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1994/10/26 第131回国会 参議院 参議院会議録情報 第131回国会 環境特別委員会 第2号
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1994/10/26 第131回国会 参議院

参議院会議録情報 第131回国会 環境特別委員会 第2号

#1
第131回国会 環境特別委員会 第2号
平成六年十月二十六日(水曜日)
   午後一時三分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         篠崎 年子君
    理 事
                小野 清子君
                佐藤 泰三君
                大渕 絹子君
                河本 英典君
    委 員
                笠原 潤一君
                須藤良太郎君
                西田 吉宏君
                野間  赳君
                南野知惠子君
                萱野  茂君
                堂本 暁子君
                矢田部 理君
                粟森  喬君
                刈田 貞子君
                山下 栄一君
                有働 正治君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  宮下 創平君
   政府委員
       環境庁長官官房
       長        大西 孝夫君
       環境庁企画調整
       局長       石坂 匡身君
       環境庁企画調整
       局環境保険部長  野村  瞭君
       環境庁自然保護
       局長       奥村 明雄君
       環境庁大気保全
       局長       大澤  進君
       環境庁水質保全
       局長       嶌田 道夫君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        林 五津夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公害及び環境保全対策樹立に関する調査
 (公害対策及び環境保全の諸施策に関する件)
 (派遣委員の報告)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(篠崎年子君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。
 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、公害対策及び環境保全の諸施策について宮下環境庁長官から所信を聴取いたします。宮下環境庁長官。
#3
○国務大臣(宮下創平君) 最初にごあいさつを申し上げます。
 去る八月十四日に国務大臣環境庁長官及び地球環境問題担当を拝命いたしました宮下創平でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
 私は、これまで一政治家として、環境問題は我が国にとって大変重要な問題であると考えてまいりました。また、農業集落排水事業等農村の生活環境整備や公共下水道の促進等にも力を入れまして、環境問題の改善に寄与するような取り組みも行ってまいりました。今回、このような重要な問題を担当させていただくことになり、その責任の重さを痛感している次第でございます。
 環境行政に関する私の所見につきましては引き続き申し述べさせていただきますが、委員長を初め皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
 引き続きまして所見を申し上げたいと存じます。
 第百二十一回国会における参議院環境特別委員会の御審議に先立ちまして、環境行政に対する私の所見を申し述べさせていただき、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。
 今日、環境問題は、我が国の内政及び外交において重要な政策課題となっております。とりわけ、一昨年のブラジルでの地球サミットで大きく取り上げられた地球の温暖化、オゾン層破壊などの地球環境問題は、人類の生存の基盤に深刻な影響を与える重要な問題であります。そのような意味で、この問題は二十一世紀に向けて世界全体が真剣に取り組まなければならない差し迫った問題となっています。我が国は、その大規模な経済活動が地球環境に大きなかかわりを持っているという点も踏まえ、環境の保全に関するさまざまな経験と技術を生かして、その国際的地位にふさわしい役割を率先して果たしていかなければなりません。
 一方、国内においても、都市・生活型公害の改善の遅れ、廃棄物の増加、さらに科学技術の進歩に伴う新たな環境汚染のおそれ、身近な自然の減少、自然との触れ合いを求める国民のニーズの高まりへの対応など、課題は山積しております。
 これらの問題の多くは、我々の日常の社会経済活動に起因しており、通常の企業活動や国民一人一人の生活のあり方そのものを問うものとなっております。
 昨年制定された環境基本法は、これらの課題に適切に対応し、地球化時代にふさわしい新たな環境政策を総合的に展開する上での基本となる理念や施策の方向性を示すものであります。
 現在、この環境基本法に基づき環境基本計画の策定に努めているところであり、中央環境審議会において本年末を目途に鋭意御審議いただいております。去る七月に同審議会から「環境基本計画検討の中間とりまとめ」が公表されたところであり、この中間取りまとめでは、循環を基調とする経済社会システムの実現、自然と人間との共生、環境保全に関する行動への参加、国際的取り組みの推進という四つの長期的な目標を掲げております。私としても、これらの目標を今後の環境政策の展開のためのよりどころとしたいと考えております。
 このような新たな方向づけを行い、それを実践していくという意味で、環境行政は今まさにその真価を問われており、私としても、全力を挙げて取り組んでいかなければならないと考えております。
 以上のような認識に立って、私は次の施策について重点的に取り組んでまいります。
 第一に、ただいま申し上げた環境基本計画の策定及びその推進であります。
 環境基本計画は、政府全体の環境保全施策を総合的、計画的に進めるための基本的方向を示すとともに、地方公共団体、事業者、国民それぞれに期待される基本的な取り組みを盛り込み、経済社会を構成するすべての主体の参加のもとに、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会を築いていくための道筋を明らかにするものであります。政府としては、中央環境審議会からの答申を受けて早急に閣議決定する予定であります。
 私としては、まず、実効性のある計画となるよう全力で取り組んでまいりますとともに、地域における環境計画の策定についても支援してまいります。
 次に、環境保全に係る共通的基盤的施策を推進してまいります。
 具体的には、まず、環境影響評価について、内外の制度の実施状況などに関して関係省庁と一体となって調査研究を行い、その結果を踏まえ、経済社会情勢の変化などを勘案しつつ、法制化も含め所要の見直しについて検討することとしており、この方向に沿って既に調査研究を進めているところであります。
 また、社会経済活動に環境配慮を組み込むため、経済的手法の検討や環境に関する情報の提供体制の整備に取り組んでまいります。
 さらに、環境保全施策の基礎となる科学的知見の充実を図るため、国立環境研究所の機能強化などを通じて地球環境研究及び地域環境研究を一層推進してまいります。
 加えて、環境保全に関する行動への参加の実現にも努めてまいります。
 このため、リサイクル、事業者の自主的環境管理・監査など環境に優しい行動様式の普及定着、さらに環境教育、環境学習の推進、これらのための人材の育成、地球環境基金を通じた民間団体による地球環境保全活動に対する支援などに積極的に取り組んでまいります。
 第二に、地球環境保全の推進であります。
 先ほども申し上げたように、地球環境問題は二十一世紀に向けての地球的課題であり、その解決に向けて我が国は先導的な役割を果たしていかなければなりません。
 地球サミットにおける合意を実現するため、平成九年に開催予定の環境と開発に関する国連特別総会に向けて、国連持続可能な開発委員会を中心に国際的な取り組みが進められておりますが、我が国としても昨年十二月に策定したアジェンダ21行動計画を関係省庁一体となって推進し、これを積極的にリードしてまいります。
 特に、昨年から本年にかけて発効した気候変動枠組み条約及び生物多様性条約、本年採択された新しい国際熱帯木材協定及び砂漠化防止条約の円滑な実施に向けた国際的取り組みに積極的に参加するほか、環境と貿易の政策統合のあり方についての検討など国際的な枠組みづくりに積極的に貢献してまいります。
 また、開発途上国の環境問題への取り組みを支援するため、ODAなどを通じた国際環境協力を拡充するほか、アジア・太平洋地域の環境と開発に関する長期展望プロジェクトや地球環境研究ネットワークづくり、東アジア地域における酸性雨モニタリングネットワークの構築に向けた取り組みを推進してまいります。
 さらに、これらの対外的な取り組みとあわせて、地球環境保全のための国内対策を強化してまいります。特に、地球温暖化防止行動計画の推進に積極的に取り組んでまいります。また、一昨年のモントリオール議定書の改正を踏まえた特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の改正を受けて新規規制物質の追加などのオゾン層保護対策の強化を行うほか、酸性雨対策のための調査・監視測定や有害廃棄物の越境移動対策、海洋汚染防止対策に力を入れるとともに、環境に配慮した海外企業活動の調査検討を推進してまいります。
 第三に、自然環境の保全と適正な利用の推進であります。
 環境基本法や環境基本計画検討の中間取りまとめにおきまして、人と自然との豊かな触れ合いの確保、自然と人間との共生の確保が環境政策の基本的な方針として掲げられたところであり、ことしから公共事業に位置づけられた自然公園等の整備事業を国民生活に密着した新しいタイプの事業として展開してまいります。
 特に、国立・国定公園の核心地域におけるすぐれた自然を保全復元しつつ、快適な利用を確保するための計画的整備や身近な自然との触れ合いの場の整備を重点的に実施したいと考えています。また、自然との触れ合いを進めるための指導者の育成や多彩な行事を推進してまいります。さらに、身近な自然に配慮したアメニティーづくりを支援してまいります。
 このほか、生物多様性の保全について、動植物や生態系の実態調査の推進、我が国の生物多様性に関するデータ等を収集管理するシステムの整備を図るとともに、世界自然遺産地域及びラムサール条約登録湿地の保護管理を推進してまいります。
 野生生物の保護につきましても、希少な野生動植物の保護増殖等の対策や我が国に生息する鳥獣の保護管理などを推進し、人間と自然との共生の実現を図ってまいります。
 第四に、大気・水・土壌環境などの保全の推進であります。
 大気環境の保全については、大都市地域の窒素酸化物汚染を改善するため、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法に基づく各種対策を推進するとともに、電気自動車や天然ガス自動車などの低公害車の普及促進、自動車排出ガスに係る単体規制の強化などを図ってまいります。また、ディーゼル排気微粒子対策、有害大気汚染物質対策などを進めてまいります。
 次に、水環境の保全については、水道水源の水質保全対策として、特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法に基づく対策や農業対策等を総合的に推進してまいります。また、有害物質による水質汚濁防止対策、海域における富栄養化防止対策を充実強化するとともに、水質総量規制及び生活排水対策を引き続き推進してまいります。
 また、土壌汚染、地下水汚染や廃棄物最終処分に伴う環境汚染及び地盤沈下の防止のための取り組みを強化するとともに、日常生活に関係の深い騒音・振動・悪臭対策を一層進めてまいります。
 さらに、有害化学物質、先端技術による新たなタイプの環境汚染の未然防止対策を一層推進してまいります。
 第五に、環境保健施策の推進であります。
 公害による健康被害者の公正かつ円滑な救済と健康被害の未然防止に万全を期してまいります。
 また、水俣病問題については、認定業務の促進や水俣病総合対策事業等の行政施策を推進し、その解決に引き続き努力してまいります。
 以上、環境行政の主要な課題と今後の取り組みの基本的方向について所見を述べさせていただきました。
 健全な経済の発展を図りながら、環境への負荷の少ない持続的発展の可能な社会を構築していくことは、村山内閣が目標とする「人にやさしい政治」に不可欠なものであります。私は、環境庁の企画調整機能を十分発揮しつつ、環境行政を総合的かつ計画的に推進することに全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 本委員会及び委員各位におかれましても、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#4
○委員長(篠崎年子君) 以上で所信の聴取は終わりました。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(篠崎年子君) 次に、先般当委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。河本英典君。
#6
○河本英典君 委員派遣の報告をさせていただきます。
 第百二十回国会閉会後の九月十三日及び十四日の二日間、公害及び環境保全対策に関する実情調査のため、竹村委員長、石渡理事、堂本理事、横尾委員及び私河本の五名で滋賀県を訪れ、琵琶湖を囲む湖の国の水環境対策を中心に調査を行ってまいりました。
 今回の調査は、二百年に一度とも言われる琵琶湖の異常渇水のさなか、初日の九月十三日には湖面低下は観測史上最大のマイナス百二十一センチメートルを記録し、訪問期間中には関係府県による琵琶湖・淀川渇水対策会議が設置され、また滋賀県の緊急対策会議が開かれるなど、水環境の保全面でも最も困難をきわめる時期に遭遇し、滋賀県の琵琶湖保全のための苦衷を目の当たりにいたしました。
 日程に沿って述べますと、初日は、滋賀県より概況説明を聴取した後、滋賀県琵琶湖研究所、そして財団法人滋賀県下水道公社の運営する湖南中部センターと併設する水環境科学館を訪れ、翌日は、大津クリーンセンターを訪問するなど、琵琶湖の水質保全に係る関係施設の視察をいたしました。また、引き続きUNEP国際環境技術センターの建設現場を視察した後、調査船に乗船し、琵琶湖の状況を湖上から視察してまいりました。
 以下、順次御報告いたします。
 まず、滋賀県の環境の概況について水質保全行政を中心に述べます。
 滋賀県の環境問題への取り組みは、高度経済成長期以降の都市化、内陸工業化の進展による各種公害の発生への対処に始まりますが、特に県土の九三%が琵琶湖の流域という自然条件もあって、琵琶湖の水質保全に重点を置いた環境施策を進めてきております。
 近年の琵琶湖の水質状況は、おおむね横ばい傾向にあるものの、赤潮や水の華の発生、水草の繁茂、ピコプランクトンの異常繁殖などが見られ、特に北湖のCODが昭和五十九年以降漸増傾向にあり、予断を許さない状況にあります。
 このような状況に対し、平成四年三月に策定した第二次の琵琶湖に係る湖沼水質保全計画では、下水道整備などのこれまでの施策の大幅な拡充に加えて、湖内の直接浄化対策や流入河川での汚濁負荷削減対策などを盛り込み、水質保全に資する事業や各種汚濁に対する規制などの水質保全施策を総合的に推進しております。
 特に汚濁の著しい南湖については、水質改善を図るため、種々の環境調査やパイロット事業を実施しておりますが、これらの上に、平成四年三月の南湖水質改善企画委員会の提言に基づき、平成四年度から水質改善対策や流入河川での汚濁負荷削減対策などの事業計画の策定を進めております。
 また、琵琶湖に流入する汚濁負荷の約三割を生活排水が占めているので、これへの対応が特に重要な課題とされ、流域下水道整備を軸に対策が推進されておりますが、平成二年七月には滋賀県生活雑排水対策推進要綱を定め、これによってその対策がさらに進められております。
 琵琶湖の保全に関連して、琵琶湖の代表的な生態系のヨシ群落の保全を目的とした滋賀県琵琶湖のヨシ群落の保全に関する条例が平成四年に制定されておりますが、昭和五十四年制定の琵琶湖の富栄養化防止条例と並んで、滋賀県の県民、事業者及び行政が一体となって環境保全活動に営む姿とその成果を示しております。
 そのほか、自然保護行政の面では、平成四年六月に琵琶湖がラムサール条約登録湿地に登録されたことを契機に、自然環境の保護保全及び水鳥等の保護に一層努めているところであります。
 水環境行政にとどまらず、環境問題全般への滋賀県の今日的な対応としては、環境を総合的にとらえた施策の展開に向けて、昭和六十二年には地域環境計画として湖国環境プランを策定し、西暦二〇〇〇年をめどに環境施策を推進していくこととしております。
 さらに、琵琶湖の環境保全制度の新たな構築を目指して、琵琶湖保全制度検討委員会からの提言「「環境滋賀」の未来に向けて」が平成五年一月二十日に知事あてになされました。褒言は、琵琶湖の水質保全を主要テーマに、新たな制度の構築について、各種開発計画の検討段階で環境面からの配慮を促す総合調整制度や新たな制度を体系づける環境基本条例の制定を含めた提言をしておりますが、その早急な具体化に向けて検討が求められ、また県においても環境施策に生かすこととしており、期待されるところであります。
 次に、訪問した視察先について、それぞれ述べます。
 まず、滋賀県琵琶湖研究所は、琵琶湖のすぐれた自然と文化的価値及び水資源を守り、あわせてそれと密接に関連する県下の環境保全・改善のために必要な基礎研究を進めることを任務としていますが、単なる水環境問題にとどまちず、自然科学、社会科学、人文科学の枠を超え、学際的に研究・企画開発することによって琵琶湖の全容を解明するのがねらいであり、多面の学問的基礎の上に立って特定のテーマを解明する課題追求型のプロジェクト研究方式を主体として研究を行う特色ある研究所であります。
 この研究所は、琵琶湖研究の情報・交流センターとしての機能をもあわせ持ち、各部門が密接な連携をとりつつ活動を推進しているとのことであります。
 琵琶湖の水質保全と良好な居住環境の実現のため、琵琶湖総合開発事業の重要な柱として下水道整備が進められておりますが、湖南中部浄化センターは、草津市の矢橋帰帆島に設けられ、琵琶湖流域下水道四処理区のうち最大規模のもので、同県の湖南、中部の両生活圏五市十四町、約七十九万人の人口を処理対象として昭和五十七年四月から稼働しております。
 同センターに併設される水環境科学館は、県民に下水道の重要性の理解を促すような啓発施設、また交流の場として設置され、平成四年度には年間約六万三千人の入館を見ており、その役割を果たしております。
 廃棄物とリサイクルの関係では、大津クリーンセンターを視察してまいりました。
 同センターは、滋賀県に現在二団体設立されている公共関与の産業廃棄物処理事業の一つ財団法人大津市産業廃棄物処理公社及び同市の再資源化施設と下水道部の汚泥焼却施設を併設するものであり、大津市南方の山間部に設置されております。同センターは、市の廃棄物処理基本計画の一環として産業廃棄物または一般廃棄物の区別なしに処理を行うもので、市内でみずから処理を行う態勢を整えております。また、同公社の設置する廃棄物処分場は、廃棄物の焼却、破砕、埋め立て、汚水処理等の業務を一貫して行うもので、昭和五十八年十二月より廃棄物の受け入れを開始しております。
 また、同所においては、資源ごみの回収の一つとしてフロンガスの冷蔵庫からの抜き取り回収作業を行っておりますが、その作業や負担を市だけで行うのではなく、市、消費者、販売店、メーカーがそれぞれの立場で役割分担や協力をするなどの特徴があり、地球環境問題への貢献に独自の方式を生み出しております。
 滋賀県の国際的な環境保全への取り組みは、早くから、世界湖沼会議の開催協力や財団法人国際湖沼環境委員会の活動支援を通じた世界の湖沼データの収集提供、開発途上国を対象とした技術トレーニングの実施に見られますが、その一層の推進を図るためUNEP国際環境技術センターに対する支援体制の確立に全力を挙げております。
 UNEP国際環境技術センターの施設は、草津市の烏丸半島の一角に建設中でありますが、訪問いたしました九月十四日現在進捗率は三二%で、建物外郭はおおむね完成し、明平成七年四月開所を目指して整備を進めておりました。
 同所は、開発途上国等に対し、淡水湖沼集水域の管理のための環境保全上適正な技術を移転するため、トレーニング、コンサルティング、情報とデータの収集機能等を持つ技術センターとしての役割を担おうとするものであり、施設についても環境調和型の建築の実現を目指すなど環境配慮を進めようとしているところに特色があるとのことであります。なお、県からは同所に対する財政的支援措置の継続と拡充の要望が出されております。
 日程の最後に、湖岸の干上がった琵琶湖を水質調査船みずすましU世号による湖上から視察いたしました。大津市真野付近から乗船し、北湖南部の北湖湖心局付近、水深約六十メートルの地点において実際に調査を行いましたが、水温十三度、透明度六・一メートルは通常の五メートルに比べ透明度が高まっているとの説明を受け、琵琶湖の渇水の影響を実感いたしました。また、京阪神千三百万人の飲用水源であり、日本を代表する湖でもある琵琶湖の保全のため、保水能力のある森林を大切にすることなどが必要だと改めて感じました。
 なお、滋賀県から要望書をいただいております。これを会議録の末尾に掲載していただきたく、委員長のお取り計らいをお願いいたします。
 終わりになりましたが、御協力いただきました滋賀県並びに関係各位に感謝、お礼を申し上げ、報告を終わります。
#7
○委員長(篠崎年子君) 以上をもちまして派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、ただいまの報告にございました滋賀県から提出された要望書につきましては、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(篠崎年子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#9
○委員長(篠崎年子君) 速記を起こして。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十四分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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