くにさくロゴ
1995/04/14 第132回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第132回国会 災害対策特別委員会 第10号
姉妹サイト
 
1995/04/14 第132回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第132回国会 災害対策特別委員会 第10号

#1
第132回国会 災害対策特別委員会 第10号
平成七年四月十四日(金曜日)
    午前十時六分開議
出席委員
  委員長 日野 市朗君
   理事 稲葉 大和君 理事 浦野 烋興君
   理事 村上誠一郎君 理事 赤羽 一嘉君
   理事 小池百合子君 理事 小坂 憲次君
   理事 高見 裕一君
      安倍 晋三君    小此木八郎君
      久間 章生君    佐藤 剛男君
      塩谷  立君    七条  明君
      住  博司君    徳田 虎雄君
      松下 忠洋君   三ツ林弥太郎君
      横内 正明君    石田 祝稔君
      金子徳之介君    白沢 三郎君
      谷口 隆義君    千葉 国男君
      畑 英次郎君    増田 敏男君
      山名 靖英君    佐々木秀典君
      佐藤 泰介君    濱田 健一君
      穀田 恵二君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 
        (国土庁長官) 小澤  潔君
        国 務 大 臣 小里 貞利君
 出席政府委員
        国土庁防災局長 村瀬 興一君
 委員外の出席者
        大蔵省関税局企
        画課長     藤倉 基晴君
        文部省教育助成
        局施設助成課長 玉井日出夫君
        文部省高等教育
        局私学部私学助
        成課長     樋口 修資君
        文化庁文化財保
        護部長     大澤 幸夫君
        厚生省健康政策
        局計画課長   西本  至君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部環
        境整備課長   三本木 徹君
        厚生省社会・援
        護局保護課長  松尾 武昌君
        通商産業省産業
        政策局企業行動
        課産業労働企画
        官       藤田 義文君
        中小企業庁長官
        官房総務課災害
        対策室長    玉木 昭久君
        運輸省鉄道局施
        設課長     藤森 泰明君
        運輸省港湾局海
        岸・防災課長  早田 修一君
        建設省建設経済
        居宅地開発課民
        間宅地指導室長 竹村 昌幸君
        自治大臣官房参
        事官      陶山 具史君
        特別委員会第三
        調査室長    佐藤  仁君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十四日
 辞任         補欠選任
  小泉 晨一君     徳田 虎雄君
  松岡 利勝君     塩谷  立君
  長内 順一君     谷口 隆義君
同日
 辞任         補欠選任
  塩谷  立君     松岡 利勝君
  徳田 虎雄君     小泉 晨一君
  谷口 隆義君     長内 順一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 災害対策に関する件(阪神・淡路大震災)
 阪神・淡路大震災による被害状況及び復旧状況
 等調査衆議院派遣議員団の報告
     ――――◇―――――
#2
○日野委員長 これより会議を開きます。
 災害対策に関する件について調査を進めます。
 去る四月十一日、十二日の二日間、阪神・淡路大震災による被害状況及び復旧状況等調査のため、本院から災害対策特別委員を中心とする関係七委員会の委員との議員団が兵庫県に派遣されました。
 この際、団長として参加いたしました私から、その調査の概要を御報告したいと思います。
 派遣議員につきましては、災害対策特別委員会から浦野烋興君、村上誠一郎君、稲葉大和君、小坂憲次君、赤羽一嘉君、高見裕一君、佐藤泰介君、穀田恵二君、厚生委員会から井上喜一君、商工委員会から小此木八郎君、逓信委員会から佐藤剛男君、建設委員会から安倍晋三君、安全保障委員会から神田原君及び赤松正雄君、予算委員会から三野優美君、そして私、日野市朗の十六名であります。そのほか、地元選出議員の石井一君、土肥隆一君、岡崎宏美君の御参加を得ましそ、調査してまいりました。
 十一日は、神戸港の被害状況を視察した後、神戸商工会議所において、牧会頭及び米田副会頭から阪神・淡路大震災による企業の被災状況説明及び要望等を受けました。その後、兵庫県公館において、兵庫県知事及び神戸市長から今次の阪神・淡路大震災による被害状況及び復旧状況等に関する説明及び要望を聴取し、さらに神戸市議会議長、西宮市議会議長及び芦屋市議会議長との意見交換を行いました。
 次に、神戸市灘区において自衛隊による瓦れき処理現場を視察後、二班に分かれて視察し、第一班においては、神戸市東灘区御影公会堂の避難所において避難住民との懇談を行い、その後、同区住吉公園における応急仮設住宅、同区住吉のマンションなどの倒壊現場を視察いたしました。第二班は、東灘区における家屋、マンション倒壊現場を視察した後、同区の災害対策本部を訪問し、阪神電鉄石屋川の鉄道被害現場、中央区の阪神高速道路三号神戸線の被害現場を視察いたしました。なお、安全保障委員会所属議員については、王子陸上競技場において、陸上自衛隊第七施設群長及び第三師団第三部長から瓦れき処理及び救助・救援活動等について説明を聴取した後、兵庫県庁において、自衛隊と県との連絡調整について第三師団法務官より説明を聴取いたしました。その後、両班とも県公館に戻り、記者会見を行いました。
 十二日は、神戸市長田区の火災現場を視察後、淡路島に渡り、兵庫県淡路県民局長から淡路島における被害状況及び復旧状況を、また北淡町長及び一宮町長からそれぞれ復旧状況の説明と要望を聴取した後、被害現場を視察いたしました。
 今回は、被災後三カ月近く経過しようとしており、この時点で判明した被害及び復旧の状況と復興への動きについて調査いたしたわけでございますが、以下、その内容について申し述べます。
 地震の概要については省略いたしますが、この地震による被害の状況は極めて甚大で、四月十日現在の県の取りまとめによると、人的被害は死者五千四百七十九名、負傷者三万四千九百名、倒壊家屋十七万一千四百八十一棟、焼失家屋七千四百五十六棟、ガスの供給停止、断水、停電などライフラインにも膨大な被害が生じました。
 今回の地震は、大都市直下における活断層のずれによるもので、さまざまな構造物に激甚な被害が生じております。
 特定重要港湾である神戸港においては、神戸市及び財団法人神戸港埠頭公社管理の公共岸壁約百五十バースのうち、耐震強化岸壁三バースを除きほぼ全施設が被災いたしましたが、応急復旧により現在約百バースが暫定利用可能となっております。被害があったコンテナバース二十一については、今月中に七バースが暫定供用できるよう復旧を進める予定であります。また、ガントリークレーンは岸壁の滑動、傾斜等により被害が生じ、御座屈や脱輪が生じているほか、六甲アイランドとポートアイランドを結ぶハーバーバイウェーなどの港湾関係道路についても大きな被害が生じております。
 さらに、民間所有の港湾施設においても深刻な被害が生じており、その岸壁、護岸の復旧についての助成措置を講じてほしいとの要望がございました。
 国及び神戸市等は今後の復旧の方針として、耐震性を高め、液状化対策を行うとともに、コンテナ埠頭の大型化など、アジアの拠点港として、二十一世紀を視野に入れつつ復興を進めることとしております。
 次に鉄道の被害については、新幹線は京都から姫路間で高架橋の落下等が発生し、当分の間新大阪―姫路間が不通になっておりましたが、今月上旬の検査により安全が確認され、八日より全面開通したところであります。
 JR関係は東海道本線、山陽本線等で、民鉄関係では阪神電鉄、阪急電鉄などで、駅舎の崩壊、ホーム損壊、高架橋の崩落など甚大な被害が生じております。
 特に、視察箇所の阪神電鉄本線御影―西離間約三キロメートルの区間においては、石屋川での車庫の全壊による車両五十八両の損傷を初め、駅舎、高架の損傷がひどく、夏以降の復旧の見通してあります。
 神戸新交通においては、ポートターミナル線、六甲アイランド線において、けたの落下、橋脚損傷などの被害が、また、地下鉄・神戸高速鉄道、神戸市営地下鉄など開削工法による部分において、天井陥没、鉄筋コンクリートの支柱が折れるなど甚大な被害が生じております。
 高速道路では、阪神高速道路の兵庫県における約六十五キロメートルの供用区間のうち、約三十二キロメートルにおいて大きな被害を受けたほか、名神高速道路等においても甚大な被害が発生しております。視察箇所の阪神高速道路三号神戸線波止場地区においては、約六百六十メートルにわたって橋げたの落下などの被害が生じ、復旧については相当の時間がかかる見込みとのことであります。
 ライフラインについて申し上げますと、水道につきましては二月末までにほぼ復旧を完了、復旧に困難を伴ったガスにつきましても、四月十一日をもって、瓦れきの堆積などにより復旧に取りかかれない部分を除き復旧を完了したところであります。
 次に、被災された住民の生活についてでありますが、ピーク時の一月二十三日現在には、避難所数千百五十三カ所、避難者三十一万六千六百七十八名とのことでありましたが、四月十日現在、避難所数六百七十三カ所、避難者五万五千百八十八名となっております。
 神戸市東灘区の御影公会堂の避難所においては、現在約百五十人の方が避難しており、高齢者の方が多いとのことであります。避難者の方々の御意見としては、かかりつけの病院に通う必要があるなどの理由により、身近な応急仮設住宅に入居したいとの希望が寄せられました。
 住宅対策については、応急的な措置として、高齢者、障害者等のための民間住宅及び旅館等の借り上げ、公営住宅への入居を行ったほか、先月末には応急仮設住宅を約三万戸完成させ、今月末までには四万戸の供給を目指しているとのことであります。また、三月三十一日現在の応急仮設住宅等への入居決定状況は二万九千二十四戸、入居済み戸数は一万四百四十七戸であります。
 視察を行いました東灘区住吉公園の仮設住宅においては、二十四棟二百五戸、六畳、四畳半、台所のいわゆる二Kで、第一次募集における優先順位が高かった高齢者、母子家庭、障害者の方たちが入居されているとのことであり、スロープ、手すりなどの設置、また福祉事務所などの方が巡回してケアに当たるなど配慮されているようでありますが、今後自立復興に当たって、このような仮設住宅の場合、どのように相互扶助に基づいたコミュニティーを育てていくか、また仮設住宅の維持管理などの点においてさまざまな課題があると思われます。
 さらに、被災害の住宅に対する事情は異なると思われますが、恒久的な住宅対策は喫緊の課題であります。兵庫県においては「ひょうご住宅復興三カ年計画」案をまとめ、県、市町、公団公社等による住宅供給及び民間活力も利用することにより、平成九年度までに十二万五千戸の恒久住宅の建設を目指しているとのことでありますが、被災した家屋、マンション等集合住宅の再建についてはさまざまな課題があると思われます。
 特に、マンションを建てかえる場合、現在の基準となっている容積率を大幅に上回るケースがあるため、所有者が敷地の一部を公開空き地として提供すれば、建物の容積卒や高さ制限などを緩和できるという総合設計制度の弾力的運用を行うなどの再建促進策を検討しているほか、総合住宅相談所を設置し、戸建て住宅に係る融資、分譲マンションに関する建てかえなど、法律問題も含めた不動産に関する幅広い相談に応じていくとのことであります。
 倒壊家屋、建築物等の瓦れきの処理につきましては、自衛隊の協力も得ましてその全体量の四分の一が処理され、県としては今年度中に市街地からの撤去を終える方針を決めております。
 また、自衛隊については、瓦れきの処理のほか、人命救助、食糧の提供、給水、仮設ぶろの設置など幅広い分野で救助・救援活動を行い、復旧の促進に大きな役割を果たしていただいたところでありますが、県としては被災後百日に当たる四月二十七日をもって撤収をすることになっているとのことであります。
 さらに、県下で一千カ所以上の避難所が設置され、避難者も三十万人にも上り、その場においてボランティアの果たした役割は非常に大きかったと言えます。今回は、学生生徒など若者の積極的な参加が特徴ということであります。活動内容は物資搬入、整理、清掃、炊き出し、入浴の世話など多岐にわたっており、活動期間も長期化しているため、ボランティアの疲労、資金の不足などの問題があると考えられます。また、四月に入り、学生が学校に戻ることもあり、ボランティアの数は激減しております。
 今後は、仮設住宅の整備等に伴って、高齢者等の引っ越しの手伝いやアフターケアなど、在宅生活を支援するための援助の活動が必要になると考えられ、また、ボランティア活動全体の問題として、需給調整体制の検討、人材の育成その他の支援システムづくりを総合的に検討する必要があると思われます。
 次に、企業被害の状況でありますが、阪神地域を中心に業種や規模の大小にかかわらず深刻な打撃を与えております。兵庫県の調査によると、震災による直接被害額のうち、三月十五日現在、商工関係の被害額は約六千三百億円となっており、従業員数三百人以上の大企業のうち、全壊及び半壊は二割強、一部損壊を含めると、約九割は建物、設備に何らかの被害を受けております。中小企業においては、ケミカルシューズ産地においては全壊が七割、半壊二割、酒造組合においても木造工場はほぼ全滅など、甚大な被害が生じております。また、このほか下請企業、商店街、小売市場の被害も、直接間接含めて大きな被害が生じております。
 神戸商工会議所の経営経済動向調査における自社業況の総合判断によりますと、平成七年一月から三月期実績では、上昇と判断している会社が一〇・七%、下降していると判断している会社が五七・七%と、昭和四十七年の調査以来最悪の数字となっているとのことであります。また、その附帯調査として行った今次の災害による影響調査では、神戸市で、売上高が震災前の水準に回復する時期は一年以上かかると回答した会社は四割近く、また、今年度の売り上げについて被災前と比べたところ三〇%以上減少していると回答した会社が約三割とのことで、震災と円高のダブルパンチでなかなか思うように復興できない企業の姿が浮かび上がっているようであります。
 そのような状況に対しましては、現在までに各種の税財政・金融措置を講じたところでございますが、政府系中小企業金融機関の災害貸し付けについては、一万六千五百三十件、計二千百九十六億円の申し込みが、兵庫県及び神戸市における限度額五千万円までの設備・運転資金の超低利融資・一部無利子化制度については、一万三千六百三十八件、計一千九百三十億円の申し込みがあり、なお一層の制度活用のため、その他の制度も含めてPRが必要であると感じた次第であります。
 また、今回、中堅的な企業の本格的な事業再建のため、限度額三億から五億円の超低利融資制度創設の要望があったことを申し添えます。
 淡路島における復旧状況等についてでございますが、北淡町におきましては、自衛隊の協力により、三月三十一日現在で九割以上の瓦れきが撤去されており、被害の特にひどかった富島地区においては区画整理事業により、また、その他の被害が大きかった地区については総合住環境整備事業等の活用により、災害に強い町づくりを目指して復興を進めたいとしております。また、一宮町においては、四分の三の瓦れきの撤去を済ませ、四月十二日には応急仮設住宅三百七十六戸への入居を完了しております。
 農業関係の被害について申し上げますと、島全体において七百五十六のため池に亀裂が入るなどの被害が生じております。風水害型の被害と異なり、被害状況の把握一査定が困難とのことでありますが、応急的な復旧を行うことにより梅雨期までに八割を復旧させたいとしております。
 最後に、兵庫県初め各被災地方公共団体及び議会議長との懇談の中で、復旧、復興に要する費用の財源確保についての要望が多々ありました。
 兵庫県によると、今後三カ年の緊急インフラ整備事業に一兆八千二十一億円、その他の災害復旧事業に四兆百六十六億円の費用を要するとのことで、今後は緊急性の高いものから平成七年度補正予算で事業費確保をお願いしたいとのことであります。
 各市町におきましても災害復旧事業には多大な費用がかかるため、税収の大幅な減収見込みや、過疎地域における財政力の脆弱性などを勘案して、事業費確保に特段の配慮を賜りたいとの要望がございました。
 以上が調査の概要でございますが、改めて、今回亡くなられた多くの方々に衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災地域の皆様方に心からお見舞いを申し上げ、また、今回の調査に当たり御協力いただきました政府関係者の皆様、兵庫県、神戸市初め関係地方公共団体、神戸商工会議所の皆様に感謝を申し上げて、報告を終わります。
 この際、お諮りいたします。
 ただいま報告いたしました内容の詳細につきましては、阪神・淡路大震災による被害状況及び復旧状況等調査衆議院派遣議員団報告書として議長に提出いたしますが、これを本日の委員会議録に参照掲載することとし、また、兵庫県並びに関係市町村からの要望事項につきましても、本日の委員会議録の末尾に参照掲載いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○日野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書及び要望事項は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#4
○日野委員長 本日は、特に阪神・淡路大震災について質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安倍晋三君。
#5
○安倍(晋)委員 ただいま委員長から御報告がございましたように、私ども、復興に向けて立ち上がりつつある神戸あるいは淡路地域について視察をしてまいったわけでございますが、視察に際しまして現地からいろいろな申し出があったわけでございまして、そうした御要望を中心に何点か質問をさせていただきたい、このように思うわけでございます。
 質問に入る前に、この阪神・淡路大震災に対して、応急的な措置として第一弾の復興対策を打ち出したわけでございまして、それにつきましてはいろいろな御意見もあるわけでございますが、小里大臣の担当大臣としての御感想をまずお伺いしたいと思います。
#6
○小里国務大臣 ただいまお話のございましたように、当面、緊急そしてまた復旧という一つの基本に立ちまして、国会を初め、地元県・市、団体等の御協力をいただきまして、財政措置を含め、諸施策を決定させていただいたところでございます。しかしながら、先ほどの委員長の報告にもございましたように、質、量ともに大変深刻で、そして破格に大きかった被害の状況等からいたしまして、今日といえども私どもは気を緩めることなく、これら復旧、復興に一意専心いたさなければならない、さように決意をいたしておるところでございます。
 なおまた、お聞きのとおり第二弾として、予算措置を初め、復旧及び復興、また両作業が重なる面もございますけれども、目下その施策の確立について鋭意努力をいたしておるところでございます。
#7
○安倍(晋)委員 今回の第一弾につきましては、私は、現在の財政状況の中ででき得る限りのことは検討されたんではないか、このように思うわけでございますし、それぞれ被災に遭った自治体の皆さんは一定の評価をしていただいていると思いますし、また商工会議所からもそのような御発言もありました。
 しかし、今後やはり恒久的な復興に向けていく上では、もちろん大臣御認識のとおり大変まだ不十分であるわけでございまして、第二弾においては思い切った施策を考えていかなければいけないというわけでございますが、その中で地元からの強い要望の一つといたしましては、先ほど委員長から御報告がございましたように、被災に遭った中小企業、この中小企業というのは、法令的な意味での中小企業ももちろん含むわけでございますけれども、残念ながら法令的には中小企業という範疇には入らないわけでありますが、しかし大企業ほどの力のない中堅企業というのがあるわけでございます。
 このことは小里大臣もよく御承知のとおりだと思うわけでございますが、中堅企業と言われる企業は、残念ながら法律の範囲で中小企業に入らないために、中小企業としての救済策によっては財政的な援助あるいは融資を受けることができないわけでございまして、そういう企業が本格的に復興していくということも今後阪神地域が立ち上がっていく上で大変大きな意味があるんではないか、私はこのように思うわけでございます。
 そうした中堅企業への救済策として、限度額を三億から五億、そして超低利の融資を行ってもらいたい。少なくとも開銀の災害復旧融資の三・六五%を下回る、できれば大幅に下回ってもらいたいという要望があるわけでございますが、期間は二十年間ぐらいで五年は据え置きにしてもらいたい、こういう要望があったわけでございますが、こうした中堅企業への支援策はどのような支援策を考えておられるか。こうした要望にこたえていくことができるかどうかということもお伺いしたいと思います。
#8
○小里国務大臣 ただいまお話がございましたように、本年二月、日本開発銀行に災害融資制度を創設していただきました。いわば、この種の災害に対する開発銀行としての制度は初めてであったのではないかと思うのでございますが、必ずしもこれでは、ただいまお話がございますように、十分であるとは思っておりません。
 なお、当該制度は、いわゆる社会インフラの復旧のための融資に加えまして、非インフラ関連についても支援を図らなければならないわけでございまして、そのような視点に立っても措置をいたしておるつもりでございます。ただいまお話がございましたように、いわゆる最優遇金利を下回る金利を当初五年間適用する、あるいはまたお話しのように、融資期間についても最大三十年間以内、据置期間においても五年以内に延長する方向で弾力的に運用しよう、そういう対処をいたしておるところでございます。
 さらにまた、既存の開発銀行融資に比較いたしまして思い切った措置を講じたと先ほど申し上げましたけれども、融資の実施に当たって最大規模の努力を傾けていかなければならぬ、さように心得ておるところでございまして、御発言の趣旨を踏まえましてさらに検討を加えてまいりたい、さように考えております。
#9
○安倍(晋)委員 次に、企業が立ち上がっていく上で、港が再建をされるというのは必須条件になるわけでございます。
 私も視察をしてまいりまして、公共、民間ともに、港湾施設が大変大きなダメージを受けたわけでございますが、公共の施設につきましては国のかなり思い切った支援が受けられるわけでございます。しかしながら、民間の港湾につきましては残念ながらまだ支援策が十分とは言えないのではないか、このように私は思うわけでございます。私も幾つかの企業の港湾施設を見てきたわけでございますが、大変大きなダメージを受けているわけでございますし、またその復旧には大変大きな投資が必要になってくるということでございます。
 商工会議所からも強い要望が出たわけでございますが、民間の岸壁や護岸等の港湾施設についても公共の港湾施設に準じた支援策を講じてもらえないであろうか、開銀の低利融資プラス国庫による補助を行うことはできないであろうかという強い要望が出たわけでございまして、その点についての可能性についてお伺いをしたいと思います。
#10
○小里国務大臣 お話の問題につきましては、運輸省を中心にいたしまして、私ども災害対策本部及び復興本部におきましても連携いたしまして、これが対応を目下検討中でございます。殊に、議員もお話しのとおり、国会におきましても与野党通じてこの問題は非常に、次の第二弾の措置として、その中において重要視しておいでになる問題である、私どもはさようにとらえております。
 御案内のとおり港湾施設については、申し上げるまでもなく、またただいまお話しのとおり、開銀融資等におきまして措置いたしたところでございますが、護岸の復旧につきまして、さらにこの際弾力性のある、しかも具体的な対応措置を講じなければならぬ、さように実は考えております。
 ただ、これが復旧についてはいわゆる現在の管理者の努力を主体にして期待しなければならぬと思うのでございますが、これが復興につきましては、一応、海岸事業としてと申し上げましょうか、公式に実施する。そのような前提に立ちまして、いわばその前提のさらにまた前提として、その土地の帰属を、いわゆる公共性、公共管理の客体に置くということが大事であるわけでございまして、そのような基準の設定を、確認を行うとともに、目下建設省、運輸省で御検討いただいておる。
 ぜひこの問題は前向きで、いわば港湾産業が中核であるあの地域でございますから、御期待に沿うように検討しなければいかぬ、さように思っております。
#11
○安倍(晋)委員 大変心強い御答弁をいただいたわけでございますが、港湾施設につきましても、現在の開銀の融資、五年、六年で四・六五、四・九%ということになっているわけでございますけれども、さらなる低利の融資、それぞれ五年、六年で三・六五、四・六五ということが実現できないであろうかという強い要望のあることも申し添えておきたいと思います。
 また、震災後、雇用が大変不安定になっているわけでございます。
 現在、雇用調整助成金の暫定措置を六月三十日までということで実施をしているわけでございますが、今の状況からして、六月三十日をもって打ち切られてしまってはとても今後の復興もおぼつかないわけでございますし、大変な混乱が生ずるであろうということは私ども視察をしてまいって実感をしたわけでございます。七月一日以降もこの雇用調整助成金の暫定措置をぜひとも続けていっていただきたいと思うわけでございますが、御所見を伺いたいと思います。
#12
○小里国務大臣 議員御指摘、御要請の趣旨に沿って努力をいたさなければならぬ。目下その方向で検討中でございます。
#13
○安倍(晋)委員 続きまして、この震災によりましてたくさんの企業が被災をしたわけでございますが、当然大企業も幾つか被災をしておりまして、その中で、例えば住友ゴムについては、残念ながらその工場の主力製品部門は神戸から出ていかざるを得ないということになっているわけでございます。その他にも、中小、中堅あるいは大企業、合わせてかなりの数が、もう今後は神戸で仕事をやっていくのは難しい、または、新たな投資をするのであればむしろこの円高にもかんがみて海外に投資をしようということも考えているような企業があるようでございます。
 商工会議所の会頭のお話では、約一万社に電話等で問い合わせをしてみたところ、三千社からは何の回答もないというか連絡がなかなかつかないということでございますが、七千社のうち六千社は、何とかできれば踏みとどまって頑張っていきたいということでございますけれども、しかし千社については、もう神戸では難しいということのようでございます。また、何とか頑張っていきたいという六千社の中でも、やはり五、六百社ぐらいは、状況がある程度定かになるまでは、残りたいけれども状況をもう少し見守りたいというような話があったようでございます。
 その会社のそれぞれの大きさ、規模については定かではないわけでございますが、今までに大体どれくらいの職場が失われているかということについて、もしざっと数字がわかっていれば教えていただきたいと思います。
#14
○藤田説明員 御質問の雇用の状況でございますけれども、震災一カ月後に新規の求職者数を労働省の方でお調べいただきましたところ、四千人が新しい求職をしているということでございます。一方、雇用調整助成金が活用されておりますので、これは延べで申しますと八万人に雇用調整助成金が交付されておりまして、それによって当面雇用が確保されている、こういう状況であろうと考えております。
#15
○安倍(晋)委員 ただいま承ったような状況でございますが、今後しかし復興に向けていく上で、住宅また都市計画等を考えていくことも当然必要でございますが、それと同時にやはり職場をつくり出していかなくては、これは神戸に住んでやっていくということができなくなってくるわけでございまして、今後こうした被災した商店あるいは企業を積極的にバックアップをしていくことによって神戸が立ち上がっていくことも可能になっていく、このように私は思うわけでございます。
 被災した企業の中から強い要望が出ている中の一つに、固定資産税の減免についてなんですが、家屋、償却資産同様に土地についても何とか減免してもらえないだろうかという強い要望が出ているわけでございます。
 当然、兵庫県も神戸市も大幅な減収となっているわけでございまして、台所事情が大変苦しいということでしょうから、そうした地方税を減免していくというのは大変大きな新たな負担を生んでいくわけでございます。そのためには国が交付税等の措置をしていく必要があるのではないか、私はこのように思うわけでございますが、その点のところをどのようにお考えか、お伺いをしたいと思います。
#16
○小里国務大臣 議員も御承知いただいておると思うのでございますが、被害を受けました団体においては、地方税法及びこれに基づく通知の基準等を踏まえまして、固定資産税等の地方税の減免について適切な運営が図られておるものと考えております。
 なお、その額も多額に上ると見込まれることからいたしまして、特別財政援助法により地方債の特例規定等を設けまして、災害発生年度である平成六年度のみでなくて、平成七年度までこれを引き延ばしまして、いわば歳入欠陥債によりその減収を補てんしたい、そういう方向でございます。
 なおまた、元利償還金につきましても、いわゆる特別交付税等の措置によりまして、府県分八〇%、あるいは市町分七五%とすることといたしておるところでございます。
#17
○安倍(晋)委員 企業においても今回の第一弾というのを大変高く評価しているわけでございますし、その中で何とかやっていきたいという意欲はもちろん持っているわけでございます。しかし、今後その地域に踏みとどまって頑張っていくという上でも、さらなる思い切った措置が第二弾において必要ではないかと私は思うわけでございますし、またさらに、現在急激な円高というパンチも食らっているわけでございます。そういう意味においては、ただいま私が申し上げましたように、家屋や償却資産については減免がなされているわけでございますが、地べた、土地についてはまだ減免が行われていないわけでございますから、次回においてはそれも考えていただきたいと思います。もちろん、その範囲は被災に遭った企業が受けた損害の中においてということでいいのではないか、このように私は思うわけでございます。
 それと同様に、今回の第一弾においては残念ながら見送られてしまった、被災企業が復興の原資に充てるための土地を譲渡したときの譲渡益、それに対する課税は何とか勘弁してくれないかという希望が非常に強いわけでございます。まさに復興の原資のために残念ながら土地を売らざるを得ない、これはいわゆる不動産屋が土地を転がしてもうけるのとはわけが違うわけでございますから、復興のための原資として土地を譲渡したときの譲渡益課税については、先ほど私が申し上げましたように被災額の中で、減収の中で、これは範囲内で面倒を見ることができないかというように思うわけでございますが、御意見を伺いたいと思います。
#18
○陶山説明員 先生御質問になられました中で、土地に対する固定資産税の減免についてでございますが、大臣の方からも御答弁申し上げましたように、自治省の方で通達を出して示しております基準の中に固定資産税の減免の項がございます。その中で、宅地につきまして、あるいは農地につきまして、被害面積の度合いに応じまして十分の四から全額の固定資産税の減免ができるという基準を示しておるところでございます。
 これに従いまして市なり可なりが固定資産税を減免いたしました場合には、その減免に伴います減収額を歳入欠陥債という起債を発行してとりあえず補てんいたしまして、後年度、その起債の元利償還金につきまして八〇%なり七五%の特別交付税措置をするという措置を講じておるところでございます。
#19
○安倍(晋)委員 今、宅地、農地についてのお話があったわけでございますが、宅地、農地についてそういう減免をやっていくというのは当然なのです。ただ私は、先ほど申し上げましたように、宅地、農地等の減免だけではなくて、やはり職場を創出していく上で、企業に活力を与える、そういう意味において、例えば工場用地とか会社の本社の用地についての減免はどうなっているかということをお伺いしています。
#20
○陶山説明員 失礼いたしました。
 同じく今申し上げました通達の中で、農地、宅地以外の土地あるいは償却資産につきましても、農地、宅地に準じた形での減免を行うことができるという基準を通達しておりまして、交付税措置につきましても同じような取り扱いをしておるところでございます。
#21
○安倍(晋)委員 また、ただいまお話は承ったのですが、あと、譲渡益課税については大蔵省ですか。では、大臣に。
#22
○小里国務大臣 今の最後のお話、これは申しわけありませんが後でよく検討して、私は先ほどお話しの趣旨をお伺いいたしまして、極めて傾聴申し上げるべき御指摘だな、そういう感じは持っておりますが、後ほどまた大蔵当局とよく調整いたしまして御返事申し上げたいと思いますので、御了承願います。
#23
○安倍(晋)委員 それと、先ほど自治省から御説明をいただいたのですが、土地についての減免措置というのは、今回の中では企業の工場等についても宅地、農地に準じて行われているのかどうか、もう一度ちょっと確認をしたいと思うのです。
#24
○陶山説明員 今手元に、これは昭和三十九年に最初に出して、以後若干の改正を加えておりますけれども、「災害被害者に対する地方税の減免措置等について」という通達を出しております。事務次官通達でございます。その中で、固定資産税につきまして、「農地または宅地」「家屋」それからその他の固定資産ということで「農地または宅地以外の土地」「償却資産」という分類を設けまして、おのおのにつきまして減免の基準を示しておるわけでございます。
 農地または宅地につきましては、先ほど申し上げましたように、損害の程度に応じまして十分の四から全部という減免基準を示しておるわけでございますが、農地または宅地以外の土地につきましてはこれに準ずる、償却資産につきましては家屋の減免に準ずるという基準を設けておるところでございます。
#25
○安倍(晋)委員 わかりました。ただ、私の知り得る範囲では、家屋と償却資産については減免はなされているわけでございますが、土地、地べたについては、工場用地あるいは本社の土地については、企業の土地については今回は行われていないということだったのです。これはまた後ほど御説明をいただきたいと思います。
 それとまた、復興に際していろいろな公共事業がこれからどんどん発注されるわけでございますが、当然、復興に向けて被災された企業をある程度中心に活用をしていくということが、被災に遭った企業あるいは商店に対して支援をしていくという意味で大きな意味があるのではないかと私は思うわけでございます。公共事業について被災企業産品の使用を、例えばある程度の割合以上入れなければいけないというような行政的な指導ができないかと思うわけでございますが、御意見を承りたいと思います。
#26
○小里国務大臣 申し上げるまでもなく、発注契約におきましては透明性あるいは公平性というものが客観的にきちんと整理されなければならない、これはもう前提でございますが、ただいま議員おっしゃるように、現地の被災企業が再生するための一つの視点から配慮するということは、私はあってもしかるべきことではなかろうかと思います。いずれにいたしましても、前段で申し上げました一つの基準を整理した上で総合的に処理されるべきものであろう、かように思います。
 実はざっくばらんに申し上げますと、この前、神戸の市長さんあるいは県知事さん等とお話をする場合にも、若干そのようなニュアンスでお話を申し上げたいきさつはございます。
#27
○安倍(晋)委員 次に、仮設住宅について何点か御質問をしたいと思います。
 現在、かなりの方々を仮設住宅に収容することが可能になったわけでございますが、まだまだ数が足りないという現地での要望があるわけでございます。その中で、自分の持っている土地に仮設住宅をつくりたいという希望があるわけでございまして、これはなかなか制度上難しいようでございますが、自分の持っている土地に自分も含めて何人か合わせた仮設住宅をつくるのであればそれが可能かどうかということが一点。
 それともう一点は、これは恐らくそういう人たちは大変言いにくい話なんでしょうけれども、自分の持っている土地に自分だけの仮設住宅をつくるのはいいわけでございますが、例えば五人分、十人分をつくった場合に、やはりいついつまでにというある程度期限を切っていただかないと、自分がそこに家を建てようといざ思ったときにスムーズに他の地域に移っていただけないんではないかという不安もあるようでございます。仮設住宅をつくる土地が大変不足しているという原因の一つには、仮設住宅用の土地を出してもらいたいという要請があって例えば企業等が二の足を踏むのは、一体、大体いつぐらいまでその仮設住宅のための土地を提供しなければいけないのかという不安と、そのときに果たしてスムーズにほかの地域に移っていただけるかどうかという不安があるようでございますが、その点についてお伺いをしたいと思います。
#28
○松尾説明員 まず第一点でございますが、被災を受けました私有地に仮設住宅をつくるという問題でございますけれども、現在三万戸完成しまして、四万戸に建設を進めているところでございます。三万戸につきましては入居を急いでいる状況でございまして、これからその被災地を借り上げて建設するという場合に想定できます問題点としまして、やはり利用関係の調整が容易な国有地が望ましいこと、あるいは区画整理などの復興の妨げにならないかどうか。あるいは、現在は公募抽せん方式でやっておりますので、そういう特定の方々が入居できるような仮設住宅で問題が起こらないか。こういうような問題も多々ございまして、現在兵庫県等で調査検討を行っていただいているところでございます。その結果を聞きまして、また我々も検討していきたいというふうに考えております。
 それから第二点でございますが、仮設住宅につきましては、建築基準法第八十五条に定めております応急仮設建築物の期限等を踏まえまして、二年以内としてございます。この二年以内に公営住宅等の恒久住宅を確保していただきまして、期限内に応急仮設住宅からそちらの方に移っていただくということを期待いたしているところでございますが、この期限内に恒久住宅等が確保されない場合も当然想定できるわけでございますので、この場合には居住者の方に退去を要請するというのは困難ではないかなというふうに考えているところでございます。
#29
○安倍(晋)委員 最後のそこのところが、土地を出そうという、もちろん善意を私どもは期待をしているわけでございますが、そこのところで当然不安になるところではないかと思うわけでございまして、私は、スムーズに移っていただくことについてどこがしっかりと責任を持ってやるかということを明確化することによって、新たな土地が出てくるのではないか、このように思うわけでございます。
 また、仮設住宅に今住んでおられる方々にとりまして、大変な不自由でしょうし、健康面においてもいろいろな不安があるのではないかと思います。国としてどのような対応を、仮設住宅に住んでおられる皆様の健康の維持対策をしておられるか。特にまた、精神面においていろいろな影響が出てくる、特に子供たちにそうした障害等が出てくる危険性があるということが指摘をされているわけでございますが、どういう対応をとっておられるかをお伺いしたいと思います。
#30
○西本説明員 仮設住宅に入居をされております被災者の方々の健康問題でございますけれども、現在、全国の自治体の応援を得まして、保健婦あるいは栄養士等がチームを組むという形で巡回をいたしまして、健康調査あるいは健康相談を行っているところでございます。
 活動の内容でございますけれども、高齢者、障害者または乳幼児等の健康状態あるいは栄養状況、こういったものを把握いたしましたり、慢性の疾患が悪性化しないように防止をする、あるいはまたインフルエンザの予防、それから震災による心のケア、こういったことを中心に行っております。また、治療が必要な場合の問題でございますけれども、これはかかりつけ医等と連携をとりまして、適切な治療を確保するということにいたしております。養護の必要な高齢者、障害者等につきましては、施設への入所、デイサービスあるいはヘルパーの派遣等福祉サービスとの連携に努めているところでございます。
 今後とも、仮設住宅を初めとしまして、避難所等への巡回健康相談を継続して、健康管理に努めてまいりたいと考えているところでございます。
#31
○安倍(晋)委員 また、今回の震災によりまして多数のマンションが崩壊をしたわけでございまして、先般、そのマンション再建に向けて法改正も行ったわけでございますが、現地での要望の一つとしては、マンションを再建する上で、古い建築基準によって建てられたマンションを再建する場合は残念ながらそのときの容積率を確保できないということが大きな問題になっているわけでございまして、被災に遭ったマンションについては何とか特例的に規制を緩和してもらえないだろうかという要望もございました。
 そしてまた、五分の四の同意によって建てかえることももちろん可能なわけでございますが、しかし、ローンを負っている上にさらにまた建てかえるのは年齢を考えてもどうもという人がもし五分の一強いた場合は、残念ながら建てかえがスムーズにいかないということでございますから、そのときにはやはり国になるべく買い上げてもらって、国が主導権を持ってそうした再建を図ってもらいたいという要望もございました。もう既に時間がございませんので、それについての御答弁は結構でございます。
 また、地域を再建していく上で、やはり理想的な町づくりというのを頭に入れながらこれから計画を進めていっていただきたいと思うわけでございますが、今後高齢化社会も進んでいくわけでございますから、そういう意味において、バリアフリーということも十分に念頭に入れていただきたい、このように思うわけでございます。
 最後に一点お伺いをしたいわけでございますが、今回の第一弾につきましてはあくまでも応急的な措置でございまして、今後第二弾においては復興に向けた恒久的な措置をしなければいけないわけでございます。
 その恒久的な措置をしていくためには、十兆円に上る損害があったということでございまして、やはり財源の問題が私は大変大きく立ちはだかるのではないかと思うわけでございます。通常の予算の枠内でやっていくとどうしてもちまちました施策になってしまうわけでございますから、ここはやはり政治的な決断をして、国が思い切った政策を考えていく。そのための財源をこのように私たちは確保するということも示していかなければいけないし、そういう覚悟も必要である、私はこのように思うわけでございますが、その辺につきまして大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
#32
○小里国務大臣 時間の関係もございましょうから整理して簡単に申し上げますが、一つは、今お話しのように第二弾、予算措置を講じなければなりません。これはもう、けさほどの閣議におきましても、今日の経済対策の一環としても有力な要素をなすもの、私どもはさように判断をいたしております。ぜひこの委員会あるいは国会等の御協力をいただきまして、第二弾としての予算措置は質、量ともに見劣りのしない、本当に皆さんから御指弾を受けることがないような、きちんとした充実した措置をとらなければならぬと私ども考えておるところでございまして、御協力をいただきたいと思います。
 なおまた、その裏打ち、財源措置についてのお話でございましたが、これはまた政府全体としての基本的な問題でございますが、要するに国民全体の負担のあり方の問題として広い立場から御検討いただきたいわけでございますが、何はともあれ、このような緊急災害対応措置でございますから、ぜひひとつこれに対してはすぐれて重点的な財政上の配慮も強く期待をいたしておるところでございます。
#33
○安倍(晋)委員 ありがとうございました。
#34
○日野委員長 次に、稲葉大和君。
#35
○稲葉委員 私は自由民主党の稲葉大和であります。
 先般、災害対策特別委員会、また各関連の委員会と神戸の震災を視察してまいりましたが、その視察の過程の中に、十二日、小澤国土庁長官が、去る四月一日に新潟県の北部で起きました新潟北部地震の視察に新潟県を訪れていただいた。この件に関しまして御礼を申し上げながら、若干の御質問を申し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず長官から、視察された生の姿、それについて率直な御感想をお述べいただきたいと思います。
#36
○小澤国務大臣 一昨日、私は、県の平山知事さん、海老副知事さん等の同行のもとに、笹神村役場、水原町役場を訪れ、町長さん等々から被害の状況の説明と政府への要望を聞くとともに、被災の現場をつぶさに視察をさせていただいたところであります。
 被害状況につきましては、全体として最近の他の大地震と比較して大きなものとは言えませんが、個々の被災者にとっての被害の大きさに変わりはなく、お会いした被災者の方々には心からなるお見舞いを申し上げ、また、地元で応急対策を講じてこられた町役場等の方々にも謝意を表してまいったところであります。
 地元から聞いてまいりました政府への要望は、応急仮設住宅や瓦れき対策に関するもの、そして損壊小学校等の建てかえなどに関するもの、その他技術的、財政的支援を期待するものであったところであります。政府としても可能な限り対応していくことが必要であると思っております。
#37
○稲葉委員 ありがとうございます。その長官の御意見については地元の新聞にも載っているのでありますが、その中から二、三、個別的に担当の方にお尋ねしたいと思います。
 特にこの新潟県の震災について、長官がお述べいただいたように、阪神であろうが新潟県の震災であろうが規模の大小にかかわりなく国が対応していきたい、そう述べておられるわけでありまして、地元ないし知事さんから特に、倒壊家屋の処理あるいは解体、この点につきまして国からの援助を、そういう要請があるわけであります。この点については長官御自身は、関係省庁と検討してと、若干言葉を濁しておられるような向きもあるわけでありますが、ぜひこの件に関しましては、担当の方で結構でありますから、御答弁をいただければ、そう思っております。
#38
○三本木説明員 御説明いたします。
 阪神・淡路大震災の特徴でございますが、先生御指摘のように、被害規模が大きいとか、あるいはその地域の都市機能自体が著しく破壊された、さらにまたこの地域の持つ特性からいいまして社会全体に与える影響が著しく大きいということから、損壊を受けた家屋等の解体については特例的に、市町村の責任において災害廃棄物処理事業として処理する、そういう場合には国がその二分の一を市町村に補助をする、こういうふうにしたわけでございます。
 今回の新潟県北部を震源とする地震につきましては、被害規模等を勘案した場合に、損壊家屋の解体費について同様に国の補助とするということは困難であろうと考えておるわけであります。しかしながら、市町村が災害廃棄物処理事業として行う瓦れきの収集から処分に至るまでの費用については、国が二分の一の補助を当該市町村に行う、こういうふうにすることとしているところでございます。
#39
○稲葉委員 極力、法を弾力的に運用して、地元の方々の御要望におこたえできるように前向きに取り組んでいただきたいと思います。
 それから、これまた要望が出ているのですが、県の文化財として市島邸というものがあります。これは建造して百年を経過したものでありますが、この復興につきまして、当初は所有者の意思が明確になっておらなかったものですから、町あるいは県としましても対応に苦慮していたわけであります。しかし今、所有者が、再興、再建の意思を明確に表示しております。この点について、町あるいは県としては、でき得るならば国から技術的なあるいは財政的な援助を、そう申し上げているわけでありますが、この見通しについて文化庁にお願いしたいのですが。
#40
○大澤説明員 御説明いたします。
 先生に申し上げるまでもなく、地方公共団体の指定しました文化財というのは、当該地域におきます歴史なり文化を象徴する大変貴重な文化遺産であるというふうに認識をしているところでございます。今回、不幸にして被災をした御指摘の文化財があるわけでございますけれども、そういった文化財の復旧に関します特に技術面における支援等につきまして、文化庁としましても、新潟県からの具体的な御要望等がございましたら、できる限りの御支援をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#41
○稲葉委員 承るところによると、なかなか事情が厳しいものがあるようでありますが、財政的な裏打ちとしては特別交付税等で面倒を見ていただくのかなというような感じがするわけであります。知事からも、各町村に対しまして交付税の繰り上げ交付措置を願いたい、そんな要請も出ているわけでありますが、交付税等の見通しについて自治省からお願いします。
    〔委員長退席、浦野委員長代理着席〕
#42
○陶山説明員 文化財の災害復旧に要する経費についての御質問でございますが、今文化庁からもお話がございましたように、地方公共団体が条例に基づきまして指定しております文化財につきましては、当該地域の歴史や文化を象徴する貴重な財産ということで考えておるわけでございまして、このようなことから、その保存、修理に要する経費につきましては、文化財の指定件数等に応じまして、従来から特別交付税で措置をいたしているところでございます。
 御指摘の県指定文化財の市島家住宅の災害復旧についてでございますが、私どもといたしましては、今後、所有者あるいは地元県において再建の必要性等も含めて検討するというふうに県から伺っておるところでございまして、そうした地元地方公共団体の動向等を見守って適切に対処してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#43
○稲葉委員 ありがとうございます。
 時間がなくなりましたけれども、最後に神戸の震災についてですが、被災者が公共施設で長い間苦しい思いをされている、その現況についてつぶさに把握させていただきました。特に、一月の震災からきようまで、寒い冬をどうやって過ごしてこられたのか、大変心配な向きがありました。特に暖房について、よく耐えてこられた、そういう感じがするわけであります。と同時に、例えば学校施設に避難されている方々もおられるわけで、今度はそういった学校施設に対して、どういうふうに、避難されておられる方がスムーズに避難場所を移動して、正常の授業、あるいは正常の公共施設の活用、こういうことについて何かいい手だてがないものか、そんなふうな感じがするわけであります。
 四月がらの新学期も始まったわけでありますし、生徒たちに対する対応とかそういうこともあわせて、もし何かいいプランがございましたら、小里大臣、一言お願いしとう存じます。
#44
○玉井説明員 現在の学校の阪神・淡路大震災におきます状況でございますけれども、先生今御指摘のとおりの状況でございまして、なお避難されている方々がかなり多く学校にいらっしゃる状況でございます。したがいまして、私どもとしては、避難されている方々の生活というものを基本に考えながらも、同時に、一日も速やかに正常な教育活動ができるようにというさまざまな工夫を今進めているところでございます。
 これからも、御指摘も踏まえながら、まさしくそれぞれの学校段階におけるいろいろな個々具体の事情がございますので、それぞれに応じた施策を講じてまいりたい、こういう状況でございますので御理解を賜りたいと思います。
#45
○稲葉委員 可能な限り速やかな対応をお願いしとう存じます。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#46
○浦野委員長代理 続いて、赤羽一嘉君。
#47
○赤羽委員 新進党の赤羽でございます。
 阪神・淡路大震災発生以来、本日で三カ月だったところを迎えるわけでございます。この間、小里地震担当大臣には、今の村山政権の中でも最も御苦労され、額に汗を流されて仕事をしていただいた大臣であるというふうに、私、地元選出議員としてその御尽力に本当に敬意を表するものでございます。
 今回、院の派遣で視察をして、皆さんに地元の現場を見ていただいて、これだけ手を打たれながらも、改めて一歩中に入れば、まだまだ瓦れきが全くそのまま放置されておる。また、懸案となって抱えていながら現行法ではどうしようもない問題が山積している。私自身も、今回の視察に参加させていただきまして、本当に今回の大震災の被害の大きさ、従来の考え方では全く手の打ちよう、施しようがないと言ってもいいぐらいの被害の大きさであったなということを改めて実感したものでございます。
 本日は、与えていただきました五十分の時間の中で、今懸案の住の部分と食の部分を中心に、若干網羅的になりますが、これまで委員会で質問させていただいたこと等を含め、現在の状況を掌握させていただくために質問をさせていただきたいと思うわけでございます。
 まず一つ目は、新幹線の件。これは、これまでこの委員会でほとんど質問が出ていなかったと思います。
 というのは、新幹線がいつ開通するのか云々というような話が先ほどの質問でもあったかと思いますが、山陽新幹線が先週から開通したわけでございますが、その安全面について、検討をしていただいた、一応安全だという確認があったということでございますけれども、これは率直に言いまして安全走行の確認だけであって、周辺地域の安全に対する配慮というのが余りされていないのではないかと思うわけでございます。その点はいかがなものでございましょうか。
#48
○藤森説明員 山陽新幹線の新大阪―姫路間の災害による復興工事に対します検査でございますが、三月二十七日、二十八日に躯体の完成検査を行いました。それから、四月四日から六日にかけまして、実際に電車を走らせまして施設の安全性を検査いたしたところでございます。その結果は、JR西日本の自主検査結果も含めまして運転の走行には支障ないということで、営業運転には支障ないと判断いたしまして、運転の再開を認めたというところでございます。
#49
○赤羽委員 ですから、今私自身指摘させていただきましたように、施設の安全の面のチェックというのはされたのだと思うのですが、安全走行できるかどうかということはチェックされて、それなりにゴーサインが出て、今百七十キロですか、走行を始めていると思うのですけれども、その線路とか橋脚とかの安全性じゃなくて、そこの周りに住む住民、またその住民が住まれる住居に対する安全性への配慮が全くされていなかったのではないかと思わざるを得ない事実が実はございます。
 運輸省の方も御存じだと思いますが、昨年六月七日の予算委員会の分科会で質問させていただいた件でございます。神戸市の西区の大津和二丁目というところに実は長坂トンネルというトンネルがございまして、この西口の出口の周辺の住民から、いわゆる微気圧波という、わずかな気圧の波という名称がついているのですが、新幹線が出口から出るときに、ドーンという衝撃音というか衝撃波が起こって、それが線路のわきの壁をたたいて、それによって起こる振動が激しい、これについて昨年の予算委員会分科会で指摘をさせていただきました。
 そのときの運輸省の回答は、微気圧波の問題というのは認識されております、ただ、その微気圧波の対策として緩衝工の設置というのが、長いトンネルには効果があるというのはわかっておるけれども、長坂トンネルというのは比較的短いトンネルであって、短いトンネルについては今効果の試験中であるというような御回答であった。効果があるということがわかれば緩衝工の設置を指導するというふうな御回答であったと思いますが、その緩衝工の効果の有無の試験結果について、また、効果があるとすれば本年度のいつ設置する予定になっているのか、まずその点だけ伺いたいと思います。
#50
○藤森説明員 御指摘の微気圧波対策でございますが、先生御指摘のように、トンネルの入り口に緩衝工を設置する方法がございまして、長いトンネルにつきましてはそういう方法を採用してまいりました。これが長坂トンネルのように短いトンネルに対して効果があるかどうかということにつきまして、JR西日本の方で鉄道総研等と共同で調査研究を進めてまいりました。その結果、このような短いトンネルに対しても十分有効であるということが判明いたしましたので、長坂トンネルにつきましては平成七年度に、具体的な時期はまだこれからの判断でございますが、緩衝工を設置する計画であるというふうにJR西日本から聞いているところでございます。
#51
○赤羽委員 どうもありがとうございますのであれば、微気圧波の問題があり、これは大震災とかかわりなく、大震災以前から微気圧波の問題があって、それに対応するために緩衝工の設置を決めたということでございます。そして今回起こったのが一月十七日の阪神大震災であります。
 多分、JRの方、ほとんど地元に行かれているのかどうかよくわかりません。地元の自治会の方たちは、今回の開通に当たってJR西日本の井手社長が、地元住民の理解を得られていると思うという発言がされたことに対して非常に憤慨をされております。全くヒアリングもされていない、公聴会もない中で、どういった根拠でこういった発言があるのか。百七十キロで走っておるわけでございますが、今後のスピードアップというのはどういうふうにされていくのか。
 実際行っていただくとわかるわけです。私も今回の視察の帰りに淡路の方から直行させていただいたわけでありますけれども、周りの住宅、かなりのクラックが入っているのですね。橋げたの周りの地面が十センチぐらい地盤沈下もしている。写真を撮りまして、現像して実は持っておるのですが、きょうは委員長のお許しを得ていないので持ってきてはいないのですが、橋げた自体も実際かなりクラックが入っておる。その橋げた自体にクラックが入っていても安全だという確認は恐らくとれてはおるのでしょうけれども、平常時でも微気圧波による衝撃公害というのがあった。それに対して今回の地震で家自体がかなりクラックでもろくなっている。今後、緩衝工の設置以前に、まさか二百七十キロで走る「のぞみ」のスピードアップをすることはないでしょうねというのが地元の声でありまして、これは極めて筋が通っておると思うのです。
 その点について、今後の、今百七十キロで走らせている制限速度についての部分、これからどうスピードアップしていくのか。そのときに地元自治会なりなんなりとの公聴会なりは当然持たれるのであろうと思いますが、その点について。
#52
○藤森説明員 山陽新幹線の運行再開を認めるに当たりまして、運輸省の方では、線路のなじみ等を考慮いたしまして運転速度の向上を段階的に行う、それから、その具体的な進め方についてはJR西日本の自主的な判断で行うようにというふうに申し伝えたところでございます。
 今回の地震で大きな被害を受けました区間につきましては、現在、御指摘のとおり時速百七十キロメートルで徐行運転をしているところでございますが、その速度向上に当たりましては、騒音、振動の状況を十分把握しながら地元の方々ともよく話し合って適切に対処するように、JR西日本を指導してまいりたいと思っておるところでございます。
#53
○赤羽委員 線路のなじみだけではなく、最後につけ加えられてはおりますが、その周辺地域の公害についての御配慮というのをよろしくお願いしたいと思います。
 今の御発言はきょう地元に戻しますので、公聴会なくしてスピードアップはされないということでよろしいですね。もう一度御確認をお願いします。
#54
○藤森説明員 地元との話し合いの方法はいろいろあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、地元の方々とJRとの間でよく話し合いをしながら適切に対処するようにしていきたいというふうに指導したいと思っております。
    〔浦野委員長代理退席、委員長着席〕
#55
○赤羽委員 それで、先ほどの緩衝工の設置につきましても、平成七年度中というお答えでございますが、一月十七日の大震災もあり、ますますその設置の必要性が高まっているわけでございますので、これは早急に設置のほどをお願いして、新幹線が通ればそれによる恩恵をこうむる方もたくさんいるわけでございますし、私は別に走らせることそのものに反対しているわけではありませんので、その点について、第二次災害、三次災害を引き起こさないような形での御指導のほどをよろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、民間所有の護岸対策について。
 先ほど安倍議員の方からも御質問あったようでございますが、これについて大臣の方からも御答弁がございまして、安倍議員からは非常に前向きなというような御発言もありましたけれども、私は正直申しまして、もうちょっと具体的な形で踏み込んでお願いしたいなというふうに思うわけでございます。
 なぜこんなことを言うかといいますのは、私自身、本年二月十七日の運輸委員会で質問をさせていただきました。三月十七日、一カ月前の本委員会でも二階先生がかなりの時間を割いて質問をされました。いわゆる、神戸港というのは神戸経済の主力なんだ、神戸港の復興なくして神戸経済の復興はあり得ない、また雇用の面でも大変な貢献をしているファンクションである。そういった意味で、神戸港の復興なくしてという意味合いでは皆さんコンセンサスがとれておると思います。
 繰り返しになりますけれども、二百二十九バースのうち民間所有のバースというのは二五%ございますし、貨物の取扱量は実は五千八百万トンございまして、約四〇%弱の取扱量が実は民間の護岸でされている。ですから、その中でいろいろな役割を、民間の所有ではあるけれども、例えば第四工区というところでは二十八社からの食品コンビナートがございまして、阪神地域の食糧の一大供給基地であるという意味では、所属そのものは民間ではございますけれども、その役割自体は公的など言ってもいいような役割を持っておる。かつ、実際は高潮とか津波対策、国土を保全する機能も持たれている。
 国土を保全する機能を民間が一部肩がわりして持っているというような形からすれば、政府も別にこれをおめおめほっておくということではないとはもちろん先ほどの御答弁からもわかりますけれども、もうちょっと、今反間の各社、各企業というのは、この前の二階先生の質問にもありましたけれども、各社の工場が相当被害を受けて損害が甚大だ。その中で、例えば原料を輸入するために着けるバースの修繕まで自分たちでとても持つわけにはいかない、一私企業ではとても負担はできないというような状況でございます。その中で、これまでの話し合いの中でその帰属を公共のものにし云々というようなお話もあるかと思いますが、その点について、今どういつた現況でどういった展望がなされていくかというのを一日でも早く知りたいと思っているのが現場の、ここに入っている企業の皆さんたちの思いだと思います。
 亀井運輸大臣も、この前の答弁では「今では低利融資しかできませんけれども、それ以上の実質的なてこ入れができる場合も出てまいりますので、」云々というような話で、一歩踏み込まれた御答弁もございます。開銀の低利融資というのも、今これだけ金利が安い時代に、四・六五%というのが本当に魅力あるのか。この開銀の低利融資だけというのでは余りにもしんどいというのが現場の状況でございますので、この点について現状の御答弁をいただければと思います。
#56
○小里国務大臣 細やかな技術的なこと等につきましては運輸省の方から御答弁いただきたいと思いますが、まずこの問題につきましては、新進党初め野党の皆さん、そしてまた与党の各位、地元選出の国会議員の先生の方々から大変集中的に強い要請をいただいておること、ただいまお話しのとおりでございます。私どもも重く受けとめまして、先ほどの産業、経済の上におきまする港湾事業の重要性を重要視いたしまして、運輸省といろいろ御相談申し上げながら、そしてまた運輸省でもこの問題に真剣に取り組んでいただいておるところでございます。
 復旧につきましては、もう御承知のとおり、これは所有者が行わなければならぬという一つの基本はございます。防災機能の強化については、やはり、背後のいわゆる土地利用状況等から考えまして、公共管理の必要性があります。このことはもう客観的に認められる当然のことでございまして、そういう判断の上に立ちまして、護岸の公共帰属を前提といたしますよ、これがまた運輸省の判断でもございますし、私どももさようである。かように意見の一致を見ておるところでございまして、そういうことを前提にいたしまして、海岸事業としてひとつ実施をいたしましょう、そういう一つの基本を確認いたしておるところであります。
 そのような基本に立ちまして、目下具体的に、しからば事業項目、その性格の位置づけ、あるいは負担区分等いかにあるべきか、極めて積極的に前向きで検討中、こう申し上げられると思います。なおまた、細やかなことは運輸省の方から御説明いただくと思いますが、復旧については個人の分と、あるいは復興については公共性をかけまして、言うなれば合併施工といいますか、そのような一つの手続を考えつつございます。
 さような考え方でございまして、いずれにいたしましても、お話のとおり、この問題は第二弾の予算措置としての中におきまして、私どもは大事な最たるものだ、さように思っております。
#57
○早田説明員 ただいま大臣より御説明されましたとおりでございまして、私どもといたしましては、現在、神戸港の東部二工区から四工区が対象になるかと思いますが、民間護岸の原形復旧につきましてはまず所有者の方々がやっていただく、その上で、現海岸施設の基準に照らしましての防災機能の強化の部分を、ただいま大臣から説明がありましたとおり、公共帰属を前提に海岸事業で行うということを検討中でございます。
 また、所有者が行われるべき原形復旧の工事と、海岸事業で行います防災機能の強化の工事を、できるだけ同時期に合併施工という格好でできないか、こういったことについても現在検討中でございます。
#58
○赤羽委員 大臣の御答弁の方が具体的に踏み込んでお答えしていただいたというか、合併施工というのはやはり当然だと思うのですよ。ここまでは復旧ですよ、ではまた一から、今度は防災のために本格復興。その辺の立て分けが非常に、今まで現場の市当局と現地の人とのやりとりなんかでも物すごくあいまいだなと思って、私も技術的なことは素人ですけれども、それは一緒にやった方がいいわけであって、一緒にやってある程度復興させ、その経費のシェアという話になるわけだと思うのですけれども、その辺はどうなんですか。そうした方が効率的ではないのでしょうか。
#59
○早田説明員 おっしゃるとおりでございまして、同時に工事を行いますと、仮設費でありますとかいろいろ費用を削減できるわけでございます。したがいまして、設計については市港湾局において現在検討中でございますが、どこまでを原形復旧とするか、それから同時施工をすることによってどのように経費が安くなるかについては検討中ということでございます。
#60
○赤羽委員 要するに、合併施工してとにかくなるたけ安く仕上げるような努力をしていただく、その中で民間の部分の、お説はよくわかりますけれども、本当に今回の大震災で受けている損害というのは港の部分ではないということは先ほど述べました。ですから、地元選出の議員の間では、本当は民間負担部分はゼロでやってもらいたいという思いでございますが、この部分をできるだけ圧縮して特段の措置をしていただくということをまず大臣にお願いしたいということ。
 もう一つは、先ほどの開銀の融資なんですが、残りの部分ですね、民間が負担する部分についての開銀の融資。これについての利率も、四・六五とかと言わずに三%台、もしくは今一部出ております二・五%に限りなく近づけていただくように御折衝のほどをよろしくお願いしたいと思うのですが、大臣、一言お願いしたい。
#61
○小里国務大臣 ざっくばらんに申し上げまして、私は、一般的な金融経済情勢も環境はむしろ大分変わってきておると思っております。したがいまして、ただいま開銀融資の話も出ましたが、これも私は最大に注目をいたしまして、目下交渉をいたしておるところでございます。
 なおまた、前段につきましては十分ただいまのお話を踏まえながら、運輸省の御検討をお願いしながら、できるだけその方向で頑張らなければいかぬ、さように思っております。
#62
○赤羽委員 それでは、その点はぜひともよろしくお願い申し上げます。
 また、神戸港の活性化、神戸の経済復興ということで以前予算委員会でも話をさせていただきましたが、今回神戸という地域は既存の産業が多く被害を受けて、一部の企業は工場も他の地域に移している。私が非常に心配しているのは、企業群が神戸から離れていくことによって、雇用機会の喪失、大量な失業者が出るということが一つと、あと、今まで神戸の港がこれだけ輸入の量が多く輸出の量が多かったのは、当然そこに、神戸に工場があり、後背地となる神戸に企業群があったからであったと思うわけでございますが、その基幹産業が抜けていく中で本当に神戸の町を経済的に復興させていくことができるのかどうか、今のような形でできるのかどうかということを非常に危惧しているわけでございます。
 そこで、以前別の委員会で提案させていただきましたが、今回の神戸の地域を指定して、例えば経済特別区のような形で、今の焼け野原になった神戸に、だれでも企業はなかなか入りにくい、行きたくない、誘致しにくい状況の中で、この経済特別区というようなものを設けながら、そこに行くことによってベネフィットをかなり受けるというか、今の神戸だからこそうまみがあるというような、そういった地域づくりを大胆にやっていただきたいというのを前回予算委員会で橋本通産大臣にもお願いしたわけでございます。
 その中で、大蔵の管轄だと思うのですが、今通産のFAZの指定地域として六甲アイランドとか神戸港が指定されておりますが、実際は、総合保税地域の指定は受けていない。ですから、関税の部分のメリットとかそういったものは受けていないわけでございます。まず、総合保税地域に関して、今たしか大阪南港ですか、ATCのところはそうなっておると思いますが、その辺の実情と、どんなメリットがあり、大阪南港については率直に言って成功していると思えないのですが、その辺の限界みたいな、総合保税地域について一言コメントをいただきたいと思います。
#63
○藤倉説明員 先生御指摘のように、特定の地域における貿易を促進する制度として、各種の支援措置を講ずることにより輸入関連施設の集積を図るいわゆるFAZ、輸入促進地域制度がございまして、神戸港は平成五年三月に指定を受けております。
 今御指摘のあった総合保税地域でございますけれども、これは保税制度の種々の機能、例えばそこで加工をしたり展示をしたり、こうしたことを総合的にできる地域でございますけれども、こうした制度を活用することによってFAZの貿易関連施設を関税を留保したまま総合的に利用できるというメリットがございます。私どもといたしましては、こうした制度の活用については、地元の御意見を伺いつつ積極的に検討していきたいというふうに考えております。
 なお、現在は大阪で総合保税地域の利用がございますけれども、これはまだ今後十分活用されていくものというふうに考えております。
#64
○赤羽委員 私の認識している総合保税地域制度のメリットは、ここに入れて加工して、そのまままた別の国、三国間貿易ですか、オフィシャルトレードをする場合にはメリットはあると思うのですが、そこで日本に入れる場合は関税がかかるわけです。ですから、そういった今のシステムでは、三国間貿易に関してはメリットが出るものであるというふうには思うわけですけれども、今の状況では魅力的な制度ではないのではないかというふうに私は認識しておるわけでございます。
 今回まずお願いしたいのは、輸入したものについて、すべてを全部関税フリーにすると何でもかんでも、では物は神戸港から入れろみたいな話にもなってしまうわけでございますので、被災地域の産業なり工場が使う原材料に限っては関税フリーにする。また、今後住宅需要というのが物すごく出てくるわけでございまして、なかなか資材が間に合わずに家が建たないみたいな話にもなってくると思いますが、そこで当然脚光を浴びるのは輸入住宅の促進という話になってくると思います。被災地域に建てる輸入住宅に限って関税はフリーにするといったような措置というのは考えられないものか。
 その辺、御所見をと言っても多分現行制度では無理だというふうな話になるのかもしれませんが、いい知恵はないのかどうか、教えていただけますか。
#65
○藤倉説明員 被災地域にかかわります関税面の対応といたしましては、国際物流の円滑化のために、休日通関の実施とか、被災された輸入車あるいは被災貨物に関しまして関税の納期限の再延長や手数料の免除等の種々の措置を講じてきているわけでございます。
 御指摘のあった関税面に関して免税にするといった、例えば具体的にお話ありました輸入住宅でございますけれども、これは我が国がウルグアイ・ラウンドにおきまして、その関税を一九九五年から五年間で均等に引き下げて、九九年には無税にするということを譲許したところでございますが、譲許した以上に関税を引き下げることは、林産業等の国内産業保護のため、諸外国の厳しい要求にもかかわらずウルグアイ・ラウンドでぎりぎりの接点を求めたということでございまして、なかなか難しいかなということでございます。
 したがって、御指摘のように被災者の復興対策としてでありましても、輸入住宅の関税を免除するに当たっては、こうした国内産業保護の観点から問題があるほか、さらにその用途を指定するということになりますと、復興の用途をどのように限定していくのか、あるいは他用途への横流れ防止をどうやっていくのかといった具体的な問題もございまして、慎重な検討が必要なのではないかというふうに考えております。
#66
○赤羽委員 今のお役所の立場からはそういった答弁しかないともちろん思うわけですけれども、そういった発想でいったら、現場におる実感として、経済復興というのは多分難しいと思うのですね。もっと私は、きょう別の方も来ていただいていると思いますので、本当は、神戸の被災地域に来た新しい企業については例えば五年間だとか三年間の法人税の免除とか、被災地域において工場を取得とかする場合にはその不動産取得税の免除、もしくは固定資産税のある期間の免除みたいなことも求めない限り、そういうふうな特別なゾーンをつくらない限り、今この豊かな国日本の中で、あえて神戸に来ようとする企業というのはなかなか出てこないというふうに思うわけであります。
 雇用機会の、今度は創出ですね、新しくつくり出すという、言葉では簡単ですけれども、しかし実際は民間の企業任せで、民間の企業は当然経済ベースで考えるわけでございますので、港も今復旧に時間がかかる、交通アクセスもまだまだの部分があるといえば、当然のことながら、地方に工場を移そうと考えるのがある意味では自然な考えてあります。そういった自然の流れの中で手をこまねいていては、口で雇用機会の創出だとか失業対策と言ってもちょっと難しいのではないかなと思うわけです。
 ですからもちろん、現行法の中で神戸のところだけ法人税を免除せいとか不動産取得税を免除せいというような話というのはなかなか難しいと思いますが、そういった部分での政治的な決断というのですか、まずしてみる。私は、今回それは神戸だけにとっていいという意味ではなくて、その地域にそういった経済特別区みたいなことをつくって新しい産業を誘致し、その中で規制緩和を大胆にして、規制緩和のよさ、すばらしさというのを日本国民に実感として目に見せるということは、一神戸のあの地域だけのメリットではなくて、今後の、今政府が御苦心されているような規制緩和に対しても大きな弾みになる一つのモデルケースをつくる絶好の機会だと思うわけであります。
 簡単に御答弁はできないと思いますが、ぜひ大臣に、この点につきまして、お考えというか、御感想なりその思いをお聞かせいただきたいと思います。
#67
○小里国務大臣 実は先生も先ほど触れられましたように、この問題は去る予算委員会におきましてもかなり論議を提起されたところでございます。確かに、先ほど大蔵省の方から答弁ございましたように、いわゆる関税の国内産業保護という一つの原則から見ていきますと、一体本当にどういう影響が出てくるのかな、そういう懸念が、私自身率直に申し上げまして感じます。
 しかしながら、また一面におきましては、ただいま具体的に住宅産業、住宅資材の購入という側面から災害地域におきましては極めて重要な一つの施策が求められておることもお話のとおりでございまして、同時にまた、一般論として、神戸の港産業というものを旺盛に復旧そして再起せしめていかなければならぬという大きな観点もあるわけでございまして、せっかくの貴重なお話、しばしばお聞かせいただいておるところでございまして、大蔵省初めあるいは通産省などともこの機会に勉強させていただきたい、こう思っております。
#68
○赤羽委員 この件については非常に難しい問題であるというのは重々承知しておりますが、本当に経済的なリーダーシップ、旗を振っていただかない限りなかなか実現するものではないと思いますので、その旗振り役をぜひお願いしたいと思うわけでございます。
 先ほど質問の中で、中堅企業に対する、つなぎ資金的なものではなくて大胆な、三億円から五億円程度の事業再建復興融資というようなお話も出ました。それは私からも重ねてお願いしたいわけでございますが、ただ、まずその前に、中小企業に対する特例融資、無保証・無担保の特別低利融資というような話で実現したみたいなことを地元に帰って言うと、今非常に厳しいおしかりを受けることが実は多々あるわけでございます。
 最近のいろいろな新聞でも報道されておりますが、読みませんけれども、「一千万円融資認められず」。この借りようとしていた人は、従来、融資の返済トラブルというのは全くなかったわけでありますが、この本人が保証人を務めていた知人の融資の返済トラブルがあったということで、一千万円までは無理ですよ、二、三百万円なら何とかなりますよみたいな話がかなり横行している。こういった記事になるぐらいでありまして、私自身も現実に御相談というのはかなり受けております。ですから、制度はできても、実際は保証協会の部分でかなり厳しいチェックが入って、円滑な融資が受けられないという御不満が出ているわけでありますけれども、その辺の実態について中小企業庁の方からお聞かせ願いたいと思います。
#69
○玉木説明員 現在、実態から申し上げますと、件数で、政府系中小企業金融機関の被災中小企業者に対します新規融資の相談が約八万件ございます。この金額につきましては相談の段階でございますので必ずしも集計をしておりませんが、災害復旧貸付の実績は、件数で一万二千件、金額で約千六百億円となっております。なお、このほかに、県の行います体質強化資金、こういった融資がございますが、その数字についてはまだ私どもで把握をしておりません。
 なお、このうち兵庫県だけをとってみますと、相談が八万件のうちの約七万件、貸付実績は一万二千件の中の一万件が兵庫県でございまして、金額で約一千億ということになっております。
 御指摘のケース、一件一件は政府系中小企業金融機関の窓口で十分に対応するように指導しておりますけれども、現在、被災地におきます金融機関等におきまして融資の相談申し込みが非常に大量になっております。信用保証協会におきましても大量の申し込みが殺到しておりますために、被災地の各支店に近隣からも人員を十分集めて最大限努力をしていただいておるところでございまして、今後できるだけ融資審査等も迅速かつ弾力的に実施するように、中小企業者の方々との間で不手際といいますか、そういった行き違いのないように、当庁としてより一層きめ細かい配慮をしてまいるつもりでございます。
#70
○赤羽委員 ありがとうございます。今聞かせていただきましたように、相談件数、そして実際貸し出しを受けた全国の件数の約九割が今回の兵庫県で行われている。それだけ本当に資金のニーズが高いということ、これは数字として厳然としてあらわれているわけでございますよね。そのために、今回大臣先頭になってこういう特例融資制度というのをつくっていただいた。しかし、制度はできても、実質七万件のうちまだ一万件しか、まあ個別の問題というのは確かにあると思いますが、まだまだ十分借りられているような状況ではないというようなことも数字の上で事実として出てきているわけであります。
 せっかく制度をつくっても運用されないのでは我々の本意ではないわけでありますので、ぜひ、体制強化というのはもちろんありがたいことなのですが、実際、現状のヒアリングというのを一度実施していただいて、一体どういったところに問題があるのか、現行制度ではどこの点を変えていかなければいけないのかというようなことを、引き続きこの災害特、もしくは商工委員会等々で審議していかなければいけないことだと思いますので、その点、ぜひ一度現地に足を運ばれてその辺のヒアリングを、私たちも当然やりますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、一点、瓦れき処理のことについて確認したいのですが、先般、二月の末、「阪神・淡路大震災にかかる災害廃棄物処理事業の取扱について」ということで、今回の取り扱い対象から除外される事業の中で、実は私立学校の施設が除外される。というのは、公立もそうなんですけれども、別に全く見ないというわけではなくて、私立学校、公立学校については個々の制度として既に従来設けられている、ですから国庫負担二分の一という従来の制度の対応をするという打ち出しが二月二十八日付で厚生省の方から出されたわけでございます。
 その中で、もう既に取り壊しをしてしまったとかということでの混乱というのは現実に何件か相談を受けているのですが、ちょっと問題なのは、文部省の認定する平米当たりの単価が、今回の災害時に指定した例えば神戸市の単価は鉄筋が平米当たり三万円というふうに聞いておりますが、文部省の単価はたしか九千百五十円だと記憶しています。今ちょっとメモしていないのですが、そのレベルだと思います。その点をまず確認したいのですが、どうでしょうか。
#71
○樋口説明員 御説明申し上げます。
 私立学校施設の災害復旧に係ります建築基準単価は、解体撤去工事に係る加算単価も含めまして、すべて公立学校施設の基準単価に準拠しているところでございます。御指摘の解体撤去工事の単価は現在のところ平米当たり九千百二十円でございますが、これにつきましては直近の建築市場実態の調査に基づきまして算出をさせていただいておりまして、実勢を踏まえたものと理解しておるところでございます。
 いずれにしましても、これはあくまでも新築復旧工事の過程で行われる解体撤去工事ということで、私どもとしては、全体の災害復旧事業が円滑かつ迅速に推進されるよう今後とも努力してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#72
○赤羽委員 実勢と言われましたけれども、平時における実勢はこんなものなのかもしれませんが、今回の阪神大震災では、これは市ごとに若干違うみたいなんですが、神戸市では三万円という単価が出ているわけですよ。ですから、九千百二十円の二分の一といいますと四千五百円ちょっと。私立学校、公立学校の場合は、建て直すときは四千五百円の助成しか受けられない。ほかであれば三万円の助成を受けられる。ということは、二分の一の助成じゃなくて、実態としては六分の一以下なんですね、現実の問題としては。
 これはちょっと、文部省さんの単価九千百二十円というのは従来どおりとしては実勢だったのかもしれませんが、今回の阪神・淡路大震災における単価引き上げというのを考えていただかないと、私立学校というのはそれだけではなくて、生徒数の激減、しかし教師の首は当然切れない、それによる経営悪化みたいなことで、他の助成についても公立学校の三分の二と比べると二分の一しかない等々で、かなり経営状況は難しくなっておると思うのです。
 その瓦れき処理については小里大臣も、別の趣旨かもしれませんが、政府として一切公費でやるというような御発言もありましたし、この瓦れき処理については並々ならぬ御決意もあり、そういったことで手を打たれてきたわけでありますが、何となくちょっと目こぼしがあったのじゃないかという気がするのですね。ですから、九千百二十円、本当は一括でやってもらいたいのですけれども、できる範囲で至急この検討はお願いできないでしょうか。大臣、お願いします。
#73
○小里国務大臣 私も、先生のただいまのお話、御指摘をいただくまでは、先ほど文部省から御説明ございましたように認識をいたしておりました。ただ、今お話をお伺いいたしまして、算術計算において現場で確かにそのような乖離があるといたしますと、なかなか一つの問題を感じるなど、こういう気持ちでございます。
 よく文部省とも御相談いたしまして検討させてもらいたい、勉強させてもらいたいと思いますが、さらに申し上げますと、その制度を今度の私どもの緊急災害対策制度の方に基本から型を入れかえるということは、これはなかなかだろうと。要するに、文部省とあるいは私どもよく御相談申し上げて、事実上、その辺の国の災害対策というものが、学校であろうと小企業であろうと民間であろうと、できるだけ公正にと申し上げますか、現実に納得がいただけるようにすることは必要であろう。よくひとつ勉強させてもらいたいと思います。ただ単に勉強すると言いまして言いっ放してはございませんので、よくひとつまた後ほど先生と連絡申し上げたいと思います。
#74
○赤羽委員 どうもありがとうございます。全壊、建て直しの私立学校というのは数も限られておりますし、何とか特段の、そういった思いが反映されるような御配慮をお願いしたいと思います。
 時間もあとわずかとなりましたので最後に、最後というか本当は残っているんですが、ぜひ、たくさん来ていただいておるんですが、まず応急仮設住宅の件でちょっと。
 これも大臣肝いりでやっていただいてということなんですが、きのう厚生省の方といろいろお話を聞いていて、県として四万戸の予定のうち三万九千四百戸については発注済みである、三万二百戸については完成済みだというお話を伺いました。
 一方、これを、ブレークダウンというほどでもないんですが、よく見ますと、神戸市では二万三千戸発注済み、入居は一万三千戸というのが現状の数字であると思います。神戸市は、実は市内二万五千戸、市外に一万戸、計三万五千戸をつくろうという計画でやってきているというふうに認識しております。ということは、神戸市では、目標の数の三万五千戸から実際発注済みの二万三千戸を引くとまだ一万二千戸発注していないという、そういうふうに認識をしている。一方、県では四万のうち三万九千四百戸はもう既に発注済みだと。だから県にしてみれば、もうあと六百戸でいいんじゃないかという認識がある。しかし神戸では、一万二千戸ですか、はこれからまだ発注しなきゃいけない。この乖離というのがどうも、ずっと県が数を出し、市が用地を探しみたいな話で、ちょっと心配なんですね。
 神戸市、実際今避難所にいる数が、五万五千人が全県で、そのうちの五万人弱ですが、四万五千人が神戸市内におって、その神戸市内でも、近くの市街地でしか入れない、入りたくないと。北区なんかでは非常に不便なところが実際幾つかあって、千戸ぐらいは恐らく空白になるんじゃないか。だから、これはますます出てくるんじゃないかと心配するんです。県が三万九千四百戸ほぼ発注済みよと、これは恐らく神戸市外にたくさんできているんだと思うんですね。これについて実際の避難者は、そんな遠くに行きたくない、自分の区にいたいということで、まだ四万五千人もの人たちが、今回派遣された皆さん見ていただいたように避難している。
 これについて、形として数字の四万戸はできましたよ、公約どおりできましたよ、しかし実際は二万数千戸しか入っていませんよみたいな話が出てくるとなると、せっかくつくっていただいた一万五千戸近くのものが本当にむだになるんじゃないかなという心配もございますし、また、そのまま避難所にいてもらうということがずるずる続くと、まあいつかは撤去しないといけないわけですけれども、そういったことについて私ちょっと心配をしているんです。
 そういったことから、神戸市、さっき安倍さんからも話がありましたけれども、なぜ地元が自分の宅地に応急仮設住宅をつくってくれと言うのかというと、神戸では非常にタイトなんですよね。県ではできたと言っていても、実際、神戸の被災者が住みたいようなところにはなかなか建てられていないという現状の中で、どうせならもう更地になったそこに建ててくれ、仮設住宅を三百万かけてどこにつくるのも一緒じゃないかという声が強いというのが現場の意見でありまして、計画はかなり県主導で来ている、しかし実態は、被災者のほとんどは神戸市で避難所に過ごしている。この中で、四万戸はできたけれども、この辺のギャップに対する不安が一つございます。
 もう一つ、済みません。仮設住宅、もう既に見たところでは、今、第一順位と言うんですかね、高齢者、障害を持たれている方、母子家庭の方。この前見にいった魚崎のところもほとんど御高齢者なんですね。ですからそこには、やはり仮設診療所みたいな形、これまでの委員会でも要望が出ておりましたけれども、これはもう具体的に、早急に設置していただきたいというのが一つ。
 あと一つは、これから撤退の時期にもなるんですが、時間がかかると梅雨を迎えるわけですよね。そうすると、食事の問題で衛生問題がかなり出てくるんじゃないか。そんな中で、食事の現物支給を、例えば食品専門の食品券というか、ミールクーポンみたいな形の配付に切りかえるということもちょっと前向きに考えていただきたい。
 この三つについて、最後によろしくお願いします。
#75
○小里国務大臣 では時間もございましょうから、この問題で非常に苦労いただいておりまする厚生省の松尾課長等おいででございますが、とりあえず私の方から整理して申し上げたいと思いますが。
 先生は現地の実情が非常にお詳しい方であり、また、表からあるいは横から、裏から、いろいろな角度から知恵を絞ってお聞かせいただいておる、私はそういう感じを受けております。殊に仮設住宅の問題、大変大きな問題であり、また、災害発生当時からの一貫いたしました私どもの重要施策の一つでございますが、私は、ただいま先生のお話をお伺いしながら、いろいろ設問もございましたが、概して申し上げられることは、仮設住宅というのは、計画を立てること自体も大変であったし、大変だなと。
 そしてまた、今次の場合は非常に規模が大きかった、そしてまた国内にそれだけの現品調達を即時にするだけの体制がなかった、さまざまな要因がありましたけれども、計画は立ててきた。しかしながら、計画を立てたから、通常の行政計画とは違いまして、これを進めていく上に非常にまた複雑な諸問題があった。特に苦労いたしました厚生省、あるいは地元の市町、県など、いろいろな苦労をその進捗状況の中でいたしておるな。それからまた、でき上がった一つの品物をその客体である罹災者の皆さんに割り振る、そしてかぎを渡して入ってもらう、その間におきまするいろいろな問題があるな。こういう一つの背景があることも先生御承知のとおりであります。
 そこで、一例として申し上げますと、私も実は、先生が今幾つかの問題を、五つ六つ整理しておっしゃったようでございますが、実は、三万戸例えば三月いっぱいでできるかどうか、これはもう政府の災害対策の基本がかかっておる、そういうような認識もいたしましたので、厚生省を初め皆さんの力を振り絞って振り絞ってやってみました。その過程におきまして、先月の二十五日か二十六日であったと思うのでございますが、知事さんも出てきなさい、神戸の市長さんも出てきなさい、一緒に顔をそろえて同じデスクの上で議論してみましょう、こういうようなこともやってみました。
 その議論の中で、なるほど先生今御指摘がありましたように、神戸市の仮設住宅に対して考えていらっしゃる中身の問題、特に数の問題等々、県が全体を掌握していらっしゃる問題ですね。これは、何も見解の対立てはないのだけれども、これから進捗していって四万戸が完成したときの、ただいま先生が御指摘になった二つの側面があるようでございます。実際にそれが消化されるか、あるいは消化されないとすればどういうような要因によって罹災者が入らないのか等々御指摘がございましたが、そういうことなども含めながら、複合的に、全体の問題としていろいろ議論をいたしました。
 その結果を申し上げますと、ただいまお話がございましたように、県としては、いろいろ進めてみて、そして本当に、要望にはきちんと調達をして備えなければならぬという気持ちは知事は持っていらっしゃる。神戸の市長さんもそういう気持ちは持っていらっしゃる。さらばその中身におきまして、建設戸数はどうか、こういきますと、ただいま先生がお話しのように、神戸の市長さんは、多少ボリュームを欠きまして、もっと必要なのではないかという気持ちを持っていらっしゃったのは事実であります。
 そこで、これも率直に申し上げますと、知事も私も申し上げましたのは、四万プラスかさ上げ、そのかさ上げも、例えば五月が来てから言われても我々はなかなか間に合わないですよ、だから早くその見通しを立ててくださいということを知事も私も御相談申し上げました。また笹山市長も、そのとおりだ、私の方ではどれくらい一体これから四万プラスかさ上げの需要があるのか、目下その辺を精査しておる、現地踏査をやらせておるから、できるだけ早目にまとめて持ってきます、こう言っておられます。したがいまして、おとといも私は対策本部を通じまして知事さんの方にも連絡してございますが、早目にこれらをまとめて持ってきてくれませんかと。
 そういうような状況でございまして、さまざまございますが、先生の御指摘になりましたようなことは十分参考にしながら対処していきたいと思っております。
 それから、診療所のお話がございましたが、これもごもっともな話でございまして、厚生省を初めそれぞれ関係者と御相談しながら対応を急いでおる、また進めておるというところでございます。
 それから、食事のお話でございましたが、これはなかなか、せっかくの先生のお話でございますけれども、食品券ですか、食券ですか、それらをもってやるということはいろいろ問題があるやに感じております。
 けさほども実はここにおいでになる松尾課長さんとも相当議論をいたしたところでございますが、いわゆる災害救助法による食品の供与は、住家の被害等により自宅で炊飯できないという人々を基本にいたしておるというようないきさつもございまして、食品の購入も思うようにならないし、日常のいわば、何と申し上げますか、日常の食事に支障が起こる場合に現物をもって行っておりますよという前提があるものですから、食券をしてこれにかえるということは事実上難しいのではないか、そういうような感じを持っております。
#76
○赤羽委員 最後の点は後日またよろしく御検討をお願いしながら、本日は終わらせていただきます。ありがとうございました。
#77
○日野委員長 次に、小池百合子君。
#78
○小池委員 関連して、幾つかフォローアップの御質問をさせていただきたいと思います。
 震災からおよそ三カ月がたちましたので、まだまだ復旧、復興がおくれているところもございます。これまで幾つか質問させていただいたことにつきまして、その後どうなっているのか、ぜひともこの場において点検させていただきたいと思います。
 まず小里大臣の方に伺いたいのですが、これはもう当初から指摘させていただいていることでございますけれども、非常災害対策本部をまず一月十七日につくられて、そして、これは法的な根拠はありませんけれども、緊急対策本部をつくられている。さらに阪神復興対策本部をつくられ、現地対策本部をつくられ、そしてまた復興臨調というような流れになっておりますが、組織論的に申し上げまして、また事態の状況の推移ということから考えまして、こういった組織は屋上屋と申しましょうか、屋上屋だったらまだ上にあるからいいのですけれども、横にびたっと並んでいるような組織は、これは機能するよりもむしろ時間を食う。それから、担当しておられる方々のさまざまな労力ということを考えますと、今こそ見直しをする時期ではなかろうか。
 特に現地対策本部については、もう既に役割の終了等々もお考えになっているということだと思いますが、まず大臣、この辺のところで、本部の見直しについて伺わせてください。
#79
○小里国務大臣 災害が発生いたしまして日時の経過とともにその事態も変わってまいっておりますことも、先生ただいま御発言の背景に大きく位置しておるわけでございます。政府のこれに対応する組織機関としてのあり方も、さまざまな経過がございました。そしてまた、それらの組織はおのおの適切に、しかも時宜に応じまして役割を分担してまいった、さように思っておるところでございます。
 しかしながら、ただいまお話もございましたように、いよいよ応急復旧施策から今や本格的復興に移行しつつある。若干重なっておる面もございますが、そういうふうに判断をいたします。したがいまして、複雑な一つの組織機関が、一部は重複いたしたり、あるいはまた存在いたしておるわけでございまして、先ほどお話がございましたように、地元の先生方の御理解もいただきながら、現地の非常災害対策本部は、この際、駐在体制から、いわゆる現地に駐在しておった体制から派遣体制に、御理解いただきましてかような措置をとらせていただきました。
 ただいま先生の方から御指摘のように、今ございます緊急対策本部、そしてまた非常災害対策本部、そしてまた復興本部、あるいはこれは諮問機関でございますが復興委員会等々、かような状況でございますが、現地もひとまず、復旧措置もこのような状況になってまいりましたので、この辺でいわゆる緊急対策本部が背負っておりました任務を、決してこれを放置するという意味ではなくて、若干緊急対策本部としての役割も残っておるかと思いますが、それらを最も遅滞なくそして有効に、例えば復興本部に、あるいは非常災害対策本部に併合するというような一つのことなども考慮しながら、総理大臣が本部長でございますが、緊対本部のあり方等も御相談を申し上げなければならない時期が来ておるかな、さように認識をいたしておるところでございます。
 いずれにいたしましても、重要な災害対策のことでございますので、その折には、災害対策特別委員会の各位、そしてまた関係筋の、地元の国会議員の先生方にも御相談を申し上げまして、適切に処理をさせていただきたいと思っております。
#80
○小池委員 私は対策本部はもう要らないからやめてしまえというようなことで言っているのではなくて、機能するものであってほしい。むしろ、今サリン、円高といったところに世間の関心事が、全国的な意味での関心事が移ってしまっているような状態にあって、取り残されているといったような感覚を現地の人々は抱きがちでございます。だからこそ集約して、そして強力に復興に努めていただきたいというのが真意でございますので、よろしくお願いいたします。
 それから、時間がございませんので、幾つか問題点をそのまま挙げさせていただいて、お答えをちょうだいしたいと思います。
 以前、私の方から何度か御質問させていただきました学校の問題でございますけれども、被災した私立学校施設の復旧、これは被害の枚数が六百五十校で、総額六百億円に上るというふうになっております。これまで建物の耐用年数を考慮していただく等々の前進は見られておりますけれども、私学への国庫補助率、先ほど瓦れきのところにも出てきました公立三分の二、私立二分の一、これに対して私立は今回に限り三分の二を図っていきたい意向とは聞いておりますけれども、その後一体どうなったのでありましょうか。
 それから二点目は、造成宅地。これは梅雨入り前でございますので、神戸そして宝塚等には非常に急な傾斜地のところに住宅が建っている、そこにひび割れが起こっている。公の部分については激甚法が道用されるけれども、私の方になりますと自分でやれというような状況にまだまだなっている。これについて、お答えとしては、造成宅地の被害状況については鋭意調査中ということを一カ月半ほど前に伺っているわけですが、その後一体どうなったのでありましょうか。
 この二点について伺わせていただきたいと思います。
#81
○樋口説明員 お答え申し上げます。
 先生御案内のとおり、私学施設の災害復旧につきましては、激甚法に基づきまして、復旧に要する工事費等につきましては国がその二分の一を補助いたしますとともに、残りの経費につきましては日本私学振興財団におきまして長期低利の貸付対象としているところでございます。私学団体からは、この激甚法に基づきます国庫補助率の引き上げについて強い要望があることは事実でございます。
 私どもといたしましても、平成六年度の第二次補正予算の編成過程におきまして、国庫補助率の引き上げにつきまして財政当局と検討を重ねてきたところでございますが。激甚法で規定いたします他施設の補助卒との均衡等の問題がありまして、激甚災害法に基づきます現行の補助卒全体の体系は変更しないこととされたところでございます。
 文部省といたしましても、このため、平成六年度の補正予算におきましては、私学の教育研究活動が一刻も早く再開できますように、災害復旧の国庫補助対象に新たに応急仮設校舎を加えましたほか、教育研究用の物品の復旧事業に対します経常費助成を新たに実施させていただいているところでございます。
 また、私学振興財団の災害復旧融資につきましても、貸付金利をより低利にする等々、貸し付け条件を大幅に改善させていただいておりまして、国庫補助と融資制度をそれぞれ充実することによりまして、これらを有機的に組み合わせまして、私学の災害復旧を円滑かつ迅速に行われるよう最大限配慮しているところでございます。
 平成七年度以降、私学施設の復旧が本格化していくことになるわけでございますが、その予算措置全般の問題については今後の課題になろうかと思うわけでございますが、いずれにいたしましても、私立学校施設の復旧事業が円滑かつ迅速に実施できますように、今後とも、財政当局とも十分御相談をさせていただきながら、引き続き努力をさせていただきたいと思っておる次第でございます。
#82
○竹村説明員 今御質問にございました造成宅地についてお答えをさせていただきたいと思います。
 宅地被害につきましては、兵庫県、神戸市などの公共団体によりまして現在までに約四千カ所余りの被災箇所が確認されておりまして、被害状況としましては、六甲山ろく部の字盤へのクラックですとか、石積み擁壁の破壊というようなものが多い状況でございます。
 被災宅地の復旧についてでございますが、これは個人の資産であるということで、一般的には、今回新たに創設しました災害復興宅地融資制度を含めて、住宅金融公庫の融資制度等の積極的な活用により対処していくべきものであると基本的には考えておるところでございますが、災害関連緊急事業等の採択要件を満たす場合とか、公共施設の復旧事業に関連すると認められる場合などにありましては、被災原因の対策について、公共土木施設災害復旧事業や、地すべり対策の災害関連緊急事業などの、災害関連の公共事業制度の積極的な活用を図ってまいってきたところでございます。
 さらに、今回の阪神・淡路大震災によります造成宅地に関する被害が広範かつ甚大であるということにかんがみまして、既存の制度でございます災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業について特例を設けまして、次期降雨などによりまして被害が拡大し、公共施設などに被害が及ぶおそれのあるというような一定要件を満たす擁壁などにつきまして事業の対象とすることといたして、復旧に資することとしておるところでございます。現在、兵庫県においてその事業実施に向けての作業を鋭意行っておるという状況でございます。
 それから、今御指摘のございましたような来るべき出水期における災害を防止するために、現在、神戸市を初めとする地方公共団体におきまして応急措置に関する対策を講じつつあるということを聞いております。
 いずれにいたしましても、今後とも建設省としても兵庫県等の公共団体と連携をとりつつ、宅地災害の復旧に努めてまいりたい、かように考えております。
#83
○小池委員 ありがとうございました。
 それで、今共通する問題は、公立の学校、私立の学校、それから公共の部分と私有の部分、要は公がまず優先するというのはわかりますけれども、これについては何をもって復興とするのか。それから、公と私の格差ということについて、もう少し全体的に見直してみる必要があるのではないかというふうに考えるのが一つ。
 それから、先ほど赤羽委員の方から指摘いたしましたように、輸入住宅の関税を下げて、ここはどんと輸入してみる。神戸に限ってといいますか、今回の被災地に限っての措置というような大胆な発想といいましょうか、それを実施することが、一つには円高対策にも共通するような問題、それから海外から指摘されるような、市場が閉鎖的であるということとも同じ根っこの問題ではないかというふうに私は思いますので、むしろここは大胆にやることが最大の円高対策にもなるのではないかということをつけ加えさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
#84
○日野委員長 次に、穀田恵二君。
#85
○穀田委員 私は、この前、委員長を団長とする衆議院の派遣に行ってまいりまして、その現状を見るにつけて、確かに復興への足取りの確かさを見ると同時に、引き続き道遠し、現場は、やはり復旧、そして避難所の方々を初めとする対策の強化、それらを求めているということを痛切に感じてまいりました。
 したがいまして、そういうまだ取り残されている深刻な状況を踏まえて、引き続き対策を打ち、引き続き援助が必要だということを感じてきたところです。そういう点での、遣いまだしという点で引き続き援助が必要であるということの基本問題について、まず最初に大臣にお考えだけ簡潔にお願いしたいと思います。
#86
○小里国務大臣 通常の行政であってもと私はまず前置きいたしたいのでございますが、殊にこのような非常災害対策というのは、通常行政とは違って、やはり行政に当たる者は謙虚で、かつまた厳粛でなければならぬと思っております。
 今次の災害におきましても、まさにそのような基本的心得で当たっておるつもりでございまして、私ども地元と一体となって進めてまいりましたが、これをして完全無欠であるなんという気持ちはさらさらございませんでして、大いにひとつ振り返りながら、足らざるところを補いながら、前向きで積極的に対応するべきである、さように思っております。
#87
○穀田委員 やはり、一定の自力復興、自力で立ち上がっていくということには限界がありまして、今の段階でそういう方々は、確かに避難所から出ていったり、自分でうちを建てたりすることも含めて可能かと思います。しかし、残されている方々はそういう意味での次の手だてがなかなか思い浮かばないという意味で、被災者に対して手厚い援助が必要だと私は感じているところです。
 そこで、四月八日付の読売夕刊にこう載っているんですね。「民間施設に間借りしていた避難所の閉鎖で、別の避難所への移転を強いられる被災者が出始めている。」ということで、避難所を転々としなければならない実態が生じている現実が記されています。そこで、「仮設住宅がもっと身近にたくさんあればこんなことにはならないのに――。仮設住宅の建設が、地域的なバランスを無視して、数合わせで進められていることに原因がある」と現地の声を報じています。私は、その中身はいろいろあると思うんですけれども、確かにまだ四万数千人、合わせて五万数千人の方々がおられるという現実にしっかり目を向けるならば、これについて言えば、引き続きこれ以上放置することは人道上ゆゆしき問題で、一刻も猶予できない、こういう立場で対処する必要があると思っています。
 そこで、神戸市の「避難されている市民の方に関する調査」というものを見てみますと、やはり避難所におられる方々は六十歳以上が四四・八%あるんですね。そして、西宮も非常に多いわけです。そこでも六十歳以上が五〇%近くとなっています。したがいまして、残されている方々、高齢者が多いということが一つの特徴です。
 それと、仮設住宅の必要性ということで意見を問うてみますと、この資料によりますと、「「公営住宅」「公団・公社」を希望するものは仮設の必要性が高い。」さらに、被災前の住宅の関係で見ますと「「持ち家」「社宅」層では必要性が低く、逆に「公営住宅」「民間の借家」層は仮設の必要性が高い。」そして、「被災前の住宅の形態と仮設の必要性をみると、「二戸建て」層では必要性が低く、逆に「文化住宅」層では仮設の必要性が高い。」こういう三つの分析をしています。つまり、こう言ってはなんですけれども、やはり資産のない、力のない人々の要望卒が高いということが明らかだと思うんです。
 そしてさらに、今後困ると思うことについて聞いてみると、やはり住宅が三九・二%ということであって、さらに高齢者で見るならば、六十歳代、七十歳代で見ますと、住宅と健康が六割以上、六割五分を占めるというふうになってきています。ですから、どうしてもこれは急ぐ必要があるんですね。
 しかも、やはり四万五千人、五万人という方々をどうしたら入れることができるかということでやりますと、この間議論になっていますように、一番のネックになっているのは土地問題と言われています。ですから、この間私は民間の用地の借り上げも提起しましたけれども、現状はどうなっているか。箇所数、戸数、借りるときの条件別に報告を求めたいと思います。
#88
○松尾説明員 全体の土地の中で、民有地は約一割というふうに記憶しております。戸数等につきましては、ちょっと今資料を見てみますので、後でわかり次第御報告申し上げます。
#89
○穀田委員 私の調査では、神戸でいえば民間の借り上げ地はたった七カ所なんです。平米数で二十一万一千四百平米、二千九百八十二戸、無償賃貸のみで、これは間違いございませんね。どうも神戸では、民間の借地について言うならば、一千平米以上ということと、二年間無償貸与の条件で進めている模様なんですね。こうなりますと、建設戸数が大幅にふえないわけですよ。
 しかも、この進まない理由はと聞きますと、これ以上の借り上げ、つまり今言った条件以外の借り上げはやらぬ、それは国が制度をつくっていないからだと神戸は答弁しているんですが、そういう実態を含めてつかんでおりますか。
#90
○松尾説明員 仮設住宅全体で把握しておりまして、戸数三万九千二百四十二戸のうち、民有地を借り上げておりますのが四千百九十三戸、つまり一〇・七%が民有地を借り上げているところでございます。
#91
○穀田委員 じゃ、わからぬわけですな。それは調べてください。つまり、四千百九十三戸ということですから、私が言ったように、神戸で今七カ所で二千九百八十二戸というのは大体間違いないと見ていいですね。
 ですから大臣、これは大事でして、民間の借り上げは神戸市でいえばたった七カ所なんですよ、それで二千九百八十二戸なんですよ。これが大規模にやったというふうなことじゃないということがおわかりでしょう。
 私は二月二十五日の予算委員会で大臣に、民間からの借り上げ費用は国が持つ、大丈夫か、出しますがと質問しました。そのときに大臣は、「その方向です。」と答えておられます。行政の末端では、今お話ししたように、実際には国の制度がないからというような話になって、二年以上というのと無償というのと千平米以上とこうなっているんですね。しかも、現実の借り上げでいいますと、六千六百平米が一番下なんですよ。あとはそれ以上、五万五千とか三万とかなっていまして、これでは、今言っている身近に建てるという問題について、単に私有地という一般論じゃなくて、民有地で建てるという問題にしても至急手を打つ必要があるんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#92
○小里国務大臣 経過的に見て、今日の段階で先生がおっしゃるのは私も理解できるのです。ところが、御承知のとおり三万戸プラス一万戸、四万戸、そしてこれを直ちに計画を立てる、そしてまた発注しなければならぬ。発注する段階におきまして、かなり前にさかのぼるわけでございますが、土地を選択しなければならなかった。そういう一つのいきさつがあるわけでございまして、その時点におきまして四万戸の土地を探した、その結果が今先生から御指摘いただいておるような公有地あるいは民有地との比較になっておるかと思うのでございます。
 その背景に、お話がございましたように、罹災者そのものはできるだけ自分たちが住んでいた町の集落、近隣でなければいけませんよという具体的な事情が近々出てきておる、そういう状況でございまして、では罹災者が希望せられる従来住んでおいでになった近隣地域に、今にしてと申し上げましょうか、かなり前から御指摘はされておった問題でございますけれども、なかなか、置きかえることは行政事務の大混乱をするということも考えられますし、非常に苦労する話だな、そういうことを私は実は今感じながらお聞かせいただいたところでございます。
 なおまた、先生御承知のとおり、もう既に四万戸に近い用地というのは確保されておる実情もあるわけでございまして、御理解いただきたいと思います。
#93
○穀田委員 私は先ほどのお話で、大臣からもございましたように、神戸市でいいますと、やはり足りないということを言っておられることだけは確かなんですね。それが一万二千戸なのか、一万戸なのかという問題はあろうと思うのです。しかも、それを早くやってくれということを大臣もおっしゃっていた、私もそのとおりだと思うんですよ。今急いであとの残りについて必要戸数をはっきりさせるということでいえば、どこで建てられるかということが必要なんですね。しかも要望は、先ほどお話ししたように、資料によれば引き続きお年寄りも多いという事態になっている。そうしますと、その方々は一層離れにくいということで希望を持っておられるということが前提になっている。
 そうしますと、一層身近なところへ建てようと思いますと、五百平米ぐらいのところも含めて探さないとだめだ。つまり、千平米以上、二年間無償なんという話をしておったんじゃ間に合わない。だから一層、今の時点で発注する上でも急いでそれをやるべきじゃないか。そのことについて督励をし、もともと国が金を出すということについてはもう一度はっきりしていただいて、急いでやる必要があるんじゃないかと私は提起しているのです。
#94
○小里国務大臣 先生がおっしゃるように、お年寄り、それから身障者等々、できるだけ今まで住んでいた町に近いところという要望も加味しながら、御承知のとおり二階建ての仮設住宅という特例も厚生省と協議をいたしましてつくった、そういういきさつもございます。近々またこういう特殊な高齢者用の建物もでき上がってくる、かように思っておるところでございますが、必ずしも算術計算でいきまして先生がおっしゃるように十分にこれが対応できるとは思っておりませんけれども、いろいろないきさつがあったものですから、とりあえず地元の市、特に市ですね、県などの意向も尊重しながら、そしてその事業主に県がなっていただき、市はそれを補完するという立場でやってきたいきさつもあるわけでございます。
#95
○穀田委員 いきさつと違って、今からの話を私はしているのですね。それはわかっているのですよ。ただ、大事なことは今の残っている人たちの現実、今後建てていかなければならない現実。それに間に合わそうと思いますと、もともとの基軸であった民間地の借り上げについては国が出しますということをはっきりしてほしいということと、なおかつ、今まだ必要な手だてとして、五百平米、一千平米というところでいっても可能性ありますよと。
 しかも、私調べてみますと、都市住宅学会というところがあるのですが、その阪神大震災住宅復興研究会研究部会の「住宅復興への提言」という文書を見ますと、やはりこの方々も、仮設の住宅は民間用地に拡大をして、五百平米以上、場合によっては三百平米以上の遊休地を対象とすれば極めて可能だということで、フィールドワークしながらやって出しているのですね。ですから、そういう現実をよく見ていただいて、督促してほしいわけですよ。これは、実際は六千六百平米が最小なんですよ。現実はもっとやれるという話を民間の学会の方々が言っているわけですから、そういう現実との照らし合わせで、可能性が一番高いということを私提起しているのですよ。
 しかも、今大臣からお話ありましたように、二階建てという問題が出ました。ついでに言っておきますと、そのことでも、建設用地の敷地が小さい場合にはやはり二階建ての住宅を建設する必要があるということも言っていますし、期限つきの家賃補助制度も導入すべきだということも言っています。これは西宮市議会、芦屋市議会からの要望でもはっきりしているので、私は、そういう点についてもう一つ可能性を見出して、原則をもう一度はっきりさせて可能性を見出してやっていくということで努力していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
#96
○小里国務大臣 今先生が提案しておられるような要望にこたえるためにも、現実的に申し上げますと、私は、四万プラスかさ上げというのが出てきたときに、できるだけその希望を参考にしながらやらなければいかぬな、こう思っています。
 それから、そういう気持ちで先ほども申し上げましたように神戸の市長さんには督促いたしておるのです、実態調査をしてみなさいと。そして、本当に四万にプラスどれくらいのかさ上げが必要なのか、まずその実態調査をしてくださいと。それから知事には、神戸市を含めた全県下におけるかさ上げというのはどうなるのか、早くひとつ示してください、さように申し上げておるわけです。
#97
○穀田委員 つまり、もう一度確認しますけれども、国が民間地の借り上げについては金を出すということは確かですよね。――はい。
 もう時間がありませんので、あと二つだけ質問したいと思うのです。
 一つは、この前二月七日に私言ったのですが、今後梅雨の時期を迎えようとしています。したがいまして、附帯設備の充実の問題は極めて大事だ。洗濯機や冷暖房設備など、ひさしの問題も含めて、充実すべきだと私言いました。厚生省は二月七日の答弁で、雲仙や奥尻と同じような設備を整えるよう現地と調整をしていくと述べたが、進行はどうなっているかということが一つです。
 二つ目に、中小業者に対する援助の問題で、一つだけこれはちょっとお聞かせいただきたい。
 中小企業信用保険公庫発の文書で、災害関係特例措置の付保要件に関連して出ている文書があるのですが、そこには、その条件として、「激甚災害を受けた者であるもの」「間接被害のみを受けた者はこの要件を満たさない。」と書かれているのですね。ところが、その後の文章で「なお、被災地に事業所を有する中小企業者であって、その事業所は直接被災していないが、例えば、自己の商品の保管委託中の倉庫が被災したためその商品が被害を受けた場合には、この要件を満たすこととなる。」と書いてあるわけです。そうすると、これは被害の考え方が建物だけに限定していないことだと思うのです。
 私は、そういう特例措置を受ける場合の要件として、まずその場合、罹災証明を出す必要があるというふうに書かれているものについて、そうあってはならないと思うのですね。確かに被災者であるということだけでいいと私は思うのです。そういう改善をひとつしていただきたい。
 それからもう一つは、そういう件に関連をして、罹災証明の関係でこんなふうになっているのです。例えば、ここに「り災証明書」があるのですが、実は「持ち家 借家 住宅 非住宅」とありまして、例えば、建物は破壊されていないけれども中にあった精密機械が破壊されたという場合も、業者の方ですから当然ありますわね。そういった場合について、建物だけ、住家だけを基準とするのじゃなくて、中の物が壊れた場合でも、罹災証明が必要だという場合にはそれについても出す必要があるのじゃないかということだけ最後にお聞きして、質問とします。
#98
○松尾説明員 私から、仮設住宅の附帯設備について答弁させていただきます。
 仮設住宅の設備としましては、御存じのとおり、トイレ、バス、キッチンをこの前つけました。それ以外にも、手すりや湯沸かし器等を全戸につけましたし、障害者用のスロープも今整備しております。
 耐久消費財の中では、冷房機器の設置について県から要望を承っております、寝たきりのお年寄りや重度の障害者等の世帯については冷房機をつけるべきではないかと。私どもの方からその対象者の実態把握等を今県に調査させておりまして、その調査が出てまいりました段階で我々としても検討し、努力してまいりたいと思っております。
#99
○玉木説明員 信用保険公庫を利用する場合の被害証明でございますけれども、まず、地域指定がなされておりますので、大阪府及び兵庫県に事業所を有する中小企業者ということであれば、基本的には被害証明なしでも受けることが可能でございます。
 それから、先ほどの罹災証明でございますが、罹災証明は住家の方に、確かに御指摘のとおりでございますが、私ども政府系の貸し付け等を行う場合、保証協会の方の保証の場合も被害証明と言っておりまして、若干紛らわしい点がございますのでまた今後PRをいたしますが、被害証明につきましては、工場その他機械設備等が被災したということを、市町村長及び神戸市であれば税関でございますが、被害証明を実施することが可能になっております。用紙も市町村等の窓口に用意をしてございます。
 今後とも私ども弾力的にやっていきますけれども、現在におきましても、被害証明自身を事後的に提出をしていただいて、まずその資金等をお使いいただくというようなことも実際には運用で行っておりまして、最大限配慮をしているところでございます。
#100
○穀田委員 今言いました点は、被災者の立場に立って、いろいろなことで救うということを前提にしてやっていただきたいということですので、ぜひよろしくお願いして、終わります。
#101
○日野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト