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1995/03/10 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 建設委員会 第5号
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1995/03/10 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 建設委員会 第5号

#1
第132回国会 建設委員会 第5号
平成七年三月十日(金曜日)
   午前十時五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十日
    辞任         補欠選任
     青木 薪次君     上野 雄文君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         合馬  敬君
    理 事
                上野 公成君
                吉川  博君
                三上 隆雄君
                矢原 秀男君
    委 員
                遠藤  要君
                太田 豊秋君
                永田 良雄君
                松谷蒼一郎君
                上野 雄文君
                小川 仁一君
                佐藤 三吾君
                山本 正和君
                片上 公人君
                広中和歌子君
                磯村  修君
                上田耕一郎君
                西野 康雄君
   国務大臣
       建 設 大 臣  野坂 浩賢君
   政府委員
       建設大臣官房長  伴   襄君
       建設省建設経済
       局長       小野 邦久君
       建設省都市局長  近藤 茂夫君
       建設省道路局長  藤川 寛之君
       建設省住宅局長  梅野捷一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        駒澤 一夫君
   説明員
       大蔵省局主税局
       制第三課長    竹内  洋君
       厚生省社会・援
       護局保護課長   松尾 武昌君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○宅地建物取引業法の一部を改正する法律案(内
 閣提出)
○都市緑地保全法の一部を改正する法律案(内閣
 提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(合馬敬君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案及び都市緑地保全法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
 両案に対する趣旨説明聴取は既に終了しておりますので、これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○松谷蒼一郎君 冒頭、建設大臣にお伺いをいたしますが、下水道事業団発注の電気設備工事に関連いたしました談合事件につきまして種々報道がされております。これについて、大臣の御認識と今後についての御決意を伺いたいと思います。
#4
○国務大臣(野坂浩賢君) 下水道事業団をめぐる下水道事業について談合が行われた、しかも公正取引委員会から告発をされた、下水道事業団が関与しておる疑いがあると、こういうようなお話でございまして、極めて遺憾であり残念に思っております。
 私は、この問題については九月ごろから話があり、新聞報道されましたので、事業団の理事長をお呼びいたしまして、対策委員会及び調査委員会を設置して十分にその内容について精査をしてほしいということを申し上げました。十七回にわたって調査をした結果そのような事実はないということでありましたが、三月六日に発表されましたその前にもう一度呼びましてその点についての有無を確かめました。それでもないということでありましたから、告発されてからもそういう内容についてないかということで、絶対ないということでございました。
 したがって、告発をされましたので、私は事業団の職員の皆さんも信頼はいたしますが、公正取引委員会で半年もかけて証拠をそろえながら十分に自信を持って検察庁に告発をしたわけでありますから、これも重く受けとめなければならぬ、そういうふうに思っております。
 したがいまして、今後の推移は検察庁側にあるわけですから、真実は一つでありますから、その結果が出次第に下水道事業団においての服務規程違反等があるとするならば厳正に処置をしていかなきゃならぬと思っております。
 それでは、今後はこれらの問題についてどのような防止対策をやるかということであります。従来は、日立とか三菱とか東芝とか、そういう大手メーカーは製造し施設をすれば事故があったときに直ちに修理ができる、こういう便益はありましたけれども、このような事態でありますので十四社を二十社以上にしようと。例えば関東の電気工事とか、そういう製造しない人たちも一緒に入れてやっていこう、こういうふうに考えております。
 それから、御案内のように、二十四億三千万と七億三千万は一般競争入札ということにしております。
 ただ、そのほかに手を挙げて私もやりたいという人がありますれば、業者があれば、それの資格を審査して、それが枠内に入るならばそれも指名に入れて、最も透明性のある競争入札をやっていこう、こういうふうに思っております。
 なお、工事関係者のみ集まっての予算に対しての説明は今後一切行わない、新聞社の皆さん方に今年度の予算はかくかくしかじかというふうな点について説明することだけにしてやると。さらに、そういう入札に対する部屋等には入室を禁止して、話し合いをする場合は一人ではやらない、二人以上でオープンで皆さんの目の前で話し合いはしてもらう、こういう制度をつけてまいりました。
 とりあえず、告発されましたので、建設省は三カ月の指名停止、下水道事業団は六カ月の指名停止をそれぞれ九社に向けてとりあえず行ったところでございます。今後の方針なり措置の方向について、以上のようなことを行っておるということを御報告申し上げます。
#5
○松谷蒼一郎君 ただいま建設大臣の毅然とした決意を伺いまして安心をいたしましたが、今後とも十分なる措置をとっていただくようお願い申し上げます。
 次に、二法案の審議に移ります前に、阪神大震災に関連いたしまして応急仮設住宅関連の質問をいたしたいと思いますが、厚生省の方はお見えになっておられますか。最初に、現在までの応急仮設住宅の住宅供給の状況、入居の状況、それから今後時期的に見てどういうようなスケジュールで供給をいたしていくか、入居を準備していくか、それらについてお伺いいたします。
#6
○説明員(松尾武昌君) 応急仮設住宅の建設につきましては、現在までに約四万戸の設置計画のもとに、約三万七千戸を発注いたしております。そのうちの約三万戸につきましては三月末の完成を目指して全力を傾注しているところでございます。
 なお、三月九日現在、約九千二百戸が完成しておりまして、そのうち約三千七百戸について入居されているところでございます。未発注の三千戸につきましても、兵庫県が関係市町や関係機関と用地の調整中でございまして、また住宅資材等についても関係業界に最大限の御協力をいただいているところでございますので、これが整い次第、早期に発注、着工を行うこととしております。
 今後におきましても、避難されている方々が一日も早く避難所を出て日常生活を取り戻せることができるよう、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
#7
○松谷蒼一郎君 目標戸数が四万戸で発注戸数が三万七千戸、完成戸数が九千二百戸と若干ということになっておりますが、入居戸数がその三分の一程度の約三千三百戸と、これはどういうような事情であるのですか。
#8
○説明員(松尾武昌君) 入居に当たりましていろんな状況がございます。例えば、入居審査を慎重にやっておりますとか、あるいは入居に当たっての引っ越しの準備にかかるとか、あるいは資材を搬入する尊いろんな状況で若干おくれがあるようでございます。私どもといたしましても、せっかく完成しておりますので、早急に入居できるよう兵庫県を指導してまいりたいと考えております。
#9
○松谷蒼一郎君 これは厚生省ではなくて建設省に伺った方がいいのかもしれませんが、仮設住宅を供給しているわけですが、これは一般のリース業者による仮設住宅もあれば、あるいはプレハブ住宅メーカーによる仮設住宅もあるし、あるいは地場産業による仮設住宅もある云々というようなことで、いろいろな企業実態によって分かれているだろうと思うんです。その辺の企業実態の分かれによって供給のスピードがやはり違うのじゃないかなというような思いがします。
 今は、とにかく応急仮設住宅を何が何でも早く建設をしていかなきゃならないわけですが、そういう意味からも、どういうような業態の企業がどの程度の数量の住宅を供給しているか、それについて実態認識はいかがですか。
#10
○政府委員(梅野捷一郎君) ただいまございました発注済みの三万七千戸のうちの内訳を大きく分類いたしますと、従来からこういう仮設住宅を供給しておりましたいわゆる簡易プレハブ業界が約二万八千五百戸でございます。それから、その他の一般の主としてプレハブ系の企業でございますが、住宅メーカーが約五千五亘戸。プレハブ系の業界と最初に申し上げました簡易プレハブ業界は企業としては若干ダブっているところもございますけれども、仕事としての分類で言いますと今のようなことでございまして、そのほか海外からの輸入を受けましたものが約三千戸。そういう内訳になっているところでございます。
#11
○松谷蒼一郎君 今お聞きしますと、大きく分けますと三つの分類ぐらいになるんでしょうか。
 これらにつきまして供給する建築業態別のコストが違っているのかどうか、それについていかがですか。
#12
○政府委員(梅野捷一郎君) 最終的な発注価格そのものにつきましては厚生省と地元の県がお決めになることでございますけれども、私どもが知る限りでは現在、それぞれの場所の問題もございますし種類もございますので、県で精査中だと聞いております。従来から、先ほどの分類で言いますと第一の分類になるわけでございますけれども、応急仮設住宅を供給してきたいわゆる簡易プレハブ業界はリースというやり方をとっておるわけでございますし、それ以外の通常はこういうものを手がけていないその他の業界についてはできるだけ買い取りという形で価格の設定もお願いすべきであろうという考えを私どもは持っておりまして、その方向で御検討いただいていると聞いております。買い取りの場合はおよそ一割程度価格が高いというふうに聞いているところでございます。
#13
○松谷蒼一郎君 買い取りの方が一割ほど高いということですが、輸入住宅はどうでしょうか。
#14
○政府委員(梅野捷一郎君) 輸入住宅につきましても基本的な考え方は今申し上げた考え方に沿って扱われているというふうに伺っておりますが、輸入住宅の中にはいろんなタイプがあるようでございますので、最終的な価格については若干のばらつきがあるであろうというふうに伺っております。
#15
○松谷蒼一郎君 同じようなレベルの性能であれば輸入住宅の方が高いのじゃないかと思うんです。
 それはそれといたしまして、仮設住宅の建設、供給が若干手間取っているのは、もちろん第一義的には用地の問題があると思うんです。用地もできるだけ被災者がかつて住んでいたところに、近いところに建設をしていかなければなかなか被災者も入居を希望しない、こういうような問題もあります。したがって、関西全域には用地は十分あるとは言いながら、やはりその辺のやりくりは大変難しいだろうというように思います。それが一つの原因ともなって供給がおくれているということは言えるんじゃないかと思うんです。
 そのほかに、仮設住宅を建設するといっても、それは何も箱を持ってきてぽんと置くわけじゃないんで、基盤整備をして、下水道にもつなげ、上水道も整備し、あるいは電気も供給する、そういうような中で、かつこれからのことを考えれば環境についても十分な留意をしていく必要がある等々のようなことで、やはりなかなか実際には大変な手間を食うであろうというようには思います。
 したがいまして、地方公共団体だけでこれをやっていくというのは非常に大変だなという気はするんですが、聞くところによれば、住都公団等もこういうものについては応援をしているというようにも聞いておりますが、その辺の実情についていかがですか。
#16
○政府委員(梅野捷一郎君) 最初にお話しございましたおくれの中で、先生御指摘のように、用地に絡みます部分が相当一つの大きな要因になっていることはもう御指摘のとおりでございます。
 そのほか、先ほど申し上げましたように、従来からこの種の住宅を供給しているところと、今回私どもからも相当強い要請をいたしまして御協力をいただいているという系統につきましては、やはりこういうものを従来から手がけていたわけではないというようなこともございまして、生産面でも現場の面でも大変それなりの御苦労をされていらっしゃるということが一点ございます。それからまた、何といっても三万戸、四万戸ということでございますので、敷地の条件もさまざまなところでやらざるを得ないということで、敷地の条件を整えるのに相当手間がかかっているということもございます。
 それから交通の問題、それからこれだけの量でございますので、現場の労働力の確保の問題も相当難航しているわけでございまして、労働者の宿舎の手当てその他大変な苦労をしているという状況でございます。それで、実際にそのもう一方では、今先生御指摘のように、発注側の出向体制のことも、さまざまな仕事をやっております建築部局の職員でございますので、なかなか手が回らないということもございます。
 したがいまして、私どももいろんな全国的な公共団体からの臨時的な応援もお願いしているところでございますが、特に組織的には住都公団で職員を七十名このために専属で派遣をいたしておりまして、応急仮設住宅の約一万戸は実質的には公団が全く直轄で分担をしているというようなことで協力をしているところでございます。
#17
○松谷蒼一郎君 住都公団ですか。
#18
○政府委員(梅野捷一郎君) 住都公団です。住都公団が一万戸を実質上直営でやっている、分担しているというようなことで進めているところでございます。
#19
○松谷蒼一郎君 応急仮設住宅の供給等についていろいろと御質問をしたわけですが、今まで質問をしていたのでわかりますように、最初の数だけは厚生省に伺いましたけれども、あとは全部実質的なことは建設省に聞いているわけですね。さらに、四万戸のうち、三万戸がな、そのうちの一万戸については住都公団、これは建設省の外郭団体であります住都公団で実態的にはやっている。こういうようなことであれば、より効率的に応急仮設住宅の供給を実現していくためには、やはり行政的には住宅の供給は一元化して建設省で応急仮設住宅を責任を持って供給していくべきではないかというようにかねがね思っていたんです。
 建設委員会でこういうことを質問するのはいいのかどうかちょっとよくわかりませんが、本来であれば予算委員会あるいはその他の委員会で質疑すべきであるとは思いますが、そういうような機会が若干このところございませんので、きょうは国務大臣として建設大臣が御出席でありますので、これらのことを踏まえて、行政改革のこともありますので、これらについてどうお考えか伺いたいと思います。
#20
○国務大臣(野坂浩賢君) 過去の経験を生かして効率的に能率的にやらなきゃならぬ、そういう意味でお話しであろうと思っております。
 今回の大震災は今までの災害と比べて異常なものでございますから、建設省としましてはできる限りの対応を行っておるつもりでございます。ただ、仕組みが厚生省に参りまして、厚生省の下請をやっておるわけであります、実質的には。したがいまして、一体化をしてやれというお話もわかりますが、今の仕組みはそういう姿になっておりますので、十分に検討してまいらなければならぬと思っております。
 今お話があったように整備公団に一万戸とか、あるいはプレハブメーカーにお願いをしたり、それでは足りませんので住宅産業界にも要請をする。その業界には建設省の方が直接つながりがあるわけです。だから、一体論としてそういう仮設住宅については県と直接話せという意見もわかりますけれども、十分に先生の御意見というものを尊重しなけりゃならぬと思いますが、現在のところ、我々は任務分担された面で最大限に努力をしておるということを申し上げまして、お話のあった諸点につきましては、言いにくいことは言いにくいんですが、閣僚懇談会等で、こういう意見がありました、やる必要もあろうと思いますという意味で提言をしてまいりたい、こういうふうに思います。
#21
○松谷蒼一郎君 大変前向きにお答えをいただきました。ぜひ閣僚懇談会等でこういった実態について大臣としての御意見を堂々と貫いていただきたいというように思います。
 ところで、先ほどの住宅局長の答弁でありましたが、輸入住宅を三千戸ですか、供給をしていると。その仮設の輸入住宅についてはいいんですけれども、今後一般の住宅供給が始まるわけですが、一般の公的な住宅あるいは災害対策用の住宅、それに輸入住宅を充てるというような考え方もあるように新聞紙上等で承るんですが、輸入住宅というものを子細に分析してみますと、空気の入ったあんな大型の箱をそのままアメリカや北欧から持ってきても、それは運賃のコストがかかって大変に高くなるわけです。しかも、資材その他、私もヨーロッパやアメリカに何年もおりましたからよくわかりますけれども、内装の状況、外装の状況、あるいは居住性、耐震性その他いろんな問題があるわけですね。ですから、そういうような形での輸入住宅の供給というのは非常にコストが高くなるんじゃないだろうかと思います、これは一般的な住宅の場合。
 それでは現に輸入住宅がないかというと、現在既に輸入住宅というようなものはあるわけです。それは何かというと、空気を運んでくるんじゃなくて、そういうような部材を全部ばらして、そしてそれを輸入してくる。すなわち、これがツーバイフォー住宅なんですね。ツーバイフォー住宅というのはまさにいわば輸入住宅である。そちらの方がより合理的に十年も二十年も検討されて、部材をばらして、そして我が国に持ってきてそれを組み立てるという、非常に合理的な仕組みになっているわけです。
 そういうような意味で、かつて輸入住宅の話は十年も十五年も前からあったんですが、そういう住宅そのものを輸入してくるというような住宅の普及はさっぱり広がらない。それはそういうような理由があるからですね。そういうような意味で、今後、輸入住宅についてどういうように建設省として考えているのか。それについていろいろ新聞紙上等で書いてありますけれども、それはいかにも実態をわきまえないような感じが私はするんですが、それについてはいかがか。
#22
○政府委員(梅野捷一郎君) 私どもが、今回の応急仮設住宅は別といたしまして、一般的な住宅の輸入といいましょうか、そういうことにつきましては、ただいま先生御指摘のように、いわゆる住宅の資材あるいは工法というものが既にツーバイフォー工法に見られますように輸入をされ、それが相当定着もしているわけでございますが、今回、最近において輸入住宅の問題が改めて取り上げられておりますのは、やはり貿易の不均衡というようなことを背景にいたしまして、大変大きな住宅市場を海外にもさらに一層広めていこうという背景がまず一点あるということでございます。それから、これからいろいろな方々が住宅というものを選択していく、質を上げていくという意味で選択をしていかれるわけでございますので、できればそういう選択の幅が、部分的にでも選択の対象が広がるということは需要者にとっても一つのメリットである。
 それから、御指摘ございましたように、現在までのところ、いわゆる輸入住宅と言われる向こうのものがそのまま基本的に入ってくるというような数量は過去の実績から見ましても大変少のうございまして、大体千四、五百棟、大変膨大な数の中で千四、五百棟でございまして、シェア的には大変微々たるものでございますけれども、そういう諸外国の建築様式なり生産方式なりいろいろなそういう方式が国内に参入をするといった、量的には微々たるものなんですが、参入をするということが国内の生産者あるいは市場にそれなりの刺激を与えていくといいましょうか、競争的な条件を付加していくというような、そんなことも考えながら取り組んでいるということでございまして、あくまでそういう考え方のもとに動いてきたということでございます。
 したがって、例えば私どもが昨年から始めましたコストの問題からのアプローチでございますけれども、コスト低減のアクションプログラムというようなときにも、いわば量的には刺激剤にしかならないかもしれないけれども、そういうものも競争性を高めるというような観点から取り上げていこうというようなことで取り組んできたということでございます。
#23
○松谷蒼一郎君 百五十万戸のうちの千戸とか千五百戸だともう刺激剤にもならないんじゃないだろうかと思うんですが、多少トンガラシの一粒ぐらいになるかどうかわかりませんが、コストダウンのための一つの力となるというならばそれはそれでやっていただきたいと思います。
 いずれにしても、これはもう建設省は大臣以下すべて御存じのように、住宅建設とか建築工事というのは、一番大きいのは、今度の地震でわかりますように基礎についていかにきちっとした工事をやるか。地盤を整備し、根切りをし、そして基礎を打ち、くいを場合によっては打ち、そしてきちっとしたその基礎の上に初めてうちが建つ。さらに、うちを建てる場合も、組み立てがあり、電気とかガスとかいわゆるライフラインとの接合、取りつけがあり、そういうようなものに非常にコストがかかってくるわけです。建設資材そのものはほとんど、ほとんどと言ったら言い過ぎかもしれませんが、それほどのウエートがないわけですから、やはりコストダウンを図っていくということであるならばそういうような面のコストダウンをぜひ図っていっていただきたいというように思います。
 次に、これは輸入住宅の関連の、仮設の場合の輸入住宅についても同様でありますが、メンテナンス体制はどういうふうになっているのか、これについて伺います。
#24
○政府委員(梅野捷一郎君) 今もお話がございましたが、外国のいわば住宅の本体といいましょうか上物といいましょうか、それを何らかの形で持ってきて現地で建設をするという中で、今回の仮設住宅の供給でも諸外国のお申し出に対しまして私どもが県の相談に乗りながらやってまいりましたのは、現地で、つまりこちらできちんとしたことができるのかできないのかということが大変決め手でございますので、外国のメーカーさんと日本におきます建設部隊、建設業と言っていいと思いますが、そういうもののしっかりした組み合わせ、そういうチームが編成されてきちんとした将来に対する見通しがある、確実であるということを基本的には条件にしながら県において最終的な選定をしていただいたということでございまして、実質的にはパートナーとしては国内の企業がすべてについてついているというふうにお考えいただいていいかと思うわけでございます。
 また、仮設以外も含めまして、メンテナンスの問題につきましては、やはり先ほど申し上げましたような数量でもございますので、住宅部品の取りかえとかそういうことに絡みます在庫の管理、そういうものが数量的にかなり窮屈であるというようなこともありまして、私どもとしてもそういうメンテナンス体制が十分であるかということについては若干の心配があるわけでございまして、今後輸入住宅が日本に定着していく過程においては、今御指摘のような点については十分気をつけていかないと、結果としては需要者に迷惑がかかっていくということにつながるのではないかというふうに考えているところでございます。
#25
○松谷蒼一郎君 これは厚生省になるのか建設省になるのかわかりませんが、現在、応急仮設住宅をとにかく急いで建設しなくちゃいけないというのでどんどん建設をされているわけですが、今は寒いときですが、次第に今度は梅雨のシーズンに入っていきますし、それから先は酷暑のシーズンが参ります。
 私どもも経験をしたんですが、雲仙・普賢岳の災害、これはまだ現在も継続をしているわけですが、この場合には冬の非常に寒いときよりもむしろ暑いときの耐熱地獄のような、そういうような生活の実態というものがあったわけでございますけれども、これをやはり今後、阪神大震災の場合も経験をするようなことになるんじゃないか。それまでに恒久住宅が全部着工して建設、入居するということになれば別ですが、なかなかそうはいかないだろうと思います。そうなりますと、やはり酷暑のシーズンを迎えた場合の対策というものを十分考える必要があるわけです。
 雲仙・普賢岳災害の場合には各戸に冷房を入れたんですね。阪神大震災の場合も芦屋市では冷房を準備しているというように聞いておりますが、芦屋と神戸と全然緯度が違うわけじゃないので、これは神戸で被災して応急仮設住宅に住んだ人もそれから芦屋で被災して住んだ人も同じようなレベルで設備を整える必要があると思うんですが、夏を迎えての対策としての、特に冷房についてどんなふうにお考えですか。
#26
○説明員(松尾武昌君) 今回の応急仮設住宅につきましては、被害の程度及び深刻さから、建設に当たりましては少なくとも二年に及ぶことを考えなければいけないということを考えまして、断熱材の使用や間仕切り等を屋根まで拡大するなど、断熱性や遮音性に配慮した仕様としてございます。
 冷房につきましては、応急仮設住宅の設備としまして補助の対象としておりますのはトイレ、バス、キッチン等の建物に附帯するものに限られていることから、補助対象とは現在していないところでございます。先生御指摘のとおり、実態は芦屋等は市が設置をしたというように承っております。なお、雲仙噴火災害につきましてクーラーを設置いたしましたのは、降灰により窓をあけられないということを配慮いたしまして空調設備として設置したところでございまして、なお今後兵庫県からもよく意見を賜ってまいりたいと思っております。
#27
○松谷蒼一郎君 この応急仮設住宅は、御案内のとおり鉄板でつくられた住宅で、これにはもちろん断熱材も入っておりますが、しかし雲仙・普賢岳の経験からいえばなかなか大変な事態に陥る可能性がありますので、十分考慮をしていただきたいと思います。
 阪神大震災関連の質疑はこれで終わりまして、次に、ただいま審議されております都市緑地保全法案について伺います。
 この都市緑地保全法案については、緑地管理機構を指定する、こういうことになっておりますが、こういった指定をされる法人は民法三十四条による法人であると。この法人というのはもう既に全国に多数ある法人なのか、これから創設をしていく法人なのか。
#28
○政府委員(近藤茂夫君) 先生今御指摘の御質問でございますが、既にいわゆるこういった民間ないしは企業からのお金を集めまして緑地活動を重視している法人が全国的にできております。既に三十六財団法人ございます。この状況でございますが、三大都市圏、札幌、福岡といった大都市地域だけではなくて、山形とか新潟とか石川とか、あるいは松山、高松、こういった地域についても既にできております。したがいまして、当面は既にできているこういう財団法人が管理機構として知事さんの御判断で指定されることになろうかと思いますが、こういった動きはその他の地域においても現在も出ております。
 したがいまして、法律が制定されるということになりますと、こういった自然的な動きをさらに加速することになり、その結果新たな財団法人が設立され、そして管理機構として指定される、こういう事態には当然なっていくかと思っておりますが、当面といたしましては、既に成立し活動している財団法人が中心的な財団法人として指定されるのではないか、このように考えているところでございます。
#29
○松谷蒼一郎君 この場合、地方公共団体でこれをやっていくということは十分じゃない。そういった法人に役割を分担させるんじゃなくて地方公共団体にやらせると。
#30
○政府委員(近藤茂夫君) 現在、建設省は緑の政策大綱ということで、二十一世紀初頭までにいわゆる緑の公的空間を三倍にしようと大きな構想を抱いております。今回の阪神・淡路大地震におきましても緑のオープンスペースの重要性というのが認識されたわけでございますが、何せ大きな構想であり、できるだけ早く目標を達成していかなければいけないという、こういう状況にあるわけでございます。
 例えば、具体的にはいわゆる緑の公的空間、都市公園の一人当たり六・五平米、現在は八・四、これを三倍強に持っていこうということでございますので、これをできるだけ早く実現していくということになれば、公共団体が中心になることはもちろんでございますが、民間の力もできるだけ活用していかなければいけない。幸いなことにそういう動きが現在各地に起きている。こういった実態をとらえてこれらを積極的に活用し公共団体と一緒になって目標を達成していこう、これが今回の法律改正のねらいということになろうかと思います。
#31
○松谷蒼一郎君 地球的な環境が非常に損なわれつつあるような現在、特に都市に緑をつくっていくということは非常に重要なことであるというように思います。そういう意味ではこういった法律の改正等を通じて大いに緑化に努力をしていただきたいわけでございますが、緑化の基本的な考え方について建設大臣より御所見を伺いたいと思います。
#32
○国務大臣(野坂浩賢君) 今、都市局長が御答弁申し上げましたように、基本的な視点というのは、自然との共生、美しい景観の形成、緑を活用した多様な余暇空間づくり、市民の参加、協力による緑の町づくり、簡単に言えばそういうことになります。言うなれば、ごく俗的に言えば、太陽は上からさんさんとして輝くだろう。下からは三メーター以上の木は三倍にしよう。そして緑の空間というものは三割にしよう。そういう美しいといいますか環境の整備された町づくりを基本の視点としております。
 目標としては、今申し上げましたように道路、河川、公園等の緑の公的空間量を三倍、そして高木も三倍、市街地における緑地の割合を三割、いわゆる緑サンサン方式というものを進めていって、やはり福祉の町、優しい町、美しい町、こういうことを徹底してまいりたい、こういう環境の整備を図る町づくりを進めたい、こういうふうに考えております。
#33
○松谷蒼一郎君 次に、宅地建物取引業法の改正案について伺います。
 前回、これは昭和六十三年だったんでしょうか宅建業法を改正になりまして、専属専任媒介契約の登録義務づけが行われた。これは今回の改正と非常に関連があるわけですが、前回の改正が目的どおりに機能しているかどうか、これについて。
#34
○政府委員(小野邦久君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、昭和六十三年に宅建業法の改正をいたしまして、専属専任媒介契約、これは専任媒介契約の一種でございますが、登録義務づけを指定流通機構に行ったわけでございますが、この結果、従来とかく一部の業者の方にのみ囲い込まれておりました物件情報、例えば売り手にしろ買い手にしろ、これが広く業者間で共有されるということになりまして、消費者の利益の増進、早く例えば成約にこぎつけるとか、あるいはいろいろな情報が消費者のもとに届けられるようになる、そういうようなことでそれなりの役割を果たしてきたというふうに考えております。
 現実に登録の利用状況でございますけれども、指定流通機構の利用状況をとりましても、例えば新規の登録の件数を見てみますと、この制度がスタートをいたしましてから平成五年現在、平成二年にスタートしたわけでございますが、平成五年度で一・八倍というふうにふえておりますし、それから成約の件数というものも平成二年のスタート時に比べまして平成五年では二・二倍になっている、こういうことでございます。
#35
○松谷蒼一郎君 そういうようなことで改正があったわけですが、さらに今回登録の義務づけを拡大することになるわけですが、その理由は。
#36
○政府委員(小野邦久君) 前回は専属専任媒介契約だけを義務づけたわけでございます。ただ、これは全体の媒介契約あるいは不動産取引の中で大体一五%ぐらいでございます。それ以外は、昭和六十三年改正による専属専任媒介契約以外のいわゆる一般の専任媒介契約あるいはそれ以外の一般媒介契約ということになりまして、一五%の部分だけを義務づけて、そこで情報を共有して、より以上に透明な不動産取引市場の形成に役立てようということになったわけでございますが、何といっても一五%ということでは本当の意味の不動産取引の大宗を占めるということにもなりませんし、やはりどんどん使われるということは、より以上に、そういうものも不動産取引市場、いわゆるレインズに登録をしているのが実態でございますので、今回、専属専任媒介契約に加えまして一般の専任媒介契約、これも指定流通機構に登録をさせるということによって、幅広く物件情報を業者間で共有してなるべく迅速に取引が完結をする、これは結局は消費者の保護ということにも資するわけでございますので、そういうふうなことを今回法律の改正によってお願いしたわけでございます。
#37
○松谷蒼一郎君 宅建業を含めまして、ただいま不動産業は非常に厳しい状況にあります。今後、これをどういうような方向に誘導していくのか、この政策も極めて重要であると思います。今後の不動産業政策について、大臣より御所見を伺いたいと思います。
#38
○国務大臣(野坂浩賢君) 指摘がありましたように、現在の銀行等の不動産の不良資産は十三兆円に及んでおるということがこの間発表されております。
 したがいまして、不動産業も厳しい情勢でありますが、まず不動産業というといろいろなイメージを消費者の皆さんがお持ちになっておる。社会的信頼性を高める、それが一つであります。
 それから、この流通機構によって我々がつくりました新不動産ビジョン、これに基づいて消費者の皆さん方に、最も透明度を高くして、しかも敏速にそれに対応する、そういうためにはそういう流通機構というものをつくり上げた方がより公平で公正で信頼性が高まっていくだろうと。そのことのねらいを持って我々はこの流通機構というものを十分に進めていかなければならぬ。そのことが一方に偏ることなく広く情報が収集できる、そして消費者にも便宜を与えることが十分にできるではなかろうか、そういうふうなことを考えて提案をした次第でございます。
#39
○松谷蒼一郎君 大臣の心強い決意をいただきまして、ありがとうございました。
 これで私の質問を終わります。
    ―――――――――――――
#40
○委員長(合馬敬君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、青木薪次君が委員を辞任され、その補欠として上野雄文君が選任されました。
    ―――――――――――――
#41
○三上隆雄君 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表して、今回、都市緑地保全法の一部改正、そしてまた宅地建物取引業法の一部改正に対する法律の二案について質問するわけでありますけれども、前段、先ほど同僚委員の松谷委員からの質問もございました先般の下水道事業団の公取委員会からの告発によるあの不祥事。今、政府は、行政改革そしてまた税制改革、いろいろ国民の信頼を回復するために努力をしているさなかであります。昨年は、ゼネコン問題を中心として各都道府県の汚職、不祥事件がありました。ことしまた、今まさに信用組合を中心とした問題がございまして、きのうも証人喚問をしている。そういうさなかに今回、建設省に関係のある不祥事が出たということ、まことに遺憾であります。
 ここで考えてみなきゃならないことは、そういう政治不信、行政不信、それは目的とねらいがあっていろいろ規制をして、弱い者をいじめ、おくれた地域を守ろうとするそういういわば規制があるわけでありますけれども、そういう規制まで一緒くたに排除するという、そういう風潮が今余りにも強い、こう考えるわけであります。なぜそう強くなるかというと、こういう不祥事が出てくる、そしてまた、財政難にあえいでいる国の財政状況の中でいわば大変なむだ遣いをしている、そういう事態もないわけではございません。なぜそうなるかというと、こういう不祥事があるからこそ、国民から非難を浴びているわけであります。
 今回、この不祥事に対して、担当建設相としてどう厳しく対処するのか。その点について大臣の御決意をまず伺いたい、こう思います。
#42
○国務大臣(野坂浩賢君) 御指摘をいただきましたように、メーカー九社が公正取引委員会によって告発をされております。いわゆる重電メーカーの大手であります。そして、これに下水道事業団が関与しておるんではないか、こういう疑いがある。あえて名前は出しておりませんが、そういう事情であります。
 私どもも事態を重く見まして調査を徹底したわけでありますが、六回も理事長をお呼びしていろいろお話ししましたけれども、そういう事実はないということでありました。私も、職員、部下の皆さん方を信頼しなければ仕事はできません。しかし、公正取引委員会という機関が事実を調査して告発に踏み切ったということもまた重大に受けとめていかなければならぬと思います。
 今はどうするか。この点については、司直の手にゆだねられたわけでありますから、検察側の調査によって、捜査によって事態が判明してくるだろうと思っております。その段階において関与しておるということがわかれば、私としては、重く見て、厳正に服務規程に照らして処断をしなければならぬということが一つであります。二つ目は、このような告発の状況になりましたから、下水道事業団はこれら九社に対しまして直ちに六カ月間の指名停止、建設省としてはこの九社に対して、下水道事業団以外の事業に対しても三カ月の指名停止を即日行ってまいりました。
 今後の対応でございますが、どういうふうに我々は進めていくかということにつきましては、現在、十四社の指名、これはほとんど業態が十四社しかありませんが、製造しない業者もそれに組み入れて、二十社以上にいたします。そして、一般競争入札になる大規模工事、いわゆる建設省が決めました新しい仕組みであります二十四億三千万以上を除くすべての電気設備工事についても、公募型の指名競争入札方式を採用いたします。いわゆる手を挙げれば、資格があれば全部入れるという方法をとろうと。工事関係の情報について、事前に新聞社に対して公表する程度のこと以外はやらない。業者を集めてことしの予算はこうだというふうなことは一切やりません。それらの執務室については、業者の入室は禁止をする、話し合いがある場合は外に出てオープンで、一人ではなしに二人以上が面接をして応接をするということにいたしております。間仕切りコーナーをつくっておりますのでそこでやってもらうということをして、できるだけ公明正大、不正が行われないような方途を考えていかなければならぬ、そういう決意で談合絶滅に向かって建設省としては全力を挙げて進んでまいりたい、そのように考えております。
#43
○三上隆雄君 ただいま大臣から大変な決意を伺いましたが、前政権のもとに行われたという、そういう立場から責任を回避するということでなく、現在の担当大臣として厳正に対処していただきたいということを切望して、この問題を終わりたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
 それでは次に、通告をいたしております宅地建物取引業法の一部を改正する法律案についての質問に入りたいと思います。
 まず、指定流通機構への登録対象を拡大する理由、必要性についてお尋ねしたいと思います。
 今回の改正の目玉であります指定流通機構について伺いたいわけでありますが、専属専任媒介契約、つまり他の業者に重ねて媒介を依頼できない、かつまた依頼者みずからが契約の相手方を探す自己発見取引、それもできないわけでありまして、依頼者に最も拘束力の強い契約が今回宅地建物取引業法に登場し、業者はそれを指定流通機構に登録しなければならないとされたところであります。今回は専任媒介契約、つまり他の業者に重ねて媒介を依頼できない契約まで登録しなければならなくなるわけであります。
 まず基本的なこととして、なぜ今回このような措置をとることにしたのか、そのねらいを伺いたいと思います。
#44
○政府委員(小野邦久君) 先生御指摘のとおり、従来でございますと専属専任媒介契約という、そういう媒介契約の類型だけを指定流通機構に登録を義務づけております。それ以外のものは任意だったわけでございます。
 しかし、今回専属専任媒介契約という、先生いみじくもおっしゃいました、拘束性の非常に強い媒介契約だけじゃなくて、専任媒介契約をも含めまして登録をさせるということにして、そういう登録の拡大を図ったというねらいでございますけれども、端的に申し上げますと、消費者にとりましてはなるべく多数の物件情報の中から御自分の希望する条件にかなった相手方と迅速に取引できるという、そういう可能性が大変広がるわけでございます。
 それと同時に、指定流通機構を介した取引というのは、それを拡大するということになりますと、結果として不動産取引の透明化が非常に図られるということが考えられるわけでございます。物件情報を共有した業者間の取引が指定流通機構を介してオープンな場で行われる、こういうことにもなるわけでございまして、不動産取引の透明性が図られる、こういうメリットがあるわけでございまして、消費者の利便が著しく増進をする、向上をする、同時に近代的な不動産取引の市場の形成に資する、こういうように考えたわけでございます。
 そういう観点から、従来のように専属専任媒介契約という非常に拘束性の強い媒介契約だけではなくて、一般の媒介契約、これは違いは自己発見取引ができるかどうかという、先生御指摘のとおりでございますので、それほど大きな違いではないとも言えるわけでございますけれども、そういうような専任媒介契約まで登録の義務づけの範囲を拡大いたしまして、より大きな不動産のマーケットでの取引というものを拡大させよう、こういうふうに考えたところでございます。
#45
○三上隆雄君 次に、一般媒介契約の取り扱いについてお尋ねしたいと思います。
 指定流通機構に登録しますと、依頼者の方もこれまでより早く、しかもよい物件が見つかる可能性が高まるわけであります。業者の方も成約の機会がふえる、またこれによって依頼者へのサービスが高まればこれにこしたことはないと考えるわけであります。しかし、これほどよいものならば、もう一つの媒介契約の類型である一般媒介契約についても登録させることとしたらどうか、こう思うわけでありまして、仮に義務づけるのが問題があるとするならば、その登録を促進させるような努力をすべきではないかと思いますけれども、いかがなものでしょうか。
#46
○政府委員(小野邦久君) 確かに御指摘のとおり、第三の類型と申しますか、従来の第三の類型でございます一般媒介契約、これについても指定流通機構に登録を義務づけたらどうか、より以上に登録件数も拡大をしオープンなマーケットになるではないか、こういう御指摘でございます。一つの御意見と思うわけでございます。
 ただ、一般媒介契約の場合には、これは他の業者に重ねて依頼することができるわけでございます。特定の一人の不動産業者に例えば売りの仲介を頼むということではなくて、何人の業者さんにも頼むことができる、こういうことでございます。
 そうなりますと、登録をして情報を公開するということになりますと、そういうような一般媒介契約に基づく媒介の情報を公開するということになりますと、他の業者の方が、だれに頼んでもよいわけでございますから、例えば自分に依頼していただければうまくやりますよというようなことで横取りをするような行為というものが出てくる。これが増大をしはしないかということがあるわけでございます。いわゆる業界では抜き行為と言っておりますけれども、こういうものの増大の可能性がある。
 あるいは、基本的に依頼者側では、例えば自分がお売りになりたいあるいは買いたいという、そういう不動産の一つの取引というものを公開したくない、秘密にしておきたいという方もかなりあるわけでございます。こういうふうに不動産というのは非常に個別性がございますし、大変大きな取引も一般にはございますので、そういう公開性の点でできれば秘密にしておきたいという方もあるわけでございます。そういう方の保護ということも考えなければいけないわけでございます。
 第三には、一般媒介契約まで登録を義務づけるとすると、登録しなければ一切不動産取引が禁止されるということになります。これは営業の自由ということを考えました場合に、大変多大な規制なのではないか、一般媒介契約まで指定流通機構に登録を義務づけるというのはちょっと問題がありはしないか。少なくも従来のように専属専任媒介契約と並んで、それを一歩越えた形で専任媒介契約までとりあえず登録を義務づけよう、こういうことにしたわけでございます。
 ただ、一般媒介契約の場合でありましても、今回の改正法案においては媒介契約書に登録に関する事項というものの記載を義務づけておりまして、これによって指定流通機構の存在自体を依頼者にも周知させるということにもなるわけでございまして、一般媒介契約であっても登録の促進が図られるようにはなっていくのではないかというふうに思っているところでございます。
#47
○三上隆雄君 そこで次に、今回の改正によって現在の指定流通機構の使用するコンピューターの実態についてお伺いをしたいと思います。
 登録対象を拡大することによってその受け皿である指定流通機構の方もしっかりとした組織にする必要があるだろう、こう思います。しかも、業務もしっかりとやってもらう必要があり、こういう観点から今回の指定流通機構を宅地建物取引業法にきちんと位置づけることとした点は私も評価したいと思います。
 ただ、聞くところによりますと、現在三十七ある指定流通機構が使用しているコンピューターの種類が全部統一、統一されるというか同じでないというような実態があるわけでありますけれども、その指定流通機構の横の連携という点について、今回はコンピューターの統一ということも含めてどのような措置が考えられるか、お尋ねしたいと思います。
#48
○政府委員(小野邦久君) 先生御指摘のとおり、指定流通機構は現在三十七ございます。そのコンピューターはいろいろでございます。これは、業界団体が自主的に従来設置をし運営をしてまいりました流通機構でございますので、それぞれコンピューターというものも地域のいろいろなそういう特性等あるいは地域における業界団体の考え方等によって幾つかに分かれております。
 そういう点を考えますと、指定流通機構相互の情報交換というものがどう行われるのか、こういうことでございますけれども、業者の方が直接他の機構を利用する場合に、通常の方法では残念ながら利用できないということも事実でございます。現在はどうしているかということでございますけれども、現在、機構間においても相互に協定を締結する、A指定流通機構とB指定流通機構であらかじめ協定を締結しておきまして、A指定流通機構に入っておられる業者の依頼に応じて物件情報の交換を加盟協会のコンピューターを通じて行う、そういう仕組みになっておるわけでございます。それによって広域的な情報の交換が行われるようになる、こういうことで運営してきております。
 今回の改正後におきましても、どういう数の指定流通機構が出てくるのか、それを指定することになるのか、これからこの法律を認めていただいた後準備期間の中で考えていかれるわけでございますけれども、相互の連携というのは大変大事なことでございますので、引き続き指定に当たって、あるいは今後の指定流通機構についてのいろいろな指導方針の中でも相互の情報交換というものをなるべく円滑にいくように、同じような形での協定の締結自体もやはりきちっと今回は業務登録規定の中で義務づけるといったような措置も含めまして指導をし、万全を期していきたいというふうに考えているところでございます。
#49
○三上隆雄君 これは今後の問題だと思いますけれども、例えば地域的なあるいは経済環境的にその物件の類似地域というか、そういうブロック単位のものを考える必要がある、それについてはどういうお考えをお持ちでしょうか。
#50
○政府委員(小野邦久君) 三十その流通機構がございまして、現在四十七でないと、こういうことでございまして、必ずしも各県で一流通機構で運用していないわけでございます。御案内のとおり、首都圏でございますと一都三県で一つの首都圏の流通機構というのをつくっております。同じように、近畿圏あるいは中部圏では数県が合体をいたしまして一つの商圏と申しますか、流通圏というようなものを想定して、それによって運営をしてきておるわけでございます。御案内のとおり、どんどんやはり取引自体が広域化をしていくということを考えますと、ブロック単位でまとまっていくというのも一つのお考えだと思っております。
 ただ、これにつきましては、例えば役所側、行政側でこういう形でまとまるべきだというようなことを指導するとかあるいは指示をするというふうなことはちょっとこれなかなか問題もございまして、やはり自主的な業界団体の育ててこられた機構ということもございますので、より広域的な情報交換組織を目指してどういうような方法がいいのか、どういうようなブロックの構成、あるいは地域割といったようなものがいいのか、これは指定に当たりまして今後慎重に考えていきたいというふうに思っております。
 やはりコンピューターの共同利用ということをとりましても、むだな投資と申しますかむだなことをやってもしょうがないわけでございます。非常に妥当な一つの商圏というものを想定、あるいは地域割というものを想定したブロック単位でまとまっていくということも今後の不動産取引市場に当たっての一つの重要な視点ではないか、こう思っております。
#51
○三上隆雄君 ただいま、それぞれ貴重なお答えをいただきました。
 バブルの反省を踏まえまして、透明な不動産流通市場の形成と消費者の利益の増進を図るという大きな目標が今回の法改正によって確実に実現されますように、今後の指定流通機構の指定やその具体的な業務展開に当たってはぜひともしっかり取り組んでほしいと切望する次第であります。
 それでは、次の問題に入りたいと思います。
 今回の改正では、恐らく宅地建物取引業法について、制定以来初めてではないかと思うのでありますけれども、思い切った規制の見直しをしようとしている点であります。その規制緩和については、国民負担の軽減を図るという点で大いに推進する必要があると考えております。この点、評価するわけでありますが、ただ宅地建物取引業の場合、取引相手方が一般国民であります。消費者の利益の保護との調和を図る必要があると思います。
 さて、その点で今回の例えは免許の有効期間を三年から五年に延長するなどの規制の緩和をするに当たっては、一方で消費者保護の観点からどのような措置を講じようとしているのか、その点についてお尋ねをいたします。
#52
○政府委員(小野邦久君) 御指摘のとおり、今回の法改正では、先生御指摘になりました国民負担の軽減あるいは行政手続の簡素化というふうな観点から、幾つかの規制のあり方の見直しをお願いしてございます。
 一つは、御指摘のございました免許の有効期間を三年から五年、こういうことに延伸をしたいということで改正法案をお願いいたしております。三年から五年に延伸するということになりますと、従来でございますと、三年たてば更新の許可申請というものが出てまいります。その時点で、当該業者さんのいろいろな情報というものも新しく入手できますし、どういう経営状態にあるのかということもつかめるわけでございます。これが五年になると、例えば消費者という観点からこれを見た場合に、何か消費者保護に欠けるようなことがないかと、こういう御指摘だろうと思うわけでございます。
 ただ、これにつきましては、法の目的でございます消費者保護という観点も十分考えまして、例えば免許に必要最小限の条件を付することができるという規定を設けるとか、あるいは免許の欠格事由というものもそれなりに強化をいたしております。あるいは賃貸媒介の増大を踏まえて、取引の前に重要事項説明というのを取引主任者が行うわけでございますけれども、これも合理化をするというようなことを考えまして、消費者保護の観点から幾つかの合理化の事項を設けたわけでございます。
 三年から五年に延伸をする一方で、消費者の保護の観点に欠けることのないように免許条件等につきましてもそれなりの規定の新設をいたしました。例えば、免許のいろいろな条件、あるいは免許の状態というようなものも現在、閲覧制度に基づいて消費者の方は特定の企業についても全部閲覧をすることは可能なわけでございますけれども、そういうふうなことについても問題のないように措置をしているというふうに考えているところでございます。
#53
○三上隆雄君 次に、従業者の資質向上についてお尋ねしたいと思います。
 宅地建物取引業に従事するいわゆる従業者こそが最も一般国民と接する機会が多いわけでありまして、これがまた残念ながら紛争の原因となることも考えられます。したがって、この従業者の資質の向上を図ることこそ、一見遠回しのような感じはいたしますけれども、中長期的に見て紛争の未然防止を図る上で最も重要な課題であると考えます。今回の法改正ではどのような手当てを行ったのか、お尋ねをしたいと思います。
#54
○政府委員(小野邦久君) 不動産業に従事する方の資質向上を図るということは、業務の適正な執行の確保のために大変大事な要件であるというふうに考えております。このために宅地建物取引主任者制度といったようなものもあるわけでございますが、こういう主任者を育てるということのほかに、例えば主任者のもとでいろいろ実際の業務に従事される従業者の方々がたくさんおられるわけでございます。こういう従業者の方々の資質の向上を図るということも、不動産取引の公正さ、あるいは取引の安全を確保するためには大変重要なことだと認識しております。
 今回の法律改正では、実際に宅地建物取引業の実務に精通した信頼できる者が従業者に対して行うような講習を法律上義務づける、法律上明確に位置づけまして、義務づけるというか位置づけるというふうに表現した方がいいと思いますが、位置づけまして、適切な講習の受講機会をそういう従業者の方々に提供する。それと同時に、その講習を修了された方に対しては、例えば宅地建物取引主任者資格試験の一部を免除するといったようなそういうインセンティブを与える。研さん意欲を高めるということによって、すぐれた従業者、場合によっては実務経験や知識にすぐれた主任者の誕生にもつながる、こういうことも考えられるわけでございまして、そういう一つの法律上明確に位置づけられた従業者に対しての講習制度というものを今回のこの法改正によってお願いをしようというふうに考えているところでございます。
#55
○三上隆雄君 従業者の資質の向上を図ることが、宅地建物取引業の信頼性を向上させる上でぜひとも必要な施策であると考えるわけであります。政府はしっかりと取り組んでもらうように要望をしておきたいと思います。
 それでは次の問題に入らせていただきます。
 次は、都市緑地保全法の一部を改正する法案に関連して、大臣がよく言われる今回の緑の政策大綱を主に伺いたいと思います。
 緑豊かで美しい町づくりを推進し、国民が真に豊かさを実感できる安全で快適な生活環境を実現していくことが極めて重要な課題であります。
 このため、建設省においても、昨年、緑の政策大綱を作成し、都市公園の計画的な整備や公共施設の緑化等について緑のオープンスペースの確保を総合的に推進するということを伺っておりますけれども、その緑の政策大綱の概要はどうなのか。また、その方策をどうとっていかれるのか。そしてまた、行政主体の施策ではなく地域住民との一体的な取り組みが必要と考えるわけでありますが、建設省はどのように考えておられるのか。そして、緑の保全や創出に関する住民、企業等の最近の動きを建設省としてはどのようにとらえているのかをお尋ねいたしたいと思います。
#56
○政府委員(近藤茂夫君) 先生御質問の第一点の政策大綱の概要でございますが、まず基本的な考え方として、自然との共生というのが第一点として挙げられております。大臣の先ほどの御答弁の中でも御指摘されました。そのほか基本的な考え方としては、多様な余暇空間づくりの推進、そして四点目の視点としては、市民の参加、協力による緑の町づくりの推進。
 こういった基本的視点のもとに、具体的な目標といたしまして、二十一世紀初頭を目標にいたしまして、建設省所管の公共施設を中心に都市公園あるいは道路の緑化空間、あるいは河川の緑地空間、緑化空間、こういった緑の公的空間を三倍にしよう。それから、そこに生えております高木の本数を三倍にしよう。さらに、市街地における広義の緑地の比率、現在二割でございますが、これを三割にもっていこう、こういったことを基本目標としているわけでございます。
 それから、先生御指摘の二番目の点、どういう格好でこれを実現していくのかということでございますが、基本的にはこれは市町村において、先回の法律改正で制度化を認めていただきました緑の基本計画、緑のマスタープラン、この中で具体的な目標が立てられていくことになるわけでございますが、それを応援する建設省の体制といたしましては、省を挙げて、都市局だけではなくて関連する道路局、河川局、三局が一体となってそれぞれ所管の公的空間の推進計画、これを年次計画としてまずまとめていこうということが第一点でございます。
 そして、具体的な予算制度といたしましては、市町村が定める緑のマスタープランの中で具体的な目標、整備量あるいは整備する地域、こういった計画を立てるわけでございますが、特に推進を図るという観点から、この緑の基本計画の中ではそれぞれの市町村の町の顔となるような重点地区につきまして緑化重点地区というのを設けていただく。その地域内の公園整備等あるいは道路空間の緑化、河川の緑化、こういった緑の政策を基本的に三年以内で全部実現してしまおうという緑化重点地区整備事業というのを予算制度としても導入いたしております。
 こういった取り組みによりまして、具体的にそれぞれの、この緑の政策大綱を踏まえて市町村が具体の緑のマスタープランで定めた計画の内容を応援していこう、こういう考え方に立っているわけでございます。
 その中で、先生御指摘の三番目の点でございますが、いわゆる地域住民との一体的な取り組みが必要になるのではないかという御指摘がございましたが、まさに私どもはこういった大きな目標をできるだけ早い時期に実現していかなければいけないというそういう状況でございますので、公的主体が中心になることはもちろんでございますが、地域住民との一体的な連携、これが必要不可欠。そういった考え方に立って、そしてその考え方は先ほどの緑の政策大綱の中での基本的視点の中にも盛り込まれているわけでございますが、そういった視点に立って住民とのあるいは地元企業との一体的な取り組み、これがもう基本的に必要ではないか。今回の法律改正の視点は、その視点に立って提案させていただいているところでございます。
 それから、具体の動きについてもちょっと先生は御質問で触れられたわけでございますが、非常に幸いなことにそういう地域住民、地元企業の動きが出ております。先ほど御紹介いたしましたように全国で既に三十六の財団法人ができておりますし、一般論として最近ではいわゆる町づくり運動というのが地元住民を中心としてそれに専門家が加わる格好で動きが出ているわけでございますが、私どもそういった動きを非常に歓迎し、それに対する応援体制についても種々方策をとっているわけでございます。とりわけ、緑に関しましてはそういう動きが出ておりまして、建設省が緑の愛護運動というのを毎年定期的に行っているわけでございますが、それに参加する団体の数も非常にふえているところでございまして、そういった動きを支援し、そして活用させていただいて、大きな目標である緑サンサン・グリーンプランの推進に万全の体制をとっていきたい、このように考えているところでございます。
#57
○三上隆雄君 ただいま政府委員から大綱についての御説明がございました。
 先ほど松谷委員の質問にも大臣からお答えがありましたけれども、聞くところによりますと、緑サンサン・グリーンプランというのは大臣みずからが命名されたようでございまして、最後に、大臣から何としてもこのプランを実現させたいという意欲を御提示願って、私の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。
#58
○国務大臣(野坂浩賢君) 私が言い出したというわけではなしに、近藤局長が原案をつくったのを、それをもじって緑サンサン・グリーンプランと、こういうことを言ったわけです。太陽はさんさんと輝く、三メーター以上の木は三倍にする、都市は緑が三割ある、そういうことになれば都心の住宅も三十分で職場に行けるところに建てようということで、緑ですべてサンサン、三、三と、こういうことで合い言葉にしながら進めるということになれば、全省挙げての運動になるではなかろうか、こういうふうに言ったわけであります。
 先生が御指摘いただきましたように、緑を守り、緑を進め、心豊かな町づくり、福祉の町をつくることこそ人にやさしい政治の具体化ではなかろうか、こういうふうに考えております。
#59
○三上隆雄君 御期待を申し上げます。ありがとうございました。
#60
○広中和歌子君 先週末、私は長野県松本市に参りました。列車の中から外を見ますと、新宿を出発して中野区、そして杉並区、その辺の住環境の貧しさを非常に痛感いたしまして、そして次第に列車がいわゆる田舎、田園の中に入ってまいりますと、そこに建っている住宅の立派なことに本当に感心すると同時に、うらやましく思ったわけでございます。
 これから都市の住民のためにいろいろな政策をやっていただかなければならない。そういう中で、この都市緑地保全法は大変結構な法律だと思いますし、大臣のおっしゃる緑サンサン計画、ぜひ私どもも応援したいと思います。この法案につきまして若干お伺いしたいと思います。
 緑地管理機構、これは市民緑地の管理あるいは緑地の買い取り等を行う法人、これを設立されるわけでございますけれども、これができますと、この法律が通った後、この機構が積極的にアプローチして緑地保全の推進が進むと考えてよろしいのか、そしてまた、土地を売りたくない地主や自分で管理する地主に対してはどういう対策があるのか、この二点についてお伺いいたします。
#61
○政府委員(近藤茂夫君) この法律が制定されますと、まずこれについて周知徹底することが必要になろうかと思いますが、既に自発的な動きとしてもう活動が行われております。したがって、非常に理解されやすいだろう、法的枠組みを講ずることによって公共団体としても支援体制がとりやすいだろう、基本的にはこのように考えておるところでございます。
 それで、先生御指摘ございましたように、管理について、自分は所有権は手放したくない、しかし管理については、特に例えば屋敷林ということになりますとなかなか大変だ、そういったところがいわゆる管理機構、財団法人が中心になって活動する場面になってくるかと思います。
 公共団体は、基本的にはこの緑の政策大綱の中で一番中心になるのは都市公園でございますので、全面的に買収して、そして最も理想の形で管理する。それを補完する意味合いで公共団体ではない緑地管理機構が、そしてまた売却する意図はないけれども管理はゆだねよう、こういう土地所有者の申し出に基づいて補完的な役割として活躍、それが今回の法律の主たるねらいということになろうかと思います。
#62
○広中和歌子君 どうもありがとうございました。
 次に、急ぎますけれども、宅地建物取引業法についてお伺いいたします。
 この指定流通機構に加盟するとさまざまなコストがかかるんではないかと思いますけれども、まずどのくらいかかるのかということ。それから、中小企業者、中小零細というんでしょうか、そういう業者の負担にはならないのかどうか。まずコスト面についてお伺いいたします。
#63
○政府委員(小野邦久君) 今ございます三十そのうち、例えば首都圏一都三県の指定流通機構でございますけれども、これも含めましていずれも業界団体がかかる費用を出し合うというか、持ち寄って運営をしてきております。
 そういう場合に、それがどのくらいの額になるのかということでございますけれども、私どもが聞いておりますところでは、一会員当たり年間二万円ぐらいの額じゃないかというふうに考えているわけでございます。
 もちろん、具体的な業者の方が登録をする場合に、登録情報等をコンピューターとアクセスをして聞くといった場合に、パソコンとかあるいはファクスを使ったりするわけでございます。パソコン会員あるいはファクス会員というような区別もございますけれども、これは当然一般の通信料はかかるということでございます。
 大まかに考えまして、今のそれぞれの地域の指定流通機構によって金額ももちろん違うと思います。より以上に多くの方々が参加する場合、あるいはそうでない場合、いろいろございますので、ただ一般的に考えて、首都圏の例を申し上げるとそんな状況がなと、こういうことでございます。
#64
○広中和歌子君 この指定流通機構にはどのような物件情報の登録が義務づけられているのか。この情報の中には、実際成立した売買価格は入力されて消費者に公開されるのかということをお伺いします。
#65
○政府委員(小野邦久君) 具体的な情報の内容でございますけれども、これは例えば専任媒介契約を業者の方が締結をした場合には、その当該専任媒介契約の目的物でございます宅地でございますとかあるいは建物につきまして、その所在あるいは規模、それから形質、あるいは売買すべき価格、自分がどのくらいで希望するかというようなこと、その他建設省令で定める事項を登録させるという形にいたしております。
 具体的に、今後、この法案をお認めいただきまして、実施ベースに入って省令をつくる場合には、例えば登録すべき事項として考えられるものは、その宅地または建物の敷地を含む地域の用途でございますとかあるいは交通状況とか、あるいは一般に不動産取引の場合には図面が大変参考資料になるわけでございます、そういう図面登録の有無とかあるいは引き渡しの時期といったようなことを念頭に置いて省令を定めていく、それが結果的に登録の情報になると、こういうことでございます。
 具体的に契約をした場合に価格でございますけれども、価格も不動産取引の中で一番重要な要素と、こういうことにもなるわけでございます。これについては当然成約をいたしましたら、どういう価格で契約をしたかということを不動産業者の方は指定流通機構に成約状況の報告をする、こういう形にいたしております。当然、その中では価格も報告事項ということで指定流通機構に報告をしていただく、こういうふうにしたいと思います。
#66
○広中和歌子君 希望価格と実際に売買が成立した価格の間には、今のようなバブルが崩壊した後の市場ではかなりの乖離があるんじゃないかと思いますけれども、そういうことが実際の売買成立価格、それが知らされますと非常に市場はオープンになって結構じゃないかと、少なくとも買い手の側から考えるわけでございますが、そうしたものを載せることを義務づけられているのか、そして通知をしない者に関しては罰則規定があるのかどうか、これについてお伺いいたします。
#67
○政府委員(小野邦久君) 希望価格と実際の成約価格は、売り手の側にとりましては通常、通豊かどうかちょっとあれでございますけれども、違うということもあるわけで、これは買い手も同様でございます。そのところに不動産取引の難しさというものもあるわけでございますけれども、具体的に成約になりまして、どういう価格で成約をしたか、契約が成立をしたかということを報告してもらうわけでございます。
 ただ、これは一面で考えますと、依頼者でございます消費者の、幾らで売れたか幾らで買えたかというのは、それがそのままの形で公表されるということになりますと、ちょっとこれはなかなか個人のプライバシーの問題もございまして、一般的な一つの市況という形で、例えばある一定の地域における坪単価が幾らかということは、これはそれなりの公表ということもあり得るわけでございます。具体的にだれだれ所有のこの土地が坪幾らであったかということは、これはなかなかそのまま公表するということは難しいと思っております。
 今回の指定流通機構の改正の大変大きな目的でございます一般的な市況の公表もそういう点に十分配慮して、問題のないような形で市況を公表するということを考えていかなければいけないと思っております。
 さて、その場合のそういういろいろな情報の根源になります成約通知義務に違反した場合にどうかということでございます。成約情報をきちっと指定流通機構に報告してもらうということを義務づけているわけでございますが、ただ、この義務違反があった場合を考えました場合に、それは直ちに消費者の利益あるいは権利を侵害することになるのか、そういう反社会的な行為かということになりますと、そこまではちょっと考えられないわけでございます。あくまでも当該不動産業者と機構の関係ということもございますので、行政庁による監督処分という対象にはなっても、罰則を適用してまで担保しなければならない反社会性を糾弾すべき行為かということになりますと、ちょっとそうは考えられないということで、現在罰則の対象にはいたしておりません。むしろ、行政庁による監督処分の対象ということによって義務の確実な履行を担保しよう、こういうふうに考えているわけでございます。
#68
○広中和歌子君 実際の取引の価格が知らされること、市況とおっしゃいましたけれども、それが非常に大切だと思いますのは、今いわゆる路線価額とかそれから固定資産評価額とか、そういうものが実勢よりもかなり上回っているということがあるわけでございまして、やはり下がったものであるのだったら下がったなりの評価もされなければならないし、そういう実態に基づいて取引というのが公正に行われなければならない、そういう視点でお伺いしているわけでございます。
 今、本当に住宅、土地が下がっている。高く値をつけますと取引が成立しなくて腐ってそこに存在しているというようなことがいっぱい、腐ってという言葉はともかくとして、ともかく売れない土地なり建物なりアパートなりがいっぱい存在しているというような状況があるわけでございます。今まで都市部、都心に住みたいと思っていても住めなかったような人たち、そういう人たちがそろそろ買えるような値段になったなということで、買おうという関心を持つ人がふえているのじゃないかと思いますけれども、そこで問題は購入する場合のコストでございます。
 媒介手数料というのがございます。それは公定で買い手が三%、売り手が三%払っている。それはよくわかっているんですけれども、それ以外に例えば五千万なら五千万というマンション、これは年収一千万の方、中堅サラリーマンが年収の五倍で買える値段、五千万円の物件を手に入れようとした場合にどのようなコストがかかるのか、つまり五千万円プラス三%プラス何がかかるのか、お伺いいたします。
#69
○政府委員(小野邦久君) 五千万円のマンションを購入する場合にどういうコストがかかるかということでございますけれども、いろんな条件があると思うのでございますが、現在の仲介手数料は、お話のとおり、買おうとする場合には三%、買い手としては三%の手数料が上限としてかかる、こういうことでございます。
 今、先生のお話は五千万のほかに、例えば当該不動産を取得することによる不動産取得税でございますとか、具体的に登記をする場合には登録免許税もかかるわけでございます。そういう公租公課のたぐいがございます。それから、みずから不動産業者と情報を交換して依頼する媒介契約で、仲介を例えば依頼をするとした場合には、そこへ出向いていっていろいろ相談をするといったようなこともあるわけでございます。
 そういうようなことを考えて、五千万にどのくらいの価格がオンされることになるのかということでございますけれども、一般には住宅の場合には、不動産取得税あるいは登録免許税も大変安く政策的な配慮をいたしておりまして、地域によってももちろん違うわけでございますし、それ以外にコストはどういうものがあるのかということを一概になかなかこのぐらいの金額だろうというふうに申し上げかねると思いますけれども、通常想定される本体の価格以外のものとしては公租公課と、それからみずから相手を見つけないで業者に購入の媒介を依頼した、仲介を依頼したという場合には三%を上限とする手数料がかかる、こういうことだと思います。
#70
○広中和歌子君 売買価格以外に登録免許税と不動産取得税というのがかかります。
 これは実際あるケースなんでございますけれども、例えば都心のマンションなんというのは一時四、五倍に値上がりいたしまして、今またもとの値段に戻っております。それで、大蔵省の方にいらしていただいておりますけれども、登録免許税はどのようなベースでおかけになっていらっしゃるか、お伺いいたします。
#71
○説明員(竹内洋君) 今お話がございました五千万円のマンションを購入するという具体例を使いまして登録免許税について御説明させていただきたいと思いますが、一応その場合でも一定の前提を置く必要があろうかと思っておりまして、次のような前提を置いたという中でお答えさせていただきたいと思います。
 まず新築の居住用のマンションを取得したということにさせていただきたいと思います。この場合は、先ほど建設省の方からも御答弁がございましたように、住宅用価格の軽減の対象ということで、登録免許税の税率は千分の六から千分の三に軽減しておるところでございます。
 それから次に、五千万円のマンションのうち、土地の部分と建物の部分という問題がございまして、一応この場合の前提としましては、土地の価格は二千万円、建物の価格は三千万円とさせていただきたいと思います。その場合に、固定資産税の評価額というものは時価の七割程度と言われておりますので、この場合の登録免許税の課税標準となる固定資産税評価額は、土地では二千万円の七掛けの一千四百万円、建物では三千万円の七掛けの二千百万円といたします。この場合の登録免許税の税額でございますが、土地分につきましては二十八万円、建物分については六万三千円、合わせまして合計三十四万三千円となろうかと思います。
#72
○広中和歌子君 中古の場合は住宅の部分は非常に少なくて、土地の部分が非常に多いですね。その場合はどうなりますか。ケースによりますけれども、例えば土地の部分が四千五百で、住宅が五百といったようなケースでございますけれども、同じような率でかかるわけでございますね。
#73
○説明員(竹内洋君) 今おっしゃったのはすぐ計算できませんが、この委員会の最中に計算してお答えさせていただきたいと思います。
#74
○広中和歌子君 私が申し上げたいのは、具体的なことというよりは、今中古のマンションなんかは土地の価格が非常に高く評価されてしまっているわけです、現在の固定資産評価額。それが例えば二年前の評価で三年間は変わらないわけでございまして、実勢は非常に下がっておりますのに、固定資産評価額を非常に高く設定しておりますために、例えば五千万円の中古の住宅を手に入れたいといった場合に、あるケースでございますけれども約一〇%近く、八%ぐらいでしょうか、かかっているというケースがあるわけでございます。
 今までは、土地、住宅などを売る場合に非常にコストが、譲渡税ですかがかかって問題になり、そういうことに対する配慮というのはいろいろされたわけでございますけれども、今度取得する側のそういう免許税、あるいは取得税、そういうものが非常に高い。それもベースになっておりますのが、土地の評価額が下がった実勢に追いついていないということのために非常に高い税金を払わなければならないという現状があるわけでございまして、これをぜひ御検討いただきたいと思います。
 やはり、下がったなら下がったなりにそういう消費者というんでしょうか、一般市民にとって住宅を取得しやすい、あるいは売りやすい買いやすい、そういう状況を、そういう市場をつくっていただきたいと思うわけでございますけれども、こういう現状がある限り、せっかく中古マンションなどが安くなりましても、土地の固定資産税の評価額が非常に高いために取得できないという現状があることを御指摘したいと思いますが、もし御意見があれば。
#75
○説明員(竹内洋君) まず、今先生から御指摘がありました四千五百万円、五百万円のケースでございますが、とりあえず今さっと計算しましたところ、先ほどの土地分が約六十三万円、建物分で一万五百円でございます。合わせまして六十四万五百円ということでございます。ちなみに、先ほどの新築の五千万円のマンションのケースでございますと税負担は〇・七%でございますが、今先生の御指摘いただきました土地が四千五百万、建物が五百万というケースでも登録免許税の負担はたかだか一・二八%でございます。
 今、その中で、先生御指摘がございました固定資産税、土地が上がったということに伴って、地価の上昇に伴っていわゆる登録免許税の負担が過大になっているのではないかというお話でございますが、平成六年の固定資産税評価の適正化に伴いまして登録免許税の負担も増加することになったわけでございます。しかし、特に今回の固定資産税評価の引き上げが約三倍と、これまでにない大きなということでございましたものですから、私どもはそれを考慮いたしまして、平成六年の四月一日から平成九年三月三十一日までの間の措置といたしまして、課税標準を百分の五十とする負担調整措置を講じているところでございます。
 ちなみに、さらに負担調整の上昇をなだらかなものとするため、経過措置といたしまして平成六年四月一日から平成八年三月三十一日までの間の課税標準は百分の四十とするということで、特段の措置を設けておるわけでございます。
 先ほども計算例を申し上げましたけれども、その計算例の中でも、土地の移転登記を計算するのに当たりましては〇・四掛け負担調整をやっておるわけでございまして、ちょっとその一〇%を超える例というのが果たして登録免許税だけなのか、先ほどおっしゃられた不動産手数料、あるいは不動産取得税、全部加えたかどうかわかりませんが、少なくともこのような負担調整等を行うことによりまして、固定資産税評価が上がったことに伴う負担増ということは過大なものにならないように十分な調整を行っているところでございます。
#76
○広中和歌子君 ここは個別具体的なことでお伺いする場ではないと思いますので、後ほどまた別の場でお伺いさせていただきたいと思います。
 次に、円高の問題についてお伺いしたいと思います。
 国務大臣として、大臣もこの円高傾向をどうやってとめたらいいかということで御関心を払っていらっしゃると思います。そして、建設大臣として、建設業界として、建設市場として市場開放あるいは内需拡大、そのために御努力をなさろうという御決意でいらっしゃると私は思うのでございますけれども、建設業界の市場開放についてどのようなお取り組みでいらっしゃるのか、まずお伺いいたします。
#77
○政府委員(小野邦久君) ちょっと最初に事務的な御説明を私の方からさせていただきたいと思いますが、円高に絡めて日本経済の今後の動向がどうなるのか、あるいは内需振興の観点、あるいは貿易の黒字を減らすような観点からも、例えば建設業の市場開放をどう進めていくのか、こういうお尋ねでございます。
 建設業の市場開放につきましては、関西国際空港を契機としていろいろな、特にアメリカとの間で日米建設協議というのをずっと行ったわけでございます。一九八八年の建設協議におきましては具体的なプロジェクトを決めまして、アメリカの建設企業が日本に参入しやすくなるような、そういう習熟措置の一つとしてMPA措置というのを決めまして、具体的な幾つかのプロジェクトごとに外国の企業が、特にアメリカの企業が日本に参入しやすいような措置を講じたわけでございます。
 これで何年がやってきたわけでございますけれども、平成五年でございましょうか、クリントン政権になってアメリカの考え方が大きく転換をいたしました。そういう具体的なプロジェクトごとの参入習熟措置というような措置ではなくて、契約制度自体を、例えばアメリカは一般競争が原則でございますので、そういうような一般競争を念頭に置いた契約方式に改めたらどうだといったような御意見が強く出てまいりました。一たん、やっておりましたMPAの書簡の交換による新しい参入障壁からむしろ習熟のための措置へ転換をしていく、そういう協定自体のフォローアップ作業を中断いたしまして、アメリカとの間で契約方式をどうするかということを議論したわけでございます。時あたかもゼネコンによる一連の不祥事というものがございまして、国内におきましても契約制度自体をどうするかということは大変大きな議論になっております。
 そういう時期でもございまして、御案内のとおり昨年の一月に政府としては行動計画というものをつくりまして、一般競争を原則としてある一定の規模以上のものに導入しよう、こういうことにしたわけでございます。一般競争ということになりますと、資格要件を満たした国内企業、外国企業を問わず自由に参加できる、こういうことにもなるわけでございます。
 また、外国企業をどう評価していくのかという点についてのそれなりの措置というものも決めておりまして、現在では、一般競争を全部やっておるわけではございませんので、ある一定の規模以上の一般競争については自由に外国企業も市場に参加をしていただく。同時に、七億三千万以上の、直轄の場合でございますと七億三千万以下の指名競争につきましても自由な参入をより以上に促進をしていこうということを考えて、現在参入のためのいろいろな仕組みはできている、私はこういうふうに考えているわけでございます。
#78
○広中和歌子君 その結果として、輸入住宅が一千五百万戸入ったと。百五十万戸のうち千五百万戸入ったわけでございましょうか。
 いずれにいたしましても、輸入住宅にいたしましても輸入建材にいたしましても、これ円高メリットが随分生かせるところじゃないかと思いますが、現実に輸入業者が日本の建設業者であったりあるいは建材メーカーであったりした場合には、ウイスキー会社が外国製のウイスキーを輸入した例と同様でして、決して円高メリットというのが消費者に還元されない。つまり、せっかく安く輸入されたものでも高く売られてしまう。
 現実に、輸入機材、窓枠とかドアとかの建具、じゅうたん、壁材、トイレット、台所、洗面器などのそうした備品、現実に例えばアメリカやヨーロッパの市場で売られているもの、それがそのままもし日本に入ったら、仮に運賃を入れたといたしましてもかなり消費者に選択肢が広がるし、好みもあるでしょうけれども、結構安いものがあるんではないかと思いますが、そういう意味での市場開放、何というんでしょうか、目に見えない障壁があるんではないかと思いますが、そういう点に関しての建設省のお取り組み、市場開放へのお取り組みについてはどうでしょうか。
#79
○政府委員(小野邦久君) 特に輸入資材、住宅も含めまして、これについての輸入障壁がないのかというお尋ねでございます。
 確かにこれだけの円高でございますので、価格的なメリットというのは大変大きなものになりつつあるということも事実だと思います。私の方では、一般的に住宅にしろ公共工事にしろ、建設生産物の価格が外国に比べて高いのではないか、こういう御指摘もいただきまして、省内に委員会等をつくりまして徹底的に議論をいたしました。
 特に、公共工事等につきましては、同じ仕様、同じ設計書に基づく例えば建設生産物をアメリカでつくった場合にどうなるのかという個別の計算までやってみたわけであります。やはり建設生産の場合には、資材のウエートというのはかなり高いものがございますので、資材が同じようなもので価格的に安くなれば当然建設生産物の価格も下がる、こういうことも事実でございます。
 現に、公共工事についての建設費の縮減に関する委員会等でもそういう御指摘をいただきました。資材の面からなるべく建設生産物の価格を引き下げる努力をすべきではないかと。一つはやはり大量に使用するメリットというものを生かせないか、こういうことでございます。一遍にたくさんの資材を購入するということは、やはりマスプロダクションの利を利用して物流コスト等も引き下げることができるわけでございます。そういう点のことが考えられないかという御指摘がございます。
 なるべくそういうより多くのものを利用するような場合に、一件当たりの単価というのは当然安くなるわけで、そういう努力もしよう。あるいは輸入の資材につきまして、どうしてもやはり建設業者の方は、身近に日本メーカーの建材店とかあるいは代理店等があるわけでございますので、そういうものを利用しがちだと。要するに、外国の資材についてどちらかというとなかなか情報も得にくい、あるいはファミリアでない、こういうこともございますので、なるべく日本の建設業者の方々が外国の資材に親しめるような、あるいは情報をすぐ得られるような、そういう外国資材のフェアというものもやろうとか、いろいろなそういうことを考えております。
 現実に、三月末には幾つかの外国企業の参加を求めて横浜でフェアをやって、そういうものを一つのPRの材料ということで外国資材の購入、使用の促進が図れないか、こんなようなことも考えております。
 いずれにいたしましても、円高ということになりますと建設資材の価格の低減を通じて建設業には有利に働く、こういう事実もあるわけでございます。ただ、先生御指摘のとおり、それが建設業自体が中でそれを使ってしまうのではないか、消費者に還元されないのではないか、こういうことでございますけれども、例えば公共工事を例にとりますと、公共工事の積算はやはり実勢の価格というものを基礎にやっておりますので、価格が下がれば当然それによって積算をして予定価格をつくる、こういうことにもなるわけでございます。
 現実に、輸入資材につきましても幾つかの物価調査機関で、そのものではございませんが参考的に、例えば韓国産のセメントがどういう価格なのかということも、今物価情報等でお知らせすることにいたしております。そういうものを十分参考にして、適正な実勢の価格というものを反映するようにしております。
 したがいまして、円高を通じて価格が安くなれば、それは当然積算価格等を通じて建設生産物の価格に反映をする、そういう仕組みになっているということの御理解をいただければと思います。
#80
○磯村修君 都市緑地のことにつきましてお伺いしたいのでありますが、最近地方の都市へ行っても、だんだん緑地帯というものが少なくなってきているということですね。我々も地元に帰っても、そういう緑地帯が少なくなっているなという感想を日ごろから持っていますし、あるいはまた非常に田園も次第に住宅地化してきている。こういうふうなことを見ますと、これからの市街地の緑地化ということは大変重要な役割を果たしていくであろうと私ども考えております。
 そこで、せっかくそういう緑地事業というものを推進していくためには、そこに住む人たちの憩いの場所とか、そういう趣旨だけではなくて、やはり我々が教訓を受けた阪神大震災というそういう立場に立って、これからの緑地化というものも、防災公園というふうなそういう意味を深く描いたものを実現していく必要があるんではなかろうか、こういうふうに考えるわけであります。
 そこで、建設省の緑地化推進、公園をつくっていくというそういう推進事業に対して、こういう防災公園を非常に意味づけた公園づくりというものについて、ちょっと所見を伺っておきたいと思うんです。
#81
○政府委員(近藤茂夫君) 先生御指摘のとおり、今回の阪神・淡路大地震におきましても一公園緑地、いわゆるオープンスペースが非常に機能としての重要性が現実の場で認識されたわけでございます。とりわけ、既成市街地におけるそういう緑のオープンスペースの重要性が認識されたと私どもは考えているわけでございまして、そういった意味合いにおいてとりわけ既成市街地の中で緑を確保する、これがまず重要である。
 先回の御審議におきまして、いわゆる都市居住推進の観点からの都市再開発法の一部改正、大都市法の一部改正の制定をさせていただきました。
 これは、都市居住を推進するという観点からの法律でございますが、同時に既成市街地におけるきちっとした生活環境基盤を整えた上で住宅を供給していこうということでございますので、そのために中心となる面的整備事業、市街地再開発事業とか、あるいは特定土地区画整理事業、こういう事業手法が発動しやすいようないろいろ要件改正をしていただいたわけでございます。
 そういったものを活用しながら、面的整備の中でできるだけオープンスペースを確保していくことが非常に重要である、これがまず第一の基本認識でございます。
 それからもう一つ、私ども防災公園として位置づける以上、単純にオープンスペースを整備するだけではなくて、非常時における避難地あるいは災害復旧、復興の拠点という位置づけもされることになるわけでございますので、この都市公園の整備の際には、いわゆる地下の貯水槽とか、あるいは医療品、食糧等の備蓄倉庫、こういったことについてもやはりあわせて防災拠点として位置づけられた公園については整備していかなければいけないのではないか。
 そういった観点から、実は今回の六年度補正におきましても、いわゆる災害関連といたしまして、今までなかったこういった公園の中の貯水槽等に対しても補助制度が新たに創設されておりますので、こういったことも活用していかなければいけない、このように考えているところでございます。
#82
○磯村修君 バブルの当時、もう山も削られて、どんどん山の上に住宅がはい上がっていくような状況も見られて、今もう周りを見ても本当に住宅で山が埋まっているというふうな感じさえもするんですね。しかも、田んぼはもうどんどんつぶされて家が建っている、住宅地に変わってきているというふうなことで、緑に対する関心というものはこれから大いに我々は持って考えていかなきゃいけないと思うんです。
 ともあれ、そういう市街地にいろんなそういう緑地帯を設ける場合においても、やはり土地がなければできないわけでありまして、そういう土地を、そのための土地を提供していく、そういう提供しやすいというか、これを使ってくれというふうな、そういう条件をやはり整えていかないと、なかなか持ち主もオーケーしないだろうと思うんですよ。そういう緑地を進めていくためには、やはり条件もそれだけの伴ったものを整備していかないといけないと思うんですけれども、その辺の今の現状と、それから将来どういうふうな条件整備が必要であるか、お考えをお伺いしたいと思います。
#83
○政府委員(近藤茂夫君) 今回の市民緑地制度、基本的に地主が土地を提供していただく、申し出に基づいての制度ということでございますので、確かに提供しやすい条件整備というのは非常に重要な課題になろうかと思います。
 基本的にはまず固定資産税の問題があろうかと思いますが、これは実は法律制度として構築するためには、制度上も非常にかたい制度として構築しなければ、なかなか法律上の免除という規定は導入できない。そのことはプラスになるかもしれませんが、やはり地主さんはいろんな希望があるわけでございますので、できるだけいろいろな要望に弾力的に対応できるような仕組みにしていかなければいけない。基本的に地域住民の発意に基づく制度として構成しておりますので、余り枠をはめる形は避けたいという考え方がございます。
 それから、基本的に今の公共団体の運用状況を見ておりましても、公共団体に対して土地をお貸しするという場合には、大体においてそのいわゆる賃料を公共団体が払うかわりに固定資産税を減免するという実態がございます。これは、基本的には地主と公共団体の契約、協定の締結段階でそれぞれ処理されることが望ましいだろう、実態的には恐らく何らかの格好で減免されることが望まれるだろう、そういった観点から制度上はきっちり位置づけておりません。基本的に運用に任せているわけでございますが、実際上は恐らくそういった条件整備は出てくるであろう。
 もう一つ、条件整備で非常に重要な点は、いわゆる個人の場合には相続税ということになるわけでございますが、これについては私ども今後の課題として、この制定後早急に主税局と相談していきたい、このように考えているところでございます。
#84
○磯村修君 そういう緑地公園というふうなものをつくっていくために、土地所有者もそれに協力できやすい状況というものをぜひつくっていってほしいと思います。
 それから、土地というのは、提供された土地を借り上げるのにこれは五年以上ということですか。もちろん買い上げるということもできるわけですね。そして、その場合に国の方の助成と申しましょうか、そういう場合はどういうふうな格好になっているんですか。
#85
○政府委員(近藤茂夫君) 地主の方が、むしろ借りてもらうよりは買い上げてほしいという要望であれば、これはもう基本的に都市公園として整備していくということになろうかと思いますが、その場合には国の助成措置で十分応援することができる、このように考えております。
#86
○磯村修君 それから、防災の観点から、私も新聞の投書欄を見ておりましたら大変貴重な提言が目にとまったわけなんです。例えば道路のことについて、ちょうど緑の問題ですから関連してちょっとお伺いしたいんですけれども、アメリカでは、既に震災でもってつぶれた、壊された道路は復旧しないでそのまま撤去してしまってそこを緑地にして、そしてもう道路は地下に滞らせてつくっていく、こういうふうなことが現実に行われているという投書を見たんです。
 もし、そういうことが事実技術的に可能であり、またそれが一番いいんだということであれば、一番これは、今もすべて電線は共同の地下に滞らせてしまうというふうなことも言われている時代ですから、やはり道路だけ上に残すということもあれですから道路も一度に地下に滞らせてしまって、そして例えば住宅の密集地とか市街地、そういうところを通過する高速道路というものはやはり地上ではなくて地下につくっていくということも、防災の面から考えた場合に一つの大変貴重な指摘ではないかと思うんです。将来、日本の国もそうしたことも描きながら道路建設というものを考えたらいかがか、こういうふうに思うんですけれども、建設省のお考えはいかがですか。
#87
○政府委員(藤川寛之君) 今お話があったような外国の例、そういうことがあるということは聞いているわけでございます。
 ただ、今回の阪神高速道路の倒壊等被災を受けた区間につきましては大変重要な路線でございまして、御承知のとおり、国道四十三号それからこの阪神高速の神戸線という二つの路線、被災前の交通量が一日約十九万台というような阪神間のまさに日常生活とか経済活動を支えている大変重要な役割を果たしている路線でございます。それが現在四十三号が四車線しか確保されていないと、大変な交通混雑を来しているわけでございまして、これからの地域の復旧とか復興のためにはやはり阪神高速をできるだけ早く復旧することが必要であるというふうに私ども考えているわけでございます。
 そこで、神戸線の被災状況でございますけれども、橋脚が大分やられているんですが、橋脚は全体で千百八十基あるんですけれども、実際に新しくつくり直さなければいけない橋脚というのが百六十基でございまして、それ以外の橋脚につきましては補修とか補強をやろう。それから損傷を受けていない橋脚もございます。ですから、九割弱の橋脚につきましては補修とか補強で使っていきたいというふうに考えております。そういうことで、また崩壊したところも、倒壊したところにつきましても、橋脚の柱の方はつくり直すわけですが、その下の基礎とかくいとかがありまして、そういうものも利用したいというふうに考えているわけでございまして、そういうふうにできるだけ利用できるものは利用いたしまして、一日も早い復旧を図りたいということで現在取り組んでいるわけでございます。
 ただ、この路線につきまして、大変交通量の多い幹線道路でございますので、緑地帯の設置とか、具体的な環境対策というのを今後関係機関と調整を図って、できるだけ沿道環境の改善を図るように私どもとしても努めていかなければいけないというふうに考えているところでございます。
#88
○磯村修君 都市の高速道路というのは一つの大変近代的なイメージがあるわけなんですけれども、しかしこれからは防災ということを考えながら、道路の建設というものを考える場合、やはり都市の景観と防災という両面を考えながら道路というものを十分に地下に滞らせるような形でもってつくるということも一つのこれからのやり方ではなかろうか、こういうふうに私は思いますので、将来的にもまたその辺のことも御検討いただきたい、こういうふうに思うわけでございます。
 それから、緑地公園というのをこれから市街地にどんどん推進していくという場合、やはり防災の面からも公園と公園を結ぶ道路、散策道というものが大変重要な役割を果たすわけです。例えば、よく外国の映像なんかに出てきますけれども、小動物と人間が共存しているような公園がございますね。ああいうものが一たん災害があったときに人命を守ってくれる場所にもなる、こういう一つのことも言えるんです。
 そういう意味合いにおいても、私、建設省の何か計画、構想を読みましたけれども、少し歩けば必ずそこには公園があるというふうな都市づくりをしていくんだということを読んだ記憶がございますが、やはりそういう公園と公園を結ぶような散策道みたいなもののネットワークをどんどんつくっていく、こういうこともこれからの緑地公園を進めていく上において大変重要なことだと思うんです。ぜひ実際にそれが実現できるように推進してほしい、こういうふうなことを思っております。
 それから、時間が来ましたので、宅地建物のことについて一つお伺いしておきたいんですけれども、消費者の立場から考えた場合、不動産取引をする場合に資金が必要になってくる。そうすると、住宅金融公庫とかいろんな一般の銀行等からお金を借りて手にするわけです。ところが、資金が手元に来るまでになかなか時間がかかるというので、消費者の立場では登記手続等で余分な資金も用意しなければならないというような不便さがあるという話も聞くんですが、何かその辺のことは何とかならないものか、そしてまた、消費者にそういういろんな二重の心配をかけなくていいような保障制度というものはつくれないものだろうかという考えを持つんですけれども、その辺の御意見を聞きたいと思います。
#89
○政府委員(小野邦久君) 御指摘のとおり、最近の宅地建物取引では公庫融資とか銀行等の住宅ローンというものを利用される方が大変多いわけでございます。こういった場合に取引の決済をどうするかということでございます。御案内のとおり、宅地建物取引の決済に関して、通常、登記関係の手続と融資が実際に実行される間にずれが出てくる、これの時間的なずれをどう解決していくのかと、こういうことでございますが、御指摘のとおりでございます。
 公庫融資につきましては、融資手続の迅速化を従来からいろいろやってまいりました。ただ、資金運用部の資金の交付というのは月二回という限定もございまして、貸し付けの契約を申請してから実際に窓口の金融機関、これは通常は銀行とかその他の金融機関でございますが、そこで資金請求から実際に資金を交付されるまでどうしても一定の期間、通常一カ月から一カ月半でございますけれども、これが必要になるわけでございます。これを縮める努力。
 それから、何回もいろいろな機関を往復しないように、できれば金融機関の協力を得て登記とか貸し付けの契約、それから資金交付というものを同一日でやってしまうようなことができないかということで、私どもでは同時決済方式というものを導入いたしました。これを一部、例えば戸建て住宅とかあるいは中古住宅等によっても違うわけでございますけれども、昭和五十五年から中古住宅の購入資金については導入をいたしました。また、平成五年からは建て売り住宅についてもこの同時決済方式というものを導入しているわけでございます。
 ただ、御指摘のとおりなかなか普及が思わしくないわけでございます。それは、金融機関においては一定の期間に立ち会い場所とか、あるいは金融機関の立会人員を確保するという必要がどうしても出てくるわけでございます。なかなか思うようにこの同時決済方式が普及しないわけでございますけれども、やはり手続期間を短縮するということは消費者保護の観点からも大変大事なことでございますので、できるだけこの制度の周知徹底を図りまして、消費者の方々に御迷惑のないようなそういう不動産取引にしていきたい、こう考えております。
 アメリカではエスクロー制度、先生御案内のとおりエスクロー制度というのがございまして、同時一体的に処理をする方式もあるわけでございます。登記手続とか日本の場合には外国とも違う実情もございまして、なかなか思うようにいい方法が見つからないのでございます。今後いろんな観点から検討してまいりたいと思っております。
#90
○磯村修君 終わります。
#91
○上田耕一郎君 まず、都市緑地保全法改正案についてお伺いします。
 民有地の緑を市民緑地として生かそうという趣旨には賛成です。ただ、実際にいいことをやろうと思うと、二つ問題を挙げたいんですが、一つは、最大の隘路は相続税だろうと思うんです。せっかく市民緑地として契約ができて実際に使われていても、もし所有者が亡くなって、さあ相続ということになると売られてしまうというケースがかなり多くなるだろう。先ほど都市局長は相続税問題については努力したいと言われましたけれども、このせっかくつくろうとする制度に魂を入れるためには、相手は大蔵省でなかなかこれ強硬だろうと思いますので、ぜひ相続税対策は大いに力を入れてやっていただきたい、これは要望でございます。
 二番目は、今度の改正で緑地管理機構というのが創設される。これは、今ある公益法人の緑化基金を指定することが想定されているという話を聞いたんですけれども、この緑地管理機構が実際に土地所有者と交渉して契約を結び、管理、施設の整備もやると。必要の場合は買い入れもやるわけでしょう。これ、なかなかここを強化することが大事になってくるんです。
 東京の場合に、東京緑化基金というのがあるんです。そこを調べてみますと、東京都の規定があるんですけれども、大体東京都は基金は目標額三十億円と決めているんですけれども、平成十三年なんですよ、三十億というのが。現在二十一億です。半分が都の出資で、残りは民間の寄附です。事業規模年間一億、助成実績平成六年度で三十件、職員は五名なんですね。ここにこういう新しい仕事をしてもらう、特に買い入れまでやるということになりますと、いろいろ人員についても、それから財政面についてもかなり拡充しないと無理なんじゃないかと思うんですけれども、そこらあたりはどうお考えになっていますか。
#92
○政府委員(近藤茂夫君) 確かに先生御指摘のとおり、都市緑化基金、現在既に各地に三十六あるわけでございますが、財政基盤の状況というのはまちまちでございます。
 したがって、当面はその財政基盤に応じてそれぞれ活動をしていただくということになるわけでございますが、既に現在でも、例えばこれは船橋緑の基金でございますが、実績といたしまして六千六百平米ほど買い取っているという実態もあるわけでございます。また、柏市緑の基金、これにつきましても用地の取得を含めて考えていきたいという話を聞いておりますので、今後こういった動きがどんどん盛んになっていけばそれなりに財政基盤も拡充されてくると、その辺は我々も期待しているところでございます。
 現段階においては、それぞれ財政状況に応じた活動をお願いするということになろうかと思いますが、今後の方向としては、できるだけそういう大きな、土地の買い取りを含めて活動ができるように私どももいろいろ考えていきたい、このように考えております。
#93
○上田耕一郎君 先ほど大臣からも緑の政策大綱で胸を張ったお話があったんですけれども、せっかくいい制度をつくっても仏つくって魂入れずにならないように、相続税対策やこの基金の拡充強化に大いに努力していただきたいと思います。
 次に、宅建法の改正案です。
 これも趣旨には賛成です。指定流通機構を法定化して、専任媒介契約でも物件登録を義務づけるということです。
 首都圏レインズと言われている不動産流通機構で調べてみますと、会員になった業者がパソコンやファクスで入れる。そうすると八種類まで週に三回情報データが来るんですね。物件について要望しますと、詳細情報も出てくる。ファクスで送られてくる。図面もファクスでずっと出てくるというので、なるほど不動産業界もこのおかげでかなりやっぱり近代化しているんだなということがよくわかりました。
 ただ、ちょっと不思議に思ったことがあるのでまずお伺いしたいんですが、ここに専属、それから専任、一般の契約書があるんです。これ、建設省が定めた標準媒介契約約款に基づく契約だと書いてある。読んでみますと、専任のところにも、当社は目的物件を建設大臣の指定する流通機構に登録しますとはっきり書いてあるんです。専属も書いてある。専任も書いてある。
 それで、このレインズのシステムからいただいた資料を見ますと、こういうものがファクスで来るわけだ。まあこれはある例ですけれども、専任が非常に多いです、圧倒的に専任ですよ。専属はここにあるのでは一ページに一つあるぐらい。一般もかなりあるんです。
 そうすると、今度新たに専任の場合も義務づけるというんだけれども、実際には標準約款でもちゃんと登録すると書いてあるんだし、実際上やらせていたんじゃないですか。
 調査室からいただいた五ページを見ると、例えば登録物件、平成五年度六十八万件、かなり広がっているんですね。それから、年間アクセス数七百八万件というので使われているんだけれども、例えばこの六十八万件の登録物件の中で専属、専任、一般、この割合はどのぐらいになっているんですか。もし今度これ義務づけるとどのぐらい広がるんですか。もう既にかなり使われているということになると広がり方はどうなんだろうと、ちょっとそういう疑問を資料を見ていて思ったんです。
#94
○政府委員(小野邦久君) まず、前段でお答えをさせていただきますけれども、確かに現在、先生御指摘のとおり、専属専任媒介契約だけを法律上で義務づけている。専任媒介契約は法律上の義務はございませんで、専ら標準約款でできるだけ不動産流通機構というオープンな市場を利用するようにしたらどうかというお勧めをしている。現実に、依頼者の方が不動産業者と媒介契約を締結する場合に、その条項をはっきり目の前に置いて、指定流通機構への登録を求める場合には専任媒介契約の場合にその条項を生かす、自分はそれを求めないという場合にはその条項を消しまして契約をさせる、そういう形になっております。それから、一般媒介契約の場合でも依頼者によっては、自分は複数の不動産業者に頼むけれども指定流通機構に登録してもらって結構である、こういう方もあるわけでございます。そういう場合には、一般媒介契約のものも指定流通機構に入ってくるということにもなるわけでございます。
 現実に首都圏の例で申し上げますと、専属専任媒介契約は、先ほどちょっとお答えをいたしましたけれども一六%弱ということで、今回専任媒介契約を入れますと全体で六割ぐらいになるということで、やはり約款による、登録しても登録しなくても自由だということから、やはり専任媒介契約の場合には依頼をする業者の方は一人でございますから、できれば指定流通機構への登録を義務づけるということで広く市場もオープンにしていく、大きなものにしていく、そういう努力が必要ではないか、こういうふうに思っているところでございます。
 それで、今回、指定流通機構への登録を専属だけではなくて専任についてもお願いをしたい、こういうことを考えたわけでございます。従来も専任媒介契約あるいは一般媒介契約についても登録を拒否するとかそういうことではございませんで、できれば約款等によってそういうことをお勧めしてきた。ただ、具体的に相手方の御了解なしにそういうものだということで義務づけるというのはあくまでも専属の場合だけであって、今回は専任にもそれを広げよう。依頼者に対しての報告義務も当然かかってくるわけでございます、専任の場合には。ともかく二週間に一回あるいは一週間に一回それぞれきちっと依頼者に報告しなければいけないということになっていますので、そういう点で民事上の契約の担保もきちっとなる、こういうことでございます。
#95
○上田耕一郎君 そこで一つ問題が起きると思いますのは、専属制度が新設されたのは前回八八年の宅建業法改正なんです。このとき、これは自己発見取引を禁ずるんだと。つまり、お客さんは自分で相手を見つけちゃいけない。何でこういう、業者に有利じゃないかと言ったら、これは登録をちゃんとするからだということだったんです。
 今度、専任もちゃんと登録することになると、専任と専属の区別はお客さんの自己発見取引ができるかできないかということだけなんです。これは依頼者にとっては自己発見取引できる方がやっぱり有利でしょう。業者にとっては自己発見取引を禁じられている方が有利なわけです。手数料は同じなんです。そうなってくると、最初に、八八年につくったときの、これはこういう理由でつくったという理由が今度専任まで広げるとなくなってくるんで、これはどうなんですか、この制度をもっと依頼者にわかりやすく、依頼者の権利も守るし業界も発展するようにもっとわかりやすく整理する時期に来ているんじゃないかという感じがするんですけれども、いかがでしょうか。
#96
○政府委員(小野邦久君) 確かに、専属専任媒介契約と専任媒介契約の両者の関係でございますけれども、これにつきましては、専任媒介契約も登録を義務づけるということになりますと、両者の間で、専属専任があるいは単なる専任かという二つの間でそう大きな違いはないということになるわけでございます。そういう観点も考えまして、現在の改正法では法文上、専属専任媒介契約という名称は使わないということで処理しております。ただ、やはり自己発見取引ができるかどうかというのは大変大きな違いでもございます。
 それからまた、報告頻度にやっぱり若干差があるわけでございます。専属専任の場合には、もうその不動産特定業者一人にとにかく任せきりということにもなるわけです。自分で何もできないということもございます。報告はきちっと、より以上に短い頻度できちっとやってもらうとか、あるいは実際の不動産取引の需要といたしましても、依然として媒介契約に対する需要がある、こういうようなこともございますので、専属専任媒介契約という名称は法文上使えないわけでございますけれども、専任媒介契約の類型としては専属専任媒介契約というものも残す、そういう見直しを行ったところでございます。
#97
○上田耕一郎君 これから省令を準備されているそうですけれども、せっかく登録して引き合いがあったのに、業者はそれを一々お客に言わないで、それを隠して自分で見つけた方を勧めるというようなことや、いろいろあるだろうと思いますので、やはり依頼者の権利が守られるような省令をぜひ準備していただきたいと思う。
 ちょっと具体的に考えたら、時間もありませんので、次に進みます。
 次に、重要事項説明について。これも今度の改正で、説明事項を政省令で定めることができるようになった、目的物の違いや売買、賃貸の違いに対応して。それから、お聞きしたところ、ここで検討されている政令、省令の内容自体は特に問題ないと思うんですけれども、少しつけ加えて検討していただきたい問題点が幾つかあるんです。
 例えば、今度の阪神大震災でマンションが大きな被害を受けました。その中には八一年の新耐震基準適用以前のものが多かったんですね。中古マンションの販売に当たって、最新の基準に一体合っているのか合っていないのか、それから被害はどうだったか、どの程度の損傷だとかどういう補修か、こういうことについても情報を告知するようにした方がいいんじゃないかと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
#98
○政府委員(小野邦久君) 阪神大震災等で、今後の補修が出るだろう。その場合に重要事項説明をどうするかという御指摘でございますけれども、中古物件につきまして、いつ、どのような修繕がされたかということにつきまして、阪神大震災だけではなくて、それ以外のいろいろなケースも含めまして、これをすべて仲介業者に調査をさせて、そして購入希望者、消費者ということになるわけでございますけれども、これを説明させるということは、実際問題としてはかなり困難が多いのではないか、こういうふうにも考えられるわけでございます。
 したがいまして、一律にこれを宅地建物取引業法三十五条に基づく、先生御指摘のような重要事項説明の中に入れると、理由を説明しなければいけないと義務づけることはちょっと問題がありはしないか。ただ、修繕の実施状況等、内容によりましては、その修繕の内容が別途四十七条に「業務に関する禁止事項」という規定がございます。御案内のとおり、業務に関して、重要な事項について、故意に事実を告げず、あるいは不実のことを告げるような行為を厳格に法律では禁止をしてございます。
 したがいまして、例えば修繕済みの建物であるということを知りながら、それを故意に相手方に告げないということになりますと、これは法律による監督処分の対象にもなるわけでございます。そういうようなことによって対処していくものではないか、こういうふうに考えております。
#99
○上田耕一郎君 今の四十七条のお話がありましたけれども、昨年制定された不動産特定共同事業法にはもう少し広く、相手側の判断に影響を及ぼすことになる重要なものにつき、これは故意に事実を告げず、不実のことを告げる行為を禁止し、刑事罰まで設けてあるということもありますので、なるべく依頼者、買う人の権利が守られるように考えていただきたいと思います。
 最後に、区分所有法に基づく分譲マンション、これがやはり管理をめぐっていろんなトラブルがありますので、これを未然に防止するためには販売時の説明をもっと拡充することが非常に大事になっていると思うんです。一つ修繕積立金、これも実際には業者が本当に少しの額で広告していまして、実際にはそれじゃ大規模な計画修繕にまるで間に合わないということが非常に多いので、きちんとした積立金の必要額を説明させるべきじゃないかと思うんですね。これはもう非常に重要だと思うんです。
 それから、電気、ガス、水道などの共用部分、これは変電室や敷地内のガス管、これが区分所有者の持ち分とされていて、管理負担が問題になっておりますので、電気、ガス、水道など、区分所有者と供給事業者との負担区分と、区分所有者の管理責任の内容を重要事項で説明させるべきではないかと思うんです。
 それから、共同住宅性能保証制度ができたけれども、その内容を重要事項説明の中に入れるべきじゃないかと思うんですが、以上三点、分譲マンションの問題でお伺いします。
#100
○政府委員(小野邦久君) まず、修繕積立金とそれから修繕計画との関係でございますけれども、修繕積立金につきましては、長期修繕計画に基づいて適切な額を設定すべきということは当然でございまして、特に必要な積み立てに関する規約の定めがあればこれは重要事項説明の対象にしております。したがって、現実にも昭和六十二年にはマンション管理センターで修繕積立金の算出方法もモデル的につくっておりますので、そういうようなことによって修繕積立金の重要性も十分PRをいたしまして、これも重要事項説明書の対象にしているわけでございます。
 ただ、実際の修繕計画ということになりますと、これはやはりマンションを購入された方々が管理組合をつくられて、その管理組合において基本的に長期の修繕計画をどうするかということを定めていくべきものということになるわけでございます。そうなりますと、そういう管理組合ができているかどうか、あるいはそこでどう定めるのかということをまだはっきりしないような時点で、購入に当たって業者が依頼者に修繕計画のことまでお話をするということはこれはなかなか難しいということもございまして、長期修繕計画自体を一概に説明事項に義務づけるということはやはり難しいのではないか。これは管理組合が本来決定すべき事項でございますので、管理組合に対していろいろな観点から周知をするようにすべきではないかと思っております。
 それから、ライフラインのガス管等の問題でございますけれども、これを重要事項の説明にすべきではないか、こういうことでございますけれども、共有部分に関する規約案というものは、宅建業法三十五条に基づく重要事項として説明するということにしておるわけでございます。現状でもそういうことをいたしております。
 建設省といたしましては、昭和五十七年に中高層共同住宅標準管理規約というのを定めてその周知徹底に努めているわけでございますけれども、管理組合とガス会社等の負担区分というようなものも当該規約の中で明らかにされて、重要事項として説明されることにはなっているというふうに理解をいたしております。
 それから、住宅性能保証制度のあるなしその他の内容についてどうするかという御指摘でございますけれども、これにつきましては、買い主に対して売買契約の設立時に性能保証制度があれば保証書を手渡す、あるいはアフターサービス基準にあっては契約の特約事項として示すことによってその旨を明確にしていると、こういうことでございます。
 ただ、分譲マンションの買い主に対して契約時点でこうした措置の対象となる物件であるかどうかということを明確にする仕組みになっているわけでございますけれども、それを契約成立前に説明させることはどうかということ、説明させることについては、これらの制度というのは、例えばアフターサービス基準につきましても、あるいは住宅性能保証制度につきましても基本的には業界団体や業者の自主的な取り組みとして行われる制度であるということもございますので、これを勘案いたしますと、そういう制度自体をやはり法律上の義務づけまですることはどうかというふうに考えられると思います。そういう点で現在は義務的な部門にまでは入っていないわけでございます。
 ただ、そういう制度が一般にあるとかいうことをお話しになるということはもちろんあり得るわけでございますけれども、義務づけるというところまではなじまないというふうに考えておる次第でございます。
#101
○上田耕一郎君 もう時間が参りましたので……
#102
○委員長(合馬敬君) 時間が過ぎておりますので、上田委員、やめてください。
#103
○上田耕一郎君 義務づけない、義務づけるのはなじまないというお話ですけれども、以上私が触れた問題は、実際にマンションを購入する場合にいろいろ問題になりますし、今後トラブルの種にもなりますので、ぜひ運用上大いに注意して指導していただきたいと思います。
 終わります。
#104
○委員長(合馬敬君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。――別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#105
○委員長(合馬敬君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、都市緑地保全法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#106
○委員長(合馬敬君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 ただいま可決されました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案に対して、この際、矢原君から発言を求められておりますので、これを許します。矢原君。
#107
○矢原秀男君 私は、ただいま可決されました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、平成会、新緑風会、日本共産党及び新党・護憲リベラル・市民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用について遺憾なきを期すべきである。
 一、宅地建物取引業の実態にかんがみ、悪質な業者を排除し、資質の向上及び業務の適正化に努めること。
 二、重要事項説明の充実・合理化に当たっては、宅地建物の取引に関する苦情、紛争の未然防止に資するよう配慮するとともに、苦情、紛争の円滑な処理に努めること。
 三、指定流通機構が健全にその機能を発揮するよう、制度の趣旨等について周知徹底を図るとともに、消費者の利便の増進に結びつくよう十分な指導・育成に努めること。
 四、宅地建物の瑕疵に対し、住宅性能保証制度等の普及・活用を推進すること。
 右決議する。
 以上であります。
 よろしくお願いいたします。
#108
○委員長(合馬敬君) ただいま矢原君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#109
○委員長(合馬敬君) 全会一致と認めます。よって、矢原君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 この際、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。野坂建設大臣。
#110
○国務大臣(野坂浩賢君) 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案及び都市緑地保全法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、両法案につきただいま全会一致をもって可決されましたことを深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。
 どうも皆さんありがとうございました。
#111
○委員長(合馬敬君) なお、二案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#112
○委員長(合馬敬君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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