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#1
第142回国会 本会議 第28号
平成十年五月二十日(水曜日)
   午後零時二分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十八号
  平成十年五月二十日
   正午開議
 第一 平成十四年ワールドカップサッカー大会
  特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)
 第二 道路運送車両法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第三 航空法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第四 農水産業協同組合貯金保険法の一部を改
  正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、国際連合平和維持活動等に対する協力に関
  する法律の一部を改正する法律案(趣旨説明
  )
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(斎藤十朗君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。村岡国務大臣。
   〔国務大臣村岡兼造君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(村岡兼造君) 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律附則第三条の規定に基づき、これまでの派遣の教訓、反省を踏まえ、同法の見直し作業を行った結果、国際連合を中心とした国際平和のための努力に対して適切かつ効果的に寄与するため、国際的な選挙監視活動、人道的な国際救援活動のための物資協力及び武器の使用の三点に関して改正を行うものであります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 その第一点は、協力の対象に国際的な選挙監視活動を加え、国際的な選挙監視活動のための国際平和協力業務の実施及び物資協力を行うことができることとするものであります。
 第二点は、人道的な国際救援活動のための物資協力に関して、当該活動が国際連合難民高等弁務官事務所等の一定の国際機関によって実施される場合には、停戦合意が存在しない場合であっても、これを行うことができることとするものであります。
 第三点は、部隊として国際平和協力業務に従事する自衛官等の武器等の使用について、その一層の適正を確保するため、現場に上官があるときは、生命または身体に対する侵害または危難が切迫し、当該上官の命令を受けるいとまがない場合を除き、その命令によらなければならないこととするものであります。この場合において、現場にある上官は、統制を欠いた武器等の使用により、かえって生命もしくは身体に対する危険または事態の混乱を招くこととなることを未然に防止し、当該武器等の使用が、自己または自己とともに現場に所在する我が国要員の生命または身体を防衛するという目的の範囲内において適正に行われることを確保する見地から、必要な命令をするものとしております。
 以上がこの法律案の趣旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(斎藤十朗君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。和田洋子君。
   〔和田洋子君登壇、拍手〕
#7
○和田洋子君 私は、民主党・新緑風会を代表し、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部を改正する法律案に関連して質問をいたします。
 本題に入ります前に、先般インドが行いました核実験に対しましては、本院におきましても既に決議したところでありますが、インド政府に対して厳重な抗議を行うとともに、同国が核実験と核兵器の開発、配備を将来にわたって行わないこと、核拡散防止条約、包括的核実験禁止条約に即時加盟することを求めます。
 また、パキスタンはインドの隣国であり、インドの核兵器開発の脅威を最も直接的に感じていることは間違いありませんが、もし同国がインドの愚挙に核実験で対抗するならば、それはパキスタンが人類と国際社会に対してインドと同じ罪を犯すことを意味します。日本としては、パキスタンが核実験に踏み切らないよう、あらゆる手段でメッセージを送るべきです。その点、日本政府の対応は特使派遣の人選やタイミングの点で果たして十分だったのか、疑問が残るところであります。
 インドの核実験とパキスタンに自制を求めることについて、日本政府として今後どのように対応するつもりか、総理の御決意と御判断をお聞かせ願いたいと思います。
 ところで、私は、日本が核軍縮を本気で進めようとするなら、既に核兵器を保有する国に対しても核軍縮を繰り返し迫っていく必要があると思っております。この観点から、日本は臨界前核実験についても容認できないことを明らかにすべきではないでしょうか。臨界前核実験は、核爆発を伴わないとはいえ、核兵器の近代化を進めるという意味においては、少なくとも核軍縮や包括的核実験禁止条約の精神に違反していることは明白であります。この点について、外務大臣に政府の見解をお尋ねいたします。
 インドネシア情勢に関しては、事態が流動的でありますが、特に、在留邦人の安全確保が法に基づいて万全に行われることを政府に要望しておきたいと思います。必要であれば自衛隊機の利用も検討されるべきですが、その際は法的根拠を明確にし、外務省と防衛庁を初め、省庁間の連絡が事後的に明確になる形で行われるべきことはもちろんであります。この点について、準備行為の海上保安庁の巡視船派遣の法的根拠も含め、総理、外務大臣、防衛庁長官、運輸大臣にお伺いをいたします。
 本法案について質問いたします。
 一九九二年に現行法律が成立しましてから今日に至るまで、カンボジアを初めとするさまざまな国に国連平和協力隊が派遣されてきました。その間、現地に派遣された方々の御苦労のおかげもあり、我が国の国連平和維持活動は国際社会の一定の評価を得てきたことと考えております。また、自衛隊による国連平和維持活動に対する国民の理解も深まってきたと思っております。
 本法律は、当初より、法律施行三年後に見直しが規定されていました。そして平成七年八月に法律で定めた見直し期間が来たわけですが、事務的検討作業が始まってから今日まで何と三年を要しています。なぜこれほどまでに時間を要したのか、検討項目が多かったということであれば、今後さらなる見直し課題として政府が積み残してきたことがないか、官房長官にお伺いいたします。
 次に、武器使用の問題について質問いたします。
 現行法第二十四条では、武器使用の要件は、正当防衛、緊急避難といったケースで、その使用の判断は個人にゆだねられております。本改正案は、武器使用の判断を上官の命令を原則とする趣旨と理解しておりますが、上官の命令で武器使用ということになれば、従来に比べて武力行使がより組織的に行われ、憲法に抵触することはないかとの懸念があります。
 私たちは、派遣される隊員、自衛官の生命、身体の安全が確保されるために、必要最小限の武器使用は当然必要であると考えております。同時に、それは憲法の範囲内で行われなければならず、間違っても憲法の禁止する武力行使につながることがあってはなりません。
 今回の改正案によって、武器使用が憲法の禁止する武力行使に当たるおそれが出てこないかどうか、総理と防衛庁長官に明確な答弁をお願いいたします。
 また、平成三年九月二十七日の武器使用と武力行使に関する政府統一見解で述べられている、自己保存のための自然権的権利というものが拡大解釈されて、例えば隊員個人ではなく、部隊の安全のためや任務遂行のために武器が使用されることがないかどうか、防衛庁長官の答弁を求めます。
 平成三年の法律成立時にも、隊員個人の判断による武器使用は、国際平和協力業務に対して自衛隊が部隊として参加している以上、本来的に非常に矛盾を含んだものであるという議論がありました。政府は、今回改正案を提出するに当たり、実際の派遣の経験に基づいて武器使用の規定を改正すべきだとの結論を得たとしているようですが、私には、政府が成立を急ぐ余り、その矛盾を残したまま現行法を成立させ、隊員を派遣してきたように思えてなりません。
 この間、武器使用やそれに伴う事故がなかったことは全く幸いですが、派遣された隊員の心理的負担は相当なものであったことでしょう。この点について、政府は率直にその過ちを認めるべきだと思いますが、総理の御意見を伺います。
 次に、PKO活動において、万一武器使用が行われた場合の事後チェックシステムについて質問をいたします。
 現在、PKO活動については国会報告が義務づけられています。当然武器使用に関する報告も、それがなされた場合には報告されることになるでしょう。特に、今回の改正で可能となる上官命令による武器使用については、非常に重大な案件でもあり、速やかな国会への報告と慎重な審査が必要であると考えます。この点について防衛庁長官の御答弁を求めます。
 次に、人道的な国際救援活動のための物資協力に関して、一定の国際機関によって実施される場合には、停戦合意が存在しない場合であっても、これを行うことができることとする修正条項について質問いたします。
 本改正が、停戦合意をPKO活動参加の一つの条件とした、従来のPKO三原則あるいは五原則の変更につながる可能性はないのでしょうか。また、停戦合意が存在しない状態で物資協力をした場合、それが人道的な活動であっても、どちらか一方の当事者に加担したものととらえられ、我が国の中立性が疑われることはありませんか、官房長官に伺います。
 また、一般には混乱があるようですから確認をしておきますが、今回の改正によっても、国際平和協力部隊に参加する自衛隊が紛争当事国内での救援物資の輸送活動に携わることはない、したがって、自衛隊の活動を無制限に拡大するものではない、このように理解しておりますが、いかがでしょうか、官房長官に伺います。
 最後に、国会承認に関してお尋ねいたします。
 PKO法では、自衛隊をいわゆる本体業務に派遣する場合と、その活動が二年を超える場合には国会の承認を定めています。当時の答弁によれば、シビリアンコントロールの点で慎重を期するとか、自衛隊を海外に出すときの判断にかかわるとかいう理由だったと思います。
 この点につきまして、最近の政府の答弁はどうもあいまいなような気がしております。この機会に、PKO本体業務の実施について国会承認を必要としていることについて、その理由と、政府としての見解を総理に確認させていただきます。
 以上で私の質問を終わりますが、核の廃絶とインドネシア情勢の安定をもう一度願い、そのための日本の前向きな行動を呼びかけさせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(橋本龍太郎君) 和田議員にお答えを申し上げます。
 まず、インドの核実験への対応についてお尋ねがございました。
 インドが核実験禁止の流れに逆行して核実験を強行したことは極めて遺憾であり、我が国としては、インド政府に対して、核兵器の開発の即時中止並びにNPT及びCTBTの早期締結を強く申し入れ、また、新規円借款の停止等の措置をとったところでございます。
 パキスタンに対しましては、私の個人的代理として登外政審議室長を派遣し、インドに対抗する核実験はあってはならないとして最大限の自制を求めたところであります。本日中に登君は帰国をいたしますが、現在まだ現地を出発できておりません。
 次に、インドネシア情勢に関し、在留邦人の安全確保についてのお尋ねがございました。
 自衛隊機、巡視船の派遣につきましては、不測の事態に備えてシンガポールに自衛隊機を、また、巡視船をジャカルタ近傍の公海上に待機させることといたしました。
 自衛隊につきましては、自衛隊法第百条の八を根拠として、海上保安庁につきましては、基本的には海上保安庁法第五条十七号を根拠として、任務の範囲内で実施するものであります。また、これらの活動をめぐる関係各省庁間の連絡体制等については、しかるべく御説明をさせていただきます。
 次に、上官の命令による武器の使用と憲法との関係についてのお尋ねがございました。
 今般の改正法案による武器の使用が、憲法の禁止する武力の行使に当たるおそれはございません。すなわち、この法案は、いわば自己保存のための必要最小限の武器の使用という点を何ら変更せず、維持した上で、その一層の適正を確保するために、原則として、現場にある上官の命令によることとするものでありまして、また、これまでも命令に基づく武器の使用に関し、例えば生命、身体の防護のためやむを得ない必要があるとき、集団的に行ったから憲法上問題があるということにはならない旨の御答弁を申し上げております。
 次に、武器使用を個人判断とした答弁の変更についての御意見をいただきましたが、法案の御審議をいただきました当時、本法での武器の使用は、個々の隊員の判断にゆだねることが適切である旨御答弁を申し上げましたが、いまだ派遣の経験のない当時の判断としてはやむを得ないものであったと考えております。その後の派遣の経験等を踏まえ、今回、所要の法改正を行いたいと考えております。
 次に、PKF本体業務の国会承認についてのお尋ねがございました。
 この点は、法案審議の際にさまざまな角度から御議論があり、立法府におきまして、政府提出法案に盛り込まれた国会報告等の制度でもシビリアンコントロールの機能としては十分であるが、法案に対するより多くの賛成を得るとの点なども考慮して、国会承認が定められたものと理解をいたしております。
 政府としては、法案提出時の考え方のいかんにかかわらず、今後とも成立した法律に従うことは当然と考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣村岡兼造君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(村岡兼造君) お答え申し上げます。
 本法の改正になぜ三年も要したのか、積み残しがあるのではないかとのお尋ねでございますが、政府としては、平成七年八月に本法に規定する見直し時期を迎えて以来、これまでの派遣の経験を踏まえ、法の実施のあり方について検討を行った結果、武器の使用等の三点に関して改正を行うことが適当との結論を得ました。国会の情勢等も勘案して、現在、改正法案を国会で御審議賜っているところであります。
 なお、政府としては、これからも必要に応じ、憲法の枠内で本法のあり方について検討することはあり得るものと考えております。
 次の点でございますが、物資の協力についての改正と我が国の中立性や五原則との関係についてですが、停戦合意が存在しなくとも実施できることとなるのは、その活動の普遍性への評価が保たれている一定の国際機関によって実施される人道的な国際救援活動のための物資協力であり、このような国際機関に対する我が国の協力が、一方当事者に加担することとなり中立性を欠くものと評価されることは考えられず、また、いわゆる五原則の見直しにつながるものとは考えておりません。
 最後の質問でございますが、物資協力と自衛隊の活動の関係についてのお尋ねでございますが、自衛隊の部隊等が国際平和協力業務等として物資の輸送を行い得るのは停戦合意が存在するときに限られておりまして、この点は今回の法改正により何ら変更をされておりません。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣小渕恵三君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(小渕恵三君) 私に対するお尋ねでございますが、一点は未臨界実験についてでございます。
 核兵器のない世界を実現するには、現実的かつ具体的な措置を積み重ねていく努力が重要でございます。中でも、御指摘のとおり、核兵器国自身の取り組みは極めて重要であり、我が国といたしましても、米ロに対してSTARTプロセスの推進を求めるとともに、その他の核兵器国に対しても、核兵器を削減する努力をさらに強化するよう求めているところでございます。
 未臨界実験につきましては、CTBTにおきまして禁止されていないというのが国際的認識であるとは考えますが、同実験を含め核爆発を伴わない形での実験の問題は、今後の核軍縮に向けた国際社会の取り組みの中で検討されていくものと考えております。
 次に、インドネシアにおきます邦人の安全確保につきまして、自衛隊機利用並びに巡視船の派遣の法的根拠でございますが、このインドネシアの情勢につきましては、いまだ予断を許さない状況であるため、不測の事態が発生し、民間航空機が利用できないといった場合において、邦人等の輸送に万全を期すため、シンガポールに自衛隊機を移動し待機させるとともに、さらに海上保安庁の巡視船を同国方面に向けて出航させ、ジャカルタ近傍の公海上に待機させることといたしておりますが、このような準備行為は、それぞれ自衛隊法百条の八及び海上保安庁法第五条第十七号を根拠として実施し得ると考えており、このような見解については、関係各省庁の御理解を得られているものと考えております。
 また、在留邦人等の輸送の実施等に関し重要な事項については、今後ともしかるべくお知らせをいたしてまいりたいと思いますが、先ほど申し上げましたそれぞれの防衛庁並びに運輸省の法律につきまして、その前提といたしましては外務省設置法第四条九号、「海外における邦人の生命、身体及び財産の保護に関すること。」につきまして依頼することといたして、協力を求めておるところでございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣久間章生君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(久間章生君) 自衛隊機による在外邦人等の輸送についてのお尋ねでございますが、外務大臣から、自衛隊法第百条の八の規定に基づき、在インドネシア共和国邦人等の輸送の依頼があった場合に、速やかに輸送を実施し得る体制を確立するため、今般、航空自衛隊の輸送機をシンガポールに移動したところであります。この移動は、自衛隊法第百条の八を根拠とする準備行為として、外務大臣の依頼を受け実施したものであります。
 また、在外邦人等の輸送の実施等に関する重要事項については、適宜公表しているところであります。
 次に、武器の使用と憲法についてのお尋ねですが、ただいま総理の答弁にありましたとおり、今般の改正法案は、自己または自己とともに現場に所在する我が国要員の生命または身体の防衛という、いわば自己保存のための必要最小限の武器の使用という点について、何ら変更を加えず、これを維持することとした上で、その一層の適正を確保するため、原則として、現場にある上官の命令によることとするものであり、これまでの憲法解釈及びこれまでの政府統一見解の考え方を何ら変更するものではございません。
 次に、武器使用の目的についてのお尋ねでございますが、ただいま申し上げましたとおり、今般の改正法案は、いわば自己保存のための必要最小限の武器の使用という点について、何ら変更を加えず、これを維持することとした上で、その一層の適正を確保するため、原則として、現場にある上官の命令によることとするものであり、かかる武器の使用が自己または自己とともに現場に所在する我が国要員の生命、身体を防衛するためのものであることは法文上明記されており、これが平和維持隊の任務遂行を実力で妨害する企てに対して抵抗するための武器の使用を、組織あるいは部隊として行うことと異なるものであることは明白でございます。
 最後に、武器の使用と国会への報告等についてのお尋ねですが、政府は、これまでも国際平和協力法の規定に従い、国際平和協力業務の実施の状況や実施の結果を国会に報告してきているところであります。また、今後も国際平和協力業務の実施に当たりましては、これらの報告などを踏まえた国会における御議論の内容を適切に反映させていくことは当然と考えております。(拍手)
   〔国務大臣藤井孝男君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(藤井孝男君) 和田議員にお答え申し上げます。
 巡視船派遣の法的根拠についてのお尋ねでございますが、巡視船の派遣につきましては、在外邦人の保護に関する事務を所掌している外務省からの要請を受けまして、基本的には関係行政庁に対する協力を定める海上保安庁法第五条第十七号の規定に基づいて、海上保安庁の任務の範囲内で行うものであります。(拍手)
    ─────────────
#13
○議長(斎藤十朗君) 高野博師君。
   〔高野博師君登壇、拍手〕
#14
○高野博師君 私は、公明を代表して、ただいま議題となりましたいわゆるPKO法改正案について、総理及び防衛庁長官に質問いたします。
 その前に、東洋通信機の不当な過大請求問題に関して、元防衛庁幹部が不正査定をした事件の報道について、事実関係、防衛庁長官の責任と問題に対する対処、予算のチェック体制について伺います。
 まず、緊張の度を増しているインドネシア情勢について伺います。
 私は、既に四月六日の予算委員会で、現状のような事態を予測して、総理に、スハルト政権とファミリー企業、そして我が国のODA供与のあり方についての御認識を伺いました。また、四月八日の外交・防衛委員会でも取り上げましたが、その際防衛庁長官は、緊迫した状況の情報は得ていないと答弁されました。いかに情報収集と情勢認識が甘いかを指摘しておきたいのであります。そこで、今後の情勢判断のポイントは、スハルト大統領の進退と後継者問題、そして軍部の動向にあると思いますが、総理の見通しについて伺います。
 さらに、事態の悪化によっては、政府が市民を武力制圧する可能性も否定できませんが、その際に我が国政府はどのように対応するのか、民主化と人権という観点からの答弁を求めます。
 次に、インド情勢について伺います。
 この問題も、去る四月十六日の同じ委員会で、パキスタンのミサイル実験に関して、私が両国関係の危険性につき質問したのに対し、政府は、インド側は比較的抑制のきいた反応をしていると判断していると答弁されました。これも全く逆の判断をしていたのであります。政府の危機意識の欠如からくる情勢判断の誤りを指摘しておきたいのであります。
 今回のインドの核実験強行の背景には、同国の大国主義が存在し、いわば核と貧困のナショナリズムが先鋭化しつつあり、これに隣国が過敏に反応すれば、アジアの危機は一気に高まるおそれがあります。この現実を前に、我が国政府はいかなる対応をするのか伺います。
 また、核廃絶を願望する国際社会の中で、唯一の被爆国である我が国の使命と役割についての見解を伺います。
 ところで、アジアの危機は日本の危機とも言われますが、我が国は相応の役割を果たしておりません。その背景には、戦後五十年を経ても依然としてアジア諸国の対日不信感が根強いことが挙げられます。その根本的な解決に真剣に取り組んでこなかった歴代政府の政治責任は極めて大きいと言わざるを得ません。
 我が国がアジア諸国から真の尊敬と信頼を得るためには、そしてまた、将来にわたる我が国の国際社会における生き方を展望するならば、強固な日米関係を維持しつつも、軸足をアジアに置いた外交政策が求められるのではないかと思います。脱欧入亜という議論に関しまして、これは依然重要な視点を有していると思うのでありますが、総理の見解を求めます。
 さらに、中国と韓国と日本の三国を中心とした地域共同体構想が存在します。日韓中の三国は歴史的、文化的、そして民族的にも深い関係があるにもかかわらず、必ずしも未来志向ではないのが現実であります。政治的、軍事的観点ではなく、新しい文化創造を目指しながら、経済等各般の関係を強化していけば、世界を大きくリードできる地域になることは間違いありません。総理の御所見をお伺いいたします。
 さて、PKO法改正案に関してお尋ねいたします。
 改正案の最大の問題点は、武器使用を隊員個人の判断から、原則として、上官の命令によるとした点であります。
 そこで、まず、これまでの我が国のPKO派遣の経験の上から、この法改正の必要性を迫られる具体的なケースがあったのかどうか確認いたします。
 次に、この改正は、組織として武器使用はあり得ないとしてきた過去の再三にわたる政府答弁を変更するものでありますが、総理は、いまだ派遣の経験のない当時の判断としてはやむを得なかった、法案審議当時の政府答弁を改めさせていただきたい、と答弁しておられます。派遣の経験がなくとも、各国の対応や経験を調査すれば容易にわかるはずであり、当時は憲法の禁ずる武力行使の批判をかわすために、あえて隊員個人の判断による使用に限るとしたのが真意ではないでしょうか。総理の見解を求めます。政府答弁の変更は政治責任を伴う極めて重いものであると思いますが、いかがでしょうか。
 また、改正案には武器使用の適正を確保するためとありますが、現場にいない第三者が、適正に行われたか否かの判断はいかなる方法によって可能かについても念のため伺います。
 上官の命令による組織的な武器の使用は、部隊としての応戦であり、これは憲法で禁ずるところの武力の行使、交戦に当たらないのか、見解を求めます。
 また、周辺事態関連法案の中の武器使用との関連性について、使用の目的、考え方等は異なるのか否かの見解を求めます。
 さらに、最近は、平和執行部隊のように、強制力による平和の実現という傾向が見られますが、これはPKO活動の中立性の原則の変容と思いますが、これについて総理の所見を伺います。
 また、我が国の国際貢献は非軍事分野に徹するべきであると思いますが、念のため確認いたします。
 さて、私は、世界の各国で偏狭なナショナリズムが再び台頭しつつあることに大きな危惧を抱いております。国家や民族といった抽象化された概念が前面に押し出され、人間や個人の顔が消えたときさまざまな悲劇が起きたことは、歴史が雄弁に物語っております。そして、このような状況は必ず社会不安を背景として起きている。ナチズムやスターリニズム、日本の軍国主義がそうであり、今でも各地で紛争が起きている。この国家主義や民族主義に対抗し、それを乗り越え得る唯一の理念こそ人間主義、すなわちヒューマニズムであると思います。力の論理である国家主義と人間主義についての総理の所見を伺います。
 また、我が国においては、ガイドライン関連法案や組織犯罪関連法案等は国家権力の最たるものである自衛権や警察権の強化につながるものであります。さらに、最近は文部省を通じての教育分野で国民の内面を統制する動きがあります。私は、我が国も国家の論理が優先されつつあるのではないかとの懸念を持っておりますが、総理の御認識を伺います。
 最近の我が国の深刻な経済状況を見ても、我が国はもはや経済大国として位置づけることは困難になったとはいえ、一方、軍事大国でもあり得ないとすれば、総理はいかなる将来の国家像を描いておられるのか伺います。
 さらに、これまでの総理のさまざまな発言からは、総理の政治理念、哲学が全く見えないのであります。総理が明確な展望と哲学と手本を示せば、国民はついてくると思います。総理にその自覚と自負がおありか伺います。
 最後に、橋本政権を総括すると、政策不況という最大の失政、普天間基地返還のとんざ、行革の未着手、財政構造改革の棚上げ、相次ぐ官僚の不祥事、危機管理体制の欠如による重大事件の頻発等々、要するに、橋本政権の存在そのものが政治的空白であると断言できるのであります。この政治的空白を埋めるためにも一刻も早い総理の退陣を求め、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(橋本龍太郎君) 高野議員にお答えを申し上げます。
 まず、インドネシア情勢についてのお尋ねがございました。
 二十日に、すなわち本日、大規模なデモが予想されるなど非常に心配を続けておりましたが、それぞれのグループのリーダーが相次いでデモの中止等を呼びかけ、今の時点におきましては、ジャカルタ市内は緊張しながらも平静を保っておるようであります。しかし、今後の見通しは不透明であるし、予断を許すものではございません。
 我が国としては、現在のインドネシアの政治的、社会的混乱が一刻も早く克服され、国民経済の回復と民生の安定を実現されるよう心から期待をいたしております。
 次に、インドの核実験についてのお尋ねがございました。
 万が一にも、隣国のパキスタンがインドに対抗し核実験を行うようなことがあってはならないとの立場から、今般、同国に私の個人的代理として登外政審議室長を派遣し、最大限の自制を求めたところでございます。
 我が国としては、唯一の被爆国としての立場、核兵器のない世界の実現を目指して、インド、パキスタン等に対し、無条件でNPT及びCTBTを速やかに締結するよう粘り強く働きかける考えであります。
 次に、我が国の対外施策の視点というお尋ねをいただきました。
 議員からは、脱欧入亜という言葉を用いられましたけれども、我が国の外交の基軸が日米関係である、これは当然でありますけれども、同時に、アジアの近隣諸国との関係の発展を図っていくこと、進展させていくことも極めて重要であることは言うまでもありません。先日のバーミンガム・サミットにおきましても、インドネシア情勢を初めさまざまな問題の討議において、アジアの一国としての観点からできる限りの努力をいたしてまいりました。
 次に、日中韓三国についてのお尋ねがございました。
 地理的に近く、歴史的にもかかわりの深い中国、韓国、日本の関係というものは、いずれにとりましても私ども極めて大切な関係と位置づけております。そしてこうした両国との良好な関係を維持発展させていくことは、お互いの国だけではなく、アジア太平洋地域の平和と安定にとって極めて重要なことであることは申し上げるまでもありません。さまざまな懸案の解決には努力を続けながら、文化面、経済面でも一層緊密な関係を築き、ひいては世界の平和と繁栄のために貢献していきたいと考えております。
 次に、武器使用について法改正を必要とする具体的な事例についてお尋ねがありました。
 これまで、幸いにして我が国の要員が武器使用に至った事例はございませんが、これまでの派遣の経験から、武器の使用が個々の隊員の判断にゆだねられていては、状況によってその統制を欠き、かえって隊員の生命、身体に生ずる危険や事態の混乱を招くことがあり得ることが感得されたところであります。
 その武器使用を個人判断とした答弁の変更につきましては、法案審議当時、本法の武器の使用は、個々の隊員の判断にゆだねることが適切である旨の御答弁をいたしました。その後の派遣の経験等を踏まえ、今回、武器の使用の一層の適正を確保するため、原則として、現場にある上官の命令による使用へと改めたいと考えており、法改正案として国会の御判断を仰ぐことにいたしました。
 組織的な武器の使用と武力の行使についてお尋ねがありましたが、今般の法改正によって、法第二十四条に規定する武器の使用を現場にある上官の命令に係らしめることによって、こうした武器の使用が統制のとれたものになり、いわば集団的に行われるものとなる場合があるとしても、その本質は、あくまでいわば自己保存のための自然権的権利というべきものであり、憲法第九条の禁じた武力の行使となるものではありません。
 適正な武器使用か否かを第三者がどのように判断するのかというお尋ねもございました。
 どのような場合に法第二十四条に規定する武器使用の要件を満たすかは、具体的局面に即して判断されるものでありますが、主観的な判断ではなく、個々の具体的な状況において武器を使用する必要性が客観的に認められるべきものでなければなりません。したがって、その適否を事後的に第三者が判断することも可能だと考えております。
 次に、指針の実効性の確保のための法案と国際平和協力法改正案における武器使用の目的、考え方等についてのお尋ねがございました。
 両者における武器の使用は、ともにいわば自己保存のための自然権的権利というべきものであるという点で同様のものであり、いずれも憲法第九条第一項で禁止された武力の行使に当たるものではございません。
 また、PKOの中立性の原則が変容したのではないかとの御質問がありました。
 確かに、一時期、強制的な側面を持ったPKOもございましたが、PKOの中立性の原則は変容していないと考えております。
 次に、我が国の国際貢献のあり方についてお尋ねがございました。
 我が国としては、国際社会の直面するさまざまな問題の解決に向けて応分の役割を果たし、国際社会の主要な一員としての責任を果たすことが必要であり、また、これがひいては我が国自身の利益になると考えております。この目的の実現のために、我が国としては今後とも政府開発援助の実施、国連平和維持活動や人道救援活動への参加等を積極的に行ってまいりたいと考えております。
 次に、ナショナリズムに対応し得る概念、理念というお尋ねがございました。
 議員が言及されました人間主義の指す内容が必ずしも定かではございませんが、一般論として申し上げるなら、国家間の関係の基礎となるものはやはり国民レベルの交流と相互理解だと考えております。私としては、国民レベルの交流と相互理解の努力を通じて相互の信頼を深めることが重要だと考えております。
 次に、周辺事態安全確保法案は、我が国の周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応し、我が国が実施する措置等を定めるものであります。また、自衛隊法改正案は、自衛隊による在外邦人等の輸送手段として船舶等を加えること等を内容とするものであります。これらはいずれも憲法上の制約の範囲内で行われるものであり、自衛権の強化につながるという御指摘は当たらないと思います。
 また、組織犯罪対策三法案は、近年、各種の組織的な犯罪が平穏な市民生活を脅かし、健全な社会経済の維持発展に悪影響を及ぼす状況にある、こうしたことにかんがみて、これらに適切に対処するため、必要な法整備を図るものであります。
 さらに、教育についてもお尋ねがございましたが、豊かな人間性とこれからの国際社会の中でみずから生きる力を持った子供を育てるという観点に立ち、国としては、国民として必要な基礎的、基本的な資質の育成等に努めるとともに、各般の教育改革を進めております。こうしたものは、内面からの統制といったものではないと考えております。
 最後に、将来の国家像、政治理念などについて御意見及び御批判をいただきました。
 国民の信頼と負託にこたえて、自由と民主主義を基本原則とし、国民の生命、財産、安全を守りながら、社会、文化、経済の各分野にわたって真に豊かな国をつくり、国際社会の平和と繁栄に貢献していくことが基本であると考えております。全力を尽くして自分の責任を果たしてまいります。
 残余の質問に関しましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣久間章生君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(久間章生君) 高野議員の御質問にお答え申し上げます。
 御指摘の事案は、平成六年、調達実施本部の調査において、東洋通信機株式会社からの見積もり資料に適切さを欠く処理がなされていたことにより、多額の原価差異があることが判明し、同社から原価差異額八億七千四百万円の返納を受けたものであります。
 防衛庁としましては、原価差異事案対策特別委員会を昨年九月に設置し、内部調査を進めるとともに、本年二月、原価差異事案再発防止策を取りまとめ公表したところであり、現在その着実な実施に努めているところであります。(拍手)
    ─────────────
#17
○議長(斎藤十朗君) 立木洋君。
   〔立木洋君登壇、拍手〕
#18
○立木洋君 私は、日本共産党を代表し、PKO協力法の改正案について質問をいたします。
 本題に入る前に、まずインドネシア在留邦人に対する政府の対応についてお尋ねします。
 インドネシアから邦人家族等、退避勧告が十七日に出されましたが、他の諸外国によるインドネシアからの自国民の脱出措置は早く決められ、しかも、各国とも民間機を出しているときに、日本だけ自衛隊機を出すことは本末転倒で、邦人の安全退避に反し危険を誘発することになりかねないのではないですか。
 インドネシア政府は、外国人滞在者の安全確保のためにも措置を講じて、国内情勢は正常化に向かっており、現段階では軍用機を派遣する必要はないと不快感さえ表明している状況であります。自衛隊の海外派兵、新ガイドラインの実績づくりに利用するのではなく、民間機の臨時便の増派の要請も含め、速やかに退避の解決と邦人の安全に全力を図るべきではありませんか。
 さて、本題のPKO協力法とは、もともと戦後初めて武装した軍隊である自衛隊を海外に派兵したもので、我が国憲法の平和的条項を真っ向から踏みにじったものでありました。憲法第九条は、戦争、武力による威嚇と武力の行使を永久に放棄し、国際社会にいかなる名目でも軍事的に関与しないことを高らかに宣言しているからであります。しかるに、今回の改正案による武器使用原則等の変更は、憲法第九条に対する政府の解釈、さらにはPKO参加五原則の一層重大な変更であり、絶対に容認できません。
 一九九一年のPKO法審議以来、海部総理、さらに宮澤総理は、それまで平和維持軍的なものには参加できないとしていた従来の政府の憲法解釈を百八十度転換したことへの口実として、PKO、平和維持軍は武力行使を目的としたものではない、PKO参加五原則という制約のもとに参加すれば、仮に平和維持軍が武力行使をするようなことがあっても、日本の自衛隊だけは武力行使をするようなことにはならないと繰り返し答弁をしていました。
 その際、国連PKOに協力する自衛隊の武器使用について、政府は、自衛隊員の生命、身体防護のために必要最小限に限るもので、それはあくまで隊員個々人の判断と行動に基づくものであり、部隊として指揮命令によって組織的に武器使用することを認めたものではない、だから武力行使には当たらないと詭弁を弄してきたのであります。
 ところが、今回の改正は、この答弁を公然と投げ捨てて、上官の指揮命令によって部隊として組織的に武器を使用するということであります。
 その理由として、武器の使用を隊員個々人の判断に任せると統制がとれず、かえって危険が増大したり、事態の混乱を招くおそれが大きいと答えていますが、これは重大な国会答弁の変更であります。PKO法制定時の議論では、政府は、指揮官の命令に基づく部隊としての武器使用は、武力行使になる可能性があるので排除したと答弁していたではありませんか。しかも、当時の宮澤総理は、憲法のもとに思わざる不測の事態が起こることを防ぎますためには、我が国として絶対譲ることのできない、と述べ、これが外れますと我が国憲法との関係が非常に難しいことになりますから、やはり五原則でいかなければなりませんと強調さえしていたのであります。
 ところが、去る五月七日、衆議院本会議で橋本総理は、経験のない当時の判断としてはやむを得なかったと述べ、いとも簡単に政府答弁を改めると弁明したのでありますが、これ自体が憲法の根本にかかわる問題で、極めて異例であり、無責任きわまるものではありませんか。国家の使命として武器を持って派遣され、上官の命令で組織的に武器を使用することは、まさに憲法第九条が永久に放棄した武力による威嚇と武力の行使そのものであります。それがどうして憲法上問題ないと言うのですか、憲法違反でないと言うのなら、その根拠と理由を明確にしていただきたい。
 さらに、PKO法は、国連事務総長の認める範囲内で武器の保有、携帯を認めており、装甲車や重機関銃や迫撃砲を携帯することができることになっています。自衛隊員の武器使用は、刑法の正当防衛、緊急避難の場合以外に人に危害を加えてはならないとしてきましたが、およそ刑法上の考え方として、隊員個々人が重機関銃や迫撃砲、バズーカ砲で自分の身を守るということなどあり得ないということは、衆議院のPKO特別委員会で法務省の刑事局公安課長も答弁で認めていたことであります。それが、上官の命令で部隊として組織的にこれらの武器を使用するということになれば、刑法上の正当防衛、緊急避難どころか、それはまさに戦闘行為であり、政府自身が、武力の行使とは、物的、人的、組織体による国際的な紛争の一環としての戦闘行為と、こう主張して禁止してきた統一見解そのものではありませんか。この統一見解を破棄するのでしょうか。
 国連は、PKO、平和維持軍に対して、自衛の場合に武力行使を容認しているのは、要員の生命、身体を脅かす場合にとどまらず、駐屯地、陣地、車両防衛等のほか、任務遂行を実力により阻止しようとする企てがあった場合も同様であります。政府は、この任務遂行を実力で阻止する場合に対して武器の使用をするのは、国際紛争の一環として武力行使に当たる場合があるとして認められないと答弁していたのであります。各国のPKOの生命防護と任務遂行上の武力行使は一体不離で、実態上もそれを区別することは困難であります。一体どこで一線を画すというのでしょうか。今回の改正は、上官の命令で武器の使用がなされ、その使用が統制されることになり、他の外国の参加部隊との違いは全くなくなるではありませんか。明確な答弁を求めます。
 自衛隊を初めて海外派兵するPKO協力法は、アメリカが血であがなってでも日本は協力すべきだという湾岸戦争での圧力に追随した、アメリカの世界戦略への積極的な軍事貢献の第一歩であったことは、新ガイドラインの動きを見ても今や明らかになっています。
 米国国防分析研究所の戦略研究員で、日米安保再定義の作業に直接携わり、日米安保共同宣言の素案を執筆した一人であるマイケル・グリーン氏は、アジア太平洋地域の某国で激しい内戦が勃発した場合、日米新ガイドラインに基づいた日米協力により、米国が軍隊を投入し紛争を鎮静化させ、その後、日本の陸海部隊を含む国連平和維持隊が派遣されるとしています。
 このように、新ガイドラインのもとで、アメリカの世界戦略に軍事的に貢献するため、今後自衛隊が多国籍軍と密接に関係した本格的な活動をも視野に入れるのかどうか、明確にされたい。
 新ガイドラインは、PKO活動などでの日米協力を盛り込むとともに、自衛官の武器使用が規定され、今回のPKO改正の武器使用原則の変更と符牒を合わせて進められていることは重大な問題であります。
 周辺事態における自衛隊による米軍への兵たん支援は、軍事作戦上不可欠な要素の一つであり、米軍と戦闘を行っている相手国への敵対行為となり、相手国の反撃の可能性を排除しません。それに対して、日本側の応戦があり得ることも政府は認めています。今回のPKO法改正がなされれば、組織的な武器の使用は憲法違反としてきた政府の解釈が無責任にも投げ捨てられ、新ガイドラインも含めた海外での自衛隊の活動、特に武力行使に対する制約の取り払いを公に認知させる契機となり、アメリカの軍事活動に自衛隊が公然と参加できる道を切り開くのではありませんか。お答えをいただきたい。
 最後に、これまでの国会答弁さえかなぐり捨てて、憲法を幾重にもじゅうりんする本法案は廃止し、国際紛争の解決を武力によるのではなく、平和的手段による真の国際貢献の道を確立すべきことを強く要求して、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(橋本龍太郎君) 立木議員にお答えを申し上げます。
 まず、自衛隊機の移動は本末転倒であり、危険を誘発するおそれさえあるのではないかという御質問をいただきました。
 まず、政府は、民間航空会社の多数の臨時便増発、政府のチャーター便の運航を確保した上で、さらに万一の緊急時に備えて邦人の出国手段の確保に最善を尽くすための措置として、その一環として自衛隊機を移動させたものでありまして、これが危険を誘発するおそれはないと考えております。
 また、現地はまだ予断を許さない状況にありますことから、自衛隊機の移動はあくまで不測の事態に備えるためにとった措置であり、海外派兵、新指針の実績づくりに利用するといった御指摘は全く当たりませんし、なお臨時便の確保等あらゆる努力を払っておることは言うまでもありません。
 次に、今回の法改正により、組織的な武器使用を認めたのではないかという御意見をいただきましたが、今般の改正法案は、いわば自己保存のための必要最小限の武器の使用という点を何ら変更せず、維持した上で、その一層の適正を確保するために、原則として、現場にある上官の命令によることとするものであります。その結果、武器の使用が統制がとれたものとなり、いわば集団的に行われるものとなる場合があるとしても、その本質は、あくまでいわば自己保存のための自然権的権利というべきものでありまして、任務遂行のための部隊としての武器使用となるものではございません。
 武器使用を個人判断とした答弁の変更についての御質問については、法案審議当時、本法の武器の使用は、個々の隊員の判断にゆだねることが適切である旨の答弁をいたしましたが、その後の派遣の経験等を踏まえ、今回、武器の使用の一層の適正を確保するため、原則として、現場にある上官の命令による使用へと改めたいと考えておりますが、これはいわゆる五原則を何ら変更するものではありません。
 次に、今般の法改正は憲法違反の武力行使を認めるものという御指摘でありますが、今般の改正法案は、これまでと同様、何ら憲法に違反するものではございません。すなわち、政府はこれまでも、自己または自己とともに現場に所在する我が国要員の生命または身体を防衛することは、いわば自己保存のための自然権的権利というべきものであるから、そのために必要な最小限の武器の使用は、憲法第九条第一項で禁止された武力の行使には当たらないとしており、また、これまでも命令に基づく武器の使用に対し、例えば生命、身体の防護のためやむを得ない必要があったとき、集団的に行ったから憲法上問題があるということにはならないという御答弁を申し上げております。
 今般の法改正により、武器の使用と武力の行使についてのこれまでの統一見解を変えるものだという御指摘もありましたが、ただいまお答えをしたとおり、本改正は、武器の使用と武力の行使の関係についてのこれまでの憲法解釈及び統一見解を何ら変更するものではございません。
 武器使用の区別についても御意見がありました。
 国連の平和維持活動において認められている広い意味での自衛のための武器の使用には、任務遂行を実力で妨害する企てに対して抵抗するための武器の使用も含まれておりますが、これと御指摘の生命防護のための武器使用とは、その目的によって明らかに区別することができると考えております。
 次に、国連平和維持活動における諸外国の武器使用との違いについても御意見がありました。
 今回の改正案は、いわば自己保存のための必要最小限の武器の使用という点を何ら変更せず、維持した上で、その一層の適正を確保するため、原則として、現場にある上官の命令によることとするものでありまして、他の外国の参加部隊におけるような、任務遂行を実力で妨害する企てに対し抵抗するための武器の使用を認めたものではございません。
 また、今回の国際平和協力法の改正と、いわゆるガイドライン見直しなどとの関係についても御意見をいただきましたが、国際平和協力法は、同法附則第三条の規定に従い、平成七年八月以来、法の実施のあり方について見直しを行った結果、その改正案を現在国会で御審議賜っているものでありまして、いわゆる指針見直しと関連して行われるものではなく、御指摘は当たらないと考えております。
 また、国際平和協力法の改正と指針関連法案との関係等についても御意見がございました。
 今お答えをいたしましたとおり、本法の改正は、政府の憲法解釈を変更したものではありません。また、いわゆる指針関連法案と関連して行うものではなく、御指摘は当たらないものと考えております。(拍手)
    ─────────────
#20
○議長(斎藤十朗君) 永野茂門君。
   〔永野茂門君登壇、拍手〕
#21
○永野茂門君 私は、自由党を代表して、いわゆるPKO法の一部改正案について、総理ほか関係大臣に質問いたします。
 本題に入るに先立ちまして、最近アジア周辺で発生した緊急安保問題について、総理の御見解を伺うことを許していただきたいと思います。
 その第一は、インドの核実験についてであります。
 北朝鮮の今なお解明されていない核疑惑が存在する上に、最近二度にわたってインドで核実験が行われ、それはさらにパキスタンの核実験を誘発しつつあります。
 これら一連の出来事は、現在の核拡散防止あるいは核実験禁止、核軍縮、核廃絶体制を否定するものであり、現行秩序を崩壊させる危険性を持つゆゆしき脅威となるものと考えます。
 政府のインドに対する制裁的行為は、とりあえずの対応として肯定できるものでありますが、事の重大性にかんがみ、この際、核兵器の保有、核の傘、核拡散防止、核軍縮、核廃絶など核管理に関するシステムの本質的、抜本的な見直しが必要となってきたと考えるものでありますが、総理の御見解をお伺いいたします。
 第二は、インドネシアの治安の悪化に対する邦人救出問題であります。
 現在、小康状態になっておりますが、政府調達による民間機の臨時便運航でありますとか、あるいは船舶の使用でありますとかの準備なども行われているようですが、情勢はなお予断を許しません。
 これに対して、関係閣僚の対応姿勢について不安があるやの報道もありますが、そのようなことはあってはなりません。万全を期することが極めて重要であり、総理がどのような対応方針をお持ちか、お伺いをいたします。
 さて、本題に入ります。
 PKO法二十四条の武器使用に関する改正は、一九九二年の本法制定以来の懸案でありまして、カンボジアへの協力部隊派遣以来、部隊の帰国のたびに同様の教訓が報告されたものでありました。職務に際して、生命、身体を保護する自然権的権利として、個人による武器使用を認めていたこれまでの規定は、自衛隊の特質を度外視したものでありまして、今回の上官の命令によるものとする改正案は、隊員の心理的負担を軽減し、また、個人の判断での武器使用による不要の損害を排除するものであって、当然の判断であると考えます。
 むしろ問題は、本法附則三条で、本法施行後三年後、つまり一九九五年以降には見直しをする旨を規定しているにもかかわらず、PKO部隊が帰国する都度得ていたさまざまな教訓をもとに改正することをやらなかったことであります。これは政府の怠慢であり、派遣部隊に長い間不要な負担をかけてきたことを反省すべきであると考えます。なぜこれほどまでに改正が遅延したのか、理由を明らかにすることを含めて総理の御見解をお伺いしたいと思います。
 次に、国連が国際の平和維持と平和の回復を任務とし、我が国が国際社会との協調によって、国の平和と繁栄を維持することとしていることにかんがみまして、我が国がPKO活動に積極的に参加すべきであることは当然でありまして、特に、冷戦終結後の地域紛争の多発によりまして、国連の平和回復、平和維持活動の重要性が増加しており、我が国は今後一層PKOへの積極的参加を留意しなければならないものと考えるものであります。
 現在、我が国のPKO活動や人道的国際救助活動への協力要員の派遣は、御承知のようにゴラン高原、UNDOFへの司令部要員と輸送部隊員計四十五名の派遣のみであります。我が国は、なお派遣の余地もあり、中東あるいはバルカンなど、我が国の安全保障に影響が大きい地域でのPKOの必要性が増大している情勢を考えれば、要請があった場合に積極的に対応すべきものと考えますが、総理並びに外務大臣の御見解を承ります。
 さて次に、緩衝地帯における駐留、放棄された武器の収集、処分や武装の解除の監視など、平和協力隊本体業務は本法附則の第二条によって当面実施しないとされ、いわゆる凍結状態になっております。今回の見直しにおいて、当然凍結は解除されるべきであったと考えるものでありますが、なぜに検討をしなかったのか、総理及び防衛庁長官にお伺いいたします。
 さきに述べましたとおりに、国際社会の要請、さらに国際社会との協調によって生きようとする我が国の立場を考えれば、より積極的にPKOを推進する立場にあるはずでありまして、そのためにも本体業務の凍結解除を可及的速やかに行うべきものと考えます。総理並びに防衛庁長官の御見解を承りたいと思います。
 最後に、安全保障問題を考察し、政策を論ずるとき、常に抑制的、消極的に拘束する憲法解釈を提示する内閣法制局の姿勢に違和感を感じているのは私だけではないと思います。例えば、集団的自衛権の行使について、あるいは海外における武力行使について、いずれも憲法違反とされています。今日の世界的状況と世界に対して責任の一端を負う日本の立場として、あくまでこの解釈に固執していいのでしょうか。疑義を抱かざるを得ません。
 私は、この解釈を今直ちに変更せよと迫るものではありません。そもそも憲法の有権解釈権は最高裁判所にあり、国会は国権の最高機関であり唯一の立法機関であります。この観点からすれば、行政府である内閣法制局が憲法の有権解釈を実質的に果たしていることは問題であります。
#22
○議長(斎藤十朗君) 永野君、時間が経過しております。
#23
○永野茂門君(続) はい。これは、任命権者である内閣総理大臣の指導力の問題であると言わざるを得ません。
 同時に、憲法解釈に疑義がある政治的案件については、政府部内の一方的な解釈によるのではなくて、国権の最高機関であり、唯一の立法機関である国会の論議にその解釈をゆだねるのも一案でありましょう。
 総理を含め私たち政治家が憲法を遵守することは当然のことでありますけれども、一方、私たちに課せられている使命は、いかにして憲法を守るかだけではなくて、いかにして我が国の誇りを守り、平和と繁栄をもたらすかにあるはずであります。
 いずれにしても、内閣法制局の所掌事務に関しては、何らかの制度改革が必要であると考えておりますが、総理大臣の所信をお伺いいたします。
 以上をもって私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
#24
○国務大臣(橋本龍太郎君) 永野議員にお答えを申し上げます。
 まず、核管理システムの見直しについての御意見をちょうだいいたしました。
 我が国としては、核兵器国による一層の核軍縮、NPT締約国のさらなる拡大、CTBTの早期発効、カットオフ条約の即時交渉開始と早期妥結等を通じて、核軍縮を推進し、また、国際的な核不拡散体制を着実に強化していくことが重要であると考え、努力していきたいと考えております。
 次に、インドネシアの在留邦人等を安全に避難させるという問題についての御意見をいただきました。
 政府は最大限の努力を行っているところであり、具体的には、在留邦人の出国の便宜を図りますために、日本航空及び全日空に対し、臨時便の運航を要請し、十七日から二十二日にかけ計二十便が増発されることとなりました。また、チャーター便も、十九日、四便運航いたしております。
 さらに、緊急事態に際し、生命等の保護を要する邦人を、自衛隊が自衛隊法第百条の八に基づき、速やかに輸送することができるよう、その輸送の準備として自衛隊機をシンガポールへ移動、待機させております。また、海上保安庁に対しても、巡視船をインドネシア国方面に向けて出航させることといたしております。
 次に、国際平和協力法の改正がなぜおくれたかというお尋ねをいただきました。
 政府としては、平成七年八月、同法に規定する見直し時期を迎えて以来、これまでの派遣の教訓、反省を踏まえながら法実施のあり方について検討を行った結果、武器の使用等の三点に関して、改正を行うことが適当との結論を得、国会の情勢等も勘案の上、先般、改正法案を国会に提出したものであります。
 今後のPKOについてのお尋ねもいただきましたが、国連を中心とした国際平和のための努力に対し、人的な面でも積極的に貢献することが我が国の地位と責任にふさわしい協力のあり方であると考えます。今後とも、国際社会の期待にこたえ、国連平和維持活動等に積極的に参加してまいります。
 次に、いわゆる平和維持隊本体業務の凍結の解除についての御意見をいただきました。
 そもそも、この問題と本法の見直しとは法律上別途規定されており、また、この凍結業務の取り扱いについてはさまざまな御意見のあるところでありますが、政府としては、国会等における御議論にも十分に耳を傾けながら、今後検討していくべきものと考えております。
 次に、内閣法制局の役割についての御意見をいただきましたが、憲法の尊重擁護義務を負っている行政府として、その権限を行使するに当たり、憲法を適正に解釈していくことは当然必要なことであります。内閣法制局は、法律問題に関し、内閣及び各大臣に対し意見を述べるという事務を所掌しており、内閣がその職務を適切に行っていく上で必要な機関として、制度改革は考えておりません。
 憲法第九条の解釈につきましては、政府は、同条のもとに許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限にとどまるべきものであり、集団的自衛権の行使及び海外における武力行使を目的とするいわゆる海外派兵は、その範囲を超えるものであり、憲法上許されないものと考えており、今後ともこの解釈を変更する考えはございません。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣小渕恵三君登壇、拍手〕
#25
○国務大臣(小渕恵三君) 永野議員にお答え申し上げます。
 私に対しましては、PKOへの対応についてのお尋ねでございますが、国連を中心とした国際平和のための努力に対し、人的な面でも積極的に貢献することが我が国の地位と責任にふさわしい協力のあり方であると考えております。今後とも、国際社会の期待にこたえまして、国連平和維持活動等に積極的に参加いたしてまいりたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣久間章生君登壇、拍手〕
#26
○国務大臣(久間章生君) 永野議員の御質問にお答え申し上げます。
 いわゆる平和維持隊、PKF本体業務の凍結の解除についてのお尋ねでございますが、先ほど総理からも答弁がありましたように、この問題と本法の見直しとは法律上別途規定されておりまして、また、この凍結業務の取り扱いにつきましてはさまざまな御意見があるところでございますが、政府としては、国会等における御議論にも十分に耳を傾けつつ、今後検討していくべきものと考えております。(拍手)
#27
○議長(斎藤十朗君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#28
○議長(斎藤十朗君) 日程第一 平成十四年ワールドカップサッカー大会特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教・科学委員長大島慶久君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔大島慶久君登壇、拍手〕
#29
○大島慶久君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教・科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、平成十四年に開催されるワールドカップサッカー大会の円滑な準備及び運営に資するため、財団法人二千二年ワールドカップサッカー大会日本組織委員会が調達する大会の準備費及び運営費に充てることを寄附目的として、寄附金付郵便葉書等の発行ができるものとするほか、国家公務員及び地方公務員が同組織委員会に出向した場合における退職共済年金等の長期給付に関する規定の適用の特例等について定めようとするものであります。
 委員会におきましては、ワールドカップサッカー大会を日本で開催する意義、共同開催国である韓国の大会組織委員会との連携の必要性、開催自治体によるスタジアム整備の状況、ワールドカップサッカー大会のテレビ放映のあり方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもちまして原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#30
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#31
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#32
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十一
  賛成            百九十一
  反対               〇
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#33
○議長(斎藤十朗君) 日程第二 道路運送車両法の一部を改正する法律案
 日程第三 航空法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。交通・情報通信委員長川橋幸子君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔川橋幸子君登壇、拍手〕
#34
○川橋幸子君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、交通・情報通信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、道路運送車両法の一部を改正する法律案は、最近における自動車の装置の共通化等に対応し、自動車の型式指定制度の合理化を図るため、自動車の装置の型式指定制度を創設するとともに、自動車の使用者の負担を軽減するために、分解整備検査を廃止する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、装置の型式指定制度の創設の理由及びその効果、型式指定の取得に係るコスト負担と中小部品メーカーへの影響、分解整備検査を廃止した後の安全確保策、事業用自動車の車検期間の延長問題等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知をお願いいたします。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、航空法の一部を改正する法律案は、国際民間航空条約の改正に関する千九百八十年十月六日にモントリオールで署名された議定書の実施に伴い、本邦に乗り入れる航空機の耐空性等について、当該航空機の使用者が住所を有する同条約の締約国が行った証明等を、航空法の規定による証明等とみなそうとするものであります。
 委員会におきましては、本改正が我が国航空産業に対して及ぼす影響、登録国の責務を運航国に移転することによる安全上の問題、国際的な民間航空の安全監視体制を強化する必要性、我が国における民間航空の安全管理等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知をお願いいたします。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#35
○議長(斎藤十朗君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#36
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#37
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十二
  賛成            百九十二
  反対               〇
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#38
○議長(斎藤十朗君) 日程第四 農水産業協同組合貯金保険法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政・金融委員長石川弘君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔石川弘君登壇、拍手〕
#39
○石川弘君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最近における金融環境の変化に対応し、経営困難な農水産業協同組合について的確な処理を図るため、農水産業協同組合貯金保険機構による借り入れに対する政府保証の付与、資金援助として劣後特約付金銭消費貸借による資金の貸し付けを行うための基準の設定等、所要の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、政府保証付与の必要性、農協等の不良債権の実態、貯金保険機構の財源見通し等各般にわたる質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して須藤美也子委員より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#40
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#41
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#42
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十二
  賛成            百七十六
  反対              十六
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#43
○議長(斎藤十朗君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十六分散会
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ソース: 国立国会図書館
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