くにさくロゴ
1994/05/27 第129回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第129回国会 建設委員会 第4号
姉妹サイト
 
1994/05/27 第129回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第129回国会 建設委員会 第4号

#1
第129回国会 建設委員会 第4号
平成六年五月二十七日(金曜日)
    午後零時十五分開議
 出席委員
  委員長 鳥居 一雄君
   理事 金子 一義君 理事 野田  実君
   理事 萩山 教嚴君 理事 藤井 孝男君
   理事 遠藤 利明君 理事 白沢 三郎君
   理事 石井  智君 理事 遠藤 和良君
      古賀  誠君    斎藤 文昭君
      桜井  新君    塩谷  立君
      田中 直紀君    野呂田芳成君
      山本 有二君    安倍 基雄君
      木村 守男君    小坂 憲次君
      広野ただし君    山本 幸三君
      渡辺浩一郎君    今村  修君
      川島  實君    石井 啓一君
      玄葉光一郎君    中島 武敏君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 森本 晃司君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 左藤  恵君
 出席政府委員
        国土政務次官  古川太三郎君
        国土庁長官官房
        長       藤原 和人君
        国土庁長官官房
        水資源部長   山岸 俊之君
        国土庁計画・調
        整局長     糠谷 真平君
        国土庁土地局長 原  隆之君
        国土庁大都市圏
        整備局長    荒田  建君
        国土庁地方振興
        局長      秋本 敏文君
        国土庁防災局長 村瀬 興一君
        建設政務次官  塚田 延充君
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設大臣官房総
        務審議官    内藤  勲君
        建設省建設経済
        局長      小野 邦久君
        建設省都市局長 黒川  弘君
        建設省河川局長 豊田 高司君
        建設省道路局長 藤川 寛之君
        建設省住宅局長 三井 康壽君
 委員外の出席者
        建設委員会調査
        室長      杉本 康人君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十二日
 辞任
  野田 佳彦君
同日
            補欠選任
             宇佐美 登君
同月二十八日
 辞任         補欠選任
  北村 直人君     前田 武志君
  渡辺浩一郎君     小池百合子君
  宇佐美 登君     玄葉光一郎君
五月十日
 辞任         補欠選任
  小池百合子君     渡辺浩一郎君
  佐藤 静雄君     岡島 正之君
  平田 米男君     太田 昭宏君
同月十八日
 辞任         補欠選任
  太田 昭宏君     遠藤 和良君
同月二十四日
 辞任         補欠選任
  川端 達夫君     安倍 基雄君
同月二十七日
 辞任         補欠選任
  岡島 正之君     木村 守男君
  杉山 憲夫君     小坂 憲次君
  前田 武志君     山本 幸三君
同日
 辞任         補欠選任
  小坂 憲次君     杉山 憲夫君
同日
 理事北村直人君四月二十八日委員辞任につき、
 その補欠として白沢三郎君が理事に当選した。
同日
 理事平田米男君同月十日委員辞任につき、その
 補欠として遠藤和良君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
五月二十日
 農住組合法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第二三号)
 都市緑地保全法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第四二号)
 建設業法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 六〇号)
 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定
 建築物の建築の促進に関する法律案(内閣提出
 第三三号)(予)
 建築基準法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第七二号)(予)
同月二十六日
 不動産特定共同事業法案(内閣提出第五九号)
三月二十九日
 長良川河口堰建設の即時中止と関連予算の凍結
 に関する請願(中島武敏君紹介)(第七六七号
 )
四月十二日
 公営住宅の入居基準改善に関する請願(中島武
 敏君紹介)(第一〇三四号)
同月十九日
 尾瀬分水反対に関する請願(桜井新君紹介)(
 第一二六六号)
 治水関係予算の拡大に関する請願(北沢清功君
 紹介)(第一二九三号)
同月二十六日
 尾瀬分水反対に関する請願(渡部恒三君紹介)
 (第一四五九号)
五月十一日
 川辺川ダム建設の凍結と環境アセスメントの実
 施に関する請願(岩佐恵美君紹介)(第一六三
 二号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第一六七五号)
 同(中島武敏君紹介)(第一六七六号)
同月十九日
 川辺川ダム建設事業の促進に関する請願(東家
 嘉幸君外一名紹介)(第一八六四号)
同月二十四日
 川辺川ダム建設事業の促進に関する請願(東家
 嘉幸君外一名紹介)(第一八九四号)
 同(東家嘉幸君外一名紹介)(第一九四一号)
 同(渡瀬憲明君紹介)(第一九七二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
四月二十五日
 過疎地域活性化対策の推進に関する陳情書(広
 島市中区基町一〇の五二広島県議会内檜山俊
 宏)(第一四〇号)
 大手総合建設会社による公共事業の適正化等に
 関する陳情書外二件(大阪府豊能郡豊能町余野
 四一四の一豊能町議会内能勢良太郎外二名)(
 第一四一号)
 山陽自動車道の整備促進に関する陳情書(山口
 市滝町一の一山口県議会内湊政則)(第一四二
 号)
 中国横断自動車道の早期整備に関する陳情書外
 一件(広島県尾道市久保一の一五の一尾道市議
 会内佐々木猛朗外一名)(第一四三号)
 地方道路の整備促進に関する陳情書(愛知県一
 宮市本町二の五の六一宮市議会内伊藤俊)(第
 一四四号)
 住宅・都市整備公団家賃の改定ルール再検討及
 び一斉値上げ反対に関する陳情書外一件(大阪
 府富田林市常盤町一の一富田林市議会内山本平
 八郎外一名)(第一四五号)
 住宅・宅地供給の拡大と住宅の質的向上のため
 の規制合理化に関する陳情書(東京都千代田区
 大手町一の九の四平岩外四)(第一四六号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 農住組合法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第二三号)
 都市緑地保全法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第四二号)
 建設行政の基本施策に関する件
 国土行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○鳥居委員長 これより会議を開きます。
 理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が二名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○鳥居委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に
      白沢 三郎君 及び 遠藤 和良君
を指名いたします。
     ――――◇―――――
#4
○鳥居委員長 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 まず、建設行政の基本施策及び国土行政の基本施策について、建設大臣及び国土庁長官からそれぞれ所信を聴取いたします。森本建設大臣。
#5
○森本国務大臣 建設大臣の森本晃司でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べます。
 建設行政の基本的な使命は、住宅・社会資本の整備などを通じて国土の発展の骨格を形成し、安全でゆとりと潤いのある快適な生活環境を創造することにより、国民の豊かな生活への願いを実現することにあります。
 このため、来るべき二十一世紀を見据えて、国民が真に豊かさと潤い・安らぎを実感できる生活者の視点に立った生活空間先進国の実現に向けて、国民のニーズに的確にこたえた住宅・社会資本の整備に全力を挙げて取り組むことが、本格的な高齢化社会の到来を目前に控えた現下の内政上の最重要課題と認識しております。
 住宅、公園、下水道、道路、河川など国民生活に密接に関連する行政分野を所掌し、国の公共事業費の約七割を所管する建設省としては、こうした課題にこたえるべき大きな責務が課されているものと考えております。
 私は、この責務を真正面から受けとめ、二十一世紀の世代に引き継いでいく社会共通の財産としての良質な住宅・社会資本の整備に全力を挙げて取り組んでまいります。
 我が国経済は、調整過程にあり、一部に明るい動きが見られるものの、総じて低迷が続いております。このような状況にかんがみ、本格的な景気回復を図るため、総合経済対策の着実な実施に努めているところであります。
 こうした努力に引き続き、平成六年度の政府予算案における建設省関係の一般公共事業について、生活者の視点に立って、生活関連分野への重点化・効率化を図りつつ、財政投融資の積極的活用などにより、公共投資基本計画を踏まえ、所管五カ年計画の着実な達成に向けて必要な規模を確保いたしました。
 今後とも、住宅・宅地対策の積極的展開、快適で質の高い都市空間づくりの推進、安全で豊かな社会を支える国土保全、国民生活・社会経済活動を支える道路整備の推進、建設産業・不動産業の振興等所管行政の着実な実施に全力を尽くしてまいります。
 これらの諸施策の実施に当たっては、次の諸点に特に意を用いる考えであります。
 その第一は、環境への取り組みの強化であります。建設省においては、健全で恵み豊かな環境を保全しながら、人と自然の触れ合いが保たれたゆとりと潤いのある美しい環境を創造するとともに、地球環境問題の解決に貢献することが建設行政の本来的使命であるとの認識に立って、本年一月、歴史や伝統・文化を含む広い意味での環境を建設行政の内部目的化しつつ諸施策の展開の指針を示した「環境政策大綱」を制定したところであり、今後は、この大綱に沿って、質の高い環境を備えた国土の実現に取り組んでまいります。
 その第二は、近づく高齢化社会に備え、高齢者や障害者が安心して日常生活を営み、また、積極的に社会参加ができるように、住宅や建築物、道路など各面にわたって生活空間の整備改善を進めることであります。このため、福祉の生活空間づくりのための理念や施策の指針を示した大綱を策定し、ノーマライゼーションの理念の実現に向け、建設行政の新たな展開を期してまいります。
 その第三は、内需拡大等に効果があり、公的規制がもたらす社会経済の実質的負担を軽減して、民間活力の発揮による国民生活の向上を図るため、地下室に係る容積率制限の緩和を初めとして、住宅建設コストの低減や計画的な土地の有効利用の促進等に資する所管行政に係る規制の見直しを推進するということであります。
 その第四は、所管行政の推進に当たっては、地方の自主性と創造性が十分に発揮される必要があり、国と地方が適切な役割と責任の分担のもとで、一体となって取り組むことが求められているということであります。かかる視点から、住民に身近な問題は身近な自治体が担っていくことを基本として、各方面の意見等をも踏まえて、国の関与の是正、地方への権限委譲、補助金の整理合理化等を推進してまいります。
 次に、当面の緊急課題について一言申し上げます。
 第一は、建設行政への信頼回復についてであります。
 住宅・社会資本の整備を推し進めていくことが急務であるにもかかわらず、相次いで明らかにされた公共工事をめぐる不祥事により、建設業界はもとより、公共事業のあり方に対する厳しい国民の批判を招き、ひいては政治に対する国民の信頼が大きく損なわれたことはまことに遺憾であり、憂慮すべき事態であります。建設業行政の責任官庁であり、建設業界を指導・監督する立場にある建設省として、改めて責任を痛感するものであります。今回のような事態は二度とあってはならないことであり、国、地方を通じて公共工事の発注者が襟を正すとともに、建設業行政を預かる責任者として、建設業界に対しては事業活動の適正化、モラルの確立を求める一方、公共工事の入札・契約制度のあり方についても、思い切った改革に取り組んでいるところであります。
 すなわち、昨年十二月の中央建設業審議会の建議を受けて、去る一月十八日、政府全体の共通の方針として、七億三千万円以上の国の発注工事について一般競争方式を採用することなどを内容とする「公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画」を閣議了解したところであります。
 建設省としては、本行動計画を受けて、平成六
年度より一般競争方式を採用するとともに、事務次官を本部長とする「業務執行改善推進本部」において、発注業務の改善、建設業界に対する指導・監督の強化等、建設行政の全般にわたる改革について、具体的なスケジュールを含め、その取り組み方針を明らかにしたところであり、今後は、その具体化に総力を挙げて取り組んでまいります。
 第二は、公共料金の見直しについてであります。
 現在、日本道路公団及び住宅・都市整備公団からそれぞれ料金改定、家賃改定を行いたい旨の申請が出されておりますが、五月二十日の閣議了解により、当面の措置として、本年中はその引き上げの実施は行わないこととされたところであります。
 建設省としては、両公団の経営の合理化とサービスの向上等へ向けた具体的な取り組みをしんしゃくして、今後の対応を決定してまいりたいと考えております。
 以上、私の所信を申し述べましたが、その推進に当たっては、所管行政の簡素化、効率化を図るとともに、綱紀の保持に十分配意し、国民の信頼と期待にこたえる所存であります。
 建設省は、今国会に五本の法律案を提出しているところであり、これらについて速やかに御審議いただきますよう、特にお願い申し上げます。
 委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻をお願いいたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
#6
○鳥居委員長 左藤国土庁長官。
#7
○左藤国務大臣 このたび国土庁長官を拝命いたしました左藤恵でございます。よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 第百二十九回国会に当たり、国土庁長官として、国土行政に関する私の所信を申し上げます。
 我が国経済は、世界でも有数の規模を誇り、一人当たりの国民所得で見ても世界的に高い水準にあり、国民生活は、物質的な消費などの面ではかなり豊かになっています。しかし、住宅・社会資本整備の立ちおくれ、生活環境の地域格差などから、経済指標から見た豊かさと豊かさに対する個人の実感との間には乖離が見られます。このため、今後、真に豊かで快適な生活を実現するためには、国民の視点に立って社会経済の現状と課題を把握し、これを踏まえた政策を講じていくことが不可欠であります。
 また、二十一世紀初頭に、本格的な高齢化社会を迎え、さらに、構造的な人口減少局面に入ることが確実視されていますが、将来の豊かな暮らしを実現するためには、投資余力がある今のうちに、国土構造のあり方を展望しつつ、それに必要な良質の基幹的な社会資本の整備をできるだけ進めなくてはなりません。
 このような諸情勢を踏まえ、国土行政の当面する課題につきまして、次のとおり施策を進めてまいります。
 第一は、国土の均衡ある発展を目指した施策の積極的展開であります。
 東京への一極集中がもたらす弊害は依然深刻な状況にあることから、これを是正し、多極分散型の均衡ある国土の発展を図っていくことが極めて重要であります。
 このため、地域間交流を支える高速交通体系の整備を図るとともに、人口、産業の大都市地域への過度の集中を抑制し、工業、大学、事務所などの適正配置のための施策などを一層進めてまいります。また、国会等の移転の具体化に向けて積極的な検討を進めてまいります。現在、国会等移転調査会において、「移転の意義と効果」について調査審議をしていただいておりますが、六月に中間報告が取りまとめられ、それを国会に御報告する予定であります。国の行政機関等の移転につきましても、今後とも着実に実施してまいります。さらに、東京一極集中を是正し、多極分散型国土を形成するためには、東京圏に次ぐ機能集積を持つ関西圏の活性化が求められており、その先導的役割を担う大阪湾ベイエリアの開発整備を一層積極的に進めてまいります。
 このような施策を実施する一方で、国土をめぐる諸情勢の変化に対応するため、現在、国土審議会において第四次全国総合開発計画の総合的点検が進められており、六月中旬を目途に報告がまとめられる予定であります。その成果を得た上で、明るい二十一世紀を現実のものとするための新たな国土政策の展望を切り開いてまいります。新しい国土の軸についても、各地域において提唱されている構想も踏まえ、調査・検討を深めてまいります。
 大都市圏域については、圏域内の秩序ある発展を図るため、大都市圏整備計画の積極的な推進を図り、特に、低い居住水準、長時間通勤などの問題に対処するため、総合的居住環境の整備を行ってまいります。
 また、都心部への一極依存型の地域構造を改善するため業務核都市の整備を行うほか、関西文化学術研究都市の建設など主要プロジェクトを進めてまいります。さらに、近年の社会経済の変動などを踏まえ、次期首都圏基本計画の策定を念頭に置きながら、首都圏の将来のあり方について、総合的視点に立って展望作業を行ってまいります。
 地方圏については、大都市住民の地方回帰の潮流をつくり出していくとともに、各地域の個性を生かしつつ、都市と農山村が一体となった地方の振興を積極的に進めてまいります。このため、地方拠点法に基づく地域指定の追加を進めるとともに、地方産業の振興、多様なリゾートの整備など各種の施策を講じてまいります。特に、中山間地域を初めとする農山村地域については、ウルグアイ・ラウンド農業合意に伴う影響を極力少なくするよう十分配意する必要があり、地域社会の活性化、国土保全機能の維持などを一層図ってまいります。
 過疎地域、半島、豪雪地帯、離島などについては、生活環境や産業基盤の整備など各般の振興施策を積極的に実施してまいります。また、先般、御審議いただき、成立いたしました奄美群島及び小笠原諸島に関する特別措置法の一部改正法の趣旨を踏まえ 今後ともそれぞれの地域の振興開発を積極的に進めてまいります。
 第二は、総合的な土地対策の推進であります。
 最近の地価動向については、大都市圏における地価は住宅地は下落、商業地は顕著な下落を示すとともに、地方圏においては総じて横ばいまたは下落となっていますが、土地の利用価値に相応した水準、中堅勤労者が相応の負担で一定水準の住宅を確保し得る水準を目指して、引き続き総合土地政策推進要綱に従い、需給両面にわたる構造的かつ総合的な土地対策を着実に進めてまいります。
 特に、適正かつ合理的な土地利用の促進を図る観点から、住宅供給や町づくりを初めとする土地の有効利用のための施策を講じてまいります。
 第三は、安心して暮らせる国土づくりであります。
 災害から国土を保全し、国民の生命、身体及び財産を守ることは、国の重要な責務であります。特に、昨年は、大規模な災害が相次ぎましたので、この責務の重大さを改めて認識しております。このため、国土庁としては、国の災害対策のかなめとして、関係省庁との密接な連携のもとに、各般にわたる対策を総合的かつ計画的に実施し、災害に強い国土づくりに努めてまいります。特に、雲仙岳噴火災害及び北海道南西沖地震については、被災者等の生活の再建と地域の再建・復興を進めてまいります。
 最後に、総合的な水資源対策と国際協力の推進であります。
 豊かで潤いのある社会を築くため、全国総合水資源計画及び各水資源開発基本計画に沿い、積極的に水資源開発を行ってまいります。また、国民の水資源に対する意識の高揚を図るとともに、水資源の有効利用及び保全に努めてまいります。さらに、我が国が国際社会に貢献していくためには、国土庁としても、積極的な国際協力を実施し
ていく必要があります。このため、国連が定めた「国際防災の十年」の活動に積極的に取り組んでいくとともに、居住や防災の分野で発展途上国に対する支援などを行ってまいります。
 以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、委員長を初め委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
#8
○鳥居委員長 次に、平成六年度建設省関係予算及び平成六年度国土庁関係予算について、それぞれの概要説明を聴取いたします。塚田建設政務次官。
#9
○塚田(延)政府委員 このたび建設政務次官を拝命いたしました塚田延充でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
 もとより微力ではございますが、森本大臣のもとで誠心誠意建設行政の推進のため努力を重ねていく所存でございますので、委員長初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げます。
 それでは、建設省関係の平成六年度予算について、その概要を御説明いたします。
 建設省所管の一般会計予算は、歳入二百十九億八千万円余、歳出六兆六千九百四十四億六千七百万円余、国庫債務負担行為七千三百三十八億六千百万円余でありますが、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出七兆七千九十二億五千百万円余、国庫債務負担行為七千七百五十五億八千四百万円余を予定いたしております。
 次に、建設省所管の特別会計予算について御説明いたします。
 まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも五兆五百四十四億七千六百万円余、国庫債務負担行為五千九百二億三千二百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも九百五億三千五百万円を予定いたしておりますが、歳入については、前年度に引き続き揮発油税収入の一部直接組み入れを行うことといたしております。
 また、治水特別会計では、歳入歳出とも二兆二千九百二十三億五千九百万円余、国庫債務負担行為四千四百六十二億四千三百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも五億九千百万円を予定いたしております。
 都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも千九百六十七億二千百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも三十一億千九百万円を予定いたしております。
 次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出四百六十七億三千七百万円余、国庫債務負担行為三百八十一億四千万円を予定いたしております。
 以上のほかに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、建設省所掌の事業に要する無利子貸付金は、歳出十五億三千九百万円を予定いたしております。
 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅・宅地対策及び市街地整備、都市対策、国土保全・水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。
 なお、建設省関係予算の事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配布しております平成六年度建設省関係予算概要説明によりまして、御承知を願いたいと存じます。
 以上、よろしくお願いいたします。(拍手)
#10
○鳥居委員長 古川国土政務次官。
#11
○古川政府委員 国土政務次官の古川太三郎でございます。よろしくお願い申し上げます。
 微力ではございますが、左藤国土庁長官をお助けしながら、国土行政の推進のため、全力で取り組んでまいる所存でございます。委員長を初め委員各位の御指導、御協力を心よりお願い申し上げます。
 それでは、予算を説明させていただきます。
 総理府所管のうち、国土庁の平成六年度予算について、その概要を御説明いたします。
 国土庁の一般会計歳出予算は、三千九百五十五億八千五百万円余を予定いたしております。
 また、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出一億一千九百万円を予定いたしております。
 その主要な内容は、
 第一に、第四次全国総合開発計画の総合的推進等の国土計画の推進
 第二に、利用価値に相応した適正な地価水準の実現、適正かつ合理的な土地利用の確保等の総合的土地対策の推進
 第三に、水資源の開発及び有効利用の促進等の総合的な水資源対策の推進
 第四に、大都市圏整備計画の推進、首都機能の移転に関する検討、各種主要プロジェクトの実施等大都市圏整備の推進
 第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進
 第六に、国土を保全し、国民の生命及び財産を災害から守るための総合的な災害対策の推進
 第七に、地域活性化施策に関する調査・研究等及び具体化を図るための地域活性化施策の推進
 第八に、人口及び産業の地方への分散と地域の開発発展を図るための地域振興整備公団の事業の推進であります。
 国土庁予算の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります平成六年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じます。
 以上、よろしくお願いいたします。(拍手)
#12
○鳥居委員長 以上で両大臣の所信表明並びに関係予算の概要説明は終わりました。
     ――――◇―――――
#13
○鳥居委員長 次に、内閣提出、農住組合法の一部を改正する法律案及び都市緑地保全法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 これより順次趣旨の説明を聴取いたします。左藤国土庁長官。
    ―――――――――――――
 農住組合法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#14
○左藤国務大臣 ただいま議題となりました農住組合法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 農住組合法は、住宅需要の著しい地域の市街化区域内農地の所有者等が協同して、必要に応じ当面の営農の継続を図りつつ当該市街化区域内農地を円滑かつ速やかに住宅地等へ転換するための事業を行う組織として、農住組合を設立することができるようにし、その事業活動を通じてこれらの者の経済的社会的地位の向上と住宅地及び住宅の供給の拡大を図ることを目的として、昭和五十五年に制定されたものであります。
 これまで、この法律に基づき農住組合が設立され、良好な住宅地及び住宅の供給が図られてまいりましたが、最近の市街化区域内農地については、小規模な農地が基盤整備が不十分なまま散在し、宅地化する農地が保全する農地である生産緑地と混在している等の状況が見られ、農住組合の設立要件をこのような実態の変化に対応したものとし、農と住の調和した良好な町づくりを推進す
ることが急務となっております。
 この法律案は、このような状況にかんがみ、農住組合の事業活動を通じて良好な都市環境の確保を図りつつ市街化区域内農地の住宅地等への円滑かつ速やかな転換を促進するため、農住組合の地区の要件の緩和、農住組合の設立に必要な発起人の数の引き下げ等を行おうとするものであります。
 以上が、この法律案を提出する理由であります。
 次にこの法律案の要旨を申し上げます。
 第一に、農住組合の地区について、生産緑地地区の区域を含むことができるようにする等の改正を行うこととしております。
 第二に、農住組合を設立するために必要な発起人の数を引き下げることとしております。
 このほか、これらに関連いたしまして関係規定について所要の改正を行うこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#15
○鳥居委員長 次に、森本建設大臣。
    ―――――――――――――
 都市緑地保全法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
#16
○森本国務大臣 ただいま議題となりました都市緑地保全法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 緑豊かで美しい町づくりを推進し、国民の緑に対するニーズにこたえるとともに、自然と調和した良好な都市環境を形成するためには、都市における緑とオープンスペースを確保することが極めて重要であります。
 このため、従来から、都市整備の一環として、都市公園等の計画的な整備、緑地保全地区の指定等による緑地の保全、公共施設の緑化等により、緑とオープンスペースの整備及び確保を図ってきたところでありますが、今後、地域住民の日常生活における自然との触れ合いに対する要求の高まり等を踏まえ、都市における緑地の適正な保全及び緑化のより一層の推進を図るためには、官民が一体となって関連する施策を総合的かつ計画的に講ずる必要があります。
 この法律案は、このような状況にかんがみ、市町村が策定する緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画制度を創設するとともに、緑地保全地区の対象緑地の追加、緑地保全地区内の土地の買い入れ主体の拡大、緑化協定制度の拡充等所要の措置を講じようとするものであります。
 次にその要旨を御説明申し上げます。
 第一に、市町村は、都市における緑地の適正な保全及び緑化の推進に関する措置を総合的かつ計画的に実施するため、緑地の保全及び緑化の目標、緑地の保全及び緑化の推進のための施策に関する事項等を内容とする当該市町村の緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画を定めることができることとし、当該基本計画に基づいて行う行為については、緑地保全地区における行為の制限を適用しないこととしております。
 第二に、緑地保全地区の対象緑地に、動植物の生息地または生育地である緑地として適正に保全する必要があるものを追加することとしております。
 第三に、緑地保全地区内の土地で、その所有者から当該土地を買い入れるべき旨の申し出があったものの買い入れの主体に、従来の都道府県に加えて買い入れを希望する市町村を追加することとし、市町村が買い入れた土地については、当該市町村がその管理を行うこととしております。
 第四に、借地権者のみで緑化協定を締結することができることとする等緑化協定の締結要件の緩和、緑化協定の手続の簡素化等を行うこととしております。
 その他これらに関連いたしまして関係規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#17
○鳥居委員長 これにて両案の趣旨の説明は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時四十八分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト