くにさくロゴ
1995/03/10 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
姉妹サイト
 
1995/03/10 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号

#1
第132回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
平成七年三月十日(金曜日)
   午前九時四十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月六日
    辞任         補欠選任
     三石 久江君     中尾 則幸君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         坪井 一宇君
    理 事
                大浜 方栄君
                木宮 和彦君
                肥田美代子君
                星野 朋市君
    委 員
                伊江 朝雄君
                板垣  正君
                北  修二君
                柳川 覺治君
                糸久八重子君
                庄司  中君
                菅野 久光君
                風間  昶君
                吉田 之久君
                池田  治君
                武田邦太郎君
                市川 正一君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  山口 鶴男君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)
       (沖縄開発庁長
       官)
       (国土庁長官)  小澤  潔君
   政府委員
       北海道開発庁計
       画監理官     木元 喬之君
       防衛施設庁施設
       部長       小澤  毅君
       沖縄開発庁総務
       局長       嘉手川 勇君
       沖縄開発庁振興
       局長       瀧川 哲男君
       外務政務次官   柳沢 伯夫君
       外務省北米局長  時野谷 敦君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        志村 昌俊君
   説明員
       総務庁北方対策
       本部審議官    中川 良一君
       北海道開発庁港
       政課長      井上 興治君
       北海道開発庁農
       林水産課長    段本 幸男君
       外務大臣官房審
       議官       高野 紀元君
       外務大臣官房外
       務参事官     西田 恒夫君
       厚生省年金局年
       金課長      中村 秀一君
       農林水産省農蚕
       園芸局植物防疫
       課長       吉村 正機君
       水産庁海洋漁業
       部国際課長    田中  誠君
       運輸省港湾局開
       発課長      中山 靖之君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (平成七年度沖縄及び北方問題に関しての施策
 に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(坪井一宇君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 去る六日、三石久江君が委員を辞任され、その補欠として中尾則幸君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(坪井一宇君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のうち、平成七年度沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件を議題といたします。
 本件につきましては既に説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○大浜方栄君 本日は、沖縄の問題について何点かお伺いをさせていただきます。
 まず初めに、沖縄の厚生年金の問題でございますけれども、昨年の秋に国会で国民年金法等の一部改正案が成立し、長年にわたる沖縄県民の悲願であった沖縄の厚生年金格差是正問題に一応の決着を見ました。その後、追納付者の負担を軽減するための措置について検討が行われ、とりわけ、県が設ける基金に対する国からの支出が可能であるか否かが議論の焦点になったところであります。
 私も昨年十一月一日の本院厚生委員会においてこの問題を取り上げましたが、その後、小里前沖縄開発庁長官を初め関係の皆さん方の御努力によりまして、来年度の沖縄開発庁の予算で県の利子補給事業への支出金が計上されることになりました。私は、ここに至るまでの長い間の道のりを振り返り、関係者の皆さん方の御努力に対しまして謹んで敬意を表する次第でございます。
 そこで、この問題に関して一、二の質問をさせていただきますけれども、この厚生年金格差是正の制度は既に固まってきました。今度のこの制度の実施の段階に当たりましてはもう県レベルの作業になっているところであります。
 それで私からの要望でありますけれども、国、とりわけ沖縄開発庁には、ぜひともこの制度が円滑に実施、運営されるように今後とも一層の御支援、御指導をお願いする次第でございますけれども、この問題についてまず小澤沖縄開発庁長官の御所見を賜りたい、こう存ずる次第でございます。
#5
○国務大臣(小澤潔君) 先生御指摘のように、長年の懸案でありました沖縄の厚生年金の格差是正問題については、昨年十一月に成立をした国民年金法の一部を改正する法律によりまして特例措置が講ぜられ、本年四月一日から施行をすることになったところであります。
 現在、沖縄県におきましては四月の施行に向けて精力的に準備が進められると聞いており、当庁といたしましても県に対します必要な指導、助言を行っているところであり、特例措置が円滑に実施されるよう期待をいたしておるところであります。
#6
○大浜方栄君 また、本日ここに御出席の嘉手川総務局長は、沖縄開発庁において今日まで厚生年金問題を担当する部局の総指揮官として非常に御努力をいただき、感謝にたえないところであります。また、総務局長は沖縄出身の初めての総務局長ということもありまして、私もきょうはぜひひとつ総務局長の今後のこの制度の運営の準備状況等について御意見を拝聴したい、こう思うわけでございます。
#7
○政府委員(嘉手川勇君) 厚生年金の格差是正に係る沖縄県の利子補給事業の準備状況について御説明を申し上げます。
 御案内のとおり、沖縄の厚生年金に係る特例措置は本年四月一日から施行されることとなっております。現在、沖縄県においては、雇用の証明、県条例の改正、融資利子補給事業、利用促進のための周知等につきまして、その施行に向けての準備を精力的に着実に進めているところでございます。
 具体的に申し上げますと、雇用経歴の認定手続のため、県内五カ所に窓口を開設いたしております。また、雇用経歴の認定業務は三月下旬より受け付けを予定いたしております。
 保険料の算定、納付手続の窓口は、県内六カ所の社会保険事務所を充てることといたしております。
 また、融資制度活用のための指定金融機関は、地元銀行、信用金庫、労働金庫等六機関といたしております。
 厚生年金特例納付融資利子補給事業の財源とするための法人県民税の率の引き上げを含む県条例の改正案を、二月十七日、定例県議会に提出いたしております。
 さらに、利子補給事業の実施機関も近く確定する運びとなっております。この点につきましては、近々、沖縄県当局の方から公表を予定していると聞いております。
 沖縄県と融資を行います金融機関との間では融資契約等に関する打ち合わせはほぼ完了いたしておりまして、現在、融資利率について最終的な調整が進められていると聞いております。
 以上、御説明を申し上げました。
#8
○大浜方栄君 また、本日は、この沖縄の厚生年金格差問題で、厚生省で年金課長として中村課長の大変な御尽力でこの問題が解決したわけでございますけれども、ここに改めて感謝を申し上げるとともに、年金課長の御感想もいただきたい、こう思います。
#9
○説明員(中村秀一君) 先ほどからお話が出ておりますとおり、昨年十一月の年金制度の改正の一環といたしまして、地元から大変御要望の強かった沖縄の厚生年金の特例措置につきまして、沖縄復帰特別措置法の一部改正、これを年金法の改正に盛り込んでやらせていただいたところでございます。
 四月一日から実施いたしますけれども、特別措置法の改正では大きなことだけ枠組みしか決まっておりませんで、実際どういう方式でやるかは政省令ということで、現在、地元の方の実施体制の準備とあわせまして政省令を今作業中でございまして、近々閣議決定でき、公布する予定でございます。
 先生からは感想をということでございますが、沖縄県の方々の大変強い御要望のもとに、私どもとしては年金制度として年金制度の筋も通しながらできる限りの特例措置を講じたということで、今お話を伺いますと地元の方でも着々と準備を進められているということで、大変その点についてはありがたく思っております。
 なお、社会保険の方でも、ただいまお話がありましたように社会保険事務所の方でも特例納付をしていただくということで、多くの方々がお見えになる、こういうことも想定されますので、特別な人員の配置でございますとか、窓口にウインドーマシン、コンピューターと直結して過去の記録などを計算するそういったマシンなども増設いたしまして、特例納付の期間は五年間と、こういうふうに考えておりますが、この五年間の間に、県民の皆様方が金額、年金額について本土との格差がある、これを埋めたいという御要望に対して事務的な面でも対処できるように、我々社会保険の方でも精いっぱい努力をしてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
#10
○大浜方栄君 次は、沖縄の米軍基地問題について二点ほどお尋ねをいたします。
 いわゆる三事案、すなわち那覇軍港移転問題、読谷補助飛行場のパラシュート問題、それから県道百四号越え演習に関する問題等がございますけれども、この三点ともいずれも長い間の沖縄県民の大変な強い要望がございましたけれども、ようやくその実現の見通しが幾分開けてきたところだ、こう思います。
 まず最初に、この三事案について、日米間、国及び県の間の交渉の現状について御報告をいただきたい、簡単でいいですから。
#11
○政府委員(小澤毅君) ただいま先生御指摘の三事案につきましては、先般の日米首脳会談におきまして、日米間で解決に向けて努力すべき沖縄の三事案として取り上げられたわけでございます。これらを受けまして総理大臣から、防衛庁長官、また外務大臣に対しましても、これに努力するようにという御指示がございました。これらを踏まえまして、防衛施設庁、外務省で鋭意検討しております。そして二月十八日には、当庁玉沢防衛庁長官と大田県知事が会談をいたしまして、これの協力方について要請したところでございます。
 現在の検討状況等につきましては、玉沢長官からも大田知事にお伝えしてございますけれども、概略次のようなことになっております。
 まず、那覇港湾施設でございますけれども、これにつきましては昨年十二月に移設条件等を日米間で技術的、専門的に検討するための特別作業班をつくりまして、それらを受けまして本年一月には米側からの意向というものも示されております。
 それはどういうことかと申しますと、二点ございまして、まず沖縄本島の中部地区における既存の施設・区域をできるだけ利用した最小限の施設を整備し、現在の那覇港湾施設は全部返還する。その場合、移設先に地元の開発計画があるときは、その計画との調和に最大限配慮するというものでございます。
 もう一点の読谷補助飛行場でございますけれども、これにつきましては同じく特別作業班が昨年の六月に設けられました。この作業班等の検討の結果、落下傘の降下訓練場をキャンプ・ハンセン内に移設することとし、あわせてその場合におきます隣接します楚辺通信所の機能維持の問題への対応について検討しておるというところでございます。
 また、県道百四号越えの実弾射撃訓練でございますけれども、これらにつきましては、特に安全の観点、また環境問題等のいろいろなことから、地元で訓練の廃止という大変強い要望があるということは我々十分承知しておりますが、現在までの状況といいますと、米軍はこれまでも安全管理の徹底を図るとともに、周辺地域に与える影響をできるだけ少なくするよう、平成五年の八月には、砲撃音の地元に及ぼす影響に配慮しまして、住民地域に近い三砲座を廃止するなど常に努力してきておりますけれども、訓練そのものを廃止することは困難であると言っております。
 しかしながら、地元の御要望も十分に理解しておりますので、引き続きあらゆる可能性を検討し、この問題の解決のために努力してまいりたいという旨を二月十八日の防衛庁長官と沖縄県知事との会談で述べておるということでございます。
#12
○大浜方栄君 この三事案の那覇軍港の返還について、昭和四十九年の一月三十日の第十五回日米安全保障協議委員会において移設条件つき全部返還というのが合意されているわけでございますけれども、このことで、移設はこれは絶対条件として未来永劫についていくものなのか、それとも移設条件を外すことも含めて今後の米側との交渉に臨む可能性を政府は持っているのかどうなのか。
#13
○政府委員(小澤毅君) 那覇港湾施設につきましては、先生ただいま御指摘のように、昭和四十九年の第十五回の日米安全保障協議委員会におきまして、物資の積みおろし等の機能の確保を条件として全部返還が了承されていることは御案内のとおりだと思います。
 ただいま御指摘のように、移設条件を取り除いての無条件での返還ということは、一般的に米側からそのようなことが今のところ出ておりませんし、また我々としてもそのような状況になることは大変難しいものではないかというふうに思っております。
 ただしかしながら、その同じような機能を沖縄の中のところで移設するということになりますけれども、その場合に、先ほど申し上げましたように、既存の施設を利用しましてでき得る限り小さな面積にしていくという努力は我々続けていきたいというふうには思っております。
#14
○大浜方栄君 この那覇軍港の移設先の有力候補と目されている地元自治体が真っ先に強硬に反対を表明しているのは御存じのことだと思いますけれども、いずれにいたしましても移設先の選定に対しては対象となる地元の自治体との十分な話し合いの調整、それから十分な納得が行われることが必要なことでありますけれども、このことに関して新聞報道を見ると、国と県とがお互いに調整役を押しつけ合っている、逃げ回っている、そういう感じがするわけです。
 例えば五十嵐官房長官は、大田県知事らに地元市町村の説得を積極的に尽力してもらうことになっている、そういうことをおっしゃっておられるし、一方また大田知事は、日米合同委員会の特別作業班で検討中であり、これはまだ国の段階であると発言をしておって、国と県との十分な連携が見られない、見られないというよりは、もうさわらぬ神にたたりなしという感じを受けるんですよね。この点について、国はどういう基本姿勢を持っておるのかということをお伺いしたい。
#15
○政府委員(小澤毅君) ただいま先生御指摘の点は、二月二十日の大田県知事の記者会見等における御発言と、二月二十三日の官房長官の記者会見における御発言ということと私ども理解しておりますけれども、これにつきましては私どももマスコミ等での報道でのみ知り得る限りでございますので、これについてのコメントは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますれば、基地の整理統合、これを行う上では国がこれに努めるということは当然のことと思っております。しかしながら、やはり地元の理解と協力がなければこれらの事柄は進展しない性格のものでございます。我々といたしましては、県は県の立場で御協力いただきたいというふうに期待し、またお願いしているところでございます。
 なお、このような県と国との関係につきましては、前回玉沢長官が沖縄県知事と意見交換をした中でも、県知事さんから、沖縄県としても個別具体的な事案については地元市町村の意向や地域の開発計画、県全体の振興開発計画などにも十分配慮しつつ総合的な観点から対応してまいりたいと言われております。
 我々も、県との連携を密にしてこの問題に取り組んでいきたいというふうに思っております。
#16
○大浜方栄君 移設の問題についてもう一点お伺いをいたしますけれども、今のような沖縄県の地元の状況及び国の姿勢等からして、私はこれはよほどのことをしない限りなかなか前に進まぬのじゃないか、こういうぐあいに思っております。
 それで、地元の地方自治体が大変な勇気を持って決断をして移設を引き受ける、仮にですよ。私が今こういう質問をしても、私はその地元の地方自治体からつるし上げられることはわかり切っておるんで、あえて申し上げるんですけれども、地元の自治体が沖縄の二十一世紀の未来を考えて、国の立場も考えて、極東の安全保障のことも考えて、いろんなことを考えて、それで大英断を持って移設を引き受けるという場合に、私は、これは従来のやり方ではなかなかできないから政治的な配慮を要するんではなかろうか、こう思うわけなんですけれども、その点に関してはどうですか。
#17
○政府委員(小澤毅君) 政治的配慮について行政当局から言うのはいかがかと思いますけれども、いずれにしましても、仮に那覇港湾の問題が解決するというような事態がございますれば、我々の持っております防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律など、いろいろな観点からこれの弾力的運用なり、さらにはそれの対象の経費の拡大とかいろんな面については、我々としても最大限の努力をしなければいけないのではないかというふうに考えている次第でございます。
#18
○大浜方栄君 これは、私が今ここで申し上げるのはどうかと思うんですけれども、この政治的配慮というのは、例えば「むつ」の原子力船帰港の問題、あるいは神奈川の池子の米軍住宅の問題、あるいはまた福井のプルトニウムですか、あれの原子力発電所の問題等で政治的ないろんなことがなされて、それでスムーズにいっているんですよね。
 私は、これ返事はなくてもいいですから、それぐらいの国の大きい配慮がないとなかなかできないんではないかと、こう思うからそれを申し上げるわけですけれども、例えば「むつ」の場合、原子力発電所でいろんな、原子力三法ですか、もう時間がないんでこれは詳しくは質問できないのを残念に思うんですけれども、ここに地元と政府あるいは地方自治体との合意書と、私はこれ今勉強しておりますけれども、この防衛施設周辺の生活環境整備法に基づいて交付金が出されていることは、これ当たり前のことで、とりたてて言うほどのことはないと思いますけれども、「むつ」の場合には漁業補償というような、なかなか普通は考えられないような思い切った、これがいいか悪いか、これはまた歴史が答えるところでありますけれども、そういうような問題。
 それから、「もんじゅ」と原子力発電施設の問題等を、いろんなことを政治的な配慮でなされてスムーズにいっているということがあるから、私は、那覇軍港の移転先の問題はそういうことを考えてもなおかつ難しい問題があるので、今からいろんな準備を、選択肢をたくさん持っておって、地元と国とが真剣に話し合いをしないとなかなかいかぬのじゃないか、こう思っているところです。これは返事はようございます。そういうことです。
 次は、同じく那覇軍港の跡地利用の問題でございますけれども、今、那覇市の方からこの跡地利用に関して既にウオーターフロント計画、ウオーターフロント交流ゾーンですか、そういう計画などが出ております。私は、これ非常に大事なことじゃなかろうか、こう思っておりますので、そのことに関してちょっと御意見を拝聴したい、お願いをしたいと、こう思うわけでございます。
 この那覇軍港は、御承知のとおり那覇空港と隣接しているところであり、また那覇市と非常に近い、那覇市の中にあるんですね。都市開発上もこれは日本じゅうどこを探してもこういう問題、ウオーターフロンド計画というのはないんじゃなかろうかと、こう思うわけでございます。そしてまた、それは東南アジアとの空の玄関口にもなるし、また海の玄関口にもなる、こういうことを一つ考えていきますと、私は、二十一世紀に向けてのこの那覇軍港のウオーターフロント計画というものは大変な夢を秘めていると、こう思っています。
 しかしながら、この返還軍用地の跡地利用を考えてみますと、今までにこれが利用されるまでに大体平均でも十四年から十六年かかっている状況でございますから、このことを考えると、今からこの跡地利用を本格的に考えていっても決して遅くはないんだと、こういうぐあいに思っております。これは何もただ単に那覇、沖縄が発展するということだけではなくて、日本の今後の二十一世紀の環太平洋時代を考えた場合に、日本政府としてもこのことを、積極的にグランドデザインを描いていく必要がある、私はこう思っております。また、それをやることが那覇軍港問題移転先を考える、地元の協力を得る大きな解決への一つの方法じゃなかろうかとも考えているので、お伺いをするわけでございます。
 この那覇軍港の返還がもし実現するという場合には、これは今まで軍事的に利用されていたものが一転して平和に利用される、民活に利用されるということで、日本政府にとっても私はこれはかってない大きなテーマである、モデルケースである、世界にも示せるようなモデルケースであると思っておるので、あえてこのことをお伺いするわけですが、私が申し上げたいことは、立法措置も含めて、今から地元も沖縄開発庁も防衛施設庁も勉強していくべきであると、こう思っております。
 那覇軍港の返還がまだ決まってもいないのに何を気の早いことを言うと、差しさわりがあると思われるかもしらぬけれども、しかしこういうスピーディーな時代には決して僕は今からでも早くはない、こう思っておるので、ぜひ前向きの御答弁をいただきたいと、こう思うわけでございます。
#19
○政府委員(嘉手川勇君) ただいま先生申されましたとおり、那覇軍港の跡地利用というのは沖縄の経済、社会の発展にとって極めて重要な意義を持っているものと認識いたしております。
 現在、那覇港湾施設につきましては那覇市におきまして、跡地を新しい市街地の形成を基本として整備するため、総合的な跡地利用計画を策定中でございまして、今後、関係者等との調整を図り、具体的な跡地利用計画を策定する予定であると伺っております。
 沖縄開発庁といたしましては、従来から地元の跡地利用計画が固められたものにつきましては、高率の国庫補助による事業の施行に努めてまいっておりますが、今後、現行制度の効果的運用によりまして跡地利用の促進に努めてまいりたいと考えております。
 那覇港湾施設の跡地利用計画につきましても、今後、地元の検討結果を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じておりますが、地元の要請がございますれば、跡地利用計画について所要の助言を惜しまないものと考えているところでございます。
#20
○大浜方栄君 ありがとうございました。
 次に、沖縄振興開発関係でございますけれども、第三次沖縄振興開発計画は間もなく三年を経過しようとしているところですけれども、今までの実績、それから今後の見通し等について沖縄開発庁の御意見をお聞かせ願いたい、こう思います。
#21
○政府委員(嘉手川勇君) 御答弁申し上げます。
 第三次沖縄振興開発計画におきましては、これまでの本土との格差の是正、自立的発展の基礎条件の整備に加えまして、沖縄を特色ある地域として整備し、活力と潤いのある沖縄県を実現することを目的としております。
 このような理念に基づきまして、沖縄の持っている多くの地域特性を積極的に活用いたしまして、特色ある産業の振興、我が国の南の交流・協力拠点の形成、国際的な観光、保養地域としての整備などを図ることを重点施策としております。
 沖縄開発庁といたしましては、第三次沖縄振興開発計画の策定以来、同計画に基づきまして所要の予算の確保、諸施策の推進等を図ってきたところでございますが、社会資本の整備等については着実に推進を見ているところでございます。三次振計は本年で四年目を迎えるわけでございますが、観光の伸び悩みや製造業の低迷など、沖縄を取り巻く社会経済情勢の変化も踏まえまして、計画期間の後半に向けて、引き続き計画の基本理念、目標の達成のために努力してまいりたい、このように考えているところでございます。
#22
○大浜方栄君 今、総務局長からいろいろ御報告がありましたけれども、沖縄の振興開発を図る上で大きな課題の一つは、私は製造業の振興の問題だろう、こう思います。
 沖縄が日本本土に復帰してから今日に至るまで、沖縄開発庁並びに地元沖縄側の大きい目標の一つは、本土との格差是正をどういうぐあいに解決していくかと、こういうことであったと思います。今までに、第三次振計に至るまでさまざまな試みがなされてきたところですけれども、沖縄の製造業は、残念なるかな、全体的に見た場合に非常に基盤が脆弱であると言わざるを得ないんですよ。
 これの具体的な数字を、実はいろいろないかと思って調べてみましたら、県民一人当たりの工業出荷額というのがあるんですね。それを計算させてみたんです。恐らく、僕は、この工業出荷額というのはこの沖北の委員会で初めて出てくる問題じゃなかろうか、こう思っているんです。それは、驚くべきことに、沖縄県の工業出荷額、県民一人当たりの出荷額は全国平均の一七・六%、平成五年度の時点で全国平均の五分の一にも満たないんですよ。
 だから、今まで沖縄と本土との格差のメルクマールになるものは県民所得だったですね。本土の県民所得の七五%しかないとかいうことが皆さんが納得する数字だったけれども、この工業出荷額を見ると五分の一しかない。これじゃ幾ら第一次振計、第二次振計、第三次振計でいろんな政策を立てて、それから金を注いでも、僕はこれを上げない限りなかなか格差は縮まらぬじゃないか、こういうぐあいに思っておるんですよ。だから、本土との格差是正の大きい大きい原因の一つは、沖縄の製造業をいかにして振興させるかという問題じゃなかろうか、私はこういうぐあいに思っているんですよ。
 ちなみに、類似県と言われている鳥取とか島根、宮崎、鹿児島、こういうのを見ますと、鳥取が六八・一、島根が五〇・三、それから宮崎が四○・六、隣県の鹿児島が三九・二、沖縄が一七・六%。二〇%以下というのは沖縄だけですよ。
 だから僕は、製造業の振興こそは格差是正を図る大きい施策の一つだと思っておりますので、それでお伺いをしますけれども、この製造業が振るわない原因はどこにあると開発庁は思っておられますか。
#23
○政府委員(嘉手川勇君) 沖縄県におきます製造業が不振であるということは、先生御指摘のとおりだと認識いたしております。
 その理由でございますが、まず一番目に挙げられますことは、概して狭隘な地域を、域内を市場とした経営基盤の脆弱な中小零細企業が多いということでございます。次に、生産規模が小さいばかりでなく、技術の集積や労働生産性も低い、それに加えまして産業間の連関性も弱い業種構造になっている、このようなことが指摘されているところでございます。
 したがいまして、今後の製造業の振興策につきましては、用地、水、エネルギー等産業基盤の整備の促進を一方において進めるとともに、技術、情報、人材等、いわゆるソフト面の充実強化により既存企業の活性化及び新規……
#24
○大浜方栄君 それはまだ僕は聞いていない。原因は聞いたけれども、対策は次に質問しようと思っている。まあいいや、その対策もついでに。
#25
○政府委員(嘉手川勇君) はい。
 製造業の生産力を拡充するとともに、製造業相互間、製造業と他産業との連携を強化し、県内自給率を高めることが必要であると考えているところでございます。
 沖縄開発庁といたしましては、今後とも産業基盤の整備を推進するとともに、沖縄振興開発特別措置法に基づく工業等開発地区や自由貿易地域の積極的活用など、沖縄県に対しまして必要な指導、支援を行ってまいりたい、このように考えているところでございます。
#26
○大浜方栄君 今の御答弁は、同郷のよしみでまあまあ聞いておきますけれども、そんなありきたりな答弁じゃいつまでたっても縮まらぬですよ。それは、あなたが今答弁したことは、だれでも知っていますよ。それをどういうぐあいに、昔から言われたことなんで、それをどうしたら解決できるかということを知恵を絞っていかにゃ僕はいけないじゃないか、こう思うんです。幸いにして小澤新大臣も、新長官もいらっしゃるんで、ぜひひとつその点は心していただきたい。今、総務局長がお答えになったのは、これは中学生でもわかっているんですよ、もう。中学の社会科、高校の社会科にも出ているようなことを言ったんじゃね。
 これをどういうぐあいにして一つずつ解決していくか。水の問題というのも、復帰直後に沖縄に、あれは昭和電工かどこかがアルミニウム工場をつくるといって問題になったときに、水がない、電気が必要だ、電気には水が要ると、もうあの復帰の時点から言われて、まだ解決していない。水は、きのう役所の方に聞いたら、水の問題は心配要りません、じゃんじゃん工業誘致をしていいと実務の方がおっしゃっていたんですけれども、そのほかの点に関してひとつよく勉強して実行していただきたい、こう思うわけでございます。それはそれでもうようございます。
 次は、沖縄の亜熱帯型の研究開発の振興を通じた沖縄振興開発のことでございます。
 今、製造業のことをいろいろ質疑応答いたしましたけれども、沖縄の場合は亜熱帯という日本のほかの地域には見られない特性があるということは御高承のとおりでございまして、この亜熱帯という地域特性を生かして研究開発の分野の振興を図ることが非常に大事であります。この分野では、例えばバイオとか農業、海洋などといった領域が挙げられますけれども、これはまた東南アジアや東アジア地域との積極的な交流を促進することを通じて、沖縄がアジア地域との研究交流拠点としての地位を占める可能性も開けてくるのではなかろうかと、こういうぐあいに思い、また沖縄の明るい将来展望を与えることになると、こう思っております。
 それは、私、ただ申し上げるのではなくて、せんだって沖縄でバイオを中心とした沖縄における研究開発の積極的な振興が必要であると、こういうことが発表されていますけれども、この面における開発庁のお考えを拝聴したいと、こう思います。
#27
○政府委員(嘉手川勇君) 今、先生がおっしゃいましたバイオ技術の活用、それから農業とか海洋面でのいろんな研究というのが必要であろうかと存じております。
 現に、沖縄におきまして、そのバイオの技術を利用いたしますために、例えば沖縄蘭研株式会社でございますとか、国営栽培漁業センターあるいは国際農林水産業研究センター、琉球大学の農学部等においていろいろと研究が行われているところでございます。また、これに加えまして、沖縄県の有しております水産試験場でございますとか、あるいは農業試験場でありますとか、そういうところの研究も一層促進いたしまして、先生御指摘のような方向で進めていくべきものと考えております。
 そのため、今後とも沖縄県や関係省庁ともよく協力し、連絡をとりながらこれらの分野における技術交流の推進、試験研究体制の整備等を図ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。
#28
○大浜方栄君 ちょっと忘れぬうちに。先ほどの質疑の中で、製造業の振興を図るにはどうしたらいいか具体的なことを聞きたいということを、私はおたくの係に勉強してきてくれと言ったんですよ。その勉強が足らないからあなたに文句を言っているんじゃなくて、私の注文を忠実に伝えなかった職員に文句を言っているんですから、これはひとつよくしつけておいてください。
#29
○政府委員(嘉手川勇君) 大変申しわけないことと思います。先生の御指摘、重々承りまして、今後そのようなことがないように気をつけてまいりたいと思います。
#30
○大浜方栄君 どうもありがとうございました。
 次に、今度は先ほど申し上げた件で、バイオ技術の沖縄から東南アジアヘの技術移転のことでございます。
 御高承のとおり、沖縄はウリミバエの根絶技術が歴史的な成果を挙げておって、国際的にも大きな評価を受けておりますけれども、このウリミバエの技術移転のことに関して、沖縄国際センター等にアジア地域からの研修生を受け入れて今やっております。また、その技術移転を要望する声も大きくなっています。
 行政当局にお尋ねいたしますけれども、特に農水省にこの技術移転を一層支援していただきたい、またそのための方策の一つとして研究費をもっと充実があるいは新設していただきたいと、こういう要望があります。これは、せんだって国際シンポジウムが沖縄で行われて、世界の学者の方々とか、あるいは地球環境国際議員連盟の総裁の方々とかがこの要望をしているわけです。東南アジア各国にもっと積極的に技術移転を図ったらどうなのか、あるいは県内に研修センターや農薬に頼らない病害虫防除の研究所をつくってもらいたい、こういう要望が出ておりますけれども、これについて農林省のお考えを拝聴したい、こう思います。
#31
○説明員(吉村正機君) 御説明させていただきます。
 先生今御指摘のウリミバエの根絶事業につきましては、御承知のとおり、昭和四十七年の沖縄県の本土復帰を機に根絶事業に着手いたしまして、国、県あるいは市町村、農業団体という関係者の緊密な協力のもとに、実に二十二年間という期間を投入して達成された成果でございます。この技術については、今先生のお話にもございましたように、世界的にも類がなく、大変高い評価を受けているところでございますし、また関連する国々から深い関心を寄せられているところでございます。
 私どもとしては、このために、昭和六十三年から、技術協力の一環といたしまして、那覇植物防疫所の中に外国からのミバエ技術の研修生を受け入れておりまして、これまで東南アジアあるいはラテンアメリカ諸国の方々を中心に十五カ国から三十六名に技術移転研修を実施したところでございます。
 今後とも、我が国のこの根絶技術が諸外国の農業振興等に貢献し得るよう、関心国の要望も聞きながら、関係する外務省あるいは沖縄県等関係機関と協議しながら、できる限りの技術協力を行っていく考えでございます。
 ただし、若干の補足を申し上げますと、この技術は大変すぐれた技術ではございますが、これを移転する相手国である例えば東南アジア等では、ジャングル地帯が当然その周辺にあるわけでございまして、ジャングルの中にウリミバエの寄生する植物がたくさんございます。そういったものの扱いをどうするかといったような問題、あるいは少なくともそういうジャングルの中に立ち入ってウリミバエが寄生じているかどうかという調査をどうやって行うか。あるいは、沖縄県よりもはるかに広大な地域にウリミバエを放飼して根絶を図るということになりますと、沖縄県の場合でも一週間に一億匹の虫を放し続けたというようなことを考えますと、膨大な量の虫が必要になりまして、それに伴う施設、維持費といったような点で、これが今後大変大きな問題があろうかと思います。
 ただ、私どもとしては、特に技術を習得した方々に現地でどういう適用が考えられるかということを勉強していただくということで、研修生を受け入れているということでございます。
#32
○大浜方栄君 今のお話で、沖縄みたいな狭い島だから二十二年かかってできたけれども、広大なジャングル地帯ではなかなか難しい、そういうことですね。
 私は、しかし、それは難しいからやるんだ、国際貢献というのはそういうものだと思いますよ。湾岸戦争であれだけの金を出すのであれば、ジャングルであろうと広大な地域であろうと、僕はもっと積極的にやるのがこの国際シンポジウムの方々の要望だろうと、こう思います。世界に冠たる日本ですから、そういう技術移転の問題でも金が要るときには金を出す、人間が要るときには人間を出す、知恵が要るときには知恵をかす。難しい仕事をやって初めて立派な仕事、国際貢献と言われるんだから、それをひとつぜひやっていただきたい。最後にこれだけつけ加えて、私の質問を終わります。
#33
○肥田美代子君 肥田でございます。よろしくお願いします。
 ただいま、大浜委員から、地元沖縄の問題点につきまして、心を込めた御質問がございました。それで、私は、北方問題のみと思っておりましたが、やはり戦後五十年、こういう節目のときに、我が社会党から総理が出ていらっしゃる、これも何かの因縁というふうに感じますので、冒頭、一、二外務省に質問させていただいて、その後山口大臣に、ちょっと管轄外ではございますけれども、御感想を伺いたいと思いますので、お聞きくださるようお願いいたします。
 最近、アメリカで国防省から東アジア戦略報告というのが出され、そして議会にはいろんな文書も提出されております。どういう文書が出て、その中で日本がどのように触れられているか、ここは外務委員会じゃございませんので詳細は結構でございますけれども、在日米軍基地についてどういう文言があるか、その辺をちょっとお聞かせください。
#34
○政府委員(時野谷敦君) お答え申し上げます。
 先生ただいまおっしゃいました東アジア・太平洋安全保障戦略という報告書、それからその報告とは別に、日米安保関係に関します対議会報告書、こういうものが最近出されております。
 どういうことが書いてあるかということは、手短に申し上げれば、いずれの報告書もアジア・太平洋地域に米国が引き続き関与していくこと、米軍の存在を確保していくこと、このことが非常に重要だということを強調しておりまして、それで現在の兵力の規模でありますところの約十万人、こういうものを今後も維持していくということを申しております。
 それで、日本の基地についてどういうことが書いてあるかというお尋ねでございますけれども、前者の東アジア・太平洋安全保障戦略といいます報告書、これにはこの地域における米国の安全保障政策、何といいますか、日本に基地が存在していることに非常に依存している、米軍の運用に対してこれが重要だという意味のことを申しております。そういう意味で、この日米安保体制の目的を達成する上で在日米軍施設・区域、平たく申せば基地でございますけれども、こういうものの役割が重要だということを言っております。
 また同様に、もう一つの報告であります日米安保関係に関する対議会報告書、これも日米安保条約、あるいは日本にあります米軍の基地、これが東アジア、この地域の安定にとって非常に重要だということを申しております。
#35
○肥田美代子君 その中で、基地について縮小という文言が出てまいりますか。
#36
○政府委員(時野谷敦君) 縮小という文言は出てまいりません。ただ、日本の基地について、特に論じておりますのは、一般論としてこの後者の方の対議会報告書の方でございますけれども、日米安保条約と米軍の訓練の必要性との整合を図りつつも、可能なところは米軍施設を統合し、不要な施設は返還するというのが米国政府の政策であるということは述べております。
#37
○肥田美代子君 私は、こういう文書の中で縮小という言葉が出てこないということを何か象徴的なものというふうに感じるわけです。
 村山総理とクリントン大統領がお会いになって、その後いろんな動きがありますが、どうも必ずしも我々の希望に沿っていないんじゃないか。特に、沖縄の県民の方々に本当に心から喜んでいただけるような、そういう文言にはなかなかなっていないんじゃないかというような気がいたします。
 これは報道で知る限りでございますけれども、演習場の移転に関しまして、米軍が代替施設の演習場に新たな将校の宿舎でありますとか、武器の弾薬庫を用意するよう要求してきたというふうにありますが、この事実関係はどうですか。
#38
○政府委員(時野谷敦君) ただいまおっしゃいました沖縄のいわゆる三つの事案につきましては、ただいまアメリカ側と話をしているところで、詳細にわたって申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが、ただいま先生が言及されました報道の内容、これはそういう事実はございません。
#39
○肥田美代子君 関係省庁のどこかがその米軍の要求について、これ以上日本も負担はできないんじゃないかというようなコメントもあったやに伺いますが、それもなかったというふうに私は伺っておいていいんですね。
#40
○政府委員(時野谷敦君) おっしゃいますことの意味を正確に把握いたしたかちょっと私自信がございませんが、この沖縄の三つの事案につきましてであれば、私どもはただいまその解決策を目指して努力をしておる、アメリカ側と話をしておる、こういうことでございます。
 日本の負担ということを申されましたけれども、御案内のとおり、私どもは沖縄ということではございませんで、より一般的に申し上げまして、先ほども申し上げましたが、米国のこの地域における存在、これが重要だと、それを支える大きな柱というものが駐留米軍経費の支援である、こういうふうに思っておりまして、そういう観点から今後ともその方面での努力というものは重要だろうというふうに思っております。
#41
○肥田美代子君 戦後五十年たちまして、今、国会で不戦決議についてもいろいろ論議されております。謝罪であるとかそれから反省であるとかという文言の討論もいろいろされております。その中で、やはり私たち社会党といたしましては、これからこの不戦決議に対してどういう立場をとっていくかということ、沖縄の問題につきましても社会党がどういうふうな立場をとって進めていくかということは、これはもう国民から本当に見詰められていると思うんですね。
 それで、社会党の党首が村山総理であるという、この本当に因縁とも言える戦後五十年という節目に、基地問題について社会党が本当に率先して頑張っていかなきゃいけないと思うんです。管轄外で申しわけないんですけれども、山口長官、社会党のメンバーとしてはいかがでございましょうか。
#42
○国務大臣(山口鶴男君) 私、常々いつも反すうしております言葉に、ドイツのワイツゼッカー前大統領の過去に目をつぶる者は現在においても盲目となるというあの言葉をいつもかみしめております。あのような侵略的行為あるいは植民地支配ということを過去において我が国がやったという事実、これに目を背けることはできないと存じます。その過去の事実というものをきちっとやはり踏まえた上で、私たちは現実というものを絶えず見ていかなきゃならないというふうに思います。
 御指摘の点につきましては、自民党、社会党、さきがけ、三党の合意文書があるわけでございますから、戦後五十年の問題に対しましては、この三党の合意文書をもとにいたしまして、国会決議は対処すべきものであるというふうに私は考えておる次第でございます。
#43
○肥田美代子君 さらに、この基地の縮小問題についてはいかがでございますか。
#44
○国務大臣(山口鶴男君) 日米首脳会談におきまして、沖縄の県民の皆さん方の要望である軍事基地の整理統合の問題に関して両首脳の間で一定の話し合いができたことは、私は大変結構なことだと思っております。過般の日米首脳会談の最大の成果はそこにあったのではないかと、私自身としてはそのように考えております。
 したがいまして、この日米両首脳の話し合いをもとにいたしまして、沖縄県民の関係者の皆様方の理解と協力を得つつ、政府と沖縄県、そして関係自治体、住民の皆さん方の協力のもとで県民の要望が前進していくことを心から願っている次第であります。
#45
○肥田美代子君 ありがとうございます。
 それでは、北の方に参ります。
 今回の日ロ外相会談の評価について伺いたいんですが、一番現場で頑張っていらっしゃった西田参事官に、質問通告は申し上げていないんですが、簡潔にあらましと評価についてお話ししていただきたいと思います。
#46
○説明員(西田恒夫君) お答えをいたします。
 先般の日ロ外相会談は、いわゆる日ロ間の外相レベルの定期協議の一環として行われました。その前は羽田元外務大臣が訪莫をいたしまして、いわばその答礼という形になっております。
 今回の外相会談につきましては、先生御案内のようにチェチェン問題を初めとしましてロシアをめぐる情勢が非常に緊迫をしているという国際環境の中で行われましたものですから、日本を含む世界の関心事でございますロシアの改革について今後どうなるのかという話について、日本側としての注文をすると同時に、ロシア側から直接決意表明を聞くということを一つの眼目にいたしたわけでございます。
 それからもう一つは、申すまでもありませんけれども、領土問題を初めとします日ロ関係を今後さらにどういうふうに進めていくのか、東京宣言を基礎にして具体的に前進させることが必要ではないかということについて、やはり率直なやりとりを行いました。
#47
○肥田美代子君 今、参事官がおっしゃいましたように、今回の外相会談におきましてやはり最大の成果は北方四島の周辺海域の安全操業問題についてモスクワで交渉が行われる、そういう取り決めができたことだと思いますが、この問題は昨年十一月にサスコベッツ第一副首相が来られたときに、私なんかの印象ではすぐにももう交渉のための会議が開かれるというふうに思っておりましたけれども、随分遅くなったなというふうな感じがしないでもないんですけれども、どうしてこういうふうに延びてしまったんでしょうか。
#48
○説明員(西田恒夫君) 先生御指摘のとおりでございまして、サスコベッツ第一副首相が去年の末に来られました時点で既に当時、河野副総理・外務大臣との間で交渉を開始するということについて合意をいたしておりました。その際、日本側からはロシア側に対しまして、日本側としてはもうあすにでも交渉に臨む用意があるということを通告いたしまして、ロシア側の用意が整うのを待っておったわけでございます。
 しかしながら、その後外交ルートを通じまして幾度となく督促等をいたしたわけでございますけれども、結果的にはロシア政府部内の意見の取りまとめができない、まだ準備が十分でないという回答を得るにとどまりまして、先般の外相会談に至ったわけでございます。
#49
○肥田美代子君 日ロ両国とも、この話し合いが双方の法的立場を害してはならない、そういうところでは一致しているように思うんですけれども、実は日本側の考え方の中に両国政府間の往復書簡と民間の取り決めと二つの約束事に分けていこうという考え方があって、一方ロシア側には、コスイレフがタス通信の会見でおっしゃっていたんですけれども、完全に国家間で結びたい、そういう日ロの考え方の違い、ずれというものがかなりあってそういう話し合いがおくれてきたというふうにはとれないんですか。
#50
○説明員(西田恒夫君) この権利をめぐりましては、正式な交渉はしたがって来週の十三、十四から始まりますので、それまでの間そういう意味におきましては正式なやりとりは一回も日ロ間ではしてないということでございます。
 まず第一に、先生御指摘の日本側の考え方でございますが、日本側は、先ほどの先生の御指摘にございました日本の法的な立場を間違っても損なってはいけないという大きな前提のもとで、当該の日本の漁民の方が安定的に操業ができるような枠組みをぜひとも早く確保したいという目的を持って適正な枠組みをつくるための交渉を鋭意やりたいというのが日本側の基本的な考え方でございまして、ロシア側は、ロシア側が言うところのいわゆる密漁という問題についてしかるべく対処する必要があるということ等も踏まえてこのような日本側と交渉に入ることについて合意をしたということが背景であろうかと思います。
 したがいまして、具体的な枠組みのいわば構成、中身についてはこれからの話し合い次第でございまして、日本側としましても政府としましてもまだいかなる形で行うのが一番よいかということについて必ずしも予断を持っていないというのが現状でございます。
#51
○肥田美代子君 先ほど理事会の中で坪井委員長から、ことしは返還運動の五十年目に当たる、だからこの委員会も本当に頑張ってやらなきゃいけないねというお話がありました。きょうは政務次官にお越しいただいておりますので、我々当委員会も力の限り頑張らせていただきますけれども、政務次官としての御決意も伺いたいと思います。
#52
○政府委員(柳沢伯夫君) 戦後五十年がたちました。しかし、私ども、すべての地球上の国と平和条約と申しますか国家間の基本条約を結んで国際社会に大きな地位を占めているわけでありますけれども、ただ一つだけ旧ソ連、現在のロシアとの間ではこうした国家間の基本的な条約を結び得ておりません。それは、ひとえに今先生が御指摘になられたように、我々の立場からすれば、これは我が国の領土である、こういう主張をしておる北方領土の問題について相手方の同意を得られない、こういうことの中でそういう事態に今立ち至っておるわけであります。
 しかし、いずれにしても半世紀という時間は極めて長いわけでありまして、こういうものを次のまた半世紀に延引していくということは、これはやはり国際社会の中におけるそれぞれの立場で今後の未来を切り開いていく、こういうことからしても許されないことであろう、不適切きわまりないことであろう、このように考えるわけでございます。
 そういう意味合いにおきまして、私どもとしてはどうしてもできるだけ早期にこうした基本的な枠組みをつくらなければならないということで相手方に働きかけをいたしておるわけであります。それに対しては、エリツィン大統領の訪日の際に東京宣言という非常に基本的なこの問題の解決に向けての第一歩がしるされた、このように我々は認識いたしておりまして、これをきざはしとしまして、さらにこの問題の解決に向けて渾身の努力をしていくべき時期である、このように認識をいたしております。
#53
○肥田美代子君 ありがとうございます。
 それでは、総務庁長官にお伺いしたいと思うんですが、所信表明の中で北方四島との交流事業の一層の充実に努めると表明していらっしゃいますけれども、今後の交流事業への取り組み、方針についてまずお伺いしたいと思います。
#54
○国務大臣(山口鶴男君) 御案内のように、この北方四島との交流の問題につきましては、日本国民と北方四島に在住しておりますロシアの人たちとの相互交流を積極的に進めることがお互いの理解を深め、北方領土問題の解決に大きく寄与するのではないかということから、平成四年度から開始をされたことは御指摘のとおりでございます。
 今日までそれぞれ千人ずつの方々の交流を実施いたしてまいりました。私も昨年十月一日、北方領土の視察に参りまして、北方四島に行ってきました青少年の皆さんと率直に話をいたしました。私のロシア語が通じてよかった、向こうの若い人たちとの話し合いは今でも心に残っている、これが縁になって現在でも手紙のやりとりが行われているというような貴重なお話を若い皆さんからしていただきました。私は、そういう意味でこのビザなし交流は大きな成果を上げてきたと思います。
 今回、さらにこれを推進していこうという趣旨での話し合いができましたことは大変結構なことではないかと思っておりまして、私どもといたしましてはこの交流事業、ビザなし交流をさらに拡大する努力を行いつつ、北方領土に対する国民の皆さん方の関心を大いに高め、先ほど政務次官からお答えありましたように外務省が中心になって交渉をやっていただくわけでございますが、私ども総務庁としては、国民的世論の盛り上げに全力を果たしてまいりたい、かように考えまして、その意味でもこのビザなし交流は大きな意義があるというふうに認識をいたしている次第であります。
#55
○肥田美代子君 将来、日本の領土に返ることになったときにでも、今やはり子供たち同士が交流しておいて心をつなぎ合っておくというのは大変大事だと思うんですね。子供というのは、子供の気持ちというか感性といいますのには国境はありませんし、それに私たち大人と違って随分しなやかなものでございます。その子供たちに私たちはそういう夢を託す、我々の気持ちを子供たちにつないでいってもらうことが大変大事だと思うんです。
 平成七年度に新たに予算措置していらっしゃるビザなし渡航の中で子供の部分があったように思いますけれども、その辺ちょっと御説明いただけますか。
#56
○国務大臣(山口鶴男君) 政府委員から説明させていただきます。
#57
○説明員(中川良一君) 平成四年度から開始されました四島交流事業でございますが、これまでどちらかと申しますと青壮年に偏りがちであったということもございまして、今回新たに青少年を加えまして、すべての世代にわたって交流を進めようということで、またあわせまして返還要求運動の中核となっておる元居住者の方々も大分高齢化をしてまいっております、そういった中で、青少年を今後の返還運動の核となる人材として育成していくという意味もあわせ持つというような観点から、今回の予算におきまして、全国の元居住者の二世、三世の方々、あるいは青少年団体等を通じて返還要求運動に携わっておられる青少年の方々、これらの方々を、五十名程度でございますけれども、北方四島に派遣するための事業を実施したいというふうに考えております。
 なお、先ほど大臣からお話がありましたが、既に北海道の単独の事業としてはこの種の事業は実施されたことがございますが、これを今回私どもは北海道も含めた全国的なレベルで実施したいというふうに考えておるわけでございます。
#58
○肥田美代子君 ぜひ頑張って、どんどんそういうことを進めていただきたいと思います。
 それで、外務省に伺いますけれども、昨年三月、羽田外務大臣がロシアを訪問された際、両国間の相互理解を深めることが重要との観点から日露新時代94というプログラムを発表されまして、着々と動いているようでございますけれども、ことしは若手ジャーナリストをお呼びになるということを伺っております。やはり日ロ両国の中での将来のオピニオンリーダーを育てていくということは、これは大変大きな仕事だと思うんです。二十一世紀はやはりその主人公が子供でございますので、この日露新時代94の中には子供というのが含まれるのかどうか、その辺からお願いします。
#59
○説明員(西田恒夫君) 先生御指摘のように、特に日ロ間におきましては、ともすれば両国民間に相互信頼の基礎が十分でないという事実も踏まえまして、できるだけ若い層の人々、次の世代の人たちの間の交流というものを深めることが大事であるというような考え方に基づきまして、御指摘のプログラムであります日露新時代94というようなものを考えさせていただいたのでございます。このプログラムの中には、今御指摘のようなジャーナリストでありますとか、あるいは子供の教育に直接携わっておられます教職員の方々をも対象とするようなプログラムもございます。
 それから、これは外務省が直接やっているわけではございませんけれども、NGO等の方々がやっておられます子供を対象とするプログラムに対して側面協力をさせていただくというようなことも行っております。
 今後ともさらに、今御指摘のような点を踏まえて、どのような工夫ができるかということは引き続き鋭意検討したいというふうに思っております。
#60
○肥田美代子君 ぜひ積極的に進めていただきたいと思いますけれども、政務次官、いかがでございましょう。今は青年中心なんですけれども、その中に毎年何人というふうに決めまして子供も入れていくという、そういうのはいかがですか。
#61
○政府委員(柳沢伯夫君) 肥田先生、大変子供たちの気持ちというものに御理解の深い先生だということでかねて尊敬をいたしているわけですけれども、私の個人的な経験、実はまだソ連時代にモスクワを訪問したことがありますけれども、たまたま赤の広場で出会った小学生、先生が引率した小学生のグループに出会いましたときに、私ども数名の議員団で行ったわけでありますけれども、私どもを見つけて、ヤポンスキー、ヤポンスキーと言って大変な人気がありまして、政府当局の紋切り型の極めて画一的ないろいろな対話に比べて何としなやかな気持ちを持っているのだろうということで感銘を受けた記憶が実はございます。
 そういうようなことに照らしましても、私どもは、次の世代の子供たちがわだかまりなく本当の人間の姿を直視するようなそういう気持ちで、顔かたち、髪の色、目の色が違っても同じ人間としてつき合っていくという関係を子供のころから培っておくことは非常に大事だと、このように考えまして、この点については先生と多分同じ認識を持っているんだろうと、このように考えます。
 しからば、日露新時代94あるいは95というプロジェクトの中で具体的にどのようなことが可能であるか、このことについては今、西田参事官の答弁のとおり、今後先生のそうした御意見も踏まえてさらに検討させたいと、このように考えております。
#62
○肥田美代子君 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。
 それで、返還運動五十年に当たりまして、総務庁の方でもいろいろとことしはお考えになっていらっしゃると思いますけれども、ことし、とりわけやろうと思っていらっしゃることについてお話しいただけますか。
#63
○国務大臣(山口鶴男君) 御指摘のように、戦後五十年という大きな節目の年に当たるわけでございまして、今総務庁といたしましては、国民運動を盛り上げますために署名運動を展開しておりますが、現在六千万の署名運動を達成いたしましたが、さらにこれを七千万以上に引き上げて、国民の願いをもつと盛り上げるということに努力をいたしております。
 それから、今日まで北方領土問題解決のために広報、啓発などの充実、返還運動の今申し上げたような展開などいろいろやってまいったわけでございますが、ことしは五十年という大きな節目の年でもございますものですから、これまでの運動の記録を整理いたしまして、運動に関する貴重な資料等を総合的に収集整理いたしまして、返還要求運動史とも言うべきものを作成いたしまして関係者の皆様方にお配りを申し上げるということを現在計画中でございます。
#64
○肥田美代子君 五十年、本当に半世紀なんですね。ですから、最初のころのことを覚えていらっしゃる方も随分御高齢になられたと思いますので、それは大変貴重な資料になると思います。
 ただ、資料をつくっていただくことはありがたいですが、やはり地元の皆さんのお話を聞いておりますと、ことしは五十年目だから何とかなるだろうという大きな大きな期待があるんですね。私たちこの間地元に伺って、それこそ背中にもう背負い切れないぐらいの期待をいただいてまいりました。私たちも当委員会で頑張らせていただきますが、関係省庁の皆様も本当にことしが正念場だという気持ちで頑張っていただきたいと思います。
 質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
#65
○風間昶君 平成会の風間です。
 まず、水産庁の方に今回のサケ・マス漁業会議で漁獲量並びに金銭の支払いについての今後の見通しについてお伺いしたい。
#66
○説明員(田中誠君) 現在、モスクワにおきましていわゆる日ロサケ・マス交渉を行っております。現在のところ、具体的な漁獲量あるいは漁業協力費といったことについての集中した議論にはまだ至っておりませんが、我が国はできるだけ漁獲量を多く、また漁業協力費については関係漁業者の負担を考えでできるだけ低くなるようにという基本方針で交渉に参加しているところでございます。
#67
○風間昶君 はい、ありがとうございました。
 それでは、北方四島周辺水域での漁業問題、先ほども外務省の西田参事官の方からお話がありましたけれども、今回第一回目の交渉だというふうにお伺いしているわけですけれども、そこに臨むに当たっての日本側の決意を再度確認しておきたいと思いますが、よろしくお願いします。
#68
○政府委員(柳沢伯夫君) 北方四島海域における漁業の問題でございますけれども、いろいろと事故が起こっておることは御案内のとおりでございます。
 私どもは、この事故、特に最近におけるロシア側からの発砲といったような事態に対しては、まさしく人道的な見地から考えましても極めてゆゆしい事態であるというふうに認識をいたしております。加えて、我が国の立場からすれば、あの地域と申しますのは基本的に我が国の領土、領海である、こういう立場でございますから、この立場にかんがみましても極めて遺憾な事態であるというふうに考えて、事件が起こる都度、直後に私どもはこのような立場を鮮明にしまして厳重に抗議をすると同時に、再発の防止を強く申し入れている、こういうようなことでございます。
 そういうようなこともございましたが、昨年の十一月にサスコベッツ第一副首相が来日した際、河野大臣からこの問題の解決ということで交渉を申し入れておりました。それが今、前質問者の肥田先生のお言葉にもありましたように、非常に長い期間を置いてでございますが、相手方の内部調整に手間取っておる、こういう事情から非常に交渉の開始が遅延してまいったわけでありますが、ようやく先般のコズイレフ外務大臣の訪日の機会に日ロ外相会談でこの交渉を三月十三、十四日に着手するということが合意を見たわけでございます。
 そして、この交渉に臨む我が方態度ということにつきましては、これはとにかく我が方といたしましては、我が方のこの北方領土問題に対する基本的な立場をいささかも損なうことのないようにいたしたい、しかしこの問題の解決を待つことのみでは、これはもう現実的に漁業の問題についての解決というものはできない、こういうことでございますので、何とか我が方の今言った基本的な、法的な立場というものを損なうことのないように、現実的に北方海域における漁業というものがいかにしたら安全にできるか、その枠組みを今後相手方と真剣に検討していきたい、このように考えておるものでございます。
#69
○風間昶君 ありがとうございます。
 それにしても、この二年間のロシアによる我が国漁船の拿捕、銃撃事件というのは本当に目に余るものがあるわけであります。平成四年は北方四島周辺水域だけでも二隻五人、五年は十二隻四十三人、昨年は七隻五十二人と拿捕され、なおかつ銃撃事件が昨年二件、おととし一件と、こういう状況の中で、現在抑留されていらっしゃる方々は何名おって、帰国までの平均期間、そしてもう一点、三点目は最も新しい事件である宝来丸襲撃事件における船長の安否は今どうなっているか、簡単にお答えいただきたいと思います。
#70
○説明員(西田恒夫君) お答えいたします。
 御質問の平成四年以降拿捕、抑留された漁船員の人の数は九十五名に上ります。拿捕、抑留後帰国までの期間でございますが、一番長い方で一年三カ月、一番短い方で四日間、平均というのはちょっと妙でございますが、あえて申し上げれば一年弱、八カ月程度ということが一応数字の上で出てまいります。
 現在抑留中の漁船員の数は四名でございます。
 それから、第六十八宝来丸を初めとしまする襲撃事件は三件ございました。それから宝来丸との関係におきましては、まだ一名の方が抑留中というふうに承知をしております。
#71
○風間昶君 船長の安否はどうなっているのか。
#72
○説明員(西田恒夫君) 船長は現在抑留中でございまして、既に五カ月を過ぎておるということでございます。安否については外交ルートを通じまして心身は平常の状態にあるということを確認しておるということでございます。
#73
○風間昶君 こういう状態は根本的に北方領土問題が解決していないからだというふうに私は思うわけで、そういう意味では元島民の戦後はまだ終わっておらない、戦後処理問題として大きく残っておるというふうに認識するわけです。先ほど総務庁長官からも戦後五十周年の節目に当たっての決意というよりもむしろ事業の内容をお伺いしたんですけれども、その解決に向けての担当大臣としての決意を総務庁長官にお伺いしたいと思います。
#74
○国務大臣(山口鶴男君) 外交交渉は外務省が中心になって、もちろんこれは政府を挙げてやるわけでございますが、私ども総務庁としましてはやはりこの北方領土問題というものを国民の皆さん方によく知っていただく、そうして全国民の世論を結集いたしましてこの北方領土問題の解決こそが必要であり、また、戦後を終わらせる真の問題であるということをやはり十分運動として盛り上げていくことが何よりも肝心であるというふうに考えておる次第でございます。
 したがいまして、先ほど申し上げましたように、五十年を節目といたしまして過去の運動を振り返り、その記録等を全部収録いたしまして戦後五十年の歴史を国民の皆様によく知っていただく努力もいたしますが、何よりも肝心なことは、全国民の皆さん方の世論をこの北方四島返還こそがやはり我が国にとって最も重大な課題であるという認識を徹底させ、そういった運動をいかに盛り上げていくかということが肝心ではないだろうかと思っている次第であります。
 そういう意味で、今日まで進めてまいりました全国民の方々を対象とした署名運動、これをさらに拡大することも必要でありましょう。先日、二月七日の北方領土の日の返還の集会もございましたけれども、二月、八月という季節を節目にいたしまして、この運動をより一層盛り上げていくということも必要ではないかと思います。
 いずれにいたしましても、政府を挙げてこの問題解決のための世論を喚起することこそが総務庁の重大なる使命である、そのために全力を尽くしたい、かように考えておる次第であります。
#75
○風間昶君 わかりました。
 次に、東方沖地震による北方隣接地域の被害についてお伺いしたいと思います。私も二回行きまして、復旧の状況を根室を中心に見させてもらっておりますが、花咲港区の東地区の十メーター岸壁、これは仮復旧というか、応急復旧して仮復旧している状況でありますけれども、本復旧はいつごろをめどにされているのか、開発庁にお伺いしたいと思います。
#76
○説明員(井上興治君) 根室港の花咲港区の港湾施設につきましては、北海道東方沖地震におきまして岸壁物揚げ場、臨港道路など十九施設が被災いたしました。また、海岸施設につきましては、港湾の背後地を津波、高潮から防護するための防潮堤が被災いたしまして、数カ所で沈下、傾斜し、また開閉式の基礎も破損をいたしました。
 これらの被災施設のうち、根室港の最新岸壁であります東地区のマイナス十メートル岸壁につきましては、緊急復旧工事を行いまして、地震発生一週間後の十月十一日から使用可能となっております。また、本格復旧に向けましては、これらの施設がいずれも地域の経済活動や民生の安定のために重要な施設でありますので、北海道開発庁といたしましては関係省庁と連携をとりながら速やかな復旧を図ることとしております。
#77
○風間昶君 速やかな。だから、いつごろをめどにするのかというふうに聞いているんですけれども。
#78
○説明員(井上興治君) 既に復旧のための予算も組まれておりますので、できるだけ早く取りかかりたい、そのように考えております。
#79
○風間昶君 七年度補正予算で対処していかれるということでしょうか。
#80
○説明員(井上興治君) 六年度の補正予算からであります。
#81
○風間昶君 防潮堤の話を今ちょっとされましたので、あそこは液状化問題が物すごく横たわっている、一方では。ですから、ここの部分は相当力を入れてやっていただかないと、いわゆるゲートのところだけちょこちょことやる状況じゃまた同じことになってしまうので、そこに十分配慮をしてやっていただきたいと思います。要望にかえさせてもらいます。
 次に、水産市場として使用している上屋、その被災状況だけ伺いたいと思います。
#82
○説明員(中山靖之君) 御説明申し上げます。
 平成六年十月四日に発生いたしました北海道東方沖地震によりまして、根室港におきましては全体で七棟の上屋が被災をいたしました。これらの上屋の被災状況でございますけれども、建てかえを必要とするものが二棟、外壁などの部分的な補修を必要とするものが五棟あるという報告を受けております。
 なお、これらの施設の復旧に要する費用は、おおねむ五億五千万円程度と伺っております。
#83
○風間昶君 わかりました。伺った限りでは、七棟のうち建てかえ必要だという、新しく建て直した方がいいというのが二棟あるということなので、公営事業者である根室市が新設を申請した場合に、当然運輸省としても最大限に受けとめて対処してほしいというふうに要望させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 次に、北方隣接地域での農業施設の一つであるサイロの被災状況についてお伺いしたいと思います。
 今、北海道の酪農では、いわゆる塔上サイロは余りひところのように建築ラッシュではなくて、むしろほとんどビニールバッグに干し草を入れたサイレージとして使われていることが多いんですけれども、それでも全国の皆さん方からすれば北海道の酪農というイメージを見るにはわらを包んだビニールバッグよりはサイロが、現にお菓子の広告にも載っていますし、それはそれとしてサイロの被災状況についてお伺いしたいと思います。
#84
○説明員(段本幸男君) お答えいたします。
 平成六年北海道東方沖地震における北方領土隣接地域のサイロの被害状況は、全部で百四十二基被害を受けております。そのうち、全壊して使用不能になったサイロは四基ということになっております。
#85
○風間昶君 百四十二基被災という、いろんな大きさがあるのであれなんですけれども、そのうち四基が全壊、使用不能ということだから、これは小さい被害で済んだのかというふうな印象も与えるけれども、この北方隣接地域で百四十二基ですけれども、北海道全体でいうと百八十基ぐらいですから、もろに隣接地域の被害が大きいわけで、まさに一市四町のこの地域は酪農が重要な基幹産業であります。乳価、畜産価格を決める時期がもう迫っている中で、酪農生産者の中にはまた地震が起こったときにどうしようかと、地震そのものに対する不安、そしてまた阪神大震災の政府の対応を見ておるものですからその対応に対する不安と、この両不安で廃業を考えている人もあるやに聞いております。
 こういうこともありますから、先日の予算委員会でも主張させていただきましたように、私が防災国土軸ということを提唱させていただきましたけれども、早急に検討していく必要があるんじゃないかというふうに思います。小澤大臣、それに対して御決意を伺いたいと思います。
#86
○国務大臣(小澤潔君) 失礼ですが、先生、国土軸というのは先般質問いただいた北海道における国土軸のことでしょうか。
#87
○風間昶君 そのつもりで答えていただけたらそれで結構でございます。
#88
○国務大臣(小澤潔君) 国土庁といたしましては、国づくり、町づくりの根幹として国土軸につきましても全総によって計画を立てておるところであり、全総から始まり新全総、そしてまた三全総、四全総、ただいまは四全総を実施中であります。
 昨年の十一月十日に国土審議会を開きまして、全総にかわる全総、二十一世紀を見詰めて、地球に優しい、地球環境の問題を踏まえ、また高齢化、少子化等々も踏まえた社会をつくるための新しい軸の構想をお願いいたしております。名前を五全総にするか、委員の皆さんにお願いをしておるところであり、そして計画部会をつくりました。一月、二月、三月ともう三回行いましたが、国土軸の話も出ているやに聞いておりますが、またこの次この次とあるわけでありますので、国土軸につきましても十二分な検討が行われることは間違いございません。
 我が日本を取り巻く国土軸は、大きく分けて、一つには北海道から太平洋側の九州、そして一つには北海道から日本海側を通って九州まで行く国土軸、そして中央には東京からこれまた九州に行く第一国土軸が計画をされております。日本海側は日本海国土軸、太平洋側の名称は変わりまして、一つには北海道・東北国土軸、そして一つには太平洋新国土軸とされております。
 例えば、震災があった場合、大動脈を遮断されますと交通が渋滞をするわけでありますので、さらに今度は地域連携軸と申しまして太平洋と日本海を結ぶ連携軸を何本もつくる計画もあるわけであり、その地域連携軸によって災害の場合等々、交通が渋滞しないようにお互いに北から南へ南から北へ連携軸を通してやってまいりたい、これが我が国土庁の全総における国土軸構想の一環であります。
#89
○風間昶君 いや、予算委員会よりもずっと詳しく教えてくれまして、ありがとうございました。
 それでは、時間も余りないので、北方領土隣接地域振興等基金ということで一市四町の振興について五十八年から開始されていまして、積立金百億円、もちろん国が八割出していただいているわけですけれども、その運用益による事業実績について、まず総務庁にお伺いしたいと思います。
#90
○説明員(中川良一君) 先生御指摘のとおり、国が八十億、道が二十億ということで百億の基金をつくりまして、その運用益によりまして隣接地域の振興あるいは世論の啓発、元居住者の援護等に関する事業を実施しているところであります。
 具体的な事業といたしましては、隣接地域の振興関係では、漁業資源の維持増大を図るための種苗放流など、あるいは教育施設、文化施設の整備などがございます。
 また、世論の啓発関係では、北方領土問題についての認識を深めるための少年弁論大会でありますとか住民集会の開催などがございます。
 また、元居住者に対する援護といたしましては、元居住者及びその後継者を対象といたします研修会の開催などを行っているところであります。
#91
○風間昶君 もう質問時間がないので終わります。ありがとうございました。
#92
○武田邦太郎君 私が今、東アジアあるいは世界的と言ってもいいと思いますが、平和問題について一番心配しておりますのはアメリカと中国との軍事的対立てあります。
 中国が核実験をやめない、海軍力の拡張を盛んにやっている、世界で恐らく軍備拡張に最も熱心な国でありますが、例の南沙諸島をめぐって東南アジア諸国は非常に中国を脅威としておる。フィリピンの米軍基地撤退後においてもアメリカのミリタリープレゼンスを東南アジアが熱望しているということ一つを見ましても、容易ならぬ状態が今我々のすぐそばにあるということが言えますが、同時に、アメリカにとって大きな脅威は中国の核兵器の拡充だろうと思います。
 私、昨年中国に参りまして、中国の要人と若干意見交換をするチャンスがありましたが、中国としては沖縄の米軍基地をどう思っているかという質問に対して、これはもちろんはっきりした返事はいたしません、いたしませんが、非常に苦渋に満ちた表情で、ソ理解体以後において沖縄の米軍基地はどこをねらっているんだと、こういう表現で中国にとって容易ならぬ脅威が沖縄にあるという認識を示したものであります。
 こういう状況において、もちろんアメリカも米軍基地は非常に大事なところであって、これは日米安保以上の意味をアメリカに持っている。特に、今日の中国の広い経済のマーケットに膨大な資本、技術をアメリカは投入しておるわけでありますから、その安全保障のためにも沖縄の米軍基地は欠くべからざる役割を持っているというふうに理解されます。そういう状況でありますので、沖縄の皆さん、もちろん我々もそうでありますが、熱望おくあたわざる米軍基地の返還はこういう状況のある限りは絶対絶望です。
 唯一の活路ありとすれば、何とかして中国とアメリカが仲よくなって軍事的な心配のないような間柄にお互いになれないものかと。これは現状では夢のような話でありますけれども、我々の平和理想に対する高まりというものは単なる平和理想ではありませんで、世界の歴史の現実に照らして人類は戦争を放棄しなければ安全はない、こういう歴史の段階にある。軍事によってはもうほとんど何も解決しない。それはPKOにおきましても、ソマリアからボスニアヘルツェゴビナに至るまで、軍事力は全く平和をもたらすことに意味を持たないのは眼前の事実であります。
 我々は、そういうことの歴史的な認識において、アメリカ及び中国に対して、軍事力によって国際対立の解消を考えるなど、それは現実的に大変な間違いだということを堂々と日本が言えるのかどうか。いつもアメリカの後塵を拝してちょろちょろ動いているような日本の外交姿勢ではもちろんそういうことは言えない、言ったって笑われるだけです。
 しかし、もしも我々のアドバイスを入れて軍事対立がなくなったならば、アメリカ及び中国の政府の財政、国民経済がいかに楽になるか。そういうことを多角的に検討して、いかに両国の国民経済なりあるいは財政なりが楽になるかを数字的に示すような準備を十分やった上で両国に向かう。できればロシアに対しても呼びかけるべきだと思います。願わくは二十年期限、できれば三十年期限の日本・中国・アメリカ不可侵条約を結ばないかと。そういう前提ができれば、そこに初めて我々の戦争放棄を両国あるいはロシアに向かっても声を大にして、恐らく世界の世論は日本を支持するでしょう。そういうようなことが考えられないかどうか。
 きょうは外務大臣お見えでありませんからお返事は要りませんけれども、ぜひそういうことを日本の世界政策の重要な一環、しかも眼前に迫った重要問題として御検討をいただければ大変ありがたいのであります。
 そういうことがうまくいったと仮定して、中国にとっては沖縄の軍事基地は横っ腹にドスを突きつけられておるわけでありましてもう大変な問題でありますが、アメリカにとっては中国を制肘する上に絶対必要物ですね。ところが、そういうような今申しましたようなことが幸いにして実現すれば、これはアメリカは大変なお金を使って沖縄の米軍基地を維持する必要はないわけであります。そういうことを念頭に置いて、あの軍事基地が返された場合に軍事基地をどういうふうに使うのかということを具体的に考えるべきだろうと思うんですね。
 それで、上原長官のころこの問題をちょっとお話ししました。先ほど製造業が不振であるという議論が出まして、順序からいえば製造業が発展しなければ農業は発展しないんです、どこの国でもそうでありますのですけれども、そうばか旦言えない。世界の発展途上国は大部分が熱帯、亜熱帯でありますので、熱帯、亜熱帯の国がどうしたら国民経済的にレベルアップできるか、そういうことの世界的な研究教育機関を沖縄に設置すると。そして、アメリカはこれを望むか望まないか、それはいいことだとお考えならばアメリカにも一割か二割は金を出してくれと。中国には余り要求できないと思いますけれども、共同研究ぐらいはやってくれと。やはり日米中三国の平和的な作業として、あの米軍基地を平和によみがえらせるという計画を、これも世界の英知を集めて説得力のある計画を立てるということが翻ってあの米軍基地を返還してもらう一つの要素になる可能性もあると思うんですね。
 そういうことで、私は農業畑の人間でありますから農業が気になるわけでありますが、沖縄の耕地面積は四万七千ヘクタール、農家戸数が三万九千戸ですから平均一・二ヘクですね。これではもう問題になりません。しかし、これは予算委員会でも若干申し上げたんでありますけれども、沖縄の三万九千戸に対して後継者は百軒に一人しかおりません。本土もそうでありますが百軒に一人です。
 だから、現在の状態におきましては、一・二ヘクタールの営農規模が百二十ヘクタールに拡大せざるを得ない。急傾斜している。そうはなりませんけれども、どこまで広がるかといえば、可能性としては、急には農産物の自由化はできませんけれども、若いジェネレーションに希望を持たせるためには、相当先だけれども仮に自由化されても二次、三次産業とバランスする農業所得が得られるということを計画すれば、百二十ベクはもちろん要りません、その三分の一ぐらいで十分だと思いますけれども、そういうようなことをやはり今から、琉球大学農学部は優秀な教授がおりますが、そういう人たちがそういうことをやりたくても現実性がないから研究していないわけです。それを政治の側から、こういう可能性がある、平和問題からいっても農業理想からいっても、まず沖縄からこういう研究をやってくれ、こういうことを、沖縄の比嘉さんなんというのは物すごい進歩的な学者でありますから、そういう人たちに問題提起いたしまして、サトウキビにしても非常に単収が悪いですよね。世界で一番単収が上がっておるのは沖縄の二倍ぐらいはとっておりますから、これは品種改良にせよ基盤整備をやるにせよ、あるいは技術改良すれば単収は二倍ぐらいになる可能性は十分にあります。砂糖はほとんど外国からの輸入品でありますが、消費は国内でもういっぱいあるわけです。幾ら増産したって足りません。
 時間がないのでこれで終わりますけれども、そういうことがありますので少し視野を広げて、そして少なくとも、さっきは防衛の見地から二十年、三十年というような話をしましたけれども、せめて十年先を見た沖縄の農業設計をやるようにお願いしたいと思います。
 そういうことは上原長官も、いいに決まっているけれども、大変褒めてくださいましたが、ちょっと手は出ないなというような感じのお返事がありましたから、恐らくきょうもそういうお返事だろうと思いますから余り詳しいことは要りませんけれども、ぜひ現実問題として念頭に置いていただきたい、お願いいたします。
#93
○国務大臣(小澤潔君) 先生御指摘は、きょうは国際情勢を初め、先般は予算委員会におきましても日本の将来、とにかくもう日本の農業のオーソリティーでありますので御意見を拝聴し、また本日も御意見を拝聴いたしたところであり感銘をいたしております。
 先生の御指摘は、米軍基地が返還された場合ということで、例えば亜熱帯農業とかいろいろお話がありましたが、そういった点でよろしいでしょうか。
 米軍施設が返還された場合には、その跡地利用は重要な課題であると認識をいたしております。第三次沖縄振興開発計画におきましては、特色ある亜熱帯農業の生産振興を図るとともに地域特性を生かした南の国際交流の拠点の形成を図ることといたしており、その方策の一つとして亜熱帯農業技術等の技術交流などを図り近隣アジア・太平洋諸国と我が国との国際協力の推進に寄与するとされております。
 その具体化に当たりましては地元において幅広い角度から検討されることになっておりますが、御指摘の途上国の発展にも寄与する施設の設置等についての御提案につきましては、今後の振興開発を進めていく上で重要な参考とさせていただきたい、かように考えておるところであります。
#94
○武田邦太郎君 よろしくお願いします。
 さっきちょっと申し忘れましたが、規模拡大とそれから農地基盤整備、この二本足が農業の発展には欠くべからざる条件でありますし、沖縄は水で非常に苦労なさっているわけでありますから、やはり太陽エネルギーの経済性を確保することができればこれは無限に水ができるわけで、やはりこの基礎条件を整えることに御努力いただきまして、農水省は平成五年から十年計画で四十一兆円を農地基盤整備事業費として計上しておられますので、沖縄の重要性からいってそのうち極力余計沖縄に要求なさると。私ども微力でありますが、できるだけ沖縄の農業についてはお手伝いいたしますので、よろしくお願いします。
 終わります。
#95
○市川正一君 ことしは戦後五十年の節目に当たりますが、沖縄戦において大きな犠牲を受けた県民の皆さんは特別の感慨を込めてこの年を迎えております。とりわけ、いわゆる戦後処理問題、米軍基地の整理縮小、沖縄の振興開発の推進などに国民の強い期待が寄せられております。
 そこで伺いたいのは、総理府が先日発表しました「沖縄県民の意識に関する世論調査」、これでありますけれども、これによりますと、米軍基地は日本の安全にとって必要でない、またかえって危険であるというのが合わせて五五・三%、過半数を超えております。
 小澤長官はこの調査結果をどう受けとめられているのか、まず伺いたいと思います。
#96
○国務大臣(小澤潔君) 先生御指摘のとおりであろうと思います。
 とにかく、第二次大戦において唯一の激烈な地上戦を経験した、二十万人にも上る死没者を出したという特殊事情のある沖縄の県民感情の一つのあらわれではないかと思っております。
#97
○市川正一君 それはまことに深刻な事態であると思うんです。
 そこで、先ほどからも取り上げられましたが、最近アメリカのアジア・世界戦略を示す文書が相次いで発表されました。ここに持ってまいりましたが、一つはアジア・太平洋安保戦略、その報告書なんです。もう一つは、国防総省が議会に提出した日米安全保障関係報告であります。
 このアメリカの世界戦略、特にアジア戦略、非常に重要な内容でありますが、小澤長官、お読みになっていらっしゃいますか。
#98
○国務大臣(小澤潔君) 失礼でございますが、読んでございません。
#99
○市川正一君 ぜひ読んでほしいんです。これは一般新聞に要旨としても出されております。何もこの原文を読む必要はないわけです。
 ですから、先ほど来いろいろ紹介があったこともありますので簡潔にしますが、この二つの文書に共通しておるのは、日米軍事同盟を軸にしてアジア・太平洋地域に対するアメリカの軍事力体制を引き続き維持、強化していくということが明記されております。そのために、在日米軍基地と自衛隊が組み込まれている。例えば、日本に東アジア地域最大の四万六千の米軍を駐留させているというんですが、報告書の中では、日本は同盟国の中で米軍に最も寛容な支援をしている、こう評価しています。そして、米軍をアメリカに置くよりも前方展開しておく方が安上がりだ。日本は我々の軍事作戦と訓練に安定した無料の環境を提供していると。無料というのは、ただということです。
 こうまで述べておりますが、その最大の被害者がやっぱり沖縄なんです。沖縄県民なんです。このことは、政府が三次振計で基本方針として掲げており、また県民も強く期待しております米軍施設・区域の整理縮小の要求に逆行するものです。
 昨年、問題になりましたが、宝珠山施設庁長官の基地との共生、共存、これを改めて押しつけるものにほかならぬと思うんです。沖縄の大田知事は、県民の要求に逆行するものということで遺憾の意を既に表明されておりますが、小澤長官は、お読みになっていないというとなんですが、大体お耳になさっているようなこと、今私が申し上げたようなことに対してどういう感想をお持ちでしょうか。
#100
○国務大臣(小澤潔君) 市川先生のお話をただいまちょっと拝聴させていただき、本当に心に刻んだところであります用意を体して対処してまいりたいと思います。
#101
○市川正一君 山口総務庁長官は直接沖縄担当じゃございませんけれども、たまたま同席されていらっしゃいますし、さっき肥田理事が御質問なさったと同じような意味合いで、元社会党の最高幹部のお一人であった長官の所見がもしございましたら承りたいと思います。
#102
○国務大臣(山口鶴男君) ただいま総務庁長官でありますので、個人的な所見を述べることは控えさせていただきます。
#103
○市川正一君 結局、国防総省の文書は、アジア地域の成長と繁栄から利益を得るためにアメリカは経済、外交、軍事面で全面的に関与し続けなければならない、こうまで言っているんです。私は、これは戦略的に日本を、なかんずく沖縄を、さっき武田委員も申しました、アジアにおけるそういう非常に新しい緊張、危機、そのいけにえにしていく、ちょうど五十年前のあの沖縄戦で県民を見殺しにしたと同じようなことが繰り返されようとしているということを私は指摘せざるを得ぬのであります。
 そこで、沖縄開発庁が取り組むべき振興開発の課題について伺いたいのでありますが、二月三日に那覇市地方港湾審議会は那覇港港湾区域変更を了承いたしました。これによって浦添西海岸の整備に弾みがつきます。また、那覇港全体の港湾機能に充実が図られることになります。開発庁は、この審議会の同案件の了承をどのように受けとめられていらっしゃいますか。
#104
○国務大臣(小澤潔君) 那覇港港湾施設の返還につきましては、本年一月十二日の日米首脳会談におきまして日米間で解決へ向けた努力をすることとされており、また二月十八日には玉沢防衛庁長官が沖縄を訪問されまして知事との話し合いをされたと承っております。
 港湾機能の移設につきましては、現在、関係省庁や米側におきまして鋭意検討を行っておると承っております。那覇港港湾施設の返還までには解決しなければならないさまざまな問題があろうと思われますが、私といたしましてもこの問題はこれからの沖縄の振興開発を進める上で重要な課題の一つであると認識をいたしておりますので、今後とも関係省庁と適宜連絡をとってまいるとともに、関係者の御努力により問題解決が促進されますよう、適切な結論が得られることを期待いたしております。
#105
○市川正一君 そうしますと、確かに港湾整備事業は運輸省の所管でありますけれども、沖縄開発庁として積極的な支援を行うと、そういう意思表示として受けとめてよろしゅうございますか。
#106
○国務大臣(小澤潔君) 先生、御指摘のとおりであります。
#107
○市川正一君 ところが、この開発に支障になるような問題が日本政府の側から今提起されています。
 というのは、玉沢防衛庁長官が先月沖縄で、いわゆる三事案の一つになっている那覇軍港を米軍の牧港補給地区の地先に移設することを提案いたしております。御存じでしょう。
 当然のこととして、浦添市当局は全面的に反対を表明しております。沖縄の振興開発の目玉ともなるべき振興開発地域、ここに米軍の新しい施設を建設するということは、三次振計あるいはそれを推進していく立場と言うならば根本的に矛盾するんです。長官、この那覇軍港の浦添移設は認めるべきでないと私は考えるのでありますが、明確な御所見を承りたいと思います。
#108
○政府委員(嘉手川勇君) ただいま先生の御指摘の点に関しまして御説明をさせていただきたいと存じます。
 那覇軍港の移設先につきましては、現在中部地域ということで具体的な場所は防衛施設庁の方は提示をいたしていないわけでございますが、既に地元浦添市におきまして移設に反対をするという市議会の決議がなされていることは、私ども十分に承知をいたしているところでございます。今後、この軍港の移転先がどういうふうになっていくかということにつきましては、私ども沖縄開発庁といたしましては重大な関心を持って見守っているところでございます。なるべく速やかに地元におきまして合意が達成されることを願っているところでございます。
#109
○市川正一君 その合意の基本的方向というのは、私この機会に申したいんですが、一昨年十月に、沖縄開発庁長官の提起で、基地問題の解決を進めるためにということで三省庁連絡会議が発足いたしましたね。当時、上原長官でありましたが、基地問題全般について情報、意見交換しながらやれるものはやっていくというふうにあのときに確認されているはずです。としますと、二月二十三日の連絡会議で玉沢長官の報告が行われたと。とすれば、私は、せっかくつくられたこの三省庁連絡会議、ここで沖縄県民の切実な要望にこたえ、また三次振計の基本的方針に照らして、米軍基地をいわばたらい回しするというようなやり方に対しては、きちんと物を言う、反対するという毅然とした態度をとっていただきたいと思うんですが、長官、いかがでしょうか。
#110
○政府委員(嘉手川勇君) ただいま先生のおっしゃいました三省庁の連絡会議でございますが、この席におきまして、過日、防衛施設庁の方から玉沢防衛庁長官が沖縄を訪問された際のことにつきまして報告を受け、かつ外務省サイドからもこの三事案について説明を受けたところでございます。
 私ども沖縄開発庁といたしましては、沖縄の米軍基地の整理縮小ということと跡地利用については常に関心を持っているところでございまして、沖縄開発庁のそのような立場を踏まえまして、その促進方を依頼したところでございます。
#111
○市川正一君 時間が参りましたので、私は那覇軍港の例を取り上げましたが、沖縄県内のどこに移したって根本的問題解決にならぬわけです、これはほかの問題でも一緒ですが。
 ですから、沖縄開発庁としては、米軍基地の無条件全面返還を目指して毅然として交渉する、言うべきことは言う、そういう立場こそ戦後五十年を迎えての基本的姿勢であるということをもう一度強調し、決意のほどを承って質問を終わります。
#112
○国務大臣(小澤潔君) 沖縄県民の気持ちはよくわかっておるつもりであります。これから県民の意を体して、ひとつ重要な問題でありますので検討を重ねてまいりたいと思います。
#113
○島袋宗康君 二院クラブの島袋でございます。
 先ほどは武田先生から大変貴重な沖縄問題に対する御意見がありまして、非常に感銘をしております。沖縄県民の願いというものが、まさしく将来東南アジアに向けて、二十一世紀にどう展開していくかというふうなことが沖縄の経済自立につながることであると私も信じておりますので、どうぞその点を踏まえて、これから沖縄問題に取り組んでいただきたいということをまず最初に要望しておきたいと思います。
 ことしは戦後五十年の節目の年であります。沖縄問題の原点に立ち返って基本的な事項からお伺い申し上げます。
 本日はまた、くしくも五十回目の三・一○東京空襲でありますので、平和について考えながら、まず開発庁長官にお伺いいたします。
 長官はさきの所信表明の中で、各方面にわたる本土との格差を是正し、自立的発展の基礎条件を整備する、政策を推進すると述べられております。しかし、御存じのとおり沖縄には広大な米軍基地が存在し沖縄の自立的発展を阻害しております。
 そこで、お伺いいたしますけれども、長官は、沖縄の振興開発を所管する官庁の責任者として、この沖縄の米軍基地が沖縄の発展の支障となるとお考えなのか、またはこの程度で支障とはならないとお考えであるのか、率直にお伺いしたいと思います。
 なお、米軍基地が戦後五十年にわたってほとんど縮小されていないというふうな現実問題について、開発庁長官としてどのようにお考えなのか、この二点についてお伺いいたします。
#114
○国務大臣(小澤潔君) 沖縄の米軍施設・区域は今なお沖縄県土の面積の一一%、沖縄本島に限って見ると二〇%を占めております。高密度な状況にあり、土地利用上大きな制約となっていることは承知をいたしております。第三次沖縄振興開発計画においても施設・区域の整理縮小及び返還跡地の有効利用の重要性が指摘されており、沖縄開発庁といたしましても、米軍施設・区域の整理縮小につきましては、これからの沖縄の振興開発を進める上で解決を要する基本的な課題の一つであると認識をいたしております。
#115
○島袋宗康君 現状のままでいいか悪いかを私はお尋ねしておるわけでありますけれども、時間の都合でもうお尋ねできませんから、次に進めさせていただきます。
 沖縄の基地問題については、私は本土と沖縄とかなりの温度差があるというふうに思っております。特に近年は、中央でも沖縄問題についてはもう解決済みだというふうな認識をされているんじゃないかというふうにも思います。依然として沖縄には在日米軍の七五%が集中し、沖縄本島の実に二〇%が基地に占有されております。戦後五十年の今、もう一度立ちどまって沖縄の基地問題を一緒に考えていただきたいというふうに思います。
 外務大臣は所信の中で、日米安保体制を高く評価し、安保体制堅持を表明しておられます。しかし、私は安保体制によって沖縄県民は犠牲と差別を強いられていると考えておりますので、この点については明確に意見を異にするものであります。改めてその点について外務大臣の御所見を承りたいと思います。
#116
○政府委員(柳沢伯夫君) 大臣が他の委員会に出ておりまして、私がわってお答えさせていただきます。
 日米安保条約が我が国安全保障の確保にとりまして、自衛隊、自衛力の保持と並んで二つの柱のうちの大きな一つであるという認識を私どもは持っておるわけでございます。そして、その日米安保条約におきましては、我が国の安全確保に対する米軍の寄与というものとの見合いで、我が国は米軍に対して施設・区域の提供をするという負担を負っておる、こういう関係にあるというふうに認識をいたしております。
 そこで、具体的に、それでは米軍に提供する施設・地域がどこに存在するかという問題になるわけでございますが、この点について沖縄に大変な負担が寄せられている、こういう現況であるというふうに思います。そのことを先生は御指摘になられたものと思いますが、まあこれはいろいろな時間的ないきさつ、歴史的ないきさつといったようなもの等々に基づきましてそういう結果になっておるわけでございますが、いずれにせよ我が国の安全保障の確保にとりましては、ただいま申しましたように、区域・施設の米軍への提供ということは大事なわけでございまして、それと具体的な負担を担っておる地域住民の人たちの要望というもののバランスをいかにとっていくかという問題であるというふうに思っておりまして、私どもとしては、今先生が御発言の中で合意されたように、その負担を回避するために日米安保条約そのものを否定するあるいは消極的にこれを考えるといったようなことは、やはり見解を異にすると言わざるを得ません。
#117
○島袋宗康君 この沖縄問題の過重な難題のいわゆる矢面に立たされている、こういう現状にかんがみて、やっぱり日本政府として正面からこれを取り組めない、なぜ沖縄だけをこのような形で、戦後五十年もなるのに、しかもまだ三事案についてもその移設とか何とかというふうな形で処理しようとされている。こういう問題について沖縄県民は納得できないわけであります。したがって、これからの外交姿勢として沖縄問題をどういうふうなことで解決されようとしているのか、その点についてもう一度お伺いします。
#118
○政府委員(柳沢伯夫君) 私は、今米軍に対する施設・区域の提供ということを強調して申し上げましたけれども、他面、米軍がもしそうしたものを必要としなくなったという場合にはこれを日本に返還しなければならない、こういうことになっておるわけでございます。したがいまして、私どもとしては不要になったものあるいは整理統合が可能なものについてはこれをできるだけ整理統合してもらいたい、特にことしが終戦五十年の節目の年でもあるのでそれらについて改めて見直しをしてもらいたい、そういうことを先般日米首脳会談におきましても村山総理の方からこれを特に発言したといういきさつもありまして、これに対してクリントン大統領から、この問題については非常に重要な問題であるからモンデール駐日大使によくこの問題に取り組むようにという指示を自分がしておる、こういう御発言もあったというふうに我々は承知をいたしております。
 したがって、ただ現状が当然である、この現状が維持されればそれでいいんだというようなことを考えているわけではございませんで、今先生の御指摘になられた三事案を中心として特別作業班の場において鋭意検討を進めておる。非常に難しいもの、あるいは少し光が見えてきたものがあるかなといったようなその事案の難易の差はありますけれども、いずれにしても、これに積極的に取り組もうという体制にあることは御理解賜りたいと、このように思います。
#119
○島袋宗康君 時間がありませんので、前に進みます。
 とにかく三事案については、国側は地元の譲歩を期待しているようで、先ほどの答弁にもありましたように、地元の協力が必要だというふうなことを言われておりましたけれども、そういう従来どおりの代替地や移転先の確保が前提であるとするならば、やはりこれは沖縄の過密な基地の状態においては、あるいは過密な小さい島において代替地やあるいはまた移転先を見つけるということは非常に困難であります。またそういうふうなことをおわかりになりながら、あえて移設先が見つからなければ縮小しないとかあるいは移転しないとかというふうなことでは県民はなお合点がいきませんので、やはり移転先がない形で、あるいは完全に返還されるというふうなことをなぜ対米折衝できないのか、そういった点についてお伺いいたします。
#120
○説明員(高野紀元君) お答え申し上げます。
 先ほど来、政務次官の方からお答え申し上げておるとおり、外務省といたしましても、沖縄におきます在日米軍の施設が全国の中で七五%所在しておる、県全土の約一一%を占めているという状況については、これを非常に深刻に受けとめておりまして、その整理統合について、従来より県民の方々から強い要望を承っておるところでございます。
 他方、日米安全保障条約を維持するという立場から、我が国として米国に対し、その条約の目的の範囲内で施設・区域を提供するという義務もございます。そういう中で、今委員の方からも御指摘ございましたとおり、沖縄に関しましてはいわゆる三事案につきましてことし何らかの方向性を出すということで、先般クリントン大統領と村山総理の間でも基本的な合意を見たわけでございますし、外務省、防衛施設庁、沖縄開発庁を中心に今解決に向けて最大の努力をしているというのが実情でございます。
 それぞれ三事案については、詳細の経緯はもう委員御承知のとおりでございますけれども、例えば那覇港湾施設につきましては、一九七四年の第十五回安全保障協議委員会で移設条件つきの全面返還が了承されておりますし、そういう大きな方向性の中で、現在どういう具体的な解決策があるかということを作業部会を通じまして検討が行われているところでございます。
#121
○島袋宗康君 ミスター沖縄と異名を持たれ、沖縄の平和の思いを強く訴え続けてこられました我が二院クラブの喜屋武先生の言葉に、小指の痛みは全身の痛みという名言がございます。先生の言葉をおかりして現在の政府の対応を比喩的に申し上げるならば、小指の痛みをただ薬指の痛みに置きかえようとしている、まさに小手先の対応であると。沖縄の痛みは依然として消えておりません。政府は、この言葉が今なお沖縄県民の圧倒的な共感を呼ぶのはなぜかということをこの際一緒にお考えになっていただきたいというふうに思いますけれども、外務大臣、ひとつ所見を求めたいと思います。
#122
○政府委員(柳沢伯夫君) 今、まさしく先生が言われたとおり、小指の痛みは全身の痛み、沖縄の痛みは全国民が負担すべき痛みである、こういうお話であるというふうに認識いたしましたけれども、それはそのとおりだと私どもも思っております。したがって、この問題をそういう基本的な考え方のもとに、しかし現実の解決としてどういう案があり得るかということで、今鋭意検討がなされているというふうに私どもは承知をいたしておりますし、また、現実に沖縄の痛みというものに対しては政府の各般の政策でもってそのことをまたできるだけ考慮して対応していこう、そういう考え方にあることを御理解賜りたい、このように思います。
#123
○島袋宗康君 終わります。
#124
○委員長(坪井一宇君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト