1994/12/08 第131回国会 参議院
参議院会議録情報 第131回国会 議院運営委員会 第11号
#1
第131回国会 議院運営委員会 第11号平成六年十二月八日(木曜日)
午後零時四十分開会
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委員の異動
十二月五日
辞任 補欠選任
加藤 紀文君 佐藤 泰三君
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出席者は左のとおり。
委員長 小川 仁一君
理 事
田沢 智治君
永田 良雄君
矢野 哲朗君
北村 哲男君
渕上 貞雄君
寺崎 昭久君
風間 昶君
吉岡 吉典君
委 員
上野 公成君
太田 豊秋君
岡 利定君
佐藤 泰三君
鈴木 栄治君
吉村剛太郎君
川橋 幸子君
野別 隆俊君
磯村 修君
釘宮 磐君
長谷川 清君
中川 嘉美君
矢原 秀男君
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議 長 原 文兵衛君
副 議 長 赤桐 操君
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事務局側
事 務 総 長 戸張 正雄君
事 務 次 長 黒澤 隆雄君
議 事 部 長 堀川 久士君
委 員 部 長 貝田 泰雄君
記 録 部 長 鈴木 威男君
警 務 部 長 島原 勉君
庶 務 部 長 宍戸 洋君
管 理 部 長 藤田 教稔君
渉 外 部 長 川島 純君
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本日の会議に付した案件
○決議案の委員会審査省略要求の取り扱いに関す
る件
○本日の本会議の議事に関する件
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#2
○委員長(小川仁一君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。まず、決議案の委員会審査省略要求の取り扱いに関する件を議題といたします。
事務総長の報告を求めます。
#3
○事務総長(戸張正雄君) 本日、上杉光弘君外六名から世界貿易機関設立協定の締結承認等に伴う国内対策の確立等に関する決議案が提出されました。本決議案には、発議者全員から委員会の審査を省略されたい旨の要求書が付されております。
この要求につきまして御審議をお願いいたします。
#4
○委員長(小川仁一君) これより採決を行います。本決議案の委員会審査を省略することに賛成の諸君の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
#5
○委員長(小川仁一君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。―――――――――――――
#6
○委員長(小川仁一君) 次に、本日の本会議の議事に関する件を議題といたします。事務総長の説明を求めます。
#7
○事務総長(戸張正雄君) 御説明申し上げます。本日の議事は、最初に、本日委員会で議了されました世界貿易機関を設立するマラケシュ協定、著作権法等改正案、特許法等改正案、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法改正案、繭糸価格安定法及び蚕糸砂糖類価格安定事業団法改正案、農産物価格安定法改正案、関税定率法等改正案及び主要食糧の需給及び価格安定法案の緊急上程でございます。まず、八件を日程に追加して一括して議題とすることを異議の有無をもってお諮りいたします。異議がないと決しますと、世界貿易機関設立協定等に関する特別委員長が報告された後、採決いたします。採決は五回に分けて順次行います。まず、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を採決し、次いで著作権法等改正案及び特許法等改正案を一括して採決し、次いで加工原料乳生産者補給金等暫定措置法改正案及び繭糸価格安定法及び蚕糸砂糖類価格安定事業団法改正案を一括して採決し、次いで農産物価格安定法改正案を採決し、最後に関税定率法等改正案及び主要食糧の需給及び価格安定法案を一括して採決いたします。
次に、上杉光弘君外六名発議に係る世界貿易機関設立協定の締結承認等に伴う国内対策の確立等に関する決議案(委員会審査省略要求事件)でございます。まず、本決議案の委員会審査を省略し、日程に追加して議題とすることを異議の有無をもってお諮りいたします。異議がないと決しますと、発議者上杉光弘君が趣旨説明をされた後、採決いたします。本決議案が可決されますと、大河原農林水産大臣から所信表明がございます。
次に、日程第一の請願でございます。本請願について、委員長の報告を省略して、委員会決定のとおり採択することを異議の有無をもってお諮りいたします。
以上をもちまして本日の議事を終了いたします。その所要時間は約二十分の見込みでございます。
#8
○委員長(小川仁一君) 本件に対し意見開陳の申し出がございます。吉岡吉典君。#9
○吉岡吉典君 ただいま議題となりました本会議の議事に関する説明、特にWTO協定と関連法案緊急上程について意見を開陳します。本来、議案の本会議への緊急上程は、全会一致の法案に限って行うことがこれまでの本院の慣例とされております。WTO法案についてはこのことが特別に強く求められます。本協定は、総理、外相、大蔵大臣も認めたように、米の輸入自由化を認めないとの三度にわたる国会決議に違反するものであり、院の意思にも反するこのような協定をどのように審議し、どう扱うかは国会にとって極めて重要な問題だからであります。
しかるに、本協定の審議が近年本院が到達したルールに反し、あえて予備審査によって行われたことに始まり、審議のために必要な重要資料が全く提出されていない状況の上、重要法案は少なくとも二十日以上の審議期間を確保するという参院改革協の決定も無視され、政府への委員会質問はたったの三日半にすぎなかったことなどに見られるように、民主的な議会運営や本院でのよき先例も院の良識にも反する事態となっているのであります。
日本の農業の命運と国民生活の安全にかかわる重要法案でありながら数日の政府質問で議了、採決するというのは、参議院が衆議院での審議をさらに深めて徹底審議する場ではなく、法案を通すための機関にすぎなくするものであります。
とりわけ、こうしたやり方が対米約束や外交日程に合わせて審議日程と出口を決め、そのとおりに国会運営を決定していることから起こっていることが極めて重大であります。
このような国会の審議と運営は、国権の最高機関として、また国民の負託を受けた国会としてあってはならないことであり、極めて遺憾なことであります。
定例日でない日に本会議を開き、全会派での一致のないまま本会議への緊急上程は、議会制民主主義、院で培われてきたさまざまな慣例などに重大な後退をもたらすものであり、賛成できないことを表明し、意見開陳を終わります。
#10
○委員長(小川仁一君) 他に御発言もなければ、事務総長説明のとおり、本日の本会議の議事を進めることに御異議ございませんか。〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(小川仁一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。暫時休憩いたします。
午後零時四十七分休憩
〔休憩後開会に至らなかった〕
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