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1995/12/13 第134回国会 参議院 参議院会議録情報 第134回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号
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1995/12/13 第134回国会 参議院

参議院会議録情報 第134回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号

#1
第134回国会 国民生活・経済に関する調査会 第2号
平成七年十二月十三日(水曜日)
   午後一時四分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    会 長         鶴岡  洋君
    理 事
                太田 豊秋君
                清水嘉与子君
                牛嶋  正君
                片上 公人君
                菅野  壽君
                聴濤  弘君
    委 員
                石井 道子君
                大島 慶久君
                大野  明君
                金田 勝年君
                鈴木 省吾君
                中島 眞人君
                橋本 聖子君
                平田 耕一君
                三浦 一水君
                魚住裕一郎君
                小林  元君
                木暮 山人君
                林 久美子君
               日下部禧代子君
                栗原 君子君
                三重野栄子君
                水野 誠一君
   政府委員
       厚生大臣官房総
       務審議官     亀田 克彦君
       郵政省通信政策
       局長       山口 憲美君
       建設大臣官房総
       務審議官     小野 邦久君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        林 五津夫君
   説明員
       運輸省運輸政策
       局次長      龍野 孝雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国民生活・経済に関する調査
 (二十一世紀の経済社会に対応するための経済
 運営の在り方に関する件)
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○会長(鶴岡洋君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。
 国民生活・経済に関する調査を議題とし、二十一世紀の経済社会に対応するための経済運営の在り方に関する件のうち、社会資本整備の現状と課題及び社会保障の現状と課題について調査を行います。
 本日の議事の進め方につきましては、初めに社会資本整備の現状と課題について建設省、運輸省、郵政省及び厚生省から説明を聴取し、次いで社会保障の現状と課題について厚生省から説明を聴取いたします。
 各省からの説明は三十分程度とし、それぞれの説明の後、十五分程度各委員から質疑を行っていただくことといたします。
 質疑につきましては、あらかじめ質疑者を定めず、委員には懇談会形式で自由に御質疑をいただきたいと存じます。質疑を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って質疑を行うようお願いいたします。
 なお、時間に制約がありますので、質疑の内容は各省からの説明に関連するものに限るとともに、簡潔に行っていただくようよろしくお願いいたします。
 また、各省からの説明、各委員からの質疑及びこれに対する答弁とも着席のままで結構でございます。
 それでは、社会資本整備の現状と課題について、まず建設省から説明を聴取いたします。建設省小野総務審議官。
#3
○政府委員(小野邦久君) 建設省の総務審議官でございますが、日ごろ諸先生方には建設行政の推進に当たり大変お世話になっております。厚く御礼を申し上げる次第でございます。
 それでは、お手元に「住宅・社会資本整備の現状と課題」という若干分厚い説明資料がございます。これによって御報告を申し上げたいと思います。
 私どもで担当しております住宅・社会資本整備の基本的な考え方でございますけれども、これにつきましてはなお欧米諸国と比較いたしまして依然として立ちおくれている、こういうことでございまして、高齢社会を目前に控え少なくなっている投資期間内に積極的に整備を推進したい、こう思っております。
 下の表を見ていただきますと、我が国の住宅・社会資本の整備水準の推移でございます。項目といたしまして、私どもで担当いたしております都市公園、下水道、治水、道路、住宅を代表的な指標としてそれぞれそこにございますとおりのものを取り上げてみたわけでございますが、昭和四十年、三十年前、それから昭和五十年、昭和六十年、現在と。
 例えば都市公園でございますけれども、昭和四十年には一人当たり面積は二・四平米でございました。昭和六十年には四・九と倍以上になったわけでございますが、現在は六・七ということで相当な進捗状況、こういうことでございます。
 下水道につきましても、処理人口普及率は、総人口に対する下水道の処理区域人口ということでございますけれども、昭和四十年には八%という大変低い率でございましたけれども、現在は五一%、これは全国平均でございます。五一%ということで着実な整備が図られていると考えておりますが、なおより以上に整備に力を注がなければならない、こう考えているところでございます。
 また、公共投資は、住宅・社会資本の整備や内需の拡大による景気の回復にも大変大きな力がございます。現在は、少子化、高齢化、あるいは国際化、情報化、いろいろな意味で我が国の経済構造あるいは社会構造というものが大きな転換期に当たっていると認識をいたしておりまして、何とか適切なそういういろいろな構造変化に対応できるように質の高い住宅・社会資本の整備を図りたい、こう思っているところでございます。
 二ページをおあけいただきますと、国際比較の円グラフがございます。実線の部分が日本の現状でございます。一人当たりの病床数とかあるいは乗用車の普及率から、あるいは右の方を見ていただきますと、一戸当たりの住宅床面積というものに至るまで、幾つかの指標をとりまして国際比較をやってみたわけでございます。真ん中の点線が主要先進国の平均でございます。もちろん、これは指標によりましてはそれぞれの国の指標というものが必ずしも一致をいたしておりませんので、正確に各国と国際比較をできるというわけではございませんけれども、大まかな方向は出るものと考えております。
 二ページの下でございますけれども、居住地周辺の社会資本について国民の方々が、住民の方々がどういう要望が一番多いのかというようなことを調査いたしました。
 左の方は、社会資本の整備に関する平成六年七月の世論調査でございます。総理府でおやりになったものでございますが、一番多いものは道路の二七・二%でございました。あと私どもの担当で申し上げますと、公園緑地、下水道、あるいはそれ以外にもごみ処理とか一部関係あるものもございますけれども、そういったようなものが大変率が高い。
 右の方は生活環境に対する重要度の調査でございまして、これはサンプル数はおよそ七万人、有効回答が五割という中で、どういうような生活環境についての重要度を国民の方々が認識しておられるのか、そういう調査でございますけれども、一番はやはり何といっても災害に対する安全さというのが六六・四%の高率でございました。きれいな空気と水、あるいはごみ、下水道などの処理、あるいは子供の遊び場の安全さ、道路の整備ぐあいといったようなものが高順位になっております。
 三ページをおあけいただきますと、これはことしの十二月一日に政府といたしまして閣議決定をいたしました構造改革のための新しい経済社会計画でございます。それにおいて、それぞれの整備手法としてどういうような割合のものを定めているのかということをちょっとグラフであらわしたものでございます。
 例えば、一番上にございます「快適な生活環境の形成」では、「排水が公的主体により衛生処理される人口の割合」というものでございます。平成六年度末では五二%でございますが、これを二十一世紀初頭、おおむね九割にしたい。ちなみに新しい経済社会計画は九五年から二〇〇〇年までの五年間ということになっておりますが、二十一世紀初頭ではおおむね九割という目標を定めております。
 一つ間を置いていただいて、「住宅一戸当たりの平均床面積」でございますが、これも平成五年末は九十二平米でございましたけれども、二〇〇〇年、平成十二年にはおよそ百平米にしたい、こういう目標を新しい経済社会計画では掲げているところでございます。
 あと、「安全で安心できる生活の確保」、これは、特に高齢者や障害者も安全で快適に利用できる幅の広い歩道の設置等につきまして設置率を掲げてございます。あと幾つかございますが、時間の関係もございますので省略をさせていただきます。
 四ページをおあけいただきまして、「住宅・社会資本整備の効果」でございます。どういう効果があるのか。特に住宅・社会資本は毎年ストックが蓄積をされるわけでございます。それが日本自体の一つの富になるわけでございますけれども、そういうような観点から効果はどうかということをまとめたものでございます。特に、公共投資は地方圏の経済に占める比重が大変高いということもございまして、生産、雇用の拡大を通じて地域経済の回復に大きな効果を発揮しているというふうに考えております。
 例えば、道路事業でございますと、渋滞による年間の損失額は十二兆円というふうに予想されておりまして、これは交通センサス等による推計でございますけれども、そういうようなものをとにかくバイパスとか環状道路の整備等によって解消していきたい。治水事業につきましても、河川のはんらんによる想定被害というものを、例えば利根川を例にとりますと被害額は平成四年度で十五兆円ということになっておりまして、これについては堤防の整備、治水事業の推進等いろいろな対策を講じるということでございます。
 ちなみにその下に「高齢者住宅の整備による介護費用の軽減効果」というのがございます。これは、私どもの官房の政策課の中にございます建設政策研究センターというところで一昨年の五月に試算をしたものでございます。
 御案内のとおり、大変激しい勢いで高齢化が進んでいるわけでございますが、今後の高齢化社会を迎えて、やはり在宅の介護というものが大変大きな課題になっております。あるいはこれからますますなるということが予想されるわけでございますが、住宅を高齢者向け仕様とした場合のコストと、それによって得られる、例えば在宅介護の費用の軽減効果というものを比べたものでございます。
 もちろんいろいろな前提がございますので、これをそのまますぐ数字として絶対のものだということを申し上げるあれはないわけでございますが、一応の試算といたしましては、そこにございますとおりコスト増五十四万円に対して在宅介護の一部の軽減効果というのは二百八十万円になるということでございまして、費用対効果の関係では五・二倍、やはり高齢化対応、高齢化社会を迎えるに当たって住宅あるいは住環境の整備というものは大変大きな課題を持っている、こういうことでございます。
 それから五ページを見ていただきますと、どんどん最近ネットワークによる高速道路が整備をされてきておりますけれども、それの時間短縮のモデルでございます。後刻お目通しをいただければと思います。
 六ページは、河川整備による床上浸水の解消、国民の生命、財産の安全の確保のための例といたしまして、平成六年九月の五間堀川の例を取り上げてみました。
 七ページは、下水道の普及に伴う東京の神田川の水質の改善状況でございます。左の方に環境基準として一定の数値がございますけれども、右の折れ線グラフが普及率でございます。特に下水道の普及に伴って水質が改善されてきているということをあらわしております。
 それから、七ページの真ん中は「歴史的資源を活用した公園整備による地域活性化」ということで、これは国営の沖縄記念公園、これの首里城の開園後における観光客数の増加というものをあらわしております。
 八ページを見ていただきますと、住宅・社会資本も長い歴史があるわけでございますが、時代の変遷とともに、あるいは社会環境の状況の変化とともにいろいろ変わっていかなければいけないわけでございます。今、私どもでは、二十一世紀に向けて何とか生活の質の向上というものを一つの切り口として、各省庁とも連携をとりました横断的な取り組みをしたい。あるいは新しいいろいろな連携・交流、一つの例を申し上げますと、高速道路が開通することによって従来にない経済圏域というものが出てまいります。そういうような新しい連携・交流を通じた地域づくりなどを推進していきたいということを基本的な理念といたしまして、ことしの十一月十四日に「新連携時代の快適生活ビジョン」というものを策定いたしました。ビジョンのポイントは、そこにございますとおり三つございます。
 一つは、二十一世紀初頭までに全国どこでも地域の特性に応じた快適生活の享受が可能になるようにしたい。二番目に、生活者の視点に立って快適生活を実現する生活インフラ整備の推進を図りたい。三番目は、地域を超えた多様な連携、「新社会連携」というふうに私どもでは名づけたわけでございますが、これを通じて個性的で活力ある地域づくり、全体といたしましては「いきいき・ふれあい列島」というふうに言っておりますが、国土全体がやはり活性化するようなそういう地域づくりをしたい、こういうことでございます。もちろん、このためには低コストの施設整備でございますとか、省エネ、環境といったようなものに十分意を用いなければいけないことは当然でございます。
 具体的な内容等につきましては、お手元にパンフレットを用意させていただきました。「新連携時代の快適生活ビジョン」というものでございます。ちょっとこれ御説明をすると時間が長くなるもので省略をさせていただきまして、後刻お目通しをいただければと思う次第でございます。
 九ページでございますけれども、そういう考え方に基づきまして、主要施策の体系はどうかというものを六本の柱にまとめてみました。「経済構造の改革に向けた二十一世紀への基盤づくり」という副題でございます。
 一つは、高齢者・障害者等が暮らしやすい住宅・町づくりの推進でございます。二番目に、新しい国土構造の実現に向けた魅力と活力を追求する新しい地域づくりの推進でございます。三番目に、快適な暮らしを支える生活基盤整備の推進でございます。四番目に、安全で安心できる地域づくり・町づくりの推進でございます。もちろん、ことし一月十七日のあの不幸な阪神・淡路大震災のいろいろな教訓というものを織り込んだものでございます。五番目が、豊かな住生活実現のための住宅・宅地対策の新たな展開。最後が、情報化、新技術開発、省エネルギー等新たなニーズにこたえる住宅・社会資本整備の推進でございます。
 具体的には、これらのそれぞれの事業施策というものは、新しい五カ年計画を施設ごとに策定することによって達成をしていきたいと考えておりまして、平成八年から五本の新しい五カ年計画がスタートをするわけでございます。後刻御説明を申し上げます。
 住宅・社会資本整備のための進め方の改革でございますけれども、そこに五つの丸印がございます。
 他省庁と連携をした総合的・横断的な事業の推進を図りたいということが一点でございます。例えば、高齢化社会を迎えて、住宅もやはり厚生省等と十分連携をとった高齢化対応の住宅あるいは環境整備というものをやっていきたい、こういうことでございます。
 規制緩和の推進は当然のことでございます。
 それから、公共事業の実施における透明性・客観性の確保。これは、大変長く時間のかかるようなダム事業でございますとか大規模な道路等につきまして、より以上に透明性・客観性を確保するための第三者の評価システムを導入したところでございまして、それを引き続き現在試行いたしておりますけれども、全力を挙げて試行してまいりたいと思っております。
 それから、四番目の柱が入札・契約制度の改革でございまして、不正の起きにくいシステムということで平成六年の一月からスタートをいたしております。
 それから、現在大変課題の多い建設・建築コストの低減対策、これにつきましても、平成六年の十一月に一つのアクションプログラムをつくりまして、それによって今鋭意資材の対策でございますとか技術の開発でございますとかいろいろな方法を進めております。
 十ページ以下は、それぞれの具体的な進め方の改革の例を書いたものでございます。
 例えば、省庁間連携と申しましても、具体的に何をどうするのかということにつきまして、十ページの一番上にございますとおり、医療・福祉施策と連携をいたしました高齢者向けの住宅供給の推進については、私ども建設省といたしましては、高齢者向けの住宅の供給が一つの責務ということになるわけでございますが、あわせて厚生省で御担当しておられますデイサービスセンター等の福祉施設、医療施設等との連携を図りながら実施をしていこうというふうに考えておりまして、従来からもいろいろ連携をしておりますけれども、より以上に総合化を図る必要があると考えております。
 十一ページは、規制緩和の推進でございますが、時間の関係もございますので項目だけ読ませていただきますと、特に三番目の「公共事業の実施における透明性・客観性の確保」では、事業審議委員会等を個別のダムごとにつくりまして、現在、第三者の評価システム導入のための第三者の意見を反映するシステムの改善と、それから再評価のためのシステムの導入をいたしております。「入札・契約制度の改革」につきましては、そこにございますとおり、一般競争方式の導入等でございます。「建設・建築コストの低減」等につきましては、そこにございますとおり、平成六年の十二月に策定をいたしました「公共工事の建設費の縮減に関する行動計画」に基づいて、資材費の低減、生産性の向上、技術開発を柱とする六十一の具体晦な施策を決めまして、これによって現在鋭意いろいろな対策を進めているところでございます。
 十二ページ以下は「主要施策」でございますが、特に六つの柱と申し上げました個別についてのいろいろな考え方を取りまとめたものでございます。一つ一つ御説明をすると大変時間もかかりますので、さっと目で追っていただきたいと思いますが、特に高齢者・障害者等が暮らしやすい住宅・町づくりの推進では、去年の六月に「生活福祉空間づくり大綱」というのを私どもではつくりました。これによって、そこにございますとおり、社会経済環境の変化によっていろいろな対応をしてまいりたいと思っております。
 お手元に「生活福祉空間づくり大綱の概要」というものをパンフレットでお配りをさせていただきましたので、後刻お目通しをいただければと思います。
 それから、十三ページはそういう具体的な施策として、特に「(2)バリアフリーの生活空間の形成」ということでございまして、すべての人々が円滑に移動できるような環境整備ということで、特に幅の広い歩道、三メーター以上の歩道でございますが、これはそこの下の絵にございますとおり、二台の車いすと自転車が一台悠々とすれ違えるような、そういう幅の広い歩道を設置していかなければいけない、そういう考え方に基づくものでございます。それ以外のいろいろな施策ももちろんございますけれども、省略をさせていただきます。
 十四ページは、「高齢者、障害者に配慮した建築物・市街地の整備」でございまして、特に平成六年に認めていただきましたハートビル法、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律というのがございます。これに基づきまして、人に優しい建築物の整備の促進を進めていこうということでいろいろな施策を進めでございます。もちろん、官庁施設におけるいろいろな身障者用のエレベーターとかスロープといったようなものにつきましても、特に身障者用のエレベーターは平成八年に三十五カ所増設をすることにしておりますけれども、いろんなことをやっております。
 それから、三番目の「安定とゆとりのある住生活の実現」では、特に高齢者の安全に配慮した住宅の整備ということで、二十一世紀初頭までに約五百万戸の確保を図りたい、こう考えているところでございます。それから、福祉政策と連携をいたしましたシニア住宅、シルバーハウジング等ケアつき住宅の整備の促進も当然のことでございます。
 十五ページは、「安心して子供を生み育てられる家庭・社会の環境づくり」のためのいろいろな施策でございますけれども、一つだけ御報告をさせていただきますと、「子育て世帯の多様なニーズに対応した住宅の供給」ということで、職住近接を目指した都心居住の推進というものを図りたいと思っておるところでございます。
 十六ページは、「新しい国土構造の実現に向けた魅力と活力を追求する新たな地域づくり」の部分でございます。これは、言うまでもなく、魅力と活力があふれ、自立てきる地域づくりを推進していこうということでございまして、「新しい国土構造の実現に向けた交流ネットワーク形成の推進」でございますとか、いわゆる高規格幹線道路網あるいは地域高規格道路の整備等でございます。あるいは「中心市街地の活性化、アクセス機能の向上等による地方都市の活性化」、街区高度利用土地区画整理事業とか市街地再開発事業等、主として都市局関係の事業でございます。
 それから、「快適で魅力あるふるさとづくりの推進」では、言うまでもなく、下水道の未供用町村における下水道の整備、これはちなみに平成八年では五十町村で供用開始の予定でございます。
 十七ページは、最近活性化という点で過疎問題が大変大きな問題にますますなってきているわけでございますが、特に「中山間地域の活性化のための生活・生産基盤整備の推進」ということで、具体的な例はそこにあるとおりでございます。
 十八ページは、「快適なくらしを支える生活基盤整備の推進」でございますけれども、やはり潤いというものが大変重要な要素になってまいりました。そのために、「うるおいある生活を実現する緑あふれる都市環境」ということで、一つの例としては、そこにございますとおり下水道と河川事業の連携による水と緑のネットワーク整備事業というようなものとか、あるいは自然環境、生態系の観察・学習等ができる環境ふれあい公園といったようなものの整備に現在力を注いでいるところでございます。
 「日常生活を支える水の確保」につきましては、全国各地で渇水が起こるわけでございますが、そういうものについて何とか渇水対策を鋭意やりたいと思っていろいろなことをやっているところでございます。
 十九ページは、「快適な道路環境・交通環境の実現」でございますが、これにつきましては、平成七年七月七日に最高裁判所の判決がございました。一定の騒音等については道路管理者に責任があると、こういう最高裁判所の判決が出たわけでございます。一般的に六十五ホン、道路の境界から二十メーターの区域では屋外で六十ホンと、こういうことでございます。これにつきまして、道路管理者はやはり抜本的な対策を講じなければいけないわけでございます。
 現在、沿道法という法律がございます。それによっていろいろな政策をとっておりますけれども、必ずしも十分ではないということもございまして、税制等による総合的な支援も含めて周辺の町づくりと一体となった沿道環境の整備をしたい、こう考えておるところでございます。これは場合によっては次期国会に法律の改正もお願いをしたいと考えておるところでございます。
 二十ページは、「安全で安心できる地域づくり・まちづくりの推進」でございます。特に、阪神・淡路大震災の教訓等を踏まえまして、全国的な規模での防災対策というものが大変重要な課題になってまいります。
 その一つは、「公共施設等の安全対策の推進」でございますが、例えばゼロメーター地帯の河川・海岸堤防の補強でございますとか、公営住宅の耐震改修でございますとか、下水道の耐震補強、建築物の耐震改修といったようなものの例でございます。
 二十一ページは、今国会で認めていただきました建築物の耐震改修の促進に関する法律。現在、既存建築物が全部で三千五百万棟ございますが、その四割は既存不適格建築物、昭和五十六年の新耐震基準以前に建築されたものでございます。こういうものについてできる限り耐震改修を図りたい、こう考えているところでございますが、それの概要を記述してございます。
 「(2)安全性の高い市街地整備の推進」につきましては、特に密集市街地の解消でございますとか、防災安全街区の整備をやりたいということでございまして、具体的な幾つかの候補について現在整備を進めているところでございます。
 二十二ページは、「災害発生時の市民生活の安全性の確保」でございますが、何といっても、防災公園の整備ということで、広域避難地となる都市公園を歩いて三十分以内に到達できるような形で全国で七百五十カ所を目標にいたしておりますが、整備を図りたい、こういうふうに考えておるところでございます。
 それ以外にも、緊急輸送路あるいは緊急時の生活用水あるいは防災拠点で小規模な公園、これも阪神・淡路の教訓でもやはり最初の二、三日は公園にとにかく人が集まられるということが実態でございました。そういう点で、小規模な公園緑地というものについても防災拠点として整備をしていかなければならないと考えております。
 二十三ページの5は、「豊かな住生活実現のための住宅・宅地対策の新たな展開」でございまして、「新たなニーズにこたえるための公的住宅制度の積極的見直し」ということで、公営住宅、金融公庫の融資を受ける住宅、住都公団の住宅についていずれも制度の見直しを含め積極的な展開を図りたいと思っているところでございます。特に(2)にございます「ファミリー層向け賃貸住宅を中心とした都心居住」というものを推進したいということを考えておりまして、都心地域における特定優良賃貸住宅の供給あるいは都心共同住宅供給事業あるいは市街地再開発、関連公共施設の整備といったようなものに力を注ぎたいと思っているところでございます。
 二十四ページは、「情報化、新技術開発、省エネルギー等新たなニーズにこたえる住宅・社会資本整備の推進」でございますが、「高度情報化社会を支える情報基盤整備の推進」ということで、特に電線共同溝の整備あるいは(2)にございます「高度情報化の成果を活用した住宅・社会資本整備」としては、例えばVICS等道路交通情報システムの整備でございますとか、あるいは災害発生時の安全確保のための河川情報の整備、あるいは下水道管理高度情報化事業ということで、下水道の管渠の中に光ファイバーを入れ込んでいろいろな下水道管理のための施設としたいというようなこと、あるいはそこにございますホームオートメーションの普及というようなことについても力を注ぎたいと思っております。
 二十五ページは、それ以外の施策を書いたものでございますが、時間の関係もございますので省略をさせていただきます。
 最後に、二十六ページでございますが、先ほど申し上げました六つの柱を具体的に進めていく手法でございますけれども、新しい五カ年計画の策定が六百三十兆の公共投資基本計画を受けて平成八年度からスタートをするわけでございます。下水道、公園、交通安全施設、海岸、住宅でございますけれども、これにつきましては、例えばそこの右の方にございますのは、八次計画、例えば下水道でございますと二十五兆という要求額でございます。現在、最後の詰めを財政当局といたしておりますけれども、現行の第七次、十六兆五千億に対して二十五兆の要求をしたいということでございます。ちなみに、整備目標は平成十二年度末でおおむね処理人口普及率を七割に持っていきたいということでございます。
 「都市公園等整備」、あるいは次のページの「特定交通安全施設等」、「海岸事業」、「住宅建設」につきましては、時間の関係もございますので省略をさせていただきます。
 公共投資は、現在大変厳しい経済環境のもとで民間の落ち込みは大変厳しいということもございまして、我が国の経済を下支えするやはり大変重要な事業だということを考えておるわけでございます。従来、どちらかというと波及効果が少なくなったのではないかという御議論もございますけれども、まだまだ減税等に比べますと三年間トータルの乗数効果は高いものがございまして、現在の経済状況にかんがみますと、やはり来年度以降もそれなりの伸び率を確保したい、こう考えているところでございます。
 時間の関係もございまして大変説明が冗漫に流れたことをおわび申し上げまして、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
#4
○会長(鶴岡洋君) ありがとうございました。
 以上で建設省からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 先ほども申し上げましたように、質疑時間は十五分程度といたします。質疑を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って質疑を行うようお願いいたします。また、質疑はただいまの説明内容に関連あるものとし、簡潔にお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
#5
○牛嶋正君 九ページで「主要施策の体系」を御説明されております。私は、この計画の内容につきましては、これがそのまま実現していけば非常に立派なものですし、恐らく二十一世紀の基盤づくりとしては申し分ないというふうに思っております。
 問題は、やっぱり計画倒れにならないということですね。それに対しまして、その下で「住宅・社会資本整備の進め方の改革」というのをお出しになっておりますけれども、私はこの「改革」の中でもう一つ抜けている点があると思うんです。それは予算編成における今のシーリング方式です。重点配分をやらなければこれは実現しないですよ。
 一番最初のところで、先進国との比較で図をお出しになりました。でこぼこがあるんですけれども、特に気になりますのは、そのでこぼこが激しい。そして、計画ではずっと破線でそれが丸くなるように描かれております。しかし、これが実現するためには、今のようなシーリング方式の配分では絶対にこれは実現しないと思いますね。これは建設省の問題ではないと思いますけれども、そのあたりがいつも気になる。
 それからもう一つ、「他省庁と連携した総合的・横断的な事業の推進」というふうにおっしゃっておられまして、厚生省との連携が次のページに図で示されております。ここでも私は気になることが一つあります。
 それは、四ページヘちょっと戻りまして、「高齢者住宅の整備による介護費用の軽減効果」というものをお出しになっております。私は、厚生省のこの介護サービスの価値というふうなものは金銭的にはかれないと思っております。そこに厚生省の行政とそれから建設省の行政との大きな違いがあるわけです。一方は心の問題ですね、一方はこういうふうに金銭で計算されて出される。そうした場合、厚生省との間に政策のすり合わせがうまくできるだろうかという懸念があります。
 というのは、恐らく住宅を高齢者向けに変えるコストが五十四万円、これはもう計算できるでしょう。しかし私は、これによってどれだけの軽減ができるかということは、それは各家庭によって違うと思うんです。ここではあっさりと「食事、入浴、排泄などの日常生活に必要な介護の一部が不要となる」と。私は、不要にならない、今までは抱えてそういったことをやっていたのをただ手を差し伸べて済むというふうなことじゃない、すなわち介護の機能あるいは介護能力を支えるだけだと思うんですよ。そうだとすると、こういう金額で出して厚生省といろいろな議論をされても私はかみ合わないんじゃないかと思うんです。
 そういうことで、そこらあたりの「改革」のところで一つポイントは、予算編成についてのお考えはどういうふうなのか。それからもう一つは、今申しました省庁との連携はいいんですけれども、そこは非常に難しい問題があるということ。二点だけ、どういうふうにお考えなのか。
#6
○会長(鶴岡洋君) 簡潔にお願いいたします。
#7
○政府委員(小野邦久君) 計画倒れにならないようにという御指摘と、あとシーリングの問題でございますが、私どもは、やはり住宅・社会資本整備を五カ年計画によって何とか計画的にやっていこうと考えておりまして、九ページにございますとおりの具体的な施策を決めましても、これが本当に実施されなければ確かに先生御指摘のとおり意味がないわけでございます。具体的な手法としては、六百三十兆の公共投資基本計画の中における具体的な施設ごとの五カ年計画というものを五カ年で決めまして、これをやはり着実に実施することによって何とか目標に近づいていくようにしたい、こういうふうに思っております。
 幸い、過去のいろいろな五カ年計画でございますと補正予算等を認めていただけるということもございまして、かなり五カ年計画の達成率はいいのでございます。個別に今ちょっと資料を持っておりませんけれども、そういうような過程の中でやはり五カ年計画をきちっと実施することによって何とか目標に近づきたい。
 ただ、先生御指摘のとおり、シーリングは大変厳しいものがございます。当初要求自体を、私どもこういうことを実施したいと申し上げてもシーリングの枠の中に入らないと要求ができないわけでございますので、当然お金がつくわけはないわけでございます。そういう点で、国全体として財政の組み方、その手法の一つとしての、いろいろな要求が多いのでやはり天井、シーリングを決めてその範囲内で各省庁がそれなりにきちっとめり張りをつけてこいというそういう要求方式でございますけれども、現段階では、私どもの立場で申し上げますと、財政全体の中で要求手法というものも現状ではやむを得ないのかなというふうに思っているわけでございます。
 なお、いろいろな財政当局との問題もございますので、より以上にいい一つの重点化のための方法とかいうものがあればそういうものもぜひ勉強していかなければいけない、こう思っているところでございます。
 それから、他の省庁と連携した問題について、特に私どもが実際に建設政策研究センターで実施をいたしました四ページの表でございますけれども、御案内のとおりこれは私どものあくまでも試算ということでございます。
 例えば、「住宅を高齢者向け仕様とすることによるコスト増」では、手すりとかあるいは非常に幅員の広い建具とかそういう住宅をつくる場合になるべく高齢者仕様向けというものを何とか進めたいということを考えておりまして、それは結果的にいろいろな観点で将来の在宅介護等の費用の軽減にはなるんじゃないかと、そういうことをあらわしたものでございます。
 厚生省でおやりになる在宅介護等いろいろな福祉サービスというのは、やはり心の問題ということはお話しのとおりだと思いますし、私どもはどちらかというと住宅の施設的な面をそういう住宅仕様になるべく振り向けていくようにしたい。だからこそ住宅金融公庫の割り増し融資とかいろんなことをやるわけでございますが、そういう観点から申し上げているわけでございます。例えば巡回入浴も、従来は巡回入浴でやらなかったらいけない方があるとすれば、こういう仕様をすることによって自宅で家族の方がちょっと手伝うことによって入浴が可能になるようなことがないかと、そういう観点から一応の試算をしたものでございます。
 個々の問題あるいは心の問題であること、あるいは厚生省自体が大変従来から力を入れておられるということは我々もわかっておりまして、そういう点を前提といたしまして、施設の面でより以上に何かそういうような方向に初期の段階から手を入れていけるようなことがないかと、そういうことを申し上げる、やりたい、あるいは誘導したいということの施策としてたまたま発表したものでございます。
 先生の御趣旨は私どももお話しのとおりだと思いますので、現在は厚生省とも定期的な会合によって意見交換をしたり、あるいは一緒にいろいろな施策もやるわけですけれども、そういう点は十分踏まえておりますし、今後とも、先生からいただきました御指摘を十分踏まえて双方で協議をするようにしてまいりたいと思っております。
#8
○石井道子君 これから高齢者、障害者などの方々が暮らしやすい住宅・町づくりということは大変重要であろうと思います。それで、このような「生活福祉空間づくり大綱」という大変立派なパンフレットを今拝見したのでございますが、これが平成六年六月にできております。その後、この計画に基づきまして具体的に計画をされたところ、あるいはそういうものを実際につくった実績のあるところ、そのことについてちょっとお伺いしたいと思います。
#9
○政府委員(小野邦久君) 「生活福祉空間づくり大綱」というのは、例えば今後私どもがインフラ整備を進めていく、住宅・社会資本整備を進めていく場合に、福祉ということを一つの内部目的化をして進めていこうということを考え方としてまとめたものでございます。
 ここにはいろいろな事業がございますけれども、これは個別に例えば平成七年度はどういう事業をやっているかということを調べませんと直ちには出てこないのでございます。一つの例としてお話をいたしますと、五ページでございますけれども、「健康づくりやふれあい・交流の場づくり」というのがございます。これも身近な健康運動公園が整備できればいいということで、現在やっております都市公園事業の中で、こういう観点から例えば地方公共団体が公園をつくるということを考えられた場合にできるだけの応援をしたいということを言っているわけでございます。
 健康運動公園が何カ所できたというものは統計をとってあれしてみないといけないわけでございますが、そういうものをどういうような観点からやってきたかというのはそれぞれの施設ごとにお話をする、場合によりましては、平成七年度が終わって、七年度でどういうところに特に意を用いてやったかというものの統計をとりましてお話をさせていただくようなことかなと。現状で、特にいろんな事業がございますので、これがどれというふうには直ちに、あるいは何割を占めているというふうにお答えはできないというふうに考えております。
#10
○石井道子君 まだわからないわけですね。
#11
○政府委員(小野邦久君) はい。
#12
○会長(鶴岡洋君) 委員の皆さんにお願いしたいんですけれども、建設省に対しての質疑はまだたくさんおありのようですけれども、後日まとめてまた質疑の機会を設けたいと思いますので、きょうは建設省に対する質疑はこれで終了させていただきたいと思います。
 以上で建設省に対する質疑は終了いたしました。
 次に、運輸省から説明を聴取いたします。運輸省龍野運輸政策局次長。
#13
○説明員(龍野孝雄君) 運輸省の運輸政策局次長でございます。
 運輸関係社会資本の現状と課題について、お手元に配付されております資料に沿って御説明申し上げます。
 まず、一ページでございますが、「運輸関係社会資本整備の基本的な考え方」でございます。
 鉄道、港湾、空港といった運輸関係社会資本は、ここにも書いてございますとおり、国際的な交流の拡大、豊かな地域社会の形成などの我が国の将来を見据えた政策課題に対応するために不可欠でございまして、その整備がもしおくれるようなことがあれば、国際経済社会における我が国の相対的な地位の低下を招き、また国民生活の向上にも多大の影響を生じるおそれがございます。したがって、今後ともその整備を着実に進めていく必要があることが考えられます。
 以上の認識のもとに、この2に書いています@からDに掲げてある事項を重点にその整備を進めているところでございます。
 第一点目は、国際空港及び国際港湾の整備でございまして、これは国際的な交流の拡大に対応するためでございます。第二点は、高速鉄道及び国内空港の整備、これは高速交通機関への選好の高まりに対応するためでございます。第三番目は、都市鉄道の輸送力増強、これは通勤混雑の緩和を図るためでございます。第四番目は、国内港湾の整備、これは物流の効率化を図るためであります。第五番目は、高齢者、障害者の移動を円滑にするためのエレベーター、エスカレーターなど、いわゆる交通アメニティー施設の整備でございます。
 次に二ページでございますが、各輸送モードごとの輸送量の推移を示してございます。
 一番上の航空旅客でございますけれども、航空は長距離旅客輸送にその特性が発揮されるものでございます。大幅な利用客の増加を示しておりますが、特に国際旅客のウエートが高いというのがこの特徴でございます。
 次に、港湾取扱貨物、すなわち海上輸送でございますが、海上輸送は大量中長距離貨物輸送に適した輸送特性を発揮しております。国際貿易貨物量の九九・八%までが海上で運ばれており、また国内貨物輸送におきましても、トンキロベースで四四%が海上で運ばれているところでございます。
 次に、この一番下は鉄道利用でございますが、鉄道は中短距離の大量旅客輸送にその特性を発揮しているところでございます。モータリゼーションの進展した今日におきましても、自家用自動車を含めた我が国の全輸送機関利用者のうち、人キロベースで見ますと約三割をこの鉄道が担っているという状況でございます。
 次に三ページでございますが、こういった運輸関係社会資本整備の重要性にかんがみまして、運輸省としても予算の確保に鋭意努めているところでございますが、公共事業における各省庁シェアは、この上の表のとおり、運輸省関係は六・九%となっております。
 なお、下の「公共事業費の推移」という表でございますけれども、平成五年から平成六年にかけて六・二%から六・九%と〇・七ポイント上がっていますが、これは注の2に書いていますとおり、平成六年度予算からは地下鉄補助等が新たに公共事業費に組み入れられたことによります集計上の手法が変わったために変化があったわけで、実質的なシェアに変化が起きたわけではございません。
 次に四ページ以降、各分野ごとの運輸関係社会資本について御説明申し上げたいと思います。
 まず四ページ以下、「空港の整備」についてでございます。
 その基本的な考え方でございますが、この中段にも書いていますとおり、航空ネットワークの拠点となる大都市圏における拠点空港の整備を最優先課題として推進する必要があると考えております用地域拠点空港、地方空港につきましては、東京、大阪という二大都市圏と結ぶネットワークを形成するジェット化空港の配置、あるいは大型機の就航を図るための滑走路の延長というのは大体概成しつつあるというところでございまして、今後は継続事業を中心にして就航率の向上など、既存施設の高質化を図るための整備を進めていく必要があるというふうに考えております。
 次に五ページでございます。
 基本計画に基づく整備計画でございますが、平成八年度から平成十二年度を目標年次とする第七次空港整備五カ年計画を策定することとしておりまして、本年八月に航空審議会よりこの中間取りまとめをいただいたところでございます。
 この計画に基づきまして、整備の目標として、特に優先課題とする大都市圏における拠点空港の目標をここに示しております。
 まず、新東京国際空港につきましては、滑走路一本で既に処理能力が限界に達しております。そこで、平成六年十月にまとまりました円卓会議の結論を尊重して、民主的手法により平行滑走路等の整備を推進することとしております。
 次に、東京国際空港につきましては、沖合展開事業の三期計画、この早期完成を図るということとしております。なお、この東京国際空港の三期計画を達成した後でも、二十一世紀初頭には処理能力が限界に達します。そこで、首都圏における将来の航空需要に対応するため、海上を中心とした新たな拠点空港を建設することを前提として、総合的な調査検討を進めることとしております。
 関西国際空港につきましては、近い将来、処理能力が限界に達する見通しであり、全体構想のうち、当面、二期事業として平行滑走路の建設及びそれに関連する施設整備に早急に着手したいというふうに考えております。
 中部圏における新しい空港につきましては、総合的な調査検討を進め、早期に結論を得た上で、関係者が連携してその事業の推進を図る必要があるというふうに考えております。
 地域拠点空港及び地方空港につきましては、先ほど申し上げた考え方で整備を進めるということにしております。
 次に、六ページ目にその空港整備五カ年計画の整備規模、それから(3)に「今後の空港整備等に当たっての留意事項」を示しております。
 五点留意事項を掲げていますが、このうち二番目の点で空港使用料のあり方について触れております。これにつきましては、本年十月、空港使用料に関する有識者懇談会、これを設けまして、今、空港使用料というのはどうあるべきかということを御検討願っているところでございます。
 七ページに空港の整備実績の表を示しております。
 大都市圏における拠点空港の能力の増強ということで、先ほど申し上げました東京国際空港につきましては今第三期計画に取りかかっておりまして、平成十一年度末を目途に今二十三万回の能力確保に向けて整備を進めているというところでございます。関西国際空港につきましては、全体計画として二十六万回の処理能力を達成させる必要があるという計画でございます。
 それから、ジェット化、大型化の推移の表を掲げております。このうち、ジェット化空港というのはおおむね滑走路が二千メーター以上の空港、これがジェット化空港に当たるというふうに考えられます。また、大型化空港というのは滑走路が二千五百メーター以上の空港、これを大型化空港というふうに考えておりますが、それぞれ、平成六年度におきましてはジェット化空港が約六割、大型化空港が三割整備がなされているという状況でございます。
 以上が空港整備に関する考え方でございます。
 次に、八ページ以下「港湾の整備」についてでございます。
 まず、基本的な考え方でございますが、ここの三行目以下に書いていますが、船舶の大型化、アジア諸港の積極的施設整備、輸入貨物の増大などに対応し、物流コストの削減、国際競争力の確保を図るため、国内外への中継サービスの拠点となる中枢国際港湾、地域の中核国際港湾に大水深高規格の国際コンテナターミナル等を整備する必要があります。
 また、国内物流の一層の効率化を図るため、複合一貫輸送に対応した内貿ターミナルを全国的に配置するほか、震災対策の強化、廃棄物海面処分場の確保など、重点的な港湾の整備を推進する必要があるというふうに考えております。
 この考え方に基づく整備計画でございますが、この概要にもございますとおり、目標年次平成八年から十二年度までの第九次港湾整備五カ年計画を策定することとしております。その五カ年計画の中で、次の九ページにあります三つの目標、これを掲げまして、投資の重点化、他事業との連携強化などに配慮しつつ港湾の整備を推進していく必要があると考えているところでございます。
 この目標でございますが、一つは国際競争力を有する物流ネットワークの形成として、国際海運ネットワークにおける拠点形成、それから複合一貫輸送等に対応した国内物流基盤の充実を図ることとしております。また、信頼性の高い空間の創造として、今回の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえまして、災害に強い港湾システムの構築、また耐震性港湾施設等を整備することによる海上交通の安定性の向上、そういったものを図る必要があると考えております。また三番目に、活力と優しさに満ちた地域づくりの推進として、臨海部空間の機能の充実等による地域の活力を支える豊かな空間の創出、また緑地等良好な沿岸環境の保全、創造、あるいは廃棄物問題への対応、こういった自然と共生する環境の創造を進めていく必要がある。
 以上、三つを目標に掲げておりまして、次の十ページに具体的な整備内容を掲げているところでございます。
 まず上段の表ですけれども、国際コンテナターミナルの整備、それから内貿ターミナルの整備を順次進めていくということであります。これによって国内の各地域からこういったターミナルヘのアクセスというものが容易になり、そのことによって我が国の今高コストと言われる物流コストの低減が図られるということが期待されるわけであります。また耐震強化岸壁の整備として、新たに耐震強化コンテナターミナルというのを次の第九次五カ年計画から対応していくということを考えております。それから、平成七年度末で廃棄物海面処分場の処理能力が一年分しかないということでございますので、第九次五カ年計画では四年分ストックが残るようなそういった整備を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
 (2)に整備規模を掲げております。港湾取扱貨物量として国際のウエートがやはり航空と同様高くなるわけであります。また国内でもモーダルシフトというものを進めて、陸上から海上へと貨物のシフトを図っていくということを考えておるわけであります。
 十一ページ目に整備実績を掲げておるわけであります。コンテナターミナルあるいは内貿ターミナル、逐次進めているところでございます。その関係で投資分野の変化というところがございますが、この表からもわかるとおり、昭和五十年度におきましては港湾投資のうち産業基盤に費やされた割合が三七%あったわけですが、日本の産業構造、生活態様の変化に即応して港湾の投資分野も逐次産業基盤から国際交流、生活環境あるいは国土保全、そういった方向ヘウエートがシフトしているという状況でございます。この傾向はさらに今後続くというふうに考えられるわけであります。
 以上が港湾関係でございます。
 十二ページ以下は鉄道の整備についてでございます。
 その基本的な考え方でございますが、都市鉄道につきましては、通勤通学時の混雑緩和など快適通勤の実現を図る観点から、新線建設、既設線の輸送力増強等を進めていく必要があると考えております。また幹線鉄道につきましては、国土の均衡ある発展と地域の活性化を図る観点から、整備新幹線の整備を強力に推進するとともに、主要幹線鉄道において高速化、新線建設、新幹線鉄道直通運転化などを進めるほか、既設の新幹線鉄道の輸送力増強を推進する考えであります。
 こういった基本計画に基づきまして、2以下に整備計画を掲げてあるわけであります。
 まず、都市鉄道につきましては、通勤通学時の混雑緩和や時間短縮を図るために、運輸政策審議会答申等に基づきまして、新線建設や複々線化などの都市鉄道の整備を図ることとして、その目標として、ラッシュ時の主要区間の平均混雑率を全体として長期的には一五〇%、東京圏の場合にはおおむね十年程度で一八〇%程度にするという目標を掲げております。通勤通学対策につきましては、こういった輸送力増強といったハード面の対策のほかに、現在オフピーク通勤対策ということで、官、民、自治体から成る快適通勤推進協議会というのを設けまして、このオフピーク通勤の促進を図っているところでございます。
 次に、新幹線・幹線鉄道でございますが、その目標としては、鉄道によって人口二十万以上の中枢都市から東京、大阪、名古屋、福岡、札幌といった中枢的な都市へ到着するまでの時間を二十一世紀初頭におおむね三時間台にしていきたいという目標のもとに、現在、全国新幹線鉄道整備法に基づく新幹線の整備や主要幹線鉄道の高速化というものを図っているところでございます。
 十三ページでございますが、ここに整備実績を掲げております。
 東京圏でございますが、東京圏には鉄道の路線延長が約二千百十キロほどございまして、東京圏における利用客は年間約百三十三億人という状況でございます。大阪圏では、路線延長が約千三百六十キロありまして、五十三億人の方が利用されている。また名古屋圏におきましては、八百九十キロ路線延長がございまして、年間十二億人の人が利用しているという状況でございます。
 十四ページにそういった利用状況のもとにおける混雑率の推移の表を掲げております。
 東京圏では、平成五年度で混雑率一九七%ということで、先ほど申し上げましたが、これを十年程度で一八〇%まで下げていこうという目標を持っているわけであります。大阪圏の場合は現在混雑率一六六%、名古屋圏の場合は一七三%と、いずれもこの表のとおり逐次混雑率は下がっておりますが、先ほど言いましたとおり、大阪圏、名古屋圏につきましては、これを一五〇%まで下げていくという目標で今鋭意輸送力の増強等が進められているところでございます。
 次に十五ページでございますが、新幹線・幹線鉄道の整備状況として掲げてございます。
 新幹線につきましては、現在千八百三十六キロが供用されておりまして、整備計画路線として千四百五十五キロあります。そのうち三線五区間、四百五キロが含まれているところでございます。
 それから、最後になりますが、十六ページ目以下で「高齢者・障害者対策」というものを記載しております。
 この考え方でございますが、いわゆる人に優しい交通ということを我々も目指しておりまして、高齢者、障害者が安全で身体的負担の少ない方法で公共交通機関を利用できるようにしていくことが大切でございます。
 その対策としては、改札口の拡充、誘導ブロックの設置など多岐にわたりますが、基本的には交通企業がみずからの手で取り組むべきものと考えられまして、国としてはガイドラインを策定して指導に当たるとともに、その整備がおくれている鉄道駅におけるエレベーター、エスカレーターの整備につきましては平成六年度から国庫補助を行い、その促進を図っているところであります。今後ともその拡充を図っていく必要があると考えております。
 整備計画でございますが、平成六年三月に作成した「公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者等のための施設整備ガイドライン」などに基づきまして、公共交通ターミナルの整備が着実かつ統一的に進められるよう、今現在交通事業者等を指導しているところでございます。
 十七ページにこの整備実績の表を掲げております。比較として、「国連・障害者の十年」の初年に当たります昭和五十七年度末の数字と平成六年度末の数字をここに比較で掲げております。着実に整備が進められているということが言えると思います。
 以上、簡単でございましたが、運輸関係社会資本の現状と課題について御説明を終わらせていただきたいと思います。
#14
○会長(鶴岡洋君) ありがとうございました。
 以上で運輸省からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は挙手をお願いいたします。
#15
○菅野壽君 先ほど理事会で、運輸省の説明者の話を申し上げたんですが、今の方、代理人ですか、予定した御本人ですか。
 代理を認めてくれという話がありましたけれども、私らはその返事を聞いていませんし、だれが今度答弁者になるのか、話聞いてなかったものですから、今の方となたかわからないので。局長なのか、今何か次長と聞きましたが、局長を要求しておいて、局長が出られない理由が、いかなる理由があるのかということを私は理事会で申し上げて、その結果が全然出ないままここへ来た。手を挙げてお話しされたのは何とか次長というお話ですから、それは会長としてお認めになったのかどうか。私は知らなかったですから、理事会の協議はどうなったのか。
#16
○会長(鶴岡洋君) ちょっと速記とめてください。
   〔速記中止〕
#17
○会長(鶴岡洋君) 速記を起こしてください。
 質疑のある方は挙手をお願いいたします。
#18
○平田耕一君 初歩的な質問をしますけれども、一ページ、豊かな地域社会の形成、その整備を着実に進めていくという理念のもとに五点重点事項が書いていただいてあるんですが、例えばその「豊かな地域社会の形成」というのは、一つの中核都市を中心とした交通網が、交通体系がどんどん便利になるという実態がなけりゃならぬ。ところが、例えば私の三重県の近くの名古屋というものを起点とした、名古屋から東京間というのは非常に便利になるけれども、名古屋へ行くのに三重県の各地からまた四時間、五時間というのはちっとも縮まらない。
 例えば、その「豊かな地域社会の形成」というのは、こうやって書いてあるわけですけれども、それを達成するための重点事項というのはこの@からDの中でどのように解釈をしたらいいのか、教えていただきたいと思うのです。
#19
○説明員(龍野孝雄君) 先ほど御説明申し上げましたが、一つは、この重点事項としてはこのAの高速鉄道、国内空港の整備というところがあります。
 名古屋等にとにかく三時間以内で、人口二十万の都市から中枢都市へ三時間台で到着てきる、そのような方向で新幹線あるいは鉄道の高速化を図っていくということが一点ございます。
 また、この重点そのものというよりも、あと地方交通、地域交通という問題もございます。地域交通としては地方空港あるいは地方鉄道あるいはバス、そういった交通機関の充実、確保といった側面からもこの「豊かな地域社会の形成」ということに寄与していくものというふうに考えております。
#20
○小林元君 阪神・淡路大震災、これを機会に神戸港の荷物が大分韓国の釜山に行っているというようなお話を聞くわけです。そういう中で、やはり日本の港湾の、整備の話はいいんですけれども、ソフトというんでしょうか、通関の手続だとか防疫の手続だとかあるいはもろもろの手続があるわけでございますけれども、そういうものを合理化する、簡便化を図るというようなこと、あるいは時間がかかる、あるいは荷役コストが非常に日本は高いんだ、あるいは空港にしましても離発着料あるいは港湾の使用料が高いというお話があります。
 それで、港湾については釜山が日本に対抗して整備をする、そして中国もそういう方向にある。それから、空港につきましてもやはり韓国あるいは上海で、韓国の場合はソウル近辺ですか、大空港をつくっていくんだというようなことに対しまして、日本は立ちおくれているとは言いませんけれども、関西空港ができたわけでございますが、離発着をするというだけではなくて、いわゆる中継基地的な港湾、空港の役割というものを考えれば、その辺の基本的な考えを相当整理した上で整備をしなければ、何のために整備したのか、整備しても使われないというようなことがあるんじゃないかということが第一点でございます。その辺の考え方について伺いたい。
 それからもう一つは、最近、先ほどモーダルシフトというようなことがございまして、確かに陸上交通はトラックで満タン状態でございます。それはそれで改善すべき方向があろうかと思うんですけれども、特に鉄道のコンテナですか、鉄道利用、そういうものがかなり合理的な考え方ができてシステムができつつあるというようなお話も聞いておりますし、あるいはテクノスーパーライナーですか、開発に伴ってそういう陸上のトラックとの連携というんでしょうか、そういう中で流通の改善を図ると。その二点についてお伺いしたいと思います。
#21
○説明員(龍野孝雄君) 先ほどのソウルの例ではございませんが、確かに阪神・淡路大震災によりまして日本に入ってくる貨物が一時的に釜山に入ったという経緯はございます。しかし、神戸港における港湾の復興と相まって、現在約八割が戻ってきております。
 この釜山の問題は、そういう震災とは別に日本の港と釜山とを結ぶ輸送というのがだんだんできつつあるという問題としてとらえるべきではないかというふうに考えております。
 そういった意味で、港湾、空港等の国際競争力の問題、これは本当に日本としても大変な問題でして、先ほども御説明申し上げましたが、空港整備ではまず国際ハブ空港というものを重点的に整備していく、また港湾では大規模水深コンテナターミナルというものを重点的に整備していくということで、そういった国際競争力といいますか、そういったもりを維持あるいは回復していくということに重点を置いて整備を進めていくという考えでございます。
 貨物の方のモーダルシフトに関しましては、これは今日の環境問題から見ても非常に重要な政策でございまして、これを海上あるいは鉄道にシフトしていく、いわゆるモーダルシフトシステムを推進していかなければならないということで、港湾につきましては、先ほどお話しいたしましたとおり、内貿ターミナルを逐次整備していくということ、あるいは鉄道に関しましても、逐次鉄道貨物の輸送力増強ということ、機関車の馬力アップ等を今鋭意進めているところでございます。
#22
○会長(鶴岡洋君) 以上で運輸省に対する質疑は終了いたしました。
 次に、郵政省から説明を聴取いたします。郵政省山口通信政策局長。
#23
○政府委員(山口憲美君) 郵政省の通信政策局長でございます。いつも大変御指導いただいております。ありがとうございます。
 お手元に、資料をちょっと二つに分けさせていただいておりますが、資料をお届けしておりますので、これに即して御説明をさせていただきたいと存じます。
 社会資本整備ということでございますが、私どもは、従来の社会資本というのと概念がちょっと違うのかなというふうな気持ちもございまして、「情報通信基盤の整備」というふうな形で言っております。
 まず、一ページでございますが、そこに書いてございますが、「情報通信基盤整備の意義」ということで、これは大変あちこちでいろんな形で言われておりますが、要約しますと、新しいリーディングインダストリーと申しますか、新しいビジネスが誕生するとか、あるいは既存のビジネスというものが効率化してくるとか生産性が向上するとかというふうなこと、いわゆるビジネスサイドの問題。それから、新たな雇用の創出が行われるであろうという雇用の問題。そうして、社会的ないろんな課題、この二十世紀が抱えております高齢化社会への対応とか一極集中とか環境問題とかという社会的問題あるいは国民生活、そういったものに対するいろいろな手だてを提供することができるのではないか、こういうふうなことだろうと思います。そういった意味を持っておりますので、情報通信基盤整備というものに力を入れて進めていく必要があるというふうに考えております。そこで、情報通信基盤というものにつきまして、実は四層構造というふうに言っておりますが、こういう四つの層で理解をしていく必要があるんじゃないかということでございます。これは、昨年の電気通信審議会が五月に答申をくださいましたが、その中で提案されているということでございまして、現在のところかなりこういった形での考え方が定着してきているというふうに考えております。
 まず、これらにつきまして簡単に御説明いたしますと、第一層というのはネットワークという線でございます。ネットワーク、典型的には光ファイバーとか衛星通信とかとございますが、ネットワークという線でございます。
 それから第二層というのは、その線の上にぶら下がるいろいろな機器類でございます。これは通信というネットワークの方からの要請と、それから利用する側からの要請、いろいろな要素がございますが、いずれにしても、そこにぶら下がる機器類でございます。
 それから第三層というのは、これをどう利用するかという利用方法、アプリケーションと言っておりますが、利用方法という分野でございます。
 それから一番上にございます第四層というのは、そういった情報通信基盤の機能を十分にするためには、今ある制度でありますとか、さらには私たちの価値観とか物の考え方というふうなことについてもいろいろ手当てをしていく必要があるんじゃないかということでございます。これが第四層ということでございます。
 したがいまして、現在のところ、情報通信基盤整備につきましては、それぞれの層につきましていろいろな施策の展開を図っているということでございます。
 そこで、第二ページをお開きいただきますと、まず第一に、「第一層における取り組み」ということでございます。
 恐縮でございますが、参考資料の一ページの方もちょっとお開きいただきますと、これは私どもが光ファイバー網をこれから全家庭に、全戸に敷設をしていきたいというふうに考えているということでございます。これの基本的な考え方は、民間の皆様方がお引きになるというのが大原則でございます。民間主導ということでございます。NTTとかNCCとかあるいはCATVとか、いろんな事業の方がおられますが、そういった皆様方が光ファイバー網を各家庭まで引いていただくというのが基本の考え方でございます。その際の一つの目安として、こういうものを今関係の皆さんとお話をして決めているということでございます。
 内容的にちょっと御説明させていただきますと、大体二〇〇〇年ごろまでには県庁所在地の各家庭をカバーするということで、人口でいくと大体二〇%程度をカバーするようにしようと。それから、全国の学校とか図書館とか病院とか、そういった公共機関への整備というふうなことを考えております。それから、二〇〇五年までには人口十万、大体人口で六〇%、それから二〇一〇年には全国に普及させようということで一〇〇%に持っていこう、こういうことでございます。
 その際、二〇〇〇年までの期間を先行整備期間というふうにさせていただいておりますが、やはり動機づけといいますか、勢いをつけるということが必要なものですから、先行整備期間ということで、二〇〇〇年までの間につきましては政府としてもいろいろな手当てを講じて支援していこう、こういう考えでございます。
 そして、この整備に当たりまして注意をしていかなきゃならないと考えておりますのは、2のアのところにありますが、ネットワーク、今第一層と申しましたこの部分の整備を進めるわけですが、あわせてこれから御説明いたします第三層のいわゆるアプリケーション、利用方法、そことが一体となって推進していく。利用方法が開発されるとまたじゃ線を引こうじゃないかと、線を引くとまた利用が進むというふうな、この答申の中では「好循環」という表現になっておりますが、そういった車の両輪のように両方が一体となって推進していくことが必要だというのが一つのポイントでございます。
 そこで、もとの方に戻っていただきますと、光ファイバー網につきましてはこういう計画でおりますが、先ほど申しましたように、先行整備期間ということで、その期間につきましては超低利融資制度ということで、NCCとかNTTとか、そういった事業者の皆さん方に対して、線を引かれるという場合には融資の方で面倒を見させていただこうというふうな仕組みが現在とられているということでございます。
 それから、そのほか移動通信の高度化ということでございます。今非常に移動電話等が大変伸びておりますが、これらにつきましても将来的には動画像を送れるようにするというふうなことが必要ではないかということでの研究開発を今進めているということでございます。
 それから、衛星通信につきましても端末で直接衛星と交信ができるような、そういう端末の開発ということを進めていきたいということで、そういったものの研究開発等を進めているということでございます。
 それから、放送につきましても、これは一つの大きなネットワークでございますが、これにつきましてもディジタル化ということを進めていきまして、高精細テレビでありますとか、さらには高臨場感放送と言っておりますが、いわゆる立体放送というふうなものを目指していろいろ研究開発も進めていこうということで進めております。
 以上が大体第一層の関係でございます。
 それから第二層でございますが、これは先ほど申しましたように、第三層の方での使われ方、それから第一層の方のネットワークの受け手の側、そういった間を結ぶということでございまして、実はここが非常に研究開発等をしていかなきゃならない大変大切な分野でございます。
 そこには「先導的アプリケーションを支える研究開発」というふうに書いてございまして、資料の方の二ページに、これは大変いろんな形の施策が行われているものですから、先般の平成七年度の第二次補正で措置をしていただきました研究開発を例示的に掲げさせていただいております。
 例えば、一番上に東北大学と書いてございますが、ここでの研究開発をお願いしていきたいと考えて括りますのは、光通信をこれからやっていく際に、半導体のディバイスをいろいろ研究していただきまして、なるべく小型化するというふうな研究開発。あるいは二番目のところにありますのはVOD、ビデオ・オン・ディマンドというのがこれからいろんな場面で使われる技術でございますが、その国際標準というものを確立するための技術開発。あるいは三番目にございますのは映像データベース、今データベースというのはデータだけということですが、映像のデータベース、こういったものの相互運用というふうなものを可能にする技術開発というものを通じて、いろんな場面でも共通に利用できるような技術開発をしていきたいということで進めているということでございます。
 それから次に、時間の関係がございますので、恐縮でございますが第三層の方に移らせていただきますが、第三層につきましてはいわゆるアプリケーション、利用技術ということで大変重要な分野でございます。資料の参考の三というのをごらんになっていただきます。三ページでございます。
 これにつきましては実は自治体の皆様方、いわゆる公共分野のアプリケーション開発というのは非常に有効ではないかというふうに私ども考えております。
   〔会長退席、理事情水嘉与子君着席〕
 それは、まず公的機関がみずからいろんな開発をするということ、それから公共性が非常に高いということから国民の多くの皆様方に利用していただく機会が多いということ、それからまた全国のどこでもということで、必ずしも都市部からということでなくて、どこでもこういった施策が行えるということで、均衡ある発展というようなことが可能だということで、この自治体ネットワークの整備ということに非常に力を入れております。
 具体的には、例えばそこにございますように、行政分野の遠隔行政窓口とか地域情報を提供するシステムとか、あるいは教育の分野でも遠隔教育とか遠隔生涯学習というふうなもの、あるいは医療の分野でも遠隔医療とか遠隔介護支援、あるいはテレワークというふうな形で、細かくちょっと御説明できませんけれども、そういった形でメディアをうまく使って、従来のようなサービスと違う形でのサービスができるような形にしていこう、こういうことでございます。
 それから、参考の四でございますが、こういった試みはアメリカだけじゃございませんが、ここではアメリカの資料を差し上げてございます。アメリカでもこういったプロジェクトの開発を各地で研究しているということでございます。こういったところとも情報交流等をしながら、こういった場面のアプリケーション開発についていろいろノウハウの交換をしているということでございます。
 それから、参考の五でございますが、これは公的な分野というふうに今御説明申し上げましたんですが、民間のいわゆるマルチメディアというふうな言葉で言われておりますが、そういった分野での利用方法の開発というものもいろいろ支援をしていこうということで、そこにございますようにビデオ・オン・ディマンドでありますとか遠隔対話型の三次元のコンピューターグラフィックスによる住宅設計システム、遠いところにいるお客さんと設計者とが対話をしながら、しかも立体的な画面を見ながらそういった設計ができるというふうなシステム等々、あるいはマルチメディアの通信販売等ございますが、こういったものの利用技術の開発というものを進めているということでございます。
   〔理事情水嘉与子君退席、会長着席〕
 それから、第四層の関係でございます。
 これは、先ほども冒頭お話し申し上げましたんですが、大変大切な分野でございまして、私たちの意識をどう変えていくかというふうなこと。例えば、先ほどテレワークということが出てまいりましたんですが、遠隔地で就労をするというふうなことになりますと、従来のような会社に対する就労観というふうなものが変わっていかないとなかなかできません。あるいは、勤労者に対する評価基準というふうなものが、一緒に仕事をしていないと評価ができないというふうな形ではなかなか進まないということがございまして、そういった就労観といいますか、そういったものが変わってこないとなかなか進まないという意識の問題がございます。
 それから、こういったものを進めていく際には、今、紙の社会ででき上がっている制度の中ではなかなかうまくこれが機能しないという問題がございます。そういったことで、そういう制度の改革というふうなことを検討していかなきゃならぬということでございます。
 そこで、政府の中に高度情報通信社会推進本部というのがございますが、ここの中に制度見直し作業部会というのができまして、それが参考資料の六でございます。その参考資料の六のところに書いてございますように、この制度見直し作業部会でいろいろ検討していこうということになっておりますが、差し向き、当面、書類の電子データによる保存。
 今、いろんな取引データというものは紙で保存をしておかなきゃならぬと、こうなっておりますが、そういったものを電子データで保存をすることを認めていこうとか、あるいはいろんな申請書類を電子化して電子書類、紙でなくても申請ができるような形に持っていこうとかというふうな形での申告とか申請手続の電子化というところに焦点を合わせて、そういったものが可能になるような制度をつくっていこうというふうなことで現在この作業部会で作業をされておられる、こういうことでございます。
 さてそこで、今、情報通信基盤整備というふうな形で四層構造ということで御説明申し上げましたんですが、こういったものをこれから進めていく際に注意をしていかなきゃならない、あるいは政府としてとるべき行動原則というのを決めておこうということで、先ほど御説明いたしました高度情報通信社会推進本部がその基本方針の中で七つの行動原則というのを決めているということでございます。
 本文の方の三ページでございますが、そこに七つ書いてございます。
 @のところは、「誰もが情報通信の高度化の便益を安心して享受できる社会」ということが書いてございます。これは非常に大事なことでございまして、これからこういった情報ハイウェーというふうなものを構築していく際に、一部の地域あるいは一部の人だけがその便益を受けるということではなくて、広くどなたでもこういったものが利用できるようにするということが非常に大事だということでございます。
 そういった意味では、二番目にありますように、社会的弱者に対する配慮が非常に大事だ。あるいは活力ある地域社会の形成ということで、全国が均衡ある形で活力を持った社会になるように、そういうふうに配慮をしていくことが必要だというふうなことが書いてございます。
 そうして、そのほか、いわゆるプライバシーとか信頼性、安全性等の情報の自由な流通、あるいは先ほど申しましたような形でのインフラの総体的な整備、あるいは制度の見直し、あるいは国際化、こういうふうなことが原則になってございます。
 そこで、御質問にもちょっと福祉のお話をというふうなこともございましたし、私たちも大変大事な点だというふうに思っておりますので、今の七つの行動原則の中のAの社会的弱者と、それからBの地域の問題につきましてちょっとコメントさせていただきたいと存じます。
 資料の方の参考の七というところでございますが、これはどなたでも、社会的弱者と言われておられるそういう皆様方でも、こういったこれからの情報インフラの便益が受けられるようないろいろな手だてをしなければならないということで、今私たちが取り組んでいるものをちょっと御紹介させていただくということでございますが、その一つは端末の操作性を改善するというふうなことでございます。
 たくさん書いてございますので省略させていただきますが、例えば一番最初の丸のところをちょっとごらんになっていただきますと、手話で表現をされますと、それをコンピューターが認識をして音で表現する、あるいはそういったものを文章で表現をする。逆に、文章で表現をしたものをコンピューターの画面が手話で表現をするというふうな形で、そういった入力あるいは出力ができるような端末を開発しようとか、あるいは音声によって数字を言っていただきますと、それでダイヤルが回るというふうなこと。あるいは、その三番目にございますのは、呼気あるいはまばたき、そういったもので情報入力するとか、あるいはある一点を見ますと、その見たところ、コンピューターと視線がいますと、その部分のところがぱっと大きくなって、画面がその部分だけ非常に大きくなるというふうなこととか、そういういろいろ研究開発をさせていただいているという端末の操作性。
 それから、そういったものをシステム全体としても有効に活用ができるようにというふうなことで、そこにございますように各地での実験というふうなことも今させていただいているということでございます。
 それからまた、情報を提供する側の皆様方に協力をいろいろいただかなきゃなりません。そういった意味で、現在のところ、例えば字幕とか解説番組の下にテロップのようなものが出ますが、そういったものが自動的に制作ができる。これ、なかなか難しゅうございまして、画面と合った形で出ないといけない。そうすると、その画面がどんどん変わるというふうなことになりますと、それに合わせて臨機に対応できなきゃいけないということがありまして、なかなか難しゅうございますが、そういった形での制作技術の研究開発ということをしたいというふうに考えております。それからまた、字幕番組をつくっておられる放送会社の皆様方には、必要な場合には助成もしているということでございます。
 そのほか、今申したようないろんな情報をパソコン等で提供するというふうなこともしているということでございまして、私どもも、だれもがこういう便益を享受できる社会をつくるという際の一つの大きな施策の切り口になる部分だというふうに思ってこの問題に取り組んでいるということでございます。
 それから、第二番目が地域の問題でございます。
 これはやはりどこにおられても同じようなサービスが受けられるということが非常に大切なことにこれからなっていくということで、地域の情報化ということにこれまで随分私どもも力を注いでまいりました。そこに「視点」ということで書いてございます。
 一つは、今でもある格差、例えば民放のテレビが見えない、あるいは移動電話が使えない、こういった今ある格差を是正するということがまず行政としては最初の第一歩でございまして、そういった意味では鉄塔の整備とか、そういったものにつきましていろいろやらさせていただいていますが、それが一つの視点でございます。
 それからもう一つは、地域が持っている特性、課題、あるいはそこでの市町村長さん等がこういう社会、この町をこういうふうにつくっていきたいというふうにお考えになっておられる、それに情報通信の場面からお手伝いすることがあるかどうか、あればそれをやらせていただとうというふうな形での施策でございます。よくテレトピアというふうな形で言われたりしておりますが、こういった施策等を通じて何かお手伝いができればというのが一つでございます。
 それから三点目は、先ほど来アプリケーションというふうなことで御説明しておりますが、遠隔医療とか遠隔教育、ああいうものを通じて全国どこででも活用できるようなそういうアプリケーションというものの開発をやっていこうということでございます。
 それから四点目は、非常に大事で難しい問題でございますが、各地域からの情報発信ということが非常に大切だということでございます。そういった意味では、今、地域が持っている情報というものを掘り起こして、それを伝えるということが一つございますし、それから地域での情報づくりにお手伝いをするというふうなことで、先ほど研究開発のところも見ていただきましたけれども、あそこの研究開発の地域が全国に散らばっております。これは、そういうふうに散らばせることによって研究開発成果というものの発信がそういった地域からできるという意味で、全国に情報発信というふうな形で何がしか貢献できるんじゃないかというふうな考え方でやっているということでございます。
 それから第五点目は、そういった地域に仕事が起こるようにということが最終――最終ということではないかもしれません、非常に大切なことでございまして、こういったものにつきましても企業誘致のきっかけになるような施策というふうなことで先般も法律改正をさせていただきました。そこにありますんですが、神戸に共同利用型の施設を整備するというふうな形で研究機関をつくって、それを皆さんで利用していただく、そういう核施設のようなものをつくりまして、そうして、そういうものをもとにして企業の研究集団がその辺にでき上がればというふうな形で一つの試みをさせていただいておりますが、そういったこと等をやっていきたいなということでございます。
 ちょっと時間が長くなって恐縮でございます。
 そこで、四ページでございますが、これからこういった整備を進めていくに当たりましてなかなか多くの課題がございます。
 一つは、先ほど冒頭にもお話し申し上げましたんですが、こういう社会資本ということを考えましたときに、物をつくって並べればいいというふうな状況ではございませんで、それで目的達成ではございませんで、施設等をつくりましたら、やはりそれをどう使っていくかというその中身の方が非常に大切な問題になってくるということでございます。
 アプリケーションとかコンテンツとかソフトとかというふうな言葉で言われておりますが、それをどう使い、どう運用していくか、その運用の場面が非常に大事でございまして、そういった部分について手当てをしていくのが従来のやり方からするとなかなか難しい部分がございまして、これもひとつ発想を転換してやっていく必要がある部分だというふうに思っている。非常に大きな問題で、実は参考の九のところにも、いろんなところからそういう形での問題点としてはいろいろ指摘をされている点だということでございます。
 それから二番目は、研究開発ということが非常に大事な問題でございますが、十ページにございますんですが、ちょっと私どももまことに申しわけないような数字になっておるんですけれども、我が国の技術力というものを見たときに、全産業では技術貿易で海外の方に技術を提供しているという方が多くなっていますから技術立国というふうな形になっておりますが、これからの社会を支える情報通信産業というのは技術を海外から導入している方が多いということでございます。
 こういった状況ですと、やはりこの分野に力を注いでいく必要ということが非常に迫られているというふうなことでございまして、私どもの電気通信技術審議会からも大変大きな課題と、それから予算の確保等の必要性を訴えられているということでございます。この辺につきましても、私どももこれからこういった技術貿易の面で赤字ということを返上していかなきゃいけないなというふうに思っているということでございます。
 それから、そのためには研究開発体制の充実ということも必要だということで、資料の十一ページにも若干つけてございますが、国のやるべき研究であっても、民間の皆さん方のところにそういう能力というふうなものがあればそれを使わせていただくという形での研究開発体制の整備ということをしていかなければならないのではないかということで、そういった形でのやり方というふうなことを、2のところにございますように、@、A、Bとございますが、三つほどの方式を導入していきたいというふうに考えているということでございます。
 それから三点目は、こういった状況の中でこれをビジネスとして育てていくということが非常に大切なことでございます。
 この十二ページのところ、これはある人からちょうだいした資料をこういうところにお出しするのはちょっと適当かどうかなんですけれども、実は日米でのいわゆるニュービジネスというものがどんなふうになっているかということを見るのにちょうどいい資料がなと思いまして、アメリカの店頭市場に出ているものと日本の店頭市場というものを、これもかなり性格が違いますから、厳密に言うといろいろ問題がありまして、必ずしも適切に比較ができるというものではありませんが、印象的なお話をさせていただきます。
 NASDQAQのアメリカの方を見ますと、ベスト二十をとりますと、その線の引いてあるところが全部情報通信関連のニュービジネスということでございます。それに対しまして、日本の方はそういう線の引いてあるのが非常に少ないということでございまして、やはりニュービジネスというふうな分野で考えてみましても、まだまだ私どもは力を入れていかなければならないという課題を背負っているというふうに考えているということでございます。
 そんなこともございまして、一つ飛ばして資料の十四でございますが、十四のところには、現在のところ、いわゆるニュービジネスの振興という意味で、研究開発段階にある企業に対しましては補助金を出すとか、あるいはそれを今度は企業化していくという段階になりましたら出資をするとか債務保証をするとか融資の面で面倒を見るとかというふうな形で、今、新しいビジネスを育てるというふうな形でのいろいろ手当てをさせていただいているということでございます。
 それから四点目は、国際化への対応ということで、これは非常に大事なことでございます。端的には、GIIというような言葉で国際的に大変関心が高まってきておりますが、そういう中で、このGII、グローバル・インフォメーション・インフラストラクチャーということでございますが、これをつくっていく上で十一のプロジェクトというのが今決められておりまして、参考の十五でございますが、こういったプロジェクトを国際間で進めていこうということになっております。このプロジェクトは日本がやるんだよというふうな形で、日本が幹事国になっているものもございます。
 いずれにいたしましても、私どもはこの十一プロジェクト全部に参加していこうと考えておりますが、こういったものを通じまして、世界のそういう情報ハイウエー構想にも日本として十分な貢献をしていきたいというふうに考えているということでございます。
 ちょっと早口で、大分省略、はしょってしまいましたんですが、以上が私どもが考えております情報通信基盤整備に絡むいろんな各種の施策、考え方ということでございます。
 大変失礼いたしました。よろしくお願いいたします。
#24
○会長(鶴岡洋君) ありがとうございました。
 以上で郵政省からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は挙手をお願いいたします。
#25
○三浦一水君 特に質問ということじゃないんですけれども、今、ニューメディアに対する郵政省としての意気込みというのは非常によく伝わりましたし、そのことが地域間の格差を将来的に埋めて、ある地域を、エリアを超えて広げていくという点じゃ大きなメリットがあることも理解できました。一方で、今後、やっぱりこのニューメディアあたりを将来的な展望を持ちながらやっていくときに、杞憂に終わればいいんですけれども、考えておいた方がいいと思う点が一、二点ありますので、それを私見として述べさせていただきます。
 それは、これもニューメディアの一つのはしりですが、現在、テレビとビデオの普及においても、あるいはそれに車という手段も入っているかもしれませんけれども、地方の地域において、それは稲作が非常に衰退をしてきたというような歴史的な経緯もあるわけですけれども、地域社会というのが非常に核家族化しまして、今、子供たちは家の中でばっかり遊ぶといったような現象が日本各地に見られるかと思うんです。
 今後、これらのニューメディアがもっとどっと本格的に、テレビ、ビデオどころじゃない、今お話しになったような内容、それからインターネットにしましても、入ってくることでその辺の各家庭の情報源というのはふえる。しかし、地域としてのコミュニケーションというのはどうなのかなということの配慮を持ちながらやるべきだろうなと思いますので、その点には、そういうところにも細かい配慮をしながら、補助をしながら政策の実行というものを図っていくべきだろうなと思います。特に、子供の教育上の観点からもそのような配慮が必要なのかなと思いますので、ひとつ御留意をお願いしたいということです。
 それからもう一つは、インターネットあたりはコンピューターでのデータベースの構築かと思いますけれども、マルチメディア全体としては、映像の処理でありますとか、さっきVODの話もあっておりましたけれども、そういうもの、もっと多岐にわたる情報源になってくると思うんですが、余りダブったデータベースの構築は避けていかないと大変なコストの浪費になってこないかなと。その辺はやっぱり基本の計画を練っていく段階からこれも配慮が要る点じゃないかな、そのように非常に危惧を持ちますので、よろしく留意をしていただきたいと要望を申し上げておきます。何か所見がありましたらお願いします。
#26
○政府委員(山口憲美君) その前に、拝聴いたしまして大変大切な御示唆をいただいたと思います。
 最初の方の問題につきましては、これは大事な点ですけれども、施策として考えるとなかなか難しい要素のある問題でございます。
 ただ、今私どものところでは、通信と放送の融合の時代が来たということで、そういう観点からいろいろ起こる問題であるとか、あるいは振興策とか、そういった問題につきまして懇談会というものを設けていろいろ検討していただいております。これは産業界、労働界、言論界とか、トップの方がいろいろ入って研究していただいておりまして、そういった中で法制部会というふうなものも設けまして、今お話しのようなものも非常に議論としては出ているということでございます。
 ただ、なかなかそれに対する施策というのが、だからこの情報化というものにブレーキをかけるんだという形ですとちょっといろいろな問題が起こる。したがいまして、進めるんだけれども同時に手当てをしていく、こういうことになろうかと思いますので、そういった形でいろいろ、今もお話ございましたように、非常に大事な点をまた御示唆賜ったというふうに受けとめさせていただきたいと思います。
 それから、データベースのダブりというのは、データベースというのはいろいろのものがあると思いますが、お話のように、国等、公的な部分がかかわる部分についてはダブらないようにという配慮はもう当然必要だと思いますが、逆に言いますと、ビジネスの世界では競争でやるという部分もあるわけでして、そういった部分につきましては、そういった民間の皆様方の御判断でどういう行動をとられるかということで、むしろ自由にいろんなことをやっていただくということが基本的にはいいことにつながるんじゃないかというふうに思っている次第でございます。
#27
○三浦一水君 後段の部分ですけれども、極端に言うと、これは国として取り組む部分が民間を圧迫しないようにという留意点ですから、よろしく、どうぞ。
 ありがとうございました。
#28
○会長(鶴岡洋君) 以上で郵政省に対する質疑は終了いたしました。
 次に、厚生省から説明を聴取いたします。厚生省亀田総務審議官。
#29
○政府委員(亀田克彦君) 厚生省の総務審議官の亀田でございます。よろしくお願いを申し上げます。
 資料に即しまして、厚生省関係の社会資本整備の現状と課題につきまして御説明をさせていただきたいと思います。
 一ページでございますが、厚生省関連の社会資本の概要が書いてございます。大きく分けまして四つございまして、一つは公共事業でございます水道・廃棄物処理施設。それから二つ目が社会福祉施設、この中には老人の福祉施設、児童の福祉施設、障害者の福祉施設、こういうものが入ってございます。それから三つ目が保健医療施設、病院等でございます。四つ目がその他ということで、国立試験研究機関等がございます。
 二ページをごらんいただきたいと思うのでございますが、厚生省関連公共投資総額でございますが、平成五年度で三兆三千四百億円ということになっておりまして、その下に内訳が書いてございますが、水道・廃棄物関係が二兆六千七百億円、社会福祉が三千三百億、医療関係が三千四百億、試験研究機関が十億、こういうことでございます。
 なお、その下でございますが、水道・廃棄物処理施設の公共事業費におけるシェアでございますが、年々少しずつ高まってきておりまして、平成七年度で三・六五%、こういう状況になってございます。
 それでは三ページの各論に移らせていただきたいと思いますが、最初が水道でございます。
 水道の普及率でございますが、表にございますように年々向上いたしておりまして、平成五年度で九五・三%、こういう普及率になってございます。
 次のページに、現在抱えております課題を三つ挙げでございます。
 一つは地震対策あるいは渇水対策ということでございまして、昨年大渇水があったわけでございますけれども、これの影響が、書いてございますように一千五百八十万人と、大変な御迷惑をかけたわけでございます。また、本年の阪神・淡路大震災におきましては百三十万戸が直後に断水をしたと、こういうことでございます。
 こういう状況から、書いてございますように、厚生省といたしましては、基幹施設の耐震化、あるいは大変多くなっております老朽管の更新等々を推進いたしますとともに、渇水対策といたしましては水道の広域化あるいは安定水源の確保、こういうことに全力を挙げておる、そういう状況でございます。
 その次の課題が水道水の汚染と申しますか、良質な水道水の確保の問題でございまして、毎年約一千五百万人から二千万人ぐらいの方がいわゆるカビ臭に悩んでおる、こういう状況がございます。そのカビ臭につきましては、オゾン処理のできる高度浄水施設、こういうものを整えれば解消できる、こういうことでございますので、水道水の質の確保、こういう観点から浄水施設の高度化に努めていきたい、こういうふうに考えでございます。
 三つ目の課題が簡易水道の問題でございまして、書いてございますように、水道普及率が九五・三%ということでございますので、いまだ六百万人の方が井戸水に頼っておられる、こういう状況でございますので、この簡易水道によりまして一日も早く全国的に水道の普及を図りたいということで、二十一世紀初頭、これは公共投資基本計画の目標時期でございますけれども、これまでには九九%にまで高めたい、こういう計画を持っております。
 また、御案内のように、最近水洗トイレとかシャワーが常識になっておりますので、簡易水道につきましてもこれらに対応できるようなレベルアップを図るということが肝要である、こういうふうに考えまして施策を進めておる、そういう状況でございます。
 それから次に、五ページでございますが、廃棄物の処理施設の現状でございます。
 下段の方に折れ線の図がございますが、廃棄物の発生量が増大をいたしておりまして、最終処分場の残余容量が大変逼迫をしてきておると、平成四年度の数字で残り七年ちょっとと、こういうような状況になってございます。これが何といいましても廃棄物問題の現下の一番大きい課題であるというふうに考えております。
 そういうことで、六ページに移らせていただきたいと思いますが、そういうような大変な課題に対応をいたしますためにごみの減量化を図っていく、あるいはごみのリサイクルを推進していく、こういうことがこれからのもろもろの状況を考えますと不可欠なことである、こういうふうに考えておるわけでございまして、現在第八次廃棄物処理施設整備計画の策定をしておるところでございますが、その案の中では、こういうような整備の方向を考えておるわけでございます。
 まず、ごみの排出量につきましては第七次が毎年一・五%の増ということでございますが、第八次におきましては○・五まで減量化をしていきたい、こういうふうに考えております。また、リサイクル率につきましても一五%と。それから、この廃棄物処理施設の整備につきましても、リサイクルプラザでございますとかストックヤードでございますとか、こういうリサイクル対応の処理施設を大幅にふやしてまいりたい、こういうふうに考えでございます。
 なお、一番最後でございますが、御案内のようにさきの通常国会におきまして、一般廃棄物のうち約六割を占めます容器包装廃棄物につきまして、リサイクルのための法律案を成立させていただきました。これによりまして、ごみの排出抑制それからリサイクル、こういうものを推進していきたいということでございますが、施行が九年の四月からということになっておりまして、現在準備を急いでおる、こういう状況でございます。お通しいただきました法案、それから第八次の計画と相まちまして、ごみの減量化、リサイクルの推進というものを強く推進してまいりたい、こういうふうに考えております。
 それから七ページに移らせていただきまして、合併処理浄化槽の整備でございます。ちょっと見づらい表で恐縮でございますが、合併処理浄化槽につきましては、公共用水域に対する汚濁負荷量が極めて小さいというようなことが基本的にございますし、さらには設置費用が安価である、また短時間で設置ができる、こういうもろもろのメリットを持っておるわけでございます。
 次のページに移らさせていただきますが、日本の清流を取り戻すために合併処理浄化槽の整備を急ぎたい、こういうふうに考えておるわけでございまして、八ページの一番最後になりますが、第八次の計画案の中では、七年度の八%から一四%まで引き上げたい、こういうふうに考えております。下水道の普及と相まちまして、これによりまして生活排水の衛生処理率を飛躍的に高めていきたいというふうに考えておるわけでございます。また、新設の浄化槽については、これからすべて単独ではなく合併処理浄化槽に転換をしていく、こういう方針も打ち立てたい、こういうふうに考えておるところでございます。
 それから次に、九ページの社会福祉施設、それから保健医療施設に移らせていただきたいと思いますが、最初、社会福祉施設でございまして、この近年の施設数あるいは定員数の推移を載せてございます。ごらんいただきますように、児童福祉施設、これは主として保育所でございますが、こちらは横ばいの状況でございますが、老人福祉施設等につきましては大幅に増加をしておるという推移になっております。
 なお、大変申しわけないんでございますが、最初の方の表で精神薄弱者援護施設のところの平成五年の数字、二二五八四と書いてございますが、これはミスでございまして、申しわけございません。二〇七八に御訂正をいただければありがたいと思います。
 その次、十ページでございますが、新ゴールドプラン、高齢者の介護事業のプランでございますけれども、御案内のように平成元年に旧ゴールドプランを策定いたしたわけでございますが、その後各市町村におかれまして、各市町村の実情を踏まえて、老人保健福祉計画を策定いただいております。その数字を踏まえまして、昨年の十二月に新しいゴールドプランを策定させていただいたわけでございます。
 この新しいゴールドプランの財源につきましては、公共投資基本計画の中でも指摘されておりますけれども、消費税の増分の一部を充てる、こういうような財源の手当てを考えておるところでございます。
 新ゴールドプランの中身につきましては、十一ページに書いてございます。進捗状況という方で御説明をいたしたいと思いますが、在宅サービスと施設サービスがあるわけでございますが、社会資本という意味では施設サービスが中心であろうかと思います。
 十二ページになりますが、特別養護老人ホームにつきましては二十九万人分を平成十一年度までに確保する、こういう計画になっております。平成七年度の、今年度の予算上の数値は二十三万人余、こういう数字でございますが、これを二十九万人、こういう計画にいたしてございます。また、その下の老人保健施設につきましては、平成七年度予算で十六万人余でございますが、これを二十八万人まで高めたい、こういうような計画になっております。
 なお、このゴールドプランにつきましては、一方で、現在、厚生省の老人保健福祉審議会におきまして費用保障の問題も含めまして、これからの新しい介護システムをどうしていくか、こういう御検討をいただいておるところでございまして、その御検討の状況をにらみながらこのゴールドプランを実施し、また考えていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
 それから次に、児童福祉施設の関係、エンゼルプランでございますが、大変子供の数が減ってきておるわけでございまして、そういう状況に関係省庁が連携して総合的に取り組まなければならないということから、これも昨年の十二月にエンゼルプランというものを策定いたしております。
 このエンゼルプラン自体は分掌的な計画が多いわけでございますが、そのエンゼルプランに基づく厚生省のこの具体化の方策ということで、同時期に保育の対策が緊急に必要であるということで、緊急五カ年計画というものを策定いたしまして、平成七年度から予算を伴って推進をいたしておるところでございます。
 その中身が下に書いてございますが、申し上げましたように、女性の就労率の上昇等がございまして、保育ニーズが大変多様化いたしております。それに対応いたしまして、低年齢児の保育でございますとか延長保育でございますとか一時的保育でございますとか、多様な保育サービスを展開していきたいということで、大幅な対象人員あるいは箇所数等の増を行うこととしているところでございます。
 社会資本という観点からも2、3で書いてございますように、これらに伴って保育所を多機能化するための施設整備を五年間で千五百カ所やっていく。また、家庭で子育てをされている方の支援センター、これを大幅にふやしていく、こういうようなことも盛り込んでおるところでございます。
 それからその次に、この社会福祉施設の三つ目の柱として障害者の施設があるわけでございますが、障害者につきましてもできるだけ地域において普通に健常人とともに生活を送れる社会をつくっていく必要があるということで、障害者につきましても、現在、総理府が中心になりまして、十九省庁が相寄りまして、できれば具体的な施策目標を入れ込んだプランをつくりたいということで、間もなくでございますが、来年度の予算編成に向けて検討をいたしておるところでございます。
 なお、障害者の施設につきましては、特に重度障害者の施設が足りない、あるいは精神障害者の社会復帰施設が大変立ちおくれている、こういう指摘があるところでございまして、これらも盛り込みましたより具体的な計画がつくれればということで、目下努力をいたしておるところでございます。
 それから、その次が医療施設でございますが、細かい数字を載せておりますけれども、病院の状況につきましては、病院数、病床数とも最近若干微減傾向でございまして、諸外国と比較をいたしましても、量的には遜色のない整備水準に到達しておる、こういうふうに考えておりますけれども、ただ多くの病院が昭和四十年代にできておりまして、これらが老朽化してきておる、こういう状況がございます。
 民間病院の整備につきましては、基本的には政策融資ということで対応をいたしておりますけれども、どうも今になってはっと気がつきますと、大変病院の療養環境というのは時代おくれになってきておるのではないか、患者のQOLを高めるという観点から、国も積極的に誘導する必要があるのではないかと、こういう観点から、平成五年度に近代化施設整備事業、こういう補助事業を実施いたしております。大変要望が強い状況でございまして、これを大幅に伸ばしていきたい、こういうふうに考えております。
 また、先般の大地震におきましても、病院が相当やられましたので、耐震化ということにも力を入れていきたい、こういうふうに考えでございます。最後に、国立試験研究機関等の関係でございますが、厚生省は医療等を所管いたしておるわけでございますが、そういうことから厚生行政の基盤は科学技術ということでございまして、厚生省の厚生科学会議等からも時代に対応した試験研究をと、こういうような御提言をいただいておるところでございまして、現在そういう御提言に沿った重点的な整備、あるいは特に医療機関以外の試験研究機関につきましては、時代に適応した再構築を図っていきたいということで検討を急いでおるところでございます。
 最後のページに試験研究機関全体の一覧表を書いてございます。下の方の枠に入っておりますのが病院以外の試験研究機関でございまして、時代に対応いたしました効率的な再編を図っていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
 以上、大変走り走りになりまして恐縮でございますが、厚生省関係の社会資本の現状等につきまして御説明をさせていただきました。
#30
○会長(鶴岡洋君) ありがとうございました。
 以上で厚生省からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は挙手をお願いいたします。
#31
○菅野壽君 国立病院のことでお話ししますが、国立病院のサービスが非常に悪い。今、私のところへ来ているのは二件ばかりありますが、一件は国立国際医療センター、この救急医療についてですが、救急医療の医者の受け渡し。いわゆるそのときの当直医が整形外科で、そして、整形もあるけれども、これは整形外科じゃない交通事故で、それで腹部の破裂もあるようなので、内臓外科にも関係があるというので、内臓外科の医者の方へ連絡すると、なかなか医者に連絡できなくて、なかなかそのバトンタッチができない。そういう対応の不備があります。
 それから、はっきり言えばもう一つ、国立埼玉病院。私も今回じ埼玉県におりますけれども、国立埼玉病院は救急をほとんど受け付けない。国立病院が救急を受け付けないで、どこが受け付けるんだと。厚生省は、まずそういう国立病院の整備をもう少しきちんとして、絵にかいたもちじゃなく、こうやりますああやりますじゃなく、やっているかどうかということで、去年、先年度も国民生活に私はおりましたけれども、こうやりますああやりますと聞いたけれども、これ来年度もこうやりますという話。
 例えば、埼玉で六、七年になりますか、埼玉県にないので精神衛生センターをつくった。ない県は沖縄と埼玉と千葉だったけれども、千葉は国立がありますので、埼玉につくった。さて、だから埼玉の精神科でいわゆる措置入院の患者、それから覚せい剤の患者、アル中の患者、そういう者を引き受けてくれるかと思ったら、みんなそこが引き受けない。そして民間の我々、私も精神科だけれども、我々が引き受けざるを得ない。
 我々も手に余っているものだから、これはもう宇都宮の方のいわゆる栃木県の方へ送った。そうしたら宇都宮病院でああいう事件があった。宇都宮病院のああいう暴力ざたの起きる背景には、要するに国立病院の人員の不整備、やる気がないということが後ろにあります。だから、あの宇都宮病院を責める前に、厚生省がみずからの施策のまずさを責めるべきだと思います。私は実践者だからよくわかっています。
 だから、もう少し国立病院は、その機能を十分に発揮させて、国民の利益になるような医療整備、場所じゃなく人間の整備を図ってほしい。
 以上です。
#32
○政府委員(亀田克彦君) 国立病院の関係でございますが、先生御案内だと思いますが、先般、懇談会の意見報告が出ておりまして、国立病院につきましては、今後、がんセンターとかございますが、政策医療等に重点を置いていくべきだと、こういうような意見具申をいただいております。
 そういうような方向で、今後国立病院のあり方、再編成を進めていきたい、こういうことで考えでございますが、先生御指摘のように、あわせてサービスの向上ということが不可欠であることはもうもちろんでございますので、引き続きこの指導等に努めていきたい、こういうふうに考えております。
 なお、救急医療の問題がございましたけれども、これも先生もう御案内のとおりでございますが、救急医療につきましては、厚生省といたしまして第一次、第二次、第三次と、こういうふうなそれぞれの圏域に応じた体制の整備をするということで、相当の経費もつぎ込んでおるところでございます。まだ十分でないところもあるかと思いますが、最も大事な医療でございますので、さらにこの一次、二次、三次の救急医療の体制の整備に努めていきたい、こういうふうに考えております。
#33
○菅野壽君 お願いします。
#34
○会長(鶴岡洋君) もう一問、どなたか。
#35
○中島眞人君 十一ページに在宅のサービスの柱になっているホームヘルパー、老人訪問看護ステーション、平成五年度予算の五万二千四百五人、括弧実績六万九千二百九十八人。そうすると、予算以上に実績の方が多いというんだけれども、累積てくるとホームヘルパーはまだ足りないんじゃないですか、目標率に達していないんじゃないですか。同時に、老人訪問看護ステーションというものが出てきたんですけれども、訪問看護の実態も、実態的には目標値に達していないんじゃないか。
 たまたま五年度とか四年度では予算に対して実績は達しているけれども、ずっと累積をしてきた一つの目標値には達していないんじゃないかと思うわけですけれども、その辺。ちょっとこれだけ見ると何かオーバーにとっているように見えるんだけれども、その辺どうなんですか。
#36
○政府委員(亀田克彦君) まずホームヘルパーでございますが、先生おっしゃるように、一番右に書いてございますように目標値十七万人と、こういうことでございますので、ニーズに対する実情といたしましてはまだまだ目標値に足りない、こういう状況でございます。ただ、平成五年度の数字は予算上の数字で五万二千四百五でございますが、これに比べますと実態は六万九千と、こういうヘルパーの数になっておる、こういうことでございます。
 それから、老人訪問看護ステーションにつきましては、従来の旧ゴールドプランではこの事業は対象になっていなかったわけでございます。だけれども、実態上はあったということで三百八十八と、こういう数字が上がっておるわけでございます。新ゴールドプラン、平成七年度からでございますが、ここからゴールドプランの対象にしたわけでございますが、予算上の数字が千五百カ所ということでございまして、まだ実績は出ていない、こういう状況でございます。
#37
○中島眞人君 ホームヘルパーが目標と違ってかなり到達度が低いということの原因には、やっぱりホームヘルパーに対する待遇問題がありますね。これは年々厚生省の指導で上がってはきているけれども、これ実際問題、今度厚生省の考えている新しい介護制度等々の問題と絡めていくとどうなんですか、待遇面についてはどんな状況なんですか。
#38
○政府委員(亀田克彦君) 先生御案内かと思いますが、平成四年度に福祉人材法というのができまして、このときにあわせましてヘルパーについてもヘルパーの区分を変更いたしまして、そのとき非常に大幅な単価の引き上げをいたしてございます。その後につきましても、人事院勧告等、この数字を勘案しながら毎年引き上げを行っておる、こういう状況でございます。
 今、手元に数字がないんでございますけれども、例えば一般の女子労働者の平均的な賃金、そんなものと比べましても、厳密な比較になるかどうかはわかりませんけれども、そんなに遜色のない数字を盛っておる、こんな状況だと記憶をいたしております。
#39
○中島眞人君 一点だけ要望をしておきます。
 私の事実認識とは違いますので、私厚生委員会に所属していますから、またこれは実態論として聞きたいと思います。
 最後に、ちょっと厚生省、ここに「精神薄弱者」という言葉を使っておりますけれども、今各地方の県では精神薄弱者という言葉を使わない。ところが、厚生省では堂々と「精神薄弱者援護施設」というような言葉を使っているんだけれども、これは法律にあるからこういう言葉を使っておるんだろうと思います。ところが、地方へ行くと、精神薄弱者という言葉を使わないんですよ。だから、これは一つの差別用語というのか、そういう言葉を使わないでいようという動きが地方の中にある。法律にあるから精神薄弱者をということでは、法律を変えればいいんですから。精神薄弱者というような言葉はやっぱり私不快用語だと思いますよ。ですから、これはひとつまた変えるように私からも要望しておきます。
#40
○政府委員(亀田克彦君) 「精神薄弱者」の用語の問題でございますが、先生御指摘のように、法律に書いてあるということで現在の用語を使っておるわけでございます。
 ただ、ことしの七月に厚生省の障害者対策本部から中間報告を出しておりまして、その中で、みずからこの用語については見直さなきゃいかぬ、こういうことが提言をされております。その提言に基づきまして、いずれ法改正という問題にもなろうかと思いますが、現在検討いたしておる、こういう状況でございます。
#41
○会長(鶴岡洋君) 以上で社会資本整備の現状と課題について厚生省に対する質疑は終了いたしました。
 続いて、社会保障の現状と課題について厚生省より説明を聴取いたします。厚生省亀田総務審議官。
#42
○政府委員(亀田克彦君) それでは、引き続き社会保障全体につきまして、資料によりまして御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、「社会保障を取り巻く環境の変化」ということでございますが、一番大きい状況は人口の高齢化である、こういうふうに認識をいたしてございます。
 一ページに二つの図がございますけれども、簡単に申し上げますと、我が国の場合、高齢化の速度が非常に速いということでございます。下の図からごらんいただけるかと思います。次に二つ目に、上の棒グラフの二〇二五年のところをごらんいただきますと、高齢化人口の比率が二五・八%、四人に一人ということで世界には例を見ない率になると、こういう予測がされております。また三つ目に、今のところをごらんいただきますと、七十五歳以上の後期高齢者人口が一四・五%という推計になってございます。これは現在の六十五歳以上の人口とほぼ同数でございまして、後期高齢者が非常にふえる。この三点が指摘できるのではないか、こういうふうに考えております。
 二ページに移りまして、その高齢化の要因でございますが、一つは平均寿命の伸長ということがあると考えておりますし、二つ目が少子化ということが要因になっておる、こういうふうに考えております。「合計特殊出生率の推移」が下の表にございますが、平成六年の数字で一・五〇という数字になっておりまして、現在人口を維持していくためには二・○八が必要だと、こう言われておりますが、それを大きく下回る状況になっております。この二つの要因が相まって高齢化が申し上げたような状況で進んでおる、こういう認識をいたしてございます。
 一ページ飛ばさせていただきまして、四ページでございますが、二つ目に、「家族形態の変化」という状況がございます。一番最後のグラフでございますが、高齢者の家族形態がどうなっておるかということでございますけれども、単独、お一人世帯の方、それから高齢者夫婦のみの方、この比率が年々ふえておる、こういう状況になってございます。なお、核家族の進行というようなものは引き続き進んでおる、こういう全体の状況でございます。
 それから、五ページに移らせていただきますが、御案内のように経済基調が低成長の状況に移りつつある、こういう状況がございます。この三つが大きな状況の変化ではなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。
 六ページに移らせていただきまして、現下の課題でございますが、一つは、高齢化に伴う介護の問題にどう対応していくか、こういう問題がございます。
 六ページに図がかいてございますけれども、まず、六十五歳以上人口が一千六百九十万人おられるわけでございますが、このうち百五万人の方が施設に入られておる。特別養護老人ホームに十九万人、この方々につきましては、下に書いてございますように、福祉の措置によってサービスが行われておる、こういうことになっております。お一人当たり費用が月二十六万円ぐらいで、自己負担が四・三万円ぐらい、こういうことになっております。それから老人保健施設に七万人の方がおられる、それから病院に長期入院という形で二十八万人の方がおられる、こういう状況になっておりまして、こちらの方は医療制度によって対応がなされておる、こういう状況になっております。
 ごらんいただけますように、一人当たりの費用、それから自己負担、それぞれ違っております。また、福祉の制度と医療の制度では利用するための手続も違っておる、こんなこともございます。さらに、長期入院という形で一般病院に入られている方につきましては、社会的入院というようなことも言われておりますけれども、大変コストがかかりながら介護等の適切なニーズに合ったサービスが受けられないでいるのではないか、こういう心配もあるわけでございます。
 それから、在宅の方でももちろん要介護の方がいらっしゃるわけでございますが、八ページをごらんいただきたいと思いますけれども、そういう方々につきましてどういうような介護の状況になっておるかということがこのグラフにかいてございます。七〇%以上は五十歳以上の方が介護をされておる、約半分につきましては六十歳以上の方が介護をされておる、さらに二割余りの方につきましては介護されておる方も七十歳以上だと、こういう状況になっておりまして、下のグラフにかいてございますように、介護のための肉体的あるいは精神的な負担が大変だというような状況があらわれております。
 十ページをお開きいただきたいと思うのでございますが、こういうような状況に対応いたしますために、先ほど社会資本のところでも御説明いたしましたけれども、昨年の十二月に新ゴールドプランを策定いたしまして、主として介護サービスの基盤整備に全力を挙げておるところでございます。
 それからもう一方、十一ページに移らせていただきたいと思いますが、それとともに、介護サービスの費用保障を含めまして、これからの新しい介護システムをどうしていくかということで、これも先ほど申し上げましたけれども、現在、審議会で御検討をいただいておるところでございます。七月に中間報告をいただいておりまして、枠の中に書いてございますように、高齢者及び現役世代の連帯で介護費用を支え合うことを新しいシステムの基本的考え方とすべきだ、こういう提言をいただいております。真ん中よりちょっと下に書いてございますが、具体的には、公的責任を踏まえ、適切な公費負担を組み入れた社会保険方式についてさらに検討を進めていくべきではないか、こういう中間報告になっておりまして、引き続き審議会におきましてさらに具体的な検討をお願いしておる、こういう状況でございます。
 次のページに、とりあえずの中間報告のイメージ図というようなものがかいてございます。簡単に御説明いたしますが、先ほど申し上げましたように、現在の介護サービスは福祉の制度と医療の制度にまたがっておりまして、手続がまちまちであるとか、費用負担がまちまちであるとか、そういう問題があるわけでございます。このままいくと、そういう問題を含んだまま費用がどんどんふえていく、こういう状況が予測されるわけでございまして、下の四角に書いてございますように、保健・医療・福祉にわたる各サービスを総合的・一体的に推進できるような新しい制度を考えていこう、こういうことでございます。
 それから次に十三ページ、エンゼルプランでございますけれども、これも先ほどちょっと触れさせていただきましたが、子供の数が大変少なくなっておるわけでございますが、真ん中辺に書いてございますように、理想の子供数というものを調べてみますと、現行人口維持水準よりも高くなっているわけでございます。
 なぜ理想の子供数だけ産まないかという調査が下の棒グラフでございますが、いろいろな理由が、職場と両立しないとか、育児の心理的、肉体的負担に耐えられないとか、住宅問題とか教育費の問題とか、こういう理由が挙げられておるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、各省連携をいたしまして総合的に施策を進めていこう、こういうことでエンゼルプランをスタートさせたわけでございます。それに基づきまして、厚生省といたしまして、申し上げましたように、保育につきまして緊急に整備をしていこう、こういう対策を進めております。
 それから、十五ページ、先ほど触れましたけれども、障害者問題でございますが、平成五年に基本法が成立し、同年には法律に基づく国の新長期計画もできております。そういうことで、現在の状況は、各自治体におかれまして地域の実情に応じた障害者計画をつくっていただく、こういう状況になっておるわけでございますが、そういう状況に対応いたしまして、国といたしましてももっと具体的なプランをつくっていこうというのが、申し上げました障害者プランの検討でございます。そのうちの厚生省分の考え方が十六ページに書いてございますが、時間の関係上省略をさせていただきたいと思います。
 十七ページから年金制度に移らせていただきたいと思いますが、年金制度は、御案内のように、昭和六十年の大改正におきまして、一階部分につきましては基礎年金ということで一本化されまして、国庫負担金はこの基礎年金に集中をする、こういうことになっております。なお、サラリーマンにつきましては二階部分ということで、厚生年金を初め八つの制度に分かれておるわけでございますが、これには国庫負担は入っておりませんで、すべて保険料で賄っておるわけでございます。
 次のページに移らせていただきたいと思いますが、年金制度につきましては、世代間の助け合いの制度ということでございますので、その一方、世代間の給付と負担のバランスをとるということが最も肝要でございまして、御案内のように、制度の大きな改正をさせていただきましてバランスを確保するための改正をさせていただいておるところでございます。
 二十ページに移らせていただきたいと思いますが、そういう状況でございまして、年金制度の当面の課題といたしましては、二階部分、被用者年金の一元化、こういう問題を抱えておるわけでございます。
 これにつきましては、昭和五十九年の閣議決定でも一元化を進める、こういうことが決定されておりますが、ここに書いてございますように、制度が分立しておりますと産業構造とか就業構造等に対応できないというような問題もございますし、さらには、次の二十一ページに移りまして、各保険制度で保険料率がまちまちだというようなこともございます。こういうことから、先般、懇談会の御報告をいただいたところでございまして、JR、JT、NTT共済につきましては厚生年金へ統合する、こういうこと等の提言をいただいておるところでございます。このための法改正を次の国会に提出したい、こういうことで作業を進めておるところでございます。
 次に、二十二ページの医療保険の問題に移らせていただきたいと思いますが、国民医療費は毎年一兆円ふえておるわけでございますが、近年、特に平成四年度以降国民所得の伸びが著しく低下しております状況から対国民所得比での医療費の伸び率が大きくなってきておりまして、平成六年度では七%台、こういうことが見込まれておるところでございます。医療費の場合は高齢化等に伴ってふえてくるということで、経済状況に対する弾力性が必ずしもないということでこういう状況になっておるわけでございます。
 その結果、二十四ページでございますが、政府管掌健康保険につきましても組合健保につきましても、あるいは市町村単位の国民健康保険につきましても赤字額がふえ、あるいは赤字組合がふえておる、こういう状況になっております。
 こういう状況に対してどうするかということで、厚生省といたしましては、二十四ページの下の方にちょっと見づらい表が書いてございますが、総合的な医療費の適正化を進めたいということで努力をしておるところでございまして、従来、適正化といいますと、左下に書いてございますような指導監査とかレセプト点検とか医療費通知とか、こういうことを指しておったわけでございますが、医療供給体制の問題あるいは医薬分業の問題あるいは介護対策の問題、こういうことも含めまして総合的な適正化対策を進めておるところでございます。
 なお、先般、こういう状況につきまして現在御検討をいただいております医療保険審議会から論点整理的な中間取りまとめをいただいております。御説明は省略させていただきますが、そのポイントが二十五ページに書いてあるところでございます。
 最後に、二十六ページでございますが、社会保障給付全体の状況でございます。平成五年度で五十七兆円という数字になっておりまして、国民所得比で見ますと、先ほど医療費で御説明いたしましたような状況もございまして最近高くなっておる、こういう状況でございます。
 また、二十七ページに移りまして、社会保障給付費の内訳につきまして諸外国と比較いたしてみますと、我が国の場合、福祉等のウエートが少ない、こういうような状況にございます。また、下の方に国民負担の国際比較が書いてございますが、我が国の場合は、一九九三年度で租税負担、社会保障負担、保険料でございますが、合わせまして三七%と、こういう数字でございまして、イギリス、ドイツ等と比べますと高齢化の状況もあるわけでございますが、三七%と、こういう数字になっております。
 こういうマクロの社会福祉の状況につきましてこれからどう対応していくかということで、最後の二十八ページになりますが、昨年の三月に御案内の福祉ビジョンというものが出されております。この枠内の(ア)に書いてございますように、今後、福祉面と申しますか介護あるいは子育て対策等を充実していく必要があるのではないか。現行の年金、医療、福祉の給付費の比率が五、四、一でございますが、これを五、三、二に高めていってはどうかと、こういう提言をいただいておりまして、その方向で新しい介護システムでございますとかエンゼルプランでございますとか、そういう施策を進めておるところでございます。
 なお、この推計値をちょっと載せてございますが、「ケースU」と書いてございますが、これは今申し上げましたような方法ではじいてみたものでございますが、二〇二五年の数字で社会保障給付費が三百七十三兆円、国民所得比で二八%程度、こういうような推計になってございます。
 なお、これを推計いたしましたときの経済のフレームが最近の経済計画では変わってきておりますので、できるだけ早期に数字そのものにつきましては見直しをいたしたい、こういうふうに考えでございます。
 社会保障の方も飛び飛びになりまして大変恐縮でございますが、一応大まかな概況を説明させていただきました。
#43
○会長(鶴岡洋君) ありがとうございました。
 以上で厚生省からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は挙手をお願いいたします。
#44
○牛嶋正君 一つは、七ページでございますが、発生率が出ております。私はこの発生率というのが新ゴールドプランを作成するに当たりまして非常に重要な意味を持っていると思うんです。それで、ここでは全国平均でお出しになっていますけれども、発生率に関して地域間格差、例えば農村部と都市部であるのかないのか。それから、都市部でも大都市と地方都市でどうなのか、このあたり、もし数字がありましたら教えていただきたいと思います。
#45
○政府委員(亀田克彦君) 御指摘の発生率でございますが、新ゴールドプランの一番の基礎、バックといたしましてはこの発生率を踏まえてつくっておりますけれども、最終的な数字は、先ほど御説明申し上げましたように、各市町村が地域の実情に応じまして十一年度までにこれだけのニーズがあるのでこれだけの事業をやる、こういうのをつくっていただいておりますので、ニューゴールドプランは最終的にはそれを取りまとめた、こういう形になっておりますので、ここからストレートにニューゴールドプランをつくった、こういうわけではございません。
 なお、先生一番の御指摘の地域間格差でございますが、ちょっと詳細なデータはないようでございますので、なお調べてみまして、ございましたらまた御説明に上がりたいと思います。
#46
○牛嶋正君 いや、そこが問題なんでね。
 私、愛知県と三重県と岐阜県の三県の市町村がつくりました老人保健の、今おっしゃったこのゴールドプランの基礎になっていると、全部チェックしたんですよ。そうしたら、一番問題になりますのは痴呆性の発生率なんです。これは、市町村も計画を立てるのが二年間という非常に短い期間でしたから実際に調査していないんですよ、みんなにヒアリングすると。どうしてそれじゃそのニーズを出したのかと言ったら、厚生省から示された発生率で計算したと言っているんです。
 ですから、ここは非常に問題ですよ、新ゴールドプランは。今、集めたとおっしゃったけれども、もとは厚生省から数字を出しておられるでしょう。だから地域間の格差は言えないんじゃないですか。
 私は、介護システムをつくるのにはそれぞれの地域の実情に合ったシステムをつくらなければいけないと思います。その基礎データを、ちょっと時間かけてもやっぱりつくるべきですよ。そうでないと、全国一律の同じようなシステムができてしまいますよ。その点どうですか。
#47
○政府委員(亀田克彦君) 地方公共団体で老人保健福祉計画をつくっていただくに当たりまして、厚生省としては全国的な標準としてはこんなものではないだろうかと、そういう数字はお示しいたしております。ただ、それはあくまでも標準ということでございまして、それを参考にしながら地域の実情を把握しておつくりいただきたい、こういうことでお願いをいたしまして、それを集計いたしまして反映させた、こういう経緯でございます。
 市町村によって先生御指摘のように精粗あるんだろうと思いますが、基本的な作業はそういうことで新ゴールドプランに至っておる、こういうことでございます。
#48
○牛嶋正君 この点については一般質疑のときにまたやらせていただきますので。
#49
○会長(鶴岡洋君) 以上で厚生省に対する質疑は終了いたしました。
 大変長時間皆さん御苦労さまでございました。
 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#50
○会長(鶴岡洋君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活・経済に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#51
○会長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○会長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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