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1947/06/03 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 議院運営委員会 第41号
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1947/06/03 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 議院運営委員会 第41号

#1
第002回国会 議院運営委員会 第41号
昭和二十三年六月三日(木曜日)
    午後二時五十一分開議
 出席委員
   委員長 淺沼稻次郎君
   理事 坪川 信三君    石田 博英君
      小澤佐重喜君    工藤 鐵男君
      高橋 英吉君    益谷 秀次君
     山口喜久一郎君    赤松  勇君
      佐々木更三君    笹口  晃君
      吉川 兼光君    小島 徹三君
      椎熊 三郎君    鈴木彌五郎君
      石田 一松君    平川 篤雄君
      成重 光眞君    田中 久雄君
      中野 四郎君    榊原  亨君
      林  百郎君
 委員外の出席者
        議     長 松岡 駒吉君
        副  議  長 田中 萬逸君
        運輸及び交通委
        員長      川野 芳滿君
        議     員 川合 彰武君
        議     員 中村元治郎君
        議     員 武藤運十郎君
        事 務 総 長 大池  眞君
        不当財産取引調
        査特別委員会調
        査員      松本 大俊君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 請願の紹介の期限に関する件
 委員派遣に事務局職員の随行に関する件
 法案を付託すべき委員会に関する件
 不当財産取引調査特別委員会の費用に関する決
 議案
 明日の本会議の議事に関する件
    ―――――――――――――
#2
○淺沼委員長 これより会議を開きます。
 常任委員長会議において請願の受理締切期限に関する件その他二件がきまつたそうでありますから、これを議題に供します。
#3
○大池事務総長 先日常任委員長会議がありまして、そのときに請願の紹介期限の件が一應まとまつたようであります。それは請願の紹介は会期終了前十日をもつて締切りとする、文書表を作成したり整理等に日数を要しますので、一應会期終了前十日で打切るということに大体きまつたようでありますが、この点を御協議願います。
#4
○淺沼委員長 御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○淺沼委員長 さよう決定したします。
#6
○大池事務総長 もう一点は各委員が派遣をされる場合に、正式に派遣されていく委員であるから、委員部の書記等を随行につけるようにというお話でございます。これはその委員会に書記等がおりますから、書記等で間に合うときには、それでお間に合いになると思いますが、そういうものが間に合わないときに、委員だけで行かれると連絡その他で不便なときがありますので、ぜひ係りの者を一名つけてくれるようにという農林委員会の申出があるわけであります。從つてこれをつけることになると、ある委員会にはつける、ある委員会にはつけないということは不公平になりますので、おそらく全部の常任委員会からそういう要求があると思いますので、つけるとすればどの委員会にも――人繰りでつけられない事情があるときはお断りせざるを得ないと思いますが、つけることに御了解願えれば、その手続をいたしたいと思います。
#7
○淺沼委員長 委員の派遣の随行のことについては、班に一人ということにして決定するに異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
#9
○大池事務総長 第三点は先日この委員会で一應議長に一任されました議案の付託委員会のことであります。先日お話になりました外務省設置法案その他各省の設置法案が出るので、そういうような各省の設置法案についてはその省の仕事を主として――ただいま出ておる外務省設置法案は外務委員会の方でやるというようにしたらどうか、これまでの内閣所管の分は決算委員会の方でということで大体の意向がまとまりまして、外務省等の設置法案については、決算委員長の了解を得た上外務委員会へ回付するように交渉をするということで、議長一任になつておつたわけでありますが、その点を御協議申し上げたところ、決算委員会としては二十八法案全部を当然決算の方で行政機構に関する問題としてやりたい。從つてその省省の所へもつていくよりも、統制的に全部が見られて結構だと思うから、どうしても自分の方にしてほしいというような御意見でありますので、委員長会議で、それでも外務委員会にもつていくという決定をいたしかねる。從つて外務委員会の方では外務省設置法案をもらいたいという希望が強いわけであります。この点をどういたしましようか、お伺いしたいと思います。それと同様の問題が先日貿易資金特別会計法の一部改正の問題、これは特別会計でありますから、財政金融の方が今までやつておりましたけれども、商業委員会の方で貿易資金のことであるから審査の進捗をはかるためにぜひほしいというお話もありましたので、両委員長とも同じ党派でありますから御了解を願つてそちらの方へということでありましたが、これもその委員会としては了承いたしかねるということに相なりまして、両方で欲しがつております。そういう点を一つ。
#10
○石田(一)委員 私はこの問題はもう何度も申し上げておりますが、こういうふうに各委員会から自分の方に欲しいということが出ることは、今までの運営委員会の決定の仕方が、衆議院規則に定めてある所管事項別によらないで、その内容を檢討して、内容が労働省の問題だから労働委員会というように、内容によつて、さながら衆議院規則の所管事項別を無視したようなやり方をしておるところに、こういう紛糾が起るのだろうと思うのです。ちやんと明記してあるのですから、明記してある通りにやつたならば決してこうした問題は起きないと思う。私はかねがね申し上げてあることで、まず國会法が改正されるまでは明文通りにやることが当然ではないかと考えております。
#11
○林(百)委員 今の石田委員の言われるのも一理ですが、やはりその内容によつて、それぞれの常任委員が実質的に効果的な討論のできる途もあるのですから、表面の理由だけでなく、実質的なものを從來檢討してきたという運営委員会のやり方はいいと思うのです。そういう意見で一應決算委員会が全部やるということになつておるが、やはりそれぞれの常任委員会でもそれと関連した点があるのですから、連合審査するとか、あるいは決算委員長の了解を得たならば各常任委員会でもやれるという途を開いた方がいいと思う。
#12
○石田(一)委員 ただいまの林君のおつしやるように、内容を重視されることは、もちろん他の委員会もこれに発言する機会が與えられるのですから構いません。もし林君の意見で申しますならば、定められたところへ付託しておいて、決算委員会がその内容において審議を要求するのであるならば、その委員会と連合同の審査会をもつてやれば目的は達せられるわけですから、やはり定められた通りにやる。さもなければ國会法、衆議院規則を改正するか、この問題になるのではないかと思う。
#13
○淺沼委員長 速記をやめてください。
    〔速記中止〕
#14
○淺沼委員長 それでは決算委員長の申出については、原則としてはこれを了承するが、現在の審議の状況並びに会期等をにらみ合わせて、議長と委員長の間においてもう一遍御懇談を願うということに異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
 貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案、これについても同様の処置をすることにいたします。
    ―――――――――――――
#16
○大池事務総長 不当財産取引調査特別委員会の予算につきましては、先日御決議を願いまして、從來の金額では足りないので、一箇月五十万円を超えない範囲で支出ができるということに相なつておつたのでありますが、その後いろいろの情勢の変化で、この五十万円ではとうていやつていかれない。從いまして一箇月百万円以内の金でやりたいという申出がありまして、再決議を願いたいという御希望であります。この点につきましては不当財産の方も來ておられますので、御質問なり御協議を願いたいと思います。
#17
○淺沼委員長 何か御意見はありませんか。
#18
○中野(四)委員 御説明をする能力はありませんけれども、いくらかそれに関係しておりますので、武藤君が來てやればいいのですけれども、見えておられませんから、五十万円をさらに百万円要求するという理由について述べたいと思います。大体御了承の通り関係方面でも全面的にこの問題は應援しておる、援助しておるということは申し上げられるのでありますが、昨日理事が参りましたときに、この委員会のあり方の次第によつては、日本の民主化が促進されるか否かという、かかつて重大な委員会であると同時に、委員会においてもし予算等の関係でこの問題が支障を來すようなおそれがあるなれば、これは容易ならぬ問題であるから、必要なだけの要求をするがよろしい。ちようど明日は議院運営委員会が開かれるから、その前に予算の要求すべきものがあるなれば、早く出した方がよろしいという言葉によりまして、われわれは大体の檢討をいたしました結果、現在の五十万円の費用ではなかなか賄うことの難儀な点があるのであります。それは何かと申し上げると、第一に申し上げたいのは、速記の写本の問題でありますが、現在の印刷能力においては、ただちにこれを印刷して配付することは至難であります。ところが不当財産委員会の性質からいえば、証人の証言等を得ましたときに、ただちにそれを印刷して、それを基礎として次の段階の調査をしなければならぬ。いわゆる証人の陳述を求めなければならぬ、かような面においても速記と同時にこれを印刷にまわして、しかも敏速をはからねばならぬというような面においても、なかなか容易な費用ではないのであります。特に自動車においても現在の段階では二台分を借り上げる用意しかもつておりませんが、最も近い將來においては、ぜひとも自動車を常備として置かねばならぬ段階もありますし、あるいは調査、技術員等においても、相当完備した設備をしなければ、事相当人事に関する問題でありますから、愼重を期する上からいつても百万円の費用が必要であるということの面において要求したものであります。具体的な問題についてはここにプリントができておりますので、大体御一覽を願つて、御賛成をいただきたいと思います。
#19
○赤松(勇)委員 ちよつと事務的にお尋ねしますが、職員給與の中の顧問というのは何ですか。
#20
○松本不當財産取引調査特別委員會調査員 これは法律的な顧問でございます。海野普吉という弁護士の方を顧問にお願いしております。
#21
○赤松(勇)委員 不当財産取則調査委員会というのは衆議院議員で構成されておるのでしよう。相談役というのは何ですか。
#22
○松本不當財産取引調査特別委員會調査員 現在相談役というのはお願いしておりません。
#23
○赤松(勇)委員 それでは給與の対承になつておる相談役というのは、どういう人のことを指しておりますか、何をやりますか。
#24
○松本不當財産取引調査特別委員會調査員 それはこの前十二月の御決議に基いて、委員会に顧問、相談役、調査員、事務補助者を置くことを得ということによつて、相談役を必要に應じて置く場合に、これを一應予算化しておかなければ、相談役をお願いすることができぬという建前から、そこに出したようなわけであります。
#25
○椎熊委員 この前五十万円の予算をきめるときも、かなりいろいろな意見が出たのですが、これが一箇月経たないうちに倍になつたのです。どういうのですか、そういう根本的の大変化がきたことを説明してもらいたい。
#26
○淺沼委員長 ちよつと速記を止めて。
    〔速記中止〕
#27
○淺沼委員長 速記を始めてください。
#28
○松岡議長 決議は皆さん御賛成のようですから、正式に通るでしようが、この機会に一つお願いしたいと思いますことは、從來不当財産取引の方は、委員会で予算をつくつて運営委員会にすつすつとお出しになる。そんな調子でこれも出ておるのですが、これはやはりこの決議が通つたあとのことは、そうお急ぎにならないで、十分御研究になつた上で、やはり事務総長と相談して、事務総長の方からお出しを願うように、今後はいかなる場合においても、そういう手続をとつていただきたい。そうするとおのずから今のような議論もなくて済むようになるでしようから……。
#29
○中野(四)委員 今ここで予算を一應お願い申し上げようとした、この過程においても、なかなか議論のあることはわかるのです。ただ事情は先ほど申し上げたように、拙速を要せざるを得なかつた建前があつたので、この点は御趣旨を体して、われわれは委員会において十分檢討し、將來は事務総長に十分に打合せをした上において運営委員会にお願いするということでおきめを願えばいいと思います。
#30
○淺沼委員長 そうすると不当財産取引調査特別委員会の費用に関する決議案は、これを採択することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
 その予算内容についてはあらためて内容を提出願つて、それを審議することにして異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#33
○淺沼委員長 あとは予算案の取扱いの問題であります。昨日は一應未決定のままに今日に持ち越しになつたわけで、それを議題に供したいと思いますが、その前に財政金融委員会の委員長代理の方が見えまして、委員会に発言をしたいということです。許可することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○淺沼委員長 許可いたします。
#35
○川合彰武君 私は財政金融委員長に代りまして御説明申し上げます。今回大藏省から貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案、あるいはまた郵便料金等の引上げに関する郵便法案の改正に関する法律案、あるいはまた國有鉄道運賃法案等が國会に提出され、その主たる委員会はどこであるかということがいろいろと問題になつたようでありますが、これはいずれも財政法第三條の特例に関する法律案を審議する際に、われわれは当然かかるものは財政及び金融委員会において審議すべしということを決議しておるわけであります。かつまた現在の國会法の規定に基きましても、物價あるいは國の会計に関する事項というようなものは、いずれも財政金融委員会において審議すべきものであります。ところが貿易資金特別会計法の一部を改正する法律案は、傳え聞くところによれば商業委員会に現在法案が何も出ていない。しかるに財政金融委員会は、今後約五十程度の法案が審議されなければならないというような関係にあるから、ぜひとも、商業委員会にこれを対議して欲しいというようなお話があり、同時にまた國有鉄道運賃法案、郵便料金引上げに関する法律案は、運輸及び交通委員会に、あるいは通信委員会から懇請がありまして、財政及び金融委員会が非常に多忙であるから、おれの方に審議させてくれというような申出があつたそうであります。その申出の中には、運賃と郵便料金の問題には、こういう條件が附せられておるのであります。
 一、右法案は財政法第三條の特例に関する件の審議の際の経過に鑑み、財政及び金融委員会に付託さるべきものなることを承認すること。
 二、今回の措置は、臨時例外の取扱いとしてこれを先例としないこと。
 三、今後は事情の如何にかかわらず、例外的措置をとらないこと。
というような三條件を附して、財政金融委員会の委員長に申出があつたのであります。財政金融委員会におきましては、本件に関して審議をした結果、なるほど現状においてはそういう申出、あるいは便宜的な取扱い方法としてはもつともかもしれないけれども、やはり原則的にこの問題は律するがよろしい。從つていずれも主たる委員会は財政金融委員会でやるべきだ。但し連合審査というような点においては、各委員会の趣旨並びに各委員会の御希望にも十分副うように努力すると委員会においては決定をした次第であります。從つてこの議院運営委員会におきましても、どの委員会に付託すべきかという点に関して、今私から申し上げましたことを御了承の上、善処せられんことを希望する次第であります。なお私と別個に同じ財政金融委員会の委員である後藤委員が參つておりますので、私の足らない点がありましたら、後藤君から補足を願います。
#36
○淺沼委員長 運輸交通委員会の委員長からも発言があります。
#37
○川野運輸及び交通委員長 ただいまお聽きの通りの説明がございましたが、私も運輸交通委員長として一言皆様にお願い申し上げる次第であります。
 衆議院の規則を見ますると、財政及び金融委員会の権限というものは、はつきりといたしております。すなわち國の会計に関する事項、あるいは物價に関する事項、こういうものがございまして、なるほど鉄道の運賃の値上げ等の法案はあるいは財政及び金融委員会に付するという議論も理論的に成り立つかとも考えられますが、しかし運輸及び交通委員会の権限を見てみますると、陸運に関する事項というのがごごいます。当然この運賃値上げ等の問題は、運輸交通委員会にかけるべきものであると私は考えるわけであります。殊に鉄道運賃の値上げ等は、單に財政面だけ研究するものではありません。すなわち鉄道の営業の実態を研究し、はたして合理的に営業が成り立つておるかどうか。そういうような点も十二分に檢討するという建前から考えましても、当然私は運輸交通委員会に付すべきであると考えるわけであります。長たらしい説明はかえつて賢明な皆さんの誤解を招くと思いますから、ただこれだけ申し上げて皆さんの參考に供します。
#38
○赤松(勇)委員 私財政金融委員をやておりますので、人情から申しますと、財政金融委員会に、全部先ほどの決定通り、原則論からいつてこれを付記していただきたいと考えるのであります。ただいま川合君から説明がありましたように、財政法第三條の特例の意義から申しまして、あるいは國会法の規定から申しまして、当然財政金融委員会に付議されるものと信じております。しかし事は特別会計に関する非常に重大なる問題でありますので、この際國会は特にこの問題を愼重審議するという建前から、主たる委員会は財政金融委員会にこれを付託する、しかしながら運賃並びに通信料金値上げの問題に関しましては、それぞれ関係ある委員会と連合審査を行つて、十分なる審議の上でこれを決定する、こういう運営をしていただきたいということを希望いたします。
#39
○石田(一)委員 私は先ほどの決算委員長の申出に対して、原則として了承するが、会期等の切迫した問題も考慮してこれは云々というような委員会の決定がなされたわけであります。ただいま財政金融委員会の委員長代理として説明がありました中に、今五十も付託されておるような状態であるけれども、しかし原則は原則であるから、わが委員会でやるべきだとおつしやいましたが、要するに先ほど委員会で決定した会期等の問題を考慮することになれば、これは原則はともかくとしても、運輸交通委員会に任す方が当委員会の決定に從う、こういうことになると思います。
#40
○成重委員 この問題については先ほど当運営委員会においてきめまして、原則論としては大体決算委員会に付するが、今期その他の関係上、各関係の常任委員長と議長において適当に相談してやるということを了承しておるのであります、これから先のことは議長と関係委員長と相談して取計らつていくように私たちは承認したのでありますから、またここでむし返して議論することはないと思います。
#41
○淺沼委員長 今日は決算委員の決定に関することを問うたのでありますが、昨日の委員会においては原則としては財政金融かもしれませんけれども、種々なる情勢を考慮して、今回は運輸交通委員会でしていただく、しかしその他については議長と当該委員長との間において話を願うということに決定になつておつたわけでありますから、それを今日確認して、その方法でやつていただくことに異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#43
○淺沼委員長 次に昨日に引続きまして予算案、財政経済政策に関する演説の件を議題に供します。
#44
○山口(喜)委員 委員長にお尋ねいたしますが、政府から何らか委員長あてに通知が參つておりますか。今日はこれから始まるのでありますが、一体どういうことが議題になつておるのか、自由討議の形において大藏大臣が発言を求められておるのですか、おらないのですか。
#45
○林(百)委員 山口委員のお話を敷衍いたしますが、國会法七十條には、國務大臣の発言というのは議長に通告がなければならぬ、それを運営委員会で問題にするには、どういう通告が議長に北村大藏大臣からなされておるか、それを聽かせてもらいたい。そうでないと運営委員会の議題になりません。
#46
○小澤(佐)委員 どうでしようか、すでに四時になんなんとしている。御承知の通りこの問題は三日も四日ももみにもんで結論に達しない問題を、本会議を招集しておいてこれから議論しても、とても一時間や二時間で結末はつかぬと思います。從つてまず本日の本会議のことをきめて、その上で本会議が済んでからゆつくりこの委員会を開いたらどうですか。
#47
○椎熊委員 この問題はさように長い論議を必要としないと思う。大藏大臣の演説をきつかけとして予算の審議に入るか入らないかということは、本会議で自由に討論する機会をつくればよいのです。
#48
○中野(四)委員 それで自由討議をやつたらどうですか。
#49
○小澤(佐)委員 だから一應今の議題をどういうふうにするか……。
#50
○淺沼委員長 それで相談しているわけです。昨日は要するに政府の予算案の審議をどうするかということが問題になつて、政府の方の要望としては大綱をもつて予算案の審議を開始してもらいたい、そういう話があつたわけですが、昨日は結論としてはすべての條件が整つておらぬから予算案とは認めがたいということで議論してわかれているのです。そのときに私は、昨日政府から財政経済の演説をやるといつておるのだから、その演説を聽いて、その演説の中には予算案の大綱が含まれておる。從つてそれに対して質疑應答を続けたらどうかということを申し上げた。ところがそれでは了解しかねる。それをやることも結構であるけれども、予算案が來たときにもう一遍演説をやるかどうか、もう一遍質問をするかどうか、こういうことに打ちあたつてそれなりになつた。今日は予算案の取扱い方から審議してほしいと思います。
#51
○松岡議長 とにかく予算案としてはつきり体をなしていないものであるから、これを正式の予算案として審議できないと言われるのはもつともであります。私自身も実はそう思うのです。しかしそうであるけれども、日本の置かれておる現下の経済危機から言えば、せつかく大綱がきまつている以上は大綱なりとも一日でも早く議員が聽くということは、議会としても私は必要なことだろうと思うのです。ただしこれは私一個の考えです。純理的に予算案ではないという御主張は、私もごもつともだと思いますが、そういう点でこれを一應聽く、一應聽いて、これに対して質疑をされるというならば質疑をされてもよいでしようし、話がまとまらなければ質疑はしないでもよいのじやないか、というのはわれわれも議会として、議員として早くそれを聽きたいというばかりでなく、やはり議会を通じて國民の政府の方針をたとい一日でも早く聽かすことは、事業をやつている人は事業の立場から、ある一つの方針の決定のための參考にもなるでありましようし、個人としても生活設計のために、まんざらむだなことではないので、大綱なりとも一日も早く明らかにすることは、決して無意味ではないと私は思う。だから政府としては參考として出しているのだけれども、議員から演説を求められて、質問はするに及ばぬとなれば質問はしないで、すつかりそろつたあとでいくらかでも重複するようなところは、いたずらに時間をつぶすことだから、項目ができたときに大綱の動きがあつたらその点を補足して、大藏大臣は再び説明する。こういう方法をとるくらいのことは、この際議会としてもやるべきではなかろうか、これならば自由党の人々もまた御同意いただけるのではなかろうかというくらいに考えておるのです。
#52
○山口(喜)委員 議長からだんだんのお話ですが、経済危機云々ということも、われわれにはよくわかります。かるがゆえに先月の十五日前後までに速やかに予算案を提出されたいと要求し、また政府もこれに対して言明を與えられた。それが今日まで荏苒日をむなしうしてまいつておる状態です。しかも政府が予算の大綱についてこれを説明しようと言う。議長のお言葉通りわれわれはこれを聽くことに何らやぶさかではないのです。現に昨日苫米地官房長官に対して、われわれどもととしては、聽くことには差支えはないが、さらに完全なる予算案が成規の手続きを経て本会議に提出されたる時をもつて予算案が上程されたとわれわれは見るのであるから、その場合においてはあらためて政府が予算の全貎に対して説明をなし、質疑應答を重ねることが順序ではないか、これに対する政府の用意があるかどうかということを質したのに対して、何らのお言葉がなかつた次第であります。ですから政府で眞に誠意をもつて完全に予算案ができ上つて会議に提出されたる時にこれが説明をなし、しかしてようやく本格的な審議に入るというその形を履まれることを前提とされることにおいては、われわれとして何ら異議をさしはさむものではないのです。その点はひとつ了としていただきたい。
#53
○椎熊委員 午前中われわれは運営委員会を開いたことでよくわかつたと思うのだが、重ねて山口君がそういう意見をされることは、あちらのせつかくの親切な勧告をも蹂躙しておるような形になつて、占領治下における日本の國会の態度としてふさわしからぬ態度だと思う。そこで山口君のおつしやるような議論は本会議において堂々となさるようにして、まずわれわれは大藏大臣の演説を聽きましよう。そうしてその演説の内容に対して質疑するかどうかというようなことも、本政議で論議して採決の上できめるべきだと思いますから、そういうことできめていただきたいと思います。
#54
○小澤(佐)委員 椎熊君は午前中のことについてぼくらと違つた解釈をしておられる。午前中の話では國会法の規定に基いて合法的にそういうものが出た場合、規定に基いて議長が合法的なものを出した場合において、それを党できめるべきがあたりまえであるということが前提なんだから、椎熊君においてもあらかじめそれを含んでおいてもらいたい。
 さらに議長にお伺いしたいのですが、議長の今言われるところによりますと、一應財政演説を聽いてもいいじやないか、予算の審議ではない、審議は審議でやることが適当だというお考えですが、議長がそういうふうに発言されたことは、政府と御相談の上ですか、それとも議長一人のお考えですか。
#55
○松岡議長 私一人の考えです。
#56
○小澤(佐)委員 昨日官房長宮が見えたときにそうしたことをわれわれが発議した、ところがそういうことをやるのでは何の意見もなしませんというお話だつたから、その話がまとまらなかつた。もし政府が議長と同じような考えをもつて昨日われわれに臨んだならば、その線で話はついておつたかもしれぬ。議長の言われることは、山口君が言う通りよくわかる。だから政府も議長の考えておるように予算案の審議でなくして、一應財政演説をやる、大藏大臣の財政演説について質問をする人があつたら質問すればよい。また正式の予算ができないうちに質問はできないというなら、正式の予算ができてからさらに質問したらよすというような趣旨であれば、私もよくわかる。つまり大綱のうちに質問してしまうと、ほんとうの予算ができたときには、もうわれわれの唯一の権利であるところの質問権がなくなるということをおそれて主張しておるのであつて、この予算を一日も早く審議するということにおいては、むしろ諸君よりもぼくらの方が熱心に考えておる。政府がそういうことに應ずる氣持があるか、そういう條件でもなお財政演説をしようというのかということをお尋ねしたい。
#57
○松岡議長 私の言つたことと山口君の言われたことは必ずしも全部的に一緒ではない。私は先ほども言いましたように、必ずしも正式なる予算案が出たら形式的にそのときに全貎を説明するというようなことでなく、これは時間を省畧するために補足的に説明することによつて、少しでも審議を進めたいという氣持が私にはあるのであります。その程度のことは内閣も了として、二度は立たぬというようなことを言わないでやつてもらいたいと考えておるわけであります。從つて本会議でも正式予算案と認めてはこれを審議しないが、聽くことは聽いて、質問をしたい者は質問をして、そういうことも皆が了解して質問をする。質問をしないでおいてあとで一遍にやろうと思う人は、それでもよろしいでしよう。そうして予算委員会でもこれを正式なまとまつた予算として受取つた後にそれと同じような方法をとつてもよい。予算委員会でも大綱について聽きたい人は聽くということにして、これはやはり、財政法でちやんと規定されていることなので、私は先ほど申し上げました通り、あなたの言われている前提は正しい。それは正しいが、しかし現下の日本経済の危機に鑑みて、それにより幾日でも審議の期間を短縮し得るか、し得ないかしれませんが、しかし、し得ればしようという氣持が議会にあつてしかるべきだと思います。そういう意味です。
#58
○小澤(佐)委員 議長の話はよくわかるのだが、山口君の言われるのは同じことを二度繰返すという意味でなく、財政演説なら財政演説であつて、それできわめて緒論的なものを與えて、さらに予算の細目がきまつた場合に補充する。質問する側からいえば、大綱だけでは結論にならない。細目までやつたときにわれわれは質問するなら質問すればよろしい。大綱だけでいいというならば大綱だけを質問していく。いわゆる予算の正式なものではない。大体予算の大綱を中心にして今のようにして進まれることは、最初から異議はないのだが、官房長宮がそういうことはできないと言うので……。
#59
○椎熊委員 私は今の小沢君や山口君の言われるようなことは、本会議でやればいいと言つておる。それが民主的だと思うので、そういうことをここで議論する必要はないと思う。
#60
○小澤(佐)委員 それは誤解している。そういうことはすべて國会法、議事規則によつてやるべきである。それにあてはまるか。
#61
○椎熊委員 あてはまる。大藏大臣の発言は自由である。
#62
○高橋(英)委員 今の小沢君の発言は非常に條理が立つて、私は政治家として現実政治に対してこれほど理解のある発言はなかつたと同う。これに対して政府はどこまでも反対の意思表示をしておるのですか。
#63
○淺沼委員長 ちよつと速記を止めてください。
    〔速記中止〕
#64
○淺沼委員長 それでは暫時休憩いたします。
    午後四時四十九分休憩
    ―――――――――――――
    午後五時三十分開議
#65
○淺沼委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。
#66
○小澤(佐)委員 私どもの方としては、いろいろ諸般の情勢、あるいは與党諸君の御意見、あるいは議長、委員長の意見等を慎重に檢討いたしまして、やはりこの際この場合において、先ほで議長が付議されたことは、あらゆる点を総合して、こういうことがぜひ適当だという発言であつた。われわれもこの発言であればすでにまとまつておつたのです。そういう意味でわれわれは決してこれを延ばす意思はない。また議長の言われるようにあるいは與党、政府の考えているように予算審議を一刻も速やかにやる必要があると思います。
#67
○淺沼委員長 そうすると、具体的に申し上げますれば、予算案は提出になつていないが、予算案の審議を進める意味合から、財政経済の演説は聽く、これに対して質問をすべきものは質問する、さらに足らざる点は予算案が上提された場合の補充説明を伺う、そういうわけですね。
#68
○小澤(佐)委員 そうです。
#69
○淺沼委員長 そういうような御提案のようですが、何か御意見ございませんか。
#70
○椎熊委員 民自党はもし質問をやるとしても、しないのですか。
#71
○小澤(佐)委員 議長の発案は大綱だけの質問者があれば大綱だけについてするということです。党の質問者は、これから党議によつてきめるのですが、もしその質問者が大綱だけでなく款項目まで一緒に含めて質問するのでなければ、自分の質問の趣意が明瞭にならないということであつたら、あるいは全部後回しになるかもしれません。しかしできるだけ議長の発案の趣旨に副うように努力します。
#72
○中野(四)委員 從來は、予算審議の重要性から、一應本会議に上程して委員会に付託するという形態をとつてきたのが長い間の慣例です。もとより今度もそういう形態はとると思うけれども、議長の意見に賛成する限りにおいては、お互に率直に、含むところがあつてはならないと思う。とにかく野党側も氣持よく議長の発案に賛成する限りにおいては、與党側においては、あまくでも從來の、慣例を守つて、ここで悪い慣例を残すということにならぬようにしていただきたいと思います。
 先ほど議長の言われた言葉に関連するのですが、補足的という言葉が氣に入らぬということは悪いかもしれないが、了承できない段階があります。補足という言葉ではたして通るか通らぬかは、これはお互いの観点に立つて考えなければわからないが、われわれが今度出される大綱に対して質問する、しないということは、まだ決定しておりませんから、それに対してここでは議論をはさむ余地はないけれども、從來の慣例から言えば款項目のいわゆる完成された予算がだきた場合には、政府側はこの慣例に從つて本会議において演説をし、從つてこれに対する質問が行われることは当然のことと思う。だから補足質問というか、あるいは都合によれば全般的な質問にわたるかもしれない。こういう点はあらかじめ了承していただかなければ困ると思う。
#73
○淺沼委員長 ただ念のために申し上げておきたいと思いますが、中野君は予算案が本会議に提出せられて、予算案について政府が説明するということが慣例であると申されましたが、帝國議会の慣例は大体さようであります。しかしながら帝國議会から日本國会に変つた今の扱い方から言えば、財政経済に関する方針の演説をなすことが慣例であつて、予算案は送付されるとただちに委員会にかかる。從つてその予算案自体を本会議において説明するというような方法はとられておらない。從つて本会議の席上においては財政経済の演説が予算案の内容を含んで説明され、それに対して質疑應答をなす。從つて今回の取扱いも、その意味で政府の財政経済の演説を聽く、しかし、さらに念を押すために、足らざるところは款項目がきまつた場合において説明せよという要求があるので、政府がこれに應ずるか否かは政府の態度であるが、さらにそれに対して質問することは、これは議員の当然の権利ですから、そういう場合に各派の間の意見がまとまれば当然可能だと思います。
#74
○中野(四)委員 私がこれを申し上げるゆえんは、だれかが質問したときに、それは國会みずからが自分を卑しめるものでないかと言われたが、日本の政治上の情勢の変化に從つては、その常識すら行われない場合がある。今問題になつているこの大綱の問題でも、予算委員会においてどう取扱われるかということが、これから後の委員会で議論されるだろうと思うが、それも政治情勢の変化に從つて、あるいは特異な特例を開くかもしれないという段階にあるので、將來これを基本に議論することが必ず起ると私は信じておるから、この点はあえて一本申し上げておかなければならない。
#75
○淺沼委員長 あなたの一本と言われることは、慣例でないということを御承知願いたい。
#76
○中野(四)委員 それは國会法にあることを了承の上で申し上げておきます。
#77
○淺沼委員長 そうするともう一遍念のために小沢君の提議を申し上げまして、御意見を承りたいと思うのです。議長の提議されている案は、予算案は未だ提出になつておらないが、予算案の審議を進める意味合において、政府の財政経済に関する方針を聽く。これに対しては、大綱で了承する者は質問する。但し款項目についてさらに聽きたいという者は、本予算が衆議院に提案された場合において、必要があれば政府では説明をし、それに対してまた議員は質問することがある。こういう議長の御意見のように私は承つて、それを小沢君が確認されたように思いますが、それについて御異議ありませんか。
#78
○林(百)委員 そうすると大綱についての政府の演説を聽いて、そこで質問する場合もあり、さらにまた正確なものが出た場合に、重ねて質問したい場合はいくらでも自由に許してもらえるということで間違いありませんか。大綱のときにやつたから、もうだめだと言われると困る。
#79
○淺沼委員長 どういうぐあいにやるかということ、発言の順序その他のことは交渉会でおきめ願いたいと思いますが、それについては大体慣例があるからそれに則つてやつていただくことにしたい。それでよろしゆうございますね。
 本日はこれで散会いたします。
    午後五時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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