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1995/03/16 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 労働委員会 第6号
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1995/03/16 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 労働委員会 第6号

#1
第132回国会 労働委員会 第6号
平成七年三月十六日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十四日
    辞任         補欠選任
     浜四津敏子君     和田 教美君
     翫  正敏君     國弘 正雄君
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     角田 義一君     川橋 幸子君
 三月十六日
    辞任         補欠選任
    大河原太一郎君     吉川 芳男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         笹野 貞子君
    理 事
                野村 五男君
                庄司  中君
                古川太三郎君
                吉川 春子君
    委 員
                小野 清子君
                柳川 覺治君
                吉川 芳男君
                川橋 幸子君
                千葉 景子君
                足立 良平君
                武田 節子君
                星野 朋市君
                和田 教美君
                國弘 正雄君
   国務大臣
       労 働 大 臣  浜本 万三君
   政府委員
       労働大臣官房長  伊藤 庄平君
       労働大臣官房審
       議官       菅間 忠男君
       労働省職業安定
       局長       征矢 紀臣君
       労働省職業安定
       局高齢・障害者
       対策部長     野寺 康幸君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐野  厚君
   説明員
       文部省初等中等
       教育局職業教育
       課長       木曽  功君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○緊急失業対策法を廃止する法律案(内閣提出)
○中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(笹野貞子君) ただいまから労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十四日、浜四津敏子君及び翫正敏君が委員を辞任され、その補欠として和田教美君及び國弘正雄君が選任されました。
 また、昨日、角田義一君が委員を辞任され、その補欠として川橋幸子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(笹野貞子君) 緊急失業対策法を廃止する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○武田節子君 平成会の武田でございます。
 まず、失業対策制度についてお伺いいたしますけれども、これはぜひとも労働大臣にお伺いしたいと思います。
 緊急失業対策法が制定されましたのは昭和二十四年ですが、緊急という形容詞がついた法律でありながら、平成七年の今日まで四十七年もの長い間存続し続けてまいりました。恐らく、制定当初はこれほど長く存続することになるとは考えられなかったのではないかと推測されますが、このたびこの法律を廃止することを決意されました大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
#5
○国務大臣(浜本万三君) 緊急失業対策法は、終戦直後におきます失業者の大量発生に対処いたしますために昭和二十四年に制定をされまして、我が国経済の復興過程において非常に大きな役割を果たしたものと思います。
 しかしながら、その後就労者の滞留でありますとかあるいは高齢化、さらには事業の能率問題が議論をされました。このため、昭和四十六年に就業者の新規流入を停止するための法的措置を講じますとともに、その後、事業の円滑な終息に向けた取り組みを鋭意行ってきたところでございます。
 その結果、平成七年度末におきまして、就労者が約千七百人まで減少することが見込まれるに至ったわけでございます。
 このような現状にかんがみまして、失業対策事業は平成七年度末をもって終息させることとしていますが、私といたしましては、この事業が四十有余年にわたりその歴史的使命を果たし、いよいよ終息を迎えるということは、非常に感慨深いものがあると思っております。
 今後は、失業対策事業の円滑な終息が図られますように努力してまいりたいと考えております。
#6
○武田節子君 ただいまの大臣の御答弁の中にもございましたけれども、この法律の果たしてきた役割、言いかえますと失業対策事業が果たしてきた役割とその評価について、もう少し詳しくお聞かせ願いたいと思います。
#7
○政府委員(征矢紀臣君) 大臣がただいまお答え申し上げたとおりでございますが、失業対策事業につきましては、終戦直後におきます失業者の大量発生に対処するために、失業者に対しまして一時的に就業の機会を与えることを目的として昭和二十四年、緊急失業対策法に基づいて創設されたものでございます。
 したがいまして、先生御指摘のように、これは緊急という文字がついておりまして、戦後の大量失業時代に一定の失業者救済の役割を果たすためにできた仕組みであったわけでございます。
 この失業対策事業につきましては、戦後我が国経済の復興過程におきまして、失業対策として私ども大きな役割を果たしてきたものというふうに考えておりますが、昭和三十年代に入りましていわゆる高度成長期に入り、雇用失業情勢が好転してきたにもかかわらず、その後ほぼ一貫して就労者数が増加する。昭和三十五年に最大三十五万人にまで至ったわけでございます。
 これに伴いまして、問題点としまして、就労者が滞留してなかなか民間就職しないとか、あるいはしたがって高齢化をするとか、あるいは事業面では効率的でないというような問題が生じまして、この失業対策事業、本来民間企業への再就職のための一時的な就労機会を提供する、こういう方策としては有効に機能しなくなってきたというような状況に至ったわけでございます。
 このため、昭和四十六年に緊急失業対策法の効力を当時の失業対策事業従事者のみに限定するための法的措置、これは中高年齢者雇用促進法の附則の第二条でそういう措置が講じられまして、その後、失業対策事業の円滑な終息に向けた取り組みを鋭意行ってきたところでございます。
 これは、緊急失業対策法に基づきまして、五年ごとに制度の調査研究をするというようなことで、節目節目に見直しをしながら今日まで対処してきたわけでございます。
 その結果といたしまして、平成六年度におきましては失業対策事業の紹介対象者数が約三千名、実施都道府県は十九道府県というふうに半分を割り込んだような状況になったわけでございまして、さらに平成七年度末には紹介対象者数が約千七百人まで減少することが見込まれているところでございます。
 このような状況にかんがみまして、失業対策事業は平成七年度末で終息させるというようなことを基本といたしまして、その根拠法である緊急失業対策法を廃止するという考え方で、この法案を御提案申し上げたような次第であります。
#8
○武田節子君 では次に、もう一度大臣にお答えいただきたいと思いますけれども、失対事業を実施して失業者を吸収する方式は、昭和三十七年の職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律によりまして軌道修正されて、昭和四十六年の中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法の制定によって廃止されましたけれども、緊急失業対策法は存続するものの、新しい失業者には適用されなくなりました。そして、失業者には手当を支給しながら民間企業への就職を図る方式に百八十度転換されました。
 現在の失業対策は、手当を支給したり失業者を採用した事業所に助成金を支給する方式一本やりでありましたけれども、この考え方は今後とも変わらないと理解してよろしいのでしょうか。この点も大臣にお尋ねいたします。
#9
○国務大臣(浜本万三君) 失業対策事業の歴史的経緯や現状につきましては、先ほど御答弁を申し上げたとおりでございます。
 今後とも、失業対策事業のように失業者を吸収するために国や地方公共団体が事業を実施する方式はとらないで、雇用失業対策につきましては、民間企業における雇用の安定や促進のための施策の推進を基本にいたしまして取り組んでまいりた
 いと思っております。
#10
○武田節子君 今お話を伺いまして、手当を支給する方式よりも事業を実施してここに失業者を吸収する方式の方が生産効果を伴いますので、その方がすぐれている面があるのではないかと思われますが、いかがでございましょうか、お尋ねいたします。
#11
○政府委員(野寺康幸君) 大臣からお答え申し上げたとおりでございますが、雇用対策として国、地方公共団体が失業者を直接吸収する方式につきましては、これまでの長い経験から、事業の非効率そしてそれに就業する方の滞留、高齢化といったような問題があるわけでございまして、そういう観点もございまして、民間企業に就職するということにつきまして国の方で御援助するという方式に切りかえたわけでございます。これにつきましては、失業対策制度調査研究会報告におきましてなされました御提起に沿いまして国は方向転換をしてまいったわけでございます。
 こういったことから、失業対策につきましては今後とも民間企業におきます雇用の安定促進のためのいろんな施策の拡充、実施に力を入れてまいりたいというふうに思っているわけでございます。
#12
○武田節子君 それでは、次に失対事業就労者対策についてお伺いいたします。
 初めに、失対事業が一時的な就労の場を提供することを目的とするものであったにもかかわらず、また人手不足の時代があったにもかかわらず、民間企業へ再就職ができない失対事業就労者が現在でも三千人近くも存在していることをどのように考えたらよろしいのでしょうか。
 ちょうど高度経済成長の真っただ中のときには求人難になって、そして中学卒業者が金の卵だと言われてあのころ百万人が就職したという状況がございました。単純労働者がたくさんつくられたわけですけれども、そこで労働省が考えたことは、今までは失業対策が労働政策の一番重点だったわけですけれども、今度は求人難で人が集まらなくなったので、労働省の重点はいかに労働力を企業に対して供給するかということになったわけです。それが一番の重点だったわけです。
 その後、東京では人が足りないので、東北で余っている、そこで東北から東京に米やすいように労働力の流動化をしようということで安定法などを改定したり、あるいは移転費用を出したり、あるいは東京には住宅をいっぱいつくってそこに移転する、労働力を流動化して、余ったところからこちらに持ってくるというような政策が重点政策になったと思うんです。そういう状況であっても、現在なお三千人近くも存在していることをどのように考えたらよろしいのでしょうか。
 賃金、労働時間等の労働条件が合う民間企業の求人がなかったからなのでしょうか。特に現在の失対事業就労者の八割が女性でありますが、これはどのように考えたらよろしいのでしょうか。今後超高齢化社会を迎えるに当たって、女性が八割を占めているという点についてもお答え願いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#13
○政府委員(野寺康幸君) 先生御指摘のとおりでございますが、失対事業につきまして先ほど来申し上げましたとおり、昭和四十六年に新規の流入を停止いたしたわけでございます。その時点で約十三万人の方が就労しておられましたが、現在御指摘のとおり三千人、そして来年の三月末になりますと、これが約千七百人程度に減少いたします。民間企業に再就職されるようにいろんな形で、あるいは自立できますように促進をしてまいったわけでございますが、最終的にこういった人数の方が残られることになるわけでございます。
 さらに、御指摘のとおり、現時点におきまして約八割の方が女性でございますので、女性の方が中心ということになるわけでございます。そういう意味ではこれらの方々が直ちに民間に就職するのはいろいろな面で現実的に難しい面もございますので、仮にこの失対法が廃止されて、来年の三月末以降になりましても、いろいろな形でいわゆる激変を緩和するような措置を講じてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
#14
○武田節子君 それでは、失対事業就労者は失対事業あるいは民間事業に一カ月間平均して何日くらい就労しているのでしょうか。また、就労できない日は日雇い失業保険が支給されているのでしょうか、お伺いいたします。
#15
○政府委員(野寺康幸君) 失対事業は、就労者一人当たり月に平均いたしますと二十・五日就労しているわけでございます。また、日雇い労働者の生活実態を調査しておりますけれども、昨年の五月の調査によりますと、就労者が失対事業以外で就労した日数は平均で月〇・一日というふうになっております。
 さらに、御指摘のとおり、就労を希望して就労できない日につきましては、雇用保険の方から日雇労働求職者給付金が支給されております。
#16
○武田節子君 このような就労状態で、失対事業就労者の一カ月の収入は平均するとどのぐらいになっているのでしょうか。また最高、最低はどうなっているのでしょうかお伺いいたします。
#17
○政府委員(野寺康幸君) 失対事業の就労者の一カ月の平均、これは平成六年度でお示しいたしますと、比較的体力を要しないいわゆる甲事業というのがございますけれども、この場合の平均が十二万三千四百十円でございます。通常の作業、若干きつい通常の作業、乙事業と申しますけれども、こちらの方は十四万八千五百六十四円ということでございます。
 また、就労者の賃金は地域別や作業の難易度によっても区分されておりまして、最も高い平均でございますと月に十七万六千九百七十七円、最も低い月平均で言いますと十一万一千五百二十円ということになっております。
#18
○武田節子君 緊急失業対策法を廃止する場合に、激変緩和措置を講ずる必要があるとされておりますけれども、激変とはどういうことを言われるのでしょうか。収入がなくなるということなのでしょうかお伺いいたします。
#19
○政府委員(野寺康幸君) 激変緩和ということを私どもはよく申し上げるわけでございますけれども、激変と申しますのは、この場合、失対事業の終息に伴いまして、失対事業に就労してそれで生計を維持してまいった方が収入の道を失うということを意味しているわけでございまして、これに伴います生活のいろんな変化を激変というふうに考えております。
#20
○武田節子君 そうしますと、六十五歳未満の人は六十五歳になるまで、失対事業終息後最高五年間は暫定的な就労機会が提供されることになるので、希望すればそれまではそこで働き、ある程度の収入が得られます。そういう人については、その収入の程度を別として、問題はその後にございます。また六十五歳以上の人は直ちに収入がなくなってしまうので、生活をどうするかという問題はすぐに発生することになると思います。
 そこで、暫定的な就労機会とはどのようなものなのでしょうか。また、そこで得られる収入はどの程度になるものなのでしょうか、お伺いいたします。
#21
○政府委員(野寺康幸君) 先ほども申し上げましたとおり、緊急失対法を来年三月末で停止することになりますと、約千七百人の方が残るというふうに申し上げました。
 この方々を直ちにほうり出してしまうのではなくて、暫定的な就労の機会を提供するということを考えているわけでございます。その中身は、地方公共団体が就労者を直接雇用して事業を実施する方式によりまして、現在の失対事業の大体中事業に相当するような屋外清掃事業でございますとか、除草等の簡易な作業を内容とする事業を予定しているわけでございます。
 また、賃金につきましては、現在の先ほど申しました軽い方の甲事業並み、これは平成六年度単価で日額四千九百二十円ということでございますが、また就労日数は月に十六日を予定しているわけでございます。
 さらに、こういった結果、雇用保険でございますとか労災保険等の保険、さらに健康保険が適用されるというふうに考えておりまして、こういうことを考えますと、暫定就労に従事した場合の年間収入は大体、平成六年度ベースの積算でございますが、百五十六万ぐらいになるというふうに考えております。
#22
○武田節子君 失対事業から引退した失対事業就労者に対して、昭和六十一年から任意就労事業が実施されておりますが、その対象者あるいは就労者の数、得られる収入、仕事の内容など、任意就労事業の内容についてもう少し御説明をいただきたいと思います。
#23
○政府委員(野寺康幸君) 任意就労事業、いわゆる任就でございますが、これは失対事業から引退された方の生活のいわゆる激変緩和を図るためにやっているわけでございます。
 社会参加を果たしながら若干の収入を得ていただくというようなことでございまして、地方公共団体が公園の清掃あるいは除草といったような軽易な仕事を提供する事業を実施する場合に、これに対しまして所要の補助を行うというものでございます。この場合、失対から引退された方を会員とする団体でございます任意就業センターというものにこういった仕事を請け負わせて、そして任意就業センターが会員に就業の実績に合わせまして報奨金を払うというシステムでございます。
 この事業は、平成六年度当初で全国百九十二の地方公共団体で実施されておりまして、また五千三百人がこの任意就業センターの会員ということになっております。また、任意就業事業の就労日数は月で十日、収入は月四万九千百円ということになっております。
#24
○武田節子君 次に、失対事業終息時六十五歳に達している人や暫定的な就労機会で収入を得ていた人も、六十五歳になりますと収入がなくなってしまいます。また、六十五歳になりますと国民年金が受けられますので、唯一の収入源は国民年金ということになると思われます。そこで、そういう人たちの国民年金の受給額はどのぐらいになるのでしょうか。また、何らかの理由で全然受けられない人がいるということはないのでしょうかお伺いいたします。
#25
○政府委員(野寺康幸君) 失対事業の終息時に六十五歳の方でございますとか、暫定的な就労事業で就労した後に六十五歳に到達される方につきましては、平成十二年度末までの間任意就労事業、任就に就業してある程度の収入を得ることができるわけでございます。
 失対事業から引退した方の生活実態につきましては、いわゆる任就事業の就労者の場合、公的年金を平均で年に五十二万円程度受給しているというふうに聞いております。また、任就の就労者のうち国民年金または厚生年金を受給されておられる方の割合は九〇%というふうに伺っております。
#26
○武田節子君 家族のいない人で国民年金を受けられない人は生活保護を受けざるを得ないケースになるのではないかと思いますけれども、それはやむを得ないことなのでしょうか、このこともお尋ねいたします。
#27
○政府委員(野寺康幸君) 失対事業から引退される方につきましては特例給付金、これは現在二百万円でございますけれども支給することになっておりまして、さらにいわゆる任就事業におきます就業機会を提供するといったようなことによりまして生活の激変を緩和することを考えてまいったわけでございます。
 その結果、任就事業の就労者のうち生活保護を受けている方は大体二%程度というふうに伺っております。今回、失対事業の終息に当たりまして特例給付金を、この二百万をさらに充実して、終息後に就労者が実際に生活に不安を生じないように配慮するということを考えております。
#28
○武田節子君 失対事業から引退する失対事業就労者に対しては特例給付金が支給されておりますけれども、その金額はどのぐらいになりますか。
 それからまた、平成六年の失業対策制度調査研究報告では、平成七年度末の失業対策事業終息時点におきまして、暫定的な就労機会に就労することなく引退する者については、特例給付金の内容について配慮するとともに、自立する者についてはその額を特別に配慮し、特に年齢が低い者ほど強く自立を促すよう措置することが必要であると述べられておりますけれども、どのような措置、配慮が検討されているのでしょうかお尋ねいたします。
#29
○政府委員(野寺康幸君) 失対事業から引退される方についての特例給付金、先ほど申しましたとおり現在二百万でございますが、今後終息時に、六十五歳未満の方につきまして二百五十万にこれを引き上げますとともに、六十五歳の方については二百二十万でございます。六十五歳未満の方につきましては、基本的に民間に就職するとかといったようなことも考えられるわけでございますので、そういう意味で額が多いわけでございます。
 さらに、特例給付金の配慮の内容でございますが、平成八年度以降暫定的な就労機会でございますとか任就に就労せずに直接反間就職、あるいはそれ以外の方法によりまして自立される方につきましては、終息時の年齢に応じまして、年齢の低い方に高いように最低百四十万から三百万をこの二百五十万に加算するということを考えているわけでございます。
#30
○武田節子君 最後に大臣に御答弁をお願いしたいと思いますけれども、失業対策制度調査研究報告は、炭鉱離職者緊急就労対策事業、産炭地域開発就労事業、特定地域開発就労事業のあり方についても報告がなされておりますが、この報告を受けてどのような措置を講じていかれるのか、大臣のお考えをお聞かせいただきまして、私の質問を終わります。
#31
○国務大臣(浜本万三君) 議員御指摘のように、昨年の十二月の失業対策制度調査研究報告におきましては三つの報告がございます。
 第一は、炭鉱離職者緊急就労対策事業については、失対と同じように平成七年度末に終息させるとともに、終息時に六十五歳未満の者に対しましてはその生活の激変を緩和するため、暫定的な就労機会の提供、特例給付金の充実等の措置を講ずること。
 それから第二番目は、産炭地域開発就労事業につきましては、石炭対策の財源の時間的な制約を念頭に置きながら、その事業規模を平成十二年度末に向けて早急に縮小していく必要があること。
 第三番目は、特定地域開発就労事業につきましては、今後の事業のあり方についてさらに検討を深める必要があることが指摘をされておるわけでございます。
 したがいまして、労働省といたしましては、この研究報告の趣旨を十分尊重いたしまして、今後適切に対処してまいりたいと考えております。
#32
○武田節子君 終わります。ありがとうございました。
#33
○古川太三郎君 新緑風会の古川です。
 規模別事業主体数ですけれども、百一人以上のところが平成六年では五つぐらいあるというようなデータが出ているんですけれども、それは大体どの地方になるのか。そして、事業主体というのは市とか印とか村とか、そういったところでやっているんだろうと思うんですけれども、一番小さいところでどのぐらいの人数がいらっしゃるのか、それが一番大きいのかどうかちょっとそこら辺をお知らせいただけませんか。
#34
○政府委員(野寺康幸君) 例えば百人以上のところになりますと、具体的な例で申しますけれども、福岡の県営でやっております場合が二百二十九人、京都市の場合が百二人、福岡市が百人といったようなところが百人以上でございまして、それ以外は大体これ以下の九十人とか二十人とかということになるわけでございます。
 逆に少ない方の例を具体的に申しますと、例えば福島県の会津高田町では二人、富山県の朝日町では二人、福光町では四人といったようなところがあるわけでございます。これ以外にも少ない例はございますが、二人であるとか三人であるとかといったようなところがあるわけでございます。
#35
○古川太三郎君 町あるいは村ですけれども、そういった人口の少ないところで比較的多いというような例はどこにありますか。
#36
○政府委員(野寺康幸君) 町という自治体で一番大きいところは福岡県の川崎町、これが四十二人でございます。
#37
○古川太三郎君 今の川崎町は大体人口は何人ぐらいのところですか。
#38
○政府委員(野寺康幸君) これは平成六年度の調査でございますけれども、二万二千三百五十六人でございます。
#39
○古川太三郎君 たくさん固まっていらっしゃるところで一気に労働市場に吐き出されるというようなことになりますと、町あるいは村全体が労働者にとっては非常に苦しい場合が出てくるだろうと、そういう趣旨からお尋ねしたんですけれども、二万二千人で、就労者は恐らくその半分だとしても一万人ぐらい、その中での四十人というのが一番大きい例ですね、比率的に。そのぐらいならば労働市場の混乱というのはまずないだろう、こう見ますけれども、そういうおそれはないという前提でこういった廃止の決定をなさっているのか、そこのところを一つ。
#40
○政府委員(野寺康幸君) この失対事業につきましては、既に五年前の平成二年の報告、先ほど申しました失業対策制度調査研究会の報告によりまして、平成七年度末をもって終息させるべきであるといったような基本的な方向が既に出ているわけでございまして、そういった意味では昭和四十六年に新規の流入をとめて以来、長い時間をかけて終息に向けて少しずついろんな関係者が努力してまいったわけでございます。
 そういう意味で万全を期してまいったわけでございますが、とはいえこの小さな町で、二万二千人の住民の町で四十二人の方が失業するという事態になると、それはそれなりの影響はあるのかなと思います。ただ、私どもはこういった方々の生活の激変を緩和するために、この制度が終わりましてもいろいろな形で若干の収入が得られるような手だてを講じてまいりたいというふうに考えておりまして、できるだけそういった影響が少なくなるように努めてまいりたいと思っております。
#41
○古川太三郎君 今のお話ですが、昭和四十六年に新規就労をストップしたと。そのときに恐らく失対事業というのはやめようという方向性はつくられただろうと思うんですが、それから数年かけてそういう激変を緩和する形での存続だっただろうと。
 この点については高く評価するんですけれども、四十六年ころには十三万四千人ですか、の就労者が全国でいらっしゃった。来年、予定でしょうけれども千七百人ぐらいまで減ってくると。この間、それは高齢になっておやめになった方もいらっしゃるでしょうけれども、少なくとも十三万人ほどの人がほとんどいらっしゃらなくなったということは、この失業対策法が想定している民間企業への就職というような形で少なくなったのかあるいは高齢でおやめになった人ばかりだというので少なくなったのかそういった内訳がわかればお知らせ願いたいと思います。
#42
○政府委員(野寺康幸君) 具体的な数字がなかなかこの場で申し上げにくいわけでございますが、先生御指摘の昭和四十六年、十三万四千人のころで、失対に従事する方の平均年齢が約五十七歳強、五十八歳程度であったわけでございます。
 そういう意味では、昭和四十六年に中高年齢者の雇用の特別措置を図る法律を制定するとともに失対事業の新規流入もとめたわけでございまして、中高年齢の方、特に高年齢の方、つまり失対に就労する方のような年齢の方に対します一般的な対策を充実することによりまして、この失対事業を縮小するということが可能になるというふうに考えたわけでございます。
 現在、御案内のとおり、民間企業におきます例えば六十歳以上の定年もほぼ完全定着というふうになっておりまして、その年齢を超える六十五歳までの継続雇用制度につきましても、昨年の高齢法の改正によりまして企業が努力義務をするという制度になっております。
 また、高齢者につきましていろいろな形で助成金等の充実によります雇用の促進を一般的に図っている状況でございますので、失対事業につきまして縮小するということを可能にする周辺の環境は十分に整ってまいったというふうに考えているわけでございます。
#43
○古川太三郎君 私が一番聞きたいのは、民間企業への就職というのがどのぐらいの比率であったのかということなんです。
#44
○政府委員(野寺康幸君) その数字につきまして、具体的にここで申し上げるほどの準備がないわけでございますけれども、基本的に考えますと、失対事業から引退された方々につきましては、多かれ少なかれ民間企業なりあるいは御自分で営業を始められるなり自立をされてまいったというふうに考えております。
#45
○古川太三郎君 こういう相当の長い期間をかけて激変緩和をされてきているんですから、おやめになった人で民間企業へ行かれたとか、そういうような統計はとっていないんですか。恐らくそういうようなものをとらなければ次の方向性というのは見出せないだろうと思うので、私は当然あることだと思っているんですけれども。
#46
○政府委員(野寺康幸君) 昭和四十六年の十三万四千人は、その後グラフでいうと右下がりの、一貫した右下がりのカーブでずっと激減してまいっております。
 一方で、先ほど武田先生からの御質問の際に申し上げましたとおり、生活保護を受けておられる方の割合というのは非常に少ないわけでございますので、そういう意味で、具体的な追跡調査はいたしておりませんけれども、基本的に民間の方に就職するなり、あるいは先ほど来申しております特例給付金をいただいて自立されるなり、あるいは任就事業に就労されるなり、そういった形で生活を図っておられるというふうに考えております。
#47
○古川太三郎君 生活の点で私は聞いているんじゃなくて、むしろ民間に移行されるかどうか、また千七百人今いらっしゃる方々を、民間に行くというような形で今度また特別給付とかいろいろの手当を出されるんでしょうから、本当に民間に行かれるような予定が組めるのかどうかそのことをお聞きしているんです。
#48
○国務大臣(浜本万三君) 資料はないそうです。
 それで、的確なお答えはできませんが、何しろ四十六年の流入をとめた時期の平均年齢が五十七歳ぐらいですから、したがって若い方は非常に少ないんじゃないかという想定ができます。したがって、当時まだ民間の企業の定年というのが五十五歳ぐらいでございますから、比較的民間に彩られる方が少なかったのではないだろうかという想像ができるわけでございます。資料がないのでまことに申しわけありません。
#49
○政府委員(征矢紀臣君) 数字の資料がないんですけれども、今までとってきた激変緩和措置の内容について申し上げますと、昭和四十六年の高齢法で流入をとめて以降、五年ごとにこの制度の見直し、検討をやってきたわけでございます。
 それで、昭和五十五年時点での見直しだったと思いますが、その時点から自立、引退を促進するという観点からいわゆる特例一時金を支給いたしまして民間就職あるいは自立していただく、こういうようなことで、当時百万円だったと思いますが、そんな形でこれは三カ月間ぐらいの期間を設定いたしまして、自立、引退の促進をしたわけでございます。
 それ以降五年ごとにそういう対処をしてまいりました。ただ、当時この失業対策事業につきましては、年齢制限がございませんでして相当高齢の方もおった、そういう経緯とそれから民間における雇用情勢、就職状況、そういうものを見まして、やはり一つの線としましては六十五歳というところで一律にやはり少なくとも引退していただくべきじゃないかというようなことで、次の段階の六十年検討のときにそういう形での終息に向けた考え方の整理が行われまして、その際に激変緩和措置といたしまして、ただ、いきなりやめていただくといいましても、先生おっしゃるようにいろんな生活の問題等があるものですから、任意就業事業という形で一定の収入が得られるようなそういう措置をあわせて講じましてそちらに移っていただく、こういうようなことで六十年検討のときにそういう形でやったわけです。
 その後、五年後の前回のときに、その措置を継続することとあわせまして、人数が相当減ってきている、あるいは終息を図るべきであるというような調査研究会の報告を踏まえまして、次の五年後の検討、平成七年度末で終息を図るべきである、こういうような報告が行われまして、その報告を前提といたしまして今回この終息を図るということで検討したわけでございます。
 したがいまして、年齢的な面と民間就職、自立の面の比率を比べるのはなかなか困難ですが、そういう自立、引退を促すような形での対策をとる以前は、これは民間就職についてのいろんな努力をしながら図ってきたわけですが、その後の六十五歳で線を引いたそういう時点以降は、主として当時五十七歳であったものが、平均年齢が六十歳を超えるようなことで高齢化してきているものですから、年齢によって引退していただく方の数の方が相当多い、そういう状況であったと思います。
 ただ、六十五歳未満の方につきましても本人の希望等でいろんな事情でやめていただく、こういう方もある程度はおったかと思うんですが、そういう経過で今日三千人まで減少してきたというようなことでございます。
#50
○古川太三郎君 こんなことはあり得ないことだと思うんですけれども、お聞きしますと今一番若い方で四十九歳だと。こういうことで民間企業に転化できないでおれば、まだこれから十五年間ほどこの部分を続けていかなきゃならぬ。そういうことであっては余り意味がないことですから、私としてはできるだけ民間に転化できるようなやっぱり方策というのを考えぬといかぬと、こう思っているんですよ。
 高齢になられて、もう六十五歳になったから民間にもそれはもう無理だ、ここら辺で休んでもらうということはそれはいいんですけれども、まだ若い人も五十歳前の方がいらっしゃるということを聞きますから、それならばまだ十五年間こういったことを続けるんですかなと、こう思ったりもするんですね。
 そういう観点からお聞きしたいんですけれども、現在、失対就労者が存在している地域、その地域の求人求職状況というようなものをお調べになったかどうか。そういったところで民間に移行していただけるような方策ができるのかどうか、そのことをお聞きしたいと思います。
#51
○政府委員(征矢紀臣君) 先生御指摘の例でおっしゃるように若い方がおられる。それにつきまして基本的にできるだけ民間の機会を設けて、それに対して就職をしていただくという考え方が基本であるというふうには考えております。
 ただし、そういう方というのは現時点では例外的でございまして、平均年齢は六十歳を超えておりますからそんなに数が多くないということと、もう一点考えなければならない点は、そういう方で長年失業対策事業におられるということは、やはり本人の体の問題等もありましてなかなか民間に自立できない、そういう事情のある方も多いものですから、そういうこともあわせて考えなければならないということでございます。
 それで、雇用失業情勢を見ますと、これは率直に言いまして、私最も厳しい福岡県に三年ほど労働部長でおりましたが、雇用情勢はなかなか厳しい地域でございます。したがって、普通の意味で、高齢の方でかつ民間に就職を促進しようと思いましてもこれはなかなか難しい、そういう事情もございます。
 そういうことがいろいろあるというようなことから、五年ごとの見直しにおきましては、いわゆる激変緩和措置というものを講じながら関係者の間で、関係者というのは実施市町村あるいは就労者団体、そういうところといろんな話し合いをしながら、そういう積み重ねの中で今日まで対処してきた、こういうことでございます。
 今回につきましても、そういうことをしながら今言ったような雇用情勢も踏まえまして、あるいは就労者の方の実情も踏まえまして、激変緩和措置ということで六十歳未満の方について、自立できる方については特例一時金の上積み措置で自立をできるだけやっていただく。しかし、それが諸般の事情で難しい方につきましては、暫定的な就労機会をなお五年間提供をするということで、今回いわば選択制になるわけですけれども、激変緩和措置の道を二つ設けまして対処したいということでございます。
#52
○古川太三郎君 人間だれしも五十歳を超えできますと、きのうやっていたことならあしたもできるという自信はあるんでしょうけれども、きのうまでやってこなかったことをあしたから新しいものをやろうというのはなかなか難しいことは事実ですね。転職というのもなかなか無理なことも事実だろうと思うんです。
 しかし、今これはもう日本の国も世界の国も全部経済構造が変わりつつあるときに、やはりきのうまでよかったからあしたもいいという考え方は許されない部分もあるわけなんで、そのあたりを本当にきっちりと、若い方なら、まだ四十九歳とかいう方なら転職してみたらどうですかとかいうような説得をしていかないとうまくないだろうと思うんです。
 しかし、その説得もその地域で失業者が多いんだと、炭鉱の町なんかだったら私はなかなか事業もないだろうと思うんです。それならばそれで、そういう事業を起こすような形のインフラを国が考えて、産業を起こすとかいうような形でやっぱり一体としてそういう方たちを就職、転業をさすというような方向に持っていかないと、この失業対策で激変をしないようにというようなことでやってきたということであれば、まだこれから十五年かかりますよと、私はこう言わざるを得ないんです。そういったことのないように転換をしていただきたいなという気持ちでおります。
 そういったことを大臣に申しまして、大臣の御意見をお聞きして終わりたいと思います。
#53
○国務大臣(浜本万三君) 今、議員の方からお話がございましたように、仮に五十歳以下の、四十九歳のような方がどの程度いらっしゃるかと聞いてみますと、そんなにたくさんいらっしゃらないわけですね。その若い方については、もし失対事業から民間の事業に移りたいという方につきましては、最高五百五十万円ぐらいの助成金を出させていただきまして、労働省では、もし今持っていらっしゃる技能が別なところへ行く場合にぐあいが悪いということになれば職業訓練も受けていただいて、広域的な職業あっせんをさせていただきまして再就職の支援をしていきたいというふうに思っておるわけでございます。
 しかし、大部分の方が相当の年齢になられていらっしゃいますので、その地域における就職ということはなかなか難しいんではないかというふうに思います。その方に対しましては、さらに五年間の措置を講じまして、できるだけ生活に困らないような措置をとっていかなければならない。それが激変緩和の具体的な措置ではないかというふうに思っております。
 議員のお考え並びに御意見はよくわかりますので、できるだけ皆さんに問題が起きないような積極的な措置を講じてまいりたいと思っております。
#54
○古川太三郎君 ありがとうございます。終わります。
#55
○吉川春子君 きょうは、二つの失業対策問題について質問いたします。
 一つは若年労働者、もう一つは高年齢労働者についてです。
 空洞化、リストラに加えて、阪神・淡路大震災による失業問題が社会問題になっていますけれども、ことし一月の完全失業率及び十五歳から二十四歳の完全失業率の数字だけ、まずお聞きいたします。
#56
○政府委員(征矢紀臣君) 本年一月の完全失業率、これは季節調整値で見まして二・九%、御承知のとおりでございます。若年者十五歳から二十四歳で見ますと、この完全失業率、これは原数値になりますが、五・三%でございます。
#57
○吉川春子君 三月は卒業の季節で、既に高校の卒業式も終わっているところもあるんですけれども、ことし卒業する高校生の就職の内定状況について、数字を文部省から伺いたいと思います。
#58
○説明員(木曽功君) 文部省の数字は、実は昨年の十月末現在の数字しかございません。それで見ますと、その時点での内定率が七一・四%ということでございまして、昨年同期に比べて三・五ポイント下回っているということで非常に深刻な状況であろうというふうに思っております。
 なお、これは労働省の調査でございますが、一月末現在の数字で見ますと、就職決定率は八九・四%ということになっておるようでございます。この数字も昨年同期に比べて一・九ポイント下回っているということで、非常に厳しい数字だというふうに認識しております。
#59
○吉川春子君 私は、ことし一月下旬に自分の住んでおります埼玉県におきまして、共産党の県委員会とか阿部幸代事務所と協力して、実は高校生の就職状況を調査しました。県下の公私の百七十六全日制高校に対して就職決定状況を文書でお伺いしたところ、百四十三校、八一・三%の高校から回答をいただきました。そして、その高校の就職難というのは女子大生に劣らず大変厳しいことがわかったんです。
 その内容を若干申しますと、一月現在の就職内定率は、進学一〇〇%の高校を除いて百十七校の平均ですけれども、九二・四%です。深刻なのは、一月末で就職の決まっていない生徒を抱えている学校が六八%、七割近くあったということです。そして、今後の見通しで三月末までにどうなるかということで、三月末までに決まりそうもないという高校が五一%あった。一月時点で全員決まった高校は二八・八%しかありませんでした。卒業式を終えても半分以上の高校が就職先の決まらない生徒を抱えているということで、県の教育長のお話ですと、九三年度の高卒者の就職が全員決まったのが九四年の五月だったというわけです。
 今文部省の御報告によると、昨年に比べてもっとことしは悪い数字になっているということですので、深刻です。しかも、埼玉県というところは全国的に見ても有効求人倍率の高いところなんですよ。だからもっと深刻なところが多いはずです。
 そこで、大臣に伺いたいんですが、求人の大幅な減少というのが埼玉でも八二%あるんです。そのうち大企業が三三・三%。大企業も中小企業も全体的に減少したというのが六五・八%あるんです。雇用の減少をもたらす大企業のリストラ、空洞化対策などから雇用を守る対策というのが非常に積極的に求められていると思うんですけれども、いかがでしょうか。
#60
○政府委員(征矢紀臣君) ただいま先生、埼玉県における状況についてのお話もございましたが、全国的に見ましても、やはりこの点相当厳しい状況でございまして、私どもの調査で、一月末現在で就職決定率が八九・四%、これは平均しますと、前年同期に比べて一・九ポイント低下ということでございますが、地域によりまして相当のばらつきもございます。そういうばらつきの中で、埼玉県の状況につきましては、これは全国よりも快定率は九一%と高いんですが、前年同期比ですと減り方が三・三ポイント減ということで非常に厳しくなっている、そういう状況でございます。
 それについての私どもの対処でございますけれども、これは全国の公共職業安定所におきまして、どういうところに重点を行って対処させるかという点につきましては、例えば例年求人申し込みを行っている企業でありながらことしは求人申し込みをしていないそういう企業、事業所、あるいは事業運営が比較的堅調、好調な事業所等について積極的な求人確保のための働きかけを行う、あるいは学校関係者や産業界との連絡会議の定期的な開催を通じました状況の的確な把握、そんなことについて努力をしているところでございます。
 また、各都道府県におきましても、県内事業主団体への求人勧奨状の送付等求人の確保に向けた対策、あるいは学校関係者や産業界との就職問題連絡会議等を通じた各県の状況に応じた対策等を講じているところでございます。
 さらに、現在それぞれの地域の状況に応じまして、地域間、学校間の求人の不均衡を是正するための高卒者の求人情報の特別な作成、あるいは関係高校への配付によります就職未決定の生徒の応募機会の確保、就職未決定の生徒と求人事業主とを一堂に会した面接会等の実施、就職未決定の生徒のあっせん対策を強化するための学校との連携の一層の強化等に努めてきております。
 いずれにいたしましても、期間は少なくなっているわけでございますが、三月いっぱいもなお最善の努力をして、高校新卒者の円滑な就職にさらに努力をいたしたいというふうに考えているところでございます。
#61
○国務大臣(浜本万三君) 労働省の取り組み内容につきましては、今局長の方からお答えを申し上げたんですが、村山内閣といたしましても、昨年の十一月ごろから、ことしの新卒者の就職状況が非常に悪いであろうという判断をいたしまして、関係閣僚会議というものをつくりまして、そして関係閣僚は新卒者の採用についてみずからもできるだけ努力するし、それから各省庁の関係事業団体に対しましても積極的な要請をすると、そういう申し合わせをいたしまして一生懸命努力をしてまいったところでございます。
 また、先ほど局長からお話しいたしましたように、私の方も非常に心配をいたしましたので、去年の暮れから、経営者団体のトップの方を初めといたしまして、それぞれの主要地域、例えば福岡、大阪などの主要地域に参りまして、経営者のトップの方にお会いをいたしまして、新しい投資のつもりで新規卒業者を採用していただくようにお願いをしてきたところでございます。
 しかし、どうも就職率が悪いような状況でございましたので、ことしの労働省の新しい政策の一つといたしまして体験入社制度というものもやってみようではないかと、そして三カ月間ほど体験入社をしていただきまして、そこで事業主と新卒者の呼吸が合えば雇おうと思っていなかった事業主も雇っていただけるんじゃないだろうかと、そういう機会もっくって、新卒者が卒業と同時にどうしても就職できないというような不安な状態を解消していくために、努力をしてきておるところでございます。
#62
○吉川春子君 同じく回答の中で、ある工業高校では、従来のロボットや機械修理などの工場が海外に移転して卒業生の職種が狭まっている、より高度の技術者を養成することが必要となれば高校三年間でできるのか工業高校の授業内容や存立まで危ぶまれることになるのではないかと、空洞化の心配を語っているわけですが、今大臣おっしゃられました事業というのは未就職卒業者に対する体験的な就労を含めた研修の場を付与する、こういうことで労働省がことしかもおやりになったものですが、やはりそれを民間企業にさせるんじゃなくて政府として職業訓練もさせる、そういう場を雇用とあわせて保障するようなことをもう一歩進めて考えていただきたいということを私、要望だけきょうは申し上げておきます。
 続いて、今度は緊急失対法の廃止に伴う高齢者の失業対策の問題に移りたいと思います。こうした雇用情勢の深刻な中で政府は失対の打ち切りを行おうとしているんです。私は昨年福岡県の田川市など失対事業の現場を見てまいりまして、失業対策事業というのは戦後旧産炭地や同和地域などとりわけ失業が深刻な地域で就労者の生活を支えてきた重要な事業なんだという認識を新たに持ちました。同時に、それにとどまらず地域の環境整備の上でも、それから地域経済を支える上でも大きな役割を果たしてきたということを実感したわけですけれども、労働分野でずっと活動されてきた大臣のこの失対事業についての御認識は、私の今の認識と違いますか、同じですか。
#63
○国務大臣(浜本万三君) 先ほどお二人の委員の方に失対事業の私の認識につきましてお話をいたしましたように、戦後の混乱期及び復興期を通じまして失対事業に従事される方が大変大きな力を寄せていただいたということについて、私は評価をしておるということを申し上げましたんです。
#64
○吉川春子君 失対制度調査研究会報告は、激変緩和措置として特例給付金、暫定的な就労機会の提供、生活相談員の設置、任就事業、この四つを挙げていますね。特に暫定的な就労機会の提供につきましては、「終息時に六十五歳未満の紹介対象者に対しては、就労することによってある程度の収入を得られるような就労機会を、事業の効率性にも配慮しつつ、暫定的に提供する措置を講ぜざるを得ない。」としています。ところが、この報告は一方でそう言いながら、「この暫定的な就労機会の提供のための事業については、事業を実施する事業主体数を極力抑制する必要がある。したがって、事業主体においては、この事業を実施せず、仮に実施したとしても、できる限り早期に廃止することに努力する必要がある。特に、この事業への就労を希望する者の数が少ない事業主体が暫定的な就労機会の提供を行うことは、事業の効率的運営の確保という観点から望ましくないと考える。」と、このように述べています。
 これは、もう詐欺みたいなものでないかと私は思うんですが、しかも失対から追われる労働者のことは全く念頭にないじゃないか、効率性だけを追求するというものでもう血も涙もないと申しましょうかこういう認識を労働大臣もお持ちなんでしょうかちょっと認識についてお伺いいたします。
#65
○政府委員(野寺康幸君) 失対制度研の昨年十二月九日におまとめいただきました報告に書かれておりますことは大体において先生おっしゃったとおりでございますが、基本的にまず失対事業を先ほどもおっしゃいましたように効率性あるいは滞留等の観点から廃止すべきであるという前提に立って、まず第一に特例給付金制度によって自立なり引退を図るというのが前提でございます。そういう意味で、暫定的な就労形態というのは二番目の選択肢ということになるわけでございます。
 ただ、そうは申しましても国として用意いたしました選択肢の一つであることは間違いないわけでございます。こういった選択肢がなぜあるかは、先生御指摘のとおり激変を緩和するということを念頭に置いたわけでございますので、その措置を国としては準備いたすわけでございますが、一方でこれは国の予算を伴う事業でございますので、失対事業に介在しました問題点でございます事業の効率性といったようなことをどうしてもやはりこの場合にも考えざるを得ないということでございます。
 そういう意味で、例えばこれに就労する予定の方が非常に少ない、あるいは地域が非常にばらばらに広がっているといったような場合には、これを実施する事業主体である自治体が当然判断するわけでございますが、やはり効率性といったような観点から一つの判断をそこにせざるを得ないということであろうというふうに思います。ただ、国としましてはあくまでもこういった二つの選択肢を用意したということでございます。
#66
○吉川春子君 とても納得できない答弁なんですが、失対就労者の年収は年間二百六十二万円でそのうち二百四万円が失対からの費用だと。これらの方々は、先ほど来のお話にありますように今となっては民間への再就職は非常に困難、絶望的であり、無年金者も一三%、公的年金受給者もそのうちの約六四%は月五万円にすぎないわけなんです。失対の打ち切りはこの人たちの生きる道を奪うことにつながるわけなんです。そして同時に、その地域経済にも大きな打撃を与えるということになるわけですね。大臣、これらの方々を路頭に迷わせてはならないと思うんです。こうした人たちの働く権利は最後までぜひ守っていただきたい、その点についていかがですか。
#67
○政府委員(征矢紀臣君) 先ほど来申し上げておりますような、いろんな状況の中で今回のこの考え方の整理をいたしているわけでございます。
 ただいま部長が申し上げましたように、その際の選択肢といたしましては、自立、引退をされる方、こういう方につきましては特例一時金についてさらに割り増し加算を年齢に応じてする、こういう考え方。それから、もう一つの選択肢としましては、なおかつ当面働く必要があるという判断をされる方につきましては暫定的な就労機会を提供する、こういう考え方の道と二つの道をつくりまして、これを激変緩和措置として今回この法律についての廃止の考え方をまとめたところでございます。
 なお、この暫定的な就労機会の問題につきましてはやはり従来の失業対策事業の経緯を踏まえて地方自治体が直接実施すべきである、こういう考え方でございまして、そういう観点からいきますとこれは地方公務員法上の身分としてやはり従来と同じような特別職の公務員ということになるわけでございまして、その辺につきましては今回の廃止法の附則におきまして、そういう考え方を明らかにしているところでございます。
#68
○吉川春子君 失対に就労されている方々の働く権利を守っていく、今後とも基本的にはそういう立場ですね、大臣、いかがですか。大臣の答弁をお願いしたいと思います。
#69
○国務大臣(浜本万三君) 私が議員になりましたのが昭和四十九年でございます。失対事業を終息させるという基本的な法律が決まりましたのが四十六年。その方針に基づきまして、国の方では漸次失対事業の合理化といいましょうか、そういうものを進めてこられたと思います。
 その際には、いずれも民間への転職を希望される方にはそれに対する措置、それから民間への転職はできない、依然として失対事業で働かなければならない人にはその人に対する措置を講じてきたと思います。いずれにいたしましても、働くということを前提に考えておりまして、そして同時にそれらの方々の生活の安定もできるだけ確保していくという二つの方針は常にとりながら、この政策を進めてまいっておるというふうに思います。
 それが今度の法律では、最終的にこれで終息をさせるということを決める法律でございますので、その面で今度の法律でも、依然として従前から行ってまいりましたように民間に彩られる方には特別の一時金を差し上げまして、そして再就職への道を支援してさしあげる。それから、どうしてもだめな人はさらに五年間の暫定就労というものをしていただきまして、これも生活を守ってさしあげるというような政策をとっておるわけでございます。
 私は、やっぱりみんな働ける者は働いていくという前提が一つと、第二は生活はできるだけその対応によって守ってさしあげるという二つの考え方を常に持ちながら政策を進めてきておるというふうに思っております。
#70
○吉川春子君 暫定事業を自治体が勝手に廃止することは許されないと思うんです。五人くらいならもうやらないとか、こういうような自治体がもしあるとすればそういうのはけしからぬことでして、やっぱり一人でも働きたい人がいれば事業主体にやらせる、こういう姿勢でぜひ指導をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
#71
○政府委員(野寺康幸君) 暫定的な就労機会の提供、暫定就労事業につきましては、これは実施するといたしますれば平成八年度以降の話になるわけでございます。そういう意味では、どういう形でこれを実施するか、現段階ではまだ詳しいことは定まっておりません。
 ただ、過去におきます任意就労事業、任就事業の例等によりまして、つまりある程度の人数が確保できない場合には事業の効率性という観点からいろいろ問題があるというふうに考えられるわけでございますしからば、何人以上ならやる、何人以下ならやらないかということにつきましては、今申しましたようにまだ決まっておりません。そういう意味で、この研究会報告、先生引用されましたが、やはり暫定的な就労機会の提供につきましても事業の効率性といったようなことを考える観点から、国としては必要な指導はするつもりでございます。
 ただ、こういった選択肢を二つ用意してそれを実際にどういうふうに自治体がするか、それは最終的には自治体の御判断であろうというふうに考えております。
#72
○吉川春子君 最終的に自治体の御判断という意味が、憲法で言う地方自治ということですべての問題に係る御発言としてならばともかく、政府がこういう形で暫定事業をやる、そして最後まで激変緩和という形でやるということをおっしゃっておられるわけですから、やはり効率的なことだけを前面に出して事業主体が打ち切るというような、働きたい人がいるにもかかわらず打ち切るというような、そういうことは望ましくないんじゃありませんか。
#73
○政府委員(野寺康幸君) もとより効率性だけを前面に出してやるわけではございません。
 国としてこういったメニューを用意する以上は、改めて申しませんけれども、激変緩和の一つの方法として御提供申し上げるわけでございます。ただ、実際に運用するに当たりましては、それ以外の例えは効率性その他の問題も、これは事業を実際に実施する主体になります自治体としては考慮することになるわけでございます。
#74
○吉川春子君 自治体にげたを預けるということじゃなくて、やはり考え方として激変緩和、さっき大臣が言われました二つの観点、そういうことを基礎に置きながら自治体の指導といいますか対応といいますか、そういうことをやっていかなきゃいけないんじゃありませんか。
#75
○政府委員(野寺康幸君) 国としてこういったメニューを用意する以上は、それなりの存在意義を認めて予算をとり、実施するわけでございます。
 したがいまして、暫定就労事業につきたいという方がおありになって、そして自治体の方とそういうお話をされまして暫定就労事業をやる、こういうことになる場合に、国がそれをいいとか悪いとか言う立場には当然ないわけでございます。国としては、あくまでも自治体が最終的に御決断になることでございますが、こういったメニューを用意したということを十分自治体に御理解していただくよう努力するつもりでおります。
#76
○吉川春子君 暫定的な就労対策は、緊急失対法と失対事業を廃止する代償措置として今もお話がありましたように実施されるものですけれども、暫定的な就労対策に就労を希望する人の権利が保障されなくてはならないという点は今私が追及したとおりですが、私の手元に実は切実な要求がいろいろ届いているわけなんです。
 きょうもこの場に傍聴にお見えになっていますけれども、例えば最低の要求として、先ほど武田議員も質問されていましたけれども、就労の日数の保障としては月二十日は保障してもらいたいとか、あるいは事業費の単価、そして賃金、その賃金の中には臨時の賃金とか冬期の単価等の現行水準を維持してもらいたい、こういう当然の要求があるわけです。労働省も就労対策と言う以上、やっぱり生活できる賃金の水準を保障すべきです。
 こういうことを十分配慮して、具体的な数字については今後の問題になると思うんですけれども、ぜひ長い間御苦労なさった方々の要求がかなえられるように努力していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#77
○政府委員(野寺康幸君) この暫定就労事業につきましてどの程度の予算でやるかこれは先ほど申しましたとおり平成八年度以降の話になりますので、現段階で詳しく決まっているわけではございません。
 ただ、制度研の報告を尊重しながら、私ども財政当局とある程度将来の予測に関します詰めをしまして、現段階で就労日数十六日程度、そして雇用保険の日雇労働求職者給付金等の収入を考えると年収大体百五十六万ぐらいの収入になるというふうに考えているわけでございます。この百五十六万と申しますのは、現在の甲事業が年収で大体百六十四万でございますので、もちろん若干下がるわけでございますけれども、それほど大きな差はないというふうに考えております。
 そういう意味で、暫定就労事業に従事していただきますならば大体の生活を維持できるというふうに考えているわけでございますが、なお平成八年度以降の問題でございますので、今後いろいろな問題が出てくると思います。また、八年度以降の予算の要求の中でいろいろなことが具体的に詰まっていくものというふうに考えているわけでございます。
#78
○吉川春子君 今私が申しました要求をぜひ考慮して、生活できる水準を維持していただきたいということを要求しておきます。
 そして同時に、失対をやめざるを得ない人々に対しては退職金特別給付としてぜひ三百万円以上の保障をしてほしいとかあるいは残年数一年百万円を加算してもらいたいとかこういう切実な要求も寄せられているんです。大臣うなづいておられますが、本当に当然の要求ですよね。いかがでしょうか。
#79
○政府委員(野寺康幸君) 先ほど来御説明したとおりでございますけれども、いわゆる退職金に相当する特例給付金につきましては、現在二百万というふうになっているわけでございます。
 今回、失対事業を廃止するにつきまして六十五歳未満で終息を迎える方につきましては、基本的にこの金額を二百五十万とすることを考えているわけでございます。そしてさらに、年齢が低くなる人については、年齢が低いほど高くなるようにこの二百五十万に百四十万から三百万の加算をするということに考えておりますので、最終的には一番多い方は五百五十万の特例給付金をいただくということになるわけでございます。そういう意味で十分な手当てができたのではないかなというふうに考えております。
#80
○吉川春子君 もうこれで職につけなくなっちゃうという人にとっての五百五十万という額は十分な額と言えるんでしょうか。失礼ながら、国家公務員の退職金その他に比べたりいろいろしますと、この額でこれからもう一生暮らしていけるという、それで年金もない、年金もごく少ないというような実情を考えますと、本当に今後決める金額ではあるけれども、大臣やはり十分こういう配慮をしていただきたいんです。その点について、大臣いかがでしょうか。
#81
○政府委員(征矢紀臣君) この辺につきましては、ただいま部長が申し上げたとおりでございますけれども、今回失業対策事業を終息するに当たりまして、どういう激変緩和措置をするかという点について相当私どもとしては詰めたものでございます。
 そういう詰めた結果といたしまして、あるいは関係者の御要望等も踏まえまして今回の特別加算を来年度、平成七年度予算で積算をいたしているわけでございまして、ただこれが多いか少ないかにつきましてはいろいろな議論もあるところでございますが、一方では民間の中小企業におきます退職金の現状がどうかという比較論もございます。
 それからもう一点といたしましては、いわゆる地方単独措置の問題もございます。そういう諸般の事情を考えた上で今回この額にいたしたところでございます。
#82
○吉川春子君 最後に。ともかく私は、この数字の問題についても、今後まだ時間があるわけですから、できる限り当事者の、就労されている方々の御意向が反映されるように努力していただきたいということを申し上げます。
 歴史のある失対事業がまさに打ち切られようとしている、そういう歴史的な場に大臣も立ち会われるわけなんですけれども、やはり公的就労事業を拡大する必要があるのに、計画を縮小して今日になった、かくなる上はせめて就労対策を十分にやってもらいたいということを最後に強く要求いたします。いかがでしょうか。
#83
○国務大臣(浜本万三君) 先ほど来議員からお話がございましたように、手当の問題につきましては、私もこの事業を終息させるという時期にちょうど責任者になったものですから、予算折衝におきましては相当折衝したことは間違いないわけでございますが、このような結果しか出なかったわけでございます。
 したがって、みんな努力をしたんですけれどもこういう事態になりましたので、この点はひとつ御了解をいただきたいというふうに思います。
#84
○吉川春子君 終わります。
    ―――――――――――――
#85
○委員長(笹野貞子君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、大河原太一郎君が辞任をされ、その補欠として吉川芳男君が選任されました。
    ―――――――――――――
#86
○委員長(笹野貞子君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#87
○委員長(笹野貞子君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。
#88
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、緊急失業対策法を廃止する法律案の反対討論を行います。
 我が国の失対事業は、本法律を根拠に行われてきましたが、その意義は極めて大きいものがありました。しかし、昭和四十六年、新たな失業者の本事業への就労の道が閉ざされました。また、高齢化、人員減少は政府の施策によってつくりだされたものです。
 私は、公的就労による失業対策事業は今日でも国の雇用対策の最も根幹をなす施策でなければならないと思います。現にドイツでは、現在でも公的就労事業を核とする失業対策事業を持ち、我が国でも最近他の先進各国と同様に若年者の失業率の増大が構造化する兆しもあらわれているとき、こうした制度を有していることはどうしても必要です。にもかかわらず本法律を発展させるならともかく廃止してしまうことは、今後の公的就労対策への道を閉ざすことになるので反対です。
 第二の理由は、本制度が廃止される時点でも千七百人もの人が就労しており、その就労の道を閉ざすことになるからです。この人たちはいずれも高齢者であり、高齢者の有効求人倍率が〇・一以下という大変厳しい状況のもとで、さらにこの人たちの多くが無年金者もしくは極めて低い水準の国民年金しか受け取れないという現状で本制度を打ち切ることは、この人たちの生活を奪いかつ地域経済へも深刻な影響を与えることになるのです。激変緩和措置にしても、今日私が質問しましたように、雇用と収入を確保するものとは到底言いがたいものです。
 以上の点から、本法律案に反対であることを表明して、討論を終わります。
#89
○委員長(笹野貞子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 緊急失業対策法を廃止する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#90
○委員長(笹野貞子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○委員長(笹野貞子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#92
○委員長(笹野貞子君) 次に、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。浜本労働大臣。
#93
○国務大臣(浜本万三君) ただいま議題となりました中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 中小企業退職金共済法は、中小企業の労働者の福祉の増進と中小企業の振興に寄与することを目的として、昭和三十四年に制定されたものであります。その後、本制度は着実に発展し、一般の退職金共済制度に加入している事業主の数は約四十万、加入労働者数は約二百八十万人に達しており、本制度は中小企業の労働者福祉対策の主要な柱の一つとなっております。
 さて、本制度を取り巻く最近の金融情勢は大変厳しいところでありますが、我が国における退職金制度の現状を見ますと、大企業ではあまねく普及を見ているものの、中小企業、特に小規模企業においてはその普及状況及び内容はいまだ必ずしも十分なものとは言いがたい実情にあること、また、我が国が今後本格的な高齢社会を迎えるに当たり、退職金制度は老後の生活の安定を図るため一層重要なものとなってきていることから、本制度に対する期待はいよいよ高くなってきております。
 このため、経済社会情勢の変化に対応して、本制度の長期的な安定を図るとともに、本制度への加入を一層促進して、中小企業における退職金制度の普及及び内容の向上に寄与するよう、本制度をさらに充実強化することが必要となってきております。
 政府は、このような観点から、本制度について所要の改善を行うこととし、先般、中小企業退職金共済審議会に諮問し、その答申をいただきましたので、ここに中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の内容につきまして概要を御説明申し上げます。
 第一に、退職金の額について、最近における金融情勢の変化に対応して制度の長期的な安定を図るため、掛金月額及び掛金納付月数に応じて定まる基本退職金の額を改定することとしております。
 第二に、掛金月額について、賃金・退職金水準の上昇等を勘案するとともに、退職金給付水準の向上に資するため、現行で四千円となっている最低額を五千円に、現行で二万六千円となっている最高額を三万円にそれぞれ引き上げることとしております。
 第三に、退職金の分割支給制度について、現行で十年間のみとされている分割支給期間を六十歳代前半層の多様な資金ニーズに対応するため、五年間または十年間を選択することができるものとすることとしております。
 第四に、共済契約者が中小企業者でない事業主となったときの取り扱いについて、退職金共済契約を解除された際、その共済契約者が被共済者である労働者の同意を得て一定の要件を満たす適格退職年金契約等を締結した旨の申し出をしたときは、退職金制度の実質的な存続を図る途を開くため、事業団は解約手当金に相当する額の範囲内の金額を契約の相手方に引き渡すことができるものとすることとしております。
 第五に、掛金納付月数の通算制度について、現行では二十四月以上必要であるとされている転職前の企業における掛金納付月数について、十二月以上であればその被共済者の申し出により通算できるものとすることとしております。
 なお、この法律の施行は、退職金の額の改定に係る規定を平成八年四月一日からとするほか平成七年十二月一日からとすることといたしております。
 以上、この法律案の提案理由及びその内容の概要につきまして御説明申し上げました。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#94
○委員長(笹野貞子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十三分散会
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ソース: 国立国会図書館
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