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1994/10/27 第131回国会 参議院 参議院会議録情報 第131回国会 内閣委員会 第2号
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1994/10/27 第131回国会 参議院

参議院会議録情報 第131回国会 内閣委員会 第2号

#1
第131回国会 内閣委員会 第2号
平成六年十月二十七日(木曜日)
   午前十時七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月二十六日
    辞任         補欠選任
     中村 鋭一君     池田  治君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡野  裕君
    理 事
                板垣  正君
                狩野  安君
                瀬谷 英行君
                寺澤 芳男君
    委 員
                井上  孝君
                岡部 三郎君
                村上 正邦君
                萱野  茂君
                久保田真苗君
                栗原 君子君
                中尾 則辛君
                池田  治君
                永野 茂門君
                吉田 之久君
                猪熊 重二君
                聴濤  弘君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  山口 鶴男君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  玉沢徳一郎君
   政府委員
       人事院総裁    弥富啓之助君
       人事院事務総局
       給与局長    丹羽 清之助君
       国際平和協力本
       部事務局長    鈴木 勝也君
       総務庁人事局長  杉浦  力君
       防衛庁参事官   小池 寛治君
       防衛庁防衛局長  村田 直昭君
       防衛庁教育訓練
       局長       佐藤  謙君
       防衛庁人事局長  萩  次郎君
       防衛庁経理局長  秋山 昌廣君
       防衛施設庁長官  宝珠山 昇君
       防衛施設庁施設
       部長       小澤  毅君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菅野  清君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岡野裕君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨二十六日、中村鋭一君が委員を辞任され、その補欠として池田治君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(岡野裕君) 次に、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。山口総務庁長官。
#4
○国務大臣(山口鶴男君) ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 本年八月二日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与に関する法律について所要の改正を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、俸給表のすべての俸給月額を人事院勧告どおり引き上げることといたしております。
 第二に、初任給調整手当について、医師等に対する支給月額の限度額を二十九万九千円に引き上げること等といたしております。
 第三に、扶養手当について、満十五歳に達する日後の最初の四月一日から満二十二歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある扶養親族たる子に係る加算額を一人につき月額二千円に引き上げることといたしております。
 第四に、通勤手当について、住居を得ることが著しく困難である島等に所在する官署への通勤のため、特別運賃等を負担することを常例とする職員に係る支給月額の算定につき、特例措置を講ずることといたしております。
 第五に、宿日直手当について、通常の宿日直勤務に係る支給額の限度額を勤務一回につき三千三百円に引き上げる等所要の改善を図ることといたしております。
 第六に、期末手当について、十二月期の支給割合を百分の百九十に引き下げることといたしております。
 第七に、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、その限度額を日額三万八千円に引き上げることといたしております。
 以上のほか、施行期日、適用日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することといたしております。
 引き続きまして、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
 この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定にあわせて、特別職の職員の給与について所要の改正を行おうとするものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。
 第二に、特別職の職員である常勤及び非常勤の委員に支給する日額手当の限度額を、一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。
 以上のほか、施行期日、適用日等について規定することといたしております。
 以上がこれらの法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
#5
○委員長(岡野裕君) 次に、玉沢防衛庁長官。
#6
○国務大臣(玉沢徳一郎君) ただいま議題となりました防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じて防衛庁職員の給与の改定を行うとともに、自衛官俸給表の陸将、海将及び空将の欄または陸将補、海将補及び空将補の(一)欄の適用を受ける自衛官以外の自衛官に係る調整手当の支給制令の改定を行うものであります。
 すなわち、第一点は、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校及び防衛医科大学校の学生の学生手当を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定するとともに、営外手当についても改定することとしております。
 第二点は、自衛官俸給表の陸将、海将及び空将の欄または陸将補、海将補及び空将補の(一)欄の適用を受ける自衛官以外の自衛官に対する調整手当制度について、昨年に引き続きその充実を図っていくため、自衛官俸給の改定との兼ね合い等を総合勘案し、当該自衛官に係る調整手当の支給割合を改定することとしております。
 以上のほか、附則において、施行期日、適用日、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置について規定しております。
 なお、事務官等の俸給、扶養手当、医師及び歯科医師に対する初任給調整手当、期末手当等につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の改正によって、同様の改定が防衛庁職員についても行われることとなります。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
#7
○委員長(岡野裕君) 以上で三法律案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○瀬谷英行君 最初に、この委員会審議の進め方についてちょっと考えたことがあるのであります。
 きょうも理事会を開いていろいろとこれから先の審議の審議日程についてお話しいたしました。ところが、先送りをするわけにはいかない状態にありながら、衆議院の審議がいろいろとごたごたしてこっちへ来るものが来ない、こういう状況があるわけです。そして、来ないうちにこっちで先にやるわけにはいかないし、かといってずっとゆっくりやろうじゃないかというわけにもいかない。特に給与なんかの問題は、なるべく早く可決をしなければならぬということはだれしもが考えているところです。こういうふうに参議院の審議というのは、今までもそうでしたけれども、ぎりぎりになると追い詰められてくる、時間はとりたいけれども日程がない、こういうふうなジレンマに陥るんですよ。
 そこで、特に内閣委員会なんかでもそうですけれども、来月の一日以降どうするかということになるとあらゆる案件がみんな内閣委員会に集中します。衆議院では安全保障委員会があったりあるいは厚生委員会があったり大蔵委員会があったり、いろんな委員会で審議したものを参議院では全部内閣委員会で引き受けなければならぬ。これではデパートまではいかないけれどもスーパーマーケットみたいだ。だから、やはりちょっとこちらの方の仕組みも考えてみる必要があるんじゃないかというふうに思います。
 これは理事会でもっていろいろ審議日程について苦慮したあげく、まあともかく一日はできる限りのことはやろうじゃないかということになりましたけれども、一日中にはどうしても片づけられないという場合には、変則ではあるけれども二日にやるというような方法を考えなければいかぬということになっておりますから、なるべく変則な状態にならないように、では一体委員会の日程をどうしたらいいかということを、これも委員長もひとつ関係方面と、今すぐというわけにいかないと思いますが御協議願って、内閣委員会の引き受ける問題点をどう整理したらいいかということをひとつお考えいただきたい、こう思っております。
 これは委員長の方でひとつ御処理願いたいということを私の方からお願い申し上げておきます。
#9
○委員長(岡野裕君) はい、承りました。
#10
○瀬谷英行君 それからあと、給与の関係でありますけれども、なるべく早くやらなきゃならぬだろう。八月の人事院勧告、今までは人事院勧告というものが粗末に扱われたり先送りされたり、あるいは昔、三公社五現業時代は仲裁裁定の裁定どおりに行われなかったり、こういう事例がありました。そのようなことを繰り返してはならないと思うんです。だから、決まったものは決まったようになるべく早く実施をする、人事院勧告であろうとその種の問題は、ということをしてもらいたいと思います。
 今回もそのような前例がありますから、そういう悪い前例を踏襲しないように速やかに実施をしていただくということを期待いたしたいと思っておりますが、その点ほどのように処理をされているのか、総務庁長官からまずお伺いしたいと思います。
#11
○国務大臣(山口鶴男君) 国会の経験豊かな瀬谷委員から、過去の例も引きましてお尋ねがございました。
 私も、過去、国対委員長等をいたしておったものですから、この人事院勧告の実施の問題、そして仲裁裁定の問題がややもすれば与野党間の政争の道具にされたというような苦い経験もございますし、また完全実施でなくて仲裁裁定も一部カットされる、人勧についても実施の時期がおくらされる等々の苦い経験があったことを今思い出しておる次第でございます。
 人事院勧告につきましては、幸い昭和六十一年以降完全実施という例が定着をいたしました。そして、民間の方々の場合は春闘の時期に決着をすれば直ちに実施になるわけでございますが、公務員の場合は、ややもすればこれが十二月末、場合によっては年を越したというあしき例もあったかと思いますけれども、少なくともやはり人事院勧告が八月に出ましたら速やかに完全実施をするという例を定着させたいものというふうに考えまして、ことしの場合はいろいろ財源が苦しいというようなこともございましたけれども、大蔵当局の理解も得まして、十月四日に完全実施の閣議決定を行い、二十一日に給与法改正を国会に提案するということができましたことを大変うれしく思っております。
 審議の方はまさに国会の任務でございますので私どもがとやかく申し上げるものではありませんが、委員の皆さん方の御協力を得てスムーズに審議をいただければ初めて十月中にこの法案が成立する、こういう実績をつくることができるのではないか、そのことを期待いたしている次第でございます。
#12
○瀬谷英行君 審議の時間も欲しいけれども日程の問題もある、こういう状態がありますが、ともかく給与関係の問題は、これは理屈抜きに決まったものはなるべく早く実施をできるようにしてもらうということが望ましいというふうに思っておりますので、格段の御努力のほどをお願いしたい、こう思います。
 その次に、非常に難しい問題でありますけれども、行政改革はどうしてもやらなきゃいかぬということを総理も今までの衆参の予算委員会等でもって繰り返し述べております。ところが、一方において、では行政改革を具体的にどうするのかということになるといろいろと問題が難しいわけです。また、この行政改革を具体的に実施するに当たって、どこをどうしたらいいかということになると非常に大きな問題だと思うんです。短時間でもってぱっぱっと決められるようなものじゃないと思うんでありますけれども、行革、まだこちらの方にそれらの法案が、これから回ってくると思いますけれども、一応具体的にどのようにしてこの行政改革を国民が納得のいくような形でもって実行に移すかという点についての基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
#13
○国務大臣(山口鶴男君) 今日まで、効率的な政府をつくる、また国際化に対応した体制を確立する、こういう観点から簡素にして合理的な政府をつくるという意味で行政改革に取り組んでまいりましたことは御案内のとおりであります。村山内閣といたしましても、総理が所信表明で申し上げましたように、村山内閣最大の政治課題であるという認識で今進めております。
 具体的な内容といたしましては、一つは規制緩和の問題であります。この問題につきましては、十一月中に行革推進本部を開催いたしまして、内外からの意見を広く聴取いたしまして、年度内に今後五年間にわたる規制緩和の計画を決定いたしたい、かように考えております。
 それから、地方分権につきましては、今、地方分権部会におきまして議論を進めております。地方制度調査会が近く答申をお出しになると思います。地方六団体も地方自治法に基づく意見書を政府に提出いただきました。いずれも国と地方の役割分担を明確にして、これを進める基本法を制定してほしいという意見であります。それを踏まえまして、地方分権部会も年内に大綱を取りまとめいたしまして、そうして政府部内の調整をやった上で来るべき臨時国会に何としても基本法を提案するように努力したい、こう総理が、言明いたしておりますので、私は担当大胆といたしまして、総理の意向に沿って全力を尽くしたいと思っております。
 それから、特殊法人等の整理合理化の問題がございます。これにつきましては、年内、十一月の下旬までに各省庁が所管する特殊法人等につきまして見直しを行っていただきまして、その状況を政府に、総務庁の方に報告をいただく。そうして二月の中旬、二月の十日までにその見直し、結果について報告をいただく。それらを踏まえまして、政府としてどのような方針でこれに対処するかという基本的な基準は既に省庁に示しておりますが、それに沿って年度内に具体的に特殊法人の整理合理化を決定いたしたい。もちろん法律を改正しなきゃならぬ問題があるわけでございますので、それを決定した後において法律を改正すべきものについては今後法律案を作成して御審議を賜る、こういう手順になろうかと思います。
#14
○瀬谷英行君 行政改革を思い切って行うという場合に、特殊法人の問題にも当然メスを入れなきゃならぬということが出てくると思うんですよ。しかし、個々に聞いてみると、おれのところは減らすなんてとんでもない、なくすなんてなおとんでもない、こういう話が戻ってくると思う。だから、個々に当たってみると、言うことは簡単だけれども実行に移すとなるとなかなか大変だと思うんですね。規制緩和にしてもそうなんですよ。かといって、難しいといって手をこまねいていると何も進まないということになるんですね。
 だから、まず財源を確保しなければ、今後の問題として、公務員給料の問題にしても何にしても、景気回復の問題にしても、なかなかこれは思うようにいかないと思いますから、財源の確保のためにどうするか、税制改革の委員会の方でもっていろいろと御検討願っているところでありますけれども、そこまでこの内閣委員会で踏み込むわけにもいきませんから、では大きな考え方として発想の転換をやるということが必要になってくるんじゃないかと思うんですね。
 省庁の統廃合だって特殊法人の問題だって、例外を認めておったんではなかなかうまくいかない。だから発想の転換をするんだが、かといってただ人を減らせばいいというわけにはいかぬと思うんです。人減らしをしないで機構の簡素化を図り規制緩和の実効を上げる、非常に難しい問題だと思うけれども、こういう難しい課題にどのようにして取り組むかということになると、ある程度の原案をつくるのは総務庁あたりが中心にならなきゃなるまいというふうに思うんですが、その点どのようなうまい考えがあるのか、ひとつお聞かせ願いたいと思うんです。
#15
○国務大臣(山口鶴男君) そういう意味での妙案というものはなかなか難しい問題だと思います。
 ただ私は、行革を担当する大臣として思っておりますのは、私の政治家の先輩で今でも尊敬いたしておりますが、お亡くなりになりました江田三郎先生がおられます。江田先生は、よく色紙に「強い心がなければ生きていけない 優しい心がなければ幸せは得られない」と、こうお書きになりました。まさに行政改革、この特殊法人の整理合理化等の問題は、これは強い心がなければできないと思います。ある程度そういった決意で進めなきゃならぬ問題だと。ただ同時に、先生御指摘のように、働いている皆さん方の雇用の問題というのは、これは重大な問題だと思います。そういう意味ではやっぱり優しい心がなければいけないと思っております。両方を、この江田先生の言葉をいつも胸に畳みまして、先生御指摘の珍手を見出すべく全力を挙げて努力をいたしたいと存じます。
#16
○瀬谷英行君 そこで、今度は防衛庁長官にお聞きしたいと思っておりますけれども、行革という場合には要らないものはないだろうかということをいろいろと探っていくと、防衛庁の問題あるいは自衛隊の問題にも触れてくるんですよ。
 衆議院の委員会でもって、軍縮の美名に隠れて防衛政策についていろいろと手を加えるというようなことはよくないんだというふうな発言を私は聞きましたが、軍縮の美名というわけにいかないと思うんですね、これは。総理大臣の所信表明、これも行政改革と一緒に軍縮ということを総理は言っているんですよ。山界の大勢というのはやはり昔と違うんです。十年、二十年前とは今は様子が違ってきている、ごたごたしているところもありますけれども。そうすると、軍縮の実を上げるにはどうしたらいいかということを考えなきゃいかぬと思うんです。
 これは防衛庁長官としても大変に難しい問題ではあると思いますけれども、やはり長官としての考え方というものを明らかにする必要があると思うのでありますが、その点をお伺いしたいと思います。
#17
○国務大臣(玉沢徳一郎君) まずもって、我が国の安全を一層確保するという点から考えてまいりますと、国際社会がより平和で安定した状態にあるということが最も大事である、このように思います。そういう観点から、この国際社会における軍縮の動き、傾向、こういうものは歓迎すべきものである、こう考えます。
 村山内閣の成立に当たりまして、自民党、社会党、さきがけ三党合意の政策協議によりますと、「近隣諸国間の信頼醸成活動に力を入れつつ軍縮を進める。」とございます。さらにはまた、六月三十日の内閣総理大臣談話におきましても、「外にあっては、軍縮の促進など冷戦後の世界平和の維持確保に努める」と、こう述べておられます。
 そういう観点から、この軍縮というものを考えていく上におきましては、まずもって我が国の周辺諸国との信頼関係というものを構築していくということが大事ではないか、そういう観点から我が国の防衛力のあり方を検討する。そして、防衛大綱の見直し等におきましてもそういう観点から検討していくという点に立っておるわけであります。
 したがいまして、防衛力のあり方についての検討でありますが、検討の要素といたしましては、冷戦後の国際情勢の変化、国際社会における軍備管理・軍縮に向けての各国の努力、さらにまた我が国におきましては、将来における人的資源の制約の増大あるいは科学技術の進歩、また厳しくを増しておりますところの財政事情、こうした諸要素を踏まえて今後とも慎重に検討していくことが大事である、このように考えております。
#18
○瀬谷英行君 私は、一つの発想転換として、自衛隊に属している陸海空の自衛隊員がおりますけれども、この自衛隊員を幾らに減らすべきであるというようなことは主張する気はございません。むしろ、この自衛隊の労働力というものをどのように活用するかということを考えてみたらどうかということです。
 例えば、いろんな災害が円木には続発しております。世界じゅうでもいろんな問題が起きております。雲仙・普賢岳のああいう噴火に伴って、非常に地元の人たちには難しい問題が続出していると思います。ああいう普賢岳のような問題とか、あるいは北海道では奥尻島でもって地震があって、津波が起きて、火災が起きているという三重の苦難が島民を襲いました。こういう問題に対しても、ああいう場合にまとまった労働力が集中的に行動できるという点では、自衛隊は大いにその力を発揮したと思います。
 それから、ことしの夏でありますが、暑かったせいもあるかと思いますが、日照りが続いたということもあって山火事が、例えば岡山であるとか広島でもって続発をいたしました。その山火事が続発した場合に、それを消すためには地元の消防団だけでは手に負えない。したがって、自衛隊が出ていってヘリコプターを使ったりいろんな方法でもって山火事の消火に努めたということがあります。
 だからこれらは、いつどこで何が起こるかわからないということになるのでありますけれども、そういう災害に迅速に対応できるような労働力を提供し得るのは今の自衛隊の組織としての一つの取り柄だと私は思うんです。だから、今後の問題としては、そのような災害対策の問題であるとかあるいは国土建設の問題であるとか、こういうことについて自衛隊の労働力を活用するということは当然工夫してしかるべきではないかという気がいたします。
 私は、北朝鮮へ二、三年前に行って、道路工事だとか住宅建設だとかに軍隊が出ていろんなことをやっているのを見ました。日本では、国道、県道を問わず、道路工事やら住宅建設に自衛隊が出ていったということは聞いたことがありませんけれども、例えばああいう格好でもって自衛隊の労働力を使うということができるならば、そのような方法も考えるべきではないか思うんです。
 今までは、自衛隊の仕事は戦争だけが問題だったわけですね。どこの国と戦うかわからないけれども、とにかく戦争になったときに敵に負けないように戦うということが至上命令だったわけです。しかし、災害はむしろ内部的にいろんな問題が出てくるんですから、そういう問題にもう即座に対応できるような形でもって、自衛隊の戦力というものをあるいは労働力というものを利用できるようにするということを工夫するということは今まで行われていなかったというふうに思いますから、その点一体どのようにお考えになるか、お答えいただきたいと思います。
#19
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 御承知のとおり、自衛隊は、直接的侵略並びに間接的な侵略に対処するということをその目的といたしておるわけでありますが、そのほかに災害活動等におきましても非常に一生懸命今日までやってまいりました。火山によって大きな被害が起きた地域における救助活動、あるいは津波等の被害を受けた地域にも救助活動に参る。あるいは水が不足してことしは大変各地で困りましたが、その給水活動にも動員をいたしましてこの活動に当たったわけでございます。
 また、道路建設とか土木工事にも動員したらどうかというお話でありますが、今までもそういう特別な要請があった場合にはそのような活動も施設部隊を通じて行っております。ただし、北朝鮮の場合と国是がちょっと違いますのは、土木工事とか道路建設といいますのは、これは民間の会社が行うということに我が国ではなっておるわけでございます。そちらの方まで労働力を全部使っていくということになりますと、経済活動に支障を来す、こういうことにもなってくるわけでございますので、この点は国是の違いその他を御理解いただければよろしいかと、このように思います。
#20
○政府委員(村田直昭君) 今、大臣からお答えしたとおり、私ども災害派遣についても従来から努力をしておるところでございますし、また土木工事等の受託につきましても自衛隊法の百条の規定に基づきまして行っておるところでございます。
 せっかくでございますので、その実績をちょっと御紹介しておきたいと思います。
 昭和二十六年以来平成五年度までの災害派遣の実施状況は、件数で約二万三千五百件、人員で約四百七十九万三千五百人、車両で延べ約五十二万六千五百両、航空機で延べ約四万三千機、艦艇で延べ約九千二百隻ということでございます。
 最近の主な災害派遣の例としましては、先生御指摘のとおりでございますが、平成五年七月の北海道南西沖地震に対する派遣でございます。それから、平成五年八月の鹿児島等における豪雨災害に対する派遣及び本年四月の名古屋空港における中華航空機の墜落事故に対する派遣がございます。また、平成三年六月三日の雲仙岳の大規模な火砕流発生に伴う災害派遣については、先生御指摘のとおり現在も行っているところでございます。
 それから、部外の土木工事の受託等の実績でございますけれども、これにつきましては、二十八年、自衛隊発足以来でございますが、合計で八千百四十件行っております。そのうち整地、土地の地ならしてございますけれども、これが五千二百八十件、道路の整備が二千二百二十九件、除雪が三百十一件、その他三百二十件というようなことで、先ほど申しましたように、八千百四十件について土木工事の受託等を行っているという実績がございます。
#21
○瀬谷英行君 土木工事に絡んでいろんな問題が起きているということはもう御承知のとおりなんですよ。だから、おきゅうを据える意味で民間工事に自衛隊が出ていけと言うわけじゃないけれども、自衛隊の労働力を活用するというためには発想の転換をやって、ある程度自衛隊の労働力が生かせるようにすれば国費の節約とか財源の確保に何らかの足しになるんじゃないか、そういう意味で工夫をしてみる必要があるんじゃないかと思うんですね。その工夫をするのもこれからの仕事だ、こういうふうに思います。
 道路工事なんというのは、正直言って、素人がやれと言われてもなかなかできるものじゃないです。私は軍隊当時に道路をつくれと言われて、密林の伐採だとか道路工事をやろうと思ったらなかなか容易なものじゃない、ろくな道具もないのに。やれと言う方は勝手に言ってくるんですよね、何月何日までにここに道路をつくれなんということを。懲りたことがあるんですよ。
 だから、そういうことを考えてみますと、やはり今後の問題としては労働力をいかに活用するかということも一つの課題であるというふうに思われるので、その点も考えて、軍縮をいかにして実現するか、それから行政改革をどのようにして実践するかということをあわせてお答えいただきたいと思います。
#22
○国務大臣(山口鶴男君) かつて私は細川内閣のときに、世界が軍縮の方向に向かっているのだから、その時代に即した防衛のあり方については発想の転換で考え直す必要があるんではないかという話をいたしたことがありました。そうして当時、細川総理はそれを受けて防衛問題懇談会をつくりまして、我が国の防衛のあり方についてさまざま議論したということを私は承知いたしております。
 今、先生御指摘のような内答についての答申はどうも残念ながらなかったように思いますが、やはりそういった意味で新しい時代に入ったわけですから、そういう意味での防衛のあり方についてさまざま検討するということは私はあってしかるべきだと思います。そういう問題については所管ではありませんが、国務大臣として閣議後の懇談等の際にそういったあり方について検討することがあってもいいではないかという議論はいたしてみたい、かように思っております。
#23
○瀬谷英行君 時間ですので終わります。
#24
○永野茂門君 給与法関係については、防衛庁を含めまして私は質疑がありませんので、防衛に関する一般事項について防衛庁長官に御質問をしたいと思います。
 平成七年度の概算要求のシーリングを見ますと、歳出予算の伸び率、何と〇・九%という未曾有の低率を示されました。六年度は御承知のように成立予算の伸び率が〇・九二%であったわけでありまして、軍縮予算の始まりであったわけであります。七年度が成立がどうなるかということは極めて予測が困難でありますが、今のような傾向でいきますとさらにこれが縮小される、削減される、こういう可能性が高いと思います。
 これは大変にゆゆしき問題であって、例えば概算要求における事業の削減状況を拝聴いたしますと、現計画と申しますか、修正された中期防の残事業のうち、上面装備の削減も含め、訓練でありますとかあるいは装備の補給、整備費の削減による更新の抑制とか、あるいは当然今拡大できるであろう募集を従来どおりに抑えた、あえて抑えざるを得ないと、これも財政から来る問題でありますけれども、そういうことになってしまっております。
 自衛隊から訓練をとったら何もなくなると言った方がいいのでありまして、今、部外工事を含む、あるいは災害派遣でありますとかそういうことについて、あるいはくらに国際貢献と申しますか国連平和協力等におきましても、その基礎をなしているのは、それがちゃんとできるということは訓練が正当であるということであり、そしてまた、装備については可動卒を高く維持しながら所要の近代化が進められておるということによって初めてそれが有効に、かつ称賛を受けながらできておるわけでありまして、こういう基本的なところが削減されていくということは極めて重大な問題である、こういうように思うわけであります。
 そこで、まず最初に、平成七年度予算の概算要求において修正された中期防衛力整備計画の残事業のうち、どういうものについて削減措置を既にとったかということについてお伺いいたします、防衛庁長官。
#25
○国務大臣(玉沢徳一郎君) ただいま御指摘いただきましたように、平成七年度概算要求の伸び率は〇・九%増と極めて厳しいものとなりました。我々としましては、こうした中におきまして、何としても我が国の防衛力の質を落とさぬようにあらゆる工夫をしながらもあらゆる経費を対象として削減、圧縮を図らざるを得ない、こういうことになりました。
 その具体的内容につきましては、防衛局長の方からお答えをくせます。
#26
○政府委員(村田直昭君) 具体的には、まず正面装備でございますけれども、正面装備につきましては、老朽装備の更新等を基本として平準的取得に配慮するとともに、事業の緊要作を吟味しながらその作成をしたわけでございますけれども、九〇式戦車、対潜ヘリコプター、SH60Jでございますが、それからF15等につきましては、先生御指摘のとおり、大幅に下方修正をしておりますが、中期防衛力整備計画の残事業を抑制しております。
 数字としましては、戦車については、二十二面残っておりましたが、二十一両ということで一両の減。それから対潜ヘリコプターにつきましては、十機残っておったのを八機ということで二機の減。それからF15につきましては、六機残っておりましたのを五機の減。それから九一式の携帯地対空誘導弾につきましては、十八セット残っておったのを六セットだけしかやらない。あるいは近距離地対空誘導弾というようなものにつきましても、二十セットのうち十セットというふうに抑制措置をとったところでございます。
 また、後方分野につきましても先生御指摘のようでございますが、部隊の維持、運営に関して、特科部隊の長射程射撃訓練の一部を中止する、あるいは四個護衛隊群の群訓練回数というのがございますけれども、それを削減する、あるいは飛行時間の節約を図るということ、それから車両通信機器整備機材等の所要更新ペースを大幅に抑制するというような措置をとったところでございます。
 また、現在、募集につきましては常々非常に苦境にあるわけでございますけれども、現時点におきましては募集は非常に好調だということで可能性はあるわけでございますけれども、厳しい財政事情等を踏まえまして充足卒についても六年度と同水準に据え置くというような努力をしているところでございます。
#27
○永野茂門君 防衛局長にお願いしますが、こういうアイテムを多数のアイテムの事業の中から選んだときの選び方の考え方を一言だけお願いします。
#28
○政府委員(村田直昭君) まず、正面の方につきまして私の方から説明しまして、残りにつきましては教育訓練担当の方から御説明したいと思います。
 正面の、今削減しましたものにつきましては、やはりぎりぎりの努力をしまして、例えば戦車でございますと教育訓練上の最小限の所要を満たすということでございまして、本部に置くようなものを削減するというようなこと。それから対潜ヘリコプターについても、平成六年度の完成時の勢力がふえないようにといいますか、維持していくというような観点。それから要撃戦闘機につきましても、減耗乖離機の一機をこれは見送るというようなことによって対処するということで、基本的には従前から十機ペースで来た、五機ペースで来たというようなものについて残りが十機あるからとか二十機あるからといってそれをそのままとるということではなくて、平準的な調達に配意をしたということによって、ぎりぎり教育訓練あるいは防衛力の質を落とさないで六年度の勢力を維持できるというような観点から整備をしており、ぎりぎりの線であると考えておるところでございます。
#29
○政府委員(佐藤謙君) 教育訓練関係、私の方から御説明をさせていただきます。
 先ほど防衛局長から御説明がございましたように、教育訓練関係につきましては特科部隊の長射程射撃の一部中止ということを行っているわけですが、これをもう少し具体的に御説明させていただきますと、その中身は、一つは北海道所在の特科部隊、これを従来矢田別の演習場に転置して実施していた訓練を中止するということと、それからもう一つは、北海道以外の特科部隊を同演習場に転置して行う部隊の参加部数を削減する、こういう内容でございます。
 もちろん、この長射程射撃ということにつきましては矢田別演習場でなければ行いがたいものですから、そういう演習ができないということは部隊の練度等に影響を及ぼすおそれがあるわけでございます。ただ、その点につきましては、矢臼別演習場に転置して行わない分については部隊近傍の演習場におきまして実施可能な訓練の充実等によってできるだけ対応を図っていくとか、こういう工夫をしていく必要があるんではないか、こんなふうに思っております。
 また、四個護衛隊群の群訓練回数の削減でございますが、これは各護衛隊群ごと、年五回の群訓練というのを実施してきてございますけれども、今回そのうちの一回分を中止するということで、これも練度に与える影響ということも考えられるわけでございますが、これにつきましても例えば訓練を集中的に実施するというようなことでできるだけ練度に支障を及ぼさないように努力をしていく、こういうふうに考えている次第でございます。
#30
○永野茂門君 私が質問しない範囲にもわたってお答えをいただいたわけでありますけれども、今御説明があった、どういうような削減を行ってどういうような影響があるかということについて、時間がありませんのであと一つだけつけ加えて御説明を願いたいのは、飛行時間の短縮というのはどういうことでありますか。
#31
○政府委員(村田直昭君) お尋ねの飛行部隊の飛行時間の節約でございますけれども、現在、戦闘機部隊の対領空侵犯措置の実施につきましては、中期防を修正しましたときに一部任務の遂行体制の緩和等に留意しまして、近年の緊急発進回数が少なくなっているという事情等も踏まえまして、段階的に百里あるいは千歳の体制を緩和していこうという考え方に立っておりました。
 それは平成七年の末にまず百里について行おうと考えておったわけですが、このような財政事情が厳しいということ、実情は減っておるということも踏まえまして、平成七年度の概算要求において百里基地の二〇四飛行隊F15部隊の領空侵犯措置の体制を緩和しまして、その実施の体制の緩和にょりまして約五百時間の飛行時間の節約になる、燃料費、整備費等で約五億円の経費が削減されるということでございますけれども、あくまでこれは緊急発進体制の緩和ということに基づくものでございまして、この意味では訓練の体制にということではございません。体制が緩和されることによって経費を節約したと、こういうことでございます。
#32
○永野茂門君 まだ具体的な例について承りたいことはいろいろあるわけでありますが、時間がありませんので省略いたします。
 こういうように訓練を削減し、そしてまた更新率を抑制していくというようなことは、自衛隊の戦力、これは単に戦闘戦力というわけではなくて、トータルとしてのいろんなことをやる力が低下していくということはもう目に見えているわけでありますが、この影響についてどう評価し、そしてまたそれにどういう対応を総括的にしようとしておるか、防衛庁長官にお伺いいたします。
#33
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 委員が御指摘のように、訓練練度等に影響を与えるおそれなきにしもあらずでありまして、防衛庁としましては、今後、日常の部隊運営等の実態を分析し各種のきめ細かな工夫を凝らすことにより、極力練度、部隊運営等に支障を与えることがないように努力をしながら防衛力の質を落とくないように最大限の努力を図ってまいりたい、このように考えております。
#34
○永野茂門君 いろいろ御工夫をいただくということは極めて重要なことでありますけれども、訓練の練度の維持でありますとか、あるいは装備の可動卒を維持しながら、そしてまた近代化のペースを適切に保つというようなことは、こういうような削減を行っていきますと限度を超えてどんどん士気が低下し、そして安全も問題になってくる、こういうような状態になることが非常に憂慮されるわけであります。
 私は、最近起こっている自衛隊における航空機事故がまだ原因が十分に究明されていないのに、これが今までの訓練の削減であるとかあるいはその他の措置によって、従来もその削減をいろいろやっていたわけでありますけれども、その影響が直ちにこれに影響しているかどうかということについては確実に申し上げることはできませんけれども、これも一つの兆候ではないか、こういうことを特に憂慮いたします。
 そこで、本問題についてはこれで打ち切りたいと思いますけれども、要は、これ以上の削減は私は恐らくもう自衛隊そのものの動きが全くできない状態に入りつつある、こういうように評価せざるを得ない、こう見ているものでありまして、長官にお願いすることは、概算要求の線は少なくも本予算において一歩も譲らずに確保するということをしっかりやっていただきたいということが一つ。
 それからもう一つは、先ほどから軍縮の問題が出ておりますけれども、自衛隊を合憲と言い、そして国際貢献を積極化する、また国連の安保理にも常任理事国として入るというようなことについて非常に積極的に社会党が政策を変更し前進しつつあるということについては私は本当に心から喜ぶものであり、それを信ずるものでありますけれども、合憲の中で非武装を追求するとか、したがってまた経費節約でありますとか軍縮そのものだけが目的のような、そういうことは先ほどからも若干触れられておりますが間違いでありまして、やはり情勢に対応した防衛力の規模を検討しながらその妥当な線を維持していくということに対する努力もしっかりやってもらわなきゃいけない。この辺の政策の基本的な考え方、与党内におけるあるいは内閣の中における御討議をしっかりやっていただきたい、こういうようにお願いするものであります。
 これについて長官のお考え方を承りたいと思います。
#35
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 委員の御意見も十分踏まえまして、全力で我が国の防衛を確立するために頑張ってまいりたい。以上です。
#36
○永野茂門君 もう一つだけ、時間があと数分しかありませんけれども、PKO活動における武器使用について簡単にお承りしたいと思います。
 平和協力法案では、端的に言って、個人の判断で個人の防護にだけ武器を使用するということになっているわけであります。これは法案の審議のときから問題でありましたし、その後カンボジアに派遣して、カンボジアの派遣員からの報告で反省あるいは教訓というものが上がってきていると思いますが、どういう教訓が示されておりますか、承ります。
#37
○政府委員(鈴木勝也君) お答え申し上げます。
 国際平和協力法のもとでの武器の使用につきましては、先生よく御存じのとおり、総則としては第二条第二項がありまして、武力の行使、武力による威嚇に当たってはならないと。しかし具体的には第二十四条の、部隊派遣の場合には三項でございますけれども、今、先生がおっしゃいましたように、結論から申しますと、武器の使用については万やむを得ない場合に個々の隊員の判断によるということになっているわけでございます。
 今までに部隊派遣の形で自衛隊が国際平和協力業務に参加いたしましたのは、先ほどのカンボジアそれから現在進行中のモザンビーク、そして今度、人道救援でございますけれどもルワンダと、三つほどございます。幸いにして今までのところ一発も撃たないで済んでいるわけでございますけれども、確かに御指摘のとおり、カンボジアから帰ってまいりました隊員の中からは、やはり大変不安であった、あるいは大きな心理的な負担を感じたという声が上がっております。
 私ども、これは現場の声としてやはり真剣に受けとめておりますし、今後の改善策の検討に当たっては重要な材料であるというふうに考えております。
#38
○永野茂門君 時間が参りましたけれども、いずれにしろ武器使用というのはそもそも部隊が攻撃を受けたような場合にしかないんだろうと思いますけれども、部隊が攻撃を受けた場合にいつ射撃をするか、どういう目標を選ぶのか、いつ射撃を停止するのか、あるいはそうじゃなくて退避する、逃げるのか、逃げるというか隠れるというのか、安全なところに行くとか、そういうことの判断は部隊としてやるのが一番いいわけですね。それは経験豊富な、そしてまたいろんな出動活動においてどうすべきかということについての戦術を十分掌握しているといいますか、手のうちに入れている指揮官がそういうことを指示するのが一番いいのでありまして、そういうことからこの問題はカンボジアにおける教訓はそのままずっと残っていくと思うんですね。
 法律との関係あるいは憲法との関係があって大変に難しい問題でありますけれども、これをどういうようにするかということは非常に重要な問題でありますので、私はこの検討を急ぐべきだ、あるいは深くやるべきだと、こう思っておるわけでありますが、それについて今どういうようになさっておるのかということだけを承りたいと思います。
#39
○政府委員(鈴木勝也君) 先生がおっしゃいましたとおり、非常にこの問題は難しい要素がいろいろ絡んでいる問題でございますけれども、私どもがとりあえずいたしておりますことは、現行法のもとでも運用の面で何か改善できることはないのかということにまず焦点を当てまして関係省庁間で、これはまだ現時点では実務レベルでございますけれども、検討を行っているところでございます。
#40
○永野茂門君 時間が参りましたので終わります。
#41
○猪熊重二君 給与法三法についてお伺いしますが、非常に常識的な素朴な質問で恐縮でございますが、総務庁長官及び防衛庁長官、よろしくお願いしたいと思います。
 御承知のとおり、国家公務員法は国家公務員の給与に関して俸給表を定めろというふうに規定しています。そして、この俸給表を定めるについては、国家公務員法六十四条二項に次のように規定されています。「俸給表は、生計費、民間における賃金その他人事院の決定する適当な事情を考慮して定められこと、このように規定されています。結局、俸給表を定めるには、生計費、民間賃金、適当な事情とこの三項目を考慮して定めると、こう書いてありますので、今回の改定を含め俸給表の作成についてはこのような三つのファクターをいろいろ検討して定めなきゃならぬということになると思うんですが、この三つの項目のどれにどうアクセントを置くとか置かぬとかということは別にして、いずれにせよこういうファクターを考慮して定めるということを法が規定しているし、今回の改定案もこのような観点から改定案が定められたものであると思うんですが、その点、長官、いかがでしょうか。
#42
○国務大臣(山口鶴男君) 税金で支弁されます国家公務員の給与のあり方につきましては、納税者であります国民の理解と納得を得られるように適正に決定されることが何よりも肝要であると思っております。
 また、国家公務員につきましては、労働基本権が制約されているという事情がございます。したがって、その給与が客観的な基準に基づいて決定されることが当然である。
 したがいまして、御指摘のように国家公務員法第六十四条第二項の規定におきまして、国家公務員の給与の根幹をなす俸給表につきましては、その適正を確保すべく給与準則に規定することとした上で、生計費及び民間の賃金実態という客観的な基準及び第三者機関でありますところの人事院が決定するその他の適当な事情を考慮して定めるということになっていると理解をいたしております。
 現在のところ、俸給表を初めとする国家公務員の給与につきましては、一般職給与法に基づく給与体系のもとで人事院が官民の給与実態等を調査いたしました上で、官民の適正な均衡を確保すべく所要の給与改定を求める勧告を行っているところでございます。
 政府といたしましては、労働基本権制約の代償措置であります人事院勧告制度を尊重するという基本的な姿勢を堅持いたしまして、国政全般との関連も誠意を持って検討いたしました上、できるだけ早期にかつ適切に対処すべく努力をいたしてまいりました。そういう立場から、本年度におきましては、この人事院勧告どおり給与改定を行うということを閣議で決定いたしまして、法案を国会に提案いたしたということでございます。
#43
○猪熊重二君 もう少し簡潔な御答弁をお願いしたいと思います。
 この三項目の中の生計費についてお伺いしたいんですが、人事院の調査においても物価指数というふうなことを取り上げております。確かに、生計費を考える場合に物価指数というものも生計費算定の一つの指数にはなると思うんです。しかし、物価指数の上昇率をそのままスライドさせれば生計費の金額が妥当になるかというと、確かに物価上昇率をスライドさせたという意味では生計費がその限度において上昇するということは、言えますけれども、時代は進展し、国民の文化的な生活ということを考えた場合には、単に物価にスライドさせて生計費を上げるだけだったら昔と同じということになるだけで全然生活の進歩はないというふうに考えます。
 ところが、今回の人事院勧告に基づく給与改定では、物価指数がわずかですけれども〇・八%上昇していると言っていながら、改定された給与を総体として見た場合には実質的に〇・六%の引き上げにすぎないということになると、物価指数でも〇・八%上昇しているのに総体として〇・六%ということになると、物価上昇分にも見合わない給与改定じゃないか。これでは生活の質の向上だとか文化的な生活だとかいうものとはほど遠いと思うんですが、この生計費をどのように判断しておられたのか、お伺いしたいと思います。
#44
○政府委員(杉浦力君) 事務的な点をちょっと……
#45
○猪熊重二君 私は長官に聞いておる。
#46
○国務大臣(山口鶴男君) 人事院勧告は、御案内のように一・一八%の勧告でございます。したがって、〇・八%の生計費の上昇を十分含んだ上で人事院が客観的に検討されたものと思っております。
 ただ、民間の給与実態を見ますと、最近の経済状況から招来したんだと思いますが、ボーナスがやっぱり減少している。そういう状況を踏まえて、期末手当につきまして〇・一カ月カットするという勧告もあわせて人事院がいたしたというふうに承知をいたしております。したがいまして、給与月額につきましては、生計費の上昇も加味して一・一%の上昇ということでありますので、そういう点では委員御指摘の点は人事院も上分配慮されたのではないかと、かように考えておる次第であります。
#47
○猪熊重二君 私が今、人事院に聞いているんじゃないんだ、大臣に聞いているんだということを言ったのは、なぜかと言えば、この法律案の提案理由に書いてあるでしょう。「政府としては、その内容」  「その内容」というのは人事院の勧告ですよ。「その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認めここの法案をつくったんだと書いてあるんです。だから人事院の問題ではないんです。政府の問題なんです。だから、政府の所掌事務の所管大臣である大臣に伺っているんです。余計なことなんだ、あなたが言うのは。
 次に、このファクターのうちの民間貨金について伺いますが、民間賃金というのは、結局は一口に言えば企業の賃金ということだろうと思うんです。企業の賃金ということになれば、企業そのものが営利集団ですから、もうかったときには給料が上がるかもしれぬし、もうからぬときには給料が下がるかもしれぬ。民間の賃金というのは、そのような企業の営利集団である性質からして当然に営業損益に影響される。これに対して公務員の職務というのは、こんな利潤追求だとか景気がいいからもうかったとかなんということとは無関係な公共的な行政事務をやっているわけです。
 それにもかかわらず、考慮するファクターの一つに民間賃金を加えていることの意味、そして人事院勧告等を見ると民間貨金のことだけが給与の上昇、下降についての大きなファクターになっていて、生計費とかそういう問題はほとんど考慮されていないように私には見える。だから、民間賃金にそれだけ準拠するということが公務員の職務内容等から考えてみてどの程度まで妥当であるかどうかというふうなことについて、長官としてはどのようにお考えでしょうか。
#48
○政府委員(杉浦力君) 人事局長ですが、事務的にちょっと……
#49
○猪熊重二君 要らぬと言っているのに。時間がなくなってしまう。
#50
○政府委員(杉浦力君) 申しわけありませんが、ちょっと実務的な御説明を申し上げさせていただきたいと思います。
 先生おっしゃいますように、国家公務員の職務と、それから営利企業の民間企業であります従業員の職務内容については必ずしも同一の職務でないというのは先生御指摘のとおりであります。
 現在、国家公務員の給与を決めるに当たりまして、先ほど大臣から申し上げましたように、国民の理解と納得が得られるような逆正な水準でやらざるを得ない。現在、その具体的な客観的基準というのはどんなものがあるかということを考えますときには、民間の賃金水準というのは非常に大きな客観的水準だろうと思っております。なおかつ、民間の給与水準に準拠するというためには、民間の中身を調べる場合にも、先生御案内かと思いますが、職種別とかそういった点のいろいろ細かい情報を人事院の方で調査されまして、その上で関係ある一般職の職員との関連を見ながら決定されているわけであります。
 私ども、その中身を拝見いたしまして、従来どおりの動きでもあるし、それからほかに適切に判断するものもないということもございますので、適切なものと考えまして今回の法案の提出をさせていただいたわけであります。
#51
○猪熊重二君 あなたが答弁したからといって私は全然それを聞いてないんです。なぜかと言えば、人事院の見解を聞いているんじゃないんです、私は。
#52
○政府委員(杉浦力君) 人事院から情報をいただきまして、勧告をいただきまして判断した結果の
#53
○猪熊重二君 あなたに聞いているんじゃないんです、私は。
 なぜかというと、基本的な問題なんです。だから大臣に私も素人として質問している。だから、素人でもいいから私の疑問に大臣として答えてくれという趣旨で私は質問しただけなんです。
 ただ、もう時間がないから、防衛庁長官に一言だけ聞いておきたい。
 要するに、防衛庁ないし自衛隊がどうであるとかこうであるとかということを抜きにして、例えば現在ザイールに派遣されている自衛隊の皆さんは、採用されるときにはそんなところまで行かされるかどうかなんということをわからぬで採用されているんです。だけれども、法律改正して行けということになったから行くと。私は、この給与に関連して、国内にいる自衛隊員の一般給与体系をPKO活動で海外に派遣されている自衛隊員にそのまま適用するということは果たして妥当なんだろうかどうなんだろうか、派遣したことの当否だとかそういう問題は一切抜きにして。
 要するに、自衛隊員だって特別職の国家公務員として一生懸命仕事をしているわけですよ。国内で仕事をしているのと同じ給与体系ではちょっとかわいそう過ぎるんじゃないか。私が自衛隊員だったらあっちへ行くのはやめたと言いたいぐらい。だから今、PKO法、PKFは凍結されているけれども、いろいろ現状あるいは将来を見きわめて、海外にこのような形での派遣をされる自衛隊員については別個な給与体系というものがあって当然じゃなかろうか。それは国賓輸送だとかあるいは在外公館への派遣とか、一時的というかそういうふうなものとは違って、少なくともPKOによる海外派遣の自衛隊員については別個な給字体系というものを考慮して当然じゃなかろうかと思うんですが、その辺をどんなふうに考えておられますか。
#54
○国務大臣(玉沢徳一郎君) PKO協力法に基づき派遣される自衛隊員の給与につきましては、現行給与制度のもと、国際平和協力業務が行われる派遣先国の勤務環境及び国際平和協力業務の特質にかんがみ、国際平和協力手当を支給することといたしているわけであります。その手当は勤務先の環境その他によっていろいろと段階が異なりますので、我々としましてはこの協力手当を支給するということによって対応してまいりたいと、こう考えてやっておるところであります。
#55
○猪熊重二君 終わります。
#56
○聴濤弘君 最初に、給与法改正の問題でありますが、今回の給与改定は人事院勧告史上最低水準のベアである上に〇・一カ月の一時金カットが加わっており、公務員労働者の生活に深刻な打撃を与えるものだと指摘せざるを得ません。このことを最初に申し上げて、私は具体的な問題として筑波研究学園都市移転手当の問題について質問をしたいと思います。
 周知のとおり、ここで働く東京から移転した職員には筑波研究学園都市移転手当が支給されております。しかし、その後人事院の勧告に基づいて、行政職それから医療職の職員は二年に一%ずつ手当が低減していく、こういうことになっております。その結果、現在では研究職あるいは教育職は一〇%、行政職は七%、それから手当がゼロだという方もいる。同一の研究所においてこういう著しい格差が生まれております。同じ研究をし、そして一体となって研究をしていく、その同じ内部でこういう格差が著しく拡大しているということで、現場ではこういうものを是正してほしいという要求が非常に強く起こっております。これは当然善処すべきと考えますが、いかがですか。時間があれですからこれが一つ。
 筑波研究学園都市の問題でもう一つお聞きし、合わせて二点お聞きしたいんですが、この手当そのものをもう廃止すべきだというようなことが議論されているようでありますけれども、昨年の四月、衆議院の科学技術特別委員会で中島元科学技術庁長官が、この手当というのは確かに一時的な手当ということで出されたものではあるけれども、この制度は研究機関における人材確保、人事交流上考慮すべき事項を含んでおり、これにかわる恒久的手当を措置する必要があるとして人事院に要請しているところである、このように科学技術庁長官は答弁をされております。
 この件については、筑波の生活環境とか研究機関に働く研究者の状況などを考慮するとともに、関係者や関係団体の意見を十分に聞いて何らかの措置について前向きに検討されるべきではないかというふうに思います。
 以上二点について質問いたします。
#57
○政府委員(丹羽清之助君) 先生御承知のように、筑波研究学園都市移転手当と申しますのは、当初首都への過度の人口の集中を緩和するあるいは高水準の研究教育の効率的推進等を図るということを目的といたしまして筑波研究学園都市への研究機関等の移転を円滑にするために、調整手当の支給地域である東京から非支給地域でございます筑波研究学園都市地区への研究機関等の移転に伴いまして職員の異動があるわけでございますが、この職員の異動促進、円滑にするという趣旨で設けられた手当でございます。
 したがいまして、この手当はあくまでも移転手当でございまして、基本的には研究学園都市の成熟の度合い等に応じまして収れんしていくべきものであると考えておるわけでございます。また、手当の趣旨から申しましても、移転職員とそれ以外の職員で手当の取り扱いに差があるのもやむを得ないのではなかろうかと考えております。
 ただ、いずれにしましても、この手当につきましては、平成八年末までにその改廃に関する勧告を行うよう給与法により人事院に対して求められているところでございます。したがいまして、今後の取り扱いにつきましては、これまでも関係職員団体等の意見も十分聞いておるところでございますが、今後とも引き続きまして関係職員団体等の意見も聞きながら、筑波研究学園地区の生活環境の状況それから研究機関の充実の状況、さらには民間における賃金、物価及び生計費の状況等も踏まえまして、その適切な結論を得るべく私ども慎重に検討してまいりたい、かように思っておる次第でございます。
#58
○聴濤弘君 十分な検討をしていただきたいと思いますし、また格差やむを得なしというのではなくてその点もなくしていくと。もちろん高い方向でなくしていくということで検討をしていただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。
 その次に、官民給与の比較方法の見直しについて質問をいたします。
 先ほどもこの問題は出たんですが、現在、百人以上の企業と比較をしている。これにどれだけの科学的根拠があるのかということについて、もう既に何回かごの委員会でも議論をされたところです。きょうは私は、その問題すべてを繰り返すのではなくて、次の点について質問をいたします。
 それは昨年の四月、中央労働委員会の調停委員長口頭説明というのがありました。これは争議があって、そういう説明が行われた。この説明の中で、四現業すなわち印刷、林野、造幣それから郵政については、「中労委としても、国営企業における官民比較手法の見直しについて、検討を開始すべき時期に至っているものと判断する。そして、可及的速やかに結論を得るために、然るべき措置を講じることとしたい。」と、そういうふうに述べられております。また、仲裁委員長は、同じく中労委としても官民比較の方法について検討するとの談話を発表しておられます。
 人事院としても、この四現業、国営企業が検討を開始したということであるわけですから、これを機会に人事院として官民比較のやり方、企業の比較の際の規模、これについて検討をしていくべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#59
○政府委員(弥富啓之助君) お答えを申し上げます。
 ただいま委員が仰せられましたとおり、国営企業における官民比較方法、この見直しにつきましては、ただいま中労委におきまして規模問題を含む幅広い観点から検討されているということは十分に承知をいたしております。人事院といたしましても、その動向を注意深く注視をしているというところでございます。
 ただ、人事院といたしましては、官民双方の実情の変化に伴いまして、職員段階、いろいろあります。その変化に伴いまして、従来の比較方法に適止を欠くところが出てくればその都度見直しをしていくということを基本にいたしまして、現実にここ数年のところ比較方法の見直しをしてきているところでございます。御承知のとおりでございます。
 今後とも各方面の意見をも踏まえながら検討を進めていく所存でございますが、いずれにいたしましても比較方法の民間準拠の基本となるというものでございますので、国民のこれは理解と納得を得ることがぜひ必要である。そういうことで、我々といたしましてもただいま仰せられました中労委の検討状況を注視しながら慎重に対処していくという考えでございます。
#60
○聴濤弘君 次に、防衛庁長官がおいでですのでお伺いしたいと思います。
 TMDのことについてお聞きをいたします。
 防衛庁長官は、九月十五日に米国でペリー国防長官と会談をされております。アメリカ側がTMD計画の開発への日本の参加を要請したのに対し、長官は検討するということで年内にも日米で共同研究を開始するということを合意したというふうに報道されております。
 ところが一方で、TMDについては日米作業グループというのが存在してもう既に二回、二日ほど前の新聞では三回目の会合が開かれたというふうに報道されておりますが、ここで第一に質問したいのは、共同研究を開始するということと作業グループは既にやっておるというのは、これはどこに違いがあるのかということです。
#61
○国務大臣(玉沢徳一郎君) まず、経過から御説明申し上げたいと思います。
 戦域ミサイル防衛につきましては、あくまでも専守防衛の観点に立ちまして、まずもって我が国の防衛政策上の位置づけ及び我が国の対応について政策判断を行う必要があり、そのためには弾道ミサイルの脅威の現状、TMDの具体的内容、その技術的可能性、費用対効果等多岐にわたる問題について検討する必要があると考えております。
 このため、TMDに関する日米作業グループ会合を昨年十二月及び本年五月に開催し、TMDの具体的内容についてアメリカ側から説明を受けてきたところであります。
 さらに、御指摘のとおり、去る九月十五日の日米防衛首脳会談におきまして、今後我が国の政策判断の資料とするため日米合同で弾道ミサイル防衛に関する研究を行っていくことで合意し、これを受けて十月二十五日及び二十六日の二日間にわたり開催をいたしました日米TMD作業グループ会合において、今後の日米共同研究の進め方について協議したところであります。
 以上です。
#62
○聴濤弘君 私が一つ疑問に思いますのは、日米共同開発に参加することが前提で共同研究とか作業グループとかというものが設置され進めているというのではないんだろうかということなんです。これからいろんな研究をしたその結果ああやっぱりやめようという話じゃなくて、もうともかく参加するということがある前提になっていて、いろんな共同開発とか作業グループとかというのがつくられているんじゃないかという疑問を持たざるを得ないんです。
 と申しますのは、ことし八月十二日に村山総理に提出された防衛懇の答申には、「日本自身が、弾道ミサイル対処能力を、もつ必要がある。そのために、この分野の研究が最も進んでいる米国と提携しつつ、その保有に向けて積極的に取り組むべきである。」、しかもその後に続けて、「このようなシステムは、米軍との提携が不可欠であり、統合的な部隊運用の体制を必要とするものであることに、とくに留意すべきである。」と、そういうふうに書かれている。だから日本がそういう能力を持つ必要がある。その際にはアメリカとの提携が不可欠である。研究が不可欠だというだけじゃなくて、部隊運用の体制は米軍とともにやることが不可欠だと、そういうふうに書かれておる。
 長官は、この前のペリー国防長官との会談で、この答申の内容も説明して、共同開発するかどうかについて真剣に検討していきたい、こう表明されたということなんです。ですから、日本が必要だと、そのためには米軍とともにやることが必要だということだったら共同で開発していくということがもう前提になって研究が進められている、そう理解せざるを得ないんですが、そういうことなんでしょうか。
#63
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 先ほどるる御説明を申し上げましたように、あくまでも専守防衛の観点に立って我が国の政策判断というものが必要である、こういう観点が最も大事であるという点でございますから、防衛懇の御意見もありますけれども、我が国は日本の国を弾道ミサイルの攻撃から守るためにはどういうふうな観点に立ったらいいか、これに対しては多大なる関心を持っておるわけでありますけれども、これをどのように今後進めていくかという政策判断はこれからしなきゃならぬわけでありますから、だからそういう意味において、必ずしも日米共同開発を前提として進めておるものではないということだけを明確にしておきたいと思います。
#64
○聴濤弘君 時間がありませんので最後ですが、村山内閣の閣僚として山口長官に質問したいと思います。
 このTMD参加の問題についてどのように考えておられるか。これはかつてのSDIの問題のときにもありましたように、憲法にもかかわっできますし、また宇宙の軍事利用を禁止した国会決議にもかかわってくる重大な問題です。そういう問題を無視して行政がどんどん進めていいという問題では決してないと私は思いますし、閣僚としての山口長官の御見解を伺って私の質問を終わります。
#65
○国務大臣(山口鶴男君) 所管外の問題ですけれども、私としましては、この戦域防衛ミサイル綱の問題につきましてはさまざまな点で問題があるのではないか。御指摘の点もございますし費用対効果の問題でもいろいろ問題がある、こう認識をいたしております。
 ただ今回、八月の概算要求を決定いたします際、与党の防衛調整会議でこの問題は議論になりました。我が党は、先ほど私が申し上げたような見解を持っておりますのでいろいろ議論をしたようでございますが、結局、防衛庁側からニュートラルの立場でこの調査研究は行うのだ、決して決めている問題ではない、あくまでもニュートラルの立場であるという説明があったので二千万円の概算要求について了承したというふうに承っております。
#66
○聴濤弘君 終わります。
#67
○委員長(岡野裕君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#68
○委員長(岡野裕君) 御異議ないと認めます。
 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の修正について聴濤君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。聴濤弘君。
#69
○聴濤弘君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっております一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出し、その提案理由と内容の概要を御説明申し上げます。
 提案の第一の理由は、政府案が人事院勧告史上最低の一・一八%という低率の給与改定に加え、期末勤勉手当の支給月数を〇・一カ月切り下げることとしているためであります。この措置は、低率ベアをさらに切り下げ、ベアは年間でわずか〇・六%となり、昨年度の消費者物価上昇率一・二%に遠く及ばず、公務員労働者とその家族の生活に深刻な打撃を与えるものであります。したがって、公務員とその家族を擁護する立場から、期末勤勉手当の現行年間支給月数五・三カ月を維持しようとするものであります。
 提案の第二の理由は、期末勤勉手当切り下げの根拠となっている人事院の官民比較方法に問題があることです。それは、人事院調査の民間の一時金支給月数が日経連や東京都の調査を大きく下回っていることにもあらわれております。
 次に、修正案の概要を申し上げます。
 政府提出の一般職職員給与法改正案が、期末手当を年間〇・一カ月切り下げている第十九条の四第二項の改正規定を削除し、現行の支給月数を維持するものです。
 なお、本修正案に要する費用は、約百九十二億円の見込みです。
 以上が修正案の提案理由とその概要であります。
 委員各位の御賛同をいただき、速やかに可決されますことを要望いたしまして修正案の趣旨説明を終わります。
#70
○委員長(岡野裕君) ただいまの聴濤君提出の修正案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本修正案に対する意見を聴取いたします。山口総務庁長官。
#71
○国務大臣(山口鶴男君) ただいまの一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、政府としては反対でございます。
#72
○委員長(岡野裕君) これより三案及び修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 初めに、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 まず、聴濤君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#73
○委員長(岡野裕君) 少数と認めます。よって、聴濤君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#74
○委員長(岡野裕君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#75
○委員長(岡野裕君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#76
○委員長(岡野裕君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○委員長(岡野裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十四分散会

ソース: 国立国会図書館
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