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1995/02/01 第132回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第132回国会 建設委員会 第1号
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1995/02/01 第132回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第132回国会 建設委員会 第1号

#1
第132回国会 建設委員会 第1号
本国会召集日(平成七年一月二十日)(金曜日)
(午前零時現在)における本委員は、次のとおり
である。
  委員長 鳥居 一雄君
   理事 木村 義雄君 理事 中谷  元君
   理事 野田  実君 理事 藤井 孝男君
   理事 遠藤 和良君 理事 白沢 三郎君
   理事 渡辺浩一郎君 理事 松本  龍君
      安倍 晋三君    古賀  誠君
      佐田玄一郎君    佐藤 剛男君
      斎藤 文昭君    塩谷  立君
      根本  匠君    山本 有二君
      安倍 基雄君    大口 善徳君
      太田 昭宏君    北村 直人君
      杉山 憲夫君    山本 幸三君
      山本 孝史君    佐藤 泰介君
      沢藤礼次郎君    堀込 征雄君
      吉岡 賢治君    玄葉光一郎君
      中島 武敏君
    ―――――――――――――
一月二十日
 鳥居一雄君委員長辞任につき、その補欠として
 遠藤和良君が議院において、委員長に選任され
 た。
―――――――――――――――――――――
平成七年二月一日(水曜日)
    午後零時十一分開議
出席委員
  委員長 遠藤 和良君
   理事 木村 義雄君 理事 野田  実君
   理事 藤井 孝男君 理事 太田 昭宏君
   理事 北村 直人君 理事 白沢 三郎君
   理事 渡辺浩一郎君 理事 松本  龍君
   理事 玄葉光一郎君
      安倍 晋三君    遠藤 利明君
      古賀  誠君    佐田玄一郎君
      斎藤 文昭君    塩谷  立君
     田野瀬良太郎君    根本  匠君
      山本 有二君    長内 順一君
      杉山 憲夫君    高市 早苗君
      富田 茂之君    広野ただし君
      山本 幸三君    沢藤礼次郎君
      堀込 征雄君    吉岡 賢治君
      中島 武敏君    大矢 卓史君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 野坂 浩賢君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 小澤  潔君
 出席政府委員
        国土庁長官官房
        長       三井 康壽君
        国土庁長官官房
        水資源部長   山田 俊郎君
        国土庁計画・調
        整局長     糠谷 真平君
        国土庁土地局長 山田 榮司君
        国土庁大都市圏
        整備局長    荒田  建君
        国土庁地方振興
        局長      松本 英昭君
        建設政務次官  簗瀬  進君
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設大臣官房総
        務審議官    原  隆之君
        建設省建設経済
        局長      小野 邦久君
        建設省都市局長 近藤 茂夫君
        建設省河川局長 豊田 高司君
        建設省道路局長 藤川 寛之君
        建設省住宅局長 梅野捷一郎君
 委員外の出席者
        建設委員会調査
        室長      杉本 康人君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月二十六日
 辞任         補欠選任
  佐藤 剛男君    田野瀬良太郎君
  中谷  元君     遠藤 利明君
  安倍 基雄君     高市 早苗君
  鳥居 一雄君     長内 順一君
  山本 孝史君     広野ただし君
同日
 辞任
  佐藤 泰介君
同日
            補欠選任
             大矢 卓史君
二月一日
 辞任         補欠選任
  大口 善徳君     富田 茂之君
同日
 辞任         補欠選任
  富田 茂之君     大口 善徳君
同日
 玄葉光一郎君が理事に当選した。
同日
 理事遠藤和良君一月二十日委員長就任につき、
 その補欠として北村直人君が理事に当選した。
同日
 理事白沢三郎君同日理事辞任につき、その補欠
 として太田昭宏君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 国政調査承認要求に関する件
 建設行政の基本施策に関する件
 国土行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○遠藤委員長 これより会議を開きます。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 このたび建設委員長に就任いたしました遠藤和良でございます。まことに光栄に存じます。
 御承知のとおり、本委員会の使命は、住宅・社会資本の整備など、二十一世紀に向けた国土づくりにあります。活力ある経済社会と真に豊かな国民生活の実現が重要な課題となっている今日、本委員会に寄せる国民の期待は、一層高まっております。
 また、このたびの兵庫県南部地震につきましては、私も被災地に二度にわたり参りましたが、まことに言語を絶する惨状でございます。多大な被害に対する救済並びに今後の復興につきましても、全力で取り組む所存であります。
 このような時期に本委員会の委員長に就任し、その責務の重大さを痛感している次第であります。
 つきましては、委員各位の格別の御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいる所存でございます。
 何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
     ――――◇―――――
#3
○遠藤委員長 次に、去る一月二十日の議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更等に伴う理事の辞任並びに選任及び補欠選任を行います。
 まず、理事の辞任についてお諮りいたします。
 理事白沢三郎君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○遠藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事の選任及び補欠選任についてお諮りいたします。
 議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更並びにただいまの理事辞任及び私の委員長就任に伴い、現在理事が三名欠員になっております。その選任及び補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○遠藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に
      太田 昭宏君    北村 直人君
   及び 玄葉光一郎君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#6
○遠藤委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 建設行政の基本施策に関する事項
 都市計画に関する事項
 河川に関する事項
 道路に関する事項
 住宅に関する事項
 建築に関する事項
 国土行政の基本施策に関する事項以上の各事項について、本会期中国政に関する調査を進めたいと存じます。
 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○遠藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
#8
○遠藤委員長 兵庫県南部地震により亡くなられました多数の方々に哀悼の意を表し、心より御冥福を祈り、黙祷をささげたいと存じます。
 全員御起立をお願いいたします。――黙祷。
    〔総員起立、黙祷〕
#9
○遠藤委員長 黙祷を終わります。御着席を願います。
     ――――◇―――――
#10
○遠藤委員長 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 まず、建設行政の基本施策及び国土行政の基本施策について、建設大臣及び国土庁長官から、それぞれ所信を聴取いたします。建設大臣野坂浩賢君。
#11
○野坂国務大臣 建設大臣の野坂浩賢でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べるに当たり、まず、関西地方を襲った兵庫県南部地震により亡くなられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、負傷された方々や今なお避難生活を余儀なくされておられる方々に、心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 昨年末、三陸はるか沖地震の発生により東北地方を中心に大きな被害が生じ、地震の恐ろしさを改めて痛感したところでありますが、時を置かず、先月十七日に兵庫県南部地震が発生いたしました。この地震により、極めて多くのとうとい人命と莫大な財産が失われましたことは、まことに憂慮の念にたえないところでございます。私も、地震発生の当日及び翌日と先月二十八、二十九の両日、二回にわたり現地入りをし、その被害の甚大さを目の当たりにいたしまして、被災地の一刻も早い復旧と本格的な復興に全力を傾けるとの決意を強くいたしました。
 今、遠藤委員長も強い決意表明を行われましたが、同じように努力をしてまいりたいと考えております。
 建設省といたしましては、この未曾有の大災害に対し、他の地方建設局から近畿地方建設局への応援体制の整備、地元地方公共団体への職員の派遣を初め、関係公団、関係業界に支援要請を行うなど、全省、総力を挙げて取り組んでいるところでございます。既に、緊急輸送道路の確保、公共住宅の空き家の活用による一時避難住宅の確保と仮設住宅の建設の支援、建築物の応急危険度判定の実施の支援、地すべり等の第二次災害対策を初めとするさまざまな措置を講じてまいったところでございます。
 今後とも、依然として余震の続く被災地において不安な避難生活を強いられておられます方々の窮状を一刻も早く打開し、一日も早い生活の安定を確保するため、引き続き住宅の確保に努めるとともに、道路、下水道、河川等の公共施設の復旧に、当面、全力を挙げて取り組んでまいります。また、今回の地震により、道路橋や建築物等に大きな被害が生じましたことを重く受けとめ、地震工学等の専門家の英知を集め、原因を徹底的に究明し、必要な措置を講ずる所存でございます。
 今回の都市直下型地震は、近代的大都市に想像を絶する被害を与え、我が国経済社会にも深刻な影響をもたらしました。今後の復興に当たっては、単なる復旧にとどまることなく、百年の大計に基づき、被災都市の再建に向けて、災害に強い町づくりに取り組まなければならぬと考えております。私といたしましては、このような取り組みを全面的に支援してまいる決意であります。さらに、今回の兵庫県南部地震を貴重な教訓とし、被災都市だけでなく、全国の都市においても、各種防災対策を講じることにより、安全で安心できる町づくりを強力に進めてまいる所存でございます。
 改めて申し上げるまでもなく、国民の生命財産を守るための国土保全対策や災害に強い地域づくりは、建設行政の基本であります。この基本をしっかりと押さえながら、二十一世紀を見据え、国民が安心して暮らすことができる安全な国づくり、ダイナミックな経済社会活動を支える地域の骨格づくり、活力と潤いに満ちた社会生活を支える町づくり、豊かな家庭生活を支える住まいづくりに全力を挙げて取り組むことが、本格的な高齢社会の到来を目前に控えた、いや、今、足下に来ている現下の内政上の最重要課題であります。
 私は、建設省に課せられたこうした課題にこたえるべき重大な責務を真摯に受けとめ、二十一世紀の世代に引き継いでいくべき社会共通の財産としての住宅・社会資本の整備に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
 社会経済情勢の変化に対応して、簡素にして効率的な行政の実現を図る上で、行政改革の進展は、極めて重要な課題であります。規制緩和、地方分権、特殊法人の改革等については、政府全体で検討が進められており、建設省としても、今、何が国民のために求められているのかといった観点から、実態も勘案しつつ、積極的に取り組んでまいります。
 現在、我が国経済は、企業設備等の調整が続いているものの、緩やかながら回復基調をたどっております。その中にあって、公共投資や住宅投資の果たす役割には極めて大きなものがあります。
 平成七年度建設省関係予算案については、質の高い住宅・社会資本整備を積極的に推進するとともに、景気の着実な回復に資するため、公共投資重点化枠、財政投融資資金の積極的活用などにより、新たな公共投資基本計画を踏まえ、必要な規模を確保いたしました。今後とも、所管行政の着実な実施に全力を尽くしてまいります。
 以下、当面の諸施策について申し述べます。
 第一に、国民生活の基礎となる住宅宅地対策の積極的展開であります。
 大都市地域の中堅勤労者の職住近接を実現し、都市の防災性の向上を図るための都心居住の推進、高齢者居住にも配慮した安全性の高い良質な住宅供給の促進、地方定住の推進等を主な政策の柱として、公営・公団住宅、特定優良賃貸住宅等の公的な住宅供給や、公庫融資、住宅土地税制の充実等を推進してまいります。あわせて、良質な宅地の計画的な供給にも努めてまいります。
 第二に、安全、快適で質の高い都市空間づくりの推進であります。
 街路、公園、下水道などの都市基盤の整備や計画的な市街地の整備に努めるとともに、公的空間の緑の量を三倍にすること等を目標に、都市の緑化のための施策を総合的に展開してまいります。また、地域が主体となった個性豊かな町づくりの推進、高齢者等に配慮した都市空間の創造等に取り組んでまいります。さらに、都市環境の形成に寄与する官庁施設を計画的に整備してまいります。
 第三に、地域の主体性、自主性を尊重した地域の活性化の強力な推進であります。
 我が国の発展の基礎となる全国的な交流ネットワークの形成を促進するとともに、農業農山村地域の活性化については、ウルグアイ・ラウンドの農業合意関連対策大綱に基づき、交流活動拠点の整備、アクセス条件の改善、生活環境基盤の整備等を総合的に推進してまいります。
 第四に、安全で豊かな社会を支える国土の保全であります。
 第八次治水事業五カ年計画等に基づき、治水施設等の計画的な整備を図るとともに、床上浸水対策、災害弱者対策、地下河川の整備等を推進し、安全で快適な生活環境の実現に努めてまいります。昨年、全国的規模で発生した渇水は、一部の地域では依然として継続しております。今後とも、節水型社会システムの構築を図るとともに、水資源開発を一層進めていくなど、総合的な渇水対策を推進してまいります。
 第五に、あらゆる国民生活や社会経済活動を支える道路整備の推進であります。
 第十一次道路整備五カ年計画に基づき、高規格幹線道路網や昨年十二月に路線指定された地域高規格道路を初めとする道路ネットワークの整備を推進するとともに、高齢化に対応した幅の広い歩道の整備や、電線共同溝の整備、次世代道路交通システムの構築など、高度情報化に対応した道路の整備を推進してまいります。
 第六に、公共工事の入札・契約制度の改革と建設産業、不動産業の振興等であります。
 一般競争入札の本格的採用を初めとする公共工事の入札・契約制度の抜本的改革を引き続き着実かつ積極的に進め、その定着を図るとともに、昨年十二月に策定された公共工事の建設費の縮減に関する行動計画に基づき、資材費の低減、生産性の向上や技術開発などによる建設費の縮減に積極的に取り組んでまいります。さらに、新しい建設産業政策の方向を明らかにした建設産業政策大綱を策定し、建設産業をめぐる新たな競争的環境に対応した施策の展開に取り組んでまいります。
 不動産業については、引き続き、宅地建物取引業者の資質の向上と業務の適正化等に努めるとともに、公正で安全な不動産流通市場の整備を推進してまいります。
 以上述べました施策の推進に当たっては、所管の行政の簡素化、効率化を図るとともに、綱紀の保持に十分配慮し、国民の期待と信頼にこたえなければならないと考えております。
 終わりに、兵庫県南部地震の被災地の復旧と復興に総力を傾けるとともに、今回の地震がもたらした甚大な被害と犠牲を貴重な教訓とし、災害に強い国づくり、地域づくりに全力で取り組んでいくという決意を重ねて申し上げまして、私の所信といたします。
 委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻、御協力を心からお願いを申し上げる次第でございます。(拍手)
#12
○遠藤委員長 国務大臣小澤潔君。
#13
○小澤国務大臣 国務大臣小澤潔であります。よろしくお願いをいたします。
 所信を申し上げたいと思います。
 第百三十二回国会に当たり、まず、去る一月十七日に関西地方を襲った兵庫県南部地震により亡くなられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表するとともに、また、負傷された方々や避難生活を続けておられる方々に対し、心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 国土庁といたしましては、非常災害対策本部を設置するとともに、直ちに政府調査団を派遣し、被害状況の早期把握に努めたところであります。私は、実際に被災地を訪れ、自宅を失い避難生活を送られている方々や、停電や断水が続く中、相次ぐ余震により不安な日々を送られている方々の窮状を目の当たりにし、余りの事態の深刻さにまことに胸が痛む思いでありました。
 政府といたしましては、このような極めて甚大な被害の窮状にかんがみ、総理大臣を本部長とし全閣僚から成る兵庫県南部地震緊急対策本部を設置するとともに、小里大臣を兵庫県南部地震対策担当大臣に任命し、現地に久野国土政務次官を本部長とする現地対策本部を設置するなど、全力を挙げてその対策に取り組んでいるところであります。現在、各省庁等の御協力をいただき、政府一丸となって、被災当初の人命救助、消火活動に始まり、飲料水、食料、生活必需品の確保、ガス、水道などの各種ライフライン、交通施設の早期復旧、仮設住宅の建設など当面の住宅の確保、復興に向けての公費負担による瓦れきの除去、医療の確保、中小企業の経済活動への支援などの応急対策に万全を尽くしているところであります。私も、兵庫県南部地震緊急対策本部の一員として、小里大臣にでき得る限りの協力をしてまいりたいと考えております。
 さて、我が国経済は、九一年以降の長期的な景気後退を脱し、緩やかながら回復基調をたどっているものの、依然としてバブル経済の崩壊や円高の進行によって生じた雇用不安、国際競争力の低下、産業の空洞化への懸念など、さまざまな困難を克服すべく懸命な努力が続けられています。このような中にあって、国民は、住宅・社会資本整備の立ちおくれなどから、経済力に見合った豊かさの実感を持てない状況にあり、国民一人一人がゆとりと豊かさを実感し、安心して過ごせる経済社会を構築することが強く求められるに至っています。
 このような諸情勢を踏まえ、国土行政の当面する課題につきまして、次のとおり施策を進めてまいります。
 第一は、国土の均衡ある発展を目指した施策の展開であります。
 本格的な人口減少、高齢化時代の到来、世界各国間の相互依存性の増大、地球環境問題の広まりなど、我が国国土をめぐる諸情勢が大きく変化しております。また、国土構造上の大きな課題であった東京圏への集中状況は、人口の社会移動等の面でようやく新たな局面に入りつつある一方、地方の活性化や東京の過密問題などいまだ解決すべき課題も多く残されています。これらの時代の変革に対応するため、国土審議会における調査審議を踏まえ、これまでの単なる継続ではない新しい理念に基づき、おおむね平成二十二年、すなわち西暦二〇一〇年を目標年次とする全国総合開発計画を平成八年度中を目途といたしまして策定することとしております。新しい全総計画においては、災害に強く安全で質の高い国土の形成を基本として、二十一世紀にふさわしい国土づくりの指針を示したいと考えております。
 大都市圏については、新たな時代に対応しつつ、その秩序ある発展のため、新たな首都圏基本計画の策定に取り組むとともに、近畿圏及び中部圏については、次期基本整備計画等の策定を視野に入れながら、両圏域の将来のあり方についての検討作業に取り組んでまいります。その際には、今般の兵庫県南部地震を踏まえ、災害に強い大都市づくりに留意する必要があります。また、都心地域の定住人口の減少によるコミュニティーの崩壊などの問題に対処するため、都心居住を推進するための総合的な対策を講ずるとともに、業務核都市や関西文化学術研究都市、大阪湾臨海地域等の整備を引き続き進めてまいります。さらに、首都機能の移転の一層の具体化に向けて調査検討を行うとともに、国の行政機関等の移転の円滑な推進に努めてまいります。
 地方圏につきましては、中小都市や農山漁村での人口の減少、高齢化が顕著となっており、産業の空洞化が地域経済に及ぼす影響も懸念されます。このため、活力に満ちた地域社会の形成を目指して、ウルグアイ・ラウンド農業合意に伴う影響等にも十分配意しつつ、総合的な地域活性化施策を推進していくことが必要であります。
 過疎地域、豪雪地帯、離島などについては、生活環境や産業基盤の整備など各般の振興施策を積極的に実施するとともに、現行振興法が本年度末で期限を迎える半島、山村については、施策の充実を図り、引き続き両地域の振興を図ってまいりたいと考えております。さらに、地方拠点都市地域の整備、地域の特性を生かした多様なリゾートの整備、地方からの情報発信等による大都市住民の地方回帰の一層の促進などに努めてまいります。
 第二は、総合的な土地対策の推進であります。
 最近の地価動向については、大都市圏における地価は、住宅地は横ばいまたは下落、商業地は下落を示すとともに、地方圏においては総じて横ばいまたは下落となっておりますが、土地の利用価値に相応した地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保を目指して、引き続き総合土地政策推進要綱に従い、構造的かつ総合的な土地対策を着実に進めてまいります。特に、所有から利用へという観点から、土地の有効利用対策を積極的に推進するとともに、地籍調査など土地情報の整備充実を図ってまいります。
 第三は、総合的な水資源対策の推進であります。
 昨年夏には、全国的に深刻な渇水が発生し、一部地域においては、なお渇水が続いています。このため、当面の対策に万全を期しつつ、これを教訓として、水資源開発を着実に進めるとともに、雑用水の利用促進を初めとする水利用の合理化を進めるなどの総合的な対策を講じ、渇水に強い社会の実現を図ってまいります。
 第四は、災害に強い安心して暮らせる国土づくりであります。
 災害から国土を保全し、国民の生命、身体及び財産を守ることは、国政の基本であります。特に、冒頭にも申し上げましたとおり、今回の兵庫県南部地震を初め三陸はるか沖地震など、昨年来各地で災害が頻発しており、この責務の重大さを改めて痛感したところであります。国土庁といたしましては、今後とも、国の災害対策のかなめとして、各般にわたる対策を総合的かつ計画的に実施し、災害に強い国土づくりに努めてまいります。また、長期化する雲仙岳噴火災害、北海道南西沖地震災害について、引き続き被災者の生活の再建と地域の再建復興を進めてまいります。
 以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、委員長を初め委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げます。(拍手)
#14
○遠藤委員長 次に、平成七年度建設省関係予算及び平成七年度国土庁関係予算について、それぞれの概要説明を聴取いたします。簗瀬建設政務次官。
#15
○簗瀬政府委員 建設政務次官の簗瀬進でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 建設省関係の平成七年度予算について、その概要を御説明いたします。
 建設省関係の一般会計予算は、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせ、歳出六兆四千二百六十二億五千万円余を予定いたしております。
 うち、一般公共事業費は、六兆二千八百二十一億八千七百万円であり、その内訳は、道路整備二兆五千八百六十五億四千七百万円、治山治水一兆二千七百三億二千五百万円、公園千五百六十六億三千四百万円、下水道一兆千百八億四千九百万円、住宅対策一兆千六十五億千五百万円、市街地整備五百十三億千七百万円となっております。
 次に、特別会計予算について御説明いたします。
 まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも五兆千八百四十七億三千六百万円余を予定いたしておりますが、歳入については、前年度に引き続き揮発油税収入の一部直接組み入れを行うことといたしております。
 また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆六千六百四億二千百万円余を、都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも二千四百五十一億千九百万円余をそれぞれ予定いたしております。
 次に、特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分は、歳出四百五十四億九千八百万円余を予定いたしております。
 なお、建設省関係のNTT株式売り払い収入の活用による収益回収型の無利子貸付金は、歳出九百四十九億七千四百万円を予定いたしております。
 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅・宅地対策及び市街地整備、都市対策、治山治水、道路整備等、国土の均衡ある発展と国民生活の質の充実のため不可欠な諸施策を的確に推進してまいる所存であります。
 特に、平成七年度におきましては、
 一、高規格幹線道路網の整備等による全国的な交流ネットワークの形成の推進
 二、ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策大綱に基づく農業農村地域の整備を含む活力ある地域づくりの推進
 三、都心居住の促進のための住宅市街地整備や地方定住促進のための住宅・宅地供給等住宅・宅地対策の拡充
 四、緑サンサン・グリーンプランによる緑と水辺づくりや高齢者、障害者にやさしい住宅供給、町づくり専決適な生活環境整備の推進
 五、情報ハイウェーの整備等情報基盤整備の推進に重点を置いて総合的な施策の推進を図ることといたしております。
 なお、事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付しております平成七年度建設省関係予算概要説明によりまして、御承知を願いたいと存じます。
 以上、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)
#16
○遠藤委員長 三井国土庁長官官房長。
#17
○三井(康壽)政府委員 国土庁の官房長でございます。
 平成七年度の国土庁予算の大綱について、御説明申し上げます。
 本来でございますれば、久野政務次官が御説明申し上げるところでございますけれども、今回の兵庫県南部地震の非常災害対策本部の現地対策本部長としまして、日夜現地におきまして災害対策に取り組んでいるところでございますので、お許しをいただきまして、私から御説明をさせていただきます。
 総理府所管のうち、国土庁の平成七年度予算について、その概要を御説明いたします。
 国土庁の一般会計歳出予算は、三千四百五十九億六千五百万円余を予定いたしております。
 また、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出一千七百万円を予定いたしております。
 その主要な内容は、
 第一に、新しい全国総合開発計画に向けた施策の展開等の国土計画の推進
 第二に、利用価値に相応した適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保等の総合的土地対策の推進
 第三に、水資源の開発及び有効利用の促進等の総合的な水資源対策の推進
 第四に、大都市圏整備計画の策定、首都機能の移転に関する検討、都心居住の推進、各種主要プロジェクトの実施等大都市圏整備の推進
 第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進
 第六に、地震、津波、噴火、洪水等の災害から国民の生命及び財産を守るための総合的な災害対策の推進
 第七に、人口及び産業の地方への分散と地域の開発発展を図るための地域振興整備公団の事業の推進であります。
 国土庁予算の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります平成七年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じます。
 以上、よろしくお願いいたします。(拍手)
#18
○遠藤委員長 以上で両大臣の所信表明並びに関係予算の概要説明は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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