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1995/05/18 第132回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第132回国会 本会議 第28号
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1995/05/18 第132回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第132回国会 本会議 第28号

#1
第132回国会 本会議 第28号
平成七年五月十八日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第二十二号
  平成七年五月十八日
    午後五時開議
 第一 介護休業等に関する法律案(松岡滿壽男
    君外四名提出)
 第二 育児休業等に関する法律の一部を改正す
    る法律案(内閣提出)
 第三 食品衛生法及び栄養改善法の一部を改正
    する法律案(内閣提出、参議院送付)
 第四 特定中小企業者の新分野進出等による経
    済の構造的変化への適応の円滑化に関す
    る臨時措置法の一部を改正する法律案
    (内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 議員請暇の件
 平成七年度一般会計補正予算(第1号)
 平成七年度特別会計補正予算(特第1号)
 平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)
 日程第一 介護休業等に関する法律案(松岡滿
  壽男君外四名提出)
 日程第二 育児休業等に関する法律の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
 日程第三 食品衛生法及び栄養改善法の一部を
  改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第四 特定中小企業者の新分野進出等によ
  る経済の構造的変化への適応の円滑化に関す
  る臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
 地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
 平成七年度における公債の発行の特例に関する
  法律案(内閣提出)
 租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
    午後六時九分開議
#2
○議長(土井たか子君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員請暇の件
#3
○議長(土井たか子君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。
 牧野聖修さんから、海外旅行のため、五月二十五日から六月二日まで九日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、許可することに決まりました。
     ――――◇―――――
#5
○山本有二君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)、平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、右三案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
#6
○議長(土井たか子君) 山本有二さんの動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、日程第一に先立ち追加されました。
    ―――――――――――――
 平成七年度一般会計補正予算(第1号)
 平成七年度特別会計補正予算(特第1号)
 平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)
#8
○議長(土井たか子君) 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)、平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、右三案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。予算委員長佐藤観樹さん。
    ―――――――――――――
 平成七年度一般会計補正予算(第1号)及び同報
  告書
 平成七年度特別会計補正予算(特第1号)及び同
  報告書
 平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)及
  び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔佐藤観樹君登壇〕
#9
○佐藤観樹君 ただいま議題となりました平成七年度一般会計補正予算(第1号)外二案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、補正予算の概要について申し述べます。
 一般会計予算については、歳出において、去る四月十四日決定された緊急円高・経済対策の一環として、阪神・淡路大震災等関係経費、緊急防災対策費、科学技術・情報通信振興特別対策費、円高対応中小企業等特別対策費、輸入促進関係経費等を計上し、また、最近における新たな類型の犯罪の発生に対応するための緊急犯罪対策費を計上いたしております。
 なお、税収の減少に伴う地方交付税交付金の減額に対しては、同額の地方交付税交付金を追加計上いたしております。
 歳入においては、阪神・淡路大震災への税制上の対応及び緊急円高・経済対策に盛りまれた税制上の措置に伴い、租税及び印紙収入の減収を見込む一方、その他収入の増収を計上するほか、公債の追加発行を行うことといたしております。
 この結果、平成七年度一般会計補正後予算の総額は、歳入歳出とも当初予算に対し二兆七千二百六十一億円増加して、七十三兆七千百三十二億円となっております。
 特別会計予算については、一般会計予算の補正に関連して、国立学校特別会計、道路整備特別会計など十三特別会計において所要の補正を行うことといたしております。
 また、政府関係機関予算については、国民金融公庫など三政府関係機関において所要の補正を行うことといたしております。
 なお、阪神・淡路大震災からの復旧・復興事業等実施のため、住宅金融公庫等九機関に対し財政投融資計画の追加を行うことといたしております。
 この補正予算三案は、去る五月十五日本委員会に付託され、十六日武村大蔵大臣から提案理由の説明を聴取し、十七日及び六十八日の両日質疑を行い、本日質疑終了後、討論、採決をいたしたものであります。
 質疑は、村山首相の政治姿勢、戦後五十年と国会決議、規制緩和及び行政改革の推進、阪神・淡路大震災の復旧・復興と防災対策、地下鉄サリン事件等オウム真理教問題、円高及び景気対策、政府経済見通しの意義、自動車関連の日米包括経済協議に係る問題、ゴラン高原へのPKO派遣及びPKO法の見直し、村山首相の訪中の意義及び評価、金融機関の不良債権処理及び証券市場の活性化等、国政の各般にわたって行われたのでありますが、その詳細は会議録により御承知おき願いたいと存じます。
 かくて、本日質疑終了後、新進党及び日本共産党から、それぞれ平成七年度補正予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出され、加藤六月着及び松本善明君から趣旨の説明がありました。
 次いで、補正予算三案及び両動議を一括して討論に付しましたところ、自由民主党・自由連合、日本社会党・護憲民主連合、新党さきがけを代表して野呂田芳成君から政府原案に賛成、両動議に反対、新進党を代表して草川昭三君から同党提出の動議に賛成、政府原案及び日本共産党提出の動議に反対、日本共産党を代表して矢島恒夫君から同党提出の動議に賛成、政府原案及び新進党提出の動議に反対の意見が述べられました。
 討論終局後、採決の結果、両動議はいずれも否決され、平成七年度補正予算三案は、いずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#10
○議長(土井たか子君) 平成七年度一般会計補正予算(第1号)外二案に対しては、米沢隆さん外八名から、三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出されております。
 この際、その趣旨弁明を許します。山田英介さん。
    ―――――――――――――
 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七
  年度特別会計補正予算(特第1号)及び平成七
  年度政府関係機関補正予算(機第1号)につき
  撤回のうえ編成替えを求めるの動議
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔山田英介君登壇〕
#11
○山田英介君 私は、新進党を代表いたしまして、ただいま議題となりました平成七年度一般会計補正予算外二案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について、提案理由及びその概要を御説明いたします。(拍手)
 これに先立ちまして、去る一月十七日の阪神・淡路大震災及び三月二十日の地下鉄サリン事件でお亡くなりになられた方々に対し衷心より哀悼の誠をささげますとともに、御遺族や被災されました方々に心からのお見舞いを申し上げます。
 いまだに四万人近い方々が避難所生活を送る阪神・淡路大震災の復旧一復興は、解決すべき緊急の課題であります。また、国民を極度の不安に陥れ、我が国の安心安全性に世界から不信感を持たれている地下鉄サリン事件等の一連の事件につきましても、事件の全容解明はこれからであります。さらには、円相場がこれ以上の高騰あるいは現在の水準で推移した場合、景気の先行きに対してこれが最大の懸念材料となっております。
 政府は、緊急円高・経済対策あるいは阪神・淡路大震災の復旧・復興、また全国の防犯防災対策などを柱として補正予算を編成したところでありますが、いずれもタイミングを逸し、また内容、規模ともに極めて不十分だと言わざるを得ません。我々新進党が国民の要望を踏まえて要求した平成七年度当初予算案の組み替え動議や、あるいは円高・経済対策の緊急褒言等について十分に措置されておりません。
 平成七年度補正予算は、数々の問題点を内包しております。政府は、本補正予算を撤回し、次の重点事項を盛り込み、抜本的に組み替えることを要求するものであります。
 組み替えの重点事項は、以下のとおりであります。
 その第一は、阪神・淡路大震災対策関連についてであります。
 特に、災害救助等関係費として、災害等が発生してから約半年間が経過したころがピークとされる被災住民の方々に対する心のケア対策を初めとして、避難所生活から自立するための措置等を含め十分な対策を講ずるための経費や、災害廃棄物処理のための事業費を追加することであります。
 また、震災復旧・復興のための公共事業費について、神戸市復興計画及びひょうごフェニックス計画の支援、神戸港の港湾整備、埠頭公社の整備等の復旧等の事業費を追加するとともに、鉄道、福祉施設等の整備のための施設等災害復旧費についての事業費を追加することであります。
 その第二は、防災関連対策費についてであります。
 全国的な防災都市づくりを目指し、救急医療体制の整備や自衛隊への災害対策装置及び器材の追加措置あるいは抜本的防災都市づくりのための耐震基準の見直しに係る調査費等の事業費を追加することであります。
 特に、防災関連の公共事業につきましては、橋梁等の補修、建築物の耐震性強化、ゼロメートル地帯防災対策等を措置するとともに、かげ崩れ及び住宅の液状化対策の調査費等を追加することであります。
 その第三は、中小企業等関係費として、景気の低迷や超円高が中小企業に与える影響にかんがみ、政府系金融機関の既存の貸し付けに係る金利を軽減するための経費を追加することであります。
 その第四は、公共事業等関係費についてであります。
 特に、一般公共事業・施設等整備費については、一般道路の整備、治山治水・砂防事業、関西国際空港の全体構想及び中部新国際空港等の構想の促進、新幹線の整備五線全線フル規格化の推進、国際港湾コンテナバースの大幅増設、下水道の普及促進等の事業費を追加することであります。
 また、大学等の学術、教育、基礎研究の充実等とともに、鉄道、高速道路の補強対策など国民の安心安全の町づくり対策等の事業費を追加することであります。
 その第五は、円高差益の還元や内外価格差の是正に資するために、石油、金、レアメタル等の緊急輸入措置のための経費を追加することであります。
 その第六は、超電導、新素材、遺伝子工学等や光エレクトロニクス、バイオテクノロジー等の先端的研究の推進、研究分野あるいは医療福祉分野における情報化の推進、過疎地等の情報基盤の整備や移動通信網の整備等のための新技術等開発・整備費についての事業費を追加することであります。
 その第七は、景気低迷や政府の無策による急激な超円高が地方経済財政に及ぼす影響への緊急財政支援措置として、地方財政対策費を追加することであります。
 最後に、その第八として、これらの財源に資するため、地価及び工事価格の下落に伴う予算単価の縮減並びに金利引き下げに伴う国債利払い費の圧縮等により既定経費の節減を行い、あわせて予備費の減額を行うことであります。
 以上、総計十三兆二千八百九億円の規模によりまして、本補正予算全体の内容を改め、施策の充実を図るよう要求するものであります。これらの財源としては、さきに述べた不用経費等の節減等とともに、公債の発行によって措置するよう要求いたします。
 以上が、動議の概要であります。
 先般アメリカを訪問された与党訪米団は、平成七年度第二次補正予算に言及され、その規模について十兆円程度になると説明されたと報道がありました。であるならば、秋の二次補正などとは言わず、政府・与党も我々の提案に賛成をいただくことが至極当然であると考えます。
 本動議の趣旨を御理解いただき、御賛同賜りますようお願いいたしまして、趣旨弁明を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#12
○議長(土井たか子君) これより、補正予算三案に対する討論と、動議に対する討論とを一括して行います。順次これを許します。野呂田芳成さん。
    〔野呂田芳成君登壇〕
#13
○野呂田芳成君 私は、自由民主党・自由連合、日本社会党・護憲民主連合、新党さきがけを代表し、ただいま議題となっております平成七年度補正予算三案に対し、賛成の討論を行うものであります。(拍手)
 政府・与党は、最近の急激な円高の進行など内外の経済動向に対応して、去る四月十四日に緊急円高・経済対策を決定したところであります。今回の補正予算は、その対策の一環として編成され、対策に盛りまれた広範な施策やその他の緊要な施策を実施するための裏づけをなす、まことに重要なものであります。
 以下・賛成する主な理由を申し述べます。
 その第一は、ただいま申し上げましたように、緊急円高・経済対策に盛りまれた広範な施策を実施するための歳出追加が行われていることであります。
 我が国経済は緩やかながら回復基調をたどっているものの、最近の急激な円高の進行は、我が国経済の先行きに重大な悪影響を及ぼすおそれがあると考えられます。こうした事態に対処するため、政府・与党においては、阪神・淡路大震災からの復興事業等を盛り込んだ補正予算の編成など機動的な内需振興を図るほか、親制緩和推進計画の前倒し実施、輸入促進等の具体策、円高メリット還元策、中小企業対策等円高による影響への対応、経済構造改革の推進、金融機関の不良債権の早期処理、証券市場の活性化策等、実効性のある各般の施策を盛り込んだ緊急円高・経済対策を策定したところであります。
 その一環として編成された今回の補正予算においては、阪神・淡路大震災からの一日も早い復興に向け、震災に係る復興事業を可能な限り盛り込んでいるほか、地震災害等の防止のため、全国ベースで緊急に対応すべき事業を実施するために必要な経費を計上しており、さきの大震災を踏まえた対応として、まことに適切な措置をとったものと高く評価するものであります。また、急激な円高の進行に対応し、厳しい経営環境に置かれている中小企業を支援するための特別対策費や、自動車、輸入住宅等の輸入促進策等の実施に必要な経費を計上していることに加え、我が国経済・産業構造の改革をさらに推進するため、科学技術及び情報通信の分野における大幅な歳出の追加を行うなど、従来にない思い切った諸施策が盛りまれたことは、我が国の中長期的な発展を確保する観点からも極めて高く評価されるべきものと考えております。
 賛成の理由の第二は、捜査・警備体制を緊急に強化するための適切な措置が講じられていることであります。
 地下鉄サリン事件など最近における一連の新たな類型の犯罪の発生は、国民全体の日常生活に対し大きな不安をもたらしたところであります。こうした状況に対応し、今回の補正予算においては、警察等における捜査・警備体制を緊急に強化するために必要な経費の計上が十分になされておりまことに時宜にかなった措置であると評価するものであります。
 なお、今回の補正予算においては、こうした歳出の追加のほか、阪神・淡路大震災への税制上の対応等に伴う減収に対応するため、その財源として、建設公債の増発に加え、特例公債の発行を行っているところでありますが、これは、不透明感の漂う現下の経済情勢のもと、経済運営に万全を期さなければならないこと等にかんがみれば、まことにやむを得ないものでありまた、そこまでして景気回復に万全を期すとの姿勢を明確にしていることは、適切な措置であると考えるものであります。
 以上、平成七年度補正予算三案に賛成する主な理由を申し述べましたが、私は、本補正予算が現在我が国が直面している社会経済情勢等に的確に対応し得るものと、全面的に賛成の意を表するものであります。その一日も早い成立を強く望むとともに、本補正予算の諸措置が速やかにかつ着実に実施に移されることを強く期待して、私の賛成討論といたします。
 なお、新進党提出の補正編成組み替えを求めるの動議については、見解を異にするため、反対をいたします。(拍手)
#14
○議長(土井たか子君) 伊藤英成さん。
    〔伊藤英成君登壇〕
#15
○伊藤英成君 私は、新進党を代表いたしまして、ただいま議題となりました我が党提出の平成七年度一般会計補正予算外二案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議に賛成し、政府提出の平成七年度一般会計補正予算案外二案に対しまして反対の立場から、討論を行います。(拍手)
 討論に先立ちまして、去る一月十七日の阪神・淡路大震災及び三月二十日の地下鉄サリン事件でお亡ぺなりになられた方々に対し衷心より哀悼の意を表しますとともに、御遺族に対しお悔やみ券申し上げます。また、被害に遭われた方々に心からのお見舞いを申し上げます。
 いまだに四万人近い方々が避難所生活を送る阪神・淡路大震災の復旧・復興は、焦眉の急を要する課題であります。また、地下鉄サリン事件につきましても、犯行以来二カ月が経過しようとしております。去る十六日、ようやく事件の中心者と目される被疑者の逮捕に至っておりますが、しかし事件の全容解明はこれからであります。一日も早く安心して暮らせる安全な社会を実現することが政府の責務であり、我々政治にかかわる者の最大の使命と考えます。
 さて、一時回復の兆しか見えておりました景気は、超円高の進行によって再び悪化の方向に転じております。円相場がこれ以上の高騰あるいは現在の水準で推移した場合、企業活動への打撃はもちろん、国民生活に対しても多大な影響を与えることは必至であります。今重要なことは、当面の景気対策が我が国の経済改革につながるための措置であり、そのための十分な財政の出動を行うことであります。これら緊急の課題を解決するためにあらゆる手だてを尽くして、思い切った施策を講じなければなりません。
 これらの緊急課題に対応すべき本補正予算案は、当初予算と等しい重要な意義を持つものであり、この審議のために十分な時間を確保することは当然のことであります。
 本補正予算案は、内容的にも、その柱とする緊急円高・経済対策あるいは阪神・淡路大震災の復旧・復興、全国の防犯防災対策など、いずれも極めて不十分な内容と規模だ生言わざるを得ません。我々新進党が去る二月二十五日に提出した阪神・淡路大震災の復旧・復興を中心とした平成七年度当初予算案の組み替え動議の内容はほとんど考慮されておらず、さらには、三月二十八日、四月十八日と二度にわたって行った円高・経済対策の緊急提言等の内容についても十分に措置されていないのであります。正しい主張、政策については、たとえそれが野党からのものであっても、真摯に耳を傾ける姿勢が必要であります。村山内閣の政治姿勢には、一貫してそうした謙虚さを失いでいることを指摘せざるを得ないのであります。
 村山政権が成立して以来、次々と出来する重要な事態のその局面ごとに象徴的なことは、出処進退に政治家としてのけじめ、めり張りを欠いた村山総理の姿でありました。「困ったことじゃのう」と漏らすだけでは、総理の機能を果たすことはできません。国民の生命と財産を預かる政治の最高責任者としては失格であります。海外紙において「何もしない、何もできない村山政権」とまで酷評されたように、村山政権に対する内外からの不信が超円高の直接的原因であることを、この際、政府は深刻に認識すべきであります。村山内閣は、終始、当面する重要課題に対し、全く対応しない、対応できない内閣であると指摘せざるを得ないのであります。
 最近、総理がみずからの能力の限界を表されたことが与党自民党の幹事長から表明されました。政調会長も、総理がしばしば辞意を漏らしている旨の発言をテレビ出演で述べられておりますのであるならば、総理はみずから出処進退を明らかにされるべきであります。
 国民生活をおろそかにし、連立政権の枠組み維持にきゅうきゅうとして、国民や国会に対する謙虚さを欠いた村山内閣の姿勢に再度反省を促しづつ、以下、平成七年度補正予算案に反対する理由を申し述べます。
 反対する理由の第一は、阪神・淡路大震災の復旧・復興対策の内容が不十分ということであります。
 五千四百余名のとうとい命が失われた阪神・淡路大震災は、村山内閣の危機管理体制の欠如、初動態勢のおくれによって、犠牲者をいたずらにふやす結果を生じさせました。この結果に対し深刻な責任を痛感しているならば、善後策に万全を期すことが、政治家という前に人間として至極当然のことであります。
 しかるに、今回の補正予算案によって阪神・淡路大震災の復旧対策についてはほぼその措置が終わるとしております。およそ十兆円という被害総額が現地の自治体によって提示されているにもかかわらず、震災対策は平成六年度第二次補正予算と今回の措置を合わせてもわずか二兆四千億円にしか達しておりません。何をもって復旧対策がほぼ終わりとされるのか。今回の補正予算措置でほぼ解決するという根拠が全くわからないのであります。被災者の方々に対する心のケアや、学校、鉄道、港湾、官庁等の復旧、融資制度の拡充、教育的な措置、避難所生活から自立するための措置等々を含め、一日も早く十分な対策を講ずべきであります。
 反対する理由の第二は、本補正予算案では、安心安全の町づくり、防犯防災対策に十分な措置を講じておらないことであります。
 本補正予算案では全国の緊急防災対策として約八千億円が計上されておりますが、質量ともにまことに不十分な額であります。橋梁や鉄道あるいは高速道や一般道路の整備補強、また、救急医療体制の整備や救援飛行艇の改良導入など、我々新進党の考えでは、どんなに少なく見積もっても二兆円を超える規模の対策が必要だと考えます。直ちに補正予算案を組み替えて、十分な対策を講ずべきであります。
 反対する第三の理由は、緊急円高・経済対策についてわずか五千億円程度しか措置していないことであります。これでは内外から不信任を表明されるのも当然と言わざるを得ません。
 円高の原因は、日本の有する巨額の貿易黒字の存在や対外資産などに対し円の国際的な流通量が少ないことにあり〉しかも、最近の超円高は政府の黒字解消に対する無策さが招いたものであることは明らかであります。去る四月十八日に公表された政府の緊急円高・経済対策は新味と実効性に乏しいもので、国際社会と市場の期待を大きく裏切るものでありました。
 本補正予算案は、急騰する円相場に対し、政治の強いリーダーシップのもと、国際社会への強いメッセージをもって敏速かっ的確に対応するための非常に重要な機会であります。しかし、政府はまたしても小手先のびほう策でお茶を濁しております。内外からの批判をどのように受けとめているのか、全く理解に苦しむのであります。
 我が国経済の構造的な改革や新しい社会資本の整備拡充、新技術の開発等も含めて、我々が提案しておりますように、十三兆円を超える大規模な対策を今こそ講ずべきであります。
 以上、申し述べてまいりましたように、平成七年度補正予算案は数々の問題点を抱えております。
 時代は変革期であります。連立を組む相手の自民党の幹事長や政調会長が明らかにしているように、辞意表明を連発するような総理では、時局の急変に対応できないことは明らかであります。リーダーシップに欠け、責任感に乏しい総理を国の代表として抱かなければならない国民は不幸であります。
 最後に、村山総理の責任と出処進退のけじめを強く訴えつつ、我が党提出の動議に賛成し、政府原案に反対する理由を申し述べ、私の討論といたします。(拍手)
#16
○議長(土井たか子君) 松本善明さん。
    〔松本善明君登壇〕
#17
○松本善明君 私は、日本共産党を代表して、平成七年度一般会計補正予算等三案並びに新進党提出の編成替え動議に対して、反対の討論を行います。(拍手)本年度予算は、もともと阪神・淡路大震災が発生する前に編成されたもので、我が党は、当初予算審議に当たり、戦後最悪の大惨事が発生した以上、震災前に編成された予算を抜本的に組み替えるべきだと主張いたしましたが、このことは一致した世論でもありました。ところが政府は、実質組み替えの補正を行うと答弁して、この要求を拒否したのであります。
 ただいま議題となっている補正予算案は、政府の当時の言明に反して、当初予算に全く手を触れず、経費を上積みして、財源のほとんどすべてを二兆八千億円に上る国債の大増発に頼るものであります。このことは、国債依存による財政の硬直化、近い将来の増税、すなわち消費税率のさらなる引き上げの危険を一層強めることになり、到底容認することができません。まだ当初予算の大部分は残されていますから、今こそ不要不急経費に徹底的にメスを入れて、大震災の救援・復興対策を抜本的に強化すること、防災優先の立場から予算全体を見直すこと、緊急の円高対策が必要であります。これが、反対理由の第一であります。
 第二に、大震災の救援・復興対策は、既に地元自治体がとっている措置を後追いするだけにとどまっており、被災者の切実な要求からはほど遠いものとなっております。
 今なお四万人近い方々が避難所生活を強いられていますが、仮設住宅費は約一万戸分という不十分なものでありますがけ崩れなど二次災害の危険のあるところが、政府答弁でも二千カ所もあります。ところが、総理の全力を尽くすとの決意表明にもかかわらず、予算はその十分の一にも足りない百五十カ所分しか計上されていないのであります。希望するすべての人が入居できる仮設住宅の建設、公営住宅の大量建設など、安心して住める住宅を政府の責任で保障することが必要であります。被災中小企業の営業再建、失業の防止と雇用の確保などに思い切った対策を行うとともに、住宅、家財、中小企業の営業用資産などの震災で失われた個人財産を補償するため、国が責任を持つべきであります。
 全国的な防災対策の予算も、その内容は緊急対策にとどまり小規模にすぎません。例えば耐震時水槽の補助率アップは当然のことでありますが、地震に伴う大火災を防ぐには、国として基準を設け、全国的にその設置数を飛躍的にふやす必要があります。今必要なのは、防災優先の見地から予算全体を見直し、地震に強い町づくりに向けて公共投資の流れを転換することであります。
 第三に、円高対策も悪循環を断ち切る根本対策を欠くばかりか、当面の対策としても肝心の中小企業援助が極めて不十分で、日米大企業への助成の拡大には異常なまでの熱意を示しております。
 補正予算に盛りまれている輸入促進税制の拡充は、海外進出した大企業による逆輸入を促進させ、競合する中小企業を一層窮地に追い込むことは明白であります。この現実を、中小企業も利用できるという答弁で変えることができないことは、答弁した閣僚もよく御存じのはずであります。情報通信分野への巨額の予算措置は、特定の大企業のもうけのために国費をつぎ込み、国の主導で大企業の国際競争力強化を推し進めるものであります。アメリカの自動車ビッグスリーのために国民の税金で米国自動車とその部品の展示場をつくってやるに至っては、論外の施策と言うほかありません。
 円高対策は、異常なドル安・円高の原因にメスを入れ、円高そのものを是正することが根本であります。アメリカのドル安放置政策に抗議し、中止を厳しく要求すべきであります。大企業のリストラ、国際競争力の回復強化、さらなる円高という「悪魔のサイクル」を断ち切るために、抜本的な対策をとる必要があります。
 第四は、財源確保のため、当初予算の浪費、不要不急経費に徹底的にメスを入れることであります。
 年間五十三兆円に上る公共投資を抜本的に見直し、東京臨海副都心開発などの不要不急の巨大プロジェクトは中止をすべきであります。大手ゼネコンの不正談合、政官財の癒着のもとで不当につり上げられた工事費にメスを入れること、世界第二位に膨れ上がった軍事費を聖域にせず、正面装備費、米軍駐留費、日米合同演習費を中心に軍事費を半減し、国民のための真の安全保障費である防災対策と復興経費に充てることが必要であります。安全保障政策の根本的転換は、国民の要求にこたえ恒久平和を目指す日本国憲法に沿う道であります。大企業補助金の廃止、国債の低利切りかえ、政治姿勢の根本が問われる政党助成金の全額カットを断行すべきであります。
 なお、新進党提出の編成替え動議については、政府予算の枠組みをそのまま追認した上、十三兆円以上もの国債大増発を財源としているもので、賛成することはできません。
 最後に、予算執行とそれに関連して重要なオウム教問題と不戦決議について述べます。
 まず、オウム教問題でありますが、殺人容疑による教祖逮捕によって、我々が指摘し続けてきた反社会的集団としての実態がますます明らかになりました。坂本弁護士事件、松本サリン事件など関係するすべての事件の全容解明、残されたサリンや銃の徹底追及と再発防止、宗教法人オウム真理教の解散請求、自衛隊員の関与問題、そして上九一色村初めオウム施設周辺住民の切実な要求となっているオウム施設の全面撤収など、問題の全面解決に向けた政府の対策を要求いたします。
 さらに、戦後五十年に伴う不戦決議については、総理も、一年前、本院この場所で主張をされたことでありますが、最小限さきの戦争を侵略戦争と認め、その認識の上に政府が反省と謝罪を内外に表明することが不可欠であります。日本の侵略責任を認めないことは、政治的、道義的に許されないだけでなく、我が国がアジアの一員として貿易・通貨問題に対処する場合、国益を守る上でも重大な障害になることを指摘して、私の討論を終わります。(拍手)
#18
○議長(土井たか子君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#19
○議長(土井たか子君) これより採決に入ります。まず、米沢隆さん外八名提出、平成七年度一概会計補正予算(第1号)外二案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について採決いたします。
 米沢隆さん外八名提出の動議に賛成の皆さんの起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#20
○議長(土井たか子君) 起立少数。よって、米沢隆さん外八名提出の動議は否決されました。
 次に、平成七年度一般会計補正予算(第1号)外二案を一括して採決いたします。
 三案の委員長の報告はいずれも可決であります。三案を委員長報告のとおり決するに賛成の皆さんの起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#21
○議長(土井たか子君) 起立多数。よって、三案とも委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
 日程第一 介護休業等に関する法律案(松岡
  満壽男君外四名提出)
 日程第二 育児休業等に関する法律の一部を
  改正する法律案(内閣提出)
#22
○議長(土井たか子君) 日程第一、介護休業等に関する法律案、日程第二、育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。労働委員長笹山登生さん。
    ―――――――――――――
 介護休業等に関する法律案及び同報告書
 育児休業等に関する法律の一部を改正する法律
  案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔笹山登生君登壇〕
#23
○笹山登生君 ただいま議題となりました二法案について、労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、松岡滿壽男君外四名提出、介護休業等に関する法律案について申し上げます。
 本案は、我が国における急速な高齢化の進展讐に伴い、家族の介護の問題が労働者の職業生活と家庭生活との両立を図る上で重大な問題となっていることにかんがみ、家族の介護を行う労働者等の雇用の継続及び再就職の促進在図るため、介護休業に関する制度等を設けるとともに、必要な支援措置等を講じようとするものであり、その主な内容は、
 第一に、労働者は、一定範囲の家族を介護するため、期間を明らかにして事業主に申し出ることにより、連続する一年の期間内において、対象となる家族が介護を必要とする一つの継続する状態ごとに一回の介護休業をすることができるものとすること、
 第二に、事業主は、介護休業期間と合わせて連続する一年の期間以上の期間において、勤務時間の短縮の措置その他の労働者が就業しつつ一定範囲の家族を介護することを容易にするための措置を講じなければならないものとすること、なお、事業主は、介護休業または勤務時間の短縮等を理由として解雇その他の不利益取り扱いをしてはならないものとすること、
 第三に、国は、家族の介護を行う労働者等の雇用の継続、再就職の促進を図るため、事業主等に対する相談・助言及び給付金の支給その他必要な援助を行うことができるものとし、その際、中小企業者に対して特別の配慮をするものとすること、また、国は、家族の介護に係る労働者に対する相談・講習、介護退職者に対する再就職支援その他必要な措置を講ずるものとすること、
 第四に、国等は、別に法律で定めるところに従い、家族の介護を行うための休業を行う労働者に対して介護休業給付を支給するものとするとともに、労働者の介護休業中の社会保険料の額等は、別に法律で定めるところにより免除するものとすること、
 第五に、この法律は平成七年十月一日から施行するものとするが、介護休業制度等に関する部分については平成八年四月一日から施行するものとすること等であります。
 本案は、去る三月二十四日の本会議において趣旨説明が行われ、同日本委員会に付託され、四月十四日提出者河上章雄君から提案理由の説明を聴取し、二十七日に質疑に入り、五月十日には愛知県に委員を派遣して現地において意見を聴取し、翌十一日には参考人の意見を聴取するなど慎重かつ熱心な審査を行い、十六日の委員会において質疑を終了し、討論の後、採決の結果、本案は賛成少数をもって否決すべきものと議決した次第であります。
 次に、内閣提出、育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、少子・高齢化の急速な進展、核家族化に伴い、家族介護の問題が、育児の問題とともに労働者がその職業生活と家庭生活との両立を図る上で重大な問題となっていることにかんがみ、子の養育または家族の介護を行う労働者等の雇用の継続及び再就職の促進を図るため、介護休業に関する制度等を設けるとともに、必要な支援措置等を講じようとするものであり、その主な内容は、
 第一に、労働者は、一定範囲の家族を介護するため、期間を明らかにして事業主に申し出ることにより、連続する三月の期間内において、対象となる家族一人につき一回の介護休業をすることができるものとし、事業主は、介護休業を理由として労働者を解雇することができないものとすること、
 第二に、事業主は、介護休業期間と合わせて連続する三月の期間以上の期間において、勤務時間の短縮の措置その他の労働者が就業しつつ一定範囲の家族を介護することを容易にするための措置を講じなければならないものとすること、
 第三に、国は、育児または家族の介護を行う労働者等の雇用の継続、再就職の促進を図るため、事業主等に対する相談・助言及び給付金の支給、労働者に対する相談・講習、育児または介護により退職した者に対する再就職支援その他の支援措置を講ずるものとすること、
 第四に、この法律は平成七年十月一日から施行するものとするが、介護休業制度等に関する部分については平成十一年四月一日から施行するものとすること等であります。
 本案は、去る三月二十四日の本会議において趣旨説明が行われ、同日本委員会に付託され、四月十四日浜本労働大臣から提案理由の説明を聴取し、二十七日に質疑に入り、五月十日には愛知県に委員を派遣して現地において意見を聴取し、翌十一日には参考人の意見を聴取するなど慎重かつ熱心な審査を行い、十六日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、自由民主党・自由連合、日本社会党・護憲民主連合及び新党さきがけ三党共同により、事業主が講ずるよう努めなければならないとされている介護休業制度等に準ずる必要な措置は、介護を必要とする期間、回数等に配慮したものであることを明確にすること、介護休業制度等に関する規定の施行前においても可能な限り速やかに介護休業制度等の措置を講ずるように努めること等についての修正案が、また、日本共産党より、介護休業の期間及び回数の拡充雲についての修正案がそれぞれ提出され、討論の後、採決の結果、日本共産党提出の修正案は賛成少数で否決され、本案は三党共同提出の修正案のとおり多数をもって修正議決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#24
○議長(土井たか子君) 両案につき討論の通告があります。順次これを許します。上田勇さん。
    〔上田勇君登壇〕
#25
○上田勇君 私は、新進党を代表して、ただいま議題となりました二法案について、新進党提出の介護休業法案に対しては賛成、政府提出の育児休業法の一部を改正する法律案に対しては反対の立場から、一括して討論を行います。
 我が国では、現在、世界に例を見ない速さで社会の高齢化・少子化が進展していることは周知の事実であり、それに伴って介護を要する高齢者が数多く発生していること及び高齢者を介護する若い世代の人数が急速に減少していることは厳然たる事実であります。高齢者等の介護をどうするのかは、政治が回答を出すべき大きな社会問題であります。
 私たち新進党は、高齢化社会の諸問題に対しては、自助・共助・公助の最適な組み合わせという原則に基づいて対応すべきであると考えております。そして、とりわけ老親等の介護の問題については、介護施設の増設や充実等の公的介護体制の整備によって対応すべきであると考えております。
 しかしながら、公的介護体制の整備のための新ゴールドプランは、財源の問題をあいまいにしたままであ力、その進捗は期待に反して大幅におくれることが必至である生言わざるを得ません。このような状況の中で、毎年八万人を超える労働者が老親等の介護のために退職せざるを得ないのが実情であります。
 この状況を打開するため、事業主の方々に共助の観点から御協力をいただき、公的施設への入所等の公助による対応が可能となるまでの一定期間、労働者が老親等の介護のために安心して休業できる権利を明確にすることは、政治の果たすべき緊急の課題であります。また、この介護休業制度は、必要に応じた介護施設への入所が可能となるところまで公的介護体制が整備された後も、介護の方法に関する選択肢の多様化に役立つものと言えます。
 新進党の介護休業に関する法律案は、このような立場から、第一に、権利としての介護休業を時間短縮措置と合わせて一年間とすることにより介護施設への入所等に必要な時間を可能な限り確保すること、第二に、介護を要する状態ごとに介護休業を取得できるとすることにより新たに介護を必要とする状態が発生した場合にも対応できるようにすること、第三に、介護休業期間中の所得保障を行うことにより介護休業による経済的損失を可能な限り補充して、安心して介護休業を取得できるようにすること、第四に、平成八年四月から施行することにより、今この時点においても発生している要介護者を介護するために退職を余儀なくされている状況を可能な限り早期に解決すること等を主たる内容とするものであります。
 そして新進党の法案では、さらに、介護休業の対象者の範囲を同居の親族にまで拡大して、多様化する家族形態の中での介護ニーズに対応できるようにしていること、介護休業を取得したことによる解雇は言うまでもなく、不利益な取り扱いも禁止していること、早期の法制化による激変を緩和するため、とりわけ中小企業に対して手厚い助成等の特別の配慮をすること、介護休業中の所得の大幅な低下に配慮して社会保険料を免除すること等、介護休業制度を実効あるものとする規定を盛り込んでおります。
 新進党案こそ、迫りくる高齢化社会の中で、一刻も早い実効性のある介護休業制度の実現を望む生活者・勤労者の切実な要望にこたえるものであると確信しております。(拍手)本会議に御出席の皆様の御賛同を強く期待しております。
 これに対して、政府提出の育児休業法の一部を改正する法律案は、介護休業期間は時間短縮措置と合わせて三カ月、介護休業は要介護者一人につき一回、施行期日は平成十一年四月というものであり、所得保障も明定されておりません。これでは、介護施設への入所に一年を超える待ち時間を要するという現実、要介護状態が再び発生することがあるという現実、介護休業が法制化されるまでは中小企業に働く四千万人の人々がこの制度から取り残されること、そして現に年間八万人の労働者が介護のために退職しているという現実、そして所得保障がないために制度が活用されない可能性等々に対応できるものではありません。
 さらに、政府案は、介護休業の対象者の範囲は同居の親族を含んでおらず、介護休業の取得による解雇は禁止されているものの不利益取り扱いは禁止されておらず、介護休業中の社会保険料の免除も規定されておりません。これが「人にやさしい政治」を標榜される社会党の村山総理のもとで同じく社会党の浜本労働大臣が取りまとめた法案であるとは、理解に苦しむものであります。(拍手)
 また、介護休業期間を三カ月とすることは社会的介護中心主義からくるものであり、女性の介護負担を軽減するためであるという与党の委員会における御主張は、公的介護体制の整備が大きく立ちおくれている現実に目をつぶりまた、介護の負担が女性に集中するからという理由で介護休業を短期化するのは男女の役割分担の流動化の努力をあらかじめ放棄するものであり、ともに理論をもって現実を裁断する本末転倒の議論であると言わざるを得ません。
 また、与党各党による修正も、努力規定、見直し規定の追加にすぎず、政府案を何ら実質的に前進させるものではないと断ぜざるを得ません。修正後の政府案も到底実効性のある介護休業の法制化とは言えず、反対せざるを得ません。
 よって、新進党案に賛成、政府案に反対されることを強く訴えつつ、以上で両法案に対し一括しての討論といたします。(拍手)
#26
○議長(土井たか子君) 永井孝信さん。
    〔永井孝信君登壇〕
#27
○永井孝信君 私は、自由民主党・自由連合、日本社会党・護憲民主連合及び新党さきがけを代表して、ただいま議題となっております内閣提出の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案に対して賛成し、新進党提出の介護休業等に関する法律案に対し反対の立場で、討論を行うものであります。(拍手)
 少子・高齢化の急速な進展、核家族化、共働き世帯の増加等の社会的変化の中で、老親等家族の介護の問題は、育児の問題とともに我が国社会が対応を迫られている国民的重要課題となっております。老親等家族の介護は、多くの場合女性の肩に重くのしかかっており、特に女性が働き続けようとする場合の大きな制約条件となっているのが実情であります。
 この介護問題に対処するためには、国全体として総合的な介護対策を進めることが重要であり、介護サービスの一層の充実を図ることが基本とならなければなりません。このため、先般、政府において、従来の「高齢者保健福祉推進十か年戦略」、いわゆるゴールドプランを見直し、大幅に拡充して、新ゴールドプランを策定したところでありますが、家族による介護がやむを得ない場合には、労働者にとっては、仕事と介護とを両立させるための緊急的対応措置として介護休業制度が極めて重要な意義を持つものであります。したがって、この制度を中小零細企業に働く方々も含め広く円滑に普及させることが求められております。
 政府案は、この要請にこたえるため、すべての働く方々に一定の基準の制度が保障されるよう、法律ですべての企業に一律に介護休業制度を義務づけることとしており、我々はまずこの点を高く評価するものであります。加えて、これまで介護の問題は多くの場合女性の肩に重くのしかかっておりましたが、この立法を契機に男性も介護に主体的にかかわることがより可能となり、男女共同参画型社会の形成という観点からもそうなることが期待されるのであります。
 他方、介護休業制度をすべての企業に義務づけることは、企業に雇用管理上の一定の負担を強いることになります。したがって、介護休業の法制化に当たっては、家族による介護や労働者の雇用の継続の必要性と企業の負担との調和が図られるようにする必要があります。
 政府案は、このような点に配慮し、介護休業について法律上の労働者の権利として最低基準を設定するとともに、これを上回る部分については企業の努力義務として労使の自主的な努力を促す一方、政府においても十分これを支援していくこととしております。このような対処の仕方こそ、最も現実的かつ制度の確実な定着を可能にしていくものと確信いたします。(拍手)
 具体的には、介護休業期間については、介護を必要とする家族を抱えた労働者にとっては、症状等がある程度安定するまでの間の休業の緊急性、必要性が高いこと等にかんがみると、政府案のように最低三カ月を保障することとすることが適切であると考えます。三カ月程度の期間があれば、介護に当たる家族が介護を通して介護される者の症状等をよく把握し、その後の介護に関する長期的な方針を決めることができるようになると考えられます。また、交代で家族が介護に当たる道も開かれておりますので、家族による介護を必要とする期間が三カ月を超えるような場合にも対応が可能となっております。
 一年など、より長期間の介護休業期間とすることについては、一人の家族に介護をゆだねることの問題のほか、中小零細企業の負担等を考慮すると、企業に一律に義務づけるのは困難であると考えます。
 次に、介護休業の取得回数についても、政府案のように、最低基準としては、介護を要する家族一人につき一回とすることはやむを得ないと考えます。
 一人の労働者が同一家族に対して何回も介護休業を取得できることとすることについては、期間を一年とすることと同様の理由で、企業に一律に義務づけるのは困難であると考えるところであります。
 さらに、施行時期についても、介護休業制度の普及率が育児休業を法制化した際の普及率一九・二%よりもなお低い一六・三%にとどまっていること、過去の立法例においても三年程度の準備期間が置かれていることなどから見て、施行には十分な準備期間が必要であり、政府案が平成十一年四月一日としていることは妥当なものと考えざるを得ません。
 なお、政府案については、労働委員会において三点にわたり修正がなされました。
 最低基準を上回る措置を講じる事業主の努力義務規定について、論議の焦点となった介護休業の期間、回数等に配慮すべきことを法文上明らかにするとともに、法施行前でも介護休業制度ができる限り早期に導入されるよう事業主に努力義務を課すこととされましたが、これによって政府案はより妥当なものとなったと考えております。さらに、法施行後適当な時期に、制度の実施状況、公的介護サービスの状況等を勘案し、介護休業の期間、回数等も含め必要な見直し、検討を行うことが必要だと我々は考えておりましたが、その旨法文上明らかにされたことも評価できます。
 以上の点から、我々は政府案に賛意を表するものであります。
 これに対し、新進党が提出されました介護休業等に関する法律案は、介護休業制度に関し、休業の期間及び回数、対象家族の範囲、要介護状態の定義のいずれをとっても政府案より高い水準となっております。しかし、そうした場合には、労働者にとっては選択の幅がそれだけ広がることは確かでありますが、他方の当事者である企業にとってはそれだけ負担が増すことになるわけでありまして、中小零細企業も含めすべての企業に対してこれを最低基準とすることは、現状の実態から離れて、企業の雇用管理に余りにも過大な負担を強いるものと言わざるを得ません。加えて、これらを直ちに施行しようとするのは、特に中小零細企業にとって実施が困難となり、かえって法の実効が確保されなくなるおそれがあるわけであります。
 以上のことから、我々は新進党案には反対であります。(拍手)
 最後に、老親等家族の介護の問題は、今回の介護休業等の法制化によってすべて解決されるものでは決してありません。特にいわゆる寝たきりや痴呆症のお年寄りの介護の場合など、要介護期間が三カ月や一年で終わることは少なく、これを全面的に家族が負担することが極めて困難であることは、老親介護をめぐりましい事件が起こっていることから見ても明らかであります。したがって、国や自治体はもちろん、与野党を超え国民全体が協力して、新ゴールドプランの着実な実施等公的介護サービスの整備を図ることが必要であることをここで強調しておきたいと思います。
 また、労働者が老親等の家族の介護の必要に直面した場合には、退職することなくその必要を満たすことができるよう、個々の企業においては、この法律案の趣旨に沿い、労使間の自主的な努力によって労働者の実情と必要に十分配慮した適切な解決が図られるよう強く期待するとともに、政府におきましても十分これを支援していくよう強く要請して、私の討論を終わります。(拍手)
#28
○議長(土井たか子君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#29
○議長(土井たか子君) これより採決に入ります。まず日程第一につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は否決であります。この際、原案について採決いたします。
 本案を原案のとおり可決するに賛成の皆さんの起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#30
○議長(土井たか子君) 起立少数。よって、本安は否決されました。
 次に、日程第二につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案参委員長報告のとおり決するに賛成の皆さんの起寸を求めます。
    〔賛成者起立〕
#31
○議長(土井たか子君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 食品衛生法及び栄養改書法の一部
  を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
#32
○議長(土井たか子君) 日程第三、食品衛生法及び栄養改善法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。厚生委員長岩垂寿喜男さん。
    ―――――――――――――
 食品衛生法及び栄養改善法の一部を改正する法
  律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔岩垂寿喜男君登壇〕
#33
○岩垂寿喜男君 ただいま議題となりました食品衛生法及び栄養改善法の一部を改正する法律案について、厚生委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。本案は、食品保健を取り巻く状況の変化、規制の国際的整合化の要請等に対応して、食品保健対策を総合的に推進するため必要な措置を講じよろとするもので、その主な内容は、
 第一に、天然添加物であっても、天然香料等券除き、厚生大臣が定めたもの以外は食品添加物として使用できないものとすること、なお、現に使用されている食品添加物は、引き続き使用を認めること、
 第二に、厚生大臣が、農林水産大臣に対して、農業の成分に関する資料の提供等を求めることができる仕組みを設けること、
 第三に、近年の食品の製造・加工技術の高度化に対応して、新たに製造・加工の方法に関する個別承認制度を設けること、
 第四に、食品の輸入手続について、電子情報処理組織を活用した届け出手続等を制度化すること、
 第五に、輸入食品について、厚生大臣が食品衛生上の危害の発生を防止するため必要があると認めた場合、検査を受けることを命ずることができることとすること、
 第六に、栄養表示基準制度を創設し、厚生大臣が定める基準を遵守することにより、任意に栄養成分に関する表示ができるものとし、現行の栄養強化食品制度は廃止すること、また、特別用途食品については表示方法の弾力化を図ること等であります。
 本案は、去る四月二十六日参議院より送付され、五月九日の本会議において趣旨説明が行われ、同日付託となり、同月十日の厚生委員会において井出厚生大臣から提案理由の説明を聴取し、十二日に質疑に入り、昨日参考人から意見を聴取した後、質疑を終了し、採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#34
○議長(土井たか子君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の皆さんの起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#35
○議長(土井たか子君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第四 特定中小企業者の新分野進出等に
  よる経済の構造的変化への適応の円滑化に
  関する臨時措置法の一部を改正する法律案
  (内閣提出)
#36
○議長(土井たか子君) 日程第四、特定中小企業者の新分野進出等による経済の構造的変化への適応の円滑化に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。商工委員長白川勝彦さん。
    ―――――――――――――
 特定中小企業者の新分野進出等による経済の構
  造的変化への適応の円滑化に関する臨時措置
  法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔白川勝彦君登壇〕
#37
○白川勝彦君 ただいま議題となりました法律案につきまして、商工委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、最近の急激な巴局の影響等により困難に直面している中小企業者が、こうした当面の困難を克服し、現行法の目的である新分野進出等の事業活動に前向きに取り組んでいけるよう、応急的・一時的な支援措置を講じようとするものであります。
 その主な内容は、急激な円高の影響等を受けている工業等の特定の業種に属する特定中小企業者が、新分野進出等の準備のための事業展開計画を平成九年五月三十一日までに都道府県知事に提出し、承認を受けた場合について、中小企業近代化資金等助成法の特例及び課税の特例の措置等を講ずることであります。
 本案は、去る五月十五日当委員会に付託され、昨十七日橋本通商産業大臣から提案理由の説明を聴取した後、直ちに質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#38
○議長(土井たか子君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#40
○山本有二君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、地方交付税法の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
#41
○議長(土井たか子君) 山本有二さんの動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
#43
○議長(土井たか子君) 地方交付税法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。地方行政委員長川崎二郎さん。
    ―――――――――――――
 地方交付税法の一部を改正する法律案及び同報
  告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔川崎二郎君登壇〕
#44
○川崎二郎君 ただいま議題となりました地方交付税法の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、地方財政の状況にかんがみ、今回の国の補正予算による国税の減収に伴う地方交付税の減少額について、平成七年度当初予算に計上された地方交付税の総額を確保するため、三百七十七億六千万円を地方交付税の総額に加算することにより、その全額を補てんしようとするものであります。
 本案は、五月十五日本委員会に付託され、昨十七日野中自治大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行いました。本田討論の後、採決を行いましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#45
○議長(土井たか子君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の皆さんの起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#46
○議長(土井たか子君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#47
○山本有二君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案、右両案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
#48
○議長(土井たか子君) 山本有二さんの動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 平成七年度における公債の発行の特例に関す。
  る法律案(内閣提出)
 租税特別措置法の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
#50
○議長(土井たか子君) 平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案、租税特別措置法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。大蔵委員長尾身幸次さん。
    ―――――――――――――
 平成七年度における公債の発行の特例に関する
  法律案及び同報告書
 租税特別措置法の一部を改正する法律案及び同
  報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔尾身幸次君登壇〕
#51
○尾身幸次君 ただいま議題となりました両案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 初めに、平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案について申し上げます。
 本案は、平成七年度補正予算における阪神・淡路大震災に対処するための措置、地震等についての防災のための事業を緊急に実施するための措置、急激な外国為替相場の変動等に伴う最近の経済情勢に対処するための措置等に必要な財源を確保しようとするものであります。
 その内容は、平成七年度の一般会計補正予算において見込まれる租税収入の減少を補うとともに、当該補正予算により追加される歳出の財源に充てるため、財政法第四条第一項ただし書きの規定等による公債のほか、当該補正予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で公債を発行することができることにするものであります。
 次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、最近における社会経済情勢にかんがみ、輸入促進税制を拡充するとともに、中小企業の事業展開の促進を図るための措置を講ずるものであり、以下、その主な内容を申し上げます。
 第一に、輸入促進税制について、輸入額が増加した場合の税額控除制度等における輸入製品の増加割合が一〇%を超える場合の税額控除割合等を、その増加割合に応じ、最大現行の二倍まで引き上げることにしております。
 第二に、特定中小企業者の新分野進出等による経済の構造的変化への適応の円滑化に関する臨時措置法の一部改正に伴い、同法の承認事業展開計画を実施する特定中小企業者が取得する一定の機械装置を、事業基盤強化設備を取得した場合等の特別償却または特別税額控除制度の対象に加える等の措置を講ずることにしております。
 両案は、本日武村大蔵大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、質疑終局後、順次採決いたしましたところ、いずれも多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#52
○議長(土井たか子君) 両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の皆さんの起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#53
○議長(土井たか子君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#54
○議長(土井たか子君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後七時三十六分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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