くにさくロゴ
1995/01/31 第132回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第132回国会 地方行政委員会 第1号
姉妹サイト
 
1995/01/31 第132回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第132回国会 地方行政委員会 第1号

#1
第132回国会 地方行政委員会 第1号
本国会召集日(平成七年一月二十日)(金曜日)
(午前零時現在)における本委員は、次のとおり
である。
  委員長 粟屋 敏信君
   理事 塩谷  立君 理事 谷  洋一君
   理事 中馬 弘毅君 理事 穂積 良行君
   理事 山名 靖英君 理事 吉田 公一君
   理事 米田 建三君 理事 北沢 清功君
      石橋 一弥君    遠藤 利明君
      栗原 裕康君    田中 直紀君
      西田  司君    蓮実  進君
      平泉  渉君    平林 鴻三君
      阿部 昭吾君    青山  丘君
      石破  茂君    長内 順一君
      佐藤 茂樹君    吹田  ナ君
      増田 敏男君    池田 隆一君
      遠藤  登君    加藤 万吉君
      畠山健治郎君    前原 誠司君
      穀田 恵二君
一月二十日
 粟屋敏信君委員長辞任につき、その補欠として
 川崎二郎君が議院において、委員長に選任され
 た。
    ―――――――――――――
平成七年一月三十一日(火曜日)
    午後零時十分開議
出席委員
  委員長 川崎 二郎君
   理事 塩谷  立君 理事 谷  洋一君
   理事 中馬 弘毅君 理事 穂積 良行君
   理事 粟屋 敏信君 理事 山名 靖英君
   理事 米田 建三君 理事 北沢 清功君
   理事 田中  甲君
      石橋 一弥君    栗原 裕康君
      田野瀬良太郎君   平泉  渉君
      平林 鴻三君    愛野興一郎君
      上田  勇君    岡島 正之君
      富田 茂之君    永井 英慈君
      山崎広太郎君    畠山健治郎君
      横光 克彦君    穀田 恵二君
      川端 達夫君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     野中 広務君
 出席政府委員
        警察庁長官官房
        長       菅沼 清高君
        自治大臣官房長 秋本 敏文君
        自治大臣官房総
        務審議官    二橋 正弘君
        自治省行政局長 吉田 弘正君
        自治省行政局公
        務員部長    鈴木 正明君
        自治省行政局選
        挙部長     谷合 靖夫君
        自治省財政局長 遠藤 安彦君
        自治省税務局長 佐野 徹治君
        消防庁長官   滝   実君
 委員外の出席者
        地方行政委員会
        調査室長    前川 尚美君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月二十日
 辞任        補欠選任
  田中 直紀君    川崎 二郎君
同月二十六日
 辞任        補欠選任
  遠藤 利明君   田野瀬良太郎君
  阿部 昭吾君    愛野興一郎君
  青山  丘君    上田  勇君
  石破  茂君    岡島 正之君
  長内 順一君    富田 茂之君
  佐藤 茂樹君    永井 英慈君
  増田 敏男君    山崎広太郎君
  前原 誠司君    田中  甲君
同日
 辞任
  遠藤  登君
同日
           補欠選任
            川端 達夫君
同月三十一日
 辞任        補欠選任
  池田 隆一君    横光 克彦君
同日
 辞任        補欠選任
  横光 克彦君    池田 隆一君
同日
 谷洋一君が理事を辞任した。
同日
 田中甲君が理事に当選した。
同日
 理事吉田公一君同日理事辞任につき、その補欠
 として粟屋敏信君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
一月三十一日
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 国政調査承認要求に関する件
 地方自治、地方財政、警察及び消防に関す
 る件
     ――――◇―――――
#2
○川崎委員長 これより会議を開きます。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 このたび、地方行政委員長の重責を担うことになりました川崎二郎でございます。
 申し上げるまでもなく、本委員会は、地方行財政の進展及び警察、消防の健全なる運営を図るために極めて重要な任務を果たす委員会でございます。その委員長たる職員はまことに重大であると切に痛感いたしております。
 甚だ微力ではありますが、練達堪能なる委員各位の御指導、御協力を賜りまして、公正かつ円滑な委員会運営を図ってまいりたいと存じます。
 何とぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手)
#3
○川崎委員長 議事に先立ちまして、兵庫県南部地震による犠牲者の御冥福をお祈りして、黙祷をささげたいと存じます。御起立をお願いいたします。――黙祷。
    〔総員起立、黙祷〕
#4
○川崎委員長 黙祷を終わります。御着席願います。
#5
○川崎委員長 この際、去る一月二十日の議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更等に伴い、理事の辞任及び補欠選任を行います。
 まず、理事の辞任の件についてお諮りいたします。
 理事谷洋一君及び吉田公一君から、それぞれ理事辞任の申し出があります。これをいずれも許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○川崎委員長 御異議ないものと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○川崎委員長 御異議ないものと認めます。
 それでは、理事に
      粟屋 敏信君 及び 田中  甲君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#8
○川崎委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 国政に関する調査を行うため、本会期中
 地方自治に関する事項
 地方財政に関する事項
 警察に関する事項
 消防に関する事項以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○川崎委員長 御異議ないものと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
#10
○川崎委員長 この際、野中国務大臣から、所管行政の当面する諸問題について説明を聴取いたします。野中国務大臣。
#11
○野中国務大臣 委員長、理事、委員の皆様におかれましては、平素から地方行政及び警察行政の推進に格段の御尽力をいただき、厚く御礼を申し上げます。
 この機会に所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し上げ、皆様の深い御理解と格段の御協力を賜りたいと存じます。
 初めに、このたびの兵庫県南部地震によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、負傷された方々や被害をこうむられた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。
 このたびの地震では、五千人を超えるとうとい人命が奪われ、多数の建築物、道路などや水道、電気、ガスなどのライフラインが崩壊いたしました。私自身も、この地震が発生した翌日には現地に赴き、実情を視察してまいりましたが、惨状を目の当たりにし、また、一瞬にして肉親や財産を失った被災者の方々の心情に思いをいたし、今後の対策に全力を挙げて取り組む決意を新たにした次第であります。
 自治省といたしましては、地震発生後速やかに消防庁に災害対策本部を設置し、職員を現地に派遣、常駐させて、被害の状況の把握及び現地との連絡調整に努めるとともに、各地方公共団体に消防職員を初めとする関係職員の派遣や緊急物資の搬送などの御協力をお願いいたしました。さらに、私自身を長とする自治省兵庫県南部地震災害対策本部を設置し、全省的な体制をしいて、各般の対策に取り組んでおります。
 また、被災者の救援、被災地域の復旧のためには、国のみならず、地方公共同体の一体となった協力、応援が不可欠であります。こうした趣旨から、先般大阪府において、近畿・中国・四国地方の知事、政令指定都市の市長にお集まりをいただき、被災団体に対する万全の協力を行っていただくよう要請いたしました。
 既に、全国の地方公共団体からは、消防職員約二千六百人を初め、病院、水道、土木等の分野の職員約三千百人が派遣され、現地での支援活動に当たっております。また、飲料水、食料、医薬品、日用品などの緊急物資も続々と現地に搬送されております。さらに、当面の重要な対策として、被災者の住居の確保があります。これについては、既に近隣の地方公共団体を中心として、住宅の確保などにより、受け入れが着々と進められておりますが、より一層迅速かつ円滑な受け入れができるよう、受け入れ団体が直接現地に窓口を開設し、被災者からの相談、申し込みに応ずる体制が整備されたところであります。
 今後、人的な応援については、状況の変化に対応して幅広い職種の職員の応援や災害対策の長期化に伴う交代要員の確保などに適切に対応すること、物資の応援について、被災地域のニーズにきめ細かくこたえること、被災者の他の地方公共団体への転人手続などについて、迅速かつ弾力的に取り扱うことなどが必要であります。また、ごみやし尿の処理、瓦れきの処分などにも適切に対応していかなければなりません。自治省といたしましては、これら応援の効果が十分に発揮されるよう、必要な連絡調整に当たり、地方公共団体の応援活動を全面的にバックアップしてまいりたいと考えております。
 今回の地震により被災地域に刻まれた傷跡は深く、被災者の救援や被災地域の復興には膨大な財政負担が見込まれます。自治省といたしましては、被災団体の財政運営に支障が生じないよう、地方債の配分、特別交付税の配分など適切な財政支援措置を講じてまいります。なお、地方公共団体が被災地域への応援に要した財政負担につきましても、特別交付税その他の適切な財政措置により配慮してまいりたいと考えております。
 被災地域の現状や必要とされる対策は日々変化しております。こうした状況に迅速かつ的確に対応するため、今後も引き続き現地や他の地方公共団体との連携を密にし、なし得る限りの対策を全力を挙げて講じてまいる決意であります。
 さて、二十一世紀を間近に控え、内外ともに大きな変革期を迎えつつある中で、国民が豊かさとゆとりを実感できる社会を実現していく上で、地域の総合的な行政主体である地方公共団体の役割はますます増大しております。
 地方行財政を取り巻く環境には、依然として、極めて厳しいものがありますが、高齢社会に対応した福祉施策、自主的・主体的な地域づくり、社会資本整備、地域環境の保全・創造などをさらに推進していく必要があります。このため、国・地方を通ずる行政改革を一層進めるとともに、今後とも地方税財源の充実確保を図り、地方分権を推進していかなければなりません。
 私は、このような基本的認識のもとに、真の地方自治を確立するため、最大限の努力を払ってまいります。
 以下、概要について御説明を申し上げます。
 まず、地方分権の推進についてであります。
 地方がその実情に沿った個性あふれる行政を積極的に展開できるよう、地方の自主性・自立性を強化し、地方自治の充実を図っていくことは極めて大きな意義を有するものであります。
 そのためには、住民に身近な行政はできる限り身近な地方公共団体が担っていくことを基本として、国と地方の役割分担を本格的に見直し、権限移譲、国の関与の廃止や緩和、地方税財源の充実強化を進めていく必要があります。
 政府においては、昨年十二月二十五日に「地方分権の推進に関する大綱方針」を閣議決定したところであり、この大綱方針の基本的方向に沿って、地方分権推進の基本理念や委員会の設置などを織り込んだ地方分権の推進に関する法律案を今国会に提出することとしております。
 地方分権の推進は今や時代の大きな流れであり、実行の段階にあることから、その計画的かつ着実な実施に向けて、具体的な成果を上げるべく強い決意でこれに取り組んでまいります。
 一方、地方分権は、地方公共団体みずからがその期待にこたえ得る役割を果たしていく決意がなくてはならないものであり、地方公共団体の責任はまことに重大であります。
 昨年十月、地方公共団体における行政改革推進のための指針を策定し、通知したところでありますが、地方公共団体がこの指針を踏まえ、自主的・主体的な行政改革の推進に従来にも増して積極的に取り組んでいただきたいと考えております。
 なお、本年三月未に期限切れとなる市町村の合伊の特例に関する法律につきましては、昨年十一月の地方制度調査会の答申を踏まえ、合併の効果が一層確実に発揮されるような行財政上の支援措置を講ずるべく、今国会に同法の改正案を提出したいと考えております。
 このような地方分権を進める基本は、国民が豊かさとゆとりを実感できる魅力ある地域社会を実現することにあります。地方公共団体は、地域の総合的な行政主体として、みずからの創意に基づく施策を積極的に展開していくことが何よりも必要であります。
 このため、地域の特色を生かした自主的・主体的な地域づくり、生活に密接に関連した社会資本整備、高齢社会に対応した福祉施策、地域環境の保全・創造、文化・スポーツを通じた地域振興、国際交流・国際協力の推進等、総合的な地域施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。
 次に、地方財政について申し上げます。
 地方財政は、地方税や地方交付税が伸び悩んでいることに加え、所得税及び住民税の減税が実施されることから大幅な財源不足が見込まれる上、多額の借入金残高を抱えており、極めて厳しい状況にあります。一方で、公共投資基本計画等の考え方に沿った住民に身近な社会資本の整備、少子・高齢化に対応した福祉施策の充実等、現下の重要政策課題について、地方公共団体はますます大きな役割を担うことが求められております。こうした中で、平成七年度の地方財政計画を、次のような方針に基づき策定いたしました。
 歳入面におきましては、特に平成七年度の地方財源の不足見込み額について、所得税及び住民税の減税による影響額について補てん措置を講じるとともに、減税分を除いた通常収支の不足見込み額につきましても、地方交付税の所要額の確保、地方債の増発等により完全に補てんすることといたしております。
 歳出面におきましては、経費全般について徹底した節減合理化を図るとともに、生活関連社会資本の整備、少子・高齢化に対応した福祉施策の充実、自主的・主体的な活力ある地域づくりの推進、ウルグアイラウンド農業合意に伴う国内対策としての農山漁村対策、森林・山村対策の拡充等、限られた財源の重点的配分に配意いたしております。
 この結果、平成七年度の地方財政計画の規模は、歳入歳出とも八十二兆五千九十三億円となり、前年度に比べて二・〇%の増となっております。
 また、地方交付税については、地方財政の円滑な運営に支障が生じないよう前年度に比べて四・二%増の十六兆一千五百二十九億円を確保しているところであります。
 地方公営企業につきましては、上・下水道、交通、病院等住民の日常生活に密接に関連したサービスの積極的な拡充を図り、社会経済情勢の変化に対応した新たな事業の展開を推進するとともに、経常基盤の一層の強化に努めてまいります。
 次に地方税制について申し上げます。
 平成七年度の地方税制改正につきましては、最近における社会経済情勢等にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化等を図るため、固定資産税及び都市計画税について臨時的な課税標準の特例措置を設けるとともに、長期譲渡所得に係る個人住民税の税率の見直し並びに住宅及び住宅用土地に係る不動産取得税の税率等の特例措置の適用期限の延長を行うほか、非課税等特別措置の整理合理化等所要の措置を講ずることといたしております。
 また、基地交付金及び調整交付金につきましては、基地所在市町村の実情にかんがみ、増額を図ることといたしております。
 次に、公務員行政について申し上げます。
 公務員行政につきましては、従前に引き続き、公務能率の向上、厳正な服務規律の確保、給与・定員管理の適正化、正常な労使関係の樹立等に努めてまいります。また、地方公務員の六十歳代前半期における雇用の推進方策について検討を進めるとともに、地方公務員共済制度に育児休業手当金を創設し、地方公務員の育児休業中の経済的援助を行ってまいりたいと考えております。
 次に、消防行政について申し上げます。
 我が国の消防は、自治体消防として発足してから約半世紀を迎えようとしており、この閥、制度、施策、施設等の各般にわたり、満実な歩みを進めてまいりました。
 しかしながら、冒頭申し上げましたように、このたびの兵庫県南部地震では五千名を超えるとうとい人命が失われるなど甚大な被害が生じているところであります。また、このほかにも多数の災害や事故が発生して、人命や財産が失われております。さらに、都市化の進展、社会経済情勢の変化に伴い、災害の態様も複雑多様化しております。
 私は、このような状況にかんがみ、何よりも人命の尊重を基本としつつ、国民生活の安全を確保していくため、消防力をさらに充実強化するとともに、住民、事業所及び消防機関が一体となった地域ぐるみの消防防災体制を確立していかなければならないと考えております。
 このためには、消防防災通信ネットワークの強化や航空消防防災体制の整備を行うほか、救急業務の高度化や消防水利の多様化を進めるなど、施設の整備や装備の高度化を図るとともに、消防団の活性化と自主防災体制の整備に努めてまいりたいと考えております。特に震災対策については、最近における大規模な地震の発生にかんがみその充実強化に努めてきたところでありますが、今回の兵庫県南部地震災害を踏まえ、地域防災計画の見直しの指導及び耐震性貯水楠を初めとする都市型震災対策のための施設等の整備をさらに充実強化してまいります。また、危険物施設の安全確保、住宅防火対策、災害弱者の安全確保等にも努めてまいりたいと考えております。
 次に警察行政について申し上げます。
 まず初めに、このたびの兵庫県南部地震に対する警察の対策についてであります。
 警察におきましては、地震発生後、直ちに警察庁及び関係府県警察に災害警備本部を設置の上、全国から機動隊員等約五千五百人を兵庫県警察に派遣し、約三万人の体制をもって、負傷者、被災者の救出、行方不明著の捜索、緊急物資輸送のための交通対策、ヘリコプター等を活用した医師や医療物資の輸送等人命救助を最優先とした活動に全力をぼくしております。
 五千人を超すに至った死亡者の方々につきましては、速やかに検視、身元確認を実施し、遺族への迅速な引き渡しに最大限の努力をいたしております。一方、確認された被害状況、死亡者氏名等については、二十四時間体制で広く情報提供に努めており、警察庁において海外からの照会への対応も行っております。
 現在、被災地では多くの方々が不自由な生活を余儀なくされているのでありますが、各種警察施設へのこれらの方々の避難収容、警察のヘリコプター、車両、船舶等による救援物資の輸送などの措置はもとより、パトカー、移動交番車、自バイ等を他県からも投入し、民間ボランティアの方々の御協力もいただきながら、被災地におけるパトロールや、各種の情報提供、相談活動等を精力的に実施し、住民の方々の安全対策と一般治安の確保に全力を挙げております。
 なお、今回の地震により運転免許証をなくされた方々に対しては、被災地に窓口を設置して再交付を行うとともに、免許証の更新ができなかった場合には更新期間を延長する措置を講じているところであります。
 引き続き、全国警察が一丸となって被災された方々のために全ての手段を尽くしていく所存であり、同時に、今後も発生し得るこの種の災害への対策の万全を期するべく努力してまいることとしております。
 次に、犯罪情勢と対策について申し上げます。
 我が国の良好な治安は、銃器に対する厳格な規制に負うところが大きいのでありますが、最近、一般市民が銃器犯罪の対象となる痛ましい事件が多発するなど、銃器情勢はまことに憂慮すべき状況であります。警察としては、けん銃取り締まり体制の拡充及び国内外の関係機関との連携強化を図り、暴力団等の武器庫を直撃する取り締まりと国内に流人、拡散するけん銃の摘発に最大限の努力をいたしているところであります。今後とも、銃器犯罪の根絶、暴力団の壊滅に向け、各種施策を強化してまいる所存であります。
 一方、近年、広域にわたる凶悪犯罪や、時代の潮流を反映した重要、特異な犯罪が多発しているほか来日外国人による犯罪が依然として増加傾向にあります。こういった情勢を踏まえ、改正警察法の効果的な活用による広域捜査保体制の整備、国際捜査協力の強化を図るとともに、捜査員のプロフェッショナル化、科学捜査力の向上に努め、対応の万全を期してまいる所存であります。
 また、薬物事犯については、覚せい剤の乱用に加え、青少年を中心とした大麻事犯の増加、来日外国人による薬物事犯の増加等が見られることから、密輸密売ルートの壊滅や、薬物乱用根絶のための諸対策を一層強力に推進することとしております。
 次に、警備情勢と対策についてであります。
 極左暴力集団については、これまで多くの秘密アジトや活動家を摘発、検挙した結果、テロ、ゲリラ事件の発生は大幅に減少しているものの、依然として武装闘争に対する厳重な警戒と徹底した取り締まりが必要であります。特に、本年は、十一月に第七回アジア・太平洋経済協力閣僚会議及び非公式首脳会議が大阪府において開催されることから、これに対するテロ、ゲリラ等の凶悪事件を封圧するため、全国警察を挙げた警備諸対策を推進してまいる所存であります。
 また、右翼も、不健全な資金獲得活動に伴う犯罪に加え、戦後五十年問題等内外の諸問題に敏感に反応してテロ、ゲリラ等の凶悪事件を敢行するおそれがあります。今後とも、不法行為の防圧、検挙の徹底に努めてまいることとしております。
 次に、交通情勢と対策についてであります。
 平成六年中の交通事故による死者数は、関係各方面の懸命の努力により、対前年比で二百九十三人の減少を見たものの、残念ながら七年連続して一万人を超えるに至り、まことに憂慮にたえないところであります。また、都市部を中心として、交通渋滞や違法駐車問題等多くの課題があります。
 このため、警察としては、交通安全教育の推進、交通安全施設の整備、効果的な指導取り締まり、違法駐車対策等を総合的に推進し、安全で人に優しい交通環境の実現に努めているところであり、特に、交通事故死者の三割を超している高齢者の交通安全対策に特段の意を用いることとしております。
 また、本国会において、自動二輪車に係る運転免許制度、軽自動車の保管場所確保に関する制度の整備等のため、関係法令の改正をお願いいたしたいと考えております。
 次に、市民生活の安全確保についてであります。
 国民各層が安全で平穏な生活の確保を強く求めている現在、発生した犯罪を確実に検挙することはもとより、犯罪等を未然に防止し、被害を回復するための警察活動を充実していくことが重要であります。特に、被害に遭いやすい高齢者や障害者等の方々に配慮したきめ細かい諸施策が必要とされております。
 そのため、地域の生活安全センターである交番、駐在所の事件、事故への即応能力を高める一方、市民からの各種相談への対応等を充実させるとともに、地域住民の方々や自治体とも連携した幅広い地域安全活動を展開していく所存であります。
 また、本国会において、古物営業に関する規制の緩和を含む規制の合理化を図り、古物市場への贓品の流人防止及び被害品の速やかな発見を促進するため、古物営業法の改正をお願いすることといたしております。
 さらに、我が国の将来を担う少年の健全育成は、すべての国民の願いでありますが、少年非行の現状には依然として憂慮すべきものがあるため、少年非行や少年被害の実態に応じた諸対策に引き続き努力していくことといたしております。
 以上、警察行政の当面する諸問題について申し上げましたが、諸情勢の急激な変化に対応し、治安の万全を期していくためには、警察体制の一層の充実、整備が必要であります。このため、平成七年度予算におきましては、銃器対策を初めとした生活安全対策、交通安全対策、広域捜査力の強化、国際化対策、重大テロ・ゲリラ対策、暴力団対策等を重点に、体制整備を図りたいと考えております。
 また、警察職員一人一人の能力の向上と厳正な規律の保持に努めるほか、職員が誇りと使命感を持って職務に精励できるよう、処遇の改善や勤務環境の整備にも努めてまいる所存であります。
 以上、所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し上げましたが、委員長、理事を初め、委員の皆様方の格別の御協力によりまして、この実を挙げることができますよう、一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。
#12
○川崎委員長 引き続き、平成七年度自治省関係予算の概要について説明を聴取いたします。秋本官房長。
#13
○秋本政府委員 平成七年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 第一に、一般会計予算でありますが、歳入は七億七千万円、歳出は十三兆三千七百七十億五千九百万円を計上いたしております。
 歳出予算額は、前年度の予算額十二兆八千二百七十億百万円と比較し、五千五百億五千八百万円の増額となっております。
 また、この歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省十三兆三千五百六十一億三千百万円、消防庁二百九億二千八百万円となっております。
 以下、この歳出予算額のうち、主な事項につきまして内容の御説明を申し上げます。
 最初に、自治本省につきまして御説明申し上げます。
 まず、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、十三兆二千百五十三億九千五百万円を計上いたしております。
 これは、平成七年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二に相当する金額、消費税、これは消費譲与税に係るものを除きますが、の収入見込み額の百分の二十四に相当する金額並びにたばこ税の収入見込み額の百分の二十五に相当する金額の合算額十三兆六千百四十億六千万円から平成五年度の地方交付税に相当する金額を超えて繰り入れられた額五千七百九十六億六千五百万円を控除した額に平成七年度における加算額千八百十億円を加算した額を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるためのものであります。
 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費でありますが、二百二十三億五千万円を計上いたしております。
 これは、いわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し、助成交付金を交付するためのものであります。
 次に、施設等所在市町村調整交付金に必要な経費でありますが、五十八億円を計上いたしております。
 これは、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し、調整交付金を交付するためのものであります。
 次に、新産業都市等建設専業債調整分の利子補給に必要な経費として十五億三千万円を計上いたしております。
 これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備の促進を図るため、建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するためのものであります。
 次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、五十六億六千七百万円を計上いたしております。これは、昭和四十七年度から昭和五十七年度までの間において発行された公営地下高速鉄道事業債の支払い利子に相当するものとして発行を認めた企業債の利子の一部について、地方公共則体に助成金を交付するためのものであります。
 次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、五十五億七千三百万円を計上いたしております。
 これは、公営企業金融公庫の上水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業及びガス事業に対する貸付利率の引き下げに関連し、同公庫に対し補給金を交付するためのものであります。
 次に、公営交通施設改良モデル事業に必要な経費でありますが、六億円を計上いたしております。
 これは、地域の中核的施設である公営交通のターミナル等について、高齢者や身体障害者に配慮した改造をモデル的に行う地方公共団体に対し事業費の一部を補助するために必要な経費であります。
 次に、明るい選挙の推進に必要な経費でありますが、二十三億九千万円を計上いたしております。
 これは、政治改革関連法の周知徹底を図り、選挙人の政治意識の向上を図る等のために必要な給費であります。
 次に、政党助成に必要な経費でありますが、三百十一億三千四百万円を計上いたしております。
 これは、法人である政党に対し交付する政党交付金等に必要な経費であります。
 次に、参議院議員通常選挙に必要な経費でありますが、五百五十九億七千五百万円を計上いたしております。
 これは、平成七年度における参議院議員通常選挙の執行に必要な経費、参議院議員通常選挙の開票速報に必要な経費、選挙人に対する参議院議員通常選挙の啓発の推進をするために必要な経費であります。
 以上が自治本省についてであります。
 次に、消防庁について御説明申し上げます。
 消防防災施設等整備に必要な経費として百七十四億八千七百万円を計上いたしております。
 これは、市町村の消防力の充実強化を図るとともに複雑多様化する各種災害に備えるため、消防ポンプ自動車、防災行政無線、ヘリコプター、高規格救急自動車、消防団拠点施設、防火水槽、広域消防・無線中継施設などの諸施設等を地域の実情に応じて重点的に整備するために必要な総費であります。
 第二に、特別会計予算につきまして御説明を申し上げます。
 自治省関係の特別会計といたしましては、交付税及び譲与税配付金特別会計があり、交付税及び譲与税配付金勘定と交通安全対策特別交付金勘定があります。
 まず、交付税及び譲与税配付金勘定の歳入手定額は二十六兆四千三百五十億九千二百万円、歳出予定額は二十五兆九千七西九十七億九千二百万円となっております。
 歳入は、交付税及び譲与税配付金特別会計法に基づく一般会計からの受け入れ見込み額、消費税の収入見込み額の五分の一に相当する額、地方道路税の収入見込み額、石油ガス税の収入見込み額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込み額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込み額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込み額等を計上いたしております。
 歳出は、地方交付税交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰り入れ等に必要な経費であります。
 次に、交通安全対策特別交付金勘定の歳入予定額は九百七十九億六千五百万円、歳出予定額は九百億二千五百万円となっております。
 歳入は、交通反則者納金の収入見込み額等を計上いたしております。
 歳出は、交通安全対策特別交付金等に必要な縦費であります。
 以上、平成七年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしくお願い申し上げます。
#14
○川崎委員長 次に、平成七年度警察庁関係予算の概要について説財を聴取いたします。菅沼官房長。
#15
○菅沼政府委員 平成七年度の警察庁予算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 平成七年度の警察庁予算総額は二千四百六十億八千七百万円でありまして、前年度予算額二千二百六十五億二千万円に比較しまして、百九十五億六千七百万円の増額となっております。
 次に、その内容の主なものにつきまして御説明申し上げます。
 第一は、警察庁一般行政に必要な経費八百五十億三千四百万円であります。
 この経費は、警察庁、警察大学校及び地方機関の職員並びに都道府県警察の警視正以上の警察官の俸給等の人件費のほか、警察庁、警察大学校及び地方機関の一般事務維費であります。
 第二は、電子計算機運営に必要な経費七十六億一千九百万円であります。
 この経費は、全国的情報管理システムその他のために設置した電子計算組織の運営に必要な電子計算機の借料とそれに付随する消耗品購入費等であります。
 第三は、警察機動力の整備に必要な経費三百三億八千三百万円であります。
 この経費は、災害対策の一環ともなりますヘリコプター、警察用車両の購入、警察装備品、警察通信機器の整備及びその維持管理等の経費であります。
 第四は、警察教養に必要な経費五十四億八千五百万円であります。
 この経費は、警察学校人校生の旅費と警察学校における教養のための講師謝金、教材の整備費等であります。
 第五は、生活安全警察に必要な経費五億一千二百万円であります。
 この経費は、青少年の非行化防止、風俗取り締まり、麻薬、覚せい剤、密貿易、けん銃等銃砲危険物、公審等に関する犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費等であります。
 第六は、刑事警察に必要な経費二十五億四千五百万円であります。
 この縦費は、暴力団犯罪及び一般犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費、暴力団対策法施行に伴う経費並びに犯罪鑑識に必要な法医理化学機材等の整備費、消耗品費、死体の検案解剖の経費のほか犯罪統計の事務等に必要な経費であります。
 第七は、交通警察に必要な経費六億二千四百万円であります。
 この経費は、交通安全に関する広報及び運転者対策等に必要な物件費並びに交通取り締まり指導旅費等であります。
 第八は、警備警察に必要な経費十三億六千八百万円であります。
 この経費は、警備警察運営及び警衛に関する会議、指導、連絡等の旅費、機材類の整備等に必要な経費であります。
 第九は、警察活動に必要な経費二百三十億七千四百万円であります。
 この経費は、犯罪の捜査、取り締まり等警察活動に必要な旅費及び捜査費であります。
 第十は、警察電話専用回線の維持に必要な経費三十八億五千五百万円であります。
 この経費は、警察電話専用回線を維持するためのいわゆる警察電話専用料であります。
 第十一は、犯罪被害給付に必要な経費五億六千二百万円であります。
 この縦費は、殺人、傷害等の犯罪により死亡しまたは重障害を受けた場合、その遺族または被害者に対し国が一定の給付をするために必要な給付金及び事務費であります。
 第十一は、参議院議員通常選挙及び統一地方選挙の取り締まりに必要な経費三億四千九百万円であります。
 この経費は、参議院議員通常選挙及び統一地方選挙の取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費であります。
 第十三は、千葉県警察新東京国際空港警備隊に必要な経費百一億一千八百万円であります。
 この経費は、千葉県警察新東京国際空港警備隊の維持、運営に必要な旅費、物件費及び空港警備隊員の人件費等の補助金であります。
 第十四は、船舶の建造に必要な経費一億四千七百万円であります。この経費は、警察用船舶の建造に必要な経費であります。
 第十五は、科学警察研究所に必要な経費十四億三千五百万円であります。
 この経費は、警察庁の附属機関として設置されています科学警察研究所職員の俸給等の人件費と研究、調査、鑑定等に必要な機械、器具類の購入費、維持費、その他一般事務経費であります。
 第十六は、皇宮警察本部の一般行政に必要な経費七十六億千九百万円であります。
 この経費は、皇宮警察本部職員の俸給等の人件費のほか、その他一般事務経費であります。
 第十七は、皇宮警察本部の護衛・警備に必要な経費四億九千二百万円であります。
 この経費は、皇居の警備及び行幸啓の護衛に必要な経費であります。
 第十八は、警察庁の施設整備に必要な経費九十八億四千八百万円であります。
 この経費は、国庫の支弁対象となっております都道府県警察学校等の施設の整備に必要な経費であります。
 第十九は、都道府県警察費補助に必要な経費二百九十億四千百万円であります。
 この経費は、警察法第三十七条第三項の規定により、都道府県警察の一般の犯罪捜査、交通指導取り締まり、地域警察活動、防犯活動等の一般行政費の補助に必要な経費であります。
 第二十は、都道府県警察の施設整備費補助に必要な経費二百五十九億七千七百万円であります。
 この経費は、警察法第三十七条第三項の規定により、都道府県警察の警察婿、待機宿舎等及び交通安全施設の整備費の補助に必要な経費であります。
 以上、平成七年度の警察庁予算の内容につきましてその概要を御説明申し上げました。
 よろしくお願いいたします。
#16
○川崎委員長 以上で説明は終わりました。
 次回は、来る二月二日木曜日午後五時四十分理事会、午後六時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト