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1995/01/31 第132回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第132回国会 災害対策特別委員会 第2号
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1995/01/31 第132回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第132回国会 災害対策特別委員会 第2号

#1
第132回国会 災害対策特別委員会 第2号
平成七年一月三十一日(火曜日)
    午前九時三十三分開議
出席委員
  委員長 日野 市朗君
   理事 稲葉 大和君 理事 七条  明君
   理事 山本 公一君 理事 赤羽 一嘉君
   理事 小池百合子君 理事 小坂 憲次君
   理事 石橋 大吉君
      荒井 広幸君    小泉 晨一君
      佐藤 剛男君    塩崎 恭久君
      住  博司君    根本  匠君
      松岡 利勝君    松下 忠洋君
     三ッ林弥太郎君    山本 有二君
      横内 正明君    石田 祝稔君
      長内 順一君    金子徳之介君
      古賀 敬章君    白沢 三郎君
      千葉 国男君    増田 敏男君
      山名 靖英君    佐藤 泰介君
      田口 健二君    竹内  猛君
      濱田 健一君    枝野 幸男君
      穀田 恵二君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 小澤  潔君
        国 務 大 臣 小里 貞利君
 出席政府委員
        国土庁防災局長 村瀬 興一君
 委員外の出席者
        特別委員会第三
        調査室長    佐藤  仁君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月二十三日
 辞任         補欠選任
  前原 誠司君     枝野 幸男君
同月二十四日
 辞任         補欠選任
  穀田 恵二君     藤田 スミ君
同月三十日
 辞任    補欠選任
  藤田 スミ君     穀田 恵二君
同月三十一日
 辞任         補欠選任
  安倍 晋三君     荒井 広幸君
  衛藤征士郎君     根本  匠君
  佐々木秀典君     竹内  猛君
  枝野 幸男君     前原 誠司君
同日
 辞任         補欠選任
  荒井 広幸君     安倍 晋三君
  根本  匠君     衛藤征士郎君
  竹内  猛君    佐々木秀典君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成七年度における災害対策の施策等について
 説明聴取
 派遣委員からの報告聴取
     ――――◇―――――
#2
○日野委員長 これより会議を開きます。
 この際、小里国務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小里国務大臣。
#3
○小里国務大臣 一言ごあいさつを申し上げます。
 このたび兵庫県南部地震対策担当大臣を拝命いたしました小里でございます。
 皆様御承知のとおり、今次の地震災害による被害は、極めて残念なことでございますが、死者、行方不明者は五千百名を超えております。また、住家の全半壊、各種ライフラインの寸断、鉄道・道路網の損壊等、その被害は戦後最悪であります。
 政府といたしましては緊急に対策を講じているところでございますが、私はこれらの対策に関する専任の大臣であり、身の引き締まる責任の重さを痛感いたしております。
 今後の対策といたしましては、今なお約二十七万人の方々が避難生活を余儀なくされている状況でございます。応急仮設住宅の供給体制の強化を初めとする住宅確保のための施策に重点を置く一方、引き続き、食糧、医薬品等の生活必需品の確保、各種ライフラインの早期復旧等に努めておるところでございます。
 また、このような応急対策のほか、各種施設の復旧のため、瓦れき処理を促進するため、積極的な公費負担の導入及び地方公共団体の支援を行うとともに、被災中小企業者の再建のため災害融資の特例措置を講じるなど、被災地の復興を視野に入れた施策に着手したところでございます。
 これらの施策を実施する体制といたしましては、政府が一体となって本地震の対策に取り組むため、非常災害対策本部を設置いたしました。現地対策本部も設けておりますが、被災者の皆様の立場に立った対応を具体的に進めてまいる所存でございます。
 今後は、地方公共団体が復興計画を策定し、その推進を図ることとしておりますが、政府といたしましても全力を挙げて協力すべきものと考えております。
 委員長を初め委員各位の皆様方の御指導、御協力をよろしくお願いを申し上げます。
     ――――◇―――――
#4
○日野委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。
 平成七年度における災害対策の施策について、国土庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。小澤国土庁長官。
#5
○小澤国務大臣 災害対策に関する私の所信を申し上げます。
 まず、去る一月十七日に発生した兵庫県南部地震災害により亡くなられた方々に心からなる哀悼の意を表します。
 私も、地震発生直後、政府調査団の団長として被災地を調査してまいりました。実際に被災地を訪れ、自宅を倒壊や火災により失われ避難生活を送られている方々や、停電や断水が続く中、相次ぐ余震により不安な日々を送られている住民の窮状を目にし、事態の深刻さに、改めて政府全体の総合的かつ効果的施策の推進の重要性を認識いたしました。私も緊急対策本部の一員として、小里兵庫県南部地震対策担当大臣にでき得る限りの協力をしてまいったいと考えております。
 もとより我が国は、その自然的条件から災害を受けやすく、また、社会経済環境の変化に伴い、災害の態様も複雑、多様化してまいっております。このような災害から国土を保全し、国民の生命と財産を守ることは、国政の基本であります。
 昨年は、雲仙岳噴火災害が一層長期化する中で、北海道東方沖地震や三陸はるか沖地震などの災害が相次ぎました。これらの災害に対し、政府といたしましては、被災者の救済や被災施設の復旧等の対策を強力に推進しているところであります。
 次に、平成七年度の災害対策の取り組みについて申し上げます。
 まず、雲仙岳噴火災害を初めとする各般の災害に対し、復旧、復興等を引き続き強力に推進してまいります。
 また、都市化、情報化、国際化、高齢化等に的
確に対応した災害対策を進めるため、その基本となる防災基本計画の改定に向けて、今次の地震災害の経験も踏まえつつ、所要の調査検討を行うことといたしております。
 震災対策につきましては、引き続き、大規模地震対策特別措置法の的確な運用に努めるとともに、地震対策緊急整備事業を促進してまいります。
 さらに、大都市震災対策につきましては、引き続き、避難地、避難路の整備など都市の防災化の推進や応急医療のための対策等広域的震災応急対策の充実に努めることといたしております。
 津波対策につきましては、北海道南西沖地震災害の経験を踏まえ、地域の実情に合った津波対策のあり方について検討し、対策の推進を図ってまいります。
 また、昨年以来、北海道東方沖地震、三陸はるか沖地震など大規模地震が相次いでいることにかんがみ、地震予知・観測体制の一層の充実にも取り組んでまいることとしております。
 火山対策につきましては、全国の活動的な火山に係る観測研究体制及び防災体制の充実強化を図り、火山噴火災害危険区域予測図の整備を促進するとともに、活動火山対策特別措置法に基づく各種の対策を推進してまいります。
 また、風水害対策につきましては、平成五年鹿児島豪雨災害等の経験を踏まえ、総合的な土砂災害対策を一層推進してまいります。
 以上、災害対策に関する私の所信を申し述べましたが、今後とも各省庁の緊密な連携のもとに災害対策に万全を期してまいる所存でありますので、よろしくお願いをいたします。
#6
○日野委員長 本件に対する質疑は後日これを行うことといたします。
     ――――◇―――――
#7
○日野委員長 引き続き災害対策に関する件について調査を進めます。
 去る一月二十六日、二十七日の二日間、平成七年兵庫県南部地震による被害状況調査のため、兵庫県に委員派遣を行いましたので、この際、私から派遣委員を代表いたしまして、この席から調査の概要について御報告申し上げます。
 派遣委員は、七条明君、山本公一君、松下忠洋君、小坂憲次君、石田祝稔君、山名靖英君、石橋大吉君、濱田健一君、枝野幸男君、藤田スミ君そして私、日野市朗の十一名であります。このほかに、地元から委員であります宮本一二君、地元選出議員の石井一君、井上喜一君、土肥隆一君、永井孝信君、吉岡賢治君、岡崎宏美君の参加を得まして調査をしてまいりました。
 一月十七日午前五時四十六分ごろ、兵庫県淡路島を震源とするマグニチュード七・二に達する極めて大きな地震が発生し、淡路島の北淡町富島地区、神戸を中心とする芦屋市、西宮市など特に阪神地区一帯に与えた影響は大きく、目を覆うばかりの惨たんたる被害をもたらしたことは、マスコミ等を通じて委員の皆様も御承知のことと思います。
 近畿地方の大規模地震としては千三百人以上の死者を出した一九四六年の南海地震以来で、震度六を記録したのは観測史上初めてであります。死者五千名を超えるという数字は、約三千八百名を出した一九四八年の福井地震を上回る戦後最悪の惨事となり、住民を初めとする関係者に多大の不安を与えております用地震の活動はなおおさまることなく、神戸で震度四を記録するなど中規模の余震も数回あり、有感地震がいまだに続いております。
 県当局の被害状況説明によりますと、一月二十六日現在、死者五千六十五名、負傷者二万四千五百八十名、住宅等の家屋の倒壊は七万三千四百四十五戸に達しており、水道施設、公共土木施設等にも多大の被害が発生している状態でありました。また、いまだに行方のわからない方は六十名の多きに及んでいました。
 一方、避難箇所数は千百二十七カ所、避難者は二十九万五千六百九十六名、約二十万世帯に近いとのことであります。
 私ども一行も避難所二カ所を訪問し、被災者の方々にお見舞いを申し上げるとともに励ましてまいりました。状況は想像以上に逼迫しており、避難されている方々は、狭い室内における過密な状態での避難生活を余儀なくされており、寝食はもちろん、入浴やトイレ、着がえ、洗濯など衣食住全般にわたり非常に不便な生活を強いられておりますことから、その疲労度は極限に達しているようでありました。
 調査の順を追って御報告いたしますと、二十六日は、私ども調査団は伊丹空港よりヘリコプターで神戸、阪神地帯及び淡路島を上空から視察しました。
 機上から見た被災地は、屋根を覆う青いビニールシートが数多く見られ、特に被害の大きかった長田区と思われる地域は、ほぼ全域にわたり損壊家屋にビニールシートがかぶせられておりました。地震直後に火災が発生し延焼が一番激しかった長田区の市街地は、未曾有の惨状となっており、焼け野原になった悲惨な姿が目に入ってきました。また、高速道路、鉄道施設、ビル、橋も崩れ、今回の地震は凄惨な傷跡を残しており、廃墟の町神戸と言っても過言ではありません。
 淡路島については、震源地に最も近く被害の大きい淡路島北部の北淡町では、死者三十八名を出し、至るところ瓦れきの山となっていました。
 王子陸上競技場に着陸後、小川神戸市助役、江口港湾局長から神戸市の災害の概況を聴取しながら被災地を視察いたしました。
 神戸市内では震度六もしくは七という激震に見舞われ、家屋、ビルの倒壊、ライフラインの切断及び輸送道路の崩壊等の大災害に火災が重なり、特に神戸市内では兵庫、長田、須磨の三区を中心に多くの家が火災に見舞われましたが、断水や交通渋滞により消火作業は難渋を極めたとのことであります。
 また、神戸や西宮、芦屋各市などでは、生き埋めになった人の捜索が続けられていました。
 また、震災から九日目の二十五日現在、電話は約三万八千回線まで回復するなどライフラインの復旧が徐々に進み、復興への基盤が整いつつあります。ガスは約五千八百戸で使えるようになり、水道は神戸市内では給水地域が五割を超えたようです。
 次に、港湾施設の被害が大きかったポートアイランドヘの移動の車中から見える西宮地区では、道路沿いには一、二階が簡単につぶれてしまったオフィスビル、倒壊したマンション等が続いておりました。説明によると、神戸市内の焼失面積は百ヘクタールに達するということであり、三宮を中心とした市街地の中でも、特に古い木造家屋が密集している兵庫、長田の両区では、地震発生直後に十数カ所で出火しました。道路はビルからの落下物や家屋の倒壊でふさがれ、水道管破裂等による断水、倒壊家屋からの救出作業と重なり、消火作業は困難をきわめたということであります。三宮の繁華街付近では、一つの階がつぶれたり、オフィスビルの三、四階部分だけが集中的につぶれている建物が目立ち、あるオフィスビルでは、四階がつぶれ、くの字型に曲がり、道路側に傾いたりしておりました。また、道路側に倒壊した建物に乗用車が押しつぶされたり、高速道路の橋脚は、振幅の大きな地震の襲来を受け、鉄筋がむき出しになったり曲がったりして破損しており、高速道路や近代的ビル群が無残にも崩壊し、瓦れき化していました。
 我が国の建造物の耐震構造もマグニチュード七・二の直下型地震にはひとたまりもなかった光景を目の当たりにしながら、我が国最大のコンテナターミナルのポートアイランド第五バースヘ着きました。埋立地の岸壁は陥没して段差ができ、アスファルトの地表は液状化現象で噴き出した土砂で土色に覆われており、荷役用大型クレーンも破損していました。また、港湾機能の全面復旧には時間がかかりそうでありますが、日本第二の経済圏である関西圏の経済活動全体にも壊滅的なダメージを与えることになり、一刻も早い復旧が求
められています。施設や企業によっては機能回復のめどさえ立っていないのが現状であり、日本経済全体への影響も甚大であります。
 次に、職員、患者ら四十五名が一時閉じ込められ、懸命の救生活動により四十四名が救出された市立西市民病院を視察し、病院長から被害状況、現在の経営状況等の説明を聴取しました。
 次に、県庁に赴き、貝原県知事、笹山神戸市長から被害の概要及び復旧対策等の説明を聴取し、要望を受けた後、記者会見を行いました。
 次に、淡路島に渡り、五色町地区において、淡路島一市十町から成る淡路島地域整備推進委員会の代表の方々から、淡路島における被害状況の概要説明を聴取し、要望を受けました。
 二十七日は、同地区において河本県淡路県民局長より淡路地域の概要、被害状況等の説明を聴取し、要望を受けました。
 淡路島では、直下型地震の恐ろしさをまざまざと見せつける大きな被害が発生しました。被害状況は、死者五十六名、負傷者千八十九名、住家被害は全壊二千七十九棟、半壊三千五百三十八棟、一部破損九千四百三十九棟、上水道の断水四千百戸、避難状況は四十七カ所で四千五十三名、農漁業関係は千百三十六カ所で被害金額百五十七億四千三百万円、県公共土木施設百七カ所、被害金額七十六億八千三百万円等々でありました。
 次に、津名郡一宮町立小学校を訪問し、上田町長から町の被害状況を聴取し、要望を受けた後、同小学校体育館の避難所を訪問し、被災者の方々にお見舞いを申し上げるとともに励ましてまいりました。
 次に、淡路島で一番被害の大きかった北淡町では、倒壊した民家が目立ち、特に富島地区は、高所から展望すれば集落全体が廃墟でありました。
 小久保町長から町の被害状況を聴取し、要望を受けた後、避難所である簡保の宿「淡路島」を訪問し、被災された方々にお見舞いを申し上げてまいり、日程を終わりました。
 今回の地震は、直下型の恐ろしさを示した戦後最大級の地震であったと同時に、火災が多数発生し、より被害を大きくしました。高速道路やビルがもろくも破壊され、日本の耐震構造の安全神話が崩れ去り、都市型地震災害対策の必要性を改めて痛感させられた次第であります。
 このような不幸な事態のさなかで、被災された方々が、沈着に整然と行動され、相互に助け合っている姿は、敬服に値するものであります。
 また、ボランティアとして、多くの人が協力しておられました。
 ボランティアの人々のより有効な協力を得るために、どこにどのような需要があるかを的確に掌握し、ボランティアの人々に組織的に御協力をいただく方策を立てる必要があろうかと考えられます。
 次に、関係自治体の要望事項のうち主なものを紹介させていただきます。
 一 水道、ガス、交通、通信網の早期復旧支援
 二 仮設住宅の建設等県民生活援助措置
 三 激甚災害に対処するための特別の財政援助
 四 瓦れきの除去、撤去費用の財政支援
 五 都市復興のための新たな立法措置などであります。要望事項の詳細については、委員会に諮って会議録の末尾に参照掲載させていただきたいと思います。
 以上が調査の概要でありますが、今回の地震災害により亡くなられました多くの方々に弔意を表し、被災地域の方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、調査に御協力をいただきました政府、兵庫県及び現地の市長などの関係者の方々に感謝を申し上げて、報告を終わります。
 なお、去る二十三日、正副議長と常任・特別委員長との懇談会におきまして、議長より、今回の地震災害につきましては各委員会と協力して対処するよう要請されております。つきましては、この派遣報告を全委員会に配付いたしたいと存じます。
 この際、お諮りいたします。
 兵庫県並びに関係市町村からの要望事項につきましては、これを本日の委員会議録の末尾に参照掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○日野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔要望事項は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#9
○日野委員長 次回は、明二月一日水曜日午後五時三十分理事会、午後六時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前九時五十七分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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