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1994/06/03 第129回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第129回国会 内閣委員会 第3号
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1994/06/03 第129回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第129回国会 内閣委員会 第3号

#1
第129回国会 内閣委員会 第3号
平成六年六月三日(金曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 田中 恒利君
   理事 大石 千八君 理事 近岡理一郎君
   理事 虎島 和夫君 理事 渡辺 省一君
   理事 江田 五月君 理事 大矢 卓史君
   理事 田口 健二君 理事 貝沼 次郎君
      相沢 英之君    池田 行彦君
      大島 理森君    唐沢俊二郎君
      佐藤 信二君    野田  毅君
      葉梨 信行君    阿部 昭吾君
      今井  宏君    大石 正光君
      中島  衛君    山田  宏君
      渡部 恒三君    上原 康助君
      佐藤 観樹君    弘友 和夫君
      山田 英介君    宇佐美 登君
      東中 光雄君    松本 善明君
      佐藤 敬夫君    増子 輝彦君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 柿澤 弘治君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長官)熊谷  弘君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 石田幸四郎君
 出席政府委員
        内閣官房内閣安
        全保障室長
        兼内閣総理大臣
        官房安全保障室
        長       坪井 龍文君
        人事院総裁   弥富啓之助君
        人事院事務総局
        給与局長    丹羽清之助君
        人事院事務総局
        職員局長    小堀紀久生君
        内閣総理大臣官
        房審議官    石倉 寛治君
        内閣総理大臣官
        房管理室長   石和田 洋君
        総務庁長官官房
        長       池ノ内祐司君
        総務庁人事局長 杉浦  力君
        総務庁行政管理
        局長      八木 俊道君
        総務庁恩給局長 稲葉 清毅君
        防衛庁長官官房
        長       宝珠山 昇君
        外務大臣官房長 池田  維君
 委員外の出席者
        内閣委員会調査
        室長      松村 淳治君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月三日
 辞任         補欠選任
  近藤 鉄雄君     大島 理森君
  松本 善明君     東中 光雄君
同日
 辞任         補欠選任
  大島 理森君     近藤 鉄雄君
  東中 光雄君     松本 善明君
    ―――――――――――――
六月二日
 行政改革委員会設置法案(内閣提出第二一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律
 案(内閣提出第六三号)
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務
 する外務公務員の給与に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出第二五号)
 行政改革委員会設置法案(内閣提出第二一号)
     ――――◇―――――
#2
○田中委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。相沢英之君。
#3
○相沢委員 きょうは、法案と直接関係ないことでございますが、お許しを得まして、懸案の抑留者の問題について質問をさせていただきたいと思います。
 何分私に与えられました時間は十分間でありますので、私も、質問もごくかいつまんで申し上げますが、御答弁も簡潔にかつ前向きにお願いを申し上げたいと思うのであります。
 実は、昨日予算委員会でも質問を申し上げたことと同様な趣旨のことでありますが、一つは、ソ連抑留者に関しては、御案内のように法律をもちまして、書状、銀杯、また恩給を受給していない者に対しましては慰労金十万円を支給するという法律ができております。ただ、この措置には、千島並びに南樺太において同じような境遇のもとに作業大隊として強制労働に服せしめられた者、約一万五千人と推定されておりますが、それが対象に含まれておりません。これをぜひひとつ対象にしていただきたいということが第一点であります。
 それからもう一つ、恩給の問題でありますが、御案内のように、太平洋戦争中従軍した軍人軍属につきまして、いわゆる戦務加算というものが行われております。一月につき一月から、また一月につき三月まで、いろいろと地域並びに時期、勤務等によって差はございますが、そういう加算が行われております。戦後、抑留者につきましては、その地域いかんにかかわらず一律に一月につき一月という加算の制度になっております。ただ、御案内のように、ソ連抑留者は推定六十万人の抑留者中その一割も死亡するという、戦争中における激戦地に匹敵するような極めて厳しい環境にあったわけでございますので、ぜひひとつ、一月につき一月という上にさらに加算をしてもらいたいということであります。それが第二点。
 それからもう一点は、これはかつて総理の諮問機関として戦後処理問題に関しての懇談会が設けられました、水上座長でございます。その報告にありました事項の一つでありますが、このような大戦、戦争という事実、そしてまたこれに伴ういろいろな問題につきまして後世長くこれを記念をする事業の一つとして記念館を建設をする、あるいは慰霊碑を建立するということがその報告書にも述べられているのであります。その記念館につきまして、まだ案が具体化いたしておりません。来年は既に終戦来五十年を経過することになりますが、その五十年の記念事業としてぜひこの資料の記念館、いろいろな団体との関連もございますが、抑留を記念するところの資料館の建設について、ぜひひとつ平成七年度予算において調査費の計上をお願い申し上げたい。やがて概算要求の時期が近づいてまいります。このことも御検討願いたい。
 以上の三点につきまして、ぜひひとつ前向きの御答弁をお願い申し上げたい。
 なお、千島及び南樺太を対象に加えること、及び恩給加算につきましては、政府側の対応いかんによりましては議員立法をもってお願いをしたい。これは与野党恐らくほとんど賛成になるのではないかというふうに思っておりますが、このことについてひとつ御検討をお願いを申し上げたい
と思うのであります。
 なお、一言つけ加えますと、私どもの団体のほかに、抑留者につきましては別途の団体がございます。ただ、この団体が、我々政府の公益法人として認可をいただいております法人とおよそ別の方向の行動をとっておりまして、補償要求について、政府を相手にするところの訴訟を現に行っている団体であります。その団体が同じような取り扱いをということは、私は筋が通らないと思いますので、この点につきましても政府の御見解を承りたいと思います。
 以上、四点であります。よろしくお願いいたします。
#4
○熊谷国務大臣 私からは、先生の御指摘のうち二点、まず、抑留者に対する慰労のための支給対象に千島、樺太抑留者も加えるべきではないか。先生からも再々御指摘をいただいている点でございます。
 これも繰り返して御説明するようで恐縮でございますけれども、御指摘の南樺太、千島につきましては、大変お気の毒な面が確かにございます。強制的にソ連軍の使役に従事させられたという事実はあるわけでございまして、これらの地域は、しかしながら、戦前はもともと日本の領土でございまして、日本人も多数居住し、終戦後の状況も旧ソ連等の地域とは異なるため、これらの地域に抑留された方にいわゆるシベリア抑留者の方と同様の措置をとることは困難であるというのが私どもの立場でございまして、ぜひ御理解を賜りたいと思う次第でございます。
 次に、いわゆる平和祈念事業に対しまして、資料館を建設すべきではないかという御指摘でございます。関係者の方々からこのような要望があるということも重々承知をいたしております。
 ただ、これも先生御指摘のとおり、基金の事業は運用益で行うところでございまして、現在、恩給欠格者に対する書状、銀杯等の贈呈事業がその基金果実による事業の大半を占めざるを得ないというのが現状でございます。現時点におきましては、このような事情でなかなか難しいというところでございまして、ぜひ御理解を賜りたいと思うのでございますが、関係者の方々の御苦労を後世に伝えることを目的とする一般慰藉事業のあり方については、現在でも内部において検討しているところでございまして、資料館を建設してほしいという要望についても、その一環として考えていきたいと考えております。
#5
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。
 私の方は、軍人恩給法、いわゆる抑留加算のお話でございますけれども、昨日も予算委員会等でお話を承ったわけでございます。
 先生も御存じのとおり、加算の問題、種類については全体で十九ぐらいあるわけでございまして、そのうち戦後設けられたものが三つないし四つ、三つでございますか、そのようになっておるわけでございます。
 確かに、シベリアに抑留された方々の御苦痛を思うときに、大変な御苦労をされたことについて、心から私どもも、この問題についての考え方、考えなければならないところはあると思うのでございますが、何といいましても、この抑留加算の制度は特例措置として昭和四十年に設けられたものでございまして、抑留加算の加算率については、類似の辺陬あるいは不健康地加算、そういったものの加算率が最高三分の二月となっておるわけでございます。ここら辺を配慮されて一月に一月をプラスするというようになっておるわけでございまして、いわばかなり高い配慮がなされたものというふうに思っております。
 また、現在いろいろな御要求もあるわけでございますので、この抑留加算の問題だけを取り上げて考慮しなければならないということは極めて困難でございます。大変申し上げにくいことなのでございますけれども、恩給制度の本質からお考えをいただきまして、御容赦を賜りたいと存じます。
#6
○石倉政府委員 第四点目について御説明申し上げます。
 御指摘のように、強制抑留者に関しまして、幾つかの団体があって意見を異にしているということは承知をいたしております。しかし、私どもといたしましては、戦後、強制抑留者につきまして諸種の慰藉事業をやっておりますけれども、この慰藉事業というのはどの団体にどのようにということではございませんで、基本的に、この慰藉事業を委託してお願いができる十分な力を備えたところにお願いをする、こういう基本的な考え方で対処いたしておりますので、個々の問題につきまして問題はない、こう考えております。
#7
○相沢委員 時間がございませんから終わりますが、御答弁で納得をいたしておりませんので、またいずれかの機会に質問させていただきます。ありがとうございました。
#8
○田中委員長 虎島和夫君。
#9
○虎島委員 それでは、時間が限られておりますので簡潔に申し上げますので、簡明な御答弁でお願いします。
 まず最初に、一般問題について一、二お伺いいたします。
 特に官房長官の方に御答弁を煩わせたいことがありますが、実は、ただいま相沢委員の方から質疑がありました中の第三項でしたか、抑留者のいろいろなもの、資料館その他の建設について御要請がありました。官房長官の方からは、それらを含めて一つの節目としていろいろ検討してみたいというお話がございました。
 実は、かねてから同じような趣旨で引揚者団体の方もこういう要望が続いておるわけでありまして、引揚者団体の方も、平和祈念事業の中の基金の果実をもって書状を差し上げておるわけでありますから、平和祈念事業から見れば該当団体に入っておるわけであります。したがって、これらのことについては、先ほどの相沢先生の質問に対する御答弁の趣旨をここまで拡大して、引揚者団体の要請についても御配慮賜りたい。この点ひとつ御所見を承っておきたいと存じます。
#10
○熊谷国務大臣 虎島先生の御指摘の点につきましては、一般慰藉事業の一環といたしまして、先生の御指摘の点も含めて検討をさせていただきたいと思います。
#11
○虎島委員 ぜひ積極的な御対応をお願いしておきたいと存じます。
 それでは、法案について総務庁長官、政府委員の方にお伺いをいたします。
 まず、国家公務員の年間休日というのが、週休百四日、祝日等が十四日、年末年始三日、百二十一日に相なっておると存じております。そのほかに特別休暇、あるいはこの間通りました育児休業があるわけでありますが、これらに関連をいたしましていろいろと議論があるわけであります。
 その一つは、休みはふえるけれどもなかなか休みがとれない、制度として休みはふえるけれども、なかなか職場の実態として消化できないというようなことがあるわけでございます。特に年休については、現在二十日定められておりまして、繰り越し十日を限度としてあるわけでありますが、その消化状況についてはどのように把握していらっしゃるのか。傾向としては、休暇消化率がふえる傾向にあるのか、減る傾向にあるのかについて、まず御答弁を煩わしたいと存じます。
#12
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。
 まず、年次休暇はどんなぐあいになっておるかというお話でございますが、実は、平成二年の数字を見ますと、付与日数二十日に対して取得日数が十二・九日というふうになっておりまして、そのときは六四・五%というふうにかなり取得率は上がってきたところでございます。ところが平成四年になりましてから減っておりまして、平成四年で五八・五、平成五年で五七・五というふうになって、年次休暇の取得率というのはここ一、二年下がってきているような状況にございます。
 これは、実は週休二日制が実施されるようになりまして減ってきているわけでございますが、そういった意味におきまして、週休二日制のそういった効用がかなり実生活に効いてきているなというふうに思うわけでございます。
 しかし、それではならないわけでございますので、鋭意今いろいろと工夫をいたしておるところでございます。特に、平成四年十二月に、各省庁の官房長で編成をされております人事管理運営協議会、こういったところで国家公務員の労働時間の短縮対策というものを決定をいたしておりまして、年次休暇の計画的利用の促進などを今一生懸命やっている、こういう状況にございます。
#13
○虎島委員 その実態を一つここに置いておきます。
 もう一つ、所定外労働時間、つまり超勤でありますが、これは平成三年本省庁で、私の資料では月間四十二・七時間ということになっておるわけでありますが、これは傾向としては超勤はふえつつあるのか、減りつつあるのか。この実態について、できれば数字があればお知らせいただきたいと思います。
#14
○杉浦政府委員 お答え申し上げます。
 長期間の調査したものが手元にございませんし、今まで探してもございませんので、非常に短期間の結果だけでございますが、平成三年度と四年度の各省庁の超勤時間を調べたものがございます。これによりますと、三年と四年の間で一カ月に約一時間の超勤時間が減っておることになっております。
 ただ、五年の問題につきましては、今大臣から申し上げました勤務時間短縮対策を実施しておるのですが、その結果をまだ私どものところで把握しておりませんので、ただ私どもとしては、この効果が出てくることを願っておるわけであります。
#15
○虎島委員 おおむね変更なしというふうに理解できる数字であるように思います。
 ところで、総務庁内に本日定時退庁日という看板みたいなのを下げておりました、あれは現在でもやっておりますか。
#16
○杉浦政府委員 お答え申し上げます。
 先ほどの各省庁の申し合わせの中に、まず目に見える対策としてということで、定時退庁日を設けたわけであります。毎週水曜日でございまして、この水曜日につきまして、各省とも多分その日の時間になりますと、きょうは定時退庁日ですから早く帰れという放送を入れたり、あるいは人が回ったりしてやっていただいておるわけであります。
#17
○虎島委員 結局、定時退庁日を設けなければ定時退庁することが原則でないということなんですね。ですから、私が申し上げたいことは、勤務というのは、超勤も長が命じて行う。実態は閉庁時間が来てもさっと帰りにくいという雰囲気というか、特に中央省庁の諸君は頑張りますからね。
 二、三日前も私のところに資料をとりにきておりまして、いろいろ言って、そんなこと言って、あなた方、もっと超勤がふえるんじゃないかと言ったら、いやその分頑張ってやりますからということなんですが、頑張ればいいんだけれども、これは本法も、今提案されております法案の趣旨と実態は食い違う。その雰囲気からまず変えなければいかぬのじゃないのか。しかも、その雰囲気というのは極めて日本的な雰囲気であるというふうに思いますので、この点については、長官、いかがですか、どのような御所見を持っていらっしゃいますか。
#18
○石田国務大臣 お答え申し上げます。
 今御指摘のあった問題は、実際問題、この法案と現実の状況とはかなり乖離をしている感じがございます。特に東京の中央省庁におきましては、それは国会等の関係もございまして、やはり国会の開会されている状況の中ではかなりやむを得ない、そういう状況があるわけでございます。
 もう一つ御指摘になったのは、どうも日本的な一つの慣行、そういったものが災いしているのじゃないかというようなお話でございます。この問題についても御指摘のとおりでございまして、いずれにいたしましても、労働時間の短縮というのは、これはそれぞれの公務員の個人的な生活に多大な影響を与えていくし、また子供さんたちの教育にも影響を与えていくと思います。
 また、公務員自身の精神的なそういった問題にも影響を与えていくというふうに私ども承知をいたしておりますので、先生御指摘の点については、なおまたいろいろな機会に各省庁と連絡をとる機会がありますので、その御趣旨をきちっと徹底するようにいたしたい、このように存じます。
#19
○虎島委員 私の資料によりますと、民間は年次休暇取得率は格段に上昇する年次傾向を示しているわけですね。ですが、国の方は必ずしもそうじゃない。むしろ取得率は減少傾向にあるということをひとつ踏まえられまして、法案が可決されたならば、やはり法の趣旨が実態的に職場で生かされるような特段のことはしてもらわなければならぬというふうに思っておるわけです。そういう労働環境の中で伸び伸びとひとつ国家公務員には頑張ってもらいたいということを申し上げたいわけであります。
 ところで、このことをやりますと、定員が足らぬのじゃないかという議論になりがちであり、現にまたそういう主張があるわけであります。しかしながら、今私どもは、リストラというか、中央省庁体制あるいは公務員体制は喫緊の課題である、行政改革というのはまた国の重要施策の一つであるという認識を持っておるわけであります。
 したがって、事務の簡素化あるいは合理化等をあわせまして、公務員の公務の執行に対する高度の責任観念に基づくモラルの向上、戦意の高揚というのは不可欠の要件に相なってくる。大いた休んだら大いに頑張っていこうということにならなければ、そしてまた、家族にも地域にもそれぞれ貢献していこうということにならなければ、生き生きとした日本社会というものはでき上がってこないと思うのですが、特に公務員諸君の公務の執行に関するそのような姿勢、あるいは行政改革との絡みにおいての長官の所見、これを承っておきたいと存じます。
#20
○石田国務大臣 今御指摘の問題につきましては、これは長い間自民党政権下で公務員のそういった定員の問題、厳しく査定をしながらやってきたわけでございまして、その結果として、日本は千人について約四十人の公務員という地方公務員を入れての数になっておる。その数はアメリカ、イギリスの約半分、フランスの三分の一ということでございますから、世界の先進国の中では極めてスリムな形で行政が執行されておるというような状況だと思うわけでございます。
 しかし、近年いろいろな角度で新しい需要に対応しなければならないということで、例えば地方公務員等はそれぞれの福祉の問題が要請をされるわけでございますから、そういった面の公務員の数がふえているというのが最近の状況のようでございます。しかし、それにしても、行政経費全体の問題を考えますと、やはりある意味において抑制していかなければならない。
 したがいまして、総務庁としましては、例えば外務省関係で海外公館等の新設が要請をされるわけでございまして、こういった問題については、これは必然的に対応しなければならない。また、輸出入の問題で、関税の問題についての職員が足らないというようなお話も聞いております。また一方において、今度は食糧事務所のようにできるだけ削減ができるという、そういうようなところもございますので、そういう要素を見ながら全体のバランスで考えていく、そういうような状況になっておるわけでございます。したがいまして、総枠はやはり堅持せざるを得ない。
 特に、現在の一つの大きな経済体制そのものが変わろうとしておりまして、この不況とあわせて民間の方では真剣なリストラをやっておるわけでございますから、官庁関係だけがぬるま湯につかっているわけにはいかない。やはり今後の税制改革の中でもさまざまな論議があると思いますので、予算委員会等の御議論を承っておりますと、その前提として行財政の改革が強く要請されているような状況がございます。そういった状況を踏まえながら、現在の大枠の方針を堅持しながらやっていく以外にないと思います。
 ただ、今話題になりましたそういった公務員の
全体の労働時間の問題、この問題については、やはり民間に準拠しながら考えていかなければならないわけでございますから、先生御指摘の方向を十分に踏まえて、少しでもこれを前へ進めるという、そういう方針で対処してまいりたいと存ずる次第でございます。
#21
○虎島委員 法案に関しては、最後に一点だけ御要望申し上げておきますが、特に船員関係については、勤務の複雑性あるいは長期化等々が考えられます。海上保安庁職員とか運輸省の航海訓練所職員等々ありますので、この人事院の指摘にもありますように、これは特別の配慮を早急に行っていただきたい。この法が可決されたらば、趣旨に従って勤務ができるように御配慮いただきたい、このことは特に申し上げておきたいと存じます。
 時間がありませんので、一件だけ一般問題について長官の御所見を承っておきますが、これは長官になりますか、実態としては官房になりますか、実は旧日赤看護婦さんの処遇の問題です。
 五十三年に実は当時六党合意事項というのがもう御承知のようにあります。この六党合意によりますと、旧日赤看護婦あるいは陸軍看護婦さんについてはいろいろな勤務の特異性その他がありましたので、恩給法に基づく兵の処遇に準じた扱いをしようということになりまして、現在、特例的と申しますか、措置として日赤を通じた救済事業あるいは慰労事業的なことが行われておるわけであります。具体的には、手当が支給されておるわけであります。
 このことについていろいろ我々も検討もし、六党合意事項の当時の経過についても分析もいたしておるのですが、私は、今日十五年間の適用を経できますと、六党合意事項の趣旨にやはりひずみ、ゆがみというものが出てきておるように思うわけであります。
 したがって、とりあえずと申しますか、官房の方から承っておきますけれども、現在の旧日赤救護看護婦あるいは旧陸軍看護婦の慰労のことについて、底上げというか、内部での矛盾の解消という意味じゃないんです。そういう意味でなくて、六党合意事項のときに引き直してまいりますと、余りにもその趣旨が生かされておらないというふうに私は考えますので、この点についてはぜひ底上げということ、最低水準を引き上げるというような観点でゆがみ、ひずみというものを是正していただくというふうなことを措置していただきたいと思うわけでございます。
 主管の方の政府委員の方から御答弁していただきたいし、これは、長官も内閣で重要な大臣の仕事についていらっしゃるわけでありますから、ひとつしかるべき時期にしかるべき御配慮を賜ればと思ってあえてこの場でお伺いするわけであります。
 じゃ、政府委員の方からお願いします。
#22
○石和田政府委員 先生は既に御案内のとおり、また今御指摘ございましたように、この旧日赤の救護看護婦、旧陸海軍の従軍看護婦に対する慰労給付金というものが昭和五十三年の六党合意をベースにして実施されているわけでございますが、御指摘のとおり、この趣旨が損なわれないようにということで私どももいろいろ工夫をしてまいりまして、過去、昭和六十年度、平成元年度、平成四年度、それぞれ一二%、三%、八%というような増額改定を行ってきたところでございます。
 ただ、もともとこの慰労給付金の仕組みが発足した経緯というものが五十三年の六党合意というものに発しておりますので、その趣旨を損なわないように、それから過去三回にわたる増額改定というのをやってきた経緯がございますから、そうした経緯を踏まえながら、今後さらに消費者物価の動向などをも勘案しながら、この趣旨を損なわないようにという方向で私どもも対応してまいりたいというふうに考えております。
#23
○虎島委員 終わります。
#24
○田中委員長 田口健二君。
#25
○田口委員 社会党の田口健二です。
 今回の勤務時間法整備にかかわって、私どもは、一つにはゆとり、豊かな時代にふさわしい勤務条件の整備、二つ目には労働基準法との兼ね合いを重視した近代的な勤務時間制度の整備、この二つを重要な課題として認識をしながら、それらを盛り込んだ法案となるよう考えてまいりました。
 ところが、今回提案されている法案はいずれも現行制度の法的な整備にとどまっておりまして、内容的にはまだまだ前進面が乏しいというふうな印象を持っております。しかし、民間に先立って介護休暇を実施するなど、重要な課題もございます。
 今回の法整備をある意味では抜本的な整備に向けた第一段階という位置づけをしながら、今後も不断に労働時間の短縮や勤務時間、休暇制度を整備をしていく、こういう前提で今回の法律に私どもは賛成をする立場で、幾つか、とりわけ今後課題になるだろうという問題について、政府並びに人事院の方に考え方をお尋ねをいたしたいと思っております。
 その第一は、労働時間の規定と交代制勤務の労働時間の問題でありますが、今回の法律案では週の労働時間を四十時間というふうに規定をいたしております。しかし、今後も不断に労働時間を短縮をしていくという立場で考えるならば、週四十時間を割り込んでいくような表現、例えば四十時間以内と規定してもよかったのではないのか。ここできちっと四十時間という規定になっておりますが、その辺についての検討はなされたのかどうか、考え方をひとつまずお聞きをしたいと思います。
#26
○弥富政府委員 お答えを申し上げます。
 先生御承知のとおりに、関係者の長年の努力あるいは御協力によりまして、一昨年五月完全週休二日制、これが実施をされました。所定内労働時間の短縮というのは相当な改善を見たというふうに我々は見ておりますが、今後は、先ほど来お話がございますように、総実勤務時間の短縮努力、これが必要ではないかと考えております。
 しかしながら、交代制勤務者を含めまして現行週四十時間の所定内勤務時間をさらに短縮するということは、御案内のとおりに、労働基準法上の週四十時間制が猶予期間を設けながらも本年四月より施行されたばかりでございまして、民間の状況を考慮いたしますと、四十時間を割り込むというのは当面はちょっと困難ではなかろうかというふうに考えております。
 しかしながら、不規則な勤務形態になることがこれは避けがたい例えば交代制勤務職員等につきまして、今回でも四週八休制の原則を明示しているなどの措置を講じております。
 御指摘の点につきましては、健康及び福祉の配慮の観点からも中長期的な課題といたしまして研究をしていくことを否定するものではございません。
#27
○田口委員 今人事院総裁の方から、交代制勤務などの職員についても若干言及をされたのですが、私は、現状から考えてみて、とりわけ交代制勤務職員の労働時間というのが非常に問題になっておるというふうに認識をしておるわけです。
 私の認識からいえば、国家公務員の中での交代制勤務者の主な職種というのは、御存じのように看護婦であるとか航空管制官あるいは警務官、また変則勤務としては、税関職員や船員、あるいはまとめどりで休暇をとっておる教員などといういろいろな職種があるわけですね。
 最近、民間においても全体的な労働時間の短縮が進んでまいりまして、交代部門においてもいわゆる三直四交代から三直五交代、こういう見直しが進んでまいっておりますし、なるべく四週八休制に近づけていこう、こういう動きがあるわけでありますが、やはりこうした職場というものは、常日勤者に比べまして夜勤とか深夜勤務もある。世に言うところのきつい、汚い、危険とか、こういう三K職場と言われるところが率直に言ってこの部門では多いわけですね。
 そういう意味では、最近、ヨーロッパなどの話を聞いてみますと、夜勤を伴うような交代制勤務
者の場合には、常日勤者よりも労働時間を短縮していくという傾向がある、こういうふうに言われています。
 しかし、現在の公務員の場合には、先ほどもちょっとお話がありましたように、総体の定員をふやさない、こういう立場の中での時間短縮の問題でありますから、なかなかそのようにはいかない。確かに四十四時間から四十二時間、さらには今回四十時間というふうに明確に位置づけられてきたのでありますが、こういう状況でも、ぎりぎりの人員でやっていますから、労働密度が高くなる、なかなか休暇もとれない、こういう状況も引き続いてきておると思うのですね。
 そこで、そのような現状認識の中から私は思うのでありますが、今総裁の方からお話がありました民間との比較の問題においても、週四十時間、こういうふうに言われるのですが、この交代制勤務の場合は、必ずしも常日勤者と同じという考え方ではなくて、若干プレミアムをつけて、交代制勤務については三十八時間以内でもよろしいとか、そういう差をつけるべきではないのか。これは現行、直ちにということにはならないと思いますが、将来的な課題においてもこういうことは検討されるべき問題ではなかろうかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#28
○弥富政府委員 ただいまの交代制勤務者の場合でございますが、御承知のとおりに、完全週休二日制を施行いたします際に、交代制勤務者につきましては特に試行をしたわけでございます。
 それで、今度の法案におきましても、一般の職員と違いまして、四週八休制ということでやっておりますけれども、ただいま言われましたように、交代制勤務者の中にはいろいろな勤務形態がございます。これにつきましては、先ほどもお答え申し上げましたとおりに、これは中長期的にはぜひ研究をして検討をしていかなければならない問題であるというふうに我々は認識をいたしております。
#29
○田口委員 次に、今回のこの法案の中で、人事院、内閣総理大臣、各省各庁の長の権限について若干の改定が行われておるわけですね。現行の給与法に比べまして、内閣総理大臣の責務が総合調整ということで限定をされてきておる、各省各庁の長の権限がより範囲が拡大をされてまいっています。
 そこで問題になってくるのは、週四十時間、一日八時間の勤務時間の割り振りの問題でありますが、現行の制度によれば、たしか人事院規則十五の一で、会計検査院、人事院を除いては内閣総理大臣が定める、こういうことになっておったと思うのでありますが、今回のこの改定によって、各省庁ごとにそのことが決められていくとすれば、今までの全体的な均一性が崩れてくるのではないか。
 極端な話ではありますが、ある省は八時から始まるとか、ある省は十時から始まるとか、そういうことは極端な話ではないかもわかりませんが、現実に今回の改定をされていく法案の中ではそれができないことはない、法律の建前上からいって。そういう意味では勤務時間の統一性という問題が、国民に対するサービスの問題を含めてやっぱり問題になってくるのではないかという感じがするわけですね。
 一つには、お尋ねをしたいことは、各省庁によって勤務時間の割り振りが決まっていくということになれば、それはある意味では、国公法百八条の五による、いわば職員団体との交渉事項、ここにもかかわってくるのではないかというふうに思いますが、それはそのように理解をしてよろしいのかどうか。
 それからもう一点は、総務庁として、この始業・終業時間に関して何らかの統一的な基準を設ける考え方があるのか。また人事院としても、勤務条件という立場からそういう割り振りの一定の基準というものを考えていく考え方がおありかどうか。この辺をひとつお尋ねをしたいと思います。
#30
○杉浦政府委員 お答え申し上げます。
 今、田口先生おっしゃいましたように、今度の法案によりましては、割り振りの権限を、交代制を除きましたら、各省大臣に持っていっておるわけであります。これにつきましては、後刻また人事院からお話があるかもわかりませんが、基本的には事務の簡素合理化、そして具体的な行政の責任を持っております各省庁に割り振りをしていただく方が非常に合理的であるということから動かさせていただいたわけであります。
 しかしながら、行政サービスの点から申し上げますと、現在、古い規則でございますが、閣令六号によりまして朝八時三十分から午後五時までが勤務時間ということで定められておるわけであります。そして、この考え方は今後もそのまま続けるつもりでおりますし、各省に割り振りの権限が参りましても、一応この原則をもとにしながら各省にお願いをするということでございます。
 それからもう一つ、私どもで割り振りの関係の指針をつくることがあるかどうかというお話でございますが、現在、総務庁令というものがございまして、それで各省にいろいろお願いしておるわけでありますが、今後も、私ども指針をつくりまして、それに基づいて各省が統一的な運用をしていただけるような調整をしていきたいと思っております。
#31
○田口委員 交渉事項になりますか。
#32
○杉浦政府委員 申しわけありません。一つ追加で御説明申し上げます。
 基本的にはこの事項は、役所の管理運営事項であると同時に、職員にとりましては勤務条件という非常に個別の事案でございます。したがって、論理的には交渉事項の対象になり得る余地があるかと思いますが、全体の行政サービスとの関連で考えていかなければならないものだと思っております。
#33
○小堀政府委員 勤務時間の割り振りの権者を各省各庁の長に変更いたしましたのは、それぞれの所管の行政につきまして責任を負う立場にある者が割り振りを行うことが適当だ、そういう判断に基づくものでございます。
 これによりまして、より業務の実態に合った割り振りが行われ、行政サービスの充実など公務運営の円滑化に資するとともに、超勤の縮減など職員の健康及び福祉の面についても改善を期待されるのではないかと私どもは思っております。
 各省各庁の長は、法案の第四条に定めてあるとおりでございますけれども、職員の健康及び福祉を考慮した適切な勤務条件を確保する責めを負っております。また、今お話にございましたように、官庁執務時間との関係もございまして、適切な割り振りが行われるのではないかと思っております。
 なお、例えば、過長な深夜勤務あるいは極めて長時間にわたる拘束を受ける勤務、そういうようなものが行われるなど、職員の健康及び福祉を確保するという観点から、必要があると判断される場合は、人事院といたしましては適切な指導等をとりたいと思っております。
#34
○田口委員 先ほども申し上げましたが、今回の法律によって公務員に介護休暇の制度が導入をされることになりました。これは民間に先立って公務員の中にこういう制度が導入をされるということでありまして、私はかねてからこの本委員会の中でも、あの週休二日制の問題なども、こういう問題についてはやっぱり官が先行することによって国全体のこういう制度が拡大をしていくことになるのではないかという主張もしてまいりました。
 そういう立場では大変喜んでおるわけでありますが、問題は、この法律において法制定後六カ月以内ということになっておるわけであります。公務員の皆さんは一日も早くこの制度がスタートをするように望んでおるわけでありますが、現在のところ、一体いつごろからなら実施できるのか。
 これはあえて申し上げますと、私は当初、法案の提出当時から考えると七月一日かなと思ったのですが、もう既に六月に入りましたから、ちょっとそこまではと思っていますが、その辺のお考えをひとつ聞かしていただきたいと思います。
#35
○杉浦政府委員 お答え申し上げます。
 この法案をいつ成立させていただけるかということもございますが、この提言を人事院から昨年暮れ、私どもいただきましたときに、人事院も、可能な限り早く実施をしていただきたいということもございます。私どもといたしましても、できるだけ早い時期にやりたいと思って関係のところへのお願いをしたいと思っております。
 何分、実施いたしますにもいろいろな基準をつくるとか手続をつくるとか、あるいはその介護休暇以外の勤務時間の割り振りとか、いろいろな規定が要るわけでございます。こういったものも早急につくりましてできるだけ早くということで、いつというのはちょっと今申し上げかねますが、努力をさしていただくということでお願いしたいと思っております。
#36
○田口委員 それではぜひ、こういう新しい制度ができたわけですから、一日も早い実施ができるように御努力をお願いしたいと思います。
 ところで、もう一つ、人事院規則の関係で、今回この新しい法律の中で、従来の給与法と異なった制度になってきたわけですから、かなり数多くの人事院規則をここでやっぱり改定をしなければならないという問題が出てくるであろうというふうに思っています。中身は一々申し上げる時間はありませんから、ぜひこの人事院規則の改定に当たっては、職員にとっても重要な勤務条件の変更が伴ってくるわけでありますから、これは関係する職員団体と十分な協議を行ってこの人事院規則の改定には取り組んでいただきたいと思っていますが、いかがでしょうか。
#37
○小堀政府委員 人事院といたしましては、従来より職員団体を含めまして関係各方面からの意見を伺っておりまして、勤務時間法制定についての意見の申し出の際にも、その過程において従来と同様に適切に対処してきたつもりでございます。
 今後とも、必要に応じまして各方面の意見、御要望を聴取する所存でございます。
#38
○田口委員 次に、教職員の週休二日の問題についてお尋ねをしたいと思います。
 法案七条第二項で、職務の特殊性または当該官庁の特殊の必要によっては、五十二週間を超えない期間で勤務時間を割り振る、こういうことが可能な例外規定が設けられています。当然、学校に働く職員というのはこの条項の対象になってくるのだろうというふうに思います。これは、今まで週休二日の問題でも随分議論をしてまいりましたが、どうしても教職員の場合に学校五日制という問題を含めてネックがあるわけですね。しかし、だからといってこれはいつまでも放置しておける問題ではないと思うのです。
 きょうは文部省には来てもらっておりませんが、ひとつ人事院総裁の方から、学校教職員に対する週休二日制が実施できるように、あるいは具体的な検討をしていただかなければならないのではなかろうかと思います。学校五日制の問題は直接に人事院の担当ではないかと思いますが、その勤務時間、条件という点からどのようなお考えを持っておられるか、お尋ねをしておきたいと思います。
#39
○弥富政府委員 この問題につきましては、たびたび議論をされておったところと承知をいたしております。
 義務教育諸学校に勤務する教育職員、これは本来四週八休制が達成されることが望ましいところではございますけれども、現在は御承知のとおりに、第二土曜日を除きまして土曜日にも授業が行われるということ等のために、五十二週単位で割り振りを行い、夏季等に週休日のまとめどりを行っているという現状においては、これもやむを得ないのかなというふうには考えておりますが、先生も御指摘のとおり、学校週五日制の問題、これは一義的には教育のあり方ということでございまして、そちらの方で検討されるべき問題ではありましょうが、教育職員の完全週休二日制を進めるという、勤務条件の面から見ると、その実施の拡大が望ましいものではないかと考えております。
 なお、学校週休二日制の進展あるいは拡大につきましては、文部省におかれましても適切に検討されておるというふうに承知をいたしております。
#40
○田口委員 最後に石田大臣にお尋ねをいたしたいと思うのであります。
 きょうはもう六月の三日でありますから――ちょっと時間の関係が出てきたようでありますから、石田大臣申しわけありません、その前に人事院総裁にお尋ねをいたしたいと思います。
 既に六月三日の今日でありますから、例年どおり八月の初旬に向けて、人事院勧告に向けての作業が今鋭意続けられておるというふうに思っております。どういう今日の作業の状況になっておるか、わかりましたらひとつ人事院総裁の方からお答えをいただきたいと思っております。
#41
○弥富政府委員 先生御案内のとおりに、ただいま民間企業の動向を正確に把握をいたしますために職種別民間給与実態調査というものを例年どおり行っている段階でございまして、まだその結果も出ておりません。鋭意、御趣旨に沿うように努力をしていきたいと思っております。
#42
○田口委員 それでは、石田大臣の方にお尋ねをいたしたいと思います。
 今人事院総裁の方から御答弁がありましたように、当然私どもは八月の初旬には、今年もまた例年どおり人事院勧告が出されてくるというふうに思っています。昨年の例ですが、八月の三日に勧告になりまして、閣議決定をされましたのが十月八日、国会に給与法が提出をされたのが十月の二十六日であります。衆参でそれぞれ審議を行いまして法律が公布をされたのが十一月の十二日ということになっています。
 私はこの三十年余り人事院勧告の問題にかかわってまいりましたが、十一月に給与法が成立をしたというのは今までに残念ながら経験をしたことはございません。それだけに、長年にわたって私は本委員会でも人事院勧告の早期完全実施という課題についてお訴えを続けてまいりました。昨年は、今私が申し上げましたような状況の中で、石田大臣も大変な御努力をいただきまして、関係の皆さんの御努力をいただきまして、今申し上げましたような結果となりまして、全国の公務員の皆さんからはさすがに細川連立政権だ、こういう評価もいただいたわけであります。
 今年の人事院勧告に対するその取り扱いの態度、基本的な立場について、給与担当大臣である石田大臣の御見解をここでいただいておきたいと思います。
#43
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。
 先生も御存じのとおり、法案の成立が十一月五日でございまして、平成元年以来約一カ月早く成立をさせていただいたということで、内閣委員会の皆様に大変御努力をいただき、感謝を申し上げておるわけでございます。
 例年八月に人事院勧告が出されるわけでございますが、やはり法案成立がいつになるかというのが公務員全体の方々の大変注目をしているところだと思います。そういったこと、あるいは現在の経済情勢、そういったものも踏まえて考えますと、私の決意としては、少なくとも昨年以降にずれるようなそういうようなことはあってはならない、こういう決意で臨みたいというふうに思っておるわけでございます。
 また、先ほどお話が出ました介護休暇の実施時期の問題についても一言申し上げたいわけでございますが、いよいよ、いろいろ人事院規則の制定とかそういう準備の時間が要るわけでございますが、総務庁としましては、この人事院において規則を制定をしていただく、その準備が完了いたしますれば、なるべく早い時期に実施いたしたい。今何カ月と申し上げるわけにはなかなかいかないわけでございますが、かなり早い時期に実施できるのではないか、そういう決意で取り組むつもりでございます。
#44
○田口委員 終わります。
#45
○田中委員長 松本善明君。
#46
○松本(善)委員 まず、法案について質問いたし
ます。
 この法案は、職員の切実な要求であります介護休暇、休日代休制の新設、週四十時間の法定化など、全体として一定の改善的な措置だと言えると思います。しかし、この法律を全職員に有効に適用し、効果的に運用するためには不十分な点も数々ございます。
 以下、具体的に質問いたしますが、まず介護休暇についてでありますが、法案の第二十条第一項では、職員が介護休暇を申請した場合、「勤務しないことが相当であると認められる場合における休暇とする。」としております。つまり、勤務時間の管理者が認めることになっているのでありますが、介護休暇という性格からして、申請は原則的に認めるべきではないかと思いますが、どのように考えていられるでしょう。
#47
○小堀政府委員 国民に対しまして常に安定した行政サービスを提供する役割を担っております公務員におきましては、年次休暇以外の休暇につきまして、勤務しないことが相当であると認められる場合、すなわち社会的に納得を得られる場合に限って休むことを承認する仕組みをとっております。
 介護休暇についても同様の考え方で対処することといたしたものでございます。特に、介護休暇の場合は三カ月にも及ぶ場合もございまして、公務の適切な運営との兼ね合いを考慮しなければならないということもございますので、例えば届け出制にするということについては難しいのではないかと思っております。
#48
○松本(善)委員 介護休暇をとることが制限されるということのないような運用を望みます。
 次に、介護休暇の期間についてでありますが、法律は「連続する三月の期間内において必要と認められる期間」としております。つまり、三カ月の枠の中で介護休暇がとれるということでありますけれども、実際にはお年寄りの介護というのは三カ月で済まないケースが多うございます。これはもういろいろな調査からもはっきりしていますが、職員の中でも不満が強いところです。
 原則論からいいますと、介護休暇に期限を設けること自体がどうかという問題もありますけれども、一年間ぐらいとか、少なくとも延べ三カ月ぐらいは欲しいという要求が実際に介護をした職員の中から出ております。こういう実体験から出ている要望を尊重するなどして、今後もっと期間を延長するということを検討すべきではないでしょうか。この点についての見解を伺います。
#49
○小堀政府委員 休暇の期間につきましては、その休暇の趣旨、目的等を踏まえて考えるべきものと思っておりますが、介護につきましては、その多様性から、必ずしも一律な期間の設定になじまない面もあろうかと思います。
 公務といたしましては、あらゆるケースにつきましてすべての期間をカバーし得る制度として設計することは非常に難しいということもございまして、今回は、労働省の調査によりますと、民間の利用実態では、おおむね八割の者が三カ月以内の利用ということになっていること、それから労働省のガイドラインというのがございますが、その最低基準として三カ月という期間が示されていることなどを考慮いたしまして、制度導入時ということもございまして、三カ月とすることが妥当だと考えたものでございます。
 なお、実際に介護休暇の利用が始まれば、介護のもろもろの実態もより明らかになると思われますので、運用の実績を踏まえながら御指摘の点につきましては引き続き研究していく所存でございます。
#50
○松本(善)委員 せめて延べ三カ月というようなことにしてほしいと思います。
 次に、休日代休制の問題ですが、祝日、年末年始に出勤した職員が代休をとることは当然のことでありますが、一方低い賃金水準の現状のもとでは代休をとりたくないという職員もいる。これも事実でありますね。そういう点で、代休をとるかとらないか、これを本人の選択にゆだねる選択制をとるべきではないかと思いますが、いかがでしょう。
#51
○小堀政府委員 代休制をとるかとらないかにつきましては、職員の意向を聴取して最終的に決めるというつもりでおります。
#52
○松本(善)委員 そのような運営を望みます。
 代休制を確実に実効ある制度にするには、職場の要員の確保が必要であります。要員が少ないためにいまだに四週八休制がとれていない職場もある。航空関係の小さな規模の職場でありますとか気象庁の交代制職場などであります。これはもう御存じのことと思います。
 職員が少ないために四週八休がまだとれていないという現状のもとで、さらに代休制を導入して、ここで、職場で代休がスムーズに運営されるのは難しいと思いますが、要員の確保が必要なのではないか、この点についての御見解を伺いたい。
#53
○石田国務大臣 先ほどもいろいろお話が出ておりましたが、やはり公務員の定員の問題については、これは厳に抑制をしていかなければならないというのが一方においてあるわけでございます。また、もう一つの問題として、代休を確保するために公務員全体の増員を行うということではこれは国民の御理解が得られない、そういう問題があろうかと思います。
 もちろん松本先生、そのことは十分御承知の上でその特殊な職場職場においての要員を確保しろ、そういうお話であろうかと存ずるわけでございますが、これはやはりその担当する省庁におきまして、スクラップ・アンド・ビルドの原則を守りながら、あるいは全体の要員計画の中でいろいろと打ち合わせをしながら、確保すべきところは確保していく、こういうことでやっていく以外にちょっと今のところ方法が見当たらない、こういうことだというふうに考えておるところでございます。
#54
○松本(善)委員 まあ、無制限に人をふやしたりすればいいというのではありませんけれども、やはり代休制を実効ある制度として運用するには、今の現状ではやはり職員の確保は不可欠だと思います。それでないとやはり絵にかいたもちのようなことになる。代休制が、本当に労働時間の短縮を図るために、また職員の福祉の向上を図るためというのであると、やはり必要な要員の確保というものはどうしても避けられないと思います。
 そうでないと、法律ではうたっているけれども、職員の労働強化と行政サービスの低下というのは免れない。そこは工夫でありましょうけれども、この点を強く検討すべきではないかと思いますが、総務庁長官の御意見を伺いたいと思います。
#55
○石田国務大臣 この制度が発足をいたしますれば、それぞれ省庁におきまして考え方を示し、実施されていくわけでございますから、その実施状況を見ながら、今先生が言われた御趣旨についても、趣旨を徹底しながら、実態を見ながら進めていきたい、こんなふうに考えております。
#56
○松本(善)委員 理事会の申し合わせで法案を離れてもということでありますので、法案の質問はこれで終わりまして、官房長官に伺いたいと思います。
 今、北朝鮮問題が大変緊迫した状況になってきております。予算委員会でも議論をされておりますが、そういう中で官房長官のテレビ朝日での「サンデープロジェクト」で発言された内容というのは極めて重要な内容であります。この点について伺いたいと思います。
 委員の皆さんに御理解いただくために、そのテープを起こしたものを配付をして質問させていただきたいと思います。
 それで、官房長官はこの日、御自分でおやりになったから覚えておられると思いますけれども、有事立法についてというテーマで話が出て、そしてその中で官房長官は、この資料でいえば二枚目の初めですけれども、
 事が起こればね、コンセンサスができれば、私は大勢は、それは内閣だけではなくて、何をすべきかということは十分わかっているわけで
すよ。十分わかっているわけです。それで私ども検討していないとは言いません。しかしそれは、平時に、何も問題が起こっていないときにこれを出せば、今の日本の政治の土壌ですから大変な混乱が起こりますからね。だけども北朝鮮問題というのは、大変な問題が、しかも極めて現実性を帯びてですね、起こってきているという認識は我々持っているわけですし、
 一月と言わずですね、コンセンサスさえ得られればですね、一気に危機管理体制をつくることが、私はできる(と思う)。
これは、私もビデオテープをきちっと見ながら確認をした中身でありますから間違いないと思うのですが、こういうふうに言われたことは間違いございませんでしょうか。まず、それを伺いたいと思います。
#57
○熊谷国務大臣 テープを起こしてみるとなるほどなと、こういうふうに私も見ながら、これ、この日のテレビ二つ私出ておりますけれども、聞いていただきたいのですが、前段がございまして、北朝鮮問題についてやや関心が強くなっている時期でございました、ちょうど五月の初めでございましてですね。
 私は、終始このとき申し上げてきたことは、いわるゆ集団的自衛権を含めて憲法の従来の解釈というものは、この内閣は変えないんだということを明確にそこで申し上げてまいりました。これ、三十分おきずつにどんどん変わっていたときでございますから。
 第二に、いろいろなことを、何か制裁を、あれをする、これをするというようなことを今言うべきではない。せっかく平和裏に交渉をし、何とか北朝鮮の翻意を促しという段階でやっているときに、私この番組でも言ったような覚えがありますが、手を振りながら、げんこつを振るうようなことをして本当にいいんだろうかということを申し上げた経緯がございます。
 ただ、今このあれを見ながら思い出しておったのですが、田原さんというのは私どもの思考法よりも速くどんどん先へ行くものですから、話をするのも、私は前の方の話をしている、田原さんの方は先の方へ行くということで、ついていかれない部分が実はたくさんございました。
 私が実はこのとき申し上げたかったことは、実は予算委員会でも社会党の三野先生に御質問されましてお答えをしたことでございますけれども、これは何か事が起こったときに、日本としてもいろいろな勉強はしております。これは各省ごとに事務的には勉強していただいておりますし、また、その各省の情報連絡体制というものもつくっていただいておるところでございます。
 ただし、憲法の範囲内でとはいうものの、事柄をやる場合にコンセンサスがなければできません。私が言わんとしたのは、これはコンセンサスが、ここでいろいろ言っておるんですけれども、コンセンサスがあればねと、たしか一どう言ったんでしょうかね、これ。コンセンサスができれば。まあこれは、何とかこの「サンデープロジェクト」の思考の速い人たちについていこうとするために言葉が切れ切れになっておりますけれども、コンセンサスができれば、つまり日本国民あるいは国会の了承が得られればいろいろなこともできるだろうというふうに思っております。ただ、もしそれこそとんでもないことが起これば、私は日本人は賢明だからそんなことは固まると思うよということを申し上げたかったわけでございます。
 ただ、この部分だけ見られると、何か私が状況が大変な状況だということを言おうとしてるかのようによく引用されるのでありますけれども、そうではなくて、現に平和裏に交渉をしつつあり、そういうところに希望の見えつつある段階でございましたので、私どもは具体的なあれこれの措置を世間に出して話をするべきときではない、こういうことを申し上げたかったというふうにあのときのことを私は覚えておるわけでございます。
#58
○松本(善)委員 こう発言したことはお認めになったが、趣旨が違うというのだが、全体の流れを見ると、やはり熊谷官房長官の言うようにはとれないんですよ。それはもうお読みになればどなたもわかります。
 一緒に出ております舛添さん、高坂さんが、あなたの内閣では危機管理できない、そんなことをやれば内閣、瓦解するんじゃないか。それから高坂さんは、今の内閣はそういうことをやる力量というものはない。国民の授権もない。それに対してあなたが対応した答えは、いや、そんなことはありません、私はできますよ、有事立法でも何でも準備していますよという開き直った発言なんですよ。いや、その経過を見れば、舛添さんとそれからこの高坂さんが発言した後を受けての話なんですよ。
 だから、今になったらいろいろ弁解をされますけれども一ちょっとお待ちくださいよ。そう興奮しないで。やはりこれ大変、本当に平静にやらないといけないことなんですよ。だからお聞きしているわけですけれども、これは言葉としてちゃんと出ているわけですからね。出ている意味を否定してもそれは始まらないんですよ。
それで、私はお聞きしたいと思いますのは、
 事が起こればね、コンセンサスができれば、私は大勢は、それは内閣だけではなくて、何をすべきかということは十分わかっているわけですよ。十分わかっているわけです。それで私ども検討していないとは言いません。
これは何度も言っておられます、検討しているということ。
 何を検討しているんですか。どういう内容なんですか。これは官房長官、今言うべきですよ。これは舛添さんも、それから高坂さんも、このお二人は私とは見解がかなり違う人ですけれども、これは大変なときにわあっとやったら、こういう法律をつくることは危険だ、これは舛添さんの意見です。高坂さんは、そもそも平時にやるんだ、平時にやるべきことなんだ、こういうふうに言っています。
 六月一日の日本経済新聞の社説も、「政府は、経済制裁が決まった時点で、関係法律の改正案を提出し、一瞬にして成立させた方が政治的な摩擦が少なくて済むと考えているのかもしれない。そうであれば、それは国会を軽視するものだろう。緊急時に国としての対応を最終決定するのは、国権の最高機関である国会であるはず」だ。当然の議論なんです。
 今あなたは否定されるけれども、これは全部今考えていることを言われるべきです。今起こったらば、平時に、何も問題が起こっていないときにこれを出せば、今の日本の政治の土壌では大変な混乱が起こります。
 何が起こるのですか。何も答えられない、中身を答えられない、弁明だけされるということになれば、日本経済新聞は国会軽視と言っていますけれども、これは私は、大変な国会無視だと思いますよ。そういう問題について、国会には何もやらないで、いざというときにわっとやるんだという考え方は非常に危険だと思います。
 そういう内閣なのか、そういう危険な内閣なのかということも含めて私は問いただしておりますので、誠実に私の問いにお答えいただきたいと思います。
#59
○熊谷国務大臣 私自身も、このあれを見ると、有事法制の話、なるほど頭に入らなかった理由がよくわかったのですが、コマーシャルが入っていまして、それから、何事かが起こればというふうなものですから、私はどちらかというと、国連で仮に制裁みたいなものが起こればというのが常に残像でございましたので、ちょっと話がすれ違っているのです。
 ただいまの有事法制のことに関して言えば、これは自衛隊法の第七十六条の規定によりまして、法制上の問題について政府部内で昭和五十二年から検討してきておりまして、昭和五十六年四月と昭和五十九年十月及び十一月に国会に報告し、御議論をいただいたところでございます。
 また、防衛庁所管の法令あるいは他省庁関連の法令についての問題点というものは、それぞれ今
のようなことで既にやっておるわけでございます。所管省庁が明確でない事項に関する法令については、現在政府部内で検討を加えているところでございます。
 ただ、私がちょっと申し上げたのは、この時点のこのときにあって、しかもこのテレビを、この番組とその前の番組、NHK等の番組を全部見ていただければわかりますが、私の方はそれが、頭がずっと同じところに入っているものですからいわばその延長線上で物を考えておりまして、有事法制以前の経済的な問題についていろいろ協力をする、するべきかしないべきかというのが非常に頭にあったということであります。
 私も読み返してみると、自分でも話が少し混乱しているなというふうに思いますけれども、現時点でおまえはどう考えておるかということになりますと、有事法制の問題については今お答えしたとおりでございますし、それから北朝鮮問題に直接つながる問題については、まだ平和裏に中国も含めて粘り強く交渉の中で問題を解決するべき時期でございまして、あれをする、これをするということをちらつかせるべき時期ではないというふうに私は思っておるところであります。
#60
○松本(善)委員 あなたが言っている、先ほど読んだところの中だけ見ても、北朝鮮問題というのは現実性を帯びて起こってきている。それに対して、一気に危機管理体制をつくることができると思うと言っているのですよ、あなたの言葉の中で。だから、これは何も誤解でも何でもない。あなたの考え方でなっているのですよ。だから、有事立法のことについてあなた言っておられるわけですよ。
 私は、北朝鮮問題ではあくまでもそれは平和的に話し合って解決すべきだと思っていますけれども、あなた方は、もう既にアメリカは経済制裁という話が出てきて、日本政府は派遣しているのでしょう。日米韓でそれに対応を相談するということをやっているわけでしょう。それを政府の中だけでやっているんじゃだめだ、国会に明らかにすべきだ。今こそ明らかにすべきだ。
 私どもはそういうことについては反対ですけれども、北朝鮮については厳しく批判をしていますけれども、経済制裁とかいろいろなことは私は反対ですけれども、それを仮にアメリカが決定した場合に日本政府はどうするのですか。その中身を今言うべきだということを言っているのですよ。
 あくまでも平和的にやるのは結構だけれども、あなたはちゃんと準備をしている、検討していると言っているんだから、それを国会に明らかにすべきだということを言っているのです。
#61
○熊谷国務大臣 これは、一つ一つが非常に慎重に、北朝鮮がテーブルに戻れるように細心の組み立てをしながら現在やっている状況じゃないかというふうに私は思っております。
 今、日米韓の協議というお話がありましたが、特定の制裁を頭に置いての交渉だというふうには聞いておりません。また、他の諸国とも、これは当然国連の場で議論されることでございまして、日米韓だけで物事が決まるとも私は思っておりません。
 そういう意味で、現在は日本は一貫して平和的に粘り強く説得に努めるということでございまして、もちろん、危機管理というものは政府が絶えず勉強はしておかなければならないことである、それは私そこに申し上げたとおりでございますけれども、しかしながら、そのようなことを想定して、しかも交渉でやっているものまで、あれをする、これをするというようなことは私は適切な時期ではない。このことは実はこの番組では、今これを見る限りでは書いてありませんが、私はこの日のあらゆるテレビ番組、これはいわば最初の出演だったものですからみんな出させられたのですが、全部そのことをくどいほど申し上げてきたつもりでございます。
#62
○松本(善)委員 例えば六月六日付のアエラには、制裁の緊急事態に対応するということに対して、政府はひそかに検討しているということでいろいろなことが載っております。関係省庁の内々の作業内容を取りまとめたものが報道されています。大蔵省の送金停止、資産凍結。通産、法務、運輸など各省の禁輸措置、資本取引規制、船舶・航空機の乗り入れ禁止、渡航制限。防衛庁の物品貸し付け、役務提供などを検討対象として挙げています。こういうことは検討していませんか。
#63
○熊谷国務大臣 今の具体的項目については、報告は承知しておりませんが、先ほど私先生の御質問にお答えしたように、各省庁におきまして実務レベルで勉強していることは事実ですし、また、各省庁間の情報交換も行っていることは事実でございます。
#64
○松本(善)委員 今北朝鮮問題、外交問題でありますけれども、国民の人権だとか国民の安全にかかわる問題について、政府はどのような検討をしているかということを国民は知る権利があると私は思います。
 いざというときになってわっと出てきて、あなたがここで言われているように、一気に危機管理体制というようなことは、国会無視も甚だしいですよ。だから、検討しているならばそれは全面的に国会へ出すべきです。
 そして、それがいいのか悪いのか。何もそれは出たって、その内閣がいつまで続くかわからないから、私は、外交上、国会の論議はやってもそれは必ずしも問題にならない。それは反対だとかそういうのはけしからぬとか、いろいろな意見が日本の国内で出てきて当然だ。それを前提に外交もやればいいんですよ。
 だから、そういうことをやって検討していながら国会に報告しないというのは、本当に国会無視だと思うのです。私は、内閣がそういう姿勢なのかどうかということは本当に重大問題だと思いますよ。検討している中身について国会に報告して審議の対象にすべきであると思いますけれども、官房長官、それをおやりになるかどうか。
#65
○熊谷国務大臣 かつて湾岸のときにも、国連によるさまざまな経済レベルの制裁等についても日本は従って、いわゆる日本の憲法の範囲内でということで参加したことがございますし、現に最近時点におきましても、ハイチにおける経済制裁については国連で決議が行われて日本もこれに従っているわけでございます。そういう中で、今先生が御指摘のような貿易その他についての協力というのは、既にそのときに当たっては公表もし、説明もしているわけであります。
 ただ、この北朝鮮問題については、現に交渉過程でございまして、十分平和裏に解決できる可能性があると我々は信じておるわけでありますし、またそうしていかなければならないと思っているのでございまして、そういうのを前提にして、今この制裁をああだこうだと、大体どういうふうになるかもまだ皆目見当がつかないということでございますので、私は、今すぐそういうことをいろいろ仮説を設けて公表してお話をするという時期ではないというふうに思っているところでございます。
#66
○松本(善)委員 あなた自身がどういう場合にも備えて準備をしているということを言っているから言っているのですよ。
 同時に、有事法制というのは、十六年前に朝鮮半島の紛争に対応するために出されてきているのですけれども、今回の朝鮮問題で出てきたのは決して偶然じゃないと思うのです。
 既にペリー・アメリカ国防長官が五月十八日に日本の記者に、朝鮮半島で軍事的緊張が高まった場合、日米条約に基づき日本にも一定の協力を求めるとし、既に日本とは十分協議し、括弧づきですけれども、具体策に関し基本的に合意していると述べているのです。そういうことについて、やはり国会に報告すべきではありませんか。
 そろそろ時間が来ていますので大体終わりますけれども、予算委員会でも私は質問しようと思っております。これは絶対に軽視できない、黙ってほうっておくわけにはいかない。羽田内閣が国会をどう考えているのかという重大問題ですから、もう一度、今のペリー国防長官の発言も含めまして、いざというときにどうするかということにつ
いては平時からちゃんと国会に言うべきだ、このことについて言うべきじゃないと思っているのかどうか、そのことをきちっとお答えいただきたいと思います。それが国会を本当に大事に思っているかどうかという内閣をはかる尺度ですよ。
#67
○熊谷国務大臣 既に私どもの考え方は御説明したとおりでありますが、先生がペリー国防長官の件について御引用いただきました。私もその報道を見まして、それぞれのところに問い合わせたわけでございます。そういう合意とかなんとかというようなことではないというふうに伺っております。
#68
○松本(善)委員 官房長官の御答弁は私とても納得できません。引き続いてこの問題は追及していくということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
#69
○田中委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#70
○田中委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。
 内閣提出、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#71
○田中委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#73
○田中委員長 次に、内閣提出、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。柿澤外務大臣。
    ―――――――――――――
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#74
○柿澤国務大臣 ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について御説明いたします。
 改正の第一は、在外公館の設置及び廃止についてであります。今回新たに設置しようとするのは、在マケドニア旧ユーゴスラビア共和国及び在エリトリアの各日本国大使館並びに在ドバイ日本国総領事館であります。在マケドニア旧ユーゴスラビア共和国大使館の設置は、三月一日付での同国との外交関係開設に伴うものであり、オーストリアに駐在する我が方大使をして兼轄させるいわゆる兼館であります。また、在エリトリア大使館の設置は、エチオピアの一部を構成していた同国の独立に伴うものであり、エチオピアに駐在する我が方大使をして兼轄させるいわゆる兼館であります。また、在ドバイ総領事館については、我が国と経済的なつながりが強い湾岸地域の貿易、交通の中心地であり、湾岸情勢に関する情報収集の重要な拠点ともなるべきドバイの重要性にかんがみ設置するものであります。
 在外公館の廃止については、パラグアイの在エンカルナシオン日本国領事館を廃止することとしております。
 改正の第二は、以上の新設の在外公館に勤務する職員の在勤基本手当の基準額を定めるものであります。
 改正の第三は、在キルギスタン日本国大使館の名称を在キルギス日本国大使館に変更する等、最近の国名及び地名の変更に応じ関連規定の整備を行うものであります。
 なお、本法案は、在外公館の新設及び廃止が含まれており、法案成立後に行う相手国政府との協議その他の諸準備に相当の時間を要しますので、できるだけ速やかな法案改正が必要であります。
 以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。何とぞ、よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
#75
○田中委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
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#76
○田中委員長 次に、内閣提出、行政改革委員会設置法案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。石田総務庁長官。
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 行政改革委員会設置法案
    〔本号末尾に掲載〕
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#77
○石田国務大臣 ただいま議題となりました行政改革委員会設置法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 我が国の経済社会の構造を新たな時代にふさわしいものに改革していくに当たり、行政改革は避けて通れない喫緊の課題であります。
 このため、政府は、行政改革推進本部を中心として、規制緩和を初め、行政改革の推進に積極的に取り組む所存であります。
 今般設置しようとする行政改革委員会は、臨時行政改革推進審議会の最終答申等の趣旨を踏まえ、国民の視点に立って政府による行政改革の実施状況を監視するとともに、行政情報の公開に係る制度について本格的な検討を行い、行政改革に関する諸般の方策の着実な推進に資するものであります。
 次に、法律案の概要について、その内容を御説明申し上げます。
 行政改革委員会は、許可、認可等行政の各般にわたる民間活動に係る規制の改善の推進その他行政の制度及び運営の改善の推進に関する施策の実施状況を監視するとともに、行政情報の公開に係る制度について調査審議し、その結果に基づいて内閣総理大臣に意見を述べることを任務としており、委員会の意見については、内閣総理大臣はこれを尊重しなければならないこととしております。
 また、委員会は、規制の改善の推進に関する意見を受けて講ぜられる施策に関し、必要があると認めるときは、内閣総理大臣または内閣総理大臣を通じて関係行政機関の長に勧告することができることとしております。
 委員会は、行政の改善問題に関してすぐれた識見を有する者のうちから両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する委員五人をもって組織することとするとともに、委員会の事務を処理させるための事務局を置くこととしております。
 また、委員会は、行政機関の長等に対して資料の提出、意見の開陳、説明その他の必要な協力を求めることができることとしているほか、特に必要があると認めるときは、みずから行政機関等の運営状況を調査することができることとしております。
 なお、委員会は、政令で定める本法律の施行の日から起算して三年を経過した日に廃止されることとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださるようお願いを申し上げます。
#78
○田中委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時四十分散会
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ソース: 国立国会図書館
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