くにさくロゴ
【PR】姉妹サイト
 
#1
第142回国会 本会議 第31号
平成十年五月二十九日(金曜日)
   午後四時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第三十一号
  平成十年五月二十九日
   午後三時開議
 第一 中小企業信用保険法等の一部を改正する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第二 エネルギーの使用の合理化に関する法律
  の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
  送付)
 第三 特定家庭用機器再商品化法案(内閣提出
  、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、パキスタンの地下核実験に抗議する決議案
  (岡野裕君外八名発議)(委員会審査省略要
  求事件)
 一、日程第一より第三まで
 一、財政構造改革の推進に関する特別措置法の
  一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
  付)
 一、平成十年分所得税の特別減税のための臨時
  措置法及び租税特別措置法の一部を改正する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、地方税法及び地方財政法の一部を改正する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、地方交付税法等の一部を改正する法律案(
  内閣提出、衆議院送付)

     ─────・─────
#3
○議長(斎藤十朗君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 岡野裕君外八名発議に係るパキスタンの地下核実験に抗議する決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。岡野裕君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岡野裕君登壇、拍手〕
#5
○岡野裕君 ただいま議題となりました自由民主党、民主党・新緑風会、公明、社会民主党・護憲連合及び自由党の各会派共同提案に係る決議案につきまして、発議者を代表し、提案いたします。
 案文を朗読いたします。
    パキスタンの地下核実験に抗議する決議
    案
  本院は、我が国が唯一の被爆国であることにかんがみ、あらゆる国の核実験に反対する。
  核実験は、地球環境と生態系を破壊し、人類の生存を脅かす行為である。しかるに、今回、インドに続きパキスタンが、我が国を含む各国の真摯な自制の要請を無視して地下核実験を強行したことは、核軍縮・核不拡散の危機を深め、この地域の安定を著しく害する行為であり、極めて遺憾である。
  本院はここに、あらためて核兵器廃絶への不断の努力を誓い、パキスタンの地下核実験に厳重に抗議するとともに、同国が直ちに核実験及び核開発を停止し、無条件に核兵器不拡散条約及び包括的核実験禁止条約に参加するよう強く求めるものである。
  政府は、本院の主旨を体し、パキスタン政府に対して直ちに必要かつ適切な措置を講じ、地域の安定と信頼醸成に努めるとともに、すべての国の核兵器の製造、実験、貯蔵、使用等に反対し、国際社会が結束して核軍縮・核不拡散の危機に対処するよう努力すべきである。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ、本案の趣旨を御理解の上、御賛同賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 表決は起立採決をもって行います。
 本決議案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#7
○議長(斎藤十朗君) 総員起立と認めます。
 よって、本決議案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
 ただいまの決議に対し、内閣総理大臣から発言を求められました。橋本内閣総理大臣。
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(橋本龍太郎君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べます。
 政府は、これまで、国のいかんを問わず、また、その理由のいかんを問わず、核実験は停止すべきである旨強く主張してきたところであります。先般のインドの核実験に引き続きパキスタンの核実験が行われたことは、極めて遺憾であり、本日経済協力面を含む措置をとったところであります。また、同国には、核実験及び核開発の即時停止と、NPT及びCTBTの無条件締結を強く求めたいと思います。
 インド及びパキスタンの核実験実施は、両国間の緊張を高めるとともに、南アジア地域、さらには世界の安全保障に影響を及ぼすものとして懸念しており、地域のすべての関係国に対し、最大限の自制を呼びかけたいと思います。
 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、国連安保理を初め国際的な場などを通じ、インド及びパキスタンの核実験の停止及び核兵器の開発停止と地域の平和と安全の維持のために全力を尽くし、さらには核兵器のない世界を目指した現実的かつ着実な核軍縮の国際努力を進める上で積極的役割を果たしつつ、関係国の理解と実行を促すよう、今後一層の努力を払う所存でございます。(拍手)
     ─────・─────
#9
○議長(斎藤十朗君) 日程第一 中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済活性化及び中小企業対策に関する特別委員長斎藤文夫君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔斎藤文夫君登壇、拍手〕
#10
○斎藤文夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済活性化及び中小企業対策に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、貸し渋りの深刻化、金融システム改革等による企業の資金調達の環境変化に対応し、中小企業に対する事業資金の融通の円滑化を図るため、中小企業信用保険法等に規定する卸売業、小売業等について、資本金基準を引き上げ、中小企業者等の範囲を拡大しようとするものであります。
 委員会におきましては、景気の現状及び今後の経済政策のあり方、本法改正に伴う中小零細企業への配慮、貸し渋り解消への効果、政府系金融機関の中小企業政策における位置づけ等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わりましたところ、日本共産党を代表して山下委員より中小企業信用保険法第三条の三から、普通保険、無担保保険を削除する修正案が提出されました。
 次いで、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案について、中小企業経営の安定化を図るための諸施策の充実を求める旨の附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#12
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#13
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十五  
  賛成            百九十五
  反対               〇
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#14
○議長(斎藤十朗君) 日程第二 エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案
 日程第三 特定家庭用機器再商品化法案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済・産業委員長吉村剛太郎君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔吉村剛太郎君登壇、拍手〕
#15
○吉村剛太郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、経済・産業委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案は、エネルギーの合理的な使用が義務づけられる工場等の範囲の拡大、省エネ機器普及のため最も効率のよい機器を勘案した基準の設定等の措置を講じようとするものであります。
 次に、特定家庭用機器再商品化法案は、テレビ等の家庭用機器の再商品化のための回収等に関して、消費者、小売業者及び製造業者等の責務を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、法改正で見込まれる省エネルギー効果、リサイクル費用負担のあり方、不法投棄防止への対応策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して山下委員より特定家庭用機器再商品化法案に反対する旨の意見が述べられました。
 次いで、採決に入り、まず、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本改正案に対して、八項目の附帯決議を行いました。
 次に、特定家庭用機器再商品化法案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法案に対して、十項目の附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#16
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 まず、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#17
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#18
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十四
  賛成            百九十四
  反対               〇
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#19
○議長(斎藤十朗君) 次に、特定家庭用機器再商品化法案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#20
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#21
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百九十四
  賛成             百八十
  反対              十四
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#22
○議長(斎藤十朗君) この際、日程に追加して、
 財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案
 平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案
 地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律案
 地方交付税法等の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上四案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。行財政改革・税制等に関する特別委員長遠藤要君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔遠藤要君登壇、拍手〕
#24
○遠藤要君 ただいま議題となりました四法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案は、現下の経済情勢等にかんがみ、財政構造改革の当面の目標の年度を平成十七年度とすること等のほか、特例公債の発行額の縮減に関し所要の規定を整備するとともに、平成十一年度の当初予算における社会保障関係費の量的縮減目標に関し所要の規定を整備しようとするものであります。
 次に、平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案は、平成十年分の所得税について特別減税を追加実施するとともに、中小企業者が取得等をする機械等について特別償却または税額控除を認める措置等を講じようとするものであります。
 次に、地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律案は、平成十年度分の個人住民税について定額による特別減税の額の引き上げ等を行うとともに、一定の不動産取得に係る不動産取得税について特例措置を講ずることとし、あわせてこれらの措置による減収額を埋めるための特例措置を講じようとするものであります。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方交付税の総額を確保するため、平成十年度分の地方交付税の総額について加算措置を講ずるとともに、同年度における交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金を増額し、あわせて同年度に限り緊急地域経済対策費を設ける等の改正を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、四法律案を一括して議題とし、橋本内閣総理大臣を初め全閣僚の出席を求めて総括質疑を行うとともに、関係大臣に対する一般質疑を行ったほか、参考人からの意見聴取を行いました。
 質疑につきましては、総合経済対策の景気浮揚効果、財政構造改革と景気対策の整合性、弾力条項の具体的な発動の条件、社会保障関係費の縮減目標緩和の理由、特別減税方式の是非と今後の税制のあり方、総合経済対策に伴う地方財政負担の増大と支援策等について、現下の経済状況にかんがみ集中的かつ熱心に質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して竹村委員より反対、自由民主党、社会民主党・護憲連合及び新党さきがけを代表して釜本理事より賛成、公明を代表して海野委員より反対、日本共産党を代表して笠井委員より反対、自由党を代表して星野委員より反対の意見がそれぞれ述べられました。
 次いで、順次採決の結果、四法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#25
○議長(斎藤十朗君) 四案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。寺崎昭久君。
   〔寺崎昭久君登壇、拍手〕
#26
○寺崎昭久君 私は、民主党・新緑風会を代表しまして、内閣提出の財政構造改革法の一部を改正する法律案外三案に対して、反対の立場から討論を行います。
 昨年春以降、我が国経済は危険な領域に入っていたにもかかわらず、総理は、大蔵省や経済企画庁の作文をうのみにし、景気は回復過程にあると言い続けました。そのような誤った景気認識のもと、不況期には絶対にしてはならない財政再建を強行しようとし、日本経済に致命的な一撃を加えるに至ったのであります。その結果、総理は財政構造改革法成立からわずか半年足らずでその改正を余儀なくされました。
 しかし、総理は、財政構造改革法の必要性はいささかも変わることがないと強弁し、みずからの責任を認めないばかりか、政治責任をおそれて何もしないことこそ政治責任だと言い放って開き直り、問題のすりかえをやっております。
 私は、まず、このような致命的な政策の失敗を重ねた橋本総理、そして経済、財政の運営について職責を何ら果たすことができなかった松永大蔵大臣、尾身経済企画庁長官らの責任はとりわけ重大であると申し上げざるを得ません。
 続いて、財政構造改革法改正案について反対理由を申し述べます。
 本法律案は、特例公債発行枠の弾力化を可能とする措置、財政健全化目標の年度の延長及び来年度当初予算における社会保障関係費の量的縮減目標の緩和を内容とするものであります。しかし、財政構造改革法の欠陥は、このような小手先の手直しで解消できる簡単なものでないことは、もはやだれの目にも明らかであります。
 昨年、消費税率の引き上げ後の急激な景気の冷え込み、夏以降のアジア金融危機、そして秋には、我が国の大手金融機関の経営破綻などが相次ぐ中で、政府・与党がわずか半年前に全野党の反対を押し切り強行成立させたこの法律は、我が国経済に決定的なダメージを与え、財政構造の改革どころか、デフレ経済への懸念を増幅するという深刻な事態を招いたのであります。
 もともと、この法律は、財政構造改革とは名ばかりで、公共事業や社会保障等の今後のあり方について検討もないまま、一律に歳出をカットするという財政構造温存法にすぎず、しかも景気対策で恒久減税を初めとする財政出動が求められているそのときに、特例国債削減目標によって経済運営に手かせ足かせをはめるという、およそ見当違いの悪法であります。
 橋本総理は今回、この最小限の法改正によって臨機応変の措置が可能になると表明しておりますが、政府の景気対策の内容は、結局のところ場当たり的な特別減税の積み増しと新社会資本整備とは名ばかりで、土木中心の従来型公共事業の大幅な追加の域を脱しておりません。
 私どもは、政府案のような財政構造改革法の本質的問題を残したままの部分的手直しではなく、思い切って二年間程度その施行を停止し、その間に思い切った景気対策を発動するとともに、財政構造改革のあり方について抜本的な見直しを行うべきであると考えております。
 次に、所得税及び個人住民税の追加特別減税関連の三法案について反対理由を申し述べます。
 橋本総理は、昨年一たん打ち切った所得税等の特別減税を年末になって突然復活すると表明し、今回、また、本年度予算が成立した直後に特別減税の積み増しを発表いたしました。しかし、このように、やらないと言ったり、突然やると言ったり、その場しのぎの特別減税の繰り返しで、どうして国民が財布のひもを緩めるでしょうか。その消費刺激効果は極めて限定的と言わざるを得ません。このことに加え、定額減税の積み増しは、総理自身が愚の骨頂と認めたように、税制のあり方としても極めていびつな姿をもたらしております。
 経済の先行きに対する不透明感、国民の不安感を払拭し、経済の回復を確実なものにするためには、このような場当たり的な特別減税ではなく、税率構造を見直し、最高税率を米国、英国並みの水準に引き下げるなどの形で、三兆円規模の所得税恒久減税を実施すべきであります。
 また、政府が提案している個人住民税特別減税については、ただでさえ厳しい地方財政を一層圧迫するものであり、地方分権の観点からも極めて問題が大きいものであります。もともと、住民税は、所得税と課税客体が同一であるとはいえ、地方公共団体の行政サービスに対応した応益的課税の性格を持つものであり、所得税と横並びで減税を実施しなければならないいわれは何らありません。景気対策のための所得減税は、国税である所得税でのみ実施すべきものと考えます。
 以上述べました理由から、民主党・新緑風会としては、四案とも反対であることを重ねて表明し、討論を終わります。(拍手)
#27
○議長(斎藤十朗君) 野間赳君。
   〔野間赳君登壇、拍手〕
#28
○野間赳君 私は、自由民主党、社会民主党・護憲連合、新党さきがけを代表いたしまして、ただいま議題となりました財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案、平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案、地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の四法律案につきまして、賛成の討論を行います。
 昨年末来の金融機関の予期せざる経営破綻、あるいはアジア地域の通貨金融市場の混乱、それに伴う家計や企業の景況感の厳しさが個人消費や設備投資に影響を及ぼし、我が国経済は停滞状態にあります。
 この停滞を打開するため、政府は、去る四月二十四日に十六兆円を超える過去最大の総合経済対策を発表いたしました。この総合経済対策は、景気回復のため、所得税、個人住民税の減税、生活環境対策、情報通信対策を中心とした社会資本整備、中小企業への貸し渋り対策、悪化する雇用情勢への対応、不良債権・土地流動化対策、さらには混迷するインドネシアを含むアジア経済への支援等、多岐にわたる内容を含んでおり、景気回復にかける政府の並々ならぬ決意を示すものであります。
 落ち込んでおります我が国経済が速やかに立ち直り、活力を取り戻すことは、国民生活全般に資するもののみならず、アジア経済全体のために国際的にも強く求められておるところであります。我々は、この総合経済対策を高く評価するとともに、その早急な実施を求めるものであります。
 さて、政府は、この総合経済対策実施のため、ただいま議題となっております四法律案とともに、これらの予算措置を講じた補正予算案を今国会に提出してまいりました。景気の回復、国民生活の安定、さらにはアジア経済の好転に努めることは、先ほど申し述べましたように、我々の重大な責務であります。そのために、これらの法案を一刻も早く可決、成立させることが求められておりますことを申し上げ、以下、四法律案に対して賛成する理由を申し述べてまいります。
 まず、財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、本特別措置法は、財政を特例公債依存体質から脱却させ、来るべき少子・高齢化社会に備えるため、昨年、本院において可決、成立させたものであり、財政構造改革にかける決意を示すものであります。しかし、財政構造改革の途上といえども、現下のような厳しい経済状況に当たりましては、特例公債の発行による思い切った財政出動という緊急避難的措置を講じ得る枠組みを設けることは、不況からの脱却を図り、国民生活を守る上で必要やむを得ざることであります。
 今回の法改正は、特例国債の発行の弾力化を規定する一方、財政構造改革の根幹を維持するという節度を示したものであり、時宜を得た措置であります。我々は、財政に臨機応変の措置を可能とする本改正案を高く評価するとともに、財政構造改革の方向性自体は堅持されることを強く求めるものであります。
 次に、平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案及び地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律案につきましては、既に本年初めに行われました二兆円の所得税、個人住民税の減税に、さらに二兆円の減税を上乗せしようとするものであり、これにより本年は計四兆円の所得税、個人住民税の減税がなされるわけであります。
 この四兆円減税は、冷え込んでおります消費者のマインドを好転させ、景気回復を図るという点で極めて有効かつ適切な措置であります。また、中小企業投資促進や住宅取得促進のための税制改正もあわせて行われておりまして、我々は、これらの減税措置により景気の回復が一層早まることを期待するものであります。
 地方交付税法等の一部を改正する法律案につきましては、所得税、個人住民税の減税措置に伴う地方自治体の減収を補うとともに、総合経済対策における地方単独事業の財政的裏づけとなる緊急地域経済対策費を設けるなど、地方自治体への配慮に満ちたものであります。我々は、この地方自治体への財政措置によりまして、地方から着実な景気回復への足音が聞こえてくることを強く願うものであります。
 最後に、四法律案に加え、貸し渋りの解消を図る中小企業信用保険法等の一部改正案や補正予算の成立によりまして、総合経済対策が軌道に乗ることを希望いたしますとともに、抜本的な不良債権処理、土地の流動化、有効利用といった景気回復のファンダメンタルズとなるスキームの早期構築を強く要望いたしまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#29
○議長(斎藤十朗君) 荒木清寛君。
   〔荒木清寛君登壇、拍手〕
#30
○荒木清寛君 私は、公明を代表して、内閣提出の財政構造改革法改正案及び平成十年分特別減税関連三法案の四法案に、いずれも反対の立場から討論を行います。
 現在、日本経済は、消費の低迷に伴い企業収益が低下し、それが雇用の悪化や所得減少を通じてさらに消費が低迷するというデフレスパイラルに直面しております。金融不安、雇用不安に加え、社会保障に対する不安が重なり、消費者の消費性向は低下の一途をたどっています。政府が経済対策を打ち出したものの、消費回復の兆しは全く見えず、それどころか株価は低迷を続け、為替は一段と円安傾向を強めております。さらに完全失業率は過去最高の四・一%を記録しました。
 こうした事態を招いたのは、言うまでもなく橋本内閣の財政経済運営に関する失政です。消費税率引き上げ、特別減税打ち切り、医療制度改正等により国民に九兆円の負担増を強行したのに加え、昨年秋には景気低迷が明らかになっているにもかかわらず、財革法の成立を強行いたしました。その後、橋本総理は、昨年十二月に突如二兆円減税を公表した一方で、財革法に基づくデフレ型の十年度当初予算を提出し、無理やり成立を図ったのであります。ところが、予算成立直後に記者会見を行い、財革法改正を含む経済対策を公表いたしました。全く一貫性のない行動であり、どのような政策理念に基づいているのか理解ができません。ブレーキとアクセルを同時に踏む愚行と言わざるを得ないのであります。
 橋本内閣が将来の財政再建に固執する余り、当面の景気や経済に対し気配りを欠いたことが今日の不況を招いた最大の原因であることを、私は委員会審議の場で指摘いたしました。この指摘に対し、総理は、その指摘は甘受せざるを得ないと答弁されましたが、これまでの経済無策ぶりを本当に反省したとは到底思えないのであります。
 以下、財政構造改革法改正案を中心に、四法律案に反対する主な理由を申し上げます。
 第一は、橋本総理の経済運営に対する政策判断の誤りが明確にされていないからであります。
 昨年秋の財革法審議、平成十年度デフレ予算の審議に当たり、我々野党は景気回復の施策をたびたび進言したにもかかわらず、総理は一切耳をかそうとはしませんでした。それにもかかわらず、総理は、前言を翻し、景気対策として十年度補正予算を含め関連法律案を提出されたのであります。この政策判断の重大な誤りについて、総理は一切の責任を回避しておられます。これでは国民が橋本政権を信用しないのはけだし当然です。政府案に賛成することは到底できないのであります。
 第二は、財革法の改正が不十分であるからであります。
 我々は、財政再建偏重路線から景気重視路線へと政策転換が行われたことを内外に鮮明になるよう、財革法の執行を凍結すべきであると主張してまいりました。しかし、改正案はそこまで踏み込むことを避けております。この結果、今後も当初予算は緊縮型とならざるを得ず、予算編成や当初予算審議期間中は機動的かつ果敢な景気対策が打てないということにならざるを得ません。
 第三に、この結果、財革法の制約を受けない補正予算が当初予算と同時並行で策定され、建設国債に依存した従来型公共事業追加予算が組まれるという構造的欠陥が温存されることになります。このような補正予算の常態化が続くようなことがあれば、財政法第二十九条が有名無実の規定になってしまうだけではなく、財政構造改革そのものが根本的に否定されることになってしまうのであります。
 第四に、今国民が最も求めている恒久減税が政府案ではできないということであります。
 現在のデフレ型の不況は、消費の低迷がその最大の要因であることは論をまちません。一時的な可処分所得の増加、すなわち、特別減税では国民の消費拡大は望めず、長期的な所得拡大、恒久減税こそが求められておるのであります。同時に、恒久減税を決断することが、むだな公共事業の中止を含め、不要不急の歳出の大胆な削減を行うためのインセンティブとなり、経済に活力を与えることになるのであります。
 第五に、今回の改正で財政再建目標を当初の二〇〇三年度から二〇〇五年度へと二年後送りしていることであります。
 財政再建の目標年度は目標値と同じ重要性を持つものであり、これを後送りしたということは、財革法の基本的な枠組みが既に破綻したことを示しているのであります。しかも、大蔵省が十年度補正予算編成後に国会に提出した財政事情の試算に示された今後の要調整額の推移を見ても、目標年度の再度の延長も必至であります。このような事態となれば、国民の政治不信を一層増幅する結果となることは明白です。
 第六に、社会保障関係費だけ平成十一年度においてのみキャップを外すことにしておりますが、場当たり的な改正と言わざるを得ません。そもそも、財政再建の名のもとに福祉の切り捨てを行うことは言語道断、本末転倒であり、このような不当な制約は直ちに撤廃するべきであります。
 なお、政府が提出している減税関連三法案は、本年度に新たに二兆円の特別減税を追加しているにすぎません。公明が主張している恒久減税六兆円、四兆円の商品券の支給という十兆円の大型減税と比較して規模が小さく、単年度限りの一時的な措置であり、景気浮揚効果は期待できません。我々の主張とは大きな隔たりがあり、賛成できません。
 財政構造改革を全うする上で大切なことは、経済の再建なくして財政の再建なしとの原則です。現在のような出口の見えない経済不況の真っただ中で、なおかつクラウディングアウトも起きていないときには、財政を拡張的に運営するのが経済政策の鉄則であります。中途半端な財革法の改正は直ちにやめ、我々の主張するように財革法を凍結し、今こそ集中的な財政政策、景気対策を優先させるべきであります。
 そうした意味で、橋本内閣の退陣こそが最大の景気対策であることを訴え、討論を終わります。(拍手)
#31
○議長(斎藤十朗君) 笠井亮君。
   〔笠井亮君登壇、拍手〕
#32
○笠井亮君 私は、日本共産党を代表して、財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案外三案に対して、反対の討論を行います。
 今日、橋本内閣のもとで不況と経済情勢の悪化はいよいよ深刻です。昨年度の経済が二十三年ぶりのマイナス成長に陥る事態になり、加えて雇用の問題も重大さを増しております。政府・自民党は、桜の咲くころと言っていた景気回復の見通しを、最近はもみじのころには何とかなると言いかえ、依然として安易な展望を語っていますが、すべての指標がその甘い見通しを打ち砕いているのであります。
 国民に対する九兆円もの負担増が消費を急激に冷え込ませているさなか、野党の強い反対を押し切って財革法が成立したのは、ちょうど六カ月前の昨年十一月二十八日でありました。私は、我が党を代表してこの本会議の反対討論に立ち、この法律が財政構造改革の名に全く値せず、本法律案による負担増は個人消費にさらに打撃を与え、不況に追い打ちをかけ、さらに景気の一層の悪化は税収の落ち込みを呼び、財政が悪化するという悪循環に陥る危険を生み出す、このことを厳しく指摘しました。まさに我が党の警告どおりになったのであります。このような事態に日本経済と国民を追い込んだ橋本内閣の責任は極めて重大だと言わなければなりません。
 こうした中、国民の暮らしを守る当面緊急の不況対策と国民本位の財政再建という、我が国の経済と進路にかかわる重大な問題での審議が十分尽くされないまま、今まさに今回の四法案の採決が行われようとしていることは到底容認できないものであります。
 今回の財革法改定案に反対する第一の理由は、一切の聖域なき歳出削減という法律の名目が崩れたにもかかわらず、国民生活に犠牲を強いる最悪の仕掛けだけはそのまま残していることであります。
 政府は、今回の総合経済対策で、補正予算による建設国債増発に何ら歯どめがないことを利用して、三兆五千億円もの公共事業費の積み増しを行っています。その結果、公共投資の総額は前年度当初予算比二五%もの増加となり、財革法の言う前年度比七%減という上限枠をはるかに上回るという巨大な聖域が生み出されようとしています。
 他方、法案では九九年度予算に限り社会保障の上限枠を外すとしているものの、難病対策、児童扶養手当、老人医療費など九八年度に改悪されたものには何ら手をつけず、さらに、今後の医療、年金など社会保障の制度改悪を行う方向は何ら変えていません。また、教育現場をめぐる状況がますます深刻になっているのに、多くの父母や教職員が望む三十人学級の実現も抑えられたままです。
 総理が繰り返し答弁している財革法の骨格は変えないというのは、まさにこの国民生活切り捨ての路線であって、それは引き続き景気にも悪影響を与えるものであり、断じて容認できません。
 第二の理由は、現行の財革法に定められた二〇〇三年までに財政赤字対GDP三%以下、特例公債を毎年度縮減しゼロにするという財政健全化目標を二年先延ばししたとしても、その達成の保証はどこにもないことであります。
 当院の委員会審議の中で、国家財政の大前提である歳入、とりわけ税収でさえ、既に九七年度分から政府の見込みどおりにいかないことが明らかになりました。今後検討するとしている恒久減税を実施したり、銀行支援のために三十兆円もの公的資金を使っていけば、さらなる赤字国債の発行はいよいよ不可避であります。そうなれば、幾ら政府が石にかじりついても達成すると言ってみても、二〇〇五年までに目標を達成する見通しは全くなく、早晩、財革法の再改定が迫られることは明らかであります。
 第三の理由は、新たに弾力条項を設け、経済活動の著しい停滞などの場合、政府の一方的な判断で赤字国債の発行を増発する予算を作成できるようにしていることであります。
 政府は、昨年秋、財革法案を提出したとき、内閣がこの間、みずからの判断のみによって自由に法定された方針等を変更して予算を作成することは許されなくなるという点に、この法律案の大きな意義があると説明してきました。ところが、今回の改定案による弾力条項を見れば、財革法の根本をかなぐり捨てて、しかも、その発動基準は法律ではなく政令によるとして、法律そのものによる厳しい規制要件を欠き、事実上、政府に適用要件と判断権をゆだねるものであります。
 このように、もはや財革法には道理もない上に、その骨格の基本は崩れており、今とるべき道はあれこれの改正ではありません、きっぱり廃止する以外にないのであります。そして根本的には、財政危機の真の原因であるゼネコン本位の公共投資、軍事費などに思い切ってメスを入れ、国、地方自治体の社会保障公費負担は二十兆円、公共投資は五十兆円という、欧米にも例のない逆立ちした財政構造を根本的に改めることによって、景気回復と財政再建を進めるべきであります。
 また、今回提案されている二兆円の特別減税の継続も、二年限りの時限措置では、景気対策の最大の決め手である個人消費拡大への効果は極めて限られています。これでは国民の期待に到底こたえることはできません。所得減税は、基礎控除、扶養控除など、人的控除の引き上げによる庶民に手厚い恒久減税こそ実現すべきであります。
 とりわけ、今日の深刻な不況を緊急に打開するには、消費の現場で直接消費を拡大する抜本的な景気対策として、消費税減税が急務中の急務です。消費税減税は、確実に消費を増大させる、所得の低い層ほど負担軽減率が大きくなる、冷え込んだ消費者心理を暖めるなどの特徴を持つものです。
 最近、時事通信社が発表した世論調査でも、景気対策に何を望むかという質問に対して、六割もの回答が消費税減税を選択しています。経済界からも消費税減税の声が上がり、一〇〇%景気浮揚に役立つのは消費税減税だ、これが今景気対策の決め手とさえ言われております。
 ここまで消費税減税の世論が高まり、その声が広がっているのに、政府は、九兆円負担増の政治責任を問われるのを恐れて、これに背を向け続けています。今こそ消費税を三%に戻す決断をすべきであります。責任回避の立場をとり続け、この幅広い国民的要求に背を向けるなら、橋本内閣の一層の政策破綻は必至であります。
 総理府の調査でも、国民の七割以上が日本は悪い方向に向かっていると答えているもとで、このように国民から将来への希望を奪っている橋本内閣は、直ちに退陣し、解散・総選挙により国民の判断を仰ぐべきであることを強く主張して、反対討論を終わります。(拍手)
#33
○議長(斎藤十朗君) 阿曽田清君。
   〔阿曽田清君登壇、拍手〕
#34
○阿曽田清君 私は、自由党を代表し、ただいま議題となりました政府提出、財政構造改革の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案、平成十年分所得税の特別減税のための臨時措置法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案外特別減税関係二法案に反対する立場から、討論いたします。
 今回、改正案が出されました財政構造改革法は、昨年我々の反対を押し切って橋本総理が強引に成立させた法律であります。改正の目的は、現下の経済状況にかんがみてとされております。行間を読みますと、景気の悪化に対応しての改正であり、減税、景気浮揚をねらっての政治決断に基づいて、足かせとなる財構法を見直すのだと国民は受けとめておるのであります。
 我々がつとに指摘したとおり、日本経済の沈滞状況は極めて深刻で、倒産件数、金額、失業率、各種の統計は戦後最高水準を更新し続け、目を覆うばかりの状況が続いております。内閣の決断は、見通しの誤りをおくれて認めたものであり、このため倒産しなくてもよかった企業が倒産し、失業しなくてもよかったはずの方々が失業しているのであります。求められているのは、みずから招いた不況についての国民に対しての反省、謝罪の言葉であり、この法案審議に当たって、総理みずからの責任を明確にされるべきであります。
 さて、政府提出の財政構造改革法改正案に反対する理由を申し上げます。
 まず、改正の対象となる財政構造改革法自体、構造改革の名に値するものではないことであり、廃止、停止が当然求められるものであります。歳出抑制策は、従来のシーリングをキャップ制に名を変え、硬直的な財務構造を一層硬直化させるものであります。歳入面では、赤字国債を民間経済の成長率に合わせて枠をはめる制度となっておりますが、国債の種別や特別会計とのやりくり等によって抜け穴を周到に用意する例外が施され、一方で、経済への機敏な対応を損なう内容となっております。当面の目標を二年先送りしても、内容の不備が補完されるものではありません。
 そしてまた、この財政構造改革法の改正法案と減税法案とあわせても、国民が求めている恒久減税に対応できないという点で全く不十分であります。
 減税法案は、特別減税方式を理念なきばらまき型の定額控除方式としたため、課税最低限度額が四百九十二万円にも達しております。納税なくば意見なしの、政治参加の原点を損ねるもので、政治不信の増長を促すばかりの内容となっております。
 次に、経済危機への対応も肝心な部分が欠けていることであります。自由党は、経済再建なくして財政再建はあり得ないとの考えから、今世紀残された三年間を経済再建、経済構造改革のための集中改革期間として三つの提案をしております。
 反対理由明確化のため、この場をかりて簡潔に申し上げます。
 まず第一に、所得税、法人税減税による民力の回復であります。国民、企業が減税を求める声は、単に金をくれというものではありません。適正を欠いた高い税率がやる気を損ねているのだというサプライサイドからの声にこたえる減税こそが求められているのであります。
 第二に、土地含み損益の相殺を時限的に認め、不良債権の一挙償却を図ることであります。不良債権は三万円の値打ちしかないものを十万円の正札を掲げさせる会計等々の制度や、これを直そうともしない政府の怠慢によって生じています。
 第三に、規制緩和の徹底と行政改革、そして地方分権の促進であります。キャップ制を定めて単に縛りをかけても、そこにある政府は財務屋がはびこるばかりであります。我々の改革により実現される二十一世紀初頭からの簡素で効率的な政府の実現、民力の回復によってこそ生まれるたくましい経済によってこそ、国民がこぞって望む租税増収が図られ、財政再建が完結するのであります。
 最後に、財政をテーマにしたこの法案の審議が、実りある税制論議、健全な財政を求める国民的議論に広くつながることを希望して、私の反対討論を終わります。(拍手)
#35
○議長(斎藤十朗君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#36
○議長(斎藤十朗君) これより四案を一括して採決いたします。
 四案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#37
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#38
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百八十三  
  賛成              百七  
  反対             七十六  
 よって、四案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#39
○議長(斎藤十朗君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四分散会
     ─────・─────
ソース: 国立国会図書館
【PR】姉妹サイト