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1995/06/07 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 商工委員会,厚生委員会,農林水産委員会,環境特別委員会連合審査会 第1号
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1995/06/07 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 商工委員会,厚生委員会,農林水産委員会,環境特別委員会連合審査会 第1号

#1
第132回国会 商工委員会,厚生委員会,農林水産委員会,環境特別委員会連合審査会 第1号
平成七年六月七日(水曜日)
   午後一時二分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
   商工委員会
    委員長         久世 公堯君
    理 事
                沓掛 哲男君
                吉村剛太郎君
                藁科 滿治君
                長谷川 清君
    委 員
                笠原 潤一君
                倉田 寛之君
                中曽根弘文君
                野間  赳君
                穐山  篤君
                及川 一夫君
                山本 正和君
                牛嶋  正君
                山下 栄一君
                小島 慶三君
                市川 正一君
   厚生委員会
    委員長         種田  誠君
    理 事
                清水嘉与子君
                宮崎 秀樹君
                菅野  壽君
    委 員
                尾辻 秀久君
                大島 慶久君
                大浜 方栄君
                糸久八重子君
                大脇 雅子君
               日下部禧代子君
                木暮 山人君
                松尾 官平君
                西山登紀子君
   農林水産委員会
    委員長         青木 幹雄君
    理 事
                大塚清次郎君
                佐藤 静雄君
                稲村 稔夫君
    委 員
                井上 吉夫君
                浦田  勝君
                村沢  牧君
                風間  昶君
                都築  譲君
                林  紀子君
   環境特別委員会
    委員長         篠崎 年子君
    理 事
                小野 清子君
                大渕 絹子君
                山崎 順子君
    委 員
                狩野  安君
                笠原 潤一君
                須藤良太郎君
                西田 吉宏君
                野間  赳君
                南野知惠子君
                萱野  茂君
                矢田部 理君
                長谷川 清君
                山下 栄一君
                有働 正治君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  井出 正一君
       農林水産大臣  大河原太一郎君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  宮下 創平君
   政府委員
       環境庁長官官房
       長        大西 孝夫君
       環境庁企画調整
       局長       石坂 匡身君
       厚生省生活衛生
       局長       小林 秀資君
       厚生省生活衛生
       局水道環境部長  藤原 正弘君
       農林水産省食品
       流通局長     鈴木 久司君
       通商産業政務次
       官        真島 一男君
       通商産業政務次
       官        谷畑  孝君
       通商産業大臣官
       房審議官     太田信一郎君
       通商産業省環境
       立地局長     齊藤 眞人君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        水野 国利君
       常任委員会専門
       員        秋本 達徳君
       常任委員会専門
       員        里田 武臣君
       第二特別調査室
       長        林 五津夫君
   説明員
       国税庁課税部酒
       税課酒税企画官  菊池 正道君
       文部省初等中等
       教育局中学校課
       長        石川  明君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等
 に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
   〔商工委員長久世公堯君委員長席に着く〕
#2
○委員長(久世公堯君) ただいまから商工委員会、厚生委員会、農林水産委員会、環境特別委員会連合審査会を開会いたします。
 連合理事会の協議によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は、お手元に配付いたしました資料のとおりでございますので、御了承のほどをお願いいたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○清水嘉与子君 もう三十年も前のことになりますけれども、初めてアメリカに行きましたときに、人々がクリネックスをふんだんに使いペーパータオルを惜しげもなく捨てるのを見まして、そしてまたスーパーで大きな袋をいっぱい抱えている、あんな姿を見まして本当に驚き、かつ私たちもやがてああいうような生活ができるんだろうかというふうにうらやましく思ったことを思い出します。
 当時、私たちにとりましては、紙なんて大変貴重なものでございましたし、捨てるなんてとんでもないことでした。デパートの紙だってきれいにとって、本のカバーにしたり箱に張ったりいろんなことで活用いたしました。買い物かごを持って買い物に行く、そしてお豆腐もちゃんとお鍋を持って買いにいく、こんな生活をしていたわけでございます。
 物質的に豊かになりました今、私たちは物を大切に使うということを忘れまして、使い捨て文化の中につかっているような感じがいたします。スーパーから帰りますと、もう目的物よりも包装品の方が多い状態でございまして、本当に捨てるのがはばかられる状況がございます。容器だとか包装というのは、商品を保護したり内容物の保存性を高めるなどそういう役割を果たしていることも事実ですけれども、中には消費者の購買意欲をそそるために必要以上の華美な容器に入れたりあるいは過剰包装をして、もう本当に目に余るようなものがたくさんあるわけでございます。
 いずれにいたしましても、要らないものはごみとして捨てられ、そして市町村のごみ収集車が集めてくれる。そして、製造したり販売したりしている事業者はその処理には全く今かかわらないというようなことでございまして、これでは家庭からのごみが多くなるのはもう当然ではないかこのままでは本当に日本じゅうごみ列島になってしまうんじゃないかというふうな心配がございます。どうしてもこの限られた資源を有効に活用し真に豊かな暮らしを実現するために、廃棄物の問題は大変大きな問題だというふうに考えるわけでございます。
 そこで、まず厚生大臣にお伺いしたいと思うんです。このような廃棄物の問題をどのように認識され、その解決に向けてどのような取り組みをしていかれるのか、今回の法律の基本的な考え方を含め、廃棄物全般についての厚生大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#4
○国務大臣(井出正一君) 先生から今、三十年前のお話をお聞きしまして、私の小さかったころは、例えば紙でいいますれば、捨てるのはお掃除したときにいわゆる神棚からおろしたお札ぐらいだったことを思い出しております。
 今回の法案でございますが、これは最終処分場の問題を解決し国民の生活環境の保全等を図るために、一般廃棄物の中で重量で四分の一、容量で六〇%という大変な割合を占める容器包装廃棄物について、消費者、市町村及び事業者の役割分担によりその減量化、リサイクルを進めようとしているものであり、廃棄物を単に燃やして埋めるという処理から循環型の処理への転換に向けて大きな一歩を踏み出すものと考えております。
 また、昨年十月の公共投資基本計画においても、廃棄物循環型のごみゼロ社会を目指すこととされておりまして、この課題の実現に向け容器包装廃棄物以外の廃棄物につきましてもさまざまな取り組みが必要になるものと考えております。
 例えば生ごみ等につきましては、これを堆肥とするコンポスト化の推進が考えられますし、新聞、雑誌等の古紙については、生活環境審議会から、廃棄物として排出されるようになってくる場合には、「事業者と市町村の協力による新たなシステムの導入を検討する必要があると考えられる。」との報告書がまとめられており、このような報告書をも踏まえながら適切に対応してまいりたいと思いますし、電化製品等の粗大ごみにつきましては、廃棄物処理法に基づく指定一般廃棄物、いわゆる適正処理困難物でございますが、この制度によって事業者の協力義務が定められております。当面、この制度の有効な活用等によって対応することとなっております。
 このように、容器包装廃棄物以外の一般廃棄物についても、廃棄物の特性に応じた減量化、リサイクルの方策を進めていく必要があると考えるところでございます。
#5
○清水嘉与子君 それでは次に、過剰包装の問題を少し伺いたいと思うんですが、日本には包装を文化と考え大切にする国民性がございます。本当に美しいと思う包装もございます。しかし、いかにも過剰で本当にこれはばかばかしいと思うようなものもたくさん目につくわけでございます。
 この過剰包装を改めるということにつきましては事業者もこれまで取り組んでこられたんだと思いますけれども、通産省としてどんなふうに取り組んでこられたのかまたこの法律が施行されることによりまして過剰包装の抑制という面からどんな効果があるのでしょうか、その辺についてお伺いしたいと思います。
#6
○政府委員(真島一男君) お答え申し上げます。
 過剰包装の抑制につきましては、通産省は、具体的には平成三年一月に包装適正化ガイドラインというものを定めまして、関係事業者に対して包装の適正化を要請してまいったところでございますし、またノー包装運動というのも行って各事業者に積極的な取り組みをお願いしてまいりました。この成果は、それなりに相当の成果を上げて今日までまいってきております。
 少し数字を申し上げさせていただきますと、包装の利用量は、百貨店を見ますと、平成四年度で対前年度比七・五%減、平成五年度で対前年度比一〇%前後の減少を見ております。また、チェーンストア関係を見てみますと、現在九三・五%の店舗でトレーの減量化を実施いたしております。ある大手スーパーの例でございますが、平成元年度はトレー二千五百万枚を使っておりましたけれども、平成六年度は三百二十万枚ということでそれなりの減少を見ておるところでございます。また、ギフトの簡易包装というのも九〇%の店舗で実施をいたしております。
 それから、買い物袋を持ってくるとスタンプを押すといういわゆるスタンプ方式でございますが、これをやっている企業が七五%ということで今日まで前進はしてきたところでございますが、これに加えて本案を施行していただけることになりますれば、過剰包装を利用する事業者に対しましてはそれに応じた義務が課せられるということになるために、事業者の側において容器包装の使用を抑制しようとする大きな動機づけが働くものと期待をされるところでございます。
 また、過剰包装については、消費者等が過剰な包装を求めないということも大事なことであろうと思いまして、本法案の第四条におきまして、過剰包装の抑制を消費者等の責務としてひとつお願いしたいということを定めているところでございます。
 また、分別排出ということをこれから一生懸命やっていくわけでございますが、それを通じて国民全体がリサイクルに参加するということの意識が徹底して、過剰包装の抑制についての意識開発が相当に図られるものと期待をいたしているところでございます。
#7
○清水嘉与子君 過剰包装と同様にごみの増加という点から見ますと、問題なのが使い捨て容器の問題でございます。確かに、売った後に再び回収するというのは経済的に割が合わないのかもしれませんけれども、出前の食器でもビール瓶でも昔は繰り返し使っていたわけでして、今ではかなりのものがもう使い捨て容器に変わりつつあります。
 やはりごみ問題の解決にはリターナブル容器の使用を推進していくことが大事だと思いますけれども、この法律の中では、リターナブル容器の利用を初めて制度として位置づけたという点では評価できるわけでございますけれども、これだけでは低迷を続けておりますリターナブル容器の全面的な促進とは言えないんじゃないかというふうに思うんですね。ビールとかお酒の瓶というのはリターナブル容器の代名詞のように言われているんですが、データを見ますとやはりだんだんに瓶が減ってきています。
 そこで、リターナブル容器の使用の拡大に向けて、大蔵省としてこの制度とあわせまして今後どのような取り組みをされますのか、教えていただきたいと思います。
#8
○説明員(菊池正道君) お答えします。
 酒類につきましては、既に清酒やビールにおきまして一升瓶、ビール瓶など高い回収率のリターナブル容器が存在しているところでございますが、さらに当庁といたしましては、平成三年二月の中央酒類審議会の中間報告等を踏まえ、リターナブルをリサイクルの有効な方法の一つと位置づけまして酒類業界を指導してきたところでございます。
 その結果、清酒業界におきましては五百ミリリットル規格統一瓶を開発、導入しておりますし、大手蒸留酒メーカーが主力商品のしょうちゅう甲類用の瓶のリターナブル化を開始しております。あるいは、大手ビールメーカーがリターナブルの円滑化に資するためビール瓶の軽量化を開始しております。また、ビール業界におきましては、空瓶の回収手数料を増額するなどのリターナブル容器推進のための取り組みが実施されてきたところでございます。
 今後も、リターナブル容器包装の使用責務が規定されております本法案の趣旨や消費者ニーズの動向を踏まえまして、引き続き酒類業界を指導してまいる所存でございます。
#9
○清水嘉与子君 今、ビールとかお酒のお話を伺ったんですが、ほかに調味料の瓶でありますとかあるいは瓶詰の食料品など、まだリターナブル可能なものは幾らでもあります。しかし、みんな規格が違うというようなことでそれが問題ではないかというふうに思うのですが、規格を統一化したリターナブル容器を導入して推進すべきではないかというふうに思います。瓶によってもこんなに所管が違うんだそうで驚いたんですが、これは農水省さんの御見解を一度お伺いしたいと思います。
#10
○政府委員(鈴木久司君) 食品につきましては、牛乳、清涼飲料、しょうゆ等の瓶類の一部につきましてリターナブル容器が使われております。ただ、食品につきましては多種多様な商品が存在しておりまして、事業者はそれぞれの商品ごとの販売戦略や商品の特性に応じまして使用する容器の形態を決定しております。特に中小の製造事業者におきましては、内容物の差異がほとんどない中で容器が一つの商品差別化要素になっているという面もございます。こういったことから、容器の規格の統一につきましては、事業者の自発性を尊重しつつ進めていくことが重要であるというように考えております。
 なお、現在、清涼飲料業界におきましては、リサイクル促進の観点から瓶の色やラベル等に関するガイドラインを定めるよう検討を行っているところでございます。
 いずれにしましても、本法律案の第四条におきまして、廃棄物の排出抑制の観点から事業者等に対しましてリターナブル容器包装の使用責務が規定されているところでございますので、本法律案の趣旨あるいは消費者の動向等を踏まえまして、リターナブル容器の推進について指導してまいりたいというように考えております。
#11
○清水嘉与子君 今のリターナブル容器の利用の促進というのは、やはりごみ問題の解決のためには大変重要なことだと思いますので、ぜひ大蔵省、農水省、それぞれ施策を進めていただきたいというふうに思います。
 また、ごみ問題を所管する厚生省が、関係省庁との連絡のもとにリターナブル容器普及に向けてのリーダーシップを発揮していただくというようなことも大事なことではないかと私は思うんですが、厚生大臣、御見解をお伺いしたいと思います。
#12
○国務大臣(井出正一君) リターナブル容器の利用推進は、廃棄物の排出抑制による最終処分場の負担軽減の観点からも非常に有効な方策だと考えております。
 このため厚生省といたしましては、リターナブル容器の利用促進のために、まずリターナブル容器の規格の統一化、さらにリターナブル容器の再使用のために必要な施設、例えば洗浄施設なども考えられますが、それら必要な施設に対する支援、さらに消費者に対する啓発活動の推進等の諸施策を、容器包装を選択する事業者を所管する大蔵、農水、通産など関係省庁との連携、協力を十分に図りながら進めてまいるつもりでおります。
#13
○清水嘉与子君 それでは次に、市町村の分別収集についてお伺いしたいと思います。
 この法律の流れに沿いまして市町村が決められた廃棄物の分別収集を進めようとしますと、これまでより収集のための経費がかさむんじゃないかというふうに思うわけですけれども、市町村の財政負担見込みというのがもし試算されているとしたらちょっと教えていただきたいと思います。
#14
○政府委員(藤原正弘君) 市町村は、一般廃棄物処理経費としまして平成三年度現在で約一兆六千億円を支出しておりまして、この費用は毎年相当の増加を示しておるところでございます。
 今回の施策の実施に伴いまして、市町村の分別収集費は、例えば分別収集率が三〇%となる段階で約千二百億円となるというふうに見込んでおるわけでございます。しかしながら、全体の費用負担は、焼却や最終処分に要する費用等が減少することから、今後最終処分場の確保が一層困難になるというふうに仮定いたしました場合、これまでどおりの燃やして埋めるという処理を続ける場合に比べますと約九百億円減少するというふうに見込んでおります。
#15
○清水嘉与子君 今までずっと、ほとんどが燃やして埋める処理をやってきたわけですけれども、今後は分別収集を実施して循環型に移っていく。そうすると、市町村にとって大きな方向転換になるわけですけれども、今の御説明ではむしろそんなに負担は、燃やして埋めるのに比べればかえっていいんじゃないかというような御説明かと思うんです。しかしそのためには、今度はリサイクルセンターでありますとかストックヤードでありますとか、新しい施設を整備していかなきゃならないというような問題も出てくるんじゃないかというふうに思うんですが、この辺については何か施策がありますか。
#16
○政府委員(藤原正弘君) 今後は廃棄物処理を循環型へ転換していくこととしておりまして、市町村が分別収集を行うために必要なリサイクルセンター、リサイクルプラザなどの施設の整備を積極的に進めていく必要があると考えております。
 このため、リサイクルセンターやリサイクルプラザの整備につきましては、現状は二十五カ所あるわけですが、この現状の二十五カ所から法施行後おおむね十年間で四百カ所程度にふやしていくことを見込んでおります。この場合、人口二十万大規模の都市に設置される施設の建設コストを計算して比較いたしますと、焼却施設のみを設置する場合は約百四十億円かかるという見込みでございます。これに対しまして、分別収集を行うこととしリサイクルセンターをつくり、このリサイクルセンターと焼却施設をあわせて設置するという場合には、その合計のコスト、費用は約百三十億円ということであります。
 このように、本法に基づく施策の実施は、従来の燃やして埋める処理よりも相当の廃棄物処理経費の節減を図ることができるというふうに考えております。
#17
○清水嘉与子君 今の御説明で、従来の形よりも循環型の方がいいんだという御説明を伺ったわけでございますけれども、私が今申し上げた質問は、しかし循環型にしてもリサイクルセンター、ストックヤード等の新しい施設の整備ということがありますので、それに対する助成があるかどうか、その辺を伺いたい。
#18
○政府委員(藤原正弘君) 容器包装廃棄物を種類ごとに選別するリサイクルセンターやリサイクルプラザ、また分別収集されました容器包装廃棄物を再商品化に回すまでの間、一時的に保管しておくためのストックヤード、こういうふうな施設は市町村による分別収集や保管を円滑に進めるために不可欠な施設であるというふうに思っております。
 今後、厚生省といたしましては、廃棄物の循環型処理への転換に向けまして、市町村が分別収集を行うために必要なリサイクルセンター、ストックヤードなどの施設の整備に重点的な国庫補助を行ってまいりたいというふうに考えております。
#19
○清水嘉与子君 それでは次に、消費者への価格の転嫁の問題についてお伺いしたいんです。
 再商品化に伴う費用についてお伺いしたいんですが、事業者にとっても消費者にとっても今回の法律での最大の関心事であろうというふうに思うんですが、例えばこんなことができるんでしょうか。瓶一本当たりあるいは重量当たりでもいいんですけれども、一体幾らくらい再商品化にお金がかかるのか、通産省よろしくお願いします。
#20
○政府委員(太田信一郎君) お答えを申し上げます。
 今回の法案によりまして、義務対象事業者が再商品化の義務を負うということでそのためのコストを一たん負担することになるわけでございますが、再商品化のコストについては分別収集の程度によっていろいろと変わってくるかと思います。仮に三〇%の分別収集率になった場合でございますが、例えば千五百ccのPETボトルで一円強ぐらい、それから三百ミリリッターの瓶で十銭から三十銭ぐらいというような見通してございます。
#21
○清水嘉与子君 今おっしゃったように、再商品化に伴います費用については最終的には製品コストの一部として価格に転嫁されるわけで、結局は消費者が負担する、こういう仕組みになっているわけですね。今の御説明ですと、一本当たり一円にも満たないものがあるというようなことでございまして、これは一体どういうふうにして具体的に価格に転嫁するようなことを考えているんでしょうか。これは事業者の方が考えることかもしれませんが、具体的にどんなことが考えられるでしょうか。
 また、この機会に、こういう法律が通ったということによって必要以上に価格がつり上げられてしまう、いわゆる便乗値上げというようなことがないかどうか、この辺についてはどんなふうにして対応されるのか、この辺についても通産省にお願いしたいと思います。
#22
○政府委員(太田信一郎君) 転嫁の問題につきましては、委員御指摘のようにそれぞれの事業者がいろんな工夫をされると思います。文字どおり一円かかったら一円を上げるという場合もあると思いますし、なかなかそういかないときに例えば中身の量を工夫するとか、あるいはラベルについて工夫をするとかいうような形で、一たん負担する費用を転嫁していくということになるかと思います。転嫁自身はもう市場メカニズムの中で決まってくるわけでございますが、国としては円滑な転嫁が行われるような周知、広報等を行いたいと思います。
 一方、そういう転嫁に乗じてというか、御指摘のような便乗値上げなどが行われることがないよう物価モニター制度等を活用しつつ、その辺についてはきちんと注視していきたいというふうに考えております。
#23
○清水嘉与子君 それでは次に、事業者の再商品化義務についてお伺いしたいというふうに思うんです。
 今回の法律では、瓶だとか缶だとかこういった包装容器廃棄物を市町村が分別収集して、そして分別収集した廃棄物を特定事業者の責任によって再商品化を行っていく、こういうふうな仕掛けになっているわけですけれども、幾ら市町村が努力して分別収集をたくさん集めてまいりましても、その受け皿となります再商品化の能力が十分でなければ結局ごみになってしまうわけでございます。この再商品化の能力というのは既に十分確保されているのでしょうかまたその能力の拡充ということについてどう取り組んでいくのか、これも通産省だと思いますが、よろしくお願いします。
#24
○政府委員(齊藤眞人君) 包装容器ごとに再商品化の用途を若干申し上げますと、アルミ缶の場合はアルミの合金にする、スチール缶の場合でございますと建設に使います棒鋼にするとか、あるいはガラス瓶の場合でしたらさらにガラス瓶に戻すとか、あるいは人工軽量骨材、タイルといったような建設資材に返すという方法がございます。さらに紙箱等につきましては、コンクリート型枠といったようなこれも建設資材に戻すという方法がございます。プラスチックにつきましては、プラスチックの製品あるいは油にするというようなことが考えられるわけでございます。
 このうち金属缶などにつきましては、分別収集されますと有償または無償で市場で引き取られるわけです。ですから、逆に言いますと再商品化可能量というのには限りがないということでございますから、リサイクルは分別収集量に応じて進むということになります。
 また、ガラス瓶や紙箱につきましては、分別収集されたものの再商品化可能量というのに限りがありますが、建設資材等の用途開発にめどが立ちますとその円滑な拡大というのが可能になります。
 プラスチック製の包装容器につきましては、現状では再商品化施設の面で制約がございます。本法案によりまして、実際に再商品化を行う事業者は減価償却費も含めまして適切な費用が支払われるということで、こういう方々が中心になりまして再商品化施設の整備が進むというふうに考えております。
 これに対しまして通産省としましては、再商品化施設の整備が円滑に行われますよう財政金融上の措置を検討しますとともに、例えば現行の再生資源利用促進法を活用することによりまして、再商品化されましたいろんな資材の拡大というのが図られるようにしたいと考えております。
#25
○清水嘉与子君 ぜひ今の点、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 では、もう最後にいたしますけれども、やはり今回のこのシステムというのは、日本の大量生産、大量消費、大量廃棄のシステムを抜本的に変える画期的な制度になるものというふうに期待しているわけでございますけれども、このシステムを社会に定着させるためには、分別排出の徹底、ごみの減量化、あるいはリターナブル容器の使用など、住民の理解と協力がどうしても必要でございます。
 特にこういったことに関心を持ち行動している女性たちがいっぱいふえてきております。これからこの対象になる品目が決まってくると思いますけれども、たとえ何種類、今まで以上に細かい分類でごみを排出しなきゃいけないというふうになりましても、一体どこにどういうふうに捨てればいいのかということがはっきりわかれば、みんな協力してくれるんじゃないかというふうに私は思っているわけでございます。そして、容器を少なくしきちんと分別することによって、また自分たちが買います製品のコストに影響するということがはっきりわかれば相当協力してくれるんじゃないかというふうに思います。
 この法案の趣旨について十分徹底をさせていただくということがぜひ大事だと思うんですが、これについてはどんなふうになさいますか、最後に厚生大臣に御所見を伺って、終わりにしたいと思います。
#26
○国務大臣(井出正一君) 御指摘のとおり、国民の皆さんの御理解と御協力がこの法案の効果を上げるのに絶対必要でございます。そのため厚生省といたしましては、広く消費者または事業者を対象にいたしまして政府広報による法案の趣旨、内容等の紹介、さらにまた消費者、事業者、行政が一体となって展開するごみ減量化推進国民会議というのがございますが、これを開催すること、あるいは廃棄物減量等推進員という皆さんが全国に二万数千いらっしゃるはずでございます、皆さんは地域ボランティアをやっていてくださるわけでございますが、そういった皆さんを通じた啓発普及活動等によりましてその理解を深め、この法案の円滑な施行に向けて御協力が得られるよう努めてまいるつもりでございます。
#27
○清水嘉与子君 ありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上で終わります。
#28
○大塚清次郎君 私は、先ほど同僚の自民党の清水先生からございましたことに関連して、まず最初にお尋ねをいたしたいと思います。
 実は、清水先生がリターナブルの問題を取り上げられましたが、これはそういう方向に行っているということだけれども、なかなか現実はそうはまいらぬ。というのは、リターナブルをやりますと、特に瓶等については非常に重いということが一つあり、それから運送経費、人件費が非常にかかるということから、だんだんこれがPETボトルになりあるいはアセプチックパックになり、こういう方向に移行しているんです。いわゆるリターナブルよりワンウエーという方向に急速に移行している。
 だから、これを食いとめるというのはなかなか難しい、少々の行政指導では難しいと思いますが、その点については何か確信があってそういう方向に進んでおるとおっしゃるんですかまずお尋ねします。簡単に。
#29
○政府委員(小林秀資君) お答えいたします。
 リターナブル瓶の推奨ということ自体はこのごみ問題を解決するために非常に大切な考え方であるということ、それからそれ自体はシステムとしてはいいことでございますので、我々としては推進を考えたいとしているわけでございますけれども、今先生がおっしゃられたような問題がありまして、では具体的にどの程度進むのかというところの確たる自信はございません。
#30
○大塚清次郎君 これは図で描くと非常にいいことですが、実際は逆行するということですから、実際に法律施行の場でよほど指導を強められぬといかぬと思う。要望しておきます。
 それからもう一つ、これも関連してでございますが、先ほど清水さんがおっしゃった、まず家庭から分別して市町村に出す、市町村はそれを特定事業者に再商品化のために出していくということでございますが、この分別というのは非常にこれは難しい問題がある。なぜかといいますと、特に分別できないような容器がどんどんできておるということです。
 例えば、これは紙容器という単純なものではないわけで、アセプチックとかコンポジットとかいうのは中にいろいろなものがまざっておるということなんです。これをどう分別するかということが一つ問題がある。それから、容器にコーティングしてある、これをどうするかという問題があって、再商品化していくには、いわゆるその分別の三者の出し受けの間にグレーゾーンができてくるんです。これが不法投棄等を促進することになる。その点については確たるお答えはなかろうと思うんですね。しかし、法律施行の場合これは十分注意をしていってもらわなきゃならぬ点だと思いますので、それをひとつ強く要望をいたしておきたい、このように思います。
 それからもう一つは、再商品化の技術、装置、技術進歩の中ではありますけれども、これが本当に思うとおりにいかないと、再商品化は私はコストをペイできるものにならないといけないと思うんです。ですからこの点について、今この施行の年限をちょっとずらせてやるというのも一つの手だてかと思いますが、その点については確信がございますか。
#31
○政府委員(齊藤眞人君) 既に、紙箱でございますとかさらにプラスチックでございますとか、その辺の技術開発には取り組んでおります。おりますが、なかなか難しい面もあることも確かでございます。
 通産省としましても、こういう技術開発を支援するためいろんな手段を講じているところでございます。ですから、私どもとしましては、本法案によりまして三年以内という猶予期間をいただいたということで、全力を挙げてこれに取り組みたいと思っております。
#32
○大塚清次郎君 次に進みますけれども、実はこの法律は政省令にゆだねられている部分があると思います。その政省令をここでつくられる際に、通産省、厚生省、農林水産省、大蔵省、場合によっては環境庁、こういったようなものとの合議それから協議が非常に必要なんじゃないかと思いますが、一般の法律より以上にこれは必要なんじゃないかと思いますが、その点について主管省はどうお考えになっていますか。
#33
○政府委員(小林秀資君) 私ども厚生省が取りまとめ官庁でこの法案を取りまとめさせていただきました。そういうことから関係各省と十分な協議をして調整をして関係通知等も対応してまいりたい、このように思っております。
#34
○大塚清次郎君 今のように排出されたそういう包装容器につきまして、まずそれ以前の問題をよく調べ上げて、そしてこの法律第四条にありますいわゆる過剰包装、これを抑えていくという立場、そういう点を考える場合に、日本の一人当たりないしは一世帯当たりのこういうものの排出量、これは私は世界一じゃないかと思うんですが、お調べになったことがありますか、まずお伺いします。
#35
○政府委員(齊藤眞人君) 今おっしゃいました包装につきまして、包装用紙の使用量という面から調査してみました。
 日本の場合、包装用紙の使用量といいますのを用紙の出荷量で見ますと、平成六年で国民一人当たり約八・四キロというような量になってございます。他方、アメリカの一人当たりの包装用紙の使用量といいますのを同じように出荷量から推計してみますと、平成六年で約七・九キログラムというふうに推計されておりまして、日本の方が若干アメリカよりも多いというようなことになってございます。
 それで、通産としましては、包装の適正化ということで、これまでガイドラインの提示等を通じまして関係業界におきましてより一層の包装適正化というのを要請してきたところでありますが、今後とも包装の適正化がより一層促進されますように関係業界を指導していきたいと思っております。
#36
○大塚清次郎君 今、私の聞き方が悪かったのかもしれませんが、包装用紙ということでございますが、用紙だけでなくして、いわゆる排出されるそういう包装用紙の使い古しのもの、それからもう一つ、容器、そういったものが日本ではもう幾重にも、本当に大変な量、これは私は世界一だと思うんですよ。だからその根っこを、やっぱりパイを縮めないことにはこんなものは幾らやっても私はむだだと思うんです。特に再商品化については、非常にこれはコスト高になる、事業としてはペイしないのが大半だろうと思うんです。
 したがってその点は、そういう視点から今後、第四条の訓示規定じゃなくて、実際これを規制とまではいかなくても、行政指導をやっぱりうんと強めていかなきゃならぬのじゃないか、そうしないとこの法律が本当に実際うまく運用できないということになりはしないかという懸念を持っておりますので、そういう点もひとつ考えて対処していただきたいと思います。
 それから、最後でございますが、一つは、この法律案では小規模事業者、まあ使用人五人以下ぐらいでしょうかそれから中小企業、これは法律の適用除外と期限つきの適用猶予、こういうものがありますが、農業協同組合だとかあるいはまた水産団体だとか、そういったような通産省の所管でない事業所がありますね、これについてはどういうようにこの法律でお考えになって対処されようとしておるのか、お伺いしたいと思います。
#37
○政府委員(太田信一郎君) ただいま委員御指摘のように、本法案におきましては、中小企業については平成十二年の三月三十一日まで義務猶予、それから中小企業基本法に定める小規模企業者等であって一定の売上高以下の者については適用除外ということになっております。農業協同組合等の問題については、この定義に当たる限り対象事業者にならないことになります。
 具体的な取り扱いについては、政省令段階で関係省庁ときちんと綿密に協議した上で決めていくことにしたいと思っております。
#38
○大塚清次郎君 それはちょっとおかしい。やっぱり通産省だから御存じないのか。
 これはどこでも今大きな加工工場を持っていますよ。三百人以上いますよ。そういうところはあるんですよ、これは。だから私は申し上げておるわけでございます。だから、そういう一つの一定の規模ごとの刻み、そういうものはやっぱりこの中に包んでいくということで農水省と協議されないと、これだけ抜けていくということになっては相ならぬ、こう思いますので、そういうようにひとつ対処していただきたい、このように思います。
 それから最後に、役割分担、いわゆる特定事業者、市町村、それから中身事業者、この費用の分担でございますが、この中で特に私が考えなきゃならぬと思いますのは、いわゆる素材メーカー、これは一番スタートのところですからぜひ取り込んでいかないといけないんじゃないか、このように思います。
 今の我が国のそういう容器製造の一つの実態、これを見ますと、極めて寡占化されておる素材メーカーあるいは容器メーカーがございます。したがって、それにはやっぱり応分の負担をやっていただく。環境美化運動で我々は負担金を出し合って今までやってきました。京都方式その他出てからずっとやってきましたが、そういう点ではやはりよく相談をされて、特に農水省あたりでは非常に食品関係の団体が多いわけですね。だから、農水省の食品流通局あたりとも本当にこれはよくよく相談してお考えにならないと、ただ単に通産省の発想だけでこれをまとめていくことはないようにしていただかないと、ちょっとそういう点について心配があります。
 最後に、その点についての通産省のお考えをお聞きしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#39
○政府委員(真島一男君) 素材メーカーのことにつきましては、かねてから私どもも大変重要な問題だと思っております。
 具体的には、その一つの考え方として、再商品化によって得られたものを利用することができる素材メーカー等に対して義務づけを考えていこうというようなことを考えておりますが、いずれにいたしましても、素材メーカーというものと中身事業者との関係を、関係省庁、なかんずく農水省とよく御相談を申し上げながら政令の制定に入りたいと思っております。
#40
○大塚清次郎君 以上をもちまして終わります。
#41
○小野清子君 自由民主党の、そして環境委員会の方からの質問に入らせていただきたいと思います。
 包装の簡素化という問題が非常に叫ばれるようになりましてから時がたっわけでございますけれども、私もデパートへ参りまして、包装紙を要らないと申しましたら、お店の方がそれはまかりならぬと、一度、口論までいかないんですけれども、言ったことがあります。その理由は、言葉は悪いんですけれども、いわゆる万引きと間違われるからだめだ、こういうふうなことで、やはりこういう包装の簡素化という問題に関しましては、国民一般とそれから業界の皆様方と、さまざまな意識改革というものがまず必要ではないかということを考えております。
 平成五年十一月に環境基本法が制定されまして、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築ということが基本理念として確立をされました。環境政策の基本的枠組みがつくられたわけですけれども、基本法に基づきまして平成六年の十二月には環境基本計画が策定をされまして、環境への負荷の少ない循環を基調とする社会システムの実現、あるいは公平な役割分担のもとですべての主体の参加の実現とか、四つの長期的目標が挙げられまして、環境政策の今後の具体化が明らかにされたわけでございます。
 御案内のとおり、社会経済活動が大量生産、大量消費、そして出てくるのが大量廃棄型と言われるわけですけれども、それによる環境の破壊あるいは資源の枯渇という問題は根本的な問題として私は考えなければならないのではないかと思います。この環境問題の解決のためには、企業と家庭とそれから行政が協力をして、事業活動や生活様式を見直して環境に優しい社会をつくっていかなければならないと思います。
 そういった意味で、この容器包装廃棄物のリサイクル対策を進めるということは、環境への負荷を少なくするということにおいて大変意義のあるものと考えられますけれども、まず、本法案に対する環境庁長官並びに通産大臣それから厚生大臣の基本的な考え方を一言ずつお願いしたいと思います。
#42
○国務大臣(宮下創平君) お答え申し上げます。
 今、委員の申されたとおりでございまして、昨年十二月の暮れに環境基本計画を定めまして、そこで四つのキーワードのもとに、循環、共生、それから参加、国際的取り組みということで取りまとめさせていただきました。その中で、循環を基調とする経済社会システムの実現というのも非常に大きなねらいでございまして、今回の容器包装に関する法律案はこのキーワードに基づくものと言ってもよろしいかと存じます。
 そして、私ども、この廃棄物・リサイクル対策全体につきましては、まず発生を抑制するということが大切であるということ、それからリターナブルあるいはリユースということが大変重要であるということ、それから三番目にリサイクルということ、それから最後に適正処理、それでもなお残るものの適正処理という原則を環境基本計画でも定めておるところでありまして、今回の法案はこうしたリサイクル対策に基づくもので時宜にかなったものであるというふうに考えております。
#43
○政府委員(真島一男君) 我が国では家庭等から排出される一般廃棄物が増大を続けておりまして、首都圏の一般廃棄物の最終処分場を見てみますと、残余年数が五年弱になってきておるというような状況になっております。最終処分場が逼迫しておりまして、その一方で、また主要な資源の大部分を輸入に依存している我が国にとりましては、廃棄物を再生資源として利用していくことが何よりも大切だと思っているところでございます。
 このため、消費者、市町村及び事業者が適切な役割分担のもとで、一般廃棄物のうち容積ベースで約六割という大きな割合を占めていて、しかもその利用が技術的に可能であるにもかかわらずリサイクル率が七%にとどまっているという容器包装について、リサイクルを抜本的に行うということが何よりの当面の課題であろうと考えているところでございます。
 したがいまして、今般この法律案を提出することにしたものでございまして、この法案によりまして国民全体がリサイクル社会の担い手となって、廃棄物の減量化と資源の有効利用が進められることを期待しているところでございます。
#44
○国務大臣(井出正一君) 今、通産政務次官の御答弁がありましたように、我が国におきましては、生活様式の多様化や消費者意識の変化に伴って一般廃棄物の量が増大するとともに最終処分場が著しく逼迫してきております。
 本法案は、このような問題を解決し国民の生活環境の保全を図るために、一般廃棄物の中で多くを占める容器包装廃棄物について、消費者、市町村、事業者の役割分担によってその減量化、リサイクルを進めるものでございまして、今までのように単に燃やして埋める処理から循環型の処理へ大きく転換すべく大きな一歩を踏み出したものと認識しております。
 これによりまして、廃棄物の焼却処理が減るとともに最終処分量の減少効果も大きいわけでございますから、環境負荷の低減や地球環境の保全にも著しく寄与できるものと考えております。
#45
○小野清子君 次に、本法案で主務大臣は、容器包装廃棄物の分別収集、そして分別基準適合物の再商品化等を総合的かつ計画的に推進するために基本方針を策定するということになっております。
 環境庁も主務大臣となっているわけでございますけれども、この基本方針の策定に関しまして環境庁はどのような形で取り組もうとしていらっしゃるのか。また、他の主務大臣であります通産省あるいは厚生省におきましては、環境基本法や環境基本計画に言う環境負荷の低減、負荷を少なくするということをこの基本方針でどのように位置づけをしようとしているのかお伺いをしたいと思います。
#46
○政府委員(石坂匡身君) お答え申し上げます。
 今、委員が御指摘になりましたように、容器包装廃棄物の分別収集それから再商品化を総合的、計画的に進めるために基本方針というものを定めるということになっておるわけでございまして、この基本方針にのっとって具体的な措置が進められることになるわけでございます。
 私どもといたしましては、発生抑制、再使用、リサイクル、適正処理、先ほど大臣が申し上げました環境基本計画に記載されております廃棄物・リサイクル対策の基本的な考え方、こうした基本を踏まえましてその運用方針というものを明らかにしていくべきであるというふうに考えておりますし、そうした中で再商品化等の促進の意義に関する知識の普及、こうした点も大変大切なことであるというふうに考えております。
 法案が成立いたしますれば、環境庁長官も主務大臣の一人でございますので、関係省間で十分に検討させていただきたいと考えております。
#47
○政府委員(小林秀資君) 基本方針におきましては、市町村による分別収集や事業者による再商品化が生活環境の保全に支障が生じることなく行われるように十分に留意した内容にしてまいりたい、このように思っております。
#48
○政府委員(齊藤眞人君) 本法案によりまして、今までむだに捨てられておりました容器包装といいますものが再利用できるようになるわけでございますから、それによりまして環境保全に資する効果というのを持つわけでございます。
 こういうことで基本方針におきましては、環境保全に資するものとして再商品化等の促進の意義に関する知識の普及に努めるというような規定を予定しております。
#49
○小野清子君 何かお話の中で、余り姿が目に浮かんでこないんですけれども。
 それぞれの御自宅の中で台所には余りお立ちになることもないと思うんですけれども、家の中で紙を捨て缶を捨て瓶を捨てプラスチックを捨てと、普通、家庭の中はやっぱり袋が四つ必要なんですね。これから法案の具体的内容についてお伺いしたいと思いますけれども、この法案では市町村における分別収集が前提となっているわけですね。この法案の施行によって、各家庭ではごみを具体的にどのように分けて出すことになるのか、厚生省にお伺いしたいと思います。
#50
○政府委員(藤原正弘君) 本法案におきましては、事業者に再商品化の義務を生じさせるようにするためには一定の基準に従って市町村において分別されていることが必要であります。この基準につきましては厚生省令によることとされておりますが、現在のところ、アルミ、鉄、ガラス、プラスチック、紙などの種類ごとに分けることに加えまして、缶のプレスそれからガラスの色選別などもあわせて行うことを考えております。
 また、委員御質問の家庭での排出の方法につきましては、それぞれの市町村におきまして地域の実情により異なってくるものであります。各家庭でどの程度まで分別排出するかにつきましては、市町村が基準をつくりまして、それによって分別排出を仕向けていく、こういうことになるわけでございます。このように分別排出の仕方は市町村ごとに決められるものではございますが、一たん混合したごみの選別には限界もあることなどから、各家庭での理解が得られる範囲でそれぞれの市町村において分別への協力を求めていくこととなるものと考えております。
 また、各家庭の排出段階での分別を進めることはごみの減量化に関する国民の意識の啓発にも有意義なものであるというふうにも考えておりまして、国民の理解が得られるよう厚生省におきましてもさまざまな努力をしてまいりたいと考えております。
#51
○小野清子君 市町村が主体になっていくと。しかし、こういう法案のもとでは案外全国共通の仕組みというものが広がっていく傾向が強くなっていくのではないかという感じもいたします。
 そういうことによりまして、ごみ問題にやはり今おっしゃっていただいたように市区町村が独自のものを持っていまして、例えば二十三区なら二十三区で牛乳パックの同じ格好をしたものを町の中に二百カ所置くとか、あるいは多摩の方に行きますと、私は東京選出なものですから東京の話になりますけれども、いつでも出せるような分別の用意がしてある。
 特に、これからは働く女性が多くなりますと時間でごみを出すということが非常に難しい時代にもなってくるわけです。そういう時間的難しさとか分別とか、あるいはガラスでもさっきおっしゃってくださったように色物と白物と分けないとカレットとして使えないとかいろいろそれぞれの場所により違いますし、またリサイクルのシステムというものがこれもまたそれぞれの市区町村で違うわけですね。私どもの友人あるいは議員で缶を集めて、それを年間まとめますと、大体車いすが十台くらい寄贈式が毎年行えるわけなんです。
 そういうふうに実際行っている方々とこの法律とはどういう関係になるんでしょうか、御説明をいただきたいと思います。
#52
○政府委員(小林秀資君) 御案内のとおり先進的な市町村におきましては、一般廃棄物の減量化それからリサイクルを進めるために、缶、瓶などの資源ごみの分別収集に取り組んできていらっしゃるところでございまして、現在、全国で約四割の市町村で何らかの分別収集が行われているところでございます。このような先進的な取り組みについては厚生省としても高く評価をいたしているところでございます。
 しかしながら、素材によっては市町村が分別収集しても引き取り手がなく、市町村がお金を支払って引き取ってもらういわゆる逆有償のケースも生じている場合もありますし、またプラスチックなどではそもそも引き取り先がなく、市町村が分別収集に取り組もうにも取り組めない状況にあるということも事実でございます。今回の法律案は、このような市町村の状況に対処するために、市町村が分別収集した容器包装廃棄物については特定事業者の責任において再商品化が行われる仕組みを導入したわけでございます。
 それで、先生がお話しのようにいろんな民間活動または住民の自主的な活動、そういういろんなものに対しまして、今回は、例えば市町村にそれが分別収集で集められてやった場合には、市町村がその分別収集計画の中に書いていって市町村の事業の一環としてやっていく、そういうものをきちっと集めていただけば義務量の計算の場合にそれを勘案するというような手だても残っております。
 要は、今回やろうとしておりますことは、民間の、また市町村が独自にやろうとしていることを阻害するものではなくて、それを一定のレベルを上げるということを考えて今回法案にしているところでございます。
#53
○小野清子君 ありがとうございました。せっかくの市民や区民の善意が、この法案をつくることにおいて阻害されるようなことがあってはならないと思います。
 また、今お話がありましたプラスチックごみの油化の新プラントができたとか環境委員会に所属をしているものですからいろんな切り抜きをとっているんですけれども、特に今回の中で、紙の問題が五年後になるわけですね。後からもまたこれ質問したいと思うんですけれども、ある市におきましては、あらゆるコピー用紙とかそういうものを集めて細く切って姿をなくして富士吉田へ持っていき、トイレットペーパーになってきてその市で販売をされるとかそういう既にあるシステムがこういう法律をつくることにおいてより一層生かされるような形になってほしいということを私はまずお願い申し上げたいと思います。
 それで、これが各地で進められていきますといわゆる集団回収ということになっていくのだと思いますけれども、それぞれのやり方があったり方法が違っていた場合に、やはり住民意識の向上の点からも大変重要であると考えるわけですけれども、この法案ではどのようにこれまでの収集が意義づけられそして意味づけられていくのか、その辺を厚生省の方、もう一度お答えをいただきたいと思います。
#54
○政府委員(小林秀資君) 先ほどの答弁の少し繰り返しになるかもしれませんが、ごみ問題の関心の高まりを背景にいたしまして、全国の各地で子供会だとか婦人会だとか自治会等で自主的な集団回収が行われておりまして、これも厚生省としては自主的な活動を高く評価しておるところでございます。
 今回の法案におきまして、このような自主回収につきましては、先ほどちょっと申し上げたと思いますが、市町村の分別収集の一環として位置づけることができることとしておりまして、今後ともこのような自主的な集団回収を積極的に評価しその推進のためのさまざまな努力を進めてまいりたい、このように思っております。
#55
○小野清子君 この法案では、中小企業につきましては例外規定が設けられておりますけれども、容器包装廃棄物に占める中小企業の割合はどれくらいとお考えでしょうか。
#56
○政府委員(太田信一郎君) 本法案におきましては、小規模企業者に対する適用除外及びその他の中小企業者に対する三年間の適用の猶予措置が講じられておりますが、小規模企業者の分は大体一割強程度、一〇%強、それから中小企業者の利用する容器包装の量は大体三割程度と推定しております。
#57
○小野清子君 中小企業は日本全体の九七%くらいまでいっていますよね。そういう割合からすると、今の数字でよろしいんでしょうか。
#58
○政府委員(太田信一郎君) 先生の御質問を取り違えておりまして、小規模企業の数でいきますと大体百十万、それから義務者の全体が十九万でございますが、その中の三年間の義務猶予を受ける中小企業は大体九八%というふうに御理解いただければと思います。
#59
○小野清子君 九八%が猶予があるということは、なかなか先が遠いということもまた言えるのではないかと思います。
 中小企業と大企業をどのように見分けるんでしょうか、ごみを出す場合に。
#60
○政府委員(太田信一郎君) 本法案におきましては、個々の義務対象事業者の再商品化義務量、これは市町村が分別収集した容器包装廃棄物のうち事業者により再商品化されるべきものについて、義務者みずからが利用しまたは製造する容器包装が一般廃棄物となって排出された量に応じて個々の事業者がみずから算出するということでございますので、もちろん使用するなり利用する、製造する段階では中小企業、大企業という区別があるわけでございますが、一般家庭から出て収集されたものについてはそういう区別がございません。義務者がみずから全体の義務総量に占める自分の割合というのがわかりますから、その分について義務量として再商品化を実施していただくことになるということでございます。
#61
○小野清子君 家庭で分別をいたしますと、プラスチック製のものが結構なかさになるわけですね。そしてまた、先ほど申し上げましたように紙製のものもその次くらいに量が多いわけです。肝心かなめのこの二つが他の容器包装に比べまして五年以内ということで適用年月が三年おくれることになるわけですけれども、この点に関してはどうお考えでしょうか。
#62
○政府委員(太田信一郎君) プラスチックにつきましては、PETボトルについては施行から直ちに対象となりますが、その他プラスチックについては、油化の技術がまだ十分確立していないということで三年おくれる。また紙については、飲料用の紙容器については施行後原則対象となりますが、その他の紙箱等については、これは需要先、それから先ほど委員御指摘のように、既存の千五百万トンのいわゆる古紙のリサイクルシステム、そういうものにどういう影響が出てくるのかということもきちんと見きわめなくちゃいかぬということで三年おくらせるということになっておりますが、できる限り早く施行の対象とするべくいろいろと技術開発等をやっていきたいと考えております。
#63
○小野清子君 そうしますと、これらのリサイクルしにくいプラスチックや紙製品の容器がかえって多く使われるということになってしまって、いわゆる廃棄物問題は悪化するのではないかという考え方はいかがなものでしょうか。
#64
○政府委員(太田信一郎君) ただいま申しましたように、おくれると申しましても長くて三年と、必ず三年後には遅くとも適用されるということがはっきりしております。
 それから、容器を使う方あるいは容器をつくる方が、それまでガラスとか缶をつくっていた方、使っていた方が、プラスチックとか紙製品にその三年間だけのために例えば仮に設備投資をして移るかというと、そういうことはなかなか考えられないんじゃないかという気がしております。
 そういうことで、そういうような移行をする動きは生じないものと考えておりますものですから、廃棄物問題が御懸念のように悪化するということはないと考えております。
#65
○小野清子君 ここに新聞記事があるんですけれども、「「古紙のリサイクルシステムは危機的状況を迎えている。買値引き下げには慎重になってもらいたい」。リサイクル維持に懸命な通産省からの悲鳴にも似た要請だ」と、こういう記事があるんですけれども、私たち主婦にとっては、リサイクルというとまず紙なんですね。その紙がおくれるということに非常に疑問を感ずるんですけれども、これはいかがでしょうか。
#66
○政府委員(太田信一郎君) 先ほど申しましたように紙容器について、飲料用の紙容器は施行後直ちに対象とするわけでございますが、そのほかの紙箱、これは非常に紙の質が悪いということで、これを仮に直ちにリサイクルの対象とした場合に、再商品化の対象とした場合に、再商品化の具体的な需要先というのは必ずしもはっきりしていないこと、それからこれが入ってきたときに、今委員まさに御指摘の千五百万トンの現在動いているシステムにどれだけのマイナスの影響、恐らくそれだけ供給がふえるわけでございますからマイナスの影響が出てくるということは避け得ないわけでございますが、その辺をきちんと見きわめるためというふうに御理解いただければと思っております。
#67
○小野清子君 再商品化されるということの中には、やはり私どもそれぞれの家庭とそして事業者と、それぞれの場所場所の、自治体にしろ、意識の改革とそれから教育が非常に必要ではないかということをこの問題をいろいろ見させていただいて感じているところでございます。
 こうやって考えますと、いわゆる一番負担が多いのはだれなんだろうかという疑問を持つんですけれども、最後に三省庁、いかがでしょうか。
#68
○政府委員(太田信一郎君) 今回の法案によるシステムは、まさに消費者と市町村と事業者が三位一体というか、協力して初めてでき上がるものと。具体的には、消費者は分別排出をしていただく、市町村がこれを分別収集し、事業者が引き取って再商品化するというシステムでございます。
 この役割分担のもと、市町村にとっては分別収集の費用は増加いたしますが、焼却や最終処分に要する費用等が減少することから、全体の費用は、今後も現行の処理を続ける場合に比べ、例えば分別収集率が三〇%となる段階で約九百億円程度減少すると見込まれます。一方、義務対象事業者の再商品化に要する費用は、例えば分別収集率が三〇%となる段階で約一千百億円程度と試算されます。
 こういうような義務者の再商品化費用、これは市場メカニズムを通じて最終的には国民全体で負担していただくわけでございますが、いずれにしても、先ほど申し上げましたように、消費者と市町村と事業者がそれぞれきちんと役割を果たしていくことによって本システムが円滑に動いていくものと考えております。
#69
○小野清子君 今のお答えで結構でございます。
 ストックヤードの問題とかこういうものをやりますと、分別をして集めてきてそれをストックしてといいますと、東京のようにそれぞれの区が非常に人数的にもばらつきがあり、そしてまたそういう焼却炉を持てない、持ちにくい、これを住民のエゴだと言ってしまえばそうかもしれませんけれども、持ちにくい場が多々あるわけでございます。
 そういった意味におきましても、この問題は大いにその理解を深めていただかないと、ただ法律をつくったからすぐできるものでもない。そのような観点から、ぜひ細やかなる御指導と普及にお努めをいただきたいと最後にお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#70
○日下部禧代子君 日下部でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今回の法律は、従来のいわゆる廃棄物は要らない、したがって捨てるという考え方から、廃棄物も有用である、そしてリサイクルできる、リサイクルすべきであるというふうな発想とシステムの転換をしていく、その第一歩となる重要な法案だというふうに思うわけでございます。日本も環境を重視した資源循環型の廃棄物行政がいよいよ幕あけするというふうな期待をしているところでございます。
 それだけにこの法律が、現在、廃棄物行政で懸案になっております不法投棄やあるいは不適正処理による環境汚染を助長するようなことがあってはならないと思うわけでございます。したがいまして、この不法投棄等が絶対に行われないように法律で規制するとともに、実務の面からもそのようなことが起こらない、そういう体制を確保すべきだというふうに思います。そのような立場から質問を何点かさせていただきたいと存じます。
 現在、一般廃棄物というのは市町村の固有の事務として実施されているわけでございます。市町村が責任を持って処理している。そこで不法投棄等の不適正処理というものは防止されているというふうにも考えられるわけでございます。今回のシステムは、容積比で一般廃棄物の五割から六割を占める容器包装廃棄物について一定の基準で分別収集いたしますと、事業者が引き取り、再生利用する責任を持つ、そういう点では非常に画期的なことだというふうに存じております。
 一方、事業者で責任を持つということになりますと、たとえ指定法人を活用するといたしましても、対象となるものが無価値物である、つまりごみだということで生活の環境保全上、再商品化に万全を期する必要があるというふうに思うわけでございます。例えば豊島の例なんかがございます。いまだにそれは解決されていないわけでございます。
 指定法人が再商品化を行う場合の方法といたしましては、これまでの御答弁を伺っておりますと、指定法人が競争入札を行い、よりコストの安いところを選択しリサイクルシステム全体の負担の軽減を図るということでございますが、単にコストが安いということのみでは生活環境の保全を目的とするリサイクルシステムとしては万全とは言えないところもあるんじゃないかというふうに思うわけでございます。
 したがって、指定法人が委託するリサイクル業者に生活環境保全上どのような条件を課するかというふうなことにつきまして、厚生省にまず伺いたいと存じます。
#71
○政府委員(小林秀資君) お答えをいたします。
 本法案におきましては、指定法人は再商品化義務をリサイクル業者に委託する際には政令で定める基準に従わなければならないと第三十七条に規定をしているところでございます。この基準は、廃棄物処理法において市町村が一般廃棄物の処理を市町村以外のものに委託する際の基準と同等のものとすることを予定いたしております。
 具体的には、受託者が再商品化義務を履行するに足りる施設及び人員を有していることなどを予定しております。これによりまして、生活環境保全上支障が生じない施設を有していることが要件になるものであると考えております。
#72
○日下部禧代子君 この観点というのは重要なことだというふうに思います。ですから、ただいまも御説明いただきましたが、一定の条件に合致する既存のリサイクル業者を活用してさらにそれを育成していくということもぜひともお願いしておきたいと存じます。
 次に、今後新たに必要とされます再商品化施設等につきまして、立地する地域の住民が本当に安心できて、そしてただいま申し上げましたような生活環境の保全上万全の措置を講じられているということが非常に重要なことになってくると思うわけでございます。
 例えば、市町村の公共団体等が出資する第三セクターだとか既存の団体を活用していくということ、そのことが円滑な再商品化のために重要だというふうにも思うわけでございますが、そのような第三セクターなど既存のものの活用につきましてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、通産省のお考えを承りたいと存じます。
#73
○政府委員(太田信一郎君) 本法案で設立が予定されております指定法人は、本法案により再商品化義務を負う事業者の義務履行をかわって行う法人として民間の発意により設立されるものでございます。
 その指定法人がどのような団体を再商品化の委託先として活用していくかにつきましては、先ほど厚生省の方からも御答弁申し上げましたように、本法案第三十七条第二項の規定により、所要の施設、人員、財政的基礎を有するものであること、あるいは廃棄物処理法に基づく命令に違反してから五年以上を経過していること等の一定の基準に合致したものの中から競争入札により選定されるもので、生活環境保全にとって支障のないものが選定されるようになっております。
 具体的な選定につきましては、本法案を成立させていただいた後、指定法人により行われることとなりますが、基本的には地域の実情に精通し、能力があれば第三セクターなどの団体も活用されるのではないかと考えております。
#74
○日下部禧代子君 公的関与をした第三セクターの活用については今お答えがございましたけれども、どうぞよろしくお願いをしておきたいと存じます。
 次に、市町村と指定法人の関係についてお伺いしたいと思いますが、その前に小規模事業者についてお伺いしたいと存じます。
 容器あるいは包装廃棄物をリサイクルする義務を負う特定事業者のうちで、小規模事業者については免責されることになっております。この小規模事業者に該当する容器包装廃棄物の量というのは全体の何%ぐらいになるのでございましょうか、あるいはまた当分の間猶予される中小企業の数というのはどのくらいでございましょうか、通産省にお伺いいたします。
#75
○政府委員(太田信一郎君) 現在時点の試算によりますと、適用除外となる小規模企業者の数は約百十二万社、その使用する容器包装廃棄物の量は一割強程度でございます。それから、平成十二年三月三十一日まで適用期限が延長される中小企業者の数は約十九万社、その使用する容器包装廃棄物の量は三割強というふうに推定されます。
#76
○日下部禧代子君 小規模事業者の除外分というものにつきまして、分別収集したものは焼却、埋め立てというわけにもいかないので、結局指定法人に委託するということになるというふうに思うわけでございます。あるいはまた制度へのただ乗りといいますか、いわゆるフリーライダーが出るということも予想されると思うわけでございます。この場合にも、結局費用を持つのは市町村ということにならざるを得ないというふうに思うわけでございます。
 このように、指定法人が行う再商品化というのは特定事業者に委託するところが大半ではございますが、市町村も補完的にリサイクルを指定法人に委託するということになるわけです。したがって、指定法人の運営に当たっては市町村も参画できるというふうなことを考えなければならないというふうに思いますが、お金は出す、しかし口は出せないというふうなことにはならないように、この辺のところにつきまして通産省はどのようなお考えを持っていらっしゃいましょうか。
#77
○政府委員(太田信一郎君) 先ほども御答弁申し上げましたように、指定法人の基本的な性格は、本法案により義務を負う事業者の義務履行をかわって行う法人として民間の発意により設立されるものでございます。
 したがいまして、その運営に当たっては関係者の意見が十分反映される必要があるわけでございまして、例えば指定法人の中に評議員会が設けられ、市町村あるいは消費者、事業者の代表等が入ってその意見、ニーズを踏まえることが検討されるものと考えられるところでございます。
 また、義務対象事業者からの義務履行の受託、あるいは再商品化事業の委託のための入札情報の提供とか、あるいは再商品化事業者の応札の受け付け等を既存の団体の活用等により行い、地元事業者等の利便にきめ細かくこたえ得る体制とすることも必要だと考えております。
 指定法人の具体的な内容、体制につきましては、その基本的な性格、まさに民間の発意で設立されるということで、関係者間において法案を精査していただいた後、本格的に検討が行われることになると思いますが、先ほど申しましたように、具体的な中身については設立主体の民間が御決定されることになると思います。
#78
○日下部禧代子君 次に、商店街などのごみについてお伺いしてみたいと思うわけでございますが、市町村の清掃事業というのは、最近、事業系の一般廃棄物につきましては事業者に責任を持たせよう、そういう動きが非常に活発になっておりますが、町の商店街の廃棄物、ごみなどというのは、各家庭と同じように市町村が直営あるいは委託あるいはまた許可業者を使い収集を行っているケースが多いわけでございます。
 このような商店街などのごみというものを市町村が分別収集を行うといった場合に、一定の分別収集基準に合致すればその法律を見る限り特定事業者に再商品化義務が生じるものというふうに考えられるのでございますが、そのようにとらえてよろしゅうございましょうか厚生省に承ります。
#79
○政府委員(藤原正弘君) 事業活動に伴って排出される事業系一般廃棄物につきましては排出者たる事業者の責任により処理すべきものではございますが、このうち商店街から生ずる廃棄物につきましては家庭から排出される一般廃棄物と区別して取り扱うことが実態上困難であること、また事業者責任の原則をそのまま適用することは無理な面もあり、廃棄物処理法上は産業廃棄物とは別の扱いとされていることなどから、個々の市町村の判断により市町村が収集している場合もあるわけでございます。
 このように市町村により分別収集がされている場合には、事業系一般廃棄物でありましても本法案によるリサイクルシステムの対象となり、特定事業者に再商品化義務が生ずるということになるわけでございます。
#80
○日下部禧代子君 この法律というのは、生活環境の保全を確保しながらいわゆる循環型社会を目指す第一歩ということでは画期的だというふうに思うわけでございますが、この法律を本当に生かすというためにも、やはり私たち市民の生活の中で廃棄物となるものの総量というものを減らしていくということが非常に必要になるのではないかというふうに思うわけでございます。
 その点、私も含めまして非常に反省すべきところがいっぱいあるように思います。やっぱりきれいなラッピングが欲しいなというふうに思いますし、例えばヨーロッパなんかに参りまして、きちんとラッピングをしていないと何だか丁寧にされていないような気がしてしまうという、日本の社会の非常にこれはいい点でもございますけれども、そういう習慣になれ親しんでしまった自分自身を時々反省することがございます。
 いわゆる廃棄物の中の包装材の一般廃棄物に占める容積比を見ますと、可燃物の五〇%から六〇%にも達しているわけで、非常にこの辺のところは、私たちの日常の中で生活様式というものを変えていくそういう意識の革命みたいなものも必要じゃないかというふうに思うわけでございます。
 この三月でございますが、コペンハーゲンで開かれました社会開発サミットに政府代表の一人といたしまして出席させていただきましたけれども、そのとき泊まりましたコペンハーゲンのホテルにおきまして、バスルームで手を洗おうと思いました。そうしますと、台のところにアテンションというのがございまして、もしあなたがここでタオルを一枚余計に使うとすれば、それを洗濯する場合にその分洗剤を使わなければならない。そして、その洗剤が河川を汚染するんだというふうなことが書いてあるわけです、デンマーク語と英語でございましたけれども。それを読んでしまった以上、私手を洗ったので、ついまた新しいので手をふこうと思いましたけれども、今ふいたものでもう一遍ふこうというふうに、思わず自分自身の行動をそのような標示を見まして変えてしまったわけでございますが、日本の一流ホテルの中でそういうふうな標示を私はついぞ見たことがございません。
 そのようにヨーロッパの社会、特に北欧におきましては、毎日の生活の中で何とかしてリサイクル型、そして資源を大切にしていこう、そういう生活を市民の中に根づかせようとしている努力が何げないところにも見えているというふうに思って、私は反省も込めまして大変印象深い経験をしてまいったところでございます。
 そういう観点から見ますと、これからこの法律がきちんと軌道に乗ってその理念というものが市民の中に浸透していくためには、いろいろと我が国としてもなすべきことがあるのではないかというふうに思うわけでございます。また、この法律がきちんと根づくというためには、分別収集ということがスタートになるわけでございますが、自治体の中でこの分別収集を行っているのは先ほどのお答えにもございましたけれども四割程度でございます。
 この法律が施行されることによりまして自治体における分別収集がどのように促進されていくのかということと、それからまた市民の生活の仕方というふうなものにどのような影響をよい意味で与えていくのかというふうなことも含めまして、この法律の果たす役割ということにつきまして厚生省のお考えを承りたいというふうに思います。
#81
○政府委員(小林秀資君) まず、分別収集の進みぐあいについてでございますが、先生今お話しされましたように、全国の市町村のうち約四割が何らかの形で分別収集に御協力というんですか自主的にやっていただいておるわけでございます。厚生省の予測といたしましては、十年後ぐらいでほぼ六割の市町村が、四割から六割というと少なく感ずるんですが、その六割の市町村が今度法律で定めているすべての容器包装廃棄物について、今までのその四割やっているところは何らかですから、ガラスならガラス瓶しかやっていない場合も入っていますけれども、今度は六割の市町村が全品目について分別収集をしていただけるものと、こんなぐらいに予定をしておるということでございます。
 いずれにいたしましても、今回の法律は、国民の皆様にも市町村にも事業者にもそれぞれ責任を分担していただく法律でございますけれども、消費者の皆さんにもそういう意味では多大な御協力をお願いしなくちゃいけない、こう思っております。消費者の方には分別排出の徹底やリターナブル容器の積極的使用、それから買い物袋の持参など、容器包装の過剰使用の抑制による廃棄物の排出抑制、それからもう一つは再生品の積極的な使用などを果たしていただくことが大変大切ではないかと思っております。
 厚生省といたしましては、本法案の施行に際しまして消費者の果たす役割につきましては、政府広報を初め、消費者、事業者、行政が一体となって展開するごみ減量化推進国民会議の開催とか、それから廃棄物減量等推進員など地域ボランティアを通じた啓発活動、それから物を大切にする意識を高めるための市民参加型のリサイクルプラザ等の施設整備などによりまして、国民の減量化に向けた意識啓蒙に努めてまいりたい、このように思っております。
#82
○日下部禧代子君 それでは最後に、この循環型社会の形成に向けて今後どのようにお考えになっていらっしゃるのか厚生大臣そして通産大臣にお承りして私の質問を終わりたいと存じます。
#83
○国務大臣(井出正一君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、今回の法案は、最終処分場の問題を解決し国民の生活環境の保全等を図るために、一般廃棄物の多くを占める容器包装廃棄物について、消費者、市町村及び事業者の役割分担によりましてその減量化、リサイクルを進めようとするものでございます。廃棄物を単に燃やして埋める処理から循環型の処理への転換に向けて大きな一歩となるものと考えております。ただ、これで十分とは思っておりません。
 昨年十月の公共投資基本計画においても、廃棄物循環型のごみゼロ社会を目指すこととされております。そのためには、包装容器廃棄物以外の廃棄物についてもさまざまな取り組みが必要でございます。
 例えば、生ごみは堆肥とするようなコンポスト化、あるいは新聞、雑誌等の古紙は今世界でも日本は大変高い回収がされているわけでございますが、もしこれが廃棄物として排出されるようになってくる場合には、事業者と市町村の協力による新たなシステムの導入を検討する必要があるという報告書もいただいておりますから、これを踏まえた適切な処理も必要でございましょうし、電化製品等の粗大ごみにつきましても、廃棄物処理法に基づくところのいわゆる適正処理困難物の制度によって事業者の協力義務が定められております。当面はこの制度の有効な活用等が対応として考えられると思いますし、あるいは産業廃棄物もリサイクルは四割近く行われておるようでございますが、この方面での努力もより必要となってくると思います。
 いずれにいたしましても、包装容器廃棄物以外の廃棄物についても、その廃棄物の特性に応じた減量化、リサイクルの方策を進めていく必要があろうかと考えております。
#84
○政府委員(谷畑孝君) 日下部委員の質問にお答えをしたいわけでありますけれども、五年前だと思うんですけれども、私も初めて東京都の夢の島に勉強に一緒に行ったと記憶するんです。あのときはちょうどいわゆるバブルの一番強かったときでございましたし、現地の働いている人たちが、できましたら来るときは何も持たずに裸で来ていただいたら、帰るときはもう靴はさら品、服もさら品、背広もございます、帽子もございますと、そういう話でございました。また、その夢の島の処分地も非常に急ピッチで埋められていく中で、いわゆる投棄の場所が非常にもう狭められてしまっていると、そういう訴えでございました。
 そういう意味では、環境保全というのも今日非常に大きな世界的な課題になっておりますし、また日本の社会も資源がない中で輸入をし、それをつくって日本の今日の繁栄をもたらしておるわけでございますから、私ども、本法律に基づきまして可能なものはぜひリサイクルをしていく、こういう大きな第一歩になっていくのではないか、こう思っておるわけでございます。
 もう先生も御存じのように、容器包装は一般廃棄物の容積ベースで六割、重量ベースで二割と非常に大きなウエートを占めておるわけでございます。しかもまだ、技術の発達によりましてこれからリサイクルが非常に可能である、こういうことでございますから、この法律に基づいて分別収集をしっかりとして、またリサイクル業者の育成を通じてぜひこのリサイクルが可能な方向へとさらに進めていく、こういうことで通産省としても全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。
 他の廃棄物につきましては、今、井出厚生大臣がお話ししました。ほぼ同じことになろうかと思いますけれども、少しつけ足させていただきまして、ダブることにつきましては省かせていただきたいと思うわけであります。
 生ごみを含む可燃性の廃棄物、これは各市町村がごみ焼却場で焼却するわけですけれども、どうしても最後は焼却をするということであります。最近は売電法ができまして、それを電力として売ることも可能でありますし、最終的にはそういうところのエネルギーとしてさらにそれらを強化していくことによって最後まで廃棄物も利用できる、そういうふうになっていくのではないか、こう思います。
 本法案を初めとして、これらの諸施策を推進することによってリサイクルを総合的に促進していく所存であるということを申し上げまして、お答えとしておきたいと思います。
#85
○稲村稔夫君 農水委員の稲村稔夫でございます。
 社会党の持ち時間がかなり厳しい状況になってまいりましたので、私は少し質問の予定を、通告しておりましたものを何点かカットいたしましてお願いをしたいというふうに思っております。
 それから、農林水産省と関係省庁、今後この法律が成立をいたしましたら、また実施に当たってはいろんな隘路がいっぱいあると思いますので、そこはそれぞれ十分に連絡を密にしてぜひやっていただきたい。私は農水関係はいつでも聞ける立場でありますから、きょうはひとつ省略をさせていただきます。
 そこで、ちょっと事務的というか技術的なことから伺いますので、そこから政府側の御答弁をいただいて、最後に大臣のお考えを伺う、こういうことでいきたいと思いますので、しばらくは退屈かもしれませんけれども、ひとつよろしくお願いをいたします。
 そこで私は、分別収集の話がずっとされてきておりますけれども、この分別収集というのは、言うはやすく行うはなかなか難しい問題がいっぱいあるというふうに思います。特にその中でプラスチックの分別収集、これについては一体本当にできるんだろうかどうだろうか、どこまでやれるんだろうという心配をいたしております。お断りしておきますけれども、私もリサイクルということについては人後に落ちないで一生懸命推進をしなきゃならないという立場にいると思います。
 そこで、まず第一は、プラスチックというのはいろんな多種類のものがありますから、この多種類のものを全部ひっくるめて再生商品にしていかなければならぬということになりますと、今油化が考えられているようでありますけれども、油化だけではなかなか対応し切れないと思うんですが、油化以外のもので将来どのようなものに再生利用をお考えになっているのかということをお聞かせいただきたいと思います。
#86
○政府委員(齊藤眞人君) 家庭から出てまいりますプラスチックを、先生おっしゃいましたようにその品質ごとに分けるというのは非常に難しいだろうと私自身も思っております。ですから、今想定しておりますのは、PETボトルとその他のプラスチックに分けていただくというのを考えております。
 PETボトルにつきましては、繊維にするとかいろんなことが考えられて既に実行に移されております。
 今御質問の中心はその他のプラスチックになるわけでございますが、その他のプラスチックにつきましては、油化以外にとおっしゃったわけでございますけれども、私ども、中心的な再生の方法として、そういういろんなプラスチックが混入したようなものを処理できるということで油化というのを考えているわけでございます。
 そのほか今から逆有償から有償というか、逆有償でなくなるわけでございますから、いろんな方がいろんなアイデアでもってこの市場に参入されて商品化の新しい方法というのを考えられる方というのは出てこられるとは思いますが、とりあえず私どもが考えております中心的なやり方は油化でございます。
#87
○稲村稔夫君 油化は、確かにプラスチックにいたしましてもどんどん共通で取り組めるという、そういうものになります。しかし、量的なことを考えていきますと、油化ということだけではなかなか間に合わないんではないかという危惧が一面ではあります。さりとて、プラスチックは種類によって溶融温度から何からいろんな点で違いがあります。再生するためのエネルギーの消費量だって随分違ってきます。というようなことになってまいりますからなかなか難しい問題なんですけれども、しかしこれはやはり今後乗り越えていかなければならない大きな課題なのではないかというふうに思っております。
 ではありますけれども、いずれにしても物すごく多くの種類のプラスチックが家庭で使われているわけであります。そうすると、包装に使われるプラスチックというのは本当に形態がいろいろとあるわけですが、これを家庭でその他のプラスチックとして全部包含するとしても、その他のプラスチックになるのかどうかということの区別がつかない部分もまた中にはあります。
 例えば、プラスチックをしみ込ませたあるいは張り込んだ、挟み込んだパックであるとか、あるいはにじませたパックであるとかというようなものは紙なのかプラスチックなのかこういう区別もなかなかつかないというような問題もあります。そうすると、これを分別するときにこの辺のところは技術的にもいろいろと問題があるんじゃないかと思いますが、どういうふうにお考えになっておりますか。
#88
○政府委員(藤原正弘君) プラスチックの分別の仕方でございますが、先ほど通産省の齊藤局長からも答弁がありましたように、原則的にPETボトルは別に分ける、そしてその他のものは一括して出す、こういうふうな分別の仕方で出すわけでございます。
 なお、委員の御質問では、その他のプラスチックといってもその中にもいろいろな、コンポジットといいますかそういうふうな複合材でつくられたものがあって住民はなかなかわからないことがあるんじゃないかということでございます。
 その点につきましては、具体的に市町村が家庭のごみを分別する際の分別基準、排出基準というのを条例で定めることになっておるんですが、市町村がこういうものはプラスチックの方に出しなさい、これは紙の方に出しなさいというふうな基準を設けて住民に知らせていく、広報活動を通じて知らせていく、こういうふうなことになろうと思います。
 具体的に今、どういうものがわかりにくいかというイメージがちょっと私自身もわかりませんが、具体的には市町村が個々に住民に対してそういうふうな広報活動を十分にやっていくということで対応していくということになるんじゃないかと思っております。
#89
○稲村稔夫君 市町村に委託をそういう条例等で定めるというときにも、そこのところは、市町村の廃棄物収集事業としての困難さというのはまた別にいろいろと新たに出てくるわけであります。
 これらの点も十分にお考えをいただいているんだと思うわけでありますが、法律が一つできたからそれによって市町村の業務がふえていく、ふえたものに対しての手当てというのは、例えば施設をつくるために補助をするとか、あるいは交付税の中に見込むとかというような措置が結局一般的にされるわけであります。
 ただ、ちょっと触れておきたいと思いますのは、交付税の中にという場合はなかなかこれは面倒なのでありまして、交付税収入というのは決まっているわけでありますから、それは要するに同じどんぶりがある、その中に五日飯が入れてあるんです。今まで五種類の具が入っていたものを、今度はもう一種類ふやして六種類にふやして、どんぶりの大きさは同じなんですと、結果としてはそういうものなんだと思うんです。
 それだけに、私は具体的にどこをどう正せというふうにはもう言いません。どういうことをやってくれと言いませんけれども、少なくとも地方行政に余分なしわ寄せが行かないように、ということは、地方の時代などと言われて市町村にいろいろとものを任せるようになっていけばいくほど、その辺のところをきちっとしていかないとなかなか市町村自身が取り組みづらい、そういう問題になると思いますので、その辺十分に御理解をいただいた対応をしていただきたいと思います。
 そこで、リサイクルをする場合にもう一つ問題がありますのは、新しいもの、新品をつくるのに比べると工程はうんとふえるわけですね。例えば、収集からリサイクル工場そのものにしたって、エネルギーの使用量などというものも含めて、新しいものをつくるよりもいろいろな面でコスト高になっていくという側面を持っています。通産省からいただいた資料によりましても、コストの関係でいけば、埋め立てよりはどうしてもプラスチックのことでいけばずっと高くなる。しかし、埋立地がなくなったという市町村は、これはもう厳しい立場に立ったところは背に腹はかえられぬという形があるでしょうけれども、まだおれのところは余裕がありそうだというようなところはやっぱりどうしても後回しになる、そういう側面も持っている。
 それから、例えば油化したら、油化されたものは全体の中の三割くらいが原油と相当の油として活用されるということになります。言ってみれば、三割だけもとへ戻ったという形のものになりますね。倹約をされたということと同じことになります。しかし、使用する全体の総エネルギー量ということからいうと、試算をしてみると、これは本当にエネルギー量が減るのかどうかというようなことがやっぱり大きな問題にもなるんじゃないかと思います。
 そこで、もう時間がありませんから、私は大臣にお伺いをしたいのであります。
 問題は、リサイクルは進めなきゃならない、これだけのあれになったから進めなきゃならない、それはそのとおりです。やらなければなりません。しかし片一方で、さっきのゼロ運動と言っていますけれども、どんどん包装がふえればふえていくほど、幾らやったって切りがない、イタチごっこになっていきます。そうすると、やはりごみを排出させない、ごみを排出しないで済むようなそういう世の中の仕組みにしていかなきゃならない。先ほど指摘もありましたけれども、そのために、一般廃棄物に取り組まれる厚生省はどういう施策を具体的に展開しなきゃならぬとお考えになっておられますか。
 それから、これは私は一般廃棄物だけの問題じゃなくて、まさに産業廃棄物も積極的にそのことをやっていっていただかなきゃならないことなんだと思うんですが、これは通産大臣の立場でどういうふうに将来展望としてお考えになっているか、その点をお聞きして私は終わりたいと思います。
#90
○国務大臣(井出正一君) お答えをいたします。
 この法案は、ごみの減量化とリサイクルを進めるために、消費者、市町村及び事業者の三者が責任を分担して容器包装を減らせば経済的な利点が得られるよう仕組みを社会システムの中に組み込んでいくものでございまして、過剰包装等の不適切な容器包装の使用が抑制されるならばごみの減量化に著しく寄与できるものと考えるものでございます。
 また、この法案の第四条におきましては、事業者及び消費者の責務として、リターナブル容器の使用とか、あるいは容器包装の過剰な使用の抑制等の容器包装の使用の合理化により容器包装廃棄物の排出を抑制するよう努めるべきこととしております。さらに、主務大臣の策定する基本方針や市町村の分別収集計画におきまして、容器包装廃棄物の排出の抑制のための方策に関する事項も定めてあるところでございます。
 したがいまして、この法案は廃棄物の排出抑制を含めた減量化対策を飛躍的に進めることができるものと考えておりますが、これだけで決して十分だとは思っておりません。この包装容器廃棄物以外の廃棄物につきましてももちろんそれなりの手段を講じなくちゃなりませんし、さらに今先生御指摘のように、国民の皆さんがそういうようなものをできるだけ使わないとかあるいは出さないといった意味の御理解をしていただくための広報とかあるいは教育なんかもまた必要なものだと考えております。
#91
○政府委員(谷畑孝君) 稲村委員の御質問に答えたいと思います。
 今、厚生大臣もおっしゃったところでございますけれども、やはり本法案が通ることによりまして、とりわけ容器包装のリサイクルというものが消費者も義務づけられますし、関連業者も義務づけられますし、また市町村も義務づけられてくる。そういうことで、結局ごみというものはただではない、必ず商品そのものの中に転嫁をされていくわけですから、そういうものがひいては過剰包装等を含めてごみを大きく膨れ上げさせていくことに対する大きな批判の視点になってくるんではないか、そういうように思います。ぜひひとつ、この法案を通じてリサイクルがさらに進むことが非常に大事だと思います。
 また最後に、通産省といたしましては、産業廃棄物というものも非常に大事でございまして、現在この四割がリサイクルされておるわけでございますけれども、さらに今、ごく小規模の事業者も責任を持ってリサイクルができるように、この設備投資に対する支援だとか、あるいはまたさまざまな金融に対する支援だとかを通じてリサイクルがしやすいような、そういう環境も必要だということで全力投球をしてまいる所存でございます。
#92
○稲村稔夫君 終わります。
#93
○大渕絹子君 環境委員の立場から質問をさせていただきたいと思います。
 まず、環境庁長官にお伺いをいたします。
 昨年の十二月に宮下環境庁長官のもとでまとめられた環境基本計画にのっとりまして本法案が提出されたことに対しまして、環境庁長官のこの法案の評価、あるいは御自身の御感想をお聞かせいただきたいと思います。
#94
○国務大臣(宮下創平君) 御指摘のように、昨年の十二月に環境基本計画を策定させていただきました。その中で四つのキーワードを設けましたが、循環型の社会を形成するということが極めて重要であるということでキーワードの第一に掲げてございます。
 本法案は、包装容器廃棄物に限定はいたしておりますけれども、先ほど来御議論のありますように、かなり一般廃棄物の中でウエートの高いものでございまして、このリサイクルを法律によって明確にしていこうということは環境基本計画の趣旨に沿っているものでございまして、高く評価をいたしたい。そして、循環型の社会をさらに進めることに努力をしていきたいと思っております。
#95
○大渕絹子君 同じくこの環境基本計画の中で、「リサイクルにおける環境配慮」ということの中で、リサイクルの推進に当たって「環境に与える影響を把握し、リサイクルされた原材料を使用した製品等に含まれる可能性のある有害物質等に関する情報の把握を行い、必要な施策を検討する。」というふうになっておりますけれども、この法律案提出に当たってどのような施策の検討が行われたのかを環境庁にお尋ねいたします。
#96
○政府委員(石坂匡身君) お答え申し上げます。
 ただいま委員が御指摘になりましたような文章が環境基本計画にあるわけでございます。これは、ブロックとかタイルとかセメントの材料といたします下水汚泥でございますとか、あるいは土壌改良材、コンクリート骨材の原料となります鉱滓など、そういったものにつきましてリサイクルをされた製品の中に有害物質が含まれて環境汚染の原因となるおそれがあると、そういう問題を踏まえたものでございまして、環境庁はこの下水汚泥や鉱滓等につきまして、平成六年度から三カ年間の計画で、リサイクルの実態でございますとか環境への影響についての調査を行っております。リサイクルに関します環境保全上のガイドラインの策定を行うべく現在検討を行っておるところでございます。
 本法案の対象となっておりますのは包装廃棄物ということでございまして、この下水汚泥とか鉱滓というものとは異なりまして、リサイクルによる製品中に有害物質が含まれてそれが環境汚染の原因となるということは考えにくいと思うわけでございますが、ただ委員も御指摘になりましたように、この過程で、例えばガラス瓶の再資源化の過程で瓶やカレットの洗浄に用いる水質汚濁の問題というふうなことが生じるという場合には、その防止に努めるというふうなことは当然必要なことだろうと存じます。
 リサイクルの過程で環境汚染が生じないように万全の対策を講じることが必要であることは御指摘のとおりでございまして、水質汚濁防止法等関係法令の適切な運用を図っていくという考えでございます。
#97
○大渕絹子君 先ほど来から多くの質問者も国民への普及啓発の問題というのを多々取り上げておられるわけでございますけれども、この新制度がスタートをすれば、当然、家庭ではいろいろなごみ箱といいますか、今簡単に数えても六種類ぐらいのごみ箱が必要になるというふうに思われるわけですけれども、市民一人一人の理解と協力がなければとてもそのリサイクル社会は成り立っていかないというふうに思うわけでございます。
 政府は、あらゆる機会を通じてその広報に努めるべきでございますけれども、具体的にはどのようなことを考えておられるのかということをお聞きしたいわけです。
 先ほど来から何度もお話があるわけですけれども、私は、特に消費者に対して、消費をすればするほど消費者自身が委託料という形で負担が重なっていくんだという部分、こういうところをきちっと具体的にとらえて、わかるように広報していただかなければなかなか理解が得られないんじゃないかと思うんですけれども、そこらも含めて具体的な方法を教えていただきたい。
#98
○政府委員(小林秀資君) この法律を適正に運用するためには国民の皆さんの御協力が大変大切であるということは、先生のおっしゃられたとおりであります。
 先ほども御説明いたしましたように、消費者の皆さんには、分別収集の徹底だとか、それからリターナブル容器の積極的使用だとか、買い物袋を持参して買い物をされるとか、また容器包装の過剰使用の抑制による廃棄物の排出抑制をやっていただくとか、また再生品の利用をやっていただくとかということを国民の皆さんにも御期待を申し上げたいわけでございまして、政府としても広報につきましては、先ほどは広報の仕方等についてお話を申し上げましたが、その広報の中の精神としては今のような精神を十分盛り込んだ国民にわかりやすい広報に努めてまいりたい、このように思います。
#99
○大渕絹子君 大人だけでなくて子供たちに対する環境教育というのは大変重要な課題になってきているのではないかというふうに思うわけでございます。学習指導要領等も見させていただいたわけですけれども、環境教育は、生活科、社会科、理科、それから道徳などで数多く教えるようにということで扱われているわけですけれども、その各教科においてばらばらな取り組みがされていたのでは子供たちにとって本当に有効な教育につながっていくんだろうかという疑問が一つあるわけでございます。
 そういう中で、小学校低学年用、高学年用、中学生用とかという副読本、環境教育にかかわる副読本のようなものを使用して徹底的な環境教育をする時期にもう来ているのではないかと思いますけれども、文部省、見えておられたら御答弁いただきたいと思います。
#100
○説明員(石川明君) 御説明を申し上げます。
 今、先生お話しございましたように、環境問題、大変重要な課題でございまして、学校教育におきましても、小学校、中学校、高等学校を通じまして児童生徒の発達段階に応じて社会科や理科等の教科等を中心に指導しているところでございます。
 そして、文部省におきましては、学校における環境教育の推進を図るためということで、教師用の指導資料としまして中高等学校編あるいは小学校編をつくっておりますし、それをまた全国の学校等にも配付いたしております。そしてまた、現在はいろいろ具体的な実践例を掲載した事例編というものを作成しているところでございます。
 また、副読本につきましては、各都道府県等におきましてそれぞれの地域の実態等に応じて、例えば小学生ですと小学生向けのごみの処理に関する副読本ですとか、あるいは中学生向けの地域の水質問題など環境問題に関する副読本等を作成しておりまして、こうしたものを活用して各学校において環境教育に積極的に取り組んでいるというところが現状でございます。
#101
○大渕絹子君 この法律の施行によってリサイクルという問題が大変大きな問題になってくるわけでございますから、小さいときから包装材料等々についてそのリサイクルをするんだという観念が育っていくような教育にしていただきたいなというふうに思うわけでございます。
 御答弁がありましたように、各学校では非常に実践的な教育が取り入れられているということを私自身もわかっております。例えばこんな小冊子ですけれども、この中にも、小学校で取り組まれた毎日のごみの出し方、ごみの分別の仕方であるとか、あるいは生ごみによって土ができるんだということを何カ月もかけて、生ごみで土をつくるというような教科の中で、コンポストの中で生ごみから土に変わっていくという経過を子供たちに克明に観察させ、そしてできた土によってトマトやキュウリをつくって子供たちが味わうというような教育が行われているという報告を見まして非常に頼もしく思うわけでございますけれども、さらにこういうことが続けていけるように文部省にもそれから環境庁にもお願いをしておきたいというふうに思うわけでございます。
 それから、今度は通産省の方にお尋ねをするわけですけれども、本来、一般廃棄物は厚生省の管轄というふうに思っていたわけですけれども、この法律は通産省が責任を持って所管するということの中の意気込みを感ずるわけです。
 それはさておきまして、廃棄物の処理及び清掃に関する法律であるとか再生資源の利用の促進に関する法律、いわゆるごみの減量であるとかリサイクルを促進する予定でつくられた法律というのは過去にもあるわけでございますけれども、こういう法律の中でも現状はごみがもう処理できない状況、極めてもう大変な状況に追い込まれてきてしまったということを考え合わせるときに、この法律が施行されて果たして実効性の上がるリサイクルができる形というものが本当にできていくのかなというふうに私は今まだちょっと疑問に思っているわけです。
 それは先ほど来の答弁の中にもあったわけですけれども、再商品化をするのに缶を缶に戻すという発想ではないんですね。スチール缶は鉄筋棒にすればいい、そしてアルミ缶はアルミの第二地金にすればいい、そして紙はちょっと良質の紙からトイレットペーパーにすればいいというような発想であったならば、私は必ずこれは行き詰まるというふうに思うんですよ。なぜかといえば、缶として使われる需要があるからこそそれは素材としての必要性があるわけですね。
 このことは、缶から缶に戻すことは大変技術的に難しいということも昨日来の質疑等でちょっと聞いているわけですけれども、しかしそこのところは技術開発をしながら、やはりもとのものに戻していくという体制をどうとっていくかということが大変これは重要な課題になってくると思います。それでないと今までの法律のように、なかなか最終的に本当にきれいにリサイクルが繰り返していけるような状況にはならないというふうに思うわけでございますけれども、ここのところの決意をぜひお聞かせいただきたいというふうに思います。
#102
○政府委員(齊藤眞人君) 使われたものからさらに使われたものの原料にというリサイクルの仕方といいますのは、ある意味で理想的なわけでございます。
 ただ、物をつくる際にいろんなのがまじってきたり、さらに使われた後にまた異物というのが混入してきたりするわけでございます。私どもも、その廃棄物からとれます再生資源といいますのができるだけいわゆるグレードの高い原料になるというのが理想的でございます。そのための技術開発というのも鋭意やっております。ですから、もとからもとというんじゃなくて、ちょっとでもグレードを上げていきたいというのが共通の願いでございます。
#103
○大渕絹子君 ぜひそこのところをきちっとやらないと、再商品化のところで、集められた廃棄物が、廃棄物というか再生資源が、またごみになってしまうという状況が必ず起こってくるというふうに思いますので、ここはもう強くお願いをしておきたいと思います。
 また、今まで日本の歴史の中で、江戸時代、明治、大正と、リサイクルの回収業者、こういう業者の存在というのは非常に大きなものがあったわけでございますね、産業活性化の中で。しかし、日本が高度成長時代、経済成長時代を迎えるあたりからリサイクル業者が非常に衰退に追い込まれていったという現実があるわけでございますけれども、この衰退に追い込まれていった原因というのをどんなふうにとらえておられるのかお聞きしたいし、そしてリサイクル業者が成り立っていける、ビジネスとして再び復活できるような状況を迎えなければ決してリサイクルは完全なものとは言えない。
 今度の法律は、市町村が挟まって、そして一定程度の枠の中で、企業と市町村との枠の中でリサイクルをしていくという本当にちょっと簡略化されたリサイクルだと思います。そこに民間企業のリサイクル業者が加わった中で完全なリサイクル体制を整えていくという意味からも、リサイクル業者の経営がやっていけるような状況というものを構築していかなければならないのではないかというふうに思うわけですけれども、その原因と対策について、済みません、二十分で終わりですので、よろしくお願いいたします。
#104
○政府委員(太田信一郎君) 御質問のかつて民間に存在したいろいろな回収、くず鉄なりちり紙交換等のリサイクルシステムでございますが、鉄くずについては産業廃棄物関係の鉄くずを中心に分別回収等の取り組みも着実に進展しているということで、鉄くずのリサイクルシステムは円滑に機能をしているものと考えております。
 ただ、古紙の回収については、悩ましい話ですが、ボランティア中心の集団回収による古紙収集量の増加を原因とした古紙価格の低下等により、業としてのちり紙交換による古紙回収は一部の地域において低迷しておるということで、委員御指摘のように古紙回収業者を含めて大変重要な役割を果たしているということで、今までも金融税制上のいろんな措置を講じておりますが、今後とも引き続き努力してまいりたいと考えております。
#105
○大渕絹子君 ありがとうございました。
#106
○木暮山人君 平成会の木暮が質問をいたします。
 まず、廃棄物の減量化の問題についてです。今般のリサイクル法案によって、対象とされる容器と包装が廃棄物の中でどの程度の割合を占めているものか、その内訳はどのようなものか、まずお伺いさせていただきたいと思います。
#107
○政府委員(藤原正弘君) 一般廃棄物全体に占める容器及び包装廃棄物の割合は、平成六年末に厚生省で全国の五都市の廃棄物の組成を調査したところ、重量比で約二五%、容積比で約六〇%となっております。
 その内訳でございますが、重量ベースで見ますと、プラスチック容器包装が約四〇%、紙箱などが約三一%、ガラス瓶が約一八%、金属缶が約一〇%となっております。
#108
○木暮山人君 廃棄物の問題を抜本的に解決するためには、廃棄物の発生量を抑制することが第一であると思います。
 今般のリサイクル法案では容器と包装のリサイクルを促進することになっておりますが、廃棄物の排出を直接抑制するようにはなっておりません。排出された廃棄物のうち容器と包装についてはリサイクルを行うというものでありますが、この法案は廃棄物の排出を抑制する効果は乏しいのではありませんか。
 政府はこの制度で廃棄物が減量すると言っておりますが、そのメカニズムとどの程度減量できる見込みでおられるか、御説明をお願いしたいと思います。
#109
○国務大臣(井出正一君) お答えをいたします。
 この法案は、先ほど来申し上げておりますように、ごみの減量化とリサイクルを進めるために、消費者、市町村及び事業者の三者が責任を分担し、容器包装を減らせば経済的な利点が得られるよう、そういう仕組みを社会システムに組み込んでいくものでございまして、過剰包装等の不適切な容器包装の使用が抑制されるならばごみの減量化に著しく寄与することができると考えております。
 また、この法案の第四条におきましては、事業者及び消費者の責務として、リターナブル容器の使用、容器包装の過剰な使用の抑制等の容器包装の使用の合理化により容器包装廃棄物の排出を抑制するよう努めるべきこととしております。したがいまして、この法案は、今申し上げましたようなもろもろの方策によって廃棄物の排出抑制を含めた減量化対策を飛躍的に進めることができると考えるものでございます。
 このシステムの導入によりまして、現在の排出状況を前提としても、例えば分別収集率が九〇%の時点においては一般廃棄物の最終処分量が現在より約五五%減少するものと推計をしておるところでございます。
 さらに、本法案の効果として、事業所がこれまで利用してきた容器包装を見直し、あるいは過剰包装の抑制、よりリサイクルしやすい素材への転換等が図られるでありましょうから、減量効果はさらに大きなものになると考えておるところでございます。
#110
○木暮山人君 現在、商品の多くが外箱包装の中に中身を入れた容器を入れ販売しておりますが、この外箱化粧包装は買ってきた後は何の役にも立たないものであります。こういうものをいかに減らしていくか。現に外箱化粧包装のない容器だけのものが市場に出回るようになってきております。消費者の選択によって外箱のついてくる商品から容器だけの商品にシフトしていくことが望まれますが、そのためには、外箱つきの商品が容器のみの商品に比べて価格がはっきり割高になることが決め手になると思われます。
 そこで、政府にお尋ねしますが、このリサイクル法案が施行されると、外箱つきの商品の価格は容器だけの商品と比べて平均どのくらいの値段の差が生ずると思われるか、具体的にお示しいただきたいと思います。
#111
○政府委員(齊藤眞人君) 先生御指摘のように、廃棄物の減量化及び再生資源の十分な利用を図るためには、まず包装の簡易化、減量化によってごみを出さないようにするということは非常に重要なわけであります。
 このため本法案では、容器包装を利用または製造する事業者がその利用または製造する容器包装の量に応じまして再商品化義務を課されます。再商品化に要する費用を一たん負担いたすわけでございます。その負担は製品の価格の引き上げというようなことによりまして価格に転嫁されますとともに、同時に容器包装の減量化に努めるということになるわけでございます。
 しかしながら、容器包装が使用されます商品の種類といいますのは非常に多岐多様にわたりまして、商品の価格も幅広いものになっております。その容器包装の減量化とそれによりますコスト削減が商品価格のうちどの程度の割合を占めるかについては、ここで明確に申し上げるというのは非常に難しいわけでございます。
 いずれにいたしましても、本法律が施行されますと、容器包装を使用する再商品化費用というのは負担することになりますし、あわせて事業者に対しましては容器包装を減量化するということが期待されているわけでございます。そういうような費用の問題それから期待に対して事業者というのはこたえてくれるものだと思っております。
#112
○木暮山人君 現在、一般廃棄物の処理は市町村が原則として税金で行っております。私たち国民の生活は、廃棄物の収集だけでなく、水道、電気、ガスといった公共性の高いいろいろな事業によって支えられておりますが、水道を使えば水道料金を取られますし、電気やガスも使用に応じて料金を支払うのが原則です。どうして廃棄物の場合、収集は原則無料なのでしょうか。
 先日、衆議院の商工委員会が付した附帯決議の第一項に、「排出者負担の原則を常に重視しつつことありますが、政府はこれをどのように理解しておるのでしょうか。廃棄物の収集は何ゆえ無料なのかということとあわせてお答えをいただきたいと思います。
#113
○政府委員(藤原正弘君) ごみの処理についても水道事業だとか電気事業、ガス事業と同じように企業会計的なことでやったらどうか、またどうしてただなのか、こういう御質問でございますが、地方公共団体が行います水道事業だとか電気事業、ガス事業は、いずれもその企業的性格等にかんがみまして、地方公営企業法におきまして特別会計を設け、原則として料金収入により経営すべき地方公営企業として特段に規定された事業であります。最低限の衛生水準の確保のために公共サービスとして行わなければならない一般廃棄物処理と同様に論ずることは必ずしも適当でないというふうに考えます。
 一般廃棄物処理につきましては、三分の一を超える市町村におきまして処理手数料の徴収が行われているものの、租税が主たる財源となっております。これは、さきに述べましたように、地方公営企業と異なり最低限の衛生水準の確保のために公共サービスとして行わなければならないものであること、排出事業者が処理コストの全額を負担する産業廃棄物と異なりまして、日常生活から生ずるものであり、各排出者の排出量も小さく、また排出者によって排出量の差が少ないというふうなことから、各市町村におきましては一括して市町村の公共サービスとして処理することが適当と判断されたものと考えます。
 なお、このように一般廃棄物の処理を排出者たる住民に対する市町村の公共サービスとして行うことは排出者負担原則に基づいたものと理解しておるわけでございます。
#114
○木暮山人君 政府は、一般廃棄物の処理を市町村の固有事務と説明してきましたが、その根拠は何でありましょうか。また、いつから一般廃棄物の処理は市町村の固有事務とされてきたのでしょうか、お伺いしたいと思います。
#115
○政府委員(藤原正弘君) 一般廃棄物の処理が市町村の固有事務であることは、市町村の固有事務について例示しております地方自治法別表第二におきまして、「市町村が処理しなければならない事務」として廃棄物処理法の事務が規定されておるというところから明らかであると考えております。
 なお、厳密にいつから一般廃棄物の処理が市町村の固有事務と観念されるようになったかということにつきましては必ずしも明らかではないわけでありますが、住民に身近な事務は市町村で行うという考え方のもとに、廃棄物処理法の前身であります昭和二十九年に制定されました清掃法という法律がございますが、この清掃法におきましても市町村が行うべきものとされておりまして、従来から市町村の固有事務として考えられているものでございます。
#116
○木暮山人君 一般廃棄物の処理が市町村の固有事務とされた時期と現在では、廃棄物問題の深刻さと経済実態における位置づけが全く違うのではないでしょうか。この際、一般廃棄物の処理について市町村の固有事務とすること自体を見直す必要もあると思われますが、政府はそのようなお考えがあるでしょうか。
 また、現在の枠組みの中で一般廃棄物の総量を抑制しようとすれば、廃棄物の処理に当たって廃棄物を無料で収集するのではなく有料化を促進することが最も効果的であると思われますが、一般廃棄物処理の有料化についても政府の基本的な考え方と今後の取り組みをあわせてお尋ねしたいと思いますが、よろしくお願いします。
#117
○国務大臣(井出正一君) お答えします。
 近年の生活様式の多様化や消費者意識の変化等に伴い、一般廃棄物の排出量は年々増大する一方、一般廃棄物の最終処分場の容量の残余年数が著しく逼迫するとともに、新たな最終処分場の確保も困難な状況にありまして廃棄物問題は大変深刻な事態となっており、各市町村はその実情に応じてこの問題に大変苦しみながら全力を挙げて取り組んでいるところでございます。
 このように、一般廃棄物の処理は住民に極めて身近な事務でありまして、市町村で取り組むことが適切であり、これは近年の地方分権の流れにも沿うものであると考えております。したがいまして、国としてもこのような市町村の取り組みを積極的に支援してまいるつもりでありますし、それが妥当だと考えるものでございます。
 また、廃棄物処理の有料化についてでございますが、一般廃棄物の収集に際し手数料を徴収するか否か、また手数料を徴収するとしても、その額を幾らにするかは地方自治法や廃棄物処理法の規定に基づいて各市町村の条例によって定められるものとされておるところでございますが、各地での実施事例から従量制による手数料を徴収する場合は廃棄物の減量効果があると考えられるわけでございます。
 本法案におきましても、住民が分別排出を適正に行うことを促進するための方策の一つとして、包装容器以外の一般廃棄物について手数料を徴収する場合に、その排出量に応じた徴収の仕方を定めることを例示しているところでもございまして、各市町村において地域の実情に応じた適切な判断が行われるものと考えておるところであります。
#118
○木暮山人君 どうもありがとうございました。
 次に、市町村の分別収集は本当に促進されるかということについてちょっと質問させていただきます。
 このリサイクル法案のスキームでは、制度の入り口に市町村が行うべき分別収集があります。ところが、現在分別収集を行っている市町村は約四割にすぎないということであります。したがって、市町村が分別収集を行うことで初めて機能する構造になっているこの制度がうまくいくかどうかは、市町村の分別収集が進むかどうかにかかっていると言っても過言ではないわけであります。
 そこで、市町村の分別収集について、今後の見通しと市町村の分別収集に要する費用をどのぐらいと見積もっているかをお尋ねしてみたいと思います。
#119
○政府委員(藤原正弘君) 現在、瓶、缶など何らかの資源ごみを分別収集している市町村は全体の約四割でございますが、本法案が成立しますと分別収集した資源ごみが事業者によって再商品化されることとなることから、分別収集実施市町村は相当増加することが見込まれるわけでございます。
 具体的には、排出量の増大、焼却能力の低下、最終処分場の逼迫等、一般廃棄物処理をめぐる状況が極めて困難なものとなった市町村から順次新たに分別収集が行われることによりまして、おおむね十年後には全体の約六割以上の市町村がプラスチック、紙を含めましてすべての素材についてのいわば完全な分別収集を実施することとなるというふうに予想しておるわけでございます。
 また、今回の施策の実施に伴いまして市町村の収集費用は、例えば分別収集率が三〇%となる段階で約千二百億円になると見込んでおります。しかしながら全体の費用負担は、焼却や最終処分に要する費用等が減少いたしますので、今後、最終処分場の確保が一層困難になると仮定した場合で、これまでどおりの燃やして埋める処理を続ける場合に比べまして、差し引き約九百億円減少するというふうに見込んでおるところでございます。
#120
○木暮山人君 市町村において分別収集が行われないことにはこの法案の制度はそもそも機能しがたいし、また分別収集の広域化、全国化と分別手法の均質化が必要であるにもかかわらず、分別収集を行うかどうかについてはなぜ市町村の任意とされているのか。
 また、消費者がリサイクルを要する商品の価格を見てリサイクルすら必要としない商品を購入するようになるには、全国ベースで分別収集が行われ、リサイクルに要する費用が適正に商品価格に転嫁されることが望ましいことではないかと考えます。
 全国ベースでの廃棄物の分別収集は、リサイクルのためにのみとどまらず廃棄物減量のためにも欠かせないことだと考えますが、政府の御見解をお伺いしたいと思います。
#121
○政府委員(小林秀資君) お答えをいたします。
 一般廃棄物の処理は市町村の固有事務であることから、地方自治の本旨に照らせば、市町村に分別収集を義務づけ強制することは適当でないものと考えております。また、容器包装廃棄物を全量受け入れ再商品化することができなければ、高いコストと労力をかけて分別収集を行ってもストックヤードに保管しておく結果になってしまうわけでございます。これらの理由によりまして、市町村に分別収集を義務づけることは適当でないと考えております。
 しかしながら、現在かなりの市町村において最終処分場が逼迫している状況にあることにかんがみますと、多くの市町村において分別収集が行われるものと考えておりまして、厚生省としても分別収集の実施について積極的に指導と支援をしてまいりたい、このように思っております。
#122
○木暮山人君 市町村の分別収集については、その手法も全国で統一する方がリサイクルのしやすさということを考えると大切なポイントであると思われます。この点について政府の認識と、あわせて国の分別収集促進策と目標がもしございましたら、お伺いしたいと思います。
#123
○政府委員(小林秀資君) 第一に、本法案において、事業者に再商品化義務が生ずるには、市町村が分別収集計画に従って収集した容器包装廃棄物が一定の基準に従って分別されたもの、すなわち一定の基準に合致したものとなっていなければならないことに規定をされております。この基準は厚生省令によって定められることになっており、全国で統一されたものとなるわけでございます。
 第二に、厚生省としましては、市町村による分別収集の推進のため、分別収集に取り組もうとする市町村への計画の策定方法に関するマニュアルを作成するなど技術的な支援を行うとともに、従来から国庫補助を行っているリサイクルセンター、リサイクルプラザ、ストックヤードに対し、今後その重点的な整備を図っていくことといたしております。
 第三に、本法案が成立すると分別収集した資源ごみが事業者によって再商品化されることとなることから、分別収集実施市町村は相当増加することが見込まれるわけでございます。具体的には、おおむね十年後には全体の六割以上の市町村がプラスチック、紙を含めすべての素材について分別収集を実施することになると予想をいたしております。
#124
○木暮山人君 どうもありがとうございます。
 次に、再商品化の促進問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 事業者が負うべき再商品化の義務量についてお尋ねいたします。事業者の再商品化義務総量は、分別収集総量と前年度の繰越量の和か再商品化計画に定める再商品化見込み量のいずれか少ない量とされておりますが、この仕組みはどのような趣旨でこういうことになったのでしょうか。
 また、このような仕組みのもとでは、幾ら市町村が分別収集をしてきても、政府が決めた再商品化見込み量を上限としてリサイクルが事実上の制約を受けることになります。超える分については翌年度に繰り越すと説明されておりますが、事業者に再商品化義務量として市町村が分別収集してきた廃棄物の全量を義務づけるのはいつのことかわからなくなるおそれもあると思われますが、政府の見解をお伺いしたいと思います。
#125
○政府委員(太田信一郎君) お答えいたします。
 再商品化施設の面等で再商品化可能量に限りがある場合には、その量を超えて再商品化を求めてもその部分については現実に再商品化は不可能で、どこかで滞留するということになります。したがって、事業者に対する再商品化義務総量の上限は再商品化可能量であるというのが基本的な考え方でございます。こういう考え方に基づきまして、事業者の再商品化義務総量は、分別収集総量と前年度の繰越量の和と再商品化計画に定める再商品化見込み量とのいずれか少ない量としたということでございます。
 しかしながら、本法案におきましては、市町村が分別収集計画と分別基準に従って収集した容器包装廃棄物のうち再商品化可能量を上回り再商品化されなかったものであっても、義務対象者の義務履行の対象でない部分を除き後年度の再商品化義務量の算定に繰り入れられ、最終的には全量再商品化されます。
 なお、プラスチック製の容器包装の場合には再商品化施設の面で制約がございます。再商品化可能量の拡大を促進すべく財政金融上の措置を講ずるとともに、例えば現行の再生資源利用促進法等を積極的に活用して、再商品化可能量を拡大するべく努力していきたいと思っております。
#126
○木暮山人君 事業者に義務づける義務量の根拠となる再商品化見込み量は政府が定める再商品化計画によって決められることになっておりますが、政府はその手続と再商品化見込み量を定める際の考え方をあらかじめきちんと公表する必要があるのではないか。また、再商品化を積極的に推進し市町村の分別収集を制約することのないよう、政府の御答弁をお伺いしたいと思います。
#127
○政府委員(太田信一郎君) 本法案におきましては、市町村による分別収集と事業者による再商品化が相まって拡大することが基本的に重要なことだと考えております。このため、基本方針におきましても、分別収集量と再商品化量が調和しつつ、ともに拡大すべきことを基本的な方向として規定することとしております。
 具体的には、再商品化の見込み量は、その時点までのリサイクル量の推移を踏まえ、再商品化事業者、リサイクル事業者が必要に応じて再商品化されたものの利用事業者に対して実際の商品化施設の設置状況を含め直接ヒアリングを行い、これに経済成長率といったものを加味することにより、主務大臣が策定することとなります。
 再商品化計画を策定公表するに当たっては、こうした決定の手続及びそこに規定された再商品化見込み量の算出の考え方について、その概略をあわせ公表することを検討したいと思っております。
#128
○木暮山人君 終わりに、リサイクルの価格の問題について質問したいと思います。
 特定事業者が指定法人に再商品化義務の履行を委託する際の価格、また指定法人が再商品化事業者に再商品化事業を委託する際の価格について、どのような考え方に基づいてどのような方法で決めるのか。
 先ほど申し上げました指定法人を介して競争入札によって価格が決められる場合でも、再商品化コストが適正に委託料金に反映される必要があります。不当に安い価格設定が行われると、たとえ価格転嫁が行われたとしてもリサイクルを要する商品の価格に消費者の逆選好が働くほどの価格差が生じません。これではリサイクルを要する商品ばかりがマーケットにあふれることになり、肝心の廃棄物の減量につながりません。
 また、リサイクル価格が不当に安く抑えられると、自主回収のルートや特定事業者が直接再商品化事業者に委託する独自ルートを通じた再商品化事業が壊滅しないとも限りません。静脈産業の育成という観点からも、指定法人が行うリサイクル価格の設定については慎重な検討が必要であるとともに、商品市況の状況に応じた柔軟な対応が必要であると考えられます。指定法人のリサイクル価格のあり方について、政府の考え方を御説明願いたいと思います。
#129
○政府委員(太田信一郎君) 御指摘の指定法人が再商品化事業者に委託する際の価格でございますが、これは競争入札によって効率的なものに決定されるということでございます。
 具体的には、例えばブロック単位といった広域的な地域に存在するすべての紙箱あるいは飲料用PETボトルといったものごとに全国の再商品化事業者を対象として競争入札を行って、その結果決まるものでございます。この総額に場合によって指定法人の運営費の一部を加えたものを再商品化義務総量で割ることにより、再商品化の委託単価が算出されることになります。
 なお、指定法人の運営の効率性、公正性及び透明性については、入札方法、委託料金の算定方法を記載しました業務規定、それから委託料金単価そのものを記載しました事業計画等を主務大臣の認可に係らしめておりますということで透明性を確保しているところでございます。
 あわせて、後段に御指摘の不当に安い価格設定が行われるというところでございますが、そうした場合、指定法人自身の存続を脅かすことになるということもあり、加えて、先ほど申しました事業計画書あるいは業務規定を主務大臣の認可に係らしめるということも含め考えますと、そういう御懸念はないかと考えております。
#130
○木暮山人君 どうもありがとうございました。質問を終わります。
#131
○山崎順子君 平成会の山崎順子です。環境委員の立場からお伺いしたいと思っております。
 ちょっと友人の話を一つ紹介させていただきたいんですが、もう七、八年前のことになりますが、私の友人で母と子の一人親家庭の母親なんですけれども、小学校五年生の男の子が自転車を欲しがりました。そのときに、一人親家庭で余り経済的な余裕がなかったものですから、ビールの空き瓶一本五円とかそれを集めて貯金して、それで買ったらどうかということを母親が提案いたしました。
 その小学校五年生の男の子は、学校から帰ると、お母さんはたまたまビールの好きだった人ですが、でも自分の家のビール瓶だけでは全然たまらないものですから近所の家とかいろいろなところに声をかけて、とっておいてほしいということで、せっせと空き瓶を集めまして酒屋さんに持っていくということをやりました。二万円の自転車を買うのに一体何本集めたかといいますと、五円としますと四千本ですね。四千本の空き瓶を集めるのに随分の時間がかかって、ようやく自転車を買えたという話を聞いたことがございました。私も今、中学一年になる娘を持っておりますが、そのころ、ああ、うちの子がやっぱり自転車を欲しがったらそんなふうにしてみようかなと単純に考えたことがあるんですけれども。
 そのお母さんは、働いてお金をためることの大切さ、それから物を大事に使う、やはり自分で買いますと一生懸命その物を、自転車を修理する、磨いたり大事にすると思うんです。その大事に使うこと、それからビール瓶という空き瓶がまた資源として使えるということ、それから大勢の人の協力といういろんな形で子供にいい教育をなさったなと私は思ったんです。最近、そういう話を聞いたほかの友達が子供にそういうことをさせようと思うと、このごろは缶ビールを飲む人が多くなりまして、家庭でもなかなか空き瓶を集めることができなくなったと皆さん嘆いていらっしゃるんですけれども、そんな話がございます。
 まず、今回のリサイクル法案は歴史的に見れば画期的なものだと思います。資源浪費型社会から資源節約型社会へという転換点の一つになるものだと思うんですけれども、先ほども同僚議員が、市町村の分別収集を進めなければいけない、それが肝心だと質問なさっていましたが、その前にまた各家庭がしっかり分別をしてくれなければ、なかなか市町村もそういう体制をとれないと思うのでございます。
 今回のリサイクル法案、かなり急な形で今国会に上がってまいりました。もちろん、最終処分場の残余容量が少ないとかいろんな問題が逼迫しておりますけれども、このたびのリサイクル法案がもし通った段階で、各家庭の消費者、生活者の人たちにこれをどのように認識、周知徹底し、そしてまた協力してもらうという一般家庭のごみを減らすための方策、対処の方法といったものを厚生省で、大臣の方で考えていらっしゃるのか、また環境庁としてもお考えなのか。御両者からお答えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#132
○国務大臣(井出正一君) お答えをいたします。
 私も、十年ほど前まで地元におりまして、PTAの役員をやりまして、ビール瓶やお酒の瓶を子供たちと一緒に回収して学校のいろんな必要な用具を整える資金の一部にしたことを、今お聞きしながら思い出しておったところであります。
 さて、今度の法案でございますが、委員、随分急いで提出したような御印象のようでございますが、背景には大変今ごみ問題が深刻な状況にあることは既に御承知のことと思います。したがいまして、実はこの法律案、およそ二年間にわたりまして業界団体、あるいは地方の公共団体、消費者団体、労働組合の代表者、学識経験者、マスコミ関係者等に御参加、御議論をいただいた上で取りまとめました。産業構造審議会廃棄物処理・再資源化部会の意見答申とかあるいは生活環境審議会の答申及び同審議会の専門委員会報告書、また広範な各方面の意見を踏まえて、昨年の十二月に策定された環境基本計画に基づいて作成されたものでございます。この間、市民団体主催の意見交換会や業界団体の勉強会などあらゆる機会を利用して議論を行ってきたものでございまして、国民的な議論のもとで取りまとめられたものと自負しております。
 実は昨年の秋とことしの春、主要五大新聞の社説がこぞって、大変大事な時期で今がチャンスだ、何をやっておるんだというように随分ハッパをかけられたことも事実でございました。おかげさまで、現在御審議をいただいている段階になったわけでございますが、おっしゃるように国民の皆さんの理解がなくちゃこれは実効が上がらないわけでございます。
 そこで、厚生省といたしましては、広く消費者、事業者を対象として、政府広報による法案の趣旨、内容等の紹介、また消費者、事業者、行政が一体となって展開をするごみ減量化推進国民会議というのがございますから、これを有効に開催していただいたり、あるいは全国に廃棄物減量等推進員という地域ボランティアの皆さんがたくさんいらっしゃいますが、これらの皆さんを通じた啓発普及活動をしていくことによりまして国民の皆さんに理解を深めていただいて、本法の円滑な施行に向けて協力が得られるよう努力していきたいと思っているところであります。
#133
○国務大臣(宮下創平君) 今回の法律は、特に廃棄物の処理場がなくなったというような事情もございますけれども、私どもとしては循環型の経済社会システムをつくることが地球環境保持の上からも非常に必要であるという視点に立ちまして、これは環境基本計画に示されている方針でございますが、そういった問題意識をやはり国民各界各層の方々に持っていただくことが基本だと思うんです。
 それで、そのために広報活動あるいはいろいろのイベント等を通じまして、我々人類の生存基盤である地球を保全するためにこういうリサイクル活動が必要なんだということを、環境庁としては大乗的な高い立場からも国民の理解を求めていかないと、単にコストの問題とかなんとかというだけではなかなかこれがうまく成功しないんじゃないかと思います。
 そして同時に、環境教育もきちっとして、今お話しのように環境教育というのは子供のころから、非常に感性の強い時代からこういった問題についての認識を深めていくべきだと思っています。
#134
○山崎順子君 井出さんがおっしゃったように、平成二年の生活環境審議会答申から始まってというのは存じていましたが、どうも国民的議論になっていないんじゃないかなというところで急いでというような言葉が出たんですけれども、ごみの問題というのはやっぱり抽象論でやっていては全然だめで、本当に生の身近な具体的な問題だと思うんですね。
 それで、先ほどの子供たちとの話でもあるんですけれども、家庭で出るごみといいますのは、野菜を入れているビニールの網ですとか、アイスクリームやハムのさまざまなラップですとか、これは燃やしてもいいごみなのか、それから燃えたときに有毒ガスが出るんじゃないだろうかとか、どういうふうに区分けをしていいのかが全然わからないんですね。みんな環境を汚染しないように一生懸命考えてはいるんだけれども、それをどのように協力していいのかわからないのが実情ではないかと思うんです。
 例えば、今回のリサイクル法案などを周知徹底させるためにはどういった具体的な指導なりなさるのかなというときに、一つ一つの製品に、今回の法案などは触れていませんけれども、この包装ごみは燃やしてもいいんですよとか、これは燃やしても有毒ガスが出ませんよとか、何かそういった安全性がわかるようなマークでもついていれば随分私たち出す側も区別しやすいし、また変な物は買わなくなるということがわかると思うんですが、そういった具体案などは、例えば製品をつくる側の指導をなさっている通産省の方では考えていらっしゃるんでしょうか。
#135
○政府委員(真島一男君) ただいまのお話の、分別収集を実のあるものにするために商品に表示するというのはどうかというようなことは大変必要なことだと思っております。このシステムがうまく動くためには、分別収集というものと再商品化というものがうまく相まってだんだんと大きくなっていくということだと思っておりますが、その際に今のようなことが大きな役割を果たすと思っております。
 それで、この法案の成立した暁におきましては、分別収集されるべき容器包装であることの表示を行ういうこと、あるいは分離等が容易なラベル、例えばビールのラベル等をそういうふうにつくりかえていくとか、あるいはPETボトルのキャップを簡単な構造にするとか、材質も同じものにするとか、そういうことを製造とか販売業者に義務づけるということを検討したいと思って現在進めているところでございます。
#136
○山崎順子君 ぜひお願いしたいと思っております。
 では、環境庁長官にお聞きしたいんですけれども、今回のリサイクル法案でいろいろ再使用とか再商品化とかがございますけれども、例えば再使用というと何かいかにももうすべていいように思いますけれども、決してただいいとは限らないということはもうよく御存じだと思うんです。例えば、リターナブル瓶を洗う工場が遠隔地にありますと、その重いものを輸送するのに大変なガソリンを消費しなければなりません。そうしますと、排気ガスとかCO2、NOxなどがまだ大量に排出されますし、そういったことで再商品化やリターナブルということが決して環境にいいとは限らないケースもたくさんあると思うんですが、環境への負荷を減らすという点で、今回のこの法案にどのように環境庁の方では環境アセスメントのような形でかかわっていらしたのかという点が一つ。
 それから、今後、出されたごみを少なくするという観点ではなくて、先ほどから何度もそういった議論がされているとは思いますけれども、まず過剰な包装を減らすとか、それから使い捨て製品の製造販売などを自粛するとか、製品の長寿命化を図るとか、こういったことは環境基本計画でもちろん決められておりますから、製品アセスメントのような形とかライフサイクルアセスメントというような形が大事なのではないか。これをきちんと見守ってアセスメントをしていくのは環境庁の仕事ではないかと考えるんですけれども、今後の対策などをお聞かせいただければと思います。
#137
○国務大臣(宮下創平君) 何点かについて御指摘がございました。
 一つは、この法案づくりで環境庁がどのようなイニシアチブをとってやったかということでありますが、これは今さら繰り返すまでもございませんが、環境基本計画で、廃棄物の発生抑制とか再利用とかあるいはリサイクルそれから廃棄物の適正な処理というようなことを明記しております。特に容器包装廃棄物につきましては、廃棄物の減量を図って環境への負荷を低減するために、市町村が分別収集し、事業者が引き取り、再生利用を行う新しいシステムの導入を検討し、必要な措置を講ずるということが明記されておりまして、まさにそのものずばりの包装容器の今度の改正でございます。法案づくりの方向づけを行ったものと私どもは思っております。
 それから、関係各省に対しても協力要請をいたしまして、原則としてすべての容器廃棄物を対象とすべきであるとか、あるいは施行時期を可能な限り同じくしてもらいたいとか、費用負担は公平にやる必要があるとかあるいは再商品化の普及等もやるということで、所管大臣としても基本方針の策定に関与させていただくことにいたしました。
 それから、この法案はやはり環境への負荷の低減ということが今御指摘のように大変重要です。今、委員の方は輸送費とかいろいろなことを具体的に言われましたけれども、例えばエネルギー消費について見ますと、新しい資源から製品をつくるよりも、こうした再生されたスクラップからつくった方が極めて少ないという実験データも出ております。例えば鉄鋼でありますと、エネルギーが六四%くらい節約になるんですね。それからアルミですと、ほとんど電気等を使いますから九七%節約になる。つまり三%でできるということですね。紙でも七六%節約できるというようなことがございます。そうした意味で、総体としてコストがどうなるかというのは地域的な条件、あるいは再商品化の過程の条件等によって異なると存じますけれども、とにかく環境負荷を少なくするということが第一の目的でなければなりません。
 それからまた、ガラス瓶等の再資源化の過程で、例えば瓶やカレットの洗浄に水質汚濁が生ずるような可能性は否定できないと思うんです。そういう場合は水質汚濁防止法等の関係法令の適切な運用でこれもウォッチしていかなければならない、こう思っています。
 それから、第三点のライフサイクルアセスメントについての御言及でございますが、LCA、ライフサイクルアセスメントという手法は、製品の原料採取から製造、流通、消費あるいは廃棄に至る各段階における数量的な把握を通じ、また総合的に把握して環境保全に取り組んでいくという手法でございまして、理論的には私は大変すばらしいものだと思いますが、世界でも研究がなされておりますし日本でもされておりますが、まだ実用化の段階になっておりません。手法の開発とデータベースの集積等が必要でございまして、私どもとしてはこれに精力的に取り組んでいきたい、こう思っておるところでございます。
#138
○山崎順子君 時間ですので終わります。どうもありがとうございました。
#139
○西山登紀子君 厚生委員をしております西山でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず最初に、通産大臣にお伺いをいたします。
 本法は、俗にリサイクル法というふうに呼ばれておりますように、まさに法律の題名どおり再商品化を促進するというものでございます。対象は容器包装廃棄物に限られておりますが、再利用化が促進されるようになるということ、この点は私も評価をしているところでございます。それと同時に、ごみ問題で一番肝心なのはごみの発生そのものを抑える、減量に力を注ぐこと、このことが最も基本的な課題だと考えているわけです。
 今の日本を見てみますと、ぽい捨て禁止というようなステッカーがあちこちに張られるというような状況で、ごみがはんらんしているわけです。消費者ニーズなどの名目でジュースのPETボトルだとか缶ビールなどの使い捨て容器、それからフィルムつきカメラなどの使い捨て商品、デパートの過剰包装などがふえまして、我が国の経済はいわば浪費の構造になっている、こういうことではないかと思います。この浪費の構造は非常にむだが多くて改める必要があるというふうに思うわけです。
 私もたまにデパートなんかで買い物をして帰ってまいりますと、狭い部屋の中が包装物でいっぱいになりまして本当にため息が出てくる、果たしてこれが消費者のニーズなのかなというふうな思いもするわけでございます。このままでは大量生産、大量消費、そして部分リサイクルということにとどまって、問題の根本的な解決にはならないのではないかと大変危惧されるところでございます。
 現に諸外国では、デンマークやスウェーデンなどでは使い捨てボトルは禁止、プラスチックの飲料容器はデンマーク、スウェーデンでは課税の対象となっている、発生そのものを抑制する、そういう段階になっているわけです。ですから、発生の抑制にどう接近をしていくかその検討が必要な段階になっているのではないかというふうに思っています。
 そこで、大臣にお伺いいたしますけれども、我が国のごみの対策は発生の抑制、こういう発想を持つべきときに来ているのではないかと思うんですけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#140
○政府委員(真島一男君) 容器包装についての今回の法律でございますから、まずそのことだけの御説明を一応させていただきます。
 容器包装が廃棄物となって排出されないで減量化とかリサイクルの拡大が進むというためには、その製造段階から工夫努力ということが重要なことは先生御指摘のとおりで、同じ認識でございます。
 本法案におきましては、市町村が分別収集した容器包装の排出物について中身業者や容器メーカーに再商品の義務を課するということを行うものでございます。そして、こういうことを行うことによってこれらの事業者がみずから使用または製造した容器包装の量を減らさなくちゃいけないというふうに認識し、またリサイクルしやすい容器包装の使用または製造に努めることを意図するという仕組みをここで考えたものでございます。
 また、この法案では、事業者及び消費者の責務として、リターナブル容器の使用、容器包装の過剰な使用の抑制等の容器包装の使用の合理化によって容器包装廃棄物の排出を抑制するという旨の規定も置いているところでございます。
 さらに、本法案では、現在、再生資源利用促進法というものがございますけれども、これをうまく活用して、容器包装物を製造する容器メーカー等に対して再商品化が容易な容器包装物等の開発、提供、さらには販売事業者に対しましては再商品化の容易な包装容器を利用した製品を販売しなさいというような義務を課するということになっておりまして、こうした義務を課するべく現在検討を進めているところでございます。
 こういうことによって本法案が成立することは、容器包装の製造段階から廃棄物としての排出の抑制が図られるということを意図して立法されたものでございます。今、北欧の例をお引きになって大変示唆に富むお話をいただきましたが、現在の段階としてはこれをまずやりたいというのが政府の基本的な態度でございます。御理解賜りたいと思います。
#141
○西山登紀子君 ごみの発生抑制と減量化、リサイクルという点では、やはり企業の責任は大きいというふうに思うわけです。
 ごみ問題への国民の関心が高まってまいりました一九九〇年、平成二年十二月に生活環境審議会が答申を出しております。その答申は「今後の廃棄物対策の在り方について」というものですけれども、「オフィスから排出される紙くずや建設業に係る紙くず、木くずなどについては、産業廃棄物とする方向で検討する必要があると思われる。」「これらについては回収や処理コストの負担を排出事業者自身に求める必要がある。」、こういう答申を出しているわけでございます。その後、企業活動に支障がある等の理由からこの問題は放置されてきているわけですけれども、私は今も重要な指摘だというふうに考えております。
 実際、一九九三年度の東京都の清掃局が収集したごみの量は四百四十万トン、そのうち九十六万トン、実に二一・八%がオフィスから出すOA用紙を初めとする企業ごみでございます。この企業ごみがそのまま最終処分場に持ち込まれているわけです。これでは処理場が逼迫してくるのは当たり前です。これを企業の責任で処理、ひいては減量、リサイクルされるようになれば随分変わっていくのではないかと思います。京都市を初め東京都や千葉県の自治体などでは、清掃条例の中で事業所に削減計画を出させる、一定量以上のごみについては有料とする従量制の導入など、不十分ながら企業ごみの減量と処分の責任を企業に持たせようと自治体ではいろいろ苦労をしているわけです。
 そこで、厚生大臣にお伺いいたしますけれども、答申から既に五年がたちました。これらの取り組み、自治体任せとせずに一定量以上のOA用紙、さらにスーパーやデパート、ファストフード等の出すプラスチックごみなどの企業ごみについては産業廃棄物に指定をして企業の責任で処分させていく、このことを今改めて検討し直すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#142
○国務大臣(井出正一君) 事業系一般廃棄物につきましては、平成三年の廃棄物処理法の改正におきまして、事業者処理責任の原則に立って多量に排出する事業者について市町村が減量計画の作成等を指示できることとするとともに、その手数料の徴収に関する規定を整備したところでありまして、今後ともこれらの規定に基づき事業系一般廃棄物の減量化や適正な処理を図ってまいりたいと考えております。
 今、委員御指摘の平成二年十二月の生原審の答申には確かにそう書いてございます。しかし、事業系一般廃棄物を産業廃棄物とすることにつきましては、事業系一般廃棄物が既に一般廃棄物としての処理ルートに乗って整備がなされており、現行の処理体制の急激な変更はかえって混乱を招くおそれがあること、また紙ごみ等の処理はそれほど難しい部類には入っておらないこと等の理由から、この事業系一般廃棄物を産業廃棄物とすることにつきましては慎重な対応が必要であると考えております。
#143
○西山登紀子君 先ほども御紹介をいたしましたように、企業ごみが二一・八%、これはほぼどこの自治体でも同じような率ではないかと思うんですけれども、私はこういう答申の指摘している点は非常に重要だということを重ねて申し上げたいと思います。
 次の質問に移ります。
 本法案のリサイクルの実効を上げるためには、分別収集がいかにうまく軌道に乗るかが私はかぎだというふうに思っております。現在、いわゆる分別収集を行っている自治体は四一%、それぞれが大変な苦労をしておられるわけです。
 私は、地元京都の宇治市で、現場で働く方々からもお話を伺ってまいりましたけれども、分別収集を行うようになってから二十年近くの実績のある自治体です。今は、燃えるごみが週に二回、燃えないごみが週に一回、空き瓶、空き缶が月二回を初めといたしまして、牛乳パック、古紙、乾電池、粗大ごみ、このように分別回収をしています。このようになるまでには分別収集について四百以上の町内会、自治会を回って説明をする、場合によっては二度、三度と足を運ぶ、また住民アンケートをとって、燃えるゴミの収集を週一回から今は二回ですけれども、ふやして、住民の要求を実現していく中で住民の協力も得られるようになり、ごみの減量が進んでいるというわけです。大変な御苦労をしているというふうに実感をいたしました。
 このような教訓からも、この制度が機能するためには分別排出への住民の理解と協力がかぎでございます。そのためにはどのような手だてが必要か、住民参加、協力をどのように求めていかれるのかお伺いをいたします。
#144
○政府委員(小林秀資君) 新たなリサイクルシステムを動かすためには消費者側の御協力というのが欠かせないということは先ほどから答弁しているとおりでございます。
 既に分別収集を実施していらっしゃる多数の市町村、今先生がお挙げになられたのもその一つでございますが、そういう市町村におきましては、ごみの減量化、リサイクルに向けた消費者の意識も大変高く、分別排出などにつきましても積極的な協力が得られるものと承知をいたしておりまして、今後、分別収集が全国の市町村に普及していく場合においても、消費者、住民の理解と協力が得られるものと思っております。
 いずれにいたしましても、本法案の施行に際しましては、消費者、市町村、事業者の三者の役割分担という法律の趣旨から、消費者の果たすべき役割について、政府広報を初め、消費者と事業者、行政が一体となって展開するごみ減量化推進国民会議の開催、それから廃棄物減量等推進員などの地域ボランティアを通じた啓発活動などにより、国民のごみ減量化に向けた意識啓発に努めてまいりたいと思っております。
#145
○西山登紀子君 分別収集を促進していくためには、住民の協力と同時に関係職員の確保が非常に需要な課題となります。現実には清掃職員は減らされてきているわけでございますが、本法案の第五条第一項「国の責務」として、「国は、容器包装廃棄物の分別収集、分別基準適合物の再商品化等を促進するために必要な資金の確保その他の措置を講ずるよう努めなければならない。」としているわけです。
 今後、地方自治体として整備していかなければならないことは非常に多くなるわけですが、一つは、容器包装廃棄物の保管場所やリサイクルセンターなどの施設の整備についての支援だとか、あるいは分別収集による収集回数の増加などに伴う職員を確保する場合の交付税措置をするなど、国として支援をしていくことが必要だと思うんですけれども、どのような御支援を考えておられるかお答えいただきたいと思います。
#146
○政府委員(藤原正弘君) 分別リサイクルを進める上で市町村が整備する必要のある施設として、リサイクルセンターとかストックヤードとかこういう施設がございますが、こういうものは不可欠な施設でありますので、今後、厚生省といたしましては、廃棄物の循環型処理への転換に向けて市町村が分別収集を行うために必要なこういう施設につきまして国庫補助をもちまして重点的に支援していきたい、このように考えております。
 なお、委員御質問の職員の問題でございますが、これは地方交付税の中でどういうふうに措置されるかということがございますのですが、今回の制度を踏まえまして、地方債、交付税のさらなる措置につきましては市町村の意見も踏まえまして自治省とも十分相談してまいりたい、このように考えております。
#147
○西山登紀子君 よろしくお願いをいたします。
 次に、いろいろ議論のありました本法案の第三十四条についてお伺いをいたします。
 私はこの条文を読んでみまして非常にびっくりいたしました。結局のところ、この三十四条のようなことになりますと、本法の構図というのは、消費者が分別をする、そして自治体が集める、事業者は三つのルートがあるわけですけれども、リサイクル義務を指定法人に委託をしてその費用は支払うわけですけれども、それを価格に転嫁しこれを国民に負担させる、これを国が広報等を通じて国民に周知、理解と協力を得るようにする、簡単に構図化しますとこういうことではないかと思うんですが、どうですか。
#148
○政府委員(太田信一郎君) 本法律案による目的、廃棄物の減量と資源の有効利用によるメリット、便益は国民全体が享受するものでございます。
 したがって、本法律案は、義務対象事業者に再商品化の義務を担わせることによりその費用を一たん内部化しようとするものであり、再商品化に要する費用は一時的にこれら事業者により負担されることになりますが、先ほど申しましたように国民全体が便益を享受するということで、市場メカニズムを通じ最終的には国民全体が負担すべきものであります。
 本法律案の三十四条の規定は、国がこの法律の趣旨及び内容を周知することを定めたものでございます。
#149
○西山登紀子君 最後に、大臣にお伺いしたいわけですけれども、この三十四条はどう考えても、結局のところ国民と分別収集を行う自治体だけが苦労をするということになるんじゃないか。大企業には容器包装廃棄物の発生の抑制の歯どめは求めておりませんし、再商品化に要する費用を商品に価格転嫁することに国がお墨つきを与えてPRまでしてあげるというようなことになりますと、これでは事業者はどんな責任を果たすのかというふうにも思えるわけでございます。
 家庭ごみの分別とか町内に分別して出すという場合、多くは女性がかかわっているわけですけれども、最近では男性も多く参加しておられるわけですね。朝六時から当番に出るという大変な労力もございます。こういう苦労を国民はしているわけですね。
 そして、国民の意識はどうかと見ますと、厚生省の平成六年保健福祉動向調査の概況というのがあるんですが、その結果を見てみますと、製品がごみになった際に要する費用というのは製造者や販売者が負担すべきだと思うというのが五七・二%でありまして、思わないというのが一六%でございます。また、製品の製造者や販売者がその負担した費用を製品価格に上乗せするということについてどう思うかと聞いたパーセンテージは、工夫をして価格を上げない努力をするというのが七八・三%、価格が上がっても仕方がないというのが一九・四%と大変少ないわけです。国民の意識はこのようになっているわけです。ですから、この条文は国民の意識とも大変乖離しているんじゃないかというふうに思います。
 そこで、大臣にお伺いいたしますが、我が党はこのような条文は削除すべきだと考えております。安易な値上げはさせない、ましてや便乗値上げは許してはいけないというふうに思うわけですけれども、大臣の御決意をお伺いいたしまして、質問を終わりたいと思います。
#150
○国務大臣(井出正一君) 本法案によりまして、再商品化義務を負うことになる事業者はそれだけ負担をするわけでございますから、過剰な容器包装の使用の抑制等、企業の自助努力によるコストダウンを図ることが十分期待されるわけであります。
 また、再商品化費用の転嫁は市場メカニズムを通して行われるものであり、国としては、再商品化費用が円滑に転嫁し得る環境を整備していくことは必要だと考えておりますが、委員御心配のような便乗値上げ等、事業者が不当な利益を得ることとならないよう注意してまいる必要は十分ある、こう考えております。
#151
○委員長(久世公堯君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#152
○委員長(久世公堯君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。
 これにて散会いたします。
   午後四時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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