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1995/03/24 第132回国会 参議院 参議院会議録情報 第132回国会 本会議 第14号
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1995/03/24 第132回国会 参議院

参議院会議録情報 第132回国会 本会議 第14号

#1
第132回国会 本会議 第14号
平成七年三月二十四日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十四号
    ―――――――――――――
  平成七年三月二十四日
   午前十時 本会議
    ―――――――――――――
 第一 国民健康保険法等の一部を改正する法律
  案(趣旨説明)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、放射性同位元象等による放射線障害の防止
  に関する法律の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 一、悪臭防止法の一部を改正する法律案(内閣
  露出)
 一、阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関
  係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正
  する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、地方税法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
     ―――――・―――――
#3
○議長(原文兵衛君) これより会議を開きます。
 日程第一 国民健康保険法等の一部を改正する法律案(趣旨説明)
 本案について提出者の趣旨説明を求めます。井出厚生大臣。
   〔国務大臣井出正一君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(井出正一君) 国民健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 今回の改正は、国民健康保険制度における低所得者層の増加、小規模保険者の増加及び老人保健制度における老人加入率の上限を上回る保険者数の増加等を踏まえ、国民健康保険制度において、保険税の減額制度の拡充、平成八年度までの暫定対策による制度運営の安定化を図るとともに、老人保健制度の安定を図るため老人医療費拠出金制度の所要の見直しを行おうとするものであります。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、国民健康保険制度の改正として、まず、低所得者層の増加に対応し、保険税負担の一層の公平化を図るため、被保険者数に応じ、または一世帯ごとに定額を課税する応益保険税の割合の高い保険者について、新たな保険税の減額制度を創設することといたしております。
 次に、事業運営の不安定な小規模保険者の増加に対応するため、高額な医療費を共同で負担する事業を法律上の制度として位置づけることその他の小規模保険者支援策を講ずることとしております。
 また、低所得者が多い等により保険料負担が過重となっている保険者に対する財政安定化の措置及び保険料の減額分を一般会計から補てんする保険基盤安定制度に係る国庫負担の特例措置について、いずれも平成八年度まで延長することとしております。
 このほか、国民健康保険税の課税限度額を引き上げ、精神保健法に基づく措置入院等について被保険者資格に係る住所地主義の特例を設けることとしております。
 第二に、老人保健制度の改正として、老人医療費拠出金の算定に係る医療保険各保険者の老人加入率の上下限措置につきまして、この老人加入率の上限を超える保険春数が著しく増加してきた状況等を踏まえ、上下限の段階的な引き上げを行うこととするとともに、老人保健制度を支える医療保険各保険者の運営基盤が揺らぐことのないようにするための特別調整措置の実施、公費負担が五割となっている医療等の対象の拡大を行うこととしております。
 なお、政府は、この法律の施行後三年以内を目途として、老人医療費拠出金の算定方法に関し検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものといたしております。
 最後に、この法律の施行期日は、一部の事項を除き、平成七年四月一日からとしております。
    ―――――――――――――
 以上がこの法律案の趣旨でございます。(拍手)
#5
○議長(原文兵衛君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。木暮山人君。
   〔木暮山人君登壇、拍手〕
#6
○木暮山人君 私は、平成会を代表いたしまして、国民健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、村山総理大臣、井出厚生大臣に質問をいたします。
 国民健康保険は、言うまでもなく、我が国の国民皆保険体制の基盤をなす制度であります。そして、医療保険制度の長期的安定のためには、国民健康保険制度及び老人保健制度の抜本的改革が不可欠の課題であることは論をまちません。
 今回の制度改正により、高齢者や低所得者の加入割合が高い、あるいは小規模保険者が多いなど、多くの構造上の問題点を抱える国民健康保険の問題の抜本改革が図られるものと期待しておりました。しかるに、その内容を見ると、極めて限られた改正にとどまっていると言わざるを得ません。
 振り返ってみまするに、国民健康保険制度は、これまで暫定に次ぐ暫定の繰り返しで、抜本的改革を今日まで先送りしてまいりました。しかし、今後の高齢社会を見込むと、国保の財政基盤強化、保険料格差の是正、あるいは老人医療費拠出金のあり方など、どの問題をとっても、もはやこうした暫定措置の継ぎはぎで乗り切れる問題ではありません。
 村山総理、総理はこの点についてどのような基本的認識をお持ちでありましょうか。そして、制度の抜本改革が叫ばれて久しいにもかかわらず、言再びこれが実現できなかった理由はどこにあるか、お聞かせしたたきたいと存じます
 さて、二十一世紀の本格的高齢社会に向けまして良質かつ適切なる医療を安定的かつ効率的に確保していくためには、医療保険制度全般の改革、なかんずく医療保険制度における給付と負担の公平化並びに新たな介護システムの構築が急務であります。
 特に、政府が検討を開始されている介護保険の創設は、老人保健制度点もちろん、医療保険、年金、さらには現行の措置を中心とする社会福祉制度に大きな影響を与えるものであると考えます。既に老人保健福祉審議会において審議が始まっていると伺っておりますが、老人保健福祉審議会に限らず、社会保障制度全般にわたる幅広い角度からの検討が必要であり、また、国民に対する情報公開とその理解を求める努力が肝要と考えますが、総理並びに厚生大臣の見解を求めます。
 以下、今回の改正内容について具体的にお伺いいたします。
 もとより、改正の基本的な方向に対しまして意見を異にするものではありません。しかし、苦しい財政状況の市町村に負担を強いる暫定措置の延長等、幾つかの問題を抱えている点も否定できません。これから指摘していきたいと思います。
 まず、健康保険制度についてであります。
 第一に、保険基盤安定制度の特例措置の延長についてであります。
 保険基盤安定制度の特例は、平成五年度及び六年度の二年限りの措置のはずでありました。しかるに、今回この定額措置を継続しようとなさるのは、いかなる理由からでありますか。また、そのため国庫負担縮減額は、平成七年、四百五十三億円にも上ります。この継続措置により市町村財政が受ける影響は極めて大きいものであります。地方分権を掲げる村山内閣は、この負担増に対していかなる措置を講ずるおつもりでありましょうか。総理及び厚生大臣に、その御所見を承りたいと思います。
 第二に、保険料軽減制度の拡充についてであります。
 今回の改正では、重くなっている中所得者層の負担を軽減すべく、保険税の応益・応能割の比率を五〇対五〇に近づけるための誘導策を講ずることとしております。しかし、政府案の軽減制度拡充によっても負担増となる低所得者は確実に存在いたします。特に平成七年度は現行の四割軽減、六割軽減の対象者は、応益負担の引き上げにより、これまでより負担増となる可能性が極めて高いわけであります。
 「人にやさしい政治」を政治信条とされる総理及び厚生大臣は、この点についてどのようにお考えになり、どのような御配慮をなさるおつもりか、お伺いしたいと思います。
 第三は、小規模保険者問題であります。
 保険者規模が小さければ財政運営の不確実性が増大するのは自明のことであります。そこで私は、国保制度においても、新しく創設された広域連合の考え方を参考にする余地があるのではないかと考えております。
 確かに、保険者の適正規模等難しい点が残っておるのは承知しておりますが、広域連合の積極的活用あるいは経営主体の広域化について、総理及び厚生大臣に率直な御所見を承りたいと存じます
 また、小規模市町村では、国保事務を担当する職員が少なく、保健事業等の事務が大変であると聞いております。そのためにいかなる措置を講ずるおつもりか、あわせてお伺いいたします。
 第四に、医療費適正化対策についてであります。
 国保は、市町村間で最大六倍程度の保険料の格差を生じております。同じ住民として同じ医療を受けながら場所によってこのように負担が著しく異なっていては、平等の原則に反すると思います。
 このような格差を是正するための医療費適正化対策について、地域の実情をしんしゃくしつつ推し進めることが肝要かと存じます。厚生大臣の御所見をお承りしたいと存じます。
 次に、老人保健制度についてお伺いします。
 第一に、老人加入率上限の改定についてであります。
 老人加入率上限二〇%を上回る保険者が平成七年度で五割近くに達すると推測されております。今回の改正で、老人加入率の上限は平成七年度二二%、八年度以降二四%から二六%までで政令で定めるものとされております。しかし、それでも全保険者の四割前後が上限を超えると予想されております。原則である全保険者の三%以内という水準とは余りにもかけ離れております。
 政府はこの実態をどう認識しておられるか、また、全保険者の三%以内という制度発足以来の上限の目安が今日も妥当とお考えか、厚生大臣の御所見を賜りたいと思います。
 第二に、老人保健制度と介護保険制度との関連についてであります。
 冒頭申し上げましたように、老人保健制度は介護保険制度の創設によって大きな影響を受けることは確実であります。政府は、公的介護保険制度創設後の老人保健制度の姿についてどのようなイメージを抱いておられるのか、厚生大臣の御所見を承りたいと思います。
 さらに、現在の老人医療の公費負担の状況を考えれば、介護保険に対しても当然五割以上の公費が投入さるべきと考えますが、いかがでありましょうか。
 最後に、国保及び市町村における保健事業の推進についてお伺いいたします。
 高齢化の進展に伴い、疾病の予防、リハビリテーション等の保健事業の推進はますます重要な課題となってきております。国民健康保険法においても、昨年の健康保険法等の改正において保険者の保健福祉事業の実施が明文化され、本年四月から施行される運びとなりました。
 政府は、これを契機として、国保における保健事業をどのように進め、どのような財政支援を行っていくおつもりでしょうか。また、国保の保健事業は、地方公共団体による保健福祉事業と密接なかかわりを持つと思いますが、国保と地方公共団体の連携及び役割分担のあり方について厚生大臣のお考えをお聞かせいただきたいと存じます。
 なお、積極的な展開が期待される市町村保健事業の中でも、これまで歯科の保健事業はともすれば後手に回ってまいりました。しかし、高齢期に至るまで健康な歯を保つことは、おいしい物をよく味わって食べ、思い切り話し、笑うことができるなど、クオリティー・オブ・ライフの向上の根源をなす課題であります。
 こうした観点から、歯科保健事業のあり方、位置づけを根本的に見直し、抜本的拡充を図る時期を迎えているように思われますが、総理及び厚生大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
 あわせて、昨年十二月に策定されました新ゴールドプランにおきましても、歯科保健を要援護高齢者の自立支援策の総合的実施の中に位置づけていく必要があると考えますが、御答弁をお願いする次第であります。
 以上、総理及び厚生大臣の率直なる答弁を求めまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣村山富市君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(村山富市君) 木暮議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 まず、国民健康保険制度についての問題認識と抜本改革についてのお尋ねでございますが、現在、国民健康保険制度は、高齢化の進展、低所得者層の増加や小規模保険者の増加等の構造的な問題を抱えており、それへの対応が必要であるという認識をいたしております。
 しかしながら、その抜本的改正のためには、検討の始まっている新介護システムの影響や国と地方のかかわり等につきさらに議論を要することから、今回は制度運営の安定化を図るための当面必要な措置を講じたところでございます。
 今後、医療保険制度の全体のあり方について幅広い観点から論議を行っていく中で、国保制度についてもより抜本的な見直しが図られるよう努めてまいる所存でございます。
 次に、新しい高齢者介護システムの検討についてのお尋ねでありますが、高齢者介護の問題は社会保障の各分野にまたがる幅広い課題であり、新介護システムの検討に当たりましては、社会保障制度全般にわたって総合的に検討を進めていく必要があると考えております。
 また、高齢者介護の問題は国民生活に非常に密接に関連をする問題であり、新介護システムの検討に当たりましては、必要な情報の公開に努めるとともに、広く関係各方面の御意見を伺うことに意を用いてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、保険基盤安定制度に係る国庫負担の定額化措置についてのお尋ねでありますが、今回の改正が国民健康保険制度の構造的問題に対応するための当面必要な措置を講じるものでございまして、また、現下の財政状況が厳しいこと等から、この定額措置についても継続することとしたものでございます。
 しかしながら、今回の改正では、市町村の負担が現在よりも増大しないよう国庫負担額を増額することとしており、また、市町村が負担することとなる額につきましても全額地方財政措置を行うこととしているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、保険料軽減制度の拡充についてのお尋ねでありますが、国民健康保険制度におきましては、中間所得者層の負担が過重となっているということから、その負担軽減を図るため、定額の保険料である応益保険料の割合を高くすることが保険料負担の公平化の観点から望ましいと考えております。その際、低所得者の負担が過重とならないよう、応益保険料の割合が五〇%に近い保険者について保険料軽減制度の拡充を図ることとしたものでございます。
 市町村保険者においては、このような改正の趣旨を踏まえつつ、応益保険料の割合を決定していただくなど、地域の実情を踏まえながら適切に保険料を賦課していただくことが必要であると考えております。
 次に、小規模保険者対策についてのお尋ねでありますが、広域連合の活用、経営主体の広域化につきましては、保険者ごとに保険料格差があることなどから現実問題としては大変難しい面があると考えておりますが、今後、国民健康保険制度の抜本的見直しの中でさらに検討してまいりたいと考えております。
 また、小規模保険者の事務処理の支援につきましては、都道府県単位の保険者の共同組織である国民健康保険連合会等が広域的な特性を生かしながら保険者の保健事業等に対する取り組みを積極的に支援していくこと等を推進してまいる所存でございます。
 次に、歯科保健事業についてのお尋ねでありますが、高齢者の口腔ケアは、食の確保を通じた心身機能の維持回復という観点から重要であるという認識をいたしております。
 このため、平成七年度から新たに老人保健事業の一環として歯周疾患検診を四十歳及び五十歳の節目の年に実施することとしたところでございます。この歯周疾患検診は、御指摘の新ゴールドプランにおける高齢者の健康自立支援策の一つと位置づけることができるものと考えております。
 今後の歯科保健事業への取り組みにつきましては、歯周疾患検診の実施状況も見ながらさらに検討してまいる所存でございます。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせます。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣井出正一君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(井出正一君) 木暮議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、新しい高齢者介護システムの検討についてのお尋ねでありますが、御指摘のように、高齢者介護の問題は、保健、医療、福祉、年金等社会保障の各分野にまたがる幅広い課題であります。そこで、新介護システムの検討に当たっては、老人福祉制度や老人保健制度について見直しが必要となるほか、医療保険制度等関連する諸制度についても影響が大きいものと考えられ、社会保障制度全般にわたって総合的に検討を進めていく必要があると考えております。
 新介護システムについては、本年二月より老人保健福祉審議会において議論を開始したところでありますが、審議の概要等の公開について十分配慮するとともに、広く関係各方面の御意見等を何いながら国民各層に理解の得られる新介護システムの構築に向けて鋭意検討を進めてまいる所存で保あります。
 次に、保険基盤安定制度に係る国庫負担の定額措置についてのお尋ねでございますが、二年間とされていた国庫負担の定額措置の継続は、今回の改正が国民健康保険制度が抱える構造的な問題に対応するため当面必要とされる措置を講じるものであり、また、国の財政が厳しい状況にあること等から行うものであります。
 なお、今回の改正では、五年度、六年度それぞれ百億円でありました国庫負担額を、七年度は百七十億円、八年度は二百四十億円に増額することとし、市町村の負担が増大しないよう配慮しております。また、市町村が負担することとなる額についても全額地方財政措置を行い、市町村の国保制度の運営に支障を生じないよう配慮しているところでございます。
 次に、保険料軽減制度の拡充についてのお尋ねでございますが、御指摘のとおり、応益割合の引き上げに伴い低所得者の負担が過重とならないよう配慮する必要があると考えており、今回の改正では、応益保険料の割合が五〇%に近い保険者について、現行の六割、四割軽減割合を七割、五割に高めるなどの配慮を行うこととしております。
 また、応益割合が著しく低い市町村においては、相対的に低所得者の保険料水準も低いことから、こうした市町村において、応益割合を引き上げたとしても、保険料負担の公平の観点から見て低所得者に対する過重な負担となることはないものと考えております。
 応益割合の決定につきましては、今回の改正は、その引き上げを強制する趣旨のものではなく、現実には、市町村においてこれらの改正の趣旨を踏まえながら地域の実情に応じて行われるものと考えております。
 続いて、小規模保険者対策についてのお尋ねでございますが、今回の改正においては、事業運営の不安定な小規模保険者の増加に対応し、高額医療費共同事業の拡充や国民健康保険連合会等による保険者支援について所要の措置を講じることとしております。
 また、広域連合の積極的活用や保険者規模の広域化については、保険者ごとに保険料格差があることなどから、現実問題としては大変難しい面があります。しかしながら、小規模保険者に係る構造的問題の解決を図ることは極めて重要な課題と考えており、医療保険審議会における議論等を踏まえつつ、国民健康保険制度の抜本的見直しの中でさらに検討を重ねてまいる所存であります。
 また、小規模保険者の事務処理支援につきましては、保険者が保健事業や医療費適正化対策等を講じるに際して、事業運営に困難な状況が生じていることから、都道府県単位の保険者の共同組織である国民健康保険団体連合会及びその全国組織である国民健康保険中央会の保険者支援に係る法規定の整備を図り、これにより小規模保険者に対する支援の強化に努めてまいる所存であります。
 次に、医療費適正化についてのお尋ねでございますが、現在、著しく医療費が高い市町村については、基準を超える医療費の一定部分を国、都道府県、市町村が共同で負担する措置である基準超過医療費共同負担制度を実施しているところであります。
 今回の制度改正では、その一環として、この制度に係る基準の見直しを行い、極端に医療費の高い市町村については一層の医療費適正化のための努力を促すこととしております。
 また、医療費適正化対策としては、この制度の活用のほか、医療機関に対する指導監査体制の強化、保険者によるレセプト点検の充実、健康診査等の保健事業の充実等を一層推進していく必要があると考えております。
 さらに、入院医療費については、住みなれた家庭、地域での療養が可能となるよう新ゴールドプランや在宅医療を着実に推進し、適正化に努めてまいる所存でございます。
 次に、老人加入率の上限についてのお尋ねでありますが、昨年十二月九日の老人保健福祉審議会の意見具申にも述べられているとおり、高齢化の進展により上限に該当する保険者が増加していること等にかんがみ、その引き上げは避けられないものと考えております。
 ただ、今回の改正では、拠出金制度のあり方についてさまざまな意見があることから、三年以内にこれを基本的に見直すことを前提として、老人加入率の上限を、その該当保険者の割合が法制定当初の状態となる傘とする形をとった上で、当面の措置として、影響額が過大とならない範囲で段階的に引き上げることとしております。
 具体的には、改正案では、平成七年度においては二二%、平成八年度以降、老人医療費拠出金の算定方法に関する基本的検討に基づく措置が講じられるまでの間においては二四%から二六%までの間で政令で定める割合とし、段階的に上限を引き上げることとしているところでございます。
 次に、老人保健制度と公的介護制度との関連についてのお尋ねですが、新しい高齢者介護システムについては検討が始まったばかりでありまして、その具体的な姿が明らかでない現段階では、新制度創設後の老人保健制度の姿について具体的なイメージを明らかにすることは、困難であります。しかしながら、新制度創設後の老人保健制度がどうなるかは極めて重要な問題であり、今後、老人保健福祉審議会における議論の推移を見ながら、関係者の意見も十分踏まえて、老人保健制度のあり方について議論を深めてまいりたいと考えております。
 続いて、国民健康保険における保健事業についてのお尋ねでございますが、国保被保険者の健康の維持増進、さらには中長期的な医療費適正化の観点からも、保健事業点大変重要な役割を果たしており、今後一層の拡充に努める必要があると考えております。このため、地域の実情に応じた保健事業を支援するため一定の国庫助成を行っているところであり、平成七年度からは在宅療養に必要な用具の貸し付け等の事業を新たに助成対象とすることといたしております。
 また、国保保険者の行う保健事業は、直接は被保険者の健康の維持塔進を図ることを目的としたものでありますが、地方公共団体の行うほかの保健・福祉施策と密接な関係を有するものでありまして、地域保健、地域福祉の向上のため、これらを積極的に支援していくとともに、互いに十分連携をとりながら効率的な事業展開を行うことが望ましいものと考えております。
 最後に、歯科保健事業についてのお尋ねでありますが、高齢者の口腔衛生は心身機能の維持回復という観点から重要な問題と考えており、従来から老人保健法に基づく保健事業においても歯の健康教育、健康相談や訪問口腔衛生指導を推進しているところであります。さらに、平成七年度からは、歯周疾患検診を総合健康診査の一環として、四十歳及び五十歳の節目の時期に実施することとしたところであります。
 御指摘の歯科保健事業の取り扱いについては、まずこの歯周疾患検診の実施状況等を見た上で、保健事業の中でどのように取り組んでいくか検討してまいりたいと考えております。
 また、新ゴールドプランにおいては、基本理念の一つとして、個々人の意思を尊重した利用者本位の質の高いサービス提供を通じ、高齢者の自立を支援することを掲げているところであります。
 高齢者の自立には歯の健康も重要な要素であり、この歯周疾患検診は新ゴールドプランにおける高齢者の健康自立支援策の一つと位置づけることができるものと考えております。
 今後とも歯科保健対策を含めた高齢者の自立支援策について積極的に取り組んでまいる所存であります。
 以上でございます。(拍手)
#9
○議長(原文兵衛君) これにて質疑は終了いたしました。
 これにて休憩いたします。
   午前十時三十六分休憩
     ―――――・―――――
  、午後三時十一分開議
#10
○議長(原文兵衛君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、
 原子力委員会委員に藤家洋一君及び依田直君を、
 原子力安全委員会委員に青木芳郎君及び都甲泰正君を、
 国家公安委員会委員に新井明君を、
 中央更生保護審査会委員に宇野昌人君を、
 また、漁港審議会委員に米倉智君を任命することについて、それぞれ本院の同意を求めてまいりました。
 まず、原子力委員会委員及び国家公安委員会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#11
○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。
 よって、いずれも同意することに決しました。
 次に、原子力安全委員会委員のうち青木芳朗君、中央更生保護審査会委員及び漁港審議会委員、の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#12
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、全会一致をもっていずれも同意することに決しました。
 次に、原子力安全委員会委員のうち都甲泰正君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#13
○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。
 よって、これに同意することに決しました。
     ―――――・―――――
#14
○議長(原文兵衛君) この際、日程に追加して、
 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。科学技術特別委員長高桑栄松君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔高桑栄松君登壇、拍手〕
#16
○高桑栄松君 ただいま議題となりました放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、科学技術特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、放射性同位元素等の利用が国民生活に幅広く普及する中で、これらの賃貸に対する新しいニーズが生じている状況に対応するため、安全性の確保を図りつつ、所要の措置を講じようとするものであります。
 その主な内容は、第一に、適切な放射線障害防止対策がとられることを前提に、放射性同位元素の賃貸の業を認めることとし、放射性同位元素の賃貸の業の道を開くこと、第二に、設計・構造上高い安全性が確保されている特定の放射性同位元素装備機器のみを使用する者については、安全性の確保を前提に一部の管理義務を免除すること、第三に、使用施設等の変更の許可を受けようとする許可使用者等に求められている許可証の訂正手続を簡素化することであります。
 委員会におきましては、放射性同位元素の利用状況、賃貸期間における事故責任の所在、表示付制度と安全規制のかかわり、立入検査とその調査結果、国際放射線防護委員会の勧告の国内法への取り入れ状況など、放射性同位元素利用に係る安全性等について熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#17
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#18
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#19
○議長(原文兵衛君) この際、日程に追加して、
 悪臭防止法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。環境特別委員長篠崎年子君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔篠崎年子君登壇、拍手〕
#21
○篠崎年子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最近における悪臭の実態に的確に対応するため、現行の特定の悪臭物質の濃度による規制基準で対応が困難な区域については、それにかえて人間の嗅覚を用いた測定法に基づく規制基準を設けることができることとするとともに、
 日常生活に起因する悪臭の防止に関し国民、地方公共団体及び国の責務を定める等、所要の改正を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、嗅覚測定法の客観性と畜産農業への影響、嗅覚測定法導入に伴う実施体制、良好な生活環境の観点からの悪臭防止対策等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#22
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#23
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#24
○議長(原文兵衛君) この際、日程に追加して、
 阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長西田吉宏君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔西田吉宏君登壇、拍手〕
#26
○西田吉宏君 ただいま議題となりました阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案につき報告申し上げます。
 本法律案は、阪神・淡路大震災による被害が広範な地域にわたり、同時・大量・集中的に発生したこと等を踏まえ、先般の所得税における雑損控除の特例等の措置に加え、被災者、被災企業の被害に対する早急な対応、及び被災地における生活、事業活動の復旧等への対応を図る等のため、住宅取得促進税制の適用の特例、震災損失金額に対応する法人税額の繰り戻し還付など、所得税、法人税その他国税関係法律の特例を講じようとするものであります。
 委員会における質疑の。詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#28
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#29
○議長(原文兵衛君) この際、日程に追加して、
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長岩本久人君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岩本久人君登壇、拍手〕
#31
○岩本久人君 ただいま議題となりました法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、阪神・淡路大震災の被災者の負担の軽減を図る等のため、固定資産税及び都市計画税の特例措置並びに不動産取得税の非課税措置等を講じようとするものであります。
 委員会における質疑の詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#32
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#33
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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