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1994/06/22 第129回国会 参議院 参議院会議録情報 第129回国会 農林水産委員会 第7号
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1994/06/22 第129回国会 参議院

参議院会議録情報 第129回国会 農林水産委員会 第7号

#1
第129回国会 農林水産委員会 第7号
平成六年六月二十二日(水曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月八日
    辞任         補欠選任
     風間  昶君     浜四津敏子君
 六月十五日
    辞任         補欠選任
     中尾 則幸君     大渕 絹子君
 六月十七日
    辞任         補欠選任
     大渕 絹子君     中尾 則幸君
     浜四津敏子君     風間  昶君
 六月二十日
    辞任         補欠選任
     林  紀子君     市川 正一君
 六月二十一日
    辞任         補欠選任
     市川 正一君     林  紀子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         浦田  勝君
    理 事
                青木 幹雄君
                大塚清次郎君
                谷本  巍君
                野別 隆俊君
                林  紀子君
    委 員
                井上 吉夫君
                北  修二君
                佐藤 静雄君
                高木 正明君
                吉川 芳男君
                稲村 稔夫君
                中尾 則幸君
                三上 隆雄君
                村沢  牧君
                井上 哲夫君
                星川 保松君
                風間  昶君
                刈田 貞子君
                喜屋武眞榮君
                新間 正次君
   国務大臣
       農林水産大臣   加藤 六月君
   政府委員
       農林水産大臣官
       房長       高橋 政行君
       農林水産省経済
       局長       東  久雄君
       農林水産省構造
       改善局長     入澤  肇君
       農林水産省農蚕
       園芸局長     日出 英輔君
       食糧庁長官    上野 博史君
       林野庁長官    塚本 隆久君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        秋本 達徳君
   説明員
       外務省経済局国
       際機関第一課長  別所 浩郎君
       外務省条約局国
       際協定課長    門司健次郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○農林水産政策に関する調査
 (農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の
 促進に関する法律案に関する件)
○農林漁業金融公庫法等の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○林業等振興資金融通暫定措置法等の一部を改正
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○農業改良助長法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○平成六年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、平成六年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、平成六年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について(農林水産省所
 管及び農林漁業金融公庫)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(浦田勝君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(浦田勝君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に林紀子君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(浦田勝君) 農林水産政策に関する調査のうち、農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律案に関する件を議題といたします。
 本件につきましては、青木君から委員長の手元に農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律案の草案が提出されております。内容はお手元に配付のとおりであります。
 この際、まず提案者から草案の趣旨について説明を聴取いたします。青木君。
#5
○青木幹雄君 ただいま議題となりました農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律案の草案につきまして、その趣旨及び主要な内容を御説明申し上げます。
 我が国経済社会は、戦後急激な発展を遂げてまいりましたが、この間に引き起こされた自然環境の破壊、人間関係の希薄化等の問題に対しまして、近年国民の間に反省の機運が生じ、物の豊かさよりも心の豊かさやゆとりを重視する傾向が強まっております。
 一方、このような経済発展は、農山漁村においては過疎化や農林漁業の停滞をもたらし、その活力を低下せしめるに至っております。
 このような状況の中で、近年都市住民を中心に農山漁村に滞在して農林漁業に対する理解を深めようとするなどの余暇活動が見られるようになっておりますが、受け入れ側の農山漁村においては受け入れのための諸条件が未整備な状況にあります。
 これらの条件を整備することは、ゆとりある国民生活を実現する上で不可欠であるばかりでなく、これを受け入れる農山漁村にとっても、人的交流の活発化、経済的な効果等により活性化の有力な手段になり得るものであります。
 本案の主な内容は、このような状況に対処して、都道府県知事が農村滞在型余暇活動に資するための機能の整備に関する基本方針を定め、これに基づき市町村が市町村計画を作成する等の措置を講ずるとともに、農林漁業体験民宿業についての民間団体による登録制度を実施することなどにより、農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備を促進しようとするものであります。
 以上がこの法律案の草案の趣旨及び主要な内容であります。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#6
○委員長(浦田勝君) 本草案に対し、質疑、御意見等がございましたら御発言願います。――別に御発言もなければ、本草案を農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(浦田勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(浦田勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#9
○委員長(浦田勝君) 農林漁業金融公庫法等の一部を改正する法律案、林業等振興資金融通暫定措置法等の一部を改正する法律案、農業改良助長法の一部を改正する法律案、以上三案を便宜一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。加藤農林水産大臣。
#10
○国務大臣(加藤六月君) 農林漁業金融公庫法等の一部を改正する法律案、林業等振興資金融通暫定措置法等の一部を改正する法律案及び農業改良助長法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 まず、農林漁業金融公庫法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 経済の高度化・国際化、農業従事者の高齢化等が進行する中で、農業の多様で重要な役割を十分に発揮させていくには、経営感覚にすぐれた効率的かつ安定的な農業経営を育成していくことが急務であると考えております。
 このため、政府といたしましては、農業経営改善計画等の認定を受けた農業者の自主的な創意工夫に基づく経営改善を資金面で着実に支援する総合的な融資制度を構築するための措置等を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、農林漁業金融公庫法の改正であります。
 認定農業者に対して、長期低利資金を幅広く供給する農業経営基盤強化資金を農林漁業金融公庫に創設することとしております。
 第二に、農業信用保証保険法及び農林漁業信用基金法の改正であります。
 農協系統等の資金を原資として、認定農業者に対して、低利運転資金を融通する農業経営改善促進資金制度を創設することとし、農業信用基金協会及び農林漁業信用基金の業務等について所要の措置を講ずることとしております。
 このほか、卸売市場資金の償還期限等の延長、農業近代化資金の貸付金合計額の最高限度の引き上げ及び金利改定の簡素合理化のための所要の措置を講ずることとしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 続きまして、林業等振興資金融通暫定措置法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 近年の林業を取り巻く状況は、国産材価格の低迷、林業経営コストの増大等により一層深刻さを増しており、林業経営の採算性の悪化に拍車がかかっております。
 このような状況に対処し、将来にわたって森林資源の整備を着実に進める観点から、林業経営の一層の改善を図るために必要な長期かつ無利子の資金の融通に関する措置を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、林業等振興資金融通暫定措置法の改正であります。
 農林漁業信用基金の業務の特例として、森林施業の合理化に寄与する造林についての措置を実施するのに必要な長期かつ無利子の資金の融通を行うことを追加することとしております。
 この資金の融通の業務については、農林漁業信用基金は、農林漁業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫と協定を締結し、これに従い行うこととしております。
 第二に、農林漁業金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の改正であります。
 農林漁業金融公庫及び沖縄振興開発金融公庫は、農林漁業信用基金との協定に係る資金を無利子で貸し付けることができることとしております。
 第三に、農林漁業信用基金法の改正であります。
 農林漁業信用基金が行う長期かつ無利子の資金の融通に関する業務につきましては、農林水産大臣を主務大臣とすることとしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 最後に、農業改良助長法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 近年の農業・農村を取り巻く情勢は、農業の担い手不足、中山間地域を中心とした地域社会の活力の低下など深刻な問題に直面しております。
 このような状況に対処するため、効率的かつ安定的な農業経営の育成等の農政上の諸課題に対し、協同農業普及事業が的確に対応していくことができるよう、法律の目的規定の改正、事業推進体制の整備等を行うこととし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、法律の目的に、農業に関する普及事業等の実施に関する基本的な方向として、能率的で環境と調和のとれた農法の発達、効率的かつ安定的な農業経営の育成、地域の特性に即した農業の振興及び農村生活の改善を規定することとしております。
 第二に、近年の蚕糸業をめぐる情勢の変化を踏まえ、蚕糸業に関する普及事業を協同農業普及事業に統合することとしております。
 第三に、専門的な技術についての農業者からの多様なニーズにこたえられるよう、都道府県から委嘱された普及協力委員が改良普及員への協力活動を行う制度を創設するとともに、次代の農業を担うべき人材の確保を促進するため、農業改良普及所の事務に、新規就農を促進するための活動を行うこと等を追加し、その名称を地域農業改良普及センターに改めるなどの措置を講ずることとしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ、これら三法案につきまして、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#11
○委員長(浦田勝君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○大塚清次郎君 私は、きょう提案されましたいわゆる金融二法について質問をいたしたいと思います。あとの農業改良助長法の一部改正については同僚佐藤議員からお願いすることにしております。
 その一つでございます今回の公庫法の改正、これはさきに成立しました基盤強化促進法が意図する望ましい経営体づくりをより確かなものにしていこうということで、認定農業者への総合的な融資制度をつくっていくものでございますが、そういうことになりますと、この種の制度が通例陥りやすいかたくなな縛り、これを極力排除して、いわゆる望まれる農業者の自主性と創意工夫を最大限に生かしていくことが必要だと思います。そういうもので、魅力的な制度として利用されますようにひとつ対処をしていただかなきゃなりませんが、その点についてまずお伺いいたしたいと思います。
#13
○国務大臣(加藤六月君) 大塚委員のおっしゃったことは非常に重要なことだと思います。総合的な融資制度はもちろん、経営感覚にすぐれた効率的、安定的な経営体を目指す農業者が自主的な創意工夫で作成した農業経営改善計画をベースとしまして、そしてこの計画達成に必要な資金を総合的に低利に融資、融通しようとするものでございます。自主性と創意工夫というものをやっております。
 したがいまして、本制度の運用に当たりましては、この制度が農業者の自主性と創意工夫を尊重することを最大限のねらいとしておるということを十分踏まえまして、計画達成に必要な資金が簡素な手続で円滑に供給されるよう十分留意してまいりたいと考えております。
#14
○大塚清次郎君 そういうことでございますので、この資金についての担保、保証人のとり方についても現実的で弾力的なものであってほしい、こう思いますが、その点いかがですか。
#15
○政府委員(東久雄君) この資金、特に農林漁業金融公庫の関係だと思いますが、金融公庫の資金につきましては財投資金を使っておりますので、債権の保全ということは留意しなければならぬところでございます。したがいまして、通常は保証人または担保を徴求するのが常でございます。
 しかしながら、公庫の資金につきましては政策性の高いものがあるので、余り厳格な保証人、担保の徴求ということにいたしますと政策目的に反することになる可能性がございます。したがいまして、これは資金の種類ですとか貸付対象事業、貸し付けようとする金額の大小とか、借り入れする人の信用状況等を勘案しまして弾力的に行い得るというようにしてございまして、先生御指摘のとおり、特に農業経営基盤強化資金につきましては、借受申込人というのが経営改善計画等の認定を受けてやるものでございますので、保証人、担保の徴求については可能な限り弾力的な取り扱いを行う方向で検討してまいりたいと思っております。
#16
○大塚清次郎君 次に、この制度によりまして制度融資の金利、これが利子助成をもう一つ加えることによって二%という低利資金が実現されることになる、これは非常に画期的なことだと思います。
 従来は、大体三%が一番下限ということであったのがそれの壁を突破した。したがいまして、これは限りがあると思いますが、時限ではなくて、なるべくこの認定農業者がふえていき、そして望ましい構造の経営体に成長するまでこれは続けていくべきだと思いますが、その点についてのお考えを伺いたい。
#17
○政府委員(東久雄君) 先生御指摘のとおり、この制度は非常に画期的な金利制度をとっております。現行の金利の状況のもとにおきましては、末端の金利が二%になるというような考え方で組み立てておるわけでございます。この金利というのは、財投金利が三・五という下限がございますので、それを別途手当てする形をとっておるのは御承知のとおりで、そのための予算措置を平成六年度の予算の中でお願いしております。七年度以降についてはその措置をとっていないという点がございます。
 先生御指摘のとおり、非常に大事なことでございまして、これは六年度限りということではなくて、当分の間は継続していくという考え方で今後進めていきたいと思っておりますので、御支援をお願いしたいと思います。
#18
○大塚清次郎君 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 結局、この制度は、現実にこの法を施行されて非常に魅力的になっていけばいくほど、限りある融資枠というものを広げていかないと画竜点睛を欠くことになると私は思うんですが、融資枠については、資金需要には今後こたえていく、広げていくという前向きなおつもりかどうか、その点も伺っておきたい。
#19
○政府委員(東久雄君) 本制度は平成六年度から実質的にスタートということで、先日来御議論がございますように認定農家の作業がちょっとおくれぎみといいますか、これから貸し出しになりますので、とりあえずの枠として、平成六年度の経営基盤強化資金については四百億の枠を用意しております。
 それからさらに、御承知の経営改善促進資金、運転資金の方の系統資金の融資の関係でございますが、これにつきましては、これは一つの極度枠という形になりますが二千億の極度枠を設けております。そこで、七年目以降の融資枠につきましては、先生御指摘のとおり、今後の資金の需要等を踏まえて適切に対処していかなければならぬと思っておりますので、そのつもりで頑張っていきたいと思っております。
#20
○大塚清次郎君 法を施行されまして、このような非常に魅力的な制度をつくってまいりましても、関係対象者に県、市町村を通じてPRがとても大切だと思います。そういうものが本当の対象客体に十分浸透するような手だてについてはどのような方策をお考えになっていかれますか、伺っておきたいと思います。
#21
○政府委員(東久雄君) 実はちょっと御審議がおくれておるというか、予算の関係がございましてまだPRに入れない状態でございますが、それだけに満を持してPRに努めるべく準備しておりまして、先生御指摘のとおり、特に農業者に直接知っていただくということが大事でございます。簡単な超低利の「スーパー総合資金制度の誕生」というふうな形で、非常にわかりやすい形のパンフレットを用意しておりまして、これから関係機関等の御協力を得て積極的にPRに努めていきたいというふうに考えております。
#22
○大塚清次郎君 公庫法の一部改正はこれでとどめまして、次に林業関係につきましての法改正について質問をいたしたいと思います。
 率直に申し上げまして、森林は経営採算が非常に目立って悪くなっておる、林業コストは非常にそういうことで増高しておるというようなこと、いろいろの点から林業経営者の負担を軽減していくということが今後の森林整備にとって焦眉の急務であるわけでございます。そこで、木材価格が低迷し、これは一過性のものでないと思いますし、経営コストもだんだん上昇していくということから、今、林業利回りは一%を切っておると言われておるわけでございます。
 そういうことで、今回の無利子資金という画期的な制度を創設されまして、これがどのように林業経営者に波及効果をもたらしていくのか、その辺につきまして、抽象的にでもいいわけでございますが、具体的なものがあればまた具体的に、ひとつ林野庁の方からお伺いしておきたいと思います。
#23
○政府委員(塚本隆久君) 今回の無利子資金の創設は、ただいま先生のお話もございましたように、近年の林業経営を取り巻く厳しい状況に対処いたしまして、経営コストの大幅な低減を図り林業経営を一層改善し、将来にわたりまして森林の整備を着実に進めることを目的としているものでございます。
 その無利子資金の創設の効果でございますが、まず無利子資金につきましては、複数の森林所有者と森林組合等が五百ヘクタール以上の森林に係る施業の受委託契約を締結することや、高性能林業機械化に対応し得るような路網の整備を行うことが計画されている、こういったことを貸し付けの条件といたしております。
 したがいまして、これらによりまして森林組合等を中心として組織的かつ効果的な森林施業の実施が可能となりますし、また路網の整備が進み高性能林業機械が導入されることによりまして育林、素材生産、双方において生産性の向上が図られるものと考えております。また、無利子資金の貸し付けによりまして経営コストの大宗を占める造林に係る利子負担の直接的な軽減がなされることも、林業者にとりましては大きなメリットではないかと思っております。
 以上、林業生産性の向上と利子負担の直接的な軽減、こういったことを通しまして経営コストの負担の軽減が図られるものと考えております。
#24
○大塚清次郎君 模範的なお答えでございますけれども、森林は国有林、民有林も含めまして大変な事態だと思いますので、そう簡単にこの程度のことで決め手にはならないと私は思います。だから、これのみならず各般の施策をこれからひとつ流域管理システムというものの中で思い切って講じていただかなきゃならぬ。ここには林政調査会長を御経験の我が党のお二人がおられますが、どうぞひとつ農林水産大臣、頑張っていただきたい。要望にとどめます。
 そこで、今までは甘口な質疑をいたしまして、そこへ入選さんがお見えになっておりますので、幸いですから、通告はしておりませんが一、二御質問をこの際しておきたいと思います。
 実は、今金融政策による手だてが法改正等であっておりますけれども、ガット・ウルグアイ・ラウンドの合意、まだ私ども批准については目下留保しておりますけれども、しかし、農林水産省とされましては、そういうことを念頭に置いて今農政審の議論が集中的に行われておるわけで、そうした場合、このウルグアイ・ラウンド合意後を取り入れてやっていくということは補助金政策と金融政策の二本柱があると思うんです。そういう中で、これは新政策の中で金融政策全体の今後のあり方について取り入れていくような審議会に対するプロポーズはしておられますか、どうですか、その点。
#25
○政府委員(入澤肇君) 新政策を受けまして経営基盤強化法、特定農山村法をつくりましたが、その他これからまだその中身を拡充すべく各般の検討をしております。当然のことながら、財政措置と金融上の措置を組み合わせながら、先生方が従来から御主張なさっておられるような要望を受けまして可能な限りの改善策を講ずべく努力してまいりたいと思っております。
#26
○政府委員(東久雄君) 金融の関係でございますけれども、今、入澤局長からお話ししましたとおり、今回の法律で新政策の認定農家を育成していくというための画期的な制度を仕組んだと思います。新農政というものでああいう経営体を育成していくということは、ガット・ウルグアイ・ラウンドとの関係はなく、要するに大いに進めていかなきゃいけない点なんでございまして、そこの点を今回お願いしておるわけでございます。
 さらに、他に金融措置等が必要かどうかということについては、今後の農政審の審議等の過程を通じて議論していきたいと考えております。
#27
○大塚清次郎君 これで終わります。佐藤同僚議員にバトンタッチします。
#28
○佐藤静雄君 農業改良助長法の一部改正についてお尋ねをしたいと思います。
 昭和二十三年に創設されました農業改良普及事業は、時々の農業情勢あるいは猫の目農政と言われた変転きわまりない農政によりまして大きく揺らいできたのであります。すなわち、戦後の間もない時期におきましては、心ならずも食料増産の技術指導を通しまして米の供出を農民に強いるということもあったわけでございます。米の過剰時代が参りますと、一転して農家に今度は減反を強いる、極めて厳しい役割を第一線においてまた心ならずもやらざるを得なかったというのが改良普及事業の実態であります。
 しかし、この間、普及員はまさに農家と一体となりまして、野良先であるいは中山間地帯で増産技術を実践し、選択的拡大と言われれば新技術を必死になって習得し、転作推進と言われれば転作の推進、定着化のために我が身を忘れて献身的な努力をしてまいった、これが実態であります。
 農業は自然との闘いという側面がございますけれども、厳しい農業災害の現場では常に農家、農民の先頭に立ちまして農家の唯一のよりどころになっておったのが普及員の先生であります。農家とともに泣き、ともに喜ぶということが、時代は変わっても普及の原点であると私は考えております。
 今、新農政が唱えられ、政府はガット・ウルグアイ・ラウンドで米の部分開放、それから関税化に踏み切ったことで農業・農村の先行きに大きな混乱と農政不信が渦巻いておるのでありますが、まず今後の協同普及事業のあり方、実施方法について大臣の御所見をお伺いしたいわけでございます。
#29
○国務大臣(加藤六月君) 今回のこの改正は、協同農業普及事業により普及すべき技術、知識の内容を農業者からのニーズにこたえるようにしまして、まず第一に、農業技術、その他の農業生産方式を中心とする普及指導から経営管理の方法、農産物の加工技術、マーケティングなどにも重点を置いた普及指導へひとつ大きく脱皮していこうというのが一つのねらいであります。
 また、家庭内の衣食住に関する生活方式を中心とする普及指導から農村の生活環境の整備、健康の維持増進、農村婦人の地位向上などに向けた農業者の自主的な取り組みを支援する普及指導、こういうように持っていこうとし、ここら辺をねらった充実改善をすることとし、法律におきましても「農業経営又は農村生活の改善に関する科学的技術及び知識」と規定しておるところでございます。
 また、その普及事業の実施に当たりましては、その内容を今申し上げましたような形で充実改善した上で、一昨年六月に発表されました新政策に示されておる今後の農政の基本理念を達成することができるようにしまして、農業改良普及組織を挙げて取り組むことによって新法の目的規定を講じておるわけでございまして、先ほど申し上げました環境と調和のとれた農法の発達、効率的かつ安定的な農業経営の育成、地域の特性に即した農業の振興、農村生活の改善等々、四つの問題を挙げておるところでございまして、これらの農業改良普及事業を現場で推進する上で全国約六百カ所に設置されております農業改良普及所を今度の法改正後は、今御説明申し上げましたように地域農業改良普及センターにしまして、これを拠点としまして改良普及員を中心に地域農業の特質を踏まえた普及指導活動を展開するようにねらっておるところでございます。
#30
○佐藤静雄君 昭和五十八年にそれまでの補助金制度が交付金の制度に切りかわったわけです。
 その切りかわった後の推移を見てまいりますと、例えば五十八年に事業費合計が六百九十六億円でございました。普及事業の事業費でございます。そのうち国の交付金が三百四十六億円、都道府県の負担が三百四十九億円、相半ばしておったものが年々国の負担割合が漸減してまいりまして、平成四年に至りますと事業費合計は八百三十一億円でございますが、国の交付金はわずかに三百二十二億円、都道府県の費用が五百九億円、国の負担割合は激減しております。協同事業とは名のみになりつつございます。普及員の数も最盛期には一万三千七百四十五名在籍しておった者が年々減員されまして、平成五年では一万一千五十八名、そこまで縮減されてしまったわけでございます。
 国が真剣に新農政の展開を考慮するというならば、やはり普及事業の予算の充実、これを考えていかなきゃいかぬというふうに思うわけでございますが、これについての御所見と、また財政当局は虎視たんたんとして交付金の一般財源化をねらっておるわけでございます。交付税への算入は、私も地方の役人三十五年やっておりますが、百害あって一利なし、絶対受け入れてはならないと私は考えておるわけでございます。この点についても大臣の御所見を賜りたいと思います。
#31
○国務大臣(加藤六月君) この普及事業についてのいろいろな御懸念あるいは御心配でございましたが、先ほど申し上げましたように、この農業改良普及事業が農業・農村の課題や農業者のニーズに本当に的確に対応することができなくてはならぬわけでございます。そうしますと、まず普及職員につきましては、都道府県の農業事情や地域特性等を考慮しながら、適正な要員の確保と配置に努めることが大切でございます。そしてまた、普及指導内容の充実等に対応し、施設設備の整備等のための予算の確保にも努めているところでございまして、今後とも今申し上げましたようなことを念頭に入れながら、効果的かつ効率的な普及事業の実施に努めてまいりたいと思っております。
 実は、私も毎年数時間かけて普及事業のいろいろな皆さんの御努力あるいは要望というものを承って、いかに大切であるかということは十分認識しておるつもりでございます。
#32
○佐藤静雄君 次に、蚕糸業の振興について伺いたいと思うんでございますが、時間がございませんのではしょって申し上げますが、昭和五十年に二十四万八千戸の養蚕農家数があった。年間の収繭量は九万一千トンでありましたけれども、二十年経過した平成五年には養蚕戸数で二万七千戸、年間収繭量で一万一千トン、そこまで落ちてまいりました。ことしの春繭では、飼育農家戸数が一万七千戸、これは前年比で七〇%でございますから、前年に対して三〇%も落ち込んだというような状況でございまして、まさに養蚕の危機でございます。
 養蚕業を取り巻く環境、私から申し上げるまでもなく、海外産品との競争、価格の低迷あるいは絹製品の需要の減退、従事者の高齢化、まことに厳しいものがございます。養蚕業をこのまま放置するならば、この伝統ある産業の安楽死ということになってしまうというふうに非常に私は危惧を抱いております。
 大臣に、養蚕業の現状に対する認識と抜本的な振興対策についてお伺いしたいと思います。
#33
○国務大臣(加藤六月君) 養蚕業というものは、中山間地域における重要な複合作目として位置づけられておるところでございます。そして、製糸業との関連産業とともに、地域経済に重要な役割を果たしてきたわけでございますが、最近は繭価の低迷、従事者の高齢化等による繭生産量等が大幅に減少するなど、極めて厳しい状況にあるということは私も十分承知しておるところでございます。
 こうした状況の中で、今後とも伝統ある養蚕業の安定的な発展を図るためには、養蚕主産地を中心にしまして将来の養蚕業を担う中核的養蚕農家を育成し、繭の生産基盤を確保することが喫緊の課題であると考えておるところでございます。
 このために、まず第一に、今後育成すべき農家、地域を明確化しまして、当該地域に対する施策の集中的、重点的実施、次に飛躍的なコスト低減が可能な革新的技術の早期導入ということと、海外産品との競争のできる高品質繭生産の推進、三番目は養蚕農家に対する総合的な安定的な普及指導の実施等の諸施策を早急かつ強力に推進してまいりたいと覚悟しておるところでございます。
#34
○佐藤静雄君 今年の四月一日から嘱託蚕業普及員制度は廃止されました。これは養蚕産地育成推進員に切りかえられます。それから、蚕業指導所も廃止されまして、改良普及センターに吸収されます。
 そこで、農民が非常に心配しております。今までよりもサービスが低下するのではないか、不便になるのではないかというふうに考えて非常に心配しておりますが、その点について御所見を賜りたいと思います。
#35
○政府委員(日出英輔君) 佐藤先生お話しのように、近年の養蚕業をめぐります諸情勢は大変厳しいものがあるわけでございます。その中で、今お話しのように蚕糸業に関する普及事業につきまして協同農業普及事業との統合ということを今回打ち出しておるわけでございます。
 そういう中で、養蚕農家の方に不安感が出ませんように、私どもといたしますれば、嘱託蚕業普及員につきましては名称は変わりますけれども十年間の対策として今までと同じような仕事をしていただく、あるいは蚕業技術指導所が普及所と統合いたしますが、その中で中山間対策、今までちょっと手が足りませんでした複合経営としての指導ということもあわせて私ども強力にやってまいりまして、何とか養蚕主産県におきましてこの今までの低下といいますか、これを食いとめたいというのが私どもの考え方でございます。
#36
○谷本巍君 金融二法について若干御質問申し上げます。
 今回新設される森林整備活性化資金制度は、公庫造林資金にあわせて無利子資金の貸し付けで実行金利を三%程度にし、それに都道府県の支援措置を加えるものだというふうに伺っております。そして、これらの措置によって実質金利は補助を受けたときの林業利回り程度になると言われておるのでありますが、この点について伺いたいのであります。
 といいますのは、米は一年周期でありますが林業は五十年、六十年であります。したがって、高金利になりましたから制度を変えていきますでは、これは通用しないんですね。つまり、この点は政策的にも長期的に保障していくものなのかどうか、初めにこの点について伺います。
#37
○政府委員(塚本隆久君) ただいまお話にございましたように、今回の措置は無利子資金と有利子資金の併用貸し付けによりまして金利三%の資金を実現し、さらにその上に都道府県の財政上の支援の措置が講ぜられることによりまして二・五%の資金を実現するということでございます。
 これにつきましては、効果といたしまして生産性の向上がいろんなところで出てくるということで、それによっていわゆる林業利回り、こういうものも当然に上がってきておりまして、現在補助金を導入した場合の林業利回りは杉、ヒノキ平均で大体三%と言われておりますが、これが約四%程度に上がってくるのではないか、このように見込まれておるところでございます。
 この有利子資金の金利が上昇した場合に、当然無利子資金の額をなるべくふやす形によりまして、できるだけこうした二・五%の金利というものを続けてまいりたいと考えております。
#38
○谷本巍君 その点は強くお願いをしておきます。
 それから、無利子資金を活用するのには施業規模が五百ヘクタール以上ということにされております。林業自体が振るっていない時代であり、そして不在村地主が非常にふえてきておるというような状況からしますと、ほうっておいても規模がふえる状態ではないと私は見ます。したがって、市町村流域単位別にどう体制整備に向けた取り組みをされるのか、この点が非常に重要だろうと思うのです。その点はいかがでしょうか。
#39
○政府委員(塚本隆久君) この無利子資金につきましては、五百ヘクタール程度の施業規模の集積を条件といたしておるところでございます。
 その中で、現在不在村者所有の森林等がふえているわけでありますが、この不在村者所有の森林の整備につきましては従来からも森林組合等が中心となりましてふるさと森林活性化対策事業、こういうものを実施いたしまして不在村者所有の森林を森林組合へ施業委託するように働きかけることも行っておるところでございますし、また、現在進めております森林の流域管理システムの中におきましても流域の関係者が合意を得る中で森林組合等への施業委託、こういったものを進めておるところでございます。
 また、この五百ヘクタールにつきましては当年度にすべての森林で施業が行われるということではなくて、林業経営改善計画の期間内に、その期間内のいずれかの時点で植栽、保育、間伐等の施業が一度行われることが確保されておればいい、こういうことでございますので、私ども関係者が一丸となって努力をすれば五百ヘクタール規模の施業の集積というものは可能であるというふうに考えております。
#40
○谷本巍君 次に、大臣に伺いたいのです。
 大臣も御承知のように、山はほとんど施業が放棄されて荒廃化の一途をたどるという状況にあります。そこへウルグアイ・ラウンドの合意が追い打ちをかけようとしているわけです。米の市場開放しかり、中山間地にとって大きいのは畜産でありますがこれまたそうでありますし、木材もまた関税の引き下げ問題というのがあるわけであります。山が既にそういう状況にあるときに、低利資金を準備したから森林組合の施業委託が進むかというと、これはなかなか簡単には私はいかぬだろうと思うのです。
 そこで大事なことの一つになってくるのは、これからやろうとしておる中山間地域対策をどう充実させるか、このことと一体でないとせっかく新しい制度をつくったとしても力が発揮できないという状況になっていきはしないでしょうか。中山間地域対策といいますというと、私どもは直接所得補償を要求してまいりました。先日も大臣とお会いしたときに、それについて大臣は否定的な見解を示され、もっと別ないい方法はないかということを言っておられました。
 そこで御提案を申し上げたいと思うのは、山の公共事業と言われる森林整備事業計画、これの拡大再編、または前倒し実施、これをやってはどうなのかということを私は大臣に提案したいのです。といいますのは、一般の公共事業ですと土地代に食われてしまう、景気浮揚にもならないということが最近言われておるところでありますが、この森林整備事業の場合はほとんどが人件費に使われる、使われたものがもうほとんど中山間部に落ちていくという意味では、通常の公共事業とはこの点が決定的に違うんですね。
 それともう一つ違う点は、一般の公共事業というのは環境問題からいうといろいろ疑問がある。ところが、森林整備事業の場合にはそれ自体が環境保全への貢献度が極めて高いという性格のものでありますから、そういう意味合いも含めて、中山間地域対策の一環としてこの事業の拡大再編または前倒しの実施、これができないかということを大臣に伺いたいのです。
#41
○国務大臣(加藤六月君) 中山間地域の振興問題、これは農業、林業含めてでありますが、切実な問題であるし、また一番大切な問題であるという認識は共通いたしておるのでございますが、そこら辺の、特に森林・山村の活性化を図るという今の御提言は、森林整備事業計画の五カ年計画を策定し、これを公共事業並みにどんどんというような御趣旨だと思うわけでございます。これは平成四年に、もう谷本委員御存じのとおり、造林・林道事業の五カ年計画である森林整備事業計画を策定し、平成四年度、五年度におきましては補正予算による事業の追加を含め、森林整備を計画的に推進しておるところでございます。
 まだいろいろ御提言あるんですが、これは昨日、全国町村会の幹部の皆さん方が陳情においでになったとき、私から個人として一つ提言しておいたのは、全国で過疎バスがある。これは国と地方を通じて年間二百十億円補助金を出しておる。ところが、この中山間地でつくった製品、農林水産物を運び出さなくては、中山間地に住んでおる人だけの足を確保したのでは、中山間地の活性化ということにはなりませんよ、そこら辺をまず地域の自治体の長であります全国町村会の皆さん方に一度研究してもらえませんか、中山間地でつくったもの、とれたもの、これを運び出すコストというものをどうやるかということもこれから大切な問題になるんではございませんかということを申し上げました。
 それから、今おっしゃいましたデカップリングの論争も、ここではいたしませんが、私は大分詳しく全国町村会の皆さんには申し上げておいたのは、土地でニヘクタール以上、そして五年以上住むということになると、我が国の中山間地、例えば岡山県は平均で○・八ヘクタールであり、EUの二ヘクタール以上というのにかなう中山間地の我が国の農家はありません、林業家はありませんということから、何か地域政策というもの、中山間地を中心とする地域政策をお互い知恵を出し合ってひとつぜひやっていこうではありませんかと申し上げましたが、きょうのこの林振法の改正におきまして、谷本委員は、この森林整備事業計画、これを中心にとおっしゃいました。これは、大大賛成でありますが、それ以外の全体的なものについてはお互い今後英知を集め合い大いに議論して、何としても実のあるものをつくり上げていくように努力したいと思います。
 大変長くなりましたが、以上であります。
#42
○谷本巍君 私、持ち時間十五分しかありませんので、営林署の統廃合問題を伺いたかったのですが、これはまた大臣と後日会ったときにさせてもらいましょう。
 続いて、公庫法等の一部改正案について大臣に伺いたいと思います。
 大臣も御存じのように、専業農家、とりわけ若手専業農家の補助金離れという状況が最近進んできております。がんじがらめに縛られる補助金よりも自由に使える金が欲しいということであります。そういう点では、経営基盤強化資金にしましても新たな運転資金制度をつくるということについても大変私は結構だろうと思います。しかし、新設されるこれらの二つの資金制度は、貸し付け対象を認定農家に限定しているんですね。ここが私は問題だろうと思います。
 すぐれた主産地形成というのはどういうことでありましょうか。品質のいいものを一定程度生産しているということ、これが特徴であります。そういう点では、すぐれた技術を持っ専業農家が、小さな農家といいましょうか婦人や高齢者などに技術を伝授しながら、一定量をそれらの地域で生産することができるような条件整備というのが、地域特産物の生産、主産地形成の場合しかり、それからまた花木やあるいはまた果樹の主産地形成なども私たちはそうした例を見てきたわけであります。つまり、大型農家と小さな農家の相互扶助的な協力関係をどうつくるかということが大事なんですね。ところが、この新制度というのは初めから認定農家に貸し付けを限定している、ここのところが私は問題だろうと思うんです。
 そこのところをどう弾力的に運用するのか、その辺の考え方が大臣ありましたら、ひとつお示しいただきたいと思います。
#43
○国務大臣(加藤六月君) 私も谷本委員の御懸念といいますか御心配はよくわかるつもりでございます。今回創出しようとしておりますこの農業経営基盤強化資金等は、今も御指摘がありましたが、認定農業者向けのものでございます。しかし、それ以外の方々はしからばどうしたらいいかということになりますと、今までございますところの農林公庫の各資金、それから農業近代化資金等の利用が可能であり、これら資金をうまく活用して地域ぐるみの農業振興を図っていくことはできるんではないか。徹底した話し合い等も必要だと思います。
 そういう意味で、新政策で生涯所得、年間労働時間の点で他産業並みとなることを目指す認定農業者の方、そしてその方が地域農業の中心を担うということがある面では今回この制度を設けたねらいでございますが、今申し上げましたように、それ以外の方とも徹底約話し合いで、既存の制度、システム等を十二分に使うように指導はしていかなくてはならぬと思っております。
#44
○谷本巍君 私が申し上げたことと大体認識としては大臣も一致しているんじゃないかと思うんですが、だとすれば、これをスタートさせていって、状況を見ながらそうした問題点についてはさらに前向きに検討していくというお答えはいただけませんか。
#45
○国務大臣(加藤六月君) まず、今回の制度を始めましたのは、認定農業者向けのものであるということ、これは何としても新政策の一つの大きなねらいでございますから、これをやっていく。しかし、他の方々をどうやるかということについては、今までの各資金等々を有効利用して、地域全体では地域社会が保てるように持っていこう、こう考えておるところでございます。
#46
○谷本巍君 もう時間がなくなりましたから、最後にもう一つだけ伺っておきたいと思います。
 規模拡大をやっていくのには、金融政策の問題も一つありますが、それからもう一つは、土地改良の農家負担を下げるといったような問題等々があります。きょうは、金融政策上の問題だけ最後に伺っておきたいと思います。
 これは、ことしの麦価決定のときでありましたが、北海道から上京された畑作農家の皆さんの話を伺いますというと、負債対策についての注文が非常に多いんですよ。これをやらないというと前に進むことができないという話がほとんどでありました。麦の場合で見てみますというと、内地の場合にはこういう話というのがほとんど出てこない。これはこういうのがあるそうですね、北海道には分解機軸がきちっとあるが、内地の場合はほとんどないも同然であります。そこで大臣、負債対策についてやっぱり一定の方向を私は示してほしいと思うのです。それをやりませんというと、大型農家が新たな規模拡大に向けての投資は不可能の状況であります。
 でありますので、その点についての大臣の見解を聞きたいし、私の側から特に強調しておきたいと思いますのは、新たな資金制度を活用する大型農家の場合、そういう負債対策と両々相まった形で提起されていかないというと、この資金制度の活用もまたうまくいかないという関係にあるわけですから、そういう点も含めて負債対策問題についてひとつ御検討いただきたいということをお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
#47
○国務大臣(加藤六月君) これは大変重要な問題でございますし、特に我々がこれからウルグアイ・ラウンドの影響というものを最小限に食いとめていこうとする中にもいろいろ大きく幅広く議論されるところでございますが、そしてそういう中で個別の事例をとってみますと、負債に苦しむ農家が存在するということも十分認識しております。
 そういう中で、固定化負債対策としましては、もう御存じのように農林漁業金融公庫の再建整備資金や償還円滑化資金、いわゆるリリーフ資金等を設けており、あるいはまた大家畜経営活性化資金等で融通を行ってきたところでございます。
 そこで、今回創設しようといたしております農業経営基盤強化資金におきましては、認定農業者がその経営改善の前提として負債整理その他経営安定を必要とする場合にそのための資金をあわせ融通することにいたしたい、こういたしておるところてございます、
 そして、私が冒頭申し上げましたガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意の実施に伴う、今委員がおっしゃいましたような問題を含む農業施策につきましては、幅広く関係各方面の御意見を踏まえながら、これから緊急対策本部並びに当農水省として検討してまいりたいと考えております。
#48
○稲村稔夫君 私は、農業改良助長法の一部を改正する法律案関係について質疑をさせていただきたいと思います。
 当初予定しておりましたよりはずっと持ち時間が減りましたので、通告しておりました質疑の組み立てはもう全部変えさせていただきます。ひとつよろしくお願いいたします。
 先ほど佐藤委員から改良普及事業に対する一般財源化は絶対してはならぬというお話がありました。そしてまた、普及員をこれから先さらに減員していくというようなことがあってはならぬのじゃないかという観点からのお話もあったと思うんですね。ガット・ウルグアイ・ラウンドを受け入れた場合、我々の場合は、農業は本当に大変なところへ来て、情報もいろいろと必要だし、技術的にも経営のノウハウもがらりといろいろな面で変わらなきゃならない、変わることを強いられるという形になると思うんですね。
 そうすると、そういう中で改良普及員の果たす役割、改良普及事業の果たす役割というのはますます大きくなるのに、一般財源化なんかしたら都道府県の方も自分のところの責任にみんなおっかぶせられるという形になる。だから絶対やってはならないというふうに思いますし、必要になってきているんだから充実強化してふやすぐらいのことがあっても当然なんであって、それが縮小されるなどということがあってはならぬ、そう思うわけでありまして、これを一番最初に確認をさせていただきたいと思うんですが、どういうふうに今、将来のことを含めてお考えになっておりますか。
#49
○政府委員(日出英輔君) 先ほど大臣から普及事業につきまして、要員の確保なりあるいは予算の確保といったことにつきましてもお触れになったわけでございますが、私どもこの問題につきましては、例えば昭和五十七年の臨調の答申のときからこの一般財源化の問題が折に触れて問題提起されているということは実は十分承知しているわけでございます。ただ、先生お話しのように、今までの普及事業と違った形で新しい農政をつくっていくための一つの大きな施策の手段と言うとちょっと言葉が過ぎるかもしれませんが、大変大事な仕組みでございます。
 私どもといたしますれば、先ほど申し上げましたように、環境保全型農業の推進でありますとか、望ましい経営体の育成でありますとか、あるいは農家ではなくて農村ベースでの環境の整備でありますとか、新しい農政の課題に向けてこれから取り組んでいくわけでございまして、そういう意味合いの中での普及の仕事というのは大変大きなものがあると思っております。
 そういう意味で、大臣のお言葉と同じでございますが、要員の確保なりあるいは予算の確保につきましてはよくよく都道府県と話し合いをしながら、きちんとした対応をいたしていきたいというふうに思っている次第でございます。
#50
○稲村稔夫君 今の御答弁の中でどうもはっきりしないところもあるわけであります。ということは、具体的に伺っているわけでありまして、一般財源化をしないと。要員の確保、それは言外にいろいろとにおわされましたが、しかし一般財源化、これは非常に大きな問題なわけであります。
 ただ、お答えいただいていると時間がなくなりますから、私の方は強くそのことを要望しておきたいと思います。一般財源化は絶対させないというふうにお願いしたいと思います。こんなことを申し上げましたのは、蚕業指導員が統合されるわけですね。これから要員も会も、何かしりすぼみになっていくという心配も一部ではあるということもこれも十分認識をしていただきたいというふうに思います。
 そこで、蚕業改良普及事業についてちょっと伺っておきたいんですが、改良指導員、これは言ってみれば今度は普及員になるわけですね。そうすると、嘱託普及員という制度がなぜ蚕業にあったのかというのも一つあれがあるんですけれども、嘱託普及員が一体今後どうなるのか、この点の見通しをきちっと聞かせていただきたい。
#51
○政府委員(日出英輔君) あるいは先生の方がお詳しいかと思いますが、この嘱託蚕業普及員制度につきましては、実は明治の初めから制度としてはそれぞれ養蚕組合に所属する方とかあるいは製糸の業者の方々が所属しまして技術員を置きまして、こういった繭の改善、良質繭の生産といったことに取り組んできたわけでございまして、既に昭和九年には養蚕組合の技術員に対しまして国庫助成が開始されております。そういう意味で、この農業改良助長法が二十三年にできます前の年の二十二年、これに既にもう蚕業改良普及制度自身が発足していたということで、実は全くの別系列で来たわけでございます。
 お尋ねのように、嘱託蚕業普及員は現場の養蚕農家に入って指導する形で明治以来ずっとやってきたわけでございまして、この方たちの仕事というのはなおなお重要なものがあると思っておるわけでございます。ただ、現在の養蚕業の大きさからしますと、私どもとすれば今のようなやり方ではなくて、協同農業普及事業の中で複合化といったことも含めて体制を整備した方が非常に効果的にやれるんじゃないかということで考えたわけでございますが、嘱託蚕業普及員の方につきましては、事実上十年間今までのような仕事を続けていただけるような、そういう仕組みのもとで物を考えていきたいというふうに思っているわけでございます。
#52
○稲村稔夫君 私は、なかなか苦しい御答弁をいただいたんじゃないかなという気もいたします。
 というのは、今度の法案改正によって蚕業改良普及事業という制度はなくなるわけでしょう。そうすると、そのもとで嘱託普及員というのは活動していたわけでありますから、その人たちが今度これがなくなったときに一体どう対処するのか。今十年間というお話がありましたが、その十年間どうやって保障するのかというのも一つ問題でありますし、十年といったって、今仮に三十歳の人であれば十年たったとき一番生活には困る時期、その時期に今度は職を探して歩かなきゃならぬなんというようなことになったんでは、かえってこれは問題があるだろうというふうに思うんです。その辺のところ、十年という期間に限ったのもまたいろいろ疑問があるわけでありますが、その辺はいかがでしょうか。
#53
○政府委員(日出英輔君) 現在の嘱託蚕業普及員でございますが、養蚕農協等に所属しております職員につきまして都道府県知事が特別職の非常勤職員として委嘱するスタイルでございますが、これを今後は養蚕産地育成推進員という形で、県の協議会をつくりまして、この県の協議会で認定をして農協を通じて業務委託をする、こういうことでございまして、今までと同じような水準の助成を、嘱託普及員手当と同じような水準が確保できるようなこういう助成を私どもはするという前提でおおむね十年間続けたいというふうに申し上げたわけでございます。
 私どもとしますれば、こういった現場の養蚕農家に入りました指導につきましては、これからこの養蚕産地育成推進員という形でやっていただくわけでございますが、おいおい農協等の一般的な営農指導への移行ということを前提にしていかなきゃいかぬのじゃないかということがこの話の大前提にあることを御理解賜りたいと思っております。
#54
○稲村稔夫君 たったこれだけ聞いただけでもう時間がなくなってくるんですよね。
 最後に、私の意見も含めて簡単に申し上げて、大臣の御答弁をいただいて終わりたいと思います。
 十四条の七で普及協力委員という制度が別につくられているわけです。この普及協力委員制度というのは、ちょっとよくわからぬのですけれども、農業の方にあれば今度の蚕業関係、農業の中へ含めて全部蚕業関係でもこういう協力委員というのを求めるのかどうか、蚕業普及協力委員という制度を適用するのかどうかということなども疑問として残りますけれども、これは具体的なことはいろいろ個々にまた別の機会にでも詰めさせていただきたいというふうに思います。今度の改正によって、私は冒頭に申し上げたように、今後農業改良普及事業というのが新しいニーズに本当にこたえられるようになるのかならないのか、その辺のところを大変心配しているわけでありまして、改良普及事業に対してやっぱり今後充実強化をしていくというようにお考えなんだろうと思いますけれども、大臣、これは人も大事であります、施設も大事であります、金も大事であります、非常にそれぞれなきゃならないものであります。
 特にもう一度強調させていただきますけれども、ウルグアイ・ラウンドでもって日本農業は本当に大変なところへ立たされているわけです。そうすると、それに対応するには人と施設と金という問題がやっぱりどうしてもついて回るわけであります。この辺のところについての決意を聞かせていただきたいと思います。それで終わります。
#55
○国務大臣(加藤六月君) 三つの要素を強く言われましたけれども、特にその中で私は人の研修あるいは学習を徹底的にやっていく必要がある、そう思っております。
#56
○林紀子君 私は、質問に先立ちまして当委員会の運営について一言申し上げたいと思います。
 今回三本もの法案をたった二時間で一括審議することは、審議の時間が十分に保証されておりません。全く審議を軽視するも甚だしいものと言わなければならないと思うわけです。今後二度とこのようなことがないように、特に委員長にお願いしたいと思います。
 まず、農業改良助長法について質問いたします。
 私はさきに埼玉県の熊谷普及所と北部蚕業指導所を視察してまいりましたが、こうした調査も踏まえてお聞きしたいと思います。
 まず大臣にお伺いしたいのですが、昨年十二月には農蚕園芸局長の私的諮問機関である新普及事業研究会の報告と、総務庁の行政監察結果及び勧告、これがほとんど同時に出されました。今回のこの法案はこれを受けて立法措置を行い、いわば三点セットで今後の普及事業を進めていこうとするものではないかと思います。
 この研究会の報告では四ページに、農業所得に余り依存しない農家は普及活動の直接的な対象としてとらえない、こういうふうに書かれているわけですが、余り依存しない農家というのは二種兼業農家のことなのでしょうか。大臣はこうした農家は切り捨ててもいいとお考えになっているのでしょうか。
#57
○政府委員(日出英輔君) 今のお尋ねはかなり直接的なお尋ねでございましたので申し上げるわけでございますが、二種兼農家の中でも農業所得に大いに依存している方と、あるいは大いに依存してない方とおられると思います。そういう意味で、この普及研究会の報告書で言っております農業所得に余り依存しない農家、即第二種兼農家だというふうには理解をいたしておりません。
 もう少し申し上げますれば、普及の中でこれから環境保全型農業でありますとか望ましい形態で組織的なものをつくっていくとか、こうなりますと二種兼農家の方でかなりの部分の方々に御協力あるいは御自分で参加していただくということがあるわけでございます。そういう意味で私どもとしては理解をしているわけでございます。
#58
○林紀子君 そうしますと、農水省の方としては研究会報告のこの部分については見解を異にする、この部分は受け入れられないということだというふうに理解をさせていただきたいと思います。
 次に、行政監察では農家戸数、耕地面積の減少に応じて普及所、普及員を削減するよう指摘しております。こうした方向で普及所、普及員を縮小、削減していくおつもりでしょうか。
#59
○政府委員(日出英輔君) 私どもといたしますれば、今度の農業改良助長法の改正はむしろ普及に対します新しい目的を付与しているわけでございます。そういう意味で言いますれば、普及所、これはセンターと名が変わりますが、の仕事なりあるいは改良普及員の仕事というのは大いにこれからも進めていかなきゃいかぬだろうというふうに思っているわけでございます。
 行政監察によります勧告も、いろいろ各県で例えば農業事情が変化する、交通事情が変わってくる、そういう中で普及組織の見直しを求めている。この部分の中には一部聞き入れるところもあるとは思いますが、私どもとすればこの法律の目的、今度の改正の目的はそういうような新政策の方向に即したことをやっていくということを踏まえた上での対応をいたしたいというふうに思っているわけでございます。
#60
○林紀子君 そういう御返事ですけれども、実際はどうなのかということになりますと、ことし四月に普及所、普及員の縮小、削減を行った県が四県あります。福島、茨城、広島、福岡。普及所は、先ほど大臣からも御答弁がありましたけれども、六百三カ所から五百七十カ所に、また普及員は百二十六人削減されているわけです。具体的には、福島県では普及所を二十一カ所から十四カ所に縮小して、普及員も二十二人削減しました。広島県では十三カ所から九カ所に縮小して、八人削減しております。
 そこで、今度は大臣にお答えいただきたいのですが、人員の削減は普及活動の低下をもたらしまして、ひいては我が国の農業を衰退させるものだ、こう思いますが、普及員の削減はしないということを明言していたださたいと思いますが、いかがですか。
#61
○国務大臣(加藤六月君) 先ほど来いろいろ申し上げておりますが、新政策を実現していくについては人づくりがもとである、こう私は申し上げておるわけでございます。そしてまた、今の我が国の農業の置かれておる厳しい立場を考えますと、現場において普及事業を推進していく改良普及員は今後とも都道府県の農業事情等地域の実情に応じて適正に配置していくことが必要であり、また農業者からの高度かつ多様なニーズにこたえられるよう、その資質の向上に努めていくことが最も重要であると考えております。
 そこで、いろいろ今回法律でお願いしておるわけでございますが、特に改良普及員の資質の向上に当たりましては、経験年数に応じた研修目標を設定し、全国段階、都道府県段階で集合研修や農業改良普及所での職場研修等を体系的に実施し、さらにいろいろやりまして資質の向上を図っていきたい。何やかや考えておりまして、それらの研修の充実強化によりまして、改良普及員の資質向上、そしてそれが我が国の農業の再生に通じていくという面に向かって努力したいと考えております。
#62
○林紀子君 先ほどからお話がありましたけれども、農家のニーズにこたえる、それは大変重要なことだと思いますけれども、それだけではやはりいけないというのは、今同僚委員の中からもたくさんお話が出ました。昨年の大冷害を考えましても、今まで以上に一層きめ細かな巡回指導を同時に行わなければならない。そうなりますと、普及員というのは削減するどころかふやしていかなければいけない、こういう方向じゃないかと思うわけです。そして、生活改良普及員についても同じことが言えると思います。
 本法案の目的条項の中で、農民生活から農村生活に変えまして、一層の内容の充実、生活改善が求められているわけですが、六年間生活改良普及員を一人も採らなかったという県が七県もあるわけです。採用制度の確立など、生活改良普及員の確保のために都道府県をきちんと指導していただきたいと思いますが、いかがですか。
#63
○政府委員(日出英輔君) 生活関係の普及のお話につきましては、先生お話しのように実は各県が必ず毎年採るというわけでもございません。各年のバランスをとって採用しているというのが実態でございます。そういう意味でいいますれば、ざっと見てまいりますと各県が大体年次を考えて採っておるということでございます。
 今までの生活関係の改良普及の関係は農家の中の問題だったわけでございますが、一部の先進県で、農村の景観でありますとか、あるいは農村婦人の健康の問題でありますとか、農作業の問題でありますとか、かなり実質的な仕事をやってまいりました。私ども、法改正としますと少しおくれておりますが、生活関係の改良普及員の仕事が大いにあるということを前提にして、各県にも指導していきたいと思っております。
#64
○林紀子君 次に、林業振興資金暫定措置法について二点お伺いいたします。
 今回の無利子融資の要件として五百ヘクタール程度の施業規模の集積というのがあります。団地共同施業規模で見ますと、五百ヘクタール以上は全国的に見ましても件数で四%、面積でも一四%にすぎません。私が住んでおります西日本の林業県広島でも、百ヘクタールから五百ヘクタールが九割を占めて圧倒的です。施業規模の集積は町村レベルで五百ヘクタールと考えでいいのかどうか、これが一点。
 また、広島県造林公社、私はここに伺ってお話を聞きましたが、公社が分収林契約をしている山林五百ヘクタール以上は、八十六市町村のうち十市町村にしかすぎません。ほかの民有林の集積も行わなければ、公社だけではなかなか五百ヘクタール規模にならないのが実態です。弾力的運用をぜひ求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
#65
○政府委員(塚本隆久君) お尋ねの施業規模の集積でございますが、この五百ヘクタール規模というものは原則として一市町村内で行うことになっておりますが、ただ、森林の施業というものは地形等の自然条件やあるいは林道の開設状況等から市町村の区域にかかわらず、一体的に行うことがより効率的な場合もありますので、そのような場合は、貸し付けについては弾力的に運用してまいりたいと考えております。
 また、造林公社の分以林が一市町村で五百ヘクタール以下の場合でありましても、当該市町村内の他の森林所有者の森林や公有林と合わせて五百ヘクタール以上の施業規模の集積が図られる場合には無利子資金の対象とすることができるということでございます。いずれにいたしましても、無利子資金が有効に活用されるように努力してまいりたいと考えております。
#66
○喜屋武眞榮君 大臣にお尋ねいたします。
 資料によりますと、この二十年の間に農業従事者の数は半減し、著しく高齢化が進行しているようであります。一体このような状態で日本農業の将来に明るい展望が開けるのであろうか、また、このような状況の中で将来の食料の安定供給と自給率の向上は確保できるであろうか、甚だ危惧の念を抱かざるを得ません。この点に関し大臣はどのように考えておられるか、まず御所見を承りたい。
#67
○国務大臣(加藤六月君) 委員おっしゃるとおり、我が国の農業は、農業経営を担う者の高齢化あるいは新規就農者の減少など、厳しい状況にあると認識いたしております。また、食料自給率は食生活の多様化、国際化への進展等によりまして低下傾向にあります。政府としましては、国民への食料の安定供給に努めることが農政の最重要課題であると認識しております。
 したがいまして、今後新政策を一層強力に推進しまして、効率的、安定的な経営体が生産の根幹を担う力強い農業構造をできる限り早期に実現すること、それから二つ目としましては、みずからの国土資源を有効に利用することによりまして、可能な限り国内農業生産を維持拡大するように努めてまいりたいと考えております。
#68
○喜屋武眞榮君 もう一問、お尋ねいたします。
 農林水産省が設置した新普及事業研究会の平成五年十二月の報告書、新政策に即した普及事業の転換の中で、普及事業の重点化の方向の一つに、経営感覚にすぐれた経営体の育成を挙げております。また、普及推進体制の見直しの一つに、国際的視野に立った普及活動の促進を挙げておられます。これらは、農産物の輸入自由化や農業の国際競争の激化に対処するための方策の一環とも考えられるが、大臣はこれらの提言をどのように具体化し、日本農業を守っていくつもりであるのか、決意のほどを承りたい。
#69
○国務大臣(加藤六月君) 新普及事業研究会報告は、新政策に即した今後の普及事業の転換方向につきまして検討結果を取りまとめたものでございます。
 今回の農業改良助長法の改正は、この新普及事業研究会報告を踏まえまして、我が国の農業の健全な発展と農村の活性化を図っていくため、経営感覚にすぐれた効率的かつ安定的な農業経営の育成、地域の特性に即した農業の振興、農村生活の改善等の農政上の諸課題に対しまして、協同農業普及事業が的確に対応していくことができるようにし、その事業推進体制の整備等を行うこととしているものでございまして、さらに普及協力員の委嘱制度の創設、農業改良普及所の事務の拡充、研修教育施設における研修教育の対象者の拡大等の措置を講ずることとしておるわけでございます。
 今後は、この新たな協同農業普及事業制度のもとに、国と都道府県が相協力しまして、全国の農業改良普及組織を挙げて我が国農業・農村の発展に努力を傾注してまいりたいと考えておるところでございます。
#70
○新間正次君 私の時間も本当に少ないので、たくさん質問用意したんですけれども、二、三点いければと思っております。
 今回の農林漁業金融公庫法の一部改正についてでございますけれども、この法案の私のイメージとするところでは、新政策の実現に向けての施策の一環であると思われます。この法案は、その認定農家に対して集中的に融資を行うものと理解しておりますけれども、その意味で今回の法改正は、ともすれば規模拡大を行う水田作農家を主眼としたようにも思えるわけでございます。
 地元の話で大変恐縮でございますけれども、愛知県では土地利用型農業ではなくて、野菜あるいは施設園芸農家の面で非常に創意工夫をされている農家が多くあります。このような農家に対して、農家の努力にこたえる意味からも、今回のこの法改正による資金の対象となるようによろしくお願いしたいと思いますけれども、そのような意味におきましていわゆる野菜作、施設園芸農家にも十分配慮すべきだと思いますが、その見解をお聞かせいただきたいと思います。
#71
○政府委員(東久雄君) 委員御指摘のとおりでございまして、基盤強化法の経営改善計画の認定を受けるということが条件になりますが、この基盤強化法、これ自身の中にもそういう方向がはっきり、もちろん今おっしゃった野菜作、施設園芸農家も対象とする形になっておりまして、私どもこれを受けての融資でございますので、十分そういう野菜作とか施設園芸農家を含めて、すべての営農類型に融資対象が持っていけるように運用することといたしております。
#72
○新間正次君 ぜひ切望しておきます。
 それから、大臣にお尋ねしたいと思いますけれども、農水委員会では漁業等の関係と森林の重要性というのをずっと私指摘してまいりました。これは皆さんおっしゃっておりますように、我が国のいわゆる森林の公益的な機能を金額に換算すれば年間約三十九兆円と言われておりますけれども、この林業の担い手が高齢化等を含めまして大変な危機に陥っておる。今回のような金融措置というのは大変評価できるわけでございますけれども、根本的に林業をどうするのか、大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
#73
○国務大臣(加藤六月君) 担い手確保という問題は大変重要な問題でございますが、ある面で言いますと林業経営の確立を図るということが最重点になると思います。林業を緑と水を守り育て、環境創造に貢献する産業と位置づける上で、安心して働ける労働環境を一層整備していくことが重要であると考えております。
 このような観点に立ちまして、民有林、国有林を通じまして、流域管理システムの推進を基本としまして林業事業体の体質強化、林業機械化の促進、林業労働力の確保等、林業の担い手の育成強化、あるいは二番目としまして森林整備事業計画に基づく造林、林道の計画的整備、三番目として木材の低コスト安定供給体制の整備等々の施策を積極的に推進しまして、林業が魅力ある産業となるように努めてまいりたい、こう考えておるところでございます。
#74
○新間正次君 ぜひその実現をお願いしたいと思います。
 時間がありませんので、それじや簡単に改良助長法の方でこれも大臣にお尋ねしたいと思います。
 いわゆる改良普及員の方々というのは、もう本当にかつては緑の自転車ということで我々も大変なじみが深かったわけでございますけれども、今回のこの法改正というのは新政策の実現への一環であり、普及員が行政サイドに吸収されるような懸念を持つわけでございますけれども、農家と密接なつながりを持ち、仕事への熱意に誇りを持つ普及員のよさがなくならないようにひとつ御配慮いただきたいと思いますけれども、その辺の大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#75
○国務大臣(加藤六月君) 我が国の普及事業は、試験研究や一般行政と並ぶ最も基本的な農政の推進方法であると認識しております。具体的には、従来より農業者の信頼関係を基礎に、改良普及員が常時現場において直接農業者に接して技術等の普及活動を行うことにより、現場における課題を実践的に解決してきておるところでございます。
 今回のこの農業改良助長法の改正は、こうした普及事業の特色を最大限に発揮しまして、新政策で示されておる今後の農政の基本理念を達成することができるよう制度の充実を図ったものでございます。したがいまして、現場において普及事業の推進に当たる改良普及員には、引き続き農業者との信頼関係を基礎に、みずから地域に存在する課題の掘り起こしとその解決のための活動に情熱を持って当たっていただけるようにしたいと考えております。
#76
○新間正次君 終わります。
#77
○委員長(浦田勝君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。
 ただいま議題となっております三案のうち、まず農林漁業金融公庫法等の一部を改正する法律案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 農林漁業金融公庫法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#78
○委員長(浦田勝君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 青木君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。青木君。
#79
○青木幹雄君 私は、ただいま可決されました農林漁業金融公庫法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、新緑風会、公明党・国民会議、二院クラブの各派及び各派に属しない議員新間正次君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 以下、案文を朗読いたします。
    農林漁業金融公庫法等の一部を改正する
    法律案に対する附帯決議(案)
  最近の農業をめぐる厳しい状況に対処し、経
 営感覚に優れた効率的かつ安定的な経営体を幅
 広く育成し、活力と魅力ある農業を確立するこ
 とは、農業政策の推進に当たっての喫緊の課題
 であり、このため、今後、金融措置の果たすべ
 き役割は一層重要性を増している。
  よって、政府は、本法の運用に当たり、次の
 事項の実現に努め、創設される総合的な融資制
 度が所期の目的を達成することができるよう万
 遺憾なきを期するとともに、負債対策を含め農
 業の経営体質の強化に努めるべきである。
 一 市町村における基本構想の策定と農業経営
  改善計画の認定に当たっては、農業経営基盤
  強化促進法に基づき地域の実情等が十分反映
  されるよう努めるとともに、農業経営に意欲
  と能力のある者が幅広く育成確保されるよう
  適切な指導に努めること。
 二 農業経営基盤強化資金及び農業経営改善促
  進資金については、両資金が認定農業者に対
  して有効かつ迅速に融通されるよう万全の措
  置を講ずるとともに、特に貸付手続の簡素化
  を図ること。
 三 農業経営基盤強化資金及び農業経営改善促
  進資金の融資枠については、今後の資金需要
  を踏まえて適切に確保すること。
   また、農山漁村振興基金等を通じて実施さ
  れる農業経営基盤強化資金の利子助成につい
  ては、当分の間、継続するよう努めること。
 四 農業経営基盤強化資金等が計画に即して貸
  し付けられるよう、物的担保や保証人の徴求
  について弾力的な運用に努めること。
 五 経営改善の実現に資金の貸付けが効率的に
  機能するよう、営農指導体制を強化するこ
  と。
  右決議する。
 以上でございます。
#80
○委員長(浦田勝君) ただいま青木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#81
○委員長(浦田勝君) 全会一致と認めます。よって、青木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、加藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤農林水産大臣。
#82
○国務大臣(加藤六月君) ただいま御決議いただきました附帯決議の御趣旨を尊重し、今後極力努力をいたしてまいります。
#83
○委員長(浦田勝君) 次に、林業等振興資金融通暫定措置法等の一部を改正する法律案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 林業等振興資金融通暫定措置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#84
○委員長(浦田勝君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 青木君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。青木君。
#85
○青木幹雄君 私は、ただいま可決されました林業等振興資金融通暫定措置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、新緑風会、公明党・国民会議、日本共産党、二院クラブの各派及び各派に属しない議員新間正次君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 以下、案文を朗読いたします。
    林業等振興資金融通暫定措置法等の一部
    を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  我が国の森林資源は、一千万ヘクタールを超
 える人工林を中心に二十一世紀に向けて成熟過
 程にあるが、一方で林業生産活動は停滞の度合
 いを深めており、このため、林業の活性化を図
 り、森林の整備を促進することが喫緊の課題と
 なっている。
  よって政府は、今回創設されることとなる造
 林に係る無利子資金制度が、森林所有者等の経
 営意欲を喚起し、林業生産活動を活発化させる
 金融措置として十分機能するよう、本法の施行
 に当たり、次の事項の実現に万遺憾なきを期す
 べきである。
 一 市町村、林業関係団体等による組織的な対
  応によって、森林所有者等に対し新たな無利
  子資金制度の周知徹底を図るとともに、林業
  経営改善計画認定等の手続の円滑な処理を進
  めるなど、本制度が積極的に活用されていく
  よう指導に努めること。
   また、本資金の融資枠については、今後の
  需要実態に即応して、資金枠の確保等適切な
  対応を図ること。
 二 林業就業者の減少、高齢化等の状況の下、
  森林整備の推進等を図る流域管理システムを
  確立していく中で、森林施業の担い手として
  森林組合を初めとする林業事業体の役割がま
  すます重要となってきていることにかんが
  み、これら事業体の経営基盤の強化を図る施
  策の充実に努めること。
  併せて、技術向上等に必要な教育・指導の
  推進を図り、技術者の養成に努めるととも
  に、地域振興のリーダーともなりうる人材の
  確保に努めること。
 三 今後の造林施策を進めていくに当たって
  は、国民のニーズを十分踏まえ、造林地の実
  態に応じ、気象災害、病虫害等にも強い多様
  な森林の整備に努めることとし、広葉樹を含
  めた造林、複層林施業等の一層の推進を図る
  こと。
 四 成熟過程にある我が国の森林資源を適切に
  整備し、将来にわたって有効に活用していく
  ため、高性能林業機械の導入等林業の担い手
  の育成確保を図る諸施策を充実するととも
  に、山村地域の生活環境の整備を一層進める
  こと。
   併せて、林業労働災害の発生を防止するた
  め、林業労働に係る安全衛生意識の高揚、林
  業労働安全衛生対策の強化を図ること。
  右決議する。
 以上でございます。
#86
○委員長(浦田勝君) ただいま青木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#87
○委員長(浦田勝君) 全会一致と認めます。よって、青木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、加藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤農林水産大臣。
#88
○国務大臣(加藤六月君) ただいま御決議いただきました附帯決議の御趣旨を尊重し、今後極力努力をいたしてまいります。
#89
○委員長(浦田勝君) 次に、農業改良助長法の一部を改正する法律案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#90
○林紀子君 私は、日本共産党を代表して、農業改良助長法の一部を改正する法律案に対して反対の立場から討論を行います。
 反対の第一の理由は、第一条の目的規定を変更することです。
 これは、昨年十二月に出された新普及事業研究会の報告並びに総務庁の行政監察結果による勧告といわばセットにして、農業生産の増大や公共の福祉の増進といった文言を目的規定から削除して、新政策に即した普及事業に変えていこうとするものだからです。
 そして農水大臣は、今回の法律改正を期に、普及活動の憲法とも言われている運営指針を今年度中に全面改定しょうとしています。その内容は、普及対象農家の重点化、選別化であり、技。術指導、生活改善指導から経営育成中心の相談、情報活動への転換であり、普及所、普及員の削減、縮小です。こうした方向へ普及事業の制度を改悪することは到底認めることができません。
 反対の第二の理由は、蚕業指導所を廃止して農業改良普及所に統合することです。養蚕農家戸数は、一九八〇年のわずか一六%、二万七千戸と大幅に減少し、生糸価格の低迷などから今年産の春繭の予想収穫量は前年産の三三%と最大規模の減少となる見込みと言われています。こうしたときに、蚕業指導所を廃止することは、一層先行きに対する不安、そして養蚕からの離農に追い込むものでしかありません。
 また、総務庁の行政監察では、農家戸数や耕地面積の減少に応じて、普及所、普及員の配置を見直すよう勧告していますが、こうした普及所の統廃合は、質問の中でも明らかにしたように、必ず普及員の削減を伴うものです。我が国農業を再建させ、自給率の向上を目指すためには、普及所、普及員の削減、縮小ではなく、改良普及所と蚕業指導所、双方の充実、強化こそ求められているのです。
 反対の第三の理由は、普及協力委員の創設です。農業や農産物の流通、加工などに関連する者には企業人も含まれます。企業人を取り込んだ普及協力委員によって、企業の意向に沿った農産物の生産や流通、販売が推進され、企業利益を優先した普及事業に変質させられる可能性があるからです。
 以上、反対の理由を述べて討論を終わります。
#91
○委員長(浦田勝君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 農業改良助長法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#92
○委員長(浦田勝君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 青木君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。青木君。
#93
○青木幹雄君 私は、ただいま可決されました農業改良助長法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、新緑風会、公明党・国民会議、二院クラブの各派及び各派に属しない議員新間正次君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 以下、案文を朗読いたします。
    農業改良助長法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  農業改良助長制度は、農業技術の開発・普及と農業者の生活の改善のために重要な役割を果たしてきた。
  しかるに、近年の農業・農村をめぐる情勢は、農業労働力の非農業部門への流出、農業従事者の兼業化、高齢化の進行等により、農業の担い手不足が深刻化するとともに、中山間地域においては、農業の生産活動の停滞等により、地域社会の活力が低下しつつあるなど極めて厳しいものがある。このような中で、経営感覚に優れた農業経営の育成、構造政策の推進等の重要性がさらに増大する一方、国民の環境に対する意識の高まりに伴い、農業が有する環境保全機能の発揮についての要請が強まってきている。このため、今後も、協同農業普及事業の一層の充実を図ることが不可欠となっている。
  よって政府は、本法の施行に当たっては、次の事項の実現に万遺憾なきを期すべきである。
 一 本法の目的として、能率的で環境と調和のとれた農法の発達、効率的かつ安定的な農業経営の育成、地域の特性に即した農業の振興及び農村生活の改善が明記されたことを踏まえ、農業改良助長制度の運用に当たっては、その趣旨の具体化に努めること。
 二 蚕業改良普及事業を協同農業普及事業に統合するに当たっては、養蚕農家に対する指導体制が後退することのないよう、人員の適正な配置、必要な予算の確保等に十分配慮すること。
   また、我が国の伝統産業である蚕糸・絹業を支える養蚕業の今後の展開方向を明確化すること。
 三 二十一世紀に向けて普及事業が新たな使命を十分に果たすため、普及事業に対する農業者の多様な要請に的確に応えられるよう、その制度としての安定性を確保しながら、普及協力委員制度の活用も含め事業推進体制の一層の整備、地域の特性に応じた普及指導活動の実施等その事業運営の充実に努めること。
 四 普及職員が新たに担うこととなる役割の重要性にかんがみ、新しい技術、経営等の普及指導に係る研修の強化に努めること。
   また、個々の普及職員の専門技術が十分活用できるよう適正な配置に配慮すること。
 五 地域農業改良普及センターが地域農業の普及指導の拠点としての機能を十分果たせるよう、その連絡調整機能や情報提供機能等の整備充実に努めるとともに、関係機関等との運携を一層強化すること。
   また、普及情報データベースの整備に努め、技術等の普及の迅速化を図ること。
 六 農業者研修教育施設が次代の農業を担うベき人材を養成する中核的施設としての役割を果たすことができるよう、その研修教育内容の充実強化に努めること。
 七 新規就農を促進するに当たっては、現在実施されている各般の新規就農促進事業との役割分担に配意し、情報の提供、相談などに関し、相互に密接な連携を保ちつつ、普及事業の特質を活かした活動を実施すること。
  右決議する。
 よろしくお願いをいたします。
#94
○委員長(浦田勝君) ただいま青木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#95
○委員長(浦田勝君) 多数と認めます。よって、青木君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、加藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。加藤農林水産大臣。
#96
○国務大臣(加藤六月君) ただいま御決議いただきました附帯決議の趣旨を尊重し、今後極力努力をいたしてまいります。
#97
○委員長(浦田勝君) なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#98
○委員長(浦田勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 午後二時まで休憩いたします。
   午前十一時五十四分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時三分開会
#99
○委員長(浦田勝君) ただいまから農水委員会を再開いたします。
 去る六月十七日、予算委員会から、六月二十二日の一日間、平成六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管及び農林漁業金融公庫について審査の委嘱がありました。
 この際、この件を議題といたします。
 まず、加藤農林水産大臣から説明を求めます。加藤農林水産大臣。
#100
○国務大臣(加藤六月君) 平成六年度農林水産予算の概要を御説明申し上げます。
 平成六年度一般会計予算における農林水産予算の総額は、関係省庁分を含めて、三兆四千百八十八億円となっております。その内訳は、公共事業費が一兆八千五百五十九億円、非公共事業費のうちの一般事業費が一兆二千八百八十六億円、食糧管理費が二千七百四十三億円であります。
 なお、このほかにNTT事業償還時補助分として五千九十億円が計上されており、これを含めた農林水産予算の総額は三兆九千二百七十八億円となります。
 以下、予算の重点事項について御説明申し上げます。
 第一は、国民生活に欠かせない食料を安定供給するための担い手の育成であります。
 経営感覚にすぐれた効率的・安定的な経営体が生産の大宗を担う農業構造を実現するため、地域農業の展開の指針となる市町村基本構想の早期策定を進めるとともに、経営改善を図ろうとする農業者に対する支援・相談活動の強化を図ります。
 また、力強い農業担い手を育成するための長期資金及び運転資金から成る総合的な融資制度を創設し、特に長期資金については、二%という低利の金利の実現を図ります。
 さらに、農業経営育成のための新しい農業構造改善事業の創設、担い生育成のための生産基盤の積極的整備など、低コスト生産や規模拡大に必要な条件整備のための対策を強化します。
 このほか、意欲と経営能力にすぐれた青年農業者等の育成確保対策を充実強化するとともに、農山漁村における女性の活動促進のための対策を実施します。
 第二は、国土を保全し、自然環境を維持している中山間地域等の活性化であります。
 中山間地域において、地域の創意工夫を生かして市町村が実施する地域活性化への取り組みを支援するとともに、中山間地域における営農改善のための資金の金利の引き下げを行います。
 また、地域の特産物や地域の特性を生かした地域活性化対策を創設します。
 第三は、立ちおくれている農村地域の生活環境の整備であります。
 都市と比較して著しく立ちおくれている農村地域の生活環境の整備を図るため、集落排水施設や農道等の整備を積極的に推進するとともに、地域住民が誇りを持って快適に居住できるよう、景観形成、環境保全に配慮した美しい村づくりを進めます。
 第四は、活力ある農業生産の展開であります。
 昨年の未曾有の冷害等の経験を踏まえ、気象条件に左右されにくい安定的な国内農業生産体制を構築するため、冷害に強い生産技術の実証、生産安定化のための条件整備を推進するとともに、耐冷性品種の育成等異常気象に対応した試験研究の充実を図ります。
 また、水田営農活性化対策につきましては、米の需給事情に対応して転作面積の緩和を行うとともに、地域や農業者の意向に即した生産性の高い水田営農を推進します。
 さらに、畜産、畑作農業、野菜生産等の振興のための各種施策を展開します。
 第五は、環境問題への積極的な対応であります。
 農業が本来持っている物質循環機能を生かして、生産性との調和などに留意しつつ、環境への負荷の軽減に配慮した環境保全型農業の地域合意に基づく導入・展開を支援します。
 また、公共用水域に流入する農業用用排水の水質改善や動植物の成育に必要な環境整備等農村地域における環境保全対策を推進します。
 第六は、技術の開発・普及による農業生産の効率化と労働時間の短縮であります。
 革新的な農業機械の開発・実用化を進めるとともに、今後実用化が見込まれる革新的な技術の生産現場での導入・実証を推進します。
 また、バイオテクノロジー等の基礎的・先導的研究を推進するとともに、重要政策課題に対応した研究開発を支援します。
 さらに、農業に関する総合的な普及指導体制を確立するとともに、一九九五年農業センサスを実施します。
 第七は、食生活の安全性確保・品質向上のための消費者行政サービスの充実であります。
 消費者が安心できる食生活を送れるよう、輸入食品の増大に対応して輸入食品の品質表示の適正化を推進するとともに、食品についての消費者被害の未然・再発防止及び被害救済のための総合的な対策を実施します。
 第八は、緑豊かな森林の整備と山村地域の活性化であります。
 多様で質の高い森林を育成するため、造林・林道事業及び治山事業を計画的に推進するとともに、保安林の緊急整備を進めます。
 また、森林整備を促進するため、無利子の造林資金を創設するとともに、林業労働環境の改善、国産材の供給体制の整備、山村の生活環境の整備等の対策を推進します。
 さらに、国有林野事業については、改善計画に即して経営改善を着実に推進します。
 第九は、国民に開かれた漁港・漁村の形成と豊かな海の保全であります。
 漁港事業及び沿岸漁場整備開発事業について新たな長期計画を策定するとともに、漁村地域の活性化を図るため、新たな沿岸漁業構造改善事業を発足します。
 また、我が国周辺水域の漁業振興を図るため、資源管理型漁業の推進・定着化を進めるとともに、回遊性の魚種に重点を置いた栽培漁業などつくり育てる漁業を推進します。
 次に、特別会計予算について御説明いたします。
 食糧管理特別会計においては、管理経費の節減等に努めつつ、一般会計から調整勘定へ所要額の繰り入れを行うとともに、その他の各特別会計についてもそれぞれ所要の予算を計上しております。
 最後に、財政投融資計画については、農林漁業金融公庫による資金運用部資金等の借り入れ等総額八千六百九億円を予定しております。
 これをもちまして、平成六年度農林水産予算の概要の説明を終わります。
#101
○委員長(浦田勝君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#102
○大塚清次郎君 今、御案内のとおり、ガット・ウルグアイ・ラウンドの政府による合意、受け入れ、それを一つの既成事実のような取り上げ方で新政策のアレンジが精力的に進められておると聞いておりますが、これとの関連は、余り基本的なものは平成六年度予算には出ていないということでございますが、政策の継続性という立場からは、ひとつことしの予算はそういうものが盛り込まれていく来年度予算のステップでもあるわけでございます。そういう点で気になることについてお尋ねをいたしたいと思います。
 特に、先日はモロッコのマラケシュで今の総理大臣、羽田前外務大臣が調印式に出られました。そうなってきますと、国会の批准を求めることが近いうちになされていくと思いますけれども、そこで、きょうは関連がありまして外務省にもおいでいただいておりますが、このマラケシュの条約調印によりまして国会の批准を求める段取り、日程はどうお考えになっているか、まずお伺いいたしたいと思います。
#103
○説明員(別所浩郎君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおりに、ウルグアイ・ラウンド交渉の成果というものが世界貿易機関を設立する協定ということで取りまとめられまして、四月のマラケシュにおきます閣僚会合におきましては、これをまとめられた形のウルグアイ・ラウンド多角的貿易交渉の結果を収録する最終文書というものに当時の羽田外務大臣が署名されたわけでございます。
 その中で、今国際的に言われておりますのは、同協定を来年の一月一日までに、またはその後できるだけ早い時期に発効させることが望ましいということになっておりますが、その後いろいろ話し合いもございまして、例えば最近ではOECDの閣僚理事会でもいろいろ議論されたわけでございますが、最終的な発効日につきましては、ことしの遅い時期までに開催されることになっております実施のための会合というものがございまして、ここで最終的に決定されるわけではございますが、現時点では来年一月一日に発効をすることとなる見通しが相当高うなっております。
 このような状況のもとで、我が国といたしましても、同協定の重要性にかんがみましてその協定を年内に締結することが必要であるというふうに考えております。したがいまして、同協定を本年中に国会に御提出することを目指しまして政府部内で鋭意作業中でございまして、その締結についてぜひとも国会の御承認をいただきたいというふうに思っております。
#104
○大塚清次郎君 今のお説によれば、国会はいや応なくこの批准という問題に対応していかなきゃならぬということでございますが、私どもには去年の十二月、このドゥニー調整案の中で示されたのが骨子という紙二枚だけでございまして、公式には、また非公式にも私どもの手には何もないわけでございます。新聞情報なりあるいは国会の断片的な答弁なりで判断材料といいますか、判断材料にはならないわけでございますが、そういう点で私は、三度の国会決議をほごにして、そしてお決めになったということからすると、もう少し政府がマラケシュ以後わかっていることについては国会に提示して、判断材料を与えるようにしなきゃいかぬのじゃなかろうかと思う。国会をスポイルすることになりはせぬか、またそのときになって非常に問題が生ずるようなことになるかもしれませんから。そういうことでございますが、その点についてはどういう段取りですか。
#105
○説明員(門司健次郎君) 国会への提出でございますが、年内の締結を念頭に置いて、そのタイミングを念頭に置いて国会で御承認いただけるように準備を進めておるところでございます。
 それで、内容的な、例えば訳文といった問題でございますが、条約を締結する場合にはもちろんこれを誠実に履行する必要があります。また、国民の権利義務に非常にかかわる部分が多いということもありまして、一般的に日本語訳の作成は、条約締結の過程の一環として従来から非常に慎重を期して作業をしておるところでございます。具体的には、個々の文言の意味、それから国内関係法令との整合性、それから我が国が過去に締結しました条約との整合性などを勘案しつつ非常に慎重に検討した上で、最終的には内閣法制局の審査を経た上で、条約の内容、それから日本語訳について政府としての考え方が確定した段階でそれで作成しますので、その時点で日本語訳を公表することが適当と考えております。
 ただ、協定原文につきましては、WTO協定の締結について国会の承認を求める際に提出することになると思いますけれども、その前の段階においても御要望がある場合には提出する方向で検討いたしたいと思っております。
#106
○大塚清次郎君 要望がある場合には出そうということですが、私はそこに非常に問題がある。みんなこれは考えていることですよ。これは与野党を問わず考えていると思います、国会議員は。
 だから、そういうことをしていけば、結局いろいろあって間に合わないのか、最終の国会提出まで明らかにできないのか、またあるいは例外等が、マルチ交渉、二国間交渉でまだ残っている部分が重要なことでかなりあるから出さないのか、あるいは条約の中身が明らかになれば国益上どうしてもぐあいが悪いのか、いわゆる公平公正を旨としたマルチ交渉ですから、その公正さが均てんを各国に入れたものであるかどうかということについて自信がないのかどうか、その辺が非常な憶測を呼んでおります。
 したがって、御要望があれば出す、なるべく早く出すということじゃ、これは私はまたしてもあの交渉を隠し隠ししてきて、最後には与野党ともに大騒ぎになったああいう事態が出ぬとも限らぬと思います。そういう点についてひとついかがでしょうか。
#107
○政府委員(東久雄君) 農業関係の交渉の結果、公式にそれこそ国会での御審議をいただくための正式の文書というのを外務省から提出していただかなければならぬわけでございますが、これは先生御承知のとおり、非常に重要な協定でございますので、中身について公式ということではなかなか難しいわけでございます。公式での御説明、それから御要望にというのは、申しわけないのですけれども、私の方で資料を準備して御説明させていただいている状態でございまして、公式にということはなかなか難しいということを外務省の方が言っておりますので、その点御了承いただきたいと思います。
#108
○大塚清次郎君 例えばこれは国会が要求しても外交機密を盾にとって出せないわけですか。
#109
○説明員(門司健次郎君) 国会にお諮りする条約の日本語訳につきましては、政府としての考え方が最終的に確定した段階でそれをもって御審議いただくということになっております。先ほど申し上げましたのは、原文は既にマラケシュで確定しておりますので、(「原文は出せるの」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)原文につきましては、御要望がありましたらすぐ出せると思いますけれども、日本語訳につきましてはあくまで最終的な政府としての考え方が確定いたしませんと、例えばこれは仮釈というものがありましてそれで内容を知るということができると非常に都合がいいわけでございますけれども、仮釈でございますとその後の審査において変更する可能性もあり、また誤解を与える可能性もあるということから、日本語訳については従来から非常に慎重に対処させていただいているところでございます。
#110
○大塚清次郎君 もう去年の十二月からどうだいと、こう言ったら、全文は四百四十ページから五百ページにわたるものだから、膨大であるからという話があった。もうそれから何カ月たっていますか。我々は鳩首して今か今かと。いずれ国会の批准という一つハードルに差しかかるわけだから、そういうことになりますと単にこの委員会だけじゃなくて全国会議員にかかわる問題ですから、ひとつこれは構えを私ども変えていかなきゃならぬ、こう思います。
 そういうことで、今のような私の考えを頭に入れて政府でどうするかということについてひとつ御検討を願いたいと思います。時間がありませんから、きょうは問題提起をしておきます。
 それからもう一つ、少々具体的に聞きますが、輸出補助金で米、ECがやりましたね、二四%、二一%とかいったようなことを。あれはもう決着したんですか。それからもう一つ、各国のそういう批准に向けての段取りはどんな進み方をしているのか、これも非常に関係が我々にあるわけでございます。それも知りたい。それから、WTOというもので、そこで紛争処理その他をやっていきます。それで、WTOづくりは具体的に今どこまで進められているのか、これも知りたい。
 それから、アメリカにありました象徴的な輸入制限、いわゆる創業者利得権とアメリカが言っておるウエーバー、食肉輸入法、こういったようなものについて、こっちは丸裸にされておるのにその後どういう経過をたどっておるか。農業分野だけでも数多くあるわけです。この問題の韓国との不利益な取り扱いというような問題は別にありますが、それ以外にこういう問題について我々は知りたい。
 それからもう一つ、農業外の分野との関連があるということがございます。それはそうでしょう。農業分野だけじゃないわけです、十四、五分野あるわけですから。そうした場合に、繊維とか電子機器とか林産物とか革製品とか海運とかオーディオビジュアルとか、あるいはアンチダンピング、知的所有権、いろいろな問題が本当にどこまで来ているのかというような問題。非常にこれはマルチであるいは二国間でまだ懸案になっている問題があるんじゃないか。そういうことを総合判断して私どもは批准に対応しなきゃならぬわけです。もう時間が私の分はありませんから、そういう点、最後にお答えください。
#111
○政府委員(東久雄君) 先生御承知のとおり、マラケシュで確認された文書というのが、各国の約束内容を記載した譲許表を含めて確認されております。その中では、アメリカは食肉輸入法関係品目、それからウエーバー関連品目、これらについては関税化を約束しております。その譲許表の中に入れております。それから、ECの方とアメリカの方の輸出補助金の削減の問題。これについても明確に先ほど先生が御指摘の数字でこの譲許表の中に入れております。
 我々はこれが誠実に実行されていくものと考えておりますが、今のアメリカの国内での手続の状況を見ましても、これは私の方は外国公館を通しての情報ということで申し上げさせていただきたいと思いますけれども、アメリカ議会の中でウエーバーの放棄、それとあとは食肉輸入法の廃止という形で今その具体的な法案づくりが行われているというふうに承知しておりまして、これらは誠実に実行されていくものというふうに私の方は考えております。
 また、関係団体の御意向も、正式に文書で云々ということじゃなくて情報として聞いておるわけでございますが、これらについても特にその部分には反対はない。むしろほかの分野、ちょっとここは私の職務から逸脱するかもしれませんが、例えば関税収入が減る、それに対してどう手当てするかというような問題は多少残っている。これはアメリカの国内だけの問題ですが、残っています。
 それからECの方でございますが、これは御承知のとおり、もう既に共通農業政策を新しい方向へ変えて踏み出しておりまして、私の方はあの約束の方向で実行されていくものというふうに考えております。
 そういうふうな状況で、マラケシュの会合のところで最終文書が確認されておりまして、各国のやっていく方向は確認されておりますし、今の動きとして農業の分野で見る限り、特に今のところ私の方は問題が生じているというふうには、特にアメリカとECというところで見た場合には問題が生じているというふうには考えておりません。
#112
○大塚清次郎君 きょうはほかの農業以外の分野はもう時間がありませんから申し上げませんけれども、いわゆるWTOができる、そうするとここで紛争処理をやる。今まで東京ラウンドではジュネーブでいわゆるパネルでやっておりましたね。これをWTOでやる。これは一歩前進だという評価はされておりますけれども、そのWTOでやるとき、そういう不公平さを残しておけば非常にこれは問題があると思うんです。その基礎がきちっとしておって、その上の紛争ですから。ですから、これは非常にWTOの今後の進み方と、この問題が本当にきちっとしたものに、公平なものになっていかぬと、今度は係争があったとき、これはもう日本はずっと負けていくんです、どうかすると。そういうことを東京ラウンド以来、本当に私どもは現実のものとして感じ取ってきております。
 したがって、きちっとしていただくということを要望し、さらにもう一つは、今のような段取り、それから条約のそれを、周辺のいろいろな状況等を早く国会に出してもらうことをひとつ政府側に要望いたしまして、私の質問を終わります。
#113
○佐藤静雄君 時間がございませんので、予算の本論に入る前に、そろそろ米価の決定の季節でございますので、ことしの米価の決定についてお尋ねをしたい、こういうふうに思います。
 昨年、古今未曾有の大冷害によりまして農家所得は大幅に減少したはずでございます。これに加えて、ただいま同僚委員からお話がありましたようにガット・ウルグアイ・ラウンドの農業合意、すなわち米の部分自由化の決定などは冷害、凶作にあえぐ農民に対して二重につらい仕打ちになったのであります。農民は今農政不信の極に達しておるわけでございます。
 また、ことしに入ってから御存じのような米騒動、私の地元の農民は生まじめに食管法を守って全量を農協に出荷し、国産米の狂ったような値上がりを横目に、まことに腹立たしい複雑な思いで眺めておるわけでございます。この騒動で国民の国産米に対する見方は一変しております。良質で美味で、そして安全な国産米はどのような施策を講じても民族の食料として十分確保しなければいかぬというふうに多くの国民は感じ始めておるわけでございます。
 そろそろ米価の季節がやってまいったわけでございます。そこでお尋ねをいたしますが、ことしの米価の算定方式はどのような方式で決められるのか。これまでの地域方式による算定を改めて、生産者の所得を確保し、意欲を持って経営に取り組めるような新たな算定方式を検討する必要があるのではないかというふうに感じておりますが、いかがでございましょうか。
#114
○政府委員(上野博史君) 生産者米価につきましては平成二年産米以降、今委員御指摘のございましたようにいわゆる地域方式によって算定を行ってまいっているわけでございます。
 本年産米の算定方式の取り扱いにつきましても、去る十四日に米価審議会の委員懇談会を開催いたしまして、算定方式のベースとなる食糧管理制度自体の議論が行われている中で、新しい算定方式の導入は時期として難しいために、本年も地域方式を用いる方向で検討したいという御説明を申し上げましたところ、状況としてやむを得ないんじゃないかという多くの御意見がございました。まだ米価審議会としてまとまった答申とかなんとかというそういう性格のものではございませんでしたが、大体の意向としてそういうような感じであったというふうに受けとめているところでございまして、さらに検討を部内で行っているところでございます。
 いずれにいたしましても、本年産の米価は食糧管理法第三条の規定に基づきまして、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、米穀の再生産の確保を図るということを旨として適正に決定してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#115
○佐藤静雄君 従来の方式を継続していきたいというお話でございますが、それでは昨年の大冷害による大損失、これについては織り込みますか、どうでしょうか。
#116
○政府委員(上野博史君) 生産費・所得補償方式という考え方で基本的には算定をいたしておるわけでございますけれども、その具体的な算定の要素といたしまして、過去三カ年のお米の生産費を用いるということでございます。その恐らく三年目に当たります昨年産米、平成五年産米の生産費をどのように扱うのかというのが委員の御質問の趣旨だろうと思うわけでございますけれども、この点につきましては、現在統計情報部の方で集計、整理中でございまして、私どもそれを見なければ何とも申し上げるわけにはいかないわけでございますけれども、やはり正常な生産費というものを平成五年産米についても使えるように考えてまいりたい、そういうことにすることが一番基本的な考え方ではないかというふうに考えているところでございます。
#117
○佐藤静雄君 わかったようなわからないような答弁でございますが、その他の経済事情ということもあるわけでございますので、できるだけやはり農民の立場に立ってそれは織り込んでいただきたいというふうに思うわけでございます。
 そこで、大臣にお尋ねをしたいと思うんでございますが、今申し上げましたように、冷害による大打撃、米の部分自由化、そして国民の強烈な国産米志向、そして国の基礎的な食料である米の備蓄、それを拡大しなきゃいかぬというふうに農業、米を取り巻く情勢を冷静に分析していくならば、本年の米価は昨年の米価よりも当然引き上げなければいかぬというふうな結論に達するものと思いますが、いかがでございましょうか。
#118
○国務大臣(加藤六月君) 先ほど長官がお答え申し上げたところでございます。
 どういう数字が今後出てくるかというのが一つの大きなポイントであろうと思います。また、ある面で申し上げますと、昨年の凶作、そしてまた新しい問題としてのミニマムアクセスの受け入れ等々の多くの問題が我々の脳中にあることは確かでございますが、どういう数字が出てくるか、統計情報部の出てくる数字を見て、またいろいろ判断しなくてはならぬと考えております。
#119
○佐藤静雄君 次に、平成六年度予算編成の問題についてお尋ねをしたいと思います。
 今申し上げましたように、農業・農村はかつてない厳しい状況のもとに置かれております。まさに、このときに農民が最も望みをかけているのは農林予算でございます。その農林予算が年々予算総額に占める割合が低下してきております。すなわち平成三年度の国の予算総額に占める農林予算額は八・五%、平成四年度はそれが八・三%、五年度で八・二%、平成六年では八・一%、毎年もうルール化されたように○・一ずつ下がっておる、確実にシェアを落としているわけでございます。
 そこで、この際お尋ねをしたいんですが、このように年々低減している状況を大臣はいかに認識されておりますか。それから、農林水産関係の公共事業のシェア、これもまた毎年落ちておるわけでございますけれども、このシェア及び内容は最近どのようになっておるか、この点について大臣の認識はどのようなものか、その辺についてもお尋ねをしたい。さらに、今後中長期的に見て、農林水産予算を低減するまま放置するならば、これはゆゆしい問題が生じてくるわけでございます。どのような方向に持っていかれるか、大臣の所信をお聞かせ願います。
#120
○国務大臣(加藤六月君) 農林水産予算の国の一般歳出に占める割合については、御指摘のとおり近年減少傾向にございます。これはいろいろ理由もあると思いますが、私が前回農林水産大臣をさせていただいたときと今回と比べても、一番はっきり数字の違いが出ておるのは食糧管理費の節減合理化を図ったことによるものである、こう思います。そしてまた、その数字一つが、例えば食管会計が一番多いときは九千五百億円、ところが本年度予算で申し上げますと二千七百四十三億円。七千億、その間にいろいろありました。これは米の在庫増に伴ういろいろな措置その他もあったわけでございますが、そういうことが一番大きな原因だと思います。私たちは何としましても農林水産業の体質強化や農山漁村の活性化を図るための公共、非公共事業の割合につきましては、一生懸命頑張っておるんでございますが、今申されたように八%前後で推移しておるところでございます。
 今後、農林水産予算の確保にはさらに頑張っていかなくちゃならぬと思っておるわけでございますが、平成六年度予算につきましても新農政の本格的な展開を期して担い生育成確保、農山漁村の生活環境整備等に重点を置きまして、先ほど御説明申し上げましたように予算総額三兆四千百八十八億円でございまして、対前年比一〇一・五%、五百八億円増として御審議いただいておるところでございます。
 そして、公共事業関係の御意見、御質問もございました。これも農林水産関係の一般公共事業費の推移を見ますと、平成二年が一兆五千九百九十三億円であったものが、平成六年度におきましては一兆八千三百五十七億円。ただし、一般公共に占めるシェアで申し上げますと、今御指摘がありましたように二二%から残念ながら二〇・八%に落ちておるというのは事実でございます。
#121
○佐藤静雄君 ガット・ウルグアイ・ラウンドの合意については大塚先輩からお話をいたしましたが、若干私も触れさせていただきたいと思います。
 米の自由化に踏み切った際に、政府は閣議を開きまして六十万ヘクタールの減反面積はこれ以上ふやさないというふうにお決めになったはずでございます。とすれば、今後作況が平年作であれば国内産米で主食用の米は十分充足されるはずでございます。自由化に踏み切る際に、ミニマムアクセスとして四十万トンから八十万トンを一九九五年から二〇〇〇年まで輸入するということにいたしたわけでございますが、これら輸入した米は一体どうするつもりなのか、お尋ねをしたいと思います。
#122
○政府委員(上野博史君) お話のとおり、ミニマムアクセスによります輸入米の導入によりまして国内産米の生産調整を強化しないということは、これははっきり閣議了解で決められているわけでございます。ミニマムアクセスによって入ってまいりましたお米をどういうふうに扱っていくかということにつきましては、これからいろいろな処理の仕方、使い方を検討いたしまして決めていくべき事柄でございますし、また備蓄との関係もあるだろうというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、現在農政審議会の場におきまして中長期的な観点からの米の管理システムのあり方というものを御検討いただいているところでございますので、その一つの課題として御議論され、それに従って私どもとしても検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#123
○佐藤静雄君 牛肉・オレンジの自由化の際に、政府は関税収入額のうちから一千億円以上を畜産振興対策に支出するというふうにいたしまして、そのとおり一千億以上毎年出しておるわけでございますが、今回の米の自由化は、まあ比べてはこれはなんでございましょうが、牛肉自由化以上に農民にとっては大きな影響を与えます。農家の範囲も非常に広い範囲に影響がわたるわけでございます。したがって、現在、総理大臣を本部長とする緊急農業農村対策本部で抜本的な対策を講じて検討しておられると思いますが、さっぱりその間の事情は漏れてきません。本当にやっておるのかどうか、私ども非常に疑わしい。
 そこで聞きたいんでございますが、牛肉で一千億を特別対策費として出したということならば、米の場合には恐らく一兆円程度を現在の予算の枠の外にして十年間ぐらい出してもらわないと農民は納得しない、そういうふうに考えますが、いかがでございましょうか。
#124
○国務大臣(加藤六月君) 実は羽田内閣になりまして昨日三回目の、今委員御指摘の緊急対策本部会議を開きました。一部マスコミにおざなりという言葉がありましたが、大変残念に思っております。おざなりではありません。
 私も相当強い意思を表現しましたが、北海道・沖縄開発庁長官、国土庁長官等々、関係閣僚も熱心にこの問題に対して発言をしていただきました。さらに、羽田総理は私よりもさらに強い調子で、この問題については万金の対策をしなくてはならないというお話もございました。もちろん、総務庁長官からはまた別の発言がありましたが、真剣に取り組んでいる。そしてまた、ただいまのような国会における御意見も承り、また一方では農政審議会において各界各方面の御意見も承っておる、これらを総合的にまとめて必死にやっていこうと考えておるわけでございます。
 農政審議会における意見を承っておる最中にこれとこれをこうというのを私が今申し上げるのはどうかと思いますが、並み並みならぬ決意で取り組んでおるということだけは申させていただきます。
#125
○佐藤静雄君 次に、新農政の問題についてお尋ねをしたいのであります。
 大変新農政は農林水産省で御苦労をして立派にでき上がっているのでございますが、私から批判させてもらいますと、新農政の最大の欠陥は価格政策、所得政策が完全に欠落しておる、これが問題だろうと私は思います。この価格政策、所得政策を入れなければ、いかなる美文を、美辞麗句を弄してもこれは絵にかいたもちでございます。農民が新農政に信をおき、新しい農業、新しい政府の施策を信頼して、将来の農業に期待を持たせるためにも、長期的な価格政策、所得政策を政府の責任で明示すべきものと思いますが、いかがでございましょうか。
#126
○政府委員(高橋政行君) ただいま先生からお話がございましたように、新政策で各般の施策を推進していくということにしておりますが、その中で今後に残された問題といたしまして、今お話がございました価格政策の問題があるわけでございます。この問題につきましても、今回のウルグアイ・ラウンド農業合意を踏まえまして、特に関税化される品目もかなりあるわけでございますので、そういったものを含めてその価格政策のあり方について現在農政審で議論をいただいておるところでございます。
 過日開きました農政審でも、特にその点に論点を絞って御議論もいただいているところでございまして、我々といたしましては、そうした議論を踏まえてこの点について検討をしていきたいというふうに思っておるところでございます。
#127
○佐藤静雄君 まだまだお聞きしたいことがいっぱいございますが、時間でございますので、最後に新農政推進のパートナー、これは当然農協を中心とする農業団体だろうと思います。
 そこで、農協経営の健全性を保っていかなければ、これから長い新農政の展開に対応することはおぼつかない、こういうふうに思うわけでございますが、そのためには農協の健全性を保持していくことが極めて大切だろうというふうに思うわけでございます。
 ところが、現在の農協の信用事業の不健全性が非常に深く憂慮されておるわけでございます。現在、系統金融に内在する不健全資産は一体どのくらいになっておるか、またどのような方法でこの不健全資産を解消していくのか。また、本年から農林中央金庫のディスクロージャーが行われると聞いておりますが、県信連あるいは県共連のディスクロージャーについてこれからも検討していかなきゃいかぬのではないか、こういうふうに考えておりますが、いかがでございましょうか。
#128
○政府委員(東久雄君) 系統、特に単位農協の場合は、先生御承知のとおり、約四分の三の資金は信連等を通じて中金というふうな形になっておりますので、みずから運営しております資金規模は大体四分の一でございます。しかも、大変限定された、土地と人についての限定された状況になっておりますので、一般的に言うのはちょっとどうかと思いますけれども、他と比較すれば比較的健全な運営、単協につきましては相当健全な運営が行われているというのが実態でございます。
 ただ、不良債権がないわけではございません。農業関係の不良債権もございます。その額につきましては、先ほど先生からディスクロージャーのお話がございました。先ほどお話しのとおり、平成五年の四月一日以降に順次やっておるわけで、農協、それから信連につきましてもディスクロージャーをやるわけでございますが、不良債権の問題のディスクロージャーにつきましては、中金はもちろんやりますが、単協につきましてもう少し他の金融機関のディスクロージャーの方針等を見ながら検討していくということになっております。
 もう一回繰り返しになりますが、単協の不良債権というのはそう多くないというふうに御理解いただいて結構だと思います。
#129
○佐藤静雄君 県信連、県共連についてお伺いしたわけでございますが、どうですか。
#130
○政府委員(東久雄君) いわゆる不良債権というものは、一部の県信連について問題があるところはございます。何件かにつきましては私の方から特別の監視体制をしいている信連がございますが、それは一部の信連というふうに言わせていただきたいと思います。そんなに全体として平均的に見ますと大きなものではないというふうに御理解いただきたいと思います。ただ、不良債権という形にはなっておりません。住専の問題が一部あるということだけは申し上げておきたいと思います。
#131
○村沢牧君 大臣、この委員会で大臣に質問するのは久しぶりであります。
 大臣はガット・ウルグアイ・ラウンドが開始をされた八六年、すなわち昭和六十一年から一年有余農相を務めて、その後農水大臣は、私の承知するところによると八名かわったわけでございますが、いみじくもあなたがまたガット・ウルグアイ・ラウンドの合意をしようというめぐり合わせになったわけです。
 そこで、これもくしき縁でありますが、昭和六十二年の加藤農水大臣の所信表明で、それまでの大臣が述べていた食料の安全保障とか自給率の向上という文言が消えてしまったんです。すなわち、ウルグアイ・ラウンドが開始をされる、大臣がOECDの閣僚理事会に出る、二十一世紀の基本方向が農政審から示される、このときから日本の農政は重大な路線変更に踏み切ったんです。この路線変更、大臣の所信表明に対して私は不満だった。そこで、本委員会で追及いたしまして委員会の審議がストップした、農水省は後日統一見解を出した。私は、昭和五十二年、当時の鈴木善幸農相から加藤農相に至るまで十八年間に二十名の農林水産大臣と論戦してまいりました。といっても、わずか九カ月ぐらいは与党でありましたから、これは質問いたしませんが。それだけやってまいりましたけれども、大臣の所信表明に対して修正をさせたというのは初めてなんです。
 そこで、きょうは時間がありませんから、私は大臣が官僚の書いたのを読むんじゃなくて、大臣の率直な気持ちを私はお聞きをしたいと思って、以下質問は簡単にいたしますから、大臣も局長諸君も簡潔に答弁してください。
 伺いたいことは、世界の人口が毎年一億人ずつ増加していくような中で、世界と日本の食料の安全保障について大臣はどのように考えますか。
#132
○国務大臣(加藤六月君) もうこれも議論をし尽くされておると思うわけでございますが、今後中長期的に見て、世界は食料の問題についていろいろ困難な問題に遭遇していくだろう、こう思っております。そういう中で、日本も国際社会の中の一員としての問題があるわけでございますけれども、政治はまず日本国内からでありまして、国内の食料の自給問題については今まで以上に配慮していかなくてはならぬ、こう思っております。
#133
○村沢牧君 先日、大臣の所信表明をお聞きしました。これを見ると、「農林水産業は、国民生活に不可欠な食料の安定供給という基本的な使命」を持っているということが書いてある。しかし、米のミニマムアクセスの導入だとか総関税化の中で、我が国の食料自給力、自給率の向上による安定供給をどのようにするかということに一言も触れておらない。どういうふうに思いますか。
#134
○国務大臣(加藤六月君) 食料自給率と米の自給率をどう考えるべきかという、穀物の自給率等々ありますが、私は、国内においては米の潜在生産能力から見て、いつも申し上げておるように、千二百万トンから千二百五十万トンあるということから見ると、米の自給率は十分にやっていける、こう思っておるわけでございます。
 そして食料全体の場合には、我が国土条件には制約があるのは事実でございます。そういう点から、国内供給が可能なものについては国内供給を基本とし、そして輸入と備蓄を適切に組み合わせて国民に対する食料の安定供給に努めたい、こう考えておるところでございます。
#135
○村沢牧君 努めたい気持ちはわかるんです。私は、本当に自給率を高めていくとするならば、これからの農政は生産対策、所得対策あるいは価格政策を総合的に考えていかなければ、今やっているような政策であっては自給率というのは上がらないと思います。
 そこで、政府は平成二年に、平成十二年すなわち二〇〇〇年を展望した農産物の需要と生産の長期見通しを発表した。この見通しは単なる展望ではなくて、農基法に基づく政策目標なんです。この政策目標を設定する際に、第百十六国会、平成元年十一月十七日でありますが、当委員会で農業の拡充強化に関する決議を全会一致で可決しています。私が提案者であります。当時の自民党の皆さん方も賛成してくれました。
 この決議は六項目になっていますが、その一項目に、「食料自給率については、その重要性にかんがみ、これを引き上げること。」。政府は難色を示した。しかし、国会は、やらなければいけないということでこういう決議をしたんです。こうした決議を受けて農水省は、カロリー自給率は五〇%、穀物自給卒は三一%の長期見通しを発表した。ところがどうですか、カロリーは四六%、穀物は二九%。さらに下がる。政府が今のような政策を続けていく限り、食料自給率は低下するであろうというふうに心配しますが、どうですか、
#136
○政府委員(高橋政行君) ただいま先生お話がございましたように、我々長期見通しで農産物の需要と供給につきまして見通しを示しておるわけでございます。見通しを示す際に、自給率というものもあわせて参考としてお示しをしておるわけでございますが、自給率が一体全体どんなふうになってきたかは、今お話がございましたように、やはり日本人の食生活がいろいろと多様化してまいりました。特に畜産物の摂取が多くなるというようなこと、あるいは国際化の進展というようなことで低下傾向にあることは、今御指摘があったわけでございます。
#137
○村沢牧君 そこで、そういう方向に需要の動向が変わってくるということになると、十年先のことはわからないんですよ。だから、そういうことも考えずにこういう自給率を立てた。それじゃ、本年度じゅうに長期見通しを改正するんですか。
#138
○政府委員(高橋政行君) 長期見通しについてどうするかでございますが、現在、農政審議会におきまして中長期的観点に立った農業政策の展開方向につきまして御審議をいただいているところでございまして、その中で長期見通しをどういうふうに位置づけるか、どういうような視点から策定を考えていくかということにつきまして御議論をいただいておるところでございまして、我々もその議論を踏まえて検討作業をしておるところでございます。
#139
○村沢牧君 農政審、農政審と言うけれども、そのことについては後から触れましょう。しかし、農政の見直しをしなければならないときに、将来展望を農家に持たせるためにもこういうふうになりますというものを示さなきゃいけない、長期見通しはどうしたって改正しなきゃならないと思います。どうですか。それと同時に、その場合、自給率はどうなると考えますか。
#140
○政府委員(高橋政行君) 我々といたしましては、この長期見通しにつきまして今のままでいいとは思っておりません。各農産物につきましての動向を見ますと、どうも適さないというようなものもあるわけでございますので、先ほど申しましたように、現在、農政審議会でその辺を御議論いただいておるということでございます。
#141
○村沢牧君 あなたは農水省へ入って何年になるんですか。キャリアで、農政審の意見を聞かなきゃ、相談しなきゃ、どうなるかわからないと言うなんて、一体何年農水省で飯食ってんだ。そんなことが答弁できなくてはだめですよ。自分の感じを言ってください、上がるのか下がるのか。自給率は下がると思うのか。どうですか。
#142
○政府委員(高橋政行君) 自給率といいますか、農産物の需要と供給をどんなふうに考えるかでございますが、まずその場合に、結局需要、いわゆる……
#143
○村沢牧君 結論だけ言えばいいですよ、そんなことはわかっている。
#144
○政府委員(高橋政行君) 穀類の消費をどういうふうに今後見込んでいくかということが非常に重要になるわけでございまして、この辺を我々は、どんなふうになるかということを専門家の皆さん方にも今後よく検討していただいて決めていきたいというふうに思っております。
 もちろん、その際に我々といたしましても、先ほど大臣からお話がございましたように、可能な限り国内農業生産を維持、拡大していくという観点、つまり効率的、安定的な形態が生産の根幹を担う、そういうものをこれから新政策に沿ってつくっていこうということにしております。それからまた、みずからのこの国土資源をいかに有効に活用していくかという観点を含めまして、この見通しについても検討していきたいというふうに思っております。
#145
○村沢牧君 専門家の意見をって、あなたたちは専門家じゃないんですか。日本の農民は、我々は、農水省の幹部は専門家だと思っているんですよ。だれの意見を聞くんですか。そんな見通しが立たなくて、本年度じゅうにどうしてもやっぱり長期見通しは改定しなきゃならない、そういう時期になっていると思うんです。どうですか。そんなくだらぬ答弁聞いておったって、時間が進むばっかりです。
 総務審議官はおられますか。――こういうことを論議するから総務審議官に出てこいと言ったのになぜ出てこないんですか。じゃ、前総務審議官の農蚕園芸局長に聞きましょう、どうですか。あなたも総務審議官だった。
#146
○政府委員(日出英輔君) 突然のお尋ねでございますが、総務審議官の仕事につきまして私も確たる考え方があるわけではありませんが、今先生がお話しになったようなことも含めまして、農業・農村に言われておりますいろんな問題を早急にともかく方向づけをしていくということが省内での総務審議官の仕事であろうと思っておるわけでございまして、そういう意味で、現在の総務審議官もただいま一生懸命各方面の議論をまとめるべくやっておるところでございます。
#147
○国務大臣(加藤六月君) 今いろいろおっしゃったことを、私はちょっとポケットの中を探しておりましたので……
#148
○村沢牧君 まあいいですよ。
#149
○国務大臣(加藤六月君) いや、ちょっと聞いてください。
 四月二十二日の日本社会党委員長を初め皆さん方各党合意の中に、原案はいろいろあったが、紆余曲折して最終的に決まったでしょう。あの中には、「基礎的食糧の自給体制を堅持しつつ」というのが、日本社会党、新生党、公明党、日本新党、民社党、改革の会、民主改革連合の皆さんが、「基礎的食糧の自給体制を堅持しつつ」というところでまとまっております。そこの中身をいろいろ解釈するのはありますが、要は、それに沿うようにするために一生懸命努力していこうという申し合わせであり、その先端を切っていくのが農水省である、こう考えております。
#150
○村沢牧君 だから、これは自給率を下げちゃいけないし、しかしそうは言っても、なかなかこれは努力しても下がる。これは自給率が上がるなんということは、大臣、考えてないでしょう。心配するんです。しかも、長期見通しも改正をしなきゃならないと腹の中で思っているでしょう。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、自給力向上を含めて国会は何回も決議をしておるんですよ。私は、本会議並びに当委員会の決議を全部持っています。一番先に決議したのは、食糧自給力強化に関する決議、ここから始まってやっておるんですよ。
 大臣は、国会決議というのはどういうふうに考えますか。
#151
○国務大臣(加藤六月君) 大変重いものである、最高の決議機関であると考えております。
#152
○村沢牧君 それでは、国会決議は尊重されますね。
 そこで、私のことに関係しますが、平成三年三月二日の農業新聞ですが、ここにインタビュー記事が載っているんでね。当時の桜内衆議院議長は、衆参で決議したわけだから、法的拘束力よりもっと権威あるものだ、政府はこれをどうすることもできないと言っている。同時に、「万一、政府が国会決議を無視した行動をとった場合どうなるか。国会決議の無効化に話が及んだ昨年夏の超党派訪米議員団の一員だった自民党の加藤六月政調会長は当時、内閣総辞職以外に政治的な責任を取り得ないとの見方を示した。」「その理由は「国会決議が衆参両院で行われており、衆院解散でも参院の決議は変えることはできない」などのためだ。しかし、加藤氏が同時に「内閣の四つ五つ代わっても、決議は変わらない」」と述べているように、非常に決議は重いということをあなた自身が言われています。このお気持ちに変わりはありませんか。
#153
○国務大臣(加藤六月君) その認識は変わっておりません。
#154
○村沢牧君 そこで、若干私事になりますが、申し上げます。
 これだけの決議を何回もした。本会議や当委員会で六回もこの種の決議をしているんですね。私は時には発議者になり、賛成者になって、満場一致で決めたんです。また、国民に公約もしていた。
 しかし、政府が調整案を受け入れたことについて、これは受けざるを得なくなった。このことは国会議員として、政治家として、まことに申しわけない。そして、私は政治的な責任を感じて、断腸の思いで政務次官も辞任をいたしました。(「立派だ」と呼ぶ者あり)立派ではありませんが、しかし、日本農業の現状と将来のことを思うときに、私はやめた、反対したということで済まされる問題ではありません。ですから、私は今、党の農林水産部会長として、社会党・さきがけグループの閣外農業協議会の座長として何とかしようとして取り組んでいるんですよ。
 ちょっとお伺いしますが、ウルグアイ・ラウンドの調整案を受け入れるときには大臣はどういう立場だったですか。自民党ですか、新生党ですか。
#155
○国務大臣(加藤六月君) 新生党・改革連合、改革連合の同士五人と一緒におりました。そして、予算委員でもありまして、当時の与党、野党の皆さん方の熱心な議論を一生懸命承っておりました。
#156
○村沢牧君 私は責任がないとは言いません。日本社会党も苦渋の選択をしたんですから責任があります。あるからしっかりやらなきゃいけないと同時に責任も持っているところでありますから、そういう立場にあった大臣ですから、ガット対策もしっかりやってもらいたい。やらなきゃいけないと思いますが、どうですか。
#157
○国務大臣(加藤六月君) 苦渋の選択をした多くの皆さん方の気持ちを思うときに、何が何でもガット対策は一生懸命努力してやらなくてはならない、こう思っております。
#158
○村沢牧君 そこで、くどく申し上げるけれども、大臣が以前に発言したこと、絶対守ってもらいたい。そうしなきゃ国会決議をやったって意味ないんですよ。無視をする政府は許せないと私は思います。櫻内議長や、あなただって言っているじゃないか。内閣の四つや五つかわったって、変わらないんだと。それをぜひあなたの肝に銘じておいてもらいたい。
 そこで、大臣に一言申し上げたいが、先日テレビを見ておりました。大臣なかなかテレビの番組でしっかりしたことを言っていらっしゃった。敬意を表します。その中で、昨年の暮れに米が底をつくことはわかっておったけれども、農水省の諸君は知っておったけれども、国会決議があって縛られるので輸入の手続はとれなかったということを大臣は発言している。私はそれは違うと思う。そこにおる農林水産省の諸君も何とかして国内の作況指数はよくならないか、集荷を何とかできないかと一生懸命やっておったんですよ。国会決議に縛られて手を打たなかったわけじゃない。内々には打っておった。私は知っております。
 しかし、国会決議の大事なことは、ああいう米不足になっても二百万トン、百五十万トン備蓄をしておけ、これも国会決議なんです。それをやらなかった、これは政府が責任あるんです。国会決議があったから米の輸入をする手続がすぐにとれなくて皆さんに不安をかけたなんて、そんなことをテレビを通じて言うことは間違っておると思うが、どうですか。
#159
○国務大臣(加藤六月君) 私が申し上げました国会決議という場合は、過去三回行われておった国会決議というものに対して、役人たるものやっぱり頭の真ん中に置いて考えざるを得ないということをそんたくしてあげて言ったわけであります。
 もちろん、立ち上がりがおくれた理由はいろいろあると思います。しかし、その理由は外交問題にも絡む問題等もあるので、私はあえて申し上げなかったわけであります。
#160
○村沢牧君 次の問題に移ります。
 官房長、大臣の所信表明でもあるいは政府の再建本部の閣議了解でも、今後の農政については新しい食料・農業・農村政策、すなわち新政策に即してまいると言っておりますが、新政策というのは米のミニマムアクセスや総関税化を見通してつくったものではないと思いますが、どうですか。
#161
○政府委員(高橋政行君) 我々、新政策を一昨年公表したわけでございますが、これは現下の農業を取り巻くいろいろ困難な情勢を考えまして、その中で農産物貿易関係が一体全体どうなるか。結局、例えばウルグアイ・ラウンドの問題がどうなるかという、そういう変動いかんにかかわらず、中長期的な展望に立った総合的な見直しをいたしまして検討を進めて新政策というものを打ち出したわけでございます。したがいまして、新政策というのは、今先生のお話がございましたガット・ウルグアイ・ラウンドの帰趨とは関係がない、そういうものとして取りまとめたということでございます。
#162
○村沢牧君 そうだとするならば、これだけ米の部分開放あるいは総関税化になってくると、この新政策についてやはり見直しをしなければならない問題がある、私はそのように思います。
 新政策を策定する際、我が党は具体的な内客を示して政府に要請をした。そこで新政策が我々の言うことも余り聞かずに出た。そのときに、私は社会党のシャドーキャビネット農水委員長、すなわち影の農水大臣として私の見解を出した。それは、今までの農政の反省が足らない、食料自給率について触れておらない、中山間地対策も不十分だ、価格政策、所得政策、佐藤先生もおっしゃったんだけれども、これも不十分だ、財政措置も不十分、こういうことを指摘したのであります。
 そこで、当時この新政策をつくり大変骨を折った、総務審議官であった入澤構造改善局長に聞きたいんだけれども、ガットを受け入れるか受け入れないかは別として、日本農業の構造を変えていかねばならぬことはわかりますけれども、調整案を受け入れて、その後の日本農業を考えるとき、この新政策、このままでいいのかどうか。あなたがっくったんですから、どういうふうに考えますか。
#163
○政府委員(入澤肇君) 今、官房長から答弁がありましたとおり、新政策はガット・ウルグアイ・ラウンドの帰趨と関係なくつくられたわけでございますが、その時点におきますガットの条約上も、形はいかがであれ、輸入制限をやる場合には生産調整をやったりミニマムアクセスを守るということは条約上の条件でございまして、ガットの議論が進んでいくに従ってさらに開放度が高まっていくんじゃないかというふうなことは念頭にありました。そういうことを念頭に置きながら、しかしそういう中で、先ほどから議論されておりますように、可能な限り自給力を高め、自給率の低下傾向に歯どめをかけるためには日本農業はいかにあるべきかということで万般にわたる議論をやったということでございます。
#164
○村沢牧君 その答弁は、当時の新政策論議のときの答弁と違っている。これはミニマムアクセスだとかガットを考えてつくったものではありませんということです。頭の中にはあったかもしらぬけれども、公式の場で頭の中にあったなんということを、そんなことを言っていいんですか。そのときの答弁と違ってるよ。それで、こういうことになって、こういう事態になって新政策に何が不足しているのか。あなたがつくった新政策、どこが足らないというふうに思いますか、率直に言ってください。
#165
○政府委員(入澤肇君) 新政策を受けまして、まず構造政策の関係からフレームワークの見直しをやったわけでございます。これは、この委員会でも御議論していただきまして、経営基盤強化法と特定農山村法の二つをまず成立させていただいたわけでございます。
 今度は、その上にいろんな政策を積み重ねなくちゃいけないということで、先ほどから議論がありますけれども、農政審議会でも議論されております。価格政策の見直し、それから食管制度につきましても議論がなされて、一定の方向が出されると思いますし、それからまた、新政策はタブーなき挑戦ということで、戦後の制度につきましてありとあらゆることについて検討しろということでございました。したがいまして、戦後の法律制度、予算制度につきまして、制度論、制度の運用論、それから運動論、三点からかなりの議論をやったわけでございます。私は、基盤関係、それからまた今回御議論していただいています金融制度の改善、こういうことは一応スタートして、これから充実強化されていきますけれども、そのほかに価格政策とかその他の議論が行われて、方向が出てくるものというふうに考えております。
#166
○村沢牧君 官房長、さっきから何か言いたそうですが、じゃ新政策のどこを変えて、何が足らないのかを言ってください。
#167
○政府委員(高橋政行君) ただいま入澤局長からもいろいろお話がございましたが、この新政策の基本としております効率的、安定的な経営体をひとつ育てていこう、あるいは地域の特色を生かした農業生産、地域資源を生かしたようなそういう地域活性化対策を進めていこうというこの基本方向は別に変わらないと思っておりますし、この基本方向に沿いまして、むしろこれからは政策に厚みを持たせていくことこそがまず必要ではないかというふうに思っております。まず、基本のところはそういう流れでいくんじゃないかというふうに思っているということです。
 それから、新政策でやっぱり残された問題というのは価格政策の点とかあるいは米管理などの問題があるわけでございまして、これは新たな国境措置のもとで、例えば価格流通政策をどうしていくか。これは、特に関税化された品目もあるわけでございますから、それについてどうしていくかという問題などを含めまして、現在、鋭意検討をしておるということでございます。
#168
○村沢牧君 私どもも冒頭申し上げたように、これからの米はどうするのか、中山間地はどうするのか、基盤整備はどうするのか、畜産はどうするのか、率直に小委員会をつくって一生懸命勉強しておるんですよね。だから、いいかげんな答弁であっては困ると思う。
 それで、構造改善局長にもう一回聞きたい。
 中山間地はデカップリングということがよく出されます。大臣を初めデカップリングはまだまだだめだと言っているんですね。しかし、私は構造改善局長の論文も読ませてもらった。立派な演説です。
 その中で、国土保全、農山村に人が住んで水田を維持することがどうしても必要になってくれば、デカップリングだって考えなければいけないということをあなたは言っているんですね。あなたの意見を聞きたいんです。ほかの諸君はだめだだめだと言っているんだよ。
#169
○政府委員(入澤肇君) 法案審議の過程でデカップリングにつきましてもかなり御質問がございまして、私はその当時時点におきましては、なかなかこれは難しいんじゃないかということを再三答弁しておりまして、その理由はどういうことかといいますと、中山間地域におきましてデカップリングをやる場合に、いつどこでだれがどういう農業をやった場合にどのくらい所得があるかということはなかなか算定できない。役人流に言えば実施要綱がなかなか書きにくいと。
 そこで、そういうふうな行政上の要求を満たすためには、特定農山村法に基づきまして中山間地域におきまして最適土地利用計画、最適経営改善計画をつくって、この地域は農業が守れるんだ、残すんだというふうなことがはっきりしできますと、その地域における標準的な農業経営の所得がはっきりするであろう。その場合に平場と比べてどのくらいの差があるかとか、あるいは他の社会政策の諸政策と比べてどのくらい補助すればいいのかと、定住するためにはですね、そういうふうなことがはっきりしてくるんじゃないか、そういうことがわからない時点におきましては、なかなかデカップリングという手法はとりにくいと。
 しかし、デカップリングにかわるべきいろんな方法として、例えば国土保全をする、土地改良施設の維持管理をするというふうなことでことしまた予算をいただきましたけれども、ああいうふうな基金制度を設けるとか、あるいは森林で行われております千八百億円の予算を自治省からもらいましたけれども、ああいうふうな仕組みでデカップリング的な手法を講ずることは可能になってくるんじゃないかということを答弁したのでございます。
 さらに、経営安定資金という普通の融資制度にない制度を私は考えて、予算要求して認めてもらいましたけれども、一定の所得目標を掲げてそれに達しない場合に差額を低利資金で経営安定資金を融資して、それで経営の安定的な継続を図ろうという仕組みですね。私は準デカップリング的な金融制度というふうに申したかと思いますけれども、そういうふうなことをやっていくことが今の段階では大事じゃないかというふうに考えておるわけでございます。
#170
○村沢牧君 その手法については若干違うけれども、いわゆる日本型デカップリング、構造改善局長の演説を褒めるわけじゃないけれども、いろいろ変なことも言っておるけれども、こういうことを構造改善局長は演説もしておるし、論文もあるんですね。その他のそっちの諸君はだめだだめだ、デカップリングなんて聞くのも嫌だみたいな顔しているけれども、もっと真剣に考えなきゃ中山間地はよくならないと思います。大臣もどうかそういう気持ちでもって、かえってこうやって、こういうことをやればよくなるなんて、そんな答弁したって中山間地はだめなんですよ。そのことだけ申し上げておきましょう。
 そこで、だから新政策について大臣に、やっぱり新政策についてもこういう新しい時代になったら足らないものが出てきた。農政審は新政策に基づいてやるのか、農政審の意見を聞いて新政策を後にするのか知らぬけれども、これについてだって皆さんもう一回検討してみる必要があると思う。どうでしょうか。
#171
○国務大臣(加藤六月君) デカップリングという表現がいいか悪いかという問題でありますが、私は、中山間地における農業、林業というものを活性化させていくということは、単にミニマムアクセスを受け入れた受け入れないの問題でなしに、これも関連はありますが、日本の政治として一番大切なことである、こう申し上げておるわけでございます。
 そして、このデカップリングというのもいいが、一つの中央政策としてどうやるか。国の方針、これは農水省だけでなしに国を挙げて、国土庁や自治省や関係各省全部挙げて取り組むべき問題である、こう申しておるのでございまして、デカップリングがいいとか悪いとかという表現はしてないわけでありますが、そこら辺は国会の意見も十分聞きながら、本当にこれこそ英知を結集して中山間地の活性化問題には取り組まなくてはならないという決意であります。
#172
○村沢牧君 中山間地だけでなくて、この新政策について、私は時間がないから個別に指摘はしません。しかし、眺めてみても読んでみても、これだけではやっぱり足らないというのがあるんですよ。皆さんだって感じていると思うんだね。それは、これから大事なときですから、新政策も検討を加えていくという姿勢がなくてはいけないと思う。このことを――総務審議官おらないからだめですね。総務審議官というのはこういうことを考えることが必要ですよ。重大なときに、呼んでいるのに出てこないなんてだめですよ。
#173
○国務大臣(加藤六月君) その問題につきましては、新政策というよりか今各界各方面から御提言をいただいておる農業基本法の見直し論ですね。食料あるいは農村、あるいは農業・農村基本法的なもの等も今視野に入れて農政審議会及び各界各方面から御意見をいただいておるというわけでありますから、そこはお察しいただきたい、こう思うわけであります。
#174
○村沢牧君 そこで、食料・農業基本法と申しますか、仮称ですね、我が党も用意していますから、皆さんが立派なものを出すのか、こっちが立派なものを出すのか。皆さんが出さなきゃ議員立法でも出しますから、皆さんもしっかり考えてください。
 今までの予算委員会なんか聞いておっても、大臣もこの基本法について異論はないようですから、しっかりやってください。加藤大臣なら僕はできると思う。
 そこで、政府は総理を長とする対策本部を設置していろいろ検討項目を挙げられています。きのうもやられて大臣が話をされているが、何をやっているか国民の目にはわからないんですね。何を言っているのかというと農政客任せ、農政審の答申を得てなどと、そういう項目になっておるのでそう言うかもしれませんが、しかし政府がもっと前向きに、農水省がもっと前向きに取り組まなきゃならない。こんなことでいいのか、農政審の答申だって右から左へいろいろあるわけです。じゃ、どこをとって出すんですか。やっぱり本当に中心になるのは農水省の皆さんですよ。その気持ちがなくちゃいけないわけだ。何でもかんでも農政審農政審、そんなことでいいのか。官房長とうですか。
#175
○政府委員(高橋政行君) 我々、農政審ということを申し上げておりますが、現在、農政審で学識経験者を集めまして、やはり今後のもう少し中長期的な観点から日本の農業をどうするかということをこの際もう一度議論をしていただこうということでやっておるわけですから、我々もこの報告を受けましたならば、これに従いまして、またこの緊急対策本部でも十分検討して具体的な施策なりを決めていきたいというふうに思っているところでございます。
#176
○村沢牧君 我々ももっと具体的なものをこれから今月中旬か来月早々には出しますから、農政審の意見ばかり聞くんじゃなくて、そういう国会の我々の意見も少しは聞く耳を持っていますか。
#177
○政府委員(高橋政行君) 現在、農政審ばかりじゃございませんで、与野党も非常に今回この問題については熱心な御討議をいただいております。それこそ我々そのために大わらわであるというくらい、非常に御熱心に議論をしていただきまして、我々もそこでいろいろこちらの意見を述べたり、あるいは皆さんからの御意見も承ったりしながら、そういったものも十分に考えながら検討していきたいというふうに思っております。
#178
○村沢牧君 そこで、大臣、何をやるにしても農水省は意見を聞いて、皆さんは何か文句を書くでしょう。書いたって、やっぱり大事なことは財政措置だと思うんです。先ほど佐藤先生からもお話があったが、お金がつかなきゃ、別に政府が全部出してやれなんというわけじゃありません。財政をどうするかということなんです。
 農林水産予算の推移を見ると、一九八〇年、昭和五十五年一般会計に占める農林水産予算は八・四%だった。ところが、九四年、ことしは四・九%。金額では三兆五千八百四十億から三兆四千百八十八億と総額も減っているんです。この十四年間に一般会計予算は一・七倍伸びている。農水省予算は五%減少しているんです。
 大臣、さっき食管会計の話がありましたが、それだけじゃないんです。このように、次から次へと農林水産省の予算が減ってくる。これは極めて遺憾だと思う。大臣はどういうふうに考えますか。食管会計だけじゃありませんよ。
#179
○国務大臣(加藤六月君) 先ほど佐藤委員の御質問にもお答えしたところでございますが、減っていっておるという傾向については、全く数字がはっきり物語っておるわけでございますから、とやかく言いようはございません。
 ただ、そのときに御説明申し上げましたように、食糧管理費の節減が本当に大きい、合理化があったわけでございます。しかし、それ以外の農林水産業の体質強化や農山漁村の活性化等を図るための公共、非公共の事業費の割合については八%前後で推移してきておるところでございます。農は国のもととよく言われておりますが、何としても農林関係の予算の充実を図っていかなければならぬというのはこれまた事実です。
 そこで、私は農水省の諸君にも機会あるごとに今までも言ってきておりますが、こういう席でお答えを申し上げていいかどうか。例えば集落排水事業であるとか養浜事業であるとかというような国民生活そのものに密着するもの、あるいは農林公園のようなものとか、そういうものをさらに広げるような方向も考えて予算の取り方は工夫しなければならぬ。それが国民の理解と応援を得るようになるよということは、農水大臣になる前も、やめた後も、そして今日も言っておるところでございます。
#180
○村沢牧君 大臣、食管会計というのは去年だって減っているんです。ことしだって減っているんだ。平成五年度予算と六年度予算を見て、総予算の中に占める率は四・七%と同じじゃありませんか。だから、それだけで大臣がもっともらしい答弁をしてはいけないと思う。
 それから、各国と比較をしてどうか。私はここに各国の表を持っております。例えば、主要国の農林予算に占める価格・所得支持の割合は、日本は一一・三%、フランスは五八%、イギリスは八五%、ドイツは四八%、こういう比率なんです。予算全体だってそう。国民一人当たりに占める農林予算の推移だって、時間がないから一々数字は聞きません、通告してありましたが。この表は農水省から出させたものです。これだけ減っているんでしょう。だから、平成六年度予算も私に言わせれば、ガット・ウルグアイ・ラウンド、さっき予算の説明があったけれども、ガットのガの字もないじゃありませんか。
 この予算は、私も与党であったから責任はある。責任はあるとは申しますけれども、我々が連立政権に加わったのが去年の八月。そのときには概算要求が既に積み上がっていた。自民党政治のときに積み上げた数字なんです。それが予算編成のときに与党になったから直せ直せと言ったって、とてもじゃないがそんな大蔵省を相手にして、大蔵省を相手にしても僕は怖くないけれども、概算要求で出したものにそんなガットを入れようとしたって入らないんです。平成五年度の第三次の補正でつけたなんて、あんなものは今までの継続だけのものじゃないですか。ガットのガの字もないじゃありませんか。だから、今までのようなウルグアイ・ラウンドの批准を求めるならば、韓国もああいう例をつくった、農林予算のシーリングの枠を外さなければならない。そのことについてどのように考えるか。
#181
○国務大臣(加藤六月君) また昨日の話を申し上げるようでございますが、昨日私は、関係各省に対して、平成七年度予算に向けてそろそろ作業にお入りになると思うが、ガット・ウルグアイ・ラウンドにおける経緯を考えて格段の御尽力をいただきたいということを財政当局を含む関係各省にお願いもし、また、総理からは国内対策で現下最大の政治課題だと、この問題が。したがって、前内閣に引き続き政府一体となって対処していくことが不可欠である。農業はウルグアイ・ラウンド対策だけにとどまらず、今まさに大きな転換期である。この際、きちんとした対応をすることが必要であり、農業・農村、食料について徹底的に御論議をいただき、一つの基本的方向を出していただきたいという発言もあり、そして、最後に官房長官から、緊急対策本部として、今後の予算編成等の機会をとらえてウルグアイ・ラウンド農業合意の実施に伴う国内対策の一層の具体化に万全を期すことが何よりも必要であると思うので、関係閣僚の一層の御協力をお願い申し上げるということで結びまして、平成七年度の予算に向けてシーリング、概算要求いろいろありますが、全力を傾注して、政府を挙げていこうぞという申し合せをしながら今進んでいっておるところでありますから、一層の御支援のほどをお願い申し上げます。
#182
○村沢牧君 それは、大臣が頑張っても政府全体がそのつもりがなきゃだめなんです。今まで予算委員会で何回もそういうことを言ったって、大蔵大臣にしても総理も、シーリングは維持をするんだ、必要なものは上げると、それっきりのものですよ。実は我が党も、羽田内閣、羽田総理が続くとすれば、きょう申し入れをしようと思ってちゃんと用意しておったんだよ。どうなるかわからぬ人へ申し込みをするわけにいかぬものですから、これは近く申し入れしますけれども、大蔵大臣に対しても。
 そこで、大臣は新生党だと。ここに新生党の皆さんがおったらぜひ私は聞いてもらいたいと思う。ことしの二月六日の新聞であります。「新生党の小沢代表幹事は、TBSの番組に出演、「関税化は自由貿易の原則であり、日本が否定することはできない」と発言。」したと。代表のこのような発言に、農林議員を抱える新生党内には、代表の話は大変なことだと小沢代表と話し合いがセットされたと。「偶然にもその日の毎日新聞夕刊が「関税化六年猶予で日米合意」を伝えた。話し合いはこの記事を机に挟んで、一時間半に及んだ。小沢氏は「対策に一兆円でも二兆円でも使えばいい」」と、そういう発言をされたことがある。載っているんです。立派な代表幹事です。小沢さんに対してはいろいろ意見があるけれども、これは立派なものだと私は思う。あなたの党の代表幹事が言った。しかも、今の与党を動かす人が言った。これをあなたは詰めるべきだと思う。いかがですか。新聞に載ってますよ、これは。
#183
○国務大臣(加藤六月君) だれがどう言った、こう言ったということも大切でありますが、私が今まで申し上げましたように、国会を挙げて、政府を挙げてこの問題に取り組んでいかないといけない。
 それはどうやったらウルグアイ・ラウンドの批准をしていただくかということにある。ウルグアイ・ラウンドの批准を行うためにはいろいろな考え方が必要でありますけれども、農家、農村・農業に関係する人の不安を一掃する施策というものを一つずつ上げていかなくちゃならない。その中に予算としての財政も重要な位置づけにある。したがって、昨年の閣議了解は、諸施策、諸制度について格段の充実、推進というふうな表現を使って、すべてを見ながらやっていく、その中で予算というものも重要な位置づけにしておる、こう思うわけでございます。
#184
○村沢牧君 大臣は閣内においても実力大臣だと思う、自民党の政調会長もやられた人ですから。期待をしている。しかし、そのことができなかったら、あなたの責任は重大ですよ。そのことだけ申し上げておきましょう。
 それで、農政審の答申を得ていろいろ絵図をかくでしょう、絵図と言っては失礼だけれども、こうやればよくなる、こうやればよくなるとね。幾らやったって、やっぱり財政措置をするのは政府なんですよ、それがなけりゃ絵にかいたもちにすぎないんです。今までの予算委員会の審議を聞いておっても、シーリングから一歩も出ないじゃありませんか、総理だって大蔵大臣だって。
 そこで、私は委員長にお願いしたいんです。
 ガット対策をやるについては、今のようなシーリングで三兆三千億や四千億の予算で国民が納得するのかと。(「納得しない」と呼ぶ者あり)そうでしょう、皆さん。政府は幾ら予算委員会やったってだめですから、当委員会の皆さんは賛成だと思うから、どうか当委員会の総意として理事会に諮っていただいて、農林水産委員会として強く大蔵大臣なり、もちろん総理にも申し入れを、私は決議を出したいと思ったけれども、それをやる前にぜひ委員長に取り計らいをお願いしたいと思う。
#185
○委員長(浦田勝君) ただいまの件につきましては、改めて理事会等で協議することといたします。
#186
○村沢牧君 協議はしたけれども、協議しっぱなしじゃいけませんから、委員長を信頼していますし、またこの委員会の理事の皆さんを私は信頼していますから、ぜひよろしくお願いします。
 さて、我々はいろいろなことを検討しておりますが、時間も余りありませんが、そこで一、二基本的な問題についてお伺いしたい。
 大臣は、就任しての記者会見で食管制度の基本は堅持するというふうに述べていますが、大臣の言う食管制度の基本とは何ですか。
#187
○国務大臣(加藤六月君) 生産者が再生産への意欲を持ち、また国民に対して安定的に供給していくというのが食管制度の基本であると考えております。
#188
○村沢牧君 食糧庁長官に伺いますが、食管法の基本とは何ですか。
#189
○政府委員(上野博史君) 食糧管理制度というのは、食糧管理法によって規定をされている制度でございますので、この法律の基本というのも、大臣が今申し上げましたとおり、国民の主食であるお米を国が責任を持って管理することによりまして、生産者に対してはその再生産を確保し、消費者に対しては安定的にその供給を果たすことにあるというふうに考えております。
#190
○村沢牧君 私は、昭和五十六年の食管法の大改正をしたときに、農水省としての統一見解なるものが出されていると思うんですよ。それが今思い出されてならない。食管法については、「米につきまして政府が必要とする数量を管理をする」。全量管理です。「これに必要な価格につきましては、再生産を確保する価格として買い入れ価格を決めるということ、それから第三点は、消費者に対して責任を持って供給を図るということ、そのための売り渡し価格は、消費者家計の安定を旨として定めるということ、それから米の流通につきまして必要な規制をして国による管理を明確にするということ、それといわゆる米麦についての輸出入の管理をする、」。当委員会で、統一見解じゃありませんが、当時の松本食糧庁長官が答弁したこれがずっと残っているんですよ。その後、変わっておらないと思いますが、どうですか。
#191
○政府委員(上野博史君) 私が申し上げましたことも、若干流通の関係の点など入っておらないところもございますけれども、御趣旨のような考え方で申し述べたつもりでございます。
#192
○村沢牧君 そこで、農政審でまたいろいろ意見を聞くと。聞くのは結構だけれども、基本は変えませんね。いろいろ変えることはある、食管法だって変えなきゃならないところもあると思う。この基本は変えるのかどうか。どうですか。基本は堅持すると、大臣も言っている。
#193
○政府委員(上野博史君) 農政審議会の御議論を私も出席をいたしていろいろ聞いておりますが、非常に幅広い御意見でございまして、先ほど来申し述べております食管の基本的な考え方につきまして、国民のコンセンサスを得ながら今後の制度を考えていかなければならない。そういうときにどういうような点に力点があるのかということにつきましては、これはやはりいろいろお考えがあろうというふうに思っておりますけれども、その場合やはり一番基本的なことは、農家の、米の生産者の再生産を確保し、消費者の家計の安定を図っていく、価格の安定を図っていくということにあるんだろうというふうに考えております。
#194
○村沢牧君 そんな答弁じゃなってないですよ。食管法の基本は守る、将来も守ると大臣が言っているんです。あなたは、食管法の基本はそういうことだとなれば、基本を変えるのかどうか。農政審が変えると言えば変えますと、そういうことですか。――答弁は要らない。そんな答弁じゃなっておらないです。もっと真剣になってやってください。私どもは食管法についてはもう手をつけて、一定の見解を持っているんです。だから、あなたたちの意見を聞きたいけれども、どこへ行って聞いたってわからないじゃないの、農政審でまだ論議している、あしたやるとかあさってやるとか言って。そんなことじゃ、私はだめだと思うんだ。もっとしっかりしてもらいたいと思う。
 それで、次に米価についてお伺いしたいのは、これはまた改めて委員会でぜひ米審前にやってもらいたいことを私は要請しておきます。ただ一点だけお伺いしたいけれども、米価水準の話も出ました。昨年は冷害であったけれども、この米価のとり方、算定基準の基礎になる生産費調査についてどういうふうに考えるか。
#195
○政府委員(上野博史君) 生産費・所得補償方式の考え方としまして、過去三年の生産費を用いてやるわけでございます。平成五年産米の生産費につきましては、現在統計情報部で調査、整理中でございますので、またいかなる内容のものになって出てまいるのかわからないわけでございますけれども、そのでき上がりを見まして、扱いとしては考えてまいらなければならないだろう、こういうふうに考えております。
#196
○村沢牧君 官房長、僕は統計情報部長も呼んでいたんですよ。きのう統計情報部長が来て、平成五年度の凶作については、作況が二〇%以下ですか、それは対象にしないと言うのですね、平成五年度の分については。こんなことあるか。例えば、北海道の檜山は二%だとか、渡島は四%だとか、あるいは十勝は二〇%だ、こういうものは今年の生産費調査の対象にならない。なぜなんですか、これは。なぜ大臣こういうことをするんですか。これだけしかとれなかったから、生産費も上がっているんですよ、数量が少ないから米価が上がるのは当然なんだよ。こういう農家は対象にしないと言っているんです。そんなばかなことがあるのか。百年に一遍の冷害に対して、今までそういうことをやっておったからこういうのは二〇%以上のものをやると、そんなとり方は、算定方法は私は納得することができない。どういうふうに思いますか。なぜ統計情報部長は来ないんだ。
#197
○政府委員(高橋政行君) 統計情報部におきまして毎年米の生産費調査をしておるわけでございますが、その生産費調査のルールといたしまして従来から、被害が二〇%以上であるそういう農家につきましては生産費の対象から除くということをやってきておるわけでございます。
 これは、一応生産費といたしまして米を一般的にとるのにはどのくらいの生産費がかかるかということで判断する場合に、やはりそういう異常な農家は除いて考えるのが生産費を見るのには適当ではないかという考えによるものであるというふうに思っております。
#198
○村沢牧君 作況が七%だとか八%、一〇%、そういうところの生産費はもう対象にしない、一番困っているところを対象にしない、そんなやり方があるんですか。百年に一遍の冷害だというんですよ。今までやっておったから変えないと。統計情報調査のやり方だって、昭和二十何年にやったものを最近変えたじゃありませんか。そのくらいの配慮を持たなきゃ適正な米価算定なんてできませんよ。食糧庁長官、どうですか。
#199
○政府委員(上野博史君) 私どもの立場は、調査されました結果を用いて米価をはじくということでございますが、私どもの立場からいたしますと、やはり正常な稲作経営といいますか、米の生産に要した生産費を用いるということが基本的な考え方になるんだろうというふうに思うわけでございます。そういう意味で、非常に例外的な不作で生産費が高騰をしたというそういうものを用いて価格を計算するということについては非常に疑問があるんじゃないかというふうに考えております。
 平成六年産米は現在植えつけが行われまして初期生育の段階にございますけれども、順調に今のところいっているわけでございまして、私どもとすればそういう平年作的な考え方についての価格を決定してまいるというふうに考えておるわけでございまして、正常な稲作経営の中から出てまいります生産費というものを期待しているところでございます。
#200
○村沢牧君 期待ではなくて、去年までの生産費を対象にしてことしの米価を皆さんが決めるんでしょう。去年あれだけ異常なときに大変収量も少なかったし生産費もかかったんですよ。その一番作況指数の悪いところは対象にしないなんてことがどうしても理解ができない。
 もちろん、食糧庁長官は、生産費調査を統計情報部が出しても、それをああだこうだといじくって適当な米価にするからそういうことになる。そんなものじゃないと僕は思うんですよ。生産費調査を出したとおり米価を決めるわけじゃないから勝手なことを考えるかもしらぬ。そんなものじゃないと思うんです。もう一回再検討してください。
 それから最後に、時間もなくなりましたのでリンゴについてちょっとお伺いしたい。
 リンゴの公聴会を開く。アメリカリンゴの輸入なんてことは私も反対ですよ。公聴会を開くということは、恐らく一カ月か二カ月後で輸入禁止を解こうと思っておるに違いない、私は反対だけれども。ただ、ニュージーランドのときに田名部農相が言った、万一我が国にコドリンガ、火傷病等が発生した場合には全額国庫負担で撲滅、防除を図る。それから、検疫措置に原因があるとすれば直ちに輸入禁止をする。このとおりにしますか、確認をしたい。
#201
○政府委員(日出英輔君) 先生今お話しのとおり、不幸にして万一病害虫が入りましたときには植物防疫法に基づきまして全額国庫負担で撲滅、防除する緊急防除を行う、これはそのとおりいたしたいと思っております。
 それからまたもう一つ、例えば不幸にしてコドリンガや火傷病の発生が確認された場合にすべて輸入中止するかという話でございますが、これにつきましても輸入禁止を含めまして所要の対策を講ずること、これは当然そういうふうになるわけでございます。
#202
○村沢牧君 そこで、リンゴの輸入というのは単なる病虫害だけじゃなくて、我が国のリンゴ及び果樹に重大な影響を及ぼす。
 かつてオレンジの輸入のときには果樹対策研究会なんというものをつくって、これからの果樹はどういうふうにしましょうと、これだけ膨大なもの、その委員もそうそうたる皆さん方が委員になってこういうのをつくっておるんですよ。ただあなたは解禁をしようという気持ちばかりあって、リンゴを本当に育てる気持ちがあったらこのくらいのものをつくって、農家に安心していただけるような精気のある検討会をつくってやらなきゃいけない。そのことがなかったら認めることはできない。どうですか、やりますか。
#203
○政府委員(日出英輔君) 今先生お話しなのは、五十九年にかんきつにつきまして六十二年までの日本での輸入の割り当てを決めますときに、確かに研究会を開きましてどういうふうにするか。特に問題になりましたのは、温州ミカンに対する影響でございます。それが、だんだんいろんな議論が積み重なりまして、果樹農業振興特別措置法の改正という形になったことについては承知をしておりますが、今の話は実は牛肉・かんきつの自由化の前の五十九年のときの議論だというふうに承知をしております。
#204
○村沢牧君 だから、自由化の前にそれだけ議論をしてやったんですよ。今度解禁をしようというんだったらもっと大事じゃありませんか。この委員の中には、沢邊守さんを長としてそうそうたるメンバーでもってこういうことについてやりますということを検討してやっているんですよ。
 公聴会の公述人、これは民主的にやられなければなりませんし、いろいろこれについても意見がありますが、時間がありませんから言いません。公聴会をやったからあと一カ月か二カ月たては政令改正、そんな単純なものじゃないですよ。その間において、この種の検討会を開いて、輸入解禁をするけれども、日本のリンゴ農家や果樹農家に心配かけませんから、こういう国内対策を講じますからということをはっきりして、それから政府の態度を決めるべきだ。どうですか。
#205
○政府委員(日出英輔君) ただいまのところ研究会を開いてという考え方はございませんが、ただ、私はやはり実質的な輸入の自由化がアメリカ産のリンゴの場合にはこれから来るであろうと。当然のことながら、産地対策の強化でありますとか輸出対策とか、戦略的にいろんなことを詰めなきゃいかぬことがあるわけでございますが、私どもまだ時間があると思っております。
 そういう意味。で、諸先生方の御意見や関係団体の方々あるいは生産地の人たちの気持ちも今度の公聴会等を通じてよくお聞きいたしますので、大至急そういうものを取りまとめたいというふうに思っている次第でございます。
#206
○村沢牧君 もう一点だけにします。
 公聴会は病虫害について聞くことだけなんですよ。そうでしょう。これからアメリカリンゴも入ってきますが、あなたはどうしますかなんて聞くわけじゃありません。だから、このくらいな検討会を持って、予算はこういうふうに講じてやります、そのくらいの熱意がなかったらだめですよ。
 そこでお伺いしますけれども、与党はどういうふうに言っていますか。与党もいろいろ委員会をつくっているんですが、公聴会を開いて解禁しても結構だと言っていますか、どうですか。
#207
○政府委員(日出英輔君) リンゴの問題につきましては、特定の産地に大変影響のある問題でございますので、私の承知している限りにおきましては各党で一体この問題の本質はどういうことなのか、あるいは生産者が不安を持っているけれども、これについては大丈夫なのか、病害虫防除技術が確立されているかどうか、あるいは産地対策の強化はどうするのか、こういった点につきまして私どもは頻繁にお呼びをいただいて御説明在申し上げている状況でございます。
 いずれにいたしましても、先生お話しのとおり、病害虫の問題についての公聴会ではございますけれども、私どもが事前にやっております現地の説明会等では、病害虫の防除の問題に加えて幅広い議論が出ております。私は、そういうことは十分取り入れましてこれからの対策をつくっていかなきゃいかぬというふうに思っております。
#208
○村沢牧君 最後にもう一問だけ。
 たびたび果樹振興法第五条のことが言われます。この五条は、北先生もいらっしゃいますけれども、北先生が委員長のときに私が提案をして、全会一致で決めて挿入した第五条なんですよ。内容はよく知っている。現在温州ミカンだけ特定果実に指定しているが、温州ミカンだって今日のような状態になることを予測してやったんじゃないんだよ。入ってくるおそれがあるから特定果実に指定をしたんだ。だから、本当にリンゴ農家のことを思ったらば果樹振興法の五条の特定果実に指定をしていくんだ、検討しますと、それくらいの気持ちがなければ、だめだだめだなんてふざけるなというんだ。
 その法律をつくったのは私どもが提案して、これは五五年体制と言うといけないけれども、自民党と社会党と熱心に論議して、北委員長のときにつくった第五条なんですよ。ですから、そういう場合についても検討すると、その答弁をしてください。
#209
○政府委員(日出英輔君) 大変重要な問題だと思っております。
 先生御指摘のとおり、果樹農業振興法の第五条の議論のもう一つ前に、そもそも特定果実に指定をいたしまして、摘果とか生産調整をするという条文がまずございます。その条文の特定果実の対象になり得るかどうか、これが実は要件として掲げておりますのが、需給が著しく均衡を失したものであるかどうか、あるいは失するおそれがあるかどうかということがございます。
 例えば、新植の抑制措置を実施したにもかかわりませず、果実の価格が生産費を大幅に下回っているとか、あるいは果実製品の在庫が適正水準を上回っているとか、あるいはそういった蓋然性が高いとか、具体的な要件がまずあるわけでございます。
 そういう意味で、私どもといたしますれば、この問題につきましては、これから特定果実になり得るかどうか、アメリカのリンゴあるいはニュージーランドのリンゴがもし入ってきた場合に、大量に入ってきますればこういう問題を引き起こすことであろうということもあるかもしれません。そういう意味では十分に事態を注視していきたいと思っておりますが、今現在、直ちに特定果実に指定できるかどうかということになりますれば、この法律の解釈上はちょっと無理なんじゃないだろうかというふうに申し上げている次第でございます。
#210
○村沢牧君 いや、違うんですよ。温州ミカンだって、まだ入ってこないうちにこれはやったんだよ、特定果実に指定をしているんだよ。入ってきてから指定したんじゃないんだ。温州ミカンだって、入ってくるおそれがあるからやったんだ。今だっておそれがある。そのことを強く指摘しておきましょう。
 これは簡単に、局長の言うようにリンゴ解禁結構でございますと、そんなぐあいに私はいきませんから、またこれから論議いたしたいと思います。
 終わります。
#211
○野別隆俊君 アメリカのウルグアイ・ラウンド関係の諸協定の批准、国内実施法案を審議するアメリカ議会においては、これは大塚さんへの答弁にちょっと出てきたかもしれませんが、クリントン政権に対してアメリカの議会は四月二十日、上院議院の農業・食糧・林業委員会におきまして、パトリック・リーヒー委員長、民主党でありますが、農業補助金をこれ以上削減した場合はウルグアイ・ラウンド農業交渉に反対するとの内容の書簡を委員全員で署名してクリントン大統領に送った、こういうことになっております。この新聞は四月二十一日付の東京新聞夕刊で出ておりますが、こういうことであります。また、下院の超党派議員グループは、クリントン大統領に対して米国の雇用や環境などへの影響を検討するため法案提出を来年まで延期することを要請し、米国議会でガット・ウルグアイ・ラウンド合意に関する国内実施法案の審議を延長するよう求めている。これは四月二十八日の日本経済新聞であります。
 御承知のとおり、むしろこのガットについては、米国は推進の中心の役目を果たしてきた国であり、結局このような状態が出ているということに対して、日本政府の見解、この真意、この状態になっているのか、この点についてまずお聞かせ願いたい。
#212
○政府委員(東久雄君) 日本政府というのはちょっと大げさでございまして、私の方から、大げさというか、日本政府としての見解というのはちょっとなかなか、外務省ということになりますので、私の方から農水省としての考え方を述べさせていただきたいと思いますが、今いろいろな情報を集めております。先ほど先生から御指摘のような二点、これはアメリカ議会の中で大きな問題になっております。
 それは、関税引き下げ、これは何も農産物だけじゃなしにいろんな関税を引き下げますから、関税収入の減が起こる。今、御存じのとおりアメリカの方は財政削減の方の法律がございまして、それで支出削減をやる形になっております。その中でこの部分が収入が減るということで大変だと。そこで、農業委員会の方は、ガットのいわゆる国内対策の削減と、それから輸出補助金の削減等の削減はしょうがないけれども、それ以上にそういうものをやるために農業の方へその削減をかけてくることは反対であるということでございます。これらの関税の収入の減に対する対応についてどういうふうにするか、今議会側、特に財政関係に携わっている議会側と話し合いが行われているというふうに聞いております。
 さらにもう一つは、先生お話しのございましたような環境ですとか消費者団体というようなところから、要するにWTOの主権問題といいますか、WTOの方が、新しくできる方がいろいろなことを決めていってアメリカの自由度をそこで制限されやしないかという動きがあることは事実でございます。しかし、全体として、今このガットの結果を所掌いたします貿易小委員会というところで、まだちょっとガットの正式の批准案をやる前でございますけれども、話し合いが行われているところにつきましては、その二点の問題は別にしまして、それぞれの実施法について大きな問題が生じているというふうには聞いておりません。したがいまして、私の方は、またアメリカ政府としても積極的にこれを大統領を中心にして批准を求めていくという状態のようでございますので、余り問題はないというふうに考えております。
#213
○野別隆俊君 アメリカ議会は、政府とそれは違う立場ですからそういうことはできるわけでありますが、日本の議会は、我々も非常に厳しい中でああいった最終的な決意をしてきたわけであります。アメリカにおいてもそういう形で一時はあったんだろうと思うのであります。
 このままでアメリカは来年の一月までにできるという見通しをあなた方は立てられるかどうか、ちょっとお聞かせ願いたい。
#214
○国務大臣(加藤六月君) アメリカ議会、アメリカ関係各界、ホワイトハウスを中心にする、上下両院中心のいろいろな議論、その他があります。先般、私もそれらに関して数十ページの原稿をまとめまして総理と外務大臣にお渡ししておきましたが、いろいろあります。ありますが、多くの上院のウォッチャーの意見によりますと、いろいろ先ほど局長がお答えしましたような問題は含んでおるだろうけれども、年内に批准は完了するだろうというのが大方の予想であります。
 具体的には、今申し上げたものよりかさらにさらに、個々の議員が何名どういうものに署名した、レターを出した、どういう動きをしておる、あるいはホワイトハウスがさらなる専門官を一人任命してその人に国会、議会対策をやらせておるというような情報等も全部持っておりますが、要は年内にアメリカは批准するのではないか、こう判断いたしております。
#215
○野別隆俊君 時間がありませんが、このガット交渉は、六十一年から南米のウルグアイで交渉が開始されて八年間かかってきたわけであります。しかも、世界百二十五カ国が参加をしておりまして、我々もこういった形で世界全体がそういう方向に動いているという状況の中で、さっき申し上げましたように苦渋の選択をした。ところが、こういう苦渋の選択をする直前に、これは当時の細川総理と私どもははっきりした、この代償は必ずやるんだ、日本の農業を再建していく、こういうことで細川総理はみずから緊急農業農村対策本部をつくってその本部長になられた、そして日本の再建に全力を尽くす、こういうことを言われたわけであります。引き続き、細川さんは政権からおりられて羽田政権になったわけでありますが、私は考え方は全く同意見、一緒だと確信するのでありますが、農水大臣加藤さんはこの点についてどのような考え方でおられるのか。
 私どもは、このウルグアイ・ラウンド交渉を受けてやる農業というのは、今までの第四次計画のままで、この第四次計画をつくったのはこの以前の問題でございますから、四次計画以外に別枠で当然政府としては農業対応対策を打ち出していかれると、このように確信をするものであります。先ほどからそれぞれの質問者の中身もそうだし、大臣の決意のほどもさっき聞かせていただきました。最善の努力をするということでありますが、そういった国内対策ができなければ、私どもはやっぱりアメリカがやったからやるんじゃありませんよ、日本は日本として約束を守らなければ批准もできないという状況になっていくわけですから、この点についての大臣の決意を述べていただきたいと思います。
#216
○国務大臣(加藤六月君) ウルグアイ・ラウンドのミニマムアクセスを受け入れる受け入れないにかかわらず、私たちとしたら、農業の基盤整備というものは我が日本の農政にとって必要欠くべからざるものであるという認識はお互い共通だと思うわけであります。そういう中で、今回受け入れた中で、先ほどおっしやいましたように、昨年暮れの閣議了解におきまして、これに伴うところの農村・農業に関係する皆さん方の不安をなくしていくために最大限の努力をしようという中の一つとしての農業基盤整備が重要であるということは、もう共通の認識として持っておるところでございます。
 平成六年度予算におきましても一兆一千六百八十二億円を計上しまして、高生産性、低コスト農業の確立のための大区画化等の高生産性圃場の整備、それから担い手の育成と活力ある地域づくりのための生活環境の整備、それからもうたびたび本日も議論に出ておりますが、中山間地域における農業農村活性化のための条件整備及び国土や自然の保全等に重点を置いて、一層充実を図らなければならぬと考えておるわけでございますし、また第四次土地改良長期計画に沿いまして着実に事業の推進をしてまいらなければならないと考えております。
#217
○野別隆俊君 これからその基盤整備を質問するつもりでございましたが、時間がないようですから、要望にかえたいと思います。
 御案内のとおり、第一次十カ年計画は一〇四%、第二次計画は一〇三%、第三次計画は六一・八%に落ち込んでいるわけであります。第四次計画も私は簡単にいかないんじゃないか。相当政府が基盤整備に対応して農家負担の軽減を図らなければ、これは今まではやりたい人がやってきた、これからやらなきゃならぬからやってくれというような基盤整備も随分あるわけであります。そういう面からいけば、政府は抜本的な農業の基盤整備をやらせることが低コスト、そして規模拡大、そういうものにつながっていくわけでありますから、この点についてはぜひひとつ全精力をつぎ込んで、基盤整備ができますように心から要望しておきたいと思います。
 以上であります。
#218
○林紀子君 間もなく九四年度産の生産者米価が決定されるわけですが、この問題に関連して以下質問させていただきます。
 まず、食糧庁長官にお聞きしたいと思いますが、政府は公共料金の年内抑制を決めましたね。公共料金には米価も含まれており、基本的な方向づけがなされた、全米商連の総会でも、上野長官はこういう内容のごあいさつをなさったということも聞いておりますけれども、この基本的な方向づけはなされた、すなわち消費者米価は据え置きの方向だ、こういうふうに認識をなさっているわけですか。
#219
○政府委員(上野博史君) 先般、公共料金につきまして本年じゅうは引き上げを行わないという閣議決定がなされたわけでございます。米の政府売り渡し価格についても、これを踏まえて決定していく必要があるというふうに確かに考えておりますけれども、六年産米の話につきましては、これはこれから生産段階に入るということでございますので、現在まだ具体的にそういうことを考える段階ではないというふうに考えております。
 いずれにしましても、先々、政府売り渡し価格を考えるということはあろうと思いますけれども、それは食糧管理法の規定に基づきまして、家計費及び物価その他の経済事情を参酌して消費者家計の安定を旨として適正に決めるということになるだろうというふうに思っております。
#220
○林紀子君 消費者米価の問題をお聞きいたしましたのは、それが生産者米価と大変深いかかわり合いがあるというふうに思っているからです。九一年度以降、三年間連続して生産者米価が据え置かれますと、連動して消費者米価も据え置かれている、こういう状況ですね。
 今、農業団体はこぞって生産者米価の引き上げを要求しております。国会や米価審議会でも議論されている中で、このように消費者米価が据え置きだったら生産者米価も据え置きに連動する、こういうような懸念があるものですから今御質問をしたわけですけれども、そうしますと消費者米価も据え置きということでは考えていない、これはこれからきちんと決めるということですね。
#221
○政府委員(上野博史君) 政府の米の売り渡し価格につきましては、ただいま払お答え申し上げましたように、食糧管理法の第四条の規定がございまして、家計費、物価その他の経済事情を参酌して消費者家計の安定を図ることを旨として決定するという考え方が示されているところでございます。
 一方で、政府買い入れ価格の方につきましては、食糧管理法の第三条の規定がございまして、生産費及び物価その他の経済事情を参酌して再生産の確保を図ることを旨として決定するというふうに決められているところでございまして、それぞれの趣旨に沿ってそれぞれの価格が決定をされるということになっているわけでございまして、本年産の消費者米価との関係で生産者米価が決まるというような、その両者の平衡関係とでも言いますか、連係関係があるわけではない、それぞれの趣旨に従って決められていくものであるというふうに考えております。
#222
○林紀子君 大変原則的なお答えをいただいたわけですけれども、食管赤字の解消のためということで一九八七年度には逆ざやが解消されたわけですね。そして、それ以後ずっと順ざやで財政負担を減らしてきた、こういう形になっているわけです。しかし、今、上野長官のお答え、それをそのまま実行していただきましたら、消費者には価格の安定そして過大な負担をかけない、生産者には生産費を償って再生産をきちんと保障する、こういう立場できちんとやっていただきたいと思うわけですね。
 これをやっていきましたら、この逆ざや解消、順ざやになってきた、ここのところを見直していかなくちゃいけないと思うんですけれども、その辺まで踏み込んできちんと見直していくという、そういう御決意がありますか。
#223
○政府委員(上野博史君) 私、生産者米価、売り渡し価格それぞれの決め方についての原則的な考え方、これが法律にうたわれていることを申し上げたわけでございまして、消費者米価を決める際の、この条文の規定にも経済事情を参酌するというような条項もございますし、いろいろなことを考え合わせて「消費者ノ家計ヲ安定セシムルコト」ということを考えながらということはもちろん中心にあるわけでございますけれども、考慮の要素としてはいろいろなことが入ってまいるというふうに考える次第でございます。
#224
○林紀子君 大変立派なお答えがいただけたんですけれども、後半何だかよくわからなくなってしまったわけですけれども、お話がありましたようにあくまで食管制度の大もとをきちんと守った米価を決定していただきたいというふうに思うわけです。
 そして、次は内外価格差ということについてお聞きをしたいわけですが、上野長官は農業新聞とのインタビューで、食管改革を進める視点として「規制緩和、内外価格差を縮小する大きな方向づけの中での改善」、こういう御発言をなさっていらっしゃいます。生産者米価について言いますと、九三年の内外価格差はアメリカに対して七・九倍、タイとは一四・九倍、こういう価格差があるわけですね。これを縮小していく、そうしますと生産者米価は下げていく、こういうことになってしまうのではないかと思いますが、どうですか。
#225
○政府委員(上野博史君) 極めて一般論といいますか基本的な物の考え方として考えているわけでございますけれども、規制の緩和を図っていくというのはこれは政権の基本的な考え方でもございますので、大きな流れとしてやはりそういうことに沿った物の考え方をしていかなければならないだろうという一般論でございます。
 内外価格差の問題につきましては、これはやはり国際化の進展というようなことは考えていかなければならないわけでございまして、そういう事態に対応できるような我が国の農業生産の構造というふうなものをつくり育てていく必要があるだろうということでございまして、新政策の考え方の中にも生産性の高い稲作の担い手となる農家あるいは生産組織集団、こういうものを育成してそういう効率的な生産性の高い生産体制というものをつくっていくんだということがうたわれているわけでございまして、そういうことを追求することが価格関係におきましてもより一層内外価格差を縮めていく方向の努力に沿ってくるというふうに考えているところでございます。
#226
○林紀子君 政府や連立与党内ではどのくらいまで引き下げようかと検討しているのかと、私も新聞の情報などを見ているわけですが、連立与党の税制改革協議会の小委員会の規制緩和報告案というものによると、消費税引き上げの見返りに米穀の政府買い入れ価格、政府売り渡し価格の引き下げ、十年後、コスト水準を現状の全農家平均の五割程度に低下させるということを打ち出しております。
 また、政府の方はといいますと、羽田総理が本部長の行政改革推進本部では内外価格差を五年間で半分に圧縮する、こういう意見も出ているということを聞いております。生産者米価でいいますとアメリカとの内外価格差を現状の半分にする、つまり約四倍にする、こういうことでは今の生産者米価を半値にする、六十キロ当たり八千円にする、こういうことになってしまうと思うわけですけれども、こういう方向なんですか。
#227
○政府委員(上野博史君) 私、一般論で申し上げたわけでございますが、具体的に何年後にどれくらいの価格になるかということについて、私ここでしかと申し上げるだけの準備がございません。そのときの生産者米価の決定の仕方というものは恐らくルールとしてあるだろうと思うわけでございまして、それに従って適正に決めるということになるだろうと思うわけでございますけれども、現在の生産者米価の決め方からいいますと、やはりそのときどきの生産費の動向によって価格を決めるという原則に立っているわけでございまして、いかなる生産の体系、体制があるのかということが価格決定の前提の問題として存在するのだろうというふうに考えているところでございます。
#228
○林紀子君 それでは大臣にお伺いしたいと思いますが、羽田総理は六月十三日に開かれた物価安定政策会議の総会でも、内外価格差問題に真っ正面から取り組んでいきたい、このようにあいさつをなさっています。内外価格差の縮小という方向で生産者米価を決める、こういうことになるわけですか。
#229
○国務大臣(加藤六月君) 生産者米価は食糧管理法第三条の規定に基づき、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し米穀の再生産の確保を図ることを旨とし、そして適正に決定するということでございます。
 ただ、私たちも昨年の長雨、大冷害で二百数十万トンの米を輸入しまして安定供給をいたしました。そのとき、国民皆さん方が外国産米の味とが食べ方とかいろいろありましたが、またある面では価格という問題についても大変敏感になられたということは忘れてはならない、こう思っております。
#230
○林紀子君 米不足で自由米や国内産米の小売価格が高騰する中で政府米がほとんど集荷できなかった、これは十八年前の水準に引き下げられた生産者米価が異常に安かったからだ、そうじゃありませんか。米の安定供給、価格安定のために生産者価格をどうしても引き上げるべきだということを強く求めて、次の質問に移らせていただきます。
 林業問題ですけれども、これから国産材時代だというかけ声はよく聞くわけですけれども、担い手をどうするか、これは農業問題と同じように、いやそれ以上に切実な問題だと思います。
 こうした中で、造林補助事業の労賃単価の引き上げ、これは近年引き上げられているということは評価をするわけですが、しかし、それでも三省協定の公共事業労務費単価、これと比べますとまだまだ大変低いわけです。特殊作業員、二万四百九十五円、普通作業員、一万五千七百八十四円であるのに、造林補助事業の労賃単価といいますのは一万九百四十円です。例えば、山の下草刈りをする、それから国道の土手の草刈りをする、作業はほとんど同じなのに山の下草刈りはぐっとこの単価が低くなっているわけです。このために森林組合には人手が集まりにくくなっているのが現状です。
 国は率先してこの三省協定の水準に引き上げていってほしい、これが非常に強い要望です。そして、その上で県に対しても標準単価の引き上げを指導していただきたいと思いますが、いかがですか。
#231
○政府委員(塚本隆久君) 森林の適正な維持管理を図っていくためには林業労働力の確保が極めて重要でありますが、そのためにはやはり賃金等の労働条件を魅力あるものにしていくことが必要であると考えております。
 林野庁といたしましては、造林事業における国の予算上の労賃単価につきまして、平成四年度、五年度においてそれぞれ約一割から二割、逐次引き上げを行っているところでございます。これに基づきまして、それぞれの地方で都道府県知事が実勢単価等を勘案しながら、それぞれの年に賃金の引き上げを行っておるところでありますが、今後ともこうした地域の実勢単価に近づくように、引き続き労賃単価の引き上げを含め適切に対処してまいりたいと考えております。
#232
○林紀子君 担い手確保ということが非常に急がれるときですから、徐々に引き上げていくというテンポではなくて早急に引き上げていただきたい、そのことを重ねてお願いいたしまして、質問を終わります。
#233
○新間正次君 まず、ことしの本年産米の生産者米価について大臣の御意見を伺いたいと思いましたけれども、同僚議員からいろいろお話が出ておりますので、とにかく本年産米の生産者米価は引き下げるべきではないということをぜひお願いしておきたいと思います。
 さて、今百二十九国会ももうあと数日を残すだけになったわけでございます。この農水委員会もその中にありまして、いろいろ各党間の思惑もあったんでしょうか、審議の時間が大変少なかったというのは非常に残念に思っております。
 さて、この三月十七日に米不足について質疑が行われたのが記憶に残っておりますけれども、食糧庁長官、これはもう本当にわずか三カ月前のことなのでございますが、今やどうでしょうか、報道によりますと、早場米の供給増などで夏場の米需給に不安がないと見込み、当初の計画よりも十万トン少ない段階で米の緊急輸入を打ち切られたとかというような記事も見聞きしております。まさに米屋さんの前に国民の方々が行列をされたのが遠い過去のような気がするわけでございます。のど元過ぎれば何とやらと申しますけれども、今のような鎮静化した時期にこそ、さきの米不足の教訓を生かして米の流通の合理化を図るべきではないかなと考えております。
 さらに、生産者からも転作の選択制など、生産の自由化を求める声が聞こえてまいりますけれども、これとセットでまた流通の自由化ということも望まれておるようでございます。このような流通の自由化を求める声に、大臣としてはどのような御見解を持っていらっしゃるんでしょうか、
#234
○政府委員(上野博史君) 今、委員御指摘のとおり、おかげさまでお米の需給も安定をいたしておりまして、平常な状態に今では戻っているというふうに考えているところでございます。さらに、引き続きこの端境期に向かいまして努力をしてまいりたいというふうに考えております。
 お米の流通の問題につきましては、これまでも米流通改善大綱というものをつくって、新規参入の促進などを初めとして努力をいたしてまいっているところでございまして、今でも新規参入の促進というためのいろいろな行政上の努力を続けておりますが、一般的な基本的な問題といたしまして、現在ウルグアイ・ラウンドの合意に伴う国内対策の一環として農政審議会において食管制度全般についての御議論も行われているところでございまして、これにょりまして流通についての考え方も示されるというふうに考えているわけでございます。そういうような農政審の御結論等が出てまいりますならば、そういうものを踏まえてさらに一層努力をして検討してみたいというふうに考えておるところでございます。
#235
○新間正次君 さきの十九日のNHKスペシャル「どうする日本のコメ」、これは加藤大臣も御出席なさっておられたわけでございますけれども、その席でも、やはり生産者の方々も、流通の弾力化というものをぜひ見直していただきたいというような声も出ていたやに聞いております。したがって、今の長官のお考えをぜひ徹底させていただきたいと考えております。
 また、農家の現状を考えますと、さきに申し上げましたように農家は非常に不安を持っておるわけでございまして、ガットの受け入れあるいはミニマムアクセスの導入、これは稲作農家にとりましてはまさに現代の黒船というような感じがしたんではないかと思います。農家の方々に少々きついんですけれども、これまでの方策の転換によって厳しい状況にいきなり投げ込まれてしまったというところではないかと思いますが、米づくりについて国際競争力を持てるような体質の強化が私は強く求められているんではないかと。
 しかし、この問題につきましても農政審で検討中であるとかというような答えが返ってくるのかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、農水省はさきに新政策を公表しました。その中で、一応今後の農業構造の展望を描いているわけでございますけれども、これらは農家の理解を得て、農家の希望の星となっているものだと私は考えております。
 そこで農水省にお伺いするわけでございますが、米づくりについて国際競争力を持てるように、あるいは体質の強化を図るべきではないかと考えております。それと同時に、また今申しましたように、農家に展望を持てるような稲作についてのわかりやすいビジョンをひとつ示すべきではないかと思いますけれども、農水省の見解はいかがなものでございましょうか。
#236
○政府委員(日出英輔君) 先生今お話しのように、特に稲作につきまして体質強化を図ることが急がれる、このことは先生御指摘のとおりでございます。
 ただ、私どもといたしますれば、その体質強化の中で国際競争力云々の問題はなかなか悩ましい問題があるわけでございます。アメリカのような農場制で一経営体当たりの規模が大きいわけでもありませんし、人件費もタイのような低いものではございませんから、直ちにそういったアメリカやタイ並みの国際競争力を短期間に持てという意味で国際競争力を持つようにということになりますと、なかなかこれは難しいと言わざるを得ないわけでありますが、一方農業の中でもほかの部門ではかなり大規模な経営あるいは複合経営といった形で体質の強化あるいは生産性の高い農業経営が実現していることも事実でありまして、その点で見ますと、稲作につきましてはまだまだ私どもとすればやはり努力の余地があるんではないだろうか。
 こういうことから、先般新政策で申し上げましたように、稲作の単一経営あるいはやや中規模経営となりましょうか複合経営、あるいは個別経営体だけじゃなくて組織経営体をつくる、こういういろんなやり方で生産性を上げる、体質強化を図る、経営安定を図っていく、こういうやり方をしながら、あるいは今申し上げましたようないろいろな手法をとりながら体質の強化を図っていくということ自体は大変稲作にとって急務だというふうな認識におるわけでございます。
#237
○新間正次君 日本の農家の一戸当たりの農用地面積がたしか平均一・四ヘクタールと聞いております。これは東京ドームの大体一個分ぐらいの大きさじゃないかと思いますけれども、この規模の小さな条件の一方で、我が国の農地価格というのは米国の七十五倍という大変厳しい条件にあるわけでございますね。そして、一方耕作放棄地については現在二十二万ヘクタールにも及んでいるという非常に危機的な状況にあるように私は考えておりますし、現状これを手をこまねいて見ていていいものであるかどうか。今後の農業の振興方策として規模の拡大があるが、今後の展開方向はどういうふうになっているのか、また進んでいないともちらっとお聞きしておるところもあります。
 その一方、規模拡大は大規模志向農家とそれ以外の農家の乖離といいますかを招いてしまって、集落の崩壊につながる懸念も出ているという声も聞いております。それに対する配慮が必要だと思いますけれども、農水省の見解はいかがでしょうか。
#238
○政府委員(入澤肇君) 経営基盤強化法に基づきまして農業振興方策を今講じているわけでございますけれども、今後の展望と申しますと、まず農地の流動化の前提となります農地の所有状況、これが六十歳以上で農業の後継ぎのいない高齢農家の保有農地が四十二万ヘクタールございます。それから、第二種兼業農家のうち、世帯主が恒常的勤務や自営兼業の安定兼業農家の保有農地が百三十万ヘクタールございます。これがこの十年の間に担い手を見つけて動かなくちゃいかぬわけです。我々は、恐らくこれから十年の間にこういう農地を含めまして百七十万ヘクタールを超える面積が、何らかの形で担い手に結びつけなくちゃいけなくなるんじゃないかというふうに見ております。
 したがいまして、一方で規模拡大を進めるということは必須条件でございますが、一方で経営基盤強化法の目的とするところは生涯所得において可能な限りサラリーマン世帯と均衡するような農業経営をやるということでございますから、複合経営等を含めまして地域全体で農業の合理化も図っていただきたい。ですから、切り捨てということじゃなくて、これは先生の御出身の愛知県の十四山村とか安城市、こういうところは非常に見事に集落全体で専業的な農家を育成する、さらに専業的な農家にならない方々は生産組織をつくったり、あるいは保留地、自留地を持ちまして単品作物をつくって、そして全体として所得が均衡するような方策を集落全体で模索しておりますけれども、そういう方法が全国各地に伸びていくことが必要じゃないかと思っております。
#239
○新間正次君 大変結構なお話をお伺いさせていただいたわけでございます。
 今国会は余り審議が行えなかったわけでございますけれども、その点は非常に残念に思っております。まだ会期が残っておりますので、米価に関する審議なり、あるいはガットの批准その他の対策等問題が山積しております。今後の積極的な国会審議と政府の一層の御努力を希望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
#240
○委員長(浦田勝君) 以上をもちまして、平成六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管及び農林漁業金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#241
○委員長(浦田勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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