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1994/06/06 第129回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第129回国会 交通安全対策特別委員会 第2号
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1994/06/06 第129回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第129回国会 交通安全対策特別委員会 第2号

#1
第129回国会 交通安全対策特別委員会 第2号
平成六年六月六日(月曜日)委員長の指名で、次
のとおり小委員及び小委員長を選任した。
 自転車等の駐車対策に関する小委員
      片岡 武司君    河村 建夫君
      久野統一郎君    萩山 教嚴君
      柳沢 伯夫君    江崎 鐵磨君
      大矢 卓史君    須藤  浩君
      遠藤  登君    佐藤 泰介君
      谷口 隆義君    田中  甲君
      藤田 スミ君
 自転車等の駐車対策に関する小委員長
                久野統一郎君
―――――――――――――――――――――
平成六年六月六日(月曜日)
    午後零時五分開議
出席委員
  委員長 山田 英介君
   理事 久野統一郎君 理事 萩山 教嚴君
   理事 柳沢 伯夫君 理事 江崎 鐵磨君
   理事 須藤  浩君 理事 遠藤  登君
   理事 谷口 隆義君
      片岡 武司君    栗原 博久君
      栗原 裕康君    野田 聖子君
      松下 忠洋君    安倍 基雄君
      上田 清司君    土田 龍司君
      渡辺浩一郎君    今村  修君
      佐藤 泰介君    山下八洲夫君
      長内 順一君    田中  甲君
      藤田 スミ君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 二見 伸明君
        建 設 大 臣 森本 晃司君
        国 務 大 臣
        (国家公安委員
        会委員長)   石井  一君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 石田幸四郎君
 出席政府委員
        警察庁交通局長 田中 節夫君
        総務庁長官官房
        交通安全対策室
        長       根本 芳雄君
        運輸省運輸政策
        局長      豊田  実君
        建設省道路局長 藤川 寛之君
 委員外の出席者
        特別委員会第一
        調査室長    柿内 節夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十八日
 辞任         補欠選任
  坂本 剛二君     栗原 博久君
同月二十七日
 辞任
  堀之内久男君
同日
            補欠選任
             富田 茂之君
五月二十四日
 辞任         補欠選任
  青山  丘君     大矢 卓史君
六月六日
 辞任         補欠選任
  大矢 卓史君     安倍 基雄君
  古賀 敬章君     上田 清司君
  富田 茂之君     長内 順一君
同日
 辞任         補欠選任
  安倍 基雄君     大矢 卓史君
  上田 清司君     古賀 敬章君
  長内 順一君     富田 茂之君
    ―――――――――――――
四月十二日
 ハイヤー・タクシー輸送の活性化と道路交通の
 安全確保に関する請願(網岡雄君紹介)(第一
 〇四八号)
 同(伊東秀子君紹介)(第一〇四九号)
 同(今村修君紹介)(第一〇五〇号)
 同(緒方克陽君紹介)(第一〇五一号)
 同(田口健二君紹介)(第一〇五二号)
 同(永井哲男君紹介)(第一〇五三号)
 同(中西績介君紹介)(第一〇五四号)
 同(松本龍君紹介)(第一〇五五号)
 同(山元勉君紹介)(第一〇五六号)
 同(網岡雄君紹介)(第一一四六号)
 同(左近正男君紹介)(第一一四七号)
 同(三野優美君紹介)(第一一四八号)
同月十九日
 ハイヤー・タクシー輸送の活性化と道路交通の
 安全確保に関する請願(左近正男君紹介)(第
 一一五七号)
 同(石井智君紹介)(第一二〇二号)
 同(左近正男君紹介)(第一二〇三号)
 同(山崎泉君紹介)(第一二〇四号)
 同(石橋大吉君紹介)(第一二六七号)
 同(上原康助君紹介)(第一二六八号)
 同(左近正男君紹介)(第一二六九号)
 同(細谷治通君紹介)(第一二七〇号)
 同(左近正男君紹介)(第一二九五号)
同月二十六日
 ハイヤー・タクシー輸送の活性化と道路交通の
 安全確保に関する請願(畠山健治郎君紹介)(
 第一四六五号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第一四八六号)
 同(大出俊君紹介)(第一五〇九号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第一五一〇号)
 同(田邊誠君紹介)(第一五二五号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第一五二六号)
 同(田邊誠君紹介)(第一五三六号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第一五三七号)
 同(加藤万吉君紹介)(第一五六二号)
 同(細川律夫君紹介)(第一五六三号)
五月十一日
 ハイヤー・タクシー輸送の活性化と道路交通の
 安全確保に関する請願(細川律夫君紹介)(第
 一五七三号)
 同(細川律夫君紹介)(第一六三三号)
 同(細川律夫君紹介)(第一六五〇号)
 同(細川律夫君紹介)(第一六五三号)
 同(金田誠一君紹介)(第一六六八号)
 同(細川律夫君紹介)(第一六六九号)
同月十九日
 ハイヤー・タクシー輸送の活性化と道路交通の
 安全確保に関する請願(関山信之君紹介)(第
 一七五七号)
 同(関山信之君紹介)(第一七九五号)
同月一一十四日
 ハイヤー・タクシー輸送の活性化と道路交通の
 安全確保に関する請願(五島正規君紹介)(第
 一九七四号)
 同(輿石東君紹介)(第二〇七七号)
 は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会設置に関する件
 小委員会における参考人出頭要求に関する件
 交通安全対策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○山田委員長 これより会議を開きます。
 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 この際、交通安全対策の基本施策について、関係大臣からそれぞれ所信を聴取いたします。最初に、総務庁長官石田幸四郎君。
#3
○石田国務大臣 このたび引き続き総務庁長官を拝命し、交通対策本部長の職責を担うことになりました石田幸四郎でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 今国会における交通安全対策に関する審議が開始されるに当たり、所信を申し述べたいと存じます。
 我が国の運転免許保有者数及び自動車保有台数は年々増加の一途をたどり、国民生活における自動車交通の役割はますます大きくなっております。
 一方、道路交通事故につきましては、平成五年中の死者数は一万九百四十二人で、前年より五百九人減少し、五年ぶりに一万一千人を下回ることになりましたが、六年連続して一万人を超え、また、発生件数及び負傷者数は前年より増加するなど、依然として極めて厳しい状況にございます。
 また、鉄軌道交通、海上交通及び航空交通におきましても、四月の二十六日に発生いたしました中華航空機による痛ましい事故の例のように、輸送の大型化及び高速化により、一たび事故が発生した場合には、多数の死傷者を伴う重大な事故となるおそれがあります。
 私は、国民を交通事故の脅威から守り、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することが極めて重要な課題であると考えております。
 政府といたしましては、このような厳しい交通情勢に対処するため、第五次交通安全対策基本計画に基づき、車両の安全性の確保、安全かつ円滑な道路交通環境の整備、交通安全教育の推進、救助・救急体制の整備等の諸施策を推進しているところであります。今後とも、交通事故の減少を図り、死亡事故を抑止するため、これらの施策を、国民の皆様の御理解と御協力を得ながら、関係省庁が一体となって一層強力に推進してまいる所存であります。
 総務庁といたしましても、政府の交通安全対策が効果的に推進されるよう、施策の総合調整に努めてまいりますとともに、シートベルト着用推進キャンペーン等官民一体となった広報啓発活動、高齢者や若者に対する参加型・実践型の交通安全教育、国民一人一人に交通安全思想を普及させるための活動、交通事故被害者に対する援護活動等を強力に推進してまいります。また、交通事故における救急医療ヘリコプターの実用化に関する調査研究、シートベルト着用徹底のための効果的対策についての調査研究も推進することとしております。
 なお、平成五年度におきまして、交通事故等の現場に居合わせた一般市民が法律的に戸惑うことなく救命手当てを実施できるよう、救命手当てによって万が一被害が拡大した場合の法律上の責任の存否について調査研究を行いました。その結果、救急蘇生法によって救命手当てを実施した一般市民がそのことにより法律上の責任を問われることは、まずあり得ないとの結論を得ました。今後とも、一般市民の方々が積極的に救急蘇生法に取り組めるよう、環境整備に関係省庁ともども努めてまいる所存でございます。
 以上、所信の一端を申し述べましたが、第五次交通安全基本計画で当面の目標としている平成七年の交通事故死者数を一万人以下にすることを目指し、全力を尽くしてまいる決意でございますので、委員長を初め、委員各位の深い御理解と格段の御協力を心からお願いを申し上げる次第でございます。
#4
○山田委員長 次に、国家公安委員会委員長石井一君。
#5
○石井国務大臣 このたび国家公安委員長を命ぜられました石井一でございます。
 委員長以下航空対策特別委員会の皆様には、常日ごろから交通警察行政に対しまして深い御理解と御協力を賜っておりますこと、厚く御礼を申し上げる次第でございます。
 交通安全の確保は、国民の切実な願いであり、国民の生命に直接かかわる重要な課題であります。昨年の交通事故死者数は、一万九百四十二人と四年ぶりに一万一千人を下回ったとはいえ、六年連続して一万人を超え、まことに憂慮にたえません。また、交通渋滞や違法駐車、交通公害、暴走族の問題など多くの課題を抱えております。
 交通事故の発生には各種の要因が複雑に影響しているわけでありますが、これを長期的かつ継続的に減少させていくためには、運転者一人一人の資質の向上を図ることが極めて重要であります。
 こうしたことから、五月十日から施行された免許取得時講習の受講義務づけ等を内容とする改正道路交通法、指定自動車教習所の新教習カリキュラムの適正な運用などにより、運転者対策の充実に力を入れることといたしております。
 また、昨年は、高齢者の交通事故死者数が初めて若者の死者数を上回りました。我が国は、急速に高齢化社会を迎えており、高齢者の交通安全対策が急務となっております。
 私は、これら道路交通を取り巻く諸問題の解決に向け、道路交通の場において高齢者を優しく受け入れるような環境づくりを初め、交通安全教育の推進、交通安全施設の整備、効果的な交通指導取り締まり、駐車対策などの諸対策を総合的に推進し、安全で快適な道路交通の確保に一層努力してまいる所存でありますので、委員各位の格別の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、私の所信とさせていただきます。
#6
○山田委員長 次に、運輸大臣二見伸明君。
#7
○二見国務大臣 このたび、運輸大臣を拝命いたしました二見伸明でございます。委員長初め、委員各位の後支援と御指導をよろしくお願いいたします。
 引き続き、第百二十九回国会に臨みまして、運輸省の交通安全対策に関する所信を申し述べます。
 先般、名古屋空港において、中華航空機の事故が発生し、多数のとうとい生命が失われましたことは、まことに遺憾であります。事故の犠牲になられた方々に、心より哀悼の意を表しますとともに、御遺族の方々には心よりお悔やみを申し上げます。また、負傷された方につきましては、一刻も早い御回復をお祈り申し上げます。
 安全の確保は運輸行政の基本でありますので、私は、安全対策の確実な実施に最善の努力を尽くすとともに、あらゆる機会をとらえ、交通に係るすべての人々の安全に対する自覚と責任を促しつつ、交通安全の確保に万全を期し、国民の皆様の信頼にこたえていく決意であります。
 このため、空港、港湾等の交通基盤施設の整備、自動車・鉄道車両・船舶・航空機等輸送機器の安全性の確保、交通従事者の資質の向上、適切な運行管理の確保及び交通関係情報の提供が的確に行われることに加え、事故発生時の救助体制及び被害者救済対策の充実も重要であると認識しており、これらについての施策を積極的に推進していくこととしております。
 以下、重点的に実施する施策につきまして、交通分野別にその概要を申し上げます。
 第一に、陸上交通の安全対策であります。
 まず、自動車交通についてでありますが、道路交通事故による年間の死者数が、六年連続して一万人を超えるなど極めて厳しい状況にあります。
 このような状況に対処するため、運輸省といたしましても、自動車の構造、装置に係る今後の安全基準の拡充強化を中心とした「自動車の安全確保のための今後の技術的方策について」の運輸技術審議会答申に基づき、昨年四月、乗用車の衝突時の安全性の向上、高速走行時のブレーキ性能の強化等を内容とする保安基準の改正を行ったところであります。今後とも、同答申の中、長期的課題を踏まえ、自動車の安全性のより一層の向上を図るための必要な措置を計画的に講ずることとしております。
 また、自動車を取り巻く環境も、自動車の性能
の向上、構造、装置の高度化、使用形態の多様化等大きく変化してきており、これらを踏まえ、昨年六月に運輸技術審議会において、定期点検の簡素化、整備料金、整備内容の適正化等を内容とする「今後の自動車の検査及び点検整備のあり方について」の答申が出されたことに伴い、所要の措置を講ずることとしております。
 さらに、安全確保のための技術開発の一層の推進や、効果的な安全基準の策定等を図るため、交通事故総合分析センターを活用した総合的な交通事故の調査・分析の実施、運行管理者に対する指導等による事業用自動車の安全運行の確保など、各般の安全対策を積極的に実施するとともに、自動車損害賠償保障制度の適切な運用を行うほか、交通遺児への生活資金の貸し付け等を行っている自動車事故対策センターの業務の充実等を行うことにより、自動車事故被害者に対する救済対策の推進を図ってまいります。
 次に、鉄軌道についてでありますが、昨年の新交通システムの大阪市南港ポートタウン線における重大事故の発生等にかんがみ、保安システムの信頼性向上など鉄軌道における安全対策の充実に一層努めてまいります。
 また、鉄道運転事故の約半数を占める踏切事故を防止するため、踏切道改良促進法及び第五次踏切事故防止総合対策に基づき、立体交差化、構造改良、踏切保安設備の整備等を引き続き推進してまいります。
 第二に、海上交通の安全対策であります。
 船舶の安全性の確保及び船員の資質の向上を図るための施策の充実に努めるとともに、船舶交通のふくそうする海域における海上交通情報機構、広域電波航法システムを初めとする航路標識等の整備を進めるとともに、高性能化を図った巡視船艇及び航空機の整備、海上における遭難及び安全に関する世界的な制度に適切に対応した通信施設の整備に努めるなど、海難救助体制の一層の強化を図ることとしております。
 また、近年の海洋性レジャーの多様化、活発化に対応して、海洋性レジャーの健全な発展を確保するため、昨年五月に船舶安全法の一部を改正し、プレジャーボート等の安全基準・検査体制の適正化を図るとともに、民間の団体等の活動を支援しつつ、事故防止対策の推進、救助体制の充実、情報の収集・提供体制の強化を図り、海洋性レジャーに関する安全対策を一層推進してまいります。
 次に、近年のタンカー事故の発生にかんがみ、世界有数の海運・造船国である我が国としては、タンカーの安全航行に関し、タンカーの二重船体化の促進、国際安全管理コードの早期導入等についての国際海事機関等の場での積極的な対応を含め、その取り組みをさらに充実強化するとともに、条約の基準に適合していない船舶の排除が国際的な課題となっていることから、外国船舶の監督に関し、国際的な協力体制の整備を行いつつ、積極的に取り組んでまいります。
 さらに、第八次港湾整備五カ年計画に基づき、港湾及び航路の整備等を計画的かつ着実に進めてまいります。
 第三に、航空交通の安全対策であります。
 本年四月の中華航空機の事故等も踏まえて、このような不幸な事故が二度と繰り返されることのないよう、引き続き一層の安全を確保するため、航空機乗組員等の資質の向上、運航管理体制、航空機整備体制の充実等航空の運航の安全対策の充実強化に取り組んでまいります。
 ヘリコプター運航に係る安全指導の徹底等についても、引き続き所要の安全施策の推進を図ってまいります。また、国際民間航空条約附属書の改正を受けて、航空従事者に係る技能証明制度の整備に関する措置を講じてまいります。さらに、第六次空港整備五カ年計画に基づき、空港、航空衛星システムを含めた航空保安施設等の整備を計画的かつ着実に進めてまいります。
 最後に、気象関係でありますが、交通機関の安全にとりましては、適時適切な情報の提供が不可欠であり、そのための気象、地震、火山観測施設等の整備、静止気象衛星業務の推進、気象資料総合処理システムの整備等の気象業務体制の一層の充実強化を図ってまいります。
 以上、運輸省において推進しようとする交通安全に関する諸施策につきましてその一端を申し述べましたが、これらの施策は、申すまでもなく委員長を初め、委員各位の深い御理解と御支援を必要とする問題でございますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
#8
○山田委員長 次に、建設大臣森本晃司君。
#9
○森本国務大臣 建設大臣を拝命いたしました森本晃司でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 交通安全対策に関する諸施策につきまして、私の所信を申し述べます。
 交通安全は全国民の切実な願いであるにもかかわらず、昭和六十三年以降六年連続して一万人を超える方々が交通事故で亡くなられており、まことに憂慮すべき状況が続いております。
 申すまでもなく、交通安全対策を推進するためには、関係省庁が一体となって強力に取り組むとともに、国民一人一人の自覚と協力が不可欠でありますが、その中にあって建設省の使命は、道路交通環境を整備することにより、安全で円滑な道路交通を確保することにあると考えております。
 建設省における交通安全施策の基本は、まず第一に、一般道路における緊急対策として、交通安全施設等の整備を推進することであります。平成六年度におきましては、第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画の第四年度として、各種の交通安全施設等の整備を鋭意実施することとしており、中でも、近年の交通事故の傾向に対応して、歩道等の整備、交差点の改良、道路交通情報を提供するための施設の整備等を重点的に進めてまいる考えであります。
 第二に、高速自動車国道等につきましては、交通安全対策に関する五カ年間の事業計画の第四年度として、照明設備を初め各種の交通安全施設の整備を図るとともに、渋滞区間の拡幅、適切な維持管理の実施、道路交通情報提供の充実など、交通安全対策を総合的に進めることとしております。
 第三は、より抜本的な交通安全対策として、安全性の高い道路網の形成を図ることであります。平成六年度におきましては、第十一次道路整備五カ年計画の第二年度として、歩行者と自動車が分離された自動車専用道路、バイパス・環状道路等の幹線道路の整備を着実に推進することとしております。
 また現在、建設省におきましては、高齢者や障害者も暮らしやすい生活空間づくりを目指して、福祉の生活空間づくりのための大綱の策定を進めておりますが、これらの交通安全施策の実施に当たりましても、例えば、幅の広い歩道や昇降機つきの立体横断施設の整備、通学路における安全点検、施設の整備など、高齢者、障害者、児童等の利用に十分配慮してまいる考えであります。
 次に、具体の施策について若干申し述べさせていただきます。
 まず、踏切道につきましては、立体交差化等の事業を推進することとしており、多数の踏切が連続する中心市街地等におきましては、これらを同時に除却する連続立体交差事業を進めることとしております。
 駐車場につきましては、路上駐車の多い都市内の道路において、各種の補助制度や融資制度も活用して、駐車場や駐車場案内システムの整備を図ることとしております。
 さらに、駅周辺等の放置自転車をなくすための自転車駐車場の整備や、通過交通を細街路から排除するための事業、児童が安心して遊べる都市公園の整備など、都市内の交通環境を改善するためきめ細かな配慮のある事業の実施に努めてまいる所存であります。
 また、災害に強い道路網を確保するための落石やのり面崩壊の防止等の事業や、積雪寒冷地域における冬季の道路交通を確保するための事業についても、一層の推進を図ることとしております。
 このほか、道路の管理面におきましても、道路の掘り返し規制や、不法占用物件の排除、過積載車両に対する指導、取り締まり等を的確に実施するとともに、電線類の地中化を推進し、安全で円滑な道路交通の確保に努めてまいる所存であります。
 以上、交通安全対策に関する諸施策につきまして、所信の一端を申し述べましたが、交通事故防止のため、今後とも総合的な交通安全対策を強力に推進していく決意でありますので、よろしくお願い申し上げます。
#10
○山田委員長 以上をもちまして、関係大臣の所信表明は終わりました。
 次に、平成六年度における陸上交通安全対策関係予算について説明を求めます。根本総務庁長官官房交通安全対策室長。
#11
○根本政府委員 総務庁長官官房交通安全対策室長の根本でございます。
 これより、平成六年度の陸上交通安全対策関係の予算につきまして、お手元の「平成六年度陸上交通安全対策関係予算調書」に即しまして、概括的に御説明申し上げます。
 平成六年度予算案における陸上交通安全対策関係予算の総額は、資料の冒頭にございますように、一兆五千四百三十四億五千五百万円を計上しており、前年度予算額に比べ八百十一億二千二百万円、五・五%の増となっております。
 以下、大きく五つの項目ごとにその主なものを御説明いたします。
 一番目の項目は、道路交通環境の整備でございます。これは、歩道、自転車道、駐車場等の整備や交通管制センターの設置、信号機の改良等に係る施設整備費でございます。これらにつきましては、一兆三千七百三十七億三千七百万円と前年度比で五・七%増となっております。
 このうち、(1)の特定交通安全施設等の整備の百二十四億九千五百万円及び(2)の交通安全施設等の整備の二千四百九十三億四千四百万円は、主として平成三年度を初年度とする第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画に係る予算でございます。六年度予算がこのとおり認められますと、四カ年間の進捗率は、公安委員会分が八三%、道路管理者分が八五%となります。
 以上のほかに、歩道の設置等交通安全に寄与する道路改築事業、踏切事故の防止を図るための踏切道の立体交差化等事業など、二ページに参りまして、交通反則金を財源として、道路交通安全施設の設置及び管理に要する費用の一部に充てるため、地方公共団体に対して交付されます交通安全対策特別交付金などがございます。
 次に、三ページに参りまして、二番目の項目は、交通安全思想の普及でございますが、これは交通安全教育及び交通安全運動の推進等交通安全意識の高揚を図るための事業に係る経費で、四億百万円を計上しており、前年度比で七%の増となっております。これにより、参加型・実践型の高齢者交通安全教育の推進、交通安全母親活動の推進、交通安全フェアの開催、学校教員に対する研修会の開催等を行うこととしております。
 三番目の項目は、安全運転の確保に要する経費でございます。これは、五百四十二億六千九百万円と前年度比で四・五%増となっております。これにより、交通取り締まり用車両等の整備、交通取り締まり体制の充実強化、四ページに参りまして、自動車検査登録業務の処理体制の整備等を図ることとしております。
 四番目の項目は、被害者の救済のための経費でございます。平成六年度は一千百三十五億二千八百万円で、前年度比で三・七%増となっております。これにより、救急施設の整備、交通事故相談活動の強化、五ページ目に参りまして、自賠責特別会計の補助等による交通事故被害者の救済等を図ることとしております。
 最後の項目は、その他でございます。これは、交通安全のための調査研究の経費でございます。平成六年度は十五億二千万円で、前年度比で一四・七%増となっております。この調査研究費は、救急医療ヘリコプターの実用化に関する調査研究を含めた交通安全対策に関する調査研究の実施に要する経費でございます。
 以上、簡単でございますが、平成六年度陸上交通安全対策関係予算の説明を終わらせていただきます。
#12
○山田委員長 次に、平成六年度における海上交通及び航空交通安全対策関係予算について説明を求めます。豊田運輸省運輸政策局長。
#13
○豊田(実)政府委員 お手元の「平成六年度 交通安全対策関係予算 運輸省」という資料に基づきまして、海上交通及び航空交通安全対策関係予算案について御説明させていただきます。
 まず最初に、一ページの海上交通安全対策関係の予算でございますが、平成六年度の予算案といたしまして一千三百六十四億一千万円を計上しております。
 その内訳でございますが、まず、1の交通環境の整備として、航路、避難港等の港湾の整備、各種航路標識の整備、海上交通に関する情報の充実等の経費でございます。
 2の船舶の安全性の確保として、船舶の安全基準の整備、船舶検査の充実のための経費でございます。
 3の安全な運航の確保として、警備救難業務の運営、また次の二ページに参りまして、運航管理の適正化等、それから航海訓練所における教育訓練等船員の資質向上等のための経費でございます。
 4の海難救助体制の整備等として、巡視船艇・航空機の整備等、海難救助・海上防災体制の整備のための経費でございます。
 次に、三ページに参りまして、航空交通安全対策関係の予算でございますが、平成六年度の予算案といたしまして四千百二十二億百万円を計上しております。
 その内訳でございますが、1の交通環境の整備として、空港の整備、航空路の整備、空港・航空路施設の維持運営、航空気象業務の充実のための経費でございます。
 2の航空安全対策の推進として、耐空証明検査等の安全対策、航空機乗員の養成、航空保安要員の養成、航空保安施設の検査のための経費でございます。
 3の航空交通の安全に関する研究開発の推進として、航空機衝突防止方式の機能向上等のための研究開発のための費用でございます。
 よろしくお願いいたします。
#14
○山田委員長 次に、平成六年中における交通警察の運営について説明を求めます。田中警察庁交通局長。
#15
○田中(節)政府委員 警察庁交通局長の田中でございます。よろしくお願いいたします。
 平成五年中の交通事故発生状況並びに平成六年中の交通警察の重点施策等について、御説明を申し上げます。
 平成五年中の交通事故の発生状況及び交通事故死者の特徴は、お手元の「交通警察関係資料」の二ページに掲載しているとおり、発生件数が約七十二万五千件、死者数が一万九百四十二人、負傷者数が約八十七万九千人となっており、死者数は平成元年以降四年ぶりに減少したものの、発生件数、負傷者数は増加しております。
 交通事故死者の特徴といたしましては、第一に、六十五歳以上の高齢者が全交通事故死者数の約四分の一を占め、十六歳から二十四歳までのいわゆる若者の死者数を上回ったこと、第二に、二輪車乗車中を中心に死者が減少したこと、第三に、シートベルト非着用の死者数が増加したこと等を挙げることができます。
 次に、本年、講ずべき施策につきまして御説明申し上げます。
 資料の項目の「第1 平成六年の交通警察の運営」に記述したとおりでございますが、特に重点的に推進すべき施策等四点について申し上げます。
 第一は、改正道交法等の効果的な運用についてであります。
 応急救護処置講習等の免許取得時講習の受講の
義務づけや優良運転者に係る免許証の有効期間の延長、荷主などの運転者への過積載の要求の禁止等を内容とする改正道路交通法は本年五月十日から施行され、あわせて、指定自動車教習所の新教習カリキュラムの運用も開始したところであります。今後は、こうした制度の効果的な運用を図るとともに、過積載対策については、新設された規定等を活用して悪質危険な過積載運転に重点を置いた取り締まりを強化するほか、関係機関との連携を密にして関係業界等に対する指導を推進することといたしております。
 第二は、高齢者対策の充実についてであります。
 我が国は急速に高齢化社会を迎えており、交通事故についても、高齢者の交通事故死者数が若者の死者数を初めて上回りました。こうした状況に対処するためには高齢者の交通安全対策が急務となっており、高齢者が交通事故の危険性等を実際に体験することのできる交通安全教育、適性検査機器を活用した安全運転指導とともに、高齢者を優しく受け入れるような環境づくりに努力していくこととしております。
 第三は、総合的な駐車対策の推進についてであります。
 駐車対策については、昨年に引き続き違法駐車抑止システム等の整備を進めるとともに、道路交通法の改正により新たに導入された車輪どめ装置を活用した効果的な取り締まりを推進することとしております。
 また、違法駐車防止活動の活発化及び駐車場の整備の促進を図るなど、地方自治体等の関係機関、団体との連携の緊密化を図り、総合的な駐車対策の推進に努めてまいりたいと考えております。
 第四は、道路交通環境の整備についてであります。
 本年は、第五次交通安全施設等整備事業五カ年計画の四年度目として、昨年に引き続き交通管制センターの高度化、高速走行抑止システム、駐車場への案内誘導システム等を計画的に整備していくこととしております。
 以上、本年推進することといたしている重点施策について申し上げましたが、警察といたしましては、安全で快適な交通社会の実現のため、総合的な交通事故防止対策の推進など、今後とも最大限の努力を払ってまいる所存でございますので、引き続き御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
#16
○山田委員長 次に、平成六年度の運輸行政における交通安全施策の概要について説明を求めます。豊田運輸省運輸政策局長。
#17
○豊田(実)政府委員 平成六年度における運輸省の交通安全施策の概要につきまして、お手元の「交通安全施策の概要 運輸省」という冊子によりまして御説明申し上げます。
 まず目次の後、一ページの第一章に交通事故の現状を取りまとめてございます。平成五年は、鉄軌道事故の件数は若干増加し、死者数は同数で推移しておりますが、新交通システムの大阪市南港ポートタウン線において重大事故が発生しております。また、海難は、隻数、死亡・行方不明者とも減少しております。航空事故につきましては、件数は増加しましたが、死者数は減少しております。
 次に、三ページの陸上交通の安全対策についてですが、自動車交通では、運輸省としても事故防止対策の一層の充実強化を図ってまいるため、三ページから六ページまでに取りまとめてございますとおり、自動車の保安基準の拡充強化について必要な措置を講じるとともに、自動車検査体制の整備、運行管理の充実等に努めてまいります。
 さらに、被害者救済対策を充実するために、自動車損害賠償保障制度の適正な運営等を図ることとしております。
 鉄軌道交通につきましては、六ページから十二ページに取りまとめてございますが、信号保安設備の整備、鉄軌道車両等の安全性の確保などの対策を総合的に講じるとともに、基本動作の徹底等の指導を行い、重大事故の再発防止に努めております。
 また、踏切事故の防止のために、踏切保安設備の整備などの対策を推進することとしております。
 次に、十三ページの海上交通の安全対策についてです。十三ページから二十七ページまでに取りまとめてございますとおり、第八次港湾整備五カ年計画に基づき航路・港湾の整備を推進するとともに、海上交通に関する情報提供の充実を図ることとしております。また、船舶の安全性の確保、船員の資質の向上等について所要の対策を推進してまいります。
 なお、海洋レジャーの健全な発展を確保するため、プレジャーボート等小型の船舶の検査体制の適正化、安全指導の徹底等を図ってまいります。
 さらに、通信施設の整備、巡視船艇及び航空機の増強を行うことにより、海難救助体制の整備を推進することとしております。
 次に、二十八ページの航空の交通安全対策についてでございますが、第六次空港整備五カ年計画に基づき、航空保安施設と空港の整備を推進するとともに、本年四月の中華航空機の事故等も踏まえ、安全運航の確保の重要性を一層認識しつつ、航空機の安全基準の充実、検査体制の強化、運航管理体制の充実を進めてまいります。
 以上でございます。何とぞよろしくお願いいたします。
#18
○山田委員長 次に、平成六年度の建設行政における交通安全施策について説明を求めます。藤川建設省道路局長。
#19
○藤川政府委員 それでは、平成六年度における建設省の交通安全に関する施策につきまして、お手元の資料「平成六年度 交通安全施策について」によりまして御説明申し上げます。
 まず、一ページの交通安全施設等整備事業についてでありますが、これは既存の一般道路を対象といたしまして、交通安全対策上緊急性の高い箇所から交通安全施設等の整備を行うもので、一ページから二ページにありますような基本方針のもとに、第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画を推進しております。
 平成六年度は、三ページの表にありますように、その第四年度といたしまして、事業費約三千百一億円を計上いたしまして、交通事故防止の効果の大きい歩道等の整備、交差点の改良、道路照明の設置等や、道路交通の円滑化に寄与する道路標識、道路情報提供装置の設置等を引き続き推進することとしております。
 次に四ページでありますが、高速自動車国道等につきましては、平成三年度より五カ年間の事業計画を定め、安全対策を推進しており、平成六年度は、下の表にありますように、事業費約八百十六億円をもちまして、路面排水対策、道路照明設備の整備などを重点的に実施するほか、渋滞時の安全対策として渋滞区間の拡幅等を推進してまいります。
 次に五ページでありますが、抜本的な交通安全対策としては、質の高い道路の整備を進め、安全かつ円滑な道路交通の確保を図ることが肝要であります。このため、平成六年度は事業費約一兆二百一億円を計上いたしまして、自動車専用道路やバイパス・環状道路の整備等を進めるとともに、歩道の設置を伴う現道拡幅事業などの交通安全に寄与する事業を推進してまいります。
 六ページからの踏切道の改良でございますが、昭和三十六年に踏切道改良促進法が制定されて以来、踏切道の立体交差化や構造改良を推進してまいりましたが、その結果、踏切事故は次第に減少しておりますが、依然として改善が必要な踏切道が数多く残されております。平成六年度は、事業費約千八百九億円を計上し、立体交差化及び構造改良を推進することとしております。
 次に八ページからの自動車駐車場等につきましては、特定交通安全施設等整備事業として特に重点的に取り組むほか、九ページから十ページにありますように、各種の補助制度、融資制度を活用いたしまして、自動車駐車場や駐車場案内システムの整備を推進してまいりたいと考えております。
 次に十一ページ以下はキャブシステム及び共同溝の整備、防災対策事業についてお示ししております。
 次に、十三ページ以下の都市交通環境の整備でございますが、このうち十五ページの(4)自転車駐車場の整備につきましては、平成六年度は、十六ページにありますように、事業費約九十二億円を計上いたしまして、五十一カ所の整備を予定しております。また、平成五年度に創設いたしました税制特例を活用し、民間の自転車駐車場の整備を一層促進してまいりたいと考えております。
 十八ページ以下は道路の管理についてお示ししております。
 最後に、二十ページでございますが、道路交通の安全に関する調査研究等につきましても、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
 以上をもちまして、簡単ではありますが、説明を終わらせていただきます。よろしくお願いをいたします。
#20
○山田委員長 これにて関係省庁からの説明は終わりました。
     ――――◇―――――
#21
○山田委員長 次に、小委員会設置の件についてお諮りいたします。
 自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する諸問題を調査するため小委員十三名よりなる自転車等の駐車対策に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○山田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○山田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 小委員及び小委員長は、追って指名の上、公報をもってお知らせいたします。
 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可並びにその補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○山田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、小委員会におきまして参考人の出頭を求める必要が生じました場合には、出頭を求めることとし、その諸手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○山田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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