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#1
第142回国会 環境委員会 第5号
平成十年四月十七日(金曜日)
    午前十時三分開議
出席委員
  委員長 山元  勉君
   理事 杉浦 正健君 理事 鈴木 恒夫君
   理事 萩山 教嚴君 理事 福永 信彦君
   理事 岩國 哲人君 理事 佐藤謙一郎君
   理事 田端 正広君 理事 武山百合子君
      愛知 和男君    大野 松茂君
      河野 太郎君    桜井 郁三君
      砂田 圭佑君    戸井田 徹君
      持永 和見君    小林  守君
      冬柴 鐵三君    前田  正君
      中村 鋭一君    藤木 洋子君
      土井たか子君    武村 正義君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 大木  浩君
 出席政府委員
        環境庁長官官房
        長       太田 義武君
        環境庁企画調整
        局長      岡田 康彦君
        環境庁企画調整
        局地球環境部長 浜中 裕徳君
        環境庁自然保護
        局長      丸山 晴男君
        環境庁大気保全
        局長      野村  瞭君
        環境庁水質保全
        局長      渡辺 好明君
 委員外の出席者
        外務大臣官房外
        務参事官    天野 万利君
        外務省総合外交
        制作局国際社会
        協力部地域規模
        問題課長    津曲 俊英君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部環
        境整備課長   入江登志男君
        農林水産省構造
        改善局計画部資
        源課長     四方 平和君
        通商産業省基礎
        産業局総務課企
        画官      櫻井 俊樹君
        資源エネルギー
        庁公益事業部電
        力技術課長   薦田 康久君
        資源エネルギー
        庁公益事業部原
        子力発電課長  浜谷 正忠君
        環境委員会専門
        員       鳥越 善弘君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十四日
 辞任         補欠選任
  山本 公一君     逢沢 一郎君
四月七日
 辞任         補欠選任
  逢沢 一郎君     持永 和見君
    ―――――――――――――
三月三十日
 温室効果ガス削減と地球温暖化防止策の推進に
 関する陳情書(大阪府泉南市樽井一の一の一泉
 南市議会内巴里英一)(第一七一号)
 地球温暖化防止への積極的な取り組みに関する
 陳情書(宇都宮市塙田一の一の二〇栃木県議会
 内新井喜久雄)(第一七二号)
 ダイオキシンによる汚染への実効ある法的規制
 に関する陳情書(奈良県生駒郡平群町吉新一の
 一の一平群町議会内北川義一)(第一七三号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 環境保全の基本施策に関する件
         
     ――――◇―――――
#2
○山元委員長 これより会議を開きます。
 環境保全の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、先般行われましたG8環境大臣会合につきまして、政府から報告を聴取いたします。大木環境庁長官。
#3
○大木国務大臣 私は、四月の三日から五日にかけまして英国のケント州のリーズ城におきまして開催されましたG8環境大臣会合に出席いたしましたので、その概要につきまして、お手元に資料はお配りしてございませんけれども、口頭で御説明をさせていただきたいと思います。
 主なる議題は、気候変動、環境と雇用、海洋生物多様性の保全、多国間環境協定の執行、この四点でございました。
 気候変動のほかはちょっと各委員の方、耳なれない項目になっておりますが、例えば環境と雇用という話は、最近ヨーロッパで非常にそういう議論が行われておる。実はこのG8の前にもOECDでの環境大臣会議もあったというようなことで、ヨーロッパの方では非常に関心事項だということで一つ上がってまいりました。
 それから、海洋生物多様性の保全、これは、実は本年が国連の海洋年に当たっておりますので、そんな関連でこれを少し議論をしようということになったということでございます。
 それから、四つ目の多国間環境協定の執行というのは、いろいろと環境関連の国際条約ができておるのですが、それがきちっと守られておるかどうか。特にモントリオール議定書との関連でフロンの問題が議論されておるわけですが、フロンが国際的に密輸されておるというようなこともありまして、むしろそういった犯罪行為を取り締まる必要があるのではないか。日本の場合には余り、実は実質的に関連するとごろは少ないのでありますけれども、そういう問題があったというようなことでございます。
 ということで、当然ながら気候変動の京都議定書との関連というものが一番中心ではありましたが、京都議定書につきましては、温室効果ガスの排出削減をこれから長い時間をかけてやるわけですが、その中の重要な一歩であるという認識は各国とも持っておる。
 そこで、この議定書をそれぞれ国際的にあるいは国内的に現実に実施、実行しなければいかぬわけでございますが、まずは、先進国は、いろいろと国によって状況は違いますけれども、それぞれに温室効果ガスの削減のための取り組みに実際に早く着手しよう、こういうことを合意いたしました。
 もう一つは、国際的に協調しないと決められない問題があるわけでございます。例えば排出権の取引の問題とか、その他いろいろと国際的に協調する、共同で実施するというような問題もありますから、そういうものについてはできるだけルールづくりを進めたい。これは当然COP4に向けまして、COP4の前にでも、できるだけ会合をしてそういったことを進めたいということで合意をいたしました。
 それから、実はCOP4に向けまして、京都会議で必ずしも十分に議論されなかった途上国問題というのが残っておるわけです。これにつきましては、途上国についてどういう話をしようか、またどういう切り口で途上国に協力を求めようかというようなことについていろいろ議論をいたしましたが、何はともあれ、まず先進国の方で、まず隗より始めよで、自分のととろの実施状況というのをきちっと途上国側に示さなければ途上国側もなかなか乗ってこないだろうということで、先進国がみんなできることは早く進める。たまたま今度はサミット会議もまた五月十五日からあるわけですから、そこにおきましても、先進国側におけるそれぞれの措置の進行状況というようなことはきちっと報告をしてもらうということになりました。
 そういうことで、今回は実は、イギリスがサミットの議長国でもございますし、環境大臣会議の議長国でもございましたから、プレスコット副首相兼環境大臣が、G8サミットへ向けての報告書は彼が中心になってつくるということで一応報告書はつくっておりますし、その報告書の内容を反映したコミュニケというものもつくりまして発表をいたしました。
 というようなことで、サミットに向けて、あるいはCOP4に向けて、一つの前進があったということでございます。
 以上、御報告申し上げます。
#4
○山元委員長 これにて報告の聴取は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#5
○山元委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。愛知和男君。
#6
○愛知委員 何年か前にこの委員会で答弁側に座らせていただいたことはありますが、質問するのは初めてでございまして、ちょっと感慨無量な思いがいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 今大臣から、G8の環境大臣会議の御報告がございました。その御報告の中にもございましたが、バーミンガム・サミット、五月のサミットを十分意識してこの会議が開かれて、さらにそのサミットヘの報告書のようなものができたということです。これはまず外務省に伺った方がいいのかもわからないけれども、バーミンガム・サミットでこの地球環境問題、特に温暖化の問題というのが大きなイシューの一つに取り上げられることになっているのかどうか、伺います。
#7
○天野説明員 バーミンガム・サミットのテーマについてのお尋ねでございますけれども、現在、サミット開催まで一カ月を切りまして、関係八カ国の間でいろいろ準備を進めているところでございまして、テーマの問題につきましては、議長国のイギリスの意向もございまして、大きく三つの柱を立てて整理をしようという話になっております。その一番目が雇用でございまして、二番目に国際組織犯罪というのがございます。そして三番目にグローバルな経済問題というくくりになっております。
 それで、お尋ねのございました地球環境問題を含みます環境問題でございますが、これは三番目の、グローバルな経済問題の一つという扱いでございまして、この同じテーマのもとでは、貿易ですとかそれから昨年の夏以来問題になっておりますアジアの通貨、経済危機といった重要な問題が取り上げられることになっておりまして、首脳のレベルで議論をいただく主要問題の一つであるというふうに理解しております。
#8
○愛知委員 グローバル経済問題の中の一つだ、こういうことのようでございますが、このグローバル経済の問題というのは、黙っていればというか、日本がおとなしくしていたら、日本が総攻撃を受ける分野じゃないでしょうか。こうなってはいけないんであって、ここで巻き返すためにも、日本が積極的にこの地球温暖化の話、地球環境問題を取り上げて、この三番目の課題のときに、日本がリーダーシップをとって日本のペースでここを仕切っていくということが大事ではないか。特に、去年京都であのような会議があったわけで、それを踏まえてやる今度のサミットでございますから、そのような取り組みが大事だと思いますが、大臣いかがですか。
#9
○大木国務大臣 実は、先ほども申し上げましたけれども、環境大臣会議というのがOECDの方でも、このG8の環境大臣会議の直前にありまして、ちょっと私は国会の都合等々もありましたので出席はいたしませんでしたが、そこでもいろいろと議論しておりまして、差し当たり温暖化について議論をする問題として二つある。
 一つは、実は途上国問題ということで、例えば、最近はOECDにも、韓国とかそれからメキシコでしたか、そういった今まで中進国からだんだんに先進国に入ってきつつあるという国については、愛知委員も御存じのとおりに、この温暖化の中でも、そういった国についてはだんだんに削減措置にも入ってきてもらおう、こういう話があるわけですから、そういった議論があったということで、途上国問題が一つございます。
 それからもう一つは、先ほども申し上げましたけれども、排出権の取引問題を含めていろいろと国際的にやろう、それはまだ仕組みは必ずしも十分できていないので、それは早く決めて、ひとつ実際にCOP4のあたりできちっと決めよう、こういう話がありますので、そういった問題は実は動いておる。
 しかし、そういった問題を進めるに当たって、やはり先進国としては、まず隗より始めよと先ほども申し上げましたが、自分の国の中で一体何をやっているんだ、みずから国内措置としてどういうふうに進めるんだ、その辺をうやむやにして途上国の問題あるいは国際的な協調というようなことだけ言っておったのではこれは少し本末転倒になるんじゃないか、なかなか途上国の方も乗ってこないのではないか、こういうことは私の方からも強く申し上げました。議長でありますイギリスのプレスコット副首相兼環境大臣も申しておりましたので、その辺はひとつぜひ強調をしてもらおうということで、プレスコット副首相の方から今度のサミットでもそういうことを十分に強調してくれるようにということを、またブレア首相にも申し上げるということは副首相も申しておりましたし、これは今回のG8の会議の一つの結論めいたものになっております。
#10
○愛知委員 このバーミンガム・サミットでは、橋本首相によほど頑張ってもらって、この地球環境問題、これで世界をリードしていくんだぐらいの迫力を持って取り組んでいただきたい。それが日本の国益にかなう話だし、またこれは世界のためにもなると私は確信をするわけでございまして、本当は総理に言うべきことかもしれませんけれども、ぜひひとつ総理をサポートしていただいてそういう役割を果たしていただきたい、このように思うのでございます。
 ところで、ただこれは精神訓話を言ってたんじゃだめなんであって、そういう場で総理が頑張るには、リーダーシップを発揮していくためには、あるいはほかの国々を説得をするなり引っ張っていくため北は、それなりの武器というか、武器と言うと言葉は物騒ですが、とにかく何か持っていなければ役割を果たせません。
 それで、私は、そういう点から申し上げて、今環境庁が国会に出そうとしている法案、仮称かもしれませんが地球温暖化対策推進に関する法律というものを国会に出そうとしているというふうに聞いておりますが、非常におくれているわけで、この法律をこのサミットの前までに成立をさせて、我が国では京都の会議を踏まえて、先進国、ほかの国々に先駆けてこういうものを政府として法律として成立をさせた、これを持ってサミットに総理が乗り込んだら、これは迫力が全然違いますよ。ぜひそうすべきだと思います。
 もういよいよここまで来てしまっておりますが、一日も早く国会に出してもらって、内容にもよりますけれども、一日も早く国会を通すこと。これはシンボリックな話だから、いろいろ細かいことはあるかもわからないけれども、まずはこういう法律を通して、それをサミットで総理が迫力を持ってほかの国々、特に私はアメリカだと思いますが、こういう国々を引っ張っていくために大変意味のあることだと思います。
 そこで、いつ国会に出すんですか。
#11
○大木国務大臣 その地球温暖化防止の、名前は決まっておりませんけれども、今おっしゃったような仮称の法案を今関係省庁で取りまとめ中でございます。
 いっというのは、できれば私も、これはもう国会も終期がほぼ見えておるわけですから、もうそろそろ出さないととても間に合わないということですから、今、連休前を一つの目標として最終的に関係省庁の取りまとめを急いでいるところでございます。
 では、それをサミットまでに通せるかということになりますと、これはちょっとなかなか現実的に難しいと思いますけれども、少なくともそういうものを日本政府として用意をしたということは、できるだけ早いところでお示しをして、これは国際的にもそうでありますし、特に国内的に、こういうことをやりたいということを国民の皆様方によく知っていただきまして、それについてまたひとつ大いに議論をしていただきたい。そういう意味で、今のところ連休前を目標にして、関係省庁また関係各党の調整を急いでいるところでございます。
#12
○愛知委員 とにかく出さないことには始まりませんが、連休前に出すことができて、あと二週間ぐらい、これは本当に綱渡りですけれども、私は、国会に出せばいいというものではないと思いますよ。外国の人たちの受け取り方は、日本の政府はこういうものを国会に出しましたというのと、こういうものを成立させましたというのとは、迫力が全然違う。したがって、サミットがあるから何とかこれを通したいんだということを迫力を持って、環境庁が関係方面、これは国会が審議をする場ですけれども、委員長を初め国会、国会対策、ありとあらゆる努力をすべきだと思いますね。ぜひひとつ成立をさせて、今大臣は、ちょっと無理かもしれないなんて、最初からそんなことを言ってちゃだめですよ。これは絶対通してもらいたい。私は強くお願いをいたしておきます。
 今日まで、ここまでおくれてしまったのは、相も変わらず政府の中の省庁の調整で手間取った、ずばり言いますと、通産省はかなり抵抗して、省エネ法の改正があるからこんなものは要らないんだということで抵抗してきたと聞いております、いろんなほかの理由もあったのかもわからないけれども。省エネ法を改正してなんということは、サミットで言ったって何の迫力もありません。ですから、そういう国際社会の中でサミットがある、しかもこのサミットは京都の会議の後初めて開かれるサミットであって、また日本がうっかりすると総攻撃を受けてしまう危険のあるサミットである、どうやってそこで外交戦略上日本がイニシアチブをとってそれなりの役割を果たしていくか、そういう総合的な判断の中で扱っていかなきゃならない法案なんですよ。
 それを、政府の中のごちゃごちゃしたところで、それは環境庁は物すごく努力しているのはわかりますよ、ですから環境庁のことを責めているわけではない。ようやく国会に出すところまで来たということは、大変その間の御努力を評価いたしますけれども、重ねて申しますが、出せばいいというものではない。通す、成立させるというところまで、ぎりぎりまでの努力をとにかくしていただきたい。もう一度決意を言ってください。
#13
○大木国務大臣 私が間に合うかどうかと言ったのは、サミットまでのことを念頭に置いて申し上げたわけでございますが、六月、まだ国会はあるわけでございますから、それはもちろん何とかして早く通したいということで頑張りますので、また各関係委員会及び国会全体としてもひとつ御支援をいただきたいと思っております。
 関係各省との話というのは、確かに通産省の方で省エネ法案を出しましたけれども、それだけで地球温暖化問題に対して日本政府としてきちっとやっておるということにならないということは、私どもも再三申し上げておるとおりでございます。正直申し上げまして、今回提出する法案も、もとになる京都議定書というものが非常に不確定の部分がございます。したがいまして、それをどういう形で法案に出すかということについては、もちろん関係省庁との議論もありますし、また私どもの中でもいろいろ議論がございました。
 ということですけれども、とにかくまとめて、間もなく出させていただくという時点まで来ておりますので、どうぞひとつまたこれから国会での御協力も心からお願いを申し上げたい。私どもも頑張ります。
#14
○愛知委員 確かに、まだ議定書が正式にできていないわけですから、中身については若干過渡的なものになるかもわからないけれども、政府としての取り組みの姿勢を示すというシンボリックな話なんです。ですから、今国会は成立させたいけれどもサミットは無理かもしれないなんて、そんなのじゃなくて、サミットまでに通すということがいかに国にとって大事かということを、元外交官御出身の長官だから言うまでもないことですが、ぜひ認識をしていただいて頑張っていただきたい。強く重ねてお願いをいたしておきます。
 ところで、私は、政府がそういう姿勢を示すだけでは不十分だと思っているのです。何があと必要か。私は国会だと思っておりまして、国会というのは国民の代表が集まっているところですから、国会で、京都の会議を受けて、この地球温暖化防止という課題に国を挙げて、国民を挙げて取り組んでいるという姿を世界に示す必要がある。それには国会でアクションを起こす必要があると私は思うのでございます。
 これは長官に申し上げる話じゃなくて、議員の皆さんに申し上げることなのかもわかりませんけれども、その具体的な行動というのは、言うまでもなく国会決議です。このバーミンガム・サミットの前に、国会においてこの温暖化問題に関する国民の意思としての国会の決議をする。その決議を総理に持っていってもらって、日本の国民、国会はこのとおりこの問題について国を挙げて取り組んでいるのだという姿を示してほしい。それが、総理のサミットにおけるいろいろな対応に対してやはり大きな支えになるだろうと私は思っているのでございます。
 特に、御承知のとおり、先進国の中のアメリカなどは、アメリカの議会は逆の行動をしていますから、先進国の中でどうやって日本がイニシアチブを発揮していくか、これは政府の努力も大事ですけれども、国会の努力も物すごく大事だと思うのでありまして、ぜひ国会で国会決議をやるべきだと私は思っているのでございます。
 委員長、私は、そう言う以上、何か自分の案がなければいけないと思いましたので、案をつくりまして、これを、委員長に愛知私案なるものをお出しをいたしますので、ひとつこれは、私どもの党の根回しなど何にもしておりませんから、これからどうなるかというのは、これからこれは筆頭理事その他にお願いをしなければならないことですが、私がどういうつもりで言っているかということで案をお示しをして、ちょっと読ませていただきたい。こんな趣旨の国会決議をしたらどうかということを議員の皆さんにひとつ知っていただきたい。
    地球温暖化防止に関する国会決議(愛知私案)
  昨年十二月、我が国は京都の地において、気候変動枠組条約第三回締約国会議を議長国として主宰した。この会議は、我が国で開かれた最大規模のものであり、人類の衆智を集め、「京都議定書」の採択という成果を挙げた。
 「京都議定書」の採択は、次代の人類が享受すべき環境の恵みを、いま生きている我々が、先に消費してしまうような事態を防ぐべく、世界を挙げて対策に取組んでいくことを決断したという極めて画期的な意義を持っている。我々は、「京都議定書」の我が国及び国際社会にとっての大きな歴史的な意義を確認する。同時に我々は、「京都議定書」を以って我が国の役割は終わったのではなく、むしろこれが総ての出発点であるとの認識を国民各界各層が持つことの必要性を強調する。
 「京都議定書」は我が国に対しては、温室効果ガス排出量について向こう約十二年間で一九九〇年時点比で六パーセントの削減を行うように求めている、このことは、二酸化炭素のみについて見ると、現時点比では十六パーセントの排出削減を断行しなければならないことを意味する。年間一パーセントのエネルギー消費量削減ですら難事である現実を鑑みれば、この目標を達成することは、大変な難事である。
 しかし、その達成を目指した取組は不可避である。この難題への対処にあたっては、「対症療法」的な取組にとどまることは許されない。国民各界各層が一丸となって、大量消費・大量廃棄を特色とした従来の社会経済システムや、これを支える制度や意識を根底から構築し直さなければならない。世界の範となる、新しい形の経済社会の創出が不可欠であり、そのような展望を持った断固とした、また息永い行動を国民と政府に呼び掛ける。
 加えて、地球温暖化防止のための施策を地球規模で進めるためには、開発途上国の参加と協力が不可欠である。そのためには、先進国は、自ら温室効果ガス排出量の削減を大々的に断行するとともに、開発途上国に対する技術、資金の両面での援助を惜しむべきではない。それは、先進国の責務である。世界の平和を必須とする我が国は、先進国の中での主導的な役割を果たしてゆかなければならない。こうした国際的役割を積極的に担うことを国民と政府に呼び掛ける。
 古来、我が国は、自然との調和と万物との共生の中に身を処すことを美徳としてきた。それは、長い歴史と伝統に培われた我が国の国柄の一端を成している。我々は、我が国が古来から大事にしてきた美徳に依りつつ、地球温暖化防止という全人類的な課題に世界の中で主導的役割を担っていくことこそ、これからの我が国の世界史的な使命と位置付けるものである。このような認識を国民と政府が共有するよう呼び掛ける。
 今後、我が国内外で講じられる政府の施策、国民の取組は、本決議の趣旨に沿い行い、また、強化され続けなければならない。
  右決議する。(拍手)
どうも拍手をいただきましてありがとうございました。
 こんなような趣旨を国会の決議としてやるということは、どれだけ世界にアピールするか、はかり知れないものがある。こういう決議を持って総理がサミットに出かければ、どれだけ総理も自信を持ってこの問題に取り組むことができるか、はかり知れないものがあるのでございます。
 どうぞひとつ委員長初め理事の皆さん、なかなか国対が大変なようでございますが、これが実現するように、私も微力ながらどこかでお手伝いをさせていただきますけれども、内容の方は、一つのアイデアでございますから、ぜひ委員長によろしくお願い申し上げて、委員長のひとつ御決意のほどをできたらお願いします。
#15
○山元委員長 大変積極的ないい御提案をいただきました。ぜひ理事会で、そしてまた委員の皆さんにも御相談をしながら、実現するように私も努力をしたいというふうに思っておりますので、今後また御協力をお願いを申し上げたいと思います。
#16
○愛知委員 ありがとうございました。
 ところで、もう一つ長官に。長官はCOP3の議長でいらしたわけでございますが、この議長という職はCOP4まで続くんですよね。ことしはアルゼンチンで十一月ですか、その間、その議長というのは、大木長官はどういう立場におなりになるか。ことしは選挙もおありでございますが、選挙に当選していただかなければならないですけれども、これは選挙ですから結果というのは確定されたものではない。あるいは環境庁長官という職務におられるかどうかというようなことも、日本の政界からいうとわからない面があります。これはそういうことと関係ないのですか、要するに属人的な役割なんですか、その辺をちょっと確認しておきたい。
#17
○大木国務大臣 一言で申しますと、属人的な性格のものでございます。ただ、日本政府の方で、何らかの事情によってどうしてもかえたいということになれば、それをかえることはできるわけでありますけれども、一応COP4が始まるというか、この間のCOP3のときもちょうどCOP3の初日に私と前の議長さんとが交代した、こういうことでございます。
 ただ、これからCOP3の議長としてどういう仕事をするかということは必ずしも明確に決まっておるわけじゃないので、私がCOP3の議長の予定者ということでいろいろ仕事をさせていただいたというようなこともありますから、それと同じことを考えますと、今度はCOP4のアルゼンチンの恐らく環境大臣が議長さんになられるのだと思いますが、その方とも協議をしながら、これからできるだけCOP4へ向けてのいろいろな仕事を進めてまいりたいというふうに考えております。
 ただ、今申し上げましたように、日本政府として、どういうふうにこれから議長を、私にどの時点まで仕事をしろという御指示が出るか、この辺はいろいろあるわけでございますから、今のところは属人的ということで、私が議長という資格をそのまま持って仕事を続けておるということでございます。
#18
○愛知委員 今のお話だとちょっと消極的な印象を受けてしょうがないのだけれども、京都の会議で大木長官が大変大きな役割を果たされて、あのような大きな成果を上げて終わった、これは極めて大きな実績であり、評価であり、歴史に残った大きな役割を果たされたと思うのです。しかし、今の決議の中にもちょっと触れましたけれども、京都の会議というのは出発でしかない、出発に成功したというだけなのであって、本来の目的はもっともっと大きな、もっと先にあるといえば先にあるわけですから、本当の大木長官の評価というのはこれから始まるのだ、COP4に向けてCOP3の間にどれだけ大きな役割を果たしたかということで、トータルで評価されるのだと私は思いますよ。これは、大木長官の評価ということは国の評価ということにつながるのです。
 ですから、これからCOP4に向けて、COP3の議長国の議長としてこれは積極的に動いていただかなければいけない。どういう役割をやるかよくわからないではなくて、みずから役割をつくっていく。そもそもがこれは新しい分野なんですから、だれかの路線を歩くというのではないのですから、みずから開いていく、そういう種類の問題なんです。ですから、これからCOP4に向かって、大木長官が、これは環境庁だけではなくて、むしろ外務省も引きずり回心《いかなければならない。外務省の御出身でもありますし、そういういわゆる外交の中で、やはりよほどの決意でやっていただく必要があるように思いますね。
 もう一度御決意のほどをお願いします。
#19
○大木国務大臣 大木個人の問題もあるわけですけれども、京都会議で議長国として日本が果たした役割、それから今後果たすべき役割ということを考えますと、これは非常に大事な外交上の課題でもあるというふうに私も認識をしております。しかも愛知議員は環境庁長官としての先輩でもございますから、そういった実績もお持ちの議員から今の叱吃激励のお話を伺いましたので、私もその点は十分意にとめながら、ひとつできるだけのことを頑張りたいと思っております。
 それで、これから実はいろいろな会議が、必ずしも正確に決まっておるわけではございませんけれども、ある程度予定されている会合もありますし、それから、むしろ日本側でこれは積極的に、必要があったらどこかで、例えば東京に主な方に集まっていただいて少し相談しようか、その辺のことも含めていろいろと議論をしておりますので、外務省あるいはほかの関係省庁も含めて、そういった日本政府全体としての積極的な取り組み方ということについては十分これからも努力をさせていただきたいと思っております。
#20
○愛知委員 ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 その点で、私は率直に申し上げて、日本の外務省の取り組み、不満でならないわけであります。日本の外務省の中でのこの地球環境問題の位置づけ、これが非常に不十分だと思えてならない。何回も今まで外務省に出かけていって、もっとプライオリティーというのでしょうか、高めろということを言い続けてきているのですけれども、だめなんですね。
 これは何課長というのでしたか、地球規模問題課長、ここが担当ですね。まことに御本人にとって失礼なことになるかもわからないけれども、課長はもともと大蔵省出身ですね。ちょっと答えてください。
#21
○津曲説明員 大蔵省と外務省で課長の人事交流がございまして、私、大蔵省から参っております。
#22
○愛知委員 大蔵省出身だということです。
 これは、津曲課長がたまたま初めてというか、たまたま大蔵省だったのか、そのポストというのは歴代基本的には大蔵省から来ているのか、どうなんですか。
#23
○津曲説明員 現在の地球規模問題課になりましてからは、地球規模問題課長は大蔵省から外務省の方に来ている人間がやっていると承知しております。
#24
○愛知委員 役所の間に人事交流があって、外務省に大蔵省の人が来ているとか、逆に大蔵省に外務省の人間が行くというようなことはあっていいことだし、大いに結構なことだと思いますが、私が聞くところ、外務省に課長職が幾つあるかわからないけれども、かなりの数があると思いますが、その課長職の中で、他省の人に課長をやっていただいているのはこの地球規模問題課長だけだと聞いていますが、そうですが。
#25
○津曲説明員 私は全部の課長がどこからおいでになっているか存じませんけれども、私の知っている限りでは、他省庁組は私が一人ではないかと思っております。
#26
○愛知委員 この課長ポストだけが他省から来ている人だという今の答弁だった。これはあなたを責めているんじゃないですから、誤解しないようにしてください。
 このことが、外務省の中で地球環境問題というものの地位というのでしょうか、重要性というのがいかに低いかということを雄弁に物語っていますよ。どうしてこんなことになっているのですか。僕は、このことを実は幹部にも言いました、これはおかしいと。こんなことでは、外務省が本気になって地球環境問題で世界のリーダーシップを発揮していくなんということにはならない、口で幾ら言ったってこういうことをやっていたんじゃだめだと言い続けてきているのですが、外務省の先輩としてどうですか。
#27
○大木国務大臣 外務省がどういう人事配置をするかということでございますけれども、別に課長一人だけでなくて、全体として外務省には、さらにこの地球温暖化防止問題については従来以上にひとつ強力なる御協力というか、外務省自身の問題でもあると思いますけれども、そういう体制をとっていただきたいというのは、私もそういう気持ちを持っております。それで、外務省の中のいろいろな人事の問題ですから、個々の問題についてはコメントいたしませんけれども、やはり外務省全体として地球温暖化防止の体制というものはきちっととってもらいたい。
 ですから、私、この間の京都会議の反省をして考えておりますと、例えば外政審議室長ももともと外務省の人間でございまして、これは非常に協力してもらいましたし、それから、在外におって従来こういう問題について知識経験のある外交官もおるわけですから、そういう人たちはできるだけ、仮にポストがどこであろうとも、温暖化の問題について必要なときは集まってきてもらうというぐらいのことも考えていただいたらいいのではないか。
 これについては、現実にやっていただきますと、国際会議では、従来からの顔といいますか人脈といいますか知識経験といいますか、そういったものが、個々の人の能力というのもやはり非常に大きな要素でございますので、そういったことも含めてひとつ外務省にはさらに強力なる体制をしいていただきたい。先輩とおっしゃいましたけれども、私からもそういうことでこれからも外務省にお願いをしたいというふうに思っております。
#28
○愛知委員 津曲君の名誉のために申し上げておきますと、彼はこの間の京都会議のときにも大変一生懸命頑張った。それは私どもも、あなたの姿を見ていて非常に一生懸命やっていることに対しては高く評価しているつもりです。あなたのことを言っているのではないから、ひとつそれは誤解しないように。
 しかし、体制として私は問題があるということを指摘したいわけでございまして、世界の中で日本が生きていくというその大きな柱なのですから、そういうことがだれが見てもわかるような体制にしていくことが大事だということを私なりに今後も言い続けますけれども、ぜひひとつ大臣もよろしくやってください。
 時間がほとんどなくなってしまいまして、せっかく通産省に来ていただきましたので、ちょっと駆け足で最後に一つ、二つだけ申し上げます。
 がらり変わりますけれども、温暖化防止の問題とは密接に関係しますが、原子力発電所の話をちょっと申し上げます。時間がございませんから、私の方で言ってしまって、最後に通産省のコメントを求めるということにします。
 原子力発電所のことで、温暖化防止の問題もあるので、これに関連して通産省はあと二十基づくらなければならないということを一生懸命宣伝しているようですが、その前にやることがあるのではないか、こういうことなのであります。つまり既存の原子力発電所の出力を増加させる方法があるのだということなのでございまして、大きく分けて二つあります。
 一つは、パワーストレッチングと言っています。これは、夏と冬では冷却水の温度が二十度も違います。例えば、百万キロワットの規格の発電所でも冬は百二十万キロワットを達成することができるのでございます。ところが、現状では、電力会社と地元との契約内容の発電量が百万キロワットとなっていれば、冬でもわざわざ発電量を契約量まで落としている。あと二十万キロワット発電できるのに百万キロワットしか発電しない、こういう対応をしているのでございます。これなんか実にもったいない話だ。
 それからもう一つ、新設されたばかりの原発でも、古い原発と全く同じインターバルで定期点検とか同じ長さの休止期間を実施しているのであります。できたばかりの原発であっても古いのでも同じ基準でやっている。これなんかも、新しいのだったら少しインターバルを長くするとか休止期間を短くするとかという対応ができるはずなのです。
 こういうことによって原子力発電所の出力を増加させることは十分可能だ、これを総称して。パワーストレッチングと言っております。
 もう一つはりパワリング。これは既設の原子力発電所に天然ガスタービンを併設して効率の向上を図りますと、原子力発電所一基について二・七倍の発電量アップが見込まれるという学者の説がある。一基で二・七倍なのですよ。
 そして、これはどのタイプの原発にも適用できるのではなくて、これができるのは加圧水型の原発だと言われておりますが、それでも今日本にある原発全部で五十一基のうち二十二基はこのタイプでありまして、二十二基のこのタイプの原発が二・七倍のパワーアップになったら、これはもう二十基なんて新設しなくたってできてしまうのです。ぜひこういう問題について積極的に取り組んでもらいたい。
 どうも私どもが感ずるのは、ちょうどこの機会に原発を増設してやろうというそういう通産省の戦略的な思いがあって、既存の原発のパワーアップを図るということがさっばり表に出てこない、そんな感じがしてなりません。
 それからもう一つは、これは非常にうがった言い方かもわからないけれども、二十基づくる、そんなものできっこない、だから温暖化防止の何%削減なんてできっこない、これが実は京都会議の前の通産省の対応だった。明らかにそうだった。それで原発を二十基、二十基なんて言っていたのです。それはもうああいうふうに六%に決まったのだし、やらなければならないのです。
 原子力発電所の増設の前の段階として、出力を増加させるということでこういう方法があるのだということについて、どういうふうに認識をしているか、また、どういうふうにこれから対応しようとしているか、通産省の見解を求めます。
#29
○浜谷説明員 先生御提案のパワーストレッチング、リパワリングにつきましてお答えさせていただきます。
 いずれの方法も既設発電所の出力の増大、利用率の向上ということにつながるということで、理論的にはそういう形になるかと思います。
 ただし、パワーストレッチングにつきましては、先ほど先生申されましたように、定期検査期間の短縮とかいわゆる定格熱出力運転といったものによりまして、設備利用率の向上を図るというふうに理解しておりますけれども、これにつきましては、やはり原子力発電所でございますので、安全性の確保といったものが大前提でございます。したがいまして、その点の十分な検討というものが必要かと考えております。
 それから二つ目、リパワリングでございますけれども、既設のLNG火力発電所等におきましては実施例がございます。原子力発電所のリパワリングにつきましては、LNGのガスタービン発電設備というものを既設の原子力発電所に併設いたしまして、その廃熱を利用して原子力発電全体の効率アップということを考えておるわけでございますけれども、これにつきましては幾つか課題がございます。三つほどございます。
 一つに、本来、もともと設置が予定されておらなかったガスタービンそれから附帯設備といったものを追加的に設置するわけでございまして、そういった追加的設置に伴います経済性の変化というものがございますので、その評価といった課題が一つございます。
 二つ目は、安全な操作が期待されております原子炉制御といった観点でございますけれども、やはり原子炉制御上の複雑性が増大するといったような課題がございます。
 それから三つ目、放射線管理区域の問題等原子炉に関連する複雑な問題等といったような課題がございまして、いずれにしましても短期的な具体化は困難というふうに考えております。以上でございます。
#30
○愛知委員 予想されたとおり消極的な話ですが、これはもっと積極的にやってほしいし、私どもの立場から大いに積極的にこの問題に取り組んでいきたい、これは地球温暖化防止につながる話なのですから、そういう視点に立って取り組んでいきたいと思っております。
 きょうは問題提起だけに終わってしまいました。限られた時間でございましたので、まだ幾つか課題を残してしまいましたけれども、歴史的な役割を担っているわけですから、とにかく長官、ぜひ頑張っていただいて、また環境庁の諸君も大いに頑張っていただくように御健闘をお祈りをし、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#31
○山元委員長 次に、岩國哲人君。
#32
○岩國委員 おはようございます。
 環境庁、そして厚生省あるいは通産省に幾つか質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、最近非常に話題になっております環境ホルモンという言葉が、最近は新聞、テレビでも随分登場するようになりましたけれども、もともとこの環境ホルモンという訳語はどこら辺がつけて、そして今定着しつつあるものなのか。この点について、簡潔に御説明いただきたいと思います。
 私は、いろいろな文献を取り寄せてみましても、英語の方から直訳してこの環境ホルモンというのが出てきたような言葉ではないと思います。環境問題というのは、女性あるいは学校の生徒等を含めまして非常に関心が盛り上がっていることはいいことなのです。そして、環境というのは非常にイメージがいい。だから、政治家を初め環境問題に熱心だというイメージをみんな取り上げるぐらいに環境というのは、竹下さんじゃありませんけれども、環境を語らざる政治家は今や勇気と知性と教養と良心のない政治家だとか、これぐらいにグレードアップしてきているわけであります。何か不祥事を起こした人が環境問題に熱心に取り組むことによってみそぎを果たす、そのような役割さえも最近は果たしつつありますというところに突然環境ホルモンというのが出てきますと、これはみんないいホルモンかと思っている人が非常に多いのですね。私の周囲の人の何人かに聞いてみましたけれども、環境ホルモンというのはそんなに悪いホルモンなのですかと、これぐらいの話なのです。
 そして、内分泌機能を破壊し、あるいは欠乏させる、消滅させるというものがこのホルモンの特徴でありますけれども、そういった特性と環境ホルモンの環境という言葉のイメージというのはどうも結びつかない。ほかに適当な訳語というものは今まで検討されたことが環境庁ではなかったのですか。その点について、どなたか簡潔にお答えいただきたいと思います。
#33
○岡田政府委員 お答え申し上げます。
 環境中に存在する外因性の化学物質で、生体内に取り込まれた場合に、天然のホルモンと類似の作用をすることによって動物の体内の本来のホルモン作用を撹乱するものが幾つかある、こういうことでございまして、私どもとしては、正確に、外因性内分泌撹乱化学物質、あるいは縮めまして内分泌撹乱化学物質、こういうふうに言うようにしておるのでございますが、いつしかだれとなく環境ホルモンと通称されるようになっております。
 ただ、いつしかと申しましたが、例えば中央公論の五月号、井口先生の著述の「環境ホルモンの何が問題か」という中に、
 われわれは、一九九七年五月のNHKの科学番組「サイエンスアイ」で、環境中に放出されてホルモン様に作用することから、「環境」と「ホルモン」をつないで「環境ホルモン」と呼ぶことにした。
 当初は辞書にないとか、良いイメージしかわかないのでふさわしくないとの批判はあったが、一年もたたないうちに市民権を得たようである。
 こういう記述がございますので、どうも日本ではこの辺が出典のようでございます。ただし欧米でも、いろいろ調べてみますと、エンバイロンメンタルホルモンという言葉はあるようでございますので、およそ使われていないというわけではないようでございます。
 ただ、いずれにしましても、そういうような御指摘がある点は私どもも承知しておりまして、ホルモン作用を撹乱させるメカニズムについては本来幾つかのパターンがございます。
 例えば、細胞中のホルモンを本来受け取るレセプターを邪魔するだけで、したがって、本来の肝心のホルモンが機能しないだけというものと、それから、本来の機能の邪魔をして本当に違う作用をさせてしまうというものがありまして、本来そういうものを全部合わせて環境ホルモンと言っていいのかどうかという問題もあると思います。
 私どもとしても、内分泌撹乱化学物質というのが長い言葉でなかなか言いにくいという点はあると思いますから、何かいい言葉がないか、さらに検討してみたいと思っております。
#34
○岩國委員 ぜひとも早急に、もうこれが取り返しのつかないところまでいってしまわないうちに、環境ホルモンにかわる適正な、環境破壊ホルモンであるとか、あるいはもう少し短くて、ただし、決してこれは、環境ホルモンがふえることが人類の幸せにつながる、そういう短絡的な考え方に結びつかないように、適切な訳語というものを環境庁が中心となって、それから、いろいろな学者さんがお使いになるかもしれませんけれども、それ以外の用語というものを早く見つけ出して、そして、それを逆に普及させることが必要ではないか。この問題に対して、国民の協力を得ようという気持ちが本当にあるのであれば、私は、まずこの用語から始めるべきではないかと思います。
 次に、もう一つ、環境という言葉に関連いたしまして、最近は予算の中でも、環境という言葉のついた予算要求が平成十年度の本予算についても非常に目立つわけですね。これは一度どなたか担当の方で、平成九年度、平成八年度に比べて、環境という言葉を利用しておる、あるいは詐称しておる、便乗しておる、それ全部を含めて大体項目的にどれぐらいふえてきておるのか、資料として出していただきたいと思います。
 そして、私の提案でございますけれども、環境という名前を使っている通産省とか文部省とかそういう予算は、この環境委員会でも一応審査の対象にするというぐらいにしないと、勝手気ままに、いろいろな省庁が、環境という名前をつけると予算要求がしやすい、根っこは違うのだけれども、環境という枝葉をつけて、カムフラージュをしてどんどん予算要求をこれからやってくる。恐らく、十六兆という補正予算の中にもそれらしいものは随分出てくると思います。そうすると、当環境委員会は、全体の環境関連予算要求の中の十割どころか一割さえもここで審議していないというふうなことになりはしないかと思うのです。
 例えば、ことしの環境関連の予算を見ましても、地球環境戦略研究機関拠出金、これは環境庁で出ておりますね。ところが、文部省では、地球環境科学研究所、これが四千六百万円。あるいは、さらにほかの省庁でも、即効的・革新的環境技術研究開発、これは通産省で三億円。あるいは、地球環境総合開発計画調査委託費、これも通産省、九億二千四百万円。環境調和型エネルギーコミュニティ形成促進等対策費補助金、これは三十ぐらいの字が並んでいますけれども、その中に環境という字をぽんと二つ入れる、こういう形で、これも枝葉型だと思いますけれども、三十二億八千三百万円。こういうふうに、他省庁が環境という名前を利用して、結局、この環境委員会の予算審議はますます抜け殻になりつつあると思います。
 この傾向がどんどん進んでいくならば、環境委員会がやっている環境予算の審議は、あれは空予算だと。全体の予算のうちのほとんどをここで審議していないことになるわけです。そして、お金の伴うそういう事業予算については、全部環境委員会以外のところで日本の環境行政が行われるような審議が行われてしまう。環境庁長官として、これは大変大きな問題だと私は思います。環境庁長官と言いながら、あなた自身は、内閣がこれから使おうとしている環境関係の予算のごく一部しか発言権を持たない長官に格下げされつつあるのではありませんか。
 例えば、平成九年度、平成十年度予算を比べた場合に、この比較増減額の中で、全体としては二百四十二億、環境関連の、地球環境保全の予算がふえています。しかし、中には科学技術庁のように百二十七億減っているところがあります。全体としては二百四十二億ふえていますけれども、その中で突出してふえているのは、三百七十億、通産省です。通産省は増加額のひとり占めをして、そして、各自が割り勘で減っているところを背負わされている。環境庁は幸いにして十九億ふえていますけれども、それの二十倍の増加を環境庁ではないとこか別の省庁が、そして、それは別の委員会が審議することによってそういう予算が成立する。環境庁自身の地位の問題にもこれは関連してくると私は思います。御答弁をお願いします。
#35
○大木国務大臣 具体的な数字は、もし必要がありましたら後で政府委員から御説明いたすと思いますけれども、今の形では、予算委員会のたしか分科会の方で、環境と名のついたものを全部並べて一応環境庁長官の方から御説明をし御審議をいただくという形になっておりますが、当委員会で十分に審議していただくという形になっておりませんので、その点は確かに問題があると思います。
 私が環境庁長官の立場から言えば、確かに全体の姿を一応は見て、全然知らないというものはほとんどないと思いますけれども、そういったものを本当に機能的に、しかも総合的にどうやって使うかということについては、これは、もうこれだけ環境関連の予算がたくさんになってまいりましたので、十分に私どもの方も、総括的な立場からひとつ従来以上に積極的に発言をしてまいりたいというふうに思っております。
#36
○岩國委員 こうした環境問題が国内でも国際的にもどんどんウエートを高めている中で、そして、この行政改革の中でも、これは我々委員会のすべての委員の願いでもありましたけれども、環境庁から環境省へと形式の上では格上げされようとしているときに、肝心の予算審議ではどんどん地盤沈下が進んでいくというようなことになっては非常におかしいわけであります。ですから、環境という名前を使う以上は、環境ブランドを使う以上は、この環境委員会で必ず目を通す、審議するということを閣議できちっと発言しておいていただきたい、ぜひともそのようにお願いしたいと思います。
 それから、先ほど愛知委員からの質問の中にありましたけれども、次のバーミンガム会議、これも非常に大事な、しかも、京都会議という日本で行われた、ある点ではお祭り騒ぎという批判も受けておりましたけれども、あれが本当にお祭り騒ぎではないんだ、日本というのはまじめに真剣に熱意を持ってこれに取り組んでいるということを示すためには、その直後に行われるこのバーミンガム会議、これで本当に日本が情熱を持って取り組んでいるかどうかを実証することが必要だという点において、私も愛知委員の意見に全く同感であります。
 そういう点から、例えば国際環境問題の戦略研究所、平和戦略研究所とか防衛問題についてはいろいろありますけれども、こうした地球防衛に関する、環境問題に関する国際的な戦略研究所という構想は既にもう動いておりますか。
 例えば、この京都会議以後のフォローについてずうっといろいろなことが書いてあります。国際協力とかいったことも取り上げられています。そして予算の上でもそういうのが出てきておりますけれども、こうした点について、国際的なシンクタンク、地球防衛のための、これは戦争ということではなくて、環境の破壊から地球を守るための戦略研究所というものが既に構想が動いているかどうか。簡単で結構ですから、お答えいただきたいと思います。
#37
○大木国務大臣 京都会議を契機にして何か新しいものをつくるというところまではいっておりませんけれども、御存じのとおりに、筑波の方に国立の環境研究所もあるわけでございますね。ただこれは、私もこの間視察いたしまして、実はいろいろなことを勉強しておるんですけれども、自分一人で全部の研究ができるという体制にはなかなかいかないと思うんです。
 ですから、私も、みんなうちの環境庁の諸君にも、また研究所の皆さんにも言っておるんですが、できるだけ自分が中心になって国内あるいは国際も含めてのできるだけそういった資料を十分に集めて、これを今度は環境行政の立場からどういうふうに活用できるかということをひとつ考えてもらいたいということで今注文を出しておるところでございます。
 今度仮に補正予算というようなことでまたいろいろ議論をすれば、各省庁、それも、先ほどのお話じゃありませんが、環境と名のつくものは皆さんが一斉にたくさん出してきておられますから、それを本当にきちっと総括して、本当の意味での環境行政と言うとちょっと言葉が悪いかもしれませんけれども、実際に国としてどういうことができるかということにつながるような体制を整備してまいりたいというふうに考えております。
#38
○岡田政府委員 地球環境戦略研究機関につきまして若干の補足説明をさせていただきます。
 私ども、地球環境の危機に対処するために、新たな地球文明の創造に向けた戦略的な研究を提言をする機関、それを国際的な研究者の集まりの場をつくるということで企画をいたしておりまして、昨年四月に、地球環境戦略研究機関設立準備機構というのをまず設けました。そして十二月には、京都会議の最中でございましたが、十カ国の環境担当行政機関、三つの国際機関及び十七の研究機関が地球環境戦略研究機関設立憲章を採択いたしました。それを受けまして、この四月に地球環境戦略研究機関は正式に発足いたしまして、いよいよこれから研究活動を開始いたしてまいります。
#39
○岩國委員 先ほど申し上げましたように、ことしの予算におきましても、環境庁は地球環境戦略研究機関拠出金というのを要求していらっしゃいます。それから文部省の方は、仮称ではありますけれども、地球環境科学研究所。似たような名前はこれからどんどんいろいろなところから出てくると思うんですね。
 ですから、似たような名前をもうこれから出させないためにも、一極集中させる意味でも、やはり国際的な戦略研究所、シンクタンクのようなものを私はバーミンガム会議で提唱されるべきだと思うんです。我々、野党という立場ではありますけれども、そういうための補正予算なら私どもは喜んで前向きに検討させていただいて、自民党の皆さんとも一緒になって、こういう国際的なイニシアチブをまずバーミンガムで出す、国内の混乱とか並立とかそういうものを全部それで一挙に一本に絞らせるためにも、そういう地球防衛戦略研究所というものに出資し、そしてそこに、研究の問題だろうと、調査だろうと、戦略の問題だろうと一本化していく。そちらの方向へ私はむしろ進むべきではないか、そのように思っております。
 例えば、この三月に提出されました中央環境審議会の中でもこのような項目があります。地球温暖化問題について、新たな政策手段の活用による実践的な戦略を研究するなど、地球温暖化防止のための政策のあり方についての研究の強化が重要である、このような提言がなされております。これを具体化するためにも、だれかがここは青写真をかいて、そして、バーミンガム会議というそのような舞台を使ってしっかり日本のイニシアチブを世界に印象づけるということが必要ではないかと思いますけれども、そのような提案をされるお考えは全くありませんか。長官のお考えをお伺いしたいと思います。
#40
○大木国務大臣 先ほど政府委員の方から申し上げました戦略研究所というのは、これは発足したばかりでございまして、まだ実際にはこれから動くところでございます。これがどこまで、本当に日本の一番中核的な温暖化問題についての研究所になり得るかというのは、まだ発足したばかりで、正直申し上げまして、これからここが中心になり得るとは申し上げられませんけれども、そこで一つとにかくとっかかりを始めましたので、それの実績も見ながら、ひとつ日本として今度はじゃ国際的にどうしようかと、こういうことについてその次のステップとしては当然考えていかなければならないと思っておりますので、今の御提案も一つ頭に入れながら次のステップとして考えさせていただきたいと思っております。
#41
○岩國委員 そうした戦略研究所に関連しまして、やはりそれぞれの省庁がばらばらにそれぞれの分野だけやっておってはとてもだめな時代だと、これは長官もよくおわかりいただけると思います。これは、世界各国、社会事情が変わり、文化、歴史が違う、経済事情が違う、気候も違う、地形も違う。そういうものを総合的に国際的な行政を展開する上でこういう研究所は非常に必要だと私は思います。
 特に日本の場合には、既に地球規模で、建設省、国土地理院を中心に、御承知のように地球地図、これは日本がイニシアチブをとって、お金も出し、そして、アメリカから、ロシアから、中国、韓国、いろんな国が参加して非常に理想的な形でこの国際協力が既に進んでおります。それも一つの武器として、あるいは一つの既に実行しつつある―――――日本は言うだけで何もやらないというんじゃなく、もう既に四年前からこういう地味な努力が進められておると。こういう地球地図というものがなければ国際的な環境問題の解決も対策もできないわけですから、一番大切な一番必要なものを、最初にやらなきゃならないものを既に日本は手がけているんだということも添えてこういうことを発表されれば、恐らく各国は非常に感銘を受けるんではないかと思いますから、ぜひこの点は実行していただきたいと思います。
 また、先ほどの技術開発と同じ中央環境審議会の提案の中に、その前のところに、「地球温暖化防止のための技術開発、技術評価の強化が必要であり、その支援体制についても強化することが重要である。」こういうことが書いてあります。それに関連して、昨日の新聞だったと思いますけれども、大阪ガスがダイオキシンの九九%を破壊する可能性を持っている技術をどうも開発された。こういうことについてはできるだけ早く資料を集め、かつ可能性が本当にあるんだったら、今このダイオキシンの問題というのは、埼玉県の所沢市とかあるいは大阪のそういう一部の地域だけではなくて、もう全国に不安の材料をまいているわけです。言ってみれば、心の中にサリンをばらまいているような記事が毎日毎日報道されているわけですから、ぜひこのダイオキシンについて、ああ、こんな解決してくれる技術が開発されたんだ、政府はなぜこのことにもっとお金を出さないんだろうかと国民ならだれも思うと私は思います。
 こういうことについて、環境庁長官として、今度の補正予算の中でいち早くそういう、大阪ガスという特定企業にこだわりませんけれども、当然その研究を促進し、そして実用化をスピードアップするような政府の支援というものを私は実行すべきだと思います。そういうことをやることによって、ああ、税金というのはこういうめり張りのつく、そうした役に立たない公共事業とか中海の干拓だとか余計なことに使われないで、自分たちの命を守ってくれることにも税金は使われるんだというわかりやすい例になるんではないかと思います。この点について長官の所感をお願いいたします。
#42
○大木国務大臣 大阪ガスの研究開発につきましては、私どももその第一報といいますか、一応承知しておりますので、さらに内容を十分に調べさせていただきまして、今おっしゃるとおりに、これをすぐにでも開発して実際の効果があるということであれば、その予算措置も含めてどういうふうに支援していくか勉強させていただきたいと思っております。
#43
○岩國委員 ぜひそういったことは早急に取り組んでいただきたいと思います。ほかのいろんな技術を持っている日本の会社は多いと思いますし、大阪ガスに限らず、その他これから続々とそういう企業が出てくることも期待しております。また、そういう期待があるからこそ、ほかの企業にも刺激になるような形でこの大阪ガスヘの予算措置ということが行われるべきではないか、そのように思います。
 次に、この温暖化防止に関連しまして、私は何度も自販機の問題を取り上げてまいりました。これに対する政府の取り組みは、はっきり言って生ぬるいと思います。出雲市の小さなところが酒の自販機に取り組み、そしてそれが全国の酒販組合を動かして、全国の酒販組合は、経過措置を伴って、日本も酒の自販機をもう撤廃するという方向で今動きつつあります。
 世界の先進国の中で、機械にお酒を売らせている、そんな恥ずかしい国は日本だけであります。これについて、WHOの方から日本の厚生省に対して、もう今から六年も七年も前から撤廃勧告が出ているはずです。日本はそれに対していまだ回答さえもしていない、そのように理解しておりますけれども、この点について厚生省、あるいは環境庁かもしれません、通産省かもしれませんけれども、日本の対応はどうなっておるのか。もしそういったことが事実とすれば、そういう非常に権威のある国際機関に対して非常に失礼なことであり、国際的に恥ずかしいことではないかと思います。御答弁をお願いします。
#44
○浜中政府委員 WHOの、ただいま御指摘の点につきましては、私ども直接所管ではございませんので承知をしてございませんけれども、政府といたしましては、この京都会議で決まりました目標の達成に当たりまして、やはり民生部門、特にライフスタイルに起因をいたしますようなところからの排出がふえているということが非常に大きな問題であると認識しておりまして、そのためにも、エネルギーを多く消費する自動販売機の設置、使用を見直す取り組みというのは意義あるものであるというふうに考えております。
 国といたしましては、これまで各省庁の率先実行計画というものを決めておりまして、その中で、庁舎の中に置かれております自動販売機の見直し、台数の削減でございますとかあるいは一層の省エネルギー化を図る、こういった取り組みをしていこうということにしてございます。
 そして、環境負荷の少ない社会経済活動やライフスタイルを目指す観点から、自動販売機の使い方をさらに改善していくということで、消費者と関係事業者の理解と協力が得られるように一層今後とも努力をしていきたい。
 その中には、自治体のいろいろな取り組みもございます。この中には、私ども調べさせていただきますと非常に熱心に、特に公共施設において、原則として飲料水や菓子類の自動販売機を設置しない、あるいは現在設置を許可しているものにつきましても、契約期間満了後は許可を継続しないというようなことで順次撤去するというような方針を既に定めて実施をしておられるような自治体もあるわけでございます。
 こうした自治体の取り組みなども、さらに全国の自治体にも参考として私どもからも情報の提供もさせていただくというようなことで、国及び自治体を先頭にいたしましてそうした自動販売機の見直しの取り組みも進めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
#45
○岩國委員 WHOへの回答はどうなっていますか。
#46
○山元委員長 厚生省、わかりませんか。
#47
○大木国務大臣 厚生省もいないようでございますから、WHOについてどういうふうに政府として御返事をしたかちょっと明確にいたしませんが、いずれにいたしましても、今うちの部長から申し上げましたけれども、やはりこういう問題はある程度地方自治体レベルで協力していただくと非常に効果があると思いますので、これについては私どもも今、ひとつ従来以上に強力にそういったことについての推進、協力をお願いしたいと思っております。
 厚生省の方につきましては、もしあれでしたら、終わるまでにひとつ御返事を申し上げたいと思っております。
#48
○山元委員長 所管が違うようですけれども、厚生省の課長、いらっしゃるんですね。今の問題について、持ち帰って後で委員会の方へ報告をしてください。よろしいですね。
#49
○岩國委員 それでは、私の質問に関連しまして、特に酒の自動販売機について、最近十年間にどれだけ増加しておるのか、それから、今後具体的に減らそうという努力はどの程度進みつつあるのか、WHOの勧告はいつどういう形で行われたのか、それに対して日本の回答はどのような回答がいつなされたのか、それがわかるような資料とともに報告をお願いしたいと思います。次に、質問をかえまして、風力発電についてお伺いします。
 これは最近、通産省等も非常に熱心に取り組んでおり、各電力会社も取り組んでおります。島根県出雲市においても、平成元年にそれを申請し、既に二つの風力発電機が日本海の風を受けて―――――これは特に出雲市が電力が不足しているからということでは全くありません。中国電力の電気はまだ豊富にあります。しかし、市民教育、特に児童の教育のために、風がエネルギーを生んでくれる、最もクリーンな自然なエネルギー、安心できるエネルギーとして風車が回っているわけであります。私も、カリフォルニアのそうしたたくさんの風力発電の風車が回っているところも実際に行ってみました。
 日本における風力発電の取り組み、これはまだまだ私は足りないというふうに思っておりますけれども、この十年間の実際の設置実績とそれから最近の助成措置、かなりこれから急速にふえていくような助成措置が計画されているかどうか、簡単で結構ですからお知らせいただきたいと思いますし、それから、数字的なものについてはできれば資料で提供していただきたいと思います。
#50
○薦田説明員 お答えいたします。
 風力発電につきましては、エネルギーセキュリティーの確保、地球環境問題への対応の観点から、当省といたしましても積極的に導入促進を図ることが重要というふうに認識をしております。
 まず、過去十年の助成措置でございますが、当省におきましては、平成七年より風力発電事業に対します助成措置、実績をまず申し上げたいと思うのですけれども、平成七年度二千万でございました。平成八年度一・八億、平成九年度は現在集計中でございますけれども、十一・八億の内数ということで、支払い実績上も極めて大幅に伸びてございます。平成十年度におきましても総枠五十六億の内数ということでございまして、こういう点で見ていただきますと、毎年毎年、数倍というオーダーで伸びている、こういう状況にございます。中身も、この補助金等といっただけではなくて、税制上の問題であるとか、それから現在電力会社の方におきましても、この余剰電力を高く購入するといったようなさまざまな助成措置を考えておるところでございます。
 今後につきましては、現在我々の方で政府として持っております風力発電の導入目標というのは、現在、九六年度実績でございますが、風力発電の総出力一・四万キロワットでございますが、二〇〇〇年におきましてはこれを二万にし、さらに二〇一〇年につきましては十五万まで持っていきたいというふうに考えているところでございまして、こういう、今は非常に順調に風力は伸びてございまして、こういうものを見ながら、さらに拡充するものがあれば拡充していきたい、かように考えているところでございます。
#51
○岩國委員 ありがとうございました。
 それから、中海、諌早、こうした自然破壊をもたらす懸念のある公共事業について、もっと厳しい態度で臨むべきだということは、私だけではなくて、いろいろな委員が今まで述べてこられました。公共事業をもつとコントロールすべきである。京都会議を受けて、もっとこういう態度を我々は徹底していく必要があるのではないか。
 先ほど、内分泌機能を混乱させるようないわゆる環境ホルモンについて私は質問いたしましたけれども、日本という国、日本列島を一つの人間の体に例えるならば、私は、今環境ホルモンとして問題になっているそれと同じようなことが、あちこちの公共事業によって、中海・宍道湖の自然生態系というものをこれはある意味では破壊しようとしている。自然の持っている生態系というものを混乱させるのは、まさに私は公共事業におけるこれは環境ホルモンに相当するのではないかと思います。
 そういう観点から、私は、自然破壊の懸念のある公共事業については、一たん原則として停止し、それからもう一回アセスをやり直して、それから再開を許可するということを提案したいと思います。特に、五年間地元の反対その他の事情で事業が凍結されているものについては、それを再開するためには、新しく予算をつけるときと全く同じような新規のやり直しの要求をすべきではないか、そのように思います。これは建設省、農水省、いろいろな省に分かれておりますけれども、ごく簡単で結構ですから、長官としての御所見をお伺いしたいと思います。
#52
○大木国務大臣 この時のアセス問題というのは、最近非常に皆さん方も御関心が強いし、政府としてもそれはやはり非常に大事な問題だと感じておるわけでございまして、事業実施官庁の方で、これは平成十年度からの導入ということで、公共事業の再評価システムというのをつくっております。これはその事業実施官庁の方で積極的に考えていただかないと、こちらの方は諮問を受けるというような形の立場でございますので、こういったシステムをつくりましたので、しばらくその状況を見たいと思います。その結果を見て、さらにもっと強力なものにするという必要性が出てくれば、またひとつ前向きに検討させていただきたいと思っております。
#53
○岩國委員 時間の点で最後の質問になりますけれども、先ほど取り上げました内分泌撹乱ホルモン、これは前回杉浦委員もここで熱心に質問の中で取り上げられました。私は科学者ではありませんので、これは全く関係あるかどうかわかりませんけれども、今から六年前、島根県松江市で日本材木学会というのが開かれました。私も基調講演をさせていただき、全国の科学者、大学教授がいろいろな発表をされた中で、おもしろい発表がありました。あなたの住んでいる家とあなたの寿命の関係についてと。
 三つの結論が出ていました。一番目の結論は、高いところに住んでいる人と低いところに住んでいる人ではどちらが長生きできる。低いところに住んでいる人の方が長生きするというのです。二番目、木づくりの家に住んでいる人とコンクリートの家に住んでいる人とどちらが長生きできる。木づくりの家に住んでいる人の方が長生きできる。三番目、最後ですけれども、女性と男性ではその影響がどちらにより大きくあらわれるか。女性の方にその影響はより大きくあらわれる。
 三つの結論を一つにまとめますと、木づくりの一階建ての家に住んでいるおばあさんが一番長生きするということなんです。何となくイメージがわかるような気がします。コンクリートでできたマンションの一番上に住んでいる男は、一番早く人生を終わるということなんです。
 これからおじいちやん、おばあちゃんに親孝行したい人があれば、木づくりの一階建ての家に住まわせてあげること、親不孝したい人があれば、そんなことを口にする人はいませんけれども、仮に心ひそかにそういう計画をされる人があるとすれば、おじいちゃん、おばあちゃんをコンクリートのマンションの一番上に住まわせてあげること、これがこれからの親不孝のやり方だ、こういう結論が出ています。
 私がニューヨークにおりますとき、ですから今から十年、十一年前、ある新聞に、ある動物学者の実験が出ていました。木づくりの犬小屋とコンクリートの犬小屋と別々に兄弟を犬小屋へ住まわせた場合、どちらの犬の子がいい性格に育つか。木づくりの犬小屋に育った犬の子は、はるかにいい性格に育つ。これは性格。長生きについては、そういう木づくりの家の方がいい。
 これは、人生五十年と言われたときには、結果が出る前に、影響が出る前に人生の方が終わっておったのです。今、人生八十年、八十五年、九十年、元気で長生きする。もう一度この木づくりの家を見直すべきだというのが私の持論ですけれども、そういった木づくりの家に住んだ場合とコンクリートの家に住んだ場合、そんな研究があれば教えていただきたいということで質問しております。恐らくこの内分泌ホルモンにも関係があるのじゃないか、このように思いますが、どなたか今までそういう文献をごらんになったか研究しておられるか、あれば教えていただきたいと思います。
#54
○大木国務大臣 私が研究しておるのじゃなくて、だれも答えませんので、私の感触を述べさせていただくのですが、最近の環境問題というのは、自然と上手に共生というか、つき合っていくという法を考えないと、そこから無理が出てくるという感じがいたしますので、いろいろな点でそういうところが出てくると思いますので、そういったことを科学的に究明できる部分は、ひとつこれから意識的に究明をしてまいりたいと考えております。
#55
○岩國委員 それでは終わります。どうもありがとうございました。
#56
○山元委員長 次に、佐藤謙一郎君。
#57
○佐藤(謙)委員 木づくりの家に住んでいる佐藤謙一郎でございますが、引き続き質問をさせていただきます。
 私は、去年一年間、環境問題にとって大変大きな意味のある年であったように思います。特に環境問題が大きくクローズアップされて、それこそ国民全体の大きな関心、その中心に据えられた年だろう。とりわけ私はその中で三つ、一つは気候変動枠組み条約、大臣が大変御苦労された気候変動枠組み条約の京都会議がありましたし、もう一つは諌早の干拓をめぐる論争がありました。そしてもう一つは、先ほど来お話もありました埼玉県のくぬぎ山周辺でのダイオキシンの問題。それぞれが大変大きな問題でありました。
 そうした中で私は、ついこの間ある人から、佐藤さん、今まで我々は人類益ということを考えていたけれども、もう人類益ではなくて地球益の時代なんですねということをしみじみと言われました。人間だけが生きていけばいいという時代から、より深く環境というものを考えていかなければいけない。
 その先鞭をつけた例えば地球温暖化に関する京都会議でも、これは去年の総理府の世論調査でありますけれども、地球温暖化問題にどの程度関心を持っているか。七九・四%の人がそういう関心を持っていて、心配をしているかに至っては八二・二%、これは女性より男性の方が多いというのも気になるところであります。しかし、残念ながら京都会議自身の周知度については、去年の半ばの数字ですから、八・四%という低い数字だった。
 しかし、この間私ども手にさせていただいた「環境にやさしいライフスタイル実態調査」の調査結果では、同じ三千人のサンプリングですけれども、三一・五%の周知度にまで高まっているというのは、大変あの京都会議というものが意味があったのではないか。内容は、私、大変不満ではありますけれども、そうしたことで環境問題がまさに地球益に向かっていくというふうに思います。
 これから、その三つの国民の最大関心事の一つ一つについて御質問させていただきたいと思いますが、まず最初に藤前干潟の問題から質問をさせていただきます。
 私は、実は大変うれしかったのは、大臣がこの十一日に名古屋の藤前干潟に行かれた。真実というものを御自身の目で確かめようとする、その原点に立たれたということに敬意を表したいと思います。
 そこで、新聞報道では、いろいろ現地で同じ政党の方々から参議院選挙があるんだぞというような話もあったやに聞いておりますけれども、そうした政党、政治家としてのいろいろな思いを断ち切りながら、官僚の言葉ではなくて御自身の気持ちで語っておられる。僕は、まさに環境大臣にふさわしいというふうに評価をするところであります。
 この藤前干潟へ視察に行かれてどういう御印象だったかということをお聞きしたいのですが、とりわけ、名古屋市の環境影響評価審査委員の答申では、環境に与える影響は明らかという一言が明記されました。しかし、答申は、人工干潟などの対策を条件に事業自体は容認しているわけですね。これは恐らく総合的な観点から容認したということであるわけでしょうけれども、事環境という一点については、明らかにこれは影響があるということを答申で述べているわけですから、まさに環境という一点について責任を持たれる大木大臣が、今後そうした重い十字架といいますか、それをどういうふうに受けとめていかれるのかということが一点。
 それから、やはり新聞報道でありますけれども、別の場所に処分場を建設する代替地の検討に
ついてはまだその段階ではないというふうに言われたと聞いておりますけれども、これは、それではどういう段階であればそういう代替案まで検討していくべきだというふうにお考えなのか。
 それからもう一点は、具体的な方策は専門家から成る検討委員会を組織して検討すべきであるというようなことが答申案で出ていたわけであります。この検討委員会というものが、環境への影響が大きい場合は工事の一時停止も含めて対応し、審査委員の会議に報告することとしたというふうにありますけれども、これはそのとおりであるのか。その点についてお願いいたします。
#58
○大木国務大臣 藤前干潟、私も、今お話のございましたように、現場を見てきたわけでございますが、今、名古屋の方の審議会の一応答申が出て、それを受けて、名古屋の市長さんはそれをそのまま、それについての格段の御意見というか御異議というのはなく、これを今度は県の方へ回す、今こういう手順になっております。
 そこで、私の立場から申し上げますと、名古屋の、専門家を含めた審議会の答申なるものは、実はこれは非常に読み方によっていろいろと変わってくるのではないかという感じがしておるわけでございます。環境に対して影響あり、ではどういう影響があるのか、それから、いろいろとそのために必要な措置はとりなさいということでありますから、一言で言えば条件つきで事業を進めることを容認した、こういう形になっております。
 そこで、愛知県の方が今度はまた専門家によります審議を進めるということになっておりますので、私どもといたしましては、今の段階では、そういうことで市なり県なりがそれぞれの立場からまたいろいろと調査研究といいますか審議を続けておられますので、今のところ環境庁として正式には発言はいたしませんけれども、いろいろと具体的に科学的な知見というようなことで必要があればいつでも環境庁といたしましては諮問に応じます、こういうことは言っておるわけでございます。
 そういうことで、今のところは、ちょっと歯切れが悪いといえば歯切れが悪いといいますか、いろいろと地元での御意見というのは、すぐとめてしまえというところからすぐやれということまで非常に幅が広いわけであります。そういったことは十分含んだ上で、私どもといたしましては、今名古屋市の方の御意見にもありました、必要な措置はとりなさいと言っておるわけですから、そこのところを具体的にどうとり得るのか、その辺を見きわめた上で、また正式に意見を申し上げるのは愛知県の審査が終わった後でございますけれども、あそこは名古屋港の港湾でございますから、運輸省に諮問をされる、運輸省が諮問されたときに、今度は環境庁に意見を求める、こういうちょっと面倒な手続にはなっております。正式にはそこで意見を述べますけれども、その前の段階でも、科学的に、専門家としての意見を諮問されれば、そういった意味での意見を述べることについてはやぶさかでないという立場で今のところ対処をしております。
#59
○佐藤(謙)委員 運輸省から意見を求められたときには、現地を御視察になったその勇気をひとつきちっと言葉にして御主張いただければというふうに考えているところでございます。
 同じ干潟ということでありますが、今月の十四日で一年、諌早の干拓事業、あの千二百メートルのギロチンがおろされ、二百九十三枚のあの鉄板が一斉に落ちたときに、あの光景というのは恐らく私は一生目からは離れないだろうと思いますし、今でも涙が落ちる思いであります。
 人は、ムツゴロウと人間の命はどちらが大事なんだという検討違いな議論のすりかえをしているようでありますけれども、ムツゴロウという動物の存在が、恐らくこの諌早の干拓を全国区に押し上げた。ああしたかわいらしい、私は、アカデミー主演男優賞を上げてもいいのではないかと思うぐらい、あのムツゴロウがいなければ、果たしてどこまで国民が、実は我々の日本の将来にとって極めて意味のある諌早干拓を国民全体が認知したかどうか疑問だなというふうに思っているわけてあります。何度もあの現地を訪れるたびに、何とかこうした事業が地元市民とのかかわり合いの中でいい方向に進んでいかないものかなというふうに思っているわけであります。
 そこで、きょうは農水省の方にお越しをいただいているわけでありますが、環境庁と農水省に、諌早の調整池の水質汚濁がやはり案の定深刻になっているわけであります。今度、この夏はアオコが発生するのではないかとまで言われているわけでありますけれども、その水質汚濁の現状と、それが今までの予測の範囲内だったのかどうかについてお聞かせいただきたいということ。
 それから、調整池の水質汚濁防止対策がどういう形で進められようとしているのか。下水道や農業集落排水処理施設や浄化槽等の整備というのが言われているわけでありまして、長崎県では、大村湾での水質浄化の経験を生かしというふうに言っておられるようでありますけれども、私どもは、淡水化事業の誤りと言われている霞ケ浦を常に思い出すわけであります。霞ケ浦と比較して、水質汚濁の深刻さというのがどの程度のものなのかをまずお聞かせいただきたいと思います。
#60
○渡辺(好)政府委員 今日ただいまの水質の状況というふうに問われますれば、はかばかしくないという言葉でお答えするしかないわけでございます。
 CODのレベルが現在十五、それから窒素が一・九、燐が〇・三二七というふうなレベルでございまして、ほかの湖沼の例で言いますと、印旛沼あるいは児島湖のレベルにほぼ近いのではないかなと思います。
 それから、霞ケ浦のケースを御質問になりましたけれども、霞ケ浦は三つに地域が分かれておりまして、水質のレベルで一番これに近いのが西浦でございます。窒素、燐が大体諌早と同じレベル、それからCODは西浦を上回っているというふうな状況にございます。
 それから、予測の範囲内かどうかということなんですが、この遷移期間中のレベルにつきましては、私どもコメントしておりません。あくまでも干拓が終了いたしましたときにどの水準を目標とするかということでやっておりますので、まだ水質が安定しておりませんから、そういった点につきましてはちょっと判断のしようがないというところでございます。
 それから、対策でございますが、当然のことながら、水門を締め切りまして以来、かなり精力的に両省庁あるいは長崎県との間で対策を実施をしてきております。二、三例を申し上げますと、両省庁間の連絡会議、あるいは水質の改善のための委員会はもちろんでございますけれども、昨年の十一月には水質汚濁防止法に基づく生活排水対策重点地域に指定をいたしまして、今大村湾の例をお話しになりましたけれども、あそこと同様に、重点的に下水道の整備をするという地域に指定をいたしております。
 それから、本年二月には県の審議会を開催いたしまして、抜本的な水質改善のための対策案を策定をいたしました。私どももこの対策案に沿って必要な支援なり助言をしていきたいというふうに考えております。
#61
○四方説明員 農水省からお答え申し上げます。
 調整池の水質につきましては、今淡水化に向かう過渡的な段階にございまして、生態系が安定していないというふうなところで、測定日ですとか測定場所によって大きく変動しているわけでございます。現時点では、今環境庁からもありましたように、環境影響評価におきます平成十二年度の水質の保全目標を上回っている状態にございます。このため、平成十二年度までに目標を達成すべく、関係機関が一体となりまして種々の対策に取り組んでいるところでございます。
 予測との関係でございますけれども、これも今ございましたように、この事業の実施に際しまして行いました環境影響評価におきましては、調整池の水質は平成十二年度には目標を達成するということで予測をしているわけでございまして、平威十二年度までには、この環境影響評価で水質予測をする場合に前提といたしました程度には生活排水の処理施設等が整備をされる、あるいはまた生態系も安定してまいるというふうに考えておりますので、この目標の達成に向けて、現段階で支障があるというふうには考えていないところでございます。
 では、現在どんな対策をしているのかということでございますが、長崎県や関係機関と御相談いたしまして、下水道事業でございますとか農村の集落排水事業を推進いたしておりますし、生活排水によります負荷を軽減いたすということで、住民の方への御協力の啓発活動等にも取り組んでおります。
 今も環境庁からございましたように、本年の二月には長崎県さんが県の環境審議会の答申を受けられまして諌早湾の干拓調整池の水質保全計画を策定をいただいたところでございまして、この計画に基づきまして、総合的な水質保全対策を関係機関が連携してやっているということでございます。
 それから、池の中の水質保全対策としましては、締め切り前後からきめ細かな水質監視を実施しておりまして、データの調査もし、公表もしているところでございます。また、特に干陸地の水際で風等が吹きますと泥を巻き上げて濁るというふうなこともわかっておりますので、干陸地の水際にアシ、こういうものを植栽をしておりますが、こういう植栽面積をふやすというふうなこともいたしておるところでございます。
 以上でございます。
#62
○佐藤(謙)委員 朝日新聞の二月の世論調査では、干拓の見直しを長崎県民の五二%が支持をしているという数字が出ておりますが、一方で市民団体は、水質保全のためにもゲートを開放しよう、開放して海水を流入させる、そういう時期が来たというふうに言っているわけであります。この地元の市民団体の代替案に対して、環境庁長官、筋違いではありますけれども、そうした市民団体の思いをどういうふうにお受けとめになっておられるか、お聞きしたいと思います。
#63
○大木国務大臣 思いということでの御質問でございますので、非常に答えにくいのですけれども、農林省と申しますか、地元の県を含めて、今のところそこまで決心はしていないという状況にあると思います。いろいろと地元の方の御意見というものは十分に拝聴しながら、これから最終的に、主管官庁でございます農林省なり、あるいは地元の県も判断をされると思いますので、その過程において、私どもとしてもいろいろと、お地元の言っておられることについての可否は、可否と申しますか、またコメントはさせていただきたいと思います。今のところ具体的な内容を十分検討し終わっておりませんので、ちょっとその程度に、お地元の御意見は十分よく聞かしていただくということにとどめさせていただきたいと思います。
#64
○佐藤(謙)委員 日本自然保護協会というところで、生態系が豊かで重要な干潟が二十七カ所、日本全国で開発にさらされているというふうに新聞に出ているわけでありますが、この辺のデータについては役所の方で把握しておられますでしょうか。
#65
○丸山政府委員 お答え申し上げます。
 私ども、自然環境基礎調査ということで全国の干潟の改変状況というのを二十年来やってまいっておりまして、具体的な数字等ございますけれども、実際に大都市部でどの程度改変されたか、または全国的にどの程度改変されたかというデータを持っております。
 今お話しの日本自然保護協会の二十七カ所につきましての突き合わせばいたしておりませんけれども、それと別に、いわば渡り鳥の重要渡来湿地につきましてもまた別の、いわば渡り鳥の飛来の角度から継続的な調査を実施しておりまして、それにつきましても重要な湿地のリストをつくって、関係府県等に送付しているところでございます。
#66
○佐藤(謙)委員 その干潟の中で農水省がかかわっている箇所、どのぐらいあって、というのは、八郎潟の干拓、それから諌早の干拓、そしてこれから中海というふうに、どうも農水省にかかわる土木技術者の方々は、常に干拓をしよう、干拓をしよう、どこか次埋めていかなければという、そうした流れで干拓事業が進んでいるんじゃないかということを危惧する市民がおられます。そういうことを考えますと、農水省がどの程度これからそうした干拓事業を計画されているのかということ。
 それから、これも日本世論調査会が去る三月、公共事業にむだがあると考える人が七九%に上っているという、そういう数字が出てきているわけでありますが、農業予算における農業基盤整備、つまり公共事業の構成の推移という数字を調べてみましたら、一九七五年に二〇・五%だったものが一九九七年には四五・九%、次いで農業補助金の主要事業の推移というのを調べますと、例えば農業の改良普及事業費は七五年を一〇〇とすると一一・一つまり十分の一に激減しているのに、農業・農村基盤整備が三六三・五ですとか、異常に膨らんでいるわけですね。
 公共事業によるむだ遣いというのが非常に声高に叫ばれているときでありますが、そうしたことも含めて農水省の御見解を伺いたいと思います。
#67
○四方説明員 干拓事業を今後どう考えていくかというふうに受け取らせていただいたのでございますが、現時点で新しい干拓事業に取り組むことは現在のところ予定はしておりません。
 あと、数字的なお話があったのですが、大変申しわけありませんが、今手持ちしておりませんのでちょっとお答えしかねるのですが、御了解いただけますでしょうか。
#68
○佐藤(謙)委員 今後の湿地保護の総合戦略をどういうふうに打ち出したらいいかというのは、これは全国民的な問題だと思うのです。その辺は、これからまた私どもも勉強させていただきながら、環境庁、農水省、そのほかの方々と連携をしながら、国民の財産をどうするかということについて勉強していきたいと思います。
 話題をかえまして、先ほど大臣から御報告ありました先般の主要国環境大臣会合、本当に短時間で御苦労だったと思いますが、この中に、先ほどの御報告にもありましたが、環境政策は雇用創出面でも有効だ、そういう議論があったというふうに聞いております。エネルギー政策、再生可能エネルギーの開発というものが従来型の化石燃料エネルギーに比べて非常に飛躍的に雇用を創出する。労働集約型であるがゆえに非常に雇用を創出して、中央集中型の大型発電所なんかに比べて雇用の面でも非常に効果がある、そういうデータも出ているわけでありますけれども、今回どういった議論がなされたのかということ。
 それから、去年のG7の環境大臣会合では、先ほどの環境ホルモンの問題が大きなテーマ、子供の環境保健というテーマの中で議論がされたと聞いておりますけれども、今回はそうした議論がなかったのかについてお伺いします。
#69
○大木国務大臣 まず、雇用の方の問題でございますけれども、これは非常に大ざっぱに言いますと、いろいろと環境問題にこれから厳しく対応していくということになると、経済開発に抑制的な面が出てくるのではないか、それは結局雇用にも響くのではないかという一番基本的な議論から出ております。しかし、それに対して、いやいや、環境のための新しい産業あるいはいろいろな雇用というものも創出されるはずだ。こういうことで、その議論がお互いに相争っているといいます史ですから、議論は細かいところまでいっておりません。
 ヨーロッパの国々でもいろいろ議論しておりますし、それを受けて、またこれから環境大臣会議、G8の会議では、ですから積極的な面をひとつ大いにこれから強調して、とにかく経済というものも持続可能な経済でなければ環境の方から行き詰まってしまうというようなこともあり得るわけですから、やはり長期的に見れば、環境問題というのは経済をも発展させる、持続可能な経済を発展させる、そういう意味においてはプラスの要素だ、こういうことで、できるだけそういったプラスの面を強調しながら、これからひとつ雇用と環境の問題の相関関係を勉強していこうと。どちらかといいますと一般論で終わりましたけれども、そういう議論がございました。
 それから、今の環境ホルモンの話は、実は昨年の環境大臣会議で、特にアメリカの方が非常に関心を持っておりまして、環境ホルモンは、子供に対してのいろいろな影響が非常に大きいのではないか、あるいは胎児に対して母親を通じていろいろな影響があるのではないかというような議論があったというふうに理解しております。
 今回特に新しい議論はいたしませんでしたけれども、引き続きアメリカの方でいろいろ勉強しておる、あるいはほかの国でも、そういった環境ホルモンが、特に子供に対する影響というところでどういう影響があるかということを引き続き勉強していこうというようなところでとまっております。
#70
○佐藤(謙)委員 環境ホルモンについていろいろと御質問したかったのですが、時間がなくなってしまったので、最後に私は、この間、新宿のゲームセンターのクレーンゲーム、お金を入れて、人形ですとかおもちゃをクレーンがつかんでそれを取り出せるというクレーンゲームの景品中に、ミドリガメが入っているわけですね。そういう新聞報道があって、何かこんな時代になってしまったのかという思いがするわけですね。プラスチックの容器に入っているミドリガメが必死にもがく姿を見ると、子供やあるいは大人も何とかそれを助けてあげたいという思いで百円、二百円入れてクレーンでつり上げよう、そういうつらい時代に来てしまったのかなと、私は環境教育の重要性というものがいやが上にも感じられるわけであります。
 ある新聞の社説に、わかつちゃいるけどやめられないという社説があって、日本は環境問題、地球温暖化にしても、そういう環境問題に非常に関心があるかというと、非常に高い比率で関心を持つ。西欧は、関心はまだ低いけれども、わかった人はすぐそれを行動に移すというのですね。日本は、関心は高いと言ってみんな手を挙げるけれども、その行動は関心の薄い人とほとんど変わらない。これは、やはり環境教育というものをきちっとしていかなければいけないというふうに考えるわけです。
 文部省の場合は、中学校課か何かに本当にわずかにそうしたセクションがあるだけで、地球環境問題が二十一世紀に向けて大切だということは学校教育の前提になっているというふうに言っておられるわけですけれども、やはり環境という教科が新設される予定もないわけであります。
 一方、あなたは一体どういうきっかけで環境問題に関心を持ったり、知りますかというものの八〇%は新聞やテレビということなのですね。こういうマスコミ報道が本当に的確に冷静に国民に何かを訴えるような情報を伝達しているだろうかということを考えると、私は、若干の危惧があるわけであります。
 その中で、環境庁にお願いをしたいのは、私は、この間初めてフロンの抜き取りを実際にペンチを使ってやってみました。そのときに、缶に穴をあけようとしたときに、佐藤さん、これに失敗すると霞が関ビル一棟分のオゾンを破壊することになるのですよと言われた途端に、何か手が震えるような思いがしたわけですが、やはりそういうフィールドといいますか、実体験というものを教育の中に積極的に取り入れていくということが一番必要ではないかと思います。
 数日前に私どもの党で、茨城県那珂町の家電リサイクルの実証プラントに行ってまいりました。テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、四つの大型家電をどういう形でリサイクルさせていくか、九五%のリサイクル率を実現しよう、そうしたまさに家電リサイクル法とセットになった実証プラントでしたけれども、ああいうところに実際に行ってみることによって、やはりリサイクルということの大変さ、大切さが一遍にわかるわけです。
 もちろん教育は文部省ということでありますが、環境庁長官として、環境からいろいろと教育に提言をしていく中で、実際に体験をさせていこうとする、実践的な環境教育を積極的に提言していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
#71
○大木国務大臣 環境教育、実践的な体験をする、ことによってというのは、非常に私は大事だと思うのです。私は、環境問題の大切さを体験によって体得していただくためには、一つにおいては、今言った、先生のお話にもございましたような、何か難しい問題あるいは悪い問題、こういうことがあるとこういう悪いことがありますよというところの体験と、それからもう一つは、非常にいい環境に接していただいて、いかに環境というものを守るのが大切かということを実感していただくという、この二つの面があると思います。
 文部省ももちろんいろいろと学校教育の面でもやっておられると思いますが、私どもも、これからいろいろとそういった場も設ける、あるいはPRも行うということで、ひとつ精力的に取り組んでまいりたいと考えております。
#72
○佐藤(謙)委員 ありがとうございました。
#73
○山元委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十一時五十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時一分開議
#74
○山元委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。田端正広君。
#75
○田端委員 平和・改革の田端でございます。
 私はまず、京都会議を受けての地球温暖化防止に対しての環境庁のこれからの取り組みについてお伺いしたいと思いますが、温暖化防止推進法がなぜここまでおくれてきたのか、その辺のところをお聞かせ願いたい。
 この温暖化防止推進法というものが、そういう意味では世界でも初めてと言われる法律として注目されていながら、それがおくれて、逆に省エネ法という法律が通産省の方から先に出た。これは、木で例えるならば、幹が温暖化防止推進法であろうと思いますが、枝が茂っていくその一つの枝が、大きな枝が省エネ法になるんだろうと思うのです。枝が茂って花を吹かせるような、そういう大木に育てなければならないのが、逆に枝が先にということでは、これは全く本末転倒しているのではないか、こんな思いがしてなりません。これは何も私個人じゃなくて国民の皆さんもそういう感じを持っていらっしゃると思います。長官のその辺の御所見をお伺いしたいと思います。
#76
○大木国務大臣 大変におくれているじゃないかという御懸念であります。確かに京都会議も終わってから大分たっておりますから、そろそろ出してもいいじゃないかという御懸念はあると思いますが、そのおくれているというか状況を説明申し上げますと、二つあると思います。
 今お話のございました通産の方の省エネ法、これはかなりその対象がはっきりしておるということでございますから比較的法律につくりやすいということでありまして、早々に準備されたということであります。
 ただ、お話しのとおりに、これはあくまでも省エネ法でございますから、もちろん温暖化対策と密接に結びついておりますけれども、温暖化対策としての直接の結びつきということは明確に書かれていないということですから、私ども、省エネ法をおつくりになる過程でいろいろとお話を申し上げましたが、とにかく、今のところいろいろな御意見はあるだろうけれども、省エネ法を通すこと自体は決して温暖化の対策と逆行するわけじゃないということで、通産の方で準備されるということは私どもの方も了承したわけです。同時にその時点で、環境庁としては、全体の、要するに温暖化対策、省エネという面だけではなくてあらゆる対策を持ったようなものをつくりたいということでお話を始めておったわけでございます。
 ただ、率直に申し上げまして、これは先ほどもちょっと申し上げましたけれども、国際条約としての京都議定書ができた、ですから、普通でしたら国際条約を守るための国内の法令の整備、こういうことになるわけですけれども、京都議定書自体が非常にまだ不確定なところがたくさん残っておるということでございますので、この時点で法律にするというと、その辺の取り扱いをどうしようというようなことは議論がございました。
 ですから、これは必ずしもよその省庁との調整ということばかりではなくて、私どもとしてもどういうふうにつくったらいいかなというようなことでいろいろと議論をしておりましたけれども、とにかく総合的な対策というものをスタートすることによって、先ほど愛知議員からもお話がありましたけれども、とにかく日本政府としての姿勢を示せ、議長国としても、せっかく決めたものをいつまでも国内対策をきちっとしないということではいけないということでございましたので、一応の法案を、今かなり骨格もできておりまして最終段階に来ておりますから、できるだけ早く出させていただきたいと思っています。
 一言で申しますと、とにかく一応あらゆることを総合的に考えるという姿勢を示し、それをひとつできるだけ法律用語で書けるところは書く、こういうことでつくっておりますので、内容的に非常に具体的に、その法律を読んでそれをそのとおりにやったら例えば六%の削減にどう結びつくかというとなかなか難しいわけでございますけれども、まずはスタートとして、そういう総合的な法案というものを今準備させていただいている、こういう状況でございます。
#77
○田端委員 この問題は、昨年の十二月の京都議定書を受けて、中央環境審議会で三月に中間答申が行われております。この中間答申を見ますと、
 国が事業者の努力を誘導するガイドライン的な基準を策定し、都道府県知事等の指導や助言や支援の下で、事業者が自らの取組の計画を策定することや、その計画に基づいて取り組んだ成果を都道府県知事等に報告し、公表することなどにより、事業者の取組を全体として一層実効あるものとする仕組みにするのが適当である。さらに、都道府県知事等が、事業者による計画の実施について、上記ガイドラインに照らしつつ指導、助言、そして必要に応じて勧告を行うことなども、実効性を一層高める方策として考えられる。
こういうふうに答申の中で述べられております。
 しかし、今伝えられている法案の中身がどういうふうになっているんだろうということを考えますと、この中間答申の線よりちょっと一歩引いているのではないかという嫌いがあります。
 例えば、環境庁がこれを受けた時点で原案としてつくられた、環境庁のもとの法案の時点では、知事に対する届け出の義務を課していたり、あるいは事業所に対して知事が立入調査権がある、あるいはそういうことに反する場合は罰則もある、こういうことも検討されていたようでありますが、そういう点が今回消えてしまっているというふうに言われているわけです。私は、もしそういう今言われていることが事実であるとするならば非常に残念なことだな、こう思っております。
 つまり、都道府県知事の指導、助言、必要に応じて勧告ということを言っているわけですから、そういう精神が果たして法案の中に反映されているのかどうか。その辺のところ、まだ言えない部分があるかもわかりませんが、大筋の考え方、骨格をちょっと今述べていただきたい、こう思います。
#78
○大木国務大臣 産業界あるいは業界団体等々から、そういった総合的な温暖化対策法案というようなものをつくることについてはいろいろ御意見が寄せられておることは事実であります。
 一番極端なところは、そんなものは今すぐ要らないのではないかというような議論もありますけれども、それは、やはりせっかく京都議定書というものをつくりまして、これからその法的な義務を負った日本として逐次これを実施していかなければいけないわけですから、これはひとつきちっとしたものをつくりたいということで、さすがに最近は、法案は要らない、法案をつくること自体に反対という御議論は少なくなっております。例えば、今の省エネとの関連もありまして、関連の業界では、まず省エネをできるだけ推進するということで、できるだけ自主的に進めるからそれを見てもらいたいというようなことを言っておられるという面もあります。
 ということですから、いきなり頭から全部すべてのものを強権力によって抑えるということではなくて、せっかく業界が自主的に推進するということであるならば、まずはそういうところからスタートしてもらいたいという感じも私ども持っておるわけでございます。
 要するに、これはもうみんなが同意して、その実現にあるいは実行に協力してもらわないと、せっかく紙に書いてもそれが行われないということになってもいけませんから、そういう意味におきましては、全体の性格としては、まずはできるだけ自主的に実現してもらいたい、それをきちっと報告してもらいたいということが骨子になっております。
 ただ、今の都道府県知事との関係につきましては、実は相当いろいろな議論がございます。都道府県知事も、例えば県によって違ったような対策ということになっては、非常にまた産業界としても困るというような議論もあります。それから、知事さんがどこまで規制を強化されるか。余り思いつきで、次から次へと条例的なものである地域だけきつくされるというようなことも困るというような議論は確かにございます。
 というようなことで、いろいろと勘案いたしまして、とりあえずは、できるだけまず自主的にやっていただく、それを見守っていく。そして、その結果を見て、もう少しこれは強制的にしないといけないのではないかということがあれば、だんだんに詰めていきたいという感じももちろん持っておるわけでございます。
 ちなみに、京都会議以後に地球温暖化防止のための総合的な国内法をつくりましたのは、今のところスイスだけでありまして、ほかのところは、具体的には、例えばイギリスのように、これは必ずしも温暖化対策だけではないかもしれませんけれども、ガソリンの税金をふやした。それから、アメリカのように、これから低公害車の開発のために補助金とか税制上の措置とかそういったものをばんとやろうといったようなところもありますから、個々にはいろいろな対策を進めておりますけれども、全体としては、各国ともどういう総合的な法律をつくるかということについては、多少今まだ迷いがあるという感じがあります。
 ですから、これからCOP4に向けて条約自体の内容を充実させるということもありますけれども、それと見合いながら国内法も充実をさせてまいりたいということで、そういったものをこれから順番に入れていくための一つの大きな枠をつくりたいというのが、とりあえずの私どもの方の感じでございます。
#79
○田端委員 とりあえずというのは、表現としては非常に消極的なイメージがあります。だから、とりあえずではなくて、先ほども議論がございましたが、大臣はまだ議長を今お務めになっているわけですから、世界に胸を張って日本はこう取り組んでいるというものが示せるような、そういう姿勢を示すべきだ。とりあえずではちょっとまずいのではないか、こう思います。
 それから、事業所の件にしても、自主的にとおっしゃいますけれども、自主的にということを言っているようだと、これは本当の意味の温室効果ガスの削減にはなかなかならないだろう。そういう意味では、国も地方も事業所も国民も相当本気になってみんながやらないと実現しないテーマだ、こう思うわけであります。
 そういう意味で、私は、胸を張れるような、そういう姿勢を示していただきたいと思いますが、この法案の骨格といいますか売りのところで、こういうふうなところがすぐれているのだ、そういうところがあればぜひ聞かせていただきたい、こう思います。
#80
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。
 法案の骨格というお尋ねでございますが、現在、法案は政府部内で調整中ということもございまして、内容が十分に固まり切っているわけではございませんけれども、私ども、法案作成に当たりましては、中環審の中間答申に沿って、できるだけその答申の内容に沿った法案となるように作業を進めているところでございます。
 そこで、中間答申を振り返ってまいりますと、温暖化防止のために今日の段階から取り組むべき対策の法的ないわばルールといたしましては、温室効果ガスの排出を行う者の取り組みの枠組みをつくるということでございまして、排出抑制の具体的な方途については、それぞれの主体が自主的に定め、実行するような形式をとることとすることが適切であるというのが答申の基本的な考え方でございます。
 それに沿いまして、京都会議で合意がございました六種類の温室効果ガスの排出抑制に関する各主体、すなわち、政府、地方公共団体、事業者、国民の責務を明確にするというのが中間答申の第一点でございます。第二点は、政府、地方公共団体、事業者、国民の取り組みのあり方を全体として示す基本方針を定めるべきであるということでございます。答申の第三点目は、それぞれの主体の計画的な取り組み、そしてその成果を公表する、そういう公表に関するルールを定めるべきである。そして第四点は、特に国民のライフスタイルの見直しを進める効果的な仕組みが必要であるということで、そういった点について法制化の検討を求めているというのが中間答申であるというふうに理解をしております。
 したがいまして、こうした答申の考え方が生かされるように、私どもとしては、政府部内の調整に引き続き努めてまいりたいということで努力をしているところでございます。
#81
○田端委員 この問題は、日本全国民が期待もし、そして注目もしているわけですから、私たちも前向きに、また、環境庁がリーダーシップをとって全省庁にも模範となるようにぜひやっていただきたい、こう思います。
 次に、環境ホルモンの問題についてお伺いいたします。
 外因性内分泌撹乱物質という難しい言葉で今までも言われておりますが、この問題がここ半年ぐらいの間に急に大きな話題になってきたわけでございます。それが生殖器官とかあるいは甲状腺とかそういったところの機能を阻害するということで、人類的な未来に対する警告としてこの問題がマスコミ等でも取り上げられているわけであります。いろいろな化学物質がありますが、例えば女性ホルモンの働きをするようになる化学物質とか、精子や前立腺の形成を不全にするような作用をもたらすものとか、あるいは発がん性の問題とか、そういったいろいろなことが問われています。
 実は、これが非常にわかりづらいのですね。いろいろなものがあり過ぎてわかりづらい。どういう形でどういうふうに我々の生活に影響してくるのかということも、非常にまだはっきりしていない。ただいたずらに環境ホルモンという言葉だけが先行して躍り出して、非常に生活に不安感を与えるといいますか、そういった点が大変感じられます。
 例えば、これは民間の市民団体の方々でつくっているようなこういうパンフレットもあります。それから、マスコミがいろいろ特集を組んで環境ホルモンに対するテキスト的な解説をやっている、そういう記事もあります。
 ところが、環境庁にこういう資料が何もないのですね。これは一体どうなんだろう。これだけ大きな話題になり、人類の将来にかかわる問題だと言われながら、この問題に対して環境庁が即対応していない。ここに私は大きな問題があると思います。
 できるだけ早い時点といいますか、即刻何らかの、だれでもわかるような、そして、難しいいろいろな化学物質が羅列されるような問題でありますけれども、これは大丈夫なんだ、これは危険ですよとか、こういうメッセージを国民に示すべきだ、地方自治体にもきちっと指導すべきだ、こう思うわけです。そういうテキスト全国版みたいなものを作成する準備か何かございますか。
#82
○大木国務大臣 その必要性というのは私も非常に痛感しておるわけでございますが、きちっとしたものをつくれというと、えらい何十ページにもなってしまって、それではまたかえってわからないというようなところがあるので、今とりあえず、とにかく国民の側からしたらどうしたらいいかというところにつながらないと、何か研究論文みたいな話になってしまうので、その辺を、ぜひそういうものをつくれということで指示をしているところでございます。ダイオキシンについて大分前にちょっとつくったことがありますけれども、今度は、環境ホルモン全般についてはまだできておりませんけれども、できるだけ早い時期に、たとえ簡単なものでもよくわかるものをつくってもらいたいということで指示をしているところでございます。
 部数をたくさんつくるということになると、環境庁だけというよりは、むしろ内閣広報室あたりにも協力してもらって何かできないかということで、今検討しているところでございます。
#83
○田端委員 検討とかできるだけ早くじゃなくて、もう少し具体的に答えは出ませんか。
#84
○岡田政府委員 ただいま大臣からお答えしたとおりでございますが、若干補足させていただきますと、現在、我々としては、大臣の指示を受けまして、現時点で収集した知見を国民に情報提供するための資料を具体的につくるように準備中でございます。
#85
○田端委員 そういう姿勢だからだめなんですよ。これだけ話題になって、毎日のように新聞報道、テレビで取り上げられているわけですから、ひとつ即対応していただきたい。そういう姿勢が国民の行政に対する不信につながっていくんだ、こう思います。大臣、ひとつ頼みます。
 そして、きょう私は、どういったものが環境ホルモンとして我々の生活の周りにあるのかということをちょっと具体的にお示しして、大臣にもそういうのんきなことを言っていられないせつぱ詰まった状況を知ってもらいたい、こういう思いでございます。
 これはカップめんですけれども、今何十種類、百種類以上あるかもわかりませんが、これはつまり熱湯をかけて三分間待つというもの。こっちは焼きそばで、こっちはてんぷらそばになっています。どっちにしてもこれは熱湯を入れるわけですね。そうすると、この容器が何でできているかが問題であって、これらはスチレンでできているわけで、熱湯を注ぐことによってそれが溶け出すということが今問題になっているわけですね。私も焼きそばが好きでよく食べますけれども、本当に大丈夫かな、こういう思いがします。
 それから、赤ちゃんの哺乳瓶ですけれども、この哺乳瓶は何でできているか。これもお湯を入れて溶かして飲ませるわけですけれども、これにもポリカーボネートと、何か製品にずっと書いてありますね。このポリカーボネートもビスフェノールAが溶け出す、こう言われている。そういう意味では、これも非常に危険なものである。
 それから、これは塩ビ製品のおもちゃです。赤ちゃんというのは、乳幼児というのは、もうしょっちゅうこれをなめますね。おしゃぶりとかそういうのがありますが、一緒だと思います。これもフタル酸エステルがこの中に含まれているわけですから、しょっちゅうなめたりかんだりそういうことをするわけですから、そういう意味では、こういうおもちゃ類等も非常に危険なものになる。
 大臣、今ちょっと三つほど例を挙げましたが、どんな御感想でございますか。
#86
○大木国務大臣 環境ホルモンがいろいろな製品の中に含まれておる、あるいはそこから出てくるというお話は、先般来いろいろと国会でも、当委員会ではまだ十分に御論議いただいておりませんけれども、予算委員会の方でも大分出ておりました。
 ということで、そういういろいろな製品についてどういうことをとりあえずできるかということで、これは商品が、いろいろと含まれているものですから、それをあしたからとめろというとなかなか難しいので、これは危険だよということは指摘して、それぞれの会社といいますか、業界でひとつ十分に措置をとっていただくようにということは、関係省庁を通じましてまた私どもの方も申し上げております。これは、先ほどのPR資料の話じゃありませんけれども、できるだけそういったものをまとめて、国民によくわかるように、私ども環境庁としても措置をとりたいと考えております。
#87
○田端委員 いや、大臣、口出しできないようなことを言っていますけれども、危険なものは危険なんですよ。だからそれは、本当はやはりチェックする必要があるんですよ。これは厚生省だからうちは関係ない、そういう考えもあるかもわかりませんが、もうちょっと聞いてください。
 これはラップです。原料が大体全部書いてありますけれども、これによると、ポリ塩化ビニリデン、こう書いてあります。これはつまり塩ビ製品ですね。くるんで電子レンジでチンをする。それで、これは原料としては非常に危険だと言われているものです。今この業界ではポリエチレン製にかえていっているんですね。だけれども、かわっていないものもこういうようにあるわけですね。
 だから、悪いといいますか、そういう意味で言われているものは、より安全なものに、原料も代替品にかえなければならない。そういうことの行政指導はあってしかるべきじゃないか、自主判断だけに任せていてはまずいのではないか、こういう思いもします。
 ちょっと大きいものですけれども、これは学校給食で使われている食器のたぐいです。ここにポリカーボネート、こう書いてありますね。これは要するに、普通、大衆食堂でもこういう容器を使っているところが多いと思いますが、このポリカーボネートそのものが溶け出して、環境ホルモンの一つであると言われているわけですから、ビスフェノールAがここから溶けて出てくると言われているわけですから、こういうものが今全国の学校で使われているということが非常に問題だ、私はこう思います。
 それで、例えばこの学校給食の食器については、自治体に任せているためにばらばらなんですね。どういうふうにばらばらかといいますと、大臣の名古屋などは、これは安全だというふうに言っているんです。それから横浜市では、これは危険だ、こう言っているのですね。だから、自治体によって、安全だと言ってそのまま使っているところと、いや、別のものにかえるという方向に切りかえたところがばらばらになっています。
 そういう意味で、私は、早急にこういうことを調査していただいて、そして子供たちの将来にかかわる問題ですから、ぜひその辺のところを明確な行政指導をしていただかないと、今のままでいきますと、いつまでたってもこの問題についてはばらばらのままで終わってしまう、こういう思いをしておりますので、ぜひこれもお願いしたいと思います。
 それからもう一点は、これはその辺にあるトイレットペーパーですが、実はこれは漂白してあります。この漂白が、つまり塩素系による漂白ですからダイオキシンの発生のもとになる、こう言われているわけであって、トイレットペーパーのたぐいというのは別に白くなくてもいいのじゃないか、そういう思いがするわけです。最近は明確に無漂白という商品も出ております。
 だから、本当を言えば、環境庁がそういう意味のマニュアルをつくるなりあるいはアドバイス的なものをつくる、小冊子でも何でもいいのですが、そういうことをして国民に広く周知徹底しないと、このように我々の生活の周りにはいろいろなものがかかわっているわけですね。だから、そういうことを早く手を打っていただきたいという思いを非常にしているわけでありますが、大臣の御感想をお伺いしたいと思います。
#88
○大木国務大臣 具体的な御説明は後でまた政府委員に補足させていただきますが、まず第一に、文部省関係の学校給食の方の話はもう大分前から出ておりますので、文部省にもひとつきちっと調べてもらいたいということを申し上げておるのですが、今の先生のお話ですと、地方自治体によってばらばらだということでございますから、改めてその辺はひとつきちっと調査をさせていただきたいと思っております。
 それから、今の個々の商品、例えば漂白する必要がないということになれば確かにそういうことになってくるわけでございまして、御存じのとおりに、目的は違いますけれども、最近、再生紙を使って名刺をつくるとかいろいろとそういったような動きはあるわけでありますから、温暖化であれ、あるいは今のダイオキシンないしは環境ホルモンの話であれ、必要のないものを使う、必要以上のぜいたくをすることによってかえって有害なものが出てくるというようなことについては、やはりそれは当然考えるべきだと思いますので、ひとつ検討させていただきたいと思っております。必要に応じまして、政府委員の方から追加説明をさせていただきます。
#89
○岡田政府委員 補足させていただきたいと思います。
 先ほども申し上げましたように、実際、個々のものについての所管省庁が分かれておりますが、私どもは、その所管省庁でないからやらないなんということは全然思っておりません。
 環境庁としては、積極的に自分のところで知見を集めることによってむしろほかの省庁と連携を強化できるのではないか、こんなことを思っておりまして、平成十年度から着手する環境ホルモンの発生源調査の一環といたしまして、今お取り上げになられたようなものにつきましても溶出量の把握に努めることにして、現在調査計画の具体化を進めております。こうした調査をすることによって関係省庁と本当の連携ができる、政策に生きていくというふうに考えております。
#90
○田端委員 ぜひ前向きに、積極的にお願いしたいと思います。
 そういう意味で、疑わしい化学物質については、やはり疑わしきは使用せず、環境庁はそういう姿勢を貫くべきだ、こう思います。英国なんかは、この問題については、英国の環境庁が使用中止も含めた産業界に対する要求を出しているわけですね。今それは産業界との間で調整をやっているようであります。
 だから、この問題も、生産を抑制する、あるいは使用を控えさせる、こういうことを化学物質の物によってはしていくべき段階に今来ているのではないか、こういう思いがします。その辺のところ、環境庁の今後の方針はどうでございましょうか。
#91
○大木国務大臣 今おっしゃいましたように、疑わしきはとめろ、すぐにとめるかどうかは別といたしまして、やはり疑わしいのは疑わしいのだよということは国民にまず周知させる。それから、できれば業界で早く措置をとってもらいたいということで、これからもひとつ話し合いを続けてまいりたいと思っております。
 イギリスの方で今業界といろいろ話をしておられるということは私も承知しておりまして、先般もイギリスの環境大臣ともいろいろ話をしておりましたけれども、非常に広範にいろいろなものをとめろ、こういうことになりますと、やはり国民及び産業界の理解を得ないと相当反発も出てくると思いますので、これはひとつイギリスの例も参考にしながら、できるだけそういったものを国民に周知させる、それからもう一つは産業界の協力を求めるという両面におきまして、これから努力を続けてまいりたいと考えております。
#92
○田端委員 この環境ホルモンの物質の一つでもあり、今大きな問題になっているダイオキシンですけれども、ダイオキシンの対策はもうまさに急務である、こういう思いがします。既にいろいろな形で、母体からも検出されたという報告も各地で出ておりますし、そして先日は牛乳からも検出された、こういうことも報道されているわけでありまして、母乳がだめで牛乳がだめということになれば、これは赤ちゃんにとってどういうことなのだということになるわけであります。死産とか流産とかが多いということとそれと関係あるのかどうか、その辺はわかりませんけれども、しかしそういったことも言われているわけでありますから、この汚染状況に対していろいろな手を打たれていると思いますが、もっともっと慎重にいろいろな細かい配慮も必要だろう。さらに対策を立てる必要がある。
 焼却炉の問題とかばいじんの問題とか、これも確かに大事な問題です。しかし、そのもう一つもとがあるのだろう。つまり、それは塩素系の化学物質というものを総量で規制していく、総量規制に取り組むぐらいのつもりでやった方がいいのではないか。
 例えば、環境庁は健康リスク評価指針値というのをつくっておりますが、ダイオキシンについては五ピコグラム、こういうことを言っております。しかし、アメリカの場合は〇・〇一ピコグラムということで非常に厳しく判断していますね。日本の五ピコグラムというのは、いや、これは世界的な水準なのだ、こういうことをおっしゃりたいのだろうと思いますけれども、これは健康な成人ではそうかもわかりませんが、今言うように、赤ちゃんとか乳幼児とかという体力もない小さい子供さんが同じ基準でいいのか、こういうこともこれからは考えていかなければならない。そういうきめの細かさというものが必要だろう。
 そしてもう一つは、先ほど申し上げたように、もとから断たなきゃならないわけですから、口に入るもの、食物として食べて口から入るものを防ぐには、もとを減らす。もとを減らすということは、塩素系の化学物質の総量を抑えていくという発想、このことも大変大事ではないかなという思いをしておりますが、その辺のところ、今二点申し上げましたが、環境庁の方ではどういうお考えでしょうか。
#93
○岡田政府委員 お答え申し上げます。
 環境庁といたしましては、乳幼児を含めまして人の健康影響を未然に防止するということは重要な課題だというふうに認識しておりますので、健康リスク評価指針値の設定、先ほど先生がおっしゃいました設定につきましては、乳児や小児も含めまして健康への影響を考慮して、一日体重一キログラム当たり五ピコグラムに設定しておるところでございます。
 この点については、私どもも外国の例も調べておるわけでございますが、ダイオキシンについて乳児や幼児に特有の摂取の基準値を設定している国は現在のところないというふうに承知していますが、いずれにしましても、乳幼児を含めて健康影響の未然防止を図る観点からは、今後とも、知見の収集に努めて適切に対処するようにさらに努力していきたいと思っております。
 それから二点目は、もとから断たなければいけないではないかという話については、全くそのとおりでございます。ただ、もとからと言うときは、日本の場合では排出源が焼却炉というのが物すごく多いわけでございます。それで焼却炉の改善についての規制を設けたところでございまして、これで発生源、もとが相当程度断たれるんじゃないかということで考えております。
#94
○田端委員 いや、それは焼却炉の問題は大事なんですが、そのもとの原料を使用しないで、もっと代替物を開発するなりそういうところへ行政指導をすべきじゃないかと私は申し上げているわけです。そういう意味で、ぜひその辺についてもこれからはお考えいただきたい。
 それで、このダイオキシンにしても環境ホルモンにしても、日本の研究はもう大変おくれているんだろうと私は思います。そういう意味では、この問題については、もう本当に一刻も猶予のないそういう状況に来ているわけですから、ぜひ具体的な対策を立てる、そういう取り組みをしていただきたい。
 ついては、橋本総理が先日来の国会答弁の中で、十六兆の景気対策の中に、経済問題ではないけれども、地球環境問題等について緊急を要する問題については補正の中でいろいろと具体的に考えたい、こういうような趣旨のことを何回か発言されています。そういう総理のお考えを聞いていますと、まさに、このダイオキシンとか環境ホルモンとかこういった問題はこの補正予算の中で議論されるべきテーマにも今なっているんではないかという思いがしているわけでありますが、その辺のところ、何か具体的に大臣の方なり、今まで政府の方で考えていることがあればお聞かせ願いたい。
 特に、環境ホルモンにしてもあるいはダイオキシンにしても、国際協力をするプロジェクトチームといいますか、省庁を乗り越えたそういうものを、文部省だとか、いや科技庁だとかそんなことじゃなくて、本当に一本化したそういう大きなプロジェクトというものも必要だろう、こういう思いがしますので、ぜひ私は、この補正予算の中でそういうことが検討されているのならお聞かせ願いたいし、されていないのならぜひ要求していただいて、そういう研究機関なりあるいは今後の対応についてのプロジェクトチームの発足なり、早急に緊急対策としてやって取り組んでいただきたいと思うわけですが、いかがでございましょう。
#95
○大木国務大臣 ただいま補正予算の中で、ダイオキシンないしは環境ホルモンについては最重点事項の一つとして予算措置を進めております。例えば環境庁でいいますと、国立環境研究所の方でこういった問題の研究体制を整備するために、いろいろと施設の強化を含めて、その他、また実際にはいろいろな研究のための器具とかそういうものも必要ではありますけれども、そういったものも含めてできるだけ強化したい。
 それから、もちろんそれは環境庁ばかりではございませんので、各省から、これは先ほどのほかの委員からのお話にもありましたけれども、最近は、環境という名をつけると予算がとりやすいんじゃないかと思って、みんながちょっと悪乗りで出し過ぎじゃないかと思うほどに数は出しておりますから、これを少しきちっと整理いたしまして、今もお話がございましたように、国内的にもあるいは国際的にもいろいろなところから科学的な知見をできるだけ収集して、きちっとこれを総合的にひとつまとめてこれからの具体的な施策に結びつけたいと考えております。目下鋭意その最終的な予算措置を詰めておりますので、これは必ずダイオキシンにしろあるいは環境ホルモンにしろ対策費がつくものと期待をしております。
#96
○田端委員 家電リサイクル法が通産省の関係から法案が出ておりますが、この問題もやはり同じことで、家電のリサイクルの研究施設なりそういうものがなければこれは実際には大変難しい問題だろうと思います。そういう意味で、これも、同じようなそういう研究機関なり施設なりつくって取り組んで、そして、この温暖化を中心とした地球環境の問題全体として考えていかなきゃならないそういうテーマだと思いますので、これについても、また大臣の方から前向きにひとつもし補正等でお話があるのならこの問題についても触れていただきたいと思います。以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#97
○山元委員長 次に、武山百合子さん。
#98
○武山委員 自由党の武山百合子でございます。
 きょうは、京都会議の後を受けて、日本の課題ということでお聞きしたいと思います。
 太田官房長の方から、大体今度の温暖化に対する法律は連休前に出てくるということを聞いていたんですけれども、残念なことに、きのうあたりから新聞がすっぱ抜きまして、きのうの朝日の夕刊ですと、温暖化対策推進法案なんて、もう先に何か細かい法案の概要なんというのが出まして、私は本当に閣議決定されるのを待っていたところですけれども、新聞記者というのは本当に……。
 それだったら、話し合った状況をその都度やはり情報公開ということで、国民にまとめて知らせるということになりますと一挙にまた紙面も大きくとらなければいけませんし、それからわかりにくい言葉も使わざるを得ませんから、そういう意味で、その都度、その都度情報公開を段階的に、最初は、今ここまで議論をしてここまで皆さんにお知らせできます、次は、こういう議論をして、この時点ではこれをお知らせできます、そういうシステムに日本の社会の行政、それからすべてですね、転換をしていった方がいいと私は思うんです。新聞報道が行政や政府よりも先に出ることに対して、大臣はどう感じますでしょうか。
#99
○大木国務大臣 いろいろと新聞の方に途中の段階の情報が出ておるんですが、これは、環境庁だけでなくて、よその省とも協議をしなきゃならない問題が多いものですから、協議をしておるうちにそれぞれのお立場の議論が出てまいりますから、そういったのがぼつぼつ出ておるのかと思います。あるいは、いつまでにつくるというような話も、これは、こちらとしてもやはり国会へもいずれ出さなきゃいかぬわけですから、そういった見通しというようなことをお話ししながら進めておりますので、そういったものが途中で出るということは決して望ましいことではないかもしれませんが、そういった事情もあるということはひとつ御理解をいただきたいと思います。
 ただ、一言で申し上げますと、今つくっております今度の地球温暖化対策の法案というのは、必ずしもこれでもう全部でき上がったというものではなくて、私どもは、遅い遅いと言われながらも、むしろ自分自身の方もどちらかといえば拙速の産物ではないかというふうに思っているぐらいであります。と申しますのは、そのもとになる京都議定書というもの自体がまだこれからだんだんにむしろ充実されていかなければいけない代物であるものですから、それをもとにして今の段階で国内法をつくるということになりますと、正直申し上げましてかなり法律技術的には難しい点もございます。
 しかし、やはり政府の姿勢というものをきちっと示して、これからまた国民の皆様方にも温暖化防止のそういった作業に参加をしていただかなければならぬ。そのためには、できるだけ今の段階ででも広く国民全般に向かって、あるいは産業界全般に向かって物を申し上げるような内容、こういうことになりますので、ある意味ではむしろ非常に緩い内容のものも多いわけでありますけれども、そういったものをつくり上げておるということでございます。
 今申し上げましたように、いろいろなところで議論をしていただくというのは、ある意味におきましては、国会へ法案を提出しましてから後もいろいろな議論が恐らく私は出ると思うので、そこでも大いにひとつ議論をしていただきたいというふうに期待をしておるわけでございます。
#100
○武山委員 先ほども愛知議員やらその他の大勢の議員からの質問にも出ていましたように、本当に大事なスタートだと思うのですよ。これからの議論が最も大事で、そして実効性を伴ったものを実際につくっていくというところにもつともっと大事な点があると思うのですね。
 それで、報道の話が出ましたけれども、私は、大木環境庁長官が逐次、例えば二週間に一遍とか一カ月に一遍とか、現在国レベルで、委員会ではこのような議論をされてこのようなものが話としてこうまとまったと定例記者会見などを行いまして国民にその都度周知する、こういう議論をされてこう決まったというような部分を定期的に報道していくというお考えはどうでしょうか。
#101
○大木国務大臣 どうも自分自身のことを申し上げて恐縮なのですが、私はどちらかといえばプレスにはしゃべり過ぎる方でございます。
 ただ、いろいろと関係各省と調整中、あるいはいろいろと法律的な詰めについてはまた法制局の意見も聞くというようなことになりますと、その都度その都度まだ最終的でないものを、全部これを御説明するというのもちょっとどうかなという感じがするわけであります。
 ですから、大きな流れは私も逐次述べておりますし、またそれがある意味では新聞報道ということで、必ずしも一〇〇%正確ではないけれども、一つの方向がそんなところで流れておるかなというようなことは記者さんも書かれる。その辺のところは、非常に正確なものを毎週毎週ということになりますとちょっと正直申し上げて難しいかなと思いますけれども、できるだけひとつプレスの方にも進行状況は説明して、それに対してまた国民の皆さん方、そしてもちろんその前に国会の方にも、皆さん方に御説明しなければいけないのですが、そういう国会の方も含めて、できるところは御説明を申し上げたいと思っております。
 ただ、この法案をつくる今までの過程を見ておりますと、かなり御意見があるものですから、例えば与党三党の中でも御意見があってなかなかまとまり切らないというようなところも今まであったものですから、これを各党の先生方に十分に御説明していないといううらみはあるわけでございますが、今の御趣旨はよくわかりますので、これからひとつ努力したいと思っております。
#102
○武山委員 もう一言話したいと思います。
 完璧にという意味ではなくて、その都度現実を、事実をやはり国民に明らかにする。今お話しのように与党三党の中でもそれぞれ意見がある、それはそれで事実をお知らせするということが大事だと思うのですね。
 ある期間を区切って、それで完璧なものを出すということも大事ですけれども、今までの流れの中、それだけに終始してきたようで、その中の議論が大事であって、ああ現実にみんな言いたいことを言っているのだな、それである期間が過ぎてからここでまとまったのだなと、その都度の事実をやはり国民に知らせるということが大事だと思いますので、両方組み合わせてやっていかないと、国民の認識という意味ではやはり向上しないと思います。これはすべての日本国民全体がそういうことをしなければいけないことだと思いますので、長官みずからぜひ今後やっていただきたいと思います。
 次に移ります。
 この中身の件で、これも新聞報道によりますと、きのう、ロシアとの排出権取引ですか、これが何か共同実施ということでお話がまとまったのか、将来の方向性がついたのか、新聞報道ですのでその辺不確かなのですけれども、その辺の事情を聞かせていただきたいと思います。
#103
○大木国務大臣 ロシアと何か取り決めができたということではございません。
 ただ、京都会議でも、例えば排出権取引という話がありますから、これについてはいろいろと勉強しておりまして、ロシアも場合によっては入って議論を一緒にしておる。それから、その他いろいろとロシアとは、エネルギー問題についても、これは環境庁というよりむしろ通産が中心といってもいいかなと思いますが、そういった議論も行われておるということで、ロシアとの話し合いというのはいろいろ進んでおりますが、排出権取引につきまして何か具体的な取り決めができたというような段階ではございません。
#104
○武山委員 そうしますと、排出権取引の具体的な議論というのはどの辺まで進んでいるのでしょうか。例えば、主体を企業とするのか国とするのかとか、その辺の検討状況はどうなっていますでしょうか。
#105
○大木国務大臣 御記憶だと思いますけれども、京都会議で実はEUはEU全体としていわゆるEuバブルというのをつくりまして、お互いに自分たちの中で協力するというシステムを持っているわけでございますが、排出権取引の方は、今とりあえずはEU以外の国がどちらかというと中心になっていますけれども、お互いに排出権取引あるいはそのほかの国際的な協力の体制というものをいろいろなところで議論しておりまして、これは何回もやっております。
 ですから、今度も五月、六月ごろにいろいろなところでそういった会合が行われると思いますけれども、今おっしゃった、主体が国なのか民間なのかというのは、これは両方を対象にして今検討しております。結論はまだ出ていませんけれども、両方を対象にして検討しております。
#106
○武山委員 そうしますと、参加している国は先進諸国がほとんどだということですけれども、日本は既に参加してやっておるということですけれども、民間とも協議しながらやっておるのでしょうか、国だけでやっているのでしょうか、その辺ちょっと聞かせていただきたいと思います。
#107
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。
 いわゆる排出権取引の問題につきましては、国際的な検討の状況は、ただいま大臣からお答え申し上げたとおりでございます。
 このいわゆるアンブレラグループという形でEU以外の先進九カ国、我が国も含めまして、会合を三月五日、六日にアメリカの主催で開いたところでございまして、参加の問題については、政府、民間ともに参加ができるというような考え方などが議論をされた。まだ結論は出ておりませんが議論をされたというところでございます。引き続き、五月にアイスランドで次の会合を開く予定でございますが、そうした国際的な動向もにらみながら、環境庁におきましては、企画調整局長のもとに勉強会といいますか検討会を設けまして、各界の専門家に御参画をいただいて議論を進めていただいているところでございます。
 この検討会には、民間の実務経験をお持ちの企業の関係の方々もお入りいただいております。もちろん、国際経済等の御専門の先生方、学者の先生方にも御参画をいただいているわけでございますが、その場で今いろいろとそうした問題点、参加の問題、それから、いかに透明で検証可能なシステムができるか、いかに市場の機能が発揮されるようにすることができるか、こういったいろいろな点につきまして御議論をいただいているところでございます。
 COP4でも議論をされますので、その準備に当たります条約下部機開会合が六月の上旬にボンで開催予定でございますので、それまでの間にとりあえず中間的な取りまとめをいただきたいということで今議論を急いでいただいている、そういう状況でございます。
#108
○武山委員 六月にボンでということですけれども、これは批准のための第一回締約国会議という意味ですか。
#109
○浜中政府委員 お答えを申し上げます。
 ただいま申し上げましたのは、気候変動枠組み条約の締約国会議がございまして、毎年開いておりますけれども、その締約国会議の下部機関ということで、条約の実施に関する下部機関、SBIと称しております。そういうもの、それから科学的及び技術的な助言に関する機関ということでSBSTAという二つの機関がございます。正確に申し上げますとそのほかにももう一つ下部機関がございますけれども、こうした下部機関の会合も定期的に開いておりまして、それがことしはボンで六月の上旬に開かれるということでございます。
 京都議定書の批准の問題そのものにつきましては、これは各国でこれから国内で検討が進められるということになりまして、京都議定書に定められました発効要件に達しますればそれが発効をするということになりまして、発効をいたしますと、その後に、議定書の締約国会合として機能する形で条約の締約国会議が、そのものがいわば京都議定書の締約国会合として機能する、そういう会合が開かれることになるというふうに考えております。
#110
○武山委員 三月十六日が京都議定書の署名開始、署名期間は一年ということですけれども、もう署名をした国はあるんでしょうか。
#111
○大木国務大臣 次回の主催国でございますアルゼンチンを含めまして既に何カ国かは署名をしておりますし、ぼつぼつ署名をする国がふえてくると思います。恐らく、直接この京都会議とは関係がないのですけれども、国連のやはり環境に関連のある会議が四月末から五月の頭のところでニューヨークでありますので、そこへ来る人が、ニューヨークで、ちょうど国連の本部でその署名ができるわけですから、そこで署名をする国がかなりふえてくるのではないかというふうに思っております。
    〔委員長退席、佐藤一謙一委員長代理着席〕
#112
○武山委員 今何カ国とおっしゃいましたけれども、どことどことどこの国でしょうか。
#113
○浜中政府委員 私どもが得ております情報では、これまでに署名をいたしましたのは、先進国で申し上げますとスイス、それからその他、例えば、ただいま大臣から申し上げましたとおり、次回の締約国会議の主催国でございますアルゼンチン、そのほかには地球温暖化問題で一番今危機感を持っております小島嶼国、小さい島国でございますが、これが多数署名をしておりまして、現在、ちょっと今正確な数を持ち合わせておりませんが、先般の段階ではたしか合計十カ国程度が既にそういうことで署名をしたというふうに聞いております。
#114
○武山委員 十カ国が議定書に署名したということですけれども、どの国がどのような時期に署名したということを広く国民に知らせるということがやはり大事だと思うんですね。日本が議長国を務めて、それでこういう経過でこうなっていくんだという情報公開を、やはり私としては、今この席でどことどことどこと言えるような環境委員会でありたいと思うんですね。ですから、それはぜひ皆さんに知らせていただきたいと思います。
 それで、積極的な環境外交を展開していかないと、皆さん今まで、環境の先進国になろう、環境の先進国だというふうにかけ声だけで、ただかけ声を盛り上げるだけではだめだと思うんですね。現実に本当に実施して、それを周知徹底して、それで行動していかなきやということをやはり国民全体が肝に銘じなければいけないと思っております。
 それから次に、京都会議の件で、今度上がってくる法案ですけれども、それは地球温暖化の総合的な法案だと思うのです。その法案の全体的な中身をチェックするシステム、法律はこれからできてくるわけですけれども、いわゆる温暖化防止の法体系とシステムの整備ということで、私としましては市民が参加する第三者機関による監視や審査を制度化する必要があるんじゃないかなと思いますけれども、その辺はどうお考えになっていますでしょうか。
#115
○大木国務大臣 必要があればまた政府委員からも追加説明をさせますが、一言で申し上げますと、今つくっております法案というのは、どちらかといえば非常に緩い形で、例えば関係の産業界が自主的に温暖化防止のために協力してもらう、それを、もちろんそういった努力を全体として把握しなければいけませんから、これは政府が把握するということで、それぞれに申告していただいて、それを全体として把握していく。こういうところまでは政府が入ってくるわけですけれども、これをさらに非常に強い形で強制力を持って、必ずやれ、義務化というようなことにすぐにはなかなかいかない。まずはひとつ業界の自主性、自主的な努力ということに期待してということでございますから、あるいは、非常にまだ緩いなというお感じを持たれることもあると思いますけれども、これはまず、せっかく業界の方も努力をすると言っておられるので、それをひとつ信頼したいということでございます。
 それから、それをまたさらに市民の方としてどうやって見ていくかということですが、御存じのとおりに、今環境問題につきましては、中央環境審議会を初めいろいろなそういった枠組みがあるわけですけれども、こういったところで議論をしていただくというのは、これは当然法律ができてからも逐次またいろいろと御議論いただきたい。
 それから、国民の世論というのは、私はちょっと先ほど申し上げましたけれども、これは、ある意味ではでき上がりつつある法律でございますので、これをさらにどうやって充実させていくかということについては、あるいは国会においても、あるいはもっといろいろな国民の全般が参加していただくような場でも、あるいはジャーナリズムを通じてでも大いに議論をしていただいて、これからひとつできるだけいいものを、内容のあるものをつくり上げたい、そういうふうに感じております。
 今先生がおっしゃった市民の監視といいますか、これはどういうふうにするのか、ちょっとまだそこまでは、正直申し上げまして今の法案との関連ではいっておりません。しかし、その法案自体を議論していただくこととの関連で、できるだけまた一般の国民の方の声も聞かせていただきたいというふうに思っております。
#116
○武山委員 温暖化防止京都会議でも世界じゅうのNGOが集まりまして、日本ももちろん多数の市民団体が参加したわけですけれども、今おっしゃったように、市民団体というのは、政治的に利用する団体もありますし、本当に千差万別だと思うのですね。日本は、NGOも、これから本当によいNGOとして育っていく過程だと思うのです。その中で、やはりきちっとした成長しつつあるNGOというのは、大いに国も働きかけて、ともに成長していくということが大事だと思うんですね。ですから、やはり選別して、その中で特にいいNGOというのは、大きな味方につけてともにやっていかなきゃいけないと思うのですね。それは将来育ってくると思いますので、ぜひ一つの枠の中に入れていただきたいと思います。それで制度化するということが最も望んでいる方向だと思うのですね。
 それから、フロンの回収問題がやはりこの京都会議で問題になったと思うんですね。それで、通産省に来ていただいておりますので、今フロンの回収についてどの程度進んでおりますか、聞きたいと思います。
    〔佐藤(謙)委員長代理退席、委員長着席〕
#117
○櫻井説明員 お答えします。
 私の方から、特定フロンの回収ということでお話をさせていただきたいと思います。現在、特定フロンの回収・破壊でござい…ますけれども、特定フロン自身は既に生産が全廃されておりますが、既に特定フロンを使って製作した機械、カーエアコンとか冷蔵庫等が市中にあるわけでございまして、この機器が廃棄される段階で中に入っている特定フロンを回収して破壊するためにはどう進めるべきかということが、現在の課題になっているわけでございます。これにつきましては、それぞれの特定フロンの廃棄処理の実態というものが、それぞれのものによってさまざまであるという実態がございます。それぞれの実態に合わせました回収ルートなりハードの整備あるいは費用分担シズテムといったものを構築していくことが、特定フロンの回収・破壊を推進するためには一番の核となるわけでございます。この点、通産省といたしましては、昨年の四月でございますけれども、特定フロン回収促進プログラムというものを作成いたしまして、事業者の自主的な取り組みによりますルートの整備、費用分担等のシス.テムの構築といったものを進めているわけでございます。この取り組みは、通産省だけでなく、環境庁も入りました関係十八省庁連絡会議という中で決めていただいておりまして、このような業界の自主的な取り組みによってフロン回収を進めていくというのが現在の立場でございます。
#118
○武山委員 その中で、カーエアコンが除外されていると思うのですね。このフロン回収の徹底という観点からは大変不十分だと思います。対象品目の範囲を拡大して検討していただきたいと思いますけれども、その辺は、頭の中に拡大する余地があるのかどうか、全くもうそれで固守しているのかどうか。その辺、カーエアコンについてお願いいたします。
#119
○櫻井説明員 お答えいたします。今先生の御質問は、このたび提案をしております家庭用冷蔵庫等の家電等再商品化法の中にカーエアコンが入っていないではないかという御質問だと思います。繰り返しになりますけれども、それぞれのフロンの回収を進めるためには、ルート、ハードの整備、費用分担といったシステムを構築していくことが必要でございまして、家庭用冷蔵庫につきましては、販売店ルートあるいは市町村ルートという二つのルートが既に確立しておりますし、家電メーカー、自治体によるハードの整備というものも進行しているわけでございます。こういうような実態があるということで、今回家庭用冷蔵庫については、家電等の再商品化法の中で、再商品化とあわせてフロンを回収するということにしたわけでございますけれども、カーエアコンにつきましては、このような家庭用の冷蔵庫とは同じような事情にはなく、このため、先ほど申し上げました産業界、具体的には車のメーカー、カーエアコンのメーカーによる自主的な取り組みによって、ルートの整備、ハードの整備といった実態を一つずつ着実に進めていくという形で取り組んでおります。
#120
○武山委員 そうしますと、どのくらいそういうルートの整備、もちろん家電の方は今度そういうことでリサイクルができますけれども^カーエアコンが除外されているということで、自動車業界がこれからそういう意味で、ルートの整備とかいろいろ整備されていくわけですけれども、それはどのくらいの期間を考えて将来検討する予定でしょうか。きちっとしたフロンの回収の徹底という点では。
#121
○櫻井説明員 カーエアコンの取り組みでございますけれども、昨年の四月に先ほど申し上げました通産省の方でプログラムを策定いたしまして、昨年の九月に関係の業界から取り組みについての実施計画が提出されております。そして、具体的には、ことしの一月から関東の一都三県でこのシステムで回収しております。そして、本年度半ばをめどにこれを全国展開にしていくという計画でございます。先生御質問のスケジュールにつきましては、当面、この一年間ぐらいの様子を見て、スケジュールが立てられるものならばスケジュールを立てていきたいというふうに考えております。
#122
○武山委員 関東三県だけだということですけれども、これから大変時間のかかる話だなと思いました。本当に気の遠くなるような、三県だけしかスタートしていないということで、これはやはり現実を見据えて、議論を先送りしないできちっと、負担をどうするかとか、もうぎりぎりの線だと思うのですね。それで、やはり先送りしないということだと思うのですね。もうどんどん車の量はふえているわけですから、それはしっかりと、もちろん我々も先送りしないで議論をするということだと思いますけれども、ぜひ検討していただきたいと思います。そうしますと、さらに一歩進めて、循環型社会を目指した全製品に係る基本的なリサイクル法を制定して、その中で法制度を検討するということが必要になっていくと思いますけれども、環境問題は法整備が本当におくれていると思うのですね。先ほどダイオキシンのお話も出ましたし、環境ホルモンのお話も出ましたけれども、環境に関する法整備は日本は大変おくれていると思います。これは生命にかかわる問題ですので、早急に対応していただきたいと思います。次に、大木環境大臣は最近藤前干潟を視察されたと思いますけれども、ぜひその御感想をお話ししていただきたいと思います。
#123
○大木国務大臣 まず感想ということでございますが、あそこは私も、自分のうちの近いところでございますから、近くまで何遍も行っているのですが、改めて今度は藤前干潟ということで、しかも鳥がなるべくたくさん集まる時期というのを選んで行かせていただきましたから、私が何か頭の中で描いていた以上に非常にたくさんの鳥が、特にあの時間は集まっておるなという感想を持ちました。最近は、ほかの干潟も何かだんだん侵食されているというような話で、日本でも指折りの干潟だということで、そういったところを見ておりますと、確かにこれは大事な干潟だなということは痛切に感じたわけでございます。
 ただ、これから、今ちょうど名古屋市の方で御存じのとおりにいろいろと、ごみの処理場というようなものをつくるという話ですから、これは別の話で、これからどういうふうに進めるかということについては、名古屋市の方で審議会がありまして一応の答申が出た。次のステップとしては愛知県ということで、さらに、愛知県が終わりますと今度は運輸省、というのは、あそこは港ですから、運輸省の方で一応いろいろなまた御審査がある。その時点で環境庁としては意見を述べる。
 ですから、手続的にはそういう順番になりますけれども、私も前から申し上げているとおりに、非常にこれは環境問題にも密接にかかわっておりますし、特に名古屋市の方の審査委員の御答申の中にもへこれは環境上の問題はあるんだというか、影響はあるんだ、こういう言い方をしておられますので、今後、例えば愛知県がいろいろと審議をされる場合にも、必要に応じて、もしも環境庁としての科学的な知見を求めるというようなことがあれば、それはいつでも御協力をいたします、こう申し上げております。
 ただ、環境庁全体として、役所としての正式の意見を申し上げるというのは、今申し上げました運輸省との絡みで、その時点で正式には出てくる問題でございますけれども、私も今の時点から環境庁の立場で、どういう御審議をしていただくか、あるいはどういう調査をしていただくということには当然関心を持っております。
#124
○武山委員 環境アセスメントのやり方に問題があるかなと思うのですけれども、その点についてはどうでしょうか。
#125
○大木国務大臣 やり方というより、むしろ私は、今度出てまいりました名古屋市の答申というのが、これをどう読むかというのが非常に難しいわけでございまして、一応、環境に対する影響はある、だからいろいろと必要な措置はとりなさい、こういう意味のことが書いてある。他方、しかし、ごみ処理場をつくることについての準備は進めてもいいよ、こういうことですから、そこら辺のところが必ずしも明確でございません。特に、いろいろと環境上の影響があるというのはどういう意味での影響があるか、私も答申を読んでみましたけれども、必ずしも明確でございません。
 今度愛知県の方でも審議されるということですから、そういったところでどういう審議をされるのか。そういったことも見ながら、そして、先ほどの名古屋市の方でいろいろとされたことにつきまして、またこれからもう少しいろいろな方と、どういう議論をされたのか、私もこれは今とりあえず個人的にはいろいろと聞いておるのですけれども、まだちょっと全体として、それを受けて環境庁の立場で正式に申し上げるというところまでは、私も十分に勉強が済んでおりませんので、これはもう少し先のことになると思います。
 いずれにいたしましても、とりあえず今の段階では、愛知県が中心になっていろいろとこれから審議をされますので、それを十分に注意深く見守っておるところでございます。
#126
○武山委員 諌早の問題も、それから中海干陸の問題も、本当に今まで何となくすっきりしないような、そういう状況を国民全体が感じていると思うのですね。ですから、そういう反省のもとに立ってやはり対応していただきたいと思います。大木長官の地元なものですから、皆さん大いに期待していると思います。私も期待したいと思います。
 それから、最後になりましたけれども、中央環境審議会のあり方についてちょっとお聞きしたいと思います。
 今、いろいろな審議会がもう数多くありまして、それで、私も人事案件でもちろん今まで接してきましたけれども、いろいろな省庁のOBですね、そういう方々が、退職した後、一回、二回、三回と天下るというか、職をそこに決めて委員として参加するわけですけれども、結局、環境庁の環境問題に対する責任というのはだれが持つのでしょうか。ちょっとそれをお聞きしたいと思います。
#127
○大木国務大臣 いろいろな審議会がたくさんございまして、これはもう政府の方でもそれから国会の方でもいろいろ御議論があって、今行革ということを議論しておるわけですけれども、その中で、審議会というものも、余りにも数も多いし、本当に必要なものでないのもあるのじゃないかというような御議論はありますから、これはできるだけ抑えていくという議論があることは承知しております。
 ただ、環境庁の場合に、中央環境審議会というのは、これは一番総合的で、その中にいろいろ部会はありますけれども、部会の先生方がまたそれぞれに担当しておられて、そういった方が全部集まってたしか八十人ぐらい今中央環境審議会の委員という方がおられるわけです。このぐらいの方々、環境問題は非常に多様なものですから、いろいろな方面の専門家を並べますと大体これぐらい要るのかなという感じは持っておりますけれども、中央環境審議会にむしろ非常に集中しておるという意味では、比較的そういった審議会は環境庁の場合には数はそれほど、正式に、しかもそういった権威のあるものは中央環境審議会だけでございますので、今のところ、数としてはそれほど多くないのじゃないかということであります。
 では、御意見をどういうふうに私どもがこれから活用していくか、あるいは必要に応じてまた諮問させていただくかということですけれども、これは専門家としての御意見でございますから、環境行政の立場からは当然に環境庁が政府の一部として責任を持って実施をさせていただくということでございまして、行政官庁としての責任はあくまで環境庁が持っておる、こういうことでございます。
#128
○武山委員 そうしますと、環境行政のすべては環境庁の長官である大木長官だという意味にとってよろしいのですか。
 実は、私が質問したい内容は、答申を待ってとか答申が出たからとかいって、非常に審議会の答申に社会全体が右往左往しまして、と同時に、それだけ右往左往する審議会の中身が明らかにされない。それから、国費を使って、国家公務員のような、結局、人件費であるということですね。それにはやはり中身も明らかにすべきだと思うのですけれども、その辺の責任が非常にあいまいになっていると思うのですね。
 それで、この審議会というのは、中曽根さんが総理のときにつくられたものだと、それに端を発して、その後ずっと審議会というものがつくられてきたということなのですけれども、当時の社会状況と今の社会状況とは大変大きく変化していると思うのです。それで実は私は、だれが一番責任があるのだということで、大木長官でしょうかということでお聞きしたのです。
#129
○大木国務大臣 環境庁が今度は環境省にさせていただくので、従来以上に責任は多くなると思いますけれども、行政官庁というのは、自分だけですべてのことを解決するということはできないわけでありますから、当然に総理の指揮のもとで各省庁が仕事をしておって、必要に応じて調整をするということでございますから、環境庁あるいは将来の環境省が主として環境行政の中心になることは当然でありますけれども、必要に応じてまたいろいろと関係各省とは協議をしなければならぬということは、これは申し上げなければならないと思います。
 それから、今の審議会でございますが、確かに、行政官庁が自分のやりたいことを正当化するために何か審議会の御意見だといって、よく隠れみのだというような言い方がされます。そういうふうに使うということは、これはもう決して正道ではないと思いますけれども、やはり国民各位の御意見を聞くということになりますと、環境のような問題の場合に、いろいろと専門家の御意見も聞かなければいかぬということでこの中央環境審議会があるというふうに思っております。その討議の内容を、審議の内容をできるだけ公開するということは、これは当然でございまして、中環審の方の討議もある程度これは公開されておりますね。それはされておりますので、これはひとつそういうふうに御理解いただきたいと思いますし、あるいはまた、必要に応じてそういったものをさらに御説明をするというような努力はいたしたいと思います。
 ただ、これはよく言われることですが、すべての審議を公開するのが望ましいかとなりますと、物によってはいろいろな御意見があってかなり、自分の言いたいことはやはり公開でなくて言いたいという場合もありますから、私は、原則は公開でいいと思いますけれども、物によっては、最終的に物をまとめるときには公開でならない部分も多少残るということもありますが、原則は、できるだけ公開して、皆さんによくわかっていただいて、その上でその結論を読んでいただく、こういうことでいいのだろうと思っております。
#130
○武山委員 国会議員というのは、私がないくらいすべて公的に、私的な部分も公的に、あらゆる角度から見られているわけなのですけれども、この中央環境審議会の皆さんも、そういう意味では非常に環境が似ていると思うのですね。国の機関から委任されてやるわけですね、もちろん本人も承諾しているわけですけれども。いわゆる人件費の問題もいっか議論になりましたけれども、大変高い、国会議員と同じような金額、それ以上の方もいるわけですね。
 そうしましたら、原則公開というのは当たり前のことだと思うのです。それから、すべて公開も当たり前のことだと思うのですね、私たちもすべて公開されているわけですから。それで、どうしても公開しないでくれというのは、それこそ個人的なあれだと思うのですね。自分がその会のメンバーであれば、堂々と物を言い、堂々としているということが大事だと思うのです。その辺、あらゆる委員会がやはりガラス張りになるということが大事だと思いますけれども、幾つか閉鎖的な部分があるというふうに今感じたのです。
#131
○大木国務大臣 後で中央環境審議会の方の内容については政府委員から答弁させますけれども、中央環境審議会、例えば八十人全部常勤でやっておられるわけではないわけでありまして、その都度お願いして来ていただいておる。ほかの仕事も持っておられるというような方がもうほとんどでございますので、その辺は、今先生のおっしゃった人件費とか何とかという話はちょっと、まあ、物によりまして、いろいろな審議会で、数名のメンバーで、そのほとんどが常勤で相当高額の月給をもらってやっておられるというのとはちょっと違うような感じがするのですが、中央環境審議会についてまずちょっと御説明して、それでもしまた別の御質問がありましたらお答え……(武山委員「健康被害の方はそうですね」と呼ぶ)健康被害ですね。それでは中央環境審議会のことから今御説明していいでしょうか。
#132
○太田(義)政府委員 二つございまして、環境庁にいわゆる審議会は三つございますが、そのほかに審査会、健康被害の関係を含めて二つあるわけでございます。
 今、中央環境審議会のような審議会の委員の方々はみんな非常勤の方々でございますので、実際、出てきていただいた場合には謝金とかあるいは旅費というものをお出しするだけでございます。
 それから、今委員御指摘の健康被害の関係は、これは常勤の委員がおられますので、そういう方は毎日詰めて、被害者救済の関係の不服審査を取り扱っていますので、そういう方は、いわゆる月給という形でお出ししているという格好になります。
#133
○武山委員 時間が来てしまいました。またこの次に続けたいと思います。どうもありがとうございました。
#134
○山元委員長 藤木洋子さん。
#135
○藤木委員 日本共産党の藤木洋子でございます。
 きょうは、先日、大臣が視察をされまして、たくさんの種類の鳥が集まる日本有数の干潟だと実感したというふうに記者会見でもお述べになりました藤前干潟の保全について、お伺いをさせていただきたいと思います。
 私も、実は先日、四月二日でございましたけれども、大臣がいらっしゃる前に藤前干潟を見てまいりました。国内最大の渡り鳥の飛来地で、国際的にも重要な藤前干潟を埋め立てから何としても守らなければならない、そういうことを非常に痛感いたしました。
 そこで同時に考えさせられることは、名古屋市は、ごみ減量化対策が非常におくれているという問題、それから愛岐処分場の延命も図っておりませんし、代替地の確保も真剣に図ってはいない。結局は藤前干潟の埋め立てに固執をしている。この名古屋市当局の責任は極めて重大だということもまた痛感をいたしました。
 しかし、この問題は同時に、名古屋市だけの責任ではございませんで、国内最大の渡り鳥の飛来地で、国際的にも重要な藤前干潟を守るという環境庁の責任が問われているものでもあるということもまた非常に強く感じたところでございます。
 そこで、お伺いをしますけれども、庄内川、新川、日光川の河口一帯、これに残存する干潟を中心に、シギ・チドリなどの渡り鳥の重要な渡来地となっておりまして、こういうことで、事業の具体化に際して、事前に十分な審査、検討を行い、鳥類の生息環境の保全に万全を期すこと、こういう意見が述べられております。
 大臣は、先日記者会見で、名古屋市の環境影響評価審査委員の答申には不十分なところもある、先ほどの御答弁の中でもおっしゃっておりましたけれども、そのようにお述べになって、具体策を求めておられます。
 そこで、名古屋市の藤前干潟に対する現在の対応、これが果たして十分な調査や検討を行っているのか、そして保全に万全を期しているというふうにお考えになっておられるのか、大臣の御見解、御認識をお伺いしたいと思います。
#136
○大木国務大臣 名古屋市がいろいろと調査をされた、これについては、私どもの環境庁もみずから同じところでやったというわけではございませんので、その名古屋市の調査が十分であったかどうかということについてのコメントは差し控えますけれども、ただ、その結果として審議会の方から出てまいりました答申というのは、ちょっとわかりにくい、私ども非常に、これをどう理解するかという点でわかりにくいということは一つ申し上げられると思うのです。したがって、どういう意味であるかということは、私も内々いろいろとお聞きはしておるわけですけれども、既に愛知県の方も調査を進めておられますので、両方これから出てくるところを見させていただきまして、また私どもとしての見解は申し上げたいと思います。
 ただ、先ほども同じようなことをほかの先生方の御質問で申し上げましたけれども、私どもとしては、もちろんいろいろな専門家がおりますから、愛知県がこれからいろいろと調査をされる際に、いろいろと専門的な意見を求められれば、それについてはいつでも御相談というかお答えするということはできるだろう、こういうふうに申し上げている段階でございます。
 ただ、最終的な環境庁としての公的な意見ということになりますと、これは手順の問題としては、愛知県の審議も終わって、そして今度はその事業主体でございます名古屋市ないしは名港管理組合が運輸省と協議をされる、その時点において環境庁としては正式の意見を申し上げる、手順としてはそういうことになっておるということだけはひとつ御理解をいただきたいと思います。
#137
○藤木委員 環境庁として今意見を述べる段階ではないということをお述べになるわけですけれども、意見を述べる段階になるまでは、まだいろいろ勉強していればいいということではないと思うのですね。
 もう既に名古屋市では、環境影響評価審査書で市長が「事業予定区域周辺干潟域における鳥類などの生息環境及び周辺水域の水質等干潟生態系に及ぼすことは明らかである」、明らかであるとしながら、事実上藤前干潟の埋め立てを認めているわけですね。ですから、保全に万全を期しているとはとても言えないと私は思います。
 名古屋市は、愛岐処分場などが三年後に満杯になるから干潟を埋め立てる、このように言っております6しかし、名古屋市のごみ減量化対策は、瓶や缶やこういったものを分別しているのは、十六区中七区でしか行われておりません。これは非常におくれた状況でございまして、しかも今後の計画でも、二〇〇一年には埋め立て予想量もふえているという状況になっているわけですね。また、愛岐処分場の代替地の確保も、二十年前からの課題であったにもかかわらず、これも怠ってまいりました。こうしたこれまでのごみの対策に対するツケを藤前干潟で支払うというような名古屋市の姿勢は問題です。
 しかも、分別、リサイクルの徹底など、あらゆる手だてをとって愛岐処分場の延命を図って、九五年に発足いたしました尾張地域広域処分場確保連絡調整会議というのがございますね、この機能が今発揮されていないという状況ですけれども、これを機能させて最終処分場を確保しますと、藤前干潟を埋めなくても済むのではないかという思いがいたします。
 さきの大臣の会見でも、国、愛知県、名古屋市が協力しながらよい結論を見出したいと述べて、愛知県に代替地も視野に入れた打開策の検討を暗に求めたというふうに新聞では報道されているわけですね。
 そこで、大臣が会見で述べたことは、名古屋市が藤前干潟にかわる代替地の確保を真剣に検討もせず、生息環境の保全に万全を期していないので、愛知県の打開策に期待をしているのではないかというふうに私には思えるのですが、大臣、その点はいかがでしょうか。
#138
○大木国務大臣 これは現在の法制でどうするかという問題、それから私たまたま環境庁であり、また地元の人間でもございますから、いろいろと個人的にも意見は述べておるわけですけれども、日本じゅうの干潟がどんどんつぶされていくから、まず環境庁がそれを何とかしろとおっしゃる、それはお気持ちはわかりますし、私は、環境庁の一般的な仕事としては、これからそういったことは十分に意を用いていかなければいけないと思いますが、順序としては、今のこの藤前干潟につきましては、名古屋市なりあるいは愛知県なりが専門家も含めていろいろと議論しておられるわけですから、それはそれとして一応尊重したい。
 ただし、先ほどから申し上げているとおりに、非常に大切な問題でございますから、これは実は環境庁が一般的に環境問題について十分注意していただきたいと言いました初めは、一九九二年ぐらいだと思います。それ以来、その意思は十分おわかりの上で名古屋市も今までやってこられたし、それから、これから愛知県も審議会でいろいろと御検討になるわけでございますから、私どもとしては、私どもの方の意は一般的には伝えてある。
 ただ、今の藤前の問題というのは、これはオール・オア・ナッシングというよりは、どうもその名古屋市の方の審議会でのお答えというのも、ある程度条件つきで、しかしごみ処理場をつくることについては準備してもいいよ、こういうお答えでありますから、それの具体的な意味合いというのが、例えば現場にもう少しいろいろな施設、人工干潟というような話もあるようでございますけれども、そういったものもつくれば全体として干潟としての価値は著しく損なわれずに済むのかどうか、そういうような問題もあると思います。
 そういう意味では、私は、オール・オア・ナッシングの問題ではないと申し上げておるわけです。それがどこまでそういった条件を整備すればいい、いいというか、私どもとしてもいいという判断が出るのか出ないのか、その辺がまさに分かれ目でありますけれども、今のところは、名古屋市に続いて愛知県の方で審査をしておられますから、それを注視しておる、こういうことでございます。
#139
○藤木委員 長官のお話を伺っていますと、どうも埋め立てありきという思いがしてならないのですね。そこを埋め立てるんだ、その前提に立って物をおっしゃるというように聞こえてならないのですけれども、代替地確保の問題でも、名古屋市は保全に万全を期しているとはとても私には思えないわけですね。
 そこで、重ねてお伺いをしたいと思うのですけれども、鳥類の生息環境の保全、これに対して責任がある環境庁として、自然保護団体だとか、それから市民団体が提案をしている代替地案というのもあるわけですが、こういったものも含めまして、藤前干潟にかわる代替地の検討を積極的に図るように名古屋市に要請すべきだ、私はこのように思うのですが、長官いかがですか。
#140
○大木国務大臣 環境庁がいろいろ意見を申し上げる、それは、一般的な姿勢としては、環境庁だから環境のことをすべて考えるということですが、御存じのとおりに、鳥類保護につきましては、例えば、国際的にはラムサール条約もございますし、それから、日本と中国、ロシアそれからアメリカあたりとは二国間条約もありますから、鳥類の保護とか湿地の保全ということについては一般的な協力の取り決めがありますけれども、今度はこれをどこまで具体的に、強制力を持って、例えば地方自治体に意見を言うかということになりますと、これは、実は私は、政策的には申し上げられるけれども、強権力を持って申し上げられるかということになると、やや疑問があるというふうに思っておりますので、これはやはり、名古屋市なり愛知県と話し合いをして進めていくよりしようがないのではないか。
 そういう意味におきましては、今お話のありましたようなことを含めて、これから極力話し合いは進めてまいりたいと思いますが、今すぐここで、環境庁の命令だということで、ストップとかいうような形での解決ではないんじゃないかというふうに考えております。
#141
○藤木委員 それでは、環境庁に伺いますけれども、環境庁は、九六年七月に愛知県を介して、事業予定区域周辺について、国設鳥獣保護区を設定したいとの意向を表明されまして、意見を照会しておられます。そして、第八次国設鳥獣保護区設定計画に、庄内川、新川、日光川の河口部を盛り込んでおられます。また、九七年九月に、庄内川、新川、日光川の河口部をシギ・チドリ類重要渡来地域に指定して、地域の保全に関する調整を行っていくことになっております。
 そこで、環境庁、国設鳥獣保護区の設定やシギ・チドリ類重要渡来地域の保全の見通しはございますか。いかがですか。
#142
○大木国務大臣 実は、名古屋市の審議会がいろいろ議論をされたときも、あの辺についての今後の環境をできるだけ守っていくということの一つの考え方として、具体的にどこからどこまでとは言っていませんけれども、あの地域を鳥獣保護区域にするというようなことについては、名古屋としても今後協力したらどうかというようなことは、たしか御意見として述べられておると思いますし、それはどこからどこかということは別ですけれども、あの辺の地域を鳥獣保護区域として指定するという可能性は、私どもの方でも今検討をしております。
#143
○藤木委員 環境庁が検討しておられることと、名古屋市がそれを本当に理解をしてやろうと言っていることとは違うわけですね。ほとんど見るべき進展はないわけですよ。
 名古屋市は、事業予定区域の四十六・五ヘクタールに国設鳥獣保護区を設定するのは適切ではないと実は拒否しておられるのですね。これで国設鳥獣保護区の設定やシギ・チドリ類重要渡来地域の保全ができるのか。できるわけはないと私は思うのですね。そもそも、第八次国設鳥獣保護区設定計画に庄内川、新川それから日光川の河口部を盛り込んだのは、環境庁が八八年から九六年まで、シギ・チドリ類の主な渡来湿地の春と秋の渡来状況の観察調査があったからだというふうに私は伺っております。この調査結果は、先ほども触れたように、九七年九月にシギ・チドリ類渡来湿地目録としてこのように作成されております。
 そこで、庄内川、新川、日光川の河口が重要渡来地域に指定されているわけですけれども、環境庁は、保護区の設定や渡来地域の保全を図るというのであれば、事業予定区域の生息環境の重要性について十分な調査がなされているというふうにお考えなのかどうか、その点はいかがでございましょうか。
#144
○丸山政府委員 お答えを申し上げます。
 シギ・チドリ類につきましては、環境庁といたしまして、全国の主な渡来地を対象に、原則として春と秋に渡来状況の観察調査を継続的にやってまいっておりまして、今後とも、当該調査を通じて、シギ・チドリ類の生息環境の把握に努めてまいりたいと考えております。
#145
○藤木委員 それで、私が伺っているのは、その調査で十分かどうかということを伺っているのですが、それで万全でございますか。
#146
○丸山政府委員 生息環境の調査が万全かどうかというお尋ねでございますけれども、こういった渡り鳥の調査につきましては、環境庁も調査いたしますけれども、それ以外のいろいろな主体も調査をいたしております。いろいろな研究資料もございます。そういったようなものを総合的に見ながら検討をしていくということでございまして、いわば科学に限界はないといいますか、やればやるほど必要な調査もございますし、それはその時々の判断だろうかと考えております。
#147
○藤木委員 専門家のいろいろな調査があると言われましたけれども、そういったあらゆる調査を環境庁がすべて把握をしているという状態ではないと私は思いますね。庄内川、新川、日光川の河口一帯に多数渡来しているから重要だというだけでは、全く不十分だと思うわけです。
 監視員をしておられる方から私伺ってまいりましたけれども、監視する場合は、庄内川、新川、日光川の河口別に、しかも時間を追って生息状況について綿密に調査をしておられるというのが実態であります。事業予定区域の生息環境について十分なデータを持たないで、保護区の設定や地域の保全を主張するというのは、これはいささかおこがましいのではないか、できるわけはないのではないか、そんな思いがしてなりません。
 藤前干潟を守る会代表の辻さんは、渡り鳥が庄内川、新川、日光川の河口の一帯をえさ場としているけれども、干潟の干出に合わせて庄内川から新川に多くの鳥が移動し、事業予定区域は集中採餌するえさ場として機能していると語っておられます。特に、ハマシギでは全数の五〇%から八八%、オオソリハシシギの九六%、シロチドリの一二%から七二%、ダイゼンの三一%から八八%が、どこでも採餌できる状況のもとで、実は藤前干潟を選択しているというのですね。それも、干潟の傾斜が緩やかな西側の事業予定地域になっているところであります。
 委員長、お渡しをいただきたいと思うのですが。
#148
○山元委員長 はい。
#149
○藤木委員 今長官のお手元にお渡しさせていただきましたが、そこにございますのは、オオソリハシシギの採餌位置の推移を時間を区切って図に落としたものでございます。既に御承知かと思いますけれども、ごらんをいただきたいと思います。事業予定区域内の採餌、これがよくおわかりいただけるというふうに思うのですね。
 そこで、環境庁、こうした渡り鳥の移動と採餌位置の選択などを十分把握をした上で、事業予定区域を含む周辺一帯、その地域一帯を保護区に設定し、保全するように名古屋市に求めるべきではないかと思うのですが、その点はいかがでございますか。
#150
○丸山政府委員 お答え申し上げます。
 先ほどお答えいたしましたことも含めまして、渡り鳥の生息状況、あるいは移動、採餌も含めましての資料につきましては、私どものほかにさまざまな主体での調査、あるいはまた今お話しの資料もあるかと思います。そういったような資料を踏まえて、県や市等の地元の関係機関あるいは関係者との調整に努めてまいるというふうに考えております。
#151
○藤木委員 環境庁みずからが十分なデータもお持ちにならないで、名古屋市のデータを審査するだけでは、積極的な事業予定区域を含んだ藤前干潟の保全はできないんじゃないですか。私は非常に心配いたします。
 しかも、名古屋市の準備書のデータでは、十分な調査がやられているとはとても言えません。ことし三月十九日の名古屋市環境影響評価審査委員の準備書に対する答申の中にこういうのがございますね。事業予定区域のシギ・チドリ類の利用率について、年間あるいは一日の平均としてのみ評価することは適切ではなかった、最も利用される春の渡りの時期の最干潮時にどのように利用されているのかを把握し、評価することも必要である、このように述べているわけです。
 環境庁は、名古屋市が春の渡り鳥調査、三月から五月まで実施していることを御存じと思いますが、この調査結果について、環境影響評価の対象として干潟の生息環境を保全すべきだと思うのですが、そのようにはお考えにならないでしょうか。
#152
○岡田政府委員 お答え申し上げます。
 御指摘のように、名古屋市が三月から五月にかけて春の渡りの調査を実施しているということは承知しております。
 いずれにしましても、現在地元でアセス手続が進んでいる中でございまして、先ほど来大臣からもお話し申し上げているように、愛知県の審査が進んでいる、行われているという段階にありまして、私ども、自治体が要綱に基づいて行うアセスに対して直接指導という立場にはございません。もちろん相談には乗るとかそういうことはあるのですが、直接指導という立場にはありません。しかし、春の渡りへの影響の検討は主要なポイントであるというふうには思っておりますので、環境庁が審査を行う際には十分検討することといたしたいと思います。
#153
○藤木委員 この調査結果を環境アセスに取り入れないまま事業計画が推進されるというのはとんでもない乱暴なことだと思いますね。
 先ほどの答申では、事業予定区域内で観察されたシギ・チドリ類の利用率は七九・九%と高い値となった、このように、シギ・チドリ類の春の渡りの時期の大潮干潮時にはかなり高い割合で事業予定区域を利用していることがわかったとしております。
 ですから、ここを埋め立てするということは、藤前干潟の価値を半減させる大きな事態になるということを申し上げたいと思うわけです。この事業が進みますと、国設鳥獣保護区を設定することであるとか、あるいはシギ・チドリの重要渡来地域の保全の意義というものは大きく損なわれるのではないでしょうか。その点はいかがですか。
#154
○丸山政府委員 お答えいたします。
 いずれにいたしましても、環境庁としての意見が求められました場合には、当該地域のシギ・チドリ類の渡来地としての重要性を踏まえながら、鳥類の生息への影響についてしっかりした審査をしていく必要があるというふうに考えているところでございます。
#155
○藤木委員 今の時点で何もおっしゃれない、指導できないからとかいろいろおっしゃいますけれども、環境庁自身がどういう見解を持っているか、そのことを私は伺っているわけで、そのことさえお述べになれないというのは、これは環境庁とは一体何をするところか、そのような疑問を抱かないわけにはまいりません。運輸大臣から環境庁長官に意見を求められてから意見を述べていたのでは間に合わない、これがこれまで環境アセスの苦い経験だったわけです。だから私は申し上げているわけで、今環境庁の果たさなければならない役割、その責任、それが問われているのではないかということを申し上げているわけです。
 大臣の記者会見でも、国、愛知県、名古屋市が協力しながらよい結論を見出したいと言っておられる。そのよい結論というのは、その保護区を守ることであり、保全することであり、そういう結果になることだというふうに私は思います。環境庁として正式な意見を出す前の段階でも、問題解決のために努力をするという考え方を示したのだ、新聞でもそのように報道されているわけです。そういうことに恥じない態度をやはり貫いていただきたいと思いますね。国設鳥獣保護区を設定し、シギ・チドリの重要渡来地域を保全するという立場から積極的に主張していくということは当然のことであろうと思います。
 それではお伺いしますけれども、名古屋市の答申やあるいは審査書にございますように、事業予定区域周辺干潟における鳥類などの生息環境及び周辺水域の水質等干潟生態系に及ぼすことは明らかである、このようにした評価がこれまでに環境庁長官に意見を求められた環境影響評価書のうちであったかどうかですね。干潟生態系に及ぼすことが明らかであるというのと同じような文言で明記したものがあったのかどうか、そのことが一点。それからもう一つは、及ぼすことは明らかであるとしながら、そのまま事業を執行したものがかつてあったのかどうか。その点はいかがですか、環境庁。
#156
○岡田政府委員 これまで環境庁長官に意見を求められた案件につきまして、そのような事例があったとは承知しておりません。したがって、今二番目の御質問も、影響が明らかとしたまま事業を実施した例も承知しておりません。
#157
○藤木委員 そうなんです。もうほとんど影響は軽微であるとか影響は少ない、影響は小さい、こう言って事業が執行されているわけです。
 大臣の記者会見でも、答申には不十分なところもあるとして具体策を求めておられますけれども、人工干潟の造成などの代償策程度で生息環境の保全はできません。また、環境庁長官意見で、若干の規模の縮小であるとかあるいは位置を少し移動するとか、そういったことでも保全はできないということを申し上げたいと思います。
 そこで、大臣は名古屋市での記者会見で、「干潟は日本の財産であり、どう守っていくかが課題」、こうもお述べになっておられますね。干潟生態系に及ぼすことは明らかであるというのであれば、その影響を回避するためにあらゆる努力をするということが当然だと思うわけですね。人工干潟の造成などを条件にして埋立事業を推進するというのは、鳥類の生息環境の保全に万全を期すということとは全く反対の行為だと申し上げなければなりません。
 環境庁は、国設鳥獣保護区を設定し、シギ・チドリの重要渡来地域を保全する責任として、代替地の確保を図り、鳥類などの生息環境や周辺水域の水質等干潟生態系に及ぼすことのないように保全に万全を期させるということを行うべきだと思うのですが、大臣いかがですか。
#158
○大木国務大臣 直接のお答えになるかどうか。まず明らかにしておかなければいけないのは、一つは、名古屋市の審議会の答申も、鳥獣保護区を設けるという話と今の干潟をどうするかという問題と分けて考えておられますから、仮にあそこに何かつくるにしても、あの地域一帯について鳥獣保護区を設けるということの可能性はまた別と言っているわけであります。ですから、それは私どもも分けて頭の中で考えておるということは一つまず申し上げたいと思います。
 その上で、あくまでも今議論をしておるのは、あそこの藤前干潟の問題というのは、どこまで環境に対する影響をミニマムにできるかということだと私は思うのですね。ゼロにはならないでしょう、それはそういうふうに答申も出ていますから。ゼロにはならないけれども、藤前干潟というものの価値が非常に著しく損なわれて、本当にそれは大変なことだということになるのか。いろいろな努力によってそれが非常に最小限に制約されて、仮に何かつくっても藤前干潟というものの存続の一つの意義というものは残るのかどうか。
 その辺がまさに私は分かれ目だと思っておりますので、これは、一つはまず名古屋市の審議会がおっしゃったいろいろな影響ということ、あるいはいろいろな影響を少なくするための措置ということをもう少し私も細かく今砕いて説明してもらいたいということで聞いておりますが、これが一つ。
 それから、愛知県の方でまさしく今いろいろと審査をしておられますから、その話も聞いて最終的には判断をするべきであろう、そういうふうに考えております。
#159
○藤木委員 ですから、環境庁自身の干潟に対するあらゆる生態系の調査、その重要性を本当に説得力を持って提示できるだけの資料を整えるということが極めて大事だというふうに思うわけです。専門家の知識もかりるというのであれば、環境庁は、そういったものを全部手のひらに乗せて、把握をして対処していただきたい。どうなるのかわからないというようなあやふやなことではならないというふうに思うわけですね。
 改めて強調しておきますけれども、今環境庁の責任が問われているということであります。一度埋め立てたら、人工干潟をつくろうが、自然の干潟は決して、決して戻ってはまいりません。大臣は、「干潟は日本の財産であり、どう守っていくかが課題」、このようにおっしゃっていますが、干潟は単に日本の財産だけではありません。渡り鳥の渡来地なんです。地球の財産なんです。ぜひ、干潟を守る、その決断を強くお持ちいただきますように最後に求めて、私の質問を終わらせていただきます。
#160
○山元委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時散会
ソース: 国立国会図書館
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