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1994/03/07 第129回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第129回国会 本会議 第8号
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1994/03/07 第129回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第129回国会 本会議 第8号

#1
第129回国会 本会議 第8号
平成六年三月七日(月曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第五号
  平成六年三月七日
    午後一時開議
  一 国務大臣の演説に対する質疑
    …………………………………
 第一 児童の権利に関する条約の締結について
    承認を求めるの件(第百二十八回国会、
    内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 国務大臣の演説に対する質疑
 日程第一 児童の権利に関する条約の締結につ
  いて承認を求めるの件(第百二十八回国会、
  内閣提出)
    午後一時三分開議
#2
○議長(土井たか子君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 国務大臣の演説に対する質疑
#3
○議長(土井たか子君) 国務大臣の演説に対する質疑に入ります。河野洋平さん。
    〔河野洋平君登壇〕
#4
○河野洋平君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表し、細川総理に質問をいたします。
 総理、私は質問を始めるに当たって、細川内閣が通常一月に行うべき国会への予算案の提出、そして施政方針演説を恣意的に三月四日までおくらせたことが、いかにさまざまな混乱を呼び、結果として国民生活に重大な影響をもたらすことになるかということを総理が正しく認識しておられるかどうかについて、まずお尋ねしなければならないと思います。
 予算案は、しかるべき時期に提出され、国会審議に誠実に臨んで年度内成立を図っていくことが、四月一日からの国や地方の事業の執行を円滑に実施していくための必要条件であり、それが同時に、最低限の景気対策であることは言うまでもありません。しかるに細川内閣は、政治改革法案の審議を口実に、実は与党内の税制をめぐる対立を先延ばししたいがために、あるいは時間切れによる国民福祉税導入の決断を演出するために、予算の越年編成を決めたのではありませんか。
 戦後、三月に施政方針演説を行った例は、ただ一つ、一月に衆議院が解散された海部内閣のときに例があるだけであります。二月にずれ込んだのも、総理大臣が病気であった場合、あるいは安保改定の混乱で正副議長が辞職をしたという特異なケース、消費税導入をめぐって国会が紛糾したときのたった三回だけであります。この三回は、いずれもそれぞれそのすぐ後に政変になっているということも心しなければならないと思います。
 総理の政治運営、とりわけこの二、三カ月における平成六年度予算の年内編成見送り、経済無策の連続、国民福祉税創設の一夜にしての白紙撤回、日米首脳会談の決裂、内閣改造の断念と相次いだ細川内閣の失態は、これまであなたに期待を寄せていた一部の国民の間にも、さすがにがっかりしたとの思いを募らせる結果を招いております。(拍手)
 先日承った施政方針演説はまことに無味乾燥、総理のキャッチフレーズの一つである政官癒着を断ち切るどころか、官僚が書いた作文の文字どおりの寄せ集めではありませんか。「史上最高の支持率の首相による史上最低の演説」というあるマスコミの批評を、一体あなたはどういうふうにお聞きになったでしょうか。
 あなたは内閣改造を思い立った動機として、政治改革が一つの節目を迎えたから今度は経済改革政権をつくる、こう言われました。私たちは政治改革はまだ緒についたばかりと考えており、あなたの変わり身の早さには驚くぽかりでありますが、仮にそうだとしても、それなら内閣改造の断念は、つまりは経済改革の推進を放棄したことになるのではありませんか。(拍手)総理の最高の補佐役でもある官房長官との不仲は、国政の中枢を担う首相官邸の機能麻痺を意味する以外の何物でもないと思います。
 総理、我が国の社会や経済は、今日、あらゆる面で歴史的な転換が迫られております。現在の政治のかなめは、社会と国家と世界の新しい秩序の産出であります。政治は一瞬の停滞も許されず、指導者に求められるものは民主的プロセスを経た的確な政策の決定と実行であり、パフォーマンスや美辞麗句ではありません。この意味で、総理、私はもはや細川内閣はその使命を終えたものと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)総理は国民に向かって、この際、この点について率直に真情を吐露されるよう、まず冒頭に求めておきます。
 政治改革四法案は、我が党などの賛成により成立をいたしました。最終的に成立した四法の内容は、我が党が当初から主張していたものに極めて近いものであります。しかし私の気分は、勝利の美酒に酔うといったものとはほど遠いものであります。参議院や地方政治の改革、腐敗防止措置の強化など、まだまだ力を尽くさなければならない課題が多いこともさることながら、もし総理が、昨年十一月十五日の深夜から十六日の未明にかけて政治改革四法案の衆議院採決を目前にして私と二人で行った一回目のいわゆるトップ会談の段階で、我々自由民主党の主張をあのときに受け入れていれば、ほぼ同じ内容の法律が十二月半ばには成立していたであろう、そう思うからであります。
 言うまでもなく、昨年後半には、冷夏、円高などで不況が深刻化し、日々の在庫管理や資金繰りに必死で取り組んでいる中小企業の経営者の方々を初めとする国民の生活を守るために、緊急な取り組みを必要とする状況にありました。もし総理が、最初から我々自民党の主張に十分耳を傾ける姿勢を持ち、法案の修正に応じていれば、平成六年度予算案の昨年内の編成はもちろんのこと、今回の緊急経済対策もとりくに実行されて、既に一定の効果を上げていたに違いないのであります。そして、日米首脳会談に向けての時間的余裕もできて、今回のような準備不足による残念な結果は避けられたに違いないのであります。
 しかし、あの最初のトップ会談のときの細川総理のかたくなな態度は、思えば政治改革四法案の確実な成立よりも、この法案を駆け引きに利用した権力ゲームを優先しておられたのではないか、そう思えて仕方がないのであります。そうでなければ、衆議院の選挙における比例区の制度を参議院と同じ全国単位とするなどの改革は到底参議院の合意は得られない、そう繰り返し申し上げた私の言葉を、かって参議院議員だった総理がなぜ理解されなかったのか、今でも腑に落ちないのであります。
 案の定、参議院の審議は難航して、予算の越年編成という景気を無視した方針のもとに、我が党との妥協よりも、数を頼みに委員長職権による審議強行や採決に走るなど、腕力に物を言わせる手法を続けた結果、参議院本会議では、与党内の矛盾の噴出で法案が否決をされて、ほとんど廃案の危機にさらされるという結果を招いたではありませんか。この不手際は、新生党・公明党ブロック、いわゆる一・一ラインの強引な主張によるものであったにせよ、その責任は一にかかって、細川総理、総理自身が負わなければならないものであります。(拍手)
 そもそも、細川内閣が昨年九月に打ち出した緊急経済対策は、十兆円規模を要求した我が党の主張を顧みることなく六兆円という不十分な規模にとどまり、なぜか景気対策として即効性のない規制緩和の羅列でありました。これは、細川内閣の景気認識が出発点から甘いものだったことを示していると思います。また、これを予算化した第二次補正予算は、我が党が再三早期の提出を求めたにもかかわらず、国会に提出されたのは何と十一月三十日になってからでありました。
 さらに、あろうことか、細川総理は、冒頭申し上げたように、昨年暮れに大蔵省や新生党・公明党ラインを抑えて減税先行の決断をすることができなかったために、予算の越年編成という非常識な決定をし、その結果、平成六年度予算は異例の三月提出となったわけであります。あげくの果てに、内閣改造騒ぎを起こしたことは、経済政策にまた何週間もの空白を招き、傷を大きくし、治癒のためのコストをそれだけ大きくしたわけであります。総理は先日の施政方針演説で、経済政策について「時期を失することなく可能な限りの有効な施策を集中的に展開していくことが肝要」と述べておられますが、その肝要なことを実は全然やってこなかったのが細川内閣の実態ではありませんか。(拍手)
 昨年十一月の円高局面では、たまたまシアトルで日米首脳会談がありたにもかかわらず、このことに言及さえもせずに、十一月二十九日に株価が一時急落し、一万六千円割れしたときにも、細川総理はただ、注意深く見守っていると言うだけでありました。国民の間には、政治のトップがしっかりして危機を管理するという気構えを示さなければならないときに、一体どうしているんだ、経済無策ではないかという声があふれていました。
 また、私は、景気対策、経済政策はわかりやすくしていただかなければならないと思います。その意味で、今回実施した緊急経済対策についても、その効果、景気回復のプロセス、今後の展望についてどう考えているかを具体的に御説明いただかなくてはなりません。平成六年度の経済見通しだけでは不十分と言わざるを得ないのであります。
 またさらに、景気対策としては史上最大というふれ込みではございますが、その一方で、郵便料金を初め、水道、バス、地下鉄など、国や地方の公共料金の値上げで、その効果が減殺されることになるのではないでしょうか。最近の公共料金軒並みアップの景気に与える影響をどの程度と考えておられるのか。ほかにも厚生年金の保険料引き上げなどもあって、あわせて政府の見方を伺っておかなければならないと存じます。(拍手)
 細川内閣の経済政策に関する経験と能力には最初から疑問符がつけられておりましたが、腰の据わらぬ政策と政局運営の不手際が招いている混乱が、ますます景気の足を引っ張っています。そもそも経済の現状、ひいては国民の暮らし向きについて無関心なのではないかとさえ疑わせる状況です。
 総理は、施政方針演説の中で、「一部には明るい兆しが見られる」などと楽観的なことを述べておられますが、市場には債券価格の下落、長期金利上昇の傾向なども見られ、まだまだ気を緩めることはできません。内閣改造など権力ゲームにうつつを抜かすのはいいかげんにして、国民生活を守るための仕事にまじめに取り組まなければならないと考えます。細川総理の反省を厳しく求めたいと思います。(拍手)
 総理、あなたは、訪米を一週間後に控えた二月三日、再び未明の記者会見を行い、三年後に消費税を廃止し、国民福祉税を創設し、税率を七%にすると突然の発表を行いました。これには与党議員の諸君でさえ、寝耳に水どころか寝耳に注射器だと驚いたそうでありますが、税率を七%にした根拠を聞かれて、正確にははじいていない、腰だめだという会見を聞くに至ってマスコミも論調を硬化させて、多くの国民はあきれ返ったのであります。何しろ、後で明らかになったところによれば、その日の朝の段階では、早く表に出るとつぶれると、小沢、市川両氏ら限られた与党代表者会議のメンバーと大蔵省の間だけで秘密裏に構想が準備されたとのことであります。
 事税金に関すること、ましてや実質増税の構想であるなら、国民に対する周到な説明、説得を行ってから正式に提案するのが当然のことだと思います。それが与党内の合意形成の努力さえ十分にしないというのでは、全く話にもなりません。(拍手)この当然の民主主義のプロセスを省略していいと考えたとするなら、細川総理は何か大きな錯覚をしているのではないでしょうか。
 総理は、施政方針演説の締めくくりで、「私たちにとって、国民の皆様方の声だけが唯一の道しるべであり、これにこたえながら」云々とおっしゃっておられますが、実際にやっておられることとは全然違うのではありませんか。構想の白紙撤回は、このような提起の仕方から当然の帰結であります。自分が決断すれば与党はついてくる、人気の高い自分の決断なら国民は結局ついてくるといった考えは改めていただかなければなりません。
 これから年内に与党間で減税財源の問題について協議を進めるとのことでありますが、どのような段取りで協議は進められるのでしょうか。そこでの意思決定は全員一致方式でしょうか、多数決でお決めになるのでしょうか。協議の内容は公表されるおつもりでしょうか。具体的な手順を明らかにしていただきたいと思います。さらに、与党間協議の結論に政府は拘束されることになるのでしょうか。開かれた連立与党としての明確な御答弁を求めます。
 そもそも国民福祉税構想の背景には三つの大きな要素がありました。一つは、深刻な景気低迷に対する刺激策としての所得減税。これは、日米首脳会談の場などでも説明されたこともあって、アメリカ政府も大きな期待を寄せていたようです。もう一つは、昨年の政府税調の中期答申にもある、税収の安定化と公平性確保のため、所得税などの割合を低め、消費税の割合を高めるという直間比率の見直し。三つ目は、高齢化社会に備えるため増税はやむを得ないとの考え方であります。
 しかしながら、実質増税とすることについては、その根拠が明らかにされるべきことは言うまでもありません。今回の経緯では、最も大事なこの部分が、総理の会見でも積算の根拠を明らかにできなかったように、どさくさ紛れという疑いが否定できませんでした。
 私たちが政権にあったときは、もし増税を国民にお願いするときは、少なくとも行政の簡素化等に最大限の努力を払ったものであります。今回の細川内閣の、行政の簡素化をその構想に含まない増税に関する安易な姿勢は、昨年八月の特別国会において、総理が私の質問に答えて、極力小さな政府を念頭に進んでいきたいと答弁されたこととどういう関係になるのか、ぜひ御説明をいただきたいと存じます。
 問題は、所得減税は所得減税として行い、その財源の問題は景気浮揚による税収アップなどを見きわめてから考えればいい、直間比率の是正はもう少し議論の時間をとるべき中長期の問題だという、与党の内部にさえあったであろうこうした考え方に、大蔵省や新生党が所得減税と消費税率アップを必ず抱き合わせにしなければならないと強く主張して対立したことにあると報道されております。細川総理は、結局財政の論理一辺倒の考え方に押し切られ、抱き合わせどころか、極めて大きな消費税率アップによる実質増税を決断したものと考えられます。しかし、この唐突なやり方では、一日で白紙撤回を余儀なくされたのは当然のことでありましょう。
 総理、あなたは母校の上智大学で講演した際、ギリシャの哲学者プラトンの名を挙げ、政治には理想が必要であると説いて喝采を浴びたそうであります。私も、その話を聞いたときには一瞬共感を覚えました。しかし、今思い返してみると、あなたの言う理想とは、ひょっとしたら一人の天才政治家が腐敗した議会などを超越して国民を正しく導いていく、そういったイメージではないかと危惧をいたします。確かに、民主主義には手間暇がかかり、じれったい思いをすることがあります。しかし、私は、民主制のもとでの、民主主義の憲法のもとでの政治の理想とは、どんなに手間がかかっても民主主義のプロセスを最大限に尊重すること、それと国民のために正しい政策を遂行することを両立させるという決意の中にあるべきではないかと考えますが、御見解を承りたいと存じます。(拍手)
 私は、政治家には、プラトンの理想主義と同時に、常に国民の暮らし向きを考える現実への責任感が必要と考えるのです。一国の指導者、内閣総理大臣の使命は、セクショナリズムを超えて大局的な見地から政策判断を下すリーダーシップと、議会や国民の合意づくりのために、心を砕いてあらゆる手を尽くして成果を上げることにあると考えております。
 さて、さきの日米首脳会談では包括協議について合意を見ることができず、結果としてアメリカの厳しい反発を招きました。私は、このことを深刻に受けとめなければならないと思います。
 日米関係は、ともに自由主義、民主主義の憲法を持つという、価値観を共有する重要な二国間関係であります。さらに、日米の協力関係いかんは、世界的規模での政策協調や経済の安定的発展に大きな影響を与えるものであります。また、近年は、日本、アメリカ、韓国、東南アジア諸国、中国などをメンバーとするAPECという枠組みでのアジア・太平洋の地域協力への期待も高まつており、日米の良好な関係を維持することができるかどうかは、二国間の問題にとどまらない影響を持つ重要問題であることは明らかであります。
 しかし、日米関係には歴史に由来する心理的な背景があり、だからこそ自民党の歴代政権の先輩たちは、摩擦の処理などについても両国関係の重要性を深く認識し、よりよい関係を育てるよう常に渾身の努力をしてこられたのであります。特に近年は、冷戦が終わりたことにより日米関係における経済問題の比重が高まって、両国のきずなを強めていく努力が一層強く求められております。それを考えると、通商問題では決裂したが他のテーマがあるから大丈夫だといった細川内閣の認識は、現実とずれているのではないでしょうか。
 また、細川政権の今回の首脳会談に対する準備はいかにも不十分に思われ、アメリカはペンツェン財務長官を初め担当責任者が次々と訪日したのに対し、日本の関係する閣僚が率先して交渉の先頭に立ったということもなく、その連絡協力も十分ではなかったのではないでしょうか。
 ミクロの数値目標を拒否すべきだと主張するのは正しいことだと思いますが、内閣としては、その主張を採用するなら、マクロのレベルで最善の努力をするのは当然のことであります。しかるに、大蔵省の硬直した姿勢と細川総理のあの国民福祉税構想の撤回を見て、アメリカ政府は、日本の内需拡大に向けての意思と、それを実施する能力を疑う結果になってしまったように思います。(拍手)
 細川政権の政策遂行能力の欠如が外交の足を引っ張ったわけでありますが、所得減税については、来年度以降の扱いはまだ決まっていないのに、アメリカ政府に一年限りのものだと受け取られてしまったことが、アメリカ政府の態度を硬化させたとも言われています。
 一方、消費税引き上げとセットでなければだめだと主張した藤井大蔵大臣は、その後、G7で二年目以降も努力すると言っていますが、その根拠は一体何でしょうか。外国で日本の内需拡大策待望論をあおり立てて国民福祉税構想の復活に向けての外圧でもつくろうという、そうしたお考えであるとするならば、こうした御都合主義の発言はおやめいただきたいと申し上げなければなりません。(拍手)
 細川総理は、日米首脳会談の決裂という本当に重大な事態の回避のためのぎりぎりの努力をせずに、クリントン大統領によりスーパー三〇一条復活が決定されるなど、日米関係は深刻な状況に立ち至ってしまいました。両国国民、政府の冷静な対応が必要な場面ですが、細川内閣はみずからの内閣の経験不足、能力不足が招いたこの危機をどのように打開するおつもりなのか、責任を持った答弁をお願いしたいと存じます。
 なお、今回の日米首脳会談において討議された北朝鮮の核開発疑惑の問題について伺います。
 幸い、北朝鮮はIAEAの核査察受け入れの方向で動きつつあり、今後のアメリカと北朝鮮の関係構築が、日本を含む周辺諸国の平和と安定にとってもプラスの方向に進むように期待したいと考えます。日本は、韓国や中国の意向も十分に踏まえながら、アメリカと協調し、北朝鮮が国際社会のルールを破ろうとするならば速やかに厳しい対応で臨み、国際社会の一員として節度ある行動を守るというなら日朝交渉の再開を含め積極的に関係を結んでいくといった、両様の構えによって北東アジア地域の安全保障強化を進める立場が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
 なお、一部に、今にも北朝鮮が核ミサイルで日本を攻撃しかねないという意見を述べる方もおられますが、政府としては、北朝鮮の核兵器保有の可能性、保有している場合、ミサイル搭載が可能な小型化に成功しているのかどうか、航空機に積載して攻撃してきた場合の阻止の可能性などを一体どう見ておられるのかについてもお尋ねをいたしておきます。
 さて、新税構想が国民福祉税という名称であったために、福祉ということが税率アップの口実に使われたような形になりました。我が国において、自民党政権の実績として、社会保障の三本柱のうち、年金と医療については欧米に引けをとらない水準に達しています。しかし、確かに三本目の柱である公共福祉サービスについては、まだまだ力を入れなければなりません。
 ある主婦は、新聞に次のような投書をしています。「右半身重度麻痺の主人をもう十二年在宅で介護しております。毎日ベッドから抱き起こし、車いすに移して食事をしています。食事は左手では食べられますが、むせないように気をつけるなど介助がどうしても必要です」。そしてこの主婦は、「介護者の精神的な安定がなければ、在宅でのよりよい介護はできません」と訴え、月に何日か安心して病人を預かってくれる施設の整備を訴えています。自民党政権下で策定されたゴールドプランによって国も地方もこのような施設の整備には力を入れていますが、まだ十分ではありません。このような介護には、小さな子供を育てるのと同じ注意力を必要とし、力仕事ともいえるその大変な仕事の負担は、多くの場合女性にしわ寄せされております。
 まず、介護を担う人に対する家族、親族の支援協力、そして思いやりが大切ですが、福祉政策として在宅介護を方向づけている以上、時間で介護をかわってもらえるヘルパー制度の充実や、いわゆるショートステイ、デイケアなどを充実していくことは国の責任と考えますが、いかがお考えでしょうか。さきの投書にもあるとおり、介護者の精神的安定なくして在宅でのよりよい介護はできない、そう思うからであります。
 また、厚生省は、保育制度の見直しも打ち出しております。核家族が当たり前になった今、臨時のベビーシッターを公的な保育所が行うなどの保育サービスの多様化も、女性が仕事につくなどの社会進出を支援し、母親が安心して就労や子育てができる環境をつくるといった観点からも、これは必要なことであり、推進すべきであると思います。
 私は、実は一昨年、宮澤内閣が設けた初代の婦人問題担当大臣だったわけですが、勉強すればするほど、介護と育児の支援の充実こそ女性の皆さんの人生を応援することになるのだということを確認をいたしました。我が党も、福祉の自民党として、今後も大いに頑張りたいと思っております。(拍手、発言する者あり)
#5
○議長(土井たか子君) 静かにしてください。
#6
○河野洋平君(続) ところで総理は、施政方針演説で、ゴールドプランの抜本的な見直しを述べておられますが、大切なのはこの計画の着実な実施ではありませんか。介護や保育の充実に向けて、総理の御決意を承りたいと思います。
 なお、一言つけ加えるならば、介護や保育の充実に必要な行政経費は、決して巨額なものではありません。介護や保育の充実は、直ちに増税に結びつくことにはならないと私は考えます。これには総理も御同意いただけると思いますが、念のため御答弁をお願いを申し上げておきます。
 さて、福祉の充実とともに、欧米並みに道路、住宅、下水道、公園などの社会資本整備を図るためには、我が国の経済力がピークを迎えつつあると思われる今、強力に投資を進めることが必要だと考えます。また、未来の我が国の競争力を維持し、エネルギー確保や地球環境問題における国際的な役割を果たすため、産業政策における発想の転換や科学技術開発に一層力を入れていくことが必要であります。
 これら新たに重点を置くべき施策の展開に必要な財源を確保するためにも、行政改革を進め、歳出を徹底的に見直し、支出を削減する努力をしなければなりません。そのためには、従来の発想を一歩進め、時代の変化によって仕事自体が必要なくなったものがないかどうかを徹底的に洗い出し、その部分を思い切って切り取るといった大胆な作業が必要ではないでしょうか。
 政府の経済対策について、通産省が関係団体に対して、これを高く評価するよう指導したファクスを流したという事件がありましたが、このような仕事は、我々が期待しているものではありません。
 高校以下の私立学校への助成金などについて、これを地方にしわ寄せするようなやり方は、見せかけの経費節減でしかなく、教育や文化を重視する自民党としては、これを政府の努力として評価することも到底できないことを申し上げておきます。(拍手)
 さて、現在、国民生活に直結した年金改革や税制改革、あるいは冷戦の終えんを踏まえた基本的な防衛政策の見直しなど、新たな国民合意が求められている課題が政治日程に上がっております。私は、これらさまざまな意見がある問題については、できるだけ多くの情報を国民に提供し、国民の声に謙虚に耳を傾けながら進めることが、結局は幅広い合意の形成を円滑に進めることになるのではないかと考えます。そのために、まず政府の諮問機関である審議会、懇談会などでの審議や配付資料を原則公開にする方向が望ましいと考えますが、いかがでしょうか。
 形骸化が指摘される公聴会も、国民の声を吸い上げる制度としてもっと活用すべきではないかと思いますが、総理の御意見を伺いたく存じます。
 さらに、行政手続法の次の課題である情報公開法、また行政立法手続や行政計画手続を定める法律の制定について、総理がどのようなスケジュールで臨むおつもりなのか、お聞かせ願いたいと存じます。
 さて総理、私はこの質問の前半に、権力ゲームにうつつを抜かすのはいいかげんにして、国民生活を守るための仕事をしなければならないと申しました。総理には不愉快な言葉であったかもしれません。しかし、私は、ここで細川総理の政治姿勢にそう申し上げざるを得ない根拠を示したいと思います。それは総理が政治に取り組む基本的な座標軸が、連立与党内の力関係によって、余りにも右に左に揺らぎ過ぎるということであります。(拍手)
 まずお尋ねしなければならないのは、総理は昨年八月の特別国会で、私の質問に対し、これからの我が国の政党政治のあり方について、あらまし次のように答えておられます。「私としては、政党の数としては、いわゆる穏健な多党制と呼ばれるようなものにおのずから収れんしていくのではないかと考えている」。
 しかし総理、仄聞するところによると、総理は最近は背後の実力者が唱えている二大政党制にすっかり傾倒され、それが盟友であったはずの武村官房長官との確執の原因であると言われています。わずか半年前、胸の中に描いていた政党政治の姿は、どこへ行ってしまったのでしょうか。
 続けてお尋ねいたします。
 総理は最近、連立与党は国会内で政党の枠を取り外そうという大会派構想を打ち出されました。選挙に勝つためには、というよりも自民党を打倒するためには必須条件だと言われたと報道は伝えております。
 しかし、総理は同じ八月の答弁で何と答えておられるか、皆さんは御記憶ないでしょうか。総理はこう答えておられます。「連立政権は、主体性を有するそれぞれの政党が、国民に責任を負うべき政権の樹立に関して互いに協力していくものであって、選挙に当たっては、ヨーロッパの例などから見ても、それぞれがみずからの選択によって対処するのは当然のことだ。したがって、連立与党内のいずれかの党が立てた選挙方針が必ずしも他党を拘束することにはならないと思っておりますし、それぞれの党が主体性を持って次期衆議院選に対応するということになるのではないかと認識しております。」これが総理大臣の答弁でありました。
 一夜にして重要政策を白紙撤回するのが得意わざですから、いや、考え方が変わったんだとおっしゃるかもしれません。しかし総理、ここまで基本姿勢がふらふらしていたのでは、いかに細川総理に甘い国民の皆さんであっても、陰の実力者の恫喝次第では、国の未来が大変な方向に向かいかねないという心配が沸き起こってくるのは当然ではないでしょうか。(拍手)
 一国の指導者は、不動の信念と確固たる政治思想、政党政治の基本概念を持ち続けるべきものである。それをおろそかにした結果が半世紀前の日本の過ちだったのではないか、そう思い出されるのであります。(拍手)
 私は、日本の将来の政治の姿については、当面、自由と民主主義を理念とし、ある程度幅広い勢力を包含しつつも、経験豊富で穏健な政治手法をとる自由民主党が大きな塊として真ん中に位置し、そのときどきの時代的要請に応じて、周辺の勢力とも連携して政策を推進するといった姿が日本の政治に安定と一定の緊張感をもたらすのではないかと考えております。(拍手)
 自民党を間に挟んで、飛び地のような位置関係にある幾つかの政党を無理やりにくっつけているような形の今の連立与党体制にはやっぱり無理があって、私は、総理が言われるような大会派構想に対抗して、社民プラスさきがけといった第三の極を目指す動きが出てくるのもまた自然なことだというふうにも思いますが、総理は一体どうお考えになるでしょう。
 いずれにせよ、新しい政界の姿は、選挙を通じ国民の選択によって決まるのであります。自由民主党は、合従連衡論議よりも、まずみずからの主張を一層明確にし、腐敗との決別によって国民の支持を得て必ず政権に復帰をいたします。(拍手)
 そして、座標軸のない、美辞麗句、格好ぽかりの細川政権にかわって国民生活最優先の政策を実行し、この国に生まれてよかったと思える美しい国をつくり上げる決意を申し上げ、質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣細川護熙君登壇〕
#7
○内閣総理大臣(細川護熙君) 施政方針演説は官僚作文の寄せ集めではないか、こういう趣旨のお尋ねでございましたが、施政方針演説は、今後一年の国政全般にわたる方針について述べるものでありますし、御承知のように、所信表明演説とは性格を異にするものであります。申すまでもなく、今通常国会には平成六年度の予算、税制改正を初め、多くの重要な法律案を政府として提出をさせていただくわけで、それらの基礎になる考え方を提示しているものでございます。この施政方針演説は、二十一世紀を目前に控えて、「質の高い実のある社会」の実現を目指して取り進めていく施策のうち、平成六年度に具体的に取り組んでいく施策について述べたものでありまして、官僚作文との批判は当たらないものであると思っております。(拍手)
 次に、内閣改造と経済改革の推進についてのお尋ねでございますが、経済改革政権というのは、三つの改革のうち、政治改革の実現をまず目指してきた第一期の政権の性格を、次の課題である経済改革に重点を置いたものに移行していくということを申し上げたわけで、ウルグアイ・ラウンド交渉が妥結をし、世界が新しい貿易ルールに移行する中で、我が国は、より積極的な役割を果たすように期待されていることは申し上げるまでもないことでございます。
 今進めている経済改革や行政改革は、外に向かって開かれた経済社会の実現のためにどうしても必要でありますし、そのために、私みずから先頭に立って、内閣が一丸となって、日米経済摩擦あるいは規制緩和あるいは中期的な経常収支黒字の十分意味のある縮小に向けて、引き続き全力を尽くしてまいりたいと考えている次第でございます。(拍手)
 次に、官房長官と官邸の機能のことについてのお尋ねでございましたが、私と官房長官との関係が御指摘のようなものでないことは一貫して申し上げてきているところでございますし、官邸の機能につきましても、それがよりよく機能するように一層留意してまいりたいと思っております。(拍手)
 次に、細川政権はその使命を終えたのではないか、こういう趣旨のお尋ねでございましたが、社会経済の歴史的な転換というのは新しい政治の担い手を求めたのであって、そこにこの連立政権が誕生した理由があると考えております。本格的な経済構造の改革などにつきましても、国民の期待は、連立政権がその使命を担ってほしいということであると確信をいたしております。(拍手)
 次に、政治改革法案をめぐって、権力ゲームであるとかあるいは不手際があったのではないかという御指摘がございましたが、私としては、国民の御期待を受けて政治改革法案の早期実現のためにひたすら努力を傾けてきたところでございまして、そのために、二度にわたる河野総裁とのトップ会談におきましても、できる限りの、最大限の譲歩をさせていただいたものと思っております。権力ゲームを展開をしたなどということは、全く当たらないというふうに考えております。(拍手)いずれにしても、いろいろな曲折を経て法案を成立をさせていただいたわけで、国民の御期待に何とかこたえることができたというふうに考えているところでございます。(拍手)
 それから、経済問題について無策ではないか、こういう御批判でございましたが、政府としては、厳しい経済情勢の変化に注意を払いながら、経済対策の策定などによって可能な限り適切に対処してきたつもりでございます。現在、民間部門のストック調整が進むなど一部に景気回復の芽も出てきておりますし、政府としては、総合経済対策あるいは三次補正また六年度の当初予算、こうしたものに盛り込まれましたもろもろの施策を着実に実施をしていくことによりまして、我が国経済をできるだけ早く本格的な回復軌道に乗せてまいりたいと思っております。
 経済対策の効果あるいは景気回復のプロセス、今後の展望についてということでございますが、現在、公共投資や住宅投資が堅調に推移しておりますが、こうした諸施策によりまして引き続き政府投資というものは高い伸びになり、住宅投資も堅調に推移するものと見込まれるところで、これが国内の需要にも波及していくものと考えております。
 また、このたびの大規模な所得減税は、個人消費の伸びを高め、あるいはまた民間部門のマインドを好転させるものと期待をされるところで、設備投資も回復に向かっていくものと考えているところでございます。このような動きの中で、我が国経済は、先ほども申し上げましたように、六年度中に本格的な回復の軌道に乗るものと見込んでいるところでございます。
 それから、公共料金の値上げについてのお尋ねでございますが、公共料金につきましては、経営の徹底した合理化を前提として、物価や国民生活に及ぼす影響を十分考慮して取り扱うこととしていることは申し上げるまでもございません。
 また、円高差益の還元あるいは競争政策の権進、価格動向の調査、監視などを実施していくととによりまして、今後とも物価は引き続き安定的に推移をするものと見込んでおります。
 それから、厚生年金の掛金の引き上げについてのお尋ねでございますが、今回の年金保険料の引き上げを含めた家計の厚生年金等の社会保障負担増は、年金給付費の改善や制度の成熟化による給付増とほぼ見合っておりまして、基本的には家計に対する社会保障給付の形で還元されるものでございます。経済全体として見れば、家計間の所得の移転となり、全体としての可処分所得には大きな影響は与えないわけで、全体の個人消費がこれによって大きな影響を受けるものではないというふうに考えております。
 それから、国民生活を守るためにもつとしっかり取り組め、こういう趣旨のお話がございましたが、内閣改造をやるかどうかということは、政策課題の重点が政治改革から経済改革へと移行する中で、それにふさわしい体制の整備の必要があるかどうかという観点から考えたものでございまして、これを権力ゲームと呼ぶのは一方的な議論であるというふうに考えております。(拍手)
 次に、国民福祉税構想の件についてのお尋ねでございましたが、連立政権の樹立に当たりまして、所得、資産、消費のバランスのとれた総合的な税制改革を行うことで入党は合意をしたわけでございますが、この合意を踏まえまして、私は、税調答申の基本的な考え方に沿って税制改革を行うことの必要性について、国会でも繰り返し申し上げてきたところでございます。十一月の税調答申以降、平岩研究会におきましても審議がなされ、与党側では、税調答申を踏まえて、政策幹事会あるいは経済問題協議会、代表者会議におきまして協議が行われてきたところでございます。税制改革草案は、このような政府・与党の手続や協議の積み重ねを踏まえて提示をさせていただいたものでございます。
 ただ、一連の政策決定のあり方に対する御批判につきましては、真摯に受けとめている次第でございます。
 減税財源問題の与党間協議の具体的な手順はどうなるのかというお尋ねでございますが、二月八日に「年内の国会において関係の法律を成立させるものとする。」という与党の合意が成立をしたところでございます。これを受けまして、二月十七日には福祉社会に対応する税制改革協議会がスタートいたしますとともに、その下に三つの小委員会が設置をされまして、今、鋭意検討を始めていただいているところでございます。小委員会では報告を五月中に取りまとめて、今国会中には協議会としての結論を出すという方向で、今後積極的な議論を進めていただけるものと考えております。いずれにいたしましても、政府としては、与党の協議を踏まえまして、年内に税制改革の実現を図るように努力を傾けてまいりたいと考えております。
 国民福祉税構想の積算根拠、消費税の益税問題の是正、行政の簡素化などについてのお尋ねでございましたが、国民福祉税の税率七%の根拠につきましては、新税を創設することに伴う増収見込み額と、先行して実施する減税による減収見込み額との差額は、社会保障制度に係る歳出増、国、地方公共団体の負担の増加、それからつなぎ国債の償還財源に充てる必要があるとの判断のもとに、税率七%が最低限必要な税率水準と考えるという趣旨を申し上げてきたところでございます。
 また、税制改革の草案におきましては、中小事業者向け特例措置につきまして、制度の公平性を重視する立場に立って見直し、特例措置の縮小または一部廃止の方向で改めることとしておりました。
 なお、政府は、これまでも厳しい歳出削減の努力を積み重ねて財政の効率化に努めてきたところでございますが、当然のことながら、行財政改革につきましては、今後ともできる限りの努力を払ってまいりたいと思っております。
 それから、減税先行論などの意見についてのお尋ねでございますが、さまざまな意見があったことは承知をしておりますが、与党の政策幹事会、経済問題協議会あるいは代表者会議など一連の協議の積み重ねの中で、各党の意見を可能な限り集約した上で税制改革草案を提示させていただいたものでございます。
 それから、民主主義政治の理念についてのお尋ねでございますが、政策の決定に当たっては時間的な制約があるという点も現実の問題として事実でございますが、しかし、民主主義のプロセスを最大限に尊重することと、正しい政策を遂行することを両立さぜるという御主張はそのとおりだと考えておりますし、今後ともその点を肝に銘じてまいりたいと思っております。
 私の政治手法が、完全無欠の天才的政治家が腐敗した議会などを超越して国民を正しい道に導く、こういうイメージであるというお話でございましたが、私はそのようなことを政治の理念として持っているわけではございません。
 それから、外務大臣と大蔵大臣の減税の説明ぶりについてのお尋ねでございますが、従来から、米国を初めとするG7の各国に対しては、今回の所得減税が、現在の低迷する経済状況を打開するために緊急避難的に実施される単年度の措置であるとともに、年内に実現を目指す税制改革につながる重要な第一歩である旨の説明を行って理解を求めてきたところでございます。税制改革の年内実現を図ることにつきましては、既に閣議決定を行っておりまして、政府は一体として、その実現に向けて努力をいたしております。
 それから、今後の日米関係をどのように打開するつもりか、こういうことでございますが、政府としては、今回の首脳会談の結果は結果として、またスーパー三〇一条復活といった米国内の動きいかんにかかわらず、先般、対外経済問題に係る関係閣僚の懇談会におきまして確認をしたとおり、規制緩和の推進など一層の市場開放に向けた自主的な措置を三月中に打ち出すべく、できる限りの努力をしているところでございます。いずれにいたしましても、両国間の基本的な友好関係を損なってはならないということにつきましては、クリントン大統領と私との間で揺るぎない基本認識を共有しているところでございますし、日米関係の発展のためになお一層の努力を続けてまいりたい、このように思っております。
 それから、北朝鮮の核兵器開発などに対する対応についての所見を問う、こういうことでございますが、基本的には御指摘のとおりだというふうに思っております。ただ、残念ながら、日朝国交正常化交渉は、北朝鮮側の対応により中断をして以来、再開のめどが立っておりません。政府としては、引き続き、この面での努力を重ねてまいりたいと思っております。
 それから、同じく北朝鮮の問題で、核保有の可能性、あるいは航空機に搭載して攻撃がなされた場合の阻止の可能性についてどう思うかということでございますが、北朝鮮が既に核兵器を保有しているか否かについては、明確なことを申し上げられる段階ではございませんし、ミサイルや航空機に搭載可能な核兵器を保有しているか否かということも明らかではございません。我が国の防衛にあらゆる努力をすることは当然でございますが、防空能力の具体にわたって申し上げることは差し控えさせていただきたいと存じます。
 それから、介護と保育の充実の問題についてでございますが、介護の問題につきましては、地域住民の要望を反映させた老人保健福祉計画などを踏まえて、財源の確保に配慮しながら、ゴールドプランを抜本的に見直して、介護サービスの充実を図ることが求められております。また、保育の問題については、利用しやすい保育所を目指して保育対策を充実させていくことが必要であると考えているところでございます。介護や育児などに関する国民の不安を解消していくためにも、高齢社会福祉ビジョンを早急に策定をいたしまして、福祉社会の将来像をお示ししたいと考えております。
 それから、この介護や保育の充実と財源の問題についてもお尋ねがございましたが、財源のあり方につきましては、現在、連立与党の協議会におきまして幅広い観点から御議論をいただいているところでございまして、今国会中に結論を出されると承知をいたしております。厚生省におきましても、大臣のもとに懇談会を設置をして、二十一世紀におけるあるべき社会保障の全体像について御検討をいただいているところでございます。いずれにしても、高齢化社会に対応する費用につきましては、国民皆で負担していかなければならないわけでございますが、経済の活力を損なわないように配慮していく必要があると考えておりまして、国民の合意を得るべく真剣に検討をしてまいりたいと思っております。
 行財政改革について二点ほどお尋ねがございましたが、申し上げるまでもなく、行政改革は経済改革と並ぶ今後の国政運営上の中心となるべき課題でございます。
 去る二月十五日に、規制緩和、地方分権、行政情報公開の推進などの課題につきまして、その方向づけを与える行政改革の推進方策を閣議決定をいたしました。今後、この推進方策に沿って、制度、施策の見直しや歳出の節減合理化の努力を行い、行政改革の積極的な推進に取り組んでまいりたいと思っております。
 また、歳出の合理化の問題につきましては、これまでも厳しい歳出削減の努力を行ってきたところでございますが、今後とも、あらゆる経費につきまして、制度の根本にまでさかのぼった見直しゃ施策の優先順位の厳しい選択を行うなど、徹底した洗い直しに取り組むことによりまして、財政の効率化に取り組んでまいりたいと思っております。
 私学への助成金についてもお尋ねがございましたが、私立学校教育の振興を図っていくことは、国としてももちろん重要な政策であると思っております。平成六年度は、私立高等学校等に対する補助金を削減いたしましたが、一方で地方交付税措置を充実をしておりまして、補助金と地方交付税措置を合わせた財源措置につきましては拡充を図ったところでございます。
 それから、政府の諮問機関に係る行政情報の国民への提供ということでございますが、審議会等の諮問、答申・建議あるいは会議提出資料などにつきましては、行政情報公開基準に基づいて公開をされていることは御承知のとおりでございます。なお、行政情報公開制度につきましては、今国会に設置法案を提出をし、御審議をお願いする予定の行政改革委員会で本格的な調査審議を行うこととする旨閣議決定をしているところでございまして、設置法案をお認めいただければ、審議会等に係る行政情報につきましても、同委員会の検討の対象になり得るものと考えております。
 それから、国会改革についてもちょっとお触れになったと思いますが、国会改革につきましては、まず国会自身で御議論をいただく問題であると思いますが、我が国の政治が内外の期待にこたえることが求められている今日、国民も国会のあり方に変化を求めているのではないかと思っております。審議会の委員を参考人に招くとか、積極的に与野党で一般的な討論を行うなど、御指摘のようなことは私も同感でございますし、またこれまで議会制度協議会などでの議論の蓄積もあるわけでございますから、そうした点も含めまして、ぜひ与野党で積極的に御論議をいただきたいものだと思っております。
 情報公開法や行政立法手続、行政計画手続を定める法律の制定についてのスケジュールいかん、こういうことでございますが、行政情報公開制度につきましては、先ほど申し上げましたように、今国会に設置法案を提出する予定の行政改革委員会で本格的に調査審議を行っていただくことになっております。また、第三次行革審の答申に基づきまして、昨年十一月に行政手続法を制定したところでございますが、行政立法手続や行政計画手続について、さきの答申では、「どのような一般的な手続を導入するかについては、なお多くの検討すべき問題があり、将来の課題として調査研究が進められることを期待する」という指摘がなされておりまして、将来の研究課題と考えているところでございます。
 それから、穏健な多党制と二大政党制についてのお尋ねでございましたが、私は従来から、我が国の将来の政党制の見通しについて、御指摘のような穏健な多党制ということを申し上げてきたところでございます。最近、二大政党制に私が立場を変えたかのような議論がなされているようでございますが、私は、今後の国政選挙におきまして、連立与党が一致結束して対応する必要があるのではないかということを申し上げただけでございまして、いずれ何回かの選挙を経て、政策や理念によって幾つかの政党が併存する穏健な多党制に収れんしていくであろうという私の見通し自体は変わっておりません。(拍手)
 それから、大会派構想についてのお尋ねがございましたが、大会派構想というのは、私の真意が正確に伝わったものではございません。私は、政治改革法案の成立という新たな状況を踏まえて、今後の国政選挙に向けて連立与党の結束の必要性を、今申し上げたように、申し上げたものでございます。御指摘の八月の答弁は、連立政権を構成する党の選挙公約と政権自体の政策との関係を一般論として申し上げたもので、今私が申し上げたことと矛盾するものではないと思っております。(拍手)
 それから、最後に、自民党が真ん中に位置して、時に右の新生・公明ブロック、時に左の社民・さきがけブロックと連携していく姿が望ましい、こういうお尋ねでございましたが、自民党総裁のお立場からすれば、自民党が真ん中に座って取り仕切りたいというお気持ちはわからないでもございませんが、そもそも、この連立政権の誕生は、自民党の長期一党支配を打破すべしという国民の声であったという現実を私は重く受けとめているところでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(土井たか子君) 二見伸明さん。
    〔二見伸明君登壇〕
#9
○二見伸明君 私は、日本社会党・護憲民主連合、新生党・改革連合、さきがけ日本新党、民社党・新党クラブ、改革の会の御了解をいただき、公明党を代表して、細川総理の施政方針に対し若干の質問をいたしたいと思います。(拍手)
 福沢諭吉は明治維新の激動を「一身にして二生を経る」と語ったと伝えられております。私は現在を、それを大きく超える激動が地球的規模で起こっている歴史的な大変革期だと認識をしております。
 一九八九年十一月のベルリンの壁の崩壊から昨年までの四年間は、東側陣営の崩壊のみではなく、戦後の国際秩序の破壊そのものだったと思います。昨年の三十八年に及ぶ自民党政権の崩壊も、戦後四十数年の政治システムの行き詰まりを示したものであります。我が国の現在の不況も、単なる循環的な経済現象ではなく、戦後の経済システム、否、より本源的に言うならば、敗戦後も生き残り、日本経済を支え、高成長をもたらした中央集権と生産第一主義の経済システムの破綻であります。
 細川総理は「政治、経済、社会の仕組みを根本的につくり変えるという変革の道を選択し、苦しくてもそれを歩み続けることが、この時代に政権を担当する者の歴史的使命」と述べられましたが、まさに至言であります。そしてそのためには、平凡な言葉ですが、深い洞察と無限の優しさに裏打ちされた勇気こそ必要だと思います。(拍手)
 さて、まず第一にお伺いしたいのは、景気対策、国内経済問題であります。出口の見えない不況に国民がいらいらし、極度の不安に陥っていることを我々は深刻に受けとめなければなりません。
 先日、日本銀行が発表した企業短期経済観測調査、いわゆる日銀短観によれば、不安材料も依然多いままではありますが、景気にわずかながら明るさが見えてきたことは注目すべきことであります。この薄明るさを確実なものにするためには、二月に決定した十五兆円の経済対策を遅滞なく実行することと、厳しい財政事情の中で景気に最大限に配慮した平成六年度予算を、質の高い審議を行った上、早期に成立させることが最も肝要であり、最大の景気対策と考えます。(拍手)
 先ほど河野さんから厳しい御批判がありましたが、現在の不況は、もとをただせば自民党の経済政策であります。(拍手)このことは昨年の予算委員会で、当時の宮澤総理に我が党の市川書記長と私が明確に指摘をしているところであります。我々は単に自民党の失政のツケを払っているだけではありません。新しい経済改革に取り組んでいるということを正当に評価、理解をしてもらいたいと思います。(拍手)総理の御見解をお伺いいたしたいと思います。
 私は、現在の不況を克服するには、対症療法的な景気対策だけではなく構造対策が必要と考えており、経済改革に値する、あるいは経済改革に通ずるものが必要だと考えております。景気対策の主要な柱は減税と公共投資による内需拡大ですが、私は、ケインズ型の従来的発想だけではなく、シュンペーターのイノベーション的発想こそ必要だと考えております。
 規制緩和は、総論では賛成だが自分の業界にかかわることであれば反対だという、総論賛成各論反対という難しい問題を抱えていますが、各論の分野に果敢に切り込むことが必要であります。それによって初めてビジネスチャンスの拡大など新しい経済局面がつくり出され、消費者のサイドからは物価の安定、内外価格差の縮小など、生活の質的向上が達成されるわけであります。
 政府は、三月中に規制緩和の推進等の市場開放策を取りまとめることとし、検討を行っています。これは、直接的には日米関係を考慮してのことではありますが、規制緩和の一層の促進を図るものとして注目されているところであります。内外から評価される効果的な規制緩和の推進には総理の強力なリーダーシップが必要と考えますが、総理の御決意を伺いたいと思います。
 公共投資に関連して若干お伺いしたいと思います。
 私は、六年度政府予算案は、公共事業の規模もぎりぎりまでふやし、新規事業の創設など、景気配慮、生活者優先の予算編成はなし得たのではないかと考えています。しかし、新しい試みの導入は一朝一夕にはなかなかいかないものでありまして、公共事業の配分の見直しについては、努力はされておりますが、結果的には従来とさほど変わらないとの指摘もあります。私は、この意見は謙虚に受けとめなければならないと感じております。総理は、今後の予算編成のあり方について、概算要求の時期、シーリング方式も含めて、どう考えておられるか、御所見を承りたいと思います。
 また、昨年暮れの平岩レポートでは、公共投資基本計画、いわゆる四百三十兆円について、配分の再検討と積み増しを含めた見直しを提言しております。私は、国民一人一人が豊かさを肌で実感できるようにするためには、住宅、上下水道、公園など生活に直結した社会資本整備と、情報通信など未来の豊かな生活に結びつく新社会資本の整備のため、四百三十兆円の公共投資をさらに積み増しすることは必要だと思います。私は、これもマクロでの景気対策であり、経済改革の一環だと思います。御所見を承りたいと思います。
 ところで、最近気にかかることは、円高傾向と長期金利の上昇であります。これは、現在好調な住宅建設に水を差しがねない上、低迷している設備投資の足を引っ張ることにもなりかねません。景気の底入れがまだ不確実な中でのこれらの影響について、大蔵大臣はどう見ておられるか、お伺いをいたしたいと思います。
 税制改革と高齢化社会への対応について、総理の所見を承りたいと思います。
 現在の所得税中心の税体系が、子供の教育費や住宅ローンに悩む中堅サラリーマン層に過重な税負担を強いている現実は早急に是正されなければなりません。総理はどうお考えか、お伺いしたい。
 豊かな活力ある高齢化社会は、現在の高齢者だけではなく、きょう生まれた子供にとっても未来の安心できる生活を保障するものであります。しかし、その財源はかなりのものになることは明白であり、その負担は国民にお願いする以外にないこと、これも事実でございます。政府は、豊かな活力ある高齢化社会とはこういうものだということを、国民一人一人が自分の身に当てて理解できるビジョンを早急に提示すべきであります。
 問題は、その費用はどのぐらいで、だれがどういう形で負担するのかということであります。社会保障給付費は、平成三年度で五十兆円を超えております。そのバランスは、年金五割、医療四割、福祉一割であります。今後、そのいずれもが間違いなく膨らんでいきます。とりわけ、高齢者介護の深刻さを考えれば、福祉部門の拡大は不可欠であります。もしその負担を社会保険料で賄おうとするのであれば、負担はすべての働く人々にかかり、しかも所得税を納めない低所得者にも高い社会保険料が課せられることになります。それらの負担を税に求めるのであれば、それが所得税であれば所得税の増税であり、国民のコンセンサスを得られるものではありません。法人税であれば、企業の海外流出等のデメリットを覚悟しなければなりません。間接税であれば、まさに消費課税であり、逆進性の非難は避けられません。
 いずれにせよ、国民に理解され、納得していただけるものでなければならないことは当然であります。そして、これはだれかがやらなければならない大きな課題であることもまさに事実でございます。選択肢はかなり限られているわけでありますが、問題が複雑かつ困難だ、こんなことをやると選挙に負けるかもしれないといって先送りし、次の政権にジョーカーを引かせるということは、改革を標榜する政権のとるべき態度ではありません。我々与党も、国民の合意を得られるものをつくるべく真剣な論議をしているところであります。自民党も、批判するだけではなく、まともな案を国会に出すべきだと私は思います。(拍手)総理の御見解を承りたいと思います。
 これに関連して、総理が提唱している障害者対策に関する新長期計画に基づく障害者に優しい町づくりについて一言申し上げたいと思います。
 裏を返せば、私たちの町は障害者や高齢者に冷たい町だということであります。例えば、階段しかない東京駅や上野駅、新宿駅が車いすの人が安心して利用できる施設、建物でしょうか。エレベーターのない公営住宅は高齢者や障害者の利用を拒否しているのではないでしょうか。
 最近、兵庫県など地方自治体が率先して公共施設は高齢者や障害者に配慮することを義務づける条例を制定するなど、新しい動きが出ています。健康な人も体の不自由な人も高齢者も、ともに楽しむことができる町が二十一世紀のあるべき姿だと思います。総理の御見解を承りたい。
 次に、地方分権についてお伺いしたい。
 私は、地方分権は口で言うほど易しいものではないと考えます。例えば、中央の権限、財源を地方に移譲するといえば、右から左に権限、財源を移すような平和なものに聞こえますが、実態はそんな生易しいものではありません。中央官庁にしてみれば、権限、財源が剥奪されるのであります。官挙げて抵抗するのは目に見えております。総理の決意をお伺いしたい。
 また、権限、財源の移譲先が県か市町村かでも結果は大きく異なります。県に大半が移譲されれば、市町村長の県庁もうでが行われることになります。国民が政治を身近に感ずるのは市町村です。私は、権限、財源の大半は市町村に移譲すべきだと思いますが、総理の御見解を承りたいと思います。(拍手)
 選挙制度が小選挙区比例代表並立制になりました。現在の中央集権、補助金行政のもとで国会議員が国や社会、世界のことを考えず、選挙に当選することのみを考えて、補助金行政に便乗して地元利益誘導に狂奔したのでは、今回の政治改革の意義も理想も消し飛んでしまいます。そのためにも、地方分権は待ったなしの喫緊の課題でございます。地方分権を断行するということは、明治以来百数十年間日本の骨格をなしてきた中央集権体制の否定であり、革命です。総理は、法律の制定も視野に入れながら、大綱方針を年内を目途に策定したいと申されておりますが、改めて決意をお聞かせいただきたいと思います。
 今後の日本農業についてお尋ねします。
 昨年末のガット・ウルグアイ・ラウンドの合意は、我が国農業・農村に多大な影響を与えるものであります。政府は、早急に、日本農業の再生、農業者の活性化、食糧の安定供給を大きな目標として抜本的対策を樹立すべきであります。総理の御見解を承ります。
 私は、日本農業を支えてきた大きな枠組みは、食管制度、農地法だと思います。しかし、農業を取り巻く環境が全く新しくなったことを考えれば、農業団体や農業者と十分な意見交換をしながら、農業自立のための見直しをしてもよい時期が来ているのではないかと思います。また、農業基本法についても、昭和三十六年に制定されて以来、三十数年を経過しています。今までも何度か見直すべきだとの意見もありました。総理の御見解を承りたいと思います。
 ここで、最近の米問題について、早急な対策を要求したいと思います。
 町の米屋さんから国産米が姿を消しました。スーパーにも米はありません。十キログラム一万円という気の遠くなるような高値で米を手に入れた人もおります。米の買い占め、売り惜しみあるいは価格操作が行われているのではないかとの疑いを抱いていたやさき、公正取引委員会は去る三日、米価操作の疑いがあるとして、十二の経済連に厳重な警告を行いました。これらのことについて、昨年の冷夏による米の大凶作を理由にすることは許されません。自主流通米の売り手である経済連が自分の県の銘柄米の入札に買い手として参加していることの問題点を初め、売り惜しみ、買い占めについての実態調査を行うべきであります。さらに、国民の米に関する不安感の解消のための具体策を明示すべきです。農林水産大臣の答弁を求めます。
 日米関係についてお伺いいたします。
 去る二月十一日の日米首脳会談で、アメリカ側が提起した客観的基準、いわゆる数値目標の設定については、我が国として当然受け入れることができず、合意に至らなかったことはまことに遺憾であります。しかし、私は、何よりも日米の時間をかけた冷静な対応が重要だと思います。ところが、三月四日、大統領命令によって包括貿易法スーパー三〇一条を復活させたことは、明らかに我が国を標的にしたものであり、しかも、ガットのルールに反するものであって、容認できるものではありません。まず総理に、現在のアメリカ政府の姿勢、行動をどのように受けとめ、どう対処しようとしているのか、伺いたいと思います。
 日米交渉において、日本側が数値目標に対しノーの回答をしたことは評価してしかるべきだと思います。ところが、野党の中には、日米友好関係を崩したとして非難する人がいます。中には、松岡洋右の国際連盟脱退と同一視する歴史観、歴史認識を有している人もいます。これは全くの誤りであります。むしろ、日米関係の重要性を考えれば考えるほど、率直な日本の気持ちをアメリカに伝えた方がよりベターなのであります。
 このことをアメリカ側が最優先分野としている自動車・自動車部品を例にして考えてみたいと思います。アメリカ車を購入するかどうかは、ユーザーである日本人が価格や品質を勘案して決めることであり、日本政府が数値目標を決めて民間に要請できるものではありません。物が安くてよければ日本人は買うのです。半導体がそのよい例ではありませんか。それを無理にでも行おうとすれぼ、自由貿易に逆行する管理貿易になります。経済システムそのものもおかしくしてしまいます。その悪影響は、日本だけではなく、アジア、ヨーロッパにも波及いたします。このことを冷静にできない自民党は改めて反省をしていただきたいというふうに思います。(拍手)
 政府にできることは、日本市場に参入しにくい条件や障壁があれば、それを除去し、売りやすい環境を整備することであります。しかし、そうはいいましても、ことしの秋にはアメリカでは中間選挙があり、アメリカ側が数値目標の旗印をおろしにくい状況であることも理解しなければならないと私は思います。したがって、政府は政府としてできることを可及的速やかに行うべきであり、その具体的な対応と時期をお示しいただきたいと思います。
 また、日米経済のきしみの背景に膨大な日本の貿易黒字のあることを見逃すわけにはいきません。黒字の縮小は、自動車などミクロの分野での解決でできるものではありません。減税、公共投資など内需拡大のためのマクロの経済対策や大幅な規制緩和の遂行こそが王道だと思います。内需拡大、黒字縮小も日本の国際貢献の重要な分野であることを我々は認識すべきだと思います。それだけに、平成六年度の予算審議には質の高い審議を行い、早急なる成立をお願いしたいわけであります。当たり前のことであります。(拍手)総理の御所見を承りたいと思います。
 自民党三十八年の長期政権にかわって昨年八月九日に誕生した細川内閣は、ちょうど七カ月を経過しました。その間、政治改革、ウルグアイ・ラウンドの合意など、重要な政治課題をクリアしてきました。腐敗政治の温床である使途不明金にメスを入れ、罰則的な重税を課することにしたのは、自民党ではなく我々であります。(拍手)一内閣一課題という永田町の常識からすれば大変なことであるばかりではなく、現在、税制改革への本格的な取り組みをしていることはまさに驚異的と言わざるを得ません。
 ドイツの社会学者マックス・ウェーバーは、その著「職業としての政治」の中で次のように述べています。「政治とは情熱と判断力の二つを駆使しながら、かたい板に力を込めてじわっじわっと穴をくりぬいていく作業である。もしこの世で粘り強く不可能なことを目指さなければ、およそ可能なことの達成もおぼつかないというのは全く正しく、あらゆる歴史の経験がこれを証明している」。
 一九九四年は新しい体制を模索するスタートの年であるべきであります。野党・自民党が細川内閣や我々連立与党を批判するのは当然であります。また、大変大事なことであります。しかし、単に批判するだけで、具体的、建設的な提言が余り聞かれなかったことは大変寂しいことでございます。(拍手)
 細川内閣は、常に国民の視点に立ち、国際社会で謙虚にかつ十分な役割を果たされんことを切望して、質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣細川護熙君登壇〕
#10
○内閣総理大臣(細川護熙君) 初めに、経済対策の実行と六年度予算の早期成立こそが最大の景気対策ではないか、こういう趣旨のお尋ねでございましたが、政府としては、今般、総規模十五兆円を上回る総合的な経済対策を策定をし、さらに六年度予算につきましても、平成五年度の第三次補正予算とあわせて、可能な限り景気に配慮するように努めたところでございます。政府としては、これらのもろもろの施策を速やかかつ着実に実施していくことによりまして、我が国の経済をできるだけ速やかに本格的な回復軌道に乗せてまいりたい。そのためにも六年度予算の一日も早い成立を願っているところでございます。
 規制緩和についてのお尋ねでございましたが、経済構造の改革を進めていく上で避けて通れない課題であるという認識は私も全く同感でございます。
 去る二月の十五日に閣議決定をいたしました今後における行政改革の推進方策におきましても規制緩和の推進を大きな柱としておりまして、まず当面の緩和措置の着実な実行に加えまして、規制緩和推進計画の策定など、中期的な取り組みの方策につきましても定めているところでございます。また、規制緩和につきましては重点的に推進することが重要だと思っておりますし、特に住宅・土地あるいは情報通信、流通などの各分野に関する諸規制の見直しにつきまして積極的に取り組んでまいりたい、重点的に取り組んでまいりたい、このように思っております。
 それから、公共事業の配分あるいはシーリングの問題についてのお尋ねでございましたが、公共事業の配分の見直しにつきましては、高齢化社会を迎えて、国民生活の質の向上に資する分野に重点的、効率的な投資を行う必要があることは、これはもう申すまでもないところでございます。
 概算要求の基準につきましては、財政制度審議会の建議にもございますように、限られた財源の中で各種の施策について厳しい優先順位の選択を行っていく上で、その役割は引き続き極めて大きいものだと考えておりまして、今後ともシーリングをてこに制度や施策の見直しを進めてまいりたいと考えております。いずれにしても、今後の予算編成に当たりましては、財政改革を強力に推進をしつつ、財源の重点的な配分に努めまして、「質の高い実のある社会」の実現に努力をしてまいりたいと思っております。
 四百三十兆円の公共投資基本計画についてのお尋ねでございましたが、先ほど御指摘がございましたように、経済改革研究会の報告では、「後世代に負担を残さないような財源の確保を前提として、公共投資基本計画の配分の再検討と積増しを含めた見直しを行うべきである。」こういう提言がなされております。この提言にどのように対応するかにつきましては、提言の趣旨あるいは財政事情などをまさに勘案しながら、今後政府として公共投資基本計画策定時の経緯なども踏まえてさらに検討をしてまいりたいと思っております。
 中堅サラリーマン層の税負担についてのお尋ねでございますが、お話にございましたように、今後の租税負担のあり方を考えますと、現行の所得課税のウエートが高い税体系のままでは負担がますます中堅サラリーマン層を中心とする勤労世代に偏ってしまうことになるわけで、経済社会の活力とか安定性を弱めてしまうことになりかねない。再々本会議や委員会等でも申し上げてまいりました。
 そのような問題意識のもとで、税制調査会の答申では、所得課税のウエートを下げて消費課税の充実を図ることによって、世代を通じた税負担の平準化を図り、社会の構成員が広く負担を分かち合うことができるようにバランスのとれた税体系を構築することが適当である、こういう方向が示されているところでございます。そのような税制改革の年内実現を図ることにつきましては、既に二月の十八日に閣議決定を行っているところでございまして、政府としてその実現に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 高齢化社会に対応する費用負担をどうするかということでございますが、社会保障に要する費用の負担増は避けられないわけでございますが、この問題につきましては、連立与党の中に、福祉社会に対応する税制改革協議会のもとに、御承知のように三つの委員会が設置をされて、今御論議をいただいているわけで、今国会中に結論を出されると承知をいたしております。厚生省におきましても、二十一世紀におけるあるべき社会保障の全体像について御検討をいただいているところでございまして、いずれにいたしましても、高齢化社会に対応する費用につきましては、租税とか社会保険料とかあるいは自己負担をどのように組み合わせるか、国民の合意を得るべく今後とも真剣に努力をしてまいりたいと思っております。
 障害者に優しい町づくりをどう進めるかということでございますが、平成六年度予算におきまして、障害者や高齢者にやさしいまちづくり推進事業を創設をいたしまして、地方公共団体の取り組みを支援することとしたところで、これらを通じまして優しい町づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
 地方分権の推進、権限移譲、あるいは市町村への財源の移譲、大綱方針の策定、こうしたものについてのお尋ねでございますが、昨年十月の行革審からの最終答申を踏まえまして、先日閣議決定をいたしました「今後における行政改革の推進方策について」の中で、政府の重要課題として地方分権の推進を図ることといたしております。この閣議決定に基づいて、私としても具体的な成果を上げるべく強い決意でこれに取り組んでまいりたいと考えているところでございます。権限移譲の推進につきましても、今後この推進方策に沿って進めてまいりたいと思っております。
 国と地方の財源配分のあり方につきましては、国と地方の税源配分、地方交付税や国庫支出金等、種々の制度のあり方にかかわる問題でございますし、幅広い見地から検討をしていくべき課題と考えております。なかなか容易ではないという先ほどお話もございましたが、全くそうだと思いますが、幅広い見地から検討を進めてまいりたい、このように思っております。
 また、大綱方針の策定につきましては、閣議決定された推進方策に沿って、法律の制定も視野に入れながら、基本理念や取り組むべき課題と手順を明らかにした大綱方針を年内をめどに策定をしたいと考えているところでございます。
 農業の問題について二点ほどお尋ねがございましたが、農業の抜本対策、それから農業自立のための法律、制度の見直しいかん、こういうことでございますが、ウルグアイ・ラウンド農業合意の実施に伴う影響を最小限に食いとめて農業の将来展望を切り開いていくためには、二十一世紀に向けた展望のある農業構造というものを実現していくということが何よりも肝要であることは申すまでもございません。
 政府としては、今回のラウンドの農業合意の国内対策につきましては、昨年の暮れに設置した緊急農業農村対策本部におきまして検討の上、関連の諸制度や諸施策につきまして引き続きその充実推進を図り、加えて、今回の合意の実施に伴って生ずる農業・農村あるいは関連産業の諸問題につきまして、必要な措置を的確に講じてまいりたいと思っております。
 法律や制度の見直しにつきましては、農政審議会におきまして幅広く御検討をいただくこととしておりまして、その際には、農業に携わっておられる方々、農業団体等、関係各方面の御意見や御協力を十分伺ってまいりたいと思っております。農政審議会での検討を踏まえまして、関連する法律や制度などにつきましても幅広く検討をしてまいりたいと考えているところでございます。
 スーパー三〇一条など、米国との関係について三点ほどお尋ねがございました。
 まず、三〇一条関係のことでございますが、このたびの米国政府の措置は、ウルグアイ・ラウンドの結果、一方的措置をとることを明示的に禁止するという新たな紛争解決の手続が実質的に合意されたやさきのことでございますし、政府としては懸念をいたしております。今後、米国政府が三〇一条に基づいてどのような措置をとるのか注視をしていく必要がございますが、政府としては米国政府に良識のある判断と行動を求めたい、このように期待をしているところでございます。政府としては、対外経済問題にかかわる関係閣僚の懇談会においても先般確認をしたところでございますが、一層の市場開放に向けた自主的な措置を三月中に打ち出すべく、今鋭意作業を進めているところでございます。
 数値目標に関連してのお話がございましたが、包括協議につきましては冷却期間を置くことになりましたが、日米双方とも交渉のドアは開かれているとの立場でございまして、いかに交渉を再開していくか、今後米側の出方も見つつ、さまざまな接触を通じまして、打開の糸口というものを探ってまいりたいと思っております。
 貿易黒字の解消についてのお尋ねでございましたが、我が国としては、世界経済の運営に対する責任を果たしていくということも念頭に、ミクロ面では、保険や政府調達の国内手続の一層の透明化、規制緩和、あるいは自動車についての日米間の産業協力などを講じると同時に、マクロ面では、内需拡大などを図るために総合経済対策の着実な実施を図っているところでございます。我が国として、こうしたなし得る措置につきまして率先して自主的に取り組むことによりまして、調和のある対外経済関係の形成に努めてまいりたいと思っております。
 残余の問題につきましては、関係大臣から御答弁をいたします。(拍手)
    〔国務大臣藤井裕久君登壇〕
#11
○国務大臣(藤井裕久君) 今般、約六兆円の減税を含めまして、十五兆円を上回る史上最大規模の総合経済対策を策定するとともに、現在御審議をいただいております六年度予算においても、五年度第三次補正予算とあわせて、可能な限り景気に配慮いたしているところでございます。
 御指摘の、このところの円高や長期金利の上昇についてでございますが、我が国の経済にどのような影響を与えるかについては、いましばらく様子を見守る必要があると考えておりますが、今後は、今般の対策等を着実に実施していくことによりまして、我が国経済は六年度中にも本格的な回復軌道に移行するものと確信をいたしております。(拍手)
    〔国務大臣畑英次郎君登壇〕
#12
○国務大臣(畑英次郎君) 私に対しまして、まず第一点、米の買い占め、売り惜しみ問題についてのお尋ねがございました。
 御案内のとおり、今月から輸入米の本格的な売却といった段階に入ったわけでございますが、御指摘のとおり、米穀店の店頭から米が品薄になりておる、この実態にございます。私も数回にわたりまして、この二、三日来、店頭に足を運んで実態把握をさせていただいたところでございます。さような意味合いにおきまして、三月は国産米の売却量をふやしまして、いずいにいたしましても全体的な供給量に不足をさせない、この姿で対処してまいろうと考えております。
 農林省といたしましては、輸入米を含めた品薄感解消のため、さらに円滑な売却操作に努めますとともに、消費者の皆様方に対しましても、恐れ入りますが、落ちついた購買行動をとっていただきますように引き続き積極的なPR等々を行い、かかる事態の防止に最大限の努力を重ねてまいりたいというように考えておるわけでございます。
 なおまた、食糧事務所並びに都道府県に設置してあります米一一〇番等におきましても的確な情報の把握に努めますとともに、卸、小売業者に対する特別巡回指導や不正規流通防止対策を通じまして、その防止、是正に引き続き全力を挙げてまいりたいというように考えるわけでございます。
 第二点目といたしまして、公正取引委員会の警告に対する対応につきましての御指摘をいただいたわけでございます。
 この問題につきましては、自主流通米の価格形成に市場メカニズムを活用するとの趣旨で、平成二年産米から導入されました制度でありますことは御案内のとおりでございます。その後数回にわたりまして改善をさせていただいたところでありますけれども、残念ながら今回のようなケースになりましたことは謙虚に受けとめながら、指摘されました個々の事項につきましては、農林水産省といたしまして、関係者から事情を聞くとともに、十分検討の上、さらに踏み込んだ着実な改善を加えまして、一層適切に運営が実現されますように取り組んでまいりますことをお誓い申し上げる次第でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#13
○議長(土井たか子君) 柿澤弘治さん。
    〔議長退席、副議長着席〕
    〔柿澤弘治君登壇〕
#14
○柿澤弘治君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表し、細川総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 細川総理、あなたは、細川内閣を政治改革政権と呼び、不況に苦しむ国民の声に耳を傾けることなく、日米経済協議などの重要外交案件はほとんど官僚任せにしながら、政治改革法案の成立と非自民連立政権を維持することにきゅうきゅうとしてきました。
 私は、昨年夏の細川政権誕生のときから、政策や理念の違う寄り合い世帯の連立政権が、日本にとって内外ともに重要なこの時期に、経済無策、外交無策になるのではないかと懸念をしておりましたが、今日の事態は、まさに私の予感が不幸にも的中しつつあることを示しているのではないでしょうか。(拍手)
 我が国の経済専門家も平成六年度の成長見通しに悲観的でありますし、先日の日米首脳会談においてはクリントン大統領も、細川内閣の示した総合経済対策に対して、十分効果があるとは思わない、満足できるものではないと不満を表明されたと伝えられております。
 細川総理、今回の経済対策は、戦後最長最大規模の深刻な不況にあえぐ我が国経済に立ち直るきっかけをつくり、日米包括経済協議を合意に持ち込むための重要な対策ではなかったのですか。それにもかかわらず、政治改革法の成立にこだわる余り、おくれにおくれて提案された経済対策の評価は、内外ともに芳しいものではありませんでした。
 私たち自由民主党は、昨年九月以来、本格的な景気対策を時期を逃さずに実施するよう再三にわたって細川総理に要求してまいりました。しかし政府は、我々の要望や国民の悲痛な叫びを無視して、タイミングを逸した不十分な対応しか打ち出すことができませんでした。平成五年度の第三次補正予算が提出されたのは、国民福祉税創設のドタバタ劇の後、ことし二月も半ばになってからであり、平成六年度本予算の提出は、何と三月に入ってからでございます。
 本来、政治とは、一つの仕事のみを手がけて、それが片づくまで他のものはほうっておいてよいというような手法が通用しない分野であります。経済は生き物、外交も生き物である限り、景気対策も外交政策も政治改革と同時並行で取り組まなければならない課題であります。細川内閣は、政治改革と連立与党内部のお家の事情を優先する余り景気対策や対外経済問題をお忘れになった、それとも、十分承知しながら、政権維持を最優先させ、国民生活や国内経済を犠牲にして、中小企業や農民、働く人々に不況のしわ寄せをしてきたのではないでしょうか。
 この経済対策のおくれによって我が国経済に与えた損失だけをとっても、また、日米交渉の失敗による円高の被害をとってみても、細川内閣は重大な責任を負うべきであります。細川総理、あなたはその責任をどう感じておられるのか、まずお尋ねをいたしたい。
 さて、今回の日米経済交渉の失敗について伺います。
 昨年七月、東京サミットの折の宮澤・クリントン会談において、日米経済協議の内容に「客観基準」という言葉を入れることで妥協を図ったという経緯がありました。当時、私は宮澤内閣の外務政務次官を務めていましたが、この妥協は、最終局面での苦心の産物であったわけであります。その後、内閣は細川総理に引き継がれたわけでありますが、我が国が考えていた客観基準とは、あくまでも日米貿易改善のレビューのためのデータであったのに対して、アメリカはこれを数値目標とみなすようになり、客観基準に対する両国の解釈の違いが出てきたのは、昨年の九月ごろから明確になってきたと私は思っております。
 しかし、この問題は、日米の官僚レベルで解決できる問題ではありません。前内閣でも、渡辺外務大臣も私たちも、対米関係やPKO、天皇御訪中などの重要問題は官僚任せにせず、みずから先頭に立って、文字どおり命をかけて努力をしてきました。したがって、細川総理は、クリントン大統領に対して、客観基準の未達成が制裁につながるようなものであれば、これを認めることができないということを早い時期に明確にしておくべきでありました。細川総理は、九月の国連総会の機会に、また十一月のシアトルでのAPEC会議の際にも、既にクリントン大統領とは二度にわたって会談をしておられますが、その際、我が国の考えをはっきり表明されたのでしょうか。
 先ほど二見議員は、客観基準、いわゆる数値目標と、この二つの言葉がイコールであるかのごとく間違った認識を示されましたが、その認識でノーと言って安易なナショナリズムに訴えることは、私たちは当を得たものとは考えません。(拍手)
 また、松岡外務大臣の名前が引用されましたが、国際連盟を格好よく脱退した松岡外相の姿勢と細川総理の今回のノーと言って帰ってきた姿勢とに類似性を見るのは、ひとり私だけではないのではないでしょうか。(拍手)また、現政権には、我が国が国連の安保理に入ることについて否定的な意見があると聞いておりますが、これも国際連盟を脱退したときの孤立主義と相通ずるものがないとは言えないでしょう。
 日米関係が細川総理の言われるように成熟した大人の関係であるならば、言うべきことをしっかりと言りた上で、具体的交渉を官僚にさせることは当然だと思います。もしも言うべきことを言っていないとしたら、この二回の首脳会談は一体何だったのですか。言うべきことを言わずに、マフラーをなびかせて笑顔で握手しただけだったら、テレビ用のパフォーマンスとしては成功であったとしても、日本の総理大臣としては大事な機会を二度も見送ったことになるのではないですか。
 巷間言われているように、単に個人的な友好関係を築くためのものであったとしたならば、その友好関係は今回の日米交渉でどの程度有効に機能したのでしょうか。もしも二度の会談で総理として言うべきことをはっきり言われたというのであるならば、そのときのクリントン大統領の返事はどのようなものであったのか、お聞かせをいただきたいと思います。そして、クリントン大統領の反応が日米両国の交渉担当者に正確に伝えられたのでしょうか。
 私には、細川総理は、就任以来今回の訪米に至るまで、日米経済協議の重要性とその深刻さを余り真剣にお考えでなかったように思えてならないのです。
 総理は、二月十日の訪米を前にして、国会内の連立村と称するところであいさつをされ、大変リラックスした態度で次のようにおっしゃいました。「内閣発足以来いろいろな山を越えてきたが、今度はアメリカという山に登ってきます。所得減税という食糧をザックに詰め込んでいただいたので、しりかり登ってきます。ただ、クレバスもあるかもしれませんので、落ちないように気をつけます。」
 私は、この様子をテレビで見たときに、非常な違和感、不快感を覚えました。羽田外務大臣は、既にワシントンに飛んで夜を徹しての交渉に当たっていました。私も含めて交渉の現実を少しでも知っている者はすべて、今度の日米交渉は厳しいものだ、もし決裂したら円高の到来を含めて大変深刻な事態になるだろうと心配をしていたわけであります。ところが、細川総理一人だけは、リュックサックをしょってピクニックにでも出かける子供みたいな気楽さで、国益をかけた大事な交渉に出かけていく。指導者の態度としては余りにもふまじめで責任感も感じられず、悲しくさえありました。
 私がこうしたことを申し上げるのも、交渉が決裂して、ノーと言える関係になった、成熟した関係だとおっしゃる割には、その翌日から始まった円高や携帯電話をめぐる制裁措置の発表を見てからの政府の対応が、がらりと急変したからであります。総理自身も、日米関係は深刻な事態になったとおっしゃって慌てふためき、熊谷通産大臣も急に自動車関係業界に対して何らかの努力目標を示せないかと呼びかけているからであります。数値目標はだめだと言っておきながら、舌の根も乾かないうちに数値目標に類似した行動をとらんとしているのは、一体どういうことなのでしょうか。これこそまさに危機管理の準備もなしにノーと言ってしまった細川内閣の無責任のあらわれだと言われても仕方がないのではありませんか。(拍手)
 細川内閣は規制緩和内閣だから管理貿易的な数値目標は受け入れられないとワシントンで明言された以上、今後総理は産業界に対して努力目標を出せなどということを通産大臣に命じることはよもやないのでしょうね。背に腹はかえられぬということでもしそうしたことをするとなると、総理、今度は国際的な食言になりますよ。深夜に人を集めて発表した国民福祉税を翌日取り消したり、内閣改造をやると言ってありさり断念したり、細川総理の言葉はカメレオンのようにくるくる変わることを、国民のみならず国際社会に印象づけることになることを忘れないでいただきたい。したがって、スーパー三〇一条が復活しようと何が起ころうと、細川総理は数値目標を拒否し続けるつもりと思いますが、いかがですか。
 私は、個人的には日米間に存在する数値目標と客観基準との間の認識のギャップを相互に埋めながら、その間で何らかの妥協を図ることが必要だと考えております。この場合、マクロの面では、例えば経常収支の黒字幅二・八%以内を努力目標にするというようなことも一つの提案であると思いますが、いかがでしょうか。また、政府調達の分野ではある程度の定量的合意を受け入れてもよいのではないでしょうか。この点も総理のお考えをお聞きしたいと思います。
 今回の日米交渉決裂の直後に、ECのドロール委員長が、日米だけが話し合って特定の基準を設定することに対して反対を表明したり、アメリカのUSTRの日本担当部長がブラッセルに説明に行ったりしています。このことは、日米二国間だけの経済包括協議を行うことが国際社会から見ると日米談合ととらえられるおそれが多分にあるということを示していると思います。今後この種の協議については、日米二国間だけでなく欧州の先進国をも加えて三極協議を行い、最終的には多国間協議の場であるガットで解決していくことが望ましいと私は考えております。そして、将来的にはウルグアイ・ラウンド合意に基づいて創設されるWTOで話し合っていくのが理想であると考えておりますが、細川総理のお考えを伺いたいと思います。
 この場合の討論の対象は、数値目標や客観基準ではなく、あるいはセクター別の目標設定などというものではなく、日米欧の経済構造や取引慣習、金融制度、独禁政策などを調整して、それぞれの市場の透明度を高め、各国経済の構造を国際的に開かれたものとしていくことが必要であります。そのために、各国政府に影響力のある有力者による三極賢人会議の創設を日本から積極的に提案してみたらいかがでしょうか。そして、共通の新しいアクションプログラムをつくることが必要であると考えます。
 我が国の場合、仮に第二次前川リポートと名づけてもよいかもしれませんが、日本市場の透明化のプログラムをつくり、そのプログラムが達成されるまでの暫定措置としては客観基準を導入していくこともある程度やむを得ないと考えていますが、こうした考え方に対して総理の御意見を伺いたいと思います。
 次に、平成六年度予算と税制について伺います。
 今回の越年予算編成を見ての印象を一言で言うならば、何のめり張りもない出しおくれの証文と言わざるを得ません。目玉とされる所得税、住民税減税にしてもタイミングを逸したものであり、なおかつ、規模の点でも満足のいくものとは言えません。聞くところによると、アメリカでは八兆円を期待していたようですが、なぜ六兆円としたのか、なぜ六兆円で十分と判断したのか、その理由をお聞かせいただきたい。
 それに、所得税減税が実際に実施される時期は、給与所得者の場合は、半分が夏、半分が年末のボーナス時期の減税であり、自営業者などの申告納税者に至っては、来年三月の申告時期になってやっと減税の恩恵に浴するわけで、これこそまさに「六日の菖蒲、十日の菊」ではありませんか。
 その上、住民税については、二十万円を限度として、六、七月の徴収をゼロにして、八月以降の十カ月で均等に徴収するということになっていますが、年収一千四百万円以上の方にとっては、八月以降の納税月額は現在よりふえる、年収二千万円では月当たり二万円も増税になるということです。こんな減税では、十分な内需拡大などとても期待できないと国民が失望し、アメリカが怒るのも当然ではありませんか。
 これも国民福祉税構想がつぶされたからだと総理はおっしゃるかもしれません。しかし、今後大規模所得減税をやるためには、直間比率の見直しの観点からも、消費税率のアップが避けられないものであることを大方の国民は理解しているはずであります。いつの時代にも、増税を心から歓迎するなどということはありません。しかし、適正規模の増税が本当に所得減税と福祉の充実に結びつくものであるならば、国民の納得を得ることができると思います。
 ところが、細川総理は、福祉ビジョンは三月に出しますから増税の規模は今決めてくださいと深夜に言い出すのですから、国民の納得を得られないのは当然ではありませんか。例えて言うなら、メニューも見せず、お料理も出ていないのに、先に請求書だけを突きつけられたようなものであります。しかも、国民福祉税というメニューは一品だけで、選択の余地すらないのであります。六兆円の減税には九兆円の増税が必要だというだけでは返事のしようもありません。
 これには大蔵省の責任も追及されてしかるべきであります。官僚の役割は、幾つかのメニュー、異なったオプションを提示して、国民と政治家の判断を仰ぐべきものであります。A、B、Cのランチの中身と値段を示し、そのうちのどれを選択すべきかを十分議論した上で国民に説明し、納得を得るのが真の民主主義の手法ではないでしょうか。であるのに、大蔵省は唯一のメニューしか示さず、総理はそれを国民に突きつけて、これを食べてくださいというのでは、ファッショ的であるとか独裁的であるとかいう批判が出てくるのは当然ではありませんか。(拍手)総理、大蔵大臣は、こうした批判を謙虚に受けとめる必要があると思いますが、どうお考えでしょうか。
 三月には出すと約束した福祉ビジョンを公約どおり提示し、その上で改めて税制改革の問題を議論の俎上にのせるべきだと考えます。ただ、申し添えておきたいことは、今度は複数のメニュー、つまりこの程度の増税なら福祉水準はここまで、この程度ならここまでというように、選択可能なものを出していただきたいということであります。夜中にたたき起こされて、ばか高い単品のメニューだけを見せられることだけは御勘弁願いたい。
 ましてや、消費税創設のときに絶対反対を唱えた政党の方々から、この問題で自民党の批判を受けるいわれなど全くないと思います。(拍手)
 国民の納得を得られる税制改革をするには、前提条件として、思い切った大行政改革の実行が必要であります。総理はワシントンで、細川内閣は規制緩和内閣だと胸を張っておっしゃいました。ぜひとも、現在の硬直した縦割り行政、がんじがらめの規制行政を抜本的に改革し、行政の簡素化を図っていただきたいと思います。
 私は、中曽根内閣の運輸政務次官として国鉄の民営化と日本航空の民営化を実現するために一生懸命に働いてきた一人であります。そのときの中曽根総理のリーダーシップ、橋本運輸大臣の精力的な活動ぶりは、異常とも言える熱気を生み、活気に満ちたものでした。私には、今の細川内閣に、当時我々が経験したような熱気を少しも感じることはできないのであります。
 国鉄の民営化に大反対をした社会党の運輸大臣、建設大臣のもとで、果たして本当の規制緩和ができますか。官公労とか自治労の人員削減につながるような規制緩和、行政改革が社会党の大臣で実現可能と細川総理は本気で思っていらっしゃるのでしょうか。そうしたところに細川連立内閣のまやかしがあることを国民はもはや気づいているに違いありません。
 しかし、規制緩和は今や国際公約となってしまったのです。この公約を守るというのであれば、私たちも協力するにやぶさかではありません。しかし、先ほども触れたように、現在各省庁が出している規制緩和項目は、既に自民党政権下において実施を決めていたものや実効性の乏しいもの、実施時期が相当先になるものばかりで、総理が言っておられるように景気対策に寄与するものとは到底思えないのであります。政府の規制緩和策への取り組みは極めて不十分と言わざるを得ません。
 例えば、二月二十三日の予算委員会において石田総務庁長官は、今回の総合経済対策に盛り込まれた規制緩和項目を挙げておられます。その中に含まれている住宅の地下室の容積率からの除外については、私が自由民主党内閣時代から都市出身の議員として是正を要求してきた項目であり、昨年十二月六日の予算委員会で五十嵐建設大臣から前向きの答弁をいただいたものであります。
 今回、政府の提出した規制緩和項目に入るということでしたので、地元の建築士事務所協会などで、少なくとも個人住宅については地下室をつくっても容積率にカウントされなくなるので、大いにこの規制緩和を活用していただきたいと話したところ、いつから実施されるのかと大変積極的な反応がありました。そこで、建設省に問い合わせたところ、何と、建築審議会で審議をいただいて、その答申を得て法案を国会に提出したい、実施時期は未定であるとの返答でした。そうなると、通常なら年末の答申、来年の通常国会への法案提出となり、実施されるのは来年の夏ぐらいになるでしょう。こんなのんびりした規制緩和では、景気の回復に結びつくなど到底無理な話であり、これなども国民をだまし、アメリカを欺くものとしか言いようがないではありませんか。細川総理の答弁を求めます。もしも言葉としての規制緩和だけなら、これは細川内閣の欺瞞性の象徴であります。
 この際、思い切って、そして早期の規制緩和とスリムな行政組織への変革が必要であり、最近の言葉で言えば、行政機構のリエンジニアリングのプログラムを福祉ビジョンとあわせて提示することを総理は国民に約束していただきたい。そうでなければ、今秋に予定されている国民福祉税の論議など安易に受け入れるわけにはいかないわけであります。
 この問題にも関連しますが、私は、先般成立した政治改革四法にも大きな欠陥があると思っています。国民に向かって増税をお願いしなければならないときに、三百億円もの政党助成を簡単に出してしまうその姿勢は問題であります。しかも、従来の立法調査費をそのままにして上乗せするということは、一体国民にどのように説明するつもりなのか。税金の二重取りだと非難されても仕方がありません。
 さらに言えば、衆議院の議員定数五百十一名をわずか十一名減らして事足れりというのは、政治改革に対する真剣な姿勢とは思えません。アメリカと比較しても、国会議員の思い切った削減をすべきではないでしょうか。国会議員みずからが血を流す姿勢を示して、初めて国民への負担増をお願いできるのであります。
 次に、不況対策について伺います。
 不況が長期化、深刻化する中で、中高年層や新卒者など、雇用情勢は厳しいものになっています。また、出口の見えない長期不況に中小企業経営者はいら立ちを募らせております。
 しかしながら、中小企業の経営環境は、一向に出口の見えない経済不況や円高の進展から、極めて厳しい局面に立たされています。中小企業の崩壊は、我が国産業の空洞化、弱体化に直結する重大事です。我が党は、従来より、中小企業が持ち前の創造性や機動性を発揮して、引き続き健全な発展が遂げられるよう総合的な中小企業施策を展開してまいりました。そこで、細川総理、熊谷通産大臣、我が国の経済の中でこれまで中小企業の果たしてきた役割、並びに置かれている現状についてどのように認識されているか、お伺いをいたしたいと思います。
 今回の不況においても、中小企業では金融面での制約が企業活動の足かせになっている場合が多いことは御承知でしょうか。民間の金融機関の貸し渋りは依然として続いており、政府系金融機関からは新規貸し付けのメニューがいろいろ出されておりますが、新規の低利融資も多くの中小企業にとっては絵にかいたもちにすぎません。依然として多くの中小企業が、政府系金融機関からの既往の借り入れの割高金利の支払いに苦しんでおります。
 こうした実情を踏まえて、自由民主党は、中小企業金融公庫、国民金融公庫等の既往の貸し出しについては、六・八%以上のものは一%の金利減免を行い、さらに五%以上の金利の繰り延べを認めることを提案をいたしました。このたびの政府予算にはその一部が取り上げられておりますが、その適用は赤字企業に限られるなど、不十分なものと言わざるを得ません。細川総理、熊谷通産大臣は今回の措置で十分だとお考えなのか、この所見をお示しをいただきたい。
 また、平成六年度予算においては、中小企業の経営指導や相談を行うための商工会、商工会議所の人件費の補助をカットして一般財源化するなど、中小企業への温かい配慮が見られません。全国の商工会、商工会議所の関係者は先行きに大きな不安を抱いておりますが、細川総理、藤井大蔵大臣並びに熊谷通産大臣のお考えをお伺いをいたします。
 次に、生活者優先の政治を主張する総理に、最近における米不足の問題について伺います。
 昨年のガット・ウルグアイ・ラウンド交渉の政府受け入れに当たっては、農民に対する温かい配慮が欠けた結末となったのでありますが、今度は消費者に対しても配慮が欠けた政治となっております。食管制度は米の安定供給のために必要であると言っておきながら、現実は、米を買いに行っても米がない、あっても価格が高騰している。また、内地米に外米をブレンドするとか、外米とセット販売するとか、米の販売についての小売現場は相当混乱をしており、私の住む東京の下町では、直接私に対してさえこうした苦情が寄せられております。これは政府・与党の失政の結果ではないでしょうか。こうした現実を細川総理は厳しく認識しておられるのか、どう解決していかれるのか、さっき農水大臣からの答弁がありましたが、ぜひとも総理の答弁をお聞かせいただきたい。
 細川総理、私はここで、高齢化社会との関連で臓器移植についての総理のお考えを伺います。
 我が国は、世界で臓器移植が法的にも慣習的にも定着していない数少ない国の一つであります。この問題は、個人の生命倫理、宗教観とも深く結びついている難しい問題であります。臓器移植に関する臨時調査会より総理に答申がなされていることは御存じと思いますが、この答申を内閣としていかに受けとめておられるか、政府として法律案を提出して具体化を図るお考えがあるのか、お伺いをいたします。
 今後、我々の前には超高齢化社会が待っております。それだけではありません。子供の数が減り続けていきます。国際環境も厳しいものがあります。そうした中で、日本の経済の活力を維持し、将来のお年寄りの生活を安定したものとし、安心して老後を迎えられる心豊かな社会をつくっていくためにも、私が述べてきたようなプロセスで規制緩和、大行政改革、冗費の節約、国会議員の定数削減、福祉ビジョンと税制の改革などを実現していくことが、細川総理、あなたの当面の責任ではありませんか。
 国際社会においても、経済大国となった日本がいつまでもひとり勝ちの貿易黒字をため込むことは不可能であります。国内市場の開放、透明性の向上などの努力を重ねながら、それが達成されるまでの間、先ほど来述べたように、日米欧三極で協議の上、何らかの客観基準を受け入れる覚悟を持つべきであり、安易にノーなどと言って自己満足すべきものではありません。
 総理は、先般、内閣の改造に失敗しましたが、もろもろの課題に対処する経済改革政権に向けての内閣改造ができないのであれば、この際、思い切って現在の連立を解消して、自由民主党に政権をお譲りになってはいかがですか。(拍手)私たち自民党には、多士済々、多くの人材がおります。いつでもこの国難に対応すべく、その責任をお引き受けする用意のあることを申し添えさせていただきます。
 なお、最後になりますが、一言申し述べます。
 細川総理御自身にまつわる金銭問題です。いわゆる佐川問題ですが、本問題については、昨年十月以降五カ月にわたって議論をしてまいりましたが、疑惑が深まりこそすれ、何一つ解明されていないのです。そこで、衆議院予算委員会は、去る二月二十二日、山口予算委員長の提案に基づいて、土井議長名をもって、憲法六十二条、国会法第百四条により、細川首相に関する記録の提出要求を全会一致をもって決議したのであります。
 総理、国会の権威を守り、今後真の政治改革を推進していくためにも、細川総理は、この際、進んで記録の提出に協力し、できるなら身の潔白をみずからの手で明確に証明すべきではありませんか。(拍手)
 我が党としては、本通常国会においても本問題を引き続き追及していくことを申し添えて、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣細川護熙君登壇〕
#15
○内閣総理大臣(細川護熙君) 経済対策のおくれに対する責任いかんということでございますが、政府としては、厳しい経済情勢の変化に注意を払いつつ、経済対策の策定等によりまして、可能な限り適切に対処をしてきたところでございます。現在、民間部門のストック調整が進むなど、一部に景気回復の芽も出てきておりますし、政府としては、総合経済対策、あるいはまた第三次の補正、あるいはまた六年度の予算に盛り込まれましたもろもろの施策を着実に実施をしていくことによりまして、我が国の経済をできるだけ早く本格的な回復の軌道に乗せてまいりたいと思っております。
 それから、昨年の二回の日米首脳会談で、制裁につながるような客観的基準は受け入れられない旨を明確に表明をしたかという趣旨のお尋ねでございましたが、昨年九月の首脳会談では、包括経済協議がまだ始まったばかりでございまして、交渉が順調に進むようにお互いに努力をしたい旨を確認をしたところでございます。十一月の会談の際には、私の方から、我が方の原則的な立場、特に数値目標は好ましくない旨を明確に述べた経緯がございます。
 それから、クリントン大統領との友好関係は今回どの程度有効に機能したかということでございますが、首脳会談は、それぞれの国を代表して意見を述べ合うものでございますし、その成否を首脳個人の関係に帰することは必ずしも適切とは考えておりませんが、他方、国際関係の運営に当たりまして、首脳間の信頼関係や友好関係が重要た要素であることは申し上げるまでもないことでございまして、私とクリントン大統領との間の改革への共感に裏打ちされた親交というものが、今回の首脳会談での一つの雰囲気づくりの一助になつたこともまた事実であろう、このように思っております。
 それから、二回の会談でのクリントン大統領の返事はどのようなものであったか、その反応は両国の交渉担当者に正確に伝えられたか、こういうことでございますが、会談での具体的なやりとりにつきましては、相手方の立場もございますし、詳しくお話をすることは差し控えさせていただきますが、いずれにしても、包括協議に関しまして、合意されたスケジュールと原則に従ってお互いに努力をしていくことが必要という点につきましては、クリントン大統領と私との間で一致した認識がございまして、首脳会談のやりとりを踏まえて、実際の交渉におきましても、随時私の方から交渉の当事者に対しまして基本的な方針について直接に指示を与えてきたことは申し上げるまでもございません。
 それから、数値目標と申しますか努力目標についてお話がございましたが、数値目標の設定を企業に対して強要するということは、規制緩和の方針に逆行するものでございますし、そのような夢求をするつもりはございません。
 それから、数値目標を拒否し続けるのかというお尋ねでございますが、数値目標や実質的にこれと等しいものを設定するということは、管理貿易につながるものでございますし、かつ、規制緩和を第一の原則として掲げるこの政権の基本理念と相入れないものでございますから、受け入れられないという我が国の基本的な立場に変更はございません。
 経常収支の努力目標についての御提案でございますが、政府経済見通しにおける数字につきましては、我が国の経済は民間活動がその主体をなすものであるということ、また、特に国際環境の変化には予見しがたい要素が多いことから、ある程度の幅を持って考えられるべきものというふうに考えておりますが、特に経常収支は、各国間の次由な経済活動の結果でありますし、また、予見しがたい国際環境の変化に大きく左右されやすいものでございますから、単に一国の経済政策や構造調整によって自由に調節できるものとは思いませんし、特定の数値を目標として掲げることは不適切であると思っております。
 政府調達の分野ではある程度の定量的な合意を受け入れてもいいのではないか、こういう趣旨でございましたが、政府調達分野の交渉におきまして米側が提示をいたしました客観的基準の一部は、実質的に数値目標に等しいものでございまして、受け入れることはできないということを申してきたわけですが、他方、従来より我が方は、いかなる定量的な客観基準にも反対しているということではございません。どのような客観基準を設けることができるかにつきまして従来から議論を続けているところでございまして、この点につきましては、今後とも米側とよく話し合いをしてまいりたいと思っております。
 それから、日米二国間協議等の二国間協議を、最終的にはガットやWTOで解決を図っていくべきではないかという御指摘でございますが、包括協議のような二国間の協議は、貿易相手国同士がそれぞれの関心事項と利害調整の必要性に応じて随時行っておりますわけで、その場合にも、我が国としては、ガットを中心とする国際ルールに従って進めているところでございますが、問題の性質によりましては、関係する少数国による話し合いも行われてきているところでございます。いずれにしても、御指摘の点は一つの御意見として承っておきたいと存じます。
 三極賢人会議のお話がございましたが、保護主義的な動きを防ぐために、これまでも先進国サミットあるいはガット、OECDといった国際的な場におきまして各国とも政策協調に努めているわけでございますが、今後ともこうした努力を強化していくことが不可欠であると当然考えております。御提案につきましては、これも一つのアイデアとして承っておきたいと存じます。
 それから、日米市場の透明化のプログラムをつくって、それが達成されるまでの暫定措置として客観基準を導入していくこともやむを得ないと考えるがどうかという御指摘でございますが、施政方針演説でも申し上げましたとおり、我が国として規制緩和などによる対日アクセスの改善などを推進し、外に向かって開かれた経済社会を実現していかなければならないということは当然でございまして、客観基準の導入につきましては、その過程において自主的に個々の政策や措置の達成の度合いをはかっていくという観点からのアイデアとして承っておきたいと存じます。
 減税規模についてのお尋ねでございましたが、今回の減税は、約五兆五千億円規模の所得減税に加えまして、法人特別税の廃止や自動車に係る消費税率の特例の廃止などによって、約六兆円の減税を実施することとしたものでありまして、景気にできる限り配慮をしているところでございます。
 総額約五兆五千億円という今回の所得税、個人住民税の減税は、所得税や個人住民税収の約一六%を占める巨額のものでありますし、家計や企業におけるストック調整が着実に進展し、住宅関連の消費や耐久消費財の買いかえ需要が見込まれる現時点におきまして、これだけの規模の所得減税をまとまった金額で実施をするということは、自動車に係る消費税率の特例の廃止などの施策と相まって、消費者のマインドを好転させるということもございましょうし、相当な景気刺激効果を持ち得るものと確信をしているところでございます。
 増税の政策オプションについてお話がございましたが、私の草案をめぐる一連の政策決定のあり方につきましては、さまざまな御批判をいただいたことにつきまして、謙虚に受けとめております。その後、二月八日に「年内の国会において関係の法律を成立させる」との与党合意が成立をいたしました。これを受けて協議会が十七日に発足をし、今国会中に結論を得るべく、既にそのための取り組みが始められているところでございます。政府としても、このような協議を踏まえまして、年内に税制改革の実現を図るように努力を傾けてまいりたいと思っております。
 定員削減についてのお話でございましたが、言うまでもなく行政改革は経済改革と並ぶ今後の国政運営上の大きな課題だと認識をいたしております。先般、行政改革の推進方策につきまして閣議決定をいたしましたが、今回の推進方策では、中期的な観点に立って、規制緩和、地方分権あるいは情報公開の推進などのほかに、定員につきましても第八次定員削減計画の着実な実施を図ることとしたところでございます。今後、内閣としてこの推進方策に沿いまして行政改革の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
 住宅の地下室に係る容積率の緩和の問題についてのお尋ねでございますが、建築審議会で御審議をお願いしておりますが、お尋ねの問題につきましては、他の検討項目に先駆けて審議会で検討が進められていると承知をいたしております。特に急いで結論を得ていただくようにお願いをし、その結論を得て早期に改正案をまとめて、可能な限り今国会において実現を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 行政機構のリエンジニアリング、福祉ビジョンについてのお尋ねでございますが、今回の推進方策は、行政組織、特殊法人などの改革合理化などにつきましても、その方向づけを与えるものでございます。また規制緩和につきましては、内閣の行政改革推進本部におきまして、特に住宅・土地、情報通信、流通の各分野に関する諸規制の見直しについて取り組んでいくことといたしております。行政改革につきましては、この推進方策に沿って積極的に推進をしてまいりたいと思っておりますし、また福祉ビジョンの策定につきましては、厚生省において三月をめどに検討をしているところでございます。
 政治改革法についてのお尋ねもございましたが、並立制の採用と衆議院議員の定数につきましては、先般国会で御議決をいただいたばかりでございますし、まずは新しい制度の定着を図るのが政府の務めと考えております。
 中小企業の問題について二、三お尋ねがございましたが、我が国経済において中小企業はその大半を占めているわけでございますし、その活力の源として我が国経済の重要な役割を担ってきた中小企業が、現在、長引く景気後退あるいは円高等の影響が顕在化をしている中で極めて厳しい状況にあることは改めて申し上げるまでもないところでございます。
 中小企業に対する融資につきましては、政府関係中小企業金融機関に高金利の債務残高を有する中小企業につきましては、先般の総合経済対策に基づいて返済資金緊急特別貸付制度を改善をし、対象となる金利水準の引き下げ、高金利部分の金利支払いの一時的繰り延べ措置の導入などを図ったところでございます。これらによりまして十分対応できるものと考えているところでございます。
 それから、商工会、商工会議所の人件費補助の一般財源化のことにもお触れになりましたが、臨調の答申などに沿って平成五年度に一般財源化した商工会、会議所の人件費補助につきましては、所要の地方交付税措置を講じるとともに、都道府県に対しましてその趣旨などを周知徹底することによって、小規模事業対策の着実な推進に努めているところでございます。
 米の販売状況に関する認識と対策ということでございますが、平成五年産米の未曾有の不作によりまして緊急特例的に外国産米を輸入することとし、三月から本格的な売却を開始したところでございます。しかし、一部消費者の根強い国産米志向なども加わって米穀店の店頭から米が品薄になるなどといった状況が見られることも事実で、これに対しましては、三月は国産米の売却量をふやしたところでございます。政府としては、輸入米を含めた品薄感解消のための円滑な売却操作に努めますとともに、食糧事務所や都道府県の米一一〇番などによる的確な情報の把握、販売業者に対する安定供給などの指導、あるいはまた消費者などに対する積極的なPRなどを行いまして、事態の鎮静化に最善を尽くしてまいりたいと思っております。
 それから、脳死や臓器移植の問題についてのお尋ねでございますが、この問題につきましては、調査会の答申を受けまして、これを国会へ報告をいたしますとともに、政府として答申尊重の閣議決定を行ったところでございます。この問題につきましては、与野党の各会派が参加する各党協議会におきまして協議が進められた結果、先般、国会での十分な審議を前提として臓器の移植に関する法律案を議員提案で国会提出することがおおむね確認されたと承知をいたしております。現在、各党で法案の国会提出に向けての具体的な検討が進められていると承知をしておりますが、このような経緯を踏まえれば、議員提案の形で国会に提出され、国会において十分御審議をいただくことが望ましいと考えているところでございます。
 内閣改造に関連してのお話でございましたが、経済改革政権という点は、内閣改造の是非を判断する一つの基準となったものではございますが、改造を見送ったことで経済改革が困難になったというわけではなく、今後は私が陣頭に立ってこの改革を実現してまいりたいと思っております。
 なお、構造的な改革は新しい政治の担い手によってしか達成され得ないものであって、その実現はこの連立政権の歴史的な使命だと考えている旨、先刻河野議員の質問にもお答えをしたとおりでございます。
 佐川問題についてのお話でございましたが、既に国会の場に資料も御提出をし、誠心誠意お答えをしてきたつもりでございますが、国会法百四条に基づく記録の提出につきましては、関係省庁におきまして現在検討中ということであり、私としてはこれを見守ってまいりたいと存じます。
 残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁をいたします。(拍手)
    〔国務大臣藤井裕久君登壇〕
#16
○国務大臣(藤井裕久君) 既にもう総理が触れられておりますけれども、一つは、税制改革の政策オプションの問題でございます。
 もう柿澤議員御承知のように、私は、国民合意の税制改革を一体で処理すべきだと言い続けてまいりました。その後の経緯は御承知のとおりでありまして、二月十七日に、既に福祉社会に対応する税制改革協議会が発足いたしまして検討を始めているわけでございますが、これらの与党の協議を見きわめながら、引き続き検討いたしまして、国民各界各層の意見に十分耳を傾けながら、年内に一体としての税制改革を実現するために最大限の努力を払ってまいりたい、これが私の気持ちでございます。
 また次に、商工会の経営指導員人件費等の一般財源化についても御指摘がございました。
 既に御答弁が総理からありましたように、地方交付税措置が講ぜられているわけでありますが、同時に、都道府県に対して関係省庁から本措置の趣旨だとか内容の周知徹底を図りているように聞いておりまして、今後ともその手当てに万全が期せられるものと考えております。(拍手)
    〔国務大臣熊谷弘君登壇〕
#17
○国務大臣(熊谷弘君) 中小企業関係につきましては、総理から既に基本的な考え方についてお答えしたところではございますけれども、若干補足をさせていただきます。
 まず、政府関係中小企業金融機関に高金利の既往債務を有し、その支払い負担に苦しむ中小企業者への対策は十分と考えているのかという御質問でございます。
 政府関係中小企業金融機関の貸し付けば、投資採算を立てやすい長期固定金利制という点にメリットがあるわけであります。金利上昇局面でそのメリットを受けながら、下降局面では金利を減免するということになりますと、この長期固定金利制そのものを事実上否定するものになってしまうわけであります。また、政府関係中小企業金融機関も中小企業の方々との個別の契約が実行されるという前提で運営を行っておりまして、金利の減免を実施すれば、資金調達や経営の健全性に支障が生じ、かえって安定的な貸し出しを妨げることになるわけであります。
 しかしながら、本件につきましては、既に国会でいろいろ議論がなされてきたところであります。政府関係中小企業金融機関に高金利の債務残高を有する中小企業者の返済負担軽減を求められる御意見が大変強うございまして、こういう議論を念頭に置きまして、政府としては去る二月二十四日、第三次補正予算の成立を受けて返済資金緊急特別貸付制度を改善いたしまして、対象となる既往債務の金利水準を過去十年間の平均基準金利まで引き下げるとともに、高金利部分の金利支払いを一時的に繰り延べることができるように措置したところであります。
 なお、この制度につきましては、赤字企業のみならず、赤字が見込まれる中小企業者等もその対象としているところであります。
 このように、政府関係中小企業金融機関に既存の債務を有する中小企業に対しては、万全の措置が講じられているものと確信をしているところであります。
 次に、商工会、商工会議所の人件費の一般財源化に関しての御質問でございます。
 この点につきましては、総理がお答えしたわけでありますが、経緯を申し上げますと、本件は臨調答申等に沿いまして地方の事務として同化定着していることにかんがみまして、平成五年度に一般財源化を実施いたしまして、五年度及び六年度に経過措置を講じ、平成七年度に至るまで段階的に補助率を引き下げることとしております。一般財源化に当たっては、関係省庁との連携のもとで所要の地方交付税措置が講じられることとされておりまして、都道府県に対しても本措置の趣旨、内容の周知徹底を図ったところであります。今後とも所要の地方財政措置が講じられるよう適切に対処してまいりたいと思います。
 また、昨年八月には小規模事業者支援促進法を施行いたしまして、商工会、商工会議所のリーダーシップによる小規模事業者への支援の一層の強化を図ったところであります。今後とも、小規模事業者対策の着実な推進に努めてまいりたいと考えております。(拍手)
    ―――――――――――――
#18
○井奥貞雄君 国務大臣の演説に対する残余の質疑は延期し、明八日午後一時から本会議を開きこれを継続されることを望みます。
#19
○副議長(鯨岡兵輔君) 井奥貞雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○副議長(鯨岡兵輔君) 御異議なしと認めます。よって、動議のとおり決まりました。
     ――――◇―――――
 日程第一 児童の権利に関する条約の締結について承認を求めるの件(第百二十八回国会、内閣提出)
#21
○副議長(鯨岡兵輔君) 日程第一、児童の権利に関する条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。外務委員長菅直人君。
    ―――――――――――――
 児童の権利に関する条約の締結について承認を求めるの件及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔菅直人君登壇〕
#22
○菅直人君 ただいま議題となりました児童の権利に関する条約につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 児童の権利については昭和三十四年の第十四回国連総会において児童の権利に関する宣言が採択され、昭和五十三年に本条約の草案が国連人権委員会に提出され、十年間にわたって検討が行われてきました。
 その結果、児童の権利に関する宣言三十周年及び国際児童年十周年に当たる平成元年十一月二十日に国連総会において本条約は採択されたものであります。
 本条約は、児童の人権の尊重及び確保の観点から必要となる詳細かつ具体的な事項を規定したもので、生命に対する固有の権利、思想の自由、社会保障についての権利、教育についての権利等の児童の権利を定め、これらの権利がいかなる差別もなしに尊重され及び確保されるように締約国がすべての適当な立法措置、行政措置その他の措置を講ずることを定めております。
 なお、我が国は、本条約の締結に当たり、自由を奪われた児童の成人からの分離についての規定に関し、留保を付することとしております。
 また、児童の父母からの分離の規定に関し、出入国管理法に基づく退去強制の結果については適用されるものではないと解する旨の宣言及び家族の再統合のための出入国申請の取り扱いの規定に関し、申請の結果に影響を与えるものではないと解する旨の宣言を行うこととしております。
 本条約は、第百二十六回国会において審議未了となった条約の訳文を若干変更し、第百二十八回国会に再提出され、今国会に継続審査となっていたものであります。第百二十八回国会の平成五年十二月三日に羽田外務大臣から提案理由の説明を聴取し、今国会におきまして、三月四日に質疑を行い、引き続き採決を行いました結果、全会一致をもって承認すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#23
○副議長(鯨岡兵輔君) 採決いたします。
 本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○副議長(鯨岡兵輔君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
     ――――◇―――――
#25
○副議長(鯨岡兵輔君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時五十三分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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