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#1
第142回国会 本会議 第17号
平成十年三月十三日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第八号
  平成十年三月十三日
    午後一時開議
 第一 恩給法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 恩給法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
    午後一時三分開議
#2
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 恩給法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
#3
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第一、恩給法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長谷津義男君。
    〔谷津義男君登壇〕
#4
○谷津義男君 ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、恩給受給者に対する処遇の適正な改善を図るため、平成九年における公務員給与の改定及び消費者物価の動向その他の諸事情を総合勘案し、恩給年額を平成十年四月分から一・一九%引き上げるほか、各種加算額等についても所要の改定を行おうとするものであります。
 本案は、三月十一日本委員会に付託され、昨十二日小里総務庁長官から提案理由の説明を聴取し、質疑を行い、採決いたしましたところ、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
#7
○議長(伊藤宗一郎君) この際、内閣提出、沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。国務大臣鈴木宗男君。
    〔国務大臣鈴木宗男君登壇〕
#8
○国務大臣(鈴木宗男君) ただいま議題となりました沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 政府は、沖縄がさきの大戦において筆舌に尽くしがたい苦難の歴史を経験し、さらにその後、二十七年間にわたって米国の施政権下に置かれたこと等にかんがみ、本土への復帰以来、沖縄における基本的な社会資本の整備や、地理的、自然的な特性に即した沖縄の振興開発を図ってまいりました。すなわち、沖縄振興開発特別措置法により、三次にわたり総合的な沖縄振興開発計画を策定し、これまでに、面積当たりで全国平均の四・七倍の公共事業関係費を投入するなど特別の措置を講じ、もって、沖縄の振興開発を積極的に推進してきたところであります。
 しかしながら、沖縄は、本土から遠隔の地にあり、また、多数の離島により構成されているなどの不利な条件に加え、全国の米軍施設・区域の七五%が存在するなど本土とは異なる事情を抱えており、沖縄の経済社会は依然として厳しいものがあります。
 沖縄における米軍施設・区域の整理、統合、縮小と沖縄振興策は、引き続き内閣の最重要課題であり、沖縄県が地域経済として自立し、雇用が確保され、沖縄県民の生活の向上に資するよう、また、我が国経済社会の発展に寄与する地域として整備されるよう、政府として最大限の努力を払ってまいります。
 昨年十一月の沖縄復帰二十五周年記念式典における内閣総理大臣式辞を踏まえ、特別自由貿易制度を初め、情報通信産業の振興や観光の振興のための制度の創設など、沖縄の振興開発のための特別の措置を新たに導入することとし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案につきまして、その概要を申し上げます。
 第一に、特別自由貿易地域制度を創設し、製造業等を営む特定の法人につきまして、所得控除の適用があることとしております。
 第二に、自由貿易地域及び工業等開発地区に関し、特定の機械、建物等につきまして税額控除の適用があることとし、また、自由貿易地域については、あわせて関税の課税の選択制を導入することとしております。
 第三に、情報通信産業振興地域制度及び観光振興地域制度を創設し、特定の機械、建物等につきまして税額控除の適用があることとするとともに、地方税の課税免除または不均一課税に伴う減収補てん措置を導入することとしております。
 第四に、中小企業の創造的事業活動支援のために、税額控除の適用があることとしております。
 第五に、旅客が空港内の免税店で関税を免除した価格で物品を購入できるようにするため所要の措置を講じることとしております。
 以上が、沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案の要旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#9
○議長(伊藤宗一郎君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。下地幹郎君。
    〔下地幹郎君登壇〕
#10
○下地幹郎君 自由民主党を代表して、沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。
 沖縄は、世界の人々が望む恒久平和の発信地になりたい、この思いは、多難な歴史を歩んだ百二十万人沖縄県民の、平和に対する共通の熱い思いであります。
 しかし、恒久平和の発信地としての役割を沖縄が担うとき、理想論だけの平和主義に走るのではなく、現実的な平和の確立をつくることが大事なことであります。
 現実的な平和の確立をなし得る第一は、今の沖縄の現状を変えることから始まると考えております。
 今の沖縄の現状をどのように変えるのか。それは、日本全体の米軍基地の七五%が集中している沖縄県民への基地の負担を軽減することであります。
 そのためには、基地の整理、統合、縮小を妨げるいかなる障害が生じようとも、橋本総理は日米両国間で同意をしたSACOの政策をちゅうちょすることなく進めなければなりません。
 沖縄が恒久平和の発信地としての役割を世界に認識させるには、沖縄の米軍基地の整理、統合、縮小が日本全体の、世界全体の人々の目に映るものでなければ役割は果たせないと考えております。
 基地の整理、統合、縮小の前進なくして、沖縄の振興策の大きな効果は望むことはできません。これは沖縄政策をつくる上での哲学であります。
 そこで、総理と鈴木沖縄開発庁長官にお聞きいたします。
 平和の発信地に沖縄はなり得るとお考えになりますか。また、沖縄振興策の効果を出す、基地の整理、統合、縮小についてのお考えをお聞かせください。
 大きな可能性を秘めた沖縄の子供のために、今回の改正案は、時を得た、まさに夢を可能にする法律案であると考えております。
 しかし、現在の沖縄は、本土復帰をして二十六年が経過した今日、社会制度や経済構造の大きなきしみがクローズアップされ、現実的には厳しい状況であります。
 高い失業率と低額の所得。失業率は全国平均の約二倍、七%に近づく状況になっております。所得に至っては、四十七都道府県の中で最下位、全国平均の七〇%という厳しい状況であります。この大きな問題を解決していく政策が、私が先ほど申し上げました、夢を可能にする今回の改正案であると考えております。
 橋本総理にお伺いいたします。
 この改正案によって、高い失業率の問題や低所得の問題にどのような効果を及ぼすことになるのか、お考えをお聞かせ願いたい。
 次に、今回の改正案は、私の目から見させていただくと、まさに日本国内における一国二制度であると考えております。
 制度の内容を見てみますと、特別自由貿易地域制度の創設においては、法人税の軽減と同じ効果を持つ、進出する製造業者等に対し、対象所得の三五%を、新設後十年間にわたり非課税にすることが盛り込まれております。
 自由貿易地域の拡充においては、関税の選択課税制度が導入され、新たなビジネスチャンスが生まれるでありましょう。
 工業等の開発地区の拡充、情報通信振興地域の創設、観光振興地域の創設においては、立地促進投資減税として、機械は一五%、建物・附属設備は八%、投資税額控除が行われ、国内外の企業に投資の魅力が生まれることになるでありましょう。
 沖縄の観光を飛躍的に伸ばすために、沖縄型特定免税制度が創設されることとなり、今まで買い物ツアーで海外に行っていた方々が沖縄へ買い物に来るという、まさに沖縄の観光の起爆剤になる制度も盛り込まれております。このような法の整備は、少しでも自立したいと思う沖縄県民のやる気に刺激を与え、国際都市沖縄づくりに大きく貢献するものだと考えております。
 そこで、鈴木沖縄開発庁長官にお伺いします。
 この制度に魅力を感じ、アジアの国々が企業立地に動いてきたとき、政府はどのような対応をするのか、お聞かせを願いたい。
 最後に、沖縄は今、大きな転換期を迎えております。新しい沖縄をつくるには、まさにシステムも人も、今までの既成観念にこだわることなくチャレンジをしていかなければなりません。この法案は、沖縄の転換期を切り開く大きな役割を果たすことになるでありましょう。これからの沖縄のあるべき姿は、県民の心を一つにできる政治の役割が必要なのであります。
 どうか、多くの賛成者によって、この法律案が国会を通過することを願って、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
    〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
#11
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 下地議員にお答えを申し上げます。
 私は、既に沖縄は平和の発信基地になりつつあると考えております。昨年の夏、沖縄県が選ばれた博士課程、修士課程の若い方々が、郷里の輿望を担って海外の各研究機関あるいは大学院に留学をされました。彼らが果たしてくれている役割は、まさに私は、沖縄の平和へのメッセージを伝える役割を、将来の沖縄を築く人材に育つこととあわせてこれが実行されているものと考えております。
 また、沖縄の米軍基地と沖縄振興策についてもお尋ねがありましたが、私は、沖縄の抱える問題の解決を図る上で、基地問題と地域振興への取り組みはどちらも大事な課題だと考えています。そのためにも、SACO最終報告の内容の着実な実施に引き続き最大限努力をしていきたいと思います。また、沖縄振興策についても、基地問題の進展を踏まえながら、国民の理解と協力を得ながら最大限努力していきます。ぜひ助けていただきたいと思います。
 また、今回の法改正が沖縄経済に及ぼす効果というお尋ねがありました。この法案は、既に御承知のように、沖縄の振興開発のため、特別自由貿易地域制度の導入など、優遇税制を中心にした特別の措置を講ずるものです。これによって企業の立地や投資が促進をされ、特色ある産業や貿易の振興による沖縄経済の自立化に資するとともに、沖縄の雇用情勢の改善につながってくれることを心から期待しております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣鈴木宗男君登壇〕
#12
○国務大臣(鈴木宗男君) 下地議員から、沖縄が平和の発信基地となり得るかというお尋ねがありましたが、この点に関しましては、今総理が答弁したと同じ見解であります。
 同時に、基地の整理、縮小、統合についてどう考えるかということでありますけれども、総理がおっしゃったとおり、少なくとも、クリントン大統領と橋本総理が英知を結集して決断をしたあのSACOの最終報告、わけても、普天間の返還の入っているあの五千二ヘクタールに及ぶ最終SACO報告を着実にやることが、私は、基地の整理、縮小、統合につながる唯一の道でもあるし、同時に、これが実現されれば今ある基地の二一%がなくなるということは数字が証明しておりますから、しっかりやっていただきたい、こう思っております。
 また、今回のこの法改正が、アジア諸国の企業誘致にどう取り組んでいくのかというお尋ねでありますけれども、地図を見ますと、那覇を中心に同心円で見てまいりますと、まさに東南アジアの中心は沖縄であります。この地政的な条件をも生かしながら、インフラ整備等がこの法案の成立によってさらに着実に進むであろうし、また税制の改正等、特別控除等をやっておりますから、企業進出が可能になっておりますから、企業創出を図りながらさらに沖縄の振興発展に寄与できるものだ、こう考えております。特に、東南アジアの中心地となり得る沖縄に私は大いに期待のできる本法案であるということを明言したいと思います。
    ―――――――――――――
#13
○議長(伊藤宗一郎君) 原口一博君。
    〔原口一博君登壇〕
#14
○原口一博君 私は、民友連を代表いたしまして、ただいま提案されました沖縄振興開発特別措置法の一部改正案について質問申し上げます。
 佐賀が生んだ偉人江藤新平公は、司法制度の礎を築くとともに、立法府の行政府からの独立に力を注ぎました。人権擁護の視点から数々の改革を行い、人身売買の禁止、女性の解放、教育制度創立などに努めました。この立法府の原点に立ち、沖縄問題を国民主権、人権という角度からお尋ねをしたいと思います。
 まず、総理並びに関係大臣にお伺いしたいのは、沖縄の痛みと平和の貢献をどのようにとらえておられるかということです。
 沖縄を訪れたときに、ある方が私にこうおっしゃいました。同じ軍用機の音でも、米軍機の爆音と自衛隊機のそれでは同じ音には聞こえないのです。神経に直接こたえるのは米軍機の爆音です。この言葉は、沖縄の置かれた立場を象徴的に示していると思います。
 自分たちの手の届かないところで物事が決められ、それが何年も続く。命にかかわる問題であるにもかかわらず、日米安保条約の前に過重な負担を強いられる。国民主権の長期にわたる空洞化と申しますか、人権の侵害ともいうべきこの事態を早急に解消することが政治の務めではないでしょうか。
 総理は、この痛みをどう受けとめ、そしてその解決をどう図るのか、御自身の言葉で語っていただきたいと思います。
 一昨年の米兵による沖縄少女暴行事件について、クリントン大統領は遺憾の意をあらわし、沖縄の人々の気持ちをきちんと考慮し、柔軟性を持って最善を尽くすことを約束されました。また、米議会の上下院においても決議がなされました。上院は、沖縄の人々は日本における米軍基地の負担の不相応な部分を負担してきたとし、同じく下院は、沖縄の人々が行っている貢献は特別の承認及び恩恵を受けるに値すると言っております。
 外務大臣は、二つの決議をどう受けとめ、沖縄の痛みにどうこたえていこうとされるのか、決意をお尋ねします。
 戦後、長期にわたり我が国の施政権外に置かれた沖縄は、著しい格差を抱えて復帰しました。自立的発展を可能とする基礎条件を整備し、沖縄が我が国経済社会の中で望ましい位置を占めるように努力することは、長年の沖縄県民の労苦と犠牲に報いる国の責務であります。
 沖縄の振興開発については、数次にわたり施策の推進が図られてまいりましたが、沖縄の産業経済の現状は、主に公共投資、基地収入、観光のいわゆる三つに支えられており、経済的自立はまだ達成されておりません。また、完全失業率は六・五%と全国平均の約二倍に達するなど、厳しい状況にあります。特に、新規学卒者を中心とする若年労働者の高い失業率などが大きな社会問題となっております。
 このように、当面する緊急かつ重要な課題として、経済の活性化、自立化に向けて抜本的な対応策の検討が急がれているところであります。
 自由貿易地域制度や税制上の特例措置、そして、レベルの高い空港、港湾、情報通信等のインフラ整備などにより、国内外の企業を誘引し得るための条件整備を沖縄県は要望してこられているところであり、沖振法改正案では、振興策の切り札となる特別自由貿易地域制度の創設、所得控除制度や投資特別減税、免税売店の設置などを図ることとされています。しかしながら、改正法案は、あくまで優遇税制の骨格を示しただけで、特別自由貿易地域への入居条件や関税の対象品目、あるいは免税店の取扱品目など、具体的な中身は政令に委任されており、これら実施細目の規定が厳しくなれば、改正法案は絵にかいたもちになる可能性があります。
 また、今回の法改正に当たって、例えば、特別自由貿易地域制度の適用地域の問題、この地域において所得控除の適用を受ける要件である最低雇用人数制限の問題等について、県としては、ハードルを低くして、地域内で操業したい企業の入居を期待していますが、実施細目で最終的に決定される内容によっては法案改正の目的が果たされない可能性があり、沖縄の経済社会の現状に照らし、今回の法改正の効果が実効あるものとならなければなりません。この点についての総理の見解をお聞かせ願いたいと思います。
 また、今回の改正案は、一国二制度的側面を持つ一方で、その効果が発揮されるためには、水資源の確保や環境への配慮、さまざまなインフラの整備に万全を期する必要があります。農業などの一次産業や地場産業への配慮とあわせて、担当大臣として鈴木大臣の姿勢を伺います。
 次に、沖縄振興策と米軍基地問題との関連で、政府の見解をお尋ねいたします。
 さきの大戦における、住民を巻き込んだ、鉄の暴風と表現されるような熾烈な戦い。戦後も、銃剣とブルドーザーによって強権的に土地を接収、基地を強化、拡大し、沖縄は、あの美しい沖縄の島は、まさに基地の島へと変貌したのであります。そして、沖縄本島において基地はその面積の約二〇%を占め、とりわけ人口や産業の集積が著しい中部地域に集中し、これは、住民の居住地域とまさに隣接をいたしております。また、これは陸だけではなくて、水域や空域にも多くの制限区域が設定されており、県の振興開発にも大きな阻害要因となっております。さらには、広大な米軍基地から派生する事件、事故は県民生活に多大な悪影響を及ぼしております。
 そこで質問でございますが、普天間基地問題について、大田知事と関係省庁の審議官らが一昨日、六時間にわたり協議をしましたが、その協議の内容はどのような内容だったのでしょうか。平行線に終わったのは、きのう下地さんは決裂とおっしゃいましたが、沖縄の兵力展開について政府が具体的な説明をできないからではないでしょうか。なぜ沖縄だけかという問いに、沖縄基地は地理的に日米安保上重要だなどという漠然とした観念論では、とても県民の納得は得られません。
 アメリカのブルッキングス研究所は、この四日付のロサンゼルス・タイムズで、海兵隊の海上基地の約三分の二をオーストラリアと韓国に分散する論文を発表いたしました。基地負担を軽減しながら朝鮮半島の和平を視野に入れた地域安全保障の強化を図るというこの論文は、強い説得力を持っております。有事対応、米軍のプレゼンス維持という面からも、海兵隊の沖縄常駐は説明が成り立たないとアメリカの政府与党である民主党のシンクタンクが論じていることは、見逃せない事実であります。なぜ現有兵力が沖縄に必要なのか。政府として、現行兵力とそれにかかる費用を具体的に示した上で、なぜ米軍のプレゼンスが必要なのかを丁寧に説明すべきであると思います。国会に資料として提出すべきだと考えますが、総理、外務大臣の御所見を伺います。
 沖縄の基地問題は、本来、政府が対米交渉の中で責任を持って解決すべき事柄でありながら、判断が、県、名護市と順送りに地域の人々に押しつけられてきたことによって、そこに混乱の原因があるのだというふうに思います。名護市は現在でも、海兵隊キャンプ・シュワブ基地などにより、過重な基地負担を強いられております。それに加えて海上基地建設となると、住民に強い懸念があるのは火を見るよりも明らかだというふうに思います。
 総理は、沖縄の痛みを国民全体で分かち合うことがいかに大切であるか痛感していると述べられましたが、しかしながら、その後のSACOの最終報告合意における土地の返還では、そのほとんどが県内移設を条件としており、痛みを国民全体で分かち合ったものではなかったのであります。そしてこのことが、海上ヘリポート問題に代表される沖縄の米軍基地問題の行き詰まりを生み出す根本原因となっているのであります。
 私は、ここで総理とSACOの見通しの甘さを指摘しておかなければなりません。
 GAOは、去る三日、アメリカの会計検査院でございますが、SACO最終報告に関するレポートをまとめ、議会に報告しました。それによると、一つ、移転に伴うアメリカ側の負担は十年間で一億九千万ドルにも上ること、二つ、ヘリポートの建設費を四十億ドルとすると、年間の維持費は二億ドルにも上ること、三つ、有害物質の除去も加えるとさらに費用が増大し、工法上も困難な上に、最後には、環境問題も発生するおそれがあるとしています。
 総理のサンタモニカでの会談での詰めはどうだったのか。十分に練られた結論だったのか。もしそうだとすれば、政府もヘリポート建設に関する具体的なデータを示す報告書を国会に提出すべきだと考えますが、総理、防衛庁長官の御所見はいかがでしょうか。
 ここに一冊の論文があります。フォーリン・アフェアーズのブレジンスキー氏の論文であります。その中でブレジンスキー氏は、日本は事実上のアメリカの保護国であるということを主張しています。
 カーター政権の元大統領補佐官が、日本をアメリカの保護国、従属国と指摘しているのを見て、私たちは感情的な反応をするつもりはありません。ただ、自国の国益に関することや安全保障に関することが、十分な情報の開示もないままに、真摯な議論も経ずに、他国のヘゲモニーのもとで決まっていくような印象を与えるとしたら、それこそが、保護国、従属国であることの証左であるというふうに思います。(拍手)
 鈴木沖縄開発庁長官は、特別委員会の私たちの質問において、沖縄の駐留米軍の撤退時期について、国際情勢が変化すれば、沖縄県が基地返還アクションプログラムで要望している全面撤去目標である二〇一五年よりも前倒しでそれが可能である、そういう認識を示されております。政府全体としても、中長期的視点から、兵力削減の必要性を米国政府に明らかにしていくことがぜひとも必要であると考えますが、いかがでございましょうか。総理及び関係大臣の明快な答弁を求めます。
 私たち民友連は、さまざまな多元的な価値観の差異を認めながら、明確で透明性の高い合意形成の仕組みを持つ、連立時代の新しい政治のコンセプトに挑戦いたしております。
 その特徴は、一部の支持母体や既得権益が決定権を持つ縦社会ではなく、組織を超えた緩やかなヒューマンネットワークが幾重にも重なる横社会であります。人材の流動性が高く、自己責任と自由な発言環境のもと、それぞれの個性が遺憾なく発揮できること、競争システムと相互互助機能が調和していること、情報がオープンで共有意識が高いことなどでございます。
 国民主権の空洞化を許さず、弱い立場の人の声を最も重視する政治を創造していきたいと思います。
 我が国の司法制度を確立し、人権のために闘った江藤新平公の没後百二十四年が過ぎました。明治七年四月十三日、きょうは命日です。四十一歳でございました。
 あめとむちのような政策は言語道断でございます。沖縄県民の人権と自立を最大限に尊重し、沖縄の美しい環境を重視した経済自立を進めることこそが最も重要であることを強く指摘して、質問といたします。(拍手)
    〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
#15
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 原口議員にお答えを申し上げます。
 沖縄の痛みということについて自分の思いを語れと言われました。私が沖縄県の問題というものに具体的にぶつかったのは、大学の三年生、まさに対馬丸事件というものを初めて知ったときからであります。そして、国会議員として最初に私が取り組み、解決に努めた仕事も、この対馬丸事件の遺族の方々への補償の問題からでありました。それ以来、随分長いかかわりになります。
 そして、米軍施設・区域が集中して存在しているために沖縄県の方々にかけているその負担というものは、私は十分、少なくとも本土の人間の一人としては理解しているつもりでありますし、だからこそ今日まで、何とかこの問題に少しでも前進をと努力をしてまいりました。
 この内閣は、そのような認識の中で沖縄の問題というのを国政の最も重要な問題の一つとして、今後とも、米軍の施設・区域の問題あるいは経済社会の振興に全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。
 また、沖振法の改正案についてお尋ねがありました。
 この法案は沖縄の振興開発にとって重要な法案であります。今後、沖縄県において、特別自由貿易地域制度を中心とする特別の措置がそれぞれの制度の趣旨に沿って有効に活用され、特色のある産業や貿易の振興による経済の自立化に資するとともに、沖縄の雇用促進につながるよう、適切な運用に努めていきたいと考えています。
 また、沖縄の基地というものにつき、国民が納得できる説明を政府が責任を持って行えという御指摘をいただきました。
 政府といたしましては、在沖縄米軍は、国際社会に引き続き不安定な要因の存在する中において、我が国の安全及び極東の平和と安全の維持に寄与していると考えておりますし、日米安全保障条約の中において、我々はその責任もまた負うております。
 そうした中において、日米両政府として最大限の努力をSACOの最終報告に向けて払ってきました。例えば、普天間飛行場の海上施設案、これは現時点で私は最良の選択肢だと考えておりますが、経費等詳細は、地元の理解が得られた後に鋭意検討することになります。こうした点を含めて、政府は国民の皆様の理解を得るよう適切な説明に努めてまいります。
 なお、サンタモニカでの問題の詰めという言葉をお使いになりました。サンタモニカの会談は私とクリントン大統領の初めての会談でありましたし、この問題を初めて提起した場でありましたし、普天間という基地を具体的に取り上げた最初の場でありますから、詰めといった状況ではございません。その詰めというのは、あくまでもSACOの最終報告であります。
 次に、一定の論文を引用されながら、沖縄の米軍基地の全面撤去について御意見がございました。
 政府としては、日米安全保障条約というものの必要性、そしてその遵守義務というものを今後とも日本のために必要なものだと考えております。その上で、沖縄に所在する米軍施設・区域の整理、統合、縮小の問題を政府の最重要課題の一つと位置づけて、沖縄県から伺った御要望も踏まえながら、米国政府とともに最大限の努力を払った結果としてSACO最終報告を取りまとめたものでありまして、今後ともその実施に最大限努力をしてまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣小渕恵三君登壇〕
#16
○国務大臣(小渕恵三君) お答え申し上げます。
 まず一点は、米国における上下両院で決議がなされたことにつきまして、どう受けとめるかということでございましたが、御指摘の決議につきましては、米国議会上下両院で、日米安保条約が日米両国並びにアジア太平洋地域の安全保障に不可欠であると認識した上で、米軍基地の不相応な負担を負っている沖縄県民の方々に対し特別の謝意を表明したものと理解しております。
 政府としては、沖縄県民の方々の負ってこられた大変な御負担について、これを痛切に認識しておりまして、これまで沖縄の問題を国政の最重要課題として取り組んできたところであります。今後とも沖縄県初め地元の御理解と御協力をいただき、SACOの最終報告の実施に向けて最大限の努力を行ってまいりたいと思っております。
 次に、普天間の基地につきまして、大田知事と関係省庁審議官の協議につきましてでございますが、残念ながら、六時間の長きにわたりまして協議が行われましたが、その結果は平行線で終始をしておるわけでございます。政府といたしましては、普天間飛行場の返還が可能になるため、海上へリポートの実現に向けまして、大田知事を初めとする地元の理解と御協力が得られますように、さらに今後とも粘り強く取り組んでいく考え方であります。
 第三は、米軍のプレゼンスにつきまして、これを具体的に説明せよということでございますが、先ほど総理からも御答弁申し上げましたように、現在、国際社会におきまして引き続き不安定要因が存在する中でございますので、沖縄米軍部隊の有する高い機動力、即応性を通じまして、在日米軍の重要な一翼を担っており、我が国の安全及び極東における国際平和と安全の維持に寄与しておると認識いたしております。
 可能な限り、国民の理解を求めるように努力をいたしてまいりたいと思っております。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣久間章生君登壇〕
#17
○国務大臣(久間章生君) 海上へリポートの建設について、GAO報告書のような具体的なデータを国会に提出すべきとのお尋ねでございますが、このGAOの報告書は、GAOの独自の調査に基づくものでありまして、政府としてコメントする立場にはございません。
 昨年十一月に地元に提示した海上へリポート基本案は、現地調査の結果及び米軍運用所要についての概略的な調整結果を踏まえ、工法を含む同ヘリポートの概要やヘリポートの設置、運用が市民生活に与える影響、自然環境に与える影響等につき検討を行い、作成したものであり、その内容は一般に公開されております。
 なお、維持経費等については、今後、地元の御理解が得られた後、工法等を決定する過程で精査することといたしておりまして、現段階で具体的なことを申し上げることは困難であります。(拍手)
    〔国務大臣鈴木宗男君登壇〕
#18
○国務大臣(鈴木宗男君) 法案の効果を上げるための関連施策の推進や既存産業への配慮についての御指摘をいただきましたが、御指摘のとおり、沖縄の産業の力強い発展を実現するためには、あの良好な環境の確保を図りながら、産業の基盤となる各般のインフラ整備をも推進することが極めて重要であると思っております。
 特別自由貿易地域の発展基盤となる港湾の整備、また観光振興地域へのアクセス道路の整備など、必要なインフラ整備は今後とも幅広く推進してまいる所存であります。
 また、農業や地場産業の振興につきましても、引き続き積極的に取り組み、沖縄経済の全般にわたる振興の実が上がるよう力を尽くしてまいる所存であります。
 なお、昨日の衆議院沖縄・北方特別委員会における私の、国際情勢の変化があれば前倒しもあり得べきという発言でありますけれども、これは正確に言わせてもらいますと、二〇一五年、沖縄の知事さんがアクションプログラムを出されました。そのアクションプログラムに沿って最終合意を見たのがあのSACOの報告であります。十分あのSACOの中にアクションプログラムが入っているのであります。ですから、SACOの最終報告を着実に実施することが、まずは基地の整理、縮小、統合につながりますと。
 同時に、国際情勢の変化にあっては、我々政治家は、前倒しもあり得るのだ、そのような強い決意を持って取り組む、さらには努力をする、それが政治の責任でないかとお答えしたような次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#19
○議長(伊藤宗一郎君) 白保台一君。
    〔白保台一君登壇〕
#20
○白保台一君 私は、平和・改革を代表して、ただいま議題となりました沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に対し、総理に質問を行うものであります。
 総理は、昨年の予算委員会沖縄集中審議の際に、私の質問に、沖縄振興策と基地問題はリンクするものではない旨の答弁をされました。また、十一月二十一日の復帰二十五周年式典で、二つの問題を一緒にされるのは悲しいと声を詰まらせたと報道されています。総理は、沖縄振興策と基地問題は常にリンクしないと明言してきたのであります。
 ところが、本改正案の閣議決定、国会提出に至る手続の過程を見るとき、総理のこれまでの御見解とは大きく違い、紆余曲折をたどったと報じられました。ヘリポートの建設に対する大田県知事の反対表明によって本改正案の閣議決定をおくらせたり、選挙の結果を見て提出したりといった報道で、県民は複雑な思いとともに強い不快感を抱いています。
 沖振法の目的は、言うまでもなく、戦争による犠牲と長年の米軍支配、また遠隔地に位置するなど、沖縄県の特殊事情を配慮して、本土との格差を是正しようというものであります。決して基地の代償ではありませんし、ましてや政府・与党として方針を決定し、行政のレールに乗って推進しているものを政治的駆け引きの材料に使うなどということは、沖縄県民の心情を全く無視した言語道断の対応と言わなければなりません。総理の御所見を伺いたいのであります。
 さて総理、総理御自身が、二つの問題を一緒にされるのは悲しいと声を詰まらせたと言われる二つの問題についてであります。
 当然のことですが、一つは基地問題であり、一つは沖縄の振興策であります。これは、復帰の際に掲げた、基地については「核抜き・本土並み」、経済については本土との格差是正、自立経済であります。
 今、四半世紀を経過して、改めて復帰時点のこの県民の目標を思い起こします。基地問題では、本土並みになったと言えるでしょうか。むしろ基地の整理縮小は、本土の整理縮小に比べてわずかなものでしかありません。SACOの合意による返還、整理が順調に推移したとしても、基地の島という実態は変わらないのであります。それは、那覇軍港の返還に見られる移設条件つきでは一向に解決しないのです。狭隘な沖縄県内に新たな基地を建設するのは無理があります。新たな建設を前提としない整理縮小を国の責任で行うべきであります。
 沖縄の先人は、琉球王朝時代に顕著なように、一貫して、平和な人的交流、信頼の交易を盛んにした貴重な歴史を有する、武器を持たない平和の民であります。第二次大戦、米軍支配という忌まわしい悲惨な体験をしたとはいえ、平和の民の本質は不変であります。平和を発信する地域であることを誇りとしている伝統文化であります。とはいえ、現実を厳しく見きわめていることも事実であります。だからこそ、九六年九月八日の県民投票は、基地の整理縮小と地位協定の見直しを強く求めたものであり、安保条約を認める人も認めない人も、基地の整理縮小を求めたのであります。基地の新たな建設を伴わない基地の整理縮小についての総理の明快な御所見をお伺いいたします。
 あわせて、普天間の代替海上ヘリポート建設問題に関し伺います。
 報道によれば、米国会計検査院は、日米特別委員会の最終報告に関する報告書を発表し、普天間飛行場にかわる三つの海上ヘリ基地構想には技術上、環境上の問題点が多いとし、さらに、建設費は四十億ドル、維持費は、耐用年数四十年と仮定すれば総維持費は八十億ドル、年間維持費は二億ドルとなると公表しております。この報告書の内容は事実かどうか伺いたい。
 さらに、これまで政府はこの海上ヘリポート建設に関する費用について全く発表していないが、なぜ米国で積算でき、費用を負担する日本側が、積算し、公表できないのか理解できません。直ちに国会に建設費及び維持費に関する積算資料の提出を要求いたします。あわせて、総理の明確な御答弁を求めるものであります。
 次に、もう一つの課題であります沖縄の振興策についてであります。
 本土との格差是正、経済の自立のため、三次にわたる振興開発計画の着実な推進の結果、社会資本の整備がなされてきたとはいえ、そもそも脆弱な経済基盤では、自立への道は甚だ遠いものがあります。私自身も、経済自立へ向けて、沖縄の地理的条件や、かつての琉球の大交易時代に学び、琉球のロマンを今にと、多くの仲間とともに模索してまいりました。そのような中で、沖縄経済振興策の切り札として、一九八八年に自由貿易地域那覇地区が設置され、総合保税地域制度のもとで運用が開始しました。しかし、結果としては極めて厳しいものとなっております。これは、制度が不十分であったからと言わざるを得ません。したがって、改正案は、その貴重な経験を踏まえて、十分なものでなければなりません。
 改正案について沖縄県は一定の評価をしているとはいえ、課題も少なくないと考えます。
 まず、特別自由貿易地域の創設についてであります。
 既存の那覇地区自由貿易地域とは別に特別の自由貿易地域を創設するのはどのような意向があってのことか、伺いたいのであります。既存の那覇地区自由貿易地域の運営が厳しく、制度の抜本的な見直しを行うよう、県や経済界からも要請がなされてきておりました。自由貿易地域を拡充するのであれば、まず那覇地区こそが直ちに運用開始できると思いますが、いかがでしょうか。創設される特別自由貿易地域については、その運用が開始されるのはいつごろと想定しているのか、明らかにしていただきたいのであります。
 次に、地域指定という制度の問題点についてであります。
 自由貿易地域は全県として、一国二制度的な形をとることによって、既存の建物、施設、工場などを使用することができ、直ちに運用が開始できることになります。新たに施設、工場等を地域内に持つのでは、県内企業にとって荷が重いものとなります。また、指定地域内と指定地域外に格差が生ずることになることを懸念いたします。
 全県フリーゾーンという面的な広がりこそ、交易も観光入域においても活性化につながると考えます。御所見を伺います。
 一方、県やNIRAの中間報告にも見られるように、本改正案に盛り込まれた内容は、実は段階的に全県フリーゾーンへ移行する第一歩であるということであり、この地域指定は当分の間の措置であって、将来的には全県、全島フリーゾーンへ移行すると受けとめてよいのか、御所見を伺います。
 あわせて、入居条件あるいは対象についてであります。
 伝えられるところによれば、雇用効果の面から相当程度ということではよく見えてきません。確かに、沖縄における雇用問題は深刻です。常に本土の倍近い失業率で推移しており、特に若年層の失業率の高さは大きな問題であります。そのため、相当程度の雇用機会の創出という考えは重要でありますが、むしろ、地域限定で対象法人を絞り込むよりも、面的な広がりを持たせた全島フリーゾーンこそ雇用機会の創出につながると考えます。同時に、地域限定であっても、面的な広がりがない以上、入居対象については一定の配慮が必要であると考えますが、御所見を伺いたい。
 次に、既存の自由貿易地域制度の拡充と強化についてであります。
 那覇地区自由貿易地域について、改めて新たに立地促進投資減税の創設を認め、事業所税の非課税等の措置に係る事業者要件の緩和、関税の課税の選択制を認めております。それはそれで結構なことではありますが、なぜ特別自由貿易地域と区別しなければならないのか、その理由について重ねて伺いたいのであります。
 さて、本改正案は、工業等開発地区の活用促進、情報通信産業振興税制の創設等、それぞれに立地促進投資減税を認めるなど、制度の創設により沖縄振興を図ろうとしております。しかしながら、その実効性について疑問の声が上がっていることも事実であります。
 そこで伺いますが、県が県経済界や県議会と精力的に調整して提案した県案はほぼ満たされたとの認識に立っていられるかどうか。
 また、改正案はあくまでも特別自由貿易地域の制度や投資特別減税など優遇税制の骨格を示しただけで、特別自由貿易地域への入居条件や関税の条件、免税店の取り扱い条件、設置場所など、具体的な中身は政令や省令で定められる実施細則に規定されるため、細則が厳しくなれば絵にかいたもちになるということであります。
 真に振興策であるならば、これらの声に耳を傾け、既存の自由貿易地域那覇地区の轍を踏まないようにしなければなりません。御所見を伺います。
 さて、総理は、沖縄の本土復帰二十五周年の際、沖縄二十一世紀プランを策定する構想を発表されました。復帰後、今や第三次振興開発計画も後期に入りました。しかしながら、なお解決を急がれる問題が山積しております。県民所得の格差の問題、雇用の問題、産業振興の問題等々であり、基地問題しかりであります。そのため、総理が示す二十一世紀プランには県民の大きな関心が寄せられています。今回の改正案も、自立経済の切り札として県民に期待されているものであります。
 そこで、二十一世紀プランにおける今回の自由貿易地域はどのように位置づけられていくのか、総理の御所見を伺います。
 次に、国際都市形成構想との関連についてであります。
 沖縄県は、基地の過重な負担を解消するため、二〇一五年目標に、段階的に基地を返還し、その跡地を国際都市として活用する、いわゆる国際都市形成構想を策定し、その実現に取り組んでいることは御存じのとおりであります。戦争で占領された米軍基地を返還し、平和な国際交流の拠点に転換させようとする壮大な構想と評価するものであります。
 総理の言われる二十一世紀プランと国際都市形成構想と重なる部分はあるのか、伺います。
 沖縄振興開発計画は、過去の歴史を踏まえた、日本国の沖縄県民に対する当然の責任であり義務であります。基地の整理縮小や返還問題は、県民の生命の尊厳と安全と平和への切なる願いであり、政府の当然の責任である振興開発計画とは別次元の問題であります。
 振興策は振興策として着実に実施し、格差の是正と経済自立を成就する。基地は、過重負担のゆえに確実に整理縮小する。それも、単に軍事的、戦略的見地からの議論だけではなく、我が家のそばにある基地を整理してほしいという当然過ぎるほど当然で、かつ切実な生活者の強い要求に沿った解決こそ、国の政治に携わる者の最大の責任であることを強く申し上げ、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
#21
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 白保議員にお答えを申し上げます。
 まず、沖縄振興開発特別措置法改正案に関する所見についてお尋ねがありました。
 政府としては、その国会提出に当たり、与党の手続を見守ってまいりましたが、沖縄の今後の発展にとって、基地問題と地域振興がともに重要課題であることは十分に認識しているつもりであります。
 この法案は、沖縄の振興開発を進めていく上で極めて重要な役割を果たす法案でありまして、ぜひ、できるだけ早い成立をお願い申し上げたいと存じます。
 次に、基地の整理縮小についてお尋ねがありました。
 米軍施設・区域の整理、統合、縮小については、沖縄県から伺った御要望も踏まえながら、日米両国政府が最大限の努力を払った結果として取りまとめましたSACOの最終報告の内容をまず着実に実施すること、私は、これが沖縄県民の御負担を軽減する最も確実な道だと考えております。今後とも、その実施に向けて最大限努力してまいります。
 次に、GAOの報告書と海上ヘリポートの実施計画についてお尋ねがございました。
 この報告書は、GAOの独自の調査に基づくものであります。政府としてコメントをする立場にはございません。
 また、建設経費は、今後地元の御理解が得られましたとき、さらに安全性や生活、自然環境への影響などを精査し、工法と建設場所を決定する中であわせて検討することになっておりまして、現段階では具体的なことを申し上げることは困難であります。
 次に、特別自由貿易地域の創設と自由貿易地域の拡充についてお尋ねがございました。
 従来の自由貿易地域に比べ、沖縄経済の発展に、より本格的な貢献を期待するものとして特別自由貿易地域を位置づけ、自由貿易地域に比べ、規模や機能の面で高い条件を課す、その一方で、より思い切った税制上の措置として所得控除制度を講ずるものでありまして、この法案の成立、施行後、早期の運用に努めてまいりたいと考えております。
 自由貿易地域那覇地区につきましては、その活性化を図るべく、税額控除制度や関税の選択課税制度を適用してまいりたいと考えております。
 次に、将来的に全島フリーゾーンに移行するのかというお尋ねがございました。
 特別自由貿易地域は、製造業などの企業の一定地域への集積を促すことで、より効果的に産業や貿易の振興が図られるように、自由貿易地域同様、地域を限定して導入するものです。いわゆる全島フリーゾーン制度につきましては、検討すべき課題もまだたくさんございますし、まずは、特別自由貿易地域制度などを十分活用していくことが必要であると考えております。
 また、特別自由貿易地域の地域あるいは入居対象についてのお尋ねがございました。
 議員よく御承知のとおり、全島フリーゾーンにつきましては、国内、県内産業への影響等、まだ検討すべき課題が多数残っております。また、特別自由貿易地域の入居対象となる事業者への特別措置の適用につきましては、真に沖縄の経済の振興につながるためにはどんな条件が適当か、沖縄の実情も考慮した上で検討していきたいと考えています。
 県の提案は本改正案において満たされたかという御指摘もありました。
 沖縄県が昨年策定された産業振興策では、自由貿易地域、情報通信関連産業、国際観光・保養基地の展開などを基本方向として、投資減税などを要望しておられるわけであります。
 今回の沖振法の改正は、県の基本方向に係る産業について、振興地域制度を創設するとともに、税制上相当思い切った措置を導入するものでありまして、県の御要望に十分沿ったものであると考えております。
 また、実施細目についてもお尋ねがございました。
 この法案は、繰り返して申し上げますが、沖縄の振興開発にとって重要な法案であります。今後、沖縄県が、特別自由貿易地域制度を中心とする特別措置がそれぞれの制度の趣旨に沿って有効に活用され、産業や貿易の振興による経済の自立化に資するとともに、雇用促進にもつながるよう、県や地元経済界の意向にも十分留意しながら適切な運用に努めたいと思います。
 次に、二十一世紀プランにおける自由貿易地域の位置づけについてお尋ねがありました。
 自由貿易地域制度は沖縄経済の振興を図る上で重要な制度であると考えておりますし、現在、その強化を図るための沖縄振興開発特別措置法の改正案を国会に御提出をし、その成立を期しております。
 プランの策定に当たりましても、そうした点を十分踏まえながら、今後、県とも協議をさせていただき、県の考え方も十分お尋ねをし、さらに検討を行う予定にしております。
 また、二十一世紀プランと国際都市形成構想の関係についてもお尋ねがございました。
 プランの策定に当たりましては、県において国際都市形成構想をもとに取りまとめを行い、昨年十一月、政府に対して御要望のありました国際都市形成に向けた新たな産業振興策をも重要な参考としながら、今後、県のお考えを十分伺い、具体的な策定時期も含めてさらに検討を行う予定にしております。
 最後に、基地の整理縮小や返還問題は振興開発計画とは別次元の問題だ、そういう御指摘を受けました。私は、その御意見はそのとおりだろうと思います。
 その上で、私どもは、沖縄の方々が長年背負ってこられた負担というものに強く思いをいたしながら、それゆえに、沖縄の抱える問題の解決にそれぞれの分野で全力を挙げてまいりました。
 政府としては、沖縄県民の方々の負担の軽減に向け、SACO最終報告の内容の着実な実施をも含め、引き続き最大限努力してまいります。(拍手)
    ―――――――――――――
    〔議長退席、副議長着席〕
#22
○副議長(渡部恒三君) 松浪健四郎君。
    〔松浪健四郎君登壇〕
#23
○松浪健四郎君 松浪健四郎でございます。
 私は、自由党を代表して、ただいま議題となりました沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 村山連立政権成立以来、村山内閣から橋本内閣と、沖縄基地問題は国政の最重要課題の一つとなってまいりました。米兵による沖縄女子小学生暴行事件と地位協定の見直し問題、知事の代理署名拒否の問題、普天間基地の県内移設の問題、どれをとってもいずれも沖縄県民の痛みの伴う問題であり、政府の対応のおくれ、沖縄県に対する政府の態度、誠意のなさが、知事や県民の政府に対する不信感を募らせ、問題解決を困難にしたのではありませんか。
 この間の政府・与党の沖縄問題についての取り組みは、まことに場当たり的、その場しのぎの対応に終始し、懸案となってきた根本的な問題はすべて先送り先送りで、何も解決されぬまま今日の事態を招いていることは、挙げて政府・与党の失政の結果であり、その責任は極めて重いと言わなければなりません。(拍手)
 そもそも、国際情勢についての認識も違えば、安全保障についての認識も違う、沖縄基地問題についての認識も違う自社さの各党が与党となって政権を担当してきたことにその原因があり、沖縄県民の悲劇は、これらの無責任体制の中の、いわば無責任な施策の積み重ねが今日の深刻な事態を招いているという点にあるのであります。
 言うまでもなく、沖縄は第二次世界大戦の消耗戦の舞台となり、戦火の犠牲になったばかりか、その戦火をくぐり抜け、命長らえた県民を待っていたのは、米軍による基地拡張のための強制的な土地の接収と家屋の取り壊し、焼き払いでありました。そして沖縄返還以来の二十五年有余にわたり、沖縄県民は、基地と隣り合わせにいなければならないという現状を甘受させられ続けてきたのであります。
 我々は昨年の四月、沖縄特措法改正に当たって、総理との間に党首会談を行いました。その際に申し上げたのは、この改正によっても基本的問題は解決されない。政治家として、政党として、沖縄の感情を酌み取りながら、国として政治が責任を持って解決していかなければならないという共通認識をまず持ち、その場の場当たり、泥縄という旧来の手法を改めるということであり、総理も同様の考えであると述べられ、政府が日米安保条約上の義務の履行に最終的責任を負う、沖縄米軍基地問題は、沖縄県民の負担を全国民が担うという考え方に基づいて解決する、沖縄の基地の使用にかかわる問題は、基地の整理、縮小、移転等を含め、国が最終的に責任を負う仕組みを誠意を持って整備するとの三項目の合意を取り交わしました。その上で、暫定的な手当てとして特措法の改正はやむを得ないとして、新進党は法案に賛成をいたしました。
 しかし、その後、総理はその約束を果たすことなく、沖縄問題について何の積極的な姿勢を示すことなく今日を迎えているのであります。
 総理は、昨年の党首会談での小沢一郎党首の政治家としての発言の重みについてどのように認識されているのか、また、今日まで根本問題の解決に何ら手を打とうとされてこなかったのはなぜなのか、この際明確にお答えいただきたいのであります。
 もとより我が党は、日米安全保障条約の重要性と、沖縄に所在する米軍基地が我が国の平和と安全にいかに重要に貢献してきたのかということについて、否定するものではありません。むしろ日米安保体制は、日本ばかりでなくアジア太平洋、世界の安全保障にとって極めて大きな意義と役割を果たしているものであるかを十分に認識するのであります。それがゆえに、米国との信頼関係を強固とし続けるためにも、また、我が国の安全を確保するという最重要の国家としての使命を果たしていくためにも、沖縄基地問題について、ずるずるとあいまいなままにその解決を先送りすることは許されないと強く指摘するものであります。
 しかるに橋本内閣は、沖縄問題解決のために新たな法体制をつくることもなく、米軍基地の重要性について沖縄県民の理解を求める努力を積極的に行うこともなく、また、沖縄の痛みを全国民が分かち合うという見地からの青写真を示すこともありませんでした。沖縄県は、基地のない沖縄を望んでおります。県民感情からすれば当然であります。総理は、これら県民に対して、将来の沖縄についての総理自身のビジョンをお示しになるべきではありませんか。総理の御所見をお伺いいたします。
 特に、沖縄に過度に集中した米軍基地の負担を国民全部が分かち合う体制の整備は不可欠であります。日米安全保障条約第六条には、我が国に極東の安全のための施設・区域の提供義務が課せられておりますが、それは本来、我が国全土で分かち合うべきものであります。しかるに、現実には、御承知のとおり、沖縄に我が国の基地の七五%が集中し、我が国の安全を確保するための代償としての基地提供を沖縄にのみ、不当に過重に求めてきたのであります。
 沖縄が返還された昭和四十七年五月以来今日まで、本土では六〇%の米軍基地が削減されたにもかかわらず、沖縄県の基地はわずかに一六%削減されたにすぎません。管理、戦略面での利便を最重要視する余り、真に沖縄県民の心情を察した上での大胆な在沖縄米軍群基地の整理縮小を怠ってきた責任は、与野党を問わず負わなければならないと考えるものであります。
 今、改めて全国民が沖縄の痛みを痛みとしてとらえ、その負担を全国で分かち合う必要があると考えますが、総理は、これまで過度に沖縄にのみ基地の負担を負わせてきた政府の責任をどのように考え、沖縄の負担を全土で分かち合うという見地からどのような施策を講じようとされておられるのか、お尋ねしたいと思います。
 次に、いわゆる普天間基地の移転問題についてお伺いいたします。
 平成七年十一月に、沖縄県の米軍基地について協議する機関として、政府と県の間に沖縄米軍基地問題協議会が、さらに、日米両国政府の高官レベルの協議機関として沖縄に関する特別行動委員会、SACOが設置されました。平成八年十二月に発表されたSACOの最終報告では、普天間飛行場の全面返還を含む十一施設の米軍基地を返還することが合意されましたが、最終報告に盛り込まれた大部分の施設の返還が、代替海上ヘリポートの建設であり、県内への移設を前提としていることから、この問題が暗礁に乗り上げたままになっております。
 普天間飛行場は宜野湾市の中央部に位置し、地域の振興開発を妨げているだけでなく、航空機騒音によって住民生活に著しい悪影響があること、航空機の離発着などによって市民の生命が常に危険な状況にあることから、一刻も早くその返還を進めなければなりません。総理もまた強い決意でSACO協議に臨まれたはずであります。その結果がごらんのとおりであります。
 本来、安全保障の問題は国が果たすべき基本的責務であり、その務めを知事や首長に負わせること自体が問題なのであります。沖縄県にのみ負担を押しつけるような姿勢、沖縄振興策を条件に基地受け入れ容認を恫喝するような姿勢は、政府・与党の沖縄基地問題についての責任放棄であります。
 普天間基地の移転について、総理は、知事の判断が重要だと繰り返して発言し、知事は反対の意思表示を明確に表明いたしました。普天間基地の移転は、橋本総理自身が米国に申し出て約束させた対米公約であります。それをみずから破るということは、一橋本内閣にとどまらず、我が国の国際的信用にかかわる重大な問題であり、橋本内閣の責任は極めて重いと言わなければなりませんが、総理の御認識はいかがでしょうか。
 私は、このSACOの最終報告は既に破綻してしまっていると認識しております。責任問題が出てきてもおかしくはないと思います。総理は、このままで、普天間移転を五年から七年以内にするという合意は実現できると思いますか。最終報告には、遅くとも平成九年十二月までに詳細な実施計画を作成すると明確に期限を付して報告がなされているのでありまして、その計画すらでき上がらず、そのめどさえ立たずに放置されているではありませんか。米国に対する約束不履行ではないですか。総理の御所見を求めます。
 この問題が解決していないのは、総理の対応に問題があったのではないかと私は思います。
 県内移転の中身が微妙に変化してまいりました。SACO中間報告には、県内の他の米軍施設及び区域への移転でありました。ところが、これが最終報告までの間に重要な政策変更が行われ、海上施設ということになり、最後の結論は県内移転、すなわち、県内の他の地域を提供するということになっていたのであります。中間報告から最終報告までの間にこの点について知事と具体的に話をして確約を得なかったことが問題をここまでこじらせた原因だと思いますが、総理は知事にその説明を行ったのか。総理は、平成八年四月に知事と電話で会談したと言われましたが、他の米軍施設への県内移転ではなく、県内の他の地域を提供することについて、電話で会談したときにお話しされたのか、お尋ねいたします。
 二十一世紀・沖縄のグランドデザインである沖縄県の国際都市形成構想は、沖縄県の自立的発展を図るとともに、アジア太平洋地域の平和と持続的発展に寄与する特色ある地域の形成を目指すものであります。基地の島から平和の島への転換を図り、平和交流、技術協力、経済・文化交流の三つの基本方針に沿って、各種の施策を積極的に推進していこうとするものであります。沖縄振興の問題と基地の問題とを絡めるべきではありません。
 また、今回政府提出の法律案は、それらの施策を積極的に支援する内容のものであると理解しておりますが、沖縄県の国際都市形成構想推進のバックアップのための法改正は、この政府案をもって事足れりとするのか、それとも、新たに今国会中に法案を提出する用意があるのかどうか。また、これまでもフリー・トレード・ゾーンが存在しておりながら、わずか三ヘクタールという狭さのまま昭和六十二年以来放置されてまいっております。なぜもっと早くからこのような拡充措置を実施しなかったのか。さらに、新たな優遇措置により、従来のフリー・トレード・ゾーンのさらなる活性化が見込まれるのか。沖縄開発庁長官の具体的な御答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
#24
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 松浪議員にお答えを申し上げます。
 まず、小沢党首との合意事項についてお尋ねがありました。
 沖縄の米軍施設・区域の整理、統合、縮小について、沖縄県民の方々が背負ってこられた重荷を国民全体で分かち合うとの姿勢に立ち、SACO最終報告の着実な実施に全力を尽くしており、また、駐留軍用地の取得に関する事務のあり方につきましては、地方分権推進委員会勧告を最大限尊重し、地方分権推進計画作成のための所要の作業を進めてまいります。
 また、沖縄の米軍基地と将来のビジョンについてお尋ねがありました。
 沖縄の抱える問題を解決していくために、また、平和で豊かな活力に満ちた沖縄を発展させる、そのためには基地問題と地域振興がともに重要な課題、そのような認識のもとに、全力を傾けてこれに取り組んできました。
 SACO最終報告の内容の着実な実施に引き続き最大限努力するとともに、振興策についても、基地問題の進展を踏まえながら、国民の理解と協力を得つつ、最大限努力していきたいと思います。
 その負担を分かち合う努力をしてきたのかという御指摘もいただきました。
 そのような観点に立ち、SACO最終報告に基づいて、既に実弾砲兵射撃訓練は本土演習場で実施されております。また、KC130移転につきましても、関係自治体からこれを受け入れるという表明をいただきました。
 いずれにいたしましても、このSACOの最終報告の内容の着実な実施、本土においてもいろいろな問題を生じますけれども、沖縄県民の方々の負担を軽減するための最も確実な道だと考えておりまして、その実施に努力をいたします。
 また、普天間基地の移転につきまして幾点かのお尋ねがございました。
 この飛行場が、議員も御指摘のように市街地の中にあり危険だ、私も存じておりますし、大田知事から強い御要請を受け、アメリカ側との返還合意にこぎつけたものでありまして、その代替施設について、現時点における最良の選択肢として海上へリポート案を地元に提示をいたしました。今後とも、大田知事を初め地元の御理解と御協力を得るよう粘り強い努力を続けていくつもりであり、先般、実務者を沖縄県に派遣し、意見交換をさせたばかりでございます。
 日米両政府は、SACO最終報告の着実な実施のために密接に協議しながら協力をしているところでありまして、今後とも、代替ヘリポートの建設、普天間飛行場の返還の実現に協力して取り組んでまいります。
 また、議員から御指摘をいただきました期日の問題につきましては、海上施設の実施計画は、地元の御理解を得た上に、さらに安全性等を精査し、工法などを決定した上、日米で作成する予定でありまして、この方針は日米間で確認済みであります。地元の御理解がまだ得られておらず、平成九年十二月の期限は過ぎましたけれども、これについてもアメリカ側の理解は得ております。今後も、返還実現に向け、地元の御理解をいただけるように取り組んでまいります。
 また、これは私の言葉だけではなく、知事さんの記者会見を引用してお答えすることをお許しいただきたいと思いますが、SACOの中間報告から最終の結論、そしてそのプロセスの中において、知事に説明を行ってきたのかという御指摘をいただきました。
 海上へリポート案を決定する前、大田知事に対し、普天間飛行場の返還が実現されるためには県内に代替施設をつくることが前提とならざるを得ないということははっきり申し上げ、その反応も踏まえて、最終の回答を米側に伝達をし、普天間飛行場の全面返還について日米間で合意に至りました。
 ちょうど、その返還合意の公表を受けました平成八年四月十二日の知事さんの記者会見の中で、これは非常に率直に知事さんも言っておられますのが、より望ましいのは無条件返還だが、厳しい情勢の中でそれを県が望めば普天間基地の返還は実現できない、こういうお言葉を述べておられます。
 また、平成八年四月十五日の中間報告を受けました段階での、普天間飛行場の全面返還が決定したことや、しばらく幾つか続きまして、米軍基地の整理縮小に一定の前進が見られたことは喜ばしい。しかし、ほとんどの施設の返還については、県内の既存の施設・区域への移転を前提としており、必ずしも県民が十分納得できる内容とはなっていないという、その御指摘もあわせてしておられる。これが事実、御連絡をとってきたことを裏づけるものと存じます。
 残余の質問につきましては、関係大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣鈴木宗男君登壇〕
#25
○国務大臣(鈴木宗男君) 今国会中にさらなる法律案を沖縄県の国際都市形成構想実現のために出すのかという御質問でありますけれども、今出している法案は、沖縄県の意向も十分組み込んだものでありまして、新しい法律案を出す必要はない、私はこう考えております。
 さらに、従来のフリーゾーンの活性化が見込まれるかというお話でありますけれども、本法案を有効に生かしてもらうならば事業者の積極的な進出もあり得る、こう思って期待をしているところであります。(拍手)
    ―――――――――――――
#26
○副議長(渡部恒三君) 古堅実吉君。
    〔古堅実吉君登壇〕
#27
○古堅実吉君 私は、日本共産党を代表して、沖縄振興開発特別措置法の一部改正案について総理に質問いたします。
 政府は、沖縄の復帰以来、沖縄振興開発特別措置法に基づき、三次にわたる沖縄振興開発を進めてきました。しかしながら、沖縄経済の現状は、県民所得が全国平均の七一・二%と全国最低で、財政力指数も〇・二五九と極めて弱い状況にあるなど、依然として厳しい状況にあり、引き続き政府の効果的な施策の強化が求められています。
 沖縄の産業、経済の自立的発展を図るには、特別な制度の創設や税制上の措置だけで解決できるものではありません。沖縄の振興開発の最大の障害は米軍基地であり、基地存続、米軍優先の政府の基地国家づくりであります。沖縄の振興策を進めるに当たって、何よりもこうした国策の転換こそが必要であることをまず指摘しておきたいと思います。(拍手)
 基地国家の国策を県民の意思に反して押しつけようとしているのが海上ヘリ基地建設です。この問題で指摘しなければならないのは、昨年十二月の名護市における市民投票で政府が海上ヘリ基地建設と地域振興策をリンクしようとしてきたことであります。
 防衛施設庁が設置した普天間飛行場移設対策本部は、住民に配布した宣伝物で、既に予算化されているNTT番号案内センターや人材育成センターを初め、農業ハウス団地、養殖施設、スポーツセンター、植物園などの地域振興策を具体的に示し、海上ヘリポートを受け入れていただければ振興策に誠意を持って取り組みますという大宣伝をしたのであります。
 事もあろうに、沖縄振興策の最大の障害である米軍基地の新たな建設を振興策と引きかえに押しつけようとしたのであります。これは、戦後一貫して米軍基地があるがゆえの苦難を強いられてきた沖縄県民にとって、絶対に許すことのできない仕打ちであります。私は、こうした政府の行為に厳しく抗議するものであります。
 政府は、沖縄の復帰の際に、多年にわたる忍耐と苦難の中で生き抜いてこられた沖縄県民の方々の心情に深く思いをいたし、県民への償いの心を持って事に当たるべきという立場から、沖縄の産業、経済の振興に力を入れることを約束しました。これは、現在でも貫かれるべき基本的精神であり、原点であると考えますが、総理の御所見を伺います。
 沖縄における米軍基地の返還は、復帰後二十五年たってもその取り組みは進展しておらず、依然として米軍専用施設の七五%が沖縄に存在し、とりわけ人口、産業が集積する沖縄本島では、面積の約二〇%を占めています。
 基地返還が進まない原因は、細切れ的な部分返還や、県内移設を条件とした返還合意など、県民生活の向上よりも米軍優先の立場で進めてきたという政府の姿勢にあります。沖縄振興策を真に推進しようというならば、基地の県内移設というたらい回しによる固定化ではなく、縮小、撤去に真正面から取り組むべきです。
 二十一世紀のはるか先まで海兵隊、米軍基地を存続させ、県民に基地との共生、共存を押しつける路線では、沖縄の産業、経済の自立的発展はありません。基地返還の政府の姿勢を米軍優先から県民の生命の安全と生活の向上を優先する立場に改めることを強く要求します。
 次に、具体的に海上ヘリ基地問題について伺います。
 三月二日の米会計検査院報告書は、米国防省及び国務省が同意したもので、重大な内容です。
 その報告は、米国が海上基地の巨額の維持費まで日本政府の負担を求めたと述べていますが、それは事実かどうか。日米地位協定では、基地の維持経費は米国の負担と規定されており、日本が負担すべき問題ではありません。あわせて総理の御答弁を求めます。
 さらに、報告書は、海上基地の建設と基地使用で海洋環境が汚染されることを指摘するとともに、朝鮮までも自力展開できる新鋭機MV22オスプレーのために約千六百メートルの滑走路を計画したこと、空母艦載機が使用すること、一万ポンドの弾薬を貯蔵する弾薬庫や作戦行動に必要な施設を設置することなど、今まで明らかにされていなかった事実を明記しています。
 昨年十一月発表した海上ヘリポート基本案は、環境への影響、米軍の運用所要、建設経費など、詳細については今後の実施計画の作成で検討されていくことを述べているが、実施計画では検査院報告で明らかにされている内容も含めて検討されていくことになるのか、政府の御見解を伺います。
 海上ヘリ基地建設問題では、昨年末の市民投票、今年二月の大田知事の建設拒否表明で、名護市民、沖縄県民の意思は既に明白となっています。新しく当選した名護市長も、大田知事の判断に従うと述べています。今、政府がやるべきことは、県民の意思に基づいて海上基地建設の計画をきっぱりと撤回することであり、それこそが民主主義を尊重する道であると考えます。
 そして、市街地の中心部にあり、都市整備の上でも、住民の安全確保の上でも極めて危険な普天間基地については、海上ヘリ基地建設が認められなければ返還はできないという新たな基地押しつけを条件にするのではなく、無条件で撤去する方向で改めてアメリカと交渉を行うべきではありませんか。総理の御答弁を求めます。
 沖縄県は、昨年、国際都市形成基本計画及び国際都市形成に向けた新たな産業振興策を策定しました。この内容は、広大な米軍基地の返還を前提に、その跡利用などをてことして、沖縄の二十一世紀の将来像を描こうというものです。沖縄県は、このために、二〇一五年までに段階的に米軍基地の撤去を進める基地返還アクションプログラムを策定しています。
 政府の政治的意図をもって開かれた昨年十一月二十一日の沖縄復帰二十五周年記念式典で、橋本首相は、沖縄が策定した新たな産業振興策について、沖縄県民の平和と発展を希求する努力とエネルギーに根差す道であろうと評価し、そのお手伝いをさせていただくと述べましたが、基地返還アクションプログラムについては消極的な姿勢です。沖縄県民の平和と発展を希求する努力とエネルギーを評価し、そのお手伝いをさせていただくというのであれば、基地返還アクションプログラムを積極的に受けとめて、県民の願いにこたえていくべきではありませんか。総理の御答弁を求めます。
 最後に、これからの展望について伺います。
 橋本首相は、復帰記念式典で、沖縄にはまだ解決すべき問題が残されているとして、二十一世紀の沖縄の発展と新たな展望を切り開くために、ことし春までに沖縄経済振興二十一世紀プランを取りまとめていくことを明らかにしました。三次振計は二〇〇一年までで終わりますが、ポスト三次振計の展望を含めて、沖縄の振興策に対して政府はどのように責任を果たしていくか。
 さらに、沖縄の産業経済の発展にとって最大の課題である米軍基地撤去を推進し、その跡地を県民の平和な生活と生産の場に転用するためにも、基地跡地の復元措置や地主への経済的補償、跡利用に対する国の援助措置などを強く求めています。
 こうした問題について、政府はどのように考えておられるか、御見解を求めて質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
#28
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 古堅議員にお答えを申し上げます。
 まず、沖縄の振興に対する姿勢についてお尋ねがありました。
 一昨年九月十日の沖縄問題についての内閣総理大臣談話で述べましたように、私は、沖縄の方々が長年背負ってこられた負担に思いをいたし、基地問題の改善を図るとともに、振興策についても全力を傾け取り組んできたつもりであります。
 政府としては、今後とも、米軍基地の整理、統合、縮小の進展を踏まえながら、沖縄の振興策に最大限の努力を払ってまいります。
 次に、米軍基地返還についてのお尋ねがございました。
 長年沖縄の方々が背負ってこられた負担に思いをいたし、その問題の解決のために全力を挙げる努力をし、そのためにも、施設・区域の集中に伴う県民の方々の負担を軽減するために、SACO最終報告の内容の着実な実施に引き続き最大限努力をいたします。
 次に、代替へリポートの維持経費についてお尋ねがございました。
 政府としては、海上へリポート案について地元の御理解が得られた後、日米両政府間で詳細な検討が行われるものと考えておりまして、現段階では具体的な協議は行われておりません。いずれにせよ、経費の負担につきましては、安保条約及び地位協定の規定をも踏まえ、適切に対処してまいります。
 次に、GAOの報告書と海上へリポートについてのお尋ねがございました。
 GAOの報告書はGAO独自の調査によるものでありまして、政府としてコメントする立場にはありません。このヘリポートの実施計画は、今後、地元の理解を得た後に、さらに安全性や運用所要の充足等を精査し、工法と建設場所を決定の上、日米両政府間で作成することとなっております。
 普天間飛行場の返還は、大田知事からの強い要請を受け、アメリカ側との合意にこぎつけたものでありまして、地元の御理解をいただけるよう、今後とも全力を尽くしたいと思います。
 また、沖縄県が策定した基地返還アクションプログラムについてお尋ねがありました。
 政府としては、沖縄に所在する米軍施設・区域の整理、統合、縮小の問題を政府の最重要課題の一つと位置づけ、基地返還アクションプログラムを初めとする県の御要望も踏まえながらSACO最終報告をまとめたものでありまして、今後とも、その実施に最大限努力してまいります。
 次に、三次振計後の沖縄の産業、経済の振興についてお尋ねがありました。
 三次振計につきましては、昨年三月後期展望が取りまとめられたところであり、ポスト三次振計は、必要とされる諸施策の実施状況や沖縄経済社会の情勢などを踏まえ、今後しかるべき時期に議論することになると思います。
 また、沖縄経済振興二十一世紀プランを作成するに当たっては、今後県とも協議をし、県の考え方も十分にお聞きし、具体的な策定時期も含めてさらに検討を行うことにしております。
 さらに、返還跡地についてお尋ねがございましたが、施設・区域の返還後の民公有地につきましては、原状回復措置を実施しておりますし、また、返還特措法に基づき給付金を支給しております。
 なお、跡地利用については、地元の計画が固められたものについては、土地区画整理事業等の事業が円滑に実施されるよう、必要な措置を講じてまいります。(拍手)
    ―――――――――――――
#29
○副議長(渡部恒三君) 濱田健一君。
    〔濱田健一君登壇〕
#30
○濱田健一君 私は、社会民主党・市民連合を代表して、沖縄振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に賛成する立場で、以下幾つかの項目にわたって質問をいたします。(拍手)
 御案内のように、沖縄は、戦後五十三年目、復帰二十六年目を迎えている今も、本土との経済格差には依然として厳しいものがございます。沖縄経済の問題点とは、例えば、全国都道府県中最下位の県民所得の低さであり、また、一方で、全国平均の二倍近くになる完全失業率に象徴されるのでありましょう。
 さらにまた、地元の企業が育ちにくく、中小零細企業の多い製造業も脆弱で、県内総生産に占めるウエートは六・五%にすぎないと指摘されているのであります。
 このような沖縄経済の現況が米軍基地の存在と決して無関係ではないことは、だれもが認識しているところであります。すなわち、軍用地料、軍雇用者所得など、いわゆる米軍基地関係収入のウエートの高さが沖縄経済のもう一つの大きな特徴なのであります。
 沖縄における米軍基地の存在は、ここで改めて強調するまでもなく、日本全体がその解決に取り組まなければならない共通の問題であります。すなわち、日本における米軍基地は、実に七五%が沖縄に集中しており、さらに、沖縄本島の面積の約二割を占めているのであります。このことから容易に推察できるように、米軍基地の沖縄への異常な集中が沖縄発展の大きな阻害要因になっていることは、否定できないのでございます。
 このように、経済問題と基地問題の両者は、いわゆる沖縄問題として相互に密接にかかわっていることは紛れもない事実であります。
 しかし、だからといって、この両者を絡めて問題を解決するような態度は、決して許されるものではございません。
 ことし、沖縄は、首長選挙が次々と行われており、また、秋には知事選挙も予定されております。まさに沖縄はミニ統一選挙でありますが、このような政治の季節の中において、米軍基地の整理、統合、縮小問題もまた、焦眉の課題として、その解決を迫られているのであります。
 私たち社会民主党は、沖縄振興問題は沖縄振興問題プロパーとして取り上げ、この重要なテーマに対して誠実かつ真剣に取り組んでまいりました。私たちは、この課題を基地などの政治問題と切り離して、沖縄の経済的自立と発展のためにどのような振興策を策定し、実現のための努力をしていくかが問われているのでございます。このような観点に立つならば、さきの代表質問において我が党の土井党首が言及した、「地元振興策との露骨な取引で新たな基地の受け入れを迫るようなやり方では決して問題の解決につながらない」という指摘は、全く正しいのであります。
 社民党のこうした諸問題の認識に関し、また沖縄振興開発特別措置法改正の評価について、この際、ぜひとも橋本総理のお考えをお伺いしたいと存じます。
 さて、社会民主党は、昨年四月十日、自由民主党、新党さきがけとともに、八項目にわたる沖縄振興策に関する与党合意に至ったのであります。この中で、特に社会民主党は、及川、上原両議員などの努力により、「一国二制度的な大胆な改革を目指し、平成九年中に結論を得ること。」という項目を盛り込むことができたのであります。
 さらに、社会民主党は、昨年十一月十八日の与党沖縄問題懇談会に、五項目にわたる沖縄振興策に関する提案を提示し、その中で、沖振法の改定か新規の特別立法を含めた税制面、制度面の抜本的特例措置を講ずることを提案したのであります。このことは、十二月の税制改正の中で私も強く主張させていただきました。
 今回の沖振法の改正は、こうした与党合意と社民党の努力によって提出されたものであり、社会民主党は、この法案に対して全面的に賛成するものであります。
 この法案改正の骨子は、主要には、自由貿易地域制度の拡充、情報通信産業振興地域制度の創設、観光振興地域制度の創設の三点に絞ることができるでありましょう。
 なお、これらに関連して、社民党沖縄県連合から、沖縄振興法改正案に賛成し、さらにこれを強化する立場から、第十八条の六の中に「宿泊施設」を加える、さらに、第十八条の八の中に「自由貿易地域内」を加えるの二点にわたる要望があったことを申し添えておきたいと思います。
 いずれにいたしましても、これら産業振興策の一国二制度的な大胆な展開により、従来の基地依存型の経済から脱却することは期待できるのでありましょう。
 さらに、このような精神を生かしていくためには、昨年十一月に沖縄県が独自に発表した、国際都市形成に向けた新たな産業振興策とも連携していく必要があるでしょう。そして、東アジア地域の中の沖縄というユニークで地政学的な特徴を生かして、国際的な交通・運輸、貿易面での大胆な将来展開も視野に入れる必要があるのではないでしょうか。もちろん、そのとき沖縄から発信するメッセージには、平和、環境、人権が含まれていることは言うまでもございません。
 社民党は、この法改正の精神を生かし、今後はこれをもっと深く、広く、かつ豊かなものにしていきたいと考えております。つきましては、沖縄振興策と国際都市形成構想に関して、総理大臣と大蔵大臣はさらにどのようにバックアップしていくおつもりか、そのお考えをお聞かせ願いたいと存じます。
 さて、最後に、三月十一日に鈴木沖縄開発庁長官は所信表明を行われました。その中で、長官は、懸案の北部地域の振興について触れ、「新たな負担にこたえるとの観点から提示した施策については、海上へリポート問題の動きを見守っていく必要がありますが、県土の均衡ある発展を図る上での北部振興の重要性は強く認識しておりますので、今後とも、地元の御要望をお伺いしながら、必要な施策の推進を図ってまいります。」と表明しておられます。この中に触れておられます「海上ヘリポート問題の動きを見守っていく必要がありますが、」という部分の具体的な意味や真意がずばりどのあたりにおありになるのかについて鈴木長官にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)
    〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
#31
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 濱田議員にお答えを申し上げます。
 まず、沖縄振興策についてお尋ねがございました。
 沖縄の今後の発展にとって基地問題と地域振興がともに重要な課題である、そうした認識のもとに、基地問題の改善を図るとともに、振興策に対しても全力を傾けて取り組んできました。政府としては、米軍基地の整理、統合、縮小に対応し、依存型経済から自立型経済への移行を図ろうという県みずからのお考えというものを重く受けとめて、今後とも、基地の整理、統合、縮小の進展を踏まえながら、最大限の努力を払ってまいりたいと思っております。
 また、沖振法改正の評価を問うというお尋ねがございました。
 この法案は、申し上げるまでもなく、沖縄の振興開発のために、特別自由貿易地域制度の導入など、優遇税制を中心に特別の措置を講ずるものであります。これは、特色ある産業や貿易の振興による沖縄経済の自立化に資するとともに、沖縄の雇用情勢の改善につながる重要な法案と考えております。
 次に、沖縄振興策と国際都市形成構想についてお尋ねがございました。
 今般の沖縄振興開発特別措置法の改正案は、昨年十一月、政府に対し御要望のありました、国際都市形成に向けた新たな産業振興策を重要な参考として取りまとめたものであります。
 今後の沖縄振興策につきましても、県と協議をし、県の考え方を十分伺う中で検討することとしてまいりたいと考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣松永光君登壇〕
#32
○国務大臣(松永光君) 濱田議員にお答えいたします。
 お尋ねの沖縄振興策と国際都市形成構想の件についてでございますが、今般の沖縄振興開発特別措置法の改正案において、沖縄の経済振興に資する観点から、特別自由貿易地域における所得控除制度の創設、自由貿易地域等における特別税額控除制度の創設及び沖縄型特定免税店制度の創設等を提案をしているところであります。
 今後の沖縄振興策につきましても、政府が県と協議し、県の考え方を十分に伺っていく中で検討されるものと考えております。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣鈴木宗男君登壇〕
#33
○国務大臣(鈴木宗男君) 濱田先生にお答えいたします。
 私の所信に対するお尋ねでありますが、私の決意を述べたものでありますから、そのとおり受けとめていただきたいと思います。
 なお、北部振興につきましては、御党の上原康助先生の御指導なんかも受けながらしっかりやってまいりたい、こう思っております。(拍手)
#34
○副議長(渡部恒三君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#35
○副議長(渡部恒三君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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