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1995/12/13 第134回国会 参議院 参議院会議録情報 第134回国会 災害対策特別委員会 第4号
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1995/12/13 第134回国会 参議院

参議院会議録情報 第134回国会 災害対策特別委員会 第4号

#1
第134回国会 災害対策特別委員会 第4号
平成七年十二月十三日(水曜日)
   午後一時四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月一日
    辞任         補欠選任
     武田 節子君     横尾 和伸君
 十二月十二日
    辞任         補欠選任
     横尾 和伸君     山下 栄一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         須藤良太郎君
    理 事
                松浦 孝治君
                松谷蒼一郎君
                北澤 俊美君
                村沢  牧君
    委 員
                岩井 國臣君
                釜本 邦茂君
                鎌田 要人君
                清水 達雄君
                竹山  裕君
                依田 智治君
                市川 一朗君
                田浦  直君
                戸田 邦司君
                長谷川道郎君
                山下 栄一君
                赤桐  操君
                渡辺 四郎君
                山下 芳生君
                本岡 昭次君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  池端 清一君
   政府委員
       阪神・淡路復興
       対策本部事務局
       次長       角地 徳久君
       国土庁防災局長  村瀬 興一君
       農林水産大臣官
       房審議官     石原  葵君
       運輸省鉄道局長  梅崎  壽君
       建設省河川局長  松田 芳夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        八島 秀雄君
   説明員
       防衛庁防衛局運
       用課長      金澤 博範君
       科学技術庁研究
       開発局企画課防
       災科学技術推進
       調整官      上原  哲君
       法務省民事局参
       事官       升田  純君
       文部省教育助成
       局財務課長    遠藤純一郎君
       厚生省生活衛生
       局水道環境部環
       境整備課長    三本木 徹君
       厚生省社会・援
       護局保護課長   西沢 英雄君
       厚生省保険局企
       画課長      辻  哲夫君
       林野庁指導部治
       山課長      安井 正美君
       運輸省鉄道局施
       設課長      白取 健治君
       気象庁地震火山
       部地震津波監視
       課長       吉田  弘君
       建設省河川局防
       災・海岸課長   山中  敦君
       建設省河川局砂
       防部砂防課長   田畑 茂清君
       建設省道路局企
       画課道路経済調
       査室長      藤本 貴也君
       建設省道路局有
       料道路課長    佐藤 信秋君
       建設省住宅局住
       宅政策課長    矢野 進一君
       自治大臣官房参
       事官       原  正之君
   参考人
       西日本旅客鉄道
       株式会社常務取
       締役鉄道本部長  梅原 利之君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (雲仙・普賢岳火山災害対策に関する件)
 (阪神・淡路大震災復旧・復興対策に関する件
 )
 (平成七年七月梅雨前線豪雨災害の復旧対策に
 関する件)
 (防災体制の整備に関する件)
○水害対策に関する請願(第八号)
○阪神大震災の被災者の生活・雇用の保障、抜本
 的防災対策に関する請願(第九号外一三件)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(須藤良太郎君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動についで御報告いたします。
 去る一日、武田節子君が委員を辞任され、その補欠として横尾和伸君が選任されました。
 また、昨日、横尾和伸君が委員を辞任され、その補欠として山下栄一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(須藤良太郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日、西日本旅客鉄道株式会社常務取締役鉄道本部長梅原利之君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(須藤良太郎君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○松谷蒼一郎君 雲仙・普賢岳の災害対策及び復興対策についで主として御質疑をいたしたいと思います。
 まず、国土庁長官に伺いますが、雲仙岳災害につきましては、このところ若干活動が鎮静化しつつあるというような状況ではあります。しかしなお、火砕流による堆積物が大変な量になっておりますし、その堆積した地域が島原市と極めて近い隣接した地域にあります。
 したがいましで、ちょっとした雨で市街地に大きな災害が発生するおそれがあるわけでありますが、こういうような点、国土庁としては、現在は鎮静化しておりますが、今後の基本的な防災対策についでどういうようにお考えか、長官から伺いたいと思います。
#7
○国務大臣(池端清一君) 松谷委員につきましては、雲仙岳の災害発生に伴う地域の復旧・復興のために地元の議員として大変御苦労いただいておりますこと、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 今お話ございました雲仙岳は、平成二年の十一月噴火以来満五年を経過いたしております。本年五月二十五日に、火山噴火予知連絡会より雲仙岳におけるマグマの供給と噴火活動はほぼ停止状態にあると思われる、こういうような発表が行われまして、その後、静穏な状態が続いているところでございます。
 しかしなお、ただいま先生御指摘のように、噴石や火砕流による災害の可能性は否定できませんし、また土石流等の二次的な災害は今後も発生する可能性があることから十分警戒を行う必要がある、このように考えておるところでございます。
 こういったような状況を踏まえて、今後は地域の安全を確保しつつ、再建・復興対策を推進していきたい、このように考えでおるところでございます。
 具体的には、まず第一に火砕流や土石流の監視システム、さらに個室型集合避難施設を活用いたしました警戒避難体制の維持を図るとともに、砂防事業や河川事業あるいは治山事業などの恒久的な安全対策を進めでまいりたい、そして高規格の国道バイパスの建設等の基盤整備を図ってまいりたい、このように考えておりますので、どうぞ今後ともよろしくお願いを申し上げたいと思う次第であります。
#8
○松谷蒼一郎君 防災局長にちょっと伺います。
 国土庁の所管する防災行政としては、災害が発生いたしまして、それに対する災害対策の事業、そういった関連についてのみ行政としては対応するのか。あるいは、現在、島原、雲仙岳災害地域において若干鎮静化しつつある、そうすると、これから何をやるかというと、やはり復興への道程が考慮されてくるようになるわけでございますが、そういった復興の観点まで含めた対策というようなものをやはり国土庁防災局としても考慮に入れながら事業を実施しようとするのか、その点についでいかがでしょうか。
#9
○政府委員(村瀬興一君) 先生今おっしゃいましたように、災害対策の中には復興対策も当然含まれると考えております。ちなみに、私どもの局の中に昨年の十月に復興対策課という課を新設していただいております。
 ただ、今回の阪神・淡路大震災につきましては、非常に大きな災害だったということで、政府に別途、復興対策本部をつくって対処しておりますので直接私どもでやっておりませんが、今後とも災害対策の一環として復興についても全力を挙げでやっていきたい。したがいまして、当然、雲仙につきましでも、地元とよく相談しながら今後の復興対策について対処しでいきたいというふうに考えておるところでございます。
#10
○松谷蒼一郎君 そうしますと、国土庁という役所は直接的な事業実施予算は持っていないわけです、まあ多少あるかどうか知りませんが。例えば復興対策としての道路建設事業、あるいは砂防対策事業、あるいは林業対策事業等々につきましては各省庁が所管をしているわけですが、それらについても復興対策事業の一環として各省庁と連絡調整を図りながらやっていこうというような体制ができ上がっておりますか。
#11
○政府委員(村瀬興一君) 最近はちょっとやっておりませんが、数年前までは、例えば雲仙につきましても、仮設住宅の問題でありますとか、それから砂防事業をどうするかというふうな計画が御承知のように現在ではできておりまして、後は実施をするという段階でございますけれども、そういったことになる前には建設省の住宅局長あるいは河川局長等と随時相談するという体制にいたしております。
 今後とも、建設省以外の省庁とも必要があればそういう機会を持っていきたいというふうに考えております。
#12
○松谷蒼一郎君 ぜひ関係事業を持っております所管庁と緊密な連絡をとって、当初の計画のときから防災局としては防災型の地域対策事業というものをスタートさせていただきたいというふうに思うんですね。
 それからまた、長崎県、それから島原市、地方公共団体がありますが、現在、埋立地についてのいろいろな計画を島原市が中心にして考えているわけですが、これもなかなか難航をしているというふうに聞いているんです。そういうような点につきましても国土庁としての今までの経験、ノウハウを十分生かしで計画の初段階から御協力をいただきたいと思うんですが、いかがでしょう。
#13
○政府委員(村瀬興一君) 島原市が計画をしております三会海岸の埋め立てでございますが、これにつきまして、市の方で計画を立てながら地元の方々、関係住民の方々ともいろいろお話をされているようでございますけれども、そこら辺がなかなか難航しているというふうに聞いておりますが、埋め立ての問題につきましてもおっしゃるようなことでやってまいりたいというふうに考えております。
#14
○松谷蒼一郎君 それでは、ぜひ現在の埋立地再開発というんでしょうか、復興計画等についても国土庁として県と一緒になって十分島原市を指導、協力、支援をしていただきたいというように思います。
 復興対策の目玉というのはやはり道路建設になると思うんですね。そうなってまいりますと、今非常に大きな事業の問題になっておりますが、一般国道五十七号線、島原深江道路、この事業につきましてはかなり早い時期からいろいろと計画され、事業も一部着手になっておりますが、これの実施状況についてお伺いします。
#15
○説明員(藤本貴也君) ただいま先生からお話がございました一般国道五十七号の島原深江道路でございますが、これにつきましては、地域高規格道路の島原道路の一部を構成する延長約五キロの自動車専用道路でございます。この道路につきましては、島原、深江地区の安全な通行の確保と、それから当地域の復興の基盤ということで道路の整備をする必要があるということで、平成四年度の補正予算において緊急に事業に着手いたしまして、高架橋という形式で事業を実施するということにしております。平成六年度には、その中の一部につきましで緊急時には避難路としても使えるような形で工事用道路を四・二キロ今完成させていただいているところでございます。
 現在の事業の実施状況でございますけれども、本線部につきましては用地買収もかなり進んでおりますし、工事も進んでおります。具体的には、ことしもまた用地買収が残っておりますので、それを実施するのとあわせまして、橋梁の工事、下部工が全体で百三十一基ございます、そのうちの六十七基を今年度中に完成させたいというふうに思っております。
 引き続き、用地取得がまだ約一割残っておりますので、その辺のことにつきまして地元の皆さんの御協力をいただきながら、平成九年度には供用できるようにできるだけ努力をしていきたい、こういうふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
#16
○松谷蒼一郎君 島原半島を環状で結ぶ高規格道路の計画がありますね。この高規格道路の計画については一応認められているんですね。ただ、事業実施のタイミングというのか、それがはっきりしないんですが、大体いつごろになったら事業実施へ移っていくのか、その辺の見通しについてちょっとお伺いします。
#17
○説明員(藤本貴也君) 今おっしゃいました島原道路、いわゆる地域高規格道路の島原道路でございますけれども、これは深江町から諌早市まで約五十キロございましで、これは島原半島の幹線道路として非常に重要な路線でございます。この全体五十キロにつきまして平成六年の十二月に地域高規格道路の計画路線ということで指定、いわゆる位置づけをさせていただきまして、現在、路線全体としてどういうふうに整備をしていくのか、あるいは概略ルートをどういうふうに考えるのか、そういう検討を進めでおるところでございます。
 その中でも、特に今回の雲仙・普賢岳の噴火災害、これによる影響の非常に大きかったところ、国道五十七号あるいは主要地方道の愛野島原線、この辺が影響が大きかったわけでございますけれども、その辺の代替路となるような部分、この辺について緊急に事業を進めていこうということで現在やっておるところでございます。
 先ほどお話がございました島原深江道路もその一環ということになるわけでございますけれども、それとあわせまして、さらにその北側部分、約六キロございますけれども、島原市の秩父が浦から出平町という区間でございます。県道でいいますと北側の礫石原松尾停車場線というのがございます。そこまでの区間につきまして、年内にも都市計画の原案につきまして地元に説明会に入りたいというふうに県の方から聞いてございます。そういう形で計画を鋭意詰めていきたい、こういうことでございます。
 それとあわせましで、特にその北側の二・三キロの区間、これは現在県道が夜間通行どめというふうになっておりまして非常に障害が大きいということでございまして、その区間につきましてはことしの八月に地域高規格道路のいわゆる整備を重点的にやる区間、整備区間ということで指定をさせていただきまして、あわせて、来年度、平成八年度の新規事業化ということで現在要求をさせていただいておるということでございます。
 そういうことで、引き続き島原道路全体の早期整備に努めでまいりたい、こういうふうに考えております。
#18
○松谷蒼一郎君 島原半島全体を回る地域高規格道路、その中の一環として島原深江道路はあるんですか。
#19
○説明員(藤本貴也君) はい。
#20
○松谷蒼一郎君 全体の地域高規格道路はいつごろ着工になり、そして事業が終わるのは大体いつごろになるのか、それはわかりませんか。
#21
○説明員(藤本貴也君) 先ほど申しましたように全体で五十キロございますので、なかなか事業展開上も大変だということで、現在、まさしくそういう意味で計画路線という指定をさせていただいて、全体的にどういうふうに進めていくのか、整備手法も含めていろいろ検討を県の方を中心にやってもらっておるということでございます。
 その中でも、特に急ぐ島原深江並びに北側の県道までの区間、この区間を取り急ぎまずやっていこう、あわせて残り区間についての事業展開の方策についで現在検討をしているということでございます。まだ延長も非常に大きいものですから、具体的にいつまでというのはなかなか申し上げるのはちょっと厳しいところでございます。
#22
○松谷蒼一郎君 それでは、道路建設とあわせて大変重要な復興対策事業として砂防事業があるわけですが、大手川及び中尾川の火山砂防事業の実施予定並びに今後の雲仙岳火山砂防事業の計画についての考え方等についてお伺いいたします。
#23
○説明員(田畑茂清君) 説明をさせていただきます。
 大手川におきます火山砂防事業については、下流側の中小河川改修事業とあわせまして、平成八年度の完成に向けまして、今流路工の整備を図っているところでございます。用地が未解決のところが多少ございますが、おおむね解決の方向にあると考えておりまして、事業の進捗については、今申し上げました平成八年度の完成に向けて問題はないものと思っております。
 それから、中尾川につきましては、砂防の基本構想に基づきまして、導流工につきまして本年度用地が解決した区域において漸次工事に着手したいと考えております。中尾川の方は用地取得がまだ八〇%でございますので、随時関係者に事業の御理解をお願いすべく、県、市と協力しながら説明を今実施しているところでございます。
 それから、雲仙・普賢岳の火山砂防事業の今後の計画でございますが、堆積した火砕流等の噴出物によります土石流の危険性が高いということで、施工の安全性を確保しつつ、積極的に土石流対策を進めてまいりたいと思っております。砂防上必要な用地につきましては、今鋭意先行取得を促進しでいるところでございます。
 今後とも、用地取得をまず進めながら、本年度着工いたしました水無の一号砂防ダムを含めまして、上流側に砂防ダム群を基本構想に基づきまして整備に努めることにしでおります。
 以上でございます。
#24
○松谷蒼一郎君 林野庁の方は来ていますか。
 同じような観点から、砂防ダムにつきまして、林野庁としてどういうふうにお考えなのか。特に、今火砕流の堆積物が約二億立米に及んでおる。これが山腹のあたりに堆積をしているわけですが、冒頭申し上げましたように、ちょっとした雨でこれが土石流となり市街地を襲うというような危険性があるわけですね。これについて、やはりできるだけ早く治山ダムをつくっていただきたいと思うんですが、その計画についてはいかがですか。
#25
○説明員(安井正美君) 雲仙・普賢岳の噴火災害に係ります治山対策でございますけれども、これまで平成三年以降、国有林、民有林一体となりまして、災害関連緊急治山事業や火山地域防災機能強化総合治山事業等によりまして、中尾川や湯江川あるいは眉山地区におきまして八十基を超える治山ダムの設置等を集中的に実施してきているところでございます。平成七年度におきましても湯江川、三会川及び眉山の流域におきまして治山ダム十九基を建設予定でございます。
 さらに、先生御指摘のように、雲仙・普賢岳の区域におきまして大量の土砂が堆積しているといったようなこともございまして、今年度におきましては、この地区のヘリコプターによる山腹緑化ということを積極的に計画をいたしておるところでございます。本年度は約四百ヘクタールにつきましで計画をし、堆積土砂の流出の防止を図っているというような状況でございます。
 今後とも、雲仙・普賢岳の活動状況を踏まえまして、施工の安全性を見きわめながら、建設省等の関係機関とも連携を密にいたしまして、治山ダムの設置などの復旧対策を講じてまいりたいと、かように考えておるところでございます。
#26
○松谷蒼一郎君 以上、いろいろと道路建設事業あるいは砂防ダム事業についでお伺いをいたしましたが、冒頭に申し上げましたように、これからは恐らく復興対策が大きな目玉になってくると思います。これにつきまして、国土庁長官より、再度決意を御披露いただきまして、私の質問を終わります。
#27
○国務大臣(池端清一君) 雲仙・普賢岳の災害に伴う復旧・復興、本当に地元の皆さんも大変な思いをされておるわけでございます。何としても阪神・淡路大震災と同じように地元の皆さんの御期待にこたえるという決意で、復興対策に国土庁としても全力を傾注しで頑張ってまいりたい、このように考えておるところでございます。
#28
○釜本邦茂君 釜本でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 このたび、災害対策特別委員会におきまして、議員になって初の質問に立たせていただきますことは、先輩、同僚、関係各位の皆様方の温かい御配慮と、心から感謝申し上げております。
 本特別委員会での審議は、緊急時の災害予防、いつやってくるかわからない天変地異の災害として起こってしまったときの速やかな、しかも的確な対応を実行するためであります。まさに人々が安心して安全な生活を送っていただくことを願い、心を一つにして取り組まなければならないわけですから、私の心から願う超党派で審議することができる委員会に所属していることの喜びを実感しています。
 さて、本年一年間を振り返って、十大ニュースは何かと問われれば、一月十七日の阪神・淡路大震災であったことは皆だれしもが思うことでしょう。
 当初、やはりこの問題だと思い、質問時間二十五分をいただき、間がもつのかと心配していましたが、先輩議員の御指導をいただいてからあれやこれやと思い、逆に時間の足りなさを痛感していますが、まだ半年にも満たない議員の体験でありますから、議員らしい質問というより、むしろ一市民感覚で質問に対してお話を聞かせでいただければと思います。
 思い出しても、あの一月十七日の未明の出来事は瞬時にあの美しい阪神間を無残にもめちゃめちゃに壊してしまいました。当時、私は家内と二階の寝室で寝でいたわけですが、ドアの扉がかたかたと鳴り始めてしばらくしますと、がたがた、めりめりというような、今にも天井が落ちでくるというようなそういう感じで思った瞬間、台の上のテレビがどんと落ちた瞬間に家内がぎゃあと騒ぎまして、私も恐ろしさの余りといいましょうか、「うるさい、黙れ」と言ったことが後でえらい問題になりました。家の下を見渡しますと、家具の一部、それからまた食器類が半数以上がたがたに壊れておる。それよりも、今申し上げましたように、私の人間性をとかく家内から言われまして、修復の費用、それからまた家内の御機嫌取りということに関して大変な費用がかかったといったところでございます。
 同じ大阪といいましても、場所によりましては、あの当時の震度計の発表では四というようなことでございましたが、私の住んでいる豊中では本当に五ないし六あったんじゃないかと、そういうような感じがいたしました。
 この阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、地震発生直後の初動対応、防災上極めて重要な情報でありますから、より多地点においてより綿密に震度測定を行うことが重要であると考えますが、そのためには震度計を多地点に設置するとともに、震度をより精密に測定することが必要と思います。気象庁は震度問題検討会を設置し、こうした事項についての検討を行っているようですが、どのような見解を持っておられるか、ひとつお伺いしたいと思います。
#29
○説明員(吉田弘君) 御説明いたします。
 本年一月の兵庫県南部地震では、大阪市中央区にあります大阪管区気象台での震度は四でございました。御承知のように、地震動は地盤や建物によりまして近接したところでも異なるものであります。今回の地震では、大阪府下においてもより強い地域があったものと考えられます。
 気象庁では、兵庫県南部地震の余震対策としまして、臨時に震度計を増設し、きめ細かな震度情報の発表に努めているところでございます。さらに、今回の地震を教訓といたしまして、全国的に災害応急対策の迅速な立ち上がりのため、平成七年度第一次及び第二次補正予算により、従来二百九十点ありました計測震度観測点を五百七十四点に増設強化を行い、全国の生活圏において約二十キロメートル間隔で震度観測を行う計画でございます。また、震度その計測化、また震度五、六につきましては非常に幅が広いということで、その五、六につきまして強弱二つに分割するなど、より一層きめ細かな震度情報の提供に努めてまいる所存でございます。
#30
○釜本邦茂君 ありがとうございます。
 昨日も、我が党近畿ブロック地域の陳情聴取を行いましたが、阪神・淡路大震災復興の論議が真剣に行われ、諸問題の解決がまだまだであると思いました。また、中央と地方の間にはかなりの温度差があるんじゃないかと。先般、厚生省ですか、発表されました震災当時の死亡年代別というところを見ましても、お年寄り、六十五歳以上の方々が大変たくさんお亡くなりになった。
 そういった中で、この夏、仮設住宅に入っておられたお年寄りがお亡くなりになり、なかなか発見がおくれたというようなこともございましたし、また子供たちの教育問題についての税制が来年打ち切られるというようなことで、特例の税制措置が十分行われているのだろうか等いろいろございますが、この冬を迎え、ますます厳しい生活を送っておられる避難所の方々がまだたくさんおられる。そういう方々の生活の現状と今後の対応についでお伺いしたいと思います。
#31
○説明員(西沢英雄君) 御説明いたします。
 応急仮設住宅につきましては、一日も早く建設して不便な避難所から移っていただくということを目標にしまして、兵庫県、大阪府合わせましで四万九千六百八十二戸を建設したところでございましで、十二月十一日現在で四万八千九百四世帯の方々がお入りになっております。
 基本的には、これから一般住宅の建設供給ということが地元自治体の努力によって進められるわけでございますけれども、それまでの間応急仮設住宅で過ごされるわけでございまして、その方々に対する必要な生活支援を行っていくということが今日の重要な課題と認識しているところでございます。
 仮設住宅の設備等につきましては、断熱材の使用とか冷暖房用のエアコンの整備等を行ってまいりましたし、また高齢者や障害者に対しましては、従前の居住地の近くで福祉等のケアを受けながら生活できるよう地域型仮設住宅というのも千八百八十五戸建設をしてきたところでございます。
 こういったハード面の整備に加えましで、地元自治体等におきまして、民生委員や保健所の保健婦等による巡回訪問等の実施、それから日常生活上の援助が必要な高齢者等に対しまするホームヘルパーの派遣、あるいは仮設住宅の設置により人口が大幅に増加した地域につきましては仮設診療所の設置、それから仮設住宅建設地におきますコミュニティー形成やボランティア活動を推進していく拠点としてのふれあいセンターの設置、それからメンタルヘルスを必要とする方のための窓口機関としてのこころのケアセンターの設置といった施策を地域の実情に応じまして総合的に実施しているところでございます。
 今後とも、仮設住宅に入居している方々に対しまして必要な援助がきめ細かく重層的に行われ、被災者の生活に支障の出ないよう地元の自治体を指導しでまいりたいというふうに考えております。
#32
○釜本邦茂君 先ほどから再三申し上げているように、被災地域における復興は極めて重要な課題であります。以前、私も阪神間に住居を構えていたという状況の中で、あの大阪、神戸を結ぶ道路網というのは、国道二号線それから四十三号線、その上にかかる阪神高速道路というところしかなかったわけですが、近年、湾岸線が開通できまして大阪に出ていくのに大変便利になったという状況の中で、あの四十三号線にかかっている阪神高速道路が無残にも橋げたが倒れてしまった。これからどこまであの高速道路を復興されるのか、いつごろできるのかということをお伺いしたいと思います。
#33
○説明員(佐藤信秋君) お答え申し上げます。
 阪神高速道路は、先生御指摘のように阪神地域の生活とか経済に大変重要な役割を果たしておるわけでございまして、早期復旧が大変重要な課題だ、こう考えております。
 阪神高速道路のうち、大阪府域とそれから北神戸線につきましては、地震後間もなく、一月末におおむね復旧させていただきました。さらに、先生ただいまお話しの湾岸線につきましては九月一日に復旧させていただいたわけでございますが、残る大事な問題が神戸線、こういうことになっておるわけでございます。
 神戸線につきましては、摩耶から京橋までの間、約三キロございますが、これが神戸市の中心部と大阪を結ぶ一番神戸市の首に当たる部分でございますので、この区間につきましては来年の三月に復旧しようということで復旧を急いできたわけでございますが、先ごろけたの架設が終わりました。けたの架設の状況からまいりますと、当初の予定より一月半早く、二月の中ごろには摩耶と京橋の間を供用させていただくということにいたしました。これで大阪市と神戸市の中心部は、ただいまのお話の湾岸線とハーバーハイウエーと神戸線のこの部分、摩耶−京橋の間を使っておおむね自動車の専用道路で結ばれる、こういう状態になりますので、かなりお使いいただけるものと思っております。
 問題は、全体で二十八キロございますから、残る二十五キロでございますが、目標としましては一日も早くでございますが、一応来年いっぱいには何とか開通したい、こういうふうに考えて鋭意努力しでおるところでありますが、私ども、大臣の言葉をかりましたら、それを一月とか二月とかいう単位で早めるようにということで御指示もいただいておりますし、その方向で精いっぱい努力をしておるところでございます。
#34
○釜本邦茂君 これは私の一つの要望事項といいましょうか、中国自動車道、それからまた山陽自動車道という道路が近々ドッキングするというような中で、やはり今、瀬戸内海側との縦の軸が余りないというそういう面を考えまして、これからひとつ縦の線を何かがありますときに迂回できるように、早く迂回ができるようにということをひとつお願いしておきたいと思います。
 この阪神間の復興に当たって、もとの町のまま町づくりを進めるということは必ずしも私適当ではないというぐあいに思ったりもするわけですが、伝統文化、先般ヨーロッパに行きました折、その町並みを見まして都市計画というところで学ぶべきところが大変多くあったわけでございますが、例えば、神戸の長田地区を例にとりましても、狭い道路をそのまま残していくということは適当じゃないというぐあいに思ったりもするわけです。
 むしろ、防災面に配慮いたしまして、避難場所にもなるような広場を、猫の額のような余ったところに公園をつくるということじゃなくで、防災計画的にこの都市づくりを進めていく中で、多目的広場だとか、ある意味じゃ緑地の保全のための公園というようなものをやはりもっともっと大きくしていって、そして事があるときにはそのようなところに避難住宅が建てられるというような、そういう計画を立てられでもいいんじゃないか。これはお答えをしていただかなくても結構でございますが、ふだんは子供たちまた若い人たちがその公園で、ある意味じゃグラウンドで野球やサッカーをやったりいろんなスポーツをやったりというような、そういうことをする。事あるときに、山の、ふだんから住んでいたエリアからずっと離れたところに、交通の便の悪いところにつくるということじゃなくて、そういうことをひとつこれからの町づくりの中で考えていただければということを思ったりもいたします。
 災害対策基本法の改正も成立しまして、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた防災対策の充実も論理的には高く評価されますが、今後は具体的な実行であり、その中心的な役割を果たす国土庁防災局については、防災問題懇談会においても、警察、消防、消防団、医療関係者、ボランティアの皆様や、そして自衛隊の皆さんの御活躍には心から感謝を申し上げでいるわけでございますが、組織、体制の整備、専門家の養成等、そのほか即応能力の強化を図る必要があると思います。
 国土庁防災局の平成七年度の定員は三十七名どお伺いし、予算は十三億三千九百万円と聞いておりますが、これではこうした重要な任務を担う部局といたしましてはいかにも不十分じゃないか、かように思う次第でございます。国土庁長官の御決意のほどをお聞かせいただきたい、かように思います。
#35
○国務大臣(池端清一君) 国土庁といたしましては、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえまして、これまで委員の皆さん方の御協力をいただきまして災害対策基本法の改正、あるいは防災基本計画の全面的な見直し、あるいは実践的な防災訓練の実施など一層の充実に向けて全力を傾けてきた、このように自負しておるところでございます。
 同時に、この間、災害対策についての総合調整機能を適切に果たしてきた、このように考えておるところでございますが、今、釜本委員御指摘のように、現在の防災局の体制は残念ながら三十七名という体制でございます。やはりこういう防災対策の強化を図るためには、何としても防災局の充実、体制の強化を図っていくことが喫緊の課題である、このように考えておりますので、今後数年かけて増員をぜひ図ってまいりたい、こう思っております。
 平成八年度の機構定員要求におきましては、国土庁の増員要求の事実上すべてを防災局に充てる、こういう方向で現在財政当局に要求を行っておるところでございます。その必要性についで、私も総理を初め各閣僚に対していろいろ強く訴えてきておるところでございますが、御案内のような厳しい財政状況でありますのでなかなか厳しいものがございますが、関係省庁の御理解をいただきまして、何とか最大限の増員を図ってまいりたい、このように考えておるところでございます。
 また、予算の面につきましては、平成八年度概算要求におきまして対前年度比二・一一倍の増額要求をいたしております。既に今年度の補正予算におきましても、地震防災情報システムの整備など緊急性の高い施策の予算を大幅に確保し適切に対処しているところでございますが、先ほども申し上げましたように、今後とも国土庁防災局の体制の拡充強化を図っていく必要がある、こういうふうに考えておりますので、釜本委員を初め委員皆さん方の格段の御指導と御協力を心からお願い申し上げる次第でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
#36
○釜本邦茂君 今、長官の本当の心からの思いをお聞かせいただきまして、人々の安心、安全な生活というものが大変重要である、私たちも一生懸命頑張らせていただきたい、こう思いまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#37
○北澤俊美君 最初に建設省にお聞きをいたしますが、七月十一日の梅雨豪雨の災害で長野県の北安曇地方、特に長野県を代表する山岳観光の交通網が遮断されたということでありまして、当時は今シーズンヘ向けてこれは大変なことだということでありました。また、長野県の山岳観光を代表する地域ということは国民のまた財産でもあるわけでありまして、そういう意味において大変危機感を持ったわけでありますが、当面百四十八号線については、先日の報道によりますと、これを所管している新潟県が最後に残った不通区間、これは代替バイパスを使っておりましたけれども、これを開通すると。一部分は何か片側通行のようでありますけれども。これを見ますと、こんなに大きな記事で長野県の信濃毎日新聞には出るんです。(資料を示す)これだけ大きい記事が出るということは、すなわち地域の住民、県民がどれほど待ち望んでおったかということの証左でもありまして大変うれしく思っておるわけでありますが、ただこれは完全復旧をしていただかなきゃいかぬということと、もう一つには、来るべき冬季オリンピックにこれをさらに改良して立派な道路にしようという思いでおったところが、これがとにかくだめになっちゃったということで大変なことでありますので、当面もとに復する時期、見通しと、それからこれがオリンピックに十分に間に合うのかどうかというようなことを最初にお尋ねしたいと思います。
#38
○説明員(山中敦君) 国道百四十八号線の復旧につきましては、被災後直ちに応急迂回路を確保するなど、応急復旧工事の進捗により逐次全面交通どめ区間の解消に努めでまいりましたが、冬期の交通確保及び大型車の通行のため、一部区間は片側交通通行が残りますものの、十二月二十二日に県道の二車線の通行が可能となる予定でございます。
 全区間の完全復旧につきましては、早期復旧に努力しでいるところでございますが、激甚な被害であるため平成九年の秋ごろになる見通してございますので、冬季オリンピックも十分念頭に置いて対応してまいりたいというふうに考えております。
#39
○北澤俊美君 御案内のように、道路はまず生活を確保するという意味での基本的な使命がありますけれども、この地域は特に通年のスキー客の輸送ということもまずありまして、今申し上げたオリンピックと、三段階に分かれて大きな使命を持っております。被災当時から建設省が非常に積極的におやりいただいたことは、これは住民も十分承知をして感謝いたしておりますが、ただいまの答弁で平成九年の秋、こういうことでありますので、ひとつ、一日も早くというのが住民の希望でもございますので、鋭意御努力をいただきたいというふうに御要望申し上げておきます。
 次に、大糸線の復旧についてでありますが、きょうはまた参考人、御苦労さまでございます。
 参考人並びに建設省にお聞きする前に、運輸省に基本的なことをお聞きしますが、こういう辺境の地の赤字路線は国鉄が民営化した中で最後のとりでとして残されておって、これが強烈な被害をこうむると、住民はこれで撤退するのじゃないかという心配がまず最初に頭をよぎると、こう言うんですね。これは無理からぬことでありますが、そういう中で、基本的にこういう生活を維持するためにどうしても持続していかなきゃならない路線、こういうものがもしだめになれば、廃線なんということになれば、生活を直撃して結局そこは過疎に陥っていくという図式があるわけでありまして、運輸省として、こういうことになったときに、トータルでその会社が赤字になれば援助するというようなことはありますけれども、こういうスポットの路線に対して、被害に対して援助する制度というのはありますか。
#40
○説明員(白取健治君) 現在、鉄道軌道整備法という法律がございましで、ある一定の要件を満たした鉄道が災害を受けた場合、これにつきましては国及び地方公共団体が補助をするという制度がございますが、本件の大糸線の場合にはその要件には当てはまっでおりませんので、現行の補助制度には当ではまらないというところでございます。
#41
○北澤俊美君 ちょっと明らかにしておきたいが、基準に満たないというのは、適合しないというのは何を指して言いますか。
#42
○説明員(白取健治君) 幾つかの要件がございますけれども、一つは会社の経営状況でございまして、これにつきましては過去三年間の経常欠損、あるいは赤字であるとか、あるいは災害を受けたために将来五年間にわたって赤字になることが確実であるとか、そういったまず会社としての要件がございます。
 それから、あともう一つは災害を受けた鉄道自体の要件でございましで、これは例えば路線収入の年間の収入の一割以上の災害でありますとか、そういったことも要件の一つになっております。
#43
○北澤俊美君 それが一番のネックなんですよ、会社が赤字でないとということがね。そんなことを言ったら、今度分割されて民営化されたわけでありますけれども、この路線は半分半分、東日本と西日本になっておるんですよ。だから、大変条件の悪いところを引き受けた会社が、そこが被害に遭ったというときに援助を差し伸べる制度が今のような話じゃだめなんで、これは今ここで言っても立法側の私たちの責任もあるから、これはきちんとせにゃいかぬということ。
 もう一つは、鉄道会社がこの法律に基づいて援助を受けることをややちゅうちょしているという実態があるようです。これは、私も現実、会社の人を呼んできて確認するというほどのことはないが、これを受けると運輸省からいろいろ細かいことを言われてかなわぬということがあるようです。これは申し上げるだけにしでおきますから、そういうことを十分にまた承知をして、私ども立法側もこういう生活の根底を覆すような被害をこうむった路線についで国が手を差し伸べる法律というものもしっかりまた考えなきゃいかぬ。これは後でまた国土庁長官に余り時間がないがお聞きをしたいと、こういうふうに思っております。
 そこで、建設省は河床の整備、それからさまざまな分野で御努力をいただいておるわけでありますが、ただいま運輸省とその鉄道会社との間では援助を差し伸べる手だてがない、こういうことになれば、すがるところは建設省しかないわけでありまして、建設省と県とそれから西日本鉄道との間で鋭意御努力をいただいていることはよく承知をいたしております。
 そこで、ただいまの協議の状況、それからこれが基本的にどんな形になってくるか、それから復旧に向けての手だでといいますか、そういうものが発表できるような時期というのはどんなところをめどにしでおられますか。
#44
○説明員(山中敦君) 姫川の改良復旧事業につきまして、今回と同程度の洪水が発生した場合にも流下断面を確保できるように河道の掘削、必要な河床の確保等を行うこととしており、この際、治川の道路、鉄道等に影響を与えないよう河川側としては計画しているため、復旧後の姫川河道との関係におきましては、JR大糸線が従前の位置に復旧されても特に問題はないものというふうに考えております。
 少し具体的になりますけれども、さらに、掘削いたしました堆積土砂を鉄道の路盤が流失した箇所に捨て止するとか、あるいは復旧されました河川護岸が鉄道路盤の保護にも役立つ等、結果としてJR大糸線の復旧に資することになりますので、災害復旧の事業主体でございます新潟県及び長野県と現在、護岸、橋梁等の具体的な調整を精力的に行っておるところでございます。
 いつごろになるかというお尋ねでございますが、今データをもとに図面等を両県の方からもJRに提示いたしまして具体的に詰めている段階でございますので、もうしばらく時間がかかるというふうに思っております。
#45
○北澤俊美君 三者知恵を絞って、特に建設省は河床掘削の残土処理で道床や何かを固めていただいたりして、そういうことを考えでいただいておるということで大変うれしく思っておるんです。
 これ気の早いことを言うわけではないが、白いものがちらついて、私もこの土曜日に白馬へ行って八万の観光業者たちともお話をしてきましたが、一日でも一つでもいいから、一日早くてもどんな情報でもいいから情報が欲しいと、こう言うんですね。彼らは資本投下を毎年やっているものですから見通しを知りたい、こういうことでして、何とか三者の協議がこの十二月中にできないものか、こういう希望が非常に強いんですよ。
 その点について今お話ありましたが、協議が調うのがこの十二月中ですと、クリスマスにプレゼントなのか、お正月のお年玉になるのか知らぬが、地元民というのはそういうところを非常に大切といいますか待ち望んでおりますので、その辺再度お尋ねして恐縮だが、どうですか。
#46
○説明員(山中敦君) 少し繰り返しになりますけれども、河川側といたしましては、今申し上げましたように捨て土で努力をするとかあるいは護岸の復旧につきましでも十分、例えばJR側の現在の護岸も財産権等を放棄していただければうちの方で整備をするとか、いろいろ具体的な知恵を出しながら現在進めておりますので、今の時点で具体的な目標等、具体的に申し上げる時期にはまだないというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
#47
○北澤俊美君 それじゃ梅原参考人にお尋ねをいたします。
 今度は角度を変えて、建設省の側はお手伝いをする、お手伝いをするという言い方がちょっとどうかと思うが、今度は逆に西日本からすればさまざまな助力を受ける側として、いつごろまでに今私が申し上げたようなことをまとめ上げでいきたいと、これは将来復旧するという意味において希望されておられるのか、ちょっと聞かせてください。
#48
○参考人(梅原利之君) 大糸線につきましては、七月十一日の集中豪雨によりまして全線にわたりましで壊滅的な被害を受けたところでございますが、現在いかにすれば復旧ができるかというそういう観点に立ちまして新潟県、長野県両県と鋭意協議を行っております。
 先般、河川の復旧の方針が固まりましたのを受けまして、現在工法並びにお互いにどのように協力ができるか、それから費用などについて詰めを行っているところでございます。そういったことで現在三者間で協議が非常に順調に進んでおりますが、それはお互いに現行の制度の許容する範囲内で協力し合えるものは協力しようと、そういうふうなスタンスで取り組んでいるところでございます。
 こういった状況を踏まえましで、先ほどの御質問でございますが、私どもといたしましては、できれば年内には復旧にかかわる基本的な方向づけについて三者間で合意を得たいということで、さらに一層の努力を進めてまいりたいと、かように考えております。国におかれましでも事情を御賢察の上、絶大な御支援をよろしくお願いいたしたいというふうに思っております。
 以上です。
#49
○北澤俊美君 重ねてお伺いしますが、大糸線復旧の今一番ネックになっているのはどうやら五本の鉄橋だというふうに認識をしておりますけれども、このうち二本は長野県側、三本は新潟県側ということでありまして、もう数カ月になりますが、やむにやまれない気持ちで長野県はどうしてもだめなら県単事業で対応しようかというところまで決断をしたわけでありますが、新潟県側の行政手法等の違いもありまして合意には至らないで、また改めで協議をスタートしたわけですが、鉄橋について西日本が独力でやるということはこれはもう至難のわざだというふうに思いますが、どんな解決の道を考えておられるのか、簡単で結構でありますから。
#50
○参考人(梅原利之君) これは、鉄橋にかかわらずいろいろなすべての点も本質的には一緒になりますが、先ほど申し上げましたような現行制度、いろいろな制度がございます。そういった制度の中で、いわば同じ土俵の中でどうしたら知恵が出るかということで現在最後の詰めをやっていきたいと思います。そういうことでございます。
#51
○北澤俊美君 そこで、建設省にお聞きしますが、鉄橋はそういうことなんですよ、私が言うまでもなく、もう十分御承知のことだと思いますが。護岸を整備していく中で道床にも手を入れていただくということでありますが、その結果として鉄橋の位置を多少変えるとか、そういうことは生じてくるんだろうというふうに思うのでありますけれども、それは建設省として協力のできる大きなポイントになるのかどうかということですね。
#52
○政府委員(松田芳夫君) 今のお話でございますけれども、現在JR西日本、長野県あるいは新潟県、建設省交えましていろいろ調整作業中でございますので、個々の具体のお話については流動的なことなので非常に申し上げつらい点がございますが、考え方といたしましては、JR大糸線の復旧に関しましては、先ほど担当課長から申し上げましたとおりでございますが、建設省といたしましては、河川、砂防、道路の災害復旧工事あるいは関連する改良工事の早期推進に際し、長野県、新潟県ともよく相談し、JR西日本との調整を行い、被災した大糸線の復旧計画に配慮し、その復旧に少しでも寄与できるよう努めでまいりたいと考えているのが基本でございます。
 なお、先ほどできるだけ早く急げという御質問がございましたけれども、私どもも可能な限り急いでやりたいというふうに考えて努力している最中でございます。
#53
○北澤俊美君 どうもありがとうございました。
 非常に真剣に取り組んでいただいておる、三者で、しかも協力体制が非常にいいというふうにお聞きして、私どもは期待をいたしておるわけでありますが、年内に何とか両県民に光明の持てるような結論を出していただきたいというふうに希望を申し上げておきます。
 そこで、最後に国土庁長官にお尋ねをいたしますが、こういうような辺境の地で財政力もない、しかも法のしがらみの中でにっちもさっちもいかぬと、今のように三者が協力して何とかこの問題は解決の道を見出そうとしておりますけれども、さっき運輸省からも話があったあの法律、何だか難しいような名前でしたが、私はこれはこれからも起きる可能性の十分にある問題だと思うんです。
 そういう意味において、制度をきちんと、この体験を私たちはしっかり学習して制度をつくり直さなきゃいかぬではないかと思うんです。それは立法側の私どもにも責任ありますから、私どもも一生懸命になって勉強して知恵を出しますが、担当の役所として今度の災害を契機にどんなふうにこの制度面についてはお考えですか。
#54
○国務大臣(池端清一君) 先ほど運輸省の方からもお話ありましたように、現在、鉄道軌道整備法というようなものがあるわけなんです。私の経験からいいましても、例の大分、九州地方における災害のときにも豊肥線がやっぱり同じような状況になりまして、これはJR九州が赤字会社であるということから補助の適用を受けた、そういう例があるわけですが、幸か不幸か、西日本さんもおいででございますが、黒字会社ということでこの適用を受けない。
 しかし、大糸線を利用されている住民の皆さんにしてみれば、住民のこれは貴重な大事な足でございますし、さらにまた長野県は例のオリンピックももう目前に控えている、あるいは山岳観光のためのこれは足であるというようなことを考えれば、この公共性というものを十分に考えでいかなきゃならないのではないか。非常に難しい問題だと思いますけれども、今、北澤先生御提起の問題についではひとつ運輸省とも十分詰めてまいりたい、このように考えております。
#55
○村沢牧君 本委員会の須藤委員長ほか五名の議員が、去る九月六日、梅雨前線豪雨による被害地を視察いたしました。七月の集中豪雨によって、長野県北部と新潟県上越地方は主要な交通網である百四十八号線とJR大糸線は各地で寸断をされ、また人家や旅館の倒壊や流失、農業用施設、農地の被害など、悲惨な状況でありました。百四十八号線、JR大糸線は地域住民の交通のみならず、また観光や産業の面で重大な路線であります。災害から五カ月もたった今日、国道の完全復旧もできておらないし、大糸線は復旧の見通しもついでおらない。
 この災害の具体的な問題については後ほど尋ねますが、その前に、我が国には地すべり危険箇所、急傾斜地危険箇所、土石流危険渓流、農地林地の危険箇所がどのぐらいあるのか、建設省、農水省に伺いたい。
#56
○説明員(田畑茂清君) 御説明します。
 我が国の地すべり、急傾斜、土石流の危険箇所については、平成五年の調査に基づきますと、土石流危険渓流が七万九千三百十八渓流、地すべり危険箇所が建設省関係分で一万一千四十二カ所、平成四年の調査になりますが、急傾斜地崩壊危険箇所数は八万一千八百五十カ所でございます。
#57
○政府委員(石原葵君) お答えいたします。
 農林関係の危険箇所数でございますが、農地・農業用施設に係る地すべり危険箇所数は全国で約四千カ所となっております。また、山地災害危険地区数は全国で約二十万五千カ所ということで、農林関係全体で約二十万九千カ所となっているところでございます。
#58
○村沢牧君 我が国は、今答弁があったように、地震だけでなく、いつ災害が発生しても不思議でないような膨大な危険箇所があるんです。全く背筋が寒くなるような気がします。
 そこで、この危険地域の整備状況についで伺いたい。
#59
○説明員(田畑茂清君) 整備状況でございますが、今申しました土石流、地すべり、急傾斜を合わせました土砂災害危険箇所数は十七万カ所と膨大でございまして、その整備状況につきましては平成六年度の末におきまして約二〇%ということで、依然として低い水準だと認識をしております。このために、砂防事業を強力に推進するということもございますが、警戒避難体制の整備等も緊急かつ計画的に進めているところでございます。
#60
○政府委員(石原葵君) 続きまして、農地・農業用施設の整備状況でございますが、農地・農業用施設に係る地すべり危険箇所の整備状況は約四一%というふうに把握しております。これはあくまで着手率ということで把握いたしております。それから、山地災害危険地区の整備率は約四〇%と。いずれにしましても農地・農業用施設及び地すべり危険箇所及び山地災害危険地区とも約四割程度というふうに把握しております。
#61
○村沢牧君 長野県は全国屈指の災害危険箇所が存在する県であります、先ほど申し上げました今回甚大な被害を受けた一級河川姫川流域ですね、この長野県、また新潟県平岩地区の、建設省松本工事事務所並びに県所管の危険箇所、また同地域の農林関係危険箇所、その整備状況についで伺いたい。
#62
○説明員(田畑茂清君) 姫川流域の小谷村、それから白馬村、それから糸魚川市の平岩地区につきましての土砂災害危険箇所数は全部で合わせましで三百六十五カ所ございますが、そのうち実施済み、それから実施中の箇所、いわば着手率でございますが、約三〇%でございます。したがいましで、対策の未着手になっている箇所は残りの七〇%、こういうことになります。
#63
○政府委員(石原葵君) 農林関係でございますが、長野県北安曇郡小谷村、それから白馬村、新潟県糸魚川市の平岩地区における農地・農業用施設に係る地すべり危険箇所は十四カ所となっております。また、山地災害危険地区数は百四十二カ所、合計で農林関係全体で百五十六カ所となっておるところでございます。
 整備状況でございますが、農地・農業用施設に係る地すべり危険箇所は約六四%、また山地災害危険地区につきましては約六一%ということで、農林関係全体で計算いたしますと約六一%の着手率というふうになっております。
#64
○村沢牧君 建設省、長野県の危険箇所は今答弁があったところでありますが、長野県といえばこの地域は小谷村並びに白馬村だと思います。分けで答弁してください。
#65
○説明員(田畑茂清君) 失礼をいたしました。
 御説明いたします。
 白馬村は土砂災害危険箇所が、箇所数が百二十三カ所で着手率が二四%でございます。それから小谷村については土砂災害危険箇所数は二百十六で着手率が三五%でございます。それから糸魚川地区の、これは平岩地区だけでございますが、二十六カ所のうち着手率が一五%でございます。
#66
○村沢牧君 国土庁長官、私は一九八七年の第百八国会で、これは中曽根内閣のときでありますが、本院代表質問の中で災害危険箇所とその復旧整備状況について質問をし要請いたしましたが、その後、今答弁があったように、全国的にも、特に災害があった姫川地域においては危険箇所が増加しているんです。整備の促進率ははかどらない。
 政府は景気回復のために公共事業予算に重点を置いていますが、こうした危険箇所の予防あるいは復旧事業ですね、土地の買収資金も余りかからないし、民生安定にもつながり、景気対策にもなるわけであります。総理も先日、本委員会で、災害を受けた隣どうするかというよりもその前の措置が必要だと言われた。国土庁が最近発表した第五全総ですか、これにも自然災害と国土の安全性の向上ということがうたわれているんです。ですから、危険箇所はわかっているんです、そして復旧のための公共事業をもっと促進すべきではありませんか。関係各省庁に要請をしてもらいたいと思いますが、どうですか。
#67
○国務大臣(池端清一君) 村沢委員御指摘のように、我が国は、地震、水害を初め各種災害に見舞われやすい、災害列島と、こういうふうに言われておるわけでございますが、国民の生命、身体、財産、そして国土を守るということは、これは国政の基本的な課題でございます。したがって、我々としてもその点に十分留意をして今後とも各種施策を進めていかなければならない、こう思っておりますが、ただ、平成七年度の補正予算におきましては、阪神・淡路の大震災関連経費のほかに、全国ベースで防災関連経費として平成七年度の第一次補正予算では七千九百億円の防災関連経費を計上しておるところでございましで、積極的な措置は進めてきている、こういうふうに考えておるところでございます。
 しかしなお、今お話ありましたように、本当に危険箇所、不十分な箇所が多々あるということは十分承知をいたしておりますので、災害関連の公共事業を初めとする政府の災害対策の一層の充実に向けて、関係省庁とも十分よく連携、協力を保ちながら、最大限の努力をしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
#68
○村沢牧君 河川局長、先ほど答弁があったように、今回の災害を受けた例えば小谷村などは人口四千五百人ですね。ここに建設省関係でも三百三十カ所の危険箇所がはっきりわかっているんですよ。ですから、もっとこうした災害復旧なり予防措置を講ずべきだと思います。
 同時に農林水産省についても、今度治山あるいはまた農地の予防措置を講ずべきだと。
 両省から答えてください。
#69
○政府委員(松田芳夫君) 先生お話しのとおり、全国各地に非常に危険箇所というのはまだまだ残っでございます。治山治水関係の治山の問題、砂防の問題、水害の問題、非常に問題が大きいことは私どもも十分承知しでおりまして、整備率が低い現状では今後とも鋭意治山治水事業を促進していかなければならないというふうに考えてございます。
#70
○政府委員(石原葵君) 農林関係につきましても同様でございますが、非常に地滑り危険地域、また山地災害危険地区とも非常に数多く、これまでの着手率を見ましてもまだまだ十分なものじゃございません。引き続きこれらの一日も早い危険地区の解消に努めてまいりたいと考えております。
#71
○村沢牧君 たまたま予算編成の時期でもありますから、強く要請しておきますから心得ておいてください。
 それから、河川局長にお伺いいたしますが、私はこの災害をこうむる直前に小谷村を訪ねたことがあります。姫川の土砂の堆積によって河床が非常に上がっているのを見まして危険だなということを感じたんです。これは私一人だけの感じではないと思う。姫川のはんらんは降雨量が異常であったといって済まされる問題ではないと思うんです。災害前の河床の現状をどのように把握しておったのか。また、どのような対策を講じておったのか。そして同時に、今回の災害によって河床はどのくらい上がったのか。この復旧計画によって河床はどうするのか。以上の点について答えてください。
#72
○政府委員(松田芳夫君) 姫川の地区は、今お話しのとおり、非常に山崩れが多いところでございますが、これは日本を南北に横断するフォッサマグナという非常に地形地質的に特徴のある地域にかかっておることも原因であるかと思っております用地質が脆弱で地形も急峻でございますので、土砂流出が多いところでございます。
 河床の高さの変動が激しいということでございますが、過去の経緯を見ますと、明治四十四年あるいは昭和四十年あるいは昭和五十三年というような大きな雨の発生したときに土石流等により本川の河床が上昇しでいるというようなことでございますが、洪水と洪水の間には普段の水の流れてその河床上昇がまた少しずつ下がって戻されると、そういうことの繰り返しであるかと思います。このため砂防の事業としてはかなり古く、昭和七年から補助砂防事業に着手し、さらに土砂流出の激しい支川におきまして、昭和三十七年から直轄砂防事業というものを開始しで、現在もその進捗を鋭意図っているところであります。
 それから、今回の災害でどれほど河床が上昇したかということでございますが、場所によって若干差はございますけれども、大きいところでは姫川温泉地区で約十五メートル、それから小滝地区で約九メートル、それから来馬地区というところで約四メートルというような河床上昇が見られました。
#73
○村沢牧君 局長の答弁があったように、災害の都度河床が上がって、また流されると。だからその下がるのを待っていると。そういうことであっでは、後ほど大糸線のことも申し上げるけれども、この復旧できないと思いますね、大糸線もできないと思うんですよ。ですから、姫川の復旧は単に河川の復旧だけではなくて、申すまでもなく国道やJRの復旧と大きな関連を持っているんです。ですから、先ほど答弁があったように、西日本会社とも協議をしておると言っておるんですが、復旧計画は大糸線について現在のルートを維持していく、それが基本ですか。
#74
○政府委員(松田芳夫君) 今回の災害では、非常に河床が上がったということで、土砂の流出量も多かったわけであります。したがいまして、災害復旧の最初に私ども関係者が一番心配したことは、河道計画をどのように設定するかということでございまして、災害直後に直ちに専門家を集めて河道計画の研究会を設けました。これは、専門の学者にも参加いただいております。そういうことで、もとの河道計画に戻すことが基本ではないかという御結論をいただきまして、その後の災害復旧では堆積した土砂の掘削除去とか護岸の復旧とかというような形になってございます。
 大糸線につきましては、河床計画がおおむねもとの形が維持できるということであれば、現在のルートその他は大幅に変えることの必要性はないやに聞いてございますが、補足説明がございましたら専門の方からお答えさせたいと思います。
#75
○村沢牧君 ないやに闘いでいるんではなくで、あなたは河川局長でしょう。あなたのことが進まなきゃ大糸線も進まないんですよ。ですから、現ルートを維持するために河川改修をするのか、そのことなんですよ。
#76
○政府委員(松田芳夫君) 非常に大糸線の災害は欠きゅうございますので、部分的に何が何でももとのとおりになるのかどうかということについては、ちょっと今のところデータ不足でわからない点がございます。基本的にはおおむねもとのとおりのルートで災害復旧は可能であるという結論をいただいております。
#77
○村沢牧君 河床が十五メートルも上がっておると。その復旧基本計画を立てた。何年度までに復旧しようとしているんですか。
#78
○政府委員(松田芳夫君) 災害復旧の基本は、復旧そのものはおおむね三年でやる計画が原則でございます。この場合の災害につきましては、若干改良的要素ということで災害復旧助成計画というものに、現在策定中でございますが、それに基づいてなされることになりますが、おおむね五年程度と考えでございます。
#79
○村沢牧君 また関連する質問は後から申し上げましょう。
 運輸省に聞きますが、一九八六年、国鉄の分割・民営化法案が国会に提出された際、私は社会党案の提案者としてこの審議に加わってまいりました。政府案によって、長野県は東日本、西日本、東海の三社に分割されている。特に大糸線は小谷村という小さな村が、村内が東日本と西日本に分割されているんです。このような分割に対して私は反対だということで政府を詰めたわけでありますけれども、大糸線は将来とも存続させるからぜひ認めてもらいたいという当時の政府の答弁だった。地元では、今回の災害によって廃線にされるのではないか、こういう危機感すら持っておりましたが、このような交通機関は絶対に廃止してはならない。運輸省の局長の答弁を求めます。
#80
○政府委員(梅崎壽君) 先生ただいま御指摘の大糸線の復旧でございますけれども、被災地域におきます河川、道路などの復旧と極めて密接に関係するということでございますので、JR西日本におきましては建設省、関係地方公共団体で構成しております姫川水系に関する連絡調整会議などに参加いたしまして、復旧計画について協議中でございます。この協議は、私どもも順調に進んでいるというぐあいに聞いております。
 私どもといたしましては、大糸線の公共輸送機関としての役割にかんがみまして、地元での調整を踏まえながら、今後適切にJR西日本を指導していきたいと考えております。
#81
○村沢牧君 局長の答弁、極めて不満ですね。運輸省として特別こういう認可している路線を、JRが話し合いをしているから何だと言われている。あなたの態度として、このような路線を廃止してはならない、そのことを闘いでいるんですよ。
#82
○政府委員(梅崎壽君) 一般的に申し上げましで、国鉄改革の趣旨といいますのは、輸送需要の動向に適切に対応し得るように効果的な経営体制を確立するということにございます。このため、一般的には個別の路線に関しましても、JR旅客会社の明確な経営責任のもとに自主的に運営されるということが基本であると思います。
 このような基本的な考え方のもとに、この大糸線の復旧の問題に私どもとしても取り組んでいるところでございまして、今私申し上げましたとおり、大糸線の公共輸送機関としての役割にかんがみまして、今後適切に指導してまいりたいと考えております。
#83
○村沢牧君 どうもすっきりしないですね。だって、国鉄の分割・民営化のときには、この路線は第三セクターにしようとか、どうしようとか、廃止をしようとかとやったんですね。しかし、これは残したんですよ。ですから、これは認可というんですか、何ですか、許可ですか。認可ですね。認可路線をそんなに廃止するなんということは絶対あっちゃならない。しかも、公共性が高い。どうですか、もう一回答弁してください。
#84
○政府委員(梅崎壽君) 私、先ほどから何回も御答弁申し上げておりますとおり、廃止とかそういうことは一切申し上げておるわけではございません。地元での調整を見ながら、今後JR西日本を適切に指導してまいりたいと考えております。
#85
○村沢牧君 局長は復旧の方へ答弁は向いておるようですが、それで結構です。廃止はしないと、そのように受けとめでよろしいですね。
 それから、国土庁長官に伺いたいんですが、民営化された後の鉄道の災害は当該会社が復旧をしなければならないとしても、民営化のツケをすべて会社に押しつけてはならないと思うんです。重要な交通機関でありますので、国としてもできる限りの支援をすべきだと思いますが、どうですか。
#86
○国務大臣(池端清一君) なかなか難しい問題でございますが、一般に災害復旧の実施については、当該施設の管理者の責任において行われるものであると、こういうふうに考えておるわけでございます。
 今、具体的にはJR大糸線の復旧の問題でございますが、先ほど来から運輸省その他関係省庁から答弁がありましたように、現在JR西日本において最大限の努力をしておられるというふうに考えておりますが、復旧の円滑な推進のために関係省庁等において特段の御努力をお願いしているところだ、こついうふうに国土庁としても承知をいたしております。したがって、今後とも関係省庁及び長野県とも、私どもいろいろ状況をお伺いし、また緊密な連携をとりながら、私どもとしても適切な対応を図ってまいりたいと、このように考えておるところであります。
#87
○村沢牧君 河川局長に重ねてお伺いいたしますが、国土庁長官もそういう答弁でありますが、建設省としても、いろいろ制度があるでしょう。できる限りの協力をする、そのようにしてもらいたいと思いますが、どうですか。
#88
○政府委員(松田芳夫君) お答え申し上げます。
 先ほど来申し上げましたように、私どもの行います公共土木施設の災害復旧あるいはその災害復旧に基づく改良の計画の中で、最大限、大糸線の復旧に寄与するような部分につきましては、調整をさせていただきながら、できる範囲でできるだけ努力してまいりたいというふうに考えてございます。
#89
○村沢牧君 西日本の梅原参考人には、私の要請によってきょうは御出席をしていただきまして、ありがとうございました。
 阪神大震災に追い打ちをかけるような今回の大糸線の災害については、心からお見舞いを申し上げます。
 そこで、大糸線の被害状況、被害額について伺いたい。ただ、委員長にお願いしますが、被害状況についで詳細を報告しでおると時間がかかりますので、私は参考人にお願いいたしまして、資料を提出してもらいたいということを申し上げてありますので、お許しをいただきたいと思います。
#90
○委員長(須藤良太郎君) はい、わかりました。それでは、そのようにいたします。
   〔資料配付〕
#91
○参考人(梅原利之君) 資料がお手元に参ると思いますが、まず被害状況でございますが、大糸線は我が国有数の山岳地帯を流れております姫川を縫うように敷設されておりまして、今回の集中豪雨によりましてほぼ全区間にわたりまして鉄道施設の基盤となる設備の大部分が埋没または流出をしました。
 具体的には、軌道、橋梁、築堤、護岸の流出、そしてのり面、盛り土の崩壊などであります。お手元に参りました資料のとおりであります。
 詳細は、説明をさせていただいてよろしいでしょうか。
#92
○村沢牧君 お任せします。
#93
○参考人(梅原利之君) この被害額ということでありますが、私ども九月の早い時点で目視などによりまして確認できる範囲のもとに被害額を見積もったわけでありますが、一部の別線ルートなども含めて、当時は復旧費用約二百五十億円程度と概算をいたしております。しかし、その後、河川工事との一体施行などによりまして、お互いに協力し合って工夫をしていくことで相当程度の工事費の低減が図られるというふうに考えております。この点につきましても、現在三者の協議の中で鋭意検討を行っているところでございます。
 以上でございます。
#94
○村沢牧君 運輸省から答弁がありましたように、この路線は廃止してはならない、しかし被害は大きいだけに、復旧については財政面だとか採算面から、また安全対策から大変だということは理解できます。理解はできるけれども、復旧してもらわなければならない。
 そこで、西日本社は、過日、復旧の前提として関係自治体や私ども議員のところまで文書をもって配付をされた。長い文書でありますから読みませんけれども、一口に言うならば、復旧に要する基盤整備及び防災についで河川管理者や自治体の関係各方面の負担においで原形に復していただきたい、協力してもらいたいということなんですね。それが条件だ、前提条件だとあなたはおっしゃっでいますけれども、今でもその条件に変わりありませんか、気持ちに。
#95
○参考人(梅原利之君) 大糸線の復旧につきましては、その被害の甚大さに加えましで、線区の特性から見で、河川の復旧、治山治水等の防災対策と密接不可分であります。当社が復旧に取り組むためには関係各方面の絶大な御協力が必要だということで、先般二つの条件を申し上げました。基本的にはその考え方に変わりはございません。
 ただ、具体的に、現在新潟、長野両県と当社の三者間でお互いに現行制度の許容する範囲内で協力し合っていこうということで、そういうスタンスで協議をさせてもらっており、最大限の知恵を出し合っていこうというふうにして協議をしておるところでございます。
 基本的にはその二点に変わりございません。
 以上でございます。
#96
○村沢牧君 建設省は、姫川の河川改修は大糸線の現ルートを維持することを基本として基本計画を立てると、こう言っていますが、梅原参考人としてもそういうことでよろしいですか。
#97
○参考人(梅原利之君) 先般、河川の復旧計画が示されましたが、これによりますれば、先ほどもお話がありましたが、大糸線の現行ルートの確保を基本として今回の災害時の流量を確保するというものでございます。したがいましで、私どもとしては基本的には治水面においての安全は確保されるというふうに判断しております。今後、治山などの防災強化についで関係各方面で万全の対策をおとりになるという、そういう条件が満たされるならば大糸線の現行ルートにおける復旧は可能であるというふうに考えております。
 以上でございます。
#98
○村沢牧君 災害当時、西日本社の金沢支社の責任者は大糸線が不通になっている区間について、河川の改修や国道の復旧見通しが立たない限り鉄道の復旧計画も立たないと言っていました。しかし、参考人、お聞きのとおり、河川の改修は五年間でやろうとしておる。また国道百四十八号線は平成九年にやろうとしているんですね。そういう見通しができてきた。
 そこで、関係機関との協議というか話し合いも先ほど順調に進んでいるというふうにおっしゃっでおられる。そうするならば、この復旧計画を立てで、やはりこういうふうにしますと、みんなで協力するんですよ、協力して立てる。私は西日本社として年内にやっぱり、関係方面ともそういうわけで進んでおるようですから、計画を立てる、そのことを要請しお聞きをしたいと思いますが、いかがですか。
#99
○参考人(梅原利之君) 先ほど申し上げましたが、現在いかにすれば復旧できるかという角度から新潟、長野両県と鋭意協議中でございます。
 そういった中で、三者間で制度のもとでお互いに協力していこうということで、先ほど申し上げましたとおり、順調に協議が進んでおりまして、こういった状況を踏まえましで、年内には復旧にかかわる基本的な方向づけにつきましで三者間で合意を得るべくなお一層努力をしてまいりたいというふうに思います。そして、三者間の合意が出た暁には、それを踏まえて急いで河川改修と並行しで私どもの復旧計画を立ててまいりたい、かように考えております。
#100
○村沢牧君 ぜひ建設省も協力をすると言っていますから、今建設省河川局長、年内には基本計画を立てたいと言っていますから、積極的に協力してください。要請しておきます。
 それから、この復旧年次、どのくらいかかるであろうか。これはもちろん河川の改修との関係があるんです。河川基本計画は五年ぐらいでやりたいと言っていますが、それにあわせて復旧してもらいたいというふうに思いますが、ともかく復旧をするということと、その復旧が大体どのくらいかかるのか、河川と同時にいくのか、その辺についての見通しについて伺いたい。
#101
○参考人(梅原利之君) 大糸線は姫川が流れております急峻な山間部を先ほども言いましたように縫うように敷設されておりまして、その復旧工事に当たりましては資材の搬入道路の確保などいろいろ問題がございます。また、その地形とか、豪雪地区でございますので気象条件などから、工事の可能な期間についてもかなり制約を受けるというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても復旧するとすれば、河川の復旧工事それから治山の対策工事と工程の調整を図っていく、それといわば雁行するというか並行する形でやっていかざるを得ないということでございます。
 いずれにしましても、復旧するとなれば関係機関とよく協議をして、安全を第一としてできるだけ急いで取りかかりたい、急いでまた工期の短縮を図っていきたい、かように考えております。
 以上です。
#102
○村沢牧君 今参考人がおっしゃったように、河川の改修とあわせて、河川は五年と言っていますけれども、ぜひひとつそのような考え方で、もちろん河川の改修と一緒に全部できるとは私は思っていませんが、少なくとも今申しましたような私どもの意向を酌んでもらいたいと思いますが、いかがですか。もう一回答弁してください。
#103
○参考人(梅原利之君) 先ほど申しましたように、河川の改修工事それから治山の防災工事とよく調整をとりながら、それと平行していく形、むしろそれに雁行していく形というのが正確かもわかりませんが、そういう形で復旧するとなればいろいろ協議し、また努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
#104
○村沢牧君 そこで農水省審議官、治山のことがよく出ますけれども、建設省ばっかりじゃないんですよね。あれだけの危険な箇所があるんですが、治山はどうですか、協力しますか。
#105
○政府委員(石原葵君) 農林水産省といたしましても、ただいま先生御指摘の点につきましては十分認識しているところでございまして、治山につきましても同様に協力してまいりたいと考えております。
#106
○村沢牧君 国土庁長官、重ねて質問申し上げますが、先ほども質問があったところでありましたように、この路線は公共交通機関として重要な路線です。御承知のとおりです。廃線にすることはできない。しかし、その復旧には莫大な費用がかかって復旧計画も今立てられていない。今大事なことは、企業の論理と公共性をどう縮めていくのか、まさに国に問われている問題だと思いますね。
 運輸省の方の補助制度はお話のあったとおりであります。西日本にはなかなか補助が出ない。そこで、国が新たなルールづくりをすべきだと。また、地方自治体が協力するような場合には交付税措置も入るということは当然でありますが、今回の災害を契機として、国土庁長官、私が信頼する長官ですから、あなたが働きかけでいろいろと政府部内においで、閣議などにおいて問題を提起してもらって、検討していただけませんか。
#107
○国務大臣(池端清一君) 村沢委員のおっしゃることはよく理解できます。しかしながら、企業の採算性と公共性の接点をどこに求めるかということは、なかなかこれは難しい課題であると思います。
 しかし、大糸線の公共輸送機関としての重要性にかんがみまして、必要な支援措置をどうするかということについては、これは私企業であるJRの鉄道経営のあり方全般の中で、所管官庁である運輸省において所要の検討が行われるものではないかとこう思いますけれども、ひとつ十分運輸省とも今後協議をしてまいりたい、こう思っております。
#108
○村沢牧君 私はすべての鉄道に対して言っているんじゃないんです。こういうローカル線、過疎の地帯だ、しかし重要である、そういうところからやっぱり検討していただきたいと、特に要請を申し上げておきたいというふうに思います。
 そこで自治省、地方公共団体も特に県あたりが協力してですが、これにつきましては、特交、特別交付税措置等は十分考えていただけますね。
#109
○説明員(原正之君) まず、JR大糸線の復旧に関連しで災実星旧事業を行うような場合には、災害復旧事業債の起債を充当いたしまして、その元利償還金について普通交付税措置を行うところでございます。
 それから、災害復旧事業費などを指標といたしまして算定されます特別交付税によりまして所要の財源措置を講じて、その当該起債団体の財政運営に支障が生じないように適切に対処してまいる所存でございます。
#110
○村沢牧君 参考人に対する、また大糸線に関する質問はこの程度にしておきたいと思います。
 そこで、先ほどの答弁で国道百四十八号線、これは九年度、九年ですか、までにやりたいというふうに。建設大臣は地元の陳情に対して年内に大型バスが通れるように応急復旧していきたい、こういうことを言っているんですが、いつこの大型バスが通れるんですか。年内といったって、もう十二月三十一日じゃだめなんですよね。幾日でやりますか。
#111
○説明員(山中敦君) 冬期の交通確保及び大型貨車の通行が非常に大事だというふうに認識しでおりまして、先ほどお答えいたしましたように、十二月二十二日に現道の、一部片側交通区間は残りますけれども、現道の二車線通行が可能になる予定でございます。
#112
○村沢牧君 私どもが視察をした中に、千曲川流域の鳥居川、今回の災害によって大きな被害を受けで千曲川が決壊したんですね。この災害復旧及び災害が再発しないような整備についで、建設省から答弁してください。
#113
○説明員(山中敦君) 鳥居川の被災箇所につきましての災害査定がすべて完了しておりまして、既に一部は工事に着手しております。平成九年度には完了すべく事業の推進を図っているところでございます。
 また、再度災害防止の観点から、上流部におきましては災害関連緊急砂防事業を実施するとともに、下流部の安全度の向上を図るために長野県は抜本的な改修を検討しておりますので、建設省といたしましてもこれにつきましで強力に支援していきたいというふうに考えております。
#114
○村沢牧君 県が抜本的な改良計画を検討しておるということでありますが、これは河川局長に申し上げて、要望だけしておきます。たまたま予算編成の時期です。地元は中小河川改修事業として採択してもらいたい、こういう要望を持っておりますから、きょうはまだ予算ができておらない、これから入るんですから、要請だけしておきます。よろしいですね。
 次に、梅雨前線豪雨によって農地・農業用施設、林道等が激甚地の指定を受けた、ところが、土木関係ですね、これは激甚地になるかどうか知りませんが、局地激甚地ですね、あり得ることだと思いますが、この指定はいつごろになりますか。
#115
○政府委員(村瀬興一君) 現在関係省庁で査定作業を進めておるところでございましで、建設省所管施設につきましては長野県側は先週末に終了をしております。それから農水省所管あるいは文部省所管施設につきましては来週中に終了予定というふうに聞いております。したがいまして、査定が終わりまして、基準に該当するということになりますれば指定という運びになるわけでございますが、局地激甚災につきましては、通常、年度末に一括をいたしておりまして、二月ごろというふうに考えております。
#116
○村沢牧君 これは年度末に、調査をいたしまして、明年二月には該当するものがあれば局地激甚地に指定をすると、こういう理解でよろしいですね。
 それから最後に、農水省、梅雨前線豪雨による農林関係の被害、この復旧の完成見込み年度あるいは復旧の進捗率、これについて伺いたい。
#117
○政府委員(石原葵君) 今回の梅雨前線豪雨災害による農林関係の施設被害でございますが、農地が約一千百八十カ所、それから農業用施設が約一千百七十カ所、林地荒廃等が約二千二十カ所に及んでおります。総被害額は約九百二十五億円と把握しでいるところでございます。
 これらの被害に対しまして、まず農地、農業用施設、それから林道、治山施設につきましては、既に査定を終了いたしまして、逐次災害復旧工事に着手しでいるところでございます。平成九年度中にはすべての復旧事業を完了することとしておりますが、本年度中には九割方完成するものと我々見込んでいるところでございます。それからまた、荒廃林地等につきましては、災害関連緊急治山事業、それから災害関連緊急地すべり防止事業及び災害関連緊急地すべり対策事業、これらによりまして治山ダム、地すべり防止施設等を緊急に設置しでいるところでございまして、今年度中に全箇所完了する予定でございます。
 いずれにしましても、長野県、それから地元市町村と連携を密にいたしまして、一日も早い早期復旧に万全を期してまいりたいと考えているところでございます。
#118
○村沢牧君 終わります。
#119
○山下芳生君 長野、新潟両県を結ぶ生活路線である大糸線の復旧問題で質問をします。
 最初に、JR西日本から梅原常務が参考人として出席をされておりますので、質問いたします。
 まず初めに、貴社としては大糸線の復旧問題について基本的にどんなスタンスにあるのか。つまり、復旧させることを前提に考えるのか、それとも赤字線であり廃止したいと考えているのか、この際基本的な立場を明らかにしてほしいと思います。
#120
○参考人(梅原利之君) 大糸線の今回の災害復旧についてでありますが、私どもこの大糸線につきましては、並行する河川のはんらんによりまして、軌道、橋梁、築堤、護岸の流失、のり面、それから盛り土の崩壊など、いわば主要な施設の大部分が減失または壊滅をいたしました。さらに、列車を運行するとなれば、大糸線の置かれた地形、気象条件から安全の確保のためには相当な防災上の手当でが必要だというふうに考えております。さらには、河川と並行しておりますため、鉄道施設の復旧も河川の復旧のあり方との調整が密接不可分であるというふうに考えております。
 そういった、この大糸線の置かれております地形、環境状態、被害の甚大さということを考えれば、当社の単独事業としてこれを行うということは極めて困難であるというふうに判断し、ぜひ国並びに自治体におかれましで絶大な御協力をお願いしたいという中で、現在、その大糸線の復旧がいかにすればできるか、いかにすれば大糸線が復旧できるかという基本のスタンス、そういった基本認識の中で、私どもと新潟県と長野県三者がいわば同じ土俵の中に入って、いかにして大糸線が復旧できるか、こういう気持ちで協議をしている、こういうところでございます。
 その三者間の協議につきましては、現在順調に協議が進んでおりまして、先ほど来申し上げましたとおり、そういった状況を踏まえて年内には私どもは復旧にかかわる基本的な方向づけにつきまして三者間の合意を得るべくさらに努力をいたしておる、こういうふうなところでございます。
 以上です。
#121
○山下芳生君 鉄道事業法は第一条「目的」に、「利用者の利益を保護する」ということを明記しています。JR西日本は、民営化されたとはいえ、公共交通機関として利用者の利益を保護するために早急に不通区間を復旧させる責任があるというふうに思うわけです。
 もちろん、JR西日本が阪神・淡路大震災の影響を受けたことは承知をしています。しかし、JR西日本が七月に発行した「経営の現状と課題」というこのパンフレットを見ますと、こう書いてあるわけです。
 平成六年度は、阪神・淡路大震災の影響により大幅な減収となりましたが、全社をあげて早期復旧に取り組み、関係各方面からの多大なご支援、ご協力もあり、平成七年四月に全線を開通させることができました。その結果、震災による影響は、一時的なものにとどめることがでぎたと考えております。というふうにあります。
 一時的な影響にとどめることができたとおっしゃっているわけですが、震災前後の平成五年、平成六年及び平成七年度のJR西日本の経常損益及び見通しと、それから、先ほどの御質問にもありましたが、大糸線復旧の復旧費の試算、あわせでお答え願いたいと思います。
#122
○参考人(梅原利之君) 経常利益といいますか、収支の見通しの数字については現在持ち合わせでおりませんので、後ほどまた、もしお許しいただけるならば御説明を申し上げたいというふうに思います。
 それから、私どもの災害復旧にかかわる基本的スタンスでございますが、鉄道事業者として災害を受けた線区につきましてこれを復旧することの重要性については私ども十分認識をしているつもりでございます。ただ、個々の災害復旧を考えていく場合に当たりましては、被害状況、線区の特性、それから周囲の環境、そういったことを勘案し、具体的に判断していくということになろうかと考えます。
 阪神・淡路大震災のことについていろいろ先ほどお話がありました。おかげさまで、各界からの大変な御協力によりまして早く復旧することができました。本当にありがとうございました。
 ただ、復旧についての基本的スタンスはそういうことでございますので、御理解いただきたいと思います。
#123
○山下芳生君 お答えがありませんでしたので、事前にいただいたこの資料によりますと、震災前、平成五年度のJR西日本の経常損益を見ますと、五百七十四億円の黒字になっております。六年度は影響を受けて、それでも二百四億円の黒字になっている。平成七年度は経常収支の見通しで五百二十億円の黒字だというふうにお聞きいたしました。
 それから、大糸線の復旧費の試算は、新聞報道によりますと、現ルートで復旧した場合には二百五十億円から三百億円、新しいルートの場合は五百億円であろうと、これもJR西日本の試算として報道されております。
 つまり、先ほど言いましたように、公共交通機関としての復旧の責任があるというだけではなくて、復旧する財政力も、阪神・淡路大震災の影響を受けたとはいえ、ないとは言えないということだと思いますので、ぜひそういう立場で、JR西日本が大糸線復旧をするという確固とした立場に立っていただきたいというふうに思うわけです。
 ただ、一部報道によりますと、JR西日本が株の上場を控えてできるだけ出費を減らすことを意図している、こういう報道もあるわけですが、これが事実なら、こういうことを理由にして大糸線の復旧が支障を来すということになれば、公共的な役割を持つ鉄道会社としてあるまじき態度だというふうに思いますので、こういうことはないというふうに断言していただきたいと思うんですが、いかがですか。
#124
○参考人(梅原利之君) 上場に絡んでのお話につきましては、そういうことは断じてございません。
 それから復旧につきましては、先ほど来申し上げておりますように、いかにしたら復旧できるかというそういうスタンスで、私どもと両県が同じ土俵で現在非常に順調に協議をしておりますので、年内に向かって一定の基本的な合意を出すべく努力しておりますので、そういうことで御理解いただきたいと思います。
#125
○山下芳生君 ぜひ努力をいただきたいと思います。
 次に、運輸省にお尋ねしますが、十一月十八日付の信濃毎日によりますと、「旧国鉄から引き継ぐ二十七兆円もの債務を減らすために、国としても株売却は悲願だ。」と、国もJR西日本の大糸線復旧による経費負担に消極的であるかのようなニュアンスをにじませた報道をしています。
 政府の立場もそうなのか。大糸線の復旧に関する国の立場を明らかにしていただきたいと思います。
#126
○説明員(白取健治君) 運輸省といたしましては、決しで大糸線の復旧についで消極的な立場で対外的にものを言ったというようなことは一切ございません。
#127
○山下芳生君 今否定されましたので、そうしますと政府は、JR西日本に公共輸送機関としての責任を果たさせる、そういう指導をするとあわせて、みずからも施策として活用できるものを大いに活用しで、早急に地域住民の生活を守る立場から復旧に積極的に関与すると、こういうことでよろしいですか。
#128
○説明員(白取健治君) 本件の、大糸線の復旧につきましては、先ほど来お話が出ておりますように、地元両県とJR西日本が鋭意前向きに協議を進めでおりますし、順調に進んでおると我々も聞いておりますので、それを見守りつつ適切にJR西日本を指導してまいりたいと、かように考えております。
#129
○山下芳生君 見守るというよりも、積極的にぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 次に、阪神・淡路大震災の被災者に対する国民健康保険の一部負担金免除制度、いわゆるマル免制度について質問をします。
 十二月一日、本委員会の質疑の際に厚生省の岡光保険局長は、被災から一年経過しで、緊急医療の確保という観点からは一応対応ができたので、原則に戻るべきだと、こういう趣旨の答弁をされ、住民から強い要望のあるマル免制度の今月末、年内の打ち切りを示唆しました。
 厚生省は、時間が経過したから役目は終わったと言うんですか。
#130
○説明員(辻哲夫君) この軽減措置でございますが、国民健康保険それから健康保険共通でこの一部負担金の免除措置を行っております。
 局長の説明を重ねて申すことになりますけれども、家屋が全半壊等いたしまして避難所で非常に苦しい不自由な生活を余儀なくされる、その中で病気にかかりやすいと、そういうことに着目しまして、そのときに医療が確保できるようにという、基本的にその緊急の医療の確保と、こういうことがこの趣旨でございますので、その後一年間たちまして、避難所も解消され、なかなか生活上の御苦労も多いかと存じますが、緊急の医療の確保という観点からのこの措置につきましては、基本的にこの役割を終えたというふうに認識いたしております。
#131
○委員長(須藤良太郎君) ちょっと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#132
○委員長(須藤良太郎君) 速記を起こして。
#133
○山下芳生君 厚生省の今の立場というのは、被災者の実態を無視した官僚的なやり方と言わなければならないと思うんです。
 先日の総理質問の際にも申しましたけれども、兵庫県の医師会の調査では、激震六区の一部負担金免除者は六割から七割に及んでおります。
 生の資料を持ってまいりましたが、東灘区ではマル免の方が総件数の五八・四%、灘区では六一・一%、中央区では五五・一%、兵庫区では六三・五%、長田区では七〇・三%、須磨区で六一・八%、過半数、六割、七割の方がこの制度を利用されて受診されているわけです。
 神戸市の合計で、マル免の証明書、マル免証を発行された枚数は七月三十一日現在六万九千百六十五枚というふうになっておりますが、治療の件数を見ますと、六、七、八月それぞれ十四万数千件、マル免の患者さんがこのマル免で受診をされている。つまり、平均一枚当たり月二回受診をされているわけで、まさに命の綱というふうに言えると思うんです。
 そこで、兵庫県の医師会は十月二十九日、決議を上げられています。「被災市民にたいする国民健康保険の一部負担金免除の期限を明年以降に延長すること。」と。実際に医師会がこういう決議を上げられ、調査でもなお六割、七割の方がこの制度で治療を受けているという実態をどのようにお考えなのか、述べていただきたいと思います。
#134
○説明員(辻哲夫君) 私どもも、今御指摘のように、この免除を受けていらっしゃる方々の数字は把握しておりまして、仰せのような方々が免除を受けでいらっしゃるという認識を持っております。
 ただこの場合に、この方々の医療につきましては、医療保険制度という枠組みで、基本的には保険料をいただき、そして受診時に、受診する方と受診しない方との公平、あるいはコスト意識を適正に持っていただくというような観点から一部負担をお願いしておると、そういう中で医療保険は成り立っているという枠組みの中で、私ども緊急の医療を確保するというという観点から特例措置を講じたものでございます。
 最近の医療費の増嵩、兵庫県よりさまざまな情報をもらっでおりますけれども、この一部免除によりまして、もとより緊急の医療というものは必要でありましで行われたと存じますけれども、現段階におきましては、新年度に入りまして相当医療費が増嵩しておりまして、そのような状況の中で、むしろ医科に比べで歯科の医療費の方がより伸びているというような現状もございまして、社会保険の考え方からすれば、この一律の免除というやり方は、これは予定どおり一年ということでやむを得ないのではないかと。
 しかしながら、国保法におきましては、個別減免、本当に特別の理由で困った方ということにつきましては個別に減免するという規定がございまして、そのような形で現実に対する対応はできるものと考えております。
#135
○山下芳生君 今、マル免を打ち切っても対応できるという答弁だったと思いますが、とんでもないというふうに思うわけです。
 私、ここに兵庫県保険医協会神戸支部の陳情書を持ってまいりました。この協会は神戸で実際に開業されているお医者さんの団体です。それによりますとこう書いてあるんです。
 これまでの孤独死をみますと、六十五歳以下、五十歳台での死亡例も相当あり、高齢者のみでなく、こうした壮年世代へのケアも重要となっております。そして、現在治療中の方でも、高血圧の増悪、胃・十二指腸潰瘍の多発、呼吸器疾患の悪化、自律神経失調、心的外傷後ストレス障害などでの受診が必要で、こうした人々の治療中断は、孤独死の予備軍をつくるものといえます。
 被災者の医療費一部負担金免除措置の打ち切りは、こうした治療中断を激増させかねません。つまり、マル免の打ち切りは被災者を孤独死に追い込むものだという御心配を現場で治療されている医師の方々がおっしゃっているわけです。
 今御答弁ありましたけれども、本当に厚生省はこの制度を打ち切っても孤独死がふえるということは絶対ないと断言できますか。
#136
○説明員(辻哲夫君) さまざまな理由により医療が必要であり、またそれによって治療が行われているという現実はあろうかと存じますが、災害ということに着目いたしました場合、これまでさまざまな、規模の差こそあれ大きな災害がございました。近くは北海道の奥尻町の津波を含む災害もそうでございましたけれども、それらの措置につきましても三カ月ということで一部負担金を免除しでまいりました。
 しかしながら、このたびの震災はまことに甚大なものであることから、一年間という措置をとらせていただきまして、そのような災害に対応して必要なという意味での医療につきましては手厚いといいますか、これは国会によりまして特別措置として一年間お認めいただいたことに対応して整備されているものでございますけれども、その災害ということに着目しましての役割というものは果たしているものと考えております。
#137
○山下芳生君 本当に納得できないです。一年だったから対応できたという答弁ですが、そうじゃないということを現場で実際にこういう被災者の方々の健康を肌を接しながら見ている医師の方々がそう判断されているわけですから、にもかかわらず一年たったからということで打ち切るというのは、私は現場の実態が余りにもわかっていないというふうに言わざるを得ないと思うんです。
 村山首相は先日の委員会の答弁で、個人補償の制度をつくるということはなかなか難しいが、しかし今困っている人、こういう人々に救済の手を差し伸べるということはこれはいろいろ考えていかなきゃならぬとおっしゃったわけです。実際、今この制度を打ち切られたらたくさんの方が、この制度で治療を受けている方が病院に行きにくくなる。そのことで孤独死がふえる可能性があるというふうに医師が言っているのに、今ある制度を延長すればそういうことがないようにすることが可能なのにそれもやらないということになったら、これは総理が答弁されたことと、言っていることと実際にやられていることが違うということになるじゃありませんか。
 私はぜひ、一年だったから打ち切るという現場から余りにもかけ離れた態度に固執するんではなくで、少なくとも現地の実態をしっかり調査をする、そして改めてこの制度の打ち切りが本当に妥当なのかどうか検討するということを厚生省やっていただきたい。どうでしょうか。
#138
○説明員(辻哲夫君) 第一点、現地との関係でございますが、現地より一部負担金免除の措置を延長できないかという要望をいただいておりまして、その際にさまざまな現地よりの説明を受けております。また、私どもも災害全体につきましでも現地の情報は今までその都度聞いておりますので、それは現地よりのきめ細かな情報をいただくことによって現地の情報は把握できるものと考えております。
 それから、期限が切れるということについてでございますけれども、国保法にはあくまでも個別の減免という対応がございますので、本当にお困りの方につきましてはこれによって措置ができるものと考えております。
#139
○山下芳生君 今、本当に変わらない答弁なんですが、通告はなかったんですが、ぜひ国土庁長官に、長官も被災者の立場に立ってということを繰り返しおっしゃっておりますので、このマル免制度の延長という要求が現地から、被災者から本当に出ている、その点で今の厚生省の答弁についで、私とのやりとりについて聞いておられて、御感想あればお願いしたいと思います。
#140
○国務大臣(池端清一君) 先般も厚生省保険局長から答弁あり、今も辻課長から答弁ありましたように、厚生省も総合的な判断に立つでそういう決定をしたわけでございます。我々は総合調整の機能を持っているとはいえ、やっぱり重要なことはつかさつかさでしっかりとこれは決めることでありますので、厚生省がお決めになったことについでどうのこうのというふうに私は申し上げるそういう立場にはございません。
#141
○山下芳生君 非常に不満でございますけれども、ぜひ被災者の立場に立つというお言葉を言葉だけにしないで、声が出ているわけですから、担当大臣としてイニシアチブを発揮していただきたいというふうに思います。
 次に、これから寒い冬に向かって深刻になっている住宅問題についで、兵庫県と同じく大きな被害を受けた大阪市西淀川区の実例をもとにして質問します。
 借家についてお尋ねしますけれども、今資力のある家主は借家を自力で再建されております。そして、もとの居住者に優先的に入居してもらおうということで奮闘されておりますが、家賃が高くなって入居できない事態が生まれています。家主の方が借家を再建する場合、わざわざ被災前の古い住宅をそのまま再建するわけはなくて、やはり新しい設備もそれなりに整ったものをつくらざるを得ないわけです。必然的に家賃が高くなる。場合によっては三万円だった家賃が十二万円になったという事例もあります。
 解決するためには高くなった家賃に対する一部補助制度の創設が大事かと思いますが、例えば自治体でそういう家賃の補助制度を実施している自治体があるかどうか、お答え願いたいと思います。
#142
○説明員(矢野進一君) お答え申し上げます。
 自治体で今御指摘のような家賃補助をやっておりますものは、一部これからというところもございますけれども、私どもが今現在把握しておりますところでは、今回の震災を契機としてということでございますと、尼崎市、明石市、伊丹市、それから豊中市が来年からというふうに今現在把握しでおるところでございます。
#143
○山下芳生君 今答弁のあったとおり、自治体でそういうことを独自にやられているところも幾つか出てきているわけですから、そういう自治体の努力を国が補てんする、いろいろ支援する、そのことが大事だと思いますが、そういうことを御検討になっておりませんか。
#144
○説明員(矢野進一君) 御指摘の点につきましては、災害発生直後から私ども全力を挙げて取り組んでおりまして、いろいろな手段を、ありとあらゆる手段をやっておるつもりでございます。
 例えば公営住宅等につきましても補助率の抜本的ながさ上げとか、それから入居の基準につきましでも細かいことは言わないとか、公庫の金利につきましても特例的に下げる。それからさらに言いますと、国だけの施策ではなかなか細かいところまで手が及ばないこともございますので、県や市とも協力いたしまして、県からもさらに公庫の金利をもっと下げるような助成をやっておるというようなことで、現在一生懸命やっておるところでございます。
#145
○山下芳生君 家賃補助については。
#146
○説明員(矢野進一君) それから家賃補助につきましては、これにつきましてはいわゆる特優賞、特定優良賃貸住宅という制度がございまして、これにつきましては、現在公共住宅七万七千戸の計画を立てでおりますけれども、このうちの一万八千戸、これは七万七千戸のうち一番大量なものが公営住宅二万四千戸でございますけれども、それに次ぐ位置づけとなっております。これは民間の建築主ないしは土地持ちの方が建てられた集合住宅等を公共団体が借り上げで、それをそういう低所得者とか困っておられる方々に賃貸するわけでございますが、そのときに家賃対策補助として、一定の期間、市場家賃との差額につきましての助成をいたしておりますので、こういう形で対応しておるところでございます。
#147
○山下芳生君 私が聞いているのは、自治体が家賃補助をやったときに国が支援するつもりはないかということです。それだけ答えていただきたい。
#148
○説明員(矢野進一君) 今申し上げましたように、特優賞という制度を活用いたしましてそれはやっておるところでございます。
#149
○山下芳生君 終わります。
#150
○戸田邦司君 先般の参議院本会議におきまして災害対策基本法の改正が成立しましたこと、我々も非常に熱心に検討してきたという経緯もありまして、御同慶にたえない次第であります。
   〔委員長退席、理事松浦孝治君着席〕
 仕上がった法案の評価といいますか、あれは阪神大震災の経験を踏まえて相当いろんな面から検討された結果でありまして、新進党あるいは平成会にとりましては議員提案という形で出していた改正案がありまして、それもあの中に修正という形で取り込んでいただいたということで非常に大きな進歩ではなかったかと思います。問題は、あの新法をもとにして、これからそういう災害が起こった際にどういう運用をしていくか、そこにかかっているような気がしております。
 そこで、私は本日はそういう点も踏まえながら、また附帯決議で指摘されているような問題にも絡めて幾つかの点についでお話し申し上げていきたいと思います。まだあの新法によって具体的に動かしたというわけではないと思いますので、なかなか答弁に難しいというか、これから考えていかなければならない点が多々あるかと思いますが、その辺につきましては本日この席でぎりぎりとした話をするつもりはありませんで、お持ち帰りいただいて十分に御検討いただくということをお願いしておきたいと思います。
   〔理事松浦孝治君退席、委員長着席〕
 それから、この際一言申し上げておきたいと思いますが、国土庁防災局を初めこの災害関係の担当者の皆さん、これは大臣も含めてということになりますが、ああいった災害が起こりますと、これはもう本当に修羅場にいるような感じになってまいりまして、一方で具体的な対応をしていかなければならない、一方で国会の対応をしなければならない。そういうことになりますと、職員の皆さんも大臣もそうでありますが、徹夜が何日も続くような状況になっていく。大変お気の毒ではあると思いますが、これも仕事柄仕方がないかと思いますが、この際、そのような労苦に対しまして心から感謝申し上げておきたいと思います。
 そういった職員の方々というのは、私も関連するようなところにいたことがありますので、そういう立場におられる方の気持ちといいますか、よくわかるつもりでおりますが、例えば土曜日でも日曜日でも、あるいは歳末でも正月でもお盆の休みのときでも心が休まらないといいますか、何か起こったら呼び出される。そのときにいないというようなことのないようにという心がけを常日ごろしていなければならない、大変精神的な緊張といいますか、そういうことを常日ごろから味わっておられる。ですから、防災局長を初めことしの春から大変御苦労をされてきていると私は思っております。
 そこで、この間の災害対策基本法の改正に当たりまして幾つかの附帯決議がついておりますが、その中で、「災害発生時の国の適切な初動対応を確保するため、情報収集体制を強化し、そういうことが附帯決議の第一に取り上げられでおりますが、この情報収集体制につきまして二月二十一日でしたか、閣議決定で内閣情報調査室を活用しながら一つの仕組みをつくっておられます。これも仕組みとして大きな進歩ではあったかと思いますが、全体としてのこれからの情報収集体制についていかなる考え方に基づいでどういうふうに進めていくか、そういうようなことがあるかと思います。
 この閣議決定を見ましても、内閣情報調査室は、各省の集めた情報をさらに集約して総理に伝える、そういうような仕組みになっておりますが、各省からの情報の収集というのも非常に難しい面がありまして、休みに入っていたときに各省は人間を集めなければならない、そういうようなことを考えますと、初期においての情報の収集というのが非常に困難になる場合があるかと思います。そういった点につきまして来年度予算の中で考慮されていることもあるかと思いますが、どのようにお考えになっておられるか、お尋ねしたいと思います。
#151
○政府委員(村瀬興一君) 今、先生のお話にもございましたように、政府といたしましては、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえまして、大規模災害時におきまして内閣情報調査室を総理大臣官邸の情報伝達の窓口とするということ、それから関係省庁幹部が官邸へ緊急参集して情報集約をするといったことなどを内容とする閣議決定を本年二月二十一日に行いまして、内閣総理大臣等への情報連絡体制の整備を行うこととしたところでございます。
 また、災害対策の基本となります防災基本計画でございますが、本年七月に改定いたしまして、具体的な情報収集・連絡の対応を明記いたしまして、情報収集・連絡体制の充実に努めてきたところでございます。
 国土庁といたしましても、これまで情報収集体制の充実を図ってきたところでございますが、幾つか具体的な例を申し上げますと、既にやったことでもございますが、職員によります当直体制を整備しております。それから、ポケットベルと電話による一斉情報連絡装置によりまして、これまではまず国土庁の職員に連絡をいたしまして、私どもが集まってから関係省庁に連絡をするということにしておりましたけれども、この一斉情報連絡装置によりまして、私どもの職員以外に官邸の関係者、それから関係省庁の職員に対しましても連絡をするということにいたしております。
 それから、指定公共機関からの情報を収集する体制の整備をいたしております。
 それから、中央防災無線網でございますが、これまでは中央省庁、各省庁それから指定公共機関まででございましたが、都道府県へもつなげるということをいたしております。
 それから、自衛隊等からヘリコプター等によります画像伝送をするという場合に、私どもでもそれを受けられるように、官邸にはもちろん入っておりますが、私どもにも受けられるような施設の整備をするというようなことをやっておりまして、これは今年度の一次補正によりまして約十七億六千万の予算をいただいております。
 それから、DISと言っておりますが、地震防災情報システム、これは地震が起きました直後にどの程度の人的な被害が家屋の倒壊を中心といたしましてあり得るかというようなことを、大まかではございますけれども推計するというものでございますが、これにつきましで一次補正によりまして十億四千万、二次補正で十四億二千万というふうな予算措置をしているところでございます。
 それから、来年度の予算要求におきましては、今申し上げました地震防災情報システムの整備につきましては五億四千万余りの要求をいたしておりますし、それから中央防災無線網の拡充といったようなことで約九億五千万の予算要求をしているところでございます。
 そういうことで、今後とも情報収集体制の整備に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#152
○戸田邦司君 大変大きな額の予算要求をしていただいておる、またその内容も多岐にわたっておるというようなことで、この情報収集については長足の進歩といいますか、まず安心しておられるような体制ができ上がるものと私は受け取っております。
 そこで、この附帯決議のその次の段落になりますが、「夜間の災害発生にも対処しうる体制の整備に努める」と。
 今回の阪神大震災で一つ大きな問題になりましたのは、官邸機能ということであったかと思います。
 どういうときに災害が起こるかということを考えでみますと、今まで私の経験では、大体土曜、日曜とかそれの前後とか、そういうときが非常に多いような気がしております。一月十七日もたしか火曜日の早朝ということであったわけでありますが、例えば大みそかなんかにそういう大災害が起こったと。そうしますと、総理大臣はどこにいるか、副総理はどこにいるか、官房長官はと、こういうふうに考えていきますと、皆さんそれぞれ地元に帰っでおられる可能性が非常に高い。
 そういうようなことで、例えば阪神大震災のような災害が起こった、あるいは東京直下型の地震が起こったと。そこで、非常災害対策本部にするのか緊急災害対策本部にするのか、本部を設置しなきゃならないというようなときに、そういった本部の中核をなすそういうような方々がきちっと対応できるかどうかという点については、私はまだ余り安心できないんじゃないかと思っております。
 これは総理府あるいは内閣の方の問題になりますが、きょうは答弁をしていただかなくて結構でありますが、そういうようなことについでもきちっと対応をしている、どういうようなことにも対応できるんだと、そういうような体制にあるというようなことを何らかの機会に表明していただければ皆さん安心できるんじゃないかと思っております。
 また、官邸機能といった場合に、情報収集に関しましてはファクスを多数入れた、各省庁と直接つながっていると。それらは単に電話回線だけではなくて、無線でもそういうような情報収集が可能であるというようなことで相当改善されたように思いますが、例えば電源の話なんというのはまだ問題がありはしないかと思っております。
 今回の阪神大震災でそういう非常の際の電源につきましては、通常の電力の供給が断たれた後、例えば自家発電で発電できるようになっていたものも、冷却水の供給がとまってしまったためにエンジンが動かなくなってしまったというようなケースが多々あったように思います。
 そういった意味で、非常電源などについでもこれから相当の工夫が要るのではないかと思っております。ディーゼルエンジンというのは、空冷エンジンというのはそんなに大きなものはありませんですし、ガスタービンとかそういったものもありますし、それからこういう非常電源というのは必ず二重にといいますか、二個つけでおく、そういうことが常識ではないかと思います。
 といいますのは、常日ごろそういうものというのは使っておりませんで、時々試験的に動かすことはあっても、何らかの障害があって故障したなんていう場合にバックアップできない。そうすると、ある中枢機能が全部だめになってしまうというようなことも考えられるというようなことで、官邸機能も含めてその辺については十分御検討おきいただきたいと思っております。
 そこで、国土庁の防災関係のところに、同じようなことを考えた場合に、皆さん国土庁の方でそういうような災害が起こったと想定して、最低限何人ぐらいの人をどういうふうに集め得るかというような点についてひとつお教えいただければと思います。
#153
○政府委員(村瀬興一君) 私ども国土庁におきましては、先ほども申し上げましたように、まず職員による当直体制を整備しておりまして、休日や夜間、年末年始等におきましても迅速な対応がとれるように万全を期しているところでございます。
 当直につきましては、私ども防災局の職員が一名、その他の国土庁の職員が一名ということで、常に防災局の職員が責任者ということでやっております。何分私どもの職員三十七名ということで人数が少ないものですから、課長まで含めてやっております。ですから、課長はどこへ行ったということを聞きますと、きょうは当直で下に行っておるというようなことも時々あるわけでございますが、そういったことで、とりあえずの体制はそういうことでやろうということにいたしております。
 それから、年末年始でございますが、これにつきましては、国土庁の非常災害対策要員等につきましで連絡網の確保をするということにいたしておりまして、災害が発生いたしましたときに迅速な情報連絡を行う、それから災害の規模等の状況に応じで非常参集を行って適切な対応をするということにいたしております。もう年末年始も近いものでございますので、とりあえず私どもの防災局の職員についてのみでございますけれども、年末年始の冬日につきましでどれぐらいの職員がこの東京近郊におるかということでございますけれども、おおむね八割近くの職員が十二月二十九日から一月三日までの間にも東京におるという体制になっております。
 それから、本年の八月に実は休日の夜間におきます予告なしの非常参集訓練を実施いたしました。その結果で見ますと、これは東京は無事だと、東京以外のところで災害が起きて参集するという前提でございますので、交通機関を使ってということでございますけれども、そういう前提では一時間でおおむね六割の職員が登庁したという結果でございます。この場合にはたしか二十三時に招集を開始いたしておりますが、そういう状況でございます。
 以上でございます。
#154
○戸田邦司君 ただいまお聞かせいただいたところでは大変立派にそういうような体制についての検討をされ訓練をされているというふうに受け取っております。
 ただいまの話にもありましたが、東京で災害が起こったときということについてはなかなかそういうシミュレーションといいますか、そういうことをしにくいところがあるかと思います。いろんな調査機関とか、そういうようなところで今までシミュレーションをやって、どういうような災害になるというようなことを調査したものも二、三発表はされておりますが、具体的に最悪の事態を考えて対応するための、どういうような災害になるかというようなことをあからさまに発表すると社会不安のもとにもなりかねないというようなところがあっで、発表はなかなか難しいかと思います。ひとつそういう点も配慮されて、特にただいまお伺いしますと非常に少ない人数で対応しておられるというようなことでもありますから、職員の住宅問題などについても十分な御配慮をいただけないかと私は思っております。
 また、そういった災害関係の職員の方、これはほかの職場、ほかの職域でも同じような問題があるかと思います。例えば、警察、海上保安庁、自衛隊、そういったところでも似たような問題があるかと思いますが、そういう職員の方々が自分が被災しながら仕事に出ていかなければならないというような事態が起きたときに、特に勤務時間外であるようなときにそういう職員を職務につかせるというようなことについては、人事管理上もいろいろな問題があるかと思います。そういった点についてもひとつ今後の問題として御検討おきいただけないかと思いますが、それらの点についてのお考えをお教えいただければと思います。
#155
○政府委員(村瀬興一君) まず、宿舎の点でございます。
 できるだけ霞が関の近くに関係する職員が住んでいるということが必要であろうということで、私どもといたしましては、そういうことから総理府あるいは大蔵省に対しましても職員用宿舎の確保につきましても適切な配慮をお願いしているところでございます。そういうことでございます。
 それから、将来の課題といたしましては、私どもだけではなくて、関係省庁の職員も含めましで一括してこの近くにおるというふうな新しい宿舎の体制といいますか、待機宿舎と申しますか、そういったものについても将来の課題としては検討する必要があるのではないかというふうに考えておるところでございます。
 それから、交通が途絶した場合どうだろうかということでございますが、これにつきまして九月四日でございますけれども、関係省庁の職員も含めまして、交通が途絶したという前提で、東京都の外に住んでいる者につきましては自衛隊のヘリコプターをお願いいたしましてヘリコプターに乗って来る、それからそれ以外の者につきましては原則徒歩あるいは自転車で、公共交通機関あるいはタクシー等を使わないで来るという訓練をいたしました。これによりますと、一時間以内では二三%程度、それから一時間から一時間半まででは約半分ぐらいの参集があったというふうな実績になっておるところでございます。
#156
○戸田邦司君 ただいまお話しいただいた点は非常に重要な点でありますが、まずまず満足できるのかなという感じではないかと思います。ああいう大規模災害が起こった場合の中枢機能といいますか、これがうまく動くかどうか。その後の対応にしましても、その一点がまずしっかりしていないとその後の対応におくれをとるというようなことであろうかと思っております。
 そこで、附帯決議の三の部分でありますが、これは議員提案で出したものと、それから政府提案のところで違っていた点でもありますが、非常災害対策本部と緊急災害対策本部の設置の問題でありまして、非常災害対策本部にするかあるいは緊息災害対策本部を設置するかというようなことについて、今後設置基準について早急に検討をしてくださいと、こういうことであります。
 これまでの問題の指摘について、法案審議の過程ではまだそれらの点についではっきりとした見解といいますか、双方の見解を言い合って別れているというような感じに私は受け取っておりますが、これらの点については、今後検討する際にどういうようなことを眼目に置いてというか、基本的な考え方として御検討なされるか、お教えいただければと思います。
#157
○政府委員(村瀬興一君) どのような場合に非常災害対策本部あるいは緊急災害対策本部を設置するかという基準でございます。これにつきましては災害の規模、態様、あるいは応急対策の必要性等、諸般の事情をしんしゃくする必要があるというふうに考えておりますので、数値等による画一的な設置基準を策定するということは困難な面もあろうかと考えております。
 そういうことで、社会通念に照らしで判断すべきものだというふうには考えておりますが、いずれにいたしましても、先ほど先生も御指摘のありましたような附帯決議もされておるところでございますので、今申し上げましたように数値で決めるということにつきましてはなかなか難しい面もあろうかと思いますけれども、その物の考え方については今後検討した上で整理をしたいというふうに考えておるところでございます。
#158
○戸田邦司君 考えを進めるに当たって、議員提案で書かれてあったように、平たく言いますと、非常災害対策本部で手に負えなくなったら緊急災害対策本部に移行するんだというような考え方ですが、そういった点も十分御配慮いただいてといいますか、基準ですから何か決めないとならないと思いますが、そういう仕切りをしながら、災害が起こったときに、非常災害対策本部か緊急災害対策本部がということで検討していて時間がつぶれていくというようなことのないようにお願いしておきたいと思います。
 そこで、この法案関係でもう一つの疑問点になりますが、非常災害対策本部あるいは緊急災害対策本部とそれから中央防災会議の関係をどういうふうに整理していくかと。法律の上では整理されているんですということかもしれませんが、現実の問題として緊急の対応の計画あるいは実施、こういうことが中央防災会議の仕事として挙がっておりますから、それらとそういう二つの本部とのかかわりについではどのようにお考えになっているかをお教えいただければと思います。
#159
○政府委員(村瀬興一君) 中央防災会議でございますが、御承知のように、災害対策基本法に基づきまして国務大臣及び学識経験のある者から構成されておりまして、防災基本計画の作成、修正、防災に関する重要事項の審議等をつかさどる機関でございます。
 中央防災会議の機能といたしましては、緊急災害対策本部が設置されます場合に、その当該災害が国の経済及び公共の福祉に重大な影響を及ぼすべき異常かつ激甚な災害であるという場合におきましては、災害緊急事態の布告を行う必要があるわけでございますが、その災害緊急事態の布告を行います場合には、内閣総理大臣は中央防災会議に諮問をしなければならないということになっております。したがいまして、総理大臣から諮問があった場合に、その適否を判断しで回答をするというのが一つの仕事であろうかと思います。
 それから、非常災害に際しまして、緊急措置に関する計画を作成し、及びその実施を推進することというのが所掌事務の一つになっております。これにつきましては、これまでも例はございませんけれども、防災基本計画が決まっておりますが、それを緊急に一時的に直して対応しなきゃいかぬというような場合には、この規定によって対応を図るということになろうかと思います。
 それから、これも前例がございませんけれども、非常災害に際しまして一時的に必要となる緊急措置の大綱につきましでも、内閣総理大臣から諮問を受けるということになってございます。
 今申し上げましたように、中央防災会議につきましては、緊急災害対策本部等が設置されました場合にも重要な機能を持っておるものだということであります。
#160
○戸田邦司君 実際の運用についていろいろ問題がある場合が出てくるかとは思いますが、事は緊急の問題でありますので、法律にとらわれて時間が過ぎていくというようなことのないようにということはお願いしておきたいと思います。
 それから次に自衛隊の問題でありますが、ああいう大きな災害が起こってみますと、やはり頼りになるのは自衛隊だと。私は、災害が起こったときにまずこういうことに対応できるのは自衛隊しかない、そういうふうに思いました。人員、装備、そういったことから考えても、あの大災害に対応できる、そういう点では、自衛隊に対する期待は非常に大きいかと思います。
 そこで、あれだけの災害が起こってみて、これから自衛隊に対する期待というのは非常に大きいわけです。自衛隊の活動の一つの大きな柱、機能の大きな柱としましてそういう災害対応ということが現実にあるわけですから、通常の正面装備じゃありませんが、そういう災害対応のための装備、そういったものも充実しでいかなければならないのではないかと思っておりますし、また、そういった機器を使っての訓練といいますか、どういうような災害あるいはどういうような形態の災害による破壊に対応するためにどういう機器を使ってどういう作戦が要るか、そういった面まで含めて自衛隊もこれから十分に備えでいっでいただきたい、こう思うわけであります。その辺についで、来年度予算の問題もあると思います。その辺の事情をお聞かせいただければと思います。
#161
○説明員(金澤博範君) 自衛隊は、災害派遣時におきまして状況把握に活用し得る観測ヘリ、偵察機等の航空機、あるいは人員、物資の輸送に活用し得るトラック、ヘリコプター、輸送機等の航空機、あるいは艦艇、その他施設作業、宿泊、医療、給水、給食等の各種ニーズに応じ得る天幕でございますとか救急車、野外手術システム、水タンク車等々の装備品を持っております。これらの装備品等を活用して災害派遣活動を実施してきでおるわけでございます。
 また、さきの大震災の経験を踏まえ、平成七年度の補正予算におきまして、災害派遣活動の一層の充実を図るため緊急に対応すべき事業として、ヘリコプター等により収集した映像情報を伝送するシステム、あるいは人命救助システム、各種輸送用車両等を整備したところでございます。
 このように、災害派遣活動に必要なものは基本的には整備されているとは考えでおりますけれども、自衛隊の災害派遣活動を一層充実させるため、さらにどのような装備品等が必要であるかについては今後とも検討してまいりたいと考えております。
 それから御質問の訓練につきましては、私どもは地震等の災害の発生に備えて全国で行われている防災訓練等に各地方公共団体の求めに応じて積極的に参加しておるところでございます。特に、地震災害への対応に主眼を置いた総合防災訓練におきましては、災害発生時に迅速かつ的確な救助活動を行うことができるよう、人命救助、物資等の輸送、情報連絡等の各種訓練を実施しておりまして、各地方公共団体との連携の強化を図っているところでございます。
 このほか自衛隊は、通常の訓練の一環といたしまして、非常呼集訓練でありますとか非常無線通信訓練、水難救助訓練等の災害派遣活動時にも有効な訓練を各種の部隊で実施しているところでございます。本年九月には、さきの大震災の教訓を踏まえつつ、平成七年度陸上自衛隊大規模震災対処演習というものを実施いたしました。
 防衛庁といたしましては、今後とも各種防災訓練の内容等についで充実を図るなど、自衛隊の災害派遣をさらに円滑に行うための体制の構築に努めてまいる考えでございます。
#162
○戸田邦司君 十分に期待できる体制が整っているというふうに考えてよろしいかと思います。
 そこで、最後の質問になりますが、実は先月の文芸春秋に「東海大地震は予知できない」という記事がありまして、記事の中身につきましてはいろいろ問題もあるように私は読みました。ちょっとその一部を紹介しますと、「観測機関は六省庁にもまたがり、情報収集やデータの評価はばらばらにやっていたのが実情だった。阪神・淡路大震災をきっかけに、こうした観測態勢に批判が集中したのも事実であった。」と。その後に一くだりくっつくわけですが、こういうような記事があります。
 私はこれは事実誤認が相当あると思いますし、ある点では指摘されている中に正しい点もあるかと思います。こういう記事が出てそのままになっていますと、国民は安心できないということがあると思います。
 そこで、この点につきましで二つのことを申し上げたいと思います。
 一つは、こういう記事の事実関係につきまして地震予知関係を総括して統括的に見ている科学技術庁から見て、この記事自身にどういうような問題があるかという点であります。
 また、この記事の中に出てまいります地震調査研究推進本部というのがあります。これはことしの大震災の後で設置された一つの機関であるかと思いますが、こういう本部がつくられて、それで総括的に地震予知の問題を検討していくというようなことであるかと思いますが、この研究推進本部のメンバーを見ますと、各省庁の事務次官になっている。そういうことは、それなりの覚悟を持ってこの問題に取り組んでいるとも見えますし、各省庁の事務次官が入っていれば、やっているように見てもらえるんじゃないかという見方もできるかと思いますが、いずれにしましても、こういう方々には地震について相当責任を持ってもらう必要があるかと思います。
 さらに、地震調査研究推進本部地震調査委員会なるものがあって、ここが実際にそういうような予知関係についての研究調査を進めることになっておりますが、関係者多数、日本の権威者と言っていいかと思いますが、こういう方々が集まって仕事を進めることになっておりまして、この重要性というのは非常に高いと私は思っております。
 地震というのは必ずやってくるというようなことでもありますから、そういうことを考えますと、こういう機関というのは宇宙開発委員会とかあるいは原子力委員会のような地位を与えで通常からそういうような調査研究を進めるべきではないかと思っておりますが、その点について科学技術庁の見解をお願いしたいと思います。
#163
○説明員(上原哲君) 御案内のとおり、阪神大震災以降、先生が申されました点も含めましでいろんな形で地震の調査研究のあり方についで御批判をいただいたわけでございます。特に、各関係省庁の地震調査研究がばらばらではないか、それから地震のデータが集中化されていないのではないか、それから地震の情報がきちんと国民に伝えられでいないのではないか、それらの点につきましていろいろ国会でも御審議いただきまして、今般、地震防災対策特別措置法がこの七月十八日に施行されたわけでございます。
 従前の体制との相違につきましては、まず第一点が、従前の体制におきましては基本的には、地震調査研究のあり方とか計画の立案につきましては文部省に設けられました測地学審議会が責任を持つ、それからその計画に基づく推進は閣議決定に基づく地震予知推進本部が責任を持つ、それからそういう体制のもとで得られたデータについては国土地理院に設けられましたいわゆる地震予知連が責任を持つという体制であったわけでございますが、それを今回、法律に基づきまして一元的に地震調査研究推進本部が担うという形になってございます。
 したがいまして、計画の立案につきましては推進本部内に設けられております政策委員会が分担するとともに、その政策委員会の中に予算の調整機能、それから観測計画をつくる機能、それから総合的、基本的な施策をつくる機能が設けられてございますと同時に、地震の評価につきましても地震調査委員会が設けられでおりまして、そこで総合的な評価をいたすということになっております。
 それで、具体的な活動でございますが、政策委員会におきましては、御案内のとおり、平成八年度の予算につきましで御調整をいただくと同時に、現在、観測の空白域があるのではないかという御指摘があったわけでございましで、全国地域でどういう観測網を整備したらいいかという点について御審議いただいているところでございます。
 また、総合評価の問題につきましては、大体月一回その評価委員会を、本日も開催されたわけでございますが、定例的に開催すると同時に、伊豆東方沖地震でありますれば、その時点に合わせた臨時会を開催する等の措置を講じております。
 そういうことでございまして、今、できて五カ月でございますが、鋭意努力している次第でございます。
 また、委員の常勤化も含めましで、先生の御指摘のあった点につきましては、今後の問題として十分検討させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
#164
○本岡昭次君 まず初めに大臣、そして防災局長にお伺いをいたします。
 年が明けて一月十七日になれば、ちょうど阪神・淡路大震災が発生してから満一年を経過いたします。この一年間、一体どのようにして阪神・淡路大震災の復旧・復興がなされたかということを真剣に考えてみる大きな節目であると言わなければならぬと思います。
 そこで、この復旧・復興いろいろあるけれども、進捗状況は一体どうなのか。当初考えておったものの、否やれると思っておったものが否やれたのか、いや七十ぐらいなのか五十ぐらいなのかという問題です。
 私は毎週帰って地元を歩きます。だけど、感じとしては非常におくれているんではないか、こう思います。そして二度目の寒い冬を仮設住宅やいろんなところで過ごす方がおられるわけであります。十二月一日に私は総理に、被災者の皆さんに安心しで頑張りなさい、政府が、国が財政的な問題もきちんと対処しますからとあなたが言うことが一番大事だと、こう言ったけれども、どうも何かあやふやなお返事しかいただけなくて、大変私は不満であります。地元の方は、あの答弁を聞いておっで、大変不安で仕方がないと、こう考えるんですね。
 それで、被災者の人が一体あとどれだけの月日を経ることによって震災前の平常な生活に戻れるのか、また国の側からしたら、戻っていただけるのかという点、どうですか、見通しは。
#165
○国務大臣(池端清一君) 地元で大変御苦労願っている本岡委員に敬意を表する次第であります。
 阪神・淡路地域の復興状況でございますが、電気、水道等のライフラインや道路、鉄道等の交通基盤施設等は、一部を除きましでおおむね復旧し、また瓦れきの処理等も順調に進んでいるなど、政府や地元地方公共団体、地元住民一体となった大変な御努力のもとに復旧への取り組みはおおむね順調に進んでいると、このように認識をしておるところでございます。しかし、あの復興は御案内のように長期にわたる事業でございますので、今後とも阪神・淡路地域の一日も早い復興に向けて、諸施策の実施に政府一丸となって総理を先頭にして取り組んでまいりたい、こういうふうにかたく決意をしておるところであります。
 先生お尋ねの何%ぐらい進んだのか、こういう問題でございますが、復旧の事業は広範多岐にわたっておりますので、全体をまとめて何%進んだかということを定量的に数字で示すことは甚だ難しい、こう思っておりますけれども、おおむね順調に推移しておる、こう思っております。
 なお、私も国会が終了しましたら、翌日からまた神戸に入りまして、私自身この目でその後の神戸の復興状況について確かめてまいりたい、こういうふうに思っております。
#166
○本岡昭次君 大臣、そのときに恐らく地元の皆さんは、二年目の冬を迎える、我慢する、頑張ると、来年もやっぱりこういう状態で冬を過ごさせるのかというような、そういう具体的な話が出てくるんですよ。切実ですからね、当事者にすれば。
 そこで、やはり一月十七日に一年を迎えたら、そこで総括をする必要があると思うのです。この一年どういうことを国がやったか、地方自治体がやったか、また被災者の皆さんかどう頑張ったかという総括をして、そしてその総括から頑張る勇気なり、それからまた励ましというものを与えるようにしないといかぬのと違いますか。そしてその中の中心は、国がどうやったかということでなくて、被災者がどう頑張ったか、そこのところに依拠して、道がどうなったとか港がどうなったとか、あるいは鉄道がどうなったとかいうよりも、人々の暮らしがどうもとどおりになるかということがやっぱり僕は基本だと。
 どうですか、そういう一年間のまとめを国土庁の防災局なんかが中心になって総括表をつくって、それを被災者の皆さんに一つの励ましとして与えていくというぐらいのことをおやりになったらいかがですか。
#167
○国務大臣(池端清一君) 来年の一月十七日には地元で慰霊祭等も行われますし、また大きな規模のフォーラム等も開催をする予定でございます。私も出席をいたしますので、その中でやっぱりきちっと一年間の総括というものを政府の方から明らかにしていきたい、先と言われるような方向で作業を進めでまいりたい、こう思っております。
#168
○本岡昭次君 そこで、復旧・復興のポイントとして、神戸市や兵庫県が、エンタープライズゾーンというんですか、こういう一つの提案をしているようですが、この提案は復旧・復興のポイントになるんではないか、目玉になるんではないかという認識を私は持っております。
 国土庁としてはこのエンタープライズゾーン構想に対してどういうお考えをお持ちですか、簡単に教えてください。
#169
○政府委員(角地徳久君) 去る十月十日の阪神・淡路復興委員会におきまして、提言の十一というのが取りまとめられました。その中で、長期的視点から十カ年を通じで復興のために特に重要と認められる戦略的プロジェクト等について具体的に四つほど御提案がございましたが、その中の一つとして新産業構造形成プロジェクトというのがございます。地元で今エンタープライズゾーンの構想がいろいろと検討されているわけでございますが、我々といたしましては、この新産業構造形成プロジェクトの重要な一環としてこのエンタープライズゾーン構想というものが位置づけられるんではないかというふうに考えております。
 現在、地元では新規産業の創設なり誘致というものを支援するために、阪神・淡路産業復興推進機構というものの設立の準備が進められております。また、神戸情報通信研究開発支援センターというものも設立の準備が進められております。
 これに加えましで、地元ではポートアイランド第二期地区につきましで企業の集積を促進するために、このエンタープライズゾーン構想というものが検討されているというふうに伺っております。
 なお、その具体的な中身につきましては、さらに地元におかれまして、県、市あるいは民間が連携をして検討委員会を設けてさらに詰めの作業を行っているというふうに伺っております。
 我々といたしましては、こういった御検討を踏まえまして国としてどういう支援をすべきか、またどういう支援をすることが可能であるかということについて検討してまいるつもりでございますが、ただ地元の経済というものは日々動いでいるものでございます。現在できるところから具体化を進めていくという取り組み姿勢が大事であろうというふうに考えておりますので、毎年毎年のそれぞれの機会をとらえまして、できるところから実現に向けて鋭意支援を進めてまいりたいと考えております。
#170
○本岡昭次君 国土庁長官にお願いしておきます。今言いましたエンタープライズゾーンというのは、別名フリートレードゾーンというのと同じでありまして、これから二十一世紀に新しい日本の経済の掘り起こしをやっていくという上にも極めで大事な構想であり、また規制緩和とかあるいはまた地方分権とか、要するに新しい時代に改革していくポイントになる、この二つのテーマもあわせて組み込んだ非常に大事な構想ではないかとも僕は思います。
 ぜひ国土庁としても、復興してもとどおりの町になったんじゃなくて、新しく生まれ変わった阪神間、そしてそれが二十一世紀の日本全体の都市のモデルになる、日本だけじゃなくてアジア、世界の一つのモデルになるようなテーマをやっぱり考えでやっていただきたいし、エンタープライズゾーンの問題はその中核になるのではないかというふうに思ったりしておりますので、ひとつ力強い御支援のほどをお願いしたいと思います。
 そこで、具体的な問題で阪神・淡路大震災で被災した分譲マンション、これの復興問題についてお伺いをいたします。
 私が取り上げるのは、ちょっと見にくいですけれども、こういう立派な十一階建での二百十戸という居住者が入っているこのマンションの問題なんです。(資料を示す)地震によって損傷を受けるでしょう。ところが、損傷を受けた状況を専門家に見てもらったら、ある人はこれは修復で大丈夫だと言う、ある人は解体をして建て直さなければいけないと言う、この二つのいわゆる意見が出てくる。そこで双方の立場で争い、トラブルが起こる。それでなかなか居住者の合意形成というものができないという状況が幾つかのマンションで数多く起こっているんじゃないか。私のところへも絶えずそういう訴えが参ります。
 そこで、こうした分譲マンションが阪神・淡路大震災のようなそういう震災によって被災をしてどうするかという問題とは別に、やかで分譲マンションも耐用年数が過ぎればこれを建で直すとか、あるいはまた途中で傷めばそれを修復するということが起こる。そのときにそれぞれ区分して所有しているこの権利の問題をどう調整するかということで区分所有法というものがあるわけなんですが、私は区分所有法という分譲マンションの権利関係を規定したこの法律は、今言ったように修復でいいのか、いやだめだ、再建しなくてはいけないんだという、そうした判断をどのように一体この法律は求めようとしているのか、ちょっとお考え方を簡単に聞かせてください。
#171
○説明員(升田純君) まず、マンションの復旧あるいは建てかえにつきまして基本的な法制度を御説明させていただきますと、法律上は、小規模滅失、すなわち建物の価格の二分の一以下に相当する部分の滅失があった場合、各区分所有者が復旧して、他の区分所有者に対して復旧に要した費用などの償還を請求することができるという方法と、ほかに区分所有者の集会におきまして区分所有者及び議決権の各過半数の復旧決議により復旧するという方法がございます。
 それから、大規模滅失と言っておりますけれども、建物の価格の二分の一を超える部分の滅失があった場合には、この場合には過半数ではなくて、各四分の三以上の特別多数決の決議による復旧ということができることになっております。
 他方、建てかえにつきましては、今申し上げました一部の滅失に限りませず、老朽あるいは損傷その他の事由によりまして、建物の価格その他の事情に照らしまして、建物の効用を維持し、または回復するのに過分の費用を要するという場合に、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の特別多数決の建てかえの決議によりまして建でかえを実現するということになっております。
 そのほかに、今回の大震災につきましでも適用されておりますけれども、ことしの三月十七日に成立いたしました被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法というものに基づきましで、この場合には建物がもう全部減失しておりますので、敷地の共有者などの議決権の五分の四以上の多数決による再建の決議というものを行っていただきまして再建を実現するということになっております。
 このような復旧、建てかえあるいは再建という制度は特別多数決制度をとっておりますけれども、他方、少数者の権利というものにも配慮しながらさまざまな面で権利を保護しております。
 さらに、実際に、こういうマンションを迅速に建てかえあるいは再建するという面では、実際上の運用といたしましては、さまざまな面で区分所有者などの協力が必要でありますので、基本的には区分所有者などの話し合いが必要でございましで、そういった話し合いの中で円滑、円満に解決していただくということが最も重要ではないかというぐあいに考えております。
#172
○本岡昭次君 それで、いわゆる公費解体と言って、いわゆるごみを厚生省が処理するという立場で瓦れき処理というものを公費でやっているわけなんですね。だから、マンションも解体をした、私の今示したこのマンションも二億八千万かけて解体する、その解体する二億八千万は公費で持つという事柄があって、それは三月三十一日までにやらなければ公費で解体してもらえないから、いずれにしたって早く決めよう、早く決めようと言って、一方では個々人の権利関係が複雑に入れかわり、修復でいいと言う人と、いや解体やと言う人でなかなかまとまらぬ、しかし三月三十一日までに解体しなければ金がもらえないというふうなことで混乱を起こしているんですね。
 そこで、区分所有法では、今おっしゃったように、建てかえ決議というものを行わなければ、その建物を解体して再建していくという手続に入ることを認めていないんですよ。逆に言えば、建てかえ決議がなければ、その建物を解体するということはこの法律は認めでいないというふうに理解してよろしいか。
#173
○説明員(升田純君) 建物を解体するというのは幾つかの場面がございますけれども、その一つの場面は、今御指摘の建てかえの決議があったという場合に初めでできるということになっております。それから、先ほど申し上げましたけれども、区分所有建物が全部滅失したという場合には、解体と言うべきかどうかわかりませんけれども、残骸を取り除くという意味でこの場合には解体ということになりますので、この場合には必ずしも決議がなくても除去できるという意味で解体できるというぐあいに考えられると思います。
#174
○本岡昭次君 今私がお見せしましたこの建物は、二百十四戸で、そのうちの六十六戸は居住に何ら支障がなかった。そして自費で修理をして十八家族もここに住んでいた。だけれども、公費解体を早くしなければならないから出ていけといって、そして解体の同意書を強制的にさせられたという事態もここに起こっているんですね。
 それで、修復するのか解体して建てかえるのか、いずれかに判断をして決めにゃいかんですよね、そこの居住者が。しかし、その決めるのに私はやっぱりかなりの時間が要ると思うんですよ。二十代の若い人もおれば、もう六十、七十でそういう人もおるし、あるいは経済的な力の差もある。それが新しく建てかえるとなれば、負担の経済的な問題からかなりその議論を必要とすると思うんですね。そんな簡単にいかない。
 にもかかわらず、解体決議を本年度じゅうに決めなければ公費負担ができないというところから、なぜことしじゅうでなければいけないのか。来年の三月三十一日をまたいでも円満に解決するということがまず居住者の基本なんですから、そこのところに依拠してやれないのかというふうに思うんです。
 厚生省の方がこれの仕事を担当しでおられるようです。どうでしょう。厚生省の気持ちは私は事前の話し合いでよくわかるんです。わかり過ぎるほどわかっているんですが、やはり公費解体の期限というものがきちっとあることによって、居住者のいわゆる話し合いによって合意形成をしていくということの大きな障害になっていることは事実なんです。何とかこの期限の問題についてよい知恵を、厚生省、出せませんか。
#175
○説明員(三本木徹君) 先生御指摘の損壊建物の解体事業、これは市町村の事業として、目的は被災地の復旧・復興ということが目的になって市町村が事業主体となって行う、それに対しまして国が補助をしていくという、こういう形になってございます。
 それで、お話しの解体の期限を延長するかどうかということでございますけれども、事業主体が市町村であるということもございましで、それぞれの市町村がその災害の復旧・復興の観点から必要であるかどうかということを踏まえて判断をしていかざるを得ないものではないだろうかというふうに思っております。
 それからもう一つ、一般的なことでございますけれども、市町村が予算の措置をするかしないかというときには、実は事業執行の見込みがあるのかないのかというのが大変重要なポイントになるだろうと思っております。したがいましで、事務手続上はやはり事業執行の見込みが全く立たない、かつまたその災害の被災地の復旧・復興という面から見てもなかなか説明がしにくいというような事態が訪れると、極めで困難な事態になるように思っております。
 私どもといたしましては、できるだけ市町村の意向を踏まえた形で国庫補助の面から支援ができるところはどこまでかということを考えてまいりたいと思っております。
#176
○本岡昭次君 自治体の災害の復旧・復興の事業だということですから、自治体側が三月三十一日の期限内におさまり切れないものがあるというふうな判断に立って、そして厚生省の瓦れき処理というその問題にかかわる費用負担のところで話し合いがスムーズにいけば、年度をわたるということもあり得るというふうに考えてよろしいか。
#177
○説明員(三本木徹君) ただいま関係の市町村などからいろいろ事情というものを私ども把握してございますが、一般論で申し上げますと、繰り返しになって恐縮でございますが、予算措置の議論がございますので、予算措置を行う上で各市町村が事業執行の見込みが立つのか立たないのか、あるいはある程度のリスクを負いながらも取り込んでいくのかどうか、こういったことはよく私どもとしては聞いてまいりたいと思っております。
#178
○本岡昭次君 国土庁長官、こういういわゆる予算の年度という問題が私はきちっとあってしかるべきだと思うんですよ。だけれども、現実はいろんな動きがあるわけですから、厚生省も苦労しておられるということをよく知っております。だから、何とか実態というものをひとつ大切にして、この問題を解決して、できるだけ居住者間におけるトラブルが起こらないように、再建した後そのことがもとになって居住者間の感情的なものが残ったのではこれはどうしようもありませんから、その点はひとつ長官の方からも厚生省の方へいろいろな話し合いもしでいただきたいということをお願い申し上げておきます。厚生省の気持ちは大体わかっておりますので、よろしくお願いします。
 それで、時間がなくなりまして、建設省の方にもちょっとお伺いしたいことがあったんですが、ちょっと省かせでいただきます。お許しください。
 それで、文部省に一点だけ伺います。
 子供たちが震災によって他府県の非常なお世話になっております。大変ありがたいことであります。そこで、帰ってくる子供、また帰れない子供がおります。そしてまた、学校に帰っている子供もやはり震災で受けた心の傷というものは非常に深いです。また、最近まで被災者が一緒に学校の中にいましたから、そういう意味で、やはり心のケアというふうなものなり、非常に教育が困難な状態にその地域はなっているということを踏まえて、今年度は教職員定数の特例措置をやっていただきました。非常に地元は喜びました。また、そういうことで現場の教職員に勇気を与えられました。
 ところが、これもやっぱり三月三十一日という一つの年度を越えで新しい定数ができるという状況なんですが、できれば、まだまだ流動的な状況がございますし、被災した子供たちの心に残った傷跡というのは非常に大きいし、この特例措置をもう一年やはり延期しで、そして教育現場の教職員に勇気と励ましを与えていただきたい、こう思っているんですが、どうでしょう。
#179
○説明員(遠藤純一郎君) 先生御指摘のように、平成七年度の兵庫県の教職員定数につきましては、特例措置を講じで学校の運営に支障がないようにということでやったわけでございますけれども、兵庫県の方から平成八年度の話につきましでも、児童生徒が県外から戻ってくるということが見込まれるということ、また児童生徒の心の健康の問題への対応が引き続き必要だという状況にあるという説明を私どもお聞きしておりますし、それに伴っての定数措置の要望ということもございます。
 そういうことでございますから、兵庫県における平成八年度の教職員定数の取り扱いにつきましては、今後とも兵庫県から詳細な説明を聞きつつ、学校教育が引き続き円滑に行われるよう必要な配慮をしてまいりたい、こう考えておる次第でございます。
#180
○本岡昭次君 終わります。
#181
○委員長(須藤良太郎君) 他に御発言もなければ、本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#182
○委員長(須藤良太郎君) これより請願の審査を行います。
 第八号水害対策に関する請願外十四件を議題といたします。
 本委員会に付託されております請願は、お手元に配付の付託請願一覧表のとおりでございます。
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、いずれも保留とすることに意見が一致いたしました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#183
○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ―――――――――――――
#184
○委員長(須藤良太郎君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#185
○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#186
○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#187
○委員長(須藤良太郎君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#188
○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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