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1995/02/14 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 地方行政委員会 第2号
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1995/02/14 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 地方行政委員会 第2号

#1
第132回国会 地方行政委員会 第2号
平成七年二月十四日(火曜日)
   午後五時三十分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩本 久人君
    理 事
                鎌田 要人君
                岩崎 昭弥君
                釘宮  磐君
                有働 正治君
    委 員
                石渡 清元君
                鈴木 貞敏君
                関根 則之君
                真島 一男君
                上野 雄文君
                篠崎 年子君
                山口 哲夫君
                渡辺 四郎君
                小林  正君
                続  訓弘君
                浜四津敏子君
                西川  潔君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    野中 広務君
   政府委員
       警察庁長官官房
       長        菅沼 清高君
       警察庁長官官房
       総務審議官    山本 博一君
       警察庁生活安全
       局長       中田 恒夫君
       警察庁刑事局長  垣見  隆君
       警察庁交通局長  田中 節夫君
       自治大臣官房長  秋本 敏文君
       自治大臣官房総
       務審議官     二橋 正弘君
       自治省行政局長  吉田 弘正君
       自治省行政局公
       務員部長     鈴木 正明君
       自治省財政局長  遠藤 安彦君
       消防庁長官    滝   実君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤  勝君
   説明員
       国土庁大都市圏
       整備局総務課長  橋本 万里君
       文部省初等中等
       教育局高等学校
       課長       河上 恭雄君
       文部省教育助成
       局財務課長    矢野 重典君
       厚生省健康政策
       局指導課長    磯部 文雄君
       厚生省児童家庭
       局家庭福祉課長  大泉 博子君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施
 策に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岩本久人君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方行政の改革に関する調査を議題とし、地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○小林正君 先日の自治大臣の所信表明を踏まえまして、御質問をさせていただきたいと存じます。
 地震については正式名称が変わったのでしたか、阪神・淡路大震災というふうに夕刊を見ましたら名前が出ておりまして、その問題を冒頭御質問させていただきたいと存じます。
 私も先日現地を訪れまして被災地の状況を見てまいったわけでありますけれども、ブラウン管を通して、あるいは新聞等の報道を通して見ていた感じ方と現実に現地の実態を見まして今さらのように、この地震の容易ならざる事態というものを目の当たりにいたしまして、これは大変なことだという認識を深めた次第でございます。関係者の方々からいろんなお話もいただいてまいったわけであります。
 既に国会の論議の中でこの問題についての衆参にわたる集中審議も行われましたし、それぞれの当該委員会の場でもこの問題については論じられて、かなり多角的に緊急の復旧対策と、そしてこれを教訓として今後にどう生かすかという課題についてさまざまな質疑が展開をされておりますので、できるだけ重複を避けて質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、現地の声をかいつまんで幾つか御紹介をしたいというふうに思いますけれども、やはり初動段階での対応のおくれということについて皆様は異口同音に指摘をされておりました。そして、この問題が基本的には自治体と自衛隊の日常、ふだんの関係というものとかかわって問題にされているということもお話の中からうかがい知ることができたわけでありますけれども、くぐって言うと、期待する自衛隊の出動が大変おくれたという、瓦れきの中でうめき声が聞こえる中でどうして大量投入でやってくれなかったのか、こういうことであります。そして、約一カ月たって、今日、自衛隊が撤収を開始しているわけでありますけれども、このことについても、まだ瓦れきの山があちこちにあってその当時手がつかないところも多数あるわけでありますけれども、遅く来て早く帰るじゃないか、こういう端的な御指摘もいただいてまいりました。
 それから、二番目の問題としては、外国からの援助の受け入れ態勢というものについても、なぜもっと迅速にそうした好意に対してきちっと対応できなかったのかという指摘でございます。
 それから、三つ目の問題としては、きょうもテレビでも出ておりましたけれども、NHK等の報道で、ボランティアの各区段階での受け入れ問題について情報が錯綜したり、あるいは対応できない、非常に行政事務が今こうした中で混乱をしていることもあったと思いますけれども、せっかくのボランティアが空回りをしてしまう、あるいは有効な活動ができないという受け入れ側の問題ということも御指摘でありました。避難場所ではそれぞれたくさんの人手を要する問題がたくさんあるわけですが、うまくそれが結びつかないということでございます。
 それから、ようやく被害状況についての認定の問題が罹災証明発行ということで出てきているわけですが、それについて等級を決めていく各段階での一部損壊という部分について、実際問題としては居住不能、そしてだれが見ても半壊以上の厳しさがあるにもかかわらず認定されないといったような状況で、今再調査が行われているというふうに伺っておりますが、この問題についても大変強い不満が述べられていたわけでございます。これはもう一刻も早くそうした実態を踏まえた対応に戻す必要があるだろうということです。
 それから、今膨大な瓦れきがあちこちにあるわけですけれども、これらの問題をどういうふうにして処理をしていくのかということで、一つの例として申し上げますと、神戸市の中でゼネコン業者が集まって仕切って、そのもとに各ゼネコンの下請がそれらの仕事を行うと。これについて、その関連の下請が東京や関東方面という被災地ではないところからの対応ということがあって、本来そうした仕事ができる地元の業者への対応というのはできないのだろうかという声もございました。したがって、地域経済空洞化問題等もあるわけですから、何よりも、そうした仕切りはやむを得ないとしても、それを受け手側としてまず地元の業者を優先させる中で対応していくというような配慮が行政側としてできないものかなという御要望等もございました。やはり、この扱いについては地元業者優先という一つのルールというものをつくる必要があるのではないかということでございます。
 それからもう一点は、県と政令指定都市神戸市との関係があって、例えば災害対策本部が二つあるというようなことで考えますと、これも一つの非効率ではないのかという指摘であります。そして、芦屋、西宮といったようなところも兵庫県下の対応としては大変厳しい状況に置かれているんですけれども、マスコミの報道もどちらかというと避難場所についてもごく限られた地域からの報道ということで、マスコミからライトを浴びたところが救援物資その他いろいろな面で満たされると。その他の避難場所については大変厳しいという、光と形といいますか、そういう実態もあるのでこの偏りについても、神戸だけではなくて芦屋、西宮、そして全被害地域をカバーするような報道姿勢もやはり必要じゃないのかというような指摘でございます。
 これとの関連で、先日の自治大臣の所信表明の中にもありましたけれども、例えば瓦れきの処理、今申し上げましたような問題一つをとっても、いわゆる縦割り行政といいますか、そういうものの弊害が出ていると思うんですね。
 これも指摘をされたんですが、一平米当たりの瓦れきの処理料というものについて、神戸市、芦屋市、西宮市ではそれぞれ単価が違うということが指摘をされて、多く位置づけられたところはいいんですけれども、そうでなかったところは業者が不満室言うというような実態もその中では出てまいっておりました。
 これはやはり、兵庫県全体としての調整機能といいますか、それからもう少し高いランクでの国との関係の中でと自治大臣もおっしゃっているわけですから、そうした処理の問題では広域的な対応というのもどうしても必要になるし、その処理をめぐっての単価の問題等についても当然そういうことは求められてしかるべきではないか、こういうふうに思いました。
 冒頭、まず、そうした現地の声の一端を御紹介して、大臣の御所見を伺いたいと思います。
#4
○国務大臣(野中広務君) ただいま小林委員から現地をつぶさに調査をされましたそれぞれの問題点について御指摘をいただいたわけでございます。
 最初に御指摘のございました今回の兵庫県南部地震の名称につきまして申し上げますと、この呼称は気象庁が震源地を指しまして名称をつけるのでございまして、恐らく気象庁はこのまま兵庫県南部地震とこれからも呼んでいくと思うのでございますけれども、今回の大震災は兵庫県だけでなく、御承知のように、大阪府も相当な被害を受けておるわけでございます。マスコミは一部早くから阪神大震災と言ってこられたわけでございますが、この呼び方も、阪神と呼ばれると淡路島が抜ける、こういったお話等がございまして、今回閣議決定をもちまして阪神・淡路大震災と呼称することにいたしたのでございます。
 そのほか、自衛隊の今回の派遣をめぐる問題、あるいは外国からのさまざまな受け入れについての問題等が指摘をされました。確かにそれぞれのところで言い分はあろうと思います。結果として非常に多くのお亡くなりになった方を出したわけでございますし、そしてまたそういう中から大変御意見も出るところでございますけれども、私どもはもう今日的問題としてはいかにしてこの犠牲を犠牲としない、教訓を生かしながらこれからの、いつ、きょう起きるかわからない災害に備えて、とうとい教訓としていくと。そして、これが初動において誤りなき態勢をとっていくということ以外に求められないと思いますとともに、そのあり方について検討を加え、方針を出せるものから出しておるところでございます。
 また、外国からのさまざまな御支援も申し入れをいただきました。いろんな温かい申し入れがあったわけでございますが、特に御指摘をいただいておるのがスイス犬あるいはフランスからの御支援についての対応のおくれということでございますけれども、農水省の検疫を初めとして可能な限り私は決断をして、そしてこれを排除してやったと思うわけでございますけれども、しかしあの当時の状況から見まして、第一に受け入れる態勢、そして通訳、この人たちをどう、どこに運搬して、そして犬で検索することの経験のない日本が災害地でどのようにしてこれに対応していくかということに若干の戸惑いがあったことは事実でございます。そしてまた、そういう中から御遺族の皆さんのそれぞれ御意向を生かしていくことにも十分な対応があったかどうかということには多くの問題と教訓を残しておると思うわけでございます。
 これから日本においても、そういう瓦れきの下におられる方々の検索を行う犬を養成する等を含めまして、今、警察庁でもやっておりますけれども、そういう問題をも含めて対応をしていかなくてはならないと思っておるところでございます。
 また、ボランティアの受け入れにつきましても、御承知のように、県庁、市役所、すべて被災者であり、そして役所の建物はエレベーターも壊れてしまい、あるいはその建物の中に被災者が避難をしてこられるといったような混乱の状況の中で、全国から温かいボランティアの皆さんの御支援をいただいて、そして非常に大きな災害の中から被災者の皆さん方も立ち上がろうという意欲が出ましたことを、大変ボランティアの皆さんのこの活動に感謝をするところでございますけれども、そういうボランティアをどこにどのようにして行っていただくか、あるいはその受け入れの態勢あるいはこういう方々の食事等を含めて非常に当初戸惑いがあった、あるいは濃淡があったということはこれは事実でございます。
 これもこれからの教訓にしなければならないと思うわけでございますけれども、私どもが想像する以上の各般にわたるボランティアの皆さんの被災地における救援によりまして、地域の皆さん方も自分たちで立ち上がろうというそういう力を出していただいたし、そしてみずからそういう中から避難地におきますコミュニティーも構成をされたり、あるいは自分たちで自警団をつくろうなどという動きも出てまいりまして、非常に今回は、私は前にも申し上げましたけれども、あの困難な、そして大変な被災の中から新しい日本というのが生まれつつあるのではなかろうかと思うほど、また被災地の皆さんも冷静沈着に、そして全国の皆さんからも温かい御支援をいただいたと思うわけでございます。けれども、みずからが被災者であるそういう行政側の取り扱いについていささが御指摘のようなことがあったことは否めないと思うわけでございますけれども、現在では相当円滑に進んでおると聞いておるのでございます。
 また、罹災証明につきましても御指摘のようなことがあったわけでございますので、現在、いわゆる半壊、全壊、損傷という判定についてなお再調査を必要と求められる方については再調査を行うということにいたしました。これもそれぞれ各府県の建築関係の皆さん方の支援をいただいて判定をしたものでございますので、いろいろその判定の結果に問題が若干あったようでございまして、私の方は全壊だと思われるのに半壊と判定されたために不満を持たれた方もあるようでございますので、これはそれぞれの行政の窓口で受け付けをして、そして改めて判定をし直すという業務を始めだということを私どもも聞き及んでおるところでございます。
 確かに、委員が御指摘になりましたように、今回の問題を見ましても、それぞれ地域によって光の部分と影の部分が出てまいったことは否めないと思うわけでございます。けれども、おかげさまで近隣府県あるいは市町村の関係の皆さん方、若干、一週間ほどは日にちがずれましたけれども、しかし組織的な対応をしていただくことができました。
 例えば芦屋市には、あなたの町は水を毎日これだけ運びなさい、そのかわり帰りがけはごみを積んで帰りなさい、あなたの町は宝塚市へ行きなさいというように、府県庁においてそれぞれの市町村への救援の要請と、そして帰りには必ずごみを持って帰るという、そこまできめ細かな対応をしてくれまして、非常にそういう点では私は効率的な救援ができたと近隣府県、また全国からの御支援に感謝をしておるわけでございますけれども、なおそういう点で十分ではないわけでございまして、二十五日にも近隣ブロックの緊急知事会議等が開催をされました。そういう幾つかの反省に立って、なお相互救援活動の点検をやろうということのように承っておるわけでございます。これから万全を期していくためのまた大きな教訓であったと思っておるわけでございます。
 また、災害対策本部の問題でございますけれども、これはさっきも申し上げましたように、県庁機能あるいは市役所機能、すべて崩壊した中における初動の対応でありまして混乱があったことは否めないのでございますけれども、委員御承知のように、災害対策基本法によりましては、その六十二条で、基本的な地方公共団体として市町村が第一義的に当該市町村の住民の生命、財産を災害から守る責任を有することになりました。府県というのはこの市町村の災害活動が円滑に行われるように調整、あるいは迅速に実施されるように県下市町村の対応調整をやるというように七十条で定めておるわけでございまして、それぞれ市、町とそして県との役割分担は災害対策基本法においても異なるところであります。
 しかし、あの当時の混乱の事態でございますので十分にこの機能が発揮されたとは言いがたいと思うのでございますけれども、現在、おかげさまで全国からの、また多くの職員の皆さんの支援もいただきまして、事務処理を含めまして災害対策本部におきます物資や人手などの相互の融通やら情報交換等が全体的に効率的に対応が行われるようになったというように私ども承っております。
 現地に私も二度参りまして、災害対策本部等の状況を見ましても、政府の現地対策本部も連絡調整につきまして適切に今日対応をするようになってきておるわけでございますので、初動においていろんな困難があったし、あるいはそれぞれ御不満を与える面もありましたけれども、より被災者の立場に立って、そして復興が円滑にいくようにこれから一層の努力をしてまいりたいと考えておる次第でございます。
#5
○小林正君 今、大臣も御指摘になった芦屋の例なんですけれども、芦屋というのは不交付団体ですよね。それで、今回の地震の人口比率での死亡率といいますか、八万人程度で四百五十人程度が亡くなっておられる。最も高いんですね。それでもやっぱり焦点化されないと。そして、不交付団体であるということによっていろいろ矛盾があるようにも伺いました。この辺、ぜひ精査をしていただきたいなというふうに思います。
 それから、今のお話の中でボランティアの問題ですけれども、大変悲劇的な大惨事が起きたわけでありますけれども、この中で将来に向けてやはり一つの希望と申しますのは、ともすれば若い人たちがミーイズムに毒されて自己中心的な生活ではないかなというふうに我々は思っていたわけですけれども、実に冷静に、しかもネットワークをつくって連係プレーでそれぞれの大学あるいは高校の皆さん方が献身的にボランティア活動をされている。教育の場の中でもいろいろ問題が指摘をされていますけれども、未来に向けてはこれは大変大きな希望の光であるなということを私も感じてまいりました。
 そこで、具体的に教育の問題に移らせていただきたいと思いますが、文部省、お見えでしょうか。
 今回の大震災で文教施設については、たしか大臣もおっしやいましたけれども、大変広域にわたっていて十四府県で被害が出ている。文化財まで含めるとそういう広範囲にわたる被害をもたらしたわけでありますが、その文教施設全般の被害の状況も、それぞれ学校その他の被害の額についても報道がされておりますが、今日文部省として把握をされております特に学校に限っての、教育施設での被害状況、そして教職員、児童生徒、学生といったような方々の死亡について今日的に確認をされている数、それからけがをされている実態等について御報告をいただければと思います。
 そして、この中で特に、文部省として把握をされているかどうかわかりませんが、マスコミの数字の中ではこの震災によって孤児になってしまったケースが推計で千百人というような報道もされているわけですけれども、これらについて文部省としてどのように把握をされているかお伺いしたいというふうに思います。
#6
○説明員(河上恭雄君) お答えいたします。
 まず、今回の震災によりまして死亡した児童生徒数でございますけれども、兵庫県を初め各府県から報告をいただいておりまして、幼稚園から高等学校までの幼児・児童生徒数、亡くなった方でございますが、三百七十四名でございます。また、大学生、短大生が百十一名亡くなっておられます。
 施設に関しましては、学校施設の被害施設数が三千八百三十施設でございます。このほか、社会教育、体育・文化施設が四百八十五、文化財が百六十一、合計で四千四百七十六施設が被害を受けております。
 それから、教職員の死亡者でございますが、これは十日現在でございますけれども、小中高等学校等に関しましては二十四名、大学等に関しましては十名の方が亡くなっておられます。
 次に、孤児の数に関してでございます。このたびの震災によりまして両親や家族を亡くした児童生徒数につきましては、地元の自治体におきましても十分把握し切れていない状況にあるというふうに聞いております。文部省として網羅的には把握しておりませんけれども、少なくとも各学校で授業が再開されていく中で学校として指導の中で個別に把握している数がございます。これが神戸市立の小中学校につきましては十五家族で、小学生十名、中学生十一名、計二十一名に上っておるという報告をいただいております。
 文部省の方では、こういった児童生徒の就学に支障が生じないように、就学援助措置の弾力的取り扱い、あるいは高校生の場合には授業料の減免措置でございますとか日本育英会の奨学金の緊急対応、こういった措置を講じておりまして、今後これらの措置が効果的に実施されるように周知徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。
#7
○小林正君 それと今の震災遺児の数なんですけれども、一月三十一日付の読売新聞でいわゆるあしなが育英会が推計をした数字で今千百というふうに申し上げたんですけれども、これはあくまでも具体的な数の積み上げということじゃありませんので、これからの調査を待って具体的な数字が上がってくるのだろうと思いますが、二月五日付の読売では三十七名という数字が報道をされているわけでございます。これらの子供たちの将来と」いうものをどうするのかということもまた今後の課題として大変大きな問題になろうかと思います。
 また、この地震が起きたのは一月十七日ということですから三学期が始まってすぐ、そして三学期というのは学年末、学校にとっては大変重要な締めくくりの卒業、入学ということを控えた時期でもあって、この時期に直撃を受けたということですからいろいろな問題がそこから起きているわけです。
 特に、子供たちの学習をどう保障できるかという視点に立って考えます上、学校がさっき御報告をいただいたような実態になっている中で、縁故を頼ってそれぞれ疎開をするというケースが、これもその都度の数字でいろいろ変動がありますけれども、二万二千から二万六千というような報道がされているわけです。兵庫県の被災地以外のところへの転出と近隣、大阪を中心としたところへの転出等が目立つわけでございますが、そういう子供たち。そして、その子たちに具体的に新たな場所での学習の保障、そして文部省がいち早く教科書の支給等について手を打っていただいているということも承っておりますから、その問題はこの時期における一つの対応として済んでいるというふうに思いますけれども、問題は、なおその校舎が建設できていない、プレハブもない、そしてなお避難所にいて学習が受けられない実態の中で、これもまたボランティアにお願いしたり、当該学区の先生方の献身的な努力によって対応がされているという状況等も聞いていますけれども、組織的な学習形態になっていないわけですから今後それらをどうするのかということも当面の急務であります。
 なぜかと申しますと、子供たちというのは日々成長しているわけでありまして、そうした立場から一刻の猶予もできない問題であります。それらについて具体的に、なおそうした状況にある子供たちの数、そして今後の対応について文部省としてどのようにお考えか、承ります。
#8
○説明員(河上恭雄君) 地震の発生した直後から各学校とも休校措置がとられておったわけでございます。発生した翌日の一月十八日には公立の小中高等学校で五百校を超えておったわけでございますが、その後徐々に授業が再開されまして、昨日現在で公立の中学校はもうすべて開校いたしまして、開校できていない公立の小学校、高等学校の数は今三十校となっております。
 御案内のように、被災地域の多くの学校は避難所として提供されているわけでございまして、やはり住民生活の安定ということを基本に置かなければならない。そして、児童生徒の安全確保あるいはその学習場所の確保などを図りまして、自分の学校だけではなかなか再開ができないという場合にはほかの学校をお借りする、あるいはほかの施設をお借りする、こういうような形、あるいは二部授業等の工夫も行いながら授業再開が進められております。
 休校している学校におきましても、例えば定期的に児童生徒を登校させましていろんな注意を与えたり、学習活動をさせるなど学校教育活動の再開に向けて取り組みが行われているわけでございます。
 ちなみに現在再開している学校では、小中高等学校でございますけれども、三百六十一校で短縮授業を行っております。まだ水あるいはガスが使えないということで給食もできない、あるいは水洗トイレが使えないということで午前中だけの授業を行うというような形、あるいはまた二部制で授業を行うという学校が二十五校、それから他校や他の施設を使うという学校が十八校ということでございます。
 こういった今いろんな難しい状況の中で教育委員会の方では、それぞれ地域の実情は違いますけれども、施設の安全度でございますとか通学路の確保とかいった諸般の事情を勘案しながら、できるだけ早く授業を再開できるように取り組みを進めておるというふうに伺っております。
 以上でございます。
#9
○小林正君 先ほど申し上げました疎開をした場合、児童生徒数が急増する地域、それと被災地域では当然それぞれの学区の中では急減していくわけで、教職員の定数管理については毎年三月、四月という大事な節目の時期に入るわけですね。これらについて文部省としてどういうような対応をされるのか。地元の新聞では、神戸市などが疎開学校へ教員を派遣するというようなことで、本籍はもとの学校に置いたまま、いわゆる教員のレンタル方式というんでしょうか、そんなようなことを検討するというような話も伝え聞いているわけです。
 物をレンタルするのなら物がそこへ行きゃいいわけですけれども、教員の場合は居住地域があって、被災していなければその人はその通勤圏の中で暮らしているわけですから、そういう場合の対応、それからなお今後の課題として、そちらの学校に派遣をされて、具体的にもとの学校を再建する場合の要員としてのそれぞれの学校の所属の教員の皆さん方の対応をどうするのか、それらの問題がいろいろ議論されているようですけれども、どのようにお考えでしょうか。
#10
○説明員(矢野重典君) 委員御指摘のように、今回の大震災によりまして兵庫県では一時的に県外、それから県内の近隣市町村に避難している児童生徒が多数に上っているという状況があるわけでございます。二月十日現在で約二万三千人にも達している、こういう状況が一方であるわけでございます。他方、こうした児童生徒の相当数が近い将来被災地に戻ってくることが予想されるわけでございます。
 現在、こうした特別の状況にあるわけでございますので、教職員の定数措置の問題につきましては、こうした特別の事情を踏まえながら私どもといたしましては、それぞれの学校運営上の支障やあるいは教育指導上の混乱が生じないように、兵庫県教育委員会並びに神戸市の教育委員会の要望も踏まえながら、その定数措置の弾力的かつ妥当性のある措置について検討をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 今御指摘の兵庫県やあるいは神戸市における検討でございますけれども、まさにそうした実態を踏まえて、その実態に即して人事配置上の措置について御検討をいただいているところと思うわけ。でございますけれども、私どもといたしましては、要は国の役割といたしまして、今申し上げたような教育指導上あるいは学校運営上支障がないように、定数の総数を確保するということについてできる限り弾力的な対応を検討している最中でございます。
#11
○小林正君 年度末、年度初めの定数管理、これは文部省が従来大変厳しくやってきた経過がありますね。会計検査院との関係等もこれあり、いろいろあったわけですけれども、教員の身分の問題どこの定数管理をどうするかということと、今おっしゃった弾力的運用というお言葉、それから新聞では財務課の話として立法措置、法改正を含んで云々というお話があるんですが、そうした手続が前提となりますか。
#12
○説明員(矢野重典君) 委員御案内のように、教職員の定数は年度初めの児童生徒の数をベースにいたしまして学級数を算定いたします。その算定された学級数をまた基礎にいたしまして教職員定数というのが算定されるわけでございます。そういう現在のルールがあるわけでございますが、今回のケースについてそのルールをそのまま適用いたしますと、御指摘のとおり、相当数教職員定数の減という事態になるわけでございますので、そうした事態にならないように特例的な制度の改正も含めて現在検討しているところでございます。
#13
○小林正君 それから、定数上の問題でいえば学校カウンセラーの配置ですね、これも予算の中では位置づけがされているわけですから、これらについても心の傷の問題としてかなり深刻な事態も伺っておりますが、これは衆参のそれぞれの場でも論議をされましたので念頭に置いてぜひ対応していただきたい、このように思います。文部省、結構でございます。
 次に、厚生省、おいでいただいていると思うんですが、伺います。
 ちょうど時期が日本でいえば一番寒い時期に避難所での生活を強いられるということで、当初三十万と言われ、今二十二万と言われております避難生活で、非常に不自由で、しかもプライバシーも守れない、暖房もままならないという状況の中で、地震の第一撃については命を守ることができた皆さんのうち、いわゆる災害弱者と言われる高齢の方々が避難所で爆発的に流行したインフルエンザにかかって肺炎で死亡するといったような痛ましい報道もされました。これも断片的な数字ですけれども、三十名とも四十名とも言われる方が肺炎で亡くなっているということも報道されました。
 私は、やはり基本的には避難所での生活とはいえども憲法二十五条の「健康で文化的な最低限度」という健康の最低限度が維持できないというような状況というのは、臨時、緊急、非常の場合であっても最低そこをどうするかというのは政治の課題でもありますから、ぜひ行政一体となった対応として問題の生じないような体制、言ってみれば避難所での救命体制といいますか、そういうものをどのようにしてきたのか、そして今後どう対応されるのか、その辺について厚生省のお考えを承りたいと思います。
#14
○説明員(磯部文雄君) 避難所において生活しておられる方々の医療の確保は急務であるということから、これまで医師、看護婦の常駐いたします避難所救護センターの設置を進めてまいりまして、千人以上の方々のおられる避難所にはすべてこのセンターを設置するなど、現在百五十一カ所が設置されているところでございます。また、避難所にセンターの設置されていないものにつきましては巡回診療体制を設けて対応しております。さらに、二十カ所の保健所を拠点といたしまして、保健婦による母子、老人等を対象といたします巡回の健康相談を実施しているところでございます。
 こうした措置によりまして避難所における医療の確保というものに取り組んできているところでございまして、今後とも被災者の方々に対する適切な医療の確保に努めてまいりたいと考えております。
#15
○小林正君 厚生省として避難所でそうしたことで亡くなられた数をどのように把握されていますか。
#16
○説明員(磯部文雄君) なかなかこの把握が難しいところでございますが、兵庫県が行った一月二十四日以降二月十二日までの調べでございますが、避難所救護センターや巡回診療で治療を受けた者が一万二千六百余名ございます。そのうち肺炎にかかられた方が十九名、そのうち六十五歳以上の方は十三名というふうに把握しておりまして、これらの方々の中で入院治療が必要と判断された方については病院に移送されて適切な医療を受けているというふうに考えております。
#17
○小林正君 大変痛ましい数字が今答弁されたわけですけれども、これは開発途上国でいろんなことで難民キャンプに行って、疫病が流行してそこで命を落とすというニュースを私たちはたびたび今まで聞かされてきましたけれども、そういうことがこの地震災害の以後の問題として今生じてきているということを実感しているわけでありまして、ぜひ今後の教訓として、この地震災害をどう受けとめるかということになれば、万全を期すということは何なのかという体制について厚生省としても十分徹底的な御検討をいただきたいというふうに思います。
 二点目の問題としては、さっき文部省にも伺いましたが、震災で孤児となられた方々についての厚生省としての対応についてお伺いします。
#18
○説明員(大泉博子君) 先ほど先生がおっしゃいましたように、新聞報道にございました千百人という数字はあしなが育英会がいたしましたもので、発生確率を使った推計でございまして現地で調査した数ではございません。この調査を詳しく見ますと、この調査の中でもいわゆる孤児、お父さんお母さん、両方亡くされた方は二十六ケースと言っております。
 そこで、私どもの対応でございますけれども、今回の地震でお父さんお母さん、保護者を失って、かつ養育が必要であるというお子さん方につきましては基本的には養護施設、もっと小さい二歳くらいまでのお子さんは乳児院でございますが、こういう施設に入所をしていただくことになるわけでございます。その数の把握につきましては、兵庫県の方の巡回パトロール、それから県と市の児童相談所での相談によっておりまして、二月十三日、昨日の午後五時までに四十五名のお子さんが措置されたところでございます。
 このような措置に当たりましては、今回、大震災でございますので手続を弾力化する、例えば施設の定員をオーバーしてもよろしいですよ、あるいは措置決定の正式なものは後日でもよろしいですよというような弾力化を図っているところでございます。
#19
○小林正君 どうもありがとうございました。
 次に、自治省にお伺いをしたいんですが、大臣の所信の中でも指摘をされています、先ほども言いましたけれども、県、指定都市、市町村等との連携の問題、その中で国の果たすべき役割等々について、基本的には基礎的な自治体というようなものが基本法の立場から云々というお話もございました。
 臨時、緊急、非常の場合の災害救助といったような問題になりますとより細分化された自治体というような、平時におけるあるいは平常な段階における対応と、そしてこういう地震災害のような巨大で、しかも臨時、緊急、非常のような状態のときの対応の仕方というものは当然おのずから異ならなければならないというふうに思いますけれども、この従来の国と県、市町村等との関係を臨時、緊急、非常の事態における対応としてどのようにとらえられるのか。これの連携がうまくいけば今日指摘されているようないろいろな問題についても克服できる方向が生み出されるんじゃないかなという気がするんですが、いかがでしょうか。
#20
○国務大臣(野中広務君) いろんな側面のとらまえ方があると私は存じます。対市民・町民、いわゆる住民関係から考えますときには、よりきめ細やかな、しかも一番身近にある市、町が対応するのが何といっても救援のあるいは救護の上に非常にきめ細やかな対応ができると思うわけでございます。
 ただ、消防とかあるいは自衛隊とか、こういう救護あるいは救援活動、これはある意味において県とかあるいは国、こういう連携のもとに広域的にやらなくてはならない部門が非常災害の場合には出てくると思うわけでございまして、通常の場合とはそういうところが異なるのではなかろうかと考えておるわけでございます。
#21
○小林正君 押しなべて基礎的な自治体といいましても、結局、警察というのは国の系統で、昔の自治体警察とは違いますからかなり統括的な対応が可能ですね。ただ、消防については自治体消防ですよね。だから、そういうことがあって、警察、消防が主役だとはいいながら、その指揮命令系統、組織のあり方が基本的に違うわけですね。その問題をどうするのかということがやっぱり一つこの問題を経過してとらえられるんじゃないかという気がしますね。
 特に、火災が多発しているわけですから、それへの対応として消火栓の問題、その他能力的な問題が問われているわけで、これをどういうふうに広域的に解決を図るかという課題も今後の教訓としてぜひ生かしていただきたい。その場合にだれが音頭をとるのかということになれば、当然広域的な対応が求められるだろう、こういうふうに思っているところでございます。
 余り時間がありませんから、今回のことを考えてみまして、政府部内でもいろいろ論議があったと思いますが、具体的に言えば国土庁長官から小里長官の方に今度の問題についての解決の中心が移っだということが一つございました。そして、国土庁に対してはやはり私はこの問題解決をするにはない物ねだりだったんじゃないかなという気がするわけです。
 なぜかと申しますと、自治省は実動組織を持っているわけですけれども国土庁は実動組織を持たないわけで、それがより具体的な対応を求められたわけですから当然のこととして今後の課題では抜本的に組織がえを図るということが一つ考えられます。
 今の行政組織を生かして今後に備えるということになれば、やはり自治省が主役になるべきじゃないかという気がしているわけですけれども、大臣の御所見はいかがでしょうか。
#22
○国務大臣(野中広務君) その問題につきましてはいろんな御意見を賜るところでございますけれども、たまたま自治大臣が国家公安委員長を兼務しておりますので、いわゆる消防庁と警察庁、そして全国の警察本部を動かす実動部隊を持っておるように巷間言われるわけでございまして、やはり消防庁は消防行政を総括しておりましてもそれぞれ自治体消防が独立してあるわけでございますので、そういう意味において果たしてこれを実動部隊と位置づけられるかどうかというのは非常に問題のあるところでございます。
 そういう点で、私は、国土庁の防災局というのができましてから今日までこのような大災害を想定しないし、たしかあれは水資源局が見直されて防災局というのができたと思うわけでございますけれども、しかし定数はわずか三十数名でございまして、そういう点で十分手足となって働く機能を生かし得る体制にならないまま何十年かを迎えてきたという点でございまして、そういう点で今度はやはり、私の場合は首相官邸を中心にした危機管理体制を確立し、そこですべての消防あるいは警察、自衛隊を含んだ機動的な対応ができるようにすることが一番私は、今回の地震災害を踏まえながら、対応する組織としてはいいのではなかろうかと考えておるわけでございまして、現在そのあり方について鋭意検討を進められておるところでございます。
#23
○小林正君 ニューヨーク・タイムズ等でも大きく報道された問題、非常に悩ましい問題が一つあったと思います。兵庫県でいわゆる組織暴力団に指定をされている団体が目覚ましい働きをした、こういうことが言われておりまして、現地へ行きましたらやはりそのことが話題になっておりまして、食料がないと言ったら翌日トラックいっぱいの食パンが満載されてきたとか、衣料品、生理用品に至るまでどんどん入ってくるというようなことがあったそうです。そして、これらについてマスコミが、そういう外国の報道がされたわけですけれども、このことは市民の立場からすれば非常に複雑な思いで受けとめたはずでありますし、その関係者のお話を伺いますと、我々は常に危機管理体制である、こういうことを言ったと、したがって国家と違って我々はいつも即応体制にあるんだというようなことで胸を張っているという話も伺いました。
 国家公安委員長という立場であられます自治大臣としてこの事態をどういうふうに受けとめておられますか。
#24
○国務大臣(野中広務君) 非常に難しい課題を聞かれるわけでございますけれども、私も報道を通じましてそういう組織の方々が救済のために多くの物資等の提供をいただいたということを聞いて、非常に困難なときにだれであろうと被災住民を助けるために善意ある協力をしていただいたことには感謝をするわけでございまして、そのことがまた今後組織の拡大やらあるいは犯罪の増加等に結びつかないように私どもは注意を怠らないようにしていかなくてはならない、あるいは組織の拡大につながらないように配慮を加えていかなくてはならないと認識をしておるところでございます。
#25
○小林正君 今の自治大臣の御答弁で私も大賛成でございます。大変難しい問題ではありますけれども、これを契機に市民権を得るというようなことのないような対応が求められているのだというふうに思っております。
 最後に国土庁にお伺いしたいんですが、既に政府部内において阪神・淡路復興実施本部というものが設置をされて、そこに本部長として村山総理がなられる、こういうことを承っております。そして、阪神・淡路復興委員会が設置をされる、そしてそのメンバーがきょうの新聞に報道されておりました。それぞれの分野における有識経験者の皆さんをそろえてこれからスタートをしていくわけでありまして、この実施本部に対する積極的な提言等がなされて一刻も早い復旧から復興への揺るぎない体制が整えられることを、太いにこの方々の御活躍に期待をしたい、こういうふうに思っているわけですけれども、今後、国会段階でこの委員会の位置づけについては、これは国家行政組織法上の位置づけとしてどういう関係になってくるのか、お伺いをしたいと思います。
#26
○説明員(橋本万里君) 阪神・淡路復興委員会でございますが、これにつきましては非常に急いでつくる必要があるということで先週の十日に閣議決定をいたしまして、国家行政組織法の規定に基づきまして政令により設置をさせていただいております。これが来る二月十六日にも第一回を開かせていただくということでございます。
 それから、もう一つの阪神・淡路復興本部でございますが、これにつきましては、法律によりまして設置をいたしたいということで、現在法案の作成作業を急いでおります。これにつきましては、恐らく今週末にでも閣議決定を踏みまして、国会の御審議をお願いしたいというような予定をいたしております。
 今のところ、両者の関係につきましては、復興委員会の方でいわゆる関係地方公共団体の行う復興事業への国の支援、その他国が行うべき施策の総合調整を要する事項につきまして調査、審議をいただきまして総理大臣に意見を述べる、総理大臣は今度できまする本部の本部長に御就任いただきまして、この本部でいわゆる復興に関する施策の総合調整事務を行っていくというような関係になってくると思われます。
 以上でございます。
#27
○小林正君 マスコミ等では、実施本部ができて、そして加えてそういう委員会の設置ということは屋上屋ではないかといったような指摘もあるようでありますし、当然今後の問題としてどちらが主導権をとるのかといったようなことも出ているようでございますけれども、ぜひ今後の復興へ向けての積極的な、しかも将来展望に立った対応ができますように運営の面でも十分御配慮をいただければと思います。
 時間が参りましたが、今、ベストセラーの中の三番目か四番目に「大地動乱の時代地震学者は警告する」という本が岩波新書で出ております。これはこの地震を契機に出たのじゃなくて、実は去年の八月に出ているんですね。この内容を見ますと、地震というのは多発期と静穏期とを繰り返しているというようなことで、大地動乱の時代に今入っている、こういう警告ですね。
 私は神奈川県ですけれども、神奈川県西部、小田原を中心とした地震については数年ならずして起きるであろうということもこの本の中に出ておりますし、神奈川県もそういう対応を今進めているわけであります。それが東海大地震の引き金になっていくというようなシナリオもあるやの内容にもこれはなっておりまして、今度の阪神大震災が起きて、ことしはもうないだろうとか来年は起きまいとかということではなくて、やはりあすにでも起こり得るという前提に立った緊急な対応と今後の対策というものを、やはりとうとい犠牲の上に成り立った教訓を生かす意味で、ぜひ御検討賜りたい、そのことを申し上げまして、あとまだ幾つか質問を残しておりますけれども、これらについては以後の委員会の中で進めさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#28
○有働正治君 私は、まず地方自治体のあり方の問題とのかかわりで、解散が決まりました東京協和・安全信組の大口融資規制違反をめぐる疑惑についてお尋ねします。
 経営破綻が明らかとなりました東京協和信用組合と安全信用組合の旧経営陣が行いました大口融資規制違反が大きな問題となっています。
 東京都は、両信用組合に対しまして、昨年二度にわたりまして検査を実施し、この検査が判明した法令違反行為や不健全な経営体質を指摘し、昨年十二月六日、改善指導の通達を出したと聞いています。
 法令違反としては、協同組合による金融事業に関する法律の中で決められています大口融資規制に反するものでありまして、昨年六月時点で、東京協和の総貸出額千数十億円のうち八百数十億円が特定の十四グループ・企業に集中していると、また安全信組も千数十億円のうち九百数十億円が五つのグループに対する融資とされているようであります。
 これらのグループ・企業への融資は法定限度額、東京協和の場合約十三億円弱、安全信組の場合八億円強を大幅に超えて、その超過額は東京協和が約六百六十億円、安全信組が八百八十億円ほどに達するとされています。
 特に問題なのは、高橋前東京協和信組理事長のイ・アイ・イ・インターナショナルグループ関連企業への融資が合わせまして六百数十億円にも上るということ、これに政治家関連企業・グループ等への融資等が指摘されているわけであります。
 両信組の救済では、日銀が二百億円を出資する新銀行東京共同銀行を設立、また両信組合わせて千百億円に上る焦げつき債権の処理に東京都が三百億円融資するなど多額の公的資金を支出することが予定されているわけであります。さらに、全国の金融機関に負担を割り当てて、全体で千六百億円に上る巨額の資金を注ぎ込む計画が進められているようであります。これに対し、政治家・グループへの融資等々の問題が指摘されているわけであります。
 国民の皆さんはどういう点で批判を上げているか。政治家絡みの乱脈経営の金融機関を公的資金で救うことに、とどのつまり政治家や政治家秘書、大きな労組、そうした政治家絡みの大きな労組を含むのではないかという、大口預金者救済のためとは何事かという点での批判が厳しく指摘されていると私は理解しているわけであります。
 そこで、自治大臣にお聞きします。
 自治大臣として、この大型経済事件につきまして、問題の所在はどこにあるというふうに認識されておられるか、まずお尋ねします。
#29
○国務大臣(野中広務君) 今回の東京協和あるいは安全信用組合の問題に関連をいたしましては、私は、一つには地域の中小企業を組合員としている信用組合の経営破綻というものがどのような原因に基づいて、また地域経済にどのような影響を与えるのかということ、二つには国の指導のもとに行われておる金融行政の中でこの問題が起きたわけでございますので、国としてどのような対応を行うのか、三番目には今後経営破綻を起こしたところの金融機関に対してどのように対応をしていくのかといったような諸般の事項について、関係者間で十分に調査検討した上で今回の所要の措置がとられる必要があったのではないかというように考えておるわけでございます。
 東京都のような財政規模のところでは三百億という金を十五年、一%で協力をして支援をすることは可能でございますけれども、このような例が全国に出てきた場合、一体国の委任事務としてやっておる都道府県がどう対応できるのかということを考えますときに、今申し上げたような諸点が十分点検され、そして対応されなくてはならないと考えておるわけでございます。
 ただ、自治省といたしましては地方公共団体の行財政全般について指導を行う立場にございますので、この信用組合の問題につきましては国の委任事務として大蔵省が第一義的に指導、監督をされる立場にございますので、具体的に自治大臣としてのコメントは差し控えさせていただきたいと存じます。
#30
○有働正治君 そうしますと、十分に調査したり検討されたものではないのではないかという感想をお持ちだということでしょうか。
#31
○国務大臣(野中広務君) そういう申し上げたような諸点が十分関係機関で検討調査されて行われたであろうということを期待はしておりますけれども、しかしそれを私は確認する手段を持たないということでございます。
#32
○有働正治君 あくまで期待であるということであります。
 特に、自治体として東京都から三百億円の金が融資予定されている問題ですけれども、本日の東京都議会でも我が党以外の党派の皆さんもこの問題を取り上げておられるようであります。補正予算案の中に含まれているからであります。
 もちろん、この問題をどう処理するかは都議会の問題でありますが、同時に所管監督大臣としての大臣としては、今おっしゃられたように、都の態度としてはすべてよしというのには甚だ疑問があるということなわけでしょうか。
#33
○国務大臣(野中広務君) 所管大臣として、自治大臣としてはコメントするべき立場にございませんけれども、地方公共団体のこれからの委任事務を預かる者としてのあり方から考えた場合には多くの問題を残しておると考えております。
#34
○有働正治君 大臣の所信表明の中でも、地方財政について、非常に借入金残高が多く、極めて厳しい状況にあると全体の状況については触れられています。
 東京都の場合も、かつては富裕団体の典型みたいにもてはやされた時期もありましたけれども、今はそういう状況ではなく、状況が一変しているわけであります。
 そういう地方財政の事態の深刻さから見て、三百億とはいえ公金が融資されること自体についてはいかがお考えになりますか。
#35
○国務大臣(野中広務君) 三百億を十五年、一%で融資をして支援するということになりますと、結果的には百八十億の財源を支援したということになるのではなかろうかと推計をするわけでございまして、そういう都民の税金が支援をされるに当たって、先ほど申し上げたような十二分の点検がなされたかどうかということに問題意識を持っておるわけでございます。
#36
○有働正治君 重ねてお聞きしますけれども、日銀の姿勢については、これは政府の問題であります。もちろん、独立した機関ではありますけれども、これについてはどのような認識をお持ちでありましょうか。
#37
○国務大臣(野中広務君) 日銀が日銀法の二十五条に基づいて措置をされたことでございますので具体的に私どもが見解を申し上げるべき立場でありませんが、先ほど申し上げた諸点について検討がなされたのかどうかということを私は申しておるわけでございます。
#38
○有働正治君 けさの朝日によりますと、公然と政治家及びその親族を含むグループの名前も出てきておりまして、そこへ数十億の融資があるということが指摘されています。この指摘された政治家側は関与を否定されているようでありますが、規制違反の膨大な金がグループあるいは同族グループに融資されていることは明らかなようであります。その点にけじめをつけるという趣旨でこの方は党役員の辞表を提出したことが報じられているようであります。
 国家公安委員長としてお尋ねするわけでありますが、昨今来、こういうゼネコンにかかわる問題等々、政治姿勢の問題が地方自治体の問題にも絡みまして大きな問題になったことは御承知のとおりであります。そういう政治家とのかかわりの問題についてもどういうふうに考えるか、それについてはいかがでありましょうか。
#39
○国務大臣(野中広務君) お尋ねの記事に関しましては、各種の報道がなされておることは承知をいたしておるところでございます。
 私、一人の政治家として政治倫理についてこれからもなお政治改革のあの大きな流れを厳粛に受けとめながらやっていかなくてはならないと思うわけでございますが、国家公安委員長としては個別答弁を差し控えさせていただきたいと思うわけでございます。
 ただ、一般論として申し上げますならば、警察におきましては、刑罰法令に触れる不正行為がある場合は事案の内容に即して適切に対処していくものと考えております。
#40
○有働正治君 大口融資規制違反であることが指摘されているわけで、厳正な対応を求めるわけであります。
 この問題に関係いたしまして、今指摘しました政治家及び親族を含むグループへの融資、あるいは政治家秘書、大きな労働組合の預金等々が指摘されているわけであります。事は疑惑を持たれないように、仮に政治家の問題であろうとも、全容を解明すべきであるというふうに考えますが、この点いかがでありましょうか。
#41
○政府委員(垣見隆君) お答えいたします。
 個別の事案についての答弁は差し控えさせていただきたいと思いますけれども、警察におきましては、刑罰法令に触れる不正行為があれば事案の内容に即して適切に対応していく所存でございます。
#42
○有働正治君 今の質問で、国家公安委員長なり自治大臣としてはいかがでありましょうか。
#43
○国務大臣(野中広務君) 先ほど申し上げましたように、もし刑事罰に触れることがあるとするならば、警察としては適切に対応していくものと私は考えております。
#44
○有働正治君 それは政治家のグループその他を除外するということはあり得ない、それらを含めて当然のこととして対応するというふうに理解してよろしいでしょうか、国家公安委員長。
#45
○国務大臣(野中広務君) 個別案件について具体的に私がコメントする立場にございませんので、先ほど申し上げたとおりでございます。
#46
○有働正治君 私は、この問題はいわば国民の税金あるいは住民の方々の税金がどう使われるか、そして地方自治体のあり方、姿勢にもかかわる重大な問題を投げかけていると感ずるわけであります。
 そういう点で私はこの委員会でも質問するわけでありますが、やはり政府としても全容を、国民がいろんな点で疑惑を持って、こういうことに金が使われていいのかという厳しい指摘もあるわけで、全容を解明し、必要に応じ国会にも報告するという姿勢が大事じゃないか、情報公開が今求められていると思うわけでありますが、大臣、いかがでありますか。
#47
○国務大臣(野中広務君) 先ほど申し上げておりますとおりに、一般論で申し上げれば、警察におきましては、刑罰法令に触れる不正行為につきましては、その事案の内容に即して適正に措置していくものと考えております。
#48
○有働正治君 繰り返しますが、この問題は地方自治体のあり方、税金の使い方にかかわるわけであります。そういう点で当委員会としても重大な関心を持たざるを得ないわけであります。
 私は、当委員会といたしましても、そういう立場から必要な資料提出を東京都にも求める、例えば両信用組合の預金や貸し出し及び出資者の一覧、あるいは東京都の検査及び監査の結果がどうであったか。これが十分検討され、調査されたかどうかについて疑問を持つと自治大臣も述べられたわけであります。そして、東京都は示達書及び指示文書を発しているわけで、これも必要だと。そして、両信用組合の経理内容等も厳正にチェックする必要があると。
 そういう点で、当委員会としても必要な資料提出を都に求めて審議に資するように委員長に強く要望する次第です。
#49
○委員長(岩本久人君) 後日、理事会で協議をいたします。
#50
○有働正治君 ほかの問題を予定しておりましたけれども、準備されている方におわびして、時間が参りましたのでそれは後日に譲らさせていただければと思います。
#51
○西川潔君 先日は震災対策につきまして緊急の課題であります。辺自治体の協力体制について御質問させていただきましたが、本日は大臣の所信で述べられました地域の防災計画の見直しの指導についてお伺いしたいと思います。
 今回の阪神・淡路大震災によりましてお亡くなりになられた方々の半数を超える方々が高齢者が大変多かったということでございまして、これまでにも常々言われてまいりました災害弱者の方々への対応の大切さを改めて強く感じたわけでございます。
 犠牲になられた方々の中には高齢者でお一人暮らし、またお二人で御高齢者、そして特に女性の方が多かったわけです。
 報道によりますと、重度の障害者の方が市役所に電話をかけたんですけれども五日間も放置をされたままになっていたこと、またせっかくの緊急通報装置が電話回線が飽和状態になりましてほとんど機能しなかったという御指摘もございます。
 こうした事態を踏んまえまして、大きな災害が発生したときの弱者の救助救援につきまして、今後どのような対策をとっていかれるのか、基本的なお考えをまず大臣にお伺いしたいと思います。
#52
○国務大臣(野中広務君) 委員から今御指摘がございましたように、大規模な災害におきまして高齢者や障害者や傷病者、あるいは幼児等が犠牲になる場合が多く見受けられるわけでございます。今回も残念ながらそういうことが数多くあったわけでございます。
 そういう意味におきまして、防災体制の整備を今日までも避難対策の中から私どもも指導してまいったわけでございますけれども、しかし委員が御指摘になりましたように災害時に電話が不通となったり、道路が寸断されましたり、こういう防災関係機関の活動が非常に制約をされて迅速な救助活動、救援態勢がとれなかったという反省があるわけでございます。
 また、地域防災計画で私どもが避難地を公園とかそういう広場に求めておったところでございますけれども、今回の地震を考えますときに、これは限度が二日間でございます。すべて屋根のあるところをやはり避難者は求めていくということを私どもも十分今回の教訓といたしまして、これからの防災関係を見直していかなくてはならないと存じておるところでございます。
#53
○西川潔君 よろしくお願いいたします。
 続きまして、消防庁では二月六日に各都道府県に対しまして「地域防災計画に係る緊急点検の実施について」という通達を出しておられるわけですけれども、拝見をいたしまして、「緊急に点検すべき事項」の中には「災害弱者対策について」という項目が含まれております。この点については、大変敏速な対応をおとりいただいたということで評価をしたいと思います。
 先日の朝日新聞の各都道府県に対する地震対策アンケートの中に、既に一部自治体では「主な見直し項目」の中で災害弱者対策を挙げているところもございます。
 消防庁長官にお伺いをいたしますが、この通達による災害弱者対策につきまして、具体的にどういった趣旨であるのかをお伺いしたいと思います。
#54
○政府委員(滝実君) 具体的には私どもも細部の内容に立ち入って把握しているわけではございませんけれども、厚生省から受けました情報によりますと、例えば高齢者の場合、今回は一に社会福祉施設への受け入れあるいはホームヘルパーの派遣問題、これはしばらくの間はホームヘルパーを派遣するような状況ではなかったわけでございますけれども、先週の初めぐらいからそういうようなことができるような段階になっている、こういうようなこと。あるいは住宅対策、要するに仮住まいの一環として、特に高齢者、障害者等については健康上の配慮から例えば旅館等の借り上げ、こういうようなことも積極的にやってきたわけでございますけれども、そういうような点。あるいは全体を通して、例えばパトロール隊、これは県とか県警とか福祉関係職員とか一緒になってパトロールをやってきたわけでございますけれども、こういうような観点からの情報、こういうようなことが随所に、今回の災害に関連して私どもも厚生省から情報として受け取っているわけでございます。
 したがって、やはり何といってもこういうようなものを今回の反省に立ってある程度マニュアル化する、そういうようなことがぜひ必要だろう、そういうような意味を込めてこの地域防災計画の見直しについては特に弱者対策、そういうようなことを特段配慮するようにと。これはやはり何といってもマニュアル化していくことが大切でございます。そういう意味で、今回の経験をもう少し実務的に点検した上で取り入れてもらいたい、こういうような趣旨で書き込んでいるわけでございます。
#55
○西川潔君 一言に災害弱者対策と申しましても、実際には相当難しい問題や課題がたくさんあるわけです。私も承知をしているつもりです。以前にも本委員会で何度がごの問題について質問をさせていただいたんですが、その地域内における事態の把握、大変難しいと思います。特定の人につきまして共同して対策を実施することがなかなか難しい、そして横の連携が難しい、そしてそこには守秘義務がネックになっているという御指摘もございました。
 今回の震災によりまして、緊急時の対応には警察、消防はもちろんのことですけれども、医療機関、保健所、福祉事務所等各部局の連携の大切さを改めて感じたわけですけれども、今後こうした連携を、今もおっしゃっておられましたように、強化する観点から、防災対策上の災害弱者に対するデータを事前に関係機関で保有していただいて、このような災害のときだけ利用するということで守秘義務の例外を制度的に導入していただきまして災害に備えるということを検討していただくということをもう一度総論としてお伺いしたいんですけれども。
#56
○国務大臣(野中広務君) 福祉関係の職員が高齢者やら委員が今おっしゃいました障害者等の災害弱者に関する情報を、防災対策上必要かつ不可欠な範囲内で地方公共団体の防災関係の部署に提供するということは、それ自身が災害弱者にかかわる避難・救助活動等を的確に実施をしていく、いわゆる被災者の保護の問題でありまして、高度の公益上の要請に基づくものでございますので、いわゆる防災関係職員も職務上知り得た秘密を外部に漏らしてはならないと言われる等のことが考えられましても、一般的には私は公務員の法で定めておる守秘義務に抵触するとは考えておりません。
#57
○西川潔君 次に、今回の震災基金、地域の防災計画を見直すという対応を評価する一人といたしまして、すべての自治体の防災計画に、お年寄りや障害者などの弱者について、災害時にその安否を確認できるような情報のシステム、先ほども出ましたが、援助、救助のマニュアルを盛り込むと同時に、こうした弱者に災害時の救助にとどまらずに、その後例えば避難所へ生活が移されるわけですけれども、生活の再建まで、そして医療・保健・福祉全般にわたる長期的できめ細やかな地域の防災計画を立てていただきたいというふうに考えておるわけですけれども、もう一度、大臣、お願いいたします。
#58
○国務大臣(野中広務君) 迅速かつ適切な災害弱者対策を講じていきますためには、住民の状況を、今、委員が御指摘になりましたように、きめ細かく把握しておくことが重要な課題であると考えております。
 例えば淡路島におきましては、それぞれ被災いたしましたけれども、その中において死者が非常に少なかった、あるいは火災も少なく救援することができたと。それは、それぞれ淡路島の中でコミュニティーが確立をしておりまして、あそこのおじいさんはあそこに寝ている、おばあさんはこちらに寝ている、すべて掌握することができたから非常に救出が円滑にいったということを私は現地で消防団長やら町長からお伺いをいたしました。今、委員がおっしゃったことがどんなにか大切であるかということを実感として感じたわけでございます。
 今回の地域防災計画の見直しに当たりましては、防災主管部の箇所だけでなく、医療、福祉等関係部局との連携を一層密にいたしまして取り組まなくてはならないし、具体的かつ実践的な運用のマニュアルの整備を図って、職員が平素からこれらが円滑に実施できるように精通しておくことが一番重要であると考えて指導をしてまいりたいと存じております。
#59
○西川潔君 ありがとうございました。
 私もあの兵庫県の淡路島の五色町というところの福祉の勉強も随分させていただいたんですが、これからああいうところ、冬でも本当に幸せだなと思うんですけれども、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次に、警察庁にお伺いいたします。
 大臣の所信では、市民生活の安全確保の中で、高齢者や障害者の方々に配慮した福祉、またきめ細やかな諸施策が必要と、こういうふうにお述べになっておられますが、これについてまず大臣に一言お伺いします。
#60
○国務大臣(野中広務君) 警察におきましては、各都道府県警察の交番や駐在所を中心といたしまして、高齢者や障害者等を犯罪や事故から保護するための活動、あるいは高齢者や障害者等にとって安全で優しい交通環境を実現するための施策、防犯、交通面での社会参加活動等の高齢者や障害者の立場に立った施策を推進しておるところでございます。例えば、独居老人を対象とした定期的な訪問あるいは相談活動、あるいは手話交番の設置、あるいは視覚障害者用の信号機の整備といったように、それぞれ対応をしておるところでございますけれども、今後なお民間ボランティア等との連携を図り、より効果的な活動を推進してまいりたいと存じております。
#61
○西川潔君 そこで一つお伺いしたいんですけれども、聴覚に障害を持つドライバーに関する対応についてお伺いしたいと思います。
 現在、聴覚に障害を持っておられるドライバーは何人ぐらいいらっしゃるのか、そして運転免許証の更新等の際に行う講習ではこうした方々にはどういった配慮がなされているのかということをお伺いしたいと思います。
#62
○政府委員(田中節夫君) 現在、身体の障害をお持ちの方で免許を持っておられる方は、平成六年末で全国で二十万二千百九十三人でございます。そのうち聴覚に障害をお持ちの方は二万七千二百八十人となっております。
 障害をお持ちの運転者につきましては、庁舎の構造の改善はもちろんでございますが、受付に相談室を設置して更新の前に相談できるシステムをとっているのを初めといたしまして、それぞれの方の障害の内容、程度に応じまして講習が行えるよう、専用の更新室あるいは指導員の配置、教材の整備に努めているところでございます。
#63
○西川潔君 実は先日の産経新聞の投書欄でございますけれども、少し読ませていただきます。
 運転歴十五年。聴力障害の身になって初めての免許証更新を県の運転免許センターで行った。
 講習はビデオで行われたので、意味は分かったが、どんな説明がされているのかは皆目、分からなかった。
 いったい何のための講習なのだろう。障害者にも分かるよう、要約筆記、手話通訳、ビデオに字幕を入れるなどの対策をたてていただきたい。という新聞記事が十一月十五日の産経新聞に載っております。
 後日、警察庁からも回答されておられましたが、この点、全国の地域におきましても字幕スーパーを私としては、記事を読ませていただいて、入れていただけたらなというふうに考えておりますが、この質問を最後に大臣にお伺いして、終わりたいと思います。
#64
○国務大臣(野中広務君) 聴覚障害者の方の講習につきましては、専用のビデオあるいは字幕スーパーを入れたビデオを活用いたしまして、あるいは委員が今御指摘になりましたように、手話通訳のできる職員の確保、あるいは重度の方には付き添いをつけるなど障害者の方々に配慮をした施策をやって、更新どきの業務を円滑にしていくように努めておるところでございますけれども、委員が今御指摘になりましたように、平井さんにつきましては残念ながら補聴器等の問題で十分対応することができなかった経過があったようでございます。
 今後も私ども、そういう御指摘を十分踏まえながら、障害者の方々のために開かれた運転免許行政の推進に努めてまいりたいと存じております。
#65
○西川潔君 よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
#66
○委員長(岩本久人君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後七時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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