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1995/03/15 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 本会議 第11号
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1995/03/15 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 本会議 第11号

#1
第132回国会 本会議 第11号
平成七年三月十五日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十一号
  平成七年三月十五日
   午前十時開議
 第一 労働者災害補償保険法等の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第二 郵便振替法の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
 第三 郵便貯金法の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
 第四 簡易生命保険の積立金の運用に関する法
  律の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、国務大臣の報告に関する件(平成七年度地
  方財政計画について)
 一、地方税法の一部を改正する法律案及び地方
  交付税法等の一部を改正する法律案(趣旨説
  明)
 以下 議事日程のとおり
     ―――――・―――――
#3
○議長(原文兵衛君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 平成七年度地方財政計画についての国務大臣の報告並びに地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案についての提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。野中自治大臣。
   〔国務大臣野中広務君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(野中広務君) 平成七年度の地方財政計画の概要並びに地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。
 平成七年度の地方財政につきましては、現下の厳しい経済と地方財政の状況を踏まえ、おおむね国と同一の基調により、歳入面においては、地方税負担の公平適正化の推進及び地方交付税の所要額の確保を図り、歳出面においては、経費全般について徹底した節減合理化を図りますとともに、住民に身近な社会資本の整備、少子。高齢化等に対応した福祉施策の充実、自主的、主体的な活力ある地域づくりなどを積極的に推進するため必要な事業費の確保に配意する等限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹し、節度ある行財政運営を行うことを基本としております。
 以下、平成七年度の地方財政計画の策定方針について御説明申し上げます。
 第一に、地方税については、平成六年に行われた税制改革等の一環として個人住民税の減税を実施するほか、固定資産税の臨時的な特例措置の創設等を行うとともに、非課税等特別措置の整理合理化等のため所要の措置を講ずることとしております。
 第二に、地方財政の運営に支障が生ずることのないようにするため、所得税及び住民税の減税に伴う影響額について地方交付税の増額及び減税補てん債の発行により補てんずるとともに、所得税及び住民税の減税以外の地方財源不足見込み額についても、地方交付税の増額及び建設地方債の発行により補てんすることとしております。
 第三に、地域経済の振興や雇用の安定を図りつつ、自主的、主体的な活力ある地域づくり、住民に身近な社会資本の整備、農山漁村地域の活性化、文化・スポーツの振興等を図るため、地方単独事業費の確保等、所要の措置を講ずることとしております。
 第四に、地方行財政運営の合理化と財政秩序の確立を図るため、定員管理の合理化及び一般行政経費等の抑制を行うとともに、国庫補助負担金について補助負担基準の改善を進めることとしております。
 以上の方針のもとに、平成七年度の地方財政計画を策定しました結果、歳入歳出の規模は八十二兆五千九十三億円となり、前年度に比べ一兆五千八百十二億円、二・〇%の増加となっております。
 次に、地方税法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 平成七年度の地方税制改正に当たりましては、最近における社会経済情勢等にかんがみハ住民負担の軽減及び合理化等を図るため、固定資産税及び都市計画税について臨時的な課税標準の特例措置を設けるとともに、長期譲渡所得に係る個人住民税の税率の見直し、住宅及び住宅用土地に係る不動産取得税の税率等の特例措置の適用期限の延長等を行うほか、非課税等特別措置の整理合理化等を行うことといたしております。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。幸成七年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税法第六条第二項の額に千八百十億円及び交付税特別会計借入金三兆三千三百九十九億円を加算した額から同特別会計借入金利子支払い額四千三十三億円を控除した額とすることとした結果、十六兆一千五百二十九億円となっております。
 次に、平成七年度分の普通交付税の算定につきましては、自主的、主体的な地域づくりの推進、少子・高齢化に対応した福祉施策の充実、住民に身近な社会資本の整備等、地方団体が必要とする経費の財源を措置するため単位費用を改正し、さらに、農山漁村地域の活性化に要する経費を措置するため農山漁村地域活性化対策費を設ける等、所要の改正を行うこととしております。
 また、公営競技を行う地方団体の公営企業金融公庫に対する納付金制度を延長することとしております。
 以上が、平成七年度の地方財政計画の概要並びに地方粉法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#6
○議長(原文兵衛君) ただいまの報告及び趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。続訓弘君。
   〔続訓弘君登壇、拍手〕
#7
○続訓弘君 私は、平成会を代表し、ただいま報告並びに趣旨説明されました法案に関連して、幾つかの基本的問題を村山総理大臣に御質問いたします。
 この三月五日、阪神・淡路大震災で大きな被害を受けられた神戸市と尼崎、宝塚両市では、市主催の合同慰霊祭がしめやかに営まれました。追悼された犠牲者は、神戸市三千八百七十六人、尼崎市三十七人、宝塚市八十四人の計三千九百九十七人でありましたが、このたびの大震災によりお亡くなりになりました方々は実に五千四百七十二人に及びました。
 当日のテレビ報道をごらんになった国民の皆様方は、私もその一人でありますが、ひとしく合掌の誠をささげられたものと思います。
 各会場には、御遺族を初め自治体関係者、村山総理、土井、原衆参両院議長を初め多くの方々が参列され、犠牲者の御冥福を祈られるとともに、災害に強い町づくりを進めることを誓われました。
 当日は、再び被災地を訪問された皇太子御夫妻も会場で献花されました。
 地震発生から五十七日、今なお八万四千名を超える人々が避難所生活を余儀なくされております。お一人お一人の心情を思いますと、心の痛む思いでいっぱいであります。過酷な避難所生活が引き金になって、精神的な障害が発生したり病死する人が相次いでいるとのことであります。また、避難所生活に耐え切れず、崩れかけた我が家や危険な住居に舞い戻ったりしている人もいると聞いております。
 仮設住宅の建設、復旧・復興事業の推進など、被災者が安心して生活を営める状況を一日も早くつくることが政府の責任であります。この際、御霊前に誓われた村山総理のこれらに対する所信を改めてお伺いいたします。
 次に、東京協和・安全信用組合問題に関連して、都民世論と都議会の対応について私見を申し上げます。
 今回、都議会の三百億円の削除議決について、先送りとか凍結という議論がありますが、都民世論は、乱脈経営をきわめた二信用組合に対し都民の貴重な税金をつぎ込むべきでないという答えでありました。
 今から六年前の平成元年、消費税法が施行されたとき、都が負担すべき消費税の額は六百一億円でありました。この消費税相当額を転嫁するには八十二関連条例の改正が必要であったのであります。
 当時、鈴木知事は、全国知事会の会長であることから、東京都の条例改正は全国自治体の注目しているところであり、また、地方自治体は法律を守る義務があるので、ぜひ八十二の条例改正に協力してほしいと都議会に要請したのであります。これに対し、政府・与党の都議会自民党からは、知事の要請は都民世論からも受け入れられない、仮に知事の要請に応じた場合は七月の都議選は戦えない、一円たりとも消費税の転嫁は認められないとのことでありました。
 当時、副知事で財政の責任者でありました私は、政府及び党首脳のお知恵を拝借しながら、窮余の策として、八十二条例案の改正を見送り、上下水道料金等三条例案のみを改正することとして、実質、消費税分は都が負担することにしたのであります。
 このように、都民世論を反映して可決された消費税関連条例案でありましたが、この年に行われた都議会議員の選挙では、自民党が六十四議席から四十三議席に激減し、逆に消費税反対を唱えた社会党は、十二議席であったものが全員当選の三十六議席にもなるという大躍進を遂げられたのであります。
 今回、都議会が知事提案による三百億円の支援金を削除したのは、ただいま指摘した消費税のときの轍を踏まないための良心と良識を都民の前に示したものと思います。したがって、都民世論は三百億円の削除は実質否決であると受けとめております。
 そこで、政府、日銀が、この問題は、機関委任事務で東京都にも責任の一端があり、ぜひ協力してほしいと本気で思うのであれば都民と都議会を納得させる誠意ある対応策を示す必要がありますが、現実には不可能でありましょう。
 強いてその可能性を求めれば、これまで都が政府に対し要望し続けてきた財源拡充策についてこの際思い切った回答をするということが考えられるのではないでしょうか。その一つは、地方債許可制度の廃止であり、その二は、地方交付税の不交付に加え二重の調整としてつとに改善を求めてきた地方道路譲与税等の財源調整の廃止であり、その三は、信用組合の原点に立って信用組合に係る機関委任事務を都道府県知事に全面的に委譲することであります。
 もとより、これを取引材料にするということではなく、政府が制度のあるべき姿への改善に向けて思い切った決断をしたという誠意を示すことがまず必要であります。その上に立って、政府が都民に今回の措置について協力を求めるという真摯な態度を示すということによってしか、打開の道は開けないと思うのであります。
 以上、私見を申し述べましたが、総理の率直な見解を承りたいと思います。
 次に、円高対策、景気対策について伺います。
 政府は、昨年十二月、経済対策閣僚会議で平成七年度の経済見通しを実質成長率二・八%とし、国民にバラ色の夢を抱かせたのであります。しかしながら、羽田政権が昨年五月に景気回復がおくれることを避けるために凍結していた公共料金の値上げを、村山政権はいとも簡単に解除してしまったのであります。専門家は、この公共料金の値上げは経済成長率を〇・五%引き下げると言って、景気への影響を心配しております。
 また、ことしの年初には百円前後であった円相場が、三月に入り九十円を割る急激な円高となってきたのであります。今の水準で定着し、かつ長期化するようになれば、企業の海外移転に拍車がかかり、産業空洞化の進行が心配され、中小企業への影響も深刻なものとなってまいります。中小企業の皆さんは、口々に、政治家や政府はこの円高にどのような対策を立てて我々を助けてくれるのかと怒っているのが実態であります。昨今の円高は、日本経済の構造転換のおくれに対して世界の市場が強い批判を加えているのではないかと思うのであります。
 新聞報道では、このために政府は大型の補正予算を早期に編成すると報じていましたが、日本経済を根底から揺るがしかねない円高対策に対する総理の基本的な方針をお伺いいたします。
 同じような円高は、一九八五年のプラザ合意のときにもありました。翌八六年に発表された前川レポートでは、この対策には内需拡大、規制緩和を大胆にすべきであるという提言でありました。この提言が十年前に行われていたにもかかわらず、政府は提言に基づいた対策らしきものはほとんど実施していないのであります。政府は、今回どのような対策を立てようとしているのか、お伺いいたします。
 また、今国会に提出されております地方財政計画によりますと、平成七年度の地方財政計画の規模は八十二兆五千九十三億円に上っております用地方自治体は、平成七年度予算を経済成長率二・八%で編成しております。この前提が崩れた場合の地方財政対策に対する総理の御所見についてお伺いいたします。
 次に、地方分権の推進についてお伺いいたします。
 新進党は、地方分権の推進に関する法案を、先日、国会に提出いたしました。
 提出された法案に盛り込まれた内容は、経団連や民間政治臨調の再度の緊急提言、地方六団体の意見書、臨時行政改革推進審議会及び地方制度調査会の答申など、各界の意見を取り入れたものであります。また、平成五年六月の衆参両院での全会一致の推進決議に示されたように、国民合意は既に形成済みであり、このような事実を踏まえて、このたび提出に至ったものであります。
 まさに、新進党の案こそ、名実ともに地方分権法であると自負いたしますが、地方分権推進への強い決意を持っておられるであろう村山総理の新進党案に対する率直な評価をお尋ねいたします。
 村山総理は、自治労出身であり、とりわけ地方分権については深い思いがあると思います。ぜひ地方分権の実現にはその初心を貫いてほしいと思うのであります。御決意のほどを重ねてお伺いいたします。
 次に、地方債の許可制度についてお伺いいたします。
 地方自治の強化充実に当たっては、地方財政の自主権が徹底されなければならないことは言うまでもありません。戦後、地方自治の尊重という基本的な考え方をもとに各種の制度が改正されてまいりましたが、必ずしも憲法が保障する地方自治の理想的な姿にはほど遠いものであり、その代表的なものが地方債の許可制度の問題であります。
 民間臨調が平成四年十二月にまとめた地方分権に関しての緊急提言には、地方債の規制緩和について、一定の基準を明確にして地方債の発行に自治体の裁量の余地を高めるべきであるとし、また本年二月には、地方債の発行については、国の関与を最小限とし、市中消化を原則とすると提言しております。
 私は、この問題について、地方行政委員会や地方分権・規制緩和特別委員会及び予算委員会でたびたび質問しております。昨年の参考人に対する質疑でも、前島根県知事の恒松制治氏ら三氏は、地方自治法第二百五十条を廃止して自由にした方がいい、過渡的な措置を講ずるにしても廃止する方向に進むべきなどの御意見でございました。
 この地方債の許可制度は、戦後の窮迫した資金事情等を理由に「当分の間」として採用されてきたものでありますが、廃止されることなく、約五十年近くたった今でも厳然と存在したままであります。
 村山総理は施政方針演説で、平成七年は戦後五十年の節目の年に当たります、この年を過去の五十年から未来の五十年へとつなぐ大きな転機の年としたいと述べられました。
 憲法第九十二条が保障する真の地方自治を実現する意味から、地方自治法第二百五十条の廃止は当然のことと思います。地方自治の戦後を終わらせるためにも、ぜひ総理の英断を強く期待するものでありますが、御所見をお伺いいたします。
 最後に、規制緩和についてお伺いいたします。
 村山総理は施政方針演説で、経済的規制は原則自由、社会的規制は必要最小限が基本と言われ、政治のリーダーシップを強調されました。
 三月十日に規制緩和推進五カ年計画の中間報告が発表されました。時あたかも円が急騰し、日本経済は危機的状況に入ったと言われ、その対策には規制緩和が最重要課題の一つとして内外から注目されておりました。しかし、その内容について、経済界や海外からは、期待されたものとはほど遠い官僚ベースの小手先の緩和策であると批判が相次いております。また産業界からは、五カ年では遅過ぎるとの声が上がっております。
 今月下旬に発表される計画には大胆な規制緩和策が盛り込まれるものと国民の皆様は期待しております。今こそ村山総理のリーダーシップが求められております。総理の決意のほどをお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣村山富市君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(村山富市君) 続議員の質問にお答えを申し上げたいと思います。
 お話にございましたように、去る三月の五日、神戸市で行われました合同慰霊察に出席をしてまいりました。その際に、亡くなられた方々や遺族の方々に対する哀悼の誠をささげるとともに、これから地方自治体と一体となって復旧、復興に全力を注いでまいりたいという誓いを申し上げてきたところでございます。
 その際に、避難所等についてもお訪ねをいたしまして、避難生活をされている方々のお話を承ってまいりました。
 直接お話を承ってまいりまして感じましたことは、やっぱり一日も早く仮設住宅などに入居ができるようなそういう措置を講じて少しでも安定した生活ができる環境をつくることだということを、痛切に感じた次第でございます。そうした皆さんの意向を十分体して、自治体が思いを新たに取り組もうとしている復旧・復興事業に国としてでき得る限りの力を尽くす決意を新たにした次第でございます。
 さらに、地方債の許可制度についての御指摘でございますが、地方債の許可制度は、地方財政計画を通じた地方債償還財源の保障など重要な役割を果たしておりますので、このような見地から、現行制度の変更については極めて慎重であるべきだと考えております。
 なお、地方債の発行手続等につきましては、今後とも臨時行政改革推進審議会の答申及び去る十二月に閣議決定をいたしました「地方分権の推進に関する大綱方針」等を踏まえまして、弾力化、簡素化に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、地方道路譲与税についてのお尋ねがございましたが、地方交付税不交付団体については、他の地方団体と比較をいたしまして道路費に充て得る一般財源に余裕があること等を考慮し、不交付団体である都道府県及び指定都市に対してこれまで譲与制限を行ってきたところでございます。
 仮に不交付団体に対する譲与制限を今直ちに廃止または緩和することとすれば、財政力の乏しい他の交付団体の譲与税額を減少させ、ひいては地方交付税の配分にも影響を与えることとなりまするので、地方道路譲与税の譲与制限の廃止等についてはなお慎重な検討が必要であると考えているところでございます。
 次に、信用組合に係る機関委任事務についてのお尋ねでありますが、信用組合というのは協同組合法に基づいてあるものでありまして、その性格上、地域性、協同組織牲が極めて強い、そういう立場から監督は都道府県知事の機関委任事務となっておることは御案内のとおりであります。
 個別の信用組合の経営問題に対する具体的な対応につきましては、これは都道府県が責任を持っていただく、しかし、金融全体の信用秩序をどう維持するかといったような全国的な基盤の問題については国が責任を持つ、こういう体制になって今対応しておることについては御案内のとおりでございます。
 いずれにいたしましても、今回の事例というものを十分参考にしながら、ちょうど地方分権が進められる段階でもありますから、この機関委任事務の一般のあり方につきましては、そうした観点から十分検討を加えていく必要がある課題だというふうに私も認識をいたしておるところでございます。
 次に、円高対策の基本方針についてお尋ねがございましたが、政府といたしましても、最近の急速な円高の進行には強い懸念を有しておりまするし、通貨当局問で一層緊密に連携をとりながら適切に対処をしてまいらなければならないと考えております。また、急激な円高の企業活動に与える影響など経済への波及が懸念されます。特に、輸出に依存しております中小企業に対する影響は容易ならざるものがあると感じております。
 今後、為替相場がどう動くか、現時点の水準だけで即断するのは早計とは思いますが、いずれにいたしましても、回復局面における我が国経済の安定成長の確保に向け、適切かつ機動的な経済運営に万全を期してまいる所存でございます。また、経済構造の変革が中長期的観点から重要であり、規制緩和の推進など現在鋭意取り組んでいるところでございます。
 次に、円高に対応する構造的対策についてお尋ねがありましたが、我が国はこれまでにも国際協調のための経済構造調整の推進を提言した前川レポートの趣旨を踏まえまして、社会資本の整備、住宅対策の推進、規制緩和等の諸施策を実施しているところでございます。
 今回の円高は、大幅な内外価格差の存在、産業空洞化等の我が国経済の構造的な課題を改めて認識させるものでありまして、政府としても一層の決意を持ってこうした課題に取り組んでいく所存でございます。
 このため、内外から十分に評価をされる思い切った規制緩和推進五カ年計画を今月末に策定するとともに、昨年末に設置をいたしました産業構造転換・雇用対策本部の基本方針に従いまして、内外価格差の是正・縮小、経済フロンティアの拡大及び雇用の安定を内容とする経済構造改革の推進に、内閣一体となって取り組んでまいる所存でございます。
 次に、地方財政計画についてのお尋ねでありますが、地方財政計画は、標準的な水準における地方財政の歳入歳出の状況を把握することを通じて、地方団体の標準的な行政に要する財源を保障することを目的として、原則として単年度の当初ベースで積算されておることは御案内のとおりであります。
 その具体的な積算につきましては、御指摘の経済成長率や国の予算、地方団体の直近の決算の状況など、現時点で見込み得る基礎資料を踏まえて行っているところでございますが、今後の経済情勢の変化に対しましては、従来も所要の地方財政補正措置を講じて適切に対処をしてきたところでございまして、今後も地方財政の運営に支障が生じないよう適切に対処してまいる考えでございます。
 次に、新進党の提出されました法案に対する評価についてお尋ねがございましたが、私はその内容を拝見させていただきましたが、政府案とかなりの部分で一致しているようでございまするし、目指すべき方向においても根本的な対立点はないのではないかと認識をいたしております。
 政府としては、現在御審議をいただいている政府案についてぜひとも御理解をいただき、なるべく速やかに地方分権の推進に着手できるよう最善の努力を尽くしてまいる所存でございます。
 次に、地方分権の推進・実現に向ける総理の決意についてお尋ねがございましたが、地方分権の推進につきましては、地方がその実情に沿った個性あふれる行政を積極的に展開できるよう、国と地方の役割分担を本格的に見直し、権限委譲や国の関与等の廃止、緩和、地方税財源の充実強化を進め、地方公共団体の自主性、自立性を強化していくことが必要であります。
 地方分権を推進していくことは現内閣の重要課題の一つであり、今回の地方分権推進法案を今国会においてできる限り早期に成立をさせていただき、それをもとにして具体的に地方分権を強力に推進していくことが重要であります。したがいまして、具体的な成果を上げるべく、これからも強い決意でこれに取り組んでまいる所存でございます。
 次に、地方債の許可制度について再度お尋ねがございましたが、先ほどお答えを申し上げたとおりでございます。
 次に、規制緩和の決意についてお尋ねでありますが、去る十日、規制緩和の中間的な取りまとめ要求について公表したところであり、各省庁とも大臣を先頭にこれまでにない真剣な取り組みをしていると私は考えております。
 これを踏まえ、一昨日の閣僚懇談会におきましても、今後とも内外から評価される思い切った規制緩和推進五カ年計画を策定するため、事務方を督励しつつリーダーシップを発揮して全力を挙げて取り組むよう各閣僚に指示したところでございまして、実りのある五カ年計画策定に向けてさらに努力をする決意でございます。
 以上で答弁を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(原文兵衛君) 西山登紀子君。
   〔西山登紀子君登壇、拍手〕
#10
○西山登紀子君 私は、日本共産党を代表して、九五年度地方財政計画、地方交付税法改正案並びに地方税法改正案に関連して、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 阪神・淡路大震災から既に二カ月がたとうとしています。私は、精神的にも肉体的にも極限状態の中で、生活の再建と復興に必死で頑張っておられる被災地の皆様方に、心からのお見舞いを申し上げます。
 震災対策は、被災した関係自治体だけでなく、全国の自治体に関係した重大問題になっています。
 そこでお伺いいたします。
 先日、京都の清水寺で八十歳の被災者が飛びおり自殺されました。痛ましいことです。総理、せっかくあの地震で助かった人が救済のおくれから命を落とす、これはまさに人災ではありませんか。
 被災地では、住宅を初め、医療、衛生、教育、雇用、中小企業の経営再建など、課題は山積しています。救援の規模とスピードを、被災者の皆さんが生きる勇気と展望が持てるように一層引き上げること、このことが今もって政治の最大の責務だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 兵庫県と神戸市などで進められている区画整理事業、市街地再開発事業に対して、市民から、一体私の家や土地はどうなるのと、不安の声が広がっています。いわゆる復興基本法の基本理念には、地域住民の意向の尊重が明記されています。町づくりの主役は市民です。
 昨日の都市計画審議会の決定に対し、住民の批判が高まっています。一方的に強行することはやめ、住民の意見を十分に聞くべきです。都市計画案を撤回し審議会は延期すべきだという広範な被災者、市民の声にどのようにこたえるのか、総理の見解を伺います。
 今、全国で、あのような地震が我が町で起こったら大変なことになると、地震に強い安全な町づくりと万全の救助対策への住民の関心が高まり、取り組みが始まっています。私は、ほとんどが震度五に対応する程度にとどまっている自治体の防災計画を、震度その直下型地震は全国どこでも起こり得るという立場で抜本的に改善する必要があると考えます。総理、自治大臣の見解を伺います。
 次に、地方自治と地方財政について質問いたします。
 憲法と地方自治法に基づく地方自治の原則は、住民が主人公という立場をあらゆる分野に貫くことであり、自治体のやるべき仕事の第一は、住民の安全、健康及び福祉を保持することです。
 ところが、近年、地方財政の状態は極めて深刻になっています。自治体の借金残高は急増し、九五年度には百十六兆六千億円が見込まれ、九〇年度の六十七兆円の七四%増となっています。
 このような地方財政の悪化をもたらしたのは、この問わずか一年六カ月で四回も行われた政府のいわゆる景気対策です。景気対策の名のもとに、地方自治体に対して四兆九千億円の単独事業の追加要請を行い、特に国の負担のない地方単独事業費の拡大を押しつけたのです。これは、国の公共事業を地方自治体に肩がわりさせたことであり、地方財政を悪化させた大きな原因となったことは明らかです。そうではありませんか。自治大臣の見解を求めます。
 さらに、国が自治体と一緒になって大企業本位の巨大開発を進めたことも、地方財政破綻のもう一つの大きな原因となっています。この間、事業費十兆円という東京都の臨海副都心開発計画を初め、一兆円規模と言われる大阪府のりんくうタウン、京都の学術文化研究都市構想など、全国至るところで同じような巨大開発が進められてきました。
 東京の臨海開発計画は、地価の下落と企業の撤退で、当初七兆円と試算していた賃貸収入が二兆円を割り、都の財政と都民に大きな借金を残すごとが明らかになり、見直しが迫られています。
 こうしたゼネコン型大規模プロジェクトが野放しにされたことによって、ゼネコン汚職や談合、やみ献金がはびこりました。そして、その一方で自治体は借金財政に追い込まれ、住民はそのツケを回されることになったのです。民活路線でこのような巨大な開発を推進してきた政府の責任もまた免れません。
 こうした大規模プロジェクト中心のあり方を、この際、住民こそ主人公の地方自治の正しい原則に立ち返ってきっぱりと見直すべきではありませんか。総理の見解を明らかにしてください。
 八年前、リゾート法に反対したのは我が党だけでした。しかし、今や政府が推進したリゾート計画のうち六割が一部中止や規模の縮小に追い込まれています。自然と環境を破壊し、莫大な借金を自治体に押しつけただけのリゾート法は誤りだったことが判明いたしましたが、その認識をお持ちでしょうか。この点について国土庁長官の見解を伺います。
 臨調行革の名のもとに、政府は憲法と地方自治の原則に背き、地方行革、自治体リストラを強行し、福祉や医療、教育など自治体が住民のために行う仕事をどんどん切り捨ててきました。
 生活保護は年々打ち切られ、受給者はこの十年間で十八万世帯も減らされました。また、消費税の引き上げに加えて公共料金の相次ぐ引き上げもひどいものです。清掃労働者はこの十年間に全国でおよそ五千二百人も減らされ、消防職員ですら国の基準に対する充足率で七〇・六%にとどまっています。
 このような住民の福祉と健康、安全の保持に逆行するリストラは撤回すべきではありませんか。総理及び自治大臣の見解をお伺いいたします。
 次に、由民健康保険についてです。
 国民健康保険は、高過ぎる保険料を引き下げようと直接請求が取り組まれるなど、この五年間で一千の自治体で国保料の引き下げが行われています。この上、国庫負担を四百五十三億円も削減する改悪はすべきでありません。国庫負担率を医療費の四五%に戻すべきです。総理、いかがお考えでしょうか。
 文部省のいじめ対策緊急会議がまとめた最終報告によれば、昨年十二月以降全国の公立学校で新たに一万七千八百件のいじめがあり、小学校では昨年度に比較して二千件以上ふえ、八千五百件にもなっています。まさに異常な事態です。養護教諭の重視やカウンセラーの配置も重要ですが、根本的には、詰め込み教育を改め教師が十分目配りできる教育条件の整備なくしていじめの防止はできません。
 来年度に五千六百人もの教職員を削減する計画は撤回し、教職員の大幅増員と学級規模の縮小など行き届いた条件整備を進めるべきと考えますが、文部大臣の答弁を求めます。
 ことしは女性参政権獲得五十周年に当たります。地方自治拡充の上で住民への情報公開、住民の多様な参加の保障がかぎとなっていますが、とりわけ地域とかかわり深く生活する女性の社会参加を支援し促進するために、保育や介護の対策に力を入れた取り組みが必要ではありませんか。総理の答弁を求めます。
 今、政治に求められていることは、憲法と地方自治法に基づく住民官治、地方自治を拡充することである。このことを強調して、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣村山富市君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(村山富市君) 西山議員の質問にお答えを申し上げます。
 救援の規模とスピードを一層引き上げることが政治の最大の責務と思うかどうかとの御質問でありますが、私は、避難生活を強いられておられる方々の御疲労は限界に来ているのではないかと思っております。
 先般三月五日、神戸市でこうした方々を訪問した際にも至らぬ点や行き届かぬ点を率直にお伺いしたところでございますが、政府といたしましては、当面、食事、トイレ、ふろ、暖房を初め、御指摘の医療、衛生、教育などのきめ細かな手当てを尽くすとともに、一日も早く避難所生活を終えていただけるよう、特に仮設住宅を三月末までに三万戸、四月末までには四万戸を完成させることといたしておるところでございます。
 また、御指摘の中小企業の経営再建を初め本格的な復旧、復興に取り組んでいくために、私を本部長とした全閣僚を本部員とする阪神・淡路復興対策本部を設置したところでございまするし、加えて、有識者による復興委員会を設け、早速熱心な御審議をいただき、既に幾つかの具体的提言をなされているところでございます。
 こうした体制によって、阪神・淡路地域における生活の再建、経済の復興、安全な地域づくりを目指し、関係地方公共団体が行う復興事業への国の支援を初め復興に関する施策を政府一丸となって強力に推進してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、復興計画づくりにおける住民の意見の反映についてお尋ねでございましたが、土地区画整理事業、市街地再開発事業等の復興に必要な事業を円滑に進めるためには、事業の実施までの過程を通じて、関係住民の理解と協力を得ることは極めて重要であると考えています。
 地元公共団体におきましては、現在進めている都市計画決定の段階において、事業説明会の開催、町づくりニュースの発行・配布、現地相談所の開設などの措置を講じてきているところでございまするが、今後さらに、生活、生業の再建・安定についての相談など、きめ細かな対応を講じていくことが予定されていると承っております。
 国としても、こうした町づくりが円滑に進むよう、引き続き地元の取り組みに対し万金の支援と的確な指導を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 次に、震度その直下型地震を想定した地域防災計画を策定するべきではないかとの御指摘でございますが、震災対策を推進する上において、地震の規模、震源地、各地の震度等を明らかにした被害を想定することは重要なことであると考えます。
 政府は、地域防災計画の策定に当たりましては、被害想定を前提に実施するよう指導しているところでございますが、今回の阪神・淡路大震災においては被害想定を超える地震となったところでございますので、今後も、より地域の実情に即した実践的な被害想定を含めた地域防災計画となるよう地方公共団体を指導してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、地方財政についてのお尋ねでありますが、地方団体は、公共投資基本計画等の考え方に沿った、住民に身近な社会資本の整備や地域福祉施策の充実、自主的な活力ある地域づくり等の施策を推進しているところでございますが、その際には、国の施策や民間の活力を活用して総合的な地域振興施策を図っているところでございます。
 一方、地方財政は、景気の低迷に加え、平成七年度末見込みで百十六兆円を超える多額の借入金残高を抱えるなど極めて厳しい状況にあり、各地方団体においても、その財政運営に当たっては健全性を確保することが必要であると考えております。
 政府といたしましても、今後、各地方団体が各種の地域振興施策を推進しながら円滑な行財政運営を行っていくため、毎年度の地方財政計画の策定等を通じて必要な地方税財源の充実、確保を図り、地方団体の健全な財政運営の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、地方公共団体の行政改革についてのお尋ねでございますが、地方公共団体においては、従来より、事務事業の見直し(組織・機構の簡素合理化、定員管理の適正化等行政改革の推進に取り組み、行政運営の簡素効率化を進めて、社会経済情勢の変化や住民ニーズの多様化に伴う行政需要の増加に対応してきているところでございます。
 地方分権が時代の大きな流れとなっている今日、高齢化の進展等社会経済情勢の変化に対応していくため、地方公共団体の果たすべき役割はますます大きくなっているところでございますが、それだけに現下の地方財政の状況は厳しいものがあると考えられます。
 地方公共団体がこのような状況を踏まえ、住民の多様なニーズに即応しながら活力に満ちた魅力ある地域社会を築き上げていくためには、簡素で効率的な行政の確立に向けて、改めて自主的、積極的に行政改革を進めていくことが必要でございます。昨年十月、自治省において、地方公共団体の自主的、主体的な行政改革の一層の推進に資するため、地方公共団体における行政改革推進のための指針を策定し、地方公共団体に通知をいたしたところでございますので、御理解を賜りたいと思います。
 地方公共団体におきましては、引き続き、住民の理解と協力のもとに、多様化する行政需要に的確に対応して行政改革の推進に取り組んでいただきたいと考えているところでございます。
 次に、国民健康保険の国庫負担についてのお尋ねでありますが、今回の国民健康保険制度の改正は、制度運営の安定化を測るための当面必要な措置を講じるものでございます。
 その中では、御指摘の保険基盤安定制度にかかわる国庫負担についても、国の財政状況等にかんがみ、当面定額負担としながらも、従来よりも増額し、市町村負担分の減額を図るとともに、市町村負担分の全額を地方財政措置とすることとしております。
 また、国庫負担については、現在、医療給付費の五〇%という他の医療保険制度に比べ高率の国庫負担を行っているところでございまして、社会保険としての性格から見て、現行の国庫負担率を引き上げる考えはございませんことを申し上げておきたいと存じます。
 次に、女性の社会参加のための保育対策等の充実についてのお尋ねでありますが、本格的な少子・高齢化社会を控え、時代のニーズに対応したきめ細かな福祉サービスの提供を実現していくことは、社会の各分野において男女の共同参画を推進していくためにも重要な課題であると認識をいたしております。
 このため、子育て支援策や高齢者介護対策を地域の実情に応じて推進していくことが必要であると考えており、平成七年度予算におきましても緊急保育対策等五カ年事業や新ゴールドプランの実施を盛り込む等、その充実を図ることとしておるところでございまして、御理解を賜りたいと存じます。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせます。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣野中広務君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(野中広務君) 西山議員の私に対する御質問にお答えをいたしたいと存じます。
 地域防災計画についての見直しにつきましては、ただいま総理から御答弁を申し上げましたように、その答弁に言い尽くされておるわけでございますが、今回の阪神・淡路大震災におきまして、御承知のように被害の想定を超えた地震となったところでございます。先ほど総理から答弁もありましたように、消防庁におきましては地域防災計画にかかわります緊急点検の実施を各地方公共団体に要請をしたところでございます。
 なお、被害の想定を行うに当たりましては、震度をどのくらいに設定するかは、例えば人口の密度あるいは社会構造等、各地方公共団体の実情等を十分に勘案する必要がありますが、今後も地方公共団体の意見を伺いながら、大規模な地震を想定した被害想定と、それに対応する地域防災計画を策定するよう、地方公共団体を指導してまいる所存であります。
 次に、地方財政につきましても先ほど総理から御答弁を申し上げたとおりでありまして、社会資本の整備のうち、住民に身近な社会資本の整備につきましては地方団体が主体となって行うことを基本といたしておるところであります。特に、今後重点化を図るべき生活に密着した社会資本の整備につきましては地方団体の果たす役割がまことに大きく、地域の特性に応じた個性豊かな魅力ある地域づくりを実施するため地方単独事業の積極的な展開が求められるものでありまして、国の施策の肩がわりをするわけではないのであります。したがいまして、経済対策を講ずるに当たりましては、このような考え方のもとに、公共事業の追加に加えまして地方単独事業の追加を図っておるところであります。
 地方団体がこのような役割を十分に果たしつつ借入金の償還を含め円滑な行財政運営を行っていくために、今後とも毎年度の地方財政計画の策定等を通じまして必要な地方税財源の充実、確保を図り、地方団体の健全な財政運営の確保に努めてまいりたいと考えております。
 なお、地方公共団体の行政改革についてのお尋ねでありますが、ただいま総理から御答弁を申し上げましたとおりでありまして、住民のニーズに対応いたしまして、活力に満ちた魅力ある地域社会を築いていくためには、簡素で効率的な行政の確立に向けて、改めて自主的、積極的な行政改革を進めていくことが必要であると考えまして、昨年の十月、地方公共団体の自主的、主体的な行政改革の一層の推進に資するための地方公共団体における行政改革推進のための指針を策定し、地方公共団体に通知をし、現在、全国地方公共団体において積極的にお取り組みをいただいておるところであります。
 地方公共団体におきまして、引き続き住民の理解と協力を得ながら多様化する行政需要に的確に対応して行政改革を推進していくのが、現在の地方分権をみずから進める地方公共団体の責務でもあると考えておるところでございます。(拍手)
   〔国務大臣小澤潔君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(小澤潔君) リゾート関係につきましてお答えをいたします。
 リゾートの整備について、経済情勢の変化等の理由により、一部には当初の計画どおり進んでいないところもあると聞いております。しかしながら、リゾートの整備は、来るべき二十一世紀に向けましてゆとりある国民生活の実現の場を整備するためにも、またリゾート整備による地域の活性化を求める地方の期待にこたえるためにも重要なものであり、そのような地域の整備には長期的視点に立った取り組みも必要であります。
 このようなことから、国土庁といたしましては、引き続きリゾート法の一層適切な運用に努めるとともに、関係省庁と緊密な連携を図りつつ、多様なリゾートの整備が進められるよう努めてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣与謝野馨君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(与謝野馨君) 一昨日、いじめ対策緊急会議から最終報告をいただき、いじめ問題への対応のため、学校、教育委員会、家庭、国、社会、それぞれにおいて取り組むべきことが具体的に示されており、文部省としては、この報告を踏まえ、いじめ問題の解決に向けた施策の一層の充実を図っていく考えであります。
 お尋ねの公立義務教育諸学校の教職員定数については、平成五年度を初年度とする第六次公立義務教育諸学校教職員配置改善計画を六年計画で進めているところであり、この計画においては、児童生徒一人一人の個に応じた教育を進めるためチームティーチングなど新しい指導方法を導入するための教職員配置を行うほか、いじめ問題や登校拒否の児童生徒などに対応するための教職員配置や、養護教諭の複数配置などを行うこととしております。
 文部省といたしましては、引き続き第六次公立」義務教育諸学校教職員配置改善計画の着実な推進に努めてまいりたいと考えております。(拍手)
#15
○議長(原文兵衛君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#16
○議長(原文兵衛君) 日程第一 労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。労働委員長笹野貞子君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔笹野貞子君登壇、拍手〕
#17
○笹野貞子君 労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案につきまして、労働委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 この法律案は、介護補償給付の創設、遺族補償年金の引き上げ等により保険給付の内容を改善するとともに、中小事業主として海外に派遣される者を特別加入制度の対象に加えるほか、事業場ごとの災害率により保険料を増減させるメリット制度について、中小事業主に対し、その増減幅を拡大する特例を創設する等の措置を講ずるものであります。
 委員会におきましては、労災保険財政の現状と今後の見通し、重度被災労働者に係る介護施策の充実、労災認定及び審査請求処理の迅速化、過労死認定基準の改定と運用上の問題、メリット制度拡大の理由等について熱心な質疑が行われましたが、その内容は会議録によって御承知いただきたいと存じます。
 質疑を終了し、採決の結果、この法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#18
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#19
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#20
○議長(原文兵衛君) 日程第二 郵便振替法部を改正する法律案
 日程第三 郵便貯金法の一部を改正する法律案
 日程第四 簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出)
 以上三案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長山田健一君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔山田健一君登壇、拍手〕
#21
○山田健一君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、郵便振替法の一部を改正する法律案は、利用者の利便の向上等を図るため、国税または電波利用料について郵便振替により納付できるようにするとともに、特殊取り扱いの拡充等を行おうとするものであります。
 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案は、郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金及び簡易生命保険特別会計の積立金の運用の対象に先物外国為替を加え、これに運用する場合には証券会社に委託する方法によらなければならないとするものであります。
 委員会におきましては、三法律案を一括して審査し、郵便振替サービスの利用拡充策、資金運用の基本的な考え方、外国債運用とリスク管理、郵便貯金資金の地域還元、郵貯・簡保資金と財政投融資とのかかわり等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、順次採決の結果、三法律案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、三法律案に対し、それぞれ全会一致をもって附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#22
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。
 まず、郵便振替法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#23
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#24
○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。
 よって、両案は可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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