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1995/03/14 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 逓信委員会 第5号
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1995/03/14 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 逓信委員会 第5号

#1
第132回国会 逓信委員会 第5号
平成七年三月十四日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     國弘 正雄君     中尾 則幸君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山田 健一君
    理 事
                加藤 紀文君
                守住 有信君
                大森  昭君
                鶴岡  洋君
    委 員
                岡  利定君
                沢田 一精君
                陣内 孝雄君
                鈴木 栄治君
                林田悠紀夫君
                及川 一夫君
                川橋 幸子君
                三重野栄子君
                常松 克安君
                粟森  喬君
                中尾 則幸君
                河本 英典君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  大出  俊君
   政府委員
       郵政政務次官   鹿熊 安正君
       郵政大臣官房長  木村  強君
       郵政大臣官房審
       議官       品川 萬里君
       郵政省貯金局長  谷  公士君
       郵政省簡易保険
       局長       高木 繁俊君
       郵政省通信政策
       局長       山口 憲美君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        星野 欣司君
   説明員
       外務省経済協力
       局政策課長    中村  滋君
       大蔵省理財局資
       金第一課長    寺澤 辰麿君
       建設省住宅局住
       宅・都市整備公
       団監理官     小平 申二君
       自治省行政局行
       政課長      川村 仁弘君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵便振替法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
○郵便貯金法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
○簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一
 部を改正する法律案(内閣提出)
○受信設備制御型放送番組の制作の促進に関する
 臨時措置法案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(山田健一君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十二日、國弘正雄君が委員を辞任され、その補欠として中尾則幸君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(山田健一君) 郵便振替法の一部を改正する法律案、郵便貯金法の一部を改正する法律案及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括して議題といたします。
 三案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○鈴木栄治君 大臣、おはようございます。私、大臣にいつも感謝、もう本当に感激しているんです。大臣は、私たちが質問しても、的確に本質をとらえて、立て板に水がごとく、すばらしいお答えをなさっている。私は本当に感心しているんです。さて、きょうもひとつ立て板に水がごとくお願いいたします。
 コマーシャルで、ひとつとび送金ですか、あれなかなかいいですね。飛行機なんかもうまく使って、私も映像の人間ですけれども、いいコマーシャルだな、わかりやすいし、いい。新総合通帳サービスでございますか、どうですか、コマーシャルの影響といいますか、利用状況並びに国民利用者の評判をお聞かせください。
#5
○政府委員(谷公士君) お答えいたします。
 私どももこのサービス、国民の方々に大変便利に利用していただけるサービスと思いまして、そのためにはまずよくこの内容を知っていただくことが必要であろうと思いまして、今御指摘のように、テレビその他でこのサービスの内容を周知いたしております。
 それで、その取り扱いの状況でございますけれども、おかげさまでこの新総合通帳の申込件数につきましては、平成元年八月の取り扱い開始以来、年々増加してきておりまして、特にこのPR活動等に重点的に取り組んでまいりました近年は大幅に増加をいたしまして、平成七年二月末現在の累計で約千八百三十万件となっております。
 高度情報社会を迎えまして、この新総合通帳によります送金・決済サービス、ひとつとびサービス等でございますが、これは国民生活に欠かせないものとなってきておりますことから、あまねく公平にサービスを提供する役割を担う郵便貯金といたしましては、さらに一層この普及に努力していかなければならないと思っております。
 この評判でございますけれども、郵便局の利用者の方々の御意見を各種会議等を通じましてお聞きしている限りにおきましては、おおむね御好評をいただいておるものと考えております。そういったことを受けまして、御利用も年々増加しておるものと考えておるところでございます。
 今後ともこの施策をさらに充実させますとともに、親しみやすいデザインの新通帳の発行等を検討する尊いたしまして、より一層の普及を図ってまいりたいと考えております。
#6
○鈴木栄治君 最近、制度上のサービスも、だからこういうサービスがもっともっと早くできていたらよかったんじゃないかなと私思うんでございます。
 大臣、官と民とございますよね。私たちずっと見ていて、いつも民のサービス、そういうものを見て後から官が追従する、そういうのはどうしても否めないんじゃないかなと。例えば、小包一つとっても、郵便局に持っていって出していたと。ところが、今度は民は、小包一つでもいいですよ、お電話ください、ばばっと行って、どうもありがとうございます、またお願いします、明くる日すぐお手元に届く、こういうサービス。それで官の方が慌ててこれは何とかしなきゃいかぬ、ゆうパックだとか何とか翌日に届くようにしよう、そういうのをおやりになってきておりますが、今まではそれでいいのかもしれぬ。過去のことはいいんですが、やっぱり官というのは要するに国民の皆様に奉仕するんだ、これが大事だと思うんです。
 何か今まで見ていると、自分たちの立場だとか自分たちの領域だとか、そんなわけめわからないことをごちゃごちゃやって、国民の利用者というのは二の次だったんじゃないか。これからはやっぱり官が民をリードする、そういう制度のサービスということを私は積極的に考えていただきたいと思うんですが、大臣いかがでございますか。
#7
○国務大臣(大出俊君) 御指摘のとおり、そうしたいのは実はやまやまなんですけれども、なかなか、これは今個人的に申し上げているんですけれども、今まで臨調答申だ何だというものをずっとフォローしてきた私自身からしますと、例えば第三次行政改革推進審議会を九一年、二年、三年、九三年の十月二十七日に答申が出ているんですけれども、これに至る経緯をずっとフォローしてきていますと、郵政省の場合に一つ間違って前に出ると途端に問題が起こるというんですね。だから、やっぱり民間の動きというのを見た上で総合的に、国民の皆さんの利益が前提ですけれども、郵政はどうするのかと。
 例えば、金利の自由化で完全自由化になった、CDの時代から十六年たった。私はすぐ貯金局長さんにどうすると、金利の完全自由化になったというんだから、国民の皆さんのために郵政省の貯金はまずどうしなきゃならぬのだという相談をかけたんですよ。そうしたら、返ってきた言葉というのは、まずもって民間の皆さんの動きを見た上でさせていただけないかと。結果的に〇・〇三動いているというところで〇・〇三に合わせていったわけなんですけれども、非常に慎重でなきゃならぬという立場に実は事の経過がなっております。
 ですから、おっしゃるのも本当によくわかるんですけれども、目下のところはそういう慎重な立場で、しかもおくれないように、国民の皆さんの利益をどう守っていくか、あるいはどう伸ばしていくかということを考えて行政的には進めていかなきゃならない、こんなふうに思っているんです。
#8
○鈴木栄治君 なるほど、私やっぱりよくわかりますよ。制度上でいろいろと官としての立場がある。でも、大臣、サービスでも心のサービスというのがあると思うんですよ。いらっしゃいませ、こんにちは、ありがとうございます、またよろしくお願いします、このサービスは別に官が先にやったっておかしくないでしょう。
 私、いろんな奥様連中も知っているんですけれども、おれは逓信だからなるたけ小包は郵便局で出してくれと。でも、郵便局へ行っても、黙ってはい、はい。ありがどうも、またいらっしゃいとも、きょうは天気ですねとも言わないというんですよ。でも、民間のとりに来る人は、どうも奥様、きょうは晴れていますね、またひとつお願いしますよ、たったこんなちっちゃい小包でもとりに来て大事に持っていってくれるというんです。私、ちょっとこれは郵政じゃございませんが、新宿区役所の出張所へ行ったんです。要するに職員に顔がないんです。みんな能面のような顔をしている。着ている衣装はその辺のお兄ちゃんみたいな衣装をしている。
 それで、公務員というのは、官というものは国民に奉仕するという大体その気持ちが、心のサービスがまず私は欠けているんじゃないかと思うんです。制度上のサービスと心のサービスは私は違うと思うんです。そうでしょう、大臣。大臣あたりは、例えば郵政でいえば全逓なんか強いんですから、組合のところへ行って、これからこうなんだよ、心のサービスが大事なんだとひとつ私は言っていただきたい。その大臣の勇気に私は期待するんでございますけれども、いかがでございましょうか。
#9
○国務大臣(大出俊君) 先ほども申し上げましたが、私自身も郵便も配達をいたしましたし、コツ――コツとは小包でございますが、これも一生懸命配って歩いた方でございますし、貯金、保険の募集もやってまいりましたし、保険というのは、私は優績者ですから、保険の募集というのはサービスをよくしませんと入ってくれないんですよ。だから、私は十二分に今おっしゃるような親切な、しかもいい人づき合いをしていこうと思っていた外務員なんです。
 ですから、やっぱり労働運動をやりましても、郵政省の仕事をしないやつに労働運動をやる資格がないというのが私の言い分でして、やっぱり国民のためにある郵政三事業、この前提がここにきちっとなければ労働運動もできないというのが私の考え方で、いまだに一貫しておりまして、短い期間ですけれどもできるだけ一生懸命、御趣旨の点は全く同感でございますからやっていきたい、こう思っております。
#10
○鈴木栄治君 そうですね。やっぱりひとつ心のサービスというのはどんどん推進していただきたいと思います。
 さて、情報通信技術の発達によって、例えば民間の金融で言いますとネットワーク化が進んでおりますよね。郵便局というのは全国を網羅しているそういうネットワークがあるわけです。今までは民と官が分かれていた。これがうまく合致してお互いに手を結んでネットワーク化をしていったら、これは国民の利用者にとって非常に私は便利だと思うんですが、その辺今までなぜしてこなかったのか、またできるのか、これからの対応をひとつお聞かせ願いたいと思うんでございます。
#11
○政府委員(谷公士君) まことにおっしゃるとおりでございまして、例えて申しますと、私どもATM、預金の自動預払い機でございますけれども、こういったものを全国の郵便局に備えておるわけでございます。
 民間金融機関におきましては、業態を超えてこういった機器を接続していくネットワークの提携がほぼ完了段階に差しかかっております。このATMの共同利用や相互送金が民間においては相互に可能な状態になってきておるわけでございます。
 私どもといたしましては、国民の皆様方の利便の向上を図るという観点、また一つには多種多様なネットワークの相互接続というものは時代の趨勢でありまして、ネットワーク全体の効率性の向上とその高度利用を図っていくべきであるという観点、こういったことから民間金融機関とのネットワーク化によりますATM等の共同利用につきまして、ぜひともこれを推進すべきだと考え、具体的にそのあり方についてあるいは問題点について検討、調査いたしますために、平成六年度及び平成七年度の両年度にわたりまして予算の重要施策といたしまして予算要求をいたしたところでございますが、大変残念なことでございますけれども、民間金融機関の反対が背景にあったということもございまして、このような調査研究の機会もいまだ認められていないところでございます。
 しかし、最初に申し上げましたように、郵政省といたしましては、国民の財産でございます二万四千のネットワーク、郵便局にそれぞれ備えつけられておりますこういった機器のネットワークを有効に活用して、国民の皆様の利便の向上を図ってまいりますことは私どもに課せられた重要な使命であるとも考えておるわけでございまして、今後とも真剣にこのことについて話し合って、実現に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
#12
○鈴木栄治君 そうですね。大臣、これ国民にとってはやっぱり大事ですよね。これからの対応というか、大臣の決意というか、ちょっとお聞かせ願えますか。
#13
○国務大臣(大出俊君) 銀行協会、銀行の皆さん、大蔵所管でございますけれども、よく百年戦争なんと言われまして、郵政省の貯金と銀行というのは、つまり大蔵、郵政、そういうことだとよく言われるんですが、最近はそうじゃないんです。運用についても年このくらいずつふやしていって、最終的にはこのくらいまで運用を、例えば三十兆なら三十兆ぐらいまでのところはとりあえずとか大蔵との間で決めて進めてきているわけですから、そういう意味では両官庁の間に言われるような溝は今日はないというふうに私は思っております。
 それだけに、今局長が言っておりますように、国民の共有財産という意味で、ひとつ何とかネットワークをつないで、ATMならATM一つ考えても一緒にやれないというばかなことはないはずだと思っておりまして、私が郵政を引き受けてからいろんな形で物は言ってきているつもりなんですよ。ただ、なかなか難しいところがありまして表に出し切れないでいますけれども、なお一層努力してみようと思っております。
#14
○鈴木栄治君 ひとつよろしくお願いいたします。
 それから次は、金利自由化の進展、また民間金融機関においてことしの秋にもついに十年の定期預金が創設されることが想定される、ほとんど決まるでしょう。そうなってきております。ということは、郵便貯金の方でも、今までは自分たちだけだったんですけれども、これはやっぱりだんだん厳しくなってきましたね。その辺のこれからの見通しといいますか、これからは郵貯としてはこのように積極的にやっていくといいますか、その辺のお考えをぜひともお聞かせ願いたいと思います。
#15
○政府委員(谷公士君) おっしゃるとおりでございまして、金利の自由化につきましては昨年の十月に預金金利の自由化が完了しまして、これからいよいよ金融全体の自由化に向かってくるわけでございます。その中で、御指摘の預貯金の商品性の自由化でございますが、大蔵省が本年十月に、定期預金の預入期間の現行最長限度五年でございますけれども、この規制を撤廃する予定であるというふうなことは私どもも承知をいたしております。
 郵政省といたしましては、従来から金融機関間の競争を通じまして小口預金者に利益還元をしていくことが適当であると考えまして、この自由化を積極的に推進するよう主張してきたところでございまして、そういう立場からこの状況については歓迎すべきものであると考えております。
 郵便貯金といたしましても、これまで定額貯金を初めといたします郵便貯金の金利自由化などを図ってきたところでございますけれども、今後とも郵便貯金の利用者であります小口の預金者の方々に対して金融自由化のメリットを還元するよう努めてまいる所存でございまして、預金者の方々のニーズに応じた多様な商品、サービスの開発、提供に取り組んでまいりたいと考えております。
 郵便貯金は、民間金融機関も御指摘のようにこれから活性化していくことが期待されているわけでございますけれども、それらの機関と切磋琢磨しながら競争して、商品、サービスを開発、提供していくことが小口・個人預金者の方々の利益に最もつながるところだと、また金融自由化の趣旨に合致するところだと考えているところでございます。
#16
○鈴木栄治君 そうですね。ですから、やっぱりお互いに競争をする、そして切磋琢磨する、それがイコール国民の利用者のためになる、これは私は本当そうあるべきだと思います。ですから、これから官だ民だなんて言っているんではなくて、まず第一に何なんだろうということを私考えていかなければならない時代に入ってきたと思います。
 ちょっと短うございますが、あといろんな重要なこともございます。それは先輩議員にお任せしたいと思います。
 ありがとうございました。
#17
○陣内孝雄君 おはようございます。
 今回の法案についての質問の前に、まず財投の原資としての郵貯、簡保の役割から質問を始めさせていただきたいと思います。
 現在、特殊法人見直しの一環で、財投の出口に当たる財投機関の見直しのみでなく、財投の入り口も含めた財投制度全体を見直す必要があるというような意見が出されているわけでございます。よく新聞等でも報道されているところでございます。
 しかし、そもそも財投という制度自体は、御案内のように、道路、学校、病院など国民生活に密着した社会資本の整備充実のほか、住宅金融公庫や国民金融公庫などから融資を通じまして国民に直接役立ってきたということでございまして、このことはだれも否定することのできない事実でございます。今後ともこれらの必要性が低下するというものではないと私は思っております。
 このたびの阪神・淡路大震災の復興という大変に重要な対策を進めていくに当たりましても、この財投資金に大きな役割を担ってもらわなければならないと私は思っておるところでございます。
 その一つは、復興住宅の建設に対しての役割だろうと思います。現在、緊急復旧として必要な住宅、応急仮設住宅、これは四万戸の建設が進められておりまして、四月には終わるというふうに私ども聞かされておるわけでございますが、問題はその後の本格的な復興住宅の建設が必要になってくるということでございます。兵庫県の計画では三年間で十二万五千戸を建設するというふうな予定のようでございます。
 今次災害による被災住宅は、聞くところによると全壊したのが十万棟ですから、これを戸に換算すると何月になるかわかりませんが、十万棟。それから、一部損壊とか半壊等入れると二十二万棟に達するということでございますので、私は、兵庫県の三年間に十二万五千戸を建設するというこの数字よりも実際にはもっともっと多くの住宅建設が行われていかなければならないだろう、こういうふうに見ているわけでございます。
 このような復興住宅の建設のために、平成七年度の財投資金の追加補正が必要になっていくだろうと思うわけでございます。
 平成七年度の当初計画を見てみますと、住宅金融公庫融資の予定戸数というのは六十三万戸、これはことしと同じですが、ことしは景気対策で九十九万戸までふえているわけですので、実質的には来年度は少な目になっているということでございます。このほかに今度の震災で復興住宅が追加して必要になってくるということでございますし、またそれに対する割り増し融資という点でも多額の財投資金が私は要るようになってくるだろう、こういうふうに見るわけでございます。
 割り増し資金は二戸当たり四百五十万円まで上積みするということで、これは大変結構なことですけれども、今言ったような裏づけが必要になるだろうということでございます。その結果としては、住宅金融公庫は平成七年度の当初予算に追加して財投資金の借り入れをふやさなければならない事態になっていくだろうと思います。
 それで、この財投原資の追加確保をどうして達成するかという問題が当然起こるわけでございますが、資金運用部が国債を売却して資金調達するというのは、これが引き金となって長期金利を上昇させるというような、いわば景気の回復に悪影響を及ぼすような懸念もございますので、現在の金融経済情勢から考えますと私はなかなかそういった方法は難しいと。やはり郵便貯金とかあるいは簡保資金をふやす努力を郵政省にお願いしなければならなくなるんじゃないかこういうふうに考えるわけでございます。
 こう申しますのも、平成七年度の当初の財投計画を見てみますと、総額は四十八兆二千億になっておりまして、その中で郵便貯金が十兆円。ちなみに住宅金融公庫が借り入れるのは十・六兆円、十兆六千億ということで、ほぼ郵貯に匹敵する額を住宅金融公庫が借り入れるような姿になっておるわけでございます。また、簡保は八兆二千億円ということで、この郵貯、簡保がいずれにしましても財投原資の大口の提供者であるということから、私は今申し上げましたように、ひとつ郵貯、簡保の原資提供にこれからお努めいただかなきゃならない事態が生ずるだろうというふうに申し上げたところでございます。
 郵政行政は、今度の阪神・淡路の大震災に当たりましてはまことに立派な対応をしていただきました。引き続きこれからも、今申し上げましたような復興段階での復興に必要な財投資金の確保のためにさらなる努力をお願いしたい、こう思うわけでございます。
 いずれにしましても、低・中堅所得者層が、年収七百万円未満をそういうふうに考えますと、この人たちの住宅取得のためにはやっぱり金融公庫利用が大変大事なわけでございますが、このたびの震災で再度住宅を取得しなきゃならないという立場の者にとりましては、この金融公庫の低利あるいは割り増し融資、これに頼る以外に私はないと思うわけでございます。マイホームの夢を再びかなえさせてもらいたい、こういう思いをしております。
 以上は阪神大震災という点から申し上げたわけでございますが、財投全体についていいますと、我が国の貿易黒字を減らすためには貯蓄超過、これを解消する必要がありまして、そのための公共投資をふやさなければならないと思うわけでございます。しかし、それにはやっぱり長期投資に回せる財投機関の果たす役割というのは大変重要だろうと思うわけでございます。
 以上、いろいろ申し上げましたけれども、ひとつこの重要な役割を担う財投に対する資金提供者として郵貯、簡保が今後ますます一層重要な役割を果たすべきだと思いますけれども、大臣、いかがお考えですか、御見解なり御決意のほどをよろしくお聞かせいただきたいと思います。
#18
○国務大臣(大出俊君) 陣内さんは非常にお詳しいし、今お話を承りまして、まさに御指摘をいただいているとおりでございまして、私も心配で現在のストックがどのぐらいあるのかということで調べてみておりますけれども、三百九兆というのが財投に占めるトータルでございまして、三百九兆円、ストックの現状でございます。このうちで郵貯が百三十四兆円、簡保が四十三兆円、百三十四兆の四十三兆でございますから、両方足しますと百七十七兆円になりますが、財投全部で現在ストックが三百九兆円になっているうちの百七十七兆は郵便局、貯金と保険でございます。
 この貯金と保険の三百九兆に占める比率は五七・二%、つまり三百九兆の現在のストックのうちの五七・二%は貯金と保険の金である。全国二万四千の郵便局の皆さんが一生懸命集めてきておられる個人預金あるいは個人預金に類するもの、あるいは生活貯金と言われるものの集積でございますけれども、今日それが財投原資トータルで三百九兆のストックのうち百七十七兆、五七・二%を占めるという大変な額になっているということでございます。
 六年度分で見ますというと、今お話しの住宅、六年度分でいくと八兆九千六百三十二億円というのが住宅金融公庫に行っている、つまり資金でございます。八兆九千六百三十二億円郵政から金が住宅金融公庫に入っているということ、これが六年度分でございまして、六年度分、これも御参考までに申し上げておくと、住宅金融公庫に八兆九千六百三十二億円、それから国民金融公庫にちょうど三兆円、中小企業金融公庫に二兆四千八百七十億円、日本道路公団に二兆二千二百八十億円、日本開発銀行に二兆七百二十億円、公営企業金融公庫に一兆四千四百九十四億円、地方公共団体に六兆五千億円、おおむねこういうことになっているわけでございます。これが七年度でどうなるか、ここに七年の数字も実はございます。ございますが、陣内さんさっきおっしゃっているように長期金融というのがございます。
 つまり、郵便貯金資金百八十一兆あるのでございますが、さっき申し上げたストックは三百九兆ですが、長期まで入れますと三百二十六兆になるんです。このうちの百八十一兆というのは郵便貯金でございまして、これはここから金融債等二十二兆、長期国債六十二兆というふうに抜けていくわけでございますけれども、これは財投に入らないわけで、財投から抜けていってしまうわけでございます。今申し上げたように金融債で二十二兆、長期国債で六十二兆という抜け方をしておりますが、さっきお話がございましたように、ここらを何らかの形で呼び戻せるのかという問題があるのでありますが、やるとするといろんな派生じて起こる問題が出てまいります。
 したがって、恐らく今考えられることというのは、新聞に出ておりますから、私は予算当局者じゃないから御勘弁いただきたいんですが、七年度における補正というのをどこで早めて考えるかと、そして七年度の住宅全体をどういうふうにつかまえて補正の問題とあわせて御指摘のような戸数を確保する方向に持っていくかという実は基本的な問題が私はあるんだろうと思っているわけでございます。
 七年度の、つまり財政投融資の仕組みという意味の七年度の中身もここにございますけれども、長くなりますから省略をいたしますが、おおむね御指摘のようなことでございますので、それを兵庫県のニーズに合わせて全体としてどういうふうにつかまえていくかというのは政府として考えるべきことと思っておりますから、そういう立場で物を言わせていただこう、財投というものを持っている郵政省の責任者の立場で言わせていただこう、こう思っておりますから、また御意見をいただきたいと思います。
#19
○陣内孝雄君 ありがとうございました。ぜひ御努力いただきたいと思います。
 この財投の役割も大事でございますが、また同時に郵便貯金あるいは簡保としては金融自由化に適切に対応するという使命、これも担っているわけでございます。そこで、簡保については積立金の全額を財投も含めて運用してこられたわけですし、郵貯についても昭和六十二年度から金融自由化対策資金として自主運用を開始されるようになってきた、こういうふうに承知しております。
 自主運用というのは大変大事なことで、今後とも拡大をしていってもらいたいということでございますけれども、他方バブルが崩壊して金融不況の影響がいろんな形で出ております。この郵貯、簡保の自主運用に対しても及んできているのではないか、こういうふうに私は心配しておりまして、そういう点でお尋ねしたいと思いますけれども、郵貯資金とか簡保資金の自主運用状況がどうなっているのか、また預託の利回りと郵貯資金の自主運用による運用利回りとの関係がどうなっているのか、こういう点をちょっと教えていただきたいと思います。
#20
○政府委員(高木繁俊君) 郵貯の自主運用額でございますが、一月末現在で約三十兆円、簡保の運用額につきましては約八十兆円、これが現在の数字でございます。
 運用利回りの方でございますが、これは先生おっしゃいました最近の経済状況を反映いたしまして年々低下をいたしてきております。ただ、そうはいいましても、平成五年度の数字で申し上げますと、郵貯資金で五・五三%、簡保資金で五・一四%ということで、私どもの承知しております民間企業等の運用実績に比べればかなり高い数字を確保できた、こういう状況でございます。
 なお、郵貯関係の運用につきましては、御承知のように、運用部から預託されたものを運用するわけでございますが、運用部に預託した場合と郵貯の自主運用で運用した場合との金利差というのが〇・一二%、平成五年度でございますが、〇・一二%ございました。この分だけ有利に運用できたという状況でございます。さらに、昭和六十二年度から郵貯の自主運用の制度ができたわけでありますが、平成五年度までの七年間累計で〇・三五%運用部の預託利率を上回る運用をしたところでございまして、所期の成果を達成したものというふうに考えております。
#21
○陣内孝雄君 預金者や保険加入者のために利益を上げようということで自主運用に随分頑張っておられるということがよくわかりました。
 ところで、郵貯、簡保とも自主運用の一環として外国債に運用しておるというふうに承知しておりますけれども、外国債の運用に当たっても確実、有利な運用、こういうのが求められなければならないことは当然でございます。最近の為替事情を見ますと、急激に円高が進んだり、あるいは全体としては円高傾向にあるとかいうようなことではございますけれども、なかなか外国債の運用というのは私は難しい面があるんじゃないかこういうふうに思うわけでございます。
 そこで、どういう考え方で外国債への運用を開始し、また現在実施しておられるのか、そのことについてお聞かせいただきたいと思います。
#22
○政府委員(高木繁俊君) 外国債の運用につきましては、郵貯では昭和六十二年度から、簡保では昭和五十六年度から開始をいたしております。
 現状ということで多少数字を申し上げておきたいと思いますが、これは平成七年二月末現在でございますが、郵貯におきましては約二兆七千億円の残高がございます。これは郵貯の自主運用三十兆円の約九・〇%を占めております。簡保につきましては外国債運用の残高は四兆二千億円、運用資産約八十一兆円ございますが、この五二一%という占率になっております。
 先生おっしゃいますように、最近の為替変動の状況から、この外国債運用につきましてはなかなか成果を上げにくい状況になっているわけでありますが、もともと外国債運用と申しますのは、日本の国内の金利とそれから外国の金利を比べました場合に外国の方が高いという金利差のあるメリット、もう一点は外国債に運用することによりまして国際的にリスクを分散できる、こういうメリット、この二つを主としてねらって運用を始めたところでございます。
 ただ、今申し上げましたような状況の中で、金利差とそれから為替、簡単に申しますと円高による為替の損というものがなかなかバランスがとれないと申しましょうか、場合によっては損の方が大きくなるというような状況がございまして、そういう意味で、簡単に申しますと私ども現在慎重な運用スタンスで臨んでいる、こういう状況でございます。
#23
○陣内孝雄君 今回の法案でもって郵貯、簡保が為替リスクヘッジの手法の導入を図るということは今おっしゃったような点から私は大変大事なことだ、こういうふうに思うわけでございます。
 これは当然のことですけれども、円安に向かうときにはリスクヘッジをしたんではうまみがなくなるというようなことだろうと思うわけでございますが、そういうことを考えてお尋ねするわけですけれども、先物外国為替では、円高となったときあるいは円安になったとき、それぞれどのように為替リスクがヘッジされるのか、そのことをちょっと確認しておきたいと思います。
#24
○政府委員(高木繁俊君) 円高になりましたときには先物外国為替の運用によってプラスになるわけであります。しかし、現物として持っております外貨債が評価上損が立ちますので、これを為替の益によってカバーをする、これが円高のときのヘッジでございます。
 反対に、為替予約をした後に円安になったらどうなるのかということでございますが、この場合には為替の運用によって損失が生じますけれども、保有しております外貨債の価格が上昇いたしますので、これは損失カバーということになります。いわゆる得べかりし利益を失うことにはなりますけれども損失は出ない、こういう関係になります。
#25
○陣内孝雄君 先物為替予約は一般的には外国為替公認銀行と直接に取引を行っておるように思っておるんですけれども、今回の法案では証券会社を通じて行うということのようでございますが、こういった特徴的な、証券会社に限定した運用方法をとられる理由をお尋ねしたいと思います。
#26
○政府委員(高木繁俊君) 郵貯、簡保は御承知のように大変大きな資金でございます。したがって、郵貯、簡保が自分の名義で先物外国為替の予約を直接行いますと、外為市場に直接郵貯、簡保というものの名前が出てまいりまして、国の機関であるということもあるし、資金量が大きいということもあるわけで、非常に市場に影響を与えるのではないか、こういう懸念があったわけでございます。そういう懸念のために実は為替予約の仕組みをなかなか実現できなかったわけでありますが、今回これを、直接外為銀行と取引するのではなしに、証券会社に委託をするというワンクッションを入れるということによって市場に直接郵貯、簡保の名前が出ないようにする、こういう仕組みを一つ取り込んだわけでございます。
 なぜ証券会社なのかということでありますが、郵貯、簡保の場合には現在持っております外国債すべて証券会社に保護預かりという形で預けてあります。したがいまして、私どもがリスクヘッジのために行う為替予約というのは、私どもが持っております個々の保有外貨債券に個別に対応してヘッジを発注しよう、そのことによって投機を防止しよう、こういう思想をとっておりますので、そういうことを行うためにも現在の債券を寄託しております証券会社を経由するということが適当である、こういう考え方でこのような仕組みをとることにしたところでございます。
#27
○陣内孝雄君 それでは、次の質問に移りますが、郵便振替法の改正についてでございます。
 郵便振替口座を使って国税や電波利用料を口座振替で納めることができるようになるということで、私は大変利用者の便利が向上するんじゃないかと思って期待をしているわけでございます。この口座振替によって国税や電波利用料の収納を実施するということは大変結構なことですが、これを法律で改正しなければならないという理由はなぜなんでしょうか。
#28
○政府委員(谷公士君) この口座振替によります国税あるいは電波利用料の収納につきましては、これが口座からの各回の払い出しの原因となります行為、それからその払い出し料金をだれが負担するかというその負担者、この二つにつきましての規定が一般の払い出しの場合の特例となるということから法改正が必要となったわけでございます。
 先生の御指摘は、今回のようなサービスを実施するに当たりまして、法律改正という形をとらなくとも政令あるいは省令レベルで規定して、迅速にといいますか、預金者ニーズに応ずることができるような弾力的な法体系を目指したらよいのではないかという御提案だと考えるわけでございます。
 私どもといたしましても、利用者の方々のニーズに即応して、より弾力的なサービスの改善ができればという思いを持っていることは事実でございます。ただ、現在のところは、この法体系の中でこういう形での改正をお願いしているわけでございまして、先生の御指摘を具体化して、サービスを自由に提供できるようにしますためにはいろいろ解決すべき問題があるわけでございます。
 今後、先生方のお力添えをいただきながら、私どもといたしましてもサービス改善の弾力化に向けて努力をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
#29
○陣内孝雄君 現在どれくらいの国税や電波利用料を郵便局の窓口で取り扱っておられるのか。また、これを今後口座振替にどれくらい移行させていけるのかその見通しについてお聞かせいただきたいと思います。
#30
○政府委員(谷公士君) 現在、国税の収納につきましては、平成五年度でございますが、五百七十五万件郵便局の窓口で取り扱っております。このうち、今回振替をお認めいただきました場合に、その口座振替に移行すると予想される件数でございますけれども、これは民間金融機関についてはもう既に口座振替をやっているわけでございますので、その利用状況から割合を推計いたしますと、平年ベースで約百十万件程度が移行するのではないか。平成七年度につきましては、途中からでございますので約六十五万件程度と考えております。
 それから電波利用料でございますけれども、平成五年度で申し上げますと、収納は郵便局で約百三十九万件となっております。このうち、口座振替に移行する件数でございますが、これは民間における実績もございません。同時実施でございますので明確な見通しを述べることは困難でございますけれども、制度の周知に努めまして、なるべく多くの方々に御利用いただけるようにしてまいりたいと考えております。あえて推測で申し上げますならば、半分程度は御利用いただけるのではないかというように考えておるところでございます。
#31
○陣内孝雄君 さっきの鈴木先生のお話のように、もっと大いに郵便局を利用してもらうように努力されたらいかがかなと思うわけでございます。
 それで、郵便局としてもこの口座振替によって国税とか電波利用料を取り扱えるようになっていくということになるといろんなメリットがあるだろうと思います。その点ほどういうふうにお考えですか。
#32
○政府委員(谷公士君) 口座振替につきましては、これを御利用いただきますと郵便学窓口での処理が省略できることになるわけでございます。したがいまして、窓口事務の軽減化が図られますとともに、このデータを磁気テープ等に記録いたしまして入力処理するということによりまして大量処理が可能となりますことから、後方の国庫金取りまとめ事務を行っております取りまとめ局の処理の省力化も図られるわけでございまして、全体として事務の軽減化が図られるということになると考えております。
 それから、窓口扱いの件数が減少することになりますので、窓口の混雑も緩和されるということでございまして、利用される方々をお待たせする時間も少なくなるということになりまして、窓口業務を円滑に運営することができるようになると考えております。
#33
○陣内孝雄君 恐らくそれとの裏腹で利用者のメリットもあろうかと思いますが、念のためその点もお聞かせいただきたいと思います。
#34
○政府委員(谷公士君) 現在、国税あるいは電波利用料を郵便局において納付されます方々は、その都度、平日時間を都合されまして郵便局まで出向いていただいて窓口で納付をしていただく必要があったわけでございますけれども、この口座振替を実施することによりまして、一たん郵便局へ申し込みをいただきますと、後は何回でも自動的に納付が行えることになりますので、納税者及び納付者にとって時間とお手数が大きく省略することができるというメリットがあると考えております。
#35
○陣内孝雄君 郵便局は大変地域に溶け込んで、私たち一般の人々に親しまれておるわけでございますが、今回、また新たに今おっしゃったようなサービスも加わるということで、私は大変喜ばしいことだと思います。
 今後、なお一層生活重視の視点に立って御努力いただきたい、そのための商品等の開発にも取り組んでいただきたいと思うわけでございますが、最後に大臣にその辺のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#36
○国務大臣(大出俊君) 今の御指摘でございますけれども、こういう少子・高齢化と言われるような時代でもございますから、それに即応した新しい商品が必要であるというのはだれが考えても当然のことでございます。さっき鈴木さんの御質問にお答えしたように、余り先に出たくないという立場にありますけれども、七年度予算編成の過程におきまして、郵政省としてライフプラン貯金ということで、これは仮称でございますけれどもライフプラン貯金、これを創設したいという要求を大蔵、予算官庁等々に出しまして、一生懸命これを成立させようと努力してきたわけです。
 これはどういうことかといいますと、一定の年齢になってやってこられた会社をおやめになるという場合、退職金を手にされる。とかくこの運用を間違うと、せっかく長年努力したのが妙なことになってしまう。そこからの生活設計が狂うということにもなる。だから、その時点を一つの起点にして退職金をこのくらいの限度をひとつお預け願えないか。それを、こういうふうに利殖を図りながら長期にわたって返っていくような形にする。あるいは、今度はそのためにあらかじめこういうふうに積み立てていくというふうな計画的なシステムづくりを含めた新しい商品という意味でございます。
 ところが、これはさっきの鈴木先生の御質問と変わらないんですけれども、民間にそういうものがないというようなこともありまして、どうしてもこれは成り立たないというのがことしの状況でございまして、まことに残念なわけでございますけれども、さらにひとつ練りに練りまして、あきらめることなくこの種の新しい商品づくりに、これは大蔵省に出しておいて先にやるわけではないのでございまして、民間がやっていないというのだったら一緒にやってくれたっていいわけでありますから、今の世相に合う形でやっていこうというわけですから、ぜひまたこれが生きるような努力をしたい、その他いろいろそういう方向の努力をしたい、こういうふうに思っております。
#37
○陣内孝雄君 「郵政」という雑誌の二月号を見ますと、三事業について職員の皆さんが極めて意欲的に積極的に取り組もうという姿勢がうかがえるわけで、すばらしい論文が載っておりました。大臣の今のお気持ちを受けて現場で頑張っておられると思いますので、ひとつ大いによろしくお願いしまして、終わりたいと思います。
#38
○守住有信君 自民党の守住でございますけれども、三法案につきまして御質問なり、あるいはまた私の意見を申し添えさせていただきます。
 三つの法案でそれぞれ内容、性格は違うんです、外国債の方は共通でございますけれども。しかし、その背後にある事象というか考え方は私は似ておるなということを感じております。正直申し上げまして、この三法案、遅きに失したと、これがまず第一点でございます。
 例えて言いますと、振替の方からいきますと、これは郵便振替でございます。郵便サービスと貯金の口座振替等々がコンピューターオンラインと一体になったシステムだというふうに認識しております。
 まず最初は御質問でございますけれども、この郵貯オンライン、第一次、第二次というふうにやってまいりましたけれども、郵貯オンラインのシステムの開発、実践、これが今まで長い歴史があったと思います、第一次と第二次と。投資額でも相当なものだったと思います。この辺のところについて、ひとつ第一次、第二次オンラインサービスの変化、拡大、それから投資額、まずここから御説明いただきたいと思います。
#39
○政府委員(谷公士君) お答え申し上げます。
 第一次、第二次オンラインの所要経費でございますけれども、第一次、これは昭和五十三年から五十九年にかけて完成をしたわけでございますが、当時のお金で一千九百億円でございます。それから、第二次は昭和六十三年から平成三年までの間に完成しておりますけれども、約二千億円でございます。
 それから、主なサービスでございますが、第一次によりますものといたしましては、郵便振替口座と通常郵便貯金を組み合わせました自動払込サービス、それから自動払い出し預入サービス、二つ目に電信現金払いによりまして払出金を加入者に対して即時に払い渡す加入者即時払いサービスなどを実施することができました。
 また、二次によりますサービスといたしましては、電信振替サービスの改善といたしまして、ATMによる電信振替サービスの実施、それから居宅における電信振替サービスの実施、三つ目にひとつとび送金などの新総合通帳サービスの実施、四つ目に郵便振替自動受付機による電信振替サービスの実施などを実施したところでございます。
#40
○守住有信君 昔のことでございますけれども、思い出しまして申し上げておきますと、実は郵政職員、あのころ三十万ぐらいございました。そしてまず、いろいろサービスがございますけれども、いわゆる自動的な給与預入、この仕組みをやり出すときに、郵政の職員がみずからこれを活用してなければよそさんの職域に向かってアプローチできないよと。そこで、全郵政は実はすぐ乗ったわけでございますが、全逓さんがごにゃごにゃということで、私次官でございまして、そこでいいアイデアを私が出しました。組合費の納入でございます。当局側が、管理者が給与から組合費を給与支払いの前に引いておきますと、これは絶対いけないわけです。そういう内閣のルールでございます。したがいまして、全逓の組合を次官室へ呼びまして、おいおいと。まず給与預入をする、そして自動振替で組合費をちゃんと届けて押さえておけば一遍に全逓本部、地本、地区支部と自動的に振替ができるわけです。これを申しまして、うんというわけで、それでみんな、まず全職員が給与預入の仕組みの中に参加する、まず隗より始めよでございますな。それから外へ向かってアプローチする、こういうふうな発想であったわけでございます。
 それは十何年も前のことでございまして、今ようやく国税が、大蔵が法律改正までしてもやりましょうと。それは何だ、国民の利便でございます。これは決して貯蓄じゃございません。民間銀行と貯蓄で競争する世界じゃございません。まさしく国民へのサービス、まず我が方の内部のコンピューターを活用した自動的なシステム、コストダウン、これもありますけれども、一番大事なのは国民の納税者、国税納税者に対するサービスである。これが一つでございます。
 まだございまして、一番私が重視しておりますのは、自治省がお見えになっておられますけれども、お呼びしましたのですけれども、地方自治体、自治体こそ住民サービス。ところがこれが銀行だけだ。調査いたしましたよ、これは貯金局で。全国三千三百の市町村、自治体の公金サービスは十何種類もございますな。地方税だけではございません。地方税も何種類もある。市町村も全部、貯金局にやかましく言いまして、これは初めてだろうと思う。北海道から始まりまして、丸をつけておるのはやっておるところ、やっておる団体とやっておるサービスでございます。もう空白が山のようにある。証拠資料でございます。貯金局、後でお渡ししろ、自治省さんにも。自治省を通じて各県、その県内の市町村に真実を知らさにゃだめだ。これは特定局長とかセールスマンとか、普通局長は行っておりますよ、自治体へ個別には。お願いしますと、随分昔から。ところが、申し上げますと、その決定権を握っておるのはこの前申しましたように収入役でございます。県は出納長でございます。
 それで、この前もちょっとお話ししましたが、私が決算委員会の委員長以下と、社会党の委員長ですけれども、青森ですから、御一緒に青森に行きました。それで浅虫温泉に泊まりました。それで、我々、青森県とか青森市とか、大蔵省の財務局の方とかと一緒に入って行きおったら、横に大きな広間がありまして、障子がありまして、看板が立っておったんです。みちのく銀行、それから収入役協議会様御席と。私はこういう性分でございますから、ちょっと一段上がって、それで障子をがらっとあけました。わあっとおぜんがこう並んでおりまして、みちのく銀行さんが下におって、青森県下の全市町村の収入役がこう並んでおった。一泊で。言いたくなりますよ。そういう状況で長い間癒着しておるのではないか。
 もう一つやります、私の足元ですから。熊本県、これは全県がゼロでございます。振替サービスを利用しているところはみんな銀行だ。御承知ですか。あえて申し上げる。回答は要りません、後でこれをチェックなされば。全県が振替サービスの利用ゼロなんだ。
 それで、もっと申し上げたいのは、例えば一つの例、みんな熊本市内の話ですけれども、こういうのが全戸に、私の受け箱に入っておったんです。「熊本市交通災害共済 平成七年度 一人年額五百円」、こういうふうに書いてある。「市内の金融機関一銀行、金庫、組合)」、その下に米印つけて赤字で「郵便局ではあつかいません。」。これはあらゆる地域で、郵政局長だって郵便局長だって貯金部長だって郵政局員だって郵便局員だって、我が家に入っておったんですから、全世帯に。こういうのはアンフェアです、これは。アンフェアという問題ですよ。銀行だけにして、振替サービスを。何遍もお願いに行っておるんですよ。これも一つでございます。これは市の災害共済の方でございます。
 自治団体全体をチェックしてみたら県は一つもない。一つのサービスもない。ついに思い余りまして、熊本県庁の木村出納長と申しますけれども、個人的なあれを出しますよ、十回ぐらい私は行っておる。そして、郵政局長も行ってこいと言ってむちを打った。行きましたね。私はとうとう福島知事の前でちょっとけんかになったわけです。こういうことを言ったんです。お話ししておきますよ。
 九州の出納長の連絡協議会みたいなものがある、連絡会議、打ち合わせ会、九州全体の出納長の。そこで、十円の手数料、あれがただになるまではいたしません、仮になったとしても熊本県は最後でございましょうと。これは一つの差別ですよ、アンフェアだ。私の正義感が許さぬ。それで福島知事にも、福島知事のおやじは東京逓信局長だった。どう思うかねと。それでやり出したら、これのせいじゃないと思いますけれども、三月十五日に出納長は交代。前の副知事なんかファミリー銀行の会長に行っておったですよ。一杯飲ませる食わせるだけじゃないよ。そう勘ぐらざるを得ないんだ。
 そして、これは自治省にお尋ねしますけれども、私も一生懸命勉強しました。地方自治法施行令第百六十八条、指定金融機関等、第五項に「郵便振替法第五十八条に規定する公金に関する郵便振替の方法により、当該普通地方公共団体の長が指定する郵便官署に取り扱わせることができる。」、根拠がちゃんと入っております。ところが、その第九項に「普通地方公共団体の長は、指定代現金融機関、収納代現金融機関又は収納代理郵便官署を指定し、又はその取消しをしようとするときは、あらかじめ、指定金融機関の意見を聴かなければならない。」。この指定金融機関とはメーンバンクでございますな、その公共団体の。意見を聞かなければならない。
 事前に私の部屋にお呼びしていろいろお尋ねしました。行政局の方からこれは参考までに聞くだけだと。こういう意見でございますけれども、そういうのが果たして末端の県、市町村まで本当に正しく理解されておるのかどうか。ましてその背後に民間金融機関との――貯蓄なら別ですよ。これは競争ですからいろいろあるだろうと思いますけれども、住民サービスなんです。国民や県民や市町村民へのサービスの手段ですよ。私はそうとらえている。間違いでしょうか。皆さん方、間違いでございましょうか。選択するのは住民なんですよ。私はこの前も申し上げたように、選択の自由、我が国の自由主義社会の根底は国民、住民の選択の自由にある。どちらでも選ぶのは、利用するのは住民なんですよ。関係機関、公共団体ではない。
 この点について、この理念的なとらえ方について自治省は、行政局でも財政局でも結構ですけれども、どうおとらえになっておられますか。ちょっと自治省の方から御答弁をお願いします。
#41
○説明員(川村仁弘君) 今お話もございましたように、郵便官署における地方公共団体の公金の収納と取り扱い、昭和六十二年の地方自治法施行令の一部改正によりまして公金の収納事務の一部を地方公共団体の長が指定する郵便官署に取り扱っていただくようなこういう規定が設けられました。
 ただ、現実に長が指定してこの収納事務を行っていただくということに関しましては、これはやはり地方公共団体が地域の実情というものを踏まえまして、一方で、公金収納事務の効率化あるいは収納率の向上といった点、あるいは住民の利便性等、総合的に勘案して判断することに相なります。住民の利便性の観点というものもこれは非常に重要だと思います。
 ただ、ただいまも議員から少しお話がございましたけれども、やはり全国出納長会あるいは全国都市収入役会等の話を聞きますと、どうも郵便官署における収納の際には、住民が納付してから指定金融機関の公金口座、ここにお金が落ちつくまでの期間が他の場合に比してややかかるとか、それから収納取扱金が一般の金融機関に比べて高いということで、これ何とかならないのか、こういう要望も出ております。その辺のところ、郵政サイドと収入役、出納長サイドともう少し意思の疎通といいますか、互いの理解を深めることが一つ大切なんじゃないかな、かように考えている次第でございます。
 それから、地自法施行令の百六十八条の九項では、確かに普通地方公共団体の長が指定代現金融機関とか収納代現金融機関とかあるいは収納代理郵便官署、これを指定するようなときにはあらかじめ指定金融機関の意見を聞かなければならない、こういう定めがございます。ただ、これは指定金融機関制度の一つのシステムに発するような規定なのでございます。
 簡単に申しまして、指定金融機関を指定して地方公共団体の公金の収納、支払いの事務をやっていただくということなんですけれども、現実に公金が住民等から収納される場としては指定金融機関の本店、支店のほかに指定代現金融機関だとか収納代現金融機関、それから郵便官署といろいろあるわけですけれども、そこに入ったお金というものは最終的にはできるだけ速やかに指定金融機関の口座に集中されるような形になります。そうして、そこでもって日計表なり月計表なりというものをつくって当局に報告する、こういう公金の管理を総括的に指定金融機関で行うようなシステムになっております。
 さらに申しますと、指定金融機関あるいはその他の郵便官署の指定も同じですけれども、この指定というものをしたから直ちに金融機関等が公共団体に対して義務を生ずるわけじゃなくて、それはやはり契約によって裏づけられなくちゃならない。その契約というものは、指定金融機関が指定代現金融機関その他の分も含めて代表してその地方公共団体と契約を結ぶ、あるいは法令等の違背、契約違反等のことがあって何か損害賠償の責任みたいなことが生ずる、このときも指定代現金融機関とか収納代現金融機関とか、もろもろの分も含めて指定金融機関が地方公共団体に対して責任を負う、いわゆる指定金融機関が総括的な立場に立って責任を持つという体制をとっております。この関係上、やはり指定金融機関の意見を聞かなくてはならない、そういうことなのでございます。
 ただ、指定金融機関の気ままでもってこのことが左右されていいというものではこれはもちろんございませんので、そこのところはきちんと地方公共団体においても厳正、公正に対処していただきたい、かように私どもとしては思っております。
#42
○守住有信君 それで、自治団体もばらばらなんですよ、いろいろ理論、根拠をおっしゃいましたがね。自治団体もやっているところもあればやらぬでいいという、今おっしゃったような理屈を言うところもある。
 それからもう一つ、国税の方を今度法律改正までして踏み切ったわけでございましょう。こういう点が一つ大きくあるんですよ、国として政府として、しかも大蔵省、国税。それで今度は地方税はどうだろうか、こういう発想になりますな。ところが、地方税はやっているところやらぬところ、ばらばらであります。
 それから、十円のお話、これを私は申し上げたい。だから財政局も横にお座りをいただいておる。自治省は一体だと思っております。
 今の時点でいつでも、二人の先生方から地方公共団体に対する公共資金の提供としての役割とか数字もいろいろ出ました。現在でも金利の自由化とか、まず金利から金融の自由化ですけれども言われながらも、この世界は銀行等縁故資金、それと簡保資金との金利差は、銀行等縁故資金は平成五年度で見ましても平均して四・三%、簡保資金は四・二%、金利差〇・一%ございます。
 じゃ、仮に簡保資金を借りないで、郵便貯金は資金運用部と一緒ですから、わかりにくいから、直接的に貸し付けておる簡保資金から見ますと、簡保資金にかえて民間資金で調達した場合、地方債の年間の地方公共団体の利子負担の増加額推計は十二兆三千四十二億円掛ける〇・一%、約百二十三億になりますな、一年間で。
 しかも、もう一つ言いたいのは、民間資金は最長でも十年でございます。社債が七年だ。地方債が七年。それが今長くて十年だ。財投の方は、これは資金運用部、簡保は、二十年、三十年でございますよ。長期安定資金。平均して二十五年ですよ。一年間限りのことではございません。一年間で今申し上げましたように約百二十三億円、これだけの財政効果というか、自治体にとっては効果がある。
 ところが、いや銀行が銀行がと言う。自治団体に貯金をしてくれと言っているんじゃないんだ。住民のための簡便な振りかえサービス、それで一日か二日がどうだこうだとおっしゃる。どっちも私はわからないんだ。コンピューターオンラインですよ、自動的なシステムでしょう。ここがおくれるというのはどうもわからぬ。それは何か間に人間が入るからなのか郵政側もそこもよく勉強してくださいよ、今おっしゃった点。
 それから、十円の問題は、今度は銀行だってだんだんコスト式になって、ノンバンクとか不良債権とか山のように抱えておって、手数料はまけざるを得ぬという動きがあることも御承知ですな。だけれども、目先の一回あれだと、例えばこういう計算がある。じゃ、この百二十三億円で、公共料金一件あたり一回十円でしょう。四半期ごととして年間四回の収納回数にしたら三億一千万世帯の料金を賄えるわけですよ、現実には。日本全国四千三百万世帯だと承知をいたしておりますけれども、これが半分半分としても二千百五十万世帯。全部郵便貯金というのはあり得ない。今まで銀行だけでやりましたな、銀行のオンラインだけだったんだから。せいぜい一割としてどれだけだ、この金利差の問題と対比して。というようなことを、自治団体の受けておる経済効果、公共資金、長期安定、低利、これとこの手数料十円の問題と一体どうだろうと。
 コストはいただかないかぬ、独立採算ですから。自治省のように税金で、地方税でやっておるところじゃないでしょう。全部、特別会計職員ですから、外務員の一人一人に至るまで。だからコストはいただかにゃいかぬ。銀行の戦略的な手法があってこういうふうに手数料をただにしたりしながら、いろんなことでいろんな戦略をやってござるわけだけれども、もっと行政マンとして、国家公務員として国営事業の郵貯というものを他の省庁が本当に認識しておるかどうか。そこで、前も自治大臣に、まして通信部会長もしておられたから決算委員会でかみついたわけで、横で聞いておられたと思います。時間が短かったから、もっと詳細にやらにゃいかぬと思っていますよ。
 それからもう一つ、ついでですから、今度は政府関係機関の方も問題なんです。
 ついでに、建設省の場合には住宅局をお呼びしておるわけであります。今、住宅資金で陣内さんからいかに住宅政策の中で貯金、保険の資金が効用を持っておるかということがございました。
 そこで、住宅局の方、二つあると思うんだ。住宅整備公団の住民の家賃の払い方。もう一つあるんです、住宅金融公庫のローンの返済。この二つ。住宅金融公庫と住宅整備公団。こっちはローンの返済、こっちは家賃の振替送金、毎月毎月のことでございます。どちらでもいいんだ。銀行がそばにあれば銀行、会社員で親会社が取引関係があるというなら、それはそういうことでもいいんですよ。郵便振替は一体どういうふうな、住宅整備公団、住宅金融公庫、家賃とローン、これは一体どうなっておるだろうか。また、自治団体と同じような仕組みなのかどうか。同じ政府系の金融機関あるいは政府関係機関としてどうだろうかということをちょっと御説明していただきたいんです。
#43
○説明員(小平申二君) ただいま先生からも御指摘がございましたように、現在、公団の家賃の収納の自動振替の取り扱いにつきましては銀行等で行っておりますけれども、その取扱手数料というのは無料というふうになっているわけでございます。一方、郵便局につきましては取扱手数料は有料ということでございまして、現在、郵便局は取扱機関とはなっていないというふうに公団から報告を受けております。
 郵便局を取扱金融機関とすることにつきましては居住者の利便性ということも確かに御指摘のとおりあるわけでございますけれども、公団が独立採算の事業主体であるということから、取り扱いに伴う手数料等の費用負担の問題等を含めていろいろとこれから検討する必要があるというふうに考えているところでございます。
 なお、住宅金融公庫につきましては、実は通告がなくて担当課長が来ておりませんので、また後ほど御報告させていただきたいと存じます。
#44
○守住有信君 それじゃ、住宅金融公庫についてはお隣のセクションでしょうからお尋ねいただくし、貯金の方も伺いにいってあれしておいてください。
 それで、住宅整備公団はいつも十円論が出るんだな、ただだと。じゃ、その十円を住宅整備公団として試算されたことはありますか。
#45
○説明員(小平申二君) 御指摘のとおり、一件当たり十円というふうに大変少ない額というふうにお考えになるかと思いますけれども、公団の場合は取扱件数が大変多いわけでございまして、仮に手数料を支払うということになりますと、郵便局に払うということになれば、逆に銀行等に対しても現在無料の取り扱いをしていることに対して手数料を払わざるを得ないということになるかもしれないというような問題もございます。
 仮にそういう事態になったとしますと、全体で年間約一億円程度の負担ということになるわけでございまして、公団の厳しい経費節減努力の中で相当の負担増になるという実態もあるということを御理解いただければと思います。
#46
○守住有信君 いかがですか、郵政大臣、私らと一緒にお聞きいただいておって、その十円、一方では低利、長期が当たり前のようになってしまっている。あのとき申し上げましたね。田中の角さんはとめようとしたと。
 私も運用課の補佐のとき、政府関係機関にちょいとあずかりまして、私も役人ですから法律違反はできない、やらない、三月三十一日まで貸せばいいんですから、運用計画は。翌年の早目に借りにこられるわけですよ。特に秋口から予算編成というので予算と直接のと。ころは追われますよね。夏ごろからお借りに来られます。私はテストする意味で、幾つかどこかの政府関係機関とか、机の横にこう置いておいた。私の体験ですよ。そうすると、最初は何か係長クラスが来よった。今までは当たり前みたいになっておった。部長が来ますよ。その次は理事が来る。私は総裁めぐりまでした、あのころ。そういう自分自身、もう二十年以上前、運用再開十周年のころでございます。
 もう一つ申し上げておきますと、運用再開十周年で、戦前は預金部、簡易保険、直接だった。戦争中に統合されました、戦時政策で。それで、戦後になった。ところが、占領時代、ドッジ・プランでびゃあっとまた抑さえられました。本当は大事なのは昭和二十年八月十五日じゃなくて、昭和二十七年の四月二十八日、サンフランシスコ講和条約発効の日。私どもは全逓とか社会党の皆さんとも一緒になって運用再開運動をやった。独立したから、昭和二十八年運用再開。それも地方公共団体からまず始める。地方還元だと、地方資金の融資、長期、低利融資、ここから簡易保険の加入者もそうだと、全国的な。それで、地方公共団体貸し付けから始め出した。運用再開。
 それで、十周年たちましたところが、あのころ五年半ぐらい課長補佐でおりましたので大分プロになっておりましたので、地方公共団体に看板立てた、融資施設に。橋であれ道路であれ、町道、市道、この資金は簡保資金によって云々。実はそのことも、それ以前に厚生省が、国民年金、厚生年金、これは厚生年金加入の企業の従業員宿舎とか、あるいはスポーツ施設とか地方転貸債をやっておりました、市町村転貸を。それを見にいったら、ちゃんと工事中から、この施設は厚生年金還元融資による何々会社の従業員宿舎です、こう出ておった。
 そこで私は、運用再開十周年を期して、まず市町村から始めようと。各融資施設に看板を立てる、それでなきゃ金は貸さぬ。それで、喜んで市町村は看板を立てて、今でもどんどんやっておられますな。
 ところが、県の方、政府関係機関はいまだ立てていない。これは本省が直接融資しておるから、本省のあなたの前の保険局長へも局長室へ訪問した。私は道路公団の鈴木総裁まで尋ねて、郵政と私と一緒に組んでやろうじゃないか。
 それで、運用の再開四十周年記念もついこの間やりましたね。しかし、内輪ばかり集まって四十周年。大事なのは外に向かってだよ。この資金の効用がどういう意味を持っておるか。一遍とめてみると、うわあっとなりますよ。そういう侍はおらぬのか。看板も立てろ。県とか例えば道路公団、あの有料道路ですな、ゲートがこうあるでしょう。ここの横に、この高速道路は簡易保険資金の資金によってもできておりますとかね。同じ住宅だって、住宅整備公団なんかも看板も立っておらぬよ。公営住宅なら立っておる。そういうことなんですよ。
 きょうはこういうことを、長い間の思いでございますので、それを後輩の皆さん方と新しい積極的な大臣と、せめて少しでもいいから具体例という思いで自治省の方においでをいただいた。建設省も、ほんの参考例として住宅整備公団の方だけですけれども、おいでいただいた。
 やっぱりパンフレットもいいですよ。貯金がパンフレットをつくっていなかったから、松野貯金局長にやれと。比率でいけば六割弱でしょう、資金運用部の中で。回収金を入れたらもっとになるかもしれぬ。資金運用、大蔵省任せじゃなく、郵便貯金資金がどのように、具体的に映像で、マルチメディア、映像の時代です。わからせるかということでパンフレットもつくって、今貯金と保険の融資のパンフレットは政府関係機関の出先、特に金融の世界、国民金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫あるいはまた住宅金融公庫、労働省の雇用センター、この出先の窓口に金借りに来ますな。金には色がついておらぬからわかりませんよ。施設は看板立てればわかりやすくなる。金の世界、金融はわからぬ。これはパンフレットでいくしかないんだ。その出先の支所のところの窓口に貯金と保険の運用のパンフレットを置かせて、松野次官が貯金局長のころですからよう聞いてもらえばわかるよ。まず出先の方からいこうと。金融だけはパンフレットでなきゃだめなんです。
 ところが、ハード面のいろんな公共投資の結果、成果は目に見えます。それは公営企業金融公庫なんかも自治団体の下水道から始まって水道からいろいろ独立の特別会計の方へ物すごい金額ですな。しかも長期、低利で。こういう点に対して、大蔵省ばっかり見ておってと。本当に自主運用で、昔は、戦前は地方債は地方自治団体、自由起債市場だった。だから地方団体は直接やるけれども、預金部あるいは簡保に、両方にそれぞれ借りに来ておったと。
 戦時中、国家資金の統合運用ということが始まり、そして日本が独立して簡保だけ分離運用、公共団体から。郵貯は資金運用部一元論でなっておって、ワンクッションが入った、大蔵が。こっちは直接でしょう。しかし、あの運用再開のときの三大臣協定というのがあります。大蔵大臣、自治大臣、郵政大臣、三大臣協定、金庫の中に入っておりますよ。三大臣が協定して、地方債関係、簡保は地方債、自治団体一本でいくんだ。そして、その後資金量がどんどんふえてきたから政府関係機関も入り、社債も入り、金融債も入る。そしてその後、もう私がおらぬころだが外国債にもなってきた。その運用の歴史がある。その中で、借りておる側が認識されておらぬ。ならどうする、認識させるために。
 そうして、しかも郵便振替、十円が十円が十円かだ。銀行もだんだん上げよるけれども、そのようなのは御承知のようにもう個別にいかなきゃならない、各県。少なくとも県はゼロですから。市町村は幾つも丸がついております。これも自治省に、各先生方も自分の田舎を、これ全部載っておりますから、自分の選挙区を、比例区なら全国です。どこだって何県でも全部出ておる。ところが、この中見まして、県がゼロだということが初めて発見できたんです。県の住民へのサービスというのは何種類も、十何種類もある。これは十円取る。十円がなしになったら、これはよく両方とも、大臣同士、局長同士、課長クラス同士、これ非常に大事だと思うんですよ。
 そういう郵政省の姿勢ということでいろいろ申し上げたいことがございますけれども、これで一応ちょっと区切って、郵政大臣お出かけでございましょうから、どういうふうに具体的に、具体的でなきゃだめですよ、観念論じゃだめだ、同じことだ、何年たったって、と申し上げて、御意見あるいは所感をお伺いいたします。
#47
○国務大臣(大出俊君) 今の運用権奪還問題というのは守住さんより私の方が先輩でして、ちょうど昭和二十八年、私が日本官公庁労働組合協議会事務局長のときですよ。池田大蔵大臣で、宮澤喜一さんと大平正芳さんが秘書官やっているときです。四谷の大蔵省の入り口の大臣室のこっちに大平氏でこっちが宮澤さんで、これ仲よくないんだ二人、秘書官。という時代ですよ。私が年じゅう大蔵大臣室へ通っている時代。
 稲増さんにこの間会いましたよ、保険局長。彼との謀議を、謀議ということはないかな、この隊とにかく保険の運用権は奪還であると。奪い返すということです。本来あったものを持っていかれたんだから奪還だと、そんなものは。というんで、旗を立てようということにして、四谷の大蔵省のベランダヘ座り込もうじゃないかという話をして、それから始まった奪還闘争ですよ。とうとう奪還して、二十八年のときですよ。だから私も、それから本当にしばらくぶりで稲増さんに会って、昔話をこの間したんだけれども、そういう事情にあるんですよ。だから、本当にこのくらいのことをやらないんだったら金貸すなというのは本音ですよ、正直言って。今まで五割だから、そんなばかな話があるかということです、これ。
 だから、さっきも陣内さんのお話で、財投の中身の細かい御説明をちょっとしましたけれども、当時非常にうれしかったのは、大阪のある市でいち早く、簡保のお金をお借りするんだから、公園のベンチ、座るその台から始まって、これは簡保資金を御投入いただきましたというのを全部表示するという市が出てきまして、当時行ってみたんですよ。そういういきさつまであるわけですから、本気でやらなきゃいかぬと思っているんです、今のこの県なんというのは。
 ただ、あなたがこの間、野中さんに一生懸命おやりになっているのを、隣にいたんだけれども、非常に彼はこちら側に気を持っている方なんですよ、通信部会長もおやりになっていましたから。当然だと思っていたんですよ。ただ、なかなか、現場に行きますと、さっきのお話、守住さんの御出身の熊本じゃないけれども、それでもそうなんだから。
 そういう事情がいろいろございますが、さらにひとつ気合いを入れて、これはみんなで五割をもっとふやしていくように、今振替の法律をお願いしている時期でございますから、この際、ひとつより一層一生懸命みんなでやろうということにさせていただこう、こう思っています。
 具体的にといっても、これ以上具体的に申し上げるわけにいきませんので、一生懸命やらせていただきます。
#48
○守住有信君 運用再開、稲増さんその他、池田勇人、日本経済再建、そういうことでございまして、占領政策をやめて新しい経済政策の徹底、所得倍増論、それを担っていったのも、昔は預金、資金運用部、それと簡保、これが日本経済再建の一番の担い手の下支えだと。そして現在も社会資本、公共投資、こういうことであります。しかも、その中でやっぱり一番大事なのは地方公共団体だと。これら身近な社会資本の充実、教育も福祉ももろもろあります。
 もう一つ、大臣のお話で、ちょうど私は運用再開十周年の前後五年半、課長補佐をいたしました。そこで、再開十年、ちょうど日本独立十年、運用再開十年、二つのことがあり、それでいろんな仕掛けをいたしまして、金貸しておったところを全部集めまして、例えて申しましょうか、国鉄の電車の中づり、営団地下鉄へも金貸していますよ。再開のチラシ、広告料なし、ただ。おまえの方が払えばいいじゃないかこんなやり方で東京都内もやりました。
 最大が実は北海道庁だったんです。北海道郵政局が、北海道も再開の火のついた地域でございますからね。それで、道庁にアドバルーンが上がった。そこに祝簡易保険資金運用再開十年。ところが道庁の議員がこれを見て、何だと。神聖なる――ちょうど国会と同じような意識ですから、国会にアドバルーンを上げるのと同じで、何事だと。そこですぐ電話がかかってきました。直接行って、議長、事務局長に会って、こういう趣旨の話をしに行きました。そうしたら、道議会では何と言ったと思いますか。驚きました、我々は大蔵省から借りておるとばっかり思うとった、ほう、そうかね、郵便局、簡易保険からかね。これは事実でございますよ。それほど議員の皆さん方も、自治団体の長も、これははっきり言って、今ちょっとおられませんけれども、林田さん、京都の府知事、これも御承知ないんです。出納長のところでとまっておったんです。(「今、いないから言うんだ」と呼ぶ者あり)いや、おったっていいんだ、おれは平気だよ。そういうことですよ。議員もそうだし首長も。
 そうすると、たまにはいたずらじゃないけれども、ちょっとどういう影響が、収入役、出納長のところでまず出るわけですから、金繰りやっておるのはあそこですから、そういうやっぱりやり方、ジャブも入れてみにゃ。おれみたいに国会でほえるだけじゃしょうがないなと。何かやっぱり実践的なやつを、どこかでそれぞれ何か穴をあける、先生方も我が足元で。こっちは佐賀県でやるとか、県知事もみんな一緒になって頑張る。熊本県はおれのところだ、熊本県知事に話したんだ。
 これは長い間の私の思いなんです。運用再開十周年。ところが、この間四十周年やったけれども、内輪だけの会だ。あのときは外、金貸しておる先、これは文部省だって何だってみんなやれ、建設省も、そういう仕掛けがあったわけです。そして、そういう資料は運用課の倉庫の中に残っておりますよ。残っておるんです。やっぱり一遍歴史を戻って、それぞれの先輩がどういうふうな企画力を持ち、実践力を持ち、それから連合して、連携してやってきたかということ。
 自治省の方もそれはどんどんかわっておられます。ただ、やっぱりみずからの世界がそういう過去、現在、そうして特に十円問題を。一遍に全部振替になるはずがないんだよ。せいぜい一割ぐらいでしょう、あるいは五%かもしれぬ。それで計算して、一割ならどう、五割ならどう、五割以上になるはずがないんだ。長い間銀行振替できたわけですからね。それを論証的に、収入役や出納長、会計課長、いろいろおりますよ、自治団体の実務の。そこから始めていただきたいということ。
 別のテーマもございますので、特に振替というのは単なる私は振替ととらえているんじゃないんですよ。国民、住民、選択の自由ですよ。この選択の自由を保障する。どちらもいいんですよ、法人とか会社員とか。銀行で結構ですよ、そんなもの。どっちでもいいんだ。選択の自由を住民に保障する、私はこれが自治省の基本哲学じゃないのか。内務省でない自治省、地方自治、地方分権というのはそれが原点ではないのか。ちょっと理念、観念論かもしれませんが、申し上げた次第でございます。
 あと、今度は運用も、今度のいわゆる円高その他のヘッジの問題をもうちょっと、どうも専門的過ぎて私はこれ余りよくわからぬものですから、御説明いただきたいと思うんです。
 ただ、私のイメージは、外国債をやり出しておおよそ二、三年か四、五年後にはこういうヘッジ対策を立法化すべきであったと。外国債をやり出してからすぐブレトンウッズ体制でしょう。最近の円高じゃございませんよ。もっと構造的なものがある。ここからもそういう発想も出ないし、あれは隠れておる、だからディスクロージャーという話まで出るわけですな。ちょっと一人だけでしゃべっておりますけれども。
 それから、もう一つ、厚生省がやっぱり自主運用をやっておりますな、特別勘定を設けて。ちょっと厚生省も呼びました。そうしたら、運用の仕組みがどうもちょいと違うようなんだな。あれは委託が証券ではなくて信託銀行と生保なんですね。本当の自主的にみずからというのはほんの数%でした、外国債ね。だから、なぜそこが、厚生年金、国民年金も自主運用といって郵便貯金と同じように始めながら、なぜその出だしのところで違ったか。したがって、厚生省の法律を見ましても外国債のヘッジの制度はないんですよね。だから、そこらあたりもちょっと素人わかりがするように御説明をいただきたいと思うわけでございます。
#49
○政府委員(高木繁俊君) 第一点のリスクヘッジがなぜ今まで実現しなかったかという点でありますが、これは、郵貯、簡保というのは御承知のように大変大きな資金でございます。したがって、こういう大きな資金がリスクヘッジ手法で市場で動かしますと、一つは市場に非常に大きな影響を与える可能性がある、それからもう一つは仕組みをよく考えないと投機的な取引が行われる可能性がある、こういうことで関係省庁との調整がっかなかったというのが歴史的な経過でございます。
 しかし、今回は、御承知のような内容で今法案を御審議いただいているわけでありますが、この内容でいきますと今のような懸念は解消される、こういうことでようやく実現の方向に動いているという状況でございます。
 第二点目の厚生省の関係でございますが、率直に申しまして厚生省の内容は余りよくわかりません。ただ、私どもが承知している範囲で申し上げますと、年福事業団の運用原資のうちで、いわゆる自家運用をやっているというのが七・七%、いわゆる委託運用が残りの九二・三%、こういう状況になっているわけであります。
 委託の方は、おっしゃいましたように信託なり生保に委託している、こういうことがありますが、そこの辺がなぜそのように違うのかという点、非常に勝手なことを申し上げさせていただきますと、先ほど詳しく経緯をお話しいただきました運用権奪還の歴史から考えましても、やはり郵政省が運用するとき、これは戦前から郵政大臣が直接管理運営していたわけでありますので、奪還した後もやはり直接管理運営をする、こういう仕組みがやはり大前提としてあったのではないのかな、こんな感じがしております。真偽のほどはどうもはっきりいたしませんが、そんなことではないのかなという推察をいたしている次第でございます。
#50
○守住有信君 確かに、厚生省の自主運用事業委託形態別内訳、平成五年度ですが、運用資金量は十九兆四千六百億だが、信託、生保がそれぞれ五八%、三四・五%、自家運用が七・五ないし七・七、そして外国債はその中で一%ぐらい。だから、そこのところにも何か慎重さというのが、よくわからぬけれども、為替相場と連動しておりますからね。単に金利だけ見れば、それは外国の金利は一二%とか一三%ですよ。八%、日本は世界で以前から最低の低金利だな。それで高度成長をやってきたんだけれども、そこらあたりの、やっぱり国同士ですから、厚生省、国民年金、厚生年金、あれは基礎年金とか上乗せ年金があるが、やっぱり年金・保険、向こうは強制、こっちは任意なんだと。そこには、同じ民間金融経由の運用ですから、今後ともやっぱりここで十分な情報交換、意見交換が非常に大事じゃないか。同じ広い意味での国家資金ですから、これを考えておく必要がある。お互いのいろんな特徴、情報、考え方、これを交流させておく必要があるなということが一つ。
 今後、証券会社じゃなくてシンクタンクですよ。民間金融ですからプロがいるんだ。シンクタンクにいろんな調査委託とか、備えあれば憂いなしである。それはまた、がっとこうなるかもしれぬ、またこうなるかもしれない、交流がなきゃいけない。幾ら総理が呼びかけてもなかなか行きゃせぬのであります。
 そういう中での一環ですから、ここらも民間金融のシンクタンクの方、余り証券と関係ないようなところ、証券会社のシンクタンクよりも余り利害がないようなところの第三者的なプロのシンクタンクと調査委託、研究委託。大体、郵政省ははっきり言って法学部が多いんだから、私は経済学部ですけれども、それでも民間の世界はわからぬですよ。
 それで、民間で思い出しました、振替です。私の友達で富士銀行とか三菱銀行とかにおります。その銀行は自分の納入の業者は絶対その銀行の振替口座ですよ。ないときはつくらせますよ。じゃ郵政はどうだ、資材部あたりはどうだと。いっぱい納入しておるでしょう、建築も。そこらあたりは一体どうなのか。
 こういう点までやっぱりみずから脚下照顧をしてこれをやる。銀行なんかみんなそうですよ。よその銀行口座を持っておったらおれの銀行でなきゃだめ。それで、振替口座から入っていって貯蓄の方へ、ストックの方へ戦略は動いておるんですよ。銀行はそうですよ。皆さん方も友人とかいっぱい銀行の人もおるだろう。何も銀行局でなくてもいいんだよ。それなのに我が郵政事業はと。大分資材部はよく受けているけれども、小規模の方は口座をつくると何とかだとか、何かそういうのも耳に入ってくるんですよ。三事業一体と言いながら、何か資材部とか経理とか建築の方は別みたいになっちゃだめですよ。これも具体例として一言申し上げておきます。
 そういうことについて、国債、国税の問題を契機にして、今、政府関係機関あるいは公共団体を申しましたけれども、自分の足元の方も十分チェックして、財務とか建築に任せるんじゃなく、そっちの方でチェックしなさいよ。これは非常に細かいことかもしれませんけれども、これの法律の審議を通しての契機として、今後、そしてまた貯金と保険がタイアップする。これは前から申し上げておる。貯金は貯金、保険は保険じゃだめなんだと、口では三事業一体と言ったってね。
 やっと近ごろ、地方公共団体を簡易保険で郵政局が呼びましたときに、貯金のこの振替の問題等でチラシを配ったり、あるいは振替の口座の丸印、これを配ったり、やっと始まったようだな、熊本は。よそは知りませんよ、熊本郵政はいつも電話してやかましゅうどなるものですからね。そうしたら、公共団体の方もはっとなるわけです。振替は貯金です、簡易保険の地方公共団体融資は保険の運用課です、保険部長です、これじゃだめなんです。
 同じテーブルに、振替の資料もみんな公共団体のあれが出ておるのが来ておるんですからそれを配る、それでアテンションする、こういうことを幾つか具体例を申し上げましたけれども、もっと徹底して、せっかくの逓信委員会の審議ですから、私は国会の権威というものを考えて御論議いただいておるわけですよ。
 そのことも思いをいたして、具体的なことで一つ一つつぶしていく、地方に指揮命令する、組んでやる指揮命令をよろしくお願い申し上げまして、政務次官もおいででございますけれども、これで終わらせていただきます。
#51
○委員長(山田健一君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時五十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二分開会
#52
○委員長(山田健一君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵便振替法の一部を改正する法律案、郵便貯金法の一部を改正する法律案及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案の三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#53
○三重野栄子君 三重野でございます。
 まず、貯金と簡保の問題について質問をいたします。
 郵便貯金法並びに簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正するに当たりまして、次の三点について貯金局長と簡易保険局長にそれぞれ御答弁をいただきたいと思います。一つずつ聞きますと時間がかかりますから、お答えいただきたいことを続けて一点、二点、三点と申し上げまして、そして貯金局長、簡保局長というふうにお願いしたいと思います。
 まず第一は、それぞれの法律の法改正の意義と必要性につきましてお願いをいたします。
 それから、二番目の問題ですが、運用には果実とリスクは表裏一体の問題でありますが、取り扱いは慎重の上にも慎重な施策が必要と考えております。十分な対応はされていると思いますけれども、この点につきましては、簡保については午前中御答弁ございましたから、貯金局長の方にお願いいたします。
 第三点は、運用する原資は貯金も簡保年金もいわば国民のものでありますから、その果実は地域への貢献あるいは還元が図られているのも現状でありますけれども、今回の法改正によりまして、今後新たに地域サービスにどのような計画を見込まれているのか、その三点についてそれぞれお答えをお願いしたいと思います。
#54
○政府委員(高木繁俊君) 第一点につきましては、貯金法それから運用法、内容一緒でございますので、二人分合わせてお答えさせていただきたいと思います。
 改正の意義と必要性という御質問でございましたが、郵貯、簡保で今まで外貨債運用をやってまいりまして、最近の円高進行の影響を受けたために、平成五年度末の為替レートで評価した円換算差額、これは郵貯、簡保合計で約一兆三千七百億円という大変大きな数字になっているわけでございます。
 今回の先物外国為替の運用は、外貨債運用というものが本来的に抱えている為替変動リスクを軽減しようということで導入するものでございまして、今後の外貨債運用において円高が進行した場合に発生する為替差損を軽減できるという効果を持つことになるわけであります。
 これによりまして、貯金の金融自由化対策資金、それから簡保資金の確実かつ有利な運用に資することとなりました。ひいては預金者、加入者の利益の増進につながるものと考えております。
#55
○政府委員(谷公士君) それでは、私の方からは運用にかかわるリスク対策のことについてお答えをしたいと思います。
 郵便貯金資金の運用、簡保も同じだと思いますけれども、債券や為替等の売買の決定の際には必ず複数の職員による決裁を経て約定をするというふうにしております。また、売買を担当する部門と資金決済部門とを切り分けまして、さらに独立した監査部門で運用リスク、資産の移動状況等の把握など、二重、三重のチェック体制をしいているところでございます。
 また、今回のこの法案をお認めいただきますと、外貨債運用に関するリスクヘッジができるわけでございますけれども、この運用に当たりましても、事前に十分そのノウハウについて習熟をいたしまして対応してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、私ども、預入者、加入者の方々の大切な資金を安心してお預けいただけますように、現在しいております内部管理体制、あるいはこの運用に当たっての知識、運用に当たっての心構え、十分に心して取り組んでまいりたいと思っております。
 三点目でございますけれども、今回のこのヘッジは外国債運用の関係でございますが、もともと郵貯資金は財投の主要な原資といたしまして、大蔵省の資金運用部を通じまして地方公共団体等に融資されて、住宅、道路、学校、下水道、公園の整備など、豊かで活力ある地域づくりに貢献してきておると自負をいたしております。
 ちなみに、財投によりまして地方公共団体に対して平成五年度末現在約五十二兆円が融資されておりますが、その約四割は郵貯資金が活用されておるものと推計いたします。このほかにも、財投機関を通じました融資を考えますと、郵貯の地域への貢献はさらに大きいと考えられます。
 そこで、郵政大臣が直接運用いたします自由化対策資金、現在三十兆円になっておりますけれども、これにつきましては、今回お認めいただけますならば、このリスクヘッジ手段を備えまして、全体的にできる限り有利で確実な運用を図っていかなきゃなりませんわけでありますけれども、その資金による地域貢献ということもあるわけでございます。この地域貢献につきましては、預金者への還元という観点からも大変重要であると考えております。
 そういう観点から、昭和六十二年度から、予算要求におきまして、この自由化対策資金による地方公共団体等への融資ということを要求してまいったところでございます。これまでのところ政府部内の調整が整わず実現しておりませんが、預金者への還元という観点を踏まえまして、地域貢献ができますように今後とも一層努力をしてまいりたいと考えております。
#56
○政府委員(高木繁俊君) 第三点の簡保関係でございますが、地域への還元という観点でございます。
 簡保は大正八年から資金の運用を始めておりますが、先ほどお話ございました運用再開の段階でもそうでありますように、当初から地方公共団体への融資というものを行ってきております。現在も毎年度の新規運用資産の一割を超える資金を地方公共団体に融資をしているところでございます。
 この簡保資金の地方公共団体への融資は、郵便局を通じて直接地方公共団体に貸し付けるものでございまして、融資残高は平成五年度末現在で約十二兆円、簡保資金総額の約一六%を占めるに至っております。これはまた財投による地方公共団体への融資残高の約二割という占率でございます。また、このほかに債券市場を通しまして地方債の購入も積極的に行っております。その運用残高は平成五年度末現在で約三兆円という数字でございます。さらにこのほかにも、地方公共団体以外の財投機関を通じた運用を仮にプラスするとすれば、簡保資金の地域への貢献はさらに大きいというふうに考えられるわけであります。
 今後も、簡保資金の運用を通じまして地域社会の発展に貢献をするように努めてまいりたいと考えております。
#57
○三重野栄子君 簡保の場合は当初からということでございますが、貯金の方は六十三年から営々として努力をしておられるのに実現しないという原因はどこにあるんでしょうか、地域還元の問題で。
#58
○政府委員(谷公士君) 昭和六十三年度から要求をしてまいっておるわけでございますけれども、こういった資金の運用の仕方につきまして大蔵省当局のお考えは一元的運用ということを言っておられます。そういう観点で、私どもといたしますと、この資金を提供してくださいました地域の方々に顔が見える還元をしていきたいということでございますけれども、そういった観点からなかなか意見の調整がっかないということでございます。
#59
○三重野栄子君 それでは、次の問題でお尋ねをいたします。
 これは民間金融機関との関係でございますけれども、法人税等の免除あるいは金利の設定とか一般会計からの補てん等々を含めまして、郵便局と民間金融機関との違いをめぐりまして、民間機関による郵貯攻撃といいましょうか、いろいろ批判といいましょうか、言葉は適当でありませんけれども、マスコミを通じていつも繰り返されておりますが、今後も郵貯が民営化されない限り続くであろうというふうに予測をされます。
 そういう問題につきまして、そういう批判にこたえるという意味ではなくて、積極的に国民のための郵便貯金であるということを、国民が安心できるように、それからまた金融機関の方々も御理解いただけるようなそういう郵貯のPRが必要ではないかと思うんでございますけれども、現在特に言われている課題が幾つかある、御存じと思いますが、その点につきまして、民間の金融機関にというよりも、国民にわかるように易しく教えていただきたいんですが。
#60
○政府委員(谷公士君) できるだけ努めたいと思います。
 まず、民間金融機関のサイドからはさまざまなことが言われております。いろいろな御指摘、御意見がございます。
 順次申し上げますと、まずは郵便貯金のシェアについてでございますけれども、郵便貯金が肥大化して民業を圧迫しているという言われ方がございます。このことにつきましては、郵便貯金の個人貯蓄に占めますシェアはここ十年間約二〇%とほぼ一定で推移をしておりまして、郵便貯金が民業を圧迫して肥大化しているということは事実としてないと考えております。
 、それから、金利自由化を迎えるに際しまして、郵便貯金金利につきましては大蔵省、郵政省両省間で民間金利に準拠するルールを合意いたして実施しているところでございまして、これまで一部にございました郵便貯金への資金シフトにかかる懸念もこれで解消できたものと考えております。
 それから二つ目の御指摘といたしまして、通常貯金の金利について、通常貯金の金利は民間の金利より高い独自の金利を設定しており、これは金融自由化になじまない、あるいは妨げになるという意見がございます。
 この通常郵便貯金の金利につきましては、平成六年四月の大蔵省との合意によりまして、民間金融機関の普通預金より一%程度高く設定しておるということは事実でございますが、これは通常貯金は専ら個人が貯蓄目的と決済目的の両方に利用しているのに対しまして、普通預金は個人の資金のほか、約四割の法人の資金が含まれており、かつその利用が決済手段に特化しているといったことがございまして、この両貯金は同じものではなくて、その利用構造、商品特性等について大きな差異を持っておるものでございます。この金利の差はそういった差に起因するものであり、合理的なものであると考えております。したがいまして、そういった両者の差を無視しましてこの両者の貯金の金利差を縮小するということは、かえって個人預金者の利益を損なうということになると考えております。
 それから、この通常貯金と普通預金の金利の差でございますけれども、これは低金利時、高金利時を通じまして、規制金利時代から多年にわたって一・四%ないし一・一%の金利差があったものでございまして、それらの間、中長期的に見ましても、通常貯金のシェアはむしろ漸減しているのに対しまして、個人の普通預金残高のシェアは漸増しているということがございますので、これによって両商品間にシフトが発生するといった事実も全くございません。
 それから三点目に、郵便貯金の経営につきまして、将来、郵便貯金は赤字になって一般会計から補てんを受けなければならなくなるという言い方がございます。このことにつきましては、郵便貯金は御案内のように独立採算のもとに健全経営を維持しておりまして、一般会計から補てんを受けましたことは郵便貯金の長い歴史の中で現在まで一度もございませんし、また法的にもそのような仕組みにはなっていないわけでございます。
 それから、近時の金融自由化に対応いたしますために、郵便貯金の入り口でございます貯金金利につきましては、昨年十月から金利の自由化が完了いたしましたし、また一方、出口でございます預託金利につきましても、昭和六十二年三月から市場金利に準拠して決まるという市場金利連動型になっておるところでございます。このように入り口も出口も市場金利を反映しておりますし、また自主的に金利を決定する仕組みもできておりますので、経営上必要な利差が確保できますことから、郵便貯金の経営につきましては基本的に今後とも黒字基調を維持することができるものと考えておるところでございます。
 今申し上げましたように、郵便貯金をめぐる議論につきましては、私どもとしてはもちろん外部からのいろいろな御意見については謙虚に耳を傾けなければならないと思っておるところでございますけれども、ただいま申し上げましたように、言われておりますことの多くの部分は事実に基づかず、あるいは少なくとも郵便貯金に対する御理解の不足から来ているものが多いのではないかというふうに考えておりまして、そういう意味で私どもとしましては、郵便貯金に対して正しい御理解が得られますように各方面に対して働きかけていく必要があると思います。
 また、そもそも私どもの事業といいますものは、午前中御指摘もございましたように、まず利用者、消費者の利益ということを第一に考えていくべきものだと考えておりますので、そういった点につきましても、そういう観点からお互いに事業に取り組んでいくということについての御理解を得ていくようにしたいと思っております。
#61
○三重野栄子君 そういう問題につきまして、各郵便局に行きますと、商品の説明は最近は大変されいなのがたくさんいろいろ出ています。今のようなお話というのはどこでどういうふうに広めればいいか。例えば、NHKの聴視料は一人一人いただかなくちゃいけないから、NHKの経営はどうなっているのか、番組をどうつくっているか、そういう問題をもっと広く御自分、NHKのところでやるべきだというようなことが何度も議論されたことがあるんですけれども、最近は、例えばお正月ですと、会長がNHKの年間計画はこうですとか、あるいは途中でいろいろNHKの経営に関するお話がよく出ているんです、番組にですね。
 そうしますと、今お話しいただきました郵便貯金のあり方と国民とのかかわり、そういう問題をどこかで何かの方法を通じて、言葉でもってあるいは映像でもってPRしていただく方がわかりやすいんではないかと思うんですが、もしやっておられるとすれば教えていただきたいし、やっていなければ、これからできる可能性があるかどうかということでお伺いします。
#62
○政府委員(谷公士君) 御指摘のとおりでございまして、私ども国営の事業でございますから、当然利用者である国民の皆様にその意義や役割を広くお知りいただく、それから、特に先ほど申し上げましたように、誤解をいただいておるという点があれば、それを正すためにできる限り広く私どものあり方についてお知らせしていくことが事業の基本であると思います。
 そのため、毎年度、例えば郵便貯金の意義、役割あるいは制度刷新の御案内、経営状況等につきましてディスクロージャー冊子、「郵便貯金」という題でございますが、そういうディスクロージャーの冊子を作成しまして、これを広く頒布いたしまして国民の皆様の御理解をいただくように努めてきております。
 この冊子の作成に当たりましては、できる限りわかりやすいものとなりますように内容の充実に努めますとともに、その内容の容易化といいますか理解しやすいような内容になるように工夫をいたしております。それから、配布に当たりましても、できる限り多くの方々の目に触れますように配布部数をふやし、また郵便局の窓口に置くばかりではございませんで、地方自治体、図書館等にも広く配布をさせていただいております。
 それから、従来の冊子が少し欲張りまして、ボリュームがあって専門的過ぎるという御批判もございましたので、より気軽にごらんいただけますようにということで、従来の冊子を要約いたしました小冊子も作成しております。
 このほか、テレビ、ラジオ等を用いました私どもの業務についての周知も行わせていただいております。
 今後は、金融自由化の進展によりまして、金融と国民生活とが一層密接に関連づけられてくるものと予想されますので、私どもの役割や意義について国民の皆様に正しく理解していただきますことが一層重要になるものというふうに認識をいたしております。今後とも、職員一丸となりましてサービスの向上に努めますとともに、国民に最も身近な機関として利用されますよう、広く理解が得られますように取り組んでまいりたいと考えております。
#63
○三重野栄子君 私の不勉強で知らないことが多かったようでございますから、そういうPRの問題についてもう少し注意をしてやっていきたいと思います。
 次は、郵便振替法の改正の問題についてお伺いいたします。
 今回の郵便振替法の改正は生活者の利便という点で積極的に賛成をします。しかし、税法は既に四十二年に設定したことでありますから郵政省の対応は遅い感があるんですけれども、この点はいかがでしょうか。
 また、きょうお見えいただいていないんで、私がお願いしていないわけでございますけれども、今回の改正で電波利用料も郵便振替を利用できるということになっておりますので、この利用料制度を導入するときにあわせて郵便振替ができるように電波法の改正をしておけば、免許人の納付協力も一層しやすかったのではないか。こういう電波の問題にしろ今度の振替の問題にしろ、設定することが貯金局も電波監理局もちぐはぐ、おくれているように思いますけれども、この場合は貯金局長に本法の改正理由とおくれた理由についてお伺いしたいと思います。
#64
○政府委員(谷公士君) 改正事由でございますけれども、郵便局は国庫金の収納機関といたしまして、国税の窓口収納を大正四年から実施してきております。納税者の利便の向上を図る観点から、あわせて口座振替による収納もできなければならないということで七年度の予算で要求してきたものが認められたものでございます。
 この改正がおくれた理由でございますけれども、これにつきましては、この改正を行いますためには国税庁のシステムを変える必要がある、あるいは支払う料金を決める必要があるということになりますと、すべてこれ予算にかかわってくることになるわけでございまして、そういう予算にかかわります観点から従来までいろいろ話し合いを進めてきましたけれども時間がかかったわけでありまして、今般その話がまとまったということでございます。
 それから、電波利用料でございますけれども、これは平成五年四月から実施されておるものでございますが、同じく納付者の方の利便の向上、収納事務の効率化の観点から今回改正をさせていただくということになりました。
 当初からなぜ行えなかったのかという御指摘かと思いますが、これにつきましても、これを実施いたしますためにはそのためのシステムの構築ということが必要でございまして、今般そういった準備ができる見通しがつきましたので、あわせて取り扱うことにさせていただくこととした次第でございます。
#65
○三重野栄子君 それでは、郵便局のサービスをもう少し拡大していくという観点からお伺いしたいと思います。
 今回の阪神・淡路大震災に当たりまして、全国二万四千の郵便局ネットワークの働きは本当にすばらしいものであったと思います。職員の活動とその機構と相まって大きな教訓も得ました。
 今回の郵便振替法改正が生活者の利便という点でありますから、そういう視点からさらに、今も御説明いただきましたけれども、国税の収納は大正四年から始まったというふうに今伺いましたんですけれども、しかし午前中、先生の質問の中で自治体ごとに大変アンバランスがあるというふうなことをおっしゃいました。それで、国や特殊法人等々の手続あるいは料金支払いがもっと広く広くなるとすれば国民は非常に便利ではないかというふうに思うんですけれども、その点は午前中は先生の主張で余り答弁をなさらなかったような気がいたしますから、その点を御答弁いただければというふうに思います。
 それからもう一つは、例えば具体的に大学の学費の振り込みというのはどうだろうか、それからまたNHKの受信料の振り込みもできるわけでございますから、放送大学の学費を郵便で納められないだろうか。この点につきましては、放送大学学園について出願手続の簡素化など事業の効率化に基づきまして、「特殊法人の整理合理化について」、平成七年、ことしの二月二十四日の閣議決定の中にもこの点は示されているわけでございますけれども、当面放送大学の授業料を振替でできないかどうか、見通しがあるかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
#66
○政府委員(谷公士君) 御指摘のとおりでございまして、中央、地方、各省庁、それから特殊法人、特別会計、いろいろな料金その他の収納、支出があるわけでございますけれども、なかなか口座振替の利用というのは進んでおらないのが実情でございます。
 私どもも、利用者の方々にとって全国くまなく配置されました郵便局の窓口あるいは郵便局ネットワークというものは利用する上で大変便利なシステムだと思っておりますので、そういう意味で、これらの公金の収納等に当たりましてこの郵便振替を御利用いただくということをぜひとも進めてまいらなければならないと考えております。
 ただいまお尋ねがございました具体的な問題といたしましては、例えば大学につきましては、これはすべて窓口で授業料を収納するというのが国立大学の建前でございます。放送大学につきましては必ずしもそうではないわけでございますが、郵便の口座振替はまだ実現しておりませんので、今後鋭意取り組んでいきたいと考えております。
 そのほかのことにつきましても、今回、国税につきましてはこのような形で郵便振替を利用していただくということで今御審議をいただいていることでございます。
 私どもといたしましても、こういったことを機会に、今後なお一層個別具体的に全職員がそれぞれ連携をとりながら関係方面に働きかけて御利用いただくようにしてまいりたいと考えております。
#67
○三重野栄子君 これは、放送大学の学長から科目登録決定通知書が三月十日にある人に渡されまして、そして学費を納めてくださいというわけですけれども、「同封の「振込依頼書」を用いて、最寄りの金融機関一郵便局を除く) 」というふうになっておりまして、何となく寂しいんですが、そういうことでぜひ御努力をいただきたいというふうに思います。
 それから、銀行さんはずっと、支店長がかわられるということもありますけれども、何年ぐらいのサイクルで回っているかわかりませんが、郵便局の場合は局長が二年ぐらいじゃないでしょうか、局長とか課長が。そうしますと、自治体とのかかわりというものはなかなかうまく進まないのではないかというふうなことも思ったりしているんです。
 例えば、それじゃ特定局長の皆さんが自治体に御相談に行っていただいて、できるとか、これは全く問題外、私はそういう関係がわからないものですからめちゃくちゃなことを言っていると思いますけれども、もし住民サービスという点からすれば、今いろいろ工夫してくださるそうですけれども、さらに具体的な工夫をして、次の国会あるいは来年ぐらいの国会の中ででもこういうことができたというようなことをお聞かせいただくと大変うれしいところでございます。
 それでは、ただいままで郵便局の問題と行政サービスについていろいろ申し上げましたけれども、全国二万四千の郵便局ネットワークを通じましてこれからますます郵便局のサービスがよくなりますようにお願いしたいわけですけれども、皆様の郵便局というよりも自分たちみんなの郵便局という方が身近に私としては感じるわけでございますが、これからの郵便サービスの総合的な機能の強化につきまして大臣の御所見を伺って、私の質問を終わりたいと思います。
#68
○国務大臣(大出俊君) 今までの御質問、答弁を申し上げている経過からいたしまして、何でこんなに国がやっているというのに各県などの協力が得られないのかという問題があるわけでございますが、これはお考えいただければわかりますように、さっきちょっと答弁の中で申し上げましたが、九一年、二年、三年、第三次行政改革推進審議会が大変な議論をしてまいりました、あの中身というのは。私は内閣委員会が長いものですから、事務局が総務庁でございますので、昔の行政管理庁ですが、ちょいちょい呼んでは審議の経過その他をフォローしてきた三年間なんですよ。
 つまり、この焦点は何かというと、官業は民業の補完であるというところから出てくる、貯金などにつきましてもこれを何とか民営化できないかという勢力が別にある。片方で宅急便があるんだから、郵便だってそっちに行ったっていいじゃないかと、ドイツの例を見なさいという式の議論も片方にはある。つまり、保険だって民保二十四社がいるじゃないかと、民間に。何で官業がやってなきゃいけないんだという議論がある。そういう議論の連続なんですね。豊かなくらし部会というところから始まって、この中から貯金は政府の役割部会というところに行って、経団連試案から稲盛君の試案から次々出てくる、議論をしているわけですね。
 ですから、そういうことをいろんな政治的な分野からすると一生懸命やっていて約半分というのが今の状況でございまして、だからこの郵政の物の考え方というのを一生懸命皆さんに御理解いただきながらやっぱりシェアを広げていくという努力をしなければ、国民の共通の財産だという、おっしゃるとおりなんですが、みんなの財産なんだという全国二万四千の郵便局ネットワークも前に進まない、こういうことになると思うんですね。
 ですから、数々いただきました貴重な御意見をひとつまた大きな足場にさせていただきまして、お互い元気を出して頑張らせていただこうと、おっしゃるとおりのみんなの郵便局ネットワークになっていくように頑張りたい、こういうふうに思っております。
#69
○三重野栄子君 終わります。
#70
○川橋幸子君 法案に関連いたしまして、郵貯、簡保のあり方、とりわけ資金運用のあり方についてお伺いさせていただきたいと思います。
 今ほど三重野委員の方からもお話がありましたが、最近、郵貯、簡保といいましょうか、とりわけ郵貯のあり方につきましてさまざまマスコミ等に報じられる批判がございます。とりわけ村山総理が非常に熱意を持っておられる内閣の課題である特殊法人改革に関連いたしまして、財投や政府系金融のあり方に疑問が持たれるようになりました。その議論が特殊法人や財投、政府系金融、これは出口の話であって、出口だけではなくて、その資金供給者である郵貯のあり方について見直す必要があるのではないかというような、こういう話があるわけでございます。
 三重野委員も言われましたように、郵貯にお金を提供しているのは預金者でございます。やはり郵便貯金を選択して預金するわけですね。郵便貯金に対するさまざまなイメージがあると思います。やはり郵便局はいいことをやってくれるんじゃないか、公共性の高い金融機関ではないか、あるいは小口のユーザーに対して親切な金融機関ではないかというような、そうした一般預金者のイメージが郵便局を選んで郵貯に預金をして、そういういわば国民の善意と言っていいと思います預金者の善意で集められた資金が資金運用部に提供されると途端に何か郵貯は悪というような、こんな批判に変わってくるのは非常に残念なことではないかと思っております。
 そこで、貯金局長さんに代表していただきまして、資金供給者である、それをまとめて国の金融財政運営について貢献しているはずの郵貯のあり方につきましてお答えをいただきたいと思います。
#71
○政府委員(谷公士君) 郵便貯金は、全国あまねく国民個人の預金者の方々の預金を集めまして、お預かりして確実に運用するということを本来の使命としているものでございますけれども、同時に、そうして集められました資金は、御指摘のとおり、財政投融資の主要な原資といたしまして大蔵省資金運用部を通じ地方公共団体等へ融資され、住宅、道路、学校、下水道、公園の整備など公共性の高い分野において運用されてきておるところでございます。そういたしまして、国民生活の向上にそういった観点からも大きく寄与してきておると考えておるところでございます。
 郵貯のあり方に……
#72
○川橋幸子君 それでは、もうちょっと具体的にお伺いしましょうか。
#73
○政府委員(谷公士君) 財投の関係……
#74
○川橋幸子君 はい。資金運用のあり方についてぜひ教えてください。
#75
○政府委員(谷公士君) 郵便貯金資金につきましては、現在、財投に絡みまして特殊法人をめぐっていろんな御議論があるわけでございます。この特殊法人をめぐっての御議論についてでございますけれども、今この特殊法人の見直しを行うべきだという議論がございまして、それに関連して財投それから郵貯という先生御指摘の出口から入り口への議論があるわけでございますが、この議論の過程には幾つかの段階があるだろうと考えております。
 まずは、この特殊法人につきまして見直しが今検討されておるわけでございますけれども、そのことが財投本体の見直しとどのような形でかかわりを持つのかということがございます。
 また、財投そのものにつきましては、平成六年十月、閣議了解されました公共投資基本計画におきましてもこれから整備をされます社会資本の財源の一つとされておりまして、その役割自体は今後とも変わらないのではないかというふうに感じております。
 仮に、その財投についての検討の結果、原資に議論が及ぶということがあるといたしましても、財投原資としての郵便貯金と、それから先ほど申し上げました国民の貯蓄をお預かりする郵便貯金本来のあり方というものとはまた別個の問題であるわけでございます。これらのことが一緒にはっきりと整理されずに御議論されておりますという意味で、この議論自体にはいささか飛躍があるのではないかというふうに私は感じております。
 なお、この郵便貯金本来のあり方につきましては、第三次行革審におきましてもさまざまな観点から議論がされまして結論が得られたところでございまして、私どもといたしましては、今後とも小口の貯蓄手段をあまねく国民に提供して国民の福祉の向上に貢献するとともに、その原資をこれからなお、先ほど申し上げましたように、重要な国の施策として考えられます公共投資の中の大きな財源の一つとして貢献していくように努力していくべきだと考えております。
#76
○川橋幸子君 大変お答えになりにくいのかなと伺っておりましたけれども、大変客観的にお答えいただきました。でも、私も局長がおっしゃることは私なりに理解するつもりでございます。特殊法人、財投、政府系金融、このあり方から一挙に郵貯のあり方について話が及ぶのは飛躍があると。それから、郵貯の使命というのは、財投資金供給というのが非常に大きな役割であるけれども、本来は国民の生活設計を、自助努力を支援するという役割を持っている、そこに力点を置きたい、そういうお答えだろうと思います。
 そこで、私としましては、これはお答えは結構でございます。要望でございます。そういう国民の自助努力を助けるための郵貯の原資、これが真に公共の福祉に役立ちますように、大蔵省の資金運用部にあるいは財投に、あるいはその出口と言われます特殊法人のあり方、政府系金融のあり方について、むしろドナーの方から御意見を言っていただきたいというのが私の一点目の要望でございます。
 それから二点目の要望は、先ほど三重野委員の方からもお話がありましたが、やはりそういう郵貯の果たす役割について一般国民に理解してもらう。それのアイデアでございますけれども、郵貯も簡保もでございますが、テレビでよく非常に親しみやすいコマーシャルを流しておられます。ああいう中に、郵貯というのはこういう社会資本形成の役割を持っているんですよとか、あるいは財投が全部悪いわけじゃないと思います。政府系金融だってもう一回洗い直してみれば、住宅に対する、自助努力に対する支援というのがあるわけでございます。そういうものに役立っていますよというような公共性の重視をぜひPRしていただけないものかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 これは要望にとどめまして、次に移らせていただきます。
 今般、金融自由化対策資金、簡保積立金の運用につきましてリスクヘッジをするという法改正が提案されているわけでございますけれども、この両資金のいずれもが運用の原則は有利性に加えて確実性、公共性というものがあるわけでございます。確実性ということをやはり重視するのが公営企業で、民間金融機関との違いではないか。確実性、公共性というのが非常に大きな要点ではないかと思うわけでございます。
 今回の法改正はこれは結構だと思いますけれども、そもそも自由化資金ないしは簡保資金の運用につきましては指定単運用とか外国債の運用を、そのシェアを、今の状況を見れば長期的にドルが高くなるとは思えない状況にあるわけでございます。それから、株価だってそう簡単に持ち直すとは思えない状況にあるわけでございます。そういうリスクが予想される部分のシェアを、運用のシェアを少し小さくしていかれるというような、そういう御工夫はできないものでございましょうか。
#77
○政府委員(高木繁俊君) 先生のお話のとおりの感じがしながら実は聞かせていただきました。こういう私どもの事業でありますから、確実性ということを非常に大切にしなければならない、おっしゃるとおりでございます。
 指定単運用にいたしましても外国債運用にいたしましても、出発した段階では有利ということが中心であったろうと思いますけれども、同時に、確実ということも一緒になってくっついて出発をしたものだというふうに私は考えております。
 ただ、先生おっしゃったように、現在の状況の中では外国債も指定単も、簡単に申しますと株でございますが、なかなか運用環境としては非常に厳しいし、これからもそんなに急激な改善は見込めない、こういう状況であるのは間違いないだろうというふうに思うわけであります。ということで、現段階で私どもが外国債運用に対してとっておりますスタンスは、為替変動リスクがない円建て債、これを中心に運用する、こういう形でございます。
 あと、指定単の方につきましては、実は正直に言いましてこれという名案がございません。ただ、指定単にしろあるいは外国債運用にしろ、私どもは基本的に長期保有ということを前提にして運用しているわけでありまして、苦しい環境の中ではありますけれども、この長期保有というスタンスの中でのポートフォリオ上の役割というものは私どもは期待をしてよろしいんじゃないかというふうに考えております。
 両方とも預金者、加入者から預かった有償の資金でございますので、確実な運用、有利な運用、両方ともこれは欠かすべからざる要素でございますので、今後も両者を考慮した運用になるように努めてまいりたいと考えております。
#78
○川橋幸子君 ちょっと質問には予告していないのですけれども、今のお話に関連しまして貯金局長にもう一点運用のあり方についてお伺いしたいのでございます。
 お伺いしたいというのは何かといいますと、まず金融自由化対策資金というこの名前でございます。これは金融自由化に備えまして調達コストが上がるだろうから、上がるという懸念もあるので自主運用をふやす、それによって郵政省としては努力するということでこの対策資金が設けられまして、八年度まで五兆円の新規運用が認められているわけでございますのでも、八年度といいますともうすぐでございます。それから、去年の秋に通常預金の金利の決め方が大蔵と合意されたことによりまして自由化対策というのも一応のめどがついたと。
 八年度ぐらいまではなお自由化対策のフォローアップという意味でこの資金の使命というのはあるのかもわかりませんが、むしろこれから先は、先ほど申し上げました郵貯の運用のあり方、公共性の重視というような意味から、もし財投がもうそう膨らむ必要もない、あるいは特殊法人の数も減らしてよい、政府系金融の役割も小さくしてよいと、大蔵省の方の資金運用部の資金需要が小さくなるなら、むしろ公共性重視でもってこの自由化対策資金というものを発展的に運用なさる時期に来ているのではないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。
#79
○政府委員(谷公士君) おっしゃいますように、毎年五兆円ずつふやしてまいりまして平成八年度末で四十兆円というところが現在大蔵省と合意をしている自由化対策資金の規模でございます。
 では、その後どうなるかということについての御指摘でございますけれども、先生もおっしゃいましたように、今財投のあり方についてのいろいろな議論がなされております。私は先ほど申し上げましたように、財投の基本的な重要性あるいはその中における私どもの資金の位置づけというものは基本的に変わらないと思うのでございますけれども、そういった御議論がなされております。
 そういう財投のあり方、それから私ども郵便貯金が金融自由化の中においてどのように今後対応していくことになるかといった状況、その他の状況を総合的に見定めましてその先の資金運用のあり方というものを考えていくべきだと考えておりまして、これは検討しつつあるわけでございますけれども、まだその結論はこれから先のことになるだろうと思います。
#80
○川橋幸子君 時間もございますので、そこのところは十分な検討をお願いして、これからの郵貯、せんだっての郵便法の改正のときにも郵便の国営企業としてのあり方といいますか、安企業でやる意味合いというものが非常に強調されましたけれども、郵貯、簡保につきましても、やはり安企業としてのあり方を追求することが一番郵貯、簡保の、ちょっと言葉がどぎついかもわかりませんが、サバイバルの要件ではないかと思います。ぜひ、そのあたりを追求していただきたいと思います。
 その延長線上にありますのがやはり郵貯の地方還流の問題でございます。大勢の委員の方が御指摘になったと思われますけれども、やはり私もこの地方還流の問題というものは強調したいと考えている一人でございます。
 預金するときの預金者の意識といいますのは自分の生活設計を円滑にするということで、教育のためとかあるいは老後のためとか不時の出費のためとかという意識が第一義的には強いのだと思いますけれども、第二義的にはやはり公営企業の金融機関を選択する、そういう預金者の意思を重視することが必要ではないかと思われます。特に地方の場合、簡保資金につきましては、この施設は簡保資金の還元でできましたよというようないろいろな地方の公共施設がございまして見えやすいわけでございますが、郵貯につきましては、そうした市場債の地方債を買うことはできるのではございますけれども、直接に地方公共団体ないしは地方公共団体がよくその地域の社会資本形成のための三セタをつくりますけれども、そういうところのニーズにまだ郵便貯金は対応し切れておらない。法律上はこれはできることになっているわけでございますけれども、そうした地方還流というのが現にできていないということでございます。
 まず、貯金局長の方からその地方還流、先ほどもお答えがあったかと思いますが、郵貯としてお進めになりたいということでしたら、いま一度これからどんなふうにしてそれを実現していかれるということなのか、お話しいただきたいと思います。
#81
○政府委員(谷公士君) 先ほどお答えしましたところと重複するところもございますけれども、まず、私ども郵便貯金資金は資金運用部を通じまして財投の一環として地方のいろいろな施設その他に役立てられているわけでございます。加えまして、自由化対策資金につきましても、その趣旨の許す範囲で、やはりその原資を供給していただきましたもとになります。その地方のお役にできるだけ立てられることが望ましいわけでございます。それからまた、財投あるいはこの自由化対策資金、いずれにつきましてもこのような資金を供給してくださっておられます国民預金者の方々にその資金がどのような形で使われておるかということを具体的にお示しし、お知らせするということも大変重要なことかと考えております。
 そういった意味で、この自由化対策資金につきましてもいわゆる顔の見える形で地方のお役に立てさせていただきたいと考えて、平成七年度予算要求におきましてもこの資金の地方公共団体等への融資を要求したところでございますけれども、政府部内での調整が整いませんで、実現を見るに至っておりません。
 私どもとしましては、今後ともこの自由化対策資金につきまして、地方のこの資金を供給してくださいました方々に顔の見えるような資金の貢献ということを果たすべく取り組んでまいりたいと考えております。
#82
○川橋幸子君 それでは、もう一方の協議の相方でいらっしゃる大蔵省にきょう見えていただいておりますが、大蔵省の方は、先ほどの貯金局長のお答えにもありましたように、国の資金は一元的に管理する方がよいというようなことで今までこうした郵政省の主張には妥協されなかったわけでございますけれども、今もその態度でお変わりないわけでございますか。
#83
○説明員(寺澤辰麿君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、国の制度、信用を通じて集められます公的資金につきましては、その公共性にかんがみまして、現在、統合管理・運用システムになっております。これは、一つは国全体の立場に立った政策判断に基づきまして、国民のニーズに応じた重点的、効率的かつ機動的な資金配分が可能となるということ、それから各預託機関が個別に資金運用を行いますことに比べまして重複投資が行われないとか、また行政機構、人員の重複的配置を回避できるというメリットがある。
 さらに、金利・期間につきましてさまざまな種類の資金が大きくプールされることによりまして、資金の調達運用におきます、いわゆる金利リスクと申しておりますけれども、リスクをかなり吸収することができると。このことによりまして社会資本の整備等のために必要な長期固定金利の資金の供給が可能となるといったメリットを有すると考えております。また、そのことによりまして財政投融資が資源配分機能や景気調整機能を適切に発揮することができるということで、やはり予算と一体となりまして一元的に運用される、財政金融政策との整合性を保つといったことが必要であろうと考えております。
#84
○川橋幸子君 大変統合管理的なお答えをいただきまして、なかなかかたいかたい感じの言葉を理解するのが難しいのでございます。
 ここにこういうある新聞の論説がございます。「日本経済がポスト・キャッチアップの段階にはいったいま、単線的で資源総動員型の戦後経済システムは調整を要する。」、「歴史的な役割をほぼ終えた。」、こうしたキャッチアップの体制でございますけれども、巨大な国家金融というものは見直すべきではないか、こう言っているわけでございます。一元的な資金の管理というものが非常に硬直的になるという警告だろうと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
 大蔵省、最近、財投に対する問題あるいはさまざま、二億組の問題は理財局の問題ではないかもわかりませんけれども、大蔵省の財政金融政策はそれほど一元的であってなおサクセスブルじゃないといいますか、こういう問題については何か反省なさることはないんでしょうか。
#85
○説明員(寺澤辰麿君) 一元的に運用されることについて反省があるかという御指摘でございますけれども、やはり財投がその金融的手法により各種政策を遂行するためには一元的な運用のあり方が適当であると考えております。これは臨調、行革審等におきましても再三財投については一元的な管理、運用が必要であると。そのことによって景気調整機能を適時適切に果たせるとか効率的な資源配分ができるということであろうかと思いまして、我々として、先生御指摘のような単線的な資源配分について問題があるということはちょっと考えておりません。
#86
○川橋幸子君 大蔵省の皆様方も大変優秀でいらっしゃいまして、とりわけ国家公務員としての使命感にあふれていらっしゃるということはかねがね敬服はしておるのでございますが、でも今の日本の社会システムないしは経済システムを考えますと、もっと多元的な社会にして多様なシステムが柔軟に動いていった方がよいのではないかという論が強くなっております。その一番いい例がやはり地方分権でございまして、中央省庁だけが国のマネジメントをするのではない、その地域その地域で意思決定をしていった方が日本の社会というのはこれからの成熟化社会の中では活力を持っていけるんだと、むしろこれが最近の一般世論であり、国民もそう思う人が多くなっていると思うのでございます。
 こう申し上げても多分お答えは一緒だろうと思いますので、もういただきませんけれども、ですが、郵貯資金の使途につきまして、善意で、それから自分の生活を自分で自立して面倒見ていきたいと、こう思って預金する預金者の意識、これで集められた資金が結局出口に行きますと悪者になっていく、そういうマスコミ論調が非常に多いわけですね。そういうことに対して、大蔵省の方からも少しこの郵貯について、郵貯の評価というものをちゃんとなさるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#87
○説明員(寺澤辰麿君) 郵便貯金の資金が財政投融資の重要な原資であり、それが大変役に立っているということは大蔵省も同じ意見でございます。
 ただ、先生御指摘の、どういうふうに出口で配分されるかわからないという点につきましては我々のPRがいささか足りないかと思いますけれども、これは統合管理されまして予算の形で国会に提出をし、御審議をいただいている。また、国会に対しましては、財投三表の形で国の特別会計、それから地方公共団体、それから国が全額出資しております特殊法人等々への各配分につきましては提出をしておりますし、その中の原資の内訳及びその原資ごとの資金使途についても国会に提出をして御審議をいただいているところでございまして、資金使途について見えないという点について我々として十分ディスクローズしておるというふうに考えております。
#88
○川橋幸子君 法律はそのような仕組みになっていて、国会にも提出していて、国会の議決、立法府の議決で決定されることなのだからこれは正しいことで間違いありませんというお答えは政府の仕組みを説明することであって、実態の社会を説明していらっしゃる言葉ではないように私は思うのですね。
 先ほど郵政省の貯金局長の方は顔の見える郵貯資金の活用というような表現を使われました。私もやはり預金者の意思がその使途に反映されるべきだと、そういう意味で顔が見えるというのはいい表現だと思います。預金なさる方々の地域社会に貢献したいあるいは公共の福祉に役立ちたいという意識が反映される使途というのは、これについてはいかがですかこれには反対なさいますか。
#89
○説明員(寺澤辰麿君) 先生の御指摘でございますけれども、郵便貯金事業と申しますのは言うまでもなく簡易で確実な貯蓄手段を提供するものであるというふうに理解しておりますので、これは基本的に融資機能を持たないものである、全額運用部に預託をいただくということで、それが財政投融資計画の中で、国、地方、特殊法人等の政策目的に運用されるということでございます。
#90
○川橋幸子君 解釈例規に書いてあることをおっしゃるだけで、時代は変わるのでございますから、解釈例規も改められ、あるいは規則、法律も改めるべき時期に来ているのではないかと思います。
 課長さん、大変御苦労さまでございました。やはり国家公務員の使命というのは、今の変動する世の中で、どうしたら国民の意識を、ニーズを実現できるか、行政と個人をどうやってつなげていくのかというのが一番大きな使命かと思いますので、再度、お帰りになられまして、ほかの先生方からの御意見もあったと思いますが、この場の雰囲気をよくお伝えいただきまして、郵貯のいいあり方につきまして、郵貯のといいますか、日本の社会は自助努力を非常に強調する社会でございます。さまざま社会保障も充実していかなければいけないけれども、とにかく自助努力が根本にあって、それを支えるシステムがあった方がよいということでこうした郵貯、簡保の制度があるわけでございますから、これだけの大手ドナーの気持ちをもう一回考えていただきたい、お伝えいただきたい、大蔵大臣にもお伝えいただきたいということを申し上げまして、大蔵省結構でございます。
 それでは、大臣にお伺いいたしますんでしたけれども、大臣にはバトンタッチの大森先生の方から。
 ありがとうございました。これで終わりです。
#91
○大森昭君 きょうは守住先生の熱弁ですっかり感服したわけでありますが、ただ率直に申しまして、今の省の幹部の人も一生懸命やっていると思うんです。先人の方がいろいろ努力したと同じようにやっていると思うんですが、ただ、ある程度守住先生が言われるようなことを理解するとすれば、やっぱり役所の仕組みがおかしいんじゃないかと思うんですよ。
 例えば、これは幾つかありますが、時間がないから余り言わないんですが、守住先生のおられたときの状態と今の状態は違うんですよ。例えば、職員全体を見ましても、次席の人は必ず出るでしょう、現場へ、ほとんどの人は。平さんみたいな人は優秀だから残っていますが、ずっと。それで帰ってくる。帰ってきて係長になりますと、また出ていくんですよ。これは今の郵政の一つの例ですけれども、人事の仕組み見たって、次席になってからどこへ行くかわからないんだ。帰ってきたってそのポストに帰ってくるかどこへ入るかわからない。それで係長になったらまた出ていく。
 私は、何回か指摘しているんだけれども、そのような人事制度のあり方なんかも見直さなきゃ意欲がわきませんよ。そうでしょう。次席になったら今度どこへ行くんだろうとか、帰ってきたら、また係長になったらどこへ行くんだろうかとか、これじゃやっぱり情熱がわかないですよ。三年なら三年くくり、四年なら四年くくりで自分の行き先を考えるんですよ。わかっているんですか、これ。あなた方みんな局長さんは偉いからわからないんだよ、そういう職員がそうなっておる状態は。ですから、これは一つの例ですから、仕組みをもう一回洗い直して、もう本当に迫力がないんだよ、迫力が。
 例えば、なぜ私が言うかというと、今一番大事な問題は経営形態の問題でしょう、この前も指摘しましたけれども。今よく言われるでしょう、官は民間を補完すると。私はそうじゃないと思っているんですよ。何でもかんでも官は民間を補完するんですか。私はそうじゃないと思う。官じゃなきゃできないことをやっているという自負がなければだめじゃないんですか。
 例えば、前に郵政大臣になった人が「郵政省解体論」を出しているでしょう、本。いやいいんですよ、もう自由な世界ですから、郵政省が解体しようがどこが何しようが構わないんですが、しかし少なくともああいうものが出たら、一体どうあるべきなのかと、省の幹部は。それはもう個人的な意見というのはあるでしょう。何だあんなこと書いてあるけれどもどうだとか、こんなこと書いてあるけれどもどうだとか。だけど、少なくとも僕は局議だとか省議だとかというのは一回も出たことがないけれども、守住先生は次官をやられた方ですから、一体そういうことがテーマになっているのかなっていないのか。これだけ大きな問題になっている。だって、あなた方だってそうじゃないですか。保険だって貯金だってみんなコマーシャルやったでしょう。何ですか、やっぱりコマーシャルの影響が大きいからやっているわけでしょう。
 例えば、ある先生が、郵政を民営化したら二十三兆だか何だか知らないけれども入ると新聞に出ていたでしょう。それに対して郵政省というのは、そういう会社にしちゃえば株主、資産が国の方に入るわいということを言われておって、一体どういう議論をしたんですか。一々きょうは答えなくてもいいんですけれども、そういう問題について郵政省は真剣に討論しているということは、私も部内の出身でありますけれども、長い間逓信委員をやっていて、そういう議論は大いにみんなでやって、省としてはこういう態度でもって対処していくなんというのは一度も聞いたことないですよ、やっているのかどうかわかりませんが。
 だから、そういう意味合いからいくと、やっぱり守住先生じゃないけれども、郵政事業を盛り立てていくために、みんなもうそれぞれの場面で一生懸命努力してきたということが、経営形態の変更の問題でこれだけの重要な問題が提起されている、それに対して今の人たちが一体どういう考えを持ってこれを乗り切っていこうとしているのかなんというのもわからぬという気持ちが強いからゆえ過去の話を守住先生はされていると思うんですよ。叱咤激励をしているわけだ。
 だから、そういう意味でやっぱり仕組み全体を少し考え直した方がいいと思うんですね。これもちょっと余計な話だけれども、何か政策局の局長が偉くて、貯金、保険、郵便の局長が下みたいな格好になっているとは言いませんが、言っちゃって言わないというのはあれだが、だからそういう何か何となく流れている役所の空気あるいは本省の中にいる職員の人たちの気持ち、こういうものをやっぱり奮起させなければ、全体として郵政省は発展しませんよ。
 正直に言うと、何かどこのポストも務まるような感じで動いているような感じがしますね、私が見た限りは。だから、そうじゃなくて、やっぱりもっと極端に言えば、もう自分が局長になったら、自分はその与えられた職務で一体何をするのかということを文化タイムスなんかを見るとみんな書いてあるわな、各局長が全部。年頭のごあいさつみたいに書いてあるけれども、あれ随分読ませてもらったけれども、大体余り変わらないですな、正直言って。
 だから、なぜそうなっているのかというやつをもう一回洗い直してみてやってもらわないと。私は、何となく郵政省というのはほかの官庁と比べて薄暗いんじゃないのという話をしてしょっちゅう怒られているんだけれども、例えば係長と課長の間の論争だとか、あるいは課長と局長の間の論争だとか余りないんじゃないですか、率直に言って。あの男は変わり者でしょっちゅう局議でもっていろんなことを発言ばっかりしているなんというのは聞かないですね。みんないい人だ、いい人だというのが多いですわな。
 だから、守住先生が個別的にいろいろ言われたけれども、やっぱり総じて郵政事業が重大な危機にあるということの認識をして、これをいかにして突破するかということになれば、官は民を補完しているなんという問題じゃない。やっぱり郵政事業じゃないとできないというものがあるからゆえに国営事業をやっているんだという視点に立たないと、これはもうだめだと思うんです。もう今異口同音に全部官は民の補完だなんてことが言われているけれども、この視点を少し変えて、やっぱり郵政事業を発展させていくという姿勢に立たない限りどうにもならないんじゃないかというふうに考えます。
 そこで、こういう演説ばっかりしちゃって申しわけないからちょっと聞きますが、二月二十四日の閣議で、簡保・年金事業団の何だかわけのわかったようなわからないような整理合理化案というものが出ましたけれども、一体簡保・年金事業団の状態は閣議決定に従ってどのように進める考えですか。
#92
○政府委員(高木繁俊君) 前段の先生のお話はしかと承りました。
 簡保事業団の件でございますが、内容はもう先生御承知と思いますのでくどくど申し上げませんけれども、ポイントとしては、現在あります加入者福祉施設について今後五年間に配置を見直す、あるいはそのほかの施策を行うことによっていわゆる効率化を図っていく、こういうことが書いてあります。
 具体的に私ども現在検討しておりますのは、施設の統廃合を含む配置の見直しということで、現在簡保事業団は百二十三の加入者福祉施設を持って運営しておりますが、この大体一割程度を削減するということでありますとか、あるいは各種業務の民間委託を徹底すると、こういう項目につきましては、現在一部の施設で事業団職員がボイラーとかあるいは夜間警備でありますとか売店とかいう業務に従事しておりますけれども、今後五年間にこれを一〇〇%民間に委託をしていくというような施策を着実に進めていきたい。これによって事業団自体の減量化と申しましょうか、効率的な経営体制をつくり上げていきたい、こういうふうに考えております。
#93
○大森昭君 余り中身は言いませんが、いずれにしても労使でよく話して合意ができるようにひとつ整理合理化を進めてもらいたいということをお願いしておきます。
 それから大臣、さっきから局長がいろいろ答弁されているんですが、大臣から、要約をいたしまして、民じゃできないことを官がやっていると、必ずしも官は民を補完するんじゃないという私は考えを持っているんですが、大臣は、今のこの経営形態の問題について種々さまざまなことが言われておりますが、一体簡易保険事業についてもあるいは貯金事業についてもどのような形で、最後まで恐らく国営事業を守るということだろうと思うんですが、その特徴点について御答弁いただけますか。
#94
○国務大臣(大出俊君) さっきからお話を承っているんですが、何人かの先生方の質問にみんな絡むわけでございますけれども、今の大森さんの一番最後の方から申しますと、一九九一年、二年、三年というこの三年間、第三次行政改革推進審議会の期間でございまして、九三年の十月二十七日に答申が出ておりますけれども、ここに至る間、今までいろんな議論がされていますが、ほとんどその議論をまたやり直した形ですよ、この中は。
 貯金については、経団連試案が出てきて、それが何とかかんとか消えていって、最終的に豊かなくらし部会から政府の役割小委員会になって、小委員長が稲盛君ですけれども、ここで案が出てくる。この稲盛試案がようやく消えていって答申になっているわけです。ここにございますが、第三次行革審、最終答申、平成五年の十月二十七日と、こうなるわけでございます。つまりこの最終答申というのは、もちろん貯金だけじゃないんでありまして、三事業、三つすべてうたっているわけでございます。
 簡易保険につきましては、「簡易保険事業についても、官業としての立場を守りつつ適切な運営を行うとともに、経営の合理化・効率化を推進する。」と、これが保険に対して言っていることです。
 郵便については、「郵便事業については、事業財政の改善に向けて適切に対処する。」、これが結論です。いい経営やってくれというんですよ。
 簡保についても官業としての立場を守って適切な運営をやってくれということです。これが結論。それ以上書いているわけじゃない。
 貯金については、一番最後のところに一つだけちょっとひっかかる点があるんでありますけれども、「国民の利便・福祉の向上及び国民経済の活力ある発展を図る観点から、その経営形態の在り方を始めとして、総合的に検討する。」なんというのがここに入ってきているんだけれども、要するに巨大化する懸念というのを何とか皆さんが納得して、郵便貯金のあり方というのはこうなんだなというふうに納得するように進めてくれというのが最後なんです。
 だから、今大森さんが言っている、官業は民業の補完だという出発をしましたけれども、結果は今言った三点に集約をされているということでありまして、そこで最大のそのポイントは何かというと、さっきお話に出ました「郵政省解体論」というものもございますが、私も二回読み直してみましたが、ここで出てくる考え方の一つの流れというのは財投財源債という物の考え方ですよ。今、財投問題が大きなことになっておりますけれども、貯金、保険合わせて百七十七兆円というのが三百九兆の今の財投総原資の五七・二%、百七十七兆円というのが貯金、保険の金ですから、これを別な形にするといったら、じゃどうやってやるんだと。
 今度の予算委員会でもいろんな議論が出ていますが、財投の原資が百七十七兆あるんだけれども、それじゃこのかわりをどうするかという議論はただの一つもない。全然ない。言えないんですよ、何も案がないんだから。はっきりしてるんです、こんなことは。言えるなら言ってみろと言いたい、実は、予算委員会でも。ぎりぎりのそこのところまで僕は言ったんだけれども出てこないわけでございまして、桜井新君の質問に私がぽんとそう答えたんだけれども、こういう結果になっているんだから、財投がと言うんならば財投をどうすると言ってもらいたいと。そうでなければ、政府関係金融機関の見直しというのは見直しとして一つの次元、しかし中の財投というのは別な問題、こういうことになるがと念を押してやって、それに反論がないんだからそうなっている、こういう今状況ですよ。
 そこで、問題は財投にかわる財投財源債という、財投財源のための債券ですよね、言うならば、という議論が一つある。根本的に違うんですね。財投財源債なんというものを本当に出したらどうなるかと。こんなにたくさん国債を出しちゃっていて、国債を売っていく流れが全部決まっている。じゃ、財投財源債というものは金利を幾らにするのか。今の国債金利より高くなきゃ売れない、そんなもの。高くして売ったらどうなるかといったら、国債が売れないんですよ、今度は。そんなことできるはずないんです、初めから。
 しかも資金の性格が違う。郵便貯金の最大の特徴というのは、一千万という限度があるんだから、だからこれは個人貯金であり生活貯金である。生活貯金なんですよ。郵便局に黙って座っていて百九十兆もの残高が出てくる、貯金が出てくるんじゃないんですよ。二万四千の全国の郵便局の皆さんが一生懸命になって集めているんですよ。しかし、その集めている金は、おかずを買う金だったかもしらぬけれども、郵便局さんが来たんだからとっておいて払いますという貯金ですよ、ほとんどは。そういう性格の生活貯金ですよ。ですから、これにかわる財投財源債なんというものは考えようがないんだ、これは。貯金というものの金の百九十兆の残高の性格はすべてそれなんだから、代替のしょうがない。
 そういう意味で、大森さんが言っているように、私は自信を持つべきである。官業である郵便局が二万四千もあって、集金で定額をとってきたりあるいは積立貯金をとってきたりするということのために集まる金で、窓口に持ってきてというのはそんなにたくさんあるんじゃないんだから。保険なんというのは、ほとんど一〇〇%募集なんだから。八十兆の保険の残高というのはほとんど募集ですよ、全部。だから、そういう意味でいうと、三百九兆のうちのこの貯金、保険百七十七兆の現在の残高というものにかわるべき財源はない、明確に。しかも、かわるべき財源のない百七十七兆がこの国を動かしているわけですよ。予算ですよ、しかも百七十七兆というのは。明確に、三百九兆、そんなものも予算ですよ。だから、そういう意味で、これなくして日本は動かないんだから。動いてこないんだから。今日ある姿というのは、これによって動いてきて今日あるんだから。
 今、景気浮揚の最大の目玉というのは住宅なんだけれども、レンタルと個人と両方なんだが、八兆九千億というのは財投、我々の金なんだから。そういう意味で、さらにかわるべきものでない今日の固有の歴史的な国民の財産である貯金、保険の残高というものについての確信を持って、私はやっぱり郵政官僚全体がその気で、国民の皆さんのまさに生活資金を集めているんだから、そういう意味で自信を持って運営していくという姿勢をとらなければこの国の将来のためにもならなければ国民のためにもならないというのが私の信念です。
 だから、そういう意味で、政府には何機関もありますから、政府の金融機関のあり方をどういうふうにするかという問題と、今の財投財源という形でこの国の経済が動いている、社会資本が動いている、自治体が動いているという基本にあるこの問題とは次元がおのずから違う。そういう物の考え方を私は持っているんですよ。だから、自信を持って今のシステムというものを一歩でも二歩でももっと国民の利益に近づけるという努力をすべきで、そういうつもりで頑張りたいということです、お答えをするとすれば。
#95
○大森昭君 大変厳しい情勢ではありますが、どうかひとつ元気を出して頑張って難関を突破していただくことをお願いして、質問を終わります。
#96
○常松克安君 本日は私、年がいもなく大変に興奮をいたしております。
 まず第一番の喜びの興奮であります。
 予算書にはっきりと貸借対照表の中に睡眠預金五十八億八百五十一万七千円、こういうふうに正式に睡眠預金が世に出てまいりました。目を覚ましたといいますか、私はこの睡眠預金というものに対しましてもう二年有半にわたって主張し続けてまいりました。昨年ですか、法が改正になりまして、第一回、これは。これから十年間、私が推測しまずに約一千億になるでしょう。これはどこへも使えないんですから、ふやしていくだけです、金利で。なぜかならば、本年は十年前の定額預金のピークの最大の取引額です。そういうものを合わせますと、必ずそのピーク時には大きな金額になる。これとて一面、これをためること、徴収することだけではございません。片一方では、こういうふうに広告を各紙に、睡眠預金をお忘れじゃございませんか、そして十年たとうが二十年まではお返しいたしますよ、ただし二十年たちましたら完全に権利消滅ということで、こういうふうに大きくなったわけでございます。
 本当に大臣、よくここまで決断、ありがとうございました。局長、本当にありがとうございました。山野さんという人はこれに執念をかけていらして今日まで、私は生涯忘れずに死んでいきます。というのは、十年たってもこの一千億を何とかNGOに、国際貢献に、難民に――三百円であろうと一千円であろうと一冊の通帳には人生のドラマこれあり、これを国民の皆さんの目に見えるようにしていただきたい、そしてこの問題一点に絞って今日まで論戦を重ねてまいりましたことを子としていただきまして、今日こうなったということです。
 幼いころに学びましたが、京都の河原で三文を落として、その武士が人夫を雇ってそして松明をたいてその三文銭を拾うのに三十六文かけたと。なぜ、と笑われた。三文の金になぜ三十六文も使われるんですか、その武士いわく、あくまでこの河原で死なしてはならない、このお金は死なしてはならないのだと。その財なるもののとうとさというものを教えた一つの教訓の逸話を、私はこれと連想して今日まで実は闘ってきたんであります。
 いま一つの興奮は、何か。
 それは、簡保、睡眠預金の運用において、国民の、加入者の、今大臣が連々と情熱を込めておっしゃいましたが、血みどろになって現業の人たちが集めてくるこのお金、こういうお金が死んでしまうという憂いと怒りをもって興奮をしておるわけであります。逐一その内容について質問いたします。
 しかし、質問をする場合についても、各局長さんというのは理論武装では郵政に敵なしと言われた方でありますから、もうすごい頭の回転。片や控えていらっしゃいます高木局長さんというのはまた経済博士かと思うような経済通でございます。クールで、物の是は是、非は非として見事に判断をする。きょうはそういうお二人に限りまして、大臣はそっと聞いておってください、次の機会にちゃんと質問いたしますから。そのお二人に対して胸をかりて、これを逐一鮮明にしてまいりたい。
 その一つは何かといいますと、平成五年度の決算書を見ますと、外国債で九千百二十一億円、簡保。自由化対策費四千六百四十二億円。合わせまして何と一兆三千七百億円になんなんとする含み損と書いてあります。
 しかし、これから論議の中で、私自身はこれは赤字だ、こういうふうに決断をいたしまして、そしてその考えで、細かいことでありますが、具体的にその話を詰めてまいりたいと思います。まじめに勉強し抜いたものでありますが、何しろ素人でありますので、両局長さん、どうか事小まめに御教示願います。よろしくお願いいたします。
 ただ、各局長さん、失礼でございますけれども、ちゃんと顔を見て物を言ってくださいね。下を見でずっとペーパー読まれているとあなたの理論武装の頭のよさがわからぬ。紙ばかり読んで、紙を読むならだれでも読める、そんなもの。ちゃんとハートを持って質問しておるんですから、ハートに対して目元を見て答えてもらいたい。たまに上目遣いされると、何か目が怖くて、私もう恐ろしくなる。それじゃ困る。ここは戦場でありますから本当の論議をしたいんです。そういう気持ちでありますから、前もって御容赦願った苦言を呈します。
 それでは申し上げます。外国債購入の運用実態というまず大きなところから概括的に御説明を願いたい。
#97
○政府委員(高木繁俊君) 運用実態、とにかく歴史的なものも含めていろいろ申し上げる事項がございますが、現段階といいますか、五年度末の外貨債の為替差損につきましては、今先生お話しされましたので、その点は省略させていただきます。
 ただ、率直に申し上げまして、今のような外貨債運用が始まって大分たちますけれども、私どもは基本的に外貨債運用についての意味と申しましょうか、意義ですか、これは非常に大きく感じていたわけでありますが、現在の状況の中で、今先生おっしゃったような状況になっているということについては私ども大変深刻に受けとめております。とりあえずそれだけ御報告をまず申し上げます。
#98
○常松克安君 大体、外国債を購入するについては十三機関二十カ国の外国通貨によっての購入が行われておりますが、今までは昭和六十年のプラザ合意によっての値段から米ドルが比較対照になっておりますが、本日正午のドルの仲値は幾らか御存じですか。
#99
○政府委員(高木繁俊君) 申しわけありません。昼は見ませんでした。
#100
○常松克安君 忙しくていたし方ありません。九十円八十銭だそうです、仲値が。そういうような比較のところの材料が一つこれあり。
 しかし、ちょっとわかりにくいのは、イタリアのリラ、フランスのフラン、英国のポンド、これらの国の外国債を購入するときは、やはり向こうのリラ、フラン、ポンドの値段によっての差が動くわけでありますが、それは十年前と今日と比べてどういう動き方を合しておるんでしょうか。
#101
○政府委員(高木繁俊君) 十年前でございますが、一九八五年ということで申し上げたいと思います。
 まず、イギリスのポンドでございますが、十年国債の利率ですが、一〇・六二%でございました。それが昨年、一九九四年の十月段階というちょっと前のデータになって恐縮でございますが、その段階ではポンドは八・六三%、これが利回りでございます。それからイタリア・リラでございますが、一九八五年に一三・七一%が昨年十月に一一・九四%。フランスのフランでございますが、一九八五年に一〇・九四%が八・一五%、このように変わっております。
#102
○常松克安君 いずれにいたしましても、皆円高、基盤はそういうふうになっているわけであります、一つは。
 それで、率直にお聞きいたしますが、米ドルとの比較対照でありますけれども、一番最初に五十六年度、このときの大蔵省の推計、ここに書類はありますが、平均が二百二十円八十三銭、今日が九十円八十銭。それから第一回目でしょうな、一番最初は非常に投資が少なかった。五十八年におきましては平均が二百三十七円六十一銭、今は九十円八十銭。五十九年が二百十七円六十一銭、これが今九十円八十銭。それでプラザ合意、一九八五年、昭和六十年九月、これが二百三十八円五銭、これが今日九十円八十銭。そして、そう上げて、がたんときました。六十一年、一九八六年、年平均百六十八円三銭。こういうふうな、これは一つの推計でずっと円高、これは郵政省で勝手に決められる動向じゃないんですから、これは理解できます。
 しかし、こちらでふと思いつきましたのは、これをまず買い込んだ昭和五十八年から六十一年までの平均値を見ますと二百二十円になるわけです。そして、その間に投資した金額は一兆三千六百八十六億円になるんです。そして、今日と比べたら百三十円の損です。私はここでなぜ年数を言ったかといいますと、含み損というのは、今日現在でやってみるとこれだけの差損で損をしますのやという注は出ています。しかし、もう含み損じゃなく、現実問題として十年債ならば償還が始まってきたわけです。要らぬと言ってもあかんのですよ。十年で清算をしてとらないかぬのですから、もらわなあかんのですから。そうすると、百三十円も損じますと元本が割れてしまうわけですよね。そうでしょう。それわかりますか。御説明願います、なぜ割れるのか。
#103
○政府委員(高木繁俊君) 学校の先生にお答えするような感じで緊張いたしますが、買うときにドルが平均として二百二十円であった、こういうことでございますので、現段階で九十円八十銭というところに大幅に円高が進んでまいりますと、これは利息、利子収入というものを別にいたしますと元本は当然減価しておるわけです。その分、割れておるということは間違いないと思います。
#104
○常松克安君 そう言いますと、今度はこうおっしゃるんですね、そっちは。胸張って、先生、御心配ないように、そのときの米国債は一三・八%ですから、あるいは一一・四%で利回りしておりますから、もうこれは十年物、年一割として元金までちゃんと利息はもろうています、こういうふうにおっしゃるんですが、元金が割れて、利子をほうり込んでも元金が回収できないような状態はございませんか。
#105
○政府委員(高木繁俊君) ございます。
#106
○常松克安君 じゃ、例を出してみてください。
#107
○政府委員(高木繁俊君) 今、手元に資料がございませんので、お答えをちょっとずらしていただけませんでしょうか。
#108
○常松克安君 じゃ、間違っているかもわかりませんが、私が試算で一遍出してみましょう。それで、先生は勝手気ままな計算をして間違うてますとそちらがどうぞ御指摘をください、構いませんから。しばらくは政府委員に成りかわります。
 昭和六十年九月二十七日に購入なさいました。償還日は平成六年五月十五日。カナダ国債九年物、利子が一〇・五六、通貨はカナダ・ドルで清算をいたしました。当時、買ったときの一カナダ・ドルは百七十五円二十九銭で購入しました。そして、これが償還される十年目になった金額は七十四円四十二銭。百円割れ、元本割れしています。そうして、御心配していただかなくても結構とおっしゃったこの利子が、元本を二十億円投入したものが元本償還が八億五千万しか返ってこない。えらい損ですな、これは。利子収入、九年間合わせて十一億四千万。そうしますと、八億五千万、元本割れであるけれどもドル換算で返ってきた。利子収入が十一億四千万返ってきた。足しますと十九億九千万。これは元金の二十億まだ切れておる。これを赤字と言わずして何というんですか。赤字というふうに私が認識したら、とてつもない間違いですぞとおしかりでしょうか。お答えください。
#109
○政府委員(高木繁俊君) 償還が参りまして現実の損として出た場合に、私どもも率直に言って赤字だと、こういう表現を内々使っております。
#110
○常松克安君 ところが逆に、どうぞ胸を張ってそうでない例を今度は出してください。後ろ、早くペーパー出せ、ペーパーを。持っているんだろう、本当に局長気の毒じゃないか。投資というのはそんな損ばかりしとれへんぞ。ちゃんと元金も利子もふえておるやつもあるんじゃないか。
#111
○政府委員(高木繁俊君) それでは、もうかったといいましょうか、今の反対の例を御紹介申し上げたいと思います。
 購入年月日、昭和六十二年八月二十九日、カナダ国債でございまして、五年物で金利一〇・一五%、こういうケースでございます。投資額が二十億円、このときのレートが一カナダ・ドルが百八円九十四銭、こういうレートのときでございます。
 そして、五年後の平成五年十二月十五日に償還になりまして、そのときの元本の償還額が十四億八千万円。そのときのレートは一カナダ・ドルで八十円二十銭。さらに、その間の利子収入が十億九千万円ということで、元本償還額と利子収入を合わせましたトータルの回収額は二十五億七千万円。初期の投資額が二十億円でございましたので、差し引き五億七千万円プラスと。所有期間における利回りが五・三八%であった、こういういい例もございます。
#112
○常松克安君 ただし、胸を張っておれないんですよ。
 ということは、これのスタートのときに当委員会でどんな論議をされたか。自主運用、財投をめどに、我々は目標を上に置いて回収しますと。ところが、そちらがおっしゃったことは、日本の国債を買うよりはましやけれども、赤字ではないけれども日本の国債よりも下やと。私が出しました例は、そちらがどうしても赤字と認めざるを得ないというところの数値が出てくる。
 先ほど、私、局長におわびせないかぬのは不規則発言をいたしました。というのは、これは我々は長う持てば持つほどと、こうおっしゃる。長う持てば持つほど損をするんです、外国債の例でいきますと。
 例えでいきましょう。平成六年の外国債に投資した額は幾らでしょうか。
#113
○政府委員(高木繁俊君) 平成六年度、一千四百九十三億円です。
#114
○常松克安君 一千四百九十三億円外国債を買いましたと。このときの、大まかで結構ですから外国債の高いときの金利、買うた外国債の金利、それと一番低い金利を述べてください。
#115
○政府委員(高木繁俊君) 米ドルの例で申し上げたいと思いますが……
#116
○常松克安君 いや、ですから高いのと低いのと、いろんな国債を買うているんだから。
#117
○政府委員(高木繁俊君) いろいろな通貨ですか。いろいろな通貨でじゃ申し上げます。
 まず、米ドルでありますが、最高利回りは七・七五%、最低利回りが七二一〇%。カナダ・ドルで申しますと最高が八・九六%で最低が八・一一%。このような数字になっております。
#118
○常松克安君 私、郵政を守りたい一心で、何とかこれはいい手だてがないかという心配で申し上げるのは、一〇・九〇あるいは一三・八の場合は、確かに十年間の利子が入ってくれば元本割れでもある面では救える面もあるんです。悲しいかな、八%を切っちゃいますとバランスがとれなくなっちゃうんです。なぜか。それは、このままの数値で動いておってくれればいいんですが、中には企業で八十二円でもうちはやるぞと言っているところもあるんです。あるいは七十五円だというところもあるそうであります。
 局長、胸を張って、後一年有半で百十五円に、ドル高・円安になるという経済原理でもお持ちでしょうか。確約できますか。できないと思うんです、僕はあんなものようしません、わからない、だれも。
 ところが、今の趨勢からいくと、その差は既に、平成六年と平成七年を比べてみても、平均が平成六年は百二円十八銭。平成七年、これはまだ二月しか出ておりませんけれども九十円段階になっておる。たった一年で激変を起こしておる。そこへもってきて、もうすべからく購入した外国債が今のドル換算でいくと全部元金を切っていってしまっているんです。多い少ないは別ですよ。ところが、利子という換算でそれを補いをつけていらっしやる。
 そこで、さすが大先輩、郵政の大御所ですわ、守住大先輩はびしっとおっしゃった。今出す法律みたいなものをなぜもっと早くかけなかったのかと、こう言われた。ところが、そこでごじゃごじゃと言って、先輩、そうですな、全然明快な答弁じゃなかったでしょう。ないんです。こんなことは郵政は何も故意でやっているんじゃないんですから。けれども、一番真っ青になられたのはやはり昭和六十二年、六十三年。今まで二百二十円ぐらいの外国債をドル建てで買っていたものが百四十四円五十二銭、百二十八円二十銭。原局の皆さんはこれはいかぬぞ、こういうふうにして対策をお立てになったと思うんですが、何の対策も立てずに無為無策でおられたのか、その歴史の中でお答え願いたい。
#119
○政府委員(高木繁俊君) 御承知のように、簡保の場合には昭和五十六年度から外国債運用を実施したところでございます。年によりましては為替差益が出た年というのもあるわけでありますけれども、今お話にありました昭和六十年九月のプラザ合意以降、運用を開始したときには予想もつかなかったような円高が急に進んできた、こういう状況がありました。そのために為替差損も大幅に膨らむ、こういう状態になったわけでございます。
 その中で、外貨債運用にはやはり為替リスクのヘッジ手法を備えなければならない、こういう反省をいたしまして、それで昭和六十三年以降、このリスクヘッジ手法の導入の要求を行ってきたところでございます。
#120
○常松克安君 ここが大臣、物すごく重要なところなんでございます。何も無為無策でおったんじゃないと。これは大変だと。ところが、正直言って、先物のこのヘッジをかけた法律案というものは、六十三年に大綱というのは原局で検討が終わっていたんです。それをなぜ今ごろ出すか。何か知らぬけれども、これはえらいこっちゃと。それなら、なぜ六十二年のときに、たとえ政府が反対しようと、どなたが反対しようと、これは郵政の金じゃございませんと。これは本当に原局の職員が汗水たらして、そして皆さんから郵政という、お国という信頼のもとでお預かりしてきたものですと。ここでこんな激変をするようなことにあっては国民の皆さんに申しわけない、我が郵政の原局の皆さんにも申しわけない、こういうようなことで、だれか知らぬけれども、この六十三年のときの局長をもう一遍ここに呼びたいくらいです、私ははっきり言って。ところがそういうふうにはここはなっていないんです、国会は。あなた、気の毒やけど、あなたが責任とらなあかんねん。しゃあない、それは。あなたが答弁してびしっとしてもらいたい。
 ここらがなぜ重要かといいますと、ここ答えにくければ、私の立場で答えられませんで結構です。それだけの法律案というのが、六十三年に大綱ができておりながら、要求しながら、一体だれが何の理由でそれをカットしたんだ。答えてください。
#121
○政府委員(高木繁俊君) だれがという部分については、これは関係する省庁との間だと、こういうことにをろうかと思います。
 理屈の方は、先ほどちょっと申し上げたわけでありますが、こういう手法をとることによって例えば円高傾向をさらに助長するのではないか、あるいは為替市場に非常な大きな影響を与えるのではないか、そういうような懸念が理屈であったというふうに承知しております。
#122
○常松克安君 お立場上もっともだと思いますが、このお金は、さっきから言っているんです。そして、大臣が胸を張って、我々に対して勇気を持て、ともに頑張ろうと今お叫びになった役なんです。これは、先ほどからも言うように、金融システムだとか、そのお立場のものじゃなくて、国民の掛金を、ちまちま五千円や一万五千円や二万円、月々月掛けで掛けた金なんですよ。この人たちの気持ちにどうこたえてくれるんですか。これすることによって市場が混乱する、冗談じゃありませんよ。今アメリカを見てごらんなさいよ。協調と口では言ったって協調しないじゃないですか。国はその国の国民を守るためにあるんでしょう。ちょっと言い過ぎましたかな。ここの大事なところ、原局の皆さんを守りたいんです。
 ところが、そのときの情勢は、これからの分析です。ですから、先ほど大臣に言ったのは、これからの問題は次の十七日の後編に譲ります。きょうだけで終わりませんぞ。あとはもう大臣の政治決断、睡眠預金の決断と一緒です。決断をいただきたい点があるんです、後で。後の楽しみを待ってください。大臣、済みません。
 一例を出しましょう。各局長、資産形成のために株の売買取引はおありでございましょうか。
#123
○政府委員(谷公士君) 経験でございましょうか。申しわけございませんが、ありません。
#124
○常松克安君 高木局長はございませんでしょうか。
#125
○政府委員(高木繁俊君) ありません。
#126
○常松克安君 何もここで資産調査しているんじゃないんです。
 ここで言いたいのは、本当に株だとか何か投資した人は、先ほど昼休みのドルの仲値は何ぼですかと聞いたほどもう深刻な、ノイローゼになるぐらいその対応というものに対しては敏感なんです。命がけなんです。
 それほどまでにこの問題の取り組みを、九千百二十一億円、この含み損が現実的に赤字にこれからだんだん出てくる。だれの断りがあって局長はこの予算の中にその補てんの金額をほうり込んだのか。ここへ補てんの金額をほうり込むということはもう赤と認めざるを得ない。
 郵政の伝統で、運用については簡保が長男、郵貯が次男。だから、谷さんは黙っておってもいいんです。長男のおっしゃるとおり私は従います、長男が何かやると言うたら私も従いますというものです。だから、責任なさそうで、この次の指定単の株のときはもうこっち一本やりでいきますから。
 株でさえ三百八十五億円の赤が出ておるんでしょう。簡保事業団が納付金も納められない、準備金もゼロになってしまって払えないんです、本局へ。やりくり算段、どないしとると思うんです、あの数字は。本当にこれまた気の毒な話。みんなが苦しいんです。私はこれ批判して申し上げているんじゃないんですよ。私は執念の男でありますから、何とかこの九千百二十一億円の含み損が消えるまで私は一生懸命になって勉強し、皆さんを支えていきたいんです。
 ただし、その金の出場所が困るんだ、これはね。どういうように困るかといいますと、今回ヘッジかけた、損したら証券会社に売却して持ってこいというわけにいかないんです、これはもう。今まで塩漬けになっているんですから。これからは大丈夫にしますが、今のこの金はどれだけ出てくるかわからない。しかし、それを勇気を持って、今回の国会に提示なさったその局長の勇気は私は称賛いたします。
 言うたからには私もその一端の責任を負って、国民の皆さんに周知徹底の御理解を求めるような言論を展開していきます、厳しく言うかわりに。
 といいますのは、昨年四月から原局の人たちに、一時払い養老保険の十年一括に金をもらうやつ、これを自粛ということで命令されたんですか。どうなんでしょうか。
#127
○政府委員(高木繁俊君) 経緯を長々申し上げるとおしかりを受けそうですので簡単に申しますが、そういう指示と申しましょうかやっておりません。
 ただ、若干やっぱり申し上げなくちゃいかぬですが、昨年の四月にやむを得ず私ども保険料の改定をさせていただきました。その際に、計算上本来一緒に実施すべき前納割引率の改定というものをお客様の御負担を考えて六カ月おくらせまして昨年の十月から実施をすることにいたしました。したがいまして、それまでの間に私どもが職員に対して指導しましたのはいわゆる短期の前納をお客様にお勧めするようにと。長期をお勧めいたしますと、前納ですから、例えば全期前納も含めての前納でございますのでどうしても保障額が小さくなってくる、トータルの払込金額が一緒ですから保障額は小さくせざるを得ない、短期の前納ですと同じ金額でも保障額は大きくなる、こういう関係がございますので、簡保本来の保障をお勧めするという意味で、長々しい前納よりはどちらかというと短期の方をお勧めしたらどうだろう、こういう取り組みをしたわけです。
 ただし、これもお客様からお話があった場合にお断りするということではなしに、すべてお客様から申し出があったものは気持ちよくというとなんでございますが、当たり前のことでありますが受け入れる、こういうことを一緒にやっております。
 したがいまして、先生おっしゃったようなことを冒頭にお答えしましたようにやっておりません、こういう御返事をしたわけでございます。
#128
○常松克安君 そうおっしゃるお立場はよく理解しますけれども、じゃ、お聞きしますけれども、一括払いで十年間前納した場合、何カ月間割り引きなんですか。そして、割り引いたその納める金額は今日において金利何%になると思いますか。
#129
○政府委員(高木繁俊君) 昨年の九月までの前納割引でいきますと、一年分前納いたした場合に……
#130
○常松克安君 十年前納。
#131
○政府委員(高木繁俊君) 十年分の前納をお願いしますと、本来百二十カ月分でございますが、それが九十七・六カ月、差が二十二・四カ月、こういう数字でございます。
#132
○常松克安君 利回り、金利。何ぼ得するんだということ。――それは後ほどまた教えてください。
 私の言いたいのは、先ほど大臣がくしくもおつしゃったんです。貯金も一千万だよ、生命保険も一千万だよ、本当に庶民の理解と信頼、そして確実性ということで郵貯なり簡保というものに加入してもらっているんです。
   〔委員長退席、理事大森昭君着席〕
 そうして考えると、庶民としてみれば全体の金利は下がる、おやじは退職金もらって定年だ、そうしたならちょっとお金が一括で来た、しかしまだ働きたい、けれども定年だ、そういうときに一括払いでやりますと安全ですわな。普通の生命保険じゃないんですよ。普通の生命保険は、先払いしちゃうと、途中で死にますと、死んだその時点でもう計算になってしまうんです。先に金を入れているけれども、計算なし。
 ところが、簡保の方は親切だ。十年払いして五年目に死んでも途中でちゃんとその計算をし、掛け通したその先々まできちっと利子をつけて、本当に悲しいことですなということで、ちゃんと国民生活を守るために、ここにいらっしゃる大先輩であられる大臣が簡保、郵政を守るためにそういうふうな制度を違ったものにつくり上げていらしたんです。それを知った上で申し上げているんです、こっちは。
 そうしできますと、一括払いというふうなことは、何ぼ金持ちでも三千万、五千万、一億と掛けられないんですから。今まで五百万だったからあと五百万積んでおこう、ぼけたらあかんでな、病院に入院したらかなわんでなということで。そのときですら金利計算という庶民の生きる知恵でやるわけです。
 それを、たとえ言い方はどうであろうとも自粛ということであるならば、堂々と法律を変えてちゃんとしなさい。これの原因はどこにあるか。それは、そんな割引を多うしたら金利負担がたまらぬ。ところが、片方では九千百二十一億円含み損やと言っておる。そうしたら、失礼でございますけれども、九千百二十一億円を今の財投金利の四・六五%で掛けて何ぼの原資が要るか。十九兆六千億という金を財投にほうり込んで四・六五%を得てやっと九千億円です。
   〔理事大森昭君退席、委員長着席〕
これほどまでしないことにはならないというふうに、最先端の生活防衛の人たちまで泣かせて、そして軽減かと。
 それは、確かに逃がした魚は大きいと言いますから、こんなものは今理屈を言っておっても返ってけえへんのですよ。声を大きくすればするほど返ってくるならここで一生懸命みんなで大きな声を出しましょうや。返ってけえへんのです。こないけれども、これだけのお金があったら昨年の保険料値上げをせぬでも済んだやないかと。自由化自由化と言うなら定額預金も自由化にすればええやないか、これだけあれば。何もほかへ整合性やとかで遠慮することはないんだから、堂々と。というふうな庶民感覚でいきますと、余りにも損失したお金がむなしい、怒りとなって不思議ではないんではなかろうか、我々はそういう感じを持ってしまうんです。
 そうして、聞くところによると、この一時払い養老保険の勧誘を本年四月一日から完全シャットアウトですか、これだけ確認のためにまずお答えください。
#133
○政府委員(高木繁俊君) そういうことは一切ございません。
#134
○常松克安君 じゃ、こういうふうな保険の自粛が金利負担というふうな面で少し考えざるを得なかったということはお認め願えますね。
#135
○政府委員(高木繁俊君) おっしゃる部分は当然ございました。
#136
○常松克安君 余り正直にと言われると、次に進むこっちの方が忙しいですよ。明快だと思います。
 じゃ、今度は立場を変えまして、今度は法律違反にならないかという心配が一つあるんです。これを民営化論争に持ってこられたらかなわぬのですわ、はっきり言って。託したお金で十何兆も何ぼも、裏では大蔵がPKOで株を買え、公的資金を打ち込んで下げるのをとめよう、含み資産が減ったら銀行は皆つぶれる、郵政出せ、それは担当している皆さんは言われましたから出しましたなんて言いませんわいな。現実はだれもが公然の秘密がごとく知っておる。だから、あの株のときの公的資金によるという字句を苦々しく思って見た人が何千万いると思いますか。そして、結論は損しておるんだ。たまったものじゃありませんわな。
 そうしますと、お尋ねします。運用法第一条の「確実」という原則に今回の立場を半分理解しながらも、譲って外国債の、先ほどはわずかでも赤字と認めざるを得ませんとはっきりおっしゃった。いろんな面で出てきます。これが金を拠出してくださった国民の皆さんに対して確実性というものの約束をほごにしてしまう。法律違反というような横やりを入れられることに対する理論武装について、各局長、お答え願いたい。
#137
○政府委員(谷公士君) 先生に理論的にこれを御説明することはとてもできません。法律に書きました確実な運用ということの意味は別といたしまして、現実に含み損を生じておるわけでございます。この含み損は、現在は含みではありますけれどもいずれ現実の損になっていくというものでございますから、トータルといたしまして全体の中でどのような損になるかは別といたしまして、この部分につきましては少なくとも損になっていくということは為替が変わらぬ限りはそうなっていくわけでございますので、このこと自体については、法律の文言上の確実であるかどうかは別として、確実な運用では結果としてなかったと言わざるを得ないと思います。
#138
○常松克安君 そこまで本当に男の腹をくくったような答弁をされるということについては敬意を表します。
 そのことよりも、郵貯、貯金の方も関係するんですから、先ほど僕が申し上げた貯金の四千六百四十二億円の含み損。局長さんにお尋ねいたします。例えばこれの対応策、基本的にどうして対応していかれるか、お答えください。
#139
○政府委員(谷公士君) この四千六百億円の評価含み損自体につきましては、為替がまた変わりまして円安に触れない限りはこれは取り返しがつかないわけでございまして、私どもといたしますれば、こういった経験も今後の種といたしまして全体的にさらにより確実で有利な運用に努力をして、そういう中で少しでも資金の運用益を上げていくような努力をすべきであろうと考えております。
#140
○常松克安君 いや、そこへなってくるとまたおかしくなっちゃうんですよ。じゃ予算書はでたらめかとなりますよ、本予算が。大変な問題になりますよ、これは。
 簡保なら簡保でもうけた、一年間これだけのもうけがあります、しばらくこれから全力を挙げて、損切りもいたしましょう、あるいは買いかえもいたしましょう、ナンピン買いもいたしましょう、全知全能を挙げてこの含み損を減らします、でありますがゆえに簡保の方は少しその年度年度で上がってくる利益の中からこの補てんということでお願いできませんかいな、これがそちらの対策と違うんですか。郵貯も、貯金の方も一緒。これから円がこのままの状態だったらどうしようもございません。毎回毎回こんなことで、簡保事業団が第二の国鉄になりますな。ほっておきますか、白井さんを首にするんですか。えらいことになるんですよ、これ。今でも大変なことなんですから。
 そうじゃないと思うんですよ。局長、僕の考えが間違っていたら御批判ください。結構です、まじめに聞きますから。もう一度お願いします。
#141
○政府委員(谷公士君) 先生の御指摘は恐らく郵貯についても損切りのようなことを考えるべきではないかという御示唆だと思います。
 私どもの金融自由化対策資金につきましては、できる限り自由化対策資金として有利運用を確保していくという観点から、従来、保有債券の途中での売却ということは行わずにまいったわけでございます。
 それから、かつてそういった為替が円安に振れるという動きがありまして、一時的に含み損が減少し含み益に転ずるという時期もございました。ただそのときも、今申し上げたことに加えまして、全体の額が非常に僅少であり、かつ含み益は増加に向かっておったということもございまして、そういった措置はとらなかったところでございます。
 しかし、先ほど私言葉が足りなかったかもしれませんけれども、対策資金の資金コストあるいは為替市場に与える影響等を総合的に勘案いたしまして、圧縮の方法としてのこの損切りの問題につきましても、やらないと決めるということではなくて、総合的に検討していくべき課題の一つであるだろうと考えております。
#142
○常松克安君 専門分野に入りますので私の方の腰が引けますけれども、しかし今の御答弁では全然私とのかみ合いができてないんです、正直言って。
 と申しますのは、これは高木局長もよく知っておいていただきたいんですが、今回ヘッジをかけることで安全だと思われるかしれませんけれども、これもまた危険な面もあり、指摘もあるんです。
 なぜそういうことを私が言うかといいますと、一時期、皆さんの中で八千億、八千億、八千億、一兆円とぶち込んだ時代があったんです。それは何かといいますと、一番私が恐れをなしていますのは、円がこういうふうに追い詰められますと、九十円から九十五円になったら、計算してちょっとでもあれするからそれ行けと。この年度を見ますと物すごい乱高下しているんです。大体皆さんが投資したのは四月二十五日か九月二十七日なんです。金の会計上のやりくりは知りませんよ、僕は。そういうふうになってきたときに一番恐れをなしますのは、損を得しようとして幾らヘッジをかけようと大量資金を打ち込んだらますますどうにもならなくなっちゃうんです。
 それから、第二点目に申し上げておきますけれども、これは松野事務次官が記者会見で述べられた。そうしたら記者会見で記者の皆さんがばっと、カナダ・ドルを五十億ドルか九十億ドルか知らぬ、ばらしたもので、向こうの値が落ちた。三ういうふうな記事も一面見せられましたけれども、どのような動揺があろうとも基本方針を決めたら腹をくくって対応していただきたい。投資やと思ってまたぞろ何兆円もかけるようなことは、今のところ平成六年は一千四百九十三億円ですから、物すごく自粛して物すごく抑えていらっしゃる。そして、この辺のところで買いかえだとか損切りをどういうふうにしたらいいか、その整理。金ですらやりくり算段。それは後日また論議いたしましょう。
 ただ一点、第二の心配は、こう言われております。全世界の中央銀行が寄ってたかって協調介入したところで、世界の投資家はもはやそれの何十倍もの資金力を持っていて、中央銀行がかかっても二日と持たぬだろうと指摘する人もあります。
 それからもう一つ。郵政がこれだけのお金を、それはわかりますよ、平成五年度末で三兆七千五百億の残を持っているんですから。三兆円というのは大きなお金ですよ。ところが、生保はこの平成五年度で何ぼ持っているんだ、損保は何ぼ持っているんだ、日本銀行はどれだけ持っているんだ、投資家はどうなんだと。総トータルしてこの三兆七千五百億が何%になるかを熟知していらっしゃるでしょうか。熟知もしないで、これを今あっちこっちし回るとか市場をどうのこうの、そんな心配は御無用なんですよ。本当にここでは抜本的に、九千百二十一億円、四千六百四十二億円の含み損が実損にならないように。このままほうっちゃうと一兆円の損害になりますよ。そうなったら政治問題になっちゃいますよ、これ。そんなことしたくない。
 ですから、今です、決断するのは。方法はあるはずです。皆さん英知を持っているんですよ。それを結集してこの対応、まず外国債対応というものをきちっとしていただきたい、こういうように思うんですが、いかがでしょうか。
#143
○政府委員(高木繁俊君) きょうのお話を十分にそしゃくをさせていただきたいと思います。
 先生もおっしゃいましたように、やはり簡保のお金、郵貯のお金も一緒でございますけれども、預入者あるいは加入者の方々のお金である、これはもう基本でございますので、そういうことを絶対に忘れないようにして、対策と申しましょうか、どうしたらよいかというのを考えたいと思っております。
#144
○常松克安君 会計検査院、来ていらっしゃいますか。私、素人なものですから専門的じゃありませんので、今いろいろ討議をいたしましたけれども、そちらの意見は本日は求めません。有名な大臣の政治決断の腹を聞かせてもらうまではまだそっちに求めるわけにはいきませんので、大臣が上手にこの辺のところをコントロールしてぴしっと解決、大臣よろしくお願いいたします。大臣に求めません、失礼しますけれども。じゃ、本日の質問はここまで。残りは委嘱のときにやります。
#145
○粟森喬君 今回の郵便貯金法の改正並びに簡易保険法の改正、いずれもリスクヘッジのための改正でございますが、今、常松議員から大変厳しい指摘もいただいているようでございます。これは前回の委員会でも多少申し上げたように、外国債市場に参入する条件としてリスクヘッジなしでやったというのは私はかなり気になったところでございます。こんなことが何回もあっていいとも思わないし、これを一つの教訓として生かすとしても、事の経過、これからの責任のあり方という意味で幾つかお尋ねを申し上げたいと思います。
 まず、私、郵貯や簡保資金を自主運用させていただくようになった経過はそれなりに承知をしているつもりです。同時に、これを運用するに当たっての原則というのが幾つかあるはずです。優先順位をつけるのかどうかは別にして、自主運用の原理原則というのは法律に書いてあるのかどうか、法律じゃなかったらどういうふうに省議として運用に当たっての原則を立てられているのか、それをまずお伺いしたいと思うのでございます。
#146
○政府委員(高木繁俊君) 原則もいろいろなつかまえ方があろうかと思いますが、考え方として準拠すべき基準、そういうような意味合いで申し上げるならば、簡保資金につきましては運用法の中で、確実、有利そして公共の利益になる、この三つの考え方を持ちながら運用する、こういうことが書いてございます。
#147
○政府委員(谷公士君) 郵貯の自由化対策資金につきましては郵便貯金法の自由化対策資金のところに書いてございますが、「金融自由化に適切に対応した健全な郵便貯金事業の経営の確保に資するためこ運用するというふうに書いてございますので、それがプラスされると思います。
#148
○粟森喬君 高木局長、ここで言う「公共」というのはどんな意味でしょう。被保険者に対する公共性という意味か、郵政事業というものが持つ社会的公共性みたいなものなんでしょうか。その辺のところをちょっとお聞かせください。
#149
○政府委員(高木繁俊君) 加入者の方にとっての利益と申しましょうか、これはどちらかというと私は有利という部分でお客さまにお返しをする、こういうふうに考えております。したがいまして、公共の利益というのは世の中一般といいましょうかあるいは国全体、こういうものに貢献をするという意味合いで「公共の利益になる」という用語が使われておるというふうに考えております。
#150
○粟森喬君 今までの外国債の評価損益というのは幾らで、これはちょっと二つともに答えてほしいんですが、まだ全部清算がついていないし、ドルレートがどうなるかによって為替レートの変動がありますからあれでございますが、今まで購入した分の運用は、原則資金運用部から借りた分を確保するという意味ではこれはかなり厳しい商品だなと、そういう理解と認識で現状おられますか。金額はさっきお答えを聞きましたので。
#151
○政府委員(谷公士君) 私ども郵便貯金資金はすべて一たん資金運用部に預託されまして、それから自由化対策資金が同じ利率で借り出されることになっております。その分を払わなきゃならぬわけでございます。そういった意味で、金融自由化対策資金の特別勘定としましての運用といいますのは財投の利率にプラスした分がどれぐらい出ているかということになるわけでございますけれども、現在までのところは黒字で終始しております。
 ただ、先ほど来話題になっております四千六百億円の外貨債の含み損、評価損でございますけれども、今後為替の推移にもよりますけれども、これが実現損として出てまいります際に、ほかの運用利回り等と合わせましてこれがどのようになっていくかという問題はあるわけでございます。
#152
○粟森喬君 私は、これからヘッジをかけたら多少こういうリスクは起きないと思いますが、私は外国債は買ったこともないし株も余り買ったことがないから、余り買ったことないというより買ったことがない、正確に言うと。ハイリスク・ハイリターンというのは、これは雑誌を読んでおったって日経新聞を読んでいたってそのぐらいのことは出ておるわけでございます。特に、郵貯や簡保の資金でこういうものを買ったことによって他の投資家に、例えば証券会社が郵政さんもお買いになっておるような大変確実なものだ、こう言われるだけで一般の、普通の大衆の投資家に結構かたいものだなという印象を与える。そのぐらいそれは公共性というかやっぱり今の郵政の持つ国家的信頼だと思うんです。
 ところが、内実を見たらこういう調子になっておって、私は一番のこの問題の所在は何かというと、だれが責任を持っておるかというのが全然わからない。私は仕組みのところを多少説明してほしいんですが、恐らく担当の訳かなんかが一生懸命それを、こんなのはどうだこうだというふうに言う、それで局長がそれぞれ省議なり局議をやる、それで大臣が最後に判こを押す、何かそんなような仕組みなんでしょう。
 しかし、結果が出るのは数年先でございます。それで、買った明くる日に仮に円がまた高くなっておる。これはだれの責任だといったって、それは見通しの悪いものだということで、民間の企業などでは極めてその辺の責任の所在をはっきりさせてやれるんだけれども、こういう行政のシステムでやっている限りはだれの責任と言えないというか、責任の分散というのか、非常に責任の所在があいまいです。本当に最後に責任があるとすれば最後に判こを押した人です。最後に判こを押した人の責任なんだけれども、これだけの金額のことを個人の責任だというふうに言うわけにもいかず、そういう責任の所在のはっきりしないものに、仮に確実、有利、公共性と言われるものを安定的に回すとしても、やるというのはやっぱり問題が一つあったんではないか。
 それからもう一つは、買い方をちょっと見ておるんですが、一遍もとめてないんですね。金額の多少のことはございます。一時円高から円安に、二年ほどバブルと言われた時代に円安の時代が続いたので、この時代はとめようにもとまらなかったというのはわかるんだけれども、後の時代、今の為替のドル安傾向というのはずっと続くということが多少我々の常識であるにもかかわらず、なぜこれをとめたりブレーキをかけることにならないのか。これはやっぱり私は行政組織の中がどうしても硬直化しておるというか、ある種のシステムができ上がっていて、そこからこれに対して注意信号とか警戒信号を出すというシステムが全くなかったことも一つの問題ではないかと思うんです。
 また、先ほどから答弁でも何回か言われていますが、この種の買いですから余り外部に公表されても困るというある種の秘密というか、秘密裏にやらにゃいかぬ、こういうことがあるんですが、私は何でもう少しブレーキがかからなかったか、それはどういう根拠だったのか。これは今、現職の二人の局長や大臣に聞いたって私は答えようがないと思うけれども、なぜそういうふうになったのか、ちょっとその理由ぐらいはお聞かせください。
#153
○政府委員(高木繁俊君) 確たることを申し上げにくいのでありますが、多少推察を交えてお答えさせていただきますと、一つは官庁組織の中でという問題は確かにあろうかなというふうに思います。それは、私申し上げますのは、官庁の組織の場合に、特に人事ローテーションはかなり定例的に行われる。これは、運用担当者につきましては私どもの中でも特別に、また実際の経験を、ノウハウの積み重ねができるようなローテーションは考えておりますけれども、それにいたしましてもいずれはかわっていく。もちろん民間の場合もファンドマネジャーは五年、十年ではかわるんだと思いますが、そういう動きの中で私ども自身の能力と申しましょうか投資というものに対する適正な判断能力がやはりちょっとなかった部分があるのかもしれないなということが一点。
 それから、原資全体はおかげさまでバブル期も含めましてかなり伸びてきたわけでありますが、その中でいわゆるポートフォリオといいましょうか、資産構成というものはどうあるべきかという観点から考えますと、外貨債につきましてもやっぱりある程度のウエートはあった方がいい、ベターという意味ですが、あった方がいい、そういう考え方がこれは論理的にあり得ますので、その論理の上に立って、状況をいろいろ見ながらの中でありますが買い続けた、こういう状況はあろうかというふうに考えます。
#154
○政府委員(谷公士君) 私の方はもっと素人でございまして、明確にお答えする能力がないのでございます。私としての推測を交えてお答えいたしますと、一つはやはりこれほどまでに円高が進むということをなかなか見通しにくかったということがあろうかと思います。
 それからもう一つは、貯金について申しますと、平成四年度、五年度ぐらいまでは利子収入も含めますとトータル赤字にならないという見通しがあったということもあったかと思います。
 それから、運用といたしましては、実際には六年度におきましては外貨債の購入をぐっと抑えてきておりまして、外国債でもいわゆる円建ての外国債を購入するという形にしてきておるという事情もございます。
 お答えにならないかもしれませんけれども、そのように考えます。
#155
○粟森喬君 答えにならないというが、極めて大事なことをちゃんと答えてくれたと私思っています。
 というのは、私らの常識でいうと、これだけいろんなことが起きておるのに内部でどういう危機意識があったのかというのを、今のことを聞いただけでも、円建てに変えたというだけでもなかなか大変なことなんです、現実にドル建てから円建てへ変えるというだけでも。やろうとすればいろんなところで大変なことは私はわかります。
 そういう議論とか経過を一切外に言えない、責任の所在もはっきりしない、こういうものというのは自主運用のときにはやっぱり控えていくか、少なくとももうちょっと何らかの格好でディスクロージャーというか前提となるべき条件をしてもらわないと、ヘッジかけたよ、従来と同じやり方ですよということではちょっと私は納得できないんですが、大臣、この辺のところについてこれから何らかの改善策、これは大臣だけでなく、それぞれ運用している責任者の側からもあればお聞かせ願いたいと思います。
#156
○国務大臣(大出俊君) なかなか事務当局も困るだろうと思っているんです。
 これはもちろん私のときじゃないだけに、いろんなことは頭にあるんだけれども、言いたいことも随分あるんです、実は。さっきいみじくも常松さんがおっしゃったけれども、簡保事業団はどうなっちゃうんだという話をしましたが、そっちに赤字立てておいて事済むわけじゃないからね、ざっくばらんな話をすれば。これは一つの例だけれども。つまり、時間がたつにつれてどこまでいったらどうなるのかと突き詰めていかなければ結論は出ません、こうだろうということは言えても。そこらも含めて、今ここでと言われると非常に困るというのが私の胸のうちですよ。
 ですから、少しそこのところは、さっきから申し上げている預貯金の性格、簡保の方は保険金額で千三百万円、貯金の方は一千万円、そういう性格のお金を預かっているわけでございますから、どうすれば一番いいのかということを懸命にひとつ勉強させていただきたい、これだけ申し上げておきます。
#157
○粟森喬君 できることなら今国会中に、別にそんなすごいものじゃなくて、基本的なこれからの運用のあり方についてやっぱりある種の見解を持つというのが、私は郵便貯金の特定の預金者でもないし特定の保険加入者を代表してそんな声を大にして言っているつもりはございません。ただ、いずれにしても非常に国家的な信頼を持ってやっている事業のあるべき姿としては、このまま何となく次からうまくやりますからやらせてくださいというだけでは私は問題があると思います。したがって、できたら近いうちにそういう見解を、国会に対してじゃなくても結構です。やっぱり広くみんなに、対外的にそういう見解をまとめていただくことを要望いたします。よろしいですか。
#158
○政府委員(高木繁俊君) 先生の御指摘、もっともでございます。私どもも受けとめたいと思います。
 ただ、どういう考え方でこれからの運用に臨むのかということについての普遍的な物の言い方というのは大変難しいかなと、世の中どんどん変わっておりますので。ただ、現段階で申し上げるならば、この外貨債に対しては基本的に慎重に、もう少しはっきり言えは新規の購入もストップしてと、こういうようないろんな言い方がさまざまできると思いますので、どのような言い方ができるかはよくわかりませんけれども、大臣がおっしゃったこともございますので、勉強させていただきたいと思います。
#159
○粟森喬君 また世の中変わるから普遍的なことも言えないといったら、それならやるべきじゃない。やっぱりある種の確信を持ってやれるような条件をステディーにやらなかったら、それは問題ですよ。こんな難しいことだから、私もそれ以上言わないつもりだけれども、責任の所在ははっきりしない、今後の運用に当たっての原則もはっきりしない、これだけ認めてうまくやりますといって、それなら次に一体本当にだれが責任とるのか。それだけ決めておいてくれれば私はもう言わぬけれども、そんな話でないでしょう。そこはきちんとお願いをしたいと思います。
#160
○政府委員(高木繁俊君) よくわかりました。
#161
○中尾則幸君 どうも遅くまで御苦労さまです。中尾でございます。
 きょうは簡保、郵貯の運用あるいは国民とのかかわりについて諸先輩の貴重な意見を伺うことができました。私はもうこれ以上質問するというあれはございませんけれども、ちょっと視点を変えまして、きょうは郵便貯金における国際貢献のあり方といいますか、その観点から国際ボランティア貯金の運用のあり方についてお伺いしたいと思います。
 国際ボランティア貯金というのは、御存じのように、平成六年十二月現在、着実に増加しておりまして、聞きますと一千六百万人の人たちからの申し込みがあるということで、大変結構な、郵政のヒット作品といいますか、私はそういうふうに思っております。
 平成三年一月からたしかこの制度が始まったと思いますけれども、国際ボランティア貯金も国民参加の草の根の国際支援という役割、あるいはこれを用いたNGOが海外で大変活躍されておるという意味では、ODAと違った意味で大変私は評価するべきものだと思っています。
 平成七年度の受付は恐らく三月一日から三月三十一日まで僕は始まっていると思いますので、今受付の期間でございますので、平成六年度の問題点を二、三指摘しまして、この運用についてお聞きしたいと思います。
 平成六年度、昨年度分でございますけれども、一般援助の配分で、手元の資料では申請団体が三百十九団体、それから配分が認められた団体は百九十七、つまり三分の一が寄附金の配分を受けられなかった、いわゆる不採用になったということになっています。この主な理由について御説明願いたいと思います。
#162
○政府委員(谷公士君) 先生御指摘のとおり、平成六年度の公募に対しましては三百十九団体から五百十七事業、総額六十七億円の申請がございました。一方、これに対して配分ができます原資が約二十三億六千万円。このほかに緊急援助配分原資として一億二千万円別にございましたけれども、それを別にいたしますと二十三億六千万円の原資が予定されておりました。したがいまして、これに対しましてはぼ三倍の申請があったわけでございますので、申請内容を慎重に審査をいたしまして、郵政審議会の委員あるいは専門委員の方々からの御意見をお聞きし、郵政審議会への諮問、答申を経まして、開発途土地域の住民の福祉向上に資するというこのボランティア貯金の目的に沿う事業を行う百九十七団体、二百六十一事業に配分を決定いたしたところでございます。
 その際、配分団体を決定するに当たりましての考え方だったわけでございますけれども、例えば現地でのカウンターパートへの資金援助や物資援助のみで申請団体のスタッフの方がみずから現地に赴いて活動を実施されないような場合、それから住民の福祉の向上に直接といった形で貢献しないような場合、例えば国際交流のような場合、それから実施方法等事業計画が確実でない、明確でないといったようなもの、そういうような観点からこれらの各団体の申請内容を審査いたしまして決定をしたところでございます。
#163
○中尾則幸君 昨年度の審査の際に、外務省の助言などで不採用となったプロジェクトがあるというふうに聞いております。これは本当ですか。
#164
○政府委員(谷公士君) 不採用になった案件に関連いたしまして、外務省に情報の照会をしたということもございますけれども、その結果によって不採用を決定したということではございませんで、あくまでも決定は総合的にいろいろな観点から判断をしたということでございます。
#165
○中尾則幸君 具体的に申します。
 今、インドネシアの占領下にあります東チモール関連プロジェクトあるいはミャンマーのカレン族難民救済プロジェクトが不採用になっております。平成六年度です。
 外務省さん来ておりますので、東チモールにおけるプロジェクトに際して郵政省にどのような資料を提供したのか、在外公館から調べてくれということだろうと思うんですが、どういうふうな返答をされたのかちょっと聞きたいんです。
#166
○説明員(中村滋君) 今先生から御指摘ございましたのはインドネシアの東チモールにかかわる関係と認識しておりますが、その一つでございます育英海外ボランティアより申請のありました飲料水、農業用水確保のための水道管の設置ということについてボランティア貯金の要請があったと伺っております。
 特に、我が外務省から見ますと、プロジェクトを実施する地域の事情あるいは邦人が海外で活躍するといった観点での邦人保護の問題、そういうことを含めまして在外公館に所要の情報提供を依頼することはございます。
 今私が申し上げました案件につきましては、我が在外ジャカルタの公館の方からは、この東チモール地域がその帰属をめぐってまだ交渉中の係争地域であるということから、特に邦人保護の観点からもインドネシア当局とよく十分協議して進めていく必要があるのではないかといった意見が寄せられました。
 もう一つ御指摘ございましたのが多分グローバル・レインボーシップという件で、ミャンマーの話だと思いますが……
#167
○中尾則幸君 ミャンマーの件はいいです。もう時間がないです。
#168
○説明員(中村滋君) そういうことで、インドネシア政府あるいは当局と十分協議を進めていく必要があるという公館の意見を郵政省側に伝達いたしております。
#169
○中尾則幸君 時間もないんで、こういうふうに聞いているんです。外務省は、東チモールは危険な地域だ、やめた方がいいというふうに郵政省に言っておりませんか。その事実だけで結構です。
#170
○説明員(中村滋君) 今おっしゃられたその趣旨のことは言っておりません。
#171
○中尾則幸君 そうしますと、郵政省の判断はあくまでも外務省のこういった在外公館の情報に今回左右されたんではないということでございますね。
#172
○政府委員(谷公士君) 外務省の情報も含めて全体としての判断をしたということでございまして、外務省の情報のみに基づいて決定したということではないということでございます。
#173
○中尾則幸君 東チモールにおけるプロジェクトが平成四年度に小学校を建設しております。これは今回の国際ボランティア貯金を使ってということはもう知っていると思います。そのときに三百五十万円の配分を受けた事実もあります。
 さて、今回、同じ東チモールでございますけれども、平成六年度で不採用となった案件でございますが、農業・住民支援のNGOが申請した。育英海外ボランティアという名前を出しましたので、その団体でございますけれども、東チモールで水道管敷設など六年間やってきているんです。実績も十分なんです。住民の信頼は厚い、そしてまたインドネシア軍の介入もない、またこのNGOは非政治的人道支援団体で、現地で危険なことに直面することは一度もなかったと。これは、インドネシア政府もチモールに対して非政治的な人道援助は歓迎している、こういう事実は御存じですか、郵政省。
#174
○政府委員(谷公士君) 申しわけございませんが、私自身といたしまして今そのことを承知しておりません。
#175
○中尾則幸君 ということは、不採用になった理由が私はわからないんです。なぜ不採用になったかお知らせください、もう一度。
#176
○政府委員(谷公士君) 先ほど先生もおっしゃいましたように、私ども配分決定に携わった者といたしましては、具体的な団体の採否の決定の理由あるいは当該団体の計画内容について申し上げることは適当ではないと思うわけでございますけれども、一般的に申しまして、先ほど申し上げましたような事情に加えといいますか、それをもう一つ明確化するものといたしまして、例えば当該地域における治安上の問題等があり、事業の実施の実効性の確保がどの程度であるか、あるいはさらにこの活動に取り組まれる方の安全の問題はどうかといったことも考慮の対象になるということは事実でございます。
#177
○中尾則幸君 大変苦しい答弁で、恐らくほとんど調べていないんです。これは調べてなかったからこういう事態になったんです。
 先を急ぎますけれども、実は東京郵政局管内の内部資料があります。このボランティアに対して、事業総額が三百五十六億円、申請額が二百億円、そして配分額が百七十八になっているんです。これ郵政省の部内資料です。どこかで消えちゃったんです。ですから、私は外務省が圧力かけたんじゃないかと言っているんです。それはないですね。もう一度、ないならないと言ってください。
#178
○説明員(中村滋君) 外務省は必要な情報を提供いたしますが、いかなる判断の決定は郵政省に任せております。
#179
○中尾則幸君 ということは、なぜこうなったかと。これ犯人捜ししてもしょうがないんで、ちょっとこれ実際に出しましょうか。不思議なことに、外務省が去年、同じ平成六年、同じ団体に外務省のNGO事業補助金が出ているんです。事業は水道管の敷設じゃないですよ。これ言ってみれば、青少年職業訓練事業計画になっています。これいつ決定しましたか。
#180
○説明員(中村滋君) 今御指摘のございました青少年職業訓練所整備事業計画につきましては、今年度、六年度に民間支援事業補助金の交付を決定しております。
#181
○中尾則幸君 時期はいつですか。何月ですか。
#182
○説明員(中村滋君) ちょっとお待ちください。――昨年の六月でございます。
#183
○中尾則幸君 それじゃ、郵政省に聞きます。この同じボランティア団体が不採用になった時期はいつですか。
#184
○政府委員(谷公士君) 配分決定をいたしましたのは昨年の六月二十四日でございましたが、実際上の判断がいつ行われたか、これはつまり郵政審議会の専門委員の先生方のチェックあるいは審議会での御審議もございますものですから、その時期はちょっと私今ここでわかりかねますけれども、配分決定の時期は六月二十四日でございました。
#185
○中尾則幸君 ということは、外務省と郵政省が、同じNGOですよ、使うお金は違いますけれども。私はなぜこれを言っているかというと、きょうは郵便貯金法の一部改正案の審議ですけれども、このボランティア貯金というのは大変評価されて、ひょっとしたら郵便貯金のあり方を、私は革命だと思っているぐらいに評価しているから言うんです。内部の方からこんなことでいいのかと来ているんです。それで、外務省に調べたら、外務省は同じ時期にイエスと言っているんです。なぜ郵政省がノーかということ。
 それで、先ほど局長言いましたね、安全、例えば邦人の保護と。これは六年間実績があるんです。安全なんです。政府も言っているんです。占領軍が襲うだろうと、これ一件もないんですよ。そして、皆さんが大変役立っていると。
 一つ言いますと、この水道管敷設の中で、医療班の同じグループのボランティアがこう書いているんです。去年も調査に行っているんです。水道管をつくることによってどういうことが起こっているかというと、まず驚かされたことは疥癬症、いわゆる皮膚病が激減していたというんです。村落ではまだ多いところもあったが、本当に皆の手足の皮膚がきれいになっていた。これは過去六年間にわたって多くの土地に水道が引かれたことにあるというんですよ。これは自分たちの手弁当でやったんです。現地住民にも喜ばれているし、だからそろそろ郵政省のボランティア貯金を生かそうかなということで去年申請したんですよ。
 ところが、私、正直いろいろ調べてみました。見切り発車したんです、これは。ということは、調べ尽くせないんですよ。だから、私は外務省を疑ったんです。大丈夫ですか、もう一度。
#186
○説明員(中村滋君) 繰り返し申し上げますが、外務省は最終的な決定の判断はいたしておりません。
#187
○中尾則幸君 外務省のお答えは要りませんけれども、そうやって聞いているのに、外務省も外務省ですよ。我々はこうやったよと、どうして郵政省さんに聞かれたときにそういうことを言わないんですか。やってないでしょう。我々は我々だなんて、それはないんじゃないですか。
#188
○説明員(中村滋君) 先ほど、ボランティア貯金の関連の案件につきましては、私どもはインドネシア政府当局と十分協議を進めていく必要があるであろうという情報を伝達いたしました。
 本件、外務省が民間支援の補助金の交付を行った関係につきましては、同様に在外公館の方からインドネシア当局の方と協議して取り進めたらいいという同じ意見をもらっております。
 外務省としましては、その所要の趣旨を当該の団体に対しまして申し伝えましたところ、その団体は現地政府に対して所要の手続を行ったということで、現地政府の許可文書を受けたことを確認の上、交付決定を行ったという経緯がございます。
#189
○中尾則幸君 これだけで、もう時間もあと五分しかありません。
 この助成決定について、先ほども局長からお話がありましたけれども、これは郵政審議会が答申する前に、郵政審議会の専門委員という方が四人たしかいるはずですね。この方の顔が見えてこないんですよ。専門委員といいながら、これはもう既に郵政省が内部でこうこうですよと、余り意見が反映されていないと私は聞いております。専門委員はODAにも詳しい人が四人の中にいらっしゃるということですけれども、これについてはどうなんですか。こういうふうに決定しましたよということで言っているのか、専門委員の四人の先生の意見を最大限尊重するのか。私は尊重すべきだと思うんですよ。これは税金じゃないですからね。国民の善意ですよ、郵便貯金の。ここを間違っちゃ困るんですよ。その専門委員のあり方についてはっきりお答えしてください、性格はどうなのか。
#190
○政府委員(谷公士君) 郵政審議会の専門委員は、ちょっと法律を持っておりませんので正確ではございませんが、郵政審議会がその議事を行います際に専門的な観点から意見を述べるために指名される方だと思っております。したがいまして、この専門委員の方々は、郵政審議会におきましてその知識、御経験に基づきまして関係案件について御意見をおっしゃるということになると思います。
 ただ、私どもといたしまして、大変多い申請でございますし、専門委員の方は四人でございますので、基本的な資料は私どもの方で調製をいたしまして、専門委員の方に提出をして御判断を仰いでおるわけでございます。
#191
○中尾則幸君 判断を仰ぐのは当たり前なんですよね。その判断を仰ぐ、例えば決定権まではいきませんよ、これ当然そちらで書類審査しなきゃ、件数が多いですから。その役割は何かと聞いているんですよ。やっぱり最大限尊重するんだったら尊重する。
 これ大臣に伺います。やっぱり専門委員の――これはあくまでも税金じゃないですから、そこを間違っちゃ困るんですよ。ですから、大臣、これについて一言答えてください。
#192
○国務大臣(大出俊君) 今の東チモールの問題、これ昨年のたしか六月段階だったと思うんですよ。私の前のときでございました。私になってからはザイール、ルワンダ問題がございまして、追加の資金一億二千万円ですか、この配分は経験がありますけれども、今のお話は前の、ことしまだそこまでいっておりませんので、実際に手がけておりませんから、そういう意味では意見をちょっと申し上げにくい中身でございまして、私が知ったときには既に決着のついていた問題でございましたので、私からは発言がしにくいと思います。
#193
○中尾則幸君 もう残り時間がなくなりました。大臣に改めてその具体的な、平成七年度のが始まっていますので、今私が指摘したことも十分考慮に入れていただきたいんですよ。それでないと、せっかくNGOを育てようなんていったって、何かまた官僚が支配と言ったら変ですけれども、そうなっちゃうということになります。
 最後に大臣に、国際ボランティア貯金の趣旨は私が言うまでもなく国民の、民間の浄財による民間主体の国際貢献であるべきだと思っているんですよ、これはODAと違うわけですから。運用に当たっては、行政の介入と言ったらおかしいですけれども、言葉は悪いですけれども、極力僕は避けるべきだと思っています。
 きょうは東チモールのNGOの件について引き合いに出しましたけれども、この趣旨を徹底させて、やはり国際ボランティア貯金、郵政省はいいことやっているなというようなスタイルにしていただきたいんです。大臣の決意、所感等をお伺いして、私の質問を終わります。
#194
○国務大臣(大出俊君) ザイール、ルワンダのときも随分私も一生懸命調べたんですよ。例えば、自衛隊はザイールヘ行ったわけですけれども、ルワンダの方で二十メーター以上の井戸を掘らないと伝染病にかかりやすい、そういう危険な井戸がざらにあるんですね。調べてみたら、二十ぐらい井戸を掘りたいという団体がありまして、それは二十メーターより低い井戸。つまり、いろいろ特徴があるんですね、非常に数が多いわけですから。
 そういう意味で、どれだけ勉強できるかわかりませんけれども、本来のボランティア貯金の趣旨、善意の貯金でございますから、そういう意味でそれが生きるように最大限勉強させていただきたい、こう思います。
#195
○中尾則幸君 終わります。
#196
○河本英典君 いよいよ最後の番になりましたので、お疲れでございますけれども、もうしばらく御辛抱願いたいと思います。最後でございます。息を抜かぬようにひとつよろしくお願いします。
 私も、ちょっと事情がございまして無所属ということになりまして、時間をたくさんいただくことになりまして、質問の回数がたびたびでございます。大変いいことだと思って、自己訓練だと思ってやらせていただいております。そんなことでちょっと大ざっぱなお話になったりいろいろございますけれども、よろしくお願いしたいと思うわけでございます。
 きょうも逓信委員会をずっと朝から、これ一生懸命聞いてんと質問の番が回ってきたら大変でございますので聞いておったわけでございます。守住先生の演説も聞かせていただきまして、郵政行政の昔話をずっと聞きまして、非常に勉強になったわけでございます。そうした歴史の中で今いろいろやっておるわけでございます。
 きょうの議題は郵便振替法それから郵便貯金法とかでございますけれども、この説明を受けたときの印象を私申しますと、何だこんなことを一々法改正やらぬと運営できないのかということで、先ほど粟森先生がおっしゃいましたように、ヘッジの問題ですけれども、リスクヘッジの問題もやってなかったのかというのが実は印象でございます。それは先ほどからお話がございましたとおりでございますし、運用も一番議論がなされたのは海外債券といいますか外国の債券でございます。為替というのは動いておって、当然と言えば当然かもしれませんけれども、大変な元金が損をしておるわけでございまして、いろんな理屈があるわけでございますけれども、大切な国民の財産でありますので、よろしく運用していただきたいということでございます。
 簡保は、そういったことで地方公共団体も含めた財投機関に対しまして直接資金協力を行ってきた公的資金であるわけでございます。先ほどから言われております市場運用を行ったり、市場運用部分を拡大してきているということであると思うわけでございますけれども、財投運用と市場運用との割合をどうするかということが簡保資金の運用方針を知る上で最も大切な基本的な問題であるというふうに考えております。
 先ほどのやりとりの中でもう既に話が出たかもしれませんけれども、改めて、これまでの簡保資金の運用の中で財投運用と市場運用がどういった変遷を遂げてきているのか、また特にその割合の推移についてまず説明をいただきたいというふうに思います。
#197
○政府委員(高木繁俊君) 簡保の運用におきましては、先ほどお話が出ました昭和二十八年の運用再開以降、昭和四十七年度まで、この間は実は債券市場が未成熟であったというような状況のある時期でございますが、この間は地方公共団体も含めまして一〇〇%財投運用という形でやってまいりました。しかしながら、その後、昭和四十八年度から初めて社債への運用が開始されまして、当時電力債を一番初めに運用対象にしたようでありますが、どうやら社債市場が広がってきた、こういう状況を受けたわけであります。
 さらに、その後、より有利あるいはより広範な運用対象を求めまして、そしてまた債券市場がますます広がってきたということと相まちまして市場運用がだんだんふえてまいりました。逆に財投運用はだんだん減ってまいりました。特に、昭和六十三年度以降、財投運用の割合をかなり減らしてまいりまして、直近の平成五年度には財投運用割合は五一・五%というところまで下がってまいりました。
 それが一転、国民生活の充実あるいは社会資本の整備というような身近なあるいは国民的な課題というものを考慮して、特に平成六年度、七年度、七年度はまだ計画でございますが、この辺におきましては財投に対してのできる限りの協力をしよう、こういうふうにちょっと従来とは違った考え方をいたしまして、六年度においては五三・六に上げました。七年度計画では五七・九に上げました。逆にまた、社債運用等の部分、市場運用は若干率が下がっております。
 以上が大体の変遷でございます。
#198
○河本英典君 どうもおりがとうございます。
 一番楽なのは財投機関だけにしておけばいいわけですけれども、だんだん危ないものに手を出して、最後は海外債券までいったということでございます。先ほどポートフォリオというお話が出ましたんですが、当然といえば当然のハイリスク・ハイリターンも入れながら、全体としてもちろんバランスを考えていただいておると思うわけでございますけれども、市場運用の割合というのはふえてきたわけでございます。
 それについて、簡保としての大きな運用方針というものがあって、意図的にそうされたということでございますけれども、先ほどは客観的な事情をお伺いしたいんですけれども、内部としての運用方針、意図というのがあったんじゃないかなと思います。どういう考え方を持ってそれぞれの運用割合に反映されてきたかということをちょっとお聞きしたいと思いますので、お願いいたします。
#199
○政府委員(高木繁俊君) 簡保資金の運用の原則は、前にもちょっと申し上げましたが、確実、有利、そして公共の利益になる、この三つがございます。
 特に、この公共の利益という部分は、先ほども申し上げましたように、国全体と申しますか社会に対しての貢献をする、こういう思想なわけでございまして、この公共の利益という考え方に基づきましての運用の具体的な例は、財投運用に簡保資金の半分以上を充てよう、いわゆる財投機関は非常に公共性が高い機関ばかりでございますので、財投協力度合いを半分以上にするということによって一種公共の利益に貢献しているというあかしをつくってきたわけでございます。
 ただ、先ほども申し上げましたように、だんだん考え方が変わってまいりまして、先ほど申し上げた六十三年度までは大体七割以上が財投運用だったわけですが、徐々に下がってきて、大体五割ないしは六割近い、こういう線に最近なってきているということでございます。
 結局のところ、先ほども申し上げた三つの中で、確実というのは共通的な原則と申しましょうか、どういう場合にも絶対必要な原則。主として公共の利益という観点から見ますと財投運用というところに力を入れることになりますし、主として有利という面から考えるとやはり市場運用を考える、こういう兼ね合いと申しましょうか、そういう時々の市場の状況等も見ながらその兼ね合いを決めてきた、こんな私どもの考え方でございます。
#200
○河本英典君 確かに、市場運用を重視して加入者の利益の向上を追求するということは大切なことだということは理解できるんですが、バブル崩壊ということで市場運用自体も大変困難な状況になってきていると思うわけでございます。他方では、それでは簡保資金はすべて財投運用すればいいかというとそうではないと思うわけでありまして、特に最近では財投の制度見直しという機運が高まっておりまして、運用における今後の財投協力の方針も明確なものを持つことがどうしても必要ではないかと思うわけであります。
 私は、財投の重要性も理解しておりますし、また簡保の財投協力の必要性も理解しているつもりでありますけれども、重要だからこそ簡保としても明確な目的意識を持っていただいて財投運用を行っていくことが大事ではないかと思うわけでございます。
 先ほどの説明では来年度は財投運用の割合をふやしたいということですけれども、今後の簡保として財投運用についてどのようなスタンスで対応していこうと考えておられるのか、また国際化、低金利化時代における財投協力をどのような位置づけのものと考えているかということの見解をちょっと大臣にお伺いしたいと存じます。
#201
○国務大臣(大出俊君) 先ほどもちょっと御意見が、午前中でございましたか、ございまして、兵庫県の震災問題等もございまして、財投資金という面でもう少し集中的に金を使えないかという話もございました。私は、財投を受け持っている、百七十七兆も残高で言えば現在郵政関係の資金があるわけでございますから、そういう立場から、関西の問題は政府として行うべきものなので、その立場でできる提言はしていきたいとさっきお答えしたんです。
 それは、三百九兆という現在の資金残高が財投にはございます。実はもう少しあるんですが、長期債務の方にとっているわけですから、そういう意味ではいろんな気になる要素もないわけではないということも考えまして、基本的に言えば財投資金を半分以上今までのように積み上げてきているわけでございます。将来の問題としてはもう少し市場金利の状況を眺めながら財投プラス何がしかの形の有利な運用を、資金の根源になるものが国民の皆さんの零細な預金であり零細な保険の掛金でございますから、そういう意味で考えなきゃならないという気も持っています。
 しかし、ヘッジをかけなきゃならぬようなことを今出してくるということでもございまして、そこらのところは相当慎重に考えなきゃならぬ時期に来ているなど私は思っているんで、そのこともひとつ基本的な問題として検討し直してみたい。そういう上で、基本原則にできるだけ忠実に進めていきたいと思っています。
#202
○河本英典君 どうもありがとうございます。
 財投の方はそれで結構なんですけれども、先ほどからずっと議論がございました市場運用の方の話でございます。これは私は、悪い面ばつかり今出てきておるわけでございますけれども、やはりそのお金が市場に流れてバブルを引き起こしたのかもしれませんけれども、非常に経済の活性化、株式市場の活性化とかに役立った面も、これは余り言ってはいけないかもしれませんけれども、あったわけでございますから、私はその辺は先ほど言いました確固たる考え方、目的意識を持ってその辺を、ポートフォリオという言葉がございましたようにバランスをとった運営ということが大事だと思うわけでございます。お役所にリスクを恐れずにやれと言ったらこれはちょっと問題あるかもしれませんけれども、責任体制だけはしっかりしていただいて、やっていくことが大事だと思うわけでございます。
 お金も何兆円という単位になりますと、もう数字だけでして、何千万ぐらいだったら大体こんなものかとわかるんでしょうけれども、何兆円というお金はこれ数字の世界でございまして、それが何%であるとかいうことになりまして、実際やっておっても私は無責任になるんじゃないかなと思うわけでございますけれども、本当に大事なお預かりしたお金ですので大事に運用していただくということが大事かと思います。
 そんなことで、郵政省もたくさんのお金を持って当たっていただくわけでございますから、頑張っていただきたいなということをお願い申し上げまして、終わります。
#203
○委員長(山田健一君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#204
○委員長(山田健一君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。――別に御意見もないようですから、これより三案について順次採決に入ります。
 まず、郵便振替法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#205
○委員長(山田健一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 鶴岡洋君から発言を求められておりますので、これを許します。鶴岡君。
#206
○鶴岡洋君 私は、ただいま可決されました郵便振替法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、平成会、新緑風会、新党・護憲リベラル・市民連合の各派及び各派に属しない議員河本英典君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    郵便振替法の一部を改正する法律案に対
    する附帯決議(案)
  政府は、この法律の施行に当たり、次の各項の実現に積極的に努めるべきである。
 一、多様化する国民利用者のニーズに対応するため、今後とも送金サービスの推進及び  充実に努めること。特に、全ての国民利用者が、郵便局において、国及び地方公共団  体の各種公金について、口座振替により利用できるように努めること。
 一、ネットワーク化の進展を踏まえ、国民的財産である郵便局のネットワークの有効活  用を図るため、他機関との相互接続について積極的に検討を進めること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#207
○委員長(山田健一君) ただいま鶴岡君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#208
○委員長(山田健一君) 全会一致と認めます。よって、鶴岡君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、大出郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。大出郵政大臣。
#209
○国務大臣(大出俊君) ただいま郵便振替法の一部を改正する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。
 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
 まことにありがとうございました。
#210
○委員長(山田健一君) 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#211
○委員長(山田健一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 鶴岡洋君から発言を求められておりますので、これを許します。鶴岡君。
#212
○鶴岡洋君 私は、ただいま可決されました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、平成会、新緑風会、新党・護憲リベラル・市民連合の各派及び各派に属しない議員河本英典君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    郵便貯金法の一部を改正する法律案に対
    する附帯決議(案)
  政府は、この法律の施行に当たり、次の各項の実現に積極的に努めるべきである。
 一、郵便貯金資金の一層有利で確実な運用及び地域への還元を図るため、金融自由化対  策資金の運用対象の多様化を行うなど、資金運用制度の改善・充実に努めるとともに  、その運用資金が預金者から預けられた大切な資金であることや国際金融情勢の変化  等をより認識し、リスク管理を十分行うように配意すること。
 一、郵便貯金事業は、専ら個人のための国営・非営利の貯蓄金融機関であることを認識  し、国民の老後生活の充実に寄与する金融サービスの開発など、引き続き個人預金者  の利益の確保・増進に努めるとともに、事業の果たしている役割について、国民に対  し十分な周知を行い、より一層の理解が得られるよう努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#213
○委員長(山田健一君) ただいま鶴岡君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#214
○委員長(山田健一君) 全会一致と認めます。よって、鶴岡君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、大出郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。大出郵政大臣。
#215
○国務大臣(大出俊君) ただいま郵便貯金法の一部を改正する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。
 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
 まことにありがとうございました。
#216
○委員長(山田健一君) 次に、簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#217
○委員長(山田健一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 鶴岡洋君から発言を求められておりますので、これを許します。鶴岡君。
#218
○鶴岡洋君 私は、ただいま可決されました簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、平成会、新緑風会、新党・護憲リベラル・市民連合の各派及び各派に属しない議員河本英典君の共同提案による附帯決議を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、豊かで活力ある長寿福祉社会の実現と金融自由化への適切な対応を図るため、次の各項の実施に積極的に努めるべきである。
 一、金融・経済環境の国際的変化にも適切に対応じ、簡易生命保険の加入者の利益の増進を図るため、簡易生命保険積立金の運用に当たっては、その資金が加入者の共同準  備財産であることを認識し、リスク管理を十分行うように努めるとともに、その運用対象を一層多様化するなど資金運用制度の改善に努めること。
 一、国民の自助努力を支援するため、時代の要請にこたえた新商品の開発、サービスの充実、加入限度額の引上げ等の簡易生命保険制度の改善に努めるとともに、生命保険・個人年金に係る税制上の支援措置の充実に努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#219
○委員長(山田健一君) ただいま鶴岡君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#220
○委員長(山田健一君) 全会一致と認めます。よって、鶴岡君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、大出郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。大出郵政大臣。
#221
○国務大臣(大出俊君) ただいま簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。
 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
 まことにありがとうございました。
#222
○委員長(山田健一君) なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#223
○委員長(山田健一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#224
○委員長(山田健一君) 次に、受信設備制御型放送番組の制作の促進に関する臨時措置法案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。大出郵政大臣。
#225
○国務大臣(大出俊君) 受信設備制御型放送番組の制作の促進に関する臨時措置法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、放送の分野における急速な技術革新にかんがみ、国民が情報を選択する機会を拡大するため、視聴者が個々の関心に応じて多様な方法で視聴することを可能とする放送番組の制作を促進しようとするものであります。
 次に、この法律案の概要について申し上げます。
 第一に、受信設備制御型放送番組、受信設備制御型放送番組制作施設整備事業等の定義をすることとしております。
 第二に、郵政大臣は、受信設備制御型放送番組の制作の促進に関する基本的な方向及び受信設備制御型放送番組制作施設整備事業の内容等に関する基本指針を定めることとしております。
 第三に、受信設備制御型放送番組制作施設整備事業を実施しようとする者は、その実施計画が適当である旨の郵政大臣の認定を受けることができることとしております。
 第四に、通信・放送機構の業務として、郵政大臣の認定を受けた実施計画に係る受信設備制御型放送番組制作施設整備事業の実施に必要な資金の出資等の業務を追加することとしております。
 その他所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日からといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いを申し上げます。
 以上でございます。
#226
○委員長(山田健一君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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