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1994/06/06 第129回国会 参議院 参議院会議録情報 第129回国会 運輸委員会 第4号
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1994/06/06 第129回国会 参議院

参議院会議録情報 第129回国会 運輸委員会 第4号

#1
第129回国会 運輸委員会 第4号
平成六年六月六日(月曜日)
   午後二時四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月一日
    辞任         補欠選任
     田村 秀昭君     林  寛子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         和田 教美君
    理 事
                松浦 孝治君
                堀  利和君
                泉  信也君
                矢原 秀男君
    委 員
                伊江 朝雄君
                鹿熊 安正君
                河本 三郎君
                二木 秀夫君
                溝手 顕正君
                山崎 正昭君
                穐山  篤君
                喜岡  淳君
                櫻井 規順君
                渕上 貞雄君
                林  寛子君
                山田  勇君
                高崎 裕子君
                下村  泰君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  二見 伸明君
   政府委員
       運輸省運輸政策
       局長       豊田  実君
       運輸省鉄道局長  秦野  裕君
       運輸省自動車交
       通局長      越智 正英君
       運輸省海上技術
       安全局船員部長  高橋 伸和君
       運輸省港湾局長  坂井 順行君
       運輸省航空局長  土坂 泰敏君
       運輸省航空局技
       術部長      北田 彰良君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島 啓雄君
   説明員
       運輸省航空事故
       調査委員会事務
       局長       木村 泰彦君
       建設省道路局高
       速国道課長    井上 啓一君
   参考人
       日本道路公団理
       事        久保 博資君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○運輸事情等に関する調査
 (運輸行政の基本施策に関する件)
 (派遣委員の報告)
○船員法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等に
 よる国際観光の振興に関する法律案(内閣提出
 )
    ―――――――――――――
委員長(和田教美君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。委員の異動について御報告いたします。
 去る一日、田村秀昭君が委員を辞任され、その補欠として林寛子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#2
○委員長(和田教美君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 運輸事情等に関する調査のため、本日、日本道路公団理事久保博資君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(和田教美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(和田教美君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 運輸行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○松浦孝治君 まず、過般の羽田政権成立に当たりまして二見大臣が運輸大臣に御就任されました。もう御承知のとおりでございますが、運輸行政は国民生活に非常に密着した大切な部門でございます。二見大臣の大いなる御活躍をまず期待をさせていただきたいと思います。
 それでは、質問に入らせていただきますが、その前に、過般、名古屋空港で発生いたしました中華航空機の墜落事故により亡くなられました方々に改めて心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族の方々には心からお悔やみを申し上げる次第でございます。また、加療中の方々には一日も早い御回復をお祈りいたします。
 さて、今回の事故原因調査は、ハイテク機と操縦技量との関係なども含め専門的に幅広く調査が行われており、再発防止の観点から早い調査結果を期待しておるところでございます。
 一方、今回の事故によって、空港における消防体制の整備、操縦士の資格問題、事故補償問題など、数多くの問題提起がなされているのであります。
 そこでお伺いをいたしますが、空港における消防体制は十分であったのかどうか。その意味で、空港における消防体制について国際的基準があるのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
#6
○政府委員(土坂泰敏君) 空港の消防体制につきましては、ICAOの中で勧告という形で基準が定められております。これは強制力のある基準ではございませんで、望ましい基準という性格のものでございますが、そこに内容が書かれております。空港を、そこに発着する飛行機の大きさ、あるいは発着する飛行機の回数、こういうものを勘案いたしまして幾つかのカテゴリーに分けまして、そのカテゴリーごとに、どれだけの消火溶液量を持たなきゃいかぬ、あるいは放水の距離はどれぐらいなければいけないというようなことが定められてございます。
#7
○松浦孝治君 ただいま答弁がありましたが、国際基準では九段階のカテゴリーに分類されておると承知をいたしておるわけでございますが、名古屋空港はどのような基準でございましたか、また消防体制は万全であったのか、お聞かせを願いたいとともに、我が国の各空港はどのようなカテゴリーに分類され、その消防体制は十分なのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
#8
○政府委員(土坂泰敏君) 名古屋空港はこのカテゴリーで言いますとカテゴリー9でございまして、一番上位の基準でございます。
 それから、基準との整合性の関係を申し上げますと、泡沫溶液量、補助消火剤、応答時間、これについては基準を達成しておりますが、放射率と放射距離においては未達成の状況でございました。
 また、ほかの空港については、おおむねこれはICAOの基準を達成しておりますが、離島空港のように離発着回数の少ないところでまだ基準の達成されていないところがございます。
 いずれの場合につきましても、今後改善の努力をしていかなければいけないというふうに考えております。
#9
○松浦孝治君 名古屋空港はカテゴリーでは9ということで最大の消防体制をしかなければならない、こういうお答えでございましたが、今、名古屋空港の消防体制、これは隣接をしておる小牧基地の自衛隊に委託をされておると思います。今、小牧基地の消防装備を調べてみますと、C130輸送機の事故を想定したものであり、民間の大型機には対応し切れないような、そういう旧式の装備になっておると思います。
 一方、名古屋空港では、最近国際線が集中をして大型機の就航便数が非常にふえてきておる、そういう状態になっておるし、またいろいろな事故とかあるいは気象条件によって成田とか大阪とかそういう国際空港におりられない場合に、名古屋空港にそれが代替着陸をするというようなことも非常に多くなってきておると聞いておるわけでございます。
 そういう状態を見て、小牧基地の段階で空港事務所に対して、消防体制は基地の今の装備では難しいから見直すようにしてほしい、そういう申し出をしておったということが報道されておるのでありますが、実態はどうであったんですか。
#10
○政府委員(土坂泰敏君) 名古屋の空港は最初、米軍から自衛隊に移管をされました。それからまた運輸省に移管をされました。自衛隊に移管をされた段階で自衛隊が消防体制をおつくりになった。それをまた運輸省が引き継ぎましたので、結果的に運輸省としては自衛隊の消防に消防をお願いするというやり方で今日までやってまいりました。
 先ほど申し上げましたカテゴリー9、そしてそのどの部分は未達成、どの部分は達成というのは、自衛隊の現在お持ちの消防についてICAOの基準と照らした結果こうなっております、そういう意味でございます。
 未達成の部分があるわけでございますが、これにつきまして運輸省にその点を直す必要があるからどうこうという、そういうお問い合わせがあったかということだと思いますが、私どもとしてはそういうお問い合わせがあったというふうには認識しておりません。念のために自衛隊というか防衛庁の方にも確認をいたしましたが、防衛庁としてもそういうことをおっしゃったことはないというふうに言っております。
 ただ、そういうことと関係なく、先ほど申し上げましたように、ICAOの基準を充足する努力はしていきたいというふうに思っておるところでございます。
#11
○松浦孝治君 今、自衛隊の方からは消防装備が十分でないから改良してほしいというような、そういう申し出はなかったというわけでございますが、私も大臣が所管する日本の各空港のカテゴリーの一覧表をもらっております。ほとんど基準といいますか、それぞれのカテゴリーに合うように達成をされておる、こういうことですが、何か名古屋空港が今申されましたように達成できていない部分がある。釧路とか稚内とか長崎ぐらいで、これは地方空港ですから、あとはほとんど大丈夫だというようなこういう資料をもらっておるわけですが、名古屋空港ではそうでない、そういう事実もあるわけでございます。
 現実論として、今回の事故に対する小牧基地の化学消防の放水状態、これは三十メートルの距離しか飛ばない消防車である。そして、航空事故による火災消防については、やはり二次火災の危険といいますか、二次災害の危険を防止するために消防車から直接放水をする、こういうのが常識になっておるわけですが、今回の事故を起こしたA30〇−60〇型ですか、これにはもうそういう形で届かないから自衛隊員がホースをつないで水をかぶりながら放水をした、こういうような報道もあるわけですが、実際そうであったんですか。
#12
○政府委員(土坂泰敏君) 自衛隊というか防衛庁にも問い合わせてみましたけれども、防衛庁としてはそういう事実は確認をしていないということでございました。
 ただ、自衛隊の消防車が事故が起きた後三分後には出動していただいたこと、あるいは必要な最善の努力をしていただいたことは間違いのないことであると思っておりまして、その点は私ども非常に感謝をしております。
#13
○松浦孝治君 私は現場に委員の先生方と一緒に調査に参りましたが、そういう点わかりませんけれども、しかしそういうような報道があり、また現実に消防装備が三十メートルしか届かない。今の民間の大型機であれば六十一メートルから七十六メートルというような大型な状態であるので、そういう点を考えるとやはり早急に空港全体の消防体制をチェックして、そしてそれに対する見直しなりあるいは体制の強化なりを私は図っていくべきだ、そのように思うわけでございますが、これは大臣より見解をお聞きしたいと思います。
#14
○国務大臣(二見伸明君) 松浦先生御指摘ございましたけれども、私は、今回の事故に対して自衛隊が危険を冒してまで消火体制に協力してくれたことを心から感謝しておりますし、その点に関しては問題はなかったと思います。
 ただ、御指摘のように、例えば距離が三十メートルしか届かないというような、望ましい水準にはちょっと足りないわけですね。私は、これは防衛庁とも相談しなきゃなりませんけれども、望ましい水準の消防力を備えられるように努力をしなければならないというふうに思います。まさに、今のままでいいとは我々思っておりません。これは当然改善すべきだというふうに思っております。
 その対応としては、これは防衛庁とも緊密に相談の上にやることになりますけれども、自前も含めてよりよい体制はつくりたいというふうに考えております。先生の御意見を伺いながら、改めて消火体制に万全を期すことが大事だということを痛感している次第でございます。
#15
○松浦孝治君 日本の各空港についても十分チェックをして遺憾のないようにやっていただきたいと思います。
 もう一点、今回の事故の中で、事故の中間報告等を見ますと、やはり操縦士の技量不足というのが航空機事故の中で大きなウエートを占めておるような認識をいたしました。一般に、航空機事故の七割が操縦士等の人的ミスである、二割が機材関係だ、一割が気象条件その他だ、こういうようなデータもあり、そう言われておるわけでございまして、操縦士の技量の向上こそ事故防止の最重点課題、このように思うわけでございます。
 そういう点で、飛行機の操縦士の資格、これについては国際的な基準があると思うんですが、どういうようになっておりますか、またその資格試験はどういうように実施をしておるのか、そしてその試験に何点取れば合格と、こういうようになっておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#16
○政府委員(北田彰良君) 国際航空に従事いたします操縦士の資格につきましては、国際的な統一を図る必要があるということから、国際民間航空条約の附属書に国際的基準が定められております。
 各操縦士資格ごとに、年齢、飛行経歴、要件並びに試験において実施をすべき知識及び技能についての具体的な事項が規定されております。ただし、同附属書におきましては、具体的な試験の実施方法の細目であるとか評価基準については規定されておらないために、これらに関しましては各国がそれぞれの国の実情に応じて定めることになっております。
 我が国におきましては、試験につきましては学科試験、実地試験をやっております。
#17
○松浦孝治君 操縦士の資格に国際的な基準があるということ、これはもう当然だろうと思うんですが、今お聞きいたしますと、どうも試験の内容とか試験の実施状況とかいうのが各国まちまちになっておる、統一されていないように実は思うわけでございます。そういう中で、こういう今言われたような項目を列記されて、そういう試験をきちっとやってなかったら罰則規定というようなものが設けられておるのかどうか、それもお答えいただきたい。
 また、各国の航空会社の中には運航用のシミュレーターですか、模擬飛行装置を持っていないところもあると聞いておりますし、最近のように操縦士不足になりますと、普通は飛行機は同じ機種を運航しておると思うんですけれども、フライトのたびにいろいろ機種を変えておると、我が国はどうかわかりませんが、そういうことも他の国にはあるようなことを漏れ聞くわけでございますが、それはどういうようになっておりますか。我が国なりあるいはそして今回事故を起こした中華航空、これはそういう点きちっとやられておったのかどうか、運輸省はどうつかんでおられますか。
#18
○政府委員(北田彰良君) 各条約の締約国というものは、各操縦士の資格の要件が附属書に定められておりまして、それに整合性を図るように求められております。我が国もその基準どおり行われておればそれを認めるということになっておりまして、特に罰則規定というのはございませんが、その基準を満たしていない場合においては乗り入れを認めないことも国際民間航空条約及び航空法の規定により可能となっております。
 それから、先ほど模擬飛行装置を持っているかどうかということでございますが、我が国の航空会社は操縦訓練というものはシミュレーターと実機を使用して行っております。我が国の航空会社は、日本航空、全日空、日本エアシステムともそういう模擬飛行訓練装置というものを持っております。ただ、これらの会社の子会社というのは持っておりませんけれども、その場合は親会社のシミュレーターを使って訓練をやっております。
 また、先ほど、同じ時期に違う機種に乗りかえることになっているのかということでございますけれども、我が国の場合は同じ機種にだけ乗れるということになっております。
 中華航空につきましては、シミュレーターにつきましては、この事故機のA300−600については持っていないということで、外国の航空会社のシミュレーターを借りておるというように聞いております。先ほどの乗務を一機種に限定しているかどうかという点につきましては、中華航空では一機種にしておるということを聞いております。
#19
○松浦孝治君 いろいろ御答弁いただきましたけれども、飛行機を利用している我々は無意識に操縦士を信じて乗っております。それは先ほど来申しておりますように、操縦士が国際基準による厳しい試験に合格し資格を持っておる、こう我々としては考えておるから信頼をし無意識に乗っておるわけでございます。
 今いろいろお聞きをいたしますと、それぞれ、操縦士の技能の内容と申しますか、これが若干あるいはそれぞれの航空会社の操縦士の搭乗要件等もまちまちであるようでございますけれども、やはりこれだけ国際化し、それぞれの国に各国の航空会社から飛行機が乗り入れてきておるわけでございますので、そういう信頼感のもとにあるということを考えて、ICAO等そういう機関においてやはり操縦士の資格をきちっと厳格にしていくように、そしてまた場合によれば違反すれば罰則でも設けると、こういうような形に政府としては努力して操縦士の信頼をますます回復できるようにしていただきたい、このように要望しておきたいと思います。
 続いて、この航空機事故の関連でございますが、賠償問題がございます。
 新聞の報道等によりますと、今回の事故犠牲者の補償金、一人当たり四百十万台湾ドル、日本円で約千六百四十万円であり、しかもこれは台湾人だけでなく日本人やフィリピン人の犠牲者も同額であるとの報道があります。これを見ますと、余りにも低い金額であると私は思うわけでございます。一体、航空機事故による損害賠償責任というのは国際的にはどのようになっておりますか、また我が国ではどのようにしておりますか、お聞きをいたしたいと思います。
#20
○政府委員(土坂泰敏君) 国際運送人の責任を定める条約というのがございまして、ワルソー条約であるとかあるいはそれを改正した議定書であるとか幾つかございます。その条約のどの条約をその国が批准しているのかということで一つ違いが生じますのと、それからもう一つは、その国でそういう条約を批准していても航空会社が今度はそれを上回る限度額を決めるかどうかという、また航空会社の判断がもう一つ加わりまして、結果的に、最終的には航空会社が約款で何を決めるかということに戻るわけですが、実際はいろんなケースがございます。我が国に乗り入れている航空会社をとりましても、一万ドルから十四万ドルまでいろんなケースがあるというのが実態でございます。
 それから、日本はどうなっておるかということですが、日本は平成四年からこの上限は撤廃をするということで、日本の場合には制限を設けておりません。
#21
○松浦孝治君 ただいまも申しましたように、中華航空が示しておられる補償金というものは余りにも低いように思うわけでございますが、八三年九月のあの大韓航空の事故では推定数千万円から一億円前後、八五年八月の日航ジャンボ機事故では推定六千万円から八千万円前後だと、そう言われておるわけでございます。
 運輸省は過般の五月三十一日の委員会におきまして、運輸省としても必要があれば適切な支援を行ってまいりたいと発言もされておりますし、二見大臣も就任後の記者会見で、外務省と連携をとりながら最大限、できる限りのサポートをしたい、いろいろなルートを使いながら全力を挙げる決意である、こういうように述べられておるのでありますが、現段階でどのような対応と支援を考えておられるのか、大臣からお伺いをいたしたいと思います。
#22
○国務大臣(二見伸明君) この補償の問題は非常に難しい問題だというふうに認識をいたしております。中華航空が誠意ある回答、誠意ある態度を示してくれることを我々は心から願っているわけでございます。
 どういう支援ができるのかというお尋ねでございますが、現段階ではまだ日本側の遺族と中華航空との間の話し合いも全くされておりませんので、どういうことができるのか具体的にはちょっと言いにくいんですけれども、先日も私はこの点について聞かれまして、中華航空と遺族とが直接話し合うわけですから我々はどうしょうもないんだけれども、例えばその話し合いが円滑にいけるようにいろんなことが考えられるんじゃないか。話し合いの場をどういうふうに設定するかとか、円滑に進めるように、話が始まれば例えば情報を提供したりいろんなことがあると思いますけれども、その中でできる限りのことはやっていきたいというふうに思っております。
 ただ、日本と国交がありませんから、ですからこの場合にはいろんなルートを使う。外務省とも相談しながらいろいろなルートを使ってやらざるを得ないんだというふうに思っております。まさに交渉の成り行きを見ながら考えていかざるを得ないのかなというふうに思っております。できるだけのことはぜひともやりたいというふうには考えております。
#23
○松浦孝治君 今大臣からお答えをいただきましたが、お話にもございましたように、中華航空の国であります台湾とは国交が日本はないわけでございますし、今お話がございましたように、台湾の遺族の方とはもう交渉が始まっているけれども、日本人の遺族の方は四十九日の法会が終わってから本格的に補償交渉に入ろう、こういうようなことになるであろう、そういう報道もなされておるわけでございます。今申されましたように、台湾との国交がないために、あるいはまた日本と国情も違うし経済水準も違う、そういう中での補償交渉になってまいりますので、やはり非常に困難な問題が出てくるし、状況によれば長期化しかねない状態になることもあろう、そういうことも推測されるわけでございます。そういう中で、やはり政府が十分なサポートをしてそういう難しい問題をクリアしてあげてほしい。そうしないとなかなかこういう問題については解決しないであろうと思いますので、その点を大臣に強く期待をさせていただきたいと思います。
 それでは、中華航空機事故問題についてはこれぐらいにいたしまして、先般お聞きいたしました大臣の所信表明の中で、私は港湾と航空、空港問題について質問をさせていただきたいと思います。後ほど鹿熊委員から、他の運輸行政全般にわたっての質問をさせていただくことになっております。
 まず、港湾関係でありますが、最近アジア諸国の目覚ましい経済発展によって、シンガポールや香港などの港湾が極東におけるハブポートとしての地位をたんたんと固めてきておるように思うわけでございます。現在、アジア及び我が国における主要港湾において外貿貨物取扱量はどのようになっておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#24
○政府委員(坂井順行君) 近年、先生御指摘のように、複合一貫輸送の進展に伴いまして、特に外貿のコンテナ貨物の伸びが非常に著しゅうございます。特に、世界的にコンテナ船が非常に大型化しておるということもございまして、伸びは著しいわけでございます。特に、一九九二年の例で言いますと、アジアの中で第一位は香港でございます。数字は省略させていただきますが、香港。それから第二位がシンガポール、それから第三位がオランダのロッテルダム、それから四位が台湾の高雄、それから五位が韓国の釜山、こういうようにアジアが上位を占めでございます。
 これに比べまして私ども日本の港湾は、十年ほど前でございますと、神戸がアジアではトップクラスでございましたが、現在では神戸が六位、それから横浜が十一位、東京が十四位、名古屋二十四位というようになっておりまして、我が国のコンテナの伸びは著しいんでございますが、それ以上に諸外国、東南アジアの方が伸びがさらに著しい、こういうことで相対的に地位が低下しているというのが実情でございます。
#25
○松浦孝治君 今局長よりお答えがあったのでございますが、今お話にもありましたように、十年ぐらい前までは本当に神戸と香港とかシンガポール、そんなにコンテナ貨物の取扱量は変わっていなかったのが、神戸は一・七倍ぐらいしか伸びていないのに、香港とかシンガポールは四倍も五倍も扱い量が伸びておる。
 数字で私は調べておるんですが、一九九二年で香港が七百九十七万TEU、コンテナの単位です。それで日本の一番多い六位の神戸で二百六十万TEU、同じぐらいであったのがこれだけ差をあけられておる。これはどこに原因があるのかなと考えてみますと、最近海上輸送の中でコンテナ化が急増してきておる。それにつれて輸送船舶が非常に大型化してきておる。そのためには水深のある岸壁埠頭、ターミナルをこしらえなければならない、そういうことであろうと思うわけでございます。
 そこで現在、アジア及び我が国において主要な外貿港湾の整備、これはどのような状態になっておりますか、局長よりお答え願いたいと思います。
#26
○政府委員(坂井順行君) 先生御指摘のように、船型の大型化は目をみはるものがございまして、かつては世界一周航路というのはパナマ運河のサイズで制限されておりましたが、最近ではオーバーパナマックスというような船が出現しておりまして、もう次期には五千側近いコンテナを積んだ船が出現するというふうにも予想しておるわけでございます。NIES主要港では外貿コンテナターミナルは今や大体水深が十四メーター、四万トン対応が主流となっております。シンガポールでは十五メーター、五万トン対応が既に稼働してございます。さらに現在、各港におきまして、水深十五メーター、五万トン対応のターミナルが重点的に整備されておるところでございます。
 一方、私どもの方では、それに追いつくべくやっておりますけれども、若干おくれをとっておるというふうに言えるかと思います。
#27
○松浦孝治君 今局長からお答えいただきましたが、もう既に五万トン級を超しており、今四千個ぐらいでしょうが、五千個を積むようなそういう船舶の大型化がされてきておる。
 そうなりますと、日本の場合、今もお話がございましたが、マイナス十五メートルの港湾というと、今あるのかないのか知らないのですが、もうほとんどがマイナス十三以上は少ないだろう、そう想像するわけです。そこで、神戸や横浜はもうだんだん取扱荷物量が減ってきておる。これではもう日本の貿易立国としての地位がなくなってしまうんじゃないだろうか、こういうような懸念もするし、またやはり貿易立国とかあるいは外国との輸入拡大とかそういうことを考えると、もう製品化が多くなってきておるわけですから、コンテナ化はやむを得ない。そうなりますと大型化する。そしてコンテナターミナルは水深のあるそういう状態にしなければならないと思いますので、その点運輸省は今後どのような計画のもとにこの外貿コンテナターミナルの整備を図ろうと考えておられるのか、現状を踏まえての方針をお答え願いたいと思います。
#28
○政府委員(坂井順行君) 先生御指摘の港湾整備の立ちおくれを緊急に解決することが重要な課題となっておるわけでございますが、一方で、一向に改善されません日本と海外の貿易の不均衡の観点から、特に今輸入促進のための流通環境改善への取り組みの一環といたしまして、輸入関係インフラの整備要請が非常に高まっております。現に、日米構造協議の中でも最終報告書におきまして、五カ年の間に外貿コンテナターミナル水際線延長約三十キロを整備するというふうにお約束をしているところでございますが、私どもといたしましては平成三年度から五カ年計画をやっておるわけでございます。第八次港湾整備五カ年計画の中で、これらの課題に対応することを重点施策の一つとして外貿ターミナルの整備を推進しております。
 具体的には、外貿コンテナ貨物の集中が著しい三大湾におきましては、幹線航路におきまして今後主流となります五万トン級のコンテナバースに対応できる、水深にいたしまして十四ないし十五メーターの大型のターミナルを整備する、こういうふうにまず考えております。
 三大湾以外の地方圏におきましても、生産機能の地方分散あるいは地方の国際化の進展に伴いまして、コンテナ貨物が着実に増加いたしております。したがいまして、本格的なコンテナターミナルを三大湾以外におきましても整備をしていきたい。
 コンテナ以外の穀類、木材、鉱産品等の原材料の輸入とか、あるいは工業製品の輸出に寄与しております一般のターミナルにつきましても、船型の大型化に対応するということで考えておるところでございます。
 今後ともこういった基本的な考え方に基づきまして、特に輸入関係インフラの一層の整備促進、我が国の国際物流ネットワークの拠点としての機能の充実、地方の国際化への貢献、いろいろ要請がございますので、それに対応するべく外貿ターミナルの整備を推進していきたいというふうに考えておるところでございます。
#29
○松浦孝治君 今お答えがございましたように、国際的な観点からいたしましても、また国民生活の向上のためにも港湾の果たす役割というのは非常に大きい、そう考えるわけでございますしかるに、昨年十一月の財政制度審議会報告では、港湾は産業基盤であるとして予算を抑制することとされております。私から言わせますと全く認識不足だと、このように思うわけでございますが、この財政審の報告に対して運輸省はどのような見解を持っておられるのか、またこれに対する二見大臣の所見と取り組み姿勢、これをお聞かせいただきたいと思います。
#30
○国務大臣(二見伸明君) 先生の御意見を伺いながら、シンガポールでは五万トン級に対応できる大型の岸壁がある、それに対して日本では二、三万トン級が主流で、十四メートルが幾つかあるという実態、本当に情けない思いをしながら先生の御意見を伺っておりました。
 昨年の財政審の答申で公共投資をABCにランクづけをして、港湾はCランクだということになりましたけれども、私はこれは財政審がもう少し理解をしてもらいたかったなというふうに今でも思っております。私も先生の気持ちよくわかりますし、恐らく私が大臣でなくて先生の立場だったらば、同じように厳しい言い方をしただろうというふうに思います。
 いずれにいたしましても、港湾というものの持つ重要性、それをより深く理解してもらうためにこれからも一生懸命頑張ってまいりたいというふうに考えておりますし、そのつもりで港湾の持つ重要性を訴え切っていきたい、こう考えております。
#31
○松浦孝治君 二見大臣も十分認識をいただいておるということで、今後予算等の段階において積極的にやっていただきたい、このように期待をいたしておきます。
 いろいろお尋ねをいたしたいのでありますが、時間がございませんので、空港の中でこの九月四日に開港する関西国際新空港についてお尋ねをいたしたいと思います。
 その前に、現在我が国では第六次空港整備五カ年計画に基づいて三大プロジェクトが推進されておるわけでございます。整備の現状と見通しについてお聞かせをいただきたいと同時に、最近アジア各国では国際ハブ空港の建設に向けて計画や整備が着々と進んでおる、こういうように聞いておるのでございます。そこで、その近隣諸国での空港整備計画がどのようになっておるかもあわせてお聞きをいたしたいと思います。
#32
○政府委員(土坂泰敏君) 三プロのことでございますが、御承知のように成田は滑走路一本で昭和五十三年に開港いたしました。まだ残りの工事が着手できない状況でございます。これにつきましては円卓会議の場でお互いに信頼関係に基づく話し合いを重ねておりまして、これを通じて打開の道を図っていきたいと思っております。
 また、羽田につきましては、五十九年から沖合展開工事をやっております。既に滑走路が一本六十三年にできまして、昨年はもう一つターミナルもできた、残りのあと二本の滑走路、それからもう一つのターミナル、これを今整備を進めているところでございます。
 それから、関西のことにつきましては、六十二年に着工いたしまして、ことしの九月四日に開港ができるというところまでまいりました。大変お世話になったと思っております。残りは全体構想でございまして、これはこれから地元と相談をしながら具体的な計画を決めて取り組んでいこうと思っております。
 なお、近隣の国の状況でございますが、ソウルと香港で大規模な空港計画が進んでおりまして、ソウルでは三千メートル級の滑走路を四本持った空港をつくりたいということでございます。香港でも三千メートル級の滑走路二本の新しい空港を計画なさっているようでございます。いずれも一期分が滑走路一本で、ソウルについては九九年、香港については九七年に開港を予定しているというふうに承知をしております。
#33
○松浦孝治君 いろいろ空港整備の状況についてお話をいただきましたが、我が国の空港における着陸料や空港使用料、これが外国の空港に比べて非常に高い、こういうことが言われておるわけでございますが、一体この着陸料とか空港使用料、近隣の空港と比べてどれぐらい差があるのか、それを知りたいところでございます。
 そこで、我が国の三大空港での着陸料、空港使用料と、外国の主要国際空港でのそれとを比較してどうなっておるか、お聞かせをいただきたいと思います。
#34
○政府委員(土坂泰敏君) 例といたしまして、ジャンボの国際線用の飛行機が我が国の空港を使った場合と外国の空港を使った場合の比較で御説明をさせていただきますと、関空の場合にはジャンボ一機が一回おりると着陸料が百四万円でございます。成田の場合は九十四万円、羽田の場合は七十一万円でございます。ソウルの場合はこれが二十六万円、香港の場合はこれが二十七万円というふうになっております。
#35
○松浦孝治君 今お聞きをいたしますと、これだけなぜ着陸料なりあるいは空港使用料の差ができるのかなと考えられるわけでございますが、これはやはり日本の国は空港の建設費が非常に多くかかる、あるいはまた物価も高い、こういうことが大きな原因になっておろうかと思います。
 そういう点で、また機会があればこの問題についても十分論議をいたしたいところでございますが、もう時間がございませんので、関西空港についてお尋ねをいたします。
 構想から三十二年、着工から七年半、そして水深十八メートルを埋めた海上空港である関西空港が、アジアの拠点空港を目指してこの九月四日に開港することになっております。関西人の一人として、また国民の一人として大いに発展を実は期待をいたしておるところでございますが、困難な問題を多く抱えながらの開港になろうか、こう考えます。
 そこでお伺いをいたしますが、関西国際空港の発展のポイントであります国内線と国際線の乗り入れの便数、これは計画どおり進んでおるのでございますかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
#36
○政府委員(土坂泰敏君) まず国内線について申し上げますと、各社が計画されております便数は全体で今のところ六十三便でございます。計画では七十便でございましたので、これはほぼ達成していると言っていいのではないかと思います。
 それから国際線につきましては、これは交渉をいたしまして外国が何便まではいれるという権利を持っておられるわけですが、その便数のトータルが現在のところ三百二十便強でございます。これに対しまして、現在までに認可をいたしましたものは二百二十便強でございまして、三百二十便と二百二十便の間にまだ格差がございます。
 それから、三百二十便と申し上げましたけれども、計画では六百便以上を期待いたしておりますので、まだ乗り入れの権利を持っておるものだけでも計画には達していないという状況でございます。
 今後の見通しでございますが、まずアメリカとか中国とか大きいところとの交渉がまだ決着がついておりません。したがいまして、それが決着がついていけば三百二十便はさらにふえていくものと思います。
 また、今の関西のマーケットに対する各航空会社の経営判断というのがそれぞれございまして、現在は二百二十便でございますが、乗り入れ計画が固まってくればまた追加して申請もあるものと思っております。最終的にどうなるかというのは、今後の交渉あるいは会社の経営判断にかかってまいりますので、確定的な数字を申し上げられるところには至っておりません。
#37
○松浦孝治君 今お答えをいただきましたが、国際線の乗り入れの便数は非常に不安定な状態にあるような気がいたします。計画六百便以上というのは、六百三十便以上でなきゃいけないというようなことをこの前の視察のときにお聞きをいたしましたし、今の枠は三百二十便だけれども今認可しておるのは二百二十便、そういうお答えでございました。非常に不安を覚えるわけでございますが、その原因、世界一高いと言われる着陸料、これが原因しているのではないかと懸念するわけでございます。
 今、関西空港での着陸料の予定金額、これはもうIATAと決着をされたのかどうか。また、先ほども触れられましたけれども、関西空港へのアメリカとの航空交渉あるいはJASの中国との航空交渉などが難航しておる、こういうようにも聞いておるところでございますが、こういう点はとのようになっておりますかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
#38
○政府委員(土坂泰敏君) 関空会社とIATAとの間で着陸料の交渉をいたしております。既に数回にわたって交渉をいたしておりますが、いまだに決着を見ておりません。関空会社というのは、非常に先ほどおっしゃいましたようにいい空港ができたわけでございますが、建設費が成田の三倍もかかりました。どうしてもコストは高くなります。したがいまして、やはりコストの必要性については関係の航空会社にも御理解をいただきたいというふうに思っておりまして、今会社とIATAで一生懸命交渉をしておられますので、それを見守っているという状況でございます。
 なお、使用料が高いから入らないのではないかという御指摘がありましたけれども、これは私どもは必ずしもそうではないと思います。今アメリカのお話をなさいましたが、現実問題として、アメリカは大変膨大な便数の要求をなさっておられます。使用料というのは確かに高いんですが、エアラインのコスト全体で使用料の占める割合を見ますと、例えばアメリカの航空会社だと二%程度です。これは世界じゅうに拠点の空港を使って、それでコストの二%でございますので、いわゆる関空の使用料が高いから入らないということではないのではないだろうかと思います。
 いずれにいたしましても、アメリカとの間は、やはり膨大な要求をおっしゃっておられるわけですが、需要との関係で供給が現実的なものでなきゃいけないと思いますので、その点これから交渉していきたいと思います。また、中国の方も実は関空との間で交渉いたしておりますが、これは実は逆でございまして、私どもがたくさん乗り入れたいという希望に対しまして向こう側は必ずしもそうでないということで、これはちょっと違う事例でございますが、いずれにしてもそれぞれ現実的な解決を目指して何とか決着をつけたいと思ってやっております。
#39
○松浦孝治君 関西空港、これは中曽根内閣時代の民活路線に沿いまして第三セクター方式で空港の建設がなされております。そして、工事費の二〇%が国、一〇%が地元の自治体と財界の折半による出資、そして残りがすべて借入金となっているわけでございます。
 今お聞きをいたしましたが、乗り入れ便数が計画どおり確保できないと空港会社の経営はまことに厳しくなってまいりますし、また全体構想にも影響しかねないわけでございます。したがって、政府としては最大限の努力をしていただきたい、こう要請をいたしておきます。
 一方、今後におけるアジア地域での経済発展と世界的な交通体系を考えますと、関西国際空港をどうしてもアジアのハブ空港に育てるべきであると私は思うわけでございます。国際間の人、物、情報の流れの核となるのが国際ハブ空港でございます。ハブ空港建設のおくれが世界の情報から取り残され、アジアの情報の中心が他の国に移ってしまうと、我が国の二十一世紀における経済発展、これが望めなくなるのではないか、こういうような気すらするわけでございまして、全体構想、ハブ空港育成ということがこれは国にとっての大きな課題である、私はそう認識させていただいておるわけでございます。
 この全体構想について今どのようになっておるのか、そして関西空港に対する視点を政府はどのように持っておられるのか。ハブ空港へ育てていこう、そういうような考え方のもとにこれから全体構想の計画にも取り組んでいこうという、そういうような視点を持って考えられておるのかどうか、この点について二見大臣より御所見をお伺いいたしたいと思います。
#40
○国務大臣(二見伸明君) 就任して以来、この関空の話はたくさんの方々から御意見を伺いました。
 率直に言いまして、これは非常に大事な国際ハブ空港だということを実感しておりますし、九月四日まずスタートする、さらにその後の全体構想はぜひとも推進をすべきだというふうに考えております。
 また、関西空港をまさにアジアのハブ空港にというお話がございましたけれども、私は、大阪を中心とする関西の経済圏というか経済力はそれを支えるだけの力はあるというふうに信じておりますし、また、その関西の経済力というものを大いに培っていただきたいというふうに考えております。
 全体構想につきましては、私たちは関空のような株式会社方式がいいのか、あるいは公団方式がいいのか、あるいは何かほかの方式があるのか、事業主体も考えながら全体構想を考えているところでございますが、やっぱり一方では事業費の節減、これもなるたけ安くやれないか等々、事業費の節減の方も考えていきたいというふうに考えております。
 また、これは第七次空整で考えることになるでしょうけれども、今着陸料のお話がございました。確かに着陸料は高いです。もちろんエアラインのコストの中に占める関空の着陸料というのは、それだけ取り上げれば非常に低いと思うけれども、それはやはり安いにこしたことはありませんですね。もうこれ以上、これから無制限に着陸料を上げるということはできないんだろうと思います。ということになりますと、財源の確保ということも考えなきゃならぬというふうに思っております。
 それから、先日衆議院の予算委員会でも私申し上げたんだけれども、空港整備特別会計の中に占めるいわゆる真水、一般会計からの繰り入れは七・八%です。これで果たしていいんだろうか、この点もやはり検討してみる必要があるんではないか。もちろん、財政難のために財政当局は余りいい顔しないのはわかっておりますけれども、しかし、国際ハブ空港というものが日本の将来にどれだけ大きな意味合いを持ってくるかということを考えれば、これは十分に検討すべき課題だというふうに考えております。
#41
○松浦孝治君 今大臣からいろいろお答えをいただいたわけでございますが、着陸料が航空会社のコストの中で占めておる比率は低いであろう、しかしこれ以上上げられないだろう、そういうようなお答えでございますけれども、これは先ほどお尋ねをいたしましたように、世界の空港としていくためには日本だけでなしに外国からのエアラインも入ってくるわけでございます。
 したがって、やはり国際的な観点に立って空港建設をやらなければいけない、私はそう思うわけでございまして、これからの国際化社会に向けてどれだけ日本が貢献をしていくか、あるいはまた世界と協調していくかということになると、どうしても空と海、こうなってくるわけです。その中でも特に空が大切になってくるわけでございまして、そのためにはどうしてもハブ空港を育成していかなければならない。そのためにはやはり国の公共資本を入れて、そして国が管理するんだというぐらいの考え方のもとにやっていかなければいけないのではないか、私はそう考えておるところでございます。
 この関西新空港は、全体構想を仕上げれば必ずハブ空港になれるわけでございますので、あとの全体構想と申しますか、二本の滑走路、ぜひ公共事業を強力に投入して全体構想を早くつくり上げていただきたい、このように期待をさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
#42
○鹿熊安正君 まず、名古屋空港における中華航空機事故について質問を申し上げますが、今ほど松浦先生から詳しく質問がありましたので、私は疑問点二、三について御質問をさせていただきます。
 この四月二十六日、名古屋空港で発生いたしました中華航空機事故は、死亡者二百六十四名というまことに痛ましい事故となりました。この場をおかりして、お亡くなりになりました方々に心より哀悼の意を表しますとともに、御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。また、事故発生時に多大な御努力をいただいた消防、自衛隊、警察など関係機関の皆様の迅速かつ適切な救命救助活動に心より御礼を申し上げます。
 事故原因については、平成六年五月二十五日、航空事故調査委員会の発表によると、事故原因を特定するものではないが、操縦室用音声記録装置、飛行記録装置等の解析結果として、事故機は着陸進入中機首が急激な上向きの角度となり、失速し墜落に至った過程を生じる可能性のある操縦操作上のシナリオの一つなどを明らかにしたものとありますが、これはどう解釈すればよいのか。
 例えば操縦士の操作ミスなのか、あるいは機器の故障なのか。もちろん複合的なトラブルが発生し事故に至ったということはわかりますが、もっとわかりやすい適切な表現で説明をお願いいたします。
#43
○説明員(木村泰彦君) 航空事故調査委員会が行いました経過報告におきましては、同種の事故の再発防止を図ります場合に、知り得ました事実をなるべく早く公表するのがいいという観点から、確定的なものではありませんが、とりあえず行いましたものでございまして、一応一つのシナリオとして存在するという発表をいたしましたわけでございますけれども、現在人為的な面あるいは機材的な面、両方から解析中でございまして、どちらかという特定できる状況ではございません。
 今後さらに、残されました機体とかエンジンとかあるいは搭載用の機器、先ほどお話がございました操縦室用音声記録装置、飛行記録装置の記録、関係者の口述等をさらに詳細に調査、解析をいたしまして事故原因を特定していきたいと思っております。
#44
○鹿熊安正君 今の説明ではちょっとはっきりしませんけれども、それ以上のことはやっぱり調査中でわからないんだろうと思いますので、これ以上はやめますが、一部報道によりますと、パイロットの検視結果では微量のアルコールが検出されたとありますが、運輸省はそういった事実を把握しておられるのでしょうか。もし事実だとすれば、今後御遺族と中華航空の間で話し合いが行われると思いますが、中華航空の誠意ある対応をお願いするとともに、日本政府から台湾政府当局に対して、微量のアルコールが検出された、そのことの過失責任を含めた補償要求ができないものなのか、政府の見解をお伺いいたします。
#45
○説明員(木村泰彦君) アルコール分の検出につきましては、事故調査委員会に対しまして警察庁から、機長及び副操縦士の遺体を解剖した際に採取した血液から、機長につきましては一ミリリットル当たり○・一二ミリグラム、副操縦士につきましては一ミリリットル当たり○・五五ミリグラムのアルコール成分を検出したが、詳細については鑑定中との連絡を受けております。
 アルコール成分の検出がございましたが、飲酒によるものかどうかというのは鑑定中でございまして、死後の遺体でございますので、直ちに飲酒によってアルコール分が検出されたかどうか、現在まだ解析中の段階でございます。
#46
○鹿熊安正君 二度とこのような大惨事を引き起こすことのないように、安全対策に万全を尽くして、今後とも事故原因の迅速な究明と再発防止のための徹底した安全管理を強くお願いいたします。
 次に、公共料金の凍結問題についてお伺いいたします。
 運輸省所管の公共料金として高速道路料金やタクシー運賃などの値上げが問題になっておりましたが、急に五月十八日の官房庁長官の記者会見において、年内の公共料金の引き上げが凍結されることが判明したわけであります。かなり唐突な感じがあったわけですが、運輸大臣はいつごろそのことをお知りになったのでしょうか。事前に十分な連絡が全くなかったのか、お伺いいたします。
#47
○国務大臣(二見伸明君) 私も日にちはちょっと確定しにくいんですけれども、十七日だったか十八日の朝だったかというふうに思っておりますが、実は熊谷官房長官と公共料金問題についての原則的な話をしました。私も一般論として公共料金を凍結することは賛成である。だけれども、運輸省管轄では地方のバスなど中小企業、まさに中小のバスだとか離島航路というのは運賃を改定しないと路線を廃止する等々足を奪われる可能性もあるので、そういう点は我々としては大変憂慮はしているんだという話をお互いにし合ったのが、十七日の朝だったか十八日の朝だったかというふうに考えております。
 そして、十八日の夕方四時の記者会見で熊谷官房長官がその旨発表したわけですけれども、事前に運輸省としての基本的な考え方については熊谷さんとは話はしておきました。十七日の朝だったか十八日の朝、話はしました。
#48
○鹿熊安正君 この公共料金の凍結問題については運輸省の松尾事務次官も、過去にも値上げ繰り延べでその後の値上げ幅が上がったことがあると発言したとの報道もあり、運輸省の中にも一律に年内凍結ということに相当反発があるように伺います。また大臣も、運輸事業には中小企業が多く、また地方バスや離島航路など経営が苦しいとして凍結措置から外すよう閣議で要請したと聞いております。六月三日の日経新聞によりますと、地方のタクシーの値上げ申請については年内に認可する方針であると伝えられております。
 そこで、この公共料金の凍結措置に対する運輸大臣としてのお考えを承りたい。それにあわせて、一部の料金については年内凍結の原則にこだわらず本当に年内に値上げを認可していく考えがあるのか、お伺いをいたします。
#49
○国務大臣(二見伸明君) 公共料金は凍結するというのが原則でございますけれども、中小地方バス等々についてはこれは例外だというふうに私たちは考えております。もし上げる場合には、物価問題関係閣僚会議の場でもって議論をして決めることになります。システムとしてはそういうことになります。申請が出てきているものもありますので、じゃ凍結という基本的な考え方があるから、出てきたものを全く審査しないのかということになりますと、それはできません。それはできませんということは、ちゃんと審査をいたします。法律に基づいてきちんと審査をするべきだというふうに思っておりますし、審査をしてまいります。その結果は当然何らかの結論が出るということになります。一般論的に申し上げますと、そういうことになります。
#50
○鹿熊安正君 公共料金に限らず、物価が安定していることは確かに好ましいことではありますが、しかし物価の安定のために人為的に運賃や料金を凍結しておくことには必ず後で無理が出てくるのではないかと思います。確かに、現在のような不況が長引いている状況ではやむを得ない措置かもしれませんが、景気の動向に配慮しつつ、公共料金の中身をよく吟味した上で、できるだけ早い時期に自然体に戻ることが必要だと思います。大臣のお考えをお聞かせ願います。
#51
○国務大臣(二見伸明君) 公共料金につきましてはいろいろな意見がありまして、向こう三年間はすべての公共料金を凍結しろという意見も、閣内じゃなくて一般的にないわけではないと思いますけれども、私は余り無理なことは長く続けられるものではないというふうに考えております。
 くどく申し上げますけれども、例えば離島航路なんというものは、もし運賃の引き上げが認められない場合にその離島航路はもうやめるとかということになりますと、離島の人の足にかかわることですから、それは到底できるものではありません。
 ですから、私は凍結は非常に大事なことであり、やるべきだと思いますけれども、それが長期間にわたって不自然な形でやることは、これは無理があるというふうに考えております。
#52
○鹿熊安正君 少し具体的な質問をしたいと思いますが、現在、東京などでタクシー運賃の値上げ申請が行われていると聞いております。既に東京などでは申請車両数が事案の審査開始の条件を満たしていると報道されておりますが、今回の公共料金の凍結により、一体これら条件を満たしている審査手続はどうなるのでしょうか。
 また、東京のタクシー値上げでは、法人はほとんど申請を行っている一方、個人タクシーは値上げに慎重で、まだほとんど申請を行っていないと聞いております。仮に、個人タクシーからの申請がほとんどないか、または少数であった場合でも事案の審査は開始するお考えでしょうか。
#53
○政府委員(越智正英君) タクシー運賃の改定と今回の公共料金凍結をしようという考え方の間にどういう問題があるかでございますけれども、今先生御質問がございました東京のタクシー運賃の改定につきましては、東京は今二百三十五社の法人タクシーがございます。そのうちの二百三十四社が既に申請を済ませております。また一方、個人タクシーにつきましては、まだ一人たりとも申請をしていない。
 こういう状況下にございまして、私どもといたしましては私どものタクシー運賃改定の取り扱い方、これは法律に従いまして、所定の申請の数がそろいましたら公示をして、法律に従って審査をして必要があれば認可をしていく、こういう手続になるわけでございます。東京につきましては、今法人タクシーにつきましては二百三十四ということでございますので、これは東京のタクシーの台数の半数を優に超えております。
 ということで、私どもが手続を進めるという前にまず個人タクシーの動向、これを見なきゃいけないのでございますけれども、現在個人タクシーについては、値上げをしたいという動きがありますが、まだ具体化しておりません。
 それから一方、公共料金の扱いにつきまして、各公共料金につきましての原価の中身等について総点検をしようじゃないかという動きが実は政府部内で起きておりまして、私どもはその動きをまた一方においてにらみながら公示の取り扱い、要するに東京のタクシー運賃の取り扱いをしていきたいと思っております。したがいまして、公示につきましてはいましばらく私どもは考えさせていただきたいということでございます。
 また一方、じゃ公示をした後で審査をしたら年内にやるのかということになりますけれども、これはやはり東京につきましては大手の事業者が多いものでございますので、いわゆる中小企業者的な配慮というものが必要であるかどうか、まだ結論を出しておりませんけれども、かなり難しいのではないかというような感じがしてございます。
 東京につきましては以上でございます。
#54
○鹿熊安正君 そこで、運輸省は昨年、タクシーの同一地域同一運賃制度を緩和し、安い運賃を希望する業者は個別に判断し、複数運賃を認めるという方針を打ち出しました。仮にかなりの個人タクシーからそのような希望があった場合、運輸省はどのように対応するお考えでしょうか。
 また、これと同じような問題ですが、昨年十二月からことし三月にかけて京都のタクシー会社エムケイに対し、申請どおりの通常より安い運賃での営業を認めましたが、四月以降は会社側からの継続申請にもかかわらず結論を持ち越し、とりあえず三月末で安い運賃での営業を打ち切ったと聞いております。この理由と今後の対応もあわせてお伺いいたします。
#55
○政府委員(越智正英君) まず初めに、タクシー運賃につきましての同一地域同一運賃の問題でございますが、ただいま先生御指摘のように、昨年十月に私ども運輸政策審議会の答申を受けたいわゆる運賃の取り扱いの通達を出したわけでございますけれども、その中では、個別の申請、一般的な運賃よりも安い運賃を設定したいという事業者については、少なくとも東京、大阪については排除しない、個別に審査していきましょうというようなことを考えて出したわけでございます。
 したがいまして、それを東京に当てはめますと、例えば個人タクシーが法人タクシーよりも安い運賃を申請してきたというようなケースに当てはめてみますと、やはりそれについては個別に審査をした上で内容に問題がなければ、場合によっては安い運賃を認可する可能性もあるということでございます。しかし、これはあくまで仮定の問題でございますので、現在のところそういった動きは東京については出てきておりません。
 それから次に、今京都のタクシー運賃の値下げの問題を出されましたけれども、御指摘のように昨年十二月からことしの三月いっぱいまで、タクシー運賃を一割値下げをしたいという事業者について実験的に認可したという経緯がございます。それにつきまして、その事業者は四月一日以降も同じように一割値下げを続けたいという申請をただいま私ども受け取ってございますが、私どもは、実験的に認可をいたしました昨年の十二月一日からことしの三月末までのいわゆる事業に与えるいろんな問題点、例えば収入がどう変わったか、あるいは運転者の労働時間がどう変わったか、あるいは運転者の労働に伴います収入がどう変わったか、そういったことを精査した上でそれを公表しましょうと。公表した上で、継続申請がありました運賃値下げについての判断をやりましょうと。
 そういったことでございましたが、実は先月の五月末ぐらいまでに結論を出そうということで作業を進めておりましたけれども、一つは、その申請者の方から労働者の収入につきましての十分な資料が出てこないというようなことが実はございました。そういったこともございまして、いましばらくそれにつきましては、実は私ども判断を先送りせざるを得ないという状況でございまして、今月末までにはその取り扱いにつきまして結論を出したい、かように考えている次第でございます。
#56
○鹿熊安正君 次に、国際コンベンションの振興についてお尋ねをいたします。
 コンベンションの法案についてですが、あす法案審査が行われる予定でありますが、ここでは簡単に質問させていただきます。答弁も簡潔に願います。
 まず、本法律案はどのような具体的効果を期待しておられるのでしょうか。
#57
○政府委員(豊田実君) 現在、我が国において国際コンベンション、国際会議が年間開催される数が全世界の約三%と非常に小さなウエートになっております。私どもこれをぜひ当面倍増に持っていきたいということでいろいろ施策を展開してきておるわけですが、日本の地理的条件を考えましても非常に不利な条件に置かれておりますが、いろいろ努力すればまだまだこの会議の数はふやせるのではないか、こう思っております。
 それで、その課題としまして四点ほど私ども考えておりますが、一つは、国内の各市町村の国際的な知名度が低いということ。それから今度、市町村の方から見ますと、国際会議の誘致のための情報が不足していること。それから、国際会議そのものは会議の運営というのがなかなか難しいわけですが、そういうノウハウに不足していること。それからもう一つは財政問題ですが、かなり国際会議というのは費用がかかるわけですが、その寄附金を確保するというのが非常に難しいという、以上の四点でございます。
 今回の法律は、このような課題を解決する支援措置としまして、まず国際会議の誘致に関する情報を積極的に関係市町村に提供する。それから、いわゆる国際会議観光都市ということで、市町村の状況を今度は海外のコンベンション関係者へ宣伝すること。それから、主催者に対して通訳業等の関係事業者を紹介すること。それから最後に、財源の問題でございますが、本年度の税制改正の要求で国際観光振興会が新たに特定公益増進法人として認められておりまして、免税寄附金を募集してこれを交付金という形で交付したいと考えております。
 以上のような措置である程度問題点は緩和されますので、開催の数はふえていくのではないかと思っております。
#58
○鹿熊安正君 次に、本法律案における国際観光振興会の役割と具体的なコンベンション支援体制はどうなっているのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
#59
○政府委員(豊田実君) 国際会議というのは世界各国非常に誘致に熱心でございまして、そういった意味で日本におきまして、そういう国際間の誘致競争の中で日本のよさといいますか、日本の各都市のよさを積極的にPRしていくという必要があると思います。
 そのために、国際観光振興会というのは世界に十五カ所海外事務所を持っておりまして、そのネットワークを活用しまして日本側からの状況、各都市の宣伝をすると同時に、コンベンション市場での状況を今度は各都市に情報提供するというようなことで、この国際観光振興会の世界的なネットワークと国際コンベンションに対する人材というものをフルに活用して、日本への国際会議の誘致というものに重要な役割を担ってもらうというふうに考えております。また、その対外的ないろいろなネットワークの活用と同時に、これまで蓄積しております能力をむしろ市町村の方の人材養成にも活用していただくというようなことを考えております。
#60
○鹿熊安正君 本法律案に対し地方都市は期待しているわけでありますが、地方都市でも国際会議観光都市として認定してもらえるのでしょうか。私の地元で大変恐縮でありますが、例えば富山県の宇奈月町には国際会議場がありますが、これはどうなるのでしょうか。
#61
○政府委員(豊田実君) 認定の基準については大きく言って二つございまして、一つは物理的な施設、国際会議場が整備されているということと、それから二つ目としては、やはりその施設を活用するソフト面の体制、誘致体制とか開催支援体制というものが整っている市町村を国際会議観光都市として認定するという制度になっております。
 具体的な状況については、これから各都市ごとに御相談させていただくということだろうと思いますが、御指摘の宇奈月の件では、既に国際コンベンションの可能な大規模施設があるということと、それから付近に宿泊施設あるいは観光資源が豊富だというようなことを考えれば、この認定対象に十分該当するのではないかと考えております。
#62
○鹿熊安正君 そこで、従来国際コンベンションシティーに指定されると、指定都市は国際観光振興会に協賛金を出しておりましたが、新たに国際会議観光都市に指定されると協賛金を負担しなければなりませんのでしょうか。その政令指定都市と一般市町村の場合との金額の差があるとすれば、協賛金の負担がどれくらいなのか。今、その二つに分けて考えておられる点をお聞かせいただきたいと思います。
#63
○政府委員(豊田実君) 国際会議観光都市の認定そのものについて、直接国際観光振興会に対する財政負担の義務というものはありません。ただ、従来から各都市と国際観光振興会が共同で海外に対するパンフレットをつくったり、いろいろな面で一緒に仕事をするというものをやっております。今回、これからもそういう意味で共同事業というものが幾つか考えられますので、その関係で協賛金を募っているということは事実でございます。パンフレットの作成とか国際コンベンション見本市への出展、あるいは海外のそういうコンベンションの専門誌というのがありますが、そういうところへ広告を出すとかということで、当該市と一緒にこういう事業をやるために協賛金を有効に活用させていただきたいということでございます。
#64
○鹿熊安正君 次に、今ほどの国際会議場についてちょっとお尋ねいたしますが、国際会議場の建設に当たっては民活法の認定施設として国の補助及びNTTの無利子融資が適用されてある程度充実しております。しかしながら、その後の運営、特に国際会議の充実については、コンベンションビューローとの連携のもと積極的に誘致活動を行っているが、情報の不足など地方としてのハンディがあり、なかなかスムーズに行われないことが多いのであります。国においてはこのような状況にかんがみ、国際会議開催の情報の提供等を積極的に行っていただきたいのでありますが、いかがなものでしょうか。
#65
○政府委員(豊田実君) 委員御指摘のとおり、全国各都市でかなりの国際会議場の施設が完成し、また近く完成するという状況にあります。私ども日本に国際会議を誘致するという場合に、従来東京に一極集中というような形でしたが、今後は全国各都市のこういう新しくできた施設を十分活用させていただきたいという気持ちです。
 お話しのように、各都市それぞれが情報を集めるというのはなかなか難しい状況ですので、国際観光振興会の世界的なネットワークを中心にして最新の情報をどんどん集めて、それを定期的に各都市へ提供するということを考えております。
#66
○鹿熊安正君 どうもありがとうございました。
 それでは最後に、整備新幹線問題についてお尋ねいたします。
 大臣は所信表明で、去る二月八日、整備新幹線の見直しについて大蔵大臣、自治大臣及び伊藤前運輸大臣で申し合わせを締結し、これに従い、当面、北陸新幹線高崎−長野間など三線五区間の整備を着実に推進し、未着工区間について整備新幹線建設推進準備事業を推し進めていくと述べておられるが、私はこの連立与党三大臣による見直しに大きな落胆と怒りを覚えるとともに、運輸大臣そしてまた運輸省がこんな見直しに従い整備新幹線建設を推進するつもりなのか、強い危機感を感じておるわけであります。
 そこで、昭和四十八年十一月に整備計画が決定されて以来二十年間、工事実施計画の認可申請がなされてからは八年間も全くの無施策に、宙ぶらりんの状態に置かれてきた沿線地域住民も裏切られた失望感でいっぱいであります。整備新幹線の建設は、国土の均衡ある発展、地域の活性化に大いに資するものとして、沿線地域の各県、市町村、経済界初め各界各層の方々が長年にわたって涙ぐましい努力を重ねてまいりました。特に、今回の整備新幹線見直し作業には、財源対策の解決を含め未着工区間の建設について各沿線地域とも熱い期待を寄せ、その実現を確信していたはずが、最も強く求められていた未着工区間の取り扱いが早くとも三年先送りされているのを初め、そもそも整備新幹線を国家的プロジェクトとして考えていくという基本的位置づけにさえも言及していないなど、見直しについての具体的内容がほとんど先送りされております。
 もちろん、今回の申し合わせでは、北海道、北陸の南越以西、九州・長崎ルートについて、地元調整を前提としてではあるが、ルート公表の手続を進めるといったことなどがうたわれ、このために建設推進準備事業費が二十億円から三十億円に増額されるなどの措置が図られ、これらの点については一応の評価をしないわけではありません。
 しかし、最も重要な課題である財源対策や未着工区間の建設の取り扱いについては、新たな財源を見出すことを前提として、平成九年以降に新しいスキームを検討し、その成案を得ることとされているにすぎません。これは単に問題を三年間先送りしたにすぎず、しかも着工されるという何らの保証もありません。それが二月八日の申し合わせでは、三年以上の先送りという結果になってしまった。しかも、その申し合わせが行われた直後、伊藤前運輸大臣は記者団の質問に対し、明るい出口が見えたと言われたそうですが、明るい出口どころか、これで沿線住民の国の行政や政治に対する極めて大きな不信を募らせただけであります。
 二見運輸大臣の所見をお伺いいたします。
#67
○国務大臣(二見伸明君) 大変厳しい御意見でございましたけれども、私は単に先送りではないというふうに感じております。
 整備新幹線の見直しにつきましては、御承知のようにことしの二月八日に、大蔵大臣、自治大臣及び運輸大臣の申し合わせによりその取り扱いを決定したところでありますが、もう委員御案内でございますけれども、具体的には、従来の整備計画はすべて維持されることを確認すること。当面、現行の基本スキームによる三線五区間の整備を着実に推進すること。三線五区間以外の区間についても新たな財源を見出すことを前提とし、平成九年以降新しい基本スキームを検討しその成案を得ること。整備新幹線の未着工区間について所要の準備を促進することとし、平成六年度予算の所要の増額を図ること。こういう合意をしたわけでございますけれども、私は現下の大変厳しい財政事情にもかかわりませず、整備新幹線の実現に向けて一歩踏み出す、私はそれなりに意義を有する結論だというふうに考えております。
 とりわけ、整備新幹線の最重要課題の一つである財源問題、まさに財源問題は一番難しい問題ですけれども、これについても新しい基本スキームの成案を得ることについて関係大臣間で合意した。また、ルート未公表区間についてルート公表のための準備を促進することを明らかにした等々から考えまして、これは単に先送りだという御批判は、いろいろ御意見はよくわかりますけれども、単に先送りをしたという性格のものではないことも私は御理解いただきたいと思います。
 この整備新幹線はもう長い歴史がありまして、よく難しい問題もわかっておりますけれども、やはり地方の強い要請もあり、要望もあり、私は整備新幹線は着実に進めていく必要があるというふうに考えておりますので、どうか御理解をいただきたいというふうに思います。
#68
○鹿熊安正君 何だか非常に苦しい答弁のようでありますが、これから順序を追ってまたひとつ質問させていただきます。
 昭和六十三年八月の政府・与党申し合わせでは、整備新幹線の建設計画を五年後に見直すとして、見直し時期を明確にしておりましたが、このたびの三大臣の申し合わせでは「平成九年以降新しい基本スキームを検討し、その成案を得ること」とされております。また、検討に当たっては、「国及び地域の財政事情、JRの健全な経営の確保等に配慮する。」とされていますが、このことは検討のスタートが平成九年以降ということで、平成八年までは整備新幹線についての財源対策等の検討を一切何も行わず、国などの財政事情によっては新しい基本スキームは平成十年、十一年ということもあり得ることになります。
 なぜ検討を開始し、成案をまとめるのに三年も五年も必要とするのか、お伺いいたします。
#69
○政府委員(秦野裕君) 先生御指摘のとおり、「平成九年以降新しい基本スキームを検討し、その成案を得る」というようになっておりますが、もちろんそれまでの間、私どもが何もしないというわけではございません。そのためにいろいろな勉強をしなければならないわけです。
 特に、先ほど来お話のございます財源問題あるいは並行在来線の問題あるいは国の財政事情の問題あるいは現在進めております三線五区間の進捗状況等々、考えなければならないことがいろいろあるわけでございます。そういう点をこの三年間と申しますか、それまでの間に我々事務的によく勉強いたしまして、平成九年になりました時点で速やかに結論が得られるようにいろいろと準備を進めていきたいというふうに考えておる次第でございます。
#70
○鹿熊安正君 それでは、二見運輸大臣は先日、常磐新線は二〇〇〇年には絶対に開業させると言っておられたが、常磐新線はいつ検討を開始されて成案がまとまったのでしょうか。都市幹線鉄道と整備新幹線とは余りにも基本的な考えが違い過ぎるのではないかと感じられますが、どう違うのでしょうか。大臣からどうぞ。
#71
○国務大臣(二見伸明君) 常磐新線は通勤通学の混雑を緩和するための私は大変大事な路線だというふうに思っております。と申しますのは、現在常磐線が走っておりますけれども、柏だとか流山だとか今後さらに大勢の乗客が予想される地域でございますので、緩和するためにも常磐新線は大変必要な私は路線だというふうに考えております。
 整備新幹線も、多極分散型社会、東京一極集中を排除するということも含めて、地方の豊かさを増進するためにも私は整備新幹線は本当に必要だと思います。両方とも必要なんだけれども、片一方は通勤通学の混雑を解消するというために、片一方はむしろ国土形成に必要だというので、必要ではあるけれども、どちらがどうだということじゃなくて、必要の意味合いが違うんだろうというふうに思っています。そういう意味では、国土形成という点から考えれば整備新幹線の整備というのはまさに大変大きな事業だと、その事業の大きさから考えれば常磐新線とは比べものにならないくらい大きな事業だというふうに考えております。
#72
○鹿熊安正君 それでは、また平成二年十二月の政府・与党申し合わせでは、「建設着工する区間の並行在来線は、開業時にJRの経営から分離すること」とされており、この方針で整備新幹線の建設が進められてきているところであります。
 先発の新幹線の場合と異なり、並行在来線の問題と切り離して考えられないことになってきました。いわば完全にセットの問題になってきました。したがって、既に着工している区間の沿線地域においては、その受け皿として第三セクター方式などの新しい経営形態が検討されているわけでありますが、実際には地方自治体が主導的な役割を担うことを覚悟せざるを得ない状況になっております用地方自治体にとって、整備新幹線の建設負担については地方債の起債充当率を九〇%まで認めるという措置がとられているものの、これはあくまでも単なる借金であり、いずれ地方自治体の一般財源で利子をつけて返さなければならないものです。このような建設費に対する地域負担に、さらに並行在来線の経営負担が加わってくるわけであります。ますます地方財政圧迫の要因となってきていると言わざるを得ません。
 そこで、並行在来線の分離後の経営が成り立つよう第三セクターに対し、JRの事業用資産の無償譲渡や技術的な援助あるいは人材の派遣など各種の支援策が並行在来線には絶対不可欠だと思います。
 平成十年に行われる長野オリンピック前の開業に向け、鋭意建設が進められている北陸新幹線の高崎−長野間については、特に差し迫った問題として苦しんでおられます。JR資産の譲渡問題などの基本的問題が解決されないと、問題が前に進みません。しかも、この問題は今後、後発の北陸新幹線糸魚川−魚津間、石動−津幡間、東北の沼宮内−八戸間、九州の八代−川内間などで次々と問題になっております。JR貨物の問題もあり、運輸政策上極めて重要であると思います。
 この問題に対する運輸大臣の取り組み方についてお伺いいたします。
#73
○政府委員(秦野裕君) その前にちょっと私の方から。
 ただいま先生から御指摘のとおり、並行在来線の問題、非常に大きな問題だと私ども思っております。これはもう改めて申すまでもないことですけれども、整備新幹線をつくることによりましていわゆる第二の国鉄、昔の国鉄のようにならない、つまりJRの経営に過重な負担がかからないようにするということで、並行在来線はJRの経営から分離するということでこの整備新幹線の話がスタートをしているというように思います。
 ただいま先生からお話のとおり、地元を中心といたしまして、並行在来線の運営方法についていろいろと勉強していただいているところでございます。いろいろと問題があることは十分承知しておりますけれども、JRあるいは私どもの支援策についてさまざまな視点から検討してまいりたいと思いますが、一応基本的にはやはり地方公共団体を中心とする方々の知恵あるいは資金、そういうものを中心として御検討いただきたいというふうに考えておるわけでございますが、この問題の重要性は私どもとしても十分認識をいたしておるつもりでございます。
#74
○鹿熊安正君 先ほど大臣が新幹線問題は国土形成上非常に大切な問題であるということを認識しておる、このようにおっしゃったわけでありますが、今の答弁では、余りにもそれは前から同じことばかりおっしゃっておるだけで、全然それに対する進歩、配慮が一つも見られない。このことについてやっぱりもっと地方財政の問題も含めて、国がどうあるべきかということに対する、新幹線に対する配慮を検討し、考えていただきたい、かようにお願いを申し上げる次第であります。
 次に、新たな見直しにかける沿線地域の期待が大きい中で、三線五区間以外の未着工区間の取り扱いや財源対策など、全線整備の早期明確化に向け解決されなければならない多くの問題を抱えていると思うが、これらの解決に当たっては国が責任を持ってその整備を強力に推進していくという基本的認識を改めて確認し、財源対策等について結論を早急に得ることが極めて重要であると思います。
 二月八日の連立与党代表者会議合意でも、前文に、「整備新幹線の建設はこ「地方分権の時代にふさわしい国土の均衡ある発展と地域活性化の実現に極めて重要な役割を担う国家的プロジェクトである。」とうたわれております。全くそのとおりだと思うが、三大臣の申し合わせではなぜかこの部分が欠落してしまっておるように思います。
 交通関係の社会資本整備計画は、道路整備、港湾整備、空港整備は五カ年計画が閣議決定され、財源についても明確な措置がなされているのに反し、鉄道計画の扱いは極めてあいまいであります。整備新幹線も国家プロジェクトであり、予算上も平成元年から公共事業費として認められております。整備新幹線計画を財源措置も含め閣議決定すべきであります。
 さらに、財源問題について申し上げると、例えば国施行の国道の整備は国が事業費の三分の二を、特定重要港湾の整備は国が二分の一を、第一種空港の整備は国が一〇〇%を負担することに決められているのに対し、整備新幹線の国の負担は一種工事が四〇%、二種工事が二五%であり、平均して三五%程度にすぎません。
 二十一世紀に向けて、日本の高速交通体系の骨格を形成し、国土の均衡ある発展と地域の活性化の実現に極めて重要な役割を担う国家的プロジェクトである整備新幹線の建設を今後具体的にどのように進めていくのか。運輸大臣の整備新幹線に対する対応と、どれほどの決意をお持ちになっておられるのか、ここでひとつ、大臣、あなたの腹構えをお聞かせいただきたいと思います。
#75
○国務大臣(二見伸明君) 三線五区間、その後のいろいろ問題があるのを私も承知しております。
 それで、例えば費用の問題だけを考えれば、フル規格でいくのか、ミニ新幹線がいいのか、いろんな意見があります。私のところにも、これは名前を言うわけにいきませんけれども、財源問題で苦しむならばミニ新幹線でどうだという話もないわけじゃありません。しかし、それはそれでまた、ミニ新幹線をやる場合にはまたいろんな別の問題もあるわけです、これは。
 ですから、そういう対応も考えながら、また、やはり地方にもとの程度お願いできるのか、それも考えなきゃならぬというふうに思いますが、いずれにいたしましても、この三線五区間以外の未着工区間も含めて、私は、これは本気になってやっていくべき大きな課題だというふうに考えております。
 先生の御意見を伺いながら、大変難しい宿題を仰せつかったなという感じがいたしますけれども、勉強してまいりたいというふうに考えております。
#76
○鹿熊安正君 非常に認識を新たにしていただいたような発言でございましたので、御期待を申し上げまして、ひとつよろしくお願いいたします。
 以上、私の質問の時間が参りましたので、これで終わります。どうもありがとうございました。
#77
○櫻井規順君 私は、貨物自動車運送事業という側面から見ました、日本道路公団管理の高速自動車国道の料金値上げの問題について、焦点を絞りながら質問をさせていただきます。
 私の質問の視点は、御案内のように、高速自動車国道の整備を急がなければならない。しかし、社会経済変化の中で道路行政の行財政のあり方も問われてきている。折あたかも大変な不況に見舞われているという状況の中で、この料金問題にどう対応していくかという角度から取り上げさせていただきたいと思うわけであります。
 基本的には、やはり道路整備緊急措置法第一条にうたわれておりますように、道路を緊急かつ計画的に整備しなければならない。そのためには安全にかつ円滑に整備しなければならないし、生活環境の改善、そしてきょう議題にありますけれども、国民経済の健全な発展と、こういう多面的な側面から整備が進められるわけでありますので、そういう角度からこの今の時点での高速自動車道の料金問題について質問をしたいというふうに考えるわけであります。
 最初に、今同僚の鹿熊委員からも質問が出たわけでありますが、公共料金凍結の問題について運輸大臣に質問をいたします。
 三カ条の閣議了解を読ませていただきました。これは政治、内閣もそうですが、議会分野でもそうですが、そこで取りまとめられた文書というのは大変含蓄のある、中身のある文書でありまして、過去に決めた公共料金についてはこれは州と、そして中小企業のための公共料金の値上げ問題、これも州と、これは結構です。
 問題は、これからの公共料金については値上げを凍結をする、年内は凍結をする、こういうふうに書かれているわけであります。ですから、この解釈を一番シビアに見る方は、申請のあったものについては、許可、認可、決定はしますよと、するけれども実施は年内実施しない、来年一月一日から実施をすると、こういう理解が一つはあるわけであります。こういうふうにまた理解できるわけであります。
 この公共料金の凍結は、言うまでもないですが、不況に対してどうやはり国民生活を守るかという観点から出てきた問題でありまして、不況対策としてかなりの減税で需要を喚起するという、そういうときに出てきた公共料金の凍結であります。もう一遍言いますけれども、認可、許可は行うと、しかし一月一日から実施をするんだと、そういう考え方というものが内閣は強いのか。いや、そうじゃない、不況をよく勘案をし、国民生活をよく考えてもっと長期に見るんだと。一般論として大臣にお伺いいたします。
#78
○国務大臣(二見伸明君) 今回の公共料金凍結に際しまして改めて我々が確認したことは、公共料金凍結の対象となる事業について、ただ単に凍結をするだけではなくて、この凍結をしている期間に公共料金凍結の対象の事業についてはお互い総点検をしょうじゃないかということを決めているわけでございまして、ただ単に先送りというんではなくて、事業の総点検をやるということが大変大事なポイントだというふうに思っております。
#79
○櫻井規順君 結構だと思います。
 そういう角度でどうぞ高速道路料金の値上げ問題を御検討いただきたいというふうに思います。
 最初に、運輸省サイドにお伺いいたしますが、御案内のように昨年の十二月一日から軽油引取税を値上げしたわけであります。これは御案内のように第十一次道路整備計画の財源づくりのために軽油引取税を値上げしたわけであります。私は、この運輸委員会でも予算委員会でもこれは取り上げてきたわけであります。第十一次道路整備五カ年計画七十六兆円のうち、平成五年度から六年度にかけての財源措置として、ただ軽油引取税だけ上げるというのはどういうわけですかということで取り上げてきたところであります。しかし、これは一〇〇%地方財源に入る、地方道路になるわけですが、そのはね返りとして御案内のようにガソリン税の国庫のシェアを大きくしまして、国の方の道路財源をふやしたわけであります。
 そういうわけで、貨物運送事業者、これは乗り合いバスとかのバス事業者もそうですが、討論を進行させる上であえて貨物事業業界に限定して触れてまいりたいというように思うわけでありますが、この軽油引取税、こういう道路財源の引き上げをしたわけでありますが、貨物運送事業者が荷主さんから運賃をいただく際にこの値上げ分が転嫁されているといいますか、現状はどうなっていますか、ひとつ御答弁いただけますか。
#80
○政府委員(越智正英君) 軽油引取税につきましては、昨年の十二月一日からキロ当たり七円八十銭という形で引き上げられたわけでございます。それにつきましては、当然それは原価の一部でございますので、荷主からいただきます運賃の方へ転嫁をするべきであるということで、私どもも関係のいろんなところへ働きかけをしてまいりました。
 しかしながら、折からの不況がずっと続いているという中で、荷主の方も転嫁分、要するに軽油引取税の値上げ分に相当する運賃分というものを、値上げにつきましてはなかなかうんと言ってくれないといったようなことでございまして、残念ながら現在のところ一部の荷主を除きまして転嫁が思うように進んでいないというのが現状でございます。
#81
○櫻井規順君 きょうは建設省からもおいでをいただいているわけですが、答えられなければ結構なんですが、運輸省の方に質問ですけれども、こうした非常に重大な税をいただく問題で、それがどういうふうに貨物運送事業者が荷主さんに転嫁していったかということの調査というのはやる気はないでしょうか。あるいは今後も含めていかがでしょうか。
#82
○政府委員(越智正英君) 軽油引取税の増収分、増徴分の転嫁対策でございますが、これにつきましては先ほど御説明申し上げましたように、私ども、関係の荷主を所管しております省庁、それから荷主団体等につきまして円滑な転嫁をお願いをしてまいったわけでございます。
 具体的な調査と申しますのは今のところ、いわゆるトラックの協会がございますけれども、そこに加盟している方々に対しまして協会の方から調査をしたという報告も実は私ども受け取っているわけでございますけれども、その中では転嫁ができたという割合が残念ながら一割に満たないというような状況になってございまして、私どもは今後これにつきまして、私ども実際に調査するかしないか別にいたしまして、やはり今後もその転嫁につきましての御協力を関係方面にお願いしていかなきゃいけないだろう、かように考えている次第でございます。
#83
○櫻井規順君 私の手元にもトラック協会の調査結果というのがあるわけでありますが、大変惨たんたるものであります。トラック協会が全国の県のトラック協会に対して、各トラック協会ごとに二十社以上、トータル千百七十社の統計が出ているわけでありますが、荷主さんに貨物運送業者が転嫁を要請したというのが千百七十のうち約五八%、しないというのが四二%。荷主に転嫁を要請してできたという人が、今自動車局長もおっしゃるように荷主の数の割合で七・六%、今後の約束も含めて。一部転嫁できだというのが五・六%。こういう数字になって、全くできなかったというのが六八%。こういう実態になっているわけであります。
 これは建設省に求めるのは無理かもしれませんが、いずれにしても税金を国としていただくわけですから、それがどのように影響するかというのは何らかの形で調査をして慎重な対応が必要ではないかというふうに思います。これはひとつ要望として、今後の課題として挙げておきたいというふうに思います。
 そもそも軽油引取税の引き上げを実際に税金を納める業者の皆さんにどういうふうに御要請をしていったか、どういうふうに納得させていったかというコンセンサスの仕方についても非常に問題があるだけに、私は予算委員会でも取り上げたところですが、こういう結果について調査を進めていただきたい。
 調査はともかくとして、とにかく実態というのは今のところ業者の皆さんの数字しか私の手元にないものですから、それについて触れるわけでありますが、道路財源の軽油引取税の値上げ分を局長が今おっしゃるように転嫁できだというのが七・六%という状況であるわけです。ですから、大変なことだというふうに思うわけでありますが、問題は、こういうふうに転嫁できない、業者が荷主に要請したのにかかわらず転嫁できない事情というものをどういうふうにごらんになっていますでしょうか。行政側としてもあれこれの御努力をされたというお話が今出ました。荷主の理解がないのか、そもそも無理があったのか、その辺はどんなふうにごらんになりますでしょうか。
#84
○政府委員(越智正英君) 軽油引取税の増徴分の転嫁が十分できていないという理由でございますけれども、これにつきましては、引き続き景気が低迷している、これは最近経験したことのないような大不況だと言われているわけでございますけれども、そういった中で荷主側からのトラック業界側に対しますコストの引き下げ、すなわち運賃の引き下げ要請というものが大変強うございます。そういった中で軽油引取税の増税分の値上げを申し込むということになりますと、それはわかりました、かわりに根っこの運賃を合理化で減らしてくださいと、こういったことを言われるということで、なかなかそこがうまくいかない。
 また、御承知のようにトラックの運賃というのは届け出制になっておりますけれども、福運賃になっておりますので、そういった中でやはり運賃は弾力性を持っているわけでございます。そういう中で荷主側とトラック側とで一種の値決め交渉といったものがあるわけでございますけれども、トラック側が弱いものですから、なかなかそこが十分に転嫁分というか増徴分が転嫁し切れていないといったような事情があるのじゃないかというふうに考えている次第でございます。
#85
○櫻井規順君 どうぞ行政サイドからも、税をいただくわけですから、関係業界に対する働きかけというものを強めてくださるように御要請をするものであります。
 私が聞くところによれば、果たして通産省がこの問題でどれほどの荷主さんに対して働きかけをしたかという角度で見ますと、言い過ぎかもしれないけれども、一通または二通の文書を関係箇所に出したにとどまっているのではないか。どうも荷主さんに対する働きかけが弱かったというふうに思うわけであります。それは通産を責めるわけじゃなくて、運輸サイドの方からも通産に対する働きかけが弱いのではないかということを指摘しておきたいというふうに思うわけであります。
 それで、次に高速道路料金の値上げ問題での公聴会の関係でお伺いいたします。
 新聞報道によれば、この値上げ問題に対して賛否同数であった、こういうわけであります。しかし、新聞の細かい記事やあれこれ関係者のお話を聞きますと、賛成をしても条件つきで賛成の方も何人か見られた、一概に同数とは言えないと。
 この賛否についてはちょっと見解も聞かせていただきたいと思うわけでありますが、問題は、賛否を超えて、料金の値上げに関連して公聴会で指摘された主な点というのはどんなふうにごらんになっていますでしょうか。
#86
○政府委員(越智正英君) 公聴会は運輸省と建設省と両方でやっておりますものですから運輸省の方からお答え申し上げますが、ただいま先生が賛否同数とおっしゃったんですが、実はこれは当方で賛成の方十人、反対の方十人を選んでおります。同数の方々から御意見を拝聴するということで選んだわけでございます。
 そこで、主な意見でございますけれども、賛成の立場を申し上げますと、東京一極集中是正、それから地方分権の推進のために高速道路の整備が必要である。それから公的助成の強化に限界があり、有料道路制度、プール制を堅持すべきである。交通渋滞解消のためある程度値上げはやむを得ないが、一方で情報提供の充実等の利用者サービスの向上が必要である。料金改定を理解してもらうためにも公団における一層の経営の合理化が必要である。車種間比率について、負担の公平の確保を図る観点からも見直しが必要である。こういった御意見が賛成の立場の方々の中にございました。
 一方、反対の立場でございますが、現下の厳しい経済情勢のもとでの負担増には耐えられない。高速道路の整備は必要であるが、公共料金抑制の観点から改定の時期が悪い。現行のブール制や利用者負担を前提とした改定は適切ではない。料金値上げではなく、公的助成の強化で対応すべきである。車種間比率について、物流業界の負担増につながるため見直しに反対である。こういったものが主な意見でございました。
#87
○櫻井規順君 公聴会への公述希望者の賛成反対の数は、総数はどのくらいで、どんな率になっているでしょうか。
#88
○政府委員(越智正英君) 今正確に持っておりませんけれども、三十四人ほどの申し込みがございまして、ほぼ賛否が同数だったというように記憶してございます。
#89
○櫻井規順君 割と少ないんですね。二つ希望といいますか、質問しますが、非常に新聞論調と反響が、何で大臣が出ないのか、こういう指摘がありました。中央公聴会に関してはどうでしょうか、両大臣が出た方がよろしいというように思うわけですが、これは運輸省に質問ですけれども、これはやっぱり運輸大臣がお出になった方がいいと思う。運輸大臣に聞くわけじゃない、局長が御答弁くださればいいわけですが、運輸大臣がお出になった方がよろしいというふうに思います。
 それからもう一つは、こんな重大な問題、全国から賛否両論、特に賛成者なんかかなり御依頼してお願いしたんじゃないかと思うんですけれども、出席を仰ぐことはない、地方公聴会をやればいいというふうに思っています。大臣の中央公聴会への出席と、地方公聴会も規程を改正してやったらどうかというふうに思うんですが、この点いかがでしょうか。
#90
○政府委員(越智正英君) この公聴会でございますが、実は先ほど先生が最初に御指摘になられました法律の道路整備特別措置法に基づきます料金あるいは料金徴収期間を決めるために公聴会を開いておるわけでございます。これは法律には何の規定もないわけでございまして、たしか前回の改定時からだと思いますけれども、こういった皆さんの意見を聞いてみたらどうかということで始まった制度でございます。
 そういった意味では、いわゆる法律上の制度じゃないということで、だから大臣は出なくていいというわけじゃないんですけれども、私ども日常の行政をやっていく中で、こういう御意見を伺う場として、やはり大臣が指定する担当者、実際には両省の課長がやったわけでございますけれども、そういった形で、道路公団だけではなくて過去にも阪神高速道路公団あるいは首都高速道路公団なんかの料金の改定についてもそういった形で実施してきておりますので、こういったものにすべて大臣がということになりますと、ほかの行政の絡み等もございますので、私どもとしては今までどおり担当課長がお伺いすればよいだろうと思っております。
 今回たまたま、いろんな形で世論が、いろんな意見が大きく取り上げられまして、中には世間的に名前の通った方も公述をしたい、こういったことがございましたので、そういった問題が皆さんの議論の場に供されたというふうに考えておるわけでございますけれども、そういった有名な方が出るからといって、じゃ大臣聞けというのもいかがかなというふうに私ども考えております。
 そういったことで、一応御意見として承っておきたいと思います。
#91
○櫻井規順君 大変な大不況の中でこれだけの値上げをするわけですから、そういう意見が世論的にも出てくるわけです。ですから、世論というものをよく見ながら、やはり大臣の出るような検討をひとつしていただきたいというふうに希望いたします。
 きょうは建設省とそれから道路公団さんにも御出席をお願いしているところであります。以下、建設省、道路公団に対する質問が多くなるだろうと思いますが、よろしくお願いします。
 建設省と道路公団の方に質問をいたします。まず、高速自動車国道の料金問題も大変な変化の中でもって見直す問題が多々あるというふうに思うわけでございます。その中で、時間もありませんので、料金の算定の方法、あるいは高速自動車国道の財政の基本としてプール制というのがあるわけでありますが、このプール制という制度そのものを見直すというよりも、歳入歳出のあり方についてかなり見直す時期に来ているというふうに思うわけであります。
 箇条書き的に言いますけれども、一つは列島縦断道路から列島横断型の道路へ移行中と、二つ目は、従来は交通量が計画を上回るように伸びたわけですけれども、どちらかというと計画を下回るような状況を迎えている。それからインフレ傾向にあって、過去をさかのぼってみますと道路建設費が比較的低コストでできたというふうなこと、あるいは国民所得の伸びの低下、あるいは一般国道と高速自動車国道との比率というものが従来のような大きな変化はないというようなこと等々、数え上げれば切りがないわけでありますが、料金体系のあり方を含めて、このプール制という問題について見直す時期に来ているというふうに思うわけであります。
 この辺について、申請者側の道路公団とそれから最終的にそれを受理する側の建設省と、あと各論に入っていきますけれども、お聞かせいただきたいというふうに思います。
#92
○説明員(井上啓一君) 高速自動車国道につきましては、それまで東名とか、そういうような個別の法律で計画がされていたものでございますが、昭和四十一年に国土開発幹線自動車道建設法ということで一つの法律に制定され直しまして、それまでの路線ごとの建設法で定められていました高速道路の計画が法律で一本化されたものでございます。そのときに七千六百キロのネットワークが定められまして、本格的に高速道路の整備が開始されました。
 この高速自動車国道のネットワークを合理的に経営し、また効率的に利用を図るということで、その料金制度について四十二年に道路審議会に諮問されまして、四十七年に答申が出されました。それが先ほど先生がお話しになりました全路線の収支を併合して計算するいわゆる料金プール制、これが採用されたものでございます。
 これは、高速自動車国道の全国的なネットワークを形成するわけでございますが、各路線の利用者に同質のサービスを提供するものでありまして、高速道路の全計画路線を一遍に建設して供用できればよいのでございますけれども、やはりどうしても順番につくっていかなければならないという事情があります。そういう中で、そのために、事業実施時期の違いによりまして料金水準とか料金徴収期間の差が生じ、利用者の負担の公平を欠くことにならないように、料金水準、料金徴収期間に一貫性、一体性を持たせることが適当であるという、そういう観点で採用されたものでございます。
 さらに、昭和六十二年に四全総に基づきましてこの計画が一万一千五百二十キロになった際にも、道路審議会に諮問されまして、従来の考え方と同じように、全計画について料金の一貫性、一体性を持たせるという観点からプール制を堅持することが適当であるということが答申されたところでございます。
 それで、こういうプール制のもとで、今先生のお話のようにいろいろ事情が変わってきたんじゃないかというようなお話もあるわけでございますが、言いかえれば、仮にプール制のようなものをとらないで個別に料金を設定するということをいたしますと、後からでき上がる高速道路については利用できる時期がおくれるというような上に、どうしても建設費も高くなるわけでございまして、高い料金を設定せざるを得ないということになります。
 しかしながら、プール制の運用に当たって、東名、名神など先発路線の方から、横断道等の採算の余りよくない路線について過度の内部補助に充てられることに対する批判もございます。このような問題に対しても道路審議会から答申をいただいておるところでございまして、横断道等については、国費助成を強化するというようなことで先発路線からの内部補助を過度にならないように抑制する措置を講ずるということで、昭和五十八年以来、建設省としてもそういうような措置を講じているところでございます。
 限られた財源の中で巨額の国費助成により後発路線の料金を現行レベルの料金まで引き下げるということは非常に難しいということで、現実的にはプール制なくして今後の高速道路の整備は困難であるというふうに考えております。
 こういうことで、負担の公平の観点、あるいはまだ整備途上の高速道路の整備、大変地方から強い要請があるわけでございまして、先ほど申しましたように、プール制に伴います過度の内部補助にならないような国費助成をとりながら、今後とも現行有料道路制度のもとで、全国画一料金となるようなプール制を堅持していくことが必要だと私どもとしては考えておるところでございます。
#93
○参考人(久保博資君) 道路公団としても、今後、有料道路制度を活用して高速道路を計画的に整備していくためには料金プール制が必要だと考えております。
#94
○櫻井規順君 なかなか意思が通じなくて残念なんですが、私はプール制をやめると言っているわけじゃないんですよ。プール制の趣旨のあり方について見直しを何か考えているのかと。そうしたら、内部補助を少なくするために過度の負担をかけないように国費をふやすという一つの答弁らしきものが、それも昭和五十八年かそこらの話でありまして、問題は今の状況変化に対してどうあったらよいかということが問われているというふうに思うわけであります。
 ひとつお言葉を返すようですけれども、着工時点の違いによって後発の道路に対する負担が多くなるといいますけれども、どうして先発で一番先からやっていて、償還も済んだ東名なり阪神が最後の最後まで料金値上げまた料金値上げで負担をしていって、どうして先発の負担の方が軽くなるんでしょうか。
#95
○説明員(井上啓一君) 先発の路線の方については早い時期から供用されまして、もともと高速道路全体として、先ほど申しましたように全体計画を同時につくれれば本当は一番望ましいわけでございますが、一遍につくれないというような、そういう先ほど申しましたようなことでございます。ただ、先発路線の方が現在の状況でつくった場合にどういうふうな料金になるかというようなことも一応チェックするような仕組みになっております。
 それで、現時点で例えば東名みたいなものをつくったときにどういうようなキロ当たりの単価になるかというようなことを申しますと、現在おおむね二十年ぐらい経過しておりまして、用地費については十五倍ぐらいになりますし、建設費については七倍ぐらいになっております。そういうことで、現状でつくれば相当高い料金を東名なんかについてもいただかなければならない。
 例えば今回つくります第二東名、計画しておりますが、そういうようなものを単独で料金を徴収しようと思いますと、おおむね現在の料金の三倍程度の料金をいただかなければならないというようなこともございまして、全国高速道路のネットワークを張りめぐらすという上からは、先ほど申しましたように画一の料金でやることが国民にとって一番サービスの上で公平になるのではないかということでございます。
#96
○櫻井規順君 結局、後発の横断道の場合にはやはり採算性が結果的には悪いというふうに思うわけですよ。それは専ら地理的な条件や利用者が少ないというような社会的な条件から来るものだというふうに思うわけであります。ですから、縦貫自動車道が終わってというか、これで第二東名が大分面倒見てもらうわけでありますが、これは第一、第二トータルの中でやれといえばやれることであるわけなんですが、そうも言っておれません、プール制ですから。問題は、横断自動車道の時代を迎えて、その後発の高速自動車国道の建設費がやはりかかるわけですよ。これを先発の路線が全部負担をするという発想に問題がある。
 国費あるいは自治体というところの負担の問題も出てくるわけでありますが、その辺はもう少し前進した見直しというのはないんでしょうか。
#97
○説明員(井上啓一君) そういうことで、先ほど申しました内部補助の限度額を二分の一という、先発の路線の方から新たに後発路線の方の経費を充当するのに二分の一を超えることのないようにというようなことで国費助成を行っているところでございます。
 それで、先生今御指摘のように、横断道等の採算の余りよくない路線について、道路審議会の答申、先発路線からの内部補助は建設費、管理費等の二分の一以下になるようにと。すなわち、みずからの路線が稼ぎ出す収入と国費の助成とで費用の半分以上を賄うということを行いまして、そういうことで横断道等につきましては資金コストを三%に引き下げるというような措置を講じております。
 こういうようなことで資金コストを引き下げる措置によりまして、建設費用の利息が資金コストを超える部分につきまして、建設が完了した後も償還期間が完了するまで、長期間にわたりまして利子補給というような形で国費助成が継続的に行われることになります。そのことによりまして最終的にはおおむね全費用の半分程度を国費によって、こういうような採算の悪い路線については賄うというような仕組みになっております。そういうことで、私どもとしては相当国費をつぎ込んで採算の悪い路線をつくっているということでございます。
 それで、先ほど申しましたように、五十八年からこういう制度を導入しました。五十八年には本州の三道と沖縄道について行ったわけですが、その後、逐次拡充してきておりまして、六十二年には北海道の横断道、それから四国については全路線を拡充しました。それから、平成二年に九州の横断道、それから平成五年に北海道の縦貫道、六年度には東九州道をそういう路線に組み入れるということで、国費助成の強化を図ってきているところでございます。
#98
○櫻井規順君 現実問題としてどうでしょうが。内部補助の限度を設ける、総費用の二分の一に抑える、そういう考え方でやっているということですけれども、現実的にどうですか。今の横断道、幾つか挙げられましたけれども、まだ動いているわけじゃありませんからあれですけれども、実際に見込んだ料金収入とそれから国費で半分賄えるようになっていますか。現に、ある非常に収支率の悪いところについて、縦貫道にしてもそういう現実になっていますか。二分の一内部補助を超すようなことはございませんか。
   〔委員長退席、理事矢原秀男君着席〕
#99
○説明員(井上啓一君) 今先生が申されたように、まだ動いていないというようなこともありまして現実にどうかというようなお話でございましたが、ただ最終的に、先ほど御説明しましたように、終価の形では高速道路の国費等に、今言いましたような採算の悪い路線については、おおむね半分ぐらい国費が入るということでございまして、わずかでも収入があれば内部補助としては二分の一を超えることのないような仕組みになっているということでございます。
#100
○櫻井規順君 その場合の国費というのは中身は何でしょうか。
#101
○説明員(井上啓一君) 非常に現状では財政状況が厳しいということで、本来出資金で行えれば非常に望ましいのですが、利子補給というような形で後年度に国費を負担していくというような仕組みを主としてとらざるを得ないというような状況になっております。
#102
○櫻井規順君 その横断道でも縦貫道でも、縦貫道は六%で、横断道の場合は三%になるわけですが、補償するその利子補給の金額というのは、またちょっと教えていただきたいんですが、それは知れている。
 それから、出資金として出したお金は料金収入から還元をしていかなきゃならない。コストにカウントされるわけでしょう。
#103
○説明員(井上啓一君) 出資金につきましても利予補給金につきましても、先ほど言いましたような資金コストになるように入れているところでございます。
 それで、出資金については料金収入で……
#104
○櫻井規順君 還元をする。
#105
○説明員(井上啓一君) 還元をするという、ちょっと意味がとれないのでございますが、済みません。
#106
○櫻井規順君 いずれにしても、数字を路線ごとに出せば明確になるというふうに思うわけでありますが、これはとても内部補助限度を二分の一に抑えるという状況にはないでしょう。現実はそれを食い込んでいっちゃう状況があるのではないでしょうか。そこのところを危惧しております。ちょっと話してくれますか、そこのところ、道路公団あるいは建設省。
#107
○説明員(井上啓一君) 先ほどと重ねて同じお答えになるかと思いますが、国費でおおむね半分程度入れるということで内部補助は保てるというふうに考えております。
   〔理事矢原秀男君退席、委員長着席〕
#108
○櫻井規順君 これはまた数字であれしないとどうしようもありませんので。
 それから、非常にさっきも貨物運送事業者の軽油引取税、大変な道路財源ですが、これは建設省の方にきちっと認めてもらわなきゃ困るわけですが、それの転嫁もできないという状況を迎え、そして貨物運送事業者の場合の今の実際の運送収入の状況というのは大変厳しいものがあります。平成四年、五年、六年、これもトラック協会みずから調べた資料ですが、年々運送収入は、平成四年に対して平成五年が三・二%の収入減、平成五年に対して六年は四・二%の収入減。トン当たりの収入でも、平成四年に対して五年が一・二%の減収、そして平成五年に対して六年は三・八%の減収、こういう数字になっているわけです。そこへ軽油引取税の値上げがあって転嫁できないという状況を迎えている。
 問題は、今度は国民所得の観点から見ましても、プール制で非常に好調にやってきた社会経済状況のそういう背景と違いまして、国民所得もまた大変な成長が鈍化をいたしまして落ちてきているわけであります。それは、一人当たりの国民所得もほとんど横ばいの状況をここ平成年間に入ってから続けているという状況で、五%以上上昇してきたという時代とは大分隔世の感が今日あるわけであります。国民所得でも、実際にトラックを動かす業者にしても、そういう状況の中で、こういう状況というのを値上げ申請の際に、あるいは値上げを受けとめた側としてどういうふうにごらんになっていますでしょうか。
#109
○説明員(井上啓一君) 大変厳しい情勢の中にあるということは、先生御指摘のとおりだと思います。先ほど来運輸省の方からもお話がございましたけれども、政府の四月八日の基本方針あるいは五月二十日の料金実施の先送り、そういうような中で、私どもとしては政府の方針に従いながら、あるいは公聴会の意見等も踏まえながら、これから適切に対処していきたいというふうに考えております。
#110
○櫻井規順君 これは論議がなかなか大変なんですけれども、これは道路特定財源を中心にした国費からもっと出す時期に来ているのではないかと私は言いたいがために、こんな回りくどいことを言っているわけであります。
 もう一、二挙げますと、高速道路の特徴は、道路整備特別措置法で有料道路の制度を設けた、その第三条の第一項の二にこういう表現があります。「通常他に道路の通行又は利用の方法があって、当該道路の通行又は利用が余儀なくされるものでないこと。」と、高速道路の一つの条件として。要するに、選択の余地があるということが言われていたわけでありますが、今日、一般国道とこの有料道路、特に高速道路、これの利用率というのはもうほとんど同じで、高速道路というのは生活必需のあるいは産業にとって必需の道路になってきているわけです。
 これは言うまでもないことですが、一般国道一号線から五号線の平均をとりますと、十二時間開放で自動車の交通量が国道一号線−五号線の平均が一万七千何台、高速道路は一万六千何台というように、ほぼ同じ幹で走っている道路が同じような車両数になってきている。もはや選択の余地があるとか他に道路があるという条件ではなくて、必需の産業道路になってきているということであります。
 特に、貨物運送事業との関係で見ますと、御案内のように国はモーダルシフトをやっているから高速道路は利用者が負担をすればよろしい、こういうような考え方に建設当初はなっていたわけでありますが、モーダルシフトは進まないわけですよ、端的に言って。これは進めなきゃならないわけですけれども、大いに私ども頑張ってまいりますが。
 現実の問題として貨物の陸上輸送の九〇%が貨物自動車、その四〇%が高速自動車道を今日利用しているという状況を迎えているわけです。ですから、道路特定財源を中心とした国費の助成というものを見直すときにもう来ているわけですよ。そういう点の論議はされていますか。
#111
○説明員(井上啓一君) 大変失礼いたしました。
 そういうことでは、高速自動車国道に国費の資源配分をそういう方向にシフトしていこうということを、建設省の道路サイドとしてもそういうことを考えております。
 それで、先ほど来申しましたような三%の路線の拡充でありますとか、あるいは高速道路の資金コストをその他の路線についても引き下げるというようなことを考えております。大変財政状況が厳しい中で道路に対する全体の国費が三%、これは政府の予算決定時期に公共事業費の予算配分等でもいろいろお願いしたわけでございますが、そういう中で三%の国費の中で高速道路に対する助成は二五%増と。それで、先ほど申しましたように利子補給でございますので、後年度負担に後回ししているというようなこともございます。
 これから先々、やはり六年度予算で伸ばしましたような国費助成をずっと今後とも伸び率を確保しながら高速道路に対しての助成を強化していく、そういうようなことをやっていかなければいけないというふうに考えているところでございます。
#112
○櫻井規順君 とにかく、特定道路財源を中心とした国道整備の上で、一般道路の建設費と有料道路の建設費の割合、実際、道路の総延長から見ても高速道路、有料道路への傾斜が非常に強いわけであります。それは国費投入のサイドとして十分考えていっていただきたい。
 その具体的な二つのことについて触れてみたいと思います。
 一つは、道路審議会がしつこく答申をしております用地費の国費投入の問題です。
 これはもう償還期間を経過した後の道路が占有する土地は、建設大臣に移管するわけであります。それをなぜ利用者が全額負担しなきゃならないのかということが今大きな問題になっているわけであります。
 大体、資産額に占めるその用地費というのはどのくらいあるのか。この用地費に対する国費補償というものを具体的に日程に乗せなきゃならぬ時期にあるというふうに思うわけですが、この辺の御検討はいかがですか。
#113
○説明員(井上啓一君) まず、用地費がどれぐらい建設費の中で占めているかということでございますが、大都市周辺部と地方部とでは大分異なりますが、おおむね全体としては全体の中の二〇%程度を占めております。
 また、その次の御指摘でございまして、用地費についての公的負担をどう考えているのかということでございますが、現在の有料道路制度の中では道路整備特別措置法の中で、用地費も含めまして建設費、管理費、利息等の総費用を利用者の料金によって償うべき費用の範囲と定めております。そういうことで、先生御指摘のように、そういう料金収入によってすべての経費を償還した上で建設大臣に引き継ぐということでございます。
 ただ、平成四年六月の道路審議会中間答申で、償還期間内の後に利用者に料金負担を求める方策、あるいは用地に係る利子相当額について公的助成を行う方策等、用地費負担の軽減の観点から提示がされております。
 いずれにいたしましても、そういうことで利用者の負担をいかに少なく抑えるかという問題に帰着することだろうと私は考えております。
 そういうことで、建設省ではできる限り国費助成の強化を図るということで、平成六年度において、道路審議会中間答申における提案も受けまして、用地費を含めました高速自動車国道建設費用にかかる資金コストを約一%程度低減したわけでございます。
 こういうようなことによりまして、利用者負担についてはいろいろ議論がおありだろうと思いますけれども、利用者に地代相当額は払っていただいてもいいんじゃないかというような議論もございました。そういう中で、用地取得費用の五%程度が地代相当額というような議論もございます。そういう中で、現在では全費用の資金コストが四・六%というようなことになっておりまして、地代相当額を下回るようなことに六年度の予算措置ですることができたということでございます。
 そういうことで、先ほど申しましたように、対前年比一・二五倍の千四百六十一億円を国費助成に六年度としては充てる。それから、今後ともそういうようなことで助成の強化に努めていくというふうに考えておるところでございます。
#114
○櫻井規順君 この総務庁の行政監察局の行政監察結果だと、資産額に占める用地費の額の割合が、道路公団ですよ、資産額の四一%と書いてあるんですが、これは道路公団の方で答えてくださればいいわけですが、いかがですか。
#115
○参考人(久保博資君) 先ほど高速国道課長が申し述べたとおり、大体二割になっております。
#116
○櫻井規順君 それからもう一つ、非常に道路審議会から指摘のあるのが高速自動車国道の建設に対する地方公共団体の負担という問題です。
 今、インターチェンジなんかをつくる場合に、周辺整備で自治体がかなり負担をしているのは私も知っているわけですが、この高速自動車国道本体、それによって受ける地域の恩恵というのは非常に大きいわけです。私が例証するまでもなく、地元の利用を重点につくっているわけです。それから、地域開発への貢献を考えているわけですし、実態的にもインターを中心に企業が分布されてくると。非常に数字まで出ておりますけれども。
 その自治体に対する固定資産税にしても住民税にしても大変なはね返りがあるわけですが、これは当然横断道を考えていく場合に避けられない問題だというふうに思うわけですが、その辺の検討はどんなふうに進んでおりますか。
#117
○説明員(井上啓一君) 先生御指摘のようなことについては、昭和五十六年に道路審議会答申においてもそういうようなことが議論されておりまして、国の財政上の措置だけに頼らず、一部地元の負担をしてもらうという考え方というような記述もございます。
 しかしながら、国の根幹をなします高速自動車国道について、道路の性格と、それから今先生御指摘のように、現在まで地方の負担を高速道路の本体に入れるというようなことなしで整備が行われてきたというようなこともございまして、現在まで行われてきた地方と、それからこれから整備するところの地方の公平性の問題というようなこともございます。そういうことで、その同じ審議会の答申の中で、当面、直ちに地元負担を求めるのは非常に難しいのではないかというような指摘もされております。ただ、これら地方負担の課題については、現在でも同じようなことで非常に難しいとは思いますが、慎重に検討をすべき課題だというふうに考えております。
 それから、先ほど先生御指摘のように、インターチェンジについて一般道路と高速道路の事業区分の見直し等は、やはりインターチェンジができることによって地元が非常に利益を受けるというようなこともございまして、一般道路側の道路管理者と協議を重ね、地方との連携を強くするというような意味からも現在積極的に進めていきたいというふうにしております。
#118
○櫻井規順君 もう一つ建設省へ。
 新幹線整備の場合に国が三五%、地方が一五%とか、空港の本体は三種空港でも二分の一自己負担をいただける。この高速自動車国道についてはゼロというのは、ゼロとは言いませんが、利子補給と出資金を一部するということなんだけれども、それは抜本的にどこに違いがあるんですか。
#119
○説明員(井上啓一君) 抜本的にどういうふうにそういう負担割合が異なるのかということについては、他の運輸省等の仕事とも絡んでおりますので、私の方ちょっと適切にお答えすることができませんけれども、道路整備については、戦後、昭和二十九年に第一次道路整備五カ年計画が始まったというようなことでございまして、歴史が非常に浅い中で、急激なモータリゼーションの中で、一般道路も高速道路も含めて道路整備を全部進めてこなければならないというような状況にございました。
 公共事業で行います一般道路の整備の状況も、国道、都道府県道以上で四車線以上の道路が全体の五%しかないというような状況の中で、やはり公共事業で整備するものもかなり精力的にやらなくちゃならない。そういう中で、高速道路については現在までのところ受益者負担をかなりとったような形でやっていかなければならない。ただ、やはり先生御指摘のように、国費助成はこれからどんどん強化していかなければならないというふうに考えておるところでございます。
#120
○櫻井規順君 ちょっと道路公団にいろいろ聞きたかったんですが、時間がなくなって申しわけありません。
 運輸大臣並びに運輸省に最後の質問でございます。
 大臣側で、運輸省でこの料金の値上げの申請を今受け取っているわけであります。そんなわけで、大臣御答弁のように総点検をされる。実に点検する事項が多いわけであります。余り抜本的とは言いませんが、現状、きょうは支出に触れられなかったわけですが、収入見込み、国費の投入のあり方についても前進をさせる。数々の面で改善の余地があるわけであります。
 そこで質問ですけれども、一つは値上げそのものを、やはり一定の制度見直し、そして景気の回復、こういう時点をよく見詰めて慎重に対応するということが一つ。その点いかがでしょうか。
 それから、車種間格差について、平成元年の料金値上げのときには一定の見送りを暫定措置でやったわけでありますが、あのときの暫定措置というのはまだバブルの最中の暫定措置でありまして、今日、この大不況の中でその暫定措置を解くということは妥当性に欠けるのではないかと私は考えます。その点についてどうか。
 そして、どうぞこの機会に建設省とよく協議されて抜本的改革の方向も示す、そういう観点に立ってこの料金値上げ申請に対して対応すべきものと考えますが、いかがでしょうか。
 最初に局長に御答弁いただいて、最後に大臣に締めくくっていただければ一番ありがたいと思います。
#121
○政府委員(越智正英君) 道路公団の料金改定につきましての今後の審査等でございますけれども、先ほど先生御指摘のように総点検をやることになっておりまして、その総点検の対象項目と申しますと、やはり改定の理由、根拠、それから具体的な経営の合理化策、利用者サービスの改善策、そういったものがどうであろうかといった点につきまして総点検をしていきたいと思っております。
 それからまた、具体的な、例えばトラックとほかの乗用車等との間の料金のいわゆる車種間負担の問題、これにつきましては道路審議会という中で、本来トラックはこれくらいの料金負担比率であるべきだといったような答申もいただいておるわけでございますけれども、それにつきまして今回それを全部実現するのか、あるいは諸般の情勢を勘案するのか、そういったことも含めまして今後建設省と細部について相談をし、また道路公団から経営の実態につきましていろいろヒアリングをした上で作業を進めていきたい、かように考えている次第でございます。
#122
○国務大臣(二見伸明君) 先ほど公聴会のお話が先生からありましたけれども、私も公聴会の日の夜、公聴会の模様をメモとしてもらいまして、それを自分なりに検討いたしました。
 料金値上げに賛成する立場からも、公団の経営努力をもっとやれという厳しい意見もありますし、私たちはそういうことも慎重に、大変重要なものだというふうに受けとめておりますし、この凍結の期間は、ただ単に凍結するだけじゃなくて、そうしたことも当然見直す努力はしなきゃならぬというふうに思っております。これは道路公団もそう決めておりますので、ただ単に上げればいいんだという安直な考え方を持つようじゃ絶対困るというふうに思います。経営努力はやる、もっと安くやるなら安くやる、そういう厳しい態度は道路公団も持つべきだろうというふうに思っております。安直に値上げをするというのは決して望ましいことではないというふうに我々も考えております。
 じゃ、といって高速料金は絶対上げないでいいのか。やはり公聴会の意見を聞きますと、地方には地方の意見がある。中央には中央の意見がある。両方ともそれぞれ理由もある貴重な意見だというふうに考えております。
 値上げについても、値上げの時期なんかも検討せよというそういう先生からの御発言もございますが、私も値上げをするとしてもそれなりの時期というものはあるだろうというふうに思っております。年内凍結だ、年がかわるわけですから一月一日から、それは理論的にはなり得るけれども、政治的にはそういうことはあってはならないだろうというふうに思っております。値上げをする場合でも、それなりに時期というものは見る必要があるというふうに考えております。
#123
○櫻井規順君 終わります。
#124
○堀利和君 大臣、御就任おめでとうございます。
 まず、大臣にお伺いしたいと思います。
 消費者、生活者重視の政治が今求められておりまして、そういう声に政治がどうこたえるかということが大きな課題であろうと思います。当然、運輸行政としてもそうした声にこたえなければならないわけでして、国土の均衡ある発展、こういう大きな課題もありますけれども、今申し上げましたように生活者にどうこたえていくかというのも大変重要なことだろうと思うのです。
 そこで、運輸政策、交通行政全般において生活者重視、具体的に言いますれば、身体障害者や高齢者の方々がいつでも安心して利用できる交通機関をどう進めていくかということになろうかと思います。そういう基本的な観点について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
 その際、当委員会でも私は御提案させてもらったんですが、一般的に交通弱者という言い方をします。私も時々そういう表現をしますけれども、これはやはり根本的に考えてみますと、交通弱者というのが必ずしも望ましい用語表現ではないと思うのです。じゃ、どういうような用語があるかということになりますけれども、ヨーロッパの方ではモビリティーハンディキャップと言いまして、日本語では移動制約者というふうに記させていただいているわけですが、障害者や高齢者のみならず、妊産婦の方、あるいは大きな荷物を持った方、あるいは一時的にけがをして歩行が困難になっている方、こういうさまざまな方を移動交通の観点から見てハンディを持っているという認識でモビリティーハンディキャップ、移動制約者というふうに使わせていただいております。
 イギリスでも、国民の八人に一人ぐらいがそういった範疇に、カテゴリーに入るなんていうふうに言われておりますけれども、そういう観点から大臣の基本的な認識をお伺いしたいと思います。
#125
○国務大臣(二見伸明君) まず用語の問題でございますけれども、交通弱者という言葉を私ども運輸省としても使うべきではないと思っておりまして、移動制約者という表現をしているわけでございます。先生の御指摘のように、障害者、高齢者、どんな立場の人であれ快適に交通機関を利用できるというのが私は本来あるべき社会の姿だというふうに思います。
 大変乱ごとになって申しわけありませんけれども、実は私も昨年の三月にちょっと病気をしまして、脳内出血で二カ月入院しました。今はおかげさまで後遺症はほとんどありませんけれども、そのときしみじみ感じました。いろんな立場の人がいる。年をとった人、障害のある人あるいは健康な人、いろんな立場の人がいる。それがお互いに、どんな立場であれこの社会というものを楽しんでいかなければならないというふうに思います。
 当然交通機関も同じです。運輸省としてもエレベーターだとかあるいはリフトつきのバスだとか、これはこれからの交通政策の大きな課題として、政策として掲げておりますけれども、私はこれからも、いわゆる移動制約者でありながら移動を制約されなくて済むような交通体系はつくるべきだというふうに考えております。これは時間のかかることです。時間のかかることだけれども、またお金のかかることではあるけれどもやらなきゃならない大きな課題だというふうに考えております。
#126
○堀利和君 ありがとうございます。
 そこで、平成六年度の運輸省の予算を見ますと、駅舎に障害者向け、高齢者向けのエレベーター、エスカレーターを設置する整備の予算がついておりまして、これが運輸省における予算の一つの目玉かなと思うわけです。その中で、仮称でございますけれども、交通アメニティ推進機構という財団設立ということもその方針に入っておりますが、この財団の構想の概要はどんなものか、そしてどんな支援策が講じられるのか、御説明いただきたいと思います。
#127
○政府委員(豊田実君) 本年度の予算案の中で今お話しの国からの助成ということを盛り込ませていただいておりますが、その国の助成のほかに、私どもこの事柄は非常に幅広い方からの御支援をいただきながら進めたいと考えておりまして、そういう意味で、民間の出捐をもとに基金をつくりまして、その基金の運用利息というものを国の予算とあわせて助成をしていきたいと考えております。そういう意味で、この財団は国の予算の受け皿と民間の出捐の受け皿ということで設立を予定しておりまして、財団自身が助成をするという役割のほかに、この移動制約者の問題につきましての調査研究とか、啓発、広報、情報収集というようなこともあわせて行っていきたいと考えております。
 また、その支援の内容でございますが、今検討しておりますのは、国からの助成について、JRとか民鉄の駅におきます障害者対応型のエレベーター、エスカレーター、この設置事業に事業費の一〇%相当の国費を補助するということと同時に、先ほど申しました基金、この利息収入をもとにしましてさらに事業費の一〇%を追加助成するというようなことを基本にしております。
 また、国から直接の助成はございませんが、一般的なエレベーター、エスカレーターあるいはリフトつきのバスというようなことにつきましても、この基金の利息収入というものを前提にして所要の助成支援措置を考えております。
#128
○堀利和君 そこで、現状をまずお伺いしたいんですけれども、駅舎におけるエレベーターあるいはエスカレーターの設置率がどうなっているのか、さらには今回のこの支援策によってその設置率をどの程度上げる見通しでいるのか、お伺いしたいと思います。
#129
○政府委員(秦野裕君) お尋ねのエレベーターの設置駅でございますが、平成四年度末の時点でJRが百十二駅、それから大手民鉄が七十八駅となっております。また、エスカレーターにつきましては、JRが百八十一駅、大手民鉄が二百四十九駅ということになっているわけでございます。
 新設の駅でございますとかあるいは大改良を行う駅につきましては、当初からエレベーターの整備を行うということで事業者の方を指導しておるところでございまして、これは順調に進んでおるわけでございます。
 ただ、既設駅につきましては、委員御案内のとおり、構造上非常に設置困難な駅も多いものでございますから、正直のところ申し上げまして、一概に整備がどんどん進むというような状況にはなっていないという状況でございます。
 平成六年度におきまするエレベーターの整備計画につきまして現在調査を進めておるところでございます。まだ最終的にまとまっておりませんけれども、私どもの見通しでは、平成六年度にはエレベーターにつきましては約六十駅程度、またエスカレーターにつきましては百駅程度整備ができるのではないかというふうに考えておりまして、従来のペースに比べますとかなりテンポが速くなっているというふうに考えております。
 今後とも各駅にエレベーターの設置が促進されますように私ども全力を挙げて指導してまいる所存でございます。
#130
○堀利和君 そこで、実は昨年の十一月に参議院の本会議で成立しまして十二月三日に公布されました障害者基本法というのがございます。これは今から二十四年ほど前に議員立法として心身障害者対策基本法として制定されて、まあ言うなれば初めての大改正だったわけです。
 今回の改正において、第二十二条の二におきまして、交通対策として、まずは国あるいは地方公共団体の責任ということが明確に定められて、さらには国、地方公共団体が民間鉄道事業者に対して支援するということがはっきり定められ、しかも今回非常に重要なのは、民間の鉄道事業者、この民間の事業者にも責務を負わせております。努力規定ではございますけれども、今回の改正の中で事業者の責務ということが明定されたということで、大変意義ある改正になったわけです。
 そういう観点からいいますと、この障害者基本法第二十二条の二について、運輸省としてどう受けとめるのかということで大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#131
○国務大臣(二見伸明君) 実は三月七日に衆議院で代表質問がございまして、私はそのとき与党の立場で代表質問に出まして、具体的に東京駅や上野駅ほど障害者や高齢者に冷たい駅はないと言ったんです。その因果が回りめぐって運輸大臣になったのかもしれませんけれども、私は自分でした代表質問を思い起こしながら、今度の二十二条の二の第二項というのは大変大事な規定だというふうに思っております。
 二十二条の二の二項は、「交通施設その他の公共的施設を設置する事業者は、社会連帯の理念に基づき、当該公共的施設の構造、設備の整備等について障害者の利用の便宜を図るよう努めなければならない。」。それで三項では、「国及び地方公共団体は、事業者が設置する交通施設その他の公共的施設の構造、設備の整備等について障害者の利用の便宜を図るための適切な配慮が行われるよう必要な施策を講じなければならない。」。
 事業者だけではありませんよ、国も地方公共団体も必要な施策を講じなきゃいけないんですよというものがこの法律できちんと明記されているわけでございまして、この法律に明記されている精神を外しながら、運輸省としてもこの問題に対処していきたいというふうに考えております。
#132
○堀利和君 ただいま大臣の基本認識を伺いまして、大変心強く思います。
 そこで、もう時間も大分なくなってきましたので、今回の財団の創設の問題と、近い将来といいますかこれからのことを考えたときには、やはり何といってもこの問題に関連しまして新しい法律が制定されるべきではないだろうかと私は考えておりますし、またそう要請もしたいわけです。
 そこで、この交通アメニティ推進機構という財団につきまして、五月二十日の日経新聞に報道されておりますように、どうも経団連初め経済界ではこれに対して協力的でない。はっきり言いますと、財団の基金は五年間に百億ということになりますけれども、経団連としては四月一日に運輸省からの資金要請については断ったというふうにも聞いております。そのうちの八十億も日本船舶振興会から協力を得るということなんですけれども、船舶振興会の方も、残りの二十億について関連企業が協力しないのであればその点についてもどうも考え直したいということも聞いております。
 そういうことになりますと、この財団を設立して利子補給など応援するわけですけれども、果たして五年間で百億という基金としてやれるのかどうか、資金援助が得られるのかどうか、この辺が大変心配であるわけです。財団に対して経済界もなかなか厳しく、運輸省はどうもいわゆる天下り先を探しているんじゃないかという疑いも不信感もありまして、財団そのものに対しての理解ということについて非常に厳しいと思うんですね。
 そういう観点から、国、地方公共団体の公の責任と、民としての民間鉄道事業者の責任、どんなふうに考えるのか大変重要だと思います。その点、この財団についての御所見をお伺いしたいのと同時に、先ほど言いましたように、やはり新しい法律をつくって、障害者基本法第二十二条の二を受けて、この辺を努力規定で国、地方公共団体そして民間事業者の責務というものを明確にした法律というものをやはり考えるべきだと思うんですが、その点いかがでしょうか。
#133
○政府委員(豊田実君) お答えいたします。
 財団の設立に当たりまして、広くこの問題に御支援をいただくということで、経団連を通じまして経済界に御支援の話ということを私どもしたことは事実でございます。
 ただ、残念ながら現在までのところ、経団連を通じた御支援という形はいただいておりませんが、あわせまして個別の企業なり団体というものについて、この問題についての御理解と御支援を今いろいろ努力をしているところでございます。既に、交通事業者を初めあるいは地方公共団体等、この問題についての御賛同と御支援をいただくようになってきております。
 今年度、短期間にという話は、御案内のような経済情勢でございますのでなかなか厳しいと思いますが、私どもとしては、この問題の重要性につきまして広く御理解をいただくという努力を続けまして、五年のうちには今申し上げましたような目標額に到達するように努力していきたいと思っております。
 それから法律の問題でございますが、これまでもいろいろ法律問題について御議論がありましたところで、私どもとしましても、こういう問題についての法律のあり方といいますか、立法措置も含めましていろいろ検討してまいりたいと思っております。
#134
○泉信也君 二見運輸大臣には、突然の中華航空機事故を抱えての御就任で御心労のことだと思います。所信でもお述べになりましたように、たくさんの課題を抱えた運輸行政ではございますが、どうぞ長期的展望に立って積極果敢に取り組んでいただきますようにお願いを申し上げる次第でございます。
 きょうは、地域の交通問題、特にバスの問題についてまずお尋ねをいたしたいと思います。
 乗り合いバスにつきましては、約百億の輸送量を誇っておった時代が四十年代の初めにございますが、現在ではそれが約六十億に減少をいたしております。この中で、三大都市圏につきましてはもちろん漸減をいたしておりますが、ここ数年間は、道路管理者、警察庁あるいは運輸省等の関係者の御尽力によりまして下げどまりあるいは若干伸びを見るようなことになっておることは大変喜ばしいことだと思っております。しかし、地方のバスにつきましては、かつて六十億人ほどの輸送を担当いたしておりましたものが現在では三十億人に減っておる、こうした状態であります。
 運輸省ではこれまでも事業者に対する補助を通じて地域のバスの確保に努めてこられたわけでありますが、補助対象となり得る一般バス事業者三百五十社のうち、その約八割、二百八十社余りが実は赤字である、そして事業者の方々はできることならば撤退をしたい、こういうことのようであります。生活路線維持にかかわる補助としては二種、三種という制度がございますが、こうした補助対象の制度ですら持ちこたえられずに廃止路線代替バスというところまで落ち込んでおるものが多数あると伺っておりますが、最近の実態につきまして御説明をお願いいたします。
#135
○政府委員(越智正英君) ただいま先生御指摘なさいましたように、廃止代替バスの運行というものは大変ふえてきております。
 その実態を見てみますと、例えば補助事業者は平成五年度四百四十二事業者となっておりまして、この五年間の平均で毎年約十五事業者ずつ増加しております。さらに、運行系統数は毎年約百七十系統ずつ、運行系統キロは毎年約二千五百キロメートルずつ増加しているといったような状況でございます。
#136
○泉信也君 地方にあってはまさにバスは唯一の公共交通機関あるいは公共的交通機関と、こう位置づけられるようなものであろうかと思います。しかし、今の御説明のように、毎年そうした廃止路線の数がふえておるという実態の中で、平成七年度以降、地方バス路線維持のための補助制度について運輸省の方で懇談会が持たれておるというふうに伺っておりますが、現在どのような議論がなされておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#137
○政府委員(越智正英君) その前に、先ほどの廃止代替バスにつきましての補助でございますけれども、平成六年度現在で百十億余の国庫予算の中で約十五億円ばかりが廃止代替バス補助ということになっておりまして、そういった地方の足の確保に役立っているところでございます。
 実は今の地方バスの補助制度、この廃止代替バスの補助も含めてでございますけれども、平成六年度で一応五年間という区切りが来るということでございまして、今私どもが決めております制度はこの平成六年度をもちまして終わりだということになっておりまして、平成七年度以降新しい物の考え方でやらなきゃいけない。
 そういった中で、私どもは、学識経験者、バス事業者それから労働組合の方々、いろんな方に集まっていただきまして、平成七年度以降どういう形で地方バスの路線維持をしていったらいいかということについて忌憚のない意見を伺っているところでございます。その懇談会の結論を実は今月の終わりぐらいまでにいただこうということでございまして、まさに今そのいろんな議論をやっている最中でございますので、その議論がどういうふうになっていくかにつきましては、ちょっとまだ表に出せないという状況でございますので御理解をいただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、地方バスの維持ということにつきましては私ども運輸省の最重要施策の一つでございますので、それが後退しないように懇談会の先生方にも実態を説明しながら御理解を求めて、よりよい結論を出していただきたいというふうなことでやっているところでございます。
#138
○泉信也君 懇談会の報告はまたいずれお聞かせをいただきたいと思いますが、年間百十億程度の補助金をもって果たして地方の足を確保できるのか、大変危惧をいたしております。
 既にいろいろな御検討がなされておると承知をいたしておりますが、一つの車で幼稚園児を運ぶあるいは広報車として活用する、さらにはまたデイサービスの足としても使っていくというような多機能なものを取り入れるとか、あるいは鉄道駅との連携をうまく図る、あるいは市場を巡回するといった柔軟な対応ができるようなバスの運行が可能になればまたお客をふやすことができるのではないかと思いますし、さらに地域の方々にも喜んでいただけるのではないか。そういう意味では規制緩和を含めまして取り組んでいただきたい、このように私は思っております。
 運輸省として平成七年度以降も地方バス補助の充実ということをきっとなさってくださると、このように確信をいたしておりますが、大臣の御所見はいかがでございましょうか。
#139
○国務大臣(二見伸明君) 過疎地域のバスというのは本当に大変な問題だというふうに認識をしております。まさにその地域の人にとってみれば自分の足でございまして、それがなくなってしまうということは、生活そのものが否定されたような感じにもなるんだろうと私は思います。
 今懇談会でいろいろと意見を取りまとめていただいておりますけれども、現行制度から後退するものにはならないだろうというふうに予想はいたしております。また、私たちは今月中に御意見を取りまとめていただき、それに基づいて平成七年度予算の概算要求もしなければならないというふうに思っております。
 この問題については誠意を持って頑張っていきたいというふうに考えております。
#140
○泉信也君 もう一点、次は空港の保安対策と申しましょうか、救急体制の問題についてお尋ねをいたします。
 けさ松浦委員からのお尋ねがございました際に、大臣から、望ましい水準に再整備をする、体制の見直しを図る、こういう御答弁がございました。基本的にはこのことで尽きておると思いますが、実は平成五年の十二月に総務庁から航空行政監察結果が出されております。これを拝見いたしますと、消火救難活動に関する空港緊急計画が各空港で必ずしも十分つくられていない、あるいは医療救難活動に関する協力協定が締結されていない、消火救難訓練が定期的に実施されていない、グリッドマップの作成ができていない、また三種空港においてはICAOの基準を下回っているところがあると、こういうような指摘がなされておりますが、このことは事実でありましょうか。
#141
○政府委員(土坂泰敏君) 昨年十二月に航空行政監察の中で、消防体制についての勧告が行われました。その結果につきましては、委員が今仰せになりましたように、救急医療資器材の整備、あるいは協定、あるいは訓練その他について実施されているところもあるけれどもされてないところもある、こういった点についてきちんとやるようにと、そういう指摘を受けております。
#142
○泉信也君 監察の結果、その後何か航空局として対応されたことはありますでしょうか。
#143
○政府委員(土坂泰敏君) 具体的にこの勧告を昨年の十二月に受けまして、これを受けて着実に実施をしていかなければいけないと考えております。まず私どもでやることと自治体にお願いをしてやっていただくこととございますが、いずれにしましても計画的にきちんとやらなければいけないということで、既にお願いしているものもありますが、今準備中のものもございます。
#144
○泉信也君 予算も必要でありましょうし、また地元の方々に御協力をお願いしなければならないこともあろうと思います。しかし、こうした指摘を受けるまでもなく、危機管理の体制というのはぜひとつていただきたい。これが無用の長物になることが最も望ましいわけではありますけれども、今回の名古屋空港の事故の結果も踏まえましてさらに万全の対策をとっていただきたくお願いを申し上げます。
 以上で終わります。
#145
○高崎裕子君 公共料金の一連の値上げは国民から猛反発を受けて凍結となりました。しかし、これは年内だけの短期間のもので、不況で苦しめられている国民にとっては解決にはならないわけです。特に深刻な問題である高速道路料金の値上げについてお尋ねいたします。
 日本経済の動脈である物流輸送の九〇%以上を担っているのがトラック運送事業、この事業者にとってこの値上げというのは死活的な影響を及ぼすものになっております。私はこの間、北海道トラック協会の中平会長など関係者に直接お会いしていろいろお話を伺ってまいりました。
 そこで、まず前提としてお尋ねいたしますけれども、今のトラック業界とそこで働く労働者を取り巻く状況について基本認識をお伺いしたいのです。
 この長引く史上最悪と言われる不況の中で、大手荷主からの運賃ダンピングもあわせて極めて深刻な経営状況にあるわけですが、その上重大なのは、もう御承知のとおり細川、羽田内閣が次々と重大問題を実施してまいりました。
 一つは、昨年十二月に軽油引取税、これを七円八十銭、つまり三二%も引き上げを行いました。トラック業界にとってこれがどれだけの負担増となっているでしょうか。
#146
○政府委員(越智正英君) 軽油引取税のトラック業界への影響でございますが、軽油引取税につきましては平成四年度で約三千六百億円を納税しているわけでございますが、その三二%と単純に計算いたしますと、年間で千百五十億円というふうに見込まれるところでございます。
#147
○高崎裕子君 全国で千百五十億円、北海道でいろいろお話を伺った中で、北海道では六十五億もの負担増というふうに伺っております。これはこの深刻な不況下では大変な負担強化と言わざるを得ないと思うんです。
 しかも、荷主との関係で言うと、これは受動的な弱い立場にあるということはもう御承知のとおりで、運賃・料金として収受することができないという実態は運輸省も知っているはずです。トラック協会の調べでも九〇%以上が収受できていないという結果になっております。そして、その上、ことし四月から労働時間が週四十四時間と短縮もされた、それからその上今一番大きな問題となっておりますのが過積載の取り締まり強化に伴うコスト増など、さまざまな問題があるわけです。
 この過積載問題については、私もいろいろ問題がありますのでこれは別の機会に取り上げたいというふうに思っておりますけれども、いずれにしろトラック運送事業者にとっては大変深刻な状況にあるわけですが、大臣の基本認識についてお伺いしたいと思います。
#148
○国務大臣(二見伸明君) トラック事業者の経営状態が厳しいことは、私も友人にもおりますのでよくその実情はわかっているつもりでございます。
 トラック事業者の景況感もかなり悪いとする企業が六割を超すなど、トラック事業をめぐる景気の動向は大変厳しいものである。長引く不況の結果、トラック事業者が相当厳しい経営状態に追い込まれているということを深刻に認識いたしております。
#149
○高崎裕子君 大臣も相当厳しい状況であるという認識を示されたわけですけれども、こうした極めて厳しい状況のもとでトラック業界とかそれから関係労働者というのは、私がなりたくさんの方にお会いしたんですけれども、皆さん、表現はさまざまでございますけれども、全く同じように話されているのは、こうした次々と、この深刻な戦後最大量長の不況という中で荷動きがかなり落ちているということで、平均して二割減だという話で、これはもう私は大問題だ、大変な問題だというふうに思います。その上に今言った軽油引取税ということで、もう本当に厳しい環境がある、この上に高速料金の値上げをされたらこれはひどいという話をされ、札幌地区だけでも、札幌地区というのは岩見沢とか千歳とかそういうものも含むわけですけれども、札幌地区だけで手形が払えない、だから手形を半年ジャンプしてもらいたいということで、実際にジャンプしてもらった会社がもう五十社以上になっているというような問題も指摘されて、こういうふうになるとこれではもう商売をやめるという話になるではないかという怒りの声が本当にたくさん上がっておりました。
 全国で見ましても、昨年の倒産件数というのは三百六十七件という件数で、これは九〇年度の九十九件という数字から見ますと実に三・七倍トラック事業者が倒産をしているという本当に深刻な事態になっております。
 そこで、この高速料金は運輸大臣が認可大臣、そういう立場で、トラック運送事業者がこの高速料金の値上げでどのぐらい影響を受けると把握されているのか、そしてその対策についてどのように考えておられるのでしょうか。
#150
○国務大臣(二見伸明君) 委員御指摘のように、荷動きがなければそのしわ寄せといいますか影響はトラック事業者に出る、私もそう思います。としますと、基本的にはいかにしてこの景気を回復するかということがやはり根本的な問題だろうというふうに思っております。
 それはそれといたしまして、したがいまして私たちは、高速料金の年内凍結は、それはつくる側の道路公団の方からすればいろいろあるかもしれないけれども、年内凍結はそれなりに妥当な判断だったというふうに感じております。
 ただ、もしこれがどのぐらいの負担増になるかということにつきましては、トラック協会等々では約五百億円ぐらいの負担増になるのではないかという試算があることを承知いたしております。
#151
○高崎裕子君 凍結に関する問題は、後で大臣とまた議論をしたいと思います。
 今大臣が答弁されましたように、トラック協会の試算によりますと全国で四百九十九億円負担増になる。これは北海道では十五億二千万という数字になって、これが新たな負担増ということになるわけです。これによってトラック業界全体としては高速料金への支出というのが合計で三千七百八十億円に上る。莫大な数字になるわけです。
 軽油引取税と同様に、これも運賃に転嫁するというのは容易ではないわけです。ですから、結局はこの値上げはやめるべきだということに私は尽きるというふうに思うんですが、この高速料金の値上げ問題というのは、トラック業界だけではなくて、バス業界もそれから我々一般ユーザーもその多くの利用者が反対をしているというのが、これはもう現実の声なんです。
 この問題の最大のポイントというのは、高速道路の建設について、すべて利用者の料金で償おうとしているというところにあるというふうに思います。しかも重大なのは、国鉄の赤字の原因と全く同じ手法、つまり借金で建設をしているということなんです。
 四年度決算で見ますと、借金の総額は十八兆六千億円。ですから、四年度の借金返済額というのは実に二兆五千億円に上っているわけです。これは一方、建設費を含めた新たな借金が二兆六千億円ということになっております。つまりこれはどういうことかというと、借金を返済するためにまたその額の借金をするという、サラ金構造と全く変わらない状況になっているということが指摘できるというふうに思うんです。ですから、これでは幾ら料金を値上げしても全く解決にはならないということはもうはっきりしていると思います。料金の値上げが途方もなく続いていく。こういう仕組みを続けていけばもう途方もなく続くというのは明白なわけで、私は国の責任は極めて重大だというふうに思うわけです。
 認可大臣として根本的解決を図るという立場でぜひ考えていただきたいわけですけれども、その中で何が大事かというと、用地費を料金に組み入れている問題というのがあるわけです。
 これは既に二十二年前になりますけれども、一九七二年の三月二十四日の道路審議会は、用地費を含ませていることが適当かどうか、議論のあるところである、検討されるべき問題であると、こう述べております。
 また、一昨年六月の中間答申でも同様のことが述べられているわけで、用地費については負担軽減等を検討する必要がある、これはもう少し踏み込んだ言い方をしているわけですけれども、同様のことが述べられているわけです。
 さらには、九一年九月の総務庁の監察結果ですけれども、
 道路整備に伴う用地費については、利用料金により償うべき費用とされ償還対象経費に含められているが、償還期間を経過した後、すなわち料金徴収期間満了後、当該道路は本来の道路管理者である建設大臣に移管されるものであることを考慮すると本来の道路管理者が負担することとし、償還対象経費から除外することについて検討の余地がある。
こういう指摘が行われております。
 また、この報告では、道路公団の用地費としては一兆四百億円、資産額が二兆五千億円。ですから、資産額の四一%に当たるということも指摘されており、このことは単純に言えば、この報告で言えば用地費を償還対象から外すと料金水準というのは四一%ダウンできるということになるわけです。
 ですから、値上げというのは全く必要はないということが結論として言えると思うんですけれども、こういう立場で、大臣としては値上げの認可はすべきではない、値上げはやめるべきだというふうに考えますけれども、この点いかがでしょうか。
#152
○政府委員(越智正英君) 大臣の答弁の前にちょっと簡単に御説明したいと思いますが、今先生御指摘のとおり、高速道路の料金は確かに運輸大臣と建設大臣の共管ということでやっております。
 もちろん先生御承知のとおり、道路をつくる計画あるいはその仕組み、これは建設大臣が専管でやっておるわけでございまして、私どもはもちろんそれについてある程度の承知はしておりますが、まさに道路をどういうふうな仕組みでつくっていくか、それの費用負担はどうしていくかといったようなことは、道路審議会に諮られて建設大臣がお決めになっていくという、その中でこういう料金になるんだけれどもどうだろうかという形で私どもの方に相談がある。
 私どもの方といたしましては、そういった説明を聞いた上で、例えば道路公団の経営に問題がないかとか、そういった観点からはいろいろ精査いたしますけれども、道路をつくる仕組みそのものについては、私どもはそういうことについてこうあるべきだという、行政の立場から意見を言う立場にはないというふうに御理解いただきたいと思います。
 今先生御指摘のように、道路公団の料金について、道路審議会の答申の中でもやはり用地費の問題というのは確かに大変割合が高いんだ、それについて何か施策を講じるべきであるというような指摘がなされていることは承知しております。例えば、先生が先ほど御指摘になられましたように、用地費は当初の償還の対象から外した上で、その償還が終わった後で用地費については別に償還を考えたらどうか、あるいは用地費に係る利子相当額について法的な措置を講じたらどうかとか、そういった形での料金の引き下げについてのいろんな方策が提示されて、検討したらどうかというようなことについては私どもも承知しております。
 そもそも用地費を全部外したらいかがかということについては、運輸省の立場からは、それにつきまして今のところ行政側としてイエスあるいはノーというようなお答えができないという立場を御理解いただきたいと思います。
#153
○国務大臣(二見伸明君) 先日の公聴会でも、高速道路に対する地方の要望が非常に強いことを実感をいたしました。
 それで、先生御指摘のように、用地費につきましてはいろんな議論があることも私承知しております。私はそうしたことも踏まえて、高速道路の財源といいますか、これは所管が違いますから、運輸大臣の立場としては大変言いにくい話ですけれども、中長期的には検討してしかるべきだろうと。永遠にこのやり方でやっていきますと、それはもうどこかでバンクするのはわかりますから、中長期的には当然検討する課題だろうというふうに思っております。
 と同時に、先ほども日本道路公団のいるところで私申し上げましたけれども、建設する場合に相当厳しく費用も査定してもらいたいというふうに我々は考えておりますので、それもやはり今後これからの高速道路を建設する場合の一つの条件ではなかろうかというふうに思っております。
#154
○高崎裕子君 今査定の問題も出ました。用地費の問題については、大臣は当然中長期的な立場でそこも含めて検討をするというお話でしたが、この用地費の問題はもうさまざまな形で指摘もされているところでして、ここは本当に根本的な見直しが求められているわけですから、建設大臣とそれから運輸大臣というのはこれは同等な立場で認可なわけで、値上げが必要あるのかないのかという形でやっぱりきちっと意見を述べていっていただかないと適切な判断というのはできないわけですから、この点については大臣としては本当に、今言った用地費の問題、ぜひ今の立場をもっと積極的にやっていただきたいというふうに思います。
 査定で言いますと、工事発注の厳格な見直しというのも私は大変重要な問題だということが挙げられると思うんです。
 私もこれ質問で取り上げましたし、昨年十一月に我が党の中島議員も取り上げた道路公団の東京湾横断道路の入札です。予定価格と落札価格が九九・七%、これすべてが九九・七%、しかも全部一位不動ということで、建設大臣も「問題を感ずる内容である」と当時答弁しているところです。ここで浮いたお金をゼネコンがやみ献金に回すということも大きな問題となり、ゼネコンのやみ献金とかあるいは談合にメスを入れるだけでも三割は安くなるということも指摘されているところで、こういう問題も含めて認可に当たっては考慮の対象としていくべきだ。
 これ私決算委員会で取り上げたんですが、会計検査院も、国損が生じていないか会計検査を進め、分析検討を進めることを初めて答弁されましたけれども、このこともぜひ考慮の対象としていくべきだというふうに考えますが、大臣いかがでしょうか。
#155
○国務大臣(二見伸明君) あらゆることを全部考慮の対象にしなきゃならないというふうに考えております。
#156
○高崎裕子君 それから、この高速料金問題で最後に私はどうしても指摘しなければならないことは、年内凍結年内凍結、こういうふうに言われるわけですけれども、私これは首都高速の問題と比較して考えますと大変ごまかしがあるというふうに言わざるを得ないと思うんです。
 首都高速の値上げを見るとはっきりするんですけれども、公団は昨年の十一月一日から値上げをさせてほしいということで申請をしたわけです。ところが実際の認可は、ことし五月から値上げをするということで認可したわけで、今度の凍結期間と全く同じ六カ月間首都高速の場合も延ばしたわけです。今度の値上げ時期は申請では七月からということでしたから、年内凍結で六カ月延ばしたという点では、別に凍結凍結と言わなくても首都高の措置と全くこれ変わらないわけです。これを私はごまかしたというふうに言ったわけですけれども、私たちは値上げの必要はないということを繰り返し指摘もしたし、すべきではないというふうに考えます。
 トラック協会の皆さんは、この不況がもう大変だ、これで高速料金値上げするとトリプルパンチだということで、少なくとも不況を脱するまでは絶対値上げはやめてほしいという声も本当に強く出されているわけです。先ほど大臣は、一月一日というわけではなく、それは政治的にあってはならないということも言われましたが、こういうトラック協会の方の切実な声を受けとめて、ぜひそこは考えていただかないといけないと思うんですけれども、その点大臣いかがでしょうか。
#157
○国務大臣(二見伸明君) 首都高と同じ経緯ではないかと大変厳しい御批判でございますけれども、私はそれなりに今度の措置は妥当だというふうに考えております。
 いつから値上げをするのかということにつきましては、そのときの経済状況というものをある程度見きわめることは当然だというふうに思います。景気が今よりもさらに落ち込んで、二番底、三番底まで落ち込むような状況の中で、それは上げろといっても上げられるものじゃありませんから、その経済情勢は十分当然それなりに検討の対象になることは事実だと思います。ですから、一月一日から直ちに上げるというようなことは、まあないだろうというふうに思います。
#158
○高崎裕子君 トラック業界の皆さんの深刻な実態については私はかなり具体的にもお示しいたしましたので、これは不況を少なくとも脱するまでは絶対やめ、そして値上げの必要はないという立場でぜひ大臣は検討していただきたいということを強く要望いたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 JRの採用差別事件、これは国労事件についてもそれから全勤労の事件についても中労委の救済命令が相次いで出されたところでございます。この問題ではもう既に七年を経過しております。行政訴訟が提起もされておりますが、行政訴訟は本当に紛争が長引く、これからさらに十年戦争となるというおそれも十分考えられる中で、解雇された千四十七名の労働者を一刻も早く職場に復帰させるということは、これは家族も含めて今や人道的な問題になっているというふうに思います。
 私は北海道ですので、とりわけこの問題については弁護士の時代からともに解決のためにかかわってもきたということでは重視もして取り組んでまいりましたが、私たちの申し入れに伊藤前運輸大臣が、話し合いで解決することが必要だ、不採用問題を解決、打開するための協議の場をつくる、近い機会に時期を失しないようにしたいと。こういう積極的な姿勢を示されてさまざまな努力もされてきたというふうに思いますが、新大臣もぜひこの立場をさらに進めて、早期解決ということでぜひ頑張っていただきたいと思うんですが、大臣の決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
#159
○国務大臣(二見伸明君) 私も伊藤前運輸大臣と同じ立場で頑張ってまいりたいというふうに思っております。これは衆議院の運輸委員会でも、社会党の緒方克陽先生からこの問題でありました。私も伊藤前運輸大臣と同じ立場でもって頑張ってまいりますというふうに答弁をいたしました。そのつもりで頑張ってまいります。
#160
○高崎裕子君 本当にみんなの期待が大変強いですので、ぜひその立場で頑張っていただきたいというふうにお願いいたします。
 それから次に、視力障害者にかかわる問題ですけれども、視力障害者の方は社会参加をしていくという上で移動手段というのが極めて重要になってくるわけです。特に、公共交通ターミナルには必ず点字ブロックというものがなくてはならないわけですが、この点字ブロックについて、今年度の設置計画はJR、それから大手私鉄、空港、それぞれどのようになっていますでしょうか。
#161
○政府委員(秦野裕君) まず、鉄道関係について御説明いたします。
 私ども、先生も御案内のとおり、「公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者等のための施設整備ガイドライン」というものを策定しておりまして、施設整備が進みますように事業者を指導しておるところであります。
 ただいまお尋ねの誘導なりあるいは警告ブロックの設置状況は、平成四年度末現在で、JRが四千六百六十六駅中二千二十一駅、大手民鉄は千七百六十八駅中千六百八十四駅、それから地下鉄は四百九十駅、これは全駅でございます、にそれぞれ設置されております。したがいまして、大手民鉄と地下鉄につきましてはほぼ整備が順調に終了しているというふうに考えられます。
 なお、平成六年度の予定でございますが、JRは百四十駅程度、それから大手民鉄は四駅程度というふうに承知いたしております。
 今後とも速やかな設置が図られますよう、事業者を指導してまいりたいと考えております。
#162
○政府委員(土坂泰敏君) 空港におきましても、点字ブロックの整備というのは、視力障害者のために大変重要な施策だと思っております。現在八十二空港ございますが、現在設置されておりますのは二十二空港でございます。今年度中にさらに四空港の新設、また増設も一空港について予定をしておるということでございます。今後ともこの点については万全の努力をしていきたいと思います。
#163
○高崎裕子君 そうしますと、空港としては合計で五カ所ということでよろしいですか。
#164
○政府委員(土坂泰敏君) 新設と増設と合わせますと五カ所でございます。
#165
○高崎裕子君 この中でやっぱり設置がおくれているのは空港ターミナルだなということがはっきりしたと思うんですけれども、いまだに設置されていない空港が五十九港になりますか、七三%が未設置ということになって、国際空港である新千歳空港もまだこの点字ブロックがないという状態なわけです。この点については、未設置の空港の方が多いわけですから、強力な設置のための指導をぜひしていただきたい。
 あわせて、色なんですけれども、最近は美観ということで割と道路と似たような色が多くなっているんですが、弱視の方にとっては黄色いブロックでなければ、色がほとんど差がなくてせっかくいろいろ点字ブロックが、誘導ブロックがつくられていてもその色が識別できないためにそれが役に立たないという問題もあるわけです。美観もあるかもしれませんけれども、やっぱり障害者が社会参加をしていくという立場で黄色いブロックでなければ大変だということを踏まえて、この点も考慮した指導をぜひしていただきたいと思うんですけれども、大臣いかがでしょうか。
#166
○国務大臣(二見伸明君) 大変貴重な意見、ありがとうございました。それ、わかりませんからね。色盲、色弱と言うのかな、この色ではだめだと、それはわかりませんので、大変いい御意見だと思います。みんな安心して使えるようなものに、美観もあるだろうけれども、まず使えるものでなければまずいんじゃないかというふうに思います。
#167
○高崎裕子君 色の問題と、それから数なんですけれども、大臣、強力な指導をぜひお願いをいたします。
#168
○国務大臣(二見伸明君) 新ガイドラインでは、色は原則として黄色ということで指導しているそうです。
#169
○高崎裕子君 原則は黄色と言われていますが、原則はあくまで原則であって、例外の、黄色じゃない色が非常に多いということが今私の指摘なわけです。ですから、先ほどの立場で大臣もぜひ指導していただきたいのと、数を空港はふやしていただきたいということを最後にお願いいたします。
#170
○国務大臣(二見伸明君) 了解いたしました。そのとおり指導をしてまいります。
#171
○高崎裕子君 それでは、私は時間が参りましたので終わりますが、本当に障害者の方が社会参加する上で大変重要ですので、引き続き積極的によろしくお願いをいたしまして、質問を終わります。
#172
○下村泰君 きょうはまた障害者の方々のことが取り上げられまして、これは大変結構なことだと思うんです。
 先ほど堀委員の方から交通アメニティ推進機構のことについて御質問がありました。私もこれ質問するつもりでおったんですけれども、ほとんどおやりくださったので再度は避けますけれども、ただ、お話を聞いていて実にどうも役所というのはいいところだなと思ったんですが、いきなり、おまえのところ、経済界から二十億出せと言うとどんと来るところなんぞは実にすごいと思いますね。
 と申しますのは、日経新聞にも記事になって、活字になって出ておりますけれども、私が先年進めてまいりました厚生省所管の骨髄移植推進財団、八億円の金が集まらないんです、これ。それであらゆる会社にお願いしてもなかなかお金が集まらない。しかも今、骨髄移植推進財団というのは本格的に動き出しているにもかかわらず、お金が少ないためにボランティア活動をお願いするにしても何にしてもうまくいかないんです。八億です。こっちは二十億いきなりどんと。おい、出さんかいと言ったら、片っ方が出さぬわと、こうきたわけです。こういうふうなお役所のあり方というのは、驚いていいのかあきれ返っていいのか。
 例えば、胆道閉鎖症の子供を守る会というのがあります。オーストラリアのブリスベーンというところに王立子供病院というのがあります。そこで、ほとんど日本の子供さんたちは肝臓移植ができないわけです、御存じのごとく。したがって、その病院に行って順番待ちで待っているわけです。何人も助けてくださっている。今でもたしか何人か待っているはずです。既に五十人ぐらいの日本のお子さんが助けていただいているんです。それでその病院が古くなったので、約十五億かかるんですよ、改修費が。それで病院側の方でも、日本からもたびたび来ているんだから、済まないけれども五億ぐらい頼むと、こういうことなんです。日本のその胆道閉鎖症の子供を守る会の皆様方に何とかしていただけませんかと来たわけです。
 あのオーストラリアであれだけ大勢企業が進出して、向こうからいろんなものをちょうだいしてきて、おのれは勝手に物をつくってもうけている。その企業から一銭も出ないんですよ。しょうがないからどういう方法があるのかと思って私も一緒になって探しましたよ。自民党の武藤嘉文さんとか橋本龍太郎さん、海部さんにも頼みに行きましたよ。そうしたら海部さんが、私は今それどころじゃないんだ、ペルーの大統領に三億円約束しちゃったんで今その金を集めているんだけれども、バブルがはじけちゃって集まらないから私も頭が痛いんだと、そんなような話も、余計な話だけれども聞いてきましたよ。
 それで僕は経団連へ伺ったんです。そうしたら経団連で、私のところには経団連方式というのがある、方法はお教えしますがお手伝いはできません。それで経団連の方から各企業に、こういうことがあるんだけれども皆さん少しでもお手助けをしてくれないかという要望書を出しますと、その胆道閉鎖症の子供を守る会のお母様方が一社一社訪ねて歩くわけです。下さるところもあれば下さらないところもある。約束はしたんだけれどもいつ出るかわからないところもある。というような方法で、それでも一億何ぼという金を集めた。そうして努力して皆さんが一生懸命御自分たちのお子さんの命を守るためにやっておる。と、運輸省がいきなり二十億出せ。随分やり方が違うものだなと思ってね。そうしたら経団連の方でも、そもそもこうした事業は国の予算でできるはずだ、身障者対策が重要ならばほかの予算を削ってでも予算を確保すればいいじゃないか、経済界がこう言っている。
 しかも、最もお頼みする先のおっかないのが日本船舶振興会と、こうくるわけです。今、毎日、新聞が騒いでいる、運輸省の方々がいろんなことした、あんなことされた、こんなことされたといって。それじゃなくたってうるさい。そういうところへもってきてこういう状態なんです。
 私にしてみれば、身体障害者の問題を扱っていますから、エレベーターができる、エスカレーターができる、こんなありがたいことはない。もう毎度毎度運輸省の方々にお願いしている。ところが後ろを見ると、こういうふうにしている。果たしてこれがうまくいくのかいかないのか、それが心配なんです。そこだけお尋ねしておきます。
#173
○政府委員(豊田実君) 先ほどお話し申し上げましたように、国の予算、今、予算案の中で計上させていただいております。金額はまだ大きい金額ではございませんが、国の方もそういう意味では今回のこの対策の一つの柱としてこの財団を通じて助成をしていきたいと思っております。
 この問題についてはいろいろな関係者にぜひ御理解いただいて御支援いただきたいということで、国だけではなくて各地方公共団体にも広くお願いを申し上げておるところでございます。
 また、個別の企業につきまして、お話しのように、私どもも関係の企業なり団体なりに直接この問題のことにつきまして、今後のいろいろな対策をぜひ御理解いただいて御支援いただくようにお話を申し上げているところでございます。
 確かに厳しい経済情勢でございますが、私どもは一歩一歩前進していきたい、こう思っております。
#174
○下村泰君 お答えになっているあなたも随分頼りなさそうなお答えなんです。果たして本当にできるのかできないのか、聞いている私がだんだん心配になってくるんですけれども、大丈夫なんですか。
#175
○政府委員(豊田実君) この問題についてはもう既にかなり多くの方の御賛同をいただいておりまして、ぜひ予定どおりスタートさせていただきたいと思っております。
 まず、予算案の方もよろしくお願いしたいと思います。
#176
○下村泰君 それは私よりも与党に頼んでください。
 先ほど何か大臣、大分大病を思ったんだそうで、お顔色を拝見したところではそんな御病気を思ったようには見えなかったんですけれども、かえってそういうことによって障害者のお気持ちがわかるなんということを言われて大変うれしいなと思います。
 どんな状態の人間であろうとも、みんな楽しく旅行ができるようなシステムをつくらなきゃならないというお言葉でしたけれども、大変うれしいと思うんです。さあ、そのお言葉をいただいてまたこんなことを言うのは嫌なんですが、旅行をするために交通公社へ出かけます。そうすると、障害があるということだけで誓約書とか確約書を書かされたりすることがあるんです。
 そのことについて昨年の四月二十三日にこのことを申し上げまして、どうしてこんなばかなことをするんだということを申し上げたんです。そのときに政府委員の方から、
 身体障害者の方々から御理解を得られない確認書の提出によるよりも、むしろ例えば旅行会社の個々の窓口において個別の事情を聞き取るなど、身体障害者や関係者の方々の御理解がいたたける方法によることが望ましいと考えておりまして、そのように日本旅行業協会及び関係事業者を指導いたしております。今後、今回と同様のケースが生じました際には、こうした考えに沿って指導していきたいと考えております。
 なお、運輸省におきましては、身体障害者の方々の海外パッケージ旅行くの参加についてはまずその実態を把握することが必要との観点から、日本旅行業協会に対して、身体障害者に係る旅行取り扱いの実績、トラブルの発生の有無等について調査を指示したところであり、今後こうした調査の結果を踏まえ、適切な方策を研究するよう必要な指導を行ってまいりたいと考えております。
というお答えはいただいたんですが、さあ、それからどうなっていますか。改善されたと思うですけれども、どんな対応をされましたでしょうか。
#177
○政府委員(豊田実君) その後、私ども今お話にありましたように、日本旅行業協会というところがこういう旅行業者の団体、公益法人でございますので、そこを通じまして、御指摘のような確認書とか同意書の提出というようなことをやめるようにということで指導してきてまいっておるところでございます。
#178
○下村泰君 どうもお役所の方と旅行業界との連絡がうまくとれていないような感じなんです。というのは、奈良市に住むAさんという方が二月の上旬、日本旅行関西通販センターというところの旅カクテル・イタリア浪漫紀行八日間、そういうのに申し込んだんです。そうしたら申込書が郵送されてきて、身障手帳のコピーが必要と書かれていたので同封して送った。すると、ファクスで「安全かつ円滑な旅行の実施が困難と判断させていただいた場合には、ご契約をお断りさせていただく場合がございます」として、「ご旅行に介添人を同行してのご参加の場合は、ご用意させていただきます」と書かれた文書が送信されてきたと、こういうわけなんです。
 それで、このAさんが日本旅行関西通販センターに出向いたところ、「特別なサービス(手話、筆談による説明等)は要求しないこと」「事故等(ホテルの部屋にいるとき外部から連絡が取れないため地震、火災等の事由により避難誘導ができない場合等)に対し、その責任追及、賠償請求をしないこと」などを誓約させられる正式な誓約書を提示されましたと、こういうことなんです。
 それで、このAさんが憤慨して抗議すると、担当者がやっと撤回しましたと、こういう通報が私のところに来ている。
 まだあるんですよ。これは京都に住むBさん、この方は三月中旬、新婚旅行にJTBワールド西日本のLOOK・オーストラリア九日間、このコースを申し込んだところ、「ツアー全体の円滑な実施のため」という理由で、「同行する介助者は責任を持って介助にあたること」などと三項目の条件を提示した同意書を求められたと、こう言っている。
 ところが、Bさんの場合には新婚旅行で、婚約者は健聴女性なんです。ですから、別に何も心配ない。それで抗議をしたところ、JTBは誤りを認めて、大阪渡航センター所長、京都支店長がBさんに会って謝罪をして、今後二度とこのようなことのないようにやります、御勘弁くださいと、こういうふうにして事なきを得たと、こういうことなんです。
 その間に、オーストラリアの大阪総領事館からいろいろ指導してもらえとか、ああいうことがあったとか、総領事館がこう言ったああ言ったといって、ありもしないようなことを言ってこの二人にいろいろなことを言ったと、こう言うんですよ。
 そうすると、もう皆さんがこうやっていますよ、ああやっていますよと一生懸命否定なさるんだけれども、実際にこういうことが起きておる。そうすると、一体運輸省は何やっているのか、こういうことになる。
#179
○政府委員(豊田実君) お答えいたします。
 今御指摘のありました二件、私どもの方でも事実を確認しております。大変申しわけないことだと思います。
 私ども、先ほど申しましたように、一社一社指導も当然しておりますが、やはり相手の数が非常に多いんで、この協会を通じてというルートで全体的な指導をやっております。今御指摘の会社については、むしろ社内のいろんな仕事の流れという中で、今言ったような情報が十分末端まで伝わっていなかったということだろうと思います。私ども、当該二社には直接もちろん指導をいたしますが、あわせて、再度、その協会を通じまして、ほかの会社についても同様なことが再発しないように指導を強めていきたいと思っております。
#180
○下村泰君 これだけは聞いておいてくださいよ。この最初のAさんという方いるでしょう。この方のお話は、小さい旅行社の方が親切だと言うんですよ。ようございますか。役所というところは大抵大きいところを相手にする。あいつのところは小さいから、資格がないから、ああいうところは危ないからだめだとか、大抵そういう言い方をなさる、役所は。で、下手に看板しょっているところは、あそこは安心していい、あそこへ任せりゃ全部大丈夫。だめなんだ、大きいところがだめなんだ。で、小さいところの方が一生懸命、それは利益を上げなきゃならないから一生懸命でしょうよ。このAさんという人はそう言っているんですから。大きいところがだめなんだと言っている。その一番大きいところを頼りにしている運輸省はなおだめだと、こういうことになるんですよ。
 ここに「お伺い書」というのが、これおたくの方からいただいたんですけれども、運輸省の方から。今確約書とかそんなどころじゃない、「お伺い書」。この「お伺い書」の中を見ると腹立ちますよ。もし何でしたらお暇のときに大臣も見てごらんなさい、頭へくるから。とてもじゃないけれども、人間的な扱いじゃないですよ、この中は。
 一つ一つやっていると時間がとてもたまりませんから申し上げませんけれども、この中を見たって、何でこんなことを書くのかなと。体裁はいいんですよ、この辺の文章は。皆様方に優雅な楽しい旅行をしていただきとうございますので、ぜひともひとつ私どもの申し上げていることに御了解をいただいて御賛同くださいませと、こう書いてある。で、中へ入っていくと、やれ、何時間立っていられるかとか、一人で何ができるかとか、そんなことがどでっとある。まあ、後でゆっくり見てください。
 じゃ、そういうことでひとつこれからもよろしくお願いします。
 今度はリフトバスについてちょっとお伺いします。
 リフトつきの低床バス、これについてお伺いしますけれども、現在の導入状況をひとつ御説明願いたいと思います。
#181
○政府委員(越智正英君) リフトつきの低床バスの導入状況につきまして御説明をいたしたいと思いますが、ことしの四月一日現在で八都市、九十一両が運行されているところでございます。
 都市を申し上げますと、実際にやっておりますあれでは、大阪、京都、神戸、横浜、東京、名古屋、仙台、いずれも公営のバス事業者がやっておりまして、一つ山梨交通という民間のものがやっておられる、そういった状況でございまして、一番多いのは大阪が三十三両、東京が二十六両等でございまして、全国でまだ九十一両でございます。
#182
○下村泰君 この三月二十二日に人にやさしいバス技術調査検討会というんですか、これが発足したというけれども、この会は一体どういうことをやるんですか。
#183
○政府委員(豊田実君) 人にやさしいバス技術調査検討委員会というのがスタートしておりまして、昨年度具体的に検討した問題としては、二ーリングバスといって、乗りおりするとき車体全体が低くなるというような構造のバスについての検討と、それからリフトで車いすを持ち上げるリフトバス、その技術面の課題を把握するということをやっております。
 本年度は、そのような検討結果をもとにしましていろいろその評価をしていくと。それからさらに来年度については、全体的なモデルバスのコンセプトを作成したいと考えております。
#184
○下村泰君 低くした、リフトで乗せた。乗ったのはいいんですよ。乗って、中の便所が狭くて入れない、トイレが。こういう問題もありますが、これもいずれそういう対象になるわけですか。
#185
○政府委員(越智正英君) バスのトイレの問題は、主として長距離を走ります高速バスなんかにおいて問題が出るだろうと思いますが、高速バスにつきましては長時間乗るものですから、旅客の利便というか、そういった快適性の観点から、リクライニングシート等で車内の使い勝手をそういった座り心地のいいいすにするとかやっております結果として、トイレのスペースが大変小さくなっているというのが現状でございます。今の高速バスのトイレの設置状況は、すべてについてではございませんけれども、体に障害のある方々が使いやすいという点から見ますと、残念ながらそうなっていないという現状でございます。
#186
○下村泰君 どうなんでしょうか、行く行くはそういうことに対して改造されるのか、そういうことに対応できるようなものをつくっていこうとしているのか、どうなんでしょうか。
#187
○政府委員(越智正英君) いわゆる高速バスのトイレにつきまして、それを身体障害者の方が使いやすくするということにつきましては、実は高速バスの経営というのは、それはまあぎりぎりのところでやっているということでございまして、要するに鉄道なり航空なり、そういったものに対して夜間安い運賃で走るといったようなことがございまして、経営者の方の観点からいたしますと、なかなかトイレに投資がしにくいといった現状がございます。私どもとしては、だからといってしょうがないというわけにもいきませんので、勉強はしたいと思いますが、そういった方向あるいは基準につきまして、現時点でこういうふうにしたらどうかというところまで残念ながらまだ進まない状況でございますので、御理解いただきたいと思います。
#188
○下村泰君 それはやっぱり先立つものが先立たないとなかなかできないんだろうということの察しはつきます。ましてやこのバスの事業者の経営が苦しいのは大体もう察しはつきます。こういうバスの場合には通常バスの二倍以上の費用がかかるということもわかるんですけれども。ただ、そうだからといっていつまでもその方に手が尽くされないというのは、せっかく国民生活調査会の方でもいろいろ運輸省からの答弁を伺ったんですけれども、それは実にすばらしい、目の覚めるような、パラダイスみたいなお答えをいただきました、いろいろと。ところが、その話を聞いて今の話を聞くと、谷底へ落っこったみたいなんです。だから、やっぱりゴールドプランなんというのは、私はいつも言っているのは、レインボープランだと言うんです、あれは。ぱっと出てぱっと消える、にじみたいなものだ。その中の一つみたいなものだ、皆さんのおっしゃっていることは。そうなると、日本という国は一体どこまで信用していいのかなと思うんですがね。
 こういう事業者に対することもなんでしょうけれども、運輸省全体の責任として一体これをどういうふうにカバーしていこうとお思いなんですか、ちょっと聞かしてください。
#189
○国務大臣(二見伸明君) 確かにリフトつきのバスを走らせると言うだけでは解決しないのは、まさにおっしゃるとおりです。格好いいことを言う、現場はそれに対応できぬ、これは現実だと思います。それを変えるのが政治だろうというわけですね。ただ、確かにバス会社というのは経営悪いですから、一千万も二千万も余分に払わなければできないようなものをその会社にやれと言っても、なかなかできるものじゃありません。そうなると、やっぱりもちろんバス会社にも経営努力でもって負担はしてもらうけれども、その地域の福祉にも関係することですね、これは。これは地方行政といいますか、地方公共団体にもそれなりにやっぱり知恵を出してもらわなきゃならないだろう。
 と同時に、じゃバス会社が一生懸命努力をする、その地域の自治体が努力をする、運輸省が上からしっかり頑張れというわけにはいかぬです、これは。まさにおっしゃるとおりです。国もその金をどうやって探し出すのか、どこから持ってくるのか、これは本気になって考えなければ絵にかいたもちになってしまうことはそのとおりだと思いますので、絵にかいたもちにならないように、一生懸命勉強しながら実現に向けて頑張っていきたいというふうに決意を申し上げて、お許しをいただきたいと思います。
#190
○下村泰君 今までそんなふうにしゃべった大臣一人もいませんよ。ありがとうございました。
 もっとも、それですぐできるとは思いませんけれども。やっぱり官民全部が一つになって目的に向かって進むような体制を整えないことには、これから先しょうがないでしょう。いつまでも徳川幕府みたいなことを言っていたんじゃ。それは葵の御紋一つ出して何とか世の中うまく治まればようございますけれども。
 市民団体が停留所について調査をしたのがあるんですけれども、これは新宿福祉ウォッチングの会というところがやったんですが、池袋から渋谷までの路線バスなんですが、これを調査したんです。JRの池袋−渋谷駅間を結ぶ池86というナンバーがある。その路線で使い勝手を試したわけです。
 回路線は沿道に都立障害者センターがある。池袋や新宿、原宿などを通るため、リフトバスが走る都バスの九路線の中で特に障害者に人気が高い。
 報告によると、池86路線に往復で四十八カ所の停留所のうち、車いす用の乗降口に植樹やベンチ、電話ボックスなどの障害物があったのは、半数以上の二十五カ所。停留所にあるさくの長さや位置の関係で、車いす用の乗降口に合わせてバスを停止させにくいと見なされたものも含めると、四十一もの停留所に問題があった。
 もう一つの大きな問題が違法駐車。特に渋谷の「宮下公園」、池袋の「南池袋三丁目」など繁華街近くの停留所では、違法駐車が常態化している。「渋谷駅西口」や「伊勢丹前」といった利用客の多い停留所での違法駐車も頻繁だ。
 違法駐車のためにバスが停留所から離れて止まる。車いすの人はわざわざ車道に出なければならず、交通事故の危険が出てくる。またこの場合、乗降に三分から六分もの時間がかかるケースがほとんど。違法駐車で「問題が少ない」と判断されたのは、四十八の停留所のうち七つだけだった。
こういう結果が出るわけです。
 そうすると、こういうものを見聞きなさった場合に、これに対してどういう対応をされるのか、運輸省でまたどういう指導をなされますか。
#191
○政府委員(越智正英君) バスを開かれた交通機関にするためにいろいろな手だてを講じているわけでございますが、例えばリフトつきバスを仮につくったといたしまして、今のようにバス停にいろいろ問題があるということもまた一方事実でございます。私どもといたしましては、先ほど大臣からも御答弁ございましたけれども、地域における福祉行政、あるいはそれから道路につきましては、やはり歩道につきましても道路側でいろいろ改善ができるわけでございますので、そういったところにも働きかけをいたしまして、できるだけ知恵を出し合って前に進めたいと思っております。
 また、今御指摘ありました違法駐車の問題、ここがまた車社会の中で一番悪い面が出ているわけでございますけれども、そういった点につきましても警察庁の御理解を得ながらやはりそういったバス路線における駐車違反の防止、そういったことも徹底していただきたい、そういったことで関係の役所にもいろいろ話をしていきたいと思っております。
#192
○下村泰君 次に、この方は本当に意地になっているんじゃないかと思うんですけれども、通勤のためにバスにはって乗っているんです。いわゆる地べたをはう、はうですよ。はって乗っている人がいるんです。
 彼いわく、どんくらいきついか見てくれ、こういう言葉を吐いている。しかも、乗れるか乗れないかは運転手次第。いい人だと乗せてもらえるという。必要だから乗るのに、一人だと乗せてもらえないことも多い。一体障害を持つ人を何だと思っているんですかと、この人は。タクシーに乗る金はない。まして通勤となればどうしてもバスは必要。でも、バスで通勤せぬでいいところで働きたか。言葉の上からも察せられるとおり、これは熊本の方なんです。
 恐らく、私は意地にもなっているんじゃないかと思うんですけれども、こういう問題は一刻も早くなくなってほしいんです、僕は、日本じゅうから、こんな話は。だから、本当に豊かな、優しい交通機関というのは果たしてこれでできるんだろうかと、すぐこういうふうに私は横の方へ横の方へ滑って物を考えたくなるんですよ。だから、そのためには行政が一体どのくらい本気でやらないかぬか。現実にこういう人もいるわけですよね、中には。
 確かにいましょう、同じ障害を持った方の中にも素直な方もいるでしょうし、中にはそういう方もいるでしょうし。しかし、そういう方が、じゃなぜそうしているかといえば、何でおれたちをこうやってほっておいて、おまえら役人あるいは行政あるいは政治とかいうようなものがあるんだということを、私は本人が体をそれこそ、何といいましょうか、身を粉にして訴えているという表現をしてもいいと思うんです。こういう人もおるわけです。
 もう一つ、ついでに申し上げておきますけれども、この前、一月十日の政治改革特別委員会で、たまたま運輸大臣もそれから厚生大臣もいらっしゃいましたので、いつも投票に行きたくても行けない人、いわゆる障害があるがゆえに選挙権を奪われている人がいる。これがおおむね全体の三割いるんですよ、アンケートをとってみると。その方々を何とかして投票所へ運んでほしい。それには、諸官庁にぐるぐる回っているような巡回バスもあるじゃないかとか、あるいはその他いろいろ遊んでいるやつもあるだろう、そこに。ですから、そういうものを使って何とかこういう方たちに投票させるようにしていただきたいということを申し上げたんです。
 そうしましたら伊藤前運輸大臣は、いろいろお答えになりまして、「自治体との関係もございますし厚生省との関係もございますので、ぜひこれは積極的に検討して具体化を図りたいと思っております。」こういう答えだったんです。
 大内厚生大臣は、「例えば厚生省関係ではリフトつきの福祉バスといったようなものを運行しておりますけれども、これは日曜日等は運行しない。そうすると投票日にはこれが利用できないといったような面がございまして、そういう面の活用が一つ考えられます。」こういうことなんですね。それで、「輸送手段の問題は、自治省とかあるいは運輸省ともう少し横の連絡を強化いたしましてこ「御指摘の問題が解決されるように鋭意話し合ってみたい、こう思っておりましてこ最大限努力いたします。こういうお答えなんです。
 お時間でございます。別に運輸大臣に無理やりに答えてくれとは申しませんけれども、先ほどのな言葉を伺っておりますと、大変お気持ちのある大臣だと思いますので、今の私の声に対してどういうお気持ちがあるか、お答え願って終わりにしたいと思います。
#193
○国務大臣(二見伸明君) 市町村へ行きますと、いわゆる福祉バスというのがあるわけですね。それを使ってやればできないことじゃないと思います。地方公共団体に対して運輸省がどうこう言える立場じゃないかもしれませんけれども、やる気になりゃそんなに面倒くさい議論をしなくてもできる問題だと私は思っております。しかも投票というのは最も大事な政治行動ですからね。それをがたがた言ってできなくするのはまずいんじゃないか。むしろ福祉バスでも何でもいいから、日曜日だろうと何でも構わないから、動かして投票所に行って投票できるようにするということは大変大事なことだというふうに思います。そんなに面倒くさいんですかね。
#194
○下村泰君 面倒くさくないと思いますがね。
#195
○国務大臣(二見伸明君) 私は面倒くさくない。例えば市町村の市長がやろうと言うと、それで終わりですもの。それだけの話なんです。がたがた能書きを言うような問題じゃないと私は思います。
#196
○下村泰君 ありがとうございました。
#197
○委員長(和田教美君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#198
○委員長(和田教美君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。松浦孝治君。
#199
○松浦孝治君 委員派遣について御報告申し上げます。
 去る三月十六日から十八日までの三日間にわたり、兵庫県、大阪府及び和歌山県において、関西国際空港の建設状況、空港アクセス等について実情を調査してまいりました。
 派遣委員は、和田委員長、堀理事、泉理事、矢原理事、鹿熊委員、河本委員、溝手委員、山崎委員、穐山委員、喜岡委員、林委員、山田委員、高崎委員、下村委員、そして私、松浦の十五名であります。
 本調査団は、運輸省の各地方機関、大阪市交通局、関西国際空港株式会社、西日本旅客鉄道株式会社及び南海電気鉄道株式会社から管内事情等について説明を聴取するとともに、兵庫県副知事、神戸市長、大阪府知事、大阪市長及び和歌山県知事から交通運輸事情に係る要望事項を聴取いたしました。
 また、神戸航空旅客ターミナル、六甲アイランド外貿コンテナターミナル、神戸航空貨物ターミナル、大阪南港ニュートラム、関西国際空港、和歌山下津港和歌山港区、和歌山マリーナシティー等を視察いたしました。
 以下、主要な事項について順次御報告いたします。
 まず、神戸ポートアイランドにおいて建設中の神戸航空旅客ターミナルは、神戸と関西国際空港を結ぶ海のアクセス拠点であり、このターミナルと空港の海上約三十キロを最新鋭高速艇ジェットフォイルが約三十分で結ぶこととされており、チェックイン、手荷物取り扱い、出国審査などフライトに必要な手続がここで行えるほか、銀行、郵便局、ショッピング、飲食施設等のサービス施設を完備し、旅行者や送迎者の便宜を図ることとされております。開業後は、神戸方面から関西国際空港への最短アクセスとしてかなりの旅客需要が期待できるものと思われます。
 また、神戸六甲アイランドにほぼ完成した神戸航空貨物ターミナルは、事務所棟を中心に事業者専用上屋、公共共同上屋等が配置され、海陸一貫輸送機能、通関検疫検査機能、流通加工・保管機能等を有する航空貨物ターミナルであります。このターミナルと関西国際空港との間の海上約三十キロを専用のローロー船により約六十分で航空貨物の輸送を行うこととなっております。交通渋滞の心配がない海上ルートであることから、開業後は西日本エリアと関西国際空港を結ぶ航空貨物の一大集配拠点となることと思われます。
 次に、大阪南港ニュートラムは、昨年十月五日、四両編成の無人運転の列車が住之江公園駅に進入した際に、通常停車位置をオーバーランして車どめに衝突し、二百十七名の重軽傷者を出す事故が発生しておりますが、私どもはニュートラムに試乗するとともに、自動運転や運行管理等を集中管理している中央指令所を視察いたしました。事故の後、車両、地上側双方に改善対策が実施されるとともに、当分の間、添乗員を乗せて運行を行っておりますが、今後とも一層の安全対策の実施が望まれるところであります。
 次に、関西国際空港でありますが、本年九月四日の開港日を目指して急ピッチで建設工事が進められております。滑走路、誘導路、エプロン、国際貨物ターミナル施設、国内貨物ターミナル施設、航空機給油施設、給排水処理施設、廃棄物処理施設、庁舎、管制塔につきましては工事を完了し、旅客ターミナル施設の内装・設備工事、海上アクセス施設、立体駐車場、空港駅の内外装工事、複合管理棟の建設工事等が行われておりました。開港に向けての空港施設の建設は、おおむね順調な状況であると思われます。
 当空港は世界でも珍しい本格的な海上空港であり、我が国で初めての二十四時間運用可能な空港でもあります。第一期計画では、空港面積が五百十一ヘクタール、滑走路が三千五百メートル一本という規模でありますが、航空機の年間離発着回数は約十六万回が可能とされております。
 当面の課題としては、成田空港の一割増しの関西国際空港の着陸料等をめぐるIATAとの交渉が難航していること、関西国際空港株式会社が目標とする一日当たり国際線九十便、国内線七十便の確保であります。この便数を満たしたとしても、関西国際空港株式会社の開港初年度の経常赤字は二百億円に上ると見込まれており、便数が下回ればさらに経常赤字が膨らむことから、国際線の確保がぜひとも望まれるところであります。
 さらに、滑走路を一本から三本にふやす全体構想につきましては、運輸省及び関西国際空港株式会社において所要の検討を行っているほか、地元においても関西国際空港全体構想推進協議会において検討が行われているところであります。
 なお、関西国際空港へのアクセスでありますが、鉄道はJR西日本と南海電鉄が空港に乗り入れることとなっており、ともに六月十五日から空港関係従業員を運ぶ予定となっております。道路は、阪神高速道路湾岸線と関西空港自動車道の建設が進められておりました。海上ルートでは、神戸のほか、大阪、淡路、徳島へのルートが計画されております。
 次に、和歌山マリーナシティーは、和歌山市毛見の沖合六十五ヘクタールを埋め立てて人工島を建設し、国際的な海洋性レクリエーション基地を建設しようとするものであり、ここを主な会場として関西国際空港の開港を記念した世界リゾート博が本年七月十六日から九月二十五日までの七十二日間開催されることとなっております。この博覧会のテーマは、二十一世紀のリゾート体験であり、自治体や民間企業のパビリオンが集まるテーマゾーン、ヨットセーリングなどのマリンスポーツが楽しめるマリーナゾーンのほか、遊園地や公園から成るプレーゾーンなど、全体を八つのゾーンに分けて展開されることになっております。既に人工島の埋め立ては終わり、我が国初の親水性防波堤等が完成しており、和歌山館、テーマパーク、フィッシャーマンズワーフ等、会場の建設が進められておりました。この博覧会は、和歌山を国内外にアピールし、和歌山を新しいリゾートエリアとして定着させ、地域の活性化に大いに寄与するものと考えられるところであります。
 最後に、今回の委員派遣において関係地方自治体から寄せられた要望事項について御報告申し上げます。
 まず、兵庫県、神戸市からは、神戸空港、播磨空港の早期事業着手、関西国際空港全体構想の早期事業着手、関西国際空港関連施設の整備、但馬空港等の地域航空システムの推進並びに大阪国際空港の環境保全対策、鉄道網の整備及びリニア鉄道の導入、港湾整備事業、海岸事業の促進、本州四国連絡道路神戸−鳴門ルート関連事業の推進等について要望が出されました。
 次に、大阪府及び大阪市からは、関西国際空港全体構想の早期実現、運輸政策審議会答申第十号の鉄道網整備計画の早期実現に向けての都市鉄道の整備財源の拡充、大阪外環状線鉄道の早期着工に向けての国の助成等について要望が出されました。
 さらに和歌山県からは、関西国際空港全体構想の早期実現、関西国際空港の国内便の大幅確保、関西国際空港へのアクセス交通体系等の整備、南紀自浜空港のジェット化整備、港湾整備事業、海岸事業の促進、大阪湾ベイエリア開発の推進、第二国土軸の整備促進、紀淡海峡トンネルの早期着工、テクノスーパーライナーの導入、JR紀勢本線等の鉄道網の整備、リゾート整備の推進等について要望が出されました。
 これら要望事項につきましては、今後国政の場において十分検討してまいる必要があろうかと存じます。
 以上をもちまして報告を終わりますが、今回の派遣に当たりまして特段の御配慮をいただきました関係者の方々に心からの感謝の意を表しまして、派遣報告を終わります。
 以上です。
#200
○委員長(和田教美君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#201
○委員長(和田教美君) 次に、船員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。二見運輸大臣。
#202
○国務大臣(二見伸明君) ただいま議題となりました船員法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 船員の労働時間の短縮につきましては、昭和六十三年の船員法改正以来、船員の労働条件の改善を図り、魅力ある職場づくりを進めるため、段階的に進められてきたところであり、現在は、一週間当たりの労働時間は基準労働期間について平均四十四時間以内とされております。
 さらに、週平均四十時間労働制の導入につきましては、豊かでゆとりのある生活を実現する上で労働時間の短縮が重要な課題であり、また、若年船員を中心とした労働力を確保する必要があることから、その早期の実現が求められるに至っております。
 このような状況を踏まえ、平成四年四月以来、船員中央労働委員会におきまして検討をいただいておりましたが、昨年十二月、同委員会より答申をいただきましたので、この答申に沿いまして、この法律案を提案するものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、海員の一週間当たりの労働時間は、平成七年四月一日から、基準労働期間について平均四十時間以内とすることとしております。ただし、沿海区域または平水区域を航行区域とする総トン数七百トン未満の船舶で国内各港間のみを航海するものに乗り組む海員の一週間当たりの労働時間につきましては、平成九年三月三十一日までの間は、基準労働期間について平均四十四時間以下の範囲内において政令で定めることとしております。
 第二に、船舶所有者は、船員が同一の事業に属する船舶において初めて六カ月間連続して勤務に従事したときは、所要の日数の有給休暇をその船員に与えなければならないこととしております。
 第三に、運輸大臣は、船員中央労働委員会の決議により、漁船に乗り組む船員の有給休暇に関し必要な命令を発することができることとしております。
 なお、この法律の施行期日は、周知に必要な期間等を考慮して、平成七年四月一日としております。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#203
○委員長(和田教美君) 次に、国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。二見運輸大臣。
#204
○国務大臣(二見伸明君) ただいま議題となりました国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 外国人観光旅客の増加を通じ、国際相互理解の増進を図ることは、我が国の国際観光行政にとっての重要な課題であります。しかしながら、訪日外国人旅客数は、円高等の影響を受けて平成五年には三百四十万人と、平成四年の三百六十万人から減少し、日本人海外渡航者数の千百九十万人と比較しても著しく少ない数字にとどまっております。国際会議等の誘致促進は、このような状況の中で外国人観光旅客の来訪を促進するための有力な手段でありますが、日本における国際会議等の開催件数は全世界のわずか三%と、我が国の国力に比して余りにも低い水準にとどまっております。
 一方、我が国におきましては、最近数年間、国際会議場の整備が進んでおり、これを使用して国際会議等の誘致を促進する環境が整いつつあります。しかしながら、関係市町村は国際会議等の誘致や開催の経験に乏しいこと等から、これらの国際会議場施設が有効に活用されないことが懸念されております。
 このような状況を踏まえ、国際会議等の誘致を促進し、及びその開催の円滑化を図り、並びに外国人観光旅客の観光の魅力を増進するための支援措置を講ずることにより国際観光の振興を図り、もって国際相互理解の増進に寄与するため、このたび本法律案を提案することとした次第であります。
 次に、本法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一は、基本方針の作成についてであります。運輸大臣は、国際観光の振興を図るため、国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等の措置を講ずることによる国際観光の振興に関する基本方針を定めなければならないこととしております。
 第二は、国際会議観光都市の認定についてであります。市町村は、申請により、その区域において国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等の措置を講ずることが国際観光の振興に特に資すると認められる旨の運輸大臣の認定を受けることができることとしております。
 第三は、国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等の措置についてであります。国際観光振興会は、国際会議等の誘致を促進するため、国際会議観光都市に対する国際会議等の誘致に関する情報提供及び海外における国際会議観光都市の宣伝を行わなければならないこととするほか、市町村が行う国際会議等の誘致に関する活動を支援するため、必要に応じて海外における関係機関との連絡調整等の措置を講ずるよう努めなければならないこととしております。
 また、国際観光振興会は、国際会議観光都市において開催される一定の国際会議等の開催の円滑化を図るため、寄附金を募集し、さらに当該国際会議等の主催者に対する交付金の交付、その他国際会議等の開催の円滑化を図るための措置を講ずるよう努めなければならないこととしております。
 さらに、国際観光振興会は、国際会議等に参加する外国人観光旅客の観光の魅力を増進するため、情報提供、助言等の措置を講ずるよう努めなければならないこととしております。
 第四に、国際観光振興会の業務として、国際会議等の誘致の促進、開催の円滑化等に関する援助等の業務を追加することとしております。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
#205
○委員長(和田教美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は明日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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