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1994/06/02 第129回国会 参議院 参議院会議録情報 第129回国会 文教委員会 第3号
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1994/06/02 第129回国会 参議院

参議院会議録情報 第129回国会 文教委員会 第3号

#1
第129回国会 文教委員会 第3号
平成六年六月二日(木曜日)
   午後零時十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     石井 一二君     北澤 俊美君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 道子君
    理 事
                宮崎 秀樹君
                森山 眞弓君
                篠崎 年子君
                及川 順郎君
    委 員
                井上  裕君
                世耕 政隆君
                田沢 智治君
                南野知惠子君
                肥田美代子君
                乾  晴美君
                小林  正君
                片上 公人君
                橋本  敦君
   国務大臣
       文 部 大 臣  赤松 良子君
   政府委員
       文部政務次官   勝木 健司君
       文部大臣官房長  吉田  茂君
       文部省生涯学習
       局長       岡村  豊君
       文部省初等中等
       教育局長     野崎  弘君
       文部省教育助成
       局長       井上 孝美君
       文部省高等教育
       局長       遠山 敦子君
       文部省高等教育
       局私学部長    泊  龍雄君
       文部省学術国際
       局長       佐藤 禎一君
       文部省体育局長  奥田與志清君
       文化庁次長    林田 英樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菊池  守君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○教育、文化及び学術に関する調査
 (文教行政の基本施策に関する件)
 (平成六年度文部省関係予算に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(石井道子君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 教育、文化及び学術に関する調査を議題といたします。
 文教行政の基本施策につきまして、赤松文部大臣から所信を聴取いたします。赤松文部大臣。
#3
○国務大臣(赤松良子君) 第百二十九回国会におきまして、文教各般の問題を御審議いただくに当たり、所信の一端を申し述べます。
 現在、我が国は、時代の変化の大きなうねりの中にあると言えましょう。国際化、情報化、科学技術の進展、産業構造の変化、高齢化・少子化等の人口構造の変化、労働時間の短縮と自由時間の増加、女性の社会進出など、社会のさまざまな局面において、広範かつ急速な変化が生じつつあります。文教行政は、このような時代の変化に柔軟かつ的確に対応していかなければなりません。
 一方、文教行政は、人間そのものに深く根差した諸活動を扱う行政であります。教育は知・徳・体にわたる人間形成を目指す活動であり、学術は真理の探求という人間の基本的な知的欲求に根差した活動でございます。また、文化とスポーツは精神と身体を通じた人間の本源的欲求の実現を求める活動でございます。これらは、人間が人間である限り時代を超えて変わらない価値を追求する営みであると言えましょう。
 変わる時代への柔軟かつ的確な対応と時代を超えて変わらない価値の追求、この二つの使命をいかに統一していくかは、常に文教行政の大きな課題であります。我が国が、時代の変化に対応しつつ、創造的で活力に満ち文化の香り高い国家として発展し、世界に貢献していくため、また、国民一人一人がゆとりと潤いの中で多様な個性を発揮し、自己実現を図ることができるような、より豊かで安心のできる社会をつくっていく上で、教育・学術・文化・スポーツの果たすべき役割はますます重要となると考えます。
 特に、来るべき本格的な少子・高齢社会の到来に対応しつつ、我が国が本当の意味での豊かさを実感できる明るく活力のある社会を築いていくためには、子供たちから高齢者の方々まであらゆる人々の日々の生活に深くかかわる文教行政において、生活者の視点にも配慮しつつ、やわらかい発想を持って、一人一人を大切にする施策を進めていくことが必要です。また、教育や学術研究を未来の国づくりの基本となるものととらえ、多様な個性が重んじられ、新しい文化や経済活動が生み出されるような社会の実現を目指していくことがますます重要になってまいります。
 さらに、国際家族年の今年、家族を大切にし、よりよい家族のあり方を考えていく上でも、また、今日重要な課題となっている男女共同参画型社会の形成に取り組んでいく上でも、文教行政に期待される役割には極めて大きいものがあります。
 私は、このような文教行政に課せられた使命に思いをいたし、新しい時代の要請にこたえる文教行政を積極的に推進してまいります。
 以下、主要な課題について、私の基本的な考えを申し述べます。
 第一の課題は、個性と自立を目指す教育改革と生涯学習社会の構築であります。
 今日、個性豊かな自立した人間性を育てるため、学歴偏重の弊害を是正しつつ、主体的、創造的に生きていく能力を育て、一人一人のよさや可能性を伸ばす教育を目指して教育改革を推進し、生涯学習社会の構築を図っていくことは、文教行政の最大の課題であります。
 人々が、生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価されるような生涯学習社会を築くため、生涯学習の推進体制の整備、多様な学習活動の展開、学習成果の適切な評価の促進などの施策を積極的に推進いたします。特に、社会人を対象としたリカレント教育の推進、ボランティア活動の支援・推進、青少年の学校外活動の充実、社会教育を通じた現代的課題に関する学習機会の充実等を重視した施策を積極的に推進いたします。また、放送大学については、平成六年度において、放送衛星を利用した全国化に必要な準備に着手することといたしております。さらに、専修学校教育の振興に努力をいたします。
 初等中等教育においては、新しい学習指導要領に沿って、みずから学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの能力の育成を重視する新しい学力観に立った教育の実現に全力を挙げて取り組みます。その際、高等学校において男女必修とされる家庭科教育や環境教育、ボランティア教育の充実を図るとともに、道徳教育や国旗・国歌の指導についても引き続きその充実に努めてまいります。
 学校、家庭及び地域社会が一体となってそれぞれの教育機能を発揮し、子供の望ましい人間形成を図ることを目指す学校週五日制については、実施の過程で出された課題の解決を図りつつ、その円滑な定着に努力をいたします。また、海外子女教育・帰国子女教育の充実に引き続き努めてまいります。
 高等学校教育については、生徒の選択の幅を拡大し個性の伸長を図るため、その改革を積極的に推進いたします。特に、本年四月から新たに創設された総合学科、単位制高校などの新しいタイプの高校の設置、時代の進展に対応した職業教育の充実など、魅力ある高校づくりを進めるとともに、業者テストの偏差値を用いた入学者選抜が行われないようにすることを含め、高等学校入学者選抜の改善や中学校における進路指導の改善充実に積極的に取り組みます。
 また、先般の児童の権利に関する条約の批准を契機に、今後とも児童の人権を尊重し、一人一人を大切にした教育が行われるようにするとともに、登校拒否や高校中退、いじめなどの課題に対応した生徒指導の充実を図ってまいります。
 さらに、個に応じた教育を実現するため、公立義務教育諸学校の教職員配置の改善及び公立高等学校の学級編制と教職員配置の改善を着実に進めるとともに、初任者研修等を通じて教職員の資質の向上に努めます。あわせて、公立学校施設の整備については、ゆとりと潤いのある学習環境づくりや地域の人々の学習活動を積極的に支援できる学校施設づくりを推進いたします。また、義務教育教科書無償給与制度は、今後とも堅持してまいります。
 高等教育におきましては、大学設置基準の大綱化、自己点検・評価システムの導入、社会人のための履修形態の弾力化など、これまでに行われた制度改正を受けて、現在、戦後の新制大学発足以来最大の大学改革が進行中でございます。今後とも、各大学等が創意を生かして特色ある教育研究活動を展開していくよう、大学審議会の審議を踏まえつつ、高等教育の充実と改革や大学入試の改善に積極的に取り組んでまいります。また、大学院学生を初めとした育英奨学の改善充実も図ることといたしております。
 国立大学については、基礎研究の推進と社会的要請にこたえる人材養成を図るため、カリキュラムの改善、大学院を中心とする教育研究条件の整備、教育研究環境の改善のための施設・設備等の諸条件の整備・高度化等をさらに進めます。
 私立学校は、建学の精神にのっとった個性豊かな教育研究を展開し、我が国の学校教育の普及発展に大きく貢献しております。このような私立学校の果たす役割の重要性にかんがみ、財政事情が厳しい中ではありますが、私立学校振興助成法の趣旨に沿って、その教育研究条件の維持向上と修学上の経済的負担の軽減等を図るため、私学助成の確保など私立学校の振興のための施策の一層の推進に努めてまいります。
 第二の課題は、人類の知的創造活動としての学術研究の推進であります。
 学術研究は、人類の知的共有財産を創造するとともに、国家・社会の発展と人類の福祉の基盤を形成するものとして、その振興は極めて重要な課題であります。特に、近年、独創的・先端的な学術研究の推進により、我が国が世界の学術研究の進展に積極的に寄与することが強く求められるようになっております。他方、大学の教育研究施設・設備、研究費などの教育研究環境の劣化が各方面から指摘され、今後の学術研究推進についての懸念が生じているのも事実であります。
 このため、文部省としては、学術研究基盤の計画的・重点的整備と世界に開かれた学術研究体制の整備を目指し、科学研究費補助金の大幅な拡充、大学の教育研究施設・設備の改善、若手研究者の養成・確保、学術情報システムの整備、天文学研究、加速器科学、宇宙科学、地球環境科学、がん・エイズ研究等の基礎研究の重点的推進、大学と産業界等との研究協力・連携の拡充など、学術の振興のための総合的な施策の推進に努めてまいります。
 第三の課題は、生涯スポーツと競技スポーツを通じたスポーツの振興でございます。
 今日、自由時間の増大、高齢化の進展などを背景として、国民のだれもがそれぞれの体力、年齢等に応じ、いつでも、どこでも親しめる生涯スポーツの振興は、真に豊かな国民生活の実現に向けての重要な課題となっております。
 競技スポーツにおいては、リレハンメル・オリンピックにおける日本選手の活躍が思い起こされるところですが、本年十月には第十二回アジア競技大会が広島において開催されるほか、平成七年のユニバーシアード福岡大会、平成十年の長野オリンピック冬季競技大会など、今後、我が国において多くの国際競技大会の開催が予定されており、日本選手の競技力の向上を図ることが重要な課題でございます。また、昨年開幕したJリーグに象徴されるように、国民のプロスポーツに対する関心も一層の高まりを見せております。
 文部省といたしましては、このような国民のスポーツに対する関心の高まりや多様化にこたえていくため、スポーツ振興基金による助成を含め、スポーツ施設の整備充実やスポーツ指導者の養成・確保など諸施策の一層の充実に努め、生涯スポーツと競技スポーツを通じたスポーツ振興を推進してまいりたいと考えております。
 第四の課題は、「文化発信社会」の構築を目指す文化行政の新たな展開であります。
 文化は、人々が生活の中で真の豊かさとゆとりを実感し、活力ある社会を築いていく基盤となるものであり、国民の間の文化への志向はこれまでになく高まってきております。また、我が国が古来の伝統文化を継承しつつ、すぐれた芸術文化を創造するとともに、海外への文化の発信と交流を通じて国際社会に貢献することも強く求められるようになってきております。このため、私は、豊かな個性ある文化を、個人から、地域から、さらに国レベルで発信するとともに、相互の交流を通じて新たな文化創造を目指す「文化発信社会」を構築していく必要があると考えます。
 このような観点から、芸術家等の人材の育成や芸術創作活動の助成に努めるとともに、各地域において多様な文化活動を推進し特色ある文化を発信するため、地域における文化活動拠点の重点的整備や芸術を鑑賞する機会の充実など、各種の条件整備を積極的に進めます。また、時代の変化に対応した文化財の保存と活用のための諸施策を推進いたします。さらに、国民が豊かな文化を享受できるよう、国立博物館・美術館等の整備充実や我が国の現代舞台芸術の拠点となる第二国立劇場の開場に向けての諸準備などを着実に進めます。
 第五の課題は、教育・学術・文化・スポーツを通じた国際社会への貢献であります。
 今日、我が国が国際社会において積極的にその役割を分担し、諸外国との相互理解を深め、信頼を基礎とした友好関係を築いていくためには、教育・学術・文化・スポーツの各分野における交流・協力を通じ、積極的な国際貢献を進めていくことがますます重要になってくると考えます。
 このため、平成六年度において、アジア・太平洋地域における女性のための識字教育モデル事業をスタートさせることとしているほか、ユネスコ等の国際機関を通じた教育協力や開発援助に携わる人材の養成など「人づくり」に重点を置いた途上国への協力を推進するとともに、研究者の交流や国際共同研究、外国人に対する日本語教育等の充実に努めてまいります。
 また、留学生交流に関しましては、「留学生受入れ十万人計画」の達成に向け、短期交換留学制度を新設することとしているほか、国費留学生受け入れの計画的拡充、私費留学生支援、留学生宿舎の確保等、幅広い施策を総合的に進めてまいります。
 さらに、世界に向けた文化発信と文化を通じた国際貢献のため、芸術家・専門家の派遣や招聘、舞台芸術の海外公演等の促進、展覧会等による交流の充実、海外の文化遺産保護に関する協力等を積極的に推進してまいります。
 第六の課題は、情報化社会に向けた文教施策の積極的な推進でございます。
 創造的で活力あるあすの社会は、情報化の進展なしにはあり得ません。情報手段の目覚ましい発達は、経済・社会活動の効率性・利便性を高め、人々の学習活動や文化活動を豊かにするとともに、時間的・空間的制約を超えた人と人とのつながりを可能にしつつあります。
 文部省といたしましては、学校への計画的なコンピューターの整備を進め、情報や情報手段を主体的に活用する能力の育成に努めるとともに、情報化社会をリードする技術者等の養成を進めてまいります。また、生涯学習、文化、学術等に関する情報ネットワークやデータベースの整備を図ってまいります。さらに、情報化の進展に対応したマルチメディア等に関する著作権制度の改善についても検討してまいります。
 以上、文教行政の当面する諸課題について所信の一端を申し述べました。
 文教委員各位の一層の御理解と御協力をお願いいたす次第でございます。
 ありがとうございました。
#4
○委員長(石井道子君) 次に、平成六年度文部省関係予算について、勝木文部政務次官から説明を聴取いたします。勝木文部政務次官。
#5
○政府委員(勝木健司君) 平成六年度文部省所管予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 平成六年度文部省所管予算につきましては、我が国が来るべき二十一世紀に向けて創造的で活力ある文化の薫り高い国家として発展し、世界に貢献していく基礎を築くとともに、国民一人一人がゆとりと潤いの中で自己実現を図ることができ、多様な個性を発揮できる質の高い社会をつくっていくため、教育・学術・文化・スポーツの各般にわたりその着実な推進を図ることとし、所要の予算の確保に努めたところであります。
 文部省所管の一般会計予算額は五兆五千四百三十一億六千万円、国立学校特別会計予算額は二兆四千四百十七億三千九百万円となっております。
 以下、平成六年度予算における主要な事項につきまして御説明申し上げます。
 第一は、生涯学習の振興に関する経費でありますが、生涯学習社会の実現に向けて、人々の生涯にわたる多様な学習活動の振興に資するための施策を総合的に推進することとしております。
 まず、生涯学習の基盤整備につきましては、地域における生涯学習に取り組む体制の整備、学習情報提供機能の充実、社会教育指導者等の確保に努めていくこととしております。
 学校の生涯学習機能の拡充につきましては、放送大学について、広く社会人に大学教育の機会を提供するため、放送衛星を利用した全国化準備を進めるほか、公開講座や学校開放の促進、専修学校教育の振興を図ることとしております。
 また、社会教育の面では、男女共同参画型社会の形成を目指し、女性の社会参加への一層の支援に努めるほか、青少年の学校外活動の振興や現代的課題等の学習機会の拡充を図ることとしております。
 さらに、国立オリンピック記念青少年総合センター等国立社会教育施設の充実を図るとともに、公民館、図書館等の公立社会教育施設の整備に努めることとしております。
 第二は、個性豊かな自立した人間性を育てる初等中等教育の充実に関する経費であります。
 まず、公立義務教育諸学校の教職員配置につきましては、第六次教職員配置改善計画の第二年次分の改善を着実に実施することとしております。
 なお、義務教育費国庫負担制度における富裕団体調整につきましては、その対象を、平成六年度以降、現行の地方交付税の不交付団体から当該年度前三カ年の平均の財政力指数が一を超える団体へ変更することとしております。
 次に、教員の資質の向上を図るため、初任者研修の円滑な実施や教員の海外派遣、教育研究団体への助成等を行うとともに、中学校の免許外教科担任の解消等を図るため、非常勤講師を配置し、調査研究を行うこととしております。
 教育内容につきましては、新学習指導要領の一層の定着を図るため、引き続き運営改善講座等を行うとともに、新教育課程の実施状況について総合的に調査研究することとしております。
 また、高等学校学習指導要領の実施等に対応するため、理科教育設備及び産業教育施設・設備の基準を改訂し、整備を進めるほか、情報化への対応を円滑に進めるため、教育用コンピューターの整備、学習用ソフトウエアの開発等を行うとともに、国際化に対応した外国語教育の充実や豊かな人間形成に資する読書指導の充実を図ることとしております。
 また、中央教育審議会の答申の趣旨を踏まえ、総合学科や単位制高校の設置の奨励等、高等学校の個性化・多様化の推進を引き続き図ることとしております。
 学校週五日制につきましては、平成四年九月から月一回実施しているところでありますが、平成六年度におきましても、その円滑な定着を図るための研究協議を行うとともに、月二回の学校週五日制の導入に必要な実践研究等を行うこととしております。
 なお、義務教育教科書の無償給与につきましても所要の経費を計上しております。
 次に、児童生徒の問題行動等に適切に対処するため、いじめや校内暴力等の問題行動等に関する総合的な調査研究を行うこととしております。
 また、登校拒否問題について、適応指導教室についての実践的研究を拡充するとともに、高等学校中途退学問題について総合的な調査研究を実施するなど、学校不適応対策事業の一層の充実を図ることとしております。
 さらに、進路指導の改善を図るため、地域の教育力を活用して中学生が将来の進路の選択を適切に行うことができるように実践的な研究等を行うこととしております。
 また、環境教育の推進を図るため、環境教育フェア、環境教育担当教員講習会等を行うとともに、ボランティア教育の推進を図るため、研究協議会の開催、ボランティア活動等さまざまな体験活動の機会を与えるいきいき体験活動モデル推進事業等を行うこととしております。
 道徳教育につきましては、新たに道徳教育用ビデオ教材の開発等を実施することとしております。
 幼稚園教育につきましては、幼稚園就園奨励費補助を充実するとともに、幼稚園教育振興計画を推進することとしております。
 特殊教育につきましては、心身障害児の職業教育のあり方等の調査研究を行うとともに、特殊教育就学奨励費を充実することとしております。
 健康教育につきましては、エイズ教育や交通安全教育の充実に努めるとともに、豊かで魅力ある学校給食を目指して食事環境の整備充実等を図ることとしております。
 また、海外子女教育・帰国子女教育につきましては、日本人学校の新設等に対応し派遣教員を増員するとともに、在外教育施設における現地社会との教育文化交流等を推進することとしております。
 次に、公立学校施設の整備につきましては、市町村等の計画的整備が円滑に進められるよう必要な事業量の確保を図りつつ、標準設計の見直し等に基づき補助基準単価の大幅な引き上げを行うとともに、大規模改造事業の拡充等を行うこととし、二千四百九十七億円を計上いたしております。
 なお、定時制及び通信教育の振興、地域改善対策としての教育の振興など各般の施策につきましても所要の経費を計上いたしております。
 第三は、私学助成に関する経費であります。
 まず、私立の大学等に対する経常費補助につきましては、平成五年度に対して七十八億円増の二千七百三十三億五千万円を計上しております。このほか、教育研究装置施設整備費補助及び研究設備整備費等補助につきましてもそれぞれ増額を図るなど、教育研究の推進に配慮しております。
 次に、私立の高等学校等の経常費助成を行う都道府県に対する補助につきましては、一般補助を前年度より削減いたしましたが、一方で、地方財政措置を充実し、補助金と地方財政措置を合わせた国全体としての財源措置は拡充を図っております。また、私立高等学校等の教育改革を一層積極的に推進していくため、新たに国際化の推進等を補助対象に加えるなど特別補助については充実を図ることとし、これらに要する経費として全体で六百三十五億円を計上しております。
 日本私学振興財団の貸付事業につきましては、九百四十億円の貸付額を予定しております。
 第四は、高等教育の高度化等の要請にこたえ、その整備充実に要する経費であります。
 まず、大学院につきましては、研究科等の新設整備、高度化推進特別経費や最先端設備の充実などを行うこととしております。
 国立大学につきましては、大学改革を推進するため、教養部の改組や所要の経費を充実することとし、また、教育研究環境の改善充実を図るため、老朽・狭隘校舎の解消、基準面積の改定など国立学校施設の整備・高度化を推進するほか、教育研究設備の充実、教育研究経費の充実等を図ることとしております。
 なお、国立学校の授業料につきましては、諸般の情勢を総合的に勘案し、これを改定することとしております。
 次に、育英奨学事業につきましては、大学院等学生の貸与人員の増員を図ることとし、政府貸付金七百九十四億円、財政投融資資金四百十七億円と返還金とを合わせて二千百十一億円の学資貸与事業を行うこととしております。
 また、公立大学につきましては、医科大学、看護大学等の経常費補助及び教育設備整備費等補助について所要の助成を図ることとしております。
 第五は、学術の振興に関する経費であります。
 まず、科学研究費補助金につきましては、独創性に富むすぐれた学術研究を推進し、我が国の学術研究を格段に発展させるための基幹的研究費として大幅に拡充を図ることとし、平成五年度に対して八十八億円増の八百二十四億円を計上しております。
 また、我が国の学術研究の将来を担うすぐれた若手研究者を養成・確保するため、特別研究員の採用人数の大幅な拡充等を図ることとしております。
 次に、学術研究体制の整備につきましては、研究組織の整備、研究設備の充実、学術情報システムの整備、大学と産業界等との研究協力の推進など各般の施策を進めることとしております。
 さらに、天文学研究、加速器科学、宇宙科学、核融合研究、地域研究等のそれぞれの分野における研究の一層の推進を図ることとしております。
 第六は、ゆとりある質の高いスポーツの振興に関する経費であります。
 広くスポーツ施設の整備を進めるため、社会体育施設、学校体育施設の充実を図るとともに、学校体育指導の充実を図ることとしております。
 さらに、生涯スポーツ推進の観点から、地域におけるスポーツ活動の充実など諸施策の一層の推進に努めることとしております。
 次に、競技スポーツの振興につきましては、日本オリンピック委員会が行う選手強化事業を引き続き実施するとともに、スポーツ科学の推進を図るため、国立スポーツ科学センター(仮称)の建設に伴う事前調査を行うほか、国民体育大会への助成などを行うこととしております。
 また、平成十年に長野で開催される第十八回オリンピック冬季競技大会の準備を推進することとしております。
 第七は、豊かな個性ある文化の推進に関する経費であります。
 「文化発信社会」の基盤を整備する観点から、すぐれた舞台芸術活動への支援、若手芸術家の育成、地域の特色ある文化活動への援助等の諸施策を進めることとしております。
 また、時代の変化に対応した文化財の保存と活用を図るため、史跡等の整備・公有化、国宝・重要文化財等の買い上げや保存修理、天然記念物の有効活用などの施策を講ずることとしております。
 さらに、国立博物館・美術館等の施設の整備と機能の充実を図ることとしております。
 第八は、教育、学術、文化の国際交流・協力の推進に関する経費であります。
 留学生交流につきましては、二十一世紀初頭における十万人の留学生受け入れを目途に、国費留学生の計画的受け入れ、短期交換留学制度の創設、私費留学生に対する援助施策の充実、宿舎の安定的確保、大学等における教育指導体制の充実など各般の事業を積極的に推進するとともに、円滑な海外留学を促進することとし、そのために要する経費として四百四十一億円を計上しております。
 さらに、外国人に対する日本語教育、特に我が国の義務教育諸学校に在籍している外国人子女への日本語指導の充実を進めるとともに、アジア・太平洋地域における女性のための識字教育協力などユネスコ等国際機関を通じた教育協力等の推進を図ることとしております。
 次に、学術の国際交流・協力につきましては、諸外国との研究者交流、各種の国際共同研究、開発途上国との学術交流、国連大学への協力等を推進することとしております。
 また、文化の国際交流につきましても、海外フェスティバル等世界各地の舞台での公演活動に対する支援、海外にある日本美術品の修復協力を初めとする文化財保存の国際協力など各般の施策の充実を図ることとしております。
 以上、平成六年度文部省所管予算につきまして、その概要を御説明申し上げました。
 何とぞよろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
#6
○委員長(石井道子君) 以上で所信及び予算説明の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十四分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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