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1995/03/16 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 中小企業対策特別委員会 第4号
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1995/03/16 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 中小企業対策特別委員会 第4号

#1
第132回国会 中小企業対策特別委員会 第4号
平成七年三月十六日(木曜日)
   午後一時六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十日
    辞任         補欠選任
     大森  昭君     梶原 敬義君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         石渡 清元君
    理 事
                鈴木 栄治君
                中曽根弘文君
                村田 誠醇君
                松尾 官平君
    委 員
                岩崎 純三君
                大木  浩君
                加藤 紀文君
                竹山  裕君
                梶原 敬義君
                櫻井 規順君
                前畑 幸子君
                吉田 達男君
                井上  計君
                片上 公人君
                白浜 一良君
                古川太三郎君
                市川 正一君
                翫  正敏君
   国務大臣
       通商産業大臣   橋本龍太郎君
   政府委員
       通商産業大臣官
       房総務審議官   林  康夫君
       通商産業省貿易
       局長       広瀬 勝貞君
       通商産業省産業
       政策局長     牧野  力君
       中小企業庁長官  中田 哲雄君
       中小企業庁次長  鈴木 孝男君
       中小企業庁計画
       部長       安本 皓信君
       中小企業庁小規
       模企業部長    小川 忠夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        里田 武臣君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時
 措置法案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(石渡清元君) ただいまから中小企業対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十日、大森昭君が委員を辞任され、その補欠として梶原敬義君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(石渡清元君) 小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案並びに中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法案を便宜一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○鈴木栄治君 よろしくお願いいたします。
 本当に私、大臣の御答弁を聞いておると、この人に任せれば何とかなるんじゃないかなとか、非常に魅力ある方だなと私常々思っているのでございます。
 この間、中曽根先生の集中審議で、「急激な円高というものの影響が輸出型産地の中小企業に、特に中小製造業にどのような影響を及ぼしているかについて調査を実施いたしております。もう近いうちにこの取りまとめは出てくると思います」と、大臣このように御答弁なさったと思うのでございますが、いかがでしょうか。
#5
○国務大臣(橋本龍太郎君) ちょうど御承知のように三月の八日、為替の大きな変動の中で九十円台を突破という事態になりました。私どもとしては、全国の輸出型産地の中小企業に対して製造業を中心に調査を行いました。そして、公式には恐らく間もなく発表できると思っております。
 この取りまとめの中で出てまいります影響というもの、現時点で申し上げられますことは、調査対象の中小企業のすべてが、既に最近の円高の影響が出ている、あるいは今後必ず出てくるというお答えが出てきております。昨年の秋、同じような調査をいたしましたときには、円高の影響は必ずしも受けていないというお答えが、それでもある程度ございました。今回はすべての方々が、影響がある、あるいは近く出るというお答えに変わっておりました。非常にその影響の深刻さを物語っております。
 また、採算レートをお尋ねいたしましたが、試算による平均値が大体百十円ぐらいになっておりまして、昨年九月の調査時点におきましては同じような問いかけに対して平均値は百十三円でありましたが、円高の方向に一生懸命対応すべく努力をしていただいたにかかわらず、その努力を吹き飛ばすような状況で円高が進行し、現時点で採算レートが一ドル九十五川未満とおっしゃる方は二%しかありません。
 こういう状況でありまして、この円高というものが輸出型産地の中小企業に与える影響というものは非常に厳しいものでありますし、何とかこの為替水準をノーマルなものにしていただきたいと通貨当局に対してお願いを申し上げる以外に方法がないわけでありますが、本日の午前中八十九円台がまた出現をいたしているという状況でありまして、非常に心配をいたしております。
 他方、今回の調査でも、今後の対応策として新製品開発でありますとか新分野への展開といった前向きの取り組みを行おうとしている企業もなお相当数見られるわけでありまして、この方向に対しては我々は積極的な支援をしなければならない。そのためにも、従来から講じております中小企業新分野進出等円滑化法など各種の施策に加えまして、新たな事業分野へ開拓の努力をしようとしておられる方々を支援しようとして現在御審議をいただいております中小企業創造活動促進法を中核とした資金調達の円滑化、販路開拓の支援などの総合的な施策の必要性は一層強くなっている、そのように理解をいたしております。
 同時に、非常に苦境に立っている中小企業にとりまして、前向きの努力をするにも継営を安定させるということが何より肝要でありますから、当面は長期低利の融資制度であります運転資金支援特別貸付制度、緊急経営支援貸付制度を最大限利用していただくことを期待いたしております。
#6
○鈴木栄治君 今こういう乱高下のときに、特に高くなっているときに見通しというのは大変難しいと思いますが、ひとつその辺よろしくお願いしたいと思います。
 私、実は議員になる前は違う世界にいたものでございますから、全く違う世界にいて、中小企業と言われても正直な話ほとんどその内部のことだとかそういうのはわからなかったのでございます。それで私、特にこの委員会に来させていただきまして自分もそれなりに勉強はしているのでございますが、やっぱりお役人さんから上がってきたものを見ているだけではどうにもわからない。
 その中で私、自分でアンケート用紙をつくりまして全国約五百社ぐらいに配ったのでございます。それで、今大体百通ぐらい戻ってきているのでございますが、これは変な話、中小企業の中の上から、ごく下から、もういろんな業種に配りました。中身は、ここ数年の不況下においては貴社はどのような対策を講じたかとか、昨年と比べことしの求人数はいかがだとか、それから中小企業対策として現在最も必要とされるあなたが望むものを三点挙げろと。これは去年の十二月から今年の一月。それで、円高になってからのはまだ回収しておりませんので、私これを今全部まとめまして、そしてその調査結果に基づいてまた改めて聞きたいし、またその対応を御質問させていただきたいと思います。
 しかし、これをずっと私見ていますと、本当にほとんど九九%は、見通し暗い、何とかならないかと。それから、例えば個別に外国人研修制度は何とかもう少し延びないかとか、あと無担保融資を何とかしてくれとか、そういうのが多いのでございます。その中においても、特に産業の空洞化、これを心配している方がほとんどなんですね、今百通ぐらいありますが。
 産業空洞化対策といたしまして、既に平成五年十一月より中小企業新分野進出等円滑化法、いわゆる中小リストラ法、これを施行しておると思うのでございますが、これの今の運用状況並びにこの評判をぜひともお聞かせ願いたいと思うのでございます。
#7
○政府委員(安本皓信君) 円高等を契機といたしまして、海外生産の増強でありますとか国際競争条件の変化あるいは部品の内製化等の構造的変化が生じているわけでございますが、こうした中で中小企業が活路を切り開くために行います新分野進出等を支援し、その円滑を図ることが必要であるわけでございます。
 このため、平成五年九月の緊急経済対策に基づきまして、構造的変化の影響を受けている業種に属します中小企業者の中で特に生産額の減少等により影響を受けている者を対象といたしまして、中小企業新分野進出等円滑化法が平成五年の十一月二十五日に公布、施行され、この法律を柱にいたしまして各種の支援措置を講じているところであります。
 本法につきましては、新分野進出でありますとか海外展開を積極的に進めようとしております中小企業者の関心が大変高くありまして、平成七年二月二十八日現在で承認件数は全国で千二百八十二件に上っております。この法律を活用している企業の中には大変意欲的な事業展開を行っている者が多いというふうに認識しておる次第でございます。新分野進出等の計画の承認を受けた企業を、食料品、繊維等二十業種、これはいわゆる産業分類の中分類ベースでございますが、それで分類いたしますと、新分野進出については全体で千七十二件、それから海外展開ということでは全体で二百七件というふうなことになっております。
 中小企業庁といたしましては、この法律が構造的問題を克服しようとする大変意欲のある中小企業者にさらに広く活用されることを期待しているわけでございます。
#8
○鈴木栄治君 そうなんですね。このアンケートの中でもそうなんですけれども、非常に苦しいと言う割に、意外と多くの方が自助努力しなきゃしょうがないじゃないかと。他人に何かやってもらうというんじゃなくて自分たちで活路を見つけようよとか、中には、極端なのは中小企業を保護保護と言わないでくれ、政治家の点数稼ぎはたくさんだとか、そんなようなことも書いてあるんですよ。これは多分、私みたいなのが出したから、森田から来ているんだからどんなことを言ってもいいだろうと思って来ているのかもしれませんが、このアンケートの中で私が直接電話でインタビューしたものがあるんです。
 その中で、リストラ法でも海外支援をうたっておりますね、それで中小の方が東南アジア、これは何とか向こうへ行ってやらなきゃいけないだろうということで五年計画でタイの方につくったと。向こうへ行って人を集めて人材を育成していく。ところが、そうするとやっぱり向こうの方は日本の方と物のとらえ方が違うところがありますね、要するに自分の才能を高く買ってくれるところにおれは行くよと、そういうところがあるんですね。だから、今まで面倒を見てくれたというよりも、おれの才能を高く買ってくれるところへおれは行くんだ。言うなれば、せっかく育てて管理職にしようと思ったらまたいなくなっちゃったと。
 それと同時に、いろんなところが今度は来るものだから、初め十人で二社ぐらいだと思ったのが、十人のところに五社も六社も来るものだから、初めに考えていた人件費よりもどんどん高騰してしまったと。これはもう参ったと、えらい目に遭っているというんですね。
 これはどうなんでございましょうか。海外進出を支援するのはいいことなのでございますが、この辺の指導並びにこれからこうやって対応していけよと、そのようなことをぜひお聞かせ願いたいと思うのでございます。
#9
○政府委員(鈴木孝男君) 先生御指摘のように、海外に進出しました中小企業の方々が現地で現地管理者を確保する、あるいは現地管理者を育成するということは、我が国の中小企業のこれからの海外展開にとって極めて重要だろうと思っております。
 このような観点から、私ども、中小企業事業団を通じまして、まだ三カ所というふうに数は少ないのでございますが、現地におきまして日系の中小企業に携わるような現地の管理者を育成するようなセミナーを開催しております、また、経済協力の観点から、海外技術者研修協会、これは日本に現地の方々を招きまして大体毎年四千人ぐらいの研修をやっております。また、海外貿易開発協会からは我が国から専門家を現地に派遣する、これは毎年四百人ぐらいでございますけれども、そういったようなことで人材の養成という形に力を尽くしておるところでございます。
 今後とも、通産省といたしましては、これら事業を通じまして我が国中小企業の円滑な海外展開を図れるように講じてまいりたいと思っております。
#10
○鈴木栄治君 大臣、何か一言お考え等ございましたら。
#11
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、基本的に日本企業自身が従来と考え方を変えなければいけない時代に入ってなおその自覚が必ずしも十分ではなかったのではないか、そんな印象が抜けません。
 と申しますのは、私自身が紡績会社のサラリーマンの出身でありますけれども、当時我々の企業はエルサルバドルに現地法人を持ち、現地の技術指導を行っておりました。ところが、当時どうしてもやはり管理者として、少なくとも管理級のポストには日本人を配置するという考えが抜けませんでした。今その状況は変わってきております。ところが、やはり今日でも、実は現地における人材養成のプログラムというのは必ずしも十分ではありません。
 昨年、長官たちにも大変苦労をかけましたが、APECの中小企業大臣会合を大阪で持ちましたときにも、実は現地における人材の育成、殊に現地の幹部職員の養成というものについては非常に各国で議論が出ました。そして、これは日本企業だけが困っているのではなく、現地の会社も同じ問題に遭遇しているわけであります。例えば、日本語のできる社員を自分のところで養成した、日本の会社が出てきてそれを引き抜いちゃった。これは実は両面があるんです。
 それだけに、私は基本的には日本自身がやはりそれぞれの国における人材養成、人材育成というものに積極的に手をかしながら、特に現地における幹部職員養成というもののプログラムを、今事務方から御答弁を申し上げましたようにきちんとしたプログラムを持ちながら人材育成に積極的に手をかしていくこと、それがなければこの問題はいつまでたっても消えないように思っておりますし、今まだスタートしたばかりという非常に謙虚な答えがありましたけれども、こうした芽は伸ばしていきたい、そう考えております。
#12
○鈴木栄治君 こういうのはずっと突き詰めていきますと、それぞれ国々のその人々の考え方の相違だとか、また文化だとか習慣だとか、いろいろ違いがありますね。ですからそういう意味で、まずお互いに話し合うところから、ただそこが安いから付くとか、ここはこうだから行くという前にそういうふうに考えていくのがまず必要がなと、乱そう思います。
 さて大臣、私は俳優においては芸能プロダクションにいるんです。(「中小企業だ」と呼ぶ者あり)零細企業ですよ。それで、やっぱり私のプロダクションでも毎年アイドルを出さなきゃいけないんですよ。
 それで、数年前でございますか、三人の若い女の子のアイドル、これを出そうということで、私は大体担当責任者みたいなものです。そのときに、その三人の女の子に芝居をやらせたり歌をやらせたり踊りをやらせたりいろいろやらせた。半年、一年たって、正直な話が二人の女の子は非常に可能性が出てきたんです。もう一人の女の子、いや決して悪くはないんですが、芸能界のそのときの時流というのがある。宴するに受けるタイプと受けないタイプとある。
 それで、その三人の女の子が一生懸命やっているとき、例えば今度テレビに出るんだ、衣装がないと言えば、わかったと衣装を買ってあげたり、こういうところで内分は体を鍛えたいんだと言えば、わかったと、そういう援助をどんどんしていたんです。
 で、私考えたんです。本当はこの三人の女の子に絶えず平均してやってあげたいと思ったのでございますが、正直な話私もう二十数年芸能界にいて、その一人の女の子を難しいと思ったんですよ。でも、この子が歌を書いて詞を書いたとき、私たまたま見たんです。これが非常に才能あるんですよ。ですから私、彼女を一人呼んで、いやいや君はかわいいしすてきだと思う、ただ君みたいなタイプは今ちょっと望まれていないと、だから君は作詞家の方に行ったらどうなのかと。
 初めはふてくされていますよ、自分はアイドルになりたいと思っていたんですから。でも、私がそのような道をつくってあげてやらせていったら、彼女の才能がそれで開花し始めたんですね。ですから私は思ったんです、三人公平にやってあげなきゃいけないかと思って、その今の時流に合わない手、一生懸命やっているんですよ、でもその子に、ああそうか衣装が、はい何だと絶えず援助してあげることが彼女の将来において本当にいいかどうか。そこで私は決断して、大変言いづらいことだけれども彼女のいい面を伸ばしてやろう、そう思ったら、それが彼女にとって非常によかったわけです。
 私、芸能界と国の基盤となる経済と、これはもちろん一緒になることはございませんけれども、今中小企業の皆さんは確かに頑張っています、しかしこれだけの国際情勢になって、これだけの円高になって、やっぱりこれは弱っている人を絶えず助けてやるいろんなのも結構ですけれども、あるときは、待てよと、あんたらはすごくいいところを持っているよ、でもこっちの方の道に行ったらどうなんだと、そういう指導だとか、またそういうものに対して国が融資なり助成なり今以上にバックアップしていただきたい、私はそう思うのでございます。
 それと同時に、今まではそういううまくいかなかった企業にどちらかというと日を当てて、何とかしよう何とかしようという、そういう施策が多かったんじゃないか。これからは私、それも悪くはないですよ、もちろん悪くはないのでございますが、成功した企業、今非常に元気が出てきている企業にスポットライトを浴びせて、なぜこの人たちが成功したのか、なぜこの人たちが今順調に来ているか、これを徹底的に調べて、そして合うまくいかない人たちに、こうやれば成功した例もあるよ、こうなんだよ、ああなんだよと説明してあげ、指導してあげる。そして、どうしてもこれはまずいなと、そういうときは新たな道をつくってあげる。私、これが今一番望まれているところではないかなと、そう思うのでございます。
 ですから今回、中小創造法でございますが、多分その辺に力点を置いているんだろうと私は信じているのでございますが、いかがでございましょ、つ
#13
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、産業政策というのはやはり時代とともに変わってきたと思います。そしてその中で、確かに委員が触れられましたように、むしろ弱い著を救うということが必要であった時代、これは確かにありました。また、特定の分野が非常に大きな影響、波を受けますときに、それらの分野がそれなりにその時流を乗り切っていけるような全体を見渡した施策というのも必要だった時期があると思います。
 しかし、今本当に大きく産業構造が変わろうとしているときに、それでは済まないというのは委員の御指摘のとおりでありまして、まさにやる気のある方々、これに種を探し、そしてそれを実らせるまでの間をできる限りのサポートをしていく、言いかえればやる気のある方をサポートする。そのための法律としてのこの創造法を、私は本当にそういう活用の仕方をしていただけることを心から願っておりまして、委員の御指摘の方向でこれが役立つことを私は確信しております。
#14
○政府委員(中田哲雄君) 今、委員御指摘のありました元気のいい企業の紹介あるいはその成功事例を皆さんにお知らせするといったようなことにつきましては、私どもも大変重要性を感じておりまして、今度の予算措置によりましてこういうこともやろうということで、積極的に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
#15
○鈴木栄治君 踏ん張っているやつらはやっぱり努力しているんですから、ぜひそういう人たちにスポットライトを浴びさせてあげたいと私は思うんです。何でもかんでも平たいのがいいんじゃないんです。何でもかんでも平たくすることが公平だとよく言いますけれども、あるときはこれは差別になっちゃうんじゃないかなと私は思います。
 それでは、三分ばかり残しましたが、同僚の加藤議員がもう盛りだくさんだと言っておりますので、私はお譲りしたいと思います。ありがとうございました。
#16
○加藤紀文君 自由民主党の加藤紀文でございます。大臣、連日委員会やまた通産行政のトップとして殺人的なスケジュールを精力的にこなされている姿を拝見し、心から敬意を表したいと思うわけであります。
 私は、小規模共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案についてお尋ねしたいと思います。
 まず初めに、大臣にお尋ねさせていただきたいと思いますが、この小規模企業共済制度というのは昭和四十年に創設されて三十年を迎えるわけでありますが、創設当時のように公的年金制度の未成熟な時代や、また我が国の経済のいわゆるパイがまだ小さかった時代から今日まで、五年ごとにそれぞれ時代の変化に応じて制度の見直しをしてこられたわけでありますが、今回の改正はどのような視点に立って見直しをされるのかお聞かせいただきたいと思います。
#17
○国務大臣(橋本龍太郎君) この小規模企業共済制度は、御承知のようにいよいよ高度経済成長が花を開くという時期、その時期に生まれた制度でありますけれども、その後の三十年という時間の間に随分状況は変化をいたしました。例えば高齢化は非常に進展をいたしましたし、一方では金融制度の自由化といったものが現実の問題となり、この制度を取り巻く社会環境、経済環境というものは非常に大きく変化してきたと思っております。
 そして、そうした視点から、中小企業政策審議会におきまして小規模企業共済制度のあり方についての検討が行われてまいりました。そして昨年の十二月、意見具申が出てきたわけであります。その方向というものは、まさに社会経済構造の変化あるいは契約者のニーズに対応した安定的な制度としてこれからもこの制度が必要であり、健全な発展を遂げるようにという視点から出された御意見と私どもは受けとめておりまして、その中から、そこに盛り込まれましたそれぞれの御意見というものを今回改正法案の中に盛り込ませていただきました。
 どうぞ、これが生きて使われますように、今後ともの御協力を心からお願いする次第であります。
#18
○加藤紀文君 ありがとうございました。
 この小規模企業共済制度そのものは、中小企業政策の中で現在どのような役割を果たしているのでありましょうか。また、この制度の将来性というのはいかがなものでありましょうか。あわせてお尋ねいたしたいと思います。
#19
○国務大臣(橋本龍太郎君) いわゆる小規模企業というものが、平成三年の事業所統計によりますと約四西九十万事業所、中小企業のうちの約七六%を占めております。これは、我が国の経済の中で非常に重要な役割を担う一方では生業的な色彩が濃い、そして経営基盤が脆弱だという問題点をはらんでいる、私どもはそう思います。それだけに、この小規模企業の経営基盤が強化され、経営が改善、発達をしていただくことがやはり非常に重要である、私どもはそう考えながら小規模企業対策というものを従来から進めてまいりました、
 その中で、この共済制度というものは、経営基盤の脆弱な小規模企業者が安心して事業に専念していただけるように、相互扶助の精神に基づいて事業の廃止などに備えるため毎月掛金を納付されながらいわば今日までの歴史を積み重ねてきた基盤的な制度でありまして、昭和四十年の制度発足以来三十年の間に非常に順調に加入者も増加しておりました。現在、在籍者が約百五十万人、共済資産も四兆六千億に到達しております。
 今、非常に厳しい経済環境の中で、小規模企業者を取り巻く環境というものは一層厳しい状況でありますけれども、それだけに、こうした状況の中にあってこそ、私は小規模企業者の経営を支えるこの共済制度の意義というものは一層大きくなっていき、これからもそのウエートは落ちることはない、そのように考えております。
#20
○加藤紀文君 ありがとうございました。
 それでは、具体的な中身に触れさせていただきたいと思いますが、今回二階建てということでありますが、公的年金制度も老齢基礎年金と老齢厚生年金の二階建て、また昨年論議を呼んだ二階建て減税等やら、何か二階建て方式がブームのようになっておるわけでありますが、今回導入されるようになっております固定額の基本共済金と金利変動に応じた付加共済金による二階建て方式、これをちょっとわかりやすく御説明していただきたいと思います。
#21
○政府委員(小川忠夫君) 今、先生御指摘のように、今回の小規模企業共済制度の改正の中の大きな柱の一つといたしまして共済金の額に係る改正を予定しているわけでございます。これは、近年の金融の自由化に伴う頻繁な金利変動等の社会総済情勢の変化に対しまして小規模企業共済制度の安定的運営を引き続き確保するために、金利の変動に応じた共済金の額が算定されるようにするものでございます。
 具体的に申し上げますと、現行制度では法律の別表で古定的に定められている共済金額について、基本共済金額と付加共済金額の合計額に改めるものでございまして、このうちの基本共済金額と申しますのは、いわば共済金の最低保障金額として法律別表で固定的に定められるものでございます。また付加共済金額は、運用収入の見込み等をもとにいたしまして毎年度算定されるものでございます。金利の変動に応じた仕組みとなる部分でございます。共済契約者にとりますと、共済事由が発生しまして本制度から脱退する際にこれらの基本共済金額と付加共済金額を一括して受け取るということになるわけでございます。
 なお、このような算定方法につきましては、例えば生命保険の運用収入が予定利回りを上回ることなどにより配当金が分配されるというような場合と類似したものでございます。
#22
○加藤紀文君 そうしますと、今回の改正によって、既に加入している契約者の方々とこれから新たに契約される方との取り扱いが問題となってくると思うわけでありますが、どのように考えておられるのか。また、当然公平さを欠くようなことがあってはならないわけでありますので、その点についてもお聞かせいただきたいと思います。
#23
○政府委員(中田哲雄君) ただいま御説明申し上げました二階建て方式の導入に当たりましては、相互扶助という制度本来の趣旨に沿いまして、既に加入している人たちと新たに加入する人たちの間の公平性ということ、それから既に加入している人たちの既得の利益が損なわれない、制度の安定性に対する信頼が損なわれない、この二点が大変重要であるというふうに考えております。昨年十二月に中小企業政策審議会の意見具申をいただいて今般の法改正に臨んでいるわけでございますけれども、この意見具申におきましてもこの二点についての御指摘をいただいているところでございます。
 具体的に法案上の措置といたしまして、既に加入をいたしております契約者に対しましても、あるいは新規の加入者にいたしましても、ともに公平に扱われますように法施行後はひとしくこれを適用するというふうに考えております。また、あわせまして既加入者の利益が損なわれないように、共済金の算定に当たりまして改正法施行までの間の契約期間、これは過去からのものでございますけれども、この契約期間に応じました共済金の額が確保できるように特別の経過措置を講ずるようにしているところでございます。
#24
○加藤紀文君 よくわかりました、
 では次に、小規模企業の事業者などが途中不本意に掛金が払えなくなったり、また解約せざるを得なくなったりすることを防止するために、月掛金の減額の変更を認めたり、また掛けどめ制度を導入するということでありますが、これで脱退傾向に歯どめがかかるのでありましょうか。
#25
○政府委員(小川忠夫君) 今回の制度改正におきましては、今委員御指摘のように一定の条件に合う場合につきましては掛金の掛けどめ制度を導入することにいたしております。また、掛金の減額につきましても、運用におきまして従来大変厳しくこれを原則的に禁止していたものを要件を緩めるということを考えております。
 これによりまして、従来不本意に解約せざるを得ないというような契約者が大変多かったわけでございますが、かなりの程度これによって救われるのではないかというふうに考えております。
#26
○加藤紀文君 それと、今回第二種共済を廃止するということでありますが、第二種共済の利用状況というのはどうなっておりますのか、また廃止による弊害はないのでしょうか、あわせてお尋ねしたいと思います。
#27
○政府委員(小川忠夫君) 第二種共済制度につきましては、法制度発足の昭和四十年からある制度でございます。
 昭和四十年度末がピークになっておりますが、このときに在籍者が約一万七千人おりました。昭和四十二年に法改正が行われまして現在の第一種共済制度が本共済制度の主たる制度として発足したわけでございますが、その際特例として、第二種共済制度の在籍者は期一定間、これは九十日間ということでございますが、その期間に限って第一種共済制度への移籍を認めたわけでございます。その間に、この一万七千人余りの在籍者の過半に当たる一万四千人強が第一種共済制度へ移行いたしました。
 その後、この第二種共済制度の在籍者は年々減ってまいりまして、平成六年三月末現在の在籍者は七百九十三人となっております。過去十五年間は新規加入者は一人もおりません。また、この在籍者七百九十三人の大半の者が加入後二十五年を経過しているということから、今後五年程度の後には大半の人が共済事由である三十年満期を迎えて脱退することになるため、残存者はさらに少数になると見込まれております。
#28
○加藤紀文君 それでは次に、貸付制度について質問させていただきますが、これまで共済契約者は無担保無保証人、またすぐに貸してくれるという手軽さで一般貸付をかなり利用していると聞いておりますが、その制度概要と利用状況はどうなっているか、お聞かせいただきたいと思います。
#29
○政府委員(小川忠夫君) 小規模企業共済制度におきます現在の一般貸付制度は、共済契約者に対しまして納付した掛金の範囲内で、かつ二百五十万を上限として無担保無保証人の事業資金を貸し付けるという制度でございます。共済制度の還元融資であるという性格からいたしまして、貸付金利というのは七・一とかなり高くなっております。なお、償還期間は最長で二年でございます。
 この一般貸付につきましては、こういうことで金利について七・二と比較的高くなっておりますが、無担保無保証人である貸し付けである、また原則として申し込み即日貸し付けということになっておる関係もございまして、近年は利用がかなり多くなっております。平成五年度の実績を申し上げますと、五年度一年間で十一万五千件余りの貸し付けが実行されておりまして、その利用額の総額も千五百億円近くに達している次第でございます。
#30
○加藤紀文君 今お話にありましたように、最近の金利の情勢の中で年七・二%という高い金利の一般貸付がそこまで利用が進んでいるということは、それ相応にメリットがあることだと思いますけれども、しかし、通常中小企業者への貸し付けは大体四%台であるわけでありますから、まあ共済財政が六・六%で運営していくんだからやむを得ないということはよくわかるのでありますが、それでもやはり七・二%というのは高いんじゃないかなという気がするわけであります。これを昨今の金利情勢に沿ってもうちょっと低くすることはできないものでしょうか。
#31
○政府委員(小川忠夫君) 現行の一般貸付制度におきましては、貸し付けの原資に当たります共済資産が、今先生御指摘のように総体の運用利回りを年六・六%とする固定利回りをもとに設定されているわけでございます。本貸付制度が相互扶助を基本といたします小規模企業共済制度の枠内における還元融資という性格から、どうしてもさらに事務コストを六・六%に上乗せした金利を設定する必要がございまして、現行制度はそういうことで貸付金利が年七・二と比較的高くなっている次第でございます、
 今回の小規模企業共済制度の改正におきましては、共済金等の額の算定方法につきまして、先ほど御説明申し上げましたように金利情勢に柔軟に対応する仕組みを導入することといたしておりまして、これに対応してこの一般貸付の貸付金利についても市中の金利情勢に十分配慮した設定が可能になると考えておる次第でございまして、例えば最近のような金利情勢のもとではおおむね五%半ば程度の金利まで引き下げられるのではないか、それによって利用がさらに増加することができるのではないかというふうに考えている次第でございます。
#32
○加藤紀文君 一生懸命やっていただいているのはよくわかりますけれども、やはり七・二というのはちょっと今の時期どうかなという気がまだぬぐえないわけであります。
 次に、小規模企業者の開業、転業のために今度は資金貸付制度を創設されるということでありますが、どのような支援を予定されているのかお聞かせいただきたいと思います。
#33
○政府委員(中田哲雄君) 先ほど来の御審議の中でも出てまいりましたけれども、現時点で、環境が激変する中で経済の活力を維持していく、このためにやはり中小企業者の創業あるいは新規事業への転業の支援をするということが非常に大事な課題になっておるわけでございます。
 今般の法改正に合わせまして、また共済契約者の方々の御要望をも受けまして、還元融資の一環といたしまして創業転業時貸付制度というものをつくることにしたわけでございます。これは、従来の還元融資制度の貸付限度額を大幅に上回る一千万円という限度額を設定いたしまして、低利の、あるいは無担保無保証の融資制度を行うということでございまして、制度実施後できるだけ多くの方々に御活用いただきたい、かように考えているところでございます。
#34
○加藤紀文君 直接この法案には関係ないんですけれども、アメリカあたりですと、大学生が企業を起こしてこれが急速に成長した例というのが枚挙にいとまないわけでありますが、実際アメリカでは、大企業よりも従業員二十人未満の企業が急成長して四百五十万人もの雇用を生み出したと言われているわけでありますが、これらのスモールビジネスのダイナミックな新陳代謝がアメリカの経済を元気にさせているんではなかろうかと言われておるわけであります。
 それに引きかえ我が国は、なかなかベンチャービジネスといいますかニュービジネスが育たないと言われるのが、資本調達がアメリカとは違って充実していないからだとか、また資金手当てや規制のせいではないかとか、また教育や社会風上が大きな阻害要因で、創造性豊かな人材教育をないがしろにしてきた教育にもあるといろいろ指摘をされておるわけであります。
 我が国においてもベンチャービジネスに挑む若者がふえるような、特に若者向けの政策的な支援措置が必要ではないかと思うわけでありますが、この点について大臣のお考えを聞かせていただければありがたいと思います。
#35
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今のような御指摘を受けますと、私は内心非常に先見性のなさを恥じなければなりません。
 ちょうど土光臨調として知られます第二次臨時行政調査会がその作業を継続しておられたころ、私は与党の中における行政改革の責任者をいたしておりました。その時点におきましても、実は特殊法人の再編整理、統合、廃止といったものは非常に大きなテーマでありました。そして、その中で民営化に踏み切りました特殊法人の中にそれぞれの地域に存在しておりました中小企業投資育成会社がございます。これはその当時通産省の所管する特殊法人でありましたが、まさに我が国の風土の中でなかなか立ち上がりの難しいベンチャービジネスというものに対して、その育成の手法の一つとしてつくり上げられたものでありました。
 ただ、ちょうど昭和五十年代の後半、確かにそうした風土が薄れておりました。第二次臨時行政調査会の作業の行われましたころ、それぞれの中小企業投資育成会社が育成の対象とする企業がほとんどなかったというのがその当時の実態でありました。そして、既に役割を終わったという判断のもとにこれらを民営化したわけでありますが、今投資育成会社が特殊法人として残っておったならどれだけ活用できただろうという思いが昨今特に強くいたします。それだけに、例えば行政改革といった一つのテーマを追いますときにも、よほど将来を見通して行動をしないと後に悔いを残す。私にとりましては大変苦い思い出であります。
 しかし、そういったものが、一体何年ごろに私は通産省が考えたのかわかりませんけれども、中小企業投資育成会社といった構想が考えられたということは、こうしたベンチャービジネスの育成というものがやはり一時期とはいいながら通産省の中で論議をされ、それが形としてあらわれた一つの証左であったと思いますし、それはなかなか民間における資金調達が規制その他によって難しい日本の中で恐らく当時の通産省の諸君が考えた一つの手法であったであろう、そう思います。
 現在、この中小企業創造活動促進法におきましても創業者等に対する投資減税などの支援措置を盛り込んでいるわけでありますし、また政策金融を活用してこれを支援していくことにも変わりありません。しかし、やはり民間における資金調達をよりやりやすい形に変えていかなければ、私はベンチャービジネスの育成というものはあり得ないと思っております。
 そうした観点から、店頭市場の活性化というものを随分関係当局に対して働きかけてまいりまして、ようやくその動きが出てまいりました。今後一層、むしろ店頭市場の活性化を図りながら、その中でよりベンチャービジネスに対する資金調達の道が拡大するように我々としては考えていかなければなりませんし、そうした手法を講ずることによりまして委員が御指摘になりましたような新たな道筋というものもおのずから我が国にも開けてくるであろう、そのような期待を持っております。
#36
○加藤紀文君 ありがとうございました。
 いずれにせよ、今回のこの大改正はこれまでとは違うわけでありますから、津々浦々の方々にまでよく理解が行き渡ることが特に重要だと思うわけであります。今後の共済財政のより一層の健全運営と円滑な制度改正の実施に向けた体制づくりについてお伺いいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
#37
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは本当に大事なことを御指摘いただいたわけでありまして、共済金の額の算定方法など制度の基本的な部分に触れる改正を今回含んでおるものでありますだけに、加入してくださっている方々が改正の内容を十分理解していただくこと、そして混乱を招かないようにすることが非常に大切だと考えております。
 そうした認識のもとに、周知期間をまず十分に置きたい。そして、平成八年の四月から施行することにしておりますけれども、その間に、政府広報中心となろうと思いますが、各種の広報あるいはPR活動というものをできる限り行ってまいりますと同時に、中小企業事業団からすべての契約者に対して改正内容についてできるだけわかりやすい形で御連絡を申し上げ、情報提供を行うことにいたしております。さらに、この制度の加入手続の事務等をお願いいたしております商工会などの関係団体にもお願いをいたしまして、それぞれの団体を窓口とする加入者の方々に周知徹底を回らせていただきたい。そして、そのための費用については関係団体向けの特別の手数料としてお支払いをするということで、現在御審議をいただいております平成七年度予算に十八億円を計上いたしております。
 こうした方法を使いまして、来年四月の改正制度の発足に向けて混乱がないよう、準備に万遺漏なきを期していきたい、そのように考えております。
#38
○加藤紀文君 ありがとうございました。終わります。
#39
○櫻井規順君 質問に先立ちまして、橋本大臣に一言、阪神・淡路大地震の中小企業者の金融支援について感謝を申し上げておきたいというふうに思います。
 御案内のように、一月二十日の閣議で政府系中小企業三機関を中心とした、当時は兵庫県南部地震というふうに呼称していたわけですが、その被災中小企業支援並びに全国的な間接被害を受けた中小企業者に対しても通常四・九%から三%の金利で金融支援を行うと。
 これ一月二十日に決まりまして、私、早速二月の上旬、静岡県の県の担当部課長、市の担当部課長それから家具工業会だとか商工会議所だとか一回り回りまして、こんな支援策を講じたと、こういう話をして回ったところ大恥をかきましてね。静岡県の金融支援は年利二・五%ですよ、それから静岡市の場合は不況の制度融資を利用すれば二・〇%、こういうものをぶつけられまして、そのくらいの金なら銀行でも貸してくれると。私は中小企業庁から教わって、いやその辺の金利ではかなり大企業の安定したところでも貸してくれないぞなんて言って反論して回ってきましたが、恥をかいてきた時期があったわけであります。
 そのことを中小企業庁の出先にも言わせてもらいました。それから、与党三党の災害対策本部でもその実情をお話ししました。非常に間髪入れず、二月九日の日にこれをかなり大幅に条件を緩和して、通産大臣が大蔵大臣と話をして最低を二・五%に抑える金融支援にしてくださった。やっとこれで自治体並みの金融支援に国も参加できるということでもって、大変ありがたいと感謝をしたところでございます。ありがとうございました。
 さてそれで、これは要望になりますが、例えばきょう現在でもよろしいと思いますが、静岡県で言いますと、県、市の方は間接被害でも四十九件、四億三千万程度の金融支援をしております。現状まだ被害が確定しない面もありますが、国の制度融資の活用は現状はゼロになっております、私の確認では。これから手形が割れないとかいろんな事情がはっきりしできますので、これから被害が出てくると思いますけれども、自治体の支援も含めまして、ひとつあり方も改善の余地があるなということを感じているわけでありますが、感謝を申し上げながら今後の対応の一層の強化を御要望申し上げたいと思います。
 それで、質問に入るわけでありますが、最初に大臣に質問をさせていただきます。
 きょう、午前中の商工委員会での事業革新円滑化法案が商工業界全般に対する円高あるいは産業空洞化に対応する我が国の産業のあり方についての検討で、午後のこの中小企業特別委員会はその中小企業の対応をやれということになっているわけであります。いわば第二弾であるということでありますが、直接的には少々かかわりがないかもしれませんが、大臣にかねがね質問したいと思っていたことをひとつ質問させていただきたいと思います。
 質問通告の中身は、円高の原因としていろいろあるけれども、ファンダメンタルズというものを介してそのまたファンダメンタルがあるわけですが、その下の方のファンダメンタルのファンダメンタルの問題として、日本の対外直接投資と海外から日本への直接投資の比率というのが九三年宋で一対十七という関係になっておるわけでありますが、この関係をどう見るか、今後の対応はどうかという質問になっておりますが、どうぞそれに余りこだわらないで、以下、若干私の問題意識を申しまして大臣の見解を伺いたいというふうに思うわけであります。
 私は、端的に言いますと、産業空洞化と言われる、あるいは直接投資が海外に押し寄せ、願わくば海外からの直接投資も求めているわけでありますが、産業の国際分業の新たなあり方というのをどういうふうに大臣が描いているかということをお聞きしたいわけであります。
 どういうことかといいますと、円高の関係で、貿易収支の方はドルベースでは上がっているけれども円ベースでは下がっているわけでありまして、ただ確実に、対内直接投資と対外直接投資の残高の比較を見たならば、先ほど言いましたように一対十七、日本が十七輸出して諸外国から一の割合で直接投資を受けていると。これは欧米諸国でアメリカが一対一・一、それからフランスが一対一・三、イギリスが一対一・〇、ドイツが一対一・四というふうなわけで、日本はこれが一対十七という関係が一九九三年末の数字で、今新しいいろんなものを読みますと何か一対二十四という御指摘もございますけれども、大変な直接投資残高の違いになっているところであります。
 問題は、これが一種の産業空洞化の現象でもあるわけでありますが、日本に来た外資企業の輸出輸入の寄与を考えてみますと、外資企業の場合には外資企業がつくりますとその外資企業が輸入しますので、トータルしてその輸出入の関係を見ますと、ことしの通商白書によりますと、外資系企業だけで輸出入を考えますと輸入の方が二兆円超になっているわけであります。日本にとって輸入が二兆円超になる。
 だから、日本が対外的に企業進出して直接投資した場合に、それが日本からの輸出増になるという影響は当然期待もできるわけであります。通商白書で言いますと、日本に企業が来れば当然雇用の創出になる、日本が行けば相手の雇用の創出になる、それだけ市場も開かれる、相手側もまた、日本の技術、いろんな刺激でもって先方の国の企業の活性化も企業の競争力の強化も経済的にも豊かになって市場が豊かになる、そういうふうな関係になろうかというふうに思うわけであります。
 そこで、いずれにしても、日本の出る率が圧倒的に多いという中で日本へも受け入れなければならないという配慮とともに、日本が出ていっても日本の輸出拡大につながる等々の分析ができるわけでありまして、この際空洞化という状況の中でこういう緊急対応をいろいろ考えるわけでありますが、基本的な考え方として、これからの海外への大量進出、国際経済協力の中での産業の国際分業のあり方について大臣の御見解をまずお聞かせいただき、そういう直接投資残高が円高にどのように影響しているかという当初の通告した質問のことについてもし触れていただければありがたいというふうに思います。
#40
○国務大臣(橋本龍太郎君) 全くカンニングペーパーのない御質問をいただきまして、どこまでお答えができるかわかりません。
 ただその前に、冒頭委員が触れられました間接被害につきまして、今中小企業庁の諸君に全国を調査してもらっております。恐らく近いうちにその間接被害の状況についての報告も申し上げられると思っておりまして、その上でまた、今委員が例示としてお挙げになりました静岡県等、いろいろ御相談申し上げる場面もあろうかと存じております。
 さて、今御指摘をいただきました問題、すなわち対外投資、対内投資、非常にバランスを欠いているという御指摘は事実そのとおりでありまして、大蔵大臣在任中から非常に頭の痛い問題点の一つでありました。
 そして、例えばロックフェラーさんなんかと議論をいたしましたときにも、日本人がロックフェラー・ビルを買うばかりではなくて、その売却代金であなた日本に投資しませんかというようなことを半ば本気で申し上げた時期もございます。しかし、そのころから見ましても依然として対内直接投資が増加をしているとは言えない状況でありまして、どうすればこのバランスを回復できるのかというのは一つ大きな問題であろうと思います。ただ、これは産業政策とか経済政策だけの問題ではないと私は思います。
 何回かこうした問題で議論をいたしますうちに出てまいりましたものの一つは、例えばヨーロッパあるいはアメリカの中では他の民族の人々を受け入れる素地が非常に広い。それだけ国籍というものにこだわらず行動ができる。どうしても日本の場合にはそうした点に制約があって投資がしにくい、こういう指摘は一つございました。そして、それはある意味では、外国人との婚姻といった企業を離れた社会生活の部分にも私は原因があろうかと思っております。
 しかし同時に、対外投資を見てまいりましても、私は今委員がお話しになりましたのとは必ずしも方向は同一にはならないのではないかという気持ちを持っております。確かに我が国の生産企業が海外に進出をいたしました場合、その国のいわばすそ野産業に当たる部分で、そうした部分が未成熟な地域に進出をいたしました場合には、日本からその後の資本財の輸出あるいは部品の供給といった形による輸出というものが継続をし、貿易収支に影響を与えるケースが多々ございました。これは現在でも一つの問題点であります。
 しかし、例えばヨーロッパでありますとかアメリカでありますとか先進国に企業が進出をいたしました場合、当然のことながら従来から緊密な関係を持っております下請メー力ーあるいは部品メーカーともどもに手を携えて出ていく場合もございますけれども、それぞれの現地における調達率というものは近年どんどん高まっている傾向があること、これは委員も御承知のとおりであります。
 言いかえれば、その地域に進出した場合、その地域の中において資本財が入手しやすい場所、あるいは一定品質以上の部品でありますとか所要の物品の調達が可能なところ、その場合には必ずしも私は資本財の輸出を伴う、言いかえ札ば貿易収支を一層悪化させる傾向に働くとは思いません。
 その場合に、仮に外国系の生産企業が日本に資本投下をいたしました場合におきましても、私は資本財の輸入が拡大をする、あるいは継続して部品の輸入が拡大をするという方向には必ずしもつながらないのではないだろうか。むしろ日本の国内においてその生産企業の要望を満たし得るだけの産業基盤を我が国は既に持っている。言いかえれば、逆にそうした面で外国企業が日本に進出しづらい風土というものをつくっているのではなかろうか。むしろそうした意味では、対内直接投資を拡大していきます上でこうした点を配慮すべき事項の一つとして考える、そういう必要性もあるのかなというのを、今御質問を伺いながら感じておりました。
 しかし、対内直接投資を拡大していきたいということは以前から私どもの夢でありました。所あるごとに、例えば対EU、あるいはアメリカ等に対しても同様の議論をしておるわけでありますが、いかにすればその受け入れやすい風土をつくり得るかというのは一つの問題点であろう、そのように考えております。
#41
○櫻井規順君 どうもありがとうございました。この問題は果てしない問題でございますので、法案の中身に入って質問をさせていただきます。
 最初に、中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法案について質問をいたします。
 この法案は、昨年十二月の中小企業近代化審議会の答申「創造的中小企業振興策の在り方」、この答申を受けて法案化をされているというふうに思うわけであります。この答申の中身で、具体的支援策の方向というのは大綱的に四つ提起されている。資金、技術、人材、経営管理等というふうになっているわけです。それで、この法案の六条からでしょうか、以下資金面での規定がございますが、中心的な三つの柱であります技術支援あるいは人材支援、経営管理・生産・販売面での支援、これが法案の中からはわからない。これはこの法律制定によってどういうふうに事業化をしていくものでしょうか。
#42
○政府委員(中田哲雄君) 委員御指摘のとおり、法律上規定しておりますのは資金面が中心でございまして、これを法律事項としているわけでございますけれども、これら以外に各種の支援措置を講ずることとしているわけでございます。
 若干繰り返しになりますが、資金面につきましては、技術改善費補助金等によります技術開発の支援措置、あるいは信用保証制度によります無担保無保証の拡充、あるいは保証の引き受けを促進するための信用保証協会の基盤強化、こういった措置も講ずることとしているところでございます。
 それから、技術面の施策といたしましては、今申し上げました補助金のほかに公設試験研究機関の研究施設等の整備あるいは指導体制の強化、そしてまた人材面につきましては、ニュービジネスに対します若い方々の理解を深めていただく、このための企業家精神涵養事業といったものを新しく設けるようなこと、それからまた生産面では、第三セクター等が新しい事業の場を設定することができるようにいたしますために、中小企業創造団地と言っておりますけれども、貸し場制度を高度化融資の対象に加えるといったようなことも考えているわけでございます。
 さらに、税制措置といたしましては、設備投資減税あるいは試験研究関連税制等を行うこととしておりますし、また金融制度につきましても、地域の中小企業の活性化のための貸付制度等々をこの新しい法律とあわせまして講ずるような体制を今整えようとしているところでございます。
#43
○櫻井規順君 第三条で、大臣は事業活動指針を策定する、こうなっているわけでありますが、今お話しの分野のことが記載されるのかと思いますけれども、これはいつまでに大綱、記載事項はこの法案に書いてありますよ、しかし今言ったような事業展開の分野を含めてどのような中身になるものなんでしょうか、簡潔に。
#44
○政府委員(安本皓信君) 事業活動指針につきましては、中小企業の創造的事業活動の促進を通じた新たな事業分野の開拓を図るために、創造的事業活動を行うに当たっての基本的考え方を指し示すということ、それからさらに事業活動の実施体制のあり方でありますとか都道府県知事によります認定の基準等について提示したいというふうに考えておる次第でございます。
 事業活動指針の具体的内容につきましては、本法が成立いたしましたら、その後に中小企業近代化審議会の意見を伺いまして、必要な手続きを経ましてできるだけ早期に定めたいというふうに考えている次第でございます。
#45
○櫻井規順君 具体的にこの法律に基づいて都道府県が実施主体になる事業も多いというふうに思うわけであります。そして、都道府県知事がまた研究開発事業計画を認定していくわけですね。知事の認定になっているわけでありますが、今後の省令、政令等々になっていくわけですが、知事のもとに何か審査機関のようなものを設けるのが適当ではないかというふうに思うわけです。研究開発事業計側として認定する審査機関のようなもの、迅速、公正をもって処理できるような審査機関が必要であろうと思いますが、その辺はこれは自治体任せでいくのでしょうか。
#46
○政府委員(安本皓信君) 研究開発と事業計画の認定に当たりましては、委員御指摘のとおり技術面や縦背面につきます専門知識が必要となろうかと思います。このため、都道府県知事が計画を認定するに当たりまして、専門家から構成されます審査のための委員会等を創設する等、そういったところから意見を伺って判断をするというふうなことも必要かと思います。県の状況によって少し違ってくる面もあろうかと思いますが、一般的にはそういう形で節介体制を整備するように指導していきたいというふうに考えております。
#47
○櫻井規順君 それから、この法案は予算関連法案の扱いになっているわけでありますが、平成七年度予算の関連で、その主要項目の紹介と、この法案に関連する予算事業数というのは幾つ、予算額としてトータル幾らになりますでしょうか。
#48
○政府委員(中田哲雄君) 先ほどお話し申し上げましたような施策を中心といたしまして、総額七十億円ほどの予算を今お願いしているところでございます。
#49
○櫻井規順君 事業数は。
#50
○政府委員(中田哲雄君) 事業数につきましては、これから中小企業者の方々がどのように御活用いただくかということによるわけでございまして、現時点で何件を予想というふうにはしていないわけでございますけれども、できるだけたくさんの方々に御活用いただきたいというふうに思っております。
#51
○櫻井規順君 ちょっと聞き方が悪いんですけれども、予算の款、項になるのか、そういう項目数で知りたかったわけですが、ちょっと私の挙げ方が悪いから、よろしいです、七十億円ね。
 それで、実はこの法案は全国の都道府県もう先取りしまして、各都道府県からもこの法案の立法の要請というのは創業者支援の要請ということでもってあったと思います。たくさんあったと思います。県段階でもこれを先取りするような予算は結構組まれていますね。
 それで、どうなんですか、これは昨年の近代化審議会を受けての法案で、自治体を含めて平成七年度手算編成の過程でかなり照合はされているわけでしょうか。その辺の経過はどうでしょうか。
#52
○政府委員(中田哲雄君) 法案の策定過程におきまして、都道府県の御意見をいろいろお伺いしたり、また私どもの法案の内容についても御説明をさせていただいているわけでございます。各府県におきます予算措置等につきましては個別に詳しくお伺いしているわけではございませんけれども、それぞれこの法案の成立を見越しまして今議会で御審議をいただいているというふうに承知をしているところでございます。
#53
○櫻井規順君 この要綱を見まして、全国的にもかなり新規の創業者支援を中心とした予算を組んでいるというふうに思うわけであります。関係者のお話を聞きますと、国は非常に総花的にたくさんの事業展開というか予算の事項を多くしてやっていますけれども、一つ一つが非常に金額が少なくて、実験的におやりになるからやむを得ないのかもしれないけれども総額的に金額が余りにも少ないという御批判がどうもあるようであります。
 それで問題は、重点的に技術改善費補助金の充実、あるいは技術アドバイザー指導事業の充実、あるいは貸し工場といいましょうか中小企業創造団地整備の促進、こういった点が非常に重点的な事業としてクローズアップされてきているように思うわけでありますが、こういう点への重点的な予算配分ということが望まれるというふうに思いますが、その辺はどんなふうにお考えになりますか。
#54
○政府委員(中田哲雄君) 御指摘の点は、いずれも本法の関連施策といたしまして重要な柱でございます。例えば技術改善費補助金につきましては、平成六年度、本年度は十七億円強でございますけれども、明年度は本法施行に備えまして三十二億円ということで相当の増額をしているところでございます。また、中小企業創造団地につきましても、平成七年度に二十数億円の資金をこのために用意をしているというふうなところでございます。
 また、金融措置につきましては、新法関連の融資のために五年間で五千億という枠を一応想定しておるわけでございまして、このあたりもぜひ御活用いただきたいというふうに思っております。
#55
○櫻井規順君 そして、この答申の中の「経営管理・生産・販売面」で、「オンライン情報ネットワークの普及が進んでおり、こうしたオンライン情報ネットワークを利用した市場ニーズの把握、販路の開拓も有効である。」という指摘があります。実際に、インターネットが大変盛んになって、各地、各企業経営の上にとって、今のような市場ニーズ、販路の開拓とあわせてさまざまな情報のインターネットの活用ということが重要になってまいっております。
 そういう意味で、表現は適当じゃないですが、マルチメディア化への対応というのはこの法律の事業展開の中で位置づけがなされているものでしょうか。
#56
○政府委員(鈴木孝男君) 先生御指摘のように、インターネットというのは生産面あるいは技術面におきまして中小企業にとりましても貴重な情報源だろうと思っております。特に中小企業が新しい事業を起こす、あるいは新製品、新分野に進出するといったような場合には、これは大変中小企業にとりましてビジネスチャンスとして活用する意味があろうかと思っております。
 このため、平成七年度におきましては、中小企業の方々がインターネットを使いやすくするような予算面につきましても考えておりまして、二つございますが、一つは各都道府県等にあります公設試験場、この試験場がインターネットを使いまして、その得た情報を中小企業の方々に情報提供するあるいは必要な情報を発信するといったような予算を一つ計上しております。またもう一つは、各都道府県にございます地域情報センター、この地域情報センターが中小企業の方々のインターネットの活用、アクセスをしやすくするような補助事業、両方合わせますと一億七千万でございます。
 そういったことで、マルチメディアあるいは高度情報化時代において、中小企業の方々が生産あるいは技術面の情報をフルに活用いたしまして新しい事業あるいは新製品、新分野に進出する、そういったような環境の整備につきましても、この法律の精神に基づきまして来年度の予算においても計上している次第でございます、
#57
○政府委員(中田哲雄君) ただいま助成措置につきまして私一点誤りを申し上げてしまいました。融資制度につきまして五年間五千億と申し上げましたのはリストラ法の支援措置でございまして、新法に関しましては、来年度無担保保証等によります特別制度といたしまして三百億を用意しているということでございます。
#58
○櫻井規順君 この研究開発事業計画の認定というのは知事の権限になっているからこういうことはないと思いますが、従来間々ありましたことで、認定手続の簡素化、それから手続がそれぞれの県内で完結できるように御指導いただきたいというふうに思うわけでありますが、その辺はいかがでしょうか。
#59
○政府委員(安本皓信君) 委員御指摘のとおり、この法律に基づきます計画の認定については、計画申請者の利便性を十分考慮いたしまして、主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事が行うようにしたいというふうにしております。また、補助金等のこの法律の関連施策につきましても都道府県内で手続が完結するものが大半であるというふうに認識しておりまして、中小企業者にとって便宜に資するものとなっているというふうに考えております。
 ただ幾つか、例えば投資育成会社というふうなことで考えてみますと、これは会社が東京と名古屋と大阪ということがありますので、こういったところの施策を受けるという場合には県外というかそこに行かざるを得ないという面はありますが、そういったもの以外はできるだけ県内で手続が完結するように図っていきたいというふうに考えております。
#60
○櫻井規順君 どうぞ投資育成会社を除く他の事項についてはそういう配慮のもとでよろしくお願いいたします。
 次に、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 御案内のように、対象になる小規模事業所数は四百九十万と言われています。そのうち、今もお話がありましたが、在籍件数は二百二十六万件ですか、在籍事業所数は百五十万ということでしょうか。これはもう上限をついたんでしょうか、まだ余地があるように思うんですが。民間でもかなり事業者年金を始めておりますが、しかしこれだけ有利な利子でこの低金利時代にやる年金事業は難しかろうというふうに思うし、中小企業庁の努力もあって、それに期待するものも大きくこの事業はあるというふうに思うわけでありますが、これはもうこれで歩どまりでしょうか、もっと伸びる条件を持っているんでしょうか、いかがでしょうか。
#61
○政府委員(中田哲雄君) 委員御指摘のとおり、現在の小規模企業者の事業所統計で推計いたしますと総計六百十七万人でございます。これに対しまして現在の加入者数約百五十万でございますから、二四%程度がこの対象者のうちで加入していただいているということでございます。
 私どもこれは相当大きなウエートであるというふうに認識をしておりますけれども、小規模企業共済制度の重要性あるいは小規模企業経営者の実態等を見ますと、もっともっと御加人いただいてもいいんではないだろうかというふうに思っているところでございますし、また私どもの努力あるいは今般の制度の改善等に伴いまして、さらに御加入をいただけるんではないかというふうに期待をしているところでございます。
#62
○櫻井規順君 現在の在籍者は六・六%の金利で期待をして入っているわけであります。これを今度二段階の二階建てにするということでございますが、この経過措置ですけれども、関係者への法改正の合意手続、それから実施時期は平成八年の四月と承っておりますけれども、何か経過措置で契約者とのコンセンサスに努力されたいというふうに思うわけでありますが、その辺はいかがでしょうか。
#63
○政府委員(小川忠夫君) 委員御指摘のように、今回の小規模企業共済制度の改正には、共済金の額の算定方式に係る改正等、極めて重要な事項が含まれております。
 そういうことで、私どもといたしましてはこの制度改正の検討のプロセスにおきましても、例えば中小企業政策審議会の委員として小規模企業や本制度に関係する団体の責任ある役職の方々にも参画をしていただきまして、積極的に意見の御開陳もいただいてきたところでございます。
 今後、その周知徹底を図るということは極めて重要であるという認識をしておりまして、先ほど委員御指摘ございましたように、まず周知期間を十分に置くということで、本法案におきましても平成八年の四月から施行することといたしております、それまでの間に、政府を初めといたしまして各種の広報、PRはもちろんのこと、中小企業事業団から、現在約百五十万でございますが、すべての契約者に対しまして個別にその改正内容についてわかりやすい形で御連絡を申し上げる、あるいは情報提供を行っていくということとしてございます。
 さらに、本制度の加入事務手続につきましては、多くの中小企業関係団体、商工会、商工会議所等にお願いをしてございます。それぞれの団体を窓口とする加入者に対しましては、あわせてこういった団体からも周知徹底を図ることとしているわけでございます。そのためにコストがかかりますので、関係団体向けの特別の手数料といたしまして、現在お願いをしております平成七年度予算案におきまして十八億円の経費を計上しているところでございます。
 このような方法を通じまして、明年四月の改正制度の円滑な施行に向けまして、加入者の御理解が得られますように努力をしてまいりたいと考えております。
#64
○櫻井規順君 法律二十六条は改正がないわけでありますが、これだけ金利が低下しているときに付加共済金部分についても五年タームで共済金額を決めるとなっていますが、これは少々長過ぎはしませんか、もちますでしょうか。簡潔に御答弁ください。
#65
○政府委員(小川忠夫君) 公的な年金制度やあるいは退職金共済制度など、加入者が非常に長期間にわたりまして制度に在籍することを予定する制度におきましては、一般に少なくとも五年ごとに見直しを行うという規定が設けられております。
 この小規模企業共済制度につきましても、このような他制度の例に倣いまして、小規模企業者の実態や経済情勢などの変化に対しまして制度が円滑に運営されていきますようにこの共済法の第二十六条が設けられて、掛金、共済金等の額については、共済金等の支給に要する費用、運用収入の額の推移等を基礎として、少なくとも五年ごとに検討するとされているものでございます。
 今後におきましても、本共済制度を取り巻く諸情勢の変化の動向というものを十分見極めながら、小規模企業共済法の規定の趣旨を踏まえまして、必要があれば私どもといたしましては五年の経過を待たずに見直しを行うこともあり得るというふうに考えております。
#66
○櫻井規順君 最後、先ほど加藤議員からも御指摘がありましたが、私も同じ御要望を申し上げておきますが、共済契約者への貸付金が新たな法改正、事業団法の改正でもって設けられました。この金利は、この団体が持つ六・大なら六・六というものを割り込むことは、中小企業事業団からの融資を受けてまでの融資は不可能だと思いますけれども、限りなくそれに近い、今の一般貸付の七・二%を割り込む融資条件にしていただきたいというふうに思うわけであります。
 その辺を要望申し上げ、かつ御見解があればもう一度お伺いして私の質問を終わります。
#67
○政府委員(中田哲雄君) 現在の還元融資の金利につきましては、先ほどの御質疑にもございましたが、現行の固定利回りを前提といたしました金利設定を行っているわけでございます。このために、市中の金利水準から比べますと相当高い金利になっているのは事実でございますけれども、今般の法改正が成立いたしますと金利情勢に柔軟に対応できるようなシステムが導入できますので、これによりまして市中の金利にも配慮をした金利の設定ができる、かように考えているわけでございまして、できるだけ低利で無担保無保証の融資が受けられるように私ども努力をしてまいりたい、かように考えております。
#68
○井上計君 大臣は午前の商工委員会からずっとぶっ通しで御苦労さまです。きょうはもう大臣お疲れでありますから、大臣にはもう直接お尋ねしないつもりでいたんですけれども、しかし先ほど来いろいろお話がありますが、先般の阪神大震災についての通産省のいち早い対策、私も心から敬意を表しております。また、各方面から今度の通産省の対応策については非常に当を得たという話も聞いておりまして、本当に私も感謝申し上げております。
 それからいま一つ、先ほど大臣が例の投資育成会社の民営化について若干反省のお話がありまして、心から実は敬意を表する次第です。あの当時、私どもは投資育成会社の完全民営化についてはかなり反対をした記憶があるんですが、いろんな情勢から特殊法人が変わりました。
 そこで、今いろんな特殊法人の整理等とか随分言われておりますが、中には中小企業関係に対する特殊法人の整理等について、商工中金を完全民営化すればいいとか、あるいは中小公庫と国民金融公庫は同じ中小企業金融だから一本化すればいいとかというふうな声が相当方々にあるんですね。特に国会の中でもまた相当そのような声があるとか聞いておりまして、これについてはそのような方々の認識不足であるわけでありますけれども、特に中小企業庁はそういう施策に対するPRをぜひやっていただいて、先ほど大臣は率直に反省というふうな意味を込めてのお話がありましたけれども、そのようなことのないようにぜひ御努力をいただきたい、これはまず冒頭要望しておきます。
 さてそこで、具体的な質問はもうほとんど出尽くしておりますから余り多くお伺いすることはないと思うんですが、私が昭和三十年ごろから中小企業団体の運営にずっと携わっておって、当時から常に感じますことは、中小企業がさらに発展をしていくために、あるいは安定を求めるためには何が必要かということを私どもは随分と言ってまいりました。
 やはりまず第一番に自助努力である。その次には共助、すなわち組織化することによってお互いが助け合っていこう、共同の助け合いである。三番目は公助、公の助け、すなわち国のあるいは地方自治体の助成等々を活用していく。この三つが一体となって初めて中小企業の発展、安定があるんだということをずっと我々は言い続けてきたわけです。また、先輩方からそのようなことを教えられてきたわけです。
 事実、それをずっと今振り返ってみますと、この三つの努力をした業者、業種、団体はよくなっているんですね。ところが、その努力をしなかった人たちはみんな脱落しているわけですよ。だから私は、そのようなことを考えるときに、これからますますそういうことが必要になってくるんではなかろうか。
 そういう意味では、今回のこの法案でありますところの創造的事業活動の促進の臨時措置法案、さらにこれからを展望するときにはぜひ必要だ、このように考えます。ただしかし、どんな法案でありましょうとも問題は運用でありますから、運用については万遺漏なきを期していただきたい、このように思います。
 それから、いま一つ私の経験から申し上げますと、昭和二十年代から三十年代にかけては、中小企業対策、中小企業問題というのはほとんどが金融と税制、税の助成であったわけですね。金融と税制さえ言っておれば大体中小企業対策はまず尽きだと言っていいほどそういうことが多かったわけです。
 ところが、四十年代になりまして、昭和三十八年ですか、中小企業近代化促進法ができまして以降、四十年代からは中小企業の近代化、同時に中小企業が求めておるものは情報だと、そこでやっぱり合理化をしていくためには情報が必要であるということに大分指導も変わってまいりました、事実また、そういうふうな指導を受け、またそのことを研究し努力をした団体、業種はやはりよくなっておるわけです。
 それから、五十年代に入ってからは、さらに今までに申し上げたものに加えまして、将来への見通しはどうであるか、すなわち先見性を持っ企業あるいは団体、業種というものとそうでない業種との分かれ道が随分出てきたわけですね。四十年代に構造改善事業をやった業種とやらない業種とでは、五十年代に入ってうんと差ができてまいりました。現在もうほとんど衰微しているような業界なんかは、四十年代初めごろ構造改善を全くできないんだ、また必要ないんだと言っておった業種で今だめになった業界がたくさんあると思いますが、そういうふうな時代がありました。
 それから六十年代、特に現在は、今申し上げたことに加えて、やはり生き残りといいますか、リストラそれから防衛、こういうものがふえてきているんです。
 だから、中小企業問題というものは、古いものも常に新しく変わる、そうして新しいものが加わってますます複雑になってきておる、こういうふうに感じておりますので、ぜひこの法案を契機に、また一層の運用についての万全を期していただきたいし、すなわち公助、公の助けが得られるようなことを中小企業庁を初めぜひ関係の皆さん方の御努力をちょうだいしたい。
 大変前置きが長くなりましたが、そのことをまず申し上げて、特に大臣は別にもう御答弁は要りません。大臣から答弁をもらうのはもうお気の毒ですから、お疲れでございます。しかし、さすがに剣道と山登りで鍛えられた大臣、本当に元気なので感心しております。しかし、健康には十分御留意ください。
 そこで、若干具体的な問題でありますけれども、今申し上げましたように製造業が最近やっぱり開業率が低下傾向にある、こう聞いておりますけれども、どうなんでしょうか。製造業の開業・廃業率、最近どういう状況にあるのかお聞かせをいただきたい、こう思います。
#69
○政府委員(中田哲雄君) 最初に委員おっしゃいました法律の運用の問題につきましては、また各府県その他とも御相談をしながら進めていくわけでございますけれども、私ども万全の体制で臨みたいというふうに考えております。
 それから、ただいま御質問のございました製造業の開業率、廃業率の問題でございますけれども、全産業で見た場合に、昭和四十一年から四十四年にかけまして開業率は年平均六・五%でございました。これが平成元年から三年にかけましては年平均四・一%と低下をしております。他方、廃業率につきましては、昭和四十一年から四十四年にかけまして年平均で三・二%だったものが、同じく平成元年から三年にかけましては年平均で四・七%へと上昇しておりまして、開業率、廃業率の逆転が生じているわけでございます。
 特に製造業につきまして見ますと、同じく昭和四十一年から四十四年にかけまして開業率が六%でございましたけれども、元年から三年にかけましては二・八%に低下をしております。他方、廃業率につきましては、同じく四十一年から四十四年にかけまして二・五%であったものが四%に上昇をしておるということでございまして、全産業ベースよりもさらに開業率と廃業率の逆転の幅が拡大してきているというふうに認識をしております。
#70
○井上計君 伺うと、将来に向かってこれはゆゆしき重大事だというふうな感じがするんです。我が国のように資源のない国がなぜ特に戦後このように驚異的な発展を遂げたかという最大の理由は製造業の発展にあった、こう思うんです。この製造業の発展の、それも言えば中小企業の努力と発展があったから日本の現在の経済的な繁栄、全部とは言いませんが、その大部分の理由はそうである、こう言われておるわけですね。この中小企業の開業と廃業が逆転したということは将来に向かって大変なことだ、このように思うんです。
 そこで最近は、この数年来でありますが、一般的に、マスコミもそうでありますけれども、製造業、悪者とは言いませんけれども、製造業というのは余り日本に必要ないんだ、むしろ製造業は海外に移転をして、そしてサービス業等の三次産業が国内で発展することがむしろ国民生活上好ましいとか、こんなことを言う人が事実あったわけです。また現在でもあるわけです。それを考えるたびに、これは大変なことだなと、こう思いますが、そういう意味では、製造業に対してもっとやはりウエートを置くような政策も必要ですし、また一般へのPRも必要だと。もし製造業がだめになったら日本の将来はどうなるのかというふうなことが一般の人に知れるように、こういうPRもまたお願いをいたしたい、こう思います。
 そこで、質問として申し上げたいのは、今開廃の率を聞きましたが、今度の法案による支援策でありますけれども、ただ一定の業種に属する創業五年未満、こうなっておりますけれども、その辺、もちろんほかのいろいろとなにがあるから必ずしもここにこだわるわけじゃありませんけれども、中には中小企業の場合には七、八年ぐらいで最も助成を必要とするという企業が案外多いんです。その辺の境目をどうするかという問題が一つある、こう思います。昔は石の上にも三年と言っておりましたが、戦後の、特に最近の中小企業は本当に技術開発をして製品化をしてというのは大体十年かかる、こう言われておりますから、この五年という区分についてもう少し明確に一般に知らす必要があるんではなかろうかと思いますが、どうお考えでしょう。
#71
○政府委員(安本皓信君) この法律を検討する際に、創造的中小企業の育成方策に関する調査というのを私ども平成六年九月にやっておりますが、それによりますと、大体技術開発期間というのは二年から三年、あるいはスタートアップ期間というので二年から三年、合計で四年ないし六年かかるというふうな感じの調査が出ております。
 それからさらに、産業基盤整備基金によります新規事業認定あるいは審査中の企業、それからベンチャーエンタープライスセンターによります債務保証承諾先企業、それから中小企業投資育成会社による出資先企業、これにつきましてどのくらいの期間で赤字から黒字に転換しているか、そういった調査をやったところ、例えば五年間赤字が継続している、つまり五年間で黒字転換ができなかったというのは七%。つまり、逆に言うと九割くらいは五年間のうちに、安定的かどうかということはちょっとおくところもありますけれども、何らかの形で黒字に転換するというふうな結果もございまして、確かに長く置くということはそれなりに結構だとは思うんですが、今までの調査等で見る限り五年で大体大丈夫ではないかというふうな感じでございます。
 ただ、この法律は五年で支援を打ち切るということではございませんで、五年たった場合でも、例えば研究開発費率が売上高に対して一定比率以上の企業であれば、これまた認定なしに税制等の支援を受けられますし、またさらに事業計画を都道府県知事に出していただいて認定を受ければいろんな支援措置が受けられるということになっておりまして、必ずしも開業後五年たったら支援が打ち切られるという趣旨ではございませんので、多分五年ということで適切ではないかというふうに私どもは考えております。
#72
○井上計君 その辺のところも、一般の利用したいと思う人が十分理解できるような、そのようなPRもぜひお願いをいたしたい、こう思います。
 次に、現在中小企業が、先ほどもちょっとお答えにもありましたけれども、公的な試験研究機関を使っている。随分方々にあるんですけれども、これを使っておる、あるいはそれらの人たちと提携をして研究をしているという企業が実は少ないんですね。それは、余り知られていないということが一つで、もう一つは知っていても何か敷居が高くて、持っていっても何かそんなものはというふうにばかにされはせぬだろうかというふうなことでなかなか使いづらい、こういうことを言う人が多いわけです。各都道府県にもありますし、また国のいろんな研究機関等々ありますけれども、それらのもっと開放といいますか利用についても十分お考え、御指導をいただきたい、これはお願いをしておきます。
 それからもう一つは、大企業は大学等々と提携をして産学の技術研究をどんどん進めていますが、中小企業ではこれは経費の点もありましてほとんどない。したがって、中小企業が大学との共同研究といってもこれは実際はなかなかそうはいかぬであろうと思う点もたくさんありますが、さらに大学じゃなくてその下のランク、専門学校あるいは工業高校あたりでも中小企業と産学協同といいますか、そういう研究をすることによって、案外いいヒント、いい技術が生まれておる、技術と言うと言い方がおかしいんですが。私の知っているある企業は、工業高校のクラブ活動ですか、それと一緒になって何か実は我々が気がつかなかったような技術のヒントを得たとかいうんですね。
 だから、そのようなことも今後ぜひ産学協同、中小企業の場合にはなかなか大学は無理でありますから、その下の専門学校だとか工業高校あたりともそういうものができるような形で指導をひとつお願いをいたしたいと思います。これも要望です。
 それからもう一つ要望でありますが、中小企業関係の法律は随分とできました。もう我々でも実は思い出しても思い出せないほどたくさんあるわけであります。今度もこの法律ができることによって技術法と融合化法が同じような対象だから廃止になるということでありますが、それこそ助成が随分ありますね、融資にしても税制にしてもなかなかもう覚え切れないし、わからないのがたくさんあると思うんです。
 そこで、もっとわかりやすいような壁新聞のようなもの、これは見れば自分の企業が求めておるのはこれだというふうにわかりやすい、何かそういうふうな中小企業庁としてPRをお考えいただくことはできないであろうか。これは要望とお尋ねであります。
#73
○政府委員(安本皓信君) 最初の先生のお話は公設試をもっと利用しやすいものにしろということだろうと思いますが、私どもとしては、公設試につきましてその実力を高めてさらに中小企業のお役に立っていただくというふうなことがやっぱり大事だというふうに思っておりまして、公設試そのものに対しまして中小企業の技術力向上のための支援機関として位置づけまして、公設試の技術研修、技術指導、技術開発等に対して幅広い支援を行っていくことに対しまして、機械装置でありますとか開放試験室の充実の支援をするというふうなことをやっております。
 それからまた、公設試の人材の育成を図るために、技術指導、技術開発を行うための人材の資質の向上を目指した研修を中小企業事業団で実施しているわけでございます。
 さらには、先ほど櫻井委員の御質問に私どもの鈴木次長からお答え申し上げましたように、インターネット等を活用する、これにも公設試に大きな役割を担っていただくつもりでございますが、情報提供事業を創設しているわけでございます。こういったことを通じまして、中小企業のニーズにこたえた指導等ができるようにしていきたいというふうに考えております。
 さらには、大学等との連携でございますが、御指摘のとおり中小企業と大学等との連携は大変重要でございます。こういったことから、この法律で事業活動指針というのをつくることになっておりますが、その中にその旨を記載したいと思っておりますし、また平成七年度予算におきまして地域産学官共同研究事業というのを新たに創設いたしまして、中小企業の活性化と新規産業の育成を図るために産学官連携によります大規模な研究開発を支援していきたいというふうに考えております。
 さらに、文部省におきましても、大学と産業界との研究協力を推進するために、その中核的施設といたしまして国立大学に共同研究センターの設置というのを進めておりまして、引き続き文部省等とも連携を深めながら、中小企業が大学等とさらに連携しながらいろんな研究ができるように図っていきたいというふうに考えております。
 また、施策のPRにつきましては、先生御指摘のとおりでございますので、いろいろ工夫させていただきたいというふうに思っております。
#74
○井上計君 共済法について二、三お尋ねしたいと思っておりましたが、先ほど大体もう言い尽くされておりまして、重複いたしますから取りやめます。ただ、これについてもできるだけPRを多くの人にしていただきまして、加入者が何か自分が損をするんではなかろうかというふうなことを思わないように、ぜひこれは小川部長にお願いをしておきます。
 終わります。
#75
○古川太三郎君 新緑風会の古川です。
 きょうの議論を聞いていてちょっと一つだけ疑問に思ったのでお聞かせ願いたいんですが、したがってこれは予告も何もしてないことなんです。
 それは、先ほど対外投資の件で日本の対外投資が多いのに外国からは少ないと。その理由はいろいろ大臣がお話しいただいて、そのとおりだと思うんですが、いま一つつけ加えるかあるいは考えなきゃならない視点というのがあるんではないかなと。それは、規制緩和も一つなんですが、問題は内外価格差なんですね。
 だから、円高になれば、これは中小企業あるいは大企業も同じですけれども、一生懸命これはもう大変だということでその値段よりもむしろ安く輸出する傾向にあるはずなんですね。ドルベースでいけば同じなんでしょうけれども日本円に換算してしまうと非常に少なくなる。そういう意味で、資本財は当然なんですけれども、同じ商品そのものの半製品を海外で買う方が安いというようなことがもし起きる場合、これは私は一気に十円高ぐらいに、一割なんか上がってきますと確かにそういう部分が出てくるだろうと思うんです。
 というのは、その価格を転嫁できないでそのまま輸出してしまう、しかし日本はその分だけ高いんだよと。日本は、じゃ外国も一割安くなったんだから日本も一割安くするとかいうような努力は決してなさらないで、日本の価格はそのままにして、外国にはドルベースでの考え方でおやりになるということになると取り分が少ない。
 それは外国から見れば、日本に直接投資していろいろするよりも、日本はいろいろ公共財も高いですから、また先ほど大臣が言われたいろいろの理由がある、人間的な問題もある、国際的な関係も余りうまくないというようなことになれば、やっぱり東南アジアに直接投資した方が部品まで安くなるというようなことが起きた場合、起きるというかそのことに目をつけられた場合、これは大変だなというようなことを思うんですけれども、そのあたりの疑問点はいかがなんでしょうか。
#76
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先ほど櫻井委員に御答弁を申し上げました中で、後で私が、しまった一つ落としたと思っておりましたのが実は規制緩和の必要性であります。対内投資に対しまして外国側の方々とお話をしましたとき必ず出てくる問題の一つは、実はその点です。そして、委員が今指摘をされました内外価格差というものの大きな要因の一つがこの規制の問題にかかっていることもまた事実であります。
 残念ながら、その規制緩和をいたしましても埋まらない部分があることも否定をいたしませんけれども、やはり私は規制緩和というものについてそうした目からも積極的に進めなければならないものと、そう思っておりましただけに、今委員の御指摘は非常に私どもにとりましてよいポイントをお挙げいただいた。そして、内外価格差の是正そのものが今時に中間財において私どもに求められております一つの努力目標でありますだけに、今の御指摘は大切にさせていただきたいと思います。
#77
○古川太三郎君 ありがとうございます。
 それで、この法律の一定業種に属する創業五年のものとかあるいは試験研究費の一定比率、この認定なしの部分、これは私はそのとおりで非常にいいことだと思っていますし、中小企業を育成する意味でも、これはもういろいろなこと、あらゆることを考えていただければ一番いいことだという方向も同じなんですけれども、一つは知事の認定なんです。
 この法律が成立すると同時に廃案になります技術法、その分野で、これは十年間経過しておりますけれども、この十年間で全国的に二百一件しかないんですね、この認定ないやつは。しかも、五年を経過したもので大体成功したものとか失敗したものとか、あるいはどうなっているのかということをお聞きしたんですけれども、やっぱりその追跡は余りなさっていないようなんですね。きのう慌てておやりになったのか知りませんけれども、そういったことの追跡もなく、またまたこういう手続をお出しになってくる。
   〔委員長退席、理事中曽根弘文君着席〕
 本当は、これからは小企業、中小企業というのは非常に活力を持った企業でなければ成功はおぼつかない。それを、役所にそういう指針を出して認定してもらって、しかもその保護を受けながら、後その報告をしなきゃならぬ。報告で間違ったりなんかすると罰則まである。こういうがんじがらめの手続をしながらそういった保護まで受ける必要ないじゃないか、そういうことならば初めからそんな世話にならなくても頑張ってやりましょうというのが私は開業の精神だと思うんですよ。
 開業の精神だというのは、これは開業動機のグラフを見せてもらっているんですけれども、「他人から指図されず自分の裁量で仕事ができる」、だから開業したいんだという人は五〇%おるんですよ。このことはやっぱり大事にしてもらいたい。そういった気持ちが多ければ多いほど、私はだんだん中小企業というのは開業率が上がっていくだろうと習う、
 それを、役所がとにかく税金使って補助するんですから、それは報告をしろというのも当たり前でしょうけれども、罰金までつけてやっていかなきゃならぬ、そこはちょっと一般の企業者の感覚と役所の感覚とずれがあるんじゃないか。あるいはまた、通産行政として私はそこまで突っ込んでやらなきゃならぬ義務があるのか、義務というか国家的なものがあるのかなと。もっとやっぱりやりゃすい規制緩和、先ほど大臣がおっしゃったような、そして参入できるような方向の環境づけをしてあげる方がもっともっといいんじゃないか。何か非常に小さいところに焦点を当てて、その焦点をたくさん保護することはいいんですけれども、非常に窮用なんですね。
 それが証拠に、十年間頑張ってこられた技術法、これも鳴り物入りでおやりになったんでしょうけれども、十年間で二百件だと。最近になったら、去年なんか二件しかない。これやっぱり私が言ったようなことで少なくなったのか、あるいは不況だからもうそういう気持ちがなくなったのか、いろいろ原因があるでしょうけれども、その原因もフォローしておられないということに私は若干不満を持つんです。それでいながら、こういう法律をまた懲りず、懲りずと言っては語弊がありますけれども、出してこられる。
 やっぱりこういったことは真剣に経済界と、やった人たちのお話を聞いて、事情を聴取して、この手続が難しいのか、あるいは先ほど井上議員もおっしゃったように、やっぱり簡便性がないとこれはなかなか使いづらいんですね。そういう意味で、どう通産省はお考えになっているのか、そこのことをお聞きしたいと思います。
#78
○政府委員(安本皓信君) 委員御指摘のとおり、手続はできるだけ簡素であるということが望ましいということは私どもも全く同感でございます。
 そういう意味で、御承知のとおりこの法律におきましては、一定の要件に該当する事業活動を行う者に対しましては例えば設備投資減税を行います際に特段の認定なしにそれを行えるようにするというふうな配慮をしているわけでございますが、他方で一定の要件に当てはまるかどうかということではそういった施策を講ずる対象としてなかなか判断しにくいものもあるわけでございまして、そういったものにつきましては個別にいろんな計画を出していただきまして、いろんな事情を判断いたしまして認定させていただきたいというふうに考えているわけでございます。
 こうした施策の対象になる以上は、私どもとしてはやはり実施状況を十分に把握していきたいというふうに考えておりまして、そういった観点から中小企業者から計画の実施状況等についての報告をいただくということになっているわけでございます。
 技術法についてのいろんな御批判、大変ありがたく拝聴をいたしましたが、確かに技術法で二百一件が多いのか少ないのかというのはいろんな議論があろうかと思いますが、私どもも、今回の創造的中小企業振興法をいろいろ検討するに際しましては、やはり技術決につきましてこれまで施策の内容が足りなかったのではないかとかいろんな反省というか糾価をもう一回し直しまして、そういったことを十分踏まえながら今回の法律は案出させていただいているというふうに私どもは思っております。
#79
○古川太三郎君 技術法の評価を踏まえながらとおっしゃるんなら、少なくともどれだけ成功例があってどれだけ失敗例があった、あるいはそういった二百件の人たちがどんなことを言っていたとか、そういったやっぱり意見の聴取はしておかなきゃならぬじゃないんですか。それが全然なかったんじゃないでしょうか。
#80
○政府委員(安本皓信君) 確かに統計というふうな形で必ずしもきちんとした集計はしておりませんけれども、それぞれ失敗例とか成功例につきましては各府県からいろんなことを伺っております、体系的にかどうかということになりますと、確かに先上の御批判のようなこともあろうかと思いますが、ただ個々のケースにつきましてはいろいろ私どもとしてもお聞かせいただいております、
 失敗した例等については、例えばせっかく技術開発できて成果が得られても、その間に経済事情というかニーズが変化しちゃってこれを事業化できなくなっちゃったとかいろんな問題もありますし、またこれまでの技術法の場合には必ずしも事業化段階というのは十分に支援できるような措置がありませんで、そういった反省に基づきまして、今回の法律では事業化段階を十分に視野に入れて、マーケティングまでも支援できるようなそういったことを考えております。
#81
○古川太三郎君 最後の質問になりますけれども、同じような考え方なんですけれども、小規模企業共済が今度改正になります。共済掛金の範囲でお貸しになるんだと、だから取りはぐれはないんだということだろうと思うんですけれども、じゃ自分が積み立てた掛金の範囲内ならば、何らそんな結婚資金だとか事業資金だとかそういったことの検査しなくて、その方が内出に使えるようにすればいいじゃないですか。何で拘束をするんですか。そこが今やっぱり役所に対して国民の批判があるところじゃないかなと。
 先ほどの、認定してそして報告させる、罰則までつける、そこまでの保護が本当は必要かどうかというのと同じ発想なんですけれども、自分の掛けた掛金で引き出すんだったら、その枠組みは取っ払って、どうぞ掛金はお使いになってくださいと。皆さんが四%で回すと言われるんだったら私は六%で回したいという人だっておるかもわからない。その知恵というのは小さい知恵でも大きなものになるかもわからない。だから、この範囲ならお貸ししますと、人のお金なんだからそんなこと言う必要ないと私は思うんですけれども、そのあたりをお聞きして終わりたいと思います。
#82
○政府委員(小川忠夫君) ややそもそも論で恐縮でございますが、小規模企業共済制度の本来の目的が、契約者の拠出による掛金を効率的に運用し、これは現在、実際は中期の金融債を中心にして、あと国債とか生命保険、金銭信託等、資産のポートフォリオを考えて運用しているわけでございますが、共済事由が発生した場合にその運用収入とともに共済金として支給する制度でありますから、支給に至るまでの掛金等については共済金の支給に影響を与えない範囲内でいわゆる還元融資として契約者に貸し付けを行っていると、こういう考え方でございます。
 制度発足以来、小規模企業共済制度の契約者貸し付けの貸付原資となる共済資産の規模が非常に小さい状況下にあっては、共済資産の運用効率それから安定的な運用というものを考えた場合には、貸し付けの範囲を広げますと共済事業の円滑な運営を損なうおそれがあるためにどうしても貸付対象を事業資金に限ってきた、こういうことでございます。
 三十年間やっているうちに、先ほど来申し上げておりますように順調にこの共済制度発展してまいりまして、現在は共済資産が約四兆六千億刊に上っております。このように共済資産の規模が格段に大きくなっているわけでございまして、このような制約を維持する必要性は従来に比べますと相対的に小さくなってきた、こういうふうに私ども認識しておりまして、契約者のいろいろな御要望も踏まえながら、今回の制度改正におきましては入院費用とか被災住宅の復旧費用、いわゆる事業に関連する資金を対象に加える、あるいは創業、転業のための資金を新たに貸し付けの対象に加える、こういうふうにしたものでございます。
 契約者貸し付けそのものが、経営基盤の脆弱な小規模企業者の事業の廃止等に着目した木共済制度の共済資産による還元融資で、先ほど来申し上げている性格そのものでありますものですから、共済資産の効率的な運用あるいは共済制度の安定的な運営を図るというような観点から考えますと、契約者の事業に全く関係のないものまで貸し付けを拡大していくということが必要があるかにつきましては、なお慎重な検討が必要ではないかというふうに考えておるわけでございます。
#83
○古川太三郎君 終わります。
#84
○市川正一君 まず、中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法についてでありますが、これは九四年六月の産構審小委員会の報告書、すなわち、一つ、社会資本整備の拡充、前倒し実施を柱とするマクロ構造調整、二つ、規制緩和推進計画、三つ、リストラの円滑化、新規産業の展開支援等のための産業構造政策の三位一体の政策が必要であるという立場を受けたものであり、同時にまた十二月の中小企業近代化審議会の答申、すなわち、我が国企業の海外生産の増大、海外からの部品調達の拡大によるいわゆる産業の空洞化が生じることも懸念されるとして、既存市場の成熟化等の経済の構造的な変化に伴う日本経済の閉塞状況を打破するために創造的事業活動を促進することが我が国総済の活力の確保につながるとの結論を受けて提出されたものと私は理解しております。
 今、制定経過をるるこのように触れましたのは、本法案が直接的には産業空洞化を推進するものではないにしても、異常円高、不況を口実にした大企業のリストラによる生産拠点の海外移転、国内産業空洞化を前提にして、それによって影響を受ける中小企業や創業者を支援するという、そういうモメントといいますか枠組みといいますか、そういうものがあるんだということを私なりに整理したことにほかならぬのであります。
 そこで、本法案の実施によって、先ほども井上委員が触れられましたが、今中小企業の廃業率が開業率を上回っているというこの現状を、ゆゆしきという言葉を使われましたけれども、どれだけ改善できるのか、また開業率をどれぐらい引き上げることになるんだろうか。まず、そこらの実情と見通しをお伺いしたいと思います。
#85
○政府委員(中田哲雄君) 開業率の低下あるいは廃業率の上昇の要因を私どもいろいろ分析をしてまいりました。
 これによりますと、例えば開業率の低下の要因といたしましては、開業に必要な設備資金が非常にかかるといったような必要な資金が増大しているというような問題、あるいは技術革新が急速であるというようなことなど新しいものを生み出すための競争が非常に厳しくなっているというようなこと、あるいはまた人材面で独立開業意欲を持つ人が必ずしも多数存在しないような状態になってきているようなこと、こういったような問題がございます。また、廃業率の上昇の原因といたしましては、非常に急激な環境変化によりましてなかなか対応できない事情が生じている、また経営者の高齢化や後継者難等の問題もある。
 このような状況の中で、先ほど来御議論のございます円高その他に伴います海外投資の増加でございますとか、あるいは輸入の増加でございますとか、こういう状況が起こってきたわけでございます。
 このような状況の中で中小企業の活力を維持していくためにどうすればよいかということでございますけれども、基本的には環境適応力をつけっつ、新しい分野、新しい事業の展開を支援していくということが大事だろうということで今般の法律の御提案に至っているわけでございます。
 具体的にそれでは開業率の低下、廃業率の上昇がどの程度抑えられるかという点でございますけれども、今申し上げましたようにいろいろな要因が絡み合いまして、結果としての数字としての廃業率、開業率の変化が出てきているわけでございますので、今般の法律この一つで要因のことごとくを整理、解決できるかというと、私ども必ずしもそうは思っていないわけでございまして、定量的な把握は困難だということでございます。
#86
○市川正一君 たしか中小企業リストラ法の利用は千二百件あったと、こう伺っておりますけれども、本法案は、事業開始五年未満の製造業等の中小企業者、売上高の三%以上を試験研究費に充てている中小企業者は特定中小企業者に該当し、七%税額控除または三〇%特別償却などの設備投資減税が受けられ、新規開業の中小企業者はすべて対象者ですから多くなるということは私は予測し得ると思うんです。
 しかし、この特定中小企業者で、生産、販売もしくは役務の提供の著しい新規性を有する技術に関する研究開発、またその成果の事業化を行う研究開発等事業計画の認定を受けられる業者については、今回廃止される中小企業技術開発法の認定が十年間で二百一件、異分野融合化法の認定が七年間で三百九件であったと、こういう実績からしても、結局ごく一部の優良中小企業者だけを対象にする施策になってしまう、そういうおそれが多分に懸念されるんですが、そういう認識はいかがでしょうか。
#87
○政府委員(中田哲雄君) これまでの技術法あるいは融合化法の運用によりまして、相当数の認定対象が出てきたわけでございます。これらの企業をいろいろな角度から分析をいたしますと、非常に小さな企業、例えば従業員五人程度の企業、資本金百六十万程度の企業から従業員四百人以上の企業に至るまで、非常にバラエティーに富んでいるわけでございます。
 ただ、共通しておりますのは、技術の開発に大変熱心である、あるいは知識の融合化等に大変熱心である、かような状況になっているわけでございまして、この技術開発や知識の交流等に熱心だということが優良企業であるということでございますと、まさに優良企業の方々に御申請いただいている、かように考えているわけでございます。
#88
○市川正一君 もう一つお聞きしたいのは、都道府県知事が認定する、場合によっては市区町村長が認定することになる研究開発等事業計画の認定基準についてなんですが、著しい新規性を有する技術、ノウハウの研究開発やその成果の事業化を実施するとしておりますが、具体的内容をどのようにお考えになっているのか。
 また、都道府県知事が認定するわけでありますから、全国基準だけでなく、地域経済や地場産業の発展に役立つ新規性の技術の開発など、地域経済の発展に資する、その地域の特殊性に見合った新規性を有する技術についても認定できるようにすると非常に活用が広がると思うんですが、この点はどうでしょうか。
#89
○政府委員(安本皓信君) 本法は、言うまでもありませんが、新たな事業分野の開拓の促進を図る観点から、中小企業によります著しい新規性を有する技術に関する研究開発等を支援するものでございます。
 その場合、著しい新規性とは、それを有する技術とは何かということですが、これは従来にない技術の要素が付加され、研究開発を行わなければ解決し得ないような課題、そういったものを含んでいる技術であるというふうに考えております。言いかえれば、既に実用化されている技術でありますとか、単なる技術改良等ではなくて、一般的には実用化されていない新しい技術で、その実現のために研究開発努力を必要とするというふうなものを考えております。
 また、計画認定に当たりましては、基本的な枠組みはできるだけ統一していかなきゃいけませんが、当然都道府県によりまして委員御指摘のようにいろんな事情があるわけでございますので、その辺は適切な運用ができるように配慮していきたいというふうに考えております。
#90
○市川正一君 地場産業の発展やその他に資するためにも、今おっしゃったように適切な運用、弾力的検討をひとつぜひ進めていただきたいと思います。
 最後にこの問題について、私の体験からも、認定されても無条件で融資などの支援措置がなかなか受けられないというのが今まで中小企業関係の法律では往々にしてございました。八五年の円高のときに制定された新事業転換法、それから特定地域法についても、私は、九一年八月でありますが総務庁の行政監察局が法律で認定を受けても政府系金融機関の融資が受けられないと指摘して改善指導をしておることをここで示しまして、九三年十一月の中小企業リストラ法審議の際に、認定されたものについては融資が受けられるようにすべきであるということを主張し、通産省も改善を約束されました。しかし、その後も融資がなかなか受けられないという事例が私どもの方にも寄せられております、
 今回の法案では、信用保険法の特例で二千万円まで無担保無保証の新設、また無担保枠が七千万円などの措置を講ずるとしておりますけれども、支援を受ける中小企業は創業する業者や個人ですから、もともと資金の調達力が不足しております。また、営業実績も乏しい、担保力も弱いという立場にある人たちですから、今まで以上に融資を受けることが厳しいと予想されます。認定を受けた研究開発事業について融資が受けられるように政府の方の金融機関に対する強力な指導が期待されていると思うんですが、その点お伺いします。
#91
○政府委員(安本皓信君) 政府系中小企業金融機関につきましては、これまでも必要に応じまして適切な貸し出しについて指導してきたわけでございます。従来より、貸し付け条件の要件、個々の中小企業者の実情等に応じて対応が図られているというふうに認識している次第でございます。
 いずれにいたしましても、今後とも政府系中小企業金融機関の貸し出し等につきまして十分な目配りをしていきたいというふうに考えております。
#92
○市川正一君 次に私、小規模企業共済法について質問をいたします。
 今回の改正は、共済金の運用利回り六・六%の設定に対して、平均の運用利回りが九〇年度が五・八一%、九一年度が五・六三%、九二年度が五・四一%、九三年度が五・二六%に低下している折から、将来の共済制度を維持するために、基本共済金額を四%に引き下げ、運用益で余裕があれば付加共済金を支給するといういわゆる二階建て方式に制度が切りかえられます。
 そこで伺いたいのは、新規契約者はもちろん、年六・六%の運用利回りを期待して加入している既存の契約者の共済金についても、今後の分は四%の基礎共済金と付加共済金にされて支給される共済金額が引き下げられることになるんじゃないですか。この点はいかがですか。
#93
○政府委員(小川忠夫君) 先生御指摘のように、また先ほど来御説明申し上げていますように、今回の共済金の額に係る改正のポイントは、共済金の額の算定方式につきましていわゆる二階建て方式に改めるということでございます。
 新しい二階建て方式制度のもとにおきましては、毎年度の運用収入に対応して付加共済金の額が設定されるということになるために、確かに最近のような異例の低金利水準下では、当面共済金として得られる額が現行制度に比べまして低下する可能性が高いものと考えられるわけでございますが、将来につきましては、金利動向いかんによりますが、共済金の額が現行制度の共済金を上回ることもあり得るという形になるわけでございます。
 このように、今回の改正は単純に共済金額を切り下げるといった内容のものではなく、先ほど来御説明申し上げていますように、金利の自由化時代に対応して契約者が契約期間中の金利水準に相応した額の共済金を受給することができるようにするというところにあるわけでございまして、ある意味ではそういった時代の変化に対応してより安定的かつ公平な制度とするためのものであると考えておりますので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。
#94
○市川正一君 いずれにしても、既存の契約者に対しては引き下げになることはこれは確かなんです。
 しかも、四兆六千百九十一億円の共済資金の運用について見ますと、中小金融公庫・商工中余債あるいは国債を中心に運用する制度の制約からしても、今のように公定多合が一・七五%の低金利時代に共済掛金の運用による収支の均衡を図ることは事実上困難にならざるを得ぬのです。将来の安定給付を確保するためにも、共済金額の二階建て方式による共済契約者の負担によるだけでなしに、私が言いたいのは、ここからが本編になるんですが、政府が原資を追加する必要があるんじゃないかという問題なんです。
 確かに、政府は小規模共済の事務経費は全額負担しております。しかし、小規模事業者の老後生活の安定、国民年金などの公的年金給付の補完という側面を持っている小規模企業共済制度であるんですから、共済金を保障する原資については八二年から五十三億円にずっと据え置かれたままです、大臣も御承知のとおりです。ですから、共済金の給付を保障するための国庫負担についても今検討すべき段階、そういうふうに私は思うんですが、この点はいかがでしょうか。
#95
○国務大臣(橋本龍太郎君) そこの部分、私は委員と意見を異にいたします。なぜなら、小規模
#96
○市川正一君 大事なところでいつもこうなんだ。
#97
○国務大臣(橋本龍太郎君) いや、あなたの方が私と食い違うんです。大変恐縮ですが、委員の方が私と食い違うのでありまして、誤解のないようにお願いをしたいと思います。
 小規模企業共済そのものが、本来相互扶助の考え方に立ちまして、共済契約者の拠出した掛金とその運用益によって共済契約者の廃業などに対しての共済金を支払うという仕組みになっているわけであります。こうした性格を考えました場合に、その運用収入などの変化に応じて国民一般の税金に負担を求めるという性格のものではない、私はそう思っております。
#98
○市川正一君 今回の改正は、確かに掛けどめ制度とかあるいは新規開業、転業への貸付制度の創設など評価すべき点もあるんです。しかし、私が今申しましたように、やはりそういう国民年金の給付補完というふうな性格を持っているその側面から見ても、五十三億に据え置かれたままのこの状況を積極的に改善していく措置を検討すべきじゃないかということを言っているんであって、大事なところになると意見を異にするというのでは、これはそこをもう一歩突っ込んで検討してほしい。
 時間が参りましたので、私、以下進めますが、不況の中で零細業者や小規模業者の要望が強かった休業補償制度の導入については、民間保険商品の利用が既に進みつつあること等から、休業に対する補償を現時点で導入することは必要ではないと民間保険商品との競合を理由に見送られているんです。この間の不況の中で、掛金が納付できないために事業団による解除、運転資金の確保のため加入者による共済解除を中心とする解除件数が、いただいた資料によりましても九一年度で九万六千件なんです。九二年度は十二万件です。九三年度は十四万件。急増をしておるんです。
   〔理事中曽根弘文君退席、委員長着席〕
 共済加入対象者が五百万人いるのに加入者は百五十万で三割強という状況、これをやっぱり打開する必要がある。魅力ある制度にする必要がある。そのためにも休業補償給付など積極的な制度改善を図るべきである。不況のときに業者の方は、初めに生命保険や小規模共済を解約して生活資金に充て、じっと耐え忍んでいるんですね。やっぱりそういう実態に即しても、今回三十億円出資したあの原資を拡大し、そしてその方向に道を開くという点をぜひ研究していただきたいということを要望し、最後に御答弁を承って質問を終わります。
#99
○国務大臣(橋本龍太郎君) 承りました。
#100
○市川正一君 じゃ、検討してください。
 終わります。
#101
○翫正敏君 本法律案提出の背景にある円高問題について質問します。
 先ほど自民党議員から一部質疑がありまして大臣が答弁されましたが、中小企業庁が調査をした中小企業円高影響フォローアップ調査の仲なんですけれども、先ほど大臣の方から去年どことしの調査の比較のことで、円高の影響についてはことしについては非常にあるという答えがふえているというお答えがありましたし、それから輸出の採算レート、これは幾らかというのについては、去年の調査では中央値が百十三円ということであったけれどもことしは中央値が百十円となっているというお答えでありました。また、九十円でも採算がとれるというふうに答えた企業は二%だとおっしゃったと思うんですけれども、この数字はちょっと違っているかもしれませんが、訂正してください。
 そういうお答えがありましたので、さらにちょっと具体的に数字を挙げて説明していただきたいんですが、去年は七月と九月に百三十その中小の企業、中小事業所を対象に円高の影響が調査されているわけです。
 結果を見ますと、七月時点では、影響が「かなりある」というのが五三・三%、「多少ある」が一一・七、計六五・〇があると答えています。九月の時点では、「かなりある」が六〇・〇、「多少ある」が二六・九、計八六・九があると答えています。昨年の調査時点では一ドルが九十八円から九十九円のレートであったと思いますが、最近は九十円前後と一気に円高が進んでおります。
 ことしの直近、三月になりましてから百三十社余りの事業所を対象にしてこの調査をされたと聞いておりますので、ことしの、あるという答えのふえぐあいを具体的な数字で示してください。
#102
○政府委員(鈴木孝男君) 本件の調査の結果は、先ほど大臣から御答弁ありましたように間もなく公式に発表の予定でございますが、その調査によりまして、昨年百円を割った段階の直後の七月と今回の、正式には四十九産地百十二企業でございますが、その調査を比較いたしまして、既に影響が出ているあるいは近く影響が出るというものとの比較、先生今いろいろ御質問ありましたけれども、大体数字は先生の御質問の中にもございましたが、昨年七月で既に現時点で影響があるというのは先生御指摘のように六五%、これが今回は「かなりある」、「多少ある」を含めまして、影響あるというのは七五%でございます。
 そういう意味で一〇%ふえておりますし、一つの特徴は、先ほど大臣もお話ししましたように、すべての企業が、現在影響ある、あるいは近く影響があると、こう言っておりまして、前回、昨年の七月の場合には影響がないと見ていた企業が三%弱あったと、そういうようなことからいたしますと、今回の急速な円高というのは輸出型産地の中小企業に対して大変厳しい影響を与えているんではなかろうかと私ども認識しております。
#103
○翫正敏君 具体的な影響という調査も昨年行われておりますが、これを見ますと、輸出向けの成約額の減少が七八・四で、値下げ等契約条件の変更が三五・三、為替差損を生じたが二〇・七ですか、輸入品との競合が厳しくなった二四・一、既に締結した契約のキャンセルが六・力と。もちろん足して一〇〇になるわけではないんですが、幾つか答えておられる者があるんだと思いますが、これと比べてことしはどういうふうな結果になっているでしょうか。
#104
○政府委員(鈴木孝男君) 今回の調査を見てみますと、輸出向けの成約額の減少が、既にもう現在影響が出ているという企業が七六・二%でございます。値下げ等契約条件の変更、これが四六・四%、為替崖損三四・五%、輸入品との競合の激化と答えております企業が三二・一%、既に締結した契約のキャンセル、そういったものを挙げておりますのが一四・三%、そういう比率になっております。
#105
○翫正敏君 特に為替差損を生じたという数字と輸入品との競合が厳しくなったという回答が著しくふえていると、そういうふうに思います。
 採算レートについての答えは昨年と比較してどうだったかお答えいただきたいんですが、昨年のを見ますと、荷三十円以上で採算がとれるが三・四、百三十円から百二十五円が五・九、百二十五円から百二十円が一八・六、百二十円から百十五円が一五・三、百十五円から百十円が一四・四、百十円から百五円が二八・〇、百五円から百円が九・三、百円から九十五円が四・二、九十五円から九十円という答えが〇・八、九十円以下〇・〇、なしですね、そういうふうになっているんですけれども、中央値単純計算が百十三円ということですが、ことしの結果はどういうふうになっていますか。
#106
○政府委員(鈴木孝男君) 先ほど大臣からも御答弁ありましたように、試算による平均値、これは今回の場合には百十円程度でございまして、前回九月の調査、このときは百十三円でございますので、中小企業の合理化努力、企業努力によりまして三円程度円高に対して進んでいるんじゃなかろうかと思っております。
 また、個々の採算レートについての数字でございますが、百三十円を超えるものが一・九%、百二十五円から百三十円が二・九%、百二十から百二十五円が一三・六%、百十五から百二十円が一二・六、百十から百十五が一九・四%、百五から百十が一五・五、百から百五は二二・三。百円未満についてでございますが、九十五から百というのが九・七、九十円から九十五は一・九ということでございまして、百円未満と挙げているものが一〇%強という形になっております。
#107
○翫正敏君 この輸出採算レートについての昨年どことしの数字を比較しまして、中小企業庁としてはどういうふうにこれ分析されますか。
#108
○政府委員(鈴木孝男君) 中小企業も大変苦しい中で先ほどお話ししましたようなコストの削減あるいは企業合理化を行っておるわけですが、過去の統計でございますと一年間で五円程度がせいぜいというような感じでございましたが、ことしと昨年の九月との比較ですとまだ半年ということでございますから、今回三円というのは、苦しい中で中小企業の方々の企業努力というのがかなり厳しく中でも行われているんではなかろうかなと。
 しかしながら、もうここまで参りますと、大変もうぎりぎりまで来ているんではなかろうかと、これは大臣も御答弁されていると思いますが、そういうような認識を私ども中小企業庁としてはいたしております。
#109
○翫正敏君 この調査結果室二つの点で説明してもらいましたが、円高によって国内の特に中小企業は大変な苦境に立たされていると思います、大変もうぎりぎりというお話がありましたが、ぎりぎりを超しているぐらいのこういう厳しい状況だと思います。
 そこで、大臣にお答え願いたいわけですけれども、円高、わけても最近の九十円前後に急激に上がっております。その円高の原因をどのように分析しておられるか、それが一点です。それから、今後のレートの推移というものはどのように見通しておられるか。もう一つ、三点目には、すべての企業に、大企業も影響が大きいわけですけれども、特に中小や零細企業の影響が非常に厳しいと思いますので、これに対する対策を今回の法律だけではなくてさらに講じていかなきゃならないというふうに認識しておりますが、どのようなことを考えておられるか。
 以上の三点についてあわせてお答えいただきたいと思います。
#110
○国務大臣(橋本龍太郎君) 午前中、大蔵省の国際金融局から答弁に立ちました方は、一つはメキシコの通貨情勢に対する不透明感、欧州を中心とする為替市場におけるマルク高ドル安、こうした市況の中におきまして市場に流れるさまざまな情報をきっかけとする投機的取引という点にその説明のポイントを置いておられました。
 これらは、私はそれぞれに間違ってはいない、そしてそのマルクの高値につられて円が引っ張られている、その事実は確かにそうだと思います。しかし、きょう後場の今の数字は私は聞いておりませんが、恐らくけさからの流れですと八十九円台、八十九円の八十銭から九十銭ぐらいで推移しておりましたから、恐らくその流れは余り大きくは変わっておらないということになりますと、メキシコの情勢だとか欧州の情勢だとかと言っているだけのゆとりは我々のところにはありません。
 そして、通貨当局に対して、全力を挙げてこの情勢の中で少なくともノーマルと思えるような水準に戻す努力をしていただきたいということを全力を挙げてお願いを申し上げているところであります。しかし、それはそれとして、我々としてこういう状況が続くことは絶対望みませんし、むしろこの急激な円高に対する対策を必要とするような事態を一日も早く解消していただきたいです。
 こうした状況が続きますならば、我々は少なくとも現在与えられておる武器はすべて使わなければなりません。それはまさに今御審議をいただいております法律をも含めまして、平成七年度予算の中にございますあらゆる手だてを講じるということに尽きます。そして、資金供給の円滑化でありますとか販路開拓支援でありますとか総合的な施策は講じますけれども、この状況が続きますならば、七年度予算でお与えをいただきましたその枠というものを対策が軌道に乗りますまでのむしろつなぎとして使わなければならない事態も想定をしなければならなくなります。
 そして、先般予算委員会においても、私は思い切った公共投資基本計画の前倒しによる補正を主張いたしました、それは、ただ単に阪神・淡路大震災の復興ということだけではなく、この災害というものを生かして災害に強い都市づくりといった柱を立て、それによって内需そのものの拡大を目指す、そうした対応まで考えなければならないかもしれない。その意味では非常に追い詰められた気持ちでおりまして、むしろ通貨当局の全力を挙げての努力を心から今願っております。
#111
○翫正敏君 今後の当面する推移はどう見ておられるかという点だけがなかったのでちょっとお願いしたいんですが、先ほどの中小企業の輸出採算レートの面から見ますと、今回は百十円という答えが中央値で一番多いわけですけれども、それから比較しますと現在九十円というところで、それをさらに割ったりしていますから二十円の差があると思いますが、こういう急激な円高というのは当面どういうふうになっていくと見ておられますか。
#112
○国務大臣(橋本龍太郎君) これも我々が勝平に想像することはできませんけれども、午前中の通貨当局としての説明の中には、一つはドイツ連銀のティードマイヤー総裁の利下げの余地が出てきたという発言、また、アメリカの財務長官あるいは連邦準備制度理事会のグリーンスパン議長の強いドルを期待する、望む、アメリカの経済は十分それにふさわしいものであるという発言が出たこと等を御紹介になりながら、G7各国の通貨当局の協調というものを強くアピールしておられました。
 我々として、今委員もお述べをいただきましたように、中小企業の平均値まさに百十円というところ、これはこのしばらくの間に三円分中小企業の皆さんも努力をされて競争力をつけてこられたものがこの変動によって水の泡になっているということを示すわけでありまして、我々としては通貨当局としての御判断が一日も早く現実の市場の姿としてあらわれることを願っておるということであります。
#113
○翫正敏君 大臣の一層のその面での対策などの検討を期待して質問を終わります。
#114
○委員長(石渡清元君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより両案の討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#115
○市川正一君 私は、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案に対して、日本共産党を代表して反対討論を行います。
 本法案に反対する理由は、日本経済を支える小規模企業者を対象にした共済制度について、金融自由化の進展のもとでの低金利時代を口実に、現行の共済命支給水準を引き下げるからであります、
 現行の共済金の運用利回り六・六%に対して、本法案では、基本共済金を四%に引き下げ、毎年度の運用益に余裕があれば付加共済金を支給するという二階建て方式に制度を切りかえるものです。九三年度の共済資金の運用利回りが低金利のため五二六%に低下している状況からしても、共済金の支給額が引き下げられることは明らかであります。共済加入者は対象者の三〇%強であり、円高、不況の中で、九二年度、九三年度の解約、脱退が十万件を超えている状況から見ても、今回の共済金の引き下げは共済制度を一層魅力に乏しいものにし、その存続の危機すら生じかねないのであります。
 共済資産四兆六千億円の運用について、中小企業金融公庫、商工中金、国債など中小企業者への還元を中心とした運用となっている制度の制約からして、金融自由化のもとで将来の安定給付を確保するためには、共済事業への出資や運営費補助を大幅に拡大することが当然であります。
 小規模企業共済制度が、小規模企業者の廃業や老後の生活の安定、公的年金制度を補完する側面を持つ制度からしても、将来の安定給付を保障するために、出資などの財政的支援や魅力ある制度にするための休業補償給付の創設など、制度の抜本的な改善を要求するものであります。
 以上、本法案に対する反対討論を終わります。
#116
○委員長(石渡清元君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより順次両案の採決に入ります。
 まず、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#117
○委員長(石渡清元君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#118
○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#119
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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