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1994/06/03 第129回国会 参議院 参議院会議録情報 第129回国会 建設委員会 第5号
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1994/06/03 第129回国会 参議院

参議院会議録情報 第129回国会 建設委員会 第5号

#1
第129回国会 建設委員会 第5号
平成六年六月三日(金曜日)
   午後零時三十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月二日
    辞任         補欠選任
     牛嶋  正君     山下 栄一君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     翫  正敏君     西野 康雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         前田 勲男君
    理 事
                鈴木 貞敏君
                永田 良雄君
                種田  誠君
                直嶋 正行君
    委 員
                上野 公成君
                遠藤  要君
                坂野 重信君
                松谷蒼一郎君
                吉川  博君
                青木 薪次君
                小川 仁一君
                磯村  修君
                中川 嘉美君
                山下 栄一君
                上田耕一郎君
                西野 康雄君
   国務大臣
       建 設 大 臣  森本 晃司君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  左藤  恵君
   政府委員
       国土庁長官官房
       長        藤原 和人君
       国土庁計画・調
       整局長      糠谷 真平君
       国土庁地方振興
       局長       秋本 敏文君
       建設大臣官房長  伴   襄君
       建設大臣官房総
       務審議官     内藤  勲君
       建設省建設経済
       局長       小野 邦久君
       建設省都市局長  黒川  弘君
       建設省河川局長  豊田 高司君
       建設省道路局長  藤川 寛之君
       建設省住宅局長  三井 康壽君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        駒澤 一夫君
   説明員
       法務省民事局参
       事官       小池 信行君
       農林水産省構造
       改善局農政部就
       業改善課長    新庄 忠夫君
       林野庁指導部計
       画課長      伴  次雄君
       通商産業省環境
       立地局立地政策
       課長       中村  薫君
       自治大臣官房地
       域政策室長    河野  栄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○建設事業及び建設諸計画等に関する調査
 (四全総総合点検に関する件)
 (入札制度に関する件)
 (高速道路料金及び住宅・都市整備公団家賃改
 定に関する件)
 (中山間地域振興に関する件)
 (河川事業に関する件)
○高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定
 建築物の建築の促進に関する法律案(内閣提出
 )
○建築基準法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
    ―――――――――――――
#2
○委員長(前田勲男君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨二日、牛嶋正君が委員を辞任され、その補欠として山下栄一君が選任されました。
 また、本日、翫正敏君が委員を辞任され、その補欠として西野康雄君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(前田勲男君) 建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○永田良雄君 自由民主党の永田良雄でございます。
 国土庁長官、建設大臣に若干の質問をさせていただきます。時間が大変短うございますので、できるだけ答弁の方も簡潔にいただきたいということをお願い申し上げておきます。
 最初に、国土庁長官にお尋ねしたいわけでありますが、現在国土庁では第四次全国総合開発計画の総点検作業をやっておられる、こういうふうに聞いておりまして、今月の中ごろにでも報告、中間報告といいますか最終報告というのがまとめて出るというふうに聞いておるわけであります。
 実は、現在各地域でそれぞれ新しい視点に立って次の全国総合開発計画に向かって要望がいろいろ出ていると思うわけであります。中でも、いわゆる第二国土軸と申す広域的な地域プロジェクトであります。東北の方でおれの方が第二国土軸だという話もありますし、それから大分から四国を通る第二国土軸という話もあります。私の地元では、日本海国土軸というのをぜひひとつ今度の全国総合計画の中でやってくれという大変強い希望がございます。そういう点もいろいろ加味して総点検のときにどういうふうに感じておられるか。新しい全国総合計画の中で、そういった各地域の要望をどのように取り上げていただけるかというのを国土庁長官からお願いしたいわけであります。
 特に、抽象的な話ではなくて、例えば日本海国土軸なら日本海国土軸としてこういうプロジェクトをやりたい、そのためには国土軸の構想というのはこういうプロジェクトとこういうプロジェクトを総合してやることでありますというような具体的なはっきりした絵がかけるようなものにしていただきたいと思いますが、そこの点もひとつどういうふうになるかお願いしたいわけであります。
 ちなみに申し上げますと、第四次全国総合開発計画で一番のみそであったのは一万四千キロの高速交通体系を図に落としてやったということであろうかと思っておるわけでありますが、それに類するといいますか、そういった面での明るい展望を地域の住民に示していただきたいという気持ちでお尋ねするのでございますので、よろしくお願いいたします。
#5
○国務大臣(左藤恵君) お話の今作業が進められております四全総総合点検、フォローアップでございますが、これが今月の中旬にも結論が出るということはおっしゃるとおりだと思います。
 基本的ないろんな問題としまして、東京圏への人口の転入超過数がようやく六十二年をピークにして減少が始まりましたし、工業生産機能も地方へ分散が進み始めましたし、それから地方圏におきましては太平洋ベルト地帯から、先ほどお話がありましたそういったことでなくて、人口が減少しておる地域、また高齢化が進んでおる地域というところへ移していこう、こういうことの方向というものが進んでおりますし、それから国際交流、こういうことでアジアとの交流が特にこれからの一つの大きなポイントだと思います。
 そういったことを前提にして、今国土政策上重要な問題として地域間の新しい連携、交流、それから人と自然の共存を国土づくりの中にはっきりと位置づけていくとか、あるいは国際化の進展、こういったものについて議論がされておるのはお話のとおりだと思います。
 この議論について具体的にどうなるのかということでございますが、これから答申が出てまいらないと我々の方としてもそれを進めていくわけにはまいりませんけれども、今いろいろ検討されているということで伺っておる点では、お話の日本海の沿岸を一つの新しい国土軸としていくという問題。それから、東日本、西日本の地域それぞれの提案されておる、具体的にこれからどういうふうに答申の中に書いてこられるか、そんなに詳しいものになるのか、あるいはまたこれから肉づけしていかなきゃならない問題か、その辺のところはまだよくわかりませんけれども、しかしいずれにしてもそういった考え方というものは次期の全総計画の中へはっきりとあらわれてくるのじゃないか、このように思います。
 二十一世紀の国土づくりの議論の一番基礎になるもの、これが今回のフォローアップの結果だろうとこのように思うわけでありまして、我々もそういったものを期待して、答申が出てまいりましたらそれをもとにして検討を深めていきたい、このように考えているところでございます。
#6
○永田良雄君 ぜひそういう地域の要望を酌んでいただいて、かつ地域にやっぱり夢と希望を与えるものをつくっていただきたい。ついては、今は四次でありますから、五次はいつごろ計画を策定される予定なのか、その点について局長でよろしゅうございますからお返事をいただきたいと思います。
#7
○政府委員(糠谷真平君) 第四次の全国総合開発計画をつくりましてから七年たっておりますので、やはりいろいろ変化があるので何か考えなければいけないのではないかということで総合的点検作業をやっているわけでございます。
 先ほど大臣からお答え申し上げましたように、今月中旬に答えが出てくる、フォローアップの答えが出てくるということでございますので、私ども、それを受けまして新しい作業をどういう手順で始めていくか、報告の中身を見ました上で政府部内でも検討いたしましてどういう手順でやっていくかということは考えていきたいと思っているところでございます。
#8
○永田良雄君 世の中もかなり遠いスピードで変わっておりますので、新しい社会情勢の変化に応じでできるだけ早急に新しい計画をつくっていただくことを要望しておきます。
 国土庁長官、私の質問に関してはもうよろしゅうございます。
 その次に、建設大臣にお伺いしたいと思いますが、建設大臣のきのうの所信の中で、緊急の課題として入札問題の話とそれから公共料金の問題が掲げられておりました。その二つの点についてお尋ねをいたしたい、かように思うわけであります。
 昨今、ゼネコンをめぐる情勢が大変世論の厳しい非難もありまして、建設省もいろいろ苦労しておられることは重々よく承知であります。中央建設業審議会も昨年答申をいたしました。それに基づいて、入札のあり方についての新しい方向を出されたわけでありますが、私が理解しておるところによりますと、細かいことは別にいたしまして、新しく制限付の一般競争入札を導入することになったというふうに理解してよろしいわけでございましょうか。そのほかにも、際立ってこういうことをやるんだということがありましたら教えていただきたいと思います。
#9
○国務大臣(森本晃司君) 永田先生の御指摘のとおりでございまして、昨年不洋事が続発いたしまして建設行政に対する国民の信頼を欠いていることを私たちは非常に残念に思えてなりませんし、また遺憾に思っているところでございます。
 そこで、そういった国民の信頼を回復する上からも、入札制度というのをもう一度検討しなければならない。当然、基本的には発注者あるいはまた受注者の方のモラルの問題があるわけでございますけれども、同時に不正の起きにくいシステムをつくらなければならない。そういう意味で、先生が先ほどおっしゃっていただいたように、建議なされたものを中心に検討させていただいております。
 一つは、御承知のように一般競争入札を国においては七億三千万円、あるいは公共機関においては二十四億三千万円以上とさせていただくことにいたしました。それから、それ以下の事業についても、競争入札の中でも公募方式をとっていくという形をこれからとらせていただきたい。これもまた最終どれほどの規模からとは決まっておりませんが、一定の基準を設けてやっていきたいと思います。
 それから、談合の温床となっている工事完成保証人制度、この問題についても検討いたしまして、特に履行ボンドについては年内によく協議をして一つの結論へ持っていきたいと考えておりますが、これは引き続いて業界の皆さんにも我々も勧告をしていきたいと思いますし、発注者である我々もともどもに襟を正していきたい、このように考えております。
#10
○永田良雄君 私も、汚職とかあるいは独禁法違反というのが入札制度と全く関係ないと言うつもりはありません。しかし、どんな入札方式をとってもいわゆる贈収賄というのは起きておるわけであります。
 イタリアは一般競争入札制度であります。それであれだけのすごい汚職が出たのはごく最近の話であります。フランスもミッテラン政権がおかしくなってきたのは、やっぱりいわゆる議員と金との関係でございます。ドイツでも独禁法違反はいっぱいありますし、アメリカは全部一般公開競争入札、完全なやつをとっておるわけでありますが、年間に五、六十件の独禁法違反があるわけであります。
 したがって、余りにも汚職をなくするためだけの視点で物を考えると、基本的に大きな間違いを起こすんではないかということを私は思っておるわけであります。今の風潮は全く違いますよ。けしからぬ、けしからぬ、だからこうやれ、こうやれという話でありますが、もともと公共入札をやる基本は何かということから考えていただきたいと思うわけであります。
 ちなみに大臣にお伺いしますが、大臣が恐らく五千万、一億で御自分のおうちをお建てになるとしたらどういうやり方をされましょうか。業者を四、五十人集めて入札をやって一番安い者にやるからやれと、こうおっしゃいますか。
#11
○国務大臣(森本晃司君) 二十数年前の中古の住宅を買って住んでいるものでございますから、まだそういう五千万、一億という家を建てるというのはとてもじゃないけれども今考えているところではございませんが、もし仮に私がそういう状況下にあったという仮定の上でありますと、どこの企業が優秀なのかということをカタログやいろんなものを集めた上で、何社かをやっぱり聞かせていただいた上で女房と相談の上で決めるんじゃないかと思います。
#12
○永田良雄君 まさにそうだろうと思うわけであります。安いからということで業者を選定はいたしません。なぜかというと、それは一番大事な自分の家だからそうするんだというわけであります。
 公共工事も国民にとって一番大事なものであります。しかも、工事中それにひっついて監督しておるわけにはいかないわけでありますから、だれが信頼できるかというのが基本でなければならないわけであります。そこを考えないで、ただ安くて競争さえすりゃいいという話は私は捨てていただかなきゃいかぬ、こういうことが一番基本だということでございます。
 それからもう一点、完全な自由競争になりますと、ある強い業者に集中して工事がとられる場合があります。最近もどこかの県で競争入札をやったら、ほかの県の業者が二件か三件全部とっていったという話があります。これが果たして、その県の知事として県民から負託をされて、県民の税金を使って仕事をやるということに忠実な知事のやり方だろうかと問わざるを得ないわけであります。したがって、今私が言いましたのは、信頼の置ける業者が発注者いわゆる国民に欠陥のない優秀なものを提供してくれるということであります。
 それからもう一つは、業者に偏りがあってはいけないということだと思うわけであります。ある業者が全部とっていったらほかの業者はつぶれてしまうわけであります。あるいは地域によっては、自分のところで生活し生業活動をやっている業者がまんべんなく公平に仕事をとれる状況にならなきゃいかぬと思うわけであります。これはまさに発注者の権限であると同時に責任であります。それを放棄しちゃいかぬのであります。大変な権限でありますが、また大変な責任もあるということであります。その責任を放棄してだれかに任せるとおかしな話になるということを御理解いただきたいわけであります。
 それをやるシステムが、私は指名という行為を通じてそれをやっているんだと思うわけであります。指名という行為を通じて業者にダブりのないような配慮をするということ。それから、政策として地元の業者に仕事を配分してやらにゃいかぬということであります。こういうことが一番大事であって、もちろんもう一つあるわけでありますが、これはべらぼうな値段であってはならない、適正な値段でなけりゃいかぬということであります。
 今、一般競争入札を導入されるということになりましたら、聞いてみますと直轄では七億三千万以上、地方自治体とかあるいは公庫、公団の場合は二十四億三千万以上のものに限る、こうされたのは、こういう大型工事では業者がみんな大体限られておりますからほとんど信用できるからある程度自由な競争をさせても差し支えないということでやっているんだろうと思うわけでありますが、そう私は考えておるわけでありますが、間違いであるかどうか、建設大臣、ちょっと聞かせていただきたいと思うわけであります。
#13
○政府委員(小野邦久君) お話のとおり、公共工事は国民の税金で実施をするわけでございますから、信頼のできる企業に適正な価格で問題のない建設生産物をきちっとつくっていただくということが何よりも増して重要でございます。それと同時に、先生御指摘のとおり、税金が原資であるということを考えますと、ある特定の企業に受注が偏らない、それなりに受注機会の公平が図られて受注が偏らないということも大変大事な観点でございます。
 私ども今回、一般競争入札をある一定の規模以上の工事につきまして導入をするということにいたしましたのは、やはりいろいろな観点から、大規模工事でございますと先生御指摘のとおり比較的信頼のできる企業がおのずと限られている、あるいは具体的な資格要件等を定めるに当たりましても、工事の安全成績等を見て過去のデータ等勘案して資格要件を定める場合にも比較的選定が容易だと、条件をつけることが容易だと、こういうこともございます。さらに、事務量の増大というようなことも考えたわけでございますけれども、七億三千万、二十四億三千万以上について一般競争を導入したらどうかということを考えているわけでございます。
 それ以下の工事につきましては、一般競争を導入するということではございませんで、指名競争契約制度自体についてのいろいろな手続の透明性あるいは客観性を確保することによって、引き続き指名競争契約を運用上の基本ということでやってまいりたい、こういうように考えております。ただ、その場合につきましても、当然のことながら指名競争契約は受注の偏りを防ぐというような観点から指名基準によって厳正に指名をするということが行われるわけでございますが、その中には受注手持ち工事量の状況といったような基準がございますので、その辺を厳正に運用する中で受注が特定の業者に偏らないような指名競争方式というものを厳正に運用してまいりたい、そういうふうに考えております。
#14
○永田良雄君 私も、指名競争入札の運用は今まで乱に流れたからこういう結果になったと思っておるわけでありまして、指名競争入札の運用を厳正、公明なものにしていただくことはぜひ努力をしていただかにゃいかぬと思うわけであります。
 何よりも大事なのは、いわゆる発注権限を持っている人が責任回避をしちゃいかぬということであります。知事なら知事、大臣なら大臣が、おれは国民の負託を受けてこの工事を発注するんだと、したがってどこからつつかれても心配ないという責任感を持ってそういうことをやってもらわなきゃいかぬし、もちろんイロハのイでありますが、いわゆる収賄などというのは論外であります。これはどこの国でもあるわけでありますが、そういうことをよく考えてやっていただきたいと思うわけであります。今、非常に社会でゼネコン汚職と称していろいろやっておられますが、これはまさにその基本を忘れてともかくももうたくさんあればいい、競争さえすればいいというような風潮では、世の中おかしくなりますよということを私は言いたいわけであります。
 現に日本の国でも、盛岡市が一般競争入札をやりました、あれは五十五、六年でしょうか。あるいは、岡崎市が一般競争入札をやりましたが、これも五十数年からでありますが、その結果今どうなっておるかということ、局長、教えてください。
#15
○政府委員(小野邦久君) 確かに先生御指摘のとおり、昭和五十五あるいは五十六年ぐらいから一部の市町村等で一般競争入札を導入した例があるわけでございます。私どもも、中央建設業審議会の公共工事特別委員会等いろんな委員会におきまして御議論が出るたびに、一般競争を導入した市町村というものを調べてみておるわけでございます。
 その結果等も御報告をするわけでございますけれども、それなりに制度というものがございますので一概に例えばうまくいっていないとかそういったようなことを言うことはできないわけでございますが、一〇〇%そういう導入されたところが当該一般競争、制限付一般競争でうまくいったような事例ばかりかというと必ずしもそうではございません。
 例えば、ある市における一般競争の導入の事例というのは、その市の区域の中に本社を持っておられるような企業に限定をする、その数がたまたま例えばAクラス業者で十五社であるとか十六社であるとかというような、あるいは場合によっては十社とかいろんな例があるわけでございます。そうなりますと、結果的にはある市の区域の中に本社のある十五社の指名競争契約と同じになってしまう。あるいは、場合によってはある一部の特定の企業が競争の結果、それなりに工事を受注するということがあるわけでございますが、順調に執行ができる、施工ができる場合にはいいわけでございますけれども、例えば受注がたくさんとれた結果、一部手抜き工事の例が出てくるとか必ずしも工期内に間に合わなくなるとか、その結果発注者に御迷惑をかけるといったような例もないわけではございません。
 一般競争をどういうような形でうまく目的の度を十分勘案した上で実施をしていくのかというのは、大変難しい課題ではあると思っております。
#16
○永田良雄君 局長は大変遠慮しいしい物を言っておりますが、二つの市の事例はほとんどが一般競争入札をやめて指名競争入札に変わっているということを私は申し上げたいわけであります。
 発注の全部のうちの一部五%とか六%は一般競争入札でやっていますが、これはどういう事案かというと、極めて安い、二十万とか三十万とかいう小さい発注の問題とか、あるいは特殊な電気工事とか、あるいは空調工事の特殊な例だけであって、あとは一般公共土木建築はすべて指名競争入札に変わってきている。それはなぜこうなってきたかというと、いわゆる一社だけが独占していくという話があるということ、それから非常に工事の結果が不完全な工事が続々出てくる、こういうことからこの十数年の間に変わってきておるということを紹介しておきたいわけであります。ただ、具体的な市の名称は遠慮させていただいて、そういうところがあるということを心してやっていただきたいと思います。
 時間が余りなくなってきて申しわけないのでありますが、それでは次に移りまして、羽田内閣で公共料金の今年度いっぱいの凍結ということをやられました。建設省では高速道路の料金の値上げと住宅公団の料金の値上げの凍結であります。これは一般見には大変格好いいわけでありますが、一体この結果どういうことになるかということを考えてやっておられるのかどうかということを極めて心配するわけであります。
 仮に言うならば高速道路の料金の値上げても、地元の市町村長さんからは、あるいは知事からは、高速道路の料金値上げをやめるとおれらの方の高速道路の建設がまたおくれるよ、今できているところはそれはいいでしょう、私どもはまだ高速道路もないんですよと、こういう切実な声が出たのは新聞で拝聴しておるわけでありますが、具体的に大臣、その両方、住宅公団それから高速道路の料金の値上げストップをことしいっぱいやって、どういう欠陥が出てくるか。それからもう一つ、来年どうされるのか。私は、いろいろ国民から非難を受けてもやるべきことはやっておかにゃいかぬだろうと思うわけでありますが、大臣の御答弁をお願いします。
#17
○国務大臣(森本晃司君) 現下の厳しい経済情勢からかんがみまして、今回、年内いっぱい公共料金すべてを凍結するということを決めたわけでございます。それで、建設省関係は、今先生がおっしゃられたように道路公団と住都公団の問題がございます。
 道路公団の方につきましては、去る五月二十四日に公聴会を持ちまして、公聴会で値上げ反対という声と、もう一つ、先生がおっしゃられたような地方の都道府県の知事さんやあるいは市長さんから、あの十一月に出た千百八十四キロの施行命令については一体どうなるのか、一日も早く我々は実施してもらいたい、こういった強い要望が出ていることも事実でございます。
 そこで、五月二十七日に両公団の総裁を大臣室へお呼びいたしまして、そして、この凍結した分について後の影響は極力最小限にとどめなければならない。そこで、これも公聴会で出た意見でありますけれども、一つは、経営の合理化、節約、それからサービス向上に努めてもらいたい、総裁が先頭に立って国民の理解もいただけるように頑張ってもらいたい、こういった親書等々を出しまして報告をいただくことになっております。
 なお道路公団につきましては、年内の公共料金の凍結については、これは認可まで凍結をするという措置ではないと私は認識している次第でございます。暫定施行等々のいろんな工夫をこれからも凝らしながらも、そういった一万の地方の皆さんの御要望もございますし、早期に工事実施計画の認許を行って事業に着手する必要があると考えておりますので、的確な時期に行いたいとこのように考えております。
 それから住都公団の方につきましては、やはり後の修繕あるいは民間との格差という問題もございますし、公団の中の賃金格差もございます。これは、大体三年ごとに家賃を改正するというルールも国会の審議の上でお決めいただいているようでございますので、そういったルールにのっとって整々粛々とやっていきたいと思いますし、同時に公団の経営合理化も図っていくようにしたいと思っています。
 以上です。
#18
○永田良雄君 今大臣は、認可は年内でもやるという決意をおっしゃいましたので、ぜひ高速道路については認可だけはやっていただきたい、施行の方は多少おくれてもやむを得ませんから、ぜひお願いしておきます。
 それから、住宅公団のやつは結学修繕費に金が回らぬわけでありますから、非常に悪い状況の中で住んでいただくしかないということだろうと思うわけでありますから、ぜひひとつそういう点は合理的な物の処理の仕方をしていただくようお願い申し上げて、質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
#19
○青木薪次君 青木であります。
 私は、六十三年九月二十一日に国会決議が成り、昨年十二月十五日にガット・ウルグアイ・ラウンドの農業合意によって米のミニマムアクセスが決まりました。このことの意義というものは、これはもう国際協調の上からいってやむを得ないんだというような意見のある一方で、特に農業地帯、そしてまた特別の中山間地域等における農業者の意向というものは全く今日悲嘆に暮れて、これから一体農業はどうなるのかということで悲嘆に暮れている地域が非常に多いのであります。
 あまつさえ、このごろ毎年のように台風が襲来いたしましてこの中山間地域を襲撃いたしております。いわゆる農地の崩壊、あるいはまたそれに伴って、これはまた手をつけられていないというようなことからいって、これらの地域が相当荒れ果てている。
 私の郷里の方はミカンが非常に盛んでありまするが、ミカンとともに山林も杉、ヒノキあるいはまた松とかが環境をしっかり守っていてくれるわけでありまするけれども、これらの地域について手入れをする人手がない、金がないということから、もうこれらのものが、農業生産物を放棄しているだけでなくて、ミカンにフジづる、すなわちトンヅルなどが老いちゃって、そして見るも無残な状態というものが今現出しているわけでありますが、きょう農林省見えておりますね、どんなふうに認識しておりますか。
#20
○説明員(新庄忠夫君) お答え申し上げます。
 先生ただいま御指摘ございましたように、特に中山間地帯を中心にいたしましてかなりの耕作放棄地というものが見られるわけでございます。中山間地域、農地を適切に管理していくということが国土あるいは環境の保全という点からも極めて重要であるというふうに私ども認識をいたしております。基本的には、こういった地域の農業の振興を図っていくということで、できるだけ耕作放棄地の発生を防ぐというのが基本であろうかと思います。
 そういったようなことで、昨年九月末に中山間地域の農林業等の振興のための新しい法律が施行されまして、特定農山村法というふうに略称いたしておりますが、これに基づきまして私どもそれぞれの地域の実情に応じた形でいろんな活性化のための計画をつくっていただく。これに対しまして、ソフトの面あるいはハードの面、両面でいろいろ支援をしていきたいというふうに思うわけでございます。
 それから、耕作放棄地の管理あるいはその適切な利活用という点でございますけれども、これにつきましては現在山村振興事業等によりまして、例えば農地の基盤整備をするとか、あるいは都市農村交流のための施設をつくるとか、あるいは不用木の除去をしたり雑草の刈り取りをしたりそういった維持管理をする、こういったものに対しまして一定の助成措置があるわけでございまして、こういった措置を適切に運用しながら耕作放棄地の発生あるいはこの適切な管理ということに努めてまいりたいと思っているわけでございます。
 なお、平成六年度からその耕作放棄地の農地以外の利用を図るというような場合に、例えば市町村が植林のために耕作放棄地を買い取るとか、あるいは都市との交流のための施設あるいは活性化のための施設の用地にするといったような場合には地方財政措置というものが講じられることになっておりますので、こういったものも十分活用されていくのではないかというふうに思っております。
 以上でございます。
#21
○説明員(伴次雄君) ただいま御指摘があったとおり、森林は木材生産以外に国土の保全とか水資源の涵養、それから環境の保全というふうに非常に一般の国民の生活に大きな使命を果たしておるところでございまして、森林整備というものは林政の重要な問題であるというふうに認識しておるところでございます。
 今申し上げました考え方から、治山事業の計画に出発いたしまして安全で潤いのある国土を形成するということに一生懸命鋭意やっているところでありまして、また平成四年度からは造林なり林道に関係します森林整備事業計画というものを新たに発足したわけでございます。こういうものによりまして、保育、間伐を含めまして森林整備というものを一層進めていきたいというふうに思っているところでございます。
#22
○青木薪次君 今、農水省からの答弁で、地域のいわゆる耕作放棄地とかあるいはまた荒れ果てた中山間地域を私はとてもこれは願望では救済できないと思います。
 したがって、特に先ほども申し上げましたガット・ウルグアイ・ラウンドの妥結によって一体どうなるのかということについては、農業の生産条件が不利な地域はこのミニマムアクセスの受け入れや農産物の関税化というような事態を迎えて集中的な深刻な影響を受けているということなのでありまして、大都市地域では農地の集約とか賃貸とか耕作の委託など農地の流動化が進んでいるということもこれまた御案内のとおりです。
 何としても、農業経営対策を強化するとともに今農水省が言われた都市周辺との交流、これらの関係等についてもやっていかないといけないということで、本建設委員会でありますから、例えば地域の活性化というような意味で昨年制定いたしました特定農山村地域における農林業等の活性化のための基盤整備の促進に関する法律、これが去年の九月から施行されているわけでありますけれども、この問題について、もう農業がだめだということで見切りをつけて農業から離れるといったような事態が起きた場合に後をどうするかということで、農業の団地化構想もあるんですね。あるいはまた、公害のない企業を誘致していわゆる工業団地計画を立てるということもあるでしょう。そういったような関係等を考えて、通産省としてはどんなふうに考えていますか。
#23
○説明員(中村薫君) 委員の御質問に対し御説明申し上げます。
 中山間地域を含みます農村地域の工業等の誘致に関しましては、従来から農村地域工業等導入促進法という法律、農水省と通産省で共同でやっておる法律でございますが、その法律に基づきまして税制、金融上の優遇措置等を講ずることによって計画的な工業等の導入を図ってまいったところでございます。
 ちなみに、中山間等の特定農山村のうち九四%がこの農工法の対象地域になっておりますものですから、この法律のスキームを活用できるというふうに考えております。これらの地域に対しまして、農工法に基づきまして大体七千社、四十六万人の雇用が現在まで生まれたところでございます。
 今後とも、農地の保全の必要性に配慮しつつ、農工法制度を初めとした各種施策、農工法以外に通産省の持っておりますいろんな再配置促進策等を活用いたしまして、工業、事務所等の誘致を積極的に推進してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
#24
○青木薪次君 これらの関係等については、今政府の推進している東京への一極集中の排除あるいはまた地方の活性化、そういうような建前とともに、農山村をしっかり守っていくというようないろんな意味を含めまして調整官庁である国土庁の役割は極めて重大だと思うのでありますが、その点いかがですか。
#25
○政府委員(秋本敏文君) 今るるお話がございましたように、農山村地域、中山間地域は、多くの地域で人口の減少、高齢化といったことが進んできておりまして、それに加えて、今回のウルグアイ・ラウンド農業合意ということで一段と厳しさが増すのではないかという心配がされているわけでございます。
 そういった中で、政府におきましては緊急農業農村対策本部を設置いたしまして今後の対策についての検討等を今進めているわけでございますが、この会議の席におきましても国土庁長官の方から、特に地域活性化対策が重要であるという旨の発言をしていただいておりまして、私どももそういうことで積極的に取り組むように指示をいただいております。
 今御質問の中にございましたいわゆる特定農山村法におきましても、ただいま御紹介のありました都市と農山村との交流の拡大といったようなものも加えた地域活性化対策の必要性ということが取り上げられています。
 私どもも、そういったような地域対策という側面からは国土庁として大変かかわりの深い問題であるというふうに考えておりまして、これまで過疎対策といったようなことで産業基盤の整備あるいは生活環境の整備ということを進めてきたり、あるいはまたこの問題は、今も御紹介ございましたけれども、各省一緒になってやることが必要な部分が多うございます。そういうことで、先般来、農水省、自治省と一緒に森林・山村検討会といったようなものを設けまして、例えば林道についての整備を一段と進めるとか、あるいは森林の管理、非常に難しくなっておりますが、法的な管理の道をもっと広げるとか後継者確保対策を進めるだとか、そういった施策を進めてきております。
 今後とも、そういったような蓄積の上に立ちながら、地域の活性化、特に中山間地域の問題につきましてはできる限り積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#26
○青木薪次君 どうしてもこの中山間地域の活性化のためには、例えばやはり建設省がしっかり基幹的な道路をつくるということと、それからどうしても荒れ果てている傾向もあるわけでありますから、これにひとつ治水対策をしっかりやるということが必要だと思いますし、またすばらしい空間でありますからここに住宅団地をつくってやるというようなことも必要だと思うのでありますが、建設省道路局は見えていますか。じゃ、各局からひとつ決意のほどをお聞きしたい。
#27
○政府委員(藤川寛之君) 今お話がございましたように、中山間地域等を中心としての連携強化というのが大変重要だということが言われておりますし、また中山間地域での生活環境の向上という面での道路整備というようなものが大変強く要請されておりますので、私どもとしても積極的にそういう観点からの道路整備を進めてまいりたいというふうに考えているところでございまして、具体的には過疎地域と都市とを連絡する広域的な都道府県道につきまして広域基幹道路というふうに指定してこの整備を促進しておりますし、また過疎山村地域におきましては、基幹的な市町村道につきまして都道府県代行事業というような形でその整備が促進するように努めております。
 また、奥地等大変開発のおくれた地域につきまして、新たに主要地方道を奥地等産業開発道路に指定いたしまして、奥地と都市地域との連携を強化していこうというようなことで、そういう道路の整備も推進しているところでございます。
 また、平成六年度からは交流ふれあいトンネル・橋梁整備事業というのを新たに創設いたしまして、地理的な制約があるがために交流ができなかった地域のトンネルとか橋梁の整備を促進して交流の活発化に資したいというようなことで努力しているところでございます。
 私どもとしても、中山間地域の振興を支える意味で道路の整備というのは大変重要だというふうに認識しておりまして、今後とも積極的に支援してまいりたいというふうに考えております。
#28
○政府委員(豊田高司君) 河川局といたしましても、この中山間地域の振興が大事であるということは大変認識しておるところでございます。
 特に去年は災害が多い年でございまして、その災害は多く中山間地域にも発生しております。特に、とうとい人命を失うような悲惨な災害が多発したわけでございます。
 まず、自然の猛威からこの地域の人命と財産、田畑を守るということが大事でございますが、それにあわせまして、地域の自主性を尊重いたしまして、地域と一体となりましたふるさとの川づくりだとかふるさとの砂防事業というものもやってまいりたいと思っております。
 また、中山間地域は、自然には恵まれておりますが、意外に飲み水というものが少ない場合がございます。あるいは、生活様式が進んでまいりまして水洗化したい、水洗化するには水もないというようなところも意外に多いわけでありまして、このような安定的な水を供給するためだとか、あるいは突発的な集中豪雨、規模は小さいですが集中豪雨があるわけでありますので、そういった治水対策を目的といたしました小規模生活ダム、小さい地域だけを守るというようなダムをやってまいりたい。あるいは、圃場整備等と一体となりまして、圃場整備をするときには川をきれいに直す必要がございますので、土を一緒に動かしたり土砂を融通し合う等あわせました河川改修事業を一体となってやっていくとか、あるいはがんがい用水だとか水道用水を供給する多目的ダム等をやってまいりたい。さらに、がけ崩れ砂防事業等もあわせてやってまいりたいと思っておるところであります。
 いずれにしましても、いろんな省庁とこれは協力し合って整合をとりながらやっていく必要があると考えておりますので、関係の機関と十分調整をとって進めてまいりたいと思っております。
#29
○政府委員(三井康壽君) 住宅関係につきましても、地域振興あるいは人口の定住化のために御指摘のような対策をとっていくことが大事だと考えておりまして、先生の御地元の天竜市などでは初めから天竜杉を使いましたHOPE計画、公営住宅で立派な団地がございます。民間の住宅も、公庫融資の割り増しをやっていただきまして非常に立派な団地ができておりまして、私も拝見して感銘をいたしました。こういったことを私どもが積極的に支援することが大事じゃないかと思うわけでございます。
 具体的には、今年度は特に重点を置かせていただきまして、市町村がこういったことを事業主体としてやっていただくのも大事だなと思いまして、市町村のマスタープランをつくっていただきますと公庫の貸付額を八割ぐらいかなり思い切って加算して、割り増し融資もさせていただく。
 それから、従来は公庫は公募要件というのを掲げてございますけれども、地元へ帰られるUターン、Jターン、そういった方々のために公募要件をかなり緩和しまして、つくられます団地の八割ぐらいは地元に帰ってくる若者のために、あるいは地元で外へ行かない若者のために優先的に分譲できる、こういうのを提案させていただいておりまして平成六年度予算に盛り込ませていただいております。
 このほか、昨年御審議いただきまして成立させていただきました特定優良賃貸住宅の中でも、公共団体が建設していただくものにつきましては、公営住宅は単身入居できないんですけれども、この特優賃の公共団体版につきましては単身入居を認めようと。したがって、家族と一緒に住みたくないけれども独立して家に住みたいという人が住めるようにするとか、あるいはIターン、Jターン、Uターン、こういった方々もこの特定優良賃貸住宅の中で、収入制限がそう厳しくないものでございますから入っていただくようなことを通じまして支援をさせていただきたいと考えているところでございます。
#30
○青木薪次君 自治省は、やはり地元からいろんな要望や要求、あるいは調整の結果を政府に対して要請するということをしてもらいたいと思うのでありますが、全国各地に、北海道なり東北なり、あるいはまた関東なり中部なり、近畿なりあるいはまた中国、四国、九州といったように、そういう地域の皆さんの地域を守っていくというような建前、農業をしっかり守っていくその基盤整備というようなものも含めまして、自治省からその決意を聞きたいと思います。
#31
○説明員(河野栄君) お答えいたします。
 自治省といたしましても、中山間地域、農山村地域の現状にかんがみまして、関係各省庁と連携を図りましてその活性化を図っていくということは極めて重要な課題と認識をいたしておるところでございます。
 特に、中山間地域あるいは農山村地域の活性化につきましては、地方公共団体が地域の実情に即しまして創意と工夫を生かして自主的あるいは主体的な地域づくりに取り組んでまいるということが極めて重要と認識しておるところでございまして、こういった観点から自治省といたしましては、かねてから過疎地域等に対します支援措置を講じてまいっておりますし、それから地方公共団体が自主的、主体的に取り組みます地域づくりにつきまして、地方交付税あるいは地方債等を活用いたしました支援措置を拡充してまいっておるところでございます。
 自治省といたしましては、今後ともこういった観点に立ちまして、関係省庁と連携をとりながら地方公共団体の自主的、主体的な地域づくりが円滑に進められますように努力をいたしてまいりたいと存じております。
 以上でございます。
#32
○青木薪次君 最後に、両大臣から一言だけ、この問題で前向きの答弁をもらっておりますので、ひとつ決意をお願いします。
#33
○国務大臣(森本晃司君) 青木先生のお話を聞きながら、私は、我が奈良県も中山間地域を半分以上抱えているところでございまして、それぞれの地域を想像し、ながら今御意見を賜らせていただいたところでございます。
 自然の保護、保全という立場から考えても、また国民と自然の触れ合いという立場を考えても、同時にこれから都市と農村がやはり共生じていかなければならない、そういう点から考えても、私はさらなる交流が必要ではないか。それぞれの地域が、地方自治団体がつくります地域づくりアクションプログラム、これをやはり建設省としても総合的に応援していかなければならない。さらにまた、先ほど三局長からその具体的な話を申し上げましたが、私も全力で取り組ませていただきたいと思います。
#34
○国務大臣(左藤恵君) 先ほど御説明申し上げました四全総のフォローアップの中にもこの問題が重点課題として取り上げて」られると思いますので、中山間地帯におきます産業の振興なり道路なり下水道、そういった整備で定住しやすいような対策を総合的に進めていかなきゃならない。関係各省とも十分、この答申が出ましたらこの問題について積極的に取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。
#35
○青木薪次君 終わります。
#36
○上田耕一郎君 私は、公団家賃の値上げと公共料金の凍結問題について質問したいと思います。
 三年ごとの今回の値上げは、三月三十日申請で十月一日実施ということだったんですね。バブル崩壊で地価は下がる、マンションの価格も下がる、民間家賃も下がっているときに、公団の家賃がかつてない値上げ申請というのはまことに筋が通らない。しかも、なぜこんなことになるかというと、今度の値上げは地価が高騰したとき大幅に上昇した固定資産税、その評価額、これを基礎にした値上げなので、地価が下がっているときに大幅値上げになるというものです。それで、詳しいことは言いませんけれども、最高限度額が七千円、八千円、九千円と、一居室二居室三居室でそうなっていまして、平均値上げ額三千三百円、約九%ですね。一万戸以上が八千円を超す値上げになるだろうと言われているんです。
 私は非常にとんでもないと思って、申し入れその他もしていたんですが、五月二十日の公共料金凍結の閣議了解がありました。これは、この不況の中で相次ぐ公共料金の値上げが大問題になってきたことで、この閣議了解を出さざるを得なくなった。これは国民の世論と運動の重要な成果だったと思って私は喜んだんですが、さて十九日の日経を見てみますと、「森本建設相は十八日の会見で、公共料金の値上げ凍結について「(値上げの)認可をしないという趣旨ではない」と述べ、認可自体は年内に実施したい意向を示した。」というのが末尾に載っているんですね。驚きまして閣議了解を見てみると、「公共料金については、既に政府において決定又は認可が行われたものを除き、本年中はその引上げの実施を行わないものとする。」となっているんだから、決定だけじゃなくて認可も今までしたものを除きというんだから、今年じゅうに認可しようなんて、あなたは参加していたんでしょう、閣議に。
#37
○国務大臣(森本晃司君) はい。
#38
○上田耕一郎君 それをたちまちその日の記者会見で認可はやるんだ、だから高速道路通行料引き上げに関する公聴会は予定どおりだと。高速道路料金だけじゃなくて、公団家賃も認可は閣議了解があるのにことしじゅうにやるというおつもりなんですか。はっきりお答えいただきたい。
#39
○国務大臣(森本晃司君) 五月二十日の閣議で、本年じゅう値上げをしないということを閣議で決めたわけでございます。
 しかし、道路に対する公聴会を五月二十四日に持ちましたらいろんな御意見がございます。反対の意見もあれば、早くネットワークを整備して地方分権へ大いに力を入れてもらいたいという御意見もございます。また、公団の方につきましても、それはおくれたらおくれた分だけ修繕が十分でなくなるんじゃないだろうか、そういった多様な意見も踏まえまして、私は、あの措置は年内は値上げをしないという措置でありまして、認可をしないという措置ではないと判断をしておりまして、そういう会見をした次第でございます。
#40
○上田耕一郎君 これは非常に重大なんですね。だから、私どもはそういう報道があったので、公共料金値上げ凍結期間中の公団家賃値上げ認可は絶対に行わないことという申し入れを大臣にしようと思ったんだが、会うのも断られた。それでやむを得ず中島議員に廊下か、部屋かで渡したと。委員会でか、委員会の始まるときだ。そういう状況なんです。私と中島さんで大臣に直接会おうと申し入れたら、会わない。そういうことでは、とにかくちょっとこれはまずいですよ。今のお話だと、じゃ認可はやると、公団家賃も高速道路もことしじゅうの値上げ凍結という期間中にやるという答弁なんですね。これは重大問題ですよ。何のための閣議了解なんですか。そんなこと書いてないじゃないですか、「既に政府において決定又は認可が行われたものを除きこというんだから。だからこれ認可もこれから凍結ですよ、ことしじゅうは。
#41
○国務大臣(森本晃司君) 「決定又は認可が行われたものを除き、本年中はその引上げの実施を行わないものとする。」という閣議了解でございまして、実施を行わないということでございます。
 それから、閣議でも私はその旨を明確に申し上げております。
#42
○上田耕一郎君 そうすると、羽田内閣の公共料金値上げ凍結なるものは抜け穴だらけだということですよ。認可はやる、実施だけ延ばす、全くとんでもない。私は強く抗議して、十分しかないので、これでやっていてもなかなか認可しないと大臣言わないだろうから、強く抗議して、凍結中は絶対認可しないようにということを申し上げておきます。
 こういう方針だと、家賃値上げの集中審議を前から私要望しているんですけれども、認可はやると言うんだから、やっぱり早く集中審議を建設委員会として、これまでもやっておりましたので、開くことを委員長にひとつ要望したいと思います。
#43
○委員長(前田勲男君) 理事会で協議をさせていただきます。
#44
○上田耕一郎君 四月八日に物価問題に関する関係閣僚会議で「公共料金の取扱いに関する基本方針について」というものが決められていまして、「経営の徹底した合理化を前提とした上で、真にやむを得ないものに限る」、二層の生産性向上に努めることによって、料金の適正化を図る。」、「改定の理由、根拠、具体的な経営の合理化策等を十分明らかにする」、こういうことが関係閣僚会議で基本方針として決まっているんですね。
 それで、新聞を見ますと、建設大臣は道路公団の鈴木総裁、住都公団の豊藏総裁を五月二十七日に呼んで指示したと。業務の効率化、経費節減などにより一層の経営合理化、サービスの向上、業務内容について国民の理解を得る努力、この三点を指示したというんですね。関係閣僚会議でこういうことが決まって、何か合理化をやろうというんだそうだけれども、合理化をやる努力はしても、合理化する前のこういう恐るべき過去最高の値上げはそのままというのではこれも筋が通りませんよ。これは筋が通らない。
 だから、私は、建設大臣がこの関係閣僚会議の基本方針、あなたの指示を本当に実施するつもりなら、値上げ実施じゃなくてこういうのを実施しなきゃいかぬのですよ。そうしたら、これは公団に対して、今回の三月三十日の申請、これはもう一度再検討しろ、撤回、再検討しろということを指示すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#45
○政府委員(三井康壽君) 私から御説明させていただきますが、先生もうよく御承知のとおり、何回もこの委員会でいろいろ集中審議をしていただいて、ある一定のルールというのをつくらせていただいたわけでございます。したがって、そのルールに基づいて、昨年の秋から公団では公団の中で基本問題懇談会、それから家賃部会、そこには有識者のほか居住者の方も入っておられるわけでございますが、そういった手続を経まして申請が出てきたわけでございます。
 物価が、民間の住宅の家賃が下がっているからどうだという御疑問もございますが、一部には民間の家賃よりもまだ公団の家賃の方が安いんじゃないかという御批判もないわけではございません。そういった観点で出てきた申請は私どもも適切なものと考えているわけでございます。
#46
○上田耕一郎君 これは前回の集中審議のときにかなりやって、当時の建設大臣は、家賃値上げ問題は住宅政策全般を見直す中でもう少し論議を深めていかなきゃならぬと認めざるを得なかったんですよ。今回だけはぜひ協力していただきたい、そう言わざるを得なかった。それを、今のルールをそのまま押し通そうとしているんでしょう。委員長要望もそういう問題について改善の要望をはっきりしているんだから、非常にけしからぬ。
 もう時間も参りました。最後に一つ、読売新聞の報道によりますと、特殊法人の見直し問題で住都公団や道路公団民営化構想が浮上と、再びこういう動きが政府部内に出てきているんです。まだ国民の住宅供給が依然として深刻なときにとんでもないんだけれども、建設省としてはどういう態度ですか。
#47
○政府委員(三井康壽君) 住都公団を含めまして特殊法人につきましてはずっと何年も引き続きまして改革をしろ、見直しをしろという御議論がありまして、今回もその延長線でもありますし、また新たな問題として提起がされているというふうに理解しているわけでございますが、私どもといたしましては、やはり従来からやってまいりました中堅勤労者向けの住宅供給のかなり大きな役割を果たしております公団住宅につきまして、特に賃貸住宅供給につきましては今までの政策を受けまして、しかし合理化すべきところはちゃんと合理化しながらもやらせていただきたいと考えているところでございます。
#48
○上田耕一郎君 大臣も一言。
#49
○国務大臣(森本晃司君) 中堅勤労者のための住宅という意味で住都公団がいろいろと施策を講じてきているところでございますが、まだ道半ばでございますので、その目標がまだ達成されていないこうした段階で民営化というのは大変厳しい状況になっていくのではないかとこう考えておりまして、目標達成まで頑張らせていただきたいと考えております。
#50
○上田耕一郎君 ぜひこういう不当な民営化問題についてはきちんと抵抗して、国民のための住宅政策、また道路政策を進めていただくよう要望して、質問を終わります。
#51
○西野康雄君 大臣、御就任おめでとうございます。大臣が奈良で、国土庁長官が大阪で、建設委員長が和歌山で、私が兵庫でございますので、近畿をよくしろと言うと、すぐにその施策が実施されるようなそんな気がするわけでございます。
 地域間交流で道路の建設だとかいろんなお話を伺っておりました。しかしながら、ある村で東京まで直結するような高速道路をつくって、村長さんが、ああこれで東京へ行った若い者が昔この道路を使って帰ってくる、過疎は解消になると喜んでいたのもつかの問、その村のわずかに残った若者も道路を使って皆東京へ行ったという、そんな話があります。つまり道路計画だとかいろんな面で、このお話はやっぱりどこか今の建設行政の中で欠けている部分を痛烈に皮肉っているな、そんな思いがするわけです。
 先日、五月二十六日でございましたが、NHKの「クローズアップ現代」というところで、「検証・二千二百億円の水利事業・長期化する筑後川取水工事」というのが放送されておりました。大臣、ごらんになられましたか。
#52
○国務大臣(森本晃司君) ちょっとまだ見ておりませんので、早速ビデオをどこかからお借りいたしまして見させていただきたいと思います。
#53
○西野康雄君 豊田河川局長はお持ちだろう、こう思っておるわけですが、これも随分と長期化してしまって地元の農民の方のニーズだとかそういうのに合わなくなってきているんです。やがて長良川河口ぜきもそんなふうなことが出てくるんじゃないだろうかと思うのでございます。大型公共工事が長期にわたると、いろんなもので本来の目的が失われたり、住民が最初受け入れていたのに最終的には反対に回るという例が、この放送もそうだったんですけれども、そういうものが散見されるようになりました。
 五十嵐前建設大臣は、一たん決まった公共工事が時代に合わなくなったときには見直すべきであるし、またそういうシステムをつくろう、そういうふうなことを提言なさいました。大臣は、そういうふうな提言に関してどういう見解をお持ちなのかお聞かせください。
#54
○国務大臣(森本晃司君) 五十嵐前大臣が、長期間に及ぶ大事業については一般論として見直しをしてはどうかということをおっしゃったように、提唱されたように私も伺っております。
 私としても、大規模事業の中で事業期間が長期に及ぶもので、その間に社会経済情勢の変化により見直しを行う必要がある場合には、事業実施の各省庁からは独立した他機関による検討が必要な局面もあると考えております。例えば行政監察あるいは会計検査、そういうものを活用することを含めて各関係省庁で十分検討が行われるべきものであるかなというふうに考えております。
 なお、これらの第三者機関の判断を待つまでもなく、それぞれの各省庁がみずからの行政責任として絶えずそういった点については見直しをしていくように努力する必要があると思います。先生の仰せのとおりだと思います。
#55
○西野康雄君 力強い答弁をいただきましてありがとうございます。
 ずっと質問の中でも政官業の癒着問題のゼネコン汚職というのがございました。入札制度だけに限って論議をするというと袋小路に陥ってしまうのではないか。ボールは丸いから転がりやすい、いやそれは安定感が悪いというふうな議論になってくるかと思います。政治家の側で言うたら、腐敗防止法だとかそういうものをつくってきっちりと政治家は政治家で襟を正す。官の側は、わしら定年になったら食っていくのにどないするねんとぼやきが出るかもしれぬけれども、やっぱり天下りというふうな問題一つにしてもそうですが、官の側は官の側の襟の正し方、そういうふうなものがきっちりと必要ではないだろうかと思います。
 国民の批判は今建設行政に集中している。ここらの若い建設省の官僚と飲んだりしていても、ふっとそういうふうなつぶやきが漏らされるときがあります。僕らは一生懸命やっているんですけれども、つい建設省ですと言うと批判を受けたりするんですというふうなことがつぶやきとして漏らされております。今後どんな対策をしていくのか、やっぱり国民に信頼を得られるようなことをしっかりと建設省としても、また大臣としてもしていかなければならないんじゃないかなと思います。
 国民の批判に対してどんな対策をとっていくのかちょっとお伺いいたします。
#56
○国務大臣(森本晃司君) 先生御指摘のとおりに、昨年いろいろ不祥事がありまして、このことは大変遺憾に思いますし、私も極めて残念に思っているところでございます。
 これは、発注者それから受注者、業界ともどもに先生御指摘のように襟を正してもう一度出直さなければならない。同時に、今先生がいみじくもおっしゃっていただきましたが、その建設行政に携わっている人全員が何も悪いことをしたわけではないんだけれども、何となくそういう問題で窮地に感じているということであれば、これは私は日本の経済の発展を阻害する形になってくる。もっと襟を正すべきものは正して、胸を張って、私は大臣に就任したときに、そういったことは反省は反省、前向きは前向きで生き生きわくわく行政をやろうというふうに職員の皆さんにも訴えたところでございまして、私たちはそのために入札制度改革あるいはそれに伴う履行ボンド制を行うこと、公募の競争指名を持つこと、あるいはその他いろいろと今取り組んでいるところでございますが、それが不正をなくすシステムをつくり上げ、基本的にはそれぞれ発注者、受注者のモラルを向上して、全力で取り組んで国民の信頼の回復に尽くさせていただきたいと思っています。
#57
○西野康雄君 ありがとうございました。
 近年、建設行政と自然保護の関係が国民の注目を集めております。いろんなところで自然への配慮というものが建設行政の中でもなされておりますし、私は河川行政も随分と進歩してきたなという思いをいたしております。近自然工法だとか多自然工法というものを随分と取り入れておられるなと思うんですが、町を見るとまだコンクリート固めの河川が多いかなと思うんです。
 そこで、近自然工法だとか多自然工法を積極的に推進すべきではないかなという意見を持っているんですが、局長、どうですか。
#58
○政府委員(豊田高司君) 先生おっしゃいますように、今までの河川行政を反省するところとしては、やはり安全第一主義ということで護岸をコンクリートで固めてきたという点はございます。
 例えば、東京の神田川を見ていただきますとコンクリートで固まっておるというようなことでございますが、よく考えてみますと、河川は本来多様な生き物の生息の場、あるいはそこで一生を過ごしておるわけでありますが、さらに人間にとっても水と緑豊かな空間、こういうことでありますので、地域住民、広く国民の皆さんに潤いと安らぎを与える重要な資産というふうに考えておるわけでございます。
 先生おっしゃいますように、多自然型川づくりだとか近自然河川づくりというものに一生懸命取り組んでおるところでございまして、平成三年度からはそういうことに特に力を入れておるところでございます。
 おっしゃいますように、大河川につきましては大変注意してやっておるわけでありますが、先ほど申し上げました都市内の神田川だとか、あるいは地方へ参りますと農業用水路に近いようなところで見ますとまだまだコンクリートで固めている例がございます。
 こういったことで、全国でまだ数は少のうございますが、平成三年度では四百カ所、四年度では六百カ所、五年度では九百カ所、平成六年、今年度ではさらに多くのところで多自然型川づくりというものに取り組んでまいりたい、しかもこれは地域の住民の皆さんと一体となって取り組んでまいりたい、かように思っているところでございます。今後とも、一生懸命頑張ってまいりたいと思っております。
#59
○西野康雄君 何か四の問題までついでに答えてもらったようで、ありがとうございました。ちょうど時間になりましたので、これで質問を終わらせていただきます。
#60
○委員長(前田勲男君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#61
○委員長(前田勲男君) 速記を起こしてください。
 暫時休憩いたします。
   午後一時五十二分休憩
     ―――――・―――――
   午後五時一分開会
#62
○委員長(前田勲男君) ただいまから建設委員会を再開いたします。
 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律案及び建築基準法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
 前回、両案の趣旨説明は聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#63
○上野公成君 私は、自由民主党を代表いたしまして、この二つの法律について質問させていただきたいと思います。
 まず、大変長い名前でございますけれども、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律案について何点かお伺いしたいと思います。
 高齢化がどんどん進んで、二五%ですか、二六%近くになるわけでございますけれども、そういう状態になったときに今の建築物のあり方といいますか、それから町づくり、道路だとか、こういう状況だったら大変だなという感じはだれでもよく思うことじゃないかと思います。そういう意味で、あと本当に二、三十年しかないわけですから、この間にいろんなことをしなきゃいけないわけでございます。
 実は高齢者の問題につきましては、私も役所の出身でございますけれども大変関心を持っておりまして、スウェーデンもそうでございますけれども、特にデンマークは高齢化の先進国ということで私も何度も行っておりますし、向こうの方とも交流をしているわけでございます。
 「「寝たきり老人」のいる固いない国」という本を大熊さんという女性の方で朝日新聞の論説委員がお書きになっておりますけれども、「いる国」というのは日本のことでしょうし、「いない国」というのはデンマークのことを言っているんじゃないかと思います。今はそういう状態かもしれませんが、実はデンマークでも最初からそういうことであったわけじゃなくて、最初はやっぱり高齢者はいろんな施設をつくってそこでこうやるということをやってきたわけでございますけれども、なかなか負担が大変だということがあるんですね。
 消費税は、日本でも今いろいろあれしていますけれども、二二、三%ですし、普通の収入のある人は所得税を半分取られる、これ以上はちょっともう無理だというようなことで、やはりもう少し高齢者、障害者が自立してやれるということがいいと思います。それが結果的に高齢者の方々にとっても非常に生き生きとした生活ができるようになるということで、こういう評価をされているんじゃないかと思うんです。
 そこで、国の負担のこともいろいろあるわけでございますので、なるべく高齢者が自立をしていくということでこれからの高齢者対策というものを進めていかなきゃいけないんじゃないか、ノーマライゼーションということだと思うわけでございます。そういう町づくり、あるいは建物づくりをしていくということが高齢者の方も活動できるわけですから、ある程度費用がかかっても社会全体のコストというのは大変効率的だということが言えるんじゃないかと思うわけでございます。
 そういう意味で、この法律の社会的な背景といいますか哲学といいますか、そういうことはどういうことで進められたかということを最初にお聞きしたいと思います。
#64
○政府委員(三井康壽君) 御指摘のとおりでございまして、これは厚生省の推計でございますけれども、二〇二〇年に六十五歳以上人口が二五%を超える、こういったことが予測されております。
 高齢者の方々は運動機能あるいは知覚機能も劣っておられます。それから、障害者の方々は数もふえてまいると思いますけれども、やっぱり社会に自立して参加していただく、こういったことが今後の日本社会を大きく変えていく中で大事な課題になってくるということが私ども本法案を提出させていただいている社会的な背景でございます。
 なお、政府全体といたしましても、昭和六十二年に長寿社会対策大綱というのが閣議決定されましたし、また平成五年の三月には障害者対策に関する新長期計画というものが出まして、いずれも高齢者あるいは障害者の社会参加ということを政府としても積極的に進めていく、こういう方針もございまして、その中の一環としてもやらせていただこうと思っておるわけでございます。
#65
○上野公成君 今お話が出ましたように、高齢者になりますと運動の能力が少しずつ劣ってくるわけでございます。高齢者といっても六十五歳ぐらいの方々はほとんど我々と変わらない運動能力でございますが、八十五歳とかそういうことになりますと大分違うと思うんです。
 そこで、高齢化が進んできますとともに、八十五歳とか上の方の方々も大変多くなるわけですが、普通に歩行できないような方々がこれからどのくらい多くなるかという具体的な予測をされているかどうか。
#66
○政府委員(三井康壽君) 高齢人口比率は先ほど申し上げました約四分の一ということでございますが、ちょっと古いデータではございますけれども、総務庁の方が高齢者の運動能力につきましての調査をしておられます。
 普通に歩ける場合ですとか、あるいは坂や段差があると歩きにくいとか、つえがなければなかなか歩けないとか、物につかまったり介助されなければ歩けない、そういった調査がされておりまして、普通に歩ける方は約三分の二、したがって何らかの介助をされたりつえをついたり、あるいは少し歩くことが困難だという方は三割ぐらいだと。それから、階段の上りおりというのはお年寄りになりますと大変になるわけでございますけれども、ゆっくり上りおりしないと息が切れるとか、これは若い者でもおりますが、手すりにつかまらないといけないとか、あるいは完全に自分一人じゃ階段を上りおりできない、そういった不自由な昇降をされる方が約五割、こういうふうな調査がございます。
 したがいまして、これで推計いたしますと、先ほどの二〇二〇年に老齢人口が四分の一を超えますと、全人口の八%が普通の平たいところで歩きにくくなられる、あるいは階段につきまして二二%の方が完全に自由闊達にお歩きができない、こういったデータを予想しております。
#67
○上野公成君 なぜそういうことをお聞きしたかということなんですけれども、今回は特定建築物ということだけなんですね。建物というのはいろいろありますけれども、住宅が非常に多いわけです。住宅以外のもの、非住宅で今回対象になっております特定建築物という、これは不特定多数の人が出入りするデパートだとかいろんなそういうところを言うんじゃないかと思いますが、そういうものと、それからそれ以外の住宅じゃない建築物と三つに分けられると思うんですけれども、それぞれの比率と申しますか、ストックでもフローでもそれをちょっと教えていただきたいと思います。
#68
○政府委員(三井康壽君) まず、フローでちょっと御報告をさせていただきます。平成四年度の着工統計で申し上げますが、住宅系と非住宅系で分けて申し上げます。住宅系の棟数は八十万棟で一億四千万平米。それから非住宅でございますけれども、二十万棟で一億平米、このうち特定建築物、いわゆる本法案で対象といたしておりますのが約八万棟で五千万平米、これがフローでございます。
 ストックで、推計を建設省の経済局の方でやってもらったことで御報告をさせていただきますと、非住宅だけの報告でございますけれども、非住宅では床面積が約二十億平米で六百六十万棟、そのうち特定建築物、今回の対象でございますけれども、二百七万棟で六億平米、それ以外の事務所系、事務所あるいは工場等のものが四百五十一万棟で十三億平米でございます。
 以上でございます。
#69
○上野公成君 今回は、フローについて、毎年毎年建つものについて棟数にして大体八%ぐらいが対象になるということでございます。それで、この法律が今度はできるわけですけれども、今ない状態で、この中に基礎水準というものと誘導水準というものがあって、基礎水準はできるだけこの水準でやってくださいと。だから、強制力がないわけですね。できればこれでやってください、やるんだったらこういう水準でやってくださいと。それから誘導水準の方は、できればもっと高い水準でここまでやっていただければ大変うれしいから、いろんな助成をしますということだと思うんですけれども、基礎水準の方を守っているような建物というのは、フローでどのぐらい今あるかということをちょっと教えていただきたい。
#70
○政府委員(三井康壽君) これも実は正確なデータをなかなかとっていないのでございますけれども、先ほど申し上げました平成四年度着工統計をサンプリング調査いたしまして、推定して申し上げたいと思いますが、基礎的基準という、最低的な基準と我々考えておりますけれども、最低的な基準で申し上げますと、いわゆるアプローチでございますね、歩道から建物へ行く際に段差がないとか、スロープをつけてあるとか、そういったことをやっております建物が約八割、それからトイレなどを車いす利用者用につくっていただいている建物が約四割。これは個別にちょっと足し合わせているわけでございますけれども、建物全体として見て基礎的な基準に合致しているかなというのは、おおむねフローの三ないし四割程度は基礎的基準を考慮しながら建てていただいているのではないかなと思います。
 一方、誘導もついでにお答えいたします。誘導的基準はこれから決めさせていただく、かなり二十一世紀向けの望ましい水準でございまして、サンプリング調査をいたしましても棟数で一%もない、そんな状況と認識しております。
#71
○上野公成君 今のは特定建築物についてだけじゃなく、全体についてですか。
#72
○政府委員(三井康壽君) 特定建築物でございます。
#73
○上野公成君 特定建築物についてそういう程度だということでございます。特定建築物については一応こういう制度ができるということで、これはやっていただくことは大変結構だと思いますし、これ以外の全体の建築物についてやはり進めるということが大事だと思います。といいますのは、特定建築物のところへいくことだけが活力があるということじゃありません。一般の会社だとか工場だとかそういうところで高齢者が働いていくということが、日本の経済の面からいいましても活力を、そういう労働力からいいましても高齢者をかなり活用しないとなかなか難しい状態じゃないかと思うわけでございます。
 特に、きのうの夕方なんですけれども、大先輩の元議員の方で名前を言えばすぐわかる方ですが、レストランに行こうということで出かけたらしいんですけれども、そこでちょっと設計が悪いものですから転びまして、大分頭にこぶができました。幸い大事には至らなかったわけでございますけれども、どうも聞いてみますと建築の設計に非常に問題がある。それで、やっぱり非特定建築物についても、次の段階として何らかの対策というのが必要じゃないかと思うわけでございますけれども、その辺についてはどういうふうに考えておられますか。
#74
○政府委員(三井康壽君) これは私どもの中でいろんな議論を経た結果、今回提案させていただいたわけでございますけれども、一つは、こういった建物を二十一世紀にあって高齢者、障害者でも利用しやすくするというのは非常に大事な命題だと思っているわけでございますが、義務づけをしてどういう形でできるのかということになりますと、かなりの負担を伴うということもございまして、むしろ施策の方向としては、基準は決めるけれども、インセンティブといいますか、補助とか税制ということによって誘導していく方がさらにいいものができるのではないかということ。
 そうするには、やっぱり不特定の多数の方々が利用されるものとして構成しないとなかなか国のお金とか公共団体のお金が出しにくい、そういう考えで今回はこういう不特定多数による特定建築物にさせていただきましたが、我々の心は、工場でございましても事務所でございましても、それぞれの会社、事業所でお働きになる方には高齢者の方もふえてまいりますでしょうし、障害者の方も必ずおいでになりますから、事業所の負担といいますか、事業所の方で積極的に取り組んでいただきたいというのが我々の本旨ではございます。
 しかし、いずれこういった不特定多数建築物から入りまして、現在各公共団体でやっておりますものも大体は不特定多数が多いのでございますけれども、いずれまたそういった先生のおっしゃっておられるような、働く場所におきましてもそういったことを考慮しながら建物を建てていくということは今後の重要な課題になっていくというふうには認識しているわけでございます。
#75
○上野公成君 建物全体、フローだけじゃなくてストックも含めて、全体のことを一通りお聞きしたいと思っておりますけれども、もう一つ一般の住宅ですね、これは特に公共住宅でいろんな試みがもう既になされておりますし、それから各公共団体でもお年寄りのいるところではこういうようなつくり方をしたらいいとか、そういうようなパンフレットもいろいろあります。そういうことである程度進んでいると思うわけでございます。
 特に、これは住宅を進めていく上でエレベーターのことについてちょっとお聞きしたいんですけれども、エレベーターというのは戸建てで老人、高齢者がおられる家庭ではこれからもう必須になっていくんではないかと思うんです。ところが、その肝心のエレベーターが非常に値段が高い。これは、アメリカなんかでは数十万円から百万円しないようなエレベーターが随分普及しているというふうに聞いております。日本ではかなり安くはなってきたようでございますが、三百万とか、高いものは八百万とか、そういうような状態じゃないかと思うんですけれども、その辺はデータを持っておられたらちょっとお願いします。
#76
○政府委員(三井康壽君) 最近は、ホームエレベーターというのはかなりはやってまいりました。ちょっと実績を御報告いたしますと、平成元年からの調査なんでございますけれども、これはエレベーター協会で調べていただきました。平成元年には約六百基でございましたけれども、平成五年は千六百八十三基、三倍ぐらいにこの五カ年間でふえてきている。かなり普及しかけているかなというふうに認識しております。
 それから、エレベーターは建築基準法でかなり安全性を要求させていただいておりますが、普通のビルですと防火の関係もありましてがっちりとした鉄筋で組んでいただいて火の煙突にならないようにして、コストは高いわけでございますけれどもホームエレベーターはそういったことの心配は少ないわけでございます。
 昭和六十二年に、ホームエレベーターの設計指針という設計を簡易にできるようなものを出させていただきまして、その分かなりコストダウンは図れてきておるわけでございます。しかし、御指摘のように、まだ一基三百万円を超えますと個人の御家庭でなかなか御負担が大変でございます。最近は二百九十五万円と、三百万円を少し切ったというようなものが出てまいりましたけれども、やっぱり三百万円ですと相当自動車並みの価格でございます。
 アメリカの方はちょっとデータを持っておりませんけれども、スイスは結構、四階建てぐらいのものがありまして、三百五十万とかあります。比較すると日本の方がまだ高いと思うんですけれども、やっぱり普及をかなり重ねまして、それから新しいハウスメーカーなどもそういうホームエレベーターをかなり推奨したり普及に努力しておられますので、技術の開発とかあるいは必要な建築基準等につきましても御支援できるところは支援させていただきまして、なるべく手に入りやすい価格で提供できるようにもっていきたいと思っております。
#77
○上野公成君 三百万円でも建物全体の中のウエートがちょっと大き過ぎるような感じがするんです。これはなぜ高いかということは、今建築基準法のことも触れられましたけれども、消防法もあるんですね。やっぱりその辺を少しクリアしないとだめなんじゃないか。と申しますのは、ホーム用エレベーターは基本的に家族しか使わないわけですから、家族が気をつけて家族の責任で使うというコンセンサスみたいなものが得られれば、とにかくがんじがらめにしなきゃいけないということがなくなるんです。その辺をやらない限りちょっと安くならないと思うんですよ。
 ですから、ホーム用については、今は一般のエレベーターに比べたら随分そういう緩和をしているということはあるんですけれども、もう少し踏み込んでそういう考え方をしていく。これは、まあ建設省でやれるということでもありませんし、もう少し家庭の中で自分で責任を持つと、そういう社会通念みたいなものを醸成していかないとうまくないと思うんです。そういうことにもぜひあれして、安いエレベーターを買えるようにしていただきたいと思います。
 それから、ちょっと時間がありませんので、既存の建物についても一応お聞きして、そうすると建築物すべてについてもお聞きできることになるわけでございます。これはなかなか難しい問題でございますけれども、その辺も視野に入れてぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 そういうことで一応お聞きしましたので、大臣に今の議論を踏まえて、やはり高齢者がこれだけ多くなることが予測されているわけですから、将来は少なくとも特定建築物についてはもう強制義務にする。負担の問題がありますからなかなか難しいわけでございますけれども、さっきの基礎水準をほとんどのものが守ってくるような実績ができた時点でもう強制義務に変える。非特定建築物というのは今何もないわけですね。これは事業者にお願いするしかないというようなことだったわけでございますが、それはやっぱり今の特定建築物ぐらいのレベルにしていくとか、そういう規制のレベルといいますか、規制と言ったらいいかどうか知りませんけれども、高齢化社会に対する準備の程度を少し上げていくということが必要じゃないかと思うんですが、大臣。
#78
○国務大臣(森本晃司君) 上野先生はデンマークの住宅政策に大変精通しておられるというふうに伺っておりますし、先ほどもその御意見を伺いました。そのときも先生がおっしゃっておりましたが、最初からデンマークもそのような状況に至ったわけではないということでございますが、我が国もようやく今そういった高齢化社会を迎えるについて機運も極めて高まってきたところでございます。
 じゃ、今義務づけることはどうかというと、いろいろ負担等々を考えますと今義務づけるほどにまで国民のコンセンサスは十分ではないということを感じます。社会全体として目指すべき水準を定めて誘導、助成を行うことが長期的に良好なストックを形成するに資するところであると思いますし、先生が今御指摘いただきました基礎的基準の義務づけなどの対策のレベルの強化については将来十分検討すべきではないだろうか、このように考えております。
#79
○上野公成君 アメリカの例なんかですと、これはアメリカは訴訟の社会ですから、そういうことが起こると持ち主が訴えられるとかいうことがありまして、やはり裁判をやっても負けないようにということで全体のそういう施設がうまくいくというようなこともありますけれども、日本の場合はそういうような実態とは大分がけ離れておりますので、ぜひそういう方向で考えていただきたいと思います。
 きょうの審議は建物だけでございますけれども、自宅もいいとして、自宅を出て、それから道路を歩いて、あるいは車に乗ってデパートヘ行くということがあるわけですから、町づくりそのもの全体もやはりこういうことを進めていただき、高齢化仕様の町づくりというのをぜひやっていただきたいと思うわけでございます。その点について。
#80
○政府委員(三井康壽君) まさしく御指摘のとおりでございまして、先ほど申し上げました障害者対策に関する新長期計画におきましても町づくりの観点からきちんとやれと、こういったことになっているわけでございます。
 今回は、町づくり関係はまだいろんな関係で準備が整わなかったと。建築関係は税制も予算も大変順調にお認めいただきましたし、御努力を各方面でいただきました。それから法律の方も、やっぱり認定という行為をもってやらないと税制ができない。これも法制局にも大変御支援いただいた関係上、建築物だけはとりあえず出させていただいたわけでございますが、いずれ町づくり全体としてこういう方向を法律とかあるいは制度を各省連携してつくっていくことに相なろうと思います。仮に法案ができるとすれば我々の法案もその中に一環として組み入れさせていただく、こういうふうに考えております。
 なお、それができ上がるまでの間といってはなんでございますけれども、建設省だけにおきましても、市町村を事業主体といたしまして福祉の街づくりモデル事業というのを平成三年度からやらせていただいておりまして、主として駅前でございますとか町の中心部で公共的な施設のあるところを、駅からおりていって道路、建物に高齢者、障害者の方が楽に行けるというふうな町づくりというのは進んでおります。建築、住宅関係も御支援し、道路の方も御支援する、こういったのが高崎市ですとか徳島市でかなり進みつつございます。これをさらに拡充いたしまして、モデル事業というのをとりまして、平成六年度の予算では人にやさしいまちづくり事業という形で衣がえをさせていただきまして、建設省としての範囲でできる限りはまたやっていこうと、いずれ各省とも御相談しましてこれをまた広げていきたいと考えております。
#81
○上野公成君 きょうの法律は、そういう高齢化社会への対応の第一歩ということでございます。まだまだお話しさせていただいたようにいろんな課題がたくさん残っているわけでございますから、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 次に、建築基準法の改正の方に移らせていただきます。
 規制緩和、規制緩和ということでこれはもう大合唱でございまして、とにかく必要があって規制をしているわけですから、何でも緩和するというわけにいかないわけでございますけれども、きょうお昼の永田先生の発注の仕方の話と同じで、内容をよく知らないで変な方向に流れているんじゃないかなというような気がしないでもないわけございます。そういう意味では大変残念な風潮なんです。
 しかし、この地下室の規制緩和、これにつきましては大変結構なことだと思いますし、後で示させていただきますが、しかもちゃんとしたルールがあって、そのルールにのっとって地道な議論を重ねて、これは大丈夫だ、こういうことでこういう結果になったわけでございます。大変結構でございますけれども、これからもそういうルールをみんなでコンセンサスを得て、それで規制緩和をしていくということをぜひやっていただきたい。これは、安全だとか衛生の問題とか、そういうことがこの建築基準法については特に関係があるわけですから、そういうことで進めていただきたいと思っております。
 まず最初に、改正の内容がちょっとわかりにくいので、質問をして答えていただくと時間がかかるので自分で言いますので、これで合っているかどうか。
 東京は宅地が非常に小さいわけで、例えば四十坪のところに八〇%、まあちょっと計算があれですから一〇〇%だとしますね。そうすると四十坪のものが建つわけです。三分の一免除するというようなことで、ちょっとわかりにくいと思うんですけれども、これは二十坪の地下は大丈夫だと、こういうことなんですね。その二十坪を含めて、四十坪と二十坪で六十坪のうちのその二十坪が三分の一に当たるというふうに、ちょっとわかりにくいと思うんですけれども、そういうことでいいのか。ですから、今までは四十坪しか建たなかったわけですが、しかし、地下室のところにこの二十坪を加えても容積率にカウントされないことによって六十坪の、用途は多少制限があると思いますけれども、そういうことが実現されるという……。
#82
○政府委員(三井康壽君) そのとおりでございます。全体の三分の一が不算入でございますから、足し合わせると上にあるものの半分が下につくれると、それで三分の一であります。
#83
○上野公成君 ですから、相当これは効果があるんじゃないかと思うんです。今言いましたように、二〇〇〇年に百平米にするというような大目標があるんですけれども、東京、大阪では、むしろ年々建っているフローの面積というのは余り芳しくない状況なわけですね。そこでこういうのが非常に効果があるんじゃないかと思うんです。
 そこで、この措置によって年間どのくらい新しく地下室が、何月ぐらいの住宅にこういう地下室が設けられるというふうに考えておるのか。
#84
○政府委員(三井康壽君) 今おっしゃられたように、住宅の地下室は、多分大都市地域とりわけ第一種住居専用地域では高さ制限があって上に建てられない、上に建てると周辺の方々から文句を言われたり環境を悪くするということで、上に建てられない分何とか広くしたいというところで今後一番出てくるんではないかと思っているわけでございます。
 それで、そういうことを想定いたしまして少し試算をさせていただきまして、これは絶対そのとおりいくかどうかという自信はございませんけれども、一応試算ということで御理解いただきたいと思いますが、年間六千戸ぐらいかなと。地下室は金額が上の地上よりも高くなります。二倍ぐらい高くなります。そういった計算をいたしますと、地下室部分の増だけで約九百億円と一応算定をしてございます。これ一応の算定でございますので、この点御理解いただきたいと思います。
#85
○上野公成君 六千戸が多いか少ないかということでございますけれども、工事費が地下はやっぱり上の方に比べると大変かかるんじゃないか。それで六千戸にとどまっているような状態じゃないか。もう少しその地下のコストダウンをやっていく必要があるんじゃないかと思うんですけれども、地下室は地上に比べてどのぐらい割高になるかちょっと教えていただきたいんです。
#86
○政府委員(三井康壽君) これは場所によりまして相当違います。非常に狭いところそれから掘りやすいところなど場所により違いますので一概に申し上げかねるんですが、平成三年度に地下室がいろいろふえてきたころにモデル計算をいたしましたものを御披露いたしますと、地上一、二階の工事費が坪平均六十六万円といたしますと、地下室部分は坪百二十五万円、二倍弱というふうに今のところは非常にコストが高いということでございます。
#87
○上野公成君 大体倍かかるわけですね。ですから、半分つくれば地上部分と同じだけかかるということですね、倍ですから。上物に三千万かかったら下の地下室も面積は半分だけれども三千万かかると。これでは、やはり地下室の普及もなかなかお金がないとできないということじゃないかと思うんです。
 そこで、地下室の工事費を安くするということが大事な課題になってくる。これは今までやっていないから、地下室の事例が少ないから、なかなかコストダウンが進まなかったということも考えられるわけでございますけれども、今、カナダやアメリカではツーバイフォーと同じ工法でやっております。年間二万戸ぐらいが地下室をツーバイフォーでやっているというふうに聞いているわけでございますけれども、日本ではそういうことが可能なんですか。
#88
○政府委員(三井康壽君) これは大変難しい御質問でございまして、カナダ、アメリカでは確かに木造の地下というのが建てられているということはお聞きしております。向こうの方は日本と比べて湿気がないとか、あるいは土地が凍るのでむしろ機能がいいんだとか、いろんな説があるようでございます。
 我が国の場合は、ちょっと湿気があるので木造で地下はどうかなという感じを持っておりますけれども、やっぱり検討してみなければいけません。それから、お金がかかるのは、ある程度掘りますので、一メーター半とか二メーター掘りますので土どめ工事をしなければいかぬとか、それから壁を少し厚くしなければいかぬとか、そういった問題が大きな原因でありますので、例えばある程度プレハブ工法で壁を上につくっておいて、中を掘っていって土どめをしながら徐々に沈めていくとか、そういうふうな工法を開発することによってコストダウンを図っていけるんではないか。
 それから、今回の法改正によりましてそういったものがどんどん出てくれば、掘削機などの小型のものも出てくるでしょうし、需要に応じてコストも下がってくるんではないかというふうに期待をしておりますが、私どももさらに技術開発などの研究を進めて、民間と一緒にやっていく必要があると思います。
#89
○上野公成君 ツーバイフォーでやれるかどうかと聞いているんですけれども、なかなかやっていないということだと思うんです。
 今お話があったんですけれども、例えばオランダなんかは水面より低いという国で有名です。これはれんがで基礎をつくったんですけれども、今は木でやっそいるということです。それからオーストラリアでもそうです。ニューオーリンズなんかに行っても結構そういう湿地の多いところなんです。これは今すぐということじゃないんですけれども、やっぱりこれだけ多くの国でいろんなことをやっているわけですから、ひとつ十分検討していただくということが大変大事じゃないかと思うんです。
 この地下室の容積率も、こういう議論が大変長い間続いて、結果はこういうことになったわけでございますので、今建設省で住宅のコストを二分の一にするというようなこともあるわけですけれども、やはり今までやっていることと相当頭を切りかえていかないとなかなかうまくいかないんじゃないかと思うんです。これはお答えは要りませんけれども、ひとつそういう方向で検討していただきたいと思います。
 規制の緩和とかそういうことに関して、地下室はたしか数年前まではからぼりがないとだめだと。居室というのは、建築基準法一般には、居室の部分の七分の一の面積の開口部が要るということがあるわけでございます。これはからぼりがなくても、住宅機器が大変進歩しまして、衛生上の問題もないし、採光はもちろん照明その他でできるということでクリアをしまして、今そういう地下の居室については機器で対応するというふうになっていると私は認識しているんですけれども、それでよろしいですか。
#90
○政府委員(三井康壽君) いわゆる居室につきましては全くの地下は禁止と、基準法の三十条の規定そのままでございます。
 しかし、からぼりを設けまして十分な採光がとれれば居室にしてもいいとする取り扱いは今回の改正によっても変わりません。
#91
○上野公成君 就寝室じゃなくて、基準法上の居室としてはいいんじゃないですか。
#92
○政府委員(三井康壽君) 通常、日常生活にお使いになるところは居室という概念でございますのでやや不分明なところもございますけれども、寝るところはいずれにしてもだめでございますし、日常使われる書斎とかそういうものを居室というふうに考えておるわけでございます。
#93
○上野公成君 書斎ならいいわけでしょう。
#94
○政府委員(三井康壽君) 日常お使いになる書斎は居室でございますので、からぼりをつくっていただかないとぐあいが悪いと、こういうことです。
#95
○上野公成君 そうですか。何か……
#96
○政府委員(三井康壽君) ちょっと訂正させていただきます。
 ややこしい質問でありまして、原則的にはからぼりを設けていただくわけでございますけれども、有効な換気設備をつけていただく場合にはそれが除かれる、こういうことでございます。
#97
○上野公成君 ですから、いいわけですね。
 ただ、このことをすると時間がもうなくなっちゃうのであれなんですけれども、こういうことが実は地下室ではいいんだけれども地上ではよくない例が幾つかあるんですよ。だから、その辺をちょっと後でまた質問させていただきます。
 そこで、今回の容積率の緩和というのは二つの原則があるんじゃないかと思うんです。一つは、公共施設、道路だとかそれから下水道だとかそういうものに対する負荷がない。今言われたように、下に寝るわけじゃないんですから人数はふえないから下水道の容量にも関係ないし、自動車の台数がふえるわけじゃないから公共施設の容量は変わらないということと、地下だけですから表へ出ていないですから、隣の家に迷惑をかけるとか、見た形は町として同じだから環境に影響がない。この二点でこういうことをクリアされたんじゃないかと思うんですけれども、それでよろしいですか。
#98
○政府委員(三井康壽君) 基本的にそのとおりでございます。
#99
○上野公成君 そこで、大臣にちょっとお聞きしたいんですが、今こういう議論をしているわけですけれども、例えば容積率についても公共施設の容量には余り関係ない、それから環境にも影響がないというようなことは、これは地下室だけでなく、私今具体的には浮かばないんですが、そういう原則のものはまだまだ何かあるんじゃないかと思うんです。
 ですから、そういうものについては、先ほど言いましたようにルールのない規制緩和じゃなくてちゃんとルールのある規制緩和でございますから、積極的にやっていっていただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがでございますか。
#100
○国務大臣(森本晃司君) 建築基準法では、機械室その他これらに類する部分の割合が著しく大きな建物では、容積率制限の趣旨を損なわないものについては特別措置が設けられてまいりました。昭和六十年、その対象を明確にするために、中水道それから地域冷暖房それから防災用備蓄倉庫などが特例の対象である旨を通達してその的確な運用に努めてきたところであります。
 このようなことから、今般の住宅の地下室についての規制の見直しを含め現在考えられるところの必要な措置を講じているところでございまして、今後新たな提案がされた場合、制度の趣旨に照らして検討していくことにしてまいりたいと思います。
#101
○上野公成君 ぜひ、こういう原則を守っているやつはどんどんやっていただきたいと思います。
 そこで、容積率の話はおきまして、ちょっと同じような規制で建築物の形態規制というのがあるんです。
 実は今、山手線の中が容積率を十分使っていないというような議論があるわけですけれども、実際に容積率が六〇〇%でも、道路の制限、道路斜線、それから北側斜線とかいろいろな制限があって決められた容積率を全部使い切れない。そちらの方が、容積率を大きくしろ、大きくしろという問題がいろいろあるんですけれども、そんなことよりも、そういう形態規制について少し考え直していただくということの方が大事じゃないか。
 この場合は、法定容積率の範囲内であるわけですから、そこまで使おうという話ですから、先ほど言いました二つの原則のうちの公共施設の量は関係ないわけです。むしろ、市街地の環境とか形態の方がおかしくならないようにこういうことをしているのではないかと思いますけれども、この辺のビルを見ましても、セットバックしているからこういう形のビルがいっぱいあります。あれが果たして町として美しいのか。
 それから、市街地の環境を都市計画と基準法で少しねじ曲げて本来の趣旨と違っていることをやっているんじゃないかなというような気がするんです。そこで、もう六〇〇%ぐらいの容積率のところが後ろの建物のことを気にするとかそういうようなことは余り気にしないでやるということはできないだろうか。それから、建物の中は仮にそういういろんな制限があっても、とにかくさっきの地下室の中でも緩和しているわけですが、これはもう地上に出ているわけですから窓をあけることもできるわけです。
 それから、先ほど局長が言われたように、機器が物すごく発達しているわけです。またそれに合った機器をどんどん開発していけばいいわけですから、そういうことで十分対応できるんじゃないかと思います。やはり容積率ということだけが問題になっておりますけれども、実際に建てる場合はむしろ形態規制の方を何とかしていただく。建たない容積率を都市計画で定めるということの方が問題じゃないかということもあるわけです。決めた以上は建つようなこと、これは今の機器の発達で十分できるわけですから、何とか次の段階としてこの形態規制についてもひとつ新しい原則をつくっていただいて、それに基づいて少しずつ規制緩和をやっていくということをぜひ進めていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#102
○政府委員(三井康壽君) これは大変昔から議論されていることでございまして、釈迦に説法のようなことになるかもしれませんけれども、都市計画で決める容積が実際上使えていない、これも事実でございます。残念なことには、日本の容積率制度はヨーロッパから導入したんですが、ヨーロッパの都市は非常に道路がいいものですから、そういった前提の容積を日本に当てはめると、三メートルとか四メートルとかひょっとしたら本当に路地の小さいのしかないところに容積を当てはめるとやっぱりその周辺の環境に影響を与えるというので、道路斜線、隣地斜線あるいは北側斜線というのをつけているわけでございます。しかも現実には、都市の中で高い建物が建ってくると周辺の方々の御不満、御不平が相当ある。
 そういったことで、いろんな御批判がありながら今までやってまいりましたが、ただ、最近のように大都市地域で居住水準もよくしなければいかぬ、それから多少のそういう環境の方も我慢していただかなければいけないという御議論も出てまいりました。したがって、現在、建築審議会におきましても、すぐにこういう容積率を全部使えるというのではなくて、多少セットバックをしていただければ斜線制限を見直したらどうかとかそういった御議論をしていただいているところでございます。
 いずれにいたしましても、環境問題もきちんと整理しなければいけませんし、そういった中で検計を進めていくということをさせていただいているわけでございます。
#103
○上野公成君 時間が来ましたのでこの辺でやめさせていただきますけれども、いずれにしても、規制緩和をしていくときには社会的なコンセンサスを得られるというようなことが大変大事ですし、それから個人の住宅は個人で責任を持ってやる、そういうことをクリアしない限りはなかなかできないわけです。総論賛成各論反対ということが多いわけでございますけれども、これは国会の先生方にも御理解いただくし、マスコミの方にも宣伝していただき、建設省も御努力いただいて、この二つの法律はスタートとして大変結構なことだと思いますが、まだまだこれから進めていただきたいことがたくさんあるわけでございますので、ぜひそういうことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#104
○小川仁一君 久しぶりに建設委員会へ来ましたけれども、情緒的なことは全部やめて、法律にだけ限って質問をさせていただきます。
 この法律は、ことしの一月に出されました「高齢社会の到来及び障害者の社会参加の増進に配慮した優良な建築物の在り方に関する答申」に基づいたものと思います。
 そこで、まずこの法律が対象としている建築物としてどのようなものを想定しているのか。第二条では、不特定かつ多数が利用する一定の建物となっています。一方、答申では「建築物における高齢者・障害者対応はこ「利用に供される全ての建築物において実現されるべきである。」とした上で、不特定多数の者に利用される建物としては、「物販店舗、理髪店等のサービス店舗、飲食店、病院・診療所、銀行、劇場・映画館、博物館・美術館等の文化施設、学校等の教育施設、宿泊施設等」を明示しています。他方、この法第二条は、「病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店」となっています。
 答申のうち、学校などの教育の施設はこの法律は対象としていないと思いますが、スーパーマーケットなどの大規模な小売店舗やレストランなどの飲食店、こういうものは対象になるのではないでしょうか。大阪府や兵庫県の条例では、規模は限定されているとしても対象になっています。
 そこで、政令で定める建築物とはどのようなものか、判断の基準をお示しいただき、あわせて、この答申に例示されている建築物あるいは大阪府や兵庫県の条例の対象になっていてこの法の対象から除外されているものがあれば、その理由をお聞かせ願いたい。
#105
○政府委員(三井康壽君) 先ほど来御説明いたしておりますが、本法の対象は不特定多数の方が利用される建築物、これは名前は特定建築物というふうに称しているわけでございます。したがいまして、今おっしゃられました物販店舗、これはデパートも入りますしスーパーも入りますし小売の店舗も入ります。それから、レストラン、飲食店、ホテル、こういったものもすべて入るわけでございます。
 それから、学校についてでございますが、学校は児童の特定の施設ではございますけれども、日曜開放とかそういった不特定の方々も出入りする場合がございます。したがいまして、私どもといたしましては、開放される学校施設につきましてはこの政令の中で取り込んでいきたい。文部省との協議になりますけれども、全部が全部ではございませんが、一般に開放されるようなものにつきましては、部分的に学校も入れていったらどうかというふうに考えているところでございます。
 それから、今仰せられました兵庫県あるいは大阪、神奈川等の条例で対象となっております建物のうち、不特定多数の利用者のものは大体一致しているわけでございますが、特定多数のものがこれらの条例の中には幾つか入っております。
 例示で申し上げますと、共同住宅、事務所、それから一定の工場、それから鉄道駅舎、こういったものが今回の法案よりも広く取り込んで条例化をしております。このうち共同住宅とか事務所、工場につきましては特定の方々が利用する、住宅ですと個人の御利用でございますし、工場、事務所はその会社に勤務される方の御利用でございます。したがいまして、不特定多数の利用じゃないということから本法案の対象から外させていただいております。
 なお、ちょっと細かくなりますが、事務所でも、例えば丸ビルのように上が事務所でございますけれども一階部分が店舗等があります場合は、その店舗部分は対象にさせていただいているわけでございます。
 それかう、駅舎でございますけれども、駅舎は建築基準法上の建築物ではないという扱いになっておりまして、駅舎単独は本法案の対象になっておりません。しかし、駅に接続しております駅ビルとかそういうものにつきましては、特定建築物として本法の対象になっております。したがいまして、駅舎の方は運輸行政の中でホームとか跨線橋とかそういうものにつきましての高齢者、障害者対策を運輸省の方でやっていただく、こういった前提で本法案の対象から外しているわけでございます。
#106
○小川仁一君 この法で対象にしている建築物が自治体がつくっている条例よりも範囲が狭いとか、あるいはより規模が大きなものしか対象にしてないということであれば、自治体が大変困るんじゃないかとこう思います。この法ができると、進んだ条例の足を引っ張るような結果になりはしないかと心配しておりますが、どうでしょうか、こんな心配はないんでしょうか。こんなことを担保する条文を入れたらどうでしょうか。条文を入れないとすれば、大臣に答弁をしていただいて議事録に残しておいていただきたい、こういう考え方でございます。
#107
○国務大臣(森本晃司君) 今回提出させていただいております法律というのは、不特定多数が利用する建築物の建築に当たって高齢者、身体障害者等が利用しやすいように措置することにしております。このような課題はすべての地域で共通でございますので、国として統一的に取り組むことが望ましいという判断に立っているものであります。
 一方、今先生がおっしゃいましたように、それぞれ進んだ地方自治体がございます。本法案以外の建築物を対象にしているものがあるわけでございますが、当然これらは尊重されるべきものであると考えている次第でございます。したがって、これらの条例の定めるところにより積極的に施策の推進を図っていただきたいと考えております。
#108
○小川仁一君 この法律の対象となる建築物は大変多数になると考えられるんですが、この法律によってどの程度のペースで基礎的基準あるいは誘導的基準を満たす建物がつくられると推計しておられるか。障害者の方の社会参加は現状では大変困難ですし、二〇二〇年には四人に一人が六十五歳以上の高齢者である社会が到来すると言われております。それでどの程度基準を満たす建物ができると見ておられるのでしょうか、お尋ねをしたい。
#109
○政府委員(三井康壽君) 先ほど上野議員にお答えしたことから推計いたしまして今のことをお答えしたいと思いますが、サンプリング調査、これは二年前から本格的にこの問題を勉強し始めましたときに、着工統計から建築技術教育普及センターというところに調査してもらった結果でございますけれども、先ほど申し上げましたように、基礎的基準を満たしているものが、フローベース、平成四年度の着工ベースで大体三割ないし四割、誘導的基準を満たしておるものは一%未満でかなり少ない、こういうことを先ほど御答弁申し上げました。これをもとにいたしまして、二〇二〇年ごろまでにどうなっていくかということを推計させていただいております。
 特定建築物のうちでも、都道府県知事が、この基準によりましてぜひこういうふうにしてください、基礎的基準に倣ってつくってくださいというふうに指導助言をさせていただくのは二千平米以上というふうに考えておるわけでございますけれども、そういった指導助言をさせていただきながら、新たに建てられるものにつきましては特定建築物の約五割、床面積で八割ぐらいが基礎的基準を守って建てていただけるんじゃないか。それから、ストックを二〇二〇年で推計いたしますと、棟数で約四割、床面積で約六割強が基礎的基準を満たしていただくことを期待しているわけでございます。
 さらに、誘導的基準はこれはかなり高い基準でございまして、公共団体の条例でつくっております基準あるいは諸外国の基準よりも高目の基準を考えております。二十一世紀の日本にすばらしいストックをつくっていきたいという気持ちから誘導水準の基準を高く決めさせていただく予定でございますが、これは本当にこれからの努力でございまして、助成措置の拡充をさらに図っていくとか、そういったことによりましてさらにいい誘導水準のものをつくっていただくように努力していきたい。これはちょっと推計を申し上げるのは我々も自信がないものでございますので、数字的な推計はちょっと控えさせていただきたいと思っております。
#110
○小川仁一君 そこで問題になるのは、第二条の建築主の努力規定、第四条の指導及び助言、指示の規定にかかわってくると思います。
 第四条では、特定建築物をつくるときは、指導及び助言をすることができるとなっていますし、同じ第四条二項では、特定建築物のうち政令で定める規模以上のものについて著しく不十分であると認めるときは必要な指示をすることができる、こうなっています。国に先んじて福祉のまちづくり条例や整備指針などを制定している先進的な地方自治体の実情を見ても、建築確認を行ったうちの二割から三割ぐらいしか指導に沿った建物ができていないようであります。
 兵庫県の福祉のまちづくり条例では、「事業者はこ「整備基準を遵守しなければならない。」とした上で、「指導に従わない事業者に対して、県は勧告し、これに従わない場合はその事実を公表することができる。」となっていますが、実効性を考える場合、国としてはその事実を公表するということを地方自治体に義務づけることができないものでしょうか。
#111
○政府委員(三井康壽君) 先生のような御議論というのは当然ございまして、法案をつくる前にも相当議論をさせていただきました。義務づけが本当にいいのかどうかという議論から始まりまして、仮に義務づけということをするとすると、最低基準という形でしか何か基準づくりはできない。例えば出入り口にいたしましても、出入り口が何カ所あっても、最低基準ですと正面出入り口だけいい工事をしている、それからトイレもどんな大きい建物でも車いす利用者用は一基しかつけなくていい、そういった基準が非常に低位になるのを我々もおそれまして、やっぱり誘導基準で持っていく方が長期的にはいいんじゃないかという判断をしたわけでございます。
 したがいまして、どちらかといいますと、義務とかそういう実質上の強制というよりも、誘導の方に力点を置いた形でこの法案を提案させていただいているわけでございます。
 さらに、今指導してもなかなか公共団体はその実効が上がらないじゃないかということを勘案いたしまして、税金の面も、国税も地方税も応援をさせていただきますし、また容積率もまだきちっと御説明いたしませんでしたけれども、広げた部分、廊下とかトイレとか階段とかを広げて面積を食った分は容積不算入をするとか、あるいは建築確認の手続を簡素化するとか、それから補助金も国と公共団体でふえた工事費の三分の一ずつを補助するとか、そういったインセンティブを与えることによって、実質上かなり大きな建物につきましてはこの誘導的基準に従ってつくっていただけることを期待しているわけでございます。
 その意味で、助成措置のない公共団体条例よりも、こちらの方がそれ以上の実効を期待できるんじゃないかというふうに思っているわけでございます。
#112
○小川仁一君 次に、特定建築物の基準についてお尋ねをいたしますが、三条には、特定施設を高齢者、身体障害者等が円滑に利用できるようにするための措置に関し特定建築主の判断の基準となるべき事項を定めるとあります。説明によりますと、この基準は基礎的基準、誘導的基準、こうなっておりますが、どのような形でこれを公表するか。社会的に公表することによって、社会の反応によっていや応なしに建築主がそうせざるを得ないような雰囲気をつくることもあるので、十四条の広報活動を徹底していただきたいと思いますが、それらについてのお考えがありましたらお願いいたします。
#113
○国務大臣(森本晃司君) 本法の第三条に基づき建設大臣が定める判断基準としては、高齢者それから身体障害者等が建築物を利用しやすいようにするための段差の解消、廊下の幅等に関する基準を定めることとしております。これらの基準としては、高齢者、身体障害者等が特定建築物を利用することができるようにするため、その障害を除去するのに必要な水準である基礎的基準と、高齢者、身体障害者等が特段の不自由なく特定建築物を利用できるようにするための必要な水準である誘導的基準を建設大臣告示で定めるとともに、地方公共団体、建築士等の団体、そしてマスコミの方々等を通じて国民への周知徹底を図ってまいりたいと思います。
#114
○小川仁一君 もう一つですが、特定建築物の基準についてお聞きします。
 第四条一項の指導及び助言のための判断の基準と、同条第二項の著しく不適当であると認め必要な指示をするに当たっての判断の基準、第五条の都道府県知事が認定をするに当たっての判断の基準が御説明のあった二つの基準のいずれなのか、法律では明らかになっておりませんので、本当はこの条文をもう少しわかりやすく書き直していただきたいんですけれども、そういうわけにもいかないでしょうから、はっきりした明快な解釈の御答弁をいただきたいと思います。
#115
○政府委員(三井康壽君) 今大臣から、基礎的基準と誘導的基準の二つを大臣告示でいたすと申し上げました。その後の条文の適用についてでございますが、第四条に基づきます知事の指導、助言、指示の基準は基礎的基準でございます。それから、第五条の認定の際の基準、これが誘導的基準でございます。
 こういうふうに四条、五条と使い分けて基準を施行する、こういうふうに考えております。
#116
○小川仁一君 終わります。
#117
○種田誠君 私の方からは、建築基準法の一部を改正する法律案について若干の質疑をさせていただきたいと思います。
 今回の法律の改正で規制緩和を行っていく。当然規制緩和がされることによって、国民生活、とりわけ居住生活に新しい効果、影響、こういうものをもたらすだろうと思うんです。さらには経済的な効果なども見込まれるのではないか、このようにも思うわけなんですけれども、この法律を改正することによるそれらの効果などについて、提案者である大臣の方ではどのようなお考えを持っておられるか、まず最初に伺いたいと思います。
#118
○国務大臣(森本晃司君) 今回の地下室の規制緩和でございますが、地価水準が相対的に高い大都市において、主として二ないし三階建て以下の建物が建築される第一種住居専用地域ということが考えられるのではないかと思います。
 それからもう一つ、先生がお尋ねの経済的効果でございますが、先ほど局長の答弁の中でも一部ございましたが、仮に年間六千戸の住宅という計算、これはどこまでも仮でございますが、一戸当たり千五百万円ぐらい地下室をつくることによって投資の増加が起きてくるのではないだろうか。そういうことでいきますと、約九百億円程度というふうに判断しております。
 また、今般、三分の一までは地下室を容積率に算入しないことにいたしましたので、今後そのすぐれた防音性あるいは断熱性などの特徴を生かした多様な地下室利用が促進されて、ゆとりある住生活が実現していくものとこのように考えております。
#119
○種田誠君 実は、この法律の改正案をじっと見ておりましたらば、一つ疑問に突き当たりました。それは、建築基準法ではないのですけれども、民法上住宅を築造していく場合には、隣の境界線から五十センチ以上離さなければならない、こういうふうな規定が民法の二百三十四条にございます。地下の部分をつくる場合に、これは居住住宅の一部として位置づけられている物件だとすれば、地下においても隣地の境界から五十センチ離すという原則がやはり考え方の機軸になるのか、それとも、地下室であるならば外からは見えるわけじゃないから、境界ぎりぎりまでつくっちゃっていいものか、この辺の問題を、これから実際つくるとなりますと当然隣とのトラブルが発生するわけですから、まず建設省の方はその辺どういうふうに考えておるのか。続いて、きょう法務省に来てもらっておりますから、法務省の方ではどういう考えを持つか、ちょっと伺いたいと思います。
#120
○政府委員(三井康壽君) 先生もう法律の御専門家でございますので、民法は私がお答えするなどというと、ちょっと間違っているぞとおしかりを受けそうなんですが、確かに民法で五十センチ距離を置けという相隣関係の規定があるわけでございます。
 私どもは、基本的には民法と建築基準法はやや法目的というのが違うと考えているわけでございまして、後ほど法務省からの御説明があると思いますけれども、例えば防火地域の場合でございますと、建ぺい率一〇〇%という場合がございます。一〇〇%というのは、もう隣地に接して建てなければ一〇〇%はできない。そういう規定がございますことを考えますと、建築基準としては、境界いっぱいいっぱい建てるということはある程度許容しているものというふうに考えているわけでございます。
 しかし、仮に民法に触れるようなことになってまいりますと、これは当然民法上の請求権が相手の権利者にございますので、それを民法上調整する前に基準法上調整すべきじゃないかというふうな御議論も当然ございますけれども、一応そこは分けて基準法は基準法というふうに考えているわけです。しかし、実際には民法の規定は当然働くわけでございます。お建てになる方は当然民法等も考えながらお建てになるというふうに考えております。
 なお、私どもといたしましては、この民法二百三十四条につきましては、わずか一例ではございますけれども、地下につきましてはこの規定は適用されないという判例があるというふうに聞いておりまして、それも一つ考えますと、基準法として特に五十センチどうのこうのという規定を置く必要はないんじゃないかというふうに考えている次第でございます。
#121
○説明員(小池信行君) それでは、民法上の問題につきましてお答えを申し上げます。
 御指摘の民法二百三十四条一項の規定が、地下室などの地下建築物の築造についても適用されるかどうかという問題につきましては、考え方としては、積極説、消極説の二つがあろうかと思います。
 積極説は、二百三十四条一項の文理解釈を根拠とするものでございまして、この条文が単に「建物ヲ築造スルニハ」とこう規定しておりますので、その適用範囲を特に地上建築物の築造に限定はしていないわけでございます。したがいまして、地下室等の地下建築物にも当然適用があるというふうに考えるのが積極説でございます。もっとも、この積極説に立ったといたしましても、同じ民法の二百二十六条が、異なった慣習があればそれに従うというふうに規定しておりますので、例えば都市部の繁華街等におきまして、境界線に接して建物を建てることができるというような慣習があれば、先ほど申し上げました民法二百三十四条一項の規定は働かないということになります。以上が積極説でございます。
 他方、消極説は、これは民法制定当時の社会状況や、それから民法二百三十四条一項の規定の目的を根拠にするものでございます。御承知のように、民法は明治三十年代の初めにできたものでございまして、この当時は地下室というような地下構造物についてはまだ一般化していなかったというふうに考えられるということ、それから、二百三十四条一項の規定の目的そのものは、その隣地における建物の建築修繕の便宜、それから火災の延焼防止、それから日照、それから通風、採光というような環境の利益の確保、こういうことを目的にしているわけでございまして、そういう点から考えますと、この地下の構造物には及ばないという解釈もできるわけでございます。
 ただこの点は、今まで裁判の例で争われだというのは、先ほど建設省の方から御答弁がありましたが、下級審の裁判例に一件あるだけでございまして、学説上も実は余り論じられていない。ということは、恐らく社会生活上今まで余り問題にされることがなかったのではないかというふうに思います。
 したがいまして、今の時点で法務省といたしまして、その積極、消極いずれに立つかというような判断は非常に難しゅうございますが、ただ、今後その土地の高度利用あるいは有効利用との関係で、あるいは民法上もこの地下構築物の相隣関係というような問題が出てくるかもしれません。したがいまして、この問題につきましては今後勉強をさせていただきたいと思います。
 以上でございます。
#122
○種田誠君 まさにその姿勢で相隣関係も今後ぜひ見直してもらいたい、こう思うんです。
 ただ建設省の方で、三井局長の方から判例も一つございますからなんて言いましたけれども、判例というのは最高裁判例のことだけを判例と言うのであって、下級審判例のことは判例とふだんは言わないわけであります。ですから、そういう意味では余り過信をなさらない方がよろしいかと思うんですが、法務省そうですよね。――法務省もそうだと言っています。
 そういうことで、ぜひこの問題に関しては、建設省、法務省、今後、法成立後打ち合わせをしておいて、現実に工事をしていく上ではさまざまなトラブルも予想されると思いますので、そういうときに各自治体の方で間違いがないように指導できるようにしておいてもらいたいと思います。
 それじゃ、法務省ありがとうございました。
 こういう問題が法律の上で実はございますし、さらにこの地下室はこれから促進されると思うんです。ただその場合に、衛生上の問題や環境上の問題というのは科学技術の発達によってかなり解決されていくだろうと思います。しかし問題は、地下室がいわゆる住居の一部として使われることによって都市施設に対する負荷というものが当然増すことは間違いないだろうと思います。その辺、道路や下水やその他の都市施設に対する負荷という点からは、これらの問題に関してこの改正をするに当たってどのような配慮がなされておるのか、さらにはこれが心配ないというのか、ちょっと伺わせていただきたいと思います。
#123
○政府委員(三井康壽君) 先生もよく御承知だと思いますけれども、最近はいろんな空調関係、換気関係の設備がいいものがたくさん出てくるようになりました。したがって、従来は地下というとじめじめして換気とか除湿が大変だ、こういうことでございますけれども、コストも安くていいものがたくさん出てまいりましたので、従来から比べますと格段に地下室の利用がふえてきているわけでございます。先ほど上野議員の御質問にもお答えいたしましたように、現在でも地下室がそういうふうにつくられているというのは、やっぱり御利用になる方がそれなりの便利さを享受できているような技術開発が進んでいるというふうに思っているわけでございます。
 ただ、環境条件といたしましては、換気とか除湿とかそういったことが必要でございますし、それではエネルギー関係としてどういうふうなことかということのチェックをしたわけでございます。そこで得られましたデータによれば、地下室と地上の部屋とエネルギー消費量を年間で比較いたしますと、それほど変わらないというデータが一つございます。それは地下室は冷房のエネルギーが非常に少なくて済むと。除湿とか電気とか、そういうのは年間を通じて地上よりも非常に多いわけでございますけれども、冷房の効率というのは非常によくて、夏に地上部分の冷房をするよりも地下の冷房の方が安いということもありまして、年間トータルではほぼとんとんのエネルギー消費量だというデータもあるわけでございます。これは、どちらかというと地下室を建てる方にいいデータかなというふうに考えております。
 それから、地下室と都市施設との関係について申しますと、通常、住宅の場合でございますと家族数がふえるとかそういうことじゃございませんので、道路交通とかそういうことに対する影響はほとんど変わらないということが一つ。それから、下水などは多少くみ上げをしなければいけませんけれども、そういった多少お金がかかることはありましても通常の使用量と余り変わりないということで、全体的には都市施設に対する負荷は地下室をつくったことによって増大するとは余り考えなくていいだろうと。
 それからなお、よく出てまいります御議論の中で、第一種住居専用地域の中で家を高く建てたい、三階建て、四階建てを建てたいと、こういったときに、地下に滞らせていただくということは、その周辺の方々には逆にプラスになって、かつ利用される方の居住水準が向上する、こういったメリットもある。
 総合的に勘案いたしまして今回の御提案をさせていただいた状況になったわけでございます。
#124
○種田誠君 最後に一点だけ伺いたいんですが、やはり地下室をつくるに当たってはどうしてもコストが高い、こう言われております。コストを下げることによって、かなり若者たちのニーズはあるようですから、私は普及量がふえるんじゃないかと思うんですが、コストを下げる方途というのがあるのかないのか、その辺を一言述べていただければと思います。
#125
○政府委員(三井康壽君) 先ほど上野議員のところでも御議論いたしまして、コストが約二倍ぐらいという試算をしているわけでございまして、これが普及することによって量的にふえることによってコストが下がるという部分は除きまして、技術開発をしていくということがコストを下げることだろうと思います。
 先ほども申し上げましたけれども、一つの方法として今いろいろ議論させていただいているのは、ある程度枠組みをつくって土どめ工など要らないようにしまして中を掘っていってだんだん沈めていく、そういった工法とか、あるいは掘削も簡易な小型の掘削機を開発するとか、そういったことを官民共同で開発をしていって低価格で消費者におつくりいただけるような方法を模索していきたいと思っております。
#126
○種田誠君 どうもありがとうございました。
#127
○上田耕一郎君 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律案について質問いたします。
 私は、日本共産党国会議員団の障害者対策の責任者をずっとやっておりまして、毎年障害者団体と懇談会を行って政府に申し入れもしているんですけれども、この法案の前進を評価して喜んでおります。しかし、日本はまだ後進国で、「建築と社会」という雑誌の去年の十月号に「特集 福祉のまちづくり」というのがあって、そこに建設省建築研究所の古瀬さんが書かれておりますけれども、スウェーデンでは公共建物は一九六九年から、住宅は一九七七年からバリアフリーが基本的な要件となっているというので、スウェーデンと比べると二十五年、それから国際障害者年は八一年だったので十三年目になりますね、このおくれは単に政府の責任というだけじゃなくて、私たち自覚しなきゃいかぬと思うんですけれども、それだけにしっかりしたいいものにしなきゃならぬと思うんです。
 時間もありませんので若干質問したいんですが、基礎的基準と誘導的基準、その二つを大臣が公表されるということで、調査室の参考資料に「基準の具体的イメージ」というのが八ページに載っているんです。大体これでいいんだろうと思うんですけれども、一つ気になったのは廊下の幅です。百二十センチ以上となっているんですね。ところが、三十五ページの建設省が前に発表した調査では百四十センチ以上となっているんです。
 それで、最後のページを見ますと、車いすが一台通るだけで百二十センチ、人とすれ違う場合は百四十センチというので、百二十センチじゃ人もすれ違え狂いということになりますし、障害者は外出の場合、普通の車いすよりも電動車いすを使う人が非常に多いので、廊下幅については、例えばこれ一つですけれども、考慮してほしいし、この基準を決める際にはぜひ専門家とそれから障害者団体、障害者の意見をよく聞いて決めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#128
○政府委員(三井康壽君) まずは、その前にぜひ御説明させていただきたいんですけれども、この誘導的基準と基礎的基準を見ていただきますと、はるかに誘導的基準が高い。これは御認識いただきますが、先ほどスウェーデンとか北欧と比べて非常におくれていると。私どもも、誘導的基準でストックがふえれば、ヨーロッパの基準よりも高いものができる、こういうふうに御認識しておいていただきたいわけでございます。ヨーロッパの基準は、基礎的基準にややちょっと上乗せしているかどうか、こういう程度でございますので、我々はさらにその上を行こうという意気込みでやっているということをまず御説明させていただきます。
 そこで、この基準につきましては、法律を公布させていただきましてから関係の方々と御相談をして決めることになっておりまして、取り急ぎ法案の審議の参考のために我々がお示ししているわけでございますが、百二十センチの廊下幅で、電動でも八十センチぐらいだと思いますので、普通の車いすが電動でないと六十五センチでございますが、廊下幅は百二十センチでございますので人と車いすが悠々にすれ違えるというふうに思います。それを基礎的基準と考えております。誘導の方は、車いす同士がすれ違える、あるいは議員会館の廊下のようにぐるっと奥まで行って戻ってくるときに回転ができる、これが百八十センチ、こういうことでございます。
 それはそれといたしまして、この基準を決める際は、この法案をつくります前に建築審議会で御議論いただきまして、その際に障害者団体のかなり主要な団体の常務さんとか理事長さんに数人入っていただきまして御議論していただきましたので、この基準をつくる際も当然そういう方々に中に入っていただきまして御議論していただく、そういう考えを持っております。
#129
○上田耕一郎君 先ほど特定建築物に何が入るかということで学校がありましたね。学校も、学生の中には障害者もおりぜひ入れる必要があると思うんですが、事業所の除外の話がありました。障害者の雇用促進法がありますから、社員の中には当然障害者はいらっしゃるわけで、なかなか法定が守られていないけれども、そういう事業所の除外というのはこれはどうかなと思います。
 それから既存建築物の対策。既存建築物が非常に多いわけなので、これは新築と同じ義務を課するのは無理でも、少なくとも改善の計画をつくらせて実施状況を点検する必要があるというように思うんですけれども、今後の課題として、建築物の範囲ということではこの事業所の除外、学校問題、それから既存建築物の対策ですね、ここら辺はよく研究、検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#130
○政府委員(三井康壽君) いずれも将来の検討課題と考えておりますが、事業所につきましてどういうふうに持っていくかというのは、我々も難しい判断があるんじゃないかと思います。
 私どもとしましては、やっぱり事業所の事業主がやっていただきたい。この法案は、不特定多数の方が利用されるがゆえに、公的な助成といいますかそういうものを入れて促進しようというわけでございますから、それに対し、企業体がやっていただくべきところを公的助成するのはいかがかという議論も当然出てまいりますし、そういったものをクリアしませんと先へ進めない。ただ、基準を強化するというふうな時代になってまいりますれば、基準の強化だけでするという場合は、事業所というのは当然対象としていかなければいけないと思います。
 それから、学校につきましても、主として公立系が多いわけでございまして、公的な主体で一生懸命やっていただくというのを原則にしているわけでございます。
 既存建築物は、これも大変難しゅうございます。我々の理想は誘導的基準に置いておるものでございますので、既に建てられたもので、廊下の幅が狭いとか、階段の勾配が急なものもあるのを改造しろということはなかなか言えない、言いにくい場合が非常に多いわけでございます。全部かえなければいかぬと。ただ、トイレを増設するとか、あるいはエレベーターを改造するとか、それからホテルオークラのように階段をエスカレーターに改造するとか、そういう部分的な改造はやり得ると思いますので、それにつきましてはこの法律できちっと規定を置いていないんですが、開銀融資というのを使いまして、部分的なものになるかもしれませんけれども、既存の建物でそういう部分的な改造につきましては融資制度という道を開いております。そういった形で指導はしていこうということはしたいと思っております。
#131
○上田耕一郎君 それで、新築の場合ですけれども、実際にこれを達成する際これで保障できるだろうかと思うんですね。最低のバリアフリーの基礎的基準についても努力義務でしょう。これは本来は法的に義務づける必要があるんじゃないか。かなり厳しい建築確認制度さえなかなか違法建築を排除し切れない状況なので、このままだと事前チェックや竣工報告の規定もない、特定行政庁、市町村に指導権限もない、指示に従わない者に対するペナルティー規定もないということで、新築の特定建築物について単なる努力義務だけでこれは本当に達成を保障できるだろうかと、大きな疑問があるんですけれども、いかがでしょうか。
#132
○国務大臣(森本晃司君) 今先生御指摘のように、我々国民が一生を通じて豊かな生活を感じるという場合に、やがて私たちも高齢者になり、またどこでけがをしていくかもわからない、そういった意味から考えて、周りの人への思いやりを持って考えていかなければならないわけでございますが、本法案ではやはりまだ、いろいろな角度から検討いたしましたが、それの負担あるいはいろんな条件から考えると、またこれを義務づけるまで国民のコンセンサスは十分にいっていないのではないだろうか。今後こういった適応の状況を踏まえつつ、将来の検討課題とさせていただきたいと思うところでございます。
#133
○上田耕一郎君 終わります。
#134
○西野康雄君 寄席で言うとトリでございまして、トリの難しさはどこにあるかというと、前にやる方のネタをずっと頭の中に入れて、そして自分のネタを出していかなければなりません。多分これもやるであろう、あれもやるであろうと。国会の質問もどうも一緒のようでございまして、既存の建物の高齢者、障害者対策ももうとられてしまいましたし、本法律案の趣旨徹底を図るというのもとられてしまいました。
 まず、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律案で、私は器をそういうふうによい方向に規制をしていくというのは結構だと思うんですが、最近新しいビルなんかに入りますと、例えばトイレとか水道なんでございますけれども、新幹線やデパートなんかがその例に挙げられるかと思いますが、手をかざすだけで水が流れたりとか、蛇口をひねらずに手を前に出すだけで水が出たり、そんな器具が随分とあります。
 ところが、目の不自由な人に聞くと、どこに何があるのか、どこにかざしていいのかさっぱりわからないわけです。そうすると、器をつくるだけではなくて、建設省としても中の設備との関係をどういうふうに関係省庁だとかと話し合っていくのかということは、この法律の中で一番大事なポイントになるんじゃないかなと思うんです。その辺ちょっとお聞かせ願えますか。
#135
○政府委員(三井康壽君) 今障害者の方を特に念頭に置かれて御質問じゃないかと思うんですが、実はこの法案をやる前にいろんな審議会をさせていただいて専門家の意見を聞きましたけれども、障害者の方にも意見の相違というのがかなりあるわけでございます。
 それに対して、行政としてどうやっていくかということは実は非常に悩ましいわけでございます。例えば点字ブロックなどは、目の不自由な方はこれがないと大変困ると言われるわけですが、車いすに乗っておられる方は大変不便だと、あれがあってなかなか動かせないと全然逆の議論が出まして、それではどうしたらいいのかというふうな議論が幾つもございます。
 今おっしゃられたのも、まさしく目の不自由な方には不便だけれども、ほかの方には、手に障害があるとかそういう方には便利がいい。ですから、その不自由の度合いによって対策が違ってくる。そしてそれを全部対策でやり切れるのかということでございまして、今のようなのは、私も実は非常に明快にいたしますということをなかなか御答弁しにくいんですけれども、やっぱりお金を相当かければあらゆる方に不自由なく利用していただくということはできると思うんです。
 したがって、特にそういう方の出入りの多いデパートとか、デパート業界の方にびっくりされるかもしれませんけれども、そういう方の多いところではいろんなことに気を使ってやっていただくというのは、現実に建築士の方とか設計の方とか、あるいは実際に建てる際に御相談いただいた建て主の方とか、そういった方にぜひよくPRといいますか周知徹底といいますか、そういうことをしたいと思いますし、またこれはやっぱり国民の皆さんとか利用される方の意識というのが非常に大事でございますので、いろんな御意見をいただいて、まだまだこういったことの開発といいますか進めていかなければならないものがたくさんあると思いますので、御議論、御指示、御指摘いただきたいと思っているわけでございます。
#136
○西野康雄君 この法律というのは完璧ではなくて、そういうところで改良の余地があるんだということを念頭に置きながら建設行政を進めていただきたいと思います。
 建築基準法の一部を改正する法律案、実は法律案を読んでいるときに種田議員と同じようなことをふと思ったんです。隣のところまでぎりぎりに掘っていったらどうなんだろうかというふうなことを思ったんです。
 大岡裁きの中で、強欲な質屋が隣の境界線ぎりぎりまで蔵を建てた。訴えていったんですが、言うことを聞いてくれない。そこで、大岡様がああそうか、それならぎりぎりまでどんどんどんどんと掘ってやれと。ずっと深く掘っていった。蔵が傾くやないか。おまえのところは地下牢でもこしらえるのか、池でもこしらえるのかというふうなことで、いやいや、境界ぎりぎりまで掘ったって、おれのところの土地やからほっておけというふうなことで、それじゃあかぬというのでお互いがそれを引っ込めるという、その話を例にとりながら、どこまでが地下で、どこまでがというふうなことをやろうかと思ったんですが、多分やりはる人がおるやろうと思ってやめたんです。
 ただ、町でよく見かけるのは、このごろ木造の三階建でとても申しましょうか、一見三階建て風で一階部分がガレージと物置、階段をどんどんと上がってようやく玄関があるというふうなのがあります。大体こんな住宅の形は間口が本当に狭いんですね。そうすると、今度地下室の設置ということが可能になったときに、建築業者が、今まで二階建てで結構広い間口のものも、今度は余計狭くして、地下室もあるからここ大丈夫ですよというふうな形になってきて、狭いウサギ小屋がひょっとしたらネズミ小屋のようなそういう住宅が並ぶ。よくありますね、新興住宅地のところに行きますと間口の狭いのが並んでいる。そういうふうな危険性がこの地下室というものを解禁にしたときに出てきやしないだろうか。この点の歯どめについてだけお伺いをいたします。
#137
○政府委員(三井康壽君) 確かに、住宅地の中には非常に狭い敷地のものも多いわけでございます。決して町のつくり方としては好ましくないと思いますが、ただやっぱり最近車庫規制も強化されまして、一階部分あるいは半地下部分を車庫にして、車庫を確保しているという形の住宅もかなりふえているので、それが環境上どうかという御議論であろうかと思います。
 私どもも、町全体がきれいになっていくことが理想でございますから、余りごちゃごちゃしたのは好ましくないと思っておりますが、確かに大都市の敷地は非常に狭小でございまして、百平米未満の敷地というのは非常にたくさんあるわけでございます。ただ、最近ようやくこれも、どうも幾ら土地が高いといっても余り狭いのはどうかというふうな国民の皆さんの意向もふえまして、最近では百平米未満の敷地の率が下げどまりまして、これはある意味で国民の皆さん方の意識が高くなってきた。だから、さらにこれによってどんどん小さくてもいいと考える方はまあないのではないかというふうに期待をしているわけでございます。
 しかし、仮に御心配のようなことが起こるとすれば、平成四年に都市計画法、建築基準法を改正させていただきましたときに、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、これらは従来の第一種住居専用地域でございますけれども、これに最低限敷地面積というのがかけられるようになったわけでございます。これを公共団体の方で指定の際に使っていただきまして狭小な分割ができないようにするとか、あるいは現在でも地区計画をかけていただければ、地元の御了解を実質上得なきゃいけないんですけれども、敷地面積の最低限規制というのができますので、そういうおそれのあるような地域とか、そういうことをしたくないという地域の方々の合意ができるようなところでは、ぜひこういったことを活用していっていただきたい。そうすることが本当にいい地下室を有効に使っていただけることになるのではないかというふうに期待をしているわけでございます。
#138
○委員長(前田勲男君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより両案の討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、直ちに両案の採決に入ります。
 まず、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#139
○委員長(前田勲男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、種田君から発言を求められておりますので、これを許します。種田君。
#140
○種田誠君 私は、ただいま可決されました高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、新緑風会、公明党・国民会議、日本共産党及び護憲リベラルの会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    高齢者、身体障害者等が円滑に利用でき
    る特定建築物の建築の促進に関する法律
    案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点につ
 いて適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを
 期すべきである。
 一、加齢や障害に伴い日常生活や社会生活に身
  体上の制限を受けている人々が、特段の不自
  由を感じることなく円滑に利用することので
  きる建築物は、すべての人々にとって望まし
  いものであるという観点に立って、関係者の
  理解を深めるための措置の充実に努めるこ
  と。
 二、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる
  建築物の建築を促進し、将来、この法律にお
  いて建築主の判断事項としている基準が一般
  的な基準として普及するよう、必要な施策の
  充実に努めること。
 三、特定建築物に対する施策の充実に加えて、
  生活の基盤となるまち全体が高齢者、障害者
  や子供にやさしい構造となるよう、幅の広い
  歩道の整備、歩道の段差の解消、電線類の地
  中化等の道路整備、安全で利用しやすい遊び
  場や公園の整備、公共交通機関の施設・設備
  の改善等の施策を総合的に推進するととも
  に、それらの施策の推進のために有効な制度
  についても検討を進めること。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#141
○委員長(前田勲男君) ただいま種田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#142
○委員長(前田勲男君) 全会一致と認めます。よって、種田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。森本建設大臣。
#143
○国務大臣(森本晃司君) 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されましたことを深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。
 どうもありがとうございました。
#144
○委員長(前田勲男君) 次に、建築基準法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#145
○委員長(前田勲男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、種田君から発言を求められておりますので、これを許します。種田君。
#146
○種田誠君 私は、ただいま可決されました建築基準法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、新緑風会、公明党・国民会議、日本共産党及び護憲リベラルの会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    建築基準法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、住宅の地下室に係る容積率の制限の合理化については、良好な市街地環境を確保しつつ、ゆとりある住宅の供給を図るための措置であることにかんがみ、敷地の分割が行われる場合等に敷地の狭小化が進行して市街地環境が悪化することのないよう、既成市街地における狭小な宅地の共同化を推進するための施策の充実に努めるとともに、必要に応じて建築物の敷地面積の最低限度を定めるなど都市計画についても十分配慮すること。
 二、住宅の地下室の建築が促進されることに伴い隣接地の建築物に安全上の問題が生じるなど相隣関係上の問題が増加することのないよう、適正な施工の確保について建築行政上十分配慮すること。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#147
○委員長(前田勲男君) ただいま種田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#148
○委員長(前田勲男君) 全会一致と認めます。よって、種田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。森本建設大臣。
#149
○国務大臣(森本晃司君) 建築基準法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されましたことを深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長を初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。
 どうもありがとうございました。
#150
○委員長(前田勲男君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#151
○委員長(前田勲男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時五十一分散会

ソース: 国立国会図書館
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