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1994/10/13 第131回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第131回国会 本会議 第5号
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1994/10/13 第131回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第131回国会 本会議 第5号

#1
第131回国会 本会議 第5号
平成六年十月十三日(木曜日)
    ―――――――――――――
  平成六年十月十三日
    午後一時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 永年在職の議員山下徳夫君、山原健二郎君、佐
  藤守良君、村田敬次郎君、左藤恵君、東中光
  雄君、綿貫民輔君、林義郎君、奥田敬和君、
  松永光君、土井たか子君、高鳥修君、不破哲
  三君、唐沢俊二郎君、石田幸四郎君、渡部恒
  三君、中山正暉君、羽田孜君、森喜朗君、佐
  藤観樹君及び小沢一郎君に対し、院議をもつ
  て功労を表彰することとし、表彰文は議長に
  一任するの件(議長発議)
 議員請暇の件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(三塚博君
  外二十九名提出)及び公職選挙法の一部を改
  正する法律案(保岡興治君外十名提出)の趣
  旨説明及び質疑
    午後一時四分開議
#2
○副議長(鯨岡兵輔君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 永年在職議員の表彰の件
#3
○副議長(鯨岡兵輔君) お諮りいたします。
 本院議員として在職二十五年に達せられました山下徳夫君、山原健二郎君、佐藤守良君、村田敬次郎君、左藤恵君、東中光雄君、綿貫民輔君、林義郎君、奥田敬和君、松永光君、土井たか子さん、高鳥修君、不破哲三君、唐沢俊二郎君、石田幸四郎君、渡部恒三君、中山正暉君、羽田孜君、森喜朗君、佐藤観樹君及び小沢一郎君、これらの方々に対し、先例により、院議をもってその功労を表彰いたしたいと存じます。
 表彰文は議長に一任されたいと存じます。これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○副議長(鯨岡兵輔君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。
 これより表彰文を順次朗読いたします。
 議員山下徳夫君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員山原健二郎君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院、議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員佐藤守良君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員村田敬次郎君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員左藤恵君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員東中光雄君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員綿貫民輔君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員林義郎君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員奥田敬和君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員松永光君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員土井たか子君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員高鳥修君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められたよって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員不破哲三君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもつてこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員唐沢俊二郎君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員石田幸四郎君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員渡部恒三君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員中山正暉君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員羽田孜君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員森喜朗君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員佐藤観樹君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
    …………………………………
 議員小沢一郎君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
    〔拍手〕
 この贈呈方は議長において取り計らいます。
    ―――――――――――――
#5
○副議長(鯨岡兵輔君) この際、ただいま表彰を受けられました議員諸君の登壇を求めます。
    〔被表彰議員登壇、拍手〕
#6
○副議長(鯨岡兵輔君) 表彰を受けられました議員諸君を代表して、山下徳夫君から発言を求められております。これを許します。山下徳夫君。
#7
○山下徳夫君 ただいま、私ども二十一名に対し、本院永年在職議員として、院議をもって表彰の御決議を賜りました。議会人としてまことに身に余る光栄であり、感謝にたえません。
 ここに、年長のゆえをもちまして、表彰をいただいた一同を代表して衷心よりお礼の言葉を申し上げます。(拍手)
 私どもが四半世紀の長きにわたり国政に参画することができましたのは、ひとえに諸先輩、同僚議員各位の御指導、御鞭撻、さらには今日まで温かい御支援を賜りました郷土の皆様方のおかげであり、この機会に改めて厚くお礼を申し上げる次第でございます。(拍手)
 私どもが本院に議席を得ました昭和四十年代の前半は、経済の高度成長時代にあって、昭和四十三年には国民総生産が自由世界でアメリカに次いで第二位になったのであります。しかし、国際的には東西対立が激化し、アポロ十一号の月面着陸に見られるように、アメリカとソビエトの競争は宇宙開発にまで及んだのであります。幸いなことに我が国は、東西対立の荒波にのみ込まれることなく、平和な日々を送ることができましたが、この間、私どもが立法府の一員として世界平和の維持、国力の進展、ひいては国民生活の安定と向上にいささかなりとも貢献できたとしまするならば、まことに喜ばしい限りであります。(拍手)
 しかしながら、二十一世紀を目前にした今、我が国の前途にはこれまで経験したことのない難しい問題が山積しており、国民が営々として築き上げた今日の繁栄をさらに二十一世紀に向けて進展させるためには、これまでの政治・経済・社会システムを大胆に見直し、新しい活力あるシステムを構築していく勇気が必要であります。
 我が国は、近代国家になって初めて戦争のない平和な時代が五十年も続きました。また、経済も順調に成長し、国民の大多数が中流を意識するほど生活水準も高くなりました。しかし、世界の現状を見るとき、紛争と貧困にあえぐ多くの国々があり、日本が国際社会の安定のためにいかに積極的に貢献するかが今問われているのであります。中国の春秋時代の思想家墨子は「自分を愛するように他人を愛し、自分の国を愛するように他の国を愛するならば争いはなくなる」、このように言っておりますが、世界最大の経済大国となった今こそ、我が国が全人類に対しこれから何をなすべきかをじっくり判断すべきではないでしょうか。
 幸い東西冷戦の終結によって、我が国のほとんどの政党の間で、外交・防衛など基本問題についての共通の認識が生まれつつあります。このときにおいてこそ、私どもは、二十五年にわたる経験に安住することなく、多くの難題と真剣に取り組み、議会人としての使命を果たしていくべく決意を新たにするものであります。
 どうぞこれからも一層の御指導を賜りますようお願い申し上げます。本日はまことにありがとうございました。(拍手)
#8
○副議長(鯨岡兵輔君) 本日表彰を受けられました他の議員諸君のあいさつにつきましては、これを会議録に掲載することにいたします。
    ―――――――――――――
    山原健二郎君のあいさつ
 私はこのたび院議をもって「永年在職議員」として表彰をうけました。ここに院を構成する同僚議員と関係者各位に心からお礼を申し上げます。特に四半世紀の長きにわたりかわらぬご支援をいただいた高知県民のみなさんに衷心より感謝いたします。かつて吉田茂、林譲治氏などの政治家を輩出し「保守王国」といわれた農漁村県において連続九期にわたり日本共産党の議席を与えてくださったことは、さすがに「自由は土佐の山間より出づ」といわれた「自由・民権」の精神の脈うつ地のなせるたまものと感動をこめて報告する次第です。
 私は一九六九年(昭和四四年)初議席をえて以来、主として教育問題にたずさわってきました。かつて日本の教育は子弟を戦場にかりたてる役割をはたしてまいりました。戦後深刻な反省のなかで「教え子を再び戦場に送らない」との教訓をみちびき出し、私もその提唱者の一人として、この道を一筋に歩んで来ました。そのなかで戦前からあらゆる迫害に耐えて反戦平和をつらぬきとおした日本共産党を知り、その一員として赤いじゅうたんを踏み、以来「憲法」と「教育基本法」のさし示す理念の正しさを確信し、民主教育の確立のため全力をあげて来ました。
 いま冷戦は終わった。保革のちがいはなくなった。などの論が横行していますが、敗戦後半世紀を経た今日も百数十の米軍基地が国内いたるところに蟠踞し、主食のコメすら国内自給を許さぬという主権侵害の屈辱が強要されています。民族のあらゆる主権と誇りを取りかえし憲法の平和的・民主的条項をくらしのなかに全面的に生かすことこそ真の革新・改革の道と考えています。
 私も高齢者の仲間入りをしていますが、「全国の高齢者起て、憲法第二五条にうたわれた“健康で文化的な生活を営む権利がある”を名実ともに手中ににぎり幾多の苦難をくぐりぬけた高齢者を守り、若者の命をまもるために奮闘しよう」とよびかけているところです。
 この大道を切りひらくことこそ私にとっての生涯の仕事であり、国と国民のみなさんの負託にこたえる道と考えています。
   道はこの 九十九(つづら)折る道 いばら道 古稀すぎてなお この道をゆく
 初心を忘れることなくこの道一筋に不退転の決意で歩みつづけることをここに表明しまして謝辞といたします。
    …………………………………
    佐藤守良君のあいさつ
 この度、院議をもって永年勤続議員としての表彰をご決議賜り、誠に身に余る光栄であり感謝にたえません。これもひとえに、二十五年の永きにわたり地元広島県第三区の皆様のあたたかいご支援と私を支えてくださった諸先輩はじめ関係各位の皆様の賜であり、心から厚く御礼申し上げます。
 顧みますと私が初当選できましたのは昭和四十四年十二月で、沖縄県の祖国復帰を国民に問いかけた我が国にとって戦後の節目ともいうべき総選挙のときでありました。
 以来今日まで、連続九回当選させていただきましたのも全く皆様のおかげと重ねて厚く御礼申し上げます。
 今、思いますのに、私が今日ありますのは、今は亡き田中耕太郎先生(元最高裁判所長官)、永野護先生(元運輸大臣)、永野重雄先生(元日本商工会議所会頭)のお三方から受けました教えのかずかずと、励ましてあります。特に衆議院議員を志し、挑戦すること三度、失意のつど、人間が生きていくために一番大事なことは「初心忘るべからず」であり、「常に誠実たれ」であるという教えは私の終生変わることのない政治信条となっております。
 また、政治家として弱者への思いやりを忘れることなく弱い立場に立って考え、行動すること、地域による不公平格差をなくす地方分権の実現をめざして参りました。
 おかげさまで、この間に何度か歴史に残る国家的な出来事に携わり、皆さんと喜びを共にすることができました。昭和五十六年、全国新幹線鉄道整備法の議員立法の実現にこぎつけ、東北・東海道・山陽各新幹線に追加新駅設置の道が開け、多くの方々の役に立ったことが忘れられません。また、私が全力を尽くしました本四架橋・新尾道駅・東福山駅・広島新空港などが陽の目をみた時の郷里の皆さんの笑顔が今も脳裏に焼き付いております。実に嬉しい思い出です。しかし、政治家にとって大切なことは未来をどう切り拓くかであります。
 そこで、私といたしましては今日の栄誉と感激を胸に刻み、さらに新たな決意をもって、国のため、地元のため全力を尽くす覚悟ております。私はいつも国と地方の一体的発展に尽力することこそ国会議員の使命であると考え実行して参りました。これからも同じ考えで進みます。終始一貫、筋を通し政治改革を実現する為、昨年苦渋の選択により時の政権与党を離れ、同志と共に政治改革完結に邁進しております。
 なにとぞ皆様方には今後尚一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、御礼のご挨拶と致します。ありがとうございました。
    …………………………………
    村田敬次郎君のあいさつ
 この度、二十五年在職議員の故をもって、院議にて表彰のご決議を賜りました。誠に光栄であり、感謝に堪えない次第であります。
 これもひとえに、郷土愛知県、特に東三河の皆様方のご理解、ご支援によるものでありまして、心から深く御礼を申し上げます。
 顧みますれば、私が初当選しましたのは昭和四十四年の第三十二回総選挙でありました。日本はもとより世界はこの時期以来大きな変化が次々と起ってきました。わけても、最も大きな課題のひとつとなった地方分権、地方自治等に触れて、私が年来考えております新首都建設推進について述べたいと思います。
 二十一世紀に向かって、世界は大きく変化しつつあります。民族国家(ネイション・ステーツ)の時代から、恒星地球(プラネット・アース)の時代へと大きく動いているとある宇宙飛行士が指摘をいたしました。我が国でも初の女性宇宙飛行士である向井千秋さんが宇宙に飛び立ちました。こうしたことに象徴されるように、新しい規模での政治、世界への展望が語られる時代になってきました。その中で日本は、二十一世紀のグランドデザインとして、新首都建設が象徴する地方分権を推進していくことが重要になって参りました。
 私は、昭和三十九年の河野一郎建設大臣(当時)の閣議での発言以来この課題を追求し続けて参りました。また、地方の理想的形態として、新首都がひとつのシンボルとなり、北海道から沖縄まで、新しい都市と農山漁村が均衡ある発展を遂げ、光り輝く「真珠のネックレス構想」を主張し、あわせて国会においても新首都問題についての発案著として、度々取り上げて参りました。
 そして、平成二年十一月七日衆参両院においで、「国会等の移転に関する決議」が行なわれるとともに、平成四年十二月、議員立法として「国会等の移転に関する法律」が成立したことは、極めて画期的なことであると思います。
 今回の二十五年の表彰を契機とし、新たな決意と展望をもって、私自身にとってもライフワークとして、また使命として新首都建設を推進することを思い、二十一世紀を目前にひかえ、次の世代に力強く引き継げるようなお一層精進していく所存でございます。
 今後とも、皆様のご指導、ご鞭撻を心よりお願い申し上げまして、御礼のご挨拶とさせていただきます。
    …………………………………
    左藤恵君のあいさつ
 この度、衆議院在職二十五年の故をもって院議にて表彰の御決議を賜りました。誠に光栄であり、感謝に堪えません。これひとえに先輩、同僚議員のご指導、ご鞭撻の賜物であり、厚く御礼申し上げます。更には郷土大阪、特に大阪第六区の皆様方の変わらぬご支援、ご厚情に対してはどのようにお礼を申し上げてよいか、その言葉もありません。唯々、感謝の気持で一杯であります。有難うございました。
 顧みれば、昭和四十四年十二月、佐藤内閣の下、沖縄返還が決定しての解散、総選挙に初めて立候補し、初当選させて頂いてより、所謂五五年体制の下、米ソ対立の冷戦が続く中、都市問題、教育の振興、情報化時代の通信政策、中小企業対策、地方分権の推進等に微力を尽くしてまいりました。国際情勢も大きく転換し、二十一世紀を間近に控えて、政治が今程国民のご理解を得るよう努めなければならない時はありません。
 国民の政治に対する信頼を回復するために、私たちは政治改革の礎になろうと新生党を結成し、昨年九度目の当選をさせて頂きました。
 来るべき新しい時代に向って、我が国を取りまく世界情勢は、更に厳しいものとなり、国民のニーズも多様化し、物質的な豊かさだけでなく、心の豊かさ、ゆとりを求めております。高齢化社会への急速な展開にも対応しなければなりませんでこの四半世紀の国会活動を通した経験を生かし、明るい見透しのある政治に向って、努力いたしたいと思います。特に地球環境の保全と世界の中の日本の発展をめざして全力を尽くすことをお誓い申し上げます。
 時恰も関西国際空港が開港いたしました今日、表彰に浴するという栄誉と感激を深く肝に銘じ新たな決意と覚悟をもって、国政の発展に一層微力を捧げてまいります。
 今後とも皆様のご指導、ご鞭撻を心からお願い申し上げまして、お礼の言葉とさせて頂きます。
    …………………………………
    東中光雄君のあいさつ
 私は、このたび院議をもって、永年在職議員の表彰をうけました。望外の喜びであり、感謝の念に堪えません。二十五年の長きにわたり、私を支援し、日本共産党の議席を守っていただいた大阪二区の支持者の皆さんに心からお礼を申しあげます。
 私は、かつて米軍全面占領下の国会で、この壇上から「全占領軍の即時、完全撤退」を主張し、そのことの故に国会議員を除名されても断じて節を曲げなかった川上貫一代議士の後を受け継いで、一九六九年の総選挙で本院の議席を得たのであります。
 顧みますと、わが国は、私が小学校に入った一九三一年、中国への侵略を開始し、十五年戦争に突入しました。私は、日本帝国主義の侵略戦争強化、拡大のなかで成長し、四五年六月、零戦特攻隊員となりました。文字通り「決死の覚悟」をしたのであります。それだけに、戦後、太平洋戦争は一体何であったのか真剣に追求してまいりました。
 太平洋戦争は侵略戦争であります。国民主権と侵略戦争反対をかかげてたたかいぬいた日本共産党への徹底弾圧と日本国民への抑圧によって強行された侵略戦争であります。この歴史的事実を確認することが戦後政治の原点です。
 日本国憲法は、この侵略戦争への反省のうえに、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないように決意して、国民主権と恒久平和の原則をうちたてたのであります。この憲法の平和的民主的原則の擁護こそ私のいっかんした政治的信念であります。
 私の国会活動の出発点は、沖縄の無条件全面返還と日米安保条約の廃棄、日本の独立・平和のたたかいであり、公害規制をはじめ大企業本位の政治を国民本位に変えるたたかいであり、ロッキード疑獄の徹底究明でありました。
 いま、憲法九条をないがしろにする改憲策動が公然とすすめられています。憲法九条は、世界史の流れに照らして国際的な先駆的意義をもつものです。日米安保体制をテコにした自衛隊の海外派兵態勢の強化や国連安保理常任理事国入りをめざす軍事大国への道は九条をふみにじるものであり断じてゆるされません。
 新・旧連立諸党が「政治改革」の美名のもとに導入しようとする小選挙区制は、民意をゆがめ、虚構の多数議席によって「強力な政治」をつくろうとするものであり、この道が国民生活にも重大な困難をもたらすことは、公約違反の消費税税率アップやコメ自由化などの悪政実施を競いあっていることでも明らかです。
 また、私はこの二十二年間、議院運営委員会理事会にあって、国会の民主的運営と議会制民主主義の擁護のために奮闘してきました。私はあらためて「国対政治」「密室談合政治」の打破、金の力で政治を支配する企業献金の全面禁止をつよく主張するものです。
 私は、ひきつづき国会議員として、憲法の平和的民主的原則の擁護と完全実施に全力をつくす決意をここに表明して謝辞といたします。
    …………………………………
    綿貫民輔君のあいさつ
 ただいま、本院永年在職議員として、院議をもって御丁重な表彰の御決議を賜わり、議会人として、また政党人としてまことに身に余る光栄であり、感謝にたえない次第であります。
 私が在職二十五年の長きにわたって国政に参画し、今日このような栄誉に浴することができましたのは、ひとえに先輩、同僚議員の皆さんのご厚情と郷土富山県の皆様方の多年にわたる温かい御支援のたまものでありまして、この機会に心から深くお礼申し上げる次第であります。
 顧みますと、私が本院に議席を得ましたのは、昭和四十四年十二月の第三十二回総選挙のときでありました。
 この師走選挙には、二つの特徴がありました。
 まず第一は、選挙運動の自由化として初のテレビの政見放送が実施されたことであります。
 もう一つは、当時の佐藤内閣総理大臣とニクソン米大統領との日米首脳会議において「一九七二年中の沖縄施政権返還」が合意されたのに伴い、「沖縄・安保選挙」と呼ばれ「七〇年代の選択」として総選挙が展開されたことであります。
 私が「七〇年代の選択」とし沖縄返還を問う総選挙で初当選し、その後昭和六十一年七月の中曽根内閣において沖縄開発庁長官(国土庁長官、北海道開発庁長官、三長官兼務)として初入閣し、沖縄県民の発展のために全力を傾注出来ましたことは無上の喜びと考える次第であります。
 昨年から今年にかけて、日本の政治は五五年体制の崩壊にともない、大変な激動期を迎え、議会運営のあり方が大きく問われております。一方、諸外国においても、冷戦構造の終結を契機に国連を中心とした未曽有の変革期に直面しております。こうした中、我が国の果たす役割は、なお一層重大な責任が課せられております。政治経済分野に限らず、新しい国際秩序の構築に向けて大いなる貢献が求められております。
 私はこの政治の転換期に際し「至誠天に通ず」の処世観を持って今後の日本の政治の改革に取り組んでまいる所存であります。
 今日の議会制民主主義は、あまたの先人、諸先輩の御努力により、幾多の変遷を経て改革され、現在にいたっております。
 私は議会人として二十五年間の政治活動を振り返り、我が身に課せられた責務の大きさを改めて胸に刻みながら、七年後に迫った来るべき二十一世紀に向かって新しい出発点としたい決意であります。
 最後に本日の栄誉を機に、心を新たにして国民の負託にこたえ、国政、憲政発展のためなお一層微力をささげることをお誓い申し上げ、御礼の言葉といたします。
    …………………………………
    林義郎君のあいさつ
 この度、永年在職議員として院議をもって表彰のご決議を賜りました。議会人として誠に光栄であり感謝に堪えません。これもひとえに先輩同僚議員のご指導ご鞭撻と、郷土山口県特に山口第一区の皆様方の多年に亙る温かいご支援のたまものであり、心から御礼を申し上げます。
 私が初当選しましたのは昭和四十四年十二月第三十二回総選挙であります。郷党の先輩周東英雄先生が引退されるに当り、後継としてご指名を受けた日から投票日まで五十八日間、無我夢中の選挙戦を闘って栄冠を得たのであります。当時の佐藤栄作首相が沖縄返還に執念を燃やされた時でもありました。
 佐藤栄作先生は山口県の出であり、個人的にも親しい間柄でありました。先生からは「高度経済成長の時代は終わり、社会開発の時代に入った」という教訓を賜りました。私は前身が通商産業省の官僚でありますが、時代の変化に即応して政治は動くものであると考え、国会においては「公害対策並びに環境保全特別委員会」に席をおき公害国会といわれた国会をこなし、昭和四十七年には瀬戸内海環境保全臨時措置法を議員立法として成立させました。この法については、産業界からの反対や環境団体からの手緩いという批判もありましたが、時代を卜するものと確信してこれに努力したのであります。
 昭和四十六年七月に米国と中国が国交正常化をし、日本も昭和四十七年九月には歴史的な日中国交回復を田中首相の決断で果たしました。その下で下働きをした者として深い感銘を受けた出来事でありました。
 国際経済においてもドルの金本位離脱により四十六年十一月一ドル三六〇円が一気に三〇六円になり、昭和四十八年十月第一次石油ショック、昭和五十四年十二月第二次石油ショックがおこり、これに対しプラザ合意、ルーブル合意と先進国側の協調の努力も重ねられましたが、不安定な国際経済時代を経験してきたのであります。この中にあって我が国は多くの苦難を克服しつつ経済の運営につとめ、又年金、医療をはじめとする福祉政策の充実につとめて参りました。この間にあって経済企画政務次官、大蔵政務次官を務めさせて頂きましたが、厚生大臣として老人保健法の施行、健康保険における自己負担制度、基礎年金制度の確立につとめさせて頂きました。又、平成時代に入っては日本の国際貢献の方向を示す所謂PKO法の成立に特別委員長として尽力し、引続き大蔵大臣としてバブル経済の後始末、景気回復に努力して参りました。
 政治の流れは一刻も止まる所を知らぬ大河の動きであります。国政を誤りなきよう二十一世紀に向かって大きな一歩を踏み出すべく渾身の努力を致す決意であります。今後とも変らざるご指導をお願い申し上げて、お礼の言葉といたします。
    …………………………………
    奥田敬和君のあいさつ
 本日、永年在職議員として院議をもって表彰のご決議を賜わり、議会人として、これに勝る栄誉はありません。委員室で見上げた先輩政治家の肖像画に接し、二十五年の議員歴のいかにきびしく、遠いものであるかと、畏敬の念をもって眺めておったのが、つい昨日のようであります。それだけに、四半世紀の永きにわたり、本院に在職、活動できましたことは、感謝感激の至りで、選挙区石川の皆様のご厚情とご支援に対し、また先輩、友人のご指導のおかげと、心からお礼申しあげます。
 私たちが初当選を果した昭和四十四年は、米宇宙船オリンピア号が人類初の月面着陸に成功した画期的な年であり、また日本経済も成長軌道に乗り、繊維、鉄鋼をめぐり、日米経済摩擦が顕在化してきた時期でありました。他方、アジアでは、ベトナム戦争の戦火は収まらず、カンボジア内戦に波及し、中ソ論争は、米中接近を誘発し、複雑な外交展開の中で、米ソ超大国が火花を散らす緊張と対立の時代でもありました。
 「沖縄の返還なくして、戦後は終らない」の名言で、佐藤総理は沖縄返還を実現し、米サンクレメンテで行われた佐藤・ニクソン会談に同行議員として、歴史的瞬間の場に接した感動は忘れることはできない。日中正常化前の周恩来首相との対面で、彼の鋭い国際情勢の分析から、日米安保体制支持の言質を得たときの感激、日本の頭越し米中接近で、当時米上院民主党院内総務だったマンスフィールド議員との出会い。アジア情勢に精通した同議員の貴重なアドバイスは、その後の田中総理の日中正常化への決断に大いに役立った等々、一年生議員時代の感激と感動を、つい昨日のように生々しく想い起し、まことに感慨無量であります。いまや、わが国も幾多の試練を乗り越え、米国に次ぐ第二の経済大国の地歩を占めるに至りました。世界は冷戦構造の崩壊をうけて、新しい国際秩序への模索を始めており、わが国に責任と分担を求める声は日増しに強まってきており、これから逃れる術はありません。
 内に円高による経済対策、国民生活の質的向上、さらに高齢化対策をかかえ、外に爆発的人口問題、地球環境問題等々、政治が解決しなければならない難問題が山積しております。今日ほど政治の責任の重いときはない。政治を改革し、常に緊張と活力をはらむ政治体制の確立に最后の努力を傾注して、二十一世紀の橋渡し役の任を全うしたいことをお誓いし、お礼の言葉と致します。
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    松永 光君のあいさつ
 この度、永年在職議員として院議をもって表彰を賜わりましたことは、議会政治家としてこれに優る栄誉はありません。誠に身にあまる来栄であり感激の極みであります。
 この栄誉に浴することが出来ましたのは、先輩諸先生のご指導、ご鞭撻によるものであり、特に埼玉一区の皆様の暖いご支援のお蔭であります。ここに心から御礼申し上げます。
 私が初当選しましたのは、昭和四十四年十二月の第三十二回総選挙であります。この時期は、東京大学安田講堂が一部の学生団体で占拠される等の学生騒動が一応の鎮静をみて間もない頃でありました。経済は大阪万博を目前にし、高度成長が続いている頃でした。私は国政の場で、教育の正常化、さらには教育改革を行い、これによって次代を担う青少年を、心身共に健康で、且つ知的水準の高い、道徳心をもつ人間に育成することこそ、国政の最重要課題と認識し、一心不乱にこの問題と取り組んで参りました。また産業経済の分野では、経済の持続的成長をはかり、これによって国民の生活水準の向上を成し遂げると共に、中小企業など弱い立場にあるものについて特に暖い政策が遂行されるよう努力を傾注して参りました。
 いま二十一世紀を目前にしてわが国をめぐる内外の情勢は極めて厳しいものがあります。特に高齢化社会の中で、日本国民が安心して豊かに暮らして行けるようにすることが、これからの政治の最大の任務であり、政治家の責任はいよいよ重くなってきたと認識しております。私はこの度の表彰の栄誉を頂いた機会に、心を新たにして政治家の使命達成を目ざし、全力で頑張る決意であります。
 今後とも変わらざるご指導、ご支援を賜わりますようお願い申し上げ、お礼の言葉といたします。
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    土井たか子君のあいさつ
 このたび、衆議院議員として永年在職の表彰をいただきました。今日まで議員として終始、苦楽をともにしてくれた秘書とも力をあわせて、及ばずながらせいいっぱい務めてくることができました。まことに有り難く、感無量でございます。
 一九六九年十二月二十七日。私は一人の学究の徒から立候補して、初当選した日です。以来、この二十五年の道程。その一日一日は常に新しいものでした。苦しくも、難事をのりこえることのできたときは、全国の皆さまのよろこばれる面影に想いを馳せるときでありました。
 非力な私が、ここまで来れたのは、何よりも第一に、九回の総選挙を一度も落選させずに励まし、強く支えてくださった兵庫県第二区の有権者の皆さまがあったればこそであります。それに対して、直接ごあいさつをすることのなかった私は、いま、言葉ではいい尽くせない感謝の気持を、やはり月並みな「ありがとうございます」という表現で、ただただ厚く御礼を申しあげるばかりでございます。
 また、この間、いずれも字義通りに図らずものことで、苦渋を伴うものではありましたが、日本社会党の委員長となり、そして、只今は衆議院議長の重職にございます。非才を顧みて忸怩たるものがあります。これも有権者の皆さまとともに同僚議員の皆さまのご厚情によるものであります。感謝の言葉もございません。
 来年は戦後五十年をむかえます。その後半の議席にあったこの二十五年は、世界と日本の政治にはきわめて深く大きな変動があり、いまも私たちに厳しい選択を日々迫っております。日本の進路を示す日本国憲法に示された人類普遍の理念に私は深く共感し、憲法を暮らしと政治に生かすことを思想と行動の中心に据えて、今日までの議員生活を過ごして参りました。顧みて、まだまだ不十分であって、その成果の薄く、ささやかであることを恥ずかしく思います。
 しかし、今日の激動のなかで、議会制民主主義と政党の健全な活動が今くらい大事なときはないことを思いますと、なお、初心を胸に、皆さま方の厳粛な信託に応えて、渾身の力を振るう覚悟でございます。
 皆さま方のご健勝を念じますとともに、私自身、健康にも留意致しまして、このうえも務めを果たすことをお誓い申しあげたいと存じます。
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    高鳥 修君のあいさつ
 この度、永年在職議員として院議をもって表彰のご決議を賜りました。まことに光栄であり、感激に堪えません。これひとえに先輩同僚議員のご指導とご鞭撻、郷土の皆様のご理解とご支援の賜物であり、心から感謝申し上げます。
 私が初めて衆議院選挙に立候補致しましたのは昭和四十二年、黒い霧解散による新春総選挙でありました。この時は事前の準備もなく、豪雪にも妨げられて落選しましたが、苦節三年、四十四年十二月初当選の栄誉を得ました。
 国会では土井現衆議院議長、綿貫元自民党幹事長などとともに地方行政委員会に所属し、塩川先輩や故砂田・古屋先輩、社会党では山口現総務庁長官などにお世話になりました。
 この最初の国会で、我が郷土に最も関係の深い過疎対策緊急特別措置法を議員立法で成立させ、翌年は私自身の提案で豪雪基本法を改正して特別豪雪地域を設定することが出来ました。佐藤内閣の総仕上げとしての沖縄返還協定批准の国会の大荒れも今は懐かしい思い出です。
 昭和四十七年七月七日「日本列島改造論」を引っ提げ、決断と実行の政治を訴えた田中内閣が成立、日中国交回復を実現して国民の大きな支持を得ましたが、オイルショックによる狂乱物価・物不足にあおられ、金脈問題もあって志半ばで挫折、その後ロッキード事件で起訴され、最高裁の判決を待たずに他界されたことは、同郷の後輩として、また田中派の一員であった者として、大変残念に思っております。
 議員立法として自然災害弔慰金制度の制定・火山災害対策立法・貸金業法(サラ金規制法)などに関与しましたが、ざる法といわれながらサラ金規制法の効果は真に顕著でありました。
 ふるさと創生を提唱した竹下内閣で総務庁長官を拝命し、「さわやか行政サービス」を実行し、「個人情報保護法」を成立させましたし、宮澤内閣では不信任案可決、自民党分裂、解散という異常事態の中で、短い期間でしたが経済企画庁長官も経験出来ました。
 私は昭和二十九年十一月、二十五才で町長選挙に当選して以来、県議会議員をへて今日までちょうど四十年間、「政清人和」をモットーとして、清潔な政治姿勢を堅持して参りました。栄えある表彰を頂いたのを機に、自らを厳しく律し、国家・国民のため、郷土の発展のため尽くす決意を新たにしております。
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    不破哲三君のあいさつ
 今回、院議をもって、永年勤続の表彰をうけたことについて、謝意を表するものです。
 これは、ただ私ひとりの問題ではありません。この間の九回の総選挙で、政局のあらゆる激動やさまざまな困難をのりこえ、日本共産党の議席をからとりまもりぬくために協力いただいた、東京六区のすべての支持者のみなさんの栄誉に属するものであります。
 私の初当選は一九六九年十二月の総選挙でした。当時の日本は、一方では日米安保条約の固定期限の終了がせまり、他方では大企業中心主義の「高度成長」政策の諸結果が、国民生活と日本列島を深刻にむしばむなど、日本の進路の如何が切実な問題として問われていました。日本共産党はこの時期に、日本の新しい進路をひらく国政の基本課題として、(1)日米軍事同盟と手をきり日本の中立をはかる、(2)大資本中心の政治を打破し国民のいのちとくらしを守る政治を実行する、(3)軍国主義の全面復活・強化に反対し、議会の民主的運営と民主主義の確立をめざす、の三つの目標を提起しました。その後、日本社会党との間では、三回にわたる党首会談で、この三目標が両党の共同行動の政策的基準として確認されました。このことは、革新三目標が、一政党だけの党派的な基準ではけっしてなく、日本の社会と国民の必要にこたえる客観的な意義をもつことを証明するものでした。
 八〇年代をへて、諸政党の政策的立場は大きく変わり、国会内では、日本共産党以外のすべての党派が自民党政治の継承を共通の政治路線とするにいたり、革新三目標の立場に立つ政党は、私たちの党以外にはなくなりました。しかし、政界との金権的な癒着のもとでの大企業の横暴と特権や、ソ理解体後も日本をアメリカの「世界の憲兵」戦略の拠点とし、憲法にそむく海外派兵まですすめる日米安保体制は、その形態こそ違え、内容的には二十五年前以上の深刻な被害を日本の社会と国民におよぼしています。
 三代の連立内閣のもとでも、自民党政治の枠組みは忠実にひきつがれてきました。この古い枠組みを国民の立場で打開することこそ、政治の民主的再生の道であり、革新三目標は、そのための基準として、いまあらためて新鮮かつ重大な意義をもちつつあります。
 私は、国会議員としての今後の活動のなかでも、この立場で全力をつくすつもりでいることを申しのべて、永年勤続の表彰をうけての謝辞とするものです。
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    唐沢俊二郎君のあいさつ
 この度院議をもって永年在職議員としての表彰のご決議を賜りました。この上ない光栄と存じ、感無量であります。これもひとえに先輩同僚議員から頂戴した数々のご指導、ご厚情の賜であり、心から御礼を申し上げます。さらに郷土長野県の皆様、とりわけアルプスの麓にある第四区の郷党の皆様に、深く頭を垂れて感謝の誠を捧げたいと存じます。
 想えば昭和四十四年十二月、第三十二回総選挙で初当選致しましたが、私の故郷山形村は普選の父といわれる中村太八郎翁を輩出した地でありますので、その理想と熱情をわが心と致したいと念じつつ今日に至りました。
 顧みれば、当時の世相は外ではインドシナ半島で戦火が交わされ、内では大学紛争が各所で嵐のごとく吹き荒れておりましたが、国会は選挙直前の十一月、沖縄返還が日米両国で確約され、その批准を巡って議論が交わされておりました。
 当時と現今を比較すると、四半世紀の歴史が確実に刻まれております。
 政治的には、米ソという東西二極の対立の構図が、平成元年、ベルリンの壁崩壊を機に終焉を迎え、いまや人種や宗教の争いに変貌してきております。こうした時代を背景にして、世界的に保革連合が大きな潮流となり、我が国の政界地図も一色から多色の連立政権に塗り変わりました。
 経済的には、我が国は戦後復興から経済発展の一途をたどり、第一次・第二次のオイルショック、円高不況をも克服してきたのですが、その勢いはバブル経済という砂上の楼閣を築き上げ、やがてそれも崩壊。今や、円高、産業の空洞化、ひいては雇用不安、また出生率の低下等、未だ嘗て経験したことのない深刻な事態に直面しております。
 政治政章も勿論重要でありますが、私は経済界から身を投じた人間として、これらの経済の難問に立ち向かい、新世紀を希望の世紀とするため、子孫に安定した力強い国を引き継げるよう、微力の限りを尽くしてまいりたいと存じます。皆様の一層のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ御礼の言葉と致します。有り難うございました。
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    石田幸四郎君のあいさつ
 此の度、院議をもって永年在職議員表彰のご決議を賜りました。
 誠に身に余る光栄であり、謹んで御礼を申し上げます。
 これまで長きにわたり真心から支えて下さった方々お一人お一人と共に喜びとこの栄誉を分かち合いたいと存じます。
 思えば、公明党が本院に初めて議席を得ました頃、わが党の政治手法は、未だ素人のそれでありました。体系付けた政策も少なかったと思います。私共議員は、毎日毎日ドブ板を踏みながら、各家庭にどんな悩みがあるか、行政の狭間で埋もれている生活の矛盾はないかと問うて歩きました。赤裸々な庶民の生活像の中から問題点を探り当て政治の場に取り上げていったのです。こうして出来上がった政策、政治の世界では耳慣れない「中道政治」「大衆福祉」を掲げながら、政界に新風を送ったのでありました。以来先輩、同僚諸氏と共に地道な実績を積み重ねてまいりました。今や、福祉を語らぬ政党はありません。この誇るべき道程を歩み得た政治家の一人として深い感慨を覚えるものであります。
 また、自身の足跡をたどれば、思い出は尽きないところでありますが、中でも大学紛争盛んなりし頃、大学問題への提言を取りまとめ、放送大学構想を提唱し、それが後に放送大学学園法として結実した事や国鉄民営化の論議に加わり今日のJR誕生に幾分かの貢献ができた事等が懐かしく想起されてまいります。
 他方、はからずも平成元年五月より党中央執行委員長の任を受ける事となり、東奔西走の日々を送りつつ、その運営に専念してまいりました。
 平成五年八月、巨大な汚職事件の摘発を契機としてついに保守一党支配の時代は終焉し、その後成立した細川・羽田内閣のもとで私は、総務庁長官を拝命致しました。この間、行政手続法の成立をはじめ様々な規制緩和に精力的に取り組んでまいりました。
 顧みれば、「黒い霧解散」の後に行われたのが、私の初当選の第三十一回総選挙でありました政治の浄化・改革は、当時から喫緊の課題であったのです。しかしながら、爾来、二十七年余りを経て政治改革はようやくその緒に着いたばかりであります。その歩みの遅さを嘆かざるを得ませんが、同時にこの機を逸してはならないと思います。国政は尚、激動の最中にあります。改革を目指す多くの同志と共に大きなうねりの中で全力を尽くしてまいりたいと存じます。今後とも各位のご指導ご鞭撻を心よりお願い申し上げ、御礼といたします。
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    渡部恒三君のあいさつ
 ただいま本院永年在職議員として院議をもって表彰の決議をいただきました。
 顧みますと、私が本院に議席を得ましたのは、昭和四十四年十二月第三十二回総選挙の時でありました。
 雪深い会津に生まれた私は、少年の時より、国のため、ふるさとのために役に立つ人間になりたいと云う夢をいだき早稲田大学に進学いたしました。当時政界で活躍中の石橋湛山、緒方竹虎、三木武吉、浅沼稲次郎氏等の先輩にあこがれ、国会議員たる事を志しました。
 あれから二十五年、ただひたすらに国のため、ふるさとのためと走りつづけて参りました。今、二十五年の歳月を振り返ると、院にあっては商工委員長、予算委員長等の大任をつとめ、厚生大臣、自治大臣・国家公安委員長、通商産業大臣等の要職も大過なくつとめさせていただきました。
 ひとえに先輩、同僚議員の皆さんと、選挙区の皆さんのあたたかい御支援の賜物であり、心から感謝申し上げます。
 幼い時、私は母親から「恒三、ひとのために役に立つ人間になれ、人様から信頼され尊敬される人間になれ」と教えられて政治家を志しました。
 残念ながら今、政治家は国民から信頼され尊敬される存在ではありません。
 戦後五十年、これほどの繁栄を築いた政治が国民から信頼されないのは何故か、政治家は嘘つきではないのか、政治家は悪い事をしているのではないかと云う疑いのためであります。
 私は国民に向かって、私の歩んできた道を見て下さい、これからの私のやる事を見て下さい、そう申し上げて政治の信頼を取り戻したいと思います。
 永遠なる美しき尊さものを守りながら、永遠なる価値あるものを創造するたゆまざる努力、今日まで歩んできた私の哲学であります。
 激動する政局と内外の厳しい諸情勢の中で、民主主義を不動のものとし、世界の平和と自由で豊かで明るいこの国の発展と郷里の繁栄のため、さらに力一杯働かせていただくことを誓って、御礼の言葉といたします。
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    中山正暉君のあいさつ
 永年在職議員として表彰を受けるに際し、国家の命運を意義付ける場に席を得て二五年、その光栄を先づ神仏に、そして共に国会議員を務めた天国の父母に、また大阪市議会二期、衆議院初出馬から連続九期、支援を続けて下さった大阪第二区選挙民の皆々様方に、心よりの感謝を捧げたいと思います。
 私が大学を出た昭和三〇年、母校の中央大学講堂が自由党・民主党、保守合同の舞台となりました。同じ年、左右社会党も一本化しました。いわゆる五五年体制と後に言われる政治図式の発足でした。
 昭和三八年からの大阪市議経験を足場に、昭和四四年、九四名の新人議員の一人となり、直後、沖縄返還協定が批准され、一〇か月後には、本土復帰が実現して、沖縄選出の方々とも議席を共にすることになりました。今般同期二〇名が共に受彰する事となり感慨無量です。
 昭和四四年の国家予算規模は、六兆七三九六億でしたが、平成六年のそれは、七三兆○八一七億と、実に一〇・八倍と国勢は増大しました。当時、ベトナム戦争は泥沼化し、過激派は、ばっこし、大学紛争の頻発は大学管理法を成立させ、米・ソ・中と冷戦構造は不穏な雰囲気を醸し出していましたが、中・ソの対立に乗じて米・中が突然接近し、米国の中ソ分断戦略は日本にも影響を与え、日中国交回復、平和友好条約締結と国際情勢も変化し、対共産圏政策の変更は、自由中国台湾に犠牲を強いた事もありました。私も郵政大臣として、経済援助協議のため、中華人民共和国を訪れた思い出があります。
 外交的変化は日本の内政にも影響を及ぼし、革新自治体は大都市から都道府県へと、政権政党自民党の相乗りが始まり、遂に、国防、治安、外交、教育内容と国政の場にも自社連立の実現を見ましたが、このことは内外の時流を逃れば当然の帰結とも思われます。本年一〇月成田空港の対立も終止符が打たれ、九月には関西国際空港が開港し、既に軌道に乗っている東の筑波学研都市に対して、西の京阪奈学術文化研究都市は一〇月に都市開きしました。大阪市政一〇〇周年記念花の万博開催にも寄与できた事は幸福でした。
 お慕われになられて御崩御された昭和天皇様のお姿が懐かしく偲ばれ、その御冥福と新天皇の彌栄を祈る者です。
 ベルリンの壁の崩壊から冷戦構造そのものが崩れ大戦争の危機を遠ざけたことは嬉しい事です。大砲の筒先に花をと、民族、宗教的対立の少ない日本の知恵が国際平和に役立つことを期待し、本議会が世界の未来に貢献する機能を増大させることを祈念して止みません。
    …………………………………
    羽田 孜君のあいさつ
 このたび院議をもって、永年在職議員の表彰を賜りましたことは、身に余る光栄と感激しております。思えば、父の引退表明によって郷里の皆様からご推薦をいただき、サラリーマンから国政の場に転身いたしましたのは、すでに二十五年前のことであります。初めてこの議場に入った折、国政にたずさわることの責任の重みに身震いしたことを、今でも鮮明に記憶しております。浅学非才な私を純粋な思いで支え、たえず励まして下さった長野二区及び長野県民の皆様応援して下さった全国の皆様、あらゆる機会にご指導いただいた先輩、同僚の皆様、陰に陽に私の支えとなってくれた事務所のスタッフ、そして家族の一人一人に、この日にあたり改めて深く感謝を申し上げます。私が今日賜った栄誉の大半は、本来、これらの方々に帰するものであります。
 この二十五年間は日本にとっても、世界にとっても、まさに激動の時代でありました。私が議席を得た当時、一ドルは三百六十円。自動車やコンピューターの自由化慎重論も根強く、農業の構造改善事業に対しても「小農切捨て」だとする反対論が強く残っておりました。高速道路の建設も「大企業奉仕」ではないか、との議論が真顔でなされておりました。冷戦後の今日、国際社会のほとんどの国が自由主義、市場経済を目指し、国内におきましても脱イデオロギーの政治、経済論議が始まったのを見る時、今昔の感に堪えません。
 しかしながら国際情勢の急激な変化は、一方で宗教、人種、国境の問題に起因する局地的な紛争を多発させるなど、世界の新秩序形成の道は、希望と不安が混在する、極めて困難な道であります。その中で、今日の日本が求められているのは、内政にあってはこれまでの古い枠組みを勇気をもって変え、課題を先送りにせずに新たな質の高い国家の礎を築くことであり、国際社会に対しては、世界の理解があってこそ今日の繁栄があることを自覚し、追随ではなく積極的に役割を分担していくことであろうと信じます。
 さらに来年は敗戦から五十周年を迎えます。この国会では新しい選挙制度の確立が目前に迫っており、今こそ日本の政治を変え、活力と潤いのある日本をつくるため、政治がリーダーシップを発揮しなければならない時であります。
 二十五年、いろいろな思いが胸をよぎりますが、同志とともに政界再編のきっかけをつくりましたことは、私にとって政治生命を賭けた決断であり、この新しい政治の流れを安定させるためにも、大いなる理想を掲げ、責任ある行動を起こしていく決意です。今日までの経験を生かし、国民と国に対する最後のご奉公の覚悟で、日本の変革に死にものぐるいで取り組んで参りますことを申し上げ、お礼と決意の挨拶にさせていただきます。
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    森喜朗君のあいさつ
 この度、院議をもって永年在職議員の表彰を賜りましたことは、議会人として誠に身に余る光栄であり、感激の極みであります。
 これもひとえに多くの諸先輩、同僚議員のご指導、ご鞭撻、そして郷里石川県の皆様方の深いご理解と暖かいご支援によるものであります。ここに、厚く御礼を申し上げます。
 顧みますれば、私が初めて本院に議席を得ましたのは昭和四十四年十二月の第三十二回総選挙でございました。期待した党公認を得られず、無所属の身ながら「あえて可能性に挑戦する」との決意を固めた私に、多くの県民がご支持をお与え下さいました。
 当時は、東西両勢力が厳しく対峙した冷戦下で、政治イデオロギーが激しくぶつかり合っていた時代でありました。アジアには次第にベトナム戦争の黒雲が広がり、国内では大学紛争の収束とともに沖縄の本土復帰が日程に上ってきたころでもございました。
 以来四半世紀が経過致しましたが、私は連続当選九回を重相、国政の大いなる発展と郷土の一層の繁栄に情熱を傾けて参りました。
 この間に、わが国経済は国民のたゆまざる努力によって着実な発展を遂げました。わが国が自由と民主主義を尊重し、市場経済の原理を忠実に遵守してきた成果が実を結んだのであります。
 あの劇的な「ベルリンの壁」崩壊に象徴される東西冷戦の終えんは五年前の出来事でありますが、世界はあの瞬間から新たな時代に突入致しました。そして、わが国の国際的な責任と貢献の度合いが厳しく問われる時代になったのであります。人口、環境問題、さらに貧困との戦いでも、日本の大きな役割が期待されております。
 わが国の存立は、何よりも世界の平和と安定に依存しております。内政も世界各国との協調と連帯を無視して進めることは不可能な時代を迎えて、われわれは国民の英知と努力とによってここまで築き上げた国際的評価と実力とを、正しい方向へ一段と高めていかねばならないと存じます。そのためには、間断なき政治改革の実行を通じて政治に対する国民の信頼を取り戻し、勇気と責任ある政策を思い切って遂行していかねばなりません。
 約一年に及ぶ野党の苦難を経験したのち、いま政権を担当する政党の幹事長として永年在職議員の表彰を賜ることは、感激ひとしおの思いであります。今回の表彰を皆様方のお励ましと有り難く受け止め、これを契機にさらに強く自粛自戒してわが国の発展と世界の平和、繁栄のため全力を尽くすことをお誓い申し上げ、ごあいさつと致します。有り難うございました。
    …………………………………
     佐藤観樹君のあいさつ
 この度は、永年在職議員として、院議をもって表彰の御決議を賜り、議会人として、政党人として、真に身に余る光栄であり、感謝に堪えない次第です。
 私がこの栄誉に浴することができますのは、敗戦で焼土と化した日本の復興と平和を期して、父・観次郎が昭和二十一年四月、戦後第一回目(第二十二回)の衆議院総選挙に出馬以来、私の二十五年を含め、ほぼ半世紀の長きにわたり御支援をいただいた、郷土・愛知三区の皆さんを始め、先輩、同僚の皆々様の御蔭であり、茲に改めて厚く御礼申しあげます。
 私が本院に始めて議席を得ましたのは、昭和四十四年(一九六九年)十二月二十七日、第三十二回総選挙でした。激動の七〇年代≠ニいわれた幕開けの時でした。
 この年は、戦後最長の好景気が続き、前年のGNPが西側で米国についで第二位、米国のアポロ十一号で、人類が始めて月面に第一歩をしるし、多くの議論の中で沖縄返還が決まったという明るいニュースの反面、公害白書が始めて公表されたり、中ソ対立て武力衝突がおこったり、ベトナム戦争も続いており、日本は国連で中華民国を中国を代表する政府と認めている時代でもありました。
 その後、二十五年間、一年づつを想起する毎に、まさに激動の歴史の中で、国政に参画した感慨は一入であると同時に、世界も日本も様変りをし、全体的には、良い方向へ歩みを進めているといえます。
 しかし、東西冷戦の枠組みは消えても、新しい世界秩序は模索中であり、核からの恐怖、民族・地域紛争、飢餓・貧困、地球環境の破壊、南北格差の拡大など、依然として、解決を迫られております。日本も、経済規模の割には、生活面でのゆとり・豊かさか実感できず、高齢化・少子化社会に向う中で、経済構造、福祉、税制、行政改革から地方分権など、社会構造の大胆な改革も緊急な課題です。
 在職二十五年のうち、二十四年近くは野党として活動し、残りは自治大臣・国家公安委員長として、また現在は予算委員長として活動しておりますが、これらの多くの課題に引続き真正面から取り組んで参る決意であります。二十一世紀が日本国民と世界の人々にとって、より平和と繁栄の時代になりますよう最大の努力をすることを誓い、変らぬ御教導を賜りますようお願いして、謝辞といたします。
    …………………………………
    小沢一郎君のあいさつ
 本日、本院の御決議により、在職二十五年の表彰を賜り、議会人として、また政党人として誠に光栄に存じます。今日まで御指導、御鞭撻を賜りました諸先輩、同僚議員の皆様に深く感謝申し上げます。
 また、昭和四十四年の初当選以来、一度も途切れることなく国政に参画できましたのは、郷土岩手県の皆様の温かい御支援の御蔭にほかなりません。この機会に心より御礼申し上げます。
 顧みますと、この四半世紀の内外の変化は、常に、私たちの予想をはるかに越えたものでありました。特に、東西冷戦の終結と、それに伴う世界の政治・経済構造の激変は、ロシア革命、二度の世界大戦に匹敵する二十世紀の歴史的大事件であります。
 それは、私自身にも、政治家としての一大転機をもたらしました。選挙制度改革による政治の改革に政治生命を賭け、その実現のために、二十四年間同じ道を歩んできた自民党に別れを告げて、新生党の結成に参画したことであります。
 冷戦構造の崩壊は、冷戦構造の下で経済的発展に専念してきた日本にとって、平和と繁栄の基盤が揺らいだことを意味します。その激変に対応してまず政治を、次いで行政、経済、社会を自ら改革しなければ、日本が国際社会で生き残り、今日の平和と繁栄を維持していくことは不可能であると確信したが故の決断でありました。
 私は今、初当選直後に小選挙区制の導入を柱とする選挙制度改革を唱えましたことを、昨日のことのように鮮明に想い起こしております。そして、政治改革の第一段階の仕上げとも言うべき小選挙区割り法案が審議される今国会で、永年在職の表彰を賜りましたことに、何かしら宿命的なものを感じざるを得ません。
 このうえは、愚直に己の政治信念に従い、できるだけ早く「新生日本」を担い得る政治システムを確立し、平和と繁栄の基盤を再構築することに全力を挙げたいと存じます。「議会人第二期」を迎えた覚悟を申し述べ、このうえない栄誉に対する謝辞と致します。
     ――――◇―――――
 議員請暇の件
#9
○副議長(鯨岡兵輔君) 議員請暇の件についてお諮りいたします。
 小野晋也君から、海外旅行のため、十月十八日から二十五日まで八日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○副議長(鯨岡兵輔君) 御異議なしと認めます。よって、許可することに決まりました。
     ――――◇―――――
 公職選挙法の一部を改正する法律案(三塚博君外二十九名提出)及び公職選挙法の一部を改正する法律案(保岡興治君外十名提出)の趣旨説明
#11
○副議長(鯨岡兵輔君) この際、三塚博君外二十九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び保岡興治君外十名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を順次求めます。提出者三塚博君。
    〔三塚博君登壇〕
#12
○三塚博君 ただいま議題となりました選挙の腐敗行為防止の強化のための公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、趣旨及びその内容の概要を御説明いたします。
 さきに実現の運びとなりました衆議院の小選挙区比例代表並立制のもとでの選挙は、まさに政党間の政権をかけた、中選挙区制では想像のできないほど熾烈な選挙になることが予想されます。そのため、さきの公職選挙法の改正におきましても、選挙の腐敗行為を防止するため、連座制の適用の対象となる者の範囲を若干拡大したところでありますが、その範囲は、総括主宰者、出納責任者、地域主宰者、親族及び秘書に限られておりますので、実際上、連座制の働く事態は極めて限定されたものであると考えられます。
 そこで、今回、公職の候補者等と意思を通じて組織により行われる選挙運動で、その組織的選挙運動体の内部において一定の地位にある者が買収罪等の選挙犯罪を犯した場合に、候補者本人の選挙運動浄化の責任を問う新しい連座の制度を設けることといたしました。あわせて、重複立候補者に係る連座制の強化及び選挙運動に関する支出の制限規定の明確化のための措置を講ずることとし、これらにより選挙腐敗の風土の一掃を図ることをねらいといたしたものであります。
 以上が、この法律案を提案いたしました趣旨であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明を申し上げます。
 まず第一は、連座制の強化に関する事項であります。
 その一は、組織的選挙運動管理者等に係る連座制の強化についてであります。
 公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動において、「当該選挙運動の計画の立案着しくは調整又は当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督その他当該選挙運動の管理を行う者」を「組織的選挙運動管理者等」と位置づけております。無論、組織的選挙運動体自体が当該公職の候補者等と選挙運動について意思を通じている限り、組織的選挙運動管理者等が当該公職の候補者等と個別に意思を通じているか否かは問うていないものであります。そして、その組織的選挙運動管理者等が買収罪等の選挙犯罪を犯し禁錮以上の刑に処せられたときは、執行猶予の言い渡しを受けた場合でも当該公職の候補者等の当選は無効とし、かつ、これらの者は、連座裁判の確定のときから五年間、当該選挙区において行われる当該選挙においては立候補することができない、いわゆる立候補制限を科することといたしております。あわせて、衆議院の小選挙区選挙における候補者が当該選挙と同時に行われます衆議院の比例代表選挙における当選人となったときは、当該当選人の当選を無効とすることといたしております。
 なお、今回の新しい連座の制度は、候補者本人の選挙浄化に対する責任を問うものでありますので、組織的選挙連動管理者等が犯した買収罪等に該当する行為がおとりもしくは寝返りによって行われたものであるときまたは候補者本人が相当の注意を怠らなかったときは、連座制を適用しないことといたしております。
 その二は、重複立候補者に係る連座制の強化についてであります。
 衆議院議員の選挙におけるいわゆる重複立候補者につきましては、小選挙区選挙において連座制により当選無効または立候補制限が科せられましても、同時に行われた比例代表選挙における当選人となることができるため、連座制の効果はその意味で十分発揮されていないと考えられます。
 そこで、重複立候補者に限りましては、小選挙区選挙における連座制による当選無効の制度の実効性を確保いたしますために、既にある当該小選挙区における立候補制限の制度に加えまして、新たに比例代表選挙における当選をも無効とする制度を設けることといたしております。
 第二に、選挙運動に関する支出の制限規定の明確化に関する事項であります。
 従来からも、選挙運動に関する支出は、出納責任者または出納責任者の文書による事前の承諾を得た者以外はこれをすることができないこととされておりますが、今回、この点を法律上明確に規定することとし、法定選挙費用のさらなる厳格化を図ることといたしておるところであります。
 最後に、施行期日でありますが、この法律は、さきの公職選挙法改正法の施行の日、すなわち、いわゆる区割り法の施行の日から施行することとし、原則として、次の国政選挙から適用することといたしております。
 以上が、公職選挙法の一部を改正する法律案の趣旨及びその内容の概要でございます。
 新しい選挙制度を成功させるためには、政治家みずからが意識改革をし、選挙の腐敗防止のため断固とした態度で取り組むことが何よりも重要でございます。同時に、申し上げるまでもなく、連座制は地方選挙を含むすべての公職の候補者等の選挙に及ぶものであり、国民、有権者の抜本的な意識改革を伴わなければならないことも当然であります。今回の提案が選挙腐敗の風土の一掃を図る一助となることを確信し、各位におかれましては、ぜひこの趣旨を御理解いただき、この法律案の内容につきまして御賛同いただきますことを心からお願いを申し上げて、説明にかえます。
 ありがとうございました。よろしくお願いします。(拍手)
#13
○副議長(鯨岡兵輔君) 提出者保岡興治君。
    〔保岡興治君登壇〕
#14
○保岡興治君 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容の概略を御説明申し上げます。
 いよいよ今国会において、衆議院議員の選挙区の区割り法が成立し施行されれば、本年一月の国会で成立したいわゆる政治改革関連四法も全面的に施行され、六年以上にわたり七つの内閣が取り組んできた、時代の大転換期を乗り切る日本の新しい政治の創造が本格的に進む土台ができることになります。
 ここで、我々は、何ゆえこの大きな政治改革が起こったか、もう一度その原点に立ち返るべきであります。それは、七年前、竹下内閣のもとで火のついたリクルート事件等による国民の政治に対する徹底した不信感の高まり、議会制民主主義の崩壊の深刻な危機感にあったと思います。
 このような政治におけるたび重なる不祥事は、個人の政治に対する倫理観の欠如だけではなく、政治にお金のかかる構造的な側面があることも無視できない点であります。そしてその元凶は、だれが考えても、日常活動と称する地盤の培養行為と、選挙そのものに国民の常識をはるかに超える法外な資金がかかることにあるのは間違いありません。第八次選挙制度審議会の答申にも、我が国においては、選挙の腐敗が後を絶たず、これに対する国民の根強い不信感がある一方で、他方、これを放任、許容する土壌があることも否めない旨の指摘がなされているところであります。
 そこで、このような政治と選挙の世界に住みなれた意識や体質のままで新しい選挙制度に足を踏み入れても、現行の中選挙区制度のもとでの政治の弊害を本当に克服できるか、かえって事態は今までより悪くならないか、各方面から強い疑問が寄せられるのも当然なことであります。我々が実現を目指す選挙制度改革を柱とする政治改革が、明治維新以来の大改革であると言われながら、いま一つ国民の支持の盛り上がりに欠けるのも、そのあたりに大きな理由があるのではないでしょうか。
 およそ政治改革を標榜する限り、それは政治家と有権者との意識革命を伴うものでなければならないことは当然であります。したがって、この際、選挙についても革命的な意識の改革を促す思い切った腐敗防止策を講ずることが、政党本位、政策本位の選挙を目指す政治改革の推進とその実現にとって、画竜点睛の意義を有するものであることを強く確信するものであります。そこで、選挙運動の末端の責任者が一人でも買収等の選挙違反を犯せば、候補者の当選無効と一定の立候補資格が剥奪される制度をつくることがぜひとも必要であります。かかる制度のもとで初めて、候補者みずからが選挙浄化の先頭に立たざるを得ず、選挙違反は政治生命を失うことに直結し絶対に割に合わないことを応援してくださる方々や有権者に理解をいただき、従来の選挙常識を根底から変えていくことが可能となるのであります。
 本案は、以上のような観点に立って連座制を真に実効あるものとするための措置を講ずることとし、もって、選挙における腐敗防止を図るべくここに提案した次第であります。
 次に、本案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一は、連座制の強化であります。
 連座制につきまして、本案では、候補者等の選挙浄化に対する責任を問うという新たな観点から、運座の対象者を選挙運動を行う組織体における末端の責任者にまで拡大し、公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動において、選挙連動の計画の立案、調整または選挙運動に従事する者の指揮監督その他選挙連動の管理を行う者を「組織的選挙運動管理者等」として位置づけ、組織的選挙運動管理者等が買収罪等を犯して禁錮以上の刑に処せられたときは、たとえ執行猶予の言い渡しを受けても連座が適用され、候補者等の当選は無効とするとともに、連座裁判の確定等のときから五年間、当該候補者等の立候補を制限することといたしております。
 次に、組織的選挙運動管理者等に係る連座制の免責について申し上げます。
 組織的選挙運動管理者等の選挙犯罪がおとり、寝返りによって行われたものであるときあるいはそのような選挙犯罪を防止するため候補者等が相当の注意を怠らなかったときは、連座制を適用しないものといたしております。このような場合は、候補者等と組織的選挙運動管理者等との関係において選挙浄化に対する責任を候補者等に帰することが妥当でないからであります。
 第二は、組織的選挙運動管理者等に係る買収罪等の刑の加重であります。
 組織的選挙運動管理者等は、選挙運動において占める地位の重要性にかんがみ、現行法における候補者、総括主宰者、出納責任者及び地域主宰者と同様に、法定刑を加重することといたしております。これに伴い、刑事裁判においてこのような加重された罰条が適用されることによりその者が組織的選挙運動管理者等であることが明らかになりますので、その結果として、速やかな連座制の適用を実現することができることになります。
 なお、この法律は、公職選挙法の一部を改正する法律の施行の日から施行するものとし、衆議院議員の選挙については施行日以後初めてその期日を公示される総選挙から、その他の選挙については施行日以後公示されまたは告示される選挙から適用するものといたしております。
 以上がへ公職選挙法の一部を改正する法律案の趣旨及び内容の概略であります。
 趣旨説明を終えるに当たり、一言申し上げたいと思います。
 時代の大転換期に当たり、未来のすばらしい日本を築き上げるためには、国民の皆様に痛みの伴う改革をお願いすることを避けて通ることはできません。したがって、政治家みずからが毅然として身を正すことが強く求められております。本案と同様の精神に基づく議員提案をされた与党の各位に心から敬意を表するとともに、今国会において新しい腐敗防止の制度が確立されるよう、相協力し成果を得ることを心から期待するものであります。
 何とぞ、本法案について御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
     ――――◇―――――
 公職選挙法の一部を改正する法律案(三塚博
  君外二十九名提出)及び公職選挙法の一部
  を改正する法律案(保岡興治君外十名提出)
  の趣旨説明に対する質疑
#15
○副議長(鯨岡兵輔君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。自見庄三郎君。
    〔副議長過席、議長着席〕
    〔自党圧三郎君登壇〕
#16
○自見庄三郎君 私は、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合及び新党さきがけの与党三党を代表いたしまして、改革提出の公職選挙法改正法案に対し質疑を行うものであります。あわせて、政府提出の区割り法案に関連して、若干お尋ねをするものであります。
 去る八月十一日、衆議院議員選挙区画定審議会から小選挙区選出議員の選挙区を定める区割り案が村山内閣総理大臣に勧告され、今臨時国会に政府から区割り法案が提出されたのであります。その結果、今まさに政治改革の法整備は完結のときを迎えている、これが今私の胸にある率直な感慨であります。
 しかしながら、反面、我々が目指した政治改革の基本理念は、申し上げるまでもなく、我が国議会制民主主義及び真の政党政治の再構築であることを思うとき、ようやく日本の政治に新たな一歩をしるしたにすぎないとの思いを深くするものであります。私は、政党政治家としての使命感に燃えながら、この難事業を何としても成就させる気概を持ち続ける決意であることを申し上げるものであります。
 端的に言えば、今、我々政党に求められているものは、二十一世紀の国家像、基本理念やそれを実現するための基本政策、政治行動の指針を早急に構築し、国民の前に示すことではないでしょうか。いまだどの政党も示しておりません。この作業を欠いて、真の政党政治の実現はないと信じるものであります。本院に籍を置く我々一人一人の創造力、そして構想力が国民から厳しく見詰められていることを肝に銘じなければなりません。
 ところで、私としては、この機会にぜひ村山総理大臣にお伺いしたいことがございます。
 まず、政治改革を実現するに当たっての基本認識であります。
 私は、政府から提出された区割り法案の成立に全力を挙げ、政治改革法を早期に完結させていただきたいと考えるものであります。これにより、政治家、政党、議会、政権が真に国民に責任を負い、そして国民と我が国の目標を共有して困難な時代に立ち向かっていくことができみと信じるからであります。改めて、最高責任者であります村山総理大臣に、まず政治改革についての基本認識、お考えを聞かせていただきたい。
 また、区割り法案の周知のための期間を公布の日から起算して一カ月と定められましたが、所管大臣である野中自治大臣から、その考え方についてお聞かせをいただきたいと思います。
 私といたしましては、政治改革法の理念、目的、必要性及びその仕組みについて、まだまだ国民の皆様方に周知徹底していないのではないかと思うわけでございます。テレビ等さまざまな媒体を通じて広く国民に説明していただくことが特に重要であると考えるものであります。この点に関しまして、政府として今後どのように取り組んでいかれるつもりなのか、野中自治大臣にあわせてお伺いするものであります。
 さきに成立した衆議院議員の選挙制度改革、政治資金の規制強化、政治腐敗の防止等は政治改革の第一歩にすぎません。その先にあるものまでしっかりと我々は視野に入れた上で改革を進めていかねばならないと思うものであります。私は、これまでの政治改革の成果を推し進め、改革路線をまっしぐらに突き進めねばならない決意のもと、いわゆる選挙腐敗防止法案に絞ってお尋ねをいたします。
 小選挙区制では、今さっき三塚先生の話にもございましたが、勝つか負けるか、二つに一つしかありません。まさに政党間の政権をかけた選挙戦は、中選挙区制度のもとでは想像ができないほど激烈なものになるのではないか。また、政党が選挙連動の主体として前面に出る一方、政党には選挙運動費用の制限が一切ないことを思うとき、政党みずからが選挙腐敗の防止に対する責任を十分に自覚しない限り、かえって選挙腐敗の素地を招くおそれはないのか、これが私の偽らざる思いであり、この思いは本院に籍を置くすべての者の共通の認識ではないかと思うわけでございます。
 さきの公職選挙法改正において、選挙の腐敗行為を防止するため連座制の対象者の範囲を拡大し、その効果として候補者の立候補資格を剥奪する措置を講じたことは、選挙の自由公正を確保するための措置として一定の評価をすることができます。しかしながら、これだけでは、候補者や選挙運動員みずからが主体的に選挙浄化に努め、選挙腐敗の風土を一掃することまでは期待できないのではないかと考えます。
 そこで、我々は、選挙の腐敗防止をやみくもな厳罰主義の有効性という観点からとらえるのではなく、候補者みずからが選挙の自由公正を回復するという趣旨を徹底させる観点から、新たな制裁制度の仕組みを構築する必要があると考えてきました。我々は、連座制の対象者を、候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動において、その運動体の内部で一定の地位にある者、例えば政党、後援会、労働組合、宗教団体などの組織的選挙連動体における選挙運動の立案・調整者、指揮監督者その他の管理者にまで思い切って拡大強化をし、その者が買収等の悪質な選挙犯罪を犯した場合には、候補者本人の選挙連動浄化の責任を問う新しい連座の制度を設けるべきであると考え、今国会に与党三党共同の法律案として提出したところであります。
 幸いにも、改革提案の法案と与党三党提案の法案においては、基本的に大きな隔たり、相違点はありません。明かりは見えております。これは共通のルールづくりの問題ですから、両者が納得の上で決定すべき事柄であるということは言うまでもありません。
 そこで、改革の皆様はまさか審議拒否などはされないものと確信をするものでありますが、法案審議に当たっての基本姿勢についてどうお考えなのか、お尋ねをいたします。
 新しい選挙制度が志向する政治のあり方とは、真の政党政治の確立てあることは申し上げるまでもありません。いまだどの党も経験のしたことのない新制度で、将来選挙が戦われるのであります。さらに、候補者にとっても自分自身の全人格を試される選挙にもなり、特に候補者の政治倫理の確立なくしては、政治改革関連法案ができ上がりましても仏つくって魂入れずになり、国民の信頼も得られない厳しいものになります。
 改革は、いかなるものであれ、苦しみ、痛みを伴うものであります。将来、総選挙が実施されたとき、ああ、あのときあれをしておけばよかったと思っても後の祭りであります。今このとき、いたずらに手をこまねいていてよいわけがありません。今国会でぜひとも法案を成立させ、各党とも国民の前に我が国の行くべき道を示す案内人たる責務を果たしていかねばならないことを最後に強く強く申し上げ、私の質問を終わらしていただきます。(拍手)
    〔内閣総理大臣村山富市君登壇〕
#17
○内閣総理大臣(村山富市君) 自見議員の質問にお答えをしたいと思いまするが、質問の中身は政治改革についての基本認識に関するお尋ねでございます。
 政治がその原点に立ち返り、厳しい見直しをする中から、お互いに襟を正して政治に対する国民の不信を払拭することが強く求められていることは、今ほど強いときはないと私は受けとめております。そのためには、まず政治倫理の確立が何よりも重要であることは申し上げるまでもございません。
 同時に、制度面につきましても早急に改革を実現することが必要であります。既に成立を見ておりまする腐敗防止を内容とした公職選挙法あるいは政治資金規正法等が同時に施行されることになるわけでありますから、この区割り法案を早期に成立させるべく最善の努力を尽くしてまいりたいと考えておるところでございます。
 同時に、今、それぞれ与党及び野党から提出をされました連座制の強化を内容といたしまする法案につきましても、選挙の腐敗防止に大きな効果があるものだと考えていることも申し添えておきたいと存じます。
 以上です。(拍手)
    〔国務大臣野中広務君登壇〕
#18
○国務大臣(野中広務君) 自見議員の御質問にお答えをいたしたいと存じます。
 一つには、いわゆる区割り法の周知期間を一カ月と定めた考え方についてお問いがございました。
 このたびの選挙制度の改正は、区割り法案が成立、施行されることによりまして、その全体が施行されることになるわけでございます。一つには、制度の基本部分の改正は、御承知のとおり既に本年三月に成立をいたし、以来、今日までその周知に努めてきたところでございます。二つには、区割りそのものの周知ということになりますと、去る八月十一日、審議会より勧告がなされまして以来、今日まで各種の報道が行われてきていることも事実でございますし、一カ月程度の期間がございますれば、都道府県、市町村選挙管理委員会の協力を得て周知を行うことが可能であろうと考えまして、いわゆる周知期間を一カ月としたところでございます。
 次に、政府として周知に取り組んでいく考え方をお問いでございました。
 既に成立を見ております政治改革関連法の内容等につきましては、これまで都道府県や市町村の選挙管理委員会など関係諸団体の協力を得まして、パンフレットの配布、新聞広告、テレビスポット等により周知徹底に努めてきたところであります。区割り法案を成立させていただいた後は、新しい選挙区の周知を含めて、政治改革の理念や内容等について国民お一人お一人になお一層理解を深めていただけますよう、手段や方法に工夫を凝らしながら全力を挙げて周知に取り組んでまいります。(拍手)
    〔保岡興治君登壇〕
#19
○保岡興治君 自見庄三郎議員の御質問にお答え申し上げます。
 自見議員も、また先ほど提案の趣旨を説明されました三塚議員も、与党提案の法律案の趣旨、目的、仕組みが我々の提案している改革の法律案とほぼ一致しているので、民主主義の確立あるいは健全な政党政治の確立のためにともに一致して結論を得ていきたいという趣旨のお話がございました。私も、先ほども申し上げたように大賛成でございますので、ぜひ議会全員が新たな決意をする覚悟でこの法案の成立を期してまいりたい、こう考えております。
 なお、改革案の基本姿勢についてお尋ねでございますが、それは先ほど述べた趣旨説明の中においても触れましたが、重要な点を若干敷衍してお答えしたいと思います。
 まず第一に申し上げたいことは、次の小選挙区制での選挙は、恐らく、中選挙区の選挙を経験してきた同僚議員にとって予想のできないような緊張した熾烈な選挙になる可能性があると思います。したがって、この機会に選挙腐敗を徹底的に防止することは極めて重要なことであります。そして、政党・政策中心の選挙制度への切りかえどきこそ、これを実行する絶好の機会であり、本案の意義は、政治家の選挙費用の負担の重圧を軽減し、政治腐敗を招く構造を根本的に改革し、将来、ボランティア組織による選挙運動が政党活動の重要な位置を占める政党の近代化を促すことに結びつくことになると考えています。
 次に、日本の現在の公職選挙法について申し上げますと、世界の中でも最もきめ細かく選挙違反行為を規定しておりまして、しかも、これに対する刑罰も重いものでございます。しかし、先進国の中で最も腐敗をした選挙をしているのが実情であり、選挙ごとに数千人の人が検挙され、その約九割が買収で占められております。このまま先進国のどこにも見られない選挙腐敗を続けていくとするならば、世界の中でますます重要な立場に立つ我が国の政府とその政策が、国際社会において正統性を疑われるような事態にもなりかねないことを強く憂慮いたすものであります。
 このように、刑事罰を重視しても選挙浄化の効果が上がらないのは、お願い事は形にあらわして礼を尽くすべきであるという日本の伝統的贈答文化を基礎に、お金のかかる日本型選挙風土が社会生活にしっかりと根づいているからだと思います。
 また、警察も、捜査の人員や予算、時間にも限りがあるため、一般的予防の効果を期待し、選挙犯罪の一部を検挙するにとどまっているのが実情ではなかろうかと思います。すなわち、厳罰主義は選挙浄化の抜本的な解決策にはなりません。選挙浄化を実現しようとするならば、警察権力の力に頼って選挙違反を取り締まるのではなくて、候補者や運動員自身が選挙浄化に努力せざるを得なくする環境をつくることこそが肝要であると思います。
 また、今回の思い切った連座制の強化は、政治家に重い制裁を科して、広く厳しく懲らしめて選挙運動を抑制してしまうと受け取られやすいのでありますが、これは全くの錯覚でございます。思い切って連座の対象者を拡大すれば、候補者は連座で当選無効や資格が剥奪されては大変だという意識になって、選挙組織を挙げて腐敗防止に努め、結果として、日本の選挙から買収等の選挙違反が激減し、司法当局は取り締まりの負担が軽減され、選挙浄化に努めている政党や政治家の大きな力になるものと確信しております。
 以上、お答え申し上げます。(拍手)
     ――――◇―――――
#20
○議長(土井たか子君) 前田武志さん。
    〔前田武志君登壇〕
#21
○前田武志君 ただいま議題となりました与党提案の公職選挙法の一部を改正する法律案の趣旨説明に対し、統一会派改革を代表いたしまして、御質問いたします。
 去る九月三十日、私たち改革は、公職選挙法の一部を改正する法律案を国会に提出いたしました。その後、自社さきがけ連立与党より、先ほど三塚議員より趣旨説明がありました同公職選挙法の一部を改正する法律案が十月四日に提出されました。与党案も私たち改革の案も、連座の対象となる範囲を、公職の候補者等と一緒になって選挙運動のあり方を具体的に決定することができる立場にある者、いわゆる組織的選挙運動管理者まで拡大し、選挙の腐敗を防止しようとする内容であります。
 総選挙等国政選挙を初め、あらゆるレベルの選挙において買収、供応等選挙違反が多発し、国民の不信を買っているのが現状であります。選挙の腐敗は、政治が立脚するその基盤、すなわち我が国の政治風土、政治文化そのものを汚染し、政治に対する信頼を失墜させる直接間接の大きな原因となっております。
 連座制という制度は、具体的には、候補者以外の他人の行為により候補者の当選を無効とし、さらに立候補制限を科そうとするものであります。この連座制度の拡大は、候補者たる政治家にとって、選挙違反は政治生命を失うことにつながる非常に厳しいものであると言えます。
 土井議長も、かつて政治改革の論戦の中で、本当に政治を変えるのなら身を切る覚悟でないとできない、一番不信を買っているのは政治と金との関係だと指摘されております。厳しい連座制度を導火することにより、候補者自身が選挙浄化に不断の努力を払い、我々政治家自身と政党がみずからの責任で選挙を浄化する、そのためにまさに身を切る覚悟を決めたわけであります。この点において、先ほど来の御議論を拝聴しておりましても、与野党の問題意識は一致したものと考えることができます。
 そこで、細川内閣の政治改革担当大臣でもあられた山花議員にお尋ねいたします。
 政治改革関連法案の審議の過程で、政治と金との問題、腐敗防止の問題については多くの議論を積み重ね、既に一定の成果も得ているところであります。すなわち、政治資金規正法の改正による政治資金の規制強化と透明度の向上、公職選挙法改正による罰則の強化等であります。今回改正する法律案は、腐敗防止に関する今までの議論と一連の法律改正との関連においてどのように位置づけをされるか、山花議員の御見解をお伺いします。
 次に一社会党の党首でもあられる村山総理並びに自民党の政治改革の責任者であり長年政治改革に積極的に取り組んでこられた三塚議員にお尋ねいたします。
 海部内閣以来の長い政治改革の苦渋の歩みも、本国会で一つの区切りがつくことになります。私たち政治家も政党も自己変革を行いながら、日本の新しい政治を創造する新しい仕組みをつくってまいりました。歴史の大転換の中、健全な議会制民主主義、政党政治を再構築し、国民の政治に対する信頼を回復し、内外の課題にこたえ得る新しい政治を創造する基礎が本国会で固まるものと期待をいたします。今回の政治改革の全体像及び本腐敗防止法、いわゆる選挙浄化法をどのように評価をされるか、村山総理並びに三塚議員の御見解をお伺いいたします。
 組織的選挙運動管理者に係る買収犯罪等の刑を加重する我々野党改革案では、加重刑に該当する違反があったときには連座になると覚悟しなければなりません。これに対し与党案では、加重条件がないために連座の適用が実質的には難しくなり、ひいては目的とする選挙浄化の実効が上がらなくなるおそれがないかと危惧をする次第であります。組織的選挙運動管理者の選挙運動におけ各役割の重要さと責任から見ても、与党においても加重刑を採用すべきではないか。山花議員の御見解をお尋ねいたします。
 今回の選挙浄化法は、政治家と政党が選挙の浄化に主体的に責任を持ち、有権者にも意識改革を促すものであります。私たち、国・地方を問わずすべての政治家が、腹を据えて選挙の腐敗を一掃することに直ちに取り組むべきであります。私たちの決然たる意思と行動を通じて、国民の政治に対する信頼を取り戻さなければなりません。
 本改正案の適用の時期が与党案では一定しておりません。総選挙が統一地方選挙より早ければ、事実上すべての選挙に直ちに適用されることになりますが、遅くなると参議院通常選挙以降の選挙から適用となります。これでは、国民から見て、私たち政治家、政党の腹が定まっていないという印象を与え、有権者とともに選挙の浄化に取り組むという本案の精神が危うくなるおそれがあります。統一地方選挙を控える候補者の方々にとっても、いたずらに混乱を生じさせるだけではないかと考えられます。このような観点からも、本選挙浄化法は施行の日以降のすべての選挙に直ちに適用すべきであると考えます。
 山花議員、三塚議員の御意見をお伺いして、質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣村山富市君登壇〕
#22
○内閣総理大臣(村山富市君) 前田議員の御質問にお答えをいたします。
 今回の一連の政治改革に対する評価についてどのように考えておられるかというお尋ねでありますが、先ほども御答弁申し上げましたように、今ほど政治の不信を払拭をして国民の政治に対する信頼を回復することが求められているときはないと私は思います。そういう現状を踏まえて、各党が真剣な議論の中から、去る三月成立を見ておりまする政治資金規正法の改正、公職選挙法の改正等々、制度面の改正も既に済んでおります。今回の区割り法案が成立をすれば一連の仕上げができるわけでありますから、そうした政治不信を払拭をして信頼回復のために速やかに区割り法案め成立に向けて努力をしていきたいと考えています。
 なお、この国会に与党、野党からそれぞれ腐敗防止を内容とする法案が提出をされておりまするけれども、これもまた政治の信頼回復のために大きな役割を果たすものだと評価をいたしておることも申し上げておきます。
 以上です。(拍手)
    〔山花貞夫君登壇〕
#23
○山花貞夫君 前田議員にお答えをいたします。
 政治改革の原点は腐敗の根絶にあり、その目標は国民の政治に対する信頼を回復することにある、昨年来こう申し上げてまいりました。そして、本院で政治改革四法の御可決をいただきました際に、今回の政治改革もようやくにして五合目まで来た思いがする、しかし頂上目指してさらに着実に前進しなければならない、こう感想を述べたことを思い出しているところでございます。
 さて、私に対し御質問いただきましたまず第一の点は、腐敗防止に関する今までの議論の中で今回の提案をどのように位置づけるかというところにございます。
 御案内のとおり、政府提出のいわゆる区割り法案とともに施行されるさきの公職選挙法改正におきましては、総括主宰者などが買収犯罪等の選挙犯罪を犯した場合、従来からの当選無効に加えて立候補禁止をも盛り込んでおり、さらに立候補予定者の秘書をも連座の対象としたところであります。今回の提案は、この連座制をさらに強化いたしまして、連座の対象となる者の範囲を新たにいわゆる組織的選挙運動管理者等にまで拡大いたしております。このように、候補者本人の責任を重んずる新たな連座制を導入することによって、政治家本人の選挙の浄化についての責任を明確化し、選挙における腐敗の防止を図ることとしたものであります。
 昨年来の本院における政治改革の御論議におきましても、政治改革担当者として再三答弁させていただきましたが、政治改革、腐敗の根絶には、政治家、政党の不断の努力と決意が求められています。そして、ただいまは与党、野党それそれからの建設的な提案が行われています。提案者といたしましては、こうした各位の御努力によってこそ腐敗防止は着実に前進するものであり、区割り法案の成立による政治改革四法の仕上げとともに、今回の改正によって腐敗防止はさらに前進するものと考えているところでございます。
 次に、与党案の場合、加重罰の規定がないが連座を徹底するために必要ではないかという御質問をいただきました。
 御質問の御趣旨についてはよくわかりますけれども、組織的選挙運動管理者等は、選挙運動全体の中で見ると、総括主宰者、出納責任者、地域主宰者、そうした者のように性格上必ずしもその選挙全体について中心的な役割を担っている者とは言い切れません。ある程度末端の管理者までをもその対象とするものであります。したがいまして、そのような者の罪につきまして加重することについては、慎重に検討するべきであると考えているところでございます。
 また、連座の裁判に必要な組織的選挙運動管理者等の認定のためにも組織的選挙運動管理者等を加重罰とすべきとの御主張のようですけれども、買収犯等の犯情等を把握することを含めて捜査は広く行われるものであり、その過程で収集された証拠でその認定は可能である、こう考えているところでございます。したがって、私どもの提案では、加重犯としては構成しなくとも、連座の強化という趣旨は貫かれ、かつ組織的選挙運動管理者等に対する処罰規定も十分かつ有効なものと考えているところでございます。
 前田議員の最後の御質問についてでございますけれども、まず、法施行後の適用の問題ですが、今回の新たな連座制は、御説明させていただきましたとおり、従来よりも範囲が広くなっているところであります。国民の皆さんに相当な周知徹底が必要であると考えています。そして、国民の皆さんにこの新たな制度の内容が正確に理解されるためには、やはり全国規模の国政選挙を通して、それを経ることでいかがだろうか、このように考えた次第でありまして、提案のような適用区分といたしました。野党の御提案、御主張は十分理解できるところでありますけれども、制度の趣旨をあまねく御理解いただくということを考慮したとき、余り時を急いたのでは、その趣旨徹底なきまま、さきの法改正に加えてさらに新たな連座制が実施されることになり、混乱を招く心配はなかろうかとも思います。
 提案者個人の意見をあえて言わせていただきますと、今回の改正もまた国会における政治改革議論の継続した延長線上にあり、まず国会議員及びその候補者が、腐敗の根絶のためにも、選挙浄化のために襟を正すべきである、こういう思いがございます。
 ただ、申し上げたいと思いましたけれども、今回の与党案、野党案も、それぞれの政治浄化に対する熱意の検討の結果である、こう理解しております。したがいまして、共同提案者の一人といたしましては、委員会の御審議の中で十分な相互理解と合意が得られますことを期待するところでございます。
 さらに、すべての政治家が、みずからの責任で政治浄化に取り組むことを決意すべき、国民と一体となった意識改革を進めるべきとの御指摘については、全くそのとおりであると考えます。政治家みずからが襟を正し、そして国民に腐敗防止を訴え、御理解をいただく中で初めて政治改革が推進でき、また、国民の政治不信の払拭に向かうものと確信をしているところでございます。
 以上、答弁を終わります。(拍手)
    〔三塚博君登壇〕
#24
○三塚博君 お答え申し上げます。
 山花さんからの答弁で尽きるかと思いますが、党が違いますから、仲よくやりましたけれども、目指す基本方針は同じであり、感懐も同じであります。
 ただ、一点、ここに立ちまして、提案者保岡さん、かつての同志、イギリス型腐敗防止法を目指し全力を尽くしてきた仲間であります。前田さん、またしかりであります。提案者であり、質問者でございました。敬意を表しつつお聞きを申し上げております。自見議員も高い観点からの御質問。こう見てまいりますと、全党、残念ながら共産党さんは別な考えでよそにおられますけれども、まさにこの選挙制度、新しいものに変えていかなければならない。それは時代の潮流の示すところである。簡単に言えば、歴史の潮流に逆らう者は消えていくという教訓をお互いが共有したことでないのかな、こんなふうにも考えます。
 選挙制度は、議会政治の基本であります。選挙制度が公正公明に行われ、正しい選択の中で行われれば、議会政治はまさに花開きます。国家は安泰、国民は幸せであります。この制度が変な方向で行われるということになりますと、これは議会政治の終えんにもつながりかねないという厳しい指摘を受けなければならぬということも御案内のとおりであります。
 そういうことで、今次の連座制の強化また支出の明確化ということについて、三党協議の中で、提案のとおり作成をさせていただきました。野党の皆さんも、ほぼ同一基調でございます。やはり議会の根本に関することでありますから、本件については速やかに成立をさせていただきますことが大事であるというふうに思います。
 そういうことどもの中で、私どもは、次の選挙がまさに祝福の中で行われ、代表がこの本会議場に集い、国家国民のために論争に花咲かせ、成果を上げて、国際間の信頼も高める、こういうことではなかろうかと思っておるところであります。
 最後に、直ちに統一地方選挙から施行すべきである旨の前田議員の提案であります。
 願わくは私もそう思うのでありますが、山花提出者答弁のように、これは選挙運動大革命であります。政治家自身、政党が変わることも大事、同時に国民の皆様にも、なぜかように厳しいものであるかということについて、また、不公正な選挙はやらないのだ、やってはならぬのだということに理解をいただきますためには時間が必要であることにかんがみまして、まず、国会議員みずからの責任で、国政選挙から行うべきではないのかと思っております。
 この間、この決定をいたしますと同時に、村山総理大臣には、これはまさに次の国政選挙からではございますが、地方統一選挙があるわけでありますから、総理が先頭になり、自治大臣もまたその中核となって国民大運動を展開することによって、公明選挙こそ立派な政治のスタートであるということでやられますことをお願いをしてありますが、改めてここから、本会議場の名において、総理大臣、頑張ってください。野中さん、国民運動を展開してください。答弁にかえます。(拍手)
#25
○議長(土井たか子君) 穀田恵二さん。
    〔穀田恵二君登壇〕
#26
○穀田恵二君 私は、日本共産党を代表して、政府並びに提案者に質問します。
 まず初めに、政治改革について伺います。
 村山総理は、さきの所信表明演説で、小選挙区区割り法案の成立により一連の政治改革が初めて施行され、長年の懸案が実行に移されると述べました。
 問題は、その中身です。与党と旧連立諸党が推し進めてきた小選挙区制は、民意をゆがめ、大政党に虚構の議席を与え、強力政治を行おうという最悪の選挙制度であります。金権腐敗政治の根絶に欠くことのできない、肝心かなめの企業・団体献金は温存し、その上に国民の税金から政党への助成を行うというものです。しかも、一たんは参議院で否決されたにもかかわらず、密室での私的な談合で一夜にして生き返らせたばかりか、小選挙区の議席を三百にふやし、政治家個人に対する企業献金を復活させるなど、法案の根幹にさらに大幅な改悪を加えたものでした。
 これらは、国民の求める金権腐敗政治の一掃どころか、逆に金権腐敗を推し進めるものです。その内容からいっても、やり方からいっても、国民主権と議会制民主主義、国民の政党支持の自由という憲法の原則を二重三重にじゅうりんする重大な政治改悪であり、断じて許されません。(拍手)総理は、こうした改悪をあくまで進めようというのですか。見解を求めます。
 その上、区割り法案は、二十八の選挙区で格差二倍を超えているばかりか、十五もの市や区を分割するというものです。総理は、区割り法制定の初めから、一票の価値の平等、選挙権の平等を侵してもいいというのですか。はっきりとした答弁を求めます。
 野中自治大臣は、六月二日の予算委員会の質問で、「さきの政治改革法案が参議院で否決をされた後の処理が全く不明朗で、これほど憲政史上汚点を残す経過をたどったことはないのではないか。」と述べ、また政党助成についても、「政治改革という美名に隠れて、これほど国民をばかにしたような、恥ずかしい悪法はない」とまで言い切っています。小選挙区制の導入や政党助成の創設がどうして政治改革の名に値するのか、大臣の明確な答弁を求めます。
 総理はまた、小選挙区の区割り法案を今国会で早期に成立させ、本年中に施行することをしきりに言っています。それは、政党助成を来年からもらえるようにするためなのではありませんか。現に、政党助成金を一円でも多くもらえるよう、その算定の基礎となることしの収入実績をふやすために、今月から年末にかけ、政党主催分だけで三十億円を上回る資金集めパーティーの開催が集中豪雨的に予定されていると報道されているではありませんか。あなた方自身、七十年来の選挙制度を抜本的に変えるのだから相当期間の周知期間が必要だと言っていました。にもかかわらず、なぜ区割り法案の施行を急ぐのですか。その理由をお答えください。
 総理、社会党は昨年、四月には企業献金禁止を提案し、七月の旧連立政権に関する合意事項でも、企業献金を禁止するから公費助成をと言っていたではありませんか。肝心の企業献金禁止を棚上げし、憲法上重大な問題のある公的助成だけを急ぐというのは、明白な公約違反ではありませんか。社会党首班の村山内閣のもとで、これまでの公約に従い、企業献金禁止をこそ実現すべきではありませんか。答弁を求めます。
 次に、両法案の提案者にお聞きします。
 両法案の腐敗防止は、選挙運動に限定しているのが特徴です。リクルート事件以来、国民の要求する政治改革は金権腐敗政治を一掃することであります。腐敗防止を言うのであれば、政治全体の腐敗防止をこそやるべきではありませんか。(拍手)選挙運動に限定した理由は一体何なのですか。
 そもそも政治腐敗の大もとは、言うまでもなく企業献金です。企業献金は、営利を目的とする企業が金の力で政治をゆがめるものです。これは、財界幹部自身が、企業献金そのものは必ず見返りを期待する事実上のわいろであると言っているではありませんか。なぜ企業・団体献金の禁止を行い国民の期待にこたえないのですか。お答えください。
 しかも、小選挙区制の導入は、先ほどもお話があったように、選挙区が狭くなるので熾烈な戦いが行われるという話がございました。買収や利益誘導が横行することになるのであります。このことは、過去二回、導入された小選挙区制廃止の理由として挙げられていることからも明らかです。今また小選挙区制の施行を前にして、ある新聞は「生き残りをかける議員たちが、どぶ板活動で冠婚葬察などに多額の出費を強いられ、お盆前の一週間に、線香代や夏祭りの祝儀などの名目で五百軒の支持者宅などに二千円から一万円を包んだ事務所もあった」と報道しています。選挙関係者は土俵が小さい分、これまで以上に金が生きると述べたとも報道されています。小選挙区制のもとで、両法案は一日常の政治活動におけるこうした買収まがいの活動について有効な防止策がとれるのですか。提案者の答弁を求めます。(拍手)
 また、典型的な小選挙区制下の対決選挙と言われたさきの参議院愛知選挙区の再選挙でも、政党本位、政策本位の選挙は全く行われず、水面下での業界団体と後援会組織を動員しての旧来型の利益誘導選挙であり、金もかかる選挙と各紙とも報道しました。提案者は、両法案がこうした利益誘導型の選挙をなくす上でどのような効果があるとお考えなのか、伺いたいのであります。
 次に、連座制に関連して二点お聞きします。
 両法案では、公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動において、選挙運動の計画立案や管理等を行う者を新たに「組織的選挙運動管理者等」と規定し、連座制を拡大することとしています。選挙のたびに問題とされるのは、特定候補者のための選挙運動を会社や労働組合、宗教団体ぐるみで行う憲法違反の行為です。両法案ではこうした違法行為をどのように規制するのか、明確にしていただきたいのであります。
 また、与党案では、組織的選挙運動管理者等が買収行為等を犯した場合の連座制の適用について、従来の公職の候補者、総括主宰者、出納責任者などの場合とは異なり、加重処罰規定を置いていません。これでは連座制の適用も著しく困難になるのではありませんか。その理由をお答えください。
 最後に、政党助成金をもらう政党に法人格を付与しようとするのは、結局は政党に対する国の介入に道を開くことにならざるを得ないことを指摘し、日本共産党は、時代の真の流れである企業・団体献金全面禁止の実現、小選挙区制の廃止に向け、国民とともに全力を挙げることを表明して、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣村山富市君登壇〕
#27
○内閣総理大臣(村山富市君) 穀田議員の質問にお答えを申し上げます。
 今回の政治改革は改悪ではないかというお尋ねでありますが、本年三月に成立を見ております政治改革関連四法は、政策本位、政党本位の選挙制度を確立するとともに、政治活動に関する寄附の制限の強化や公開基準の引き下げ、さらに連座制の強化等、いろいろな腐敗防止措置を講じられており、あわせて、選挙や政治活動において中心的な役割を担う政党に対し公的助成を導入しようとするものであります。これら四法は、国会において慎重に御審議の上御議決をいただいたものであり、国民の政治改革に対する期待にこたえるためにも、今回の改革が速やかに施行されるよう、区割り法案の早期成立に向けて最大の努力をしてまいりたいと考えています。
 次に、投票価値の平等に関するお尋ねでありますが、今回の区割り案の作成は、区割り審議会において、区割り審議会設置法に基づきまして、各選挙区の人口を一対二未満の範囲におさめることを基本といたしまして、行政区画、地勢、交通等の事情を総合的に考慮して行われたものと承知をいたしております。その結果、選挙区間の人口の最大格差が二・二二七倍となったものでありますが、これが憲法の原則に反するものとは考えておりません。なお、市区の区域の分割についても、一定の基準に基づいて行われたものと承知をいたしているところでございます。
 次に、周知期間についてのお尋ねでありますが、このたびの選挙制度の改正の中で、制度の基本部分の改正法は既に三月に成立をしておりまして、以来その周知に努めてきているところでございます。なお、区割りそのものの周知ということにつきましては、八月十一日に勧告がなされてから既にそれなりの周知期間はあったわけでありますから、一カ月程度の期間があれば、都道府県、市町村選挙管理委員会の御協力もいただいて周知を行うことが可能ではないかと考えておりますから、いわゆる周知期間を一カ月としたところでございます。
 次に、企業等の団体献金の禁止についてのお尋ねでありますが、政治政章の一環として、このたびの改正におきましては、企業等の団体献金は、政党、政治資金団体並びに資金管理団体以外の者に対しては一切禁止することとされておりまするし、制限が強化されたところでございます。さらに、改正法の施行後五年を経過した場合には、資金管理団体に対するものは禁止措置を講ずるとともに、政党、政治資金団体に対する献金のあり方についても見直しを行うものとされておりまするし、廃止を含め検討がなされるものと考えております。
 以上です。(拍手)
    〔国務大臣野中広務君登壇〕
#28
○国務大臣(野中広務君) 穀田議員の御質問にお答えをいたしたいと存じます。
 御指摘の事項は、本年の三月、政治改革関遵法案が成立をいたしました後の、六月二日の衆議院予算委員会におきます私の発言を引用されたものでございますけれども、私は当時、既に政治改革法案が通過した後でありますけれども、この時代にこの法案の審議に参画した一人の政治家としての気持ちを率直に委員会において披歴をしたものでございます。
 その一つは、先ほども御指摘がございましたように、参議院で否決をされた後、深夜の総総会談等、まことに後の処理が不明朗であった、このことが今後憲政史上汚点を残し、後世の批判にたえられるであろうかという自分の気持ちを率直に語ったものであります。
 いま一つは、政党助成のあり方について私は指摘をしたのであります。すなわち、非常に不況の中で、当時、旧連立与党では国民福祉税の後のいわゆる増税案について合意をされておるときでありました。国民に税の負担を求めるときに、政治改革という大きな流れの中で政党が安易に助成を受けることが真にいいのかどうかという、そういう率直な疑問を私は持ちました。なぜなら、政党は何の人格も有しない任意団体であります。国民の税金は、それぞれ選挙権を持っておられる方もあれば選挙権を有しない方も納めていらっしゃいますし、在日の外国人も納めていらっしゃる。そういう税金を何の法人格も持たない政党に助成することが果たして政治改革の名に値するのかどうかという、そういう疑問を呈したのであります。
 おかげで、その後、共産党を除く与野党の皆さんの御審議をいただきまして、政党助成の対象となる政党につきましてはこれを法的主体として明確に位置づけることを内容とする法案を提出されることの合意をいただいたとお聞きしておりました。私は、その趣旨が生かされたものとして喜んでおるのでございます。
 この区割り法案を提出する主管大臣になりましたことを運命的に感じながら、私は、一連の政治改革関連法案の終末を遂げるために一刻も早くこの法案が成立をさせでいただきますことを心から念願をいたしておる次第であります。
 以上であります。(拍手)
    〔山花貞夫君登壇〕
#29
○山花貞夫君 穀田議員にお答えをいたします。
 政治全体の腐敗の防止、企業・団体献金の禁止を行うべきとの御質問でございました。
 御指摘の点は、従来より社会党を初めとして多くの主張がございました。しかしながら、政治改革四法制定に向けてのさまざまな議論と各党の協議を重ねた結果として、政治資金制度の改革に関しましては、企業・団体献金を制限し、あわせて、公開基準の引き下げ、政治資金管理団体の経理に不正があった場合には政治家本人が責任を問われることとするなど、腐敗防止に資するさまざまな措置を盛り込んだ四法案がさきの国会において成立いたしましたことは御存じのとおりでございます。また、改正されました政治資金規正法におきましては、企業・団体献金について五年後に禁止を含めた見直しを行うとされておりますことについても御存じのとおりです。四法の厳正な執行に加え、今回の法案の提案も含めました政治改革の大きな流れを推し進める中で、この点も、国会内外、各党間で十分な議論を行い国民の期待にこたえてまいるべきものと考えるところでございます。
 次に、日常の政治活動における買収防止策について御質問がありました。
 今回提案いたしました法案は、組織的選挙運動管理者を連座の対象とし、候補者本人が買収行為発生の防止のための注意を尽くしたとき以外には当選無効及び立候補禁止となる、いわば候補者本人帰責型の制度を導入しているところであります。当然のこととして、政治家の政治改革、政治浄化に対する強い自覚を促し、責任を明確にするものでありまして、さきに成立した政治改革四法とあわせ、総体として、政治活動全般における浄化、政治家と金にまつわる腐敗の防止、国民の信頼を取り戻す政治の再生に資するものと考えております。
 利益誘導型選挙、金のかかる選挙の防止策についての御質問がございました。
 今回御提案申し上げました法案においては、組織的選挙運動管理者を連座の対象とした、さきに御説明した制度に加え、選挙運動に関する支出の制限規定の明確化、厳格化を講じております。利益誘導の温床ともなり得るぐるみ型選挙の過剰がもたらす選挙犯罪の防止とともに、法定選挙費用の遵守、金のかからないきれいな選挙の実現を通じ、政治改革四法の趣旨である政策本位、政党本一位の選挙の実現に資するものと考えております。いずれにいたしましても、政治家の強い自覚は当然のこととして、本法案を加えました一連の政治改革法の厳格な適用は、国民の政治に対する信頼を取り戻し、また、政治風土全体の変革に資するものと考えているところでございます。
 以上でお答えにいたします。(拍手)
    〔山崎拓君登壇〕
#30
○山崎拓君 穀田議員御指摘の、会社や労働組合、宗教団体ぐるみで行う憲法違反の行為云々でございますが、どの行為が憲法違反であるかは他の議論の場に譲るといたしまして、このような団体が公職の候補者等と意思を通じてその組織を使って選挙運動を展開する場合において、一定の管理等の行為をする者が買収等を行えば、まさに今回の改正案の柱でございます連座の対象となり得るのでございます。
 既に何回もお答えがあったところでございますが、従来の連座の規定は、選挙運動における中心的人物ないしは候補者本人の身がわり的色彩の強い者にのみ主体を限りまして、そういう者が買収罪等の一定の選挙犯罪を犯した場合に当選無効とすることになっておりますが、このたび区割り法とともに施行される抜本改正におきましては、それに加えまして立候補禁止をも盛り込むことといたしておるところでございます。しかし、このような総括主宰者等だけを対象としていたのでは連座の働く場合は限られたものとなるのではないかと考えられます。
 他方、衆議院議員の選挙について小選挙区制が導入されることに伴いまして、選挙の行われる区域も狭くなり、一人しか当選できないわけでございますから、このままでは熾烈な選挙戦が展開され、組織ぐるみの選挙運動に伴う買収等が行われる危険性が高いのでございます。
 そこで、今回、この連座の対象となる者の範囲を新たに「当該選挙運動の計画の立案着しくは調整又は当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督その他当該選挙運動の管理を行う者」、いわゆる組織的選挙運動管理者等でございますが、にまで拡大いたしまして、このような組織的選挙運動管理者等が公職の候補者等と意思を通じて組織により行う選挙運動において、買収罪等の選挙犯罪を犯し禁錮以上の刑に処せられたときは、公職の候補者等本人が買収行為発生の防止のため相当の注意を怠らなかったときを除いて、当選無効及び立候補禁止並びに重複立候補者については比例代表選挙における当選も無効とすることといたしておるわけでございます。
 このような候補者本人帰責型とでもいうべき新たな連座制を導入することによりまして、政治家本人の選挙の浄化についての責任を明確化し、選挙における腐敗の防止を図ろうとするものでございます。(拍手)
    〔三原朝彦君登壇〕
#31
○三原朝彦君 穀田議員にお答えいたします。
 既に同様の御質問が前田議員からありまして、そして山花議員の明快な御答弁がなされたところでありますが、私からもお答え申し上げるところでございます。
 与党案では、組織的選挙運動管理者等の買収行為について、野党案とは違い、御存じのとおり、加重罰規定を置いてはおりません。これに関し、連座制の適用との関係で連座制の実効が難しいのではとの御質問がと思います。
 この点に関しては、まず、組織的選挙運動管理者等にはさまざまな類型があるのでありまして、総括主宰者、出納責任者、地域主宰者と同程度に選挙運動の中心的役割を常に担っているとは必ずしも考えられず、また、管理者の対象もかなり末端まで存在しますから、組織的選挙運動管理者等の罪を加重することに対しては慎重であるべきと私どもは思います。
 野党案は、組織的選挙運動管理者等を加重犯と構成することにより、その加重犯の捜査過程で、連座制の前提となる意思の連絡、組織の中での地位等について証拠を集めることが可能となり、その結果、連座制の適用が容易になると考えられているようでありますが、私どもは、組織的選挙運動管理者等をあえて加重犯として構成せずとも、買収犯等への捜査の過程で収集した証拠によって、連座裁判において必要な組織的選挙運動管理者等であったか否かの認定は可能であると考えております。
 以上です。(拍手)
    〔北橋健治君登壇〕
#32
○北橋健治君 穀田議員は最初に、企業・団体からの献金を全面的に厳禁しなければ、本案は腐敗防止を目的としているけれども実効が上がらないのではないか、そういう御趣旨のことを述べられました。一言一句その御趣旨を拝聴させていただきました。
 るる政府・与党から、あるいは私どもの同僚の保岡議員からも御説明がございましたように、繰り返すようでございますけれども、昨年の細川連立政権発足以来、政治政章を最優先にいたしまして、そしてその間、野党との真摯なる、鋭意なる折衝を経まして、一定の合意を見たところでございます。
 その中におきましては、政治資金と政治家につきまして、その流れの透明度、額の抑制とも相当に思い切った改善がなされておりますし、五年後には廃止を含めて検討するということが議決されておられます。そして同時に、政治資金規正法違反者に対しましても厳しい罰則が科せられるようになっておりまして、これは相当に実効の上がる措置だと思っております。もちろん、今回の政治資金法の改正によって完結ではございません。たゆまざる制度改革に向けての第一歩でございますが、我々の政治改革四法、成立した内容は、その中でも重要な大きなる第一歩であると確信をするところでございます。
 同僚の保岡議員が趣旨説明でも申し上げましたように、我が国の政治のスキャンダルの根源は、お金のかかり過ぎる選挙風土にあります。そのために、国家国民の政策のために身を削るべきであるにもかかわらず、政治家自身も相当に苦しみ、そして一方においては、政官業の鉄のトライアングルというゆゆしき事態を許してきてしまっているわけであります。こういった腐敗を防止し、健全な議会制民主政治を促進するためには、この際、根本的な選挙風土の意識改革が不可欠であると思います。この法案が成立し実行されるならば、革命ともいうべき大いなる改革がなされるものと確信をするところであります。本案は、かかる観点に立って国民の期待にこたえようとするものでございます。
 以上、お答えいたします。(拍手)
    〔田端正広君登壇〕
#33
○田端正広君 穀田議員にお答え申し上げます。
 小選挙区のもとでの日常の政治活動と本案との関係についてお尋ねがありましたが、小選挙区制のもとでの日常の政治活動におけるいわゆる地盤培養行為につきましては、公職選挙法の上で既に寄附に関する一連の禁止規定があり、既に一定の規制が行われているわけであります。また、日常の政治活動という名目で行われるものであっても、買収行為と評価されるものについては、本案の連座制の対象となることは明確なところであります。
 以上、お答えといたします。(拍手)
    〔保岡興治君登壇〕
#34
○保岡興治君 穀田議員の質問にお答えいたします。
 さきの参議院愛知選挙区の再選挙についてでございます。
 候補者が選挙区の地域や有権者に政策を公約するのは当然のことであります。それが公約と言えないような公職選挙法における買収や利害誘導罪に該当する場合は、本案の連座の適用を受けることになります。提案理由で述べたように、今後、本案が国会で成立すれば、いかなる選挙においても買収に該当するおそれのあるような選挙運動は、候補者自身を中心としてこれを一切排除する努力が行われることになります。
 以上、お答えいたします。(拍手)
    〔茂木敏充君登壇〕
#35
○茂木敏充君 穀田議員が、会社や労働組合、宗教団体ぐるみの選挙と指摘される選挙運動についてお答えいたします。
 かかる選挙がどのようなものであるか必ずしも明らかとは言えず、いろいろなケースが考えられると思いますが、どのような選挙であっても、個人の自由意思が守られていれば、これが即憲法違反と断定されたり、また規制すべき違法行為となるとは言えないと思います。一方で、このような団体が公職の候補者と意思を通じて、その組織を使って選挙運動を展開する場合において、一定の管理等の行為を行う者が買収等を犯せば、まさに本案の連座の対象となるものでございます。また、我々の案では、既に御説明させていただきましたとおり、このような組織的選挙運動管理者等が買収等の行為をすれば加重処罰されることとなっております。
 以上、お答えとさせていただきます。(拍手)
#36
○議長(土井たか子君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#37
○議長(土井たか子君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時散会
ソース: 国立国会図書館
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