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#1
第142回国会 国土・環境委員会 第12号
平成十年五月十二日(火曜日)
   午前十時三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     太田 豊秋君     芦尾 長司君
     小川 勝也君     一井 淳治君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     芦尾 長司君     太田 豊秋君
     一井 淳治君     小川 勝也君
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     泉  信也君     田村 秀昭君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     菅野 久光君     松前 達郎君
     田村 秀昭君     泉  信也君
 四月三十日
    辞任         補欠選任
     松前 達郎君     菅野 久光君
 五月一日
    辞任         補欠選任
     泉  信也君     木暮 山人君
 五月六日
    辞任         補欠選任
     山崎 正昭君     大木  浩君
 五月七日
    辞任         補欠選任
     大木  浩君     山崎 正昭君
 五月八日
    辞任         補欠選任
     永田 良雄君     上杉 光弘君
     木暮 山人君     泉  信也君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     上杉 光弘君     馳   浩君
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     奥村 展三君     堂本 暁子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         関根 則之君
    理 事
                岩井 國臣君
                上野 公成君
                小川 勝也君
                福本 潤一君
                緒方 靖夫君
    委 員
                太田 豊秋君
                鴻池 祥肇君
                清水 達雄君
                鈴木 政二君
                馳   浩君
                岡崎トミ子君
                菅野 久光君
                荒木 清寛君
                赤桐  操君
                泉  信也君
                堂本 暁子君
                山崎  力君
   国務大臣
       建 設 大 臣  瓦   力君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  大木  浩君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  亀井 久興君
   政府委員
       環境庁長官官房
       長        太田 義武君
       環境庁企画調整
       局長       岡田 康彦君
       環境庁大気保全
       局長       野村  瞭君
       環境庁水質保全
       局長       渡辺 好明君
       国土庁土地局長  生田 長人君
       厚生省生活衛生
       局長       小野 昭雄君
       建設省都市局長  木下 博夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        八島 秀雄君
   説明員
       環境庁企画調整
       局環境保険部長  廣瀬  省君
       文部省学術国際
       局研究助成課長  磯田 文雄君
       文部省体育局学
       校健康教育課長  佐々木順司君
       農林水産省農産
       園芸局植物防疫
       課長       古茶 武男君
       通商産業省基礎
       産業局化学品安
       全課長      塩沢 文朗君
       通商産業省基礎
       産業局化学課長  西出 徹雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国土整備及び環境保全等に関する調査
 (ダイオキシン・環境ホルモン対策等に関する
 件)
○都市計画法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○都市再開発法及び都市開発資金の貸付けに関す
 る法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○国土利用計画法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(関根則之君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五月八日、永田良雄君が委員を辞任され、その補欠として上杉光弘君が選任されました。
 また、昨十一日、上杉光弘君が委員を辞任され、その補欠として馳浩君が選任されました。
 また、本日、奥村展三君が委員を辞任され、その補欠として堂本暁子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(関根則之君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(関根則之君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に上野公成君及び小川勝也君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(関根則之君) 国土整備及び環境保全等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○小川勝也君 民主党の小川勝也でございます。
 前々から大きな話題となっておりますダイオキシンの問題そして環境ホルモンの問題に対しまして、参議院の国土・環境委員会でこのように一般質疑という形で特別の委員会を開けたことに関しまして、委員長初め皆様に心から感謝を申し上げたいと思っております。
 私どもも、アメリカから本が訳されてこの日本に入ってきたと同じくして大きな関心を持たせていただきました。「アワー・ストールン・フューチャー」という本でございます。その後も新聞や雑誌でたびたび取り上げられておりまして、この関心は当然のことながら国会にとどまることがありません。
 私は、たまたま子供が二歳なものですから、私の家内が子供の友達のお母さんと話すときにも、一般のお母さん方が非常に関心を寄せている、その関心を持つ情報というのが非常に断片的である。ある意味では非常に国民を脅かすような、あるいは不必要な脅威を与えるような情報もあります。しかしながら、私が感ずるには、その大部分が、ここまで危ないものが何でこの世の中に存在して、みんなが黙っているのかということだと思います。
 私も関心がありますので、いろんな本を読ませていただきました。例えば、一つの化学物質が生物にこんな影響を与えていますよ、こんな情報があります。それを聞いたときには、ではこの物質を特定してこれをすぐさま規制すればいいんじゃないかというふうに考えました。
 そして、委員会でのさまざまな議論でも、そのような対決の委員会になるのかなと思っておりましたが、いろいろと私も勉強を重ねるにつれて、この物質が非常にわかりにくいものであり、特に国内では研究がまだ不十分であり、どの物質がどのように特に人体に影響を与えるのかということがまだわかっていないということがわかったのであります。そして、環境庁の方でもさまざまな対策をまとめ、あるいは今度の補正予算の中にもさまざまな対策が組み入れられております。
 この環境ホルモンの問題が非常に難しい問題であること、そして環境庁も遅まきかもしれませんけれども対策を講じているという前提で御質問をさせていただきたいと思っております。
 私も自分なりにこの問題にどういうふうに対処していくのかというふうに考えたんですけれども、まず一つは研究をするということだと思います。諸外国でもばらばらにさまざまな研究がなされております。そして、先ほども申し上げたとおり日本という国は環境ホルモンの研究という分野では当然後発だと言わざるを得ません。しかしながら、我が国の科学技術の発展あるいは医療技術、さまざまなものを勘案すれば、そのおくれもうまくやれば取り戻せるのではないか。その方法論に尽きると思うのであります。
 しっかりと調査をして、どのような物質が我が国に存在しているのか。そして、その物質がどのように人体に影響を与えるのか。その影響を与えなくするにはどうしたらいいのか。そしてその次には、その物質の代替物の研究にまでいかなければなりません。
 大変多くの化学物質に囲まれて私たちは生活をしているのであります。当然、不必然につくろうと思わないでできる物質もありますけれども、その多くは私たちの豊かな暮らしに役立つでいるのであります。環境ホルモンが悪いものだからすべてなくして、我々は原始生活に戻れというわけにもいかないので、そういうことまで考えますと、研究にお金をつぎ込むというのは非常に大事なことであっても、我々が目標とするところの本当の一歩にしかすぎないと思うのであります。
 しかしながら、大変大事な研究の分野、さまざまな心配の声があることを私も知っております。一つは、この環境ホルモンに関係する研究者が多岐にわたっていることであります。一つは、お医者さんでございます。人体にどのように影響するのか、体のどの部分にその環境ホルモンが影響を与えるのか、どの化学物質だったらどの器官にどのような影響を与えるのか、大変な問題だと思います。そして、環境ホルモンの影響かもしれないと言われております特に女性のがんの問題、あるいは男性における性ホルモンの減少及び睾丸の未発達あるいは精子の減少等生殖にかかわる問題であります。
 そのほかには、化学物質でありますので化学者の協力が当然不可欠でありましょう。あるいはその物質がどのような自然界に存在しているのかということを考えますと、自然生物学者の手もかりなければいけないことでありましょう。そして、その研究を所管する官庁がばらばらに存在しているのであります。環境ホルモンというのは環境という名前がついておりますのでそのとりまとめは環境庁がやっているのでありましょうけれども、当然、人の健康のことに関しては厚生省、国立大学の研究者に関しては文部省、そして科学技術という分野においては科学技術庁、化学物質等の製造に関係するのは通産省、あるいは化学物質が大いに含まれている農薬を所管するのは農水省、さまざまな官庁が関係をしております。そして、その役所ごとに自分たちの分野で研究をしようと思ってその研究者に声をかけて研究会をつくったりしております。
 ある研究者は、せっかくその分野で実績を上げている研究者が環境庁にも呼ばれ厚生省にも呼ばれたりしていると効率が悪くて仕方がない、一カ所にまとめて研究をしたい、こんな話もございました。そして、これは後でまたお話をしますが、例えばある研究会で何々という化学物質が非常に問題だというふうに判明をしたとしましても、その物質の製造を所管する官庁が別の官庁だったりしますとスムーズに伝達ができない。二のように非常に多岐にわたる問題でありますし、大きな問題であると思いますので、私はこの環境ホルモンに関する研究を一本化していただきたいというふうに考えております。
 さまざまな御苦労があったと思いますけれども、その研究者の把握、そして研究の一貫ということに関しまして御答弁をお願いいたします。
#7
○説明員(廣瀬省君) 先生の御質問にあるとおり、この分野に関してはわかっていないことがたくさんございます。そして、各分野からの研究者を集めないとできないという現実がございまして、一番最初に研究者が具体的にどういう分野でどういうところに今自分がいるのかということがわかっていただけるような体制づくりを心がけるべきが肝要かというふうに思っておりまして、そういうことで具体的に先生方の研究の状況を知り合うための会議を開くということを今までやってまいりました。
 しかし、それだけでは十分でございませんので、どこにその情報を求めでいくかということがございますので、その情報を求めるキーになるところをつくっていかなければいけないというのも一つでございます。
 つまり、多方面にわたって仕事をしなければいけないにもかかわらず、一つのターゲット的な意味をどのように表現するかというのを組織上でつくるかということでございまして、そのために国立環境研究所において関連研究設備の整備を含めた研究体制の充実を図る。ここにある程度ターゲットの表現をしてまいりたい。それから、大学その他の研究者の集まりというのは、学会等をつくり上げていく過程でそれを支援する。それから、各省庁の持っている研究体制がございますが、省庁でまとめるということよりも研究者が集まって一つの問題について各分野から発表するという体制を含めて、その情報をとって各省庁が議論して話を詰めていくという形をとってまいりたいということで現在仕事を進めております。
#8
○小川勝也君 私は、この研究という分野が非常に大事だということを申し上げましたが、先ほども申し上げましたとおり、ただの第一歩だと思います。それで、目標はどこかというと、人体に甚大な影響を与える化学物質、あるいはそれに類似する物質がこの世からなくなることであります。そうしますと、先ほど申し上げましたふうに、その分野が官庁にまたがっておりますので、研究会が一つになるというメリットはそこにあるのであります。
 例えば、さまざまな調査そして研究の結果、A物質が人体に最も影響がある、その場合、その研究会のデータがそのままその化学物質を所管する官庁のデータとなって自主的にそれを規制できるかどうかということにかかってくるのだと思います。
 例えば、後でもお伺いしますが、化学物質を生産する工場を所管するのが通産省、そして農薬の関係は農水省だと思います。環境庁がその研究のキャップになるかどうかわかりませんけれども、その研究会でデータが確定されたときそのデータがすなわち通産省や農水省のデータとなってその官庁がすぐさま規制できるような仕組みになるのかどうか、そして今なっているのかどうか、お伺いをしたいと思います。
#9
○説明員(廣瀬省君) この問題については、先生のおっしゃるとおり一番難しいところというふうに理解しておりますが、そういうことでは問題の解決に当たれませんので、それをどうくみ上げるかということで腐心しております。
 まず今年の最初の段階で、先ほど言われました四省庁が集まりまして一つの連絡会を持つことにしております。そして、その連絡会において研究者から出た意見をもとにして討議する。そして化学品の製造にかかわる部分があれば、それは通産省にお願いして対策を立てていただく。食べ物にかかわる部分、飲料水にかかわる部分はその所管の厚生省関係にお願いする。それから、人体にかかわる部分のところでは厚生省の関係等含めてお願いしていくというような形で、それぞれのターゲットに合わせて関係省庁と話し合うよう努力してまいりたい。
 一番先に情報を得ていくところは、少なくとも環境庁の今持っているシステムの中で諸外国との関係を含めて情報が得やすい状況になるというふうに思っておりますので、早目にその情報を各省庁に伝えることで仕事の進め方を考えてまいりたい。また、一つ一つの対策の立て方では、それぞれの法律もございますので難しさはあると思うのですが、やはりそこをどのように各省庁の連携の中で仕事をしていくかということは一にかかって行政官に課せられた仕事だというふうに思っておりますし、環境庁がその先兵になって動くべき仕事だというふうに理解しております。
#10
○小川勝也君 協調してやっていただくのは当たり前のことでございますが、私が聞いているのはその研究の成果が規制に直結するかどうかということであります。
 きのう、補正予算の額を会計課長さんから御説明いただきました。実はこれぐらい大変な問題でございますので、その研究のために予算をつけるのは非常に簡単なことであります。中でも環境ホルモンを一括して研究するセンターを建てるということでありますので、これはまた簡単なことだと思います。
 しかしながら、一番難しいのは、これは長官にお伺いしたいんですけれども、環境庁が所管となって研究した成果がそのまま規制に直結できるかということが一番の問題点だと思います。これはいわゆるハードというよりもソフト面だと思いますけれども、長官いかがでしょうか。
#11
○国務大臣(大木浩君) 先ほどから研究体制についてはいろいろと説明しておりますけれども、確かに今おっしゃった研究の結果が今度は規制にどこまですぐにしっかりと結びつくかというのが非常に問題でございます。一言で申し上げますと、またこれは十分でございません。
 ただ、非常に問題なのは、規制ということになると、いろんな製品をつくって商売している人がおるわけですから、これは危険だぞということでどこまでこちらも自信を持って言い切れるか、こういう問題があります。ただ、逆に言いますと、こういう問題というのは疑わしきはといっていつまでも疑わしいといってほかっておいたのじゃいかぬということですから、ある程度の危険性が予見というか想像できれば、これは規制につなげなきゃいけないと思っております。
 正直申し上げまして今十分じゃありませんけれども、これだけ皆さん方の関心を集めている問題でございますから、研究を進めると同時にそういった規制についてもできるだけ直結するように、そしてまた迅速にアクションがとれるように、今後もひとついろいろと法令の整備を含めて努力してまいりたいと思っております。
#12
○小川勝也君 今疑わしいとされている物質が百数十あると聞いております。そのほかにもあるかもしれません。私は、これは勘でございますけれども、その中に何%かは今すぐにでも規制をした方がいいもの、規制をしなければならないものが含まれていると思います。いつ規制しようかというふうに手をこまねいている間、そして規制をできないでいる間にも多くの人たちの体がむしばまれているのかもしれません。
 当然のことながら、今もいろんな症例が出ております。その最たるものは精子数の減少等生殖能力が減少するということだと思いますし、特に女性のがんは数字を挙げるとびっくりするぐらいふえておりますし、日本より先にアメリカに症例が固まっておりますので御参考にしていただければと思いますが、時間がないので一々申し上げられません。
 その研究が、例えば危ないものから逐次規制をできるようなシステムを構築することが何よりも大事だと思うのであります。日本にすばらしい研究施設ができ上がる間にも、その政治的コンセンサスはつくらなければいけないものだと考えますので、長官には一層の御尽力をお願いしたいと思いますし、そのカウンターパートとなる通産省の方にも今の件をお伺いしたいと思います。これからの規制について、いかがでしょうか。
#13
○説明員(塩沢文朗君) 御説明申し上げます。
 今、小川先生の御指摘にもありましたように、この環境ホルモン問題は我々も大変重要な問題提起として受けとめております。また、小川先生御認識のとおり、この問題はなかなか難しい問題でございまして、現在国際的に世界の英知を集めて、国内のみならず連携をしながら調査研究、あるいはこういった化学物質をふるい分けする、あるいは特定するような試験法の開発というのをやっているところでございます。そういった作業に現在環境庁を含め通産省も連携をとって参加して、この問題に対処しているというところでございます。
#14
○小川勝也君 農水省の方にお伺いするわけでございますけれども、農薬から発生する有害物質は土壌を汚染し、河川を汚染し、そして海を汚染し、海洋生物を汚染し、我々の口に入る水産物までも汚染されるわけであります。
 同じ質問でございます。農薬等に関して、農水省いかがでしょうか。
#15
○説明員(古茶武男君) 農林水産省は、農薬についての生産、流通、そしてまた使用等基本的には農薬のすべてについてを所管するということになっております。その中で、農薬の安全性を確保するということも非常に重要な職責の一つであるというふうに私ども考えております。
 こういうようなことから、農薬は、登録に当たりましては十八項目にわたります毒性試験あるいは残留性に関します試験を実施して、安全性が確認されたものに限って登録するという制度をとってきておるわけでございます。これらの検査の中には、生殖能力や次世代への影響については二世代に及びます繁殖試験あるいは母体や胎児への影響を見る催奇形性試験等によってその安全性を確認しているところでございます。
 しかしながら、環境ホルモン作用、これに着目した検査、農薬の登録のときに受ける検査でございますけれども、その検査については従来知見がなかったこともございまして行っていない状況にございます。このために、十年度からではございますけれども、農薬が内分泌攪乱作用を有するかどうかの判別技術の解明のための調査研究を開始しております。またさらに、従来の試験方法の見直し、これを緊急に行うための予算を十年度の補正予算でも計上しているところでございます。
 これらの調査研究によりまして得られた知見あるいは国内外の知見等に基づきまして新たに規制が必要となった場合には、関係省庁と連携いたしましてその規制のあり方について検討することとしておるところでございます。
#16
○小川勝也君 今の御答弁の中に非常にいいフレーズがあったと思います。わかるものに関しては規制してまいりましたと、当たり前のことだと思うんです。しかしながら、わからないことがたくさんあるわけです。例えば、かつて我が国でたくさん使われておりましたDDTなどというものは環境ホルモンの最たるものでございます。そしてまた、建設資材に使われておりましたPCBなどというのも、数十年前に規制されましたけれども、その前は平気で使っていたわけでございます。
 今農家の方が農水省が許可しているからといって使っているものの中にも、数年後、研究の成果が上がって規制されるものが必ず出てきますので、その分野に関してはわからなかったので仕方がないんだとしても、わかったからには迅速に規制をするのが農水省が果たす役割だと、そのような御認識をいただきたいと思います。
 時間もありませんので、私は一点提案をさせていただきたいと思います。
 この研究の分野が非常に大事なことだというのは今申し上げたとおりでございます。日本が諸外国におくれている分野があるということも今申し上げました。そして、各省間の調整が非常に難しいし、それを政治力で結実させていかなければいけないということも申し上げました。
 私は、各省庁の担当の方と研究者の方がそろって外国に行くというのはいかがか、これは御提案申し上げたいと思います。特にドイツなどというのは環境の先進国でもございます。そして、アメリカには先進の学者がおります。その各省にまたがった環境ホルモンの担当者が全国から選ばれた大学の先生等の研究者と一緒に三カ月なり半年なり、その外国の推移と世界の最先端の情報を持って帰ってくる。そういうことをすると、その後も自分たちは一緒にこの問題に対処していかなければいけないという輪もできますし、私はこの日本のおくれている現状を短縮する一番いい手段だと思います。
 この補正予算にも組まれておりませんので、もし秋に補正予算が組まれるということがあれば一生懸命私も頑張りますので、省庁の担当者と研究者があわせて短期留学、研修に行けるようなそんなシステムをおつくりいただきたいとお願いを申し上げまして、私の質問にかえさせていただきます。
 次には、ダイオキシンを中心として岡崎トミ子委員から質問させていただきます。
#17
○岡崎トミ子君 私は、現在国民の不安が増大しておりますダイオキシンについて質問させていただきます。
 ダイオキシンがまず注目されましたのが、産業廃棄物処理施設をめぐる汚染に始まった所沢の条例の制定であります。そして、母乳調査に高濃度のダイオキシンが検出と発表され、次に今回の豊能郡の美化センター、調整池では二万三千ピコという高濃度の数値が出ました。これには私も大変ショックを受けて、現地に行ってまいりました。
 今何よりも先に求められておりますのは、まず実態調査であり、原因の分析であり、そして汚染地帯と汚染物質をどう処理するのかの対策と、ダイオキシン削減対策だと思います。
 連休最後の五日に、私はこの豊能郡美化センターに現地の視察をいたしまして、住民の皆さんの声を聞いてまいりました。現地は極めて風光明媚な田園と山林地帯で、美化センターの周辺は山菜も山野草もありますし、また、わき水も各所で見られて、水も大変おいしいところです。今回の問題で、水田や池から高濃度の検出がありました山内地区では風評被害も深刻で、農産物は二、三割の売り上げの減少、ミネラルウオーターをつくっておりますけれども、水はほとんど売れておりません。さらには、人権問題まで生じているということでした。このような状況は一日も早く解消する必要があります。
 実態把握と調査について伺いたいと思いますが、昨年十二月に実施されました二回目の環境調査によりますと、施設のり面は八千五百、周囲百メートル地域は軒並み千ピコ以上の数値を示しまして、クリ林や能勢高校の農場や畑も含まれておりました。施設組合が設置した対策委員会の考察として、千ピコ以上の土壌の撤去が望ましいとありまして、施設組合としてもその方向を検討していると聞いております。まず実態を正確に把握した後、速やかに汚染物質の除去をする必要があると思います。
 現在、施設組合の環境調査では、北側部分のニュータウン、ここには百五十世帯が住んでおりますが、この世帯の周辺の詳しい調査がされておりません。住民の皆さんから不安の声と調査の要望が大きいと聞いております。この北側部分が欠落しておりますと、汚染の状況、実態把握が不十分で、この後の対策にも影響が出てくるのではないかと危惧しております。同様な専門家の危惧も指摘されております。
 環境庁としましては、この北側部分の実態把握を含めて、主体的にかかわる必要があると思いますが、いかがでしょうか。
#18
○政府委員(渡辺好明君) 今御指摘がございました北側地区の調査でございますけれども、これは実は能勢町の土壌の調査、二回ございまして、第一回の調査においで北側二地点で土壌調査を実施いたしまして、そう高濃度ではないという結果が出でおりましたので、二回目以降の対象とならなかったわけでございます。
 ただ、今先生から御指摘がございましたように、地域の住民から環境調査の要望が非常に強く出ているということも承知をいたしております。今施設組合が設置をいたしました検討委員会、これもかなりハイレベルの学者の方々にお集まりいただいておりますけれども、その委員の方々にそれぞれ調査についてどうしたらいいかという意見の照会をしておるようでございますので、私どももその結果を見守りたいと思っておりますけれども、必要があれば実施をすべきものというふうに考えております。
#19
○岡崎トミ子君 検討委員会のメンバーの方が一人も現地を見ていないという現状がありますけれども、北西から北北西にかけて、施設から百五十メートルから一キロの地域に住宅やニュータウンがありますが、この地域について一回目の調査では北西六百メートルで十ピコだった、だから二回目の詳しい調査地点に入れなかったと言っておりますが、幾つか問題点を挙げたいと思います。
 まず、その一つは、同じ北北西二キロの地点でも一回目の調査がされております。土壌は〇・五四、水質は〇・〇五六。もう少し近いところ、六百メートルの地点では土壌が十、水質が〇・〇〇三、作物〇・〇〇八というところで、遠い方が濃度が高いわけです。ところが、センター周辺から谷を伝わって流れるわき水、土の調査がされていない。住民の皆さんの証言であります。
 二つ目は、財団法人日本気象協会関西本部の行った九六年四月から九七年三月一年間の豊能郡美化センターの気象データによりますと、昼間の地上風の周年風向出現頻度が、高濃度が検出されました山内地区や天神池、南南西の方向からの風が一八ないし一三%の頻度です。これに対して、ニュータウン地区からの風が北西で二〇%、北北西で二二%となっております。およそ三対二程度の割合にもかかわらずなぜ調査が要らないんでしょうか。
 三つ目は、調査地点のダイオキシンの構成比を分析しておりますが、排出ガスのダイオキシンとジベンゾフランの構成比がほぼ同じとして、排出ガスによるものと判断しております。これが構成比を示したたくさんの調査結果なんですけれども、しかし調査地点の中には構成比が著しく乖離するもの、ジベンゾフラン類の構成比が異なっている地点があります。
 それで、四つ目ですが、母乳調査を大阪府が独自に行うことを決めまして、既にリストアップしていると聞いておりますが、この中にニュータウンの住民がいる場合には汚染との因果関係はどう把握するんでしょうか。施設の土地の地権者が六十人ほどいるということや、当時協定があったということで協定地区を重視したとも言われております。
 以上のような疑問がたくさんありますけれども、なおかつ北側は汚染されていないから調査はしなくていいという確証はあるんでしょうか。以上のような疑問にぜひ答えでいただきたいというふうに思います。
 土壌撤去の計画を立てる際も、実態がすべてわかっていない段階で計画が立てられるんでしょうか。北側の調査もぜひ必要というふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#20
○政府委員(渡辺好明君) 繰り返しの答弁になって恐縮でございますけれども、施設組合がつくりました委員会の中において、かなり詳細な検討がされております。その中で、北側の話は確かに触れられておりませんけれども、それについては改めて委員の方々に意見照会をした上で必要ならばやるということでございます。
 それから、状況を十分把握するということはこれはもう当然のことでありまして、この委員会の提案の中にも表面土壌の処理のほかに徹底したモニタリングをやるということが盛り込まれております。この委員会の提案につきましては、私はこれは最大限尊重して実施すべきものと考えておりますし、環境庁もこれから補正予算等お願いいたしまして、徹底的にダイオキシン関係の土壌の調査をするということにもいたしておりますので、そうしたことを全国レベルと地域レベル、突き合わせれば前進が見られるのではないかなというふうに思っております。
#21
○岡崎トミ子君 ぜひ北側の調査は必要だというふうに思っております。
 長官、今土壌基準の検討委員会に投げかけることも含めてということのお答えがございました。ぜひ積極的な御答弁をお願いしたいのと、国土・環境委員会でこのような要請があったということを大阪府とか施設組合にもぜひ伝えていただきたいと思いますけれども、お約束していただきたいと思います、長官。
#22
○国務大臣(大木浩君) まず、当委員会でいろいろと御意見が出ておるわけでございますから、御意見は十分に伝えることにいたしたいと思います。
 それから、あえてつけ加えますと、ダイオキシンにつきまして今まで私ども一番捕捉しやすいのは空中に出たもの、これについてはある程度いろいろと知見も得られておるということであります。今度の大阪の話も一遍空中に散布されたものがまた何らかの原因で土中に戻ったといいますか土中に入った、あるいは今後水の問題もあると思いますけれども、そういった空中の問題ばかりじゃなくて、土あるいは水というものも対象にしてしっかりとこれから研究ないしは調査というものができるように努力をしたいと思っております。
#23
○岡崎トミ子君 次に、土壌撤去について伺いたいと思います。
 土壌撤去が暗礁に乗り上げているというふうに聞いておりますが、土壌撤去の基準、処理方法、モニタリングについては定めがありませんが、環境庁はどう取り組むおつもりでしょうか。
#24
○政府委員(渡辺好明君) 検討委員会から表面土壌の撤去について千ピコグラム以上という提案があったのは承知しております。これはある程度の健康リスク等も評価しながらこういった提案をしたものでございますので、この方向で進めたいというのが地元の意向のようでございます。
 ただ、私どもダイオキシンの土壌処理につきましては確たる技術がまだございません。もちろん、農用地土壌汚染のカドミとかそういうものについてはかなり進んだ技術を持っておりますし、それから六価クロムのような市街地土壌汚染につきましても調査なり処理の対策指針も持っております。そういうものを総合しながら、こういう技術面での支援、助言もしたいと思っております。
 それから、海外の事例、確かに幾つかの国でガイドラインがあって、こういう場合には土壌の入れかえをするとか被覆をするというふうなことがガイドラインとして示されているわけでございますけれども、これが実際に動いた例というのが、私ども八万手を尽くし現地にも人をやって調べているのでございますけれども、なかなか見当たらないということもございます。基準めいたものはあるけれども、これが実行されているかどうかについてもう少し国レベルの検討委員会も使いながら勉強を深めなければならないというのが現状でございます。
#25
○岡崎トミ子君 次に厚生省ですが、厚生省は施設組合や大阪府から相談をされた場合には積極的に応ずるべきと思いますが、その姿勢を伺いたいと思います。
#26
○政府委員(小野昭雄君) 本問題が報道されまして直ちに担当官を派遣いたしました。現地の実情等につきまして必要な調査をやったわけでございますが、まだまだ疑問点がかなりございます。
 それから、大阪府あるいは施設組合の方からも、あるいはプラントメーカーからもヒアリングを行いましたが、まだ疑問点がかなり多うございまして、現在のところ書面でいろいろ問い合わせをいたしておりますが、種々御相談があれば技術的な面を含めまして御相談に応じたいと考えております。
#27
○岡崎トミ子君 廃棄物処理行政の責任を厚生省に伺いたいと思いますが、我が国におけるダイオキシンの危険性は一九八三年に指摘されて、一九九〇年にガイドラインがつくられました。このガイドラインの中では、バグフィルターの温度管理や一酸化炭素濃度の基準等を設けましたが、既設の炉の場合には極めてあいまいな指導になっております。ちょっとこのガイドラインを読んでみたいと思います。
 現在既に稼働している焼却施設や建設が進められている施設等では設備的にすみやかにこのガイドラインに従った運転状況を確保できない施設も十分に考えられるので、少しでもガイドラインの方向に近づけるとか、更新の際に対応するとかにより努力していくことが重要である。
  すなわち、本ガイドラインでは、ダイオキシン類抑制に効果のある指針をとりまとめており、完全な指針の遵守が得られなくともこの方向に向けた運転状況の改善により、現状の排出量を大幅に低減できる。
全部読みませんが、こんな書きぶりなわけです。これを本当は既設炉にまで指導を強化していればこれほど高濃度のダイオキシンが出なかったのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
 先日、大阪府にも伺いまして、どのような指導が行われてきたかを聞いてきました。具体的には一酸化炭素濃度の測定器が今まで設置されておりませんでした。しかし、このガイドラインが示されて以降、毎年府の指導がされて、そして九三年以降は府の補助金制度もありましたが、強制力もない段階では指導にとどまらざるを得なかったというのが実態だというふうに思います。やはりこれは厚生省の責任が非常に大きいと思います。地元住民もこういうふうに考えている人が多いということもわかりました。
 そこで、厚生省の反省を込めた見解を伺いたいと思います。
#28
○政府委員(小野昭雄君) 旧ガイドラインを策定いたしました平成二年当時についてでございますが、ダイオキシン類に対します毒性評価につきましても定まっていなかった、あるいは廃棄物焼却施設におきます対策とダイオキシンの削減効果に関します科学的な知見が乏しかったこと、あるいは測定精度が十分ではなかったというようなことから排出濃度の規制を実施することは困難な状況だというふうに判断をしたわけでございますが、その後の科学的な知見の進展を踏まえまして、平成四年に廃棄物処理法に基づきます施設の構造、維持管理基準におきまして燃焼温度を八百度以上とするというふうな規制強化を行っているわけでございます。
 さらに、このガイドラインにおきましては、ごみ焼却施設にかかわります各種対策を取りまとめましてガイドラインを守るように指導してきたところでございますが、先生御案内のように、ごみの処理というのは実は毎日やらなきゃいけないわけでございますので、施設をとめて建てかえるというふうなことはかなり時間を要するわけでございます。施設の稼働をしながら可能な限りダイオキシンを削減するということがある意味では現実的な方策であるというふうに判断しているところでございまして、そういう意味ではごみ処理に支障を来さないレベルで改善を図っていくということが極めて重要であるというふうに認識いたしております。
#29
○岡崎トミ子君 先ほどの土壌撤去についてもですけれども、厚生省にもう少し責任を持っていただきたいと思うんです。現在、少なくとも廃棄物処理施設が汚染原因だということがはっきりしている。高濃度の土壌が好ましくないというふうにも言われている。処理施設を指導監督する立場に厚生省があるわけです。にもかかわらず今のような御答弁ではまだ責任逃れ、私たちの気持ちからいいますとそういう官僚主義が残っているのかなというふうに、とても残念なんです。
 再度伺いたいと思いますけれども、施設組合や自治体に土壌撤去の予算が捻出できない、あるいは不足するなどの苦境に陥っているというふうに聞いております。このまま放置しますと住民に暴露許容量を超えます危険性が大きいと指摘されております。住民も撤去を望んでいるわけです。こういうような状況でもまだ積極的な、きちんとした態度が得られないのか、知らぬ顔をするのか、ちょっとその辺を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
#30
○政府委員(小野昭雄君) 汚染土壌の撤去につきましては、先ほど環境庁の方からも御答弁がありましたように、豊能郡の環境施設組合より、同組合が設置をいたしました検討委員会の報告を受けまして同組合において対応を検討中というふうに聞いております。
 私どもといたしましては、同組合の要請に基づきまして汚染土壌の撤去につきまして必要な技術的な支援というふうなものを行ってまいりたいと現在考えているところでございます。
#31
○岡崎トミ子君 もう一つ厚生省に伺いたいと思いますが、厚生省の許容限度値が十ピコです。環境庁はリスク評価値として安全性を二分の一として五ピコとしておりますが、より安全性を考えた環境庁の基準を示したいと思いますが、許容限度値十ピコ、厚生省はこれを五ピコというふうにはならないんでしょうか。
#32
○政府委員(小野昭雄君) 十ピコ、いわゆるTDIにつきましては、動物実験の結果等々を踏まえまして、専門家によります研究班の御検討を踏まえた上で、私どもとしてそういう御提言を受けたところでございます。
 諸外国の例におきましても、十ピコよりも低い値を採用している国もございますが、例えばWHOの欧州委員会等におきましては十ピコという値を採用いたしているところでございます。耐容一日摂取量でございますので、例えば食べ物でこれを超えるような危険があれば、これは少なくともそれの流通等につきまして何らかの規制を考えるという非常に強制的な措置も考慮に入れた値でございますので、現在のところは私どもといたしましては十ピコという値で当面運営していきたいと考えております。
 ただ、聞いておりますところでは五月の末ごろだと思いますが、WHOが新たに世界の専門家を集めましてダイオキシンにつきましての、TDIという概念になるのかどうか私はちょっとわかりませんが、専門家の会合が開かれるというふうに聞いておりますので、その結果を踏まえた上で、国内の専門家の意見も聞きまして必要な最新の科学的な知見に基づいて見直すことは当然あり得るものと考えております。
#33
○岡崎トミ子君 他の国を参考にしたり、国際的なというのは私はとても大事だと思いますけれども、同じ政府の中で環境庁が五ピコで厚生省が十ピコと、これは幾らでもより安全性を追求するためにはそれにしておかしくないわけです。他人の国ではなく同じ政府の中のことですから、ぜひこれは前向きに厚生省も検討していただきたいというふうに思います。
 次に、施設組合から施設改造計画に基づく補助金の申請が出されていると聞きますが、これはどのようになっておりますでしょうか。
#34
○政府委員(小野昭雄君) 豊能郡の美化センターにつきましては、排ガス中のダイオキシン濃度が高かったという結果を踏まえまして昨年六月以降休止をしているところでございますが、施設組合におきましては、ダイオキシン類の排出の削減のために排ガス処理施設を電気集じん機からバグフィルターに変えること、あるいは排ガスの冷却塔を設置すること等の改良工事が予定されているところでございます。
 こういったことで、平成九年度の補助金の交付決定額につきましては三億五千二百万でございますが、そういう事情にございますので、明許繰り越しの手続を現在いたしているところでございます。
#35
○岡崎トミ子君 廃掃法の改正によってこの施設の改造についてはどのようなことが適用されるんでしょうか。
#36
○政府委員(小野昭雄君) 昨年六月の廃棄物処理法の改正におきましては、施設の設置に当たりまして事業者が地域の生活環境に及ぼす影響を調査いたしまして、その結果を申請書とともに縦覧し、関係住民から生活環境保全上の見地からの意見を求めるといったことなど施設の設置手続の明確化を図るための手続を定めたところでございます。これらの手続につきましては、軽微な変更である場合を除きまして施設の変更の場合も適用されるものでございます。
 その軽微な変更につきましては、本年三月に改正されました廃棄物処理法施行規則におきまして、処理能力が一〇%未満の変更である場合、あるいは排ガスや放流水の負荷が増大しない変更である場合、あるいは焼却施設につきましては燃焼室以外の設備の変更である場合等の要件を定めているところでございます。豊能郡の美化センターにつきましては、これらの軽微な変更に該当しない場合につきましては生活環境影響調査等の手続が適用されるものでございます。
#37
○岡崎トミ子君 施設組合はことしじゅうに工事に着工したい意向を持っていると聞いております。土壌撤去や農産物の風評被害の補償、あるいはニュータウンの環境調査など住民との間で解決しなければならない問題はたくさんおると思います。
 今国会では、厚生省が自治体の要綱の住民同意の項目を廃止するよう求めた通知について私は二度質問をいたしましたけれども、このように大きい問題の場合には要綱は住民にとって大きな決まりだと思います。今回、住民の不安を解消できないままに年度内の着工が優先されるようなことがあった場合、住民同意の要綱さえあれば住民のコンセンサスをとる努力が可能だったということのないような指導の徹底が約束できますでしょうか。
#38
○政府委員(小野昭雄君) いわゆる家庭から出るごみの処理につきましては、これは市町村の固有事務とされているところでございまして、市町村の責任のもとに法に基づきまして適正に処理すべきものでございます。
 御指摘の点でございますが、この改造につきましては、当然地元の理解を得るということは非常に重要な要素というふうに考えております。ただ、その具体的な方法等につきましては、これは市町村の判断にゆだねられるべきものというふうに考えております。
#39
○岡崎トミ子君 くれぐれも住民の皆さんたちが悔しい思いをしないように徹底していただきたい。住民同意をないがしろにすることがないようにしていただきたいというふうに思います。
 次に、汚染物質が明らかな場合の対策なんですが、能勢町の土壌あるいは香川県の豊島の産業廃棄物です。高濃度の土壌や廃棄物が存在している場合には野ざらしのまま風雨にさらされていると汚染は拡大いたします。二次汚染も考えられます。汚染を食いとめるための緊急対策を示して指導や支援をしていく必要があるのではないかと思いますが、環境庁と厚生省に伺いたいと思います。
#40
○政府委員(渡辺好明君) 能勢町のケースでありますけれども、これは諸外国の例を申し上げてもよろしいかと思うんですが、ドイツのガイドラインでは千ピコグラム以上のダイオキシン汚染があった場合の対策指針として、土壌の入れかえのほかに被覆、それから芝生の植栽というふうなことも掲げられております。
 幸いという言い方が適当かどうかわかりませんけれども、ダイオキシンは水に難溶性でございますので、土壌に吸着したものを、上をシートをもって覆うとか植栽をするということで飛散が避けられます。組合の方では、大阪府の指導のもとでシートをかけて飛散を防止するという対策を検討中と聞いておりますので、そのプロセスにおいて必要な指導をとることが考えられますし、積極的に協力をしていきたいというふうに思っております。
#41
○政府委員(小野昭雄君) 豊島のケースについてのお尋ねでございますが、豊島におきます投棄現場あるいはその周辺の環境監視につきましては、香川県において定期的に調査が実施されているところでございます。また、産廃の不法投棄現場の海岸の堰堤につきましては一部に崩落が認められましたために、専門家の指導のもとに、昨年の十二月から本年の二月までに堰堤に土のうを積み上げるなどの措置をいたしまして、崩落箇所の応急的な補強が行われたわけでございます。
 さらに、現在、香川県におきまして、各方面の専門家から成ります技術検討委員会のもとで、地質調査、地下水の浸透流の解析、遮水方法、排水処理方式、海岸の堰堤の保全方法等の調査が実施されているところでございまして、今後この調査結果をもとに環境保全対策が講じられる予定であるというふうに聞いております。
#42
○岡崎トミ子君 ぜひ積極的にかかわって指導や支援をしていただきたいというふうに思います。
 次に、朝日新聞の報道で、かつての登録業者を中心とした研究会に所属する会社が自治体の調査業務をほぼ独占しているということが報道されておりました。また、自治体が厚生省の通知を理由に外国の分析業者と提携して、低価格で測定しようとする企業への発注を拒否しているそうです。
 今日、ダイオキシン汚染の実態調査を求める住民の声が高まりつつありますが、分析にかかる費用が非常に大きい、そして住民の不安にこたえるべき自治体の対応は非常に鈍いという現状があるわけです。厚生省の通知が一つの原因となって自治体が調査をするためのコストが下がらないとすれば、これは大変問題だというふうに思うんです。
 改めて確認したいと思いますが、自治体は分析能力と費用を基準にみずからの判断で業者を選択していいわけですね。
#43
○政府委員(小野昭雄君) 測定指針のためのガイドラインをお示ししているわけでございますが、この基準にのっとってきちんと測定ができる機関であれば結構である。私ども、先生御指摘の報道にございましたように、そういった機関でなければならないという指導をしたことはございません。その点だけは申し上げておきます。
 ただ、御理解賜りたいのは、当初の段階におきましては分析精度の高いきちんとした機関というのは非常に少のうございましたので、測定するとすればこういう機関がありますよということをお示ししたことはありますけれども、これでなければならないと言ったことはございませんし、一定の技術レベルであればどの機関であっても結構でございます。
#44
○岡崎トミ子君 厚生省の通知が、測定分析機関の選定に当たって自治体が留意すべき条項を指定している以上、自治体が厚生省に業者の紹介を求めでくることがあるというふうに思いますが、そうした場合に厚生省は廃棄物処理に係るダイオキシン類測定分析技術研究会に所属しない業者も紹介するわけですね。
#45
○政府委員(小野昭雄君) 承知いたしておりますところは、現在三十社程度測定できる業者があるというふうに聞いておりますが、これらの業者がそういう研究会に属しているか属していないかにかかわらず一定の精度の分析ができれば、そういったところを当然紹介する、その中から選んでくださいという紹介の仕方になろうと思います。
 それから、御指摘の通知といいますか指導の中身でそういう限定をするようなことで受け取られたとすれば、それは私どもの真意ではございませんので、機会をとらえてまた私どもの真意を伝えたいと考えております。
#46
○岡崎トミ子君 最後に、長官と厚生省に伺いたいと思います。
 今回の問題は、施設構造、そして管理などの個別の問題もあると言われておりますけれども、私たち日本に暮らすすべての者にとって共通した深刻な問題となっているというふうに思います。一つの施設組合だとか一つの自治体の問題だからと及び腰になることなく、どこにでもあり得る、またきっとあるに違いないという前提で最初の対応を間違えないようにしていただきたい、積極的にかかわっていただきたいというふうに思っておりますので、長官と厚生省にそのことの御決意を伺いたいと思います。
#47
○国務大臣(大木浩君) 実は、豊島の問題がちょうど出ておりますので、それも頭に置きながらお答えさせていただきますが、現在、ごみ処理の問題というのは、一言で申しますと法令が空白の部分というのがあるんですね。法令に何かいろいろ書いてはあるけれども、現実にそれではそれを実行して、だれがするんだと、責任体制がはっきりしていない、あるいはそれぞれの自治体がやりなさいと書いてあるけれども、自治体にそれだけの力があるかというと、ないというようなこともございます。
 ということで、豊島につきましては今御存じのとおりに訴訟も進行中でございますから、それはまたそういったものも見ながら、これからどこが空白であるのか、あるいは法令上だけじゃなくて現実にどういうことができるのかというようなことも含めて、これは日本じゅうでいろんな類似の問題も起こっておりますので、早急にそれに対する対応というものを政府全体として勉強してまいりたいと考えております。
#48
○政府委員(小野昭雄君) 前に公表いたしましたダイオキシンの排出濃度の高い施設、八十ナノを超える施設につきましては、その後の改造の計画、あるいは具体的にどうしていくのかというようなこと等につきまして引き続きフォローをしていきたいと考えております。
 豊能郡の事例の教訓も踏まえまして、そういった施設がどういう対策を講じようとしているのか、あるいはどういう援助が可能なのかということにつきましては私どもも十分検討してまいりたいと思います。
#49
○岡崎トミ子君 きょうは豊能郡の美化センターの問題について住民としてあるいは議員としても大変心配されて、この環境委員会の集中審議というものを大変注目されて、この議会を傍聴されております。きょうの答えだけでは私は十分ではなかったというふうに思うんです。これを第一歩として、また現地とも連携をとりながら今後もこの推移を私も見守っていきたいというふうに思いますし、これからの厚生省、環境庁の積極的な取り組みということに心から期待をしていきたいというふうに思っております。
 ありがとうございました。
#50
○緒方靖夫君 私は、ダイオキシンの最大排出源の問題になっているごみの焼却問題について質問したいと思います。
 基本的な対策というのは、焼却を大幅に削減する、プラスチック類は燃やさない、リサイクルを強める、こういうことが基本だと思うのですけれども、焼却を一挙になくすことはなかなかできないというもとで、この焼却問題というのは非常に大事だと思うんです。
 厚生省は、昨年、全国の市町村のごみ焼却施設排ガス中のダイオキシン類濃度の調査を集計したと聞いております。千五百四十九施設のうち百七施設が厚生省基準の八十ナノグラムを超過したということです。これは相当緩やかな基準のもとでの話なんですけれども、五年後の西暦二〇〇二年十二月からはより厳しい基準になります。そのもとで仮にこの基準を今の施設に適用した場合、この調査に適用した場合、どのくらいの施設が合格しますか。
#51
○政府委員(小野昭雄君) 一般廃棄物の焼却施設のダイオキシン類の排出濃度につきましては、私どもといたしましては平成九年五月末に取りまとめた調査結果がございますが、これによりますと、現在の状況で五年後の基準を達成しているものは、これは正確な数字はちょっとあれなんでございますが、おおむね三分の一程度と推定をいたしております。
#52
○緒方靖夫君 やはりなかなか問題な現状があらわれていると思うんです。緩い基準で百幾つで、厳しくすると三分の一ということです。
 それでは、産業廃棄物の焼却施設の場合どうなのか。九四年度の実績で三千五百八十三あると伺っておりますけれども、五年後の基準をこの産廃の施設に適用した場合、どのくらい合格しますか。
#53
○政府委員(野村瞭君) 環境庁におきましては平成二年度から産業廃棄物焼却施設を対象といたしましてダイオキシンの排出実態調査を実施してきております。
 そのデータに基づきますと、これは抽出調査で五十施設の産業廃棄物施設について調査をいたしておりますが、ダイオキシンの濃度の範囲で申し上げますと、極めてゼロに近いレベルのところから一番高いところでは一立米当たり二千二百ナノグラムの範囲になっております。
 それで、五年後の基準値との比較ということで申し上げますと、一ナノグラム以下の施設が二十二施設、それから一から十ナノグラムの施設が十五ということで、合わせますと三十七施設になりますが、実は基準の方は規模によって分けておるわけでございます。一部規模がわからないところがございますが、規模がわかっているところで判断いたしますと、三十四施設が五年後の、これは既設でございますが、既設の基準値を現在満たしておるという状況にございます。
#54
○緒方靖夫君 その五十施設の中の内訳はわかりましたけれども、しかしサンプルが非常に少ないわけです。これがやはり非常に問題だと思うんです。私はごみ問題の最大の問題というのは結局産業廃棄物、量的に言っても年間四億トン、一般廃棄物の方は五千万トンと言われている。そうすると、けたが一つ違う。だから、分量が違う上に、さらに内容的にも廃棄物の種類、廃油とかプラスチックとかあるいは医療廃棄物、こういうものでダイオキシンの発生源として最大の主犯がそこにあるわけです。
 私はそういう点で、なぜ産業廃棄物の施設について環境庁なりあるいは厚生省が一般廃棄物のような形でもっと調査できないのか、率直にそう思うんですが、なぜですか。
#55
○政府委員(野村瞭君) 御指摘のとおり、現在産業廃棄物の焼却施設は約五千九百ぐらいございます。私どもの調査は五十施設ということでございますので、一%弱の抽出率ということでございます。確かに御指摘のとおり、これは実態をあらわしていないということでございます。
 なぜかということで申し上げますと、最初に御指摘になったかと思いますけれども、一般廃棄物焼却施設の寄与度が約八割、産業廃棄物焼却施設が一割という寄与度の違いも一つあろうかと思います。それから、現実問題として測定をする上でかなりコストがかかるということもございまして、確かに数は少ないということは認めざるを得ないわけでございますが、廃棄物施設はもちろんでございますけれども、その他の排出源につきましても排出の実態については今後さらに拡充をしていかなきゃならぬということで、本年度予算でも計上しているところでございます。
#56
○緒方靖夫君 今局長から前向きの話があったと思うのですけれども、長官、やはり産廃についてこれをもっときちっと調べるということは非常に大事な問題だと思うんです。一般廃棄物については市町村にやらせることができるということで、これがやりやすいということがあると思います。業界に対してきちっとこれをやらせるということは今のごみ対策で非常に大事だと思うのですけれども、その点、長官のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#57
○国務大臣(大木浩君) 今もお話がございましたように、産業廃棄物というのは非常に量も多いし、また内容もいろいろ問題がございますから、さらにその調査を強化するという一般的な方針はそのとおりだと思います。また、どこでどういうふうにこの予算措置を進めるかということはこれからいろいろと勉強してまいりたいと思いますが、国民も非常に強い関心を持っておられる問題でございますから、十分その方向でひとつ検討を進めてまいりたいと思っております。
#58
○緒方靖夫君 私は先日、埼玉県の所沢の調査に行きました。本当に驚く事態がありまして、産廃銀座とあの周辺は言われているんです。くぬぎ山というところがあって、そこはもう鳥も飛ばない、クモの巣も張らない、もちろん昆虫もいない。鼻をつく異臭がする。大変なところです。そこに人々が暮らしているわけです。もう環境破壊が目に見える、そういうことを改めて痛感したんです。
 県も市もそれぞれの形で努力しているようですけれども、最大の問題は産廃業者の規制をしなかったという、これが非常に大きな問題だと思うんです。所沢の住民の皆さんと懇談したときに、規制が厳しくなる五年後までに燃やせるだけ燃やすんだということを業者が言っていると、そういう実態があるわけです。この五年間というのは非常に長いわけです。この問題でこの五年の間に必要な措置をとっていく必要はあるんじゃないかと私は痛感するんです。
 長官、その点どういう形で対策をとられるのか、それもお伺いしたいと思います。
#59
○国務大臣(大木浩君) 今具体的にとおっしゃいますとなかなかあれでございますが、先ほども申し上げましたように非常に問題が悪化しているという感じは持っております。産業廃棄物の処理業者につきましては、今までは産業廃棄物ですからむしろそれぞれの企業がある程度自分の判断と責任においてやっているというところもありますけれども、それが結果として例えば十分にきちっと基準が守られていないとか、あるいは非常に問題が生じているということになれば、それは企業の責任だよということで企業あるいは都道府県だけに任しているわけにはいかぬわけでございますから、これはひとつ実情をきちっと調べたいと思っております。
#60
○緒方靖夫君 産廃処理については、一体何を燃やしているのかという不安がある。実際それがなかなかつかめない。自治体としてもなかなかつかめない。無法地帯だとも言われでいるんです。そうした中で、周辺住民の生命、健康が日々脅かされているという不安が非常に広がっております。
 そういう中で、所沢のダイオキシン調査で、これは四日前の話ですけれども、最終処分場の焼却灰の土から一万一千ピコグラム検出されたという報道もされているわけです。これは大変な事態だと思います。それで、排出炉だけじゃなくて周辺の土壌を調べる、それが非常に大事になってきていると思います。
 ダイオキシン類の濃度基準については、大気についてはあるわけです。ところが、土壌と水質についてはない。先ほども長官はこの問題というのは研究していきたいということを話されましたけれども、私は基準をつくるということは今の問題の現状から出発しても非常に大事であるということを痛感するんです。実際、土壌からこういう万単位のピコグラムの汚染状況が出されるということはスキャンダルだと思います。
 そういった点で、土壌及び水質についての基準をつくるという検討に入る、そのことが必要だと思いますけれども、長官のその点でのお考えを聞かせていただきたいと思います。
#61
○政府委員(渡辺好明君) 既に検討委員会の設置をいたしましたので、私の方から答弁をさせていただきたいと思います。
 基準と申しましたときに、いわゆる法的拘束力を持つあるいは法的強制力を持つ基準なのか、それとも指導なり指針のガイドラインかというところが一つ始まりになるんだろうと思います。先進諸国の中でもいわゆるガイドラインを持っておりますのは、ドイツ、オランダ、カナダ、スウェーデン、この四カ国だけでございますし、その運用にはなかなか悩みが多いということもことし一月の国際会議の際にもおっしゃっておられました。
 環境庁では、まず何はともあれ徹底的に調査をするということで、調査手法の統一ということをこの一月にやりましたので、引き続きこの検討委員会の場を使いましてリスク評価をどうするか、それからそのリスク評価を前提として対策なり指導なり、ガイドラインの問題も含めまして学識経験者の方々にきちんと議論していただいて結論を出していきたいというふうに考えております。
 それから、水の問題を今先生はおっしゃられましたけれども、土壌はそういうことで進んでおりますが、水は環境庁の検討委員会でも、ダイオキシンは水に溶けにくいということを何カ所かにわたって指摘をしております。そういうことで、現在、水についての必要性というのは土壌よりはかなりプライオリティーは劣るのだろうと思いますけれども、まずは調査をするということで、その調査結果を見て俎上にのせるかどうか考えてみたいと思います。
#62
○緒方靖夫君 次に、私は焼却炉の問題について伺いたいと思うんです。
 実は、大阪府能勢町のごみ焼却場豊能郡美化センター、その敷地の中からダイオキシンが一グラム当たり二万三千ピコという大変高い濃度が検出された。これは大問題になっておりますけれども、この数値は当地のダイオキシン対策検討委員会の調査によっても、直接の原因は焼却施設から出た排ガス、これが一つ、それから焼却炉の構造が問題なので改造しなきゃいけない、その二点が指摘されているわけです。
 焼却炉を建設したメーカーはどこですか。
#63
○政府委員(小野昭雄君) 三井造船と聞いております。
#64
○緒方靖夫君 三井造船がつくった炉の構造を簡単に言うと、下部で焼却し上部で冷却しガスを放出する、これは流動床式炉頂型と言われているものなんです。これは全国に同類のものが五十カ所、五十施設、それから三井造船がつくったものは六カ所あるということになっている、これは間違いないですね。
 それで、この炉の欠陥というのは、一体の炉で焼却し冷却するためにごみの不完全燃焼が起きる、ダイオキシンが発生しやすくなる、そういうことがかねてから指摘されてきたわけです。実際に厚生省の行った調査の中でも、兵庫県の宍粟郡環境美化センターも同社同型製で、しかもその調査の中で最悪の九百九十ナノグラムを記録しているわけです。こうした事実は確認されていると思いますけれども、そうですね。
#65
○政府委員(小野昭雄君) 宍粟郡の施設につきましては、先生御指摘のように同じタイプの炉でございまして、やはりダイオキシン類の排出濃度は高いというふうに聞いております。
#66
○緒方靖夫君 今述べました五十カ所の施設の問題と対策、これは至急報告していただきたい、このことを要望しておきたいと思います。よろしいですね。
#67
○政府委員(小野昭雄君) ただ一点だけ、炉頂型であるからといって全部が全部高いわけではないということは御理解を賜りたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、ダイオキシン排出濃度の高い施設につきましては、炉の型その他を問わず、今後具体的にどうするのかということを引き続き調査いたしておりますので、それがまとまった段階で必要があれば御報告を申し上げたいと思います。
 それからちょっと補足をさせていただきたいのでございますが、先ほど先生御指摘の産廃施設のダイオキシン濃度でございますけれども、昨年の十二月から全面的に産廃施設におきましても一定の焼却能力以上の施設につきましては年一回ダイオキシンの排出濃度を測定するようにというふうにいたしておりますので、今後はそういったデータを収集することによりまして排出実態がある程度明らかになってくる。
 それから所沢の件でございますが、私も何度か住民の皆さんの陳情を受けました。先生の御懸念のような点が御指摘にもございました。しかしながら、これも燃焼の基準、管理の基準は既にもう適用されておりますので、黒煙が出るとか炎が出るとかばいじんが出るとかという焼却を行っていれば直ちにその基準に違反いたしますので、これは速やかにお知らせをいただきたいということを何度も住民の方にお願いしたことを申し添えておきます。
#68
○緒方靖夫君 それでは、五十施設の問題については報告がまとまった段階でこちらに知らせていただきたいとお願いしておきます。
 それで、炉の欠陥を是正するために、昨年一月の新ガイドラインでも周知のような方向が出されたと思います。つまり、燃焼室と冷却室を分けるとかあるいは温度の問題等々、詳しく言いませんけれども、そういうことをやられた。しかしこのことは、問題になっている炉、それは結局厚生省が補助金を出してそれをつくるということを承認してできているわけです。そうすると、従来認定してきたそこに問題があったということになるのじゃないかと思うんですが、その点は率直に認めていただきたいと思います。
#69
○政府委員(小野昭雄君) 焼却条件とダイオキシン類の発生の関係等につきましてはここ数年で相当な知見が固まってきたところでございまして、御指摘のようにそれ以前の段階ではどういう条件で発生しやすいか、どういうふうにすれば発生が抑えられるかというのはなかなかわからなかった、手探りの状態の部分もあったわけでございます。
 したがいまして、ここ数年の知見に基づいて諸基準をいろいろ改正したわけでございますが、それに合わないものにつきましては、施設の改良に関しましては重点的な国庫補助対象といたしまして対処したいと考えておりますし、それから、もしも休廃止をして新たなダイオキシン対策の十分な焼却施設をつくろうという場合も重点的な補助対象といたしまして、いわゆる古い炉は切りかえる方向での御援助を申し上げたいということで、現在そういう対策をとっているところでございます。
#70
○緒方靖夫君 今問題になっている炉あるいはメーカー、そういうところでやはり必要に応じて厚生省が乗り出していくということが実態をつかむという意味でも必要ではないかと私は思うんです。
 それで、私が伺うと、結局設置者がやる、設置者というのは結局市町村だったりするわけですし、あるいはまた業者だったり企業だったりするわけです。原則はそれとしても、やはり目の前に問題がある。例えば三井造船がつくった炉が相次いで問題になっている、そういったときに、やはり厚生省としてそれは設置者がやるんだという悠長なことを言っていられないと思うんです。ですから、そういう点で必要とあらばそういったことについても乗り出してきちっとした検査をする、そのことは当然のことだと思いますけれども、そういう姿勢でやっていただけますね。
#71
○政府委員(小野昭雄君) いわゆる一般廃棄物の処理につきましては、その責任主体はあくまでも市町村でございます。しかしながら、市町村がみずから行うか、あるいは業者にその管理を委託するか、これはまた市町村の判断でございます。
 御指摘のような点につきまして、私どもといたしましても、これは単に当該市町村の管理の問題だけではなくて、そういったごみ焼却施設のタイプによりまして問題が生ずれば、これは全国の問題でもございます。したがいまして、この問題をないがしろにしているわけではございませんで、本問題につきましては管理組合、大阪府あるいはメーカーから重点的なヒアリングを行いまして、この施設をよりよくするということと同時に、全国にそういう問題があればこれは全国の問題として解決をするということで、今現在ヒアリング中でございますので、その結果を踏まえて対処してまいりたいと考えております。
#72
○緒方靖夫君 その点で先ほど話も出ましたけれども、ダイオキシンの分析料が非常に高い、コストが高くつくという問題が自治体の悩みになっているということがあるんです。私も各自治体と懇談して、一検体に四十万から五十万かかる、調査研究で国の財政的援助をお願いしたい、そういう声が非常に強いわけです。もちろん国にも潤沢な資金があるわけじゃありませんので非常に難しい問題だと思いますけれども、こういう要望がある、しかもそれにこたえていくということが非常に大事なんだという認識は持っていただきたいと思うんです。
 その点で環境庁長官、こういう要望に対して財政難の折ではありますけれども、どういう構えで臨まれるのか、お聞きしたいと思います。
#73
○国務大臣(大木浩君) 先ほどから同じような答弁を繰り返しておりますが、私はごみ処理の問題というのは法令上の空白地域という部分もあるし、それから実態として例えば県だとか市町村が責任持ってやるんだとなっておりましても、実質的にそれをきちっとやるだけの能力がない。
 実はそこに問題があるわけですから、その辺は実態を調べまして、また厚生省その他関連の官庁とも相談しながらそれに対しての対応というのはできるだけ早急に進めてまいりたいと考えております。
#74
○緒方靖夫君 今後、この問題では数値データが非常に大事になってくると思うんです。数字の勝負です。ナノグラム、ピコグラムという極小単位の世界、データへの信頼性、これは決定的だと思うんです。
 その点で私は非常に痛感していますのは、この間所沢の西部清掃事業所等々を見で回ったときに、焼却炉の実態調査をやっています。その数字が余りにも大きな違いがあるんです。例えば西部清掃事業所のC炉では、九三年は二千ナノグラム、九四年は一万二千ナノグラム、九五年は九・三ナノグラム、九六年は〇・七七ナノグラムということなんです。つまり一番大きい一万二千ナノグラム、これはとてつもなく大きいわけですけれども、それを基準にするとその二年後には一万五千分の一ぐらいの値も出ているわけです。
 そうすると、数値がどうなるのかというのは非常に問題があるわけです。これは結局委託業者でやっているわけです。それぞれ違うところがそれを出して、市の方も、それぞれの業者は胸を張って自信を持って出している数字ですということになる。そうすると、この数字の信頼性からいって、今後こういう測定業者、これは結局今民間がやっているわけです、それが三十数社あって、しかも環境庁なり厚生省なりマニュアルは出す、測定マニュアルは示すけれども、しかしそれ以上のものはないということなんです。そうすると、その能力、これが非常に大きな問題になると思います。
 ですから、その点で、一つは民間任せでいいのか、これがあります。必要なチェックあるいはどういう仕事をできる力を持っているのか、これを役所としてもきちっと持つ必要があるんじゃないかということ。
 それともう一点、時間がありませんので一緒にやりますけれども、場合によっては、重要なものについては例えば環境庁がやっているクロスチェック、複数の業者でクロスする、そういうチェックとか、あるいは第三者機関を設けてそこが立ち会うとか調査するとか、そういったことも問題のあるところでは必要になるんじゃないかと思うんです。
 そういう点で、最後に長官にそのお考え、そういう問題にどう対処するのかということをお尋ねして質問を終わりたいと思います。
#75
○政府委員(野村瞭君) まず、事務的に私からお答えをさせていただきたいと思います。
 御指摘もございましたように、今ダイオキシンの測定については地方自治体でできるところが政令指定都市も合わせまして八自治体くらいしかない。ですから、ほとんどにつきましては民間の信頼できる検査機関にお願いをしているというのが実態でございます。そういうこともありまして、私ども地方自治体でもみずから測定ができるような体制を組まなきゃならぬということで、それについての助成につきましては今度の緊急対策でも考えているところでございます。
 それから、信頼性の方の問題でございますけれども、確かに微量分析を必要とするわけでございますので、その精度管理というのは非常に重要になってくる、私ども当然そのように思っているわけでございます。
 これまでも私ども大気についての測定マニュアル、それから土壌についてもできておりますが、そのマニュアルの中で、標準的な検体のとり方でありますとか測定の方法等についてマニュアルの中に盛り込みましてそれを周知徹底させております。同時にお話のございましたクロスチェックにつきましても、これは随時ということでございますので必要に応じてということでございますけれども、複数の検査機関がかかわるような場合には標準検体を環境庁の方から送りまして、複数の検査機関でどのぐらい違うかというようなこともクロスチェックの一つのやり方としてやっておるわけでございます。
 こういうやり方も……
#76
○委員長(関根則之君) 政府委員に申し上げます。時間が来ておりますので簡潔に答弁してください。
#77
○政府委員(野村瞭君) さらに進めてまいりたい、そのように考えております。
#78
○国務大臣(大木浩君) 今政府委員からも御説明申し上げましたので、一応現状はそのとおりだと思います。
 ただ、今委員もおっしゃったように、同じところで同じ対象で一万分の一とかそういう誤差が出るというのはやっぱりどこか間違いというか問題があると思いますので、なぜそういうことが出るかということについては調査したいと思っております。
#79
○荒木清寛君 私は、ポリカーボネート製など環境ホルモンの含まれる給食食器の問題につきまして質疑をいたします。
 まず、学校給食の食器の材質の内訳につきまして、小学校、中学校を合計した数字で結構ですから御報告願います。
#80
○説明員(佐々木順司君) 学校給食で使用されております食器具の材質ごとの状況でございますが、平成六年度に私どもが全国の学校給食を実施しております公立小中学校を対象としまして実施しました調査結果によりますと、公立小中学校給食実施校三万一千二百三十五校でございます。
 そこで使用されております主な材質といたしましては、ポリプロピレン、これが一万二千九百五十二校、四一・五%、アルマイトが一万百七校、三二・四%、メラミンが五千六百三十六校、一八%、ポリカーボネートは五千二百四十校、一六・八%、それからステンレスが三千四百六十二校、一一・一%、陶磁器が三千百二十一校、一〇・〇%、それから耐熱強化ガラス、これが千三百九十三校、六・一%、主なものは以上のとおりとなっておるところでございます。
#81
○荒木清寛君 いわゆる環境ホルモンに関連しますポリカーボネート、ポリプロピレン、メラミンの材質の食器を使っている学校が七六・三%ということになろうかと思います。
 現在、各市町村におきましてこのポリカーボネート製の給食食器の扱いに悩んでいるわけです。四月八日の夕刊によりますと、久喜市、横浜市が独自の調査を行い、大分市は導入を見合わせ、蓮田市は廃止を検討しているという報道でございます。一方で、三月二十八日の夕刊によると、文部省の見解としては、「危険性が明らかになればすぐに対応するが、環境ホルモン問題は現在は仮説の段階だと認識している」という見解だと、そういう報道なんです。
 そこで、まず最初に環境庁長官にお尋ねをするんですが、昨年のデンバー・サミットを控えてのマイアミ環境大臣会議でも、一番影響を受けやすい子供を基準に環境問題に取り組んでいくということが確認されております。
 そこで、まず有害物質のリスク対策の基本についての大臣の所見をお伺いいたします。
#82
○国務大臣(大木浩君) 昨年、マイアミの方の会合におきまして、特に子供を対象として十分考えなきゃいかぬという議論が出たということはそのとおりでございますし、先般ロンドンでG8の環境大臣会議が行われました場でも再度その問題が出てまいりました。
 ということで、今後も引き続き十分注意したいということでありまして、やはりいろんな化学物質の影響というのが子供とか、それからあえて言えば胎児も実は非常に問題があるのですけれども、その辺の成人とは別のまた子供対策というのは十分に注意して考えなきゃいかぬということは、私どもそういうふうに認識をしておりますので、それを頭に入れながら今後のいろいろな対策を進めたいと考えております。
#83
○荒木清寛君 そこで文部省にお尋ねをしますが、政府は一年かけてこの環境ホルモン問題についてはデータを収集して影響を調査するということで、今回の補正にも予算が計上されると聞いております。しかし、欧米から比べますと数年間この問題の対応はおくれていると言われているわけです。
 そういう中で、文部省と厚生省の認識というのは産業界への影響をちょっと重視し過ぎているんではないか。そういう意味で、学校給食の食器の材質、この取り組みについてもう少し前向きな対応をした方がいいんではないか。もっと端的に言いますと、今言われているような環境ホルモンが関係するような材質は使うべきではない、こういうふうにきちんと指示をすべきじゃないんでしょうか。文部省にお尋ねします。
#84
○説明員(佐々木順司君) 学校給食におきましてそれぞれ学校あるいは設置者がどのような食器を使用するかということにつきましては、実施者でございます市町村の教育委員会、これが主体でございますが、そちらの方におきまして地域の実情等に応じて判断すべきものというのが私どもの基本的な考え方でございます。
 御指摘のポリカーボネートにつきましては都道府県でも強い関心を持っているところでございまして、私どもといたしましては、現時点では必要な情報を的確に提供するということが重要であるというふうに考えているところでございます。
 環境ホルモンにつきましては、先ほど委員御指摘ございましたように、現在、環境庁あるいは厚生省等関係省庁で調査研究が進められるところと承知しておりますので、私どもこういう省庁と連携を密にしながら情報を収集しつつ、都道府県等に的確に情報を提供するなど対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#85
○荒木清寛君 各自治体ではこの安全性について正確な認識はできないわけですから、やはり適切な情報の提供は必要だと思うんです。
 そこで、文部省としてはポリカーボネートを初め安全性は確認されているという見解なのか、まだそれははっきりしていないという見解なのか、その辺はどういう認識を持っているんですか。
#86
○説明員(佐々木順司君) 私どもは、食器の安全性につきましては食品衛生法におきまして基準が定められておるというふうに承知をいたしておりまして、現在学校で使われております食器具はこういう安全性が満たされたものというふうな認識をしているところでございます。
 この点につきましては、私ども必要に応じまして厚生省さんともいろいろお話をさせていただいておりまして、私どもがいただいております話では、厚生省さんの方では専門家の御意見もお聞きして検討した結果、現段階における知見においては使用禁止等の措置を講ずる必要はないという御見解だというふうに承知しているところでございます。
#87
○荒木清寛君 その食品衛生法というのは、この環境ホルモン問題というのはこの二、三年の議論でありまして、そういうことを十分に念頭に置いた基準では私はないと思うんです。そういう意味で、さらにこの食品衛生法上の基準でいいのかどうかということはきちんと検討されなければいけないというふうに思うんです。
 そこで、私きょうはこういう小皿二枚と小鉢を持ってきたんですけれども、これは陶磁器なんです。これは岐阜県の土岐市の陶磁器卸商業協同組合というところがつくっているんですけれども、ちょっとこれはもらってきたんです。普通の陶磁器の三倍の強度なんです。これは学校給食用につくったんです。しかも、天然の原材料を使っていますから、そういう有害物質の溶出というのは全くないわけなんです。
 私は、給食についても、それは給食を提供する側の論理からいえば割れない食器の方がいいんですけれども、しかしこれはやっぱり使う子供さんの側に立って考えるべきだと思うんです。そうすれば、一層より安全なものを使ってもらわなきゃいけないし、またこういう伝統的な陶器というのは乱暴に扱ったら割れるわけです。そういう中で物を大事にする心ということだって芽生えていくわけでありまして、私は環境ホルモン問題も含めて、むしろこういう陶磁器を初めとしましてもっと天然の原材料を使ったものを給食に用いていくように、文部省としても政府としても今後この行政の対応を考えていくべきだと思うんですが、この辺どうでしょうか。
#88
○説明員(佐々木順司君) 委員御指摘ございました陶磁器でございますが、これは強化磁器も含めた数字でございますので必ずしも適当でないかもしれませんが、先ほど申し上げましたように平成六年度では一〇%の学校で使われております。これは、例えば昭和六十二年でございますと百四十校、〇・四%でございまして、シェアとしてはかなり急激に伸びているという分野であろうかと思います。
 それで、強化磁器等陶磁器につきましては、子供が家庭で一般的に使用しております食器と同一ということもございまして、児童生徒には親しみが持てるというようなこともございまして、申し上げましたように、そういう陶磁器生産地はもとより、最近は学校給食での使用がふえつつある状況でございます。
 繰り返しになって恐縮でございますが、私どもといたしましては、どのような材質の食器を用いるかというのはまさに地方公共団体の御判断でございますので、そういう地域の実情等も勘案しながら適切に市町村教育委員会で御判断いただきたいというふうに考えているところでございます。
#89
○荒木清寛君 最後に、本件について大臣の所見があればお伺いしたいと思います。
#90
○国務大臣(大木浩君) 今は岐阜県のお話がございまして、私も隣でございますから大いに岐阜県の産業が発展することは望ましいんですが、今も文部省の方からいろいろ御答弁がありましたけれども、こういったものの害というのは、どの程度のものをどの程度反復したら本当に健康に害があるというような数値が出てくるかというような問題です。
 ただ、これはなかなかはっきりしないところもございますから、それはできるだけ文部省の方でもあるいは厚生省あるいは私どもの方できちっとそういった数値のわかるものを出して、そういった危険度があるならばあるよという前提のもとで、しかしいきなり法律で禁止というところまで行かないにしても、それぞれのまた自治体で判断をしていただくという面も含めて、できるだけやっぱり子供の健康が守れるように配慮したいと思います。
#91
○福本潤一君 公明の福本でございます。
 今同じく公明の荒木委員から文部省に対して、ポリカーボネート容器からビスフェノールA溶出する疑いありというお話で質疑がありました。もう現在、ポリカーボネートが出てきて、優秀な容器、高級製品に見えるということで七割程度の学校が導入しているということでございます。
 公害問題というのは、環境庁が長く扱ってこられました。そして、水俣病、またイタイイタイ病、原因が特定されていないという政府側の見解に基づいてかなり対応がおくれたという現状があります。今回は、さまざまな奥様方から声を聞きますと、報道が大量に合されていますので、うちの孫はひょっとしたら環境ホルモンで生まれなくなるんじゃないか。子供じゃないんです、もう次の孫の話をしておられるというようなこともあります。
 文部省は、学校の焼却炉等に関しては早急に対応されました。非常に素早いということで予算委員会でも若干褒められていた記憶がありますが、この容器に関して、疑わしきはやはり使わないという原則に基づいてやられた方がいいんじゃないか、むしろ予防原則に基づいて対応された方がいいんじゃないかということで、荒木委員に引き続きこの問題に回答を求めたいと思います。
#92
○説明員(佐々木順司君) 荒木委員に対します御説明とダブる点がございまして恐縮でございますが、やはり申し上げましたように都道府県あるいは市町村の学校給食担当、この問題につきまして非常に強い関心を持っているところでございます。そこで、私どもといたしましては、関係する諸情報をできるだけ的確にそういう関係方面にお伝えするということが現時点の最大の課題であろうというふうに認識しているところでございます。
 そこで、四月末に行われました都道府県の学校給食担当者を集めましての会議の席上、私どもはこの問題につきまして、一つは、食器の安全性につきましては食品衛生法において基準が定められておりまして、厚生省の御見解は、現時点における知見においては使用禁止等の措置を講ずる必要はないということ。しかし他方、環境ホルモンが人体に与えるメカニズムなどについては科学的に未解明な点も多いということで、政府はこれまでも研究をしてまいりましたし、平成十年度以降大きくその調査研究を拡大するということがなされていること。
 これを伝えまして、文部省といたしましては、今後とも関係する環境庁、厚生省等と密接な連携を図りながら情報の収集に努めまして、都道府県教育委員会なりに対しまして必要な情報提供を行っていく考えである。各教育委員会におかれましては、こうした情報あるいはさまざまな世の中の動向等を把握しながら適切に対処してほしい旨のお願いをいたしているところでございます。
#93
○福本潤一君 さまざまな学校の現場で、この問題に対してどうしたらいいのかというのがなかなかはっきりした方針を出していただけないのでというような形で、政府の対応の方針、いつもはよく政令、指針を出す省庁がなかなかこれに対しては遅いという逆に陥っているようでございます。ぜひとも、疑わしきは適切に早目に対応するという対応を今後図っていただきたいというふうに思います。
 川崎、横浜等の事例について質問しようと思いましたけれども、この問題に関しては今後適切に対応していただけるということを見守っていきたいと思います。
 続いて文部省に。
 やはり化学物質、アメリカ、ドイツ等具体的に被害を受けた国がありますので、そういうところはかなり厳しい対応をダイオキシンに対しても早急にやっていた。ただ、日本は化学兵器という形の問題が戦前はありまして、広島の大久野島等々に残っているという問題がありますけれども、学問として毒性学というのがなかなか分野として確立していない。アメリカ、ドイツ等々はこれが確立しているがゆえにウニの毒から始まっていろいろな形でさまざまな自然界の毒、またダイオキシンの毒、もう既に日本ではダイオキシンの毒に関しましては焼却炉をどうかする以前に、今体内にある母乳で基準の六、七倍出ておるなら体内からいかに適切に排出するか、ある意味では有毒物質を体内に取り込んだときにどう排出するかということも含めて研究しなければいけない段階に来ていると思います。
 今、文部省で掌握しておられる日本の毒性学分野の研究、どのような状態か教えていただければと思います。
#94
○説明員(磯田文雄君) 毒性学につきましては、従来は農薬汚染を初めとする環境保全の一環として農学部等において行われてきたわけでございますが、近年、委員御指摘のようにさまざまな研究者の方々、例えば医学、生物学、化学、環境学などの方々がこの分野に関心を持ち始めたというところでございます。御指摘のような一つの体系というものについては、これからまだ柔軟に先生方に御検討いただくという段階ではないかと思っておりまして、私どもといたしましては、多くの先生方の御参加を得ることによってこの研究分野が推進されていくよう支援してまいりたいということで考えております。
 例えば、科学研究費等さまざまな研究費がございますが、そういうものを重点的に支援することによって研究者の参画あるいは研究者の方々の一つの研究体系の発展に御支援できればというぐあいに考えているところでございます。
#95
○福本潤一君 私も何人かごの分野の日本で数少ない学者に会ってみますと、今まで国立大学は割と科研費が当たるんだけれども、ほとんど一回も学者になって当たっていない教授がいたり、かなりわびしい思いをしておられる人が多いようですので、こういう分野、ほかの省庁はかなり予算を補正でつけておるようでございますが、文部省は今回どの程度つけておられるのか、その点をお願いします。
#96
○説明員(磯田文雄君) 十年度の補正予算におきまして、愛媛大学に環境汚染物質総合分析システムというものを整備させていただくということでお願いしておりますし、それから名古屋大学の報処理人工物研究センターに報処理人工物構造解析システム、あるいは高知大学の農学部でございますが汚濁物質追跡計測システム、こういうものを計上させていただいております。
 また、これは当初予算でございますが、未来開拓事業としまして、この重点的な研究を阪大の医学部の先生にお願いしているところでございます。
#97
○福本潤一君 私が特別要望したわけ。でないのに、さまざまな予算がついておるということを確認させていただきました。今後も二つのポリカーボネート容器等々の予算もまた焼却炉と同様つくらなければいけない事態も来ると思いますので、そのときはまた早急な対応を学問分野とともによろしくお願いしたいと思います。
 引き続いて通産省にお願いしたいと思います。
 公明のダイオキシン対策本部がさまざまな質疑をさせていただいたり、要望、陳情した中に奥様方が、ダイオキシンの発生する源である塩化ビニール製品、例えばラップでも十二種類ぐらいあって塩ビ製品これじゃいけないというので環境を考えて四製品だけはポリエチレンにかえたとか、ただ逆に使い勝手は非常に悪くなったというような話を現場の企業の方からも聞いたりします。
 そのときに、燃やすと危険シールというのをこれまで要望していたのでございますが、これは案外思った以上に進まないなという現状がわかりまして、産業界の何らかの関係があるのかなと想像はしております。私が最近考えますのに、むしろこれはポリエチレンやなんかを、例えばさまざまな食品を買いに行ったときに、ポリエチレンにしたら安全だということになれば、焼却しても安全とか、逆にこれは環境に配慮して燃やしてもいい製品に変えましたよとかいうところにむしろシールを張るという形でやれば、これは奥さん方にもはっきりわかるわけです。これだと非常にいい製品だ、焼いてもいいというシールを今回この委員会で要望したいなと思っておりますが、どうでしょうか。
#98
○説明員(西出徹雄君) お答えいたします。
 塩化ビニール製品とダイオキシンの発生についで、今御指摘のようにダイオキシン発生の原因になるのではないか、逆にそうではないものについて安全マークをという御指摘でございます。
 これまでも何度か御説明があったかと思いますけれども、塩化ビニール製品とダイオキシシの発生関係について必ずしもまだ関係が科学的に解明できていないということで、私どもも引き続きこの解明に努力しているということでございますけれども、そのダイオキシンの大部分がごみの焼却により出てくるということでございますので、できるだけその発生を抑制するという観点から適切な焼却処理を行う、あるいはリサイクルによって焼却ごみの減量化を進めていくということを中心に考えて今対応を進めているところでございます。
 御指摘の表示に関しましては、どれがよくてどれが悪いのかというのが科学的になかなか判断ができないということでございますし、特にダイオキシンの発生源とされる一つの要素になります塩素の方が塩化ビニールの中にも確かに含まれてございますけれども、同時にごみの中にも広範に存在するということで、科学的に今いろいろな試験をやりながらその関係の解明に努めているところでございますけれども、どれだけの効果があるかというのをよく見きわめる必要があるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、排出抑制対策を総合的に進めていくという観点からどういうようなやり方がいいのか、今後とも引き続きさまざまな可能性についてなお検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#99
○福本潤一君 いや、これがまるっきり私から見たら不自然な答弁になっておるんです。と申しますのは、ダイオキシンの化学式というのはもうはっきりわかっておるわけです。ちょうど水俣病のときと同じことが今答弁の中で行われていると思うんです。あの当時、水俣病のときチッソという会社があった、そして熊本医大の先生が、これはチッソの排出した有機水銀がこの水俣病の原因である、もう九九%そうだと言っているときに、その当時の環境にかかわる省庁が学者を集めてそうでないという理屈づけをするためのチームをつくって、御用学者にやらせて対決させて時間を十年、二十年とおくらせたために結局補償費が莫大にかかった。四日市のぜんそくでもそうです。この前質問しましたけれども、一兆国会まで補償費に払っておるんです。そんな補償費に払う前に一兆円を全部ぜんそくの対応に払っておけばこういう大きなことにならなかったということと同じことが今回通産省の側の対応に起こっている。
 なぜかというと、化学反応、ベンゼン環二つにOがついて、酸素がついて、Clがついておるだけのダイオキシンです。それが発生するのは要するにベンゼン環のあるものとClが不完全燃焼したら発生する、そういう状況ははっきりわかっておるわけです、もう既に。学者ならだれでもわかる話を何かまだ塩素はというような話をやっちゃうから。
 塩ビを不完全燃焼したら発生するんです。ですから、そうでないものにかえたときに、ポリエチレンでしたらベンゼン環がないんですから、ないから燃やしても発生しないです。ほかのものと一緒に燃やしたときに初めで発生するだけなんです。そんなのは中学生ではちょっとあれですけれども、大学生でもわかります。そういうのをそういういいかげんな返事をせずに、シールということになるともう一歩産業界との絡みがありますので、これは環境庁に投げていませんでしたけれども、そこの危険なもの、疑わしいものは対応すると、文部省も確かに官僚的な対応をしている。
 ということに対応しまして、環境庁はかなり研究予算を今回つけております。研究でわかっているのをわざとおくらせて、わからないようなふりをするという政府の対応、これはやめていただきたいと思うんです。大学生、大学院生ぐらいでもわかります、これは。
 ということで、今のこういう対応に対して、今回かなり研究予算をつけておりますので、こういうダイオキシン問題、環境ホルモンに対する取り組みの意気込みをまず環境庁長官に先に伺いたいと思います。
#100
○国務大臣(大木浩君) 私も先般、一週間ほど前でしたか、ちょうど水俣病の慰霊祭がございましたので行ってまいりまして、改めてあのころの事情をずっと考えてみますと、確かにある程度わかっていたんじゃないかなと言いながら、最終的な判断ができないということで非常に決断がおくれたということで大変悪い影響を及ぼしたわけでございますから、そういうことにならないようにということで、これからひとつできるだけ早く手を打ちたいというふうに考えております。
   〔委員長退席、理事上野公成君着席〕
 ただ、環境ホルモン一般につきましては、なかなかまだ十分な知見が得られておりませんからこれは別として、今ある程度はっきりと危険なことがわかっているじゃないかというものについては、どういう形にするのか。これはもう通産省にお願いするのか。むしろ我々のところで、これは科学的にはこういうことになっているよということを何らかの形でよくわかるようにジャーナリズムを通じてお話するとか、そういうことによってもある程度効果があると思いますので、そういうふうに努力をしてまいりたいと思っております。
#101
○福本潤一君 今の環境庁長官の環境ホルモンの方はまだしも、ダイオキシンに関するのは学者だったらすぐ回答いただけるぐらいはっきり言ってくれます。それを何か、世間一般にまだ何でダイオキシンが発生するかわからぬとか、化学反応式を学校で勉強したならすぐわかります、はっきり言っておきますが。塩素が入っておるとか、そんなたぐいのレベルの話でごまかすんじゃないというのを私は通産省に言っておきたいと思います。きょうの答弁を含めて通産大臣に、こういう形でのずるずる延ばしは通用しない事態になっていますということを帰ってきちっと申し上げておいてください。
 それで、今環境庁長官からダイオキシンに対しては適切な対応をしていただけるというお話がありました。今怒ったので何を言おうと思ったのかちょっと忘れましたけれども、環境庁のそういう姿勢で今後ダイオキシンに対しては、今までどちらかというと小さな省庁でした、小さな省庁であるがゆえにほかの通産省がやっている、厚生省がやっている、他省庁のはざまの環境問題というのを預かっているようなちょっとわびしいような状態だったですけれども、これが今後二〇〇〇年近くには環境省になる。
 環境大臣になっていくわけですから、むしろ他省庁をリードして、環境行政に関しては、ここはこういうふうにすべきだとかああいうふうにすべきだ。まだ予算は少なくても今から意気込みだけはやっていかないと、行革法案でもこれは無理だなというふうに判定されかねない事態も起こりかねませんので、ぜひとも環境省に昇格して、日本も欧米並みにきちっとした環境行政がやれるのだと今後対応できるように持っていっていただきたいと思います。これは答弁はいいです。
 引き続きまして厚生省。
 先日、大阪のごみ焼却場の周辺土壌から一グラム当たり二万三千ピコという考えられないような大きな値が検出された。厚生省、これはどういう原因でこういうふうになったと掌握されておられるか、お伺いしておきます。
#102
○政府委員(小野昭雄君) 豊能郡の環境施設組合におきまして、今先生御指摘のございましたように、ごみ焼却施設周辺の土壌のダイオキシン類を測定いたしましたところ、一グラム当たり八千五百ピコグラム、あるいは施設敷地内の雨水が集まります調整池の底泥一グラム中二万三千ピコグラムという値を初めといたしまして、かなり高濃度のダイオキシン類が検出されたわけでございます。
 先ほど来御答弁がありますように、組合の設置いたしました委員会の報告によりますと、この原因といたしましては、排出されたダイオキシン類の分析の結果等を踏まえますと排ガスの影響の可能性が考えられるというふうに指摘されているわけでございます。その後、灰を野積みしていた等のさまざまな報道がなされたこともございまして、その原因を探りますために私どもといたしましては、灰の飛散等が原因になっている可能性も含めまして、現在、組合あるいは施設建設業者あるいは管理受託会社から事実関係を確認いたしているところでございます。
 いろいろ報道はされておりますが、私どもとして十分納得できるヒアリング結果はまだ得られておりませんので、文書回答等を含め、できるだけ早急に調査をいたしたいということで現在作業を進行しているところでございます。
#103
○福本潤一君 これも四月十七日には、環境調査ということで、その美化センター周辺における調査が既に終わって、私の方に既に報告書が届いておるわけです。
 それに対してどういうふうにやるかは、今後また委員会がさらに追跡調査するのを待ってというような御返事を事前の質疑を投げたときにも聞きましたけれども、これは現実の日本のダイオキシン研究のレベルをわざともっと低いんだというふうに設定した上で進めておるんじゃなかろうかと思われるんです。
 というのは、今どこからきたダイオキシンかというのは、ダイオキシンも二百種類近くあるわけですが分布がわかりまして、これは農薬からきたダイオキシンだ、これは焼却のばい煙からきたダイオキシンだというのはすぐわかるんです、その分布を調べれば。
 ですので、その分布を調べた結果、調査報告にもありますが、二万三千ピコも池の底にたまるものは焼却灰だと、焼却のばい煙だと今回わかった。わかったけれども、その焼却施設のデータはそれに見合わないほど余りにも低い。何でこういう落差が起こったのか、不自然じゃないか。このくらいのデータだったら二万三千ピコにならないというので、ここが原因だとわかったときに、何かここのデータはおかしいぞと、前回の委員会でデータのことを言いましたけれども。
 それで調べてみたら、何かそのときだけ、そこの三井関係の業者がその前日に来て、塩化ビニールだけのけて濃度が低くなるように対応して、そこの焼却炉を売りつけたところが来て、全部そういう形で低いデータが出るように工作した上でやったから、そういう低いデータを国に報告しておったということがもうはっきりわかっておるわけです。
 わかっておるならば、そういう形の対応をしていく企業または産廃業者はいっぱいあるんだと、市役所もあるんだと、焼却炉を所有しているところもあるんだということに、大体高校生ぐらいの頭を持っていたらすぐ気づくわけです。それよりも私らはもっと慎重にやっていると言われるのかどうか知りませんけれども、きちっとそういう形でわかることを、わざと時間延ばしをして、何とかうちには責任がないようにしようという形で対応している行政というのが今問われているわけです。
 大蔵省もそうです。前回の薬害エイズもそうです。何回かの失敗の上で、今回はきちっと適切に対応しようというのが厚生省。厚生省はまさに薬害エイズに対応する省庁だと思います。きょうは厚生大臣は来ていませんので、そのことを厚生大臣に伝えていただいて、こういう問題に関しては、疑わしきはある意味では罰する。予防をいかにしていくか。
   〔理事上野公成君退席、委員長着席〕
 日本の国の中にもう既にダイオキシンがベトナム戦争と同じぐらい、要するに八十キログラムをベトナムは十年間でまいたわけです、ダイオキシンを。含まれておったわけです。それと同じ値にもう既になっているという、これは計算すればある程度の人なら、学者ならわかります。それだけのものが出ておるということはなるべく隠したい。もし万一、日本で奇形児が生まれたらどうなるのか。あるとき生まれた、こういうケースはどうなっているのかと埼玉のケースで聞いたら、それは承知しておりませんと。承知していませんということは、要するに基本的に知らなければ逃れられると思って対応している省庁の官僚的な対応が見られるわけです。
 ですから、私は前回も所沢、埼玉へ行ってくださいというふうに質問の中で投げました。環境庁長官、その後所沢へ行かれたことがありますか。ちょっと聞いておきます。
#104
○国務大臣(大木浩君) 今の関連で所沢へまだ行ってはおりませんけれども、いろいろとデータやら情報はいただいております。ただ、私は所沢の問題につきましては二つ問題があると思うんです。基本的に本当に人体に害があるということはどこまできちっと解明されておるか。これは今のほかならぬ福本議員のお話ですから、ある程度の誤差の範囲内できちっと数字が出ているぞと、こういうお話でございますから、それは改めて勉強させていただきます。
 それからもう一つは、あの辺は非常に公害地帯というか、特に住民の住宅というか住居環境として非常に不愉快な地帯になっている。それはまた別の問題として解明しなきゃいかぬわけですが、これはどの程度になっているのか、その辺もまたこれは別の問題として二つの問題があると思います。
 いずれにいたしましても、まだちょっと行く暇がありませんけれども、できるだけ早い時期に一遍見せていただきたいと思っております。
#105
○福本潤一君 今のはほかの省庁の官僚の方には聞いておりませんけれども、そのときはそういう方々も行ってほしい。行かれた方がおられれば、ちょっと手を挙げてもらえますか。――行かれましたね。
 埼玉では土地の値段もそのために下がり、日々吸っているダイオキシンを体内から排出しないといけない。母乳をどうしたらいいのか。そういうおののいている中で埼玉、所沢の公明の市議団がわざわざ条例をつくってその条例に基づいて行政を進めている。最近はもう警察でも取り締まりをするような形の方向でいった。そのために、かなりの産廃業者の悪質なところを対応し始めています。地方自治体ですらそういう形で対応している。そういうときに国がきちっとした対応をしなければ、あそこからまた水俣病と同じように所沢病みたいな形で、そういう生活を守る国が何ら放置したまま進んでいったということになりかねないのです。
 特に、東京から来たごみが多いんです、あそこは。ぜひとも今手を挙げなかった人は全員行っていただいて、こんなに深刻なのならば早急に対応するべきだという認識をまた大臣の方にも伝えていただきたいというふうに思います。
 きょうはこれで終わります。
#106
○泉信也君 自由党の泉信也でございます。
 きょうは、車の排気ガスと環境問題について、今後のこともございますので少し基本的なことをお尋ねしておきたいと思います。
 五月二日の新聞で、環境庁が調査されました神奈川、愛知五百事業所の有害百三十四物質二万トンの排出ということが報じられておりますが、この概要につきましてまず御説明をいただきます。
#107
○説明員(廣瀬省君) このパイロット事業と申しまして、PRTR、環境化学汚染物質の排出と移動にかかわる登録制度というところで仕事をしたわけでございますが、その結果について報告したわけでございます。そして、事業所は愛知県と神奈川県にお願いしまして、物質が百七十八化学物質について千八百の事業所に依頼いたしまして報告をさせていただいた結果、物質の中で大気に流れるものが約九八%程度ありました。それから、それ以外に水、土壌の方へと流れているものが二%でございましたというのが報告でございました。
 それが具体的に全体の結果をあらわしているわけではございませんので、そういう制度を持つことによって今後起こってくる、それから今後こういう対策を打たなきゃいけないというようなことが見えるような一つの数字というのが行政側に提示される。それからもう一つは、地域住民もそういう化学物質が大量に放出されているということを理解することによって自分の環境に関して意見を申すことができる。そして、行政側と事業者と地域住民とで話し合いの場ができていくというような形での制度に持っていこうという考え方で実際にパイロットをやった。
 パイロットの結果の出し方というか、推計をしていかないといけないので、その推計というのが具体的に精度を持つのかどうか。それからもう一つは、行政側がどのくらい負担を負うのか。それからもう一つは、事業者側が大変な負担を負うだろう。その負担の程度をどのくらい見ていかなきゃいけないのかということ。それから、この結果を公表していくんですが、どのように情報というのを具体的に表現できるのかという三つの視点を持って行ったものでございます。
 ですから、これがすべてが今回の結果をあらわすわけではなくて、先ほど言った三つの点をねらった形でのパイロット事業。できれば早いうちに、先ほど大臣が申されているように未然防止の観点からこの制度が導入されることによって、より具体的な対策へつながればよろしいかという気持ちを持っているパイロット事業でございます。
#108
○泉信也君 大変意欲的な取り組みをなさろうとしておられることを評価したいと思います。
 この新聞記事の中に、わずかな部分ですが、自動車と船からの排ガスを見ると、ベンゼン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、こういう発がん性物質が含まれておるということが報ぜられておりますが、このことに限って何か御報告いただくことがございますか。
#109
○政府委員(野村瞭君) 環境庁が先日発表したパイロット事業の中身について、特に車との関係で申し上げますと、一部その報道には誤りもあるわけでございますが、車からベンゼンなりアセトアルデヒドなりホルムアルデヒド、これは有害物質ということでは私ども認識しておるわけでございます。発がん性という観点から申し上げますと、ベンゼンは比較的はっきりしているわけでございますが、アセトアルデヒドとホルムアルデヒドは疑わしい物質という性格づけが国際的な評価になっておるわけでございます。
 私どもは、そういう意味では、こういう有害物質が車から出るということについては認識をしておりましたけれども、地域としてどのくらい量的に排他されているかというようなことで試算をいたしたというのは今回が初めてでございます。
#110
○泉信也君 まだ調査そして分析も緒についたばかりのようでございますので、この件についてこれ以上お尋ねをすることは、また次回に譲りたいと思いますが、欧米でもこういう情報を公表する、また請求があればお答えをするという仕組みがとられておるようでございます。こういう物質がどういうふうに人体に影響を及ぼすかというのは大変不明確な部分がまだ多々あるのではないかとも思いますので、ぜひ環境庁が考えておられるような情報を公開する、そういう姿勢を続けていただきたいということだけ申し上げておきたいと思います。
 次に、ディーゼル車の排ガス規制についてお尋ねをしたいと思います。
 これは、過去平成五年から六年、そしてさらに九年から十一年ですか、二段階の規制強化が予定をされておるわけですが、今、中央環境審議会でこのことの規制強化について検討がなされておるということのようですが、どんなことが議論されておるんでしょうか。
#111
○政府委員(野村瞭君) 御指摘もございましたけれども、ディーゼル車につきましては平成元年の中央公害対策審議会の答申で短期目標と長期目標というのが示されておりまして、この二段階の規制強化を現在実施しておるところでございます。
 これまでの規制強化によりまして、ディーゼル自動車一台当たりでございますけれども、強化前に比較をいたしまして、窒素酸化物で申し上げますと約三割から六割、これは車種によって程度の差があるわけでございますが、削減が期待できる。それから、粒子状物質の排出レベルについては六割以上が削減できるというように私ども考えているわけでございます。
 そこで、現状から申し上げますと、まだまだディーゼル車については規制強化を図らなきゃならないということで、御指摘もございましたが、現在、中央環境審議会の大気部会でさらなる規制強化の議論を専門家の先生方にしていただいておるわけでございます。
 現在までの状況をちょっと申し上げますと、国内のメーカーから現在ディーゼル車につきましてどれだけ技術的に削減できるかというヒアリングを既に終わっておりまして、今後は業界の団体でありますとかそれから海外のメーカー、これは輸入車も当然ディーゼル車についても入ってまいりますので、海外メーカーからもそのあたりのヒアリングをいたしたいということでこれから考えているわけでございます。
 私ども、早く規制強化をしなければならないという観点から、年内には御答申をいただきたいというふうに考えておるところでございます。
#112
○泉信也君 いろいろやっていただいている割には環境基準の達成状況が余り改善されていないというふうにも伺っておるわけではございますが、これはそういう浮遊粒子状物質の生成機構みたいなものがまだわからない部分があるんでしょうか、もうそういう論理的な解明は終わった段階なんでしょうか。
#113
○政府委員(野村瞭君) お話ございましたけれども、単体の許容限度につきましてはこれまでも規制強化を図ってきておるわけでございますけれども、これが窒素酸化物なり浮遊粒子状物質の環境基準、特に道路沿道とのかかわりで申し上げますと、依然としてこの基準の達成度は極めて低いという現況にあるわけでございます。
 その大きな理由としては、もう委員よく御承知かと思いますけれども、今申し上げたのは単体当たりの許容限度の話でございますが、自動車の交通量からいいますと、これは若干数字で申し上げますと、昭和四十六年と平成六年を比較いたしますと交通量で、これは全体を推計いたしておりますが二・四倍になっておる。それから、ガソリン量で言うと約二倍、それからディーゼルといいますか軽油で言いますと約三倍ぐらいふえているということがございますので、私どもの施策の方向として、一つは一台当たりの排ガスの許容限度を厳しくしていくということと、もう一つはやはり交通量対策が主たるものにならざるを得ないわけでございます。
 交通量対策としては、物流でありますとか人流についてできるだけ少なくなるような合理的なシステムをつくるとか、あるいは交通システムにつきましても、これは関係省庁との連携をしておりますけれども、バイパスの整備でありますとか、交通規制とかそういうようなソフトの対策も含めまして交通量対策をこれまでも進めてきております。今後もこれに力を入れていかなければならぬというように考えておるところでございます。
#114
○泉信也君 確かに交通量がふえておるというようなことも、あるいは渋滞がそういう余分な排気ガスを排出することになっておるというようなこともあろうかと思います。
 そでで、排気ガスを減らすために、車体、自動車の構造そのものと申しましょうか、直噴式だとかなんとかいろんな技術が進歩していくと思いますが、燃料そのものの改善というか、品質対策に大変意味があるのではないかというふうに思います。環境庁としては、この点については通産省とかそういうところとのタイアップも必要かと思いますが、どんなふうに取り組まれる御予定でしょうか。
#115
○政府委員(野村瞭君) 私ども排ガスの関係の規制だけではなくて、環境保全の立場から、燃料につきましてもやはり品質改善ということを考えていかなきゃならぬということは御指摘のとおりでございます。
 これまで、特にディーゼル自動車について申し上げますと、平成元年の中央公害対策審議会の答申におきまして軽油中の硫黄分を低減するよう指摘されておりまして、これも二段階に分けて行ったわけでございますが、平成四年は〇・二%でございまして、平成九年は〇・〇五%に硫黄分を削減する。硫黄分を削減いたしますと、直接的にはSOx、硫黄酸化物の削減につながる問題でもありますし、それから間接的にはNOxの削減にも硫黄分の削減がきいてくるという技術的な問題もありまして、そういうことで私どもこの硫黄分の削減については燃料においでこれまでも行ってきているわけでございます。
 それから、先ほど申しましたように現在部会で御議論いただいているわけでございますが、一般にディーゼル車の場合には触媒がなかなか原理的に使えないということでございますけれども、新しい技術のもとにおいではこれが使えるような領域も出てきておるわけでございます。ただ、硫黄分が、これがあるとそれが障害になるということもございますので、私どもとしてはさらにこの燃料中の硫黄分、先ほど申し上げたように〇・〇五%にしておりますが、これをさらに削減しなければならない、そのように考えているわけでございます。
#116
○泉信也君 硫黄分を取り除くというのは大変効果的な、また必須の施策だというふうに思います。
 そこで、海外はどういう状況の仕組みを考えておられるのか。どの程度の硫黄分の削減を目標にして取り組んでおられるかというようなことはわかりますでしょうか。
#117
○政府委員(野村瞭君) 私ども、特にヨーロッパについての情報を入手しているわけでございますが、現在ヨーロッパにおきましてはディーゼル車について〇・〇五%ということでございますが、これを二〇〇五年にはさらに十分の一まで硫黄分を削減する計画があるというように聞いておるところでございます。
#118
○泉信也君 恐らく燃料の改善、それから自動車の構造上の技術の進歩という中で、その時点時点でのベストミックスみたいなものがあるのだと思います。ですから、それぞれが努力をしていただかなきゃならぬと思いますが、なお税制上のインセンティブを与えるとか、先ほどおっしゃったような流通上の新しい対策を取り入れるとか、かなり総合的な取り組みが必要だと思います。
 それにいたしましても、環境庁におかれましてはぜひこの排ガスが少なくなるような取り組み方、そしてそのことが自動車の価格に大きな影響を与えないような知恵を出していただきたい。きょうはこの一般質疑の入り口でございますのでこの程度で終えさせていただきますが、今御答弁をいただきましたことを踏まえまして、これからまた委員会で議論をさせていただきたいと思います。
 終わります。
#119
○山崎力君 改革クラブの山崎でございます。
 今いろいろな先生方から、主に環境ホルモンとダイオキシンについての質問がなされてまいりました。その辺のところについて、またなるべく重ならないような形で質問させていただきます。
 まず、ダイオキシンから入りたいのですけれども、その基本認識をどう持つのかということを改めてここでちょっとお伺いしたいと思います。問題の所在はどこにあるんだと。要するに、母乳にあるのか、土壌の汚染なのか、あるいは空気中にそういったことはないとは言われておりますけれども、体内摂取の問題なのか。それで、催奇性があるとかがんの原因になるとか、こういうふうに言われておるわけです。
 環境庁としては、このダイオキシン問題、存在するのは悪いと思い込んでいる部分があるんですけれども、本当にこういうことがあるからこれは存在を許してはいけないんだと、ある一定程度のレベル以下に下げにゃいかぬのだという基本的なところはどうお考えでございましょうか。
#120
○説明員(廣瀬省君) 先生の御質問でまずダイオキシンに対する認識ですが、動物実験の結果によると、強い発がん性、催奇性、生殖毒性等多様な毒性を示す。なお、WHOも発がん性に関して完全に認めるという立場に変わってきたということを踏まえれば、当然ダイオキシンは動物実験以外に人体にも影響を与えるものと認識すべきものと考えております。そして、ダイオキシンは環境中で分解しにくいということがまず一つと、それで蓄積性がそのために大変高いという問題があって、一度蓄積されると将来にわたって問題を残すというふうに考えております。
 そういう人の健康の未然防止という観点に立てば、大臣が先ほどから申されているとおり前もった形でどういう対策が立てられるのか。では、その対策をとる前に何をもって知るのかということになりますが、やはり動物等で観察されていることは人に対しても起こり得るという立場で物を考えるべきではないかというふうに思っております。
 そのために、現在あるダイオキシンの量をこれ以上ふやさないためにどうするのかというふうに考えておりまして、その実態把握をしたわけでございます。それで、研究会の報告では、現在の状況をこれ以上悪くしては問題が起こってくる可能性が多いとしております。ですから、早急にその対策をとるようにというのが研究会からの報告でございます。
 そしてその第一番目は、まず大気への排出が大変大きいということを考えまして、大気汚染防止法施行令の改正というものを含めてダイオキシンの発生抑制をするということでございまして、それによって五年以内に約九割減少するという計算をしながらその対策を中心に動いている。しかし、それ以外にもまだ起こる可能性があるので、フォローを続けながら、減らないときにはまた問題点を指摘しながら対策を立てていくことを考えていくというふうに思っています。
 それから、先ほどからいろいろと提言されているように、産業廃棄物処理施設の改善ということを頭に置くためにも、この融資制度を含めながらいかにこれを進めていくのかということに注意を払っていく必要があると思っておりまして、もうはっきり申しましてこれ以上ダイオキシンはふやしたくない、そのためにあらゆる手だてを講じてまいりたいと考えて、関係省庁と連絡をとって進めてまいりたいというふうに思っています。
#121
○山崎力君 時間の関係もありますので、簡潔にお答え願えればと思います。
 要するに、今のお話ですと、人間の体内にどの程度ダイオキシンがあるのかということを前提にして、人間の体内に取り込まれなければいい、外界というか外にありましても。ところが、そこのところの部分の説明がなされていない。
 それからもう一点言わせていただければ、これ以上ふやしたくないと言うのなら、まさにプラスゼロの世界で、それをできるだけ早くやらなきゃいかぬということになれば、五年計画で九割削減だなんというのはある意味においては言葉の矛盾でございまして、今出ている排出量をこれ以上ふやしたくないのか、現実に日本に存在するダイオキシンの量をこれ以上ふやしたくないのか、これはどちらなんですか。
#122
○説明員(廣瀬省君) 具体的に現在たまっているものについては時間をかけるほかないので、これ以上排出をしていって環境中の量をふやしたくないという気持ちでございます。
#123
○山崎力君 そうであるならば、先ほど来の意見ということからいえば、私は非常に不十分であると言わざるを得ないのが現状ではないかと思うわけでございます。
 その点で、本当に産業界に対する要請というのも、これも先ほどのあれで言えば塩ビをどうするんだということから始まって、その辺の対策を具体的に打ち出してそれに金を使う方が、むしろいろいろな研究とかそういったことをするよりも先決じゃないかなという気さえするわけです。これは環境庁の所管ではない可能性があるのですけれども、全体の環境行政のことからいけば、とにかく今ある塩化ビニールの製品を回収して取りかえる、その費用は国で持つとした方が将来のダイオキシン発生に対しては私はむしろその方が効果的ではないかと思うわけでございます。
 それで、その次の問題として、このダイオキシン、全国的に調査なされる、対応策も考えていろいろデータも出ているということなんですが、これをどの程度の精度でどの程度の機関がどの程度の費用でしっかりしたデータを出しているのかということが専門家以外の国民にはわかっていない。ただ、いろんなところが調べているんでしょう、信用しましょう、こういうことになっているわけですけれども、環境庁が直接調べることもあるでしょうし、大学あるいはその他の民間の研究機関、私立大学等の研究所、いろいろなところでこれはできると思っているんですが、その辺の我が国の体制というのはどうなっておりますでしょうか力
#124
○説明員(廣瀬省君) 先ほどもダイオキシンの測定にかかわる精度ということで、国民に信頼されるようなやり方をしなさいという意見が出ました。先生からも同じでございますが、具体的にこれだけの事業を行うことによって一番心配することは先生と同じでございます。
 そのためにどうするかということになりますと、具体的に大気汚染マニュアル測定方法、いろんな意味でダイオキシンとか含めて持っているんですが、これが具体的に事業者とどういう関係で結ばれるか、確認作業をどうするかということをしておりますが、これは先生、二重試験法とかいろんな形でありますが、機械の性能について必ずキャリブレーションといいまして、やる前に必ず測定をした数値を出します。その精度を見て測定値と合わせていくという形になりますから、当然お願いするときにそういうやり方で行う。それから、このマニュアルと合わせて相手の業者と話し合って決めるというやり方で、逐一精度管理をした上で今回のお金が入りました一斉調査はそうしてまいりたい。
 それによって、今先生のおっしゃられている精度管理も含めて今回出す日本全国のダイオキシンの濃度ということについては信頼の得られる体制をまずつくりたい。それを基本にしながら各市町村の関係者が議論していただくという体制を早急につくりたいというふうに思っております。
#125
○山崎力君 本当にそういった意味では対応策をとらなきゃいかぬのだと一斉に言われているんですが、その対応策の前提となる基礎データ、調査研究というものが、法律の関係で言うとおかしい表現になるかもしれませんけれども、証拠として相当たる手続をとられた証拠になっていない、法廷用語で言いますとそういう感じがするわけです。ようやく今のお話でちゃんと決まりました、今度一斉にやるんですということが言われてきたと思うんです。
 それで、今の御答弁にはありませんでしたけれども、これが出ますとそれぞれのところで、それでは我々のところは大丈夫なのかという話が絶対出てくるわけです。そのときに、町村単位でもあるいは市町村単位でもあるいはもっと狭い地区のところでも、もし本当にその辺のところのデータが正しいといいますか正確なものであるならば、我々のところも調べてもらいたいという希望が僕は出てくると思うんです。その辺の費用、今のいわゆるマニュアルにのっとったことをやる費用、そういったものを受け付けてくれる、そういったものがどの程度あるのかということが全然私どもにはわかりませんので、その辺のところ、環境庁で資料をお持ちでしたらちょっと教えていただきたいんです。
 どの程度の数のものがあって、それはどの程度の費用で一般からの自治体とかそういったものからの調査をやってもらえるのか、こういう点です。
#126
○説明員(廣瀬省君) まず、試験研究機関は約五十程度あるというふうに思っております。
 そして、先ほど申したマニュアルを通じてきちっとやる体制があるかどうかということに関しては、私の方で入札をしていく過程の中で今回は全部チェックできるというふうに思っております。その時点でこの五十の機関に希望していただければ、当然僕らの方のチェックにかかるということになるかと思っております。
 そして、値段については、一般競争入札的な形、要するに試験研究機関の数がある程度決まれば、その範囲内で一般競争入札をしていただいて、コストは自然状態の中でどうなるかというふうな形をとっていくのが一番よろしいかと。
 つまり、行政側としては、きちんとした性能を保つ、そしてより安い値段でお願いできるということを目指すのが今後の地方行政もそうであると思っておりますので、そういう相談を受ければそういう姿勢で担当部長は臨むように指導してまいりたい。相談を受ければその気持ちを表明する。ですから、行政的に何かを決めるのではなくて、きちっとしたこちら側の責任でどういうふうにお金を使うかという視点から指導してまいりたいというふうに思っております。
#127
○山崎力君 確かに行政的からはそうかもしれませんけれども、この問題というのが先ほどもおっしゃられたような極めて厳しい状況であるならば、それぞれの心あるといいますか、自治体なりあるいは民間団体なり、そういったものがちゃんとしたところで、自分のところも網にかからなかったけれども、やりたいというところが出てくるとすれば、それがきちっとした適正なコストでちゃんとしたデータをもらうというシステムがこれからこの問題については出てこようかと思いますので、その点のフォローを国としてもよろしくお願いしたいと思う次第であります。
 それと関連しましてといいますか、調査の問題として、今回の補正予算でも環境ホルモン研究等をやる。それで、資料をいただきましたけれども、五億とか二億八千万とかといういろいろな研究用の分析費用を持つ。こういうものがこれから、ダイオキシンをスタートにと言うとおかしいんですけれども、環境ホルモン全体のものとしてこれは深刻であればあるほど必要になってくる、しかも高額である、専門家を必要とするということが出てこようかと思うわけです。そういったものが出てきて初めて、そこまではいわゆる学術問題、学者の専門家の問題でありますけれども、そのデータを踏まえて、行政あるいは立法の作業として国民に対してどういう対応策をとるかということになろうかと思うわけです。
 今までの話の流れをお聞きすると、非常に環境庁さんは、残られたから言うわけじゃないんですけれども、まだまともな方でして、対応策をやらなきゃいかぬといいますか、そういった通産であるとかあるいは農水、厚生といったところの答弁というのは極めて官僚的というか引いた形でございます。調査研究をまってと言いながら、そこのところの研究自体の方に問題を押しつけて、対応策についてなかなかみずから打ち出そうとしないという点は、先ほどの福本委員の質問の中にも出てきたわけでございます。
 その点で一つだけ全体としてお伺いしたいんですが、この検査について、かつて複合汚染という言葉が言われました。これは一つのものについてのデータは出ているけれども、二つ集まったときのあれは出てこない。これも環境ホルモン、ダイオキシンの場合は単独で出てきているわけですけれども、これは極めて重要なこれからの課題でございます。そういう意味で、先ほども話題になっておりましたけれども、各種のそういった安全基準の再調査、いわゆる環境ホルモンに関する安全基準というものの再調査といいますか再点検がこれから必要になってくると思うんですが、ここのところはまさにこれからの予算措置でやった機材を中心にそれぞれの研究機関が協力してやっていく、それで各省庁いろいろな連係プレーをやる体制をとっておりますということなんですが、その辺についてごく簡単で結構でございますから、現状を教えていただければと思います。
#128
○説明員(廣瀬省君) 先生のおっしゃられる、一番気にしていることは複合汚染でございます。つまり、長期の期間で一兆分の一という単位の微量の問題を扱うときに、そしてホルモンというようなもので、ホルモンの量も約一兆分の一程度のホルモン量で動くという、体の中で作用をするわけでございます。
 そういう意味でいきますと、何かほかの物質とちょっと重なるととんでもない大変な動きをするだろうというのも研究者からの報告でございまして、少なくともその面を含めた研究体制をとる。平成九年度の中で具体的に複合的に環境のものをとって、それを動物に与えて変化が起こるのかどうかというような見方も、幾つかそういう手法をとってやってきているんですが、複合として出てくるのではなくて、一つ問題が出たということがございまして、複合汚染かと思ったんですが、これはやっぱり単体の汚染でございました。そういうふうになっているんですが、少なくとも今そういう技術を開発して、環境中から複合的にとって、その複合的なものを動物に食べさせたり何かして具体的な変化を見ていくという作業は取りかかっております。
 それから、そのことを含めて今後具体的にどのように持っていけるかというのは、研究所が具体的にいろんな提案をし、研究者にいろんなことを情報として流すことによって、複合汚染のとらえ方が生物学者のとらえ方、医学者のとらえ方とか、みんな学者ごとにとらえ方がちょっと違ってくると思いますので、その辺を見ながら、もう一度統一して学会を開くことによって、より洗練された研究方法へと発展するというふうに思っていますので、その辺のところを含めて指導してまいりたい、また協力をお願いしてまいりたいというふうに思っています。
#129
○山崎力君 確かに、まさにおっしゃられたとおりでございまして、特に複合汚染の場合の非常に先端的なごく微量を相手にする問題であると思いますし、このホルモンの問題というのが極めて難しいのは、これはほっておいてもといいますか、自然界においても内分泌系の異常というものは病気として存在するわけでございます。ただ、それが外的な要因によって、撹乱物質によってその頻度が増すということが言われているわけでございます。
 今通常だったら、例えば一万例で一例しかないものが、それが百例になり千例になったと、だけれどもそのうち一例はもしかしたらもともとあったかもしれない、この差をどうするんだということのまさに数字的な確率的な問題がここに存在するということで、単に学術的な問題ではないということがあるわけです。そうなってくると、まさにその辺の対応策ということが、先ほども話がありましたけれども、いわゆる調査研究、政策立案の官庁から、実に対応策を実施していく役所になっていかなきゃ、脱皮していただかなきゃならぬ立場なわけでございます。
 それで、もうそろそろ時間でございますので、最後の私の結論的な問題に行きたいと思うんですが、先ほど最初の小州委員からの「アワー・ストールン・フューチャー」ですか、僕も若干にわか勉強で読ませていただきました。
 もともと生き物というのは、その存在自体で環境を変えることは必然でございまして、ほとんどの動物は炭酸ガスの排出源でございますし、植物は逆に酸素を出すということもある、その循環のバランスの中で生きているわけですが、我々人類というのは特に産業革命、近代化になってから抜群に、もう群を抜くというのはほかと比べものにならないほど環境の変化をもたらしてきた。そして、地球的規模の影響が出てきたというのは、せんだっての環境会議で大臣は身をもって経験されたことでございます。
 そして、この「アワー・ストールン・フューチャー」の最終章の中でこういう言い方をしております用地球には将来の青写真もなければマニュアルもついていない。人類は未来へ向けて猛スピードで飛んでいるが、それは無視界飛行にすぎない。有視界飛行でもない。信頼の置けるレーダーシステム、そういったものを開発していないし、目がはっきり見える、要するにずっと見える範囲のものが見えている有視界でもない。霧の中、雲の中をかろうじて目を凝らして飛んでいて、何が飛び込んでくるか、山が直前にあったら衝突するのを避けられないというような状況であるというふうに書かれております。
 そういった手探りの中でこの研究をしていかなきゃいかぬのだけれども、手おくれになればまさに人類滅亡と言っても大げさではない推論が成り立つ状況でございます。
 そういった中で、これからの環境行政、国としてほかのそれぞれ背負ったもののある業界とか生活者に対しての指導を各省庁を通じてどうやっていくのか。そして、まさにそういった意味で言えば、現在の我々の豊かな経済システム、社会システム自体を再検討する必要があるのではないか。そういうふうな点について具体的にこれから省としてどのような方向でやっていくかということを大臣にお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
#130
○国務大臣(大木浩君) 確かに、今お話ございましたように環境ホルモンあるいはダイオキシン、ダイオキシンの方はかなりその実情がわかりつつありますけれども、環境ホルモン全般ということになりますと、おっしゃいましたように有視界飛行ができないという状況があると思います。ですから、我々としては、環境行政としてはある程度わかりつつあるもの、あるいは今おっしゃった言葉を使わせていただければ確率の問題だと思いますが、かなり確率として大きい問題については、これはやはり対策を進めるということではないかと思います。
 そういう意味におきましては、例えばダイオキシンにつきましては、先ほどから申し上げでおりますように、まずは空中に散布しておるダイオキシンというものについてはかなり実情がはっきりしておりますから、これをできるだけ優先的にとめるということがありますし、さらにまた水とか土の中に入っていくもの、これは今度は人体に対する影響ということからいいますと、もしそういうものがあれば非常に直接的になりますから、これもまたそういう意味でのプライオリティーは考えなきゃいけない。
 それから、環境モルモン全体につきましては、先ほどから言いわけがましいんですが、まだなかなか十分な知見は得られておりませんけれども、例えば先ほどからお話もございましたけれども、子供、特に乳幼児とかあるいは胎児は非常にそういったものに対する影響力が大きいのじゃないかということがありますから、そういったものはやはり優先的な課題として勉強していかなきゃいかぬのじゃないかというふうに考えております。
#131
○委員長(関根則之君) 午前の質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#132
○委員長(関根則之君) 次に、都市計画法の一部を改正する法律案、都市再開発法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案及び国土利用計画法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。建設大臣瓦力君。
#133
○国務大臣(瓦力君) ただいま議題となりました都市計画法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、地域の実情に的確に対応した市街地の整備の推進を図るため、特別用途地区の多様化及び臨港地区に関する都市計画の決定権限の見直しを行うとともに、市街化調整区域における良好な居住環境の維持及び形成を図るため、地区計画の策定対象地域及び開発許可の対象範囲の拡大を図る等の措置を講ずるものであります。
 次に、その要旨を御説明申し上げます。
 第一に、地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の多様なニーズに対応し、用途地域の指定を補完してきめ細かな用途制限を実現するため、特別用途地区の類型をあらかじめ法令により限定せず、具体の都市計画において定めることができるものとしております。
 第二に、重要港湾以外の港湾に係る臨港地区に関する都市計画について、その決定権限を都道府県知事から市町村に変更することとしております。
 第三に、市街化調整区域における地区計画の策定対象地域について、小規模な事業が行われる土地の区域及び建築物の建築等が無秩序に行われ不良な街区の環境が形成されるおそれがある土地の区域を追加するとともに、地区計画適合行為を市街化調整区域における開発許可の類型に追加することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 次に、都市再開発法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、民間活力による市街地の再開発を促進するため、都市再開発方針の策定対象区域の拡大、市街地再開発事業における特定事業参加者制度及び優良な再開発事業計画の認定制度の創設を図るとともに、臨時の措置として、一定の大都市における都市計画道路に係る都市開発資金貸付金の償還期間の延長を行おうとするものであります。
 次に、その要旨を御説明いたします。
 まず、都市再開発法の改正についてであります。
 第一に、現在、人口の集中の特に著しい大都市を含む都市計画区域について都市計画の市街化区域の整備、開発または保全の方針に定められている都市再開発の方針を、全国の市街化区域の整備、開発または保全の方針においても策定することとしております。
 第二に、市街地再開発事業の施行者の負担の軽減及び円滑な事業化を図るため、市街地再開発事業を施行しようとする地方公共団体または公団等は、施行規程において特定事業参加者に関する事項を定め、特定事業参加者から、将来取得することとなる再開発ビルの一部の相当額の負担金を納付させることができることとしております。
 第三に、新たな再開発の事業手法といたしまして、再開発事業を実施しようとする者は、再開発事業計画を作成し、都道府県知事の認定を申請することができることとしております。都道府県知事は、計画が優良なものであると認めるときは認定を行うことができることとするとともに、認定を受けた計画に従って再開発事業が適正に実施されるよう、都道府県知事が報告の徴収、改善命令、認定の取り消し等の措置を講ずることとしております。
 次に、都市開発資金の貸付けに関する法律の改正についてであります。
 都市計画道路の整備及びその沿道の再開発の促進を図るため、都市施設用地買い取り資金貸付金のうち、東京都区部及び政令指定都市内の都市計画に定められた一定の主要な道路に係る責付金について、平成十三年三月三十一日までの間、その償還期間を据置期間を含めて二年以内延長することができることとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願いいたします。
#134
○委員長(関根則之君) 国土庁長官亀井久興君。
#135
○国務大臣(亀井久興君) ただいま議題となりました国土利用計画法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 政府は、昨年二月、新総合土地政策推進要綱を閣議決定し、土地政策の目標を地価抑制から土地の有効利用に転換したところでありますが、その実現を図るためには、土地を有効に利用しようとする者への土地の移転が円滑に行われるよう、土地取引の活性化を図ることが重要であります。
 また、最近の地価や土地取引の動向等にかんがみ、土地取引規制を合理化し、土地取引の円滑化を図ることが強く求められているところであります。
 本法律案は、このような状況にかんがみ、全国にわたる大規模な土地取引についての事前の届け出に関する措置にかえて土地取引後の届け出に関する措置を設けるとともに、地価が相当程度上昇している区域に限り大規模な土地取引について届け出を事前とする措置を設けることとするなど、所要の措置を講じようとするものであります。
 次に、その要旨を御説明申し上げます。
 第一に、大規模な土地について土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち権利取得者は契約締結後二週間以内に土地の利用目的、取引の価格等を市町村の長を経由して都道府県知事に届け出なければならないこととしております。
 この事後の届け出については、取引価格の審査、勧告等は行わないこととし、都道府県知事は、届け出に係る土地の利用目的に従った土地利用が土地利用基本計画その他の公表された土地利用に関する計画に適合せず、適正かつ合理的な土地利用を図る上で著しい支障があると認めるときは、その届け出をした者に対し、土地の利用目的について必要な変更をすべきことを勧告することができることとしております。また、都道府県知事は、届け出られた土地の利用目的について、適正かつ合理的な土地利用を図るために必要な助言をすることができることとしております。
 第二に、都道府県知事は、地価が一定の期間内に社会的経済的事情の変動に照らして相当な程度を超えて上昇し、または上昇するおそれがあるものとして内閣総理大臣が定める基準に該当し、これによって適正かつ合理的な土地利用の確保に支障を生ずるおそれがあると認められる区域を期間を定めて注視区域として指定することができることとし、この注視区域においては、大規模な土地取引について届け出を事前とする措置を実施することとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#136
○委員長(関根則之君) 以上で三案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 三案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 暫時休憩いたします。
   午後零時五十三分休憩
   〔休憩後開会に至らなかった〕
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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