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1994/11/16 第131回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第131回国会 運輸委員会 第2号
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1994/11/16 第131回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第131回国会 運輸委員会 第2号

#1
第131回国会 運輸委員会 第2号
平成六年十一月十六日(水曜日)
    午前十時三分開議
出席委員
  委員長 井上 一成君
   理事 武部  勤君 理事 村田 吉隆君
   理事 小坂 憲次君 理事 茂木 敏充君
   理事 山口那津男君 理事 緒方 克陽君
      亀井 善之君    橘 康太郎君
      林  幹雄君    堀内 光雄君
      宮崎 茂一君    横内 正明君
      江崎 鐵磨君    北側 一雄君
      古賀 敬章君    須藤  浩君
      高木 義明君    二階 俊博君
      福留 泰蔵君    吉田 公一君
      赤松 広隆君    左近 正男君
      高見 裕一君    寺前  巖君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 亀井 静香君
 出席政府委員
        運輸大臣官房長 黒野 匡彦君
        運輸大臣官房総
        務審議官兼貨物
        流通本部長   永井 隆男君
        運輸省運輸政策
        局長      豊田  実君
        運輸省鉄道局長 戸矢 博道君
        運輸省自動車交
        通局長     高橋 伸和君
        運輸省海上交通
        局長      平野 直樹君
        運輸省海上技術
        安全局長    小川 健兒君
        運輸省港湾局長 栢原 英郎君
        運輸省航空局長 土坂 泰敏君
        気象庁長官   二宮 洸三君
 委員外の出席者
        総務庁行政監察
        局調査官    江澤 岸生君
        大蔵省主税局税
        制第二課主税企
        画官      松元  崇君
        大蔵省銀行局保
        険部保険第二課
        長       浦西 友義君
        労働省労働基準
        局監督課長   松崎  朗君
        建設省建設経済
        局宅地開発課民
        間宅地指導室長 竹村 昌幸君
        建設省道路局道
        路総務課長   吉井 一弥君
        建設省道路局道
        路交通管理課長 大堀 一平君
        運輸委員会調査
        室長      小立  諦君
    ―――――――――――――
委員の異動十一月九日
 辞任         補欠選任
  志位 和夫君     寺前  巖君
同日
 辞任         補欠選任
  寺前  巖君     志位 和夫君
同月十六日
 辞任         補欠選任
  江崎 鐵磨君     吉田 公一君
  二見 伸明君     北側 一雄君
  志位 和夫君     寺前  巖君
同日
 辞任         補欠選任
  北側 一雄君     二見 伸明君
  吉田 公一君     江崎 鐵磨君
  寺前  巖君     志位 和夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 陸運に関する件
 海運に関する件
 航空に関する件
 港湾に関する件
 観光に関する件
 気象に関する件
     ――――◇―――――
#2
○井上委員長 これより会議を開きます。
 陸運、海運及び航空に関する件等について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武部勤君。
#3
○武部委員 激励をいただきまして、しかし時間が短いわけでございますので、もう先に全質問を申し上げますので、簡潔明瞭に、大臣を初め政府委員の皆さん方もまた御答弁いただきたいと思います。
 まず質問の第一点は、規制緩和の問題でございます。運輸省関係の規制緩和に対する数々の要望が国の内外からあるかと思いますが、具体的に今後どのように検討し、どのように対処していこうと考えておられるか。あるいは検討項目について、次の通常国会等で法案の準備などしているのかどうか。これが第一点です。
 第二点は、本委員会におきましても附帯決議をして、農耕用のトラクターの自動車検査証の有効期間については、その使用実態調査を進めて、検討結果に基づき延長等の措置を講ずること、こういうふうにされているわけでありますか、その後の検討状況と、最初の質問に関連いたしますが、いかがなされるおつもりか。特にウルグアイ・ラウンド農業合意に伴いまして、この問題については農家の方々から非常に強い要望がございます。やるならば速やかにやっていただきたい、このことをひとつお答えいただきたいと思います。
 三つ目は、大臣は、私も以前から大変尊敬している元気ナンバーワンの政治家だ、こう思っておりまして、日ごろ空港整備や整備新幹線の問題についてももっと公共投資、つまり真水を入れて整備を促進する必要があるということを言われているわけでありますが、いよいよ来年度予算の決着に向けて大事なときに至っていると思います。このことについて、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
 四つ目の質問は、運輸関係の公共事業に関係あるわけでありますが、先般、井上委員長を団長に我々ヨーロッパの運輸関係のインフラ整備の実情を視察してまいりまして、諸外国の港湾の台頭ということが我が国の港湾の国際競争力に大きな影響を与えるんじゃないか、国際競争力が失われつつあるんじゃないかということを我々は心配しているわけであります。財政審の報告ではCランクというような位置づけになっておりまして、我々もとんでもない時代錯誤だ、こう思っているわけでございますが、取り返しのつかないことにならないように、この点につきましてもしっかりやらなきゃいけない。むしろ超Aぐらいに、特Aぐらいにして頑張らなければならないことが、何を言っているか、こんな感じであります。大臣も恐らくそういう思いだと思いますが、この点についても御見解をいただきたいと思います。
 大臣並びに関係局長の御答弁をお願いします。
#4
○亀井国務大臣 お答えをいたします。
 武部委員の今の御指摘の問題点等、まさに運輸省にとって喫緊の課題であろうかと思います。
 規制緩和につきましての基本的な立場、考え方を申し上げますと、規制についても安全、環境、弱者保護、こういう観点からの規制は強化する場合すらある、私はこのように基本的に考えています。一方、もう時代に合わなくなった不必要なそうした規制については思い切った撤廃、緩和をどんどん進めていくべきだと思います。ぜひひとつ、委員の皆様方から具体的な御指導、御指摘を賜りたい、速やかに処置をやっていきたい、このように考えております。
 御承知のように、航空法の改正等によって五〇%までの割引運賃の届け出の問題だとか、あるいはトラックの営業区域の拡大の問題だとか、その他具体的にやれる問題については今取り組んでおりますけれども、これは私は、やれるものは、またやらなければならないものはもう直ちにやっていくという姿勢で局長以下に指示をいたしております。農耕用トラクターの問題、後で担当局長から具体的にも説明させますが、私は、これは委員おっしゃるように速やかにそうした方向で変えていくべきだ、このように考えております。後ほど答弁をさせたいと思います。
 それから、空港整備あるいは整備新幹線に対する真水を導入する問題、来年度予算要求におきましても空港整備特会等については思い切った方向転換をしたい、水路をつけかえたいと私は将来考えておるわけでありまして、やはり公共事業として正面から空港整備に取り組んでいく。ユーザーの懐を当てにしての空港整備では、とてもじゃありませんけれども、間に合わないという考え方を持っておりますので、まず取っかかりといたしまして、来年度は関空の着陸料をトン当たり百円、ジャンボで五万円くらいになろうかと思いますが、手始めにそれをやっていきたい、これは空港設備を国が買い上げるという処置でこれをやりたい、このように考えております。
 また、整備新幹線につきましても、これも前々政権の二月においての三大臣合意事項がございますけれども、政権もかわったことでもございますから、これは三大臣の合意事項を発展的にこのたび見直すということをやってまいりたい。そういうことで整備新幹線についても、つくった自治体が後で負担が重くなるなんてこれはおかしな話でありますから、将来、今のスキームの一五%というあれをできることなら軽減する方向で努力をしたい、このように考えております。やはり国が責任を持って整備新幹線については取り組むという姿勢を貫いてまいりたい、未着工部分についても当然そういう形で来年度から一歩前に出たい、このように考えております。
 それから、港湾整備についてでございますが、Cランクなんというのは、私どもはそういう考え方をしておりません。私はAランクだ、このように考えております。海洋国家日本における港湾の整備というのは、もうこれは国土の均衡ある発展という観点からも、我が国経済を日本列島じゅうにやはり均衡に発展させる、また外国との関係につきましてもこれは最重要課題だ、このように考えております。来年度の予算要求についても全力を挙げて頑張っていくつもりでございますので、御支援のほどをよろしくお願い申し上げます。
 以上。
#5
○高橋(伸)政府委員 農耕用トラクターの車検期間の延長問題につきましては、先生御指摘いただきましたように、附帯決議に基づきまして使用実態調査を進めて、その検討結果に基づき措置を講じることとされております。
 こういった状況を踏まえまして、現在、私ども、農耕用トラクター等大型特殊自動車の使用実態調査を鋭意進めておるところでございます。この結果をできるだけ早く取りまとめたいと思っておりますが、この結果をもとにいたしまして、農耕用トラクター等の自動車検査証の有効期間の延長の措置につきましては、ただいまの先生の御指摘の趣旨も踏まえて適切に対応してまいりたい、かように思っております。
#6
○武部委員 自動車交通局長、農耕用トラクターの今の問題は鋭意検討中というのですが、大体年内に検討は終えることができるようですか。その見通しはいかがですか。
#7
○高橋(伸)政府委員 現在、調査を鋭意行っておりますが、ちょっと年内というのは、もう少し時間をちょうだいいたしたいと思っておりますが、できるだけ早く取りまとめたいと思っております。
#8
○武部委員 以上で質問を終わりたいと思いますが、大臣、ぜひひとつ、我々もバックアップいたしますので、予算、税制も含めて頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。
#9
○井上委員長 この際、林幹雄君から関連質疑の申し出があります。武部勤君の持ち時間の範囲内でこれを許します。林幹雄君。
#10
○林(幹)委員 自由民主党の林幹雄でございます。武部委員の関連質問を時間内でさせていただきたいと存じます。
 ことしの五月に公共料金の値上げが凍結されて以来、公共料金のあり方やその決定方式の問題が大きく取り上げられているところであります。行政改革や規制緩和を推進させる上で、公共料金制度の改革は非常に大きな課題になっていると私は思います。
 戦後五十年が経過する中で、我が国経済は欧米諸国を凌駕するに至り、社会経済全体がいわゆる成熟化の時代を迎えております。これまでの経済規制は、欧米に追いつく時代には有効、有用でありましたけれども、消費者ニーズが多様化、高度化して、現在では適合しなくなってきておるのも少なくありません。公共的サービスも例外ではございませんで、公共料金として価格規制を行ってきた従来のやり方にも新しいシステムが求められていると思います。
 そこで、鉄道の運賃、料金を中心に公共料金の規制のあり方についてお尋ねしたいと存じます。
 まず、鉄道事業法で運賃及び料金を許可制度にしているその理由は何なのか、そしてまた規制している行政目的は何か、何のための許可なのかをお尋ねしたいと思います。
#11
○戸矢政府委員 お答えを申し上げます。
 鉄道事業は、都市圏の通勤通学輸送あるいは中長距離の都市間輸送という分野を中心といたしまして、国民生活に大変密着したサービスを提供しております。利用者の方々のニーズに応じて、安全でより良質なサービスが安定的に供給される必要があるというふうに考えております。
 こういう鉄道事業の非常に特性のある分野、実態を見ますと、スピードあるいは供給輸送力等の面からいいまして、鉄道は他の輸送機関と比べて大変強い競争力を持っているわけでございます。そういう鉄道事業の特性あるいは実態に照らしますと、すべてを市場原理にゆだねる場合には、その独占的な地位を利用して不当な運賃なり料金の設定がなされるおそれがあるといったようなことが考えられるわけでございまして、すべてを市場原理にゆだねることは適切ではないのではないかというふうに考えられるわけでございます。
 このような基本的な考え方に立ちまして、基本的な運賃あるいは料金の設定、変更については、利用者の利益の保護といったような観点から、認可制にしているところでございます。
#12
○林(幹)委員 端的に言えば、利用者の保護、利便性の維持向上が目的だということなんでしょうけれども、御承知のとおり鉄道の役割も今は大きく変わってきていると思います。
 一九六〇年度、昭和三十五年度には国内の総旅客輸送量の約七五%が鉄道依存でありましたけれども、今では全体の三分の一にまでシェアが減少しておる。鉄道は、飛行機あるいはマイカー、高速バス等との競争の中で、独占の時代から競争の時代へと変わって、価格を規制する意味合いは薄れているのじゃないかと思われます。むしろ自由化して事業者の自発的な創意工夫を生かすことがサービスの向上につながるのではないかというふうに思います。安全規制は別としても、経済的規制については自由化するのが適当じゃないかと考えるものであります。
 そこで、現在、我が国の公共料金決定方式は、ほとんどの場合、人件費や物件費等の費用を積み上げ、それに一定の利潤を加えて価格を決定する、いわゆる原価主義であります。鉄道の場合も、レートベース方式と呼ばれる総括原価方式が大手私鉄に対して一九六二年、昭和三十七年に導入されて以来、主流となっております。それは、まずコストを積み上げた上で一定の利潤を上積みするのですから、ある意味では企業側に甘えを生みやすいシステムだとも言えます。しかしながら、懸命に生産性を向上したり、経営努力によって費用を削減させたとしても、その分だけ料金を下げさせることにもなり、その結果が会社や従業員に還元されないので、経営努力に対するインセンティブが働きにくいという大きな欠点もあるわけであります。公益事業にも、努力をすれば利益は上がるけれども、努力が足りないと赤字になってしまうという仕組み、つまりもっと事業者側の自主的な努力や工夫を促すシステムを導入すべきだと考えるものであります。
 そこで、参考になるのがイギリスやアメリカの電話、電力、ガス、水道料金などに導入されているプライスキャップ制であります。御承知のように、消費者物価上昇率から一定の生産性向上卒を引いた率を上限として、その範囲内で自由に公共料金を決めてもいいというものであります。この制度のもとでは、ある範囲の中で価格を自由に決められるので、企業がコストの上昇を極力抑制して利益を上げようとする逆にインセンティブが働く、結果として、より安く良質なサービスが提供されるわけであります。経済改革研究会、いわゆる平岩リポートでも、公共料金改定について、幅価格制、上限価格制の導入を堤青しているところであります。
 プライスキャップ制については、これまで事務当局の答弁は、慎重に検討するということでありました。この慎重に検討するは、結局プライスキャップ制は導入しないということを意味するのではないかと懸念しているところであります。公共的サービスに対する時代の要請は、自由競争の促進と多様性のあるサービスの提供であると思います。このような認識から、鉄道事業にプライスキャップ制を導入すべきと私は思いますけれども、亀井大臣の見解というよりむしろ決意をお伺いしたいと存じます。大臣からお願いします。
#13
○亀井国務大臣 プライスキャップ制についての御指摘がございましたが、御案内のように、もう時代はどんどんと変化を遂げておるわけでありまして、そうした料金についても、運輸省としてはやはり弾力的にこれに対応していかなければならないのは当然のことであろうかと思います。そういう意味では、前向きにこの問題については取り組んで検討したい、このように考えております。
 以下、担当局長に答弁させます。
#14
○戸矢政府委員 ただいま大臣からお話ございましたが、鉄道の場合、先ほど先生から若干数字がございましたけれども、例えば東京―大阪でございますと、まだ九〇%程度は鉄道のシェアがございます。あるいは首都圏の鉄道輸送のシェアというのは約八割でございます。そんなことを見ますと、非常にまだ地域的な独占の強い分野が多いということでございまして、そういうところにプライスキャップを入れるということにつきまして、私どもいろいろ勉強しております。
 例えば、コストと関係なく運賃設定が行われるということについて、利用者の方々に費用の増加を上回る運賃の上昇といったようなものを御理解がいただけるのかどうか。あるいは特に独占性が強い都市内の鉄道分野というようなところでございましょうが、その他の分野との間で利用者が不公平感を有するような差別運賃が導入されるおそれはないか。あるいは設備投資のコストというのがプライスキャップでは必ずしも十分運賃に反映されないというような一面がございます。利益確保を目的として、費用増を避けるために投資の抑制とか輸送サービスレベルを低下するといったような心配がないかといったような、幾つか解決すべき問題点があるというふうに考えております。
 また、その導入に当たっては、具体的な適用方法等の技術的な課題、先ほど先生おっしゃいました生産性向上努力卒といったようなものはどういうふうに計算したらいいかといったような、いろいろ技術的な問題点もございます。
 そういうことでございまして、先ほど大臣から申し上げましたように、旅客鉄道の運賃の設定方式、どういう制度がいいのか、プライスキャップを含めまして、企業の自主性あるいは利用者の保護、サービス向上あるいは経営効率化といったような観点から、今後よく勉強していきたいというふうに考えております。
#15
○林(幹)委員 大臣から前向きに行きたいという発言をいただきましたので、心強くしておるのですが、念のために運輸省当局に確認をしておきたいわけでありますけれども、現行の鉄道事業法を改正することなく、このプライスキャップ制の導入は可能なのかどうか、その点だけちょっとお尋ねしたいと思います。
#16
○戸矢政府委員 まさに今先生が御指摘になりましたような、制度的な枠組みをどういうふうにするかということも含めて、よく勉強していきたいというふうに考えております。
#17
○林(幹)委員 それでは次に、先ほど武部委員の方からも触れましたけれども、関連で、鉄道の公共事業費の確保についてお尋ねをしたいと存じます。
 平成六年度政府予算における交通関係公共事業費の総額は約三兆円でありまして、そのうち鉄道分は三ないし四%でありまして、輸送量のシェアが三〇%以上あるのに比べて、道路、港湾、空港等々に比べまして公共事業費の割合が極めて少な過ぎると思うわけであります。
 先ほど整備新幹線に関する考え方はお聞きしたわけでありますけれども、こういったことから、我が国の交通ネットワークの形成を図って国土の均衡ある発展に資するというのも鉄道における大きな目的だと思うし、役割でもありますので、そういう観点から、公共事業関係費に十分な財源確保か必要であると思うわけであります。
 そこで、この公共事業費における鉄道分といいますか、それに対する大臣の所見をお伺いできればと思います。
#18
○戸矢政府委員 鉄道関係の予算を確保すべきであるという御指摘、私どもまことに大変意を強くするところでございます。
 先ほど大臣からもお話ございましたように、整備新幹線の関係といたしましては、来年度、平成七年度予算の要求におきまして、三線五区間の事業費ということで前年度比二四%増の二千二百七十六億円、公共事業関係費では前年度比四四%増の二百六十九億円というお願いをしておりまして、私どもその確保に向けて全力を挙げて努力をしているところでございます。未着工区間の取り扱いも含めまして、今これは連立与党三党の方で御議論いただいておりますが、成案が得られた段階で、最終的にそれも七年度予算に反映させていきたいというふうに考えている次第でございます。
 また、都市の鉄道整備、大変重要なテーマでございます。地下鉄に対します助成というのが実は六年度予算から公共事業関係費という分類になったところでございまして、これにつきましても私ども六百数十億のお願いをしておりまして、その確保に向けて今後とも全力を挙げていきたいというふうに考えているところでございます。
#19
○林(幹)委員 私ごとで恐縮でありますけれども、私の選挙区は成田を含む千葉県二区であります。最後に、成田空港についてお尋ねをしたいと存じます。
 成田空港につきましては、粘り強い対話の中で、先般円卓会議の合意を見たところでありまして、関係者各位の一方ならない御努力に心から敬意を表するものであります。
 この新しい局面の中で、我が国の表玄関である成田空港の整備を今後どのように進めていくのか、また地域と共生する成田空港を目指す観点から、空港の可能性を生かした地域づくりについてどう取り組まれるのか、大臣にその見解をお伺いしたいと存じます。
#20
○亀井国務大臣 成田空港問題につきましては、御案内のように、一応対立構造が解消できたという、大きな一つの山を越えたわけでありますので、今後は円卓会議の結論に私どもも従いまして、民主的な方法で第二期工事ができるように全力を挙げて今取り組んでおるところでございます。
 あわせまして、地域の整備につきましては、県を中心に関係町村の御協議のもとで、我々政府としては、運輸省だけではなくて、農林省、建設省、各省一体となってこれに取り組むということを閣議で決めておりますので、全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。
#21
○林(幹)委員 終わります。ありがとうございました。
#22
○井上委員長 緒方克陽君。
#23
○緒方委員 それでは、早速質問に入りたいと思います。
 まず、亀井大臣にお尋ねをしたいと思いますが、平成四年の十一月四日に亀井大臣が本会議場で当時の宮澤総理に代表質問をされまして、そのときの言葉が、大変立派なことを言われたということで、私は関心があって、その後も記憶に残っているわけでございます。
 その代表質問というのは、要約しますと、社会主義が崩壊し東欧も崩壊した、そういう中であるけれども、しかし資本主義体制に内在する弱肉強食的側面の克服が重要であるというふうに述べられているわけでございます。
 資本主義の旗頭でもあります。アメリカでは百五十万とか二百万とか言われるホームレスがあるとか、毎年二万人を超す人たちが銃の犠牲で亡くなっているというようなことなどを見ますと、言われるように、確かに社会主義が崩壊していったという状況ですが、では資本主義は万々歳かといえばそれはなかなか複雑な問題を持っているというふうに思うわけでありまして、大臣が言われるように、やはりその内なるものを、問題点を克服する努力というのがなければいけないというふうに思うわけであります。
 その認識は現在も多分お変わりないだろうと思いますが、同時に、そのためにはどんなことが必要なのかな。例えば、経済のシステムとかあるいは社会保障のシステムとか政治のシステムとか、いろいろな中でこれは改善されていかなければいけないというふうに思うのでありますが、そこら、柱的なもので結構でございますが、お聞かせいただければというふうに思う次第であります。
#24
○亀井国務大臣 私は、あのとき代表質問で申し上げました私の考え方、もうそのとおりでございまして、私は現時点におきましても強いある意味で危惧を抱いておりますことは、社会主義体制が崩壊をした余波といいますか、そうした一つの大きなうねりの中で、社会的弱者の論理、力というのがちょっと弱くなってきておるのではないかなということを非常に現時点でも危惧をいたしておるわけでございます。やはり十八世紀、十九世紀、資本主義が台頭し、確かに生産力を上げるという意味でこの制度というのは大変な力があったわけでありますけれども、一方では資本のない者、また労働力を提供して生活する以外には道のない者、そうした立場の者が相当悲惨な状況に退い込まれていったという経緯の中から社会主義運動、共産主義運動が発生をした、私はこのように考えております。それで、幾多の革命運動その他、社会的ないろいろな混乱の中で人類が大きな犠牲を払った、このように思います。
 そういう意味では、やはりそうした過去の人類の経験、これを我々はきっちりと今後生かしていかなければならない。そういう意味では、今委員御指摘のように、二十一世紀に向けて我々人類社会が、そうした弱肉強食といいますか、力のある者、資金のある者、そういう者の論理だけがまかり通っていくというようなことにしては、私はまた再び十八世紀、十九世紀、二十世紀初頭のそうした状況が生まれる危険性があると思うわけでありますので、そういう意味では、私は、我が国においても所得の再配分の問題あるいは税制の問題、社会保障の問題、あるいは労働運動における労使間の問題、そういうことが非常に重要であると思いますし、また、そうした意味で社会がバランスを保っていけるような力学をやはり政党自身が構築をしていく、また各政党の政策の中に、そうした反体制運動といいますか、そういうものを先取りした政策展開、弱者の立場に立った政策展開が必要である。
 私は、運輸省の行政におきましても、常に職員にその点を、中小企業、下請あるいは働く者の立場、こういうところにきっちりと目線を置けということを常に指示をいたしておるところでございます。
 以上でございます。
#25
○緒方委員 大臣のそういう所信でございます。社会的に弱い人の立場というものを踏まえて、これからもぜひ運輸行政その他政治の面でも頑張っていただきたいと思います。
 そこで、二つ目に入りますが、実は前々回も質問をしたのですけれども、地方バス路線維持制度の改善において、今回、廃止路線代替バスにかかわる補助金について、運輸省と自治省の間で一般財源の方向で協議をされているということを聞いておりますけれども、その現状について要点だけ明らかにしていただいて、時間の関係がありますので、後ほど具体的な資料を別途提示いただければというふうに思いますが、現状について要点の報告をお願いしたいと思います。
#26
○高橋(伸)政府委員 ただいま先生から御指摘いただきましたように、廃止路線代替バス補助につきましては、この二月に地方バス路線運行維持対策基本問題検討懇談会というものを設けまして、学識経験者、地方公共団体、事業者それから労働組合、こういった方々の御意見を承って六月に報告をいただきました。その中におきまして、廃止路線代替バスにつきましては、市町村の自主性をより発揮して地域の活性化を図る、こういったことから抜本的見直しを行うべきであるという取りまとめをいただいたところでございます。
 これを受けまして、私ども来年度の概算要求の中で、その一般財源化を自治省に要請をいたしておるところでございます。
 現在自治省と鋭意協議中でございますが、その中身といたしましては、地方公共団体がその自主性をより発揮いたしまして、地域の足がさらに円滑、適切に確保される、こういうことで現在の助成システムよりも充実した内容としたいということで鋭意折衝中で、年末に向けても努力いたしたいと思っております。
#27
○緒方委員 きょうは時間がありませんので、細かに質問したかったのですが、それはできませんので、資料的に現在の状況を、わかる部分で結構ですから後ほど示していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
#28
○高橋(伸)政府委員 現在自治省と折衝中でございまして、その詳細すべてというわけにまいらない面もあるかと思いますが、現在の進捗状況について御報告をさせていただきたいと思います。
#29
○緒方委員 それでは、税の公平な徴収という観点で、きょうは、車のナンバーで言われております九九ナンバーという車と八八ナンバーという車で、トラッククレーンという車とそれからホイールクレーンという車が走って建設現場その他でいろいろ仕事をしているわけでございますが、これが、昭和四十六年に自動車重量税法ができたわけでありますが、その状況に即していないのではないかという観点でこれから質問をいたしますので、お答えを願いたいと存じます。
 まず、大蔵省、お見えでしょうか、大蔵省にお尋ねしますが、昭和四十六年に自動車重量税法が成立をしたわけでありますが、この法律は何の目的で何に着目をして法制化されたのか、お答えをいただきたいと思います。
#30
○松元説明員 自動車重量税の課税の趣旨についての御質問でございますが、自動車重量税は、自動車の走行が道路の建設、改良、維持を初めといたしまして、道路混雑、交通安全、交通事故等に関連して社会に多くの負担をもたらしていること、並びに道路その他の社会資本の充実の要請が強いことを考慮いたしまして、広く自動車の使用者に対しまして自動車の重量に応じた負担を求めるという税でございます。
#31
○緒方委員 建設省にも同じような質問をいたします。
#32
○吉井説明員 お答えいたします。
 自動車は、その走行によりまして道路の整備の費用を初めといたしまして社会に多くの負担をもたらしているわけでございますが、自動車重量税は、道路その他の社会資本の充実の要請が極めて強く、特に道路整備五カ年計画の実施のための財源が不足していたことを考慮いたしまして、自動車の利用者に対して自動車の重量に応じた負担を求める税として創設されたものと承知しておるところでございます。
#33
○緒方委員 それで大蔵省にお尋ねをいたします。
 私手元に持っておりまして、きのうレクのときにお示しをいたしましたけれども、昭和四十六年に大蔵省国税庁が発行いたしました「改正税法のすべて 昭和四十六年度版」というところの中の「自動車重量税法案について」というのがありまして、その百八十六ページの下段でありますが、そこに「非課税。ということで、次のものは非課税にすると。「大型特殊自動車」というのがありまして、その中で「道路運送車両法施行規則別表第一において大型特殊自動車として掲げられたもの」をいうと。「これらの自動車は、通常道路を走行することのない特殊な構造を有する自動車として、道路運送車両法上も通常の自動車と区分されており、しかも実際に移動するときは、自ら走行するのではなく、専用のキャリアーで運搬されることが多いことを考慮して非課税とされた」ということになっております。そういうものがありますか、それは大蔵省間違いないですね。
#34
○松元説明員 ただいま委員から御指摘がありましたとおりでございまして、大型の特殊自動車を非課税といたしておりますのは、これらがキャタピラ等を有する形で、一般的な道路の使用、走行に適さない特殊な構造を有する、いわば自走することのできる建設機械として、道路運送車両法上も通常の自動車と区分されておる。しかも、実際に移動するときにはみずから道路を走行するのではなく、専用のキャリアで運ばれることが多いこと等を総合的に勘案いたしまして、非課税といたしているところでございます。
#35
○緒方委員 そこで、運輸省にお尋ねいたしますが、そういうことで大型特殊自動車というのは、自動車重量税法の非課税自動車、第五条と、それに関連して道路運送車両法があり、それに関連して道路運送車両法施行規則第二条で自動車の種別、第三条の普通自動車、小型自動車、軽自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車の別は別表第一に定めるということで別表が出ておりますが、その中でホイールクレーン車というのが入っておりますけれども、それは間違いないですね。
#36
○高橋(伸)政府委員 御質問のホイールクレーン車につきましては、道路運送車両法施行規則第二条の別表第一の大型特殊自動車及び小型特殊自動車に分類いたしております。
#37
○緒方委員 そこで、なぜ私が質問したかということをわかってもらうために少し数字で申し上げたいのですが、昭和四十六年当時、トラッククレーンとホイールクレーンの数は法ができたときには実態が把握されておりませんで、昭和四十八年に八八ナンバーのトラッククレーン車が三万一千九百三十三台、そしてホイールクレーン車は昭和四十八年で七百五十二台。それが平成五年では、トラッククレーン車が三万八千七百七十九台、これに対してホイールクレーン車は二万三下九百八十七台ということになっているわけです。命の数字については間違いないかどうか。平成六年で新しい数字があれば、できれば示していただきたいと思います。ホイールクレーンとトラッククレーンの問題について。
 それから、クレーン車の登録台数でいきますと、一九八一年ごろはホイールクレーンは一年間に二百九十七台しか登録されていなかったわけでありますが、トラッククレーンは二千九百四十七台。ところが一九九三年になりますと、ホイールクレーンは二千九百五十九台ということで約十倍にふえている。それから、トラッククレーンは二千九百四十七台から六百五十八台ということで五分の一に減っているということでありますから、あと二、三年でこれが逆転して、七、八年たてばもう圧倒的に、非課税とされておりますホイールクレーン車が全国の道路を高速道路を含めて走り回る。まあ高速はそんなに多くないと思いますが、そういう状況になっているわけでありますが、数字的には間違いないでしょうか。
#38
○高橋(伸)政府委員 トラッククレーンとホイールクレーンの保有台数でございますが、昭和四十八年当時、トラッククレーンが三万一千九百三十三台、ホイールクレーンが七百五十二台でございます。
 その後、トラッククレーンは五十七年三月末に四万四千二十六台まで増加いたしました後減少傾向をたどっておりまして、平成五年三月末で三万八千七百七十九台、平成六年三月未で三万六千三百八十二台となっております。
 ホイールクレーンでございますが、昭和四十八年以降増加傾向をたどっておりまして、平成五年三月末で二万三千九百八十七台、平成六年三月未で二万六千五百七台となっております。
 ホイールクレーンに限っての新規登録台数の統計は実はちょっと私どもとっておりませんので、今後調査をさせていただきたいと思います。
#39
○緒方委員 それで、車は耐用年数があるわけでありますから、一気には変わっていかないと思いますが、今私が申し上げましたトラッククレーンとホイールクレーンの登録台数がこのような数値でいきますと、三年後ぐらいには恐らく逆転、そして、七、八年、十年後にはもっとその差はひどくなるというふうに思われますが、その傾向についてはどういうふうにお考えでしょうか。
#40
○高橋(伸)政府委員 今後の動向について特段私どもで予測した数字は持っておりませんが、これまでの趨勢を見ますと、先生御指摘のようにトラッククレーンの増加傾向というのが落ちておりまして、ホイールクレーンの増加がふえていくのではないか、傾向としてはそういうことではないかと思われます。
#41
○緒方委員 それで、私もこれは業界の人から、というのはホイールクレーンもトラッククレーンも持っている人から話を聞いたわけですが、自分も車を持っている、どちらも持っていると。緒方議員にこういうことを言えば自分も税金を払うということになるけれども、こんなことは、税金が足りない、財源が足りないというふうに言っている中でどうもおかしいと思うと。実際に両方とも同じように道路を走っているのに、片一方は税金がかからない。また業界の方も大変そこはうまくやっておりまして、この車でいきますと税金が、自動車重量税がかかりませんよということでどんどん宣伝していっているわけですね。そういう具体的なパンフレットもあるわけです。
 そういう状態でありますので、やはり法が制定された当時と、その後機械の性能が向上して、昔はトラックの上に積んでいかなければならなかったのが、今は自分で走っていって自分でやる。最近聞いたものでは、百八十トン積める車で三億円ぐらいするそうですね、このホイールクレーン。大変性能もいいようでありますか、そんなものもできているわけであります。
 私は、取れということよりも、同じ車でほぼ同じような走行実態であれば、国民の目から見てこれは公平しゃないのじゃないかという声が出た場合には、率直にそのことについては真剣に検討してみる必要があるのじゃないかというふうに思うわけでございまして、そんな意味で具体的にお尋ねいたしますが、まず建設省にお尋ねしますけれども、このホイールクレーン車の走行実態なり作業実態についてどのように把握をされているのか、お尋ねをいたします。
#42
○大堀説明員 御説明申し上げます。
 ホイールクレーン車の走行実態について把握しているかという御質問でございますが、私ども、自動車の走行実態につきましては、交通量観測調査そして道路交通センサス等において把握しておりますが、かなり大きな分類で把握しておりまして、御指摘のホイールクレーン車とトラッククレーン車を分類して統計をとっておりませんので、実態を把握しておりません。
 また、個別に特殊車両通行許可ということでも把握でき得るわけでございますが、これにつきましてもやはり分類をせずに行っておりますので、その通行実態については現在のところ把握していない状況にございます。
#43
○緒方委員 それでは建設省にお尋ねしますが、最初に言いましたように、昭和四十六年にこの法律ができたときに、やはり道路を傷めるということでお願いしようということでスタートして、その後、車の性能がこのように変わってきているという時代の流れの中で、そういう走行実態についてはぼ変わらない。あるところに聞きましたら、月に七百キロとか、まあいろいろあるようですが、サラリーマンのマイカーの通勤距離と余り変わらないぐらいというようなことも聞いたことがあるわけでありますが、ホイールクレーンにしても、トラッククレーンにしても、走行実態はそんなに差はないということを聞いたわけであります。私のそういう指摘でありますが、実態について調査をしていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
#44
○大堀説明員 先ほど申し上げましたけれども、交通量観測調査、道路交通センサスなどをさらに詳細に分類して、再分類して調査するということはなかなか技術的にも難しい面もございまして、今この場でその新たな調査をするということはなかなかお約束できない状況にございます。
#45
○緒方委員 大変な金がかかるという話を聞きましたけれども、そういう率直な声が出ておるわけでありますから、全体的ということじゃなくても、後ほど質問しますが、運輸省などを含めて部分的にやるということなども含めてやれば、これはできないことはないというふうに思います。運輸省とももちろん相談しますけれども、そういう部分的な状況でも全体を把握することはできると思うのですが、その点についてもう一遍強く要求したいと思いますが、どうでしょうか。
#46
○大堀説明員 部分的にどのような調査が可能か、関係機関とも協議しながら検討したいと思っております。
#47
○緒方委員 運輸省に今度はお尋ねいたします。
 ホイールクレーン車には規程的にスピード制限はあるのかどうかということと、先ほど建設省にお尋ねしましたように、トラッククレーンとホイールクレーンの作業、走行実態について把握しておるのかどうか、していないとすれば、今申し上げたように把握をすべきじゃないかと思いますが、その点についてお尋ねいたします。
#48
○高橋(伸)政府委員 ホイールクレーン車の性能でございますけれども、基本的には速度規制はございません。ただ、ホイールクレーン車は作業を行うことを主たる目的として設計されておりますので、低速での走行が前提となっている、こういうことから、業界の自主規制によりまして最高速度が五十キロ未満ということになっております。
 それから、ホイールクレーンの走行実態でございますけれども、残念ながら、私ども、詳細な調査をこれまで行っておりません。ホイールクレーン車は作業を行うことを主たる目的とした特殊な構造を有する車であるということから、市街地を走行する機会は少ないのではないかと考えておりますけれども、最近におきます自動車技術の進歩あるいは交通環境の変化、こういうものを踏まえまして、使用実態や走行実態の現状についての調査を行っていきたい。ただ、これは私どもだけでは限度もございますので、道路管理当局とも協議しながら調査を行いたいというふうに思っております。
#49
○緒方委員 確かに、昭和四十六年に出たときの分類ではそういうことになるでしょう。ですけれども、実際車を両方持っている人か、これはおかしいよというふうに言うわけでありますから、その辺は、私は、かけないならどっちもかけない、要するに公平にすべきじゃないかという観点ですので、ぜひ調査を関係省庁とも協議してやっていただきたいと思いますが、最後に、そういう観点で大蔵省にもお尋ねいたします。
 税はやはり公平であるべきである、実態に即した形にあるべきだというふうに思いますが、その辺についてのお考えを大蔵省からお答えをいただきたいと思います。
#50
○松元説明員 委員御指摘のございました、この法の趣旨と実態がずれてきているのではないか、こういうことかと存じますが、このホイールクレーンの構造、運用実態にかかわる問題ということでもございます。今後、自動車重量税の課税の趣旨等を踏まえつつ、実態等も把握できましたらその点も勘案しながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
#51
○緒方委員 今それぞれの関係省庁で調査をしてということでありますが、とにかく税金は、私はかけろと言っているわけではなくて、公平であるべきだというふうに言っているわけですから、実態に合った調査をして、しかるべき措置をしていただくようにお願いして、私の質問を終わります。
#52
○井上委員長 高見裕一君。
#53
○高見委員 それでは質問をさせていただきます。
 まず、現在の社会状況において、国民が求める社会資本というものは高度成長期のそれとは異なってきておるはずでございます。ところが、実際には、省庁別の公共事業のシェア配分は一九六〇年代からほとんど固定的でございまして、時代の要求にそぐわないものとなっている、そういうふうに断定せざるを得ないのではないかと思います。時代が要求している、例えば情報インフラ、福祉、環境、教育などへの十分な配慮も欠けておるように思います。
 今までは、運輸省も省内の予算配分の見直しで時代のニーズに何とか対応しようとしてきたようでありますが、今後は、そのような対応は極めて困難になってくるであろうと考えるものでございます。今こそ縦割り行政の弊害を打破して、省庁間のシェア配分を思い切って根本的に見直す、仕切り直す必要があると思っておりますが、その点についての大臣のお考えをぜひお聞かせいただきたく存じます。
#54
○亀井国務大臣 委員御指摘のとおり、非常に硬直化した配分で推移をしているということは、まさに実態であろうかと思います。やはり国民が出した、これはもう血の出るような税金でありますから、これをいかに有効に配分をするかということ、これについて、村山内閣としてはまさに真摯に取り組んでいかなければならない最重要課題だと考えております。
 そういう意味で、例えば今度六百三十兆の公共投資基本計画の将来のシェア等にいたしましても、これについて従来のそうしたシェア、ルールに関係ない形で重点的な配分がなされるように努力をしていきたいと思いますが、そういう意味で、まず隗より始めよじゃございませんけれども、運輸省といたしましても、運輸関係の予算、これは私どもは、国家予算の中で今のシェアではこれは少ない、このように考えております。もっと運輸省全体のパイを広げることが国家の利益に通ずるものだというふうに確信をいたしております。
 そういう意味で、運輸省のシェアを広げる先兵として、このたび整備新幹線、それから空港関係等を戦略的に取り上げて、思い切った要求ベースでのめり張りを、これは運輸省としては今までの中で異例なことでございますが、やらせていただきました。これは港湾を軽視しているということではございません。港湾ももちろん伸ばして要求しておるわけでございますけれども、運輸省全体のパイをでかくしていくというのか運輸省の当面の戦略でございますので、港湾予算もそういう形で思い切って増額し、充実をさせたい、このように考えておるわけでございますので、ぜひひとつ御協力のほどをお願い申し上げたいと思います。
#55
○高見委員 全く同感をする部分が大変多いのでございますが、今の点に関連してもう一歩突っ込んでお伺いいたしたいと思います。
 運輸の予算というものを見てみますと、整備新幹線に予算を重点配分をせざるを得なかったこともこれあり、空港や港湾などの予算が若干抑制をされているニュアンスはあるのではないか。もちろん新幹線は、二十一世紀に手渡せるすぐれた社会インフラであることは論をまちませんし、私もそのことを十分に確信をいたしておりますが、グローバル化が進み、国際競争が激化する中で、我が国における例えばハブ空港の問題、あるいは国際コンテナターミナルの重要性というものもますます高まっておる。
 例えば、現在我が国の主要港湾と香港やシンガポールなどのアジア諸国の港湾との間でコンテナの貨物取扱量の格差がどんどん広がっているという事実がございます。この日本の港湾の国際的地位がどんどん相対的に低下しているという問題は、およそ放置できるものではないというふうに考えます。このようなことでは、世界の趨勢におくれをとるということもさることながら、日本の国家としてのアイデンティティーも薄まっていく、そんなふうな危機感も持ちますが、いかがでございましょうか。
#56
○亀井国務大臣 御指摘のとおり、海洋国家日本、また貿易立国日本におきまして、港湾の重要性は改めて申し上げる必要がないと思います。今後、国際化時代においてますます港湾の重要性というのは大きくなってくると思います。
 特に、大量輸送という形になりますと、やはりこれは船舶に頼るということは将来とも大きなウエートを占めるわけでもございますし、また、国内海運の問題にいたしましても、テクノスーパーライナーを今開発中でございますが、そうした高速船の開発に伴う日本列島の各港湾の整備という新たな問題もございますし、また、従来のようにただ防波堤をつくればいい、港をつくればいいというだけじゃなくて、特に地方におけるその地域の活性化に直接つながっていくような港湾の整備ということを、御承知のようにいろいろ工夫をしながらやっておるわけでございますが、これなんかも地方の活性化、そういう面で大いに役に立つ問題だと思いますので、全力を挙げて取り組んでまいりたいと思いますので、御支援のほどをお願いいたします。
#57
○高見委員 ぜひめり張りのきいた投資をお願いをしたい、また、私どももそれに向けて努力をしていきたい、そのように思う次第でございます。
 さて、ちょっと環境問題の方に視点を移しまして、運輸省には気象庁もございますことですから、現在地球環境問題が著しく顕在化してきております用地球温暖化などの問題も生じておりますが、あるいはオゾン層の破壊の問題などもございますが、環境問題に対してどのように取り組んでおられるのか、お答えをいただきたいと思います。
#58
○二宮政府委員 国際的な観測体制の一環といたしまして、我が国の観測監視体制の一層の充実を図りたいというふうに考えてございます。具体的計画について申し上げますと、南鳥島におきます温室効果気体の観測体制を強化するほかに、海洋気象観測船を建造いたしまして、海洋におきます地球環境にかかわる観測を強化いたしてまいりたいと考えでございます。また、今後打ち上げが予定されております地球観測衛星等を利用いたしまして、地球環境変化を監視する計画を検討しているところでございます。
#59
○高見委員 ありがとうございます。
 地球環境問題に対処するためには、今までの公共事業のあり方を根本的に見直す時期に来ていると思います。モーダルシフトの推進など環境に配慮した公共投資、これも十分に推進するべきであると考えますが、いかがでございましょうか。
#60
○永井(隆)政府委員 委員御指摘の環境問題を初めといたしまして、道路混雑、労働力不足など物流を取り巻く制約要因が深刻化する一方で、多頻度小口配送など物流ニーズというものが近年高度化、多様化する傾向にございます。こうした状況の中で円滑な物流を確保していくためには、一層の物流の効率化を推進することが必要であるというふうに考えておるわけでございます。
 幹線物流につきましては、端末部分とは違いまして、必ずしもトラックによる必要はございませんで、大量の、低公害の輸送機関である鉄道とか海運の活用がより望ましいと考えられることから、物流の効率化を図るために、トラックから鉄道、海運へのモーダルシフトをするように誘導していくことが必要であるというように考えております。
 このため、運輸省といたしましては、モーダルシフトの受け皿となる鉄道、海運の輸送力の整備を初め、物流効率化のためのインフラの整備を計画的かつ着実に進めることといたしているところでございます。具体的には、鉄道輸送力増強に必要なインフラの整備に対する鉄道整備基金からの無利子貸し付けとか、港湾整備事業による内貿ユニットロードターミナル等の整備、船舶整備公団を活用した内航コンテナ船の整備等を推進するほか、財投等を活用いたしまして、倉庫でありますとかトラックターミナルなどの整備を推進しているところでございまして、今後ともこのような物流関係のインフラの整備が計画的かつ着実に図られるように努力してまいりたいというように考えております。
#61
○高見委員 ついせんだって、世界初の観光サミットが、世界観光大臣会議が大阪において開催をされました。観光部の皆さんはもちろん、国際観光振興会を初めとするスタッフの皆さんの、本当に獅子奮迅とも言える、夜を日に継いだ働きが大きく実を結ばれた結果であろうかと思いますが、他の国際会議においても類を見ないほどの非常に多くの国や地域などから、観光大臣や観光政策の責任者の方々が参加されて、ハイレベルな意見交換が行われたようであります。OSAKA観光宣言が採択されるなど、大変有意義な成果を上げたと聞いておりますが、大臣も実に楽しそうに踊っておられましたけれども、大臣の所感について、ぜひ一言お聞かせいただきたいと思います。
#62
○亀井国務大臣 観光サミットにおきましては、委員わざわざ御多忙の中御出席を賜りまして、会議に花を添えていただきましたことを心から感謝を申し上げたいと思います。
 大臣自身の出席が五十二カ国、国、機構、地域が合わせて百一カ国という、今までにはない、初めてのそうした会議でございましたけれども、おかげさまで大変成功裏に終わらせていただきました。
 その中で確認をされましたことは、やはり相互交流、観光を通じての交流ということが世界の平和維持にとって大変大きな役割を果たしているという基本的な認識、また、貿易の不均衡を観光によって是正をしているという、そうした経済的な役割、これも非常に大きなものがあるし、特に発展途上国に対して、所得移転といいますか、そういう効果が非常に大きいということで、発展途上国にとっては観光産業というのが大変な重要な課題であるということが強く認識され、さらにこの会議で共通の大きな認識であるということが浮かび上がったわけでありますが、やはり観光と環境の共生といいますか、環境をきちっと守ることが観光の発展に欠くべからざるものであるという観点、また、文化の保存あるいは文化をさらに創造的に発展をさせていくということが観光の推進のエネルギーになっていくというような、そうした重要な認識がなされまして、これがOSAKA宣言として結実をいたしました。今後、各国の観光行政の大きな指針になっていくもの、このように確信をいたしております。
 御協力ありがとうございました。
#63
○高見委員 全く同感でございます。この世界観光大臣会議が大成功をおさめたことからもわかるように、観光あるいは観光産業が今後果たしていくべき役割というものについては、世界から熱い期待が寄せられております。また、世界観光大臣会議を受けて、十一月十日の日経新聞の社説に、観光大国こそ日本の責務という一文が掲載をされておりますが、世界の中で日本の観光の面で果たす役割は非常に大きいものがあると思います。特に、国際観光は、文化交流という意味でも重要でございます。エコツーリズムは、環境の重要性を再認識させたり、環境教育という面でももっと大幅な推進が望まれる。まさしく大臣おっしゃっていただいたとおりでございます。
 文字どおり、観光は世界市民、地球市民というものをはぐくみ、平和を創造する平和創造産業であり、見るべき、感動すべきものがなければ人がそこに来ないというゆえ、環境保全創造産業であり、やがて来る高齢化社会、余暇社会というものをより豊かにする感動創造、余暇創造に寄与する文化創造事業であるというふうに認識をしております。
 一方、国内観光に目を向ければ、空洞化が進み、外国からの観光客も頭打ちになっているというのが現状でございまして、産業的にも文化交流の面から考えても、これは憂慮すべき事態であると思われます。もう少しアメリカからの観光客が多ければ、あのような摩擦はもう少し緩和されるのじゃないか、そういうふうな側面もあろうかと思います。
 そこで、今こそ国の観光政策の推進役である運輸省においても、国際観光交流のあり方、国内の観光地づくりのあり方あるいは二十一世紀の経済の牽引車とも言われている観光産業の進むべき方向などに抜本的な見直しを行い、より活性化させるための戦略を明確にして、二十一世紀という新たなステージにふさわしい観光政策の樹立、推進に取り組んでいくべきところ、邁進するべきところであるというふうに考えますが、いかがでございましょうか。
#64
○亀井国務大臣 全く委員のお説のとおりだと思います。今度大阪にWTO、国際観光機構の太平洋の事務所が設置されまして、運輸省としても優秀な事務官をそこに派遣をいたしましたけれども、我が省といたしましても、まさに今からの世界の中における日本は、経済立国というだけじゃなくて、そうした日本の文化あるいは心、そういうものを世界の方々に理解をしていただくには、やはりもっともっと外国の方々が日本においでいただき、ただ神社仏閣を見て図られるというだけじゃなくて、もうちょっと幅の広い形で日本人の心、魂に接していただくような、そうした意味の観光推進をいたしたいと私は思っております。
 幸いうちの省も、観光部長、この間はもう獅子奮迅の活躍をしてくれました。非常によくやってくれまして、また、運政局も非常に観光部門について力を入れて頑張ってくれておりますから、おっしゃるように、今後の観光行政、さらにさらに発展していくものと確信をいたしております。
#65
○高見委員 ちょっと貿易の方に話を移したいと思いますが、日本は国際貿易を通じて成り立っている、先ほど大臣もおっしゃっておられました、そういう国でございます、石油などの基本的な物資の輸送に必要不可欠でありますから、海運業は、その意味で非常に重要な産業であるのは論をまちません。
 近年、日本籍の船が急速に減少するフラッギングアウト、すなわち空洞化状況が生じているというふうに聞きます。なぜそのようなことが起こっているのか、また、どのような対策を施そうとしているのか。これはひいては広範な意味での安全保障の問題にもかかわってくるのではないかというふうにも思いをいたしますが、ぜひお聞かせをいただきたく存じます。
#66
○平野(直)政府委員 お答えいたします。
 御指摘のとおり、貿易物資の大半を海による輸送へ依存しております我が国にとりまして、日本商船隊の果たす役割は大変大きいものがございます。その中で、いわゆるフラッキングアウト、御指摘になった現象でございます。日本籍船がどんどん減少していっておるということでございますが、ちょっと数字を申しますと、昭和六十年には日本籍船が約一千隻ございました。これがただいまでは三百隻を切ってしまいまして、最近調べた数字では、二百七十四隻というような実態でございます。また、日本人船員の数も大変減少いたしております。これは、何といっても急速な円高の進行ということで、大変競争力を失っております。あるいは、諸経費が上がる中で、船員費の格差の増大といったような事柄が大きな原因になっているものと思われます。
 このような状況に対応いたしまして、私どもといたしましては、外国人船員との混乗というような対策を進めております。それから、財政的には日本開発銀行からの長期低利融資あるいはドル建て融資というものを行っておりますし、あるいは船舶の特別償却制度の充実というような税制上の措置を講じておるところでございまして、このような措置によりまして、我が国商船隊の国際競争力の回復ということに努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
#67
○高見委員 より一層努力をしていただきたいと切に願う次第でございます。
 我が国は海洋国家であります。そして、国外ということだけでなく、主な国内の生産地域や消費地域も臨海部に立地をしている場合が大半でありまして、すべての消費や生産には物流が伴います。内航海運、国内の海運業界の果たす役割も極めて重要でございます。が、それを担っている事業者は中小企業が大変多いというふうに聞いております。どのような実態になっているのか、ぜひお聞かせをいただきたい、そのように思います。
#68
○平野(直)政府委員 内航海運は、現在国内物流に占めるシェアは四四%ということで国内物流の大動脈でございますけれども、これを担う事業者、これは大変中小企業が多い業界でございます。
 六年三月末現在で、事業者数は六千二百四十ございますけれども、この中で、資本金一億円未満のものが約九五%というふうに大半を占めております。さらに、個人あるいは資本金一千万未満ということでとってみますと、全体の六九%というような状態でございます。そういう中小零細企業が老朽船によってこの輸送を担っておるというのが実態でございます。
#69
○高見委員 また、内航海運業者の非常に重要な資産である船舶は非常に高価でございまして、例えば、内航で最も多く使用されていると言われている四百九十九総トンの船でも、その価格は四億円をはるかに超えると聞いております。そういう零細資本しか持たない中小企業が、何億円もする多額の資産を保有せざるを得ないことになり、御苦労も多いことかと思いますが、そのあたりはどのようになっているのか。
 また、これは私なども本当に生の声でよく聞くのですが、金融機関は船に担保価値をほとんど見出さないのだという切実な声を聞きます。また、そのことが技術の革新をおくらせる可能性もある、そんな話も聞きます。その辺をぜひお聞かせいただきたいと思います。
#70
○平野(直)政府委員 御指摘のとおり、内航海運に関しましては大変資金の調達能力が乏しいわけでございまして、先ほどお答えいたしましたように、ほとんどが中小零細事業者という実態であるためにそういうことでございますが、こういう事業者の方々が事業の資産として大変高価なものである船舶を調達するというのはなかなか難しいことでございます。
 そこで、私どもの方では、船舶整備公団というものがございますので、ここでいわゆる共有建造方式というような方式で建造をいたしておりまして、これによりますと、公団の持ち分については担保が要らないということに相なりますし、あるいは、事業者の方々は必ずしも船舶の建造に関して十分な技術力をも有していないというような状況でございますので、そういった面からも船舶整備公団が大変事業者の船舶建造に対して大きな役割を果たしているというふうに考えておるところでございます。
 先ほども申しましたように、内航海運は老朽船舶が非常に多い実態にございまして、こういう船舶をどんどん近代化をしていって効率的な輸送を行っていく必要があるということでございますが、そのためには、こういった制度によりまして船舶の代替建造を進めて安定的な輸送の確保に努めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
#71
○高見委員 船舶整備公団の果たしておる役割あるいは位置づけというふうなものをもう少ししっかりと広報なさった方がよいかもしれませんね。
 さて、飛行場のこともちょっとお尋ねをしたいのですが、成田空港に国立病院をつくってくれないかという陳情がございました。よくお話を聞いてみますと、伊藤さんという方が請願をなさっておられるのですが、奥様が昨年海外旅行から帰国の際に、成田空港で心臓麻痺で倒れられた。そして、そのまま昏睡状態になったのだけれども、治療する機関、医務室がない。そこで、二十四キロも離れた成田の日赤病院まで一時間余りかけて行った。そのときには既に亡くなっていたという涙ながらのお訴えでございました。
 そのお話を聞きながら、日本の空の玄関、世界へ向けた窓である成田空港がそのような医療体制しか持っていないのかということを非常に疑問に思うと同時に、不安に思った。もし私の家族が、あるいは自分自身もそうでございますが、飛行場で倒れたときにどうなるのだろう。
 空港内での患者の移動等も大変不自由な状況であるというふうにも聞いております。若干の改善がなされたとも聞いておりますが、どのような現状になっているのかをぜひ教えていただきたいと思います。
#72
○土坂政府委員 伊藤さんのケースは、昨年の十一月のことでございましたけれども、空港で御気分が悪くなられまして、六時四十五分に成田の消防に救急の出動をお願いいたしました。すぐ出動していただきまして、空港に着いて乗せていただいて病院に着きましたのが七時二十四分でございました。その後、看護をしていただいたわけですが、看護のかいなく八時三十八分にお亡くなりになったというケースでございます。
 これは空港に限ったことではございませんけれども、人の多く集まる駅であるとかあるいはデパートであるとか、皆同じことであろうかと思いますが、やはりこういう場合に一番大切なことは、施設と人員の整ったきちんとした病院に一刻も早く運んで、そこで専門の手当てを受けていただくということに尽きると思います。そういう意味で、やはり救急車の配備あるいは最寄りのちゃんとした病院との連絡体制、こういったことが何よりも大事であろうというふうに思っておりまして、そういう点に万全を期すように関係の方面といろいろ調整をいたしております。
 この点については、平成六年、ことしの四月一日から、成田の消防と御相談をいたしまして、空港の中に救急車を配備していただくことになりました。そうすると、消防署から迎えに来ていただく分だけ時間が節約になるわけでございまして、それでかなり改善をされていると思っております。
 また、応急措置というのはやはり病院に運ぶ前にできるだけやる必要があるわけでございますが、成田は幸いながら空港の中にクリニックがございまして、そこのお医者さんが非常に協力的でございます。従来から応急措置をお願いしてやっていただいておりますけれども、そのお医者さんとも御相談をいたしまして、救急用の医療機材を一カ所に全部そろえて、いわば急患対応室のようなものをつくったらどうだろうかというお医者さんのアドバイスもありまして、ことしの十月から急患対応室というのをつくらせていただいたということでございます。
 今後ともそういう応急措置の面、それから一刻も早くやはりきちんとした病院に運ぶという面、こういう点に注意をしながらさらに努力をしてまいりたいと思っておるところでございます。
#73
○高見委員 さまざまな改善にお努めになっていらっしゃるということは認識をできました。しかし、それで十分というわけではもちろん思っていらっしゃらないことと思いますが、より一層救急体制、日本の何しろ本当に玄関口でございます。多くの海外の方にも不安を与えることのないように、一層努力をしていただきたいと思います。お願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#74
○井上委員長 福留泰蔵君。
#75
○福留委員 改革の福留泰蔵でございます。早速質問に入らせていただきます。
 報道によりますと、昨日十五日、日本航空の子会社でありますジャパンエアチャーターで、契約制スチュワーデスの入社式が行われました。これは亀井大臣が安全上問題ありとの発言をされ、延期されていたものであります。昨日の各紙の夕刊の報道では、読売新聞では「すったもんだで入りました!?」とか、朝日が「とんだ騒ぎ…でも入社式」とか、毎日が「いろいろありましたが 「あこがれ」へテークオフ」との見出しをつけまして、この間大臣の指摘がさまざまな議論を巻き起こしたことを改めて思い出させたわけでございます。
 この契約制スチュワーデス、いわゆるアルバイトスチュワーデス問題が今決着を見たわけでございますけれども、果たして大臣の提起されました問題はどのように整理され、解決したのか。若干の割り切れなさが残るのではないかと思う次第でございます。国民の皆さんは、どうも契約制のスチュワーデスというものは安全上ちょっと心配であるというふうな認識を持たれたのではないか。しかし、これが今回導入になった。皆さんが今後安心して利用なさるかどうかという観点からも非常に重要だと思います。
 また、この問題は国会の閉会中に起きた問題でございまして、国会で論議する場がありませんでした。また、本日は、大臣就任後初の衆議院運輸委員会でございます。そこで、入社式が行われました今、改めて、今回の契約制スチュワーデス問題とは何だったのか、整理し、総括をさせていただきたいと思います。
 初めに、この問題を振り返り、経緯を確認させていただきたいと思います。
 事の発端は、八月十一日でございました。日本航空など航空三社が、リストラ策の柱として来年度に予定しておりました契約制スチュワーデスの採用計画に対して、亀井大臣は記者会見で、「スチュワーデスは重要な安全要員であり、航空会社のリストラで安全が軽視されるようなことは絶対認められない。強く行政指導するよう指示した。安全面に配慮しない会社は、増便の問題を含めて対応せざるをえない」との発言をされました。
 突然の大臣の要請に各社とも困惑しながらも、日本航空は八月十六日には契約制スチュワーデスの採用試験を中止すると発表しました。百人の募集に対して既に二千五百人の応募があったにもかかわらずでありました。
 その後、永野日経連会長と大臣との間に論争があったりしながら、世間の注目を集め、さまざまな論議を巻き起こしたところでございます。
 論点のまず第一は、正社員とアルバイトが同乗すると緊急時の精神的な一体感に欠けるという趣旨の安全性の問題がありました。そして、第二に、指示に従わない会社は増便の認可などで対応せざるを得ないと言明され、許認可権を盾に民間企業に圧力をかけられたことでございます。この第二の問題については、二十三日の記者会見におきまして、「圧力として受け取られて無用の誤解が生じるので取り消させていただきたい。」と述べられ、制裁措置に関する発言は撤回をされました。
 また、第一の安全性の問題についても、永野日経連会長との論議を機に、「安全や労働者の身分保障に注意を払わず、利潤追求を優先する考え方が根底にある。制服に対する乙女のあこがれを逆手に取っている」との発言をされ、同一労働同一賃金の問題といった雇用のあり方、労働者保護という問題に問題点を変えられていったようでございます。
 その後、八月三十一日になりまして、航空大手三社は、待遇面、安全管理策を見直した上で、短期契約スチュワーデスの導入方針を決定し、九月二十日に見直し案が運輸省に報告され、大臣はそれを了承されたのであります。そして、昨日の入社式と相なったわけでございます。
 まず、この経過について間違いないか、そして入社式を終えて、大臣の御感想をお伺いしたいと思います。
#76
○亀井国務大臣 今委員から詳細なこの問題についての経過を御説明いただきました。ただ、その中で何点か事実関係についてちょっと私違うという点がございますので、そのあたりも含めてちょっと申し上げたいと思います。
 航空三社が契約制スチュワーデスを採用をするということを私知りまして、御承知のように、航空法に基づきまして運航規程、各社決めるわけでございますけれども、スチュワーデスというのは、緊急事態において一体となってこれに対処するという責務が負わされておる重要な安全要員である、このように思いますが、そういうあれに立った場合、同じキャビンの中でそうした緊急事態になった場合、同じ仕事をしておりながら待遇が全然天と地ほども違い、そうして将来、三年たったらもう使い捨てになる、また事故等に遭った場合も、補償等について何ら補償がない。
 そうした状況の中で同じキャビンの中で勤務をするということは、人間はやはり感情の動物でありますから、私は一体性について問題が生ずるという判断をしたわけでありまして、一部新聞その他では訓練をすればいいじゃないかという論調が目立ったわけでございますが、これは訓練によっては克服をできない、やはり一体感を欠如させるという、私は非常に大きな問題だというようにとらえたわけであります。
 私は警察にかつておったこともありますけれども、例えば警備実施等をするにいたしましても、いかにガードマンが優秀であっても、ガードマンがいかに訓練いたしましても、正規の機動隊員と混成をしてそうした部隊活動をやるということは、これは無理でございまして、やはり同じ仕事をする場合はできるだけ同じ身分、できるだけ同じ待遇で確保することが緊急事態においては私は不可欠だ、こういう判断もしたわけでございます。
 それで、運輸省の事務当局に現在進行している実態について事情を聴取いたしまして、その結果、このまま推移してはいかぬということで、スチュワーデスの確保についてはそうした安全性を重視をした形でひとつ採用をやるようにという強い行政指導をしたわけでございまして、現在計画しておられるような、月給にして十四、五万程度にしかならない、先ほど言いましたように、三年たったらもう使い捨て、事故時における補償も何もない、そうした条件のもとで進められていることについては問題があるということで、行政指導したわけであります。
 なお、今委員の御指摘の中で一つ間違いかございますのは、これを聞かなかった場合には増便等について差をつけるという、そうしたことを言ったということでございますが、ここではっきりしておきたいのは、運輸省が航空三社に対してなした行政指導の中にはそういうことは入っておるわけではございません。そういうことは行政指導の中には入っておりません。ただ、新聞記者から私がこの行政指導に関して質問を受けまして、聞かなくて勝手にやった場合どうするんですかという質問がございましたから、私は、運輸行政というのは安全性をやはり第一に考えてやっておるわけであるから、したがって、安全性に顧慮しないで利益追求中心にやっていく会社と、そうじゃなくて安全運航に十分配慮したそうした会社については、お客さんを安全に運んでもらうというのが運輸省の立場であるから、結果として増便その他について差がつくことが、それはあり得るだろうという一般論を私は質問に答えてやったわけでございまして、航空三社に対して行政指導の中身としてやったわけではございません。
 ただ、これについては、やはり誤解を生ずる、間接的な、何というんですかな、プレッシャーにもなるということもございますので、無用な誤解を生じてはならぬということで、私は記者会見でのその発言を撤回をさせていただいたという経緯であることを御承知をいただきたいと思うわけでございます。
 なお、そうした運輸省の行政指導に対しまして、航空三社がスチュワーデスの確保についての再検討をしてくれまして、その結果、運輸省に対してこういうことでやりたいという報告があったわけでございます。
 私は、このスチュワーデスについては、従来のとおりの最初から本採用ということでやるのが望ましいというように思っておったわけでありますけれども、航空三社は、三カ年搭乗をして仕事をしていただいて、スチュワーデスとしての適性がある者については無試験でスチュワーデスに切りかえる、そういうことが第一点でございます。それと、このことは、三カ年がいわばよく民間企業にもありますような試用期間のようなことでありますので、この点も私は大きく改善をされたというように判断もいたした一つの材料でございます。
 それから、当初の案では、女の子が東京に出てきてアパートを借りて生活できるのかと思いたくなるような、せいぜい月々十四、五万程度の給与しか期待できなかったわけでございますが、これはもう航空各社がそれぞれ決めることではございますけれども、改善の案についての説明でございますと、最低二十四、五万程度には給料もするということでもございました。
 また、事故が発生をした場合は、三年間においても正規のスチュワーデスと同様な補償をするということでございますので、そういたしますと、そうした形で採用されたスチュワーデスも、将来三年間一生懸命頑張って働けば他のスチュワーデスと同じような正規のスチュワーデスになれるという、将来の大きな希望もあるわけでございますから、民間にある試用期間と同じような形にもなるわけであります。また、給与等についても、その程度の給料であれば、今民間におけるいろんな給与と比較をいたしましても、モラールが給与面で極端に低下することもないだろう。
 そういたしますと、キャビンの中で他の正規のスチュワーアスとの一体感については、私は、一〇〇%ではございませんけれども、一応これで確保できるんじゃないかという判断に立ちまして、これは一〇〇%ではないけれども、これでやられることについては私どもは強制権がございませんで、あくまで行政指導でございますから、我々の行政指導の趣旨に従った、そうした改善をしてくれたということで評価をいたしたということでございます。
 以上でございます。
#77
○福留委員 長々と御説明いただきまして、手短にお答えいただきたいと思います。
 実は、今回大臣が提起された問題について、一つ一つ検証していきたいと思っているところでございますけれども、まず第一に安全性に関する問題でございます。
 今大臣もおっしゃいましたけれども、正社員とアルバイトが同乗すると、緊急時の精神的な一体感に欠けて安全上問題があるという指摘であったわけでございます。安全性についてはこれで十分という限界はないのは言うまでもないことでありますし、待遇に差のある従業員が同じ職場で働く場合の心理的な溝というのは、これは否定できないことでありましょうが、果たして今回の問題提起は本当に安全上妥当性があるものであったのかという疑問を私は持っているところでございます。
 そこで伺いますけれども、今回大臣は精神的な一体感を問題にされたわけでございますけれども、これは先ほども御説明を聞いていてなかなか抽象的でわかりにくいという感しかするわけです。専門的にはなかなか理解できにくいという感じがするわけでございますけれども、一体感に対する不安があるとすれば、待遇の髪もさることながら、国籍、国民性の差も考えなければならないと思うのです。日本人と外国人のスチュワーデスが同乗することはないのか、その際の安全性をどう考えておるのか、実態と見解についてお伺いしたいと思います。局長でお願いします。
#78
○土坂政府委員 外国人のスチュワーデスは既に日本航空その他で採用しておりまして、日本人のスチュワーデスと一緒に仕事をしている例がございます。
 ただ、外国人のスチュワーデスはその生活の本拠が外国でございまして、例えば日本から香港に飛ぶ国際線に香港の女性の方がスチュワーデスとして乗られる、こういうやり方をしております。したがいまして、その前提となっております生活条件が日本と全然違いますので、雇用形態なり給与体系が違うことが、先ほどから問題になっているような一体感の喪失という意味での問題を直ちに引き起こすことはないというふうに私どもは考えておりますし、また、長い実績でもそれは十分証明されているところだと考えております。
#79
○福留委員 住んでいるところの生活のレベルが違うからそれでいいとおっしゃるわけですけれども、それもなかなかちょっとわかりにくいことだと思います。
 今回、契約制のスチュワーデスの採用ということを検討されて、入社式が行われたわけですけれども、外国でこういう契約制スチュワーデスの採用というのはなかったのか、それから航空会社がこの正社員という通常の採用形態のほかに、スチュワーデス以外にその他多様な採用の形態はないのか。当然航空会社のかかわる問題というのはすべてが安全にかかわる重要な職場が多いと思うのですけれども、この実態について教えていただきたいと思います。
#80
○土坂政府委員 外国の例でございますけれども、ヨーロッパに夏のピーク時だけのスチュワーデスというのがございます。ただ、これは今申し上げましたように、最初から非常に繁忙期に限定した雇用形態ということで割り切って、伝統的に行われているものでございます。
 もう一つ、東南アジアでは五年間の契約というスチュワーデスがございますが、これは五回まで更新ができるということになっておりまして、最大二十五回、二十五年までいけるわけでございますから、似たような例はありますけれども、実態は今回問題になっているものとは全く違うものであるというふうに私どもは認識をしております。
 それから、今回契約制のスチュワーデスの導入が、いるいろな議論の上、先ほど大臣が御説明申し上げたような形で行われることになりました。スチュワーデス以外の分野でそういうことが行われているというような実態はまだございません。
#81
○福留委員 今ヨーロッパでは繁忙期に限ってというお話が、それから東南アジアの例のお話もあったわけでございますけれども、そういった航空会社が日本に乗り入れているということはないのですか。
#82
○土坂政府委員 ヨーロッパの場合も東南アジアの場合も、今私が申し上げましたケースでは乗り入れている例がございます。ただ、私が申し上げましたのは、一見外見は似ているけれども、今回問題になっている問題の本質とは全く違うケースであるというふうに私どもは考えておるということでございます。
#83
○福留委員 本質が異なるとおっしゃいますけれども、大臣が提起された一体性の問題ということについては、同じような問題を含んでいると思うのであります。
 再度確認しますけれども、この航空会社は今日本には乗り入れていないというお話ですね。
#84
○土坂政府委員 航空会社の名前を申し上げますと、これはBAとルフトでございますので、これは乗り入れております。それから東南アジアはSQでございますので、これも日本に乗り入れております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、夏の繁忙期だけというのは、例えば北欧から地中海にたくさん人がバカンスで行かれるわけですが、そういうときの臨時の需要に対応するために限定したスチュワーデスの雇い方をこのBAやLHはやっておるわけでございまして、これは伝統的にそういう繁忙期対応のスチュワーデスというものがあるということであります。
 それからもう一つは、先ほど申し上げたように五年という契約ですけれども、五回まで更新ができて二十五年までいけますので、これは先ほどから問題になっておりますように、同じ仕事をいわゆる労働条件が違う姿でやっているというのとはやはり本質的に全く違っておるというふうに私は思います。
#85
○福留委員 ちょっと別の視点からお尋ねいたしますけれども、日本の航空会社で航空機材と乗務員を丸ごとリースする、いわゆるウェットリースというのがあると思うのですけれども、このウエットリースの具体的な例を御説明いただきたいと思います。
#86
○土坂政府委員 ウエットリースは、日本の場合でいいますと、会社の名前がいいのかどうかわかりませんが、例えばJALがJAZという会社からウェットリースをしてホノルル線を運営するという例がございます。これは機材と乗員を両方込みで、パッケージでJALが借り受けまして、JALが自分の指揮管理下に置いてそして運航をする、そういう形態でございます。
#87
○福留委員 今御説明になったそのウエットリースの件で、そのそれぞれのスチュワーデスの給与面での待遇の差はどの程度あるのか、御説明いただきたいと思います。
#88
○土坂政府委員 JALがJAZからウエットリースをしている例でいいますと、これは機材はさっき申し上げたようにJAZの機材を使う、それから乗員につきましては、パイロットもJAZでございますが、スチュワーデスはタイ人と日本人と二種類ございますけれども、いずれもこれはJAZから出向した形で行われております。
#89
○福留委員 今御説明のあった、航空会社がウエットリースで運航する場合の航空機と自前の機材で自前の乗務員で運航する航空機との間に、安全性について差があると運輸省は認識していらっしゃるのでしょうか。
#90
○土坂政府委員 航空事業者は、航空法によりまして、適切な事業計画を持ち、それを遂行する能力を持たなければなりません。それがきちんと担保されている限りは、機材を自前で持っておるか、あるいは機材を他から借りてくるかということは、これは問題ではないと私どもは思っております。
 このウエットリースという形態、日本だけでなく世界じゅうで行われておりますし、海運などでも行われていることでございます。大事なことは、自分の事業計画の中にきちんと組み込んで、完全にコントロールをして、安全上問題がない状態になっているということに尽きると思いますし、その点は十分チェックをいたしております。
#91
○福留委員 つまり、航空機の安全性という問題は、乗務員の雇用形態とかそういうことには関係ないということがウエットリースのことで証明されているのじゃないかなと思います。
 そして、さらに先ほど申し上げました、しからば何か不安があるとすれば一体性の問題であると。一体性の問題についても、外国の航空会社でいわゆる契約制のスチュワーデスが、繁忙期でございますけれども、既に実績があるということを考えれば、その安全性という問題は殊さら問題にするような問題じゃなかったのじゃないかなと思うわけでございます。
 さて、それでいわゆる雇用の形態というものは、使用者と働く側の立場の私契約の問題であろうかと思うわけでございます。安全上の問題について運輸省の方が何らかの指導をされるということはもうこれは当然のことだろうと思うわけでございますけれども、今回問題になったのは、一つの航空機のクルーの中に正社員の方とアルバイトの方が混在したときのチームワーク、一体感についての問題でありました。この問題は、当然のことながら、現在の航空業界の、大変な不況の状況の中でリストラを迫られている、国際的な競争力をつけなければならないという体系の中で、種々検討されている中の一つであるわけでございますけれども、今後の航空業界の流れを考えていきますと、例えば一体性が問題であるとすれば、正社員と契約制のスチュワーデスが混在することが問題であるのであれば、これは非常に逆説的な言い方でございますけれども、すべてか契約制のスチュワーデスであれば一体感は問題ないというふうにも思えるのですけれども、これについての運輸省の御見解、これから恐らくそういう時代も来るのではないか、すべて契約制のスチュワーデスにするという時代も来るのではないかと思いますけれども、その際はこの問題点はクリアできるとお考えでしょうか。
#92
○亀井国務大臣 今委員が御提起されました問題、私どもはあくまで雇用形態そのものについてどうこうという立場ではございませんで、雇用形態が安全面にどういう影響を与えるかという観点からこの問題については我々は考えておるのは、議員御指摘のとおりであります。
 そうした場合、例えばこれはスチュワーデスだけではないと思いますけれども、乗務員について、それはモラルの問題等から、一体化の問題等から全体的に判断をしていく問題だと、私はこのように考えております。したがいまして、雇用形態として、将来、三年たったら正社員に切りかえるという形態で今後スチュワーデスを全部確保していくのか、そうじゃなくて、最初から試用期間みたいなものは何カ月にして直ちに正社員に切りかえていくということで、並行した形でスチュワーデスを確保していくのか、ここらは航空各社が自主的に判断をする問題であろうと私は思いますけれども、要は、キャビンの中で勤務しているスチュワーデスが一体としてモラルを維持できるかどうかということが基本的に一番大きな問題であると私は思います。
 そういう意味で、先ほど申し上げましたような、今航空各社が考えておりますいわゆる契約制スチュワーデスについては、一応将来への希望が持てるというようなこと、また給与水準、事故時の補償、その他の問題から、一応モラールが維持でき、将来に希望が持て、正規の社員との間での感情的なトラブル、そういうものを回避できるのじゃないかなと思っておるわけでありまして、じゃ契約制スチュワーデスだけでこれが大丈夫かどうかという形になりますと、これもまたその観点から安全面についての検討をする必要があると私は思いますが、問題は、その場合にモラールがきっちりと維持できるかということが基本である、このように私は思います。そのモラールの中身については、これはいろいろあると思いますけれども、そのあたりは待遇の問題、将来への身分保障の問題等いろいろなことが総合的に勘案されて判断されることであろうか、私はこのように考えています。
#93
○福留委員 今回のこのスチュワーデス問題、まあ決着を見たわけでありますけれども、運輸大臣が問題提起されて改善策が出された。そうすると、先ほどみずからも御説明があったのですけれども、待遇の改善がさまざまなされたということであります。事故の際の補償の問題、それから待遇面、給与の面でも改善がなされたということでありますけれども、昨日入社式が行われた日本エアチャーターですか、この会社の今回採用されたスチュワーデスさんの給与は、はっきり決まっているのでしょうか。
#94
○土坂政府委員 私どもが承っている範囲では、給与は時給が千円、それから乗務手当が三百円でありますが、それに加えて精勤手当をつける、それによりまして当初予定していた給与水準を改善するということでございます。ただ、では具体的に精勤手当で幾ら出して最終的にどういう金額になるのかということについては会社としてはまだ決まっていない、しかしながら、今回問題になった経緯を十分踏まえて会社として適切な判断をいたします、こういうふうに言っておられます。
#95
○福留委員 今おっしゃったとおり、実は精勤手当の中身は決まっていないのですね。それで何か改善したと。それで大臣の御指摘にこたえて航空会社は何らかの努力をしたと。それで、一応口約束で精勤手当というような形のものを提示しているわけでありますけれども、まだその中身は決まっていない。ただ出すよという話だけなんですね。それを根拠に待遇がどう改善されたというふうに判断されているのか、ちょっと理解に苦しむのですけれども……。
#96
○亀井国務大臣 改善案が示されましたときに、私どもといたしましても給与水準が極端に低いということを一つは問題にしておったわけでございますから、これでどの程度になるのかということは事務的に航空会社との問をサウンドしておるわけでございまして、その中で、私は記者会見でもはっきり申し上げましたように、二十四、五万程度にはなるということでございます。ただ、その中身については航空会社自身が決めることでありますから、運輸省がこれこれの給料にしろと言って強制できるものではございません。それは今までの行政指導の経緯の中で、経営者がきちっと見識に基づいて処置をしてくれるものと私は信頼をいたしておるわけでございます。
#97
○福留委員 結局、具体的に、改善策に対してあとはもう経営者が判断してくれるというお答えだったわけですね。そこは運輸省としては指導する立場にないという御意見だったと思います。
 何だか全体的に伺っていて、改善策で、それは前よりは前進したということは評価したいと思うのですね、いろいろな意味で、例えば事故に対する補償の問題とか。しかし、例えば、大臣が安全性という非常に重要な問題提起をなされたわけです。多くの国民の方々、利用者の方々は不安を持たれたと思いますね。これから契約制のスチュワーデスが入ってくると危ないのか、クルーの中に一体感がないと危ないんだろうか、そうすると、外国人のスチュワーデスが乗っていると一体感がないんじゃないかとか、さまざまな不安を持たれた。そして、その具体的な根拠として、今回の契約制のスチュワーデスの問題について言えば、待遇の問題とかさまざまなことがあった。
 しかし、今改善策を示されたとおっしゃるけれども、では、それで本当に十分というふうな判断を、本来理想的に言えば、当初大臣がおっしゃったとおり、契約制のスチュワーデスはすべて認めない、すべて同一待遇にするということであればみんな納得すると思うのですね。つまり、そうであれば国民の皆さんは、ああ確かに大臣がおっしゃったとおりその不安というものは解消できたということでありますけれども、しかし、それでいってもまだ待遇には差がある。そうすると、大臣が提起された一体感の問題というのはどう解消されたんだろうか。それは、ある意味でいえば、いわゆる観念的にはいろいろなことは言えると思うのですけれども、計数的にそれをどう把握できるのか、国民の中に一たんわき上がった不安感に対して、きちんとして、安心だよと言えるだけの改善策の根拠が本当にあったんだろうか、結果的に私はそこに疑問を持っているわけなんです。
 つまり、今回の問題というのは、私はそもそも安全性というのはそれほど重大な、重大でないということはありませんけれども、安全性というのは重大な問題でありますけれども、この契約制スチュワーデスという問題については、安全性というのはかなり事前に検討されてきたのではないか。大臣が提起されたのは確かに大事な視点でありましたけれども、この決着の姿を見ると、大臣が提起された本意というのは別なところにあったのではないかなという感じがするのです。違うとおっしゃるのであれば、なぜここで大幅に譲歩されたのか。私は、もう大幅に譲歩されたとしか思えないのですね。本当に一体性ということを安全性の上から問題にされるのであれば、最後まで御主張を貫き通されるべきだっただろうと思うわけでございます。
 この件について、大臣、いかが思われますか。
#98
○亀井国務大臣 私は、当初申し上げましたように、私の望んでいることが一〇〇%実施をされたなんということは思っておらぬわけでございます。
 ただ、私どものできます行政指導というのは強制力を持つわけではございませんで、あくまで我々の場合、指導をやる以外にないわけでございまして、我々の指導に対して、先ほど申し上げましたように、委員はいろいろ問題があるとおっしゃいましたが、確かに十分ではございませんけれども、三年たてば本採用に切りかえる、給料も十万円程度上がる、事故時の補償も正社員並みにするということは、当初のあれに比べれば私は雲泥の違いだと思うわけでございまして、いや、最初のところでいいんだと委員がおっしやれば別でございますけれども、私は、それをさらに最初から正社員採用としなければスチュワーデスの確保を認めないなんて権限は運輸大臣にはございません。
 そういうこともございますから、今後航空各社は、至らざるところ、足らざるところは、訓練だとかいろいろな意味でのモラールアップだとか待遇改善寺含めて、今後さらに努力してくれることを望みたい、このように私は思っておるわけでございます。
#99
○福留委員 時間が参りましたので以上で終わりたいと思いますけれども、なかなか時間が足りなくて、論議が深まらなかった感がするわけでございます。
 今回、一部でございますが、議論をさせていただいたのは、安全性の問題というのも、何か提示された問題というのがはっきりしない。今回の問題というのは、どうも大臣は、安全性というものを大義名分とされて、行政指導に名をかりて不当な介入をされた感じがします。大臣の本当の目的は別のところにあったのではないかなという感じを受けたわけです。
 その一つの理由は、先ほど、実は許認可権限を盾にとってのいわゆる指導ではなかったんだというふうなお話もあったのですけれども、きょうは総務庁も来ていただいたりして、それから労働省も来ていただいたりして、いろいろお尋ねする予定だったのですが、時間がありませんのでお尋ねしませんけれども、どうも行政手続法の趣旨に反する行為であったのではないかと思われる趣旨もあります。山口総務庁長官もそのような趣旨の御発言をなさっているようでございます。
 また今回の議論も、振り返ってみますと、最初は安全性の問題を言われながら、最後は労働者の保護の問題、その労働者の保護という問題も、労働大臣がおっしゃるならまだしも、また労働大臣も恐らくそのことは私契約の問題だからおっしゃれない問題だと思いますけれども、そこに踏み込んでいかれたということでございまして、その問題もどうも何かはぐらかしていらっしゃるような感じがします。
 それから、提起された問題、最後の問題でございますけれども、改善策も、本当に一体感というものを大事にされるのであれば、これはある意味でいえばやはり大幅譲歩じゃないか。大幅譲歩して了承された。私はいいと思っているのですよ。いいと思っているのですけれども、大臣が最初に言われた内容というのは、最終的には改善されていないと受けとめているわけでございます。
 その三点から、私は先ほど申し上げたような見解を、感想を持つわけでございます。
 大臣は、私が大臣になった以上、私が運輸省なんですとおっしゃっているようでございますけれども、それなりの見識を発揮していただいて、強権的でない、人に優しい政治を標傍する村山政権らしく、民主的な運輸行政の執行を要望し、質問を終わります。
#100
○井上委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時八分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三分開議
#101
○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。山口那津男君。
#102
○山口(那)委員 公明党の山口那津男でございます。改革を代表して質問をさせていただきます。
 まず初めに、改革としては、本委員会において大臣の所信をお伺いいたしまして政策的な議論をしたい、こう希望しておったのですが、その機会がございませんので、所信にかわるという意味で大臣の御所見を伺いたいと思います。
 私が伺いたいのは、我が国の国際輸送インフラといいますか、例えば空港ですとか港湾ですとか、あるいは内陸との関係からいえば、広い意味で鉄道あるいは道路といったようなものも入ろうかと思いますが、これらが国際的な相対的地位というか機能が低下してきているのではないか、こういう傾向があると思います。これに対して、我が国の経済力が維持増進されていくためにはぜひとも積極的な整備が必要だと私は思います。
 これに対して、未年の予算がどうのこうのという短期的なことではなくて、もっと時代を遠く見据えて、大臣の展望と、そしてこれに対する対応、どのようにお考えか、御所見を伺いたいと思います。
#103
○亀井国務大臣 お答えをいたします。
 委員からの御質問のそうした趣旨につきまして、私の総括的な気持ちを表明させていただく機会がたしかなかったということでございますが、そういう意味で若干全体にわたるかと思いますが、御質問の趣旨に対しましてお答えいたしたいと思います。
 御案内のように、国際化が非常に激しいテンポで進展をしておるわけでありますが、この流れは絶対にとまることはない、これは委員の御認識と私はまったく同じでありまして、そうした場合、海上に浮かぶ島国である日本、ここでの経済活動なりあるいは文化なり、そうしたものが今後国際社会との関係の中でどういう形でこれから対応して充実をしていくのかという大きな課題があろうかと思いますけれども、そういう面では、私は今後予算の仕組み自体をやはり変えていくということをやらなければならないと思います。
 もう何十年も同じような配分システムのもとでこれが行われていくとなれば、そうした時代の変化に対応することがやはりできないのは当たり前でありまして、そういう意味で、私どもとして今具体的に考えておりますことは、六百三十兆の公共投資基本計画による大きな枠がこの間決まったわけでございますけれども、これの取り合いというわけではございませんけれども、従来のシェア配分にこだわらないで重点的にこれを配分するとすれば、やはり私は運輸省関係の分野に重点的な配分をされるべきであろう、このように思っております。
 それは、先ほど申し上げましたように、日本国の地政学的な位置にも関連をするわけでございまして、そういう意味では、空港の整備にいたしましても、従来はユーザーの懐を当てにして整備をするというような、どっちかというと飛行機を使うのはぜいたく品だみたいな、そうした感覚のもとでこの整備が進められてきたと思いますので、これを今後は公共事業として正面から整備をしていく。
 来年はその元年として、関空の着陸料をトン当たり百円下げ、それで空港特会に穴のあくところについては公共事業費をこれへつぎ込んでいくという形で、水路を来年から転換をしたい。ただ、財政事情が非常にまだ憩うございますから、水路を転換してもだあっと水を吸い込むことができない、ちょろちょろという程度にはなりますけれども、そうした一大転換を、政策転換を予算に関して運輸省としてはしたということであろうかと思いますので、ぜひ委員もひとつ御支援のほどをお願いをいたしたいと思います。
 そうして、関空はこの間開港いたしましたが、成田、関空だけではなくて、やはり私は中部も、また将来は九州あるいは北海道も、日本列島長うございますから、それぞれが世界と直接緒ばれていくということが大事だと思いますので、そのあたりを、関空のようにどっちかといいますと民間に依存するみたいな形では到底私は整備できない、そういう意味でもここで政策の大転換か必要だ、このように思います。
 また、港につきましても、これはもう御承知のように、大量輸送という形になりますと航空機ではこれはかばい切れないわけでございますので、そういう意味で外航ターミナルを今後積極的にさらに整備をしていく。また、それとの関係で、内航につきましても、テクノスーパーライナーというような、これは現在開発しておりますが、そういうものを十分使えるような地方の港等も、これはやっていかなければならないと思います。
 委員御指摘のように、内部との関係では、例えば整備新幹線あるいは都市鉄道、これあたりも私は今からだ、このように認識をいたしておりますので、これも思い切って六百三十兆の、その中で重点的に使っていくということで頑張りたい、このように考えておりますので、ぜひひとつ御支援のほどをお願いを申し上げたいと思います。
 以上です。
#104
○山口(那)委員 今の御所見をお伺いいたしまして、私どもとしてもさまざまな角度から検討し、議論をしてまいりたい、こう思います。
 さて、今お伺いしたような高邁な御所見、これを実現していく上でも大臣の政治姿勢というものが注目されると思います。
 そこで、先日の衆議院の予算委員会で、草川委員の方からさまざまなこの点の質疑がなされたところであります。その大臣の御答弁の中で、こういう内容がございました。「私のいろんな資産運用等について、いろんなことが恐らくはあったろうと思います。これにつきましても、国税庁の方からの御指導がございまして、いろいろな面で、私の税務申告全体について。この時期等につきましては、国税庁の方で詳細な調査をされておるはずでございます。それに基づいて私どもの方としてはきちっとした処置をいたしておりましてこういう御答弁があるわけですね。これについて、この税務調査の上でこれまで所得税の修正申告をしたことがおありでしょうか。
#105
○亀井国務大臣 税務処理につきましては専門家の税理士に任せておりますが、今までの長い間の中で、そうしたこの種の税務署の指導で、これは課税対象だから申告を修正して出してくれということに基づいてこの納税をしたというようなことはあると思います。
#106
○山口(那)委員 今、あるという御答弁だったと思います。この時期はいつごろでしょうか。
#107
○亀井国務大臣 時期は、私は詳細に、最近はないと思いますので詳細には覚えておりませんけれども、何年か前そうしたことがあったというように税理士から報告を受けております。
#108
○山口(那)委員 税理士に手続等はお任せしたとしても、これはやはり御自身の所得、しかも相当多額な所得が推測されますが、これについての最終決断というのはやはり御本人がなされるわけですから、時期について定かでないというはずはないと私は常識的に思うわけですね。数年前というようなことではなくて、はっきり何年あるいはいつごろと、こういう御記憶、ございませんか。
#109
○亀井国務大臣 私、別に、こんなことを言ってはおかしいのですが、そうした納税については、税務署の見解と税理士の見解が食い違って、税務署との間で税理士の方がいろいろと協議をされて処理することでありますから、私は任せておりますから、それに従って処理をしてくれておると思いますが、この件について税理士から私が報告を受けた中身は、資産公開の中でもこれはずっとやっておりますけれども、明確にしておりますけれども、借入金について、金融機関から利子を払って借り入れておるものもありますし、そうではなくて、複数の友人から利息はいいわというような形で受けておったという時期があったようでございまして、それについて税務署の方から、友人から借り入れた利息分についてはやはりこれは所得とみなすべきだということで、その分についてはさかのぼって、利息分についての所得として税金を納められるべきだという御指摘があったということで、修正申告を、その時点以降はずっと、そのいわゆる無利息分でございますね、借入金の無利息分についてはこれをずっとそれ以来この何年間納めておるということであろうかと思います。
#110
○山口(那)委員 衆議院の予算委員会での質問は、たしか株の取引について、この点で大臣が国税の調査の件をお話しされているわけであります。今のお話ですと、それと関係あるのかどうか定かではありません。この衆議院で問われたのは、昭和六十二年、三年ごろのお話だったと思います。その時期のことで修正申告をされたのか、あるいは全然時期が違っているのか、この点はいかがでしょうか。
#111
○亀井国務大臣 予算委員会で私申し上げましたように、某新聞で、私が困っている友人に対して仲介の労をとって、それでこの処理についてかかわったということについて極めて誤解を生じるような報道をあの当時されたわけでありまして、ただ私といたしましては、これを告訴いたしますと、関係者、友人等に迷惑がかかるということで、残念ながら私は告訴をしなかった。そういうところをつけ込んでといいますか、記事にしたということであろうかと私は思うわけでありますけれども、ただそれが出たために、国税の方からこれについての説明を求められまして、私どもとしては一切の資料、提出するべき資料をお出しし、また国税自身がその関係すべて過去にさかのぼってお調べになって、私は税理士からこれを聞いたわけでございますけれども、全部一切あの当時のことを国税でお調べになって、それで私どもの主張しておりますように、何も問題がないということが明確になったということでございます。私が申し上げていますのは、これは先ほども言いましたように、資産公開の中ではっきり出していますけれども、借入金の利息相当分についての金利、これは過去にさかのぼってそれを修正申告した、それ以降はちゃんと現在もこれについては納税をしているというように聞いているということでございまして、委員が御質問の株の取引等に関して発生した修正申告ではございません。
#112
○山口(那)委員 修正申告の時期と、それからその修正の対象となった所得の帰属が何年分か、これは別の問題であります。先ほど大臣がおっしゃった、この借入金の利息相当分、これについて、修正申告したのは何年分の所得で、そしてどれぐらいの借入金に対する利息の話なのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#113
○亀井国務大臣 私の方は適正に処理をずっといたしておるわけでございますから、一々と言ったらあれでございますけれども、過去の適正な納税義務につきまして、私、頭がそんなに許容量がございませんので、いつまでもどういうあれであったかなんということまで覚えてはおりませんけれども、これについては今、私の記憶では先ほど申し上げましたように、だから何年か分だと思いますね。何年か分、二、三年分じゃないかと思いますけれども、それについてのそうした分の合計で修正申告して出したということを、税理士から私は報告を受けております。税務処理、毎年毎年やっておるわけでございますから、それも適正にずっとそういう形でやっておるわけでございますから、そのことを一々私としては質問されると思っておりませんので、そんなことを一々記憶もいたしておりませんので、もし必要でしたら税理士に問い合わせてみたいと私は思います。
#114
○山口(那)委員 それでは、せっかくの大臣のお話ですから、税理士の方に問い合わせていただいて調べていただきたい、報告していただきたいと思います。
 それで、大臣の御答弁ですと、数年前に修正申告をしたと先ほど伺ったように思います。そして、その修正申告はさらに二、三年前にさかのぼって所得を申告したというふうに聞こえました。これを前提にしますと、今から四、五年前からの所得についての修正申告かというふうに聞こえるわけですが、この点についても不明確では困りますので、ぜひ御調査をいただいて御報告いただきたい、このように思います。
#115
○亀井国務大臣 何度も申し上げますように、税務当局の調査もその当時とダブるかどうか、ちょっと私、定かでございませんけれども、そのあたりにあったことについての結果は、税理士から、私どもが説明したと同様な税務当局の見解であったというように私は聞いております。
 それから、今の時期の問題ですけれども、私、急に委員から聞かれるわけですから、一生覚えておりませんから、正確に何年前というのはわかりませんけれども、恐らくこれは私の記憶では、その借入金が発生したのは家を新築をするときに、私、金がございませんから、資金を調達をした時点から恐らくその借入金が発生をしておるのじゃないかな、このように私は過去を振り返って考えております。
 なお、私のそうしたことにつきましては、何ら不正だとか、そういうようなことが発生しておるわけでもございませんし、税務当局から過去の私の納税について問題があるということを現在も指摘をされておるわけじゃございませんので、そういう問題を一々こういう場で取り上げられて、政治家が、大臣が、過去の納税状況をすべて明らかにしろ、またそれを明らかにする義務があるということについては私も問題ではないかな。
 大臣につきましても、国会に対しても、それぞれ資産内容その他についてここまでは明らかにしろという義務がなされておりまして、それについてきっちりと義務を果たしておるわけでありますから、例えば現在、具体的な反社会的ないろんな行為、あるいは事件、それとの関係があるから、そういう問題明らかにしろというのであれば別でありますけれども、政治家一般について、私は、そうした過去の適正に行われておる、これは修正申告というものも適正な手続の一つでございます、追徴金を取るわけでもございませんし、脱税というわけでもございません、そういう問題について一々中身をこうした委員会の場で明らかにしろということを政治家に要求することについては、これはどうかと、これは私は院自体で御協議を願いたい、このように思うわけであります。
#116
○山口(那)委員 私が質問いたしましたのは、予算委員会で聞かれたことに対する大臣の答弁として、税務調査を受けて、指導を受けて、自分はきちっと処置をした、こういう御答弁でしたから、それがどういうことについての処置なのかということをお尋ねしたわけでありまして、それに対して大臣は、その件とは違って自分の御自宅の借入資金の無利息分の修正申告、こういう御答弁でしたので、それに関連してお伺いしたわけでございます。別に他意はございません。
 それで、ちなみにですが、この利息相当分を申告しておられなかったということでありますが、これは通常、元金を借り入れて利息分を現金で払わなかった、だから利息相当分を修正する、こういうことになるわけですわ。多額の利息が発生するということは元金は相当大きなものであるということになるわけでありますが、普通だったらこれは利息というのはお払いするのが筋でありまして、その利息をもらったことにする、相当分を自分の利益として帰属させるということであれば、これはまあ大臣として少し借入金に対する所得の御認識が十分じゃなかったんじゃないか、こう思うわけですね。この点について私はやっぱり大臣としてしかるべき見識を述べる必要がある、こう思ったから聞いたわけであります。これについて何かおっしゃいますか。
#117
○亀井国務大臣 まあ、親しい友人からのことですから、家を建てるので金がないなら用立ててやるから使っておけよ、適当なときに返してくれればいいというあいまいな話でこのことが発生したことでありますけれども、それについてもやはり委員御指摘のように、税務当局は、それもやっぱり所得なんですよ、それはきちっと利息分は所得として納税した方がいいという指摘を受けたので、税理士もそのようにしましょうという形で、先ほど申し上げます以後はずっとそういう形できちっと納税をいたしておるわけでございます。まあそういう意味では、この解釈といったらおかしゅうございますけれども、そういうものまで所得申告しなくてもいいんじゃないかということで数年前までおったということは事実であろうかと思います。
#118
○山口(那)委員 この点、これ以上聞きませんけれども、最後にちょっと一点だけ。この借りた御友人はお一人ですよね、複数ですか。ちょっと。
#119
○亀井国務大臣 これは複数でございます。それ以外に全体の、これは利息を払っている分は金融機関もございます。そういうことでございます。
#120
○山口(那)委員 大臣は自民党の交通部会長、それから運輸政務次官等を歴任されて大臣に就任されたわけですね。そういう意味では運輸行政に精通する、こういうことを自認されておられると思うのですが、午前中も指摘ありましたが、ある雑誌のインタビューで、私が運輸大臣になった以上、私が運輸省そのものなんです、こういう御発言をされておるようであります。この真意は私は聞くつもりはありません。しかし、こういう言葉ですと誤解を招いて、主観的な行政運営がなされるのではないかと、こういう誤解をする人もいるかもしれません。言うまでもありませんが、やっぱり憲法は法律に基づく行政、法の支配ということを徹底させる趣旨でありますから、これは客観的かつ公正な行政運営をしていくのは当然のことだろうと思うのですね。
 そこで伺いますが、運輸省の所管に係る陸運の関係で、東京佐川急便という会社がございます。かつていろいろと取りざたされたことがありましたが、この東京佐川の渡邉廣康社長さん、この方は大臣は多分御存じだろうと思うのですが、この方との御関係をちょっと述べていただけますか。
#121
○亀井国務大臣 私は東京佐川急便の社長とは、東京佐川急便が御承知のように日の出の勢いで運輸業界の革命児だと言われるような形で登場され、大変な業績を上げておられる、そういう時期に、ある友人を介しまして知り合ったわけでありますが、私、当時、佐川の社長、なるほどな、すごい事業家だなというあれでございました。
 ところが、これは渡邉社長本人の意思ということではちょっとないということでありますけれども、実は佐川急便の中で改革運動が起きました。内部で、非常に過重労働だとかいろんな面で。それで、実は警察OBが相当就職をしておったわけでございますが、そういう人たちを中心にそういうことが全国的にちょっと起きたわけでございまして、そういうことの関係で、渡邉社長が私とつき合うと言ったらおかしいのですが、それができない事態に社内的になった。これは別にその改革運動を渡邉社長が支持されなかったということではございません。そうじゃなくて別な要因から渡邉社長としては恐らく心ならずもであったかと思いますが、私との関係を断ったというのは、恐らくこれは時期といたしましては、竹下内閣が成立するその前ぐらいじゃなかったかなというように記憶をいたしておりますが、そういう関係でございます。そういうことで、以後一切交際がないということであると思います。
#122
○山口(那)委員 我々の調査によりますと、この東京佐川急便からコスモポリタン、これは衆議院予算委員会でも問題になった会社でありますが、この池田社長側に合計で三十億円の融資がなされている、こういう資料がございます。そこで、この内容は、昭和六十二年十一月ごろ、雅叙園観光を通じてコスモポリタンの池田氏側に十億円がまず融資されました。そして雅叙園観光振り出しの十億円の額面の手形が東京佐川へ差し出されたというのが一つであります。それからまたその後も、同様のやり方で二十億円が融資されました。こちらの二十億円には担保としてタクマ株、それから雅叙園観光株、これがそれぞれ百万株東京佐川に差し入れられているわけですね。こういう融資があるわけでありますが、これについて大臣は何か御承知ですか。
#123
○亀井国務大臣 かつてマスコミでそういう報道をしたことがございますけれども、そういうことは私にとっては一切関係がございません。
#124
○山口(那)委員 この融資がなされた当時というのは、コスモポリタンは資金繰りが相当悪化してきておりまして、融資先を探してもなかなか容易に融資が得られない、こういう状況でありました。そして、それまで、それ以前は渡邉廣康社長と池田氏というのは面識がない。さらに、東京佐川あるいはコスモ、それぞれの関係者の間でも融資の話が出ていたという事実はありません。ですから、これらを前提にすれば、この融資というのはだれかが両者をつないで口ききをしないと実現しなかった、こういうことになるわけであります。
 そこで、あなたは昭和六十二年の秋ごろ、渡邉社長にこの件でお会いになったことはありませんか。
#125
○亀井国務大臣 先ほども申し上げましたように、両者のそうした関係等については私は承知をいたす立場にはございません。
#126
○山口(那)委員 念のために伺いますが、コスモの池田社長どこの件でお会いになったことはありませんか。ほかの件でお会いになったことがあるというのは先日御答弁がありました。この件ではいかがでしょうか。
#127
○亀井国務大臣 何度も申し上げますように、この件に私は関係をいたしておりませんので、この件について会うということはあるはずはございません。
#128
○山口(那)委員 それではあえて伺いますが、昭和六十二年十一月から十二月ごろ、つまり最初の十億円の融資がなされたころでありますが、コスモポリタンの池田氏から大臣が金銭を受領した、交付を受けたということはございませんか。
#129
○亀井国務大臣 委員に申し上げますが、私はそうしたことについて全くかかわり合いを持っておらぬわけでございますので、そういうことを何に基づいて言っておられるかわかりませんけれども、私にとっては極めて本当に不愉快な御質問だと思います。
#130
○山口(那)委員 大臣の御答弁を聞いておりまして、答弁は予想されましたので、こういう聞き方をしました。
 そこで、さっきもちょっとお触れになりましたが、日本テレビが平成四年にこういう報道をしたことがあります。ちょっとニュースの内容を早口で読み上げます。
  次は、東京佐川急便事件にからむ新たな政界疑惑です。東京佐川急便が大阪の仕手集団に一〇億円を融資した際、自民党の衆議院議員で元運輸政務次官の亀井静香議員が仲介をしていた疑惑が浮かび上がりました。
  東京佐川急便から融資を受けていたのは、現在失踪中の池田保次会長が代表をつとめ、既に倒産した大阪の仕手集団コスモポリタンです。コスモポリタンは昭和六二年秋頃から資金繰りに困ったことから池田元会長が知り合いの自民党の亀井静香議員に融資の仲介を依頼しました。関係者によりますと、この依頼はまず、東京千代田区のホテルで行なわれ、その後池田元会長と亀井議員は二人だけで場所を移して、密談を行なったということです。
  そしてこの数日後コスモポリタンに東京佐川急便から手形を担保に一〇億円の融資が行なわれました。
  複数の関係者の証言によりますと、この融資は亀井議員から東京佐川の当時の社長渡辺弘康容疑者へ融資の口利きがあり、その結果実現したものだったということです。
  亀井議員と東京佐川急便との関係は、元運輸政務次官で職務の上でも深いかかわりがあったうえ、警察庁出身ということで渡辺容疑者に頼まれて知り合いの警察OBを東京佐川の役員に送り込むなど、個人的にも極めて深い関係にありました。
  この疑惑について、亀井議員は日本テレビの取材に対し、コスモポリタンの池田元会長とは株取引の関係で親しかったし、東京佐川急便の渡辺容疑者とも一〇年来のつき合いだと二人との関係を認めました。しかし、この二人を引き合わせたことはないし、融資の仲介をした事実はないと疑惑を否定しています。
  まあ、亀井議員は自ら仕手集団との株をめぐる深いつながりを認めています。それに元運輸政務次官という立場にありながら、東京佐川急便という特定の運送会社と癒着ともいえる関係を持っています。このこと自体が、まず大きな問題です。疑惑は残ります。これは報道をそのまま起こしたものでありますから読み上げたわけでありますが、先ほどからこういう関係は大臣は否定をされております。この報道に対して、大臣は何か日本テレビに対してやられましたか
#131
○亀井国務大臣 まことに身に覚えのない報道をされたわけでありまして、もちろんこれは厳重に私の方から抗議いたしましたが、なおこれについて告訴をいたしております。その後、私の非常に親しい方が社長に就任をされるという形の中で、その社長との話の中で今後こうした報道について十分慎重な対応をするというようなお話もございましたので、そうした非常に親密な関係でもございましたので、その後告訴を取り下げたという経緯がございます。
#132
○山口(那)委員 告訴というのは、取り下げというお話ですから民事訴訟だろうと思いますが、これを取り下げたというお話でした。しかし、大臣としては自分の身に覚えのない疑惑をかけられた報道をされたわけです。これは大勢の国民が見ているわけですね。そういう疑惑を訴訟を起こして取り下げてしまう、これはいかに個人的な関係があったとしても、今後やらなければいいということじゃなくて、やはり大臣の過去の疑惑については晴れないはずですね。なぜ取り下げたのですか。
#133
○亀井国務大臣 先ほど申し上げましたように、これについて全く私にとって身に覚えのないことで、いわば物語みたいなものをこれは報道したわけでありまして、私にとってはまことに不名誉な話であります。そういうことでありますから、私は告訴をいたしたわけでございます。しかし、先ほど申し上げましたように、この社長との話の中で、やはり報道機関として今後こういう問題について慎重にやりますということでもございますので、社長を相手にこちらは告訴をしておったわけでございますから、そういう意味で私としては、心情的にはいろいろな気持ちはございましたけれども、あえてその社長との関係で私は告訴を取り下げたということでございます。
 なお、過去にもいろいろと名誉棄損、損害賠償請求等をやった事案がございますが、それも相手方との間で誠意が示されたというようなことの中で、和解というような形の中で告訴を取り下げたということはほかにもございます。
#134
○山口(那)委員 しかし、いやしくもこういう報道で大臣に疑惑がかけられたわけでありますから、これをほうっておけば大臣の政治生命にもかかわることだと私は思うわけですね。
 そこで、これを取り下げるということになりますと、これは弁明の機会が十分にあらわれないわけですから、大臣としてはこの報道内容を真実と認めたのも同様な受け取られ方をされる場合があるわけです。もし大臣のような御見解で話し合ったのであれば、私はもっと和解というような方法をとることもできたのではないか。私は弁護士出身でありますから、その点の経験からどういうテクニックがあり得るかということは十分承知しているつもりであります。そういう意味で、なぜ和解にしないで取り下げちゃったのですか。
#135
○亀井国務大臣 先ほど申し上げましたように、私としてはふんまんやる方ない気持ちで告訴をしたということは事実でありますが、その後の経緯の中で、間に立った方もいらっしゃいますし、そういうことの中で、極めて親しい関係でございましたので、私としてはまさに涙をのんで取り下げたということでございます。私はそれを認めたということではございません。
#136
○山口(那)委員 まことに、こういう報道に対して取り下げで終わってしまう、和解にしなかったということの説明というのは十分な説明がなかったように私は思います。
 さて、それはそれとして、渡邉社長と親しいある国会議員から私はこういうことを聞いたことがあるのですね。これは聞いたまま述べますから、そのつもりで聞いてください。
 渡邉社長に亀井代議士が熱心に佐川急便がコスモポリタンに融資してくれるように、こう頼んできたけれども、渡邉さんは相手にしなかった、ところが東京佐川の別の役員、この役員の名前を言えばすぐ大臣もおわかりの方なんですが、この役員が融資を実行した、後日渡邉社長がそれを知って追認をした、こういうことを渡邉社長からそのある国会議員が二回にわたって同様の内容を聞いた、そういうことを私は聞いたことがあります。
 私は何を言いたいかといいますと、コスモ側から、この融資について亀井代議士がかかわっていた、こういう情報が出ているので、日本テレビの報道があったのだろうと思うのですね。この国会議員の話というのは、東京佐川の側から出た情報なわけであります。いずれも違う方向から情報が出て亀井議員とのかかわりが指摘されているわけですね。これはかなり信憑性が高いのではないか、こういうふうに私は思います。
 さてそこで、議員は、この融資を仲介したのは議員ではないか、こういう疑惑がかけられているのですが、重ねて問いますが、全く関係ございませんか。
#137
○亀井国務大臣 何度も申し上げておりますように、私の知らないところで会社と個人か、会社と会社の関係かもしれませんけれども、そういう融資がなされたというようなことについては、私は承知いたしておりません。それに、今お話しの別な役員がどうだという話でございますけれども、私は一切そういうことを、関係ないところでやられたことについて私はそんな事情を知るはずもございません。
#138
○山口(那)委員 この件については、他の関連とも事情がございますので、予算委員会で草川委員が大臣に対して資料要求をしていますね、これに対する回答というのはまだないと思います。この回答をぜひしていただきたいと思うのですが、これとあわせてこの件について予算委員会で今後対応していきたい、私どもはそう思っております。
 さてそこで、次に、前回の参議院の予算委員会で猪熊委員から質問があった作でありますが、コスモポリタンの池田氏と大臣が昭和六十一年から二年にかけて何度か会った、こういう質問をしました。そして大臣もお認めになったのですが、その際、池田氏から金銭が交付されたことがあったか、こういう問いがなされまして、「私は、一切池田氏からそういうものを受け取った覚えはございません。」こういう御答弁だったわけですね。
 ところが、これに対して、数日後、池田氏の元側近という方が証言をされまして、例えば十月二十一日の中国新聞によりますと、この側近が、池田氏と一緒に行って大臣に五千万円を渡した、こういう証言をしているわけであります。報道によりますと、「“この政治家は使える”というにおいをかいだ。で、”“毒まんじゅう(現金)を食わせよう”という話になった。」この現金をどう調達したかというと、「大阪から五千万円を三井銀行新橋支店にあった関連企業の口座に振り込ませた。だが、支店では現金が二千万円しかそろわず、本店まで行って残りの三千万円を調達した。一千万円の束五つを手提げ袋に詰め、ガムテープでふたをして…。」お渡しをした、こういう証言をしているわけですね。極めて具体的でリアルな表現をされているわけであります。
 この点で大臣の答弁とこの証言は明らかに食い違うわけでありますが、この点について大臣の御所見を伺いたいと思います。
#139
○亀井国務大臣 食い違っているとおっしゃいますけれども、真っ赤なうそを言っておるわけでありますから、食い違うというのは当たり前の話でありまして、今委員がいろいろと、関係者と称する者がどうこうしたということをるるお述べになりましたけれども、だって私自身がそういうことをしていない、これが真実でありますから、当事者が一番このことは知っているのですね。白昼堂々、赤プリの喫茶室かどうか知りませんが、そんなところで何千万のあれを私に渡したなんという、そんなでっち上げをするなら、もうちょっとうまいでっち上げを私はされたらいいと思うのですね。
 また、私ちょっとここで申し上げますけれども、あれですか、週刊誌等に持ち出されたあれと同じもの、実は先日、私ども全然知らない人物であったわけでありますけれども、余りにもひどいということで、当時池田氏のそばにおった者が私の事務所の方に、その当時の、出された同じものを私のところに持ってまいられました。余りにもうそもひど過ぎるということで私のところに、私の方としては従来会ったこともない、池田さんのそばにおられた方でありますけれども、それを見られればもう一目瞭然、私との関係はそのときなかったということは証明をされるわけでありますけれども、そうした物語みたいなものを、池田氏がいないことをいいことにしてどんどんつくり上げて、私との関係、先ほどの、何か佐川急便との関係を含めてされて私を攻撃をされるということを、私は本当にこれについては憤りを感じております。
 もうはっきり申し上げます。もうちょっと、御質問されるのなら、私の政治家の良心に少しは響くようなことを私は御質問をいただきたいと思います。
#140
○山口(那)委員 私が勝手につくり上げて質問しているわけではありませんで、報道あるいはその他の資料に基づいて私は事実を申し上げてお聞きしているわけであります。
 さてそこで、事実無根だと大臣はおっしゃられるわけでありますが、これは写真週刊誌のフライデーというものにも、何か五千万円を届けたというように記載されたものが写ってあった、そういう報道があったと思いますが、こういう報道に対して、大臣はそのままにされるのですか、それとも、新聞記事によりますと法的措置をとるというようなお考えもあるやに聞いておりますけれども、いかがですか。
#141
○亀井国務大臣 現在、この写真週刊誌並びにそれを発信をいたしました報道機関に対して抗議文を送りつけております。そして、これについての善処方をこちらとして要求しておりますが、あわせて法的処置をとる準備を現在やっておりますので、しかるべききちっとしたことがなされない限りは、これについて法的処置をとるつもりでございます。
#142
○山口(那)委員 これも事実として申し上げますが、先ほどの日本テレビの報道のときは、たしか平成四年二月二十日の報道、それに対して二月二十八日に民事訴訟を起こされた、こういう報道がまた別にありました。わずか一週間のうちに民事訴訟を起こされているわけですね。本件の場合ですと、もう一カ月近くたっているのですが、具体的な法的措置はとられてないようであります。
 私は、大臣のこの正義感や性格からすれば、もっと素早い対応がとられるんではないか、こう思っておったのですが、いかがですか。
#143
○亀井国務大臣 それは、私の方の内部の事情がございますから、申し上げる必要はないと思いますが、私の懇意にしております弁護士がアメリカに実はちょっと出張しておりまして、それが帰ってまいりましたので、先日具体的な打ち合わせをいたしておりますし、また、この報道に関して、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、いろいろなあれがございまして、報道機関の中にはこれについて、私に対していろいろなあれも、対応したいというような動きもあるわけでございますけれども、しかし私といたしましては、きっちりと、このことについてはしない限りは法的処置をとるつもりでございます。
#144
○山口(那)委員 きっちりとした処置をしなければ法的手段、措置をとる、これは民事訴訟ないし刑事告訴に訴える、こういう趣旨ですか。念のため、簡潔に答弁してください。
#145
○亀井国務大臣 私の名誉が回復されない限りは、おっしゃるようにきっちりと刑事あるいは民事の処置をとります。
#146
○山口(那)委員 この元側近と言われる人は、証人喚問にも応じる用意がある、こういうふうに報道されているんですね。もし、この証言者が証人に出る、こうおっしゃった場合には、大臣としては、それを受けて立つといいますか、あるいはこの討論の場で対決するといいますか、そういうお考えもあるんですか。
#147
○亀井国務大臣 実は、もう数年前からでございます、恐らく同一人物だと私どもは思いますけれども、いろいろな雑誌、報道機関等に対して、中身がくるくる変わるわけでありますが、最初は、資金を用意したと。で、その次あたりは、今度は、渡したはずだ、現場は見てないけれども渡したはずだと。それからまた今度は、現場に行ったけれども直接代議士に会ってない。また今度は、直接代議士に渡すところを見たとか渡したとか、供述がぐるぐる変わっておるわけでありますけれども、こうした売り込みというのが、もうここ数年間、いろいろな報道機関になされてきた。私は恐らくその人物であろうと思います。
 そうした人物が何の意図に基づいてそういうことをやっておるのか、私はこれは判断をできかねますけれども、池田氏がいないことをいいことにして、一方的にそうした話をつくり上げて、そうしていろいろな場に出て、それを公表して私の名誉を傷つける。また、この委員会においても、委員のような形で、私に対して、あたかも、知らぬ人が見れば、あれやったんじゃないかなというような、そうした印象を持つような発言をどんどんしていく。そういうことに対して、私は、この委員会が個々の政治家について全く根拠のない中傷、それを取り上げて、そういう人物に宣伝の場をお与えになるというのは、私は院の問題である、このように思います。
#148
○山口(那)委員 私は公表されている事実に基づいて聞いているわけでありまして、私自身が大臣を非難、中傷しているなんということは、全くそういう質問はしておりません。
 そこで、この証言者に対して大臣が、ちょっと結論がよく聞き取れなかったのですが、証人にもし出るとした場合に、大臣は対応されのですか。
#149
○亀井国務大臣 今申し上げましたように、例えば委員についてですよ、委員について、委員の身の全然覚えのない事実を第三者が悪意ででっち上げてこうだこうだと言い立てる、委員はこれを否定をされる。そういう中で、院があなたについてでっち上げられている事実を調べるためにこの委員会にその人物を呼んで調査をするということが、院の権威としてこれが当然だということであれば別ですけれども、今の国会の権威、そういうものからいってそういう場ではないと私は思っています。
 私は、対決というよりも、全くこれはうそを言っておるわけでありますから、また先ほど申し上げましたように、余りにもひどいということで、先日池田氏のそばにおった人間が、彼が持って回っている同じものを、原本を持って私のところへ、こんな実態にもかかわらず、ああいううそっぱちをでっち上げてやっていることは許せないということまで言ってきておるわけでありまして、それはそれとして、私は先ほど言いましたように、今後法的手段をとるという形でこのことについてはきっちりとやっていきたいと思います。
 そのことと、委員がおっしゃるようにいわれなき中傷を大臣とかあるいは政治家が受けた場合、それを宣伝をさせるためのようなそういう場を院が設けることがいいのか悪いのかという、私はこの問題は別だと思うわけでございます。そのことを申し上げている。
#150
○山口(那)委員 院で……(発言する者あり)
#151
○井上委員長 御静粛に願います。
#152
○山口(那)委員 これは国会の判断でありますから、それはそれとして別の機会に譲りたいと思いますが、ただ大臣としては、こうした大臣のおっしゃるように根も葉もない疑惑であるとするならば、弁明をする手続の設けられたそういう国会の場もあるわけでありますから、その点については大臣なりにもっと弁明する……(発言する者あり)チャンスをとらえた方がいいように思いますが。――ちょっと委員長、先ほどからある委員が私の質問を妨害している、そういうやじを飛ばしているのですが。
#153
○井上委員長 御静粛に願います。
#154
○山口(那)委員 次の質問に移りますが、衆参の予算委員会で、大臣の株、大臣名義の株の取引、これについての相当な質問がなされました。その答弁の中に、大臣はある十数名の依頼を受けて、取りまとめて池田氏と交渉して株を売り渡した、こういう話をされているわけでありますけれども、これについて、何名からどういう依頼を受けたのかということについて問いがありました。大臣の御答弁として、当時何名おったのかということを友人等に確かめて聞いてみることをいたします、こういうお話でした。これは直接その人たちのプライバシーにはかかわらないことだから、これはやってみます、こういう御答弁でしたので、調査の結果を御答弁いただきたいと思います。
#155
○亀井国務大臣 私と直接交友関係のあるのは六名でございまして、その先にと言ったらおかしいのですが、先にいろいろ重複をした形で、全体として十七、八名ではないかな。非常に古い話でございますから、御承知のように。私の友人もその先の先あたりまで当時取りまとめたわけでありますけれども、きっちりと正確には覚えておらぬようでありますけれども、一応私の方で問い合わせた結果では、六名の先含めまして、十七、八名が当時の関係者だったということであります。
#156
○山口(那)委員 それで、御答弁を詳細に見ますと、これはタクマ株の処理というのと、それからシロキ工業あるいはオーミケンシの株の処理というのは、状況が全然違うように思われるわけですね。タクマ株の方は、市場の最高値よりも高い値段で処理がされている。ところが、シロキ工業株等は、これは暴落の直後ということがあって、その下がった時価よりも一億六千万円、合計で額で上乗せをした価格で売買されているということで、一方は暴落した株なので大臣のおっしゃるように人助けだ、こういう弁明もこれも一理あるかな、こういうふうに思われるわけでありますが、タクマ株の方は、これは暴落してないのですね。最高値よりもさらに高い値段で処理をされている、こういうことでありますから、大臣のこの両者を一緒にしたような御答弁というのは混同されているのではないかと我々には読めるわけであります。これは全然性質の違う、しかも両者の処理は半年間隔があいております。ですから、これは別々な性質のものであろうか、こう思うわけですわ。
 それで、私は聞きたいのは、先ほど十五、六名の知り合いで十七、八名にわたる、こうおっしゃっていましたか。(亀井国務大臣「六名で十七、八名」と呼ぶ)この十六名から依頼を受けたというのはどっちの株の処理ですか。
#157
○亀井国務大臣 私は既に衆参の予算委員会でも何度も何度も御説明申し上げておるように、個々のそうした株の取引の内容について立ち入ってこうだこうだといった立場ではございませんで、全体として、約束をしておったのなら、困っているというのだからきちっとしてあげたらどうですかという総体のことについて私が言った後、あとは私の友人と池田氏との間でこれはやったことで、それについて私は口をきいたわけです。それで、事務処理で株券とか送金なんかについて協力をしてくれということなものですから、私は何度も申し上げますように、人助けをしておるわけでありますから、堂々と院内の大和銀行の口座、あそこに振り込んで、ではそれを後、処理するようにということで了解をしたわけでございます。
 したがいまして、総体の話でありますから、個々の株が高かったから、安かったから、そんなことは私の承知していることではございませんので、私にお聞きになっても答えようがない。これはあくまで、先ほど申し上げましたように、民間における個人対個人。
 あなたも御承知の某宗教団体が証券会社に……(山口(那)委員「そんなことは聞いていませんよ」と呼ぶ)いや、言ったっていいでしょう。証券会社に無理やりかけ合って損失を補てんされたという……(山口(那)委員「聞かれたことだけ答えてください」と呼ぶ)性格が違うということを私は申し上げているのです。
 個人対個人の商行為、これを約束を守ってやったらどうだということで、では守りましょうといって当事者がやって、しかもこの問題については裁判所が中に入って、円満に両者が既に数年前に決着をしておることなんです。それを今の時点でまた持ち出して、ああでもないこうでもないとおっしゃられると、私は意図がわかりません。
#158
○山口(那)委員 裁判所がどうのこうのとおっしゃいましたが、裁判所はこんな解決にかかわるはずがないでしょう。
 大臣、大臣の答弁だと、弁護士を立ててやった、こういうお話でしたね、この多数の人の処理について。しかし、弁護士はこんな多人数の、お互いに利害が反するようなことについて、そんな一緒くたに委任を受けるなんということは、本来やってはいけないことなんですよ。やはり、個々に利害が反するわけですから、一人一人別々に委任を受けてきっちり処理しなきゃいけない。それが筋ですよ。それを十七、八人、買った値段も違うでしょうし、いろいろ利益状況も違うのに、これを一緒くたに取りまとめましたなんというのは実にいいかげんな話、弁護士ではもうとてもできない行為ですよ。こういうことをやるということが信憑性が薄いのですね。
 それで、このシロキ工業株、これについてもその十六名それぞれ弁護士を立てた、あるいは単数の弁護士を立てて処理をしたのですか。
#159
○亀井国務大臣 よく聞いてくださいよ。何度も申し上げるように、個々の株がどうだったかということについて、私は承知をする立場でもございませんでした。全体として、そうした友人たちと池田氏との間で交わされたそうした、ちゃんとした契約かどうか知りませんけれども、それを守ってくれないのでひとつ話をしてくれということで私はしただけで、それを池田氏が、わかりました、よく話し合ってちゃんとしますということだったわけでありまして、個々の株がどうだったこうだったと私に聞いていただいても、これはわからない。
 では、あなたは今裁判所が入るはずがないとおっしゃいましたけれども、会社が倒産したわけですよね。そうした場合、今度は、向こう側の帳簿の中に亀井分という形で、私が間に入ってまとめて送金をしたわけでありますから、向こう側の帳簿に亀井分と書いてあったのですね、亀井分と。当然の話であります。そういうことですから、管財人から私の方に問い合わせがあったのですよ。それで、私の方としては弁護士から事情を説明をし、さらに私の友人たちにそれがこういう状況で来ているということを説明したら、彼らが弁護士を立てて、別の弁護士を立てて、管財人と交渉して、折衝して、それで円満解決して、裁判所にそれを管財人が報告して、裁判所もこれは正当な処理だということで認めて、決着をしておるということでございます。
#160
○山口(那)委員 このシロキ工業株の処理については、管財人からあなたのところへ問い合わせが行ったんではないかと思いますが、これで幾ら返してくれなんという要求はなかったんじゃないですか。売買をしたのであればその内容を照会する、こういう調査の依頼が来たんじゃないですか。それに対して、一週間後に一億六千万円を、請求もされていないのにあなたの側、返しているんじゃないのですか。これが大臣のおっしゃったように、その十数名のそれぞれの事情をきちんと確認をして弁護士を立てて、そして管財人と交渉して、それだけの資金を調達して払うなんというのは、こんな一週間で普通じゃできませんわな。ちょっと説明が納得しにくいんです。
#161
○亀井国務大臣 委員が勝手な筋書きを立てられて、それで私の答弁が納得しないと言われても私は困るわけでありまして、先ほども申し上げましたように、管財人からそうした問い合わせがあったので、これについて私は、六名だったと思いますね、関係者に、そのうちの代表といいますか、一人に連絡をして、そうして彼らが、これはやはり返済せにゃいかぬものは返済せにゃいかぬなという形で、その資金を調達して返済をしたということでございまして、私はそれ以外のこと、中身を知る立場でもございません。
#162
○山口(那)委員 いやしくも大臣の名義で、しかも大臣名義の口座を使って、そしてこれだけの多額のお金が動いているわけです。株が動いているわけです。それで、大臣が、その多人数の権利、利益にかかわることをそんなにいいかげんな処理するんですか。普通だったらもっと、後で絶対トラブルが起きないように、例えば、委任状をしっかりいただくとか、あるいはお金や株の預かり証を出すとか、領収書をもらうとか、そういうきちんとした手続をするのが、これは世の中の常識ですよ。そんな、外形が何一つ大臣の答弁の中から出てきていないわけです。全部大臣のと言葉だけ。しかし、我々が質問しているのは、この外形的な事実というのがはっきりあるわけですよ。
 ですから、納得するためには、やはり大臣にもっと、世の中に、国民に対してもっと説得力のあるきちんとした資料を示して弁明をいただきたい。そうでなければ、これだけの多額のお金の動き、これはもう庶民の感覚からいったら到底納得できない話ですよ。もう一度答弁してください。
#163
○亀井国務大臣 申し上げますけれども、それじゃあれですか、委員、金の金額、世話役活動等をやって、それの中で動いた金の金額がでかければ、これは反社会的行為なんですか。私はそんなことないと思いますよ、これは……(山口(那)委員「質問しているのは私の方ですよ」と呼ぶ)いやいや、だから言っているんだ。だから、金額が多いとか少ないとかいうことは私、関係ないと思いますよ、それは。機械的にそういう形になったというだけの話でありまして。
 しかも、先ほど申し上げましたように、この事案は、いいですか、そうした宗教団体と証券会社の関係みたいなものと違う、個人と個人、あるいは個人と会社かもしれませんが、その商行為について、当事者で守る守らないということがあって――報酬をもらっておれば、私は弁護士法違反になるかもしれませんよ。しかし、そうじゃなくて、世話役みたいな話です。私は地元で、毎週第三土曜日というのは世話役活動で相談員をやっていますよ。いろんなトラブルを私の事務所は処理していますよ、弁護士と税理士を置いて。それと同じような形で私の友人についてそのトラブルの処理をしてあげて、それが後日、一方の方から返済要求があったということで、またこれについても当事者がよく話をして、それで裁判所もきちっと適正な処理をなされたということで円満解決している事案でしょう、何年も前に。
 それがなぜ私の関係で問題なんです。私がなぜ政治倫理上とかいろいろなことで問題にされなければいかぬのですか。私は困っている人があったら助けますよ。知らんぷりできませんよ。しかも、親しい友人であれば、困っておれば助けるのが当たり前だ。その場合に、私の銀行口座を、自分のことじゃありませんから、使ってやるようなことを私は拒否できませんよ、それは。私が口きいたから池田氏はそういう形でやったという面が恐らくあると思いますから。そうなれば、一括して、全部か一部か知りませんよ、知りませんが、私の口座を使ってやりたいといった場合、それは嫌ですなんということを私は言えませんよ、そんなことは。
 だから、そういうことが、何で私が悪いのですか。私はこの間から不思議でしょうがない。私は悪いこと一つもしてない。私は政治倫理上悪いことしてない。今後とも、そういう依頼があれば私はやりますよ。私はやりますよ。困っている人があれば私はやりますよ。私は何らそういう意味で政治家としての、政治倫理上のあれは感じておりません。そういう問題をあなた方がしつこくしつこく、もう数年前に、関係者全部円満に解決している問題、しかも私との関係というのは、世話役活動をしただけの関係でしょう、外形的に見れば違うといったって。そういうことで違法な事案ですか、この事案が。何かでかい疑獄事件に関係した事案ですか。ただあれでしょう、そうしたあの仕手株をやっていた池田氏と私の友人との間のそういうトラブルを、私が口をきいて処理をしてあげたということだけでしょう。これをなぜあなた方はこの委員会で、運輸行政について聞かないでこんなことばかり私に聞かなければいかぬのですか。私は本当におかしいと思うんだ、はっきり言って、本当に。
 きっちりと私はそのあたりは、政治家であればそのあたりはきちっとして、少なくとも私が政治倫理上やましいとか、しまったなというような問題について私は御質問いただきたい。もう数年前に決着している問題でしょう、関係者の間で。しかも、私が何か悪いことしているのですか、この関係で。その関係で私が政治献金でも受けているのですか。ぜひ、私はそういう点を、本当に委員の政治倫理に訴えたいと思うのです。
#164
○山口(那)委員 時間が参りましたけれども、大臣のお話を聞いていると、ますます感覚が麻痺しているんじゃないか、こう思わざるを得ませんよ。個人対個人であろうが、証券会社対個人であろうが、証券取引法でこの仕手戦というのは禁止されている行為ですよ。それを個人であるからといって同じようなことをやれば、多くの大衆投資家が損するんじゃありませんか。しかもタクマ株というのは、市場の最高値よりもさらに高い値段で取引されているんじゃありませんか。これでどれだけの大勢の個人投資家が泣いているんですか。こういうことに思いを至らず、私はこれからやります、何ということを言っているのですか。私はこれは重ねて別な委員会で取り上げたい、このように思います。
 時間が参りましたので、これで終わります。
#165
○井上委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#166
○井上委員長 速記を起こしてください。
 吉田公一君。
#167
○吉田(公)委員 まず最初に、部落解放基本法制定につきまして、お伺いをさせていただきたいと存じます。
 まず、上杉委員長さん初め皆様方、村山総理に強く要請をいたしておりまして、九年越しの問題であって、まさにここで制定をしてもらえなければ絶望的だということを委員長から申し入れてあるわけでありますが、これは運輸行政だけではなくて各行政全般にわたる問題でございますので、今運輸委員会の場で、運輸行政の中でどういう観点からとらえられておられるかということをまずお尋ねをしたい、こう思います。
 同和問題の完全解決については、国民的な課題として、いわば政党、党派を乗り越えて対処すべきものだと考えております。したがって、当然運輸委員会におきましても、また運輸行政におきましてもこのことは留意すべき点でございまして、同和対策については、地対財特法を制定して、そして問題の解決に大きな前進を見ていることも事実であります。
 さて、先般部落解放同盟の、先ほど申し上げましたように、村山総理に強く要請をしてきているわけでありますが、総理は、自民、社会、さきがけの三党で早急に合意を図ります、こういう御答弁でございました。そういう点で、部落解放基本法の制定についていかなる見解を持っておられますか、まず大臣にお尋ねをしたいと存じます。
#168
○亀井国務大臣 委員御指摘のように、被差別部落における人権の問題、また生活向上の問題等、これは我が国にとっても極めて私は重要な問題である、このように考えております。それをきっちりとしていくことが村山内閣の大きな歴史的な使命の一つでもあろうか、このように私は思っておるわけでありますし、私自身もそのように考えております。
 運輸省といたしましても、地対財特法に基づきましていろいろとやっておりますが、職員につきましても四十回、八百五十名等、平成五年度でございますが、こうした問題についての理解を深めさせるための啓発活動、教育等の実施をいたしております。
 そういうことでございますので、今後地対財特法が切れる後、含めて、これについてどう対処していくか、現在連立三党においても協議をされておる最中でございますが、これを見守りながら政府としても積極的に対応していくべき、このように考えております。
#169
○吉田(公)委員 部落解放基本法につきましては今日まで、野党時代も含めまして、社会党はやると多くの場で約束をしてこられたわけでありますが、社会党の委員長でもあります村山総理は、上杉委員長に対し、積極的な発言をされておられます。同じ内閣の運輸大臣として、これはもう閣議でも発議をされたようでございますが、部落解放問題に関して村山内閣の意見の不一致ということも憂慮されているわけでございますけれども、この点について大臣もう一度御答弁をいただきたい、こう思います。
#170
○亀井国務大臣 この問題につきましても、閣僚懇談会の場で、いろいろ閣僚同士が意見交換を非常に活発にやっておるわけであります。そうした中で、やはりこれについての、連立三党とのすり合わせもありますけれども、一つのコンセンサスがまず間違いなく生まれてくるんじゃないかな、私はこのように感じておる次第でございます。
#171
○吉田(公)委員 この際、社会党の実力者のお一人でございますし、この問題にも当然取り組んでこられたと拝察をいたしております井上委員長さんから、御自身の御見解がございましたら、ぜひあわせて承りたいと存じます。
#172
○井上委員長 私が……
#173
○吉田(公)委員 いや、なければいいですけれども。
#174
○井上委員長 ちょっと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#175
○井上委員長 速記を起こしてください。
 吉田公一君。
#176
○吉田(公)委員 この部落解放基本法については、委員長も大変御熱心に取り組んでおられるという理解をさせていただきまして、次の質問に入りたいと存します。
 まず、自動車保険でありますけれども、御案内のとおり、自賠責と任意保険という二通りの保険が自動車にかかっているわけであります。御承知のとおり、自賠責は車にかかっておりますから、車の購入と同時に自賠責保険がかかる。しかし、任意の方はあくまで本人次第ということでございますけれども、これを、担当が、一つは強制保険、自賠責は運輸省、それから任意保険は大蔵省、そういう所管になっておりまして、二つの省庁で自動車保険について取り組んでいるわけでありますが、この自動車保険の一本化ということについて見解を伺いたい、こう思います。
#177
○浦西説明員 強制保険と任意保険の問題でございますが、今先生御指摘いただきましたように、任意保険につきましては、大蔵省で保険会社の監督を通じてそういった担当をしております。強制保険につきましては、自賠責保険とその引き受け、支払い等のチェックという観点から運輸省が御担当されておりまして、自賠責保険につきましても、保険会社が引き受けているという観点から、大蔵省としても監督させていただいているところでございます。
#178
○吉田(公)委員 いや、それは別々に取り組んでいることはわかっているのですが、そこで強制と任意でそれぞれ料金改定等は認可制になっている。自賠責の方は、ここにちょっと参考資料ありますが、昭和六十年ごろから大体二千億から約三千億黒字になっているわけであります。そういうことを考えますと、あくまで対人、人に対する強制保険でございまして、人間だけ、しかも最高限度額が三千万まで、こういうことでありますけれども、結局三千万では不安だから任意保険を掛けざるを得ない。
 そうしてこの対物、自動車、それから自分の自動車を壊したとき、それから乗っている人をけがさせたときの搭乗者保険等いろいろな保険があるわけでありますが、そのことについて、自賠責保険を例えばもっと安くして、そして任意保険の、できるだけトータルで安くする方法というのはないのでしょうか。
#179
○浦西説明員 先生御承知のように、自賠責保険は被害者の人的事故に対しまして基本的な補償を行う、いわば社会的な政策の観点からそういった保険がつけられているわけでございます。任意の保険は、さらにその個人のニーズに対応すべく、これは選択可能なわけでございますが、その個人の選好に応じまして保険をつけていただく、そういった制度になっておるわけでございます。ただ、自賠責につきましては、先生御指摘のように黒字がたまっておりまして、自賠責保険の保険料の引き下げに努めてきたところでございます。
#180
○吉田(公)委員 昨年の四月、任意保険が約七%引き上げられました。そのかわり、逆に医療費支払いの圧縮等で損害卒が下がっている対人賠償保険は一・五%、搭乗者傷害保険では八・七%引き下げられているので、トータルではそれほど値上がりしていないわけでありますけれども、しかし認可制になっている。任意保険の方も実は認可制になって、それは一々大蔵省が認可をして、任意保険の方も上げろというようなことになっておりますが、なぜこれが認可制になっているのか。
 つまり、各損保会社が一定の料金で、どの損保会社へ頼んでも同じ料率になっているわけですから、企業努力といいますか、企業が競争をして、つまり自動車所有者に対するサービスというのはない。そうすると、自動車にかかる税金というのは六種類あるのですよ。一つの自動車を持つと六種類の税金を払わなければならない。それに強制保険が入ると七種類。それが、大蔵省や運輸省のさじかげんと言っては恐縮でありますが、その料率改定を認可する、そういうことについてなぜ認可制にしたのか、各損保会社の企業努力というのはないのか、その点について、なぜ認可制にしたのかという理由を明確に御答弁いただきたい。
#181
○浦西説明員 認可制の理由でございますが、自動車保険、大変数多いドライバーがお掛けいただいておるわけでございますが、保険はそれぞれ約款、専門的なことがございまして、なかなか御理解いただきにくい面もあるわけでございます。また、保険料につきましては、全国でどれくらいの事故卒かということが非常に保険料に影響してきているわけでございますので、そういったことが中立的、客観的に担保される必要がある、それによって保険契約者の保護を図るといった意味で認可制にさせていただいておるところでございます。
#182
○吉田(公)委員 こうなると公共料金みたいなものでございまして、この間も金利自由化、そして信用金庫ではそれぞれ懸賞金を設けて預金を募るというような、従来なかったことも、今金融機関等では競争の原理が働いて、できるだけサービスをしていこう、そのことによって企業も努力をしなければならないし、そしてサービス精神も旺盛でなければならないし、こういうことがあるわけですね。
 もともと自賠責と任意保険の会社と違うことがたくさんあるのですよ。本当は自賠責保険と任意保険と一緒ならば処理がしやすいのだけれども、自賠責保険と任意保険が往々にして違うことがある。そういう事務のふくそうとかそういうことは、具体的には苦情とか、そういうものは発生していないのですか、損保会社が自賠責と任意保険と違うと。
#183
○浦西説明員 自賠責保険と任意保険、それぞれ契約の形態が違うわけでございますが、過去において、保険事故が起こりました際に、別々の支払いでございますと、大変不便であるといったようなこともございました。したがいまして、現在においては、任意保険と自賠責保険、両方入っておられる契約者につきましては、事故が起こりますと、一括払いということで契約者の利便に努力しているところでございます。
#184
○吉田(公)委員 自賠責保険についての収支報告というのがたまたま私の手元にあるのですけれども、一般の保険加入者にはどういう収支になっているのか皆目わからない。
 例えば収支の推移で、ここには死亡事故が一万一千六十三名、そして傷害者九十七万三千五百五十七人、それに支払った金額は幾ら、こう書いてあるわけでありますが、これは、私どもは保険料を掛けながら収支がわからないで、どうなっているかもわからない。自賠責保険で前年に引き続いて二千億も三千億も余っているにもかかわらず、そういう報告が全然ない。そのことについて御答弁をいただきたい、こう思うのです。
#185
○高橋(伸)政府委員 自賠責保険の支払いにつきましては、先生今お話しいただきましたように、毎年、死亡事故、傷害事故、後遺障害事故というふうなことで、それぞれの支払い件数、支払い額、こういうものを自賠責審議会において御検証いただいておるところでございます。
#186
○吉田(公)委員 そういう何とか審議会で報告したって、掛けた人のところへ報告が行かないのはどういうわけだと伺っているわけでございまして、人のお金を預かった以上はやはり収支報告があるのは当然のことであります。私だってこの資料を見るまでに、自賠責保険で二千億から三千億黒字になっているなんということは知らなかった。こういうことでは、自賠責が上がるんだか下がるんだか、下げなければならない理由があるのか上げなければならない理由があるのか、その何とか委員会で決めたっきり我々には全然わからないわけですよ。だから、そういう統計資料ぐらいは掛けた人にわかるようにしなければいけない、そう思っているわけです。
 次に、市街化調整区域についてでありますか、市街化調整区域、これは大都市周辺にあるわけでありますけれども、市街化調整区域というのは、御承知のとおり市街化を抑制すべき区域であるから、原則として開発行為は禁止をされているわけであります。ところが、特別積み合わせ事業の用に供する施設の建設は、ルートというのですか定期貨物便というのですか、そういうのは車庫が開発許可を受けないでできる。ところが一般貨物運送事業、つまり零細企業の運送屋さん、町の運送屋さん、この人たちは調整区域に車庫をつくることができない、こういうのですね。なぜ、そのルート貨物といいますか大きな定期便、ヤマトだとか佐川だとかそういう定期便には、調整区域で本来開発をしてはいけないところに車庫を設けたりターミナルのでかいのを設けていいということになっているのか。これは何のためにそういうことを許可をしたのか、お答えいただきたいと思うのですよ。
#187
○竹村説明員  お答えいたします。
 先生今御指摘のとおり、都市計画法に基づきます開発許可制度と申しますのは、都市における無秩序な市街化を防止して良好な都市環境を確保するということを目的としておりまして、都道府県知事の権限になっておるところでございます。
 今御指摘の、貨物自動車運送事業法に基づきます一般貨物自動車運送事業の用に供するトラックターミナルについての開発許可上の取り扱いにつきましては、特別積み合わせ貨物運送に係るトラックターミナル等の施設につきましては、基本的に不特定多数の荷主さんの貨物を大量に事業場間において長距離にわたって定期的に運送するという事業形態から見て、公益性が高いという施設に当たるということでございまして、かつての道路運送法時代におきます一般路線貨物自動車運送事業と同様に、現在、公益上必要な施設ということで開発許可は不要としておるところでございます。
#188
○吉田(公)委員 つまり学校、保健所、教育施設、そういうものについては、いわば特例ですよね。本来は、自然を残して、緑を残して、そして木造の一軒家さえ調整区域は建たないのですから。木造の一軒家でさえ建たない。それは調整区域として保存をしておこう、こういうことで市街化調整区域には特殊な建物しか許可をしない。養鶏場だとか畜舎だとか、そういう特別の公共の用に供するものしか建てられない。
 ところが、言ってみれば一民間企業ですよ、大きくたって。その民間企業にこのことを適用していると思うのですね。開発許可を受けていない土地においても、農林漁業用建築物、先ほど言いましたね、畜舎なんかはそうですね、それから公益的建築物は建築することができる。なぜ公益的なんですか。
#189
○竹村説明員 繰り返しになろうかと思いますが、今御指摘にありました公益的な、公益上必要な施設ということで都市計画法の政令で決めさせていただいているところですが、その理由は、今申し上げたとおり、繰り返しになりますが、不特定多数の荷主の貨物を大量、それから定期的に運ぶというような意味で公益性が高い施設であるということで考えております。
 ちなみに、先ほど御説明を省略いたしましたが、特定積み合わせ貨物運送以外の一般貨物自動車運送事業について調整区域でどういう取り扱いになっておるかということでございますが、これにつきましても、昭和六十一年に通達を私どもから発しまして、幹線道路の沿道ですとかインターチェンジの周辺のようなところで大規模なターミナルを立地させるというような場合については、開発許可対象として差し支えないという措置を講じておるところでございまして、特定積み合わせ貨物運送以外の事業に係るそういうトラックターミナルにつきましても、相当の開発許可の実績が上がっているというところでございます。
#190
○吉田(公)委員 そういう公共的なことがあるから、それは開発許可を受けなくても市街化調整区域にはできる。しかし、結論からいけば、大型運送会社には調整区域に車庫もターミナルも建たせてやる、だけれども、一般の町の中小零細企業の運送屋さんには調整区域に車庫を置くことはできない、こう言っているわけですよ。そうしたって、これは一般の運送屋さんだって公共的なことをやっているわけでしょう、人様の荷物を預ってやっているわけだから、
 ところが、なぜ調整区域にターミナルを認めたかというと、一種住居専用地域や二種住居専用地域じゃ車庫はできない。規制されている。したがって調整区域なら、まず土地が安いよね。開発許可を受けなくてもいいというのだから、こんなにいい土地はない。だから八トン車や十トン車を持ち込んで、そして物すごいでかいターミナルをつくって、そのちょっと先に木造の住宅を建てようと思ったら、これは許可させない。大型、つまり大企業優先の措置じゃないの、これは。小型運送貨物の人たちだって、実は商業地域やあるいは住居地域に貨物を置きたいと思っても、つまり土地が高い。車庫料も地代も高い。だからなかなか置けない。だから小型貨物の一般の零細の運送企業の人たちも、できれば用途地域の中に車庫を設けたいと思っているのだけれども、許可させない。不平等じゃないですかね、こんなことは。
#191
○竹村説明員 私どもの今の開発許可、都市計画法に基づく開発許可の制度の仕組みについては今申し上げたところでございまして、貨物自動車運送事業法にのっとる運送の事業形態における公益性の判断ということで区分けをいたしておる次第でございます。
 先生御指摘のように、そもそもそういう許可不要にしておるというゆえんのものは、基本的にそういう事業主体の方々で都市計画法上の、例えば周辺の土地利用との調和ですとか道路の条件等を十分勘案していただいてやっていただくということを期待して許可不要にしておるわけでございまして、今後とも運輸省当局とも密接な連携をとって適正な法の執行に努めてまいりたい、かように考えております。
#192
○吉田(公)委員 とにかく零細企業の貨物というのは、四トン車、二トン車、小さいトラックですよ。だから、調整区域で自然を残すという立場からいえば、十トン車だの十二トン車なんてでかいターミナルをつくること自体は、調整区域の趣旨からいって反するのです。だから、むしろ二トン車や四トン車のような小型車の車庫として認めてやる方が、調整区域の趣旨には合っているのですよ。今後、一般貨物の零細企業の運送屋さんのためにも、この調整区域で車庫ができるように、ぜひ前向きで検討していただきたい、そう思います。
 それから、一般貨物の運送屋さんが青森まで荷物を運んでいた。帰りに仙台へ寄って福島へ寄って東京へ帰ってくるということはできない。荷物は持っていったら最後、空で帰ってこなければならぬ。今そういうシステムになっているのですか。
#193
○高橋(伸)政府委員 先生御承知のように、トラック事業者、全国で四万三千事業者ございます。そのうち九九・八%が中小企業者で、大変厳しい競争下にあるという状況にございます。これらのトラック事業者が営業を行うに当たりまして、やはり過労運転でありますとか運転手の労働管理、こういった面、あるいは過当競争を防止するというふうな観点から、事業区域というものを定めております。その事業区域は、従来都道府県単位でございましたが、近年の経済圏の拡大、こういうことに合わせまして、その区域を拡大しているところでございます。
 これとの関連で、トラックにつきましては片足主義ということで、発地、着地いずれかがこの事業区域の中にあることが必要である、こういう仕組みになっております。
#194
○吉田(公)委員 しかし、経済的な効率からいっても、目的地までは運んでいいけれども、帰りには集荷して帰ってきてはいけない、そういうことは過労運転だとか就業時間だとか、そういう問題にかかわってくる、こう言うのだけれども、それは帰りの空車だって同じ話なんだ。例えば、ちゃんと時間を決めてここで一泊しなさい、そしてこの荷物を積んで帰ってくる、それは就業規則で幾らでもそんなことはできるわけですね。第一、労働基準監督署があるんだから、それはそこでやればいいのですよ。運輸省が何もそこまで口出してやることはないんだ。だからそういう意味で、景気が悪い、効率が悪い、そう言うならば、ぜひこれらも改善して、そして運輸局単位ぐらいにはできるように、そういうことができないか。
 現在、何か少し広げてありまして、これは資料をもらったのですけれども、拡大営業区域設定の状況、例えば首都圏については、千葉、東京、神奈川、埼玉、一都三県が営業区域として拡大をされたのですけれども、しかし栃木県だって群馬県だって、今高速道路へ乗れば一時間半がそこらですよ。
 そういうことを考えますと、そのための高速道路でもあるんですから、営業区域を一々、これこそ規制緩和、規制緩和と言われているのに、こういうことまで全部規制かけているわけだ。そういうことについて、やはり営業者ができるだけ自由に仕事ができるようにこういう規制というものは外していかないと、トラック一台走らせるのにも一々運輸省の規則によって走らなくちゃいけない、そういうことだと私は思うのですよ。ぜひひとつ、片足主義、こういうのですかね、一方通行、それから営業区域拡大、そういうものについても検討していただきたい、そう思います。
 委員長、引き続き質問いたします。
 次に、個人タクシーの免許申請をしますと、昔はいろいろな規制があった。車庫を設けろとか、その車庫の屋根は何センチで、高さが何センチで、地面はセメントを何センチ敷いてなんといってやっていましたよ。だけれども、最近はそれはなくなりました。
 ところで、個人タクシーを営業するときに、例えば自宅の庭を開放してそこを車庫としたい、こういったときに、各区、市町村に、この個人タクシーの営業に当たって前面道路が適切かどうかという問い合わせをしているのですよ。一体そんなことまで、八トン車や六トン車を入れるわけじゃないんだから、セドリックやクラウンでしょう、幾ら大きくたって、それをわざわざ区、市町村に、道路管理者に問い合わせをしているわけです。こういうことももう必要ないのですよ。それについてどう考えておられますか。
 それから、ついでに伺いますが、個人タクシーの免許を取るときに、お金がなければ取れない。定期預金か何かさせて、その金額を預金通帳か何か持ってきてやらなくてはいけないのですか。
#195
○高橋(伸)政府委員 個人タクシーの免許に当たりましては、先生御指摘のように車庫の確認というものをいたしております。これは道路の方からの関係でございまして、車両制限令というものが決まっておりまして、一定の車の大きさに従って出入りができる前面道路がなければいけない、こういう決まりがございます。これは個人タクシーだけに限りませんで、一般のマイカー等についてもその確認を行っておるわけでございます。
 また、個人タクシーは、運転者でもございますが、事業を行っていただくという事業者の立場でもあるわけでございまして、事業の遂行能力あるいは資力、信用といったものを必要最小限度審査をさせて、その上で優秀適格者に免許をさせていただく、こういう制度でございますので、資金の確認というものもさせていただいております。
#196
○吉田(公)委員 次に、これは東京と大阪しかないのですが、タクシーの近代化センターというのがあるわけです。これは恐らくタクシーの取り締まりをやっているのだろう、こう思いますが、その一つに、銀座にタクシー乗り場、ハイヤー乗り場、無線タクシー乗り場、一般タクシー乗り場と四カ所あって、ここからちゃんと客を乗せなければ近代化センターに取っ捕まるわけなんです。
 これはもう既に施行して二十年ぐらいたつのだろうと思うのでありますが、銀座地区だけに限ってこういうふうにしたその当時の状況というのは、恐らく混雑をしてきちっと整列乗車をしてくれなければ困る、その趣旨はわかるのですけれども、年じゅう銀座へ、毎日遊びに行っている人はよくわかるけれども、そうでない人はどこが乗り場だかわけがわからない、そういう人たちかたくさんいるのですよ。だからもうこういうのは外して、どこで客を乗せようが、一番近い、雨の降っているときなんかすぐ目の前に、道路へ出たらタクシーが来る、そういうふうにぱっと乗れるようにしたらいいと思うんだ。それを近代化センターの人かなんか、陰でのぞいておいて、それで後でナンバーを控えておいて、取っ捕まえて近代化センターへ来いとかなんか言っているらしいけれども、そういう隠れて取り締まる――取り締まるなんということ自体がおかしいのだな、近代化センターが。その点についてどなたか御答弁できますか。
#197
○高橋(伸)政府委員 ただいま御指摘ございましたタクシー近代化センターでございますが、これは昭和四十年当時、大変タクシーのサービスが低下して社会問題化した、こういった経過がございまして、運転者の登録、街頭指導等を行っております。
 現在、銀座地区におきましては、乗車禁止地区という地区を指定いたしまして、平日の午後十時から午前一時までタクシー乗り場以外の乗車を禁止いたしておるところでございます。これは、御指摘のように、夜間の混雑時におきます交通秩序を確保する、あるいは客選びを防止するといったことで利用者の利便を考えて設定しておるところでございますが、先生御指摘のように、最近の事情、一時のような激しいタクシー難というふうなことでもございませんので、この辺の利用実態を私ども調査いたしまして、警察、関係当局等とも協議の上、検討いたしたいと思っております。
 また、近代化センターの指導員の態度についてもお話がございましたが、このような摘発的な指導ということではないように、私ども十分にセンターを指導してまいりたいと思っております。
#198
○吉田(公)委員 最後に大臣に伺いたいのでありますが、二、三日前の会合で、大臣が御出席をされまして、そこでいろいろ大臣としての御講演をされたように伺っております。その中で、メダカの群れ、したがって、石を投げりゃメダカの群れなんていうのは散っちゃうんだ、どんどん石を投げなきゃだめなんだ、こういうお話があったように伺っておりますが、大臣、メダカとはだれのことを言っているのですか。
#199
○亀井国務大臣 私も、一政治家という立場でいろいろな会合に出て話をさせていただく機会がございます。今委員が御指摘された件でありますが、今の政治情勢、御承知のようにある面では離合集散、非常に混沌といたしておる面があろうかと私は思います。これは、運輸大臣という立場ではなくて、政治家という立場で見ておりますと、やはりある集団から離脱をしてまた別の集団と一緒になる、その集団が分解作用を起こすとか、またそれが一緒になるというような、そうした離合集散が昨年来非常に激しい状況になっておると思います。
 人間をメダカに例えてはまことに失礼な話でありますけれども、古来、比喩としてそうした人間の離合集散、集団的な行動、そういうものをメダカの群れとして表現をしたりする場合もあろうかと思いますが、これは別に委員の属しておられるところとか委員自体だということを申し上げておるわけではございませんで、私は、政界自体がそうした状況になっておる、そういう中で、党と党は、これはやはり戦うわけでございますから、そういう戦いについては、運輸大臣という立場ではございません、私は自由民主党所属の政治家という立場では、政治的に相対する集団に対しては、やはりそうした攻撃といいますか、石をという、まあ比喩でございますけれども、攻撃をかけていくということはなくてはならぬ、そういう気持ちをそういう比喩で申し上げたわけでございます。
#200
○吉田(公)委員 文章の前後、御発言の前後から判断すると、国会全体の議員のことをメダカと言っているのじゃなくて、どうも野党のことをメダカと言っているようでありました。したがって、メダカの発言をこれで終わらせていただきますが、ぜひひとつ大臣、やはり一衆議院議員と違いまして国務大臣だから、例に例えるのなら毛針発言もありましたから、十分気をつけてお願いします。大臣、私の選挙区だから、慎重にお願いしますよ。
 どうもありがとうございました。
#201
○井上委員長 高木義明君。
#202
○高木(義)委員 私は、運輸行政に関しまして、海運、造船問題、自動車問題、さらには整備新幹線の件につきまして、以下お尋ねをしてまいりたいと思っております。
    〔委員長退席、緒方委員長代理着席〕
 一九九〇年の国際海事機関、IMO統計によりますと、世界の重大海難事故七十隻のうち五十七隻が開発途上国の船舶である。いわゆる便宜置籍船が今かなり進んでおりますが、重大海難事故防止のためには、今私たちが取り組むべき課題、それはいわゆるポートステートコントロールの強化ではないか、私はこのように思っておりますし、またそれが求められておると私は認識をしております。
 最近におきましても、例えば一九九三年、シェトランド諸島におきましてのブレア号の座礁、あるいはスマトラ島北方沖におきましてマースク・ナビゲーター号、サンコー・オナー号、これの衝突火災、そしてことしに入りましても、九月にバルト海においてのフェリー、エストニア号の沈没、また我が国におきましてもことしの七月、大阪湾におけるフェリー、おれんじ7と外国船籍の貨物船、エペレット号の衝突事故、この事故は大事には至りませんでしたけれども、最近このようなケースがかなり多く見られております。
 そういう意味で、去る十一月の一日から三日、ロンドンで開催をされましたMARPOL条約、いわゆる海洋汚染防止条約締結国の会議におきまして、ポートステートコントロール、PSCについては、これまで船体とかあるいは船舶の設備などハード面が主体でありましたけれども、今後は、海洋汚染防止等に関して、船上での主要な手続に対し、船長とか乗組員がふなれのためにそういう状態が認められたときは、寄港国としての政府が航行停止の命令をすることができるという議決がされたわけでございます。これは既に御案内のとおりであります。
 船舶の安全航行や船員の人命確保、環境保護の観点から、船舶の安全航行上欠陥がある船につきましては素早く排除をするということは言うまでもございませんが、この場合どうしても必要なのが船舶のスクラップの促進でありますし、同時にポートステートコントロールの強化であります。そのためにはかなりの体制整備というのが当然望まれておりますが、我が国において、こういった国際共同政策の推進に当たってどのような認識を持たれ、そして今後こういったPSCの強化について運輸大臣としてどのように取り組んでいかれる所見なのか、お伺いをしてまいりたいと思います。
#203
○亀井国務大臣 委員御指摘のように、PSCの重要性というのは今後非常に高くなってくると思います。これはもう船員の安全とか、あるいは海洋の汚染の防止等はもちろんありますけれども、あわせて、やはり海運業が健全に発展していく上においては極めて重要なことである、委員の御指摘のとおりだと思います。今度、御承知の東京に事務局も設置をされるようなことでもございますし、今後運輸省としては御指摘の点は全力を挙げてまいりたいと思います。
 具体的に局長の方からさらに答弁させます。
#204
○小川(健)政府委員 国際条約の基準に適合していない船舶、いわゆるサブスタンダート船と言われておりますが、これの排除は、船舶の安全航行あるいは船員の人命確保あるいは海洋環境の保護に資すると同時に、海運、造船の健全な発展に対しても不可欠な国際的重要課題であるというふうに我々認識しております。
 このためには、まず一つは、旗国政府による船舶検査それから船舶職員の資格証明、こういったものを的確に実施することか重要でありますが、さらに入港国における外国船舶への監督、いわゆるポートステートコントロールが非常に重要であるというふうに認識しております。
 先ほど大臣から御答弁いたしましたが、ポートステートコントロールに関する国際協力を推進するために、本年四月一日からアジア・太平洋地域におけるポート又テートコントロールの協力体制が確立しております。その事務局を東京に設置するなど、我が国が中心となって推進しております。今後とも、域内各国を中心に関係国との協力を進めながら、ポートステートコントロールの充実強化を図っていきたいというふうに思っております。
#205
○高木(義)委員 国際協調が叫ばれておる中で、いわゆる船舶の安全航行、これは地球にとりましても、あるいは人類にとりましても大変今から重要な課題になってくるわけでございます。我が国におきましても、持てる技術、経済力、こういったものをこの点についても今後十分に傾注をしていただきたい、私はその体制づくり、実効ある行動を強く要請しておきたいと思っております。
 そこで、造船問題になりますが、いわゆる世界の造船業に対する助成措置の削減及び造船業者の廉売行為を規制することを目指しております。
 これまでOECDにおきましては、造船部会の中でるる交渉が続けられております。このほど、ことしの七月十一日でありますが、パリで開催されましたOECD造船協議におきまして基本合意が成立した、こういうことでございますが、まずその内容について明らかにしていただきたいと思います。
#206
○小川(健)政府委員 OECDの造船協定の内容について御説明いたします。
 平成元年、米国の造船工業会が米国通商代表部、USTRでございますが、USTRに対しまして、日本、韓国、西独及びノルウェーの造船助成が不公正貿易慣行に当たるということで、米国通商法三〇一条に基づきまして提訴いたしました。これを契機といたしまして、OECDの造船部会におきまして日本、米国、韓国、それからEU、ノルウェー、フィンランド及びスウェーデンの六カ国一機関によりまして、造船業に対する政府助成の削減に関しまして協議を実施してきたわけでございます。
 五年に及ぶ交渉を経まして、本年の七月、政府助成の削減、それと船舶の加害的廉売の防止ということを内容とする造船協定につきまして基本合意ができ上がりました。
 その協定案の内容でございますが、まず一つは、締約国政府は、正常な競争条件に対し障害となっている現存の助成を廃止し、また新規に導入しないこと、それから二番目といたしまして、他の締約国の造船事業者による加害的廉売によって自国造船業が損害をこうむった締約国は、当該造船事業者に対して課徴金を賦課することができるということ、それから三番目として、これらに関しまして締約国間で紛争が生じた場合の処理手続、これらを規定してございます。
#207
○高木(義)委員 欧州連合では、造船業に対しまして直接助成があっております。これが廃止をされた。しかし、船舶輸出信用了解と同一条件、つまり償還期間が十二年で、市場貸出金利に連動しているものについては例外的に存続を認める、こういう合意もあっております。
 このことについて、我が国としては、我が国の造船業を考慮に入れた上でどのように対応されたのか、この点についてお示しいただきたいと思います。
#208
○小川(健)政府委員 造船協定の策定と同時に、現在ございます船舶輸出信用了解、これにつきましても見直しか行われて、協定の発効に合わせて金利を現在の八%から市場の金利に連動したものとすること、それから二番目として、返済期間を現在の八・五年から十二年とすることという改定が行われました。我が国におきます最近の市場金利は、現在の船舶輸出信用了解のもとで認められております金利、八%でございますが、これを下回るものとなっておりますので、我が国の船舶輸出信用制度は十分に活用されなかったわけですが、この改定によりまして本制度が有効に機能するものとなるというふうに期待しております。
#209
○高木(義)委員 このOECDの新協定では、先ほどもお答えの中にありましたように、他国の造船業に損害を与えるような加害的廉売行為を行った造船業者に対し、課徴金の賦課を適用することになっておる、こういうことでございます。国際的な過当競争を招かないという新協定の趣旨は遵守されなければなりませんが、今後政府として、現状の世界の造船業を見たときに、どのようにして我が国の造船界を含めて対応していかなければならないのか、その点についての御認識と対応をお伺いしたいと思っております。
#210
○小川(健)政府委員 今後の世界の新造船の建造需要に対しまして、世界の建造能力は現状の設備で十分対応可能だというふうに我々は考えております。設備拡張あるいは過当競争というものは、世界の造船業の健全な発展を阻害するものというふうに認識しております。我々といたしましては、OECD造船部会等の場におきまして、需給の安定を図るため、設備政策等に関する国際協調を今後とも推進してまいりたいというふうに思っております。
    〔緒方委員長代理退席、委員長着席〕
#211
○高木(義)委員 ここでちょっと関連をするわけでありますが、急激な円高ということはよくあらゆる場で言われておるわけであります。そういう円高によりまして我が国の国際競争力は低下をしておる、そのことによって産業が空洞化しておる、これに対してどう対応していくのかというのが今政治の重要な課題の一つと言われております。
 御多分に漏れず、造船業界もかなり急激な円高によって大きな影響を受けております。例えば、一九九〇年末では一ドル百三十四円、九一年の末では百二十五円、九二年では百二十四円、九三年では百十一円、そしてきょうあたりは九十八円、こういう傾向が見られます。そういう意味で、これは第一義的には、私は造船、各産業なり企業が自助努力、いわゆるリストラによってこれをしのぐことが何よりだと思っておりますが、こういった現下の状況をどのように踏まえておられるか、今後何をしなければならぬと思っておるか、この点について御所見をいただきたい。
#212
○小川(健)政府委員 我が国の造船業は、最近の急激な円高により国際競争力が非常に低下しておりまして、厳しい事業経営を強いられていると認識しております。
 運輸省といたしましても、造船業の国際競争力を強化するために、いわゆるテクノスーパーライナー、超高速貨物船でございますが、こういった船舶の技術開発あるいは生産設備の近代化あるいは舶用機器の標準化などを積極的に支援していきたいと思っております。
#213
○高木(義)委員 私は、九月の末に韓国に行く機会がありました。たまたまそのときの韓国の新聞には、韓国の造船事情が大きく大きな見出しで載っておりました。内容を吟味してみますと、韓国というところはいわゆる造船合理化法というのがありまして、この期限が昨年末で切れました。日本の造船シェアを追い抜いたという、昨年来の好調なこともありまして、今ドックの拡張計画がメジロ押してあります。これが計画どおり実現をいたしますと、西暦二〇〇〇年、世界全体の建造能力は三千四百万グロストンに達していくと言われておりまして、この建造能力をもってするならば、いわゆる設備過剰の状態になって結果的に世界の新たなる長期の造船不況が訪れるであろう、こういう予測が専門家の間でされておるわけであります。
 そういう意味で、私は先ほどから申し上げましたように、今世界の造船界において過当競争は絶対行ってはならぬ、このことは運輸大臣も大変心にとめておかれることと思っておりますが、これまでの長い造船不況の経験を踏まえるならば、今こそ私たちはこの構造改革、いわゆる国際的な造船業界における構造改革について、我が国が世界の国々と協調をしてこの現状を乗り切らなければならぬだろう、私はそう思うわけでありますが、運輸大臣としての所見をお伺いしておきます。
#214
○亀井国務大臣 委員御指摘のように、将来を展望いたしましても、造船業界が国際競争力の中で生き延びていくということは極めて大変なことだというように深刻に事態を受けとめております。
 船腹が御承知のような過剰傾向であるということ、それをOECDの造船部会等において、国際協調の中でこれを解決していくという大きな努力が要ると思いますが、あわせて我が国においてスクラップ・アンド・ビルドというこの政策をきっちりと運輸省あたりも指導しながらやっていく。その中でやはり生産設備の、いわば生産性の向上等の問題あるいは舶用機器の標準化というようなことについても全力を挙げて支援をしなければなりませんし、特に、将来を見据えた場合は、やはり新しい技術の開発という意味では、高速船の開発、現在やっておりますけれども、テクノスーパーライナーというようなものを、内航だけじゃなくて外航面についても、今一遍にはちょっと無理なようでありますけれども、延長線上で外航船の高速化というようなこと等も真剣に考えていかなければならない、このように考えております。
#215
○高木(義)委員 時宜にあったひとつ的確な政策を行っていただきたい、強く要請をしておきたいと思います。
 次に、自動車関係でございますが、いわゆる車検制度の改正に関して、さきの百二十九国会で成立いたしました道路運送車両法改正案では、いわゆる車検需要のほとんどの部分を占める民間指定整備工場ではいわゆる前検査後整備、これは認められないことになっておるわけでして、いわゆるユーザーと言われる方々がこの指定工場に車検の自動車を持っていったときに混乱をするおそれが多分にある、これについてどう対応するのかという同僚議員の質問に対しまして、当時の二見運輸大臣は、そういった懸念を認められまして、予防措置を講じていく、こういうことをお答えをいただいておるわけであります。あれから約五カ月経過いたしますが、その間、この予防措置についてどのような検討がなされておるのか、この経過についてお知らせください。
#216
○高橋(伸)政府委員 先生ただいま御指摘いただきましたように、さきの通常国会におきまして道路運送車両法の改正をさせていただきました。そこで、自動車の点検整備、これは使用者の責任にゆだねるのを原則とする、こういうことから前整備後検査ということにつきましては、これを分離してユーザーの選択にゆだねる、こういうことにいたしたわけでございます。
 しかしながら、基本は、定期点検整備、これは前後は問わないにいたしましても、使用者自身が自己の責任で適切な整備を行う、これが基本でございます。このことを私どもまず国民の皆様に広く知っていただく必要があるということで、パンフレットを初めといたしましてPR活動をやっておりますか、ちょうどただいまこの秋に自動車点検整備推進運動というものを全国的に展開しております。点検整備の必要性というものをユーザーの皆様方に直接わかっていただく、こういう機会を現在設けているところでございます。
 さらに、先生御指摘のように、指定整備事業者、原則としてこれは整備と検査を一体的に行うということでございますけれども、その場合でありましても、使用者の理解を得まして、点検整備が必要であるということは十分に御説明をさせていただく、こういうことが必要かと思っております。しかしながら、直接使用者から整備は要りません、検査だけやってください、こういった場合にトラブルが起こる可能性があるわけでございますが、この場合には、整備を行わずとも国の検査場へ自動車を持ち込む、いわゆる前検査が可能であるわけでございます。
 この点につきまして、既に整備業界にありましては、道路運送車両法の施行後におきましてこういったユーザーとのトラブルを防止するためにも前検査を受け入れていこう、こういう動きが全国的にも徐々に出てきている、こういう状況でございます。今後とも点検整備の必要性、これを私ども積極的にPRしていくつもりでございます。
#217
○高木(義)委員 時間が限られておりますから、最後は新幹線の問題についてお伺いをしたいと思います。
 この整備新幹線の建設促進につきましては、私も及ばずながら旧連立与党の新幹線見直し専門委員会の一人としていろいろ議論に参加をさせていただきました。運輸大臣、就任早々、非常に積極的な発言が出ておりまして、大変私たちも力強く思っているわけでございます。そのことについて私は高く評価をしなければならぬと思っておりますが、この新幹線の問題の大きなポイントは、何といっても財源問題であります。我々は、この財源問題を克服しながら、ぜひ将来、二十一世紀に当たっての高速鉄道網、いわゆる総合交通体系の中できちっとした整備新幹線の位置づけをしていかなければならぬのではないか、こういうことから国家プロジェクトの一つとして取り上げる。そして、今後の財源措置についても、今までのスキームではなくてやはり公共事業のシェアを変更したり、あるいは新たな財源を見出す。
 今国会では消費税の税率引き上げ等も行われておりますし、状況も少しは変化をいたしておりますが、先日新町に、整備新幹線の、未着工区間について来年度一部暫定着工する。これは昭和六十三年度の当時の政府・与党の新幹線整備についての見直しを大きく踏み出したものだと私は思っております。そのことによって建設が推進されることは喜ばしいことでございますが、私は、今やっておる三線五区間の建設がこれによってしわ寄せを受けることは避けなければならぬ、この点についてどのように考えておられるのか。
 そして、新しいスキームについて政府・与党で合意したとなっておりますが、調べてみますと、これはまだ政府は関知をしてなくて、連立与党の委員会でそういう方向を決めたということでございますが、その点についても、どの程度承知をし、運輸大臣としてどう考えておられるのか、明確にお願いをしておきたいと思っております。
 それから、あわせてですが、この整備新幹線につきましては、一部野党を除きまして与野党ともに従来の整備計画は維持されるべきだ、こういうことになっております。その意味で、早い機会に全線ルートを公表し、そして環境影響調査を実施する、これが私は不可欠じゃないかと思っておりますが、この見通しについても明らかにしていただきたい。
#218
○亀井国務大臣 整備新幹線問題につきましては、高木委員が長く大変な御苦労をいただいて御尽力をいただいたということはよく承知をいたしております。委員の御努力の延長線上に立ちまして、この新政権において前々政権で三大臣が合意されましたことを発展的に見直しをしていくということで今進んでおるわけでございまして、未着工部分につきましても来年度これを確実に一歩踏み出して着工したい、このように考えております。
 なお、委員御懸念のように、限られた非常に窮屈な財源の中でそれを実施をしていった場合、三線五区間がしわ寄せを受けるんじゃないか、その分が削られるんじゃないかという御懸念をお持ちであろうと思いますけれども、私どもはそういうことは一切いたすつもりはございません。三線五区間は今までどおり着実にこれを整備をし、さらにその上乗せとしてこの未着工部分について取り組んでいく決意でございます。
 なお、財源問題でございますが、これは私は、やはり現実論といたしましては、長期、中期、短期といいますか、そういう形で検討をせざるを得ない、このように思います。
 長期的には、六百三十兆という大きな公共投資計画を策定いたしたわけでございますので、その中からこの整備新幹線についても、新幹線が必要でないというのなら別でありますけれども、やはりその一%でも六・三兆円でございますから、私は、整備新幹線を日本列島の基幹部分に敷設することが公共事業の一%の価値がないということは絶対にないと思うわけでございまして、これはトータルの問題でございますからもうちょっと取らなければいかぬわけでございますが、やはり私は、将来の財源という面ではそういう形で公共事業として整備新幹線をきちっと位置づけてまいりたい。
 そういう中で、従来のスキームの地方自治体一五%というような問題がありますが、これなども、後に新幹線をつくればつくるほど負担が多くなるというのは理不尽な話でございまして、地方自治体の負担につきましても、できることであれば、できるだけ軽減するような方向で努力をいたしたいと思っております。また、JRにつきましても、受益部分という、これは第二の国鉄のようなことにしてはならぬわけでございますから、そこら辺についての配慮を十分しながら国が前面に出てやらなければならない、このように考えておるわけであります。
 短期的には、来年度の予算、財源がないといいましてもあるわけでございますから、これのシェアを、やはり国全体としてシェアを変えていくという一つの中で、整備新幹線については来年度三線五区間に影響を与えない財源をきっちりと確保していきたい、私はこのように考えておるわけでございますので、ぜひひとつ今まで以上に委員の、これはもう党派を超えて、与野党関係なく一体となって取り組んで初めて運輸省としての方針が実現するものと私は思いますので、ひとつよろしくお願いをいたしたい、このように思うわけでございます。
 ルートの問題でございますが、これは、現在三党におきましてこの関係についてもいろいろと協議をいたしておりますが、問題はやはり地元でございます。関係自治体が基本的にきっちりと合意をしていただくということが大事だと思います、運輸省の方から押しつけでこのルートというように決めるべきではないと思いますので。おかげさまで長崎はそういう形で合意に達しておりますが、北陸、また北海道等、まだ地元の合意が決まらない地域もございます。ぜひ急いでやっていただかなければそれだけ建設がおくれるという事態になるわけでございまして、おくれることも、そういうことでおくれることまで国の責任、運輸省の責任にされても困るわけでございますので、鋭意御努力をいただき、そういうことが決まり次第、委員御指摘のようにアセスを実施いたし、さらに着工できる部分からこれに着工していくという手順になろうかな、このように思います。
 以上でございます。
#219
○高木(義)委員 終わります。
#220
○井上委員長 寺前巖君。
#221
○寺前委員 質問時間が二十分と限られておりますので、私は、きょうは、大臣就任直後の八月五日、大臣自身のお名前で出された「日本船舶振興会の組織体制・業務運営の改善について」、その中の補助事業の分野について限って質問をしたいと思います。
 時間を有効に使うために、私は資料を大臣にお渡しして、その資料を見ながら質問したいと思いますので、委員長、お許しをいただきたいと思います。
#222
○井上委員長 はい。
#223
○寺前委員 モーターボート競争法第十九条は、施行者から日本船舶振興会に対する交付金についての規定をやっています。この交付金については、売上金の約三・三%ということになっています。ちなみに、九二年度の売上金は二兆八百二十七億円で、その三・三%の六百九十四億円が振興会に交付されています。また、九一年度の場合は、七百三十九億円が振興会に交付されています。こうやって数字を見ると、毎年七百億前後の金額が振興会に交付されることになっています。
 そこで、まず最初に、交付金というものの性格について、私は、ギャンブルの収益金とはいえ、こうやって交付金を法律に基づいてやっている以上は公的な性格を持つものだと思いますが、いかがですか。
#224
○亀井国務大臣 委員御指摘のとおり、これは極めて公的な性格が強いということでございます。
#225
○寺前委員 そうすると、交付金の補助の執行に当たっては、いささかも疑念を抱くようなことがあってはならないというふうにして御指導いただきたいというふうに思います。
 そこで、私は、最近たまたま、今お手元にお配りいたしました「六十三年度申請事業」というタイトルの文書を手に入れました。参考のためにも大臣にお渡ししたわけですけれども、その内容を見てみますと、マル重という字が書いてあって、一番に出てくるのは、「代議士等紹介者名」という項目から始まるのです。そして「申出先 団体名事業名 都道府県 順位 補助・助成の申請金額 予定金額 備考」というふうになっていくわけです。その事業の中身を、ずっと六十二年度の内容を見ますと、政治家が振興会へ補助金申請の口添えをするという名前が、ずっとたくさんの方が出てきます。中曽根さんとか竹下さんという総理大臣のお方のお名前も出てくれば、運輸大臣の名前も出てくるというふうにして、ずっといろいろ出ております。
 そこで、私は、事業の申請件数を勘定してみたら五十八件で、申請総額は約五十二億一千百五十万円になっている。この申請件数に対して、交付が内定しているのは五十五件、金額は四十五億八千七百十万円。この資料を見る限り、政治家が口添えをした交付金というのは、申請件数に対して約九五%の内定率、金額で八八%の内定率になるわけです。振興会の関係者に聞くと、政治家がつくと満額回答に近い状態だったという証言が出てくる始末です。私は、申請に対する内定卒を見る限りなかなか高い率になっているな、いわば、言葉をかえて言うならば、政治家の紹介というのが一つの重要な条件になってきているのじゃないだろうかということを、この六十三年度の資料から感ずるわけです。
 私は、公的な性格を持つという内容であるならば、そういうことが条件になるような整理をやっておるということ自身、問題ではないだろうかというふうに思うのですが、大臣いかがでしょう。
#226
○亀井国務大臣 御指摘のように、私自身、私の地元等の関係市町村から、船舶振興会の補助金を医療施設その他等にというような依頼を受けて取り次いだという経験もございます。
 私は、政治家がそれぞれ地元について、まあ道路建設もそうでございますが、いろいろな施設の設置等々について、地元のことはやはり代議士が一番よく状況を知っておるわけでございますから、必要性だとかそういう問題について一番よく承知しておる代議士が、その地域の声を、行政機関なりあるいはそうした船舶振興会の補助金の配分等についてぜひお願いしたいと言うこと自体は、私は、これは別に政治家の倫理にもとることでもないであろうと思います。
 問題は、そうしたことについて全国から、いろいろな方々からそういうお願いが出てくるわけでありますから、それについて、やはり中身について、船舶振興会なりそれを審査する運輸省なりが中身をきっちりとやっているかどうか、いわゆる有力な政治家の口ききだからということで、それでフリーパスみたいな形でやるということはあってはならないことだと私は思います。そういう意味では、今までの執行が、私全部監査をやったわけじゃございませんけれども、運輸省としても、そうした有力な代議士とか圧力団体に対してフリーパスというようなことではやっていないというように事務当局から聞いております。
#227
○寺前委員 しかし、お手元に配った内容から見ると、振興会の方では、政治家の紹介名から始まってということは気になる内容だと言わざるを得ないと私は思うのです。
 そしてそれを、私は「日本船舶振興会三十年のあゆみ」という本の中から二号交付金関係の補助金を分類してあるのを整理しました。それと今の年度のやつを整理した内容がそこに、お手元に配った内容です。
 例えば、児童福祉施設整備は、十八件の実績のうち政治家口添え分が十三件、金額にして六四・三%。老人福祉施設整備は二十一件中十五件、金額にして七二・六%。精神薄弱者援護施設整備は十三件中十件、金額にして八三・五%。こういう数字を見ると、政治家の口ききというのはなかなか意味を持っているなということをやはり言わざるを得ないのじゃないか。
 私は、その次の、お手元に配らせていただいている笹川陽平氏の直筆と、言われるところのメモについて提起をしたいと思うのです。
 そのメモにはこう書いてあるのです。「吉松殿
 左記の通りの先生より御礼の電話あり、貴兄の名簿の参照の上、連絡のなき方の氏名知らせて下さい。 笹川」こうあるわけです。
 こうなってくると、そのつくっておられるところの内容と、そしてどんな先生から電話があったか、電話がない人についてはどうするかという発想にまでこれが発展をしてくるのですから、公的な性格を持つ交付金のあり方としては、いよいよもってこれは振興会の幹部の手によって好きほうだいに動かされていくなという印象を持たざるを得ないわけです。そういう意味では、公的資金を運用する法人として、こういうやり方というのは改めて検討を要する内容ではないかと思うのですが、大臣に聞きたいと思います。
#228
○亀井国務大臣 委員が私にお渡しになりましたこれが実際笹川さんが書かれたものか、これは筆跡鑑定してみないとわからぬわけでもございますから、恐らく、委員が出されたわけでありますからその可能性があろうかと思いますけれども、しかし、これが笹川氏が本当に書いたかどうかという、そういうことを明確にしないで断定的に私から申し上げるのは差し控えたいと思います。
 ただ、一般論といたしまして、船舶振興会のそうした補助金、交付金の交付等が非常に透明度が高いものでなければならぬ。先ほど申し上げましたように、いわゆるプレッシャーの強いところにそれが配分をされるということがあってはならぬことでございますので、このたび船舶振興会について改善命令を私から出しておるわけでございまして、現在、この組織また運営方法等についての改善命令に従っての船舶振興会からこういたしますというあれが出てきておりますが、中身につきまして現在詰めておるところでもございますので、今後の運営等につきましては、私の改善命令を出しました趣旨に従って、委員御指摘のそうした国民の目にたえる運営をやっていきたい、このように考えております。
#229
○寺前委員 その次、交付金の補助の中に一定額の保留枠が設けられているという問題について聞きたいと思うのです。
 通常の補助金の交付は、「補助金交付までのプロセスについて。」と船舶振興会が出しているところのパンフレットがございます。これを見ますと、毎年八月一日に二号交付金関係、九月一日に一号交付金関係についての官報告示がされて、その後に交付金の補助申請の受け付けを行い、以下申請書受け付け、ヒアリング調査、専門委員会への諮問、理事会の議決、運輸大臣へ認可申請、決定通知の手順を踏んでいっています。そして、その年度の明くる年の二月の十七日とか十八日とかに最終的な委員会を開いておられるというのが、この内容などを読んでおりますとわかるわけです。
 要するに、そういう通常の手続を経るのか経ないのか、この保留分という内容について、何のために保留分というのがあるのかということについて私は疑問を感じますので、保留分というのは何かということを御説明いただきたいと思います。
#230
○小川(健)政府委員 船舶振興会の保留分というのは、いわゆる予備費的な資金でございまして、具体的に申し上げますと、まず申請団体が設立申請中であるなどの事情で事業内容の確定を待つ必要があるような場合、あるいは災害の発生など緊急事態に対応する必要があるような場合、あるいは複数年度にわたる重要事業につきまして、予算の執行状況を勘案しながら年度途中に追加的な交付を弾力的に行うことが適当と考えられるような場合に対応するために、これらに要すると予想される資金をあらかじめ予算に計上しているものでございます。
 これら保留分につきましては、その使用の都度、交付事業ごとに運輸大臣が承認することとなっております。
#231
○寺前委員 何かもうひとつよくわからぬのですが、大臣のお手元に配らせていただいておりますけれども、船舶振興会の保留分の交付状況というのをこの間いただきました。
 これを見ると、例えば平成四年の場合ですと、十件あってそのうち六件までが運輸省の管理下にある。あるいは平成五年を見ると、十八のうち十一件が運輸省の管轄下だ。しかも、それ以外のところを見ても、笹川スポーツ財団とか日本国民音楽振興財団など、保留分の内容を見ると、運輸省、それから笹川さんの関係のそういう団体が圧倒的にその位置を占めてきている。
 しかも、その中身を見ると、例えば世界平和研究所、これは中曽根さんの例の研究所だと思うんです。この中曽根さんの世界平和研究所というのは、通常の振興会の交付金はもらってない。それでいて、二年度にわたって、緊急性を要するのかどういうことなのか、名前がぱっぱとこう毎年出てくる。これは、正規の機関で検討されておったものだったらこんなことにならないだろう。これも何か不明朗な感じだな。
 それからまた、日本国民音楽振興財団、これは笹川さんの例の関係者が、この団体は船舶振興会ビルに事務所を置いて、役員の中には全国モーターボート競走会連合会の専務理事の名前もずっと入っているわけです。そういう団体の諸君たちがこの保留分をもらって、しかも、今おっしゃったように、災害のときに緊急を要するとか、今まで全然出てなかった団体の云々というようなお話がございましたけれども、例えば、今おっしゃったところの国民音楽振興財団というのを見ると、例えば、私ここに、平成六年二月七日の第四十四回理事会の議事録を見ますと、第二号議案の中に、笹川音楽交流基金と船舶振興会に対する平成五年度の追加申請についてというやつがあるんです。
 そこを開いてみますと、こう書いてあるんです。「「笹川音楽交流基金」については、平成四年度において(財)日本船舶振興会より九億円の事業基金を得て、本年度において音楽分野における国際交流に関する調査研究を実施してきたところ、この程、本年度において追加基金十億円が同会から拠出されることが可能となったので、同会に対し道知事業基金十億円の拠出の申請をすることといたしたい。」これが二月七日に出てくるわけでしょう。そして、それから後に、ぱっとすぐに出てくる。そうすると、申請があって、ほかのところは八月なり九月なりに申請して、いろいろな経過をたどって審査してこうなるのに、この団体になったら何で、突如として、もらえるようになったから、おまえ申請書出せよと二月になって出てくる。これはどう考えたって不明朗やなということを言わざるを得ないと思うんです。
 かつて一九七九年に、公営競技問題懇談会、総理府総務長官三原殿という文書が出てますよ。この文書を見ると、公営競技のあり方の、交付金の配分のところを見ますと、こう書いてある。「交付金の配分に当たっては、主務大臣が任命した者を構成員とする第三者機関の意見を徴すること。」第一番目に出てくる。それから第三番目に、「交付金の対象事業についての監査は、所管官庁が自ら行う等客観的かつ公正に実施されるべきであり、そのための体制の整備を行うこと。」非常に客観性を持たしているんです。それから五番目を見ると、「振興団体の役員が交付金の配分を受ける団体の役員となることは避けること。」
 そうすると、今の音楽団体の場合は、明らかにこういう内容にも抵触していることが起こっているやないか。私は、一つの大事な客観的意見を今から十五年前に提起して、それで今度、大臣名で通達をお出しになったのは、それ以来初めてのことだろうと思うんです。去年何か海上何とか局の方で、えらい失礼だけれども、何か総務課が出した文書はありますけれども、大臣としてお出しになったのは今度が初めてだろう。ここ十五年の間に、今言うた例のように、私はやはり不明朗なものがいっぱいあるなということをつくづく感ずるわけなんです。ですから、そういう意味では、この間大臣がお出しになったからといって、事実問題をここまでメスを入れなかったら、私は運営そのものが改善されるというふうに簡単にはならないなという感じを強くするわけです。
 そういうことも感じまして、この音楽団体のやつは一体何を買うたんだろうかといってちょっと調べてみたんです。そしたら、パガニーニ・カルテットというんですか、弦楽器で同財団の収支予算書を見ると、購入予定価格は日本円にして十六億九千五百万円。しかし、楽器商のエスティメート、見積もりでは八億九千五百万円程度だ、こういうふうに言われているんです。こういう内容について六千五百人からの人が加入している音楽家ユニオン、協会の人に聞いてみると、それだけお金があるんだったら、苦境に陥っているオーケストラの運営にお金を出していただきたいと思いますと、ずばりぱちっとこう返ってくるのですね。
 ですから私は、公的基金だというんだったら、その審査のあり方がガラス張りにならなかったら、運輸省の管理しているところの団体やとか、あるいは笹川さんが管理している団体やとか入っている団体やったら、ばっと別枠でことことことっと進んでいくようなことをやらせておったら、不明朗さというのは消えないということで、大臣の所信をひとつこの際に改めて聞いて、質問を終わりたいと思います。
#232
○亀井国務大臣 先ほどもお答えいたしましたけれども、私どもといたしましては、国民の目にたえる船舶振興会の改革をやりたい、このように考えて現在取り組んでおる最中でございます。組織並びに運営万般について、それを徹底的にやるという決意で取り組んでおるわけでございます。
 組織上も、例えば今度は評議員会という制度を設けまして、各界の方々、またファンの方も抽せんか何かで私は評議員の中に参加をしていただこうというようなことも今ちょっと考えておるわけでございますけれども、そういうようなことを含めて透明性の非常に高いそうした組織並び運営にいたしまして、委員先ほど御指摘のように、極めて公的な性格の高い金でございますので、必要なところにこのお金が配られていくという仕組みにもしていきたい、このように考えております。これはぜひひとつ、委員、このたびの改革の結果またその後の運営状況を篤とごらんをいただきたい、このように思うわけでございます。
 以上でございます。
#233
○寺前委員 時間が来ましたので、終わります。
#234
○井上委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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