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#1
第142回国会 経済・産業委員会、国土・環境委員会連合審査会 第1号
平成十年五月二十日(水曜日)
   午後五時三十分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
   経済・産業委員会
    委員長         吉村剛太郎君
    理 事
                沓掛 哲男君
                畑   恵君
                平田 耕一君
                平田 健二君
                梶原 敬義君
    委 員
                倉田 寛之君
                中曽根弘文君
                成瀬 守重君
                西田 吉宏君
                長谷川道郎君
                吉川 芳男君
                小島 慶三君
                前川 忠夫君
                海野 義孝君
                加藤 修一君
                山下 芳生君
                水野 誠一君
                椎名 素夫君
   国土・環境委員会
    委員長         関根 則之君
    理 事
                岩井 國臣君
                上野 公成君
                小川 勝也君
                福本 潤一君
                緒方 靖夫君
    委 員
                太田 豊秋君
                景山俊太郎君
                鴻池 祥肇君
                鈴木 政二君
                鈴木 正孝君
                永田 良雄君
                山本 一太君
                岡崎トミ子君
                菅野 久光君
                山本  保君
                赤桐  操君
                泉  信也君
                奥村 展三君
                山崎  力君
   国務大臣
       通商産業大臣   堀内 光雄君
       建 設 大 臣  瓦   力君
   政府委員
       国土庁長官官房
       長        久保田勇夫君
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        岩田 満泰君
       通商産業大臣官
       房審議官     古田  肇君
       通商産業省環境
       立地局長     並木  徹君
       中小企業庁次長  中村 利雄君
       建設省都市局長  木下 博夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○中心市街地における市街地の整備改善及び商業
 等の活性化の一体的推進に関する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
   〔経済・産業委員長吉村剛太郎君委員長席に着く〕
#2
○委員長(吉村剛太郎君) ただいまから経済・産業委員会、国土・環境委員会連合審査会を開会いたします。
 連合理事会の協議によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は、お手元に配付いたしました資料のとおりでございますので、御了承のほどをお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○岡崎トミ子君 民主党の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いいたします。
 中心市街地の衰退はますます深刻な状況にありまして、不況と相まって国民生活に大きな影響を及ぼしております。生活といいますととかく経済的な影響ばかりが非常に重大だと考えられがちでありますけれども、中心市街地の衰退は都市に生きる人々の日常生活のありようも変えてしまいます。商店街の活性化のために、商店街や商工会のイベントあるいはデコレートにただ補助金を支給する時代は終わったと思います。地域や商店街が市町村とともにどういう街づくりをするかが話し合われて、合意された方針に沿った総合的な取り組みが必要になってくると思います。
 この法律の趣旨として、市町村のイニシアチブ、都市化社会から都市型社会への歴史的転換期に当たっての都市の再構築、点、線から面的な商業化、活性化、各種措置の一体的推進、こういった説明がなされておりますが、私からしますと言葉が躍っているなと。中身を見ますと、再開発や区画整理、個別事業への補助金といった旧来どおりの景気対策が多いように思われます。
 例えば区画整理では、街なか再生型区画整理についてですが、全国で小規模宅地が多い地域の区画整理事業が暗礁に乗り上げております。ローンを抱えた給与生活者にとりましては、減歩あるいは清算金の負担に加えて、街づくりに住民の声が反映しにくいシステムに不満が集まっております。商店街を含めた街なか再生型区画整理の場合に、経営に窮している現状に加え、さらなる投資に踏み切って減歩卒を負担することは大変困難だと思いますが、当然そこはお考えになったことと思います。
 この街なか再生型区画整理は、これまでの区画整理とは質的にどう違うのでしょうか。お願いいたします。
#4
○政府委員(木下博夫君) お答えいたします。
 確かに今回の事業については、政府全体十一省庁でいろいろ知恵を出してやっております。一部事業名だけで何か従来型ではないかというような御発言もございましたが、私たちとしては、もちろんベースは従来型の事業も十分使っていかなきゃなりませんが、物によっては今回の中心市街地に十分対応できるような新しいメニューを工夫したいと思っております。
 御質問のありました街なか再生区画整理事業は、従来型の区画整理事業といいますのは当然でございますが郊外の新市街地整備ということですから、区画整理本来のいわば減歩をいたしまして公園とかあるいは道路を編み出すという手法でございまして、基本的にはそれを通じておりますが、特に都心部は既に区画街路がしっかりしておりますので、比較的そういう意味での公共用地を編み出す必要はございません。
 したがいまして、むしろそれぞれの土地のいわば転換とかあるいは統一化ということが本来のねらいでございまして、従来に増して公益施設や区画道路の整備に対する補助率を拡充いたしまして、おっしゃったような個々の関係者の負担をできるだけ減らしていく。結果的には、これは計算上になると思いますけれども、減歩などのいわば地権者の負担ということも当然相対的には減っていくのではなかろうかと思っております。そして、編み出した土地の上により有益な施設が立地する意味では、他省庁の例えば福祉施設、公益施設等も立地していただくことを期待したいと思っております。
#5
○岡崎トミ子君 助成金の対象事業として用意されたメニューを見渡してみますと、大規模店に力で対抗するために商店街を高度化する内容ばかりが目につきます。地方自治体が設定した基本計画に沿って各種措置を推進するということなんですが、結局同じような町ばかりができてしまうのではないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。
#6
○政府委員(岩田満泰君) お答え申し上げます。
 先ほど先生からも御発言がございましたように、まさに地域の実情に即した計画を市町村のイニシアチブでやっていただくというのがこの中心市街地活性化の基本でございます。そのために、地域の住民の方々に幅広くぜひいろいろな形で御参加をいただき、この計画づくりに取り組んでいただきたいと思っておりますし、またそのことが極めて重要だと思います。
 したがいまして、実施する基本計画が市町村によってつくられ、その基本計画が基本的にはそのままその市町村の計画になるということでございますし、多様な支援策のメニューを用意いたしておるわけでございますが、この中からその町としてどのような事業をやるかを選択していただくということでございます。
 かつまた、例えば商業集積の施設整備ということをとりましても、その商業集積の外観をどうするかとか、その集積の中にどういうようなものを入れ込むかとか、そういうことは当然のことながら市町村で御判断をいただくということでございまして、そうした市町村のイニシアチブを最大限尊重して、それぞれの町の独自性、特色を生かした街づくりをお考えいただきたい、これが私どもの期待でございます。
#7
○岡崎トミ子君 次に、関係する省庁が十一にわたっております。市町村が各省庁の予算から助成金を得なくてはならないシステムだということも大変気になります。
 各種措置を一体的に促進するということですが、従来のように市町村がメニューと金額の計算に四苦八苦して、街づくりの方針よりも金策が第一になりかねない。また、各省庁への問い合わせや連絡調整も大変というのでは何にもなりません。窓口の一本化はできるのでしょうか。また、各省庁の予算から出る助成事業間の連携というのはどのように保証されますでしょうか。
#8
○政府委員(岩田満泰君) お答えいたします。
 御指摘のように、多様な事業の組み合わせによりまして中心市街地の街づくりをお考えいただくということでございますので、当然のことながら関係省庁も複数と申しますか、場合によっては多数にわたることがあるわけでございます。
 そのために私ども、現在国におきます支援につきまして、各省庁の連携調整を図るという意味で、関係十一省庁と考えておりますが、政府部内に関係省庁連絡協議会を設けまして、その基本計画の中に盛り込まれた具体的な各種の事業について支援ができるできないという問題の議論をする、あるいはお互いの各省間の連携をとる、調整を図る、このようなことを考えておるわけでございます。
 同時に、窓口の一元化についても御指摘でございますが、もろもろの御相談あるいはいろいろな形の成功事例その他を含めた情報提供についてのお問い合わせもあろうかと存じます。実はこの基本計画は、各市町村でできますと国なり都道府県にはその写しを送付していただくということになっております。その意味において、一体どこに送ればいいのか、何省に送るのかというような複雑な体系を避けるために、私ども通産省、建設省、自治省を中心といたしまして具体的な窓口を一つに絞って、そこで書類の送付であるとかいろいろな御相談、情報提供に応じられるようにしようということを考えておるところでございます。
#9
○岡崎トミ子君 通産大臣、ふるさと創生事業のようにとは言いませんけれども、街づくり資金として思い切って財源を渡してしまう、そういう大胆な発想が必要かなというふうに私は思うんですけれども、その点についての御所見を伺いたいと思います。
#10
○国務大臣(堀内光雄君) 予算をぱっと渡してしまうというようなところまではちょっとどうかと思いますが、中心市街地の活性化を行うに当たりましては、まず第一に市町村のイニシアチブということを十分に発揮できる体制をつくる、これはもう第一前提だというふうに思っております。
 そういう意味で、市町村が作成する基本計画については、具体的な内容だとかそういうものを市町村の裁量に一切お任せして、そして市町村が考えたものに国あるいは都道府県は助言をするという程度にとどめるということになっておりまして、地方の自主性を尊重するということは委員の御主張のとおり取り入れているところでございます。
 国としましては、このような取り組みの円滑な実施のために、できるだけ使いやすい制度を準備していくことが重要だと思っておりますので、今回は約百五十項目程度のメニューを用意いたしまして、そのメニューの中でこれを施策の中に織り込んでいただく。既存設備の拡充だとかあるいは活用というような問題だけではなくて、中核的な集積関連施設の整備だとか、都市型の新事業の立地の促進だとか、あるいはタウンマネジメントの機構による商店街活性化への取り組みの支援だとか、新規措置などを幅広く用意いたしておりまして、新規の特例的施設の計画メニューを十一省庁で約五十三追加いたしているところでございます。
 市町村は、自分のところで作成した計画に従いまして、今申し上げたような関係省庁のさまざまなメニューの中から自分の計画の実施に活用が可能というふうに考えられるものを必要に応じて自由に選択していただく。そして、こういうものをもとにしまして、どの施策を選択するかも含めてすべて地方の自主的な判断にお任せしてひとつ立派な計画をつくっていただく、どこの市町村、人口だとかそういうことは全く関係ございません。そういうすばらしい計画を出されたものを連絡機関の中で検討させていただいて、それを採用させていただく、実施をしていただく、すべて地方を中心に考えております。
#11
○岡崎トミ子君 現在でも自治体には多くの基本計画が課せられております。それで、都市計画法のいわゆるマスタープラン、高齢者計画、環境基本計画、たくさんありますけれども、現実にはコンサルタントへの業者委託というのが非常に多いというのが実態だというふうに聞いております。こういうことをどういうふうにしていったらいいのか、自治体の悩みでもあろうかと思いますけれども、この法案の基本計画もやはり助成金をもらうために無難な基本計画、つまり実績や経験のあるコンサルタントに委託するところも当然出てくるのではないかというふうに思うんです。
 法案は、本当はこういう街づくりをしたいというのが先にあって、そのために具体的な方策をどうするのかを考えることだというふうに思うんです。業者委託をできるだけ避ける、自力でつくり上げる計画にする方策が必要だというふうに思います。つくられた基本計画の中でも、住民参加を経た丁寧な基本計画には高い評価が与えられるのかどうか、この辺の判断はどういうふうにするのか、通産省に伺いたいと思います。
#12
○政府委員(岩田満泰君) まず、計画の作成プロセスでございますが、先ほどもお話し申し上げましたように、地域の住民の幅広いコンセンサスのもとに地域の実情に合った計画をおつくりいただくということが最も基本的に重要なことだと存じます。
 とりわけ、例えば法律のようなものによってこういう要件に該当したものにのみ支援をするというような助成体系をとっておらないわけでございますので、国の支援メニューはあるけれども、その中からその町が最も発展をする可能性のある組み合わせと申しますか、そういうものをお考えいただく。
 逆に言いますと、市町村の発展に向けての成否についての責任と申しますか、そういうものがかなり重要な意味合いを持ってくる事業にもなろうかと考えております。その意味で、市町村で計画をおつくりになる段階においてよく議論をしていただくということが、自由度が与えられている分だけまた逆に重要な要素になるのではないかというふうに考えるわけでございます。
 したがいまして、今いろいろな形で丁寧な住民参加があればということでございますが、そういうことが行われるとすればますますもって地域の実情に合った立派な事業ができるものであろうというふうに考えております。丁寧な住民参加であったかなかったかを一々判断することは難しゅうございますが、やはりそういうことが行われれば行われるだけ地域に合った計画ができるであろうと思っておりまして、そういうものについて私どもは、まさにすぐれたものあるいは独自性のあるものということでぜひその支援をさせていただきたい、このように考えるわけでございます。
#13
○岡崎トミ子君 次に、建設大臣に伺いたいと思います。
 基本方針の中身ですが、都市計画法上の市町村のマスタープランの中に位置づけることが大変自然だというふうに思うんです。この市町村のマスタープランと基本計画の整合性はどうとられるんでしょうか。
#14
○国務大臣(瓦力君) お答えいたします。
 今、基本計画につきましては、いわゆる市町村マスタープラン等との調和を図らなければならないとされております。
 委員お尋ねのように、住民の意向を反映しつつ、街づくりの具体性ある将来ビジョンとして作成するものでございまして、基本計画につきましても、これと調和を図ることによって市町村全体の街づくりとの整合や住民意向の反映等が図られるものと考えておるわけでございます。
 政策の実施に当たりまして、地域住民の理解、協力を得るよう求められておりますことから、基本計画の作成過程におきまして、市町村のイニシアチブでさらにさまざまな工夫が行われていくと、このことに期待をいたしておるものでございます。
#15
○岡崎トミ子君 次に、地域振興整備公団について伺います。
 一九七二年に公団になってから、全国各地でさまざまな事業を展開していることがわかりました。時代を経てその役割を変化させ、拡大してきております。行政改革の一環として特殊法人の整理合理化が言われて世論の批判がある中、事業内容を拡大するこの法案は正直言って意外でした。
 現在の公団の事業費は幾らでしょうか。この法律によって公団の事業規模はどの程度拡大するんでしょうか。予測で結構ですから教えてください。
#16
○政府委員(並木徹君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、地域振興整備公団につきましては、工業再配置の業務に関連いたします団地の造成でございますとか、その後の工業のハイテク化に伴いますさまざまな高度化に対応しました投資事業等々の展開を図っておるところでございます。御指摘のように、こういった事業につきましては効率的に進めていくということが前提でございまして、今そういった方向に基づきまして事業の全面的な展開を指導し、公団におきましてもそういった方向を進めておるところでございます。
 今回の法案につきましては、御案内のように大変厳しい中心市街地の状況であるということにかんがみまして、地域の中心市街地の活性化のための商業等の基盤施設でございますとか、中心市街地あるいは都市の高度な需要に対応した都市型新事業につきまして、地域のイニシアチブによりまして、またこの法律に基づく地域の要請に基づきまして今申し上げましたような事業を積極的に展開していくということになっておるわけでございます。そういったことで、基本的には地域のイニシアチブを十分生かしながら効率的に進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 事業につきましては、今申し上げましたような商業施設に対します出資でございますとか、あるいは都市型新事業に対する出資ということでございまして、例えば都市型新事業等につきましては出資あるいは直接インキュベーター等に対する施設等々につきまして、ちょっと手元に数字がございませんけれども、今約四十億強ぐらいの予算を計上させていただいているところでございます。
 現在の予算措置につきましては、さまざまな事業がございますので、ちょっと整理してお答えさせていただきたいと思っております。
#17
○岡崎トミ子君 公団の姿勢とか手法に問題があった場合にはどこが指導監督することになりますか、一言でお願いします。
#18
○政府委員(並木徹君) 先ほど申し上げました新規に法定された事業につきましては、建設省及び通産省におきまして、それぞれの事業につきまして効率的に、かつ地元のイニシアチブに即したような事業を進めていくように監督していく所存でございます。
#19
○岡崎トミ子君 国土庁に伺います。
 外部監査の仕組み、情報公開についてはどうなっておりますでしょうか。
#20
○政府委員(久保田勇夫君) 地域振興整備公団が行う事業につきましては、その適正性を保つために、公団法第八条に基づきまして監事を置き業務の監査を行っているところでございます。
 情報公開等議論がございますが、現在国会に審議をお願いしております行政機関の保有する情報の公開に関する法律案第四十一条におきまして、「特殊法人の保有する情報の開示及び提供が推進されるよう、」「必要な措置を講ずるもの」とされておると承知しておりますが、これらを踏まえて対処していきたいと考えております。
#21
○岡崎トミ子君 最後になりますが、公団の指導監督庁は国土庁、商店街の活性化は通産省、街づくりは建設省、こういった相互に連携していくというのは評価したいと思いますけれども、特殊法人の問題は解決したわけではないと思います。そして、組織としては最終的な責任はどこにあるのか、どう調整していくのか、市町村が混乱することのないようにそこは政令なりで明確にしていただきたいというふうに思っております。
 通産大臣、建設大臣、握手をしていらっしゃいますけれども、ぜひ一言明確にお答えをいただきたいと思います。
#22
○国務大臣(瓦力君) 三省庁が窓口になりまして各省とよく連携を密にいたしまして、各地域からの要望や疑問にもおこたえをしながら、これらの施策が円滑に進むように省庁を超えて協力してまいりたい、かように考えておるところでございます。
#23
○岡崎トミ子君 ありがとうございました。
#24
○福本潤一君 公明の福本潤一でございます。
 今回の法改正に当たりまして、法律の目的でございますけれども、これには空洞化の進行している中心市街地の活性化を図るため等々地域の振興と秩序ある整備を図り、我が国の国民生活の向上と国民経済の発展を図るというふうにあります。
 経済的にもさまざまな不況、また倒産等もある中でございます。質疑に入る前に、最初に、本法案が成立したときにどの程度の時間経過、いつごろから中心市街地の活性化という効果があらわれると思っておられるか、また、景気の向上にどのような影響を与えるというふうに考えてこの十一省庁による大規模な改正を含む法案を出そうとされているのか、その点を両大臣にお伺いしたいと思います。
#25
○国務大臣(堀内光雄君) それでは、私の方から先にお答えを申し上げます。
 具体的な効果があらわれる時期ということになりますと、市町村の基本計画作成などの取り組み状況によりますし、事業の実施に要する期間というものも規模の大きいもの小さいもの、いろいろございます。そういうことでございますので、一概に申し上げることはできないと思いますが、この法案が成立した暁には、建設省ほか関係省庁とも連携をしながら可能な限り円滑な施行を確保し、努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 我が国の経済への影響ということを考えますと、中心市街地というのは、委員の御指摘のとおり、商業とか業務とか交通とか、あるいは住居だとか、いろいろな機能が相当程度既に集積されているところでございますし、効率的な経済活動とか新規事業の誕生の基盤として役割を果たす土壌が十分できているところだというふうに思いますので、その活性化は経済構造改革の推進とかあるいは景気の問題を考えましても大きな効果を発揮できる地域だというふうに思っております。
 また、景気への影響という面では、画期的な事業のやり方でございますが、平成十年の当初予算におきまして関係十一省庁全部合計して数千億から一兆円程度に上る関連予算を計上いたしておりますし、またさらに今後御審議をいただこうということで今計画をいたしております補正予算においても、事業規模約八千億円ぐらいのものを組み立てたいということで取り組みをいたしているところでございますので、景気の向上にも大きく役立つものだというふうに考えております。
#26
○国務大臣(瓦力君) お答えいたします。
 大変関心の深い法律でございまして、委員各位に大変熱心に審議をお進めいただきまして連合審査までこぎつけました。感謝をいたしておるところでございます。
 この法律が成立した後に速やかに法律が施行され、各種の施策を円滑に実施できますように必要な準備を進めてまいりたい、かように考えておりますし、諸条件の整備を進めていく所存でございます。
 各種の施策がいつ実施できるかは基本計画の作成など市町村の取り組みにかかっているわけでございますが、建設省といたしましても市町村の取り組みを積極的に支援いたしまして、できるだけ早期に中心市街地活性化の実が上がるように努めてまいりたいと考えております。
 国及び地方公共団体がこれらの取り組みを適切かつ積極的に実施することによりまして、民間活動の条件整備が進み、民間投資の面でも大きな効果が期待されるところでありますので、私どもも全力を挙げてさらなる努力をいたしたいと考えているところであります。
#27
○福本潤一君 三省庁が中心になって、十一省庁全部関連している法案の改正も含めて取り組んでおられるということでございます。
 ただ、私、この法案はかなり多い、国土・環境委員会にも三法案、また経済・産業委員会にも立地法案。見てみますと、それぞれの法律の目的、ねらい、方向性といいますかベクトルがかなりさまざまな形で違う方向を向いている問題があるのではなかろうかというふうに思います。
 そこで、大型店の立地の調整というものを大規模小売店舗立地法案というもので通産省が出しておられます。都市計画法でそれを見ると、これは小売店、中心市街地の活性化に結びつきにくいのではなかろうかという点がありますので、具体的に聞いてみたいと思います。
 通産省、この二法案の役割分担、どういうふうにとらえておられるでしょうか。
#28
○国務大臣(堀内光雄君) この法案につきましては、一つは窓口を一本にして、その十一省庁が同じような方向に向かって取り組みをするということが一番大きな基本的な理念だというふうに思っております。役割分担と申しますよりも、一番の基本は、衰退をしてきた中心市街地というものをいかに活性化させるか、また昔からの伝統とか文化とか、あるいはコミュニティーとか、いろんな面で都市というものを活性化させて活力を持たせて、そして日本の都市としての存在をどう残していくか、発展させていくかということにございますので、そういう方向に向かって全十一省庁が取りまとまって進んでいくということで考えております。
#29
○福本潤一君 そこなんですけれども、中心市街地といいますと、東京都でも、大都会三大都市圏でもドーナツ化現象が起こりましてほとんど住人が郊外へ郊外へ移っていっている。自動車交通の時代になって、郊外の方で大規模駐車場があるところじゃないとなかなかお客さんが来ないという形になっているところに、都市計画法でさまざまな形で現実に郊外型住宅というのが整備されているので、中心市街地の方が衰退しているという現状が日本全国津々浦々に見えるわけです。
 そういうときに、都市計画法の方では市街化区域また市街化調整区域、都市計画内で白地、まだ線引きしていないところで今現実に郊外型大規模店舗というのが、駐車場がすごくあるお店がこういう市街化区域以外に出てきておるわけです。
 それで、今回、市街化区域の中に特別用途地区ということで柔軟に定められるようになると、市街化調整区域の中で何か小さくつついているだけ、法律を新たにつくっているだけということで、十一省庁が肝いりでつくったにしては、イギリスや何かはかなり効果を上げているということでございますが、現実には、私は、中心街の小売店は案外余計に郊外型店舗のために苦しむのではなかろうかという予測がむしろできるのではないかと思うわけです。(「まさにそのとおりだ」と呼ぶ者あり)そうですよね。
 ですので、市街化調整区域、また白地区域で大きく転換しない限り中心市街地はさらに不況の中で苦しむということになっていきます。
 細かい話に若干入っていきますけれども、市街化区域の中で今回特別用途地区というものを定めようとしたということですので、これは先ほどの質問でも、市町村が柔軟に定められる。無限大にさまざまな特別用途地区というのができるようでございますが、例えば具体的にどういう特別用途地区を考えておられるか、これを最初にお伺いしたいと思います。
#30
○政府委員(木下博夫君) お答えいたします。
 先生の御質問を私なりに理解させていただきますと、まず都市全体がどういう方向でつくられていくかという基本ベースが必要だと思っております。そういう意味では、市町村のマスタープランとか、あるいは先ほど来出ております今度の新しい法律で、基本計画でどう書くかというのが基本だと思います。
 今先生がおっしゃられたのは三つの類型がございまして、市街化区域、線引きのしていないところ、それから都市計画区域外あるいは調整区域というところなんです。三つ目に申し上げた調整区域あるいは都市計画区域外となりますと、調整区域については開発許可その他の手順がございますけれども、都市計画区域外は正直申し上げて都市計画法の世界からは離れております。
 しかし、問題は、今御質問がありました特別用途地区については、これは従来からもそうでございますが、用途地域をまず指定いたしまして、これは十二種類ございますが、この用途地域を補完するという性格のもとで特別用途地区が決められます。しかも今回は法律の中に、土地利用の増進とかあるいは環境保護等の特別の目的を実現すべく決めるわけでございます。その際には一定の区域、地域ということで限らせていただいております。
 もう少し具体的にという御質問でございましたので申し上げますと、例えば十二の用途地域の中にはすべての店舗を原則は認めているというような色塗りをしておりますが、その中で、市町村のお考えで、例えば小規模の専門店が集積する商店街をまとめておこうというような地域、地区を選ばれるとしますと、これは仮定の話でありますが、いわば小規模小売店舗地区ということを決めまして、そこに大規模店舗の立地を抑制する、あるいは制限するという考え方は特別用途地区によって可能ではなかろうか、一例でございますが、そういう手法は十分可能性はあろうと思っております。
#31
○福本潤一君 余りにも大きな話をさせてもらっているのかもわかりませんけれども、十一省庁が集まったんです。建設、都市部分だけじゃなく農水省まで集まっている。十一省庁といったらすべての省庁ということだと思うんです。
 現実に問題になったのは、都市計画外の農振地域とか、そういうところに大型店舗がぼんと出てきて、みんな自動車で買いに行く。具体的には、スーパーのようにあらゆる商品がありますから、ごっそり一週間分ぐらい買って、大型の冷蔵庫に入れておくというような生活をしておるわけです。
 ここで、農林省まで入っていて、そういうようなことがやれるような基盤があるのにかかわらず、しかも都市計画区域全体じゃないですよ、今の特別用途地区や何か市街化区域の中だけですよ。
 そしたら、市街化区域の面積は、はっきり言って今現在どの程度だと思いますか。(「さっきの答弁はすりかえ答弁だ」と呼ぶ者あり)すりかえ答弁もきちっと答えてほしいですけれども、先に、市街化区域は日本の国土全体の中で何%ぐらいですか。
#32
○政府委員(木下博夫君) 我が国は、御案内のとおり、全体で三千七百七十八万ヘクタールというのが国土面積でございますが、これを一〇〇といたしますと、そもそも都市計画区域を決めておりますのはおおむね四分の一ということでございまして、細かくなりますが、面積的に申し上げますと九百六十九万ヘクタールでございます。その中で、お話のございました市街化区域、これが国土全体の約四%、あるいは都市計画区域を母数にいたしますと一五%というふうになっております。
 先生がおっしゃられたように、パーセント的には多少小さいという印象を持たれると思いますが、そもそも人間が住んでいる場所あるいは都市生活を営んでいるところは、山のてっぺんまで都市計画区域に入れるのはいささか問題でありますが、そういう意味では数字的に少し低くなっているのは確かでございます。
#33
○福本潤一君 数字的に少ないというのは、国土の七割が山林ですから、そういうものも含めて考えたら確かにパーセンテージは四%と小さいように思います。
 その中で一しかも市街化区域の極めて小部分で今回大型店舗がさまざまな形で地域計画の中で運用できるようになるということになりますと、何でこれは農水省が一緒に入っておるのか。また、ほかにもあります。例えば運輸省、自治省、こういう省庁が、中心二省庁のほかにどういう意見を持ってこの成案に対応されたか、これを聞いておきたいと思います。
#34
○政府委員(木下博夫君) お答えいたします。
 私の説明は、あくまでも先生の御質問に備えて都市計画法の世界でお答えしておりますが、先生がおっしゃっている十一省庁は、まさにきょう御議論をお願いしております中心市街地対策でございますから、これは各種施策で中心市街地を活性化していこうということで、例えば卸売市場のお話があろうと思いますし交通ターミナルの問題もございますので、それぞれの省庁があります。
 それから、私、先ほどちょっと説明を落としましたが、先生は市街化区域についてのみとおっしゃられましたが、実は未線引き区域の中におきましても用途地域を決めることは可能でございますので、もしそういう地域で必要があれば用途地域の色塗りをしていただいた上で、今回お願いしております特別用途地区をかけることは可能でございます。そういう地域がもしあらば、それぞれ市町村が積極的にその地場に合ったいわば特別用途地区をお使いになることは、私は制度的には十分可能になろうかと思っております。
#35
○福本潤一君 もちろん、さまざまな特別用途地区の中身に入っていかないと今の答弁の中身の検討になりませんけれども、開発というものを許可すれば、農振地域であろうと線引きしていない白地地域であろうと現在でも開発できるんです。ですから、さまざまな形で大型スーパーを初め店舗が出てきておる。それで中心市街地が貧弱になっている。五十年前まではここの最も中心だったというところが、もうほとんど店舗を閉めて出ていっている。これは沖縄なんかに行ってもそうです。
 大変な状況が生まれているにもかかわらず、これだけ十一省庁が肝いりで入ったにしては非常に細かくまとまっちゃったんじゃないかという気がする。今の官僚の方にははっきり答えていただけませんでしたけれども、ほかの例えば農水省また運輸省、こういうようなところの意見はむしろ大臣の方に報告が行くはずでございますから、そちらの立場からどういう形でこの成案を見ているか、これをお伺いします。大臣、お願いします。
#36
○国務大臣(堀内光雄君) 私から概略お話し申し上げまして、後また政府委員から補足をしてもらいます。
 一つ申し上げると、例えば今の中心市街地が衰退してきた原因には、駐車場がない、そのために郊外の方の駐車場の便利なところに行くとか、あるいは交通のアクセスが悪い、混雑するというような問題がいろいろございます。
 そういう意味で、先ほどの駐車場問題について言うと、建設省の場合には地下駐車場の問題を含めましていろいろの計画が入ってまいりましたり、今の運輸省について言うと、バスのサービスの高度化とか物流の問題とか、あるいは交通のアクセスの問題をいかに有利にしてお年寄りとか女性の方々がいつ何ときでも、どうやってもその中心市街地に寄ってこられるとか、あるいは文部省でまいりますと、文化財、体育施設の整備の問題とか……
#37
○福本潤一君 農水省。
#38
○国務大臣(堀内光雄君) 農水省でまいりますと、食品流通構造改善基盤施設の整備だとか卸売市場の整備だとか、そういうようなものを周辺につくることによってその商店街自体がそれとのつながりの中で活性化していくとか、そういう問題がございます。
#39
○福本潤一君 今の農水省のは、そこに書いていただいておるのを読んでいただきましたけれども、農水省の例えば白地地域で都市化、また大規模店舗ができている。それがこの法律で、監督官庁外だと言われればそれまでかもわかりませんが、基本的に中心市街地が活性化するというふうに思っているかどうか、そこのところをお伺いします。
#40
○政府委員(岩田満泰君) お答え申し上げます。
 ただいま大臣から御答弁申し上げましたのは、中心市街地活性化法に関連して例えば農水省がどのように関係するかという御説明を申し上げたわけでございますが、中心市街地活性化法は基本的に振興法でございます。したがいまして、中心市街地というものは地域で選ばれるわけでございますけれども、そこにどのような振興策を講ずるかということに関連して十一の省庁が存症するということでございます。
 今先生がおっしゃっているお話の中には、どちらかといいますと立地の規制にかかわるようなお話が多分入っているのではないかと思います。先ほど建設省からも御説明があったところでございますが、まさに農水省の関係でいえば、農地ということについて言えば農振法あるいは農地法による転用の許可であるとか、そういうことがあるわけでございます。
 私ども今回、一方において大店立地法をお願いして生活環境との調整を図り、他方でゾーニング手法の活用というこのいわば二本柱によって大型店の適正立地と申しましょうか、そういうものを図りたいということを御提案申し上げておるわけでございます。このゾーニングという手法の中には、確かにお説のように、農地でありますとかあるいは白地地域というようなところについてどうするかという論点が含まれておるわけでございます。
 しかし、私どもが最終的に審議会その他で御議論をいただいた重要なことというのは、要は、どこの場所であるかは別にして、その大型店の出店があった場合に、その地域の人たちがそれが適正な立地になっているかどうかを判断する、計画的にその街づくりを進める仕組み、あるいはその手段としてそういう枠組みが存在しているかどうかということが重要であるということでございまして、まさに街づくりは地域の方がお考えになることでございます。
 今回、その中で改正都市計画法というものが提案されているということは、用途地区の規制についてもう少しきめ細かい判断が地域で行われることが大事だということで、あえて大型店立地との関連で言えば、そこの部分が非常に強い関連を持つ部分として、建設省の方で都市計画法の改正案としてその一部に盛り込んでいただいたということになっておるわけでございます。
#41
○福本潤一君 せっかく十一省庁が集まったんですから、各省庁が縄張りを捨てて、この中心市街地を活性化させるためにどういうふうに取り組むのか、今のような形だとおさまらないなというのが私の結論でして、むしろ参考人等々の御意見も聞きながら、各省庁、大臣も勉強していただいた上で、再考するところは再考していただければと思います。
 以上です。
#42
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。
 今、各地で商店街が寂れる、そしてまた中心市街地が空洞化していくという状況が非常に目につきます。
 これは九七年度の中小企業の動向に関する年次報告、その中で、商店街の停滞、衰退の原因として、そのトップに「商店街の域外に立地した大型店等に客足を奪われている」、これが七二%を占めているわけです。東京都の商店街実態調査報告書を見てもこれが七六%を占めている。各道府県のそういう調査を見ても大体七割、八割を占めている。
 そうすると、市街地の空洞化や商店街の衰退の原因、要因、これは大臣がさっき言われたように交通アクセスとか駐車場問題もあるかもしれない。しかし、最大の要因の一つは、大型店の進出あるいは一方的な撤退、そこにあるということは否定できないんじゃないか、そう思いますが、大臣、いかがですか。
#43
○国務大臣(堀内光雄君) 市街地空洞化の問題の原因でございますが、これは第一にはやはり近年のモータリゼーションの進展というものが挙げられると思います。中心市街地においてさっき申し上げたような駐車場の整備が不十分だとか……
#44
○緒方靖夫君 否定できるかどうかということを聞いています、大型店の。端的にお願いします。
#45
○国務大臣(堀内光雄君) これは端的にお答えできるような問題ではないのでございまして、やっぱりこれは道路整備がおくれているから中心市街地の交通アクセスが悪いとか、あるいは郊外に比べて相対的に悪化してしまっているから郊外に行ってしまうとか、あるいは第二に女性の社会進出によって女性の就業率が高まってきた、そういうものに伴って時間的な利便性の追求というものが高まってきております。
 ですから、ワンストップショッピングというようなものにニーズが高まってきている、あるいは時間消費の場所としての商業施設のニーズが高まってきている。消費者とか住民のニーズの変化が挙げられてくるわけでありまして、中心市街地の商業とか各種のサービスの機能がこれらの変化に十分対応できなかったというところに問題がある。それを今回の中心市街地活性化法によって改正をしながら中心市街地に活性化をもたらしていこうというのが目的でございます。そういう意味のものでございますので、御理解を賜りたいと思います。
#46
○緒方靖夫君 あなたの役所がつくられたここにあります資料を見ても、七二%が大型店舗、量販店の進出、これを挙げているでしょう。駐車場の不足というのは確かにある、四四%。だから、それが大きな要因だということは大臣も否定されないと思うけれども、やはりそのことが非常に大きな問題をもたらしているわけです。
 その点で、衰退の大きな要因になっている大型店の問題、その進出の規制を緩和して、そして中心市街地を活性化しようという街なか再生事業というものがありますけれども、それがどういう効果をもたらすのか、私はそのことは非常に疑問だと思うんです。
 面的な整備事業の創設、これが目玉になっておりますけれども、結局どういうことかというと、市街地再開発事業、これは低層木造とかあるいは住宅、店舗などを除去して大型の再開発ビルをつくる、そして道路などを整備する、再開発ビルの保留床を売却して事業費を生み出す、こういう制度です。この中で、郊外の大型店に客の流れを奪われて衰退した地元商店の力でどれだけそうした大きな事業費を生み出せるか、これも疑問です。それから、多少補助をふやしてもほとんどの場合は、保留床を取得できる資本力を持つ大型の商業施設、これを誘致しない限りはやはり事業はできない。あるいは郊外より相対的に地価の負担の高い中心市街地、そこで新たにいろんなものをつくろうとする、これはやはりなかなか大変だ。
 私はこの間委員派遣で静岡県に行きました。商工関係の代表の方が、県の代表の方ですよ、その方が、希望がない、商店街がもうなくなってしまう、そういうことを述べておりました。こういう地元の声、地元の声もいろいろあると思いますけれども、こういう声に対してどうこたえていくのか、そしてこういう方向がどれだけ効果を持ち得るのか、私はやはり非常に疑問だと思うんです。
 建設大臣、いかがですか。
#47
○国務大臣(瓦力君) 緒方委員にお答えいたしますが、私は今、通産大臣と委員とのお話の中で若干問題があるなと思いながら伺っておりましたのは、やはり今まで町には人が集まり、商店がにぎわい、またお年寄りもいる、祭りも行われるというにぎわいがあったわけでございますが、それらがすべて大型店舗に奪われたかと。その大きな原因は、商店街が寂れるのが一つはありましょうが、加えて言えば、道路が狭かったり、あるいは駐車場がなかったりするようなことも今日までは許されたわけでございますが、総じて言いますと、町が傷つき傷んでおるわけであります。これをもう一度再活性化する、そしてもう一度にぎわいを取り戻そう、中心市街地の活性化を図ろう、こういうようなことで、商業でありますとか業務でありますとか居住等の都市機能の集積、再配置を図りまして、今申し上げたように道路、駐車場等の都市基盤施設を整備することが重要だ、こういう認識に立ちまして街なか再生事業というものに取り組むわけでございます。
 中心市街地に散在する空き地でありますとか空き店舗の集約を図りつつ、都市基盤施設の整備を一体的かつ面的に行うとともに、必要な公益施設、共同住宅等の整備を促進する、そういうものでございまして、活性化につきましては各省庁がそれぞれの機能を持ち合って支援してまいるということでございます。
 ですから、大規模商店が町のすべてを奪ったということのみならず、振り返って、我が国の都市がだんだん発展し、時代の要請で変わっていく今その大きな変わり目に立ちまして、もう一度町を活性化して住みやすい街づくりをしよう、そういうところに私は今回の問題点を抱えておる。我々は、省庁が協力し合ってやっていく、今窓口は三省庁が力を合わせて十一省庁ともに地域の要望にこたえていこうということでございます。
#48
○緒方靖夫君 肝心なことには答えられなかった。私は、大きな要因の一つではないかということを述べておるので、いろんな要因があるということを認めているわけですよ。その上で言っている。
 それで、私のお尋ねというのは何かというと、こういう中心市街地活性化法、そういう形で面的な手当てをしても、ではそれをやるだけの力あるいは財力等々、そういう条件がどれだけあるのか、そういうことを尋ねたわけです。私はそれは非常に疑問だと思います。
 仮に、では、そうしたキーテナントが確保されて再開発事業がやれたとしてそれがどうなるのか、それがもう一つの問題だと思うんです。その点で、既存の商店が再開発ビルとの競争にたえるような店舗を確保する、そのためには権利床分のほかに相当の追加負担を要すると思うんです。廃業を余儀なくされるようなところに遣い込まれている商店が数多くあるわけですけれども、それができるものが一体どれだけあるのか、これが一つ問題だと思います。
 それから、再開発事業が成功して魅力ある町ができたとしても、そこで商売ができるのは新たに外から入ってくる大きな資本が主体になる、そういう可能性も非常に大きいんです。そうすると、街の顔、商店街が消える、そういう懸念、これがやっぱり非常に強くあるわけです。
 街なか再生・市街地再開発事業を実際に活用できる商店、これが一体どのぐらいあるのか。それから、条件のよいところで仮にうまくいくところがあるとしても、あるかもしれないけれども、大型商業施設の出店、撤退を野放しにしておいて、全国の既存商店街の大多数は救えないんじゃないかと私は思うんです。
 さらに、再開発事業では零細な商業者、弱小権利者がその土地から遣い出される場合、これが多くあるわけです。私、東京なんかでそういう場面をたくさん見てまいりました。これはたくさんありますよ。人数だって挙げることができる。
 したがって、この法案で言う再開発事業、こういうことで零細な地元の商店が追い出される、そういうことが起こらない、そういう保証があるのかどうか、その点もお伺いしたいと思うんです。
#49
○政府委員(木下博夫君) いろいろ例を挙げられました。それから、今まで振り返りますと、各地のいわば中心地におきまして再開発事業をしたけれども必ずしもその再開発事業による効果がまだ見えていないということがあることについては、私は決して否定するものではございません。
 ただ、先生の御質問を聞いていますと、さあこれからやろうという時期でございますから、私は先ほど、法案の目的は市街地の整備改善とそれから商業等の活性化というのを、ほかにもいろいろテーマはありますが、その点に絞って今回お願いしているわけでございます。
 その町の身の丈に合った整備をしなきゃなりませんので、大きなビルを建てるだけが能ではないし、ましてやそこにお住まいの方がまずみずから考え、あるいはそれに対して公共団体が協力していくという姿勢の中であります。もちろん、その際には外からの応援を求めることもありましょうし、先生おっしゃられたように、補助率等がまだまだ不十分だという点についてはこれから実際にはいろいろ工夫しなきゃなりません。
 例えば人材の派遣とか、あるいはその他、中心に立地するものは従来はどちらかといえば商業系が多かったこともそのとおりでござへますが、これからはやっぱり公共の立場からいきますと公益施設、さらには場合によっては住宅も立地できるような手だてを今度考えておりますので、それぞれのメニューを地元が積極的にやる際に、中央として何がお手伝いできるかということを我々も真剣に考えていきたい、その結果が再開発事業の評価につながっていく、私はこう考えております。
#50
○緒方靖夫君 すべてうまくいくような形じゃないという、そういうことで話をされたと思うんです。私はやっぱり非常に懸念が大きい、そのことを強調したいと思うんです。それは同様に地元の商工業者がそういう気持ちを持っている。
 私、ちょっと具体的な例を挙げたいんですが、東京板橋区に今、関西資本のマイカルが住宅地の中にある工場跡地に板橋サティという出店を計画しているんです。これは店舗面積で四万八千平米です。池袋三越の二倍。その大きさというのは板橋の小売店の何と千三百店舗分の面積、推定ですが、売り上げの八・二%を占めるだろうと言われている。これに対して、区議会が自民党を含めて皆一致して反対する、あるいは商工連合会が出店はやめてくれと言っている、そういう大問題が今起こっているわけです。
 せっかく区の当局者が一生懸命やって町おこしをする、商店街を繁栄させるためにさまざまな施策を打つ、そのために厳しい中で予算をつける、そういうことをやっている。その中でなぜこの大型店の進出を許すのか。今、都市局長は身の丈に合ったと言ったけれども、身の丈に合っていない商店がやっぱりこういう形で出るわけです。それに対して地元は猛烈な反対をしている。こんなことをやったらもう商店が寂れる、町がめちゃくちゃになる、街の顔がなくなる、そういう形になっているわけです。
 この板橋の地域の商店街を救う方法というのは簡単なんです。この大型店の出店をストップすれば、皆さんはそれが一番いいと言っているんです。そういうさなかになぜわざわざ出店を許すような方向、そしてまたさらに出やすいこういう方向を出すのか。私は、そういうことを考えるときに、今やはり非常にちぐはぐがあると思うんです。一方では規制を緩和する、そして他方ではせっかく区の当局者が頑張ってやっているその努力を逆なでするそういう方向を出していく。私は、そういうことでは商店街の活性化は図れないんじゃないかと思うんです。
 ですから、大臣、こういう具体的な問題、そのことについて具体的に考えていただきたい。これは一つの例でありますけれども、静岡県の浜松でも同じことが起こっている。全国各地共通していると思います。その点、大臣いかがですか、どう考えられますか。
#51
○政府委員(岩田満泰君) 御指摘の事案は、昨年の十二月二十五日に現行の大店法の届け出が行われた事案でございまして、現在、事前説明を経て、今後大店審における審議のプロセスに入る案件であると思います。
 本件についてはいろいろなお立場からの御意見があると承知いたしております。今後、大店審の場で御審議をいただいて、しかるべく適切な結論を出していただくということをお待ちしたい、注視をしていきたい、このように思っております。
#52
○緒方靖夫君 大臣、こういう問題を放置しておいて、確かに現行法のもとで起きている問題なんだけれども、大店法が廃止されるということになれば、やはりこういう問題がうんと加速されるわけです。そういう中で起きている問題、これはしっかりと見ていただきたい。
 大臣、そう隅々のことは御存じないと思いますけれども、やはり一つのテストケースとして、これは首都圏で最大の店舗ですから、そうした点でこの問題についても大臣みずからがつかむ、あるいはどなたか大臣の部下を現地に派遣させる、そういう形の対応が望まれると私は思うんですけれども、いかがですか。
#53
○国務大臣(堀内光雄君) 現在、大店法がまだ存在している中で、審議をしているものでございます。
 さらに、今委員のおっしゃるような問題を考えますと、今、大規模小売店舗立地法でそういう社会的規制をするようなことができるようになってきて、現在の大店法ではカバーできない問題までカバーできるようにしようということで、この連合審査の中でも一緒にお取り扱いをいただいているわけでございます。
 個々の問題については私の方は存じておりませんので、政府委員からお答えを申し上げます。
#54
○緒方靖夫君 最後です。
#55
○委員長(吉村剛太郎君) 簡潔にお願いします。
#56
○緒方靖夫君 結局のところ、大型店の進出、撤退、これを一層自由にさせる。そういうもとで、中心市街地の活性化で頑張っている商店街の要望、それを効果的に支援する、そういう方向をとらない、その保証がない、そのことは大問題だ、私はこのことを指摘して終わります。
#57
○泉信也君 自由党の泉信也でございます。
 市街地の活性化を図るために幾つかの法律を組み合わせながら何とかにぎわいを取り戻そうという法案であろうと思っておりますが、私は都市計画法の改正に絡んでお尋ねをいたします。通産省の方には特別にお尋ねをすることはいたしませんので、もし補足をしていただくようなことがございましたら、ぜひお願いをいたしたいと思います。
 今回の都市計画法の改正が大型店の立地と絡めていろいろ議論されておりますが、今回の改正が大型店の立地にどのように影響を与えてくるのか、ひとつわかりやすく御説明をいただけますでしょうか。
#58
○政府委員(木下博夫君) ちょっと私聞き漏らしたかもしれませんけれども、御質問の趣旨は都市計画法の改正についてということでございますね。
 先ほど来、中心市街地の法案の審議をいただいておりまして、その関連では確かに経済・産業委員会その他での御議論も既にあったようでございますが、都市計画法についての今度の改正は基本的には、各地域といいますか地方公共団体が、自分たちの町をみずからの顔に合ったもの、個性のある町をつくっていきたいということでございますから、そういう意味からいきまして、今回の特別用途地区の改正も一般解を求めているというふうに御理解いただいていいと思いますが、ただ、その中には当然御議論いただいています商業関係の立地についても関連するところはあるわけでございます。
 特別用途地区につきましては、先ほども他の先生にお答えいたしましたが、そもそも都市計画の仕組みというのは大変理解しにくい、わかりにくいという御指摘をいただきまして、まだまだPRが足りないわけでございますが、地域・地区という制度の中に十二の用途地域を決めまして、その中でもう少し詳細化していこうというので特別用途地区を十一類型今のところは決めております。各地域におきましては、例えばもっときめ細かい特別用途地区を決めてそれぞれ個性のある街づくりをしていきたいということでございまして、その結果、今回は類型を廃止していこうということの改正案を都市計画法の一部として出させていただいております。
 前置きが大変長くなって恐縮でございましたが、そういう意味からいきますと、先ほどもお答えいたしましたように、従来、例えば何らかのいわば制限がございますけれども、全体的に用途地域の中の約七割の面積は商業関係の店舗の立地について規制がかかっておりまして、残り三割近いものは全く規制がかかっておりません。ですから、全くかかっていない地域についての問題もあろうかと思いますが、その七割の地域についてさらにきめ細かく、例えば面積等で条件をつけることによって大型の商業施設が立地することについて規制をしていこうという姿勢が公共団体にあるとすれば、そのときには新たな特別用途地区を決めることによっていわば詳細な土地利用規制をしていくということになろうかと思います。
#59
○泉信也君 大店法の廃止までには二年間の余裕があるわけですが、今回の都市計画法を改めていくという、このことに時間的な余裕は十分でありますか。
#60
○政府委員(木下博夫君) 最近、私たち地方を歩いてみますと、都市の問題に対して大変御関心がある。それは裏返してみますと、都市問題に対してもともと深刻な状態を抱えているということが正直な状況であろうかと思っております。この委員会を含めていろいろ御議論をいただいていることを私たちはこれからも種とさせていただきたいと思っております。
 今お話ししましたように、時間的余裕があるかなしかということでございますが、通産省の方でお出しいただいている立地法について私がお答えするのはいささか僭越でございますが、これは公布後二年の中でお決めになるようでございます。都市計画法の方は、お認めいただければ、法公布後六カ月以内ということでございます。
 先ほど御説明した特別用途地区について既に各地域においていろんなアイデアといいますかテーマについて御議論をいただいておりますので、私は施行の前からも準備ができると思っております。六カ月後にどういうものが出てくるか、どのくらいのボリュームで出てくるかというのはまだ今ここで詳細にお答えする状況ではありませんが、商業だけに限りませんけれども、かなり各都市が広く街づくりとして取り組むためにこの特別用途地区を決めようと思っておりますから、それなりに時間を置かずに効果が出てくるのではなかろうか、あるいはそういうものを実際に条例化していくのではなかろうか、こう考えております。
#61
○泉信也君 新しい大型店舗が郊外に出てくるというようなことも可能であるわけでありますが、可能になってくると言った方が正確かもしれません。先ほどの質問にございましたように、今回の立地法で注意を払うというのは、駐車場に絡んだ騒音でありますとかごみでありますとか、そういうことになるわけであります。都市計画法上から見まして、例えば新たな大型店舗が立地するときに、そうした環境に与える影響に対してこれまでになかったような何らかの規制と申しましょうか、出店側の対応あるいは自治体の準備というようなものが必要になる、あるいは今まで見逃されてきたことで考えておかなければならないというふうなことがあるんでしょうか。
#62
○政府委員(木下博夫君) 都市計画制度の役目、目的というのは大変広範でございますから一言ではなかなかお答えしにくいわけでございますが、今回の国会にお出ししております法案の関連で申し上げますと、いわば大型店舗の立地法、俗称で申し上げて恐縮でございますが、そちらの方は立地に関してのいろいろアセスといいますか適正化について審査をされると伺っております。
 都市計画の場合には、そこの立地そのものということももちろん加味しておりますけれども、大きな視野で、その町の中のどの地域がどういう土地利用をされるかという大くくりの土地利用の規制をさせていただくということで、個別に例えば駐車場がどうであるかというような数量的な点検をする役目は私たちは持っておりません。
#63
○泉信也君 もう一点だけ伺わせていただきます。
 都市計画区域外の対応について先ほど同僚議員が質問をしておったかと思いますが、もう一度この大型店の出店との関係で御説明をいただけますか。
#64
○政府委員(木下博夫君) 都市計画区域の面積は、先ほど申し上げましたように都市計画が四分の一、四分の三については都市計画の色は塗っておりません。我々は都市計画制度を所管する立場からいいますと、自分たちの担当しておりますのは当然その四分の一でございますから、四分の三についての御議論について直接お答えする立場ではありません。
 ただ、これからの都市づくりというものをどう考えていくかということについては、もし地域におきまして新たに都市計画区域を広げていくということがあれば、それは区域としての拡大によって対応というのは十分あると私は思います。
 ただ一方では、今御議論いただいておりますように、いわば既存の中心市街地、これは大変過去にそれなりに投資を行ってきたわけでございますから、その投資を何とか生かしていこう、これは財政的な問題も加味して提案させていただいているわけでありますが、そういう意味からいきまして、中心市街地の方へ私たちの軸足を置いているということについては委員会でもお答えしております。
 したがいまして、都市計画区域の拡大がこれから一つのテーマになるかどうかは、地域地域によって一概に申し上げられませんけれども、もし区域外でそれなりの問題が起これば、それは都市計画エリアに入れるかどうかというのは公共団体がお決めになって、そういう一つの手段といいますか選択もあり得るんじゃなかろうかと思います。
#65
○泉信也君 終わります。
#66
○山崎力君 改革クラブの山崎でございます。
 主に建設といいますか、国土・環境におりました関係で、そっちの方の絡みは今までのいろんな委員会の審査である程度やっておりましたが、今度の法案でいわゆる通産省絡みの関係がございますので、もし建設省関係の方はそこに補足したいというのであれば結構でございますけれども、そうでなければ、直接の質問は通産の方にさせていただくということで御了承願いたいと思います。まず、この問題、いろいろな問題があるということは承知しております。特に私の地元での各都市の実情を見たとき、あるいはほかのところへ行ったとき、特に地方中小都市といいますか、県庁所在地を含めた都市の流れを見たときにほぼ共通した状況であるということは承知しております。
 そしてもう一つ大事な点は、これがきのう、きょうのことであったのではなくて、もう既に二十年くらい前から言われておってそれがいろいろな形で出てきた。最初は百貨店法だったのが大店法に切りかわって、今回この大店法の問題が出てきたというような流れの中で、これは本当に何とかしてくれと心配される地元の関係者の声は私も聞いているわけです。
 それで、それに対して何とかしたいという国側の施策がこの法案になってきたということも承知した上で、もう一歩下がって納税者の立場になったときに、これが最終的に一種のばらまきになってカンフル注射にはなるけれども、その辺のところどまりで、要するに死期を延ばしただけで結果は何も残らなかったというような形になりはしないかという懸念があるわけでございます。
 その点で、いろいろな問題点がございますけれども、その辺に対する基本的な認識として、今回の問題、こういう中心市街地のというふうに言ってきたのは、私のような立場で今まで見てきた者からしますと、要するに、今まで中小企業、小売業に対する通産サイドからの施策をいろいろやってきたんだけれども、うまくいかなくなってそれだけではもうどうしようもなくなった。そこで、都市づくり、街づくりという建設サイドのものと一体化することによってまた何とかしようとしているのではないのかという疑問があるわけでございます。
 簡単に言えば、要するに一種の中小企業対策、小規模な商店を中心としたそういった対策でなぜやれないのかということが私の疑問であるわけですけれども、その点についていかがでございましょうか。
#67
○国務大臣(堀内光雄君) 委員の御指摘のとおり、今までも商店街の活性化対策というものはいろいろな方策をとってまいりまして、それぞれ決して成果がなかったとは申しません。その成果はそれぞれ上がってきたとは思っておりますが、やはりシャッターが下がるあるいは空洞化が出てくるというようなことで、何とかもう一度この商店街をよみがえらせるようなことはできないか。同時に、商店街自体も非常ないろいろ努力をしながら、その穴埋め、商店の足りない部分を補充したりして合成果を上げているところもあるわけでございます。
 そういうものを後押ししながらもう一回その商店街自体の活性化を図ると同時に、商店街自体だけで存在するものでは本来ないんであって、昔からの市街地というものがあって、その市街地の中にはいろいろと古い歴史の中から、コミュニティーがあり、あるいは防災防犯まで商店街とのつながりの中で出てきたり、あるいは伝統もあり、お祭りもあり、いろんな文化もあるというような、そういう昔の都市というものをもう一回見直しをしながら、そして全体的に取り上げてそれを活性化することにしなきゃだめなのではないか。
 それには、通産省の小売商店街対策というようなものだけではなくて、今まで縦割り行政の中でどうしても自分の省庁だけの問題になっていたものを、活性化のために何とか一緒に努力をする、力を合わせて成果を上げようじゃないかということでこの十一省庁が取りまとめをしたということになっているわけなのであります。
 そういう意味で、消費者のニーズの変化だとかモータリゼーションの進展だとかいうような環境の変化に対して、今商店街の対応をどういうぐあいにするかというところに一番基本点があるということになってまいります。
#68
○山崎力君 御苦労はよくわかるわけですが、ただ、私のように大ざっぱな人間から見ますと、要するに現実に対抗馬としての郊外の大規模店舗というものは存在するわけです。その影響があるからこそ中心市街地の問題が出てきている。
 そういう意味からいきますと、消費者サイドというか物を買う者からしますと、その買う量がふえる、要するに経済が右肩上がりで上がっていくというふうに考えますと、郊外の大規模と中心市街地が活性化されて両方ともよくなる、これは当然考えられるわけです。昨今の経済情勢でいきますと、これはあくまでも中心市街地対郊外大規模のゼロサムゲームでありまして、片方がよくなれば片方がその分売り上げが減る、その競争だという基本的な認識というものがなければならないと普通にそう思うわけです。その辺についてと今回の施策についての関連はどうなっているかをお聞きしたいと思います。
#69
○国務大臣(堀内光雄君) 大規模店が郊外に立地をする、それに大きな商業の流れが行ってしまった。これをどういうぐあいに大きな都市づくりの中で考えるかということになりますと、先ほどから建設省の都市局長からの説明もございますように、ゾーニングというものを考えて、この地域は大型店を建てるべきではないところだとか、この地域は建ててもいいところだとか、商店街をここは大いに伸ばしていかなきゃいけないところだとか、そして市街地とのつながりをどうやって持っていくかとか、そういう大きな意味合いの中での立地を考えてまいりませんと、先ほど委員のお話のように、今までの大店法というものでは全然規制のできなくなってきている点ができております。
 この規制というものも社会的規制の問題でありまして、経済的規制ではありませんが、そういう社会的規制の面でも今までの大店法ではできない。そういうものを都市計画と含めながら、一つの理想的な都市をつくるための計画ということになってきているわけでございまして、そういう点を御理解いただければというふうに思います。
#70
○山崎力君 そういうふうな発言が通産大臣から出るとは思いませんで、建設大臣が言うような中身じゃないかと思っております。
 というのは、まさにそこのところは建設省が言っていることでありまして、その中で中心市街地をどうするんだという意味合いでの法案ならばいいんです。現実にはそうだと思うんです。ところが、審議の中身からいきますと、まさに国土・環境の方に来なかったのと同様に、上側に来る都市計画をどうするんだと。
 私自身考えているのは、日本の街づくりの根幹自体がないじゃないか。建築基準法から、都市計画法から、これが日本の将来のあるべき姿であるということが今までどうしても出てこなかった。本当に後追い後追いの都市政策で、その場その場の住民のニーズにどうやって対応していくかということで今までの都市政策、建設行政が行われてきた。これはやむを得ない部分もあるんだけれども、国として、公共機関として、日本の我が町はこういうふうな都市であるべきであるとか、あるいは首都としての機能はこうあるべきであるとか、景観的に世界に誇れる町であるとか、そういったものをやる余裕がなかったと言えば聞こえはいいんだけれども、その発想があったかどうかという問題もあるんです。
 その中でこの問題が出てきて、物流その他のところが出てきているのはわかるんですが、この流れといいますか出方から見ますと、やはり結局住民サイドが音を上げた、このままくしの歯の抜けたような商店街じゃもうやっていられないよ、行政さん何とかしてくれというような声に押されて出てきた法案じゃないかという私は危惧を持っているわけです。
 それはそれでいいんだけれども、そういうふうな発想からくると、対応策がまさにさっきの、最終的には、皆さんお金配りましたからこれでやれるところはやってください、やれないところはそれを元手に別のことを考えてくださいというような、そういう法案になりはしないかということが私の危惧するところであります。
 そこのところを踏まえた上で、一番私が問題とするのは、それぞれの市町村がそれぞれ生き死にをかけてこれから商店街の活性化を考えるわけです。そのときに全部に希望の額は出ていかないわけです、物理的に。そうすると細切れになって、戦力の逐次投入じゃないですけれども、それぞれがそこでむだ遣いになってしまう。これはいいとなったところにある程度のお金をつぎ込んで、街づくりをして商店街の活性化をして初めて郊外の大型店に対抗できるいい町並みができる。
 そういうふうなことだろうと思うんですけれども、その判断、あなたのところの町はいいよ、だからお金を出すよ、あなたのプランはだめだよ、そんなのじゃとてもやっていけないよという判断をだれがどういう基準ですることになるんでしょうか。
#71
○国務大臣(堀内光雄君) 先ほどからの御質問がどうもちょっと誘導的に、建設大臣がちょっと遠くに行ったものですから私が答えましたけれども、本来私が答えるべきものでなかったのかもしれません。
 今度の中心市街地の基本的な考え方というのは商店街の活性化、そしてそのポイントというのは、個々の商店や商店街が点とか線とかいう点に着目して支援の枠組みをしてきたということが今までのやり方なんですが、それを広く中心市街地の商業全体というものを眺めまして、それを一体的に面としてとらえて、そして多様な規模とか業種とか業態とかいうような店舗をそろえて、そういう中でさらに基盤としての駐車場とかコミュニティーの施設とか、そういうものの計画的な配置をやっていって整備を促進する。そして、そういう中で各般の支援措置を講ずることによって初めて理想的なものが商店街の中でもまとまってでき上がってくるということになるわけなんであります。
 そういう意味合いから、今度の場合にも商工会とか商工会議所だとか第三セクターだとかいうものを主体とするタウンマネジメントという機関を中心にして、そこが計画を立てる。あくまで地元の主体性によって、地元の計画のもとに取り上げて、それを十一省庁の窓口としては一本にいたしまして、三省の中で一本になって受け入れて、それを連絡機関において検討する。
 その際に、町が大きいとか小さいとかそういうような問題ではなくて、空洞化しつつあって非常に大変な都市である、あるいは空洞化しそうであるとか、あるいは熱意があるかないかとか、そういうものを中心にして出てきた計画というものをしっかり見きわめまして、数は制限するわけじゃありません、その中でできるだけいいものから逐次完成をさせていくということで、ばらまきのようなことは絶対しないようにしてまいりたいというふうに考えております。
#72
○山崎力君 長々とお聞かせ願ったんですが、そのお考えは悪いと一言も言っていないんです。それはわかるんです。ただ、実際にやるときにそういうふうにうまくいきますかということなんです。基準がはっきりしていて、こういうところだったら、おたくの方は一生懸命やってしっかりしたプランですからこれはいいですねと、その辺のところの理由をちゃんと出せますか、それに必要なお金が出せますか。
 時間がなくなりますから言いっ放しになるかもしれませんけれども、これは市町村間の問題だってあるわけですよ。要するに、隣の町の流れている人をこっちの町のショッピングセンターに持ってきたら町自体がよくなるという、その市町村間の競争だってあるわけです。隣の町のショッピングセンターにとられて中心街がおかしくなっている。こっちの方は人が集まることによって、旧来大したことのない商店街がそれに付随して活性化しているという、そういう市町村間の競争だってあり得るわけです。
 先ほども言いましたようにゼロサムゲームだから、こっちに肩入れしてそれで整備したら、これは中小企業の人はいいかもしらぬけれども、こっちの大店の方がおかしくなってしまう。これだけ自由競争の中でこれでいいのかと。むしろ最低限の設備といいますか、建設的な部分をやることによって、商売はまさに商店街対大店の方のあれで、判断は消費者に任せるべきであるということもできるはずなんです。
 その辺のところをどうやって持っていくのかというところが、現状認識とそれに対応する方針はわかるんだけれども、その結果がどうなるかというのが全然見えてこない。それに大量の一兆円ものお金を使うということが果たしていいんだろうか、むだ金にならないだろうか。よく使ってほしいんだけれども、そこのところが今のところではできないんだという気持ちだということで、最後に大臣のその辺に対する御感想を簡単で結構ですから承って、質問を終わりたいと思います。
#73
○国務大臣(堀内光雄君) 建設大臣から少し答弁をした方がいいと思うんですが、建設大臣ともよく連絡をとりながら御期待にこたえられるようにしっかりやってまいりますので、御協力をお願いいたしたいと思います。
#74
○山崎力君 終わります。
#75
○委員長(吉村剛太郎君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○委員長(吉村剛太郎君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。
 これにて散会いたします。
   午後六時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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