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1995/02/17 第132回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第132回国会 地方行政委員会 第4号
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1995/02/17 第132回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第132回国会 地方行政委員会 第4号

#1
第132回国会 地方行政委員会 第4号
平成七年二月十七日(金曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 川崎 二郎君
   理事 塩谷  立君 理事 中馬 弘毅君
   理事 穂積 良行君 理事 粟屋 敏信君
   理事 山名 靖英君 理事 米田 建三君
   理事 北沢 清功君 理事 田中  甲君
      石橋 一弥君    栗原 裕康君
     田野瀬良太郎君    西田  司君
      蓮実  進君    平林 鴻三君
      松下 忠洋君    山本 公一君
      愛野興一郎君    青山 二三君
      上田  勇君    岡島 正之君
      実川 幸夫君    白沢 三郎君
      永井 英慈君    吹田  ナ君
      山崎広太郎君    池田 隆一君
      加藤 万吉君    畠山健治郎君
      穀田 恵二君    川端 達夫君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     野中 広務君
 出席政府委員
        警察庁長官官房
        総務審議官   山本 博一君
        警察庁生活安全
        局長      中田 恒夫君
        自治政務次官  小林  守君
        自治大臣官房長 秋本 敏文君
        自治省財政局長 遠藤 安彦君
        自治省税務局長 佐野 徹治君
        消防庁長官   滝   実君
 委員外の出席者
        国税庁長官官房
        総務課長    古出 哲彦君
        地方行政委員会
        調査室長    前川 尚美君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十三日
 辞任         補欠選任
  平泉  渉君     山本 公一君
同月十七日
 辞任         補欠選任
  谷  洋一君     松下 忠洋君
  岡島 正之君     実川 幸夫君
  富田 茂之君     青山 二三君
  吉田 公一君     白沢 三郎君
同日
 辞任         補欠選任
  松下 忠洋君     谷  洋一君
  青山 二三君     富田 茂之君
  実川 幸夫君     岡島 正之君
  白沢 三郎君     吉田 公一君
    ―――――――――――――
二月九日
 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出第三〇号)(予)
同月十四日
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 一六号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三九号)
同月十七日
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 四八号)
 地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律
 案(内閣提出第四九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 四八号)
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 一六号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三九号)
 地方財政に関する件(平成七年度地方財政計画
 )
     ――――◇―――――
#2
○川崎委員長 これより会議を開きます。
 ただいま付託となりました内閣提出、地方税法の一部を改正する法律案を議題とし、趣旨の説明を聴取いたします。野中自治大臣。
 地方税法の一部を改正する法律案
    〔木骨末尾に掲載〕
#3
○野中国務大臣 ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。
 阪神・淡路大震災の被災者の負担の軽減を図るため、個人住民税の特例措置を講ずる必要があります。以上がこの法律案を提案いたします理由であります。
 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。
 阪神・淡路大震災により住宅や家財等の資産について損失を受けたときは、平成七年度個人住民税において、平成六年中の所得につき、当該損失の金額を雑損控除の適用対象とすることができる特例を講じることといたしております。
 以上が地方税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#4
○川崎委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
#5
○川崎委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北沢清功君。
#6
○北沢委員 私は、与党の立場から、ただいま提出されました地方税法の一部を改正する法律案、すなわち兵庫県南部地震の災害被災者等にかかわる個人住民税等々の緊急対策について質問をいたしたいと思います。
 質問に先立ちまして、五千三百余名に上るとうとい人命を失った方々、そして数十万の罹災者の皆様に御冥福とお見舞いを申し上げたいと存じます。
 また、寒さの中を、絶望と今なお前途の不安の中にあるすべての被災者、このことにかかわる問題として、昨日より所得の確定申告の受け付けが始まっておるのでありますが、特に被災者の切望、切実なる要望が殺到しているという報道がなされております。これらにこたえるためにも速やかに可決すべきものと存ずる次第でございます。
 特に、過去に例を見ない震度七というもので、私も被災後十日ほどして、一日、激震の中心地である三宮、元町、中央区、東灘、ポートアイランド等の港湾等について足で回ってまいりました。現地を見、また声を聞く中で、都市は丸ごと一瞬に破壊されたと言ってもいいぐらい、建物、家財の損傷はもとより、電話、テレビ等の通信、情報、水、ガス、電気等、わずか十数秒でその機能を失うという、想像を絶するものでありました。
 その中で、特に現場では、文字どおり必死で不眠不休の救助活動をされております警察官、消防署員、市職員、自衛隊を初め市民、ボランティア等の皆様の活躍には頭の下がる思いでございます。
 問題は、今回の法案の趣旨がどのように執行され、施策の全きを期するかにかかっている点にあるわけでありまして、以下、何点かについて質問をいたしたいと思います。
 初めに、雑損失については、住民税にかかわるものについては二通りあるわけでありますが、その中で家屋、家財の損失にかかわる問題、そして主として私のお尋ねしたいのは固定資産税についての損害の評価体制についてでありますが、先ごろ現地におきまして被災者罹災証明書が発行されましたけれども、非常に紛糾をいたしまして、一五%の方が再調査を要請するということがございました。
 とにかく、公平な評価が行われる体制ができるかどうかということ、また十分な体制があるかどうかということが問われるわけでございますが、この点について、まずお尋ねをいたしたいと思います。
#7
○佐野(徹)政府委員 今回の阪神・淡路大震災ては、多数の家屋が被害を受けておりますが、特に被害の多かった神戸市にありましては、その被害状況を判定するに当たりまして、政令指定都市の応援を求め、この求めに応じて派遣された職員とともに家屋の被害状況の調査に当たったと聞いております。これから調査を行う市町村におきましても、他の市町村からの応援を得るなどにより十分対応できると考えておりますけれども、自治省といたしましても、市町村の意向を踏まえ便宜を図るなど、評価体制に万全を期するように配慮する考えでございます。
 なお、神戸市におきましては、罹災証明の早期発行のため限られた時間で被害状況の調査を行わなければならなかったという事情がございますし、また、家屋の所有者が避難していることなどによりまして、主として外観からの調査を行ったところでございますが、調査結果に不満のある家屋の所有者から申し出がございますれば、その方の立ち会いのもとで家屋内部の再調査を行うなど、公平な評価に最善を尽くしていると聞いているところでございます。
 災害の被害認定につきましては、昭和四十三年以降統一化が図られておりますので、各市町村間におきましても、公平な評価が行われると考えておりますが、御指摘のとおり、このことは大変重要なことでございますので、必要に応じて適切な事業運営を行うなど、公平な認定が行われるように努めてまいりたいと考えているところでございます。
#8
○北沢委員 それでは次に、固定資産税について、既に通達等で現地におろされていると思いますが、減免の考え方についてお尋ねをいたしたいと思います。
#9
○野中国務大臣 今委員御指摘の固定資産税の減免のあり方でございますけれども、災害時におきます固定資産税の減免につきましては、地方税法の三百六十七条に基づきましてその規定を設けられており、それぞれ市町村の条例で減免することができることになっておるのは御承知のとおりであります。
 この規定を受けまして、減免の基準といたしましては事務次官通達をもってなされておるところでございます。事務次官の通達では、損害の程度等一定の基準によりまして固定資産税の減免を行うこととしておりまして、今回の阪神・淡路大震災にかかわります平成六年度の固定資産の課税についても、この次官通達によりまして各市町村が減免等所要の措置を講ずることが適当であると考えまして、既にその旨を一月二十五日付で税務局長名をもちまして通達をしたところでございます。市町村において、今後条例改正等適切な運用が図られるものと考えております。
 また、今回の災害の広域性、被害の甚大性等を考えますときに、基本的には平成七年度におきましても平成六年度に準じて通達を基準として減免を実施することが適当であると現在考えておるところでございます。
#10
○北沢委員 それでは、減免を行った場合における地方財政の処置についてどのようにされるのか、お考えをお聞きしたいと思います。
#11
○野中国務大臣 今申し上げましたように、今回の大震災が被害が非常に甚大でございますだけに、これを受けました団体において、先ほど申し上げました地方税法及びこれに基づきます通達の基準を踏まえまして、地方税の期限の延長、徴収猶予及び減免について適切な運営を図られることを考えておるところでございます。そのため、地方税の減税に伴います被災地方公共団体の減収は、今回の被害がまことに甚大でありますことから、相当な規模に上ることが想定をされるのでございます。
 このようなことから、今回の大震災につきましては、基本的には、減収額の全額を対象といたしまして歳入欠陥債を配分することといたしております。その減収を補てんしますとともに、その元利償還につきましては、今日現在では五七%を元利償還することになっておるのでございますけれども、今回の震災の甚大性に伴いまして、兵庫県分につきましては八〇%、さらに市町村分につきましては七五%を特別交付税で措置いたしたいと考えておるところでございます。
#12
○北沢委員 申告については、国税、地方税の税務上の協力ということが非常に大切であろうというふうに思います。所得税の確定申告の窓口を市町村でも受け付けるということで聞いておりますが、今回の被災市町村における当面の国税側との協力関係はどのようにされておるのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
#13
○佐野(徹)政府委員 市町村におきます所得税の確定申告の収受は、国と地方との税務の協力措置の一環といたしまして実施されておるものでございます。このことは、納税者である住民の方々にとりましては、申告書提出の便に大いに役立っているというように考えているところでございます。
 なお、全国の市町村において収受いたします所得税の確定申告書は、平成五年分で見ました場合には全体の二〇%強を占めておりますが、今回の被災市町村におきましては、平均で約二二%程度、件数では約二万四千件の確定申告書を受理している状況でございます。
#14
○北沢委員 それでは、国税庁側にちょっとお尋ねをいたしたいと思いますが、今回の所得税や個人住民税の申告受け付け事務は、非常に私は大変だと思うわけでありますが、国税と地方税の税務協力が行われることを考えれば、税務署の窓口と市町村の窓口と同じ扱いが行われるようこれまで以上に密接な協力が不可欠だと思いますが、それについていかがでしょうか。
#15
○野中国務大臣 委員御指摘のとおりでございまして、今回の申告の場合は通常の申告を必要としない給与所得者等でも申告を行うことが予想をされまして、申告者の数は大幅に増加をすると予想をされます。
 自治省といたしましては、国税庁とも密接に連携をとる一方、関係地方公共団体に対しましても、所轄の税務署との連携をこれまで以上に密にいたしまして、受け付け事務に遺憾のないように適切に指導をしておるところでございます。
#16
○北沢委員 私は、特に市町村から、この損失の確定事務のノウハウが非常に不足をしているというふうに不安の声が聞かれるわけでありますが、このような不安に対しまして、国税庁は税務協力を実のあるものにするために十分に情報を提供する対応をするべきだと思いますが、国税庁にこのことについてのお尋ねをいたしたいと思います。
#17
○古出説明員 今お話のございました今回の損害額の計算をするに当たっての件でございますけれども、災害により被害を受けた住宅または家財等の資産の損害額の計算につきましては、被害のあったときの時価、これは損失を生じたときの直前におけるその資産の価額でございますけれども、これを基礎としまして、個々に損害額を計算することとされております。
 ただ、今回の阪神・淡路大震災におきましては、被害を受けた資産について個々に損害額を計算することが困難な場合が多いと考えられますことから、大阪国税局におきましては、納税者の便宜を考慮し、簡易な方法により損害額を計算できるよう取り扱うこととしております。
 そこで、このような取り扱いが、市町村におきましても同様な取り扱いを行う際には、簡易な計算について情報を提供するなど必要な協力を行うとともに、市町村の御協力を得まして、適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
#18
○北沢委員 今回は非常に緊急的なことでございますから、特に市町村ないしは国税庁との協力体制というものを十分にひとつされまして、十分な対処をされるよう強く要請をしたいと思います。
 特に、十分な申告の受け付け体制を整える余裕がないという声も聞かれるわけですが、このような点についてはどのように配慮をされ、対処をされるのか、さらにお尋ねをいたしたいと思います。
#19
○佐野(徹)政府委員 申告受け付け体制の整備状況についてのお尋ねでございますけれども、各市町村では、これまでも各地の税務署と協力をして申告書の受け付けを行うなどによりまして、申告受け付け事務を処理してきているところでございます。
 ただ、今回の場合、被災団体におきましては依然として応急対策に忙殺されている状況にあるということ、それからまた、申告者の大幅な増加も予想される、こういったことなどから、御指摘のように、十分な申告受け付け体制を整えられるかどうかという懸念もございます。
 このため、現在、例えば兵庫県におきましては、県内市町村からの応援体制を組むことも検討していると伺っておりますが、自治省といたしましても、必要に応じて他の地方公共団体に対しまして協力の要請を行うなど、適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
#20
○北沢委員 次に、所得税の災害減免法の中で、所得要件といいますか、今までずっと六百万を限界としたわけでありますが、私も与党税調におりまして、いろいろと委員の皆さんから、現状の所得では一千万ぐらいが相当ではないかということで、政府がこれを取り入れまして、今回一千万に引き上げたわけでありますが、その中で、特に自治省の個人住民税の減免の通達の見直しを行うかどうかということが問われるわけでございますが、この点についてはどのようにされるのか、お尋ねをいたしたいと思います。
#21
○野中国務大臣 今回の災害によりまして被害を受けました納税者の救済対策につきましては、これまで災害被害者に対する地方税の減免措置等についての通達を、先ほども申し上げましたように、事務次官通達で行ってきたところでございますけれども、被害者の救済につきましては、より遺憾のないように指導をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 今委員から御指摘のございました、今回所得税におきます所得要件の引き上げ措置に対応いたしまして、個人住民税におきましても、通達における所得の限度額につきまして、社会経済情勢の変化に対応いたしまして、いずれも一・六倍程度、すなわち、現行の三百万円以下につきましては五百万円以下に、あるいは四百五十万円以下につきましては七百五士力円以下に、さらに現行六百万円以下につきましては一千万円以下にそれぞれ引き上げようと考えまして、減免の通達の改正を行いたいと考えております。
#22
○北沢委員 ぜひ所得税に倣って、個人住民税の点においても通達を通じて見直しをひとついたすようお願いをいたしたいと思います。
 特に、個人住民税の減免の所得要件の引き上げによって、例えば減免措置対象者はどの程度になるか。また、所得要件ごとにただいま大臣からそれぞれ細かに御説明がございましたが、カバーをされる減免対象者の割合はどの程度になるか、この点についてお尋ねをいたしたいと思います。
#23
○佐野(徹)政府委員 先ほど大臣の方から御答弁申し上げましたように、通達によりまして所得要件の引き上げがございますと、これは六百万円は一千万円にするということでございますけれども、こういう措置をいたしますと、今回の災害で住宅または家財に甚大な被害を受けた納税者につきましては、その約九七%が減免の対象となる見込みでございます。これを所得要件ごとに全国平均ベースで見てまいりますと、全部免除となる納税者は約七六%、二分の一免除となる納税者は約一七%、四分の一免除となる納税者は約四%となる見込みでございます。
#24
○北沢委員 それでは次に、兵庫県又は被災地の市町村において、平成六年度に引き続き平成七年度において住民税、固定資産税等の地方税の減免を行うような話でございまして、このような場合、災害対策基本法百一条によって、災害が生じた年度、今回は平成六年度でありますが、税の減免額に対して地方債を充てることができるとされておりますが、災害の生じた年度の翌年度においても、税の減免について地方債を充て、当該団体の財政運用に支障が生ずることがないようにすることがぜひとも必要であると考えますが、自治省はどのように対処をされるのか、お尋ねをいたしたいと思います。
#25
○野中国務大臣 お話のとおりに、今回の阪神・淡路大震災につきましては、たびたび申し上げますように、災害の広域性、災害の甚大性等にかんがみまして、基本的には平成七年度におきましても、今御指摘いただきましたように、平成六年度に準じまして、通達を基準といたしまして減免を実施することが適当であると考えておるわけでございます。
 このような地方税の減免に対する財政措置といたしまして、今委員からも御指摘がございましたが、阪神・淡路大震災にかかわります特別財政援助法において地方財政法第五条の特例を設けまして、現行の災害対策基本法において発行が可能な災害が発生した年度、現在では平成六年度でございますが、だけでなく、平成七年度におきましても、地方税の減免額に対しまして歳入欠陥債を充てることができるような制度改正を行う方向で現在法改正の準備を進めておるところでございます。近く国会に御審議をお願いをいたしたいと存じております。
#26
○北沢委員 それでは、今回の災害に際して、復旧対策にとって、まずライフラインの関係の復旧に着手する必要があるわけでありますし、またそのことが鋭意進められておるわけでありますが、ライフラインの多くは地方公営事業として実施をされておるものであります。
 したがって、地方公営企業の経営を考えるときに、今回の復旧対策にかかわる事業費について、将来料金として利用者の負担に転嫁する部分を極力少なくする必要があると思うわけでありまして、このためには、各種の地方公営企業を主管する自治省としても、災害復旧事業に対する国庫補助率を可能な限り高く設定をする必要があるというふうに思います。これまでの新潟地震の例を見、補助率をより高く設定をするよう大蔵省に働きかけなければならないというふうに思いますが、これについての自治大臣の御所見をお伺いをいたしたいと思います。
#27
○野中国務大臣 今回の地震によりまして、御指摘のように、神戸市を初め被災の地方公共団体におきましては、水道、地下鉄、病院、市場、港湾施設等、公営企業の施設が全般にわたりまして甚大な被害をこうむっておるわけでございます。現在、災害復旧事業費も膨大な額に上ると見込まれておるところでございます。
 これらの施設につきましては、第一に早期復旧を図りまして、住民生活の支障を一日も早く解消する必要があるわけでございまして、一方、今御指摘ございましたように、公営企業という理由で自力復旧をするということになるわけでございますけれども、そのことによって料金にはね返り市民負担が増大をすることが予想をされますので、自治省といたしましては、国庫補助について特別の配慮が行われますよう、大蔵省を初め関係省庁と鋭意協議を重ねておるところでございます。
#28
○北沢委員 それでは、このことについては自治省、また私ども議会も挙げて積極的に当たっていかなければならない問題であるというふうに認識をしております。
 最後におきまして、私は私見を含めて警察庁及び自治大臣にお伺いをいたしたいと思います。
 先ほど、冒頭私は、丸ごと都市が破壊されたと申し上げましたが、瞬時に電気、ガス、水道、NTT等の通信手段が全く機能を失ったわけであります。救助の機能として初動捜査で動いたのは、私は警察であり、消防署であり、また市の職員であったと思いますし、また住民の皆さんやボランティアの皆さん等が非常に動いたわけでございますが、やはり現場の中で組織的に取り組んだのが、私は自治省の管轄するそれぞれの皆さんであろうというふうに思っております。もちろん、その危機管理体制というものが、不備がございますが、これらはさておいて、やはり第一義的に自治省関係の機能を発揮したというふうに思いますが、自治省の初期初動の中で、私は非常に大事なのは、警察電話、通信手段というものがどのように被害を受け、機能されたかということが大事であります。
 この点についてお尋ねをしたいと思いますが、私は、今回の災害で一番考えることは、現場にいてまず動く、情報収集なり地域とのかかわり、そういう面で、交番の持つ機能というものが、だれが何においても市の職員はうちから官庁へあれしてくるわけでありますが、現場においてきめ細かに配置をされておりますから、そしてその周辺には交通安全協会であるとか防犯協会とかいろいろありまして、ふだんの住民とのコミュニティーというものもできておるわけでありまして、この機能というものをよくこの災害の中で見直して、しかも適切な訓練、教育をする上においては、初期初動においては大変な役割を果たすのではないかというふうに私は思っております。
 そういう意味で、交番の果たす役割というものをもう一度、今後における教訓として、また十分にその機能を果たせるような体制というものをつくらなければならない、そういうことがまず初期初動の最重点的な課題でなければならないというふうに思っております。この点について、警察庁の皆さんの考え方なり大臣の考え方をお伺いをしたい。
 それから、災害基本法というのは、私もずっと調べたのですが、これは昭和三十六年に制定をされております。それからほとんど改正されておらぬわけですが、その当時の自治体は革新自治体が多くて、自治体の意気込みというものは非常に強かったわけでありまして、防災とか災害対策というのは地方自治体が第一義的に担っておるというのが基本的な考え方として今日まで貫かれたわけであります。
 したがって、そういう中でいろいろ問題点もございますが、今、これからの防災対策については国土庁を充てるとかいろいろな考え方がありますけれども、確かに国土庁というのは、防災計画もさることながら、現場に足を持っておりません。ですから、国全体の復旧とか復興については一つの役割を果たす大事な官庁であろうと思いますが、この防災とか災害の初期段階における対処というものは、自治省が今後相当担っていかなければならぬじゃないかという、そういう感じを私は持っております。
 いろいろな今回の反省点の中で、その能力を最大に発揮するということを含めて、大臣に、これは私見でございますから、私の考え方についてのお考えをお伺いを申し上げて私の質問を終わりたいと思いますが、お答えをいただきたいと思います。
#29
○中田(恒)政府委員 お答え申し上げます。
 交番の機能強化というような点についての御質問でございました。交番あるいは駐在所等が地域の生活安全センターというようなことで地域社会のお役に立つというためには、管内の各般の実情でありますとか、そこに居住しておられる方々について十分に知っておくということは当然の前提であります。勤務員におきましては、そのような点について日ごろから十分に心がけているところでありますが、今回の震災におきましても、管内がどうなっているか、あるいは被災者の方々がどのような状態に置かれているのかというようなことを把握する上で、そのようなふだんの努力の積み重ねが相当程度役立っていたのじゃないかと考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、今回の事態のような万一のことがあり得ることを念頭に置きまして、御趣旨のような機能をより一層果たすことができますように、勤務体制でありますとか、あるいは勤務員の活動のあり方、あるいは施設、装備、資機材等、いろいろな面で改善を加えまして、交番等の役割をさらに高めるべく努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
#30
○野中国務大臣 今局長からお答えをいたしましたように、交番等のあり方につきましては、委員から御指摘のように、市民生活の安全と平穏を守るために、生活安全センターとして位置づけまして、その機能強化に努めてまいりたいと考えておるわけでございます。
 今回の災害を考えましても、いかにコミュニティーが必要であるかということを私ども痛切に感じました。
 例えば私、淡路の北淡町に参りましたけれども、あの家のあの部屋にはおじいさんが寝ておるとか、あるいは子供さんはどこに寝ておるということが、消防団においてちゃんと事前に確認をされておりました。それだけに救援が非常にスムーズにいって、そして死亡者を少なくすることができたという話を聞きました。今申し上げましたように、交番あるいはそれぞれ消防団等、地域コミュニティーが確立しておることがいかに大切であるかを痛感をした次第であります。
 警察庁といたしましては、今回、御承知のように、五千五百人の機動隊員を初め、現地の警察官を含めて三万万人体制で今度の災害の警備、復旧、救済等に当たっておるわけでございますが、特に、被災地の避難状況が長期に及びます関係から、最近では、各都道府県の婦人警察官を百名余り現地に派遣をいたしまして、避難所の避難民の皆さん方の救護あるいはパトロール、その他きめ細やかな女性の配慮をもちまして対応をするような措置を講じておりますとともに、県庁職員とともに深夜に及ぶパトロールを強化をいたしまして、地域の安全の確保に努めておるところでございます。
 特に、交番等がこれから果たしていく役割は多うございますので、これは私の私見でございますけれども、退職をした、年齢のいった、地域の実情に詳しい警察官等の再雇用等を含めながら、これからも地域の連帯感が、そして地域の事情の把握がきめ細やかに行われるように配慮をしていかなければならないと考えておるところでございます。
 さて、今委員から今後の災害対策の問題についてお触れになったわけでございますが、基本法におきましては、御指摘のように、市町村が第一義的に果たしていかなくてはならないわけでございますけれども、今回の災害を考えますときに、これから、より広域的な、そして機動的な対策というものが求められておるわけでございます。それだけに、今回、非常災害対策本部を設置いたしますとともに、総理を本部長といたしまして、たびたび国会では議論になるわけでございますけれども、今回は、全閣僚から成る緊急対策本部を設けまして、政府が一丸となって全力を挙げる応急対策に取り組んでおるところでございます。
 そういう中で、国土庁は関係行政機関の災害に関する事務の調整の任に当たり、自治省は消防に関する業務を行いますとともに、警察庁は国家公安委員会を通じまして、また警察庁としての機能を果たすようにしておるわけでございます。先ほども申し上げましたように、災害に関して、国と地方公共団体、あるいは地方公共団体相互間の連絡調整の任に自治省としては当たっていかなくてはならないと考えておるわけでございます。
 したがいまして、国土庁、自治省初め各省庁が緊密な連携をとり、共同してそれぞれ与えられた役割を全力を尽くして果たすことによって、国としての災害対策の責任を全うすることが現在急務であろうと考えておるわけでございまして、今後も、総理を本部長といたしまして、この災害救援のための、あるいは復興のための努力を傾けてまいりたいと考えておるところでございます。
#31
○北沢委員 終わります。
#32
○川崎委員長 山名靖英君。
#33
○山名委員 新進党の山名でございます。何点かの問題についてお聞きをしたいと思いますが、まず最初に、今回提案になりました被災地における被災者の個人住民税の緊急対応ということで、地震災害によって生じた住宅、家屋等についての個人住民税を平成六年度所得に組み入れた雑損控除ができる、こういう内容でございまして、私たちもこの措置については時宜を得たもの、こういうふうに評価をするところでございます。
 そこで、一定の評価はするものの、特にその中で運用面について先ほどからも若干お話が出ておりますが、何点かの問題についてお伺いをしたい、こういうように思います。
 まず、いわゆる雑損控除が受けられる対象となる資産、日常生活用、こういうふうな日常生活用の住宅、家財ですか、こういった規定があるようでございますけれども、もう少し詳しく、この控除の対象となる資産についての中身をまずお教えをいただきたいと思います。
#34
○佐野(徹)政府委員 雑損控除につきましては、所得税、住民税ともにこういうものが対象となるわけでございます。現実の運用につきましては、所得税の運用は国税庁でやられておりまして、私どもも国税庁での運用等もいろいろ参考にさせていただいているわけでございますけれども、そこでの考え方は、雑損控除の対象となる資産は通常生活の維持に要する資産とされておるところでございますが、例えば書画だとか骨とう品だとか貴金属、こういったもので一個または一組が三十万円を超えるもの、または別荘などの損失は、これは通常生活の維持に要する資産というものではないという判断で、対象にならないというような取り扱いをされているところでございます。
#35
○山名委員 今回の震災によりまして、当然そういう控除の対象とならない損失もかなり多いと思うのですが、こういったいわゆる雑損控除の対象とならないものの損失に対しての措置というのはどういうふうに考えられるのでしょうか。
#36
○佐野(徹)政府委員 現行制度におきましては、今お話しの、対象にならない、生活に通常必要でない資産、これの損失の金額につきましては、その損失を受けた年において譲渡所得がございました場合にはその譲渡所得の計算上差し引かれる、こういうことが現行制度で認められているものでございます。
#37
○山名委員 わかりました。いずれにしましても、今回の震災における大きな被害というもの、これに対する税制上の優遇措置というのは極めて大事な観点であります。
 問題は、今回の雑損控除の問題にしても、あるいは、後ほど若干触れますが、固定資産税の問題につきましても、本人が申告をするわけでございまして、被災者自身が自分で、住宅あるいは家財についての損害について時価計算をしながら積み上げ方式でやるわけで、サラリーマンが今までこんな申告なんかはしたことないわけで、そういった面では、現場で被災者の皆さんが混乱をするのじゃないか。制度としては、法律としてはこういった雑損控除の対象で控除されますよというものの、具体的に申告をする側からいえば、その中身が極めてわかりにくいし、その算定がやはり困難になるのじゃないかと率直に危惧をするわけでございます。
 したがって、こういったケースの今後の運用については、きちっとした棚淡窓口なり、定の指導というのも大事じゃないか、こう思います。この場合、どこに相談をすれば明確にそういったものも教えていただけるのでしょうか。
#38
○佐野(徹)政府委員 今回の雑損控除の申告につきましては、通常申告を必要としない給与所得者等も申告を行うことが予想されますが、御指摘のように、納税者の方がみずから損失の金額を正確に申告するには相当の困難を伴うものではないかというように考えられます。
 このため、関係地方公共団体におきましては、所轄の税務署とも協力をいたしまして、申告の説明会だとか納税相談等を実施することといたしている、こういうように伺っておりますが、自治省といたしましても、国税庁とも密接に連携をとる一方、関係地方公共団体に対しまして、所轄の税務署との連携をこれまで以上に密にして、これらの事務に遺漏のないように適切に指導してまいりたいと考えております。
#39
○山名委員 その問題については、例えば、今回確定申告の時期に今来ておるわけですが、業務としてかなり集中をする、それの処理の手がない、当然そういう事態が想定をされるわけですが、いわゆる還付の猶予期間、これの延長についてはお考えはございませんか。
#40
○佐野(徹)政府委員 納税の関係についての納期限の延長につきましては、国税庁の方でも納期限の延長関係につきましての告示等をいたしておるところでございます。私どもも、国税庁の取り扱いをそれぞれの関係の地方公共団体にも示しておるところでございますけれども、国税庁の告示では、納期限についてはまた別にその告示をするということでございまして、現在のところ、まだ納期限についての確定的な日につきましては国税庁でも示されていないところでございますので、地方公共団体におきましてもそれに準じた取り扱いがなされるというように承知をいたしております。
#41
○山名委員 その点については、国税庁任せではなくて、綿密な連携をとっていただきながら、やはり自治省サイドからも物を申していく。現実問題として、現場で被災者の皆さんが混乱を起こしたり不安に思ったり、そういったことのないように、ぜひともお取り計らいをよろしくお願いしたいと思います。
 地元では、こういう新聞等が情報新聞として、「被災者の皆さまへ」というような感じで今配布をされておりまして、かなり細かくいろいろな法的な問題についての取り扱い等、詳しく説明をされておるようでございますが、こういった情報を的確に伝える、そして、被災者の皆さんの不安感を取り除くということは大事な観点だと思います。この辺の住民への広報媒体として、例えば雑損控除等の問題については何か特別な広報をされる予定はございますか。
#42
○野中国務大臣 今回の災害で被災者の数も大変多うございますし、いろいろな特別措置等の問題で、税の問題につきましても中害者が大幅に増加することが予想をされるわけでございます。そのため、例えば兵庫県では、要請があれば県内市町村からの応援態勢を組むことも検討しておると伺っております。自治省といたしましても、必要に応じまして、それぞれ職員の派遣等について適切に対応をしてまいりたいと存じます。
 また、今御指摘のございました被災者に対する税の措置の周知徹底でございますけれども、今委員がお示しになりました。「今週の日本」というのも、政府広報の一環として現在までの措置をきめ細かく御通知を申し上げたところでございますが、今後も、近くお願いをいたします特別立法等を含めまして、多くの諸般の施策につきましてきめ細かく行ってまいりますとともに、特に、テレビ、ラジオ、新聞等の活用やあるいはパンフレット等を県においても作成をいたしまして配布するほか、災害対策本部からの生活情報の形でラジオ等を通じて周知をしていきまして、単に税務だけでなく、幅広く救援等につきましてもこの広報活動をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
 自治省といたしましても、関係地方公共団体とともに、また税につきましては国税庁とも連携をとりながら、PRの方法等につきましてさらに知恵を絞って被災者に対する広報に努めてまいりたいと考えております。
#43
○山名委員 そこで、いわゆる被災者にとって今回の雑損控除あるいはもう一つ減免措置、いずれかを選択をする、こういうことになるわけでございまして、このいずれかを選択するといっても、まさに被災者の皆さんにとっても、被害額の算定がまず基本的に困難だし、相談窓口は混雑をしている、どちらを選択するか極めてわかりにくいという感じがいたします。
 ですから、ある面では、私は、減免措置とそれから雑損控除は、もう両論併記のような形のもので対応できないか、全部そういうことで面倒を見てあげるというような形にはならないのかどうか、お伺いしておきたいと思います。
#44
○佐野(徹)政府委員 まずこれは、所得税につきましては、法律で、雑損控除を選択をするか、それとも減免を選択するか、このどちらかの選択をする、こういう制度になっているところでございます。
 今お話がございましたように、それぞれの所得計算等につきましては、やはり納税者の方々、いろいろな点で難しい点もおありではなかろうか、そういうように考えているところでございまして、やはり私どもも、国税庁などともいろいろ十分に連携をとりながら、そういった面につきましての御相談なりなんなり、そういうことにつきましては、やはり十分に対応もしていかないといけないと考えている次第でございます。
#45
○山名委員 先ほども固定資産税の減免措置、災免法に基づく問題が提起をされました。
 私はここで一点だけ申し上げたいのは、これも認定に当たっての弾力的な運用、こういう問題でございまして、例えば家屋の損壊でいきますと、全壊、すべて壊れた、これはもう非常にわかりやすいわけですね。ところがもう一つは、十分の六以上家屋が壊れた場合、これは軽減が十分の八ですか、それから、十分の四から十分の六未満までは十分の六の軽減、十分の二から十分の四未満の倒壊については十分の四の軽減、この十分の六、十分の二、十分の四、こういった算定基準のあり方というのは、やはりこれはそういう意味では非常にわかりづらいし、現実問題として、だれが巻尺持ってこれをはかりに行くんですか。被害が少ないそういう場合に適用されることならまだわかるわけですが、何万戸、何十万戸と倒壊しているところについてこのような固定資産税の減免措置の算定の認定のあり方の取り決めは、私は現状にそぐわないんじゃないかという気がいたします。
 例えば、罹災証明書なんかは、全壊、半壊、一部損壊、一部破損ですか、表現的には非常にわかりやすい、若干の混乱は出ておるようでございますけれども、そういったことを考えて弾力的な運用というものが大事ではないか、このように思っておりますが、御見解をお伺いしたいと思います。
#46
○佐野(徹)政府委員 災害が発生いたしました場合の家屋の固定資産税の減免につきましては、先ほど来お話が出ておりますいわゆる事務次官通達におきまして、これは固定資産税の性格と申しますか、固定資産税というのは資産価値に応じて課税する、こういった性格を持った税でございますので、この税の基本的な性格を踏まえまして、先ほどお話ございましたように、損害の程度に応じた四段階の区分をその基準として示しているところでございます。
 なお、その具体的な運用に当たりましては、各市町村が条例の定めるところによりまして地域の実情に即した適切な対応を行っているというように理解をいたしているところでございますし、また、いわゆる評価体制等の問題につきましても、それぞれ他の市町村と申しますか、ほかの県の政令市だとか他の市町村だとか、こういうところから応援を得ることによりまして万全の体制を整えていかないといけないと考えている次第でございます。
#47
○山名委員 この問題については、地方税法三百六十七条ですか、そこに各市町村で条例によって定めるということになっておるわけでございますが、やはり事務次官通達のような形で、当然ある面での指導性というものは問われていくのではないかと私は思いますし、そのことに関連しまして、今回何点かの現場での混乱といいますか格差といいますか、これが出ておるようでございます。
 例えば建物の被害の判定基準がある市では非常に厳しい、ある市ではその基準が甘かったりという格差の問題、現に異議の申し立てというのが相当出されておるようでございまして、それに対してのまた再調査を余儀なくされている。それにまた手をとられてしまうということに現状なっておるようでございます。
 それから、今、食事の問題で、三食出ておる市と二食の市というアンバランスも現実にあるわけでございまして、どうしてそんな違いが出てくるのか。同じような状況で被災をし、同じ苦しみを味わっている中で、どこにどういう違いがあってそういう結果を生んでしまうのか。これは、こういうときにはやはり公平で公正でなければならない、本当にそういう意味での、人間としての温かみのある施策というものが求められておるのに、現実問題としてはそういう問題が出ておるという、私は極めて残念に思います。
 したがいまして、こういったことが条例任せだ、それぞれの自治体での対応任せだというのでは、これは国としての責務が全く果たせないわけでありまして、この辺、どのように実態把握をされているのか。あと、そういった意味での格差是正にどう取り組もうとされているのか。それから、現実問題としてそういう処理は職員の皆さんが苦労をしておりますが、実際手が足りない、こういう中で、近辺からのあるいは全国からの職員の応援体制はこうしていると、まとめてひとつ、今の実態等を踏まえてお答えをいただきたい思います。
#48
○野中国務大臣 御指摘のように、それぞれ市、町が壊滅的に打撃を受けたわけでございますし、職員は人命救助あるいはみずからも被災をしたという異常な状態の中におきまして、いかにして災害の実態を早期に把握するかということになります。
 また、各都道府県の皆さん方から大変な御支援をいただきまして、市町村の専門職員も派遣をいただき、そして今委員が御指摘になりましたような、家屋の被災状況につきましても、何とかして自分の家に帰りたいという被災者の気持ちを第一に考えまして、この人が帰ることが本当にいいのかどうかということを基本に考えて、全壊、半壊、一部損傷等のこの表示をされたわけでございます。けれども、その判定を下す方々も、また全国からそれぞれ寄せられた方々でございましただけに、委員が御指摘になりましたような、再査定をしなければならないような御不満も非常に出てきたわけでございまして、やはりそれには謙虚に専門職員を派遣して再調査をするということに当たっておるわけでございます。
 また、救援のさまざまなあり方につきましても、御指摘のような光の部分と影の部分が出たことは否めない事実でございます。
 例えば、テレビ等を通じまして避難所の状況が映し出されると、そこへ救援物資ががあっと行きます。結局、テレビに出ないところには、影の部分になりまして、届かないといったような状況も見られたわけでございますけれども、ようやく、日にちがたちまして、それぞれの市町の機能も回復をしてまいり、また全国のボランティアの皆さんの大きな御支援もいただくことができまして、そこへ警察、消防等、それぞれの組織を持ったところも組織的機能をするようになってまいりましたので、現在におきましては今申し上げましたような混乱もなく、ようやく正常な形で、被災者の現状把握、被害の実態把握、さらには水道その他、下水道等の公共施設の復旧等がようやく軌道に乗って行えるようになったという実情でございます。
#49
○山名委員 では、次の質問に移りたいと思いますが、今回の震災の反省点、いろいろな教訓、数多くあるわけでございますが、危機管理の問題、あるいは震災に強い都市づくりをいかに進めていくか、課題は極めて多いわけでございます。そこで、今後特に各地方自治体が策定をするであろう地域防災計画、それと財政援助の問題について若干お伺いをしたいと思います。
 今回の教訓を生かしながら、今後の震災対策、行政の体制の強化、あるいはさらに復興計画、こういうところまで踏み込んだ策定というのが私は大事ではないかと思っておりますが、そのためには相当の、この地域防災計画を策定するに当たっての費用といいますか、財源措置というのも一方で大事でございます。
 例えば、今は震度四から六ぐらいの想定でしか建築基準の想定がないわけで、それを震度七ぐらいのものに見直して、具体的に公共施設だとか、道路とか、橋梁とか、こういったものを補強なり、強化しようと思えば、またそれだけに大きな費用を必要とするわけでございまして、あるところではそういうことはたまらぬ、とてもできないというような声も出ているやに聞いております。
 そこで、ともかく構造物の耐震性を高めるために、改造、補修、こういったものが求められ、今後の工事費が膨大な費用となることが想定をされるわけでございますが、こういった各地方自治体の現状について、どのような財政援助措置をされるお考えなのか、お伺いをしたいと思います。
#50
○野中国務大臣 一つには、災害復旧、災害復興でございますけれども、先ほど来北沢議員にもお答えをいたしましたように、できるだけ関係省庁の御理解をいただきまして、国庫負担を増額をいただく措置をお願いをいたしまして、ほぼ今夜の閣議をもちまして、国会に特別法のお願いをすることの決定になろうかと考えておる次第でございます。
 そして、地方負担につきましては、先ほど申し上げましたように、歳入欠陥債、あるいはその他、それぞれの地方債を充当をし、そして元利補給率を上げて対応をいたしてまいりたい。また、特別交付税につきましても、大蔵省とさらに協議を進めまして、今次災害の重要性から、現行特別交付税の枠を超えて増額を今お願いをしておるところでございまして、そういう万般の、地方財政運営に対する支障が生じないように十分配慮をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
 また、今次災害の深刻さというのはさまざまな反省点を私どもに大きな教訓として与えておるわけでございます。それだけに、今回の災害を顧みて、地域防災計画の見直しをやっていかなくてはならないのでございまして、既に通達を出しておるところでございます。
 年々の防災アセスメントの実施に当たりましては、軟弱な地盤等の災害要因を把握したり、あるいは今申し上げました地域防災計画の見直しをするように地方公共団体を指導しておるところでございまして、その必要とする財源につきましては、それぞれの面積に応じまして、府県におきましては、千五百万、あるいは三千八百万、四千八百万というように都道府県の面積に応じてやっております。市町村につきましても、面積に応じまして、三百万、七百万、一千万と、特別交付税で措置することといたしておる次第でございます。
#51
○山名委員 国庫負担、国庫補助率をかさ上げをしてそれなりの手だてをするということですが、この際、地方の超過負担分、従来の補助金のあり方から問題になっているのは、地方でのそういう超過負担が問題になっておるわけでございまして、そういった超過負担が生じないように、やはりしっかり補助対象経費というものの拡大だとか、そういう措置を考えていかなきゃいけないのじゃないかというふうに思いますので、その点、あわせて御検討いただきたいと思います。
 それから、この際、私は、いわゆる基準財政需要額の単位費用、これについて、例えば土木、道路、河川、港湾等の土木費、あるいは公債費の中のいろいろ、災害復旧費だとか、地震対策事業債の償還費等の単位費用のあり方についてもやはり見直しをすべきではないか、これは今後の課題ではあろうかと思いますが、その点についての御見解をお聞かせいただきたいと思います。
 ある面では補正係数の見直しまで踏み込んでもいいのではないかという気がいたしますが、例えば寒冷補正というのがあるわけですね。地震補正というのはこれはいけるかどうかというのはちょっとよくわかりませんけれども、活断層の上に乗っかっているような都市なんかはもうそういった地震補正というふうな形のものを組めないかどうか、これからの、つの課題ではあろうかと思いますが、現時点でお考えがあれば教えていただきたい。
#52
○遠藤政府委員 お答えを申し上げます。
 突然のお尋ねですので、十分なお答えになるかどうかと思いますが、一つは、超過負担について何らかの措置をすべきでないかというお話があったかと思います。
 この超過負担の問題については、やはり第一義的には、国が、単価、それから数量等について正しく把握して、国庫補助金なり負担金なりを負担していただくというのが基本でありまして、単価等に差があるために、その差の超過負担の分を地方財政措置を制度として行うということになりますと、国の方の措置というのが非常に緩くなってしまうということがありますので、この超過負担の問題については、第一義的には、やはり国がきちっとした補助制度の中で措置をしていただくということでやっていかなければいけない。
 今回の場合も、例えば仮設住宅等について、現在の補助単価と実勢単価と非常に違うというような面もありまして、そういった面については、担当省及び大蔵省に対して、これはきちっと実勢単価と合うようにしてくれということを強く申し入れているようなこともありますので、まず第一に、そういった国の制度をきちっとしていただくということで努力をしていきたいというように思います。
 それから、交付税の基準財政需要額の算定の問題につきましては、恐らくいろいろな災害に伴いまして起債を発行するわけでありますが、そういったものの算入率というものを、特別交付税なり、あるいは普通交付税で算入する場合にやっぱり検討すべきではないかというような御趣旨がと思いますが、私どもも、今回の被害が非常に甚大でありますから、第一義的には国の補助をかさ上げしていただくとか、補助率を特例的に設けていただく、あるいはアップしていただくというようなことを努力してまいってきているわけでありますけれども、残りの地方負担について起債を充当したその起債の元利償還金を交付税で見る場合の措置については、これはやはり被害が甚大である、地方角損も大きくなるということを考慮して検討をしていかなければならない問題であるということで対処をいたしております。
#53
○山名委員 時間が来ましたので終わりたいと思いますが、最後に一点だけ。
 今回の震災、一カ月たちまして、仮設住宅の入居も始まりつつ、また、いろんな意味での神戸の、あるいは西宮の、阪神の復興に向けての一定の取り組みがされております。戦後最大の被害を受けた今回の震災でありますけれども、いつまでもこれについて単なる同情であったり、そういうことでの目の向け方は、後ろ向きの見方は私はもうとるべきではないんじゃないか。もう前を向きながら二十一世紀に向けて大きく復興が音を立てて進んでいる、希望のあるそういう町づくりが進められている、こういうものがある面では必要じゃないか。
 それに関連して言うならば、選抜の高校野球だって、甲子園、かなり修復はできるわけで、やろうと思えば開催は可能だと思います。そういう甲子園を中心にして全国から高校球児が集まって、また神戸から、甲子園から全国に散っていく、全国から何万人という入たちが応援に来る、こういったものも今後の日本全体の活性化においても私は有効なことではないか、こういうふうに思っている次第でございます。高校選抜野球の開催について最後に自治大臣から御見解をお聞きして、終わりたいと思います。
#54
○野中国務大臣 自治大臣として直接お答えをする問題ではないと思うのでございますが、被災地の方々に対して、特に地震に強い町づくりということ、これにつきましては、特に国際都市神戸でありますだけに、これから夢を与え、希望を与える町づくりというものを私どもは考えていかなくてはならないと存じております。
 また委員御指摘のように、被災の中から立ち上がっていくために、そういう力を与えるものの一つとして四月の選抜高校野球もあるわけでございまして、それぞれ主催されます新聞社及び高野連を初めとして、今鋭意御検討を前向きにいただいておると聞いておるわけでございまして、私どももそういうことがより前向きに開催されますよう願っておる次第であります。
#55
○山名委員 ありがとうございました。終わります。
#56
○川崎委員長 穀田恵二君。
#57
○穀田委員 私も、今回の地方税法の一部を改正する法律案に対しては賛成の立場でございます。同時に、きょう質問したいのは、最初に今度の大震災で被災された方々に対する救助救援、そして支援に関する問題についてお伺いしたいと思うんです。
 この間、確かに救援は進んで、先ほど大臣もお話ありましたように、一定の進行はあります。しかし、私、現地の方々の声を聞きますと、まだまだまだまだ、こういうふうに言って、まだなんという生易しいものじゃないよということを、たびたび現地に入りますと声をお聞きしておる現状です。今懸命の救援、復旧、復興が行われて、ライフラインの回復や仮設住宅の建設など進みつつあります。そして全国の自治体からも応援がございます。そして多くのボランティアの方々も本当に献身的な活動があって、私はそういう方々の活動に対して本当に心からお礼を言いたいじ、頭が下がる思いなんですね。それは自治大臣も常々おっしゃっておられます。
 そこで、復旧、復興という段、こうなってきますと、いよいよ行政が主体になっていかなくてはならないのですけれども、私、つい先日災害特別委員会でも、例えば同じ地方自治体の職員を動員するにしても、救援救助を専門にした郡を送らぬとあかんのと違うか。具体的には、例えば学校の施設を利用して調理をすればそれはできるわけだから、かまもあるわけだし、神戸市内に百六十五校あるそうです。その避難所の学校を利用して汁物をつくる。そうすると、全国の同じ地方自治体でも、例えば調理土の方々だとか栄養十の方々なんかを一気に動員してやってもらう、そういういわば救援や救助に専門職の方々をきちんと動員する必要があるのと違うかという話を私はしていたんですね。
 その辺は、今私聞きますと、確かに地方自治体から見ますと、一日当たりの動員の数は、いわば医師や看護婦を除いてですけれども、全体として二百人ちょっとだと思うんですが、各都道府県や政令市からの職員派遣の状況を見ますと。ですから、救助や救援を中心に専門職にした要員を派遣することについてもう少し手を打っていただけないかというように思うのですが、その辺の点をお聞きしたいのです。
#58
○野中国務大臣 当初は委員御指摘のように救援救助が主体でございました。これからは、どのようにして被災地のライフラインを中心とする市民生活を一日も早く回復さす方向での市町等の技術職員の協力をお願いをするかということでございまして、応急の場合とこれから中長期的にわたる支援とは分けて私ども考えていかなくてはならないと思って、地方六団体を初めといたしまして、それぞれ関係都道府県、市町にお願いを申し上げておるところでございます。
 関係地方公共団体におきましても、年度末から年始を迎えるわけでございまして、地方選挙等を考えますときに、人材派遣ということに非常に困難な時期を迎えるわけでございますけれども、今回の災害の異常さを考えまして、特に今申し上げました専門職の皆さんの派遣を重点に考えて処置をいたしていただきたいと存じまして、個別お願いを申し上げておるところでございます。
#59
○穀田委員 今お話がありました専門職ということなんですけれども、私が言っているのは同じようなことだと思うのですけれども、やはり先ほどの質問でもありましたが、例えば神戸市では、半壊家屋の応急修理、普通は救助法では規定されていますよね。そういったものに対して、本来ですと災害を受けたときから一カ月以内という規定なんですね。ところが、いまだに実際上はそれを把握できていない。そうすると、法律的に言えば一カ月だけれども、弾力的に運用するとして延ばすでしょうけれども、それは当たり前ですけれども、そういういわば、確かに大臣おっしゃるように現実の問題は救助救援、復旧、復興と、段階いろいろありますね、まだ一番前の段階での手だてが現実はおくれているという点もあるわけですね。したがって、その辺もよく見ていただいてやる必要があるんじゃないか。
 特に、今お話ししました半壊家屋の応急修理などは、額は別としてすぐできるはずなんだけれどもおくれている。こういう実態からしましても、体制がおくれている、しかもそのことについてはほとんど知らされていないという結果があるんですね。広報されていない。応急修理なんかは本来一カ月ということですから、一番難しいわけなんですけれども、知らないでおしまいになってしまうということは困ります。だから、そういう点での応急修理の問題なんかでも、そういう方々の救助にかかわる第一段階での、やはり引き続き専門家を送る必要があるんじゃないかなと私は思っているところです。そして、厚生省なんかは、もちろん医師や看護婦、介護職員、さらには社会福祉施設職員などの派遣を要請しているわけですけれども、やはり救助業務に精通した方々を自治省としても、大臣がおっしゃっているのはそういうことなんでしょうけれども、私はそういう意味で言っているのですが、その辺の見解だけは一致させておきたいと思いまして。
#60
○野中国務大臣 御指摘のように、当初は、それぞれ被災地の市役所等において、全国から来てくださる支援の職員あるいはボランティアの皆さんにどのように機能的にやっていただくかという、そういう対応をも混乱の中に十分でなかった。それが、それぞれ被災地の皆さんの、現に被災をされておる皆さんに対してきめ細かく対応できなかったという指摘は、これは私どもも残念ながら現実のものとして認めざるを得ないと思っておるわけで、今度の問題については、十分教訓としてこれから対応していかなくてはならないと考えておるわけでございます。
 ただ、そういう中におきましても、例えば自治医科大学などは自分たちで食事もし、そしてすべての機能を持って出かけていってやるような状態が出て、ああいう救援こそ本当の救援だという評価をいただいたわけでございまして、私どもも、これからはそういう支援がより機能的に果たせるように、これからの反省点として努力をしていかなくてはならないと思います。
 ただ、おっしゃるように、情報の欠落、広報の不十分というのも反省点でございます。きのう来ました大阪の市長さんですら、大阪といっても大阪市じゃないのですが、近隣市長さんが、瓦れき処理について、まだ最初に個人でやった人のは見てもらえないのですかという話を私にされるわけでございまして、いかに情報伝達というのが難しいか、欠落をどこでしておるかということを私自身非常に反省をしたわけでございまして、市役所が市役所としてお認めになったものは我々はそれを対象としましょうと言っておる意味が、なかなか現場では御理解いただけていない。それ以上私どもは申し上げられる枠ではないわけでございますけれども、そこについて非常に問題を感じたわけでございますので、これからさらに情報の伝達、広報等については、きめ細かく配慮をしていかなくてはならないと存じておる次第でございます。
#61
○穀田委員 今のお話で本当によくわかりましたけれども、やはりそういう御援助をよくお願いしたい。
 といいますのは、私ついせんだってお聞きしたのですけれども、被災自治体からこういう点を何とかしてほしいという、他の自治体に対しての要望というのはなかなか難しいようですね。
 例えば、ある町村から、看護婦さんだとか、そういう方々をもうそろそろ引き揚げていいかと言われると、被災自治体の方としては、いや、もっとおってくれと言いたいわけだけれども、率直に言ってそういうことを言えないものだから、はあと言ってしまう。そうすると、では、被災自治体は人が足りているのか、こういう議論になってしまう。こういうケースもあったようですので、それは切にお願いしておきたいと思います。
 そこで、次に、法案に関連して若干だけお聞きしたいのですけれども、先ほどもありましたけれども、この通達で、災害を受けた場合の減免の対象となる所得要件の基準の引き上げをすることについては、先ほどありました。私は、一・六倍という話がありましたけれども、もう一つ、この引き上げに加えて対象範囲の拡大をすべきじゃないだろうか。対象範囲でいいますと、先ほどもありましたが、損害の程度ということで十分の三から十分の五、十分の五以上とあるのですが、例えば今大臣お話ありましたように、瓦れきの問題でもそういう処理をしているように、私はせめて、この十分の五という基準もそうですが、十分の三を十分の二にするとか、そういった形での枠の拡大というのはできないものなんですかね。これはいかがでしょうか。
#62
○野中国務大臣 所得税におきましては、損害の程度が十分の五以上のものについて減免措置が対象となっておるわけでございますけれども、個人住民税につきましては、今委員御指摘のように、十分の三以上のものについても対象とすることといたしておるわけでございます。さらに、災害により死亡しました場合、生活扶助を受けることになった音あるいは障害となった者についても減免措置を講ずることといたしております。
 また、御指摘がございましたように、災害の減免通達の対象となっていない、損害の程度が十分の三未満のもの及び所得金額が一千万を超える者につきましても、その者が受けた損害については雑損控除の対象とすることといたしました。今般の改正による平成七年度分の個人住民税への前倒しの措置を講ずることができるようにしておるのでございまして、ぜひ御理解をいただきたいと存ずるのでございます。
#63
○穀田委員 ですから、個人住民税の場合の今の軽減額を、損害の程度についてやはり弾力的にもう少し見ていただく必要があろうかと思います。
 あわせて、被災住民が、地震災害に加えていろいろな形で税金に苦しむということは避けなくてはなりません。それで、減免通達には、今お話ありましたけれども、固定資産税、それから自動車税についても例示しているわけなんですが、調査室の報告によりますとそういう例示をしているわけですけれども、これらの軽減あるいは免除の割合や対象の範囲の拡大というものについては、これからずっと行うつもりでしょうか。
#64
○野中国務大臣 今回の固定資産税につきましては、基本的には平成七年度においても平成六年度に準じまして、通達を基準として減免を実施することが適当であるということは、先ほどもお答えをした次第でございます。さらに、復興に向けまして、何らかの措置をこれからも講じていかなくてはならないし、今回の災害の実態を踏まえまして、関係地方公共団体の考え方あるいは各省への要望事項などを踏まえまして検討をしてまいりたいと存じておるわけでございます。
 御指摘ございました自動車税につきましても、災害を受けた日以後の納期限が到来する当該年度の自動車税につきましては、災害によって自動車に損害を受け、相当の修繕費を必要とする場合に軽減ができるものとされておりますが、基本的には、平成七年度におきましても、六年度の措置に準じて行う通達を出すべきであろうと考えておるわけでございます。
 なお、被災をいたしました自動車を廃車した場合には、現行法上、廃車を行った翌月以降の自動車税は課さないこととされております。また、既に納付をいたしました税額のうち、廃車を行った翌月分以降の自動車税が月割りによって還付されることは御承知のとおりでございます。
 今御指摘もございましたが、災害によりまして被災した納税者等に対しましては、地方税法及びこれに基づきます地方公共団体の条例の定めるところによって減免措置を講ずることができるものとされておるわけでございます。
 通達に示されていない税目軽減につきましても、地方税法の各税目に関する減免規定に基づきまして、具体的には各地方公共団体の税条例で定める減免に関する規定によりまして、個々具体的な事実に照らして減免をすることができることとなっておりますので、関係地方公共団体におきましては、今回の震災の被害の実態に応じまして適切な対応がなされるものと考えております。私どももそのような実態を踏まえながら指導をしてまいりたいと考えております。
#65
○穀田委員 わかりました。終わります。
#66
○川崎委員長 これにて質疑は終局いたしました。
#67
○川崎委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 地方税法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#68
○川崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○川崎委員長 御異議ないものと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#70
○川崎委員長 地方財政に関する件について調査を進めます。
 この際、平成七年度地方財政計画について説明を聴取いたします。野中自治大臣。
#71
○野中国務大臣 平成七年度の地方財政計画の概要について御説明申し上げます。
 平成七年度の地方財政につきましては、現下の厳しい経済と地方財政の状況を踏まえ、おおむね国と同一の基調により、歳入面においては、地方税負担の公平適正化の推進及び地方交付税の所要額の確保を図り、歳出面においては、経費全般について徹底した節減合理化を図るとともに、住民に身近な社会資本の整備、少子・高齢化等に対応した福祉施策の充実、自主的・主体的な活力ある地域づくりなどを積極的に推進するため必要な事業費の確保に配慮する等限られた財源の車点的配分と経費支出の効率化に徹し、節度ある行財政運営を行うことを基本としております。
 以下、平成七年度の地方財政計画の策定方針について御説明申し上げます。
 第一に、地方税については、平成六年に行われた税制改革等の一環として個人住民税の減税を実施するほか、固定資産税の臨時的な特例措置の創設等を行うとともに、非課税等特別措置の整理合理化等のため所要の措置を講じることとしております。
 第二に、地方財政の運営に支障が生じることのないようにするため、所得税及び住民税の減税に伴う影響額について地方交付税の増額及び減税補てん債の発行により補てんするとともに、所得税及び住民税の減税以外の地方財源不足見込み額についても、地方交付税の増額及び建設地方債の発行により補てんすることとしております。
 第三に、地域経済の振興や雇用の安定を図りつつ、自主的・主体的な活力ある地域づくり、住民に身近な社会資本の整備、農山漁村地域の活性化、文化・スポーツの振興等を図るため、地方単独事業費の確保等所要の措置を講じることとしております。
 第四に、地方行財政運営の合理化と財政秩序の確立を図るため、定員管理の合理化及び一般行政経費等の抑制を行うとともに、国庫補助負担金について補助負担基準の改善を進めることとしております。
 以上の方針のもとに、平成七年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は八十二兆五千九十三億円となり、前年度に比べ一兆五千八百十二億円、二・〇%の増加となっております。
 以上が、平成七年度の地方財政計画の概要であります。
#72
○川崎委員長 以上で説明は終わりました。
     ――――◇―――――
#73
○川崎委員長 次に、内閣提出、地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を議題とし、順次趣君の説明を聴取いたします。野中自治大臣。
    ―――――――――――――
 地方税法の一部を改正する法律案
 地方交付税法等の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#74
○野中国務大臣 ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。
 最近における社会経済情勢等にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化等を図るため、固定資産税及び都市計画税について臨時的な課税標準の特例措置を設けるとともに、長期譲渡所得に係る個人住民税の税率の見直し並びに住宅及び住宅用土地に係る不動産取得税の税率等の特例措置の適用期限の延長を行うほか、非課税等特別措置の整理合理化等所要の改正を行う必要があります。
 以上がこの法律案を提案いたします理由であります。
 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。
 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。
 個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、長期譲渡所得について、特別控除後の譲渡益が四千万円以下の部分に係る税率を引き下げるとともに、土地の切り売りを防止する観点から所要の特例を設ける等の措置を講じることといたしております。
 その二は、事業税についての改正であります。
 事業税につきましては、生命保険事業を行う法人が厚生年金基金等と締結する保険の契約に基づく収入保険料に係る特例措置の見直しを行うことといたしております。
 その三は、不動産取得税についての改正であります。
 不動産取得税につきましては、住宅建設の促進を図るため、住宅及び一定の住宅用土地の取得に係る税率等の特例措置の適用期限を三年延長することといたしております。
 その四は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。
 固定資産税及び都市計画税につきましては、急激な地価の下落傾向にかんがみ、税負担の調整を行うため、平成七年度及び平成八年度に限り、評価の上昇割合の高い宅地等に係る臨時的な課税標準の特例措置を講じることといたしております。
 また、日本電気計器検定所等の法人が一定の業務の用に供する固定資産に係る課税標準の特例措置の見直しを行う等の措置を講じることといたしております。
 その五は、自動車取得税についての改正であります。
 自動車取得税につきましては、電気自動車等の取得に係る税率の軽減措置の適用期限の延長及び拡充を行うことといたしております。
 以上が、地方税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
 次に、ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
 地方財政の状況等にかんがみ、平成七年度分の地方交付税の総額について特例措置を講ずるとともに、各種の制度改正に伴って必要となる経費及び地方団体の行政水準の向上のために必要となる経費の財源を措置するため、地方交付税の単位費用を改正し、あわせて、公営競技を行う地方団体の公営企業金融公庫に対する納付金制度を延長する等の必要があります。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明を申し上げます。
 第一は、地方交付税法の一部改正に関する事項であります。
 まず、平成七年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税法第六条第二項の額に千八百十億円及び交付税特別会計借入金三兆三千三百九十九億円を加算した額から、同特別会計借入金利子支払い額四千三十三億円を控除した額とすることとしております。
 また、平成十二年度から平成二十二年度までの地方交付税の総額につきましては、九千五百八十二億円を加算することとしております。
 次に、平成七年度分の普通交付税の算定につきましては、自主的・主体的な地域づくりの推進等地域振興に係る経費、少子・高齢化に対応した福祉施策に要する経費、道路・街路・公園・下水道・社会福祉施設・清掃施設等住民の生活に直結する公共施設の整備及び維持管理に要する経費、教職員定数の改善・義務教育施設の整備・私学助成の充実・生涯学習の推進等教育施策に要する経費、農山漁村対策・森林・山村対策に要する経費、自然環境の保全・廃棄物の減量化等快適な環境づくりに要する経費、地域社会における国際化・情報化への対応及び文化・スポーツの振興に要する経費、消防救急業務の充実等に要する経費並びに国民健康保険財政についてその安定化のための措置等に要する経費の財源等を措置することとしております。
 また、農山漁村地域の活性化に要する経費を措置することとし、平成十年度までの措置として新たに農山漁村地域活性化対策費を設けるとともに、平成六年度の財源対策のための地方債の元利償還金及び個人住民税の特別減税等による平成六年度の減収を補てんするための地方債の元利償還金を基準財政需要額に算入するため、財源対策債償還費及び減税補てん債償還費を設けることとしております。
 さらに、基準財政収入額の算定方法について、平成七年度における道府県民税及び市町村民税の減税等による減収額を加算することとする特例を設けることとしております。
 第二は、地方財政法の一部改正についてであります。公営競技を施行する地方団体の公営企業金融公庫に対する納付金の納付期間を十年間延長することとしております。
 以上が、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いを申し上げます。
#75
○川崎委員長 これにて両案についての趣旨の説明は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時四十一分散会
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ソース: 国立国会図書館
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