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1995/03/16 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 外務委員会 第5号
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1995/03/16 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 外務委員会 第5号

#1
第132回国会 外務委員会 第5号
平成七年三月十六日(木曜日)
   午前十時三分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         田村 秀昭君
    理 事
                大木  浩君
                野間  赳君
                矢田部 理君
                猪木 寛至君
    委 員
                笠原 潤一君
                成瀬 守重君
                野沢 太三君
                矢野 哲朗君
                大渕 絹子君
                大脇 雅子君
                松前 達郎君
                石井 一二君
                黒柳  明君
                武田邦太郎君
                立木  洋君
                椎名 素夫君
   国務大臣
       外 務 大 臣  河野 洋平君
   政府委員
       外務大臣官房長  池田  維君
       外務大臣官房外
       務参事官     谷内正太郎君
       外務大臣官房領
       事移住部長    畠中  篤君
       外務省総合外交
       政策局長     柳井 俊二君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     高野幸二郎君
       外務省総合外交
       政策局軍備管
       理・科学審議官  林   暘君
       外務省アジア局
       長        川島  裕君
       外務省北米局長  時野谷 敦君
       外務省欧亜局長  野村 一成君
       外務省経済局長  原口 幸市君
       外務省経済協力
       局長       平林  博君
       外務省条約局長  折田 正樹君
   事務局員
       常任委員会専門
       員        大島 弘輔君
   説明員
       大蔵省国際金融
       局開発政策課長  八木  健君
       厚生省社会・援
       護局援護企画課
       長        北場  勉君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の
 保存及び管理に関する条約の締結について承認
 を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
○在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務
 する外務公務員の給与に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(田村秀昭君) ただいまから外務委員会を開会いたします。
 中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の保存及び管理に関する条約の締結について承認を求めるの件、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、以上二案件を便宜一括して議題とし、これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○笠原潤一君 自民党の笠原潤一であります。
 まず、先般河野外務大臣から御提案ございました、今、委員長がお述べになった在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案でありますが、全面的にこれはもう賛意を表するわけであります。もともとこれはパラオに大使館を設けて大使を任命するというお話でありますから、非常に時宜を得たことだと思って、喜んでおります。
 なかんずく、パラオにつきましては、御承知のように、長い間、日本とのかかわり合いが非常に多いわけでありまして、私の友人のお父さんもパラオの司政官もやっておりましたし、第一次世界大戦の後、委任統治になって以来、パラオとのかかわりは非常に強いわけです。特に我々の少年時代、冒険ダン音を夢見でみんな南方諸島へ行ったんですが、そういう点ではパラオとかコロールとかトラックとか、さらにそういうところは私どもの少年時代の夢を膨らませてくれたいわゆるはるか南海の島です。また、我が国の出身でナカムラ大統領が御就任と、非常にすばらしいことでありますから、当然のことだと思っています。
 我々は、夜、カラオケヘ行きますと「さらばラバウル」というのは必ず歌うんですが、これは「さらばラバウル」というよりも「さらばサイパン」だったと思うんです。これは現地のサイパンの皆さんもそう言うんですけれども、サイパン島は御承知のように第二次世界大戦の最後に大変悲惨な島になってしまいました。したがって、私ども、最近のサイパンのあの状況を見るにつけ、大変うれしく思っています。
 特に、タポチョには前に私も入って何度か遺骨収集に行きましたし、サイパン、テニアンにまつわるいろんな悲惨な出来事、もう五十年たちまして往時のあれをしのぶべくもありませんけれども、しかし今なおたくさんの遺骨も残留しているということで、随分遺族の皆さんもおいでになるし、また戦友会の皆さんもいらっしゃるし、それ以上に日本人の観光客も非常に多い、こういうことであります。
 先般、私も「平和の鐘」をつくってまいりまして、総額一億円くらいで南漢堂という有名なお寺につくりまして、そこに安置してきました。そのときに、びっくりしたんですけれども、先般から問題になっています東京協和信組の高橋某さんがあのバイアットホテルをお買いになって、私どももそこに泊まったんですけれども、まさかこのホテルが日本人の例の高橋さんが買収されたとはつゆだに想像しなかったんです。
 それはさておきまして、今現在あれだけたくさんの観光客も行かれます。それから、かつては何十万という人がここのサトウキビの畑で働いておりました。そういうことを思い合わせますと、サイパンと我々というのは無縁でもありませんし、非常に関係が深いわけです。今現にこのミクロネシアは信託統治ですが、いずれこれは独立するでしょう、もうその準備にかかっておりますから。
 ここへ今、我が国としては、たまたまグアムのアガナにある総領事館の事務所がそこにあるということでありまして、先般も事務所長さんにお世話になりましたが、これだけたくさんの人と、またこれだけの関係があるということですから、将来、領事館を設けてもいいのじゃないかということであります。非常に漁業資源も豊富ですし、近いし、いろんな意味で非常に前途有為なところでもあります。
 そういう点でいえば、私は、日本にとってもそういう公館を設けることが将来にとって非常にいいと思いますので、その点、大臣にひとつ所見をお伺いしたいと思います。
#4
○政府委員(時野谷敦君) ただいま先生お話しのサイパンでございますけれども、私ども外務省としては、予算あるいは定員のいろいろな制約がある、こういうことでございますが、外交実施体制を可能な限り強化すべきと、こういうことで各地の政治的・経済的重要性あるいは在留邦人の数、そういうものを見つつ、緊要性というものを判断しまして総領事館の設置ということを進めてきているところでございます。
 お話しのサイパンでございますが、私どもは、そういう状況でございますのでいろいろな制約もある、こういうことなものでございますから、当面は地理的に近接しておりますグアムの総領事館館員による出張駐在ということで当面所要の目的は達し得るのではないかというふうに考えているわけでございますが、御指摘のようなもろもろの事情がある、こういうことでございますので、今後の諸状況の推移を見きわめつつ、将来的に課題として検討させていただきたいというふうに思っております。
#5
○笠原潤一君 どうもありがとうございました。将来的に考えていただくということでありますので、大変うれしく思っています。
 現地の島民の皆さんは、プロシャパニーズじゃありませんが、日本に対して大変な親近感、特にミクロネシアの場合、サイパン、テニアンの場合、委任統治時代、日本の統治がよかったものですから、特に随分たくさん学校をつくったものですから、今でも私どもが参りますと、僕はサイパン工学校の出身だといって胸を張って堂々と言ってくれる人がおりまして、そういう点で非常にうれしく思っています。そういう点でいえば非常に親近感も強いし、親目的でもあるということで、それをお願いしたいと思っています。
 それから次は、KEDOの問題です。
 御承知のように、去る十日、ニューヨークでこのKEDOに関しまして我が国の署名が行われたところでありますが、北東アジアの地域と、これと相関連して北朝鮮の核の保有のいろんな疑惑の問題、たくさんございました。しかし、結果的には米朝が御承知のように合意いたしまして、それを支援しなきゃならぬということになってKEDOが設立されると、こういうことであります。
 内容につきましては私があえて申し上げる必要もありませんが、今回訪朝団も行かれるという状況であります。したがって、その訪朝団、金丸さんのときの三党合意の問題もいろいろありますし、もうこれは大変なことだろうと思います。これからこれが三党になるのか四党になるのかそれはわかりませんけれども、今、訪朝団も二応御延期の状況でありますのできれば四党までになってこれをやっていただくのが一番いいと思います。
 問題はKEDOでありますが、この問題は軽水炉の支援でありまして、「朝鮮時報」その他をいつも送ってこられますからよく見ておりますが、結果的にはこの韓国型の軽水炉を供与するということについて北朝鮮側は非常に抵抗というか、非常に不満の意を表しております。この辺の問題につきまして、大臣にひとつ御所見を伺いたいと思います。
 それからもう一つは、この軽水炉支援においてはアメリカの議会がこれは承認しなきゃなりませんが、問題は、どうもアメリカ側は米朝合意をしておきながら、結果的には支援の大半を我が国にほとんどしわ寄せしてくるのじゃないかと。言うなれば米朝の問題、それは確かに北東アジアの脅威ということからいえば我が国がそれを負担するのもやむを得ないとは思いますけれども、何か最近の報道その他を見ておりますと、どうもほとんど我が国が肩がわりするということでありますし、同時にまた、この訪朝団につきましても、韓国が非常に反応をいつも示しておられます。その辺の問題もあります。
 そこら辺の経緯とかこれからの推移といいますか、それに対して大臣、どういうふうにお考えになっておるのか、ひとつお伺いをしたいと思います。
#6
○政府委員(川島裕君) まず、最近の経緯、事実関係等について御説明いたしたいと思います。
 軽水炉供与に関しましては、これから北朝鮮とKEDOの間で供給取り決めという契約のようなものをつくる必要があるわけでございます。そして、この供給取り決めを米朝合意ができました日から六カ月以内に締結するように最善の努力を行うということになっておりまして、四月二十一日がそういう意味でこの取り決めの時期的な努力目標というふうになっているわけでございます。
 そこで、既に北朝鮮との間でそういう供給取り決めの内容についてやりとりが行われておりますけれども、その過程で最大の問題と今なりつつありますのが韓国型の軽水炉か否かという先生御質問の点でございます。これにつきまして、今月七日の朝鮮中央通信は、北朝鮮外交部スポークスマンが、北朝鮮に提供される軽水炉についての協定が韓国型を主張する米国のために期限内に調印されないこととなるとしても、北朝鮮には韓国型軽水炉を拒否する以外いかなる他の選択もなくしかるべき決定を行い、行動をとるだろうと述べるとともに、軽水炉提供に関する協定が四月二十一日までに調印されるか否かは米朝合意の命運を決定するキーポイントであると述べたと報じておる次第でございます。要するに、韓国型軽水炉では受け入れられないという姿勢でございます。
 そういう姿勢ではございますけれども、しかし私どもとしては、この問題については、韓国は軽水炉プロジェクトにおいて中心的な役割を果たす用意があるとしておる唯一の国でありますので、韓国型の炉を提供するということが唯一可能なオプションであるというふうに考えておるわけでございます。そういう考え方を踏まえまして、先般立ち上がりましたKEDOの設立協定におきましても韓国型の炉の供与ということが明記されている次第でございます。我が国といたしましては、北朝鮮側が韓国型の炉の供与が本件プロジェクトにおいて唯一可能なオプションであるということを理解して、この軽水炉の型の問題について前向きに対処することを大変強く期待しているところでございます。
 それから、米議会におけるやりとり、法案に関連しまして米側の負担について触れられましたので、ちょっとこれも事実関係を申し上げますと、確かに米の上院におきまして国防歳出法案の修正案という形で米朝合意の履行のための拠出については米議会の個別の承認を義務づける、こういう法案が提出されているようでございますけれども、今の時点においてその修正案が含まれた国防歳出法、全体として米議会において可決されたというふうには承知しておりません。まだそこまで至っていないということのようでございます。
 いずれにいたしましても、それでは我が国としてこの軽水炉プロジェクトについて行く行くどういうふうな財政負担、役割を果たすかということでございますけれども、これは今後、プロジェクトの全体像というものがもう少し詰めを進める時点ではっきりしてくると思いますので、その段階で財政貢献の対応あるいはやり方、具体的な資金のスキームと申しますかその辺について検討していく、あくまで全体像を見きわめながら検討していくというのが現状のところでございます。
#7
○笠原潤一君 経緯その他について今お話を聞きましたが、実は軽水炉については韓国型について異常なほど反対をしているわけです。したがって、北朝鮮の側は一体何を意図されるのか。米朝合意で確かに例の問題は解決したということで」ういうことになったわけですけれども、どうも裏に何かあるのじゃないだろうか、今なお北朝鮮の側にはそれに対する相当な何か意図しているものがあるのではないかということがどうも想像されるわけです。
 そこで、財政負担の方の問題、上院の個別承認の問題、これはアメリカの問題ですからこれからどうなるかわかりませんけれども、財政負担も、これも考えてみますと、今の状況でいけばちょうどホストネーション・サポートみたいなもので、我が国がそれをほとんど負担しなきゃならないような形になっていってしまうのじゃないか。さらにPKOの問題も絡んでくるでしょう、米国の考え方は。
 それはそれとして、今度訪朝団がお行きになりまして、どなたとお会いになるか、金正日さんとお会いになるのか、それともだれにお会いになるのか、それはわかりませんけれども、会えないかもわかりません。どうも会えないという話もあるんですが。そこで本当に実務的な話が訪朝団の代表と向こうの間でこのKEDOについて相当突っ込んだやりとりがなされなきゃいかぬと思うし、それが行われなかったら、これはまた意味がないと私は思うんですよ。
 そこで大臣、訪朝団は自民党の渡辺先生が団長というお話でありますが、そこら辺のことについては、これはまだ非常に微妙な話ですから私ども今お聞きしても大臣としては確たることはお答えにくいと思うんですが、そこら辺のニュアンスといいますか、そこら辺のところをひとつお伺いをしたいと思うんです。
#8
○国務大臣(河野洋平君) この軽水炉プロジェクトについて北朝鮮と交渉をするのは、まさにKEDO自身が交渉するということになると思いますね。言ってみれば、米朝関係で交渉をするということと、それからKEDO自身が交渉するということがありますが、いよいよKEDOが設立をされた今、本来はKEDOが北朝鮮とこの軽水炉プロジェクトについては交渉をするということになるのであって、それを日本の訪朝団が行って軽水炉プロジェクトについて交渉をするという立場にはないと思います。それが一つです。
 それからもう一つ、今お話しの訪朝団でございますが、これは政党レベルの話でございます。御承知のとおり、国交がない国でございますから政府が何かをするということは非常に困難でございまして、かつて我々の先輩が日中関係で大変苦労をなさったときにも、正規の国交がないという場合には政党同士あるいは政治家個人の資格でこの二国間関係をつなぐ、あるいは道を開く、あるいは環境を整備する、そういう努力を、大変な苦労をなさったということを我々も聞いて知っております。
 現在の日朝関係もまた正常化されておりませんし、また正常化のための交渉のテーブルにも着かないという今状況でございますから、これは政府が云々ということではなくて、党レベルで政治家がその道を切り開くための環境の整備をするという状況なのだろうという、そういう理解を私はいたしております。目下のところ極めて流動的な状況の中で与党三党間でお打ち合わせが進められているというふうに聞いておりますので、そのお打ち合わせが調うのを私どもとして見守っているという状況でございます。
 ただしかし、KEDOの関連で私どもとして申し上げておきたいと思いますことは、韓国型軽水炉をこの軽水炉プロジェクトとしては我々は使う、韓国型軽水炉によってこの軽水炉プロジェクトは実施をするということをアメリカ、韓国とともに我々も確認をして、そして今回つくりましたKEDOという国際コンソーシアムの目的の中にこれは韓国型軽水炉を使うんだよということも明記してKEDOというものを設立しているわけでございまして、私どももそれ以外のオプションはないというふうに考えているわけでございます。
 したがって、KEDO設立の趣旨 これはまさに米朝合意を導き出す経過におきましても、アメリカは韓国、日本と密接な連絡をとりつつやっていたわけでございまして、こうした方向で考えて交渉が進んでいたというふうに私ども理解をいたしておりますので、この方向でぜひ北側の理解を求めるそういう作業、これは作業というのは直接北と南ということではなくて末日韓の、あるいはさらにKEDOに参加をしたカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、こういった国々も含めてKEDOは一体となって韓国型軽水炉をもってこのプロジェクトを実施する、そういう確認された形をきちんとつくっていかなければならないというふうに思っているわけでございます。
#9
○笠原潤一君 大臣の御答弁はそうだろうと思います。しかし、考えてみますと、訪朝団が赴かれる最大の理由というのは、御承知のように日朝間には国交がありません。そして、金丸訪朝日のときの合意は、その後、いろいろの紆余曲折を経てこのような状況になっていることは御承知のとおりです。
 問題は、今、日本も韓国もアメリカも韓国型の軽水炉でなきゃ結局これはもう支援できないわけですから、その点でこの訪朝団の意味というのは、政府間が行えない問題をお互いの暗黙というかお互いのネゴシエーションの中というか話し合いの中でうまくそういう交渉のテーブルに着かせるような形にするのもある意味では大変重要なことだと私は思っています。どうも米韓の中には、日本政府は大臣のお話のとおりですが、ちょっとそこら辺のところはどうもすっきりしないなと。
 かつて金丸さんの訪朝のときとは随分また時点も違っているしということで大変問題であるし、今なおかたくなに北朝鮮は拒否をしているわけですから、それを解きほぐす絶好のチャンスであろうと私は思っています。それはもう非常に時間もかかるし、いろんなこともあろうと思いますが、これも早くやらないと大変なことになりますので、私は訪朝団が早期に赴かれることを大変期待していますけれども、これは政党間のことですから大臣にこれを申し上げても意味が何というかちょっと違うんですが、そういう点で非常に今危惧をしているわけです。そういう点を含めながら、KEDOの将来に対して大変な危惧をしていることをまず私も表明しておくということであります。
 それから、最近の米国内のことですが、御承知のように円高ですね。このような円高になってまいりまして、今八十八円九十七銭ですか、もう史上最高値をつけて、また八十九円台。これはきのうの予算委員会でも申しましたけれども、相場というのは行き過ぎがあって、あるいはひょっとしたら八十五円をのぞくようなことになってしまうのじゃないかというような気がいたしてなりません。
 したがって、今、日本の国会も大変な時期ですけれども、大蔵大臣はG7を招集してもらうのはもちろん大切なことだけれども、特に二国間の問題で、アメリカも新聞論調その他を見ても、いや、アメリカのドルはこれでいいのであると。アメリカは史上空前の、一年有余も前から非常に景気は上昇しておりまして、失業率はどんどん下がってくる。九%、一〇%近かったのがもう既に五%台ということであります。
 さらには、いわゆる競争力の面においても、かつて日本とアメリカというのは、いわゆる国際競争力の面においてははるかにアメリカが劣勢にあったわけですけれども、今や競争力においても日本を凌駕し出した。国内の景気は非常にいい。特に製造業は格段にいい。アメリカの三大自動車産業は特に調子がよ過ぎて、アメリカの自動車産業の首脳は、かつての日本に学べじゃありません、最近は日本の自動車産業もアメリカの経営ノウハウに学ぶべきであるなんというふうなことをおっしゃっておるぐらいですから、非常に意気軒高たるものがあるんです。ミそこで、けさもカンターさんが、これは総務庁がおやりになっている行財政改革の中で 特に規制緩和の問題で我が方が五カ年計画を示したところ、非常に不満である、こうおっしゃっておる。さらに、この月内には日米の自動車分野の交渉を何とかやって我が方の主張どおりへ持っていきたいと、こうおっしゃっておるんだけれども、アメリカの自動車産業も非常に好調でありまして、なおかつ自動車の分野で、特に部品のことについては相当厳しくおっしゃっている。カンターさんしかり、またモンデールさんも最近新聞で幾度となくこのことをおっしゃっている。どうもこのアメリカと日米間の関係というのはどういうことなのかなと。
 詰まるところ、これは私の邪推かもわかりませんが、大統領選挙をにらんで、クリントンさんは今は非常に人気が悪いものだから、どうも来年の選挙に向かって硬軟両様の形で日米間のことをやれば何とかポイントが稼げるのじゃないかというような考えなきにしもあらずだと私は想像しています。最近のルービン財務長官にしても、それから例の連邦準備制度理事会議長さんの御発言にしても、一応ドル安に対して懸念を持っていらっしゃるけれども、なおかつそう積極的なことをやっていない。
 さらに、ドル安の最大の原因は中南米、特にブラジルとかそういうところが非常に悪いということですし、もちろんメキシコのペソも非常に問題が多いということで、ドルと他の通貨との形からいえば非常にドルは安定している。ただ、円ドルバランスだけが非常に我々が考ればおかしいだけであって、彼らにとってみれば非常にいいということでありまして、そういう点でいえば、対カナダ・ドルとの関係も今のアメリカのドルは非常に優位に立っている。
 こういうことでありますので、そこら辺の米国の考え方、日米間の考え方というものに対して大臣ひとつ所見を伺わせていただければいいし、またアメリカの経済については経済局長さんいらっしゃるんですが、非常に調子がいいわけでありまして、そこら辺のことでそんなに我が方にとってぎすぎすするようなことはないはずですけれども、どうもそついう点でちょっとおかしいなと思うんですが、その点もお聞かせをいただければありがたいと、こう思っています。
#10
○政府委員(原口幸市君) 大臣がお答えになる前に、一つ先生が御指摘になった点でお話ししたいと思います。
 たしかけさのテレビでアメリカのカンター通商代表が日本のこの前の中間公表について不満であるということを述べたという報道がございました。それから他方、先生おっしゃるように、確かに米国の経済状況は非常にいいわけでございます。そういう状況のもとでなぜこういうコメントが出てくるのかというお話でございます。
 私ども、実は規制緩和の中間公表をあえて行ったのは、今やっている努力というものを内外に公開して、できるだけ透明な形で内容を充実していきたいという希望があったわけでございます。したがって、コメントそのものは、外国だけでなく国内からも今後出てくると思います。それで、そのコメント自体はアメリカの景気状況いかんとは必ずしも連動して考える必要はないと思っております。たとえアメリカの景気がよくても、アメリカからあるいはその他の人からなされるコメントが妥当なものであれば それは我々として虚心坦懐に聞いて、少しでも日本の国民生活を向上していくために、三月の末に予定されている五カ年計画の内容を充実させるために使っていきたいと、そのように考えております。
#11
○国務大臣(河野洋平君) 日米関係をいつも御心配いただいて大変ありがとうございます。
 私は、ことしは五十周年という節目の年でもありますし、それから御指摘のようにどうも大統領選挙が早々と始まるという時期でもあるということから、やはりことし一年のアメリカの動向というものを我々は相当注意深く見ていなければいけない年でもあるし、それはただ単に見ているだけではなくて、我々がやれることがあればやった方がいいと思っておりまして、新年早々の日米首脳会談などもまさにそういう意味があったと思うんです。
 この首脳会談は、もう御承知のとおり、いろいろな評価がありますけれども、今私が前段申し上げたような意味において私は非常によかったと。つまり、日米両国の首脳が非常に忌憚のない話をして、そしてクリントンさんも日米関係の重要性というものを非常に強く認識していてくださるということがわかったし、それから恐らく日本側がこの日米関係をこれまた重視しているということについても向こうはよく理解されたと思うんです。したがって、ホワイトハウスあるいは国務省ではそうした基本的な考え方で進まれるだろうというふうに思っております。
 しかし一方、何といいますか、政局といいますか議会の中ではさまざまな動きがこれは出てくると思うんですね。そういう議会の中の動きにも我々は注意深くこれはウォッチしなければなりませんけれども、その発言や動きに一喜一憂して余りこっちが動き回るということではなくて、基本的に日米の協力体制というものができていて、しかもそれを円滑に進めるという努力が双方で不断に行われれば私はいいのではないかというふうに見ております。
 政治家がいろいろ演説をするわけですが、クリントン大統領のごく最近の演説も、余り内向きではいかぬ、やはり国際社会というものの平和と安定と繁栄というものを考えてアメリカはやらなきゃいかぬみたいな演説もしておられて、私はその限りでアメリカのこれまでの姿勢というものは継続をしていくというふうに見ております。
#12
○笠原潤一君 大臣がおっしゃるとおりのところもあります。しかし、どうも最近はアメリカの政界は何か保守回帰型になってまいりまして、もちろん昨年の中間選挙で共和党が圧勝した大きな理由は、これはいわゆる中間階級をどうするかミドルクラスをどうするかということで、もう一遍それを復権させなきゃいかぬということが大きな命題だったと思うんです。それを共和党がうまくアピールして勝ってきたことも事実だし、どうも最近、勝ってきた民主党の皆さんもいわゆる外よりも中と、国内経済、国内政治を重視するという形になりつつあることは事実でありまして、アメリカも何かだんだん保守回帰になってくるということでありますので、多少心配せざるを得ないところもあります。しかし、二面、アメリカというのは何といっても世界経済の中心ですから、この国家がいわゆる内向的になってもらっては非常に困るわけですから、そういう点は我々もお互いによく胸襟を開いてやるのが本当だと思います。
 ひところ問題になった前川レポートですね、特に日米間のインバランスの問題で、結果的に前川レポートなるものが出てきまして、とにかくいわゆる市場開放であるとか消費の拡大であるとか、国際国家としての立場を堅持するためには豊かさの追求であるとかということをおっしゃっていましたが、考えてみますと、いろいろなことは別といたしまして、前川レポートは結構着実に日本では実行されたと私は思っています。結構豊かですしね。ただ、日本人は最近、豊かさの実感がないと言うけれども、結構いろんな意味では豊かさがあるわけです。それは人の感覚によるけれども、外国人から見れば非常に豊かに見えるわけです。家とかそういうものは別として、これは国土の狭隘、いろんなこともありますからやむを得ないとしても、大分実行されてきた。さらに、今や価格破壊が起こってまいりまして、下手をするとこの価格破壊が経済に大きなマイナス面を露呈するのじゃないか。
 それともう一つは円高で、きのうも大蔵大臣に言ったんですけれども、先ほど言った日米の二カ国間の問題、外務大臣もそうですけれども、早く日米間を、この円高ドル安の問題をやっぱり収束するのが一番正しいと私は思っています。したがって、これが余りにも、円が九十円台あるいは八十円台の後半で定着しますと中小企業はたまったものじゃありませんし、それらがどんどんと海外ヘシフトしていくことになれば、これまた海外から安いものが入ってくるからかえって経済が反対に、日本経済というのは今ちょうど下降線をうまく脱し切ってこれから上昇しようとするときに非常に大きな、足を引っ張る以上の大変な問題になってくるのじゃないかと思いますから、これはやっぱり日米間で本当にひざを突き合わせて、胸襟を開いてやることが一番大事な時期だと私は思っています。 
 それはお互いに言いたいことも言わなきゃならぬし、いろんなこともやらなきゃならぬ。向こう様の方は年々歳々双子の赤字で、また財政赤字はどんどんふやすと。もうかってのレーガノミックスと同じで、財政赤字はふえてくる、貿易収支はと言われるけれども、実際はアメリカの国内事情もああいうことですからね。そういう点では、お互いに本当に、こちらでいろんなことを言っているのじゃなくて、日米間でじっくりと何時間もひざを突き合わせて話をすることが私は大事だと思いますが、そういう点、大臣どうですか。
#13
○国務大臣(河野洋平君) 私、この職をいただいてまだ一年にもなりませんが、やはり何といっても国際社会と直接会って話し合うということが必要だということは痛感をしております。それぞれ各国を代表して、まあ最初会ったときには建前論で議論というものはなかなか進まないわけですけれども、二度三度長い時間をかけて話し合うと真意がだんだんわかるようになってくるものでございます。さらに、できるだけ問題の現場で会う、あるいは現場を確認して話し合うということは非常に重要なことだと思います。恐らく大蔵大臣もそうした気持ちを持っておられるだろうと思います。
 ただ、しかし一方、我が国も、こうして予算案の審議も非常に重要でございますし、さらには震災復興のためのさまざまな仕事もあるわけでございまして、なかなか思うようにいかないところもございますが、しかしそれは、知恵を使い、電話で話をするとかあるいはどこか最寄りのところでお目にかかるとかそういう努力をして、できるだけ、意思の疎通はもちろんのこと、真意をはかってお互いに問題解決の努力をする、そういう努力を合いたしているところでございます。
#14
○笠原潤一君 よろしくお願いします。
 御承知のように、外国為替特別会計の問題とか今度、米のミニマムアクセスを認めまして、カーギルとかコンチネンタルというような穀物商社が入ってくるとか、いろんな問題がたくさん出てまいりまして、一々いろいろとお聞きしたいし、またそれ以上にもう少し大臣その他のお話を聞きたいと思いますが、時間がございませんのでこれで一応やめて、次回にまたいろいろとお尋ねをしたいと思います。
 私の質問はこれでやめさせていただきます。どうも本日はありがとうございました。
#15
○大脇雅子君 中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の保存及び管理に関する条約についてお尋ねいたします。
 現在、スケトウダラ漁は自主的に停止中ということですが、大変多くの量をとっていたのに、現在そのような状況になった悪化の原因についてお尋ねをしたいと思います。
 これは通告していなかったからいいです。
 次に進みまして、問題は、条約ができまして漁獲の可能水準量というものを回復するためにさまざまな共同管理を国際的に行うということになるわけですが、これは自主的に今停止中の操業が可能になるということでしょうか、それとも国連環境計画の一環としていわゆる資源保護に重点を置いた条約なんでしょうか。
#16
○政府委員(谷内正太郎君) 本条約におきましては、中央ベーリング海におけるスケトウダラ資源を、その最大の持続的生産を可能とする水準に回復し、及び維持することを目的にしておるわけでございます。そして、締約国が年次会議におきまして、スケトウダラ資源の漁獲可能水準及び各締約国の国別割り当て量を設定する等の保存管理措置を定めておるわけでございます。
 先生、先ほど来おっしゃっておられますように、確かにこのベーリング公海におきまして、漁獲水準といいますか漁獲可能量が減ってきておることは事実でございますので、今簡単に申し上げましたような措置を通じまして、これから徐々に回復していくことを期待しつつ、この条約の実施を図っていこうということでございまして、急速な回復というようなことを当然の前提としてこの条約を締結しているということではございませ
 ん。
#17
○大脇雅子君 過剰漁獲というものがいわゆる海域の魚類の生態系を変えていくと。例えば、スケトウダラなどのように大型の魚をとりますと、あるいはカレイのような魚をたくさんとりますと、エイや小サメみたいな言ってみれば非常に小さい魚が優位性を高めてくる、それによっていわば種が絶滅していくというような危機が避けられ、海洋における生物多様性を維持するために必要だというふうに環境の視点からは今まで言われてきたわけです。
 この条約を読みますと、調査チームあるいはその視察員というものが同乗して、いわば厳格な割り当て制度を導入しているわけでございますが、違反をした場合は旗国のみが違反の制裁をするということが書いてありまして、それは締約国の関係法令の刑罰に処するのだとというと、日本では漁業法か何かになるわけですか。その違反の重大性というものを勘案するというようなことが書いてあったんですが、それはどのような処罰、規制をするのか、イメージがわきませんので、ちょっと説明をしていただけたらありがたいと思います。
#18
○政府委員(谷内正太郎君) 先生今御指摘なさいましたように、基本的には漁業法によって対処するわけでございます。
#19
○大脇雅子君 この協定が、さまざまな海洋の八百四十品目と言われております重要な絶滅の危険、危険までは行かないんでしょうが、少なくとも生態系で刮目されているそういう種の保存の一助になればというふうに考えるわけです。したがって、この条約については大きく評価するものでございます。
 それでは次に進みまして、現在、フランスのシェルブール港を出発いたしましたパシフィック・ピンテール号が航海中ですが、高レベル放射性廃棄物の輸送に関して各国から自分の国の領海を通ってくれるなという、そういう申し入れがたくさん来ているということであるわけですけれども、例えば何カ国ぐらいからそういう申し入れというか、注意を喚起するような勧告というか、問い合わせが来ているんでしょうか。
#20
○政府委員(林暘君) 先生御指摘の、フランスから今運んでおります放射性廃棄物の輸送につきましては、ルートになり得るというふうに考えられております国々、例えばカリブ海の国々、南太平洋の国ないしは東南アジア地域の諸国を中心にいたしまして、領海ないしは近くの海の通航に対する懸念、反対ないしは安全確保の要請等の表明が出されております。
 我々としてすべての主張を網羅的に承知する立場にはございませんということも含めまして何カ国と言うのはなかなか難しいわけでございますけれども、今申し上げましたような地域の国々から今申し上げましたような懸念等が表明をされております。
#21
○大脇雅子君 こうした国々は、四月のNPT、核不拡散条約会議で全面的にこの輸送を禁止するという条項を成立させたいというような動きに今発展しつつあるというふうに聞いておりますけれども、何かそういうことに対するインフォメーションはお持ちでしょうか。
#22
○政府委員(林暘君) 四月から五月にかけて行われますNPTの再検討延長会議におきまして今御指摘のような話をということは、我々としては承知をいたしておりません。
#23
○大脇雅子君 これは、グリーンピースの人からそんな動きがあるやに聞いております。
 この輸送につきましては国連の海洋法条約というものの規制を受けると思うんですが、例えば環境影響評価、輸送の安全性とか事故時の影響等に係るそうした環境影響評価とかをいたしまして、それを公表して関係各国と協議しなければならないというような義務といいますかそういったものが国連の海洋法条約ではあるのではないかと思いますが、この点についてはそういう条約とのかかわりでこの高レベル放射性廃棄物輸送というのは問題ないんでしょうか。
#24
○政府委員(折田正樹君) 海洋環境に対して実質的な汚染をもたらすおそれがある等の場合の環境影響評価の実施及び公表等でございますが、そう
 いうことが、今、諸国家による一般慣行、法的確信が存在しているというふうに認められるようなところまでは至っていない、まだ国際法上の原則とするところまでは至っていないというのが我々の考え方でございます。
#25
○大脇雅子君 この高レベル放射性廃棄物輸送をめぐりまして、やっぱりさまざまな問題が各国からやがては提起されることになるのではないかというふうに考えますので、我が国としてもそういった点を十分考慮して対応する必要があるのではないかというふうに考えているわけです。
 次に、ボスニア・ヘルツェゴビナの問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
 先回、新ユーゴのセルビア共和国の国会議長のヨービッチさんという方が土井議長を訪れられまして、そして私ども先回ボスニアヘ参りました調査団の面々がお話をしたわけです。
 このヨービッチさんはサッカーチームが来たときに同行していらっしゃったわけですが、その方のお話によりますと、クロアチア、モスレム、セルビアの各勢力が持っているさまざまな武器が死の商人の仲介によりましてさまざまに行き来をしておりまして、例えば東ドイツにあったロシア製の武器がハンガリーを通じてボスニアに入ってきたり、あるいは中国の武器がパキスタンを通じて入ってきたり、これはその結果として言われていることですけれども、それでまた国籍不明の飛行機が人道物資を積んできたら大半は武器であったというような状況があったりして、いわゆるボスニア・ヘルツェゴビナは、四月末の暫定停戦の解除というかその期限を目指して現在は兵士の人数よりも武器が多くあってまさに火薬庫然としていて、いつでも各当事者が戦闘行動に出られるというような形で、旧ユーゴの紛争再燃の兆しがあるということで、国じゅうが心配をしているわけです。
 我が国といたしましては、武器を輸出しないという国の原則は誇って足るべきものだと、私はこういう状況の中では本当に心から思うわけですけれども、現在このボスニア・ヘルツェゴビナにおける停戦期限を目指してどのような動きがあるのか、そして再び停戦協定の延長という可能性があるのかどうかということについてお尋ねをしたいと思います。
#26
○政府委員(野村一成君) 先生今御指摘の、武器禁輸にもかかわらず武器が旧ユーゴ地域に流れているかどうかということにつきましては、確かに報道等によっていろんなことが言われておりますけれども、何分私どもが事実関係を把握するというのは非常に難しい地域でございます。ただ、私どもといたしましては、現実にそういうふうな国連決議に、安保理決議に反するような行為が行われているという、そういう事実は確認されていないと承知いたしております。
 それから、今後の和平についての段取りでございますけれども、御指摘のとおり、四月いっぱいで停戦の期限が終わるわけでございます。各当事者の間での話し合いを促進すべく国際連合によっていろんな努力がなされておりますけれども、この交渉の土台になる和平案、御案内のとおりコンタクトグループでつくられたわけでございますけれども、それを基礎にするかどうかということをめぐりまして膠着というか対立したままというような状況でございまして、目下再開の見込みがないというのが交渉については実態でございます。
 停戦合意の延長につきましては、引き続き国連による努力が行われておりますし、それに期待いたしたいというふうに考えている状況でございます。
#27
○大脇雅子君 そんな中でクロアチアに日本が難民収容所を建設するということが言われておりまして、これは事実かどうか。あるいはその規模、あるいはその予算措置についてお尋ねしたいと思います。
#28
○政府委員(高野幸二郎君) クロアチアにおきまして難民収容施設を現在建設にかかっているところでございます。
 規模といたしましては、約千人程度を収容するということでやっております。
 予算規模につきましては、現在最終的な経費を積算中ではございますが、約七百万ドルを見込んでおります。
#29
○大脇雅子君 クロアチアにおける国連防護軍を現状から撤退させるとかあるいは任務を変更するというようなことで、それがセルビアの方の勢力の人たちの反発を買って、むしろ和平への一里塚みたいな停戦協定が破られる火種になるのではないかということが現地では懸念されているんですけれども、今なぜこの難民収容所をクロアチアに建設ということになるんでしょうか。
#30
○政府委員(高野幸二郎君) これは、委員御承知のとおり、旧ユーゴ全体で難民問題が発生いたしまして、そういうことも受けまして、ちょうど一年ちょっと前に日本政府といたしまして旧ユーゴに対する人道支援を一つの目的といたしました調査チームを派遣いたしました。その調査団の調査結果を踏まえまして、日本としてのこの問題に対する人道支援ということを特に難民問題との関係で行いたいということで、種々今日まで調査を行ってきたわけでございます。
 なぜクロアチアかという点につきましては、クロアチア共和国も含めまして現地の関係方面と種々協議したわけでございますが、立地条件でございますとか、あるいは難民の分布状況等をいろいろ踏まえまして、現地側とも十分協議した結果、実際考えておりますのは、これはクロアチア共和国の首都ザグレブの南東五十キロぐらいのところでございますが、そこのところが用地の提供の可能性、あるいは難民の分布状況等から見て適当であるということは、これはもともとUNHCRと日本政府との共同事業でございますが、UNHCRとも協議の結果、現在のクロアチアのサイトが決定されたということでございます。
#31
○大脇雅子君 私は、人道支援でUNHCRと共同して難民収容所を日本が建設することについては別に人道支援として否定するものではありませんが、セルビア共和国その他が経済制裁を受けまして、そういう中でも難民が入ってきているときに、人道支援というものが少なくとも公平に行われなければいけないのではないかという気がしているわけです。したがって、経済制裁下の人道支援というものが果たして公正に行われているのかという点については疑問がなきにしもあらずというふうに私は現地を見て考えたわけですので、その点についてどのように人道支援措置みたいなものをとらえていらっしゃるか、お尋ねしたいと思います。
#32
○政府委員(高野幸二郎君) 人道支援における中立性、公平性の確保ということは、委員御指摘のとおり、全くそのとおりでございます。したがいまして、UNHCRを中心といたしました国連の人道支援活動、これは明確に中立公平の観点、基本的な考え方に立って行われております。
 また、日本政府といたしましても同様に考えておりまして、旧ユーゴに対する日本政府の人道支援、これは決してセルビアを排除したものではございませんで、あくまで公平中立の観点に立って行われておるというふうに考えております。
#33
○大脇雅子君 安保理の決議の違反はないとか人道援助は中立公平に行われているというふうに言われるわけですが、私もそのようなことを心から願うものでございます。
 ボスニアに遠い日本で、武器輸出などをしていないいわば日本の立場を生かして、国連の人道援助が果たして全面的に機能しているかとか、そういう人権状況をぜひ調査をするようなミッションを政府なりあるいは政府・与党などで出していく、そして平和へのアピールをしていくということは非常に重要ではないかと思いますが、この和平への道に対する日本の態度表明について、外務大臣、いかがお考えでしょうか。
#34
○国務大臣(河野洋平君) これは議員いろいろ御心配をいただいて、現地にもお入りをいただいたというふうに伺っておりますが、いずれにせよ我が国としては、この紛争が早期に平和裏に解決をするということが何よりいいわけでございますから、そのためにいささかでも我々が果たすべき役割があれば果たしていきたいというふうに考えているところでございます。
 経済制裁その他についてもいろいろな見方があり、いろいろな意見があるということも承知をいたしておりますが、コンタクトグループを初めかなり深く踏み込んでかかわり合っている国々の意見というものも我々注意深く聞きながら、できる限りの努力をいたしたいと思っております。
#35
○大脇雅子君 日本では、EUの大使など、現地で信望もある取りまとめ役としてEUでいろいろとお力のある方もいらっしゃることですので、ぜひ日本もこの問題について人道の視点から、やはり国際社会の平和について積極的な働きをお願いいたしたいと思います。
 それで、現在その経済制裁をセルビア共和国等の空港などは解かれたわけですけれども、この経済制裁というのは私はもう一つの戦争であるというふうに思うものですから、こういった手段というのはとられない方がいいというふうに確信するものですが、セルビアにおける経済制裁の解除の可能性と、それから現在どんな国が国連によって経済制裁を受けているのか、お尋ねをしたいと思います。
#36
○政府委員(野村一成君) セルビアに対する経済制裁でございますけれども、これは御案内のとおり部分的には既に期限つきながら緩和されておりまして、さらにその制裁の一層の緩和がどうかということにつきましては、先ほど御答弁申し上げました基本的にはこの和平に対するセルビア人側の対応と申しますかそれにかかっている面が率直のところあるのだろうと思います。
 したがいまして、現在コンタクトグループによって進めております和平交渉の帰趨がどうなるのかということでございまして、残念ながら今のところコンタクトグループとセルビア側の主張には大きな隔たりがございまして、そういうことからにわかに、すぐにさらなる規制緩和という見通しは現時点では立てがたいのではないかなというふうに思っております。
 それから、この制裁につきましてはこれは国連で決議されたものでございますので、基本的には国連加盟国によって遵守されていると、そういうふうに理解しております。
#37
○政府委員(柳井俊二君) ただいまの大脇先生の御質問の後段の方は、現在我が国としてどういう国に対して制裁を行っているかという御趣旨だったと思いますが、その点についてお答えを申し上げたいと思います。
 我が国といたしましては、国連加盟国といたしまして、国連の安全保障理事会の諸決議に基づきまして、現在御承知のとおり、旧ユーゴの地域、それからイラク及びリビアに対する経済制裁を実施しております。
 また、御案内のとおり、安保理におきましては、累次の決議によりまして、ソマリア、リベリア、アンゴラ、ルワンダに対する武器の禁輸を決定しているところでございます。ただ、我が国は従来から武器の輸出禁止をしておりますので、このような立場から武器禁輸に関する決議も遵守をしているという状況でございます。
 なお、一般的に、先ほど来御指摘がございましたように、人道的な立場から、例えばユーゴに対する決議におきましても、医療物資あるいは食料については例外にするというようなことも決議の中に含まれておる次第でございます。
#38
○大脇雅子君 武器禁輸に関して何か国連の決議を求めるとか、そういった形で日本がさらに積極的に踏み込んだ和平への働きかけというものは考えていらっしゃるんでしょうか。ガリ総長の年次報告書によりますと、経済制裁について一定の効果がないんだというようなコメントもあるようですので、その点についてはいかがお考えでしょうか。
#39
○政府委員(柳井俊二君) 武器禁輸につきましては、御指摘のとおり、我が国は武器輸出三原則によりまして紛争地域等への武器の輸出を行っていないわけでございます。従来より、いろいろな紛争に関しまして、我が国としても、この武器の輸出、紛争地域への輸出が紛争を激化するという面がございますので、そういう立場から積極的にイニシアチブをとっているわけでございます。
 それから、ガリ事務総長が提唱されましたいわゆる平和のための課題への追補におきましても、制裁の効果という点についていろいろと触れられておる次第でございます。特に、制裁の対象国の中にある弱者への悪影響というようなことでございますとか、あるいは制裁の対象国自身でなくその周辺の地域に対する影響というものもいろいろあるということで、幾つかの提言をされているわけでございます。
 例えば、平和のための課題への追補におきましては、安保理が制裁実施を決定する際には制裁の目的が達成されまして制裁を解除するための客観的基準もあわせて提起する必要があるというようなことでございますとか、あるいは先ほどもいろいろ御議論ございましたけれども、制裁が予期しないような悪影響を人道支援活動や第三国に及ぼすということを避ける必要があるということで、幾つかの提言をされておるところでございます。
#40
○大脇雅子君 大臣も政府の方も、この点について国連で積極的なお働きをぜひお願いするものでございます。
 次に、社会開発サミット関係でお尋ねをいたします。
 社会開発サミットは、百八十四カ国と百十八人の国家首脳のプレゼンテーションという形で宣言と行動計画が採択をされました。これから国別行動計画の作成に入って、五年後の国連総会にそれが報告されるという道筋が引かれたわけです。この社会開発サミットの意義とその評価、そして我が国の課題をどのようにとらえていらっしゃるか、お尋ねをしたいと思います。
#41
○政府委員(高野幸二郎君) 今回のサミットにおきましては、まず日本からは村山総理に御出席いただきました。また、各国からは百十を超える国々から元首及び政府首脳が参加して、今度のサミットの主要課題でございます貧困の撲滅とか雇用の拡大、あるいは社会的弱者の社会参加への促進という社会開発分野におきます中心課題について極めて有意義な意見交換が行われたと考えております。
 今回のコペンハーゲンのサミットの結果といたしまして、宣言及び行動計画という今後の大事な指針が採択されたことは御承知のとおりでございます。これらの二つの文書は、社会開発分野におきます各国国内の取り組み、あるいは国連を初めといたします国際社会の協力体制の強化の必要性を各国首脳レベルで確認したものでございまして、今後の社会開発の推進に当たってのまさに国際的指針として高く評価したいというふうに考えております。
 また、今後のフォローアップでございますが、今申し上げましたこの宣言及び行動計画というものは、御承知のとおり内容的に極めて多岐にわたっておりますので、政府といたしましては、関係省庁とも密接に協議いたしながら、いかなるフォローアップ体制が最も適当かということを早急に検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#42
○大脇雅子君 今回、NGOの代表を代表団の中で参加するという形で人口会議に続いて画期的な対応をしていただいたわけですが、ぜひNGOとの対話を通しまして、その共同作業の中でそうした行動計画を有効に作成していただきたいと心からお願いいたします。
 その中で、とりわけ我が国で余り議論をされていない項目といたしまして、聞くところによりますと、三十年間、南の世界は近代化を求めて動いてきたわけですが、南北間の所得格差というものはますます拡大をいたしまして、構造調整政策の中で多くの国は今現在債務問題に非常に苦しんでいる、したがって例えばアフリカなどについて対外累積債務の免除などが議論されたというふうに聞いております。日本の場合はとりわけ国際金融機関への最大の資金拠出国でありますし、ODA大綱や援助改善の努力は見られるものの、やはりODAも世界でトップということでありますと、この債務削減あるいは軽減のプログラムというのは、他国ではなくてまさに日本に突きつけられた大きな課題ではないかと考えざるを得ないわけです。
 こうした最貧国の二国間債務の減免対策というものについて、我が国はどのようにこの課題を認識され、そして将来的に取り組まれるかということについてお尋ねしたいと思います。
#43
○政府委員(平林博君) 最貧国あるいは債務負担の極めて重い最貧国につきましては、日本政府といたしましては、先般のナポリ・サミットの合意、さらにこれを受けました昨年十二月の主要債権国会議、これはもう少し数が多い債権国会議でございますが、その場におきましてこれらの国の債務負担を削減するということを合意したわけでございます。
 他方、一般的に申しまして、債務が非常に重い最貧国の場合はそういう措置をとっているわけでございますが、そうでない国に対しまして安易に債務の削減を認めることは、これは個人の場合でも同じでございますが、それぞれの国の自助努力を損なうという面もあり、また新たな資金が入ってこなくなる、こういう重大な問題があることもございますので、その点は慎重に考えるべきものというふうに考えております。
 今般の社会開発サミットにおきましてもいろいろと御議論はありましたが、最終的な結論といたしましては、そういう主要債権国会議における議論を踏まえまして、債務負担の重い最貧国について特別に適用されるいろいろな措置がございますので、これを当面着実に実施していくというような結論になったと、こういうふうに理解しております。
#44
○大脇雅子君 我が国では、現在どこかの国の債務の軽減問題が具体的に議論されていることはありますか。
#45
○政府委員(平林博君) これは毎月のようにパリにおきまして今申し上げました主要債権国会合が開かれておりまして、いろいろな国につきましてその国の債務をどうしようかという議論をしているわけでございます。したがいまして、どこということはございませんが、多くの国が議論の対象になっている。特に、今申し上げましたように、昨年十二月の会議を受けまして、最貧国でかつ債務負担の多い国々につきましては全体の債務の三分の二まで削減する、その具体的な措置につきましてはパリ・クラブで議論するということになっておりますので、そういう会議でいろいろと議論がなされているということでございます。最近ではカンボジアをどうするかというような議論も行われました。
#46
○大脇雅子君 特に円高になりまして、円建てで返すあるいはドル建てで返すということになりますと、とりわけアジアの諸国に関しましては元利返済に苦しむという状況が今出てきておりますので、現地の人たちの希望といいますか望みというのは、例えば現地通貨で返させてほしいとかあるいは商品で返させてほしいというようなことが言われているわけです。あるいはまた、返すべき元利金を何らかの環境整備金に回すような形で再びその国での経済の下支えをするというか、とりわけ最貧の人たちにそれを回していくような施策をとらせるとか、さまざまな手法が求められているわけですけれども、こういうことというのは全く日本では議論の余地がないんでしょうか。
#47
○政府委員(平林博君) 円借款につきましては、円高のために当面債務の支払い負担額、ドルにしろ現地通貨にしろそれを集めまして円に換算して返すわけですから、その辺の負担が非常に大きくなっているということにつきましては、我々もこれは非常に大きい問題だし、同情すべき問題だというふうに考えているわけでございますが、円借款は多くの国の場合に非常に長期な契約でできております。三十年返済というようなことが非常に多いわけでございまして、その時々の円と現地通貨あるいは円とドルの関係でその都度調整するという建前にはなっておりません。
 また、世界的に見ましても、ODAに基づく借款、これはすべての国が自国通貨建てでやる、こういうことになっております。例えば韓国も中国に借款を出すことになっておりますが、中国側がドル建てにしてほしいと言うのを、韓国側は、い書やだめだ、これはウォン建てでやるんだということで合意した経緯があるということを直接聞いております。
 そういうことでございますので、甚だ同情すべき点もありますが、我々としては長期的な視点に立って対応していくべきものだというふうに考えておりますので、当面のところ、なかなか難しい問題だとは思いますが、名案がないということでございます。願わくはこのマクロ経済の運営全体の中で、あるいは世界経済の協調の中でこの円高の問題が適正に解決されていくということを希望しているわけでございます。
#48
○大脇雅子君 大蔵省としてはこの観点で何か、こういう債務削減問題をどのように受けとめられておられますか。
#49
○説明員(八木健君) 債務の問題につきましては、ただいま平林経協局長からまさに御答弁いただいたわけでございますが、やはり最貧国につきましては、昨年のナポリ・サミットにおきまして債務削減措置を拡大するという合意を受けまして、それ以降、主要債権国会議、パリ・クラブと呼ばれておりますが、そのパリ・クラブにおきまして昨年十二月、債務削減措置を拡大するということで合意を見、その後、実際に運用されている次第でございます。
 ただ、最貧国以外の通常の国につきましてやはりこういった債務削減というものを拡大していきますと、いわゆるモラルハザードと言われておりますが、それではやっぱり金を返さなくていいのかという気分が広まっていくわけでございますので、そうしますとほかにこれまでお金を出して支援してきた国々のニューマネーを供与するという意欲をそぐということになりますので、むやみに拡大していくべきではないと考えているところでございます。
#50
○大脇雅子君 最貧国に対する債務削減問題にはぜひ積極的に取り組んでいっていただきたいと思うと同時に、削減を言って、さらに自国への融資が絶たれるというそういう、とりわけアジアの諸国に関しましては、ただ単に円建てでといういわゆる経済法則にこだわるだけでなく、やはり柔軟にそれぞれの時期にそれぞれの対応で対応していただけないかなというふうに私どもは考えるわけです。ぜひ今後の御検討をお願いいたしたいと思うわけです。
 時間がありませんので、最後に一点お尋ねをいたしたいのですが、私は予算委員会で人種差別撤廃条約の批准に向けてお尋ねをいたしましたが、例えばアメリカ合衆国は九四年の十月二十一日に留保と解釈宣言をつけて条約を批准したというふうに聞いております。それについて一点御説明いただくと同時に、我が国の場合も、いわば表現の自由との関係ということで足踏みをしているのではなくて、批准に向けての道を何とかお探りいただきたいと、こういうふうに思うわけですが、いかがでしょうか。
#51
○政府委員(高野幸二郎君) まず、米国の留保でございますが、ただいま委員おっしゃいましたとおり、昨年の十月、米国は人種差別撤廃条約を批准いたしました際に、第四条につきましてはかくの趣旨の留保を行っております。
 ちょっと読み上げさせていただきますと、「米国の憲法及び法律は、言論、表現及び集会についての個人の自由に関し、広範な保護を含む。したがって、米国は、これらの権利が米国の憲法及び法律によって保護される限度において、立法その他の措置によってこれらの権利を制限するこの条約に基づく義務、特に第四条及び第七条に基づく義務を受け入れない。」という留保を行っております。これは一言で言いますと、人種差別撤廃条約の第四条につきましては米国憲法及び関連国内法令が優先するという、あえて解釈すればそういう趣旨でございます。
 もう一つお尋ねの、日本の本条約批准との関係において問題点の一つであります第四条、日本の場合、米国と同様もしくは何らかの別の形における第四条の留保ないしは解釈宣言ということによって問題を乗り越えるといいますか批准に向かえるのではないかという御質問がと存じますが、従来政府がいろんな機会に申し上げておりますとおり、そもそもこの第四条の趣旨は、人種差別的な言動といいますか行為、そういうものに対してこれを犯罪として処罰せよというのが内容になっておりまして、そういう意味におきまして、本条約の趣旨、目的を担保する極めて根幹的な条項でございます。したがいまして、四条を全体として適用を拒否するという意味における留保ということは、本条約への加入の趣旨をなくするものでございますから、日本政府といたしましては、第四条を全面的に留保するということによって批准をするということは考えていないということは従来申し上げておりまして、現在もその立場は変わっておりません。
 ただ、この第四条につきましては、多くの国が種々の留保、解釈宣言を行っております。その中には、それぞれの国の憲法の規定、これの範囲内で条約を受諾するというのもあれば、そこのところは明確に憲法の方が優先するということをはっきり解釈宣言として行っている国等いろいろございます。したがいまして、四条の留保問題につきましては、選択の幅というのはいろいろあるものでございますから、先ほど申し上げましたようにこの四条を全体として留保するということは考えておりませんが、そこから先、いろんな処理方法というのは理論的にはあるのだろうという認識をしております。
 そういうことも踏まえて、今、政府部内でいろいろ検討中というところでございます。
#52
○大脇雅子君 最後に。確かに憲法の表現の自由の言ってみれば幅というのは、単なる自由権の制約ということから、さらに国の義務ということなどを考えれば大きな幅があるものですから、ぜひ弾力的に御検討いただきたいと思います。
 時間がございませんが、外務大臣にぜひこれに対する御決意などをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#53
○国務大臣(河野洋平君) この条約については、いろいろな委員会で各議員から御指摘をいただいているところでございます。私どもも、ただいま政府委員が答弁申し上げましたように関係先と検討を進めておりまして、ぜひ御期待に沿いたいと思っております。
#54
○大脇雅子君 ありがとうございました。
#55
○石井一二君 石井一二でございます。
 大臣におかれましては、予算委員会の長い質疑に続きまして御苦労さまでございます。本日は、中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の保存及び管理に関する条約の締結と在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部改正案、こういう議題をいただいておるわけでございますが、私は基本的にこの二つの議案に対しましては賛成でございますので、若干、直接関連する質問もいたしますが、外務全般にわたっての質問も出てくることを御了承いただきたい、そのように思います。
 まず最初に、全般的な外務省の基本方針について大臣の御所見を承りたいと思います。
 冷戦後、国際環境が大きく変化をいたしました。私がかつて外務政務次官を努めておりましたころは、当時は中山外務大臣でございましたが、我が国の外交の基本は、自由主義社会に身を置いた外交、アジアの中の日本、国連中心主義、これが三つの柱であると、そう理解しておったわけでございますが、現在の河野外務大臣のもとにおける我が国の外交の基本方針について若干基本的な態度を御表明いただきたい、そのように思います。
#56
○国務大臣(河野洋平君) 御指摘のとおり、冷戦が終えんをいたしました状況におきまして、これまでのように東西の対立という状況の中で西側に身を置くという状況ではございません。世界の国々とそれぞれ丁寧に、しっかりと国と国との関係を確かめつつ、我が国の考え方に理解を求めていくということが重要であろうというふうに考えております。
 新しい国際社会が秩序を求めていろいろと動きが出ております用地域的な動きもございます。経済をベースにした動きもございます。しかし、そうした中で私どもは、国際社会の平和と繁栄というものを求めて国際的な貢献をしていくという立場を自覚しなければならないと思います。一方で、紛争を予防する、予防外交と言いましょうか、そういったことにも十分目配りが必要だと思います。そしてまた、先日終わりました社会開発サミットの趣旨でございます貧困でございますとかそうした問題についても、我が国は大きな貢献をする可能性を持った国でございますから、そうした点にも努力をしていかなければならないものというふうに考えているわけでございます。
#57
○石井一二君 基本的な方針はわかりましたが、非常に大きな問題でございますので、また折に触れて御質問をさせていただきたいと思います。
 早速、本日の協議事項に関連して、具体的な質問を二、三いたしたいと思います。
 まず、我が国の大使館の中で兼館公館というものの数ですが、全体の大使館のうち幾つぐらいがそういう状態で業務をなさっておるのか、お聞きをしたいと思います。
#58
○政府委員(池田維君) 現在我が国が設置しております大使館は全体で百八十三でございます。そのうち実館が百十一、兼館が七十二でございます。
 実館と申しますのは、任国に事務所を持っておりまして職員がそこで駐在している在外公館のことを申します。これに対しまして兼館といいますのは、任国に事務所が存在いたしません。すべての職員が併任の職員という資格でこの任務を行っているという在外公館でございます。
#59
○石井一二君 もちろん理想とすべきはすべてが実館である、そういうことであろうと思いますが、過去の兼館のなされてきた業務をどう評価されておるのか。もちろんコストと人数の関係であることは十分わかりますが、そういった中で今後策館について、それで十分だからもっとふやし続けていこうとか、これはできるだけ避けたいんだけれども万やむを得ないんだとかちょっとその辺の御所見を承りたいと思いますが、いかがでしょうか。
#60
○政府委員(池田維君) お答え申し上げたいと思います。
 実館とするかどうかにつきましては、その国との政治的・経済的関係、それからその国の持っております国際的重要性というようなもの、それからまた邦人の来往といったようなものを総合的に勘案して、実館とするだけの意味があるかどうかということを考えております。それからもちろん予算的な考慮というのは当然ございます。したがいまして、私どもといたしましては、本当に必要なものについてはできるだけ実館をつくっていきたいというように考えているわけでございます。
#61
○石井一二君 では、現在問題となっておりますパラオという国の国際的重要性についての御所見を承りたいと思いますが、いかがですか。
#62
○政府委員(野村一成君) お答え申し上げます。
 パラオは、御案内のとおり、歴史的にも日本と非常にかかわりの深い国でございまして、観光、漁業等におきまして今後さらに人づくり、国づくりに励んでいくことが期待されている国でございます。国際的という点に着目いたしますと、国際連合の加盟国になっておる国でございまして、我が国との関係、二国間のバイの関係のみならず、国際連合の場におきましても協力をさらに進めていきたいという意向を強く表明している国でございます。
 そういうこともございまして、我が国といたしましても、兼轄ではございますけれども、いち早くパラオに大使館を設置するのが適当であるというふうに判断した次第でございます。
#63
○石井一二君 これ地図を見でみたんですが、パラオとフィジーというのは非常に離れているような気がしてならないんですが、どれくらいの距離で、飛行機でどれくらいの時間がかかるのか。また、しょっちゅう便数がある地域なのか。できればその辺の、兼轄の範囲内をいかにうまくカバーできるかという観点から御所見があれば若干お聞かせをいただきたいと思います。
#64
○政府委員(野村一成君) 兼轄の親公館といたしましては確かにフィジーを考えておるわけでございますが、これは何分南太平洋の島嶼国、数多くございまして、どこかに一つ拠点公館と申しますかそれをつくる必要がある。その場合にやはりフィジーがいろんな考慮から適当であろうというふうに判断した次第でございます。
 他方、先生御指摘のとおり、距離的には非常に不便な点がございます。約五千五百キロメートルも離れているということでございまして、飛行機の便数、ちょっと私、今、手元に持っておりませんけれども、恐らく相当不便な状況にあるのであろうと思っております。その関係で、パラオに比較的近いところとしてグアムがございまして、グアムのアガナに総領事館を持っておりますので、そこは距離にいたしますと千四百キロメートルでございますので、アガナにおります総領事館員を兼ねて在パラオ大使館員に任命することによりまして通常の業務、必要な業務を行っていく、そういうことが可能であろうかというふうに考えている次第でございます。
#65
○石井一二君 今のお言葉だと、フィジーの大使館の存在価値が薄れて、グアムと業務の責任のなすり合いになりませんか。その辺いかがですか。
#66
○政府委員(野村一成君) 外交的な業務につきましては、外交的と申しますか例えば先ほど国際連合における協力云々に言及いたしましたけれども、そういうことにつきましては、やはりフィジーの大使館あるいは国際連合の場を通じまして関係を発展させていくということは可能だと思いますが、領事事務に関しましては、まさに先生御指摘のような点がございます。その部分につきましては、やはり兼ねて任命しております在アガナの総領事館員というのが主導的な役割を果たすというのが実態であろうかと思っております。
#67
○石井一二君 先ほど五千五百キロでどれぐらい時間がかかるかわからぬと言われましたが、担当の局長として、兼館のそういった新しい一つの外交ポイントを置く、そこへの所要時間がわからぬというのはやや勉強不足じゃないかと思うんですが、いかがですか。
#68
○政府委員(野村一成君) 失礼いたしました。
 今、手元で時刻表なるものをちょっとチェックいたしましたら、先生御指摘のように非常に不便でございまして、フィジーとパラオの間では直行はもちろんないわけでございまして、ルートといたしましては、ホノルル―グアム―パラオというのが一つでございます。これは全部で、乗り継ぎ時間を省きましても十八時間ぐらいかかる。それからもう一つのルートは東京経由がございまして、フィジー―東京−グアム―パラオということでございます。これになりますと若干時間が少なくなりますけれども、それでも十五時間ぐらいはかかるというのが実態でございます。
#69
○石井一二君 外交の出先の大きな仕事の一つは邦人の保護ということだと思うんですね。そういった中で、何かあって十八時間かけて飛んでいきますということではいろいろ問題が起こり得る可能性もありますが、パラオに対する日本からのいわゆる観光客を含めた邦人の年間の訪問者数、あるいはまた犯罪率等についてもし何か資料があれば御披瀝願いたいと思いますが、いかがですか。
#70
○政府委員(野村一成君) 犯罪率につきましては、私、申しわけないですが、手持ちの資料を持っておりません。
 邦人入国者数につきましては、九二年では一万七千二十一名、それから九三年一万八千五百五十四名、九四年、昨年でございますが一万七千四百九十三名という統計になっております。
#71
○石井一二君 これは限られた人数で世界をカバーされているんですからいたし方ないことと思いますが、しばらくおやりになってみて実情にそぐわないということになれば、管轄範囲を変えるとかまたいろいろ御検討をいただくべきであろうと、そのように思います。
 ところで、基本的な問題ですが、かねてより外務省は五千人体制ということで一生懸命増員を図るべく御努力をされておる。我々もそれに対してはかなり理解を示してきたつもりですが、現在の定員と最近の増員状況について、基本的な数字で結構でございますが、御報告いただければありが保たい、そのように思います。
#72
○政府委員(池田維君) 現在、外務省全体の定員は四千七百六十二名でございます。
 それから、御指摘のとおりでございまして、我が国といたしまして外交の重要性がますます増大しているということで、定員を初めといたします外交の実施体制の機能というものを拡充整備していく必要があるという認識で取り組んでまいったわけでございます。特に、平成三年に外交強化懇談会という懇談会が設けられまして、そのときの提言としまして、速やかに一千人を増員すべきであるという提言がございました。それに基づきまして、平成四年度以降につきましてかなりの程度着実に増員が図られてきているということでございまして、私どもとしては、これは大変ありがたいことだと思っております。
 平成七年度予算につきましては、現在のところ、百六十名の新規増員というものをお願いしている段階でございます。したがいまして、現在の四千七百六十二名と足し合わせますと四千八百人強になるということでございます。これは主要国のレベルで申しますと、イタリアが五千九十五人ということになっておりますから、イタリアにもう少しで追いつくという段階まで来ております。しかしながら、例えばドイツの四分の三、フランス、イギリスの約半分、アメリカの約四分の一というような状況でございます。
 そういった意味では、外交機能の強化のためにも外務省といたしましても人員の確保に引き続き努力していきたいと思っておりますし、関係者の方々、特に諸先生方には御理解と御支援をお願い申し上げたいと思っておる次第でございます。
#73
○石井一二君 人数が足らぬということは我々も十二分に理解をいたしておるつもりでございますが、要は頭数よりもその中身であろうと思いますので、そういった面でみずからも御研さんあらんことをお願い申し上げたいと、そのように思いまして、一たんこの問題についてはこれで結構でございます。
 続きまして、科学技術庁はどなたかきょう来ていただいておりますか。だれかおられたら手を挙げてください。きのう通告しておいたんですがね、課長クラスを出しますということで。宇宙のスペースシャトルの搭乗、去年は向井さんが行かれて、ことしは若田さんが行かれる予定であるとか。
 まだ参ってない。では、この問題は仕方ないからあすまた質問を、私、時間いただいておりますので。ただ、これ通告しましたがね、ちょっとその辺、連絡を今後ともよろしくお願いをいたします。
 続きまして、笠原議員が若干お聞きになったように聞いたんですが、私も国連関係のことで午前中体をとられておりましたので、KEDOについて若干質問をすることをお許しいただきたいと思います。もしダブっておれば、答弁は簡単で結構でございます。
 要は、軽水炉は黒鉛減速炉に比べて核兵器開発能力につながる可能性が低いと、このように聞いておりますが、この核兵器開発能力がどれぐらい減じられるのか、その辺御答弁できますか。
#74
○政府委員(林暘君) お答え申し上げます。
 黒鉛減速炉と軽水炉の核不拡散の立場からの違いでございますが、黒鉛減速炉の方が言いかえますと低温で核分裂をいたしますので、純粋のプルトニウム、核分裂物質であるプルトニウムができやすい炉であるということでございます。もちろん、軽水炉につきましても、その燃やし方によりましてプルトニウムをつくることが不可能ではございませんけれども、一般に軽水炉の場合の方が核分裂物質であるプルトニウムが生成しにくいということでございます。
#75
○石井一二君 それで、要は五年後に北朝鮮が特別査察を受け入れるという保証がないにもかかわらず今回コミットするというところに一つの論議の的があろうかと思いますが、この辺についていかが考えておられるか、御所見を承りたいと思います。
#76
○政府委員(川島裕君) 米朝合意によりますれば、特別査察等の実施を通じた保障措置協定の完全履行どこれの達成がなければ重要な原子力関連部品の供給は行われないようになっておるということでございます。したがいまして、この米朝合意におきましても過去の核活動の解明をあいまいにしているというわけではないわけでございます。
 この米朝合意全体の組み立て方が、必ずしも相互信頼関係のあると言えない両当事者の間でつくった合意でございますので、軽水炉プロジェクトの進行は北朝鮮がどの程度との時点でどういうふうに義務を履行するかということと組み合わさっております。ただ、この特別査察につきましでも、五年後と言われておりますけれども、それを北朝鮮が受け入れなかったらそもそもそこから先に動かないという組み立て方になっておって、したがいまして特別査察の実施というものは不可欠であり、決してあいまいにされているということではないということでございます。
 この間、全体の合意の履行に当たりましては、北朝鮮側がいろいろな義務、凍結とかいろんな査察についてきちんと履行するよう確保することが非常に大切であろうというふうに認識しております。そして、そういう中で査察を実施しておるIAEAの役割というものが非常に重要であろうというふうに認識している次第でございます。
 我が国といたしましても、米朝合意を実施するために今般設立されましたKEDOを通じまして、積極的に北朝鮮に対してもろもろの義務の履行というものをきちんと求めていきたいと考えておる次第でございます。
#77
○石井一二君 今の御答弁をお聞きしておりますと、では査察を受け入れられない場合はそれ以上進まないけれども、それまで投資したものはすべてパアであるがそれも仕方ないと、そういう安易なお考えですか。
#78
○政府委員(川島裕君) これはどこまで進んだら向こう側もとこまで義務履行をするという組み立て方でございますので、そこで仮に義務不履行が起きたときにどうなるのかというお尋ねと思います。
 義務不履行が起きました際にはそれまでに投資したいろんなものをどうしてくれるんだというお話につきましては、これは一つの問題点といたしまして、まさにこれから北朝鮮とKEDOの間で供給取り決めというものを詰めていくわけですけれども、そういうようなもので考えていくというのが一つと、それからKEDOにおきましていろいろな義務違反があった場合にはしかるべき措置をとるということが当然に想定されておるわけで、何と申しますか、全部それまでがパアになるという御指摘でございましたけれども、そういうふうに安易な取り進めというふうには想定しておりません。
#79
○石井一二君 いずれにしろ北朝鮮は核兵器の開発を行いつつある。これはノドン一号あるいはまたテポドンミサイル、こういった長距離ミサイルなんですが、こういった開発を放置したままこれとは別に軽水炉転換の支援だけ行う、その相関関係が非常に薄いように思うんですが、この辺、日米間でどのような話し合いをされ、どのような共同歩調でこの北朝鮮の核兵器開発についてのストップをかけつつあるのか。その辺をお聞きした
 いと思います。
#80
○国務大臣(河野洋平君) ミサイルについては日本は非常に重大な関心を持っております。もちろん核開発もそうでございますが、核開発疑惑は、例えばアメリカにおいてはこれが国際的な核拡散という点に一つの懸念を持ち、あるいは朝鮮半島周辺の安定について問題があるというこの二つの懸念を持っているわけでございます。我が国としては、とりわけそれにプラスしてミサイル、これは北が開発中と言われるミサイルの到達距離の問題などを考えましても、これは他の諸国よりも日本と韓国ははるかに大きな関心を持つのは当然のことだと思います。
 そうしたこともございまして、正月早々に行われました日米首脳会談では、両国首脳がこのミサイルについて大きな懸念を有しているということでその懸念を共有するというやりとりになったわけでございまして、我が国からもアメリカに対して、米朝関係でいろいろと交渉が行われるときにはこの点には十分留意をして交渉に臨んでもらうという気持ちを持って、その点アメリカに伝えでございます。
#81
○石井一二君 この北朝鮮の核兵器開発との関連で俗にTMDと言われます戦域ミサイル防衛、この構想をアメリカが提唱しているわけですが、一部では、これは非常に金がかかることである、それで当面の潜在的被害者は日本なり韓国であるが、アメリカが金を出さずに一つのテストケースとしてこれを実験的に日本のお金と日本の一部技術を通じてやりたがっておると。ただ、これに手を出して介入していくことは将来非常に大きな負担を我が国の財政上こうむることになるというような意見があるんですが、これに対して、防衛庁長官ではありませんので立ち入ったことではなしに、基本的なお考えがもしあればちょっとお聞かせをいただきたいと、そのように思います。
#82
○国務大臣(河野洋平君) 私は、日本の安全保障を考えますときにさまざまなケースを考えざるを得ないと思っております。しかし、まず基本的には外交努力によって安全な環境をつくる、これは外務省として当然最初に考えなければならない問題だと思います。つまり、そのことの一つが今回の北朝鮮の核開発疑惑を話し合いによって、さらにその話し合いによって導き出された合意を着実に実行することによってこの核の問題を解決すると同時に、北朝鮮に国際社会の中で依存関係というものを持たせて国際社会の中に出てきてもらうということによって、さらに北朝鮮自体がもっと政策的な透明度をお互いに持ち合うということで安全を確保していく、こういったことが外務省としてのやるべき仕事であると思っているわけでございます。
 TMDについて言及がございましたけれども、このTMDにつきましては、アメリカはこの研究あるいは実施について真剣に取り組んでおられるというふうには伺っておりますが、我が国との関係においては、今このTMDなるものについての説明を聞くという段階というふうに私は承知をいたしております。
#83
○石井一二君 これは私の個人的な考えですが、科学技術プロジェクトが非常に大きくなってきて巨額のお金も伴う、技術的にも非常に高いものになり一国の技術陣だけでは必ずしもカバーできない。そういう意味で、国際的なプロジェクトが今後出てくるんですが、やはり参加すべきものと参加しないもの、あるいは日本独自で研究をして日本の独自性の中で、そのこと自体が一つの国家的なアセットにもなるわけですから、やらないかぬものがいろいろあると思いますが、その都度いろんな論議をさせていただきたいと思います。
 それで、外務大臣、お忘れかと思いますが、かつてアメリカでSSCというプロジェクトがあっで、あなたが自民党の外交調査会長のときに私が会議でテーブルをたたいて強くこれには参加すべきじゃないという発言をしたことがありますよね。案の定、これブッシュさんが大統領をやめられた後、アメリカでもポシャっちゃったわけですが、すること自体に問題があったわけです。同じようにCERNについても私は意見を持っております。それで別の場で違った論議をさせていただきたいと思いますが、あいにく時計の針が十二時を指しまして、私の持ち時間が十二時までなんです。したがって、あと厚生省に年金通算協定を聞きたいとも思いましたが、あすまた時間もらっていますので、これは先ほどの科学技術庁の問題と含めてあすに回させていただいて、きょうはこれで一応質疑を終えさせていただきたい、そのように思います。
 ありがとうございました。
#84
○委員長(田村秀昭君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時一分開会
#85
○委員長(田村秀昭君) ただいまから外務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の保存及び管理に関する条約の締結について承認を求めるの件外一案件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#86
○猪木寛至君 私は、基本的にこの両案件に対して賛成するものでありますが、パラオの兼轄ということでちょっと質問をさせていただきます。
 先ほども同僚議員からのお話がありましたので、歴史あるいは日本との関係における意義、そういうことについては私も同感で、今回、国家承認と、また同時に外交関係が結ばれたということは、大変喜ばしいことだと思っております。歴史の上で言えば、第二次大戦中において大変激戦地であったということで、多くの負傷者あるいは戦死者を出しているわけです。もう一つは、この中にも出ておりますが、外務大臣との会見でナカムラ大統領がいろいろ言われている中で、大統領自身が日系二世であるということで大変な親日家ということも聞いております。
 私自身は、今から十九年前に最初に訪問させてもらって、そのときに訪問した理由というのが、我々は大変日本に対して親目的であって、かつていろんなことを教わりましたと、教育やいろんな部分で。それに対して、戦後、何か遠い国というか忘れ去られてしまった存在である、何とか我々をもう一回日本の皆さんに思い起こしてほしいということから、当時は美空ひばりさんと私が候補に挙がったんですが、ちょうどモハメド・アリと試合をやったのがきっかけで、あそこの酋長さんがそのテープを持ってきまして島の人たちに披露したということです。では、猪木を呼びましょうということになりまして、招待を受けたのが最初なんです。
 そのときに、ただ来られても申しわけないでしょうから島を差し上げましょうということで、大変美しい島をいただきました。今、結構観光の名所になっておりますが、イノキ島というのがあります。そこはパラオの中でも一番美しい島で、同時にシャコガイという大きな貝が、そこだけにしかないのですが、五十年あるいは百年たって成長したものが海の中に潜りますと無数に見えるのです。
 先ほど観光のことも質問がありましたが、一万七千人というさっき数字が出ておりましたが、これから直行便が開通されれば、ますますそういう意味では観光客はふえるであろう。
 私は、その当時テレビの番組を一つ企画いたしまして、ではまずもってやっぱりパラオを紹介する番組をつくりましょうということで全国から子供を七人募集しまして、その子供たちを連れていって「アントニオ猪木と七人のターザン」、何かそんなタイトルだったと思いますがそういう番組で、番組を制作する上で結構ハードなスケジュールだったのでだんだん子供たちの目が沈んできて、監督さんがああしろこうしろと言う。ところが、真っ青な海がそこにあって、ごちそうがそこにあるのにお預けを食っているような感じで、その合間を見て私が、おまえたち飛び込めと。そうしたら全員が飛び込みまして、上がってきたら本当に目の輝きが変わってきたというか、すばらしい顔に変わる。これは、一つはそういう教育の盲点とでも言うのでしょうか。
 その子供たちが一年後に帰ってきて、残念ながらそれは取材してなかったんですが、みんな学校で優等生になってしまったり、あるいは水泳ができなかった子供が学校で一番になったり、県で三位に入賞しましたというような手紙を受けたんですが、そういうすばらしい自然環境が残っているところ、これはぜひ大事にしてほしいなと思います。
 それで、先ほど直行便という話が出ておりましたが、外務大臣のお考えもここに書いてありますので質問は差し控えたいと思いますが、一つは戦没者の、私が行っていろんな洞窟に入ったときに、遺骨がまだまだ残っておりました。そして、その収集について我々もちょっとお手伝いをさせてもらったんですが、実態がよくわからないので、それについて厚生省、もしありましたらお聞かせください。
#87
○説明員(北場勉君) パラオ諸島では約一万六千百名の戦没者の方がおられまして、戦後、我が国が独立を回復いたしました昭和二十八年から遺骨収集というものを行っております。
 これまで十三回にわたり実施をいたしまして、この結果、戦没者約一万六千百名のうち五三%ぐらいに当たります約八千五百柱の遺骨を日本に持ち帰っているところでございます。しかしながら、まだかなりの御遺骨が残っている状況でございます。
 今後とも、厚生省としましては、具体的に確実な遺骨の残存情報が得られましたら、引き続き遺骨収集を実施するつもりでございます。
#88
○猪木寛至君 実際に亡くなられた数字というのは私は一万六千と聞いておるんですが、それは間違いないですか。
#89
○説明員(北場勉君) 私どもの資料では、一万六千百名というふうに承知をいたしております。
#90
○猪木寛至君 主に高崎連隊というかその連隊が全滅したということを聞いておりますが、それについては。
#91
○説明員(北場勉君) パラオ諸島の中の四つの島で戦没者の方がいらっしゃいまして、一番多いのがペリリュー島でございます。この島で約一万百名の方が亡くなられておられます。その次に、アンガウル島というペリリューの一番南側にございます島で約千二百名、それからパラオ本島とコロール島で四千八百名の方が亡くなられておられるというふうに承知いたしております。
#92
○猪木寛至君 では、その後はどういう形をとって、例えば収集を続けるのか、あるいはもう打ち切りなのか、それをお聞かせください。
#93
○説明員(北場勉君) 先ほど申し上げましたように、既に昭和二十八年から十三回遺骨収集を実施しておるわけでございますが、具体的にどこに御遺骨があるかという情報を得まして、それで必要に応じて日本の方から収集団を派遣するなり、あるいは現地で集骨をしていただいたものの引き取りに伺う、あるいは引き取りをしていただくというふうな形でやっております。
 今現在私どもが確認をしておりますのは実は七十七柱ほどあるのでございますが、パラオ諸島の共和国の州の中には文化財保護の観点等から国外に遺骨を持ち出すことを禁止する州法を持っていらっしゃるような州もございまして、実は今申し上げました七十七柱についてはそういう地域なものでございますから日本に持ってくることができないというふうな状況にございます。
 その他の状況につきましては、一部あるのではないかというような情報がございますけれども、より具体的な情報収集をいたしまして、その確実な存在が確認をされれば、これはもうずっといつまででも遺骨収集を実施したいというふうに考えております。
#94
○猪木寛至君 先ほど同僚議員からも質問がありましたが、今回、兼轄ということで、フィジーから五千五百キロという距離が出ておりましたけれども、これはちょっと不自然じゃないかなと思う。私の知識で申し上げると、もしかするとパラオとサイパンあるいはグアムとの関係というか、島の中でお互い同士結構、何というんでしょうか非常にプライドがあって、あそこの下になるのは嫌だとか、そういうようなことから例えばフィジーに行ったという経緯はないんですか。
#95
○政府委員(野村一成君) 大使館、兼轄公館をどこにするかということでございますけれども、この場合に、やはりこの南太平洋の広い地域の中でどうしても兼轄という形でやらざるを得ないものですから、どこか一つに拠点公館を設けるということが必要になってまいります。その場合に、フィジーが適当であろうというふうに判断した次第でございます。
 しかし、今、先生御指摘ございましたけれども、現実の領事事務なんかを考えますとやはりどうしても五千五百キロでは間に合わないのでございまして、最寄りの公館といたしましてグアムにありますアガナの総領事館の活動の一環をそのパラオの関係の仕事に供するということが必要になってまいるわけでございます。
#96
○猪木寛至君 先ほどサイパンの話も出ておりましたが、とにかく年間を通して大変な人たちがサイパンに観光に行くわけですけれども、実は一昨年、我々選手の合宿をやったときに事故が起きました。幸いそれほど大きなあれじゃなかったんですが、そのほかによく観光で行かれる人たちが、食べ合わせというかあるいは日射病とか、あるいはクラゲに刺されたとか、いろんな事故があるんですが、そのときに日本語のわかる人がいない。ぜひ日本の医師をサイパンに派遣してもらえないだろうかという陳情があったんですが、そのままになっているんです。
 当然今後パラオにおいても、あそこは医療施設がまだまだ不十分というかそういう命にかかわるような病気になったときに、これはフィジーに飛んでいってもどうにもならない話ですから、これは私のお願いというかできるだけ早く、やっぱり一万七千人の出入りがあるというのは観光で順位づけしても結構多い方じゃないかなと思うんですが、大使館としての機能が正常に行えるような形でやっていただけないものかなという気がしますが。
#97
○政府委員(野村一成君) 日本からの訪問客だけではなくて、私どもの承知している統計によりましても、昨年の十月現在、百六十六名の在留邦人が住んでおられるということもございます。
 御指摘の実館、つまりパラオに大使館そのものをつくるということにつきましては、御議論いただいておりますいろいろな諸点を踏まえまして、今後、財政事情あるいは他の在外公館建設の必要性なども考慮いたしまして、検討させていただきたいというふうに考えております。
#98
○猪木寛至君 朝鮮半島あるいは中国との関係においての戦後賠償というのが大変新聞を事あるごとににぎわしているわけですが、このミクロネシアに対しての賠償問題というのは余り目にしたことがないんですね。一つには、あの当時、委任というかそういう形での請求ができなかったと。それで、今現在こういう形になって独立した場合に、その賠償問題についてのお考えについて外務大臣はどういうふうにお考えになりますか。
#99
○政府委員(折田正樹君) パラオを含みますミクロネシア地域でございますけれども、ここは御承知のとおり、以前は国際連盟の委任統治のもとにあったわけでございます。その後、アメリカの信託統治のもとにまた移りました。ということでございますので、戦後ここは我が国から分離した地域であるということで、我が国との間で戦争状態があったわけではないということで賠償の問題は発生しないわけでございます。
 しかしながら、委員御指摘のように、この地域は第二次世界大戦で相当な被害があったということで、この地域の住民から第二次世界大戦中にこうむった損害に対する補償要求というのが昭和二十五年ごろかなりございました。信託統治理事会に対して繰り返し陳情があったり、アメリカに対してあったり、日本に対してあったりしたわけでございます。
 この問題につきましては、この地域に係る財産請求権の問題として、一九六九年に当時この地域の施政権者であったアメリカと我が国の間でミクロネシア協定というのを締結いたしました。この協定のもとで、ミクロネシア地域住民の福祉のために使用されるものとして、無償で日本国から五百万ドル提供いたしまして、アメリカはアメリカの方で同地域の住民の福祉のために使用するということで五百万米ドルの資金を提供したわけでございます。これによりまして、この地域に係る財産請求権の問題は、この協定にも明記されておりますけれども、完全かっ最終的に解決済みであるということでございます。
#100
○猪木寛至君 一九九三年度までの累計で無償資金援助が四十六億円、それから技術協力で三億円というあれが出ているんですが、この金額はそういうことも含めて温情的というか今までの部分。そして、今後パラオが経済的自立をしなきゃいけない。一つには、全く産業が今ありませんから、観光資源をもっともっと拡大していくしかないのだろうと思うんですが、その場合、当然インフラとかいろんなものが出てくるので、今後、パラオとしては、アメリカに依存する部分あるいは日本に依存する部分。私は、率直に言えば日本に目を向けている方がはるかに大きいだろうし、あるいは観光客一つとっても日本人がほとんどですから、その部分について政府としてはどういうお考えをお持ちでしょうか。
#101
○政府委員(野村一成君) 先ほど日本の経済協力についての御指摘がございましたけれども、これは念のために申し上げます。
 先ほどのミクロネシア協定は、先ほど条約局長の答弁のあった形で処理されておるわけでございますが、その後、無償として一九八八年以降、特に漁業関係でいろいろと行っております。それは全く別個の、要するに日本のパラオに対する経済協力としてやっておるわけでございます。
 先生御指摘のとおり、大統領も含めまして日本との関係を今後発展させたいという意向が非常に強うございます。その場合に、やはり国づくり、人づくりなどの面で日本の経済協力というのが重要な位置を占めることになろうかと思います。そういう見地から積極的に今までも行ってまいりましたし、今後も進めていくようにすべきであろうというふうに思っております。
#102
○猪木寛至君 時間がもう余りなくなりましたが、ひとつそういうことで、私も何遍か訪問したこともありまして、そういう逆に親目的、それから戦後の問題においていろいろそのままになってしまったこと、そういうことを含めて日本との関係というものを非常に重要視している国でもあるし、そういう意味でできるだけの経済協力というか、あるいは外務大臣が言われている人づくりという部分でぜひ力をかしてあげていただきたいと思います。
 まだ多少時間がありますが、これで終わります。
#103
○立木洋君 すけとうだらの資源保存等に関する条約についてはこれは賛成ですが、この問題と関連して漁業のことで一点だけちょっとお尋ねしておきたいと思うんです。
 御承知のように、昨年国連海洋法条約が発効しまして、その際に政府に質問主意書で幾つかの問題をお尋ねいたしました。その回答といたしましては、この国連海洋法条約が発効するに至ったことを歓迎すると同時に、海洋法条約を早期に締結したいと考えておるという政府の回答をいただきました。
 それで、この間、二月二十七日に韓国との間で日本政府が漁業問題で話し合いをされました。漁業問題一般の問題については、外務省の方からある程度詳しくメモをいただきましてそれを読ませていただいているので、漁業の内容全般については理解しているつもりなんですが、二百海里に関する問題がその席上で問題に果たしてなったのかならなかったのかということが一点。なったとしたらどういう形でなったのか、ならなかったらならなかったで結構ですが。また、今の時点でそういう話し合いを行った結果、二百海里の問題で日韓間においてどういうお考えあるいは具体的な展望が何か持ち得たのかどうか。二百海里の問題だけについて、日韓関係について御説明をいただきたいと思います。
#104
○政府委員(川島裕君) お答え申し上げます。
 二百海里の時代に入りつつあるということは、日韓漁業のやりとりをするに当たりましても当然念頭にはあるわけでございますけれども、具体的にこの間まとまりました日韓の協議では、二百海里ということの脈絡で合意をつくったということではないわけでございます。
 御承知のとおり、日韓の漁業関係というのはまさに昔の李承晩ラインの時代から始まって大変長い経緯があるし、それだけに特に韓国側の国民の感情とかいろいろございます。今の日韓の漁業レジュームができたころと漁業の形態も随分変わっておって、あのころは日本のものが向こうに出ていってという状況でしたが、どちらかといえば今度は韓国漁船がこっちへ来るというような実際上のさま変わりもある中で、いろいろ今後のレジュームと申しますか枠組みをどうするかということをかなり長い間やった次第でございます。
 そこにはまさに三十年にわたるいろんな経緯、漁業利益というものが複雑に絡んだなかなか難しい交渉だったわけでございますけれども、結局、まずは今後共同で漁業資源調査を行おうではないか、これも日韓漁業協定の枠組みができたころと随分資源も足りなくなっているからと。それから、資源調査を踏まえて新漁業秩序に関して早期に協議を行うということでございまして、その新漁業秩序が二百海里との関連でどうあるべきかとか、そういう方向づけについてはまだ白紙でございますけれども、ただ、とにかく新漁業秩序というものをやろうではないかということになったということ自体、今までの日韓間のやりとりにかんがみますとかなり進展だろうというふうに受けとめておるわけでございます。
 その新漁業秩序でございますけれども、これはこれからのまさに対応ぶりを詰めていくことになるわけでございますけれども、日韓漁業関係の経緯、現状、それから日韓関係全般への影響、さらには国連海洋法条約の関連規定等をも勘案しながら、まさに総合的に判断をすべきものだろうと考えております。
#105
○立木洋君 二百海里の水域、いろいろな名目で設定することができるようになるわけですから、できる限り日中間あるいは日韓間、合意的に解決ができるように知恵を絞って御努力を願いたいというふうに要望しておきたいと思います。
 さて、もう時間が極めてないので、先般来若干残っておる大臣へのお尋ねがありますので、一、二ちょっとお尋ねをさせていただきたいと思うのです。
 最近、いろいろ報道等あるいは文献を見ますと、日米間の協力の問題に関して物品役務相互融通協定ということが問題になってきております。これは、調べてみますと、相当前からアメリカの方としては何とかならないかという話があったというふうに承知をしております。最近の報道を見てみますと、去年の十二月でしたか、日本の政府としてもそういう方向で検討しようかという方向を大体確認したというふうな報道もありますし、さらに関係省庁との間で具体的な検討を進め始めたというふうなことも報道で読んでいるわけですが、現在の状態がどういう状態になっておるのか、今の段階でのこの協定についてのお考えがどうなのかということをまず最初に、簡潔で結構ですから御説明を願いたいと思うんです。
#106
○政府委員(時野谷敦君) 仰せのとおり、一九八八年以来、アメリカ側から物品、役務の融通の仕組みについて説明がありまして、こういうものが日米間にあれば有用ではないか、こういうことを申したということがあるわけです。それ以来、私どもは、予断を持たずに研究をしましょうと、こういうことをアメリカ側に申して、それで政府部内において検討しているということでございます。
 現在どういう状況にあるかということでございますが、主として防衛庁、それから私どもも協議にあずかっておりますけれども、いろいろな側面からこういうものを持つことの適否について検討をしているという状況でございます。
#107
○立木洋君 私の承知しているところですと、一九八八年以降、いろいろな要望がアメリカ側から出されてきた場合、これはいろいろと物品の提供や役務の提供等を行う場合、これが事実上憲法の集団自衛権に抵触するおそれがある、だからなかなか日本としては困難なんだ、単純ではないんだということを政府側としては答弁され、国会でも述べられてきたという経緯があると思うんです。今の局長さんのお話を聞くと、どうも前向きにどうするかやってもいいという方向で検討を始めたようにちょっと受け取れたんですが、そうすると、今まで集団自衛権の範囲からしたら困難だと言われてきた日本政府の態度が変わって、前陶きに進めようというふうにもしかなったとするならば、その変わった理由、根拠は一体何なんでしょうか。
#108
○政府委員(時野谷敦君) 私どもは、八八年以来の検討の過程で特に変わったというふうに思っておりませんで、集団的自衛権云々との関係で難しいということを従来特に申し上げていたかどうかは、私、定かではございませんが、私どもは一貫してこういうことのこういう枠組み、こういう協定を持つことの有用性、そういうものを検討してきているということで一貫しているというふうに保思っております。
 集団的自衛権云々というお話がございましたが、もちろんこの種の協定を日米間で持つということになればそれは憲法の枠内で行われるべきことと、これはもう当然のことだというふうに思っております。
#109
○立木洋君 いや、時野谷さんがおっしゃる言葉とは思われないんですよ。前はこれ、余り肯定的な発言ないんです、日本政府。議事録をお調べになっていただければわかりますけれども、困難だという回答があるんです、集団自衛権の関係から見るならば困難なんだ、そうたやすくはございませんよと。
 ところが、湾岸戦争があり、PKOの協力協定が出されて以後、この問題については、協力できることを協力しないというのはどういうものなんだ、だめじゃないか、実際にもっと日米安保条約の効果的な運用ということを考える必要があるのじゃないかというふうないろいろな議論が進んでくる過程の中で問題が出てきていると思うんですね。
 ルワンダに行く場合のギャラクシーの問題等でも問題になったときに、あれは結局はうまくいかなかったという結果になりましたけれども、しかしこれは国会の答弁の中では明確に、あれはアメリカの軍用機でございます、これを使うことはできませんというのがPKO協力法の中で答弁されているんです、そういう協力はできないんだと。PKOの協議の中でもそういう答弁がなされていたのにもかかわらず、最近になるとそうではなくなってきているわけですね。
 結局、これは去年の十一月十六日、この間も申し上げたかもしれませんけれども、ジョセフ・ナイさんと防衛庁の村田局長さんの間では、国連の平和維持活動の面での協力体制など世界的な規模での安保協力のあり方を検討すべきだと。その重要な一つとしては、米軍による輸送の問題での協力、日米間の協力、こういう問題点も挙げられておりましたし、また訓練の問題についてもPKOなどの問題を想定に置いて相互運用制の強化の道を今後とも切り開いていくことが重要ではないかというふうなことがあって、そういうことからこの物品役務相互融通協定ということが問題になってきて、一時期から比べるとずっと進んできているんです。これは私の認識で、ちょっと局長さんのおっしゃった言葉とは違うのでどういうことかと思うんですけれどもね。
 だから、そういうふうに変わっているという事実は事実なんですから ですからそれを進めていこうということになると、集団自衛権の問題についてはいかなる意味かでクリアをなさったのかどうかなのか。そこらあたりは、先ほど来大分大臣うなずいておられますから、大臣そこらあたりでひとつ答弁いかがでしょうか。
#110
○政府委員(時野谷敦君) ただいま先生から言及がございましたPKO法については、私、担当でございませんし、担当の部局にいずれ問いただしていただければというふうに思いますが、ナイ次官補といいますか、アメリカ側もそういうふうに考えましたし、私どももそういうことでやっていきたいと思っております。安全保障のいろいろな問題についての対話を深めていく、協力関係を深めていく、そのためにいろいろな問題についてぜひ協議を密にしていこうという中にこのACSAの問題が一つあるということは紛れもない事実であって、私どもはこの問題についても日米間でよく話をしていきたいというふうに思っております。だからといって、現時点で日米間でACSAというものを締結しようということは、決まったとかそういうことでは全くないということでございます。
 先ほど来申し上げておりますように、私どもは政府部内で研究をしている、検討をしているということでございまして、それはどういう観点から検討をしているかといえば、先生がおっしゃいましたことでもありますけれども、日米安保体制の円滑かつ効果的運用を確保するために日米両国がどうやって共同訓練などの際に平素からの緊密な協力関係を維持できるかという、そういう観点から検討をしていると、こういうことでございます。
#111
○立木洋君 既に今月の三十一日からこの問題に対して事実工事務レベル協議を開始するという報道があるんですけれども、そこらあたりの事実については、大臣いかがですか。
#112
○政府委員(時野谷敦君) 主として、もちろん日米間で話題になっているということはそうでございますが、現在の状況を申し上げれば、依然として、日本の政府部内においてこれを持つことの有用性、持つとすればどういう問題点があるのかと、こういうことを研究しているということの方が、何といいますか現在の状況でございます。
#113
○立木洋君 これは最後の質問になるかと思うので大臣にぜひお願いしたいんですが、最後まできょう大臣黙っておられるとこの間の討論の続きにならないものですから、最後はぜひひとつお願いします。
 去年の九月二日に行ったときに、今まで政府としては、こういう物品を融通するという問題について、これは訓練の場合にはあり得るかもしれない、現に洋上給油なんかもやってきている、これは訓練の範囲内なんだと。しかし、有事の場合にはこういうことはしません、有事の場合にそれをやると集団的な自衛権に当たるからそれはできないんだと。だけれども、訓練としてやるのであって、ですからそういう意味で余り拡大解釈をされないようにひとつ御理解をいただきたいというふうな趣旨の答弁があったことがございます。
 ところが、去年の九月になって村田防衛局長は、この仕組みについては有事の際の適用についての除外をしている制度ではございませんと答えたんですよ。有事の際でも除外していませんよと。有事の際でもこの協定に基づく協定ができたならば役務と物品の協定は行いますよという答弁なんです。それで出てきておりますのが何かというと、PKOの場合に、物品の輸送だとか役務の提供だとかというふうなことも含めて、あるいは人道的な国際的な援助等についても、国際的な規模で言えば自衛隊は世界じゅうどこにでも行けるわけですから、これは協力の範囲というのはさらに広がっていく。
 そういうことも想定に入れるならば、これは現実的に協力を強めないと安保体制の効果的な、いわゆる効率的な運用にはならないではないかというところまで大分政府としては考え方を詰めてきて、そういう作業に入ってきているのではないだろうかというふうに私は思うんです。
 この日米安保関係の問題についてのアメリカの報告書の中でも、かつての脅威対応型の日本の安全保障の歴史的な根拠は失われたと。ですから、国連安保体制、PKOの問題や人道的な援助の問題、そういう面での協定が、役務と物品の融通協定があってもいいのじゃないかというふうな認識になってきたのじゃないかというふうに考えるんですが、そういうふうな考え方をなさっておるのか。そういう考え方で前向きに今検討を進めている、やるというふうに決めたかどうかは別としても前向きに検討を進めているというふうに判断していいのかどうか。
 そこらあたりの考えについては、ぜひ大臣の御見解を最後に承っておきたいと思います。
#114
○政府委員(時野谷敦君) 大臣がお答えになりますが、ちょっと一言だけ言わせていただきたいんです。
 今、村田局長の答弁を引用されましたけれども、お聞きしていて私が思いましたのは、有事云々、排除してない云々という答弁は、アメリカの国内法であるNATOの相互援助法、これに基づいてアメリカは諸外国と協定、ACSAなるものを結んでいるわけですから、その国内法の立て方上そういうことになっているということを多分村田局長は答弁したのじゃないかと思います。
 いずれにしろ、どういう協定を持つかというのは、どういう場面で機能する種類の協定を持つのかというのは、まさにそういう点を含めて目下検討中であると、こういうことでございます。
#115
○国務大臣(河野洋平君) 我々は、憲法の範囲を逸脱して何かやろうということを考えているものではありません。
 それから、日米安保体制の円滑な運用ということは、これは考えていいと思っています。この日米安保体制というものをいかに円滑に運用していくかということについて検討をするということはあっていいと思います。
 ただ、今、議員がお尋ねのように、さまざまなケースを想定して、こういうケースはどうだ、こういうケースはどうだと。いろんなケースがあると思うんですね。我が国の周辺の状況の変化によっていろいろなケースが想定されると思いますが、今、北米局その他で想定をしてこの問題に取り組んでいるのは、恐らくそうした複雑なケースではなくて、まずは日米関係の中で非常に正常なといいますか平常のといいますか、そういうケースを想定しての検討がなされているというふうに私は理解をしております。しかし、それはそれだけで十分かとおっしゃられれば、そういう問題もあるかもしれません。しかし、少なくとも現状は今私が申し上げた範囲の中で検討がなされているというふうに私は思っております。
#116
○椎名素夫君 きょうの二つの議題については賛成でございますので、きょうは極めて限られた時間ですけれども、これからの日本の外交の展開についてちょっと考えていることを申し上げたいと思います。
 実は、最近、WTOが発足するに当たって最初の事務総長をだれにするかということで、三人の候補が一応出ていた。しかし、メキシコの大統領はだめになったというかもう候補外。あとはイタリアのルジェロさんという元貿易大臣、それからお隣の韓国の金さん、日本は金さんを推しているということですけれども。
 最近のロンドンの「エコノミスト」にちょっとおもしろい記事が載っているんですが、このお二人についてはアメリカは嫌だという難色を示しているということで、なかなか決まりませんね。ロンドンの「エコノミスト」が書いているのは、これをもういっそのことアメリカに押しつける、アメリカがやるべきだ、その方がずっとWTOの機能がうまくいくのじゃないかという話を書いているわけです。仮にそうなるとしたら、世界銀行のアメリカが持っているポストは投げ出さざるを得ないねと。だけれども、もともと世銀をアメリカが持って、それからIMFはヨーロッパでというようなことでずっと来ているわけだけれども、こんなのは全く根拠のないくだらぬ習慣であるということで、もう一回全部そういうことを考え直せというようなことが書いてあるわけです。これを読んでいて思ったんですけれども、いずれもやっぱりヨーロッパとアメリカだけの話なんですね。
 考えてみたら、日本は大変な貿易国であって、立派な方ですから金さんもいいんですけれども、これを日本でやろうかと言ってもいい話じゃないかと元来思うんです。しかし、実際にはそうなっていないということを考えていくと、これからの世界、そして日本の外交にとっても、さまざまな国際機関にどれだけ日本の姿が見えるかということは非常に重要だと思うんです。
 たくさんございます。国連関係だけでなしに、いろんなものがあるんですが、どうでしょうか、事務局の下の方と言ってはなんですが、そういうところを除いて、見えるところというのはどういう方がどういうところにいるかというのをちょっと教えていただけますか。
#117
○政府委員(高野幸二郎君) まずUNHCR、国連難民高等弁務官、これは緒方貞子さんがいらっしゃいます。それからWHOの事務局長を中島氏がやっておられます。それから、明石氏が御承知のとおりユーゴ関係で事務総長特別代表ということをやっておられます。国際機関の長ないしはそれに準ずる者という意味では、そのお三方かと思います。
#118
○椎名素夫君 今三つ名前を挙げられましたけれども、中島さんはWHO、それから明石さん、いずれも中での上がってきた方ですね。我々ぜひと、こう言ってなっていただいたのは今のお名前の中では緒方さんだけであるということだろうと思うんです。
 これは、今、緒方さんはUNHCRの弁務官として世界じゅうで尊敬され、非常にその活躍ぶりが注目の的になっているわけですが、これは全く運がよかったというような話で、ああいう方は、よく外で言われますけれども、日本の女性というのは大したものだねと、こう言われるんですが、女性だろうが男性だろうが例外的な方かと思うんですね。殊に、いろいろな御活動を通じて世界じゅうに知己がある。緒方さんがなったのならみんなで応援しようというような応援団が、日本の中でだけでなしに、そこらじゅうにいるというような方がたまたま見つかって、本人もやろうと、そういうことでなったわけですが、なかなかこういう運というのは回ってこない。例えばあのWTOにしても、私考えるんですが、もしも大来さんが御存命だったらいい候補だと思うんですね。
 そういうことをいろいろ考えていきますと、あちこちの機関の一番てっぺんでやっておられる各国の方々を見ると、大体みんなやっぱり大臣なんですな。ほとんどそうだと思うんです。
 そこで、これから先はちょっと提案みたいなことになるんですが、これは外務大臣としての河野大臣ということだけでなしに、自民党の総裁という政治家の立場をも加味して申し上げたいんですが、どこかがあいたというときに日本から出せないかなとまず考えますね。結局あきらめてよそを推すというようなことになってしまうのは、率直に言ってこれは玉不足ということじゃないんでしょうか。どうでしょうか。
#119
○国務大臣(河野洋平君) そのとおりであります。
#120
○椎名素夫君 その玉不足というところがどういう問題かというと、私は外務省など、あるいはほかの役所でも非常に優秀な方がおられる。ですから、資質からすれば知識、見識、経験などからいえば十分その資格があるという人は日本にも結構いるのだろうと思うんです。しかし、一つここには条件があって、やっぱりそういうことをやってもらうためには政治対話、政治折衝というようなことの経験が一体あるのかなと思う。官庁間折衝というところと、それから政治対話、政治折衝とやっぱり質的に随分違うところがあって、これはウルグアイ・ラウンドの最終の段階でも、各国の政治家あるいは大臣というようなのが本当にもう毎晩あるいは一日に三遍も四遍もお互いに電話をかけ合って、いろんな相談あるいは陰謀、密議をやるというようなことで物事というのは動いていく。そこから多くの場合に日本が外れているということがある。
 そこで、例えば、今度のWTOは間に合いませんけれども、これからやっぱり五年先、十年先の世界の展開を考えていくと、そういう予備軍を何かつくっておくということに政治としてあるいは政府として準備を始めるべきじゃないかと思うんです。今のような政治状況ですと、内閣ができるときに皆さん大臣になりたい方が多いから押し合いへし合いをするからとてもそのゆとりはないということですけれども。
 大平さんが大来さんの外務大臣というものをつくっておいたおかげで随分長もちしましたね。長もちと言っては悪いけれども、本当に私は役に立っていただいたと思うんですね。公式の場だけでなしにさまざまな国際間の話し合いというようなときでも、やはり元外務大臣ということで随分我々日本としても得をしてきたわけです。そういう存在を積み上げていくような工夫というのが私は非常に必要じゃないかと思うんです。どうでしょう。だれをしろというわけじゃないけれども、元気な方でそういうことができそうな人を目をつけながら大臣か何かにしてと、そういうことをそろそろお始めになったらどうでしょうか。いかがですか。
#121
○国務大臣(河野洋平君) 椎名先生の御意見は非常に示唆に富む御意見だと思います。我々ももっともっと外に出ていろいろな仕事をする。それは何も日本の国のためだけではなくて、日本人の持つ知識、見識というものは国際社会のためにもなるということからして、日本人をもっと国際機関あるいは国際的に活躍できる場に送り出す必要があると思います。
 ただ、今、議員がお話しになりましたように、我々にとってはやっぱり幾つかのネックがあると思います。まず一つは、人をどうやって育てるかという仕組みが今ないということがあると思います。これは仕組みというよりは、例えば議員が今おっしゃったように大来さんのケースはその一つだと思いますが、何か経験を積む、そういう場面というものがなかなかつくれていないということが一つあると思います。
 それからもう一つは、例えば民間の方にそういう場を提供するといいますかそういう場を開放するというときに、民間で働いていらっしゃる、それはもうだれが考えても非常に優秀な方をそういう場にお迎えをしようと思うには、今の場は待遇からいっても何からいってもなかなか十分な待遇ができるだろうかという問題があると思うんです。しかも、日本の今の社会は、一度自分のいる場を離れて例えば政府機関で働く、一定の期間でまた戻ろうとすると、もう戻れなくなってしまうというようなことから、思い切ってそういう場に出てきてくださるという方がなかなかないと思うんですね。
 ですから、自分の職場をそのままにして審議会の委員になるとか何になるとかというとそれはもう幾らでもあるんですけれども、その職場を離れて専任になってほしいというとこれはもう探すのは大変なことで、なかなかそういう人が見つからない。ましてや外国に出ていってもらいたいというようなことになると、これはもうなかなか難しいというのが現状だと思うんです。
 しかし、最近は、若い人たちの中に、教育も日本で受けさらに欧米でも教育を受けている、そして国際的なディベートも十分経験を積んでいる、そういう下地のある人たちが今度はもう少し高いレベルの経験を積んで、国際的な会議に出て、そして人間関係が非常にできてくるというような、そういう人がだんだんふえてきていると思うんですね。これは経済界の中にもいらっしゃると思いますし、それから行政の中にもそういういわば名物男みたいな人が何人か出てきて、彼ならばアメリカに出ていって友人知己がたくさんいる、ヨーロッパヘ行っても十分彼なら友人がいるというような人が何人か数えればいるようになりました。そういう人をやっぱり育てていく必要があると思いますね。
 先ほど石井先生からの御質問で、例えば外務省について言えば、外務省の人間が足らぬ、人数が足らないという御指摘から、最後は中身の問題だと御指摘がありましたけれども、私それは全くそう思います。つまり、人数が足らないためにローテーションが速くなっちゃってぐるぐる回さないともうやりくりがつかないということから任地にいる時間が非常に短い、例えば二年間でもう次へ回ってしまうというようなことから、しっかりした人間関係ができないというようなこともあるのだと思います。
 もう少しゆとりを持って、しかもドイツ語の専門家はできるだけドイツ語圏に根を置いて、そして回るということであれば、もっともっとしっかりした人間関係ができるんだと思いますが、行ってみると、ロシア語の専門家がアメリカにいたり、英語の専門家がフランスヘ行ったりというようなことはもうしょっちゅうあるわけで、もちろん余り偏らなくていいんだといえばそういうこともあるかもしれませんが、人間をうまく育てるということはなかなか時間のかかることでありますし、そういうことを心得て、あるいは心がけていかなければならないということは、もうそのとおりだと思います。
#122
○椎名素夫君 現状は全くそのままだと思うんです。これはほかのことでもそうですが、現状ではなかなか難しいという問題ばかりですから、日本は。それをどうやって突破するかというのは非常に大事なことなので、先ほど大臣が石井議員の質問に答えられて、丁寧にしっかりとこれから諸国とつき合っていくとおっしゃったでしょう。そういうことだと思うんですね。しかし、私が今申し上げたようなことを加味しながら考えていかないと、なかなか丁寧にしっかりにならない。
 大臣にしても、例えば今度サミットの前に東欧あたりをきちっと回って、あのあたりの様子を頭に入れ、肌で感じて、どうせサミットヘ行ったらあのあたりの話ばかり出るわけでしょうから。しかし、そういうことはなかなかおできになりませんね。そういうことも将来に向けて、例えば大臣にするなんということだけでなしに、何かそういう仕組みで今でも役に立ってもらわなければ、あれは将来に備えて大臣にして遊ばせているというのじゃ名誉博士みたいなものでありがたがられませんから、やっぱり本当に役に立つこともやってもらわなければいかぬ。ここらあたりは、先ほどおっしゃったような障害をどう乗り越えるかということと同時に、やっぱり仕組みの問題でもある。ですから、先ほど外務大臣としてだけでなしに政治家としての河野先生に質問したいと言ったのはそういう意味であります。
 それからもう一つは、神戸の震災なんかを見ていて、このごろ本当にボランティアというのがふえてきた。これからはハイレベルボランティアでやったろかという人がふえてくるような世の中をつくりましょうよ。
 これで終わります。ありがとうございました。
#123
○委員長(田村秀昭君) 他に御発言もなければ、二案件の質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。――別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の保存及び管理に関する条約の締結について承認を求めるの件の採決を行います。
 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#124
○委員長(田村秀昭君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 次に、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#125
○委員長(田村秀昭君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なおい以上二案件の審査報告書の作成につきましては これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#126
○委員長(田村秀昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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