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1994/06/08 第129回国会 参議院 参議院会議録情報 第129回国会 環境特別委員会 第4号
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1994/06/08 第129回国会 参議院

参議院会議録情報 第129回国会 環境特別委員会 第4号

#1
第129回国会 環境特別委員会 第4号
平成六年六月八日(水曜日)
   午後零時三十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二十八日
    辞任         補欠選任
     岡  利定君     真島 一男君
     今井  澄君     清水 澄子君
     篠崎 年子君     矢田部 理君
 三月四日
    辞任         補欠選任
     石川  弘君     佐々木 満君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     西野 康雄君     菅野  壽君
 六月七日
    辞任         補欠選任
     横尾 和伸君     荒木 清寛君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         竹村 泰子君
    理 事
                石渡 清元君
                小野 清子君
                堂本 暁子君
                河本 英典君
    委 員
                狩野  安君
                須藤良太郎君
                野間  赳君
                真島 一男君
                菅野  壽君
                清水 澄子君
                矢田部 理君
                粟森  喬君
                勝木 健司君
                荒木 清寛君
                刈田 貞子君
                有働 正治君
   国務大臣 
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  浜四津敏子君
   政府委員
       公害等調整委員
       会委員長     西山 俊彦君
       公害等調査委員
       会事務局長    麻植  貢君
       環境政務次官   鴨下 一郎君
       環境庁長官官房
       長        大西 孝夫君
       環境庁企画調整
       局長       森  仁美君
       環境庁企画調整
       局環境保健部長  野村  瞭君
       環境庁自然保護
       局長       奥村 明雄君
       環境庁大気保全
       局長       松田  朗君
       環境庁水質保全
       局長       野中 和雄君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        小林 正二君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公害及び環境保全対策樹立に関する調査
 (公害対策及び環境保全の基本施策に関する件
 )
 (平成六年度環境庁関係予算に関する件)
 (平成六年度各省庁の環境保全関係予算に関す
 る件)
 (公害等調整委員会の事務概要等に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(竹村泰子君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二月二十八日、岡利定君、今井澄君及び篠崎年子君が委員を辞任され、その補欠として真島一男君、清水澄子君及び矢田部理君が選任されました。
 また、去る三月四日、石川弘君が委員を辞任され、その補欠として佐々木満君が選任されました。
 さらに、去る四月十九日、西野康雄君が委員を辞任され、その補欠として菅野壽君が選任されました。
 そして、昨日、横尾和伸君が委員を辞任され、その補欠として荒木清寛君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(竹村泰子君) 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、公害対策及び環境保全の基本施策について環境庁長官から所信を聴取いたします。浜四津環境庁長官。
#4
○国務大臣(浜四津敏子君) 去る四月二十八日に国務大臣環境庁長官及び地球環境問題担当を拝命いたしました浜四津敏子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 昨年、この委員会で審議され、成立いたしました環境基本法に基づきまして、多様な施策に全力を尽くしてまいりたいと存じますので、これまで環境問題に御尽力され、また環境問題に精通されておられる委員長初め皆様方の御指導、御鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、第百二十九回国会における参議院環境特別委員会の御審議に先立ちまして、環境行政に対する私の所信を申し述べさせていただき、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。
 羽田内閣は、本当の意味での豊かさを実感できる社会づくり、そして世界に誇れる国づくりを目指しております。私は、内閣の一員として、このような観点を踏まえつつ、またこれまでの経験をできる限り生かしながら、環境行政を進めてまいりたいと存じます。特に、政府を初め地方公共団体、事業者、国民のそれぞれがより一層環境に配慮するような流れをつくり上げていく必要があると考えております。
 今日、環境問題は我が国の内政及び外交において重要な政策課題となっております。とりわけ地球の温暖化、オゾン層破壊などの地球環境問題は、人類の生存の基盤に深刻な影響を与える緊急かつ重要な問題であります。我が国は大規模な経済活動を営み、地球環境に大きなかかわりを持つとともに、環境の保全に関するさまざまな経験と技術を有しておりますが、こうした経験や技術を生かし、国際的地位にふさわしい役割を率先して果たしていかなければなりません。
 また、国内に目を向ければ、大都市地域における窒素酸化物などによる大気汚染や生活排水による水質汚濁などの都市・生活型公害の改善のおくれ、廃棄物の増加、さらに科学技術の進歩に伴う新たな環境汚染のおそれ、身近な自然の減少、自然との触れ合いを求める国民のニーズの高まりへの対応などの課題も山積しております。
 これらの問題の多くは我々の社会経済活動の拡大に起因しており、日常の企業活動や国民一人一人の生活のあり方そのものを問うものとなっております。
 前国会において成立させていただいた環境基本法は、これらの課題に適切に対応し、地球環境時代にふさわしい新たな環境政策を総合的に展開する上での基本となる理念や施策の方向性を示すものであり、さらに環境政策を展開していく上での大きな礎となるものであります。
 環境基本法においては、環境保全の基本理念として、現在及び将来の世代が恵み豊かな環境の恵沢を享受できるよう、政府と国民が一体となってこれまでの経済社会システムや行動様式を見直し、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会を構築するとともに、我が国の世界への貢献の重要な柱として国際的協調のもとに地球環境の保全に積極的に取り組んでいくことが示されております。
 環境基本法の制定を受け、そこに盛り込まれたこうした理念やそれに基づく施策を着実に実現していくことが今まさに求められており、本年を環境基本法に基づく新たな環境政策の展開のためのステップとなるべき年として、これに積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。
 以上のような認識に立って、私は次の施策について重点的に取り組んでまいります。
 第一に、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築に向けての新たな取り組みの展開であります。
 まずは、環境基本法に基づき、政府全体の環境保全施策を総合的、計画的に進めるための基本的方向を示すとともに、地方公共団体、事業者、国民といったすべての主体に期待する基本的な取り組みを盛り込んだ環境基本計画を本年中を目途に策定することとしており、現在中央環境審議会において鋭意御審議いただいております。私としても、実効性のある計画となるよう全力で取り組んでまいります。
 次に、環境影響評価については、内外の制度の実施状況などに関して関係省庁と一体となって調査研究を行い、その結果を踏まえ、経済社会情勢の変化などを勘案しつつ、法制化も含め所要の見直しについて検討することとしており、この方向に沿って既に調査研究を進めているところであります。
 また、社会経済活動に環境配慮を組み込み、民間における環境保全活動を促進するため、経済的手法の検討やリサイクル、事業者の自主的環境管理など環境に優しい行動様式の普及定着、さらに、地域における環境保全活動を促進する人材の育成等の支援、環境に関する情報の提供体制の整備、環境教育、環境学習の推進、地球環境基金を通じた民間団体による地球環境保全活動に対する支援などに積極的に取り組んでまいります。
 加えて、地域における環境計画の策定やアメニティーづくりへの取り組みなどを支援するとともに、公害防止計画や有害化学物質、先端技術による新たなタイプの環境汚染の未然防止対策を一層推進してまいります。
 第二に、地球環境の保全の推進であります。
 地球サミットにおける合意を実現するため、平成九年に開催予定の環境と開発に関する国連特別総会に向けて、国連持続可能な開発委員会を中心に国際的な取り組みが進められておりますが、我が国としても、昨年十二月に策定したアジェンダ21行動計画を関係省庁一体となって推進し、これを積極的にリードしてまいります。
 特に、先ごろ発効した気候変動枠組み条約及び生物多様性条約、本年一月に採択された新しい国際熱帯木材協定の円滑な実施のための取り組みを着実に進めるとともに、砂漠化防止条約交渉、環境と貿易の政策統合のあり方についての検討など国際的な枠組みづくりに積極的に貢献してまいります。
 また、開発途上国の環境問題への取り組みを支援するため、ODAなどを通じた国際環境協力を拡充するほか、アジア・太平洋地域の環境と開発に関する長期展望プロジェクトや地球環境研究ネットワークづくり、東アジア地域における酸性雨モニタリングネットワークの構築に向けた取り組みを推進してまいります。
 さらに、これらの対外的な取り組みとあわせて、地球環境保全のための国内対策を強化してまいります。特に、地球温暖化防止行動計画の推進に積極的に取り組んでまいります。また、平成四年十一月のモントリオール議定書締約国会合の決定を踏まえ、今国会において特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の改正をお願いするほか、酸性雨対策のための調査・監視測定や、有害廃棄物の越境移動対策、海洋汚染防止対策に力を入れるとともに、環境に配慮した海外企業活動の調査検討を推進してまいります。
 第三に、自然環境の保全と適正な利用の推進であります。
 まず、生物多様性条約を踏まえ、生物多様性に関する全国的な状況を把握するための調査を充実してまいりますとともに、希少種の個体の一部分についての取引を規制するため、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の改正案を今国会に提出したところであり、鳥獣保護対策の推進などとあわせて野生動植物の保護、管理を強化してまいります。
 また、人と自然との触れ合いを進めるため、自然公園などの整備事業を公共事業として位置づけ、国立・国定公園において長期滞在可能な野営場や快適な公衆トイレを整備するとともに、身近な自然と親しめるふるさと自然のみちの新たな整備、長距離自然歩道、国民保養温泉地などの整備を推進してまいります。あわせて、ソフトの面からも、自然との触れ合いを進めるための指導者の育成や多彩な行事を推進してまいります。
 さらに、すぐれた自然環境を保全するため、国立公園、ラムサール条約登録湿地などの保護、管理の充実を図るとともに、世界自然遺産として登録した白神山地及び屋久島の保護、管理に万全を期してまいります。
 第四に、大気、水、土壌環境などの保全の推進であります。
 大気環境の保全については、大都市地域の窒素酸化物汚染を改善するため、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法に基づく各種対策を推進するとともに、電気自動車などの低公害車の普及促進、自動車排出ガスに係る単体規制の強化などを図ってまいります。また、ディーゼル排気微粒子対策、有害大気汚染物質対策などを進めてまいります。
 次に、水環境の保全については、有害物質による水質汚濁防止対策、海域における富栄養化防止対策を充実強化するとともに、水質総量規制及び生活排水対策を引き続き推進してまいります。特に、水道水源の水質保全につきましては、去る二月に成立させていただいた特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法に基づく対策や農業対策等を総合的に推進してまいります。
 さらに、土壌汚染、地下水汚染や廃棄物最終処分に伴う環境汚染及び地盤沈下の防止のための取り組みを強化するとともに、日常生活に関係の深い騒音、振動、悪臭対策を一層進めてまいります。
 第五に、環境保健施策の推進であります。
 公害による健康被害者の公正かつ円滑な救済と健康被害の未然防止に万全を期してまいります。
 また、水俣病問題については、その早期解決を図るための総合的な対策の円滑な実施を図ってまいります。
 第六に、環境研究の推進であります。
 環境保全施策の基礎となる科学的知見の充実を図るため、国立環境研究所の機能強化などを通じて、地球環境研究及び地域環境研究を一層推進してまいります。
 以上、環境行政の主要な課題と今後の取り組みの基本的方向について所信を述べさせていただきました。
 環境行政は、環境基本法の制定を受け、今まさにその真価を問われております。私は、環境庁の企画調整機能を十分発揮することによりリーダーシップをとりつつ、環境行政の総合的かつ計画的な推進に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 本委員会及び委員各位におかれましても、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
#5
○委員長(竹村泰子君) 次に、平成六年度環境庁関係予算について説明を聴取いたします。大西官房長。
#6
○政府委員(大西孝夫君) 平成六年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。
 平成六年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は六百七十三億千七百万円であり、これを前年度の当初予算額六百三十六億七千三百万円と比較すると、三十六億四千四百万円、五・七%の増額となっております。
 予算要求額の主要な項目について御説明申し上げます。
 第一に、環境保全の企画調整等については、昨年十一月に成立した環境基本法の枠組みのもとに、環境基本計画の策定を初め、環境影響評価制度特別総合調査の実施、環境保全のための経済的手法の検討、環境教育、環境学習の促進等、環境政策の新たな展開に向けた取り組みを積極的に推進するとともに、気候変動枠組み条約を踏まえた総合的な地球温暖化防止対策の推進、開発途上国の環境問題への取り組みに対する支援、アジア・太平洋地域における持続可能な開発に向けた長期展望の策定等、地球環境問題への取り組みを積極的に推進することとし、これらに必要な経費として二十億五千百万円を計上しております。
 第二に、公害による健康被害者の救済等については、水俣病問題の早期解決を図るため平成四年度より実施している水俣病総合対策を充実するほか、従来に引き続き、公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、公害健康被害補償予防協会に設けられている基金により行う健康被害予防事業や環境保健に関する各種調査研究を推進することとし、これらに必要な経費として二百二十九億千五百万円を計上しております。
 第三に、大気汚染等の防止については、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法に基づく大都市地域の窒素酸化物対策の推進を初め、オゾン層保護対策、浮遊粒子状物質対策、未規制大気汚染物質対策等の推進を図ることとしております。
 また、騒音、振動及び悪臭対策についても引き続き推進を図ることとし、これらに必要な経費として十二億九千四百万円を計上しております。
 第四に、水質汚濁の防止については、本年二月に成立した特定水道利水障害の防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法に基づき所要の対策を推進するとともに、生活排水対策、海域における富栄養化対策及び水質総量規制、湖沼水質の保全並びに地下水質の保全等の対策を推進するための経費として十二億八千七百万円を計上しております。
 このほか、地盤沈下防止及び廃棄物対策費として一億九千百万円、土壌汚染防止及び農業対策費として二億三千五百万円をそれぞれ計上しております。
 第五に、環境事業団については、建設譲渡事業及び融資事業等を引き続き推進するほか、地球環境保全に取り組む民間団体の活動を支援するため平成五年度に創設された地球環境基金事業の拡充を図ることとし、同事業団の事業に対する助成等に必要な経費として六十億四千七百万円を計上しております。
 第六に、公害監視等設備の整備については、地方公共団体の監視測定体制等の整備を助成するために必要な経費として八億二千九百万円を計上しております。
 第七に、環境保全に関する調査研究の推進のための経費については、総額五十九億千五百万円を計上しております。
 この内訳としては、まず国立試験研究機関等の公害防止等試験研究費として十九億千八百万円を環境庁において一括計上するとともに、環境保全総合調査研究促進調整費として一億九百万円を計上し、関係省庁が所管する各種の環境保全に関する調査研究の総合的調整を行うほか、地球環境研究総合推進費として二十三億円を計上し、関係省庁の所管する国立試験研究機関等が行う各種の地球環境保全に関する調査研究の総合的推進を図ることとしております。
 また、公害防止等調査研究費として十五億八千八百万円を計上し、地球観測衛生ADEOS及びADEOSUに搭載する成層圏オゾン等の観測機器の開発、環境汚染による健康影響の解明、その他大気汚染、水質汚濁、自然保護等に関する各種調査研究を進めることとしております。
 第八に、自然環境の保全と適正な利用の推進について申し上げます。
 まず、自然環境の保全対策及び野生生物の保護対策については、生物多様性条約を踏まえ、生物多様性の保全を総合的に推進するため、生物多様性調査を初めとする調査研究を拡充するほか、絶滅のおそれのある野生動植物について、保護増殖対策の強化及び国立公園管理事務所の改組による現地管理体制の整備を図るとともに、国設鳥獣保護区の管理強化等を推進することとしており、これらに自然公園等の維持管理等に必要な経費を合わせ、十七億七千八百万円を計上しております。
 次に、自然公園等の整備事業については、国民が快適で安全に自然と触れ合うことができる場として、国立・国定公園における自然体験滞在拠点を初め、自然教育のための自然環境保全活動拠点、長距離自然歩道、国民保養温泉地等の整備を推進するほか、国民公園の整備を図ることとし、これらの整備に必要な経費について、平成六年度より公共事業関係費として位置づけ、八十九億四千八百万円を計上しております。
 第九に、環境保全施設の整備については、野生生物保護管理施設等整備、酸性雨測定所施設整備及び生活排水対策重点地域内における水質保全施設整備助成に必要な経費として七億二千八百万円を計上しております。
 第十に、環境庁研究所については、国立環境研究所において、地球環境問題を初め環境全般にわたる研究を積極的に推進するとともに、研究所施設の整備を図るために必要な経費として六十九億八千三百万円を計上し、また国立水俣病研究センターの運営等に必要な経費として四億八千八百万円を計上しております。
 以上、平成六年度環境庁関係予算案の概要につきまして御説明申し上げました。
#7
○委員長(竹村泰子君) 次に、平成六年度における各省庁の環境保全関係予算について説明を聴取いたします。森企画調整局長。
#8
○政府委員(森仁美君) 各省庁の平成六年度環境保全経費等の概要について御説明申し上げます。
 まず、歳出予算について御説明申し上げます。
 平成六年度における環境保全経費の総額は一兆九千五十四億円であり、前年度の当初予算に比べ一千九百六億円、一一・一%の増となっております。
 これを事項別に見ますと、各種基準等の設定のために十六億円、監視取り締まりの強化のために七十四億円、公害防止事業助成のために百一億円、公害防止関係公共事業等の推進のために一兆五千八百四十四億円、公害防止調査研究の推進のために三百四十五億円、公害被害者保護対策等の充実のために二百四十五億円、自然保護対策の推進のために二千百五億円、その他として三百二十四億円が計上されております。
 主要な項目については、次のようになっております。
 まず、環境保全経費全体の八三%を占める公害防止関係公共事業等のうちでは、建設省等に計上されている下水道事業費一兆五百四億円、公共用飛行場周辺及び防衛施設周辺における騒音防止対策等の経費として運輸省、防衛施設庁に一千三百六十二億円、さらには厚生省、運輸省等に計上されている廃棄物処理施設整備費一千四百億円などがあります。
 また、公害被害者保護対策等のうちでは、環境庁の公害健康被害補償対策等経費二百二十九億円、自然保護対策のうちでは、建設省等の公園事業費一千四百十億円、環境庁の自然公園等事業費八十九億円などがあります。
 なお、近年の地球環境問題に対する取り組みの重要性にかんがみ、環境保全経費とは別に、環境庁において各省庁の地球環境保全関係予算を取りまとめたところでありますが、これによりますと、平成六年度における総額は五千四百八十一億円であり、前年度の当初予算に比べ百三十七億円、二・六%の増となっております。
 これを事項別に見ますと、国際的枠組みづくりに係る経費として百十二億円、観測・監視、調査研究に係る経費として九百二十七億円、技術開発、普及に係る経費として四千三百五億円、環境分野の政府開発援助等に係る経費として八十七億円、環境配慮に係る経費として三十六億円、地球環境保全型の社会経済活動、普及啓発等に係る経費として十五億円となっております。
 次に、環境保全関係財政投融資は、貸付規模等において総額二兆九千九十二億円を予定しており、前年度の当初計画額に比べ四千七百二十三億円の増七なっております。
 機関別の主な内訳としては、環境事業団が事業規模で九百五十億円、中小企業金融公庫が貸付規模で一千八百億円、日本開発銀行が貸付規模で一千二十五億円を予定しているなどのほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理等の事業を推進するため、地方債計画において二兆五千十四億円を予定しております。
 このほか、環境衛生金融公庫、北海道東北開発公庫、中小企業事業団等において産業公害防止対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。
 最後に、今国会において成立いたしました租税特別措置法の改正法等に盛り込まれております環境保全関係の税制改正措置について御説明申し上げます。
 まず、水道水源水域の水質の保全対策の観点から、水道水源特定施設の設置を促進するための所要の特例措置の新設を行ったところであります。
 また、大都市における自動車公害防止対策につきましても、特定自動車排出基準適合車への買いかえ促進のための特例措置や低公害車の導入促進のための特例措置の延長等を行ったところであります。
 このほか、公害防止用設備の設置やリサイクルの促進に関する特例措置の延長など、所要の税制上の措置を講じたところであります。
 以上、平成六年度の各省庁の環境保全経費等の概要につきまして御説明申し上げました。
#9
○委員長(竹村泰子君) 次に、公害等調整委員会の事務の概要等について説明を聴取いたします。西山公害等調整委員会委員長。
#10
○政府委員(西山俊彦君) 公害等調整委員会が平成五年中に行った公害紛争の処理に関する事務及び平成六年度総理府所管一般会計公害等調整委員会歳出予算要求額について御説明申し上げます。
 まず、公害紛争の処理に関する事務の概要について御説明申し上げます。
 第一に、平成五年中に当委員会に係属した公害紛争事件は、水俣病と認定された患者とチッソ株式会社との間で患者個々人ごとに具体的な損害賠償額を定める水俣病損害賠償調停事件、長野県等の住民から日本鉄道建設公団を相手方として申請のあった北陸新幹線騒音防止等調停事件、神奈川県の住民から東海旅客鉄道株式会社を相手方として申請のあった東海道新幹線騒音・振動被害等調停事件、静岡県等の住民からプロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク本社を相手方として申請のあった液体洗剤水質汚濁被害等調停事件、香川県の住民から同県豊島の産業廃棄物処理業者等を相手方として申請のあった豊島産業廃棄物水質汚濁被害等調停事件、東京都の住民から小田急電鉄株式会社を相手方として申請のあった小田急線騒音被害等責任裁定事件の合計十二件であり、これらのうち平成五年中に終結した事件は一件であります。
 なお、以上のほか水俣病損害賠償調停事件については、調停成立後に申請人の症状に変化が生じたときに行われる水俣病慰謝料額等変更申請事件が二十六件あり、うち十七件が終結しております。
 現在係属中の事件につきましては、適切な解決が図られるよう鋭意努力してまいる所存であります。
 第二に、平成五年中に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は百二十四件であり、工場、事業所及び近隣生活の騒音に係る事件やゴルフ場などの建設反対に係る事件が多くなっております。これらのうち平成五年中に終結した事件は四十九件であります。
 公害紛争処理法においては、当委員会と都道府県公害審査会とはそれぞれが独立の機関として職務を遂行することとなっておりますが、公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るという観点から同審査会との間での連絡協議に努めるとともに、参考となる情報、資料の提供を積極的に行っているところであります。
 第三に、全国の公害苦情の実態についてであります。
 当委員会の調査によれば、平成四年度において、全国の地方公共団体の公害苦情相談窓口に寄せられた苦情は約七万六千件となっており、苦情件数は、昭和四十七年度の約八万八千件をピークに以後減少傾向を示したものの、五十八年度から再び増加傾向を示しております。
 これを苦情の種類別に見ますと、いわゆる典型七公害に関する苦情では、騒音に関する苦情が最も多くなっておりますが、いわゆる典型七公害に分類できない苦情も全体の約四一%を占め、年々増加してきております。
 公害苦情につきましては、都道府県または市区町村がその処理に当たっておりますが、当委員会としては、これらの地方公共団体に対し、職員に対する研修の実施、苦情処理に必要な情報の提供等を積極的に行っているところであります。
 続きまして、平成六年度公害等調整委員会の歳出予算要求額の概要について御説明申し上げます。
 平成六年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、公害等調整委員会の歳出予算要求額は五億八千六百万円であり、これを前年度の当初予算額五億六千四百万円と比較いたしますと、三・九%、二千二百万円の増額となっております。
 次に、その内訳について御説明申し上げます。
 第一に、当委員会に係属する公害紛争事案の審理経費等として五億五千五百万円を計上しております。
 第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員及び担当職員との連絡協議のための経費等として三千百万円を計上しております。
 以上が平成五年中に公害等調整委員会が行った公害紛争の処理に関する事務の概要及び平成六年度公害等調整委員会の歳出予算要求額についての概要であります。
 公害等調整委員会といたしましては、今後とも公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るため、鋭意努力してまいる所存でありますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
#11
○委員長(竹村泰子君) 以上で所信及び説明の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
#12
○委員長(竹村泰子君) この際、鴨下環境政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。鴨下環境政務次官。
#13
○政府委員(鴨下一郎君) 去る五月十日に環境政務次官を拝命いたしました鴨下一郎でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 御承知のとおり、環境行政は、国民の健康を守り、良好で快適な生活環境を確保するとともに、豊かな自然環境を保全し、さらにかけがえのない地球の環境を保全するという重大な使命を有しております。
 私は、こうした責務を深く認識いたしまして、浜四津大臣を補佐し、環境行政の推進に全力を傾注したいと考えております。
 委員長を初め委員各位の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げまして、私のあいさつとさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#14
○委員長(竹村泰子君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時九分散会
     ―――――・―――――

ソース: 国立国会図書館
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