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1995/02/17 第132回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第132回国会 外務委員会 第4号
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1995/02/17 第132回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第132回国会 外務委員会 第4号

#1
第132回国会 外務委員会 第4号
平成七年二月十七日(金曜日)
    午前九時三十分開議
出席委員
  委員長 三原 朝彦君
   理事 小杉  隆君 理事 田中 直紀君
   理事 福田 康夫君 理事 東  祥三君
   理事 松沢 成文君 理事 松田 岩夫君
   理事 秋葉 忠利君 理事 前原 誠司君
      安倍 晋三君    衛藤 晟一君
      柿澤 弘治君    斎藤 文昭君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      鈴木 宗男君    二階堂 進君
      原田昇左右君    岩浅 嘉仁君
      鹿野 道彦君   柴野たいぞう君
      高市 早苗君    羽田  孜君
      福留 泰蔵君    山本  拓君
      若松 謙維君    伊藤  茂君
      上原 康助君    松前  仰君
      古堅 実吉君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 河野 洋平君
 出席政府委員
        内閣法制局第一
        部長      津野  修君
        外務大臣官房長 池田  維君
        外務大臣官房領
        事移住部長   畠中  篤君
        外務省総合外交
        政策局長    柳井 俊二君
        外務省アジア局
        長       川島  裕君
        外務省経済協力
        局長      平林  博君
        外務省条約局長 折田 正樹君
 委員外の出席者
        法務省入国管理
        局総務課長   小林 域泰君
        法務省入国管理
        局入国在留課長 下野 博司君
        外務大臣官房文
        化交流部長   佐藤 俊一君
        文部省学術国際
        局留学生課長  井上 明俊君
        外務委員会調査
        室長      野村 忠清君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十六日
 辞任         補欠選任
  安倍 晋三君     越智 通雄君
  斎藤 文昭君     中山 太郎君
  原田昇左右君     村田敬次郎君
  若松 謙維君     工藤堅太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  越智 通雄君     安倍 晋三君
  中山 太郎君     斎藤 文昭君
  村田敬次郎君     原田昇左右君
  工藤堅太郎君     若松 謙維君
同月十七日
 辞任         補欠選任
  石原慎太郎君     衛藤 晟一君
  赤羽 一嘉君     福留 泰蔵君
  岡田 克也君     岩浅 嘉仁君
同日
 辞任         補欠選任
  衛藤 晟一君     石原慎太郎君
  岩浅 嘉仁君     岡田 克也君
  福留 泰蔵君     赤羽 一嘉君
    ―――――――――――――
二月十七日
 中央べーリング海におけるすけとうだら資源の
 保存及び管理に関する条約の締結について承認
 を求めるの件(条約第一号)
 航空業務に関する日本国政府とポーランド共和
 国政府との間の協定の締結について承認を求め
 るの件(条約第二号)
 千九百九十四年の国際コーヒー協定の締結につ
 いて承認を求めるの件(条約第三号)(予)
 千九百八十八年五月三十一日に総会において採
 択された千九百二十八年十一月二十二日の国際
 博覧会に関する条約(千九百四十八年五月十日
 、
 千九百六十六年十一月十六日及び千九百七十二
 年十一月三十日の議定書並びに千九百八十二年
 六月二十四日の改正によって改正され及び補足
 されたもの)の改正の受諾について承認を求め
 るの件(条約第四号)(予)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 旅券法の一部を改正する法律案(内閣提出第二
 四号)
 国際情勢に関する件
     ――――◇―――――
#2
○三原委員長 これより会議を開きます。
 旅券法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小杉隆君。
#3
○小杉委員 今回の旅券法改正というのは、国民にとっては非常に大きな改革であったと私は思います。
 そこでまず総括的に大臣から、今回の旅券法改正が行政改革の観点からどういう意義があるのか、あるいはまた、国際化という流れの中でどういう意義があるとお考えか、まずその辺からお聞かせいただきたいと思います。
#4
○河野国務大臣 議員お尋ねのとおり、今回の改正は、国民の利便ということを考える、あるいは国民の負担を減らすということを考えるという視点に立って検討されたものでございます。しかも、我が国の海外渡航の件数は年々飛躍的に大きくなっているわけでございまして、国際的に他国に比べて劣ることのないような方法も考えていかなければならないということもあって検討されたものでございます。
#5
○小杉委員 国際化という面から見ると、どういう意義があったとお考えでしょうか。
#6
○畠中政府委員 お答えいたします。
 近年、各国間の関係の緊密化が急速に進んでおりまして、御指摘のような国際化の進展に伴いまして、邦人の海外渡航者数も、また海外に在留する邦人の数も非常に急増しております。こういう状況に適切に対応する、利便を図るという意味で、今回の法改正もそういう意味もあったかと思います。
 先ほど大臣から申し上げましたように、今回の法改正は、旅券の有効期間を延長するなど、海外渡航の一層の便宜を図っておりますが、主な点といたしましては、十年有効旅券ということで有効期間を延長する、それから、親の旅券に子供を併記するということを取りやめるということでございますけれども、この二点につきましても、十年有効旅券につきましては既に三十カ国に上る国がこれを導入しております。アメリカ、イギリス、オーストラリア等、かなりの国がこういう方向に向けて努力をしております。また、子供の併記の廃止につきましても、アメリカ、スウェーデン、オーストラリア等、九カ国が既にこういう方向に向かって改正をしております。
#7
○小杉委員 現在、平成六年度の統計によると、千三百万人を超える人が海外渡航をしているし、昨年一年間だけで、五百万件を超える発給があったということからすると、これは行政改革という観点からも非常に意味があったと思うし、また、さらに一層国外へ出られるというこれからの国際化の流れというものを加速する、こういう意味から、私どもは非常に歓迎すべき改正だと思っております。
 そこで、ちょっと細かい点になりますけれども、今回の規制緩和という観点から考えると、例えば、旅券に記載される氏名について私は提案をしたいのです。
 国際交流の現場ではよくあるのですけれども、戸籍に記載されている氏名以外の名前で活動している人々がいるわけですね。例えばペンネームとか芸名とか、宗教上の通称であるとか、あるいは養子、養女となった場合、あるいは結婚して姓が変わっている場合、今夫婦別姓なんという問題が議論されておりますけれども、こういう場合は一体、今までは戸籍の名前しか使えないということですか、国際会議なんかの招待状を見ますと、ほとんどが通常使われている名前で届くわけですけれども、実際にはパスポートには戸籍上の名前が載っているというので、ちょっとこれは国際化という波の中で果たしてどんなものなのか。これは機械の読み取りというような事情もあって、あるいは国際標準というような問題もあるので難しいのだと思うのですが、もし希望があれば、戸籍上の姓名に併記する形で通称を認めるというようなことは特に問題はないと思うのですが、そのような取り扱いが可能かどうか、ぜひ検討してもらいたいと思うのです。
#8
○畠中政府委員 ただいまの御指摘がありましたペンネーム、芸名、その他戸籍に載っていない名前でいろいろ活動しておられる方の旅券にどういう名前を記するかという問題でございます。
 私ども、そういう便宜といいますか、御要望があるということは認識しておりますけれども、私ども、旅券をきちっと本人に交付する、本人であることに紛れがないということを証明するという立場から申し上げますと、通用しておりますというか、ペンネームと申しますか、それが本当にその方のものなのか、どの程度定着したものなのか。例えば、ほかの人のペンネームで、あるいはほかの人の名前で旅券を取られるというケースがたまたまあるわけですけれども、そういうことがないということをきちんと確認いたしませんと、旅券の基本的な要素が一つ欠けることになります。
 そういうことで、現状におきましては、旅券は国籍と所持人が記載の本人であるということを国際的にきちんと証明する公文書であるという観点から、私どもは本人の確認というものはやはり厳密に戸籍に戻って確認をせざるを得ない。そのほかにきちんと証明する公文書といいますか、きちんとした文書がないというのが現状でございます。
 しかしながら、ただいま御指摘にありましたように、海外で御活躍の方で、学会、著作その他、きちんとそういうものが既に御本人以外にないというようなことがはっきりされるようなケースにつきましては、そこの点を厳格に、確かに間違いないということを証明していただきながらですけれども、非常に例外的に、戸籍の名前の後ろに括弧をつけて旅券を発行するというケースもゼロではございません。しかし、今申し上げましたようなことで、旅券の非常に重要な要素は本人であるということをきちんと確認することが非常に重要でございますので、こういう例外は本当に限られた、きちんと証明ができる場合に限って認めることにいたしております。
#9
○小杉委員 その辺もなるべく緩和する方向といいますか、これをひとつ検討していただきたいと思います。
 次に、保証人の制度というものの見直しを私は提言したいと思うのですが、とにかく、国際交流を妨げている一つの要素として、日本の保証人制度というのが非常に問題になっております。就学あるいは留学の目的で日本に入国する外国人は、日本での生活費や学費を支払う資産を持っていない場合、日本国内でその費用をかわって負担する経費支弁者、つまり保証人が必要である、こういう制度になっております。
 日本に留学してくる人たちがすべて裕福な者であるとは限りませんし、また、保証人が得られないために日本への留学や就学を断念する者も多いというケースがあるわけです。そもそも保証人制度を導入するに至った経緯について、まず伺いたいと思うのです。
#10
○下野説明員 御説明いたします。
 今先生からもお話しのように、我が国の教育機関において教育を受ける目的で入国しようとする外国人につきましては、この資格では就労ができないということが前提となっておりますので、学費であるとか生活費等の必要経費を支弁するための十分な資産あるいは奨学金等の手段を有するか、または本人にかわって経費負担を行う本邦の居住者が存在することが前提となっております。
 また、これらの外国人が安定して学業に専念する上で、日常生活の指導であるとか監督等を確保する必要もありまして、我が国の大学等への入学に際しましては一般的に身元保証人を必要としていることなども考慮いたしまして、身元保証人による身元保証書の提出を求めるようにしておるわけでございます。
#11
○小杉委員 実態はもう大分違うんですよね。そんな、勉学に専念できるなんという留学生はほとんどいなくて、アルバイト、まあ今、公的にはあれですか、週四時間までは認められていると思うのですが、そういうことをやりながら生活費、学費を稼いで苦闘しているというのが大半の留学生じゃないかと私は思うのですね。
 そこで、しかし何としても留学をしたいということで、手段を選ばずにしゃにむに来ようというようなことで、いわゆるビジネスとして、就学の保証人に関して、留学希望者、就学希望者からお金を取って保証人を提供して入管への提出書類をきちっと整えて出すといったそういうビジネスが横行しているということです。聞くところによりますと、このあっせん業者を利用すると五十万円から百万円で正規のビザによって日本への入国ができるという現実があります。このようなビジネスが横行している事実について、どの程度把握をしておられるのか、お聞かせください。
#12
○下野説明員 御説明いたします。
 留学、就学を目的として我が国への入国を希望する外国人につきましては、学費や生活費等の必要経費を支弁する手段をみずから立証する必要がありますが、我が国に入国するための方便として、内外の悪質なブロー力ーが形ばかりの身元保証人をあっせんするといった案件が散見されております。当局におきましては、こうしたあっせんブローカーの関与した偽装案件を防止するために、経費支弁者に対しその意思や能力を確認するほか、本人との関係であるとか身元引き受けに至った経緯について慎重に審査いたしております。
 最近の事案といたしましては、東京入国管理局に対してなされました就学生九名の入国申請事案につきまして、都内の保証人あっせん組織が関与していた事実が判明したということで、これをいずれも不許可にした例がございます。
#13
○小杉委員 文部省に伺いますけれども、法務省の立場では今の説明が限界だろうと思うのですけれども、やはり、外国人留学生なり就学生の保証人になっている日本人が実際に日本での学費やら生活費を負担しているかどうかというのは、私は、ほとんどそれは現実はなかなかそうじゃないと思うのですよ。そういう実態というものを調査したことがありますか。
#14
○井上説明員 御説明申し上げます。
 今の保証人の問題、大変大きな問題でございまして、自分たちも気にかけているところでございますけれども、特に全国調査をしたことはございません。
 ただ、方々の関係者の話等を聞きますと、それが重要な問題であるということ、また、最近では大学の動きとしまして機関保証ということが進んできておりまして、大学が組織として保証するということになりますと個人に負担がかからないということでございまして、こういった方法も進んできているということでございます。
#15
○下野説明員 御説明いたします。
 留学生であるとか就学生からの在留期間の更新許可申請のあったような場合、具体的な事案に応じまして、経費支弁者からの送付金等が確実になされているかどうか等についてその疎明を求めるなど、その実態について把握に努めております。
 また、留学生、就学生としての入国を希望する者の申請につきましては、経費支弁者からその支弁能力を立証する資料、例えば納税証明書等の提出を求めた上で、確実に経費の支弁を行い得るかどうかということについて慎重に確認することといたしております。
#16
○小杉委員 今度の旅券法の改正は、日本から外国へ出る日本人に対しては大変な規制の緩和ということになっているのですが、私は、今取り上げている問題は、逆に外国から日本へ入ってくる方々に対する規制の緩和という視点から取り上げているわけです。
 今まで申し上げたように、外国人が日本へ留学もしくは就学したいという場合にいろいろな規制があるわけですけれども、特にその中でも保証人制度というのが、現実とその制度との間には、今言ったような保証人あっせんビジネス、ブローカーの存在とかあるいは文書偽造とか、保証人の有名無実化というような大きな隔たりがあるわけですね。そして不法残留者の中で、今不法残留者というのは約三十万人と聞いておりますけれども、それはまた後から法務省から聞かせてもらいたいと思うのですが、その不法残留者の中で、就学目的で入っている方の割合が非常に多いというふうに聞いておりますが、その実態も聞かせていただくと同時に、私は、この保証人制度をもう少し実態に合ったものにしていく必要があるのではないか。
 今文部省の方では、機関保証ということがありましたけれども、最近の短期留学制度の推進という答申を見ますと、せいぜい二〇〇〇年で五千人くらいのことを考えているようですけれども、十万人計画の中で二十分の一の五千人という程度の機関保証で果たして全体がカバーできるか。したがって、機関保証というものも大いにやっていく必要があると思いますけれども、もう少し留学、就学に関しての規制というものを、今ここにも、提出する書類のまことに大変なボリュームを見ますと、これはもう単なる規制というよりも、あるいは人権とかプライバシーとかそういうところまで踏み込むような資料の提出を求められているのですね。こういう点についてのやはり規制というものの見直し、特に保証人制度の見直しというものについて、私は、法務省、外務省、文部省、それぞれ見解を聞きたいと思います。
 まず、実態について法務省から聞かせてください。
#17
○下野説明員 御説明いたします。
 まず最初に、就学であるとか留学の在留資格で入国した外国人のうち、どのくらい不法残留しているかということから御説明いたします。
 平成六年五月一日現在、これが、就学生で不法残留している者が二万三千九百九十五人でございます。また、留学生で不法残留している者が、同じ時期で七千六百五十九人となっております。全体ではどれだけかと申しますと、その時期で不法残留者の数は二十九万三千八百人となっております。
 それから、先ほどの機関保証等の関連でございますけれども、先ほども御説明いたしましたが、留学か就学という資格では、これはいわゆる資格外許可をとらない限り、いわゆるパートタイム的な仕事もできないということになっておりまして、こういう留学生とか就学生が安定的に継続的に学業を継続するためには、学費であるとかその生活費等の必要経費を支弁するための十分な資産を有するか、あるいは奨学金等を受けるというふうなことが必要となります。
 また、本人の資産あるいは本国からの定期的な送付金によってそれか支弁できるというふうな場合につきましては、例えば大学でありますとか受け入れた日本語教育施設による機関保証というものを認めまして、学生個人の負担を大幅に軽減する取り扱いといたしております。したがいまして、個人的な保証人がいないということを理由に入国を認めないというふうなことはございません。
 以上でございます。
#18
○井上説明員 御説明申し上げます。
 先ほど申し上げました機関保証でございますが、これは交換留学について特に今まで用いられてきておりますが、そのほかの一般の学生についてもこれが可能なわけでございます。一つ、機関保証というような制度を広げることによって個人的な負担を軽減するということはあろうかと思いますし、今後、大学関係者、留学生のお世話をしてくださる方々等の御意見を聞きながら、関係省庁と連絡をしてまいりたいと思います。
#19
○佐藤説明員 外務省といたしましても、留学生を積極的に受け入れるということは大変重要なことだと考えております。外務省としてできますこと、在外公館を通じた我が国への留学希望者に対する情報の提供あるいは日本語教育の推進、日本語能力試験の充実など、受け入れのための努力を続けておるところでございます。今後とも関係省庁と協力しながら、外務省としてもより一層の改善のために努力したいと考えております。
#20
○小杉委員 今まで日本の留学生の実態を見ますと、今五万人くらいになっていると思いますけれども、大体九〇%がアジア地域なのですね。大半が中国、韓国、台湾、この三国に集中しておりまして、欧米系の留学生が非常に少ない。ことしの一月十二日にモンデール大使がシアトルの日米協会でのスピーチで、アメリカに留学している日本人学生は四万七千人もいるのに、日本に留学しているアメリカ人学生はわずか千七百人にすぎないと指摘をしているわけです。
 そこで、今短期留学の推進ということが言われましたけれども、こういうアジアに傾き過ぎて欧米系が少ないという実態、アンバランスを是正する一つの方策として、短期留学というのはもっともっとふやしていくべきだと私は思うのです。私の息子も大学在学中に一年間交換留学で行って、語学だけではなくて向こうの文化なり風土というものの理解に非常に役立ったと思うので、この短期留学の推進については、文部省も外務省も法務省もぜひこれは推進してもらいたい、こういうふうに思います。
 もう時間がないので、私、質問を羅列しますから、後でまとめて、もしコメントなり返事があれば伺いたいと思います。
 そこで、私は、平成四年の十二月八日に、留学生交流の推進についての提言というのを自民党の留学生問題特別委員長として出しました。たくさんの項目を提言したのですが、その中で、特に情報提供とかあるいは日本語の能力試験の充実ということを言いました。ここでは時間に制約がありますので、日本語の試験についてちょっと申し上げたいと思います。
 アメリカでは有名なTOEFLというのがありますね。テスティング・オブ・イングリッシュ・アズ・ア・フォーリン・ランゲージ、あるいはTOEICというのですか、これは特に実業界の人たち向けのあれですけれども、アメリカではTOEFLについては百七十五カ国で実施して、毎月毎月やっているわけです、年十二回。受験生は海外で七十九万人。これに対して日本の国際交流基金がやっているのは、三十カ国で年一回、約四万八千人ということであります。
 私は、最近日本語熱というのが世界各国で高まっているということで、TOEFLに並ぶまではちょっと無理かとも思いますけれども、もう少し留学生なり国際交流を広げる意味で、日本語の能力試験というものを頻度をふやすとか国数をふやすとか、あるいはまた、今の日本語能力試験が入試とか入社試験などとのリンケージをもっと行えないのかということを申し上げたいわけです。アメリカではTOEFLで何点以上あるいはTOEICで何点以上どれば入学を認めるとか入社を認めるとか、そういう制度がありますけれども、日本の場合はそういう点ではどうなのか、その点ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#21
○佐藤説明員 お答えいたします。
 海外における日本語能力試験、委員御指摘のように、原則として国際交流基金が現地機関の協力を得て実施しております。実施回数は、予算の制約、要員の制約もございまして、現在は年間一回、御指摘のとおりでございますが、将来的には御指摘の必要性も踏まえまして、年二回の実施を検討したいというふうに課題として考えております。
#22
○小杉委員 あと、総括的に、外務大臣。
#23
○河野国務大臣 留学生をふやしていくということは、我々努力しなければならないことだと思います。現実問題として、現状では円高なんということがあって留学生の生活が非常につらいという実情もあると思います。さらには、宿泊施設ぐらいは便宜が図れないかとか、いろいろな問題を我々も耳にしておりますが、いずれにせよ、小杉議員御指摘のように、日米関係を見ると、とにかく出と入りの差が激しすぎる、一方アジアとの関係からいうと、これはまた逆の状況にあるわけでございまして、こうしたことも見ながら、いずれにせよ留学生をできるだけ多く受け入れるということの努力は大いに必要であろうというふうに思います。
 亡くなられたかつてのフルブライト上院議員が、こうした若者の交流こそ平和をつくる上で最も重要なことだということを言われておりますが、我々も、国際交流の一番のベースになる、しかもそれは蓄積して徐々に力を発揮していくことになるに違いない、こう考えておりますので、これは文部省を初め関係各省にもお願いをして、ぜひ推進をしたい、こう考えております。
#24
○小杉委員 終わります。
#25
○三原委員長 松前仰君。
#26
○松前委員 きょうは旅券法の質問でございますけれども、基本的に私、この旅券法の今度出されたものについては反対するということはあるわけないのでありますが、しかしこれは中身を見ておりますと、大変不十分なところがたくさんございます。ですから、将来、先ほどもお話がありましたように国際交流ということの立場に立つならば、もっともっと改善の必要がある、そういうことで御質問させていただきたいと思います。
 先ほど小杉委員の方からもお話がありましたように、この旅券法の中身を見てみますと、我が国の中に対しては大変な規制緩和ということなのでありますが、外から、外国の方々から見ますと、その点は非常に不十分ということが言われる。そういうことで、一つ国際的な問題はそういうことです。
 もう一つは、国内の問題につきましても、これはやはり国民に対する利便というお話があるわけでございますけれども、国民の利便に本当になっているのかどうかというところ自体も疑問に感ずるところがございます。
 そこで、今度の旅券法の改正の目標とするところ、目標といっても非常に大まかでありますから、具体的にお答えいただきたいのは、どの対象の日本人に対する旅券法の改正、規制緩和ということになっているのかということを、ちょっと考え方を教えていただきたいと思います。
#27
○畠中政府委員 ただいまお尋ねの規制緩和というところに絞って御説明申し上げますと、我が国の国際化が進むにつれまして、海外に出られる方、国外に出て仕事をされたり留学をされたり旅行をされたりする方がふえておりますが、人数がふえておるのみならず、一度ではなくて何度も外国に行かれる。したがって、今の旅券は有効期間が五年でございますけれども、これをまた、さらにとり直すというような方もふえております。そういう方々にとりましては、これまでは五年に一度は改めて申請書類を添えて手続をしなければいけなかったわけでございますけれども、今後はその倍の期間、十年に一度そういう手続をすればいいということになります。
 そういう意味で、利便の増大ということで、私どもは、こういう外国に行かれる必要性のある方、それも一度ならず二度、三度と出られる方にとっては規制緩和の利便が非常に実感としてわかっていただけるのではないかと思っております。
#28
○松前委員 今の御答弁は、一昔前の日本の経済成長の時代そのものをずっと延長しているというようにしか受け取れないわけでございますが、今おっしゃったように、何回も海外に行かれる方を対象に、すなわちビジネス、経済の問題というようなことが中心になっていると思うわけでございます。しかし、この旅券というのは、一般の国民の利便というならば、旅券の発行というものについてその実態を調べてみなければいけないのではないか。
 当然データがありますから外務省知っていらっしゃるわけでありますが、初めて旅券をとるという人は海外旅行者の約半分の五百万人、この五百万人の方々に対しての利便になっているかということになりますと、これはそんなに利便になっていないのではないかと私は思います。そういうような海外旅行者の皆さんは、観光ということが多いかもしれない。一回だけ行ってしばらくは行かない、十年行かないかもしれない。そういうことでありますから、そういう方々に対する利便というものは一切これはない。規制緩和と言いながら、例えば東京に住んでいて本籍地は鹿児島、一々鹿児島に行って戸籍謄本をとってくるとか、そういうような時間を費やさなければいけないようなことがある。
 そして、初めて海外へ旅行する方々というのは、これはやはり観光というかレジャーというのが多いわけであります、レジャーとか観光というのは、今の貿易の中の非常に重要な部分になっているのでありますし、それから文化交流とかいろいろな交流になっているわけでありますから、それは絶対にないがしろにしてはいけないわけであります。
 そういう方々は、やはり企業の仕事ではないから、時間をとるには例えば休暇をとらなければいけない。いろいろな手続上の時間がかかる、手間がかかる。そういうところを時間がかからないようにしたのが十年という話なのでしょうけれども、実際はそういう方々、初めて行かれる人たちに対する利便にはなっていない。しかも、何回も海外に行っている方々というのは非常に国外での仕事やら生活やらに慣れている。そういう方々が、慣れていればいるほどいろいろと問題を起こす人もやはり出てきているということになれば、これは外国から見れば余りいいことではない。全部がすべてそうだとは言っておりませんけれども。
 そういうことで、この規制緩和というのはやはり余り国民のためになったというように、半分はなったかもしれない、しかし半分の本当に一般の人たち、本当にこれから交流をしたいというような人たちにとっては利便になっていない。どうお考えですか。
#29
○畠中政府委員 国民の利便といいますか、便宜を図って旅券の手続その他を簡素化していくということにつきましては、これまでも必要書類を少なくしたり、あるいは先ほど御指摘になりましたけれども、遠いところから出てきて旅券事務所で旅券の手続をするということにつきましては、発給できる旅券事務所をできるだけたくさんふやしていくといったようなことで努力をしております。
 例えば、平成元年以来、全国で旅券の受付窓口は五十カ所ふえております。現在は全国で二百四十五カ所ございますけれども、こういうものもこれからの国民の利便ということを考えて、少しずつふやしていく努力をしてまいりたいと思いますリ
 ただ、私が先ほど御説明いたしました点は、今度の法律改正の主な点は、先生御存じのように十年有効旅券の導入、それから親の旅券に子供を併記することをやめるという二点でございます。その点に限りまして申し上げますと、先ほども御説明しましたように、主として何度も海外に出られる方が便利になられるという面はございます。
 しかし、これも最近の国際化といいますか、従来よりも海外旅行がふえているということで、例えば新婚旅行で一回行かれてその後ほとんど行かれなかったような方々も、お正月あるいは夏休みといったようなことでまた出られる機会もだんだんふえておりますので、一般的に申しますと、そういう方々も一回ではなくて可能性はだんだんふえていると思います。
 しかし、今度の法改正につきましては今御説明しましたようなことでございますけれども、今後とも国民の利便を考えて、改善できるところがあれば私ども努力してまいりたいと思っております。
#30
○松前委員 後でまた大臣に総括的にお答えいただければ結構と思いますが、今のような議論で私提案したいのは、やはり初めて行く人に対しても非常に利便のある、要するに何もチェックしないというのではなくて、チェックはしてもらって、そして時間をかけずに旅券が発給できるという形です。すなわち、情報化社会時代というようになってまいりますから、これはそういうものを利用して各地方自治体相互に結んで、身近に旅券が受けられるというようなことにしてもらったらいいのではないか、そういうような方向で努力していただきたいということでございます。
 そして、私は、旅券というものはやはりチェックはどうしてももっと厳しくした方がいいと思うのです。十年にするとかえってルーズになってくる。厳しくした方がいいというのは何かといいますと、やはり今の国際社会は大変いろいろな格差がございます。そういう格差の中で先進国の人が大手を振って開発途上国の中でいろいろなことをやるということは、向こうにとってもやはり迷惑なこともあろうと思います。いろいろな問題がありますので、自由にほかの国へ行って行動することは、その主権ということも考えて、してはいけないわけであります。
 そうなりますと、やはりちゃんとチェックをした人が出かけていかなければならない。だから、しょっちゅうチェックして結構、そのかわり身近にチェックする機関があって、そして短時間のうちに旅券がもらえる。こういうようなシステムが確立されていれば日本国も信用されるのではないか、そういうように思います。
 ですから、そういう意味では、十年にするという方向が、何か私は外国から見たときにいいのかなと思うわけであります。もしこれを十年にするということならば、本当に旅券が要らない方向というものを目指しているとしか見えないです。ちょっと大げさですが、ちょっとの話ですから大した話ではないかもしれないけれども。先々考えてみると、二十年にしたらどうだ、三十年にしたらどうだ、そうしたら何も期限が要らないではないかという話になります。そうすると旅券が要らないということになる。
 アメリカ合衆国のようなところは、あんな広大であっても旅券は要らない。EUは今はまだ旅券が要るようでありますが、当然将来は要らなくなるような方向に向けていくということになると、格差のない地域がそういう形をつくり上げることはできる。そうなると、日本はいきなりそういうところと同じようにやるわけにはいかないのでありますから、アジアの国でありますから、大事なアジアというものを抱えておる。そういう国に対して大変な格差が今存在しているという状況の中で、我々はそこの格差是正の努力をするというようなことも一方ではやりながら、それでこういうようにしていくんだということであれば、方針として一貫性があって外国も信用してくれるのではないか、そういうように思うのです。
 ちょっと大げさでありますけれども、大臣、どんなようにお考えですか。
#31
○河野国務大臣 旅券というものが持つ意味ですね、確かに国民の利便、負担の軽減ということは重要なことで、そうしたことの努力をしていくわけですが、他方、旅券というものが持つ意味というものも考えなければならない。この旅券というものは、我が国が、この人は我が国の国民であって、この人が世界各国を通行する際、あるいはそこで仕事をする際、ひとつ十分注意を払ってほしい、利便を与えてほしいということを日本の国が外国に対して言うわけですから、それなりの重い意味も旅券というものは持っているわけで、この両方をどこで両立させるかということが一つあると思います。
 それから、今議員がお話しのように、地方自治体とネットワークで結んでというのはまことにごもっともな御意見で、私も非常に啓発されるお話でございました。ただ問題は、つまり財政的な問題がそういうものにはいつもついて歩くわけでございます。私どもは、旅券の発給できる窓口、さっき二百四十五と政府委員が答弁いたしましたが、日本全国どこの市町村でもできるようにしてもいいんじゃないかというぐらいに思いますけれども、しかし、それをやれば、その市町村の負担というものも、また財政的な負担、つまりそのための設備も必要とする、そのための人間も必要とするというようなことになりかねません。そうしたことも考えなければならぬ。つまり、国民の利便さを考えれば、それは公共事業体の負担というものがそれだけ重くなることもあるわけでございまして、その双方をどこでバランスするかという問題だと思います。しかし、先生の御指摘の前段については、私は非常に啓発される御意見として拝聴をいたしました。
 後段の問題は、確かにEUを初めとして、これからお互いの域内の通行を自由にしようではないかという議論が当然出てくるだろうと思います。そうした問題の中で、確かにそれは同じような経済的レベル、あるいは経済的なシステムをつくっていこうということがあって、それと両々相まって進むことはできるとしても、そこにまだシステムの違いがあるというようなことになると、なかなかそう簡単に、一遍にいくというわけにはいかないということもあると思います。したがって、旅券の重要性というものも我々は考えていかなければならぬのではないか、こう思います。
#32
○松前委員 ありがとうございました。
 大臣としては、高い立場に立つわけでございますから、ぜひとも理想の方向を示しながら現実に対処していただく、そういう姿勢でよろしくお願いしたいと思います。
 法務省、いらっしゃると思いますが、先ほど小杉委員からもお話がありましたように、外国人が日本に入ってくるときの問題について、今度は逆の立場、向こうから日本を見た場合にどのような規制があるのか、それからいろいろな問題があるのかということについて、一例としてちょっと見解を伺いたいのです。
 何か最近、日系人の日本在留ビザの更新で、東京の入管と大阪の入管と審査に大きな違いがあるというようなことが新聞にも出ておりました。これは、どこの方だったでしょうか、東京では不許可、大阪では同じ書類で許可というようなことがあったというようなことであります。
 私たちは思うに、こういうことが起こりますと、やはり外国の方から見た日本の入管問題について信用というものが失われてしまうのじゃないかと思うわけでありまして、これは、どうも審査官の自由裁量というのがかなりあるような感じがする。だけれども、自由裁量をどこまで許しているのかということも、これは我々はちっともわからないところでありまして、時によっては大変な犯罪人扱いするようなところもあるようでありますが、その辺について、ちょっとこの問題について、御存じだと思いますので、お答えいただきたいと思います。
#33
○下野説明員 御説明いたします。
 いわゆる日系人の在留資格でございますが、これにつきましては、二世であるとか三世あるいはその配偶者ということでありますと、その身分に応じまして、その日本人の配偶者あるいはまた定住者という在留資格が付与されることになっております。この在留資格に該当するための要件につきましては、法務省告示で明確に規定されているわけでございます。
 先ほど、いわゆる東西格差があったのではないかという新聞報道等がございましたが、それにつきまして調査いたしましたところ、このような事実は全くございませんでした。しかし、ブローカー等を通じての一部の誤った風評によりまして架空の転居等が行われたというふうなことはゆゆしい問題でありますので、これにつきましては、外国人登録上の居住地としての架空の住所を登録したことが判明した外国人には、これをあっせんしたブロー力一につきましては告発しております。
 こういう人々について審査官に自由裁量があるのかということでございますが、そういうことは一切ございませんで、いわゆる在留資格、日系人というパターンに該当する者でありましたら、これは、その書類等に問題があれば別として、審査官によって裁量があるということは絶対ございません。審査官は、その審査に当たりまして、提出された資料等からその身分関係の真偽の判断をする必要がありますけれども、日系人であるという事実を認めつつ、その在留を拒否するというようなことはできません。そういう裁量権はございません。
#34
○松前委員 そういう事実はなくて、ブローカーに問題があるということであって、それだけで片づけてしまっては困るのでありまして、そのブローカーが存在するならば、それを徹底的にそういう者は存在しないような対策を講じていただかなければいけないと思うのです。そうしなければ、やはり外国人の入管に対する信用度というものを失ってしまいますから、時間がありませんのでこれ以上追及できませんけれども、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 もうちょっとだけ、その外国の方々の取り扱いについて一つだけ申し上げておきたいのですが、これは大分前ですけれども、今はどうかわかりませんが、今はどうなっているか聞きたいのですが、難民の話であります。
 昔、一九八八年こるでしょうか、アフガニスタンから脱出した方がいらっしゃいまして、その方が成田でパスポートの不正が見つかった。横浜の外国人収容所に入れられる。そういうようなことで、いろいろと難民認定の申請をしたけれども、異議申し立ても却下されて二年間収容所に入れられるというようなことが起こっていたわけでございます。
 ところが、この方の弟がドイツヘ脱出した。ドイツではどうだったかといいますと、難民であることを申し出て、そこで一週間ホテルに泊められた。収容所ではございません。そして、身分調査を受けて、その後西ドイツの対応というのは非常にいい。デュッセルドルフの3LDKのアパートに友達と二人で住んでいる、家賃も西ドイツ政府が出してくれる、そういうようなことがあるわけです、その他云々。ずっと西ドイツについて、西ドイツは大好きですというようなことまでその弟の方は言っておられる。
 これだけ日本の、外国の方々、特に難民という方々に対する対応が違っているということ、これは私たちとしては非常に残念なことでありますので、これは一九八八年の話でありますから、今現在はこういうことは一切、余り難民が来ないようになっていますけれども、ないというような方向になっているのかどうか、一言お聞かせいただき、そしてそのことについて問題意識を持っておられるか、大臣、そのことについてちょっと御所見をいただければ幸いです。それで終わりたいと思います。
#35
○下野説明員 御説明いたします。
 難民認定につきましては、いわゆる条約に基づいて、条約の難民の定義に該当するかどうかということで判断しておるわけでございます。一方、そういう方でございましても、不法残留等、退去強制事由に該当しておりますと、それに基づいた退去手続というのもなされます。ただ、難民認定をしている間はそれを一時的に停止しているというのが実態だと思います。現在におきましても、大体同じような取り扱いをやっております。
#36
○河野国務大臣 難民の扱いというのは非常に難しいものだと思います。さまざまなケースがございますし、さまざまなケースを幾つかの類型に分けて対応するというようなことは、なかなか実際はそれぞれの事情、バックグラウンドを考えると難しいように思います。これに対する対応は真剣に考えなければならないというふうに思います。
 もう一つ、これはちょっと御質問とすれ違ってしまいますが、現在の難民の収容施設の質の問題、これは大いに考えなければならないところがあるのだろうと思います。これらはちょっと私所管が違いますのでこれ以上申し上げることはできませんが、難民といえども人権があり、そうした人たちの立場というものも考える、少なくとも最低限の施設を備えて対応するということはやはり大事なのであって、もちろん今我が国としてもできる限りの施設設備で対応しているわけでございますが、今のお話などを伺うと、さらに高いレベルを要求されている部分もきっとあるのだろうという感じはいたします。
#37
○松前委員 いろいろなケースが外務省に入っておると思いますので、そういうケースをちょっと調べていただきながら、十分な対応が将来ともできるようにお願いして終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#38
○三原委員長 前原誠司君。
#39
○前原委員 新党さきがけを代表いたしまして、旅券法の一部を改正する法律案について、賛成の立場から御質問させていただきたいと思います。
 今回、旅券の有効期間を原則五年から十年に延ばすという改正がこの法律案の骨子でございますけれども、これについては、平成四年六月の第三次行革審の答申に対応するものであると理解をしております。
 五年から十年に延ばすに当たりまして、いわゆる旅券そのもの、パスポートそのものの耐女性ということが一つの大きなポイントになると思っておりますけれども、今回、そういった耐女性について開発のめどがついたというふうなことを伺っておりますけれども、どういう改善策を図られたのかということについて、まずお伺いをしたいと思います。
#40
○畠中政府委員 十年旅券の導入に当たりまして、旅券の耐女性をいろいろな面から確保するために努力してまいりましたが、ちょっと技術的になりますけれども申し上げます。
 まず、表紙につきまして、一番外に出ておりますので耐女性を強くすること、あるいは査証欄、中の方に紙がございますけれども、その用紙自体の強度を強めるようなこと、さらには、最近の旅券は写真を張るのではなくて写真を転写しておりまして、そういうものの転写像あるいは印字の耐女性といったものも十年もつものに改良していく、そういったことで、旅券冊子全体につきまして、資材の面から耐女性を改善する開発を進めてまいりました。
#41
○前原委員 表紙、査証欄また写真の転写等々の改善を加えられたということでございます。不正使用については後で関連して御質問させていただきたいと思います。
 日本も国際規格ということで十年旅券というふうなことになるのではないかと思いますけれども、どういった国々で十年の有効期間の旅券が使われているのか、また、これは今世界の趨勢であると理解をしていいのかどうか、その点について御質問させていただきたいと思います。
#42
○畠中政府委員 ただいま現在、十年有効旅券を導入しております国は世界で約三十カ国ございます。アメリカ合衆国を初め、イギリス、オーストリア、デンマーク、アジアで申しますとシンガポール、ブルネイ、マレーシア、インド、中南米ではジャマイカ、チリ、メキシコ、ブラジル、そういったようなところが約三十カ国、既に十年有効旅券を導入しております。
 世界の趨勢がどうかということでございますけれども、現在十年有効旅券を導入している国で一番早いのはイギリスでございますけれども、この国は一九六〇年代からもう十年旅券を持っておりました。しかし、その他の多くの国は一九八〇年代に入ってから十年旅券を導入し出しまして、九〇年に入りましてもインド、チェコ、ブラジル、メキシコといったような国が導入をしております。
 そういうことで、私どもは、十年有効旅券というのは世界の趨勢に合うものだと思っております。
#43
○前原委員 世界の趨勢であるということで、日本もそれに適合する形で運用面をぜひうまくやっていただきたいと要望をさせていただきます。
 きよう、この委員会で審議をいたしまして、そして本会議、そして参議院ということでございますが、この改正旅券法の施行期日について御質問させていただきたいわけでございますが、話を聞いておりますと、各地方の議会でこの承認を得るという作業もあるそうであります。この施行期日については、同法公布の日から一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するということになっておりますけれども、いつをめどにこの有効期間十年の旅券発給を開始されるおつもりなのか、その点の御予定についてお聞かせ願いたいと思います。
#44
○畠中政府委員 今国会で本法案の改正を御承認いただきますれば、その後には、私どもといたしましてはこの十年有効旅券の導入に伴いまして、新たに先ほど申し上げましたような旅券を発行できるような作製機を各窓口に設置いたします。また、先ほど先生御指摘がありましたけれども、手数料についても各都道府県の条例等を改正する作業がございます。また、それに加えまして、今度の法改正の内容といったものを国民の皆様に広く周知徹底して知っていただく必要がございます。
 そういったような時間を勘案いたしまして、私どもといたしましては、できますれば十一月一日をめどに施行することを念頭に準備を進めたいと思っております。
#45
○前原委員 では、次に移らせていただきます。
 先ほども少し触れたわけでございますけれども、今度は旅券の不正入手問題について御質問をさせていただきたいと思います。
 去年の記事でございますけれども、ある新聞に、アメリカにおいて不正入国した留学生のあっせん業をやっていた男性がアメリカ当局から国外追放処分になったということであります。しかし、その国外追放処分を受けた男性が自分の名前を呼び方を変えて正規にパスポートを取得して、そのパスポートを使って堂々とアメリカに再入国をして、そしてアメリカ当局から摘発を受けてまた検挙をされる、そういうことがあったやに聞いております。
 これは一つの事例でございますけれども、やはりパスポートに絡む不正事案というものが大体どれぐらい把握をされているのかという一とでございますけれども、現在、平成六年では五百万ですね、五百万を超える件数の発給ということでございますけれども、例えば一つには、今のような犯罪歴があっても名前を読み方を変えるような手口、いわゆる同一申請者であっても犯罪歴等がうまくチェックできてない部分、それをどのぐらい把握をされているのかということと、また、その改善策についてどのように努力をされているのかということ。また、申請者とパスポートを持っている人が違う場合、不一致をしている場合、これについて今まで外務省として把握をされている件数はどのぐらいあるのかということ。それからパスポートの偽造、こういったようなのは、日本でというか、日本国のパスポートがどれぐらいあるのか。
 私は、パスポートの偽造というといろいろ映画にも出てまいりますので思い浮かぶわけでありますけれども、例えばカンボジアを題材にした「キリングフィールド」という映画がございました。あのときには、クメール・ルージュがプノンペンに進攻してきて、そしてジャーナリストの方がプノンペンから脱出をするというので、写真を張りかえるというふうなことをやって、その写真がうまく撮れなくてまく出られなかった。そういう内容も覚えているわけでございます。
 先ほど写真については転写をするというふうなことでありますので、そういった偽造の技術もどれぐらい発達しているかどうかも含めまして、偽造、それから同一者でありながら名前を変える等で犯罪歴がチェックできていなかったケース、それから申請者と持っている人が違って把握したケース、これについてちょっとお話を伺いたいと思います。
#46
○畠中政府委員 先生御指摘の旅券の不正使用という件につきましては、日本人が名前を偽ったりその他をして不正入手をして出る、そういう不正入手がございますけれども、それともう一つかなりございますのは、外国人が日本人の旅券の写真を変えたり、生年月日を変えたり、名前を変えたりして不正に日本人の旅券で旅行をするというケースがございます。
 前者の日本の国内で不正入手という件につきましては、何件という統計は持っておりませんけれども、そういうことが間々ありますので、本人確認ということを非常に厳密にやっております。
 それで、いろいろ御議論の中には、例えば戸籍抄本なり謄本に加えて住民票も出していただくことになっておりますけれども、国籍の確認、身分事項の確認であれば住民票だけでもいいではないかというようなことで、利便の観点から簡素化すべきだという御意見もあります。しかし、私どもといたしましては、本人確認というのが旅券にとっては命でございますので、戸籍と本人確認のための住民票というのはどうしても今のところは絶対要件だと考えております。
 それに加えまして、実は住民票の住所と違う住所を申請書に書いて出されるとか、先ほどありましたけれども、名前を実はうっかりしてふだん使っておられる名前で書いて戸籍と違っているとか、いろいろなケースがございます。そういう本人の、何といいますか、悪意なく間違う場合もございますけれども、しかし、問々ありますことは、本来旅券を所持してはいけない方、所持をさせてはいけない方が偽ってそういうことをされるというケースもございます。
 そういうケースは、それぞれの窓口でそれをいろいろな方法で、例えば先ほど御指摘になりました名前を変えるという件でございますけれども、これにつきましても、実は戸籍には名前が登録されておりません。したがいまして、漢字は見えますけれども、いろいろな読み方ができるわけで、先ほど御指摘のアメリカのケースにつきましても、同じ漢字ではありましたけれども名前を変えた。平成四年のMRPの発券機以降はコンピューターで漢字の方も登録できるようになりましたので、読み方のみならず漢字の方でもチェックをしてそれを確認する体制ができましたけれども、先ほどのケースはMRPの発券機が導入される前に以前の旅券を持っておられたわけで、やはり読み方だけでチェックをしておりましたので、あのような事件が起きてしまったわけでございます。そういうことで、日本の国内では、いかにして本人であるかということを確認することによって不正入手を防止する。
 他方、国外で外国人が日本人の旅券を使うという件につきましては、盗難あるいは日本人が紛失した旅券、そういったものを写真を変えたり名前を変えたりして通用してしまっているケースがございます。
 ちなみに申し上げますと、紛失している旅券は年間四千五百件ぐらいございます。そのうち不正使用ということで国外で見つかりますケースは非常に少のうございまして、平成三年で申しますと、三千件ぐらいの紛失の中で二百十四件が不正使用で摘発されております。ほとんどの場合には、紛失した場合には必ずしも不正使用のために紛失したのではないわけなので、この数字は対比させるわけにはいきませんけれども、非常に不正使用の摘発は難しくなっております。
 ただ、旅券の偽造につきましては、先ほど申し上げましたように、写真をそのまま張る場合にはそれをはがして自分のをつけられますけれども、現在は転写でございますのでそういうこともできませんし、そのほか、ここでは申し上げられませんけれども、偽造を見破るためのいろいろなテクニックを旅券の中に埋め込んでございます。そういうことで不正使用の防止には今後とも努めてまいりたいと思っております。
#47
○前原委員 そういう表には言えないテクニックもお持ちだということでございますので、ぜひそういった偽造等々の問題について、せっかくこういう質を変えられたチャンスでありますので、その点の強化も怠りなくやっておられると思いますが、その点についてもきっちり運用もしていただきたいと思います。
 もう時間が参りましたので、最後の質問を一点だけさせていただきますけれども、幾らそういう技術的なものをしても、日本の法制度の中で、例えば犯罪歴とかそういったものがデータベース化できていない。いわゆる総背番号制に国民がなっていないというふうなことで、そういう法的にだめなことをなかなかチェックができなくて、あるいは検索ができなくて、どうしても不正発行してしまうというふうなことがあるのかどうか。もしアメリカみたいに国民がすべてグリーンカードみたいなものを持っていて、それによってすべてのデータが出てくるということであれば確認できるのだけれども、日本はそういう法的なシステムがプライバシーの保護なんかでなっていないためにそういう壁があるのかどうか、その点について伺って、御質問を終わりたいと思います。
#48
○畠中政府委員 今御指摘の点でございますけれども、プライバシーの保護ということの制約はございますけれども、現在のシステムでは、私ども、先ほど御指摘になりました、本来旅券を持って外へ出てはいけない方をどこでチェックするかということにつきましては、それぞれの関係当局ができるだけ連絡をし、そういうことを防ぐ体制をとっておりますけれども、現在のところではまだまだ改善の余地があると思っております。そういうことで今後とも努力してまいりたいと思います。
#49
○前原委員 終わります。
#50
○三原委員長 続いて、若松謙維君。
#51
○若松委員 新進党の若松謙維でございます。
 新進党を代表し、一時間にわたり、前半三十分は大変今注目を浴びておりますゴラン高原PKOの参加問題について、そして後半三十分は旅券法の一部を改正する法律案、この二件について御質問いたします。
 まず、ゴラン高原で今展開されております国連兵力引き離し監視団、いわゆるUNDOFへの我が国の参加問題について質問させていただきます。
 UNDOF参加につきましては、我が国に国連から従来より非公式の打診があったと伺っております。それに対しまして、外務省柳井総合外交政策局長も、今月七日の本委員会におきます答弁によりますと、昨年五月――実は私も昨年八月、新進党の若手四人で現地ゴラン高原に行って視察をしてまいりました。そして、視察した直後に村山総理にお会いして、ぜひUNDOFへの早急の参加をお願いしますと申し入れ、非常に前向きな答弁をいただいたという情報も申し添えさせていただきます。
 そして、国連打診直後、これは柳井局長がおっしゃられましたけれども、政府としまして、外務省、防衛庁そして総理府PKO本部事務局、こういった合同調査団を現地に派遣する、こういった報道が出ては消え、出ては消え、今日に至っても派遣はしていない、かつ調査団も決定していない。
 こんな状況で、このUNDOF参加につきまして、村山政権としての考え方、これがあるわけですけれども、さらに村山PKO本部長、PKO本部長は総理ですから、に対しましてPKO参加の閣議決定を要請できる唯一の立場にあります河野外務大臣の現状のお考えをお聞きしたいと思います。
#52
○河野国務大臣 まず、一般論として申し上げたいと思いますが、村山政権は、国連平和維持活動に対して積極的に取り組むということが基本的な考え方でございます。これは、村山総理の所信表明演説を初め、幾たびか総理は明言をしておられるわけでございまして、私どももそうした考え方で国連平和維持活動に対処したいと考えているところでございます、
 さて、そこで、この個別具体の問題でございますが、UNDOFについてのお尋ねがございました。
 このUNDOF、国連兵力引き離し監視隊、これに対する要員の派遣につきましては、今議員御指摘のように、国連から非公式に話がございます。そうしたことは我々も承知をしているわけでございまして、この問題について我々も大きな関心を持っているところでございます。現状につきましては、政府として一定の結論を得ているわけでは、現在まだございません。
 このUNDOFへの参加問題については、幾つかのポイントがあるというふうに思っております。
 我が国は、これまでも中東和平プロセスというものには積極的に関与して支援をしてきているわけでございまして、UNDOFへの参加はこうした考え方をさらに補完するというものである。さらには、これはもう議員が見てこられたというお話が今ございましたけれども、イスラエル、シリア間でゴラン高原からの撤退などをめぐって今交渉が行われているわけでございまして、この交渉をUNDOFは支える重要な役割を果たしている。さらに、UNDOF自身は伝統的なPKOである、こういったことがございます。
 こういった幾つかの点を踏まえ、また他方、我が国はこれまでもモザンビークあるいはザイール等に自衛隊を派遣していたところでもございまして、こうした派遣が無事に終了をしたということなどを踏まえて、現在、政府・与党でこの問題についての検討が進んでいるという状況でございます。
#53
○若松委員 検討が進んでいるということですけれども、積極外交、志外交を推進する新進党として、やはり私たちの基準から考えますと、現在の連立与党のこのPKO参加は大変消極的だと言わざるを得ないと思います。
 現に、私もゴラン高原に参加して現地に行きまして、私たちが行くカナダ部隊、これは後方支援、輸送部隊でございます。そこで、現地は五十人の部隊、その部隊の隊長が女性でございます。三十歳前後、そして五十人の隊員の四割が女性。後方支援で、かつ輸送ですから、運転手が主な仕事です。こういったところで、日本の閣僚の方とかが慎重に対応するとかなんとかと、私から言わせれば、世界の常識から言わせれば、あの程度のPKOでごちょごちょ言っているとみっともない。もう率直に言わせていただきます。
 そんな思いで、村山総理にも言いました。そして、外務省にも言いました。本気でやる気ですか、やる気ですと。防衛庁にも言いましたら、私たちもやる気ですと。そして、PKO事務局長にも聞きました。そうしたら、やる気ですと、全部言って、河野外務大臣も積極的なお話をされていると私は理解します。
 ところが、内閣に帰られましていろいろとお話をされると、どうもあいまいになってしまう。先ほど、調査団等を踏まえ、前向きに検討されると言いますけれども、ここの経緯に至るまでにもう一年以上たっているわけですから、調査団派遣に踏み切れない理由は何なんでしょうか。
#54
○河野国務大臣 先ほども申し上げましたように、我が国としては、カンボジアのPKOが終了いたしました後、モザンビークあるいはザイールの人道支援、こういった外国に対します自衛隊の派遣というものを行ってまいりました、こうした自衛隊のPKOもしくは人道支援という海外に対する派遣につきましては、我々としては十分な調査検討の上に行うべきものというふうに考えているわけでございます。
 現に、ザイールの派遣につきましては、幾つかの政党から事前の調査が不十分ではないかという御注意をいただいたこともございます。私どもとしては、そうした御注意は真摯に受けとめて、十分な検討の上、どうするかを決定したい、こう考えているところでございます。
#55
○若松委員 それでは、派遣される調査団ですけれども、今検討されるということで、何を調査して何を検討されるのでしょうか、具体的にお願いします。
#56
○柳井政府委員 ただいま大臣からも御答弁ございましたけれども、調査団の派遣につきましても、特に官房長官の方から、与党においてよく議論をしていただいた上で決定すべきではないかというような御指示がございまして、その後、与党側におきまして御検討をいただいているところでございます。
 したがいまして、調査団の派遣につきましてはまだ決定はなされておりませんけれども、通常、現地での調査の場合、一般論として申し上げますと、現地の業務の態様でございますとかあるいは生活条件、さらに派遣された部隊あるいは要員に対する支援の方法あるいは可能性というようなことをやはり十分に調査をする必要があるということが、これまでのいろいろな業務の経験から申しましても必要だというふうに考えております。
#57
○若松委員 それで、調査団の構成なんですけれども、よく外務省だけで行かれるというケースが、または若干の与党の議員の方が行かれる、そんなケースが一般的でしょうけれども、ただ、実際に派遣される自衛隊、こういった方の調査団への参加というのは今までないと思います。ここら辺が非常に矛盾ではないか。やはり直接行かれる方が当然だれか代表で行かれて、外務省の方と一緒に調査をされる、これがあるいは効率的な、かつ、自衛隊として最も必要な情報が直接入手できる方法ではないか。そういった観点を、調査団を組まれる場合にどう反映されますのでしょうか。
#58
○河野国務大臣 調査団というのは、これまで何回か例がございますが、一回の場合もあれば二回の場合もある、調査をする目的によって、その調査団の構成メンバーは変わってくるということがあったと記憶をいたしております。
#59
○若松委員 例えば、具体的に次のUNDOF調査団に自衛隊の方を代表として入れられますか。
#60
○柳井政府委員 まだ、調査団派遣の与党側の御決定、あるいは検討の御結論を待っているところでございますので、いかなる構成の調査団にするかというところはまだ決まっておりません。
 ただ、従来の経験から申しますと、先ほど大臣からも御答弁がございましたが、何回かにわたって調査団を派遣するという例がいろいろあったわけでございますが、通常は第二次と申しますか、最終的な調査を行いますときには、やはり自衛隊の派遣を想定している場合には自衛隊の専門家にも入っていただきまして、技術的な問題についても調査をしていただくというのがこれまでの通例でございました。
 例えば、昨年のザイールにおきますルワンダ難民支援の例をとりますと、いろいろな業務がございましたけれども、例えば、その中で給水の業務というのがございました。そういう場合に、やはり従来から現地で使っておりました機材を一部使ったわけでございますが、例えばそのパイプの直径が自衛隊の持っていく機材と合うか合わないかというような点も十分調べる必要があったわけでございます。
 この点につきましては若干技術的な困難もございましたけれども、そういう経験に照らしましても、そういう専門的な、技術的な調査というのは、これは不可欠であるというふうに考えております。
#61
○若松委員 今自衛隊の調査団の参加というところで非常に前向きというか、理解的な御返答がありましたので、私は次の質問に移らせていただきます。
 そして、先ほど大臣がいわゆるルワンダ難民、これが終わってから次なるPKOを検討するとおっしゃられました。これも一月三十日、新進党の二見議員への答弁で、ルワンダ終了後、直ちに検討を開始する。実際にルワンダの救援隊が帰られてもう一カ月たちます。この一カ月間、どのような議論をされているのか、どのような準備をされているのか、具体的に御説明願います。
#62
○河野国務大臣 この一カ月の間に与党に対して御説明を申し上げ、与党の御議論を進めていただいているという状況でもございます。また、外務省内におきましては、こうした問題について議論をいたしているところでございます。
 ただ、今議員お尋ねでございますが、実はルワンダ難民支援のためにザイールに派遣をいたしました自衛隊員が帰ってまいりまして、そのザイール派遣についての報告書なるものは、つい最近私ども手にいたしておりまして、これらも我々十分熟読玩味しなければならないものであると考えております。
#63
○若松委員 こういう感じのペースというのは個人的には余り好きではございません。
 ちょうど去年のゴラン高原のPKO、さらにはルワンダ難民救援隊、こういう二つの話があったときに、UNDOFですね、このPKOはもう二十年の歴史があって、大変落ちついた、かつ実際私もその兵力引き離しの地帯に行きましたけれども、男性お二人、二週間交代でいるわけですけれども、全く丸腰で何も武器を持たない、そんな状況でここ二十年間続いているという、ある意味では本当に平和そのものです。そういうところに対してなかなか送らないで、かつルワンダという、アメリカもフランスも任期を延長しなかった、アメリカもすぐ引き揚げた、その後、日本が行った。
 ただ、何であれだけ大変なところにあえて行って、それでこちらのPKOは行かない。恐らく、いわゆる村山政権というのは人道的な国際救援活動、ルワンダの場合ですね、こういうものは積極的にやるけれども、いわゆる村山社会党が反対してきたPKO平和維持活動、UNDOF、大変平和な場所でのUNDOFは反対、そういったことじゃないのでしょうか。いかかでしょうか。
#64
○河野国務大臣 そういったことでは全くありません。
#65
○若松委員 それでは、どうしてこのゴラン高原のPKO、一年前からですから、ルワンダ以前ですから。ルワンダは一カ月かちょっとで決めたわけですね。合計でどのくらい検討されていますか。七、八カ月でしょう。そういうことではございませんではちょっと説明にならないと思うのですけれども。
#66
○河野国務大臣 議員もルワンダ難民の状況がどういう状況であったかは御承知のとおりだと思います。ああした極めて悲惨な状況というものを目の当たりにしての判断というものはあった、これはぜひ御理解をいただきたいと思うわけでございます。
 UNDOFについても、私どもは、先ほどから申し上げておりますように、政府・与党一緒になって目下検討を進めている、こういう状況でございます。
#67
○若松委員 当然ルワンダの悲惨な状況はよくわかっております。そういうことで、新進党、柴野たいぞう先生もいらっしゃいますし、団員を組んで自費で現地に行ったわけです。そういう問題意識を持ちながらも、いわゆる経済大国日本、世界から求められる日本として、現在世界にはPKO、八万人おります。八万人いて、では日本は今PKOに何人いるのか。八万人中、八万分の幾つですか、ゼロでしょう。そういう現状に対してどうお考えですか。
#68
○河野国務大臣 残念ながら、三年前まではゼロだったわけでございます。二年削からPKO活動を始めまして、今カンボジア、アンゴラ、モザンビーク、そしてザイールと私どもはさまざまな体験、経験を踏まえて国際的な貢献をしつつございます。
 何回か申し上げてまいりましたけれども、我々は貴重な経験を踏まえつつ、その経験をもとにして国際貢献をさらに進める、こういうことでございまして、長い歴史を持つ国と比較を一遍にされるということになりますと、それはなかなか少ないじゃないか、足りないじゃないかというおしかりもあろうかと思いますけれども、我々としても、先ほどから申し上げておりますように、資金的な支援あるいは人的支援、物資による支援、さまざまな角度からの支援を行っているところでございます。
#69
○若松委員 それでは、何かいろいろと三年間、まだ新しいとおっしゃられましたけれども、PKOというのはここ二、三年で急激にふえている。アメリカでさえも、あのマケドニアのいわゆる予防外交として六百人を初めて派遣した。そういう形で、三年だったからとか、そういう認識ですと世界の不信を買うと思うのです。
 UNDOFというのは非常に重要だと私たちは考えておりますけれども、当然中東和平、世界の火薬庫、これに対しては、歴史的にいろいろな利権とか、そういった不始末を犯していない日本が参加するのは非常に重要だと思うのです。実際に大臣は、UNDOFの重要性をどのようにお考えですか。
#70
○河野国務大臣 先ほども申し上げましたように、我が国は中東和平に積極的にこれまでも関与しております。そういう意味からいっても、このUNDOF、ゴラン高原の問題というものは、極めてそうした中東和平に意味のあるものだというふうに考えております。
#71
○若松委員 意味のあるということで、ぜひ実をこれからとっていただきたい。ところが、世界は待ってくれない。
 これが二月六日の、どこの新聞ですか夕刊ですけれども、「ゴランPKO必要なし」、この新聞を今月の外務委員会で山田宏議員が指摘されまして、もう国連としては日本にゴラン高原は要らない、そういうようなことを質問されまして、それに対して柳井局長は、そのような連絡を日本政府が受けたという事実を否定されております。
 ところが、大変あいまいな言い方で恐縮ですけれども、火のないところには煙は立たない、こういう世界的な考え方からしますと、かつ私も、外務省、去年八月UNDOFに行ってきて、それで日本に帰ってきたら、すぐカナダの政府担当の人から、ぜひ状況を聞かせてほしい、さらに今後の政府の対応等も聞かせてほしい、非常に積極的なアプローチを受けたわけです。恐らく今カナダにおきましても、なぜ変わらないのか。先ほど言いましたように、日本ですと外務省、防衛庁、そしてPKO事務局、全部積極的、そしてかつ現地に行きますと、UNDOFの司令官、さらにはカナダ部隊、これもすぐ来てほしい、そういう話が半年、一年続いているということで、結局、我が国の対応というのは、彼ら、いわゆる世界のある意味で本当に平和貢献をしていこうという国からかなりの不満が出ているんではないか。まず、そういった海外の見方に対してどういうふうな御認識があるのか、また、それに対してどのようにこたえられようとしているのか、御答弁願います。
#72
○柳井政府委員 さきの私の答弁を御引用になりましたので、まず事実関係につきまして、私の方からお答え申し上げたいと存じます。
 先ほど来御指摘ございましたように、昨年から国連の非公式の打診がございまして、これまで事務当局におきまして技術的あるいは実務的な情報収集を行ってきたところでございます。
 先ほどお話のございました新聞報道は、恐らく六日付の産経新聞の夕刊だったと記憶しておりますけれども、先ほどのような報道がございました。
 ただ、我が国の検討状況につきましては、こういう報道のほかに、我が国の国内で慎重な意見があるというような報道もございましたので、国連の事務局から我が方に、日本の国内の状況はどういうふうになっているかというような問い合せは確かにございました。ただ、国連事務局側から日本のUNDOFへの参加が必要ないというようなことを言ってきたとか、あるいは国連側として何らかの不満を伝えてきたというようなことはございませんでした、そういうことを前回の外務委員会で私の方から御答弁を申し上げたところでございます。
 それから、同じ産経新聞がその後さらに報道しておりますけれども、例えばニューヨークからの九日付の共同を引用いたしまして、国連の当局者という意味だろうと思いますが、「当局者は九日、ゴラン高原のUNDOFへの自衛隊の参加問題について「日本の参加を断ってはいない。日本が参加できるのであれば歓迎する」と述べ、国連と日本の調整が今後も続くことを明らかにした。」云々というような報道もございました。
 それから、御指摘の中で、国連なりカナダ側が待っているのではないかというお話もございましたが、いつまでという期限があるわけではございませんけれども、国連側、カナダ側といたしましては、いわばタイムリーに決定してもらいたいというような希望を持っているという側面はあると存じます。
#73
○若松委員 先ほどニューヨークの記事等もありましたけれども、私も、二月八日、同じ産経新聞の記事で、要は、柳井局長が先ほどの二月六日の記事、これを否定した翌日の記事でございます。これはまさにこの否定発言というものを報道しているんではなくて、ここに書いてありますのは、「ゴランPKO 国連の回答 来月二十日まで保留 今夏の部隊派遣、困難に」こういうような記事を掲載しているわけですけれども、ことしの夏、この記事の内容、これは事実ですか、それとも事実じゃございませんか。
#74
○柳井政府委員 私も「ゴランPKO 国連の回答来月二十日まで保留 今夏の部隊派遣、困難に」という記事を読んだ記憶がございます。
 ただ、国連の事務局としてそのような言い方をしたということはございません。ただ、国連事務局の担当者がニューヨークをしばらく離れるということで、三月二十日ごろまで協議がやりにくいというようなことを言ったことはございます。
#75
○若松委員 それでは、村山総理ですけれども、この方は第百三十回国会、百三十一回国会の所信表明演説、さらに百三十二回国会の施政方針演説、続けて三回、PKOの積極的協力、これを約束しております。
 ぜひ大臣にお聞きしたいんですけれども、村山政権発足して七カ月、与党になりました。その間、人道的な国際救援活動のザイール、そしてPKOは御存じのように、それから一切もない。二、三度お話をさせていただきましたけれども、この総理の消極的なPKO派遣の姿勢、なかなか今の御説明だけでは私自身ぬぐい切れない、大勢の方、そう思っていらっしゃると思います。
 総理が野党時代に、自衛隊別組織論、これをたしか強く言っていたと思います。私も、昨年八月このゴラン高原のPKOを視察して、翌日申し入れしました。そしたら、PKOは別組織がいい、あのときはっきりおっしゃっていました。それからそのことは言っておられないようで、大分勉強されたんだなと思っているわけですけれども、今でも総理はこの自衛隊別組織論を掲げているがゆえに、このPKOに対して、即現在の自衛隊から積極的に送れる、こういった姿勢がとれないのか。こういった点からいかがでしょうか。
#76
○河野国務大臣 質問者からは御不満があるかもしれませんが、全くそんなことはございませんと私は御答弁するしかないのでございます。
 どういう理由で今の御議論をなさるのか私にはよくわかりませんが、村山総理はこのPKO問題について、現行制度、現行法にのっとって行うということに反対をするとか、そういうことはあり得ないし、そんなことをおっしゃったことは一度もございません。我々は当然、それはもう総理大臣としても当然のことであろうと思いますし、私どもも、現行法にのっとってそれは行うということは当然のことだというふうに思っております。
#77
○若松委員 現行法にのっとって当然。であるがゆえに、なぜ、現行法のこの五原則がだれが見ても当てはまるこのゴラン高原、UNDOFに対してなぜ派遣をちゅうちょするのか、ためらうのか、これだけ時間がかかるのか。いかがでしょうか。
#78
○河野国務大臣 五原則に当てはまればすべてに出すということではないと思います。五原則にのっとらないものに出すということはないわけでございますが、五原則にのっとるという条件が満たされればそこで政治的な判断がされる、こういうことになろうかと思います。
#79
○若松委員 じゃ、お聞きします。
 まだ河野大臣は現地に行かれてないでしょうけれども、少なくともカンボジアPKOとこのUNDOF・PKO、どちらが行く観点から大変ですか。いわゆるカンボジアPKO、大変初めてで苦労いたしました。クメール・ルージュのいろいろな反乱もあった。それに対して、UNDOFの二十年間の歴史そして現状、この五原則という角度から見てどちらが当てはまると思いますか。
#80
○河野国務大臣 五原則に私はいずれも当てはまっていると思います。
#81
○若松委員 そうすると、カンボジアでわっと行って、UNDOFでなかなからゅうちょしている。ちゅうちょしていらっしゃらないと言いたいのですか。
#82
○河野国務大臣 どうも議員には少し事実の誤認があるのではないかと思いますが、カンボジアは別に決めたからわっと行ったわけではないのであって、カンボジアにPKOを出すためには、それは大変なぞれ以前のさまざまな努力、政治的な努力もございましたし外交的なさまざまなやりとりもあって、それは大変なそこに至るまでのやりとりがあったということはぜひ御理解をいただきたいと思います。
#83
○若松委員 そうしますと、それではPKO派遣に際しては国連の正式要請があります。まだ正式要請は来てないわけですね。
#84
○柳井政府委員 非公式な打診はございましたけれども、正式な要請というものはまだ参っておりません。
#85
○若松委員 それでは、正式な要請を得るための日本の努力はされていますでしょうか。
#86
○柳井政府委員 これも一般論になりまして恐縮でございますけれども、通常国連の事務局から加盟国に対しまして、まず非公式な打診がございます。そして、打診を受けた各加盟国の側におきましては、どういう業務であればどの程度の要員あるいは部隊が出せるかというような検討をいたしまして、まあ大体行けそうだというような状況になりまして、初めて国連の事務局から正式な要請が来るというのが通常の手順でございます。
#87
○若松委員 それで手続論はわかりました。
 それでは、非公式な要請が実際あるということですけれども、その非公式な要請に対して、非公式にどういうふうにお答えになっていますか。
#88
○柳井政府委員 たしか昨年の五月ごろ、初めの非公式な打診があったと記憶しております。その後、カナダとの意見交換あるいは国連事務局との意見交換あるいは情報収集ということをやってまいりまして、そのような中で、我が方として、これは決定ということでは全くございませんが、技術的にこういうようなことであればできそうだというような情報は、国連事務局あるいはカナダ側にも伝えております。
 ただ、いずれにいたしましても、これはさらに現地調査をした上で、最終的には政治的な御決定を待ってどうするかということを返答するという段取りになるわけでございます。
#89
○若松委員 なかなか私たちの意図する答えにはほど遠いというお答えであるわけですね。ちょっと答えになってないんですよね。――再度お尋ねいたします。UNDOFに対して前向きに検討するとか一生懸命やっていますとか言われますけれども、もう一年間の議論をしているこのUNDOF、それなりの情報はかなりおありだと思います。あとはもう手続論としての調査団派遣、こういう段階に入っていると思うのですけれども、いかがですか。
#90
○河野国務大臣 先ほど来からお答えを申し上げておりますが、政府側、外務待を初めとする政府側も検討をいたしておりますし、今与党との間の調整、これは繰り返しになって恐縮でございますが、政府、与党一致して答えを出したいというふうに考えておりますので、今与党との間で最後の調整をいたしておるということでございます。
#91
○若松委員 その外務省の検討と与党内の検討と、何か検討していることが違うようですが、何を検討されているんですか。要は、それぞれの閣僚の意見、こういう方は、送りたくない。いかがですか、閣僚を構成する大臣として。
#92
○河野国務大臣 与党内の議論について外務省がお答えをするのはどうかと思います。与党の中でもさまざまな角度から御検討をされていると伺っております。
#93
○若松委員 それでは、外務省の長であります外務大臣は、その閣議の中でどういうような立場でこのゴラン高原について物を申されているのですか。
#94
○河野国務大臣 繰り返し申し上げますが、まだこの問題について閣議もしくは閣僚間で深い議論はいたしておりませんが、私どもとしては、先ほどから申し上げておりますように、中東和平の持つ重要性、中東和平と我が国との、我が国が中東和平に大きな関心を持っているなどなどの点にかんがみて、我々はこのUNDOFというものには大きな関心を持っているということを与党にも投げかけているわけでございまして、与党は与党内部で御検討をなさっているということでございます。
#95
○若松委員 今大臣の方が、深い関心はありながらも突っ込んだ議論はしていない、これはどういうことですか。
#96
○河野国務大臣 閣僚間で突っ込んだ議論はしていないと申し上げましたのは、この問題は、先ほど議員からもお話がございましたように、主として外務省あるいは防衛庁そしてPKO本部の所管する問題でございます。こうした所管の行政内部での議論は、十二分に検討をいたしております。
#97
○若松委員 それでは外務省の立場として、いわゆる外務大臣のお立場として、大変今日本は顔が見えないということで、いろいろな国際的な不信感、不安、そういったものが起きているという認識はおありだと思うのです。そういった中で、やはり外務大臣、今一そ、閣僚の中でリーダーシップをとられるべき一場であるし、それが求められる時期でもあると思うのです。
 そういった観点から、防衛庁もいらっしゃいますでしょう、さまざまな関係省もいらっしゃるでしょう、だけれども、やはり今大事なのは外務大臣の積極的な姿勢だと思うのですよ。そういった点から、このゴラン高原について再度お聞きしたいのですけれども、どういった姿勢で進められるのか。
#98
○河野国務大臣 もう若干のお時間をいただきたいと思います。
#99
○若松委員 若干というのはやはり、若干というのは要は答えられない、積極的には言えないということ、はっきり言えば消極的だという理解でよろしいわけですね。
#100
○河野国務大臣 大変恐縮でございますが、若干の時間をいただけばいろいろと申し上げられる、こういうことでございます。
#101
○若松委員 では、これだけはっきり教えてください。若干の時間とはどの程度なんですか。一年ですか、一カ月ですか、それとも十年ですか。
#102
○河野国務大臣 一年とか十年とか、そういう時間ではございません。
#103
○若松委員 一年未満ということは明確に言われました。では、さらに、半年以内ですか、一カ月以内ですか。
 こんな議論をしていると、やはりやる気ないと思われますよ。そう思いませんか、だから、私たちだって、ルワンダもそうでしたよ。私だって、新人四人、もう自費で一人百五十万円ですよ。わかるでしょう、国会議員が貧しいというのは。また誤解ありますけれども。だけれども、海外を見て、世界の声を聞いて、それを日本の国内に、反映しなくちゃいけないという思いで行っているわけですよ、大臣だってそういう思いで外務大臣やられているわけでしょう。そんな、ちょっとの余裕ください、一年以内です、これはちょっと乖離があり過ぎるんですよ。もうちょっと突っ込んでいただけますか。
#104
○河野国務大臣 議員の皆さんか世界各地へ飛んで実情を見てこられるということは大変大事なことで、そのことをまた、外務省を初め関係部署に教えていただくということは、本当にありがたいことでございます。これは野党の先生方ばかりでなく、与党の先生方も繰り返したびたび現地に行って、我々にもいろいろ御指導をいただいているわけでございまして、そうした御指導、あるいは現地の実情について教えていただくことは大変ありがたいことだと感謝をいたしております。
 そういうお話も十分踏まえて、この問題については、先ほどから申し上げておりますように、外務省だけ、あるいは外務省、防衛庁、その行政だけの問題ではなくて、仰せ、繰り返してございますが、PKOという、この自衛隊の派遣というものはまだまだ経験の浅いものでございますから、それだけに多くの方々の意見も伺いながらやらなければならないというふうに思っているわけでございまして、今後ともひとつ御指導をいただきたいというふうにお願いを申し上げます。
 一年というのは、先生が一年か十年かとおっしゃったので、一年、十年ではありませんということを申し上げたわけで、先ほどから申し上げておりますように、もうしばらくの時間をおかしをいただきたいということでございまして、それが一週間か、十日か、一カ月か、こう言われても、そう具体的に申し上げられないのが若干とかしばらくとかと申し上げていることでございますが、決してそう長い時間ではないのでございまして、ぜひ、しばらくの時間をおかしいただきたいと思います。
#105
○若松委員 それでは最後に、お願いとして、早急にぜひ前向きな結論を出していただきたい。万が一最終的な判断がおくれますと、日本の外交にとって大変損失となります。そういった状況も踏まえて、早急な結論をお願いします。
 そして、先ほど何度もおっしゃられた、日本のPKO、三年、まだ新米だ、ということで、ことしの八月がちょうど三年の、その改正を検討する見直しの時期、こういう時期になっておりますけれども、村山政権がまさにこのPKO積極協力姿勢ということであれば、今後このPKO法の見直し問題に対しまして、政府の姿勢、さらには見直し作業の手順、タイムテーブル、これを可能な限り明確に御答弁いただきたいと思います。
#106
○河野国務大臣 御指摘のとおり、PKO法見直しの時期と言われる場面がやってくるわけでございまして、先ほどから申し上げておりますように、この見直しに当たりましては、既に終了いたしました幾つかのPKOあるいは人道支援などの経験も踏まえまして検討する必要があるだろうというふうに考えております。
 この検討に際しましては、PKO法案審議の際の経緯にかんがみまして、国会などにおける御議論に十分耳を傾けなければならないものと考えております。
#107
○若松委員 PKO法の見直しも、やはりPKOの現場を実行される自衛隊、ぜひともこういった自衛隊の、自衛隊法の改正にもかかわりますけれども、PKO業務の本体業務への取り込み、こういったところも含めて、外務大臣、今後間接的にそういった自衛隊法への御支援をよろしくお願いいたします。
 そして、大分予定の時間がPKOに費やされまして、ちょっと旅券法の一部を改正する法律案、もうあと十分となってしまいました。当初通告しておりました質問、ほとんどお聞きできませんけれども、大事な点だけ、時間のある限りやらせていただきたいと思います。
 まず、今回の改正の目玉であります子の併記制度の廃止、今回のこの旅券法改正によりますと、これまで我が国が採用していた子の併記制度、今までは、私のパスポートは子供の写真も入っている、こんなやり方で、それが廃止されるのですけれども、その背景には、先ほど他の委員も御質問されましたけれども、いわゆる併記制度が国際的には廃止の方向にある、また、最近、子供が単独でどんどんどんどん海外に行く、こんなケースもふえておりますので、子単位の、単独の旅券取得率が高くなっているんじゃないか、こう察するわけですけれども、この年少者の単独旅券取得の現状、さらにその推移、これについて御説明をいただきたいと思います。
#108
○畠中政府委員 お答えいたします。
 現状では、親の旅券に子供三人までは併記できることになっておりますが、そういう制度がある中でも、既に希望される方には単独の旅券を子供に発行することにしておりまして、その割合は、ゼロ歳から六歳未満の申請者につきましては約三割の方が単独旅券をとっておられます。それから、六歳から十二歳未満の方につきましては、五割以上の方が単独旅券を持っておられます。さらに、十二歳以上十五歳未満の方は八割五分以上が単独旅券を取得しておられます。現在の制度では士五歳未満まで併記を認められております。
 そして、傾向といたしましては、近年実際に外に出られでいろいろトラブルに遭遇される方が多いこともあると思いますけれども、とられる方の比率は次第にふえております。
#109
○若松委員 今、大変取得率が高いという数字を示されました。これは大変私個人としてはいい傾向ではないかと思っております。
 そして、入出国の手続の迅速化、さらには効率化を図るために、平成四年の十一月から日本におきましてもMRPと言われる機械読み取り旅券、これが導入されました。この制度の導入はいいのですけれども、実際に子供が併記されて、要は今三つの種類があるわけです。従来の赤い、子供も一緒に写真に入っている併記。そして、いわゆるブルーですか、ブルーなんですけれども古いブルーというのですか、これは子供名は併記しているのですけれども写真は一緒ではない。この古いブルーの形について、MRPのチェックが通らないのが現状なんですね。そうすると、顔写真がない。本人確認ができない。だけれども、名前がある。そうすると、そういった古いブルーのパスポートを持った人が例えば日本から行って違う子供を連れてくるということは可能なんですよ。
 MRPを導入したのですけれども、なぜそういう不都合性が生じてしまったのか、それについて御説明をお願いします。
#110
○畠中政府委員 先生御指摘のような不都合といいますか、併記された子供が読み取り機で読み取れないということが現実に起こっておりますが、MRP旅券を導入いたしました平成四年十一月の時点では、直ちに子の併記の制度を廃止いたしませんでした。
 その理由は、子の併記を次第になくしていこうという勧告が出まして、それぞれの国がそれぞれの措置をとってまいりましたけれども、各国の動向も見ながら、またMRPの運用状況も見ながら、いずれ廃止をすること、そういう方向で検討はしておりました。
 その時点では、先ほど申し上げましたけれども、子の併記をして子を連れてまいりますときには一冊の旅券で最大限三人まで一万円の旅券で外へ出られたわけですけれども、ゼロ歳から旅券をとっていただくということになりますと、ある意味では家庭の負担ということも考えなければいけませんので、いろいろな状況を判断しながら、いつ廃止するかということを検討してまいりました。そういうことで、今度の改正にあわせまして廃止をしたいということでございます。
#111
○若松委員 つきましては、そういった過渡的なところですけれども、入管というのは大変重要なところなので、その過渡期の、ある意味では不備というか不都合面にぜひ慎重に対処していただきたい、このように願う次第です。
 続きまして、海外において日本の旅行者等が旅券を紛失している事件がかなり頻繁にある。私も四年前香港に行ったときに、現地のガイドの方から、今香港のパスポートは時価で当時のドル換算で三百万円ぐらいする、そういう話を聞きました。ミスでなくした方と意図的にいわゆるとられる場合、こういった事件が大変ふえているのですけれども、現在旅券の紛失または盗難の件数、ここ数年の状況はどのようになっていますでしょうか。
#112
○畠中政府委員 旅券の盗難及び紛失の件数でございますけれども、この数年、年に約八千件ございます。平成四年は八千二百四十件、平成五年は八千五百四十件、平成六年は八千九百十九件が紛失ないし盗難に遭っております、
#113
○若松委員 わかりました。若干増加傾向ですね。
 なかなか日本人というのは旅券の重要性というのがまだ認識不足というのも否定できないと思いますので、ぜひ外務省の御努力で、海外出国の際のパスポートの重要性の認識、これを再度進めていただきたいと思います。
 そして、外国人に対する入管職員、入管職員といっても実際は法務局管轄です。私も去年大村の難民キャンプヘ行ってまいりました。まさに法務局管轄で、難民の方がいらっしゃる。おりに囲まれていまして、入管の職員の方が、二百七十九名中二百七十九名会員おります、何か入管職員というよりも看守という感じなんですね。大変怖いところだなと思いました。
 ところが、こういう感じで、実際いろいろな新聞記事も出ておりますけれども、最近入管職員から暴行を受けた、こういう記事も出ております。いわゆる入管職員が外国人に対して、ある意味で権力を振るって暴行する、こういうことですけれども、これは入管職員が絶対的に少ないからそうせざるを得ないのか、または入管職員の人権感覚というのですか、モラルからくるのか、そういった点はいかがでしょうか。
#114
○小林説明員 お答えいたします。
 先ほど委員が御指摘がございましたが、当局職員が外国人に対し暴行をした、こういう訴えはこれまで七件ほど報告を受けているところでございます。
 調査いたしました結果は、そのうち五件につきましては職員の職務執行に抵抗しました法違反外国人を制圧したものでありまして、暴行の事実は確認されませんでした。また、一件につきましては、上陸禁止措置をとりまして運送会社に当該外国人を引き渡した後のことでございまして、当局職員の行為とは認められませんでした。
 ただ、昨年十一月に起こりました中国人女性に対する暴行事件につきましては、やや行き過ぎた行為が認められましたので、関係者を厳正に処分いたしましたところでございます。
 ところで、現在入管行政に携わっております職員数は、法務省の入国管理局に百六十三名、地方の入国管理官署に二千百名の合計二千二百六十三名がございます。現在出入国します外国人の数といいますのは依然として増加基調にございまして、滞在する外国人も非常に多様化してございます。したがいまして、その業務は増加、複雑困難化の一途をたどっているところでございまして、こういう事態に適切に対処するために、関係当局の御理解を得まして大幅な定員増が認められまして、管理体制等を強化しているところでございます。
 また、職員のモラル等の点につきましては、人権感覚あるいはモラルが低下しているとは考えておりませんが、問題があると指摘されました場合にはその都度調査を行いまして、改善すべき点があればこれを改めるなど、適切な指導を行っているところでございます。
#115
○若松委員 最後に、入管を担当されます法務局にお願いですけれども、これは、昨年十二月二十九日の毎日新聞「アジア系に横柄 成田入管」、さらには昨年の一月十三日の朝日新聞「イスラエル苦情七十件」、こういった形でマスコミが取り上げておるところですけれども、ぜひ今後とも温かみのあるサービス、やはり人権という大事な視点ですし、これからも日本が求められる、日本、戦後五十年たちましたけれども、やはりそういった五十年前の経験というのはしっかり覚えているアジアの方も多いというこの現実も踏まえて、ぜひとも温かみのある入管の対応というものを推し進めることを願いまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#116
○三原委員長 続いて、古堅実吉君。
#117
○古堅委員 今回の旅券法の一部改正、それを是としながら、今後の検討課題としての要望も含めて、二、三お伺いしたいと思います。
 二十歳未満の者に対する旅券の有効期間を押しなべて五年としておりますが、義務教育を終えた十五歳の者に対しては十年としてもいいのではないか、そういう考え方も常識的に成り立つものと思うのですけれども、何か支障がございますか。
#118
○畠中政府委員 このたび十年有効の旅券を導入いたしましたけれども、法改正では、二十歳未満の者に対してはその十年有効旅券ではなくて五年有効旅券ということで、十年有効旅券を持てないことになっておりますが、その主な私どもの理由は、やはり未成年の場合には容貌の変化が非常に大きいということを踏まえてそう決めさせていただきました。
 このことは、十年有効旅券を国際的にいろいろな国が導入しておりますけれども、各国とも年齢は違いますけれども、一定年齢以下の者には十年、有効旅券ではなくて五年有効旅券ということで発行いたしております。例えば、イギリス、ニュージーランドなどは十六歳以上に与えております。アメリカは十八歳以上でございます。ポルトガルは二十五歳以上、ドイツは二十六歳以上に十年有効旅券を発行しております。いずれも容貌の変化ということを考慮した措置だと考えられます。
#119
○古堅委員 二、三歳の子供が十年後の十二、三歳、そのころになって同じ人だろうか、写真をもって見分けにくいなどというのは、これは話としてうなずけます。しかし、十五、六歳の者が五年後とかあるいは十年後とかいうことになって見分けにくいとかいうほどのことが、顔かたちなどを理由にしてあるだろうかというふうにも思うのですね。そういうことを理由にして五年の有効期間にしなければならないということでは少し、外国にもいろいろ年齢制限はあるようなのですが、ちょっと厳し過ぎる年齢の基準になっていないかというような気がするわけです。
 若年者も含めて海外旅行というのがこれほど盛んになっている、こういう時代ですから、国民の立場からできるだけ便利な方がいい。そういうことに対しては最大の配慮をするのがこの旅券法の取り扱いについての基本的な立場ではないかというふうにも思うのですけれども、今回はそういうふうにして提案していますからここでどうこうなどということを申し上げませんが、今後のこととして御検討をいただいた方がいいのではないかと思うのですが、大臣いかがでしょう。
#120
○河野国務大臣 今政府委員が御答弁申し上げましたように、世界の中でさまざまな国がこの問題についてさまざまな判断を下しているわけでございますが、多くの国の判断に、我が国の今回の判断は近いものというふうに思っております。しかし、議員の御指摘も御指摘として承っておきます。
#121
○古堅委員 ちょっと具体的な事例を申し上げて、要望も含めて御質問申し上げますが、私の友人に、ついこの間まで地元で長い間県会議員をして、地元での知名度も信頼性も高い、私自身信頼する先輩と考えている、そういう方がおられます。その人の妹が、キューバで生まれてキューバの国籍を持っている人がおって、この父親は沖縄で葬られておりますけれども、その法事とかあるいは親戚に対する訪問とか、そういうことを目的に入国の申請をいたしました。しかし、残念ながら十五日間しか認められないということになって、ちょっと関係者が騒ぎました。とても十五日では予定しているようなことが日にちにも合わされないしということになりました。
 それで相談がありまして、持ちかけましたら、幸いにして外務省側のありがたい御配慮がありまして、急遽私が保証人になると。実は申請はこの兄の方が保証人になって申請しておったわけです。私が保証人になるということなども今も含めて相談いたしまして、三ケ月、九十日間のビザをおろしてもらう、そういう処理ができました。その問題はそれで解決しましたけれども、話を総合しますと、この見なる人がそう多くはない年金しか基本的な収入がないというふうなことを見て、そういう資力で保証人としては三カ月、それを認めるわけにはいかぬではないか、そういう関連があったように思われるわけです。
 それからもう一つですが、中国の女性が日本に来まして日本の若い男性と結婚いたしました。その女性の母親が中国にいまして、病気がちでもあるし、日本にお呼びしてここの生活を見ていただくなど、そういう訪問をさせようということで申請をしましたけれども、二回ほどそれがだめになっておるというわけです。その理由が、まだ若いですし、町工場で働いて収入もそう高くない、そういうことが理由になってビザが発給できないというふうな理由にされているようであります。
 そういうことなどを通じて考えるのですが、私の友人、そういう人も、確かに形式的に、年間五百万の収入もないなどということを見ればそのとおりかもしらぬが、私自身、そういう金銭的な問題で何か困ったことが起きるとか、あるいは国その他に迷惑がかかるようなことになるというようなことをもう一〇〇%全く考えなくても済むような環境、そういうところにあることをよく知っています。
 ですから、私自身も保証人になったといって何の心配もしていません。恐らくこの若い夫婦もそういうところあたりは念頭に置いて、来てから面倒を見るだけの資力もなくて大変なことになるのではないかなどという、そういうことについてむとんちゃくにやっておるなどというのは考えられないわけですが、そういうことからしますと、親兄弟とか親族の三カ月の日本滞在、そういうものに対して。五百万ほどの資力云々でそのような取り扱いをすることがどうだろうかというふうに、直接自分が関係したそういうことなどを通じて、ちょっと深く考えさせられるものがありました。
 それで、一つには、保証能力というものを所得に求める理由について、時間もありませんので簡単に御説明いただきたいと思うし、もっと今言わんとしているそういうことについて受けとめていただいて、温かい処理の方法がないのか、そういう面での解決の方向に御検討いただけるものがないのかどうか。事務的な説明でいいですから、また、後で政治的な面では大臣からも御所見を賜りたいというふうに思います。
#122
○畠中政府委員 個々のケースにつきましては、先生御指摘のような親族を呼ぶというときにも拒否される、入国が認められないというようなケースがございます。そういうときには大変気持ちの上ではかわいそうだという感じもいたします。しかし、他方におきまして、現実は私ども個々のケースについて、その方がどういう方かということを余りそれぞれをきちんと把握はできませんので、申請者の客観的な条件でいろいろ判断せざるを得ないこともございます。
 もう一つの現実は、そういうような現在外国から入っておられる方で、不法滞在あるいは不法就労ということで、残念ながら日本の法律に反して日本におられる方が年々ふえております。それをいかにしてきちんとするかという方途。
 それから、先ほど先生がおっしゃいましたような、本当に親族訪問でという方をどう調整をしていくかということは、個々のケースで判断しませんと大変難しい面がございますけれども、例えば一つの方法といたしましては、先生になっていただきましたけれども、本人が保証人として十分でない場合には、その周囲の方々にかわって、その方が本当にその方々を御存じであれば保証人になっていただくというような方法で救済をしております。
 しかし、現実にはかなり、日本に入ってこられた後に病気になられたり、事故に遭われたり、いろいろなことで生活が困るといったようなことで、やむを得ず不法就労みたいなことになるケー又もありますので、その辺をどういうふうに調整していくかというのは、我々今後ともできるだけうまい対処の仕方を研究してまいりたいと思いますけれども、それぞれ個々のケースで判断してまいりたいと思っております。
#123
○河野国務大臣 立法の趣旨でありますとか立法の精神というものを踏まえながらも、温かみのある判断、措置というものも考えなければならないというふうにも思います。ただ、今政府委員から御答弁をいたしましたように、立法の趣旨というものもございます。そうしたことを踏まえて対応しなければならぬということもまた重要だろうと思います、
#124
○古堅委員 入って後、不法就労とかそういうことが起きたような、そういうようなものは確かに具体的にはあるかもしれません。しかし、圧倒的な多数の人々がそういうふうなものではないんじゃないかというふうにも思うのですね。中にはそういうものもありますというふうなことではないかと、私が調べて裏づけがあってというようなことではありませんが、そういうふうに思いますし、家族、親兄弟、親族などを呼び寄せるというようなことについては、厳しく資力がどうなのかというふうな形で、それだけを見てしゃくし定規的にやるなどとかいうふうなことではなしに、そういう関係が立証されれば可能な限りその立場に立って、温かい取り扱いといいますか、そういう方向に結びつけられるような、取り扱い上もぜひ今後そういう方向で、いろいろと検討もしていただきたいというふうに思うのです。もう一度、事務の方からでよろしいですから。
#125
○畠中政府委員 個々のケースにつきまして、実情を把握してどういうふうな救済措置をするかということにつきましては、それぞれ検討してまいりたいと思います。
#126
○古堅委員 時間ももう終わらんとしておりますが、最後に一点だけお聞きします、
 十二歳未満の年少者の単独旅券申請の手数料が五千円になりますね。現在の併記制度の対象者は十五歳未満であることや、そして国際反間航空機関が十六歳未満の子供の単独旅券の発行を勧告していることなどをあわせて考えてみますというと、十二歳以上十五歳未満の子供の単独旅券の手数料、それも十二歳未満の半額、そのような取り扱いをしていいんじゃないかというふうに思うのですね。言ってみれば、その年齢の子供たちは義務教育の年齢層ですよ。大人並みの手数料というよりはやはり半額、これがより妥当性があるんじゃないかと思いますが、いかがですか、
#127
○畠中政府委員 十二歳未満の子供に対する手数料を半額にするということで今度旅券法の改正をお願いしておりますが、何歳以下にするかということについては大変判断が難しいところでございます。
 ただ、申し上げますのは、子供に対する旅券の併記という制度をやめた国が幾つかございます。そういう国はゼロ歳から全く大人と同じ手数料で発給しております。したがいまして、日本が半額という制度を導入いたしましたのは、特に家庭の負担ということを考えて半額ということを導入いたしました、
 それからもう一つは、十二歳から十五歳までの今の方々、実際に外へ行っておられる方々の、先ほど御紹介いたしましたけれども、既に八五%の方が単独の旅券をとっておられます。そういったようなことをいろいろ考えまして、子供料金といいますか、わかりやすいように小学生で線を引いて十二歳未満ということにさせていただきました。
#128
○古堅委員 子供料金といえば、義務教育の中学校卒業の年齢までは子供料金ということで考えて、一般的な妥当な面で受け取られるんじゃないかと思います。今後の御検討もお願いしたいと思います、
 終わります。
#129
○三原委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
#130
○三原委員長 これより本案に対する討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#131
○三原委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#132
○三原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#133
○三原委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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