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1994/11/15 第131回国会 参議院 参議院会議録情報 第131回国会 逓信委員会 第2号
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1994/11/15 第131回国会 参議院

参議院会議録情報 第131回国会 逓信委員会 第2号

#1
第131回国会 逓信委員会 第2号
平成六年十一月十五日(火曜日)
   午前十時四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月二十四日
    辞任         補欠選任
     川橋 幸子君     角田 義一君
 十月二十五日
    辞任         補欠選任
     角田 義一君     川橋 幸子君
 十月二十七日
    辞任         補欠選任
     岡  利定君     志村 哲良君
 十月二十八日
    辞任         補欠選任
     志村 哲良君     岡  利定君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山田 健一君
    理 事
                加藤 紀文君
                守住 有信君
                大森  昭君
                粟森  喬君
    委 員
                岡  利定君
                陣内 孝雄君
                鈴木 栄治君
                林田悠紀夫君
                及川 一夫君
                川橋 幸子君
                三重野栄子君
                河本 英典君
                林  寛子君
                常松 克安君
                鶴岡  洋君
                青島 幸男君
                田  英夫君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  大出  俊君
   政府委員
       郵政大臣官房長  木村  強君
       郵政大臣官房審
       議官       品川 萬里君
       郵政省通信政策
       局長       山口 憲美君
       郵政省電気通信
       局長      五十嵐三津雄君
       郵政省放送行政
       局長       江川 晃正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        星野 欣司君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第四局長   平岡 哲也君
   参考人
       日本放送協会会
       長        川口 幹夫君
       日本放送協会専
       務理事・技師長  森川 脩一君
       日本放送協会専
       務理事      中村 和夫君
       日本放送協会理
       事        安藤 龍男君
       日本放送協会理
       事        齊藤  曉君
       日本放送協会理
       事        中井 盛久君
       日本放送協会理
       事        菅野 洋史君
       日本放送協会総
       合企画室〔経営
       計画〕局長    慶田 敏紀君
       日本放送協会経
       理局長      石渡 和夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○日本放送協会平成三年度財産目録、貸借対照表
 及び損益計算書並びにこれに関する説明書(第
 百二十六回国会提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(山田健一君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本放送協会関係の付託案件の審査及び郵政事業、通信、放送及び電波等に関する調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として今期国会中、必要に応じ随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(山田健一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(山田健一君) この際、大出郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。大出郵政大臣。
#5
○国務大臣(大出俊君) 所信を申し述べさせていただきます。
 山田委員長を初め逓信委員会の皆様には、平素から郵政行政の適切な運営につきまして格別の御指導をいただき、厚く御礼申し上げます。
 私は、就任以来四カ月を経過した今日、郵政行政が国民の日常生活に極めて密着したものであることを改めて認識し、かつ責任の重大さを痛感しているところであります。
 この機会に所管業務の当面する課題等につきまして申し述べさせていただき、先生方の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
 私にとりまして目下の最大の課題は、情報通信基盤整備の推進であります。
 今や、情報通信の高度化は、産業活動、家庭生活、教育、医療・福祉、行政など、社会のあらゆる分野で急速に進みつつあります。
 情報通信基盤の整備は、特に、生活のゆとりと豊かさの実現、知的活動の生産性向上、新規産業の創出等に大きく貢献するものと考えております。
 このため、電気通信審議会答申「二十一世紀の知的社会への改革に向けて−情報通信基盤整備プログラムこに基づき、二〇一〇年の全国的整備に向けて、二〇〇〇年までを先行整備期間と位置づけ、ハード、ソフトが一体となった情報通信基盤整備の推進に向けて全力を傾注する所存であります。
 その中心的施策として、加入者系光ファイバー網の整備のための新たな無利子融資制度の創設及び支援税制の拡充、公共的アプリケーションの開発普及のための地域・生活情報通信基盤高度化事業の推進、創造的なソフト制作環境整備のための情報通信基盤高度利用促進事業の推進、情報通信基盤技術の研究開発の推進等の施策の実現に向けて鋭意取り組んでおります。
 情報通信基盤の整備につきましては、我が国として広範な関係者の参加を得て、一体的、総合的に取り組むべき課題との観点から、本年八月二日、内閣総理大臣を本部長とする高度情報通信社会推進本部が設置されましたが、私も副本部長として、関係省庁の協力を得て、積極的な役割を果たしてまいる所存であります。
 さらに、本年七月のナポリ・サミットにおいて、世界的な情報通信基盤の構築に関するG7情報社会会合の開催が合意されるなど、世界的な情報通信基盤の構築の重要性が各国で共通の認識となっております。
 本年十月、電気通信審議会に「二十一世紀を展望した高度情報通信基盤の整備に向けた国際的連携の在り方について」諮問を行ったところであり、この審議状況も踏まえ、世界的な情報通信基盤の整備に、国際的な政策協調、国際協力等を通じて積極的に貢献してまいる所存であります。
 次に、電気通信市場の活性化につきましては、今後とも、競争導入のメリットが利用者に還元されるよう、事業者の健全な事業展開を通じ、料金の低廉化とサービスの向上が図られることを期待するとともに、公正で有効な競争条件の整備を推進するため、平成二年三月に決定いたしましたNTTのあり方に関する政府措置につきまして、引き続き着実な推進に努めてまいります。
 次に、放送行政につきましては、まずケーブルテレビについて新規事業展開の促進に積極的に取り組むとともに、マルチメディア時代の情報通信基盤の一つとして、ケーブルテレビのネットワークの光ファイバー化を促進することに取り組んでまいります。
 また、視聴者国民の多様化、高度化する放送ニーズにこたえる衛星放送の普及、発達を図り、マルチメディア化する衛星放送の的確な推進に努めてまいります。
 次に、郵政事業関係について申し上げます。
 まず、郵便事業につきましては、本年一月に料金を改定させていただいたところであり、目下、事業財政の改善に向けて懸命な努力を続けているところであります。
 平成六年度における郵便物数の動向は、おおむね予想の範囲で推移しておりますが、事業を取り巻く環境が厳しさを増す中で、何よりも郵便利用の拡大と経営の効率化、合理化が重要と考えております。
 このため、お客様のニーズに適切に対応した郵便サービスの向上、安定した業務運行の確保、機械化の推進、営業体制の整備等に努め、これまで以上にお客様の信頼にこたえられるよう努力してまいりたいと考えております。
 次に、為替貯金事業であります。
 我が国の金利自由化につきましては、本年十月十七日に実施いたしました流動性預貯金の金利自由化をもちまして完了いたしました。これを契機に、今後より一層、郵便貯金の利用者に対して自由化のメリットを還元していくべく最大限努力してまいりたいと考えております。
 また、安心して暮らせる社会づくりのための為替貯金事業の展開を念頭に、高齢化社会に向けた新しいタイプの貯金である「ライフプラン貯金(仮称)」の創設、金融自由化対策資金の地方公共団体・第三セクターへの融資による郵便貯金資金の地域還元等の実現に取り組んでまいる所存であります。
 次に、簡易保険事業であります。
 高齢化が急速に進展する中で、すべての国民が健康で生きがいを持ち、安心して生涯を過ごせるような長寿福祉社会の構築を図ることは我が国の重要な政策課題であります。簡易保険事業としても、国民の自助努力を支援するため、介護割増年金付終身年金保険を来年四月に発売することとしているところであります。
 今後とも、国民の信頼にこたえ、堅実な事業経営に努めるとともに、商品や運用制度の改善、加入者福祉サービスの充実、生命保険・個人年金に係る税制上の支援措置の充実にさらに努めてまいります。
 以上、郵政三事業について申し上げましたが、郵政三事業は三十万人余の職員に支えられて初めて成り立つものであります。そこでお客様の立場に立ったより質の高いサービスの提供ができるよう、人材の育成と生き生きとした職場づくりに特に力を入れるとともに、相互信頼に基づく健全で安定した労使関係を確立、維持することに努めてまいります。
 以上、簡単に所感の一端を申し述べましたが、委員各位におかれましては、郵政省所管業務の円滑な運営のために、一層の御支援を賜りますよう心からお願い申し上げる次第であります。
 以上でございます。
#6
○委員長(山田健一君) 次に、日本放送協会平成三年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。
 まず、政府から説明を聴取いたします。大出郵政大臣。
#7
○国務大臣(大出俊君) ただいま議題とされました日本放送協会平成三年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書並びに監事の意見書の国会提出につきまして、その概略を御説明申し上げます。
 これらの書類は、放送法第四十条第三項の規定により、会計検査院の検査を経まして国会に提出するものであります。
 日本放送協会から提出された平成三年度の財務諸表によりますと、平成四年三月三十一日現在、一般勘定につきましては、資産合計は五千五十八億五千六百万円で、前年度に比し四百四十一億五千五百万円の増加となっております。
 これに対しまして、負債合計は二千三百七十四億八千二百万円で、前年度に比し百五十八億五千六百万円の減少となっております。
 資本合計は二千六百八十三億七千四百万円で、前年度に比し六百億一千百万円の増加となっております。
 資産の内容は、流動資産一千百十七億一千三百万円、固定資産三千五百四十五億六千万円、特定資産三百九十五億八千三百万円であり、負債の内容は、流動負債一千三百三十七億三千七百万円、固定負債一千三十七億四千五百万円となっております。
 また、資本の内容は、資本一千九百五十五億一千四百万円、積立金百二十八億四千九百万円、当期事業収支差金六百億一千百万円となっております。
 受託業務等勘定につきましては、資産合計、負債合計とも二千百万円となっております。
 次に、損益について御説明申し上げます。
 一般勘定につきましては、経常事業収入は五千二百三十億四千万円で、前年度に比し三百四十五億七千四百万円の増加となっております。
 これに対しまして、経常事業支出は四千七百九十五億八千二百万円で、前年度に比し三百七十一億七千三百万円の増加となっております。
 この結果、経常事業収支差金は四百三十四億五千八百万円となり、これに経常事業外収支差金五十五億四千万円の欠損を加えた経常収支差金は三百七十九億一千八百万円となっております。
 これに特別収入二百五十六億二千四百万円を加え、特別支出三十五億三千百万円を差し引いた当期事業収支差金は六百億一千百万円となっております。
 受託業務等勘定につきましては、経常事業収入は三億九千百万円であり、これに対しまして、経常事業支出は三億二千七百万円となっております。
 この結果、経常事業収支差金は六千四百万円となり、これに経常事業外収支差金一千万円の欠損を加えた当期事業収支差金は五千四百万円となっております。
 なお、監事の意見書におきましては、監査の結果、財務諸表は、日本放送協会の財産及び損益の状況を正しく示しているものと認めるとされております。
 以上のとおりでありますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いをいたします。
#8
○委員長(山田健一君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。川口日本放送協会会長。
#9
○参考人(川口幹夫君) ただいま議題となっております日本放送協会の平成三年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びに監事の意見書の概要につきまして御説明申し上げます。
 まず、一般勘定の当年度末の資産総額を財産目録、貸借対照表で見ますと五千五十八億五千六百万円で、この内訳は、流動資産一千百十七億一千三百万円、固定資産三千五百四十五億六千万円、特定資産三百九十五億八千三百万円。このうち固定資産の内容は、建物八百四十一億七千三百万円、土地二百三十五億六千六百万円、機械及び装置一千六十五億四千六百万円、放送衛星二百十億三千三百万円、その他の固定資産一千百九十二億四千二百万円でございます。
 当年度末資産総額を前年度末と比較しますと、四百四十一億五千五百万円の増加となっておりますが、これは建設計画に基づく衛星放送設備、番組設備の整備及び建設積立資産の増加等によるものでございます。
 一方、これに対する負債総額は二千三百七十四億八千二百万円で、この内訳は、流動負債一千三百三十七億三千七百万円、固定負債一千三十七億四千五百万円。このうち固定負債の内容は、放送債券四百三十八億一千万円、長期借入金三百七十二億八千五百万円、退職手当引当金二百二十六億五千万円でございます。
 当年度末負債総額を前年度末と比較しますと、百五十八億五千六百万円の減少となっておりますが、これは短期借入金、長期借入金の減少等によるものでございます。
 また、資本総額は二千六百八十三億七千四百万円で、この内訳は、資本一千九百五十五億一千四百万円、積立金百二十八億四千九百万円、当期事業収支差金六百億一千百万円でございます。この資本総額は前年度末と比較し六百億一千百万円の増加となっております。
 次に、受託業務等勘定について見ますと、当年度末の資産総額及び負債総額は、それぞれ二千百万円でございます。
 次に、損益計算書について申し上げます。
 まず、一般勘定の経常事業収支について見ますと、受信料等の経常事業収入は五千二百三十億四千万円で、前年度と比較し三百四十五億七千四百万円の増加となりました。これは主として、受信契約の維持・増加に努めた結果によるものでございます。
 なお、有料受信契約件数は四十万件増加し、当年度末には三千三百五万件となりました。
 次に、経常事業支出は四千七百九十五億八千二百万円で、この内訳は、国内放送費一千六百八十三億一千万円、国際放送費三十七億七千万円、契約収納費四百六十九億四千三百万円、受信対策費十四億五千六百万円、広報費二十二億五千二百万円、調査研究費五十二億九千三百万円、給与一千三百二十六億一千五百万円、退職手当・厚生費四百八十九億四千万円、一般管理費百十二億八千六百万円、減価償却費四百四十一億八千六百万円、未収受信料欠損償却費百四十五億三千百万円となっております。
 これは前年度と比較し三百七十一億七千三百万円の増加となりましたが、主として、放送番組の充実、受信契約の維持・増加施策の推進に伴う事業運営費の増加等によるものでございます。
 以上の結果、経常事業収支差金は四百三十四億五千八百万円となり、これに経常事業外収支差金五十五億四千万円の欠損を差し引いた経常収支差金は三百七十九億一千八百万円であります。さらに、特別収入二百五十六億二千四百万円を加え、特別支出三十五億三千百万円を差し引いた当期事業収支差金は六百億一千百万円となりました。このうち、債務償還に充てた資本支出充当は百八十億五千六百万円、建設積立金繰り入れは二百四十一億二千八百万円であり、事業収支剰余金は百七十八億二千七百万円であります。
 なお、この事業収支剰余金は翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものであります。
 次に、受託業務等勘定の経常事業収入は三億九千百万円で、経常事業支出は三億二千七百万円となりました。その結果、経常事業収支差金は六千四百万円となり、これに経常事業外収支差金一千万円の欠損を差し引いた当期事業収支差金は五千四百万円となりました。この当期事業収支差金につきましては一般勘定の経常事業収入へ繰り入れております。
 なお、監事の意見書では、貸借対照表等は、監査の結果、協会の財産及び損益の状況を正しく示しているものと認めるとされております。
 これをもちまして概要説明を終わらせていただきますが、今後の協会経営に当たりましては、公共放送としての使命と責務を深く認識し、放送事業の一層の発展に努力してまいる所存でございます。
 何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
#10
○委員長(山田健一君) 次に、会計検査院から検査結果についての説明を聴取いたします。平岡会計検査院第四局長。
#11
○説明員(平岡哲也君) 日本放送協会の平成三年度決算につきまして検査いたしました結果を御説明いたします。
 日本放送協会の平成三年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書等は、平成四年七月二十八日内閣から送付を受けましたが、その検査を終えて同年十二月八日内閣に回付いたしました。
 同協会の決算につきまして検査いたしました結果、特に法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項はございません。
 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
#12
○委員長(山田健一君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#13
○鈴木栄治君 よろしくお願いいたします。
 今回は映像情報の海外発信ということに絞りまして質問させていただきます。
 その前に、私ちょっとNHKの番組を見ていて気になるのでございますが、平日はNHKの番組が始まるときに日の丸が映るんです。夜の終了のときは君が代が鳴って日の丸が映るんです。(「国旗と言えばいい」と呼ぶ者あり)国旗です、国旗・国歌。要するに、何で朝に君が代が、国歌が流れないのかなと私は思うんでございますが、これちょっとNHKさん。
#14
○参考人(中村和夫君) お答えいたします。
 通常の編成では朝と終了時に日の丸が出ますが、繰り上げの場合、臨時で放送を開始する場合には全国一斉ということでなくて、まちまちに放送が始まったり緊急のニュースで始まったりするものですから、その場合にはやっていないということでございます。
#15
○鈴木栄治君 平日は繰り上げじゃないときもやっておりません、違いますか。私は調べて言っているんですけれども、繰り上げのときはやっていないですよ。平日の朝は国歌の君が代はやっていませんよ。
#16
○参考人(中村和夫君) 繰り上げ以外は開始時に総合テレビはやることになっておりますが、現在は関東甲信越地方が五時五十分からの気象で暫定的に今放送を始めておると。来年度、五時からの放送を始めるかどうかというテストとか、もう少し早く気象情報を放送してほしいということもございまして、今年度の四月から五時五十五分から放送しておりましたのを、この十月からもう五分前倒しして放送を始めるというようなことを現在やっておりまして、そういう関係で今行われていないということだと思います。
#17
○鈴木栄治君 そうでございますか。何しろ私も自分が間違っていないかと思いましてNHKさんに確認いたしましたところ、平日はやっておらないと、繰り上げのときにもやっていないと、しかし夜は君が代・日の丸、国旗・国歌はやっておると。大臣、やっぱり朝から国旗・国歌をばしっとやらないとまずいですね、これ。納得なさっておりますので、ひとつ何とかぴしっと、日本人ですから、よろしくお願いします。
 さて、映像情報の海外発信でございますが、映像というものは非常に人に影響を与えるものでございます。ましてや海外においては、日本から発信した映像がその国にとっては、ああ、これが日本人だな、日本の文化なんだな、そういうふうに理解するものでございます。その上において、やっぱりNHKの役割は大変に重要であると私は考えるんでございます。
 平成七年度からアメリカとヨーロッパで映像国際放送を実施する予定があると聞いております。これは私大変に結構なことだ、ぜひともやっていただきたい。映像情報を出すのは結構でございます。しかし、これはやっぱりお金がかかるわけですね。お金というのはどうするんでございましょう。郵政省さんに聞いた方がいいんですか、お金はどのように。
#18
○政府委員(江川晃正君) NHKの行います先生御指摘の映像情報の海外発信につきましては、NHKが徴収する受信料をこれに充てるということで考えているところでございます。
#19
○鈴木栄治君 しかし、受信者にしてみれば、受信料を払うというのは言うなれば国内の問題です。海外へ出すのに何でおれたち受信者の受信料で賄わなきゃいけないんだ、こういう疑問が出てきても、それは違うとは言えないんじゃないかと私思うんでございます。
 私思うんですよ、だって、見るのは海外の人たちなんだから、何とか海外の人たちから受信料を取るべきじゃないかなと、そう思うんでございますが、いかがでございましょう。
#20
○政府委員(江川晃正君) 今回、映像情報の海外発信をNHKが行うという、前国会の放送法の改正でできるようになったわけでございます。
 この仕組みは、先生御案内のとおりですが、従来からやっております短波の国際放送というのがございます。それは、NHKが我が国の事情を紹介して国際親善の増進や外国との経済交流の発展に資するとともに、海外同胞に慰安を与えるという公共放送機関としての役割を果たすために実施してきているものでございます。したがいまして、放送は国民全体に利益をもたらすことが期待されますので、そのための費用というのは受信料をもって充てる、受信料という形で国民が公平に負担してきたのが現実でございます。
 今回、前国会で法律を改正していただきましてできるようになりました映像国際放送につきましては、短波、これは音声だったわけでございますが、音声が映像に変わったということでありまして、その趣旨、目的は従来の短波国際放送と同様でございますことから、その実施のためには受信料を充てることが適当だと考えて進めているところでございます。
 先生御指摘なさいました受信料という形ではなくて取ったらいいじゃないか、いわば有料放送という言葉で我々よく言っておりますが、有料放送というようなものを実施したらどうかということにつきましては、受信者が限定されてきたり、できる限り多くの人に受信してもらうという映像国際放送の目的の趣旨から見ましても適当ではないのではないかなと考えているところでございます。
#21
○鈴木栄治君 何となくわかるようなわからないような感じもいたします。いや、わかりますよ。でも、やっぱり言うなれば、ある意味では日本のあるいは文化の宣伝だとかいろいろあるじゃないですか。ですから、私はこれは例えば国の広報費という名目で国から映像国際放送に資金援助するような形は何かとれるんじゃないかなと。そうすると、私は多くの人により一層納得してもらえるんじゃないかなと思うんですが、NHKさん、それどうですか。こういうのなら少しくらい出してくれよと要求するつもりはございませんか。
#22
○参考人(川口幹夫君) 現在の短波の国際放送は政府の交付金をいただいております。
 今度の映像国際発信につきましてはいろんなことを考えました。ただ、現在私どもが直面している現状は、映像の発信というものは非常に難しいものでございます。いろんな問題を考えなければいけません。そして、受信料からどれぐらいのお金を支出するのが妥当なのかというふうな問題もございます。したがって、当面のところ、まず小さく産んで、それから大きく育てようという感じでおりまして、受信料で支出して国民の理解を得られる範囲でとにかくスタートをしようというふうなことで今回は決めております。
 したがって、今後どのような形でこの映像国際発信を実施していくべきか、これは大いにこれからも検討を続けていかねばならない問題だというふうに思っております。
#23
○鈴木栄治君 これはまた逆のことになるかもしれませんが、例えば欧米よりもアジアの人たちにとっては、NHKが流す映像というのは何となくこれはひょっとすると政府が文化侵略をしようとしているんじゃないかとか、大体もう真に考えるところが多いんですね、これ。これもやっぱり大体事実誤認の方が多いんでございますよ。ですから、いや違うんだよと。例えば、これはコマーシャルなんか入れたらどうですか。そうしたら意外と民間放送だというイメージが強くなって、これはやっぱり受け入れる方も多少は国の放送とは違うんだと。今それこそ日本の製品は東南アジアから世界からいっぱい出ているんですから、コマーシャル私とりやすいと思うんですが、そういう考えはいかがなものでしょう、郵政省さん。
#24
○政府委員(江川晃正君) 大変おもしろい発想といいましょうか、お考えなのかもしれませんが、今の仕組みでNHKを制度上見てみますと、NHKというのは、公共の福祉のためにあまねく放送を行うことを目的として、特定のものの利益のために放送を行うべきではないということから、放送法の中には、四十六条でございますが、NHKは「他人の営業に関する広告の放送をしてはならない。」という規定がございます。これも先生御案内のとおりでございます。
 ところで、放送法が定めるNHKの今回の映像国際放送につきましては、先ほども御説明申し上げましたが、従来の短波国際放送と同様、商業ベースで行うことを前提としているものではございませんで、これも放送法に規定されているわけでございますが、国際放送番組編集準則というのにのっとりまして、我が国の事情を紹介して、国際親善の増進や外国との経済交流の発展に資するとともに、海外同胞に慰安を与えるという趣旨、目的のもとに行われる業務でございます。
 そういう趣旨の映像国際放送というのはやはりNHKが行うものであり、国民全体に利益をもたらすことが期待されるものであるという点において、従来の短波放送と同様な扱いをしているわけでございます。したがいまして、これを広告によってではなく、国民が公平に負担する受信料でやろうということで、先ほど申しました「他人の営業に関する広告の放送をしてはならない。」という条文の中にこれをはめて考えているところでございます。
#25
○鈴木栄治君 そうですね、そのようにやっぱり江川さんから言われるとなるほどなと思うんでございます。でも、やっぱりこれからどんどん広がると思うので、何かしら考えていかないことには、いつまでも昔のことばかり言うんじゃなくて、いろいろ国際的になってきているんでございますから、いろいろとまた知恵を絞っていただきたいなと思うんでございます。
 さて、特にアジア地域向けの映像国際放送においては非常に神経をとがらせなきゃいけない部分と思うんです。例えば、民族だとか宗教だとか、性の表現、暴力の表現、大変難しいと思うんですよ。最近、新聞を見ていたら、最近の日本の男性週刊誌はもうヘアヌードでヘアばかりいっぱい写っているんです。外国の飛行機会社は日本のそういう週刊誌は乗っけないというんですね。なぜかというと、変な言い方ですが、本当に日本人は助平な国民で、こんなものばかり見ていやがる、そういう批判もあるんでございます。ある国に行くとやっぱり日本の週刊誌は入れない、そういうところもあるんでございます。そうなると、この辺はいろいろと障害が出てくるのではないか。
 その中において、この間アジアの放送事業者の集まりであるABUの総会が京都で開かれて、国境を越えるテレビジョン放送についていろいろ話し合いが行われた。衛星放送の番組基準などについてもいろいろ議論があったと思うんでございますが、その辺をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
#26
○参考人(中村和夫君) 御指摘のとおり、十月二十六日から京都で開かれましたABU京都総会で、国境を越えるテレビについてのガイドラインというものが採択されました。
 今お話ございましたように、民族、宗教、性、暴力などについての取り決めでございますが、一般的には、この地域の価値観と文化の多様性を認識して、それに敏感であらねばならないと。それから宗教については、宗教に関する事柄は敬意とセンシビリティーをもって取り扱わなければならない。それから民族の多様性については、ほとんどのアジア諸国の人種構成は多様である、この多様性を尊重して、放送機関は特定の民族グループや国民性を傷つけるようなことがあってはならない。御指摘の性については、アジアの一部の国々においてはそのような事柄が公然と論じられるものではないということを念頭に、品位と品格をもって取り扱うべきであると。
 そのほか、犯罪と暴力を助長してはならないとか、ニュース報道は正確に事実を公正かつ不偏不党のやり方で報じなければならないとか、知的所有権は尊重されなければならない等々を取り決めて、各衛星放送事業者が映像国際放送を実施する際に準拠する基準としてこういうものを採択したわけでございます。
#27
○鈴木栄治君 そうですね、やっぱりいろいろ難しいですね。でも、私なんか自分でドラマに出たり自分で映画を制作したりいろいろしていますけれども、そういう基準といいますか、そういうものがどんどん狭められていくと、ふだん日常私たちがぱぱっと使っている会話が全部例えば差別用語だとか、この人はこうだああだというんで、本当におもしろくなくなっちゃうんです。まあこれはしょうがないですけれどもね。
 初めはこれはニュースを主体としておやりになると思うんでございます。それからはやっぱりドラマもやっていかなければならないんじゃないかな、そう思うんでございます。
 日本の制作したドラマをどんどん送るのも結構でございますが、例えばフィリピンとかタイとかカンボジアだとか、そういうところに、ニュースじゃなくて、例えばおまえのところでそういうドラマをつくってくれよ、そういうふうに請け負わせるというんですか、そういうのもどんどん発注したら、やっぱり向こうの人は、現地の人が見た自分たちの育った環境、そういうものを撮ったのは私たちが見たのと違いますね。そういうのをどんどんおやりになったらいいんじゃないかなと思うんですが、今もちょっとおやりになっていると聞いたんでございますが、その辺の反響なんかはいかがでございましょうか。
#28
○参考人(中村和夫君) 現在やっておりますのは、「大地の子」というドラマを中国と共同制作しております。これ以前には同じく中国と「大草原に還える日」というものを共同制作しまして既に放送しております。
 御指摘のように、その国の一般的な人々が何を求めてどう考えているのか、その国の文化や社会に対する民間レベルの相互理解や親近感を生み出すという点では、一緒にドラマをつくったり、その過程において相互理解が進んだりということもございますので、今後ともそういう共同制作ドラマをやっていきたいと思います。
 このほか、映画等についても、アジアの新進気鋭の監督を起用することを考えたり、教育テレビでは既に月一回「アジア映画劇場」というものをやっております。
#29
○鈴木栄治君 わかりました。先ほど言いましたように、民族だ、宗教だ、いろんな表現のつらい部分において、日本の映像の役割というのはこれからも大変に大きな重要性を持ってくるものと私は認識しております。
 さて、NHKの映像国際放送、今ニュースがある、そしてドラマがある、ドキュメンタリーがある。いろいろどんどんいきますが、そうなると、将来的にはどこの地域まで、どれほどの規模で放送をなさろうという御計画か、それをぜひお聞きしたいなと思います。
#30
○参考人(中村和夫君) 現在、放送法の改正を受けまして、欧米において映像の発信、放送をやろうとしております。テレビ・ジャパンを運営しております欧米の現地法人に委託しまして、三時間から四時間のノンスクランブルの無料の放送を提供しようということで準備を進めております。同時に、アジアに対しましても放送機関それからCATV会社、いわゆる放送事業者向けに日本の情報を提供するということで、これも来年度の四月から映像の配信というものを考えております。
 このアジアに対する配信、これが将来アジアに対する国際映像放送につながっていくわけですが、その延長線上のヨーロッパにおきましても映像の配信というものをやっていきたい。将来的には、いつのことになるかわかりませんが、現在千三百万人の日本人が世界を旅行し、在留邦人が七十数万人いらっしゃるわけで、そういう人たちへの情報提供、子弟の教育の問題、それから日本の相互理解を深めるという意味でもそういう配信を世界的な規模で将来やっていきたいというふうに考えております。
#31
○鈴木栄治君 わかりました。映像というものは大変に影響力が大きいものですから、まだまだこれから大変難題があると思いますが、ぜひNHKさんに頑張っていただきたいと私は思っています。
 それと、特にドラマをつくる上においてよく問題になるのが、先ほどちょっと触れましたが、人を卑下した言葉だとか差別用語という言葉がよく出ております。しかし私、どう見ても最近は余りにも過剰反応じゃないかなと思います。本当に差別してその言葉を使っているのか、そうじゃないのか、それをみんな一緒にしちゃっているんじゃないかなと。私は実際に自分がドラマなんかに出ていて、また映画をつくっていてそう感じたことがございます。これから特に国際映像になる上において本当にその辺はじっくり考えて、また私たちも言うことは言っていくようにしていかなきゃいけないのではないか。生意気なようですが、一言言わせていただきました。
 ありがとうございました。質問終わります。
#32
○守住有信君 自民党の守住でございます。
 大分、内閣委員会の方へ行っておりましたもので、久しぶりの出戻りでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今、鈴木委員との対話を聞いておりまして、非常に感銘深くいろいろ私も思いがある。きょうは時間がございませんので、別のテーマにいたします。
 冒頭、君が代・日の丸という言葉が戦後長い間使われてまいりました。じゃ、国旗につきましても、例えばアメリカ国民はスターズ・アンド・ストライプスとは申しません。ナショナルフラッグと申します。アメリカン・ナショナルフラッグ。あるいは英国においても同じようなあれでございます。まして例えば敗戦国のドイツにおきましても、ドイツの国歌はドイッチェラント・ドイッチェラント・ユーバ・アレス、大戦前の国歌がそのまま「世界に冠たるドイツよ」と、こういうことで、それぞれの国の方々、国民は自分の国の国旗・国歌についてはそういう慣用語を使わない。日本の国旗・国歌、中国の国旗・国歌、その他もろもろでございます。
 したがって、なぜ君が代・日の丸という言葉が戦後ずっと何の違和感もなく国際社会の中で日本人だけが使っておるのだろうか、こういうのを前から疑問に思っておりますけれども、そのいわれはなぜかということは、時間もございませんから本論に入らせていただきます。
 きょうはNHKの平成三年度の決算でございますが、平成三年あるいは二年、平成の時代を迎えて、NHK初め民放も含めまして、放送文化なり放送行政の場を通じていろいろ郵政省も政策をなさっておられました。
 まず思い出しますのが放送番組センター、これは歴史的にも古いものでございます。昭和四十二年から始まっておりまして、これがやっと平成三年の二月に財団法人を放送法上の指定法人といたしまして、いろんな寄附金に対する減税政策とか、そういうのが生まれ出しました。あるいはまたそのもっと前、民活法華やかなりしころに、いわゆるハードだけでなくてソフトといいますか、番組をつくっていく制作者の方々、これは民放も含めてでございまして、こういう人材養成、これにつきましてのいわば番組作成の若手の養成、訓練、こういう政策も出てまいりました。
 さらには、今出ておりますいわゆる国際放送と申しますか、国境を越えるテレビという言葉を非常にマスコミがお使いでございますれども、これはよくない言葉だと。この間も決算委員会で並みいる閣僚の皆さん方に申し上げましたけれども、やはり国際交流、相互交流、そういう言葉、そういう概念で番組の制作もアジアの諸国と共同してっくっていく。来年は五十年でございます。これに対する日本人自身が、日本のマスコミ自身が何か国境を越えるテレビと平然と使っておることに、NHKさんもマスコミだけれども、他の民放あるいは新聞界、これに対しても私は非常に危惧の念を持っておる。言葉は自分の言葉から離れてまいりますから、そういうことでございます。
 本論に戻りまして、例のJAMCO、放送番組国際交流センター、これが平成三年四月からでございまして、非常にいい試みだと、こういうふうに私は当時見ておったわけでございます。
 もろもろございますけれども、郵政省として、NHK初め民放も含めて番組のソフト、ハード、いろいろな面に側面から支援してきた施策を幾つか申し上げましたが、それが今現状どのようになっておるか。一つ一つ個別的に、なるべく歴史的に古いものからずっと御説明を聞いて、我々もさらにその後の発展にどういうふうに政治の場を通じて支援していけばいいのかという思いがございますものですから、そこらのところを一遍立ちどまって、振り返って、やっぱりプラン・ドゥー・シーで、シーをして、NHKの決算もそうですけれども、郵政省の政策も一遍立ちどまって、いろいろ努力してきたものがあるわけでございます。それの実態、今後さらにそれをどう活用していくか、新たな発想もあるかもしれませんけれども、まず今まで先輩がやってきたいろいろな政策、施策をどう充実させ発展させるか、こういう視点でひとつ幾つかの具体例をお尋ねしたいと思うわけでございます。
 以上でございます。
#33
○政府委員(江川晃正君) 御指摘のことにつきまして、我々がプラン・ドゥーして、ディドして、そして今ここでシーしようという意味で、大変多岐にわたりますが、一つ一つ御説明をさせていただきたいと存じます。
 初めに、放送番組センターについてでございますが、御指摘のとおりでございまして、放送番組センターは教育・教養系のすぐれたテレビ番組の放送権を確保いたしまして、民放局などに放送用として低廉な価格で貸し出す番組の供給・調達事業を行っているところでございます。
 これにつきましては、現状的なことで申し上げますと、このセンターでは一つにはNHKとか民放とかあるいは国内のプロダクションで制作されましたテレビ番組、それからもう一つのジャンルでは日本国内では未公開の海外で制作されたテレビ番組、そんなようなものを今常時三千本以上保管して民放局に貸し出したりしております。一本、二本という意味は、番組で言うとシリーズ物になっていて、一つの番組で十五本のテープででき上がっているというようなものを一番組十五本、こういうような言い方をいたしますが、そういう目で見た 三千本以上でございます。
 例えば、平成五年度における調達実績で申し上げますと、NHKの番組で言いますと「日本出会い旅」とか「花の自然誌」とか、民放でいきますと「まんがどうして物語」というようなものなどなどがございます。外国のもので申し上げますと「ヤーノッシュのとっておきのお話」、そういったようなことなどなど、挙げたら切りがございませんが、そのようなものを取り集めまして、平成五年度で申し上げますと二十六番組で六百八十五本の収集を行い、そしてそれらを含めまして貸し出している実績は約一万四千本に上っております。これが最初に先生御指摘なさいました放送番組センターの活動の現況でございます。
 二つ目に、人間を教育する、ソフト要員、人材、そういうことでおっしゃいました。電気通信基盤充実臨時措置法、基盤法と俗っぽく申しておりますが、この基盤法に基づく人材研修事業というのがございまして、これは通信・放送分野の技術者等の能力の向上を図り、電気通信による情報の円滑化のための基盤を充実することを目的とするというものでございます。
 それで、具体的には全国各地域に中核となる人材研修施設を設けまして、情報化を担う通信・放送分野の人材を育成するという事業でございますが、例えば人材研修業務とか実践指導業務あるいは人材の交流促進事業などの業務を推進しているところでございます。
 これにつきましては、今三つの地域でこれをつくろうとしておりまして、まだ完成して動き出しているものはございませんが、間もなくでき上がる、あるいは来年でき上がるというものになっております。三つの地域と申しますのは、北から申し上げますと、いずれも株式会社でございますが、北海道テレコムセンター、神奈川メディアセンター、それから北陸メディアセンターというようなところで、産業投資特別会計からほかの部分の事業費と合わせましてそれぞれ各三億五千万円、一つの補助金を出してそういうメディアセンターなどの設立に入っているところでございます。まだオープンしたところはございませんが、間もなくオープンというところも含めまして施設整備、開業準備を行っているという状態でございます。
 三つ目に、先生JAMCOとおっしゃいました。外国へ放送番組を送り出す部分でございますが、JAMCOの運営及び活動状況について申し上げたいと思います。
 JAMCOといいますのは、御案内のように放送番組国際交流センターですが、これは、放送番組に係る国際交流を促進し、もって我が国と諸外国との相互理解の増進や開発途上国を初め、世界の放送の発展に寄与するということを目的として、平成三年、郵政省と外務省の共管法人としてでき上がったものでございます。
 このセンターにおきましては、我が国の放送番組を収集しまして外国語に吹きかえ、海外提供の促進を図っており、郵政省では毎年開発途上国向け教育番組の吹きかえなどのために約一億円の補助を行っているところでございます。
 現在、その実績といたしましては、平成六年三月末のことで申し上げますと、日本語から英語へ吹きかえた番組が二百八十四本になります。それから、中国とかタイ、モンゴル等東南アジア諸国を中心に提供された番組は百四十八本ほどとなっております。そういう中には、NHKの「新日本探訪」とか、民放の番組でございますが「タイム21」などのものが含まれているところでございます。
 いずれも郵政省がそれぞれソフトを中心に考えて組み立ててまいりました施策でございまして、もう何年にわたって実行しているところでございますが、着々とそれなりに成果を上げていると考えておりますし、また先生御指摘のように、これから先ますますソフトが重要だという視点につきましては全く認識を同じように考えるものでございます。ソフトの充実になお一層努力してまいりたいと考えているところでございます。
 長くなりましたが、以上でございます。
#34
○守住有信君 その中で、特に最後のJAMCO、放送番組国際交流センター、これはODA関連とか外務省の国際交流基金、いろいろそういうところからの支援というか予算をおやりになっておるけれども、これは絶えず毎年度行きおるんですか。
 そこのところを継続性で、スタートのときはこの委員会でも審議がありました。しかし、次々に時代は変化するし、新しいアイデア、発想が出てくるんだな。首あったのが、その後これにどう力を入れておるか、あるいはPRされておるかというのは余り十分ではないんじゃないか。熊本弁でわざ物好きと言いますけれども、新しかものには行くけれども、つい最近、三、四年前せっかくみんなで一緒になってこの逓信委員会で、ああ、いいことだと言ってやったのが、その後また次にマルチメディアとかなんとかに行く。脚下照顧ですよ。
 自分たちがやった、先輩がやったことがその後どうなっておるか、どう活用されているか。さらに持続的、発展的に、予算のODA関連とか外務省の関連、そこらあたりは郵政省としてもこれがどのように毎年度発展しておるか。今言った民活法の方も随分昔でございましたな。三カ所だけれども、まだスタートしていない、そして忘れられていくわけだ。忘れられておるとは思いませんけれども、そういう広がり、力強さが弱ってきておるんじゃないか、こういう印象を持っておるが、一つの例でこのJAMCOがその後公的補助がどのように毎年度なっておるかちょっとお知らせください。
#35
○政府委員(江川晃正君) いろいろと御心配いただきまして大変ありがとうございます。
 我々、先ほどのお話の中で郵政省からの一億円というふうに申し上げましたが、おっしゃいますように外務省の関係で一億円ほど助成金がやっぱり出ております。これは郵政省も外務省もともにでございますが、毎年一億円を出しております。一回出しておしまいというふうにはしてございません。あとNHK、民放からも出捐してもらっておりまして、実はことし、平成六年度で満額支出してもらう形になりますが、NHKが二十億、民放の方が十億、合計三十億円ぐらいに基金がなろうと思います。これをうまく有効活用していろいろ仕事をやっているわけでございます。
 先生御心配の一回花火を上げたらあとは消えたということのないようにずっと続けてやってきているつもりですし、またこれからも頑張ってまいりたいと思います。
#36
○守住有信君 もう一つが、NHKは国内全国普及ということで、特に私は過疎の方の問題に目を向けておるわけでございまして、これは民放も含めてでございます。NHKの方は義務があるということで、民放は過疎地域に対してテレビ塔を建てにゃいかぬ。熊本の例を申し上げますと、NHKは八十一本の中継塔があります。県内八十一本。じゃ、民放はどうだといいますと、先発民放のVの方はもう随分昔ですから八十一本になっております。
 ところが、二番目、三番目、四番目と四波チャンネルで進んでおるわけで、特に二番目とか三番目あたりになると、八十一本の熊本の場合、三番目でございますけれども、読売系の県民テレビは三十何本しかなかった、私が政治家になったとき。一本建てると一千万から千四百万ぐらいしますね。ミニサテだと五、六百万する、山奥の奥ね。そうすると民放は配当せにゃいかぬ。配当する段になりますと、なかなかそういう設備投資に力を入れない、地元の産業界の疲弊とかスポンサーのあれもありますからね。
 そこで、私は一方では、例の議員立法である過疎地域振興特別措置法、つい二、三年前からこれを活性化特別措置法と直しまして、その中には放送も含めての電気通信、補助が何にも入ってなかったんです。ゼロだったんです。農村有線放送電話が入っておった、あんな二十年も前の。当時私も議員連盟でございましたから電気通信に関する設備を入れて、そして地方民放の補助を市町村の過疎地域に補助して、七割補助でございます。
 そうすると、三割の負担で済むということで、どんどんあっちこっち進めておりますけれども、ただもっと山の奥の奥、NHKはいわゆる普及の義務があるけれども、山の奥の奥にはばらばら世帯で十戸とか二十戸とかぽつんぽつんとあって、そこに中継塔を建てようものならえらいあれになるんです、一戸当たり。ところが、衛星放送時代になったということで、ただし、山の奥の林業とか農家、そのお家にはパラボラアンテナとチューナーが要るわけですね。
 そこで、あれは平成二年ごろでございましたかな、三十億、当時の財政は十分ありましたので、景気が物すごくよかった時代だから、各省庁、例えばふるさと創生基金なんて自治省は五百億つくった。我が省が目をつけたのが三十億。この三十億が、本当にこの基金の運用益が活用されて、山奥の奥の難視地帯にNHK、もちろん民放はなかなかですけれども、衛星放送が受信できるように、この政策はよかったんですよ。その後の執行面が一体どうなっておるのか。立派な政策だった。この後のフォローがどうなっておるかということをひとつ聞かせていただきたいと思います。
#37
○政府委員(江川晃正君) 先生今おっしゃいました三十億円を通信・放送機構に出資して、これを母体にするわけでございますが、実行する上ではNHKそれから通信・放送機構、郵政省が三位一体になって世の中にこの存在を知らせたりなんかして、この有効活用を図ろうとやってきたところでございます。
 それで、結果だけを申し上げますと、初年度は二年度でスタートしておりますから少ないのですが、三、四、五年度の三つの年度を申し上げますと、自治体数でいけば百二十自治体の中の約七千六百ほどの難視聴世帯に補助が行って解消されているということになっております。つまり、初年度の三百数十という小さい数も入れますと八千ほどの難視聴世帯の解消がこれによって行われました。ことしも現にやっておりますが、今申し出てきておりますのは千三百ほどの世帯がございます。
 じゃ、本年度は少ないのかというとそうではございませんで、来年三月までございますのでいろいろと手を挙げてくるところもまだこれから出てまいります。結果としては、二千五、六百にまたいくだろうと我々考えておりますが、予定といいますか、二千五、六百の世帯の解消をほぼ毎年度予定するところでございますが、大体予定に沿って難視聴地域の解消がこの施策によって図られていると御報告できると思います。
#38
○守住有信君 あれは三分の一補助でしたな、たしか。
#39
○政府委員(江川晃正君) 四分の一でございます。
#40
○守住有信君 実は、過疎の方は、私がよく言う過疎地域活性化法は、過疎特別地方債は七割補助でございまして、あれは大蔵が五割に切り込みたいんだけれども、議員立法だから絶対させぬと言って七割であれしたんですよ。七年間、過疎特別地方債で七割補助。こっちは三分の一かと思っていたら、四分の一が。
 それで、本当に貧しい過疎の山の奥の林業、山も大変ですよ、みんな。農家も大変。自治省、農林水産省一緒になって中山間地域の対策というのをやっている。ところが、その中でNHKすら見えない、衛星ですけれども。これに対して私はアンフェアだと、主計官にどなり込めばよかったと実は思っておるぐらいでございます。
 今後の見通し、じゃ何年後、今までの実績で計算してやっていくとあと何年間かかるか、きょうでなくてもいいから、それもひとつあれして、これは言いたくないけれども、差別になるんじゃないか。格差是正でその後過疎とかやり出したものですから、今、都会地の方も問題があるから電気通信格差是正事業というのをやり出したわけだが、一番原点はやっぱり山の奥の奥でございます。川の源流の方から、ここから物を見て政策を推し進める、こういうことでございます。山の奥がこれだ。今度の三十億、村の人たち一人一人ですからね。一軒一軒なんです。持ち出し分が要る。何ほかは自己負担だ。
 そういうことから過疎、そして都会のビル陰から始まって、これからはCATVとかなんとか、こういうふうに発展していくわけですけれども、ひとつ一番の原点は忘れぬように、そして山奥までNHKの技術者が一緒になって、あるいは地方電監と一緒になって入っていかなきゃいかぬ。村の当局の村長や課長クラスだけじゃだめなんです、一軒一軒なものですからね。ぽつんとあって、こっちまたぽつんとあって、山道をこう行ってと。それを私はまざまざと実は知っておるわけでございまして、だから余計実感を持って、一番弱い者を援助していくというのが政治の原点じゃないか、こう思っております。
 まして、NHKすらも見えぬというやつですから、ここに大いに力を入れ、その次は冒頭ちょっと話が出たようなソフトの問題。番組、特に言語、言葉。吹きかえから始まって、あとはまた著作権について文部省と一緒になって、あるいは番組作成の方のグループと一緒になって著作権を乗り越えていくというか、勉強して、適正な著作権料を払わにゃいかぬけれども払って、そして立派な日本の番組が、アジア諸国と共同制作も大いに結構だし、日本の言葉が外国の、アジア諸国の言葉になっていくような、それが著作権も含めて海外の放送の企業体と交流ができるような、そういう仕組みに向かってもますます努力をしていただきたい。
 鈴木さんの御質問に啓発されまして、アジアとの関係をいろいろな角度から申し上げましたけれども、時間もなくなりましたので、よろしくそれぞれお願い申し上げておきます。
 終わります。
#41
○三重野栄子君 NHKの平成三年度の決算に関連いたしまして、私はマルチメディア社会における放送、特にNHKの先導的役割についてお尋ねいたしたいと存じます。
 まず第一に、今年はマルチメディア元年とも言われますし、来年度からは本格的な国際テレビジョン放送が実施されるなど、放送を含め情報通信の高度化、国際化が急速に進展しておりますが、このような状況の中で、本年七月、再任されました川口会長の二期目の抱負をお伺いしたいと存じます。
#42
○参考人(川口幹夫君) 三年間、一生懸命やってまいりましたけれども、続けてもう一期やれというふうな御命令を受けました。私としましても、NHKというものの存在の意義をできるだけ高めるように、そして広い意味で国民の御信頼を得るような放送になりたい、そうすべきだということを前提にして二期目のスタートを切りました。
 私は、三つのことを今考えております。
 一つは、NHK全体の精神的な活性化でございます。そのためには、職員一同のこれまでやってきたことの反省の上に立って自己点検ということをやろう、そして自己点検の上にみずからのこれからの方向をはっきり定めていこうというふうなことで、これはいわゆるCI運動と言うべきものかもしれませんけれども、私はこれからの十年間という意味を込めまして幾つかの施策を次々に立てていこうと思っております。そういうCI運動で職員の生き生きとした活動に体質を変えていきたいというふうに思っている。これが一つ。
 それから二番目は、NHKの趣旨はもちろん放送番組、ニュースというものでございます。その中身をどのような形でより国民に信頼され、そして温かく受けとめてもらえるか、内容の充実ということをこれまで以上に力を込めてやりたいと思っております。特に、報道番組については近い将来に総合テレビの二十四時間放送を実施するなど、できるだけいろんな意味でお役に立つ放送になりたいと思っております。そして、編成がこれまで以上にビビッドでなければいけないと思っておりますけれども、時代の動きに応じた弾力のある編成にしたいと思っております。
 それからもう一つは、経営の安定化ということでございますけれども、できるだけ冗費を切り詰め、スリムな経営体質を維持しながら、これからの御要望にこたえていろんなことを大胆に、かつ的確にやっていきたいというふうに思っておりまして、例えばマルチメディアの時代に対しては、これに対してできるだけ積極的に対応していきたいというぐあいに思っておりますし、それから先ほどから話題になっております情報の海外発信についても、一歩一歩前進した形で新しい放送体制をつくりたいと思っております。
 今、私は「挑戦と前進」というスローガンを掲げておりまして、少しでも新しい時代を切り開く、そういう覚悟で進めたいというふうに思っております。
#43
○三重野栄子君 大変力強い抱負をいただきました。
 そこで、NHKの先導的役割ということで三、四点考えましたわけですけれども、まずハイビジョンの取り組みについてお尋ねをいたします。
 平成三年十一月二十五日からハイビジョン推進協会が試験放送を行ってまいりましたけれども、今年十一月から民放キー局やJSBなどとともにNHKも本格的な実用化試験を行うために既に予備免許を受けたというふうに伺っております。もともとハイビジョンはNHKが中心となって開発してこられたものでありますから、その技術開発とか、あるいは今も会長おっしゃいましたが、そのうちの一つといたしましても番組ソフトの制作の上からもNHKの果たすべき役割は一段と大きいと思うのでございます。
 したがいまして、この普及のために積極的な取り組み、そのためのスケジュール、あるいはディジタル化の放送の問題も挙げられておりますけれども、その分野の研究開発等々、その問題について簡単で結構ですが、お伺いしたいと思います。
#44
○参考人(森川脩一君) 今、先生おっしゃいましたように、ハイビジョン放送の拡充あるいは強化に関しまして、ことし五月の電波監理審議会答申というものを受けて、十一月からの実用化試験放送への移行と、平成九年打ち上げ予定の次期放送衛星での本放送化と、それから後発チャンネルでのハイビジョン放送の実施といったことがハイビジョン放送に関する国の方針としてはっきり示されたわけでございます。
 NHKとしては、これを受けまして、ハイビジョンの普及につきまして、新たな免許の形態によって主体的により魅力のある放送サービスを行って、先生のお話にございましたように引き続き先導的な役割を果たしてまいりたいと考えております。
 具体的には、十一月二十五日から始まりますハイビジョンの実用化試験放送では、一週七十時間の放送時間のうちNHKは四十時間を分担いたしまして、ニュース・情報番組の新設あるいは教育・教養番組といった番組ジャンルの拡大、あるいは映画、スポーツといったものを週末に編成する、これを充実させていくというふうな三点に重点を置きまして、ハイビジョン放送の普及促進を図ってまいりたいと考えております。同時に、これらのハイビジョン番組につきまして、総合テレビあるいは衛星放送などの番組の広報で積極的なPRを行いまして、ハイビジョンというものに対する認知度を高めてまいりたいというふうに思っております。
 それから、将来のマルチメディア時代に向けてのハイビジョンの普及というものに一つ大きな問題というか課題がございまして、それは受像機のことです。我々としては、壁かけ型と申しますか、場所をとらない受像機、しかもハイビジョンを十分に堪能していただけるタイプというものを今までずっと開発に努めてまいりましたけれども、いよいよ今後これの実用化段階に入っていくということで、メーカー二十社とともに共同研究開発協議会というものを十月に設立いたしました。この協議会で、平成十年に行われます長野オリンピック、これを目指して四十型の壁かけテレビの受像機の実用機を開発していくということと、それから平成十一年までにさらに一回り大きい五十型の壁かけ受像機の試作機を開発していくというような目標を設定いたしまして、現在この開発に取り組んでいるところでございます。
 それから、先生お触れになりましたディジタル自体でございますが、これはかねてから郵政省の方からも問題の指摘がございまして、NHKとしては先導的に技術開発の役割を果たすべし、こういうことを受けておりまして、我々としては、ディジタルのいろんな応用面につきましてのさまざまな研究開発につきまして、今の壁がけテレビと同様、鋭意これに取り組んでいっている最中でございます。
#45
○三重野栄子君 七十時間のうちの四十時間をということになりますと、人的配置などもいろいろあろうかと思いますが、この点につきましては後にお尋ねをいたしたいと思います。
 先導的役割のその二として考えましたのは、国際化への取り組みでございます。
 先ほど会長の抱負の中にも出ておりましたのですけれども、平成三年度から欧米で先行的に実施してこられましたテレビ・ジャパンの実績、あるいは平成三年度に設立されました放送番組国際交流センターを通じた放送番組による国際交流の状況は、今までどうだったかというふうな問題と、これからもいかがなさいますか。それから、国際テレビジョンの放送は民放にも認められておりますけれども、今もおっしゃいましたけれども、国際化の分野では実績があるNHKが先導的役割を求められるわけであります。
 先ほどとダブるんだろうと思いますけれども、今年、川口会長はアジアセンター構想を出されておりますし、それから本年開催されましたABUにおいて、京都会議の中ではホスト役をお務めになりまして、アジア地域での大変積極的な役割を果たしておられます。
 そういう面で、今後、映像による国際交流について具体的な取り組み、方法、特にアジア地域における取り組み等につきまして、二点お伺いしたいと存じます。
#46
○参考人(中村和夫君) 今、御指摘ございましたように、来年度の四月からはテレビ・ジャパンの欧米の二つの現地法人に委託をいたしまして、一日当たり三時間から四時間の受託協会国際放送というのを実施いたす予定で準備を進めておりますが、このほかにも、平成五年度で申し上げますと、テレビ番組では四十一カ国、四十三機関と番組の交流を行っております。総件数は千二百二十七件になっております。それから、そのほかにも発信といいますか、配信という形でニュース素材やニュース番組をアジアの十四カ国、二十五放送機関に提供してございます。
 いずれにいたしましても、平成六年度の協会の予算審議の際に、衆参の逓信委員会の議論の中での映像による国際交流を推進することという附帯決議にこたえるべく、これからも努力してまいりたいというふうに思っております。
#47
○三重野栄子君 何か会長、その点についていかがでございますか。この前のABUの感想なども含めましていかがでございますか。
#48
○参考人(川口幹夫君) 私は、会長就任のときから、アジアにもっと目を向けよう、アジアからいろんなシグナルを受けとめよう、そしてアジアと一緒になって放送の将来のために努力をしようというふうな決心をしまして、いろんなことをやってまいりました。
 既にABU総会には四回出席をしておりまして、ことしは京都総会でございましたので私がホスト役を務めまして、そして非常に大きな話題であります映像の国際放送というふうなことについて大きなインパクトを持つ討論会を実施いたしました。
 ここで一番私が感慨を覚えましたのは、これまでのアジア各国というのは、どちらかというと被害者意識でございます。海外の、欧米の放送がところ構わずに降ってくる、それが国内の受信者に非常に大きな悪い影響を与えはしないか、どちらかというと防御本能が先に働くようなところがありまして、いろんなチェックをしようじゃないかというふうなことがすぐ話題になる、そういう状態でございます。
 去年のニュージーランドでの総会からことしの一年の間にそれは目覚ましく変わりました。既にアジア各国も幾つかの国が衛星による国際放送を実施しておりますし、そういう経験から恐らく出たんだと思いますけれども、もっと大胆に、もっと積極的にみずからの放送を広く放送したい、そして外から来るものもできるだけオープンに受けとめたいというふうな意識が非常に強くなってきているように見受けました。これは例えばモンゴリアとかモーリシャスとか、ああいう小さな国の放送事業者の代表も同じような意思を表明しておりまして、その意味で先ほど中村が申し上げましたガイドラインみたいなものも一応こさえたんですが、余り細かいいわゆる制約的なものじゃなくて、なるべくオープンにしようというふうな感じでまとまりましたもので、今後はアジアにおいてはこういう勢いは非常に変わってくる。それに対して私どももできるだけアジアの放送事業者として頑張っていきたい、このように思っております。
#49
○三重野栄子君 今度は取材の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
 先導的役割のその三ということで私は思っておるんですけれども、放送の公共性の問題に関連をいたしまして、昨年ですか、テレビ朝日の前報道局長発言につきまして郵政省における結論が出たやに伺っておるんですけれども、経過並びに内容等につきまして郵政省の方から簡単に御説明いただきたいと思います。
#50
○政府委員(江川晃正君) いわゆるテレビ朝日問題というのは、昨年、平成五年九月二十一日、社団法人日本民間放送連盟の放送番組調査会において、テレビ朝日の椿元報道局長が、放送法第三条の二第一項の規定、これは政治的中立を侵してはならないなどなどでございますが、そういう規定に違反した放送をしたと疑われる発言を行ったということが昨年十月十三日の新聞報道により判明いたしました。そこで、郵政省は直ちに調査を開始したところでございます。
 この調査は、一つは、椿発言の内容にあったような指示、示唆があったかどうかということが一つと、二つ目には、そういう指示、示唆に基づいて本当に放送番組が編集され、放送されたのかというこの二点にわたって行われたところでございます。
 調査の方法は、郵政省において関係者からの事情聴取、それから椿氏本人の国会での証言がございましたし、この逓信委員会その他の委員会でもいろんな御質問などがございました。そういったようなものの分析を行うと同時に、実際に報道された番組に関しましては、放送事業者の編集の自由に配慮いたしまして、テレビ朝日自身にその内容調査を依頼したところでございます。
 テレビ朝日の調査方法とか調べるべきポイントなどにつきましては、郵政省とも十分意見交換を行いながら進められたところでございますが、その結果なされた報告というのが客観的かつ多角的な検討が行われたと認められますので、この報告内容と、それから郵政省がみずから行いました調査の結果を合わせて総合的に検討を行いました結果、いわゆる椿発言にあったような放送法第三条の二第一項に違反する事実はなかったと認められたということが明らかになりました。それに違反する事実がなかったということがはっきりしたということでございます。
 そこで、平成五年十一月一日に再免許があったわけでございますが、そのときにテレビ朝日に付しました条件、事実関係が明らかになった時点で関係法令に基づき必要な措置をとるとしていた条件にかかわる措置につきましては、新たにその措置をとる必要がないということを宣言したところでございます。
 しかし、結果として、責任者による放送全体に対する信頼の失墜等をもたらしたというようなことなど、経営管理の面で問題なしとしないというところから、再度このような問題を引き起こすことがないようにということで、テレビ朝日に対して厳重注意を大臣の名において行ったところでございます。以上の手続きは本年九月二日に行いまして、それなりの一件落着を見たと考えているところでございます。
#51
○三重野栄子君 番組とか報道の場合の不偏不党あるいは自主自律を守るということはなかなか難しい問題でございますけれども、NHKといたしまして、民間とも大変友好な関係をお持ちの川口会長といたしましては、昨今の放送に関しましての諸問題がございましたらば、何か宣言葉をいただきたいんですが。
#52
○参考人(川口幹夫君) ことし仙台で民放連大会というのがございまして、それにも私は出席をしてまいりましたけれども、そこの中で民放連の磯崎会長がやはりこの問題を取り上げまして、そして放送事業者がみずからの厳しい自律のもとに今後の報道に当たりたいということをはっきりおっしゃっておりました。
 NHKは、当然のことながらも公共放送としての使命を全うするためには、どなたからも公正である、申立てあるということを信じていただかないと、これはもうどうにもなりません。したがって、そのことを肝に銘じて放送をしてまいりました。それから、今後も放送していくつもりでございます。
 民放連は今私どもとはいわゆる共存共栄の仲であるというふうに理解しておりまして、今後いろんな問題については私と民放連会長、あるいはそれぞれの段階で十分に連絡をし合いながら、放送事業者としてきちんとした対応を一緒にとっていきたい、こういうふうに思っております。
#53
○三重野栄子君 次に、先導的役割のその四といたしまして、取材の安全性ということについてお尋ねいたしたいと思います。
 一昨日、民放の報道ヘリコプターの事故がございまして、またとうとい命が奪われました。NHKでも、以前ヘリコプターの事故あるいは車の転落事故もございました。私は雲仙の普賢岳の火砕流のときにもお尋ねいたしましたけれども、取材者がすばらしいものを視聴者に送りたいという気持ちは、熱心さというのはわかるのでございますけれども、しかし人の命というものも大事でございますから、安全性のことについて事業者としての責任というような問題も大変重要だと思いますので、どのようなことが行われておりますか、お伺いいたします。
#54
○参考人(中村和夫君) 御指摘のように、取材上の安全というのは我々にとって非常に大事なことだと思っております。今御指摘ございましたように、平成二年に沖縄のヘリコプター事故がございましたし、平成三年に雲仙で犠牲者を出しております。つい先日は自動車の転落事故で、同じく照明の人と外部の広告代理店の人が亡くなるという事故がございました。
 我々も取材上は常に安全に心がけるようにということでいろいろ対策を打っておりまして、最近でも、ルワンダの取材とかユーゴの内戦の取材等々におきましても、安全管理者、安全責任者というのを本部と現地に置きまして常時連絡をするというようなことも行っておりますし、非常に危険な場所では防弾チョッキその他の対策というのも行っております。
 ただ、我々にとりましては、災害報道というのは公共放送機関たるNHKの重大使命でございますので、ハード面での安全上の対策、例えばロボットカメラを危険なところに設置するとか、雲仙の場合には周辺に七台設置してございますが、そういうハード面での安全上の対策等々も一方では心がけて整備を進めているところでございます。
 ヘリコプターにつきましては、新聞協会の航空取材に関する方針というのがございまして、それに基づいてNHK独自の航空取材と安全というハンドブックがございます。それに基づきますと、機長判断に基づいて飛行する、最低安全高度を厳守する、飛行時の見張りを怠らない、取材対象に迷惑をかけないというような独自のハンドブックを用意してございまして、それにのっとって取材をしている、安全を確保しているということでございます。
#55
○三重野栄子君 災害放送について重大な使命をNHKは持っておられるということも伺いました。そういう報道についても大変重要だと思いますけれども、私の一つの提案ですが、これは注意をしなさい、こういうことをやってなさいと言っただけでは、やっぱり一生懸命やりたいということをとめるということはできないんじゃないかと思います。安全基準を超えてやった取材についてはもう報道しないとか、例えばそういうことがあればもうちょっと我慢なさるのかなと思ったりするんですけれども、そういう点もひとつ今後検討いただけたらなと思っております。
 それから、大臣から先ほど所信表明をいただきましたけれども、これからの大変重要な放送の問題にかかわりまして一言何か所感をいただきたい。
#56
○国務大臣(大出俊君) 時間の関係がおありになって、最後簡単に三重野さんおっしゃったんだと思うのでありますが、要旨をここにいただいておりまして、短いお話ですけれどもわかっておりますので、少し答えさせていただきます。
 マルチメディア時代が来る。五月の電気通信審議会の答申もございまして、あれをまとめた小委員長である宮崎勇さんときのうも話していたんですけれども、どうしてもやらなきゃいけない。つまり、二〇〇〇年というところを一番の先行期間といたしまして、そこでおおむね準備をしていって、人口比率で全国二〇%ぐらいをカバーするところまで光ファイバー網を広げたい。そして、二〇〇五年というところで人口比率で六〇%ぐらいまで広げていきたい。そして、二〇一〇年というところで全体を覆っていくという大きな目標がございます。
 とりあえず、加入者系だけで言えば十六兆円ぐらいとあの小委員会の答申の中身というのは計算している。つまり、一兆円ずつということになります、今から十六年ですからね。これはやっぱり民間、NTT主体にというようなことになるにしても、どこがやるにしても、ともかく無利子融資なら無利子融資、民間企業であっても無利子融資という枠組みを、制度をきちっとつくりたい。どうしてもっくりたい。やれ株の配当がどうのこうのとありますけれども、それはともかくとして、無利子融資、期限が決まっているんですから、そういう意味でつくりたい。これが一つ。
 もう一つは、その意味では六百六十五億、概算要求のところで公共事業重点化枠五十億と合わせて六百六十五億ぐらいは考えているわけですが、無利子融資の道筋をつくる。片っ方で、重点化枠の方で五十億。そして、答申にございますように、郵政省の責任という意味で、何とかその責任を果たすよう頑張っていきたい、こう思っております。
#57
○三重野栄子君 終わります。
#58
○及川一夫君 大臣、きょうはNHKの決算が中心でございますから、大臣とやりたい気持ちもあるんですが、むずむずされているでしょうが、きょうはひとつ御勘弁願いまして、会長を中心にお伺いをしたいというふうに思います。
 その前に、放送行政局長にずばりお聞きしたいんですが、質問の通告はしていません。というのは、ここへ来るときに見たものですから、したがって変な追及の仕方はしませんが、要するに「衛星放送デジタル化 八年早め九九年メド 郵政省諮問 NHKなど反発必至」、郵政省放送行政局長の私的研究会の専門部会に十四日諮問した、こういう記事が実は載っておりまして、産業界やなんかもえらい反発するだろうと。
 ことし二月に江川さんがアナログからディジタルに向かうという意味の発言にとられて大分大騒ぎしましたよね。あなたが白紙撤回されたわけです。時間も間もないのに、これは諮問したんですか、しないんですか、それをはっきりさせてもらいたい。
#59
○政府委員(江川晃正君) 私もこの新聞をけさ見ましたが、郵政省が専門委員会に諮問したということは全く事実に反することでございます。専門委員会自身が研究、検討している案だと私は承知しています。
#60
○及川一夫君 研究機関がやっておるだけで諮問していない、専門部会に諮問していない、こういう御発言なんですが、なぜこういうものが出るんですか。
#61
○政府委員(江川晃正君) 新聞に出る経緯につきましては私わかりませんが、きのう専門委員会を開いだということは私は承知をしております。その専門委員会に事務局から提案されたペーパーが出たのかなというふうに推測いたします。
#62
○及川一夫君 これはきょうの主題ではございませんからやめておきますけれども、行政監督をされる官庁というのは世の中を騒がせればいいわけじゃないんでして、これを出せば必ずこうなるということがわかっていろんなら、そうならないようにどうするかということを考えた上で研究し、諮問するという姿勢が僕は欲しいと思うんです。僕自身だってアナログ体制でこのまま行けるはずはないんでありまして、どちらにしたってディジタルの方向に向かわざるを得ないことは事実だし、我が国がおくれているという実態もあるでしょう。それなら、そういうことを産業界も衛星放送をやっておられるNHKも、どうすればこれまで資本投資したものを回収ができて、そして今日的な課題にどうこたえられるかということをやはり模索するというか、相談するというか、協議するというか、そういう姿勢がもっと必要だと思うんです。
 何か隠し事をして、おれの名前上げにちょっとこれを利用しょうなんという気持ちがあるとは思いませんが、そういうふうにとられるようなところからやっぱり喧騒たるいろんなさまざまな問題が出てくるんですよ。そういったことを私は端的にきょうは注文しておきます。
 いずれにしても、一般質問の時間もいただけるようですから、そういった際に整理をしたいというのが私の気持ちで、局長に要請しておきます。大臣、よろしくお聞きください。
 それでは、決算の問題ですが、検査院の方、おいでになりますか。
 NHKの決算報告というのは、御案内のように、放送法でいずれにしても会計年度が切れてから二カ月以内に報告書を出せということになっておるわけです。それに従ってNHKは提出をされている。平成三年度の決算については平成四年五月に出されている。ところが、検査院から、この報告をもとにして整理をされ、また審査をされて報告を出されたのが平成四年十二月八日なのであります。
 NHKには法律上二カ月というものを課していると。だから、その以内に受けたら検査院が出せとは私は言いません。しかし、十二月というのはえらい遅い話じゃありませんか。別に決算というのはNHKだけではなしに行政官庁もそうですね。しかし、決算審査については非常におくれているわけです。ところが、民間の場合には必ず株主総会に出すということが条件になっているし、それが承認されない限り事業計画も立てることはできない、人事もやることができない、非常に厳しいものですよ。
 しかし、国のものだけは二年おくれ、三年おくれ、四年おくれになっておるんです。こんなばかな話はないというのがもともと自民党さんも我々も考えていることなんですが、各党みんな考えておられますよ。なぜ国だけがこうなるんだと。地方自治体だって予算の前に決算承認をやっているわけですよ。したがって、これは各党がこぞってメスを入れなければならない問題だというふうに認識をしておるんです。
 NHKは二カ月で努力をしてきているんですから、せめてそれにこたえるという点では十二月まで待つ、私はそういう検査体制であってはならないんじゃないか。検査体制にも欠陥があることを承知いたしております。しかし、NHKの五千億から六千億の内容について、そんなに四カ月も五カ月もかからなければ検査報告ができないなんというものではないではないかというふうに思うんですが、検査院としてひとつぜひこの点は改めてもらいたい、努力をしてもらいたいという気持ちなんですが、いかがですか。
#63
○説明員(平岡哲也君) 決算の審議が翌年度の事業計画に反映をされるということは、会計検査院としましても期待をしているところであります。
 NHKにつきましても、ほかの政府機関、国の活動に対するものと同様に、年初から十月まで検査を実施しておりまして、平成三年度の決算について申し上げますと、内閣から送付を受けましたのが七月二十八日でございますが、送付を受けまして検査を完了するとともに、検査の結果の取りまとめを行い、十二月上旬に内閣に回付をしております。
 会計検査院といたしましても、検査業務を限られた人員、限られた時間で極力充実したものとする必要があることなどを考慮いたしますと、国の検査報告とほぼ同じような時期に回付を行うという今のやり方というのはやむを得ないのではないかというふうにも考えておりますけれども、先生の御趣旨を踏まえまして、今後ともに早期回付に努力をしてまいりたい、かように思う次第であります。
#64
○及川一夫君 ありがとうございました。ひとつそういう体制と考えで対応してもらいたいし、我々も決算報告というものが出されましたら、やはり早期に何とかひとつ委員会にかけて承認を与えるということにしないと、実は三年の決算書を見て、何か私の頭が狂ったのかどうかわからぬが、えらいピンぼけした話をしなきゃならぬようにまともにいくとなっちゃうと。つまり、三年のものが今ですから、かなりのずれがあるわけでして、そうならないように我々も努力をしなければいけない、こういう私の意見を付して、ぜひお願いをしたいと思います。
 第二番目に、会長にお伺いしたいんですが、先ほども同僚の三重野さんからも触れられておりますが、マルチメディア時代というのが到来をするということが非常に喧伝されております。そういった中で、通信と放送の融合という問題が提起をされて、ありとあらゆるものというふうに私は思うんですけれども、しかし通信と放送ですから、今日の事業体でいえばNCCでありNTTでありNHKである、あるいはKDDである、こういったものが技術的な融合が可能という前提に立って、経営までも融合したらどうかというような御意見もあるやに聞いているし、同時にまた元郵政大臣がある単行本で、NTTとNHKが統合して、そして放送会社も電気通信も一緒にやる時代も来るんだというようなことを描かれている方もおるわけです。
 したがって、これはかなり時間のかかる話ではあるでしょうが、会長として、マルチメディア時代になってくることを前提にして通信と放送の融合というものをどういう形で描いておられるのか、受けとめておられるのか、その辺をお聞きしたいと思います。
#65
○参考人(川口幹夫君) 仰せのように、時代は非常に急速に展開しておりまして、現在アメリカ等で行われている実験の模様を見ましても、近い将来にいろんな新しいテクノロジーが発達をしてくる、そしてその結果、通信と放送がある面で統合、融合されるということが予想されるというのはもう事実でございます。私もそういう時代を否定はしませんし、むしろそういう中で私どもが行っております放送をどういうように位置づけていくのか、そしてもし放送というものに価値があるならば、国民多数の福祉のために大いに価値があるならば、それはきちんと生かすべきだというふうに思っております。
 いたずらに融合という名前で何でもかんでも一緒になればいいんじゃないかということではないだろう。例えば、同じようなテクノロジーを使いますにしても、これはこういう意味で使う、これはこういう意味で使うというふうな選別も必要でございましょうし、特に通信と放送をごちゃごちゃにしてしまうのは私は賛成できません。つまり、この中にはいわゆる産業という考え方と報道あるいは文化という名前で考えられる考え方とやっぱりあるんじゃないかというふうに思うんです。
 ですから、新しいマルチメディア時代の一番すぐれたテクノロジーをうまく使っていく、そしてできるだけマルチメディアを有効活用するという方向については全く異議はありませんけれども、それを使って放送が何をするか、そしてその放送が国民に対して何を放送すべきか、国民から何を我々が受けとめて放送すべきかという問題についてはもっと細かい議論が必要であるし、そういう検討の上で私どもは将来の大綱を立てていくというのが大事である、こういうふうに思っております。
#66
○及川一夫君 特に通信・放送の融合が事業体まで統合してしまって、それぞれ規模が大きいなら二つに割る、三つに割る、あるいは地方別にブロックをつくってやるなどというような発想が一、二言われているんですが、放送行政局長、どうですか、その辺のことについては肯定されますか、それとも否定されますか。
#67
○政府委員(江川晃正君) マルチメディア時代におきましてはいろんなサービスが出てくるということは先生も御案内のとおりであると思います。
 そういう融合という中で、我が国の放送が国民の高度化、多様化する情報ニーズに対して的確にこたえながら、なおかつマルチメディア時代に情報産業として発展していくためには、共通基盤技術であるディジタル化の推進というのを含めまして、我々放送行政としましては通信と放送の融合の流れに的確に対応していく必要があるとまず考えます。
 ところで、そういうものを担う事業者がどうなっていくのかというときに、端的に申し上げますと、今我々が考えておりますのは、NHKが通信を、NTTが放送をということを認めるフレームワークを考えるだろうかというと、我々は今考えていないと言っていいと思います。それでは放送事業者に通信やらせないのか、そうではありません。通信事業者に放送やらせないのか、そうでもありません。
 今申しました大きな二つは、ドッキングする積極的理由があるとは今の私たちは考えておりませんが、しかしそれ以外のニューカマーの通信事業者あるいはほかの民放事業者たちが通信に乗り出し、放送に乗り出すということは将来あり得るぞということは制度の上でもいいんじゃないかなと思います。NTT、NHKがそれぞれやっちゃいけないということは法律に書いてあるとおりでございますから、それを変えることはできない。しかし、ほかのところは一応できる仕組みになっている。それはその枠組みの中でいろんな事業者がいろんな形態で参入してくるということが想定されるのではないかなと私は考えております。
#68
○及川一夫君 時間がございませんので、あとはNHKに要望をちょっとしておきたいと思います。
 というのは、時間があれば関連会社問題について少し整理をしたいなという気持ちなんですが、ずばり言って、一つは、これからのNHKの支出のもとになる収入については、島元会長の場合には受信料に依存をすることは限界がある。したがって、限界が来ているので、この際ひとつ副次収入というんですか、いわば関連事業というものを拡大していって、少しでも受信料にはね返らせて、受信料の値上げにならないようにしたいという意味で、会長としてそういう抱負を持ってやられておりましたよね。
 川口会長になってから、今度は受信料に依存しますという方針を掲げられて、特に民放との兼ね合い、他の産業との兼ね合いで、それとなくNHKに批判のある問題について消化していきたいということで、例えば出資の状況なんかを見ますと、関連会社に対する出資というのは、毎年少しずつでもあったんですが、ほとんどなくなっているわけですね、川口体制になってから。批判にこたえようとされておるし、自分の方針を到達されようとしています。
 そのよしあしはこれからの、例えば来年、再来年あたりの収入と支出の関係が一体赤になるのか黒になるのか、それが料金にどうはね返るのかによって決まってくるものだと思うんですが、いずれにしても大きな問題だと私は思っています。
 そうしますと、NHK本体とそれから関連事業の全体像、これがわからないと正直言ってどっちを選択すべきかという議論に僕はならないような気がしてしょうがないわけです。私はそういう意味でわかるようにしてもらいたいという気持ちでいっぱいなんです。
 つまり、NHKの本体をスリム化するということで減らしているんですが、そして関連企業の方に回して効率化、それから民活というんですか、民間の活性化というものを活用してよりよい番組をつくろうとか制作をしようとか、そういう発想に立ってやられているんです。しかし、もともとNHKはこういう大きなトータルだったんですよ、本体はスリム化されたけれども、その分は関連企業で膨れ上がって全体像は同じだというんじゃこれは余り意味がない。左におったやつが右にいく、右におったやつが左にいく、こういうだけの話ということでは必ずしも会長が思っているようなことを達成することにはならないだろう、こんなふうに思うものですから、予算など論議をする場合に移したいと思いますが、どうかひとつそういう議論ができるような工夫をしていただきたいということを要望して終わりたいと思います。
#69
○委員長(山田健一君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時十分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時開会
#70
○委員長(山田健一君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、日本放送協会平成三年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに
 関する説明書を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#71
○粟森喬君 私は、NHKの平成三年度決算にかかわって、ハイビジョンの問題、マルチメディアの問題を中心にして幾つか質問をしたいと思います。同僚議員も同様の趣旨のことを申し上げておりますので、多少省くところは省きながらポイントだけ幾つか申し上げて答弁をいただきたい、こういうふうに思います。
 一つは、いよいよ十一月二十五日から実用化試験が始まります。それから、その後に本放送に入るわけでございますが、今私は率直に、このハイビジョン放送をめぐって必ずしもいい状況で実用化に入っているというふうにはどうも思えない。その最大の理由は、郵政省がディジタルのことを言い出した瞬間に、聴視者というか国民の例あるいは関連の業界の中で冷えた印象が、これは発言としては白紙に戻すというふうに言いましたが、私はそんな感じがします。
 その一つは、例えばメーカーが今ハイビジョンのテレビを生産して販売しているわけですが、非常に割高である。過去の法則で言うならば、実用化試験とか本放送が始まる段階までにたくさん売れるからかなりコストの見通しもまた安くなる。そういうことが必ずしも十分になっていないんではないか。むしろ、最近はハイビジョンと同じ形だけれども中身は従来のテレビである横長というあれの安さばかりが目について、ハイビジョンの受信機、テレビが必ずしも安くなっていない。
 それから、この平成三年度もNHKはハイビジョンのために投資をしてきているわけです。私がお聞きするだけでも昭和三十九年から平成五年まででも六百七十億円の直接投資でございます。人件費だとか間接的なことを入れたら大変だと思うのでございます。
 一方で、じゃメーカーがどうなのかというと、実態を私の方で調べるということはちょっとまだ能力的にもできませんが、実用化試験放送が始まる前のこの状況について、もちろん本格放送へ向けてNHKはやっておるんですがへ今の状況について、どうも余りいい状況ではないといった質問に対してどういうふうにお考えか、答弁を願いたいと思います。
#72
○参考人(森川脩一君) ハイビジョンの普及促進のことにつきましては、先ほどもお答えを申し上げましたように、この五月の電気通信審議会答申を受けて我々普及発展のために努力を数々しているところでございます。
 一番の問題は、先生おっしゃるようにハイビジョンの受信機の値段の問題、我々もそう思っております。この値段は、約三年前にハイビジョンの放送がそろそろ試験的に始まろうかと言われるころには四百万を少し超した値段でございました。現時点では、先生御案内のとおり、この値段は当時の約一〇%、一割ぐらいまで下がってきております。つまり、三年間で一〇%になっておる。当時は、そんな四百万円以上するものを買うのなら外車の高級車が買えるというぐあいに大変御批判をいただいたところでございましたけれども、現在のこの値段でございますれば十分手の届くところへは近づいているというふうに考えています。視聴者の御要望を見ましても、大体五十万ぐらいを切ったらそろそろ買ってもいいなというようなことがデータでも出ております。
 さらに、この傾向は今後とも引き続き下がっていくであろうということは、NHKがこれからアトランタないし長野のオリンピックヘ向けて、また直近には実用化試験放送へ向けてソフトの内容を飛躍的に充実させていくということなどを通じまして量産効果というものが非常に期待できる等々の理由から、今後ともリーズナブルな値段にもっともっと近づいていくであろうということは十分見込めるものだというふうに考えています。
 それから、横長のテレビの普及のことでございますが、先生御指摘のように、確かにそういう傾向が非常に最近高まっておりますけれども、終局的には横長でかつ画面が非常にきれいだ、画質がいい、音質がいいという方向に視聴者の好みは必ず移っていくであろうというふうに我々考えておりますので、ハイビジョンの将来というものがそれに沿って発展していくであろうということを私たちは考え、また同時に、それに対して手をこまぬくばかりではなくて、先ほどお答えしましたような番組面であるとかあるいは番組制作の機材の充実でありますとか、そういうものについてあらゆる努力を傾けているところでございます。
#73
○粟森喬君 どうも聞いておっても、NHKのかなり主観的な願望は何となく気持ちでもわかります。しかし、私は例えば横長テレビを一度買った人がそんな簡単にハイビジョンを買うとは思えない。ある種のむだになるということを前提でやるほど消費者というのは甘くない。それから、技術開発もかなり、ハイビジョンの実物を見ても、普及型といえども機械は大き過ぎるとか壁がけを今開発しておるんだとか、いろんな話をお聞きしますが、どうも日程として立てたことと取り巻く環境がまだ必ずしもきちんといっていない、こういう認識でございます。
 しかし、いずれにせよこれだけの投資をして、これからディジタルとの関係をどう融合するかということを含めて、これからの課題としてお互いが押さえながら、結果的にむだ遣いであったと言われないようにするためにはどうしたらいいのかということをお互いに研究課題としてやっぱり肝に銘じておく必要があるだろうと思います。
 そこで、この際、郵政省にお尋ねをしたいと思います。
 ことしの五月、電波監理審議会で、平成九年以降BS3後継機により本放送を実施するとここでは書いてあります。それからまた、BS3後継機の放送方式はミューズ・NTSCとする、こういうふうにも書いてあります。
 私がまず一つお尋ねをしたいのは、この種のことがなぜ電波監理審議会なのか。チャンネルを決めるというのは私はわかります。方式を含めて本来的にはいわゆる郵政の行政当局がある種の判断をすべき性格のものを何で審議会の判断という格好を手続的におとりになったのか。
 こんなことを言ってはなんですけれども、実は今ハイビジョンというのは非常にいろんな困難な課題を抱えている中で、ここの審議会の答申だったからこうしたといって後の逃げに使われたら、私はそのとき困ると思うんです。これをきちんと言うのなら、このことについてきちんと将来ともその方式でやるということについて、これはやっぱりある種の、国家百年とは言わないけれども、かなり長期的にそのことを保証するということがない限りいけないことであるから、なぜ審議会の答申だということになったのかということと、今私の方から申し上げた、ミューズ方式をハイビジョン放送として今後もずっと実施していく、継続していくということに対して、郵政省の行政としての責任のとり方を含めて、今後あってはならないことだと思いますが、そのことについてお尋ねをしたいと思います。
 もう一つ、この際だから申し上げておきます。
 ディジタル放送という流れもこれは無視できないわけです。そうすると、ミューズ方式とディジタル方式がどこで融和していくというのか、一体化していくのかと。そんなことも考えておかないと、これは全く対立する図式だからどうしようもないんだ、途中でまたディジタルに変えますというと、テレビを一つ買うといったって、大量生産の時代じゃなくなったときに、国の方針によって受像形態が変わったりすることはやっぱり今の社会なり視聴者というか国民に大変な迷惑をかける問題だから、このことについて、ディジタル放送とのかかわりをどういうふうに郵政省としてはお考えになっているか。そのことについてもお尋ねを申し上げたいと思います。
#74
○政府委員(江川晃正君) 二点ございました。
 まず初めに、なぜ審議会にこれをかけるのかという話でございますが、もともと昨年五月に審議会から答申をいただきましたのは、放送衛星三号後継機の段階における衛星放送のあり方という諮問をいたしまして、それの答申をいただきました。それに基づいて、行政としてもその意見、答申を採用したりしていろいろ仕事を回しているところでございますが、たまたまことしの五月の審議会でそれをまたやりましたのは、今月の十一月二十五日の実用化試験局へ移行させようということにつきまして、審議会でチャンネルプランをちょっと変更するという必要がございますので、それは審議会マター、審議会事項でございますから、そこへかけたと。その際に、説明的にこちらのペーパーでこの答申に書いてあったようなことをなぞる意味でもう一度その中で書いたというようなことがございます。
 厳密塗言葉で申し上げますと、五月の答申書そのものには先生おっしゃいましたようなBS3後継機による本放送実施とか後継機方式はミューズ・NTSCとするとかという言葉は使ってございませんで、趣旨として報道資料にそのようなことを書きました。それは私たちが書いたわけですから当然責任ある言葉でございますが、趣旨はそういうことで、審議会にかけたチャンネルプランにあわせてそういう説明をしたということでございます。
 それから二つ目に、ミューズとディジタル、どこでこれを融合といいますか調和して一から二へ移らせていくのかと。そこはおっしゃるとおり大変問題でございます。まさにそのことが大きな問題で、今我々は、ことしの五月ですけれども、マルチメディア時代における放送の在り方に関する懇談会ということで、放送全体のディジタル化についてのビジョンとプログラム、それから移行方策みたいなものを多くの識者に集まっていただいて検討するという場を五月から設けているところでございまして、その趣旨も、まさにアナログとディジタルの移動、変化、そういうものをどうやってやっていけばスムーズにやっていけるのかということを多くの人のコンセンサスをもとに実現させていこうという趣旨でやっているところでございます。
 その答えを来年春にもいただけるように予定されているところでございますので、それらを受けながらまた具体的な政策として取り組んでまいりたい、そう考えておるところでございます。
#75
○粟森喬君 私、今の答弁を聞いておってもう一つわからなくなったのは、審議会の答申というのは、後のところは、ミューズとかそういうところは触れていないと言うけれども、それを報道資料として郵政省は一緒につけて出したんでしょう、解説資料で。ここは責任がないという意味なのか、それは。
#76
○政府委員(江川晃正君) 私が申し上げましたのは、触れていないというのは、先生おっしゃいましたその言葉のとおりに文章には書いていない、そういうことを申し上げていることで、趣旨はそういうことだと。したがって、そこのところは報道資料に、先生おっしゃいましたような言葉は、例えば「平成九年以降、BS3後継機により本放送を実施する」という言葉は、我々がつくりました報道資料に載っでございます。それは我々責任を負います。そういう意味で、趣旨はこういうことを書いてありますが、答申そのものに書いてあるんではないということだけ申し上げたわけでございます。
#77
○粟森喬君 そうすると、ミューズで、NTSCでするということは、郵政省としてはそういうことだということで責任を持つということですね。聞いておきます。
#78
○政府委員(江川晃正君) それは、そのとおりでございます。
#79
○粟森喬君 ディジタルという一つの流れがあって、郵政省の立場というのかNHKの立場もそことの融合をかなり考えなきゃならぬということで、私は前回もこのことを質問したつもりでございます。
 したがって、これからのNHKの新しい方式として郵政省がきちんと担保していただくとか、そうじゃないと、そのたびに変わってきたら、私はそのむだな投資というのは絶対に問題になると思うので、郵政大臣、この際このことについて。
#80
○国務大臣(大出俊君) これは、粟森さん、私は大臣になるはるか前に持論がございまして、非常な心配を実は今でもしているわけでございまして、予見を持ってとやかく言うんじゃないんでありますが、審議していただいていますから、大胆にそのものずばりとらえて審議してもらいたいという実は私は希望があるんです。
 それはどういうことかといいますと、先例がありますけれども、ビデオカセットでソニーがベータを開発して、これが非常に優秀でしたよね、当時も。VHSができましたね、片方で。ところが、幾ら優秀でもアメリカ、欧州がVHSになったらベータは撤退しかないんです、通用しないから。明確な事実ですね。
 この間、私はITUの京都の会合のときにアメリカのFCCのハントさんに会ったんです。彼はアメリカ連邦電気通信委員会の委員長です。ゴアさんと同級生。何を言うかと思ったら、アメリカは今放送業者がどんどん通信をやってくれる、通信業者はどんどん放送をやってくれる、映像を含めて。規制を完全に撤廃すると言うんですよ。ゴアとも一致していると言うんです。そうなったら大変なことになると、これは。しかし急速に進みますと、空も地上波も。こういう説明です。
 そうすると、皆さんの話を聞いていると、アメリカはこういう順番でディジタルにと、こう言うわけです。だから相当時間がかかると、こう見るんだけれども、変わらないかもしらぬですよ、これは。今、画像の圧縮というところでディジタルで圧縮して符号化しますよね。伝送します。こっちで今度は複合して映像をとらえてます。真ん中がアナログだから確かにBSチューナーで見えるということですよ、それは。しかし、アメリカが完全にディジタル化したらどういうことになるかというと、これはBS4を上げて、十年ぐらいもつんだから腕組んで見ててというわけにいかないんです、これ。
 そういう心配をしますんで、だからやっぱりずばりそのものを、問題の焦点をとらえた議論を審議会でしていただかないと、何か政治的に物を言うのを気をつけながらという格好になっていたんではまずいんじゃないかという心配をしています。粟森さんの御心配だって同じだと私思うんですよ、そこのところは。だから、そこのところをやっぱりお互いにそう考えて、せっかく審議会で審議していただいているんだから、誤りなき方向づけをしてもらうという努力をしなきゃいかぬだろう、こう私は思っています。
#81
○粟森喬君 今の大臣の答弁を聞いておって、そこは討論してくれということなのか。過去の、今までやってきたことを変えるという意味で議論するんですか。それとも、大臣の立場だからこれはっきりしてほしいのは、今放送行政局長は従来の方針を確認してそのとおりやると言っている。大胆に討論するというのは方針を転換するという意味ですか。
#82
○国務大臣(大出俊君) 先ほどから聞いていると、旧来からやってきた、ミューズやってきていますよね、いろんな方法がある、それは責任を持ってと。ただしかし、将来を展望してみて、間違ったらえらいことになるんです、これ。電話の交換だって同じですけれども、A形、H形、クロスバー、電子交換と。クロスバーと電子交換の間に接点が何もないんですから、企業にとったらこれは大変なことですよ、あのときだって。
 だから、今年の初めに問題がひょっと江川さんのところから出たら大騒ぎになるというのは、そういう意味で当然なんでしょうけれども、それだけに、やっぱりアメリカ、欧州を眺めそみて、せっかくの審議会で審議をするんだから、旧来の方針はこうだという、この前提を否定しているわけじゃないんだけれども、やっぱりどんどん変わっていっているんだから、そこもとらえた議論をして、専門家も入ってやっているんですから、誤りなき方向を打ち出してもらいたいと思っていると申し上げているんですよ。
#83
○粟森喬君 いや、誤りなきということは、今はじゃ誤っているのかどうか。これはちょっと聞いておかないと、これからの議論もあるから。
#84
○国務大臣(大出俊君) 別に今が誤っていると言うんじゃないんで、議論してみたらそこにおさまるかもしれませんよ、それは。しかし、いろいろ別な考え方を持っている人もいるんだから、そこは議論してみてもらってどっちに行くのかということにしてもらわぬと、審議していただく意味がないんじゃないですか。こうですという審議しているんじゃないでしょう。
 だから、別に今が誤っていると申し上げているんじゃないんで、そういう意味で幅広い議論をしてもらって結論を出していただきたいとお願いをしたいと思っているんです。
#85
○粟森喬君 これだけで余り時間をとるつもりはないから申し上げておきますが、そういうふうに言われると何となく今の方針に何か確信がないように聞こえますよ。ですから、これはいずれにせよまた議論を何回かする機会もあるし、一般質疑でも改めてまたやるかもしれませんので、この程度にしておきたいと思います。
 次に、マルチメディアにおけるNHKの対応についての議論がさっきから幾つかあります。私が端的に聞きたいのは、もしNHKが何らかの格好でどこかの事業体でマルチメディアサービスを始めるとすると、これは原則有料でやるんですね。そのことだけちょっとお答えいただきたい。
#86
○参考人(中井盛久君) NHKの長期計画の方を担当しているものですから、今長期計画を担当している立場から申し上げますと、マルチメディアというのが、それこそきょうの御議論の中にもありますように、ディジタルであるとかそれを入れる光ファイバーであるとか幾つかの条件がありまして、そういうものが非常に融合的に、ちょっと今の発想では組み入れられない枠組みの中で新しい段階のサービスができていくだろうという予想はっくわけでございます。
 その中で、じゃNHKが今現在どういうようなことができるかということももちろん研究しているんですが、例えば視聴者が好きなときに番組が見られるようなビデオ・オン・ディマンドだとか、あるいはデータ放送で余分なところになお信号を入れますといろんなデータが出てくる、それから大きな画面の中で、多画面サービスといいまして、スポーツで例えば八台ぐらいのカメラを入れていれば、それを今度は見る側がスイッチングして、玉が転がっているところをアップしたければアップできるような、そういうようなことが大きな光ファイバーとかなんかの容量になってくるとできるというところまで来ておりまして、そういう研究をいたしております。
 そうなりますと、放送そのものというものではなくなるかもしれないと、融合のもう一つ止揚した番組の中身ですから。ですから、そこらのあたりはこれから本当に研究材料でございまして、今の普通の発想だけではできないだろう。
 基本的に、NHKがソフトとしてつくっていくその部分は依然として続けていかせてもらいたいし、そういうような時代になっても基本的なサービスとして何かあるんだろうな、そういうものにNHKとしては努力していくけれども、そのほかの今言いましたようなサービスはかなり付随的な、あるいは付随というよりかもっと違う形のサービスになりまして、それを全体的にどういう形で国民に負担していただくのか、あるいはもうそれは個々にやっていただくのかというようなことは、これからの議論の中で国民の受益感というようなものがさらに区別されていく中でつくり上げられていくものじゃないかというふうに考えております。
#87
○粟森喬君 まだきちんとしたお答えがないようだからあれでございますが、いわゆる受信料を取っている立場として、この料金体系のあり方というのはやっぱりほかのところとかなり違うし、市場原理も必要だと思いますから、今後有料でやるのかどうかということも決めていかないと、開発や研究だけではちょっと後々の経営上の問題とのかかわりがありますので、きょうの段階はいいとしても、できるだけ速やかに料金体系のあり方と関連をしてお願いをしたい、こういうふうに思います。
 同じようなことを郵政省にお尋ねしたいんですが、民放もこの問題はどういう格好でいくことになるんでしょうか。
#88
○政府委員(江川晃正君) 民放もマルチメディアについてはいろいろと次代に向けてのサービスの提供の仕方は検討しているところでございまして、一つにはマルチメディアに対応したソフトの研究、あるいは二つ目にはスタジオとか番組を送出するシステムとか番組保存のシステムなどなどについてやっているようですし、また文字どおり通信と放送を融合したサービスにどんなものがあるか、できるかというようなことも検討を進めているところでございます。そういうために社の中に調査研究チームを設けたりなんかしているところもございます。
 現実に今京都で郵政省が主体になってやっておりますが、関西文化学術研究都市においてやっている実験の中に放送会社も参加していろんな実務上のノウハウを取得しているところで、そういうさまざまな手法、体制をとりながらマルチメディア時代における生き方を探っているところだと承知しております。
#89
○粟森喬君 最後の質問を申し上げます。
 特に個別の問題をお聞きしたわけですが、NHKに特にお願いをしたいのは、NHKが公共放送としてより多くの視聴者に見ていただく、聞いていただくということは大事なことだし、先進的な技術や企画を行うこともやっぱり必要だと思います。
 一方で、公共放送の定義の中では、少数の人たちにもそういう機会を提供するということが非常に大きな役割ではないか。例えば、聴力、視力障害者に向けての放送のあり方ですね。私も質問したことがありますが、私は実態として余り進んでいないことについて、答弁をするだけじゃなく、公共放送ならもうちょっと具体的に年次目標でそういうことをやっていただきたいし、やるような方向を出していただきたい、こういうふうに思います。
 それから、外国向けの放送もいろいろ出ていますが、国内在住の外国人に対する放送も、英語だけではなくほかの言葉ももうちょっと入れまして報道とか情報を国内に在住している人にも入れないと、日本語の放送しか聞けない人の情報だけで果たしてこの日本の国というのが国際化時代に対応できるのか。例えば、地震の緊急情報とかいろいろ言っていますが、外国語の部分はそういうことまでまだ配慮していない。これはいわゆるコスト主義では絶対にやれない分野でございますから、そういうことについてきちんとしたプログラムを出すためにどうすればいいか。これは郵政大臣に最後は答弁を願いたいと思います。
#90
○国務大臣(大出俊君) 長いお答えにならぬようにしたいんですが、今視聴覚にいろいろ障害のおありになる方々に対してどういうふうに進めているのかということ、私もこれを調べてみまして、字幕放送という形で字幕が出てくるもの、幾つもあるんですね。こんなにあると実は私も思わなかったんですけれども、十四、五ありますかね、ここに。それから手話放送が入っている。これも調べましたらいろいろあるんですね、お昼の番組やなんかに。音声多重なんといって、目に障害がある方の場合に、ここはだれだれのおうちと言うのは昼のドラマでもやっていますけれどもね。
 つまり、相当気を使って進めてきているという感じでございまして、御指摘のように、これは確かに計算の上では成り立つ成り立たぬという問題はありましょうけれども、ぜひひとつもっと努力して進めていくべきだ、こう思っております。
 それから、外国人というお話、日本におる外国の方々という意味だと思うんですけれども、これも調べてみまして、ここにいろいろあるんでありますけれども、確かに今の御指摘のようにまだ足りないのかもしれません。外国人の皆さんがふえてくる、協会は放送サービスの充実に努めてはいる。二カ国語で、日本語と英語という形で、土日を除き時間を決めていろいろやっていて、おられる外国人の皆さんもそのことを承知するようになってきて定着してきているという実績等がここにございます。ございますけれども、なおこれは御指摘のように前に進めなきゃいけないだろう。
 それから、北海道南西沖地震の問題、決算委員会等でもいろいろございましたけれども、ここらについてもなお進めていかなきゃならぬ点がたくさんあろうというふうに思っておりますが、とりあえずそうお答えをいたしておきます。
#91
○粟森喬君 終わります。
#92
○林寛子君 きょうは大臣の逓信委員会における発言が冒頭にございましたので、本来はその辺のところからいろいろ伺いたいと思いますし、また郵政省の郵政事業計画に関しても聞きたいところなんですけれども、きょうはNHKの決算ということでございますので、これらのことを。また、私も聞こうと思いましたら、先ほども同僚議員から例のディジタル化の話ももう既に出ましたので、追ってこれは一般質疑のときに改めて郵政省の姿勢等々を聞かせていただきたいと思います。三十分しかありませんので、NHKの問題から入らせていただいて、その後時間があればということで質問事項を出してございますけれども、後日に譲ることを冒頭におわび申し上げておきたいと思います。
 NHKが国際的に今大変貢献していらっしゃること、あるいは私どもが外国に出ましたときにもNHKから送られてくるものを見て大変心の和むこと、またずっと外国に在住していらっしゃる方にとってはそういうものは大変うれしい貢献であろうと思います。その辺のところ、またNHKの今までしてきたこと等々もございますし、いろんな番組を海外に出していらっしゃいます中で、「おしん」などはアジアでも大変評判になって視聴者も多かったと私は聞いておりますけれども、日本から世界への文化発信の基点というのがやっぱりNHKの担う責任の中で大なるものがあると思うんです。
 今までの同僚議員からの質問と重ならないようにしたいと思うんですけれども、NHKが外国放送の機関と協力協定を結んでいるのは何カ国なのか、また協力の覚書は何カ国と結んでいらっしゃるのか、ちょっと聞かせてください。
#93
○参考人(中村和夫君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、ちょっと確認しますので。
#94
○林寛子君 では、時間が三十分しかありませんので、わかっているところで、現在、協力協定は諸外国の中で五年度末では約三十カ国、三十九機関、そして協力の覚書は五カ国、五機関だと私は認識しております。多分間違いないと思います。
 それで、大変貢献度は多いんですけれども、その中で、いろんな番組の有償と無償、有償が何カ国、無償が何カ国でしょうか。配付状況。
#95
○参考人(中村和夫君) 有償の提供が九カ国、地域も合わせまして十七放送機関、千八百五十二本でございます。無償が十カ国、十放送機関で千八百四十九本になっております。
#96
○林寛子君 そのように今大変な数字が出てまいりまして、九カ国、地域で多分千八百五十一本だと思う。今二本とおっしゃいましたけれども一本ではないかと思います。有償ではあるけれどもアジアにそれだけの発信をしている、あるいは世界じゅうにNHKの番組を発信しているということで、私はそれを多とするところですし、今後ぜひそれを伸ばしていっていただきたい。
 そこで、私は川口会長にお伺いしたいんですけれども、先ほどもABUの京都総会においての成果を会長から報告を聞きました。けれども、ABUが、アジア・太平洋放送連合の年数が既に三十年経過して、ことしは三十一回京都会議だったと思いますけれども、その三十年間の成果あるいは反省の中で、ABUの会議で諸外国から日本に対しての要望というものはあったのかなかったのか。また、今申し上げて数字も出てまいりましたけれども、今後アジアへの発信基地として、あるいは世界への発信基地としてNHKがどのように対応したい、あるいは対応しようとしているのか、会長としての御意見を聞かせてください。
#97
○参考人(川口幹夫君) ABUができましたのは昭和三十九年でございました。これは当時のNHKの前田会長とそれからアジアの首脳陣が集まって、アジアの中にお互いに横に組んだ放送連合体をつくろうということで始まったというふうに伺っております。その後三十年たちまして、現在のABUは、加盟した国の数も多くなりましたけれども、より一層共通に物を考える、あるいは横のつながりの中でいろいろなことを解決していこうというふうな姿勢が大変強く見え始めてまいりまして、それは非常に結構なことだと私は思います。
 その中で、特にアジア各国は日本に対し、例えば番組の共同制作とか、あるいは交流、交換とか、そういうようなことについては前からも非常に熱心にいろんなことを要求もし、そして我々もそれにこたえてまいりました。例えば、一番大きな国であります中国との関係などはこの十年来の進展は特に目覚ましゅうございまして、いろんな名作と称せられるようなものも相互の協力関係の中から出てきた。これも事実でございます。
 ただ、これまで東南アジア各国とは共同制作なり交流、交換にしても余りうまくいってないところもありましたので、この辺が今後の非常に大きな問題点であろうというふうに私は考えております。特に、東南アジアはいわゆるNIESの国と言われまして、新しい経済状況を現出する地域でもありますから、そういう意味では私はもっとABUの中での関係を緊密にする必要があるというふうに思っております。
#98
○林寛子君 今おっしゃったように、海外に有償配付、無償配付を含めて出ております番組等々、私もすべてリストアップしていただいて見ておりますけれども、やはり一番近い隣の韓国においても、番組においては韓国政府の対応の仕方で出せるもの、出せないもの、先ほどからも論議になっておりましたように大変難しいもの、しかも過去のいろんな経験から、文化侵略をするのかというような言葉まであるくらい、大変その国の、今おっしゃったようなニーズに対応して心配りをしながら配付、譲許をしなきゃいけないと思います。
 出していただいているもの、配付しておるもの、あるいは有償無償含めまして、拝見しておりまして私気がつきますことは、もっと日本の古典に関するもの、これは大変他国においても、日本の伝統文化というものは海外に発信する唯一のものであろうと。
 伝統文化のものを海外に出しますときには大変お金がかかる。ですから、本来の日本の伝統文化というものを海外に出しますのには予算がないので、生を見ることが大変諸外国には難しい場合が多々あるわけでございますから、こういうNHKを通じた有償無償の発信としては、日本の文化発信の基点として、NHKの果たす役割の中にぜひ伝統文化というものを念頭に入れていただいて、伝統文化そのものを海外に持っていくのにはお金がかかるのであるから、NHKの果たす役割の中にぜひそういうものを今後考慮に入れていただいて、諸外国により一層日本の伝統文化あるいは日本の歴史というものを考慮してもらうように私はぜひ努力していただきたいと思っているんですけれども、その点いかがでしょうか。
#99
○参考人(川口幹夫君) 実は、ことしのABUの京都総会のトップは、笛一つ、それから鼓一つという組み合わせで約十分ぐらい音楽を流して、そして画面はハイビジョンの秋の模様を出しました。これが参加されたABU各国の代表の方には非常に大きな驚きであったようです。たった笛一つ、あるいは鼓一つでこれだけ神秘な奥深いものを出せるのかというふうな伝統芸能に対する称賛であったと思います。
 その後、簑助さんの人形で三番叟などをお見せして、開会式の中でも私どもとしては日本が持っている伝統的文化のよさを示そうとしたわけですが、当然のことながら、そういうデモンストレーションが効きまして、各国の代表からはこういうすぐれたもの、我々が知らなかったもの、そういうものをぜひ番組として見せてほしいというふうな御要望がたくさんありましたから、今後はそういう方向については今まで以上に強く、大きく、広く進めてまいりたいと思います。
#100
○林寛子君 それと今、行政改革とか規制緩和とか、もう一つ文句のように、歌のように言われているんですけれども、果たしてそれがどうなるかは別といたしまして、NHKが今まで受信の障害というものに対応して、先ほども守住先生からお話がございましたけれども、全国津々浦々NHK放送を聞いていただく、またそれが国民の生活あるいは緊急時の役に立てるということで、NHKの努力は大変評価しておりますけれども、私は規制緩和によって、僻地はさることながら、むしろ大都会の中で、例えば第一種を第二種にするという規制緩和が行われましたときに、私は少なくとも、いわゆるビル公害と言われておりますけれども、高さ制限を緩和することによってテレビの受信障害あるいはラジオの受信障害というものが、そういう規制緩和は必ずしもあれはよそごとだとは言っていられないと。
 ですから、政府が今検討されております規制緩和の中の建築物の基準緩和、そういうものとNHKの今後の対応というものを検討されたことがあるのかどうか、教えてください。
#101
○参考人(菅野洋史君) 契約収納業務とそれから受信障害等の対策について担当いたしております菅野でございます。
 先生ただいまおっしゃられた件に関して、特にビルの建設に伴い発生する受信障害のことでございますけれども、これは人為的原因によって発生する受信障害である、地形とは違うという意味で、郵政省が定めております指導要領というものがございますけれども、原因者の責任によって、そしてその原因者の費用負担において改善を行うべしという指導要領にのっとって改善が行われております。
 私どもNHKとしては、受信相談の一環として障害調査あるいは対策方法等について技術指導を具体的に行い、そしてビルによる受信障害の解消に努めておるところでございます。また、NHK独自といたしましても、電波吸収パネル、これはビルの壁に張る吸収パネルですけれども、そういったこと、あるいはSHF放送による受信障害対策など改善技術の研究開発というものを行ってございまして、そうしたものも使って効果的な対策方法の開発に努めていきたいなというふうに思っております。
#102
○林寛子君 今のお話を聞いておりまして、原因者の責任という言葉が出てまいりました。確かにそれがわかればいいんです。わかれば簡単なんですけれども、私が心配しておりますのに、今原因者がわからないで複合的受信障害というものが起きる可能性があるわけですね。その複合的な場合は、原因者というのは何割、何割というふうに必ずしも明快には出てこないであろうというぐらい都市生活の複雑さというものは出ておりますので、私は今後複合的な受信障害というものがあり得るということを念頭に、ぜひNHKとしてもその辺の研究をおさおさ怠りなくやっていただいて、今までのように過疎だけではなく、都会の複合障害があるということも念頭に研究していただきたいということをこの際要望しておきます。
 それから、NHKの受信契約数の経緯をちょっと、ちょうど平成三年ですから、三年から教えてください。
#103
○参考人(菅野洋史君) 平成三年度が三千三百五万、それから平成四年度が三千三百四十五万、平成五年度が三千三百八十一万ということでございます。
#104
○林寛子君 要するに、これは世帯数との関連なんですけれども、私が調べましたところで、平成三年、一応世帯数は四千百七十九万七千四百四十五という世帯数、そして平成四年が四千二百四十五万七千という世帯数、それから平成五年で四千三百七十七万というような世帯数が出ているんですけれども、世帯数と受信契約の割合はどのように考えていらっしゃいますか。
#105
○参考人(菅野洋史君) お答え申し上げます。
 それでは、平成三年度末の御説明を申し上げます。
 総世帯数は私の手元にございますのでは四千百七十八万ということでございまして、その中で無料契約対象というんですか、免除その他がございまして、それが百三十一万、そしてそれを除きますと有料契約対象としては四千四十七万というふうに三年度末で考えでございます。
 その中で、私どもとしては、二人以上の世帯それから単身世帯というふうに分けておるわけでございますけれども、この二人以上の世帯三千八十八万、それから単身世帯九百五十九万、この中でテレビを所有しておられる世帯、合わせましてこれが三千五百四十四万というふうに見ております。そして、このうち契約をしているのが三千百三十九万、未契約になっている状態が四百五万というふうに考えております。
#106
○林寛子君 ちょっとその中で、今、日本人の一人一日に平均どれくらいのテレビを見ている時間があるでしょうか、わかりますか。
#107
○参考人(川口幹夫君) 最近のNHKの調査によりますと、大体一日三時間であります。
#108
○林寛子君 私が何を言わんとしているかというのは、来年は統一地方選挙、そしてまた参議院選挙、政治改革法案が通ってその中の選挙法も変わりますので、それによっては衆議院選挙があるやなしやとうわさされております。
 先ほどから大臣のお話もございましたように、将来はどうするか、過去は過去、将来は将来に向けてというお話がございましたけれども、私、NHKに発想の転換をしていただきたいといって、きょうは宿題を出したいということで今種々のことを聞いたんです。
 もう戦後五十年たちまして、選挙のたびに、地方選挙だ、参議院選挙だ、衆議院選挙だと、あの街宣車がもう町じゅうを走って、とにかく何台も何台もが行き交い、子供を育てている人は寝かせたところにまた来るというような、公害とまでは言いませんよ、けれどもそれに近いような状況が来ている。政党の宣伝カーあるいは候補者の宣伝カー等々入り乱れることに関して、NHKとしてやっぱり二十一世紀に向かってメディアの選挙戦をするべきであると私は考えております。
 それは郵政省自体が考えることでもありますけれども、これは役所の方でもっと選挙法というものを考えなきゃいけないんですけれども、現状ではNHKは候補者の比例配分で何政党に何時間、何政党に何時間何分と割り当てると、割り当てられた中でその政党がNHKの番組に党首会談をするとか個人の政見放送をするとかというふうになっているんです。NHKがこれだけの技術と能力を持っている以上は、私は、これからはメディアの中での政見放送なり政策発表というものをぜひNHKが政府にこれこれこうしなさいよと勧告するぐらいの知恵を、選挙戦をNHKでできないかということをぜひきょうは申し上げて、来年は選挙の年でございますので、何らかのことを今まで検討されたことがあるのか、いや一切それは政府任せ、NHKは言われた時間をあけるだけですという状態なのか、ちょっと教えてください。
#109
○参考人(中村和夫君) 御承知のように、NHKの場合には政見・経歴放送というのを公職選挙法にのっとって、それに基づいて実施をいたしております。今度、選挙制度が変わりますと政党政見というのが中心になってまいりますので、その場合にどういう政見・経歴放送を行ったらいいのかというのを今自治省と最後の詰めに入っております。
 いずれにいたしましても、NHKの選挙報道というのは、公職選挙法を重視しながら、放送法それから国内番組基準に基づいて選挙放送の番組編集の自由というものにのっとってやっております。自主的にやっている番組でも、我々政策が非常に大事だということで、政党討論、政党インタビュー、政策を聞くというような形とか、「党首を追って」というような自主的な選挙番組も従来やっておりますが、今後とも政党本位、政策本位の選挙に変わっていくということにのっとって選挙の番組というものをいろいろ工夫してまいりたいというふうに思っております。
#110
○林寛子君 マルチメディアだディジタルだということも大事ですけれども、それに付随して自治省が頭の切りかえをしろということであればそれはまた別でございますけれども、それは私どもがまた申し上げます。私は、NHKは二十一世紀に向かって、二十一世紀にはメディアの選挙戦ができるような知恵をぜひお考えいただきたいということをこの際お願いしておきたいと思います。
 それから、先ほど話に出ましたけれども、私、昭和五十二年、今から十七年前に初めて国会に籍を置きましたときに、内閣委員会で国旗・国歌の話が大変盛んでございました。ある政党が、国旗に日の丸、国歌に君が代反対ということを、政党も含めてあるいは個々の先生方にもそういう御意見があったので、先ほどおっしゃったようなNHKで放送の冒頭あるいは最終の放送のときに国旗も国歌も流れなくなった時期がございました。そのときに大変おかしいということで問題にしたことがあるんですけれども、きょうはその話が冒頭に出ましたので、私も川口会長にぜひお伺いしたいことと、これは郵政大臣にもぜひ、NHKなればこそですから、放送開始、放送終了には国旗・国歌、あるいは日の丸の旗を流し、君が代を流すということは変わらないんだということをちょっとお答えください。
#111
○参考人(川口幹夫君) NHKとしては、これまでやってきました形を大体今まで踏襲しておりますが、新しい時代に新しい考え方をする必要があるとすれば、これは今後の問題として十分に弾力的に考えたいと思います。
#112
○国務大臣(大出俊君) これは本会議で村山総理も答えておりますように、国民の皆さんの間に定着をしてきているという前提で、それでいいと、そっちの方向に行こうということを申し上げているわけでございますから、私も閣僚の一人として同じ考えでございます。
#113
○林寛子君 もう済んだことですし、今政権におつきになっておりますから、この席で違反であったとかあるいは違反でなかったことを私追及するつもりはありませんけれども、一時期そういうことがあったということだけは、大臣が大臣の席を去られようとどうしようと、私はきちんとおっしゃったことに対しては今後は責任を持っていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 それから、川口会長、東京から博多までJR東海とJR西日本を継いで新幹線にお乗りになったことはおありになりますか。
#114
○参考人(川口幹夫君) 広島までならございます。
#115
○林寛子君 それで十分でございますけれども、JRのラジオをお聞きになったことありますか。
#116
○参考人(川口幹夫君) 東海道新幹線で大阪まで行くときに聞いたことがあります。
#117
○林寛子君 これは運輸委員会のことでもあるんですけれども、おっしゃるように東京から大阪まではJR東海でNHKが放送されます。そして大阪を過ぎますと、同じイヤホンを耳に入れておりましてもNHKが大阪から博多までは聞けなくなります。一般の人はそれがなぜなのか理由がわからないんですね。これは運輸省と関係があるので、JRのことですから私書いたくないんですけれども、あえて、きょうはNHKでございますので、これはNHKにお金がないのか、NHKが手抜きをしているんだと聞いている人は思うんですけれども、どうお考えですか。
#118
○参考人(森川脩一君) お答えいたします。
 今JRの新幹線のうちで、先生がおっしゃいましたように、東京−新大阪間はJRさんの独自のサービスといたしまして、JRが専用の受信所で受信したNHKのラジオ第一放送を、さらに線路沿いに設置しました装置で走っている車内に送信をいたしまして、これを車内で放送するというシステムをとっているというぐあいに伺っております。現在、おっしゃるように「のぞみ」と「ひかり」の車内でサービスされておりまして、お客さんの携帯ラジオでも受かりますし、備えつけのヘッドホンでも受かるというものでございます。
 NHKは、これまでJR当局から東京−新大阪間でラジオ第一放送の番組をそのまま再送信したいという要請を受けまして、これに応じてまいっております。今後、先生の御指摘のように、山陽新幹線とかその他の新幹線の区間で同じサービスをしたいという御希望が寄せられれば、NHKとしては十分これに応じてまいりたいというふうに考えております。
#119
○林寛子君 やはり、先ほどからもいろんな場面でお話になっておりますけれども、緊急時には、特に自分の乗っている新幹線がなぜとまったのか、これは停電したら別ですけれども、なぜなんだろうかと。あるいは自分が行こうと思っているところで地震が起きているとかそういうことも、どうしても旅行者は、特に安全性の面も含めて情報収集面で新幹線等々でラジオを聞き、また長時間の旅になればなるほど、例えば高校野球でありますとかお相撲でありますとかあるいはサッカーでございますとか、長期になればなるほど娯楽を提供するあるいは放送を提供してということがあろうと思います。
 JR東海の御配慮でと今おっしゃったんですか、御好意でとおっしゃいましたか、電柱に線を通して有線でNHKが放送されているけれども、じゃJR西日本にもどうぞ交渉してください、あるいは東北新幹線にもぜひ交渉してくださいというのが私の願いでございます。やはり一般の人たちは、ある場所に来たら突然NHKが消えちゃった、自分のは故障じゃないかと思うような人もあるわけでございますから、ぜひその辺のところはNHK側からアプローチをしていただきたいということを申し上げて、御要望だけで終わります。
 時間です。ありがとうございました。
#120
○常松克安君 大出大臣並びに川口会長、ますます御健勝のことお喜び申し上げます。
 大臣のお声はよろしゅうございます。私もいいと言われておるんです。昔から目と声には化粧ができない、言うなれば声のいい人には悪い人はいない。それにも増して、三十万人の職員の皆さんの先頭にお立ちになった大臣、もう私は感激でいっぱいなのでございます。なぜか。下から下からたたき上げて、そういう人たちの気持ちを十二分にお酌み取りいただける。してみれば、どうかひとつ大臣、この在職中に政治決断として国民のためになるならば、いかようなる決断も時を待たずにしていただきたい、かように御要望申し上げます。
 さて、川口会長、日本の総理大臣がころころかわるものですから世界では余り総理の名前を知らぬ。しかし、NHKミスター川口といったらもう全世界が知っておるといいます。これからどうかひとつNHKが世界に旅立つことを心から要望したい。
 それでは聞きますが、会長、私はNHKの生命線はやはり財政の基盤を確保する、言うならば受信料の確保ということが右にも左にも第一番の生命線である。これから一千億、二千億、いろいろアジアのためにやっていただくにしてもお金が要ります。その頼るところはやはり受信料でございます。私はそのように思っているんですが、いかがでございましょうか。
#121
○参考人(川口幹夫君) 私は全く受信料体制そのものがNHKの根幹であるというふうに認識をしております。つまり、そのことは財政的にNHKを助けると同時に、我々が受信料を出していただくお客様と真正面から向かい合って、そのお客様保の御要望を聞いて、そして我々が御満足いただけるような放送を出す、こういう関係があるからだと思っております。
#122
○常松克安君 さてそこで、それがどのように予算に組まれ、何を基準に考えて積算されてきたか。例えば、総世帯というのが基準にございまして、その中でNHKとして法に定めるところによって無料あるいは減額、その世帯数を省く。有効な契約がそこへ出る。それをまた分析いたしまして単身世帯、これには何万世帯があるか。そして、これを世帯数にして、普及率、いろいろを加味して何%入るだろうか。両方加味しまして、ここに契約高というスタートができるわけでございます。
 そして、その中において、じゃ調定額はどれだけか。毎年度百五十億円からなる未収金がある。取れない。こういうような実態があることを基盤にして質問いたします。
 まず、私のところへNHKさんの方からいただきました書類に基づいて質問していきます。
 平成五年度末につきまして総世帯数、これはどこから引っ張ってこられた世帯数ですか。
#123
○参考人(菅野洋史君) 国の国勢調査に基づいて推定をしているものでございます。
#124
○常松克安君 何年何月何日現在。
#125
○参考人(菅野洋史君) 五年度末で四千二百七十八万というふうに考えております。
#126
○常松克安君 もう一度確認いたします。五年度末とは平成五年三月三十一日を指すのか。違うんだと、平成六年三月三十一日を指すのか。どっちですか。
#127
○参考人(菅野洋史君) 平成六年三月三十一日までです。
#128
○常松克安君 自治省によりますと四千三百六十六万五千八百四十三世帯となっておる。この食い違いはどこにあるんですか。
#129
○参考人(菅野洋史君) そちらの数字は住民基本台帳に基づく数字だというふうに心得ております。
#130
○常松克安君 私の言っているのはそうじゃないですよ。この食い違いを聞いておるんです。そちらは総務庁をとられたんですか、自治省をとられたんですか。世帯数というのは、自治省が住民台帳によって出している数字はこういうことなんです。どっちなんですか。総務庁は出しておりません。
#131
○参考人(菅野洋史君) 冒頭申し上げましたとおり、平成二年度における国勢調査、その数字をベースにいたしまして、その後の趨勢を勘案して私どもで推定している数字でございます。
#132
○常松克安君 国勢調査とは五年に一遍です。平成七年です。じゃ、これはいかなる推定のアップにしたんですか。実態が出てないんです。
#133
○参考人(菅野洋史君) 各年五十万ずつふえるというふうに考えました。
#134
○常松克安君 私が言いたいのは、この総世帯が一番基準になるんですね。この世帯というものは特別なんです、受信料というのは。電流が流れなければテレビは映らないわけです。別な面で、例えば電力会社でどれだけ一般家庭の口数になっているか、それを参考に検討したことはございますか、過去に。
#135
○参考人(菅野洋史君) 検討しておりません。
#136
○常松克安君 それはいいです。いいんです、別に気になさらず。私はすぐ引く方ですから、大丈夫です。
 じゃ、御参考のために申し上げておきます。平成五年度電力会社別契約口数の表が通産省エネルギー庁から出ております。これでいきますと、電灯需要、特に一般家庭の従量電灯甲乙合わせて四千九百八十八万九千六百九十一口。電流が流れなきゃテレビは使えないんです。見られないんです。営業として一銭でも多く財政基盤はしっかりしたいと。こういうふうな検討の一巡の考察をされたことはございましょうか、過去に。
#137
○参考人(菅野洋史君) 私どもでは、全国の各都道府県別の放送局に営業の地域として割り当てまして、そして各地域をそれぞれ市町村ごとにあるいは町名ごとに委託契約の集金人の方をお願いいたしまして、そしてそこの地域を全部委託集金人の方にお願いするというやり方で仕事をさせていただいております。
#138
○常松克安君 私は言葉で質問したんじゃないです。具体的な数字を挙げて、NHKが世界のNHKたらんためには収入だ、その基盤を確保すると。今までどっちかというと放映だとか報道、そっちばかりとらえましたけれども、収入をふやしていただきたさに苦言を呈して申し上げておるんですよ。いい悪いは別なんです。一つの資料としてこういうふうな見方もここにございますねと。
 すると、こっちは口数四千九百万世帯、大ざっぱですよ、この言い方は。しかし、ここで言われた四千二百七十八万世帯、これも五十万ずつアップの非常に不確定な要素が含まれております。自治省としては住民台帳で正式な数として五年度末は四千三百六十六万という数字をはじいておるわけです。ここで百万差があるんです。まずこれを指摘し、かつまた電力会社の口数からいきますと、ちょいとこの総世帯数というのはいかがなものか。
 問います。この中には外国人登録者の世帯は入っていますか。
#139
○参考人(菅野洋史君) 手元にちょっとありませんので今はわかりません。
#140
○常松克安君 手元にある、ないと聞いているんじゃないんですよ。
 すると、外国の方はテレビを見ないんですか。
#141
○参考人(菅野洋史君) 契約の対象としては外国の……
#142
○委員長(山田健一君) 委員長が言いますから指名を受けて答弁してください。
#143
○参考人(菅野洋史君) 外国の方で日本に在住しておられる方のところへも伺って契約をいただいております。
#144
○常松克安君 この総世帯は日本国籍を有する者としての世帯なんです。
 じゃ、聞きましょう、そこまでおっしゃるなら。平成四年度末の外人登録者数及び世帯者数、数を言ってください。
#145
○参考人(菅野洋史君) 外国人世帯がどのぐらいあるのか手元に数字はございませんが、国勢調査の調べ方による世帯の考え方としては、日本に三カ月以上居住の場合は一世帯としてカウントするということであります。
#146
○常松克安君 じゃ、もう一遍自治省でもどこでもいいからよく聞いた上で、後でいいですからまた教えてください。来年度の参議院予算委員会のときに、もう大臣は本当にあの声で予算委員会のとめ・爆弾男なんですから、私も一遍まねしてやりますから、そのときまでにしっかり勉強しますから、僕は。
 申し上げておきましょう。この中に入っていないんです、世帯には。はっきりそういう返事が来ておるんですから、この数字には。そして四年度末、外国人、ここは世帯としては出していないんです。とってないんです、法務省は。よろしいですか、世帯主としましては六十二万七千四百八世帯主、これ把握されております。人間、人としては百二十八万一千六百四十四名、こうなっております。
 私が思いますのは、ここで言う落差といいますのは、外国人登録は総世帯という概念からいきますと外れてしまっておる。この中へ入れるべきだと。じゃ、入れる世帯というものは、四千二百七十八万に外国人でもテレビ見てもろうて料金をもらっているのは何世帯ですかと聞けば、その辺のところはあやふやになってしまうんです。
 私の言いたいのは、この総世帯という見積もりベースというものをもう一度総点検をしていくべきじゃないだろうか。もらう、もらわぬは別ですよ。そういう気持ちで、何とか収入が一円でも多からんと願って苦言を呈しながらも申し上げているんです。会長ならわかっていただけますね、この気持ち。
#147
○参考人(川口幹夫君) ただいま聞いておりまして、私の方の調査等が細かいところまで行き届かないでいるなということを感じました。おっしゃるとおり、細かい数字をこれから十分に検討しまして、より多くの受信料収入があるような形に何とか持っていこうと今覚悟しております。
#148
○常松克安君 会長がそこまでおっしゃるんですから次へいくのが仁義でありましょうから、次に参りましょう。
 じゃ、第二番目に行きますけれども、無料契約者対象、これは例えば平成五年度のこの計画書を見せてもらうと百三十三万。この中に生活保護家庭は何万世帯あるんですか。
#149
○参考人(菅野洋史君) 五年度末で六十二万でございます。
#150
○常松克安君 そう大した違いはないと思いますけれども、平成六年度で、最も新しい厚生省の発表で五十一万一千六十世帯。私はここを問題にしているんじゃないんです。
 というのは、水道料金は公共料金にふさわしいと言われます。水道料金も電力料金も学校、生活保護家庭は無料ですか有料ですか、どういう認識でしょうか。
#151
○参考人(菅野洋史君) 有料だと思います。
#152
○常松克安君 御明解でした。有料なんです。
 とすれば、何がゆえに、NHKが財政力の基盤ということで非常に頭をひねっていらっしゃる中において、国家が払うべきものは払うて、もらうべきものはもらう。学校なんかみんなもろうておるんですから、水道も。NHKの方はえらい殿様、おおようでございますな、もらわぬでよろしいわと。無料です。小中校は義務教育ですから、それにかんがみて無料にします、無料無料無料で百三十三万世帯。
 これは私は、少なくとも国家の立場において請求すべきものは郵政を通して、郵政にやってもらって、そしてNHKはもらうべきです。それでもだめだというものは別ですよ。それだけの姿勢というものが郵政省に今日まで論議がございましたか、聞きます。
#153
○政府委員(江川晃正君) 常松先生のおっしゃいます御議論は、過去、国会の附帯決議でも幾つかつけられております。そういうことで郵政省としても、国会の御意思を受けまして、NHKとともに少しでも改善と申しましょうか、取る方向に動こうということでやってきているところでございまして……
#154
○常松克安君 結構です。そういう姿勢であるということを確認いたしておきます。無料は抜いたとして、今後対応しよう、NHKはもっと収入をふやすように努力しているんだと。郵政はそういうふうにやっていただきたい。
 さて、今度はもう一つ下の段階です。有料契約対象数というのはその中を二つに分けておるんですね。単身世帯、それから二人以上世帯に分けておるんです。
 ところが、ちなみに経済企画庁消費者動向におきますと、五千世帯をサンプル調査いたしまして、そしてカラーテレビをきちっとそこで見られている家庭を調べました。普及率は九九・一%、平成五年三月時点。ところが、NHKさんは九八%と置いておるんです。これ一%低いんです。普及率はこれだけだと。そのうちの百世帯にすればどういう台数が見られているかといいますと二百八・八台、一軒で二台以上になっているんです。それほどテレビと生活というものは切り離せないような、文化に直結したものに現時点でなっているわけです。ところが、ここにおいて九八%の積算をしておられます。私はこれは九九%置いていいんじゃないか。
 第二段、申し上げます。
 もっと大きな問題はどこにあるかといいますと、単身世帯なんです、問題は。二十年前のことならいざ知らず、皆ロビーに来てテレビを見なさい、一カ所一カ所にはテレビは置かない、こういう時代でしたけれども、今や社員の働く場所、単身の社員を考えると、もう本当に一部屋一部屋冷暖房つき。そして、テレビがないような人生が許されるだろうか、こういうお考えになっています。あるいは学生さん、親の仕送り大変だ、だからカラーテレビなんてぜいたくなというのは逆。テレビのないような青春というのが考えられましょうや。ところが、不思議にここでは一千二十万世帯の五五%しかよう見ていないんです。これはちょっと大きな問題であると私は思うのでございますが、これはいかがなものでしょうか。
#155
○参考人(菅野洋史君) 単身世帯につきましては、経済企画庁の独身勤労者消費動向調査のテレビ所有率というものから推定をしているものでございます。
#156
○常松克安君 じゃ、そこまで推定推定とおっしゃるなら、これをどの地域で何世帯サンプル調査、何年何月何日一斉をもってやったというような裏を出してください。
#157
○参考人(菅野洋史君) 経済企画庁の独身勤労者消費動向調査というものは、昭和五十年、それから五十五年とやったわけでございますが、そのときの増加の趨勢というものを見まして、その傾向を今日に及ぼしているものでございます。
#158
○常松克安君 そういう動向ならば、ここにおいて八四%という数字もあるんです。どこを見て、どういうことをもってとの積算、ちょっとうさじゃないですか。
 僕は会長にここでもう一度苦言を呈して、失礼でございますけれども、私はこれから先々においてNHKが十年、二十年、三十年、国際化にたえ得るような財政力のためにも、一度この受信料というものはいかがなものなのかということをやはりここでNHK内において十二分なる検討を加えていかれることがNHKの発展の一つの大きな印でもございましょう。いつの日かまた受信料の値上げとなった場合、こういうふうな視点の計算でおると論議にたえられない。余りにも巨大産業のゆえあって、少し甘いじゃありませんかというふうなことになりかねない老婆心があるものですから、きつい言葉でございますけれども御提示申し上げているんです。どうだこうだ言っているんじゃないんです。今後のために、ここが一番大事なんです。
 ですから私は、わかります、今調査させているのが委託制、大体平均五百万いただいていらっしゃいます、NHKの集金の新しい契約だと。そこへもってNHK本社の方の社員が営業部門でもう本当に大変な、朝、昼、夜、夜中と行って契約を結ぼうとして努力している。これ認めているんです、私。認めておりながらも、こういうふうな実態の掌握ではどうかな、こういうふうに思うんですが、会長、いかがでございましょうか。総点検やるべきだと思うんです。
#159
○参考人(川口幹夫君) 先生の御指摘は重く受けとめます。そして、これからの調査ではそういう細かいところまでぜひやりたいと思います。
 ただ、今まで私も多少言いわけを聞き過ぎたところがあるんじゃないかなと思っております、今お話を聞きまして。例えば、単身世帯のテレビの保有の世帯数ですけれども、やっぱり言いわけがいろいろあるんです。例えばひとり身ですからなかなか捕捉できない。昼行っても夜行っても朝行ってもいない。だから、それを確認することがほとんど不可能だという現実がまずあります。それからこのごろのマンションの建築形態からして簡単には入らせてもらえない。だから、お会いして話を聞けばまた別なんですけれども、会うこともできないというふうな状況が今起こっている。
 さらには、そのことで例えば非常に強い調査をすると、今度は人権侵害だということで逆に逆ねじを食わされる。ですから、結局細かいところまでの調査が十分に行き届かないという面がありますという現場の訴えを聞きますと、私もそれ以上には断固としてやれということを今までは余り言えなかった、そういうこともございます。
 ですけれども、今御指摘のように、確かにそういうところが公平負担の基本を崩すとすれば大変問題でありますから、いろいろ工夫をしまして、営業現場にさらに細かい調査をすることをお約束いたします。
#160
○常松克安君 全く同感でございます。営業総局長さん、済みません。失礼なことばかり並べましたけれども、そういういい方向に向けていただきたいために申し上げたということをどうかひとつ十二分に含みをしていただきたいと思います。
 そうして、一番最終が、ここに出ておりますのが問題なんです。未契約世帯が何と四百十六万世帯。前回の委員会で御指摘いたしましたように、この中でも一番怖いのが放送法始まって以来というんですから、あのラジオ放送も払わぬ人間もおったんです。それからずっと続いて、十八万世帯が、私は民放を見ているけれどもNHK見ていないから払わないよと、意思をはっきりしている人というんです。NHKさんは十八万世帯とはっきり言いにくい話を表へ出されました。私はもっとあると思います。
 そうしますと、そんな御家庭で育った子どもが自分の世帯になっても、おやじがずっと二十数年払とらへんので大丈夫、おれは私わへんぞ、やるならやってみろというふうなことで、払わないという意思を決定した者が不思議なことに年々ふえているんです、会長。
 これに対して、前回は諸外国の例を出しまして、差し押さえ処分もできるようになっているんです。よろしいですか。それを一たん何カ月か滞納したら、次に納めるときは二倍、三倍取るとか、いろいろな面で工夫していらっしゃいますが、それにはその国のスタートからの歴史がございますから非常に難しいといたしましても、電力を盗めば一罰百戒で、それを裁判で負けた、それから電力料金を納めたという流れを、民意が流れたのも一つの事例なんです、これは。何も裁判をせよせよと言っているんじゃないんですよ。
 しかしながら、一番大事なことを頭から私申し上げたように、受信料は公平であってくださいと。公平公正であってもらいたい。取りやすいところは取って、金がないからまた受信料値上げを、御理解を深くと、またNHKの会長がテレビに出て、いやどうもと言って説明するようなことは、もう最後の最後であってもらいたい。
 薄く広くいただきたいということが方針だと存じますけれども、しかし現実は生易しいものじゃない。払わぬという期成同盟がどんどん若い世代にふえてきているということは恐ろしいんです。ですから、前回はこの有料か無料かという問題は必ず波がかぶってまいりますと、NHKには。諸外国の例もあわせて抜本的な御検討を願いたいと、こういうふうに私は綿々とお訴え、御提言申し上げたところなんです。
 営業総局長にお聞きいたします、間違ってはいけませんので。平成五年度の未契約世帯は四百十六万世帯いる。これを一世帯、地上、衛星合わせて平均一万四千円として、年間納めるのは、架空な数字ですよ、四百十六万世帯掛ける一万四千円は一体幾らになりますか。
#161
○参考人(菅野洋史君) 約五百億ぐらいになると思います。
#162
○常松克安君 どうかもう一遍総世帯の洗い直しを、基盤をはっきりしていただきたいと思うんです。ここは少し僕は甘いんではないかという気持ちが、説明のつかないものがあります。そして第二番目には単身世帯も点検してください。第三番目に、この未契約世帯の中で十八万世帯が払いませんという意思表示をはっきりしておると聞いたんですが、その一割でも来年度徴収するとしたならば幾らの収入増になるんでしょうか。
#163
○参考人(菅野洋史君) 約二億だと思います。
#164
○常松克安君 大変でございましょうけれども、一割営業努力をしていただきますと、NHKの予算増が二億五千二百万と推定されるわけでございます。こうしていただくとして、もう一度もとへ戻します。
 NHKが払ってもらえないことに関して裁判に訴えた過去の事例、少なくとも昭和二十五年に放送法がスタートして以来今日まで、裁判の判例あるいは訴えた件数は何件あるんでしょうか。
#165
○参考人(菅野洋史君) NHKが訴えたということはないと思います。
#166
○常松克安君 第二段として、じゃ払わないという意思がどんどんふえていきますと、その対策はこれいかにです。
#167
○参考人(菅野洋史君) 私が具体的に現場で仕事をやってきた経験からいいますと、やはりお客様のところに伺ってNHKの社会的使命あるいは番組のサービスというものについて誠意を持って御説明を申し上げるということの中で私は御納得いただけるというふうに確信をいたしております。
#168
○常松克安君 善意と善意の戦争をしているわけじゃないんですけれども、具体的に、少なくとも十年払っていない世帯ここにあり、あるいは二十年払っていない世帯これにあり、これはもう当然何らかの憲法論争をしたがっている世帯かもしれません。あるいは、それに対して自分たちの言い分を述べたいかもしれません。個々いろんな理由で一年、二年ならまだわかりますよ。十年も二十年も金を払っていない。もっと極論、ラジオ番組から払っていないようなところにあって、なぜNHKとしての厳しい処置ができ得ないのか。公正という上から考えたらここは納得いかないのでございますけれども、いかがでございましょうか。
#169
○参考人(菅野洋史君) 先生のおっしゃる趣旨は十分に私は理解しているところでございますけれども、不払いに対して先生のおっしゃる、つまり民事上の支払い請求、これは法律的に当然可能でございます。
 しかしながら、私どもといたしましては、そうした法的手段に訴えることはNHKの姿勢がいわば強権化したと受け取られる懸念もあり、こういう措置はとるべきではないと。やはりお客様のところに伺って、そしてNHKの公共放送事業体としての役割あるいは使命というものについて御説明を申し上げ、そして御納得をいただくという道をとるべきではないのか、そのように考えて、これまでそうした措置をとらなかったということであります。
#170
○常松克安君 いま一度会長の御出座をお願いしたいんですが、私紳士的で深い善意のあるその姿勢はよくわかるんです。しかし、まじめにきちんと何十年も何十年も受信料を払っている公正さという上からいって、強権であってはならないから、この理屈がどうも整合性が、議論がかみ合わないんですけれども、いかがでしょうか。
#171
○参考人(川口幹夫君) 私もNHKに奉職しましてから四十三年になりますので非常に長いんですが、その中で今の問題は常に新しく提起をされて、菅野君が今申し上げましたように、それをやることのマイナス面を考慮するとできないというんで引っ込んできたという経緯があることをよく知っております。
 そこで、結局、悪い人が得をするという状況になるんじゃないか、むしろ今の公平負担の原則とそれからNHK受信料の性格からすれば、例えば訴訟を起こしてもやるべきだという御趣旨はよくわかります。それを私どもの判断で今までそこまですることはないよと言ってきたわけですが、専ら説得に当たることを前提にして、その結果、ごく最近も、この夏でございますけれども、例えば旭川で二十年ためていた方が払いますと言って持ってこられた。後もずっといわゆる振替でやりますということをお約束されたと、こういうケースがあります。
 それから、静岡では、五年間ですけれども、当時の、というのは五年前のNHKの一種のごたごたがありました。そのごたごたに腹を立てて払わないということを宣言されたわけであります。その方が五年目にして全額お払いになった。今後も振替で払うというお約束をなさったというようなケースもありまして、必ずしも説得でいかないというケースだけではないものですから、つい私の方もそういう人間の良心を期待して説得をしよう、それを第一番にしようというふうに今まで考えてきたわけです。
 ただ、時代がやっぱり変わってきました。そして、恐らくこの後二〇〇〇年代になりましたら新しいメディアがふえて、NHKは百何チャンネルの中のたった幾つというふうになってくるでしょうし、そうなった場合の受信料体制についてはやっぱり相当の危惧があります。
 ですから、その際にどのような形をとるのが一番いいのか、これはもう今の段階から検討をしておかなければいけないというふうに思っておりまして、この前の先生の御指摘を受けました後、私は営業総局の方へ、そういう事態を考えてこれから後の受信料体制をどう持っていくのか、もし受信料体制だけでいけないならば何か付加的なことは必要ないか、法的な取り決めは必要ないかということを検討しろというふうなことで命じでございます。もちろん、まだ結論は出ませんけれども、今後の経営計画を立てる上ではそういったことも大いに参考にしていきたいと思っております。
#172
○常松克安君 本当に素人の雑駁な計算でまことに恐縮でございますけれども、総世帯の食い違い、数、私はどうしても四百八十万世帯、これ間違いであるということなら幾らでも御批判を受けますよ。いろいろなケース、最高の世帯数をベースにやはり置くべきだ。ここの差異が四百八十万世帯私はあり得ると。これが一つ。
 それから、単身世帯、五五パーを八五パーに置いたときのその差益の問題、それから一般家庭を九八と置いておるのを九九と置いたときの増収、そしてまた四百十六万世帯のうちの一%でもいいからこれを解消していくというふうな努力、これを全部合わせますと、素人計算でございますが、年間に六百七十一億もらうべくしてもろうてないなと。そこへもって、毎年調定額の百五十億円ずつもらえません。これを足すと、約八百億近くになんなんとする経費が会長の手元に入ったらどんな事業ができると思いますか、会長。もっともっとアジアに目を向けるようなものができるじゃありませんか。
 会長の決断として、二百億、三百億、総点検するために必要だとするならどうか営業畑に予算を少し出してあげてくださいよ。予算は削られる、厳しいことは言われる。評判になるのは報道と美しい画面だけで、金を集めるところが一番冷たくあしらわれるんじゃ、これは成り立たないと私は思っておるんです。
 ここで、せっかくでございます、大臣、総締めくくりとして言いただければ。
#173
○国務大臣(大出俊君) 常松委員がじゅんじゅんと質疑をなさる。私も実はこの営業部門で集金をしている実情を知り過ぎている一人なんですよ。
 昔は郵便局の局員が二カ月に一遍田舎に行って集金していた時代もありまして、設置法に入っていないんだからやめちまえと大騒ぎが起こったこともあるんです。
 新宿の営業所まで私行って、直接調べたこともあるんです。委託集金なんですけれども、いろんなことをやってこられた方がたくさん委託でおられて集金をされている。ところが払ってくれない。日曜日に日曜出勤で、一職員の女性の方々にズックの靴履いてきてくれというわけです。新宿の高層ビルに住んでいる方々は独身者も多くて日曜じゃなきゃいないというわけです。若い女性がいたら払うだろうなんていって一緒に行ってくれというんです。それで、ズックで行きまして、上がったりおりたりですよ。中には、これ見ろ、払えるかと出した札があったんです。質札なんですよ。買ったばかりのテレビを質屋へ入れて、見てないんだから払わないと。直接そういう事実があった方が私に言うんです。これは菅野さんのところだけれども、そのくらい実は大変な苦労をしているんです。
 そこで、この長い年月、何遍か訴訟という問題を、私もいろいろ関係がある部門におりましたから、何遍か議論しているんですが、結論としては提訴云々なんということはやっぱりすべきではないと。基礎だと、料金をいただいてNHKというものは成り立っている。二十五年以来の、これはそこに根幹があるんだから。あくまでも話し合いという形でひとつ払っていただこうということに何遍も議論してそうなっている。
 お話しのように、営業を軽視しちゃ困るので、そっちに必要な予算を出していただいて、会長これは。上がったりおりたり苦労して、日曜やっていてろくに会ももらってないんだろう、若い女の方なんかは。だから、今の御指摘のとおりなんで、その気でぜひひとつ重点を置いて考えていただいて、我々も努力しますから、どうすればこの問題が前に進むかという御質問の御趣旨に沿って努力をするように申し上げたいと思っているんです。
#174
○常松克安君 一つ提言を申し上げておきます。
 最近プリペイドカードというのがはやっておりまして、プリペイドカードの料金収入ということもひとつ考察の中へ入れていただきますと非常にいいわけです。一年なら一年分ぼかんと払ってしまえば、プリペイドカードをそこへ突っ込めば一年見られると。一カ月に一回で終わりと。そういうことも煩多ではございましょうが、ともかく一円でも収入をふやしてください。そして川口会長の時代に八百億円増収になった、この歴史をつくってください。
 以上でございます。
#175
○青島幸男君 ただいまのお話を聞いておりましても、NHKさんは大変な努力を重ねていらして、今回の審議に当たりました決算にあらわれているわけでございます。
 少なくとも罰則もないというルールの中でこんなにきちっと受信料を収納していらっしゃるというのは、それは事に当たっている方々の努力と情熱のたまものだと私も思いますし、また放送を流していらっしゃって、全国の視聴者の皆さんから多大な信頼というものを受けていらっしゃるからこそ受信料もこれだけ集まる。世界に例を見ないというような状況だと思います。BBCなども非常に困窮しているようですし、アンテヌ2などというのはもう形をなしていないというようなことを伺っております。その中で、これだけあまねく人々に信頼された放送をますます充実させる中で、その信頼の成果でありますところの受信料がこんなに高率に徴収されておる。やっぱりNHKさんの重ねてこられた御努力のたまものだと、大変敬意を表する次第でございます。
 国民の信頼をそのまま引き続き将来にわたって受けていくために、NHKさんは重ねて努力をしていらっしゃるんですけれども、先日会長にお伺いしたんですが、さまざまなメディアが発達してくると、NHKが研さん、努力を重ねてきたこの伝統もワン・オブ・ゼムになってしまうのではないか。そうなると、今の受信料体系で持続していくのが非常に難しいことになるだろう、何か新たなことを考えなきゃいけないということで、NHKさんはここのところ非常に熱心にやってこられた衛星放送とそれからハイビジョンについて、衛星放送とハイビジョンにつきましてはNHKさんは他の民放などの機関より非常にぬきんでて充実した経歴と実績を持っていらっしゃると思います。ですから、これをますますいいものにしていけば他と開きができる。そこにNHKの存在意義が高くなって、ますます信頼が高まるのじゃないかということで御検討になっていらっしゃるというのを私も多とします。それ以外には当面見当たることはないんですね。
 ですから、ハイビジョンでとお考えなのはよくわかるんですけれども、そういうふうでありながら、ハイビジョンはスタートしたばかりで、アナログでいくのかディジタルでいくのかということでちょっとつまずきを見せたりしました。外国との兼ね合いなんか考えますとやっぱりこれはディジタルにした方がいいんじゃないかという意見もありますし、今までのいきさつから考えてなかなかそうはいかないということもあって問題になっていることもよく承知しております。
 そういう格好でNHKさんは研さん、努力を続けていきましても、今の大臣の御発言の中にもありましたように、マスメディアの充実を図っていきたい、そのためには光ファイバーで各家庭を網羅するほどのネットワークをつくっていきたいんだ、こうおっしゃられました。まさにそれも一つの方向だと思います。そういうふうにして光ファイバーが今の電話の金属ラインみたいに行き渡ったとしますと、それを通じて今度各家庭で同じようにハイビジョンも流れますし、幾つかの放送もできるわけですね。当然専門分野もできてくるわけですね、スポーツならスポーツ、ニュースならニュース。
 そうしますと、NHKさんは幾つかの数少ない電波の中で百貨店的により充実させていかなきゃならない。そうすると、ますます競争の度合いが激しくなってまいりますし、NHKの存在理由を明らかにすることは非常に難しくなってくる。そうなったときに果たしてどうなるのかということです。今の御方針のままお続けになるつもりかどうなのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
#176
○参考人(川口幹夫君) それこそがまさに私どもの一番の関心事であり、今後慎重に検討していかなければいけないことだと思っています。
 ということは、現在でもNHK自体の存在意義は民放と比べてどうだとか、あるいは見ていないからとかいうふうな形でもって批判されるというケースがやっぱりあります。それが百チャンネルも百五十チャンネルもふえた中で普通の形でやっていたんではますます存在意義自体は縮小する一方であります。そこで、何とか公共放送NHKの存在する意義、あるいはそれがあるために受ける国民の利益というようなものをより増大するような形で何とか存在意義を高くする方法がないだろうか。これが今私の一番の関心事であるわけです。
 そこで、私どもはより高画質のあるいはより高音質の番組で、しかも精細度によって情報量がうんと高まるハイビジョンのあり方について、それを中心に据えるのが存在意義を高からしめる一つの手段ではなかろうかというふうに考えてきた次第です。
 それが先行きディジタルの時代になってまいりますれば、現在のミューズがそのまま通用するはずがないわけですから、当然うまい形での接合というものを考えなければいけない。常に受信者が損をしないように、お買いになって全く損したというような格好でお感じになられては元も子もないですから、それをうまく接続することが現在の一番の仕事ではないだろうかと考えているわけでございまして、そういうめども大体つけまして、それでことしの十一月二十五日からの実用化試験局の放送もやってみよう、その後のことも考えてみようというふうに今思っているわけです。
 ただ、現在思っていることはすべていわば机上のプランで、それが時代とともに具体化していく中でその結果があらわれてくるわけですから、これの判断とそれから将来への見通しというのはもう明確でなければいけないわけですから、私どもに課せられた任務は非常に重いなと思って、私自体がその重さにいささか頭を悩ましているところです。
 ただ、ここではっきり言えるのは、どのような時代が来ようともこういう公共放送的なものの存在というのが全く価値がなくなっちゃうということはないだろう。そのためにはできるだけのことを我々は努力をしようというふうに思っておりまして、そのために将来例えば受信料体制によることができないというふうな事態が来たらどうするか、そういうことまで含めて幅広く弾力的に考えていこうと今思っているところでございます。
#177
○青島幸男君 今の段階で考えられることは、今会長がおっしゃられたことで一〇〇%私もそのとおりだと思っています。ですから、一層の御努力があってほしいと要望いたします。
 事はNHKのみの問題ではなくて、今度は大臣にお尋ねしますけれども、有線、今の金属のラインによる電話がありますね。それも従来はもしもしと言って話の内容が通じればそれでよいというものでしたけれども、コンピューターに接続したり、あるいはファクスという画像まで流せるようになるということになりますと、私どものかっての想像を超えた使い方をされているわけです。
 これが、各家庭に光ファイバーなどが通じるようになりますと、双方向通信もできるし、要望に従って自分の見たいビデオも見られるということになれば、それはそれでいいんですけれども、そのほか双方向通信の機能が行き渡れば、それを通じて今の電話のような機能を持った通信が行われるはずです。それはもう非常に明らかなことだと思うんです。お互いに顔が見られないで、ただ声だけ通じていればいいということよりも、遠く離れた孫の顔がうちで見られるというようなことになれば、多少料金が高くても絵の映る電話の方がいいやということになって、そうなりますとNTTの営業そのものを脅かすことになりはしないか。競合してくるわけです。
 そうなりますと、今まで私どもの考えていた電話のありようも、ただダイヤルを回しでつながっている。しかも昔は、大臣よく御存じでしょうけれども、東京の一地域から中央局へかけて、熱海の何番へお願いします、品川から静岡から熱海まで行って、ちょっとお待ちくださいと言って、至急で頼みますと言っても二時間もかかりましたね。中継局があって、交換手さんが労力を使うからこそ通じたわけですから、遠いところへ行けば高くつくんだという認識は一般の方々にもあったわけですね。その認識をずっと引きずって今NTTの料金体系というのはできているわけです。
 実際には、衛星を通じていけば隣にかけようと北海道にかけようと、この距離は誤差の範囲です。ですから同じ料金でいいはずなんだけれども、遠いところへかければ手間がかかる、高いんだ、そういう従来の伝統にのっとった幻想の上にNTTの料金はなっているわけです。
 それも破壊されてしまって、しかも先ファイバーで各家庭がつながれて、しかもそのハードを利用して相互通信ができるというような会社ができたりしますと、それはNTTの財政の基盤というよりはNTTの存在そのものも脅かすようなことになります。
 私どもはただ電話はダイヤルすれば通じるんだと思っていたのに、いつの間にか無線の電話機がこんなに普及するとは思いませんでした。電車に乗っていてもバスを待っていても立って話している人、何ひとり言を言っているんだろうと思うと、電話機を持っているんですね。しかも、今話題になっているPHSというんですか、パーソナルハンディホンというのは自分のうちの電話の子機がそのまま使える。というようなことになりますと、電話があって、無線電話があって、しかもパーソナルまでできて、これが料金体系の問題などからしますと、今でも十円で売っているなんてところもあります、契約料なんかは別ですけれども。
 そういうような価格破壊みたいなことから、利用者に安定的なサービスをきちっと行いながら、しかも各企業なり、携わっている方々が安定した収入を得られて、雇用も安定させて、しかも経済とか保安とかについてきっちり守れるようなことを考えていかなきゃならないわけですね、郵政省は。
 これから二十一世紀になると、今のNHKの問題も含めて、そういういろんな意見が錯綜しできますから、これは今のうちにはっきり整理をつけておきませんと、取り返しのつかない事態になりはしないかと私は思いますので、その点の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
#178
○国務大臣(大出俊君) 青島さん詳しいので、非常に詳しく長い御質問をいただきまして、お持ちの時間が二十分でございますから、私が余り長い御答弁を申し上げては失礼だという気がするんですけれども、少しテーマが多いので御勘弁いただいてちょっと話をさせていただきたいのです。
 今お話がございました、幾つもあるんですが一つを申し上げると、今のNTTの電話、これはNTTやNHKは限定された法律ですからほかのことはできませんけれども、TTNetなんという藤森さんのところは東京で電話もやっておるわけですよ。何の規制もないんです、これ。二百人で始めて六年間で今社員千二百名ですよ。その電話の九五%は専用線、企業なんです。ですから一般の方々というのは非常にまだ少ない。
 ところが、今彼は何をやろうとしているかと。まずCATVと手を握ろうと。それは国内であろうと外国であろうと構わぬというわけです。CATV、有線テレビですね。そしてPHS、今お話しのパーソナルハンディホン。PHSをやろうというわけですよ、なるべく仲間を集めて。そのPHSの座談会で藤森さんのしゃべっているのを読んでみますと、将来マルチメディア時代が来るとPHSというのはその端末に使えるということまで言っているわけです。そうすると、今から見ていると、電話はやろうとすればどこでもできる。
 そこで、もう一つCATVというのは、日本の場合には都市型CATV、有線テレビですね、つまりNHKが難視聴解消でやっているというんじゃないのが世帯数でいきますとまだ四・七%なんですよ。つまり、都市型のCATVというのは昨年一年間で五十五万世帯ふえまして、これで百六十三万なんです、加入者が世帯数で百六十三万世帯。全世帯の四・七%しか日本はまだCATVに入っていない、今ちょっとお話がありましたけれどもね。
 ところが、アメリカは五千九百三十三万世帯。五千九百三十三万世帯加入しているということは、全世帯の六三%が入っているわけですよ。日本は四・七です。カナダは七〇%がCATVに入っちゃっているんです。私がカナダの大臣に何でこんなに入ったんだと聞いたら、アメリカのチャンネルが全部見られるというわけですよ。まだふえるというんです。ベルギーなんというのは世帯の九〇%がCATVです、東電と同じような電力会社がやっているわけですからね。
 ですから、日本のCATVというのはある意味で少ないから、光ファイバーを敷設するという意味ではいい面もあるのかもしれない、少ないから。しかし、さっき藤森さんの例を挙げましたけれども、私は日本の都市型CATVというのはこれから大変にふえる、こう思っている。
 そこで、問題はもう一つある。英国の場合には、アメリカのナイネックスとUSウェストという二つの、これは七分割した二つの会社なんですが、これが入っていきまして、CATVをやっている傍ら、それに巻きつけた電話を始めて、両方とも有線テレビと電話と一緒にやっているんです。英国のBTが逆に撤退している場所というのもあるんですよ。
 こうなりますと、まさにどういう政策を当面郵政省がきちっと持つかということ。BS4を上げたら、十年間天からハイビジョンが降ってくるんだからといって、ここディジタル、ここディジタル、真ん中の電送はアナログですよ、だからBSチューナーで見えますというだけで済むかという問題は残るんですよ、これは、いろんな意見があったにしても。そうでしょう。
 それは、青島さん、ぜひお考えいただきたいのは、真空管型の箱型ラジオ全盛期に、トランジスタラジオが出てきたらあっという間に真空管箱型ラジオがなくなっちゃった。みんなつぶれちゃった。そうでしょう。CDが出てきたらアナログ式の蓄音機というものが世の中から消えちゃった。今ないでしょう。つまり、そういう変化があるわけですよ。
 だから、さっき私が御答弁で申し上げたように、FCCのアメリカのハントさん、大臣と言っていいんでしょうね、大臣会合にお見えになったんだから、にお話を聞いてみると、アメリカは電話業者が映像放映をやることを認めるというんですよ。映像放映をやっているところに電話業務を認めるというわけです。ゴアとも話をつけてある、近く撤廃すると。ついこの間の新聞にそれに対する何がしかの反対意見も載っていましたけれども、そうなると急速に進むというんです。今の計画どころじゃないというんですよ。
 そうなると、やっぱりそこまで見通して物を考えておく必要がある。それは当面郵政省が責任を持ってこうだということにしなきゃならぬけれども、独自にはできないからいろんな審議する機会、御相談の機会はたくさんいただいているわけでございまして、今衆知を集める必要がある、やってみたいと、こう思っております。余り長くなりますのでこれだけにしておきますが、とりあえず。
#179
○青島幸男君 久々に特徴のある御答弁をいただきまして感服しておりますけれども、まさにそのとおりだと思うんですよね。ですから、日進月歩といいますか、あすのことはよくわからないというほど甚だしい科学技術の進歩ですから、それに我々の方の感覚の方が追いつかないぐらい速いんですよね、普及の速度も非常に速くなっていますから。
 ですから、今大臣がおっしゃられたように、あらゆる方面の方々の衆知を集めて、将来恐らくこんなふうになるであろうと。手塚治虫さんの漫画が三十年も前から高速道路をつくっていたように、十年たったらあるいは二十年たったら恐らくこうなるであろうというようなことを衆知を集めて、しかもあらまほしき姿はどうなんであろうかということがひとつ明確になれば、山の頂上がはっきり見えればどこから登っても一点に集約するんだけれども、それぞれが違った山へ登って、通産省は通産省、郵政省は郵政省で、行ってみたら全然違った峠に立っていたというようなことになりますと混乱を招くだけですから、そういう知恵を糾合して、あらまほしき姿、将来こういうふうであろう、しかもこういう方向でなきゃならぬのではないかというふうな道筋をいち早く煮詰めていただきたいということだけ御要望申し上げまして、終わります。
#180
○田英夫君 大出郵政大臣の今の御答弁を感心して聞いておりましたけれども、本当に通信あるいは放送の技術面、その進歩というのは想像を絶するものになりつつあると思います。
 ちょっと今思い出したんですが、今から三十数年前に「宗谷」に乗って南極へ行きましたときに、私は報道担当隊員だったものですから、向こうの様子を南極本部に報告する。それが新聞、テレビに載るわけですが、放送に乗るわけですが、何と「宗谷」の中で無線局の認可があったんです、つまり電報局です。したがって、私が書いた原稿をまた隊長の承認、サインをもらうと、頼信紙に片仮名に書き直して電報局に持っていくと打ってくれると。私も当時国家公務員に一時的になっていたわけですけれども、そういうお役所の仕事でありながらそんなやり方をしていたということを思い出して、それが三十数年前ですから、これから三十数年後は一体どういうことになるだろうかと思うと、全く想像もつかないことが起こっているのではないかと思います。
 今の青島さんあるいは粟森さんのお話もそういうことに触れていたわけで、大臣の御答弁も、FCCの会長の通信と放送が相互乗り入れするという、これは当然日本でも近い将来に起こってくる。すると今青島さん言われたように、NTTの問題が出てくる。
 なるべく重複しないように一つだけ伺いたいのは、そうなってくると今の法体系でいいだろうか、つまり電波法とか放送法とか通信・放送にかかわる法律というものを再検討しないと全く対応できなくなってくるんじゃないか、こういう問題を一つ提起したいわけです。
 ただでさえ放送法というのは、NHKラジオだけの時代にできて、それがもともとの本屋であって、田舎の旅館によくあるように、それに新しく継ぎ足し継ぎ足しして廊下でつないでいくような格好でできているんじゃないかなという感じもするわけであります。この際、一回更地にして近代ビルに建て直さないと放送法というのはもうどうしようもないんじゃないか、そんなことを感じているわけです。通信・放送にかかわる法律の面から検討をするということを近日中にやらにゃいかぬと思いますが、いかがですか。
#181
○政府委員(江川晃正君) 田先生のおっしゃいますことは、これから二十一世紀の情報通信社会を考えていきますと通らなければならない法制度の道ではないかなという感じは率直のところいたします。
 今、先生おっしゃいますように、現実に放送法があり電波法があり電気通信事業法があり、いろいろあるわけですが、具体的に今ここで何をどうドッキングさせたらいいか、セパレートするのがいいか、そういういろいろなことはまだよく具体的にわかりません。しかし、何かそういうケアをしなければいけない、考えを改めなければいけないのではないかなというのは確かなことではないかということでございます。
 アメリカでも現実に通信法の中に第七章という新しい章を設けて、通信と放送の融合した姿を一章設けようじゃないかという立場からの議論が始まっていると承知しております。我々も、その意味では日本国でもそれにおくれてはいけませんということもありまして、大臣に附置すると申しましょうか、私的懇談会で、通信・放送の融合の懇談会、どういうふうにあるべきかということを問う懇談会ですが、そういう懇談会を設けまして、その中で法制度のあり方ということも含めて検討を合していただいているというところでございます。
#182
○田英夫君 そういう状態になってきたときに、ひとつこれは後日改めて大出さんにお願いをし質問をしたいと思うのは、前から各郵政大臣には、奥田敬和さんとか左藤恵さんの時代にも御質問をしたんですが、電波法第四条を改正すべきだという私の主張、それを改めて申し上げます。電波は国民の共有物だ、だから郵政大臣が認可をするということはおかしいんじゃないかということに尽きるわけでありますけれども、もっと考えていくと、電波は国民の共有物というよりも人類の共有物という、国別ということではなくなってくる時代もあり得るわけですね。そういうことまで視野の中に入れて考えていかなくちゃいけないんじゃないかなということが一つあります。
 それから、川口会長がぎょっとされるようなことを言うわけですが、NTTと放送との相互乗り入れというようなことを考えますと、NTTはもう民営化しているわけですね。すると、NHKも民営化しなくちゃいけないんじゃないかという議論をしている学者さんも私の知っている中におります。つまり、放送界全体も同じ状態にしなくちゃ、NHKだけが一種の特権階級という、言葉は悪いですけれども、これは何というかマスコミの間ではやや使われる言葉なんですけれども、そういう状態で、NHKだけが別であって、受信料を取ってという姿で果たして乗り切っていけるだろうかということも、これもまた頭の中に、考えの中に置いておかないといけないんじゃないだろうか。
 そういうことを考えますと、宿題の状態で、光ファイバーが全家庭に行き渡るのが二〇一〇年ですか、ですからまだかれこれ十数年あるといえばそれまでですけれども、しかし実際には、その前に大きな変化は、さっきの電話のことじゃありませんけれども起こってくるだろう。アメリカが既にやろうとしている放送と通信の相互乗り入れというのはもっと前に起こり得るということで、川口会長には大変申しわけない民営などということを言いましたけれども、これだって本当に頭の中には入れておかなきゃいかぬかもしれません。
 最後に、大臣からそのことをお答え願って、終わります。
#183
○国務大臣(大出俊君) これは、田さん、アレクサンダー・グラハム・ベルという人が電話をつくりまして、郵政省の文書によりますと日本の電話の創設が明治二十二年というふうに書いてありますが、亡くなられた北原安定さんは二十三年と書いております。最初二台電話機を日本が買ったというところから始まるんです。ところが、アレクサンダー・グラハム・ベルさんが電話を初めて発明して、今ベル研究所なんというのもありますけれども、それからまだ百十八年しかたっていないんですよ。
 ですから、三十年先になったらどうなるかという、あるところでアンケートなど出てきたら、サテライトオフィスが方々にできて、ナビゲーターつきの電動自動車でぱっと行ったら三十分もかからずに行っちゃったと。昔は何だか電車が込んで大変だったそうだという話になる、三十年たつと。極端なことを言う人もあって、同僚が宇宙郵便局に転勤したから宇宙郵便で花束を送ろうとか、シャトルで帰ってきて腕時計型携帯電話で本社に連絡とか、いろんな想定が今あるんですけれども、私は、単なるこれは想定だけではなくて、特にアメリカ、欧州にかけて急速な進歩をするだろう、そういう気がするんです。
 そういう意味で、田さん今御指摘いただいております幾つもの問題、当面の大きな緊急課題でございますから、ひとつ一生懸命勉強させていただいて、またひとつ御質問いただき、議論させていただこうと思います。
 とりあえずそれだけお答えしておきます。
#184
○田英夫君 終わります。
#185
○委員長(山田健一君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#186
○委員長(山田健一君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 日本放送協会平成三年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書につきましては、これを是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#187
○委員長(山田健一君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって是認すべきものと決定いたしました。なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#188
○委員長(山田健一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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