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1994/06/21 第129回国会 参議院 参議院会議録情報 第129回国会 厚生委員会 第7号
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1994/06/21 第129回国会 参議院

参議院会議録情報 第129回国会 厚生委員会 第7号

#1
第129回国会 厚生委員会 第7号
平成六年六月二十一日(火曜日)
   午後三時四十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     武田 節子君     横尾 和伸君
 六月十七日
    辞任         補欠選任
     吉田 之久君     猪木 寛至君
     高桑 栄松君     白浜 一良君
     横尾 和伸君     鶴岡  洋君
 六月二十日
    辞任         補欠選任
     久保田真苗君     大渕 絹子君
     猪木 寛至君     吉田 之久君
     白浜 一良君     高桑 栄松君
     鶴岡  洋君     横尾 和伸君
 六月二十一日
    辞任         補欠選任
     大渕 絹子君     久保田真苗君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         会田 長栄君
    理 事
                大島 慶久君
                大浜 方栄君
                菅野  壽君
                高桑 栄松君
    委 員
                岩崎 純三君
                尾辻 秀久君
                清水嘉与子君
                西田 吉宏君
                前島英三郎君
                今井  澄君
                久保田真苗君
               日下部禧代子君
                菅野 久光君
                萩野 浩基君
                吉田 之久君
                横尾 和伸君
                西山登紀子君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  大内 啓伍君
   政府委員
       厚生大臣官房長  岡光 序治君
       厚生省健康政策
       局長       寺松  尚君
       厚生省保健医療
       局長       谷  修一君
       厚生省社会・援
       護局長      土井  豊君
       厚生省老人保健
       福祉局長     横尾 和子君
       厚生省児童家庭
       局長       瀬田 公和君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        水野 国利君
   説明員
       自治省財政局調
       整室長      林  省吾君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○地域保健対策強化のための関係法律の整備に関
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(会田長栄君) ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十三日、武田節子君が委員を辞任され、その補欠として横尾和伸君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(会田長栄君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(会田長栄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に高桑栄松君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(会田長栄君) 次に、地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律案及び原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。大内厚生大臣。
#6
○国務大臣(大内啓伍君) ただいま議題となりました二法案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律案について申し上げます。
 我が国における地域保健を取り巻く状況は、急速な高齢化の進展、慢性疾患の増加等による疾病構造の変化、保健サービスに対する地域住民のニーズの高度化や多様化などにより、著しく変化しております。
 こうした状況を踏まえ、終戦直後に構築された現在の地域保健対策の枠組みを抜本的に見直し、来るべき二十一世紀を展望しつつ、国、都道府県、市町村がそれぞれにふさわしい役割を分担し、地域保健対策の総合的な推進、強化を図ることを目的として、この法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一は、地域保健対策の推進体制の強化を図るための基本的な枠組みや方向を定めることであります。このため、現行の保健所法を抜本的に見直し、名称を地域保健法に改めるとともに、地域保健対策推進に当たっての理念や地方公共団体及び国の責務を定め、あわせて、地域保健対策のあり方を明らかにする基本指針を定めることといたしております。
 第二は、保健所の機能強化であります。その広域的、専門的、技術的な役割が期待されている保健所において、エイズ対策、難病対策、市町村に対する支援などを行うことを法律上明確にすることといたしております。また、都道府県の保健所の所管区域設定に当たっては、二次医療圏や老人保健福祉圏を参酌すべきことといたしております。
 第三は、市町村における保健サービスの充実及び実施体制の整備の促進であります。三歳児健診などの母子保健事業や一般的な栄養指導等に関する事務の市町村への移譲、一歳半健診の法定化などを通じて、住民に身近で頻度の高い保健サービスが、最も基礎的な自治体である市町村において提供されるようにすることといたしております。また、これとあわせて、市町村における保健サービスの総合的な実施拠点として、市町村保健センターを法定化するとともに、その設置に要する費用について国の補助規定を創設し、その整備の一層の促進を図ることにいたしております。また、人材の確保が困難な小規模な町村に対しては、都道府県が人材確保支援計画を定め、その計画に基づき都道府県が支援事業を行う場合に、国が財政的、技術的支援を行うことといたしております。
 第四は、保健所設置市への事務の移譲であります。診療所、医薬品の一般販売業等についての許可や届け出の受理等の事務について、保健所設置市に移譲することといたしております。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日としておりますが、事務の移譲に関する事項や保健所の機能強化、所管区域の設定に関する事項については、平成九年四月一日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容であります。
 次に、原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 広島市及び長崎市に投下された原子爆弾の被爆者の方々に対しましては、原子爆弾被爆者の医療等に関する法律により、健康診断及び医療の給付を行うとともに、原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律により、医療特別手当等の支給を行い、被爆者の健康の保持増進と生活の安定を図ってまいったところであります。
 本法律案は、被爆者の福祉の一層の向上を図るため、医療特別手当等の額を引き上げることを内容とするものであります。
 以下、その具体的内容について御説明申し上げます。
 まず、医療特別手当について、その支給月額を本年十月以降十三万五千四百円に引き上げることであります。
 第二は、特別手当について、その支給月額を本年十月以降五万円に引き上げることであります。
 第三は、原子爆弾小頭症手当について、その支給月額を本年十月以降四万六千六百円に引き上げることであります。
 第四は、健康管理手当について、その支給月額を本年十月以降三万三千三百円に引き上げることであります。
 第五は、保健手当について、本年十月以降、一定の範囲の身体の障害のある者等に対し支給される手当の支給月額を三万三千三百円に、それ以外の者に対して支給される手当の支給月額を一万六千七百円に引き上げることであります。
 なお、この法律の施行期日は、平成六年十月一日といたしております。
 以上、二法案の提案理由及びその内容の概要について御説明申し上げました。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#7
○委員長(会田長栄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○大島慶久君 時間の関係もございまして、今回は私の専門分野でございます歯科問題に絞って質疑をさせていただきたいと思いますので、簡単明瞭かつ誠意ある御答弁を期待いたしておきます。
 最初に、平成四年三月二十七日の参議院厚生委員会における附帯決議によれば、「国民の健康・福祉の向上を図るため、疾病の予防とリハビリテーションを一層拡充し、健康管理体制を確立すること。」となっておりますが、厚生省も推進していただいております八〇二〇運動の実効を上げるためには、国民の意識開発も必要ではありますが、ある年代による口腔内の健康診査が全国で実施されなければならないと思います。
 厚生省は平成七年度の予算編成作業に入ったかと思いますが、老人保健法で行われている健康診査の中に歯科健康診査をぜひ加えるべきではないかと思います。いかがでしょうか、御決意のほどをお伺いしたいと思います。
#9
○政府委員(横尾和子君) 健康診査の項目としていかなるものを行うかということにつきましては、公衆衛生審議会が基本的な考え方を示しております。若干長くなりますが、正確を期すために引用させていただきますと、「対象疾患の罹患率、有病率、死亡率が高いこと、スクリーニング検査の妥当性と信頼性が高いこと、検査が簡単で費用も適正であること、早期発見後の早期治療効果が明らかであること等の条件を考慮すべきである。」、これが基本路線であります。
 歯科疾患についても経過がございまして、審議会で検討が加えられたところでございますが、御指摘のありました歯周病等につきましての当時の調査結果によりますと、四十歳では八〇%の方が歯肉炎、歯周病等の所見があり、五十歳では九〇%に達するというような状態でありましたため、スクリーニングとしての健診の意味づけが十分ではないというような御議論もありまして、即座の採用というのが見送られた経過がございます。
 こうした罹患率が非常に高いことからすれば、健康診査よりも早速の教育がより重視されるべきではないかというような御議論もありまして見送られたわけでございますが、その後、平成四年度より十四市町村においてモデル事業として健診の効果の調査研究を行うこととしております。健診を行うグループあるいは予防措置を行うグループ、健康教育を行うグループ、それぞれについてどのような効果を上げるかということについて三年を目途としてモデル事業を実施しているところでございます。そういったモデル事業の成果について評価を加えた上で検討を加えてまいりたいと存じます。
#10
○大島慶久君 過去の経緯も踏まえて今局長から御答弁いただきました。確かに頻度の問題がございますので、やみくもに何もかもそういった診査対象にしろということを私ども申し上げているわけじゃございませんでして、今の趣旨をとらえ、歯科医療に携わる全国の皆さん方も一生懸命そういったモデル地区を通じていろんな資料整備、そういったことを一つの判断材料としていただくことは大いに結構でございます。そちらの方は私どもの分野で責任を持ってまた一生懸命努力をさせていただく、今こういう状況でございますので、そういったことも踏まえて、せっかくのこういうチャンスでございますので、今後の対策として私が今質問いたしました内容を踏まえて実行していただきますように、重ねてぜひお願いを申し上げておきたいと存じます。
 次に、八十歳で二十本の歯が保たれていれば当然食事を楽しむことが可能であります。そのことがひいては情緒の安定や生活環境の改善に役立ちます。さらには、かむことが全身に及ぼす影響も期待でき、寝たきり老人あるいは痴呆症等の予防に効果があるのではないかと言われております。けれども、残念ながら症例報告の段階にとまっているのが現状であります。今こそ厚生省が主体となって研究班等を設置され、ぜひとも国民の期待にこたえていい時期ではないかと思うわけでありますが、いかがでしょうか。
#11
○政府委員(寺松尚君) 今、先生御指摘の八〇二〇運動に関連いたしまして、歯の健康づくりというものが重要なことは先生のおっしゃるとおりでございます。歯科疾患と全身疾患との関連を明らかにすることは、これから歯科保健を推進していく上で重要なことだと認識いたしております。平成四年度から三年間の予定で、健康政策調査研究事業の一環といたしまして、歯科疾患と全身疾患との関係等を研究課題といたします歯の健康づくり推進技法に関する総合的研究というテーマで行っていただいておるわけでありますが、現在三研究班が設置されておるところであります。
 厚生省といたしましては、これらの研究班の成果が取りまとめられた段階で、国民の歯科保健の向上のための施策にそれらの結果を反映させていただく、このように考えております。
#12
○大島慶久君 大変ありがとうございます。既にそういった設置がされて作業が進められている、こういう御答弁をいただきまして大変ありがたいわけでございます。
 とにかく、そしゃくということが全身状態に与える影響、例えば子供が一生懸命そしゃくをすることによって非常に知能向上にも役立っている、こんなことを一部の研究者は申され、いろんな論文で発表されていることも事実でありますし、またたくさんの症例はございませんけれども、そしゃくすることによって唾液を分泌する、そういった中にがんを抑制していくような物質もいろいろと排出をされていくんだ、こんなようなことを研究されている方があります。けれども、そういった一部の研究者だけで国民の大きな幸せにつながることが実行されるということは非常に少ないわけでございますので、さらに予算措置を含めて、厚生省が今後そういう体制そのものにもっともっと力を入れていただくことを再度要望させていただきたいと思います。どうぞ今後ともよろしくお願いをいたします。
 次に、老人保健施設等の整備に対する助成制度の創設によれば、各医療保険制度からの拠出金により老人保健施設の緊急整備に助成する制度が盛り込まれておりますけれども、各医療保険制度からの拠出金の額は一体今幾らなのでしょうか。また、この助成制度はいつまで続けられていくのでしょうか、お尋ねをしたいと思います。
 さらに、老人保健施設では歯科医療サービスを受けたい希望者が非常に多くいるわけでございます。しかしながら、極めてコンパクトにまとめられました簡易医療器具では、通常の医療を患者さんに提供するということは到底不可能であります。ましてや、診療報酬上の手当てにも問題がありまして、こういった問題を十分に解決するということには至っていないのが現状であると思います。老人保健施設等にせめて歯科診療施設を設置し、入所者の要望にこたえる必要があるのではないかと思います。まさに今般の助成制度は当然その対象となると思いますが、いかがでしょうか。
#13
○政府委員(横尾和子君) お尋ねの件は、健康保険法等の一部改正案に盛り込まれている新たに設けます拠出金による老人保健施設等の緊急整備の点であろうかと存じます。
 この拠出金の額あるいは具体的な率につきましては、法律成立後、審議会の意見を踏まえて各保険者の意向を伺いながら決定することになっております。したがいまして、具体的な額はまだ決められているわけではありませんが、これまでの御論議を前提といたしまして仮にその率を拠出金の〇・五%とした場合、その総額は平成六年度ベースの拠出金を満年度で考えて約二百五十億円でございます。十月実施を予定しておりますので、実際はその半分ということになります。
 この満年度ベースの約二百五十億円を保険者ごとに分けますと、それぞれおおよその数字でございますが、国民健康保険が八十六億円、政府管掌健康保険が七十六億円、組合管掌健康保険が六十四億円、船員保険一億円、共済組合二十三億円となっておりまして、またこの事業は平成十一年度末までの事業とされております。
 また、お尋ねの二点目でございますが、老人保健施設に入所をされている方の歯科医療の確保ということでございますが、老人保健施設が通過型の施設であるという性格を前提といたしまして、歯科治療に関しましてはあらかじめ協力歯科医療機関を定めるという取り扱いになっておりまして、歯科治療が必要な入所者の方については往診または外来で対応することにしております。
 そこで、老人保健施設に歯科治療のための設備を設けることについてでございますが、先ほど申し上げました拠出金事業が導入されました経過が、老人保健施設の不足をしている地域に特に着目して整備をするというような意味合いが強うございますことと、従来から老人保健施設の助成制度は一カ所当たり幾らという定額で行っているところから、歯科診療の場を整備することに着目した助成制度というふうに仕組むことはやや難しいのではなかろうかというふうに思っております。
 ただ、実際問題として入所期間中に治療を要する利用者の方々もあるわけでございまして、これまで往診をして治療いただく場合の診療報酬上の評価について必ずしも十分ではないという御指摘も中医協の歯科小委員会の報告の中に盛り込まれているところでございますので、今後検討課題とさせていただきたいと存じます。
#14
○大島慶久君 御答弁ありがとうございました。
 後段の質問でございますけれども、歯科施設を組み込むということで予算措置をするといいますか、助成ということがやや難しいと。従来の考え方、私どもも全く理解していないわけではございませんけれども、昨今の厚生委員会また予算委員会の審議をいろいろ聞いておりましても、まさしく二十一世紀の長寿社会を迎えて、福祉のあり方、医療のあり方ということがもう今まででは考えられないような大きな変換期になってきております。
 せっかくこういう施設がありますし、マンパワーの問題に絡めまして私どもよく耳にすることは、例えば寝たきりの老人、あるいは寝たきりじゃなくてもそういう施設でお世話をいただいている老人のお世話をするボランティアの皆さん方も、こういった言葉はちょっと無礼かもしれませんけれども、何となく余りきれいじゃない老人のお世話はしたくないんだ、こういうような風潮も確かにあるんです。その一番の要因を考えますと、やはり口元の治療がなされないまま、またそういった説明というか指導もなされないまま放置されている、そういったことに関することがかなり大きな要因になっているのじゃないか、こんなこともいろいろ耳にいたしておりますし、私どももそういったことを強く感じます。
 ぜひともぜいたくな立派な施設をいきなりそういった中へつくってもらいたいということを申し上げるわけではございませんでして、携帯用の器具を持ち込んでの治療というものは限られた力しか発揮できません。せめてそういった最低の治療器具を備えて、せっかくそこでお世話になっている方はその場で、いろいろ遠いところへ搬送しなくても歯科治療が安心して受けられるようなそういったことも将来に向けてぜひ御配慮をいただけたらと、こういう意味を込めて私は今質問させていただいているわけでございます。今までの状況は状況といたしまして、どうぞ今後はもう一歩踏み込んで、ぜひとも御配慮を賜れればと思うわけでございます。
 そして、このたび、既存の審議会を統合して新たに老人保健福祉審議会を創設することになっておりますけれども、老人に関する保健福祉の充実が叫ばれております今日、部会等を統合する理由はどこにあるのか、まずお伺いをいたします。
 そして、老人保健福祉の分野に歯科が果たすべき課題は大きいと思います。八十歳で二十本の歯を残すことは大きな意義がありますし、二十本の歯でかむこと自体が健康な生活を支える基盤であると言ってもいいと思います。そのための口腔衛生保持が必要であり、教育、相談、管理、指導がいかに大切であるかを考え合わせますと、今般の老人保健福祉審議会にぜひとも歯科の代表を加えることがその設置目的達成に不可欠と思われます。御所見を伺いたいと思います。
#15
○国務大臣(大内啓伍君) 現在、高齢者の皆さんの保健福祉に関する審議会といたしましては、一つは老人保健審議会、二つは中央社会福祉審議会老人福祉専門分科会、三つ目には公衆衛生審議会老人保健部会といったようなものがあるわけでございますが、それぞれ個別に審議を行っているところでございます。
 先般、老人保健審議会及び中央社会福祉審議会等の意見具申の中で、高齢者のための保健福祉サービスのあり方をこの際総合的に審議するために、今申し上げたような審議会等につきましてはこれを統合した審議会を設置することが適当である、こういう意見具申をちょうだいしたわけでございます。そういう御指摘を踏まえまして、保健、医療、福祉の連携を図りつつ実効性のある施策を展開していくために老人関係の審議会をこの際改編整理いたしまして、高齢者の保健福祉サービスのあり方を総合的に審議するための審議会を設けることとした次第でございます。
 これは十月発足の予定でございますが、この審議会の委員について御提言がございました。老人保健福祉に関しまして広く知見を有する学識経験者によって構成するということが基本でございますが、委員御提案の点につきましても、具体的な委員構成につきまして今後よく検討させていただきたいと思っておる次第でございます。
#16
○大島慶久君 御答弁ありがとうございました。今後の検討ということで今大臣みずから御答弁をいただいたわけでございますが、とにかくそういう審議会の中にそれぞれの専門分野の方がいていただいていろいろ意見を発するということは非常に重要なことだと、歯科の問題だけじゃなく思うわけでございます。
 せっかく大臣もそういうふうに御検討ということでございますので、一度こういった設置がされましてそこへ乗りおくれますと、なかなかこの次といいましても手間のかかるのが通常のことでございますので、この際はどんなことがあっても、きょうの質問を踏まえて歯科代表をそういった委員のメンバー構成の中へ入れていただきますことを、くどいようでございますけれども再度申し上げたいと存じます。
 一貫して今、歯科の必要性ということで、今後の老人医療対策を私は質問させていただきました。全般的に大変わかりやすく、極めて積極的な御答弁をいただいたと私は理解をいたしております。大変ありがとうございました。
 五分ほど時間を残しておりますけれども、以上で私の質問を終わりたいと思います。
#17
○清水嘉与子君 戦後の結核、感染症対策あるいは母子保健対策を中心に、我が国の保健所は公衆衛生活動の第一線機関として輝かしい成果を上げてきたわけでございます。しかし、その後の目覚ましい医療供給体制の整備、あるいは医療保険制度の充実によりまして、人々の保健所に対する期待も大きく変わってまいりました。それにもかかわらず、素早く地域のニーズをとらえて対応できるような仕組みになっていないということもありまして、保健所のあり方に対していろいろ批判があったことも事実でございます。
 私自身、初めてサラリーをいただいたのが保健婦という免許でございましたので、この保健婦、保健所の問題につきまして大変関心を持っているわけでございます。これまでにも何回か厚生委員会などで保健所問題を取り上げてまいりましたけれども、厚生省では長い時間をかけて保健所の見直しをしているという御答弁が続いてまいりました。何とか保健所が活気を取り戻すような方向が示されるのではないかと期待していたところでございますけれども、今回、こうして保健所法にかえて地域保健法という形で提案がされてまいりました。
 身近なサービスは市町村に譲って、そして保健、福祉、医療を一元的にやれるように地方分権を推進するという寺松局長のどこかの新聞でのコメントを拝見いたしましたけれども、新聞の見出しを見ますと、保健所の統廃合でありますとか、あるいは保健所を減らす地域保健法というような見出しにどうしてもなってしまいます。
 そういうように、確かにこの法案だけ読んでみましてもなかなか改正の意図が伝わってこないということがございますし、また関係者も大変不安に思っているところでございますので、本日は不安に思っている人たちを代弁して若干の質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、先ほど趣旨説明がございましたけれども、この地域保健法によりましてこれまでの公衆衛生行政の仕組みがどのように変わっていくのだろうか。特に、公衆衛生の技術や知識の集積の場としての保健所の役割や機能が変わるのだろうかというあたりについて、大臣にお願いいたします。
#18
○国務大臣(大内啓伍君) 大変ごもっともな、また皆さんから寄せられている問題でございますが、今回の改正におきましては、サービスの利用者でございます地域住民の視点を最大限に重視していきたいというのが基本でございます。それと同時に、地域保健対策における地方分権というものを推進する観点に立ちまして、市町村と都道府県の役割分担を見直そうという立場に立っているわけでございます。
 このうち市町村につきましては、市町村の保健センターの整備や必要な人材確保などの体制の整備を図りながら、母子保健事業などの身近な保健サービスを実施することになるというふうに考えております。
 御指摘の保健所につきましては、エイズや難病対策など専門的な業務の充実を図るとともに、情報の収集や活用、あるいは調査研究の推進、市町村相互間の連絡調整、市町村の求めに応じた技術的助言、あるいは市町村職員の研修などを行うこととしているわけでございます。
 このように、都道府県の保健所は広域的、専門的、技術的な業務を行う地域保健対策の中核的な拠点といたしまして従来にも増して重要な役割を担うことになる、こう考えております。
#19
○清水嘉与子君 それでは、また別の角度からでございますが、公衆衛生活動推進のための経費の問題でございます。
 国は長い間、保健所職員でありますとかあるいは市町村保健婦の人件費を含めまして、運営費になったりあるいは交付金になったりしたものもございますけれども、補助をしてまいりました。昨年の保健所に続きまして、ことしは市町村保健婦の人件費まで一般財源化されたわけでございます。
 従来、厚生省は、公衆衛生行政にかかわる国の責任として保健婦の人件費の地方交付税回しをずっと反対してきた歴史がございます。このたびの地域保健法の提出とともに、市町村保健婦の人件費の予算の組み替えを行うということは、一体この公衆衛生行政の推進責任に対する国の基本的な考え方が変わったのかどうか、単なる財政対策なのか、地方分権の流れに沿ったものと考えたのかどうか、この一般財源化の意味、そして理由などをお伺いしたいと思います。
#20
○政府委員(寺松尚君) 今の先生の御質問で、現行の市町村保健活動交付金を一般財源化したその理由は何かというふうな御質問だと承ったわけでありますが、この一般財源化しました背景につきましてまず御説明を申し上げたいと思います。
 昭和五十七年の臨時行政調査会の第三次答申で、人件費補助金は原則として一般財源化を図るという方向が示されたわけでございます。それからまた、全国知事会あるいは全国市長会あるいは全国町村会というふうな地方団体がございますが、そういうところからも一般財源化するようにという強い御要望があったわけであります。この私ども厚生省が持っておりました交付金の問題点というものをちょっと御説明してみたいのでございます。
 一番目は、緊急の整備が必要な非常に財政力の弱い小規模な町村というのがございますが、そういう町村には非常にわずかな金額しかいかないということでございます。人口とか面積とかということになるものでございますから、そういうふうに非常に少額な金になるということでございまして、一生懸命保健活動をやろうということで保健婦さんの増員に努力しようというような市町村では逆に実質的な補助率が下がるというふうなことがある、こういうふうに指摘されておったわけであります。
 こういうふうな問題点を踏まえまして、母子保健事業の市町村への権限移譲など、地域保健におきます地方分権の促進を一つの柱としております今回の見直しに合わせまして、市町村みずからが弾力的に保健婦を増減できるよう地方交付税によりますいわゆる一般財源化ということを図ったわけでございます。
#21
○清水嘉与子君 それでは次に、都道府県の保健所の所管区域設定に当たりまして、二次医療圏だとかあるいは老人保健福祉圏を参酌して決めるというふうになっておりますけれども、その理由をお伺いしたいわけでございます。
 この二次医療圏では、地域によっては広過ぎたりあるいは生活圏に必ずしも合致しない、実際的ではないというような指摘をする声も随分ごさいます。むしろこの部分につきましては、都道府県の自由裁量にある程度任せなければいけないんじゃないだろうかという気がいたしますけれども、その辺についての御見解をお伺いしたいと思います。
#22
○政府委員(寺松尚君) ちょっと背景をといいますか、経緯を御説明したいのであります。
 都道府県の保健所につきましては、昭和二十二年の保健所法制定当時のおおむね人口十万人に一カ所という基準で整備が行われてまいりました。現在は、交通網の整備や市町村の行政能力の向上等、保健所を取り巻きます諸条件、自然条件あるいは社会条件は昭和二十二年当時とは大きく異なっているということは委員御承知のとおりでございます。
 このような保健所を取り巻きます諸条件の変化を踏まえまして、地域保健法案では、母子保健や栄養指導などの身近な保健事業の市町村への移譲ということを前提としながら、保健所の地域におきます専門的、技術的、広域的な機能をもあわせて強化していく、こういうふうな考えでございます。
 また、都道府県が保健所を設置しその所管区域を定めるに当たりましては、これは先生の御質問の中心でございますが、保健医療にかかわります施策と社会福祉にかかわります施策との有機的な連携を図るということ、したがいまして二次医療圏や老人保健福祉圏を参酌するということになっておるわけでございます。これは、都道府県が保健所の所管区域を設定する際の基本的な方針ということでございまして、法律に明記をいたしたわけでございます。
 しかし、今先生が御指摘されましたように、各地方公共団体におきましてはこうした考え方を原則としつつ、二次医療圏の規模が地域によっては相当大きなところとか、相当大きな人口を抱えておるというふうなところなど特別な事情がある場合がございます。そういう場合につきましては、こうした地域の実情をも加味しながら保健所を設置することになると私ども考えております。
 いずれにしましても、保健所の所管区域を地域の実情に即して定めていくことは、これからこの法案を通していただきました後、厚生大臣の定めます基本指針の中の保健所の整備及び運営に関する基本的事項の中に含まれております課題であると考えておりまして、御指摘の点は公衆衛生審議会で十分御審議をいただきまして、最も実態に合うような形で所管区域を決めていただくようにお願いしたいものだと考えております。
#23
○清水嘉与子君 そういたしますと、その具体的な数はそれからになるのかもしれませんけれども、仮に今の法律で示してあります二次医療圏あるいは老人保健福祉圏を参酌してそのとおりに保健所の数を考えますと、今の保健所は一体幾つぐらいの数になるんでしょうか。
#24
○政府委員(寺松尚君) 今、先生がおっしゃった都道府県の保健所、現在六百三十一ぐらいございます。先ほども何度か申し上げましたように、いろいろ数字はおっしゃる方がございます。実際、地域保健法の中身につきまして公衆衛生審議会等で御審議いただきましたときにも、委員の中でいろんな御意見がございました。それから、先ほども申し上げておりますように、いろいろ地域の特殊性というものを考えるということでございますので、どうも数字というのは今の段階では申し上げにくいのではないかと思います。
 そういうことで、私どもは地域の特殊性というものに対しまして地方公共団体、とりわけこれは都道府県でございますけれども、その辺が十分考えていただけるものだと、このように考えております。したがいまして、その辺のことにつきましては、先ほども申し上げましたように実際の基本指針の中でお示しするといいますか、公衆衛生審議会の御意見を伺った上で決めていくということになるのではないかと考えております。
#25
○清水嘉与子君 局長はなかなか御答弁しにくいようでございますけれども、既にいろいろな数が出回っていることも事実でございます。いずれにしてもふえるわけはないのでございまして、縮小と言ったらいいんでしょうか、機能を強化した保健所がふえると言ったらいいんでしょうか。
 しかし問題は、保健所の中には確かに機能を強化するところもあるでしょう、支障のあるところもあるでしょう。しかし、そこで働いている保健所の職員、これで見ましても三万四千幾人かの職員のうち、特に市町村に事業が移行される保健婦だとか栄養士、こういう方々が今までやってきた事業が市町村に移る、そうしますと人まで減るんじゃないだろうかという心配がございます。
 例えば保健婦について見ますと、長いこと母子保健活動を担ってきたという自負がございます。例えば家庭訪問の件数だけ見ましても、保健所とか市町村は今も大体半数くらい、同じくらいやっているわけでございまして、この活動がそのままそっくり市町村に移るとなれば、当然事業とともに人もそっちに移らなきゃいけないんじゃないだろうかというようなことも実は現場の保健婦としては心配になるわけでございます。
 今は恐らく減らすというのはなかなか言えないだろうと思いますけれども、しかしやめたら後は補充しないとか、結局は定員削減につながるのではないかということが現場の心配でございます。あるいはそうでなくて、保健婦とか栄養士に期待される新たな役割がぐっとふえるんだというようなことなのかどうか、その辺についてあわせて御説明をお願いします。
#26
○政府委員(寺松尚君) 先生の今の御質問にお答えする前に、保健所が減るんではないかという御心配が非常にございました。数の話でございます。しかし、私ども考えておりますのは、地域保健サービスが地域住民のサイドから考えて満足を受けるようなサービスをしてほしい、そういうのを提供しなければならない、それが地域住民の希望であると申しますかニーズである、こういうふうに考えておりまして、今保健所と市町村の保健センターと相協力しましてそれぞれ機能を分担しながら対応していく、言うならば層の厚い対応の仕方ではないかと考えております。
 したがいまして、保健所と一つの保健センターにはそれぞれ、あるいは都道府県と市町村でも結構なのでございますが、仕事の機能を分ける、特に先生が御指摘されましたように、保健所の機能も拡大していこうというふうに考えておりまして、その中の非常に身近なサービスだけ市町村保健センターあるいは市町村におろしていく、こういうことになるわけでございます。
 例えば、大臣からの御答弁の中で既にお話しになりましたけれども、ちょっと具体的に保健所の機能が拡大するということにつきまして御説明してみたいと思います。
 一つは、保健所に新たに地域保健に関します企画調整ということを行わせることにしております。それからまた、医事、薬事、難病対策とかエイズ対策とか精神障害者対策とかというふうなものについても保健所の業務として位置づけておりまして、今まで以上に濃厚にやることができるのではないか、マンパワーの集約とかいろいろありましてやれるのではないかと考えております。それから、保健所が情報の収集、整理、活用と調査研究ということもできるように位置づけてあるいは明記しております。
 それから、特に都道府県の保健所につきましては、広域的観点から母子保健サービス等の実施についての市町村相互間の連絡調整、これは非常に大事なことだと思いますが、そういうふうなこと、あるいは市町村職員の研修、これも大きな仕事だと思います。そういうふうなものについてその専門性を生かして市町村に対する技術的支援を行う、こういうことでございます。このようにして、保健所は地域保健の中核的拠点として広域的、専門的、技術的機能が拡大強化されると私どもは考えておるわけでございます。
 そして、最後に申し上げたいのは、保健所の保健婦の方々が本人の意思に反しまして減員する考えといいますか、解雇されるということがあるのかどうかというような御質問だったと思いますが、私どもはそのようなおそれはないのではないかと思っております。仕事の重点が非常に変わっていく、こういうことではないかと思っております。
#27
○清水嘉与子君 解雇されることはないのではないかというのは随分心配でございまして、今お話を伺っていますと、新しい保健所に期待する役割がかなり大きくなってくるわけでございまして、むしろこれまで九千人足らずの保健所の保健婦がいろいろやろうと思ってもできなかった対象に、もっと近づいていこうということではないかというふうに思うんです。
 ですので、確かに保健所の保健婦は一体何人が適当かというのはなかなか難しいと思いますけれども、今おっしゃるようなことでございますれば、ふえこそすれ減ることはないんじゃないかというふうに思うのですけれども、局長、もう少し積極的な御答弁をお願いしたいと思います。
#28
○政府委員(寺松尚君) 保健婦の数は減ることはないと申しますのは、市町村保健婦の増員計画等も今私ども考えておりますけれども、また保健婦さんを未設置の町村への配置対策等についてもいろいろ考えております。
 それから、保健所におきましてもエイズ対策等非常に重要な施策を担当することにもなりますし、それからさらに濃厚など申しましょうか、層の厚い対応策を考えなきゃなりませんから、保健婦さんの減員なんて考えていないわけでございます。
#29
○清水嘉与子君 ぜひ、その辺よろしくお願いをしたいと思います。
 そこで、次に市町村の問題なんですが、地域保健法の成功というのはやはり住民と身近なところで働きます市町村の対応がどうできるかということにかかっているんじゃないかというふうに思います。昭和五十三年の国民の健康づくり政策の推進によりまして、市町村での保健婦の指導体制が一体となって、そしてまた、さらに老人保健法の保健事業がふえ数もだんだん充足されてまいりました。とはいいましても、市町村の保健婦さんが未設置のところがまだございます。未設置のところあるいは一人の設置しかないところ、かなりまだあるわけでございまして、これをどうやって増員していくのかということがございます。
 そこで、具体的に市町村の保健婦さんの増員計画について少し御説明いただきたいと思います。
#30
○国務大臣(大内啓伍君) 住民の皆さんのニーズに応じました保健サービスを適切に提供していく上で、保健活動の中心的な担い手である保健婦の役割というのは今後ますます重要になってくる、私どもそう認識いたしております。
 こうした保健婦の役割の重要性にかんがみまして、市町村の保健婦、これは平成五年度末におきまして一万一千七百三十二名になっておるわけでございますが、関係省庁とも十分協議の上で、平成十一年度までにゴールドプランやあるいは老人保健対策の充実のために一万百六十四名の増員を行いまして、計二万一千八百九十六名にすることを今目標に努力したいと考えておるわけでございます。
 なお、今回の改正による母子保健の移譲による市町村の保健婦の増員分につきましては、今申し上げた以外にこれは別途手当てをする必要がございますので、目下自治省と協議をしているところでございますが、市町村における母子保健事業が円滑に実施されるよう必要な人員の確保を図ってまいりたい、そのための増員をぜひとも実現したいと思っているわけでございます。
 また、地域保健法において保健婦が一人もいない小規模町村におきます保健婦等の確保を推進する観点から、都道府県が人材確保支援計画というものを定めまして、国はこの計画に定められました小規模町村を支援する事業に対しまして財政的あるいは技術的な面で全面的な支援をする、こういう体制をとりたいと考えております。御指摘いただきました市町村の保健婦の増員計画、あるいは未設置の町村への保健婦の配置につきまして、私ども最大限の努力を傾注する方針でございます。
#31
○清水嘉与子君 大変具体的なお話をいただきましてありがとうございました。
 厚生省は、この保健婦の平成十一年までの計画につきまして、これは市町村がやることでございますから何らかのガイドラインを示すということを聞いておりますけれども、具体的にはどのようなものになるのでしょうか、お伺いしたいと思います。
#32
○政府委員(寺松尚君) 市町村の保健婦の配置の目安につきましてでございますけれども、平成五年度より、人口十万当たりの標準団体におきます基準財政需要額の算定基礎に明示された保健婦数を地方公共団体に通知いたしておりまして、保健婦確保対策の参考としているところであり、今後もそのようにしてやってまいりたい、このように考えております。
 なお、市町村の人口階層別というのでございましょうか、人口の多少に応じましていろいろと保健婦の配置も数を変えなければならぬだろうと思うわけでございますが、そういう市町村の人口区分ごとの保健婦の配置の目安につきましては、現在私ども研究班を持っておりまして、近々その御報告をいただくことになっております。今その報告の取りまとめを急いでいただいておるわけでございます。
#33
○清水嘉与子君 ありがとうございます。
 具体的にそれを示していただいて、そして市町村で必要な保健婦さんが設置されていくということは大変ありがたいことでございます。しかし、実際に保健婦さんの運営費はなくなりまして一般財源化されたわけでございまして、この一般財源化された保健婦さんの数を厚生省がガイドラインで示していて、それが本当にちゃんと置けるのかどうかというのは自治省に相当かかわってくることであろうと思います。地方公務員の増員につながってくるわけでございまして、先の約束までするのはなかなか難しいというふうなことはよくわかりますけれども、この地域保健推進のための中心であります保健婦が確保できなければ、この法案の趣旨が全く絵にかいたもちになってしまいます。
 そこで、自治省も恐らく一般財源化するときに厚生省の増員計画については十分協議をなさいましてお受けくださったものと思いますが、今後その地方交付税の算定基礎の中で保健婦の数をどんなふうにして充実していくお考えでいらっしゃるのか、その辺についてお伺いしたいと思います、
#34
○説明員(林省吾君) お答えを申し上げます。
 お尋ねの市町村の保健活動交付金は市町村保健婦の人件費に対するものでございまして、これにつきましては先ほど厚生省の方からも御答弁ございましたように、臨調・行革審答申を踏まえ、また厚生省とも十分御相談の上で、平成六年度におきまして一般財源化をすることといたしたわけでございますが、この一般財源化に伴います所要経費につきましては、平成六年度の地方財政計画におきまして全額を計上いたしまして地方交付税措置を講ずることといたしております。したがいまして、これによりまして市町村が従来どおり保健活動を行うための経費につきましては所要の財源が確保できた、こういうふうに考えております。
 また、今後の話でございますが、先ほど来厚生省の方からお話がございましたが、私ども厚生省の御要望も十分踏まえながら、また今後の市町村の実態も勘案しながら、地方財政措置につきましても適切なものとなるよう努めてまいる所存でございます。
#35
○清水嘉与子君 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
 次に、市町村保健センターの整備の問題についてでございます。
 昨年の十二月末の整備状況を見ますと、まだ全市町村の三分の一程度に市町村保健センターが整備されているにすぎません。これがどのような形で整備されていくのかという質問でございます。そしてまた、さらにこのセンターが保健婦だけでなくて福祉分野のヘルパーさんたちでありますとか、あるいは病院や訪問看護ステーションからの訪問看護婦さんたちの活動の連絡場所なり活動の場というような形で発展していく可能性があるのかどうか、その辺についてもお伺いしたいというふうに思うわけでございます。
 あわせて、時間もなくなりますのでもう一点、市町村保健センターについて伺いたいのですけれども、この市町村保健センターの誕生の経緯を考えますと、保健婦が役場の片隅にテーブルを置いて仕事をする、そういう役人のイメージじゃなくて、住民と本当に密着して相談に乗ったり教育したりという活動の拠点だったというふうに考えているわけなんです。ところが、今度こういった地域保健法に位置づけられたということは一体どういう意味なんだろうか、今までの市町村保健センターの役割が変わるんだろうかどうだろうか、この辺についてもぜひお伺いをしたいと思います。
#36
○政府委員(寺松尚君) 今、市町村保健センターの整備をどういう方向でやるのかというようなお話でございます。
 まず、地域保健法案におきましては、市町村におきます保健活動の拠点ということで市町村保健センターを法定化しておるということが一つ。それから、平成六年度から国庫補助単価の引き上げを図りました。八千万円であったものを九千万円に引き上げております。それから、保健所を設置する市も、今まで保健所を設置する市は補助の対象としておりませんでしたけれども、それを補助対象とするようなことによりまして一層整備の促進を図ることといたしております。それから、設備等につきましても私ども三分の一程度の補助を行いたい、このように考えておるわけであります。こうした措置を通じまして、少なくとも整備をしたいという市町村に対しましてはその要望にこたえられるように最大限の努力を図っていくつもりでございます。
 それから、もう一つの御質問でございました市町村の保健センターで何をするのか、機能、役割は何か、こういうことでございます。先ほども申し上げましたように、都道府県と市町村の役割の分担をしよう、それぞれ機能を明確化して分担をしよう、連携をしようというようなことを申し上げましたが、市町村保健センターにおきましては母子保健サービスや老人保健サービスなどの身近な頻度の高い保健サービスを提供するとともに、既に市町村が実施主体となっております福祉サービス、そういうようなものとの連携を図りまして可能な限り、地域住民はいろいろなニーズを持っておりますが、総合的なニーズに対しまして対応していきたい、このように考えておるわけでございます。
#37
○清水嘉与子君 最後の質問だったんですけれども、この地域保健法の中に市町村保健センターを位置づけたということで何か今までの市町村保健センターの役割が全く変わってしまって、いろんな人的物的規制を厳しくしたような、ミニ保健所じゃありませんが、そういう形まで考えていらっしゃるのかどうか、その辺をちょっと伺いたかったのです。
#38
○政府委員(寺松尚君) 失礼いたしました。最後の御質問がございました。
 私も幾つか市町村保健センターを拝見いたしましたけれども、非常に地域住民と密着したやわらかい雰囲気の役所らしくない形で保健サービスあるいは福祉サービスをやられる、そういうような感じのものでございまして、いろいろな地域の団体等もその中に入っておりまして、いわゆる地域と密着したセンターと申しましょうか、そういうふうな感じを受けとっております。
 今後も、そういうふうに親しまれると申しましょうか、地域住民と密着した機能あるいはサービスを行う施設にしていきたいと考えております。
#39
○清水嘉与子君 地域保健法の考え方には原則的にだれも反対はできないだろうというふうに思います。ただし、市町村の唯一の保健分野の専門家であります保健婦の設置状況でありますとか活動状況、または市町村保健センターの整備状況などを見ますと、第一線の公衆衛生活動の実施機関としてはまだまことに心もとないというのが率直なところでございます。
 また、保健所もこれまでの人的物的制限のもとに十分な活動ができなかったといいましても、これまで一生懸命努力してきた例えば母子保健活動などが、果たして自分たちがやってきたレベルまで市町村におろしてもできるだろうかというような心配をみんな持っているわけでございまして、それは自分たちもですし住民の立場からもやはり心配しているわけです。それにもかかわらず、保健所縮小につながる地域保健法の効果というものを疑問視している人たちが多いという実態もやはり御理解いただきたいというふうに思います。
 そして、必要な市町村での保健婦とか栄養士の確保をぜひ図っていただく、そして研修体制をきちんとしていただく、あるいは市町村の活動を保健所が十分サポートできる体制をつくっていただきたいというようなこともあります。特にまた、市町村におきましては保健、福祉、医療のサービスの一元化というようなことをぜひ進めていただきたい。そして、最後にお願いですが、市町村間の格差をつくらないように、ぜひそのことをお願いしたいわけでございます。
 もう時間になりましたが、最後に大臣から一言御決意などをちょうだいしたいと思います。
#40
○国務大臣(大内啓伍君) 今、数々の御提案を賜りまして、特に市町村間の格差が生まれないように、これはもちろん地域住民に対する格差を生むことになるわけでございますので、特にその点は十分配慮いたしまして御提言にこたえたいと思っております。
#41
○清水嘉与子君 ありがとうございました。
#42
○日下部禧代子君 今回の地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律案、以後地域保健法というふうに呼ばせていただきます。
 まず、地域保健法の趣旨は生活者重視と地方分権ということでございますが、その生活者重視と地方分権の視点というものがこの法案におきましてどのような形で具現化されていくのか、それと同時に、また保健所を設置する都道府県や市町村の役割をどのようにお考えになっていらっしゃるのか、大臣にまずお尋ねしたいと思います。
#43
○国務大臣(大内啓伍君) 御指摘のように、今回の法律改正案は、一つは生活者の立場を重視するということとともに地方分権を推進する、二十一世紀を展望しながらそのための抜本的見直しをしようということでございます。
 今度の改正案によりまして、まず都道府県は、再三御説明申し上げてまいりましたけれども、エイズ対策や難病対策など高度で専門的な保健サービスを提供することにしたい。または、市町村における保健対策が円滑に実施されるよう市町村職員の研修あるいは市町村の保健活動に対する援助を行うとともに、特に小規模町村に対しましてはマンパワーの確保を支援するため人材確保支援計画を都道府県が策定する、そういう役割を都道府県に担っていただきたいと思っている次第でございます。
 市町村におきましては、母子保健サービスや老人保健サービスなどの身近な保健サービスを提供するとともに、既に移譲されております福祉サービスと連携のとれた総合的なサービスを提供する場にしていただきたいと思っているわけでございます。
 そして、保健所政令市につきましては、行財政能力の備わった市がみずから保健所を設置いたしまして、都道府県の実施する専門的な保健サービスと市町村の実施する身近な保健サービスを一体的に提供する場にしていただきたい。
 そういう形で都道府県、市町村、保健所政令市の役割を明確にしながら、かつそれぞれの連携によりまして地域保健に対する我々の目標を達成したいと考えている次第でございます。
#44
○日下部禧代子君 ただいまの御説明でその役割、機能というのは頭ではわかるわけでございますが、今回の法律というのは、今大臣も御指摘になりましたように生活者の視点ということでございます。生活者の視点ということはサービスを利用する者の視点ということに置きかえてもよろしいと思うんですね。その利用者の視点から見ますと、一体どこの窓口に行けばいいのか、窓口がわっと広がってしまったという感じがするわけでございます。
 ですから、具体的に機能分担ということを住民がきちんと区分けしながら、それぞれの都道府県の保健所に行ったり、あるいは保健所の設置市の市役所に行ったり、あるいは市町村保健センターに行ったりというふうに区分けしなければならないということはこれは生活者の視点ということに反するような気がしないでもないのでございますが、その点いかがでございましょうか。
#45
○政府委員(寺松尚君) 先生の御危惧でございますけれども、何か問題を持っている、サービスを受けたい、こう考えられる方々がまずどこへ行ったらいいだろうか、こういうことだと思います。
 先ほども申し上げておりますように、市町村あるいは市町村保健センターというところが保健サービス、非常に身近な頻度の高いサービス、と申しますのは母子保健とか栄養指導とかというようなサービスでございますが、そういうサービスと、それから福祉のサイドのサービス、そういうようなサービスを受けたい、あるいは相談をしたい、こういう場合には市町村で一元的にやることになっておりますので、実態的には総合的な相談窓口というふうなものが市町村の役場あるいは市町村保健センターに置かれるのではないかと思います。そういうふうな方向で対応されることと思います。
#46
○日下部禧代子君 窓口がたくさんになってしまって利用する側の住民が困るということにならないようにきちんとした情報というものを提供する、そのことをぜひともお願いしておきたいというふうに思います。
 次に、市町村の保健センターでございますが、現在千二百十五カ所でございますね。平成九年までに全市町村に整備されるということになるのでございましょうか。つまり、平成九年というのは事務移譲の年でございますが、その年までに一体どの程度の設置がなされるのか、その整備計画をお示しいただきたいというふうに思います。
 また、既存の場合の人員の現状、そして将来どのように人員の配置が充実されていくのかという展望あるいは計画をお示しいただきたいと思います。
#47
○政府委員(寺松尚君) 現状は今先生がお話しなさいましたように、市町村保健センターは五年度末では千二百十五カ所ございます。
 今御指摘になりましたけれども、市町村の数は三千二百ほどございます。三千二百のうち今千二百ほどが市町村保健センターを設置しておるわけでございますので、残りが二千ぐらいになるわけでございます。その二千の中でいろいろなセンター、例えば母子健康センターとか老人福祉センターとかあるいは健康増進センターとか、いろいろ代替的な機能を持っております施設がございます。そういうふうなものを差し引きますと、ほぼ九百ぐらいを設置すればいいのではないかと考えておるわけでございます。
 そのほかに保健所政令市というようなものがございますが、その政令市は今まで市の保健センターを設置する場合に補助金をつけておりません。そこで今回、保健所政令市におきましては保健所と保健センターと一体的に保健サービスを提供していくということでございますので、やはり保健センターをつくられる保健所政令市がふえてまいるんではないかと思っておるわけでございます。その辺が五百カ所ぐらいあるのかというふうに私ども推計しておりまして、先ほども申し上げましたが、整備をしたいという市町村の希望に対しましては、できるだけそれに報いるように予算要求もしてまいりたいし確保していきたい、このように考えております。
#48
○日下部禧代子君 今の一センターあたりの平均人員というのはどのくらいで、将来それがどのくらいにふえるのでございましょうか。
#49
○政府委員(寺松尚君) 失礼いたしました。
 現行の実態調査をちょっとやったことがございますが、その数字によりますと約十四人から十五人ぐらいでございます。そのうち、保健婦さんは四・二人が常勤というような形で勤務しているのが実態でございます。医師の方は非常勤というような形で勤務しておられる、こういうふうに私どもの調査の結果は出ております。
#50
○日下部禧代子君 そういたしますと、センターあたり十人未満ということになるわけですか。一センターあたりの平均人員は何人ぐらいですか。
#51
○政府委員(寺松尚君) 申しましたように十四・何人というような感じでございます。それは医師とか保健婦とか、そのほか栄養士さんとかというような職種が入っておりますが、そういう方々から成っておるわけでございます。正確に申し上げますと十四・二人ということでございます。
#52
○日下部禧代子君 それを将来何人ぐらいまでにおふやしになる計画でございますか。
#53
○政府委員(寺松尚君) 今私ども、市町村におきます保健婦の配置基準というようなものは持っていないわけでございますけれども、一応の目安というようなものはいわゆる地方交付税のときにいろいろと算定基礎がございますが、それによって一応はお示しして都道府県に通知してございます。
 それ以外に、人口階層別に保健婦をどのように配置したらいいかということにつきましては、現在、研究班におきまして研究を進めていただいておりまして、近くその報告書が取りまとめられる、こういうふうに聞いておるわけでございます。
#54
○日下部禧代子君 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。事務移譲の件に関してでございます。
 今回、住民に身近な保健事務が市町村に移譲されるということでございますが、具体的にはいわゆる母子保健、栄養改善というふうなことでございますけれども、それはどのような考え方でございますか。移譲される事務と残る事務の基準、あるいはその考え方というものを具体的にお示しいただきたいと思います。
#55
○政府委員(瀬田公和君) 先生が今御指摘いただきましたように、今回の母子保健法の改正案におきましては、基本的な母子保健事業につきましては住民に身近な市町村に移譲し、妊娠、出産から育児まで一貫したきめ細かいサービスの提供を図るということにしているところでございます。
 具体的に申し上げますと、三歳児の健康診査とか乳幼児、妊産婦の健康診査、また妊産婦及び新生児に対する訪問指導、こういったものにつきましては市町村に移譲することにしているわけでございます。なお、専門的な技術や判断を要する未熟児の訪問指導とか養育医療、こういったものにつきましては引き続き都道府県の保健所で行うこととしているところでございます。
#56
○政府委員(谷修一君) 栄養改善関係についてお尋ねがございましたので、お答えをさせていただきます。
 今後、具体的に市町村の業務として位置づけることを考えておりますのは、一般的な栄養相談、栄養に関する情報等を求めます住民が市町村の担当窓口を訪れた際に、その問題についての整理をしていわゆる問題解決についての窓口となるといったようなこと、それから具体的な栄養指導業務につきましては個別の栄養指導、一般的な栄養指導、また肥満教室ですとかあるいは健康料理教室といった講習会を開催するというようなことが市町村の業務として考えられるというふうに考えております。
#57
○日下部禧代子君 わかりました。
 それでは次の問題、保健所の設置基準の見直しということについてお尋ねしたいと思います。
 この問題に関しましては先ほど清水委員も御質問になったわけでございますが、今回の改正法案によりまして、都道府県における保健所の設置基準というのは二次医療圏と老人保健福祉計画の圏域というふうになっているわけでございます。先ほどの御答弁ですと、具体的にその数というのは基本指針の中の課題であるから今申し上げられないというふうに私は受けとめたわけでございますが、そのように受けとめてよろしゅうございますか。
#58
○政府委員(寺松尚君) 機械的に決めるのは公衆衛生審議会におきます基本指針の中身の審議だというふうに私は申し上げたわけではございませんで、一応の基準と申しますか、一応のことは地域保健法の中でうたってございます。
 ちょっとそこを申し上げますと、都道府県が保健所を設置しその所管区域を定めるに当たっては、保健医療に係る施策と社会福祉に係る施策との有機的な連携を図るということが目的でございまして、二次医療圏や老人保健福祉圏を参酌することとなっておるわけであります。これは都道府県が保健所の所管区域を設定する際の基本的な方針で、法律に明記したものでございます。
 しかし、先生も御指摘されましたし清水委員からも御質問がありましたように、いろいろと地域の実情が違うというようなことで、私どもは、各地方公共団体においてはこうした考え方を原則としつつ、二次医療圏の規模が相当程度大きい等の特別な事情があるような場合には、こうした地域の実情をも加味しながら保健所の設置を考えていかれるのではないかと思っておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、先ほどから申し上げておりますように、保健所の所管区域を地域の実情に即して定めていくことになるわけでありますが、厚生大臣の定める基本指針の中の保健所の整備及び運営に関する基本的事項の中に含まれる課題であると思っておりまして、今後、公衆衛生審議会におきまして多角的、総合的にいろいろと御判断、御審議いただくことだと考えております。
#59
○日下部禧代子君 では、大体幾つぐらいになるのかという、例えば都道府県の保健所の数が減るのかふえるのかということではいかがでございますか。
#60
○政府委員(寺松尚君) 数が減るか減らないかというのは、先ほどから申し上げておりますように、数は都道府県が最終的にはお決めになるということでございますから、いろいろ考え方はありますけれども、ちょっと数字を今申し上げるのはいかがなものかと存ずるわけでございます。一応の基本指針が示されました後、都道府県でそれぞれ地域の実情をお考えになりながらお決めになるのではないか、このように思います。
 念のために申し上げれば、第二次医療圏と申しますのは三百四十二ございます。それから、福祉圏は三百四十七ございます。それから、現在保健所は八百四十八あるということでございます。
#61
○日下部禧代子君 昨日の衆議院の厚生委員会において、大体四百くらいになるのではないかという御発言があったというふうにも伺いましたが、いかがでございますか。
#62
○政府委員(寺松尚君) そういう御意見をおっしゃる方もいらっしゃいますということで御紹介したわけでございますけれども、私が先ほどから何度も申し上げておりますように、公衆衛生審議会におきまして基本指針の内容につきまして御審議をされ、こういうケースにはこういうふうにというようなお話が出るかと思いますが、そういうものを参考にされまして都道府県の方で御決定いただくために、私どもが数字を言うのはいかがなものかと、このように考えておるわけでございます。
#63
○日下部禧代子君 私は社会保障制度審議会の委員でございますが、社会保障制度審議会におきましてこの法案の答申をいたしますときに、たしか四百ぐらいになるのではないかというふうなお言葉も私は厚生省の方から聞いたように覚えております。私は今議事録を持っておりませんので、私の耳だけでございますが、いかがでございますか。
#64
○政府委員(寺松尚君) まだ申し上げるのがなかなか難しいのでございますけれども、要は、先ほどから申し上げておりますような手順を踏まれまして、そしてその結果どうなるかということにつきましてそういうふうな数字のことを申し上げたこともございますけれども、先ほどから申し上げておりますように、やはり都道府県の方でお考えになるということでいろいろと強い要望もございます。
 したがいまして、それらに応じまして考えたいと思うのでありますが、公衆衛生審議会の中にも知事の代表の方もいらっしゃいますし、それから市長会の代表の方もいらっしゃる、町長会の代表もいらっしゃる、こういうようなことでございまして、その辺の方々の御意見を踏まえた上でやってまいる、こういうふうにお答えする以外に今のところないのではないかと考えております。
#65
○日下部禧代子君 保健所の圏域というのは、地域医療計画の二次医療圏と、そしてまた老人保健福祉計画の圏域とあわせてというふうに考えるその合理性、整合性というのはどういうところにあるのかということをお聞きしたいわけでございますが、この二次医療圏というのは保健サービスの提供ということを念頭に置いて設定されたものなのでございましょうか。
#66
○政府委員(寺松尚君) 医療圏と福祉圏、ちょっと定義が違うのでございますけれども、医療圏の設定方法というのをちょっと参考までにお話ししてみたいと思います。
 二次医療圏の設定に当たりましては、地理的条件等の自然的条件及び日常生活の需要の充足状態あるいは交通事情というふうな社会的な条件を考慮して、一体の区域として病院における入院に係る医療を提供する体制の確保を図ることが相当であると認められるものを単位として設定することとなるというようなことを書いてあるわけです。その際参考になると申しますのは、いろいろ挙げておりますけれども、既存の圏域、例えば広域市町村圏というふうなもの、あるいは保健所、福祉事務所等都道府県の行政機関の管轄区域あるいは学校区というふうなものを参考にして決めるようにと、こういうふうな形になっておるわけでございます。
 福祉圏域の設定の場合には、保健、福祉、医療の連携を図るという観点から、基本的には都道府県医療計画の二次医療圏と合致させることが望ましいと。この場合において、二次医療圏の圏域が老人保健福祉計画策定上支障が懸念される場合には、二次医療圏の変更について検討することとし、変更ができない場合には、広域市町村圏等を踏まえ適切な圏域を設定して差し支えないことということになっておりまして、やはり最終的には都道府県で判断をされる、こういうことになるのではないかと思います。
#67
○日下部禧代子君 今、何度もおっしゃいましたように、保健所をどのように設置するかということは都道府県あるいはまた保健所政令市の判断であるというふうにおっしゃっているわけでございますし、私もそう思うわけでございます。となりますと、今度の医療圏の設定ということも保健所の設置ということも、都道府県の権限であるがゆえに保健所を減らしたくない都道府県は逆に保健所をふやすということもできるというわけでございますか。
#68
○政府委員(寺松尚君) 今の先生の御指摘は、理論的にはそういうこともあるのじゃないかということだと思います。
#69
○日下部禧代子君 わかりました。
 そうなりますと、あくまでもその地方の自主性と実態に合わせてということでございますから、減らすだけではなくてふやすこともあるというふうに受けとめておきましょう。
 その次の質問に移りますけれども、もし仮に数が減らされたという場合、そこで働いている方々のこと、これは清水委員もお尋ねになったことでございますが、保健婦さんあるいは事務職員の処遇というものはどのようにお考えでいらっしゃいますか。
#70
○政府委員(寺松尚君) 一度お答えしたわけでございますけれども、先生の今の御質問、重ねてでございますのでお答えしたいと思います。
 今回の制度改正によりまして、母子保健事業などを市町村に移譲されるということがあるわけでありますけれども、他方、エイズ対策の充実や市町村に対します研修等の支援あるいは応援というようなこともございまして、新たな業務量の増をもたらす要因もあるわけであります。保健所の事業量そのものには大きな変動はないんではないか、このように考えております。管轄区域も広くなるという場合もあるので、そのように考えておるわけでございます。
 したがいまして、都道府県や再編されます保健所の職員が、意に反しまして解雇であるとかあるいは市町村に出向させられるという、身分移管される心配は私どもないものと考えておるわけでございます。
#71
○日下部禧代子君 わかりました。
 次に、大変重要なことでございまして、清水委員もお触れになりましたが、人材確保の問題でございます。
 地域保健を推進するためには保健婦さん、そしてさらに栄養士さん、また歯科衛生士などの専門職種の確保というものが欠かせないわけでございますが、そういった職種の方々の年次別の確保計画というものがおありでございましょうか、もしありましたらお示しください。
#72
○政府委員(寺松尚君) 私ども考えていますのは、まず重要な役割を果たしますのは保健婦だと考えておるわけでございまして、保健婦あるいは栄養士というものにつきましては、地方財政措置におきまして既に数字を明示してございます。今後ともそれによってやってまいりたいと思います。
 それから、増員計画等につきましては大臣からの御答弁の中にございました。平成十一年までに大体倍増していくというような感じでございます。
 あと、いろんな権限移譲に伴いましての増加分につきましては、先ほど自治省の方からのお答えもございましたように私どもと今協議中でございまして、まだ現在のところ数字を申し上げるわけにはまいりませんけれども、母子保健サービス等が円滑に行われますように増員を図ってまいるべく関係省庁と協議をしてまいりたい、私どもはこのように考えております。
#73
○日下部禧代子君 まだ保健婦さんが配置されていない町や村というのが八十三もあるわけでございます。先ほどの御答弁ですと、保健婦さんのまだ配置されていない町村を優先的に増員していくというふうにおっしゃっておりましたが、まだ保健婦さんが配置されていない町や村に対する特別な解消策というものがございますか。
#74
○政府委員(寺松尚君) 今先生がおっしゃいましたように、保健婦がまだ未設置あるいは一人というふうなところにつきましては、最新の数字では七十三カ所になっております。
 そういうことで、ここ十二、三年の間に激変しておるわけでございますが、ちょっと具体的にそういう小規模町村、私どもが定義しておりますのは、保健婦が未設置または一人設置している、人口が二千人未満、こういうふうな場合には私ども保健婦等の設置促進事業をやってまいりたい、このように考えております。それから、人口二千人から五千人未満でも、保健婦未設置または一人設置の町村に対しましては補助率は同様の二分の一でございますが、事業費に差をつけまして、人口の非常に小さな二千人未満のところには重点的に配分していこう、このように考えておるわけでございます。
#75
○日下部禧代子君 実際に町や村の保健所に伺ってみますと、例えば二人ぐらい保健婦さんがいるところでも、国、県からおりてくる事務処理に追われてしまって家庭訪問ということはほとんどできないというふうな言葉を私は何度も耳にしたわけでございます。そういうことを考えますと、保健婦さんと同時に事務処理をする事務職員の方というのもやはり増員しなければならないなというふうに、そういう現場のお声を耳にするたびに私はつくづく思ったわけでございます。
 今度、例えば保健婦さん一人当たり一体何人ぐらいを担当するというふうな計算のもとに保健婦さんの増員の目標値をお決めになっていらっしゃるのでございますか。
#76
○政府委員(寺松尚君) 今おっしゃっておりますのは、市町村におきます保健婦の配置をどういうふうにするのかというふうなお話だと存じます。
 私ども、標準団体につきましては既にお示ししておるわけでございますけれども、人口のいろいろなサイズがございます。したがいまして、人口階層別といいましょうか、それによりまして保健婦の数をどのようにしたらいいかということにつきましては研究班を設けておりまして、そこで研究していただいておる、こういうことを何度か申し上げておりますが、近々まとまるというふうに聞いておるわけでございます。
#77
○日下部禧代子君 その報告には、例えば寝たきりのお年寄りの訪問回数は大体どのくらいになるべきだ、したがってそれでは何人の保健婦さんが配置されるべきだというふうなことまで算定基準の中に入っておりますか。
#78
○政府委員(寺松尚君) 今、先生が御指摘のようなことは非常に重要なことだと考えますが、研究班の方で御検討いただいておるわけでございますので、私ども現在のところ内容につきましては承知いたしておりません。それは研究班の方々がそういう観点も含めていろいろと御検討なさっているのではないか。私は、今は申し上げる段階ではないと思います。
#79
○日下部禧代子君 厚生省としては、そういう御計画、お考えというのはその御報告を待ってということになるわけでございますね。
#80
○政府委員(寺松尚君) おっしゃるとおりでございます。
 ただ、いろいろ今おっしゃっている高齢者の数だとかというようなことは重要なファクターになるのだろうと思います。そういうふうなことで、保健婦の業務量等を測定して、どの程度の保健婦を置けばいいかというような検討の結果が出るのではないかと私ども思っておるわけでございます。
#81
○日下部禧代子君 今私が申し上げました保健婦さん一人当たり何人ぐらいを担当するのか、あるいは寝たきりのお年寄りなどの訪問回数を何回ぐらいにするのかというふうなことは、確かにこれは保健婦さんの問題であると同時に、サービスを利用する側にとっても大変重要なことでございますので、それをぜひともきちんと算定基準の中に入れていただきたいことを重ねて申し上げておきたいと思います。
 さらに、この保健婦さんの問題でございますが、保健婦さんの活動費というものをもっとふやすということで保健婦さんの活動内容がさらに充実するということもあるのではないかというふうに思いますが、その辺のお考えはいかがでございましょうか。
#82
○政府委員(寺松尚君) 地域におきます保健活動というものを促進しなきゃならぬということは御指摘のとおりでございますので、私どもは地域保健推進特別事業というものを今回の予算で増額をお願いしておりまして、今四十二億ほど計上いたしておるわけでございます。
 これには先駆的保健事業、いろいろ地域におきます創意工夫を持ちました活動というものに対しまして補助をしていく、あるいは保健・医療・福祉連携推進モデル事業というふうなものにつきまして十分の十ということで補助してまいりたい、そしてその保健活動を促進いたしたい、このように考えておるわけでございます。
#83
○日下部禧代子君 保健婦さんを増員するというからにはやはりなり手がなくてはならないわけでございますから、ぜひとも待遇改善、その対策というものをきちんとしていただきたいというふうに思うわけでございます。その点を重ねてお願いしておきたいと思います。
 次に、自治省にお伺いいたします。
 厚生省が保健婦を増員するということを計画しているわけでございますが、交付税等の地方財政の対策などで定員面を保障するということが非常に重要なことでございます。あるいはまた、保健婦さん以外の職員、市町村へ事務が移譲されるわけでございますから、市町村の職員の確保、そういったものへの財政上の手当てということは非常に大きな問題だというふうに思うわけでございます。さらに、地域格差、地方格差というものを是正するという観点からもさまざまな財政上の手当てというものが必要ではないかと思いますが、その点につきまして自治省のお考えを承りたいと思います。
#84
○説明員(林省吾君) お答えを申し上げます。
 今回の法改正に伴いまして、先ほど来御議論がございますように都道府県から市町村に権限が移譲されることになるわけでございますが、その業務の円滑な執行を確保いたしますとともに、地域保健、これから大変重要になってまいりますが、その見直しによる関係職員の研修とか、あるいは各種保健事業の充実のためには保健婦の増員が必要となってまいるわけでございまして、この点につきましては厚生省の方からいろいろ御相談を受けております。私ども地方財政を預かる立場といたしましても、厚生省のお考えを受けて地方財政措置の中で今後必要な増員につきましても適切に対処してまいりたい、こう考えております。
 また、地方団体がこれから地域の保健福祉の主たる担い手として、いろいろと地域の実情に即しまして創意工夫をしながら各種の多様な施策を実施していくことが必要になってまいる、こう思っておりますが、これに対応いたしますために自治省といたしましては、毎年度の地方財政対策の中でこのような地方単独の事業につきましても支援をいたすために関係経費の拡充を図ってきております。平成六年度におきましても、これら地域保健福祉の充実を図りますために、社会福祉系統経費を前年度に比しまして八%増の三兆一千三百四十二億円計上する、こういう配慮もいたしております。
 今後とも、保健婦の処遇改善、活動内容の充実を図る立場から、こうした財政措置を拡充いたします中で、厚生省の御要望も十分お聞かせいただきながら適切に対処してまいりたい、こう考えております。
#85
○日下部禧代子君 今、自治省のおっしゃいましたそういう財政面での配慮というものがなければ、やはり厚生省が幾ら増員ということをおっしゃってもそれは絵にかいたもちになってしまいますので、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、この法案は保健と福祉の連携の強化ということをうたっていらっしゃるわけでございますが、例えば現実には政令で保健所長は医師であるという規制がございます。そういたしますと、福祉の場合はまた福祉の方の問題がございます。いわゆる福祉を担当する専門職員でなくちゃいけないというふうな問題がございます。保健と福祉の連携ということは、やはりこれは言うはやすしということでなかなか現実に実現するというのは難しい。つまり、縦割り行政の厚い壁があるように思うわけでございます。
 例えば、福祉事務所と保健所の連携というものを強化した例として広島県と岡山県がよく挙げられるわけでございます。この場合、例えば広島の場合ですと、総合福祉保健センター制度で福祉事務所と保健所の職員が相互に兼務する方式をとっているわけでございます。実態は一つだけれども、看板が二つあるというふうな形ですね。岡山県の場合は、地方振興局健康福祉部という制度をとって、保健所と福祉事務所を束ねる局長さんがいて、局次長が保健所長を、課長が福祉事務所長を兼ねている、非常に工夫をしていらっしゃるわけでございます。現在の縦割り行政の中で苦肉の策だと言ってもよろしいのではないでしょうか。福祉と保健の連携を図るのがいかに難しいかということを示している例ではないかというふうに思います。
 保健所長が医師でなければならないという保健所法施行令第四条あるいはまた社会福祉事業法など、関係法規というものを見直して両方の組織の連携がスムーズにいくようなことを今図らなければならない時期に来ているんではないかというふうに思うわけでございますが、健康政策局長と社会・援護局長、それぞれにお考えを承りたいと存じます。
#86
○政府委員(寺松尚君) まず保健所長の方から、医師かどうかというお話がございましたのでお答えをしたいと思います。
 ちょっと経緯がございまして、戦後間もなく制定されました保健所法におきましては、結核や伝染病対策、母子保健対策などが公衆衛生上非常に重要な問題でございました。そういうことから保健所長の要件を政令で医師というふうに決めておったところでございます。
 そこで、保健所長の要件につきましては、今回の法改正の契機となりました公衆衛生審議会の意見具申の取りまとめに当たりまして、今日におきます保健所の位置づけと関連いたしまして十分議論がされたわけでございます。
 その結果でございますけれども、地域保健法においては、今後保健所は難病対策あるいは精神保健対策、エイズ対策など専門的な保健サービスの福祉との連携を踏まえた実施や調査研究を推進する技術的拠点として強化するべきであるということから、保健所長は医者でなくてはならないという現行の規定を改正する必要性があるというような御判断ではなかったわけでございまして、引き続き保健所長は医師であっていいのではないかというふうな御意見で今日に至っておるわけでございます。そのようなことで、今回の地域保健法の改正の中でもそのように考えたいと存じます。
 いろんな職種がございましていろいろ言われておるわけでございますが、公衆衛生審議会の意見具申におきましては、「保健所長たる医師については、その資質が保健所活動全体に大きな影響を及ぼすことから、その継続的な養成・確保を図るとともに、資質の向上のための方策を検討すべきである。」というふうにつけ加えられておるわけでございます。
 したがって、保健所につきましては先生御指摘のように福祉との連携をやらなければなりません。これは保健婦の場合も同様でございます。したがいまして、いわゆる研修の中でそういう福祉との連携の重要性、あるいはその辺に対する理解というものを深めていきまして、その充実強化を図ることによって資質の向上もあわせて努力をいたしたい、このように考えているわけでございます。
#87
○政府委員(土井豊君) ただいまお話がありましたとおり、社会福祉事業法におきましては、福祉事務所のケースワーカーなどの職員につきましてその職務にのみ従事しなければならないといういわゆる専任規定、これが設けられております。御案内のとおり、生活保護の被保護者などに対する指導援助、こういった専門的な福祉サービスをきめ細かく確保していくという趣旨からもともと設けられた規定でございます。
 一方、お話がありましたとおり、近年の高齢化の進展等に伴いまして、保健、福祉、医療、こういった各種のサービスが相互の連携のもとに行われるべきであるといったような大きな課題に当面しているという現実がございます。お話がありました広島県、岡山県の動きというのもあるいはこういった事情を反映した動きではないかと私どもも考えておりますが、こういった二つの要請をどのように今後調和させていけばいいのか、地方公共団体の動向等もよく見ながら私どもも勉強してまいりたいと考えているのが現状でございます。
#88
○日下部禧代子君 勉強するだけではなくて、もう既にそういうふうな福祉と医療、保健の連携が非常に重要だということは言われてから久しいわけでございますね。ところが、実際にはそういった縦割り行政の壁でなかなかそのことが実現できない部分が多いわけでございます。ぜひともそのお勉強の域を早く脱して何らかの具体的な手を打っていただきたいというふうに、これは切にお願いというよりも要望しておきます。
 最後に、大臣にお伺いいたしますが、この法律の趣旨に沿いまして、地域保健対策というものが確実に推進されていかなければならないわけでございますが、それがどのようにして推進されているのか、それをどのようにコンファームするのか、そのアセスメントの方策もお示しいただきながら、この法律を確実に、地方分権とそして住民サービスの増進ということを確実にするための御決意というものを承りまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
#89
○国務大臣(大内啓伍君) るる御指摘を賜りまして感謝を申し上げます。
 昨今の住民のニーズを見ておりますと、保健、医療、福祉を通じた複合的なものになってきておりまして、これらを一元的あるいは調整をすることについて強い要望があることはよく承知をいたしております。したがいまして、一人一人の住民にとってどのようなサービスがどの程度、だれによって提供をされるのか、それはどういう形が一番最高のものか、そういうものを判断し、各種のサービスを組み合わせまして提供するケアコーディネーションといいますか、そういうものの機能というものが非常に重要になってきていると思っております。既にイギリスではそういう制度もあるわけでございますが、ただそういうものを資格化することについてはなおいろいろな問題もあるわけでございます。
 しかしいずれにいたしましても、そういうものが一体的に相互の連携をとり合って進められていくということはこれから非常に重要な問題でございますので、我々ももう少しイギリスの例等も研究しながら、住民の皆様のニーズにこたえられるようにその面を鋭意検討して努力してまいりたい、こう考えております。
#90
○西山登紀子君 私の質問時間は二つの法案で二十分です。端的にお伺いいたしますので、簡潔な御答弁をお願いいたします。
 まず、原爆関係ですが、大臣にお伺いをいたします。
 来年は被爆五十周年です。戦争で原爆が使用されたのは、人類史上広島と長崎だけでございます。したがって、核兵器の使用禁止、廃絶のためのイニシアを我が国は発揮すべきでありますし、その責任があるとも言えると思います。
 そこで、その一環といたしまして、原爆被害白書、原爆被害の実相を伝えるものをつくって世界各国に普及してはどうかと思うわけです。この要望は被爆者団体からも大臣のもとに届いていると思いますので、ぜひ私も要望をいたします。大臣の御決意と見解をお伺いいたします。
#91
○国務大臣(大内啓伍君) これまで米ソを中心にいたしまして核の軍拡競争というものが行われまして、その後SALTI、SALTUという形で核軍縮の方向に向かい、またソ連邦の崩壊に伴いまして、ロシアあるいはその周辺諸国におきましての核軍縮という問題が進んできていることは大変結構なことだ思うのでございます。御指摘のように、来年は被爆五十周年という記念すべき年を迎えるわけでございますので、我が国が率先して核兵器の廃絶に向かってのイニシアチブをとれという御指摘は、私どもも全く同感でございます。
 原爆被害の実態につきましては、昭和四十年、五十年及び六十年に私ども原爆被爆者の実態調査を実施したわけでございますが、その結果についてはその都度公表してきていることは御案内のとおりでございます。また、被爆五十周年を迎える来年度におきましても被爆者の実態調査を予定しておりまして、その結果につきましては、今後私どもといたしまして五十周年を迎える貴重な資料としてできるだけ早く公開をしたい、こう考えているわけでございます。それは実質的には原爆被害白書に相当するわけでございますので、できるだけそのような御期待にこたえるよう努力してまいりたいと考えております。
#92
○西山登紀子君 ぜひよろしくお願いをいたします。
 次に、局長に二点お伺いをいたします。
 一つは、被爆者手帳の申請についてですけれども、私が最近お受けいたしました相談のケースです。七十歳の女性ですが、今千葉に住んでおられます。広島に母親を捜しに二日目に入市をいたしました。入市の場合も手帳が出るということをずっと御存じなくて、今七十歳を迎えられたわけです。千葉の方に申請に行きましたら、三親等以外の二人の証明を求められた。当時を知る人は今のところ見つかっていないわけです。
 こういうケースはほかにもあると思うんですけれども、被爆五十周年を迎えようとしている今、当時の混乱した状況を考えましてもこういう条件は非常に酷ではないかと思います。二人厳密に求めるのではなくて、そのほかの可能な方法で、客観性を示す証拠があれば手帳を交付するというような弾力的な運用ができないかどうか、これが一つ。
 もう一つは、健康管理手当の更新手続の改善についてですけれども、これも最近こういう例がございました。佐賀県の七十八歳の女性の被爆者なんですけれども、お年でもありまして健康管理手当の更新の手続を忘れていた。それで、本年の三月、四月、五月、六月分が支給されない、こういう事例が起こったわけです。
 明らかに慢性的な病気でございまして、なかなか治る見込みのないこういう疾病については更新の手続を求めるのも大変酷な話じゃないかということで、この二つの点につきまして改善を要望したいと思いますが、いかがでしょうか。
#93
○政府委員(谷修一君) まず、被爆者手帳の交付でございますが、これは被爆の事実の確認が必要であるということから、公の機関が発行した証明書あるいは当時の写真、手紙などの記録書類、また今お触れになりましたような三親等内の親族を除く第三者二人以上の証明ということで、できるだけ客観的な証明が得られるということが望ましいと考えているわけでございます。しかし、被爆という非常に特別な事情があるということから、このような証明書が得られない場合にはやむを得ず本人以外の者の証明書、あるいは本人において当時の状況を記載した申請書あるいは誓約書といったようなことによって被爆の事実が確認できれば手帳の交付を認めるということを、これは大分以前でございますが既に通知をしているわけでございます。
 今、千葉の例ということで具体的にお触れになりましたけれども、こういったような私どもの考えが十分に指導が徹底されていなかったというようなことがあるいはあったのかと思いますので、こういうことについては具体的にどのような状況であるのか、また私どもで改めて事実関係を調べた上で適切に対処しなければいけないと考えております。
 それからもう一点、健康管理手当でございますが、これは御承知のように造血機能障害等の一定の障害を伴う疾病にかかっている、そういう状態である方を支給要件にしているわけでございまして、このような状況が継続しているということを確認するための一定の認定期間を設けているわけでございます。
 ただ、平成三年度において、被爆者が高齢化をしてきたというような状況も考慮いたしまして、原爆医療審議会の意見をいただいて、従来三年の期間を五年に、また一年のものを三年に延長するといったような簡素化を図ってきております。
 また、健康管理手当の認定期間の終了前に受給者に対してその旨を通知するようにということも、あわせてその際都道府県に通知をしたところでございまして、今具体の例で申されたわけでございますけれども、こういったような考え方の周知徹底というのは私どもは引き続き図ってまいりたいと考えております。
#94
○西山登紀子君 ぜひよろしくお願いをいたします。
 次に、地域保健の関係の質問に移ります。
 京都府の市町村保健婦協議会が今回の改正案について、協議会のもとの保健婦さん、府下四十三自治体を対象にしてアンケートを行いました。そして、その結果に基づいて要望書をまとめておられます。
 その要望書を見ますと、地域保健サービスを行う上で保健所の役割は非常に大きいものがあるので、その機能強化を望んでおられます。現状では市町村の財政基盤、地理的条件などで、地域保健活動は市町村の格差が非常に大きい。そして、「保健所が住民の暮らしの場・地域から遠い存在に追いやられることのないよう、住民に身近なものとなるようにお願いします。」と、いうような要望もついておりまして、今回の地域保健所の見直しかそのような事態に拍車をかけるのではないかという懸念を示しておられます。
 私は京都出身ですけれども、京都は四十三の市町村、二十三の保健所がございますが、二次医療圏ごとになりますとこれはもう六つでいいというようなことになりまして、結果的には大変な統廃合になると思うわけです。現場の第一線の保健婦さんの要望は、保健所をもっと身近なものにしてほしい、それからもっと機能を充実させてほしい、こういう要望なわけですけれども、この法案では保健所は半分ほどでいい、それから対人サービスは市町村に移譲していこう、こういう方向でございますので、随分とこの二つの方向には乖離があるように思います。
 第一線で働く保健婦の方々の意見、この意見と乖離があるということにつきまして大臣の御所見をお伺いいたします。
#95
○国務大臣(大内啓伍君) この法律案の改正目的につきましては何回も申し上げておりますように、そこにお住まいになっている地域の住民の皆さんのニーズにこたえて、サービスの受け手である生活者の立場を何とか重視したものにしたいということとともに、地方分権を推進することを基本的な考え方としているわけでございます。
 したがいまして、こうした基本的な考え方に立ちまして、母子保健事業などの保健サービスの実施主体につきましては住民に最も身近な市町村にすることがそのために必要である、これによりまして住民が保健サービスを利用しやすくなりますし、また保健、福祉にわたる総合的な住民のニーズにこたえることになる、私どもはそう考えているわけでございます。
 一方、保健所につきましては、広域的、専門的、技術的な機能の強化というものがますます時代の要請になってきておりますし、またエイズ対策や難病対策についてもこの充実を担うことが重要な課題になってきておりますので、それらの分野を受け持っていただきたい。
 ただいま御指摘の保健所で働く方々の御意見は、住民により充実した保健サービスを提供することの必要性を訴えられていると思うのでございます。今回の改正によりまして、保健所と市町村がそれぞれにふさわしい役割を担うことになりまして、住民に対してむしろ利用しやすく内容の充実した保健サービスが提供できることになることから、この法律案は市町村やあるいは保健所などの現場の方々の御意見に十分沿うものであろう、私どもはそう考えておりますし、またそうしなければ今度の改正の意味はないわけでございまして、今度の改正を通じまして保健所がもっと身近な存在になる、また強力な存在になるというふうに何とか持っていきたいと考えておる次第でございます。
#96
○西山登紀子君 厚生省の九三年二月の調査がございます。市町村保健センターの状況についてです。この改正案で市町村に権限が移譲されます三歳児健診がどの程度やられているか。市町村だけで実施できているのはわずか九・七%です。栄養相談・指導も三六・七%しかできていないわけです。法定されております一歳六カ月健診ですら五七・二%、これは県などの援助を受けなければ実施できないというような状況にあるわけです。
 この法案で行われようとしております地方への移譲業務が安易な形でされますと、住民の母子保健などが手薄になりはしないかと心配されるわけですけれども、そうならないようにどのような対策をとるおつもりか、お伺いいたします。
#97
○政府委員(瀬田公和君) 今回の改正の一環といたしまして、大臣からも御説明がございましたけれども、母子保健事業につきましては、健康診査、妊産婦、新生児の訪問指導等の基本的な事業を平成九年度から身近な市町村に移譲することにしているわけでございます。
 市町村における母子保健事業の実施体制につきまして今先生から御指摘があったわけでございますけれども、既に多くの市町村におきまして一歳六カ月児の健康診査は行われているわけでございまして、多くの市町村におきまして事業に対するノウハウも蓄積されているというふうに私たちは考えております。また、市町村保健センター、母子健康センターと合わせまして大体二千の施設も整備されておりますし、さきに健康政策局長から御説明があったように、市町村保健婦も約一万二千人が配置をされているというふうな現状にあることから、一定の基盤整備はなされているのではないかというふうに考えているところでございます。
 母子保健事業が実際に移譲されるまでには、平成九年度でございますのでまだ二年余の時間があるわけでございます。この間に私たちといたしましては、保健サービスの実施拠点となります市町村保健センター等の施設の整備を積極的に推進していくこと、さらに必要となる市町村保健婦につきましては所要の地方財政措置を講じていくこと、また市町村の保健婦に対する研修会の開催とか、母子保健業務に関するマニュアルの作成、配付というふうな市町村保健婦の資質の向上を図ることもやっていきたいというふうに考えております。また、都道府県の保健所が中心となりまして、市町村間の連絡調整とか技術的援助の体制づくりも促進をしていきたいというふうに考えているわけでございます。これらの対策を講ずることによりまして、住民に身近な市町村においてきめ細かで十分なサービスの提供が図られるように実施体制の整備に努めてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
 確かに先生御指摘のように、小規模な町村では従来より住民サービスが低下するというふうな不安感を持つ方もあるわけでございますけれども、最後に御説明いたしました都道府県の保健所が中心になって市町村に対する連絡調整、技術的援助の体制づくりを促進するということによりまして、住民サービスの水準が低下しないように、きめ細かなサービスの提供が図られるように、今後実施に至るまでの間にできるだけの対策を講じていきたいというふうに考えているところでございます。
#98
○西山登紀子君 次に、私の京都ですけれども、ある町の保健センターの話を実際に聞いてまいりました。このセンターは非常に熱心にやっておられるところでして、対人口比でも保健婦さんは比較的充実をしています。既に府の援助を得て三歳児健診を実施しているんですけれども、この健診に必要な人員は医師が二名、歯科医が一名、歯科衛生士が一名、看護婦が一名、保健婦が九名、栄養士が一名、事務職五名、歯科助手一名。その人件費だけでも年間がないの額に上るわけですけれども、現在は保健所の援助を受けているからこれぐらいで済むということだそうです。ですから、この事業が今後すべて自前でやらなければならなくなったら大変だ、地域住民の期待にこたえた対人サービスをやるためにもぜひ運営費の補助が必要だと訴えられました。私もそうだと思います。
 そこで、市町村の保健センターの設置に対しまして運営費の補助が必要なわけですけれども、その点を国が責任を持つべきではないかと考えますが、いかがでしょう。
#99
○政府委員(寺松尚君) 今の先生のお話は市町村保健センターの運営費の補助でありまして、それにつきましてお答えをしたいと思います。
 市町村が一般的な保健活動を行うために必要な人件費などの経常的な経費につきましては、地方財政措置によりまして各市町村の固有の財源として確保しており、国としては、市町村保健センターへの施設整備に対する補助あるいはその他事業に対します補助は行いますが、こうした経常的な経費につきましては補助する考えがございません。
#100
○西山登紀子君 その点が非常に問題だということを指摘いたしまして、次に移り、最後にマンパワーの養成について伺いたいと思います。
 現在保健婦さんは、全国平均で人口比六千二百人程度に一人しかいないわけです。昨年、日本看護協会が全市町村を対象にした調査では、せめて保健婦一人の担当を三千人未満にすべきであるというふうに言っておられます。この調査によりますと、地方自治体では高齢者への訪問が、人口二千人に保健婦さんが一人だと二〇%以上訪問できるようになるんだ、こういうふうに言っているわけです。
 厚生省が出しておられます計画によりますと、今後ふやすといいましても人口比で言いますと約四千二百人に一人程度の保健婦しか確保できないのではないかと思いますが、こういう第一線の看護協会の皆さんの調査結果に基づきまして、厚生省はもっと積極的な計画再検討の必要があると思うんですが、いかがでしょうか。
#101
○政府委員(寺松尚君) 御指摘の看護協会の調査でございますが、いわゆる訪問指導につきましてどういうふうな希望があるかというアンケート調査と承知いたしております。それから保健婦の必要数を計算されていると、こういうふうに聞いておるわけでございます。
 厚生省といたしましては、保健婦の増員につきまして平成五年度末の二万一千一名、これは御承知のとおり保健所が九千二百六十九名、市町村が一万一千七百三十二名でございますが、これをゴールドプランの終期であります平成十一年度までに、保健所につきましては、エイズ対策の推進を図りますための増員ということで二百一人を増員いたしまして九千四百七十人、また市町村につきましては、ゴールドプラン推進のための七千四百六十四名、あるいは老人保健対策の推進のために二千七百名、計一万百六十四名を増員しまして二万一千八百九十六人にする予定でございます。この計画が実現しますと、平成十一年度には保健婦総数は三万一千三百六十六人ということに相なるわけでございまして、私どもとしては保健婦活動の大幅な充実が図れるものだと考えておるわけでございます。
 今回の母子保健等の事務の移譲につきまして、市町村保健婦の増員をいかに図るのかということでございますが、これにつきましては別途手当てをするべく目下関係省庁と協議に入っておりまして、その結果によりましてこの母子保健活動等が円滑に実施できるような増員の確保を図っていきたい、このように考えておるわけでございます。
#102
○委員長(会田長栄君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#103
○西山登紀子君 私は、日本共産党を代表し、地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律案に反対の討論を行います。
 本法案に反対する第一の理由は、人口十万人に一カ所と定めた保健所設置基準が廃止され、事実上保健所を半減させることを第一の目的としていることです。
 保健所は、憲法二十五条の「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」の規定により、国の責任を明確にした公衆衛生の実施機関として保健所法に位置づけられてきました。
 その業務も、母子保健から成人、老人保健を初め結核や感染症対策、エイズやアトピー問題、難病対策、精神保健の推進、栄養改善指導やごみ・公害問題の処理、食品の安全や監視業務等、国民生活のあらゆる分野の公衆衛生業務を遂行し、無料の原則により国民の健康を守るために大きな役割を果たしてきました。
 この実績から見ても、国の責任を明確にした保健所の増設こそが必要であり、保健所の半減が多くの国民の願いに反することは明らかです。
 第二点は、本来国が行うべき保健業務を市町村に押しつけ、責任と財政負担まで自治体に転嫁しようとしていることです。
 保健所を整理・統合、半減させ、さらに保健所運営費交付金を全額削除しています。これまで必要人員の三分の一を国庫負担していたものを、八四年度からは定額交付とし、母子保健事業の事務経費が一般財源化されました。その上、九四年度からは保健所運営費交付金まで一般財源化するとしており、大幅な国庫負担削減になることはこれまでの経緯を見ても明らかです。
 また、妊産婦や新生児保健指導などの母子保健業務を市町村に移譲しても、保健婦が一名もいない自治体が七十三市町村もあります。医師や保健婦などの配置基準もなく、きめ細かなサービスどころか人材の確保もできず、均等で良質な保健衛生水準が維持できないおそれも十分にあります。しかも、センター建設費の予算は年間百件に過ぎず、全市町村の設置が順調に終わったとしても十年から十五年もかかることになります。さらに、民間委託を中心にした業務遂行は、かかる費用負担を地域住民に転嫁される懸念や保健婦の本来業務をも形骸化させるおそれがあります。
 第三点は、保健所業務の大半が情報収集や監視、監督業務であり、わずかに残されたエイズや難病等の医療・精神保健業務は、広域化したことによって活用自体が困難となり、また水質検査や食品の安全性検査などのサービスが低下することを心配する保健所長も多くおられます。保健所職員の合理化も懸念されます。いわば国民のための保健所は一層国民から遠ざかるものとなっています。住民の声を聞くための唯一の機関である保健所運営協議会を法定機関から任意設置機関に格下げしていることも大きな問題です。
 以上の理由を述べて、反対討論を終わります。
#104
○委員長(会田長栄君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより順次両案の採決に入ります。
 まず、地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#105
○委員長(会田長栄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#106
○委員長(会田長栄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大島君から発言を求められておりますので、これを許します。大島君。
#107
○大島慶久君 私は、ただいま可決されました地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、新緑風会、公明党・国民会議の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 以下、案文を朗読いたします。
    地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、適切な措置を講ずるよう努力すべきである。
 一、国及び都道府県は、市町村保健センターの整備、保健婦等人材の確保など、地域保健の基盤整備について、市町村が計画的に推進するよう適切に指導すること。
 二、市町村の要請に応じて都道府県が対応する支援体制を確立すること。とりわけ保健・医療・福祉のシステムづくりに関する企画や関係機関との連絡調整を行い、各種の地域保健サービスを専門的立場から評価し、将来の施策に反映させていくことが必要であるので、これらの業務を円滑に推進するために、保健所の機能強化を積極的に推進するよう努めるとともに、保健所の管轄区域の設定に当たっては、地域の実情に十分留意すること。
 三、市町村保健センター、在宅介護支援センター等保健福祉に関わる各種センターが、地域において有機的に連携しつつ、十分に機能を発揮できるよう指導、援助に努めること。
  右決議する。
 以上であります。
#108
○委員長(会田長栄君) ただいま大島君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#109
○委員長(会田長栄君) 多数と認めます。よって、大島君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、大内厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。大内厚生大臣。
#110
○国務大臣(大内啓伍君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
#111
○委員長(会田長栄君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#112
○委員長(会田長栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時七分散会
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ソース: 国立国会図書館
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