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1995/05/23 第132回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第132回国会 内閣委員会地域改善対策に関する小委員会 第1号
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1995/05/23 第132回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第132回国会 内閣委員会地域改善対策に関する小委員会 第1号

#1
第132回国会 内閣委員会地域改善対策に関する小委員会 第1号
本小委員会は平成七年二月九日(木曜日)委員会
において、設置することに決した。
二月十六日
 本小委員は委員長の指名で、次のとおり選任さ
 れた。
      大石 千八君    加藤 卓二君
      佐藤 信二君    鈴木 俊一君
      石井 啓一君    中井  洽君
      弘友 和夫君    山元  勉君
      中島 章夫君    松本 善明君
二月十六日
 山元勉君が委員長の指名で、小委員長に選任さ
 れた。
―――――――――――――――――――――
平成七年五月二十三日(火曜日)
    午前十時開議
 出席小委員
   小委員長 山元  勉君
      加藤 卓二君    佐藤 信二君
      鈴木 俊一君    石井 啓一君
      中井  洽君    弘友 和夫君
      中島 章夫君    松本 善明君
 出席政府委員
        総務庁長官官房
        審議官     菊池 光興君
 小委員外の出席者
        内閣委員長   田中 恒利君
        内 閣 委 員 江田 五月君
        総務庁長官官房
        地域改善対策室
        長       炭谷  茂君
        内閣委員会調査
        室長      菅野 和美君
    ―――――――――――――
五月二十三日
 小委員佐藤信二君二月二十四日委員辞任につ
 き、その補欠として佐藤信二君が委員長の指名
 で小委員に選任された。
同日
 小委員弘友和夫君三月一日委員辞任につき、そ
 の補欠として弘友和夫君が委員長の指名で小委
 員に選任された。
同日
 小委員鈴木俊一君及び松本善明君三月七日委員
 辞任につき、その補欠として鈴木俊一君及び松
 本善明君が委員長の指名で小委員に選任され
 た。
同日
 小委員大石千八君三月十七日委員辞任につき、
 その補欠として大石千八君が委員長の指名で小
 委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 地域改善対策に関する件(平成五年度同和地区
 実態把握等調査)
     ――――◇―――――
#2
○山元小委員長 これより会議を開きます。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 地域改善対策に関する小委員長の山元勉でございます。
 小委員の皆さんの御協力をいただきまして、公正円満な運営を行ってまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 地域改善対策に関する件について調査を進めます。
 「平成五年度同和地区実態把握等調査」について、総務庁から説明を聴取いたします。総務庁菊池審議官。
#3
○菊池政府委員 総務庁の菊池でございます。
 お手元に「平成五年度同和地区実態把握等調査」、三分冊になった報告書並びに「調査結果の概要」という白い冊子をお配りしてございます。この三分冊になっておりますのは、平成五年度に実施いたしました同和地区実態把握等調査、三種類の調査がございます。
 一つは、同和地区を抱えております地方自治体等を含みました全体としての「地区概況調査報告書」、これは地域の行政等の実態がわかるものでございます。それから、緑色の冊子が「生活実態調査報告書」、いわゆる同和関係世帯の経済状況でありますとか就労状況でありますとか家計というような面での調査をした報告書でございます。それから、薄紫色のが「意識調査報告書」ということで、同和関係世帯並びにこれに対比いたしますために全国民の中から抽出した一般の方々の意識調査をまとめたものでございます。この三分冊がございます。
 便宜、こちらの白い「調査結果の概要」に基づきまして御説明をさせていただきたいと存じます。
 目次が五ページほどございますが、五ページおめくりいただきまして、「実施の概要」というところから御説明申し上げます。時間も限られておりますので、途中飛び飛びになるかと存じますが、失礼いたします。
 「調査の目的」でございます。
 昭和四十四年に同和対策事業特別措置法が制定されましてから、平成五年、約二十四年間でございますけれども、これまでやってまいりました地域改善対策の効果を測定し、同和地区の実態や、それからこの問題に関する国民の意識等について正確に把握することを目的とするという大規模な調査でございまして、予算的にいいますと約三億数千万円かかったということで、平成五年度に実施したところでございます。
 この実施につきましては、平成三年の地域改善対策協議会の「意見具申」におきましても、同和地区の実態を正確に把握するように、それから国民の意識等についても把握するようにというような提言がございまして、それを受けた形で実施したものでございます。同和対策を開始してから長い時間がたっているわけでございます。今まで実施された中でも最大の調査であり、最も詳しいものである、こういうふうに私どもは考えております。
 調査の種類等といたしましては、この調査報告書の分冊になっておりますように、「地区概況調査」「生活実態調査」「意識調査」という形で、三種類の調査をいたしました。
 「地区概況調査」につきましては、地対財特法に規定します対象地域四千六百三地区、それから、その地区を包含いたします府県、市町村、それぞれの知事部局あるいは市町村長部局並びに教育委員会、それから同和地区を有する公立の小中学校というようなところについて調査をいたしまして、非常に高い回収率を得ております。
 「生活実態調査」につきましては、同和関係世帯のうち約五分の一を抽出いたしまして、約六万世帯につきまして調査をいたしました。回収率は八八%でございます。
 それから「意識調査」につきましては、A票といいますのは、同和関係世帯そのままの調査でございます。B票といいますのは、これと対比するために、全都道府県の同和地区外に居住する有権者から抽出した二万四千余りの調査でございまして、A票につきましては、「生活実態調査」とほぼ匹敵するような回収率、それから一般の国民について実施いたしましたB票につきましては、これも七一・七%という相当高い回収率でございますので、実態をほぼ正確に反映しているものと考えられます。
 一枚おめくりいただきたいと存じます。「同和
地区の概況」でございます。
 同和地区数は四千六百三というのが従来から言われておりました。今回調査ができましたのは、いろいろな理由があるわけでございますけれども、四千四百四十二でございます。この中の世帯数、地区内の世帯数は七十三万七千、同和関係世帯というのが二十九万八千ということでございます。人口は、地区内全体では二百十六万人弱、うち同和関係世帯は八十九万二千人、こういうことでございます。
 地区全体の世帯数はふえてまいってきておりますが、同和関係世帯というのは逆に減少してまいってきております。人口についても同じようなことでございまして、地区内の人口というのはふえておりますが、その地域内に居住しておられます同和関係の人口というのは減ってきております。
 そういう関係で、混住率といいますか、その地域内で同和関係者が占める割合というのは五割を割り込みまして四一・四%ということで、かつて昭和五十年あるいは従来報告のときに比べますとずっと減ってまいっております。今、同和地区内で同和関係者の占める割合というのは五割を割っておるということでございます。
 これを都道府県別に見たのが三ページの表でございます。
 地区の数からいいますと、同和地区数の一番多いのは福岡県でございます。続きまして広島県、それから愛媛県、こういう形になっております。
 同和関係人口が一番多いのは、兵庫県、福岡県、それから大阪府という形になっております。
 混住率につきましても非常に大きなばらつきがございます。
 一枚おめくりいただきたいと存じます。四ページでございます。
 「(4)市郡別、地区規模別同和地区の世帯数及び人口」ということでございますけれども、市郡別に見てみますと、市に住んでおられます同和関係者が五十四万五千人、町村が三十四万七千人ということで、約六対四の割合で市に多く住んでおられます。ただ、その市の中でも、政令市、十万以。上の市、その他の市ということで見ますと、その他の市に住んでおられる方が約二四%おられます。それから十万以下の小規模市あるいは町村に住んでおられる方が約六割を超すというようなことで、同和地区の地区数あるいは人口も町村あるいは小規模自治体に住んでおられる方が極めて多いということでございます。
 地区の世帯規模でもって見たのが下の表でございます。
 人口構成が(5)でございますけれども、平成五年度、年齢階層別に見ましたところ、一番大きく目立ちますのは、同和地区人口で六十五歳以上の人口が一五・五%ということで、同じ時期の推計人口、これは全国民についての推計人口でございますけれども、一三・五%の高齢化率に比べますと二%ほど同和地区の高齢化が早くに進んでおる、こういうことでございます。
 それから、「(6)生活保護受給状況(保護率の推移)」でございます。
 同和関係の生活保護率、これはパーミルでございますから千世帯当たり、こういうことでございますけれども、昭和四十六年、昭和五十年、七五パーミル、七六パーミルという保護率であったのが、平成五年は五二パーミルというふうに低下いたしております。しかしながら、地区全体あるいは報告市町村全体、あるいは同和地区がございます三十六の府県全体から見ますと、非常に高い保護率になっております。
 大変恐縮でございますけれども、「地区概況調査報告書」、黄色い本でございますけれども、この五十八ページをごらんいただきたいと存じます。
 五十八ページに大きな一ページの表がございますが、同和関係のところの保護率というのが左から四つ目、五つ目ぐらいの欄にございます。総数でいいますと五二パーミル、こういう形になっております。しかしながら、これを府県別に見ますと、香川県というのは二五〇・一パーミルということでございますから、四人に一人が保護を受けておられる。あるいは大阪の場合ですと九〇・九というような形で、著しく高いところがございます。
 その反面、茨城県、関東の各県の保護率というのは、市町村全体の保護率あるいは報告市町村全体の保護率と比べてもそう大きな差はないということで、この辺のところが非常に保護率において地域的に格差があるということがありまして、五二パーミルという数字も、比較的人口の多い大阪府、京都府というようなところで保護率が高いということが、全体の五二パーミルというような形での保護率の引き上げに寄与しているのではなかろうかというふうに考えられます。
 続きまして、白い本の五ページの方に戻らせていただきます。「地域改善対策の実施状況」でございます。
 職住分離というような形で良好な生活環境を整備するための共同作業所の運営状況等についての調査を行っております。
 「隣保館事業の運営状況」というのが五ページの下の方にございます。「隣保館主催事業等の実施状況」を見ますと、地区外住民が参加している施設というのが九三・四%というようなことで、隣保館というのは、単に地区の方々だけではなくて、地区外の住民に対しても非常に大きなサービスをしているということがうかがわれます。隣保館の活動事業ということの中では、生活相談事業、教養文化事業、啓発活動事業というような形で、幅広く活用されているということがうかがえます。
 「隣保館主催事業等の参加人員の状況」というのが六ページに載っています。六百五十万ほどの人が入っておりまして、教養文化事業あるいはサークル活動というようなものに多くの人が参加いたしております。
 六ページの(4)、同和地区を抱える市町村あるいは同和地区の「市町村道等の整備状況」でございます。
 同和地区内の市町村道の改良率は六一・六%、その同和地区を抱える市町村全体の道路改良率が四四・六%ということで、同和地区の方がかえって市町村道の整備は進んでおるという状況がうかがえます。
 それから、その下が「下水道の普及状況」でございます。
 下水道の普及率は、同和地区二八・二%、その当該同和地区を抱える市町村が四五・九%でございますから、同和地区の下水道の普及率というのはまだまだ低い、こういうところがうかがえます。
 しかしながら、これも先ほど申しましたように、同和地区の中には町村でありますとかその他の市というようなところが多うございまして、政令市あるいは十万以上の市ぐらいになりますとほぼ均衡してくる普及状況でございますけれども、その他の市あるいは特に町村あたりになりますと全体的に低いのがうかがえます。これらは、その町村あるいは小規模市の下水道の普及率が上がってくることに伴って、同和地区内の下水道の普及率というのも並行して上がってくる、こういうふうに期待されているところでございます。
 七ページの「(6)水田の整備状況」、この辺の水田の整備率も、当該市町村全体の整備率よりも同和地区内の方が上回っておるということでございます。
 「3、財政の状況」でございます。
 「(1)昭和四十四年度以降の地域改善対策の歳出決算額」、市町村の場合、合計で十兆三千億を上回る歳出を決算として計上しております。下の欄が府県の状況でございまして、三兆五千六百億ということで、単純な足し算はできませんが、両方合わせて大体十三兆ぐらいの経費が地域改善対策として支出されたということがわかります。
 八ページ目でございます。「4、地域改善対策の実施状況(適正化関連等)」ということでございます。
 「(1)個人的給付事業の状況」、施策の利益が直接個人に帰属する給付、貸し付け、融資等の事業についてでございますが、その状況でございます。
 まず市町村でございますけれども、このような事業を実施している市町村、平成四年度決算ベースでございますけれども、千百十二市町村のうち六百八十九市町村が実施いたしております。
 これらの事業を実施している市町村の中で、事業の総数といたしましては四千七百二十八事業ございますが、その中で審査をどういう形でやっているかということで、適正な資格審査をやっているかどうかということで、関係行政機関で審査、確認し、すべて審査委員会等の第三者機関で資格審査をやっているというところは一六・三%、それから必要に応じて諮問しているというのが五・一%、行政のみの判断でやっているというのが約七割でございます。「全て諮問」というのがだんだんふえてきております。しかし川その他」という形でもって、必ずしもどういう形で審査しているのかがはっきりわからないというものも約一割ございます。この辺のところは、適正化関連でやはり今後さらにきちっとした資格審査方式を導入していくことが必要ではなかろうか。
 九ページの「(2)公営住宅等の家賃の見直しの状況」でございますが、これにつきましても、見直しの実績があるというのは約四分の一にとどまっておりますし、今後の見直し計画があるというものも約四分の一にとどまっております。
 制の団体に対する補助金の交付状況、交付につきましては、多くの自治体が団体に対して、市町村の場合、交付しておるわけでございますけれども、審査方法として、実績報告書を提出していないというようなところが一三・七%あるという形で、補助金を出しているけれども実績報告書も出ていない、こういうような審査状況になっている、問題がうかがえるようなものもございます。さすが府県になりますとそういうようなことはなくて、ほとんどのものについて実績報告書を提出させているということでございます。
 それから、次のページ、(5)の隣保館等の管理規程の有無等でございます。
 隣保館等についても、使用が恣意に流れることのないようきちっとした管理規程を整備するということが求められているわけでございますけれども、いまだに管理規程のない隣保館というのが八・五%ございます。
 それから、特定の団体が恒常的に使用しているというような隣保館も相当、三七・四%恒常的使用があるというようなことでございます。その内訳としては、「その他」の団体が多うございますが、一運動団体」というようなものが恒常的に利用しているというようなものが見受けられます。
 次に、5の「学校教育の状況」というところでございます。
 (2)の「長期欠席児童・生徒の状況」でございます。同和関係者の長欠率というのは、小学校で一・六%、中学校で四・五%ということで、報告市町村全体あるいは学校全体に比べて倍近く長欠児童が多い、こういうことでございます。
 「長期欠席理由の状況」というのを見ますと、「病気」というのが高こうございまして、「経済的理由」による長期欠席というのは小学校の場合少なくなっている。中学校になりますと「学校嫌い」というようなのがふえてまいります。ただ、この「学校嫌い」の率というのは学校全体あるいは報告市町村全体と同様な傾向でございまして、特に同和地区関係の子弟であるから経済的理由で長期欠席になっているとかというようなことではなくて、傾向といたしましては、学校全体の傾向と同じような状況でございます。
 次に、十一ページでございますが、「旧高等学校等進学率」をごらんいただきたいと思います。
 同和関係の高等学校等進学率九一・八%、学校全体が九六・三%ということで、約四%の差がございます。この四%の差というのは、なかなか従来から、ここ数年縮まってきておらないわけでございますが、この黄色い本の二百二十四ページをごらんいただきたいと思います。
 二百二十四ページの一番上の欄をごらんいただきますと、学校数でございますけれども、生徒が一〇〇%進学しているというのが、同和関係で見ますと九百七十二校ございます。学校全体あるいは報告市町村全体でもそんな数はございませんで、一〇〇%の進学率を達成している学校というのは同和関係の学校には相当程度ある、千五百二十校のうち九百七十二校ある。しかしながら、特に目立ちますのは、逆に、七五から八〇%未満の進学率、四十五校であります。七〇から七五%未満が二十四校、七〇%未満が百十六校という形で、極めて低い進学率、学校全体あるいは報告市町村全体、他の地域では考えられないような低い進学率の学校もかなりあるということで、極めて両極分化しているというようなことがうかがわれます。
 したがって、高等学校の進学率が低い低い、こういうことで、格差があるということを言われておりますが、この辺のところは、特定の学校が非常に高い反面、特定の学校は非常に低いところがあるという、かなり集中的な問題点があるということがうかがえるのではなかろうかということでございます。
 (6)が「差別事象に対する対応状況」でございます。
 小学校、中学校の中で差別事象があったというのが、それぞれ百八校、百三十八校、こういうことでございますが、これらにつきましては「学校・保護者会等で対応」あるいは「教育委員会に対応方法を協議」しているところが多いわけでございますけれども、中には「学校から民間運動団体に協議」したというような学校も見受けられます。
 次に、緑色の本になりますが、第U章「生活実態調査結果の概要」でございます。
 その十八ページ、「婚姻の状況」というのを見ますと、今回の調査では「夫婦とも地区の生まれ」というのは五七・五%、夫婦のいずれかが地区外の生まれという方が三六・六%ということでございます。六十年調査は、両方とも地区の出身者、両方ともいわゆる同和関係者だけの夫婦というのが六五・六%ございましたから、それが約八%ぐらい減ってきているというような状況でございます。
 特に、これを夫の年齢階層別で見てみますと、四十歳から四十四歳、四十五歳以下のところでは、同和関係者だけの夫婦というのが半数を下回っております。通婚率が高まってきている、こういうことがうかがわれるような状況でございます。
 それから、白い本の十三ページの「経済状況」でございますけれども、年金の加入状況、国民年金に加入しておられる方というのが全国民に比べまして高くなっているという状況でございます。年金受給状況は、受給している率が高くなっております。これは自営業に従事する者の割合が高いからであろう、こういうふうに推測されます。
 世帯別の経済状況を見たものが次の(2)でございます。
 生活保護を受けておられる世帯というのが七%、住民税非課税世帯が一八・八%、住民税の均等割課税世帯が一三・七%、通常に所得税を払っておられる方が五八・二%。全国と比較いたしますと、まだ生活保護世帯あるいは住民税非課税世帯というのが率が高くなっております。六十年よりは生活保護世帯の割合は減っております。
 ただ、ここでごらんいただきますように、世帯主の年齢階層別で見ますと、高齢世帯、六十五歳ぐらいからになりますと非常に生活保護率が高くなってくる、あるいは住民税非課税世帯の割合が高くなってくる、こういうようなところが見られます。地域的に見ますと、生活保護世帯が多いのは四国あるいは九州というようなところが高くなっている、こういうことが見られます。
 十四ページでございますけれども、「(3)生活保護受給期間別生活保護世帯数」、十年以上生活保護を受けておられる方が生活保護世帯の中の半数近く、四六・五%、五年から十年という方が四世
帯に一世帯ぐらいある、こういうような状況でございます。
 「隣保館の利用状況」というのは、居住地域に隣保館があるかないかと聞いたのが川の左の欄でございます。七六・七%の世帯は地区に隣保館がある。利用したことがあるというのは五二・八%という、相当な利用率になっています。利用内容は、地域住民の集会でありますとかクラブ活動で使っておりますが、「生活上の相談」というようなものにつきまして、生活保護受給世帯は高い割合で利用しております。
 「教育の状況」でございますけれども、「高等学校等進学奨励費」の「借入有」が四二・八%、「借入無」が五三・七%というような状況でございます。
 十五ページの「最終学歴別世帯員数」というのをごらんいただきますと、「不就学者しというのは非常に高齢者のところに多いわけでございますけれども、「中等教育修了者」、高等学校卒業ぐらいのところは四十歳から四十四歳を境に非常に高くなっておりますし、「高等教育修了者」というのも三十五歳ぐらいから二けたになっております。この辺のところは、ちょうど今から二十五年ぐらい前の同和対策事業特別措置法が施行されて以来のいろいろな施策の影響が反映されているかな、こういうようなことでございます。
 ちょっと時間が遅くなりましたので少し飛ばして、途中割愛させていただきますが、二十一ページの「住宅環境の状況」でございます。
 「住宅地区改良事業及び小集落地区改良事業による面的整備の状況」、「整備済の区域内にある世帯」というのが八三%、六十年調査に比べまして二〇%伸びております。着実に面的整備が進んでいるというようなことがうかがわれます。
 それから「住宅の敷地に接している道路の幅員別世帯数」ということでも、望ましい四メートル以上の幅員というのが、一番下の欄に「全国」というのがございますが、全国に比べましてはぼ遜色のないような形でもって同和地区内の住宅に接する道路の改良状況というものもよくなってきているということがうかがわれます。
 「住居の所有関係別世帯数」、全国の各住宅統計調査等によって示された数字よりもさらに持ち家率が高くなっております。特に目立ちますのは、公営賃貸住宅に入居しておられる方が三二・五%と多い反面、民営の賃貸住宅に入居しておられる方が非常に少ないということでございます。
 「一か月当たりの平均家賃」でございますが、公営住宅というものを反映いたしまして、全国平均家賃が三万三千七百円、今回の調査によりますと八千円ということで、約四分の一以下、こういうことでございます。
 それから、住宅の部屋敷、満足度等、相当いい数字が出ております。
 二十二ページの「事業経営の状況」でございますけれども、「事業経営有」というのは一六・八%というようなことでございます。その事業経営というのは、従業者規模別に見ますと非常に零細な事業が多い、こういうことがうかがわれます。
 それから、二十三ページ(4)の過去一年の売上高等ということでございますが、小さい事業が多いことで売上高も少ないわけでございますけれども、六十年調査に比べますと一億円以上の売り上げというようなものが約倍増しているというような形で、わずかながら改善の兆しというものも見られるのかな、こういうような感じでございます。
 二十五ページまで飛んでいただきたいと存じます。
 二十五ページの下の方に「人権侵害の状況」ということで、「人権侵害の有無」、「あなたは、今までに同和地区の人であるということで人権を侵害されたことがありますか。」という質問に対して、「人権侵害有」という方が三人に一人というような形でございます。
 緑色の本の二百十二ページをごらんいただきたいと思いますが、人権侵害を多く経験しているというのが大体どこも三割ということでございますけれども、中国あるいは四国というようなところが四割近い数値を示しております。それから、市郡別で見ますと、これは非常におもしろいのですが、都市規模が小さくなるほど人権侵害の経験度数が高くなる、こういうようなことでございます。
 二十六ページにお進みいただきたいと存じます。
 じゃ、そのような人権侵害と言われるようなものをいつごろ経験したか、こういうことでございますが、経験ありとした人、一万七千人余りでございますけれども、その人たちを総数としますと、それぞれどんな局面でもってその人権侵害を受けたかといいますと、結婚、日常生活それから職場のつき合い、こういうようなことでございます。
 「結婚」につきましては、やはり若い世代が人権侵害を経験している。それから「職場や職業上のつき合い」というのは四十歳からの中年層、「日常の地域の生活」というところで比較的多い経験をしておられるのは高齢者層ということで、年齢階層によって人権侵害を経験した中身が違う、こういうようなことでございます。
 「人権侵害への対応方法」ということで、中では「黙って我慢した」という方が半数近くおられる反面、やはり「相手に抗議した」あるいは「身近な人に相談した」というのが続いて多くなっております。
 二十七ページ以降が意識調査でございます。
 二十七ページ、「結婚に関する意見」ということでございます。
 結婚は二人の合意によって成立する、こういうことを前提に、前提にといいますか、結婚についての考え方でございますが、当人同士の合意があればいい、こういうのは、A票というのは、これは同和地区関係者でございますが、「当人同士の合意」というものを尊重するというのが同和関係者の中では三三・八%。しかるに、B票Aサンプルというのは、これは同和地区外に居住する一般国民、こういうことでお考えいただきたいと思いますが、「当人同士の合意」というのは一一・二%、こういうことでございます。「どちらかといえば家族やまわりの人の意見」というようなものが高く選択されるような傾向もございます。
 次に、二十八ページでございます。
 「人権問題に関する意識」ということで、A票、同和関係者に聞いた、あなたは、基本的人権にかかわるいろいろな問題がありますけれども、関心のある人権問題は何かというと、一番目はやはり「同和問題」、二番目が「学校でのいじめや体罰」、三番目が「障害者問題」、こういうことでございますが、B票、これは一般の国民、こういうふうに御理解いただいて結構ですが、一番目は「学校でのいじめや体罰」、二番目が「障害者問題」、三番目が「在日外国人問題」、こういうことで、「同和問題」についての意識というのは必ずしも高くない。ただ、地域的には非常に、近畿、中国、四国では過半数の人たちが「同和問題」というものを挙げております。
 それから、同和問題に関する起源というのが二十九ページでございます。
 同和関係者に聞きますと、同和地区の起源については、「政治起源説」というものを選ぶ人が多うございますし、次いで「貧困起源説」というのが多うございます。一般国民の方で見ますと、人種が違う、こういうような誤った認識を持つ人たちが約一割いるというようなことでございます。
 それから、三十一ページに飛ばしていただきますが、「結婚に対する態度」ということで、「かりに、あなたのお子さんの結婚しようとする相手が、同和地区の人であるとわかった場合、あなたはどうしますか。」こういうときに、「子どもの意志を尊重」するという人が四五・七%いる反面、「絶対に結婚させない」あるいは「家族等の反対があればさせない一という人がそれぞれ五%あるいは七・七%と、一割以上の人たちが、家族の反対があればさせないとかあるいは絶対に結婚させないというような形の意見を言っております。
 三十二ページの下の欄をごらんいただきたいと思います。上の欄も社会的な、因習的な考え方と結婚に対する態度をクロスしたものでございますけれども、三十二ページの下の欄は、「子どもの意志を尊重」するという人は、正しく同和地区の起源についても「江戸時代の支配者によってつくられた」というようなことの認識が高い反面、「人種が違う」と答えた人は、「絶対に結婚させない」というのが八・三%あるというような形で、やはり同和問題に対する正しい認識がないということと、同和出身者との結婚というようなものに対する態度との間には相関関係がある、こういうことでございます。
 これは同じようなことが、三十三ページの上の欄、「結婚に対する態度と同和問題の解決に対する態度との関連」でございますが、「子どもの意志を尊重」するというように答えた人は、自分もこの同和問題の解決に努力しなければならないということで、五八・八%の人が「子どもの意志を尊重」する、こう言っている反面、「絶対に結婚させない」というような人は、自分とは同和問題の解決というのは関係ないことなんだ、こういうことを選ぶ人が二四・四%もいるというようなことでございます。
 非常にはしょりまして、しかも与えていただきました時間をオーバーしてあれしましたので、おわかりにくい点が多々あったんじゃなかろうかと思いますけれども、以上で終わらせていただきます。
#4
○山元小委員長 これにて説明は終わりました。
 これより懇談に入ります。速記をとめてください。
    〔午前十時四十二分懇談に入る〕
    「午前十一時九分懇談を終わる〕
#5
○山元小委員長 速記を起こしてください。
 これにて懇談を終わります。
 本日は、本当に長時間御苦労さまでございました。本日は、これにて散会いたします。
  午前十一時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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