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1993/10/27 第128回国会 参議院 参議院会議録情報 第128回国会 産業・資源エネルギーに関する調査会 第2号
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1993/10/27 第128回国会 参議院

参議院会議録情報 第128回国会 産業・資源エネルギーに関する調査会 第2号

#1
第128回国会 産業・資源エネルギーに関する調査会 第2号
平成五年十月二十七日(水曜日)
   午後一時二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月二十日
    辞任         補欠選任
     谷畑  孝君     堀  利和君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    会 長         櫻井 規順君
    理 事
                尾辻 秀久君
                吉川 芳男君
                藁科 滿治君
                山下 栄一君
                小島 慶三君
                長谷川 清君
                立木  洋君
    委 員
                合馬  敬君
                岡  利定君
                佐藤 静雄君
                関根 則之君
                楢崎 泰昌君
                星野 朋市君
                吉村剛太郎君
                瀬谷 英行君
                堀  利和君
                前畑 幸子君
                森  暢子君
                中川 嘉美君
                小林  正君
                萩野 浩基君
                河本 英典君
   政府委員
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        川田 洋輝君
       運輸大臣官房総
       務審議官     和田 義文君
       労働省労働基準
       局長       石岡慎太郎君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        堀籠 秀昌君
   説明員
       通商産業省機械
       情報産業局自動
       車課長      林  洋和君
       中小企業庁指導
       部長       白川 一郎君
       運輸省自動車交
       通局企画課長   田村雄一郎君
       運輸省自動車交
       通局貨物課長   鈴木 久泰君
       運輸省海上交通
       局港運課長    武藤 秀一君
       労働省婦人局婦
       人政策課長    岩田喜美枝君
       労働省職業安定
       局雇用政策課建
       設・港湾対策室
       長        井原 文孝君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○産業・資源エネルギーに関する調査
 (平成四年六月の産業・資源エネルギーに関す
 る調査会調査報告書の諸提言のうち物流問題に
 関し、その現状と政府の施策について)
    ―――――――――――――
#2
○会長(櫻井規順君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十月二十日、谷畑孝君が委員を辞任され、その補欠として堀利和君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○会長(櫻井規順君) 産業・資源エネルギーに関する調査を議題とし、平成四年六月の産業・資源エネルギーに関する調査会調査報告書の諸提言のうち物流問題に関し、その現状と政府の施策について調査を行いたいと存じます。
 議事の進め方といたしましては、物流問題に関し、魅力ある職場づくりの推進、労働力不足を補うための方策、省エネルギー対策の拡充強化について、その現状と施策について政府から説明を聴取した後、質疑を行いたいと存じます。
 まず、運輸省、労働省、通商産業省の順で説明をそれぞれお願いいたします。
 それでは、運輸省和田総務審議官お願いします。
#4
○政府委員(和田義文君) それでは、お手元に資料を配付してございます、右肩に運輸省とありまして「物流部門における労働力の確保と物流効率化の促進」、これとちょっと分厚い「資料 運輸省」という二つのものがございますので、これに基づきまして御説明申し上げます。
 まず、本文の方を見ていただきますと物流の現状とございます。
 物流は、高度経済成長時代には主に量的拡大、こういったものが中心でございましたけれども、最近に至りまして質的高度化への対応という方に重点が移ってまいりまして、このようにときどきのニーズに対応しまして国民生活や経済活動を支えてきたわけでございます。特に、経済成長と歩調を合わせて大きく伸びたのがトラック輸送でございまして、現在トラック輸送は物流において極めて重要な位置を占めております。
 資料の二ページを見ていただきますと、「国内貨物輸送の輸送機関別分担率の推移」ということで、上段の方でございますけれども、棒グラフと表が載っておりますが、ここで特徴的なのは鉄道のウエートがずっと下がってきまして、それに対しまして自動車、下の表で見ますと、一九六五年のシェアが二六・一でございましたのが一九九一年五〇・七と、こういう数字が出ておりますように非常に自動車のウエートが高まったということでございます。
 本文に返りまして、労働力に関しましては、前回の景気拡大期に物流における労働力不足が非常に著しくなりました。その後、景気後退で一時期ほどの深刻さはなくなっておりますけれども、将来を見てみますと、一九九五年以降、特に若年人口を中心として人口が減少に向かうことが見込まれておりまして、構造的な労働力不足が予測されております。トラックなどは他の産業に比べまして労働時間が相当長く、時短が求められておりますが、時短を進めようとしますれば労働者数が多く必要になるわけでございまして、例えば二〇〇〇年に総労働時間が仮に千八百時間に短縮されたといたしますと、現在約百三十万人の労働者を抱えております物流業界は、さらに八十六万人ほど必要になるという試算もございます。
 資料の三ページの上段を見ていただきますと、棒グラフの一番右に道路貨物とございまして、一九八二年の二千五百七十四時間が一九九二年に二千三百七十時間と、約二百時間減ってはおりますけれども、他産業と比較しますと依然労働時間が長いという状況でございます。それから五ページを見ていただきますと、下段の方に二〇〇〇年の必要労働者数の試算を出しておりまして、労働時間が二千時間の場合はプラス六十五万人、それから千八百時間の場合はプラス八十六万人必要だという試算を出しております。
 本文に戻りまして、基本方針のところでございますけれども、近年、労働力不足なり環境問題、道路混雑、こういった物流をめぐる制約要因が顕在化いたしております。
 物流業は労働集約的な面が非常に強うございまして、こういった労働力不足を初めとした制約要因を克服するためには、一つは魅力ある職場づくりを推進する、もう一つはより一層の物流の効率化を図っていくことが重要であると考えております。
 二ページに移りまして、魅力ある職場づくりの推進ということで、@にございますように、時短に関しましては、まずトラックにつきましては関係団体に対しまして時短の指導をいたしておりますとともに、平成四年九月に施行されました労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法、これの積極的活用等を指導いたしております。また、平成五年度まで四十四時間制の適用が猶予されております小規模の事業者、これについても前倒し実施を指導いたしております。船員につきましては、大型と外航につきましては平成四年四月から、小型の内航につきましては五年四月から、それぞれ週四十四時間制に移行しておりますけれども、これの周知徹底を図っておるところでございます。
 それから、Aの職場環境の改善、福利厚生施設の充実というところでございますけれども、これはトラックにつきまして、関係団体におきまして運輸事業振興助成交付金、これを活用しまして運転手の休憩、仮眠、食事等のための総合的施設でございますトラックステーション等の福利厚生施設の整備や物流施設の近代化なり、荷役機械の整備によります省力化を行っておるところでございます。
 Bにございますように、イメージアップに向けた広報活動でございますけれども、関係団体におきましてパンフレットとかビデオを作成いたしまして、これを学校なり荷主等に配付いたしますとともに、イメージアップのための新聞広告を実施いたしております。
 その他といたしまして、女子なり中高年労働者、これの実態調査なりシンポジウムを開催いたしております。それから港湾運送関係では、新卒者共同求人活動に対する助成。内航につきましては若年者雇用奨励金、これは一人一月五万円の奨励金を出すものですけれども、こういったもの。それから内航船の船員居住環境設備改善奨励金、これは、例えば船舶整備公団の船ですと一隻当たり六百万円支給する、こういったことでやっております。
 次の三ページに移らせていただきまして、輸送需要の平準化、物流の効率化でございます。
 まず最初に、弾力的価格体系の構築ということで、平成二年十二月にいわゆる物流二法が施行されまして、トラック運送業なり取扱業、これの運賃規制が認可制から届け出制に緩和されました。関係団体において、サービスレベルに応じたコストをより的確に反映した運賃、料金を導入するよう検討を行っておるところでございます。
 Aの物流施設、情報化機器の設置に対する支援というところでございますけれども、まず、平成四年度におきましては、例えばコンテナデポなりパレットデポ、これらの整備に対する開銀融資制度でございますとか、プッシュプルフォークリフトに対する特別償却制度などを創設いたしております。
 それから、平成五年度におきましては、複合一貫輸送用機器、コンテナなどでございますけれども、なり情報システムの整備に対する開銀の融資、それからその他の税制上の措置等を創設いたしております。
 それから、流布法を改正いたしまして、流布法の整備対象都市を拡大いたしましたほか、流通業務効率化基盤整備事業、これに対しまして財投等の支援措置を講ずることといたしております。平成五年五月の公布でございます。
 次に、事業の共同化、協業化に対する支援なり中小物流事業者の効率化投資に対する支援でございますけれども、平成四年十月に施行されました中小企業流通業務効率化促進法、これに基づきます流通業務効率化事業に対しまして中小企業事業団融資なり税制の特例等の支援措置を講じておるところでございます。通産省と一緒にやっておる事業でございます。
 それから、商業・業務集積地におきます共同集配システムを構築するための調査を実施いたしております。
 それから、平成五年度から十年度を対象期間としますトラック事業にかかわります近代化計画、これを平成五年七月に告示いたしまして、これに基づきまして県のトラック協会が作成しました構造改善計画を承認いたしたところでございます。
 次に、四ページでございますけれども、運輸部門における省エネルギー対策についてということで、エネルギー消費の現状につきましては、平成三年度の運輸部門の消費量は我が国全体の最終需要の二三・五%を占めておりまして、対前年度化四・五%増となっております。
 それから、基本方針といたしましては、運輸省では、政府のエネルギー需給見通しの達成、そのために一つは交通機関単体の省エネルギー対策、これを行いますとともに、エネルギー効率のよい交通体系の形成を図りますために、鉄道なり海運へのモーダルシフト、それから特に旅客ですけれども、公共交通機関の利用促進を推進いたしておるところでございます。
 (3)の施策でございますけれども、まず単体対策といたしましては、乗用車の燃費改善、省エネ型車両の導入等を進めております。
 また、旅客輸送につきましては、鉄道ネットワークの整備ですとか、新バスシステムの導入、こういったことによりまして公共交通機関の利用の促進を図っております。
 貨物につきましては、幹線輸送におきます鉄道なり海運へのモーダルシフトを推進するために、受け皿としての鉄道、海運、これの輸送力増強のための施設等の整備をやっております。また、モーダルシフト円滑化の観点からの複合一貫輸送施設なり機器の整備に対する財投、それから関連施設の取得に対する税制面等の措置を行っております。さらに、地域内輸送におきましては積み合わせ輸送を推進いたしますため、先ほどの流通業務効率化促進法、これによる効率化事業に対しまして融資なり税制上の特例措置を講じておるわけでございます。
 今後ともこれらの施策を一層推進することによりまして、運輸部門における省エネルギー対策を強力に進めていくということにいたしております。
 以上でございます。
#5
○会長(櫻井規順君) 続いて、労働省石岡労働基準局長お願いします。
#6
○政府委員(石岡慎太郎君) 労働省からは、魅力ある職場づくりの推進といたしまして四点御説明を申し上げます。
 第一は、週休二日制の導入による労働時間の短縮についてであります。
 お手元に配付いたしました資料をごらんいただきたいんですが、労働時間の現状につきましては、労働省が平成四年に実施した賃金労働時間制度等総合調査によれば、運輸・通信業において何らかの週休二日制の適用を受ける労働者の割合は八五・三%と前年比一・ニポイントの増加となっております。また、これを形態別に見ますと、完全週休二日制の割合が三八・九%となり、前年比九・五ポイントと大幅な増加となっておりますが、他の産業と比較いたしますとなお普及がおくれている状況にございます。
 また、労働省で実施しております毎月勤労統計調査によれば、平成四年の道路貨物運送業の年間の一人当たりの総実労働時間は二千三百七十時間でありまして、全産業平均の千九百七十二時間を大幅に上回っている状況にあります。
 そこで、施策でございますが、まず(1)にありますように、労働時間につきましては、平成五年六月に労働基準法が改正されまして、一定の規模、業種を除きまして、週休二日制に相当する週四十時間労働制が平成六年四月から施行されることになっております、
 なお、週四十時間制が猶予される規模、業種は政令で定めることとしておりますが、ただいま中央労働基準審議会においてそれについての検討をいただいているところでございます。また、ことしの七月からは省力化投資を行って生産性の向上を図りながら、週四十時間労働制の実現に向けた労働時間の短縮を進めようとする中小企業事業主を支援することを目的とした特別奨励金制度も創設しているところでございます。
 それから、トラックなど自動車運転者の労働時間等の労働条件改善対策につきましては、労働基準法による最低基準の履行確保に加えまして、従来から拘束時間、運転時間の上限などの基準を定めた改善基準を策定いたしまして、これに基づきまして重点的、計画的に監督指導を実施しているところでございます。
 さらに、平成四年九月から労働時間短縮に向けた労使の自主的な努力を促進するという目的で制定されましたいわゆる時短促進法が施行されておりまして、この法律におきましては、同一業種に属する事業主による労働時間短縮実施計画を労働省及び事業所所管省庁が共同で承認するという制度が設けられておるところでございます。この実施計画につきましては、ことしの九月現在で全国で六十一件承認されておりますが、そのうち道路貨物運送業によるものが十五件となっております。
 なお、この道路貨物運送業に係る労働時間短縮実施計画の目標を見ると、完全週休二日制の採用など休日の増加を目標として掲げるものが十三件となっております。
 また、労働省では本年七月から、時短促進法に基づく労働時間短縮実施計画の承認を受けた中小企業の事業主の団体が目標を達成するための事業を行った場合に、その要した費用の一部を助成する制度を創設したところでございます。
 第二に、年齢、勤務時間を考慮した賃金体系の構築について御説明申し上げます。
 まず、現状でございますが、労働省が実施いたしました賃金労働時間制度等総合調査、これは平成三年のものでございますが、それによりますと、運輸・通信業における主な賃金形態別の企業の割合は、定額制が六三・二%、出来高払い制を含むものが三六・八%でございまして、他産業に比べまして出来高払い制を含む賃金形態を採用している企業の割合が非常に高いという状況にございます。また、賃金形態別の適用労働者の割合を見ましても、定額制が八五・〇%、出来高払い制を含むものが一五・〇%と、他産業に比べまして出来高払い制を含む賃金形態の適用を受ける労働者の割合が高い状況にございます。
 そこで、施策でございますが、どのような賃金体系を採用するかは、当然のことながら労使の自主的な話し合いによって決定されるべきものでございますけれども、したがいまして、どのような賃金制度が望ましいかは一概に決めることはできませんが、年齢、勤務時間を考慮する観点からは、出来高払い制よりも定額制の賃金制度が望ましいケースが一般的には多いのではないかと考えられます。
 特に、物流業などで使用されている自動車運転者につきましては、極端に走行を刺激するような歩合給制度は交通事故発生の一因ともなると考えられるところから、平成元年に通達を出しまして、それによりまして歩合給制度のうち累進歩合制度を廃止すること、また歩合給制度を採用している場合には、固定的給与と合わせて通常の賃金の六割以上の賃金が保障されるような保障給を定めることとしているところであります。
 それから、労働省としては、この改善基準が遵守されますよう、これに基づきまして重点的、計画的に指導を実施するとともに、都道府県の労働基準局あるいは労働基準監督署に設置しております賃金相談室において、賃金制度全般について物流部門を含む事業主からの相談に応じるなど、相談、援助等もあわせて行っているところでございます。
 第三に、職場環境の改善、福利厚生施設の充実について申し上げます。
 まず、現状でございますが、近年の目覚ましい技術革新の進展等に伴う作業態様、労働環境の変化によりまして、仕事に伴う疲労やストレスを感じている労働者の割合は非常に高いものとなってきております。労働者が疲労やストレスを感じることの少ない職場環境が求められるとともに、労働者の意識の上でも、生活時間の多くを過ごす場として働きやすさが求められるようになってきております。
 また、高齢化の進展に伴いまして、職場における高齢者の割合が高まるとともに、女性の職場進出が進んでいる状況のもとで、高齢者や女性も働きやすい職場環境の形成が必要となっております。
 このような状況を踏まえまして、すべての労働者にとって仕事による疲労、ストレスを感じることが少ない働きやすい職場を実現していくことが重要な課題となっておると思います。
 また、ゆとりや豊かさの重視へと労働者の意識も変化していく中で、中小企業における労働力を確保するためには、魅力ある職場づくりを行うことが重要でありまして、職場環境の改善等の雇用管理の改善を図る必要があると考えております。
 そこで、施策でございますが、労働省としましては、平成四年に労働安全衛生法を改正いたしまして、新たに快適な職場環境の形成に関する規定を設けさせていただきました。それによりまして、仕事による疲労、ストレスを感じることの少ない快適な職場の形成のために積極的に取り組んでいるところでございます。
 また、事業主の快適な職場環境の形成への取り組みが円滑かつ効果的に行われるようにするため、快適職場指針の公表、快適職場推進センターの開設、快適職場推進計画の認定、日本開発銀行などによる低利融資制度、中小企業に対する助成制度などの支援措置も講じているところでございます。
 さらに、中小企業労働力確保法に基づきまして、雇用管理の改善計画の認定を受けた事業協同組合などの中小企業団体が雇用管理の改善のための事業を実施する場合に助成金を支給することとしております。
 トラック運送業におけるこの助成金の支給対象団体は、平成四年度末で七団体となっております。また、認定団体の個々の構成企業で雇用管理の改善のための取り組みとして職場環境の改善事業を実施した構成企業は百二十八企業、福利厚生の充実のための事業を実施した構成企業は百二十八企業となっております。
 第四に、女性・中高年齢労働力の積極的活用について申し上げます。
 まず、現状でございますが、女性の職場進出はさまざまな分野で進んでおりまして、男女雇用機会均等法などの施行を契機といたしまして、女子の勤続年数の長期化、就業分野の拡大が見られ、また、女子雇用者に占める既婚者の割合も高まってきているところでございます。一方、出産、育児、介護などによりまして、その意思に反して就業を中断する女性も依然として見られるところであります。また、パートタイム労働者につきましても、需給双方のニーズに合った就業形態であることから、近年著しく増加しているところでもございます。
 今後、労働力供給の伸びの鈍化が予想される中で、我が国経済社会を支える働き手として女性に対する期待がこれまで以上に高まることが予想されることから、また、女性の就業意欲にこたえるためにも、女性のその能力を有効に発揮することができる環境を整備するとともに、勤労者が職業と家族的責任を両立できる環境づくりを進めることはこれまでにも増して重要な課題となってきております。また、パートタイム労働者につきましても、企業の雇用管理の中に正しく位置づけまして、魅力ある良好な就業形態として確立することが非常に重要となってきております。
 一方、我が国の高齢化は世界に例を見ない速さで進んでおりまして、二十一世紀初頭には労働力人口のうち四人に一人が五十五歳以上の高齢者となることが見込まれております。このような状況のもとで、本格的な高齢化社会の到来を迎え、我が国経済社会の活力を維持していくためには、高齢者の豊かな知識、技能を生かし、高齢者の雇用就業機会の確保を進めていくことが極めて重要となっております。
 そこで、施策でございますが、労働省といたしましては、雇用における男女の機会均等対策を推進するため、男女雇用機会均等法に基づきまして女子学生や女子労働者の相談に応じるとともに、重点業種などを定めつつ企業に対する指導を実施して、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図ることとしております。
 また、勤労者の職業と家族的責任の両立支援策を推進するため、育児休業法に基づく育児休業制度の定着、それから介護休業制度に関するガイドラインに基づく介護休業制度の普及促進などによりまして、環境づくりに努めていくこととしています。
 それから、パートタイム労働対策につきましては、本年六月に成立いたしましたいわゆる短時間労働者法に基づきまして、指針の策定、短時間労働援助センターの指定及び円滑な事業の実施に向けた施行の準備を行っているところでございます。
 そのほか、再就職を希望する女性がその能力を有効に発揮する機会を確保できますよう女子再雇用制度の普及促進、また再就職促進のための相談、指導及び講習の実施なども推進していくことにしております。
 一方、高齢者の雇用を進めるためには六十歳定年の平成五年度完全定着を目標に積極的な指導を行っているほか、六十五歳までの継続雇用を促進するため継続雇用制度導入奨励金などの各種助成金の支給、相談、援助等を行っているところでございます。
 以上でございます。
#7
○会長(櫻井規順君) 続いて、通商産業省川田商務流通審議官お願いします。
#8
○政府委員(川田洋輝君) 現在、高齢化の進展、女性の社会進出といった社会構造の変化やライフスタイルの変化に伴いまして、消費者ニーズの多様化が進んでおります。これを背景として物流に対する需要にも配送の小口化、多頻度化など質的な変化が見られ、物流量は経済成長を上回るベースで増加をいたしております。また、物流の供給面につきましても、自動車輸送の割合が増加するといった変化が生じております。
 このような変化に伴って、物流需給の不均衡の発生、物流コストの上昇、外部不経済、エネルギー問題などさまざまな問題が発生しております。
 物流需給の不均衡については、長期的に大幅な供給不足が生じる可能性があるほか、物流コストの上昇は現在非常に厳しい環境にある企業経営上の大きな負担になっております。
 また、外部不経済については、特に大都市における道路混雑やNOx問題といった社会問題を物流が深刻化させているという指摘がございます。
 こうした状況を踏まえて、通産省といたしましては、物流問題に適切に対応し、我が国経済社会の安定的発展を図るという観点から物流の効率化対策を総合的に推進をしております。
 具体的には、物流コストの明確化を図り、価格メカニズムを機能させるとの観点から物流コスト算定・活用マニュアルを開発しましたほか、民間事業者の物流合理化への具体的な取り組みの方向を示した物流合理化ガイドラインを自動車、家電、百貨店などの二十一業種について策定し、その周知を図っております。
 また、個別事業者の物流効率化投資に対しましては、金融上、税制上の優遇措置を実施し、さらに複数の業者間にまたがる物流システムの効率化につきましても、物流の情報化に向けた研究の促進、物流関連機材の標準化の推進を図っております。
 また、物流拠点整備の観点からは、流通業務市街地の整備に関する法律を本年五月に改正をし、整備対象都市を拡大したほか、流通業務効率化に資する事業として新たに流通業務効率化基盤整備事業の創設を図り、あわせてこの事業に対する財政投融資などの助成措置を創設をいたしました。
 また、資金調達力の脆弱性など特有の問題を抱えております中小企業向け対策については、中小企業流通業務効率化促進法を制定、施行したところでございます。
 これら物流効率化対策の総合的推進によりまして、個別企業における物流効率化だけではなく、業種業界横断的な物流の効率化が図られ、社会全体として効率的な物流システムが実現していくものと考えておるところでございます。
 特に、物流業が労働集約的な産業であることを踏まえますと、物流の効率化促進は今後予想される労働力不足への対応にも大きな効果を発揮するものと考えております。
 本日のフォローアップ項目でございます物流効率化を図るための物流施設、情報化機器の設置及び事業の共同化、協業化に対する支援措置の拡充について具体的に申し上げます。
 申しおくれましたが、通産省からは資料として「通商産業省の物流対策」といういわば今まで述べた総論的なものと、これからの御説明は「物流関連支援策の概要」というものをお取り上げいただきたいと思います。
 まず、これについて御説明をいたしたいと存じます。
 金融上の措置でございますが、個別事業者における物流施設の設置、あるいは物流設備の導入に対しまして日本開発銀行などによる低利融資制度を設けております。
 物流施設については、物流の集約化、合理化に資する施設の整備を支援するとの観点から(1)の大量消費財配送センター及び(2)の生産財配送センターに対する融資制度があります。金利は原則として基準金利でありますが、施設の設置とあわせて、後で説明いたします物流の効率化に資する施設を導入する場合には金利が特利三に下げられます。また、これ以外の物流施設につきましても、(3)にあるように、物流の効率化に資する設備を導入する場合には低利融資が受けられることとなっております。
 物流設備につきましては、物流の合理化、省力化に資する設備の導入に対する融資制度がございます。このうち(4)の物流高度化機械設備は、物流の機械化により省力化などを促進する場合の支援措置であり、自動倉庫、自動仕分けコンベヤーなどの設備の導入に対して基準金利での融資を実施するものであります。(5)の一貫パレチゼーション推進設備は、一貫パレチゼーションを実施する際に必要となる設備の導入に対して特利三での低利融資による支援を行うものであります。(6)の流通システム化情報機器は、情報機器の導入による物流の合理化を支援するものであり、輸送効率向上のための配車計画支援システムなどの導入とPOSシステムの導入に対する特利二での融資制度であります。
 これらの融資制度につきましては、平成四年度及び五年度において一貫パレチゼーション推進設備、配車計画支援システムなどの導入に対する融資制度を加えるなどの制度拡充を実施し、支援を積極化しているところであります。
 また、物流拠点における物流事業の共同化によりその効率化を実現するとの観点から、今回の流通業務市街地の整備に関する法律の改正によって創設されました流通業務効率化基盤整備事業に対しましても、日本開発銀行などによる低利融資制度を平成五年度に創設をいたしました。
 流通業務効率化基盤整備事業は、流通業務地区内において共同配送センターなどの共同利用型施設の設置と貨物の組み合わせ運送などのためのソフト支援事業等をあわせて実施する事業でありまして、融資制度はこのうち当該施設の整備に対して特利四の低利により融資を実施するものであります。
 なお、流通業務効率化基盤整備事業のうち、その事業計画に関して国の認定を受けた事業につきましては、その事業の実施に必要な資金の借り入れに対して産業基盤整備基金の債務保証を実施するなどの支援措置を平成五年度に創設いたしております。
 税制上の措置でございますが、流通業務市街地の整備に関する法律に関連するものといたしまして、@の流通業務用地の提供者に対する譲渡所得の五千万円控除、Aの流通業務地区外から内への資産の買いかえに対する買いかえ特例など従前からの支援措置に加え、今回の流布法改正によりまして、Cの産業基盤整備基金による債務保証業務に係る印紙税の非課税措置を導入いたしております。
 なお、従前からの支援措置につきましても、今回の流布法の改正により整備都市の拡大が図られており、その支援対象は拡大しているところであります。
 また、個別事業者における物流関連の設備の導入に対する支援措置については、いわゆるエネ革税制、メカトロ税制と中小企業等基盤強化税制があります。
 エネ革税制は、エネルギー効率が高いと認められる特定の設備の導入について特別償却または税額控除を認めるものであり、物流に係る設備としては、高性能マルチラック搬出入装置、ユニットロード用自動化設備、高性能自動搬送装置があります。本税制による支援措置は、平成四年八月の総合経済対策の投資減税措置として一年間の時限性を持って講じられたものでありますが、今般、平成五年九月の緊急経済対策において、引き続き一年間の延長を図ったところであります。
 メカトロ税制は、中小企業の近代化を図るため、電子計算機を利用する特定の設備の導入について特別償却または税額控除を認めるものでありまして、物流に係る設備としては、(2)のAにあります自動仕分けコンベヤー、自動搬送装置等が定められております。
 中小企業等基盤強化税制は、経営基盤の強化を図るため、中小企業者及び卸・小売業者、サービス業者の機械等の導入に対して特別償却または税額控除を認めるものでありまして、卸、小売業を営む大企業も含めまして適用対象となる物流に係る設備としては、(3)のAのPOSシステム、ピッキング情報自動表示装置等が定められております。平成五年九月の緊急経済対策においては、電子計算機を対象に加えるなどの拡充を図ったところであります。
 以上が、通産省において実施している物流効率化を図るための物流施設、情報化機器の設置及び事業の共同化、協業化に対する支援措置の拡充の内容でありますが、もう一つのフォローアップ項目でございます資金調達力の脆弱な中小企業に対する物流効率化投資に対する金融、税制上の支援措置等の充実につきましては、中小企業庁から御説明申し上げたいと存じます。
#9
○説明員(白川一郎君) 私の方からは、中小企業の物流効率化に対する支援措置につきまして御説明を申し上げます。
 お手元の資料、一ページをごらんいただきたいと思います。これは少し数字は古うございますが、平成二年度の日本の年間出荷量を見たものでございます。大企業と中小企業に分けてその比率を見ております。一番下の合計の比率のところをごらんいただきますと、大企業が一八・一%に対しまして中小企業の比率は八一・九%ということで、中小企業に関連をいたします物流が圧倒的な比率を占めている、こういう形になっております。こういった中小企業に対します物流業務の効率化のためには、配送センターといった物流施設でありますとか、あるいは受発注システムといった情報化機器の設置といった物流効率化投資が必要である、こういうふうに考えております。
 次に、二ページに参りまして、しかしながら、御案内のとおり中小企業におきましては資金調達力が脆弱であるということで、単独でこういった物流効率化投資を行うことは極めて困難であると思います。このために複数の中小企業の組織化、共同化によります共同配送センターの建設でありますとか、あるいは共同受発注のためのネットワークの構築といった対応が必要である、こういうふうに考えております。
 下のグラフでございますが、これは卸、小売業につきまして、中小企業におきます共同配送あるいは共同受発注をいたした場合の物流効率化の事例でございます。
 上の図が共同配送実施前でございまして、卸、小売業が個別に配送を行いました場合、その線に見られますように、非常に物流が錯綜あるいは複雑化した形になっているというのがおわかりいただけると思います。それに対しまして下の図が共同配送実施後の姿でございまして、物流が非常にすっきりした形になっておりまして、それだけ効率的になっているということをお示ししてございます。
 三ページに参りまして、このために中小企業庁におきましては、平成四年五月に成立をいたしました中小企業流通業務効率化促進法、この法律を平成四年十月に施行をいたしまして、この法律を柱といたしまして、中小企業が共同で行います物流効率化に対する取り組みにつきまして金融、税制上の措置といった総合的な支援策を講じているところでございます。
 簡単にこの法律の内容を御説明申し上げますと、下の図にございますように、まず主務大臣であります通商産業大臣及び運輸大臣によって基本指針というものが策定をされます。これは、参考の二にお示ししておりますけれども、中小企業の物流効率化のためのガイドラインといった性格のものであるというふうに御理解を賜りたいと思います。このガイドラインに沿いまして中小企業の協同組合が効率化計画というものを作成いたします。これを、都道府県知事及び地方運輸局長がこの計画を認定いたしまして、この認定計画に基づきます共同配送施設の設置、こういった流通業務効率化の事業の実施を行う、こういう手順になっているわけでございます。
 こういった計画の策定あるいは施設の設置に対しまして、予算上の措置あるいは高度化融資、税制上の措置といった積極的あるいは抜本的な支援を行う、こういう形になっているわけでございます。
 以上でございます。
#10
○会長(櫻井規順君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#11
○星野朋市君 私は、主として労働省にお聞きをいたします。後、若干通産省に御質問をしたいと思っております。
 先ほども石岡局長からお話ございましたけれども、前国会で成立しました労働基準法の改正、もう一度改めてその理念と、それからこの資料三に要綱が書いてございますけれども、ここら辺については余りはっきりおっしゃらなかった。ポイントを述べていただきたいと思います。
#12
○政府委員(石岡慎太郎君) さきの通常国会で労働基準法の改正法案がおかげさまで成立いたしました。
 その理念でございますが、やはり国民生活の面におきましてもゆとりが非常に大事であるということで、労働時間の短縮を進めなければならないということで改正させていただいたものでございます。
 法改正の内容はいろいろございますが、三点ポイントとして申し上げさせていただきますと、まず第一は、現在法定労働時間は週四十四時間と四十六時間ということになっておりますが、これを改めまして平成六年四月より原則週四十時間制ということにいたしたわけでございます。ただし、中小企業などはいきなり四十時間制には移行できませんので、一定の規模または一定の業種の事業については平成九年三月三十一日までの間、猶予措置を講ずるということにさせていただいております。これが第一点でございます。
 それから第二点は、時間外、休日労働に係る法定割り増し賃金率につきましては、現行では二割五分と定められておりますけれども、これを改めまして二割五分以上で五割以下の範囲内で政令で定めるということにいたしまして、段階的にその引き上げを図っていく考えでございます。
 それから第三は、年次有給休暇でございまして、今までは一年勤続いたしました場合に十日付与されるということでございましたけれども、これを改めまして六カ月間継続勤務いたしますとそれから以後一年間の間に十日間年休が付与される、こういう制度に改めさせていただいた次第でございます。
#13
○星野朋市君 そうしますと、物流の相当部分を占める例えばトラック業界なんかは、労働省はどういうふうな事業者数を見ておられるか。例えば、運輸省が調査した事業者数というのは四万一千ぐらいですか。いろいろ統計が別々でよくわからないんですけれども、そのうちこの平成六年から適用を受ける業者数というのは恐らく非常にわずかだと思うんです。大多数がいわゆる猶予を受ける中小企業になると思うんですけれども、この問題についてはちょっと後で御質問したいと思います。
 さて、この基準法の改正の根幹をなす要するに千八百時間、これの労働省が描いているいわゆるモデルというのはどういうことなのか。大体今聞いておりますと、我々の議論の大多数もそうなんですが、週二日完全休暇ということが主眼に置かれているんですけれども、週休二日制じゃなかなか千八百時間にはならないんですよ。これは労働省に一つのモデルがあると思われますので、それをちょっとお聞きします。
#14
○政府委員(石岡慎太郎君) 労働時間の短縮を進めていくために、一応生活大国五カ年計画で年間総労働時間を千八百時間程度にしようという目標を立てております。
 この千八百時間の内容についてお尋ねでございますので、一つのモデルですが申し上げさせていただきますと、休日につきましては、完全週休二日制が実現いたしまして百四日とられるということを想定いたしておりす。それから有給休暇につきましては、これも現在余りとられていないんですが、二十日間とられるということを前提にしております。それから、週休と有給以外に企業は休日を設けておりますけれども、これを十五日程度あるというふうに想定をいたしております。これを三つ足し合わせますと年間百二十九日の休日が千八百時間達成のための一つの要件として考えられているところでございますが、こればかりではございませんでして、やはり残業も非常に多いと千八百時間にならないものですから、残業時間につきましても約百五十時間程度を見込んでおります。
#15
○星野朋市君 ざっくばらんに申しますと、実はこの問題は私が労働委員会におりましたときに労働省と議論した一つの問題なんですね。計算上は、一日八時間労働では二百二十五日がちょうど千八百時間になるわけですから、百四十日休まないと千八百時間というのは実は達成されないわけです。それで週休二日制で確かに百四日。それから一番問題なのは、今局長がお答えになりました有給休暇二十日というのは、二十日を目指せということなんで、実際には担保はどこにもないわけですよ、それは。それで、日本の今全産業のいわゆる有給休暇の権利がどのくらいあるかというと、たしか十三・八日。そのうち実際に有給休暇をとっている日数というのは平均すると八日しかないんです。
 一方、これは私流の主張だったわけですけれども、日本には十三日祭日があります。それから、お盆休みであるとか年末年始の休みという日本の文化的な伝統に基づく休日があるわけです。それで、いわゆる夏のお盆休みというのはあるいは有給休暇で処理されているところがあると思いますけれども、年末年始の休暇というのは漠然ととっているわけですよ、これは文化的な継承事項ですから。その中に一月一日という祭日があり、当然のごとく週休二日制になりますと土、日が一回入りますから、それはほかの要因とダブって計算する。それでも大体それが二十日ある、普通にとりますと。
 だから、むしろ問題なのは、今ある有給休暇を完全に消化するということでないと、二十日間有給休暇をとるべしという前提でこの設定をしているのが大きな間違いじゃないか。結果的には百二十九日対百四十日で同じになりますけれども、現実的にはまず完全週休二日、それから日本の祭日及び伝統的な休日、これで二十日、それから今ある有給休暇を完全に消化する、こういう形になるのが現実だと思うんですが、改めて局長いかがですか。
#16
○政府委員(石岡慎太郎君) 平成四年度の週休日の実績を申し上げますと、これが九十日となっております。今後週四十時間制、これはすなわち完全週休二日制でございますから、に移行することによりまして百四日、週休日がふえるということを期待している次第でございます。
 それから、先生御指摘の有給休暇につきましては、現在平成四年度では九日間とられております。これはやはり労使の意識の改革なども必要な大変難しい問題ですが、六十三年の基準法改正によりまして、あらかじめ年の初めに年休をとる日を決めますというような計画的な取得制度ができましたので、そういう年休の計画取得制度の活用などによりまして、労働省としましては、この九日が二十日になることを大いに指導してまいりたいなと考えている次第でございます。
 それから、週休以外の休日につきましては平成四年度十九日間ございます。先生御指摘のように約二十日あるわけでございますが、完全週休二日制が進みますと、おっしゃるようにダブリが出てまいりますので、これを調整いたしますと十五日程度週休以外の休日に休んでいただければ千八百時間のモデルになる、そういうような計算をしているわけでございます。
 いずれにいたしましても、特に有給休暇の問題というのは非常に御指摘のような難点がございますので、この有給休暇の取得の有効策につきましても審議会のお知恵をさらにおかりしながら検討して、いいものがあればさらに実施してまいりたいと思っております。
#17
○星野朋市君 なぜそれをお聞きしたかということは、実は次の質問の伏線でありまして、これは先日のこの産業・資源エネルギー調査会で、全日本トラック協会から提出されました資料の中に、運輸省の調査によって事業者数二万六千二百七十ですから全事業者のうちの六五%ぐらいですか、それを対象にして調べた週休制度の調査があります。そうしますと、トラック業界で完全週休二日制をとっている会社の割合は大企業で一八・四ですか、全部で九%しかないんです。二万六千二百七十社のうち完全週休二日制をとっているのは九%しかない。それから、トラック協会が独自で調査をした一万六百二十七事業者の中で、完全週休二日制がとられているのは実に三・六%しかない。
 そうしますと、私が一番先に申し上げましたように、多分来年から施行される労働基準法の千八百時間の対象者になるのは恐らく二百社程度ではないかと思うんですね。大部分が猶予期間の適用を受ける事業者だと思いますけれども、完全週休二日制でも非常に事業者数が少ない。だから、まず完全週休二日制にどう持っていくかという問題があります。
 それから、さらに難しいのは、私と局長の間の議論が分かれたところですけれども、いわゆる有給休暇二十日という問題、こういう問題についてはほとんど調査の資料がないんです。そこら辺がもっと難しくなるんじゃないか、こういうふうに思っているわけです。もしそこでデータがありましたらお教え願いたいんですけれども。
 だから、完全週休二日制に持っていくためにも企業にとってはかなりの努力、労働省側にとっては指導、教育ということがあると思いますけれども、さらに有給休暇の問題がもっと難しい問題として出てくるんじゃないかと私は思いますけれども、労働省側の御見解はいかがでございますか。
#18
○政府委員(石岡慎太郎君) 週四十時間制への移行に伴いまして、運輸関係の業界でどれくらいの規模のものが四十時間、それからそれを猶予される規模になるかにつきましては、現在中央労働審議会で検討していただいております。
 この検討に当たりましては、ことしの五月、六月の時点で全国の労働基準監督署を動員いたしまして週の労働時間の実態を調査いたしました。運輸業界のデータも調査をしております。これらを参考にしていただきまして、四十時間に移行する企業、それから猶予される企業というものを定めまして、できれば年内にそれを政令でお示ししたいと思っているところでございます。
 確かに御指摘のとおり、運輸業界の場合は実態から見ましてほとんどの企業が現在四十四時間になっておりますので、週四十時間に移行できる規模は極めて少ないんではないかというふうに考えておりますが、これは今現在審議会で検討中でございますので、その結果を待って対処したいと思います。
 そういう意味で完全週休二日制、週四十時間への移行は、先生の御指摘のとおり労働省も非常に難しい問題だと考えておりまして、後でもいろいろ申し述べますけれども、週四十時間に向かって猶予された中小企業が労働時間を二時間以上短縮する、その際省力化投資などを行うという場合には助成金を支給したいということで、今鋭意それをやっているところでございます。そういう中小企業に対する助成制度なども通じまして、平成九年度からは四十時間に中小企業も円滑に移行できるように、大いに指導してまいりたいと考えておるところでございます。
 それから、運輸関係の有給のデータがあるかという御質問でございますが、確かに全体の有給休暇の数字は調べております。平成四年の場合は、先ほども申しましたように権利が十六・一日、それから実際とられたのは九日というデータはございますけれども、運輸関係について細かい年休のデータは残念ながらまだとっておりません。しかしながら、年休につきましても実態を把握するように今後は努めてまいりたいと思っております。
#19
○星野朋市君 今お聞きしても非常に難しいとは思いますけれども、しかし法律上、この業界はじゃ法律の適用外だ、こういうわけにはまいらないわけでございますから、労働省としても適切な指導をこれからも続けていっていただきたい。さもないと、この業界は統計上も一人から五人とか小規模のとこるがかなりあるわけですけれども、さてその事業所は本当に勤労者と言えるのかどうかという多少の疑問もあるわけですよ。一人から二人なんというところは、これは仲間でやっていれば勤労者というよりもむしろ事業者ですから。こういうものまで勤労統計の中に含めて本当に正しいものかどうかというのは私は疑問を持っております。
 そういうことは抜きにしても、現在の総労働時間が二千三百七十時間、組合側の調査によりますと実際はこれよりももっと長いということで、三年間の猶予はあるとはいうものの、この間の適切な指導をお願いしたい、こう思っております。
 それでは、時間があと余りありませんので、ひとつ通産省にお聞きをいたしたいと思います。
 流通の問題でいつも話題になって出てくるのが自動車会社のかんばん方式ですね、ジャスト・イン・タイム方式。それからコンビニエンスストアを中心とするいわゆる小口・多頻度輸送、これが相当な混雑を引き起こし、物流のネックになっているという話がよくございます。自動車会社がジャスト・イン・タイム方式をとっているのはもちろん在庫をゼロにするということでありますし、コンビニエンスストアが多頻度・少量輸送というものを流通業者に強いているのも消費者のニーズに伴って新鮮なものを、それはわかるわけですね。
 それで、物流業者が実はこれだと言って音を上げているかのごとく言われておりますけれども、逆に発注者の側からすれば、そういうことに対応してこういう対策をとるべきだということは当然社会的な通念からして指導はしていると思うんです。自動車会社なんかの場合は、例えば一番初歩的なものは、部品工場はいわゆる主力工場の周りに配置しなさいということですし、それができないならばいわゆる共同倉庫を持てとか、そういうことは相当指導していると思うんです。しかし現実には、例えば高速道路のサービスエリアが入門待ちのために車がつながっちゃって本来のサービスエリアの機能も果たしていない、そういうのも現実だと思います。
 私は、通産省はそういうことに関しまして発注者側の論理または対策について恐らく御調査をなさっていると思うんですが、もしそれがありましたらお聞かせ願いたいと思います。
#20
○政府委員(川田洋輝君) 御指摘の問題、大変大切な問題ではないかと思っております。
 お話しのように、考え方というか物のありようとしては生産段階において多品種、少量生産が進む。一方、小売段階では消費者ニーズの多様化に対応した商品の多品種、少量化、あるいは商品のライフサイクルの短縮化というのが急速に進展をいたしております。このために、物流の面では発注の多頻度化、商品ロットの小口化、発注から納入までの期間の短縮化などが行われまして、いわゆる多頻度・小口配送、ジャスト・イン・タイムの配送というものが進んでまいっておるわけでございます。ある意味では、これなりに経済合理性に立脚した側面もあるわけではありますけれども、御指摘のように社会全体として見ますと、やはり是正さるべき面もかなりあるわけであります。
 これを考えてみますと、多頻度・小口配送の中身を見ると、中には場当たり的かつ低積載率の配送がなされる、それ自体望ましくないというケースもあろうかと思います。こういうものはそういうものとして対処していかなければならないと思いますが、先ほど申しましたように、経済合理性もある意味であるといたしますならば、それと社会的コストの過重な部分をどう調和するかということが大切な課題になってこようかと思います。
 こういう例として、私どもやはり抽象的、一般論的な論議だけではなくて、個別具体的な業種業種における扱い、あるいは企業における取り組みというもの、いいものを推進していくという立場が大切ではないかと思っております。
 そういう事例で申し上げますと、製造業者間での受委託生産の推進とか、製造業者と卸売業者間あるいは卸売事業者と小売業者間での配送の共同化、小売業者における物流の効率化を意識した店舗展開、情報の活用といった手法によりまして、ただいま申し上げましたような多頻度・小口配送によってもたらされる社会的なコスト、運送事業者の過重な負担、配送コストの増大といったような問題でございますが、そういったものを最小化していくということと、みずからのニーズの充足とを同時に達成していくというような例も出てまいっておりますので、そういうものを推進していくということではないかと思います。
 さらに具体的に事例を申し上げさせていただければと思いますが、例えば塩化ビニール樹脂業界においてグレードを統一した製品に関して、例えば四つの共販グループごとにユーザーに至近のメーカーが納入するという形での受委託生産、スワップ生産というのが推進をされているという事例がございます。
 また、アパレル業界におきましては、製造・卸売業者が物流業者とともに多頻度・小口対応の多いチェーンストア向け納品に関する共同配送を実施いたしておりますほか、製造業者からの入荷、小売業者への出荷の双方にわたる卸売業者間での共同集配システムを構築しているという事例がございます。
 また、先生先ほどちょっとお触れになりましたように、コンビニエンス業界のある社でございますが、配送の効率化を重視した地域集中出店とか、あるいは発注のロス、事務の軽減を目指した情報活用を基本に据えて、加えて適正規模の地域ごとの配送の集約化、少量発注商品の配送の共同化を実施するということで、業務全般にわたっての物流の効率化を実現しているという事例などもございます。
 こういうことで、私どもとしては荷主サイドにおける理解を進めていくことによって発荷主、着荷主、運送業者が一体になったような効率的なシステムづくりが行われるということを推進していきたい、そういう動きが進むことを期待したいというふうに考えておるところでございます。
#21
○星野朋市君 時間ですから終わります。
#22
○楢崎泰昌君 自由民主党の楢崎泰昌でございます。本日は御苦労さまでございます。今、我が党の同志星野委員からは労働問題について御質問なさいましたので、私は主として物流の効率化という点から質問をしたいというふうに思っております。
 最初に、通産省の御説明で物流がGNP弾性値、第三期で一・一〇というような形で大変ふえている、二期を見ますとかえってマイナスということで、三期になってから急激に上ってきたのは、恐らく先ほど星野委員が御質問なさった小口化でございますとか多頻度化でございますとか、若干ずつ物流の状況が変わってきたせいだと思うんです。そういう意味では、今日その状況が続いていると考えますと、物流の伸びがGNPを超えていくというような状態がやっぱり続くであろうというぐあいに想定をされ、かつコストも随分上がっておりますよね。
 そういう状況の中で、大きく見て、この物流コストがGNPを超えていくというような状態は阻止せねば我が国の産業界としてはぐあいが悪いのではないかというぐあいに考えておりますが、先ほど来御説明を幾多受けておりますけれども、どうも大きな方向が見えてこないんですね。金融の措置あるいは租税上の措置いろいろございますけれども、どうも細かくてそれぞれの業界それぞれの分野では有効だと思いますけれども、しかし大きな太い施策というものがどうも見当たらないような気がしてしょうがないんですよ。そういう意味では、現在消費が停滞を続けておりまして、恐らく現在の時点では物流の伸びも若干とまっているんじゃないかというぐあいに考えます。本当は今こそ物流をいじるべきチャンスなんですね。
 そういう意味で通産省にお伺いしますけれども、将来の方向としてコストの上昇はとめられると考えているんですか。いや、しょうがないねと考えておられるんでしょうか。もちろん総合的に個々の施策、現在とっておられる施策を粛々と進める、これは立派なことでありそれは欠くべからざることだと思いますけれども、何か大きな繰り回しをしないとどうもコストの上昇をとめられないというような感じがするんですが、そういう大きな枠の中での通産省のお考え、いかがですか。
#23
○政府委員(川田洋輝君) 物流の問題というのは、御指摘のように大変難しい問題ではないかと率直にそう思っております。しかしながら、我が国の経済がこれからも豊かなゆとりのある生活大国を目指しながら継続して発展をしていくというためには、物流の効率化というのは非常に大切な問題であることも裏腹として同時に言えようかと思います。御指摘のとおり難しい問題ではありますけれども、ぜひ総合的な対策を考えて、経済社会全体として効率的な物流システムを構築していくという立場で物事を考え進めていくということが大切ではないかというように思っております。
 そこで、御指摘に直ちにお答えすることになるかどうかあれですが、私は三点、物流効率化で考えていくべき大きな問題があるのではないだろうかと思っております。
 一つは、やはり何といっても消費者の効用の増進、これにふさわしい物流をどうやってつくっていくかということではないだろうかと思っております。
 先ほど御指摘もございましたように、物流需要が質的に変化を遂げてまいっておりますのは、消費者のニーズが多様化し、これへの対応を目指した多頻度・小口配送、在庫の縮小といったことに端を発しているわけでございます。他方、こうした需要にこたえていくということが物流コストの上昇などの問題を発生させているということに、御指摘のように、つながってきているわけでございます。これらの問題を回避しながら消費者のニーズを充足させ、豊かさを実感できる消費生活を実現していくための物流効率化ということが目標の一つではないかと思います。
 二つ目は、さはさりながら日本経済全体の効率化ということで考えていく要素があるのではないかと思っております。
 物流は、消費財だけではなくて生産段階を含めた経済活動全般に伴うものでございます。内外価格差の発生に代表される我が国経済の効率の悪い部分を改善していく上では、すべての経済活動に伴う物流を効率化させるということは産業経済全体の効率化に資するものでございますので、これは今後の我が国経済の安定的発展を図る上から非常に重要だというのが二つ目の重要なポイントかと思います。
 三つ目は、環境問題など社会問題への対応といったことが挙げられます。
 経済活動の拡大に伴って、これと同じあるいはこれを上回るペースで物流量が増大をしてまいりますと、交通混雑、NOx問題の発生といったような外部不経済の拡大は国民生活に与える悪影響の程度からしてもぜひとも回避することが必要でございます。他方、経済の発展が国民生活の向上にとって重要な要素だといたしますと、この両立を図っていくということが必要ではないか。この外部不経済の増大を防ぐということの観点から物流を効率化させるということが不可欠だと思います。こういう三つの大きなポイントがあるのではないか。
 そこで、こういうことに対応するにはどうしたらいいだろうかということでございますが、やはり何と申しましても物流における価格メカニズムが働く環境を整備していくことが必要ではないだろうかということで、個別事業者における効率化に向けた対応、先ほど私るる説明をさせていただきましたが、これを支援していくということが一つであろうと思います。
 もう一つ、あわせて業種業界横断的な効率化への取り組みを促進するということが大切ではないか、経済社会トータルとしての効率的な物流システムの構築ということが非常に大切な要素ではないかと思うわけでございます。こういった業種業界横断的な取り組みについては、配送センター、物流ターミナルなどの共同化、パレットを中心とした物流関連機材の標準化、あるいはEDIというコンピューター間の情報伝達の導入などによる情報化の推進、あるいは物流需要の平準化といったようなことを進めていくということが必要ではないか。と思っております。
 繰り返しになりますが、大変難しい課題でございますけれども、こういうことでじっくり腰を落ちつけて取り組んでいくことが大切ではないかというように思っております。
#24
○楢崎泰昌君 物流の問題は一朝一夕でなかなか片づく問題ではないということは、そのとおりだと思います。総合的にやることもそのとおりだと思います。しかし、総合的にやるといったって一つ一つ片づけていかなきゃいかぬわけですから、そういう意味では個別の施策をこれから充実していくことが必要であると思いますし、さらに細かいことをやっても、もちろんやらなきゃいかぬわけですけれども、大きな問題の解決を図っていくことが重要ではないかというぐあいに思っているんです。
 そこで、具体的に運輸省にお伺いしたいんですけれども、現在の流通過程で運輸省はモーダルシフトというのが一つのポイントであるというぐあいにお考えのように承っております。先週の参考人陳述では、モーダルシフトというのは言うのはやすいけれどもなかなか難しいんだよと、実現はなかなか困難だというような参考人の意見もございました。運輸省の御見解としては、どうも物流はトラック輸送にシフトし過ぎているんじゃないか、このようなお考えをお持ちだとも承りました。
 実は昭和四十年ごろ、ちょうどこの表にございますけれども、四十年ごろから急激にトラック輸送に鉄道からシフトしていったわけです。私はそのころ大蔵省におりまして、さてどういうものかなというぐあいに考えておりましたけれども、実は経済原則でそうなっていったんですね。要するに百五十キロないし二百キロぐらいの輸送を一つの分岐点として、それ以上のものが鉄道、それ以下のものはトラックというぐあいに言われていたんだけれども、実はそのころからトラック輸送がどんどん伸びていっちゃって、鉄道との分界が上がってきたというような事情があったように私は思うんです。現在の状態では、鉄道輸送というのはもう満杯になっていてどうも戻らないなという感じがしているんですけれども、その点についてひとつお伺いをしたいと思うのが一つでございます。
 さらに申し上げれば、どうもトラック輸送に過度に依存していると言うけれどもしょうがないんじゃないかと、むしろトラック輸送の方をどういうぐあいに物を考えていくんだということが重点のように思いますけれども、いかがでございましょうか。
#25
○政府委員(和田義文君) お答え申し上げます。
 先ほどの説明にもありましたように、また先生御指摘にもありましたように、現在の輸送状況を見ておりますと、トラックに過度に依存しておるというような感じでございます。
 それで、私どもの考えを申し述べますと、近年、環境問題なり道路混雑、労働力不足、こういった物流をめぐる制約要因が顕在化しておりまして、この制約要因の中で物流を確保していくためには社会全体として効率化が必要であります。特に、トラックはその利便性や機動性からトンキロベースで国内輸送量の約半分を占めておるわけですけれども、鉄道や海運に比べまして輸送トンキロ当たりの二酸化炭素排出量とか必要労働力が非常に多うございまして、制約要因の克服、こういった観点からはトラックに過度に依存することのない物流体系を構築する必要がございます。
 こういった観点から、まず幹線物流につきましては、トラックに頼らざるを得ない地域内物流と違いまして大量輸送機関である鉄道、海運の利用が可能でございますので、これらの大量輸送機関でございます鉄道、海運への転換を促すモーダルシフトを推進する必要があります。このため、今後ともその受け皿となります鉄道なり海運の輸送力増強等を図りますために、鉄道のインフラなりモーダルシフト適合船、それから内貿ユニットロードターミナルの整備等々を財投なり税制上の措置を講じながらやっていきたいと思っておるわけでございます。
 また地域内物流につきましては、ここはトラックに頼らざるを得ない分野でございますので、積載効率の向上などトラック輸送の効率化を図っていくことが重要な課題となっております。したがいまして、積み合わせ輸送の拠点となります配送センターの整備に対する支援措置を講じておりますし、また現在私ども、交通混雑なり違法駐車等の社会問題が顕在化しております都市の商業・業務集積地域、こういった場所に着目いたしまして、共同集配システムの整備を進めるとともに地域環境の整備を促進する方策を検討してまいりたいと思っております。
 また、先生御指摘になりました鉄道につきましてですけれども、非常に大きな流れといたしましてはシェアが落ちてきた。各種の要因があろうかと思いますけれども、それは事実でございます。ただ、JRが民営化しまして近年の動向を見ておりますと、シェアはわずかながら持ち直しておる、こういった状況もございます。不況下になりましてまた逆の動きが出ておりますけれども、こういった動きもございますし、制約要因のことも考えますとやはり鉄道にある程度頑張ってもらわにゃいかぬ、こう思っています。
 例えば、輸送力増強のために現在の二十両編成のコンテナ列車を二十六両にするというような施策もやりつつございます。そういったことを通じましてモーダルシフトを徐々に進めていきたいなと、こういうふうに私ども考えておる次第でございます。
#26
○楢崎泰昌君 皮肉を言っては申しわけありませんが、運輸省はJRの監督官庁でもございますので、JRのこともいろいろお話しにならなきゃいけないのかもしれませんけれども、難しい問題であり実現はなかなか難しいことはわかりますが、私も注目をしていきたいというぐあいに考えているわけでございます。
 そこで、トラック輸送の方に話を移しますが、物流の状態としてトラック輸送が今大きなウエートを占めておる。御説明にあったとおりでございますけれども、先般、先般というより十二月からですか、重量規制を廃止するのは。これは二十トンを二十五トンにするというんですが、いろんな人の話を聞いてみると、実はこの間まで全部やっていたんだというおかしな説明もありますけれども、二十トンを二十五トンに重量規制を変更いたしますと一体どのような効果があるんでしょうか。
#27
○説明員(田村雄一郎君) お答え申し上げます。
 車両の大型化は、積載効率の上昇により生産性を向上させることによりまして、労働力不足あるいはNOx等の環境問題、さらには道路混雑問題といったような問題に対処することを本来目的としておりますところでございますが、車両走行経費の削減等によってかなりの経済効果が生ずるものと考えております。
 具体的な経済効果につきましては、なかなかその額を確定することは困難でございますけれども、いずれ大型化されました新型車が導入されまして普及しました段階におきましては、車両走行経費について相当程度の削減が見込まれるのではなかろうかと考えているところでございます。
#28
○楢崎泰昌君 私は、重量規制が除かれると数千億円の軽減がなされるのではないかというぐあいにお聞きをしているんです。今、連立与党が規制緩和ということを盛んに言っておられる。これはやっぱり大きな規制緩和なんですね。私は、どうも規制緩和というのはいろんな側面があると思いますけれども、実は経済の効率化という意味からいうと、規制緩和ということが非常に大きなポイントになるんだろうというぐあいに思います。
 規制の中には、国民の利益を守るためのものもあります。規制緩和をされれば、政府がその分については責任を負わず一般国民がこれについての責任を負わなきゃいかぬという側面もあるんですけれども、そういうことを頭に入れて、どうも先ほど言われた経済外的というのか外部的制約、外部的損失というものがあるというわけですが、実は先般北京に行っていまして、北京の中に貨物自動車がほとんど走っていないんですよ。どうしたのかなと思って聞きましたら、いやトラックは全部外側に締め出しちゃったんだと言うんですね。
 我が国で見ていると、独裁主義の政権じゃございませんからそんな乱暴はできないかもしれないけれども、東京都内からトラックを締め出しちゃうぐらいのことをやらないと、どうも外部不経済というのはなくならないんじゃないか。また、環境問題からいってもそれぐらいの大きなことを考えて、今すぐやれと言ったって小売業、卸業随分あるわけですからできやしません、宅送もしなきゃいけないでしょう。しかし、政府としてはあるいは我が調査会としてはそういう大きな将来の方向を考えるべきであるというぐあいに思いますけれども、これ政府にお尋ねするとちょっとぐあい悪いかもしれませんけれども、一応運輸省の方からそれについての御感想をお述べいただけますか。
#29
○説明員(鈴木久泰君) トラック事業を所管しております貨物課長でございます。
 御指摘の都心へのトラック流入規制につきましては、先ほど来お話がありましたように、ドア・ツー・ドアの物流ニーズに対応するために都市間あるいは都市内の物流においてトラック輸送というのは極めて重要な位置を占めておりまして、経済活動や国民生活に欠くことができないものでありますので、これの流入規制を行うというようなことにつきましては慎重な検討を要すべき問題ではないかと考えております。
 ただ一方で、道路行政の側で環状道路でありますとかバイパスの整備などで都心内に入る必要のない車については迂回ができるような道路整備も進めていただいておりますし、また私どもといたしましては営業用トラックの積み合わせ輸送の促進などによりまして一層の物流の効率化を進めまして、入ってくるトラックの量を効率化させていくというようなことを進めてまいりたいと思います。よろしくお願いします。
#30
○楢崎泰昌君 時間がございませんので簡単に御質問しますし、簡単にお答えください。
 私は、今効率化を進める中で最近考えられそして議論されている問題として一番大きな問題は、一貫パレチゼーションだというぐあいに考えています。既に各省においてはいろんな政策を考えておられると思いますけれども、私はこれについて素早くそして特にパレットの規格の統一化を図らなければ、この問題は解決に進んでいかないだろうというぐあいに考えております。しかし、いまだに統一についてのいろんな政府の中の動きは鈍いように思われ、かつ、伺ってみますと予算要求も調査費を今要求したばかりだと、応援してくれよというような話がありまして、私も大いに応援したいと思うんですけれども、現在の方向はいかがですか。運輸並びに通産から、一言だけで結構ですからお答えください。
#31
○政府委員(和田義文君) パレットの規格統一というのはこれはまた非常に歴史が長うございまして、国際的な機関でも種々検討を進めております。
 それで、私どもの国内の物流を進めていく場合に一番直接的に関係してきますのは、JRの貨車にいかにうまく積むかという部分もかなり大きな問題でございまして、一一型パレットを載せられるような貨車の仕様にしていくというようなことを通じまして、その統一化に努力をしているところでございます。
#32
○政府委員(川田洋輝君) 私どもとしては、一貫パレチゼーションにつきましてはまず標準化の推進というただいまの見地、それからそれに基づいて設備を実際に設置される事業者への支援と、両方ともに強力に進めてまいりたいというように思っております。
#33
○楢崎泰昌君 終わります。ありがとうございました。
#34
○森暢子君 森でございます。
 本日、最初にモーダルシフトのことについてお聞きしようと思っておりましたが、今詳しく御質問もありましてお答えもあったようでございますので、遠慮させていただきます。
 しかし、その実現性について皆さん御心配で、いいアイデアであるんだけれども実際それができるかどうかというのが皆さんの心配だったわけであります。先日の参考人への質問の中でもその実現性については疑問を感じているというふうなお答えで、今それぞれの省からそういう政策も伺いました。
 しかし、私どもが子供のころに、鉄道の中で貨物だけの線がありましたね。それは全部貨物で、人間は乗っていなかったわけですが、その貨物を運ぶ線路が全部最近は人間を運ぶように変わっていったということで、このモーダルシフトを実現するためには新たな貨物の新線、貨物新線というものが必要ではないかというふうに思いますが、そういうことについて実現可能かどうか、お聞かせ願いたいと思います。運輸省。
#35
○政府委員(和田義文君) 貨物の新線の問題でございますけれども、どこを想定するかによっていろいろ考え方はあろうかと思いますけれども、例えば東海道線あたりを考えますと兆のオーダーでの設備投資が必要でございまして、そういった投資の額を考えますと、実現可能性があるかどうかというのは相当慎重な検討が必要であろう、こういうふうに思っております。
#36
○森暢子君 ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それで、先日この調査会が葛西のトラックターミナルを視察に参りました。そのときに、いろんな事業者が集まって施設の共有というんですか、をやって大規模な事業ができているようでございましたけれども、これが施設の共有だけで配送面の共同化というのがなかったと思うんです。この事業の共同化については荷主との関係で大変難しいとは思うんですけれども、やはり配送面の共同化というのがあると大変道路の混雑であるとか環境面とかがいいんではないかと思うんです。
 そういうことについて運輸省は何か新たな発想がおありになるのかどうか、その辺をお聞かせ願いたいと思います。
#37
○政府委員(和田義文君) 先生の御指摘にもございました現在の例えば葛西についての輸送の配送部分を共同化するというのは、個々のトラック事業者にとりましてかなりボリュームも大きな配送でございますが、かなり効率的に行われておると思いますし、また対荷主の問題等々ございまして、そこの部分を直ちに共同化というのは難しいんではないか、こういう感じを私は持っておるわけでございます。
 配送の共同化というのは非常に重要な問題だと私ども認識いたしておりまして、特に都市の業務集積が稠密な地域、こういった場所をとらえまして配送効率を上げるとか都市環境を向上させるという観点から、大手の事業者と中小の事業者、配送業者が手を組んで地域の共同集配システムを整備するということを今後考えていきたいなと、こういうふうに思っておる次第でございます。
#38
○森暢子君 それでは次に、物流のあり方について御質問したいと思います。
 今、物流への国民のニーズが多様化いたしまして、それがどんどん進んでおります。どんどん便利さを追求していきまして、どこまでいくのかという思いを持っております。
 例えば、昔はスキーに行くときにはスキーの道具を全部担いでいっておりました。しかし、今は荷物だけは先にちゃんと着いている。ゴルフにしても、皆さん御体験だと思いますが、あれを肩に担いでいっておりましたでしょうが、これは既にちゃんと着いているというふうなことを国民はどんどん求めてまいりました。冷たいものが冷たいままで自宅の台所まで届く、または美しい花がつぼみのままで自宅に届く。そういうことでどうなってきたかといいますと、国民が豊かさとか便利さとかいうことをどんどん追求してまいった、そういう状況ではないかと思うんですね。
 そうしますと、それにこたえてどんどん物流が対応していくとどうなるかということを大変心配しております。ですから、そのためにはやはり生活のあり方の発想というものを国民も変えなきゃいけないだろうと思いますし、それに運輸省がどんどん、通産省もそうですが、こたえていきますと、日本列島はどうなるかということを思います。
 そういう意味で、運輸省、通産省にお聞きしたいんですが、物流サービスのあり方、そういう基本姿勢というものをどのように考えていらっしゃるか、お願いしたいと思います。
#39
○政府委員(和田義文君) 物流の高度化と申しますか多頻度・小口輸送と申しますか、そういった問題は非常に多く出ております。我が国の消費生活の高度化、多様化に伴いまして、一般国民はもとより荷主さんのニーズも高度化いたしております。ジャスト・イン・タイムのようなものがあることは御承知のとおりでございますけれども、経済原則に従って、荷主ニーズに対応したより質の高い輸送サービスが提供されるということ自体は決して否定できない、なかなか否定しにくい分野であろうかと、こう思っておるわけでございます。
 ただ、先ほど来申しておりますように、環境なり交通混雑なり労働の問題、こういった制約要因が顕在化する中で質の高い輸送サービスの追求が過度にわたれば、社会全体としてかえって物流の円滑化が阻害されるという結果になります。こういったことに対しましては、いろいろ個々の国民の理解なり荷主さんの御理解を得るといった問題もございましょうし、それ以外に例えば運賃料金についてサービスレベルに応じた弾力的な価格体系を構築しまして、コスト差を反映した運賃体系とするというような施策も講じていったらどうかというふうに考えておる次第でございます。
#40
○森暢子君 今いろいろとお話をお聞きしましたが、やはり配送コストというんですか、それを適正に配分して、例えば休日の配送には料金を幾らとかいうふうなことで、国民の皆さんにそれに対してどう自分たちは対応するかということも考えていただきながら、徐々に物流そのものに対して、物流にかかわって働いている人もいますし、その人たちが車で動くことによって、じゃ世の中がどうなるかということも考えていただきながら、経済の競争もありますし難しい問題だと思いますけれども、そういう物流のあり方について、運輸省も通産省も要求に応じてどんどん発展させるんではなくて、そのあたり考えていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 それから次に、物流業のイメージアップのことについてなんですが、御存じのように、トラック業界は輸送の一番根幹的なところを担いながら、重要な位置にありながら、汚いとかきついとか危険とかいう三K業種の中の一つになっているわけですね。それを国民に理解していただく、こんな重要な仕事なんだということで国民にイメージアップするために、やはりトラック業界の人たちはもちろん、政府もそういうことを国民に周知する必要があるんではないかと思いますが、その中でどのようなことをなさっていらっしゃいますか。運輸省、労働省、いかがでしょうか。
#41
○政府委員(和田義文君) 先生御指摘の三K職場と言われるような物流業のイメージアップにつきましては、関係団体いろいろと努力をしておるわけでございまして、荷主なり一般消費者向けのパンフレットの作成ですとかテレビ等を通じた広報活動でございますとか、最近ではさらに学校の教育用ビデオの作成配布といったようなことをやりましてこの活動を積極的に進めておるわけでございます。
 私どもといたしましても、こういった事業の充実強化が図られますよう関係者を十分指導してまいりたい、こういうふうに思っております。
#42
○政府委員(石岡慎太郎君) トラック業のイメージアップを図るためには、何といいましても労働条件の向上を図る必要があると思っておりますが、その中でも他産業と比較してかなり長い労働時間を短縮するということが必要ではないかと思っております。
 このため労働省では、トラック運転者などにつきまして、拘束時間、休息時間、運転時間などについての基準を定めた告示を出しておりまして、事業主に対してその遵守を指導しているところでございます。この告示につきましては、業種団体への集団指導あるいはパンフレットの作成配布などによりまして周知徹底を図っております。こういうことを通じまして、ひとつイメージアップを図りたいと思っている次第でございます。
 それからもう一つ、中小企業労働力確保法という法律がございますが、この法律によりまして、トラック業の事業主団体が業界イメージの調査をやる、あるいはまた採用活動のために共同のポスターを作成するなどといった場合に国が助成金を出しております。こういう中小企業労働力確保法に基づく助成措置も通じまして、トラック業界のイメージアップを図りたいと思っております。
#43
○森暢子君 小学校五年生の教科書に物流というのがありまして、そこで生徒はそれを読むんですね。それから、近くにトラックターミナルでもあればそこに見学に行くというふうなのが学校教育の中にも取り入れられているようでございまして、やはり教育というのは大変大切だというふうに思っておりますので、ぜひ文部省と連携をとりながら頑張っていっていただきたいというふうに思います。
 今ずっとお話にトラック業界の労働力不足というのが出ておりまして、時短を進めたならばその確保のためにはまだ八十六万人ほどの人員が必要であるというのを先日の参考人のお話の中で聞きました。そうしますと、ますますどのようにして人を集めるかということになりますが、やはり何と申しましても魅力ある職場ということの中の特に福利厚生の面、安定したそういうものがあることによってそこへ勤めようかということになりますので、特に退職金、年金制度、これは先日も参考人の方に、退職金制度とか年金制度が十分でない職場があるということをお聞きしております。
 そういうことで、退職金の改善であるとか企業年金の導入推進とか、そういうことについてどのような推進方策があるか、お聞かせ願いたいと思います。
#44
○政府委員(石岡慎太郎君) 先生御指摘のとおり、トラック業界の現状を見ますと、退職金制度の確立が特に中小企業の場合は不十分でございます。
 そこで、労働省としましても、これらの企業における退職金制度の普及を図ろうではないかということで、労働省に中小企業退職金共済制度というのがございますが、こちらの制度を周知徹底いたしまして、この制度に御参加いただくことをいろいろ実施しているところでございます。
 それからまた、都道府県の労働基準局などにおきましては、退職金もあるいは企業年金も含めた賃金相談室というものを設けております。大学の先生などに来ていただきまして開いておりますけれども、こういう賃金相談等を通じまして、今申しました中退制度への加入とかあるいは企業年金の導入など相談に応じているところでございますが、今後これらをさらに充実させまして、退職金の面でもトラック業界が働きやすい魅力のある職場になるように努力してまいりたいと思います。
#45
○森暢子君 労働力不足を解消するために、特にきょうの御説明にもございましたが、女性とか中高年の労働者の活用ということがございました。
 そこで、先日トラック協会の参考人の方の御説明によりますと、女性が今七千五百人ほど働いているそうで、ダンプの運転とかそれから集配車の運転とかなさっているようであります。しかし、これもまたトラック協会の先日の資料によりますと、ここに事務員男子というのと事務員女子というのがあるんです。そこの賃金体系が大変違うわけです。男子事務員が三十三万四千百円に対して女子事務員は十八万二千五百円と、男子事務員の六割程度にすぎないわけです。
 こういう男女の賃金格差、これは同じ仕事をしておればやはり同一労働同一賃金であるべきでありますし、特に男女雇用機会均等法が通った今、大変問題になるんではないかと思いますが、その点どのようにお考えでしょうか。
#46
○説明員(岩田喜美枝君) トラック業界の事務職に限りました賃金統計がございませんので一般的なお答えになってしまいますけれども、もし仮に同じ仕事についております男女の賃金の間に性が違うということだけの理由で格差があるということになりますと、それは労働基準法の第四条で同一労働同一賃金を定めておりますが、それに違反をするというようなことになろうかと思いますが、通常はそういうことではなくて、男女間の賃金格差の要因はさまざまなものがあろうかと思います。
 大きな要因は二つあろうかと思うんですが、一つは先生御指摘のとおり、同じ事務職と言っても男性が従事している仕事と女性が従事している仕事物内容、責任の度合い、あるいはその職階としてどのくらい昇進できているかどうか、そういった就業の実態がやっぱり違うというようなことがあろうかというふうに思います。これについては均等法の施行に努めておりますけれども、トラック業界につきましてもやはり均等法の趣旨をさらに徹底していただくよう私どもも努力をしなきやいけないというふうに思います。
 それからもう一つの要因は、日本の賃金体系の中では年齢あるいは特に勤続年数、このあたりが大変きいてくることがございますが、女性の場合には家庭生活との関係で、特に育児のときに仕事が継続できない、あるいは親の介護をするときに仕事が継続できないという、こういう問題もまたございますので、仕事と家庭生活を継続して女性についても勤続年数がさらに延ばせるようそういったような分野でも支援をしていく必要があるんではないかと思います。育児休業法は昨年からスタートいたしておりますが、それの定着ですとか、介護休業制度の普及などにも努めてまいりたいというふうに思います。
#47
○森暢子君 最後に。
 いろいろとありがとうございました。働くということについて、今、女性は大変意識を持って社会の中で働いております。しかし、まだまだ賃金格差であるとか、今おっしゃいました育児休業制度がない職場もありますし、それから介護休暇ですね。介護休暇は女性だけがとらなくてもいいんですけれども、どうしても老人の介護というのは女性の肩にかかってきます。しかし、これからは女性の力を各職場で活用していくということが大変大きな課題になってくるんではないかと思うんです。
 そういう中で、このトラック業界とか物流の中での女性というのはまだまだ少ないと思うので、いい賃金体系を含め、いい福利厚生の制度が整えば女性もどんどん進出してくるんではないか、このように思っております。ぜひそういう視点で男女雇用機会均等法を周知徹底させていただいて、そういう制度が各職場にできますようによろしくお願いを申し上げます。
 以上です。
#48
○山下栄一君 まず最初に通産省にお聞きしたいと思います。
 物流効率化のための一つの大きなポイントとしまして、輸送事業の、特に中小企業の皆さんの共同化が大事な柱になろうと思うわけでございます。通産省といたしましてもそのためにさまざまな支援策を講じておられるわけですけれども、特に先ほど御説明がございました中小企業流通業務効率化促進法、平成四年五月に成立いたしました法律でございますが、それに基づきまして中小企業の特に共同化を支援促進するためにさまざまの事業を考えておられるようでございます。
 特に、都道府県レベルの組織化、グループづくりのための支援事業とか、また既存組合が物流共同化を実現するための支援施策も講じておられるわけでございますが、この支援事業の現在の推進状況、どの程度効果が上がっておるのかということにつきまして、御説明をお願いしたいと思います。
#49
○説明員(白川一郎君) ただいま御質問ございました中小企業の物流共同化への取り組みの現状あるいはどの程度効果が上がっているかという点でございますけれども、中小企業によります物流共同化への取り組みにつきましては、昨年の十月に施行されました中小企業流通業務効率化促進法、これに基づきましてさまざまな支援策を現在講じているところでございます。
 この法律につきましては、まず、中小企業者から成ります組合が物流効率化を図りますための共同事業についての計画を作成する、この計画につきまして都道府県及び地方運輸局長がこれの認定を行う、これがポイントでございます。
 これに対しまして、国からの支援策といたしましては大きく分けて二つございます。一つは、計画の作成準備段階におきまして、計画作成に資する調査につきまして補助金を交付をしております。それからもう一つは、認定を受けました計画に基づきまして物流効率化の事業を行うわけでございます。例えば共同物流センターの建設費あるいは設備費、こういったものに対しまして、中小企業事業団を初めといたしまして高度化融資、こういった金融上の措置、そのほか税制上の優遇措置を講じる、こういった形になっているわけでございます。
 それで、平成五年度におきましては、十五の組合がこの計画作成準備段階におきます補助金を活用しております。国の補助金は、現在平成五年度で一億円強ございますけれども、この補助金を活用している、共同物流システムの構築にかかわります調査を行っておるという現状にございます。
 それから、先生御指摘の中小企業者の共同化を促進するために、独力ではなかなかパートナーが見つけられない、こういった中小企業者を都道府県が募りまして相互の意見交換を行う、こういった事業に対しましても補助を行っております。現在八つの県がこの制度を活用している、こういう状況にございます。
 中小企業庁といたしましては、今後とも引き続きまして、中小企業者が共同で行います物流効率化への取り組みに対しまして、中小企業流通業務効率化促進法を柱といたしまして総合的な支援策を講じてまいりたい、こういうふうに考えております。
#50
○山下栄一君 グループづくりの県の支援については八つほど実現しておるということ、それと既にある組合の共同事業を進めるための計画策定等の支援については十五組合ですか。それの特徴ですね、どういう業種というか分野でそういう成果が上がっておるのかということ、特徴の面をちょっと教えていただきたいと思います。
#51
○説明員(白川一郎君) まず、平成五年度におきまして、先ほど御説明申し上げましたように、十五件の計画の準備段階としての調査事業を行っているというふうに御説明申し上げました。
 一つの特徴といたしましては、この十五件のうち八件が卸売業であるということでございます。その卸売業の扱っている商品の内訳といたしましては、その中に金物、鉄鋼、食品、織物、酒類といったものがございます。
 それからもう一つの、都道府県がいわゆる中小企業者のパートナーを見つけるための補助事業ということでやっている件につきましては、組合の中身といたしましては、これは食品の関係でありますとかあるいはその他雑貨類ということで、特に特徴的なことはわかりませんけれども、そういった形になっているという状況でございます。
#52
○山下栄一君 今お話を聞きましたら、荷主さんの方の共同化事業は進んでおるけれども、なかなか輸送部門の共同化は進んでおらないというふうな傾向があると思うんです。この具体的な共同施設づくりの前段階の計画策定の段階とかグループづくりの推進のための支援とか、これはずっと続けていかなくちゃならない問題ではないかと思うんですけれども、来年度の取り組みにつきましてちょっと教えていただきたいと思います。
#53
○説明員(白川一郎君) 来年度につきましても、これは先ほど申し上げましたように、この前段階の補助事業につきましては国の補助金といたしまして一億二千万ほどの予算がついているわけでありますが、非常に厳しい財政状況ではありますけれども、来年度の予算要求におきましてもほぼ横ばいの予算の要求を行うということで、こういった点につきましても配慮して十分頑張ってまいりたい、こういうふうに考えております。
 それからもう一つ、最終的な計画策定ということでございますが、こういった計画の準備作業、調査を終わりまして、今年じゅうに大体数件程度具体的な計画が認定ということで上がってくるというふうに承知をしております。
#54
○山下栄一君 次に、ちょっと運輸省にお聞きしたいと思うんです。
 先日も、業界の参考人の方のお話の中にもあったんですけれども、特に都市内での道路混雑等を解消するためにも、お話を聞きながら感じたんですけれども、町づくりの基本構想としまして、荷さばき施設のそういう空間をあらかじめ確保する等のことをやはり考えていかないと、荷さばきのために非常に時間がかかって、都市内の流通の問題、混雑が解消できないという問題があるということであります。
 運輸省としまして、他省庁、建設省とか警察とかその辺との連携をとりながら、そこら辺の荷さばき施設を確保するための施策を検討しておるということをお聞きしたわけでございますが、その辺の町づくりの基本構想の段階でいかにして物流化を促進していくかという、荷さばき施設の観点からの取り組み状況を教えていただきたいと思います。
#55
○政府委員(和田義文君) 運輸省といたしましては、そういった問題を含めまして従来から中小企業近代化促進法に基づく構造改善事業の一環といたしまして、トラック事業者団体によるターミナルなり荷さばき施設の整備を支援するなど、中小企業の共同化を推進いたしております。
 また、先ほど通産省からお話のございました企業流通業務効率化促進法を活用するとか、さらに、特に問題になっております路上駐車の問題、これが深刻化いたしております大都市の商業・業務集積地、こういったところに大手事業者も含めた地域における共同集配システムの構築及びそのために必要な共同の集配拠点の整備を促進するための方策を現在検討中でございます。
 こういったことを通じまして、さらにはやはり荷主さんの庭先と申しますか軒先と申しますか、を活用するとかそういったことも必要でございますから、荷主の御理解を得て整備をやっていくとか、あらゆる手段を講じて荷さばき施設の確保に努力しておるところでございます。
#56
○山下栄一君 努力しておられるんでしょうけれども、具体的に、運輸省の方が中心になってのほかの省庁との連携の組織みたいなものはできておるんでしょうか。これからつくるのですか。
#57
○政府委員(和田義文君) 共同輸送について現在どこの省と特に研究会を持っているとか、そういった実態はございません。
#58
○山下栄一君 わかりました。
 先ほど申しました町づくりの基本的な考え方としまして、基本構想の段階なんですけれども、例えば先ほども御説明ございましたビルとか駅の構内とかまた商店街とか売店の近くとか、必ずそういう入出荷のための空間を確保するということをやるためには、やっぱり抜本的な取り組みが必要だと思うわけでございます。できましたら、駐車の問題もございますし、また建築基準の問題もあると思うんですけれども、建設省とか警察とかその辺のところと運動しながらの取り組みをぜひとも推進願いたいなというふうに考えております。
 ちょっと時間がございません。あと一点だけ。
 省エネ対策といいますか、環境保全のためのメタノール車とか天然ガス車とか電気自動車とか、この辺の低公害車、代替エネルギー車というのは、特にこういう大量輸送するトラックなんかで現段階の研究がなかなか進んでおらないというふうな状況であるかもわかりませんけれども、現在どのような車種でどのような台数、トラック車両において低公害車、代替エネルギー車が導入されておるかということにつきまして、運輸省、通産省、一言ずつお願いしたいと思います。
#59
○説明員(林洋和君) お答え申し上げます。
 私ども、低公害車の中でも特にいろんな面で電気自動車、なかんずく電気自動車につきましては高性能の電池をどういうものをつくるかというのがポイントだろうと思っております。そういう意味では、それは大型のトラックということではなくて全般的な問題でございますが、研究開発段階では高性能電池の開発あるいは夜間の充電システムの実証試験、あるいはメタノール、天然ガス自動車、こういったものについては実地の走行試験などの研究開発段階での施策を推進しております。
 なお、メタノール自動車、これは現在小型トラックを中心に二百台弱普及しておりまして、大都市圏、地方都市でトラック会社や自治体に利用をされているという状況でございます。
#60
○説明員(田村雄一郎君) 低公害車のうち、今もお話ございましたが、メタノール自動車につきましては、平成四年度末現在で運送事業者に百一台入っております。それからハイブリッド自動車というのがございますが、これにつきましてはバスが同じく平成四年度末三十七台、トラックが三台ということになっております。
#61
○山下栄一君 ありがとうございました。
#62
○小林正君 産業・資源エネルギー調査会、初めて質問をさせていただくわけでありますけれども、前々回葛西のトラックターミナル、それから卸売業者の組合でありますベ・マルシェ等も視察をさせていただいて、そして前回三人のそれぞれの専門的な立場からの物流に関します御意見もいただいて、かなり問題意識も私なりにつくってきたつもりであります。
 この間の御質問等をお聞きしながら、さっきモーダルシフトのお話もございましたけれども、一つは、日本のモータリゼーションというものが進行して、鉄道からトラック輸送、陸上交通へと、そういう流れが変わってくる。それが非常に急速であったがために、それを受け入れる道路ですとか、あるいは町づくりの問題もございましたけれども、いろいろ問題が生じてきているなということを一つ感じました。同時にまた、物流の問題について、いわゆるサービスの対価として適正な価格というのは一体どういうものなのかということも先日の参考人の皆さんの中からいろいろお話も承ったわけです。
 例えば、私がゴルフをやって、あらかじめ荷物を送る、帰りも送る。そうすると手ぶらで行って帰れる、こういうことで千四、五百円かかる。これは安いのか高いのか。これは、物をつくって幾らあるいは加工して幾ら、製品にして幾らというのは長い歴史と伝統がありますから、一定の価格に対する概念というものはでき上がっているわけですけれども、実際問題としてサービスの対価というものの適正価格というのは一体何なのかということになると、手ぶら賃が千五百円でいいのかどうかということはなかなか難しい問題だなということも感じております。
 仮にこれが一万五千円なら自分で我慢して持っていくかもしれないしとか、非常に基準があいまいだなということを自分に振り返ってみてそのように感じているわけで、一体どういうものが果たして適正な価格なんだろうかということもこの間つくづくと考えさせられました。
 まして、その価格が決定をされるメカニズムで言うと、先日の大森参考人がいみじくもおっしゃったわけですけれども、荷主と呼び捨てにできない、荷主さんと言う関係にあるということも言われました。そうすると、価格決定というのはどうなのかなということもおのずとそこから類推されてくるような問題もあろうかと思います。
 そういう意味で、全く新しい物的流通という分野の中で、それらの問題についての共通の我々自身の概念というものが形成されてきたのかどうか。それは、業界の皆さんに今さら何を言うかとおしかりを受けるのかもしれませんけれども、国民の立場から考えますと、その辺の概念というものが共通のものとしてできてくる、そういうことになれば一定の合理的な価格についての国民的な合意なり理解というものが得られるんじゃないかなというようなことも感じました。
 そして、そのことが結果としてそこで働いている運輸労働者の皆さん方の労働条件等の問題にも当然波及してくる課題であろうというふうにも思いましたし、労働条件といえば賃金の問題と時間の問題、それからそれぞれの事業所なり企業がそこに労働者を何人配置するのかというような問題にもこれはなっていくんじゃないかな、こういうふうにも思うわけであります。いわゆる三K職場、非常にきつい、汚い、危険、困難というような条件の中での問題でありますから、国民的な課題としてやっぱり追求していくべきテーマだろう、このように考えております。
 例えばアメリカでいいますと、これは長距離のバスの場合ですけれども、ドライバーのそれぞれのバイオリズムといいますか、そういうものを管理していて運行計画のローテーションの中にそれを配慮事項として入れている。これは危険防止という面で、人間というのはやっぱり体調の問題がありますし、好調、不調というのは一つのリズムで一週間なり一カ月なりいろんな形であらわれてくる。そういうものを把握して労務管理といいますか、そういう面で活用しながら未然に危険防止を図る、こういうようなことも行われている。事ほどさように、そうした配慮が必要な分野だろうというふうにも思います。
 と申しますのは、非常に危険な要素というのが今の交通事情の問題等で、先日も大森参考人からも、道路事情等の問題から非常に危険な事態というものが生じているという御指摘もございました。私は全くそのとおりだというふうに思うわけです。
 トラックによる事故、それによって巻き起こされる連鎖反応、追突事故等の玉突きの問題とか、いろいろ報道をされておりますが、その中でトラックにかかわる問題というのが大変多いということが、いわゆる危険な職場ということの一つの象徴的な事故だろうというふうに思うわけです。
 そういう点を考えると、一つの社会問題になっている。一家全滅するというような事態まで報道されているわけです。また、それを職業としている皆さんの立場からすれば、トラックが危険であるというようなイメージでとらえられているということから、やはり職場あるいは職業としてのイメージアップを図る立場からもあらゆる面での危険防止ということが必要だろう、こういうふうに考えているわけです。
 そしてまた、非常に困難である、きついということから、これも問題になっておりましたが、高齢化するに従ってほかの職業への転換を図っていくというようなことで、ドライバーの一生をライフステージで見てみますと、若いうちは体力がありますから長距離のトラック運転手としてやっていく。そのうちに長距離の旅客の方に、バスの方に転換をする。そしてさらに年をとるとタクシーの運転手さんになるというような、それぞれのライフステージでの職業の転換ということが行われていくということがかなり一般的だろうというふうに思います。私もタクシーに乗って運転手さんとお話をしますと、前はトラックをやっていた、あるいはバスという方が大変に多いわけです。
 したがって、その企業の中で年をとるにつれて配置転換がされるということではなくて、やはり職場がかわって、離職をして別のところに再雇用されていくというようなケースが大変に多い職場だという点でも極めて特徴的だろうというふうに思います。
 それからもう一つ、これもきょうの御説明でもあったんですけれども、生涯賃金という面で考えてみますと、出だしはほかの職業に比べて若干優位性を保っているんですけれども、やがて追い越されて、生涯賃金という面積比で考えますと圧倒的に不利になっていく。これはいただいた資料で面積比で出してみたんですけれども、ここの部分が最初の優位性で、あとは後半になりますと圧倒的に差が出る。これは、面積比でいうと絶対にこの職業は不利だということが一目瞭然になっているわけで、この理由はやはり固定給の部分が非常に低い、そして年功序列型ではない、能率給であるというところからきているわけです。そういう業界としての一つの特殊性みたいなものが結果として高齢者にとって不向きな職場になっていく一つの要因になっているんじゃないか。
 これを一つの企業の中の問題として解決することが可能なのかといいますと、その事業規模等の大きさの中で言えば極めて困難な実態にある。行政的ないろんな支援がされていることも各種資料をいただいて、見てわかるわけですけれども、その中だけで矛盾の解決を図ることはほぼ困難というような印象を持った次第でございます。
 そういう意味で幾つか御質問をさせていただきたいわけですけれども、先ほど星野委員から詳細にわたって労働時間の短縮問題について御質問がございました。そうした認識に立った上でさらにこれを進めていかないと、やはりますますこの面でのこの業種の不利というか、あるいは魅力というものが、ほかの産業全体の平均値との比較の中で言っても問題になっていく。
 一歩踏み込んでこれからどうしたらいいのかということについて、これは労働省からお伺いいたします。
#63
○政府委員(石岡慎太郎君) 御指摘のとおり、道路貨物運送業の労働時間は他産業に比べまして相当長い実態にあります。労働省といたしましても、道路貨物運送業の労働時間の短縮がこれからぜひとも必要だと考えております。
 そのためにまず第一には、先ほども御説明いたしましたように、基準法が改正されまして来年度から四十時間が原則になります。道路貨物運送業の場合は、現在、週の法定労働時間が四十四時間と四十六時間になっておりますが、猶予措置がとられるといたしましても、いろいろ指導いたしまして、平成九年度から所定労働時間が四十時間に円滑に移行するようにまずは努めてみたいと考えております。
 それから第二には、労働省はトラック運転者の労働条件の改善基準を定めておりまして、拘束時間とか運転時間とか時間外、休日労働につきましてもいろいろ細かくあるべき姿を定めさせていただいておりますが、これの遵守を指導してまいりたいと思います。また、四十時間制への移行に伴いましてその改善基準の内容も適宜見直しまして、これの実施を図ってまいりたいと考えております。
 それから三番目には、さはさりながら、なかなか中小企業も多い業界でございまして、生産性が上がらない、あるいは横並びでなかなか自分のところだけでできないというような問題もございますので、これらの問題につきましては、ちょうどことしの七月から助成金制度ができました。機械化などを図って時短を進める中小企業につきましては、規模によって違いますが、五十万、百五十万、三百万の助成金を出しております。これらの助成金の支給によりまして生産性を上げながら時短をするという、こういう形を促進してまいりたいと思います。
 また、業界が一緒になって、例えば地域ごとに申し合わせといいますか計画をつくってみんな一緒になって時短をしていくという場合にも、その事業主団体に対しましては助成金をことしの七月から出すことになっております。この助成金制度も使いまして、横並びの問題を解消しつつ中小企業が時短をできるように援助してまいりたいと考えております。
#64
○小林正君 次に、これも先ほど来出ているわけで、私も今質問したわけですが、賃金体系の是正の問題なんですけれども、これはさっき申し上げましたサービスの対価としての物流の適正な価格といいますかそういうものについて、ちょっと質問の要旨としてはお話ししてないんですけれども、例えば通産省として、まだ概念上共通理解の得られない分野でもありますから、何かそういうことについての参考なりガイドラインみたいなものがあるのかどうか。またそれは示しにくいのかそれは困難なのか、どういうふうにお考えなのかちょっとお聞きしたいと思います。
#65
○政府委員(川田洋輝君) ただいま委員から御指摘の点は、非常に実は重要なことだろうと思っております。
 と申しますのは、物流というのは従来ややもいたしますと生産、販売活動の附属物としてとらえられてきていた面があることは否定できないと私は思います。そういうことから、物流サービスというのは一つの立派な商品である、こういう考え方を確立していくことが必要ではないか、そういうのが適正な物流のあり方というものの基本で、私、価格メカニズムと、そういう単語を使いましたが、そのためにも物流サービスは商品であるという基本的考え方を確立すべきである。
 その具体的なあらわれといたしまして、私どもでは物流コスト算定・活用マニュアルというものを開発させていただいたということを先ほどちょっと触れましたが、物流コストを算定する一つの目安といったようなものをつくりまして、これを普及させていくということで、先ほど言いました価格メカニズムを使っていける一つのよるべきガイドラインというようなものを考えて、そういう形でアプローチしていくのが適切ではないか。
 繰り返しになりますが、物流サービスを商品であるというとらえ方、これを今後とも進めていきたいと思っております。
#66
○小林正君 そこで、賃金の問題なんですけれども、何でこの業種が能率給にウエートが置かれて年功型ではないのかということ、体力だけが勝負の世界ではないんじゃないかという気がするんですね。やはり積み荷に対する商品知識ですとかあるいは地理的な理解ですとか、それから交通安全に対する基本的な姿勢の問題ですとか、そういうものはキャリアが積み重なっていけばいくほど、いろんな面での後進に対する指導的な役割の問題とかいろいろあろうと思うんです。
 今やまさにそういう面での人材が事故防止その他の点からいってもこの業界の中でも求められているんじゃないのかなということになれば、まさに一つの職業として、ドライバーという職業がきちっと位置づけられている社会であるわけですから、その中での経験というものが正しく評価をされるような関係にこの賃金体系というのはすべきじゃないのかなというふうにも思うわけなんですが、このことについては、これは労働省ですか。
#67
○政府委員(石岡慎太郎君) トラック運転手の賃金体系につきまして、例えば労働省の賃金構造基本統計調査などで見てみますと、トラック運転者の賃金のピークは四十五から四十九歳となっております。したがいまして、このトラック運転者につきましても、一応年功序列的な要素はあるのでございますが、御指摘のとおり能力給的なものあるいは歩合給的なものが非常に多いものですから、若年者の賃金は他産業の同じ年齢の人に比べまして高いという特色がございます。
 そこで、この問題につきましては、結局は労使において決定されるべき問題だと思いまして、政府が余り介入するのは望ましくございませんけれども、トラック運転者の生活の安定を図る意味からは、いささか問題である点につきましては労働省も従来から指導してきているところでございます。
 すなわち、平成元年の三月でございますが、労働基準局長通達を出しまして、自動車運転者について歩合給を採用している場合、固定的な給与と合わせまして通常の賃金の六割は保障しなさいと、そういう保障給を定める改善の基準を示しまして、地方基準局あるいは監督署がこの指導に努めてきているところでございます。
 今後とも、この基準が遵守されるように指導を続けてまいりますが、それとともに都道府県の労働基準局とかあるいは監督署には賃金相談室を設けております。個別にトラック運転手の賃金制度の改善をどうしたらいいかという相談にも従来から応じているところでございまして、こういう相談機能も充実させながら御指摘の問題に対処してまいりたいと思います。
#68
○小林正君 時間になりましたので、あとの質問につきましては、中小企業庁等にも質問をお願いすることにしておりましたが、先ほどの御答弁の中にも含まれておりました。中小が大変多い業界でございますので、ぜひ政府の支援策の強化と、それから今後の展開について特段の御努力をお願いしたいということを申し上げまして、質問を終わります。
#69
○長谷川清君 私の場合はもう時間が半分になっておりますから、ひとつ……。
 質問の項目を私は四点ばかり後ほど具体的にお伺いをいたしますが、私の考えます物流の原点といいましょうか出発点は、先ほど森先生からも議論がございましたように、私の考えでいきますと、例えば小さなジャガイモの袋を北海道のお母さんが東京の息子に送ってくれるという、普通ならばこれはスーパーですぐ買えるこのくらいのものでございますが、それ一個が十二時間の間に届くと。ところが、これがえらいコストが高い。しかし考えてみますると、ここに親子のつながりというか、人間としてのお互いのものが、すぐ買えるものでもそこに付加価値が非常に高い。でございますから、私はゴルフの場合でも大概便利で送っちゃって、森先生から怒られちゃうんじゃないかと思います。しかし、そういう価値というものを何とか擁護して、なおかつコストが、採算が合うようにしていくための創意工夫と知恵というものがないのかというのが私の今日の考えでございます。
 このことは、何万もの中小零細の企業が過当競争をしておりますと、これが供給側の考えからいきますと、もう過当競争で弱肉強食で洗われていくか、さもなくばいわゆる全体の物流産業におけるコストをダウンするために産業の再編成ということをやるか、それがだめならいわゆる共同化、協業化を進めるか、こういったことがまず基本のラインになってくると思います。
 そういう視点で、私はその中でも一番大きなウエートを占めておりますトラックというものを頭に置いて考えていった場合、これは運輸省と通産省にそれぞれお伺いしたいんですが、荷役の合理化であるとか機械化であるとか自動化であるとか、そういった部分についてそれぞれの単位で一体どのように運輸省は講じているか、通産省は講じているかという点が一点の質問であります。
 二点目には、トラック業における時短の促進という問題、これは昨年の九月に時短促進法ができまして、それを受けて各地区は時短実施計画なるものを策定して今進めておりますが、実際はというとごく一部しか実施されておらない、この状況にございますけれども、特にこれは運輸行政として強力なバックアップ体制が必要だと思いますが、その点についてどうかという点が二点目であります。特に長時間労働は日本の社会の中にあってワーストワンがトラックなんです。その次がハイ・タク、その次が建設業となっております。しかもけた外れでございますから、この点についてはひとつ強力なバックアップが必要だと思います。
 三点目は、特に高速道におけるトラックステーション、例えば東名でいきますと今の計画では牧之原ステーションが計画に上っておりますけれども、大幅なおくれでございましてまだ実現されておりません。あと東名や中央や中国や東北道等々、これらについての計画はどうも聞いてみますると三十カ所ぐらいあるようでございますけれども、これはまだはっきりと見えておりません。こういう部分について少なくもプラン・ドゥー・シーのプランはあるがドゥーに入っていけない、ここら辺の要素要因、原因は何なのか、そしてこれからはどうなのかという点などをお聞きしておきたいと思います。
 第四点は、特に大都市部分における周辺には六カ所のいわゆる自動車ターミナルができておりますが、それが中へ入ってきてからまた手間取っておりますから、東京で言えば東京都内における集約拠点設備をいわゆる促進援助していくという措置についていかように考えておるか、それは入っているかいないか、今後の問題としてはどうか、そういう四点を端的にお聞きしておきます。
 お答えはそれぞれ運輸省それから通産、特にトラックステーションの問題については建設省が所管になると思いますけれども、そういう部分における連絡連携という部分、これらについて、建設はおりませんからひとつ運輸省にお聞きをしておきたいと思います。答弁の方は櫻井会長の方で手際よくひとつ時間が来たら打ち切っていただいて結構でございますので、よろしくお願いします。
#70
○会長(櫻井規順君) コンパクトにお答え願いたいと思います。
#71
○政府委員(和田義文君) まず最初に、労働力確保を目的といたしました荷役の合理化、機械化の話でございますけれども、これは物流の効率化なり労働条件の改善のために極めて重要だと認識いたしておりまして、運輸省といたしましては従来からパレット化やコンテナ化等の貨物のユニット化及び荷役機械の普及に努めており、そのための各種の支援策を講じてきたところでございます。
 例えば、パレット化を推進するためにパレットデポの整備、フォークリフトなど荷役機械の整備に対する開銀融資制度、シートパレット用フォークリフト整備に対する特別償却制度を設けておりますし、コンテナ化普及のためにコンテナの整備、荷役機械の整備、コンテナデポの整備に対する開銀の融資、それからスライド・バン・ボディーシステムの整備につきましての税制上の特別措置、さらに平成六年度予算要求におきましても、パレット化の一層の推進とパレット規格の統一を進める観点からパレタイザーやコンベヤーなどのパレット周辺機器に対する開銀融資制度を要求いたしておるところでございます。
 さらに、荷役の合理化のためにはこういった支援措置だけではなくて経済合理性に基づいた誘導策が必要だと、こういうふうに考えておりまして、鉄道利用運送運賃なり料金に関しまして一貫パレチゼーション貨物の割引率の拡大ですとか、機械荷役割引等による合理的な運賃制度の導入について検討するよう業界を指導いたしておるところでございます。
 それから、トラック業における時短促進につきましては後ほど担当課長の方から御説明させたいと思います。
 次に、トラックステーションの関係でございますけれども、一つは、運輸省といたしましては従来から中小企業近代化促進法に基づく構造改善事業の一環としまして、トラック事業者団体によりますターミナル、荷さばき施設等の整備を支援するなど中小企業の協業化、共同化等を推進いたしております。また、駐車場やトラックステーションび整備なり、荷さばき専用パーキングエリアの設置などの物流を取り巻きます環境整備に関しましては他省庁の所管に属する事項もございますけれども、運輸省におきましては関係団体を通じたトラックステーション等の整備に積極的に取り組んでおりまして、今後とも関係省庁と連絡を密にしながらその改善に努めてまいりたい、こういうふうに思っております。
 先生御指摘にございました大都市周辺のトラックターミナルの集約促進措置等につきましては、流布法に関連いたしまして関係省庁、課長クラスでございますけれども、連絡会議を持っておりまして、そういった場等を通じまして整備に努力していきたい、こういうふうに思っております。
 以上でございます。
#72
○説明員(鈴木久泰君) 時短の問題でありますが、先ほど労働省から御答弁ありましたが、運輸省としても労働力の確保あるいは輸送の安全の確保の観点から極めて重要な課題であると考えております。したがいまして、時短促進法の活用でありますとか、あるいは四十時間が猶予されております事業所における前倒し実施の指導など強力に進めておるところでございます。
 また、労働省と定期的に連絡会議も設けさせていただいておりますので、連携を図りながら進めてまいりたいと思っております。
#73
○政府委員(川田洋輝君) 通産省といたしましては、物流に係る設備の導入、物流施設の設置について金融上、税制上の支援を積極的に行っていること、先ほど御説明をいたしたとおりでございます。荷役設備の機械化、自動化を進めるということも当然その中に含まれる問題でございます。
#74
○立木洋君 物流輸送関係で働いている労働者の労働時間や労働条件というのはなかなか大変だというふうに考えております。先般も参考人の方にいろいろお話を聞きましたけれども、特にトラック輸送でも特積みの輸送ですね、この問題については一般産業の労働者に比べると月平均大体五十八時間、長時間働いているというふうに参考人の方が述べていましたし、また賃金にしますと、賞与を組み入れて概算すると、大体月平均一般産業の労働者から見るならば五万三千円低い賃金だと。これはなかなか大変だなと思います。
 それで、こういう状態になっているのはなぜかということを、すべての問題をここで述べるわけにはもちろんいきませんけれども、その一つとして参考人の方が挙げていた問題としては、荷主との関係ということが述べられております。これは御承知のように中小零細企業で非常に弱い立場にある。輸送サービスということからいって、どうしても荷主の方で出された運送業務計画だとか、あるいは運賃料金など大体荷主の意思に従わざるを得ないというふうな状況が間々起こりがちなんだと。だから、そういうしわ寄せがやっぱり賃金や労働条件にかぶさってくることになりかねないということを指摘して、何らかのこうした事態を救済することを考えてほしいんだということを強く指摘しておりました。現実として、そういう状況から過重労働だとか過積みの状態というのが依然として存在しているという指摘もあったわけです。
 そこで、運輸省の方にお尋ねしたいんですが、平成二年の十二月に御承知の貨物自動車運送事業法というのが施行されて三年足らずなんですけれども、あの中には六十四条に「荷主への勧告」ということが設けられております。これは安全輸送にかかわる問題として、過積みだとかあるいは過重労働だとか、そういうものに関する違反の事態が荷主の指示によって行われたり、あるいは荷主の行為に起因するものである場合に勧告することができるというふうになっておりますが、三年近いこの期間に荷主に対して勧告を行った事例があるのかどうなのか、あるいは勧告を行わなければならないような現状が存在するというふうにお考えになっているのか、その事実と現状認識についてお答えいただきたい。
#75
○説明員(鈴木久泰君) 新法の貨物自動車運送事業法ができまして、六十四条に「荷主への勧告」という規定が入りましたが、まだ勧告を行った事実はございません。
 この勧告の規定は、荷主さんの側の責任といいますか、そういうところが相当明確になっておる場合に発動されるものでありまして、そういう意味でもまだそういう事態が発生しておらないということでございます。
#76
○立木洋君 荷主への勧告ができるという事態になったことについて、何でもどんどんやりなさいということを私は言っているつもりではないんです。しかし、現実に過積みが行われ、過重労働があるという現状があるんですね。これはそれならだれが指示したのかというふうな問題になってくると、なかなかそれは決めかねるという状況が現実にあるわけなんです。そこらあたりは行政指導として十分に目を配ってそういうふうにならないようにきちっとやっていくことが私は必要じゃないかと思うので、特にそういう点を述べさせていただいたわけです。
 ちょっと問題は変わりますけれども、次に労働省の方にお尋ねしたいんですが、港湾の物流関係で働いている労働者の問題です。
 これは港湾で働いている物流関係の労働者の場合もほとんど同じ条件にあるんです、条件としては。確かに港湾における物流関係の一定の進展ということの中で労働条件がさまざま改善されてくるというふうなことが全くなかったわけではありませんけれども、依然としてやっぱり長時間労働というのは解決されていないと思うんです。
 御承知かと思いますけれども、一九九一年の春に港湾関係の労使の間で、一九九三年以降は一日八時間、週休二日、年間千八百時間で生活できる賃金などという協定が結ばれました。政府は労働時間短縮推進の立場からこれを支持するというふうな態度をとられて、財政面からもその実現を保障するために、九一年七月に一三%値上げという認定料金の改定を図ったことは御承知のことだと思います。
 そういう改定が行われた現在、港湾の物流関係労働者の労働時間や労働条件の実態はどうなったか、その実態についてまず端的にお答えいただきたい。労働省の方にお願いします。
#77
○説明員(井原文孝君) 今御指摘のような協定が結ばれまして、そういう協定に向かって進んでいるのではないかというふうに認識しております。
#78
○立木洋君 事前にお話ししてあったんだけれども、ちょっとピントが合っていないような感じがします。
 週休二日制の未実施事業所率というのは五五%に去年の秋の状態ではなっております。労働省が出された資料を見てみますと、例えば北海道の三ツ輪運輸、ここは五百人足らずの労働者なんですけれども、ほかの産業の労働者に比べてみると月平均四十五・七時間多く働いております。これは労働省からいただいた資料ですから間違いないと思います。例えば函館港運作業所なんかでは、労働省で出された資料を計算してみますと、年間賃金が二百六十四万一千七百円、極めて低賃金です。
 こういう状況にあるんですけれども、問題は先ほど申し上げましたように、平成三年七月六日、このときにいわゆる新しい港湾運賃料金が実施されるということで設定されたわけですけれども、その場合に、労働力の確保並びに週休二日制導入を初めとする港湾労働条件の改善措置の原価を算入してこの新しい運賃料金を決めたわけです。かつ、その関係事業者からは労働条件改善実施の確約書を全部とって、それに基づいて料金改定の認可をしていることになっているわけですね。運輸省としては、この問題では認可料金の九〇%に達しない企業は文書で指導し、それでも改善しない場合は企業名を公表するという通達さえ出しているわけです。
 ところで、現在の状態を見てみますと、私も聞きましていろいろ調べましたけれども、実際に認可料金の収受率というのは八割がいいところですよ。大変なダンピングがやられている。これは結局、荷主あるいは船会社なんかの要請に基づいてそういう状態になっている。そういう労働条件の改善のために政府が認可料金をきちっと出して一三%の引き上げを認めておきながらも現実にそれが実行されていない。これが、先ほど言いました平成三年、平成四年、平成五年、三年間ほとんど実施されていないという状態が続いているわけです。
 運輸省としては、こういう状態で出された認可料金の問題についても厳格に実施していく必要があるわけですから、ダンピングを禁止するなどの行政指導、これは今までどうされてきたのか、今後こういう実態を踏まえてどういうふうになされるのか、運輸省の方でお答えいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#79
○説明員(武藤秀一君) 港湾運送事業の料金のダンピングにつきましては、運輸省としても、認可料金の完全収受が港湾秩序の安定あるいは港湾運送事業の健全な発展のために不可欠な要素であるというふうに認識しております。
 従来より、そのために事業監査等を通じて完全収受方について指導に努めてきておるわけでありますけれども、こうした中で今年度の事業監査につきましてはその監査対象事業者数をふやすなどの努力を行っておるところであります。
 また、監査をするということによって行政の側から事業者の方が指摘をされて、それを受けまして荷主の側に対して完全収受できるようにお願いするというような形でそれが実行されていくと期待しているわけでありますけれども、さらに今後ともこれを地道にお願いしていくように努力していかなければならない、かように存じております。
#80
○立木洋君 御決意のほどはよくわかるんです。現実に局長通達も今まで何回も出しているんです、ちゃんと守りなさいということを。何回出しても守られていなくて、いわゆる八割が大体相場だみたいになっている状況をそのまま認めておって、認可料金だけは一三%引き上げ結構ですと認めて、そして現実には守られていない。通達を何ぼ乱発したって全然守られていなかったら何にもならないんじゃないか。だから、結局それが全部労働者にはね返ってくる。こういうのをどうして直すのか。
 だから、守らないならば九〇%に達しない企業というのは文書で指導し、それでも改善しない場合は企業名を発表するというところまで運輸省は述べられて通達を出しているわけですから、もう少し規制もやれることはきちっとやって守らせるようにする、そして労使の間できちっと守られるように協定もできているわけですから、それをやっぱり促進するように行政指導をやっていただきたいと思いますが、その点、悪質な場合には文書で公表するということも含めて、いかがですか。
#81
○説明員(武藤秀一君) 昨年度の事業監査から、御指摘のとおり認可料金を大幅に収受していない、完全収受していないというような事業者につきましては公表しておるわけでありますけれども、そういったことに加えまして、例えば関係荷主業界に対して料金完全収受の確保について理解と協力を求めていくこともまた一方で必要だと思いますので、私どもとしては、そういうような場の設定、そういったよう祖ことを考えていきたいと思っております。
#82
○立木洋君 労働省の方にあわせてお聞きしたいんだけれども、港湾労働法第三条で述べられている内容はもう明確だろうと思うんですが、つまり「港湾労働者の雇用の安定その他の港湾労働者の福祉の増進に関する計画を策定する」ということになっているわけですが、政府が出して、実際に労使協定を促進するという形で料金のダンピングなんかを禁止する措置がとられてきているわけですが、労働省の立場としても、当然こうした労使の協定の履行が正確に進むようにやっぱり行政指導していく必要があるんじゃないかと思いますけれども、労働省の方としてのお考えはいかがでしょうか。
#83
○説明員(井原文孝君) ただいまの御指摘のとおり、港湾労働法第三条に基づきまして港湾雇用安定等計画を策定しております。その中には、そのままの表現ではございませんけれども、労働時間の短縮その他労働条件に関する向上面についての啓発指導を行っていくという趣旨のものも入っております。こういった計画に基づいて必要な啓発指導を行ってまいりたいと思っております。
#84
○立木洋君 これは最後になりますけれども、先ほども申し上げた貨物自動車運送事業法については、御承知のように「荷主への勧告」というのが六十四条で定められている。しかし、この内容を見ても十分に実施できるという内容になっているかどうかというと、指示をしたのかしないのか、荷主の行為にその違反が起因しているのかどうかというふうなことはなかなか見きわめにくいという状況もあるわけですね。
 そういう三年間の実施も踏まえて、例えばこの港湾物流の問題に関しても、荷主なんかの状態を受け入れやすいそういう状況に同じようにあるわけですから、やっぱり政令か何かをよく検討していただいて、十分に守れるようなそういう政令なんかを出すということも検討していただきたいと思うんですが、その点はいかがでしょうか。これは最後の質問ですが、いい答弁を出してくださるように求めて、私の質問を終わります。
#85
○説明員(鈴木久泰君) 先ほどお答えいたしましたように、荷主勧告につきましては荷主側の明確な責任というのが問われないとなかなか出しにくい状況にありますけれども、我々といたしましては、まさにトラック事業者が荷主といい意味でのイコールパートナーシップを組めるように……
#86
○立木洋君 いや、自動車の方でなくて港湾の物流関係に関する問題では法律が全然直されてないでしょう。港湾関係にきちっとした政令を出すようなことも考えてもらえないかということ、港湾物流に関して。
#87
○説明員(武藤秀一君) 港湾運送事業法におきましてはそういったような勧告の規定はないかと思いますけれども、またそういったようなことも含めていろいろ検討していきたいと思っております。
#88
○会長(櫻井規順君) 最後に、私から質問を行わせていただきます。
 本日は、平成二年から平成四年にかけて本調査会が行った調査報告のうち、物流部門における労働力の確保と物流効率化の促進というテーマについて調査をさせていただきました。
 実は、私どもの調査会の答申は平成四年六月に最終報告をしたものでございます。それに前後いたしまして、運輸省は運輸政策審議会物流部会答申で、平成二年十二月に「二十一世紀に向けての物流戦略」というものが出されました。それから労働省の方は、陸上貨物運送業労働力確保問題懇談会が、平成四年四月に「トラック運送業の人材確保のために」という報告をお出しになっております。それから通産省は、産業構造審議会流通部会におきまして、平成三年十二月に「物流効率化対策の総合的推進について」という答申をお出しになっております。あと挙げませんが、建設省もまた「二十一世紀に向けた新たな道路構造の在り方」の中で触れられておりますし、経済企画庁の流通問題研究会も「二十一世紀に向けた物流革新の方向と流通システム化」という報告をお出しになっております。
 これに共通して言えることは、今の物流を妨げております一つは労働力不足ですね、それからもう一つは道路の混雑の激化、それからもう一つは環境汚染の激化、それからもう一つはエネルギー危機の問題があるわけであります。共通して四つの制約条件の中で、物流の効率化をどう進めるかということが答申されているわけであります。
 そこで質問でございます。
 各省庁単独に法制化なり施策を講じておられます。しかし、ここまで来ますと、二省庁にせよ三省庁にせよ共同のプロジェクトが必要になってきているのではないか、あるいは単独にせよ共同にせよ新たな法案化の作業が必要になっているのではないか。その辺について三省庁、どういうふうにお考えになっているかを質問するわけであります。
 少し簡単に説明を加えますと、運輸省は物流二法の制定ということで画期的な法制定をやりましたが、これは自由化あるいは規制緩和というものを大成したものであります。だから今や、今言った四つの制約条件に文字どおりこたえた効率化促進対策が必要だというふうに思います。
 それから、通産省は中小企業流通業務効率化促進法を出しておりますが、大企業も含めたところの効率化を図らなきゃならないわけですが、それが問題。それから、メーカーなり荷主さんの協同組合ならばパスするけれども、運輸事業者だけの協同組合ではパスしないという法律の中身になっていますが、この辺はもう少しフェアにみんな含まれていれば、荷主さんと運送業者が含まれるのが理想的です。しかし、運送事業者だけでその事業をやる場合にも適用してよろしいのではないかというような問題がある。
 それから労働省にしても、二千四百時間という全産業に比べて四百時間もオーバーをしている。それから、千八百時間に合わせたならば九十万人近い労働力不足という状況の中で、やはりこれまた共同の事業として、共管の事業として推進するものがあろうかと思いますが、再質問いたしませんので、三省庁からひとつ御答弁いただきたいというふうに思います。
#89
○政府委員(和田義文君) 物流問題、先生御指摘ございますように、非常に関係する省庁が多うございまして、私どもといたしましては、他省庁との連携によりまして取り組んでいくべき課題につきましては、例えば流通業務団地の整備につきましては建設省等と、それから輸入促進地域の整備につきましては通産省等とそれぞれ調整を図りながら施策を推進するなど、局面局面に応じまして関係省庁と密接に連携を図りながら物流行政に取り組んでまいったところでございまして、今後とも、連携が必要な点につきましては相互に連携強化をするなど、総合的な視点に立って物流政策の積極的な展開を図ってまいりたい、こう思っております。
#90
○政府委員(石岡慎太郎君) 労働省としましては、労働時間の短縮などの労働条件の改善、労働者の福祉の向上、またこれらを通じた労働力の確保対策を担当しているところでございます。
 今後は御指摘の問題も十分念頭に置きながら、労働力の確保に向けた施策の実施に当たっては中小企業労働力確保法、時短促進法などの活用も積極的に促進いたしまして、また関係省庁との連携も十分とりまして進めてまいりたいと考えております。
#91
○政府委員(川田洋輝君) 我が国の物流につきましては、ただいま御指摘いただきましたような大きな課題のほか、さらに輸送インフラ整備のおくれとか物流需給の逼迫化、あるいは物流コストの急騰といったような大きな広範な分野における課題があるということはそのとおりであると思っております。
 まず第一義的には、それぞれの省がそれぞれ責任を持っておる行政分野についての対応を図るということが重要であるかというように存じますが、ただ、我が国の直面する物流問題への対応をより一層実効ある形で進めていくためには、物流の効率化という共通の視点を各省庁が持ち合って各般の施策を総合性のある形で実施していくというのが大変必要なことではないかと思います。こういった観点から、関係省庁の具体的な対策推進の過程で緊密な連携をとっていくということが必要だと思います。
 具体的な形としては、先ほど和田総務審議官からもお話ございましたが、流通業務市街地の整備に関する法律というので、関係の五省庁、経済企画庁、建設省、運輸省、農水省、私どもという五省庁で一緒にいろいろ仕事をさせてきていただいております。こういったように、やはり具体的な課題ごとに必要な省庁が連携をし合って仕事を着実に進めていくということが今後大切なことではないかというように私は思います。
#92
○会長(櫻井規順君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 政府におかれましては、本日、委員より述べられました意見等を十分検討の上、今後、諸施策の上に一層反映させてくださるよう要望いたします。
 なお、政府から提出されました参考資料のうち、説明内容把握のため必要と思われるものにつきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#93
○会長(櫻井規順君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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