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1994/06/23 第129回国会 参議院 参議院会議録情報 第129回国会 本会議 第25号
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1994/06/23 第129回国会 参議院

参議院会議録情報 第129回国会 本会議 第25号

#1
第129回国会 本会議 第25号
平成六年六月二十三日(木曜日)
   午後三時六分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程第二十四号
  平成六年六月二十三日
   午後一時開議
 第一 裁判官の介護休暇に関する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第二 健康保険法等の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、平成六年度一般会計予算
 一、平成六年度特別会計予算
 一、平成六年度政府関係機関予算
 一、日程第一
 一、外国弁護士による法律事務の取扱いに関す
  る特別措置法の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 一、日程第二
 一、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する
  法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)
 一、国会職員法の一部を改正する法律案(衆議
  院提出)
 一、国立国会図書館法の一部を改正する法律案
  (衆議院提出)
 一、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に
  勤務する外務公務員の給与に関する法律の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、国際問題に関する調査の中間報告
 一、国民生活に関する調査の中間報告
 一、産業・資源エネルギーに関する調査の中間
  報告
     ―――――・―――――
#2
○議長(原文兵衛君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 平成六年度一般会計予算
 平成六年度特別会計予算
 平成六年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長井上吉夫君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書は本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔井上吉夫君登壇、拍手〕
#4
○井上吉夫君 ただいま議題となりました平成六年度予算三案につきまして、予算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本予算三案の内容につきましては、既に藤井大蔵大臣の財政演説において説明されておりますので、これを省略させていただきます。
 平成六年度予算三案は、三月四日、国会に提出され、五月十七日、藤井大蔵大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院からの送付を待って、六月九日から審査に入りました。
 この間、六月二十日には公聴会を、二十一日、二十二日の両日には委嘱審査を行うとともに、予備審査中の三月十四日から十六日にかけては、秋田県及び青森県に委員を派遣して現地調査を行うなど、本日に至るまで効率的かつ濃密な審査を行ってまいりました。
 予算審査は、深刻な景気情勢に配慮して越年編成等による審査のおくれをでき得る限り短縮すべく、参議院の自主性と良識の上に立ち、与野党ともに一日も早い早期成立に向けた努力が払われました。
 以下、質疑のうち主なもの若干につき、その要旨を御報告申し上げます。
 まず、羽田連立政権の政治姿勢について、「連立政権は発足以来、野合と指摘される政策矛盾の拡大と強権的な政治手法に加え、細川前総理のみずからの資金経理疑惑での退陣などにより、我が国の内政、外政を混迷させたばかりか、長期の政治空白をつくり、予算編成を越年させ、予算の国会審議を停滞させたが、羽田総理はこれをどう認識しているか。羽田総理指名直後の改新の結成は、社会党の政権離脱を招き、議院内閣制のもとでの民意反映の基盤を欠いている。政治の安定のためには、どこかの時点でけじめをつけるべきではないか。」との質疑があり、これに対し羽田内閣総理大臣から、「三十八年間に及ぶ自民党政権にかわって連立政権が生まれ、数カ月を経過したが、政治腐敗はもとより、中選挙区制のもとで真の政策論争ができないという状況を打開するため、政治改革をなし遂げたほか、ウルグアイ・ラウンドについても、我が国にとってはつらいことながら、この問題に積極的に対応し、決断した。こうした今までの日本の政治が陥っていた閉塞状態を打破したという意味で、細川連立政権八カ月の成果は政治の歴史に残るものと思っている。ただ、首班指名後の社会党の政権離脱は残念の一語に尽きるが、現在は政治が大きく変化しようとする揺監期に当たるだろうと思っている。けじめをつけるということは国民の審判を問えということと思うが、しかし我々の目の前に山積する課題は与党、野党の別なく解決しなければならず、その意味で、これから誠心誠意各党に対し一つ一つ呼びかけをしていきたいので、ぜひ協力を願いたい。さらに、安定した政治が必要であることも十分承知しているので、一層の努力をしてまいりたい。」との答弁がありました。
 外交・防衛問題につきましては、「北朝鮮は核開発に対するIAEAの査察を拒否し、一方的にIAEAからの脱退を宣言し、国連が制裁を加えるなら宣戦布告とみなすとか、ソウルを火の海にするなどと言っているが、政府の認識と対応を聞きたい。国連で北朝鮮に対する制裁決議が行われ、国連憲章四十一条に基づく要請がありた場合、自衛隊はどのような行動がとれるのか。」との質疑があり、これに対し羽田内閣総理大臣並びに柿澤外務大臣及び神田防衛庁長官から、「北朝鮮の核開発について、IAEAはプルトニウムが既に抽出されているのではないかとの疑いを強めている。核施設の検証でその点が確認できて、将来の核開発の歯どめになることが必要であり、政府としては、北朝鮮の核開発疑惑問題は北東アジアの安全保障の上からも、核不拡散体制や国際社会の安全保障にとっても憂慮すべき事態であり、強い懸念を持っているところである。国連の制裁は、米国が一年以上にわたる粘り強い説得にもかかわらず、北朝鮮側がこたえないために主張しているものであるが、制裁の目的はあくまで北朝鮮の翻意を促すことが趣旨であって、懲罰的なものではない。北朝鮮のIAEA脱退は国際機関からの脱退であって、核不拡散条約からの脱退には触れていないので、真意の把握とともに、北朝鮮が査察を完全に受け入れ、IAEAに復帰するよう事態を見守っていくと同時に、関係国と協調し対応していきたい。また、国連の経済制裁に対し、自衛隊としてどういうことができるかということは、平和裏に話し合いを行おうという状況であり、経済制裁の内容も明らかでない現段階では答えられない。」との答弁がありました。
 次に、景気・経済問題について、「景気の底入れを感じさせる経済指標が出始めたやさきに急激な円高ドル安に見舞われ、昨年のように回復の芽がしぼんでしまうのではないかという懸念が出てきている。政府は景気の現状をどう判断し、景気の先行きを確実にするための手を打つのか。二月の総合経済対策の効果をどう見ているか。また、二・四%の本年度の政府経済見通しの達成は可能か。」との質疑があり、羽田内閣総理大臣並びに寺澤経済企画庁長官から、「景気は、設備投資と企業収益が引き続いて減少しているほか、雇用情勢も製造業を中心に非常に厳しい状況にあるが、その一方で、公共投資と住宅建設が堅調に推移するなど明るい面と暗い面が交錯している。政府としては、景気は総じて低迷が続いているものの、一部に明るい動きが見られるとの判断をしている。しかし、最近の急激な円高は、我が国のみならず世界の経済に影響を及ぼすので、各国と密接に連絡をとりながら対応しているが、何よりも我が国の経済政策を各国にわかるよう鮮明にさせていくことが大切であると考えている。景気対策については、内需の喚起が大事で、二月の所得税減税を含む十五兆円の総合経済対策を着実に実施するとともに、規制緩和やその他の施策を完全に実行して、持続的な成長路線に乗せる懸命な取り組みをしてまいりたい。総合経済対策の経済効果については、経済対策に加え、その他の諸条件が順調に波及していくとGNPを二・二%押し上げる効果が期待できるものと考えており、六年度二・四%の経済見通しの達成に全力を挙げてまいりたい。」との答弁がありました。
 財政問題について、「バブルが崩壊して以降、我が国の財政は極めて厳しい状況に置かれており、国債残高は二百一兆円、国民一人当たりに換算すると百六十一万円の借金を抱えている計算になる。政府はこの巨額な国債残高をどう処理していくつもりか。平成六年度予算では、赤字国債の発行を回避するため、NTT株売却益活用の補助金の繰り上げ償還等の経理操作や隠れ借金によるやりくりが極限に達しているが、いつまでこのような手法を使うつもりか。」との質疑があり、これに対し藤井大蔵大臣から、「二百兆円もの国債の累積を解消していくためには国債の累増体質をやめることが一番大事で、財政の仕組みを根本にさかのぼって考え直し、歳入のあり方を見直すなど、あらゆる努力をして新発債の発行を抑えていかなければならないと考えている。平成六年度予算における各般のやりくりは御指摘のとおりであるが、赤字国債に頼るよりも国庫内のいろいろな調整でやりくりする方がいいと判断した結果このような方法をとったもので、このような事態を厳粛に受けとめているところである。」との答弁がありました。
 また、税制問題について、「税制の抜本改革について羽田総理は、六月中に成案を得て本年中に国会で法案を通すと言っているが、これは公約と受けとめてよいか。税制改革の前提は不公平税制の是正と行財政改革だと考えるが、中でも消費税の益税をどう把握し、是正を図っていくつもりか。来年度以降の所得税減税が国際公約となっているが、税制の抜本改革において所得税制を高齢化社会にふさわしい税構造に是正すべきではないか。」との質疑があり、これに対し羽田内閣総理大臣並びに藤井大蔵大臣から、「税制の抜本改革については、税制調査会の答申を踏まえ早急に骨格をまとめ、各党初め国民の皆様の意見を聞きつつ法案の作成に当たりたい。税制改革法案の本年中の国会成立については、先般の所得税の特別減税法案の審議において全会一致で修正を見たことでもわかるように、各党の御理解をいただきながら改革を行うことができるだろうと思っており、当然これは公約である。消費税の益税は、平成二年に調査、推計した免税点、簡易課税、限界控除を合わせて五千億円程度という数字があるが、平成三年の改正によりその七割程度は縮減されたのではないかと見ており、巷間言われるほど大きな金額ではない。しかし、批判のあることも事実であるので十分考慮してまいりたい。所得税については、高齢化社会における負担のあり方として中堅所得者に極めて大きな負担がかかる仕組みを是正することが大事だと考えている。」との答弁がありました。
 最後に、「二十一世紀福祉ビジョン」をめぐり、高齢化社会における福祉の充実と国民負担、税財政のあり方、福祉政策推進のための地方財源の確保と地方分権の必要性など、幅広い質疑が展開されました。
 このうち、「「二十一世紀福祉ビジョン」は、厳密な積み上げを欠いたふわふわしたカステラのようなもので、最も厳密な詰めを要する税制改正の根拠にされるのは乱暴で納得しがたい。政府は福祉ビジョンに基づいて「税制改革に関する機械的試算」を発表したが、これは消費税率引き上げを意図的にねらったものではな、か。」との質疑に対し、大内厚生大臣並びに藤井大蔵大臣から、「福祉ビジョンの積算は、厚生省において地方の老人福祉推進計画に基づき高齢者のニーズの増加傾向をもとに推計するなど、施策ごとにあらゆる統計を活用し推計しており、大づかみに積み上げたというものではない。また、「税制改革に関する機械的試算」については、税制調査会から福祉ビジコンのケースUに基づいて将来の所要税収を計算せよとの要請があり試算したもので、特定の意図を持ったものではない。今後、これをもとにあらゆる角度から議論を深めていただきたいと考えている。」との答弁がありました。
 質疑はこのほか、私学助成の一般財源化問題、大蔵、通産両事務次官の消費税率引き上げ要請行脚、核兵器使用に関する国際司法裁判所への陳述内容、京都府警の朝鮮総連京都本部捜索問題、公共料金の凍結、公明新聞の記事をめぐる問題、行財政改革の推進など広範多岐にわたりますが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、自由民主党を代表して久世委員が反対、日本社会党・護憲民主連合を代表して北村委員が賛成、日本共産党を代表して吉岡委員が反対、新緑風会及び公明党・国民会議を代表して白浜委員が賛成の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、平成六年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(原文兵衛君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。片山虎之助君。
   〔片山虎之助君登壇、拍手〕
#6
○片山虎之助君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました平成六年度予算三案に対し、反対の討論を行います。
 今、我が国は厳しい経済情勢への対応はもちろんのこと、規制緩和、行財政改革の推進等早急に解決しなければならない課題が山積し、国際的にも我が国の役割は一層増大しております。
 このような状況下において、予算の年内編成と一日も早い成立は政府がとるべき至極当然の政治判断でありますが、連立政権は政治改革最優先に固執し、本予算については、政府案決定が二月十五日、国会提出が三月四日と大幅におくらせ、さらに、本年四月の羽田内閣組閣に当たっての連立与党内の国民にわかりにくい権力ゲームによる混乱状態が予算審議を一層おくらせました。
 この国民不在の政治責任はまことに重大であることをまずもって指摘せざるを得ません。まさに内閣の職務、責任の放棄にほかなりません。
 また、予算委員会におきましては、我々自民党が審議促進に多大の協力をしているにもかかわらず、与党・公明党の機関紙が、我が党が国会審議をおくらせているかのごとき一方的な記事を載せ、我が党の抗議に二日間の審議空転の後、弁明、陳謝を繰り返したことは記憶に新しいところであります。さらに、質疑中、政府は何回おわび、言い直し、陳謝、訂正をしたことでありましようか、全く枚挙にいとまがないのであります。                    
 その上、北朝鮮の核疑惑問題で国際社会が極めて神経をとがらせているときに、羽田総理が北朝鮮に核はないなどと誤解を招く軽率、軽薄な発言をして釈明を余儀なくされております。こんなに釈明、陳謝ばかりしているような、確固たる政治理念や基本政策を持たない、しかも官僚主導の内閣に、我が国のかじ取りを任せ、国民の将来を託すことができるでしょうか。否、断じてできないのであります。羽田内閣は潔く総辞職すべきことを強く主張するものであります。
 以下、反対の主な理由を申し上げます。
 まず反対の第一の理由は、景気対策が不十分なことであります。
 政府は、景気対策としての所得税・住民税減税の実施を強調しますが、これらは今年度限りのものであり、来年度以降の減税については、政府税調答申は出ましたけれども、政府としては現在までのところ何ら明言していないのであります。加えて、事あるごとに将来の消費税増税を、しかもネット増税を有形無形に示唆する態度では、景気への効果は到底期待できないと考えます。
 また、公共事業関係費は、前年度比四・〇%増を確保したと言われますが、補正後対比で見るとマイナスであり、景気回復を図るにはカ不足であることが明白であります。我が党は大幅な追加修正の必要性を訴えてきておりますが、これなくしては平成六年度の二・四%経済成長は絵そらごとに終わることは必定と言わなければならず、到底認められません。
 反対の第二の理由は、国民生活重視という政府の予算編成方針がかけ声倒れに終わっていることであります。
 政府は、生活者重視への公共事業の配分比率の変更を予算編成の重点課題として掲げているにもかかわらず、その成果は全く微々たるものであり、めり張りのきいた生活者重視の配分とは到底言えないのであります。
 また、現ゴールドプランは平成六年度で計画の中間年を迎えますが、推進率が五割を超えている施策はわずか二つにすぎず、とりわけケアハウス、在宅介護支援センターなどは二割にも達しておりません。来るべき本格的な高齢化社会への対応としては全く不十分と言わねばならないでしょう。
 本年三月に厚生大臣の私的懇談会がまとめた「二十一世紀福祉ビジョン」の目標も、仮説による単なる理想にすぎず、ビジョンの目標数値とその実現性が定かでなく、さらには実際の施策と全然つながっておりません。このビジョンを受けて、新ゴールドプランなり、エンゼルプランなりの策定を待って、初めて増税の根拠たり得る実りある議論が始まるのではないかと考えます。
 反対の第三の理由は、私立学校助成費が大幅に削減されていることであります。
 私立高校・中学校等への経常経費助成額は、六百三十五億円と前年度に比べ二百十二億円も減額されております。政府は、減額分は地方交付税で手当てすると言っておりますが、交付税率を現状に据え置いたままでの地方交付税への移行は、地方への負担転嫁を進めようとするものにほかならず、せんだっての政府統一見解も今後のあり方をあいまいにしたままであり、このような政府の姿勢は絶対に容認できないところであります。
 反対の第四の理由は、つじつま合わせによる財政の実態を国民の目から覆い隠している点であります。
 政府は、国債整理基金の資金繰りのために、NTT株売却益活用事業資金の繰り上げ償還を行い、他方、繰り上げ償還分の補てんとして建設国債を発行するという措置を講じております。しかし、これは地方まで巻き込んで赤字国債を建設国債へ振りかえたにすぎず、実質は赤字国債の発行と何ら変わらないのであります。
 さらに、一般会計承継債務の償還繰り延べ、地方財政対策に伴う歳出繰り延べなど、総額二兆四千九百二十二億円にも上るいわゆる隠れ借金が行われており、財政の実態を故意にゆがめる政府の財政手法はこそくであり、絶対に認めることはできません。
 反対の第五の理由は、財政再建に積極的に取り組む姿勢が見られないことであります。
 我が国財政の現状は、国債残高が二百兆円を超えようとしており、急速に悪化してきております。今、まさに実効ある財政再建への取り組みが強く求められているのであります。しかるに政府は、国債依存度を五%以下とするさきの財政再建目標を平成十一年度まで先延ばししましたが、目標達成のめどは全くないと断じても過言ではなく、まさに問題の先送り以外の何物でもありません。こうした政府の姿勢を厳しく糾弾するものであります。
 最後に、連立政権の政治姿勢に一言申し上げます。
 昨年八月、政治改革を旗印に非自民を結集、さっそうと登場した細川連立政権は、政治改革法案が成立した途端、政権基盤の求心力が欠け、国民福祉税構想の朝令暮改、日米首脳会談の決裂などに加え、みずからの政治資金スキャンダルによりこの四月、自滅いたしました。
 これを引き継いだ羽田政権も、謀略的な会派「改新」騒動が裏目に出て、首班指名時の政権基盤は大きく変質し、連立与党は衆議院でほぼ三分の一、本院では四分の一以下の勢力を占めるにすぎず、憲政の常道に反する多数の民意に基づかない少数政権となっております。
 今、我が国に求められる政権は、野合による政策の欺瞞、権謀術数、疑惑隠しの連立政権ではなく、新しい時代に適合した国家観や政治理念のもと、開かれた民主的な政治手法に基づく、基本政策の合致した、しかも議会制民主主義の確立に責任を持てる政権の擁立てあるべきであります。
 この一年を振り返って、連立政権の政策矛盾はますます拡大し、強権的な政治手法と官僚主導は国民と国会不在をもたらし、連立政権のたらい回しはまさに議会制民主主義の否定以外の何物でもありません。こうした連立政権のあり方に深い反省と自発的な総辞職を求め、私の反対討論を終わります。(拍手)
#7
○議長(原文兵衛君) 角田義一君。
   〔角田義一君登壇、拍手〕
#8
○角田義一君 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表して、ただいま議題となっております平成六年度予算三案について、政府原案に賛成の討論を行うものであります。
 周知のように、本予算案は、我々も加わった細川連立政権が作成したものであるとはいえ、自民党政権のもとで各省庁による概算要求が行われたものであるという制約がありました。また、連立政権下の予算編成でもありますから、我々の諸政策が十分に反映されたものでないことは、ある意味で当然であります。しかしながら、本予算案にほ、我が党が連立政権に参画する折に主張した生活者優先、平和と軍縮の一層の推進などの基本的な考え方に基づく施策が一定程度盛り込まれており、新しい方向への記念すべき試みが刻印されたものと評価していることをまず冒頭に申し上げておきたいと存じます。
 以下、政府原案に賛成する主な理由を申し上げます。
 賛成の理由の第一は、公共投資の拡充等、景気に十分配慮したものとなっていることであります。
 景気対策は、国内政策としてはもちろん、国際的にも強く求められていたものであります。本予算案において、我が国経済史上最長とも言われる不況克服のため、五・五兆円にも上る思い切った特別減税が組み込まれていることは、まことに時宜にかなったものと評価しております。
 公共事業関係につきましても、本格的な高齢化社会が到来する前に着実に社会資本整備を推進するとともに、平成五年度第三次補正予算とあわせ、景気に配慮するために高い伸びが確保されております。中小企業対策や土地・住宅税制などを含め、その効果が大いに期待されるところであります。
 第二は、公共事業の配分シェアの見直しが行われたことであります。過去三十年間、ほとんど手がつけられなかった公共事業の事業別、省庁別の配分にメスが入れられ、新しく自然公園、地下鉄、航路標識に予算を配分するとともに、住宅対策、下水道、ごみ・廃棄物処理対策を含む環境衛生等の国民生活の質の向上に結びつく分野を重視するなど、不十分ながらも生活者の視点に立った予算編成の端緒が開かれていると思うのであります。
 第三は、社会保障の充実、雇用対策等、生活に直結した施策を推進するものとなっていることであります。それは、例えばホームヘルパーの派遣、老人デイサービス施設、在宅障害者デイサービス施設等の増加を見込むなど、ゴールドプランの前倒し実施が実現されていることに示されております。また、雇用対策につきまして、緊急雇用開発計画の策定が必要であるという我々の主張が取り入れられる形で雇用支援トータルプログラムが策定され、これに基づく総合的な雇用対策が盛り込まれております。第四は、防衛予算の縮小が実現していることであります。
 今回、防衛費の伸び率を三十四年ぶりに〇・九%の低水準に圧縮できたことは、連立政権に我が党が参画して初めてなし得たものであり、二十一世紀へ向けた軍縮への第一歩であり、画期的な成果として自負するものであります。
 細川内閣は、防衛計画の大綱の見直しに着手して国民の期待を集めましたが、今日、ポスト冷戦時代にふさわしい、あくまで軍縮を念頭に置いた防衛政策を追求することを多くの国民が求めていると思うのであります。第五に、歳入面でも不公平税制の改革が図られているごとをこの際指摘しておきたいと存じます。例えば、使途不明金に対し四〇%の追加負担税率を設けたこと、あるいは交際費についても適切な改革の手力加えられたことなど、不公平税制の是正に向け着実な一歩が踏み出されております。特に、使途不明金については、いわゆるゼネコン汚職などで政治家に渡された資金の出どころになっているものであり、いわば汚職の温床とも言えるものであります。今回の措置は、税制面から政治腐敗防止策を講じたものと評価できます。
 以上、政府案に賛成する主な理由を申し上げました。
 最後に、この際、若干付言しておきたいと思います。
 昨年十二月のガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意の受け入れに当たっては、政府は、農家の方々に不安や動揺を来さないよう、そしてまた、これにより一段と厳しい環境に置かれることとなる日本農業の体質を強化し、魅力ある産業として確立するよう万全の対策を講じることを国民に約束しております。
 本年度予算においては、中山間地域対策と低金利融資など直接的な営農支援策に重点が置かれましたが、今後とも、農村地域の生活環境整備を充実させるなど、我が国最重要施策の一つとして必要な予算を確保し農業再建に当たらなければならぬことを強調しておきたいと存じます。
 また、羽田内閣になって、細川前総理が率直に反省とおわびの気持ちを表明した過去の我が国の侵略行為について、閣僚の中からこれを否定し、また憲法に抵触する集団的自衛権に言及するなど、日本の軍事的行動に積極的な発言をする者が続いたこと、さらには、国際司法裁判所に対する意見陳述書において、核兵器の使用が国際法に違反しないかのような見解を示そうとしたことなど、連立政権の政策、政治姿勢が変化していることは、率直に申し上げてまことに遺憾であります。
 政府は、ポスト冷戦の時代認識をしっかり持ち、核兵器使用問題についても、特に被爆体験を持つ国として、これを国際法違反とする国際世論の側に立つ姿勢を鮮明にすべきであることを主張するのであります。
 内外とも極めて困難な政局にあります。現在の連立政権は極めて不安定であり、国民の期待に十分にこたえることは残念ながらできないように思われます。したがって、我が党は、安定した政権を樹立するため、昨日、政権構想を発表し、各党に御提示申し上げたところでございます。
 現連立政権が、国内外の疑惑や批判をしばしば呼び起こしたこれまでの姿勢を反省し、昨年夏の連立政権樹立の原点に立ち返り、生活者優先、平和と軍縮という基本を改めて確認して、国民の期待にこたえ、新たな安定政権の樹立に協力されるよう期待して、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#9
○議長(原文兵衛君) 高崎裕子君。
   〔高崎裕子君登壇、拍手〕
#10
○高崎裕子君 私は、日本共産党を代表して、九四年度政府予算三案に対し、反対の討論を行います。
 今国会の論戦を通して、羽田内閣の憲法に対する態度、その政策が国民にとって大変危険な性格であることがいよいよ明らかとなり、不信任に値する内閣であることが浮き彫りになりました。
 まず、侵略戦争に対する無反省と憲法無視の姿勢です。
 羽田総理は、組閣の当初から、侵略戦争を美化する発言をした人物を閣僚に任命するという違憲行為を行い、それを指摘されても、反省をしないばかりか不当な弁護に終始しました。
 我が党が国連憲章、ポツダム宣言、東京裁判の基本理念を示しつつ、十五年間にわたる中国に対する戦争の認識をただしたのに対し、総理は、侵略戦争であったと言明することをあくまで拒否した上、国際的にも共通認識となっているあのヒトラーの戦争までも侵略戦争であることをかたくなに認めなかったのです。総理のこのような認識は、戦後の国際社会が侵略戦争と軍国主義を地球上から一掃する決意を共通の土台としたその原点を否定するものであり、日本国憲法が掲げる平和理念をも否定するものです。
 次に、北朝鮮の核開発疑惑を口実とした制裁の問題も重大です。
 総理は所信表明で、北朝鮮をめぐる緊急事態のもとでは、国連の決議がなくても、日米及び日韓の各国間で緊密に連携し、協調してこれに対応するとの方針を打ち出しました。これは、アメリカとの共同の軍事行動やそのための有事体制化を進める危険な道に踏み込む宣言です。しかし、政府が制裁論の口実としている核そのものについても、我が党の質問に、北朝鮮の核の正確なことはわからないなどと、まともな根拠を示せなかったではありませんか。
 にもかかわらず、政府は、制裁の具体的な対応についての答弁を一切拒否しながら、日米韓三国協議で早々と送金停止などの具体的約束をするなど、国際的にも際立ったアメリカ言いなりの姿勢を示し、国会と国民を欺いていることは絶対認められません。
 一瞬にして生命も財産も奪ってしまう原爆。その苦しみ、恐ろしさを体験した唯一の被爆国日本だからこそ、世界に向かって核兵器廃絶の先頭に立つべきではないでしょうか。ところが、いまだに核兵器の使用は実定国際法に反しないとする政府の態度は到底許されません。
 このような政府の政治姿勢のもとでの本予算案は、具体的に以下の理由によって容認できません。
 第一に、戦後最悪と言われる不況、また新たな円高の影響が懸念される中で、国民本位の抜本的な不況対策が求められているにもかかわらず、国民生活犠牲、大企業奉仕の反国民的方向が貫かれていることです。
 本予算の景気回復の最大の目玉は六兆円規模の所得減税ですが、これも所得のいかんにかかわらず一律二〇%の減税というもので、購買力を引き上げるための庶民に手厚い減税とはほど遠く、しかも、ことし一年限りの措置となっています。
 政府は、来年度以降も減税を続けるためにはその財源として消費税の増税を認めよと国民に迫っています。これにこたえて、政府税調は事実上七%以上の税率引き上げの答申を出し、連立与党も社会党も間接税の引き上げを政権構想で打ち出すなど、いよいよ重大な問題となっています。国民への公約を無視した消費税増税は絶対に許されません。
 我が党は、この最悪の大増税計画を撤回させるため、国民とともに闘うことを改めて表明するものです。
 また、不況の悪循環を打開するためには中小企業や雇用問題について抜本的対策が求められています。しかし、中小企業予算は十二年連続の削減であり、その一方、大銀行に対しては抱え込んでいる不良債権処理のために巨額の減税措置さえ設けているのです。
 人減らし、リストラ、海外移転、下請いじめの規制など、大企業の横暴に対する民主的規制が今こそ必要であるとともに、官公需の中小企業向け発注率の引き上げ、低利の緊急融資制度の創設など、国民の立場に立った対策がどうしても必要です。
 第二に、政府は高齢化社会に備えると言いながら、年金の支給開始を六十五歳に繰り延べ、そして入院時の食事代として当面、一日六百円の患者負担を強行しようとしています。今でさえお年寄りは入院を拒否されたり三カ月で退院させられ大変だと悲痛な声を上げています。世界に例を見ない老人差別医療に加え、このような国民医療の改悪、社会保障の後退は絶対認められません。
 さらに、私立高校などへの経常費助成の二五%もの削減は自民党時代にもなかったことであり、直ちに私学助成の復活を強く求めます。
 第三に、米輸入自由化についてです。
 米輸入自由化が実施されるなら、日本農業が存亡の危機を迎えることは火を見るより明らかです。にもかかわらず、本予算案は、米輸入自由化を前提にして中小零細農家を切り捨てる新農業政策を推し進めようとしています。今重要なことは、米を初め農産物の自由化措置を直ちに中止し、減反政策をやめ、適切な備蓄、食糧の自給率向上へ一歩踏み出すことです。
 第四に、本予算案では、現在でも既に世界第二位の軍事費がさらに増額され、アメリカの要求にこたえてAWACS二機の購入など、正面装備費を増強しています。米軍への思いやり予算もこの十六年間で四十倍に達しました。政府は、北朝鮮制裁を口実とする憲法違反の有事立法の策定を直ちにやめるとともに、この莫大な軍事費の思い切った削減で国民生活を守るべきです。
 最後に、五年ぶりの赤字国債の発行を含め十三兆六千億円もの国債発行を行い、国債残高削減のための定率繰り入れを停止するなど、極めて不健全かつ国民負担増大の予算となっていることです。これにより歳出に占める国債費の比率は一八・七%になり、国債残高は実に二百兆円の大台を超えることになるのです。
 我が党は、今私が指摘した諸問題を、平和と国民生活を守る方向で予算の組み替えを衆議院で要求しましたが、ゼネコン中心の公共事業の腐敗と浪費の構造にメスを入れ、大企業、大金持ち優遇の不公平税制を根本的に洗い直し、軍事費の半減などをするなら、大増税も赤字国債の発行もなしで十兆円の財源が確保できるのです。今こそ国民の立場に立った政治の革新的転換を強く要求いたします。
 しかしこれは、羽田内閣にもはや期待すべくもありません。羽田内閣は、国民の三割の支持しか得ていない少数与党内閣です。憲政の常道に従い、民意を反映する中選挙区制のもとでの解散・総選挙を速やかに行うことこそ国民の要求であり、そのことを強く求めて反対討論を終わります。(拍手)
#11
○議長(原文兵衛君) 林寛子君。
   〔林寛子君登壇、拍手〕
#12
○林寛子君 私は、新緑風会及び公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました平成六年度予算三案に対し、賛成の討論を行うものであります。
 昨年八月の連立政権発足以来、十カ月が経過いたしました。この間、連立政権は小選挙区比例代表並立制の導入を柱とする政治改革関連法案を成立させ、政治改革を実現するほか、ガット・ウルグアイ・ラウンドについては、我が国にとつてつらい問題でありながら積極的に対応し決断をするなど、難しい諸課題に真っ正面から取り組んでまいりました。
 連立与党内で必ずしもすべてがスムーズに対応できたわけではありませんが、連立政権が改革の道を歩み続け政治の閉塞状態を打破してきたことは、我が国の政治の歴史に残るものであり、大きな成果であると高く評価するものであります。
 今後、政府は、政治改革については区割り法案の速やかな国会提出、成立により政治改革の総仕上げを行うとともに、税制改革さらに行財政改革等に積極的に取り組まれるよう強く要望いたします。
 さて、我が国経済は、バブル崩壊後の景気低迷の中で企業収益が落ち込むほか、雇用調整を実施する企業の割合もなお高水準にあるなど、依然として厳しい状態にあります。しかし、ここに来て、ことし二月の総額十五兆円を上回る史上最大規模の総合経済対策の効果が徐々にあらわれ、一部ではありますものの、景気に明るさが見え始めております。
 さらに経済を順調な回復軌道に乗せていくためには、この六年度予算の一日も早い成立、執行が待たれていることは、だれの目にも明らかであります。
 他方、世界に目を向けますと、東西冷戦終結後の新たな枠組みと国際秩序の構築が求められております。
 かかる状況の中、我が国に対しても、ODAなど経済協力はもとより、PKOへの派遣、さらには今回の北朝鮮の核疑惑問題など、さまざまな方面で国際的にも重要な役割を果たすことが強く求められております。
 本予算案は、現下の非常に厳しい財政事情の中で、こうした内外の諸要請にこたえた極めて適切な内容となっており、高く評価できるものであります。
 以下、順次賛成の主な理由を申し述べます。
 賛成の第一の理由は、景気に対し十分な配慮がなされていることであります。
 本予算案において、公共事業費は対前年度比四・〇%増と、一般会計全体の伸び率一%増を大幅に上回る伸びとなっております。しかも、五年度第三次補正予算と合わせたいわゆる十五カ月予算としてみれば、公共事業費は実に二二・六%の高い伸びが確保されているのであります。
 加えて、全国民が待望していた五兆五千億円に上る所得税・住民税減税が盛り込まれ、今まさに実施に移されようとしており、かかる施策が相まって景気浮揚に絶大なる効果を発揮するものと大いに期待されるものであります。
 賛成の第二の理由は、生活者重視の予算配分となっている点であります。
 公共事業費の事業別の伸び率を見ますと、廃棄物処理施設一四・四%増、水道一〇%増、市街地整備九・五%増など、国民生活と密着した分野に手厚い予算配分が行われております。
 福祉の面においても、ホームヘルパーやデイサービス等の事業の大幅拡充、在宅介護支援センターの充実など、ゴールドプランの着実な実施を図っているほか、出生率の低下、核家族化の進展に対応し、子育て支援等の児童家庭対策を推進するエンゼルプラン・プレリュードを創設するなど、新たな社会福祉に積極的に取り組む姿勢が見られ、極めて高く評価できるものであります。
 また、現在の厳しい雇用情勢を踏まえ、雇用支援トータルプログラムに基づく総合的な雇用対策を推進するため、雇用対策予算を前年度の二倍以上増額しており、これなどはまことに時宜にかなった措置と言えるものであります。
 賛成の第三の理由は、国際貢献の要請にこたえた内容となっている点であります。
 本予算案における経済協力費の伸びは四・四%増と、主要経費中、実質的に最も高い伸びとなっており、厳しい財政状況の中でも国際貢献に対し特段の配慮が見られます。
 内容的にも、途上国における人づくり支援に関する予算を大幅に増額するほか、環境、人口など地球的規模の問題、さらに人権、難民といった今日的課題にも積極的に対応するなど、極めて適切な内容となっており、国際的にも高い評価が得られると確信するものであります。
 賛成の第四の理由は、防衛費が適切に計上されていることであります。
 東西冷戦の終結という国際情勢の大きな変化を踏まえ、防衛費の伸びは〇・九%増と、実に三十四年ぶりの低い伸びとなっております。
 内容的にも、現下の厳しい財政状況のもと、防衛力全体として均衡のとれた体制の維持、整備に努め、正面装備の予算を極力抑制する一方、隊舎、宿舎などの充実にはきめ細かな配慮が見られ、まことに適切な計上となっております。
 賛成の第五の理由は、不公平税制の是正に積極的に取り組んでいることであります。
 政府は、課税の適正化、公平化に向け本年度税制改正の中で、公益法人の寄附金の非課税枠縮小、交際費課税の見直し、さらに、これまでやみ献金の温床と言われてきた企業の使途不明金に対しては通常の法人課税に加え四〇%の追加課税を行うことといたしております。かかる不公平税制の是正は、いずれも国民の強い声にこたえたものであり、高く評価できるものであります。
 最後に、政府におかれましては、本予算の成立後は間髪を入れずに執行に取りかかり、景気の一刻も早い回復を図り、もって日本経済を持続的成長経路に移行させるとともに、二十一世紀の本格的高齢化社会への対応に万全を期し、国民一人一人が真の豊かさを実感できる国づくりにさらに邁進されんことを強く要望して、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#13
○議長(原文兵衛君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#14
○議長(原文兵衛君) これより三案を一括して採決いたします。
 表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#15
○議長(原文兵衛君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#16
○議長(原文兵衛君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#17
○議長(原文兵衛君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十票
  白色票           百三十票
  青色票            百十票
 よって、三案は可決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百三十名
      会田 長栄君    青木 薪次君
      穐山  篤君    一井 淳治君
      糸久八重子君    稲村 稔夫君
      今井  澄君    岩崎 昭弥君
      岩本 久人君    上野 雄文君
      小川 仁一君    及川 一夫君
      大渕 絹子君    大森  昭君
      大脇 雅子君    梶原 敬義君
      上山 和人君    川橋 幸子君
      菅野  壽君    喜岡  淳君
      北村 哲男君    久保  亘君
      久保田真苗君    日下部禧代子君
      櫻井 規順君    志苫  裕君
      清水 澄子君    篠崎 年子君
      庄司  中君    菅野 久光君
      鈴木 和美君    瀬谷 英行君
      竹村 泰子君    谷畑  孝君
      谷本  巍君    種田  誠君
      千葉 景子君    角田 義一君
      堂本 暁子君    中尾 則幸君
      西岡瑠璃子君    野別 隆俊君
      浜本 万三君    肥田美代子君
      深田  肇君    渕上 貞雄君
      細谷 昭雄君    堀  利和君
      前畑 幸子君    松前 達郎君
      三重野栄子君    三上 隆雄君
      峰崎 直樹君    村沢  牧君
      村田 誠醇君    本岡 昭次君
      森  暢子君    安永 英雄君
      山田 健一君    山本 正和君
      吉田 達男君    渡辺 四郎君
      藁科 滿治君    足立 良平君
      粟森  喬君    井上  計君
      井上 哲夫君    池田  治君
      石井 一二君    泉  信也君
      磯村  修君    乾  晴美君
      猪木 寛至君    江本 孟紀君
      勝木 健司君    河本 英典君
      北澤 俊美君    釘宮  磐君
      小島 慶三君    小林  正君
      木暮 山人君    笹野 貞子君
      田村 秀昭君    武田邦太郎君
      寺崎 昭久君    寺澤 芳男君
      直嶋 正行君    中村 鋭一君
      永野 茂門君    野末 陳平君
      長谷 川清君    萩野 浩基君
      林  寛子君    平野 貞夫君
      古川太三郎君    星川 保松君
      星野 朋市君    松尾 官平君
      山崎 順子君    山田  勇君
      吉田 之久君    荒木 清寛君
      猪熊 重二君    牛嶋  正君
      及川 順郎君    大久保直彦君
      風間  昶君    片上 公人君
      刈田 貞子君    黒柳  明君
      木庭健太郎君    白浜 一良君
      高桑 栄松君    武田 節子君
      続  訓弘君    常松 克安君
      鶴岡  洋君    中川 嘉美君
      浜四津敏子君    広中和歌子君
      矢原 秀男君    山下 栄一君
      横尾 和伸君    和田 教美君
      島袋 宗康君    西川  潔君
      赤桐  操君    椎名 素夫君
      新間 正次君    安恒 良一君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百十名
      井上 吉夫君    井上 章平君
      井上  孝君    井上  裕君
      石井 道子君    石渡 清元君
      板垣  正君    岩崎 純三君
      上杉 光弘君    上野 公成君
      浦田  勝君    遠藤  要君
      小野 清子君    尾辻 秀久君
      大河原太一郎君    大木  浩君
      大島 慶久君    大塚清次郎君
      太田 豊秋君    合馬  敬君
      岡  利定君    岡野  裕君
      岡部 三郎君    加藤 紀文君
      狩野  安君    鹿熊 安正君
      笠原 潤一君    片山虎之助君
      鎌田 要人君    木宮 和彦君
      北  修二君    久世 公堯君
      沓掛 哲男君    倉田 寛之君
      河本 三郎君    佐々木 満君
      佐藤 静雄君    佐藤 泰三君
      斎藤 十朗君    斎藤 文夫君
      坂野 重信君    沢田 一精君
      志村 哲良君    清水嘉与子君
      清水 達雄君    下稲葉耕吉君
      下条進一郎君    陣内 孝雄君
      須藤良太郎君    鈴木 省吾君
      鈴木 貞敏君    世耕 政隆君
      関根 則之君    田沢 智治君
      田辺 哲夫君    高木 正明君
      竹山  裕君    坪井 一宇君
      中曽根弘文君    永田 良雄君
      楢崎 泰昌君    成瀬 守重君
      西田 吉宏君    野沢 太三君
      野間  赳君    野村 五男君
      南野知惠子君    服部三男雄君
      林田悠紀夫君    平井 卓志君
      二木 秀夫君    真島 一男君
      前島英三郎君    前田 勲男君
      増岡 康治君    松浦  功君
      松浦 孝治君    松谷蒼一郎君
      溝手 顕正君    宮崎 秀樹君
      宮澤  弘君    村上 正邦君
      守住 有信君    森山 眞弓君
      矢野 哲朗君    柳川 覺治君
      山崎 正昭君    山本 富雄君
      吉川  博君    吉川 芳男君
      吉村剛太郎君    有働 正治君
      上田耕一郎君    聴濤  弘君
      高崎 裕子君    立木  洋君
      西山登紀子君    橋本  敦君
      林  紀子君    吉岡 吉典君
      吉川 春子君    青島 幸男君
      下村  泰君    翫  正敏君
      國弘 正雄君    田  英夫君
      西野 康雄君    三石 久江君
      紀平 悌子君    鈴木 栄治君
     ―――――・―――――
#18
○議長(原文兵衛君) 日程第一 裁判官の介護休暇に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)及び本日委員長から報告書が提出されました。
 外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を日程に追加し、両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長猪熊重二君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔猪熊重二君登壇、拍手〕
#20
○猪熊重二君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、裁判官の介護休暇に関する法律案は、社会の高齢化等に対応した施策として、一般職の国家公務員について介護休暇制度を設けるのと同様の趣旨で、裁判官についても介護休暇制度を導入するための法整備をしようとするものであります。
 委員会におきましては、介護休暇中は報酬を受けないことと憲法上の報酬減額禁止規定との関係、介護休暇の内容を最高裁判所規則で定めることの是非等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録により御承知願います。
 質疑を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の一部を改正する法律案は、外国法事務弁護士の活動に関する規制を合理化するため必要な措置を講じようとするものでありまして、その主な内容は、現行の裁量の余地のない相互主義を緩和すること、承認要件の五年の職務経験期間に国内における研修弁護士としての経験を二年を限度として算入できること、外国法事務弁護士からの請求により登録が取り消された後の手続を合理化すること、事務所の名称中にローファームの名称を使用することを認めること、一定の要件のもとに我が国の弁護士との共同の事業を営むことを認めること等であります。
 委員会におきましては、改正に至る背景と規制緩和の基本的視点、共同事業等の具体的内容、今後の課題と展望等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録により御承知願います。
 質疑を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#21
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。
 まず、裁判官の介護休暇に関する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#22
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 次に、外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#23
○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#24
○議長(原文兵衛君) 日程第二 健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生委員長会田長栄君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔会田長栄君登壇、拍手〕
#25
○会田長栄君 ただいま議題となりました健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、厚生委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、医療保険制度を通じ、良質かつ適切な医療の効果的かつ安定的な提供を図るとともに、老人保健福祉施策を総合的に推進するため、療養の給付に係る規定の整備、訪問看護療養費及び入院時食事療養費の創設、出産育児一時金の創設、療養取扱機関等の廃止、拠出金による老人保健制度の目的の達成に資する事業の実施、老人介護支援センターの老人福祉施設としての位置づけ等の措置を講ずるものでありますが、衆議院において、入院時食事療養費の定額負担について経過措置等を講ずるとともに、法施行後三年を目途として入院時の食事等についての給付と費用負担のあり方に関して検討を加える旨の修正が行われております。
 委員会におきましては、今後の医療政策のあり方、付添婦の雇用の確保、基準看護制度の見直しと診療報酬上の配慮、一部負担のあり方と保険外負担の規制、精神障害者の社会復帰対策等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して西山委員より本案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対し、九項目の附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#26
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#27
○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#28
○議長(原文兵衛君) この際、日程に追加して、
 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案
 国会職員法の一部を改正する法律案
 国立国会図書館法の一部を改正する法律案
  (いずれも衆議院提出)
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。議院運営委員長大森昭君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔大森昭君登壇、拍手〕
#30
○大森昭君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、御報告申し上げます。
 まず、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案は、国会議員に交付されている特殊乗車券の利用範囲を変更して、新たに寝台料金を支払うことなく乗車できるようにするものであります。
 次に、国会職員法の一部を改正する法律案は、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律が制定されたことに伴い、国会職員につきましても同様の措置を講ずるための規定の整備を行おうとするものであります。
 次に、国立国会図書館法の一部を改正する法律案は、上野公園にある支部上野図書館に関する規定の整備を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、審査の結果、三法律案はいずれも全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#31
○議長(原文兵衛君) これより三案を一括して採決いたします。
 三案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#32
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、三案は全会一致をもって可決されました。
#33
○議長(原文兵衛君) この際、日程に追加して、
 在外公館の名称及び位畳並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長井上章平君。
    ―――――――――――――
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔井上章平君登壇、拍手〕
#35
○井上章平君 ただいま議題となりました法律案につきまして、外務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国及びエリトリアに大使館を、アラブ首長国連邦のドバイに総領事館をそれぞれ新設すること、パラグアイのエンカルナシオン領事館を廃止すること、新設の在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を定めること等を内容とするものであります。
 委員会における質疑の詳細は、会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#36
○議長(原文兵衛君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#37
○議長(原文兵衛君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#38
○議長(原文兵衛君) この際、国際問題に関する調査会長から、国際問題に関する調査の中間報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。国際問題に関する調査会長沢田一精君。
    ―――――――――――――
   〔調査報告書は本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔沢田一精君登壇、拍手〕
#40
○沢田一精君 国際問題に関する調査会における調査の中間報告につきまして、その概要を御報告申し上げます。
 本調査会は、国際問題に関して長期的かつ総合的な調査を行うため平成四年八月に設置されました。自来、三年間にわたる調査活動のテーマとして設定いたしました「二十一世紀に向けた日本の責務」のもと、鋭意調査を進めてきております。
 このほど、第二年目の調査について中間報告を取りまとめ、議長に提出いたしたところであります。
 ここに、その概要を申し上げます。
 第二年目におきましては、アジア太平洋地域における平和の構築、国際文化交流の推進、アジア太平洋地域の経済発展への寄与と我が国政府開発援助のあり方などについて調査を行いました。
 まず、アジア太平洋地域における平和の構築につきましては、政治・安全保障対話の促進、国際交流等を通じた信頼醸成の構築等について検討を深めました。
 また、国際文化交流の推進につきましては、国際文化交流の実施体制の拡充、地方、民間の国際交流活動の活発化、国連大学に対する支援等の諸問題について調査を進めました。
 さらに、アジア太平洋地域の経済発展への寄与とODAのあり方につきましては、環境、人口、難民等の諸問題への対処、民間援助団体、地方自治体等による国際協力に対する支援、技術協力におけるシルバー人材の活用、熱帯林の保全、再生のための施策の充実等の問題を取り上げました。
 以上の調査を踏まえ、早急に施策の具体化を求める三項目の提言を行いました。
 その第一は、留学生に対する奨学金、宿舎の整備を初めとする関係経費の拡充、留学生担当教職員の増員等、留学生受け入れ施策の充実に努めること。
 第二は、国際文化協力を拡充するため、文化財保護の国際協力にかかわる実施機関を早急に設置すること。
 第三は、アジア太平洋地域諸国におけるポリオの根絶等、子供の健康に関する分野の協力の充実に努めることであります。
 政府並びに関係各方面におかれましては、本報告の趣旨を体し、今後の施策に反映されるよう強く要望するものであります。
 本調査会は、最終年を迎えるに当たって設定した「アジア太平洋地域の平和と繁栄に向けて」のテーマのもとで、アジア太平洋地域における信頼醸成の構築、国際文化交流の推進、ODAのあり方、経済協力に関する基本法の立法化の検討などについて、さらに調査を進めることといたしております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#41
○議長(原文兵衛君) この際、国民生活に関する調査会長から、国民生活に関する調査の中間報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。国民生活に関する調査会長鈴木省吾君。
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   〔調査報告書は本号(その二)に掲載〕
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   〔鈴木省吾君登壇、拍手〕
#43
○鈴木省吾君 国民生活に関する調査会の中間報告について申し上げます。
 本調査会は、今期のテーマを「本格的高齢社会への対応」とし、昨年八月の中間報告においては、高齢者の介護と生活環境の整備を中心に十項目の提言を行いました。二年度目に当たる本年は、初年度のフォローアップを行うとともに、家族、医療、生活保障の三分野について、高齢者福祉の視点から検討を加えることとし、公聴会を開催するなど鋭意調査を進めてまいりました。
 このたび、各会派の意見の一致を見て中間報告がまとまり、これを議長に提出したしました。
 以下、報告書の概要について申し上げます。
 高齢者福祉についての施策は進みつつありますが、まだ多くの課題が残されております。
 高齢者保健福祉推進十カ年戦略、いわゆるゴールドプランにつきましてま、ホームヘルパーや特別養護老人ホームなどの整備目標の思い切った引き上げを行い、医療、住宅など関連施策も取り入れるなど、新たな高齢者福祉総合推進計画を策定すべきであります。
 また、マンパワーの確保、高齢者用住宅の整備や福祉の町づくりの推進、きめ細かく利用しやすい福祉サービスの提供などに努めていく必要があります。
 次に、家族と高齢者福祉について申し上げます。
 世帯の小規模化や高齢・少子化が進み、高齢者や子供を社会的に支えていくことが必要となっております。ことしは国際家族年でありますが、女性や高齢者の人権の尊重、子供が健やかに育つための環境の整備などが基本的な課題と考えます。
 子育ての支援としては、労働時間の短縮、保育対策の一層の充実、児童手当の改善などが必要であります。
 また、高齢者と介護する家族への支援としては、公的な介護サービスの拡充、介護休業法の早期制定、在宅介護の経済的負担の軽減などを進めていくことが求められております。次に、高齢者医療の問題点であります。
 まず、地域医療、在宅医療の充実が課題であります。かかりつけ医の役割の強化や老年医学の重視、訪問看護ステーションの早急な拡充などが望まれます。
 また、いわゆる老人病院などの療養環境は十分なものとは言えません。プライバシーに配慮した居室等療養環境の改善が必要であります。また、早期リハビリテーションの拡充、在宅を含めたホスピスなど終末期医療の充実、痴呆性老人への適切な処遇などを推進していく必要があります。
 次に、高齢者の生活保障について申し上げます。
 高齢期の所得保障の基本は、公的年金であります。負担と給付の均衡を図り、公的年金制度を将来にわたって安定したものにしていかなければなりません。このため、国民年金の空洞化対策、今後急増する保険料負担のあり方、パートタイム労働者や専業主婦の保険料などの課題について検討していく必要があります。
 また、年金と雇用との連携が強く求められております。六十歳代前半の雇用を確保するため、定年延長や継続雇用の促進、高齢者に働きやすい労働条件や職場環境の整備などが必要であります。
 最後に、以上申し上げました事項につきまして、十四項目にわたって提言を行っております。政府を初め関係各方面の一層の努力を要請するとともに、本調査会におきましても引き続き調査を進めてまいる所存であります。
 なお、詳細につきましては報告書で御承知願います。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#44
○議長(原文兵衛君) この際、産業・資源エネルギーに関する調査会長から、産業・資源エネルギーに関する調査の中間報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。産業・資源エネルギーに関する調査会長櫻井規順君。
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   〔調査報告書は本号(その二)に掲載〕
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   〔櫻井規順君登壇、拍手〕
#46
○櫻井規順君 産業・資源エネルギーに関する調査会の中間報告について、その概要を御報告申し上げます。
 本調査会は、第二年度のテーマとして、産業分野では「二十一世紀に向けての企業行動の在り方」について、また、資源エネルギー分野については「エネルギー供給の課題と対策」を、それぞれ取り上げ、鋭意調査を進めてまいりました。また、平成四年六月の調査報告の提言のうち、物流問題に関しフォローアップを行いました。
 本日、その経過と結果を中間報告として取りまとめ、議長に提出をいたしました。
 この報告は五つの部分から成っておりますが、以下その主な内容について御報告申し上げます。
 第一部では、産業問題、資源エネルギー問題、物流問題のそれぞれにつき、テーマ選定の経緯を説明するとともに、調査に当たっては、七回二十一人に及ぶ学識経験者等の参考人から意見聴取、浜松市における地方公聴会、委員相互間での意見表明等を行ったところであります。
 第二部では、「二十一世紀に向けての企業行動の在り方」について、調査検討した結果を述べております。
 企業においては、企業利益の確保のほか、株主、従業員、消費者などの利害関係者との調整、環境問題への取り組み、地域社会への貢献、企業の海外進出に伴う現地社会との融和など、社会的側面を重視した企業行動が求められております。
 このため、企業の社会的責任問題を初め、。パートタイム労働者等非正規職員に対する労働条件の一層の向上、女性に対する雇用機会の拡大、高齢者・障害者雇用の促進、消費者教育の充実、高齢化社会に向けた消費者重視、企業のフィランソロピー活動の推進とそのための環境整備、企業の海外進出と現地社会との融合策、産業の空洞化対策等について指摘をしております。
 第三部では、「二十一世紀に向けてのエネルギー供給の課題と対策」について、調査検討した結果を述べております。
 エネルギーをめぐる内外情勢としては、エネルギー需要が大きな伸びを示していること、石油の中東依存が高まり長期的な安定供給が重要であること、また地球温暖化問題への対応が不可欠となっていることであります。
 これらを踏まえ、エネルギー供給の政策のあり方として、公益事業政策の見直しや原子力発電に係る正面からの議論の必要性、新エネルギーや省エネルギーの推進、エネルギー技術の研究開発や教育の重要性などについて指摘をしております。
 第四部では、平成四年六月の調査報告の提言のうち物流問題、すなわち魅力ある職場づくりの推進、輸送需要の平準化、物流の効率化、運輸部門における省エネルギー対策に関するフォローアップについて述べております。
 最後に、以上の検討結果を踏まえ、第五部では、緊急に政策的対応を要する十一項目について提言を行っております。
 まず、「二十一世紀に向けての企業行動の在り方」では、企業のフィランソロピー活動支援のための税制措置の拡大と特定公益増進法人制度の見直し、社会貢献会計導入の検討、フィランソロピー活動に関する情報ネットワークの整備、ボランティア休暇・休職制度の普及促進であります。
 また、「二十一世紀に向けてのエネルギー供給の課題と対策」では、助成措置の拡充等による太陽光発電の普及促進、売電価格の見直し等によるごみ発電の一層の推進、原子力安全に係る情報開示制度の整備、エネルギー技術に係る高等教育と基礎研究体制の整備、省エネルギー・省資源型社会形成白書の作成であります。
 さらに、「フォローアップ」では、都市内物流の効率化の推進と省庁間の連携強化、トラックから鉄道、海運重視へと転換するモーダルシフトの推進と環境整備であります。
 これらの提言については、その実現のために関係機関の御努力を求めるものであります。
 なお、報告書の詳細については会議録で御承知くださるようお願いいたします。
 本調査会は、今後とも一層充実した調査を進めてまいる所存であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#47
○議長(原文兵衛君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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