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1995/02/09 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 内閣委員会 第1号
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1995/02/09 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 内閣委員会 第1号

#1
第132回国会 内閣委員会 第1号
平成七年二月九日(木曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
  委員氏名
    委員長         岡野  裕君
    理 事         板垣  正君
    理 事         狩野  安君
    理 事         瀬谷 英行君
    理 事         寺澤 芳男君
                井上  孝君
                岩崎 純三君
                岡部 三郎君
                村上 正邦君
                萱野  茂君
                久保田真苗君
                栗原 君子君
                中尾 則幸君
                猪熊 重二君
                中村 鋭一君
                永野 茂門君
                吉田 之久君
                聴濤  弘君
                赤桐  操君
    ―――――――――――――
   委員の異動
 一月二十七日
     辞任        補欠選任
      猪熊 重二君    高桑 栄松君
      中村 鋭一君    山下 栄一君
 二月一日
     辞任        補欠選任
      中尾 則幸君    田  英夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡野  裕君
    理 事
                板垣  正君
                狩野  安君
                瀬谷 英行君
                寺澤 芳男君
    委 員
                井上  孝君
                岩崎 純三君
                岡部 三郎君
                村上 正邦君
                久保田真苗君
                栗原 君子君
                高桑 栄松君
                永野 茂門君
                山下 栄一君
                吉田 之久君
                聴濤  弘君
                田  英夫君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 五十嵐広三君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 山口 鶴男君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  玉沢徳一郎君
   政府委員
       宮内庁次長    鎌倉  節君
       皇室経済主管   古居 儔治君
       防衛庁経理局長  秋山 昌廣君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菅野  清君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調
 査並びに国の防衛に関する調査
 (今期国会における本委員会関係の内閣提出予
 定法律案に関する件)
 (総理府関係の施策に関する件)
 (平成七年度内閣、総理府関係予算に関する件
 )
 (総務庁の基本方針に関する件)
 (平成七年度総務庁関係予算に関する件)
 (防衛庁の基本方針に関する件)
 (平成七年度防衛庁関係予算に関する件)
 (平成七年度皇室費に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岡野裕君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る一月二十七日、猪熊重二君及び中村鋭一君が委員を辞任され、その補欠として高桑栄松君及び山下栄一君が選任されました。
 また、去る一日、中尾則幸君が委員を辞任され、その補欠として田英夫君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(岡野裕君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#4
○委員長(岡野裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#5
○委員長(岡野裕君) 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を議題といたします。
 まず、内閣官房長官から今期国会における本委員会関係の内閣提出予定法律案についての説明並びに所信及び平成七年度内閣、総理府関係予算の説明を聴取いたします。五十嵐内閣官房長官。
#6
○国務大臣(五十嵐広三君) 最初に、今回の兵庫県南部地震災害につきまして、亡くなられた方々とその御遺族に対し衷心より哀悼の意を申し上げるとともに、被害を受けられた方々に対し心からお見舞い申し上げるものであります。
 内閣といたしましては、総理を本部長とする緊急対策本部を設置し、全閣僚が先頭に立って、総力を挙げて救援・復興対策に取り組んでおりますことを御報告申し上げますとともに、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げる次第であります。
 次に、今国会の内閣提出予定法律案につきまして申し上げます。
 現時点で、参議院内閣委員会に付託が予想されます法律案は、予算関連法案が二件となろうかと思いますが、その概要はお手元に配付いたしました資料のとおりであります。
 なお、このほかに現在検討中の法律案として、国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案がございますが、この法律案につきましては、人事院の意見の申し出があった場合には、できる限り速やかに国会に提出し、当委員会に御審議をお願いすることとなりますので、よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、総理府本府の所管行政につき、所信の一端を申し述べます。
 初めに、主な所管事項について申し上げます。
 まず、国際平和協力業務につきましては、昨年はモザンビーク及びエルサルバドルにおける国連平和維持活動への参加に加え、国際平和協力法に基づく初の人道的な国際救援活動であるルワンダ難民救援国際平和協力業務を行うなど、積極的に実施してまいりました。いずれの活動も既に終了いたしましたが、これらの活動については国際的にも高く評価されており、また我が国においても国民の理解と支持が深まっているものと考えております。
 今後とも、これまでの経験をも十分踏まえながら、国際平和協力法に基づく人的貢献の努力を積極的に積み重ねてまいる所存であります。
 次に、女性に関する施策につきましては、女性問題担当大臣として政府部内の総合的な調整に努めていますが、女性が社会のあらゆる分野における活動に男性と平等に参画する男女共同参画社会を実現することはまずます重要な課題となっております。
 昨年夏には、内閣に全閣僚をメンバーとする男女共同参画推進本部を、また総理府に男女共同参画審議会と男女共同参画室を設置するなど、女性行政を総合的に推進するための体制を整備したところであります。今後は新体制のもと、男女共同参画社会の形成に向け、総合的な取り組みを一層推進してまいります。
 特に、各分野の政策・方針決定の過程に女性の意見が反映されることは重要と考えておりますので、審議会等委員における女性比率を平成七年度末までに一五%にするという目標の達成に向け全力を挙げるなど、公的部門への女性の参画の促進に努めてまいる所存であります。
 本年九月には北京で、アジアで初めての第四回世界女性会議が開かれますので、NGOの方々とも連携しつつ、日本としてもその成功に貢献してまいる所存であります。
 また、本年は戦後五十年という節目の年に当たりますが、いわゆる従軍慰安婦問題につきましては、昨年八月の総理談話を踏まえ、さらに昨年の十二月に与党戦後五十年問題プロジェクトにおいて得られた合意に従い、幅広い国民参加の道を開くべく引き続き積極的に取り組んでまいる所存であります。
 さらに、いわゆる恩給欠格者、戦後強制抑留者、引揚者の方々の問題に関しましては、平和祈念事業特別基金を通じまして、関係者の戦争犠牲による労苦について国民の理解を深めることなどにより関係者に慰藉の念を示す事業等を行っているところであります。今後とも、これらの事業を適切に推進してまいりたいと考えております。
 本内閣の最重要課題であります行政改革の一環として、政府は現在、特殊法人等の見直しだけでなく、公益法人のあり方についても見直しを行っているところであります。
 公益法人は民間の発意により設立されるもので、特殊法人等と事情が全く異なったものでありますが、その適正運営の一層の推進を図る観点から、昨年十一月にいわゆる休眠法人の整理の促進、公益法人設立の本旨に沿ったものであるかどうか、行政の代行的機能を果たしているものについてその役割と事業運営及び国の関与のあり方などが適正かどうかの三点について見直しを行ったところであります。
 休眠法人及び見直しの必要な法人については早急に整理することとし、これら以外の法人についてもさらなる見直しを各省庁において行い、その結果を今月末までに報告していただくこととしております。また、来月末を目途に新設法人の抑制等についての基準づくりなどの検討を行うこととしております。
 政府広報につきましては、政府に対する国民の信頼を確保するため、我が国の当面している課題やそれに関する主要な施策、制度に重点を置き、広報・広聴活動を積極的に実施してまいる所存であります。
 次に、障害者施策に関しましては、障害者対策推進本部の副本部長として、障害者基本法と障害者対策に関する新長期計画を基本的枠組みに、国際障害者年のテーマでありました完全参加と平等の実現に向けて、障害者の就業の促進、福祉サービスの充実など、障害者の自立と社会参加の推進に努めてまいります。特に、今回の震災で障害を持つ方が大変な苦労をなされたことを思うと、災害時も想定した障害者にやさしい町づくりを推進する必要があると痛感しております。
 また、緑化の推進につきましては、緑化推進連絡会議を中心として、引き続き「みどりの週間」を中心とする各種行事等を通じ、緑に対する国民意識の高揚を図るとともに、地域の実情に即応した各般の緑化施策を推進してまいる所存であります。
 以上、所信の一端を申し述べさせていただきましたが、その他の所管事項につきましても諸施策の推進に一層の努力を傾注してまいる所存であります。委員各位の深い御理解と格段の御協力をお願いする次第であります。
 引き続きまして、平成七年度における内閣及び総理府所管の歳出予算要求額について、その概要を御説明いたします。
 内閣所管の平成七年度における歳出予算要求額は百六十七億七千四百万円でありまして、これを前年度当初予算額百六十二億八千五百万円に比較いたしますと、四億八千九百万円の増額となっております。
 以下、順を追って申し上げますと、内閣官房に必要な経費六十九億六千百万円、内閣法制局に必要な経費八億九千七百万円、人事院に必要な経費八十九億一千六百万円であります。
 次に、総理府所管の平成七年度における歳出予算要求額は八兆九千八百九十九億四千九百万円でありまして、これを前年度当初予算額九兆一千二百五十七億三千七百万円に比較いたしますと、一千三百五十七億八千七百万円の減額となっております。
 このうち、当委員会において御審議を願っております総理本府、日本学術会議、国際平和協力本部及び宮内庁の歳出予算要求額について順を追って申し上げますと、総理本府に必要な経費三百七十六億六千五百万円、日本学術会議に必要な経書十一億二千三百万円、国際平和協力本部に必要か経費四億七千万円、宮内庁に必要な経費百十億十千六百万円であります。
 次に、これらの経費についてその概要を御説明いたします。
 総理本府に必要な経費は、政府広報、栄典関係、平和祈念事業特別基金事業、戦後処理の問題等のための経費でありまして、前年度に比較して十六億二千九百万円の減額となっております。
 日本学術会議に必要な経費は、科学に関する重要事項の審議、内外の研究連絡調査と国際共同事業の協力に関する業務等に必要な経費でありまして、前年度に比較して七千八百万円の減額となっております。
 国際平和協力本部に必要な経費は、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律に基づく国際平和協力本部所掌の一般事務を処理するための経費でありまして、前年度に比較して一億一千五百万円の減額となっております。
 宮内庁に必要な経費は、皇室の公的御活動、皇室用財産の維持管理に附帯して必要となる経費等でありまして、前年度に比較して二千万円の減額となっております。
 これをもちまして、平成七年度内閣及び総理府所管の歳出予算要求額の概要の説明を終わります。
 よろしく御審議くださるようお願い申し上げます。
#7
○委員長(岡野裕君) 次に、総務庁長官から所信及び平成七年度総務庁関係予算の説明を聴取いたします。山口総務庁長官。
#8
○国務大臣(山口鶴男君) 第百三十二回国会における内閣委員会の御審議に先立ち、総務庁の基本方針及び総務庁関係予算について御説明申し上げます。
 初めに、関西地方を襲いました兵庫県南部地震により亡くなられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表し、また負傷された方々や避難生活を続けておられる方々に心からお見舞いを申し上げます。
 さて、以下所信の一端を申し上げます。
 第一に、行政改革の推進、機構・定員等の審査等についてであります。
 行政改革は村山内閣の最重要課題であり、我が国経済社会の構造を新たな時代にふさわしいものに改革していくためには、行政の変革が必要であります。
 昨年十二月二十五日には、行政改革全般にわたる当面の推進方策として、「当面の行政改革の推進方策について」を閣議決定いたしました。今後、これに沿って行政改革の推進に積極的に取り組んでまいります。
 規制緩和の推進については、内外の要望を踏まえ、本年度内に五年間を期間とする規制緩和推進計画を取りまとめ、この計画に基づき積極的かつ計画的に取り組んでまいります。
 地方分権の推進については、地方分権の推進に関する基本理念、基本方針及び今後の推進方策のあり方を定めた「地方分権の推進に関する大綱方針」を昨年十二月二十五日に閣議決定いたしました。この大綱に基づき、地方分権の推進に関する法律案を今国会に提出すべく検討を進めております。
 特殊法人の改革・合理化については、明日二月十日には各省庁から見直し結果の報告が行われることとなっておりますが、各法人の設立当時の原点に立ち返って事業の役割、意義を改めて評価するとともに、行政の減量化と新たな時代の要請にこたえるため総合的かつ全般的な見直しを進め、統廃合、事業・組織のスリム化その他の整理合理化の問題について具体的な結論を出すように全力を挙げて取り組んでおります。
 また、行政情報の公開に関する法律・制度については、行政改革委員会において本格的な検討が行われ、委員会設置の日から二年以内に意見具申がなされることになっております。
 これらのほか、各般の改革課題についても積極的に取り組み、国民の目に見える形で行政改革の成果が上がるよう努めてまいります。
 行政サービスの向上を目的としたさわやか行政サービス運動も、引き続き全国的かつ持続的に展開してまいります。
 平成七年度の機構・定員等については、機構の膨張を厳に抑制し、簡素合理化を推進するとともに、第八次定員削減計画に基づく定員削減を着実に実施する一方、増員を厳しく抑制し、二千八十五人の純減を行うこととしております。
 また、急速に進歩しつつある情報通信技術の成果を行政分野に積極的に導入し、効率的、効果的な行政の実現を図る行政の情報化については、昨年十二月二十五日に閣議決定いたしました行政情報化推進基本計画に基づき、総合的に取り組んでまいります。
 第二に、国家公務員の人事管理については、行政の総合性の確保及び行政をめぐる諸環境の変化等への対応といった観点を踏まえ、昨年十二月二十二日の閣議決定に基づく省庁間人事交流を積極的に推進するとともに、職員の啓発・交流機会の整備充実を図る一方、福利厚生を充実してまいります。また、来るべき高齢社会を展望し、公務部門における高齢者雇用に積極的に取り組んでまいります。同時に、今後とも国民全体の奉仕者である国家公務員の服務規律の厳正な保持に努めてまいります。
 第三に、行政監察については、現在、公共工事発注事務、大気保全対策、郵便事業、規制行政基本調査等の調査を実施しているところであり、今後とも政府の重要政策課題を計画的に取り上げてその解決の促進を図るとともに、規制緩和等行政改革の推進に努めてまいります。
 また、今般の地震で被災された方々からの行政に関する相談や問い合わせを受け付けるため、近畿管区行政監察局及び兵庫県行政監察事務所において、現在、特別の行政相談を実施しているところであります。行政相談業務については、今後とも国民の行政に関する苦情等を幅広く受け付けるとともに、国民の立場に立った的確かつ迅速な処理を推進し、行政苦情の解決に鋭意取り組んでまいります。
 第四に、恩給行政については、恩給の国家補償的性格を踏まえ、恩給受給者に対する処遇の適正な改善に努めてまいる所存であり、今国会において平成七年度の恩給改善措置を実施するための恩給法等の一部を改正する法律案の御審議をお願いしております。
 第五に、統計行政については、その総合調整に当たり、社会経済情勢の変化に対応したより精度の高い統計の整備充実、統計の高度利用及び記入者の負担の軽減の推進に努めるとともに、ことしは我が国の最も基本的かつ重要な統計調査である国勢調査の実施年に当たるため、この円滑な実施に万全を期してまいります。
 第六に、青少年対策等特定行政施策の総合調整について申し上げます。
 青少年対策については、国際化や高齢化・少子化が急速に進展する中で、未来を担う青少年の育成が重要な課題であることから、ボランティア活動を初めとする青少年の社会参加の促進や、いじめ対策等の非行防止なども含めた青少年の健全育成対策を関係省庁との緊密な連携のもとに総合的に推進してまいります。また、国際的な視野と国際協力の精神を養う観点から、平和友好交流計画の一環として新たに実施するアジア太平洋青年招聘事業など、青少年の国際交流事業を積極的に推進してまいります。
 交通安全対策については、近年の厳しい交通事故の状況に対処するため、平成三年度からスタートいたしました第五次交通安全基本計画に基づき、車両の安全性の確保、安全かつ円滑な道路交通環境の整備、交通安全教育の推進、救助・救急体制の整備等の諸施策を関係省庁及び民間団体と緊密に連携し、官民一体となって推進してまいります。特に、交通事故の実態に対応して、自動車乗車中の死傷者の減少、高齢者や若者の事故防止等のための対策を重点的に進めてまいります。
 長寿社会対策については、二十一世紀初頭の本格的な高齢社会を真に豊かな活力あふれるものとしていくため、長寿社会対策大綱に基づき、雇用・所得保障を初めとする各般の施策を関係省庁との緊密な連携のもとに総合的に推進するとともに、高齢者の社会参加及び世代間の交流を推進するための啓発活動等の充実強化に努めてまいります。
 地域改善対策については、地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律に基づき、啓発等の各般の事業を積極的に推進することにより、同和問題の一日も早い解決に努めているところであります。
 なお、同和問題の早期解決に向けた方策のあり方については、さきに当庁が実施し、現在取りまとめ中である同和地区実態把握等調査の結果をも踏まえ、地域改善対策協議会に設置された総括部会において引き続き精力的に審議を進めていただくこととしております。
 次に、平成七年度における総務庁の歳出予算について、その概要を御説明いたします。
 平成七年度の総務庁の歳出予算額は一兆七千二百億八千万円で、前年度歳出予算額に比較しますと百四億一千八百万円の増額となっております。
 以下、主なものを御説明申し上げますと、一、恩給の支給に必要な経費として一兆六千四十八億四千百万円、二、平成七年国勢調査等統計調査の実施等に必要な経費として七百四十五億六千四百万円、三、行政改革の推進等、行政運営の効率化、合理化等を図るために必要な経費として二十九億九千七百万円、四、青少年対策に必要な経費として三十億四千百万円、五、交通安全対策に必要な経費として七億七千六百万円、六、長寿社会対策を総合的に推進するために必要な経費として一億四千二百万円、七、地域改善対策啓発活動等に必要な経費として十億七千九百万円を計上いたしております。
 以上、所信の一端を申し述べますとともに、総務庁予算の概要を御説明いたしましたが、委員長、理事を初め、委員各位の深い御理解と格段の御協力をお願いする次第であります。
#9
○委員長(岡野裕君) 次に、防衛庁長官から所信及び平成七年度防衛庁関係予算の説明を聴取いたします。玉沢防衛庁長官。
#10
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 防衛庁長官の玉沢徳一郎であります。岡野委員長を初め、委員各位に謹んでごあいさつを申し上げます。
 まず最初に、さきの兵庫県南部地震で亡くなられた方々とその御遺族に対し深くお悔やみ申し上げますとともに、けがをされた皆様、そしてすべての被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。
 兵庫県南部地震災害に対する初動における自衛隊の活動状況を御説明いたしますと、自衛隊は、地震直後から中部方面隊隷下の部隊に非常呼集をかけるとともに、ヘリコプターによる状況把握、第三十六普通科連隊による伊丹市及び西宮市での救援活動、輸送艦「ゆら」及び護衛艦「とから」の派遣など可能な限り迅速な対応を行ったところであります。
 また、自衛隊は、昨日現在で人員約一万八千四百名、航空機約百七十機、艦艇十三隻、車両約四千百両、その他艦船、航空機等による支援に約七千二百名の人員を投入するなど、かつてないほどの大きな規模で精力的に救援活動を行っております。
 救援内容についても、現地のニーズの多様化に応じ、被災者の方々の日々の生活に少しでも役立つよう、各地方自治体と緊密に連携しつつ柔軟に対応しているところであります。
 なお、今回の災害派遣に関する反省、改善につきましては、大規模な災害について初期における状況把握の重要性、各地方自治体と自衛隊との間で緊密な協力関係がなければ効果的な援助活動が行われがたいことなど、今回の災害派遣の経験を踏まえ、最善を尽くして検討し、今後の改善の資としたいと考えております。
 次に、我が国の防衛政策について、私の所信を述べてまいりたいと思います。
 現下の国際情勢は、冷戦の終結により世界的規模での戦争の可能性は遠のきましたが、さまざまな地域紛争の危険性が増大するなど、依然として不透明、不確実な状況にあります。また、我が国周辺地域は、地理的、歴史的な面などで多様性に富み、各国安全保障観がさまざまであることから複雑な軍事情勢となっております。冷戦終結後も、この地域におきましては朝鮮半島や南沙群島、北方領土などの諸問題が未解決のまま存在しております。このような状況下において、我が国の平和と独立を確保していくためには 引き続き日米安保体制を堅持するとともに、効率的で節度ある防衛力の整備に努めていくことが肝要であります。
 まず、我が国がみずから防衛力を有するということは、自分の国は自分で守り抜くという決意のあらわれとして我が国の安全保障の中核をなすものであります。
 今国会で御審議をいただいております平成七年度の防衛関係費につきましては、一段と深刻さを増している財政事情等を踏まえ、対前年度〇・八六%増の四兆七千二百三十六億円と、極めて抑制したところであります。かかる厳しい状況のもと、修正された中期防衛力整備計画の最終年度として、防衛力全体として均衡がとれた態勢の維持、整備を図るための必要最小限の業務が推進できるよう配慮しているところであります。具体的には、正面装備については老朽装備の更新等を基本としつつ、後方分野については隊舎・宿舎等生活関連施設整備の充実、基地対策の推進等の諸施策を重点的に実施し得るよう配慮したほか、安全保障対話の充実等に関する施策を推進することとしておりますまた、現在、国際情勢の変化や将来における我が国の人的資源の制約の増大等に的確に対応するため、今後の我が国の防衛力のあり方について、防衛問題懇談会の御報告の内容も一つの参考としながら、信頼性の高い効率的な防衛力の維持と質的改善を目指して幅広く検討を行っております。本年はその結論をえるという意味で極めて重要な年になると考えており、先生方の御支援、御鞭撻を得つつ、全力を傾けてまいりたいと考えております。防衛力の整備と並び、我が国の防衛の骨幹をなすものは日米安全保障体制であります。
 日本と米国とが密接な同盟関係を有することは我が国の安全保障にとって極めて有益であることはもとより、アジア・太平洋地域、さらには世界全体の安全保障関係の重要な基盤となるものであります。防衛庁・自衛隊は従来から間断なき対話の実施、共同訓練、技術の双方向交流の促進、接受国支援を初めとするきめ細かな施策を実施しているところでありますが、私は、今後ともより一層この日米安全保障体制の信頼性の維持向上に努めてまいりたいと考えております。
 沖縄の基地の整理統合につきましては、さきの日米首脳会談において意見交換がなされ、これを踏まえ、村山総理大臣から、本年は戦後五十年の節目の年に当たることも考慮しその推進に一層の努力をされたいとの御指示がありました。また、整理統合の円滑な推進に当たっては、地元住民の方々、沖縄県当局等の協力を得られることが不可欠でありますが、先般、総理が沖縄県知事に協力を要請されたことは本問題の推進に大きな契機となるものと認識し期待しておるところであります。
 私といたしましても、安保条約の目的達成と地域住民の要望との調和を図りつつ、いわゆる三事案を中心に、一つでも多くできるだけ早期に問題解決の道筋をつけ、戦後五十年の節目に相ふさわしい成果が得られますよう最大限の努力をしてまいる所存であります。
 また、冷戦後の世界におきましては、国際社会の平和と安全の維持を図るため国際連合の役割が一段と重要になってきており、日本もその責任を果たすことを強く求められるようになっております。先般、モザンビーク国際平和協力業務と、我が国として初めての人道的な国際救援活動であるルワンダ難民救援国際平和協力業務を終了いたしました。これらの業務は我が国が国際社会の抱えている課題にみずからも積極的に取り組んでいく意思のあらわれとして、また自衛隊部隊の真摯かつ優秀な活動ぶりから、現地におきましても国際社会においても非常に高い評価を得たところであります。このように国際社会で積極的な協力を行っていくことは世界全体の平和と安全に寄与し、ひいてはみずからの安全の確保にも資するものであります。
 さらに、我が国の平和と繁栄を今後とも維持していくためには、諸外国との密接な信頼関係を築き上げることが肝要であり、そのためには安全保障問題について周辺諸国を初めとする諸外国と密接な対話を行っていくことが極めて有益であります。私は、これらの施策につきましても万全を期してまいる所存であります。
 最後に、国の防衛はもとより、自衛隊に与えられた数々の任務を遂行していくためには、やはり国民の理解と支持に支えられることが必要であります。我が国の安全を脅かす企てに対しましては断固として立ち向かい、災害等の国民の危急に際しましても持てる能力を最大限に活用して万全を期す所存でありますので、岡野委員長を初め委員各位におかれましても、当委員会での御審議を通じ、より一層の国民の理解と支持が得られますよう御指導、御鞭撻を賜ることをお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。ありがとうございました。
#11
○委員長(岡野裕君) 秋山防衛庁経理局長。
#12
○政府委員(秋山昌廣君) 平成七年度防衛庁予算について、その概要を御説明いたします。
 まず、防衛本庁について申し上げます。
 平成七年度の防衛本庁の歳出予算額は四兆一千五百五十六億一千百万円で、前年度の当初予算額に比べますと百三十六億五千八百万円の増加となっております。
 新規継続費は、平成七年度甲型警備艦建造費等で一千七百八十七億四千五百万円となっており、また国庫債務負担行為は、武器購入、航空機購入、艦船建造、装備品等整備等で一兆五千三百四十六億二百万円となっております。
 この予算の内容について申し上げます。
 平成七年度防衛関係費については、一段と深刻さを増している財政事情等を踏まえ各種経費の削減、圧縮を図らざるを得なかったこと等極めて抑制されたものとなっており、かかる厳しい状況のもと、修正された中期防衛力整備計画の最終年度として防衛力全体としての均衡のとれた態勢の維持、整備を図るための必要最小限の業務が推進できるよう配慮しているところであります。
 かかる防衛関係費のもとで、平成七年度防衛本庁の予算において特に重点を置いた事項について申し上げると次のとおりであります。
 第一に、陸上装備、航空機、艦船等の主要装備については、老朽装備の更新等を基本としてその整備を進めることとし、九〇式戦車、要撃戦闘機F15等の調達を行うほか、護衛艦四千四百トン型等の建造に着手することとしております。
 第二に、指揮通信・情報機能の整備を図るため、引き続き固定式三次元レーダー装置、防衛統合ディジタル通信網及び衛星通信機能の整備等を進めるほか、国際化、装備品の高度化に対応した教育訓練の充実を図る等教育訓練の推進に努めることとしております。
 第三に、隊員施策については、隊舎、宿舎等の生活関連施設の充実を図るとともに、諸手当の改善、生活勤務環境の改善等きめ細かい配慮を行い、隊員の処遇改善に努めることとしております。
 第四に、技術進歩の趨勢等を勘案し、装備品の研究開発を進めるため、引き続き新小型観測ヘリコプター、新中距離空対空誘導弾、新自走百五十五ミリりゅう弾砲等の研究開発を実施することとしております。
 第五に、安全保障対話等の充実を図るため、近隣諸国等との政策的、学術的交流等を進めるほか、信頼醸成、軍備管理等を担当する審議官の新設等所要の体制整備を行うこととしております。
 この予算の機関別の主な内容について申し上げます。
 陸上自衛隊の歳出予算額は一兆七千八百三十億一千六百万円、国庫債務負担行為は四千五百二十三億七千三百万円となっております。
 陸上装備については、九〇式戦車二十両、八九式装甲戦闘車七両、七三式装甲車十三両、百五十五ミリりゅう弾砲FH70二十四門、新多連装ロケットシステム九両、八七式自走高射機関砲二両等の調達を予定しております。
 誘導弾については、地対空誘導弾ホーク改善用装備品〇・五個高射特科群分、八一式短距離地対空誘導弾改善用装備品二セット、九三式近距離地対空誘導弾十セット、八八式地対艦誘導弾八基、九一式携帯地対空誘導弾十二セット等の調達を予定しております。
 航空機については、対戦車ヘリコプターAH1S二機、観測ヘリコプターOH6D十一機、新多用途ヘリコプターUH60JA二機、多用途ヘリコプターUH1J十三機、輸送ヘリコプターCH47J二機、合わせて三十機の調達を予定しております。
 海上自衛隊の歳出予算額は一兆五百六十五億八千八百万円、新規継続費は一千七百八十七億四千五百万円、国庫債務負担行為は四工二百五十九億三千六百万円となっております。
 艦艇については、護衛艦四千四百トン型二隻、潜水艦二千七百トン型一隻、掃海艇五百十トン型二隻、掃海母艦五千六百トン型一隻、合わせて六隻の建造に着手することとしております。
 航空機については、対潜ヘリコプターSH60J六機、電子戦データ収集機EP3一機、電子戦訓練支援機UP3D一機、救難飛行艇US1A一機、救難ヘリコプターUH60J一機、初級操縦練習機T5二機、初級操縦練習ヘリコプターOH6D三機、合わせて十五機の調達を予定しております。
 なお、既取得の対潜哨戒機P3Cについては、対潜哨戒機としての機能維持等を図るため所要の改修等を行うこととしております。
 航空自衛隊の歳出予算額は一兆一千四十八億八千二百万円、国庫債務負担行為は五千三百六十三億一千百万円となっております。
 航空機については、要撃戦闘機F15五機、輸送機C130H一機、輸送ヘリコプターCH47J一機、中等練習機T4九機、輸送機・救難機等基本操縦練習機丁400一機、救難捜索機U125A二機、救難ヘリコプターUH60J二機、多用途支援機U4二機、合わせて二十三機の調達を予定しております。
 なお、要撃戦闘機F4EJについて、引き続き延命に伴う相対的な能力不足を改善するための改修及び偵察機転用のための改修を行うこととしております。
 誘導弾については、地対空誘導弾ペトリオット〇・二五個高射群分、九一式携帯地対空誘導弾六セットの調達を予定しております。
 なお、現有の地対空誘導弾ペトリオットについて、能力向上のため改修を行うこととしております。
 内部部局、統合幕僚会議、施設等機関等の歳出予算額は二千百十一億二千五百万円、国庫債務負担行為は一千九十九億八千二百万円となっております。これは各種装備品等の研究開発費、その他各機関の維持運営に必要な経費であります。
 以上のうち、昭和五十一年十一月五日に閣議決定された「防衛力の整備内容のうち主要な事項の取扱いについて」に基づき、安全保障会議に諮り決定されたものは、九〇式戦車等主要陸上装備の調達、地対空誘導弾ホーク改善用装備品、八八式地対艦誘導弾、地対空誘導弾ペトリオット等誘導弾の調達、対戦車ヘリコプターAH1S、輸送ヘリコプターCH47J、対潜ヘリコプターSH60J、要撃戦闘機F15、輸送機C130H等航空機五十四機の調達等、護衛艦四千四百トン型等艦艇六隻の建造であります。
 また、安全保障対話の充実等については一億一千三百万円を計上しております。
 次に、防衛施設庁について申し上げます。
 平成七年度の防衛施設庁の歳出予算額は五千六百七十七億六千三百万円で、前年度の当初予算額に比べますと二百六十四億三百万円の増加となっております。また、国庫債務負担行為は一千三十九億二千万円となっております。
 この予算の内容について申し上げます。
 平成七年度予算において、特に重点を置いた事項は次のとおりであります。
 第一に、基地周辺対策事業については、住宅防音工事の助成など、基地周辺地域の生活環境の整備等の推進を図ることとしております。
 第二に、在日米軍駐留経費負担については、日米安全保障体制の効果的な運用に資するため、提供施設の整備、労務費及び光熱水料等の負担の充実を図ることとしております。
 この予算の各項別の主な内容について申し上げます。
 施設運営等関連諸費は、歳出予算額三千八百九十億五千八百万円、国庫債務負担行為に一千三十七億八千六百万円となっております。このうち、基地周辺対策事業については、基地問題の実態に有効に対処し得るように、個人住宅の防音工事費七百二十六億四千八百万円を含め、歳出予算に一千五百八十四億一千七百万円、国庫債務負担行為に七十一億七千百万円をそれぞれ計上しております。
 また、防衛施設用地の借料を初めとする補償経費等に要する経費として、一千十九億四千五百万円を計上しております。
 こめほか、日米安全保障体制の効果的な運用に資するため、提供施設の整備として歳出予算に九百八十二億二千五百万円、国庫債務負担行為に九百六十六億一千六百万円をそれぞれ計上し、さらに光熱水料等を負担するために要する経費三百四億七千百万円を計上しております。
 調達労務管理費には、在日米軍の効果的な活動を確保するため、在日米軍従業員の基本給等を負担するために要する経費六百八十九億六百万円を含め、基地従業員対策等に要する経費として一千四百五十三億三千二百万円を計上しております。
 提供施設移設整備費には、提供施設の整理統合の計画的処理を図るため、歳出予算に九億九千八百万円、国庫債務負担行為に一億三千四百万円をそれぞれ計上しております。
 その他、相互防衛援助協定交付金一億三千五百万円、一般行政事務に必要な防衛施設庁費三百二十二億四千百万円を計上しております。
 以上申し述べました防衛本庁及び防衛施設庁予算に安全保障会議予算を加えた平成七年度防衛関係費は四兆七千二百三十六億一千万円となり、前年度の当初予算額に比べますと四百億六千二百万円、〇・八六%の増加となっております。
 以上をもちまして、防衛本庁及び防衛施設庁の予算の概要説明を終わります。
#13
○委員長(岡野裕君) 次に、平成七年度における皇室費について政府委員から説明を聴取いたします。鎌倉宮内庁次長。
#14
○政府委員(鎌倉節君) 平成七年度における皇室費の歳出予算について、その概要を御説明いたします。
 皇室費の平成七年度における歳出予算要求額は五十八億三千十一万九千円でありまして、これを前年度予算額五十二億八千五百二十八万四千円と比較いたしますと、五億四千四百八十三万五千円の増加となっております。
 皇室費の歳出予算に計上いたしましたものは、内廷に必要な経費、宮廷に必要な経費及び皇族に必要な経費であります。
 以下、予定経費要求書の順に従って事項別に申し述べますと、内廷に必要な経費二億九千万円、宮廷に必要な経費五十二億四千六十六万四千円、皇族に必要な経費二億九千九百四十五万五千円であります。
 次に、その概要を御説明いたします。
 内廷に必要な経費は、皇室経済法第四条第一項の規定に基づき、同法施行法第七条に規定する定額を計上することになっておりますが、前年度と同額となっております。
 宮廷に必要な経費は、内廷費以外の宮廷に必要な経費を計上したものでありまして、その内容といたしましては、皇室の公的御活動に必要な経費六億四千三百六万六千円、皇室用財産維持管理等に必要な経費四十五億九千七百五十九万八千円でありまして、前年度に比較して五億四千二百十二万五千円の増加となっております。
 皇族に必要な経費は、皇室経済法第六条第一項の規定に基づき、同法施行法第八条に規定する定額によって計算した額を計上することになっておりますが、前年度に比較して二百七十一万円の増加となっております。
 これは、文仁親王第二女子佳子内親王の御誕生に伴うものであります。
 以上をもちまして、平成七年度皇室費の歳出予算計上額の説明を終わります。
 よろしく御審議くださるようお願いいたします。
#15
○委員長(岡野裕君) 以上で所信及び予算の説明聴取は終わりました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時四十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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