くにさくロゴ
1994/10/20 第131回国会 参議院 参議院会議録情報 第131回国会 国民生活に関する調査会 第2号
姉妹サイト
 
1994/10/20 第131回国会 参議院

参議院会議録情報 第131回国会 国民生活に関する調査会 第2号

#1
第131回国会 国民生活に関する調査会 第2号
平成六年十月二十日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月七日
    辞任         補欠選任
     平野 貞夫君     釘宮  磐君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    会 長         鈴木 省吾君
    理 事
                清水嘉与子君
                竹山  裕君
                森  暢子君
                直嶋 正行君
    委 員
                岩崎 純三君
                遠藤  要君
                太田 豊秋君
                加藤 紀文君
                服部三男雄君
                溝手 顕正君
                青木 薪次君
                菅野  壽君
                喜岡  淳君
               日下部禧代子君
                栗原 君子君
                堀  利和君
                釘宮  磐君
                笹野 貞子君
                武田 節子君
                下村  泰君
   政府委員
       文部省生涯学習
       局長       泊  龍雄君
       厚生大臣官房総
       務審議官     太田 義武君
       運輸省運輸政策
       局長       豊田  実君
       労働省婦人局長  松原 亘子君
       労働省職業安定
       局高齢・障害者
       対策部長     野寺 康幸君
       建設大臣官房総
       務審議官     原  隆之君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        林 五津夫君
   説明員
       内閣官房内閣内
       政審議室内閣審
       議官       元女 久光君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国民生活に関する調査
 (本格的高齢社会への対応に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○会長(鈴木省吾君) ただいまから国民生活に関する調査会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る七日、平野貞夫君が委員を辞任され、その補欠として釘宮磐君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○会長(鈴木省吾君) 国民生活に関する調査を議題とし、本格的高齢社会への対応に関する件について政府より説明を聴取いたしたいと存じます。
 本日は、本年六月議長に提出いたしました中間報告書における提言に対する政府側の対応及び今後の課題等について関係各省等より順次説明を聴取いたします。
 最初に、厚生省より説明を聴取いたします。厚生大臣官房太田総務審議官。
#4
○政府委員(太田義武君) 総務審議官の太田でございます。
 本調査会の先生方には高齢問題を初め厚生関係の仕事でいろいろと御指導賜っておりますことを御礼申し上げたいと思います。
 本日は、今、委員長からお話がありました六月二十三日の御提言に対しまして、これまで私ども政府、特に厚生省が取り組んでまいりました内容、それから今後の方向等について御説明を申し上げたいと思います。
 十四項目の御提言がございましたが、そのうち厚生省に関係する十三項目につきまして御説明を申し上げたいと思います。お手元に資料をお配りしてございます。ちょっと厚い資料でございまして三十九ページございますが、これに沿いまして説明をさせていただきたいと思います。
 第一番目は、「新たな高齢者福祉総合推進計画の策定」という問題でございます。
 本調査会からの御提言と同時に、三月二十八日に「二十一世紀福祉ビジョン」というのが私どもに示されまして、この中でも、新しいゴールドプランを作成してその積極的な推進を図るべきであるというような提言がなされております。さらに、地方自治体がこの三月末までに老人保健福祉計画というものを策定することになっておりまして、全市町村でその策定が終わっております。これらを受けまして私ども厚生省としては新ゴールドプランの策定に向けて作業を進めておりますけれども、先般九月でございますが、その具体的な案といいますか素案といいますか、それを提示いたしておるところでございます。
 その内容はまた後ほどいろいろ出てまいりますけれども、次の二ページをちょっとごらんいただければと思います。
 現在のゴールドプラン、これは平成元年に策定いたしまして平成二年から平成十一年までの十カ年計画でありますが、これがちょうど折り返し時点に来ておりまして、これを見直して新ゴールドプランを策定するということでございます。先ほど申し上げました市町村の計画を集計いたしますと、一つは、整備目標量を大幅に引き上げなければいけない、これから新しい事業をさらに展開しなければいけない、そのような内容になっております。まず、目標の引き上げとしては、ホームヘルパーは現行十カ年計画で十万人となっておりますがこれを二十万人にする、それからデイサービスとかデイケアが現在一万カ所となっておりますが二万カ所にする、あるいはショートステイを五万人から六万人分にする、あるいは特別養護老人ホームを二十四万人から三十万人分にするというような量的な引き上げが一つございます。
 さらに新しいものとして、Aにございますけれども、老人訪問看護ステーション、これの計画的な整備を図る、あるいは福祉用具の研究開発、あるいは痴呆性老人、これは後ほども出てまいりますけれども、その総合的展開のための諸施策、これを図ることを考えております。
 さらに三番目といたしまして基盤整備、その支援策といたしまして、マンパワーの確保あるいは住宅対策、まちづくりの推進等が述べられておるところでございます。
 以下、三ページにその新旧の状況を対照表にして載せてございます。
 今申し上げたホームヘルパーとそれからショートステイ、デイサービス、それに右の方の最後の行に老人訪問看護ステーションというのがございます。さらに、その下に主な新規施策として、ホームヘルプサービスについては二十四時間対応の巡回型の普及を図るというようなことも載せてございます。
 また、そういソフトだけではなくてハードとして施設サービスは必要でございますので、特別養護老人ホームを三十万人分としますが、その下の真ん中の方に主な新規施策といたしまして、特別養護老人ホームの基準面積の拡大、個室化を図っていくというような内容が盛り込まれております。
 次のページに行きますと、痴呆性老人対策あるいはマンパワーの養成、福祉用具の開発普及推進等々、新しくこういう項目を立てまして施策の推進を図っていくという案を出しておるわけでございます。
 一ページに戻ります。今後の課題でございますけれども、これはまだ案の段階でございますので、今後はその最終の策定に向けて関係方面との調整を急ぎたい、このように思っておる次第でございます。
 二番目は、六ページの「マンパワーの確保、福祉マインドの育成」という点でございます。
 御提言にありましたマンパワーとしては、保健医療分野のマンパワーとそれから福祉に関するマンパワーがございます。まず、保健医療に関するマンパワーにつきましては、平成四年に看護婦等の人材確保の促進に関する法律というのを御制定いただきました。そしてそれを受けまして、平成四年の十二月二十五日にこの法律に基づくところの基本指針というのを策定いたしました。現在、この基本指針に基づきまして、そこに並べてございますけれども、看護の日の設定あるいは看護週間、これを通じてのPRあるいは修学資金の貸与、院内保育所の充実、養成所の充実ということをやってまいっておりますが、特に六年度におきましては、各県に置かれますナースセンター、これを全県コンピューターでネットワーク化いたしまして、看護職員の就業の促進を図ることとしております。さらに、院内保育所につきまして二十四時間体制を確立したいということでございまして、その充実を図ることとしております。さらに、来年度におきましては、特に看護婦さんの中でも訪問をして看護される訪問看護婦さんの研修の強化ということを図ることとしております。
 次に、福祉に関するマンパワーの点でございますが、これも医療関係と同じように平成四年に社会福祉事業法及び社会福祉施設職員退職手当共済法の一部改正法が制定されました。さらに、それを受けまして翌平成五年の四月でございますけれども、基本指針というのをつくりました。この基本指針に基づきまして、都道府県福祉人材センターを全県に設置をいたし、また施設職員の福利厚生事業を全国共同化して行うということから福利厚生センターというものを設置いたしまして事業を開始しているところでございます。
 なお、平成七年度の要求におきましては、施設職員の勤務時間の短縮あるいはホームヘルパーの手当の改善等を行うこととしております。
 次に、御提言にありました第三点の福祉マインドの育成という点でございますけれども、学童や生徒の福祉マインド、青少年期からそういうことを醸成するということは大変極めて大事でございます。
 そういうことで、厚生省といたしましては、学童、生徒のボランティア活動の普及事業というのを行っております。これは、ボランティア協力校を指定いたしまして、そこの生徒さんに施設訪問、交流、相談、いろいろなことをやっていただくものでございますが、各県に大体八十校ぐらい選んでいただいております。この制度は昭和五十二年からスタートいたしまして、累計で小中高で一万一千校がこのボランティア協力校となっていただいておりまして、全国の小中高校の約四分の一が数の上では協力校になっていただいているという状況でございます。
 また、平成七年度からでございますけれども、最近特に企業の方々、あるいは退職された方々がボランティア活動を行いたいということが多くなってきておりますけれども、私どもとしてもシニアボランティア団体育成講座というのを設けて、一番最後の行でございますが、企業を退職した方を中心に、その担当者といいますか指導者クラスの方の講習会、あるいは現に活動を行います方の講習会、こういうものを行うようにしてございます。
 例えば前に運転関係の仕事をされておったという方々には、やはり移送ボランティアとしていろんな活動する際の移送に参加していただくとか、あるいはエンジニアリング関係の仕事をされておったという方であれば、例えば福祉機器の作製とか、補助具とかあるいは補装具とかそういうものの作製に携わっていただくというようなことを考えております。あるいは、コンピューター関係で働いておられた方には、例えばパソコン通信とかいろんな点訳とかそういう方に参加していただけるのではないかということで、ただ、いきなりというのもなかなか難しい点がございますので、このような講習を受けていただいてそれに参加していただくというような道を考えた次第でございます。
 七ページの今後の課題でございますけれども、まず全体として、先ほど申し上げました新ゴールドプラン、このマンパワーの関係もそこに入れでございます。そういう意味で、新ゴールドプランの策定に向けて今後関係方面との調整を図りたいと思います。
 また、今後の医療関係の職種のマンパワーについて非常に大事なことは資質の向上ではないかということでございます。もちろん、今量的にもまだ必ずしも十分ではない点がありますが、見通しとしては、特に看護婦さんにつきましては大体量的な見通しが立ちつつありますので、今後は資質の向上という点にシフトをしていかなければならないと思っております。特に、看護職員の方々につきましては四つの柱を立てておりまして、そこにちょっと述べておりますが、離職防止を図っていく、あるいは先ほどのネットワークを使いました就業の促進を図っていく、あるいは養成力の強化を図っていく、あるいは資質の向上を図っていくということで、総合的な看護職員確保対策を進めてまいりたいと思っております、
 また、福祉関係の職員の方々につきましては、特にその中核的な役割を担います介護福祉士の養成力、それから福祉施設職員の勤務時間の短縮を含む処遇の改善、あるいは研修の充実を通じた資質の向上等を図ってまいりたいというふう考えております。
 八ページ目は、先ほど申しました医療関係職員の指針、そして下の方は社会福祉関係の従事者の基本指針でございます。これは大きな項目でございますが、これに基づきましていろいろなものが行われているということでございます。
 それから、大きな三つ目でございます。十ページでございますが、「高齢者向け住宅の整備促進、福祉のまちづくりの推進」というところでございます。
 先に十一ページをごらんいただきたいと思います。高齢者の居住の状況というのをごらんいただきます。
 これは、下に書いてあります平成二年度のいろんな調査結果でございます。現時点では若干人数が変わってきておりますけれども、こういう状況で把握したものとして平成二年のものが統一的にございます。六十五歳以上人口が千四百八十六万人ですが、そのうち在宅、つまり家におられる方が千三百九十万人、施設に入っておられる方が九十六万人という状況でございます。そのうち在宅の方、家におられる方で持ち家の方が千百八十七万人、借家が二百三万人、かつ持ち家の中では一戸建てが千百四十三万人、共同が三十七万人、その他が七万人、こういうようになっておる状況でございます。
 こういうことから見ましても、ほとんどの高齢者は自分のうちに住んでおられるということでございますし、さらに今後大事なことは、やはり在宅を中心とした政策がよろしいんではないかということで、そういうことを考えておりますので、今後ますます住環境の整備ということは重要だというふうに思っております。
 厚生省関係では、特に@からCまで掲げましたが、増改築に対する融資制度、あるいは住宅改造に関する相談体制、これはシルバー一一〇番と言っておりますが、あるいはケアハウス、これはゴールドプランの中にも出てまいりますがケアハウスの整備、あるいは建設省と連携いたしましたシルバーハウジングの実施ということを進めております。
 もう少し具体的には十二ページにそれぞれの項目につきまして書いてございまして、住宅改造では各種資金の貸付制度がございます。その中でも年金福祉事業団による年金在宅ケア割り増し融資制度というのもございます。それから、住宅改造の相談としては先ほど申し上げましたシルバー一一〇番、平成五年度からリフォームヘルパー制度をスタートさせております。また、平成元年度からケアハウスというものをつくることとしております。これは、車いすやホームヘルパー等を活用いたしまして自立した生活が継続できるように工夫された軽費の老人ホームでございまして、一応目標として平成十一年度に十万人というのを考えております。シルバーハウジングプロジェクトとして昭和六十二年度から建設省との協力のもとに進んでおるというところでございます。
 前にちょっと戻っていただきますが、十ページの二つ目は、個別のいわゆる点としての住宅の整備ではなくて、面としてのまちづくりというのが大事だろうということでございまして、私どもは、平成六年度の新しい事業といたしまして障害者や高齢者にやさしいまちづくりを推進したいということでございまして、これは十三ページに書いてございますが、真ん中あたりに、対象施設として病院とか市民会館、市町村庁舎等の既存の公共施設に点字ブロックの敷設とか段差の解消、エレベーターの設置、自動ドア化等のためのいわゆる助成を行うという内容でございまして、このような予算を組んでおるという次第でございます。
   〔会長退席、理事竹山裕君着席〕
 戻りまして次の十一ページでございますが、今後の課題といたしましては、十月七日にいわゆる公共投資基本計画の見直しが行われ、その閣議了解がなされました。総額で四百二十兆円から六百三十兆円にするという内容の見直しでございますが、この中におきまして、高齢者や障害者が住みなれた家庭、地域で安心して生活できるようにするための施策が盛り込まれておりますので、関係省庁と連携をいたしましてこの関係の一層の推進を図りたいというふうに考えております。
 その該当部分が一番下にちょっと小さい字でございますけれども、公共投資計画の抄として閣議了解の分が出ております。御参照いただければと思います。
 なお、上の四角に戻りますが、民間事業者が障害者や高齢者に配慮した設備の整備をするという場合に税制上の措置をとっていただきたいということで、平成七年度の税制改正におきましては、公共交通機関における障害者や高齢者に配慮した設備に対する税制上の優遇措置、具体的にはいわゆる割り増し償却、従来の償却の二〇%を割り増して償却を五年間認めてほしいというような内容の要望を行っておるところでございます。
 次に、十四ページの「国際家族年への適切な取組み」というところでございます。
 国際家族年は、十五ページにございますが、一九八九年、平成元年でございますが、第四十四回の国連総会におきまして一九九四年を、つまり本年でございますが、国際家族年とする決議が採択されております。共通スローガンは4にありますところの「家族から始まる小さなデモクラシー」と
 いうスローガンでございますが、これを受けまして各種のイベントをもちろん行うと同時に、着実な行政の推進を図っていく必要があるということ一で、幾つかを今年度行うこととしております。
 第二バラグラフにございますが、子供を産み育てやすい環境の整備を行う環境の整備が重要でございます。特に今年度、@といたしまして子育て家庭を支援するための基金、これは児童環境基金あるいはこども未来基金といいますか、児童環境基金というものを三百億円で創設してあります。また、全県に児童環境づくり推進協議会というものを設置していただき、官民挙げての環境づくりというのを推進してもらうことにしております。
 また二番目として、児童関連情報を二十四時間ネットワークで提供したい。といいますのは、最近の状況はお母さん方も働きに出ておられる、昼間なかなか情報の入手が困難だということがたくさん出てきておりますので、例えばコンビニエンスストアなどに育児に関する情報が提供できる機能を持たせるというような形でございまして、そこで二十四時間情報が得られる。それは子育ての相談もあれば、子育てと就労の関係の相談もあれば、あるいはそういう社会資源といいますか、どういうところにどういうものがあるかというような情報もそのコンビニエンスストアなどで得られるというようなものでございまして、そういうネットワークを今年度からつくりたいというふうに考えております。
 またBに、新しい試みとして駅型保育モデル事業、従来は保育所を設置して進めてきておるわけでございますが、あるいは企業内の保育所というのを設置し促進してきておるわけでございますが、例えば朝出勤時に子供を預けまして帰宅のときに子供をまた受け取って帰るというようなことを考え、そのためには駅の近辺、駅内等にそういう保育する場所を設け保育事業を行ったらどうかということで、これはモデル的でございますけれども、このような事業を開始することとしております。
 そのほか、イベントといたしまして国際シンポジウム等を行うということでございます。また、各県にもそのようないろいろなイベントを行ってもらうこととしており、それに対する助成も行っておる次第でございます。
 今後の課題でございますけれども、少子社会ということで、現在特殊出生率一・四六というような極めて少ない状況でございます。大変将来大きな問題となるわけでございますので、私どもは、今年度はエンゼルプランプレリュードということで各種の施策を進めておりますが、来年度エンゼルプランという総合計画を策定したいということで関係省庁と今協議をしているところでございます。
 次は五番目の十六ページでございますけれども、「社会保障における家族のとらえ方の整合性の確保」、つまり社会保障において家族を世帯単位でとるか、個人単位でとるかという御提案かと思います。
 現在までの状況でございますけれども、例えば生活保護の場合は受給の単位は世帯単位とされておりますが、通常これは生活が世帯を単位として行われているということからくるものでございます。
 また、第二バラグラフにありますが、特別養護老人ホームの費用徴収につきましては、入居者本人からの徴収、ここに重点がございますけれども、扶養義務者からも限定的でございますが補完的に徴収を行うということでございまして、そういう意味では個人単位であると同時に世帯単位という考え方も入ってきております。
 また、次の医療保険でございますけれども、これは夫婦共同扶養、お互いにある程度稼得能力がある場合の被扶養者の認定についてでございます。従来は、普通は夫が世帯主で妻が被扶養者というのが一般であろうということから、昭和六十年までは妻を被扶養者というふうにして扱ってまいりましたが、昭和六十年の法律改正におきまして、年間収入の多い方が中心になって、そうでない方が被扶養者になるというような形に改め、実態に応じた対応を行ってきておるところでございます。
 また、年金につきましても、御承知のとおり、昭和六十年の改正で一人一年金の原則により基礎年金が導入されました。
 これは次の十七ページをちょっとごらんいただきたいと思います。一番下の方の図でございますが、従来の年金制度では夫名義でいわゆる厚生年金というのがございました。定額部分がありました。奥さんがいれば加給年金ということで加給されるという構成をとる。その上に、定額、加給のほかに報酬比例というのがございましたが、これを六十年の改定では、夫名義が夫の基礎年金と報酬比例、それから妻の場合は基礎年金、三号被保険者と呼んでおりますけれども妻の名義の年金、こういうような形に改正されました。そういうふうにして女性の年金権が確立されたというふうに言われているわけでございます。
 前のページに戻りますが、今後の課題といたしましては、一概に全部世帯か個人かという議論もあるかと思いますけれども、それぞれの制度の性質に応じまして世帯単位、個人単位というふうに今までされておりますので、生活実態の多様化、あるいは多様なニーズに変わってまいると思いますが、適宜見直しを行っていく必要があるものと考えております。
 次に、十八ページの「子育てと子供の成長への支援」というところでございます。
 先ほども申し上げましたが、平成六年度は第一段階として、エンゼルプランプレリュードと銘打ちまして、保育対策の充実等、それから就労と育児の両立支援のための総合的な児童家庭対策の推進に取り組んでおるところでございます。
 特に、保育需要が非常に多様化している。乳児保育とか延長保育、そういうように大変御要望が強いわけでございます。特に乳児保育につきましては、保育所を六百六十一カ所増加して七千六百四十五カ所とすることとしております。現在、保育所は二万二千カ所でございますので、その三分の一でこのような乳児保育ができるということになるかと思います。また、時間延長、通常は五時なり六時で終わるわけでございますけれども、従来の制度を見直して二時間延長、四時間延長、六時間延長の形態のサービスが実施できることとしております。
 それから、児童クラブ、いわゆる学童保育、つまり、言葉は悪いですが、保育所を卒業して小学校に入った子供の放課後の問題でございますが、これに対して児童クラブという制度を設けでございます。その児童クラブを平成六年度予算におきましては、実施クラブ数を四千五百二十カ所というふうに増加させております。さらに、児童数が四十一人以上のクラブに対しましては、指導職員一人が加配できるというような予算措置を講じることとしております。
 また、児童手当でございますけれども、ここは児童手当の支給とともに、いわゆるさきの通常国会、本年三月に児童手当法の改正を行っていただきまして、金銭の給付のほかに児童育成事業というものを実施することができるようになりました。また、そのためのいわゆる料率を加算いたしまして、企業等からその費用を徴収することができるようになる、これによりまして児童育成事業が飛躍的に発展するものというふうに思っております。
 今後の課題といたしましては、先ほども申し上げましたが、本格的なエンゼルプラン、子育て支援のための総合計画、これをできるだけ早く策定することであるというふうに思っておりまして、現在、関係省庁と協議を進めておるところでございます。
 その内容については、もちろん今後の協議でございますけれども、十九ページに一応厚生省関係分ということで項目と内容を載せてございます。もちろん、子供の問題は雇用の問題、住宅の問題、教育の問題と幅広く関係してまいりますので、厚生省関係分では十分ではございませんが、とりあえず厚生省関係のエンゼルプランということで素案をお示ししたところでございます。厚生省の案でございますので、まだ関係省庁とも相談しておりませんし、また財政当局とも未調整でございます。厚生省の考え方としてこのような案を今考えておるというふうにお受けとめいただければありがたいと思います。
 その中で、特に1として保育対策の充実ということで下の方にございますが、特に低年齢児、三歳未満の受け入れ枠を現在の四十万を倍の八十万にしたい、あるいは延長保育を二千二百三十カ所から保育所の半分強の一万四千カ所に持っていきたいというような内容でございます。
 それから、保育料の軽減を図る、あるいは保育所の多機能化のための増改築を図っていく。現在の保育所のかなりの部分は、非常に保育所需要が多かった昭和四十年代から五十年代にかけて整備されております。今後十年間に耐用年数を迎える保育所が三千五百カ所ほどあるというふうに考えられていまして、この三千五百カ所の改築を行いたいというふうに考えております。
 それから、二十ページに放課後児童対策、いわゆる児童クラブでございますが、これを先ほど四千五百二十カ所と申し上げましたが、三倍以上の一万五千カ所に持っていきたいというふうに考えております。
 三番目は、母子保健医療対策といたしまして、母子保健総合医療センターを整備するということで、今後百二十カ所を目標にしていきたい、あるいは乳幼児健康支援デイサービス事業、これは病気回復期の乳幼児で、保護者が家庭で育児が困難である、そういう児童を対象にいたしましてデイサービスが利用できるようにするというもので、現在三十カ所でございますが、二千二百カ所に持っていきたいというようなことを考えております。
 大変くどいようでございますが、これはあくまでも厚生省の素案でございまして、今後さらに関係省庁と詰めてまいりたいというふうに考えております。
 次は、二十一ページ、その「高齢者と家族への支援」の問題でございます。
 先ほどの新ゴールドプランとダブるところがございますけれども、第二バラグラフでございます。平成七年度予算で要求しておりまして、それは先ほどもちょっと触れましたけれども、二十四時間対応の巡回型のホームヘルパーを創設したいというふうに考えて要求しております。またデイサービスというのは、老人の方々がそこに一週間に一回とか二回とか行きましてサービスを受けるものでございますけれども、この事業の基準の弾力化というのを図っていく。
 ちょっとわかりにくうございますけれども、次のページをごらんいただきたいと思います。二番目の黒丸でございますが、D型というのは小規模のものである、E型というのは痴呆性老人毎日通所型。先ほど申し上げましたように、デイサービスといいますのは一週間に数回ということですけれども、これは毎日行けるというようなものをE型と呼んでおります。その基準を弾力化する。特に、現在は補助対象定員というのが八人以上でございますけれども、これを五人以上といたしまして、規模の小さいものでも補助が受けられるというような形に持っていきたいというふうに思っておるわけでございます。
 それから、前のページに戻りますけれども、ゴールドプランの具体的な中身については先ほど申し上げたとおりですが、さらに今後は大変高齢の方々が多くなるということで、必ずしも行政本体だけですべてのサービスが提供できるというわけでもなく、いろんな主体がいろんな形で参画していただかなければならないわけですが、そのためにはやはり情報、相談、そういう窓口がしっかりしていなければならないというふうに思っておりまして、その窓口になる在宅介護支援センターというものがございます。これの整備、機能強化というのを図っていく必要があると思います。
 その在宅介護支援センターの中身について、二十二ページの二番目の大きな丸のところに書いてございますが、これは、本年六月の老人福祉法の改正によりまして、情報関係の窓口、情報関係の仕事を在宅介護支援センターに委託できることにしておりまして、この在宅介護支援センターも今度の改正で法律上明確に位置づけられたものでございます。
 また、この在宅介護支援センターの機能強化を図るために七月に実施要綱を改正いたしまして、事業内容の見直しをしてございます。
 また、この在宅介護支援センターにつきましては、これも先ほどのゴールドプランの中に載せてございますけれども、整備を進めることといたしておりまして、平成七年度の予算要求におきましては累計で三千四百カ所を整備するということにしてございます。なお、平成十一年度の目標は一万カ所でございます。
 今後の課題は、先ほどと全くダブりますけれども、新ゴールドプランの策定に向けまして関係方面との調整を急いでまいりたいというふうに思っております。
 次は二十三ページ、八の「個々の高齢者のニーズに対応した介護システムの構築」ということでございます。
 介護システムのあり方につきましては、黒丸の二番目でございますけれども、私ども厚生省に四月の十三日に高齢者介護対策本部というのをつくりまして省内での検討を進めておりますが、さらに本年七月から学識経験者によります高齢者介護・自立支援システム研究会というのをつくってございまして、そこにおきまして高齢者の介護問題をめぐる基本的な論点とか考え方について今整理、検討を行っておるところでございます。
 その研究会のテーマ等につきましては二十七ページにございますけれども、介護問題については、先ほど述べました二十一世紀福祉ビジョンでも、将来の介護システムに関する検討を行うべきだというふうに述べられておりまして、それを受けまして本部をつくり、また七月にはこの研究会を発足させておりますが、この研究会では、2の(2)にございますけれども、今日の社会経済状況から見た介護問題、あるいは介護・自立支援に関する現行制度の対応と課題、介護サービスに求められる特性と基本的なあり方、介護サービスを支える人材の確保・養成、将来の介護システムに関する論点整理ということでございまして、こういうことを現在精力的に研究を行っておりまして、この研究会の報告は年内には取りまとめていただきたいというふうに思ってお願いをしているところでございます。
 二十三ページに戻らせていただきますが、一番上の白い丸の三つ目の黒丸でございますが、ことしの十月から医療保険各保険者から拠出金を得まして、老人保健施設整備あるいは老人訪問看護ステーションの整備等を行うこととしてございます。さらに、老人関係の診療報酬の改定を図ることといたしまして、特に在宅医療の充実あるいは老人病棟、老人保健施設における介護の充実を図ることとしております。
 その診療報酬の改定の中身につきましては、次の二十四ページの下の方の白丸がございますけれども、在宅医療あるいは施設内介護の充実ということで、そこに挙げておりますような内容の診療報酬改定を行っておるということでございます。
 また大変恐縮ですが二十三ページに戻っていただきますが、御提言にありました医療ソーシャルワーカー、これにつきましては平成元年二月に医療ソーシャルワーカー業務指針というのを作成いたしておりまして、またその研修会も実施しておるという状況でございます。
 今後の課題でございますけれども、先ほどの新ゴールドプランのほか、一つは、新しい介護システムの構築に向けまして幅広い観点から検討を行ってまいりたいということは先ほど申し上げたとおりですが、さらに医療ソーシャルワーカーにつきましては関係者の間にさまざまな御意見がございますので、直ちに資格制度を創設するというのは困難ではないかというふうに考えておりますが、今後とも関係者全体の意見を聞きながら合意の形成に努めていきたいというふうに考えておる次第でございます。
 なお、資料として二十五ページ、二十六ページに、高齢者介護をめぐる国民の意識というもの等々の資料を載せておりますが、簡単に申し上げますと、現在、老後生活に不安を感じている方が七九・九%、八割の方があるという数値。それから(2)に、要介護高齢者の将来推計といたしましては、全体で寝たきりの方あるいは痴呆の方、虚弱老人の方を含めまして平成五年には二百万でございますが、平成十二年、二〇〇〇年には二百七十万、さらに十年後の平成二十二年には三百九十万、ピーク時の平成二十五年には五百二十万というようなことが推計されております。
 さらに、(3)で六十五歳以上の入所をされている方がどういう状況にあるかということでございますが、特別養護老人ホームに入っている方が十六万人、老人保健施設が二万人、六カ月以上の長期入院の方が三十万人という状況でございます。以下省略させていただきます。
 次に、二十九ページに移らせていただきます。
 九番目の御提言は、「高齢者医療における生活の質の向上と高齢者の選択の尊重」ということでございます。いわゆる医療において生活の質も向上させなきゃいかぬということだと思います。それから、高齢者の自主性といいますか選択、意思を尊重する必要があるということだと思います。
 まず、これまででございますが、高齢者をめぐります医療、療養環境の整備、特にハード面の整備につきましては、平成四年の医療法改正、私どもはこれを第二次医療法改正と呼んでおりますが、第二次医療法改正によりまして療養型病床群というのを設けたわけでございます。これは三十一ページに若干その説明がしてございますけれども、三十一ページの一番上に、主として長期にわたり療養を必要とする患者を収容するために設けられた病床群でございまして、人的、物的な面においてふさわしい環境、つまり人的には医療より生活の質ということで、そういう生活をポイントに置いた人的な配備、物的には広さも広くして、やはり暮らしやすいといいますか療養しやすい環境づくり、そういうようなものを考えた病床群でございます。具体的には、この病院から各県知事に申請があって、それにふさわしいものを都道府県知事が許可を行うという制度でございまして、そこにもございますが、平成六年の六月三十日現在で百四十三病院、九千六百六十三床という数値が載っておりますが、私どもとしては極めて順調にその療養型病床群が設けられつつあるのではないかというふうに思っております。
 また前の二十九ページに戻らせていただきますが、日本の病院は大変狭いし、暗いし、汚いというふうによく言われます。これらの病院をまさに近代化していくということは患者の療養環境の改善になるわけでございますので、平成五年度から医療施設近代化施設整備事業というのを行っております。従来、これは個人の病院に対しましてもこのような施設近代化のための費用を助成するというものでございまして、従来の補助だと政策医療的なものに対する補助が中心でございましたけれども、今度は近代化のためにも補助ができるようにしたということでございます。近代化ですから、療養環境、生活環境あるいは職場環境がよくなるようにするということは当然ですけれども、さらに進んでインテリジェント化とか、そういうようなこともこれで図っていきたいというふうに考えておりまして、特に平成七年度予算要求では百二億円の要求を盛り込んでおるところでございます。
 その内容を三十一ページの二番目の白丸に書いてございます。おおむね三十年以上経過した病院、おおむねでございますが、原則でございまして、これ以下でももちろんいい場合もあるわけでございますが、一定の居室面積を確保する。つまり広くするということを前提として、国三分の一、県三分の一以内、本人負担が三分の一というようなことでこの事業を進めておるということでございまして、平成五年度の状況を見ますと、二十二病院、十九億四千八百三十万円が交付されておるということでございまして、また今年度分は各県からの要請を取りまとめ中でございます。
 それから、また二十九ページに戻っていただきますが、第二バラグラフの診療報酬、いわゆるソフトの面におきましても、ことしは診療報酬の改定がこの四月と十月の二回行われておりますけれども、四月の改定におきまして、入院中の療養環境を総合的に評価するものとして入院環境料というのを設けでございます。この中身につきましては、また次の次の三十一ページにこの具体的な内容を書いてございますけれども、療養環境関係では入院環境料あるいは老人病棟環境加算というのを設けて、浴室、食堂、談話室を備えていればこういうような加算をするというような内容の診療報酬の改定がなされております。
 大変恐縮ですが、また二十九ページにお戻りいただきまして、第三パラグラフでございますけれども、患者さんがお医者さん等からその内容について十分な御説明を受け同意された上で治療が行われるというインフォームド・コンセントでございますけれども、これは御提言にあります高齢者の選択ということに非常に重要に関係しているものであるわけですけれども、そのインフォームド・コンセントにつきましては、インフォームド・コンセントの在り方に関する検討会というのを設置いたしておりまして、そこで検討しております。これが今年度内に報告書がまとめられるという状況になっております。
 また、末期医療に関しましては、平成二年度から末期医療に関するケアの講習会というのを現に実施してきておりまして、末期医療に関する知識と技術の普及に努めておりますが、先ほどと同じ四月の診療報酬改定におきましても在宅におけるターミナルケアの評価というのを行いまして、高齢者のQOL、クオリティー・オブ・ライフの向上を図っておるということでございます。その診療報酬についても先ほどの三十一ページに載せてございますが、省略させていただきます。
 最後に、ホスピスにつきましては、適切なケアを行うことができる病床を診療報酬におきまして緩和ケア病棟として評価する制度を設けておりまして、九月現在、十四医療機関二百九十三床が承認されておるところでございます。
 次に、三十二ページでございます。御提言の十の「痴呆性老人に対する処遇の総合的推進」という御提言でございます。
 痴呆性老人の対策につきましては、老人性痴呆疾患センターを整備するとか、あるいは老人保健施設に痴呆専門棟を整備するとか、あるいは特別養護老人ホームや養護老人ホームに痴呆性老人の加算を認めるとか、従来から各種の施策は行ってきたつもりでございます。
 また、今年の六月二十八日に、高齢者関係の三つの審議会がございます。老人保健審議会、あるいは公衆衛生審議会、中央社会福祉審議会等ございますが、合同委員会として設置されました痴呆性老人対策に関する検討会というのがございまして、そこにおいて報告書がまとめられております。
 その報告書の中身は次の三十三ページに概要をまとめてありますが、要点だけ三十二ページで申し上げますが、痴呆についての理解を促進するための意識啓発と情報の提供、二番目として痴呆症状をできるだけ早期に発見し早期に対応する体制の確立、三番目として痴呆性老人及び介護が必要なときに必要なサービスを利用できる体制の整備ということを重点に施策を展開すべきであるという報告がなされておりました。この報告書を受けまして、来年度、平成七年度の概算要求におきましては、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、デイサービスE型、いわゆる毎日通所する形の痴呆性老人のデイサービス、この基準の弾力化等の要求をしておるところでございます。
 また、先ほどのゴールドプランの中でも一つの大きな項目を立てまして、痴呆性老人対策への総合的展開を図るということをしたいというふうに考えており、今後の課題といたしましては、これを含んだ全体の新ゴールドプランを早く策定したいというところでございます。
 それから、三十四ページをちょっとごらんいただければ、新ゴールドプランの中でこういうふうに痴呆性関係の項目を実施したいという素案でございますが、特に(4)の@の第二バラグラフ、このために対痴呆十カ年総合研究計画を策定するということが述べられております。
 次は十一番目の項目、三十五ページでございますけれども、「高齢社会に対応した医学教育の推進」ということでございます。
 医学教育そのものは文部省で行われておるわけでございますけれども、厚生省関係では各種の養成施設等がございます。あるいは臨床研修等がございます。そういう中で高齢化に対応した教育、研修を推進していく必要があるということでございますが、これまで研修といたしまして、病院等の管理者を補佐する看護部門の責任者に対して平成六年度より研修を実施するということをしております。
 また、看護職員の教育課程についても、医学・医療の高度化、専門化、あるいは看護理論、技術の進展等に即応するために逐次その見直しを行ってきておるところでございます。
 また、医師の関係では、医師の卒後の臨床研修、これは現在二年間臨床研修を行うようになっておりますけれども、この研修を充実させたいということで今現在検討を行っております。さらには、地域の医師の研修の場である地域医療研修センターの整備、訪問看護婦、これから高齢化を迎えまして看護婦の中でも訪問して看護するという訪問看護というのが重要性を増してまいりますのでその研修の実施、あるいは看護婦養成所の教員の確保と資質の向上を図ってまいりたいというふうに思っております。
 総じて、先ほど申し上げましたが、医療関係職員は、まだ少ない部分がございますけれども、おおよそその量的な目標は達成しつつあります。今後は、やはりその資質の向上ということを図っていく必要があると思っております。
 三十六ページの十二番目の「国民年金制度の「空洞化」問題への対応」というところでございます。
 三十七ページの資料をちょっとごらんいただきたいと思いますが、現在、国民年金の未加入者というのは@にあるような状況でございます。これは三次元のグラフを書いたつもりで、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、一番後ろの方に黒い棒が高くなっております。これは、つまり二十から二十九歳代の方で、かつ、都市の規模でとらえたものでございます。人口二十万以上の市、つまり大きな市の若い人が入っていないというようなことを示そうとしたものでございますけれども、そういう未加入者というのは都市部の若年者に集中しておるということでございます。
 三十六ページに戻っていただきますが、いわゆる未加入者対策という問題につきまして、今の都市部の若年者でございますが、国民健康保険と連携を強化いたしまして、届け出漏れの防止あるいは個別の届け出奨励の徹底に取り組んでまいりたいと思います。
 さらに未納者、入っておっても納付していない方がございます。それに対しましては、口座振替の促進等を行いまして保険料を納付しやすい環境をつくっていきたいというふうに思っています。年金週間というのが定められておりますけれども、そういう場を利用いたしまして広報活動を徹底してまいりたいというふうに思っていますし、また社会保険庁に平成五年度から国民年金都市対策室というのをつくっておりまして、都道府県や市町村、地方公共団体と協力してこの面の努力をしておるところでございます。そのいろんな対策の一覧は三十八ページに載せてございますので、後ほどごらんいただければと思います。
 今後の課題でございますけれども、三十六ページに戻りますが、共通の基礎年金番号というものを設定いたしまして各制度間の情報交換体制を整備する必要があると思います。これによりまして届け出漏れを解消したいと思いますし、さらに年金相談の迅速化を図りまして被保険者へのサービスの向上を図ってまいりたいというふうに思っております。
 最後は三十九ページ、十四番目の御提言の「有料老人ホーム被害の未然防止」という点でございます。
 これにつきましては、有料老人ホーム自身の表示の問題、それから運営の問題と二つあるかと思います。
 まず、広告表示の問題につきましては、有料老人ホーム設置運営指導指針というのがございまして、その中に入居希望者に対する正確な情報の提供というのがありまして、この指導を徹底させたいと思っておりますが、さらに、全国有料老人ホーム協会という社団法人がございまして、そこでも有料老人ホームの広告等に関する基準というのをつくっていただいておりますので、これの周知徹底を図ってまいりたいというふうに思っておる次第でございます。
 また、運営の問題につきましては、先ほどの運営指導指針に基づきまして、着工前の市場ニーズの調査あるいは入居見込み者の確保、三年ごとの見直し、こういうことを指導しておるところでございます。
 より基本的には、ことしの三月に有料老人ホームの健全育成及び処遇の向上に関する検討会というものを設けまして、ここで多面的な検討を行っております。例えば入居者に対する介護サービスのあり方とか、有料老人ホームの経営安定化のための方策とか、契約方式のあり方とかあるいは設置運営事業の今日的な位置づけとか、こういう点の多面的な検討を行っておりますが、今後は、この検討会の報告が今年度中、来年三月までには出されるものと思っておりますので、これらの報告を受けまして、有料老人ホーム施策の一層の充実を図っていきたいというふうに思っております。
 以上でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
#5
○理事(竹山裕君) 次に、労働省より説明を聴取いたします。労働省松原婦人局長。
#6
○政府委員(松原亘子君) 労働省でございます。
 私からは労働省関係の施策のうち二、三項目について御説明させていただき、残りは職業安定局の方から御説明をさせていただきたいというふうに思う次第でございます。
 恐縮でございますが労働省関係の資料の五枚目からお開きいただきまして、それに沿いまして御説明させていただきたいというふうに思います。
 まず、国際家族年への取り組み、提言項目四に関連した点でございますけれども、国際家族年の記念行事といたしまして、ちょうど来週でございますけれども、十月二十七日、男女がともに働く時代の勤労者家族の問題について考えるための、仕事と家庭を考えるシンポジウムというのを第五合同庁舎の講堂におきまして開催する予定でございます。先生方にも、お忙しいとは存じますけれども、お出ましいただければ非常に幸いに存ずる次第でございます。
 また、国際家族年を契機とした施策といたしまして、家族的責任を持つ勤労者施策を充実したいというふうに考えております。
 とりわけ二番目にございますファミリー・サポート・センター事業、これは今年度からスタートさせたものでございますけれども、保育所の送り迎えなど施設保育では応じ切れない保育ニーズに対応するため、地域においてファミリー・サポート・センターを設立いたしまして、会員問の育児に関する相互援助活動を支援する市町村などに対して、都道府県を通じて補助をしようというものでございます。現在、都道府県、市町村を対象といたしまして、この事業の説明会を開催するとかニーズ調査をするとかいったことなどをやっておりまして、事業の円滑な推進を図っているところでございます。
 それ以外にも国際家族年関係事業といたしまして資料に書いてございますようなことをやっておりますけれども、そのうちの幾つかにつきましては後ほど御説明をさせていただきたいというふうに思います。
 一枚飛びまして、次が提言項目の四と六に関係いたしまして、勤労者に対する育児環境の整備というテーマでございます。
 まず、仕事と育児の両立を支援するということが極めて重要だというふうに考えておりまして、その支援対策といたしまして、まずは育児休業を取得しやすく職場復帰しやすい環境を整備するということをテーマに掲げております。
 そのために、育児休業法、これは平成四年度から施行されているものでございますけれども、育児休業法に基づく育児休業制度の定着のための相談指導ですとか、育児休業者職場復帰プログラム実施奨励金という奨励金を育児休業法の施行に合わせまして創設いたしましたけれども、この奨励金制度を活用いたしまして、育児休業を取得した方が円滑に職場復帰できるようにということを支援しているわけでございます。
 また、ホにございますが、来年の四月から施行する予定でございますが、育児休業を取得した労働者に対する経済的援助といたしまして、雇用保険による育児休業給付制度というものを創設することにいたしているところでございます。
 また、二番目の柱といたしまして、育児を行う労働者が働き続けやすい環境を整備するということのために、育児期間中の勤務時間の短縮の措置といったものを普及するように指導いたしておりますし、さらに、助成金制度を活用いたしました事業所内託児施設の設置の促進ですとか、保育サービスなどについての情報提供事業、それから先ほど御説明申し上げましたファミリー・サポート・センター事業などを推進しているところでございます。
 また、男女の固定的な役割分担意識というものを是正することも極めて重要なことでございまして、そのために婦人週間を中心といたしまして啓発活動をやっておりますし、また中小企業における週四十時間労働制への円滑な移行を図るといったようなことも奨励金制度の活用などを行いながら図っているところでございます。
 今後の仕事と育児の両立支援対策の取り組みといたしまして、平成七年度におきましては、労働者が子育てをしながら安心して働くことができるように、労働者の職業生活と家庭生活との両立支援対策を総合的、体系的に推進したいというふうに考えておりまして、今まで御説明しましたような施策をさらに拡充強化することとあわせまして、新たに幾つかの事業を実施したいというふうに考えておりまして、現在予算を大蔵省に要求しているところでございます。
 まず、育児を行う労働者が働き続けやすい環境づくりといたしまして、育児・介護費用助成事業というものを開始したいと考えております。これは、育児や介護を行う従業員に対しまして経済的な支援措置を実施する事業主への援助を行おうというものでございまして、大企業二分の一、中小企業五分の四、かかった経費の今申し上げた割合を援助しようというものでございますが、一事業所当たり年間百万円を上限として今要求をいたしているところでございます。
 次は、職業生活を継続しつつ育児や介護の時期を乗り切るためのライフプランづくりを労働者にしてもらうというために、仕事と育児・介護両立支援セミナーといったものを実施したいというふうに考えておりますし、さらには、現在、働く婦人の家というものを設置、補助をいたしておりますけれども、さらにこの働く婦人の家の持つ機能を拡充いたしまして、仕事と育児等との両立に必要な相談、指導、講習などを行う機能を持つ勤労者家庭支援施設を設置、補助いたしたいというふうに考えているところでございます。
 ただ、育児と仕事を両立しながら働き続けるということは極めて重要なことでございますが、残念ながら両立てきずやめるという方もいるわけでございます。そういう育児のために退職した方、しかしまた再就職したいという方もたくさんおられるわけでございますので、そういう再就職希望者に対しまして情報提供ですとか自己啓発の支援などを行う再就職希望登録者支援事業というものも来年度始めたいというふうに考えているところでございます。
 四枚ばかり飛んでいただきまして、提言項目七に関連したテーマについて御説明させていただきたいと思います。
 家族介護者への支援の問題でございます。
 この問題につきましては、まず介護休業制度の普及ということが非常に重要なことだというふうに私ども考えておりまして、平成四年七月に介護休業制度等に関するガイドラインというものを策定いたしました。現在このガイドラインに沿った介護休業制度がなるべく多くの企業に導入されるようにということで、労使その他関係者に対するシンポジウムの開催ですとか、事業主を対象とする介護休業制度の普及促進を図るための研究会を開催するなどして鋭意努力を行っているところでございます。
 今後の取り組みといたしまして、この介護休業制度の法制化問題というのは非常に重要なテーマとしてあるわけでございます。
 このテーマにつきましては、実は私どもの大臣の諮問機関でございます婦人少年問題審議会で昨年四月から検討をしていただいていたわけでございますけれども、法制化問題を含めた介護休業制度の有効な普及対策を検討するに当たっては、例えば、介護休業する必要がある労働者は要介護者を持っているということになるわけですけれども、その要介護者の範囲というものをどういうふうに考えるかなど、専門的なことについて検討する必要があるのではないかということが、審議会の場でそういう方向にまとまりまして、まず研究会をやるということになったわけでございます。
 介護休業制度に関する専門家会合というのを私ども昨年からことしにかけまして開催をいたし、この七月にその専門家会合の報告がまとめられました。そういうことから、この報告書を参考といたしまして、現在、介護休業制度の法制化を含む有効な普及対策につきまして、婦人少年問題審議会において具体的検討がなされているところでございます。労働省としましては、その検討結果を踏まえて対応をいたしたいというふうに考えているところでございます。
 次は、仕事と介護の両立支援対策でございますけれども、これも先ほど育児のところでちょっと申し上げましたように、この両立支援対策を総合的、体系的に来年度推進をいたしたいというふうに考えております。
 その柱の最初が、介護休業を取得しやすく職場復帰しやすい環境づくりのために、介護休業制度導入奨励金というものを創設したいというふうに考えております。これは、介護休業制度を新たに設けた事業主に対しまして、大企業が六十万、中小企業が八十万でございますけれども、奨励金を支給するということによってこの制度の普及促進を図ろうというものでございます。
 その次の、介護を行う労働者が働き続けやすい環境づくり、四つばかり書いてございますが、いずれも先ほど仕事と育児の両立支援対策のところで申し上げましたことを介護についても施策の対象として実施するというものでございます。
 それから最後の、介護のために退職した者に対する再就職支援対策でございますけれども、最初にございます再就職希望登録者支援事業につきましては、育児のために退職した労働者に対する再就職支援対策と同じように考えるものでございます。
 ただ、最後の再雇用促進給付金でございますけれども、これは現在、妊娠、出産、育児による退職者、それも女子でございますけれども、その女子の再雇用について支給をするという制度が既にございますが、これを介護のために退職した女子のみならず男子も含めまして、男女を対象とした再雇用促進給付金といたしたいというふうに考えておるところでございます。
 とりあえずは以上でございます。
#7
○理事(竹山裕君) 次に、職業安定局野寺高齢・障害者対策部長。
#8
○政府委員(野寺康幸君) 私の方からは、労働省関係で、主として福祉マンパワーの確保に関します、御提言項目としては二と一部その部分、それから高齢者雇用に関します御提言項目十三につきまして御説明させていただきます。
 福祉マンパワーの確保でございますが、労働省サイドでは、主として民間サイドの福祉マンパワーの確保という観点から、平成四年に介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律、さらに看護婦等の人材確保の促進に関する法律という法律を制定させていただいたわけでございます。
 こうした中で、平成四年から、介護・看護労働力の確保の中核となります公共職業安定所を、福祉重点公共職業安定所という形で各都道府県に一カ所ずつ順次指定してまいっております。これによりまして、介護労働の体験実習でございますとか、看護労働者につきましての合同選考会等の事業等を新たに行ってきております。既に三十三都道府県に三十三カ所の福祉重点公共職業安定所を指定してまいっておりますが、平成七年度につきましては新たに三カ所の増設を予定いたしております。
 また、介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律に基づきます指定法人であります介護労働安定センターにおきまして、介護労働者の雇用管理の改善、福祉の増進、能力の開発向上等を図りますために、民営の職業紹介団体と企業との提携を促進しながら、介護クーポンという制度によりまして企業の従業員の介護需要に対応いたします民間の介護労働力の供給を促進するために、介護福祉助成金という形の助成金を支給しているわけでございます。また、介護労働者自身の技能向上を図るために、職業講習もこのセンターで実施いたしております。さらに、介護労働者の雇用管理全般の改善のために、いろいろな相談援助でございますとか、それに係ります介護労働者雇用管理改善等助成金を支給しているわけでございまして、平成七年度におきましても、これらの施策の着実な実施とともに、特に介護クーポン制度に係ります介護福祉助成金を拡充してまいりたいというふうに考えております。
 次に、御提言項目十三の関連でございまして、資料としては労働省の最後の六枚程度になりますが、高齢者雇用対策につきまして概略を申し上げます。
 背景的な事情はよく御案内のとおりでございますが、高齢化が急速に進展しておりまして、今後の日本の経済社会の活力を維持してまいりますためには、高齢者自身がその豊かな知識、経験を生かしで少なくとも六十五歳までは働き続けられるような社会を実現することが必要であるというふうに考えております。しかしながら、現状は高齢者にとりまして特に厳しく、六十歳代前半層については、それ以下の年齢に比べますとなお一層厳しい状況でございます。企業におきましても、六十歳定年制は着実に定着しつつございますが、それを超えますと、六十歳以降、六十五歳までの継続雇用につきましては必ずしもいまだ十分とは言えない状況でございます。
 こういった背景を踏まえまして、政策面では、まず第一に六十五歳までの継続雇用を推進するために、六十歳定年の定着のため定年の引き上げ要請、さらに計画作成命令等を実施いたしております。六十歳を超えます継続雇用制度の導入促進のために、いろいろな助成金の支給も行っているわけでございます。
 こういった流れに合わせまして、先般の通常国会におきまして高年齢者雇用安定法を御改正いただきまして、この改正によりまして平成十年四月から六十歳定年が義務化されることになっております。さらに、平成七年四月からは、労働大臣が事業主に対しまして、六十五歳までの継続雇用制度の導入を促進するために計画の作成指示等を行うことができるということになったわけでございます。
 第二に、高齢者のための労働条件でございますとか職場環境の整備を促進するために、高年齢者雇用安定センターというところにおきまして、事業主に対しますいろいろな相談援助を実施いたしております。今年度におきましては、高齢者が働きやすくなるような職場改善を行います事業主に対しまして助成制度を新たに創設いたしたところでございます。
 第三に、労働者の高齢期におきます職業生活の設計を御援助するために、本年十月から公共職業安定所に高齢期雇用就業支援センターといったような特別のセンターを設置いたしております。これは、在職中の中高年齢者に対しまして、高齢になりました後の職業生活に向けましたいろいろな準備のために、いろいろな助言、指導を行っているわけでございます。また、今年度におきまして、労働者の職業生活設計のための有給休暇制度を創設する事業主に対しまして新たな助成制度を持ったわけでございます。
 第四に、これも先般の通常国会におきまして雇用保険法を改正させていただきました。高齢者の働く意欲と能力にこたえて六十五歳までの継続雇用、再就職を支援するために高年齢雇用継続給付というものを創設いたしたわけでございます。これは、六十歳時点に比べまして賃金が相当程度低下した高齢者に対しまして、六十歳以降六十五歳までの期間賃金の原則二五%を支給するという制度でございますが、これは平成七年四月から実施することにいたしております。
 以上でございます。
#9
○理事(竹山裕君) 次に、内閣官房から説明を聴取いたします。内閣官房元女内閣審議官。
#10
○説明員(元女久光君) 私の方からは、提言の四番目にございます国際家族年への取り組みということで御説明させていただきたいと思います。
 資料は、縦長の「政府の国際家族年記念行事及び関係事業」というものと、それから各施策につきまして、予算それからその概要を明記しまして別冊という形で配付してございます。縦長の方を中心に御説明させていただきます。
 恐縮でございますが、多少今まで言及がもう厚生省さんの方からあったわけですが、まず八ページ目をお開きいただきたいと思います。
 「参考」というふうに右の肩の方に書いてございますが、八九年国連総会で平成六年が国際家族年という決議がなされたところでございまして、政府といたしましては、昨年の三月に関係省庁が寄り集うという形で連絡会議を設けまして、家族年へ向けての連絡ないしは協力体制というものを確立したということでございます。
 その後でございますが、地域に関しまして準備会合が開かれる、そういうものに対応するとか、あとは、もちろん本年の施策が重要でございますので、そういった施策の取りまとめ、または国連におきましてソカルスキーという方がこの国際家族年の推進役をやっておられる方でございますが、招待をさせていただきまして御説明を受けるなどした、こういうところでございます。
 一ページ目に戻らせていただきまして、ことしが家族年そして家族問題への関心を国民の皆様に大いに高めるという意味で、記念行事というものを幾つか設けさせていただいております。
 また後ほど御説明があるかもしれませんので簡単に触れさせていただきますが、文部省さんにおきましては、家庭教育に関しますフォーラムまたは国際セミナーを実施済みまたは実施予定という格好になっております。
 それから厚生省さんにおきましては、国際シンポジウムとして家族に関する問題や家庭と子育でのあり方につきますシンポジウムが開かれる。それからニページ目でございますが、楽しい雰囲気の中で家族の問題を取り上げるまたは議論するというようなことで、音楽祭、芸術祭を厚生省の方で実施済みまたは実施予定となっております。
 それから、先ほど松原局長からも言及がございましたけれども、労働省さんでも仕事と家庭を考えるシンポジウムがこれから開かれます。関心を持っていただければ幸いでございます。
 これが一応記念行事でございまして、三ページ目、各種施策があるところでございます。
 非常に数も多うございますので、ここではまた重複も避けるという意味で、高齢化社会に対応した施策という観点から、ちょっとつまみ食いになってしまいますが御説明させていただきたいと思います。
 まず、上段の方でございますが、総務庁さんのところで長寿社会対策総合調査研究、これは、高齢者のひとり暮らしの方または夫婦世帯の皆さんを中心としまして、その方々の住宅とか生活環境に関する調査をしようというものでございます。それからその下の心豊かな長寿社会を考える国民の集い、これは、全国六ブロックで高齢化社会の問題を地域ぐるみで考えていこうという集いを設けようというものでございます。
 それから中ほどに参りますが、文部省さんの高齢者の学習機会の整備と社会参加の促進というところで、高齢者を地域活動の指導者として養成するとか、ボランティアとしての基礎的な素養を養うためのセミナーを設ける、そうした施策もあるところでございます。
 それから下の方に参りまして、農林水産省、農山漁村の女性・高齢者の役割評価及び能力の向上または健康の確保及び活動支援ということで、例えば健康の確保に関しましては、農協におきます高齢者介護活動につきましてその介護活動のノウハウとか技能を養成するような、そういったような活動をするというふうに聞いております。
 それから四ページ目に参りまして、郵政省のところでは終身年金保険の改善とか関連サービスの充実ということで、年金の改善としましては、被保険者が寝たきりのような状況になってしまった場合に通常の年金に加えまして障害年金を割り増しして加えるというような、新しいメニューといいますか、サービスも開始するということでございます。それから、その真下でございますが、高齢化社会における情報通信の在り方に関する調査研究ということで、高齢者の視点から情報通信の活用方法について、どういったあり方が望ましいのかというような調査研究もなされるというところでございます。
 以上、ちょっとかいつまんでしまいましたけれども、施策の項目でございます。
 それから五ページ目へ参りまして、資料の二ということで、家族とか家庭に関する条約とか法律の動向というものを掲げさせていただいております。
 条約につきましては、児童の権利に関する条約、これが承認を受けた。それから、厚生省さんの方でもう既に御説明の部分があろうかと思いますが、国民年金法等の一部を改正する法律案等々四法案、これが通過等しております。それから郵政省の方の法律は、先ほどの新サービスを創出するための法律の改正案。それから労働省さんの方で雇用保険法の改正案。それから建設省さんの方で高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律ということで、これも成立しておるところでございます。
 以上が法律関係でございます。
 それから、いろいろこうした問題につきましての課題について討議する、検討するという場について、資料三、六ページでございますが、各省庁の動向を記載しておるところでございます。
 ごらんいただければ一日かとは思いますが、例えば高齢化と高齢化社会に対応したということで見てみますと、総務庁さんにおきます「高齢市民」の社会参加を考える懇談会で、高齢期を迎えた方々、高齢者像というものを描く意味で高齢市民という概念を提唱しまして、その考え方とか条件整備につきまして検討したというところでございます。それから、建設省さんの住宅宅地審議会、下の方にございますが、高齢社会に対応した住宅政策、これは現在検討されておるというふうに承っております。それから、厚生省さんの高齢社会福祉ビジョン懇談会、ことしの三月にその策定がなされたというところでございます。
 あと、七ページ目でございますが、資料の四、こうした家族年等に対応した組織の動向でございますが、総理府におきまして男女共同参画室ないしはその審議会が設置された、それから、厚生省さんにおきまして児童家庭局で三課の組織が新設されたというところになっております。
 ちょっと早口になって申しわけございませんでしたが、以上でございます。
#11
○理事(竹山裕君) 次に、文部省から説明を聴取いたします。文部省泊生涯学習局長。
#12
○政府委員(泊龍雄君) 文部省の本格的高齢社会への対応の取り組みにつきまして御説明申し上げます。お手元の資料に即して説明させていただきます。
 御案内のとおり、文部省は学校教育、社会教育等幅広い対象となっておりますので、基本的な考え方といたしましては、やはり高齢化社会への対応ということを考えますと、人々の生涯学習を通じて、生涯を通じた生きがいのある充実した生活を送るということに向かった生涯学習社会を築いていこうということを基本に考えているところでございます。
 具体の御提言に対する取り組み状況、施策の現状と今後の取り組みにつきまして、ペーパーに即しまして御説明させていただきます。
 まず、関係のございますのは提言二で、「マンパワーの確保、福祉マインドの育成」ということでございます。
 この点につきまして、学校教育における取り組みにつきましては、いわゆる福祉マインドを育成していくために、従来から小中高等学校等の学習指導要領に基づきますカリキュラムにつきましては、社会科でありますとかあるいは家庭科でありますとか道徳といったような面におきましてこれらの育成に留意をしてまいっておりますが、御案内のとおり平成元年に新しい学習指導要領が定められました。そして、各学校段階ごとに逐次新しいカリキュラムに移行してまいりまして、今年度から高等学校が新しいカリキュラムに移行したわけでございますけれども、これに際しましても特にこの福祉マインドの育成というものを重視した関係教科等の内容の改善を図っているところでございます。
 また、学校等におきまして、福祉に関する体験活動を含めボランティア活動といったものを重視したいということで、これらの教育を推進するために、例えば高等学校でありますと勤労体験学習総合推進事業といったような形で実施をしてまいっております。新たに平成六年度からは、小中学校の子供たちに対しましてもこのボランティア活動を推進したいということで、いきいき体験活動モデル事業といったようなものの実施を始めているところでございます。
 それから、学校教育の面の大きなもう一つの課題でございますマンパワーの確保という点につきましては、御案内のとおり、大学あるいは短期大学等で看護職員でありますとか医療技術職員でありますとかあるいは福祉関係の職員の養成といったようなものに取り組んでいるわけでございます。
 また、高等学校でも、同種の目的の学科、家庭科あるいは福祉科あるいは衛生看護学科といったような形でそれぞれの専門教育の充実に努めているところでございますが、特にコメント申し上げておきたいと思いますのは、これからの福祉関係職員のマンパワーの養成ということを考えますと、やはり大学レベルにおける養成というものが非常に大事になってくるんだろうと思っております。
 御案内のとおり、高等学校卒業生の数は年々減少してまいります。そこで、一般的に大学の収容定員増等につきましては原則的に抑制という方針で対応してまいっておりますけれども、看護でありますとか医療技術あるいは福祉といったような関係職員の養成等のように、いわば特別の必要性が認められるものについてはその例外として対応することといたしております。そういった中で、特に来年度は、国立学校について申し上げれば、看護あるいは医療技術等の関係職員の養成を目的とする学科等の新設も概算要求いたしているところでございます。
 次のページに参りまして、社会教育関係における取り組みについてでございます。
 これは、一般的なものは、@のところにございますように、公民館等でいろんな福祉関係等の学級、講座等が開設をされております。私どもも福祉問題あるいは高齢化への対応ということは社会教育分野における極めて大事な現代的な課題だろうと思っておりますが、これらの促進に引き続き努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 次に、世代を超えた交流機会の充実、異世代間交流と申しますか、これらにつきましても、青少年交流推進事業でありますとかあるいは高齢者を対象といたします高齢者学習活動促進事業といったような面におきまして、文字どおり子供たちとお年寄りの方が互いに情報を交換したり、あるいは地域活動で交流を行うといったような面の配慮を促してきているところでございます。
 それから三番目の柱といたしまして、青少年の学校外のさまざまな体験活動を充実させるということで、これはまたいわゆる地域におけるボランティア活動等に積極的に対応してもらうといったようなことを配慮いたしまして、地域の少年少女のサークル活動を促進する事業といったようなことを従来から実施をしてまいっておりますが、来年度の概算要求では新たに、高校生が心身に障害のある子供たちの学校外活動に協力をするということでのボランティア活動の実施を促進するための所要経費も要求をいたしているところでございます。
 それから四番目がボランティア活動の奨励ということでございますが、これは御案内のとおり、生涯学習ということで学んだ成果が契機になって、社会的ないろんな活動に参加をしたいという要求も大分高まってまいっております。これらを促進するためのボランティアの養成研修あるいはボランティア活動の促進のための方策といったようなものを促進してまいりたいと思っております。来年度も新たに全国生涯学習ボランティア活動推進会議、関係者等が一堂に会して情報交換、研修等を行うために必要な経費を要求いたしているところでございます。
 それから大きな柱では、提言四の国際家族年への取り組みの状況でございます。これにつきましては、御案内の最近の家庭をめぐる諸状況の変化に対応いたしまして従来から家庭教育の振興に努めてまいっておりますが、また、御案内のとおり今年度、平成六年度は特に、先ほど申し上げましたが、新しい学習指導要領に基づくカリキュラムの実施ということで、高等学校における家庭科について男女共修いわゆる男女必修制が実施をされるということで進んでまいっております。
 なお、国際家族年にちなみましては、家庭教育に関するフォーラムあるいは家庭教育に関する国際セミナーあるいは家庭教育に関する指導資料の発行といったようなものを、既に実施あるいは今後予定をいたしているところでございます。
 それから次に、提言六の「子育てと子供の成長への支援」ということでございます。
 ここでは、一つは夫婦協力した子育ての支援ということでいろんな事業を実施しております。例えば、女性の生涯学習活動を総合的に推進していくための専門的な指導者の養成とか、あるいは男女共同参画型社会づくりのためのモデル市町村事業といったようなものを推進いたしているところでございます。
 なお、ことしからは特に、子供との交流の少ない父親への家庭教育への参加を支援するということで、職場にいわゆる出前持ちで出ていく、職場内家庭教育講座といったようなものも実施をいたしているところでございます。
 それからもう一つ、地域社会による子育て支援ということで、これもいろんな事業を実施いたしておりますけれども、家庭教育ふれあい推進事業といったようなものにより、親に対する学習や交流機会の提供、あるいは家庭教育に関する情報の提供、あるいは相談体制の整備といったようなことで、特に家庭と地域の教育力の活性化に努めているところでございます。来年度の概算要求では、特に最近の著しい家庭をめぐる環境の変化というものに対応するために、地域や社会の支援体制のあり方についての実証的な研究を実施したいということで、所要の要求をいたしているところでございます。
 それから三番目で、教育費負担の軽減ということでございます。
 子供を育てる上で父母の教育費負担というものが過大とならないように配慮していくということは文教行政の上では極めて大事な課題でございます。従来から予算あるいは税制といったような面で種々の措置を講じてまいっておりますけれども、主なものだけ申し上げますと、一つは育英奨学事業の充実ということであろうと思っております。来年度の概算要求では、貸与人員の増あるいは貸与月額の増といったようなものを要求いたしているところでございます。
 それから次が私学助成の充実ということで、一つは私立学校の教育研究条件の維持向上といったような観点と、修学上の経済的な負担の軽減を図る、それに資するために経常費助成を中心とした私学助成の推進といったようなことを来年度も引き続き推進をしてまいりたいということでございます。
 それから三つ目が幼稚園就園奨励費補助事業の充実ということでございます。この幼稚園就園奨励費補助というのは、御案内のとおり、そこにございますように、一面では保護者の経済的な負担の軽減に資したいということと、もう一方、公私立の幼稚園間の保護者負担格差の是正を図りたいということで、保育料等の減免措置を実施をしてまいっております。来年度も実態にかんがみまして保育料等の減免単価の改定というものを実施をしたいということで、概算要求をいたしているところでございます。
 それから四番目として、税制上のいわゆる扶養控除額の割り増し措置ということについて、かねて税制改正の要望を私どもとしてやってまいっているところでございます。特に十六歳以上二十三歳未満の特定扶養親族に係る扶養控除額の割り増し措置について、平成七年度におきましては、この引き上げを要望するとともに、小学校入学前の乳幼児の特定扶養親族への追加についても税制改正の要望を行ってまいったところでございますが、特に特定扶養親族に係る扶養控除額等の引き上げ等につきましては、先般閣議決定されました税制改正要綱におきましても一定の措置がなされているところでございます。
 最後に提計一の関係で、「高齢社会に対応した医学教育の推進」というところでございます。
 この点については、老人医学あるいは介護実習といったような教育の実施について各大学の積極的な取り組みを促しておりますし、また引き続き今後とも促してまいりたいと思っております。ただ、御案内のとおり、大学の教育内容につきましては大学自身が自主的に創意工夫をして編成をしていくということが基本的な対応の仕方でございますので、引き続き文部省といたしましても、これらの高齢社会に対応した医学教育の実施について、各大学の積極的な創意工夫と取り組みを促してまいりたいと思っている次第でございます。
 以上でございます。
#13
○理事(竹山裕君) 次に、運輸省より説明を聴取いたします。運輸省豊田運輸政策局長。
#14
○政府委員(豊田実君) 運輸省でございます。よろしくお願いいたします。
 本調査会の中間報告の中で私どもの関係としましては、「福祉のまちづくりの推進」という一環で、自宅からターミナルまでの移動手段の確保、鉄道駅におけるエレベーターの設置というような事項について御提言をいただいております。お手元に資料をお届けしておりますが、私ども運輸省が取り組んでおります主な施策について御説明させていただきたいと思います。
 まず一ページ目でございますが、上の方にございますように、公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者等のための施設整備ガイドラインの策定ということでございます。
 ターミナルにおける施設整備のガイドラインについては既に昭和五十八年に策定しておりますが、その後のいろいろな情勢変化、かなり大きく変わっておりますので、それらを踏まえまして、平成四年度、五年度、二年間かけまして、関係の皆さんの御協力をいただきまして新しいガイドラインを策定したところでございます。今回の見直しに当たりましては、従来鉄道駅ということを主眼に対応しておったわけですが、ほかの交通機関のターミナル、バスターミナルであるとか空港、旅客船ターミナルというようなものも対象に加えております。また、この間のいろいろな技術開発というものが非常に進んでおりますので、それらを十分反映した中身にしております。
 それから二番目、下の方にございますが、高齢者・障害者等のためのモデル交通計画の策定ということで、平成五年度から三カ年ということで取り組んでおるところでございます。
 高齢者や障害者の方の移動に当たりまして、今申し上げましたターミナルでのいろいろな対策、あるいは車両の改善といった個々の施設の対策というものを取り組んでおりますが、それと並行して、いわば出発地から目的地までの全体の移動ニーズにこたえるという意味で、都市を二つ御協力いただきまして、大都市としては横浜市、地方都市としては金沢市をモデル地区としまして、この地域における全体的なモデル交通計画というものを今取り組んでおるところでございます。昨年度は両都市における高齢者、障害者の方の交通特性把握ということで実態調査を行っておりますが、これらを踏まえまして、本年度、将来的に二〇一〇年とか二〇二〇年を一つの区切りとしておりますが、それへ向かって段階的に改善策を組み立てていくということを今検討しているところでございます。
 それから三番目の施策としまして、ニページにございますが、鉄道駅における障害者対応型のエレベーターとエスカレーター、こういう整備事業に対して助成制度を新しく今年度スタートさせております。
 従来から公的支援スキームとしては例えば開発銀行からの低利融資制度というようなものがございますが、国からの直接の補助金制度ということで、この受け皿としましては本年の九月に財団法人交通アメニティ推進機構というものを設立してございますが、この財団を通じまして事業者の行うエレベーター、エスカレーターの設置事業について一〇%相当の補助を行うという制度をスタートさせております。
 また、この財団は民間からのいろいろな支援も受けるということになっておりまして、同財団はいろいろな調査研究活動、技術開発研究というようなものに合わせまして、例えばリフト付バスの導入等についても助成をするということにしております。
 以上が主な施策の概要でありますが、三ページ以下、参考資料としてお届けしてございます。
 三ページが、高齢者・障害者等のための公共交通機関施設整備等の状況ということで、今申し上げましたエレベーター、エスカレーターに始まりまして、各交通機関ごとのいろいろな施設の導入状況をまとめさせていただいております。
 それから四ページ、これは私ども運輸省の関係のいろいろな施策の取り組みの中身を図示したものでございます。
 エレベーター、エスカレーターの整備指針というものを策定しておりますが、今御紹介申しました全体的なガイドラインというようなものもありまして、これらを含めましてエレベーター等の整備を進めておるというところでございます。また、リフト付バスというような車両構造についてもモデルデザインをつくっております。同時に、技術の研究開発とか、今申しました全体の交通体系の整備というようなものもあわせて取り組んでいるところでございます。
 それから五ページ、今の全体のモデル交通計画の策定調査フローということで、ちょっと細かい活字になって恐縮でございますが、本年度は真ん中の点線で囲まれたところでございまして、いろいろな技術面の検討あるいは費用の検討というようなことに取り組みまして、来年度、最終的なモデル交通計画の策定ということを予定しております。
 六ページは、その関係でお世話になっている委員の方々でございます。
 七ページは、今御紹介申しました、新しい助成制度スタートに当たりまして、民間のいろいろな御支援を一緒にして対策を講じるということで財団法人をスタートさせております。その関係を図示したものでございます。
 最後に八ページでございます。
 来年度の私どもの予算要求の関係でございますが、第一の項目は、今申し上げました助成制度第二年目ということで費用を要求しております。
 それから二番目の関係、これは今のモデル交通計画の策定調査の関係の費用でございます。
 それから三番目、これは、最近いろいろ技術開発が進んでおりまして、エレベーター等新しい技術の関係の基準化の検討ということでございます。
 それから四は、リフト付バスの普及促進ということで、新たにリフト付バスの導入についても費用の一部を助成するということを要求しております。
 五番目は、私ども船員行政を担当しておりますが、高齢の離職船員の関係の予算要求でございます。
 それから、その他として備考の方に1、2、3と書いてございます。今五番までは固有の要求ということでございますが、私ども運輸省の関係、御案内のように鉄道整備がなり全般的な助成制度がございます。また、港湾環境あるいは海岸環境というような事業費がございますが、そういう中では当然ながら高齢者・障害者対策ということでいろいろ施設の整備に当たって積極的に取り組んでいくということで、具体的な数字は特記してございませんが、こういう費用の中に当然ながらそういう対策費が含まれております。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
#15
○理事(竹山裕君) 最後に、建設省から説明を聴取いたします。建設大臣官房原総務審議官。
#16
○政府委員(原隆之君) 私の方からは、提言項目三番目の「高齢者向け住宅の整備促進、福祉のまちづくりの推進」という項目につきまして、私ども取り組んでおります現状と課題につきまして簡単に御説明を申し上げます。
 申し上げるまでもなく、私どもの生活を支えております住宅・社会資本の整備は大変時間がかかる仕事であるわけでございます。本調査会の御議論等も踏まえまして、私ども、一ページ目の最初に書いてございますように、半年ほど議論をいたしまして、この六月に、二十一世紀初頭を念頭に置きまして、高齢者などを含むすべての人々が生涯を通じて健康で心豊かな生活を送ることができるようにするための住宅・社会資本の整備に関する中長期的な施策の方向、整備目標等をとりまとめた生活福祉空間づくり大綱というものを策定いたしたところでございます。
 概要は、下の四角の中にございますように、これまでともすれば、マジョリティーと申しますか、平均的な人間像というものをターゲットにいたしまして、とかく効率性を重視して行ってまいりました住宅・社会資本の整備というものを、高齢者を含むすべての人々、子供とか女性とかを含めた幅広い厚みのある施策に転換をしていこうということで、基本理念として進めて、ここにございますような各種の施策の方向づけをさせていただいたわけでございます。
 これに基づきまして現在施策を進めているわけでございますが、二ページをごらんいただきますと、まず、高齢者に配慮した住宅の整備促進でございます。今申し上げました大綱におきまして高齢者の安全に配慮した住宅の整備、高齢者向けの公共賃貸住宅の整備につきまして、ここに掲げてございますような目標を設定いたしました。
 そして、(2)にございますように、民間の住宅も含めました長寿社会対応住宅設計指針というものの策定作業を進めているわけでございますが、御参考までに九ページをごらんいただきたく存じます。ちょっと見にくい絵で恐縮でございますが、上の方の間取り図のような、高齢化に対応した住宅の例というのがございます。ここにございますようなものを指針として定めたいということで、現在作業をいたしているわけでございます。
 次に、公共住宅でございますが、今の九ページの絵の下の方に高齢化対応仕様例とございますが、これは、平成三年七月に公営住宅、公団住宅につきまして高齢化対応の仕様を標準化いたしまして、それ以来建設をいたしております公営・公団住宅につきましてはこのような仕様を適用して実施をしているわけでございます。それが、二ページを見ていただきますと制に記載をしている実績でございます。(3)のAにございますように、公社住宅につきましては仕様の標準化をいたしているわけでございます。
 次にBでございますが、既にストックとしてございます公営住宅、これを高齢者向けに改善をするということが必要であるわけでございます。現在要求をしておりますのが、先ほど申し上げました標準化をいたしました仕様が適用される以前に建てられましたものにつきまして、高齢化対応仕様ということで予算の要求をいたしております。
 それとあわせて、一番下にございますように、これらの公営住宅に対しまして高齢者世帯が優先入居できますような措置を講じることといたしております。
 三ページをごらんいただきたいと思います。公共住宅の建てかえでございます。
 既存ストックを建てかえて高齢者向けにするということとあわせて、質の向上を図るために建てかえを実施いたしております。ここにございますように、建てかえによりまして居住水準は格段に向上するわけでございますが、家賃の増加ということもあるわけでございます。高齢者世帯につきまして、家賞の激変を緩和するために、上昇率を一般世帯に比べて低くするような措置を講ずることといたしておるわけでございます。
 次に、(4)福祉施策と連携をした住宅供給でございます。
 厚生省からも御説明ございましたシルバーハウジング・プロジェクトということで、公共賃貸住宅につきまして緊急通報システムなどを備えました住居、あるいはライフサポートアドバイザーというものの対応も含めましたプロジェクトの実施をいたしておるわけでございます。
 Aにシニア住宅とございます。これは十ページをお開きいただきたいと思います。
 これは港北ニュータウンで実施をいたしている例でございます。右の方に高齢者対応の住戸がございます。そして左の方に有料老人ホームがございます。右の下の方には診療所などもございます。高齢者につきましては、自立、そして尊厳にあふれた生活ということを送っていただくことが大変重要であるわけでございます。そのために、住宅につきましては終身年金保険等との連携を保ちまして、一時金、終身にわたる家賃の一時払いをいたしますと同時に、いざ介護の必要が生じた場合には左の有料老人ホームにお入りをいただく、こういう連携を強めまして、コミュニティーを崩さずに要介護時代に入れる、こういうようなことをコンセプトといたしまして実施をしているものでございます。つい最近第一次の募集を締め切ったわけでございますが、三倍近い人気が出ているわけでございます。
 もとに戻っていただきまして、三ページでございます。真ん中からちょっと下のBでございますが、公営住宅等におきましてデイサービスセンターなどを併設する、あるいは合築をするというような施策を講じでございます。
 それから(5)でございますが、民間がお建てになる賃貸住宅につきまして、優良なものにつきまして建設費の補助あるいは家賃の補助をいたす特定優良賃貸住宅というものがございますが、これらの住宅の建設に対しまして高齢者向けの設備の設置を補助対象とするように来年度予算要求をいたしております。四ページの上には特定優良賃貸住宅の概要が記載してございます。
 次に、民間の持ち家に対する高齢化対応でございますが、一つには、住宅金融公庫におきまして同居住宅、二世帯住宅あるいは高齢者・身体障害者用の設備設置工事に係ります改良への割り増し貸し付けというようなことを実施いたしております。御案内のように、割り増し貸し付け、3)にございますように、本年度から百万円に貸付限度額の引き上げをいたしております。
 大変申しわけございませんが、3)の一番下に平成五年度の実績がございます。個人建設住宅及び住宅改良の後に@からBの合計と書いてございますが、これは1)から3)の合計のミスプリントでございます。訂正のお願いを申し上げます。
 Aでございますが、来年度の税制改正要望におきまして、高齢化対応のリフォームを実施していただく場合、銀行からお金を借りて建てかえを実施するという場合に、その残金、年末の残高の一定割合を控除するということを従来の住宅取得促進税制よりも大幅に改善するという要望をいたしております。
 五ページをお開きいただきます。
 次に、まちづくりの観点でございます。
 まず第一に、理念は先ほど申し上げましたように、(1)にあるとおりでございますが、(1)には、まちづくり計画というものにつきまして指針の策定をしたいというふうに存じております。総合性というものが大変重要であるわけでございます。幅と厚みのある施策を実施するためには、ニーズにつきまして指針を策定する必要があろうと考えているわけでございます。
 (3)でございますが、技術的ガイドラインの策定でございます。歩道の段差問題に顕著に見られますように、車いすと視覚障害の方々との間で、段差の高さにつきまして相矛盾する要素があるわけでございます。こういった観点につきまして、技術基準を全面的に見直ししていく必要があるわけでございますし、さらにその場合におけるマニュアルづくりという意味で、技術的ガイドラインをつくるということといたしております。
 (4)には、現在実施しております人にやさしいまちづくり事業の推進がございます。十一ページをごらんいただきますと、建築物の内部の私的空間、それから道路等の公共的な空間、それぞれにおきまして、幅の広い歩道、昇降装置付き立体横断施設といったような移動システムを総合的に整備するということを実施いたしております。毎年度着実にふやして増加をさせているわけでございます。
 五ページにお戻りいただきまして、(5)以降がそれぞれの施策、バリアフリーの施策を掲げてございます。
 まず、歩行環境の整備といたしまして、幅の広い歩道の整備を二十一世紀初頭までに十三万キロの整備をいたしたい。
 2)には、スムース歩道を面的に整備する事業を実施する、こういうふうに書いてございますが、スムース歩道というのは新しい言葉でございますが、十二ページの下の絵をごらんいただきたいと存じます。
 車いすの方、犬を散歩させている御婦人の絵がございますが、従来歩道はこの部分で切れて、上の方、斜め右上から入ってまいります道路と同じレベルで下の道路、幹線道路に吸いつくわけでございますが、スムース歩道と申しますコンセプトは、この車いすの方のところより左右につながっております歩道と同じレベルで車道部分がつくられるというものであるわけでございます。したがいまして、右上の方から来る自動車は、交差点に入る部分でちょっとマウントアップした部分に乗り上げるという形になるわけでございます。歩道がスムーズになって自動車の方がマウントアップする、こういうことでございます。
 そして、ハートフル・ウオーク整備事業と申しますのは、そのページの上にございますように、コミュニティ道路等々を組み合わせまして面的に整備をしてまいる、こういうことのイメージでございます。
 六ページにお戻りをいただきます。
 3)が、立体横断施設の整備や電線類の地中化の推進でございます。
 Aが公園におけるバリアフリー化でございまして、使いやすいトイレの整備、あるいはデイサービスセンター、医療施設などの福祉施設と一体になった公園の整備ということが掲げてございます。
 十三ページをごらんいただきますと、いきいきふれあい公園と称しておりますが、下の絵にございますように、公園と福祉施設を一体にいたしまして、これらの施設を利用する違った世代の方々が触れ合う、あるいは交流をするということができるようにしようとするものでございます。
 たびたびで恐縮でございますが、六ページにお戻りをいただきます。
 建築物のバリアフリー化でございます。さきの国会で御審議をいただき、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の施行がなされるわけでございます。これらにつきまして、補助の規定をすることといたして要望をいたしております。それから、官庁施設の整備につきましても、ここにございますように、二十一世紀初頭までに官庁施設のすべてにつきまして整備を終了したいというふうに考えております。
 七ページの上の四角の中に法律の概要が掲げてございます。御案内のように、こういう不特定多数の方々が御利用になられる建築物につきまして、基礎的基準、誘導的基準を策定、既に公表いたしておるわけでございます。
 高齢者が安心して暮らすためには、何よりも安心して暮らせる安全な基盤というものが必要であるわけでございます。
 七ページのEの@には、床上浸水対策の推進ということで、床上浸水いたしますと、畳をそれ上げろ、家財道具を二階に運べと。お年寄りはなかなかしにくいわけでございます。最も被害を受けやすい災害弱者であるお年寄りのために、床上浸水対策というものを緊急に実施してまいるということでございます。
 また、Aにございますように、社会福祉施設や病院など、災害弱者に関連いたしました施設が土砂災害に遣わないように、これらの場所を重点的に事業を実施しようとするものでございます。
 八ページに、交流・ふれあい空間の整備といたしまして、歩いていける範囲に公園を整備しよう。それから心療効果と申しますか、水辺空間が整備をされますと、それによりましていろんな世代の方々がともに憩えるということもあるわけでございます。また、交流・ふれあいの促進のためにコミュニティ道路の整備というようなものも必要であるわけでございます。こういった住宅社会資本の整備を着実に進めることといたし、努力をいたしておるつもりでございます。
 よろしくお願いを申し上げます。
#17
○理事(竹山裕君) 以上で政府からの説明聴取は終了いたしました。
 政府に対する質疑は後日行うこととし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時九分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト