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1996/12/17 第139回国会 参議院 参議院会議録情報 第139回国会 商工委員会 第1号
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1996/12/17 第139回国会 参議院

参議院会議録情報 第139回国会 商工委員会 第1号

#1
第139回国会 商工委員会 第1号
平成八年十二月十七日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員氏名
    委員長         木宮 和彦君
    理 事         沓掛 哲男君
    理 事         吉村剛太郎君
    理 事         片上 公人君
                大木  浩君
                倉田 寛之君
                斎藤 文夫君
                中曽根弘文君
                林  芳正君
                平田 耕一君
                小川 勝也君
                加藤 修一君
                平田 健二君
                前川 忠夫君
                藁科 滿治君
                山下 芳生君
                今井  澄君
                小島 慶三君
                松尾 官平君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         木宮 和彦君
    理 事
                沓掛 哲男君
                吉村剛太郎君
                片上 公人君
                藁科 滿治君
    委 員
                斎藤 文夫君
                中曽根弘文君
                林  芳正君
                平田 耕一君
                小川 勝也君
                加藤 修一君
                平田 健二君
                前川 忠夫君
                山下 芳生君
                今井  澄君
                小島 慶三君
   国務大臣
       通商産業大臣   佐藤 信二君
   政府委員
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局長      塩田 薫範君
       通商産業大臣官
       房長       広瀬 勝貞君
       通商産業大臣官
       房審議員     藤島 安之君
       通商産業省貿易
       局長       伊佐山建志君
       通商産業省産業
       政策局長     渡辺  修君
       資源エネルギー
       庁長官      江崎  格君
       資源エネルギー
       庁石油部長    林  良造君
       資源エネルギー
       庁石炭部長    中村 利雄君
       資源エネルギー
       庁公益事業部長  岡本  巖君
       中小企業庁長官  石黒 正大君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        黒田 武臣君
   説明員
       法務省刑事局刑
       事課長      麻生 光洋君
       外務省経済協力
       局有償資金協力
       課長       佐渡島志郎君
       大蔵省国際金融
       局開発金融課長  荒巻 健二君
       国税庁課税部消
       費課税部長    湯谷 成人君
       郵政省電気通信
       局電気通信事業  小笠原倫明君
       部事業政策課長
   参考人
       石油公団理事   新  欣樹君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○産業貿易及び経済計画等に関する調査
 (泉井石油商会問題に関する件)
 (経済構造の改革に関する件)
 (サハリン石油・天然ガス開発に関する件)
○インドネシアヘの原発輸出に対する貿易保険運
 用反対等に関する請願(第一三一号外一二件)
○出版物の再販制度の堅持に関する請願(第三九
 六号)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(木宮和彦君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十一月十四日、及川一夫君が委員を辞任され、その補欠として今井澄君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(木宮和彦君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(木宮和彦君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に藁科滿治君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(木宮和彦君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、産業貿易及び経済計画等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(木宮和彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(木宮和彦君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 産業貿易及び経済計画等に関する調査のため、本日、参考人として石油公団理事新欣樹君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(木宮和彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#9
○委員長(木宮和彦君) 産業貿易及び経済計画等に関する調査を議題といたします。
 佐藤通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤通商産業大臣。
#10
○国務大臣(佐藤信二君) 今日ほど公務員の倫理が厳しく問われているときはなく、綱紀の厳正な保持が求められている中にあって、通産省職員と泉井石油商会代表との関係についてさまぎまな報道がなされていることは、私としても心を痛め、非常に残念に思っているところでございます。
 もとより私は、国民の信頼があって初めて行政の円滑な遂行が可能であると考えており、大臣就任以来、綱紀粛正の重要性を職員に呼びかけてきたところでございますが、省を挙げて取り組んでおりましたAPECが成功裏に終了したこともあり、この際、通産省をめぐる疑惑について一日も早く事実を明らかにし、国民の信頼回復に向けた第一歩を踏み出すことが重要と判断し、先般、当省職員と泉井氏との接触状況について、綱紀の観点から早急に調査を行うよう指示いたしました。
 去る十二月五日付で調査結果がまとまりましたので、その概要と、その結果に基づく当省としての対応について御報告したいと思います。
 調査結果の概要は次のとおりでございます。
 調査対象者数は百三十八名、全調査対象百三十八名のうち、四十六名が何らかの形で泉井氏と面識があり、九十二名は面識がなかったということでございました。
 面識ありとした者の中で、金銭、各種会員権等の授受があったとした者及び便宜供与を受けたとした者はおりませんでした。また、泉井氏から職務にかかわる具体的な依頼事をなされたとする者もおりませんでした。
 泉井氏と同席した会食等に参加したとする者は四十一名でございます。
 ゴルフを一緒にしたことがある者は十名でございます。
 私としては、泉井氏との接触がこのような広がりを持っていることは、綱紀の観点から見て大きな問題であると認識をしており、この際、今後二度とこのようなことが起こらないよう厳しい立場で処分に臨むべきと判断し、次のような処分を行いました。
 一、俸給月額の十分の一の減給ニカ月、事務次官牧野力
 二、訓告、官房長広瀬勝貞、総務審議官一柳良雄、資源エネルギー庁長官江崎格
 三、厳重注意、通商政策局長林康夫、産業政策局長渡辺修
 今回の調査は本人の申し立てに基づいて行ったものであり、今後、重大な新事実の発覚や検察当局の捜査に伴う事態の進展があれば、当然、その段階で追加的な処分を行うことなど必要な対応をとってまいる所存でございます。今後とも捜査当局の動向を注意深く見守ってまいります。
 服務規律の保持については、従来から累次にわたり注意を喚起するとともに、昨年十月には新たな綱紀粛正措置を定めて、国民の疑惑を招くような行為は厳に戒めてきたところでございます。
 今回の事件は、昨年十月以前の問題であるとはいえ、このような事態が明らかになった以上、通産行政への信頼回復のためにも、より一層厳しく綱紀の粛正を図る必要があると判断しております。
 現在、内閣全体として新たな綱紀粛正措置が検討されているところであり、その検討結果も踏まえながら、綱紀粛正措置のあり方について、服務管理委員会で改めて検討を行うよう指示いたしました。また、この結論が出るまでの間は、関係業界等との会食を禁止することとし、職員への周知徹底を命じております。
 石油政策の再点検でございますが、これまでの調査では、泉井氏との接触があったことで石油政策がゆがめられたことはなかったものと確信しておりますが、石油政策が今回の事態を招くことになったのではないかとの疑念を払拭するためにも、今後、石油政策の信頼性を一層高めていくことに全力を挙げていかなければなりません。
 石油政策については、これまでも特石法の廃止を初めとする各般の規制緩和を実施し、効率的かつ透明な石油製品市場の形成に努めてきたところでありますが、今後、石油流通の一層の効率化、透明化、公正化の実現に向けて、早急に石油審議会の場における検討に着手するなど、石油政策全般にわたる再点検に取り組んでまいりたいと思います。
 このたびのような国民の信頼を傷つけるような事態が明るみに出て、職員から処分者まで出さざるを得なかったことは、大臣として極めて遺憾であり、ざんきの念にたえません。
 今後、綱紀粛正措置の徹底に万全を期してまいりますが、そのためには、通産省の職員一人一人が、国民全体の奉仕者であることを十分自覚した上で、襟を正し、公務員としての使命感と矜持を持って職務に専念してもらう必要があると考えております。
 私としても、通産行政を預かる大臣として、通産行政への国民の信頼回復に全力を尽くしてまいる所存でございますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。
#11
○委員長(木宮和彦君) これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○吉村剛太郎君 おはようございます。自民党の吉村でございます。
 まずもって、佐藤大臣、このたび通産大臣御就任まことにおめでとうございます。今日、日本の経済は大変な転換期に差しかかっているわけでございまして、そういう時期に、まさに経済通でございます佐藤大臣が通産大臣という要職、ポストにおつきいただいたということは、我々国民ひとしく喜んでおるところでございます。と同時に、今日まで大臣が蓄積されました手腕を大いに発揮していただきたい、このように思う次第でございます。
 橋本内閣は五つの改革を掲げておるわけでございます。行政改革、財政改革、金融システムの改革、社会保障制度の改革、そして経済構造改革でございます。いずれも二十一世紀の日本の新しい社会を構築する大変重要なそれぞれの課題であろう、このように思う次第でございます。
 戦後の五十年間、我が国はある意味では経済重点に欧米先進諸国に追いつき追い越せという一つの目標を持って今日まて進んでまいったことはもう御案内のとおりでございます。そして、ある意味では一つの目的を達した、このように思うわけでございますが、その間に世界の経済状況というのが大きく転換をしておりまして、ひとり日本だけが一生懸命頑張るということではもう済まされない。これだけの国際化の中で、世界的な協調の中で、また世界的な競争の中で、日本の経済といいますものをこれからさらに一層発展させていかなければならない時代に突入しておるわけでございます。
 したがいまして、今日までの我が国のシステム、ある意味ではそういうシステムの中で日本人の勤勉さによりまして大変大きな成果を上げたことも否めない事実であろう、このように思う次第でございますが、かつてはプラスに作用したそのもろもろの要素がもう限界に達してきておる、今までのシステムを維持しておれば日本だけが取り残されてしまうという状況になっておるのは国民ひとしく認めておるところでございます。
 そういう中で、大胆な五つの改革、その中の経済構造改革ということでございますが、先日、「経済構造の変革と創造のためのプログラム」という報告書を私も手元にいたしまして、ざっと目を通させていただいた次第でございます。それぞれの分野におきますこれからのプログラムでございまして、これは大変重要な内容を持っておるな、このように感じておる次第でございます。きょうの閣議で何か御報告もあったんではないか、このように思う次第でございます。
 そういう経緯を踏まえまして、せっかくでございますから経済通の佐藤大臣に、政治家として、また通産大臣として、これからの構造改革を含めまして日本の経済といいますものがどうあるべきかということについての御高説をまず賜りたい、このように思います。
#13
○国務大臣(佐藤信二君) 御高説を述べるほど私は偉い学者でもございませんが、今委員御指摘のように、本日の閣議でもって変革と創造のためのプログラム、これが閣議決定をいたしました。
 今御発言のように、これからの日本社会を考えた場合に、産業の空洞化というのが今以上に進むだろうし、そしてまた、高齢化の進展というようなものを問題として持たなければいけません。そこで、今までのような経済活力の維持をしながら豊かな国民生活を実現するためには、やはり経済構造改革、これを推進しなきゃいけないというのがあの五大改革の中に入れた理由でございます。
 それで、きょう決めましたのは、これからどういうふうにそれに取り組んでいくかというプログラム、これを各省庁の協力のもとにまとめまして、問題なのは来年の三月までにこれをもっと具体化して進めていく、そしてそれを実現さす、こういう仕組みでございます。
 この中で、何を一体基本とするかというと、今のようなことから、一つの柱は「新規産業の創出」、新しい仕事をつくり出さなければ失業者の問題も出てくるだろう、こういうことでございますが、これに関しては、これから成長が期待される産業分野というのを十五ほど分けまして、この分野における個別分野ごとのニーズに応じた規制緩和だとか人材育成、技術開発、こうしたものをひとつ考えようじゃないかということでございます。
 この新規産業創出に係る共通の課題を解決するために、同時に資金だとか技術、人材というものの確保も必要ですから、それに対する施策ということ、これを二つの柱として新規産業の創出というもの、これが一つの大きな柱です。もう一つは、「国際的に魅力ある事業環境の創出」ということでございまして、このためには高コスト構造是正のための規制緩和をしなきゃいけないということと、企業と労働に関する諸制度の改革をしなければいけない、あるいは地域の産業、技術集積の活性化をしなきゃいけないというようなこと、これをやはり大きな柱として施策に盛り込むということ。さらには、経済活力の維持・向上の観点から、社会保障制度、財政の見直し等による公的負担の抑制に最大限努める、こういうことがこのプログラムの骨子となって、それをきょう閣議で決めて正式に発表した、こういうことでございます。
 これからも、そうした方向に向かって一生懸命かじ取りを進めてまいりますので、委員長を初めとして、委員の皆様方の御理解と御支援のほどをお願いいたします。
#14
○吉村剛太郎君 ありがとうございました。
 実は、大臣もしかりでございますが、今般の衆議院選挙、私の選挙区は福岡県でございまして、福岡県に我が自民党も多くの公認候補を出した次第でございます。ともに選挙戦を戦う中で、大臣も御経験あろうかと思いますが、人通りが多い商店街を歩行遊説するということも随分やった次第でございます。従来からも何度も歩行遊説をやっておる大変人通りが多い場所を設定いたしまして、候補者と一緒に何人か引き連れまして歩行遊説に入ったわけでございます。当然、時間帯も一番買い物客が多いであろうという時間帯を設定いたしまして歩行遊説をやった次第でございます。
 今までは歩けないほど人通りが多かったその商店街が、今回全くと言っていいほど人通りが少なくなっておるわけでございます。つい半年ぐらい前までは本当に大変な混雑をしておったところがそういう状況になっておりまして、よくよく聞きますと、その商店街から三、四キロ離れたところに超大型のスーパーができた。これは大変大きなスーパーでございまして、その広場で我々はかつてソフトボールとか野球をした、それも野球が何面もできるような広大な土地に超大型のスーパーができました。そのできた途端に、わずか数カ月ですが、かつては歩けないほどの商店街が閑古鳥が鳴くようになってしまったわけでございます。
 今、規制緩和といいますものは大変大きな課題であるわけでございまして、その方向づけについて私自身は、今のところは云々するつもりはございません。しかし、大型店ができた途端にわずか二、三カ月でそのように商店街が閑古鳥が鳴くというような形になる。その商店街の皆様方もそういうことは心配されておりました。ただ、若い方ですぐ転業できるとかいう方、場所を変えるということができるような方であれば、また柔軟に対応もできるわけでございますが、大体夫婦でやっておるとか、もう御高齢だというようなところが大変多うございまして、なかなか大変だな、このように思っております。
 そういうものを現実に肌で感じ目で見ましたときに、規制緩和ということは大変大きなテーマである、このように思っておりますが、一方ではそれについていけないそういう中小零細企業の方々をどう救っていくかということも大きな課題ではないかな、このように思う次第でございます。
 先般の新聞報道によりますと、全国商店街の中で約七割ぐらいは一〇%なり二〇%の廃業者を抱えておると。都心部とかそういうところの商店街は、大型店の出店と同時にそれとうまく共存共栄していい方向に持っていっておるわけでございますが、そうでないところがあるんです。そういうことで本当に廃れていってしまうという現実が確かにあるわけでございまして、そういうところが七割ということですから、この規制緩和というものの陰で一方では泣く人も大変多いな、このように実感として感じておるところでございます。
 そういう中で、大変難しいかじ取りをされます通産大臣、これは一つの例でございますが、これから経済構造を改革していくというか、例えば大店法という規制緩和一づをとらえましても、やっぱり光が当たる面と陰の面というものを抱えておるわけでございますが、そういう面も含めまして、大臣の御所見ございましたらお願いしたい、このように思います。
#15
○国務大臣(佐藤信二君) 今おっしゃることは、一つの例といっても、実は一番の問題点だと思っております。
 御案内のごとく、先ほど申しましたプログラムの中で当省が関係しておりますのはエネルギー問題、これは一般的にやはり電力料金というもの、これを国際価格並みに持っていこうということでございます。もう一つは、今言われた大店法の見直し、これは御存じのように今までは平成九年度中で見直すということになっております。それを若干早めるというか、八年度中に準備を始めるというふうに今度盛り込んであります。
 これは、御案内のごとく、今おっしゃるように、非常に消費者側の立場から見ると一遍でもって買い物ができるという利便さ、そしてまた若干でも安いものが買える、こうしたニーズもございますが、今おっしゃるように、大きいチェーンストアの進出によって商店街が疲弊するという問題が現実に起きております。これをどういうふうにするかということで、今のところは幅広くやはりいろんな方々から意見を聴取して方向づけなきゃいけないな、こう思っておりますが、私自身は、その中にあってやはり一つとらえなきゃいけないのは、企業家のモラルの問題があると思うんです。
 これはやはり地域性ももちろんございますが、私の地元そして吉村委員の地元、同じ西ということでもって同じような地域でございますが、往々にして町並みが変わってくるというおそれがございます。ということで、それをどういうふうに定着してもらうか。そうしないと、やはり大きい店というのはある意味では非常に浮気な面がありまして、地元に進出したが、企業の成績が悪いとさつさとほかに引っ越してしまう、そうすると後に残ったところはどうなるかという切実な問題がございます。その点をこれからやはり皆様方の御意見も聞きながら、みんなにょいということはなかなか難しいんですが、方向づけをしていきたいと考えております。
#16
○吉村剛太郎君 経済構造については、これは大変大きな課題でございまして、また来年の通常国会でいろいろと論議を交わさせていただきたい、このように思いますので、この問題については一応終わらせていただきまして、先ほど御報告がございました石油取引に絡みますもろもろの疑惑に関して御質問をさせていただきます。
 まず、ただいま大臣の御報告にございましたように、通産省といたしましては六人の幹部の方々を処分されたわけでございます。一番重い牧野事務次官については、減給二カ月、本給月額の十分の一ということでございますが、これを含めまして、この処分は国家公務員法に基づいての処分でございますか。
#17
○国務大臣(佐藤信二君) この中で、次官牧野力君に対しては国家公務員法八十二条における処分で、あとの者は内規による処分でございます。
#18
○吉村剛太郎君 この処分については重いのか軽いのか、いろいろと議論もあるということは私は承知をしております。ただ、牧野次官は高級官僚でございまして、官僚として今はトップの座に座っておられる方でございます。国家公務員法に基づいて二カ月減給ということ、金銭にすればもしかしたらそう大きなことではないかもしれないが、しかし、これはそういう処分であれば、例えば牧野次官がどこかに転職をされるというときに履歴書を書きますね。履歴書には賞罰というものを明記いたしますが、その罰というところに当然入るわけでございますか、実務的には。
#19
○政府委員(広瀬勝貞君) 国家公務員法上の処分でございますから、履歴には残るわけでございます。
#20
○吉村剛太郎君 さらにこれからずっと官僚生活を続けられて、また勇退もされ、一般論からいきますと、いずれ叙勲とかそういう形になろうか、このように思うわけでございますが、そういうときにまでこの処分といいますのはずっとついていくわけでございますか。
#21
○政府委員(広瀬勝貞君) 履歴に残るわけでございますから、そういうところにずっとついていくものだと思っております。
#22
○吉村剛太郎君 順調に官僚のトップ、事務次官ということを経験され、さらにその後いろいろな功績を積まれますと、やはり非常に高い勲位をもらわれるはずでございますが、その処分という経歴がずっとつきまといますと、何もない人に比べますと、やっぱり相当のマイナスということになるんではないかな、このように私は推測するわけでございます。確かに減給二カ月というのは金銭的には大したことではないけれども、志を抱いて官僚となり、そして努力され次官まで進まれた方にとっては、大変大きな処分だなという感じがするわけでございまして、個人的には同情を禁じ得ない、このように思う次第でございます。
 しかしながら、いろいろなこれは新聞報道でございますが、泉井氏という方がどういう方かはわかりません。しかし、随分長い間通産省に出入りされ、通産省の方々と親交を深めたということでございます。ある意味では大変通産省内でも有名な人ではなかったのかなと、こんな感じがするわけでございまして、そういう際立った方というのは恐らく皆さん方も気がついておられたんではないかな、どうなんだろうかな、こういう方々とのおつき合いを深めていくというのはどうなんだろうかなという気持ちではなかったのではないかな、こんな気がするんです。それがずっと営々として十年も、十年以上もおつき合いがあったというところ、その辺はどういうことなんだろうと。私もその辺は感覚の問題だからよくわかりませんが、事務方のそういう感触といいますか感覚といいますか、ございましたら、ちょっと聞かせていただきたいと思います。
#23
○政府委員(広瀬勝貞君) 初めに、私自身、十二月五日でございましたが、大臣から処分をいただきました。大変深く反省をし、これから身を律して職務に専念しなければならないと心にかたく誓っております。
 私自身そういうことでございましたけれども、大臣から命ぜられまして、今回、まさに一人の石油商となぜこれほど多数の通産省の職員がこういう接触を持ってきたのかということについては、いろいろ聞き取りの中でも聞いてまいったわけでございますけれども、どうも始まった時点というのは、委員御指摘のとおり随分古いことでもありまして、余り記憶にないというところもあるんですけれども、その会食に集まります各界各層の方々との面識を得るということについては、ある意味では仕事の上でも役に立つのではないかというようなことで参った、また多くの同僚がそこに行くということもありまして、これは決して許されることではありませんが、軽い安心をして参ったというようなところもありまして、そんなところで、一つは面識を広めたい、一つは多くの人が行くからという安心感だったんだと思います。
 いずれにしましても、結果的に見ますとやっぱり軽率のそしりは免れないと思いますので、綱紀のたるみがなかったかどうか、いや、あったんだと思いますので、そこは深く反省をしなければならないというふうに考えております。
#24
○吉村剛太郎君 いずれにしましても、今日に至るまで何回となくいろいろな綱紀粛正の通達なり指導なりが行われてきておるわけでございますが、そういうものが全く形骸化されてしまって今日に至った。要は、今の御答弁によりますと、やっぱり甘かったのかなということであろうか、このように思う次第でございます。
 牧野事務次官の先ほどの処分について、大変ある意味では御本人にとっては厳しい処分だと、私はこのように思っておりますが、たまたまこの立場におられる次官が監督責任という形でこれだけの処分を受けられたわけでございまして、今のお話によりますと、これはもう十数年前からずっと続いてきておって、その時代時代に監督者というのはおられて、もう今はOBになっておられるわけですね。
 OBの方々からのお話はお聞きになったかどうかちょっとわからないんですが、国家公務員法といいますのは、これは現職の国家公務員にしか適用ができないというように伺っておるんですが、これのある意味では拡大解釈とかというようなことはできるのか、できないのか。また、ずっとこれは引き継いできた人脈ですから、ここだけのスポット的なものではないものですから、どうしてもやっぱりOBの方々にもいろいろとお話を聞かなければならないんではないか、このように思うところでございますが、その点について大臣よろしくお願いします。
#25
○国務大臣(佐藤信二君) 先ほど申したように、本件はあくまでも省内の綱紀粛正という観点から下した処分でございます。
 今の御指摘のように、いつから泉井とつき合っていたかということになりますが、今のように服務規定その他に照らし合わせて処分する、処分ができる対象者は現職ということで、OBの方からは意見というか、そうした事情聴取はしておりません。しておりませんのは、今申したようにあくまでも綱紀の観点からであって、これが今言われているような犯罪に関係する云々ということになりますと、これまた別の次元の問題でございまして、これは法務当局が介入する問題だと、こういうふうに今考えております。
 今、委員が御指摘のように、私自身、前からやはり戦後五十年というか、長い間において役人だけではなく、あらゆるところでもっていわゆるなれというか惰性の延長があったと、こう思います。そこで、泉井の問題も、これもわかりませんが、初めから目的を持って近づいたということになったら警戒の念を持ちもしたでしょうが、初めはだれかの紹介で気軽に会って、そしておもしろいことを言う人だ、飯も呼んでもらえると、こんな実はなれというか、甘えというか、そうした油断でもって生じた話だろうと思います。
 そこで、繰り返して申し上げるように、綱紀というものをより厳正にしなければいけないということで、あのような処分を行ったわけでございます。
#26
○吉村剛太郎君 大きな決意でもってこれからの綱紀粛正に取り組んでいかれる、このように思っておるところでございますが、ただ単にモラルに頼るということ、モラルの向上といいますか、モラルを堅持するということはこれは大変重要なことでございますが、制度としてもやはりこういうことが起こりにくいというような制度も必要ではないかなと、こんな感じがするわけでございまして、公務員の綱紀に対する、倫理に関する法律、そういうものがこれから論議の的になっていくんではないか、このように思う次第でございます。
 また、一方厚生省の例を見てみますと、厚生省から同じポストに随分長い間ずっと出向しておるんですね。ああいう固定したポストにずっと同じルートで出向していくというようなことが、いわゆる外部との交流が疎遠になりまして、一つの型にはまってしまって、厚生省のいわゆる一グループのあのようなスキャンダルにつながっていった感もするわけでございます。
 そういうわけで、通産省からもいろいろな自治体に出向されておる、このように思っておりますが、どの程度出向されておるんでしょうか。それとまた、そういう厚生省みたいに同一ポストに、ずっと固定したポストに出向しているというような例はございませんでしょうか。
#27
○政府委員(広瀬勝貞君) ただいま私どもの方から三十五名の職員が都府県あるいは市に出向をしております。
 ただ、御指摘のように長い間、例えば二十年ぐらい同一のポストに続けて出向しておるという例は二件でございます。
 いずれにしましても、私ども地方自治体へ出向させていただくに当たりましては、通産省の職員としての識見とか能力をその自治体で生かしていただけるかどうかというところ、それから喜んでいただけるのかどうかといったようなことをよく精査させていただきまして、一件一件そこのところは慎重に審査をして行かせていただいているというのが現状でございます。
#28
○吉村剛太郎君 もう時間も参りましたので終わらせていただきますが、そういう細かいところまで留意していただきまして綱紀粛正に取り組んでいただきたい、また二度とこのようなことが起こらないように一層襟を正してこれからの行政に携わっていただきたい、このように思う次第でございまして、質問を終わらせていただきます。
#29
○平田耕一君 平田でございます。
 吉村委員の質問の流れを受けまして関連のお尋ねをしていきたいと思いますが、いずれにしましても、官僚の皆様に対しまして追及をしていくというかお尋ねをすることも、これはこれで段階を踏んで、今回、きょう机の上に置いてあります一つの区切りで処分をなされたわけでありまして、これは官僚の皆さんの一つの姿勢だというふうに思うわけであります。
 これはちょっと質問通告してございませんけれども、官僚の皆様に追及をするということとあわせて、ちょっと私素朴に思っておるんですが、これは大臣にどんなことなのか、お教えをいただきたいと思っているんですが、この泉井事件に関して政治家としてあるいは閣僚としてやっぱり同様なかかわりがあった場合には、段階的なけじめとかそういうものはある程度我々も教えていただいて、官僚の皆さんが内規でもって処分をした、そして法的に進んだ段階でまた公務員法に基づく処分もあるんだよということに移行をしたような形というのは、どの時点でどういうふうに見ていけばいいのか、おおむねのお考えでもあればお聞かせをまずいただいておきたいというふうに思います。
#30
○国務大臣(佐藤信二君) 今、平田委員のお聞きの問題は、まず当省の処分については、先ほど申しているようにこれから泉井問題がどういうふうに発展するか事態の推移を見て、そのときに当省の職員とのかかわりが今までの調査と違う新事態が発覚というか判明した場合にはそれに照らして、少なくとも自己申告ということでございますから、本人が虚偽の申告をしたというふうにみなして厳正な処分をしてまいる所存でございます。また、そのほかに違うことでやはり綱紀を乱したような行為があった場合には、これはそれなりに対応していく、こういうことでございます。
 それから、政治家に関してというのは非常に難しいわけでございまして、今の政治資金規正法に基づいて的確に処理しているかどうかという問題とも関係があると思うんです。もう一つは、政治資金規正法で的確な処理はしているけれども、その趣旨がやはり請託その他でもって政策を著しく変えるようなおそれがあったということになると、別の次元でもって刑事的な対象となるんではないだろうか、かように考えております。
#31
○平田耕一君 ありがとうございます。
 大変な事象が次から次へと起こってまいりますので、皆さんと私も政治家の一人としてお互いに襟を正していろいろ対処をしなければならぬと痛切に思う次第であります。
 それに関連しまして、法務省に一般論としてお尋ねをいたしたいというふうに思いますが、いわゆる所得税法違反で起訴するということにつきましては、その当該の所得を生み出した取引について所得税法違反で起訴する場合、その当該所得を生み出した取引について少なくともお金の流れが明確になっていないと起訴できないというふうに考えるわけでありますが、それで正しいでしょうか。
#32
○説明員(麻生光洋君) 所得税法違反の事実につきまして捜査を遂げる場合には、税法所定の通脱犯の要件があるわけでございますので、その要件を立証する必要がある事実を証拠に基づいて確定するわけでございます。
#33
○平田耕一君 そうしまして、それではこの泉井事件に関して、例えば所得税法違反で起訴されたということであれば、その取引について私たちがその詳細を知ることができるというのはいつ、どのような時点で可能になるんでございましょうか、お教えいただきたいと思います。
#34
○説明員(麻生光洋君) お尋ねのいわゆる泉井事件につきましては、東京地方検察庁におきまして被疑者泉井純一を所得税法違反の容疑で逮捕しまして、所要の捜査を遂げまして、去る十一月二十七日に同人を所得税法違反の事実により起訴したところでございます。現在は、検察当局におきまして公判における立証に備えて準備を進めているものと承知いたしております。
 お尋ねは、具体的事件の捜査の内容にかかわる事柄でございますし、また今後の公判における立証事項にも関係する事柄でございますので、法務当局としては答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
#35
○平田耕一君 ありがとうございます。
 そこまでお伺いをして、では大蔵省にお尋ねをしたいと思います。
 この事件を大蔵で捜査をして告発をされたというふうにお聞きをしているわけですけれども、漏れ聞くところによると、泉井被告の所得は数十億であったということであります。通常、これがいわゆる石油関連商品の売買で得る利益とするならば、もしそれに伴って石油関連諸税が発生するのであれば、業界の常識からして数千億に上るであろうというふうに推測ができるわけでありまして、それはそういう対象物ではないんだよということがわかればありがたいわけでありますが、その辺、もし万が一そういう形であれば、改めて所得税法違反以外にきちっと告発をされる御意思があるのか。あるいは免税物であれば免税手続がきちんと行われていたかどうかとか、それはできればそうでなかったということを御報告いただきたいわけであります。
 そして、税の問題は別にしましても、通常の石油取引で得られる利益というのはこれは常識の限りがあるわけでありまして、仮にそれよりはるかに多い利益率があったという場合については、今本当に日本じゅうで苦しみ抜いておりますスタンドの業者とか販売業者とかたくさんおるわけでありますけれども、そういうことからかんがみまして、その得られた法外な所得というものをその目的を定めて、それに関する税のきちんとした運用を図っていただきたいなと、その場合には、というふうにざっと僕は思っておるわけでございますけれども、そのことにつきまして大蔵当局の御見解をお尋ねしておきたいというふうに思います。
#36
○説明員(湯谷成人君) 御質問は個別にわたる事柄でございますので、具体的な答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
 一般論として申し上げますと、石油関係の国税につきましては、石油税は原油等を輸入する際に、その引き取り者に課税されておるわけでございます。また、揮発油税及び地方道路税につきましては、製造場から移出する際にその製造者に課税されておるわけでございまして、したがって、流通段階にございますものについては既に石油税等は課税されている次第でございます。
#37
○平田耕一君 限られた時間でもございますし、私どもに確たる情報があるわけでもございませんけれども、いずれにしても、対象となる取引相手のメーカーもさることながら、あるいは公的な資金でありますと石油公団の資金とか、いろんな形で税も含めすべてが大蔵行政にかかわっておることかなという気もいたしますので、その辺についてはよく精査をしていただきまして、先ほど法務省からお教えいただきましたが、捜査の進展に従った情報開示に基づいて我々が知るところになれば、その辺はまた再度お尋ねをしてまいりたい、かように申し上げまして、泉井関連の質問を終わらせていただきたいというふうに思います。
 それから、先ほども吉村委員から御質問がありましたけれども、「経済構造の変革と創造のためのプログラム」、大変盛りだくさんにまとめていただいたわけであります。基本的なお考えは先ほどお聞かせいただきました。その中で、まず冒頭の序の中に、今現在の時代認識は時代の岐路であるという大きな認識がございます。そして、その内容を遂行する本プログラムを来春をめどに取りまとめる、こういう大きな流れが書いてございますけれども、どうぞひとつ大臣におかれましては、この来春をめどに取りまとめるということにつきまして、再度御決意のほどをお聞かせいただきたいというふうに思います。
#38
○国務大臣(佐藤信二君) 先ほど申したように、これは十五ほど大きな問題がございまして、それを実は各省別に全部話し合って、そうした項目を選んでいるわけなんです。それをきょう閣議決定したところでございますが、それをさらに来年の三月までにブレークダウンするというのは、例えば一例を申し上げますと、二〇〇一年を目指して実行に移す、あるいはそういう規制を全部なくすとか、こういう項目がございますが、それを具体的に二〇〇一年までにどういうふうに持っていくのか。例えば、物によっては関係している審議会にかけるとか、あるいはまた法律をつくる、変える、こういう実は作業がございますので、それをどういうふうにしていくかということを三月の時点で明確化する、こういう意味でございます。
#39
○平田耕一君 ありがとうございます。
 では、多少各論になりますけれども、この中の情報通信の項には「NTTの在り方については、次期通常国会に向けて結論を得る。」というふうにございます。それからまた、違う項でありますけれども、今報道されておりますのは、私も郵政の話は余り入っていないんですけれども、NTTの分割論議につきましては、独占禁止法の持ち株会社の解禁と連結納税制が一つの条件であるというような報道がなされております。そのことには強く憂慮をしておるのでございますけれども、これがNTTの分割のために例えば独禁法の解禁、連結納税制というのが論じられるのは、もうこれは本当に言語道断でありますし、ぜひそういう印象は避けていただきたいというふうに思っております。
 それでなくても、今報じられている、省庁は違いますけれども、NTTの分割については持ち株会社方式によるとか、その持ち株会社が上場株式に対する存続会社になるとか、連結納税制が前提条件であるというような報道がされておるんですけれども、常識的に考えますと、例えば分割会社は非上場であります。非上場の会社の利益によってその株価が一〇〇%左右される持ち株会社の上場株というのは世の中には存在し得ないだろうと、いうふうに思ったり、それから、そういう株式は大体普通の議論からいけば上場できないんじゃないかとか、特にやかましく言われているディスクローズもかなり法的に整備をされて、会社の運営それから株につきまして大変厳しい規制があるわけですけれども、それには全く当てはまらない議論になってきております。
 これは、ああいうふうに郵政とNTTの話が報道をどんどんされていくということにつきましては、通産あるいは公正取引委員会等におかれましても、あるいは証券としては大蔵も関係あるのかもわかりませんけれども、皆さんの側から何も発信せずに淡々とということではなくて、何らかの御見解なりあるいは議論なりというものを巻き起こして、警鐘も送るべきときは送っていただかなきゃいかぬし、あるいはストップすることはストップしていかなきゃいかぬしというふうに思っております。先ほど申し上げた、どうも持ち株会社の解禁と連結納税制を原点にするということ、それが絶対条件でなければならないんですよね、理論的には、あの分割論は。それともう一つ、それでは上場すら維持できない、大変矛盾点があるわけですけれども、ざっとあの議論についての御見解をそれぞれの御当局から大まかに考え方を聞いておきたいというふうに思います。
#40
○政府委員(塩田薫範君) 持ち株会社につきましては、御承知のとおり、現在独占禁止法第九条におきまして禁止されているところでございますけれども、政府といたしましては、事業支配力の過度の集中の防止という独占禁止法の目的を踏まえて、これを解禁するということを考えておりまして、改正法案を次期通常国会に提出して御審議をいただきたいというふうに考えております。
 今御指摘のNTTの持ち株会社化につきましても、独占禁止法改正についての議論の中で対応するのが自然ではないかというふうに考えております。政府部内で必要な調整ということが当然出てまいると思いますので、しかるべく対応していきたいと思っております。
#41
○説明員(小笠原倫明君) 郵政省でございます。
 ただいま独禁法の関係につきましては、公正取引委員会の方から御説明があったわけでございますが、私ども、先般、このNTTの再編成に関する方針を発表させていただきました若干の趣旨なるものについて御説明させていただきたいと思います。
 今回のNTTの再編成といいますのは、長年の懸案でございましたNTTの経営形態のあり方、特に公正競争をどうやって実現し、日本の電気通信産業の分野をどういうふうにして活性化させるかという観点から、私どもの方針というものを先般定めさせていただいたわけでございます。
 先生御指摘のように、純粋持ち株会社といったような、現在我が国にはない制度を活用するということは十分承知しておりまして、その点政府内で、例えば公正取引委員会とかそういったような関係の向きと十分調整を要する問題であるということは認識しておる次第でございます。今、公正取引委員会から説明がございましたように、関係の当局では解禁の方向で御検討をいただいているやに伺っておりますので、私どもとしては、今回の再編成の方針の趣旨と申しますか、この分野の競争を活性化させるということ、特殊法人たるNTTを通信政策上の目的から再編成する、こういったような考え方というものを十分御説明、御理解をいただいた上で調整をさせていただきたい、かように考えている次第でございます。
 よろしくお願いいたします。
#42
○平田耕一君 独占禁止法の持ち株解禁は、原則条項を、原則として過度の事業集中にならないようにということをよほどがんじがらめにして厳正にやっていただかないと、先ほどの吉村先輩の質問でもありましたように、例えば大店法の問題とかいろんな形で規制緩和が進むにつれて、やっぱり弱者の立場というものをより強く考えていかなきゃならないという観点からして、もし解禁に踏み切らざるを得ないよほどの事情、それはNTT一社のことではとてもできることではないと思っておりますけれども、よほど全般的な国際的な、あるいは国内的なすべての事業者がそれがよいという結論に達すればそうなんでございましょうけれども、どうぞひとつそれをそういう前提で厳しくお進めいただきたい。
 しからば、そういう原則つきで解禁になった後に、まず適用がNTTということではあり得ないんではないかなというふうに思うわけです。そういうふうにお尋ねをいたしますと、いやいや、NTTというのはもともとあったやつをより分割するんだからそれは認めてもいいじゃないかと公取の方はおっしゃるかもしれないけれども、そうじゃなくて、それならほかの方法で分割すればいいわけであって、あえてそのために持ち株会社をNTTに適用していくということは、これは全く競争にも何にもならないわけだし、私は次元が違う話だと思いますが、そのことにつきまして公取の御見解をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#43
○政府委員(塩田薫範君) 先ほど申し上げましたように、事業支配力の過度の集中の防止という独禁法の目的に反しない範囲でこれを解禁するといいますか、そういう方向で考えてきているところでございまして、現在、具体的にどのような持ち株会社が禁止されることになるか、そういった改正の具体的な内容についてはまだ固まっておりません。
 これはNTTとの関連ということではなくて、持ち株会社一般の制度としてどう考えるかということでありますけれども、これまでの議論の過程におきましては、既存の会社が分社化をして持ち株会社のグループを形成するという、いわゆる純粋分社化と言われておりますけれども、そういったものについては事業支配力の過度の集中の防止という観点からは問題がないものというふうにされているというふうに承知をいたしております。
 いずれにせよ、これから各方面といろいろ御相談をしながら慎重に進めていきたいと思っております。
#44
○平田耕一君 お願いいたします。よく議論をしてください。
 それから、例えばNTTの分割論議の中の純粋持ち株会社を想定した話が進められておられますね。その中で、その純粋持ち株会社のもう一つ大きい役割として、各分社で担うことのできない基礎的な研究開発も純粋持ち株会社の仕事だというふうにおっしゃられているというふうに思いますけれども、いわゆるここは通産の場でありますから関連づけてお話し申し上げますと、全くこれも株式の上場ということにはなじまないわけであります。
 例えば、より基礎的な研究をしなければならない機関であれば、むしろ各分社が株式を出してつくった別の逆持ち株会社でこそ基礎的な開発ができるものであって、頂点に君臨するべき純粋持ち株会社が株価を気にしなければいけない、そして、なおかつ期ごとの業績をきちんと責任を持たなければならない、その純粋持ち株会社の株を上場している会社がそういう形で構想を練られるということは、基本的にこれはどんな商売人が考えてもないわけでありますから、ぜひひとつそれはお考え直しをいただくなり、根底からの再議論を私はお願い申し上げたいというふうに希望をしておきまして、反論があればお聞かせいただきたいと思います。
#45
○説明員(小笠原倫明君) 今、先生御指摘の研究開発機能を今回の再編成の中でどこの会社が分担するかということでございますが、どこが分担するかという前に、今回の再編成の一つの大きな要素といたしまして、NTTが現在持っているところの研究所、こういったものの中で、特に経費あるいは要員を要します基盤的な研究開発といったものは一元的に推進することが望ましい、これはNTTの強い意見もあったわけでございますが、そういった要請にも配慮する必要があるということで、今回のような形態を考えたわけでございます。
 その際、一元的に推進するという基盤的な研究開発費をどこが持つかということでございますが、先生御指摘のように各社がさらに持ち合う子会社という形、各社の子会社という形でこの研究開発会社をつくるという考え方もあるかとは思いますけれども、私どもの考え方では、今回その持ち株会社のもとに会社を再編成するということで考えますと、新たに会社をさらにつくるというようなことで形態を複雑化させるよりも、もちろんこのNTTの持ち株会社といいますのはもともと各社からの配当によって経営を賄うということになりますので、この会社が研究開発費を持つことが適当ではなかろうかというふうに判断したわけでございます。
 よろしく御理解をお願いしたいと思います。
#46
○平田耕一君 それはとても理解できる話では、通常ではないというふうに思っております。ですから、それはまた議論をするといたしまして、いずれにしても、この「経済構造の変革と創造のためのプログラム」は、かように盛りだくさんでありながら、かつ大変な問題も含んでおるわけであります。しかし、議論をしつつも早急に進めていくことは肝要なことでありますし、そのような観点からひとつ鋭意前向きに一丸となって、いろんな不祥事が起こってまいりますけれども、政治家、閣僚、そして官僚の皆様方が、それぞれの問題についてその都度その都度謙虚に襟を正して一丸となって前へ進みますことを、そしてそのリーダーシップを通産大臣として発揮していただきますことを心からお願いを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。
#47
○加藤修一君 平成会の加藤修一でございます。
 泉井脱税事件、これは脱税にとどまらず極めて重要な問題が含まれているわけでございますが、東京地検によって収賄事件の捜査がされている、そういうふうにも言われております。そういった泉井石油商会問題、これはマスコミが取り上げている中には、ベトナムにおきます円借款並びにベトナム石油開発のことも俎上にのせられているわけでございますので、私はきょう、このベトナムヘの円借款とそれからベトナム石油開発について質問を行っていきたいと思います。
 まず最初に外務省に御答弁をお願いしたいわけでございますが、対ベトナム円借款、これは一九九二年の十一月に対日延滞債務の返還が行われた、そういう理由で再開されているわけでございますが、そもそも言われているところの対日延滞借款、このいわゆる二百三十五億円、これはどのような債務であったかを教えていただきたいと思います。
#48
○説明員(佐渡島志郎君) 御説明いたします。
 九二年の対越円借款供与時におけるベトナムの延滞債務二百三十五億円の中身ということをお尋ねでございます。
 一九五九年から九二年以前までに我が国がベトナムに供与いたしました累計約四百四億円でございますけれども、その円借款のうち九二年の時点で支払われるべき元本が約百四十三億円ございまして、それに加えまして利子が約三十一億円、それから延滞遅延損害金が約六十一億円ございまして、この総額が合計いたしますと約二百三十五億円となっておりました。
#49
○加藤修一君 その対日延滞債務、都銀八行がベトナムに融資をして解消したという報道がありますけれども、大蔵省はこの辺について把握しておりますか。
 その金額と、いつ融資して、いつ返済を受けているか、またその当該部銀八行の銀行名と幹事行ですか、それを教えていただきたいと思います。
#50
○説明員(荒巻健二君) お答えいたします。
 ただいま御質問の民間銀行からの融資の件につきましては、私どもが民間銀行から聴取していますところによりますと、平成四年、一九九二年でございますが、平成四年十一月、我が国の民間銀行八行がベトナムに対しまして総額二百二十五億円の融資を行ったと聞いております。
 融資の実行日でございます融資日は平成四年十一月四日、返済は平成四年十一月六日であると聞いております。
 その民間銀行八行の個別名と、それから幹事行というお話でございましたが、個々の銀行の商業ベースの話になりますものですから、私どもの方からは申し上げることは差し控えさせていただければと存じます。
#51
○加藤修一君 金額は幾らですか、融資額は。
#52
○説明員(荒巻健二君) お答え申し上げます。
 八行全体で総額二百三十五億円の融資であったと聞いております。
#53
○加藤修一君 今の答弁によりますと、都銀八行が十一月四日に融資をして、十一月六日にベトナムから返済を受けていると。日本とベトナムですから、ほとんど同時に融資と返済が実施されているというふうに考えられるわけですけれども、この二百三十五億円の融資、銀行が融資するわけですから、当然返済がされるという確証がなければ融資はしないわけでございますけれども、その点についてのいわゆる担保、そういったものがあったわけでしょうか。
#54
○説明員(荒巻健二君) ただいま申し上げましたように、私どもが民間銀行から聴取しておりますところ、二百三十五億円の融資が当時行われておったということでございますが、御質問に関しまして私ども伺っておりますところによりますと、当時ベトナム政府は、民間銀行に対しまして新規円借款が実行され次第、日本の民間銀行からの融資を返済するという旨を伝えていたとのことでございます。我が国民間銀行としては、このようなベトナム政府からの説明等も踏まえまして、総合的な経営判断として融資を行ったものと考えております。
#55
○加藤修一君 ベトナムの対日円借款の返済はいつになりますか。対日延滞債務の返済はいつになるか、要するに日本政府に対する返済という意味ですけれども。
#56
○説明員(佐渡島志郎君) いま一つ確認をいたす必要があるかと存じますけれども、私どもの今手元にございます資料によりますと、同年の十一月四日に政府としてベトナム側による延滞債務の解消を確認いたしております。したがって、それ以前、その日以前ということだと思います。恐らくは十一月四日に行われたのではないかと推測をいたします。
#57
○加藤修一君 ところで、日本が円借款をしたというふうに聞いていますけれども、いわゆる商品借款という形になっていますけれども、それはいつの時点になりますか。
#58
○説明員(佐渡島志郎君) 御説明いたします。
 今お尋ねの円借款の供与につきまして、日付は十一月の六日でございます。
#59
○加藤修一君 そうしますと、今までの話を整理しますと、一九九二年の十一月四日に二百三十五億円、これが日本の都市銀行八行からベトナム政府に融資された。同じ十一月四日の日に二百三十五億円がベトナム政府から日本へ延滞債務分として返済されたと。その延滞債務が、いわゆる二百三十五億円が返済されたことによって対日延滞債務は当然ゼロになるわけでございます。
 そこで、二日後の十一月六日に新たに日本の商品借款四百五十五億円が再開された。つまり、四百五十五億円が動き始めたということになるわけですけれども、またその同じ日の十一月六日に日本の銀行八行に二百三十五億円がベトナム政府から返済されたという、そういうふうにちょっと面倒なことになっておりますけれども、これは考え方によっては、見方によってはベトナムヘの二百三十五億円を日本の都市銀行から借りて対日延滞債務にまず充当しゼロにした、そして供与された商品借款四百五十五億円から二百三十五億円が銀行に返済された、そのように考えざるを得ないわけですけれども、この辺についてお願いいたします。
#60
○説明員(佐渡島志郎君) 御説明申し上げます。
 今お尋ねございました商品借款そのものにつきましては、私どもの供与目的は、当時ベトナム政府、ベトナムの国全体が経済開放政策を本格的に導入して余り年月がたっていないころでございましたけれども、それに伴う広範な各種商品の輸入によって生じました深刻な外貨不足というものを踏まえまして、商品借款の供与を行っております。
 他方におきまして、お金というものはもちろん境目がございませんので、私どもが供与いたしました商品借款が、借入国が必要とする商品の輸入のための外貨を提供するというところにもちろんもともとの目的がございましたので、その供与の結果、ベトナムの外貨準備等の資金繰りが緩和されて邦銀への返済も容易になったということは事実上想定はされます。
#61
○加藤修一君 九二年の十一月当時の新聞でございますが、それによりますと、対ベトナム円借款再開についてあす閣議決定というふうに書いております。さらに、ずっと後の方で、都市銀行八行が債務返還資金としてベトナムに二百三十五億円のつなぎ融資を実施したと。どうしても経済協力をやりたいがためにいわゆる円借款を解消したい。そのために、いわゆる商業銀行につなぎ融資をさせて、そして解消を行った、そういうふうに書いているわけでございますけれども、その点についてもう一度。
#62
○説明員(荒巻健二君) ベトナムに限らず、国が特定の機関に延滞を有しておるという場合に、延滞を解消するために他の機関からお金を借り入れ、延滞を解消していくということは他国においても見られることでございます。
 こういう形でベトナムが民間銀行から資金を借り入れ、我が国円借に係る延滞の解消を行ったというのはその一つの例であろうかと考えております。したがいまして、私どもとしては民間銀行がかかる融資を行いまして、その結果として我が国に対する公的債務の延滞が解消され、ベトナムの金融の正常化、国際金融社会への復帰の環境が整うことは望ましいことであるとは承知しておったところでございます。
 ただ、実際に資金供与を行うか否かにつきましては各行の経営判断にゆだねられるものでございます。これら融資につきましても、先ほども申し上げましたが、ベトナム政府の方からは民間銀行に対して、円借款が実行され次第、銀行からの融資を返済する旨の説明は行われておったということでございます。そういった説明も踏まえまして、民間銀行はベトナム政府からの要請を受けまして、最終的に各行の判断により資金供与を行ったものと承知しております。
#63
○加藤修一君 今の答弁の中でもございましたけれども、ベトナム政府が、要するに日本の銀行から金を借りるときに円借款がもし入ったならばという表現をしているわけですよね。もちろん、外貨準備高について余裕が出てきたということで、金に色がついていないわけですから云々することはできないわけですけれども、非常に不自然な感じがするわけですよね。これは国民から見て、ODAがこういう形でなされているとするならば、対日延滞債務が実はそういうつなぎ融資をしながらゼロにしなければいけない、そういう想定の中でやられているわけですから、非常に不自然な形を受けるというふうに言わざるを得ないと思います。
 それと、ここで確認したいことがありますけれども、こういったことを、今外国には例があるという話がありましたけれども、日本の銀行が外国の延滞債務のためにいわゆるつなぎ融資をした、こういうことは今まで我が国に例があるんでしょうか。
#64
○説明員(荒巻健二君) お答えいたします。
 民間銀行がという例は私ども承知はしておりませんが、例えば輸出入銀行が外国のその延滞を解消するためにこういう形で資金供与を行った例はあると聞いております。
#65
○加藤修一君 同じく、外務省に質問いたします。
#66
○説明員(佐渡島志郎君) 御説明申し上げます。
 私ども、金融行政そのものを所掌いたしておりませんので、必ずしも正確な御説明になるかどうかはわかりませんが、私どもも承知しておる限りでは、民間銀行団によるいわゆるつなぎ融資への参加という例というのは、私どもの承知している限りにおいてはこれのみでございます。片や大蔵当局の方から御説明がございましたが、他国のこういうブリッジローンあるいはつなぎ融資というオペレーションに日本の金融機関が参加した例はあると承知しております。
#67
○加藤修一君 日経の九二年の十一月七日の社説の中にございますけれども、今回こういった援助再開をしたということの中で民間銀行による債務返済つなぎ融資、こういったことは非常に異例の方式で解決することになったというふうに言われておりますので、今後この辺については厳重なウォッチングをしていく必要があろう。こういうことが余りないようにしていただきたいということを言っておきたいと思います。それからもう一つ確認したいことは、日本政府が当該国に身を乗り出して、いわゆる当該国、今回の場合はベトナムなわけでございますけれども、対日延滞債務を何らかの形で解消して円借款を再開した例、これはベトナム以外にございますか。
#68
○説明員(佐渡島志郎君) 御説明を申し上げます。
 私ども承知しております限りにおきましては、今委員の御指摘のございました日本政府が身を乗り出してというところを具体的にどういうことを御想定になっているのか、必ずしもつまびらかでございませんが、例えばペルーがIMFに抱えておりました延滞の解消に関するオペレーションは、国際社会の一員として私ども、直接そこにファイナンシングを出すという形でオペレーションをやったかどうか、私、今記憶にございませんけれども、そういうオペレーションの解消に日本政府として参画をしたことはございます。
#69
○加藤修一君 まだまだ質問を続けたいわけでございますが、ちょっと時間がございませんので別の質問に移ってまいりたいと思います。
 それでは、日本ベトナム石油関係の質問ということで、石油公団が石油探鉱等の投融資事業、これを行っているわけで、非常に必要な事業だと私も思っております。ただ、今回の泉井問題と絡めた形で俎上に上っている会社がございますけれども、例えば日本ベトナム石油、これへの出資あるいは融資、その年月日、金額と年月日ですね、それを聞かせていただきたいと思います。
#70
○参考人(新欣樹君) 先生御案内のように、私ども探鉱投融資を行っておるわけでございますが、まず泉井問題と関連してとおっしゃいましたけれども、私ども、少なくとも調査をいたしました結果によりましては、泉井なる者と現在の役職員、その面識がある者は一切ないということをまず申し上げておきたいと存じますし、また、この日本ベトナムの案件についての採択に当たりまして不適切な事項は見当たらなかったということをまず申し上げておきたいと思います。
 ただいまの石油公団から日本ベトナム石油への出融資の現状はいかん、こういう御質問でございますけれども、最初に出資がなされましたのが平成四年十月でございまして、以降現在まで出資が四十二億五千万円、融資は五十三億円、合計いたしまして九十五億五千万円の出融資でございます。出資につきましては、各年ごとに平成四年、五年、六年、七年、八年ということでそれぞれなされておりますし、また融資につきましては、平成六年から八年まで何回かにわたってなされておる、こういうことでございます。
#71
○加藤修一君 石油公団のいわゆる石油探鉱等投融資事業、これは申請が上がってくると思うわけでございますけれども、上がってきた探鉱事業すべてに出資や融資を行うわけでしょうか。その辺ちょっと教えていただきたいと思います。
#72
○参考人(新欣樹君) 結論から申し上げますと、その会社から申請書が公団に提出をされました後の段階では、公団が採択をしなかった例はございません。一〇〇%採択をしておるということでございますが、実際上の話として申し上げますと、公団は会社からの申請書提出前にいろいろなお話を伺っております。これは例えばサウンド程度の話から、ある程度データも伴ったいろいろなものというのがございますけれども、この予備的な審査の段階で、例えばこういう資料を出してほしいというようなことで申し上げると、そのまま話が立ち消えになったというような件とか、あるいは当該鉱区が紛争地域であるというようなことを私どもから指摘をしますと、それで立ち消えになる、あるいはその鉱区のデータをいただきまして分析をした結果、鉱区の有望性が低くて探鉱価値が著しく低いと私どもで判断をし、申し上げるということでお話を取り下げるというようなことなどなどございますけれども、しかし、私どもは基本的には、確かに私ども原則的には七割の投融資を行っておりますけれども、三割というものはこれは企業の自己負担になるわけでございまして、この三割という額もそう小さな額ではございません。したがって、会社が探鉱を行いたいという決断をするにはそれなりのリスクというものを相当覚悟してこられるわけございます。
 したがいまして、私どもはできるだけそうした企業のチャレンジ精神というものを大事にしたいとは思ってございます。したがって、できるだけそれがうまくいくようにということでバックアップをしておるつもりでございますが、先ほど申しましたような事情でお断りをするということも年に何件かございます。
#73
○加藤修一君 それじゃ、具体的にお聞きしたいわけですけれども、三菱石油が取得した15-2鉱区、これは石油公団はどのような調査をして、調査結果、いわゆる審査の観点、そのようなことについて具体的にちょっと教えていただきたいと思います。
#74
○参考人(新欣樹君) 私どもは、探鉱投融資の採択をするに当たりまして、主に三つの観点から審査を行っております。
 一つは、技術的な審査事項、二つ目が経済的な審査事項、そして三番目が事業実施関連審査事項ということでございます。
 少し詳しく申し上げますと、技術的な審査事項といたしましては、その鉱区の有望性を評価いたします。ここにいわゆる油の賦存があるかどうかというようなそういう有望性、さらには埋蔵量の評価をいたします。埋蔵量がどのぐらいあるだろうかというようなことで、もちろん想定ではございますけれども、そういった算定をいたします。それから、探鉱開発計画そのものにつきましての評価もいたします。
 それから、経済的な審査事項といたしましては、探鉱、開発、生産に要する費用と収入、これの算定をいたします。これには原油の生産量あるいは生産期間、油の値段、それから油価が今後どういうふうに上がっていくだろうかというようなこととか、さらにはインフレ率というものも総合的に勘案をした算定を行います。それから、投下資金の収益性、いわゆるRORと言っておりますけれども、これがどういうような数字になるだろうか、非常に低いということではちょっと問題があるというようなことで、投下資金に対する収益率というものを算出いたします等々でございます。
 それから、三番目の事業実施関連審査事項ということでは、契約条件を審査いたします。契約期間とか作業義務それから財務条件、これは税金でどのぐらい持っていかれるとかそういったようなことでございます。それに事業実施体制の評価、ちゃんと技術のわかった人がいるかどうかというようなこと等々でございます。
 こういった三つの観点から十分なる審査を行っておるところでございます。
#75
○加藤修一君 最近でございますけれども、ベトナム投資計画省次官のフックという方が来日しておりましたけれども、石油公団には立ち寄ったのでしょうか。
#76
○参考人(新欣樹君) 立ち寄っていただいてはおりません。
#77
○加藤修一君 泉井氏とフック次官は相当親しいという情報がございますが、それについては御存じでしょうか。
#78
○参考人(新欣樹君) 私ども全く存じ上げません。
#79
○加藤修一君 外務省並びに通産省はどうでしょうか。
#80
○政府委員(江崎格君) 今御指摘のようなことは私ども承知しておりません。
#81
○説明員(佐渡島志郎君) 私どもも承知いたしておりません。
#82
○加藤修一君 時間がなくなりましたので、別の質問に移りたいと思います。
 先ほど来、大臣の方から綱紀粛正についてのお考えが示されておりますけれども、厚生省の処分の内容を見てまいりますと、処分者ごとにきちんとゴルフ、会食、研究会の回数、そういったものを発表しているわけですけれども、通産省はどちらかというと人数だけだ、そういう受け取り方をせざるを得ないわけです。
 けさの新聞を見ますと、今回、厚生省の処分についてはかなり厳正にされているというふうに考えられるわけですけれども、大臣は厚生省の処分を見てどのように感じ、さらにOBを含めての形の中で処分の方向を考えるかどうか、その辺について見解を示していただきたいと思います。
#83
○政府委員(広瀬勝貞君) 恐縮でございますが、ちょっと事実関係だけ先に御説明をさせていただきます。
 私ども、先ほど大臣からお話のございましたように、十二月五日に調査の結果を発表させていただきまして、あわせて六名の処分をいたしたわけでございますけれども、この六名につきましては処分の事由をそのときに詳しく私の方から御説明をいたしました。会食何回程度というようなことも含めまして御説明をさせていただいた次第でございます。
#84
○国務大臣(佐藤信二君) 厚生省の事案と申しますか、それと当省の場合は、異なると言うと問題ですが、私の方はあくまでも綱紀粛正という観点から処分をしたということでございます。厚生省の場合は、小泉厚生大臣がさまざまな要素を総合的に勘案して、その責任で判断したことだと思いますので、私の方からこれに対してコメントするというわけにはいかないわけでございますから、差し控えたいと思います。
 今御指摘のように、私の方は、面識の度合いということにおいても、本当に簡単に名刺交換したとか、食事といっても実はピンからキリまであると思いますので、そういうことも勘案してあのような処分をしたと。そして、今申したように、処分の対象となった者に関しては一応監督責任あるいは行為責任、こうした監督ということは職務責任ということとそれからつき合いがあったという行為責任と二つに分けて判断をしたわけでございますので、その点の御理解をいただきたいと思います。
#85
○加藤修一君 時間が参りましたので、ここで質問を終わります。
#86
○小川勝也君 引き続き、平成会の小川でございます。エネルギー問題を中心に質問させていただきたいと思います。
 今、加藤委員の質問にもありましたとおり、この泉井さんという方がどうしてこういうふうに出てきたかということも含めまして、我が国にとってこのエネルギー問題というのは非常に重要な問題であります。また、オイルショックを二回経験した無資源国の我が国がこのエネルギーの安定供給ということにいろいろ御苦労をされてきたことも承知しておりますが、私はそのエネルギーの中でも、ちょうど北海道からわずか数十キロのサハリン沖で開発されております天然ガスの問題に絡めて質問させていただきたいと思っております。
 今、エネルギー問題は人口あるいは環境と並びまして世界の大きな問題となっております。今我が国を追いかけるようにして、アジアを中心とした発展途上国が大きな需要の増加を迎えておりまして、今後、世界、アジアあるいは我が国を含めてエネルギーの需要の増加というのが大きな問題となってくると思いますけれども、まずこの辺の根本認識に対しまして、通産省並びにエネルギー庁の御説明をお伺いしたいと思います。
#87
○政府委員(江崎格君) 今後、中長期的に世界のエネルギー需給が相当緊迫してくるというふうに私ども認識しております。
 いろいろな見通ししかございますけれども、供えばIEA、国際エネルギー機関の見通しでございますが、これによりますと、二〇一〇年でエネルギーの需要は世界全体で一九九三年に比べまして約一・五倍、中でも特にアジア、これは中国と東南アジアを含んだものでございますが、この需要は二・二倍ぐらいになるということで、世界よりもかなり大きな伸びが見込まれております。
 それから供給ですが、世界的にも石油の中東依存度の高まりが不可避でございまして、中長期的な国際エネルギー需給については楽観できない状況であるというふうに予測されております。
 それから、我が国でございますけれども、これは平成六年の六月に総合エネルギー調査会が長期エネルギー需給見通しというもので見通しを立てたわけでございますけれども、これは見通しといいますか政策目標的な意味を持っておりますが、これによりますと、二〇一〇年までの予測ですが、エネルギー需要に関しましては、省エネルギー施策などの推進によりまして一九九二年度の約丁二倍ぐらい、年率で一%ぐらいの伸びを目標にしております。
 それから、エネルギーの供給側ですが、これは新エネルギーなどの導入を最大限図るということでございますし、加えまして、徹底した安全性の確保、それから平和利用の見地ということを大前提にいたしまして、国民の理解と協力を得ながら原子力の開発、利用を進めるということで、こうしたバランスのとれたエネルギーのミックスによりまして、強靱でかつ環境への負荷も少ないエネルギーの需給構造を構築していく必要がある、このように思っております。
#88
○小川勝也君 今の御説明にもあったとおり、このベストミックスという考え方から、一つの資源あるいは一つのアイテムに頼らないという形で、安定したエネルギー供給の面からいろいろ御苦労されているその方向に敬意を表したいと思いますが、漏れ聞くところによりますと、例えば電力、この分野に限って見ますと、将来的にどうしても原子力のシェアが高くなるように予測されておる。ように聞いております。
 確かに、最終的なコストの面あるいはCO2の面からいきますと、もしうまく稼働すれば、原子力によって安全性が確保されながら安定的に電力を供給できるということになればそれがいいと思いますけれども、原子力を中心とした電力のシェア、これはどのように予測されておられますでしょうか。
#89
○政府委員(江崎格君) まず、電力全体の需給の見通しでございますけれども、全体のエネルギーの需要の伸びよりは少し多うございまして、二〇一〇年で一兆一千三十億キロワットということで、これは平成七年度に比べまして大体一・三倍ぐらいということでございます。
 それで、それをどういった電源で賄うかということでございますけれども、今御指摘の原子力でございますけれども、これは全体で、二〇一〇年で発電電力量の四千七百八十億キロワット、全体の発電量の四二%のシェアを見込んでいるというのが電気事業審議会の需給部会の見通しでございます。
 それから、一方、設備の容量で見ますと、二〇一〇年時点で設備能力二億八千五百十万キロワットでございますが、そのうちの原子力発電が大体七千万キロワットということで、設備能力で見ますと二五%のシェアということでございます。これは、現在の原子力発電の設備の規模というのは大体百十万から百三十五万キロワットでございますので、現在に比べましてあと二十基ぐらいの原子力発電所が必要だということになります。
#90
○小川勝也君 原子力発電所があと二十基必要だということで、私は要らぬ心配かもしれませんけれども、非常にそのリスクを考えるものであります。
 原子力発電の安全性に関するさまざまな議論というのはさておきましても、例えば日本を脅かす、あるいは住民の命を脅かすような大きな事故が起こらなくても、例えば先日の「もんじゅ」のナトリウム漏えいであるとか、小さな事故、小さなミスがあっても、我が国の民主主義の中における環境からいきますと、原子力発電所の建設が順調に進まないとか、あるいはかつて新潟県内で行われましたような住民投票、このような環境もあるわけでございます。今のお話によりますと、世界と日本のエネルギーの需要がふえる、そしてその中において原子力発電所のシェアもふやしたいということで、単純に考えていいものかどうかというふうに心配をしているものでございます。
 先ほど来お話しありました中に、新しいエネルギーをどう開発していくかということで、これは通産省としても長年の御苦労をされてこられたと思いますけれども、例えば原子力にかわる風力、地熱、太陽熱などの新エネルギーの実用化の状況をお聞かせ願いたいと思います。
#91
○政府委員(江崎格君) 御指摘の新エネルギーでございますけれども、これもエネルギーセキュリティーの確保ですとか、あるいは地球温暖化の防止対策への対応ということから考えますと、その導入促進は非常に重要な課題だというふうに思っております。
 例えば、住宅用の太陽光発電システムですとか、あるいは廃棄物による発電システム、こういったものにつきましては、私どもとしては既に実用化の段階を迎えているというふうに思っておりまして、順次その導入を進めているところでございますけれども、何分にも一般のエネルギーに比して非常にコストが高いというようなことでございまして、まだ残念ながらエネルギーの総供給に占める割合ということを見ますと一%強ということで、非常にわずかなところにとどまっております。
 私ども、このために新エネルギーの導入に関して研究開発を進めるということをやっておりますし、それから実用化段階に至ったものにつきましては、その導入を促進するための各種の施策を講じているという状況でございます。
#92
○小川勝也君 着実に進歩していると考えておりますけれども、原子力発電所のような大きな力を持った発電施設と比べて、いまだ風力や地熱あるいは太陽光のエネルギー開発ということに関して言うと、まだまだ時間がかかるかなというふうな認識をしております。
 そんな中で、冒頭申し上げましたサハリンT、サハリンU、サハリン沖のガス田の開発が大きな話題となっておりますが、このサハリン沖の天然ガスの開発についての大臣の御感想、御所見をお伺いしたいと思います。
#93
○国務大臣(佐藤信二君) その前に、今、小川委員の言われるとおりで、大変このエネルギー問題というのはまさに国家的に対処しなければいけない問題でございます。
 今言われたように、私自身もこの職につく以前から日本のエネルギー問題、大変自分なりに勉強をし、腐心をしているわけでございますが、新エネの開発とは言うけれども、遅々としてなかなか進んでいないというのが現実であり、それから片一方では徹底した省エネということは申しますが、産業界の協力はありましても、民生用というか、一般の国民の理解もなかなかまだいってない、こういうふうな現実でございます。そこで、今言われるように原子力だけに安易に頼るというような政策自体を基本的に考え直さなきゃいけないだろうと私は思います。
 そこで、今御指摘の新しい油田、そしてガス田の開発ということで、サハリンの問題が大きくクローズアップされております。これは委員はもう御存じと思いますが、私のところにあるデータでも、サハリンTというのは原油等で二十五億バレル、ガスが十五tcf、こういうことで油田だけでも日本の需要の一・五年分、ガスの方は六・六年分ということでございますし、サハリンUの方は若干小ぶりではございますが、原油の方が十・五億バレル、それからガスの方が十四・〇tcf、こういうことで日本の需要量の〇・六年、すなわち半年分だとか、ガスの方は六・二と、非常に有望というか、埋蔵量が多いということでございます。
 そこで、このサハリンTに関しては、日本とアメリカとロシアの三国の企業、サハリンUの方は日米の企業が共同で行おうということでございますので、実はこの両プロジェクトというものは、我が国へのエネルギーの安定供給ということだけではなく、ロシアの極東経済の活性化を通じた日ロ経済発展の緊密化ということで大変期待されておりますので、早期実現というもの、これを期待しているわけでございます。
 ちなみに、御存じのように今のままでずっといきますと、九七年にサハリンT、サハリンUの方は九九年、これを目指して開発に持っていきたい、かように考えているわけでございます。
#94
○小川勝也君 大臣のサハリンに対しての注目度が高いことで安心をいたしました。
 私ども、向かいにおられます林委員とも超党派の研究会を結成いたしまして、ガスのパイプラインのことについて勉強をしております。いろいろとためになる情報がたくさんあるんですけれども、その中で私がびっくりしたことがございます。それは、我が国に比べましてヨーロッパ諸国あるいはロシア、韓国含めて、この国土におけるガスのパイプラインの整備ということにいろいろと力を入れておって、完成がもうしておったり進んでおったりということを知ったときでございますが、諸外国に比べて我が国のガスパイプラインの整備状況について御認識をお伺いしたいと思います。
#95
○政府委員(岡本巖君) お答え申し上げます。
 現在、我が国におきましては、国内のガス田の開発事業者が国産の天然ガスを活用して一部広域的なパイプラインを敷設している例がございます。それから、先生御案内のように大都市圏では大手の都市ガス事業者が中心になりまして、エネルギー転換を契機にパイプライン網の整備が進みつつあるところでございますが、先ほど委員御指摘のように欧米諸国に見られますような全国土を結ぶような広域パイプラインというのは日本では整備されておりません。
 これは、アメリカは御存じのように国内に豊富な天然ガスがあって、それのディストリビューションのネットワーク、ヨーロッパはソ連あるいは北海のガス田のディストリビューションのためのネットワークということで幹線パイプライン網を整備されているわけですが、日本の場合はLNGという形で海外から港に揚げてそこから配るというのが従来のパターンでございますので、そういうことから全国的なパイプライン網は現状整備されておりません。
#96
○小川勝也君 これは私の認識でございますけれども、たまたま近くにガス田があったからパイプラインを国内に整備するということも当然考えられると思いますけれども、エネルギーを確保するという国の政策上、やはりエネルギーの安全保障という概念が働いているものだと思います。
 例えば、我が国で考えますと、エネルギーの供給ラインとして考えられますのは一つは送電線であります。そしてもう一つは、石油あるいは液化天然ガスなどの陸上輸送でございます。例えばパイプラインが整備されている国でございますと、三つのチャンネルがエネルギーにおいて用意されておる。我が国はそのうちの二つしかない。例えば交通でいいますと、道路もあり鉄道もあり航空路もある、これが発展とかあるいは安全とかいろいろな意味においての複数のチャンネルという考え方であると思いますし、先ほどお伺いをいたしましたベストミックスの考え方もそれに通ずるものがあるかと思います。我が国のような先進国の一員としてその国家のエネルギーのことを考えるのであれば、なるべくエネルギーのチャンネルも多い方がいいと私は認識をしております。
 今御説明を受けたとおり、パイプラインがなかなか整備されなかったというのは、我が国の近くにちょうどいいエネルギーを供給してくれる場所がなかったから我が国は発展しなかったのだと考えております。そして今、まさに大臣から御説明がありましたとおり、全世界が注目するような豊富な天然ガスあるいは原油の資源開発がサハリンで行われている今こそ、我が国としても今まで考えることができなかった国土における、あるいは途中まででも構いません、この天然ガスのパイプラインを何とか敷設しようという考え方が起こっても当たり前だと思います。
 そんな中で、我が国は資本主義の国家でございますので、エネルギー供給も私企業が担当しております。電力会社、ガス会社すべて私企業が行っておりますので、そこに発生するのがコストの概念だと思います。例えば、最も安い原料を買って、消費者に最も安く卸したいというのが業界、私企業の考え方であると当然思いますけれども、さまざまな観点から、エネルギーの安全保障上の観点から、あるいはエネルギーの輸送の安全保障の面から、もっと大上段からこのガスパイプライン敷設について議論が起こるべきだと私は思います。
 そういう観点から、サハリンから北海道を経由して日本列島にガスパイプラインを、国があるいは通産省が大きな力を入れて民間企業とも相談しながらこのパイプラインを整備するというのはいかがなものかということで、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#97
○国務大臣(佐藤信二君) 今、小川委員のおっしゃることはよくわかっているつもりでございます。
 御案内のごとく、平成四年の五月に総合エネルギー調査会における都市熱エネルギー部会ガス基本問題検討小委員会ということで、三大都市を連係する幹線パイプライン構想というのが実は提唱されました。それが余り実現化しなくて今日に至っております。これは今も公益部長から話がありましたように、。パイプラインを引くというよりか、やはりLNGの基地構想という方がコスト的な面であれだろうと、こういうことになったわけです。もっと平たく言うと、これは提唱したところがガス基本問題検討小委員会だったというところに実は問題があろうかと思います。
 そういうことで、今のお話のようにサハリンがもし現実的になってきて、それの多くを日本でもって使えるということになると、今のおっしゃるような構想というものは実現に向かって進むものだと、かような認識を持っております。
#98
○小川勝也君 今、大臣から御答弁いただきましたように、これは民間がコストだけを考えてサハリンのエネルギーを日本に向けて供給を考えるかどうかということではなくて、パイプラインそのものを社会資本として考えるべきかどうかということにつながってくるかと思います。これは通産省の御所見をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#99
○政府委員(岡本巖君) パイプラインの整備、ガスの幹線パイプライン網が委員御指摘のように公共的なインフラという側面を持っているのは一面そのとおりだと思いますが、他方であくまでもガス事業者であり、場合によっては電力がそれぞれ必要とする原料としてのガスをどういうところからどういうルートで調達をしていくかという将来の計画にかかっている部分というのが非常に大きいかと思います。
 それから、先ほど大臣の御答弁でも言及されましたように、平成四年の都市ガスエネルギー部会のガス基本問題検討小委員会での構想について、いろんな方面から賛否両論の御議論があるというそういう状況でございますので、そういう中で関係者の合意が那辺に得られるかというそのあたりを見ながら、これから検討していくべきものというふうに考えております。
#100
○小川勝也君 佐藤通産大臣はきっと御理解をいただいておると私は思います。
 このエネルギーの問題は、例えば通産省あるいは電力会社、ガス会社という問題ではなくて、天然ガスあるいは国際パイプラインという問題になりますと、我が国の縦割りの、官庁で言いますと、例えば外務省であるとか、大きな考え方の中で調整が必要な問題だと思っております。
 最後に、持論を述べて終わりにしたいんですけれども、先ほど説明を申し上げた研究会でも議題になりました。自由民主党の中山太郎先生が、ロシア・シベリア地区あるいは中央アジア地区の天然ガス、それを国際パイプラインとして日本に海底を通して持ってくる、あるいはそれを一方の極として、もう一つの極のパイプラインを日本、サハリンそしてシベリア、こういうサークル状のパイプラインというのも、まあ夢物語に近いと思いますけれども、構想をされておる。
 この中には、先ほど申し上げましたように、エネルギーの安全保障のみならず、国家の問題あるいは外交の問題としての安全保障にも大きく貢献をすることになりますし、例えば、中国が酸性雨を日本にもたらすということも皆さん御承知のことだと思います。広く環境、安全保障、そして我が国が世界にどういう形で貢献していくかということに対しての大きな問題でもあるかと思います。
 省庁縦割りではなくて、日本のあるべき姿という見地からもこの問題を通産大臣に御認識をいただきたいし、サハリンと日本との間のパイプラインというのがその大きな夢の実現に向けての第一歩だということも御認識をいただいて、何とかパイプライン整備に向けての考え方を大きく膨らませていただきたいと御要望申し上げて、私の質問とさせていただきます。
#101
○藁科滿治君 社民党・護憲連合の藁科でございます。
 まず最初に、規制緩和の進捗状況について御質問いたします。
 十二月に入りまして、経済審議会、行革委員会、さらには規制緩和小委員会などで経済構造の改革案あるいは規制緩和に対する問題提起がなされております。また、本日の閣議では、政府みずからもこの問題をめぐっての討議が行われるやに伺っております。
 改めて言うまでもなく、今規制緩和が格別強く求められている第一の理由は、それによって民間活力を高揚させる、こういうことだろうと思うんです。そしてもう一つのねらいが、現下の情勢で極めて重要てあるのは、一音集団のみに利する既得権を背景とする癒着構造、こういうものを何とか抑止していこう、あるいはまたこれを何とか断ち切っていこう、こういうねらいがあるがゆえに非常に期待もされているのではないか、このように考えております。
 通産省は、昨年来何回にもわたって規制緩和の進捗状況について報告をされております。最近の状況も含めまして、その後の進捗状況をまず私はお尋ねしたいと思います。
#102
○政府委員(広瀬勝貞君) 規制緩和につきましては、委員御指摘のとおり、経済の活力を促進し、また行政の透明性を確保する観点からも非常に大事なテーマだと、私どもも深くその点は感じている次第でございます。
 御質問の規制緩和の進捗状況でございますけれども、昨年の十二月に内外からの要望をいただきまして規制緩和の検討すべき状況を聞いたわけでございます。そのときには要望総数が四百十三件ございまして、その中で措置済みのものあるいは措置予定のもの百四十一件、それから検討中のもの九十五件、措置困難なものが百九件で、その他もう既にやっているものとか事実誤認関係が六十八件、こういうことでございました。
 この措置予定の百四十一件につきましては、今年三月の改定規制緩和計画に掲上いたしまして、既に着実な実施を図っているところでございます。
 それから、検討中とさせていただきました九十五件でございますけれども、これにつきましては中間公表の後も鋭意検討を進めさせていただいておりまして、可能な限り規制緩和推進計画に掲上することとしたものでございます。例えば、天然ガススタンドにおける設備の設置条件とか、あるいは高圧ガス設備と火気との距離の制限の緩和とか、そういう何とか措置できるものについては可能な限り規制緩和推進計画の方に掲上することといたしました。
 しかしながら、どうしても保安上の観点等から措置できないもの、例えば鉱山保安関係で鉱山保安係員の巡回の頻度とか、そういうことにつきましてはまだ保安の観点から措置できないというようなことがありまして、この九十五件のうち七十二件を引き続き検討ということで規制緩和項目の方に入れさせていただきましてやろうというふうに考えている次第でございます。これらにつきましては、今後、規制緩和推進計画の再改定までにまとめまして前向きに対応していきたいというふうに考えている次第でございます。
#103
○藁科滿治君 今、御報告がありましたように、検討中のものというのがなお相当数あるわけでありますから、ぜひ質問でも申し上げたような背景を勘案されまして、なお一層積極的に推進されるように努力もしていただきたいと思います。
 次に、補助金の問題について質問をいたします。
 言うまでもありませんが、通産省は政策官庁と、こういうふうに言われてまいりましたが、一方で特別会計も含む補助金の所管をされているわけでございます。最近、橋本総理が補助金の総点検といったことを強調されております。私もこの際、通産省が所管する補助金そのものについて全般的な点検が必要であろうというふうに考えるわけでございます。
 果たして許認可事項が公平公正に進められているか、あるいは所管の関係団体、組織とも手続が透明に推進されているかなども含めてぜひ総点検を実施してもらいたい、こういう強い要望を持っておりますが、ぜひ佐藤大臣の所信を伺いたいと思います。
#104
○国務大臣(佐藤信二君) 今、藁科委員御指摘のように、補助金のより厳正な執行に努めるということは、政府としてのこれは当然の責務でございます。通産省といたしましても、これまで補助金等適正化法等に基づき適切な実施の確保に努めておりますが、これからも補助金の整理合理化にも着実に取り組んでいく所存でございます。
 今後につきましては、今御指摘のように、行政改革をめぐる昨今の御論拠を踏んまえ、橋本総理のお考えを体しつつ、政府全体の取り組みの一環としてこの補助金のさらなる点検というものに努めてまいる所存でございます。
#105
○藁科滿治君 ぜひ期待をしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後に、残念ながら現下の一連の不祥事件、泉井事件を中心に御質問をさせていただきます。
 きょう冒頭、佐藤大臣から決意も含めた対応策についての見解表明がございました。就任早々の御労苦は大変なものがあると私どもも受けとめております。しかし、率直に見まして、国民感情から見た場合、まだまだ靴の上から足をかく、こういうような感が免れないわけでございます。綱紀粛正というような視点も重要でございますが、そればかりでは第二、第三の泉井事件の発生を見なければならないような深刻な状態にあるのではないか、このように考えます。
 大変言いづらいことですが、きつい言葉で言えば、どうも最近のこの一連の状況は大変根が深くてもう化膿している。そこにばんそうこうを張っても、これは抜本的な処置にはならない。この際、痛みは伴ってもそこにメスを入れないと問題点は出てこない、そういう思いで私どもは注目しておるわけでございます。
 国民の見る目は大変厳しいものがあるわけでございますから、ぜひ実力大臣としてこういう状況について抜本的な、まさに綱紀粛正を超える構造改革というか、まさに化膿のところにメスを入れるという観点での決断と実行を期待したいと思いますから、ぜひ御決意のほどを伺いたいと思っております。
#106
○国務大臣(佐藤信二君) 今、確かに言われるように、この綱紀の問題というのは重大な事態になっているという強い認識を持っております。しかし同時に、今、当省また我々政治が取り組まなければいけない点は、橋本総理も言われている五つの構造改革、これをやはり早期に実施し具現化しないと、まさにこれからの日本がどうなるだろうかという、こうした危機もあるわけでございますが、それとの実は関連が私はあると思います。
 何といっても、こうした構造改革をなし遂げるためには、それぞれの役所あるいは業界、まさに国家的、国民的課題として取り組まなければいけないわけでございますが、そのとき、今までの経験あるいは問題点の指摘、また実行、そういうことになると、何が何でも官僚システムをぶち壊してまでやるということはいかがなものだろうか、この点がはっきり言って一つの疑念でございます。
 しかし、今言われたように、これはこれとして、この問題もそこまでいっているという強い私は認識を持っておりますので、今おっしゃる意味もわかりますし、また、私が言わんとすることも多分こうした業界にすべてお詳しい委員にはよくおわかりだと思いますので、これからは私自身が少なくともこれからの自分の政治生命をかけてこの問題に取り組んでまいるというその決意だけの披瀝にしたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
#107
○藁科滿治君 私は、最後に若干の御要望を申し上げて質問を終わりたいと思っておりますが、昨日、通産省がまとめられました構造改革の内容について、私ども重大な関心を持ちながら今後積極的に論議をしていきたい、必要があれば補強的な意見も提起したい、このように考えておりますが、ひとつ具体的な印象としてちょっと問題提起をさせていただきます。
 けさの新聞で内外価格差を五年で解消するという活字が、はっきり言って躍っておるんです。私の体験からいいますと、この問題はもう何十年という間に同じような論議を繰り返してきておるんです。国民もまたかというような感じで見ておると思うんですよ。
 そういう意味では、これは一例でありますけれども、期待を持たせることは大いに結構、ぜひまたやっていかなきゃならない時期にあるわけでございますから、過去なぜできなかったのか、どこに問題があるのか。もうかなり改善されていると思いますよ、物流の問題だとか流通の問題等もありますね、為替の問題とか。要は、ずっと繰り返し言ってきたことがなぜできなかったんですか。あれほど大きな活字が五年後に解消と出た以上は、環境も変わっておりますから、今度はこういう点をこうするからこうなるんだというものをしっかりと見きわめて、示しながら効果を上げるようにぜひリードをしていただきたい。我々も大いに協力したいということを要望として申し上げて、少し時間短縮でありますが、私の質問を終わらせていただきます。
#108
○山下芳生君 日本共産党の山下です。
 私は、去る十一月十九日の参議院の決算委員会で泉井石油事件について質問をいたしております。この事件は、泉井氏が石油製品の業転取引を装って手に入れた常識外れの資金、利益をもとに通産省の官僚やあるいは石油公団の幹部を長期に広範にわたって接待をして、三菱石油のベトナム石油開発の資金確保に便宜を図るなど、通産行政をゆがめたおそれが持たれている事件であります。
 そのことを指摘して、さきの決算委員会でも国民の通産行政に対する信頼を回復するために、大臣が厳正な調査をし、その結果を公表すべきだということを私は申し上げました。大臣は、今回の調査で通産行政に対する国民の信頼を回復し得たとお思いですか。
#109
○国務大臣(佐藤信二君) 繰り返して申し上げておりますが、この間の調査の結果によって少なくとも泉井氏と当省の職員との間に接触があったことは事実でございますが、そのことによって石油行政を初めとして当省の行政がゆがめられたという事実は発覚というか、発見できなかったことを私自身ほっとしたということを前に申し上げました。その気持ちは変わりません。今おっしゃるように、そのことによって役人に対する信頼が回復したかどうかというのは、率直に言ってわからないというお答え方でいいと思います。
#110
○山下芳生君 今回の調査で国民が期待をしたことというのは、泉井氏と通産官僚が何回会って食事をしたのか、あるいは何回一緒にゴルフをしたのかということを知りたいということではないと思うんです。やはり通産行政が不透明な資金によってゆがめられたんじゃないか、そのことを知りたいんだというふうに思うわけです。ところで、伺いますけれども、その泉井石油商会の会社の実態について通産省はどのような把握をされているのか。泉井石油商会の売上高、取扱品目、主要取引先、経理の状況など、把握している内容について教えていただけますか。
#111
○政府委員(江崎格君) 現在、私ども泉井石油商会についての正確な実態は必ずしも十分把握しておりません。
#112
○山下芳生君 結局、正確な実態を把握してない、えたいの知れない会社や人物であっても、飲ませてあげようとかゴルフを一緒にしようと言われたら通産官僚はのこのについていくのかということになるんです。決してそうじゃないはずなんです。そんなことはない。
 この間の衆議院の委員会質疑の中で、調査の結果わかったこととして官房長は、通産省と泉井氏の接触というのは十年を超える前から始まっていたということが明らかになったとおっしゃいましたしそれから、個々の官僚と泉井氏との接触のきっかけというのは、先輩から誘われたこともあったということもお言いになりました。そういう点でいいますと、やはり知らなかったけれどものこのこ行ったということがあり得るはずがないわけで、何らかのお誘いを受けた、その中には上司もあったということだと思うんです。
 そこで伺いますけれども、十年を超える前の時期からの、最高の上司になりますけれども、通産省の事務次官のお名前を教えていただきたい。区切りのいいところで十年前、八六年一月からの歴代の次官のお名前を教えていただけますか。
#113
○政府委員(広瀬勝貞君) 八六年の一月現在には小長啓一でございます。八六年六月から福川伸次、八八年六月から杉山弘、八九年六月から児玉幸治、九一年六月から棚橋祐治、九三年六月から熊野英昭、九四年十二月から堤富男、九六年八月でございますが、現在の牧野力でございます。
#114
○山下芳生君 確認しますけれども、牧野さん以外の方は今回の調査の対象になっていないと思いますが、間違いありませんね。
#115
○政府委員(広瀬勝貞君) 今回は、大臣からも綱紀の観点から当省幹部職員と泉井氏の接触状況について調査をするということで御指示をいただきまして、当省職員を対象に調査をいたしましたので、OBは対象になっておりません。
#116
○山下芳生君 なぜ、綱紀の観点からだとOBが調査の対象にならないんですか。
#117
○政府委員(広瀬勝貞君) 国家公務員法上の観点から服務規律の範囲内にある者ということでございまして、通産省を退官した段階で服務規律の規制はなくなりますので、それは対象にしていないということでございます。
#118
○山下芳生君 私は、その綱紀という言葉の意味を狭く解釈し過ぎてはならないというふうに思うんです。
 広辞苑で改めて調べてみました。綱紀とは「国家を治める根本の原則。国家の大法。また、一般に規律。」と書いてあります。ですから、かなり幅があるというふうに思うんです。念のためにその字の意味も書いてありました。「「綱」は大づな、「紀」は小づな」。今通産省の綱紀に基づく調査というのは「大づな」じゃなくてあえて「小づな」の調査しかしてない、国民はそう見ても仕方がないと私は思います。
 実際、綱紀という問題を服務規程というふうにイコールで結んでしまいますとOBは対象にできないということになりますが、そうする必然性はない。綱紀ということを大きくとらえて、国民が今一番知りたがっている行政がゆがめられたことになっていないのかという立場から調査をするという立場においては、もっと大きな視点でこの綱紀ということをとらえて調査をする必要があると思うわけです。強制力がないということとOBに対して任意調査を行ってはならないということも、これまたイコールではないと思うんです。
 ですから、OBといえどもかつてやはり通産行政の重要なポジションを担われた方です。莫大な国民の税金に関して権限を持っておられた方です心そういう方が公職についていたときに起こったかもしれない疑いを持たれている。そうであるならば、たとえOBとはいえども、かつて自分が勤めた公職について疑いが持たれているわけですから、その真偽の解明のために誠実にこたえるのが私は公務員の使命だというふうに思います。
 ですから、私は、要は綱紀の問題としてそれをイコール服務規律ということに狭めているのは、これは通産省が今回の国民の疑念に対してあえて調査の範囲を狭めているというふうに受け取られてもいたし方がない。そうじゃなくて、私は、これだけの大きな問題になっているわけですから、大臣が行政がゆがめられたかどうかを積極的に事後点検する立場に立って、やはりかぎを握る当時の官僚OBについても、任意でも結構ですけれども調査するべきだと思いますが、いかがですか。
#119
○国務大臣(佐藤信二君) 今、山下委員非常に大事なことをおっしゃったと思うんです。
 率直な私の考え方を申し述べますと、今言われたように、国民の役人に対する批判というのは、自分たちの税金をもらっているじゃないだろうか、それを俸給としていると。そのために、やはり憲法でも国民全体の奉仕者と言っている。もらっているだけの仕事をしていない、あるいはまた、そういう業者との接触によって行政というものをゆがめて判断しまたは政策を立案したんじゃないだろうか、こうした疑念だろうと思うんです。
 そういうことになりますと、まず私たちがすべきことは、問題になっている今回の場合は、泉井という者に対する接触の度合いからしてそのときにおいてどういうふうに話が行われたのか、あるいはその中において何か金銭だとか会員権、あるいは便宜供与、こういうものを享受しているかどうかという点、そしてまた、それが当時の石油行政なりその他一般行政に対して影響があったかと。こんな実は判断の基礎となるのが今の面会というか、接触の度合いということで、その点をまずやったということなんです。
 その中において、ただ単に食事に行ったとかなんかではなく、どういう話になったかということを全部精査した結果、先ほど申したように幸いのことというか当たり前のことではありますが、行政的にゆがめた点もなかったし、あるいはそのことが石油行政その他にも何ら間違いがなかった、あるいはまた金銭その他のものがなかった、こういうことでございますので、今申したように処分をしたということでございます。
 その過程において、当然やはり仕事のつながりにおいてはOBという方と一緒に連れていかれたとか、そういう話もあったと思いますが、その点はあえて対象としなかったというのは今言ったような理由でございます。
#120
○山下芳生君 ですから、あえて対象としなかったということでは、国民はこれは納得できないじゃないかということを私は問題提起しているわけです。なかなか徹底した調査をやるということをお認めにならないんです。私は、その背景に大臣御自身に関する問題もあるというふうに思います。
#121
○国務大臣(佐藤信二君) ない。
#122
○山下芳生君 お尋ねしますけれども、大臣は石油業界から政治献金を受け取っておられますか。
#123
○国務大臣(佐藤信二君) 石油業界からはございません。
#124
○山下芳生君 私は調べました。
 九月十三日付の官報に平成七年度分の政治資金の報告が載っております。その中に新世紀会という団体があって、資金管理団体の届け出をした者の氏名、佐藤信二となっておりますね。あなたじゃないですか。
#125
○国務大臣(佐藤信二君) そうです。
 実は昨日も御質問通告がありました。そこで、今あえてないと言って、今から申し上げるのは、石油連盟からはございませんが、石油鉱業連盟からはございます。鉱業連盟と石油連盟は違います。
#126
○山下芳生君 私は、石油業界から献金がないのかと聞いたんです。ですから、石油鉱業連盟もれっきとした石油業界の団体ですよ。それはお認めになりますね。
#127
○国務大臣(佐藤信二君) それは私ちょっと聞き違えたのでございまして、石油鉱業は言うまでもなくマイニングの方であるという認識でございます。
#128
○山下芳生君 お認めになりましたけれども、確かにこの七年度分の報告書の中に石油鉱業連盟から五十万円献金が行われております。
 この石油鉱業連盟というのはどういう連盟かといいますと、いろんな石油開発株式会社が加盟をしております。その中には、私はそのパンフレットを持ってまいりましたけれども、今回の泉井石油事件に関して名前の出てきます三菱石油開発株式会社も入っております。しかも、その連盟の副会長に、先ほど歴代の事務次官のお名前を挙げていただきましたけれども、ちょうど十年前、八六年の一月時点で事務次官をされていた小長啓一氏が副会長に就任されております。その当時の審議官若杉和夫氏も同じく副会長になっておられる。
 この連盟に加盟している企業というのが、石油公団等から石油開発に関する融資をたくさん受けている。これはもしそれがヒットしなかったら返さなくてもいい、そういう仕掛けになっております。そういう企業が集まってつくっている業界、その役員に泉井氏との関係があるかもしれない通産省の元事務次官が座っている。そこから大臣は献金を受けている。まさに政官財の結びつき、絵にかいたような構図になっているじゃありませんか。
 そういうことがあるから、大臣は歴代の事務次官等OBを調査するということになかなか足が踏み出せないんじゃないかということも国民は疑念を抱くと私は思うんですね。いかがでしょうか。
#129
○国務大臣(佐藤信二君) 若干委員とは考え方を異にする方で、確かに今言われたように、政治献金として石油鉱業連盟から受けておりますということははっきり申し上げました。それは適正に処理していることも申し上げておきますが、そのことによって今のようにそこまでつながりを持たれると、少なくともそのとき私は通産省の大臣ではございませんでしたし、ちょっと何も申し上げることはございません。
#130
○山下芳生君 そうおっしゃいますけれども、この構図を見ますと、業者と行政が天下りという形で結ばれている。業界から政界、佐藤大臣に献金が送られていると。ですから、これはやっぱりここのところを断ち切らなければ、今の厚生省汚職の問題もそうですけれども、きちっと国民の立場に立った行政、監視ということがやられるのかどうか、そういう心配を持つのは当然だと思うんです。
 最後に聞きますけれども、大臣は就任中もこの石油鉱業連盟から献金を受け取るおつもりですか。
#131
○国務大臣(佐藤信二君) いつまで大臣をやっているかわからないので申し上げにくいんですが、ただ率直に言って、今の寄附に関しましては、山下委員は多分平成七年の報告からごらんになったんでしょうが、この三年間、五年が八十万円、六年が八十万円、七年が五十万と下がっております。漸次これは下がる傾向にございますので、どういうふうになるのかまだわかっておりませんが、私自身、今のようにそのときの情勢で見て疑われることならばそれはやはり断るべきだと思いますが、しかし、私はそのことによって私自身の考え方が変わって、そういうふうに石油行政そのものをゆがめて判断するだろうと言われることに対しては情けない気持ち、これが私の答えでございます。
#132
○山下芳生君 終わります。
#133
○小島慶三君 私は、きょう、こういうふうな問題で御質問申し上げることに実は大変暗たんたる気持ちを持っております。
 私は三十七年まで通産省におりました。通産省は私にとっては誇りであり生きがいであり、そしてまたある意味では太陽でもあった。そこで仕事をすることに私どもは、例えば一週間徹夜をしても、それからたとえ雨が漏る庁舎の中で傘を差して仕事をしても私は苦痛ではなかった。通産省の仕事を通じてお国のために、国民のためにという意識があったと思うのであります。
 それが今こういうふうな事件が起きてみますと、果たしてどういうことになってしまったのかと。十年間、泉井氏と関係があったというお話がさっきございましたけれども、その間に、これはおかしいよ、これはやめなきやという人が一人でもいなかったのだろうかということが大変情けないというふうに思っておるわけでございます。もちろん、この泉井氏とのかかわりというのがそんな大きな意味を持たないというふうなことでっき合いがあったんだと思うんですけれども、そういうふうな役所の中の自浄力と申しますか、内部監査というものもあったはずでありますから、そういうチェックシステムに全然かからないで十年来たということは不思議でならないわけであります。
 その点は、大臣はむしろ被害者でいらっしゃいますから、事務方の方にお伺いをいたします。
   〔委員長退席、理事沓掛哲男君着席〕
#134
○政府委員(広瀬勝貞君) ただいま小島委員から、昔の通産省の先輩といたしまして、雨風を気にせずに一生懸命に仕事をしたものだというお話がございました。そのよき伝統は私どももしっかり引き継いでやらなきゃならぬし、また大部分の者がそういうつもりで仕事をやっておりますけれども、このたび、こういうことになりまして大変申しわけなく思っております。
 おっしゃるように、十年間にわたってということでございましたけれども、実は最近二年間については全く会食とかゴルフ等で接触をしたという者はおりませんでしたので、そのことはあわせて申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 それから、チェックシステムについてでございますけれども、実は昨年の十月でございましたけれども、私どもの綱紀粛正の観点から、会食というのは原則としてやめよう、しかし、職務の関係で会食等が伴う場合には上司の許可を得ることということを綱紀粛正策の一環として入れまして、第三者がチェックできるような体制をとらせていただきました。
   〔理事沓掛哲男君退席、委員長着席〕
 先ほど申しましたように、それがあったからというわけでもないと思いますけれども、この二年間は泉井氏との接触、会食等による接触というのはなかったというのが私どもの調査の結果でも出ております。
#135
○小島慶三君 何かそういうふうなチェックシステムの強化ということをぜひお願いしたいと思います。
 それからもう一つ、これは質問というよりむしろお願いになるのかもしれませんが、巷間、通産省の陰謀だとかそういった、どこまで本当なのかわかりませんが、そういうふうなジャーナリズムのもてあそび物になっている記事が出ております。これも私どもにとっては大変情けないわけでありますが、もう少し省内の融和といいますか、事務次官を頂点とする融和といいますか、そういうことにぜひ御配慮をいただきたい、もっと仲よくしていただきたい、これは私の切なる願いでございます。それがまた大臣に御奉公するゆえんでもあろうと思います。ぜひそういう点をお願いしたい。
#136
○国務大臣(佐藤信二君) 通産省の先輩として大変ありがたいお話をお聞きいたしました。
 率直に申し上げて、私自身大臣に就任して大変歯切れが悪い点は今おっしゃった点に起因いたします。しかし、現実問題として数年、三、四年前ですか、いろいろ問題がありました。私考えるに、昔と違って、当時の通産省というものはやはり省というか公務員としての使命、目的というものがちょっと希薄になっていたんじゃないだろうか。そこにおいてそのようなことが言われてもやむを得ないようなことが行われていたのも事実だろうと思います。
 しかし、私自身大臣に就任して、先日でございますが、非常に若い連中、将来の通産省をしょって立つ入省十四、五年の諸君、どんな考え方を持っているか一遍集まっていろいろ意見を聞きました。この人たちがこのままの姿でもって育つならばこの役所というものも捨てたものじゃないなというので一安心をいたしましたが、そういうこともございまして、私自身就任してから経団連、同友会、こうした会合に行ったときもお願いしたんですが、業界の人、経済界の方も余り役所の者を甘やかさないでもらいたい、かように実はお願いを申し上げたんです。
 と申し上げるのは、先ほどからの質問にも絡みますが、綱紀粛正という問題も一番は、その若い公務員に自分たちの使命感、そしてその目標というものを持たせてやらないとやはりどうしても今までのことになるだろう、こう思っておりますので、今言われたことは確かに大事なことでございますので、上に立つ者として今のお言葉を拳々服膺して、これから省内の綱紀、これの引き締めを図ってまいりたいと思います。
 ありがとうございました。
#137
○小島慶三君 ありがとうございました。ぜひ大臣のそういう御決意でこれからの通産行政を引っ張っていっていただきたいというふうに思います。
 よく、災いを転じて福となすということもございます。それから、これはこの間人に聞いた話でありますが、あしたの天気は変えられない、しかしあしたの社会は変えられる。これは私大変いい言葉だと思って聞いてきたんですが、あしたの通産省は変えられるということで、ぜひ今回の事件をきっかけにして災いを転じて福となす、いい通産省をつくっていただきたいと切にお願いする次第であります。
 ところで、役所のそういった自浄力に任せていたんではだめだ、第三者のチェックをしなければだめだという意見がございます。オンブズマン制度というのは私どもも行財政の調査会でずっと研究してまいりましたけれども、民主党はこれについて行政監視院といいますか、そういったものをつくるべきだという主張をしておるわけでありますが、これは大臣どうお考えでございましょうか、お考えがございましたら。
#138
○国務大臣(佐藤信二君) 確かに第三者の意見を聞くことも必要ですが、今、実はこの二十日の日を目指して総務庁の方として内閣全体としてのこうした服務規程に関する案を出してくるわけでございますが、同時に、その前に閣僚懇談会でもって、どういうふうなことをすれば今国民が持っている疑念、そしてまた厳しい御批判というもの、これをやはり御納得いただけるかという方策を考えるためにあしたも閣僚懇談会をするわけでございますが、私自身の考え方を率直に申すと、何といっても法律だとか規程を厳重にしても、最後はやはりモラルの問題、個人個人の問題になってくるんではないだろうかと思うし、また事実、俗に言う税金を使っている者として先ほども申したようにそれだけの働きをしていないということに対する御批判だろうと私は思いますので、それによって、片一方では自分の考え方、やはり調査その他も不十分に終わるという、いわゆる公務員全体が萎縮してもこれは困ると思うわけでございます。
 しかし、今のような事態になっておりますから、そうした第三者の機構というものの御意見も尊重するという制度そのものも否定をするものではございませんが、もっと広範囲に、そういうものをつくったからそれで終わったというだけでは済まされない問題だと認識しております。
#139
○小島慶三君 少し話題を変えさせていただきたいと思います。
 最近、橋本総理からビッグバンというものについて指示があったというふうに漏れ承っておりますけれども、たしか一九八六年だったと思いますが、サッチャーが大改革をやったときの大きな一つの要請はこのビッグバンでございました。
 それでちょっとお伺いしたいんですけれども、これを日本でこれからやります場合に、一番この中で一つのポイントになりますのは外為法の改正だと思うんですけれども、もう何十年になりますか、たしか昭和二十四年だったと思いますが、そのころできた法律で今までずっと来て、日本の一つの行政の柱になっていたわけでありますが、これ今度自由化するということでありまして、私、大変これはもう画期的な一つの通産行政としても転換点になると思うんですけれども、これについての産業界への影響とか、こういったものはどういうふうにお考えでございましょうか、お伺いをいたしたいと思います。
#140
○政府委員(伊佐山建志君) お答え申し上げます。
 日本版のピックバンの先駆けの役割を担うべく、外為制度の見直しにつきましても大蔵省と一緒になりまして私どもも現在検討を進めているところでございます。具体的には、ことしの九月に外国為替等審議会に対しまして、当該法律の改正を実現すべく具体策をまとめまして諮問させていただいたところでございます。
 外為制度の見直しにつきましては、現行制度におきましては、今委員御指摘のとおり、これまでの歴史的な背景ということを反映いたしまして、資本取引でありますとか特殊決済方式等につきまして、許可制でありますとかあるいは事前届け出制といったような形でコントロールする、そういう体系になっております。今回は原則こういったものを撤廃するということにいたす予定にいたしておりますので、予定どおりその改正が実現するということになりますと、関係する産業界の対外取引コスト、特に金融面での取引コストの低減ということが実現することを期待されております。この結果、日本全体の産業界の国際競争力の保持にも資するものではないかというふうに関係のところは大変歓迎していただいているというふうに認識いたしております。
#141
○小島慶三君 ありがとうございました。
 それからもう一つ、先ほど来ちょっと問題になっておりますが、変革と創造のためのプログラム、これは何かけさ閣議決定になったというふうに承りましたけれども、これによる市場の規模といいますか、どの程度のものが新しい産業として市場規模を持つのか。それからもう一つ、どの程度の雇用が見込まれるのか。こういう点、ひとつ教えていただきたいと思います。
#142
○政府委員(藤島安之君) けさ閣議決定をいたしました「経済構造の変革と創造のためのプログラム」についてお尋ねでございます。
 その中での新規産業の市場・雇用についてでございますが、今後成長が期待される十五分野を選び出しまして、各分野における統計、産業動向をもとに見通しをした結果でございますが、全体で、まず雇用でございますが、一九九五年現在一千六十万人ほどこの十五分野に雇用がございますが、二〇一〇年に千八百万人に拡大するという見通しをしてございます。市場につきましては、現在、一九九五年でございますが、十五分野で約二百兆円のものを二〇一〇年には約五百五十兆円に拡大する、そういう見通しを持っております。
 こうした分野につきまして、資金面あるいは人材面、技術面各般の政策を各省庁連携のもとに展開いたしましてこうした数字を実現する、そういう見通しが実現するように努力をしてまいりたい、このように考えております。
#143
○小島慶三君 ありがとうございました。
 それでは、これで私の質問を終わりたいと思いますが、ぜひ通産大臣、通産省をよろしくお願いいたします。
#144
○委員長(木宮和彦君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 大臣、どうぞ御退席いただいて結構でございます。
    ―――――――――――――
#145
○委員長(木宮和彦君) これより請願の審査を行います。
 第一三一号インドネシアヘの原発輸出に対する貿易保険運用反対等に関する請願外十三件を議題といたします。.
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、いずれも保留とすることに意見が一致いたしました。
 以上、理事会申し合わせのとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#146
○委員長(木宮和彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#147
○委員長(木宮和彦君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 産業貿易及び経済計画等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#148
○委員長(木宮和彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#149
○委員長(木宮和彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#150
○委員長(木宮和彦君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#151
○委員長(木宮和彦君) 御異議ないと認めさよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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