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1995/03/28 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 地方行政委員会 第9号
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1995/03/28 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 地方行政委員会 第9号

#1
第132回国会 地方行政委員会 第9号
平成七年三月二十八日(火曜日)
   午後二時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩本 久人君
    理 事
                鎌田 要人君
                岩崎 昭弥君
                釘宮  磐君
                有働 正治君
    委 員
                石渡 清元君
                鈴木 貞敏君
                関根 則之君
                服部三男雄君
                真島 一男君
                松浦  功君
                上野 雄文君
                篠崎 年子君
                山口 哲夫君
                渡辺 四郎君
                小林  正君
                続  訓弘君
                浜四津敏子君
                西川  潔君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    野中 広務君
   政府委員
       警察庁長官    國松 孝次君
       警察庁長官官房
       総務審議官    山本 博一君
       警察庁交通局長  田中 節夫君
       自治大臣官房長  秋本 敏文君
       自治省行政局公
       務員部長     鈴木 正明君
       自治省財政局長  遠藤 安彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤  勝君
   説明員
       厚生省児童家庭
       局保育課長    柴田 雅人君
       労働省婦人局婦
       人福祉課長    北井久美子君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岩本久人君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は去る十七日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○小林正君 質問に先立ちまして、今、世界の耳目が日本の山梨県上九一色村における強制捜査、きょうは何が出てくるか、こういうことに集められているわけであります。阪神大震災で地震列島という印象を持たれて、カントリーリスクが大変大きい国だという印象を世界に与えて二カ月経過をしているわけですけれども、今度は治安は世界で一番だというふうに思っていた我が国においてサリンという猛毒ガスを使った霞が関、権力の集中しているところにねらいを定めたようなテロ行為が発生をいたしました。これもまた日本に対するカントリーリスク見直し、これは大変な国だな、わけのわからないところがあるという恐怖心を世界に発信しているというような状況に今なっているわけであります。極めて重大な事態と言わざるを得ないというふうに思います。
 ヨーロッパではボンとかあるいはモスクワ、アメリカでもニューヨーク等に宗教法人オウム真理教の支部があって布教活動が行われており、どの地域においても紛争が多発をしているという状況でありますし、国内においても同様であります。
 最近判明した事実からすれば、自治大臣既に御案内のとおり、松本の事件やあるいはその直後に起きました山梨県内におけるサリンの事件、そして今回と一連の事件の背景に宗教法人の疑惑が大きくクローズアップをされてきている。加えて、旧ソ連の軍用ヘリコプターがどういう目的かわかりませんけれども敷地内にあるとか、あるいはまた昨日来の経過で言いますと、細菌兵器の研究も進められていたのではないかといったような疑惑が新たにまた出てきております。
 当委員会の立場からいたしますと、一つはやはり熊本県の例、そして今日の山梨県の例でもありますけれども、住民が大変生命の危険、脅かされているような状況が現出をしているわけでありまして、住民の皆さんが一刻も早い強制捜査等この問題解決に向けての期待を抱きながらこの数年現地において闘ってこられたわけです。熊本県ではついに自治体から立ち退き料の九億円というものを取った形で退去する、そして上九一色村についても同様、寄附という形でならば十億円程度で受け入れる用意があるというようなところまでいって、住民を非常に恐怖のどん底に突き落としながら、ゆすりたかりまがいの、言ってみれば布教活動に名をかりた行為が行われている。こうしたことが白昼公然と行われているばかりでなく、マスコミを通して、こうした大きな疑惑があるにもかかわらず、連日テレビに出演をして自分たちの立場の正当性というものを主張する、こういうようなことが国際社会の中にあって一体どういう印象を持って受けとめられるか。
 冒頭申し上げましたように、やはりカントリーリスクという視点に立って考えますと、日本の国際社会における位置その他の問題も含めて大変厳しい状況に今立たされているというふうにも思います。そうした視点に立って、宗教法人のあり方の問題、そして宗教法人を隠れみのにして何でもありといったようなこうしたことが、この間地下鉄の事件発生まで看過されてきたとは申しませんけれども、表面的な扱われ方としては非常に手ぬるかったのではないかという印象を持つわけであります。
 冒頭、まずこの問題について、今後の対応を含めまして自治大臣、国家公安委員長でもございます立場から御見解を承りたいと存じます。
#4
○国務大臣(野中広務君) ただいま委員から御指摘のございました去る三月二十日の地下鉄駅構内におきます毒性ガスの凶悪事件につきましては、おっしゃったように、何の関係もない善良な市民を大量、無差別に殺傷するという許すことのできない悪質な犯罪でございますので、事件発生直後、直ちに警視庁に特捜本部を設けまして、鋭意現在捜索活動を行っておるところでございます。
 一方、二月に品川の公証役場の事務長であります仮谷さんがこのオウム真理教の関係者と見られる人間に拉致監禁をされました。レンタカー等を調査いたします中から犯人像を割り出すことができましたので、この犯人松本を指名手配し、仮谷さんの救出を行いますためにオウム真理教の二十五カ所に対する捜査を行い、また大阪で四カ所の捜査を行ったところでございます。
 その結果、委員が先ほど御指摘になりましたように、宗教法人という隠れみのの中で私どもの想像を絶する多くの薬物類やあるいはヘリコプターその他のものが捜査の中から発見をされ、今日なおその捜査に当たっておるところでございます。
 振り返りますと、松本のサリン事件、山梨の事件、そして地下鉄の事件、それぞれサリンにかかわる事件でございますけれども、しかしこれを今直ちにオウム真理教の犯罪と結びつける根拠はないのでございます。
 私どもといたしましては、国民の不安を解消するために一刻も早くこの解明を行い、また再発防止を行ってまいるように村山総理からも強い指示を受けておりますので、警察を挙げてそれぞれ関係機関の協力をいただきながら、一方、サリンに対しましては現在これを製造あるいは材料を所持することの取り締まりをする法規が存在しない状況でございますので、ただいま御審議をいただいております化学兵器の禁止法案の規制に加えまして、新たに警察庁といたしましてはサリンの所持等を取り締まるための特別立法を国会にお願いをいたすべくただいま関係省庁と協議を申し上げておるところでございます。
 いずれ御審議を賜りたいと考えておるところでございますが、それぞれ犯人を現在特定するところに至っておりませんし、事件の関連を特定づけることはできないのでございまして、あくまで見込みで断定することはできませんし、前提をもって断定することはできないわけでございますが、かかる許すべからざる犯罪を一刻も早く国民の不安を解消するために解明をしていくことが、委員が御指摘になりましたように、カントリーリスクの厳しい状況あるいは国民のまた不安を解消する私ども警察の責任であると考えて、現在取り組んでおるところでございます。
#5
○小林正君 こういう宗教法人の活動が、言ってみれば終末観とかあるいは社会不安、そういうものを温床にしてはびこるという現象の一つではないか、こういうふうに思います。
 今、自治大臣のお話にもございましたが、国際的な信用の回復の問題やあるいはまた阪神・淡路大震災のような、そういう社会的な混乱に乗じた形でこうしたものが使われるという事態になれば、社会の秩序は根底から破壊をされるということにもなりかねませんし、彼らの終末観からすればそういう社会的混乱に乗じて準備を整えるというような趣旨の文書も出ているわけですから、ぜひこういう問題についての国民なり国際社会からの不安解消に向けて最大限の努力を引き続いてやっていただきたいと思います。立法措置で我々が果たすべき責任については国民にきちっとお約束できるようなものとして対応する必要があると思いますし、できるだけ早急の対応が求められている、このようにも考えているわけでございます。よろしくお願いをしたいと思います。
 それでは質問に入りますけれども、まず労働省にお尋ねしたいと思います。
 今回の法案の趣旨からいたしまして、労働省に関する雇用保険等の関係から横並びの問題としてこの改正が出てきているという背景があるわけですけれども、言ってみればこうした社会の中で子育ての支援をしていく一助としてこうした措置をとることの重要性という社会的背景といたしましては、やはり今少子社会が進行していて、危機的な数字になっているわけです。一・四六などという数字が出てまいりまして、これから日本民族の将来を考えた場合にこのままでいいのかという問題もあろうかと思います。
 人口減少の先進各国においてもさまざまな手だて、努力が尽くされてきておりますし、フランスやドイツの例を見ましても、一年ではなくて二年ないし三年、そして生活保障をきちんとした形での対応というものがとられる中で人口対策の一環としてもこの問題についての対応がされているというふうに思います。
 この間、日本としては平成四年度に官民同時の育児休業制度というものが導入をされて三年を経過しているわけでありますが、スタートがどちらかといえば官が先導して民がこれに従うという形で昭和五十一年以降特定三業種からスタートした経過というものを踏まえて考えた場合に、民間におけるこの問題についての理解というものが三年間の間にどの程度進んで、今その実施状況といいますか、そういう取得の状況がどのように推移しているのか、まずお尋ねをしたいと思います。
#6
○説明員(北井久美子君) 民間におきます育児休業につきましては平成四年四月から育児休業法が施行されております。この育児休業法につきましては、中小企業につきましては三年間の適用猶予が設けられておりまして、この四月一日から全部の事業所に適用になるという状況になっております。この法律に基づきまして、一歳未満の子供を養育する労働者が育児休業を申し出た場合におきましては、事業主はこれを拒否できないということになっているわけでございます。
 なお、平成五年五月時点での労働省の調査によりますと、常用労働者数三十人以上の事業所の五○・八%が就業規則等何らかの規定の整備が進んでいるということでございます。
 また、実際にとられた方の状況を見てみますと、規定のある事業所におきまして、平成四年四月一日から平成五年三月三十一日までの一年間に出産した女子労働者の四八・一%、また同期間に配偶者が出産した男子労働者の〇・〇二%が育児休業を開始しているという状況になっております。
#7
○小林正君 そうした数字について労働省としての問題意識をお尋ねしたいと思います。
#8
○説明員(北井久美子君) 委員御指摘のように、少子化が非常に進行している、また女子の社会進出が進むという中で、勤労者にとって仕事と育児とをどう両立していくかということが非常に大きな問題でございます。労働省といたしましては、子育てをしながら安心して働くことができるようにさまざまな支援をしてまいりたい、そういうことが重要であると考えております。
 この育児休業法、あるいは今年四月から雇用保険により育児休業給付を支給することといたしておりますが、こうした施策に加えまして、育児休業を安心してとることができ、また円滑に職場復帰できるような環境整備であるとか、事業所内託児施設の設置など子育てをしながら働き続けることができる環境整備であるとか、あるいは育児のために一たんやめられた方が円滑に再就職ができるような支援であるとか総合的に取り組んでいるところでございます。
 育児休業制度あるいは育児休業給付というものは仕事と育児との両立支援のための基本となる制度であると考えておりまして、相当な効果を発揮しているというふうに考えておりますが、今後とも仕事と育児の両立の支援のあり方についていろんな御意見、御指摘を踏まえまして、今後一層安心して働くことができるような環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
#9
○小林正君 事業所規模で三十人未満につきましてもこの四月からこの制度が導入されるということと手当二五%という問題が結果としてこの制度の普及拡大に向けては相当大きな力になる、こういう御認識でしょうか。
#10
○説明員(北井久美子君) 育児休業給付につきましては本年四月から実施されるわけでございますが、この給付は、育児休業中の労働者に対して経済的援助を行うことによって労働者が育児休業をとりやすくして、またその後円滑に職場復帰ができるようにする、それを援助するというものでございまして、育児休業をとった方が雇用が継続できるというようなことに相当な効果を発揮するものと考えておるところでございます。
#11
○小林正君 女子の労働者が育児休業に入りますね。そうすると、当然そこに穴があくわけでしょう。その穴埋めをするということが当然出てくるんですけれども、そうした業種における人材確保とか雇用の面で今後の体制としてどういう、人材情報みたいなものをやりながらその代替要員といいますか、そういうことがないと、やめたり休んだ結果、職場内における矛盾が出てくるということがあり得るわけで、それがとりにくくしている要素の一つにもなってきていると思うんです。その辺のところをどういうふうにお考えでしょうか。
#12
○説明員(北井久美子君) 委員御指摘のように、育児休業取得者が出た場合にその代替要員をどうするか、企業にとって代替要員をどう確保していくかということは非常に重要なことだと考えております。
 現状を見てみますと、企業で代替要員を何らかの形で採用したというお答えの企業は大体三割ほど、あとはその必要がなかった、あるいはほかの方でカバーした、あるいは残業でカバーしたというようなことで採用しておらない企業が七割というようなことになっております。
 いずれにしましても、代替要員の確保が円滑にできるように行政としてもいろんな施策を充実していきたいと考えておりまして、具体的に労働省ではレディス・ハローワークあるいはハローワークにおきまして的確な代替要員の職業紹介に努めるといったこと、あるいは専門的職種の代替要員につきましては労働者派遣事業が御利用いただけますし、高年齢者につきましては高年齢者派遣事業が利用できる場合もございますのでその周知に努めるといったようなこと、あるいは中小企業集団ぐるみで、傘下の中小企業で代替要員確保対策をどうしたらいいかというようなことをお取り組みになる事業がございますが、そうした事業に対する援助といったようなことでさまざまな対応をしているところでございます。
#13
○小林正君 ぜひそういう視点から人材情報の行政サービスを相当きめ細かくやっていただきたいというふうに思います。
 それでは、自治省の方にお伺いします。
 昭和五十一年に三特定業種について育児休業制度が導入をされるまで、私も長くかかわってきた経緯がありますけれども、非常に難産の末に無給という原則でスタートした。難産した子はよく育つと言いますけれども、その育ちぐあいを見てみますと、欧米各国に比べてそれほど見事に育ったなということではなくて、非常に緩やかだったなという印象を私持っているんです。
 いずれにしても、子育て支援というものが、産後八週間以降の問題として一年間こういう制度ができたということは一歩前進として現場でも評価をされて、その三特定業種については非常にほかの職域と異なって定着をし、そして権利行使の率も非常に高いという状況になっているというふうに思います。
 今後の課題として、今、一般公務員にもこれが適用されるようになって三年経過をしてきたということで考えますと、定数の一定の枠の中でやりくり算段をすると、やはりこれもまた民間の場合と同じように、権利行使の裏打ちとしての臨時的任用職員や代替職員の確保ということが仲間に迷惑をかけないということでいろいろな問題に出てくるわけですが、この辺のところについてはどういう措置を今後されようとしているのか、あるいはこの間やってきたのか、お尋ねをしておきたいと思います。
#14
○政府委員(鈴木正明君) お答えいたします。
 育児休業の取得状況を職種でちょっとお話しいたしますと、今お話出ました教員、看護婦、保母などのいわゆる特定三職種の女子の取得率は八○%を超えておりまして八三・七%、それに比べましてその他の職種、平成四年から拡大された職種におきましては女子の取得率は六五%、こういう形で、やはり時の経過、制度の定着といったこともあろうかと思いますけれども、そういう状況にございます。
 それで、地方公務員の育児休業法におきましては、職員の配置がえ等によって育児休業職員の業務を処理することが困難、そういう場合には部外からの臨時的任用を行うこととして、それによって公務員が育児休業をとりやすいように配慮する、こういうふうにされているところでございます。
 それで、平成五年度の代替措置の状況を見てみますと、今お話のございました例えば代替職員につきましては約八割の代替臨時職員が任用されている、こういう状況でございます。もちろん、その前に非常勤職員の採用あるいは配置がえなどでの対応というものも行われているわけでございまして、おおむね適切に措置されているのではないかということでございます。
 お話しのように、一般職員まで広げられて三年がたっておるわけですが、年々その取得率もわずかながら向上を見てきているところでございますので定着しつつあるかなということでございます。
 今後の課題としては、育児休業中の職員の業務の代替措置をどういうふうにするかというところで、やはり臨時的任用のほか業務分担の見直し、あるいは部内職員の配置がえ、それから業務の遂行方法の工夫、こういったような努力が必要であって、その中で育児休業が取得しやすい環境を整えていくということが必要であろうかと思います。
 また、昨年の地共済法改正によりまして共済掛金の免除の措置がとられました。また、御審議をお願いしています今回の改正によりまして育児休業手当金の制度もできますとかなり経済的環境も整ってくるのではないか、こう思っております。
#15
○小林正君 今、国全体が男女共同参画型社会の実現ということで、国際的にもそうした流れになってきている中で、職場についた女子の労働者がその専門的知識と経験ということを大事にしながら職業が育児を通して継続される視点というのは非常に大事な課題であるというふうに思っているわけであります。
 この制度が民間の場合に雇用保険制度の枠で措置をされ、そうした制度のない公務員の場合が共済組合という位置づけの中で、前段掛金相当額の支給ということを措置しながら今回新たな措置がされるという中で、果たしてこういう趣旨のものが、共済組合ということを通しての措置というものが制度全体から見て妥当なのかどうか、それはどういうふうに問題意識としてお持ちなんでしょうか。
#16
○政府委員(鈴木正明君) この育児休業給付を地方公務員の場合は共済制度で行おうとしているわけでございます。
 それで、育児休業をとった方に対する経済援助につきまして、民間部門においては今お話しございましたように雇用保険制度の中で行う、個々の事業主の責任として一律に義務づける、こういうやり方ではなくて既存のいわば社会的な制度である雇用保険というものの制度の中で仕組む、こういう考え方でございます。
 これに見合う措置として公務員について検討したわけでございますが、やはり同じように、出産とか休業等に関する給付を行って、またその目的も職員の生活の安定と福祉の向上ということを目的としております共済制度の中で給付を行うのがいいのではないか、しかもその給付水準あるいは実施時期といったことも民間の給付と見合うものがいいのではないかという考え方が人事院の方から昨年提示されたところでございまして、国家公務員あるいは地方公務員、同じような考え方でバランスをとりながら共済組合制度の短期給付の一つとしてこの育児休業手当金を創設することが適当であろう、そういうふうに判断した次第でございます。
#17
○小林正君 もう時間がありませんから、意見だけ申し上げておきます。
 やはり審議会等の中でも今後検討を要するという指摘もされております。公経済的な負担の割合というものをどうするか。ドイツとかフランスの例で言いますと、本人の負担割合というものがゼロで国あるいは使用者、こういうような形の中でこうした措置がされている。
 子供が親から人間としてのさまざまな、言語やそしてまた感情といったようなもの、喜怒哀楽といったようなものを学び取る一番大事な時期は生まれてから三年間ということが言われているわけで、人として生まれてくるけれども人となるプロセスの中ではこの期間が一番大切な時期、生まれてオオカミに育てられれば人間には育たないということもあるわけでして、そういう人間として育つ発達段階の大事な時期を親子がともに過ごすということがやはり基本だろうと思いますし、その中で日本人としての生活習慣や喜怒哀楽、そして言語というものを学び取っていく時期でもあります。
 今、学校の中では無感動で喜怒哀楽を余り示さない子供が大変ふえているということが教育上の困難の一つの理由にもなっております。なかなか言葉を習得しない、なかなかしゃべらないという子供も大変ふえております。一人っ子なり二人で親が家庭にいない状況の中でなかなか子供が人間として育つのが困難な状況が一方にあるわけですから、そうしたことも含めればこの育児休業制度が親子がともに過ごす時間を保障するという非常に大事なものですから、その裏づけとなる生活保障なり職場の保障というものをさらに充実させていく必要があるということを申し上げまして、私の質問を終わります。
 以上です。
#18
○有働正治君 早速法案の内容についてお尋ねします。
 今回の育児休業手当制度の創設に際しましては、二五%でも給料が出ればうれしいという組合員の声にも見られますように、これ自体は一定の改善面があると私どもも考えるわけであります。同時に、やはりいろいろ検討していただきたい問題点も多々含まれているということを指摘せざるを得ないわけであります。
 以下、順次取り上げます。
 その一つは、育児休業手当が共済の短期給付から支給されることに伴って、現在健康保険組合があるところはこの短期給付制度が適用されないことになっているわけであります。そうしたところは新たに短期共済制度を設けなければならない、こういうことになるわけであります。
 現在、健康保険制度を適用して短期給付制度を設けていない地方公共団体が幾つあるのか、政令指定都市で幾つ、その他市町村等で幾つ、また該当する職員数、全体でどれぐらいなのか、まずお答えください。
#19
○政府委員(鈴木正明君) 現在、健保が適用されておりまして、今回の育児休業手当の創設に伴いまして新たに短期給付を適用するということとなります地方団体の数でございますが、平成六年三月末現在におきまして、指定都市で九団体、一般市町村で百二十七団体、それから一部事務組合がございまして二十六団体、合計百六十二団体でありまして、該当する職員数は約三十九万人でございます。
#20
○有働正治君 今回の改正案では、指定都市職員共済組合、市町村職員共済組合、都市職員共済組合が行います育児休業手当金の事業を全国市町村職員共済組合連合会の共同事業として行うということになるわけであります。そこで、短期給付制度がない地方公共団体は新たに給付のための経理を創設して市町村共済組合連合会の共同事業に加わることになるわけであります。その際、拠出金も当然求められます。そうしたところの組合にとってそのまま負担がふえることが懸念されて、その改善が求められているわけであります。
 そこでお聞きするわけでありますが、新たに育児休業手当金のために必要な金というのは年間幾らぐらいなのか、また市町村職員共済組合あるいは都市職員共済組合などが連合会のこういう共同事業に加わる際の拠出金の率、組合員の個人負担、おおむね幾らぐらいなのか、結論だけで結構ですので。
#21
○政府委員(鈴木正明君) なかなか育児休業の今後の取得状況等見定めがたい要素もあるわけですが、仮定を置きまして計算をいたしてみますと、全市町村の育児休業手当金の所要額は約百三十億円余りと見込まれております。また、市町村連合会へ各共済組合が出す拠出金の率は給料総額の○・二五%程度、また平均的な組合員の掛金は、給料月額三十一万円ぐらいを考えておりますが、その場合には、共済組合の財源率の定め方にもよりますが、おおむね月額三百五十円程度と推計をいたしております。
#22
○有働正治君 私も幾つか自治体の方に聞いてみました。例えば横浜、これは指定都市職員共済でありますが、それから静岡、これは都市職員共済でありますけれども、大体一組合員一カ月当たり三百五十円から四百円というお答えでした。そうしますと、年間五千円近くを掛金として新たに徴収しなければ運営できなくなる、こういうことになるわけであります。ほかにもこうした自治体は埼玉、その他幾つかあります。
 これ自身新たな組合員の負担なわけです。問題の根本は、新たに短期共済を設けなければならないような制度、仕組みを国が法律でつくっていくわけで、そのために共済組合のこういう新たな負担の問題、立ち上がり資金や給付に要する費用等について国と自治体がもっと踏み込んで援助してほしい、何とかできないか、こういう強い要望が私のところにも出されているわけですが、これについて、大臣、いかがでありましょうか。
#23
○政府委員(鈴木正明君) 技術的な点もありますので私からお答えいたします。
 お話しのように、この仕組みは市町村連合会を仲立ちといたしまして全市町村で共同事業として組んでいるわけでございまして、共済組合は育児休業手当に係る掛金、負担金を連合会の方に定期的に拠出していく、連合会はプールした資金から育児休業手当金の所要額を共済組合の方に出していくということでございまして、共済組合のところでは立ち上がり資金がないと実施が困難、こういう状況ではございません。
 また、お話しの点につきまして、健保適用の地方団体では今回新たに育児休業手当に係る部分の短期給付の掛金を設定することとなるわけでございますが、具体的な掛金率は、先ほど申し上げましたように、毎月の給料のおおむね〇・一ないし○・二という程度と推計しておりますので多大な負担というようなことにはならないのではないかと考えております。
#24
○有働正治君 どうもそこが違うわけであります。
 実際の負担になりますと地方公共団体と組合員が負担していくわけで、国庫負担はないわけで、そこをもう少し考えてくれないかと強い要望があることを指摘しておきます。
 次にお聞きしますけれども、現行の育児休業法は、附則第五条第二項におきまして女子の教職員、看護婦、保母など特定の三職種について「育児休業給を支給する」と明記しているわけであります。これは特殊な職種に限っているという問題はあると思いますけれども、「育児休業給を支給する」というこの規定それ自体は非常に私は大事な規定だと考えるわけであります。ところが、これが今回廃止されて共済からの給付に変えられるということになるわけであります。
 そもそも共済組合制度というのは組合員の相互扶助という性格を持つもので、育児休業中の給付は育児・出産に社会全体が責任を持つという立場から使用者と国の負担によって行うというのが本来のあり方だと考えるわけで、この基本を怠って共済の短期給付から支給しようとするからさまざまな矛盾や組合員に対するしわ寄せ、新たな負担、これが出てくるということになるわけであります。
 例えば、育児休業という性格から、当然すべての組合員が取得の対象となるわけではないわけであります。ところが、財源についてはすべての労働者、組合員に拠出が求められる。これはやはり明らかに矛盾があるわけでありますから、この点についてはどう考えられますか。
#25
○政府委員(鈴木正明君) お話しのように、共済組合制度は組合員等の病気とか出産、災害等に関して適切な給付を行ういわば相互救済を目的とするものでありますから、これまでも組合員個々人についての給付事由の発生の可能性を問わず同一組合の組合員については共通の掛金を設定する、こういうことでございます。
 今回の育児休業取得者に対します経済的援助を共済制度の中で行うことといたしましたのは、先ほども御答弁申し上げましたが、民間において雇用保険制度の中で支給することとされたこと、また国家公務員については人事院から既に出産とか休業等に関する給付を行っている共済制度の中で給付を行うということが現実的かつ適当だとこういう考え方が示されたこと、こういったことを踏まえて行おうとしているものでございます。
#26
○有働正治君 限られた職種とはいえども、従来は言うならば給与という形で保障されてきたわけです。それが今度共済という別の性格を持つところからの支給となるわけで、これは本来の給与としての性格を後退させるものじゃないか、ここが私は大きな問題ではないかと。
 この点は、大臣、いかがでありますか。
#27
○国務大臣(野中広務君) 女子の教育職員とか看護婦あるいは保母等に支給をされております育児休業給につきましては、これらの職種の女子職員の継続的勤務を促進しまして、もって教育、医療等の職場におきます業務の円滑な実施の確保を行っていこうという目的を持っておるところでございます。すなわち、これらの職員が公務員の身分を継続するということに伴いまして、最低限の負担である共済掛金を賄うべく支給されてきたところでございます。
 共済掛金につきましては、委員御承知のように、既に昨年の共済法の改正によりまして育児休業期間中の掛金は本年四月から免除することとされております。さらに、今回の育児休業手当金の創設によりましてこれまでの育児休業給を上回る経済的援助がされることになるわけでございまして育児休業給を継続する必要はなくなると考えますので、その目的を後退させるものではないと考えておるところでございます。
#28
○有働正治君 やはり育児休業制度の確立というのは、長い間の労働者の願いであり、闘いの中で確立されてきた問題であります。それは本来、有給、選択性の問題、原職復帰、代替要員の確保、こういう四つの原則に基づいて制度化されるというのが望ましい姿であるわけであります。
 今日、例えば自治労連や全教、全日本教職員組合なども現行育児休業法の三職種に対する育児休業給の支給規定を存続させて育児休業法の無給規定を廃止すること、こういうことを要求している。こういう声と願いにこたえるのが本来のあり方だということは指摘しておきます。
 いま一つの大きな矛盾の問題は、これは国会でも繰り返し議論されていると私は承知していますけれども、一時金の支給基準日にかかわる問題です。
 例えば、六月二日から十一月二十三日まで勤務をしていても、十一月二十四日から育児休業を取得しますと、十二月一日という一時金支給基準日、この基準日には休業中のため期末勤勉手当は支給されないわけです。逆に、六月二日から十二月一日まで勤務して、翌十二月二日から育児休業期間に入った場合は、期末・勤勉手当はこの基準日を一日過ぎているということで支給される。わずか一週間の差で、一方には支給され、片方には支給されない。ほかにもいろいろケースがあるわけでありますけれども、こういう問題は何とかしていただきたい。私のところには例えば兵庫の芦屋市長さんなどからの要望が相次いで寄せられています。
 大臣、こういう現状、これは矛盾とはお考えになりませんか。何らかの対応を考えるべきだと強い要望があるわけでありますけれども、いかがでございましょうか。
#29
○国務大臣(野中広務君) 今御指摘の問題につきましては、基本的には国家公務員に準じた取り扱いということになっておるわけでございます。
 この問題につきましては、一時休業期間中におきます民間企業の一時金の支給状況等を勘案する必要がございますので人事院におきまして今後さらに検討、研究をしていきたいということを申されておるわけでございますので、私どもといたしましてもその状況を見ながら対応をしてまいりたいと考えております。
#30
○有働正治君 やっぱり勤務期間に応じた一時金を支給するよう、実態に合った運用を強く要望しておきます。
 いま一つ、最後に述べさせていただきたいのは、地方議員の年金支給開始年齢引き上げに関してであります。
 現在、地方議員の年金受給資格は十二年以上の在籍が求められて、しかも昨年の年金、私どもによれば改悪によりまして厚生年金や地方公務員の共済年金の支給開始年齢が六十五歳に引き上げられたわけであります。これらの公的年金に重複加入している地方議員にとって、さらに五年間の所得の空白期間が生まれるわけであるわけです。また、期末手当からの特別掛金の徴収も盛り込まれて、これが負担増になることは明白であります。
 我が党は、今回の改正案、全体としては賛成の態度でありますけれども、地方議員のこういう年金支給年齢の引き上げという問題はやはり同意できない内容になっている。本来性格の違う案件であるわけで、別々に切り離して審議するのが筋ではないかということを述べて、私の質問を終わります。
#31
○西川潔君 よろしくお願いいたします。本日も私なりに素朴な疑問をお伺いしたいと思います。
 まず、育児休業についてですが、大臣の子育て感といいましょうか、そういうものからお伺いしたいなと思います。せんだって、ファミコンのときにお孫さんのお話を実に楽しそうにしていただいたんですけれども、そのあたりからよろしくどうぞ。
#32
○国務大臣(野中広務君) 私自身の随分前の経験を西川委員から今唐突に聞かれたわけでございますが、私は子一人でございます。それだけに、できるだけ寂しい思いをさせてはならないということを自分なりに考えながらも、職務上子供と触れる機会が少なかったことを今さら顧みて非常に申しわけなく思う節々がございます。
 ただ、そういう中で、私自身がみずからに言い聞かせて努力をしてまいりましたことは、幼稚園から小学校、中学校に至るまでは、私は、特剔出張して外に出る以外は、職務柄夕食を子供と一緒にするということはほとんどございませんでしたので、どんなことがあっても朝七時までには家に帰って、そして学校に出かける前の子供と一緒に食事をともにする、そういう基本だけは貫こうと思って努力をしてまいりました。十分ではありませんけれども、できるだけ子供に触れ合い、語り、そして子供の考え方ができるだけ自分に吸収されるように、そしてまた自分の生き方を子供が見つめてきてくれるようにと願いながら来たわけでございます。
 今、孫を持って、そして私の娘が育てておることを思いますと、そのときの自分の経験が少しでも生きたのかなと、こう考えておるところでございます。
#33
○西川潔君 ありがとうございました。法律や制度や難しいお話ばかりの国会ですけれども、こういう育児休業制度ということで少し立ち入ってお話をお伺いしたんですが、ありがとうございました。
 大臣も二十五歳、早くして政治家におなりになったので大変だったと思うわけです。私も三人の子供を育ててみて、ほとんどもう家内任せだったわけですけれども、三人の子供を見て思うんですが、妊娠をして十月十日、約十カ月の子供とお母さんの一体感というんですか、ああいうものにはやっぱり男は勝てないのではないかなというのを毎日の生活で感じているわけです。
 少子化、高齢化、そしてまた働く女性が多くなったという背景のもと、出産、育児については夫婦二人での助け合いはもちろんのことですけれども、一つの家庭の問題として、また社会全体の問題として真剣に考えて、そして支え合って取り組んでいこうという思いが、また願いがこの育児休業制度に込められているのではないかなと私は思います。
 今回の育児休業手当につきましても、さらにその支え合いを充実していくものと思いますし、もちろんこれで十分ということではなく、保育所の整備等々、仕事と育児の両立ができる環境整備、つまり育児休業取得後の子育て支援を総合的に一つ一つ取り組んでいかなくてはならないと思います。
 例えば、警視庁では昨年の四月から、職員の福利厚生の一つといたしまして、大手のベビーシッター会社との契約による保育支援を行っているとお伺いしております。その背景には、婦人警察官の職域が広がる半面、超過勤務や緊急出動等の際に子供を預ける人が見つからない、あるいは育児休業後預けられる保育所がない、こういう現実があるわけです。
 そこで、自治省にお伺いしたいんですけれども、地方自治体において公務員の方々が在宅保育サービスを利用した場合の助成や、事業所内保育所の設置、あるいは勤務時間短縮措置等、何らかの形で保育支援を行っているような事例がございましたらまず御紹介をいただきたいと思います。
#34
○政府委員(鈴木正明君) 少子化が進む中で仕事と育児の両立、調和ということはやはり地方公務員につきましても重要な課題でございまして、各地方団体におきましては、これは調査を網羅的にしたわけではありませんが、公立病院における院内保育所の設置、あるいは地方公務員の育児休業制度の円滑な実施ということで幾つかの支援措置を講じております。
 例えば、事業所内保育所といたしまして、公立の病院、九百ほどありますが、その中で二百七十ほどの病院で院内保育所を設置しているようでございます。
 また、育児休業制度につきましても、先ほど来お話が出ていますが、教員、看護婦、保母さんなどを初めといたしまして、その利用率というんですか、それも約八割の利用が図られてきていると。
 それから、なお勤務時間の短縮との関連では、利用者はまだ少ないんですけれども、制度といたしまして、職員が育児のために一日の勤務時間の一部について勤務しないということができる、いわゆる部分休業制度が地方公務員の育児休業法の中で創設されているところでございます。
#35
○西川潔君 この子育て支援につきましては、国の方でも平成六年度にはエンゼルプランのプレリュードとして多様な保育サービスへの助成措置を始められたわけです。また、昨年末にはエンゼルプランを策定されておりますが、その中で特に民間保育サービスに対する助成の具体的な内容について、今度は厚生省の方からお伺いできればと思います。
#36
○説明員(柴田雅人君) お尋ねの育児支援策のうち特に民間事業主に対する助成について申し上げますと、一つは事業所内保育所をつくるときにその施設整備費、これについての補助、あるいは事業所内保育所の運営費に対する助成、それからもう一つはベビーシッターを使うときに企業とそれからベビーシッター協会と提携した場合、そこの企業のサラリーマン本人がベビーシッターを使った場合にはその利用料金の一部を軽減するという形で助成措置を講じているところでございます。
#37
○西川潔君 御説明いただきました。ありがとうございました。
 そこで、厚生省の育児支援策について公務員の方からこういう疑問の声が出ているわけです。
 私は、最近、仕事が忙しく残業に継ぐ残業で、やむを得ずベビーシッターさんに頼んで保育をしていますのでも、一月のベビーシッター代も月十万円を越え、結構頭の痛い問題です。そんなとき、国の方で、ベビーシッターの費用の一部を助成する制度ができたと聞きました。早速利用しようと問い合わせたところ、公務員はこの対象外だと言われました。又、事業内保育施設への助成についても、公務員は対象外だと言われています。
 子供を持ちながら働く大変さは、公務員も民間も基本的には変わりないと思います。ベビーシッターを利用する際の経済的負担も同じです。税金も同じように払っています。なぜ、公務員だけが、助成を受けられないのでしょうか。納得がいきません。ということでございますけれども、公務員はなぜこうした助成の対象外となるのでしょうか。もう一度厚生省の方からお伺いしたいと思います。
#38
○説明員(柴田雅人君) ただいま説明申し上げました事業につきましては、実は児童手当制度というのがございまして、その制度の児童育成事業というもので実施しているものでございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、この児童育成事業は昨年の法律改正で新たに位置づけられたものでございますが、その財源は公務員以外の一般のサラリーマンを雇用する事業主からの拠出金を財源にその事業を行うということでございます。そういうこともございまして、その拠出者である民間の事業主に対する還元的な観点、そういうことで事業主を支援する形での先ほど申し上げたような事業所内保育所やベビーシッターに関する助成について補助の対象としているということでございます。ですから、結果として公務員の方は対象になっていないということでございます。
#39
○西川潔君 こうした児童育成事業につきましては児童手当法に基づく厚生保険特別会計への拠出金によって賄われておるわけですけれども、国及び自治体は厚生保険特別会計に拠出を行っていないからということだと思うわけです。しかし、公務員にも児童手当がありますし、これに対して国、自治体も、つまり雇用主としてその費用を負担する義務があると思うわけです。
 この点、民間の事業主には子育てと仕事の両立支援のための拠出が義務づけられている一方で、使用者としての国、自治体がこの負担をしないというのは、冒頭で言いました素朴な疑問といいますか、どうもおかしいような気がするんですけれども、公務員の就労と子育ての両立に向けまして国及び自治体も積極的支援策と財政措置をとる必要があると思うわけですけれども、自治大臣の御見解をお伺いして、質問の最後にしたいと思います。
#40
○国務大臣(野中広務君) 今お話がございましたように、少子化傾向が急速に進んでいく中におきまして、次の時代を担う世代の健全な育成を図っていくということは大きな社会的課題でありますとともに、現代に生きる私どものまた責任であろうと考える次第でございます。
 地方公務員の分野におきましては女性の進出が逐次進展をしておりまして、競争試験に合格した一般職員の中に占める女性の比率も、平成元年度におきましては三五・六%でありましたのが平成五年度におきましては四一・一%となっております。これらの女性職員を中心として子供を養育する職員が、委員が御指摘のように、安心して仕事と育児を両立させ、住民福祉の向上のために働ける環境を整備していかなければならないと存じておるところでございます。
 これまで各地方公共団体におかれましても、公立病院におきます院内保育所の整備は別といたしまして、一般の保育所、児童育成施設の施策の充実を図りまして、地方公共団体の職員も住民としてこれらのサービスを利用するというケースが多かったと考えておるわけでございます。民間事業所におきます従業員に対する子育て支援の状況、国の動向をも踏まえながら、事業主として適切な対応が必要ではないかとおっしゃる委員のお説はそのとおりでございまして、地方公務員の就労と子育ての両立が図られますように今後一層努力をしてまいりたいと存じておるところでございます。
#41
○西川潔君 ありがとうございました。
#42
○委員長(岩本久人君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。――別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#43
○委員長(岩本久人君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○委員長(岩本久人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#45
○委員長(岩本久人君) 次に、道路交通法の一部を改正する法律案及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。野中国家公安委員会委員長。
#46
○国務大臣(野中広務君) ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明いたします。
 この法律案は、運転免許行政をめぐる最近の情勢等にかんがみ、自動二輪車に係る運転免許に関する規定の整備を行うほか、最近の交通情勢に対応して、自転車の定義の明確化等所要の規定の整備を行うことをその内容としております。
 以下、各項目ごとにその概要を御説明いたします。
 第一は、運転免許に関する規定の整備であります。
 その一は、運転免許の種類に関し、第一種運転免許のうち、自動二輪車免許を廃止し、新たに大型自動二輸車免許及び普通自動二輪車免許を設けるとともに、当該免許を受けた者がそれぞれ運転することができる自動車等の種類を定めることとするものであります。
 その二は、運転免許の欠格事由に関し、十八歳に満たない者に対しては大型自動二輪車免許を、十六歳に満たない者に対しては普通自動二輸車免許を、それぞれ与えないこととするものであります。
 第二は、道路交通法における用語の定義等に関する規定の整備であります。
 その一は、自動車、原動機付自転車、軽車両及び自転車の定義及び歩行者とする者に関する規定を整備するものであります。
 その二は、自動車の種類に関する規定を整備するものであります。
 その他所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律の施行日は、自動車、原動機付自転車、軽車両及び自転車の定義及び歩行補助車等に係る歩行者とする者に関する改正規定については公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日、その他の部分については公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日としております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概略であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
 引き続いて、自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由の説明を申し上げます。
 ただいま議題となりました自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明いたします。
 この法律案は、軽自動車の保管場所に係る届け出等に関する規定の適用地域を拡大する場合における当該届け出をしなければならない者を定めること等をその内容としております。
 以下、その概要を御説明いたします。
 軽自動車の保管場所に係る届け出等に関する規定の適用地域の拡大によって新たに適用地域となった地域に使用の本拠の位置を有して運行の用に供されている軽自動車について保有者の変更があった場合における新保有者であって、当該自動車を運行の用に供しようとするものは、当該自動車の保管場所の位置等を届け出なければならないこととするものであります。
 その他所要の規定の整備を行うこととしております。
 なお、この法律の施行日は平成八年一月一日としております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概略であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
#47
○委員長(岩本久人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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