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1994/06/07 第129回国会 参議院 参議院会議録情報 第129回国会 内閣委員会 第4号
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1994/06/07 第129回国会 参議院

参議院会議録情報 第129回国会 内閣委員会 第4号

#1
第129回国会 内閣委員会 第4号
平成六年六月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月三日
    辞任         補欠選任
     三重野栄子君     渡辺 四郎君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     渡辺 四郎君     三重野栄子君
     星野 朋市君     田村 秀昭君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡部 三郎君
    理 事
                板垣  正君
                合馬  敬君
                峰崎 直樹君
                小島 慶三君
    委 員
                井上  孝君
                木宮 和彦君
                村上 正邦君
                守住 有信君
                上野 雄文君
                瀬谷 英行君
                三重野栄子君
                吉田 達男君
                勝木 健司君
                田村 秀昭君
                中村 鋭一君
                大久保直彦君
                聴濤  弘君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  石田幸四郎君
   政府委員
       人事院総裁    弥富啓之助君
       人事院事務総局
       給与局長     丹羽清之助君
       人事院事務総局
       職員局長     小堀紀久生君
       総務庁長官官房
       長        池ノ内祐司君
       総務庁人事局長  杉浦  力君
       防衛庁人事局長  三井 康有君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        菅野  清君
   説明員
       法務大臣官房司
       法法制調査部参
       事官       岡田 雄一君
       文部大臣官房人
       事課長      長谷川正明君
       文都庁文化部文
       化普及課長    板橋 一太君
       厚生省健康対策
       局指導課長    小島比登志君
       労働省労働基準
       局賃金時間部労
       働時間課長    都築  讓君
       労働省婦人局婦
       人福祉課長    北井久美子君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岡部三郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨六日、星野朋市君が委員を辞任され、その補欠として田村秀昭君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(岡部三郎君) 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。石田総務庁長官。
#4
○国務大臣(石田幸四郎君) ただいま議題となりました一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、平成五年十二月十七日に人事院が国会及び内閣に対して行った意見の申し出にかんがみ、総実勤務時間の短縮、社会の高齢化等に対応した施策の展開を図るため、一般職の職員の勤務時間、休日及び休暇について、週四十時間制の原則の明示等の現行制度の再編整理並びに休日代休制度及び介護休暇制度の新設を行うこととするものであります。
 次に、法律案の内容についてその概要を御説明申し上げます。
 第一に、この法律の施行に関し、人事院の権限及び責務並びに内閣総理大臣及び各省各庁の長の責務を明らかにしております。
 第二に、勤務時間について、職員の勤務時間は、休憩時間を除き、一週間当たり四十時間とし、また、日曜日及び土曜日は勤務時間を割り振らない日である週休日とし、各省各庁の長は、月曜日から金曜日までの五日間において、一日につき八時間の勤務時間を割り振るものとし、試験研究業務に従事する職員については、弾力的な勤務時間の割り振りができることとするとともに、公務の運営上の事情により特別の形態によって勤務する必要のある職員について、週休日及び勤務時間の割り振りを別に定めることができることとしております。
 その他、週休日の振りかえ、休憩時間、正規の勤務時間以外の時間における勤務等、勤務時間に関し必要な事項を定めることとしております。
 第三に、休日について、職員は、国民の祝日に関する法律に規定する休日及び年末年始の休日には、特に勤務することを命ぜられる者を除き、正規の勤務時間においても勤務することを要しないこととし、また、各省各庁の長は、職員に休日に特に勤務することを命じた場合には、当該休日後の勤務日を代休日として指定することができ、代休日を指定された職員は、当該代休日には勤務することを要しないこととする休日代休制度を新たに設けることといたしております。
 第四に、休暇の種類として、従来の年次休暇、病気休暇、特別休暇に加え、新たに介護休暇を設けることといたしております。
 介護休暇は、職員が配偶者、父母、子、配偶者の父母等で負傷、疾病または老齢により日常生活を営むのに支障があるものを介護するため、勤務しないことが相当であると認められる場合に、介護を必要とする継続する状態ごとに連続する三月の期間内の休暇とし、その期間中は、勤務しない一時間につき、勤務一時間当たりの給与額を減額することといたしております。
 その他、一般職の職員の給与等に関する法律等の関係法律について、所要の改正を行うことといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
#5
○委員長(岡部三郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○合馬敬君 最初に人事院にお尋ねいたしますが、この一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律につきまして、昨年十二月十七日、人事院の方から国会及び内閣に対する意見の申し入れということで、公務員の勤務時間の短縮、それから社会の高齢化等に対しての対応、こういったようなことを踏まえて、いわゆる新設事項といいますか、休日に関する事項、それから介護体制に関する事項、これを踏まえて提出があったわけでございますが、どのような情勢判断、どのような根拠で現在時点においてこのような法律を提出しようと考えられたのか、これについてまず御説明をお願いいたします。
#7
○政府委員(弥富啓之助君) お答えを申し上げます。
 委員御承知のとおり、最近は、社会情勢の変化あるいは価値観の多様化等を背景といたしまして勤務時間や休暇制度、いわゆる給与以外の勤務条件に対する職員の関心というのが急速に増大をいたしております中で、これに対応いたしまして完全週休二日制実施後の勤務時間、休暇制度の課題として、引き続き総実勤務時間の短縮を図っていかなければならないということが一点。第二点は、不規則な勤務状態となることが避けがたい交代制勤務等の職員の健康や福祉に配慮した措置を推進していかなければならないということ。第三点は、社会の高齢化、女性の社会進出、核家族化の進展、こういうふうな社会情勢の中で個人生活と職業生活との調和を図る仕組み、これを整備していかなければならないのではないかなどが重要となってくるものと考え、休日代休制度や休暇制度の新設などが必要であると考えた次第でございます。
 また、もう一つには、現行の法体系でごらんになりますと、一般職の給与法のほかに国家公務員法等の一部を根拠とするなどその休暇制度、勤務時間等は複雑かつ未整備であることでございまして、週四十時間勤務制の原則の明示等現行制度の再編整理を行うことによって、時代に即応しかつ勤務条件として充実した法制を構築することが適当ではないか、そういうふうに認めて勤務時間法制定についての意見の申し出をいたした次第でございます。
#8
○合馬敬君 人事院がそういう意味で公務員の時代に即応した権利を守ってやる、こういう観点もおありでしょうから、今の御答弁もまたそれなりの理由があると思います。
 そこで、石田総務庁長官、この法律は大変重要な重い法律でございますね。そういう意味で、時代に合わせた公務員の権利を守る。また、それと同時に、これが施行されますと今度は地方公務員ですね、三百万ぐらいですか、影響がある。さらに、公務員にこういう権利を認めるとなりますと、今度は当然民間にも大きく影響してまいります。大変重要な法律でございます。
 そうしますと、今度は例えば介護休暇をとられた方のかわりに代替要員がすぐに補充できるのか。残された人の労働強化になるのではないか。今度は逆に使用者側、国の場合はまた後刻その経費負担等でお伺いいたしますが、そういったような使用者側、経営者側、これもまたいろんな負担がかかってくるのではないか。行政改革の時代に、定員の合理化も言われておりますから、これとの兼ね合いで非常に難しい問題が出てこようかと思います。
 この法律、この前行政手続法ですか、やったときに、国会対策か何かでお願いしますとか言って回ったら法律ができるようなことを言っておりましたが、そういったような軽い考え方で法律を考えられると困るので、そういう点も含めまして、本法についてこういう考え方でこういう目的でこの法律を成立させたい、こういう石田大臣の御決意といいますか、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
#9
○国務大臣(石田幸四郎君) 今いろいろな御指摘をちょうだいいたしましたが、先生おっしゃるように、この法律が施行されますれば当然地方公務員にも右へ倣えというような検討が行われてくるようになるであろう、こういったことが予測されるわけでございます。また、民間にもそういったことが波及していくであろうというふうにも思われるわけでございます。
 まず、基本的に考えなければならないのは、やはり四週八休制、この問題を実現いたすわけでございますが、そのことによって仮に行政サービスが低下をするようなことがあっては国民の皆さんの理解を得られない。この点が基本的な考え方に立たなければならない問題であろうというふうに思うわけでございます。そうしますと、この代休制度の進展とか週四十時間というようなきちっとした体制をつくるわけでございますから、当然国民の皆さんのさまざまな御要求によって行政サービスが少しずつふえるような状況にもあるわけでございます。
 しかし、そのことを考えてみましても、一方において全体的に簡素な行政をつくらなきゃならないということも国民の皆さんの御要求でもあるわけで、その兼ね合いが極めて難しいというふうに思っております。そういった代休制度等を充実させることによってまた予算が増大をしても困るわけでございますので、そこら辺のところを勘案しまして、例えば定員の問題につきましては、今食糧事務所が割と減員をいたしておるわけでございます。一方において、在外公館等の増設が強く言われておる。あるいはまた、空港等が整備されますと大蔵関係の定員要求も出てくる。あるいはまた、国立病院等の看護婦さんの問題等も厳しい要求になっておるわけですが、全体的には今申し上げました増減の実態等をよく勘案しながら、国家公務員の全体の定員については抑制ぎみに進めていく必要があるというふうに思います。
 そういうことを踏まえながら、やはりそういった意味で人員の配置がえと申しますか、そういったものを各省に考えてもらうこと、あるいはまた事務処理体制を整備したい。コンピューター関係におきましても、今各省庁と総務庁との間で話し合いが行われておりますが、各省は前向きになつております。そういった意味での事務処理の能力を整備していくというようなそんな問題を考えながら、できるだけサービスの低下が行われないよう、しかも新しいニーズにも対応できるよう十分細かい議論を各省ごとにしながらこの整備をいたしてまいりたい、こんなふうに考えているところでございます。
#10
○合馬敬君 石田大臣は非常に人生経験が豊富な方で、思いやりのある方でございますから、恐らくこの法律に際して、一般職の国家公務員だけではなくて、そういったようなことで広くは民間にまでどういう影響が及ぶか、そのときどうすればよいか、恐らくそう考えて出されたんだというように私は思っております。
 それでは早速、この法律についてどう考えるかということを関係する省庁にお伺いしたいと思います。
 まず、防衛庁。国防は国家最高の義務でございまして、日夜業務に専心してもらわなければならない。特に、最近何か朝鮮半島は大変な有事でございまして、ますます緊張の度を加えておると思いますが、こういう制度ができまして、自衛官、内局の方もそうでございますか、特別職でございますので直接適用がないにしろ、一般公務員でこういう制度が認められた、こういうことになりますとやはり同じような制度の恩恵を受けさせてやりたい、こう思うのがまた私どもの常でございますが、これについてどういったような考え方を持っておられるのか。これに準じたような扱いができるのかどうか、それをまずお伺いしたいと思います。
#11
○政府委員(三井康有君) 自衛隊員につきましては、この法律案の対象外であるということは委員御指摘のとおりでございます。
 防衛庁におきます勤務時間、休暇等の制度につきましては、自衛隊の隊務の特殊性にかんがみまして、自衛隊法それから自衛隊法施行規則などで常時勤務体制といったことが定められておりまして、またその他勤務条件にかかる個別具体的規定が定められているところでございます。
 防衛庁といたしましては、従来から隊員の勤務条件等の改善につきましては自衛隊の隊務の特殊性を勘案しつつ、かつ一般職の職員の状況等を踏まえながら対処しておりまして、今回の法律案で新たに設けられることになっております休日の代休制度でございますとか、あるいは介護休暇の導入につきましても同様の観点から検討しておるところでございまして、結論を得た上で所要の措置をとりたいと考えているところでございます。
#12
○合馬敬君 また、後刻その結果を報告していただきたいと思います。
 次は、法務省。裁判官、検察官、それから一般職の方は、これは裁判所職員臨時措置法で適用されますか、法務省関係どういったような……。
#13
○説明員(岡田雄一君) お答え申し上げます。
 まず、特別職の国家公務員であります裁判官につきましては、介護休暇に関しまして一般職の職員とは別に、裁判官の介護休暇に関する法律案を今国会に提出いたしまして、介護休暇制度に関する法整備を行うことといたしております。
 この法律案におきましては、一般職の職員と同様に裁判官は介護休暇中報酬を受けないものとするほか、介護休暇の要件等につきましては一般職の職員の例に準じて最高裁判所規則で定めることとなっております。裁判官につきましてのその余の休暇等につきましては、これは最高裁判所規則で定められているものと承知しております。
 裁判官以外の裁判所職員につきまして御質問でございますが、これにつきましてはただいま御審議されております法案の附則におきまして、一般職の職員と同様の扱いがされることになっておると承知しております。
 検察官につきましては、これは一般職の国家公務員ということになってございますので、一般職とおおむね同様の扱いになるものと承知しております。
#14
○合馬敬君 次は、厚生省です。
 国立病院の関係、これは一般職ということだそうですが、お医者さん、看護婦さんあるいはその他の医療関係に従事される方、こういう方についてはこの法律の適用がある。自治体病院なんかの先生方、地方公務員なんですか、こういう先生方は条例ということなんですが、条例でどのような措置がされる見通しがあるのか。
 それから、ここで私が特に問題にいたしたいのは、私立病院でございます。当然、国立病院等でこのような権利が認められるということになれば、私立病院も病院、診療所、そこのお医者さん、看護婦さんも似たような同じような適用が欲しい、こういったようなことになる可能性もあるわけですが、率直に申しまして、今医療機関ではいわゆる官民の格差というのが非常に大きな問題になっておりまして、国立病院はいいなと、週休二日制も保証され、待遇も診療報酬を引き上げられると同じように全部同じように適用がある。そういう意味である程度財源といいますか、対策が保証されておるわけでございますが、ますますこういうことで国公立病院の医療関係者の権利保護といいますか、待遇が改善されると、私立病院においては今でも人手不足それから特に看護婦さんの問題、それからOT、PT、作業療法士とか機能訓練士の皆さん、みんな国公立病院に行きたがる。移転したがる。そういったようなことでまたいわゆる人材の確保というのが私立病院では非常に難しくなる。こういうことが既に非常に心配をされておるわけでございます。
 そもそも、この制度に伴っていろんな財源対策等をお考えになっておられると思うんですが、これは診療報酬アップという話もまたあるのかもわかりませんが、私はそれだけでは官民格差はこの制度によってますます広がってくるんじゃないか、こう思いますので、開業医等についてこれに関連しての別途助成といいますか、優遇措置といいますか、こういうものを考えてもらわないと困る、このように思っておる次第でございますが、御意見をお伺いしたいと思います。
#15
○説明員(小島比登志君) 先生御指摘のように、民間医療機関は一般労働法規の適用を受けているわけでございますが、介護休暇や代休制を導入することにつきましては、代替職員等の確保等におきまして民間医療機関の経営に大きな影響を及ぼします。一方で、従事者の勤務条件の改善ということは、先生御指摘のありましたマンパワーの確保という観点からも大変重要なことではないかというふうに認識しておるわけでございます。
 基本的には、労働省が御指導されておるところでございますが、私どもといたしましては民間における介護休暇や代休制の普及の状況、あるいは医療機関の経営に及ぼします影響を見きわめながら、関係省庁と十分協議しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
 また、御指摘のありました財源措置でございますが、診療報酬につきましては二年に一回の改定を原則としております。その際に、介護休暇や代休制等職員の福利厚生に伴う費用ということで医療経済実態調査によりましてそれを把握いたしまして、中央社会保険医療協議会の御議論を踏まえつつ医業経営の安定を図るという見地から対応しているところでございまして、今後ともそのように対応してまいりたいというふうに考えております。
#16
○合馬敬君 それから私的助成、別途助成、開業医に対する。
#17
○説明員(小島比登志君) 民間における介護休暇や代休制の導入につきましてはそれぞれの労使の合意に基づくということでございますので、現在のところ別途助成というものは考えておりません。診療報酬の改定の中で対処していきたいというふうに考えております。
#18
○合馬敬君 この問題は、これからの高齢福祉社会をやっていくために非常に大きな問題になると私は思うんです。だから、今特に医療保障、在宅介護をもっと進めなきゃいかぬとか、そういったような考え方も出されておりますが、そういう点を踏まえましてこれから真剣に検討してもらわないといかぬと思っておりますので、その点よろしくお願いいたします。
 その次は、文部省関係です。これも国立大学教職員等はこの法律の適用がある。公立関係も当然それに準じて条例等で行われるんですか、そこら辺の考え方です。一番問題になるのは私立大学、私立学校の関係です。私立大学を経営しておられます木宮先生がその道のべテランでございまして、大変な問題意識を持っておられるわけでございます。
 国立大学等でこの制度が実施される、こういうことになりますと、例えば介護休暇で三カ月なら三カ月間無給とはいえ抜けるわけでございますが、その間の社会診療報酬等は企業が負担する、当然こういうことになろうかと思いますし、抜けた人の分の労働強化ということにもなるんじゃないか、穴埋めはどうするのか、当然ある程度経費もかかってくるんじゃないかと思うんです。経営者にとっては経営の圧迫の要因にもなる。
 そういったことがありますので、ここは直接関係のある国立大学等の一般職に当たる教職員の方と、それからだんだん波及してくる公立学校あるいは私立学校、そういった教職員についての、経営者も含めてどういうお考え方を持っておられるのか。また、この法律が仮に施行された場合、これからどういう対策をとっていこうとしているのか、これについてちょっと御説明していただきたいと思います。
#19
○説明員(長谷川正明君) 今先生御指摘ございましたとおり、国立大学あるいはその附属学校の教職員につきましてはこの法律がそのまま適用になります。また、公立学校につきましては地方公務員法で勤務条件等については条例で定めることになっておりますけれども、教職員につきましては国立学校に準じた取り扱いがなされるべきものであるというふうに考えておるところでございます。
 また、私立学校、大学から小中学校まであるわけですけれども、私立学校につきましては法律的な扱いはあくまで民間ということで、現在、労働省を中心に民間における介護休暇を中心とする今回の法律が目指しておるような事柄についての理解の促進、普及の諸活動が行われているというふうに承知しておりまして、その対象の一つには学校法人を含めた私学も入っているわけでございます。
 それで、今先生が介護休暇あるいは代休をとった場合の措置についてお尋ねでございます。冒頭、石田長官のお話にもございましたとおり、今日公務員が大変厳しい環境に置かれている中でこういう社会全体の動きに即応した制度をつくっていくという大変厳しい環境の中で考えておりますので、学校におきます本制度によります介護休暇の実施に際しましては、今の学校事務の中でより合理的な整理あるいはやりくりの弾力化、そしてさらにはこういう休暇を享受するという方がいるためにはやっぱり教員あるいは職員を含めて協力体制というものをこれまで以上に深めていただくような努力も我々はしなければならない、こんなふうに考えておるところでございます。
 なお、私学の問題につきましては、今申し上げたことのほかに、私ども文部省といたしましても国の方でこういう制度がこれから動くことになるということについて機会をとらえて学校法人あるいは団体を通じて情報の提供に努めて、学校法人の適切な対応に資するようにしてまいりたい、こんなふうに考えております。
#20
○合馬敬君 大変な問題だと思いまして、そんな簡単にこの問題が片づくとは思いませんが、ここで論争しておってもしようがありませんので、ぜひ前向きにこれも考えてほしいんです。
 それで、今までの各省の意見を総括するという意味で、労働省にこの前資料いただきましたら、例えば介護休暇制度の現状でございますか、制度があるというのが全体で一六・三%、五百人以上のところはさすがに多くて五一・九%、それから百人から四百九十九人までが二二・五%、三十人から九十九人、一四・二%。圧倒的に日本で多い中小零細事業においてはまだまだこの介護休業制度、それの中身もこんな今度の法律でやるような三カ月とかそういった完全な制度じゃございませんね。いろんなもっと短期間のもっと条件の悪い制度もあると思いますが、それを含めてもこういう中小零細というのは一四・二%、こういったような実態になっておるわけですね。
 全体では、制度があるというのは一六・三%、裏返して言えば制度がないというのは八三・七%もある、こういうことでございます。それでまた、介護休業制度がある全事業所の労働者数の割合は二九・二%です。全事業所関係で統計をとってみると大なり小なり制度の適用があるといった方はまだ三割に満たない、こういったような数字になっておるわけでございます。
 しかし、この制度が施行されますと、国においてもこういう制度が認められておるじゃないか、何で我々民間はこういう制度をもっと普及しないのか、またそのための対策を講じてくれないのか、これは当然そうなるわけでございますが、今回の法律について労働省さんは、これは人事院さんですか、総務庁さんですか、どういう御意見でございますか。
#21
○説明員(北井久美子君) お答えを申し上げます。
 今回出されました法案につきましては、民間における労働時間短縮の機運を醸成するという観点から、基本的には望ましいものだと考えております。
 民間における介護休業制度の普及の問題でございますけれども、ただいま先生から御指摘がありましたような普及状況でございますが、労働省でも平成四年にガイドラインを定めまして、それに沿った介護休業制度ができるだけ多くの企業に普及をされるように今努力しているところでございます。ただ、企業規模間に大きな格差がございまして、私どもでもシンポジウムの開催であるだとか事業主に対する研究会の開催などを通じました集団指導、さらには平成六年度からは、中小企業集団における仕事と介護の問題について理解を深めるための総合的な環境整備事業などの推進を通じまして啓発指導に努めてまいりたいと考えております。
 なお、民間の介護休業制度の法制化の問題につきましても、介護を必要とする家族を抱える労働者が働き続けるために介護休業制度が重要な制度であるという観点から重要な課題と認識しておりますが、やはり検討に先立ちまして、要介護状態をどうとらえるかなど非常に専門的技術的に研究を深める必要があると考えておりますので、現在、専門家による検討をいただいておりまして、本年夏ごろまでには取りまとめをお願いしているところでございます。
 そういった成果を得まして、今後関係審議会におきまして検討をお願いすることとしておる状況でございます。
#22
○合馬敬君 重ねてお聞きしますが、これいただきましたね、平成四年七月十三日、「介護休業制度等に関するガイドライン」。今はこれに基づいて指導をしておられるわけですね。
 これについて、できるだけこういう方向でこの制度を実施するようにということで労働省さんは各企業に、基本的にはこれは労使交渉で決まる、こういうことでございますが、労働協約なりあるいは就業規則なり、こういったようなことでこの条項を入れるようにと、具体的にそういう指導の中身、もちろんガイドラインにある一定の中身がありますが、これはそうしろああしろとは書いていませんが、一応適当でない、ネガティブな事項は取り上げて書いておりますが、そういう様式を示して、そこまで立ち入った指導をもう既にされておられる、こういうことでございますか。
#23
○説明員(北井久美子君) 策定をいたしましたガイドラインの指導につきましては、リーフレットをつくり、そこの中に例えば男女労働者が男女両方取得をできるだとか、期間は三カ月以上とすることが望ましいであるだとか、あるいは介護の対象者は最低限配偶者、本人の父母、子供、配偶者の父母とすることが適当である等々といいました内容を盛り込みまして、その内容に基づきましてシンポジウムだとか研究会だとかいう集団指導あるいは個別の事業主に対する指導を通じまして普及を図っているというところでございます。
#24
○合馬敬君 ここまで聞くのはちょっと酷なのかもわかりませんが、その対策の効果ですね、どのくらいの効果、普及率、これが上がる見通しなのか。仮に、実現できないとしてもある程度平成何年までには何%、少なくとも例えば七割八割のところには普及させる、こういったような何か見通しかなんかあるんですか。
#25
○説明員(北井久美子君) ただいまここで目標値を申し上げることはちょっとできかねるような次第でございますが、ただ従来介護休業制度を長年にわたりまして労働省が普及促進を図ってまいりましたが、指導を始めた時期、それからこのガイドラインを定めまして啓発指導を始めた時期に、それぞれ調査によりますと大幅に普及率が伸びてきております。
 しかも、その内容につきましては、介護休業制度を実施していただいている事業所におきましてはおおむねこのガイドラインの内容に沿ったものであると考えておりますので、今後とも普及啓発に最大限の努力を重ねてまいりたいと考えております。
#26
○合馬敬君 私は、そういうことで何もこの法律に批判的な態度をとっているわけじゃないんです。もちろん、これは当然働く人としまして、こういった高齢福祉社会において特に介護休業制度、これはもう全企業、機関、団体、働く人にみんな普及させてやりたい。その先鞭を切って、一般職公務員において先鞭的な役割を果たす、こういうような意気込みまで持っておられることを期待して話をしておるわけでございます。
 今回の法律に伴いまして、私はかなり一般職公務員の権利の強化につながっている改正だと、こう評価しておるわけですが、これはこういう解釈でよろしいんでしょうね。
 例えば、今まで週四十時間制、これは給与法では四十時間から四十八時間ということになっておったわけです。四十時間から四十八時間以内で人事院規則で決める、こういうことになっておったのを、今回は五条で、新法五条で四十時間とするとはっきり断言した、法律で決めたと。今までは給与法の範囲内で人事院規則で決められたわけですね。そういう意味では、人事院規則の法定ということで非常に権利の強化につながっておる。国会の審議を経なければ、そして四十時間は守られる、こういうことになるわけでございますからね。
 それから、交代制等の勤務職員の四週八休制、これも同じような意味で法制化、こういうことになるわけでございますから、同じような考え方でよろしいのかどうか、お伺いいたしたいと思います。
#27
○政府委員(小堀紀久生君) この法律を設定していただきますと、職員が適切な勤務条件を確保する、勤務時間、休暇等につきまして適切な条件が確保できる、そういう観点からお願いしているわけでございまして、先生御指摘のとおりだと思っております。
#28
○合馬敬君 わかりました。
 時間もありませんのでまとめてお伺いしますが、介護休暇制度、これは今までの年次・病気・特別休暇に並んで介護休暇ということになっておりますが、もちろんこれはそれぞれ別々にとってよろしいということで、全く別の制度であるという理解で、例えば介護の業務に当たりたい、こういう人がもうはっきり介護やるのがわかっていて最初にまず年次休暇を二十日間とる。それから特別休暇はどうなんですかね、緊急事態でちょっとだけ休みをくださいと十日とる。それからこの介護休暇をまたとっていいのか。ちょっとそこら辺のとり方についてお聞かせ願いたいと思います。
 それから、介護休暇は配偶者、それから本人の父母、子供云々となっておりますが、「その他人事院規則で定める者」となっておりますが、どういう方がとれるのか。
 それから、「介護を必要とする一の継続する状態ごと」と法律でなっておりますね。いろんな介護を必要とする状態が起こるわけでございますが、一つの状態が異なるごとに改めて介護休暇がとれるのか。三カ月とって、その後また状態が変わった事態が発生したのでまた介護休暇がとれる、六カ月もとれる、九カ月もとれる、そういうことになるのかどうか。そういうことで介護休暇というのは何回でもとれるのかどうか。
 それから最後は、これはぜひ石田大臣に私はお伺いしたいんです。
 一般職の公務員が三カ月間介護休暇をとる。こういうことになりますと、これはやっぱり大変な長期不在になります。一つは本人ですね。これはもうやむを得ないですね、社会的に認められた事情によるわけでございますから。本人の介護休暇をとったことをもって、いわゆる勤務評定ですね、例えば昇進昇給だとか、これから将来のそういったような意味での勤務評定に一切かかわりがないようなことができるのかどうか。例えば、企画だとかいろいろな事務をやっている人が三カ月間もいなくなると、これは大変な業務の支障になりますし、その間のロスというのは非常に大きいと私は思いますし、なかなか三カ月間も休んだ人に同じような勤務評定、昇進昇給ですか、そういうのを含めて待遇するというのは非常に難しいんじゃないかと思うんです。
 逆に言えば、そういう方が抜けた後、これはまだそういう意味での労働強化というのはなかなか口だけでは説明できない大変なことがあると思うんです。そんなにうまくいくものかどうか。結局やっぱり休める人が休暇をとり、休めない人は休めないといったようなことになるんじゃないか。私は、勤務評定がどういうぐあいに行われているか全部知っているんですからね。そういったようなことで、ある意味では空文に帰するのではないかという心配もありますが、そこら辺についてもちょっと大臣のお話をお伺いしたいと思います。
#29
○委員長(岡部三郎君) ちょっと答弁が聞きにくいので、マイクを近づけて御発言ください。
#30
○政府委員(小堀紀久生君) お答えいたします。
 まず、こういう介護を要する状況が生じた場合に年休、特別休暇等もとれるのかというお話でございますが、年休というのは特に理由を示さずに使える休暇でございますので、とるということは当然考えられるわけでございますけれども、特別休暇というのは認められる条件がそれぞれ定められております。それで、このような場合に特別休暇が認められるということにはなっておりませんので、特別休暇はとることはできません。
 それからもう一つ、対象としてどういう者を定めるかということでございますけれども、法律では配偶者、父母等が書いてございますけれども、人事院規則ではそれらの者に準じます同居をしている祖父母及び兄弟姉妹を定める予定にしております。
 それから、一人の被介護者について何回でも介護休暇がとれるのかという点につきましては、これは例えば成人病であった、その後老衰になられた、こういうような場合だと思いますけれども、一度そういう介護の状態になりまして、それが完全に解消して新たに老衰等が始まると、そういうことでございましたら二度とっていただくと、そういうつもりでおります。
#31
○国務大臣(石田幸四郎君) 三カ月介護休暇の期間があるわけでございますけれども、これが何度も、直接三カ月やって、一カ月また勤務して、すぐ三カ月というふうになるとはなかなか想定しにくいのでございますが、先生御指摘のことは可能性としてはあるわけでございます。しかし、昇進昇給等については、この制度を設置いたした趣旨から考えまして、昇給昇進等の問題に直接かかわりはないものというふうに思っております。
 しかし、それが数年間のうちに何度もというようなことになりますれば、これはやはり結果的にそういった問題が総合的に判断をされる余地があるだろうと、余地があるという言い方はおかしいかもしれませんが、総合的にやはり勘案をせざるを得ないケースも出てくるであろうというふうに思っておるところでございます。
 また、その人が介護休暇をとることによって業務にも支障が出てくる、あるいは他の人々の労働強化につながるという点もございましょうけれども、セクション、セクションの中でやはりここら辺は調整をしながらやっていかなければならない、業務に支障が来さないような配慮をそのセクションごとにやっていただくという以外ないのではないかと思っております。
 もう少し詳しく人事局長に答弁させます。
#32
○政府委員(杉浦力君) それでは、技術的な問題につきまして少し述べさせていただきたいと思います。
 介護休暇をとりますことにつきましてのいろいろな条件、例えば昇給の問題とかあるいはボーナス支給の問題とかというのは、介護休暇も普通休暇も同じでございまして、ある一定期間以上継続したあるいは累積したものが出ますと、昇給延伸とか、あるいはボーナスの査定分、いわゆる勤勉手当分の率が落ちるというのはございます。
 そしてもう一つ、勤務評定につきましても、介護休暇をとったというその条件だけで勤務評定に直接反映するということはございません。しかし、勤務評定そのものが職務の実績評価とかあるいは指導力あるいは能力、適性、そういったものを総合的に判断するものでございますので、その判断の際に総合的に取り扱われる中で考えられることはあると考えております。
 以上であります。
#33
○合馬敬君 終わります。
#34
○峰崎直樹君 日本社会党・護憲民主連合の峰崎でございます。
 時間も余りありませんので早速質問に入らせていただきたいと思うんですが、昨日私の部屋に質問を取りに来られた方が、ちょうど本会議が終わりまして二時半ごろでございましたが、先生、早くやっていただきましてありがとうございます、こういうごあいさつでした。何のことかなと思ったら、要するに早く質問内容を明らかにしていただいて、準備が早くできるから大変ありがとうございましたと、こういう意味だろうというふうに思います。私もそういうことなんだろうなと思いました。
 最近読んだ本の中に「お役所の掟」という、厚生省検疫課長の宮本政於さんという方がこういう本を書かれた。恐らく、人事行政に精通されている皆さんやあるいは大臣などもごらんになっているだろうと思うんですけれども、率直に申し上げて、私どもこうして国会における質問をするあるいはやりとりをする、その質問取りの内情が赤裸々に書かれております。
 今、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案を審議をしているんですけれども、それを審議している一つの中央省庁の内実だというふうに思いますけれども、こういう実態になっていることについて、今回法案を提出されている責任大臣あるいは弥富総裁、この本に書かれていることに一体どのような感想を持たれたのか、少しその点からお聞きしてみたいというふうに思います。
#35
○国務大臣(石田幸四郎君) この本が店頭に出ていることは私も承知をしておりますが、私自身この本を子細に読んでおるような状況ではございません。若干人事局長の方から、そういう評判がいい本だということは聞いておるわけでございます。
 総体的に考えてみますと、要するに役所というところは休暇はとりにくいぞというような事例がたくさん並んでいるように思うわけでございます。確かに、我が庁の状況を見ましても、特に国会開会中などというのはもう夜遅くまでやらざるを得ない、あるいは月曜日に委員会がございますればその準備をしなきゃならぬというようなことで、なかなか休暇がとりにくいというような状況も実際はあるかと思うんです。
 しかし、四十時間というもの、あるいはまた休日制の問題も法律で確定をしたわけでございますから、それを踏まえてできるだけ公務員の間にも周知徹底をして、そして計画的に休暇等はとれるように配慮をしていただく、個人の希望がかなえられるように配慮をしていただくというようなことで、そこら辺の問題は解消するように努力をしていかなきゃならない。
 また、実際にこれが実施されまして、そしてある程度期間がたちますれば、その実態等も見ながら改善すべきところは改善しなければならないであろうというふうに思っております。
#36
○政府委員(弥富啓之助君) 私もこの本のことは存じ上げておりますけれども、熟読玩味をいたしておりませんので果たしてコメントができるかどうか甚だ心もとないわけでございますけれども、筆者は役所における集団心理の分析を行ったものというふうに述べられておりますので、内容につきましては一個人の経験を主観的な立場から述べられているということでありまして、さあ私がコメントする立場にあるのかなということで、ちょっとその辺は差し控えさせていただきたいと思います。
 今、大臣の方からお話がありましたとおり、やはり中を見ますと必ずしも正確かどうかという点もいろいろあると思いますけれども、今の休暇の話にいたしましても、それからほかに海外渡航の年次休暇の請求でございますか、そういうふうなことをちらっと書いてあるようでございます。
 それにつきましては、しきたりというものはあるわけでございますけれども、それを謙虚に反省すべきところは反省しなきゃならないだろう。著者は外国に長くおられたようでございまして、日本的ないろんなしきたりということについてもいろいろ御批判のようでございます。
 やはりその点はいろいろ考えまして、改めるべきところは改めますけれども、そうでないところは公務の円滑な正当な運営ということには協力をしていただかなければなるまい、さように考えておる次第でございます。
#37
○峰崎直樹君 読まれていない、また熟読玩味されていないということでございます。
 私ども、ゆとりや豊かさといいますか、そういう成熟化した社会にふさわしい勤務時間、あるいは公務員職場においても近代的な勤務時間制度といいますか公務員制度にこうして一つ一つ法律を近づけていくんだけれども、実は実態を見てみると、内実を見てみると、どうもそれがなかなか集団主義的な対応でうまくとれていないというような点があれば、これはやはり内部から改革を加えていくべきじゃないかなというふうに思うと同時に、私ども国会のあり方、あるいは国会の論議のあり方も、先ほど質問取りのお話をしましたけれども、いわゆる政務次官を、副大臣をふやしたり政務参事官をふやしたり、そして国会はもっと立法府が本当にしっかり議論をしていく、国会議員同士がしっかり議論していくというような、そういった点の改善といいますか国会改革も必要なんじゃないかなというふうに思っております。
 そういった観点で、引き続き我々自身も努力をしていかなきゃいかぬなというふうに思っておりますが、さてもう一つ、ちょっと私自身が直接感じた事例ということで、文部省の方はお見えになっているでしょうか。
 バーンズ・コレクションということし大変評判になった催し物がございました。実は、私の連れ合いも札幌からわざわざ出てまいりまして、ぜひ見たいものだということで行ってみたら、上野のいわゆるあのかいわいはもう大変な人出で、とうとう入れないで帰ってきた、こういうことでございました。
 勤務時間の関係を後で少し述べたいと思うんですが、ああいう事態があったときに開館時間を延長するとか、これは大変評判がよくて見たいという人がたくさんいるというときの対応としてどのように対応されようとしたのか、少し見解をお聞きしておきたいと思います。
#38
○説明員(板橋一太君) 今お話のございました国立西洋美術館のバーンズ・コレクションでございますけれども、一月二十二日から四月三日までの六十二日間開催されました。その間、百万人を若干超える入場者がございまして、好評のうちに幕を閉じたところでございます。
 オープニングの後に次第に入場者がふえてまいりまして、三月中旬、正確には三月十三日ですけれども、そのころから朝の開館時間を若干早めております。また、これは開幕の初日からでございますけれども、行列をつくって入館を待つ人がたくさんございまして、そういう方につきましては夕方にお帰りいただくというのは非常に恐縮でございますので、その日の状況に応じまして開館時間を延長するといったふうな措置を講じております。一般に、四時半までに入館した方については中にお入りいただくということで措置したところでございます。
 このような措置を講じますために、職員には超過勤務をお願いしたところでございます。
 以上でございます。
#39
○峰崎直樹君 いや、その話を聞いて、私もそれは大変ヒットだなというふうに思うんです。
 ただ、開館時間が朝早くなるとかあるいは延長いたしますというようなことがマスコミなどを通じて公表されたのかどうかということになると、ちょっと宣伝が弱かったんじゃないのかなというふうに思います。
 そういう人気のあるときには、私の連れ合いのように札幌からも出てきて、じゃ見てみようかという人もいるわけでございますから、そういった点は大変公務員を取り巻く環境が悪いときですから、それはぜひ宣伝をしていただくと大変いいんじゃないかな。延長したり早出のときの公務員の皆さん方の勤務時間には多少不便が一時的にはあると思うんですけれども、そのことによっていわゆる公務員労働者といいますか、働いている人たちあるいは官庁自体が評価を高めるわけでございますので、引き続きそういった点をお願いしたいということを申し添えておきたいと思います。
 さて、今回の一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案の中身について質問していきたいというふうに思いますが、今回の新法全体について、前進面としては民間に先立って介護休暇を実施する、こういった前進面はあるんですけれども、どうも全体として現行法制度の整備にとどまっており、内容的にも多少私たちは不満が残っている、そういう意味で今回は勤務時間改正の第一段階というふうに理解をしておりますので、引き続きより前進的な改革に向けて努力をしていただきたいというふうに思います。
 そうした中で、内容的な問題で一つ、第一番目に交代制勤務の問題についてその基準について少しお伺いをしてみたいというふうに思います。
 まず交代制勤務、今回の勤務時間の新しい法案においては交代制勤務の規定が整備をされた、こう説明をされているんですけれども、具体的にはどのような点が改正をされたのか、再度お尋ねしたいと思います。
#40
○政府委員(小堀紀久生君) 不規則な勤務形態となることが避けがたい交代制等勤務職員の健康、福祉に配慮した措置を推進する、そういうことが必要だ、そういう趣旨からこれまで人事院規則の上で定められてまいりました四週八休という原則を勤務条件の基礎的事項といたしまして法律上明定させていただいております。
 また、そのほかに人事院規則で定める事項といたしましては、例えば現行では二十四日ということにしております連続勤務日の上限を半分程度に変更すること、あるいは一回の勤務時間の上限の新設を行う、そういうことを予定しております。
#41
○峰崎直樹君 次に、国家公務員は約五十万人おりますが、四週八休制が実施できない職員はどのぐらいおられるのか、そしてどのような職種なのか、これもちょっとお聞きしておきます。
#42
○政府委員(小堀紀久生君) 公務員におきましては多種多様な職種が存在いたしまして、いわゆる交代制等勤務職員のうちで義務教育諸学校の教育職員、それから警務官、海上保安官、それから一部の病棟部門の看護婦等におきまして合計約四万四千人がいまだ四週間に八日の週休日を確保できない、こういう状況になっております。
#43
○峰崎直樹君 今は、職場に行きますと三ない政策といって、人もいない、予算もない、あるいはサービスの低下もないというふうなことで、そういう状況のもとでは、法文上は四週八休制の原則を明記しているといっても、具体的には勤務条件そのものは向上しないんじゃないか、そういう意味で、今回は非常に不十分だ。これは、予算とか人員の問題なども含めて検討していただきたいと思うんですが、衆議院の内閣委員会の質疑で、人事院は、交代制等の職員の時短を中長期的な課題として取り組むと、こう答弁されていますが、ぜひともこれを本格的に前向きに進めていただきたいということを、これは要望としてお願い申し上げておきたいと思います。
 ところで、国家公務員の交代制の勤務基準について次に質問しておきたいと思うんですが、現行の国家公務員の勤務基準というのはなきに等しいものだと、不十分だと思うんです。
 さて、労働省の方にちょっとお聞きしたいんですが、改正労基法では一年単位の変形労働時間の規定を設けていますが、労働基準局長通達では一体どのような内容になっているのか、少しお尋ねをしてみたいと思います。
#44
○説明員(都築讓君) お答え申し上げます。
 変形労働時間制ということで、昭和六十二年の労働基準法改正によりまして相当大幅に労働時間の弾力化の規定を労働基準法に設けたところでございます。
 変形労働時間制とは、労働者の生活設計を損なわない範囲内において労働時間を弾力化いたしまして、週休二日制の普及、年間休日日数の増加、業務の繁閑に応じた労働時間の配分、こういったものを行うことによりまして、全体として労働時間を短縮することを目的としたものでございます。
 今御指摘のように、昨年の労働基準法改正、本年四月から施行されたものでございますが、従来の三ケ月単位の変形労働時間制の変形期間を延長いたしまして、一年単位までの変形期間を設けることが設定できるようにいたしました。その際、従来の三カ月単位の変形労働時間制と同様に、一日及び一週の労働時間の上限を設けることといたしております。
 具体的には、変形期間が一年ということで大変長くなりますので、無制限に一日または一週において労働させるということにしたのでは労働者の保護に欠けることになりますので、変形期間が三カ月を超えないものについては、従来の三カ月単位の変形制と同様に一日十時間、一週五十二時間の上限を設けております。変形期間が三カ月を語えるものにつきましては、一日九時間、一週四十八時間として、労働者が生活設計が十分できるように配慮したところでございます。
#45
○峰崎直樹君 という労働基準局長の通達なんだそうでございますが、この際交代制勤務の基準の整備に力を入れたいということなんでしょうから、その点は恐らく新法に基づいてどのような基準を定められようとされているのか、その内容についてお聞きしたいと思います。
#46
○政府委員(小堀紀久生君) 先ほどお答えしたおりでございますけれども、人事院規則で定める基準といたしましては、現在、交代制勤務職員につきましては連続勤務期間が二十四日以内ということになっておりますが、四週八休制の体制の中ではそれは多少長過ぎるということもございまして、それを半分程度に縮めるということが第一点。
 それからもう一点は、一回当たりの勤務時間でございますけれども、それの上限は、今公務員の場合につきましては全然定めてございません。それを定めるということを予定しております。
#47
○峰崎直樹君 今のお話を聞いていても、できればもっと近代的な労働時間、勤務時間制度というのは労基法というものが一つあるわけですから、私はやはり少なくともこの労基法並みの基準には到達できるように公務員の場合もしていくべきじゃないのかというふうに思っているわけであります。ぜひともその点を要望しておきたいというふうに思いますし、また週労働時間の規定もきちっとやはり設けていくべきだろう。この点も要望として申し上げておきたいと思います。
 さて、ちょっと労働省の方にまた今度お聞きしたいんですが、休暇をとる、いわゆる休日に出勤をして、そしてその休日に該当するといいますか、対応した代休をとる、このことの規定が今回の規定の中に入っているわけであります。そのときに、どうしても私は解せないのは、労働省の方にお聞きしたいんですが、民間の場合、休日出勤をいたしますと、割り増し率が最低でも二五%の割り増しがっく、代休をとったときにはその二五%だけは残るんではないのかというふうに思いますが、これは労使の取り決めであるということ、あるいは労基法上の問題も含めてどのような状況になっているか、まずお聞かせ願いたい。
#48
○説明員(都築讓君) 労働基準法で定めておりますのは、一週間に一回あるいは四週間に四回の休日を与えなければならないということでございます。それで、就業規則において、各企業が休日を特定した場合に、別にさらに休日の振りかえを必要とするような場合、休日を振りかえることができるという規定を設けるケースがございます。これによって、あらかじめ振りかえるべき日を特定して休日を振りかえる。こういった場合、その休日というのは労働日ということになるわけでございまして、したがってこのような場合には、実は労働日となる休日の労働に対しては割り増し賃金を支払う必要はないということでございます。
 したがいまして、今回の新勤務時間法におきます休日というのは、少し性格が異なるものだろうというふうに考えておりますし、民間企業におきます慣行として行われております振りかえ休日あるいは代休といった観点からは、少し新勤務時間法における考え方は異なるものであるというふうに考えております。
#49
○峰崎直樹君 どうも私、その点ちょっと納得できないなというふうに思っているんですが、あらかじめ指定されているというような条件があるのかもしれないんですが、勤務時間あるいは休日といった点が非常にこれから重要になってくる、これからの時代は、ゆとりや豊かさといったときには大変大きな課題になると思うんです。
 民間企業の場合に、代休とか休日に出勤したけれどもやむなく次にまたその休日を別の日にとれというときに、労使の間の自主的な交渉である、つまり労使協定のもとでやられているんだろうと思うんですが、その二五%は代休をとっても残るという事例が大変多く見られるというふうに、私は自分が民間の労働組合に携わった経験から、当然それは残るはずだと。なぜならば、休日に出勤するということのペナルティーが、これが二五%になっているわけですから、それをほかの日に振りかえたとして、それが休日になるということはまたないだろうと思うんですが、休日に出勤するペナルティーというのは、やはりそれは引き続き残して当然なんじゃないか。
 こういうふうに私は考えるんですが、これは労働省にお聞きするよりも、今回の法律をつくられた過程の中で、こういった点の要望は本当になかったのかどうなのか、この点はどのように考えておられるのか、少しお聞きしておきたい。
#50
○政府委員(丹羽清之助君) 今回の代休制度と申しますのは、その趣旨でございますが、総実勤務時間短縮、それから休日の確保、それから職員の健康及び福祉への配慮の観点、このような観点から導入したものでございます。その趣旨、目的、内容につきましては、既に公務員に導入をされております既存の週休日の振りかえ制度と同じでございまして、先ほど労働省の方から御説明がありました振りかえ制度についての考え方と同じでございます。
 一方、先生おっしゃいました民間事業所でいわゆる休日の代休と一般に言われている制度は、休日労働が既に行われてしまった場合に、その代償として、以後の特定の労働日の労働義務を免除する制度でございまして、民間事業所でいわゆる休日の代休等行われている制度と今回の代休制度とは制度的に異なる性質のものでございます。
 繰り返しになって恐縮でございますが、今申し上げましたように今回の代休制度は、その趣旨、目的、内容におきまして、既存の週休日の振りかえ制度と同じものであるということから、休日に勤務しました場合でありましても、代休が与えられる場合には、週休日の振りかえの場合と同様に、当該休日における正規の勤務時間中の勤務に対しては休日給を支給しないこととするのが適当である、このように考えて支給しないこととしたものでございます。
#51
○峰崎直樹君 ここは、労働法といいますか、そちらの方の議論をする場ではないのでありますけれども、どうも納得できないなというのは、あなたは休日に出勤しなさい、そういうふうに任命権者から言われる。当然、それは休日に出勤して代休をとらなければ、ほかの日に休日が割り振られなければ割り増しがついて給与が支給されますね。そうすると、それがほかの日に休日が指定されたらその二五%がなくなるというのは、これは実は先ほど申し上げているように、休日に出ているペナルティーというものをどうしてもそれはっけるべきではないのかなというふうに考えることについては、どうも何か答えになっていないような感じがしてならないのですが、その点は労働省の方があれなんでしょうか。しつこいようですが、ちょっとお聞きしておきます。
#52
○説明員(都築讓君) 休日の振りかえ制度と申しますのは、先ほど申し上げましたように、就業規則において各企業はどの日を労働日にする、どの日を休日にするということを定めるわけでございます。その中で、必要がある場合には休日を労働日に振りかえます、こういうことを定めることがあるわけでございまして、その規定に基づいて、事前に休日を労働日にしてその休日分を労働日にするということになれば、それが就業規則の定めになるわけでございますから、ちゃんと休日は確保されている、こういうことになるわけでございまして、当初休日と指定されておりましたものもその指定された時点では労働日になるわけでございまして、別途休日はちゃんと確保されているわけでございますから通常の賃金を払えばよろしい。
 ただ、いわゆる民間企業で代休というふうに言われておりますのは、そういう事前の振りかえを行うことなく労働させてしまった場合でございます。事前に休日を特定せずに働かさせてしまった、そういう場合は、今回の労働基準法の改正によりまして、法定休日を労働させた場合には三五%の割り増しを払うことになっておりまして、そういう場合は一三五%の賃金を払ってください、こういうことになるわけでございます。
 ただ、労働省の観点は、労働時間の短縮、ゆとり、豊かさが感じられる勤労者生活を実現することでございますから、そういうふうに休日労働を実際にさせてしまって一三五%払いますよ、こういうことになりましても、実はやはりそれだけ長時間労働させたわけでございますから、また別途後でそのように労働義務を免除するような代償としての休日を与えてください、こういうことを指導しているわけでございます。
 そうすると、その日を休ませましたということになりますと、その労働義務を免除したわけでございますから、通常の賃金部分はそこで実は控除されるわけでございますから、そうすると三五%が残る、こういうことになるわけでございます。ですから、事前の振りかえをやるか、あるいはそういう振りかえをせずに休日労働をさせてしまって一三五%の賃金を払わなければならない状況になったかどうか、そこの違いがあるわけでございますが、今回の新勤務時間法は事前に指定することができるというふうに規定をしているわけでございまして、先ほど人事院の局長からお話しがございましたように、一般の民間企業で行われている振りかえ休日に該当するものではないかと私どもは考えております。
#53
○峰崎直樹君 おっしゃられている意味はよくわかります。わかるんですが、私は何となく、休日に出勤させられるということは事前にわかっていたとしても、これはある程度のペナルティーといいますかそういうものがかかってくるのは当然じゃないかなということがまだ疑問としてぬぐえませんけれども、これ以上進んではあれですから将来の課題として残しておきたいと思います。
 最後に、介護休暇の問題について、先ほども合馬議員の質問がございました。二十条第一項で、「人事院規則で定める者」、こうなっているんですけれども、この範囲は一体どのようなものになるんだろうか。
 その場合に、同居が条件といったようなことがっくと、今日の核家族の現状に合わないようなことが考えられるんですが、この点は一体どうなのかということと、それから全体の実施時期の問題なんですが、早く実施するよう努力するということで衆議院の内閣委員会で答弁をされたようなんですが、もっと具体的に、人事院の意見の申し入れの趣旨からしても、ことしの勧告よりも遅くなることはないと思うんですが、その点を最後にお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
#54
○政府委員(小堀紀久生君) 二十条第一項で、人事院規則で定める者については対象とする、こう言っておりますけれども、人事院規則では、法律で定めております配偶者、父母、子、配偶者の父母に準ずる者といたしまして、同居の祖父母及び兄弟姉妹を定める方向で検討しております。
#55
○国務大臣(石田幸四郎君) 実施時期の問題を御指摘いただいたわけでございますが、これは法制定後六カ月以内ということになっておるわけでございます。できるだけ早くやるように努力をいたしたいというふうに考えておりますが、施行までに必要となる作業がそれぞれございます。総務庁の方はそう大したことはないんでございますが、人事院においては、人事院規則の制定とか運用方針の問題等を検討しなければなりません。
 また、各省庁におきましては、勤務時間、休暇等に関する内部規程の整備、それから職員への周知、そういった問題がございますので、法律には半年後ということになっておりますが、できるだけ早くいたしたいのでございますが、それらの状況を見ませんと明確な御答弁ができない。何カ月早くできるかと言われましても、ちょっと難しゅうございます。できるだけ早くということで御承知おきいただきたいと存じます。
#56
○峰崎直樹君 終わります。
#57
○聴濤弘君 私はこの法案に賛成ですが、今度この法案で新しく新設されている部分、すなわち介護休暇と休日代休制度、この新設部分について若干お尋ねしたいと思います。
 まず第一に、休日代休制度の問題なんですが、質問の第一は、実際にそれが保証できるのかどうかということでございます。
 政府は、完全週休二日制を導入するに当たって、第一に行政サービスを低下させないこと、二番目に、現行の予算・定員の範囲内で実施することということを九一年十二月二十七日の閣議で決定しております。
 いわば、この縛りといいますか、制約といいますか、この範囲内である限り、現在でも年休をとったりあるいは週休二日制を確保するということも困難だという状態が生まれている中で代休制が実際とれるのかどうか、このあたりについて総務庁長官、いかがお考えか聞かせていただきたいと思います。
#58
○国務大臣(石田幸四郎君) この休日代休制の問題につきましては、職員の健康及び福祉への配慮の観点から、新しい時代に即応できるようにという意味でつくられておるわけでございますので、この点、一遍皆さんの御議論をいただいて確定をさせていただければ、先ほど御指摘がございましたように週休二日制のときにおいても現行の予算・定員の範囲内でというふうになっております。その原則はやはりしっかり守らなければならない。
 ただ、先生が御指摘になっていらっしゃるのは現実問題としてなかなか難しいんじゃないかというようなお話であろうと思うのでございますが、これは繰り返しになるかもしれませんけれども、その原則を踏まえてまず着実にやってみる、その状況を見ながらさらにこの制度の整備を進めていくというふうにする以外に方法はなかろうというふうに思っているところでございます。
 ただ、確かに現実は厳しいものがあるんでございますけれども、できないできないということになりますと、この法律を制定する意味もなくなってしまうわけでございますから、そこら辺は各省庁と十分連絡をとりながらさらに推進してまいりたいと思います。
#59
○聴濤弘君 次に、介護休暇制度についてお尋ねをしたいと思います。
 高齢化社会、それから核家族化等の要因によって介護・看護の問題、これは非常に大きな社会問題にもなっております。また、介護に対する公的機関の対応が非常におくれているということが、これまた相重なってこの問題を非常に深刻にしていると思います。
 この点では、公務員の労働者の場合でも介護休暇というものがぜひ必要である、これは切実な要求になっていると思います。関係労働組合では、介護対象者の範囲をできるだけ幅広く設定してほしい、それから休暇期間を延べ三百六十五日としてほしい、休暇中の所得を保障すべきだといった要求も出ております。こういうことと比較してみますと、今回の法案は、介護休暇制度を新設したこと、これは前進でありますけれども、こうした要求と比較してみますとまだ限定的であり非常に不十分なものだと言わざるを得ないというふうに思います。
 そこで、私は人事院にお聞きしたいんですけれども、少なくとも次の二点について、こういう点は改善ができないかということについて二点まとめてお伺いいたします。
 一点は、法案によりますと介護期間はとれる期間が連続三カ月ということになっているんです。これを延べ三カ月というふうにできないものなのか、またすべきではないかというふうに思います。
 これは、具体的に説明しておりますと時間がかかってできませんが、実際上、介護する場合に連続何カ月、連続何日というよりも延べの方がやりやすい、非常に効果的である、こういうことが実際の経験として出ております。したがって、この点そういうふうに延べ三カ月とすべきではないか、これが第一点であります。
 第二点は、これは人事院規則の問題なんですが、職員が休暇をとる場合には一週間前に申請をしなければならない、そして介護期間が二週間以上のケースでなければ認められないとされております。これでは、事実上三週間未満の疾病、病気等のケースは対象にならないということになります。事前に一週間要って介護期間は二週間以上ですから、三週間以内の病気というのは介護の対象にならないということである。例えば、子供の水ぼうそうとかはしかなどの伝染性の疾患、この場合の介護は対象にならないということになる。公務員の中でお母さんの方々が、これ何とかならないのかということで非常に強い希望を持っております。これは、法律とは別に人事院の規則で弾力的に運用できる問題ではないのかと思いますが、以上二点、人事院にお聞きいたします。
#60
○政府委員(小堀紀久生君) まず、連続三カ月にしたということでございますけれども、休暇の期間につきましてはその休暇の趣旨、目的等を踏まえつつ考えるべきだと思っております。
 介護につきましては、その態様に多様性があり、必ずしも一律な期間の設定になじまない点もございますが、公務といたしましてはあらゆるケースについてすべての期間をカバーし得る制度として設定するわけにはいかないという事情もございますので、労働省の調査によりますと、民間の利用実態ではおおむね八割のものが三カ月以内の利用実態となっております。それから、労働省のガイドラインの最低基準といたしまして三カ月という期間が示されていることなどを考慮いたしまして、まずは制度導入時ということもございまして、民間の実態等を踏まえた三カ月とすることが適当だと判断したものでございます。
 この制度は、職員が父母等の介護をしなければならなくなった場合に、職員の個人生活と職能生活との調和を図るという観点から導入することが適当だと考えたものでございまして、その期間が余り長期にわたります場合は業務への影響が大きくなり、国民への安定した行政サービスを提供する責務を負っている公務部内の制度としては適当ではないと考えまして、現段階においては一定の確定的な期間内ということにしたものでございます。
 それから、二点目でございますけれども、今回、この介護休暇制度の導入をいたしました趣旨は先ほどお話し申し上げたとおりでございまして、被介護者が常態として介護を必要とするというそういうものを目的として設定したものでございますので、短期間のものにつきましては、従来どおり、年次休暇等で対処をしていただきたいというふうに思っております。これは先生御指摘のように、民間等に先駆けてやったということもありまして、余り短いものについてこれを適用するというのは国民の理解が得られないということがあろうかと考えて、二週間以上を必要とするという要件をつけようと思っているわけでございます。
 それからもう一点、一週間前に届け出をしてほしいという点でございますけれども、介護休暇は、要介護者の状態に応じまして最も必要と考える時期に計画的に最大三カ月の範囲内で利用するものでありまして、休暇の期間が最大三カ月の長期に及ぶものになることから、当局といたしましても、介護休暇を利用する職員が担当している業務にできるだけ影響を及ぼさないように種々の準備をする必要があるということがございまして、休暇の取得開始一週間前までに申請していただきたいということにいたしたいと思っております。
#61
○聴濤弘君 時間がありませんので、最後に。
 今のお答えの中でも、現在自体でもいろいろな問題を含んでいるということが明白な問題もあります。代休の問題ですが、石田長官も、まずは実施してみなきゃいけない問題だ、こういうふうにもおっしゃいました。
 私は、この二つの新しい制度については、実施されて以後、やはり一定の期間、例えば一年たってみて実際の状況どうなのか、そういう点をよく把握して、そして見直すべき点は見直し、さらに充実をしていくということが大事であろうと思います。そういう点、一定の期間後に調査し、見直しをしていく、検討していくというお考えがあるかどうか、最後に長官にお尋ねして質問を終わります。
#62
○国務大臣(石田幸四郎君) 公務員のこういった休暇制度、時間短縮の問題については、先生も御存じのとおり民間の実態、そういったものを常に参考にしながら検討をしていただいておるわけでございますので、その点もひとつ含めて勘案をしなけりゃならない。
 いずれにしましても、法律制定後の状況については、一定の時間がたてば、その時期におきまして精査をしながら前へ進めてまいりたいと思っております。
#63
○委員長(岡部三郎君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#64
○委員長(岡部三郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#65
○委員長(岡部三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#66
○委員長(岡部三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時二十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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